平成21年度議事録

平成22年1月21日会議録

出席者
(9名)
委員長
副委員長
委員
稲田 寿久
澤 紀男
興治 英夫
浜崎 晋一
前田 八壽彦
鍵谷 純三
鉄永 幸紀
山口 享
伊藤 美都夫
欠席者
(1名)
委員 小玉 正猛
 

説明のため出席した者
  門前総務部長、中永教育長、ほか各局長、次長、課長、関係職員

職務のため出席した事務局職員
  前田(い)主幹、柳楽主幹、前田(康)副主幹

1 開会  午前10時1分
2 閉会  午前11時43分
3 司会  稲田委員長
4  会議録署名委員  山口委員、興治委員
5 付議案件及びその結果
   別紙日程表及び下記会議概要のとおり
 

午前10時1分 開会

◎稲田委員長
 ただいまから総務教育常任委員会を開会いたします。
 本日の日程は、お手元の日程のとおりでありますので、この順序に従って議事を進めさせていただきます。
 初めに、会議録署名委員を指名いたします。
 本日の会議録署名委員は、山口委員と興治委員にお願いいたします。
 1月1日付で職員の異動がありましたので、執行部の新任職員の紹介をお願いいたします。

●門前総務部長
 おはようございます。1月1日付で総務部長を拝命をいたしました門前浩司と申します。どうぞよろしくお願いをいたします。
 大変な重責で緊張いたしておりますが、できる限り精いっぱい取り組んでまいりますので、御指導のほどよろしくお願い申し上げます。

◎稲田委員長
 それでは、議題に入ります。
 なお、質疑につきましては、説明終了後一括して行っていただきます。
 まず、議題1、県庁北側緑地駐車場整備検討事業におけるパブリックコメントの実施について、山本総務課長の説明を求めます。

●山本総務課長
 それでは、総務部の資料の1ページをごらんいただきたいと思います。県庁北側緑地の駐車場整備検討におけるパブリックコメントをこのたび実施することにいたしましたので、御報告を申し上げます。
 さきの11月議会の補正予算をお願いしておりましたが、県庁北側緑地に外来用駐車場を整備するということを検討するに当たりまして、是非も含めてでございますが、その整備の方法等につきまして広く県民の意見を聞かせていただくということで、このたびパブリックコメントを実施しようとするものでございます。実施期間につきましては、きょうから2月の26日までということでございまして、資料を配布したり新聞紙上等で広報したりということで、幅広い意見を求めるという予定にしております。
 聞き取り内容につきましては2のところに上げておりますが、まず駐車場化についての是非を尋ねるものでございまして、選択方式にしておりまして、ぜひ整備が必要であるというものから、最小限での整備ならやむを得んというのが2つ目の選択肢で、3つ目が整備については反対であるというような格好で意見を聞こうとするものでございます。
 整備をするのに賛成の方につきましては、ではどういう範囲でということで、そこの(2)のところに上げておりますが、案1から4までの整備案をお示しして、どれがいいでしょうかというような形で聞こうということでございます。
 実際の資料等につきましては、2ページ以降につけておりますのでまたごらんいただきたいと思いますが、2月26日締め切りで、それらを集計いたしまして、年度内にはどうするかというような方針を固めまして、整備ということになった場合には6月補正予算をお願いするような予定でおります。

◎稲田委員長
 次に、県の行政事務からの暴力団排除について、島田県民室長の説明を求めます。

●島田県民室長
 県民室からは、県の行政事務からの暴力団排除について御説明いたします。
 暴力団と申しますと、「わしは組のもんだ」と言って、そうやって活動しているイメージが強いのですが、実際には暴力団対策法の施行以来、暴力団の活動というのは地下に潜っているというふうに言われているところです。地下に潜っているということは地上の部分があるわけですけれども、地上の部分では一般の会社のような顔をして、あるいは一般の会社に役員などを送り込んで、いろいろな活動をして資金獲得活動をしていると言われているところですが、行政もまたそのターゲットであるというふうに言われているところです。
 そういったことを受けまして、従来から鳥取県のみならず各都道府県におきまして、いろいろな契約等の個別の事務については、暴力団を排除するために警察と、それから知事部局等との間で情報提供をするというような合意書というのは一般的に結ばれているところでございまして、警察からの情報提供と申しますのは、警察以外にはだれが暴力団かという情報を持っておりませんので、県の側でそういった情報が欲しいと思った場合に警察から情報を受けることができるというような合意書を結んできたところなのですが、平成21年、昨年6月に、佐賀県におきまして全国で初めて、こういう個別の事務だけではなくてすべての行政事務について県警と知事部局等との間で情報を交換できるという、情報を得ることができるというような合意書が締結されたところでございます。
 これには佐賀のほうでは背景がございまして、佐賀県が管理しておりました国有地があったわけなのですが、ここが転々と貸し付けられているうちに、いつの間にか佐賀県管理の国有地の上に組事務所が建ってしまったというようなことがあったようでございます。佐賀県のほうが危機意識を持ちまして、やはり個別の事務ではなくてすべての行政事務から排除できるような合意書というのをあらかじめ結んでおくべきだという考え方に基づきまして締結されたというふうに伺っております。
 鳥取県でも従来から、県営住宅であるとか、あるいは建設業、それから指定管理制度といったものについては、暴力団を排除するために県警本部との間で合意書を締結してきたところではございますが、佐賀県の事例なども受けまして、鳥取県におきましてもやはりすべての行政事務についてあらかじめ合意書を締結して排除を可能としておく必要があるというふうに考えたところですので、このたび県警本部と、それから教育委員会ですとか病院局を含んだところの知事部局等との間で、行政事務全体を対象とした行政事務からの暴力団の排除に関する合意書といったものを締結したいというふうに考えているところでございます。
 合意書の概要でございますが、基本的にはすべての行政事務について警察から情報提供を受けることが可能となるという内容でございますけれども、1番から5番までについては主な事務について記載しているところでございます。建設工事、物品等の売買、業務委託等の契約、あるいは財産、金銭の貸し付け、補助金等の交付、公の施設に係る指定管理者の指定、あるいは公の施設の利用許可、公有財産の使用許可、そしてその他申請等を受けて県が行う相手方の利益になる可能性のあるような事務、こういったものを対象というふうに考えているところです。
 具体的に合意書の中身のほうですけれども、先ほど申しましたとおり、各部局が行政事務の相手方となる、あるいはなる可能性のある人について、この人は暴力団関係者かということについて警察に照会できる、警察はそれを受けて調査し回答をするというのが、ここが骨でございますけれども、それを受けて、もし暴力団関係者であるということがわかった場合には、県は例えば入札参加資格を与えない、補助金を交付しない、あるいは既に契約を結んでしまっているような場合に、後ほど判明した場合には例えば契約を解除する、こういった排除措置を行うということも書く予定でございます。
 そして、そのほかに相互連携として、相互に情報交換を行う、あるいは妨害や嫌がらせ等があるような場合には警察に協力を依頼できる。そして、仮にですけれども、相手方が例えば自分は暴力団ではないのに排除されたとか、そういった争いが起こった場合には、警察の側が情報の正当性を立証するという協力を行う。こういったような内容を含んだ合意書の締結ということを予定しているところでございます。
 今後のスケジュールですが、合意書の締結につきましては、来月上旬を予定しております。それとほぼ同時の時期に、排除要綱と書いてございますけれども、合意書を受けて具体的に各部局で排除を行う際の指針となるような要綱、これを定める予定でございます。
 この2月議会に提案させていただこうと考えていますのが、暴力団排除のために条例改正が必要なものもございますので、その関係条例の改正を提案させていただこうというふうに考えております。中身といたしましては、公の施設の設置管理条例、既に指定管理をしている部分については暴力団排除について規定されておりますけれども、指定管理以外の県が直接管理している部分につきましては暴力団排除規定というのがございませんので、暴力団排除規定をこういった公の施設の設管条例に盛り込むという改正。それから、「等」と書いてございますけれども、個人情報保護条例の改正も考えているところでございます。
 そして、3月までにはその他、条例によらなくても排除ができるものにつきまして要綱等を改正することを予定しておりまして、実際に排除措置スタートは来年度からというふうに考えているところでございます。すべての事務が4月に開始できるわけではございませんが、少なくとも2の(1)の(1)から(5)までにつきましては4月を目途に排除措置を開始させていただいて、その他の事務につきましては、内容を精査の上、順次排除措置をしていきたいというふうに考えているところでございます。

◎稲田委員長
 続きまして、史跡鳥取城と鳥取西高等学校のあり方を考えるタウンミーティングの開催について、田嶋教育環境課長の……。

○山口委員
 委員長、ちょっと区切って、総務は総務でやられたらどうでしょうか。

◎稲田委員長
 2件ですから、総務は総務で一たんやりましょうか。
 それでは、ここまでで質疑ありましたらどうぞ。

○山口委員
 実はこの駐車場のことですけれども、本当に行き当たりばったりみたいな感があるわけでございます。実は、今のとりぎん文化会館、これをつくるときに駐車場が一つ問題になったわけですけれども、当時の企画部長か、副知事をされた方ですけれども、駐車場はほとんど要らないと、県庁の広場において駐車してもらえば結構ですと、こういう形で大議論をしたわけですけれども、結果的には不足をして、買収をしてああいう状態になってきておるわけです。今でも足らないということで、もしやるのならば2階の案も出たのですが、だけれども、結果的には私どもが初めからやはり会館の建設に当たって、そういうことをきちんとして対応すべきであると、こういう形を議会で提案したけれども押し切られてしまったと、こういう経過があります。
 また今度は不足しておるということなのですけれども、果たして車社会においてそういうことが想定されておりながらこういう状態でありまして、本当に緑の地域が、テニス場も、私は、これは本当に貴重な価値のあるところだと思っておりますが、結果的にはパブリックコメントをされて、県民の皆さんの御意見を聞かれて判断をされると思いますけれども、本当に県庁のあのあたりの緑地を駐車場にしていいかどうか、これは相当高度な判断で対応される必要があると、こう思っております。

●山本総務課長
 これまでの経緯もございますし、県民文化会館だけではなくて博物館等々の利用者にも不便をかけているというようなこともあります。それから久松公園、これは鳥取市の管轄になるのですけれども、いわゆるこのあたり一帯の駐車場不足の解消にも資するであろうということで提案をさせていただいておりますが、おっしゃるように、緑地を守るべきだという声も既に県民の声等で寄せられていることもありまして、このたびのパブリックコメントを通じて、しっかりと意見を聞いて判断をさせていただきたいというふうに考えております。


○山口委員
 わからないではないですけれども、本当に計画されることが全く無計画であると。議事録を見てもらったらわかると思いますけれども、県民会館などもそうなのです。土曜日、日曜日、これは県庁が閉鎖されると。したがって、これをオープンにして駐車場として使えば、県民会館の駐車場はわずかでいいと、こういう形で。あなたは出てましたから知っているでしょう。(発言する者あり)いや、本当にそうなのです。だから、一体的にあそこを立体にするか、あるいはあの地域を買収するかと、こういうことを提案いたしたものですが、現実には提案どおりあそこを買収して、かなりの金額を投資してやったと、こういうことなのですが。だから、本当に貴重な財産ですから、よくパブリックコメントだけでこうだったと、こういう形では片づけられない問題もあるということと、ほかの地域も探してやられる必要があるのではないかと、こう思っております。これは意見だけです。

○前田(八)委員
 6ページ、暴力団。ちょっと一問一答させてください。暴力団の定義を教えて。

●島田県民室長
 暴力団につきましては、暴力団対策法の定義をそのまま用いることを考えておりまして、具体的に申しますと、暴力団対策法の2条の2号におきまして、その団体の構成員、準構成員を含むということですけれども、構成員が集団的に、または常習的に暴力的不法行為等を行うことを助長するおそれがある団体をいうとされておりまして、この暴力団を指すところと考えております。

○前田(八)委員
 私の経験からいうとね、もどきに困るのですよ。それは現場は大変ですよ。今でももどきはある。それはどうされますか。

●島田県民室長
 指定暴力団と指定暴力団以外があるということは承知しておりますけれども、指定暴力団以外の暴力団ではない、それに準ずる不当要求を繰り返すような団体とか暴力的団体というものがあると思いますけれども、そこまでを少なくとも今回の措置で排除するというのはなかなか難しいというふうに考えているところです。と申しますのも、これは確実に暴力団、指定暴力団あるいはそれに準ずるというふうに警察が認める団体の構成員であることをもって、もう契約もしないとか、行政事務の相手方としないというかなり厳しい措置を行うことを考えていますので、今回の措置でそういったものをすべて一律に排除するということは困難だと考えておりますけれども、例えば公の施設などにおいてはそれ以外、暴力団以外であってもそこで破壊行為を行うとか周りの平穏を著しく損なうおそれがある人が申し込んできたというような場合には、これを排除するという規定を指定管理のほうは別途設けてありますし、それから、新しい規定でも設ける予定でございます。

○前田(八)委員
 もういいですよ、わかった。行政の一番困っておるのは、もどきなのですよ。それを排除しなければ、こんなものを結んでも現場は何の役にもたちはしませんよ。指定暴力団だったらわかりますよ。そんなに堂々と指定暴力団と来はしないですよ。今でも指定暴力団は来ていませんよ、もどきですよ。右翼だか何だかよくわからない人たちですよ。それを排除しなければ、現場は困るではないですか。こんなことをしたって何の役にも立ちはしませんよ。どうですか。

●島田県民室長
 確かに指定暴力団以外にも県が困っている人、困っている人というか困っている団体というのもあるところではございますが、それに対しては、私どものほうで不当要求等対策ということで、別途、これに対して対応していこうということで対策会議も設けまして、またマニュアル等もつくりまして対策を講じていっているところですし、今後もより一層講じていきたいと考えているところですけれども、今回の暴力団対策と申しますのは、かなり通常であればできるような活動について一律に排除しようとするものですので……。

○前田(八)委員
 いや、もういいですよ、わかった。そしたら、今、請負などは正面に出てくるのは絶対ありはしませんよ。下請ですよ、巧妙に入ってくるのですよ。そしたらどうされますか。

●島田県民室長
 直接暴力団との契約だけではなくて、暴力団との密接な関係を持っている者との契約等というものも、例えば入札であれば排除するということになりますので、例えば下請に暴力団関連企業を使用するということも含めて排除対象だというふうに考えているところです。

○前田(八)委員
 私は少なくとも今でも困っていると思う。要は、仕事をするために工事用道路というのがあるでしょう。入るときに暴力団もどきの人たちが工事現場に入らせないのですよ。いろんな要求が出てくるのだけれども、そこらあたりを下請とかそういう、何というか、巧妙に入ってくるところを排除してやらないと。あなたは本庁だからこういうことを言っておればいいのだけれども、現場は困りますよ。今でも困っていると思う。それを有効にするのだったら、本当に排除するのだったら、そういうもどきの話もきちっとしてくださいよ。

●門前総務部長
 よく現場の実態なども伺わさせていただきまして、この措置が有効に働くように、さらに検討を進めさせていただきたいと思います。ただ、今回このように一律に排除をするということでありますので、そのあたりは排除の対象になる方が厳密に特定をされるということも必要だというように思いますので、そのあたりをよく検討させていただきまして、内容はさらに詰めさせていただきたいというふうに思います。

○前田(八)委員
 一番有効なのはね、警察官OBを今、各東・中・西に非常勤で採用していますよ、あれを拡充することですよ。現場を回らせるのですよ。それが一番きくのですよ。それをふやしてやることです。警察官OBが東・中・西の暴力団を含めたそういう下請とかいろんな嫌がらせの巡視をしてやることですよ。それをぜひとも検討してほしい。

●門前総務部長
 そういったことも含めまして、できるだけ実効性を持つような対策になりますように検討させていただきたいと思いますので、何とぞよろしくお願いいたします。

○前田(八)委員
 県土整備部は恐らく、この件は非常勤の警察官OBを何とかしてくれと予算要求したと思う。県土整備部の予算要求をもう一回チェックしてください。

◎稲田委員長
 ほかにありますでしょうか。

○興治委員
 6ページですけれども、今、前田委員はもどきのお話をされたわけですけれども、今回排除しようとしている暴力団との関係で、行政事務に支障を来したというような、どのような例があるのでしょうか。

●島田県民室長
 鳥取県におきましては、近年、暴力団で被害を受けた事例というのは多くはありません。ただ、例えば17年の10月に、県の工事の現場におきまして、ここにガードマンがいないということに因縁をつけてきた暴力団員がおりまして、その際に、ガードマンがいないから自分のところの者を雇えというようなことを言ってきたという事例がございます。これが1件でございます。この分につきましては、警察に通報はいたしまして、恐喝未遂ということで逮捕されたという事例が17年10月にございました。そのほかにも、ある公共施設において、暴力団というか、暴力団と確定できない団体なのですが、大阪のほうの団体が格闘技大会を開きたいと言ってきたということがございまして、これにつきましては、暴力団かどうかわからないということと、それから利用できないということがちゃんと説明できていなかったということで、断り切れず利用させてしまったという事例があったというふうに聞いているところでございます。私どもで把握している暴力団、あるいはそれに関連したような事案というのは、当県では近年この2件を把握しているところでございます。

○興治委員
 わかりました。それで、訴訟のこともこれに出ているわけですけれども、暴力団でない人が暴力団ではないかというふうに疑われて、誤った対応があるというようなことは排除していかないといけないわけですけれども、それをどうするのかなということなのですけれども、まず、この流れを見てみますと、まずは各部局から警察本部に対して照会をするわけですね。この照会をするときに、照会をするかどうかの判断基準というのはどのように考えておられるのかということと、あと警察本部が調査を行い回答するとなっていますけれども、この調査というのはどういうふうな調査をされるのでしょうか。

●島田県民室長
 まず、照会をすること自体はその事務によるのですけれども、物によっては一律照会をする事務等もございます。例えば入札参加資格の付与等につきましては、これは申し込もうとする者から代表者役員等の氏名、生年月日等もいただくことにしておりますので、これにつきまして、警察にこの状態で照会をかけるということを考えております。事務によりましては、事前に網羅的な排除というのが難しい、例えば補助金等で相手方に全部生年月日等を書かせて全部照会ということは現実的ではないと思われますので、そういったものにつきましては、例えば相手方として申し込みがあった時点で、この人についてはその可能性が高いという情報があるとかそういった場合、あるいは結んだ後でそういう情報が入ってきた場合等に照会ということになろうかと思いますけれども、一律ではございませんが、照会については、物によっては幅広くすることがあるというふうな考えでございます。
 そして、警察のほうの調査ですが、基本的には指定暴力団員及びその構成員のリストというものを警察の中でデータベース化されたものがございまして、生年月日等も入ったそのもので検索をするというのが一義的でございます。その結果、確定した場合にはその情報が参りますし、その情報だけでは確定しない場合もあるそうでございまして、疑わしい、あるいはそうではないかというときには警察のほうで追加の調査を行いまして、確定した場合には確定ですということで情報が来ますが、疑わしいというだけではこの人は暴力団疑いのある人ですから排除してくださいということは警察として言えないということでしたので、そういった調査が行われるということでございます。

○興治委員
 はい、わかりました。

◎稲田委員長
 ほかにありませんでしょうか。
 それでは、総務部関係を終わりまして、教育委員会の関係に移ります。
 議題3として、史跡鳥取城と鳥取西高等学校のあり方を考えるタウンミーティングの開催について、田嶋教育環境課長の説明を求めます。

●田嶋教育環境課長
 史跡鳥取城と鳥取西高等学校のあり方を考えるタウンミーティングの開催について御報告させていただきます。
 鳥取西高等学校の改築について、広く県民の方の意見を伺いたいということで、1月31日、日曜日、午後1時30分から県立図書館の2階の大研修室で開催いたします。当日はこれまでの経緯なども御説明いたしまして、関係者からの御意見、あるいは会場からの御意見などをいただきながら行いたいというふうに考えております。

◎稲田委員長
 次に、特別支援学校における教育の在り方の検討について、及び白兎養護学校訪問学級の整備について、松本特別支援教育課長の説明を求めます。

●松本特別支援教育課長
 それでは、資料の2ページをごらんいただきたいと思います。特別支援学校における教育の在り方の検討についてでございます。これは、平成20年11月の鳥取県教育審議会の答申を受けまして、特別支援学校における教育の在り方検討委員会を設置しまして検討してまいりました。検討委員は、そこに書いてございますように学識経験者等15名で構成しております。検討内容につきましては2点ございまして、1点が高等特別支援学校等について、もう1点が発達障がい教育拠点についてでございます。
 審議の経過につきましては、5回にわたり行い、昨年の11月に報告書を取りまとめたところでございます。その間、審議にかかわりましては、2回にわたる保護者の意向調査を実施したり、あるいは先進地を視察したりしてまいりました。3番以下はその報告の概要を取りまとめたものでございます。
 結論といたしまして、高等特別支援学校を早急に県内に1校設置する必要があるというふうにまとめました。検討としましては、高等特別支援学校をつくるべきか、分校・分教室をつくるべきか、この2つを検討してまいりましたけれども、最終的にそういった方向でまとめました。
 それに至った経過等につきまして、(1)から述べておるところでございますが、非常に大きな点としましては、(1)の黒ぽつの2つ目、3つ目にございますように、現在の特別支援学校の卒業生の就職率が全国平均を下回っている状況であるということ、もう一つが、現在の特別支援学校、特に知的障がいの特別支援学校では軽度の知的障がいのある生徒が非常に増加している状況にあるという、こういったことが背景にございます。そして、やはり分校・分教室ではなく高等特別支援学校の設置というふうに考えた要因は、(3)にございますように教育的見地から考えたもの、それから保護者等への意向調査、説明会における保護者の考えや意見をまとめたところ、そしてまた全国の状況、こういったことを考えて、設置が必要であるというふうに考えました。
 はぐっていただきまして、報告書の中では、設置場所でありますとか規模等につきましては今後の検討課題とするというふうにしております。また、設置学科とか教育課程につきましても、大ざっぱに職業学科を設置するという程度にまとめまして、学科名等につきましては今後検討するというふうにしております。
 なお、今後の予定でございますが、この検討委員会の検討結果を踏まえまして、必要な機能や設置形態の調査を進めるとともに、県民の意見を十分に聴取しながら、また財政面を含む点を考慮して、この設置にかかわる方針を教育委員会として決定したいというふうに考えております。
 また、参考といたしまして、もう1点の発達障がい教育拠点、これにつきましても、やはり今、中部にございますけれども、東部と西部にも拡充する必要があるというふうな結論をいたしたところでございます。
 では、続きまして4ページ、白兎養護学校訪問学級の整備についてでございます。
 これは、昨年の5月にこの常任委員会でも御報告させていただきましたけれども、鳥取医療センターの新病棟の整備とあわせて白兎養護学校の訪問学級をその病院の中に整備するということですけれども、なかなか国立病院機構本部の承認がおりないということで延びている状況でございましたが、先ごろ、平成22年の1月6日に鳥取医療センターの院長が機構本部を訪問し、本部理事会において融資申請に対する承認が決定した旨の確認ができました。これを受けまして、早急に訪問学級の整備に向けた準備に取りかかりたいと思っているところでございます。
 整備の方法といたしましては、下の図にございますように新病棟が4階建てでございまして、その4階部分に訪問学級を整備することでございます。下の図の小さい部分が4階の全面の平面図でございまして、斜線で囲ってございますところが訪問学級の部分でございます。こういった訪問学級部分とあわせて教養部分、これについて県は経費を負担するという考え方でございます。
 なお、4番目にございます予算措置でございますが、2月補正におきましては設計に要する経費、そして平成22年度の当初予算においては工事に要する経費を検討しているところでございます。

◎稲田委員長
 次に、平成22年度鳥取県立高等学校一般入学者選抜に係る追検査実施要項について、及び学校徴収金滞納に係る経緯・学校の対応等について、横濵参事監の説明を求めます。

●横濵参事監兼高等学校課長
 5ページをお開きください。この3月に行います高校一般入学者選抜の追検査実施要項ができましたので御報告いたします。
 既に昨年12月の常任委員会におきまして、この春の高校入試におきましては、インフルエンザ対応としまして追検査をするということは御報告したところでありますが、1番をごらんください、追検査の対象となる者として、一般入学者選抜を出願した者のうち、一般入学者選抜の検査当日、3月4日でございますけれども、インフルエンザに罹患、またはその疑いにより当該検査を受検できなかった者というぐあいに決めております。
 2番の追検査受検の手続でありますけれども、基本的に中学校長を通して申し出があれば許可をすることにしております。
 (4)番でありますけれども、追検査の実施は1週間後の3月11日に一般検査と同じ時間割り、同じ配点で行います。
 6ページをごらんください。上のオでありますけれども、面接も一般検査と同様に全員に課します。
 この2番の入学者の選抜でありますけれども、選抜につきましては、本検査受検者と追検査の受検者を区別することなく、合わせまして総合的に判定することとしております。
 なお、合格発表は3月の16日、これも合わせて行うこととしております。
 7ページは日程でございます。
 続きまして、8ページ、学校徴収金滞納に係る経緯・学校の対応等について御報告いたします。
 平成21年11月に鳥取地方裁判所に提訴されている問題がありまして、その問題がことしの1月8日に第1回の公判が行われておりますけれども、県税の滞納処分に係る取り消し請求事件でございます。
 その訴状の中で、事情、経緯の一部として、東部地区県立高等学校の学校徴収金の滞納に係る対応が1月9日及び10日の新聞に報道されました。それにつきまして、県教育委員会が把握している事実を御報告いたします。
 まず、この東部地区の高校に入学した生徒でありますけれども、19年4月に入学しましたけれども、非常に厳しい家庭の経済状況にありました。6月以降、学校が授業料と学校徴収金の督促を繰り返しいたしました。その間、督促状の送付は8回、約定書の提出が1回ございましたが、保護者と約束してもなかなか面談ができない、あるいは連絡もとれないということが続きました。その間、学校も何度も奨学金制度とか、あるいは授業料減免制度があるということも伝えましたけれども、対応されることはございませんでした。
 11月7日に一月分、すなわち19年4月の授業料が納入されました。翌年の2月16日に、生徒が授業料を支払うためということで、みずからアルバイトをすることを決めて、鳥取市内でアルバイトを始めました。その2日後の18日に、生徒がアルバイト許可願を学校に出しました。本来ならばこれは無断アルバイトになるわけでございますけれども、学校側が家庭の事情、生徒の事情を総合的に判断し、また出席日数等は基準を満たしておりませんけれども、家庭状況等を判断して特別に許可をいたしました。そして、2月25日には19年度分の授業料減免願が出されまして、3月10日、前年の5月までさかのぼって授業料減免決定をしたところでございます。
 4月、生徒は2学年に進級いたしました。その進級にあわせまして保護者と話をいたしまして、生徒のアルバイト代の中から学校徴収金として支払い可能な金額を生徒または保護者が学校に持参するか、あるいは学校の口座に振り込むかということで話し合いがつきました。4月8日には20年度の授業料減免が決定いたしました。
 5月以降でありますけれども、学校徴収金が支払われません。この学校徴収金といいますのは、教材だとか、あるいは検定試験の受験料だとか、あるいは旅行の積立金だとかというのがございますけれども、これに関しまして、督促状を4回送っております。ここでも何回も約束して面会をしようとしましたけれども、連絡もとれない状況が続きました。そういう中で学校が相談を受ける中で、8月に学校徴収金の納付方法として幾つかを提案したところでございます。
 9ページをごらんください。20年の9月18日とありますけれども、今後の徴収金の計画的な納付について母親と話し合い、合意になりました。これは、生徒を何とか研修旅行に参加させたいという思いもありまして、その生徒のアルバイト代を充てて、生徒名義の貯金通帳を合意の上で学校が保管することとし、そして覚書を交わして通帳とキャッシュカードを預かりました。そして、この生徒が通帳から引き出して、保護者と合意した計画に基づいて払うということにいたしました。
 9月30日と10月31日の2回でありますけれども、担任の運転する車で学校の近くの郵便局に行って、生徒が引き出して、生徒が直接事務室で払いました。これは、実は生徒は放課後、アルバイトに行きますので、列車の時間が限定されております。そういうことで、昼時間しかないということで担任に相談いたしました。担任が便宜を図るということで、管理職と相談した上でこのような対応をいたしました。なお、預金の引き出しの際には、担任等は全くかかわっておりません。すべて生徒が行っております。
 11月28日には母親が学校に来られまして、学校にありますカードで貯金を引き出して、学校に払いました。12月9日、外部から指摘がございました。学校は通帳とキャッシュカードを保管することは適切でないと判断しまして、生徒に返却いたしました。
 12月17日、今後の納入計画について合意し、翌年の1月26日に2年次分までが完納されたということでございます。
 2月12日、生徒が進路変更を理由に退学願を出しまして、13日に自主退学いたしました。この際に生徒と御両親が学校を訪れられまして、お世話になりましたということで笑顔でお礼を述べられたというふうに聞いております。
 教育委員会としての考え方でございますけれども、いかに経済状況とか家庭の状況があり、学校側が最大限の便宜を図った、配慮をしたといいましても、個人の財産である通帳やキャッシュカードを預かったことはやはり適切な判断ではなかったというふうに思っております。21年6月にこのことがわかりまして、その後、教育委員会としましても校長会、事務長会等を通じまして周知徹底を図りましたし、こういうことがないか点検をいたしました。ありませんでした。このことを受けまして、再度、適切な対応をするように学校を指導したいというふうに思っております。

◎稲田委員長
 次に、「心のふれあいプロジェクト・フォーラム2009」の実施報告について、及び2009携帯電話アンケートの結果について、松田家庭・地域教育課長の説明を求めます。

●松田家庭・地域教育課長
 家庭・地域教育課でございます。10ページをお願いいたします。「心のふれあいプロジェクト・フォーラム2009」の実施報告につきまして説明いたします。
 この事業は、人材育成プロジェクトの中で「NPO未来」に委託をして実施をしておりますものの一つ、中のフォーラムでございます。21年の12月5日に三朝総合文化ホールのほうで開催いたしまして、150名の方の参加をいただきました。
 内容につきましては、実践報告、出雲からおもいやりネット出雲、あるいは県内からは南部町立西伯小学校、あるいは境港市のほうからの実践報告を受けたところでございます。
 基調講演には、汐見白梅学園大学学長の講演をいただき、その中でコミュニケーション能力に非常に有効だというふうな御意見をいただいたところでございました。
 シンポジウムにつきましては、浜田県議にコーディネーターをお願いし、汐見講師、平井知事、高塚准教授の参加をいただきまして意見交換をしていただいたところでございます。
 次のページに参加者の感想、意見等を掲載させていただきました。その下には、西伯小学校での実践につきまして、子供たちの緊張した面持ちでありますとか、赤ちゃんの真剣な表情というものをごらんいただけたらというふうに思います。
 続きまして12ページのほうでは、2009携帯電話アンケートの結果につきまして御報告をさせていただきます。
 ねらいといたしましては、子供たちと携帯、インターネットとのかかわりについて、非常にさまざまな問題点が指摘されておりまして、17年度からは教育委員会で使い方等について事業を実施してまいったところでございますけれども、このたび改めて県内の状況を把握するという意味で、全学校に向けてアンケート調査を行ったところでございます。
 実施方法と回答方法につきましては、21年9月1日から28日まで、対象といたしましては、全、公立私立を問わず小学校6年生、中学校2年生、高等学校2年生及び保護者ということで、そこの表に掲げておりますとおり、100%近い回答率において実施をしたところでございます。
 結果、考察として、児童・生徒については、ルールやマナーについての認識が不十分である、学校での指導も必要である。保護者においては、実態をまず十分に知っておられない、フィルタリングや家庭でのルールづくりなど、保護者の方への啓発が引き続き必要というふうなことを考えたところでございます。
 主な結果を次から掲げておりますが、携帯電話の所持率につきましては、小学校6年、中学校2年、高校2年、そこの表のグラフのとおりでございます。四角で囲っておりますところに括弧書きで書いておりますのが全国の数字でありますので、小学校、中学校におきましては全国よりも少し所持率が低いが、高校2年では全国に並ぶというふうなことがわかりました。
 次のページでございますけれども、フィルタリングの有無につきましては、小・中・高、おおむね30%程度が使用しておりますけれども、使用していく中で解除している案件も見られるというふうなことがございました。
 メールの利用頻度、あるいは情報モラルの認知度につきましても、そこに掲げておりますとおり、今後も生活習慣の乱れ等の懸念もあることから、十分な啓発活動なり教育が必要だというふうな結果に至ったところでございます。


◎稲田委員長
 次に、文化財の県指定について、及び県内の有形民俗文化財の国新規登録について、植田文化財課長の説明を求めます。

●植田文化財課長
 14ページをお願いいたします。文化財の県指定についてでございます。先日開催されました定例教育委員会において、智頭町にあります石谷氏庭園を県の名勝に指定することが決定されましたので、御報告いたします。
 石谷氏庭園の文化財的価値でございますが、地形、水系など立地条件を生かし、池庭など主要な庭園様式を巧みに配置したすぐれた造形意匠を持つものでございまして、林業経営の全盛期における庭園文化を今に伝える存在として貴重な文化財であることが評価されました。
 今回の指定により、県指定の名勝が5件になります。なお、この庭園は20年3月には、県内で初めて国の登録記念物、名勝地でございますが、そちらに登録されております。
 続きまして、15ページをお願いいたします。県内有形民俗文化財の国新規登録についてでございます。
 今月15日に開催されました国の文化審議会において、鳥取市佐治町に伝わる佐治の板がさ製作用具及び製品を国登録有形民俗文化財に登録する旨の答申が行われました。有形民俗文化財の国登録は、県内初となります。
 佐治の板がさでございますけれども、江戸初期から昭和30年ごろまで貴重な産業として生産されておりました。地元に自生するカエデの一種でございます木を縦に割って、年輪に沿ってはいだ厚さ0.2ミリ、幅5ミリのかさ木というものを編み込んでつくられます。竹を通した一般的なすげがさと違って板がさは骨組みを持ちませんが、丸みを帯びた六角形で、軽く、しなやかで丈夫なのが特徴でございます。今回登録されますのは、佐治歴史民俗資料館で管理されている製作途中のものも含めた製品類13点と板がさづくりに使う原木の運搬用具、なた、包丁などの製作用具94点の計107点でございます。製作の全工程の用具が存在しており、板がさ需要の減少によりまして製作技術の伝承が危うくなっている現在、製作の実態を知ることができる貴重な資料であることが評価されております。
 右ページの写真上はこの製品でございます。この登録によりまして、県内の国登録文化財は
143件となります。

◎稲田委員長
 最後に、企画展「新収蔵品展-歴史系学芸員のオススメ100選-」の開催について、森谷博物館長の説明を求めます。

●森谷博物館長
 17ページをお願いいたします。お手元にチラシもお配りしております。あわせてごらんいただければと思いますけれども、収蔵品展の開催ということで、先週土曜日から既に開催しておりますけれども、今回は平成以降に博物館が収蔵、収集いたしました多くの中からよりすぐった考古・歴史・民俗に関する資料を100点ほど展示いたしまして、鳥取の歴史・文化を楽しんでいただこうというものでございます。
 松葉ガニの最古の文献であるそういった古文書であるとか、あるいは絵画、書、あるいは刀剣、武具、そういった歴史資料から郷土玩具の民俗資料、あるいは子持勾玉といった考古資料、そういったもの100点ほどでございます。2月の14日まで開催しております。

◎稲田委員長
 それでは、ただいままでの説明について、質疑はありませんか。

○山口委員
 白兎養護学校のことですけれども、去年、20年ですけれども、私ども常任委員会が行きまして、現地を見させていただいて、申請をされたわけですけれども、その予算が認められないで、21年度も同じような内容で予算要求をするということですけれども、これは国の事情というのはどういう問題があって、独立行政法人はどういう財政上の問題点があったのか、何で先送りされたのか。

●松本特別支援教育課長
 白兎養護学校の訪問学級の整備のことでございますが、私どももどういった経緯で承認が遅延しているのかということを再三問い合わせもしたのですけれども、病院のほうも機構に申請しているだけで状況はわからないということでございました。そういったところでなかなか、県内の関係でいいますと状況がわかるわけですけれども、機構のことにつきましては一切情報が入らないということで、こちらのほうも再三にわたって問い合わせをしたりしていた状況でございます。

○山口委員
 情報がわからないということですが、ますます今度は民主党政権になったら、これはちょっと別ですけれども、いろんな情報が得られにくいと、また同じようなことを繰り返すのかな、本当に。これは父兄も含めていろいろ皆さんからもせっかく要望があって、あそこの位置がいろいろ問題がありましたけれども、あそこを選ばれたはずなのです。だから、財政上の問題であるか、どういう問題であるか、政治主導、そこはちょっとわからないけれども、きちんとやはり、あいまいな形で先送りされるということはよくないと、こう思いますので、できるだけ、2回にわたってこういう形になりますと大変ですから、努力を。

●松本特別支援教育課長
 私どももこれまでの経緯がございますので、この本部承認がおりたということもできるだけ文書でいただきたいとか、そういうふうに話しておるところでございまして、電話での確認に今、至っているところでございますけれども、間違いないというようなことでございまして、これを信じて整備に向かうというところでございます。

○山口委員
 委員長、しつこく言うわけではないですけれども、去年も同じような話がありましたので、やはり確認をして、計画どおりやってもらうような形でひとつ努力してください。それだけです。

●松本特別支援教育課長
 この問題については心して取り組んでいきたいと思っておりますので。

◎稲田委員長
 委員長としても、それをまた担当課長と打ち合わせをしながら進めていきたいと思います。

○浜崎委員
 今の山口委員の関連なのですけれども、私も山口委員と一緒に、澤委員もそうだったでしょうか、願意の聞き取りもさせていただいて、改めて本当に親御さんの思いが物すごく強かったものですから現地調査へ行かせてもらったと。そういう経緯から、改めて山口委員が今おっしゃったのだと思います。
 それで、この1年半ですか、ちょっとブランクがあったわけですが、その間に教育委員会の松本課長のほうからすれば白兎養護学校の訪問学級ということなのですが、鳥取医療センターのこういった医療を伴う障がい者の状況からしますと、昨年A型通院事業というのがスタートしたのです。今まではB型ということで、これは鳥養のほうなのですが、5人から今度15人に対応が変わったということであります。ですから、医療センターのほうとその辺の、この間のブランクの間に状況が変わってきた。もちろんこの分については白兎養護学校の訪問学級ということでありますけれども、受け入れをされる鳥取医療センターというお立場からすれば、いろいろと建設の打ち合わせ当初より、いろいろとまた要望とかそういうのもあるかもしれません。ですから、福祉保健部とも連携をとって、結局は子供たちのためにということが大きなスタンスだと思いますので、その辺のところもしっかり、今お話をされたのと含めてお願いをしたいというふうに思いますが、その点についてどうですか。

●松本特別支援教育課長
 ことしの春の就学するお子さんにつきましても、そういった今の浜崎委員が言われたように鳥取養護学校のお子さんがなかなか通学ができないとか、この白兎の訪問の学級に入りたいとか、そういった鳥取養護、それから白兎養護学校、そういった重度のお子さんのことにつきましては、やはり福祉保健部とも連携しながら、子供たちが安心・安全で就学ができるように努めていきたいと思っております。今後も心がけていきたいと思っております。

◎稲田委員長
 ほかにありませんか。

○伊藤(美)委員
 1ページの史跡鳥取城と鳥取西高改築の問題です。これは去年のいつごろだったですかな、文化財の保護審議会の全面的に史跡外にすべきとの教育長に対しての要望書が出された。一連の流れを見ておると、既に話をすることはないと思うけれども、実施計画まで、何かあったのですか、その間に。

●田嶋教育環境課長
 西高の改築については現地改築ということで進めてまいってきたところなのですが、今お話がありましたとおり、10月5日に文化財保護審議会のほうから反対というような要望が出されました。私どもとしましては、この時点で文化庁へ文化財の現状変更許可申請を出そうとしておったところなのですが、こういった地元からの反対といいますか、文化財保護審議会からの反対がありましたので、そうした調整をちょっと図ろうと、文化財保護審議会の方の理解も得た上で出したいというふうなことで、今、調整を図っているところでございまして、その調整の一環といたしまして、タウンミーティングというような形をとりまして、一般の県民の方とか市民の意見も聞いてみたいというふうなことで進めております。

○伊藤(美)委員
 これは結構大きな問題ではないですか。既に実施計画というと、とうに文化庁とのあれはクリアして実施計画ができてしまって、その段階でもう一回見直したいという話というのは、どこかで筋が通りませんよ。そうではないですか。

●田嶋教育環境課長
 文化庁とは担当者の方とこういった方向でいこうというようなことで、実施計画ですとかそういうことを進めてきたわけなのですけれども、基本計画とか実施計画をつくりまして国に対しては変更許可申請をすると。国のほうでは申請を受けて国の文化審議会というところで審査をした上で許可するかどうかを決定するという手続になるのですが、国の審議会のほうの許可がまだ得ていません。そこのところを今進めようとしているところでございます。

○伊藤(美)委員
 どうもわかりが悪いのですけれども、その辺の経過は皆さん、文化財保護審議会の方は知ってずっと容認しておられたのではないですか、この19年からの基本計画や基本設計や実施設計を。それをなぜ今になってから審議会が全面的に史跡外へ移転しろという要望書が出てくるのか。単純な問題として、これは見ていて不思議で仕方がないですよ。

●田嶋教育環境課長
 県の文化財保護審議会のほうには、これまで報告とか協議とかをしておりませんでした。そのことが一つ御指摘もありました。県の文化財審議会といいますのは、法律上の手続でいいますと、必ずしも報告しなければならないという義務はございませんが、県の文化財審議に係る重要な案件なので、報告すべきであったとは考えております。そのことにつきましては今年度の文化財保護審議会でも謝罪をいたしているところなのですが、今まできちんとした報告なりがなされていなかったということで、文化財保護審議会の方は相談を受けていないというようなお立場でございます。

○伊藤(美)委員
 今の話を聞いていると、やはり県の文化財保護審議会が怒られるのは事実だな。ほとんど相談も何もなしに文化庁と話をして進めていきましたと。それでいよいよ実施設計をした段階でこれを報告したら、おかしいではないかという、これは根底から覆すような姿ではないですか。そうではないかな、根底から。この審議会の方々が本気でこれに取り組んでいく、施設の外に移せという話が出てきたときには、これはどうされるのですか、ああやって実施設計までされたのを。

●田嶋教育環境課長
 おっしゃるとおりのところもありますから、なるべく文化財保護審議会の方の御理解を得るように調整を図っているところでして、何とか調整を図りたいなというふうに考えておるところです。

○伊藤(美)委員
 御理解はいいですけれども、しかし、謝った、あるいはそして御理解を得る、こんな話はもっと基本的な大切さがあるのではないですか。僕はやはり、ここに来る段階でみんな抜けておったのではないですか。例えば恐らく陳情があって、県議会が趣旨採択をしましたと。趣旨の採択だけの話ですけれどもね、その中で県のほうの審議会を何も無視してどんどんどんどん前に進んだのですから。

●田嶋教育環境課長
 無視してという言い方はつらいところもあるのですけれども、報告していなかったことは事実でして、そこはおわびして理解を求めているところでございます。

○伊藤(美)委員
 文化庁は、恐らくこの問題につきましては、何かのやはり特例か何かをつけて前へ進めてみなさいというような話ではなかったのかな。

●田嶋教育環境課長
 文化庁とは、遺構を傷つけなければ大丈夫であろうという担当者の方の御助言もいただいて、その方向で進めてまいったところです。それまでに文化財保護審議会なりにも御説明をしておけば、もう少しすんなりいったかなと思っております。

○伊藤(美)委員
 現実問題としてね、県の文化財保護審議会の承認というのですか、それが最終的に条件として必要な案件なのですか。

●田嶋教育環境課長
 これは法律上といいますか、許可上は必要ございません。ただ、地元での十分な意思疎通といいますか、御理解は得た上で出したいというふうに考えております。

○伊藤(美)委員
 考えておるではなく、本当にここの審議会でのオーケーがなくてもいいですかという話です。これが改築の条件としてはないですか。

●田嶋教育環境課長
 改築の条件ではございませんが、文化庁からは地元での調整をしておいてくれというふうな指導を受けております。

○伊藤(美)委員
 何かおかしいですよね。今ずっと流れを聞いておって僕も釈然としないのです。ここにも西高の卒業生がおられるのですけれども、こういう方がどんなふうに考えておられるか知りませんけれども、しかし、では審議会がどうしても納得できないということになると、実施設計までしたものをずっと延ばして延ばして延ばしていかれるわけですか。僕の聞いた範囲では、絶対反対ですと言われるよ。どうなのですか。

●田嶋教育環境課長
 そこのところは文化庁と相談していくしかないのですが、何とか理解を得たいというふうに努めていきたいと考えます。

○伊藤(美)委員
 今までのずっとの経緯を何か審議会の方は用意しておられて、いつでも資料を持って県議会にでも陳情に行きますよと、そういうことを言っておられるのですが、この辺はどう理解したらいいですか。設計してしまったものだからあくまでもという理解を求める求めるという話で前へ進むのですかね。

●田嶋教育環境課長
 私どもはそういうふうに考えております。


○伊藤(美)委員
 あなたのその話はどこかに無理がありはしないか。教育長、どうですか。

●中永教育長
 いろいろ御迷惑をおかけしまして、おわびを申し上げますけれども、我々としての基本的な考え方について申し上げますけれども、14年の10月に、そこにありますように趣旨採択をいただきましたので、この趣旨採択をもとにして、県の教育委員会としては現在地で建てかえをしていきたいということで、先ほど来お話があっていますように進めてきたところであります。
 14年の10月に趣旨採択されたとき、その後、現在地で改築するということについては、かなり新聞にも載りまして、県民の皆さんには相当関心の強いこととしてあったというふうに我々は考えています。ただ、そのときには現在の県の文化財審議会の委員の方から何もおっしゃいませんでしたし、しかも先ほど御指摘いただきましたけれども、我々も県の審議会のほうにきちんと報告をすべきだろうというふうに私も思っているのですけれども、それをしていなかったというのは確かにいけないというふうに思っています。私もおわびをしたところであります。
 ただ、その後いろいろそういう議論がなされた結果を受けて、文化庁のほうと相談をしまして、現在の三の丸の遺跡を、地下遺構を傷つけないような工法はないかということで、べた打ちの基礎工法というのがあるのだそうですけれども、これでもってやったらば地下遺構には直接傷をつけないと。もちろん調査のほうはしますけれども、建築するときに地下遺構に傷をつけないというふうなことになりまして、その指導をもとにずっと続けてきました。さっき伊藤委員がおっしゃいましたように、基本設計などをして順次予算をつけていただいて、ずっとやってきたところであります。
 そういう意味から、私はこの間も審議会の委員さんにもお話ししましたし、審議会にも一緒に出かけさせていただいて、県のほうの方針としては、ちょっと繰り返しになりますけれども、今まで報告をしなかったことについては申しわけございませんでしたということをおわびしながら、しかし、県のほうとしては文化庁のほうの指導を得て、地下遺構を大事にしながら現在の方向で建築をしていきたいというふうに考えているところでございますというふうに申し上げました。
 そうしましたらそこで、ではもう少し広く、我々の意見も含めて意見をたくさん聞きなさいというふうな御指摘をいただきましたので、今後、さっき御報告をいたしましたように31日に県民の皆さんへ広く、さまざまな立場から、町のにぎわいの関係から、あるいは学校の関係から、同窓会関係の方から、あるいは一般的な、都市などの行政の関係とか、いろんな方からの意見を広くお聞きして、なるべくそれでもって、県の教育委員会としては文化財と人間の生活とが共存すると、文化財が何といいますか、人々の心の中にうまく入っていって共存ができるような、そういう方向でぜひいきたいというふうな、そういう方向性を持っておりますので、そういうほうで私は今のところ進んでいるというふうに考えておるところでございますけれども、ただ、いろんな意見が出てきますので、この後、その意見を吸収させていただきながら、参考にさせていただきながら、どういうふうな形でなるべく早く方向性を定めていくのか、かなりしっかり頑張っていかなければいけないかなというふうに思っているところであります。

◎稲田委員長
 ほかに。

○鉄永委員
 さっきの白兎ですけれども、委員長が確認とりながらと言ったのですが、本部から連絡がないのだったら本部に直接行かれることも当然、現場の了解を得た上でですけれども、行って確認されたほうがいいのではないかと思うのですけれども、それは私の考えです。
 ちょっと関連で聞きたいのですが、特別支援学校ですけれども、私はこの間、常任委員会で長崎の佐世保高専に行きまして、その様子をお聞きしました。それで、発達障がいというのは、私は全くちょっと認識が違っていたものですから、例えば日本でも、具体名はやめますけれどもノーベル賞を受賞したような人がある、アインシュタインであるとかエジソンであるとか、恐らくこれらの人はみんな発達障がい者でしょうというような話をしていらっしゃったわけです。要は、そういう方々というのはするりするり、学業的にはある程度、突拍子もなくできるものと突拍子もなくできない分野があるかもしれないけれども、平均してずっといってしまうということなのですよね。それを聞きながら思いましたのは、私はそういう方々が発達障がい者であるとすれば、生きるすべとしては、やはりその能力を伸ばしてあげるという方策が果たして我々の県でできていたのだろうかと、ちょっと認識がそもそも違っていたのではないかと、皆さんはよく御承知だったかもしれませんけれども、私はそういうことを思いました。
 そういうことになりますと、発達障がい者というのは何も特別支援、特別支援といって皆さんが対象としておられる人たち以外のほうが多いかもしれないですよね、普通学校の。それで、そういった人たちをいかに早く見つけて早く対応するかにかかっているというような話もそこの担当の教授がされたのですよ。その辺はちょっと改めてお聞きしてみたいと思っています。
 もう1点が携帯ですけれども、問題点というのは大体把握して、例えばフィルタリングでも、強制はできないかもしれないですけれども、情報を提供する、情報を提供するでは、いつまでたってもこれは解決しないのではないですかね。具体的な行動にある程度出ていくとか、もっと保護者の皆さんと具体的な行動を本気で取りかかるとか、調査調査ではなくて、調査はいいのですけれども、調査の結果を受けてどのように改善策を具体的にしていくかというのが問われておるのではないかと思うのですが、いかがですか。
 もう一点ついでに。僕はちょっと携帯に弱いものですから、フィルタリングを解除するというのは簡単にできるのですか、教えてください。

●松本特別支援教育課長
 発達障がい児の件につきましてでございますが、これも鳥取県は非常に力を入れておりまして、乳幼児、今、委員がおっしゃられました早期発見ということにつきましては、子ども発達支援室のほうが中部にあります「エール」を設置いたしまして、ここを拠点として早期発見、あるいは早期相談・指導について取り組んでおられますし、さまざまな事業を各市町村で展開されているところでございます。
 また、教育委員会といたしましては、そういったお子さんが小学校へ入学したときから、できるだけ早期に情報を得て、適切な指導を行うという考えをしておりまして、委員が言われたように、通常の学級に在籍していることが基本となっておりますから、県としましてはLD等専門員という、いわゆるこの発達障がいのお子さんに専門的な知識とか技能のある教員をまず養成して、今現在、県下で12名、そういった教員を配置して、各地区で学校を巡回しながら相談に回っております。やはり特徴的なお子さんがいらっしゃいますので、担任の先生にその指導ノウハウがないので、そういったLD等専門員の方が直接現場に出向いて、先生への支援や子供への支援を行っているところでございます。
 また、市町村教育委員会におきましては、担任一人ではとてもこの状況に対応できないということから、交付税措置されております支援員というのを町村単独でつけられるようになっておりまして、これの活用もされているところでございます。
 また、一つの学級に、例えばそういった着席ができないとか突然パニックが起きる生徒さんがいるとすると担任一人では大変だということから、教育委員会としましてはそういった学級に対して臨時的に教員を配置して、複数の担任で指導できるような、そういった体制も今やっているところでございます。
 いずれにいたしましても、早期発見が非常に効果があるということがわかっておりますので、一方では先ほど言いました発達障がい拠点といういわゆる通級指導教室、これはもとは通常の学級にいながら、障がいの部分だけについて週に1時間とか2時間、特別な指導を受ける制度でございまして、こうした通級指導教室の制度を設けているところでございます。
 ただ、何分にいたしましても、今大体6.3%の在籍率であるということで、30人学級にいきますと2人程度はおるという国の試算でございますから、一つの学校にいたしますと非常な人数になるということでございます。今問題になっておりますのは、そういった学級での指導をもう少し手厚くするにはどうしたらいいのか、それから、実は個人情報の保護という観点で、小学校から中学校、中学校から高校へこういった情報がなかなか引き継がれないので、今問題になっております高等学校においてはやはり非常に問題が大きくなってから出現してくるということでございまして、国のほうも今は高等学校での支援のあり方について、プロジェクトチームを組みながら研究を進めているところでございます。

●松田家庭・地域教育課長
 ありがとうございました。この活動につきましては17年度から実施をしているところでございますけれども、大きく国の実態等の調査、あるいは各学校でのアンケート調査、個別のものというものはそれぞれ実施をしておられましたけれども、全県で全学校すべてということについては初めて取り組んで、今まで活動を続けてまいりましたところで本当に県内の状況はどうかということを改めて確認をしたというのが一つでございます。
 それで、具体的な方策というものにつきましては、実はケータイ・インターネットの教育推進員という方を保護者を中心に養成してまいりまして、18年度から具体的には保護者の学習会でありますとか地域でのそういう研修会に講師として派遣をいたしまして、携帯、インターネットなどの使い方について、子供たちとのかかわり方について啓発してきていただいているという状況で、それが20年度につきましては県内で195回の学習会に派遣をさせていただいてきたというところでございます。今年度につきましては、まだ中間どころでございますけれども、昨年度より少し学習会の回数は減っておりますけれども、100回程度を目途に年度末までに回っていただいている途中というところでございます。
 もう一つ、ケータイ・インターネットの教育啓発推進協議会というものをメディアの方々と一緒に立ち上げておりまして、その中にエヌ・ティー・ティー・ドコモさんでありますとか、ソフトバンクさんでありますとか、エーユーさんでありますとかに入っていただいておりまして、そこの専門的な知識でもってどういう使い方ができるかというところを、具体的に学校での講習会なども開いていただいていて、聾学校等で開催をしていただいたというのがことしでございます。
 来年度につきましても、具体的に中学校3年から高校1年に上がるときに携帯の所持率がどんと上がるものですから、中学校の3年生の保護者の方を中心に、全部の中学校で学習会を開催していただくような取り組みをということで、今予算要求をさせていただいたりPTAにも働きかけをしているところでございまして、やはりアンケート結果の具体的な数字を持って県内により啓発、あるいは教育の中でのモラル教育というものについても力を入れていくというふうな方向で進めているところでございます。

◎稲田委員長
 もう一つ、フィルタリングを簡単に解除できるかどうか。

●松田家庭・地域教育課長
 済みません、フィルタリングは、実は販売店等での申し出ということで簡単にできるということもありますし、ちょっと私自身はできませんけれども、子供たちの間では解除の方法をインターネット等で入手して、それで簡単に解除していくということもあるようでして、実は簡単に解除もできるというふうな状況でございます。知らないのは保護者等ということです。

○鉄永委員
 まず、特別支援学校ですけれども、専門員は全国的にどの程度のレベルの専門員さんなのでしょうか。私が先般聞いた範囲では、相当高度な専門員でないと対応できないのではないかというふうに思ったのですが、そんなに何人も県内にいらっしゃるというような状態まで本当にできているのでしょうか。というのが、発達障がい児というのは、私はどちらかというと障がい者のほうに力点を置いた対策だと、当然障がいと書いてありますからそうでしょうけれども、あれを聞いておりまして、委員長が個性なのだということを向こうと話をされる中で言っておられたのですけれども、そういう前向きな能力を伸ばしてあげるというような方向に本当に向いているのかなと思ったのですよ。それで私は言っているのですよ。もう少しそういう方向に力を入れてあげたほうが、その子供さんにとっても将来に有益ではないかということを申し上げたところです。
 もう1点は、卒業後、就職されるときに、なかなか早く認定しておいてあげないと、結局労働法制等の問題もありまして、企業の入社試験などにするっと通ってしまうと。ところが、適応がなかなか、周りとうまくいかないというようなことがあるそうなのですよ。そういったすごくこちらの方面にはすごい能力を持っているというような方については半分ぐらい寝ておるというのですよ。本人は寝ていないと言うそうですけれども。例えばですよ。一たん入れば同じ基準で給与を出さざるを得ませんし、そうしますと会社内でなぜ半日も寝ておる状況の人に同じ給料を払うのだというようなことが実際出てきて、コミュニケーションもなかなかとりにくい人たちが多いようでございますし、そういった問題もあると。ですから、そういった先を見た対応というのがやはり必要ではないかと私は思いましたし、恐らく皆さんそういう話を後でも話していましたので、どういう状態なのか教えてください。
 フィルタリングの有無ですけれども、小・中学校は少ないとはいえ、やはり3分の1なのですよね。なぜ3分の1にとどまるのですか。原因は何ですか。学習会を学習会をと言われますけれども、今はどうなったのか知りませんが、私は小学校も中学校もPTA会長をしたことがありますけれどもね、学習会に出てこられる人は大体されるのですよ。問題は、来られない人とか授業参観に行ってすぐぱあっと帰ってしまわれる方とか、そういう人の対策をどうするかだと思いますよ。そういう方にはいつまでたっても情報は入らないですよ。そういったことをしっかり対応をされないと、いつまでたってもこれは、それは2~3%や5%は上向くかもしれませんけれども、本当に子供の成長を考えない親はないと思いますから、やはりどうやったらそういう人たちに対しても効果的に理解をしていただけるか、やはりもっと動かないといけないのではないでしょうか。講習会を年に1回その学校でやったら、あるいは2回やっても、やはりそこに情報が伝わらない方が少なくとも半分は必ずいるということではないかと思うのですが、いかがでしょうか。

●松本特別支援教育課長
 LD等専門員なのですけれども、県下ではやはり専門的な、例えば大阪教育大学とか、それから兵庫教育大学、そういった大学のほうに教員を派遣しまして、最長1年間研修をしていただきます。その中で発達障がいにかかわる検査、技能とか指導の方法等も身につけながら、実践的に指導ができるというレベルまで指導していただきます。近年は特に鳥取大学の小枝教授なのですけれども、これは全国的にも非常に著名な先生でございまして、そういった先生が県内の大学におられますので、近年は鳥取大学のほうに派遣して1年間、まさに先生につきながら実際の指導に携わりながら技術を身につけているという状況でございまして、言われますように、並みの、いわゆる通常の先生では到底判断もできない、指導もできないところを非常に適切に助言なり支援をしたりできる者でございます。
 この制度を鳥取県は平成12年ぐらいから養成しておりまして、その者もずっと入れかわりしながら、年次的に養成も続けているということでございます。今ちょっと細かい数字は出ていませんが40数名ぐらい、もうそういったLD等専門員も養成してきたところでございまして、現在は12名、それぞれ1人が幾つか複数の町村を持ちながら指導・支援に当たっているという状況でございます。
 一方、発達障がいのあるお子さんの就職ということにつきましては、これも非常にまた難しい問題でございまして、やはり、まずそういった理解、啓発がなかなか進んでいかないということがございます。今やっていますのは、とりあえず高等学校から大学への接続というところでは、大学側も非常に困っておられまして、できるだけ情報提供をいただきたいということから、今、高等学校にもお願いしている個別の教育支援計画という、何というのですかね、個人情報があるのだけれども、いわゆる支援の仕方を引き継ぐというやり方を今とっておりますが、ただ、これが会社となりますと、なかなか受け手の会社側の理解も進んでいないということで、これにつきましても福祉保健部、商工労働部と連携しながら進めていかなくてはならないなというふうに思っているところでございます。

●松田家庭・地域教育課長
 委員御指摘のとおりに、届けたいPTAなり届けたい人に届かないというのが今本当にこちら側の思いでして、学習会に出られる方は本当に何度も聞かれて、もう3回も4回も聞いたというふうなことをありがたいかな言っていただくのですけれども、本当に問題があって聞いていただきたい方は何回やってもなかなか出てこられないと。それは、実はPTAのほうでも問題意識を持っておられまして、どういうふうにそういうふうなPTAの方々の底上げといいますか、届けていくかということを問題意識を持っておられますので、こういうことについても改めて、携帯電話は今までもずっと問題意識を持って取り組んできておりますけれども、話し合いのもとにやっていきたいというふうに考えております。
 ただ、今、携帯事業者の方も協議会等にも入っていただいておりますので、その事業者側からの支援というものも得ながら、買われるときにもう少し強力にフィルタリング等の呼びかけをしていただきますとかということもお願いをしていきたいというふうに考えているところでございます。
 最近では、東京都でございますけれども、お墨つきの子供携帯というふうなものを認定したというふうな情報もありますので、もっと業者の方々とも一緒になった取り組みが進めていけたらなというふうに考えているところでございます。

◎稲田委員長
 いいですか。
 ほかにありますでしょうか。

○興治委員
 まず2ページですけれども、高等特別支援学校については、1校にするのか、あるいは複数の分校・分教室を設けるのかということで、1校設置するという結論がこの報告では出たということですけれども、理由はどういうことなのでしょうか。なぜ1校がいいということだったのでしょうか。

●松本特別支援教育課長
 やはり専門性が一番重要かなと、いわゆるつくるための目的として、やはり職業教育の質を上げるためには、それなりの施設・設備、もちろんそれにかかわる専門的な指導ができる教員の確保、こういった観点からいきますと、どうしても分校・分教室になりますと規模が小さくなる、また当然のごとく受ける生徒も少なくなれば先生も少なくなるということです。やはり全国的に見ても、一つのところに集中して、そこを核としながら県全体の職業教育を引っ張るというような形で他県も進めております。よって、本県におきましてもそれが一番有利かなと思っているところでございます。
 また、お隣の島根県でたまたま分教室を開設されました。その状況を聞きますと、なかなか思うようになっていっていないということでございます。安来高校に開設したのですけれども、今年度の例でいきますと、1学年8名の定員において3学年開設しましたけれども、結局1学年に1人ずつしか入らなかったということ、また来年度におきましても、今、就学の状況を見ますと、安来のほうから米子の県立米子養護学校に5名もの入学志望者があるということで、やはりそれなりの施設や設備、あるいは専門性を備えないと、いわゆる場をつくっても生徒が集まらないということも一方にあって、そういった観点からです。

○興治委員
 わかりました。それで、ちょっと関係者から、この報告には寄宿舎の設置検討というのもあるのですけれども、寄宿舎に入っている子は寄宿舎と学校の行き帰りということになりますよね、そういう意味でいえば、専門的な配慮のできる方が周りにおられて、適切な支援を受けて過ごすことができると。ただ、卒業後は地域に移行していきますよね。そうすると、親元であったりその他の場所で生活もしていかないといけないと。ですから、寄宿舎に入っている間はいいのだけれども、卒業後、学校、寄宿舎から出た後、それはうまく適応できるのかというような問題もあるようなのですけれども、その辺についてはどのような議論がされたのでしょうか。

●松本特別支援教育課長
 それは議論の中にはございませんでしたが、寄宿舎についての考え方として、私たちも各地の学校を見させていただきましたが、基本的に寄宿舎に入所した場合に、学校へは寄宿舎から通います。ところが、就職に向けては、現場実習と言っておりますけれども、いわゆる実地に会社に来て勤めてみる経験を1年次からずっとやるわけですね。大体1回が2週間程度、1年間に3回程度やると。計6週間ぐらいは1年次から実際に企業に出向いて就労体験をすると。それを積み重ねていくわけですけれども、こういった期間はやはり保護者のニーズの中にも地元に就職させたいということで、寄宿舎に入っている生徒も、もう一回自分の家から自分の住んでいるところの近くの企業でそういった就業体験をすると。それを積み重ねていってひとり立ちができるようにしていくわけです。ですから、寄宿舎に入っているから、それでいわゆる社会生活に適応できないではなく、実際の就業体験は自分の家からを基本として通いながらやっていくのだと。そのサポートを学校でまた持ち帰って、それなりの力をつけていくという形でございます。

○興治委員
 わかりました。これから教育委員会のほうでどうするのかということは検討されると思いますので、結局、その懸念は、寄宿舎であれば非常に安定した生活が送れると。ただ、地域に移ってどこかで生活をしながら働くということになったときに、ひとり立ちというか一定の自立が求められるわけですよね。そのときに果たして大丈夫なのだろうかという懸念もあるようですので、そのことも含めて御検討はお願いをしたいと思います。
 それと、高校の入試のインフルエンザ対応ですけれども、これはインフルエンザの場合、急な発熱という特徴がありますよね。試験日に、朝はまだよかったのだけれども、行って受検をしている最中に高熱になってしまったとか、あるいは1日目は最後まで受けたけれども、その後高熱が出て2日目の面接が行けるのかなとかというのが恐らくあると思うのですね。こういう場合はどのような対応をされるのでしょうか。

●横濵参事監兼高等学校課長
 試験の最中に急な発熱等で体調が悪くなってだめだったという場合は、もうそれで受検をやめてしまったらやめになります。したがって、その生徒は追検査を受けることはできません。したがって、最初から受けていないということが前提になります。一たん受検を始めてしまったら、1科目でも受けてしまうと、もう追検査の対象にならないということでございます。

○興治委員
 それはわかっているのですけれども、何らかのフォローをする必要はないのでしょうか。恐らく途中から発熱をした場合に、保健室みたいなところで受検を継続したりとかというようなケースがあるのではないかなと思うのですけれども、その辺の実態はどうなのでしょうか。

●横濵参事監兼高等学校課長
 通常は各教室で検査を受けますけれども、検査中に体調不良になる生徒がおります。そういう場合には、試験官に申し出て別室受検等は対応しておりますので、最大限、自分ができる範囲内、体力といいますか、状況を大事にしながら対応できるように体制は組んでおります。

○興治委員
 そうだと思うのですけれども、途中で発熱をして何とか受けたいということで最後まで頑張って受けるというのは、それはそれでいいことではあると思うのですけれども、例えば医学的な見地から、高熱が出ているのに無理をして受検し続けていいのかどうなのかとか、あるいは2日目の面接に行って、インフルエンザの場合にはやはり本来は感染させないために行かない、行かせないというような選択もあり得ますよね。その辺のところを、要するに医学的な対応も含めた方針というものを持たないといけないのではないかなと思うのですけれども、いかがでしょうかね。


●横濵参事監兼高等学校課長
 受検者に来るなとは言えませんので、よほど状況が悪い受検者はやはり追検査願を出すと思います。頑張れる受検者は当日受検すると思います。ただ、試験中に状況が悪くなった場合には、きちんと対応できる体制を学校はとるようにしておりますので、その辺では十分配慮したいというように思っております。
 2日目、面接試験を行いますので、1日目受けたけれども2日目がもしだめだという場合があったとすれば、面接試験は、これは以前から中学校長を通して別の日にしてくださいという申し出があれば学校が対応するようにしておりますので、これは可能だというふうに考えております。

○興治委員
 8ページですけれども、徴収金の滞納の他の例も含めた滞納の金額だとか、あるいは徴収方法をどのように行われているのかというような実態について把握しておられるのでしょうかということと、あとほかに、今回のように通帳、キャッシュカードを学校の側で預かっていたと、そういう例があったのかなかったのかというような調査は行われたのでしょうか。

●横濵参事監兼高等学校課長
 学校徴収金は、これは基本的には授業料と同じように口座引き落としを原則としておりますし、場合によっては直接持参されるというケースもございます。滞納という形で今問題になっているのはございませんし、昨年の6月にこのような形で学校が貯金通帳、あるいはキャッシュカードを預かっている事例があるかというように確認しましたけれども、全くございませんでした。

○興治委員
 ですから、滞納金の金額、例えば県内で各学校ごとにどれぐらい滞納があるかとか、いずれにしても徴収はしないといけないわけですから、徴収のための支払いのための計画などを立てたりして支払ってもらうのだろうと思うのですけれども、それがどういうふうに行われているのかという実態については把握しておられるのですか。

●横濵参事監兼高等学校課長
 各学校で若干期日がずれるということがありますけれども、基本的には徴収は行われているというふうに思っております。
 では、今現時点でどのぐらいあるかというのはちょっと手持ちがございませんので、必要であればまた調べましてお届けしたいと思いますが。

○興治委員
 実態がどうなのかということを踏まえて、適切な対応が必要かどうか、それは検討されるのだろうと思うのですね。実態的に相当あるということであれば恐らく何らかの方法をとらないといけないのではないかなと思いますし、調査までの必要があるかどうかということ自体は私もよくわかりませんので、教育委員会のほうでその辺は御検討いただけたらいいと思います。

◎稲田委員長
 ほかにありますでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 次にその他ですが、執行部、委員の方で何かありますでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 ないようですので、それでは、委員の皆様には連絡、相談したいことがありますので、この場にお残りをください。執行部の皆さんには退席をお願いをいたします。御苦労さまでございました。
(執行部退席)
 お残りをいただきましたのは、第2回の県内調査についてであります。お手元に今後の日程を配付しておりますが、2月定例会前の2月3日を候補に、県内の私立の予備校の現地調査を行ってはどうかと思いますが、いかがでございましょうか。2月3日。ちょうど政調政審と地球温暖化特別委員会の県外調査のそこらあたり、2月の3日、水曜日ですが、よろしゅうございますでしょうか。

○山口委員
 いいですけれども。

○澤副委員長
 私はちょっときびしいのですけれども。

◎稲田委員長
 それでは、お手元に配って。倉吉と米子のそれぞれの予備校を回りまして、私立の予備校のいわゆる実績及び経営状況、受け皿として適切であるのかどうかということの判断の材料をつくるために調査をするということであります。予備校の経営状況とあわせて県内の経済情勢等も話が聞ければというようには思ってはおります。
 それでは、2月3日に皆さん方に御足労をいただきたいと思います。
 以上をもちまして総務教育常任委員会を閉会をいたします。御苦労さまでございました。


午前11時43分 閉会

 

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