平成19年度会議録・活動報告

平成20年3月24日会議録

出席者 委員長
副委員長
委員
福間 裕隆
浜田 妙子
山田 幸夫
米井 悟
市谷 知子
内田 博長
前田 八壽彦
藤井 省三
伊藤 美都夫
小谷 茂
小玉 正猛
横山 隆義
 欠席者 委員 山根 英明
以上 出席委員  12 名
欠席委員   1 名
 

説明のため出席した者
 青木企画部長 岡村農林水産部次長外各部次長、課長

職務のため出席した者
 議事調査課  森木主幹  田中主幹  井嶋副主幹  


1 開会   午前11時33分
2 閉会   午後0時31分
3 司会   福間委員長
4 会議録署名委員   横山委員  市谷委員
5 付議案件及びその結果
   別紙日程表及び下記会議概要のとおり


 


午前11時33分 開会

◎福間委員長
  ただいまから中山間地域振興調査特別委員会を開会いたしたいと思います。決算審査に引き続きで申しわけありませんが、もう一踏ん張りお願いを申し上げたいと思います。
 本日の日程は、お手元の日程のとおりでありますので、この順序に従って議事を進めさせていただきます。
 まず、会議録署名委員を指名させていただきます。
 本日の会議録署名委員は、横山委員と市谷委員にお願いをいたします。
 これより議題に入ります。
 質疑は説明終了後、一括して行っていただきます。
 まず最初に議題1、平成20年度中山間地域振興施策の概要について、青木企画部長の総括説明を求めます。

●青木企画部長
 お手元に企画部の資料がございます。
 御説明に入ります前に、簡単に執行部のほうでの今年度の流れといいますか、少しお話をさせていただきますと、6月議会のほうでもいろいろと御議論をいただいたところでありますけれども、中山間地の集落の調査、これはいわゆるどん詰まり集落を中心にした調査でございました。この調査結果が年度当初に出されました。そして、各方面に反響もありまして、議会からも御議論もいただいた。そこで、我々がある程度わかってきたことは、人口減少というのが大分底を打ちつつあるのですけれども、むしろそこから静かに高齢化が進行していく新しい時代に入っている。それから、これまでいろいろな形で交流人口をふやす、雇用をふやすという取り組みをやってきたのですけれども、それ以前の生活機能についても大分支障が出てくるような集落が出てきた、こんな問題意識を持ちました。
 その後、調査だけでは実態把握として少し不十分だというふうに考えましたので、総合事務所も入れまして、作業チームのようなものをこしらえました。企画部の中で申し上げますと、いわゆる中山間を担当している、きょう後ほど御説明を申し上げますけれども、分権自立と加えて、交通とか情報とか、そういったところも含めて調査チームを結成をいたしまして、現場にも少し入らせていただきながら、各市町村とも意見交換をしたりというようなことを少しやらせていただきました。
 そして、ある程度そこで現場の状況なども、限定的ではありますけれども少しずつ取りまとめが進んだ段階で、市町村とシンクタンク、大学と一緒になりまして、これもきょう後ほど御報告いたしますけれども、研究会をこしらえまして、こちらのほうで今後の施策を考えていく。その中でも条例の話も出ましたけれども、そして、国のほうも新しい過疎法が、年度でいいますと再来年度がターゲットになるわけですけれども、こういったことについても検討していこうということで活動を進めてきたわけでございます。その中で、これから御説明いたします20年度の施策というものも、この研究会の中でいろいろな議論がなされるものをかなり集約しながら進めてきたというところでございます。
 大きい全体の体系といいますか、御説明いたしますと、本会議でも少し答弁をさせていただく機会があったわけですけれども、後ほど御説明をいただきますけれども、やはり基幹産業である農業の振興、これはやはりかなり厳しいところが多いとはいえ、力を入れていくということがまず基本になろうかというふうに思っています。
 きょうの資料の2ページ、3ページで少し申し上げますと、定住人口と交流人口をふやす取り組み、これはやはり力を入れていかなければいけないということでありまして、番号で申し上げますと、Aのところで市町村交付金というのがございます。これで各市町村のいろいろな取り組みを総合的に支援できる、以前よりこの交付金というのはつくっておりますけれども、これを20年度についてもやりたい。それから、Dで移住定住についても、これは少しモードを変えて力を入れたいというふうに考えているところであります。それからCは、これは交通、それから情報インフラの部分ということでありまして、これは従来からもやっていたわけですけれども、特に情報関係につきましては、これまでは市街地が中心になって普及が進んできたのですけれども、いよいよ本県の場合は情報施策のメーンのターゲットというのは中山間地だったり過疎地であったりというところに絞り込まれてきたような、こんな時代に入りつつあるのではないかという認識をしているところであります。また、バスにつきましても、これも議会でもお話を申し上げたわけでありますけれども、来年度、20年のことしの10月に新しい制度に移行するということで今作業を進めているところであります。それからBが、今回新しく問題意識を持ちまして、暮らしの安全・安心というところに焦点を当てまして、研究会での議論なども踏まえまして、施策として盛り込んだものでございます。
 ただ、我々としては、この中山間施策につきましては、とりあえず走りながら20年度についてはこういう施策をまとめましたけれども、これでもちろん終わりと思っておりません。まだまだ実態をとらまえることについても不十分な面が多々あろうかと思いますので、先ほど御説明いたしました研究会での議論、あるいは今年度実施する事業の中からまたいろいろな課題が見えてこようかと思いますので、またそこにつきましては引き続き施策を打っていきたいというふうに思っておりますので、ぜひ委員会での御議論もよろしくお願いしたいというふうに考えております。
 最初に総括的に私のほうから御説明申し上げました。

◎福間委員長
 今、企画部長から中山間地域振興施策の概要についてずっとありました。このA、B、C、Dまで、ずっとここへ羅列してある文章を全部説明を受けますか。大体出ている話ではないですか。一応ざっとポイントだけ聞きますか。

○市谷委員
 農業の振興を図りたいという話だったのですけれども、それがどこに反映されているのかをちょっと。

◎福間委員長
 農業は後で農水部から。どうしますか、ポイント的に、AならAの項でそれぞれ所管課長から概略説明を受けますか。(「いいのはないですか」と呼ぶ者あり)
 いいですね。今、企画部長のほうから一括ざっくり話があって、今まだいわゆる緒についたという格好ですからね。大枠の流れというのは大体皆さんのほうへ御報告があったとおりなのですが、よろしゅうございますか。(「はい」と呼ぶ者あり)
 それでは、次に岡村農林水産部次長の総括説明を受けたいと思います。その後で皆さんから質疑を受けたいと思います。

●岡村農林水産部次長
 農林水産部の資料は1枚で、中山間地域施策の取り組み状況、来年度、20年度分を10ほど事業を掲げておりますけれども、この中で中山間地域に限定した施策というのは、上から4つ目の農地を守る直接支払い事業、いわゆる中山間というのは生産条件が不利なわけですので、平たん地との生産費の格差相当を直接支払いという形で、一般的には反当たり、田であれば2万1,000円、あるいは畑であれば1万1,500円程度のもので、19年度においては7,200ヘクタール相当で大体12億8,000万円の交付がなされています。
 あとの9つの事業は、主に中山間において活用が見込まれるというような形のもので、例えば上のチャレンジプラン支援事業というのは、中山間に限られていませんけれども、この事業の中で例えば中山間地域で原木シイタケの栽培生産拡大とか、あるいは地域の特産品を生かしたような有機特別栽培とか、そういう取り組みがなされています。それから2つ目の遊休果樹園等、県内でも遊休農地がふえているわけですけれども、この中の果樹園を果樹園として再生するものと、あるいは果樹園以外、例えば原木シイタケの林地として再生させようという、そういうモデル的な事業を支援するものです。3番目は鳥獣被害対策で従来のもので、近年、17年と18年は被害対策の結果大体6割ぐらいに減少しまして、18年と19年、ことしもさらに前年の8割ぐらいという形で、近年、被害額そのものは落ちていますけれども、最新型の、アライグマとか従来にないような新しい動物による被害がふえているのが特徴でございます。5番目は、農地・水・農村環境保全向上活動支援事業というのは、どんどん高齢化が進んで、水路とかあぜとかを管理する人間がいないので、地域集落全体でそういうものを管理したり、あるいは地域全体で農薬とか化学肥料を使わないような、そういう営農活動をするときに対しての直接の支援をするものでございます。
 2番目に生産基盤の整備とか環境保全という形で、1つは農山村資源保存支援事業という形で、これは中山間活性化基金というのがあります。それの運用益を使って地域の棚田ボランティアとか、いろいろな活動に対して支援するものです。それから、環境の森づくり事業。来年から保全税が若干改正がなされますので、それを使って荒廃森林等の保全活動、あるいは保安林の維持管理等に費やす、支援するものでございます。あと、国の事業の森林整備のための地域活動支援事業、これは山の中山間地直接支払いといったようなものでございます。それから、農山漁村活性化プロジェクト支援交付金というのは、昨年8月に農山漁村活性化法というのが成立しまして、その法律に基づいて、農林水が縦割りで助成するのではなくてフレキシブルに対応できるような形の交付金制度ができたものでございます。最後が農山漁村(ふるさと)地域力発掘支援モデル事業という、この事業は直接国から各地域の取り組み団体に交付されるもので、5カ年にわたって、大体1地区1,100万円ぐらいの計画策定と活動費を支援するもので、20年度に採択される事業のみで、全国で大体300地区ぐらいが想定されますけれども、鳥取県では現在19地区が今その意向を示して、申請が始まる4月から5月にかけて今細部の詰めをしている。中身は、地域の有形、例えば伝統芸能の復活、保存だとか、そういうものの地域の固有の財産の有形、無形のものを活用したふるさとづくりのモデルを支援するものでございます。

◎福間委員長
 中山間地域振興施策の概要ということで、企画部長と農水部次長から説明を受けました。
 今までのところで、皆さんのほうで御質問等ありましたら、どうぞ。

○藤井委員
 遊休果樹園等活用促進モデル事業、実は、果樹園を大々的にやっている方なのですけれども、もう年をとったから5反ほどやめようかと思うけれども、あなた引き継いでくれないかと、せんだって頼まれまして、そういうところをあっせんするといいますか、そういう組織はどこかにきちんとありますか。私に直接言ってこられて、営農の意欲はあるのですけれども、こういうケースがたくさんあるとすれば、それをきちっと采配する場所が農協なり県の担当課なりあるのかどうか。それに対する予算づけというのですか、そういったものはどうなっておりますか。

●岡村農林水産部次長
 今の事例というのは、そのまま果樹園として現在でも使えるものという分で、それはまさに新規参入とか自分の息子はもう後を継がないから、ほかの果樹農家の人が参入という形で、農業委員会とか、あるいは県でも経営支援課のほうで担い手財団等でそういう窓口、あっせんというようなものもございます。
 この事業は、果樹園としてかつては活躍したのだけれども、今はもう荒れ果ててしまって、でもそれを再生するには昔の果樹棚があって邪魔になってできないとか、そういうものを撤去したり、あるいはリフレッシュして新たに使っていこうというもので、今回新しいモデル的な分は、どちらかというとそのままでは即使えないようなものを再生させようというものです。ですから、先ほどの委員さんの分は、まだ使えるのに後継ぎがいないからだれかバトンタッチしてくれる人、そういうのは県としての窓口、経営支援課なりが中心になって農業委員会、それから農業開発公社などというものもありますけれども、そういう形でバトンタッチするような形というのは窓口を決めていますので、最寄りの市町村なり、あるいは県の経営支援課のほうに言っていただければ結構です。

○藤井委員
 だけれども、私のところにそういう話が来るということは、そういう仕組みがうまくきちんとしていないということではないのかなと。そんなことはないのですか。

●岡村農林水産部次長
 PRとか制度の周知というのは、確かに批判を受けることがあると思いますので、その辺をさらに市町村を通じて、あるいはとにかくどこかに相談があったら、一元化して新規参入でもしたい方に情報が提供できる仕組み、一応できていますけれども、まだ周知が不足している面があると思いますので、さらにPRしたいと思います。

○小玉委員
 農林。農山漁村(ふるさと)地域力発掘支援モデル事業。これは20年度に19地区ということで予定があるわけですけれども、これだけ予算がついていないのはなぜか。

●岡村農林水産部次長
 この事業は、県の予算を通らずに直接国から、地域協議会といって住民とか市町村とか民間企業の人で協議会をつくって、全国公募がなされて、全国で300ぐらいの枠で、うちの県も結構先行して情報を流した関係で、各地域が町村合併で廃れてしまった祭りを復活させたいとかいろいろなプランで今沸き上がっています。それが大体19ぐらいで、県の予算は通らずに直接協議会のほうに行く仕組みになっております。

○市谷委員
 森林施策なのですけれども、実際には農業をやってもなかなか食べていかれないということが大きな根本的な問題としてあるわけですけれども、ただ、やはり農地を守るということでの位置づけをきちんとしてここへ支援をしていくということで一定補てんしていくというか、そんなことが具体的な施策としては県でもできることかなというふうに思うのですけれども、それで国事業の中で直接支払い事業があるのですけれども、これが大体どういう条件で今行われているのかということと、もっと県独自でこの条件を緩めたような形で支援をするということができないのかというふうに思うのですけれども、国の直接支払いの基準がどういうものなのか、広げることができないのか教えてください。

●岡村農林水産部次長
 5年間協定を結んで、この農地を耕作放棄地にしないように頑張りますよという基本的な契約を結んで、対象となるのは三法指定といって過疎地域法とか、そういう法律の地域で急傾斜地のうち自然的条件で区画が小さいとか、いわゆる平たん地に比べて生産条件が悪い地域。それ以外だと知事特認とかという形で、地域の実情に応じた特認制度があります。財源的には、基本的な三法指定の地域というのは、国が2分の1負担して県が4分の1、残り4分の1が市町村という形。あと急傾斜地農用地等、知事特認となった場合は県も3分の1持つという形で、これはあくまでも条件不利地域で生産性の低い部分を何らかの形で直接補てんするもので、県の単独施策として、やはり地域の特産品ですね、条件が悪いけれども地域ならではの例えば米づくりでも減農薬とか、そういうもののほうに県としては力を入れて、たくさんはとれないけれども、やはりきらりと光る地域の特産品づくりというのが大切ではないかという形で、この事業の中の一番上のチャレンジプランとかという形の中でも、行政がルールを決めてではなくて、地域の人がみんなで寄って集まって、どうしようかということをまず絵を描いて、ハードでもソフトでも県はそれをお手伝いするという形で、県内でも例えば智頭町などでもチャレンジプランでことし取り組まれましたけれども、遊休農地を活用して減農薬の米づくりが本格的に始まったりとか、そういう芽が芽生えてきております。

○市谷委員
 それはそれでいいことだと思うのですけれども、ただ、現実的には限界集落だとかというところは集落そのものの機能がなかなか維持できないというような状況がある中で、そういうふうにチャレンジしていこうというふうになることでまた村づくりができるというのはいい点だと思うのですが、そこに行くまでの体力がないというか、そういうところがあるのではないかというふうに思うのです。そうすると、チャレンジするというところになるとなかなかハードルが高くなってしまうのではないかというふうに思うのです。だから、さっき中山間地の直接支払い制度、知事特認もあるということなのですけれども、農地を守るということに限定した新たなチャレンジまで行かない、そこで農業をするということについての制度ができると、もう少しそこの地域で農業をして食べていくという人たちの定着につながるのかなというふうに思うのですけれども、ちょっとチャレンジをするというところに、実際問題なればいいですけれども、なるのかなという面が、実態としてちょっとどうなのだろうというふうに思うのですけれども。

●岡村農林水産部次長
 我々がチャレンジプラン支援事業でイメージしているのは、現状よりも何か一歩進みたい、例えば日南町のほうでもクリを地域の特産としてやっていこうというような取り組みもこれで出てきていますので、チャレンジプランというと相当ハードルが高いというよりも、やはり条件が悪い地域はハードルというものも低くて、ともかく地域の人でみんなでどうやっていこうか考えていく。もちろん今言われたような地域の農地をみんなで守っていくというのはこの事業の中でも農地・水・農村環境保全事業という形で、非農家も含めて、昔は総ごとでみんなでやっていたのをやはり今はそれができなくなったと。でも、そういう荷役を提供できる人とみんなであぜを直したりとか水路を直したりとかというような、そういう農地を守る保全活動というのもこの農地・水・農村環境保全活動支援事業というような形でお手伝いさせていただいているところですので、知事特認以外のものというのは、今時点ではなかなか難しい。それよりも特産品とか地域の気候風土を生かしたような特産品の取り組みの支援をしたりとか、そういうものがより大切なのかなと考えております。

○市谷委員
 ちょっと私もまだ現場に行ってよく調べていないのであれなのですけれども、もう少し何か検討が要るかなというふうに思っているということで、きょうは終わります。

○浜田副委員長
 それぞれ地域によって違いますね。市町村は一番わかっておられて、どういう手当てが必要だとかということもわかっておられるかと思いますが、地域ごとにどのレベル、もう崩壊してしまった、崩壊寸前、それから準崩壊、このままでは1~2年のうちにみたいな、それから可能性あり、それから回転している、元気かあるいは元気を取り戻した、それのまとめというのはできているのでしょうか。

●青木企画部長
 正直言いまして、全集落をそういうふうに全体的に今言われたようなランク的なものにしたものというのはありません。あるとしましたら、先般発表させていただきましたけれども、国のほうでたしか国交省がやりました調査というのがありまして、そこが今よりはちょっときめは粗いのですけれども、集落の状況などを属性に応じて少し整理した資料はお出しをしている。最初、県レベルでは出さないとかといって随分国のほうが頑張られたのですけれども、そんな根拠はないだろうということで話をしまして、県レベルでそういう集約というのは一応させていただいたというのはあります。
 ただ、一つありますのが、個別の集落名まで出すかどうかということは少し条件が入ったかもしれません。もし必要であれば、公表資料でありますので後ほどお配りをさせていただきたいと思います。

○浜田副委員長
 とりあえず調査は終わって、そしてチームが現地に入って、そして大体の現状把握ができて、この後それをもとにして市町村、大学、シンクタンクが研究チームで動き出すのですね。

●青木企画部長
 今おっしゃられたのは、今回2ページで過疎地域・共助の仕組みづくりというのをやろうと思っています。こちらのほうは、大学とかシンクタンクとか、あるいは他県の事例とか、そういう今まで県内にはないようなノウハウで共助の仕組みというものを実験的にちょっとつくってみようというようなことを後押しする。そこには恐らくおっしゃられたようなプロジェクトチームのようなものをつくっていただいてやっていただくような形になってくることを想定をしています。

○浜田副委員長
 もう一つ。県がチームを組んで、あるいは単独で地域マネジャーのような形で、それから県職を張りつけるという方向での検討はどうですか。
●青木企画部長
 それは、この取り組みをされる方々から要請があれば積極的に参画をしたいというふうに思っております。例えば、移住定住ですけれども、移住定住の交付金などでも少し意を用いたのは、県が例えばお金を出すけれども、その後はもう市町村でやってくださいという姿勢ではやはりちょっといけないと思っております。おせっかいをするわけではないのですけれども、加わってもらいたいという話があれば、一定のお金と、あるいは職員がその議論の輪の中に入っていくということも姿勢としては必要だろうというふうに思っていますので、この共助のほうでもお話があれば、ぜひ積極的に入っていきたいというふうに思っているところです。

○浜田副委員長
 地域マネジャーという名前がどうかはわかりませんけれども、現状がわかって、ここの支援に何が必要で、県はその中の何ができるのかということが判断できないと支援ができないのではないか。きめ細かな地域ごとの対応がどこまで把握できているのかというのが知りたかったのでお尋ねしました。

◎福間委員長
 今の資料は、皆さんに配ってください。なるべく早く。現地調査に入ろうと思っていますから。

●青木企画部長
 きょうの午後にでもすぐお出しします。

○市谷委員
 この間学習会をしたときに、若い方の定住というのですか、そういうための施策が要るのかなというのをすごく感じたのですけれども、この施策の中に例えば子育ての支援だとか、今どうしても町に出るのに交通費がかかってしまうとか、中山間地になると子育てについてもどうしても経費がかかってしまうということがあると思うのですけれども、そういう施策が見えないのですけれども。

●青木企画部長
 実は、3ページにある移住定住の交付金というのは、移住定住につながる住居の面のケアとか、一応そういうのがかなり幅広に見られる仕組みにはしたつもりではあります。ただ、やってみますと恐らくいろいろなニーズが出てくることもあろうかなと我々も思っていますので、そこはまた研究会などで定期的にこの交付金を使った事業というのをみんなで情報共有しようと思っているものですから、例えばちょっとこういうのがあるのだけれども使い勝手が悪いよとかというのがあれば、これは例えば年度中でも、必要とあれば改められるところはどんどん改めていきたいというふうに思います。

◎福間委員長
 次に議題2と3に入らせてもらおうかなと。よろしゅうございますか。
 議題2、鳥取県過疎・中山間地域対策研究会の開催状況について、議題3、鳥取県中山間地域振興条例(仮称)の概要について、青木企画部長の説明を求めます。

●青木企画部長
 研究会は先ほど御説明申し上げたような流れで設置をいたしました。それで、過去3回ほど開かせていただいておりますけれども、今のところこの研究会でテーマとしておりますのは、1つが先ほど20年度ということで御説明しましたけれども、今後の中山間地域の対策をどう打つかというところについて情報共有をして、そしてどんな対策が望まれるかということをそれぞれの立場で考える場にするということであります。
 後ほど御説明しますが、今回、中山間地域振興条例をつくりたいということを提案をしているところでありますけれども、これについての検討というのもこの研究会で行いたい。それから、これも繰り返しになりますけれども、ポスト過疎法の制定に向けた、これは例えば中四国の知事会などで同じような問題意識を持っておりますので、といいますのも、中山間地がかなり先行的に問題が発生しているのがやはり中四国というのは御案内のとおりでありますので、今、課長レベルの会議などを行いながら取り組みを進めておりますので、これの一つの検討の場としてこの研究会は位置づけるということでやってきているところであります。
 続きまして、この振興条例でございます。この条例につきましては、過去他県さんでもいろいろ策定をされた例があるというのは本会議でも少し議論があったところでありますけれども、本県としてもぜひこの条例をつくりたいというふうに思ってございます。
 それで、私どもの思いといたしましては、この条例をつくります内容というのはもちろん大切なのでありますけれども、プロセスというものもぜひ大事にしたいというふうに思ってございます。
 ことしは、秋を目途に将来ビジョンをつくるということを御説明しているところでありますけれども、鳥取が抱えております課題とか将来展望ということを考えるときに、この中山間地域を外して考えるわけにはいかないだろうというふうに考えてございます。それで、中山間地を取り巻く環境というのは一言で言いますと大変厳しゅうございます。例えば農林業を取り巻く環境というのも、これは今さら申し上げるまでもなく大変厳しい環境が続いているわけであります。それから、人口もどんどん減ってきて、今高齢化がまた進んでいるというような状況にあって、ことしの予算の中でも、申し上げたように生活機能すら難しくなっているという非常に厳しい状況があるわけなのですが、やはりその中でも、例えばかつてのように大々的な開発をやりましょうという形で夢を描くということではなくて、そういうふうに過疎、高齢化が進む中でも安心して生きがいを持って、誇りを持って暮らせるような地域づくりをやっていくというのは、私は新しい時代の立派な県民の夢なのだろうというふうに思っていますので、そういうビジョンの動きとも連動しながらやっていきたい。
 そのためには、各方面にいろいろ意見をいただきながら議論を巻き起こすようなことというのをぜひやらせていただきたいというふうに思っています。そのためには、特に市町村との関係でいえば、先ほど申し上げた研究会というのが一つの大きな舞台といいますか、場になるというふうにも思っておりますけれども、ぜひこの委員会のほうでもいろいろな御意見を提起いただいて、そしてやはり中山間地域というものを今県民を挙げて論じなければいけないということをぜひ我々としても情報発信もしたいし、また県民の人からいろいろな意見が出るというようなことも我々としてそういう環境をぜひつくっていきたいというふうに思っているところでございますので、今ざっと素案をつくったところ、そして市町村から意見が出たところでありますので、きょう後ほど御説明申し上げますけれども、委員会におかれましてもいろいろな御議論をいただければ、私どもとしてはありがたいというふうに思っております。

●桐林分権自治推進課長
 それでは、中山間地域振興条例に関しまして、少し補足の説明をさせていただきたいと思います。時間の関係もあるようでございますので、7ページ、8ページが、私どもが市町村とお話をするために提示したいわば骨格の前段階というようなことでございましょうか、こういうものを提示しております。これに対しまして、実はトータルで2月12日と、その後3月17日と意見交換をしております。その内容をあわせて記載したものが9ページ、10ページでございます。本日はこれをちょっとかいつまんで御説明させていただきたいと思います。
 まず、細かい論点、考え方というのは目を通していただくということで、基本的なところとそれに関する意見ということで紹介をさせていただきたいと思いますけれども、9ページの上のほうから、総論でございますけれども、盛りだくさんな内容を盛り込んだものではなくて、県民所得の向上とか新しい社会システムの構築というようなポイントを絞った条例とすべきという意見がある反面、細かな施策にまで踏み込まず理念だけにとどめるべきというような意見が出ております。今のは特に提案したものではありません、総論としてでございます。
 現状認識とか目的につきまして、どういう認識を持っているかということについてでございますけれども、まず住民が住み続けたい思いを尊重するという理念が必要という意見、それから中山間地域が持つ多面的機能について言及すべきというような意見、それとやはり都市圏との関係が論じられるべきであろうというような意見、それから、一番最後の方ですけれども、人口が減っても生活できる社会にしていくことが必要というような意見をいただいております。
 次に対象地域でございますけれども、1つは、既存の法律、例えば過疎法でありますとか山村振興法、そういうものできっちりと定めたものがいいという意見をいただいている反面、3つ目ぐらいの丸ですけれども、真に困っている地域は入れたいものだという意見もございます。折衷案でもございませんけれども、現行過疎法で地域指定されない局部的な過疎地域も十分に配慮されるべきというようなことで、両方をうまく合わせたらどうかというような意見も伺っておるところでございます。
 県の役割でございますけれども、大きく分けまして、県独自の役割として、今コーディネーター的な役割でどうかというようなことも示しておりますけれども、コーディネートにとどまらず、主体として踏み込んだ役割を持つべきだという意見もございますし、点線の中の下から2番目あたりでございますけれども、県と市町村が対等な立場で協働して施策展開すべきというような意見、やはりこれもさまざまいただいております。
 市町村及び県民との連携についてでございますけれども、県だけではなくて市町村、県民等の役割をそれぞれはっきり書くべきだという意見をいただいておりますし、県民の努力目標といいますか、尽力すべき点も明確にしたほうがいいのではないかというような意見等々いただいております。
 続きまして、右側の10ページですけれども、市町村及び県民との協働という視点を入れてはどうかということで提案したことにつきましては、多様なシステムの想定が必要であるということで、単純にこれだけの主体だけで構築できるものではないのではないかという思いがあるようでございます。それから、1つ飛ばしまして、県が市町村と県民との協働を縛るのではなく、県と市町村と県民とをくくるべきではということで、それぞれが独自の主体として位置づけられるべきではないかというような意見をいただいております。
 次に、中山間地域に必要な施策及び取り組みの方向ということでございますけれども、まず、上の方の丸2つでございますけれども、1つは持続可能な地域運営システムをつくることを目標とするべきということで、はっきりとするべきではないかということ。それに関連いたしまして、客観的に評価される指標、要するに数的な目標であろうと思いますけれども、そういうものも織り込むべきではないかということをいただいております。それから、少し飛ばしますけれども、先ほどちょっと部長も触れましたけれども、大学、シンクタンクなどに客観的な施策の提言をしてもらうことも必要ということで、この中山間の協議会の中にも入っていただいておりますので、そういうことも必要ではないかという意見をいただいております。
 次に、県、市町村との協議の場ということでございますけれども、1つは、下から2つ目の丸でございますけれども、住民の方がこの協議に参加できる場を設ける必要があるのではないかという意見をいただいているところでございます。
 その他で条例の適用期間ということを提案しておりますけれども、これは5年間でということをとりあえず出しておりますけれども、5年間で見直すのであれば、理解しやすいようにはっきりと書くべきだという意見をいただいております反面、5年では成果が出ないので10年以上、少なくとも10年ということにしてはどうかという意見もいただいておるところでございます。
 最後でございますけれども、検討の進め方。重複する部分がございますけれども、やはり地域住民も参加した意見交換が必要ではないかと。そこまでいかないまでも、住民の率直な意見を受け入れるなど、現場をよく把握する必要があるのではないかということで、さらなる調査をしたほうがよいのではないかというような意見をちょうだいしているところでございます。総体的な補足といたしましては以上でございます。

◎福間委員長
 ただいままでの説明について、委員の皆さんの質疑はございませんか。

○小谷委員
 中山間地域振興条例をつくるのはいいけれども、行政が提示して市町村がやろうとしても、地域住民にそれだけの体力がないところがいっぱいあるのにどうやってやるのかというのは、文章に書いてこういう条例ですというだけの話ならいいけれども、その辺のところを本当に踏まえて、私はある意味では、しかられるかもしらないけれども、幾ら提示しても、あるいはお金をつぎ込んでも、どうしてもできないところがいっぱいあると思います。こんなことを言うとしかられるかもしれないけれども。自分たちの集落を救ってくれるというような期待感を持たせること自体も余り、その地域住民のみずからの考えだから。その辺のところが本当に理念がどうあって、メリットとデメリット、本当にやっていいのか悪いのかよく検討していただかないと大変だと思います。そんな生易しい条例をつくって、ではそこが救えるかといったら、そうだとは思わない。こんな言い方をすると怒られるかもしれないけれども。その辺のところをよく検討してください。

○伊藤委員
 企画部長、この中山間地問題というのは今に始まったものではない。恐らく20年来、平成に入ってからいろいろな事業を繰り返しながら20年間ぐらいやっているはずです。そういう中で、今生き生きとしていて、何がよかったのだというあれがきちんとここで紹介できるような集落というのはどのぐらいあるか。

●青木企画部長
 今ぱっとはあれですけれども、過去にうるおいのある村づくり事業とかああいう事業をやって、私もちょっとこの1年いろいろと勉強して、地域活性化である程度名が売れて元気なところというのはやはり幾つかあったと思います。だから、本県はそういう地域活性化みたいなところでの取り組みというのは、割と全国に先駆けて県が前に出ていってやって、それが今に続いているところというのは結構あるのだろうというふうに思っています。
 ただ、例えば岩美のどん詰まり集落とか今も一生懸命やっていらっしゃるのですけれども、やはりかなり厳しくなってきているというのもよく聞きます。それで、その中で、では今県がどういう立場で入り込んだりとかお金を出したりしたらいいのかというのは、これはちょっと20年度の一つの課題だろうと思っています。例えば、市町村交付金という形で今やっているものも多いのですけれども、かつてのうるおいとかの時代と比べて市町村交付金になってどうだったか、この辺も本音の意見をよく聞かないといけないというふうに実は思ったりしております。

○伊藤委員
 というのが、平成の初めのころ、片山総務部長のときぐらいからの話です。やはり県庁挙げてこれに取り組もうと、恐らく全国的に物すごく早かったと思うのです。この間、議会の答弁で言っておられたのですけれども、夜あたりも含めてたびたび各集落に出かけていって、部長だとか、出納長も含めて行ったと思うのです。それで、各部落の方とひざを突き合わせて話し合って、一体何ができるか、どうするのだという話を吸収しながら進めていった経過がずっとあるのです。ですけれども、どうしてもできなかったところや、そして、あなたが今言われるように、新しい活力が生まれた集落や、玉虫色のものもあるのですけれども、これだったら紹介してもいいだとか、これだったらもう廃村だとか、その辺がこの20年間でかなり出てきていると僕は思うのです。
 ですから、恐らく最初の見立てを失敗したところもあるでしょう。もうよくなるよと言われたところが悪くなって、これはもう廃村だと言われたところが踏みとどまっていると。ですから、確かにあの集落は、この集落はというふうに差別するのは確かに非常に失礼なところもあるわけです。だけれども、内部ではそれをしていかないといけないのではないか。もう限界集落を救うことは現実的には困難だとか、誇りある撤退だとか、そういう言葉を使わなければならないそういうところもありますし、そのころは集落移転という問題がかなり出てきたと思うのです。板井原あたりが集落移転したと。ですから、同じ金を使うならば移転していただいて、それでそこの集落を没にしようとかというかなり冷たい施策もあったように思うのです。ですから、現実的には僕はこの辺の仕組みを、かなりつらいし大変ですけれども、やはりシビアに見ながらやっていかないといけないと思っております。
 私もよく知っているのは三朝町の中津です。ここに行ってみると、北村、河原町からつなぐ道が遅いです。村がもういなくなってからという話で、手おくれ村。やはりいろいろな事例がありますから、一つは条例は集落の方の誇りを傷つけないようにしないといけないことは事実だし、もう一つはやはりいい事例というのをどんどん皆さん方に紹介するということもあって、私たちも苦労に苦労を重ねて、あるときには日南町の集落にはこういう国の事業、県の事業をまとめてどんと、そこでどうすれば食えるようにできるかという議論をしたこともあるのですけれども、なかなか成功した事例も少ないし、経過がありますから、だから本当にこのままで疲弊してしまっていいのかという話はやはり問題意識として持っていかないといけないし、20年間の経過や歴史をやはりきちんと見詰めて先へ行かないと、またこれがペーパーのためのペーパーみたいになってしまわないようにしようということで、その辺、私も現場のほうは割と興味を持って見ていまして、結構いい集落もあるのです。いい集落というのか、行ってみると非常に魅力的な集落。そうかといって、もういけないなという集落、その仕分けをどうするかというのは難しいことだなと思っているのですが、よろしくお願いします。

○前田委員
 条例の性格を聞きたいのですけれども、関連条例なのか、協働社会を促進する条例なのか、県、市町村を支援する条例なのか、ちょっとはっきりと性格を教えてください。

○小玉委員
 中山間地域対策研究会の設立。これは条例との関連になるわけですけれども、市町村の主な意見の中にも、やはり地域住民も参加した意見交換の必要、それから現場をよく把握する必要がある、そういう意見がありますし、それから目的の中に実効性のある条例制定について検討するとともにということで具体的ということもあるわけですけれども、そうしたことからすれば、よくわからないわけですけれども、(3)番の鳥取県過疎・中山間地域対策研究会の成立、この構成メンバーを見ると、住民の方々が入っていない。それは難しい面もあるかもわからないですけれども、何か構成の中にそうした方々を入れて、やはり生の声、そうしたことの中で実効性のあるものもつくっていくということにしたほうがいいのではないかと、そんな思いがしますけれども、いかがでしょうか。

◎福間委員長
 今皆さんから出された条例関係のことが主体になってきていますから、小谷委員も言われたように、かなり危惧する意見もありました。含めて、具体的な答弁ができるものはしてください。それから、意見的にあったものについては、今時点でお答えできる内容について、概略を報告してください。

●青木企画部長
 条例で、やはり変な期待感という議論は確かに研究会でもあります。やはり厳しい現状というのはかなり直視した上でやらざるを得ません。ただ、ちょっと我々も中四国のブロック会議などで議論しておりますと、少し違和感を覚えることがあります。というのが、広島とか四国とかですと、先ほどちょっとお話も出ましたけれども、移転とか村おさめとかというような議論というのが相当強いのです。それで、我々の実態をいろいろ把握をした中では、もちろん厳しいところも多いわけですけれども、総じて言えば、今、条例の素案の中にも書いているのですけれども、やはりその地域を何らかの形で守りたいとか、住み続けたいという意欲がある方が非常に根強いというのが我々の持っている正直な感触であります。
 それはなぜかというのは、ちょっとまだ分析不十分なところはありますけれども、一つには、鳥取県の一つの地形上の特徴というのがあるのではないだろうか。東部、中部、西部にそれぞれ中核となる都市というのがありまして、その周りに中山間地域というのがあります。ですから、車がいつまで使えるかという議論はもちろんあるのですけれども、道路も大分よくなっているところもありますので、さっきちょっと手おくれという話も御指摘がありましたけれども、総じて言えば、都市部に例えば1時間から1時間半でアクセスできるかどうかというので色を塗ってみますと、ほかの中四国と比べますと、割と都市と中山間地が支え合うような関係がつくりやすいのではないか。現にそういう関係もあるので、中四国の本当に絶望的なところに比べると多少まだ望みがあるのではないかという感じをちょっと持っております。その中には、過去の事業で成功した例というのがうまく続いているケースもありますので、ちょっときょう御指摘がありましたので、実は議会などでいろいろ資料を整理するときには少し手をつけたのですけれども、ちょっと過去の事業の成果なども少し振り返るようなことは、いい機会ですのでちょっとやらせていただきたいというふうに思います。
 条例づくりについてでございますけれども、確かに御指摘がありましたように理念条例でいくのか、それとも何か協働を呼びかける条例なのか、それとも支援のよりどころになる条例かというのは、きょうお出しした資料をごらんいただいてもおわかりのとおり、そこはまだ定まっていないところがございます。特に支援については、他県の例などを見ますと、財政上の配慮をするとかというような、わかるようなわからないような規定が載っているものがほとんどであります。それで、これは議論を十分しなければいけないと思っていますけれども、一つは本県の支援のよりどころがこの条例にあるというのは論点にし得るのではないだろうか。これは予算との議論とセットということになってきますのでちょっと議論の順番が難しいかもしれませんけれども、私としては、条例の中にそういう根拠を置くということは、ぜひ論点として掲げて議論をしたいというふうに思っているところでございます。
 研究会の構成メンバーの件です。これは先ほど御紹介しましたように、条例の中にこの研究会自体をきちんと位置づけてやったらどうかという提案をしたときに、肝心の住民が入っていないではないかという指摘がありました。それで、ちょっと今内部でいろいろ考えているところではあるのですけれども、過去3回は鳥取市内と中部の一つの会議室に担当者がみんなわっと集まるという形で研究会を3度ばかり開いたのですけれども、そこに住民の方を呼び出してヒアリングをするというのもちょっとどうかなという気がしていまして、研究会の開催方法についても少し分離して、出張開催みたいなこともできないだろうか。そこにある程度住民の方にも入ってきていただいて、例えばきょうは住民の方から意見を聞いたり議論をする時間をちょっと多めにとる研究会というふうに、少しめり張りをつけながら開催方法を考えたいということで、今それは検討を進めているところでありますので、ちょっとそんな方向でぜひやりたいものだと思っています。

◎福間委員長
 今、総括的にちょっと答弁をしてもらいましたが、委員側のほうでよろしゅうございますか。(「結構です」と呼ぶ者あり)
 それでは、きょうの議論はここら辺で一応打ち切らせてもらってよろしゅうございますか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 ありがとうございました。
 次に、その他でございますが、執行部、委員の皆さんの方で何かございますか。(なし)
 それでは、以上で終わりたいと思います。
 なお、委員の皆さんには御相談したいことがありますので、もうしばらくこの場にお残りいただいて、執行部の皆さんは退席をしていただいて結構でございます。ありがとうございました。(執行部退席)
 実は、委員長報告であります。お手元に委員長報告の素案をお配りをしております。これをお目通しをいただいて、加筆あるいは御指摘がございましたら、お願い申し上げたいと思います。

○内田委員
 先ほど伊藤委員が発言されました限界集落がありますので、深山口等は交通の確保と情報だけしかできないと思うのです。ああいうところはやはり今の委員長報告で私はいいというふうに思うのです。

◎福間委員長
 私は3ページの村おさめ、誇りある撤退という概念というのは、例えば抵抗があるかもしれませんけれども、こういうことも大胆に踏み込まざるを得ないのではないかということで、いいですね。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、以上、報告をすることといたします。
 県内調査について、別紙、案1と案2を持っております。考え方としては、1泊2日で行きたい。東部3地域については、これとは別途また行きたいと思っているのです。ですから、日にちと案1、2のプランをいかがでしょうかということなのです。日にちはここにありますけれども、4月15日から17日の間、22日から24日の間、ここで日にちをまず絞っていただけませんか。1泊2日。

○伊藤委員
 委員長、ここに案がありまして、さっき江府町の深山口はもうどうにもならないと内田委員が言われたのですけれども、この案の中でもうどうにもならないというところはどことどこがあるのですか。

◎福間委員長
 どうにもならないところというのは……。

○伊藤委員
 おかしい表現ですけれども、かつては30あったのにもう3軒ほどしかないと、それでもう草ぼうぼうですと、そういうところがあるはずです。

○内田委員
 では、私の方で。2案のほう、野組はまだ生きると思います、ここはまだいいですから。小原、ここはおもしろいのです。一番奥なのですけれども、みんな結構元気がいいのです、逆に一番奥で。深山口はもう完全にだめだと。実際日野郡から見ますと、私は2案のほうが好きです。

◎福間委員長
 野組は行ったほうがいいでしょう。

○内田委員
 行かれてもいいですけれども。高規格道路がすぽんと入りますので。

○伊藤委員
 2案で中部のほうでいえば、小泉というのは一番奥のどん詰まりだけれども、ここは淡水魚とワサビでそれでもやはりいいほうに入っている。頑張っている。そして、中津のほうは先ほど言った深山口と同じような……。


◎福間委員長
 それでは、2案で行くということで。
 では日にち。早く行ってしまいましょうか。4月14日から16日ぐらい。

○米井委員
 22日からの週がいいです。

◎福間委員長
 22日からの週がいいと言われる方がありますが。(「それで行きましょう」と呼ぶ者あり)
 では、22日、23日ぐらいでいいですか。(「異議なしと呼ぶ者あり」)
 では、22日、23日で決定させていただきます。
 それでは、以上をもちまして中山間地域振興調査特別委員会を閉会をいたします。ありがとうございました。

午後0時31分 閉会

 

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