平成20年度議事録

平成21年3月9日会議録

出席者 委員長
副委員長
委員
興治 英夫
森岡 俊夫
錦織 陽子
斉木 正一
山根 英明
前田 八壽彦
藤井 省三
小谷 茂

以上 出席委員 8名
欠席委員 0名
 


説明のため出席した者
 門前商工労働部長、鹿田農林水産部長、足田労働委員会事務局次長外次長、課長

職務のため出席した事務局職員
 山本課長補佐兼主幹 前田主幹 田中副主幹



1 開会   午前10時52分

2 休憩   午前11時31分

3 再開   午前11時33分

4 閉会   午前11時44分

5 司会   興治委員長 

6 会議録署名委員  藤井委員  錦織委員

7 付議案件及びその結果
   別紙日程表及び下記会議概要のとおり

 


午前10時52分 開会

◎興治委員長
 ただいまから経済産業常任委員会を開会いたします。
 本日の日程は、お手元の日程のとおりでありますので、この順序に従って議事を進めさせていただきます。
 初めに、会議録署名委員を指名いたします。
 本日の会議録署名委員は、藤井委員と錦織委員にお願いします。
 それでは、ただいまから今定例会中に本委員会に付託されましたすべての議案について審査を行います。
 まず、付議案に対する質疑、討論を一括して行っていただきます。ございますでしょうか。

○錦織委員
 それでは、農林水産部の債務負担行為について、何点かお尋ねいたします。
 この議案書65ページです。ここの上から2番目、平成20年度東伯かんがい排水事業費(国営土地改良事業負担金)です。国の事業はダムと基幹水路について……。既に完成しているということですが、管理を地元の土地改良区がしなければならないということで、この負担金が非常に今、問題になっているということですけれども。県営事業はスプリンクラー等の設置とかということなのだそうですが、その事業は現在どういったことになっているのか。
 それから、地元、大栄地区は大体かんがい施設も完了して、東伯の東側も完了しているのですかね。東伯の西側と、それから赤碕の部分がまだ完了していないのですけれども。結局、農家が激減して受益者負担が非常に多くなるということで問題になっているのだそうですけれども。それで、この間も地域の方が、石破農林大臣にこの負担金のことをめぐって陳情に行かれたらしいのですが、そこらあたりのこともお聞きしたい。
 それから、県としては、この農家の負担金について何らかの助成とか、そういう支援とかを考えているのかどうか、ということをお聞きしたい。
 それから、一番下の緑資源です。幹線林道事業費ということで、これは事業費の負担分なのですが、現在どういうところまでいっているのか。
 それから、残事業は幾らになるのか。
 それと、智頭-若桜間は今、休止となっているというふうに聞いているのですが、その休止になっている理由をお聞きしたい。
 特別会計です。78ページの、同じくこの債務負担行為で、緑資源幹線林道事業の賦課金です。21年度から38年度までで、限度額が約7,000万円の債務負担行為となっています。なぜこの賦課金というものを払うのか。事業費だったらわかるのですが、なぜ賦課金というものが、今ここで出てくるのか。これは何に充てられるのか、ということについて伺いたいと思います。

●清野地域農業基盤室長
 まず、国営の東伯の土地改良事業の件でございます。こちらの、東伯の土地改良事業につきましては、国営の分については既に完了しています。関連の県営事業については、現在まだ事業を実施しております。全体では、約50%程度の進捗率になってございます。
 委員がおっしゃられましたとおり、旧大栄町の部分については、基本的に、末端のスプリンクラーまでの整備がほとんど完了しています。こちらの方は今、関連事業は終了してございます。西の方ですね、旧東伯町、赤碕町の部分につきましては、現在関連事業を、具体的には加勢蛇川西地区について畑地帯総合整備事業を実施しております。末端のスプリンクラー等の整備を進めているところでございます。
 こちらの土地改良事業につきましては、基本的には事業が完了しましたら、地元の方が維持管理をしていただくということで、国営の東伯地区につきましては、土地改良区連合というものをつくっていただきまして、維持管理をしていただいているところでございます。
 委員の御指摘のとおり、この維持管理費につきましては、全体で年間1億円程度。ダムを3つ持っておられまして、それに揚水機場というポンプ場みたいな施設もございます。年間1億円ぐらい事業費、維持管理費がかかっています。維持管理費ということで、ずっと施設がある限りはかかっていくもので、これが地元にとっては負担になっているということだと思います。
 これにつきまして、国の維持管理費に対する補助事業、これは県も負担してございますけれども、維持管理の補助事業などを使って維持管理費の軽減をこれまで図ってきているところでございますが、それでも維持管理費すべての負担を軽減できるということではございません。ことしも引き続き国に要請活動をしております。そういった、国で維持管理費の補助をしていただける助成の対象範囲の拡大等をずっと要請しております。そういったことで、私どもとしましては、引き続き地元の負担軽減が図っていけないか、ということをやっていきたいというふうに考えております。
 県営事業も地元の負担金が25%。国が50%で、県が25%で、町と地元が25%ということで、県営事業の負担金がございます。そのうち町は大体10%持っておりますので、地元は残り15%を負担していただいております。農業情勢が厳しいということで、なかなかこの負担金も、というお話しでもございます。基本的には、この15%につきましては、土地改良事業、受益者が特定されまして、その方も、スプリンクラーとか施設が整備されましたら受益を得る、ということですので、この15%につきましては負担していただくということで、事業を進めさせていただいているところでございます。
 地元の方が石破大臣に陳情をされたというお話がございました。申しわけございませんが、今これについてはちょっと詳しいことを、詳細について承知しておりませんので、また調べまして、後ほど御報告させていただきたいと思います。よろしゅうございますでしょうか。(「はい」と呼ぶ者あり)

●岡本林政課長
 債務負担でございます。65ページの一番下の緑資源林道でございます。これまでの緑資源幹線林道を行っておりますが、それに伴います賦課金をずっと21年間の元利均等償還で返すことになっております。これまで、事業実施の19年までで終了した部分の残りの、残債務といいますか、それを毎年支払している部分でございます。平成40年までの支払契約ということでございますので、その間の負担金を債務負担でお願いするものでございます。
 なお、緑資源機構が19年に廃止になりまして、現在の計画は、正確な数字はちょっとあれですが、進捗率は70数%だったと思います。残っているところは、三朝区間の3.3キロ、それと智頭-若桜間になります。三朝区間につきましては、事業名が「山のみちづくり交付金」という形に変わりまして、平成24年をめどに事業をやっております。そして、智頭-若桜につきまして、計画にはあがっておりますが、今現在は中止ということでございます。具体的には、その中身が実際の将来利用計画のめどが現時点では不透明であります。一方、県道の計画もございますので、そちらと両にらみをしながら、今後の効果というものを十分検証しながらやっていきます。
 先ほどございました債務負担の分につきましては、県営林にかかわる部分の賦課金ということで、県営林について県が便益を得る部分についての賦課金についての債務負担ということでございます。

○錦織委員
 かんがい排水事業です。年間1億円の維持管理費がずっと続くということは、非常に大変な……、この受益者といっても大変な負担ですが、今、国と県とで軽減を図ってきているということですが、この金額がどのくらい。県はどのくらい出しているのか。
 この15%は、維持管理費の15%ということではないですよね。

●清野地域農業基盤室長
 まず初めの御質問でございます。維持管理費の軽減ということで、これは21年度の当初の予算説明資料にものせておりますが、約2,800万円ぐらいを助成しております。これは、基幹水利施設管理事業という補助事業がございまして、国が10分の3、県が10分の3.5、35%ですね。ということで助成しております。ただ、基幹水利施設管理事業という名前のとおり、国営事業のすべての施設に対して助成が出るものではございません。そのうちの基幹部分ということで、ダムとか大規模な施設だけになっております。全体の1億円に、要はその30%国の補助が出るということではございませんで、特定の基幹施設の部分だけということで、このような形になっております。
 2点目でございます。15%は維持管理の費用ではございません。今実施しております末端のスプリンクラー等の施設を整備しております県営事業の事業費の農家負担分ということでございます。

○錦織委員
 とすると、維持管理費の部分と実際の事業費の部分とすると、農家の負担はとても大きいと思います。それで、北栄町などは農道を町道にするなど負担軽減等を図っているようです。県としてはやはりもっと。農家が言われるのだそうです。「東伯、赤碕は何でもっと参加しないのか」というふうに大栄の方からは言われる。けれども、農業をやっていけなくなってやめたりとかで、参加農家がないということで、例えばスプリンクラーも物すごく……、パイプがどんどん、どんどん伸びていくというようなこともあるのでしょう。やはり、県が支援の仕方をもうちょっと見直さないといけない。今ここで債務負担行為でやってしまっていいのかなというふうな気持ちを、私は持っています。そこら辺はどうでしょうか。
 次の県営林事業の特別会計です。緑資源機構法の21条をちょっと勉強したのですけれども、大規模林道でも賦課金というものを徴収してもよいことになっているということです。大体、今この緑資源機構そのものが廃止になったわけなのに、なぜこれ、賦課金をやらないといけないのか。
 それから、林道そのものの事業ですが、智頭若桜線は利用計画が不透明だということで、ここは勇断されて休止になっているということで、見直しもあるということですけれども。まだ莫大な予算をかけられていますが、やはり全体として、この計画全体を見直す必要があるのではないか。今、県財政もすごい厳しいときですし、私はこの事業を凍結してですね。若桜間のところが休止になっているということもありますので、全体としてやはり凍結して、見直す期間を置いてもいいのではないかというふうに考えます。どうでしょうか。

●清野地域農業基盤室長
 まず、東伯の方でございます。先ほど委員が言われた部分につきましては、旧大栄町は末端のスプリンクラーの整備がほとんど終わっておりまして、国営の管理費ということで、維持管理費として反当2,400円ほど農家が賦課金ということで連合に納めております。まだできていないところについては、この賦課金が徴収できない。末端まで水が届いていませんので、できないということで。それで旧大栄町の方は皆さん納められているのに、旧の、東伯とか赤碕ではまだ事業も終わっていないところもあります。そういうお金が納められていないということで、要はバランスがとれていないという御意見があるのだろうと思います。我々としては、今県営の畑地帯総合整備事業をやっておるところでございますが、なるべくできるだけ早く末端まで、旧の東伯とか赤碕もスプリンクラーの整備等ができるように事業を進めていって、そういった維持管理費の賦課金の徴収に不公平がないような形にしていきたい。そのために事業を進めていきたいというふうに考えてございます。
 それと、債務負担行為の件でございます。この債務負担行為につきましては、平成19年に地方公共団体の財政の健全化に関する法律、いわゆる財政健全化法ができました。これまでは債務負担行為ということではしておりませんでしたが、その中で、債務負担行為を設定しないまま支出しているものについては、将来負担比率に適切に反映されないので債務負担行為を設定してください、といった総務省の指導がございまして、今回この国営事業の将来予定されております東伯だけではございません、大山、中海もそうでございますが、これにつきましての債務負担行為を設定させていただいているところでございます。

●岡本林政課長
 緑資源機構は解散しましたが、事業そのものは森林総合研究所に引き継がれております。これまでの債務についてはそこに支払うということですので、これは支払っていく必要があるというふうに思います。
 三朝区間、それから若桜江府線についての見直しということでございます。三朝区間は引き続き今、県事業として行っております。これを引き継ぐときに費用対効果等を検証した段階では、便益等を考えて、やはり森林整備の推進、それからやはり災害時には国道の代替機能というのもあるのだろうということなどを総合的に考えて、やる必要があるというふうに。これはやっていきたいというふうに思っております。ただ、智頭-若桜については、この三朝区間が終了した後の段階で、具体的に次の段階ということで、引き続き動向等を見ながら、地元との御意見も伺いながら検証していきたいというふうに思っております。

○山根委員
 今、錦織委員の話を聞いておりますが、非常にわかりにくい。それで、国営で主体的なもの、幹線をつくった。それから末端は県営でつくった。それから向こうに今度は受益者がおられるということでしょうけれども。いずれにしても、事業を始めるときには、改良区だとか受益者からみんな同意を得ておやりになっていることだというようには思いますけれども、今の話の中を聞いておりますと何か。まだパイプが入ってないところに負担金をかけるのがいかがなものかとか、なんとか……、我々も聞いていて非常にわかりにくいのです。実際問題、運営自体がもともと約束事ですので、それは何%払いますよ、だれの負担でやりますよ、と決めてやってあるのでしょうが、ただ、本当の意味で、農業振興の視点で。以前の農業所得よりもどんどんと所得が悪くなったから払えないよみたいなことが。払えないといっても止められない。止められれば農業をやめなければいけないということになるのでしょう。それで、聞いていると、もちろん国営ですから国も負担しているし、もちろんそれなりに県も負担している。大臣が鳥取県から出て、石破大臣になりましても、大臣に言ったらものが大体できる、というような発想そのものがおかしいと思います。だから、それならそれで、農林部なら農林部へ、やはり受益者の方も言ってきて、それで県と一緒に、農業経営がもうもちませんから何とか軽減をお願いしますとか。そうなると、約束事は守らなければならないから、それでは農業振興の意味でさらに何らかの助成策でも、対策をつくろうかというような整理の仕方にしないと。勝手に大臣に行くなとは言えないので、行かれるのはいいですが、そういうことがちょっと腑に落ちないのです。だから、国と直結して、国の部分だけでいいよという話なら何も手出ししないでもいいですが、やはり全体をとらえて……。やはり農業的な実態的なものはどうなっているのかというようなことを検証してやるべきだろうし、きちんとして県政で受けとめてやらないと、大臣にぽんと行かれて……。国営の分だけ、国に対するものだけの負担金が高過ぎていけないというのですか、という話になるわけですから。そのあたり、もうちょっとやはり、県も絡んでいるし、どうかと。だからというような意味で、やはりきちんと受益者まで説明されませんと、約束事をして、今さら大変だからと言って……。そのことではなく、別の意味で農業振興という政策をお立てになるべきだというぐあいに、私は考えるわけです。
 農林部長、いかがお考えでしょうか。

●鹿田農林水産部長
 旧大栄、東伯、赤碕の分につきましては、ちょっとタイムラグがあります。今説明しましたように、大栄の分についてはある程度進んでいるということなのですが、東伯、赤碕の分については事業実施、受益者の皆さんから要望があって一応つくり始めて、それで今いろいろかんがいも整備されつつあるのですが、当時の受益者に比べて数が大分減っているということもあります。ただ、今やっている方々は、ではやめてほしいかというと、そうでもないわけですよ。今やっている人はそれなりにまたやりたいという話なので、いかに今の農業経営自体が。将来的に見込みがあるという話になってくると、そこら辺の参加者もふえてくるのかなというふうに思うものです。やはり山根委員が言われるように、農業振興の形で農業経営をいかに進めるかということが大事な視点かなというふうに思っています。
 この分については以前からずっと国に要望を出しております。国の今の基本的な考え方は、直接受益者にかかわる分については、それは受益者でしょう。それ以外の部分については国が助成がしましょう。そのかわり県もおつき合いしてくださいよ。市町村もしっかりおつき合いしてくださいよ、という仕組みはできています。ですから、もうちょっと今、何かの別の手だてができないかという検討の余地がちょっとあるのかなとは思います。ただ、国も財政当局との折衝などがありまして、そこら辺のハードルがかなりきついということもありますので、私たちも頑張らないといけませんが、引き続き国に働きかけて、いろいろ話合いをしていきたいと思っております。

○山根委員
 お話どおりでいいと思いますけれども、ただ、21年から25年の5年間で4億円、というものですから、県も相当額を一般財源から出さないといけないわけでしょう。けれども、この分もふやしてくれとかではなく、国の分というお話ですので、国に言われるのは自由勝手ですからどうぞ言ってもらえばいいんですが、それでは県の分はそれでいいですかということでしょう。約束事なら払ってもらわなければいけないでしょう。だから、やはりよく調査されて。やはりもうちょっと、せっかくつくった施設がどう県民の、あるいは農業者の、関係者の所得を高める対策になるのかというようなことは、今後の検証をしながらお考えいただきたいということでないと。ただ何でもかんでも払うといって決めたから、後年度分を負担しますよというようなスタンスは余りよくないと思いますから。

●鹿田農林水産部長
 今言われますように、地域の実情をもうちょっときちっと調べた上で、さらに県としてすべきことがあれば考えていきたいと思っております。

◎興治委員長
 よろしいですか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 その他、何かございませんね。(「なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、質疑、討論とも出尽くしたようですので、これより採決に入ります。
 議案ごとに採決をいたします。
 まず、議案第21号、平成20年度鳥取県一般会計補正予算について、原案のとおり可決することに賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成全員であります。よって、議案第21号は、原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
 次に、議案第27号、平成20年度鳥取県県営林事業特別会計補正予算について、原案のとおり可決することに賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成多数であります。よって、議案第27号は、原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
 次に、議案第28号、平成20年度鳥取県県営境港水産施設事業特別会計補正予算について、原案のとおり可決することに賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成全員であります。よって、議案第28号は、原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
 次に、報告事項に入ります。
 議題1、環日本海貨客船航路開設に係る現状等について、吉川通商物流チーム長の説明を求めます。

●吉川経済・雇用政策総室通商物流チーム長
 それでは、資料の1ページをお願いいたします。環日本海貨客船航路開設に係る現状等についてでございます。
 議会中ではございましたが、先月2月21日から24日におきまして、環日本海貨客船航路の東海港-境港間での試験運航が実施されました。当日、22日の朝に境港へ船が到着いたしました。この船には金鶴基(キム・ハッキ)東海市町を初めとする東海市団及びソウル特別市の教育庁関係者ら総勢199名が乗船しておられました。港において歓迎式典を、また鳥取、島根県内の観光視察。またその日の夜には歓迎夕食会ということで、経済界の方、あるいは議員の方を含めまして300名程度で夕食会を行わせていただきました。また、23日には出港行事ということで、お帰りになる韓国の方と、それから鳥取県から派遣される訪問団の方の激励ということで、出港行事を行ったところでございます。
 折り返しの便に乗りました訪韓団でございます。中村境港市長を団長とする総勢26名が訪韓いたしました。中には、経済界、観光関係者、民間の少年軟式野球の交流団、県からは青木出納長等が参加いたしました。
 この中で、東海港での記念行事では、市民等約300名が迎えに来られており、盛大な歓迎行事が行われました。また、青木出納長は江原道庁も訪問されましたし、それからソウルの教育庁等を訪問いたしまして、観光に関するいろいろなPRとかをさせていただいたところです。
 主な結果です。江原道では、やはり航路の発展のためには両地域はもちろん、ロシアの沿海地方の方とも緊密に連携して努力していく必要があるということを示されました。江原道としても安定的な航路運航のために、東海市とともにこの航路の支援していきたいという表明がございました。
 やはり東海市では、この航路に対する期待がものすごく高まっておりまして、経済、観光、文化など多様な交流を通じて航路を活性化したい。また、少年野球交流団の方から市長に知事の親書を手渡されました。野球道具も伝達して、民間交流を広く働きかけられました。これによって、また民間交流のすそ野が広がっていくだろうと、そういう期待感が高まりました。
 また、今回、教育関係者がかなり見えておられました。これはソウルに限らないのですが、その中に来ておられましたソウル特別市教育庁を訪問しました。今回のいろいろな感想を聞きましたところ、山陰地域は青少年の団体研修旅行先としていいところではないかというような評価もありました。今後、学校への働きかけ等について協力していきたいというような発言をいただいたところです。
 また、DBS社としましても、今回、東海港から境港の運航航路のルート選定等も行いましたし、それから港の着岸状況等の確認もされましたが、特に支障はなかったとのことです。ただ、船内でいろいろな部屋割りですとか、乗組員の乗客の方への案内とか、このあたりはもう少し改善点があったというようなお話もございました。
 CIQの方にもよく対応をしていただきまして、特に今回は問題ありませんでした。今回は特に荷物の取扱いとかがなかったものですから、今後はこのあたりを含めて、よく緊密に連携していって、CIQも万全な体制をとっていただくように働きかけをしていきたいというふうに思っております。
 また、教育関係者の方もたくさん来られまして、鳥取県を知ってもらういい機会になりました。それから、早期の正式就航を目指したいというような弁がございました。
 本番の、航路開設に向けた進捗状況でございます。船舶が3月中に引き渡されるということで、船会社、今の持ち主の方と買う方のDBS社、あるいは大株主のアロー社との間で、具体的に協議が調いまして、今月中の引渡しがある程度確定的になってきたということです。2カ月間の改修を経て5月下旬を目標に就航する予定だということを、改めてそういうお話がございました。
 また、航路開設の免許ですが、2月20日という免許期限がございましたけれども、これの延長申請をしております。韓国の国土海洋部から、6月30日まで延長されたということを、このたび確認いたしました。
 また、日本国内の営業拠点でございます。2月から職員が参っております。いろいろ準備をしておりますが、もう少し時間がかかるということで、なるべく早期に開設をしたいということです。現在いろいろと活動しておられるところでございます。

◎興治委員長
 それでは、ただいままでの説明について、質疑を求めます。

○山根委員
 いつも聞くことだけれども、ちょっと。
 船籍はどこになっていても、きちんと運航されれば別に、何だかんだ言わなくてもいいと思うのですけれども。だれの持ち物の船ということが明らかになっていません。DBSのものなのか、アローのものなのか。常に2つ言わないといけないのでしょう。一体全体、これはだれのもので、だれがチャーターするのか。もうちょっと。きちんとまだ言える段階ではないということですか。

●吉川経済・雇用政策総室通商物流チーム長
 現在、アロー社が大株主ということで……、(「株主の話ではない。船の話」と呼ぶ者あり)アロー社が船を買うという方向です。いわゆるアロー社が買ったものをDBSに貸与するという形になると思います。

○山根委員
 もう、それならきちっと整理しなさい。アロー社ではなしにDBSが運航するものならもう、鉄の船だか木の船だかみたいな話はもうやめて。DBSならDBSがきちんと運航しますよというのを前に出さないと。いつもややこしい。アロー社の向こうにまだ大物がおるみたいな話をいつまでも。もうやめないとわからない。いつまでも、いいかげんにしなさいよ、いいかげんに。(発言する者あり)
 運航するのはDBSがするのでしょう。借りた船でも買った船でも関係ないだろうから。もうちょっときちんとしないと。その後ろにまだロシアがいるみたいな話はもういい。

◎興治委員長
 その他ございますか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、次にその他です。執行部、委員の方で何かございますでしょうか。

○前田(八)委員
 一般質問で、湖山池の浄化についてをします。所属する常任委員会ですから、本来はできないというふうに、私は議運の委員長としては思うのですが、知事の答弁を求めることは除外になっていますので、十分議論したいと思うのです。要は、塩分濃度についてです。だれが答えられますか。その人に向かって言わないといけないので。山本次長ですか。山本次長、今、試験として塩分濃度を300から800ppmでやっていますね。それで、あなたはいなかったと思うのですが、この常任委員会で、この下限値の300が問題になったのですよ。その300は、農業土木ハンドブックからという説明だったのですよ。要は、農業土木ハンドブックで水稲の塩分濃度を決めました。山根委員から「何だと。農業試験場があるのに、何で農業土木ハンドブックを使わないといけないのか」ということで、試験してもらったと思うのです。秋も終わったのですが、この常任委員会で試験結果の報告をされましたか。ポット稲をつくって、塩分濃度を変えてずっとやったと思うのです。この常任委員会で説明されましたか。住民には説明しているのではないですか。なぜ常任委員会で説明しないのですか。試験しなさいといって、私たちが要求したのですよ。どうなっているのですか。
 まず、この常任委員会でしたか、しないか。試験結果をこの常任委員会で。(「していない、していない」と呼ぶ者あり)

●山本農林水産部次長
 ちょっと私からお答えさせていただきます。今言われたように、下限を300ppmでの試験をということで、農業試験場で試験をしております。これは1回限りというわけではなく、まだ継続してやっていこうということであります。今回の試験結果、1回目の試験結果は出ております。
 この常任委員会で御説明をしているかということについては、私が着任しましてからはちょっとしていない。

○前田(八)委員
 してください。

●山本農林水産部次長
 これは早目に……。

○前田(八)委員
 いや、私は本会議で、11日の一般質問でするのですよ。きょう聞かないといつするのですか。
 委員長、暫時休憩を。
 説明してもらわないといけない。

◎興治委員長
 休憩しないと、これはできないですね。

○前田(八)委員
 資料を配って、きちっと説明してください。

◎興治委員長
 できますか。(発言する者あり)
 では、鹿田農林水産部長。(「ちょっと、暫時休憩してから」と呼ぶ者あり)休憩してからですね。
 では、暫時休憩します。

                                午前11時31分 休憩
                                午前11時33分 再開

◎興治委員長
 再開いたします。

●鹿田農林水産部長
 試験結果の分については、後ほど農政課長から説明します。
 地元への説明です。11月15日に布勢の土地改良区に説明会を開いて、農業試験場と東部農林局農政課が出向いて説明しております。あと、福井地区とか三津地区、西桂見については、事前に電話でお話ししたところ、状況がわかればいいというような話だったものですので、資料を郵送しました。先ほどの布勢の土地改良区については一応、湖山池漁協も一緒に、ということで、役員の方も組合員も、というようなことでした。
 それから、2月28日につきましても、布勢の土地改良区に組合員約40名の方に農業試験場と東部農林局農政課が出向いて説明したというところでございます。

●西山農政課長
 そうしますと、私から。本年度、農業試験場で実施いたしました塩分濃度の限界値の確認試験について、お手元に配付しております資料をもとに説明させていただきます。
 農業試験場では、本年度、表の中段にあります7区間で試験しております。生育の初期の塩分の濃度を300から500、700、1,000ppm。それから、生育の中期、後期につきまして、それぞれ300、500、700、1,000ppmというふうな濃度を設定して、収量等を比較しております。これは、室内のポットで、布勢で中心的に使われておりますコシヒカリの品種を使いまして、布勢地区の土壌を用いまして、ポット試験をしております。
 その結果です。一番生育が安定しているというものは、最初の生育初期が300ppm、それから移植後の生育中期から後期にかけての濃度が500ppm以下という設定が一番安定的に生産できたというふうな判断をしております。それから、生育初期に500ppm以上で、葉先の枯れの症状や分げつ、茎が枝分かれしていくことが分げつといいますが、それがおくれるというふうな症状が出ました。それから、収量については、生育の中期から後期にかけて700ppm以上にした場合に明らかに、統計上有意に減少したという結果が、本年度得られております。
 この試験につきましては、天候の変動なり、生育の状況なりのこともございますので、次年度も行いまして、より正確な結果を得るというふうな計画にしております。

○前田(八)委員
 ちょっと、総括はいいけれども。この表の見方を教えて。

●西山農政課長
 表の左側にありますのが試験区の設定ということです。参考として、全く塩分を含まない、ゼロのもの、それから対照としまして、150ppmのもの、それから、1から7に当たる試験区を設けて、先ほど申しましたように、生育の初期の塩分濃度と後期の塩分濃度というものを組み合わせた試験区を設定しております。
 中段から右側の方につきましては、生育の状況なり、米の重量なり、籾の数なり、それから等級の格付なりというふうな評価を載せております。(発言する者あり)

○前田(八)委員
 それで、いずれにしても汽水湖、恐らく湖山池のもとの姿というのは、塩分濃度1,000ppm内外だったと思っているのです。今、300から800でしょう。要は、問題は300なのです。300ということは、賀露にある水門を閉めているということなのです。水の入れかえができないのです。塩分濃度が高いというのは、賀露の水門があいているので水の行き来ができているということなのです。だから、低くなるほど賀露の水門が閉まっている。要は、淡水化しているわけです。だから、水が腐るのです。
 部長、湖山池の水は何日でかわるのでしょうか。水が1回転するのは、何日で。山本次長、あの池の水は何日でかわるのですか。まあまあ、勉強してみてください。普通の場合で、1カ月以上です。夏の場合は、閉めたら2~3カ月ですよ。水がかわらないのですよ。だからアオコが出るのでしょう。カビのにおいがするのでしょう。水の行き来をしないといけないでしょう。ということは、下限値を上げるしかないのです。けれども、こうして被害が出るのでしょう。500ppmで被害が出たのです。これからどうするのですか。部長、どうするの。

●鹿田農林水産部長
 それで今、第2期の試験で、300、500、700という試験区間を設定して、実際にそれがどうなるのかということを試験場でやっているわけです。試験設定自体は21年まで。それと現場での試験は22年までということで、一応3年間、20年、21年、22年とやるようにしています。全体的にはその総合評価を見てということになります。
 前田委員が言われますように、それを閉じているとか閉じていないかという意見もあるのですけれども、湖山池は、事情としてあそこ周辺に住宅や大学が来たり、それから、かなり下水の状況も変わっています。そういうような要素もあって、環境の分の要素もかなり高いということで、今もそこら辺も一緒になって、研究というか、試験しているということです。その結果を総合的に判断して、という期限が22年度だと、私どもは思っています。ただ、それを待っていてはなかなかすぐ検討に入れません。要は、その代替水源などのことも含めて、今の大井手川の水の利用状況などをちょっと調べてみようかということで、取り組もうとしているところなのです。

○前田(八)委員
 取組姿勢としてはいいのですが、いずれにしても汽水湖でしょう。最終的には、500には上げていかないといけないと思うのです。それを私たちを抜きにして、この常任委員会を抜きにして、初めに改良区に行くというようなことがあっていいのですか。(「現場主義」と呼ぶ者あり)非常に残念です。

●鹿田農林水産部長
 本当に申しわけございませんでした。この試験結果自体を最初に、こちらに説明しながら地元にもということでやるべきと、そういうふうにすべきだったと私自身も思っています。今後は気をつけます。よろしくお願いいたします。(発言する者あり)

○山根委員
 反省の色も見えましたし、欠落だったということでありますので、言うまいと思いましたが、委員の中からやじが飛びました。現場主義だからという話がありましたので、あえて言っておきます。本当の意味で、やはり議会というのは民主議会で、我々は住民を代表しながらその立場に立っているわけであります。約束したら、11月に発表されたら、その後でもすぐでも、あるいは発表される前ででも機会があれば、常任委員会から求められたことはきちんとこうですよ、というぐらいのことは、中間になってもらわなくてもお返しになるということは、私はエチケットだと思うわけであります。あえてやじの方にも御忠告申し上げながら、部長も十分反省された中で運営してほしいということを希望しておきます。

◎興治委員長
 では、その他ございませんか。
 それでは、委員の皆さんはこの後、陳情の願意の聞き取りの勉強会を行いますので、この場にお残りください。
 以上をもちまして、経済産業常任委員会を閉会いたします。どうもありがとうございました。

午前11時44分 閉会

 

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