平成21年度議事録

平成21年12月14日会議録

出席者(9名) 委員長
副委員長
委員
伊藤 保
福本 竜平
市谷 知子
藤縄 喜和
福間 裕隆
松田 一三
山根 英明
藤井 省三
上村 忠史
 
欠席者(なし)  
 

説明のため出席した者
  門前商工労働部長、鹿田農林水産部長、岡本企業局長、足田労働委員会事務局長、ほか次長、課長、関係職員

職務のため出席した事務局職員
  藤木課長補佐兼主幹、岡田主幹、伊藤主事

1 開会  午前10時13分
2 休憩  午前10時37分
3 再会  午前10時44分
4 閉会  午後0時17分
5 司会  伊藤(保)委員長
6  会議録署名委員  山根委員、福間委員
7 付議案件及びその結果
   別紙日程表及び下記会議概要のとおり
 

午前10時13分 開会

◎伊藤(保)委員長
 おはようございます。ただいまから農林水産商工常任委員会を開会いたします。
 本日の日程は、お手元の配布のとおりでありますので、この順序に従って議事を進めさせていただきます。
 初めに、会議録署名委員を指名いたします。
 本日の会議録署名委員は、山根委員と福間委員にお願いします。
 次に、12月1日付の人事異動に伴う新任の執行部職員の紹介を、鹿田農林水産部長にお願いします。

●鹿田農林水産部長
 第31回全国豊かな海づくり大会の準備に伴う異動でございます。先月17日に海づくり大会の鳥取県実行委員会の設立総会がありまして、基本構想が承認されて、鳥取市で開催するということになりました。それに伴いまして、鳥取市のほうからも1名派遣していただきまして、6名体制で推進室という形で取り組みたいと思っています。その推進室長を12月1日付で務めます圓山推進室長でございます。

●圓山水産課全国豊かな海づくり大会推進室長
 大会の開催に向けて邁進してまいりますので、よろしくお願いします。

●鹿田農林水産部長
 よろしくお願いいたします。

◎伊藤(保)委員長
 それでは、ただいまから本委員会に付託されましたすべての議案について審査を行います。
 まず、付託議案に対する質疑、討論を一括して行っていただきます。

○市谷委員
 それでは、1号議案の次世代電気自動車共同研究事業について質疑をさせていただきたいと思います。
 御承知のとおり、今回県は県内各企業とともに鳥取県次世代電気自動車研究協議会を立ち上げて、株式会社SIM-Driveが実施をする電気自動車の量産化の共同開発に参画しようとしています。その参加費用は、県内7社の企業が100万円ずつと県が1,300万円出す予定です。今回県が研究費用を融資ではなく税金投入することについて、知事は議場で、中小企業支援、県内企業に対する産業支援だと言っておられましたけれども、本来研究開発費用は企業自身が出して行われるべきものですから、その費用を県が税金投入するということは、県自身が開発会社になるということを意味するというふうに思いますが、そういう自覚を持っておられるのかどうか、お尋ねしたいです。
 そして、その研究にどこまで責任を負うつもりがあるのか、また失敗をしたら税金は返ってくるのかどうかをお尋ねします。

●新経済通商総室企画調査チーム長
 まず最初に、企業の開発について県自身がお金を出すということは県が開発会社になる自覚はあるかということだと思いますが、これまでもベンチャーについての議論がいろいろ議場でありましたが、その企業がある程度リスクを持って新しいものに向かっていくという場合には、いろいろ県のほうから補助金等で支援をしているという実態がございます。やはりリスクはある中で、新しいものに向かっていくという、そういうモチベーションを高めていかないと、やはりなかなか産業振興というのは難しい面がございますので、その辺は県として、行政としてある程度一定の役割かなという感覚であります。
 ですので、今言われたように、県もお金を出すからイコール県も開発会社というのとはちょっと違うのかなという感じで受け取っております。
 あと、失敗した場合に補助金は返ってくる……。

○市谷委員
 研究に対する責任をどこまで負うのかというのが一つと、お金は返ってくるかどうかということです。

●新経済通商総室企画調査チーム長
 これも議場で知事のほうがお答えしましたが、今回、基本的に20社からお金を集めてSIM-Driveのほうで量産型のモデルを開発されるわけでございますけれども、その事業自体がうまくいかなかった場合、その辺については当然契約書の中にそのあたりの事項を入れましてきちんと処理できるようにするということが必要だと思っておりますので、まだ今検討中でございますが、その辺はきちんとやっていきたいというふうに考えております。

◎伊藤(保)委員長
 そのほかはございませんか。

●新経済通商総室企画調査チーム長
 済みません、失敗した場合というのが、どの時点かというのがちょっといろいろあると思うのですけれども、量産型の車ができなかった場合というようなイメージでおられるのですかね。いろんなレベルがあると思うのですけれども、その辺はもちろんいろいろ、部品もですし、システムも開発していって量産型にするわけですけれども、ちょっとイメージしにくいのですけれども、そこは確実に何らかのものができるというふうに理解しております。

○市谷委員
 済みません、そのイメージしづらいと言っておられますけれども、はっきり言って税金投入するわけですから、そこまでイメージをして普通は予算を組むというのが私は必要ではないかというふうに思います。
 さらに、次に行きますけれども、本会議場での議論の中で、次世代電気自動車研究協議会の事務局に人を配置するという話や、それから産業技術センターの職員をSIM-Driveに派遣をするという話が本会議場で出ていましたけれども、私は初めて聞いて非常にびっくりしました。今回の研究開発の参加費用のほかに、県やそれから県関係の機関で関与を予定している人的体制、それに伴う費用はどのようなものを想定しているのか、全部列挙していただきたいと思いますけれども、お願いします。

●新経済通商総室企画調査チーム長
 産業技術センターからの人の派遣のことについては、これまでも御説明していると思います。1月から来年度いっぱいですね、産業技術センターのほうからSIM-Driveのほうに派遣するということでございます。
 あと、事務局に人の配置というのは、県のほうで事務局ということで今のところ進んでおりますが、新たに人を配置するというようなイメージではなくて、当然事務をやる職員が必要になりますので、特に今ですと私のチームでやっておりますが、ここの担当の職員がその事務に携わるというようなことでございます。

○市谷委員
 費用は。

●新経済通商総室企画調査チーム長
 費用は、ですから通常の中でやっていくというイメージですけれども。

◎伊藤(保)委員長
 そのほかございませんか。

○山根委員
 市谷委員の今の論に私はちょっと違和感を感じますから反論しておきますけれども、執行部のほうももっときちんとしてもらわければいけないということは、出資金ですか、立ち上がりだけの支援金でもう交付してしまうものですかというあたりを定かに言わないと、こういう論になるということなのです。
 だから、新しいいわゆる企業を立ち上げるために支援して、立ち上がってくださいでしょう。だから、そこの株主になるのでも何でもない。だから、失敗するかしないかでなく、今から企業を立てようという中に、それは成功か不成功かという二つに一つしかないかもしれませんけれども、今やろうとして、あるいは県もそのようにして何らかかかわって県内産業を興したいという願いで、今出捐金といいましょうか、支援しているわけです。それを頭で最初から、どうする、おまえ、失敗したらどうするということも大事なことかもしれませんが、もっと元気をつける産業を興すというものはそんなものではない。やっぱり、頑張りなさい、やりなさいというぐあいに支援するのが当たり前だと思います。そのあたりが、支援金だか出資金だかがないから、失敗したら金は返りますか、成功してほしいのですし、成功をぜひともしてほしいのですけれども、失敗したら金は返りますか、そんなものではありませんよとなぜもっときちんと言えないのですか。非常にわかりが悪い答弁なのです。

●門前商工労働部長
 今回、県から補助をさせていただくものにつきましては、県内企業が電気自動車のプロジェクトに参加をするという新しいことにチャレンジをすることを支援をするための補助金として私どもは提案をさせていただいたところでございます。したがいまして、そこから協議会をつくってSIM-Drive側に負担金という形で支払いはさせていただきますが、これはあくまで負担金、参加料的なものということでありまして、それ以上の責任を問われるものではないということを明確に申し上げたいと思います。
 さらに、失敗したらということでございますが、このプロジェクト自体は共同開発の量産車のモデル車をつくるということを目標に掲げて、1年間かけて研究開発を行うということを目標にいたしておりますが、これはやはり技術的な面がありますので、確実にそれができるという保証は当然のこととしてありません。ありませんが、このプロジェクトに参加をする過程で、いろいろ研究開発に参加し、新しい知識なり、その研究なりの技術過程を学ぶということもあり得るわけですので、私どもは量産モデルを完成をしてほしいとは思っておりますし、それがある程度めどがあるというふうに我々は思っておりますので、このプロジェクトは参加をさせていただきたいということで提案をさせていただいた次第でございます。

○山根委員
 今、いみじくも最初の言葉でおっしゃったように、補助金として出すということなのでしょう。(「はい」と呼ぶ者あり)出資金とか出捐金という言葉でないでしょう。だから、補助はこんな形で補助金でやるのですよと言わないから、補助金として、そして出資するのですよと。出資ということとこれが複合してくるから、あるいは負担金としてということを言うからややこしくなるのであって、補助金としてそちらに支援をしますという、もっと単純に言わないから紛らわしくなるし、成功を祈りますからね。私は新しい起業をするために賛成なのです。

●門前商工労働部長
 もう一度繰り返しになりますが、この協議会をつくって、協議会がSIM-Driveのほうに研究開発プロジェクトに参加をするという負担金を払います。この協議会に対しまして県は補助をすると。各企業はそれぞれ100万円ずつ御負担をいただくということで、2,000万円を集めて、そこから負担をするということになっておりまして、それ以上の責任を負うものではないということでございます。

○市谷委員
 今言われましたけれども、協議会に補助をするということですけれども、結局これはSIM-Driveにしてみれば企業の参加費用ですから、県が企業に成りかわるということだというふうに思います。
 確かにいろいろな補助の制度もあります。ですけれども、例えば企業立地補助金などは一定の雇用をするということを条件にやはりお金を出したりするわけです。ですから、県がお金を出す以上は確実に県に何らかのメリット、県民に対する利益があるという保証があって私は初めて成り立つ話だというふうに思いますけれども、先ほどの話を聞いていますと、失敗するかもしれない、わからないと。その辺の約束も今はまだとれていないと。だけれども、予算は計上するのだという話は、私は本当におかしいというふうに思います。
 さらに、ちょっと話を進めさせていただきたいと思いますけれども、それでは、この間から議論になっていますけれども、仕事がちゃんと来るという約束がやっぱり現時点でとれていないのであれば、私は予算計上は認められないというふうに思いますけれども、現時点でその約束が今とれているのかどうか。それから、約束をとってから補助金を、お金を出す契約をするのかどうか、そこら辺をちょっと教えていただきたいと思いますけれども。

○福間委員
 市谷委員の意見でいくと、企業誘致活動というのはできないようになってしまう。企業誘致を鳥取県内へ進めていく。誘致企業だって全部成功するということは、そんなものはわからない。企業誘致して、その企業が永遠にここで繁栄しますかということにならないでしょう。しかし、誘致企業が鳥取県に来てくれて、企業誘致が成功して企業がここにやって雇用を生み出して、何年か後に何らかの事情で失敗するケースだってあり得るわけだ。しかし、企業誘致というのは進めていかなければいけない。そのために行政として税金を投入することはあり得るけれども、最大限の努力をやっていく。よその県に比べていけば、まだ鳥取県の企業誘致に対する財政出動なんて微々たるものですよ。(「ちょっとよろしいですか」と呼ぶ者あり)いやいや、僕の発言中だ。
 だから、私は見解の相違で、これはやむを得ないと思う。企業誘致というのはやっぱりきちんと僕は責任持ってやるべきだということを主張しておきたい。したがって、これは議論をしておってもどうにもならない。

●門前商工労働部長
 私どもがこの補助金を提案をさせていただいておりますのは、何もSIM-Drive側を支援をするとか、そこにということは考えておりません。むしろ県内企業の、今想定は7社ですけれども、参加をしていただく企業を支援をさせていただく。新しい電気自動車に向かっていくという、そういうことを支援をさせていただくということを主眼に置いております。
 これまでも、例えば建設業の新分野進出でありますとか、次世代で新しいことにチャレンジをしようとする際には3分の2の補助で新しい分野にチャレンジをする初期のリスクを軽減するような助成制度も出させていただいておりまして、そういったことも見ながら、今回3分の2という補助で県内企業のそういったチャレンジを支援をさせていただいてはどうかということで御提案をさせていただいているところでございますので、ぜひ御理解をいただきたいというふうに思います。

○市谷委員
 最後です。先ほど企業補助金の話もありましたけれども、少なくとも企業補助金には雇用を何人するという約束、それからそれが何年間か継続できなければ補助金は返還したりというルールがあるわけです。だけれども、この場合はそういう約束担保がないままにやられようとしているということは私は重大だと思いますので、御答弁いただいていないですけれども、県内企業にちゃんとお仕事が来るという約束をとってからお金を出すのかどうか。今はとれていないと思いますけれども、その辺を確認はさせていただきたいと思います。

●門前商工労働部長
 繰り返しになりますが、これはあくまで研究開発のプロジェクトということで、その量産モデルを完成をさせるということを目標にプロジェクト自体は進みますし、私どももぜひそうなるだろうというように思っております。が、あくまで研究開発ということでもございますので、そういった雇用でありますとか、必ず契約を結べるというようなことを今の段階で約束できるということはありません。ただし、議会でも御答弁申し上げましたように、このプロジェクトの中で得られるような知的財産権については、優先的に使用できるような条項を設けておりますし、またこの研究開発の途中におきまして県内企業がいろいろなアイデアを提案するというような、そういった権利も保証されるような形でこの契約を今結ぼうと最終調整中でございまして、そういった意味で、確実ではないことに対しては今の段階でお約束をすることはできませんが、その過程において県内企業が必要となることについてはメリットが出るように、そういった契約を結んでいくということで我々は調整してまいりたいというように考えております。

◎伊藤(保)委員長
 SIM-Driveにつきましての議論は以上で終わりたいと思いますけれども、そのほかございますか。(「いや、もう一回お願いします」と呼ぶ者あり)
 山根委員、最後ですよ。

○山根委員
 それは、それぞれの委員さんも立場とか、あるいはそれぞれの視点があるのですから、その論をするのはいいと思いますけれども、私は今のような話は、とにかく、では成功して何人雇いますからというようなことをしてから助成したり支援するということでなく、若干でも見通しがあれば、おおよそ見通しがあればそこは支援してあげないと、では何年には立ち上げて何ぼ雇用できますか、県内にどれだけ税金を払いますかということまでをしないと支援できないというようなことではなく、ある意味で若干のリスクはあるかもしれませんけれども、そういうことで積極的にチャレンジするのが私は県政上大事な仕事だというぐあいに思いますから、賛成したいと思います。

◎伊藤(保)委員長
 御意見ということで。
 そのほかありますか。(発言する者あり)そのほかの質疑に入ります。その他の質疑。ないですね。
 そうしますと、討論ありますか。

○市谷委員
 そうしましたら、反対討論したいと思います。議案第1号、補正予算についてですけれども、私は今回の補正予算は従来と違った特別な意味があるというふうに考えています。議場のほうでも述べましたけれども、深刻な経済雇用情勢の中で雇用保険切れも生まれるということで、ことしの年末は本当に昨年末以上に深刻な事態が予想されるからです。県民が安心して年越しできるように、国の制度を活用するだけではなくて、県独自であらゆる分野でセーフティーネットを張りめぐらせるということが今度の補正予算には必要だというふうに思っています。
 そういった目で見ますと、職業訓練の前倒しだとか、新規高校卒業者の職業訓練の実施、果樹経営安定対策委員会もわかるのですけれども、ではその職業訓練をしている間の生活費だとか、切れてしまう雇用保険をどうするのかとか、それから果樹経営を来年も続けていこうと思えるような支援をやっぱり急ぐべきだというふうに思いました。もっと緊張感とスピード感をもって積極的な提案がこの補正予算では組まれるべきだったというふうに思います。
 こういう状況の中で、本来急がれる対策が打たれないままに電気自動車の研究開発に先ほどありました1,300万円も税金投入をすることには、私は反対です。先ほどお話もありましたけれども、結局失敗しても税金が返ってくるかどうかもわかりませんし、優先的にその特許の技術を利用できるということですけれども、確実に利用できるという保証がありませんから、私はこういう無責任な税金投入には反対です。もっと県民の皆さんの要求に沿ったような仕事おこしをしたりとか、県内業者の皆さんと一緒に仕事おこしをするということが私は景気回復の道になると思いますので、議案第1号には反対をします。
 次に、議案第10号についてです。これは農地法の改正によって、農地は耕作者のものという戦後の民主主義の原則を根本的に転換をして、従来は禁止をされていた株式会社にも農地の賃借を認めたことに伴う事務手続の条例改正です。そもそも農地は農業に従事する耕作者のみに権利を認めるということで、農家が安心して営農に取り組める基盤となり、農外企業による農地の登記や買い占めなどに対する防波堤の役割を果たしてきました。ところが、旧政権は株式会社の参入は耕作放棄地対策になるとしていましたけれども、耕作放棄地対策ができたのは、農業をやっても食べていけないからです。本当に耕作放棄地対策が必要だというのであれば、輸入自由化路線をやめて農産物の価格補償、所得補償をして安心して農業ができるようにすることだというふうに思います。むしろ利益が出ないと安易に撤退する可能性がある株式会社に農地の賃借を認めるということは、農産物の安定供給と国土の保全にとって危険です。よって、その手続を認めるわけにはいきませんので、本議案には反対をいたします。

◎伊藤(保)委員長
 そのほかございませんか。(「賛成討論」と呼ぶ者あり)

○福間委員
 今市谷委員の反対討論を伺っていまして、現在の雇用対策、あるいは経済対策について、今時点で鳥取県としては最大限の努力をしておられる、私はこういうぐあいに評価をしたいと思っています。先ほどの市谷委員の御指摘のように、例えば税の投入については極めて慎重でなければならないが、しかしそのことで萎縮してはならない。大胆な投入をすることが、例えば今回のような先行投資をすることによって、何年か後に本県に雇用創出が大きく活気づく、やはりそういうことを先行投資として使うことがあっても私はいいだろうと。なぜなら、今までの経済雇用対策をやって、どうしてもやっぱり目のあかなかったことというのもあるわけですから、今回のように今までにないようなチャンスをとらまえて、そこに重点的に先行投資をしていく、そのことは私は今後も必要であろうと、こういうぐあいに思っています。
 もう一つ、市谷委員の指摘の中でちょっと非常に気になるのは、税の投与というのは見返りがなければすべきでないという論をいくと、例えば制度融資で借りかえをしていくというようなことであったり、あるいはその種、今までやっている見返りのない税の投与ということについて、それはしてはならないということに私にはとれてしまう。ですから、繰り返しますけれども、税金の投入ということについては、国民の血税でありますから、慎重な、極めて慎重な投与が必要ですけれども、しかし、そのことで萎縮してはならない。大胆な集中投入ということがあってもしかるべきであろうと。今回のこの電気自動車の投資については、私はそういう観点からも、今までにない手法と大胆なやはり発想ということで、しかもきっちり押さえられるところを押さえておる。今時点ではいいだろうと。ただ、山根委員からも指摘のあったように、県民の皆さんにはよりわかりやすく、やはりすきっとした説明責任は私は今後もあると思いますけれども、今回のことについては賛成という立場で一言申し上げておきます。

◎伊藤(保)委員長
 そのほかございませんか。
 ないようでありますので、これより採決に入ります。
 採決については、付託議案を一括して採決することでよろしいのか、お諮りをいたします。(「分けて」と呼ぶ者あり)分けて。個別にということですか。それとも希望、1号とか。
(「1号と10号」と呼ぶ者あり)1号と10号ですね。

○市谷委員
 ほかの方がどうかわかりませんけれども、私は1号、10号は分けてお願いできたらと思います。(「一括でいいです」と呼ぶ者あり)

◎伊藤(保)委員長
 そのほかの皆さんはいいですか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 そうしますと、1号と10号について、原案のとおり可決されるのか採決に入りたいと思います。
 議案第1号、第10号について、原案のとおり可決されることに賛成の皆さんの挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成多数でありますので、原案のとおり可決すべきものと決定をいたしました。
 続きまして、議案第5号と第21号について、原案のとおり可決することに賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 全員賛成であります。よって、議案第5号並びに第21号は、原案のとおり可決すべきものと決定をいたしました。
 ここで暫時休憩をいたします。

                                午前10時37分 休憩
                                午前10時44分 再開

◎伊藤(保)委員長
 ただいまより再開をいたします。
 次に、請願・陳情の審査に入ります。
 今回は、新規分の陳情3件と継続分の陳情1件の審査を行います。
 まず、新規分、陳情21年26号、改正貸金業法の早期完全施行等を求める意見書の提出について及び陳情21年34号、改正貸金業法の早期完全施行等を求める意見書の提出についての審査を行います。
 この2件の陳情内容は、同趣旨でありますので、一括して審査を行います。
 御意見を伺いたいと思いますけれども、御意見のある方は挙手をお願いいたします。

○市谷委員
 私は、採択を主張したいと思います。多重債務による家庭崩壊や自殺が深刻化をして、高金利被害者や弁護士、超党派の国会議員の粘り強い取り組みによって、出資法の上限金利を引き下げ、高金利被害の温床となっているグレーゾーン金利の廃止や収入の3分の1を超える過剰貸し付け契約の禁止を盛り込んだ改正貸金業法は、2006年12月に全会一致で成立をし、その施行はことし12月をめどとし、遅くとも来年6月までに完全施行することになっていますから、ことしはまさに法施行の正念場の年だと思います。この間、政府や自治体の努力によって多重債務者対策本部の設置や相談窓口の拡充、セーフティーネット貸し付けが充実をされ、自己破産者の数も減少していますが、いまだに多くの方が多重債務で苦しんでおり、さらなる対策の充実と法の早期完全施行が急がれるところです。
 ところが、消費者金融の成約率の低下や、商工ローンが倒産をしているからお金が借りれず中小企業が倒産しているとして、法の完全施行の延期だとか規制緩和を求める論調が出てくるなど、今、逆流が生まれています。しかし、各種調査を見ても、貸金業法の改正によって中小企業の資金繰りが悪化したとしている企業は1%程度にしかすぎず、この一部の論調には道理がありません。しかも、この論調を振りまいている自民党の国会議員は、旧商工ファンドから大量の債権譲渡を受けている日本振興銀行の社外取締役です。
 こういった道理のない逆流が生まれている中で、法の早期完全施行の流れを大きくするためには、私は今議会で改めて陳情を採択し、国会に意見書を提出することは、特別な意味があると思いますので、陳情の採択を主張したいと思います。

◎伊藤(保)委員長
 そのほか御意見はございませんか。

○福本副委員長
 趣旨採択が相当かと思います。深刻な多重債務問題を受けて、国においては平成19年12月に貸金業法改正を施行されたところであります。法により影響を受ける金融業者は、悪質なやみ金業者ばかりでなく、一部商工ローン並びに信販会社等、幅広い金融業種に及んでおります。真に資金調達に利用される商工ローンや、本当にお金が借りたい方が利用される信販会社、こちらのこの法が及ぼす影響は甚大であり、会社の経営環境にも大きく影響を及ぼすものと推察いたします。そのためにも、段階的施行で激変緩和を法が意図しているものと推察いたします。一程度のやはり悪質業者の摘発等は必要ではありますが、法の趣旨もこのような方向で進んでおりますことからも、趣旨採択が相当と考えます。

◎伊藤(保)委員長
 そのほかございませんね。
 それでは、採択、趣旨採択という声がありましたので、これより採択、趣旨採択とするか否かの採決を行います。
 採択に賛成の方の挙手をお願いいたします。(賛成者挙手)
 1名。
 趣旨採択に賛成の方の挙手をお願いします。(賛成者挙手)
 7名。
 陳情21年26号及び陳情21年34号については、趣旨採択が多数でありましたので、趣旨採択と決定をいたしました。
 次に、陳情21年33号、EPA・FTA推進路線の見直しを求め、日米FTAの推進に反対する意見書の提出についての審査を行います。
 御意見を伺いたいと思います。御意見のある方は挙手をお願いいたします。

○市谷委員
 私は採択を主張します。国連食糧農業機構は飢餓人口が10万人を突破したことを公表し、農林水産省の2018年における食料需給見通しの中でも、世界の食糧は穀物等の在庫水準が低く需要が逼迫した状態が継続するとしており、食糧は今お金で自由に買える時代ではなくなっています。今急がれるのは、日本の農政を輸入自由化路線から脱却をさせ、40%程度しかない日本の食料自給率を引き上げることです。
 しかし、前政権はオーストラリアとのEPA、経済連携協定を推し進め、新政権はアメリカとのFTA、自由貿易協定を推進し、農産物のさらなる輸入自由化を進めようとしています。
 2007年2月の農林水産省の試算では、FTAやEPAで関税が撤廃されれば食料自給率は12%まで下落するとしており、鳥取県での影響については、先日議場で農林水産部長は、鳥取県の米の生産額は170億円から10分の1の17億円になるが、安い米が大量に入ってくるのでその影響ははかり知れないと答弁をされました。本当に深刻な事態が予想されます。
 新政権は日米FTA交渉で農業や主要作物に配慮するとしていますけれども、アメリカの政府と財界は、交渉の中心は農業、特に米の関税を撤廃することとしており、一たん交渉に入ってしまうと取り返しのつかないことになります。日本農業を守るためには、EPA、FTA路線を見直して日米FTAは中止すべきです。
 よって、陳情の採択を主張します。

◎伊藤(保)委員長
 そのほか御意見ございませんか。

○福本副委員長
 我が国は、言わずと知れた、農業だけでなく幅広い産業分野で構成されておる国家でございます。確かに市谷委員がおっしゃるように、米などの重要品目の関税引き下げは到底容認できませんが、さりとて我が国の国益を考える場合において、米国を含むあらゆる国と幅広の貿易交渉を行っていくのは国是と考えます。国においても、FTAの交渉を行う際には、農林漁業、農林水産業のこれ以上の衰退を招くような事態は絶対避けることを前提に、米などの重要な品目の関税引き下げを撤廃しないことを条件に交渉するとのことであります。
 よって、本陳情は不採択が相当と考えます。

◎伊藤(保)委員長
 そのほかございませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、採択、不採択という声がありましたので、これより採択、不採択にするか否かの採決を行います。
 採択に賛成の方の挙手をお願いします。(賛成者挙手)
 1名。
 不採択に賛成の方の挙手をお願いいたします。(賛成者挙手)
 7名。
 陳情21年33号については、不採択が多数でありましたので、不採択と決定をいたしました。
 次に、継続分、陳情21年8号、菅沢ダム県営発電所排水水質改善についての審査を行います。
 御意見を伺いたいと思います。御意見のある方は挙手をお願いいたします。

○藤縄委員
 この件につきましては、前回の委員会で願意の聞き取りもしないということでありましたから、基本的には今議会で採決をするのが私は妥当だと思っております。
 しかし、ほかに新しい事実、調査を要するようなことがあれば、それはまた検討することになろうかと思っております。

○山根委員
 私は基本的には継続審査をお願いしたいというぐあいに思いますけれども、ちょうど執行部の皆さんもおられるのですけれども、実際問題、長年こういうことで地域の方々、あそこの日野川流域の皆さん方は非常に心配されたり悩んでおるということですから、もう調査は終わったよでなしに、我々のほうにこういう陳情書も上がってくるのですけれども、現場ではもっと真摯に受けとめてやって、そして地域住民の方々にもこんな状況ですよというのをきちんとお示しいただきませんと、こういうことで我々がただ採択したらそれでやるということでなしに、あるいはそういう専門家もあるわけでしょうし、ダムというのもまだまだほかにもたくさんあるわけですけれども、そういう思いのある方もあるし、思いがそこまで行かない人もあるわけですから、企業局長も来ておるわけですけれども、県で責任を持たなければならないダムもたくさんあるわけでありますから、本当の意味で執行部の皆さんにもこのたび真摯に受けとめて、これの解明へのさらなる努力をし、それを地域住民にも示すというようなことを委員長のほうからも申し入れしていただきたいというぐあいに思います。
 そういった意味で、今回は継続審査をお願いしたいと思います。

◎伊藤(保)委員長
 研究留保ということですね。
 ただいま研究留保という声がありましたので、まず研究留保とするか否かの採決を行います。(「意見は」と呼ぶ者あり)
 意見。

○市谷委員
 済みません。私は採択を主張したいと思いますけれども、前回も述べましたので、冷水病の関係は執行部の説明は私は一定理解できるなというふうに思っていますけれども、この汚濁との関係については、日野川水系漁協やそれから日野川の環境を守る会の方からお話を伺いましたけれども、ダムが稼働した後、ヘドロで覆われたコケがふえて、コケをえさとするアユの生育に影響を与えているということをおっしゃっておられます。それから、これは前回担当課からダムの管理事務所に確認していただきましたけれども、そのダムの底にたまったヘドロのしゅんせつが行われていないということですので、このダムの底のヘドロとコケの繁茂との関係というのを私はやっぱり否定できないというふうに思っています。
 国土交通省も今後はダムの表面水から取水をするよう県にも提言しているということも聞いていますし、今県もその方向で動いていらっしゃるということですので、私は採択をすべきだというふうに思っています。

◎伊藤(保)委員長
 そのほか御意見ございませんか。

○福本副委員長
 採択という意見が出ましたので、では一言申し添えます。
 私は研究留保を主張します。陳情にありますアユ不漁の原因として上げられておりますアユのえさとなる藻の減少、生育不良と放流水の因果関係でありますけれども、放流水の影響のない発電所上流においても、ダム上流におきましても発生していることからも、その因果関係は証明できません。また、排水の温度による冷水病の蔓延との主張がございますけれども、温度の影響のない下流の各地区でも明らかな違いがないことからも、放流水との明確な因果関係は認められません。
 しかしながら、実は過日私どもの間でもその高知のほうの大学の先生にこちらの研究家がいらっしゃるという事実が判明いたしました。藤縄委員も先ほど新たな事実があればということでしたが、前回ももうちょっと研究したいということで研究留保にしたわけなのですが、そういった事実が出まして、今議会までにそのような方とコンタクトをとる時間がございませんでした。したがって、今委員会では研究留保としてもう一度研究を施したほうがよいと判断いたします。

○藤縄委員
 今、新しい事実と考えられることがありましたので、これは研究留保はいたし方ないかなと思っておりますが、かなり延ばしましたので、こうなりますと議会の責任、あるいは怠慢にも県民には映る可能性がありますから、いつまでも延ばさないことを条件に、次の議会で決することを条件に研究留保でいいと思っております。

◎伊藤(保)委員長
 そのほかございませんか。
 そうしますと、研究留保という声がありましたので、まず研究留保とするか否かの採決を行います。
 それでは、研究留保とすることに賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 5人ですね。
 研究留保が5名でありますので、研究留保と決定をいたしたいと思います。
 次に、報告事項に入ります。
 なお、質疑は、各部局ごとの説明終了後一括して行っていただきたいと思います。
 初めに、商工労働部から入りたいと思います。
 議題1、鳥取県の経済雇用情勢について及び議題2、鳥取県緊急雇用経済対策の策定について、新企画調査チーム長の説明を求めます。

●新経済通商総室企画調査チーム長
 商工労働部資料の1ページをお願いします。経済雇用情勢でございますが、まず需要面につきましては、1の下のほうの表をごらんいただきたいのですけれども、ホームセンター、家電量販店の販売額が4カ月ぶりにプラスとなり、一部に持ち直しの動きが見られるという状況でございます。
 産業面につきましては、6カ月上昇を続けておりまして、特に電子部品・デバイス、電気機械等々について持ち直していることが主な要因ということになっております。
 雇用面につきましては、少しずつ、例えば有効求人倍率は上がっておるのですけれども、依然として厳しい状況でございまして、新規の求人倍率を見ましても0.93というような低水準で推移しております。
 2ページの中ほどに緊急円高影響調査という項目がございますが、1ドル84円台という円高になりまして、緊急に当チームのほうで県内約100社の企業に対してヒアリング調査をいたしまして、回答をいただいております。ここに書いてある数字はすべて悪影響の数字でございます。例えば製造業で見ますと、41社中4社が、12月1~2日に調査しましたが、その時点で悪影響が出ているというような見方でございます。合計で98社中7社ということで、意外とまだまだ悪影響が出ているところは少ないなという感覚はございますが、このまま円高が継続した場合となりますと、98社中16社でこの悪影響が広がるというような状況でございました。
 なお、プラスの数字はここに出ていないのですけれども、円高によるプラスというのが、例えば現時点で98社中16社ということで、分野で見ますと、今のところは円高でプラスの影響を受けているところのほうが多いというような状況でございました。
 続きまして、別冊でございますが、鳥取県緊急雇用経済対策という7~8枚をコピーしたものがありますので、そちらをごらんいただきたいと思います。
 先週8日に国の経済対策、「明日の安心と成長のための緊急経済対策」が閣議決定され、財政支出総額で7.2兆円、ごらんのような6項目について決められているところでございます。今後これについては年明けの通常国会で審議されることになっております。
 鳥取県としましても、緊急的にその雇用経済対策を決めるべきということで、9日に本部会議を開催いたしました。2枚目以降にその本文をつけておりますが、ポイントを1ページの下のほうからまとめておりますので、それで説明させていただきます。
 まず、速やかな雇用の創出ということで、100人以上の雇用の創出を目指す。はぐっていただきまして、例えば県庁や地方機関で事務補助員を雇用するとか、あるいは個別の事業を進めるために臨時的に50人雇用する、あるいは介護施設で25人の雇用を目指すというようなことで100人以上の雇用を目指すということにしております。
 あるいは、新規高卒未就職者への対応ということで、本年かなり厳しい状況ですが、まずは労働局と連携して求人要請を精力的に行うと。通常100社程度行っておりますが、今回は200社以上を目指すというようなことにしております。そのほか、就職できなかった生徒といいますか、未就職者に対して4月以降速やかに職業訓練ができるような準備を進めるというようなこと。
 あと、離職者就業支援ということで、県立高等技術専門学校に就職支援員を増員すること、あるいは訓練の充実ということで、前倒し、追加実施等を行っていくようにしております。
 企業活動への融資による支援ということで、経営活力再生緊急資金の融資枠を100億円拡大して180億円にする。
 公共事業の追加実施ということで、これは国の補正にかかわることでございますが、インフラ整備等につきまして交付金が5,000億円準備されるというようなことのようでございますので、その交付金を活用して公共事業を実施する。あるいはとっとりバイオフロンティアの整備促進を図るというようなことを考えております。
 また、年末の相談窓口ということで、これは二つございまして、まずは求職者、あるいは生活困窮者の方向けに生活総合相談窓口というものを設置します。もう一つは、事業者の皆様の生活資金繰り、経営相談等に県をはじめ商工団体、政府系の金融機関等が窓口をどちらも年末の29日、30日ですが、開設するというようなことを行ってまいります。
 あるいは、県営住宅への入居ということを昨年末と同様に進めること。
 そのほかといたしまして、商工団体や農林水産業団体の皆様から御意見を聞いていろいろ経済対策、雇用対策に反映させるということで、今月25日にトップミーティングを開催するというようなことを今検討を進めているところでございます。
 また、国の補正予算、来年1月通常国会で可決されるような新聞記事もございましたが、その速やかな執行ということで、国会審議等を見ながら、また議会のほうとも御相談をいたしながら、速やかな執行について対応していきたいというようなことを考えております。

◎伊藤(保)委員長
 続きまして、議題3、チャレンジ応援資金(商業等創業枠)の採択結果について及び議題4、「鳥取県経営活力再生緊急資金」の融資実績及び融資枠の拡大について、網濱経営支援チーム長の説明を求めます。

●網濱経済通商総室経営支援チーム長
 そうしますと、3ページをお願いいたします。チャレンジ応援資金(商業等創業枠)の採択結果についてでございます。
 このチャレンジ応援資金の商業等創業枠といいますのは、昨年度承認をいただいて創設させていただいたというものでございます。3ページの下のほうをごらんいただきますと、資金の概要を記載させていただいておりますけれども、要は中小商業者の方が創業されるときになかなか資金調達が課題であるというお声をいただいて創設した経緯もございまして、商業・サービス業の創業予定者で、企業経営者ですとか経営コンサルタントさんなどのこういった方を目きき委員としまして、評価とともに創業サポートを行っていただくというのがこの資金の特徴でございます。
 今年度募集いたしましたところ、2件応募がございました。これはここに記載しておる2件でございますけれども、米子市の中心市街地活性化計画の中核プロジェクトになっております、旧銀行をリノベートした複合商業施設という物件でございます。1番の株式会社DARAZのほうがいわばそのビルの整備と運営を行い、そして2番に記載しておりますコミュニティー放送がこのビルの中の一角に入りまして、中心市街地の商店街等のいろんな文化とか情報発信をしながら、中心市街地の活性化を進めていこうとするプロジェクトでございまして、目きき委員の方からも一定の評価をいただきまして、2件とも採択させていただいたというものでございます。
 そうしますと、次に4ページをお願いいたします。「鳥取県経営活力再生緊急資金」の融資実績と融資枠拡大についてでございます。
 この資金につきましては、9月補正予算におきまして承認をいただきまして、80億円の融資枠を設定させていただきました。ニューマネー、従来の返済負担軽減に加えまして、業況が厳しくなる中でのニューマネー供給ということを目的に制度を発足させていただいたわけでございます。
 1番の利用状況をごらんいただきますと、10月19日にスタートさせていただきましたけれども、11月末までの状況で、全部で410件、71億円という御利用をいただいております。詳細については400件ということでちょっとまだ分析できておりませんけれども、業種等を拝見しますと、零細の小売業さんですとか、飲食の方ですとか、あと理美容等のサービス業の方、こういった主に零細層の方を中心に御利用いただいているように拝見しております。
 このたび、そういう状況で融資枠80億円に11月末の実績が非常に近づいて、今年度の所要見込みが、今までの期間を3月までの期間で算定しますと180億円程度必要であろうということで今考えております。
 2番の融資枠の拡大のところをごらんいただきますと、制度融資全体で実は509億円の融資枠を設定させていただいております。1つの事業でございますので、これらの融資枠のうち100億円分をこの9月補正でお認めいただいた資金のほうに組みかえをさせていただきまして、きょう常任委員会報告以降にスタートさせていただけたらということで考えております。
 なお、年末の資金繰り相談等窓口の設置の状況につきましては、先ほど新チーム長のほうから御報告させていただきましたが、今年度29日、30日の両日まで延長して商工団体、信用保証協会、あと鳥取県ということで東・中・西部で窓口を開設させていただくことで調整、連携をさせていただくということにしております。
 さらに、5ページの下のほうをごらんいただきますと、国が実施する中小企業支援施策のワンストップ・サービス・デイというのがございます。これは国の経済対策の中に国が行う対策として記載されているものでございます。全国で展開されますけれども、本県におきましては明日15日と29日に東部と西部で窓口を開設されるということでございまして、こちらのほうには県をはじめとしまして関係機関が一堂に集まりまして、集中形式で窓口対応をするという計画になっております。

◎伊藤(保)委員長
 続きまして、議題5、FHC CHINA 2009出展の結果について、吉川通商物流チーム長の説明を求めます。

●吉川経済通商総室通商物流チーム長
 それでは、6ページをお願いいたします。FHC CHINA 2009出展の結果でございます。
 11月18日から20日までの間、東アジアで最大級の国際食品見本市といわれますFHC CHINA 2009が上海で行われまして、鳥取県から8社1団体が参加をされました。参加企業の概要は2番にあるとおりでございます。このうち2番目と3番目のオーミテクノさん、かにじまんさん、それから一番下から2番目のルウ研究所さんにつきましては、今回初の参加ということで、新たに生産基地から消費市場に変わろうとしている中国に打って出たいということで参加をされたところです。
 商談件数のほうは全体で203件、うち2件が成約をしまして、成約見込みが1件、また代理店の候補につきましては8件程度見つかったというふうに聞いております。
 参加者のほうの声としましては、代理店候補が見つかってよかったとか、実際にフィールドリサーチができて市場に売り込める可能性を感じたというような御意見とかもいただいております。
 今回の出展に当たりましては、有望バイヤーへの案内メールとかを事前に送りましたり、それから終わった後にも商談会を独自に設定をしたりいたしまして、企業のフォローアップということにも努めてまいったところでございます。

◎伊藤(保)委員長
 続きまして、議題6、求職中の生活に困窮している方への相談窓口の設置について、小谷労働政策チーム長の説明を求めます。

●小谷雇用人材総室労働政策チーム長
 資料の7ページをお願いいたします。求職中の生活に困窮している方への相談窓口の設置についてでございます。
 これは福祉保健部が中心になりまして進めておりますけれども、表にございますように、12月29日、30日の2日間、生活相談窓口として午前9時から午後4時まで相談を受け付けるということにしておりまして、場所のほうは県庁と中部・西部の総合事務所の3カ所を計画しております。
 相談の内容といたしましては、ハローワークの職員の派遣を受けまして、職業相談、福祉事務所の職員によります住宅手当や生活保護の相談、生活環境部によります公営住宅の情報提供、さらには県社会福祉協議会の職員の派遣を受けまして生活福祉資金等の相談を実施することとしております。
 なお、下のほうの表でございますけれども、参考といたしまして、国が実施いたしますワンストップ・サービス・デイの内容を記載しております。西部地区は18日、中部地区は22日、東部地区は25日の日程でハローワークを会場に実施をするということにしております。

◎伊藤(保)委員長
 議題7、ふるさと雇用再生特別交付金事業及び緊急雇用創出事業の予備枠の執行状況について及び議題8、高校生就職支援企業見学会の実施結果について、杉本雇用就業支援チーム長の説明を求めます。

●杉本雇用人材総室雇用就業支援チーム長
 それでは、8ページをお願いいたします。ふるさと雇用再生特別交付金事業と緊急雇用創出事業の予備枠の執行状況についての御報告でございます。毎議会ごとに御報告しておりますけれども、今回は9月議会報告以降12月4日までに決定したものを御報告するものでございます。
 ふるさとのほうは、下の(1)の表に掲げておりますけれども、企画部の移住定住促進室以下3所属の3事業、3人でございまして、合わせて118人ということになってございます。
 緊急雇用のほうは、隣の9ページの(2)でお示ししておりますけれども、総務部の業務効率化室をはじめとしまして13所属、15事業、28人でございまして、合計538人を数えております。
 今後ですけれども、10月の終わりころに国からこれらの基金についての制度緩和の通知がありましたので、これを受けまして各所属にさらなる事業の掘り起こしをお願いしているところでございますし、現在、来年度の予算要求の時期に入っておりますけれども、来年度分の協議を受けております中で今年度からでも実施できるものについては前倒しをお願いしているところでございますので、今後も新たな事業が決定し実施されるものと思っております。
 なお、各事業の中身につきましては、今までどおり各所管の常任委員会で報告されることとなっております。
 続きまして、10ページをお願いいたします。高校生の就職支援のための企業見学会の実施結果でございます。
 高校生の求人が非常に減少しておりまして、就職内定が例年どおり進まないという状況が続いておりますが、これらに対して求人開拓も引き続き大切なことですけれども、現にございます数少ない求人を無駄なく充足していくということで内定率の向上を図ることも大切だという考えのもとに、今回見学会を実施したものでございます。
 対象といたしますのは、1次希望ないしは2次希望の職種でなかなか内定がとれなかったということで希望職種を変更することを検討していらっしゃる生徒さん、それから高校生ですので進路決定に実質的に非常に影響力の大きい保護者の方々にお声がけをして参加していただくということで実施したものです。参加の呼びかけは、私立も含めまして県内の学校を通して御案内しました。
 見学先ですけれども、通常実施しております企業説明会などでもなかなか仕事の中身が具体的に内容がわかりにくいということで理解が十分なかったり、あるいは一般的な風評で定着率が低いというようなことで一面的なイメージでとらえられているような業種を中心に、そこの中で未充足の企業を中心に実施したものでございます。
 見学先の選定は、教育委員会が現場を受け持っておりますので、教育委員会のほうでこれらの未充足企業のうち、見学の受け入れを受託していただけて、なおかつ説明等十分な対応がしていただけるところということで選択したものでございますが、どうしても今回数が絞られてしまいました。当初、介護福祉分野、コールセンター等を念頭に置いていたわけですけれども、幸いなことと言っていいのかどうかわかりませんが、介護福祉分野については出ておりました求人はおおむね充足されておりまして、大口で求人をいただいておりましたコールセンターを中心に実施するということになりました。
 結果は、5のほうに書いておりますけれども、西部のほうは同様にコールセンターないしは縫製関係の企業を御了解いただいて用意していたのですが、応募者のほうがなかったということで、催行いたしましたのは東・中部ということになりました。
 生徒さん方の感想といいますか、見ておりまして、最初に説明の会を設けるので、そのとき非常に表情がかたかったのですけれども、やはり現場を見て具体的にイメージがつかめたという状況になりますと、かなり表情も和らいで、前向きな様子がうかがえると。ないしは、ふだん余り接することのない旅館なども、地元の旅館とか知っていますけれども、中に入られたのは初めてということで、施設の内容についても驚きを隠せない状況だったということで、これが今後面接とか内定につながることを期待したいというふうに思っております。

◎伊藤(保)委員長
 続きまして、議題9、パナソニック株式会社及び三洋電機株式会社への知事訪問について、中山産業振興総室長の説明を求めます。

●中山産業振興総室長
 それでは、資料の11ページをお願いします。パナソニック及び三洋電機への知事訪問について御報告させていただきます。きょうは森本企業立地推進チーム長がこれに同行しておりますので、私のほうで報告させていただきます。
 本日、あすと平井知事、鳥取市の林副市長、それと八村鳥取商工会議所会頭、この三者でパナソニックと三洋電機を訪問いたします。
 下のほうに書いてございますが、資本・業務提携に関する動向ということでございますが、12月9日にTOB、これは公開買付応募期間ですが、終了いたしまして、今月中に三洋電機の子会社化が完了する予定でございます。今後はコラボレーション委員会、こちらのほうで両者のいろんな事業、マネジメント等について幅広いテーマで検討されることとされております。
 そこで、鳥取三洋電機の事業継続及び雇用維持の要請につきまして、三洋電機CEの技術力、商品力、いろんなカーナビですとか炊飯器、こういったヒット商品もございますので、そういった商品開発力等を評価していただくということで、そういうことをぜひコラボレーション委員会でもアピールして事業の継続及び雇用維持、これを鳥取の地で図ってほしいということで要請するものでございます。

◎伊藤(保)委員長
 続きまして、議題10、とっとりバイオフロンティア整備に係る「地域産学官共同研究拠点整備事業」の審査結果について、廣瀬産学金官連携チーム長の説明を求めます。

●廣瀬産業振興総室産学金官連携チーム長
 資料12ページをお願いいたします。とっとりバイオフロンティア整備に係る「地域産学官共同研究拠点整備事業」の審査結果についてでございます。
 バイオ産業の集積を目指す拠点でありますとっとりバイオフロンティアの整備に当たりましては、科学技術振興機構、JSTと通常申しますが、に対しまして同事業の整備の提案を行っておりましたが、12月7日に審査結果の通知がありましたので御報告させていただくものでございます。
 この事業につきましては、ページ下ほど、参考として簡単に記載しておりますが、本年度国の補正予算で当初700億円ほどの予算がついていたものでございますが、政権交代に伴います補正予算の見直しにおきまして約4割弱ほどの執行ということで執行停止されたものでございます。この事業見直しにおきましては、新たな箱物の整備中止という方針で、対象をすぐれた成果が期待できる地域や設備に限定ということになったものでございます。
 この見直し方針を受けまして、県といたしましては鳥取大学と協議いたしまして、今申しましたとおり、箱物の整備が対象外ということでございますので、既存の鳥取大学の施設内で利用できるスペースがあるかどうかというようなこと、そのためにどういった改修経費がかかるのかというようなことを協議してまいりました。その結果、鳥取大学のほうでは、マウスの飼育室に関連する部分については既存の施設内で整備が可能であろうと。もともと当初計画しておりましたものは、この委員会でも御報告させていただいておりますが、約26億円程度の施設を建設するということで、その飼育施設以外については企業が入る貸し研究室でありますとか、あるいはその企業が中心になって活用します実験室、こういったものを整備する予定でございましたが、そういったものは別途ということを前提に、新たな提案として11億円強を提案しておりました。これに対して、先ほど申し上げましたとおり、7日に9億円ということでございますが、採択という結果が参ったところでございます。
 この9億円ということについては、JSTのほうからの聞き取りによりますと、多分に金額枠というようなことがあるようでございますので、この範囲内で、いわば割り落としを食ったところではございますが、具体的な整備するものはどういったものかということを今現在鳥取大学とも調整をし、JSTとも調整をしていくことにしております。
 これらを踏まえまして、今後の県の対応ということでございますが、その設備等で出る不足分がございましたらその不足分、あるいは先ほども申しましたが、新規に建物が必要になるということになりますので、その建物の規模ですとかあるいは財源等につきまして、県の財政当局とも協議検討いたし、このバイオフロンティアの整備スケジュールを早急に固めてまいりたいと思っております。
 当初は23年4月にオープンということで進めておりましたけれども、できるだけそれにおくれないようにしたいと思いますし、また整備する内容についても、十分な研究でありますとか企業の利用が図られるよう、そういう内容にするような方向で整備に取り組んでいきたいというふうに考えておるところでございます。

◎伊藤(保)委員長
 それでは、ただいままでの説明について質疑等ございませんか。

○市谷委員
 済みません、鳥取県の緊急雇用経済対策で、いろいろ対策が打たれるわけなのですけれども、これは実施までにもう日にちがないのですけれども、どういうふうに県民に周知をされるのかと。特に、ワンストップ窓口なども非常に大事なことなのですけれども、意外と知らなかったとかいうことがありますので、どういうふうに周知をされるのかを一つ教えていただきたいというふうに思います。
 8ページと9ページの基金を活用しての雇用創出なのですけれども、例えばふるさと雇用再生基金事業のほうは、これは4億円ですかね、残っていると。それから、緊急雇用創出のほうは2億円まだ残っているということで、なかなか事業が出てこないのか、何かもう少し積極的に活用できたらと思うのですけれども、ちょっとその辺の現状を教えていただきたいというふうに思います。とりあえず。

●小谷雇用人材総室労働政策チーム長
 年末年始の相談窓口の周知ということでございますけれども、現在、県の広報枠を押さえておりまして、テレビ広報、それと新聞によります広報、これを実施をしたいというふうに考えておりますし、またその他の求人チラシ等への掲載も検討したいというふうに考えております。

●杉本雇用人材総室雇用就業支援チーム長
 ふるさと雇用と緊急雇用、まだ予算の枠が残っているがということでございます。この間の議場でも答弁がありましたけれども、今年度の場合、初年度ということで、なかなか準備のが十分にできなかったというようなことや、いよいよ採用になってから年度に入ってから採用というようなことがありまして、全体にちょっとおくれぎみになっているのは確かでございます。
 先ほども申しましたけれども、今回国のほうがそういった状況を踏まえて大幅な要件緩和をいたしました。これを踏まえて、非常に使いやすくなったのでということで、庁内はもちろん市町村の皆さん方にも御案内をして、今年度の事業はもちろん、それから来年度の事業、さっき申した来年度予算の時期になりますので、考えていただくということで、できるだけ直接の雇用に結びつくようにということでお願いしているところでございます。
 いずれにしても、これは基金ですので、単年度の補助金ではございませんので、もし万が一今年度で使い残すようなことがあった場合には次年度以降のところにまた使えるということで、来年度分なども今作業で、これからまだ出てくる途中なのですけれども、ふるさとについて、例えば県分で今出ている途中でももう5億数千万円、ということはもう23年度でも使えますので、掛ける2で10億円ぐらいはもう使う。それから、市町村にもお声がけをするようにしています。県分としていたものを市町村にも使っていただいていいですよということでお声がけしている分が、これも単年度で2億5,000万円ぐらいですから、2カ年するともう5億円を超えるような金額になるというようなことで、3カ年、できるだけ3カ年でも3年目はもうほとんどないぐらいに、次年度までで使ってしまうような形で今取り組みを進めておりますので、状況としてはそういう現状でございます。

○藤井委員
 12ページですね、バイオフロンティア。この全国40道府県で採択ということですけれども、これは40道府県の事業というのはそれぞれ違った種類のものだということでいいのですね。このとっとりバイオフロンティアというのは、鳥取県の基幹産業に育てていこうという大きな構想でやられていることなので、ただできたできないというだけで満足する話ではないと。提案金額11億2,200万円が、この絞り込みによって9億円になったというわけですね。このあい差というのをどう考えるかというのも多少は説明があったように思いますけれども、このことの発想からすれば、やはり要求金額をきちっとそろえていくということが県政上の責任といいますか、そういうふうに思いますので、その点について部長の考え方及び対策についてお聞きをしたいと思います。

●門前商工労働部長
 これは、設備の内容で切られたわけではなくて、全国からの応募があったことを踏まえて、ある程度金額的な枠をはめたというか、ということのようでございます。我々もこの11億円を提案をさせていただいたときの設備は、定価でお願いをさせていただいておりまして、この範囲の中である程度やりくりなり、調達方法によりましてはこの中でできるのかできないかという見きわめをする必要があると思います。ただ、我々はぜひ提案をした設備につきましては全部導入をしたいという考えでおりまして、その調達の工夫でできるのかどうか、できないとすれば、そこをまた例えば県単とかでお願いをしなくてはいけないのかという見きわめを今させていただいているところでございまして、それをぜひその2月補正に向けて検討する必要があると考えております。
 また、先ほど御説明をさせていただきましたが、箱物については今回対象外ということでございまして、鳥大と協議をして一部縮小をいたしておりますけれども、やはり何らかのものは必要だというふうに考えておりまして、この面も含めて2月補正なりで御協議をさせていただきたいというふうに考えておりますので、ぜひよろしくお願いをしたいと思っております。

○藤井委員
 最初にも言いましたけれども、この事業によって鳥取県の産業構造を変えていこうという大きな考え方だったと思うのです。だから、ほかのものがどうかという評価は、40道府県のものがどういうそれぞれの県における位置づけがあるのかということは私にはよくわかりませんけれども、鳥取県にとってはおろそかにできないものなので、そういう要請が通らないということは非常に情けないことだと思います。
 しかし、そういう状況になっていることを考えますと、やっぱり鳥取県が身銭を切るといいますか、血を流してもこれを完成するという決意をぜひ持って進めてもらいたいと、こういうふうに思いますので、くれぐれもよろしくお願いいたします。(「ありがとうございます」と呼ぶ者あり)

◎伊藤(保)委員長
 要望ということで。

○藤井委員
 応援です。(「どうもありがとうございます」と呼ぶ者あり)

○山根委員
 今、決意のほども言われたのですけれども、実際上、こういうものを切られたことについては非常に不満を持っておりますし、将来の日本に対する活力が全くそがれる、あるいは鈍らせるということだろうから、私たちも大いに不満を持っておるわけですけれども、せっかくこのようなものをしたものでありますれば、ある意味でそれはできるだけの合理化をして、本来の目的を達成する内容のものにはしながらということで、私は県費を入れながら、あるいはあとは県の知恵で必ずそれを成功させていただきたい。これは本県の重要政策だというぐあいに部長も踏み込んで、ぜひとも知事に進言をいただきたいということをお願いしておきたいと思いますし、あわせてちょっと関連でもないのですが、この中を見ますと、資金繰りなどの問題で、どこの場合でも、金融に対しては常に信用保証協会の保証ということが出てくるわけなのです。それはもちろん金融機関は信用保証協会の保証をされるということでしょうけれども、部長は信用保証協会の理事さんでしょう。(「はい」と呼ぶ者あり)ということで、信用保証協会としては本県を代表して出ておられるわけですけれども、これに対する信用保証協会のスタイルとか、あるいはこんな時期だからこんなぐあいにぜひとも、ひっかかることは予想したらいけないのですけれども、できるだけ精いっぱいのものを保証しようみたいなことで話し合いをされたり、あるいは体制ができたのかどうかという点についてお尋ねしたいと思います。

◎伊藤(保)委員長
 あわせて関連で。

○松田委員
 前段の部分の関連、バイオの関連ですが、簡単に不満を言うわけではないので、切られるべくして切られた部分が恐らくあると思うのです、その事業仕分けなら事業仕分けで。非常に大事な我々のバイオの問題、テーマでありますが、その辺の、なぜ、そこに切られた理由というものがあると思うので、その辺をちょっとお聞きしたいということと、予算のこの総枠で、科学技術振興機構に対して総枠で金額が減らされて、そしてこの我々のバイオの問題とこの予算については科学技術振興機構との交渉によってこういう数字になったのか、その辺の流れをちょっと教えていただきたいと。

●門前商工労働部長
 バイオの関係につきましては、もうこれは本当に今後の成長を支える一つの産業にしていかなくてはいけないということで、我々も全力で成功させたいと思います。
 これの具体の流れとしますと、この国の予算が執行停止になった分を除きまして263億円がJSTのほうに行きまして、JSTのほうで各都道府県からの提案を受けて、外部の評価委員を入れて、その中で評価をされたというように私どもは聞いておりまして、そういう意味でやりとりというか、我々としては提案をさせていただいて、それをそういう外部の審査の方々の中で、全体の金額も見ながら、査定をされたということであるというふうに認識をいたしております。

◎伊藤(保)委員長
 山根委員に対する質問のほうを。

●門前商工労働部長
 それと、信用保証協会の点に関しましては、我々も常に積極的な保証ということでお願いをさせていただいているところでございます。それは前の理事会のときも私のほうから申し上げております。先ほど報告させていただきましたように、9月議会でお認めをいただきました新しい資金について、当初の80億円をもう上回りそうな勢いで保証承諾がなされているのも、そういった点で保証協会も少し、県から損失補償をさせていただいているということがありますけれども、そういったことも含めて積極的な保証姿勢ということにつながっているのではないかなというふうに考えているところでございますが、今後も状況を見ながら、理事会の場で、県の立場で私は発言をしていきたいというふうに考えております。

○山根委員
 信用保証協会のことは、おっしゃるように、枠を広げる形で融資もできたのですけれども、実際町中とか、あるいはそういう起業家にとりましたら、やっぱり信用保証協会というのが、銀行に枠があっても信用保証協会を通過しないと金が回っていかないわけですから。だから、言うことはどうかと思いますけれども、若干の出捐金やリスクはあっても、今のことですから、とりあえず県内産業、県内企業を支えるという意味で、従来よりもかわった視点での融資ということに積極的に理事会の中でイニシアチブをとってやってほしいということをお願いしておきます。

◎伊藤(保)委員長
 お願いですね。

○市谷委員
 済みません、ちょっと最初の話の続きで申しわけないですが、相談窓口の関係なのですけれども、周知する際に新聞、テレビというふうにおっしゃられたわけですけれども、なかなか生活困窮しておられる方というのは新聞をとっておられなかったりしますので、ハローワークだとか、コンビニだとか、県の掲示板だとか、学校や保育園関係だとか、ネットカフェだとか、いろんな媒体を使ってこの相談窓口の周知はぜひしていただきたいというふうに思うのです。なかなか、テレビも見ていない、新聞も見ていないということがとても多いので、ちょっときめ細やかに周知していただきたいと思うのですけれども、その点一つと、それからあと、この県営住宅の13戸ですか、準備してあるということですけれども、足りなくなった場合に、私はどこか県庁の施設を開放していただきたいなというふうに思うのです。それは足りなくなった場合ということかもしれませんけれども、その辺はどうでしょうか。
 この相談窓口、2日間ということなのですけれども、年末なのですけれども、年始もあると思うのです。ですから、状況に応じては日数をふやしていただくということができないものかなということをお聞きしたいと思います。

●門前商工労働部長
 周知につきましては、我々もせっかくやらせていただきますので、知っていただかないと意味がないと思いますので、今御指摘をいただいた点も含めてできるだけ周知には努めさせていただこうと思います。
 あと、住宅の関係は、ちょっとこれは私どもの担当以外でありますが、昨年の実績を見ても数件ということでございますし、ことし住宅手当制度という新しい制度が10月からスタートしておりますが、これも実績は数件ということでありますので、今のところは住宅でお困りの方はそんなにいらっしゃらないのではないかというふうに見てはおりますが、これは状況を見ながら判断をしていくことだというふうに思います。
 それと、年始につきましても、これも昨年のリーマン直後の厳しい状況でもやはり余りそういった需要がなかったというのが正直なところでありますが、これも今委員から御指摘のとおり、その状況を見ながらということだと考えておりますので、私どもは必要に応じて柔軟に対応したいと考えております。

○松田委員
 先ほどの問題ですけれども、そうすると、今の事業仕分けの段階で直接的にこのテーマについてその予算を削減されたということですね。ということと、その辺で何がその削減の内容になったのか。建物というお話は聞いていますけれども、その建物が要らないという理由はどうだったのか、その辺のちょっと、もうちょっと詳細にわたってわかれば。

●廣瀬産業振興総室産学金官連携チーム長
 先ほどの部長の答弁に補足的な意味も含めまして御説明させていただきます。この事業の見直し、先ほど委員は事業仕分けというふうにおっしゃいましたが、補正予算の見直しということで見直しをされたものでございまして、民主党政権下になりまして、コンクリートから人へということで、箱物自体がもともとこの事業の対象として認められないということでございますので、事業自体の対象を建築部分、箱部分を除くという、そういう見直し結果に基づいて提案したものでございますので、我々が例えば提案するものの中で箱部分が落とされたとか、そういうことではございません。
 それがまず1点でございますのと、どの部分が切られた、切られた理由というようなことをお尋ねになられたかと思いますが、多少細かくなりますが、再提案は、ですから設備、あるいはその設備を入れるときに伴う改修工事、これについてのみが提案の対象ですというふうな中で、設備について提案をしたものでございますが、具体的には個別の設備を積み上げたもので提案をしております。それに対して、結果が9.5億円が7.3億円ということで返ってきたものでございますが、正直、先ほど少しあいまいな説明をさせていただいたところもありますが、JSTの考え方としては、基本的には例えば50万円未満の物品ですとか、備品ですとか、そういったものについては対象外としてこの結果を出したというふうに伺っておるところなのでございますけれども、実際に先ほど申しましたとおり、個別の積み上げで出したものが、返ってきたものについては若干それと違うような観点で、つまり先ほど部長も申しましたが、これはもしかしたら語弊があったら、私の感覚として受けとめですのでそう思って聞いていただきたいのですが、先に金額ありきのような、つまり先ほど申したような考え方とは違うようなところで落としているようなところもございまして、基本的な考え方は、少額のものですとか、ここにも書いておりますが、企業が本来整備すべきものではないかという観点で落としたというふうには伺っていますが、内訳は若干違うように感じるものであります。それも踏まえてJSTから聞き取りをしましたところが、その金額の範囲内でさらに調整は可能であるというふうに返事をいただいているというのが結果も含めた内容でございます。

◎伊藤(保)委員長
 いいですか。
 そのほかございませんか。
 ないようでありますので、続いて農林水産部に入りたいと思います。
 議題11、平成22年産米の鳥取県生産数量目標(需要量)について及び議題12、11月2日、3日の雪害に係る園芸施設の復旧対策について、今井生産振興課長の説明を求めます。

●今井生産振興課長
 1ページをお願いいたします。平成22年産米の鳥取県生産数量目標(需要量)につきまして報告させていただきます。
 22年度の都道府県別生産数量目標を国が11月27日に公表しております。この都道府県別生産数量目標というのは、22年度から新しく始まります戸別所得補償制度の1件ごとの生産割りつけといいますか、それの県の合計値ということになります。鳥取県に対しましては7万2,360トン、面積換算値でいいますと1万4,080ヘクタールということで、これは水田面積の約6割に当たります。ということで、今までの言い方になりますけれども、転作率ということになりましたら4割ぐらいということが継続されているということであります。21年度に比べまして150トンの減少、99.8%、面積は実は50ヘクタール増ということになっておりまして、これは次に書いておりますように、平年単収が3キロ下がったことによりまして、面積としてはつくれるようになったということでございます。
 国の決定方法、2番に掲げておりますけれども、国がまず国全体の需要見通しということで813万トンを決定いたしまして、次に都道府県段階にどう割り当てるかということにつきましては、これまで6年間の需要実績、生産量、販売量の実績ということになりますけれども、これの上下をとりまして4年間の平均値を出しまして、これの各県シェアを出しまして県に割り当ててくるということでございます。
 不公平感の是正措置ということもことしも行われておりまして、目標達成県が全国で29都道府県ございますけれども、これらの県につきましては需要量がそれ以上に減少しておっても減少率は99.8%、これは国の需要量見通しの21年度と22年度の差になるわけですけれども、この割合より下回らないこと、それから調整した数量は未達成県、これは18府県ということでありますけれども、これから控除するということで不公平感の是正ということがされております。
 今後の配分の進め方でございますが、アンダーラインを引いておる部分が国から県、11月27日ということでございますし、あと、制度が変わりまして戸別所得補償制度の中での割りつけということがありましたので、市町村やら農協、それから担当部課長会議ということで開催いたしまして意見を集約後、最終的には水田協議会の総会のほうで各意見をいただきまして、それによりまして県から市町村へ通知する。それから、市町村から各農家へは地域協議会のほうで個別の配分方法を決定いたしまして、農協等から通知されるということになっております。
 続きまして、2ページですけれども、11月2日、3日の雪害に係る園芸施設の復旧対策でございます。
 これは、11月2日から3日、夜間でございましたけれども、突然の雪がございまして、日南町を中心に園芸施設に被害を発生させております。つっかえ柱とか、それからビニール除去ということが行われるという時期の前に降ったものですから、それが間に合わなかった、まだトマトが一部残っていたということで、突然の雪によってビニールハウスが被害を受けております。これにつきましては、復旧に係る経費の支援を予備費で行ったということでございまして、報告させていただきます。予備費を使わさせていただく理由としましては、春の作付に間に合わせたいということで、これは建設期間がなかなかございませんので、この次の12月の本格的な雪が降るまでにハウスの建設等をやっておきたい。それから、春、雪が解けましたらすぐ作業にかかりたいということで、予備費対応をさせていただいているところであります。
 被害の概要ということで書いておりますけれども、ビニールハウスの損壊状況は15棟が被害を受けまして、このうち希望をとってみますと12棟がぜひとも復旧させたいということで、これらにつきまして予備費で対応させていただいたというところであります。
 予算額は、2の(4)ということで書いておりますけれども、294万9,000円ということでございます。負担割合としては、県が3分の1、市町村の負担は任意ということにしております。予算額は補助対象経費の3分の1の助成ということで、これまでの気象災害の復旧事業と同じ枠組みにしておりまして、特にハウス施設の復旧としましては、事業対象の基準額、これは共済の評価額ですけれども、これに対しまして共済金の受け取り相当額を減じまして補助対象経費とするというような仕組みにこれまでもしておりまして、それと同じ枠組みで補助するようにしております。

◎伊藤(保)委員長
 続きまして、議題13、「鳥取県県有林J-VERプロジェクト」の登録について、大北森林づくり推進チーム長の説明を求めます。

●大北森林づくり推進チーム長
 資料の3ページをお願いいたします。「鳥取県県有林J-VERプロジェクト」の登録についてということでございます。
 今年度、モデル的に県有林におきまして環境省が創設したCO2の吸収認証制度、J-VERプロジェクトの認定申請を行っておりましたが、このたびプロジェクト登録されましたので御報告申し上げます。
 登録されました対象森林につきましては、日野町の板井原県有林でございます。平成19年から20年度における間伐実施森林ということで、間伐面積は約110ヘクタールということでございます。予定されますクレジット、証明書の量でございますが、2,784トンということで予定されておるところでございます。
 登録日は12月3日ということでございまして、今後のスケジュールといたしましては、モニタリングの実施ということで、現地で木の高さとか、胸高直径とか、そういったプロット調査を行いまして、第三者機関によりまして検証を実施されるということを経て、J-VERの認証発行になるということでございます。この発行通知書を受けまして、例えばとっとり共生の森に参画する企業さんとか、そういったところに販売活動を行ってまいりたいというふうに思っております。
 また、関連いたしまして、これまでこのJ-VERに関する手続を行ってきたわけですが、市町村さんとか森林組合、あるいは関係団体等に幅広にそのノウハウを伝えてまいりたいというふうに考えておるところでございます。

◎伊藤(保)委員長
 続きまして、議題14、ふるさと雇用再生特別交付金事業及び緊急雇用創出事業の予備枠に基づく事業の追加実施について、岩成林政企画チーム長及び三木食のみやこ推進室長に順次説明を求めます。

●岩成林政企画チーム長
 4ページをお願いいたします。路網整備による低コスト林業経営推進事業でございます。
 この事業は、ふるさと雇用再生特別交付金を活用した事業でございまして、その事業内容といたしましては、路網整備によりまして低コスト化を図る取り組み、これを造林公社に1名雇用をお願いいたしまして、公社の経営する造林地の現地踏査、路網整備計画の立案等々をすることによりまして、低コスト化の取り組みモデル地をつくりまして、それを全県に広めていくとするものでございます。

●三木食のみやこ推進室長
 食のみやこ推進室の三木と申します。4ページの下のほうです。「鳥取県ふるさと認証食品」商品紹介ホームページの作成委託ということでございます。
 県産材を主に原料に使ったり、鳥取県ならではの製品を使っております鳥取県ふるさと認証食品は、現在459商品になりました。このたびこの商品のPRということを踏まえて販路拡大につなげたいということで、新たに雇用を、緊急雇用創出事業を使わさせていただきまして雇用するものでございます。
 できます商品は、商品リストの作成とか、商談に有利に働かせたいということを考えておりますので、よろしくお願いいたします。

◎伊藤(保)委員長
 それでは、ただいままでの説明につきまして質疑等ございませんでしょうか。

○山根委員
 1ページなのですけれども、私は不勉強でして、米なら米が戸別所得補償になりますといったら、米をつくりたい人は米をつくっておいて、それでそのあい差を平均値から出して、いろいろ北海道と我々の場合とは違うとか、広い場所とは違うということはあるのですけれども、出てくると思ったのですけれども、そう思ったのですけれども、今聞くと、前の減反がそのままで60%しかつくれませんということなのですけれども、農家の方はほとんどの者がもう戸別補償制度になったらつくりたいだけつくっていいみたいな感じに受け取る人が私の周辺にはいっぱいおるわけですけれども、それと同時に、これは今も調べさせておるのですが、県はなぜこれを割り当てしなければならないかというのは何に書いてあるわけなのでしょうか。それで、実際問題、4割も減反しなさいということはえらいわけですし、数量にしても同じこと、面積にしても同じことなのですが、どんな根拠でこういうことを県がやらなければならないかという法根拠をまず示していただきたいということですし、それから、こういうものは、話もあったように、守っていない、4割を守っていないようなところも一律にこういうことをやるのですか。守らなかったものは守らない得でということなら、鳥取県がぎゅうぎゅう締めて4割せずに、6割でも80%でもつくってもらえばいいわけですし、その辺どういうことになったかということを聞きたいと思います。
 もう一つ、ちょっと苦言になりますけれども、言っておきますけれども、その次のページで、トマトのハウスを直されて、それは結構なことだし、急ぐという話はわかりましたけれども、そのときの説明が前に出ておりますのが、予備費を使いました、予備費を使いましたという話なのです。当然、使うものは予備費しかないのはわかりますけれども、予算を我々に審議してつくるものならば、予備費を勝手に使う前に、委員長とかに、あるいはここで審議した者に、緊急で急ぎますから予備費対応をさせてもらおうと思いますので、後日報告しますが、委員長さん、あるいは各委員の皆さん、よろしく御理解いただきたいぐらいなことがあったって、これは私は我々に対するエチケットだと思うのですけれども、何でも予備費を使いました、予備費を使いました、そんな話はいかがなものかと思う。ちょっと腑に落ちないわけですが、いかがお考えでしょうか。2点。

●今井生産振興課長
 このたびの平成22年から予定されております戸別所得補償制度は、二つの目的があるというふうに思っておりまして、一つは生産調整でしょうし、それから米作農家の所得補償という本当の言葉の意味という両面があるというふうに思っております。つくれると思っている人、自由につくれるというふうに言っている部分もありまして、実は選択制にいたしまして、国のその戸別所得を受けられるという人については米の生産量を守ってくださいというような言い方をしておられまして、補償ということを考えましたら、今回強制ではないのですけれども、恐らくほとんどの方が参加されるのではないかというふうに私は今思っておるところであります。
 割り当てする根拠については、戸別所得補償制度の中で割り当てしなさいということは、実は国のほうはまだ出てきておりませんけれども、今まで実施しておりました米の生産調整という要領が実は生きておりまして、それに乗っかって今国は進めておるところです。具体的に言いますと、米の生産調整実施要領というものがありまして、今これに乗っかりまして国から配分が来て、県に来まして、県から市町村というような流れがこれに記述してあるものですから、この要領に沿って今行っておるところです。
 守らないというふうな宣言をしておられる農家についても配分をするのかという話がありましたけれども、これは全員に割り振ってくださいということがこの要領の中でありますので、全員に配分するようなことにしております。

●鹿田農林水産部長
 予備費の対応でございますけれども、先ほど委員が言われましたように、事前に常任委員会の皆さんにお知らせして了解をもらうというようなことで進めさせていただきたいというふうに思っていますので、どうも申しわけございませんでした。

○山根委員
 県が割り当てしなければならないとか、そこを介しなければならないということは、では要領にあるということなのですね。そうすると、法ではないということになるのでしょう。そうなってまいりますと、農家の方やつくる方は、つくっても別に違法なことではない、要領ですから法違反ではないということになるわけなのですが、その辺は農家をどうやって説得するのでしょうか。

●今井生産振興課長
 法ではありませんでして、先ほど申しました実施要領のほうに配分方法が書いてあるのですけれども、今回の場合、ですから農家の方は一応原則選択制ということでして、補償を受けるその制度に乗られる人は配分量を守ってくださいという制度になります。繰り返しになりますけれども、補償制度、補償されるから、そういうことだけではないと思いますけれども、農家の方はほとんどの方が補償ということで乗ってきていただけるというふうに私は思っておるのですけれども。

○山根委員
 いずれにしても、鳥取県の中でも4割も減反して、これは日本じゅうほとんどがなっておるけれども、聞いていない県もあるわけなのですけれどもね。そうなってくると、つくっていないところはもう耕作放棄地にほとんどなっているのです。それは部分的にほかの転作やら、いろんなこともありますけれども、どんどんと耕作放棄地が進んでいくわけです。そうすると、県政上の中でも、こういう要領で法でもないものをぎゅうぎゅういって守らせて、耕作放棄地が進むようなことになる。それよりも、ある程度つくってもらえば、戸別所得補償制度というものがどんな形であらわれるか、だれがチェックするか、どうなるかとまだ我々には聞こえていませんからわかりませんけれども、実際問題として、耕作放棄地をどうやれば少なくするか、あるいはそれによって農家所得をどのように高めるかということでないと、自給率を4割だとか、あるいは5割に上げなさいといいましても、農家そのもののいわゆる所得が高まらないとそこができるはずないわけですから、やっと戸別補償制度ができれば、ここである一定の所得は守られるだろうという期待を農家の方は持っておるわけなのですけれども、そういう者に対して、県は総合的に考えて適正なアドバイスをする必要があるというぐあいに思うわけですが、どうお考えでしょうか。

●今井生産振興課長
 これまでの生産調整があって、どうしても転作できないところがありまして、放棄地になったり、それから自己保全管理になったりということがありまして、所得につながらなかったという部分があるということは、そういうふうに思っております。そういうこともございまして、米しかできないところについてもこれからは飼料米、米粉米、それからそういう米を通じました転作もできるというような制度になっておりまして、これまでの転作奨励金にかわるものとしてはまた引き続くものがございますので、それと今回の戸別所得補償制度、それからその生産物そもそもの販売力のアップ、単価のアップということをねらいまして、所得を確保していただきたい、それを指導していきたいというふうに今考えておるところです。

○山根委員
 私が聞いてもわかりにくいことですけれども、農家の方が聞かれても非常にわかりにくいと思いますからして、これから正月が明ければ新年度に対するいろいろな春作業の準備が始まるわけですから、だれの責任か知りませんけれども、本当の意味で農家のつくられる方々が所得を高めながら、その制度をうまく利用できるというようなことで、徹底した周知方をされることを望んでおきます。

◎伊藤(保)委員長
 そのほか。

○市谷委員
 ちょっと今のことに関連してなのですけれども、結局なかなか外国からお米を入れている中で生産調整をどうするかというのは、本当に悩ましい問題だなというふうに思うのです。本来ならつくれるわけですから、つくれたらいいわけですけれども、過剰に生産されると価格の心配もありますからそれは悩ましい問題なのですけれども、ただ先ほど出た転作ですよね。転作について、私はやはりそこも転作して一定の収入があるという状況もつくっていくということが、農家にとっても、耕作放棄地をつくらないという点でもすごく大事だと思うのですけれども、例えば国に対して、鳥取県ではこの作物を転作した場合にお金を出すとかいうことを、もっと積極的に国に、この時点の今の制度の中ではそういう積極的な提案をしていただくということがあわせて要るのかなというふうに今聞いていて私は思ったのですけれども、その辺はどうでしょうかね。何ていうか、土地を荒らさないためにも。

●今井生産振興課長
 農家の方が困られないように制度周知は徹底したいというふうに思って、今とりあえず米の配分をしながら、それから実は新たな制度の仕組みというのがこの12月下旬に出てくるということを農政事務所のほうから聞いておりまして、それが出次第、農家の方に周知徹底を図らなければいけないというふうに思っておるところです。その中で、この水田利活用自給力向上という事業がございまして、これは転作制度が引き継がれるものですけれども、統一単価ということで国のほうが一律の単価で各県に交付するというようなことがございますので、その状況を見ながら、また要望しなければいけない部分は要望していきたいというふうに考えております。

○福間委員
 私は、この関連で、今、生産者に重点を置いた議論なのです。一方で、消費者は何をしておられていただろうか。ここまで追い込んだというのは、消費者が安くていい食品をといううたい文句はいいけれども、その結果が6割の外国からの輸入品に頼らざるを得ないところまで追い込んでしまったというのがあるのです。逆にいけば、消費者がもっと積極的に国産品をどんどんどんどん無理しても食わなければいけない。そういうことを私は一方ではしなければいけないと思う。生産者のところばかりに焦点を当てて、生産者責任の追及も必要かもしれないが、消費者は何してくれておるのか。一生懸命食べてくれているのか。やはりそういう視点、立場に立って、消費者責任を追及するというのは変な言い方だけれども、そういうやはりスタンスも必要だと思う。そこら辺が全然できていない。

●鹿田農林水産部長
 一昨年、中国のギョウザ問題がありましたですよね。その時点で、かなりそういう安全性に対する意識は大分変わってきたと思うのです。県のほうも「食のみやこ」ということでいい商品を出しているので、それをPRするということもあるのですけれども、あと、やはりファーーマーズマーケットなどができて、そういう面で消費者の方もここに行ったら結構いいものが買えるぞという知識もやっぱり大分備わってきたと思うのです。ですから、ファーマーズマーケットの関係の売り上げもかなり伸びていますし、あとはやっぱり、さっき山根委員が言われましたように、所得をふやすために農家自身もそういうチャンネルをたくさん持ちながらやるべきだなと思っていますし、あとは地産地消の部分では、やはり国内というよりはまず県産品、その次に国内品という格好で消費者に理解を求めていくようなことはこれからもしていくべきかなというふうに思っていますし、すべきだと思っていますので、何ていうか、答えになりませんけれども、そういう方向でやるしかないのかなというふうには思っておるところです。

◎伊藤(保)委員長
 そのほかございませんか。

○福本副委員長
 3ページ、J-VERです。ようやく認証を受けたということでおめでたい限りなのですが、実際これから発行を受けて、これを企業に買ってもらうわけですよね。実際これ、どういったところにもう当てがあるのか、企業さんに買ってもらうですね。それと、それを買ってもらうと、今度はそれをお金にしてまた森に戻さなければいけないわけで、どういったサイクル、そのサイクルの絵がここからは見てとれないので、どういったサイクルでまた森林の育成にそのお金を使っていくというようなモデルプランなのか、そこのところを教えてください。

●大北森林づくり推進チーム長
 まず、企業に対して売っていく当てがあるかということでございますが、まずとっとり共生の森、これは現在13社の参画、県内外からいただいております。まずそこのあたりからお願いして回りたいなというふうに思っておりますし、その中でもANAさんではカーボンオフセットのプログラムというものを既に実施されておりますので、そういったところを特にねらっていってまいりたいなというふうに思っております。
 それと、お金のサイクルのことですが、このJ-VERの森林吸収のいわゆるプロジェクトにつきましては、できるだけ山側に資金を還元、還流させるというねらい、趣旨がございますので、私どももこれが販売できるときにはまた県有林の間伐等々を推進していくようなところに注入させてもらえたらありがたいなというふうに思っておるところでございます。

◎伊藤(保)委員長
 そのほかございませんか。
 ないようでありますので、質疑等を打ち切りたいと思います。
 次に、閉会中の調査事項についてお諮りをいたします。
 請願・陳情のうち、研究のため留保と決定したもの並びに本委員会所管に係る商工業及び農林水産振興対策並びにその他の主要事業については、閉会中もこれを継続審査及び調査することとし、その旨議長に申し出ることとしてよろしいでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 異議がないようでありますので、その旨議長に申し出ておきます。
 次に、その他ですが、執行部、委員の方で何かございませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 ないですね。ないようであります。意見が尽きたようでありますので、これで終わりたいと思いますけれども、委員の皆さんに連絡申し上げます。
 次回の閉会中の常任委員会は、1月21日木曜日午前10時から開催の予定でありますので、よろしくお願いします。
 委員の皆さんには御相談したいことがありますので、このままお残りいただき、執行部の皆さんは御退席いただいて結構でございます。どうも御苦労さんでございました。
(執行部退席)
 お残りいただきましたのは、県外調査についてであります。
 日程につきましては、お手元に配付したとおりであります。御参加をよろしくお願いしたいということであります。
 いいですね。

○山根委員
 一任しておったのだから言われない。

○福間委員
 一任しておったから言われないけれども……(発言する者あり)言われないが、ただ、石垣島に行かなければいけないほどのことかということになる。例えば、この牛のことを見るなら、鹿児島へ行くのなら、例えば宮崎とか熊本の牛というのは非常に全国的に評価が高いですけれども、そこに行った方がいいのではないかと思うのだ。

○福本副委員長
 あのね、石垣にしたのは、実はここでなければいけないわけがありまして、何号でしたかな。(「気高号です」と呼ぶ者あり)気高号の種がここに行っていて、非常にそれがブランド牛として改良されているという実例があるわけです。それで数ある牛の産地の中からこの石垣を選んだという理由です。

○藤井委員
 宮崎県は行ったな、1回。

○山根委員
 何であろうと、そういう意見があれば意見を調整して、委員長と副委員長に一任しておるのですから、全く異議はありません。

◎伊藤(保)委員長
 ほかにございませんか。

○山根委員
 そういう意見があれば、もう一遍調整してあげなければいけない。

○福本副委員長
 はい、調整しますので。

◎伊藤(保)委員長
 なら、あとは副委員長にお任せしていただきたいと思います。

○山根委員
 副委員長にって、そうはいかない。

○福本副委員長
 重たい宿題ですね。

○山根委員
 委員長、副委員長にお任せ。

◎伊藤(保)委員長
 意見も尽きたようでありますので、以上をもちまして農林水産商工常任委員会を閉会いたします。


午後0時17分 閉会

 

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