平成20年度議事録

平成20年11月26日会議録

出席者 委員長
副委員長
委員
内田 博長
山田 幸夫
尾崎 薫
銀杏 泰利
鍵谷 純三
初田 勲
上村 忠史
稲田 寿久
鉄永 幸紀
 
欠席者 委員 伊藤 美都夫
以上 出席委員 9名
欠席委員 1名
 
傍聴議員 議員 浜田 妙子
市谷 知子
浜崎 晋一
福本 竜平
安田 優子
藤縄 喜和
伊藤 保
福間 裕隆
松田 一三
廣江 弌
横山 隆義
 

説明のため出席した者
  柴田総務部長、田代警察本部長、ほか関係各次長・課長
職務のため出席した事務局職員
  藤木主幹、中西主幹、中島副主幹

1 開会   午前10時13分
2 休憩   午後0時10分
3 再開   午後1時14分
4 閉会   午後3時20分
5 司会   内田委員長
6 会議録署名委員  稲田委員、鍵谷委員
7 付議案件及びその結果
   別紙日程表及び下記会議概要のとおり

 


午前10時13分 開会

◎内田委員長
 おはようございます。それでは、ただいまから総務警察常任委員会を開会いたします。
 本日の日程は、お手元の日程のとおりでございますので、この順序に従って議事を進めさせていただきます。
 まず初めに、会議録署名委員を指名いたします。
 本日の会議録署名委員は、稲田委員と鍵谷委員にお願いいたします。
 それでは、ただいまから付議案の予備調査を行います。
 なお、質疑につきましては、すべて説明終了後に一括して行っていただきたいと思います。
 また、報告第3号、長期継続契約の締結状況については、お手元に配付の資料のとおりでございます。
 最初に、総務部から説明を求めたいと思います。
 柴田総務部長に総括説明をお願いいたします。

●柴田総務部長
 まず、総務部の議案説明資料、予算に関する説明書という資料をお願いいたします。めくっていただきまして目次がございますけれども、目次で概要の説明をさせていただきます。
 議案第1号と第2号は補正予算関連であります。第1号は、一般会計の補正予算であります。補正をお願いしておりますのは1,800万円余でございますけれども、内容といたしましては、議会棟別館屋上の防水工事ですとか、あるいは県税の還付金、それから米子のパスポートセンターの移転経費等をお願いしております。また、債務負担行為として関西本部の情報発信事業等をお願いするものでございます。
 議案第2号は、鳥取県用品調達等集中管理事業特別会計の補正予算でありまして、4,100万円余をお願いしておりますが、これは石油製品の高騰に伴う購買費の増をお願いしているものでございます。
 議案第32号は当せん金付証票の発売についてでございます。全国自治宝くじ、西日本宝くじの本県での発売額の議決をお願いするものでございます。
 議案第33号は、決算の認定でございます。
 また、報告事項が2件ございます。条例の一部改正、法改正に伴うものでございますけれども、それを含めまして2件の報告をお願いいたします。
 もう一つ、本日追加提案いたしましたものにつきまして、議案説明資料第1次追加提案分という資料をお配りしてございます。本日、追加提案で4つの条例の一部改正をお願いいたしました。鳥取県情報公開条例の一部改正、また給与条例の一部改正等についてでございます。
 詳細につきましては、それぞれ各課長から説明させますので、よろしく御審議のほどをお願い申し上げます。
●野川財政課長
 総務部の資料の1ページをお願いいたします。事項別明細書の歳入の総括について御説明申し上げます。補正額の欄をごらんいただきますと、主なもののみ御説明いたします。
 まず、9款の国庫支出金でありますが、5億円余をお願いしておりますが、主なものは今回、緊急総合経済対策関係で公共事業、特に県土整備部がこの関係で4億4,000万円の国庫支出金をお願いしておりまして、もう一つは福祉保健部、今回、新型インフルエンザ対策をお願いしております。民間の医療機関が人工呼吸器あるいは感染防護具を整備する際に助成することとしておりますが、その国庫支出金が約2,500万円、この2点が主なものでございます。
 飛びまして、15款の県債であります。5億4,300万円でありますが、そのうち5億4,200万円につきましては、農林水産部と県土整備部の公共事業に係るものでありまして、残りの100万円は県立学校の耐震化の起債であります。
 戻っていただきまして、13款の繰越金でありますが、今回の11月補正の特定財源以外の一般財源はすべて繰越金を充当させていただいております。19年度の決算によります繰越金が、実質収支52億円で、9月補正までに約17億円を充当させていただいております。今回、11月補正で繰越金を充当しました結果、繰越金の残額は約26億円になるものでございます。歳入の説明は以上でございます。
 続きまして、5ページをお願いいたします。給与費の明細書でありますが、職員数の下の比較欄を見ていただきますと職員数の数字2が立っております。このたび生活環境部の方で、日本一の鳥取砂丘を守り育てる条例の施行体制整備費をお願いしておりますが、年度内に現地事務所を設置したいと考えております。巡回活動のほかに砂丘利用者への監督や指導を行う、仮称でありますが砂丘レンジャーを2名配置することにしておりまして、その2名であります。隣の欄の報酬の額でありますが、その2名の報酬と、このたび農林水産部の方で、湖山池関連ということで野菜の影響調査あるいは環境の回復試験、これを追加することとしておりますので、その経費でございます。この2点であります。予算関係は以上でございます。

●尾坂総務課長
 引き続き7ページをお願いいたします。県庁議会棟屋上防水改修事業でございます。昭和56年に建設いたしました議会棟別館でございますが、この3月に雨漏りがしていることを発見いたしまして、4月以降ちょっと小修繕を行ったのですが、止水に至りませんでして、このため、建設からもう30年以上たちまして防水層の劣化も激しいことから、このたび全面改修を行おうとするものでございます。漏水がひどくなります梅雨時期までに全面改修を行いたいために債務負担行為の設定をあわせてお願いするものでございます。
 引き続きまして8ページをお願いいたします。県庁舎構内電話設備更新事業でございます。昨年9月から、県庁舎構内の電話交換機などの更新工事を始めたところでございます。この9月に工事部分が完成いたしまして事業費が確定いたしましたので、請負残等により生じました残額を減額補正させていただくものでございます。
 引き続きまして17ページをお願いいたします。新たに債務負担行為の設定をお願いするものでございます。1行目の「2009鳥取・因幡の祭典」関連事業費でございます。これは、来年4月、鳥取県東部を中心にいたしまして、この鳥取・因幡の祭典が開催されますが、この開幕式典等に皇室等の来県が想定されているところでございます。その準備等をこの年度内に行う必要があるため、印刷等の経費でございますが、それの債務負担行為をお願いするものでございます。
 以下、知事公邸清掃業務委託、県庁舎等々の関連の維持管理経費、その他公文書館、それから下から2つ目、東部総合事務所冷温水発生機保守点検業務委託など東部総合事務所に係るものが3件、次の18ページでございますが、日野総合事務所の清掃業務委託など日野総合事務所に関連するもの5件、いずれも施設の維持管理に伴う経費について、3年間の債務負担行為をお願いするものでございます。よろしくお願いいたします。

●越智税務課長
 議案説明資料の9ページにお戻りください。県税収納管理事業につきまして、1,600万円の増額補正をお願いいたしております。内容は県税還付金でございまして、9月補正で8,000万円増額していただいたところでございますが、確定申告によりまして、法人二税の確定税額が前年度の予定・中間納付額を下回るといった法人が多かったことに伴いまして、結果として多額の還付金が生じたといったものでございます。補正前の額6億3,000万円に対しまして1,600万円の増額をお願いいたしまして、6億4,600万円の予算をお願いしているところでございます。

●米田関西本部長
 続きまして、10ページをお願いいたします。「高速道路で近くなる鳥取県」の魅力発信事業ということで、鳥取県を訪れる方の観光客の約8割近くの方が自家用車だという結果が出ております。この車利用の方をターゲットにした情報発信をしたいということで、今回、債務負担行為をお願いしております。
 事業の概要といたしましては、西日本高速道路サービス・ホールディングス株式会社が管理いたします高速道路のサービスエリアを活用しまして、来年4月から1年間にわたりまして情報発信します。
 主な内容の一番大きなものは一番初めのフリーペーパーへの広告掲載ということで、これは九州まで合わせて西日本全部ですね。1回につき100万部発行されております。これについてサービスエリアで40カ所に配布させていただくということです。それと、あと映像広告ということで、このフリーペーパーは1期、2カ月間出ますので、その間、毎日1日10回、30秒CMを26カ所のサービスエリアで流すと。それから鳥取県のパンフレットとリーフレットもフリーペーパーの発行期間に関して、これは9カ所のサービスエリア。それとポスター掲示については、これもフリーペーパーの発行期間なのですが、約10カ所ということです。
 PR内容につきましては、これはまだ案の状態でございますが、4月においては、因幡の祭典のメーンであります世界の砂像フェスティバルとか、6月ですと、夏に向かっての観光PRということでマリンスポーツ等々を予定しております。これは、金額としては1,260万円ということでお願いしております。
 続きまして、11ページなのですが、’09食博覧会・大阪出展事業といいまして、これは1985年から4年に1度、全国的な規模で食の博覧会が大阪で行われております。鳥取県については1997年から参加しておりますが、このたびは「食のみやこ鳥取県」をPRということで、鳥取県として今回は2ブース確保して、例えば鳥取の食材の食べ方を知っていただくとか、鳥取県独自の氷温技術等々、商品のPR販売を行うようにしております。なお、これは実行委員会方式でございまして、実行委員会の中には、このたび関西広域機構と近畿知事ブロックに入りました鳥取県ということで、鳥取県も主催者側として知事が顧問で就任いたします。
 まず、ブース内容なのですが、やはり食べ方を知っていただかなければいけないということで、鳥取の食材に例えば長いもを使った料理ですとかそういうものを1日に4回程度、毎日県内の方から講師の方に来ていただいて食べ方を実演していただこうと。それと、県内の市町村ですとか商工団体、企業等のPR販売ブースということで、ここは、期間が4月30日から5月10日の11日間で長いものですから、1団体が大体2日から3日ぐらいで交代していただこうということで募集をし、行っていただきます。それと、この会場はインテックス大阪というところでかなり広いところなのですが、大勢が来られても、なかなか鳥取県のブースがわかりづらいということで、屋上に向かって鬼太郎等のバルーンを上げて鳥取県の位置をPRしようというものも入っております。
 会場全体では、ステージでPRイベントを行うようにしております。
 この金額については547万円になっておりますが、企業等の参加については、1日数万円の参加料をいただいて、県が全体の運営していこうと思っております。
 それと、続きまして17ページをお願いしたのですが、債務負担行為でして、下から5番目と6番目については先ほど説明しました魅力発信事業と食博覧会出展事業です。
 それと関西本部の清掃事業委託ということで、平成21年から23年間の3年間分をお願いしております。どうぞよろしくお願いいたします。

●岡村西部総合事務所県民局長
 12ページをお願いいたします。パスポートの発給サービスの向上を図るために、現在米子コンベンションセンターにあります米子パスポートセンターを総合事務所本館の1階に移転するための経費でございます。現在、県土局が使っています執務室を新たに倉庫を改造してそちらに移って、本館1階にパスポートセンターを移転するものです。このパスポートセンターについては、この春から予約があった方のみ、時間外交付として6時半までやっていますけども、月平均30件ぐらいでニーズが高まってきています。住民の方からも、時間外の交付を予約しなくても受け取れるとか、そういうことをしてほしいとか、あるいは朝一番に手続に行くのに駐車場が使えないとかという、そういう御不便がありましたので、総合事務所の中で移転することによって、これらのニーズにこたえれるようにするものでございます。経費として690万円をお願いしております。

●野村集中業務課長
 21ページをお願いいたします。用品調達等集中管理事業の購買費の補正をお願いするものでございます。これは、ことしの5月から10月にかけてガソリン、灯油、石油類が高騰いたしました。その関係で、今年度は購買費が不足する見込みになっております。これを補正でお願いしたいと思っております。ちなみに集中業務課の購買費で購入します油類につきましては、公用車のガソリン、軽油、それから暖房用の重油等でございます。よろしくお願いいたします。

◎内田委員長
 次に、予算関係以外について、関係課長の説明を求めたいと思います。

●野川財政課長
 24ページをお願いいたします。議案第32号でありますが、当せん金付証票の発売について、宝くじの発売についてでありますが、この法律によりまして発売額の総額について議決を得る必要がありますのでお願いするものであります。
 全国自治宝くじと西日本宝くじの本県の発売額であります。55億円でありますけれども、近年この55億円でお願いしておりますが、例年、本県の割り当て額、持ち寄り額と言っておりますが、おおむね45億円から47億円で推移しております。多少の余裕を見まして2割増しということで近年55億円の議決をいただいておるものであります。昨年、鉄永委員の方からPRをもっとということの御指摘をいただきまして、西日本宝くじ事務協議会に、広報費の充実をお願いしまして、若干の増額が認められましたし、本県では、ささやかでありますが、女神が来たときには県庁の1階ロビーで県庁職員を対象に販売もしておりますし、来る12月2日は、第2庁舎の食堂の前で女神がジャンボ宝くじを売りますので、ぜひお買い求めいただきたいと思います。
 25ページでありますが、議案第33号、19年度決算の認定でありますが、既に決算審査特別委員会あるいは分科会で審査、調査していただいているところでありますが、11月議会で決算の認定をお願いするものであります。

●森脇県民室長
 お手元の資料の議案説明資料、第1次追加提案分の1ページをお願いいたしたいと思います。鳥取県情報公開条例の一部改正についてでございます。
 まず、提出理由でございますけれども、全国学力調査の調査結果に関する情報の開示の範囲及び全国学力調査情報の開示決定を受けた方が当該情報の使用に当たって配慮すべきことを定める等の改正を行いたいというものでございます。
 概要でございます。2点ございます。まず1点は、条例の第9条関係でございます。条例の第9条第2項につきましては、非開示とする内容につきまして定めております。この第7号でございますけれども、現条例では、全県的な学力試験の情報につきまして非開示だということを定めておるわけでございますけれども、この非開示情報に全国学力調査の学級ごとの集計結果であって児童等の数が10人以下の学級に係るものを加えるという一部改正でございます。
 2点目でございます。条例の第18条の2の関係でございます。県情報公開条例では、第5条から第18条まで、公文書の開示のことにつきまして規定しておりますが、その一番最後に、これらの条文を新たに設けたいということでございます。その内容でございますけれども、全国学力調査情報の開示決定を受けた方につきましては、鳥取県情報公開条例の目的及び同条例の第4条、これは適正使用につきまして定めた規定でございますけれども、その規定の趣旨を踏まえ、成長段階にある児童等の心情に配慮し、特定の学校または学級が識別されることにより学校の序列化、過度の競争等が生じないように当該全国学力調査情報を使用しなければならないものとするというふうなものを新たに設けたいということでございます。
 施行期日等でございますけれども、平成21年4月1日とするということでございます。
 3ページをごらんいただきたいと思いますが、一番下に適用区分というふうにございます。先ほど説明いたしましたこれらの規定につきましては、この条例の施行日以後に実施される全国学力調査について適用するということで、それ以前に行われました全国学力調査の情報につきましては、なお従前の例によるというふうにしたいということでございます。

●松田給与室長
 同じ資料の4ページをごらんいただきたいと思います。職員の給与に関する条例等の一部改正についてでございます。
 10月6日に人事委員会の勧告がございました。この勧告の概要につきましては、10月9日、この常任委員会で報告があったところでございますが、この勧告を踏まえまして組合と交渉を行い、11月17日に組合と合意いたしました。その合意を踏まえまして今回、条例の改正を提案させていただいたものでございます。
 概要でございますが、2の(1)のところでございますが、まず、アといたしまして、給料月額の引き下げ、給料月額を3.5%引き下げると。これはいわゆる本給の部分を3.5%引き下げるということでございます。手当を含んだ月例給といたしましては3.2%の引き下げとなります。ただし、行政職1級、2級、いわゆる主事、技師の職員につきましては引き下げを行わず据え置くということといたしました。これにつきましては、現在でも1級、2級につきましては民間と比べて給与が低い状況にあるということ。それから、わたり廃止の経過措置ということで、段階的な給与の引き下げの今は途中段階でありまして、毎年給与水準が下がっていくと、そういうような状況も踏まえまして、人事委員会勧告の趣旨も踏まえて一部調整ということで、1級、2級相当の職員については据え置くということにしたところでございます。
 イといたしまして、期末手当の引き下げでございます。期末手当の支給月数を年0.03月分引き下げるということでございます。
 この2つのアとイにつきましては、施行期日は公布日の属する月の翌月の初日ということで提出いたしております。
 次に、ウでございますが、医師及び歯科医師に対する初任給調整手当の引き上げでございます。これは医師の人材確保の観点から上限額を引き上げるものでございます。
 次に、エといたしまして、教員給与の改定でございます。まず、副校長、主幹教諭の設置に伴いまして教育職給料表を、現在の4級制を5級制に改めるものでございます。それから、イといたしまして、定時制通信教育手当及び義務教育等教員特別手当の支給対象に副校長、主幹教諭を加えるものでございます。それから、ウといたしまして、義務教育等教員特別手当の上限額を引き下げるものでございます。
 このウとエの改定につきましては、平成21年4月1日の施行を予定しております。
 2番といたしまして、関係条例の一部改正でありますが、この給与条例の改正に準じた改正及び所要の規定の整備を行うものでございます。
 具体的な条例案につきましては、次の5ページから23ページにかけて入れておりますのでごらんいただきたいと思います。
 続きまして、24ページをごらんいただきたいと思います。職員の勤務時間、休暇等に関する条例等の一部改正についてでございます。これにつきましても、人事委員会の勧告におきまして勤務時間の短縮という勧告が出たことを踏まえまして、職員の勤務時間の改定を行うものでございます。
 概要でございますが、職員の勤務時間、これを1日当たりでいきますと現行は8時間でございますが、これを15分短縮いたしまして7時間45分。1週間当たり現行40時間、これを38時間45分に短縮するものでございます。短時間勤務職員等につきましても、これにあわせまして勤務時間の改定を行うものであります。
 あと関係条例につきましても、あわせて一部改正を行うものであります。施行期日は平成21年4月1日を予定いたしております。
 なお、国におきましても、11月14日の閣議決定におきまして、この勤務時間の短縮というのを実施する予定となっております。この改正に伴いまして、一部交代制勤務等の職場を除き、現在は8時30分から5時30分までの勤務時間となっておりますが、終わりの時間を5時15分までということで15分短縮する予定といたしております。
 条例案につきましては、次の25ページから30ページまで入れておりますので、ごらんいただきたいと思います。
 続きまして、31ページをごらんいただきたいと思います。鳥取県知事等の給与及び旅費等に関する条例及び教育長の給与、勤務時間その他の勤務条件に関する条例の一部改正についてでございます。一般職の職員に準じまして、知事等の特別職につきましても給与の改正を行おうとするものでございます。
 まず、知事、副知事、出納長及び常勤の監査委員の給料月額でございますが、これも一般職とあわせまして給料月額を3.5%引き下げると。それから期末手当の支給割合を年0.03月分引き下げるものでございます。あわせまして、それ以外の特別職の職員につきましても3.5%引き下げようとするものでございます。なお、附属機関の委員につきましては、従来から非常勤職員の報酬等の均衡を考慮しておりまして、今回非常勤職員の給与の改定を行いませんので、今回は除くことといたしております。
 教育長の給与につきましても、現行79万円を3.5%引き下げまして76万2,000円、これの範囲内とすると。あわせまして期末手当の支給割合を年0.03月分引き下げるというものでございます。
 施行期日は公布日の属する月の翌月の初日とすることといたしております。
 条例案につきましては、32ページから34ページまでに入れておりますので、ごらんいただきたいと思います。
●伊澤人事・評価室長
 追加分でない議案説明資料の総務部の資料にお戻りいただきます。この資料の26ページをお開きいただきたいと思います。
 報告第2号、議会の委任による専決処分の報告についてでございます。職員の自己啓発等休業に関する条例の一部改正につきまして、平成20年11月4日に専決処分により改正させていただきましたので、その概要を御報告するものでございます。このたび、独立行政法人国際協力機構法の一部が改正されました。これに伴いまして、条例で定めております職員の自己啓発等休業、この職員の自己啓発休業と申しますのは、職員が大学あるいは大学院で履修する場合、あるいは国際貢献活動等の奉仕活動に従事する場合に、3年を上限として無給で休業がとれるという制度でございますが、これに関する規定を条例で定めております。その条例の奉仕活動に関する規定につきまして、今回の法律改正に伴い、いわゆる条ずれが発生しましたことから、これに伴う所要の改正を行うものでございます。施行は、公布の日からといたしております。
 今回の独立行政法人国際協力機構法の改正の概要につきましては、資料の中ほどより下に掲げているところでございますし、今回行いました条例改正につきましては、27ページに記載しているとおりでございます。

◎内田委員長
 そういたしますと、ただいままでの説明について質疑等がございましたら順次行っていただきたいと思います。

○銀杏委員
 追加分の議案第35号なのですが、この施行期日が公布の翌月の初日ということで1月1日からの分と4月1日からに分けられていますし、あと第37号の特別職については、これも具体的には来年1月1日ということですけれども、これの意図するところをちょっと教えてもらえませんでしょうか。

●松田給与室長
 給与条例の施行期日につきましては、基本的に人事委員会の勧告でも施行の期日が附則の方で記載されておりまして、それに従ってやるものでございますが、基本的にはいわゆる給与部分については議決をいただいて公布して、その次の月からというところ。それから、いわゆる手当関係とか、あるいは新たな職の設置の部分については来年度からというような考え方で勧告がなされたものと理解しております。それから特別職につきましては、一般職の改定に準じて今回改正を行うものでございますので、一般職の給料等が公布の月の翌月、12月に公布されましたら1月からということになりますけれども、その一般職にあわせて施行をするということで提案をさせていただいたものでございます。

○銀杏委員
 医師及び歯科医師について、初任給調整手当。これを合わせないというのは現実の上で4月以降でないと適用を受けないからということで考えていいのですか。

●松田給与室長
 これは人事委員会勧告で4月からということになっておりまして、これは来年度からということで勧告をいただいたものと理解しておりますので、それにあわせて4月からということで施行をいたしております。

●浅井人事委員会事務局長
 勧告の意図するところを御説明したいと思いますけれども、給与の引き下げというか給与につきましては、ことしの4月1日現在で民間と比較しておりまして、できれば速やかにしていただきたい。さかのぼるまでは、さすがに人事委員会も考えていないということでございまして、できれば速やかに実施していただきたいということで、条例が通った後、速やかにという意味で、次の月の初日からというふうにさせていただいています。あとの制度的なものにつきましては年度で、次の年度からということで、国もそういったやり方をしておりますし、そういったことで整理はさせていただいております。ですから、医師の初任給調整手当も新たにプラスアルファをするものですから、年度で整理をさせていただくということでございます。給与につきましてはそういうことで、できるだけ速やかにさせていただきたいという気持ちでございます。

◎内田委員長
 よろしいですか。

○銀杏委員
 例年といいますか、過去の短い期間ですが、私の経験でいいますと、年が明けてから組合の皆さんとの交渉等があって、その後、新しい年度から改定ということが多かったように思うのですけれども、私の勘違いだったのでしょうか。何か早くなっているような気がしておるのですけれども、組合との調整等はどうなっておるのか。

●松田給与室長
 これは従来から人事委員会勧告を受けまして、その後速やかに組合と交渉を行っておりまして、今回も勧告を受けまして、10月から交渉を行いまして、組合と期日につきまして合意をした上で今回提案をさせていただいておるものでございます。

◎内田委員長
 よろしいですか。

○山田副委員長
 この職員給与の関係に関連してですけれども、基本的な話ですが、先般、今、銀杏委員も言われたように労働組合との主事級ですか、その層のところの話し合いを大筋で合意の方向で議論がされておるというふうに伺っておりますが、いわゆる国準拠あるいは民間、さらには各都道府県の動向を見ながらという地方公務員法の給与決定の原則ですね、ここのところでの議論ということがかみ合っていないというか、平行線のままだというふうに聞いておるわけですが、組合もこれからの話し合いによっては提訴も辞さないということも聞いておりますが、そこらあたりの考え方はどういうふうになっておるのですか。

●浅井人事委員会事務局長
 今お話しいただきましたように、いろいろ議論はあるのですけれども、これは話せば長くなるのですけれども、平成18年に、これは連合とか自治労の代表の方も加わられた中央での公務員の給与制度の給与のあり方の研究会がございまして、そこでまとめられた提言といいますのが、水準については、できるだけ地域の民間を重視していくと、考慮していくと。それから制度そのものについては国の制度に倣っていくというようなことでまとめられまして、全国的に、ここ1~2年、地域の民間をより重視して、民間を尊重した勧告をやってきております。それが他県なり、国はもちろん完全に民間準拠ですからやっているわけです。他の県も据え置きが多いというような話もお聞きしますけれども、これは、我々と同じ調査をやって、地域の民間と均衡しているからということで据え置きのところもあります。しかしながら、鳥取県は同じように調査しましたところ、民間との格差が出ているということ。ですから、この民間の実態をより考慮していくということで、いろいろと協議した結果、ことしはより民間の状況を反映させたということでございますけれども。他の都道府県もそういうようなやり方でやっておりまして、国も民間準拠というような状況で判断されております。

○山田副委員長
 総務省の指導のもとで民間との比較ということは、かなり強力に指導をされておられるということを聞いておりまして、鳥取県もその例に沿ってされておられるのかなと。例えばこの勧告で下がっているのは全国で東京と鳥取だけですわね。東京と鳥取というのは、非常に私はちょっと理解ができない。
 地域給というのがあるでしょう。東京と鳥取の場合、これはいろんな事情というのがやはり違うと思うのですね。そこと一緒に鳥取は下がるということが、何かちょっと非常に理解に苦しむというか、全く経済基盤とかいろんな人口規模とか、中小企業といっても東京の中小企業と鳥取県の中小企業とはいろんな意味で比較にならないと思うのです。というふうに私は理解しておるのですが、そういうトータルな面での議論というのは本当に人事の方で議論されて出されておるのかなということをお伺いしたいのですけど、いかがでしょうかね。

●浅井人事委員会事務局長
 東京との比較ということは、もともと県職員の給与のベース、水準が東京と鳥取は違いますから、東京都は東京都で民間の実態を調査されて、それで合わせてきておられます。ことし調査した結果、あくまでも東京都内の民間企業と東京都職員との給与の差が出てきたということで、民間の方が低かったということで下げるということであります。鳥取は鳥取で従来ずっと国準拠できているのですけれども、やはり給与水準がもともと違いますから、鳥取県の民間の水準と、それから鳥取県職員と毎年比べているわけですけれども、昨年はカットもありまして、それで格差はありましたけれども据え置きをお願いしたということでありまして、ことしはカットもなくなりまして格差というのがはっきり表に出てきているわけでありまして、あくまでもそれぞれの地域の民間との比較でありますので、もともと給与ベースが違いますので、東京と鳥取は下がったのは、単純に比較はちょっとできないと。よその県もそういうことでございます。よその県はよその県同士で、自分のところの民間と県職員と比較してみてどうだということで、均衡しているから据え置いたと。もともとの給与ベースというのは皆違いますので、そこらは御理解いただきたいと思うのですが。

○山田副委員長
 同一労働同一賃金という前提というものがどうも今、崩れておるではないかなと聞いておりまして、例えば、これは医師のいわゆる引き下げですね。そうすると民間と公の医師と……(「医師は引き上げだ」と呼ぶ者あり)引き上げですか、失礼しました。実際に医師にしろ看護師にしろ薬剤師にしろ、民間との格差ということは公の方が実態としては非常に厳しい状況にあるということも伺っておりまして、引き上げということですからあれですけれども、そこらあたりも踏まえて、やはり本当に同一労働同一賃金ということが守れるような答申に配慮していただきたいとということを私は思うのですが、その辺はいかがでしょう。

●浅井人事委員会事務局長
 そのお考えは理解できるのですけれども、現実問題として我々も地域の県民の皆さんのことももちろん考えていかなければいけません。我々は県民の皆さんの給与水準、給与実態というのも最大限考慮していかなければと。そこも確かに公務の世界にはないのですけど、民間と公務というのは違うのですけれども、我々の調査自体が公務員と同種同等という、議論はあるかもわかりませんけれども、そういう方たちの民間の給与の実態を調べさせていただいて、その人たちと均衡をとらさせていただくということで、同じような仕事をしておられる方を調べておるわけでして、その方たちよりもさらに高くするというのは人事委員会としても論理矛盾を起こすといいますか、前に勧告のときの御説明でもお話しさせていただきましたけれども、そういうことで、もともと我々と合うような地域の民間の皆さん方を調べさせていただいているということもありまして、その皆さん方との均衡ということもやはり考えていかなければいけない。我々も頑張って民間の皆さんも頑張って、県内の給与が上がっていけば、我々も上げさせていただくという気持ちでおりますので、やはりそこら辺を考えていただきたいというふうに考えております。

○鉄永委員
 まず関係しない分から、関西本部の米田さん。これは基本的には成功していただきたいと思いますけれども、ただ、ここを見ておりますと対象が、一般消費者が7割、バイヤーが3割と書いてありますよね。出展をまず県内企業にしていただかなければなりませんから、それはそれで負担金は負担金でいいのですよ。ですけど、バイヤーということになりますと、その取引が大成功の可能性もないわけではないですよね。むしろそれを願っている。そういう場合に、やはり後で協力金とか平米数で幾らではなくて、やはり成果が上がったのであれば当然、県も応援するのですから、成果が上がらない人からとれとは言いませんよ。そういったことで、ちょっと将来、こういうものをあちこちでやられているので、そういった成果に対して少し見直されたらどうかなと。おたくだけでなくて、あっちやこっちでこういう格好のものはあると思うのですよね。やはり県民のお金を使うわけですから、ちょっとこれからというのは難しいと思いますけど、それだけの効果があった方に対しては、やはり協力金であるとかを今後、システムそのものを全体で考えていかれたらどうかなと思いますが、いかがですか。
 それから給与です。ちょっと人事委員会にまず聞きますけれどもね、3.2%とか3.5%引き下げるというのですけれども、その条例は別々に出てきていますけれども、15分短縮と妙に数字が合うのですよ。3.5%を引き下げる。ところが、今ちょっと計算してみたら15分というのは大体3%強となるのですよ。そうすると時間当たりの単価は変わらないですね。これらは何か関係があって勧告されたのか、全く関係なしにやられたのですか。妙に同じ時期に出てくるのは、ちょっとつかえるのですけれども、いかがですか。

●米田関西本部長
 確かにこういう見本市とかに出られて、ただその場で成約するのはやはり少なくて、その後の営業で、2回、3回、4回とそのバイヤーさんとして成約となってきますので、ここで契約になるということに対する成功報酬みたいなのを県に出してもらうというのは一つの考え方だと思いますが、いろんな分野でやっていますので研究はしてみたいと思いますけれども、県内の企業さんも零細の方が多いものですから、1日に数万円の負担もなかなか出せないというのも実態のところでして、その辺も一気にできるかどうかも含めて検討はしてみたいと思っております。

●浅井人事委員会事務局長
 確かに数字上はよくリンクしているのですけれども、これは結果であります、偶然であります。あくまでも3%というのは民間の従業員の皆さんと比較して、そういう数字格差が出たということであります。
 勤務時間の15分といいますのは、国も15分短縮という勧告をされまして今回実施ということですが、我々も調査していますのが県内の民間の就業規則上の所定労働時間でございますが、1日大体7時間45~6分ぐらいのところとなっておりまして、たまたま数字がうまくリンクしたのですけれども、あくまでもこれは結果論でございます。ただ、そういうふうにちょうどリンクしているなというような話はさせていただいたことはございますけれども。

○鉄永委員
 米田さんだけでなくて、全体で今後のあり方として、やはり成功報酬、成功した企業があるのならば、やはりそれなりに並の負担を、ウエートからいったら出展者よりも非常に多くの金を実は出していますので、今後研究してみてください。できるかどうかも含めてわかりませんが、やはりそういうのがあってもいいのではないかなと思います。
 人事委員会はわかりました。そう言われるだろうと思っていましたが、そうしますと、総務部長、業務の効率を上げなくては、今まで8時間でやっていた仕事を7時間45分でしなければ意味がないですよ、全部残業になりますよ。漏れ聞くところでは、残業打ち切りだということもあるけれども、本来そうすべきことではないのですよね。では全体として、こういう官公庁というのは、新たなニーズにこたえていっぱい仕事をつくることは簡単ですけれども、スクラップにすることは余り得意としないのですよ。黙っていたら業務がふえていくばかりですよ。そうしますと、やはり残業が一方ではふえてしまったのでは何のための3.5%カットかということも言われかねないのですが、その対策はどうしておられるのですか。

●柴田総務部長
 従来からICカードを導入したりして、庁舎の出入りを含めて、きちんとした残業時間把握ということに努めてきました。そういった客観的な数字をもとにして、どういう縮減が図れるのかというのを毎年、各所属に目標時間というのを設定していただきまして、そういう前提の中で業務の効率化を図っていただくような仕組みも今、入れてきているところです。
 今、勤務時間の短縮の条例の関係で1日15分ということで勤務時間の短縮が図られるわけですけれども、4月1日からの施行ということで、来年はそれを前提に各所属でまた新たなそのプランニングをしていただくということもあるのですけれども、それと同時に、これは業務のスリム化ということを従来から集中改革プランでも行ってきましたけれども、委託とか重複排除とかそういった手法も今、来年度当初に向けて、どういった手法がとれるのかというのを検討していますけれども、そういったことの中で勤務時間のことも含めて、またどういう手だてができるのかということをあわせて考えていきたい、努力していきたいというふうに思っています。

○鉄永委員
 考えていかれるのはいいですけれども、実行がなければだめだと思うのですよ。やはり重複をなくすというのは、市町村との重複もあるし、出先との重複も非常に僕はあると思っているのですけれども、むだはないかもしれませんけれども、しなくてもいい仕事が実際あるような気がするのですよ。本格的にやはり業務の内容を見渡して、この15分だけではなくて、実際にその仕事量を減らしていく。完璧100%を求め続けると、まずできないと思いますよね。その辺、私はもうちょっと効率化を全庁的なやり方を考えてみるべきときが来たのではないかと。実行プランを各部でやるというのはそうかもしれませんけれども、部や自分の課というようなものばかりを考えていたらなかなか難しいのではないかなと思います。やはり、そこは全庁的にされた方がいいのではないかと思いますが、いかがですか。

●柴田総務部長
 もちろん各部からいろんなアイデアもいただくのですけれども、全庁的な観点から、特に市町村と県との重複ですとか、あるいは出先機関とその本庁との業務の重複、そういった観点というのは各部からなかなか出てきにくい観点もあろうかと思いますので、その全庁的な視野からは、私どもの方で点検をしていきたいと思っています。そういったことも含めて、15分に関係なく、全体の効率化、スリム化を図っていきたいと思っています。

◎内田委員長
 よろしいですか。

○鉄永委員
 いいです。

○鍵谷委員
 とりあえず、先ほど山田副委員長の方から話があった、この人事院勧告について申し上げたいと思いますけれども、今回、特に組合との合意をされたということですから、それについては本当に敬意を表したいというふうに思いますが、今、事務局長もおっしゃったけれども、今までの勧告というのは、私が記憶している限りでは、大体どっちかというと国に準拠したような形で出されておってというような気がしてなりません。それが、なぜ東京都と鳥取県の2都県で、こういう非常に厳しい状況の中で出てきたのかと。今までと全然違う。国に準拠しておったものが、これは地方によって違うと言われるけれども、くたびれておられるところというのは鳥取県とほとんど同じような地方ではないですか。
 ところが、そういうことが今あるにもかかわらず、こういう勧告を出されたということで今、県内の経済も非常に不安定で大変なときです。そういう中で、この引き下げをされたということが県内経済に与える影響というのは非常に大きいのではないかと危惧しております。何か最近、プラス思考的な話というのがほとんどない。こういう話ばかりでしょう。仮に今回の人事院勧告で出されたような3.5%の減という形であるなら、本来、3.5%の減をする予定のものを、どうか皆さん、個人消費で使いましょうよと。そのぐらいの号令をかけられないのかなという、本当に非常に残念な気持ちが今あります。やはり消費の拡大、国だって緊急経済対策で、あれだけのお金をばらまこうとしておるのですよ。緊急経済対策でそれだけのことをやろうとしておるさなかで、さらに経済が落ち込むようなことが本当に果たして本県のすることであるのかどうなのか。こういうことについて、すごく懸念をしているということだけは申し上げておきたい。
 事務局長、今までずっと国に準拠してきたと思うのだけれども、これはどうなのですか。

●浅井人事委員会事務局長
 過去に国準拠というのは、私も承知はしております。これは全国的に国準拠で行けというようなことがあって、ずっと国準拠で来ていた経緯がございます。ただ、いろんな状況の変化、時代の変化ですね、そういった分権の問題とかいろんなことがあって、地方は地方でというようなこともありますし、そういったことで、やはり地域は地域でもっていろいろ考えていかなければいけない。そういうような流れの中で、やはり地域の民間の皆さんの実態も十分考慮して、そっちの方がどっちかというとウエートを非常に高くして考えていくと、それこそが本当に県民の皆さんに対しての我々の務め、役割ではないかというような考え方が、これは全国的に今はもう定着してきているということでございます。確かにおっしゃったように、過去には国準拠ということもありました。これもちょっとおかしいわけでありますけれども、それは、やはりそのときの時代の状況だと思います。

○鍵谷委員
 それはそれでいいですけれども、実際に47都道府県の中で国に準拠して据え置いて、何とか地域を立て直そうよと、頑張ろうよというところが大半の状況の中で、確かにおっしゃるように地域は地域でと言われるけれども、引き下げたことによって地域が上がるのは、民間でも頑張ってどんどんどんどん上がっていくのなら、これはいいのですよ。だけれども今、景気をよくしようと思ったら何が一番大事かというのは、ここまで来ればもうやはり消費でしょう。消費拡大をして、内需拡大が成ったら必ず上がりますよ。ところが、それに本当にブレーキをかけていいのだろうかという思いが非常に強いものだから、さっきも申し上げたようなことを言ったのですけれども。でも本当にこの県内経済が、このままでずっと進んだらどうなるかなという本当に強い懸念を持っているということだけは申し上げておきます。その辺もよく考えて、やはりこれからは、勧告される場合にはいろんなことをされた方がいいのではないかなと、このように思いますが、どうですか。

●浅井人事委員会事務局長
 確かにそういった御意見がかなり根強くあるのは私も承知しております。ただ、人事委員会といたしましては、やはりそういうことを検討するのは、いささかちょっと筋が違うような気がしております。そういったことの状況も含めて人事委員会が考慮していくということですね。あくまでも法律にのっとって検討していくわけでございまして、人事委員会としては、その給与のあるべき姿ということを考えていかなければいけない。そこに県内消費の状況とか、やはりこれは政策的な配慮とか人事管理上の問題、これは知事の方でお考えいただくことかなと思っております。

◎内田委員長
 よろしいですか。

○鍵谷委員
 わかりました。それでは総務部長、言いますけれども、やはりその県内経済やいろんなものを加味しながら、人事委員会勧告は尊重をするのは当然としながらも、最終的な判断は知事ですよ。知事の判断がどうなのかという。やはりそれは県内の経済も含めて、今の動向それと国の全体の動向、そういうものもよく加味した中で、やはり最終決断をされるということは非常に大切だと思いますから、ぜひ知事にそのことを伝えてくださいよ、どうですか。
●柴田総務部長
 お伝えはしたいと思いますけれども、考え方としては、やはり人事委員会で事務局長が答えられましたように、地方公務員法で給与決定原則というのがやはりあります。それは私どもとしても無視するということはできないことがあります。それと、もう一つは、やはり公務員の給与というのは県民の納得を得るということが大きな要素だと思います。そうしたことの中で、今おっしゃったような経済消費対策のために公務員の給与を上げていくということが本当に県民の納得を得られるのかどうか、そこはよく検証してみる必要があると思っています。

○鍵谷委員
 上げていくのではなしに下げていっておるのに。上げていっておるなら、まだそういうこともあるかもしれない。しかし、そうではない。今どんどんどんどん下げていっておるのだ。だけど、その辺をやはり県民の考えだって、私も大分いろんな人と話しするけれども、本当ははっきり言って、公務員の給料を下げろ下げろとは全然言っていないよという声の方が圧倒的ですよ。もっとお金が回るような仕組みにしてくださいということの方が最近は結構多いですよ。やはり、そのことによって全体の活力が上がっていくような形にならないと。だから、できるだけ、そういうふうな社会にしていくためにどうしたらいいのかということを、だから知事なども将来ビジョンにあれだけいいことを掲げておられて、今回も出しておられるわけで、それであるならばなおさら、みんなが一緒になって上がらなくてはという思いが非常に強いものですから、そのことを申し上げました。ぜひ、そのことも考えておいていただきたいということを要望しておきます。

◎内田委員長
 要望ですね。

○尾崎委員
 素朴な質問で、やはり今のお給料のことですけれども、きのう説明を受けましたときに、鳥取県だけが3.何%、民間と非常に違うということで、いたし方ないなというような説明を受けました。そして、ほかにもないですかと言いましたら、1.8%ぐらいが大体一番近いところだというのが差でしたけれども、そういう県は下げていないですね。鳥取県は3.何%の差で、3.5%そのままを下げたところの理由を一つお聞かせください。
 あと、どんどんと下がっているわけですね。確かに民間の方の意見を聞くと、県職員さん、公務員さんはいいと。安定もしているのだし、それからお給料も高いというような、本当に一般的によく聞くことです。ただ、ずっと、きのうの説明を聞きますと、もとの本給も下がっているので8%ぐらいの差が出てきているという図をきのう見せていただきましたけれども、そういった中で皆さんは、しっかり優秀な方ですからモチベーションは下がらないと思いますが、やはりやりがいといいますか、そんな面で心配があるなと私は思っているところです。
 民間でしたら、やはり稼ぐということで営業活動でできていくのですけれども、公務員さんの仕事というのはもうけるわけではありませんので、そのあたりの自分たちの気持ちというものをモチベーションをどう上げていくかなということも一つ、私は心配しているところなのですが、確かに民間との差はあるということで下げられたということに対しても配慮はしますけれども、そのあたりの職員さんのモチベーションを上げるということをどう考えておられるか、一つお願いいたします。
 それと、先ほど鉄永委員が言われた残業の件ですが、先ほど残業がしっかりと、きちっと把握できるようにチップを導入してやっているというようなことでしたけれども、本当にそれでできているかどうかということは、どう確証を持っておられますかということをお聞かせください。そして、実際にスタッフ制、チーム制になってくると、隣の人が何をしているかわからないというような職員さんの意見もよくお聞きするのですけれども、そういった場合に、皆さんが助け合うというようなことがちゃんとできているのかどうか。そして、例えば介護中の方ですとか育児中の方ですとか、そういった方々がもう非常に過度な残業がないようにしなくてはいけないと思うのですけれども、それなどは申請されたものと実働とかがきちっと合っているのかどうかの把握ができておられますかということ、その点をお聞かせください。

●浅井人事委員会事務局長
 まず、3.5%下げた理由といいますか、下げていない県もあると……(「差が」と呼ぶ者あり)差がですね。先ほども申し上げていますとおり、これは国も含めて全国同じ民間企業の調査をしております。その中で実際に据え置きというのは、民間と均衡していれば、調査した結果が合っていれば据え置くというところもありますし、それから、1.何%か低いけれども下げていないというところは、ごく1~2の県でございまして、あとの都道府県につきましては、あくまでも調査した民間の実態を考慮して、それと均衡がとれているから据え置き、民間の方が高いところは上げたりとかをやっているわけでして、1.何%低いにもかかわらず据え置いているというのはごく例外的な県で、これはいかがかなというふうに私は思っております。
 あとモチベーションの関係をおっしゃっていましたけれども、やはり確かに給料がどんどん下がっていくというのは、ちょっとイメージが非常に悪いのですけれども、あくまでも我々が調査させていただいている県内の民間の水準ですけれども、その水準が公務員、県職員の給料として妥当ではないかなと思っています。そこの水準に合わせるということで、さらにそれ以下に下げるのだったら問題があると思いますけれども、今そこに近づけるべく、できるだけ考慮するということで努力をしているわけでして、産業振興もそうですし雇用対策もそうですけれども、県民の皆さんの底上げといいますか豊かになっていただく、そのための仕事を我々はしているわけですね。我々が一生懸命頑張って県民の皆さんが上がっていけば、我々の給料も一緒になって上がっていくわけなのですね。そういうところで、まず我々の調査している民間の、それとぴったりとは言いませんけれども、県職員と県民の皆さんの給与水準をできるだけ合わせて、それで一緒になって、そこから底上げをしていく、よりよくなっていく、私はそういうところも一つのモチベーションではないかと思いますし、あとは給料だけではなしに、今おっしゃいましたが、そのほかのいろんな勤務条件、残業の問題もありましたし、給与以外にそういったところも働きやすい職場をつくっていくということもモチベーションではないかというふうに思っています。ですから、今、給与についてはうちも結構厳しく対応させていただいていますけれども、そのほかの勤務条件の辺につきましては組合の皆さんともいろいろ話をして、できるだけよくしていきたいなということで、その辺はやっているつもりでございます。

●中山行財政改革局長
 時間外の把握とそれから3点ほどあったかと思います。まず時間外の把握につきましては、18年度にいわゆるICカードを導入いたしまして、以前の紙による申告のときに比べれば、把握というものはかなり向上はしているというふうには思っております。ただ、正直言いますと、それがすべて突合しているかどうかというのは、これは日々のチェックといいますか、継続してチェックが必要かと思っています。一応、電子的な形での把握は可能になっていますけれども、例えば持ち帰り残業があるかないかとか、あるいはその申告の部分でずれがないかというのは、継続してそれぞれの所属の状況とか、あるいは電子データのチェックとかをやっておりますので、そこについては継続的に私どもの方で引き続きチェックは続けていく必要があるかなというふうに思っております。
 あとコミュニケーションの部分がございました。スタッフ制がすべて悪者かどうかというのは私もよくわからないのですけれども、正直、以前に比べて、どうしても業務がふえたということで、なかなか職員の余裕がなくなってきている。そうはいっても管理職の方にもかなり負担がかかってきていますので、なかなか目を配れなくなっている。ひいては、それぞれの話し合いがなくなって孤立してしまうという事態が幾つかのところで生じてきているというのは事実だろうと思っています。今回、その職場でのコミュニケーションですとか、あるいは意思疎通を円滑化するというところに、例えば我々の方で「Doプロジェクト」と申しまして、あいさつとか、あるいはコミュニケーションを活性化するためにどんな方策があるのかなというのを所属なり、そういったものの知恵をいただきながら活動を開始していくところがございますので、そういった意味でコミュニケーションの活性化というのは、これからのちょっと大きな課題かと思っております。それぞれ職場の中で努力していただく部分もあろうかと思いますけれども、ちょっと組織的にそういったような話し合いをふやす工夫とか、そういったものはちょっと考えていきたいというふうに思っております。
 育児休業の関係ですけれども、全体で見た場合に、育児休業あるいは介護の方の時間外という部分には、統計的には全体としては余り多くないかもしれませんが、一部所属なりあるいは個人的に業務が過重になっている事態はあろうかと思っている部分がありますので、そこは、それぞれ職場ごとの、例えば育児休の方の状況とかそういったものはちょっと心配りといいますか、それぞれの状況をまた個別に、所属所属に聞き取りなどをするのも含めて調べて、特に育児休業とか介護とかをやっておられる方に過度の負担が行かないような格好での工夫というのは考えていきたいというふうに思っております。

○尾崎委員
 ありがとうございます。事務局長さんのように意欲たっぷりと皆さんが持てるように励ましていってあげたいなとは思いますけれども、その懸念はあるということをやはりもう一度申し上げておきたいと思います。
 確かに、先ほどおっしゃったように環境を改善していくということも一つのモチベーションになるので、そのあたりを先ほどの中山局長さんと一緒になってやっていっていただきたいなとは思うのですけれども、やはり残業の面は、私はとても気になるのですが、こうやってはいけませんよというと隠れ残業みたいなものが出てきはしないかということを非常に懸念します。ですから、その後の実態というものをどう把握するかということを、やはり心を配っていただきたい。やはり何でもだめだめだめというと、隠れてするということは往々にしてあることですので、そこの配慮もしながら、やはり温かくちょっと見守りながら励ましていくという姿勢が必要ではないかなというふうに思います。
 それで、実際、先ほどちょっとおっしゃいましたけれども、業務が非常に忙しくてふえてくる、それで課長さんも非常にもう忙しくて、だんだんと目が配れなくなるというような状況の中で、先ほど鉄永委員もおっしゃいましたけれども、やはり業務を減らすということも一つ大切だなということを思います。その際にスタッフ制のよさとか、それから欠点だとかを考えてやっていってほしいと思います。
 そして、もう1点ですけれども、もし仮に病気の人が出たりとか、それから長期に休まれた方が同じ課の中に1人、2人出たとすると、それはもう途中で人をふやせないということでしょうか。そういった例もありますか。

●中山行財政改革局長
 例えば病気とか育児休業とか、途中で職務を離れるという方がおられる場合は、あらかじめ予定ができる、あるいは育児休業のように出産の後、来年は出るよというような形がわかれば、例えば代替の方を増員とかそういったことが可能なのですけれども、病休の方が出た場合には、特に突発的に出た場合は、新しくふやすというのは正直言ってかなり困難です。その場合には、例えばその方の部分を臨職でお願いするとか、あるいは非常勤の方をお願いして、あとは職場の中でカバーしていただくとか、そういったような形になるのが通例です。本来でしたら病気なり、あるいはそういった休業で職員が欠ければ、正職員を補充できるというのが一番の理想なのですけれども、正直、採用の数ですとか、あるいはほかのところから引っぺがして持ってくるわけにもちょっとなりませんので、そういった部分でのお願いといいますか、職場全体でのカバーというのはある程度お願いしなければいけないというふうには思っております。

○尾崎委員
 ないとも限りませんので、もう少しきちっと配慮をして目を配って、そういう課がないかどうか、もう1回きちっと調べていただきたいなというふうに思います。
 それと、もう1点、ごめんなさい。米田関西本部長、本当にささいな提案なのですが、先ほどのイベントの中で、鳥取の料理のつくり方なども紹介するとおっしゃっていましたけれども、実はウラジオストクの総領事館におられる末広亮さんが、いろいろな番組で鳥取の食材を紹介しておられます。毎週テレビ番組に出ておられまして、この夏でしたでしょうか、とっとりふるさと大使に任命されたのですけれども、そのロシアでの料理の紹介のされ方なんていうのも、鳥取の食材で料理して出しておられるようです。そんなことも、ちょっとコーナーで紹介されたらどうかなというふうに提案しておきたいと思います。

◎内田委員長
 提案でいいですね。

○上村委員
 総務部長にお聞きしていいかどうかちょっとあれですけれども、3.2%減ということで、最近、中途でやめる方も多いというふうに、それから精神的にまいって休業とか、そういう人も結構いるということですし、3.2%の減について、またそういった面でモチベーションが下がるのではないかというような危惧もあるわけです。先ほど局長がおっしゃったけれども、職員のやる気をそがないように、持ち上げるように何か考えておいでになるかどうか、ちょっとお尋ねを、その辺をぜひお願いしたいと思うのですけれども。具体的なものがあれば教えてください。

●柴田総務部長
 職員の福利厚生の部分の御質問だと思います。給与が下がりますけれども、その他の、例えば職場環境ですとか、先ほどの職場をカバーするコミュニケーションの問題ですとか、あるいは職員の福利厚生でどういった事業を仕組んでいくのか、かつては結構職員のレクリエーションというものがあったのですけれども、そういったものもだんだん廃止をしてきておりまして、それがひいてはコミュニケーション不足につながっているのではないかといったような指摘もあります。そういったことがありますので、どういったことができるかわかりませんけれども、今、若手でワーキンググループをつくっていただいて、どういったことをその職場で求めるのか、あるいは働きやすい環境のためにはどういったことがあるとか、モチベーションが上がっていくのかみたいなことを研究、提言もしていただくような仕組みを考えています。そういったところの意見もよく聞きながら、今回の給料の改定がモチベーションダウンにつながらないように努力をしていきたいと思います。今、具体的にどうということを申し上げられませんけれども、今、具体的に検討に入っていますので、そういったことも踏まえて今後、手を打っていきたいと思います。

○上村委員
 私は余り詳しいことは調べていませんけれども、一部から、例えば税務課で滞納者のところを回るとか、それから公営住宅で、幾らしても滞納の方からもらえないというようなことで精神的にまいっている人が結構いるというぐあいに聞いていますし、だんだん仕事も厳しくなるということで、あるいは病気になったとか、なりそうだとかというような話も聞くのですよ。そういったところで、人事のローテーションですとかそういったこともぜひ取り上げてほしいし、そういった人のやる気をそがないように、変なことにならないように、ぜひお願いしたいと思います。


●柴田総務部長
 これから年度末に向けて人事異動の時期に入ってきます。その際に、職員からも希望をもちろんとりますし、それからもし異動希望先が具体的にあればということで希望をいただいたりしてもおります。いろいろ新たな制度といいますか、例えば職員が希望して、自分はこういう仕事をやりたい、この仕事が非常にやりがいがあると思っている、そういう希望をとるような新しい仕組みも次の異動から入れようということで、今準備をしているところであります。そういったことも含めて適材適所と申しますか、一番その職員が働きやすい職種なり、その環境の中で働けるような工夫をしていきたいと思っています。

○上村委員
 ここにいらっしゃる方はそんなことはないでしょうけれども、ぜひ職員の方の人材活用、有効活用ということをお願いしておきます。

◎内田委員長
 要望ですね。

○稲田委員
 私は鉄永委員と思いは同じですね。1つは、やはりこの15分の短縮と0.03という歩合が、事務局長は否定をされたけれども、何かやはり符合するような気がしてしようがない。1点、疑問を呈しておきたいと思います。
 もう一つは、前回のここの委員会でも同じような話が出ておったのですが、要するに、今回のこの件については時短に伴ういわゆる業務の効率化ということを先ほど鉄永委員がおっしゃったのですけれども、この業務の効率化ということについて、国の出先機関と都道府県との二重行政ということはとかくうわさをされておるわけですよね。ですけれども、市町村と出先との二重行政とは言わないけれども業務がダブっておる、この点について、ちょっと、さっき総務部長の言葉では点検をしますというような言葉でだんだんトーンが下がってきたように私は受け取ったのだけれども、一つこれは、こういう状況になっておるわけですから、本格的に取り組んでみた方がいいと思うのですよね。調査をしてみる必要があると思います。
 実は、我が会派でも今回の知事要望にこれを上げようかと思ったぐらいだったのですね。ですから、ひとつ総務部長、2月、3月、議会まで少しあるわけですから、点検をして具体的な事例を挙げてみていただきたいと思うのですが、どうでしょうか。

●柴田総務部長
 業務の重複排除という観点は、例えば昨年の組織を考える際にもチェック項目の1つとして入れてやってきたことであります。ただ、まだまだ十分に目が行き届いていないというところもあると思っています。それと、例えば総合事務所と本庁との関係でいきますと、これまで総合事務所に権限移譲をして、そこでワンストップサービスができるような形、それと総合事務所長が大きな権限を持つといった形を目指してきたわけですけれども、そこでやる業務、例えば例としては権限を移譲しましたけれども、年間に数件しか処理案件がないと、そういったものもこれまで移譲してきているのです。それは、本当にその総合事務所でやった方が、そういうケースの場合にいいのかどうか考えてみますと、逆にそれは本庁の方で年に数件であれば、集中して管理をした方が効率的だという業務もあるのですね。ですから、そういったことも含めて全体の業務を点検して、重複というよりかは今の場合、配分の適正だと思いますけれども、重複という観点も含めて、具体の個々の業務の点検をしながら、また組織も含めて反映させていただきたいというふうに思っています。

●浅井人事委員会事務局長
 先ほどと同じ御質問でして答えは同じということで、あくまでもこれは結果論です。たまたま一致したと、近い数字になったということでございます。

○稲田委員
 総務部長、おっしゃることはもう重々よくわかっております。最近、組織も非常に目まぐるしく改編をされているという中で、多分それは、それなりに業務の効率化ということ、あるいはその業務を集中していくということで、そういうことを念頭に置いて組織の改編がなされているのだろうとは思うのですけれども、ぜひ一度やはり点検をする必要があると私は思っておりますので、完全に全部を調べろと私は言っているわけではないのですよ。2月、3月の議会のこの常任委員会までに、目鼻がつくぐらいの程度で一度点検をしてみてもらえませんでしょうか。

●柴田総務部長
 2月あるいは3月、年度内にそういった点検結果、それとそれに対応した方策等も含めて、また常任委員会の方で御報告させていただきたいと思います。

○初田委員
 給料のことばかりであれなのですが、この給与制度のことなのですが、山田委員が言われたように同一労働同一賃金というのは大原則だと思うのです。民間との差があるから低くなったのだよということですね。民間はもう職能力給にほとんど組みがえになっておるのですね。公務員だけが生活給を中心とした年功序列型の給与表みたいなものを使って旧型のをやっておるわけです。民間は職能給だから同じ職務の人を、県庁の人と民間の人とで比べれば、職能給をしておる民間の方が高いのは当たり前ですわ。民間はそれだけの職務をしておる人、一番たくさん銭もうけをする者にはたくさん銭をあげますから、それにはどおんと出しますね。県庁で同じ30代の仕事をしておって、上げたいけれども上げれない。だから比較すれば差が出るのは当たり前で、これから民間だけをにらんでいくと、県庁の比較対象はどんどんどんどん下がっていきますよ。そこから原因が来ておると思うのですわ。ですから、国なり県なりの公務員の給与制度というものは、もうがらっと職能給に変えるということはできないと思うけれども、これを端的に民間だけの比較でやっていると、将来とんでもないことになると僕は懸念しておりますが、そこらあたりの見解をまず1点。
 私は森林組合の組合長をしておりますが、民間の一般は、県庁の職員ぐらいの給料をとろうよというのが目標ですわ。県庁職員ぐらいの給料をとって、あれぐらいの生活をしようよという目標が下がっていくようでは、この世の中は真っ暗ですわ。ですから、県庁職員もある程度の水準以上のものはもらう覚悟でやらなければいけないと思います。僕でもそうですけれども、特に、東京に行った時、同じ仕事をしている東京の職員の方より給料が低いと。言いたいこともいえないぐらい萎縮してしまう。やはりある程度の水準を県庁職員はとってもらいたいということでございますが、いかがでしょうか、総務部長。事務局長。

●浅井人事委員会事務局長
 民間の給与の状況、給与の仕組みですけれども、確かにおっしゃるように民間はいろんなパターンがございます。ただ、あくまでもこれはうちとしても、国もそうですし、他の都道府県もそうなのですが、いろいろ調査研究をして今はそういった給与の比較を民間とさせていただいて、いろいろ御議論はあると思うのですけれども、人事院なり人事委員会が考える公務員に比較的似通った業種の方たちと比較させていただいて水準を決めさせていただいているということで、これは未来永劫このとおりにいくというわけではないです。民間もどんどん変わっていくわけでありますし、それは常に調査研究しながら今後、比較の仕方も含めてあり方を検討していかなければいけないと。今はそういったことでさせていただいているということでございまして、今後実態に合わせて検討もしていくということでございます。
 それと森林組合との関係はちょっとコメントを控えさせていただきます。

●柴田総務部長
 モチベーションを保つような給与水準をということであります。確かに今の給与制度は完璧なものではなくて、いろんな問題点があると思います。今回の組合交渉の過程で、例えば人事委員会の方からその資料が明らかになりましたけれども、各級別の比較をしてみますと、かなり級によって乖離があるといったような状況も現実に見えています。その辺はやはり今の給料表自体が、例えば国と一緒、あるいは他県と一緒の給料表を使っていますけれども、そういうことでいいのかどうかというところまで議論が行かざるを得ないような状況になっていると思います。そうしたことも含めて本当に研究してみる必要があると思います。もし給料表の構造をつつくとすれば、本県職員の生涯の給与カーブをどうするのか、あるいは比較の対象をどうするのかといったいろんな観点からの研究が必要になってくると思いますので、今後とも人事委員会と連携をとりながら、その辺の話は継続してやっていきたいというふうに思っています。

○鉄永委員
 柴田総務部長に申し上げておきたいと思うのですが、先ほど稲田委員の質問の中でワンストップ論が出まして、ワンストップ論というのははやりですから、これは当然いいのですが、しかし県民サイドから考えますと、将来、県庁だけのワンストップではだめなのですよ。要するに、県民から見たら市町村だろうと県だろうと、国までは言いませんけれども、そこで両方をやれることがワンストップなのですよ。行って初めて、これは県の仕事でした、これは市町村の仕事でしたと、今だったらやらざるを得ない。将来を見ましたら、ワンストップ論というのは、市町村とどうやってワンストップ論で行政効果を上げるか、ここは本当は二重であったり時間がかかり過ぎているのです。そこまでメスを入れて本格的にやられませんと、要は給与を下げるばかりでは意味がないと皆さんは言っておられるのですけれども、我々の地方分権がどんどんされてきて、これから自分たちでやろうといったら、では税収をどう上げていくかということ、それは雇用の単価も上げていくことにつながらなければ意味はないですよ。ですから、我々がもっと福祉や教育などをやろうと思えば、税収をどうやって県民から上げていくか、その産業の活性化がなければどうにもならないですと僕は思うのですよ。
 したがって、今の状況で硬直した財政の中で、本当に将来に向けて投資が少ないというのを言われていると思うのです。だって余力がないから。ですから、そういった余力をつくりながら、どうして将来に向けた投資をするかということまで踏み込んでいかなければなりませんから、これから検討をするのでは僕は遅いと思います。本来はもう既にしておかなければというぐらいの気持ちで言っていましたので、よく検討してみてください。

◎内田委員長
 要望ですね。いいですか。
 そういたしますと、次に防災局、杉本副局長に説明を求めたいと思います。

●杉本防災局副局長兼消防チーム長
 防災局の予算に関する説明書(補正予算関係)をごらんいただきたいと思います。
 1ページをお願いいたします。消防防災航空センター清掃業務委託でございます。今年度で委託が切れますので、21年度から23年度まで、3年間の債務負担行為をお願いしたいというものでございます。どうぞよろしくお願いいたします。

◎内田委員長
 これについて何かございますか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、次に警察本部の説明を求めたいと思います。
 田代警察本部長に総括説明を求めます。

●田代警察本部長
 本議会で御審議をお願いしております警察本部の提出議案等について御説明いたします。
 提出しておりますのは、平成20年度鳥取県一般会計補正予算等議案2件と報告3件でございます。議案説明資料、予算に関する説明書をお願いします。
 表紙裏面の平成20年11月定例会議案説明資料目次をごらんください。予算関係の議案第1号は、平成20年度鳥取県一般会計補正予算であります。予算関係以外の議案第13号は、鳥取県警察本部の内部組織に関する条例の一部改正について、報告第2号は、議会の委任による専決処分の報告についてでございます。
 議案第1号について御説明申し上げます。資料1ページの議案説明資料総括表をごらんください。補正額は、合計欄に記載しておりますように142万円の増額補正をお願いしております。補正後の予算総額は179億9,705万4,000円でお願い申し上げます。
 補正の内容につきましては、鳥取県警察WANシステム等に係るウイルス対策に要する経費でございます。
 次に、資料5ページの債務負担行為に関する調書をごらんください。安全運転管理者講習、運転免許証更新通知業務等、外部に委託を行う業務について、年度初めの4月1日から業務を開始するためなど、平成20年度中に入札及び契約締結をする必要がありますことから、債務負担行為の設定をお願いするものでございます。
 次に、資料6ページをごらんください。議案第13号は、鳥取県警察本部の内部組織に関する条例の一部改正についてでございます。オウム真理教犯罪被害者等を救済するための給付金の支給に関する法律が本年12月18日から施行されるのに伴い、給付金の支給に関する事務を警務部の所掌とするための条例改正をお願いするものでございます。
 次に、資料7ページをごらんください。報告第2号、専決処分の報告についてでございますけれども、まことに申しわけございません。公務中の職員による交通事故につきまして、3件の損害賠償に係る和解及び損害賠償の額の決定について知事の専決処分がなされたことから御報告を申し上げる次第でございます。警察職員による交通事故は県民の警察に対する信頼にかかわるものでございます。まことに遺憾なことと思っております。事故を起こした当事者を初め、全職員に対する指導を徹底して、交通事故の減少に努めてまいりたいと考えております。
 以上、警察本部の提出議案等について御説明申し上げましたが、詳細につきましては、会計課長に説明させますので、よろしく御審議を賜りますようお願い申し上げます。

◎内田委員長
 続いて、予算関係及び関係以外について、田子会計課長の説明を求めます。

●田子会計課長
 最初に、議案第1号について御説明いたします。鳥取県一般会計補正予算についてでございます。
 資料の2ページをお願いいたします。鳥取県警察WANシステム等に係るウイルス対策に要する経費として142万円をお願いしております。鳥取県警察のWANシステム端末等で使用しておりますウイルス対策ソフトのメーカーサポートが本年12月31日で終了することから、新たにウイルス対策ソフトを購入するものでございます。
 続きまして、資料5ページをお願いいたします。債務負担行為9件の設定をお願いをしております。
 1件目は、安全運転管理者講習委託費として、平成21年度支出予定額520万6,000円をお願いしております。一定台数以上の自動車の使用者は、その使用の本拠ごとに安全運転管理者などを選任し、講習を受けさせることとされております。安全運転管理者講習は、安全運転管理者等が業務を行う上で必要な自動車及び道路交通に関する知識、その他自動車の安全な運転に必要な知識などについて行うもので、これを民間委託するものでございます。本委託は平成20年度から一般競争入札で行っております。平成21年度におきましても、4月1日から業務を開始するため、20年度中に入札契約を行う必要があることからお願いするものでございます。
 2件目は、高齢者講習等通知業務委託費として、平成21年度支出予定額354万7,000円をお願いしております。運転免許証の更新前に、高齢者講習等の受講義務のある方に講習等を受けることのできる日時、場所等を記載した書面を送付する業務でございます。このことにつきましても平成20年度から一般競争入札を行っております。21年度におきましても、4月1日から業務を開始するために債務負担行為をお願いするものでございます。
 3件目は、警察学校等給食業務委託費として、平成21年度から22年度までの支出予定額1,755万6,000円をお願いをしております。この給食業務は平成18年度まで職員2名と非常勤職員2名で行っていたものでございます。平成19年度から、コスト削減を図るため民間委託に切りかえてございます。平成20年度は1年間の債務負担行為としてお願いしましたが、平成21年4月1日から2年間の債務負担行為としてお願いをするものでございます。
 4件目は、自動車保管場所証明事務委託費で、平成21年度支出予定額3,932万3,000円をお願いしております。自動車の保有者からの申請のあった自動車の保管場所について、保管場所証明書を発行するための現地調査等を民間に委託するものでございます。これにつきましても、20年度から一般競争入札で行ってございます。21年度につきましても、4月1日から業務の開始を予定しております。
 5件目は、総合運転者管理システム改修業務委託費として2,354万8,000円をお願いをしております。平成19年6月に道路交通法が改正され、その一部が来年6月1日に施行予定でございます。これについて、運転免許の欠格期間が5年から10年に延長されることと、75歳以上の方の免許更新前の認知機能検査等高齢者に係る運転免許制度が改正されることに伴い、運転免許や行政処分データ等の管理を行っております管理システムを改修をするものでございます。改修作業に5カ月程度を要するということで、年度をまたぐことから債務負担としてお願いをするものでございます。
 6件目は、警察署等庁舎清掃業務委託費として、21年から3年間の支出予定額9,771万9,000円をお願いしております。各警察署、免許センター等14カ所の清掃業務委託についてお願いをするものでございます。
 7件目は、運転免許更新通知業務委託費として、21年度の予算支出予定額780万8,000円をお願いをしております。運転免許の更新期間が満了する日の70日前までに更新予定の方に通知書をお出しする業務でございます。この業務につきましても、20年度から一般競争入札を行っておりまして、21年度におきましても、1年間の業務委託ということでお願いをするものでございます。
 8件目は、放置車両確認事務委託費として、21年度の支出予定額713万円をお願いをしております。平成18年6月に施行されました駐車対策を中心とした道交法の改正によりまして、放置車両に係る車両の使用者に対する責任を問う放置違反金制度が導入されています。これに基づき、本県警察でも18年6月から、鳥取警察署管内の市街地等におきまして、民間に委託し、放置違反車両の取り締まりをお願いしておるところでございます。この委託につきましても、21年度ということで委託をするものでございます。
 9件目は、パーキングチケット管理運営委託費として21年度の支出予定額860万2,000円をお願いしております。これも鳥取市街地に設置してありますパーキングチケットの発給券の管理、発給手数料の収納事務等を民間委託するものでございます。これにつきましても、20年度から一般競争入札を行っておりまして、21年度におきましても同様に債務負担行為をお願いをするものでございます。
 次に、資料の6ページをお願いいたします。議案第13号、鳥取県警察本部の内部組織に関する条例の一部改正についてでございます。オウム真理教によって引き起こされた地下鉄サリン事件など、特定の事件により亡くなられた方の御遺族、障害が残った方、傷病を負った方に対して給付金を支給するオウム真理教犯罪被害者等を救済するための給付金の支給に関する法律が、本年12月18日から施行されます。この法律の施行により給付金の支給を受けようとする方は、住所地を管轄する都道府県公安委員会にその申請をすることとなります。これに伴って給付金の支給に関する事務を警務部の所掌とするため、所掌事務にオウム真理教犯罪被害者等を救済するための給付金の支給に関する法律第3条第1項に規定する給付金に関することを加えるものでございます。
 続いて、資料の7ページをお願いいたします。報告第2号は、議会の委任による専決処分の報告についてでございます。職員の公務中の交通事故による損害賠償に係る和解及び損害賠償の額の決定について専決処分がなされました3件について御報告するものでございます。
 7ページの事案は、平成20年10月23日になされた専決処分でございます。和解の相手方は米子市の個人で、和解の要旨は県側の過失割合が10割、県は物的損害に対する損害賠償法に基づき7万8,404円を支払うというものでございます。事故の概要でございます。平成20年8月1日、米子市福万地内におきまして、米子警察署所属の職員が、公務のためパトカーを坂道で発進させようとした際、ブレーキ操作を誤ったため後退し、後方で停止していた和解の相手方が使用する小型乗用自動車に衝突し、双方の車両が破損したものでございます。
 次に、8ページをお願いいたします。平成20年11月7日になされた専決処分でございます。先ほど御報告いたしました事故の人身に係るものでございます。県は、人身損害に対する損害賠償金2万8,422円を支払うというものでございます。
 次に、資料の9ページをお願いいたします。平成20年11月14日になされた専決処分でございます。和解の相手方は、東京都内の企業でございます。要旨は、県側の過失割合を8割とし、県は物的損害に対する損害賠償金40万1,772円を支払うというものでございます。事故の概要は、平成20年7月11日、鳥取市千代水1丁目地内におきまして、交通部交通指導課所属職員が、公務のため普通乗用自動車を運転中、路外駐車場から道路へ右折進入しようとした際、道路左方から進行してきた和解の相手方所有の普通特殊自動車、冷蔵冷凍車に衝突し、双方の車両が破損したものでございます。
 以上、警察本部関係の提出議案等について御説明申し上げました。よろしく御審議賜りますようお願いいたします。


◎内田委員長
 ただいまの説明について何か質疑等ございましたら。

○稲田委員
 委員長、ちょっと警察に対する質問の前に、せっかくマスコミの人も期待を持ってこうやって並んでおられるのに、いわゆる情報公開の条例について申し合わせたように皆さんの質問もないというのは、この後に何か勉強会とかというのがあるのだけれども、そこのところで集中的にやろうという意図で皆さん了解しておられるのでしょうか。委員長、それはどうなの。

◎内田委員長
 集中的にやるという話はしておりますが、その意図で皆さん方の発言がないというのは、私はちょっとそれは……。

○稲田委員
 それでやろうということですか。では、その勉強会で集中的にやろうということ。

◎内田委員長
 きょう上程されたものですから。

○稲田委員
 なるほど。
 それでは、警察本部長、この今の専決処分を見ますと、ちょっと、事故がたびたびたびたびなのですよね。10月23日、11月7日、11月14日ということで、その過失の割合も異様に警察の方が高い、あるいは100%というようなことになっておるわけでして、非常に抽象的な言い方かもわかりませんが、警察の威信ということにもかかわると私は思っております。ですから、できる限りこういった事故が起こらないようにひとつお願いをしたいなというように思います。内容によっては、重過失で求償権でも発生するのか、職務上のことでもありますし、調べてみればどうなのかなと思われる事案もあるかもわかりませんが、そこのところは軽過失ということで、ひとつ警察の方で皆さん方は気を引き締めてやっていただきたいなということを申し上げたいと思いますが、本部長の所見を伺います。

●田代警察本部長
 稲田委員のお言葉はまことに胸にしみ入り、きょうも数々案件がありますけれども、また私自身も最も痛切に感じ、また自分でも勉強をし、また職員たちに指導もしているのが実はこの件でございます。警察の威信というお言葉もお使いになられました。威信あるいは信頼と申しましょうか、非常にそういったものに重くかかわってくる案件であると思います。
 私も今の仕事につきましてから、この件は継続的に重点的に取り組んでいるところで、なかなかきれいな形で結果につながらないのは大変申しわけないのですけれども、つぶさに申し上げるとちょっと時間の関係がありますので、主だった最近の2~3だけ申しますと、例えば公用車事故を起こした者につきまして、その事件そのものの原因について本人からもよく問いただしたり、またどういうふうに反省をし、これから取り組んでいくのかということをただしたりすることはもちろんですけれども、交通担当の警察官が事故処理現場で当たっている仕事などに赴かせて、みずからそういったことも体験をさせて、事の重大さというのをよく認識し、私もしかるのもすごくしかるのですけれども、それだけではなく、認識が深まるようにさせているところです。また、当然その当該職員だけでなく、平素接している上司からの指導監督というのは非常に重要ですので、ただ単に公用車ででかけるときに、おい、気をつけて行けよと声をかけるだけみたいでは全く不十分であるということで、その上司を私のところに、本部長室にじかに呼んで、どうやって再発防止していくかというようなことを説明を求めたり、そういったこともいたしまして、意識づけに努めているところです。それとともに、運転免許試験場などを活用いたしまして、実用的な運転技能のブラッシュアップ、あるいは緊急自動車としてパトカーを運転するときの技能の向上、そういった訓練も、事故を起こした者はもちろんですけれども、それ以外の者についても運転経験の浅い者について教育を強化するようにしております。早く目に見えた形であらわれてくるように一層努力してまいります。どうも本当に申しわけございません。

○稲田委員
 本部長、もうそのことは聞きましたので、よくわかりましたが、この2件はいずれも坂道ですよね。ですから、やはり運転の未熟さというものもあるかもわかりませんので、ぜひその運転技術の方もブラッシュアップしていただいて、頑張っていただきたいと思います。

○上村委員
 関連して、7ページと8ページ。先ほど説明されたのは、同じ人がやったわけで、物損と人身ですね。それと、この坂道発進というのは、交差点でやったわけですね。もうちょっと詳しく。

●田子会計課長
 7ページと8ページは同じ事故でございます。7ページの方が物損の専決、8ページが人身の専決でございます。あとの9ページの分は、これは平地でございます。坂道は交差点ではございません。それから9ページの普通乗用車で起こした物損事故につきましては、路外から道路に出るときに右折をするときに左方から来る車に気づくのがおくれたと、こういう事故でございました。

○上村委員
 ちょっと済みません。7ページ、8ページの事故は交差点にとまっておって、当然前に出なければいけないのが赤になって、それでバックに入れたというわけですね、それで間違いないですか。
●田子会計課長
 最初の事故につきましては、交差点ではございません。

○上村委員
 ではない。

●田子会計課長
 はい。

○上村委員
 わかりました。ではバックしておって、後ろを見ずにバックしたというわけですね。

●田子会計課長
 一遍とまっておったものが、移動させようとしたところ、操作を誤ったために後方に下がってしまったと、こういう事故でございます。

◎内田委員長
 よろしいですか。ほかにございませんか。

○銀杏委員
 参考までに、前にもお聞きしたかもわかりませんが、債務負担行為で警察署などの清掃業務、18カ所とかとおっしゃったようだったのですが、そのうち県内外の業者の内訳がわかれば教えていただきたいと思いますし、今わからなかったら後ででも結構ですが、よろしくお願いします。

●田子会計課長
 警察の施設につきましては、このたび債務負担行為をしております。お願いしましたのは14カ所でございます。業者につきましては、県内に営業所なり事務所があるという前提になっておると思いますので、県外に本社がある業者もあるかと思います。またお調べをして回答をさせていただけたらと思います。

◎内田委員長
 よろしいですか。
 まだ時間が足りませんので、午後もやりたいと思います。よろしいですか。
 暫時休憩いたします。再開は午後1時10分といたします。

                                午後0時10分 休憩
                                午後1時14分 再開
◎内田委員長
 それでは、委員会を再開いたします。

○稲田委員
 ずるずると流されたことは私も責任があると思いますけれども、本会議からこの委員会が付託を受けておるわけでして、予備調査ということで情報公開条例についての審議をやはりここでやる。そして、積み残した後、その勉強会で皆さんの意見を闘わすということにしたいと思いますが、どうでしょうか。

◎内田委員長
 という提案が今ございましたが、委員の皆さんの御意見を伺いたいと思いますが。(「いいではないですか」と呼ぶ者あり) 
 それでは、議案第34号に再度返っていただいて質疑をしていただきたいと思います。どなたからでも結構でございますが。

○尾崎委員
 きのう一応説明を受けましたが、疑問点が残るところがありまして、配慮しなければいけないという気持ちも重々よく、何か教育委員会の方がおられないと、だれに向かって言っていいのやら、ちょっと……(「条例について言うのだ」と呼ぶ者あり)ということなのですけれども、非常に気持ちもよくわかりますし、市町村もいや、ちょっと困るという市町村もあれば、積極的に開示する市町村もあるということで、あの条例で配慮規定を入れるという意義、ほかにもこういう例がありますか。まず、そこから教えてください。

●柴田総務部長
 今回、配慮規定を第18条の2ということで新たに条文を設けて挿入したのですけれども、整理としては、第4条に適正使用の条項がございます。第4条の規定の仕方というのは非常に一般的な規定の仕方をしておりまして、全国学力テストの場合にどういう配慮が必要なのか、適正使用はどういう場合なのかということを具体的に規定しておりません。そのために、その情報請求者に対してもう少し具体的にこういった点に配慮してほしいということを決めたのが第18条の2ということなのです。条例第4条の適正使用のレベルでいいますと、他県にもそういった条文を設けておられる例はたくさんございます。ただ、今回のように具体的に全国学力テストについて第18条の2といったような、第4条を具体化した条文を設けておられるところがあるというのは聞いておりません。多分ないのではないかなと思っています。

○尾崎委員
 そうしますと、私は懸念するのは、県が持っている情報は公開しなければいけないということと、それから市町村はそれぞれにお考えがあるということで、県があれこれと指示をしていくというのの整合性と、地方自治の時代ですから市町村の考えがきちんと自分たちのことは自分でできるというようなことを本当は目指すべきではないかなと私は思うのですけれども、その辺のお考えはどうですか。

●柴田総務部長
 全国学力テストの調査結果は、県が持っております情報というのは市町村別の情報、それから学校別の情報ですね。それぞれ市町村も市町村別なり学校別、あるいは学級別といいますか、個人別といいますか、そういったもっと細かい資料を持っておられます。問題は、私どもが県の情報公開条例で規定をしておりますのは、県が持っている情報を県民に対してどう扱うのかと、情報請求権者に対して、請求があった場合に県が持っている情報をどう扱うかという話を県の条例で規定しているわけです。市町村は、市町村が持っておられる全国学力テストにかかわるさまざまな情報を市町村の条例で情報請求権者に対してどう扱うかということを規定しています。ですから、規定の対象が違うといいますか、県はやはりみずから持っている情報、全国学力テストの結果にとどまらず、ほかにもさまざまな情報がありますけれども、そういった情報について県民の皆様にどういう情報を提供していくかというのを定めていますから、そういった意味からいいますと、やはり県の条例でそこはきちんと定めていかなければいけない。場合によっては市町村の条例とそごが生じる場合があると思います。市町村が持っておられる全国学力テストの調査結果の取り扱いと、県が持っている取り扱いは変わってくる場合があると思いますけれども、そこはこの全国学力テストに限らず、ほかの情報も重複したものが随分あると思いますけれども、そういったものの取り扱いについてはそれぞれ持っている自治体が責任を持って判断するということですから、そこはある意味いたし方がない部分があるのかなと思います。

○尾崎委員
 もう1点だけ。あと最初は制限でしたね、情報の制限のこと。その場合には説明する責任は県側にあるわけですよね。その次に責務になり、今は配慮になったわけですけれども、情報開示を求めた側の責務としてしまうと、もしくは配慮としてしまうと、今度はそちら側が説明責任を持つわけですよね。何かそれは非常に無責任かなと私は逆に思うのですけれども、といいますのが、ちょっと例は悪いですけれども、今、交付金ではなくて給付金ということで、国側がいろんな給付の仕方を困って、もう市町村にお願いしますというふうに丸投げしましたよね。何かあれと似たような感じがしないでもないのですが、説明責任ということに関して責任がそっちに移ってしまうということに対してはどう思われますか。

●柴田総務部長
 今おっしゃっている説明責任というのは、つまり制限の場合だとどういう制限を付すかというのを実施機関の方が判断して、具体的にこういった制限という意味合いでしょうか。確かに今の配慮規定では少し具体的には書いてありますけれども、では一体どうすれば、どうなった場合にそれが不適正な使用になるのかということについてはさまざまなケースで違いが生じてくる場合があると思います。それはやはりある程度実施機関側で具体例を示しながら、ガイドラインといいますか、こういった場合にはそういう不適正な使用に該当しますよということを、今の条例改正をしてもある程度具体化してお示しする必要があるのではないかとも思っています。そうしないとやはりわからないといいますか、ある程度具体的なものは入れておりますね。
 それとこれは配慮をしてくださいというあくまでお願いですので、その点で以前の制限規定、あるいは責務規定から随分弱まってきて、知る権利との関係でいうと今の配慮規定が一番知る権利を尊重しながら、各市町村の御意見なり、あるいは県民からいただいたパブリックコメントの意見なりを反映した、中間的なといいますか、さまざまな意見を反映した今の規定になっているのではないかなというふうに私どもは思っております。

○山田副委員長
 尾崎委員の発言とちょっと関連するかもしれませんが、制限からいわゆる責務、そして配慮。そうするとこの配慮、知る権利、表現の自由とのバランスをいろいろ苦労されて検討されたのではないかなというふうに、一定の理解はするのですけれども、ではその配慮規定というものがどの程度本当にいろんなおそれの情報を防衛できるかという、一つのモラルというか、性善説に立ったような内容ですわね、これは。そこらあたりはどういうふうにお考えですかね。本当に開示をされてそのものがいろんなおそれにつながるというあれはないんだと、こういう確信というのが何か持てないのではないかなという懸念があるのですけれども、もう一度そこらあたりお願いできますか。

●柴田総務部長
 知る権利との関係でいいますと、事前に情報をとめるという手段と事後的に注意を促すといいますか、そういう手段と二通りあると思うのですけれども、条例の趣旨からいいまして、事後的な配慮を求めるということが今の県の情報公開条例の趣旨には一番合っているのではないかということでこのような形になっています。それが性善説に基づいているのかと言われると、確かにそういう面はあるのだろうと思います。第4条の解釈もそうなのですけれども、現行の第4条では適正使用を求めておりますけれども、もし不適正な使用がなされた場合には中止の要請ができるという運用解釈を今しております。同様に第18条の2、もし子供たちの心情に配慮しないようなそういった使用がなされた場合には、第4条と同じような中止の要請ができるというふうに解釈しています。せいぜいそのあたりまでかなと。要請ですからこれもお願いの話になるのですけれども、そういう意味では確かに性善説といいますか、知る権利との関係でいけば開示前提の中でどこまでできるのかということを考えた場合に、ここまでで調整を図るといいますか、そういった判断を教育委員会はされたわけですけれども、妥当なものだったというふうに私たちは思っています。

○山田副委員長
 そうすると中止の要請ということになりますと、これもまた性善説の上の性善説みたいなことでして、何らそこに制約というものは難しいということになりますよね。そうするとおそれでなくて現実に教育現場とかいろいろなところで起きている問題が無造作に悪い方に広まる可能性が起きたときは、これはどこが責任を負うというか、どういうことになるのですかね、そういう場合は。

●柴田総務部長
 全国学力テストの調査結果のみではなくて、ほかの県が開示する情報に関しても第三者の権利を侵害するというケースはあり得るのだろうと思います。そういったケースが現行条例でもまさに不適正使用という位置づけなのです。その場合であっても情報公開条例上の手法としては、中止の要請とか適正使用の要請をするということにとどまります。もしその権利侵害がほかの法令に触れると。例えば刑法ですとか民法ですとかの世界に入っていくケースは当然あるだろうと思います。ただ、情報公開条例の世界の中だけで物事の整理をすると、今そこではそういう整理になっているということだろうと思います。

○山田副委員長
 そうなりますと、最悪の場合、個人情報のいろいろな問題に、権利侵害に抵触するようなことも想定がされると。

●柴田総務部長
 個人情報に関しては個人情報保護条例という別の条例を持っておりますので、そちらの範疇になってくると思います。現在でも情報公開条例はそういった個人情報は非開示という規定をしておりますので、今おっしゃったおそれはその中で解決できる話ではないかなというふうに思います。

○山田副委員長
 もう一遍、最後に。これから各会派で、議員の皆さんもまだ聞いたばかりですから、いろいろと判断、検討をされる中身が出てくると思うのですけれども、この調査の実施主体は国ですね。市町村が参加主体と、こういうことになっています。先般のヒアリングでも意見交換したのですけれども、そうなりますと、都道府県の教育委員会はある面、市町村、学校の主体性に任せるというか、こういう議論ということは全くなかったのですかね。そういう考え方も私はあってもよかったのではないかなと思うのですけれども、そういう議論はこの改正案を出す前の経過としてどうだったのでしょうか。

●柴田総務部長
 教育委員会の中でどういう議論が行われたかというのは、ちょっと私はよく承知しておりませんけれども、今おっしゃったし、先ほどの尾崎委員の質問と同じ趣旨だろうと思います。それぞれの自治体が持っているそれぞれの情報について、それぞれが責任を持ってルールを定めるというスタイルが今の情報公開条例のスタイルですし、地方自治のスタイルでありますので、やはりそれぞれの自治体で、議会も含めて議論を深めながら、どういうルールを設定していくのが一番いいのかということになるのだろうと思っています。
○山田副委員長
 では、県はこのものをこれから議会に諮られて、どういう形になるかはこれからの対応ですけれども、これができたとしても市町村で条例を持っているところは市町村の判断にそれはゆだねるというスタンスでおられるということですか。

●柴田総務部長
 情報公開条例はそれぞれの自治体で、市町村も含めて持っておられますので、市町村が持っておられる情報に関してはそれぞれのお考えの中で、市町村の実施機関の中で市町村の条例に照らして判断される話になろうかと思います。

○鉄永委員
 私の立場で余り意見を言うことは今の時点ではよくないと思っていますので、提案された経過について、知事が提案されるということですから、経過についてちょっとお伺いしたいと思います。
 そもそもこの公開条例がありまして、第9条第2項第7号について、県が当時行った学力調査、それから生活調査について公開するかどうかという、公開、非開示をどうするのかということで議論された。あの当時、私もかかわりながらこの10人とかというのを入れたのですよ。県は1学級1学年はもう開示しないということだったのですよね。それを修正したというのは議会です。それでその当時も当然今と同じように、序列化であるとか、それから過度の競争であるとか、特にそれ以上に問題になったのは個人が特定されて、その結果いじめであるとか不利益が子供に及ぶのではないかというようなことまで真剣に考えながら議論して、ここに至ったという経緯だったと私は思っています。それで4年やりまして、また同じ議論をなされているのですが、実際に過度の競争、序列化というものは実際にどう認識しておられるのですか、県がやった、まさにやってきたのですよ、これは現実に。開示も粛々とやってきたという経緯がありますよね。その認識はどうなのか、といいますのが、改正するのであればその事実がやはり欲しいのではないでしょうか、事実というものが。そこをどう認識されているかということなのです。要するに県教委は一生懸命委員会で何回も開かれて、この分について対応をまとめられて、知事にお願いしますと言われた。知事は知事部局で提案者ですから、それらの過去の事例というものや経過というものを認識した上で納得して提案されたと、当然ですよね。ですから、そういう過去の分について知事部局はどう判断されたのか、検証されたのか、お伺いしたいと思います。

●柴田総務部長
 現行条例でかつて県が行っていた学力テストの結果の開示が数件……(「これは公表だよ、開示ではない」と呼ぶ者あり)公開条例に基づく開示請求が過去にこれまで実際に数件あって、それに対して開示の結果、それが不適正に使用されたという例は、これまでのところ教育委員会からは聞いておりません。
 今回そういう中でなぜ県の学力テストと異なって第18条の2というものを全国の調査結果についてのみ規定するかというお話だろうと思いますけれども、これは県の学力テストのこれまでの開示の結果については確かにそういうことだったのですけれども、今全国学力テストが全国の自治体の中で盛んに開示について問題になり、あるいは公表についていろいろな議論があっています。開示請求をされる方も県の学力テストとは違って、興味のありようが随分異なってきていると思います。全国学力テストの方が大きな注目を集めるに至ってきている。その中でやはりこれを無制限に開示していくことが、まさに序列化や過度な競争につながるような興味本位の取り上げられ方をして、公表につながるおそれが県学テに比べて全国学テの場合は非常に強いものがあるだろうという認識の中で、私どもはその第18条の2を新設するという教育委員会の提案に今同じような考え方で提案をさせていただいておる、そういう状況であります。

○鉄永委員
 もう1点確認しておきたいのですけれども、過度の競争とは何ですか。何をもって過度と言われるのか。それから序列化っていうのは1位、2位をつけたらだめということだけなのか、どういうふうな判断しておられるのですか。そのおそれの以前にその認識はどう思ってこの条例を出されたのですか。

●柴田総務部長
 私どもが具体的にそれに当たる事例として教育委員会から聞いておりますのは、例えば学校別の平均点が順番を付して広く公開されると、そういう状況に至った場合に序列化が行われるわけですけれども、そのことで子供たちの心情が害されるといいますか、子供たちに不当な圧力を加えるといったようなことにつながりかねないのではないかということで、そういった例を聞いております。具体的にどういったことがそういう事例に当たるのかどうかというのは、これは最終的には実施機関で判断されますので、私どもはちょっとそれ以上具体的なことは今申し上げられませんけれども。

○鉄永委員
 子供に不当な圧力というのを今おっしゃいましたけれども、大阪府は何町かのけて公開してしまったのですよね。あそこで何か子供に不当な圧力があったと認識されましたか。今、もう既に公開してもう1カ月以上たつと思うのですが、いかがですか。

●柴田総務部長
 そういう例も聞いておりますけれども、やはりそれは先ほど申し上げましたように、それぞれの自治体で判断することであり、それぞれの自治体の状況も違いますから、受けとめ方もあるでしょうし、それから開示請求者の開示請求のありよう、それから大阪府がどういう開示、おっしゃった例は公表の例だと思いますけれども、開示のあり方をされているのか、その辺をちょっとよく承知しておりませんけれども、そういったやはり大阪府と鳥取県ではさまざまな環境の違いがあるのではないかというふうには思います。

○鉄永委員
 説明をさっきから聞いていますと、注目度が全国だから相当あるのだということでしたですね。そうすると、大阪も全国の一部ですよね。私が聞いているのは、公表の仕方とか開示の仕方はその自治体でいいのですよ。ですけれども、公表されてしまって今まさにおっしゃった子供に不当な圧力がかかったという事例は調査されましたかということを私は聞いているのですよ。それは鳥取県なりに考えればいい。大阪府は、いや、不当な圧力ではないと言っても、いや、うちの方はこれは不当な圧力であると認定されたら別に構いませんよ。ちゃんとされたのでしょうかということなのです。

●柴田総務部長
 配慮規定を設けた趣旨というのは、先ほど申し上げましたように、知る権利とそれから学校関係者ですとか、あるいは市町村ですとか、あるいはパブリックコメントの結果を受けて、その中で配慮規定を設けるのが現行条例の改正のありようとして一番いいという判断の中で設けました。ですから、鉄永委員おっしゃったように、つまびらかに公表した他県の例とか、あるいは過去の例とかがそれにかなっている、どういった具体的な障害を及ぼしているのかどうかということはすべてを承知しているわけではありません。18条の2を設けた趣旨というのは前段で申し上げた中で設けさせていただいたということであります。

○稲田委員
 政調政審があって、それぞれの会派でそれぞれの意見が出てきたと思うのですね。きのうあったわけですが、きのうと多少重複することがあるかもわかりませんけれども、申し上げますと、ここは公式の場ですから重ねて申し上げておきたいと思うわけです。
 それは、まず1点目として、この条文が非常に稚拙な条文であるということなのですよね。それはなぜかというと、きのうも申し上げたのですが、通常の国語力をもってこの条文を読むと、児童に配慮をするということは児童等の心情に配慮をするということなのですよね。そして序列化、過度の競争が生じることがないように使用しなければならないというぐあいになっておって、なるほど表題は使用に当たっての配慮という条文の表題になっておるわけですね。ですけれども、現実に条文の内容を見ると、心情に配慮をするのは児童の心情に配慮するだけなんですね。それを大きく、大きく解釈をしていくと、児童の心情に配慮しつつ、その序列化、過度の競争が起こらないようにするのだという説明がきのうあったわけですね。しかし、それならばそういう条文にすべきなのですね。ここで点を打って、特定の学校または学級が識別されることがないようにときて、過度の序列化、競争等が生ずることがないようにというぐあいになっておるわけで、この文章をまず本当に配慮ということを全面に打ち出したいとするならば、この配慮ということを私は是認しているわけではないですよ。ですけれども、まず条文が非常に稚拙であるということをまず申し上げておきたいと思います。
 私が全部しゃべってしまうとよくないかもわからないけれども、参考までに申し上げると、隣の修正案の方がまだ条文の作法、条文の体裁としてはちゃんと整った条文になっているわけですよ。責務というものがちゃんと個別的にどういう責務なのかということが上がっているわけですね。あくまでも言っておきますが、私はこの条文は稚拙だからだめだといっている立場で言っているわけですよ。配慮というこの言葉を生かしたいとするならば、当該全国学力調査情報の使用について配慮をしなければならないという条文にならないといけないはずなのですよ。だからこの条文そのものがまず第1点として非常に稚拙である。だからもし配慮ということを全面に打ち出すとするならばもう1回この条文はつくり直す必要があるということだろうと思います。
 それから2点目として、先ほどから部長と皆さんの質問のやりとりを聞いておると、序列化、過度の競争のおそれということと、この条文の大もとになっておる事務事業の支障のおそれということのこの2つの概念が混同されて使われて議論になっているように思うのですね。序列化、過度の競争のおそれということは、まだこれは議論の対象になっていないのですよ。事務事業の支障のおそれがあるのかないのか、これは私も代表質問のときにも一般質問のときにもしたはずなのですね。おそれという非常に不明確な概念になっておる。だからこのおそれにある種の内在的な制約を加えるべきではないのか。そして条文はそのままで解釈ができますよということを議場で言ってきたはずなのですけれども、依然としてその作業が今日までなされてきていない。そのままそういう形になって、おそれが両方のおそれに使われている、混同されておる。それならば、序列化や過度の競争のおそれがあるならば、そのこともこの条文の中に出てこないといけないのに、それは出てきていないのですよね。序列化、過度の競争のおそれが生じないようにしなければならないという条文にもなっていないということなのですよ。
 事ほどさようにこの条文を見てみますと、これは法律的な知識があるとかないとかの問題ではない。通常の国語力を持っておってこの条文を読んだときに、非常にある種の稚拙感を覚えるわけです。ですから、そういう条文をつくって提案をする、あとは提案をすれば議会でこれをもんでくれて直すだろうという、非常にある種の他力本願的な意味合いを私は感じ取るのですよ。もっとやはり詰めた条文を提示してもらいたい。それでもなおかつ議会でもむ必要はあるわけですけれども、もうちょっと程度のいい条文を用意してもらいたいなと思う。この条文作成の経緯を聞きたい。それからおそれの混同を、いわゆる事務事業の支障のおそれと、序列化、過度の競争のおそれと両方に使われておるのだけれども、両方に使う意味はどういう意味なのかということを聞きたい。
 もっとまだ、私ばかりしゃべるといけませんので、もう1点だけ聞きます。適用区分。これは警察の方もおられますからよく御存じだろうと思いますが、刑事法は不遡及の原則というのがあって、犯罪が行われた後にできた法律については適用がない、さかのぼって適用をすることはない。これが刑事法の大原則です。ただ、行政法やその他の一般の法律については、その適用を受ける方の有利であるならば遡及効を認めてもいい、これが学説、通説、判例です。ですから、そういう原則を踏まえた上で、もしこの適用区分をそのまま受け取ると仮定をすると、過去に残った、ですから、前回行われた、その以前にも行われた、そういういわゆる学力調査の情報というのは今後どういう運命をたどるのかということを、まずこの適用区分の条文に照らし合わせて聞きたい。その3点をちょっとお聞きしたいと思います。


●柴田総務部長
 条文の詳しい文言とかの中身については後でまた政策法務室長の方から補足していただきたいと思いますけれども、現在の提案した第18条の2の配慮規定になる前に責務規定があり、あるいは制限つきということがありました。その方がむしろわかりやすいのではないかというお話でした。何が責務の内容か、何が制限の内容かということをそれぞれ具体的に書いてあったわけです。それを私が聞いている範囲では、教育委員会の中でもまれ、あるいは市町村とか学校関係者の意見を聞かれる中で、もう一方では知る権利を尊重しなければいけないと。それを必要以上に知る権利を制約するような条文の規定の仕方は好ましくないという議論があって、その中で今の配慮規定に至ってきているというふうに聞いています。だからこそ具体的な規定はなるべく避けつつ、表現的にも配慮を促すといったような、配慮を求めるといったようなやわらかいといいますか、そういう規定に議論の中で変遷して、現在のその規定になった。それが結果的にわかりやすいかわかりにくいかということはあるかと思いますけれども、そういう議論の経過を私どもも聞いておりますので、これまでの流れからいきますと今の規定の仕方で、その結果ですので、これがやむを得ないのかなというふうに考えています。
 適用区分の関係ですけれども、附則のところで、この新しい条例がもし可決された場合に、来年4月1日から施行されるわけですが、施行日以前に実施された全国学力調査の調査結果に関する情報を含む公文書の開示については、なお従前の例のよる。従前の例というのは現行条例に照らして判断をされるということであります。その現行条例に照らした現在の実施機関、教育委員会の判断は非開示ということですから、これは今後とも、今、裁判所で争われている結果がどう出るかわかりませんけれども、それを抜きにして考えれば非開示になるであろうというふうに思っています。
 ちょっとおそれの関係でちょっと私は条文的なことの知識が不足していますので、政策法務室長の方から説明をさせていただきます。

●衣笠政策法務室長
 済みません。実を言いますと私はきょう出席メンバーに入っていないのですけれども、いかがいたしましょうか。

◎内田委員長
 いいでしょう。(「委員長が許可するのだったら」「許可すればいい」と呼ぶ者あり)
 いいです。名前は。

●衣笠政策法務室長
 衣笠でございます。

◎内田委員長
 では、衣笠室長。

●衣笠政策法務室長
 では、稲田委員の御質問にお答えいたします。
 まず、条文の関係でおそれということが言葉として入っていないということでどうだろうかということでございますが、これにつきましては、おそれということになりますと、実際に生じるというよりもそういう危険な状態が、危険というか法を犯すような状態が生じるということがある程度の蓋然性をもって予見されるというようなことだと認識しておりますが、この条文で書いておりますのは過度の競争等が生じることのないようということで、さらにおそれというよりはさらに具体的なものが発生するというような場合に、生じることのないようにというような言葉を使用するということでございます。ですから、おそれというよりさらに具体的に序列化、過度の競争等が生じるということを、全国学力調査情報を使用することによって配慮するということが必要になってくるということになると思います。
 それと適用区分の関係でございますが、これは確かに遡及適用というのは原則法令上は用いないということになっておりまして、委員御指摘のように、適用をさかのぼることによりまして適用される方に有利な場合にはさかのぼることもできるというような取り扱いでございますが、先ほど来、部長も説明申し上げていますように、教育委員会の中でもまれた結果で要請を受けまして、その内容を最大限に尊重して条文をつくり上げているということがございますので、要請の中にこの内容が含まれておりまして、その内容をこの条例案に盛り込んでおるということでございます。

○稲田委員
 大体答弁はそういう答弁が返ってくるだろうなということはわかっておりました。おそれについてはなぜおそれということを問題にしたかというと、事務事業の支障のおそれ、そしてさらにもう一方の条文の中に今度は序列化、過度の競争のおそれというおそれ、おそれということが2度出てくると、よりその概念があいまいになる。だからここの序列化、過度の競争についてはおそれというものが省かれておるのだという説明は非常に妥当性があると思っておりますよ。そのために外れているのだろうと思うけれども、今、私がなぜそれを問題にしたかというと、先ほどの議論の中で部長の話の中に、後で議事録をとってみたらわかると思いますけれども、過度の競争のおそれ、序列化のおそれという言葉を部長が言われたのですよ。だからそれにこだわったのですよ。だからそういうことになるのかなと思ったのですね。だからそれを問題にした。それで法制室長の答弁は正解だと思います。
 もう1点が適用区分の問題。例えば非常にこれは法律的な素養を必要とするものなのですね。当教育委員会の方からこういう意向のものだ、こういう意向の条文をつくってくれ、こういう意向の法的な体系をつくってくれという話が多分来たと思う。それについて法制の方としては、正式には何ていう課ですか、法制……(発言する者あり)政策法務室。政策法務室の方としては、いやいや、それはなかなか条文には載せられないよとか、少なくとも法的な素養があると思うわけですから、そのことはやはり条文化するということは難しいことだよとか、それからそういうあいまいな表現、例えばおそれというものの中には、もう1回私言いますと、議場でも言ったのだけれども、明確性の原則、急迫不正の侵害、そしてこれは法律用語になるのだけれども、LRAの原則という3つの原則を頭に置いてこのおそれという言葉を解釈しなければならない。それがおそれという言葉の内在的な制約なのだということを議場で話したのだけれども、例えばそういったようなことを教育委員会からこういう条文をつくってほしい、こういう法体系の文言にしてほしいと言われたときに、いや、それはなかなか無理がありますよ、これはこういう解釈ですよということを、政策法務室として参考意見なり指導されたのかどうか聞きたい。

●衣笠政策法務室長
 まず、この内容自体は教育委員会でかなりもまれていると思いまして検討を始めているというのは当然の前提として聞いていただきたいのですけれども、教育委員会でも法令担当の職員がおりまして、検討をされた内容が知事への要請ということで出た内容として私どもに届いているというふうにまず認識しております。
 その前提の中で基本的には、先ほど部長も申し上げましたように、今、情報公開条例の関係の裁判等が行われております。そういうことで遡及するということの影響なり、そこを考えますと実際の適用区分というのが今後起こります開示請求等への対応ということでの、今後への対応という意味ではやはり開示というものを前提としたものにしていきたいということは、教育委員会の意思としては伺っておりまして、その内容の中でさかのぼるということは考えていないということで議論はしております。その中でやはり最大限の尊重をしていこうということで議論を進めていきながら、この結果になったということだろうなというふうに考えております。ちょっと今はこの程度しか申し上げられませんけれども、申しわけございません。

○稲田委員
 そうすると、政策法務室長、この文章を、この条文が書いてあるわけですが、この条文をずっと読んでみておかしいと思わない。私が質問の冒頭に指摘したように、一番の表題は全国学力調査情報の使用に当たっての配慮という条文上の表題がついておって、成長段階にある児童等の心情に配慮し、特定の学校または学級が識別されることにより学校の序列化だらだらだらとあって、使用しなければならないという文章を通常に読んでみて、教育委員会が今ある程度の開示を前提としながら、開示をしてもいいのだけれども、でもその使用方法に誤った使用方法があるといけないから条文をつくろうというのが多分教育委員会の趣旨だと思うのだよね。そうしたときに、その趣旨に沿うた文章になっているのだろうか。開示というそういう意味合いはここから出てこないよ。競争、序列、過度の競争が生じることがないように使用しなければならないというぐあいになっているのですよ。その趣旨と合わないと思わないですか。

●衣笠政策法務室長
 では、お答えいたします。
 この条文の全体の構成としましては、多分まず主語があるということになると思います。これでまず主語としては開示決定を受けた者ということで、開示されるということはまず書いてございます。それでその後に児童等の心情に配慮して使用しなければならないということで、配慮して使用するという構成になっているのではないかなというふうに考えております。
 それでここの表題につきましては、全国学力調査情報の使用に当たっての配慮と。だから開示を受けたものが持っている全国学力調査情報について、これを使用するのだと。その使用に当たっては児童等の心情に配慮するというような構成になっておるものと理解しております。ですから、ここの見出しにつきましては、基本的には条文の内容を簡潔にあらわすということがまず主眼でございますので、まず調査情報は使用するのだけれども、その使用に当たっては配慮が要りますよというふうな構成になっているものと理解はしております。

○稲田委員
 要するに開示決定を受けたものは心情に配慮をしなければならない。そしてまた同時に序列化、過度の競争が生じることのないように使用しなければならないというぐあいに並立になっているような説明だよね。あなたが説明したのは並立的になっているのでないかということでしょう。

●衣笠政策法務室長
 いや、配慮して使用するということでございます。配慮し、それで使用しなければならない。

○稲田委員
 私が一番冒頭に言ったのは、この文章からすると、配慮しつつ、配慮ということを過度の競争や序列化ということに配慮をしていくんだというような意味合いではないのですかと言ったら、そうではないわけでしょう。それならば、そういう意味合いを出そうと思ったら、配慮をして使用しなければならないということになるわけですよ。そういう文章の使い方になるのではないの。ただ、この文章でいくと心情に配慮をするということと、序列化、過度の競争が生じることのないように使用するのだということが並立に書かれているというぐあいに通常の国語力では読めるのですよ。(「どうしたらいいのだ」と呼ぶ者あり)だからそれをもし、私はこれはこういう稚拙な文章だからもうやめなさいと。拙速に過ぎるような条文をつくらない方がいいということをきのうも申し上げたのだけれども、おかしな点があるから、少しやはりそれをもう1回直して、教育委員会の意に沿うような形で出てきて、そしてそれについてみんなで議論をしていくというやり方の方がいいのではないかというぐあいに思うわけですよ。説明にも窮するでしょう。ということなのですよ。

●衣笠政策法務室長
 繰り返しになる部分があるかもしれませんが、申しわけありません。

○稲田委員
 いやいや、謝らなくてもいい。


●衣笠政策法務室長
 先ほども言いましたように、開示決定を受けたものという後に、さらにこの条例の目的及び第4条の規定の趣旨を踏まえ、成長段階にある児童等の心情に配慮してという2つのフレーズが並んでおります。それでそれぞれこれらのフレーズは、踏まえて使用しなければならないと。あと配慮して使用しなければならないというふうにつながるというふうに理解しておりまして、ですから、これで「配慮し」の後を点ではなくて「て」にした場合、ここの第4条の規定の趣旨を踏まえというところの扱いとの関係で並列だというのが出ませんので、それで多分「配慮し」の後に点が入っているのではないかなというふうに思います。

○稲田委員
 わかった。では、そういうぐあいに無理な説明を、そして政策法務室としてはこの条文をつくったわけだから一つの思い込みがあるわけですよ。しかし、条例というのは後にずっと、これがいい条例であれば10年も20年も残っていくわけで、後のいわゆる立法者ではなくて全く一般県民がこの条文を見たときに立法時のときと同じ概念を抱くような、そういう条文をつくる必要がある。そしてこの条文を読んだ人たちが共通の概念を抱くような、そういう条文、一義的な概念を抱くそういう条文のつくり方をしなければならないのだけれども、これだとやはりおかしいわけですよ。無理して無理して説明をしなければならない。それとつくった人の思い込みが非常に強いから、政策法務室長はこれをそういうぐあいに解釈をするのだと言っても、我々が見たときにはそういうぐあいな解釈にはならないのですよね。だからもう一度これは提出をし直すべきだというのが私の最終的な結論です。ほかにも問いたいことはいっぱいありますが、私ばかりしゃべっていてはいけませんので、どうぞ。

◎内田委員長
 ほかに。

○初田委員
 法律の素人としては頭がじんじんしてきたのですけれども、素朴な質問として3点お尋ねしますが、総務部長、県と町が違った情報があるということを言われました。その情報というのは県を通して町に行くのではないですか。違った情報とか異なった情報というのは町と県とが持ち得るかどうかをお尋ねします。まず1点。
 素人として今、司法の場に開示等々のことで提示されて、今一生懸命裁判でやっておりますが、我々がこうしてえらい目してどうだこうだとこれの条例を改正したとして、司法の場で仮に開示はオーケーですよ、すべてオーケーですよと出た場合は、この条例と裁判所の出した結果との整合性はどういうことになるのか、教えてください。
 最後ですが、この学力テストの調査結果が地域で共有するために必要とされるのであるなら、学力テストは順番をつけたり競争させるためにやっているのではないでしょうか。皆さんの解釈だと序列とか競争は悪いことだと。僕はいいことだと、競争させるべきだし、序列して、僕の場合はよくあったのですけれどもびりだと。おまえはびりだから頑張らないといけないのだと親によくしかられた覚えがありますが、そういうものを提示してもっと頑張れというために学力テストをするのに、何でこんな序列したらいけないのだとか、個人的なことは別ですよ。学校とか地域、町村が何番手におるのだなということは必要なのではないかという僕の解釈ですが、序列と競争ということはだめなことかどうか。この3点お尋ねします。

●柴田総務部長
 まず、全国学力テストの調査結果の情報に関してですが、これは県と市町村は同じ情報を持っているのだろうと思います。多分、国が集計されて県と市町村がそれぞれ同じ情報を持っているのだろうと思います。ただ、同じ情報を持っているのですけれども、その情報を開示請求者に対してどう開示するのかという開示のありようについては、それぞれの自治体で判断されるべきだと。ですから、対応が違ってくる可能性が出てくるであろうということを申し上げたわけです。
 今、非開示決定に対して裁判が行われているわけですけれども、その裁判がもし開示ということであれば、それは現行条例上でも開示するということになるのだろうと思います。それに実施機関が多分従われるだろうというふうに思います。

○初田委員
 する必要がないとなったら。

●柴田総務部長
 今回の条例改正はそういった事実があったことも踏まえて、開示しようという条例改正をしようとしているのです。それが一番大きな点だろうと思います。実施機関は現行条例では全国学力テストについて非開示の判断をされていますけれども、今後は開示をしましょうということで第9条第2項第7号を改正して、県の学力テストと同じ取り扱いにしましょうということになります。ですから、もし今、現行条例で争われていますけれども、今後はもしこの条例が可決されれば、10人以下のものは別ですけれども、それ以上のものについては開示ということになっていくと。

○初田委員
 裁判が非開示だったら。

●柴田総務部長
 裁判が非開示であっても今後請求される平成21年度以降の全国学力テストについては、この改正後の条例では開示という条文を設けていますから、疑いの余地なく、それは開示されるということになります。

○初田委員
 では、司法裁判の結果は無視されるわけ。(「あのね……」と呼ぶ者あり)条例が優先されるわけ。

◎内田委員長
 ちょっと待ってください。(「答弁中だ」と呼ぶ者あり)

○稲田委員
 それは間違っていると……。

●柴田総務部長
 そうですか。おかしいところがあればまた御指摘ください。

○初田委員
 続けてください。

●柴田総務部長
 序列化の問題ですけれども、私の感覚でいえば、ちょっと教育者ではないですからわかりませんけれども、序列化はあるだろうと思います、当然テストをすれば出てきます。問題はそれを興味本位といいますか、公表することを今配慮してほしいというふうに言っているわけで、地域でその結果を共有することによって、もし学力の弱い部分があればそれはその地域も含めて、地域や家庭とか学校とかが一緒になってその学力向上に努めていきましょうということは大いに結構なことですので、そのための開示も共有も公表も含めてあっていいのではないかなというふうに思っています。

◎内田委員長
 いいですか、初田委員。

○初田委員
 最後の。

○稲田委員
 私が答えてあげるわ。(「待ってください」と呼ぶ者あり)

○初田委員
 一番最後のやつ、公表してもいいというなら、こんな条文要らないのではないの。

●柴田総務部長
 これは公表というのはまた開示と違うと思っていますけれども……。

○初田委員
 開示されて公表するのか。開示されないものが公表しようと思っても内容がわからないのに、何番ということが……。

●柴田総務部長
 例えば開示請求された方がその開示された結果を地域の中で共有して、地域ぐるみでその弱い部分に対して、学力向上の手だてをとったり、そういうことは条例の配慮規定にもひっかからないのではないかなと思います。

○初田委員
 では、この条例で、開示があった場合に町報だとかそういうものに公表して地域で一緒に共有しようやというのはだめなの。今のこの条例の条文だったら。

●柴田総務部長
 その辺になるとちょっとにわかに私は今判断がつきませんけれども、基本的には地域の中で情報を共有して、学力テストの結果で弱いところを学力向上等に役立てようというところでは、それはいいのではないかなというふうに思います。

◎内田委員長
 よろしいですか。

○初田委員
 まだ納得できない。
 どこまでが……。

○稲田委員
 今、開示、本当は不開示なのだけれども、開示、不開示ということをもちろん今、出てきた現象面では論をしているわけだけれども、その奥に何があるかというと、要するに知る権利、ひいては憲法第21条の表現の自由、この憲法、国権の最高であるところの憲法にこのつくられた条例が違反をするかしないか、違憲性があるかないかということを、遠くにはそのことを見詰めながら議論をしているわけですね。それで裁判になると多分論点として開示するのか非開示になるのかという論点があるのですが、その前提として適用をされるこの条文が憲法に抵触をするのかしないのかということをまず論じる必要があるわけです。そのことでこの条文が憲法に抵触をするのだ、表現の自由に抵触をするのだということになると、地裁で勝った、高裁で負けた、また最高裁で勝ったというぐあいに、最終的には最高裁まで行って、この条文が違憲性がないということになれば、この条文はそこで初めて生きてくるわけですね。けれども、これが違憲性があるのだということになると、その最高裁からの通達を受けて県がこの条例の改正手続にかかる、あるいは廃止をするという、そういうことになる、そういう流れが待っているわけです。それがこの違憲性、何を論じているかというと、その奥にある要するにこの条例が憲法に違反するのかしないのかということ。違反をするような文言がここに出てくるのか出てこないかということを論じているということなのです。開示、非開示という、もちろんその現象面はあるのだけれども、その奥にはそういうものをにらみながら論をしているということです。

○初田委員
 総務部長。やはり最終的には最高裁の決定が最優先されるということでしょう。そうなったら今何ぼえらい目してつくったものでもいけなかったらさかのぼってだめだということになるわけだ。だから最高裁に行くまでの間の条文だということですよね。

○稲田委員
 いや、違憲性があるかないか、その判断によってはね。

◎内田委員長
 ほかにございますか。

○銀杏委員
 今の議論は何かよくわからないのですが、条例の可否ではなくて、教育委員会が非開示にした決定について多分裁判で争われているということなので、条例自体にかからないのではないかなというふうに私はちょっと思ったりもしていますが。

○稲田委員
 いや、その行政処分が正しいか正しくないか、教育委員会が出したそれが正しいか正しくないかということは条例に基づいて判断をするわけです。その条例が一体憲法に違反するかしないかということにかかってくるわけです。もしその条例が違憲性があるのかないのかということを論じなかったら、ただ開示、非開示のこと、その行政処分だけの是非を問うのであれば、別に知る権利だとかなんとかかんとか第21条だとかなんか登場してくる余地がなくなってくる。そうするとどんなものでもいいということになるわけです。

◎内田委員長
 続けてください。

○銀杏委員
 それで9月議会までの議論を聞いていますと、教育委員長は過去の県の学力テストにおいても具体的な被害の状況があったというふうな発言を何回かされていまして、それが一つの今回の改正の理由なのかなというふうに思っておりましたが、よく見てみるとこの追加の第18条の2というのは、全国学力調査情報、いわゆる全国の学力テストに限っての話ということですので、かつて委員長が答弁をされておりました以前の学力テストの公表によります具体的な影響というのは今回は問うていないというふうに考えてよろしいということですね。
 もう一つは、先ほど総務部長の方ら現行の第4条で不適正な使用にかかわるものについては中止の要請ができるのだという話がございました。それは具体的にどういうことを指しておっしゃっているのかをお聞きしたいなと。いわゆる開示請求して得られた情報を公開等をすることによって、その結果を見て中止の要請をされるのか。開示に当たってそういった不適正な使用が予想されることによって事前に中止の要請ができるとか、こういったふうに使用しなさいよという具体的な条件をつけていくとかという話になるのか、その辺を具体的に教えてください。
 もう一つは、今回の条例ではなかなか歯どめにならないのだというふうなことでありますけれども、具体的な取り決めを決めていく必要があるのではないかというふうなことでありました。どういうことをおっしゃっているのかなと自分なりに考えてみたのですが、全国学力テストを実施するに当たって何かしら情報の開示も含めて、またこの結果の情報の使用に当たって何かしら教育委員会が取り決めを事前にしておく必要があるというふうにおっしゃったのかどうなのかをお聞きしたいと思います。
 というのは、この第18条の2の中に先ほど「配慮し」とそれからその後の後段の部分の話がずっとありましたけれども、なぜにこの特定の学校または学級が識別されることによりという文言が入っておるのかなというのがちょっと不思議でして、別にこれは必要ないわけでして、なぜわざわざ特定の学校または学級が識別されることにより過度な競争等が生じることがないようにしなければいけない、こういう文章になっているかちょっと私は不思議でして、これは特定な学校または学級が識別されてはいけないというふうにとらえることと、読めることも可能ではないかというふうに思ったりします。となると、教育委員会が情報開示するに当たって特定の学校または学級が識別されないようにしか開示しないと言ったことにはならないのかどうなのか、これをお伺いしたいと思います。

●柴田総務部長
 過去の学力テストで教育委員長が議会で答弁された内容を引かれて、そのことが今回の改正に影響しているのではないかというお話でした。それは私どもが聞いている範囲では、先ほど鉄永委員にも説明しましたけれども、入っているかもしれませんけれども、直接の動機ではなくて、今回全国学力テストの配慮規定を設けるに当たっては、やはり全国的な関心度の高さの中で知る権利とそれからもう一つは児童の心情に配慮することと両方を勘案しながら、さまざまな関係者の意見を聞かれる中で、現在の条文の配慮規定が入ってきたというふうに聞いていますので、具体的に過去の県の学テの教育委員長答弁で言われたことが今回の中に入っているかどうかというのは、ちょっと後でまた教育委員会の方に確認していただければというふうに思います。私は直接にはそのことが反映されるというふうには今のところは聞いておりません。
 配慮規定に絡んで、中止の要請ということ、現在の第4条でも中止の要請ができるということに関連してですけれども、明らかに他人の権利利益を侵害するような明白かつ現在の危険、そういったことがある場合には中止の要請ができるという、これも第4条の運用解釈です。条文に書かれているわけではありませんけれども、運用解釈の中でそういう取り扱いにしております。今後、第18条の2の配慮を実施機関が開示請求者に求めていかれるとすれば、開示の際にはある程度そういった具体的な例を挙げながらその配慮を求めていく必要があるのではないかというふうに私は思っています。
 最後の、そういった配慮の具体的なガイドラインを定めて、それに従わなければ開示しないのかというお話でしたけれども、これはみんな開示はするのです。開示は第9条第2項第7号で県学力テストと同じように10人以下を除いて開示はするのです。それを開示した後の使用の仕方についてそういった一定の配慮を求めていくという趣旨であります。特定の学校とか学級が識別されることにより学校の序列化、過度の競争が生じることのないように使用しなければならないというふうに書いてありますけれども、そういった使用の段階で、請求して得た情報を使用する段階でそういった配慮が求められてくるということですから、開示しないというわけではなくて、開示はすべてすることになると。

○銀杏委員
 では、確認ですけれども、開示はするのだけれども、使用に当たって具体的に例えば学校、学級が識別されるような形で公表をして、序列化等が生じるおそれがないようにすべきであるというふうな、具体的に運用の規則を定める可能性はあるということですね。

●柴田総務部長
 そうですね。まだ十分にこの条文でもはっきり明らかではないと思いますので、規則になるのかどういうことになるのか形式は別として、より具体的な配慮の仕方、不適正使用の具体例といいますか、そういったものをある程度想定して挙げていく必要はあるのではないかなというふうに思います。

◎内田委員長
 いいですか。

○銀杏委員
 はい。

◎内田委員長
 ほかにございませんか。よろしいですね。
 それでは、以上で議案第34号については終了させていただきます。
 次に、陳情の予備調査を行いたいと思います。
 今回は新規分が1件提出されております。現状と県の取り組み状況はお手元に配付してあります請願・陳情参考資料を見ていただきたいと思います。
 最初に、執行部から現状と取り組みについて聞き取りを行いたいと思います。
 陳情20年第6号、「全国学力・学習状況調査」の調査結果を非開示情報とすることについて、森脇県民室長の説明を求めます。

●森脇県民室長
 請願・陳情参考資料をごらんいただきたいと思います。現状と県の取り組み状況でございますけれども、県の教育委員会は本年8月に平成19年度全国学力・学習状況調査の市町村別、学校別結果を非開示とされたところでございます。その後、県議会の決議、教育現場の意見及びパブリックコメントの結果等を踏まえられまして、11月22日に全国学力・学習状況調査結果を開示対象に含めるとともに、情報の使用に当たっての配慮規定を設ける内容の情報公開条例の改正を知事に依頼されたところでございます。現在、教育委員会からの要請を受けまして、条例改正案を県議会に提出したところでございます。

◎内田委員長
 という説明でございますが、この説明につきまして何か皆さんの方でございませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 それでは次に、委員の方で陳情者からの聞き取り、あるいは現地調査の必要性についてはございませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 ないようでございますので、ただいま説明のあった陳情につきましては、聞き取り及び現地調査は行わないものといたします。
 続きまして、報告事項に入らせていただきます。
 質疑は説明終了後、一括して行っていただきたいと思います。
 議題1、公務出張におけるマイレージの取り扱いについて、松田給与室長の説明を求めます。

●松田給与室長
 総務警察常任委員会資料の総務部資料の1ページをごらんいただきたいと思います。
 公務出張におけるマイレージの取り扱いについて御報告させていただきます。
 これまで公務による出張で航空機に搭乗した際、マイレージ、いわゆるポイントがたまっていきますが、それについてはその制限というのは特に設けておりませんでした。ただ、本来公務による出張で航空機を利用した場合にたまるマイレージにつきましては、公務出張に伴うものでございますので、以下のとおり公務出張におけるマイレージの取り扱いというものを定めまして、11月から適用することといたしました。
 具体的には公務旅行により航空機に搭乗した際には原則としてマイレージを取得することとし、無料航空券と引きかえることができる水準に達した場合、その次以降の公務旅行に使用するということでございます。また、公務旅行により取得したマイレージについては私的使用は行わないこととするということでございます。実施時期は20年11月1日以降の公務旅行から適用をいたしております。
 下の方の参考でございますが、鳥取-東京を例にとりますと、大体有効期限の3年間に23回往復しますと鳥取-東京往復が無料になるほどのマイレージがたまるということがありまして、19年度の鳥取-東京便の利用実績を調べてみますと、年7回以上利用した人数が大体76人という実績が出ております。こういうのを踏まえますと、大体年間約80人ぐらい。経費でいきますと100万円程度の経費の節減が見込まれるという状況でございます。

◎内田委員長
 続きまして、議題2、人権救済に関する庁内検討会議の検討状況等について、安田人権推進課長の説明を求めます。

●安田人権推進課長
 2ページをごらんください。
 庁内検討会議におきましてこれまで既存制度や他県制度の運用状況、あるいは第三者機関の機能などを検討してまいりました。その主な意見並びに本年度開始しました人権相談の対応実績を踏まえました新たな仕組みに向けた論点整理について、その概要を御報告申し上げます。
 まず、1番のこれまでの主な意見についてでございます。大まかなまとめではございますけれども、御報告を申し上げます。庁内検討会議の開催状況あるいは既存の制度は、ここに掲げておるとおりでございます。
 (3)の主な意見をごらんください。(1)番で人権救済条例見直し検討委員会に報告された事例の多くについては、各種相談窓口などの既存の制度によっても対応は可能であると。(2)番で表現行為について行政が個人間に直接関与することは容易ではない。(3)番ですけれども、既存制度によって関係調整や支援がさらに効果的に行われるならば、理解が促進されて本質的な解決が図られることも期待できる。
 (4)番で他県制度に関する意見でございます。まず、埼玉県の子どもの権利条例についてですが、裁判のような白黒の判断を示すことではなくて、子供と学校側、両者の意思疎通を図り、関係調整を行うという運用方針は評価できる。まず、緩やかな解決制度から始めてみることが望ましい。イですけれども、障害者差別に関する千葉県の条例についての意見です。千葉県では1年間相談が約370件ありまして、勧告は一度も行わず、関係調整を行っているということでして、そのような運用のように理解促進と支援が重要であるという意見がございました。
 (5)番の第三者機関についてでございます。アのところで第三者機関につきましては、救済対象と解決措置の内容を十分吟味し、県民の広い理解が得られていることが必要であるという意見が出てございます。
 3ページの方をごらんください。2番の人権相談の状況でございます。4月から行っております人権相談ですが、アにございますように、複数の計上ですけれども、10月までに139件相談を受けております。(ウ)対応状況にありますように、情報提供、助言が70件、他機関の紹介が合わせて27件というふうな状況になってございます。(2)の相談者が求めているものですけれども、問題の整理、あるいは対応方法の助言、提案、関係機関への伝達や同行などの直接支援、そういったものでございます。
 (3)の既存制度による解決促進について人権相談員が調整を図った例、2~3の例を掲げてございます。まず、(1)番でパワーハラスメントの例ですけれども、相談内容に即して利用できる制度についてその可能性、あるいは結果の見込みを当該機関に確認をしまして、相談者に説明をしております。その上で相談に同行し、その後もその制度利用についての相談、あるいは制度を利用後の状況変化についての相談を受けております。この例は相談者の支援者として既存制度による解決促進を継続的に図ったという例と考えております。2つ目、市町村立施設の対応ですが、これは県以外の公共団体について、それを相手とする相談への対応でございます。相談者への支援状況を本庁の関係課とともに当該市町村の機関に照会をし、既に県の地方機関も対応しておりましたけれども、改めて本庁関係課も含めた関係機関が連携した対応を行うようにお願いをしております。それから3つ目、これは企業内での差別発言です。企業内での人権研修実施を求める相談を受けまして、公正採用選考人権啓発推進員制度を所管しております所属とともに、事業者に対しまして人権研修の実施を要望しております。組織内での解決に向けた取り組みを促進した、そういった例であるというふうにとらえております。
 3番の新たな仕組みに向けた論点整理でございますが、以上のような庁内検討及び人権相談の実績から、次のような点の検討が必要であるのではないかというふうに考えてございます。1つ目は、関係調整や支援の機能を持つ既存の制度による解決促進をさらに向上することができないだろうか。2つ目には、個人間の問題への公権力による裁定等は新たな人権侵害の可能性がありますので、この解消または代替措置を考えることはできないか。1つ飛びますが、複数の機関の連携により解決の促進ができないか。5番目に、現在の人権相談員のさらに丁寧かつきめ細かい対応により解決促進を図ることはできないか。6つ目に、第三者性、専門性をもって提案や助言をする体制なり仕組みというものがとれないかというふうなことでございます。
 こういった論点を少し具体的に御説明できないかと思いまして、4ページをつくっております。4ページをごらんください。現在の対応例というものを掲げております。上の方、ケースの1は県職員による不適正行為の例でございます。県民の方から県民室等、あるいは人権相談窓口の方に相談が寄せられます。そして右側の該当部局の方が聞き取り調査を行いまして対応を行うと。その際、一番右側ですけれども、必要に応じて外部有識者の意見も伺いまして、懲戒処分を行っているというのが現在の制度になります。
 下の方、障害を理由として解雇の意向を伝えられた例でございますけれども、相談は左下の就業・生活支援センターなり、あるいは右側の労働委員会等、いろいろな機関に寄せられます。そしてそれぞれの機関がそれぞれ所管している制度で対応しているというのが現状でございます。
 一番下の四角の囲みでございますが、想定される検討事項としまして何点か上げております。これは相談を受けた時点から関係機関が対応するまでのいろいろな過程において改善や、あるいは新たな取り組み、仕組み、そういったものが考えられないかという検討点でございます。まず、話し合いの場の設定など、関係調整に重点を置いた取り組み。あるいは複数の機関の連携による取り組み。また、対応状況のチェック機能、進行管理。言いかえますと下にありますように、コーディネート機能ということになると思います。あるいは一番最後の公正、公平な判断を行うため、専門的な識見による外部の視点を持ち込むこと。そういったことを検討する必要があるのではないかというふうに考えているところでございます。
 今後はこの論点整理を庁内検討等で深め、具体化を検討していきたいというふうに考えております。
 別件で恐縮ですけれども、お手元に「拉致問題の早期解決を願う県民のつどい」のチラシをお配りしております。今度の日曜日30日に米子の方で開催をいたします。ぜひたくさんの県民の方に参加していただきたいと思っておりますので、委員各位におかれましてもよろしくお願いいたします。裏面には鳥取市の方のコンサート、シンポジウムを掲げておりますので、あわせてよろしくお願いいたします。

◎内田委員長
 続きまして、個室ビデオ店等に係る防火安全対策の緊急調査の結果について、杉本副局長の説明を求めます。

●杉本防災局副局長兼消防チーム長
 防災局の総務警察常任委員会資料をごらんいただきたいと思います。資料の1ページでございます。個室ビデオ店等に係る防火安全対策の緊急調査の結果についてということで御報告をさせていただきます。
 本年10月に発生いたしました大阪府の個室ビデオ店の火災に伴いまして、県内でも各消防局において緊急調査が実施されました。10月9日の常任委員会で当初の状況を御報告させていただきましたが、調査結果がまとまりましたので、御報告をさせていただきたいと思っております。
 そこに概要を書いておりますが、調査対象は本県で該当になりましたのが、カラオケボックスが26店舗、それからインターネットまたは漫画閲覧店舗が7店舗ということでございました。10月1日から約1カ月間、消防用設備等の設置状況であるとか、それから防火管理の状況について調査を行いました。
 3に調査結果ということでまとめておりますけれども、まず消防用設備等の設置状況でございますけれども、何らかの設備について違反または未設置というものがあった施設は33施設中5施設でございました。これにつきましてはすべてカラオケボックスが該当をしておりました。この表の中で主なものでいけば、店舗数としては2店舗、1店舗という数字になってくるわけですけれども、屋内消火栓で33.3%という高い違反率になっております。この表でございますが、設置義務ありの施設といいますのが各それぞれの規模等によりまして義務があるなしということがございますので、義務がある施設をまず一番最初の項目として上げております。その中で違反件数、さらにその違反のあった件数の中で未設置による違反なのか、一部修繕をすればいいのかという判断もございますので、未設置による違反の件数というふうに表記しております。次に違反の率ということで、全体の違反の率と未設置による違反の率というような表現をしております。経過措置といいますのが法改正があって適用にはなっておるのですが、まだ適用期間、猶予措置が設けられている施設だとことで、今回は適用除外という形をとっております。それから未設置以外の違反内容でございますけれども、これはそこの注の2で書いておりますけれども、消火栓の圧力不足であるとか、ふぐあいであるとか、誘導灯の球切れであるとか、そういうものがあったというようなことでございます。
 それから2点目といたしまして、防火管理の状況でございますけれども、防火管理の点といたしまして防火管理者の設置であるとか、消防計画であるとか、それから消防訓練の実施であるとか、防炎規制、防炎物品といいますか、カーテンであるとかじゅうたんであるとか、そういう防炎性のものが使われているかどうかという点を調査をいたしております。特にこの点につきまして悪かったわけでございますが、消防訓練につきましては……。ここでちょっと訂正をお願いしたいと思いますが、消防訓練で現在6と書いてございますが、ちょっと誤りがございまして、これは5でございます。それから未実施のところが27と記載しておりますが、28店舗でございます。違反があった施設の割合が81.8%と書いておりますが、84.8%ということで余りにも消防訓練が実施されないという現状が浮き彫りになってしまったと。
 この対応を受けまして、消防局の方でも現在、指導徹底をしておりますし、防災局といたしましても早期に改善をするよう指導をいたしております。各消防局におきましては、年内を目途にそれぞれ再度検査に行くなり指導を徹底するなりということで、現在、改善について鋭意指導をしておる状況でございます。
 参考でございますけれども、同様に建築基準法に対する適合状況についても実態調査が実施されております。違反のあった件数につきましては、カラオケボックス、インターネットまたは漫画閲覧店舗で7施設あったようでございまして、非常照明装置の未設置であるとか、排煙設備の整備不良等があったようでございますが、これにつきましても年内に改善される予定だというふうに伺っております。

◎内田委員長
 続きまして、議題4、高校生ボランティアサミット’08の開催結果について、影井生活安全部長の説明を求めます。

●影井生活安全部長
 それでは、警察本部の資料の1ページと2ページをお願いいたします。
 まず、高校生ボランティアサミット’08の開催結果ということを報告いたします。
 開催の趣旨ですけれども、この高校生ボランティアの取り組みは平成16年当時に、増加する少年犯罪を同年代の高校生の活動によって減らそうというふうな趣旨で、まず鳥取警察署の管内の高校7校で結成されております。そして中身としては、万引き防止だとか、自転車盗難防止活動、こういった活動に取り組んでおります。今回の県段階でのサミットは初めてなのですけれども、鳥取県出身の女流棋士の山口恵梨子さんからのメッセージ、それから高校生同士の意見交換、それから最後に携帯電話のフィルタリングの必要性の講話とか寸劇、これをしまして、今後の活動を活発にしてもらおうということで開催しております。
 開催は先週でしたけれども、19日午後2時から約2時間実施しております。出席者はここに書いてあるとおりですけれども、警察本部長、教育長など、また高校生は大体県下で30校のボランティアがありますけれども、その中の27校、生徒さん1人と教員1人で全体で計72名の参加者でありました。
 サミットの開催状況でありますけれども、本部長、教育長等のあいさつをいただきまして、その後、三朝町出身の初の女流棋士であります山口恵梨子さん、高校2年生の方です。この方からボランティアの高校生に対する励ましのビデオレターを送っていただきまして、メッセージを紹介しております。
 引き続いて、高校生ボランティアからいろいろと意見発表をいただきました。ボランティア活動をしておってやりがい、それから取り組み、今後の活動に生かしていきたい、こういうような意見がいろいろと出ておりました。1つだけ紹介しますと、万引き防止、自転車盗難防止活動などに参加し、地域の方から頑張って、ありがとうという言葉をいただいて、それまでボランティア活動は自分が支えていくものだと思っていたが、今では地域の方にも支えてもらっているものだと感じている、こういった発表もあっております。
 そしてこの意見発表をまとめまして、最後にサミット宣言ということで高校生の代表の方に発表していただきました。その宣言の内容が次の3点でございます。真の友情を大切にはぐくみ、ボランティア活動の輪を広げよう。あいさつ運動に努め、非行のない明るい社会を目指そう。万引きや自転車盗などの防止活動に協力し、モラルの向上に努めよう。こういった内容でサミット宣言をしていただいています。
 後半は県教育委員会の教育主事によります携帯電話のフィルタリング、これの必要性だとか、それから鳥取県警察パトロール劇団によります、これはフィルタリングを内容とした寸劇を上演しております。
 この高校生サミットというのは全国でも余り例がないということです。今回初めてこういった活動を行いましたけれども、内容としては非常に意義のある会議だったと実感しております。

◎内田委員長
 続きまして、改正道路交通法施行前後の飲酒運転検挙状況等について、西畑交通部長の説明を求めます。

●西畑交通部長
 3ページをお願いいたします。改正道路交通法施行前後の飲酒運転検挙状況等について御報告いたします。
 昨年9月19日に道路交通法が改正になりまして、(2)に記載のとおり、飲酒運転の罰則強化ということで、それぞれ引き上げられました。イのところに記載しておりますが、飲酒運転周辺者三罪も新設になりました。車両を提供する行為、それから運転するのがわかっておりながら酒を提供する行為、要求、依頼して車に乗せてもらう行為、いわゆる送ってもらう行為、この三罪が新設になっております。
 検挙なり事故の状況ですけれども、施行前の1年と施行後の1年で、まず酒酔い運転につきましては66.7%の減、それから酒気帯び運転につきましては半減しておりまして、52.3%の結果が出ております。人身事故につきましては13件のマイナス34.2%、死亡事故につきましてはマイナス3件ということで大きく75%減っております。物損事故は17.2%ということで、いずれも減少をいたしております。周辺者三罪につきましては、車両等提供罪が1件、それから酒提供が2件、同乗罪が14件ということでございます。
 今後の飲酒運転根絶対策でございますけれども、取り締まりの強化ということで、大型検問、あるいはミニ検問などを強化して取り締まりを実施いたします。さらに引き続いて、この周辺者三罪の捜査についても強化をいたします。それから飲酒運転根絶機運の高揚でありますが、関係機関、団体と連携して、広報啓発活動を推進します。今後、12月15日から10日間行われます年末の交通安全県民運動においても広報啓発活動を推進して、鋭意飲酒運転の根絶に努めていくこととしております。

◎内田委員長
 それでは、ただいままでの説明につきまして質疑等がございましたら。ございませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、その他に移りたいと思います。
 執行部の方、委員の方で何かございましたら。

○銀杏委員
 一般質問で当該委員会のことがなかなかできませんので、この機に少し質問をしたいと思いますが、1つは物品調達と入札についてお聞きしたいと思います。
 物品の購入で地元企業への優先発注が不十分ではないかといった声を地元の企業の方から聞きます。島根県では島根県内に本社を有する企業に限るというふうな縛りを設けているというふうなことを聞いたことがあります。確認はしておりませんが、そういう話を受けて、鳥取県でもできるのではないかといったお話をお聞ききします。
 もう一つ、鳥取県で官庁への物品について、入札条件の中に納入実績があるかないかということを問うということがあるようであります。自分のところで製造して納入するものであれば、そうした特注品でありましたらやはりある程度の品質の確保ということで納入実績を問うてもいいとは思うのですが、例えばどこでも売っている鉛筆だとかそういった物品のたぐいをどこの文具店が扱おうと中身は一緒なわけですから、そういったものについての実績を云々するのはいかがなものかというふうなお話もございました。
 今、県の物品が電子調達でなされてきておりまして、インターネットで価格を調べて予価としているということでございまして、私もインターネットを見ますけれども、例えば東京あたりのヨドバシカメラとか、非常に大量で安く売っているような店、もうランクづけしておりますので、そういったところの価格を予価にしてしまいますと、なかなか地元業者では対抗できないといったこともございまして、不落札による再入札が最近多くなっているというふうに聞いておりますが、この辺は少し修正をする必要があるのではないかなというふうに思っております。
 そしてこの電子入札についてなのですが、前回の落札価格が発表をされるということらしいのです。となると、どうしても前回の落札価格以下になってしまうということでありまして、どんどんどんどん価格は今下がっておるような状況だというふうに聞いております。いっそのこと最低価格を決めて抽せんというふうな方がかえって談合の温床を防ぐといった意味でもいいのではないかといったふうな声も聞かれるのですが、この点についてお伺いをしたいと思います。
 県警の方にお尋ねしますが、県の免許センターが今、安長といいますか、千代水といいますか、あちらの方にございます。どのくらいの年数がたっておるのかわかりませんが、このような公共施設につきましては、中心市街地等に一度持ってきた方がいいのではないかといったお話を聞いたりします。といいますのは、特に免許センターの場合は免許証を持って車を運転して来られる人ばかりではないと。当然バス等を利用したり、人に乗せてもらってくる場合があると。今のところは非常に交通の便が悪いということでありましたら、列車で来たり、それからバスの集結するような中心市街地に設備を移した方がより利便性が確保されるのではないかといったことと、それから特にそのような人が毎日集まる施設でありますので、中心市街地の活性化等にも役に立つのでないかといったふうなお話を聞いたことがあります。どのくらいの年数がたっておってというふうなことや、移転の必要性等も勘案しなければなりませんけれども、一度お聞きしたいと思ってきょう聞いてみるところでございます。お答えいただけたらと思います。

◎内田委員長
 いいですか。
 答弁は。

●野村集中業務課長
 御質問にお答えいたします。
 物品購入での地元企業の優先ということでございますが、これにつきましては、集中業務課で電子入札を行っている物品調達においては、入札参加資格条件として鳥取県内本店、支店、営業所等を有するものであることの制限を設定いたしました。これは11月20日付で12月1日以降、県内に取扱業者が1社しかないというような競争確保が困難な場合以外の一般物品の調達及び一般役務の調達を行う入札参加条件として、鳥取県内、または鳥取県内の特定の地域に本店、支店、営業所、その他の事業所等を有するものであることとの条件を付すように全機関に通知いたしました。
 島根県のお話がございましたが、島根県に確認をいたしました。一遍この要綱をつくるときに6月に調査いたしたときに回答としては、県内に本社を有する企業の縛りは行っていないという回答がありました。再度、それから半年たっておりますので、11月25日、先日確認いたしましたところ、同じ状況であるという確認をいたしております。
 納入実績でございますが、官公庁への納入実績を問うことをいかがなものかということでございますが、これは競争入札参加資格申請、名簿に登録する際にそれぞれ実績を添付していただくようにしております。その実績は官公庁のみならず、民間での実績でも可といたしております。
 インターネットでの調達、県の物品電子調達の件で2点御質問がございました。インターネットで調べた安い価格を予定価格としているのではないかということがございました。集中業務課で予定価格を立てるときには、一応第1番目としては過去の類似案件がある場合にはその割引率を利用しております。それからオープン価格のもので同一規格の購入がないもの、これには確かにインターネット価格を利用しております。これは3~5社を大体インターネットで調べて、それの大体20%アップ程度を予定価格といたしております。それからそれでも調べられないもの、これにつきましては下見積もりを利用しております。これは主に看板とかそういったものについて、いわゆる予定価格が立てづらいもの、これについては5~7社ぐらいの見積もりを本年10月以降とるようにして、予定価格を立てております。最後に、これは予算額でなかなか予定価格に達しないというものについては、やむを得ず予算額で対応しておるというようなケースがございます。だから予定価格を立てるときの順番としては、過去実績、それから価格のないものについてはインターネット、それでもわからないものはいわゆる下見積もり、見積もりを業者さんからとってそれによって予定価格を算定しております。
 もう1点、落札価格が低くなってしまうのではないかということでございます。最低制限価格の問題につきましては、地方自治法第167条の10第2項の規定によりまして、工事または製造、その他についての請負契約を締結しようとするときということにされておりまして、一般物品の調達には適用しておりません。

●西畑交通部長
 免許センターの移転の関係についてお答えいたします。
 免許センターは築後約30年たっております。耐用年数は今後20年ということで見ております。交通の便でございますけれども、JR湖山駅から約1.7キロ、歩いて20分でございます。免許センター付近を通りますバスは美萩野とか吉岡方面のバス、あるいは賀露線、それからイオン北線など、合わせますと、循環も含めまして上下67本通っております。公共交通機関の利便はいいものと思っております。それから国道29号線に面しておりますし、国道9号線から約300メートルと幹線道路とのアクセスもいいのではないかというふうに思っております。このような状況から、現在、移転については特に検討しておりません。今後、施設の老朽化、狭隘化が生じた時点で県民の皆さんの意見を参考に、現在地かあるいは適当な場所を検討することになると思います。

○銀杏委員
 一々さらに質問しておりましたらちょっと時間が長くなってしまいますので、頭の項目だけ質問させていただいて、また次の機会に細目を質問したいと思いますが、物品調達についてもう少し別項目で話をお聞きしたいと思います。
 年間契約についてなのですけれども、物品を調達する場合、年間使用予想をして年間契約をしておるといった場合があるということでありますが、急に発注が来たりした場合、ごく少量、例えば電池1本というふうにおっしゃっておりましたけれども、極端な例でそういうことは余りないと思いますけれども、例えば智頭とかああいったところまで配達する場合もあるというふうにお聞きしました。納入業者がもう倉庫がわりになっておるのではないかというふうに怒っておられたわけですけれども、多少まとめて時間的余裕を持って発注すべきだと私は思いますけれども、その点についていかがでしょうか。
 メンテナンス、保守作業について質問をしたいと思います。メンテナンスの契約を結んでも特に夜間とか契約外、時間外が結構発生して、例えば油圧機が動かなくなったので来てくれとかいうふうなことで、いわゆるサービスメンテになっておる場合が結構あるというふうにおっしゃる業者もいらっしゃいます。この点について改善を図れないものかといったこと。
 最後に、印刷機、事務機器について質問をしますけれども、印刷機、事務機器というのは用品指定かどうかということで調達方法に違いが出てくるということをお聞きしました。用品指定をされた場合は機械本体と消耗品ともに入札にかかるのだといったことで、機械本体の入札の場合にはメンテナンスも義務づけられるということだそうです。消耗品も入札となるわけですが、その消耗品の予価は再生品などの純正品以外の価格も参考にして決められているということで安くなっておるということです。当然入札になれば純正品以外の再生品とか模造品が落札になるというとが結構あるらしくて、特に印刷機などではメンテナンス上、問題になっておるようでして、純正品を使わないのでしょっちゅう壊れて保守に大変に労力、時間、お金がかかるということでありまして、メンテを義務づけるのならば消耗品は純正品使用にすべきであるといった声もお聞きしますが、この点についてお答えをいただきたいと思います。

●野村集中業務課長
 お答えいたします。
 用品の年間契約の件でございます。用品につきましては、現在、月に3回発注を行っております。発注のおおむね10日後に納品をお願いしております。なお、急な発注につきましては集中業務課にまず連絡をいただいて、緊急性、それから必要性等を検討した上で、集中業務課から業者に発注すると、連絡するということにいたしております。なお、各機関については改めてこういった契約を結んでおるよという意味、内容等を指導いたしたいと思っております。用品の発注には必ず集中業務課を通していただく。御指摘のありましたような極端な例がないようにいたしたいと考えております。
 メンテナンス作業の件でございます。契約外、時間外が多い。特に印刷機などについてということでございます。集中業務課で一括契約しておりますのはコピー機、それから本年6月に教育委員会の方の部分でリソグラフ、これを一括契約いたしております。この契約につきましては、保守対応時間は県の機関の開庁日の午前8時半から午後5時半までとした契約を結んでおります。集中業務課が一括契約してそういったところには連絡はしてあるはずなのでございますけれども、改めてこういったことは研修の機会なりを通じてきちんと話をしていきたいと思っております。
 ちなみにコピー機の契約先代理店10社に電話で聞いてみました。ことし1年間分の聞き取りを行った結果ですけれども、確かに依頼も何ぼかあったようです。しかし、依頼があったが契約外の理由でメンテはしていないという形が3社、担当者の記憶する限りではそのような依頼はなかったと。実際時間内に来ておりますが原因の分析で時間外にずれ込んだことがあったというのが2社あったと。依頼があったが契約外の理由でメンテはしていないということについては3社、各1から2件程度ありましたという回答がございました。リソグラフにつきましては本年11月5日付なので、契約外、時間外のメンテについては確認ができておりません。
 今後の指導のためにもこういったような事例、いわゆる契約外の業務を業者の方に強いるというようなことにつきましては、研修なり会計実地検査の指導なりの時点できちんと指導していきたいと思いますので、事例をお教え願えればと考えております。
 印刷機や事務機器の用品の関係でございますが、印刷機、コピー機本体は用品指定はされておりません。それから集中業務課が一括で調達しているコピー機については、一般競争入札を行っておりまして、保守料金及び消耗品のトナー代金も込みのリース契約といたしております。それから教育環境課の分のリソグラフにつきましても、保守料金込みのリース契約ではございますけれども、トナー、マスターなどの消耗品は純正品を使用するという条件をつけております。ですから、こういった形での条件をつけておりますので、条件に違反するようなものというのは契約違反であるということを関係機関に周知していきたいと思っております。なお、当然こういったような形で契約違反、契約外のことを行って故障した場合は当然修繕料金は県が負担することになると思います。また、契約をきちんと守っていただきたいと思いますので、こういったような事例についても今後の会計事務研修ないし会計実施検査の席で指導していきたいと思いますので、事例についてお教えいただければと考えております。

○銀杏委員
 1つだけ。集中管理の方で扱っていないものというのはありますでしょうか。

◎内田委員長
 扱っていないもの。

○銀杏委員
 いえいえ、ですから、今お答えになった担当以外でそういった物品調達なり印刷機等との契約を結んでいるというのはあるのでしょうか。

◎内田委員長
 それはわかりますか。総務部長、わかりますか。

●谷口庶務集中局長
 野村課長でも回答できるのですけれども、今回、委員さんから質問をいただき、調べてみましたのですけれども、集中業務課のみではありません。先ほども申しましたけれども、平成20年6月から教育委員会のリソグラフを集中して扱うようになったと申しましたけれども、それ以前の分は教育委員会が管轄所有しております。それからさらに、県の知事部局の印刷機でございますけれども、これは台数、今回ちょっと慌てて調べたので若干足らない分もあるかもしれませんけれども、全県的に10台から20台ないのではないかということで、これは集中経理をするよりもそれぞれの所属がそれぞれで管理した方がよほど効率的でございますので、それぞれがやっている部分もございます。それから県警さんの方におかれましても警察署で何台かお持ちのようです。ということで、済みません、うちだけですべてを集中管理しておるわけではないという実態がございます。
◎内田委員長
 よろしいですか。

○銀杏委員
 はい、わかりました。

◎内田委員長
 ほかにございませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、意見も尽きたようでございますので、以上をもちまして総務警察常任委員会を閉会いたします。御苦労さまでした。



午後3時20分 閉会

 

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