平成20年度会議録・活動報告

平成20年6月17日会議録

出席者 委員長
副委員長
委員
斉木 正一
浜崎 晋一
安田 優子
藤縄 喜和
銀杏 泰利
伊藤 保
鍵谷 純三
松田 一三
廣江 弌
村田 実
石村 祐輔
野田 修
 
以上 出席委員  12 名
欠席委員   0 名
 

説明のために出席した者
  衣笠文化観光局長、前田文化観光局副局長、磯田福祉保健部長、大場生活環境部次長、
 門前商工労働部長、木村経済・雇用政策総室長、岡村産業振興戦略総室長、
 河原農林水産部長、横井県土整備部次長外、課長

職務のため出席した者
 議事調査課  前田主幹  中嶋副主幹  田中副主幹

1 開会  午後2時04分

2 閉会  午後3時03分

3 司会  斉木委員長

4 会議録署名委員  野田委員  村田委員

5 付議案件及びその結果
   別紙日程表及び下記会議概要のとおり
 


午後2時04分

◎斉木委員長
 皆さん、こんにちは。ただいまから産業振興調査特別委員会を開会いたします。
 本日は、5月に編成された緊急雇用キャラバン隊による企業訪問の結果、平成21年10月に予定されている「日本のまつり・2009鳥取」など、イベントを契機とした観光誘客の取組などについて、執行部の説明をお願いすることとしております。
 そういたしますと、本日の日程はお手元の日程のとおりでありますので、この順序に従って議事を進めさせていただきます。
 初めに、会議録署名委員を指名いたします。
 本日の会議録署名委員は、野田委員と村田委員にお願いいたします。
 それでは、これより議題に入ります。
 なお、質疑は一括して行っていただきたいと思います。
 議題(1)、緊急雇用対策のためのキャラバン隊による企業等訪問についての説明を求めます。
 まずは、全体概要の説明を新企画調査チーム長にお願いします。

●新企画調査チーム長
 それでは、商工労働部の1ページをごらんください。キャラバン隊について説明いたします。
 3月の有効求人倍率が0.68。雇用情勢が大変厳しいということがありますので、県幹部をキャラバン隊の隊長といたしまして企業等を訪問いたしました。5月2日より訪問いたしました。訪問者は副知事、出納長以下、各部局長、あるいは総合事務所長ほか幹部職員が分担して訪問しております。表にありますとおり、各部局が関係する企業等を289社訪問しました。
 訪問の結果、雇用増の予定があるというところが89社ございました。雇用人数をはっきりしているところもありますし、あるいはまだ具体的なことが決まっていないけれども雇用をふやす予定というような感覚のところもございます。
 次ページ以降に各企業の意見とか要望等をまとめておりますが、訪問した結果、感触等につきまして、実際に訪問いたしました各部長等より報告させていただきます。

●門前商工労働部長
 商工労働部長の門前でございます。私は、製造業でありますが、小売業を回らせていただきました。
 総じて申し上げますと、企業の方は大変厳しい経済環境の中にありまして、雇用の維持ということに大変御尽力いただいていると強く感じたところでございます。といいますのも、先ほどお話にありましたように、3月の有効求人倍率0.68ということで2月に比べまして0.05ポイント下がっております。ただ、この下がったのは求職者がふえたという状況でございまして、この間の求人はふえております。公的セクターが減っている中で民間企業に頑張っていただいて、求人をふやしていただいているというような状況がございます。総論的に言うとそういうような感じを持たせていただいたところでございます。
 ただ、そういった中で個別に回ってみますと、やはり良いところと悪いところの二極化というものも明確に見てまいりました。雇用の前提となりますような仕事がない。私は電子・電機関係の組立ての企業を回らせていただきましたが、ラインがぽっかりあいているというような状況も見させていただきました。やはりそういった企業にとってみますと、受発注の開拓を進めてほかからでも仕事を取ってくるといった取組が必要だというふうに感じたところでございます。産業振興機構とも連携をしながら受発注の開拓、こういったことに力を入れていかなければいけないと感じたのが、まず1点目でございます。
 2点目は、それとは非常に対照的ではございましたが、なかなか人手が集まらないというような声も多く聞かせていただきました。医師不足とよく言われますが、これとも似た状況で、設計士でありますとか開発者、こういった専門的な人材についてはなかなか人が集まってこないというふうな状況もお伺いしたところでございます。先ほども大鳥機工ときょう増設に向けて調印式を行わさせていただきましたが、同じような悩みを述べられておりました。人材が欲しいのだけれどもなかなか集まらない、というような声でございます。工業高校、大学、高専、こういった方々の県内定着を進めるでありますとか、U・Iターンを進めるとか。こういったことを早急にやっていかなければいけないというように感じたところでございます。
 また、小売業も回らせていただきました。特に大手のスーパーでありますとか、家電大手でありますとか、こういった企業は雇用を多く維持していただいているわけですが、新規の雇用確保に向けてはハローワークを利用していないという実態が非常に多くありました。実際に新聞の折り込みチラシでありますとか、店頭でチラシを配るといったことで人を確保しているというような状況がございました。こういった企業には、ぜひハローワークへの登録ということをお願いさせていただいておりまして、5月にはハローワークへの登録されたところでございます。
 大変雇用、経済環境は厳しいわけでございますし、また昨日発表されました月例経済報告でも大変厳しい状況で、先行きの不透明感というようなことにもなってきております。県もできることがございますが、あわせて原油高などで先行き不透明感が増している状況を国に対しても必要な施策を求めていくということも必要だ、というように認識をさせていただいたところでございます。

●衣笠文化観光局長
 文化観光局といたしましては、各地の旅館、ホテル組合でありますとか、各温泉地の旅館組合、それから旅行業者、そういった関係の17団体を訪問させていただいて、雇用増のお願い等をしてまいりました。
 総じて、やはり非常に厳しい業界でもあります。特に温泉地に至りましては入り込み客数はここ数年減少傾向ということもありまして、倒産あるいは廃業もここ幾つか出ております。そういった状況もありますので、非常に厳しいというのが共通の御意見でございました。特に温泉地につきましては、どこの旅館もぎりぎりの状態でやられており、新規の常用雇用はとても難しいということでございます。お伺いしたのもちょうど5月の連休の直後ということもありまして、連休の状況等もお聞きしたわけですが、さすがに連休中はもうどこも超満員だったわけですが、それも常時雇用ではなくてパートさんとか派遣とかで、忙しいときにだけお願いしている。布団敷きとか、配ぜんとかといったことをお願いしている、というのがほとんどのところでございました。
 希望のマッチングもなかなかできにくいということもあるようでございます。ハローワークを通じて紹介されても長続きしないというか、すぐやめられる、ということもおっしゃっておりました。
 それと接客業ということもあるものですから、ハローワークを利用せず、縁故でお願いしておられるところも結構ありました。一部はハローワークを通じてというところもあったわけですが、どうしても希望どおりには、なかなかそういった人に集まってもらえないということも御意見としてありました。
 最後に、どうしても業界への理解がいま一つ足らないのではないかなと。観光業というものに対して教育の部分でももっとしっかり、特に若い人にそういった部分の認識をしてもらえるように努力もしていただきたいというような御意見もいただいたところであります。

●磯田福祉保健部長
 福祉保健部でございます。私どもとか総合事務所の福祉保健局とを中心して16機関の社会福祉法人とか医療法人を回らせていただきました。
 初め、当初予想しておりましたとおり、やはり人は欲しいのだけれども来ていただけない。看護師不足でありますとか、そういった専門職の人が欲しいのだけれども来ていただけないというお声をしっかり聞いてきました。看護師は病院自体も不足しておりますので、なかなかいないので、ますます看護師とかは欲しい、というようなミスマッチの状況であります。
 それと一方、社会福祉関係につきましては、専門学校の方と連携しておられて、スムーズに人材の供給はあるというようなことでございました。
 このようにミスマッチは起きているのですけれども、一方で看護師不足対策とか打ちながら、引き続き取り組んでまいりたいと思います。

●大場生活環境部次長
 生活環境部では、先ほどの文化観光局の方と分担しまして、ホテル、旅館の関係、それとあと廃棄物、リサイクル関係の会社を回らせていただいております。部長、私、あるいは生活環境局の方と一緒になって回っております。
 私の方は三朝の方の旅館を中心に回らせていただきました。先ほどの文化観光局長からの説明がありましたことと同じような傾向でございました。基本的に既にハローワークに登録等しておられるところもありました。大体、結構通年で登録しているということでございましたが、そんなにぽんぽん、ぽんぽん応募はないというのが実情であります。県外資本のところも回らせていただいたのですが、そこでは県内の方を雇用する場合はパートだけで、正社員は県外の本社の採用になる。ただ、パートから正社員になるという道もあるとのことでした。いろいろ頑張ってもらいたいという感じでございました。
 あとリサイクル関係の会社です。これについては、私はじかに回っておりませんが、聞くところでは、やはり建設業を兼ねてやっておられる方も多いようで、建設業は非常に厳しい状況でとても人を雇うどころではない、といったような感じの状況もあるようでございます。リストラ等をしているのだけれども、結構ほかの会社で。うちはリストラしたけれども別の会社で再雇用されているようだ、というような話もあるようでございます。リサイクルの方は、軌道に乗っておられるところ、前からやっておられるところはそれなりにあるようですが、ただ長続きしない面があるということ。新たにリサイクルに進出したというところは、まだ人をどんどん雇う状況にはない、といったような。そういう意味では、そんな積極的にどんどん雇用に貢献できる状況には余りないような感じでありましたが、いろいろと努力していただいているようでございます。

●河原農林水産部長
 農林水産部は農林業団体、それから農業法人、それから農業参入の企業を中心に35団体・社を、私以下、手分けをして回らせていただきました。
 全体的に感じましたのは、どこもやはり今の状態、現状維持が精いっぱい。新たに雇用をどんどんふやしていくという状態ではない、というのが皆さんの総じた意見でございました。
 個別には、農業団体は。やっぱり今、組織のスリム化というのをやっている中で、退職を見合いながら少しずつ雇用しているのが今の流れになっているところです。それから農業法人などにつきましては、今、農地が余っているということで、企業拡大の素地はできているのだけれども、燃料や肥料などいろいろなものが上がっている中では、なかなか思い切って踏み込めないというようなことをおっしゃっておられました。それから森林関係でございます。森林整備等の予算は割合、今潤沢についておりますが、森林所有者の方がどうしても山に目がいっていないということで、仕事がなかなか作れていないということがあります。これもやれば仕事ができるのだけれども、というようなことで、もっと雇用が出てくるような事業にしてほしいというふうな要望がございました。雇用については、作業班をつくってみたいというふうな意向は結構ありましたが、この辺もミスマッチなのでしょうか、いい人がなかなかそろわないという話も森林関係ではお聞きしたところです。それから木材関係の企業であります。今御案内のとおり木造住宅の着工状況が非常に悪いということがあります。その辺で雇用に結びつける要素がないというようなことがありました。
 ただ、今回わかりましたのは、結構団体企業の中にはハローワークに登録されず、縁故で採用されているということがちょこちょこありましたので、ぜひとも広く人材を募っていただく上で、登録を出していただきたいというお願いもしてまいりました。
 明るい話として資料の2ページに2つ載せております。琴浦町に東伯農協の後に入った食肉の民間の業者が工場をやっておられまして、そこが規模拡大するということで、ついこの前、4人をハローワークに出したということです。ここは毎年、町との協定で3人ずつ雇っていく予定をされており、ここは元気がいいなというふうに感じたところであります。八頭郡にある養鶏業者でスイーツの店を農村につくっておられる会社があります。ここは非常に盛況でして、そういった新展開をしたものですから、今さらに1人をハローワークに出しているというような話です。
 一方で、中部にある建設業から農業参入している会社でございますが、非常に白ネギの契約栽培でかなり見通しがついてきたという話を伺い、いいなと思って帰ったのですが、2週間後に親の建設業の方がどうもやめられる。企業が倒産するという話が、つい最近新聞に出ていました。そういう話で、非常にがっかりといいますか、驚いたというような状況がございます。

●横井県土整備部次長
 私ども谷口部長以下、手分けをして各管内ごとに回らせていただきました。先ほど建設業は非常に厳しいという話が出ておりましたが、予想どおりといいますか、回らせていただいたところは非常に経営状況が厳しく、従業員のボーナスも払えないような状況の中で、雇用の拡大というのはとてもできない、というのが大方の御意見でございました。そんなことよりも、最低制限価格を引き上げてほしいというようなお話がございましたので、きょうの午前中にありました企画土木常任委員会でその辺の御報告をさせていただいたところでございます。
 中には頑張っておられるような企業もおられまして、特徴的なものをお話しさせていただきます。
 1点目は、琴浦町の業者です。新分野への進出ということで新しい製品を開発されて、採算ベースにも乗ってきたので、パートだけでも2名ぐらいの雇用増をやってみたいというような中で、やはり販路の拡大が一番ポイントになるのだということで、話の中で県職員さんにもぜひ買っていただきたいというようなことがございました。商工労働部にお骨折りいただきまして、先般県庁の売店でも製品を取り扱うようになったというようなことで、社長も非常に喜んでおられまして、さらにもう2人パートの雇用をふやすのだということでした。また、優秀な人であれば正職員への登用もある、というようなこともございました。
 2点目は、業者さんと意見交換する中で、倒産した同業者の従業員を2名雇い入れたのだけれども、3カ月しないと現場代理人につかせることができないので何とかできないかというようなお話がございました。鳥取県は、現場代理人という、工事現場で社長の代理をする者なのですが、これに常勤性ということを条件づけております。自分の会社で3カ月雇用を継続した者でないと現場代理人につかせることができないということとしているものですから、倒産した企業の者を雇い入れても3カ月経過しないと現場代理人につかせることができないというようなことになります。これはもっともな御意見だということで、現在、企業倒産した従業員を雇い入れたときは従前の会社の雇用期間も算入できるように、規定の改正手続をしております。そういうことによって、雇用の拡大ということではないのですが、企業倒産による離職者の再雇用のインセンティブになるのではないかというようなことで、現在、改正手続をしているところでございます。

◎斉木委員長
 続いて、議題(2)、「日本のまつり・2009鳥取」について、及び議題(3)、農商工観連携による産業振興の方向性について、衣笠文化観光局長の説明を求めます。

●衣笠文化観光局長
 文化観光局の資料の1ページをごらんいただきたいと思います。「日本のまつり・2009鳥取」の概要についてということでございます。この事業は括弧で書いておりますが、「地域伝統芸能全国フェスティバル」、これは毎年1回全国持ち回りで各地でやっており、2009年、来年に鳥取で開催されるということであります。
 事業の中身です。1の事業の目的のところにも書いておりますが、全国の主な地域伝統芸能を一堂に集めた日本最大級の催事ということであります。伝統芸能を活用した地域活性化の推進を図ろうというものでございますが、今回は特に「日本のまつり」ということをテーマにしたフェスティバル、イベントにしようということで、先ほど冒頭に申し上げました「日本のまつり・2009鳥取」というテーマということになったものであります。今回、鳥取で開かせていただきますので、本来の伝統芸能の活用という部分のほかに、鳥取自動車道が開通されるということや、それにあわせて「2009鳥取・因幡の祭典」が開催されるということもありますので、これの記念イベントという位置づけになっております。それに加えまして「伝統工芸の里とっとり」でありますとか、「食のみやこ鳥取県」といったものも全部ひっくるめまして、多様な鳥取県の魅力を広くPRしようというものであります。
 2の事業の概要です。期間は、来年の10月10日と11日の2日間で、前日に前夜祭がございます。会場は鳥取市でありまして、とりぎん文化会館をメイン会場といたしまして、若桜街道でのパレードや、駅前風紋広場、コカ・コーラウエストスポーツパーク等の4カ所を現在のところ使用してイベントを繰り広げる予定としております。運営主体は、鳥取県と財団法人地域伝統芸能活用センターの共催。それに鳥取市も加わっていただくように今お話をしております。こういった実行委員会スタイルで運営をしていこうということであります。先月の5月27日に第1回の実行委員会を開催いたしまして、知事をトップに、これからやっていこうという体制が整ったところであります。
 ちょっと次の2ページをごらんいただきたいと思います。事業内容等です。目標来場者数は約10万人としております。これは先催県等の状況も踏まえまして10万人を目標にやろうということであります。総事業費は1億4,000万円。このうち今議会で債務負担をお願いしております8,600万円を県が負担するということであります。
 中身については、そこにずっと写真つきで入れさせております。とりぎん文化会館のメイン会場では開催記念式典を。高円宮殿下も来られましてそういった表彰式や受賞団体の公演を。あわせまして海外あるいは県内外の団体に御参加いただいて公演していただくことになっております。若桜街道ではパレードを。駅前風紋広場のサブ会場でも2日間同じように公演をお願いしています。それからコカ・コーラウエストスポーツパークは従来「食のみやこ鳥取県フェスタ」をやっていただいております。これを同時期にあわせて開催し、今回は一体的にやろうということとしております。ここでも特設ステージを設営し、そういった公演もやっていただくということになっております。とりぎん文化会館の中の展示室あるいはフリースペース等を使いまして、伝統工芸でありますとか、観光案内コーナー、物産市、こういったものもあわせてやり、幅広くPRをしていこうということとしております。
 今回のイベントの特色であります。今までの先催地の部分とちょっと変わっておりますことは、冒頭にも申し上げましたが、文化の振興にとどまらず、全国に向けた鳥取県のPRを行います。観光、物産あるいは食、こういったものをあわせた格好でやるというのが1点であります。
 2つ目が、県民の手による祭典運営。ボランティア先進県ということでもありますので、和牛博、あるいはそれまでのほかのイベント等と同じように、ボランティアセンターを作り県民の手による祭典運営をやろうというのが2点目であります。
 3点目、最後ですが、環日本海交流を鳥取県は進めておりますので、これを前面に打ち出して、従来は大体環日本海地域から2地域ぐらいからの公演なのですが、今回は6地域、サミットの関係地、あるいは台湾あたりからもぜひ参加していただくようにということとしており、このあたりもセールスポイントとしてやっていきたいというふうに思っております。
 スケジュールは今、実行委員会を立ち上げたところでありますので、これから基本計画、実施計画をつくっていきます。来年の1月には東京でも実行委員会が立ち上がります。最終的な実施計画を5月につくり、本番を迎えるという予定であります。
 4ページを御覧ください。それに当たっての観光誘客ということです。先ほども申し上げましたが、2009鳥取・因幡の祭典とタイアップしてやろうということにしておりますので、2009鳥取・因幡の祭典の実行委員会と連携して、旅行会社へのPRでありますとか、観光商品等の造成もやるようにしております。それから、これを機会に海外からの誘客も図っていこうということにしております。
 続きまして、5ページであります。農商工観連携による産業振興の方向性についてです。今議会にも質問をいただいておったわけでありますが、近年旅行形態が変化してきております。従来の団体型から個人型へ、あるいはグループ型へということに変わっております。それとあわせまして体験型、あるいは学習観光といった知的好奇心を満たすような旅行形態に移行しつつあります。それから、団塊の世代をこれからどう取り込むかというのが、今の一つの重要なかぎになっております。そういったふうに、旅行形態が変わってきております中で、農商工観連携という新しい産業振興での観光の部分というのがクローズアップされているということであります。非常に重要なキーポイントというふうに考えております。
 1のところに書いてありますが、ここ数年、県といたしましては農商工業と連携しました着地型観光メニューというのを造成しております。最近では、大人の社会見学メニュー。これは自衛隊や王子製紙、米子の水道局、こういったものを見学するツアーを実施しております。非常にこれは好評であります。それから選果場。これも昨年からやってきておりまして、倉吉の極実スイカでありますとか、ミルク栽培プリンスメロン、これはもう既に4~5月で40以上のツアーがもう確定しております。それから二十世紀ナシ、これは昨年ちょっと取組が遅かったものですから間に合わなかったですが、ことしは東郷の選果場をツアーに入れようということで、もう既に準備をしておりますので商品化できると思います。それから鉄道メニューは、若桜鉄道、あるいは倉吉線廃線跡ウオーク、これも非常に好評であります。それから特産物を活用したメニューとして、酒蔵見学でありますとか、御来屋の漁師料理、湯梨浜町にあります今滝の滝床料理、これも相当な実績が上がりつつあります。こういった格好で新しい観光メニューを造成してきております。今年度もオーディション事業というのをやっておりまして、新しい取組もこれから育てていこうということです。こういったものを順次広げることによって県内の観光スポットを広げ、できるだけ鳥取県内の滞在時間をふやしていただく取組をこれからも進めていきたいと思います。
 2の今後の方向のところに書いてありますが、申し上げましたように、産業観光メニューをこれからも続けていきたい。あるいは教育旅行を中心にした農林水産業の体験メニュー、これは今やっておりますが、なかなか難しい部分でもあります。米印のところに関金の取組を書いております。関金につきましては、平成18年度からずっと修学旅行といいますか、教育旅行の誘致を行っております。メニューも整いました。あとは受入れ家庭がまだまだ進んでいないというか、確保できていないということがありますので、これを整備していくということが喫緊の課題であります。
 それとあわせまして、ジオパークの取組を今やっておるわけですが、こういったジオツーリズムの取組ということもあって、体験型のジオツーリズムの取組をぜひ岩美町にも、ということで今お話をさせていただいているところでございます。
 こういった格好で新しいスタイルの農商工観連携の取組も現在やっているという御報告であります。

◎斉木委員長
 そういたしますと、ただいまの説明について一括して質疑等はございませんでしょうか。

○廣江委員
 なかなか今、人をたくさん雇いたいというところが少なくなったという説明だったけれども、我々の業界は人手が足りなくて。今、鳥取県でも介護員の人員がなくて、ここには介護員の募集があるということも書いていないけれども。この間、国会議員に来てもらって、3,000人集めて全国大会をやった。本当に、一つは給料や環境が悪いので、それを改善してもらわないと来る人も少ないし……もう介護ができなくて困っている。これは都会だけの話ではなくて田舎の方も、鳥取県でもそういうことでいろいろあったり。だから、今度はそれだけ困っている環境のところへ行けるようなことをするということも大事なことだと思うが、ほかに足らなくて困っているところはなかったですか。いくらでも働き手がおられるなど職種によって希望者があるとかないとかいろいろあると思う。仕事が汚いとか、大変とか、賃金が低いこともあるけれども。もうちょっと解決策も何か得られたのですか。募集人員などもどれぐらい希望しているとか、どういう職種がどうなっているとか、というようなデータはないのですか。
 ハローワークでなく縁故でということになっているけれども、実際、ハローワークもそうですが、採用のときに個人情報だとかでだめだと言われることが。実際にその仕事をやってもらうためにその人のことをわかって。本当に仕事をさせるためには、その人の環境などもわかってあげないと。朝8時から夕方5時までのような仕事のところはいいですが、1年365日、24時間働くようなところでは、働いてもらう方の家庭環境などもわかっていないと言えない面もある。こういったことがもうちょっと何とかいかないと。それから、こっちが聞きたいことを聞いたら、それは違反行為だと言われて。そのことがわかっていないと我々は命を預けるような仕事をしているのに。その人に任せてやってもらうわけで、これくらいのことは教えてもらわないと、実際、人の命は預けられない、というようないろんな問題があって。今の個人情報やいろんなことから出てきたことだけれども、ああいうところを何かもうちょっと考えないと、本当に我々も人に来てもらって、人の命にかかわる仕事をしてもらうときに、その人がどういうひとなのか、どうなのかという事情がわからないと困る。それから、今あらゆる業種の中で本当に、精神的にいろんな問題を抱えている人が多くて。これはもう教育の問題。いろんなところからやらないといけないと思う。あらゆる職種の中にそういう精神的ないろんな問題を抱えている人がいて、それをどうしていくかということが、非常に大きな問題になってきていると思うのですけれども、余りそういうことを言われないものだから、声にもならないから、なかなか出てもこない。本当にそういう対応策というのが、この教育の問題の中ではいじめ問題とか不登校とかいろいろな精神的な問題が少し問題になりあるけれども、そこにはちゃんと本当に。PSWといった専門職がいるのに、それが採用されていない。それをもっと生かす場所はいっぱいあると思うのに、それが採用されていないというようなところにすごくミスマッチがあるように。何か制度化はできているような感じがあるが、ここをちゃんと開発していくことを考えないといけないと思う。皆さんが回られてそういうことは考えられなかったのか。

●門前商工労働部長
 また、介護とかについてはお話があるかもしれませんので、そちらは福祉保健部長にお願いしたいと思いますが、やはり人材のミスマッチという部分は確実にあります。先ほども少し申し上げましたが、私回らせていただいた製造の現場でも、設計でありますとか技術開発といったような専門的な知識を持っておられる人についてはなかなか集まらないというような声を聞きます。実際、4月の統計を見てみましても、専門的、技術的職員の有効求人倍率は1.22倍です。逆に県民が一番求めている事務職は0.22倍ということで、事務職は圧倒的に職が足りません。一方で、専門的、技術的職でありますとか、繊維などの縫製関係の有効求人倍率は1.2倍ということになっております。足りないところは足りない。人材がなかなか集まらないというところがあるということは事実だというように思っております。
 私どもそういった現状もよく見させていただきましたので、まずはU・I・Jターンなどを進めて、団塊の世代の退職の方を中心に御経験を踏まれた方を県内に来ていただくというような、こういう取組がまず必要ではないかというふうに思っております。また高専でありますとか、工業高校、大学の卒業生の県内定着、こういった取組も必要だと思っておりますが、さらにそういう人材をつくっていく、そういうような養成をしていくというような取組も中長期的には必要かと考えております。またいろいろ御提案をさせていただきたいというふうに感じるところでございます。

●木村経済・雇用政策総室長
 ハローワークに関する御質問がございましたので、その点を補足をさせていただきます。
 確かに委員がおっしゃりますように、ハローワークを通じた選考する当たりまして、いろいろな、多分大きく言えば2つの要因で使い勝手が悪いという状況があるというふうに聞いております。
 1つは公平性ということの中で、いろいろな条件をつけにくくなっている。例えば年齢制限とかをハローワークの求人の中につけてはいけないというルールがあったり。そういうところでいろいろな問題が生じています。
 もう一つは電算化です。昔のようにいろいろな紙をつけるのではなくて、今は電算化してコンピューターで検索できるようにしたため、いわゆる載せる項目がかなり限られてしまった。例えば、ある企業からの御意見ですと、システムエンジニアを募集していたが、そこは流通の方のシステムエンジニアを希望していたところ全然分野が違うところの、例えば自動車関係のラインの何かシステムを組まれた方とかが来て、全然話にならなかったとか。ですので、そういう電算化の中で問題が生じています。
 公平な採用を進めなければいけないということは、法律で決められていることでもあったり、採用の中で聞いてはいけない質問があるとか、そういう点もある種仕方がないところがあると思うのですが、例えば電算化の流れの中で必要な情報が十分に盛り込めていないといったことなどについては、我々の方も企業からの問題意識を受けまして、今、ハローワークとは定期的に協議を持つ場を設けております。その協議会の中の議題の方でも上げさせていただきまして、ハローワークとしても確かにそういう電算化の中でもう少し盛り込める情報はないかということの検討を開始してもらっています。より企業ニーズに即した、いわゆる廣江委員がおっしゃるようないろいろな情報が載るような形での電算化を進めてもらうようにお願いしているところでございます。我々としても努力をしていただいているところですので、御理解いただけたらと思います。

○石村委員
 私は、感覚的に物を考えてしまうのですが。さっき、求人は増となっているけれども、求職者が上回ったために有効求人倍率は0.68に、と説明を受けたのですが、求人数はふえているのだけれども、求職者がそれを上回るから……。

●木村経済・雇用政策総室長
 3月はですね。

○石村委員
 3月、有効求人……。

●木村経済・雇用政策総室長
 4月はもう両方下がっています。

○石村委員
 だから、それで、これはミスマッチの部分もあると思うのだけれども、どんな努力をしたら。例えばどんな行政支援があったのか。それから企業側も改善、改革というものもあるのだろうけれども、どの程度改善されたのかと。今回のキャラバンで得られた感触というのは。そうなると、こんな議論をしていたって。どんな対策を講じればどんな効果が出るという、そこの見きわめというのが要るのだろうと思うのですよね。ただその気休めだ。行ってもらってこんな状況でしたと聞いてきて、2人だか3人だかは使うかもしれないけれども。どの部分が不足しているのですか。それで改善する見込みというのはあるのですか、この状況から。それはどの程度見込んでおられますか。単純に聞きますけれども。
 何か役人というのは、こういうことをやって、楽しんではおらないのだろうけれども、自己満足をする傾向にあるわけです、私もですけれども。端的にそう聞かれた場合に、どうするのですかね。
 だれだかわからない、答えられる人に答えてもらう。

●門前商工労働部長
 申しわけありません、正直言ってそういう明確なお答えは持ち合わせておりませんが、先ほど言いましたように、いろいろな事象が現場であるということでもありますし、その解決策というのも一つではないというふうに思っております。先ほど申し上げましたように、本当にもうラインがあいてしまっているというようなところに対しては、受発注の開拓などをして仕事を持ってくることで、ラインを動かし雇用をふやす。こういうふうなことにつながるでしょうし、そもそも設計なり専門的な技術者がいないことによって発展する可能性がなくなっているところについては、やはりそういう人材を供給することで、その企業がさらに大きくなって雇用がふえていくというようなことですから、そういう人材が確保されるような取組をするということが必要だというふうに思っております。
 したがいまして、それぞれの現場で感じてきたことを、それぞれ問題意識として次の施策化に生かしていくということ以外にないのかなというふうに思っております。ただ他方で、先ほど申し上げましたが、ハローワークに登録しないで縁故で、というような話もありましたし、チラシだけで募集しているというようなところもございます。これは雇用の増には実際にはつながらない部分ではございますけれども、統計上その実態を反映していないというような部分もございますので、こういったところについては引き続き求人開拓をしながら、企業の理解を求めていくというようなことが必要なのではないかなというように思っているところでございまして、それぞれの活動を通じて、ということでとりあえず御理解をいただきたいというふうに思っております。

○石村委員
 ひどい言い方しましたけれども、それで何を言いたかったかというと、行政の役割というのは、どんな部分があるのですか。行政が果たすことが可能なのか。その役割をどの程度を果たせるのかということ。それによって雇用改善にどんなつながりができるかということ。費用対効果の話もありますから、そのあたりはどうか。
 だから販路やそんなものを開拓してくるというのはわかるのです。それを開拓すればいいのはわかっているのだけれども、だれがその役割をどう担うのですか。それは大変な話だろうと思うのです。販路を開拓できればいい、それではその役割をだれがどう担うのか。今までそれができなかったというのは、そこにその原因があって、それを今後どう変えていくのかというそのあたりの議論をしないと。やるのだやるのだと言ったって今までできていなかったら、何でということになります。それが果たして本当にできるのですかという。どんな障害があってできなかったのですかといった議論もやっていただきたいなという思いなのです、ストレートに物を言いますけれど、ごめんなさい。

●門前商工労働部長
 現実に産業振興機構とかで受発注開拓でありますとか販路開拓、いろいろコーディネーターとか置かせていただいて活動させていただいております。その取組も今、御指摘いただきましたとおり、今回の現実とその活動がうまくそこは結びついているかどうかということも含めて、いろいろ検証しながら今後につなげていかせていただきたいと思います。

○野田委員
 石村委員がおっしゃったような部分で、どんな取組をしているかという部分がわからない。先般、若者ぷらざに行ったのですが、職員が一生懸命説明してくださるのですね。若者も一生懸命聞いて、ではそこに採用のための面接に行く。そうするというと、そこの中でもう最初からミスマッチのような形で帰ってこないといけない。いろんなことを聞いて、それでもその子はまたそこに相談に行く。相談に行っていろんな話を聞いてくれるから安心して別のところに行ってみるけれども、やはりそこでもうまく採用にならないようなことがたくさんあって。どういうことかな。ここら辺のところがうまくいけば、若者たちが働きたいという子供もたくさんいるのですよね。いるからそこに相談に行く。それで相談をしてくださる方も真剣に話をしてくださるけれども、行ってみると何かうまくいかない。ここら辺はどんなぐあいに感じておられるのでしょうね。

●門前商工労働部長
 基本的に若者仕事ぷらざも、そこに相談に来られる若者の方のニーズをきちんと踏まえて、マン・ツー・マンで企業の面接とかにもおつき合いをしてやらせていただく、ということで、そういうふうな中でいろいろな試行錯誤があるというような御事案かもしれませんが、基本的には、その人の相談者の対応に応じた形でやらせていただいているということで、それが大きな成果といいますか、個々の就職に結びついているというふうに思っております。
 問題があるということであれば、ちょっと個別の事案なのでお聞かせをいただければと思っております。今のところは、今のところといいますか、活動がしっかりできているというふうには思っております。

○野田委員
 一生懸命みんなやっているのです。本当に職員も説明をしておられる、私も行ってみて。そうしたらまた次の日行くとまた同じ人が来て、また相談を受けておられる。若者側は一生懸命勤めたいと思っている。それから担当の職員の方々も一生懸命説明しておられる。にもかかわらず、うまくそれが成立しない。どんなところにあるのかと思って。なかなかわからない。ここら辺のところをもう少し詰めた形の中で話を聞いたら、さっとそれなりに。何とか働いてみようかなという格好になるような体制づくりができたらと思います。要望だけ。

○廣江委員
 以前5課の関係者に集まってもらって話をしたら、やれやれやれと激励を受けて。それではこういうこともありますと言ったら、それはすぐやりなさいと向こうから進められて、で進めたら、今度は県がああして行動をとめられて、ストップして。片山知事は5年以内にやりますと言ったけれども、逃げてしまって、もう5年もたちますがいまだにそれができなくて、鳥取県庁など当てになるものではないともう怒り切って、県外の人と一緒に組んでいます。そういう例もある。
 それから、自分たちが困っている職種の中で、何とか学校の定員もふやしたり、制度を変えたりということで、これの3課を呼んでいろいろ協議して。力をかしてやってくれ、頼むといって話したけれども、一つも進展しない。その職種は、今でも一番足りない職種の中の1つだけれども。そういう、実際に県の各課が備わったときには調子のいい話になるが、そこから全然進まない。どうかすると足を引っ張っている……。そういうことは投げておいて、今度の、あなたのところの人を使ってくれと言っても相手にしない。私はいっぱい……そういう状況なのです。

◎斉木委員長
 具体的に言ってもらえばよくわかると思いますけれども。

○廣江委員
 初めの5課というのは、環境部と商工労働部と港湾と企画は……。県は土地を買ってくださいというところからの発想で起きたことなのだけれども、知事も約束した。本当はそこらはまだよくやる計画ではなかったが、やれやれとやらせるようにしたのは僕が言って、うちもやったのに、うちはここをやった、ここをやったとみんなが言っているけれども、いざ動きかけたら全部……。
 もう一つは看護学校の問題。これも3課を呼んで。看護学校の関係にある福祉保健部と、教育の問題で文部科学省の関係があるから教育委員会と、私学を担当している課を呼んで、その3課で協議したのですが、そこらも全然進まない。

◎斉木委員長
 それは雇用か何かですか。

○廣江委員
 学校。

◎斉木委員長
 学校の。

○廣江委員
 資格を取らせないと。資格を取らせないから資格を取らせる学校を。部長さんも……出すぐらいのことはやりますでとおっしゃったけれども、一つも進んでいませんわ。(発言する者あり)

●磯田福祉保健部長
 前任の部長のことでしょうか。

○廣江委員
 ええ。(「5年も前の話だ」と呼ぶ者あり)

○安田委員
 このメンバーにお話をするのもなんだと思うのですが。今、雇用対策で企業を訪問されたお話を聞かせていただいたのですが、そのもとは有効求人倍率が鳥取県は非常に低いのだということが前提になっております。そのお話の中にハローワークを使わない雇用もあるというお話も一つありましたので、本当にこの数字が確かなものかどうかというのも、これも不安定な要素にはなるだろうというのがあると思います。
 それともう1点、失業保険をもらえる間は働かないでもらうだけという分もあると思うのです。私、確かに自分も一生懸命何とかしなければいけないと思っている口なのですが、いろんな就職のお話など、もろもろ身の回りの人たちの動向を見ていますと、非常に御自分を大事にされて。仕事はないのだけれどもそこはいけない。私の生活はこういうものというスタイルが決まっていて、これと合わないからこれもだめ、これもだめ、といった廣江委員もおっしゃったようなより好みというものが大変多いような気がしてなりません。これを今の私の感覚を思うところを皆さんにお聞きしてもしようがないかもしれないのですが、本当に鳥取県民は困っているのだろうかと時々ふっと思うことがあることは確かなのです。その辺の実感とこの数字とのギャップ。それで、何で支えているのかといえば、やはり年金をもらっている親やおじいさん、おばあさんの世代があったり、それなりのこれまでの生活の蓄えがあったり、それから田畑や山があったりというようなものが一つにはあって。この数字だけで物事を短絡的に判断するのがいかがかなと思います、その辺も。これは感覚でしかないのですが、その辺どう思っておられますか。

●門前商工労働部長
 もう一つの指標としてこれをあらわすものに「完全失業率」があります。これについては鳥取は全国平均より悪くありません。3.7%ということで、全国の完全失業率は3.9%です。その数字と合わせて見ますと、本県の有効求人倍率は確かに低うございます。ただ、完全失業率はそう高くないというような状況でございます。一つの要因としましては、働きながらハローワークに登録をされている方も多いのではないか。特に最近その傾向が強まってきているというように思っております。先ほど申し上げました原油高とかの関係で先行きが不透明なこともありまして、より安定した職を求めるというようなところで、働きつつハローワークに登録してよりよい条件のものを見つけていくというようなこともあるのでは、というように私ども思っております。そういった意味からいろいろな有効求人倍率に限らず、いろいろなデータなども含めて現状をよく見つつ、先ほど御指摘があるような対策をどう、そういうような現状に対してとっていくのがいいのかというようなことを的確に分析をしていく必要があるかなというように思っているところでございます。

○銀杏委員
 その分析が聞きたいわけなのですけれども、なかなか聞けないものですから。今、完全失業率という指標が出ましてね、そんなに悪くないのだという評価が出たものですから、新しい評価基準で教えてもらったらという思いなのです。
 最初にキャラバン隊による企業等訪問の成果について見ているのですが、雇用増ありが89社ということについて、ちょっとわからないことがありますのでお聞きします。雇用増を予定していたところと、キャラバン隊が訪問したことによって雇用する予定がなかったのに雇用するようにしたところはどれくらいあったのか。そうであるならば、それなりの効果はあったのだろうというふうに思うのですけれども。どうなのですかね、その企業等訪問の効果というのは。

●新企画調査チーム長
 まず、この89社ですが、この89社で雇用増ということで人数を言っていただいたのが240人ぐらいです。ただ、若干名とか何人かとか雇用の計画があるとかという言い方なので、240人がどれぐらいを占めるのかというのはよくわかりません。それでなおかつ、これは年度内に要は臨時的といいますか、雇用する予定というものです。
 それでキャラバンで回ったことによって雇用がふえたかどうかということなのですが、それはやはりわかりません。ただ、県として副知事以下、こういうポストがこうやって実際に回り訴えかけるということは、やはり企業にとってもかなりインパクトがあったのではないかなという感じがしております。中には社員の勤務形態を変えないといけないなとか、今は大卒ばかりだったけれども高校生を採用しようかなとか。そうやって、何かできる範囲なのでしょうけれども、自分の会社の特色を生かしながら働きやすい職場をつくっていこうというようなことを言っていただいたところもありますので、やはりこうやって県が回ってこうやって訴えていくというのは、意味があるのかなと思います。これによって何がというのは、済みません、よくわからないところです。

○銀杏委員
 よくわかりました。実際に雇用増につながったかどうかはわかりませんけれども、いろんな現場の情報が的確にわかったというのが、これが一番大きな収穫ではなかったかなというふうなことを思いました。先ほどハローワークへの登録とか、就業しながら求職として出しているとか、または再就職する気が余りないのだけれども、失業した段階でとりあえず出しているのだとか、いろんな実態を反映できていない要素というのが明らかになったわけですから、これを何とか実際の求人と雇用についての実態がわかるような指標をぜひ調べていただきたいというふうに思います。よろしくお願いします。

●門前商工労働部長
 ちょっと繰り返しになりますが、実態はやはり一つの数字だけではなかなかとらえにくいのだろうというふうに思っております。いろいろな数値やまたこういう現場を歩いてみた感覚、そういったことを複合的に分析をさせていただいて的確な対応ができるように、引き続きアンテナを高くやっていきたいというふうに思っています。

◎斉木委員長
 ほかにありませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 では、委員の皆さん、ちょっと御相談したいことがありますので、このままお残りください。執行部の皆さんはご退席いただいて結構です。御苦労さまでした。
(執行部退席)
 県内視察の件でございます。この前、5月にはシャープ米子に県内調査に行きました。今度は鳥取方面をやりたいと思います。それで日にちとしては8月22日に常任委員会がございますので、わざに集まってもらうよりは、その常任委員会の後に2カ所程度訪問したいなという気持ちでおりますので、ひとつそのように御了解をいただきますでしょうか。8月22日が常任委員会ですから、月曜日。(発言する者あり)現場を今、見てもらう。それで企業、それは……(発言する者あり)東部でしたら産業技術センターと産業振興機構とか、それからエプソンイメージングデバイス、日本セラミック。月曜日。(発言する者あり)8月22日は月曜日。(「金曜日」と呼ぶ者あり)ごめん、ごめん、金曜日だった。月曜は7月22日だな。ごめん、ごめん、ごめん。金曜日、金曜日。(発言する者あり)8月、8月。(発言する者あり)
 では、以上で産業振興調査特別委員会を終わります。

午後3時03分 閉会

 

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