１ 調査日時・箇所・内容
- 3月25日（水）
- ○余部鉄橋（鉄道整備事業）（兵庫県）
- 余部橋梁架替事業の進捗状況
- ○玄武洞公園（山陰海岸ジオパーク）（兵庫県）
- ジオツーリズムに向けた取り組み
- 3月26日（木）
- ○遊覧船かすみ丸（山陰海岸ジオパーク）（兵庫県）・・・天候不良のため中止
２ 調査委員
- 安田委員長、浜田副委員長、前田（宏）委員、米井委員、野田委員、石村委員、福本委員
３ 随行者
- 鳥取県議会事務局議事調査課 岡田主幹、井嶋副主幹
４ 調査報告
今回の県外調査では、鳥取県と兵庫県北部を結ぶ山陰本線の難所とされてきた余部鉄橋架替工事、及び山陰海岸ジオパークを形成する玄武洞におけるジオツーリズムに向けた取り組みについて調査を行った。
余部鉄橋は、総事業費約３０億円（うち鳥取県負担は3.2億円）であり、平成１７年度から橋梁詳細設計に着手し、平成２２年度完成を目指して工事が進められておるところであり、進ちょくは概ね計画どおり。
この区間は、鳥取県東部と兵庫県但馬地域を結ぶ重要な交通路線であるにもかかわらず、昭和６１年の不幸な転落事故をきっかけとして、風速20m/s以上で香住駅～浜坂駅間の列車運行を停止し、バス代行とするよう規制されている。
この事業の完成により、この問題が解消されるとともに、山陰海岸ジオパークのジオツーリズムと連動した地域観光・交流にとっても極めて有用であり、また、鳥取県の念願でもある寝台特急いずも号の復活に向けた好材料となることに相違ないことである。
この事業が安全かつ計画どおりに完了するよう引き続いて注視するとともに、完了後を見据えた準備を着々と進めていく必要があると感じているところである。
玄武洞は、昭和６年に国の天然記念物に指定され、この地域一帯は、昭和３８年に、山陰海岸国立公園となり、現在に至っているが、最近は鳥取、兵庫、京都３府県にかかる山陰海岸ジオパークの一部として注目を集めている。
玄武洞公園内には、玄武洞以外にも、青竜洞、白虎洞、北朱雀洞、南朱雀洞があり、それぞれが独特の節理（岩石の割れ目）が見られ、１６０万年前の火山活動が作り出した自然の芸術として多くの観光客が訪れるところとなっている。
世界ジオパークネットワークへの加盟に向けて、３府県の連携体制が整ったところでもあり、今後はジオツーリズムの充実に向けて委員会としても積極的なかかわりが求められている。
今回、企画土木常任委員会として現地調査を行ったこれらの事業概要については、今後の委員会活動の参考としていくこととしたい。