1 調査日時・箇所・内容
- 9月8日(火)
- ○一般財団法人函館国際水産・海洋都市推進機構(北海道)
- 推進機構の取組について
- 水産・海洋分野における産学官連携の取組について
- 9月9日(水)
- ○大間町商工会(青森県)
- 地域資源(大間マグロ)を活かしたまちづくりの取組について
- ○野辺地町漁業協同組合(青森県)
- 水産物トレーサビリティの取組(ほたて生産管理情報システムの概要)について
- 9月10日(木)
- ○有限会社沢田ファーム及び八戸農業協同組合田子営農センター(青森県)
- 品質日本一のにんにく生産の取組について
- にんにくを通じた農家所得向上の取組について
- ○山形県庁(山形県)
- 地域ブランドづくり(山形セレクション)の取組について
- 県産材の利用拡大(やまがた木づかい運動)の取組について
2 調査委員
- 伊藤委員長、福本副委員長、市谷委員、福間委員、松田委員、山根委員、藤井委員、上村委員
3 随行者
- 鳥取県議会事務局議事調査課 岡田主幹、伊藤主事
4 調査報告
今回は、北海道函館市及び青森県並びに山形県において、当委員会所管の行政課題について調査を行った。
一般財団法人函館国際水産・海洋都市推進機構では、恵まれた地理的条件・自然的条件の優位性を生かした産学官が連携した取組である「水産・海洋都市構想」について説明を受け、分野は異なるものの現在、本県では鳥取大学米子キャンパスに予定しているバイオ産業創出の拠点施設「とっとりバイオフロンティア」の建設に向かっており、非常に興味深い説明であった。
青森県大間町、田子町では地域団体商標となっている「大間マグロ」、「たっこにんにく」の地域ブランドを活かしたまちづくりについて説明を受けた。本県にも多くの特産品があるが、このような特産品に商工団体、行政関係者が一丸となって付加価値を付けることにより、町全体が活気あふれるものとなることを感じた。
青森県野辺地町漁業協同組合では、ほたて生産出荷管理情報システムの導入による水産物トレーサビリティの取組を早くから取り入れており、昨今言われている食の安全・安心の重要さと、システム導入による生産者の意識の向上について説明を受けた。
「山形セレクション」は、制度創設から3年目を機にこれまでの成果と課題を踏まえ、見直しを行っているところであったが、有名なサクランボを始めとする農作物だけでなく、多くの伝統工芸品や地域の資源を活用した観光サービスも認定されるなど、非常に充実した認証制度であり、「おくりびと」、「天地人」など最近の全国的ブームと相まって、一定の成果を挙げていた。
県産材の利用拡大については、森林を取り巻く環境・状況が本県とよく似ているおり、県民協創のスローガンの元に展開されているやまがた木づかい運動が県民に浸透し、環境保全を含めた県産材の利用につながっている一方、木材の乾燥など本県と共通の課題を抱えているところであった。
今回調査したこれらの施策、取組については、今後の委員会活動の参考としていきたい。