平成21年度議事録

平成22年3月2日(審査)会議録

出席者
(9名)
委員長
副委員長
委員
伊藤 保
福本 竜平
市谷 知子
藤縄 喜和
福間 裕隆
松田 一三
山根 英明
藤井 省三
上村 忠史
 
欠席者 なし
 

説明のため出席した者
  山根商工労働部長、鹿田農林水産部長、岡本企業局長、足田労働委員会事務局長、ほか次長、課長

職務のため出席した事務局職員
  藤木課長補佐兼主幹、岡田主幹、伊藤主事

1 開会  午前10時57分
2 閉会  午前11時38分
3 司会  伊藤(保)委員長
4  会議録署名委員  山根委員、市谷委員
5 付議案件及びその結果
   別紙日程表及び下記会議概要のとおり
 

午前10時57分 開会

◎伊藤(保)委員長
 おはようございます。
 ただいまから農林水産商工常任委員会を開会いたします。
 本日の日程は、お手元の日程のとおりでありますので、この順序に従って議事を進めさせていただきます。
 初めに、会議録署名委員を指名いたします。
 本日の会議録署名委員は、山根委員と市谷委員にお願いをいたします。
 それでは、ただいまから本委員会に付託されました議案について審査を行います。
 まず、付託議案に対する質疑、討論を一括して行っていただきます。(「なし」と呼ぶ者あり)ないですか。
 質疑、討論ともないようでありますので、これより採決に入ります。
 採決については、付託議案を一括して採決することでよろしいか、お諮りします。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、付託議案を一括して採決いたします。
 本委員会に付託されております議案第21号、第25号、第26号、第27号、第29号、第30号及び第31号について、原案のとおり可決することに賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 全員賛成であります。よって、本委員会に付託された議案は、すべて原案のとおり可決すべきものと決定をいたしました。
 次に、報告事項に入ります。
 なお、質疑は説明終了後に一括して行っていただきたいと思います。
 議題1、平成22年度戸別所得補償モデル対策に係る激変緩和措置について、今井生産振興課長の説明を求めます。

●今井生産振興課長
 農林水産部資料1ページ、2ページに激変緩和措置の状況につきまして書いております。平成22年度の戸別所得補償モデル対策の概要につきましては、1月21日の常任委員会でも報告をしたところでありますが、モデル事業の中で転作作物への助成を行う水田利活用自給力向上事業、これにつきましては、これまでの産地確立交付金に比べまして助成金単価が品目によっては少なくなる、特に大豆生産集団の助成金額が減額になるため、助成を求める声が上がっておりました。これに対応しまして激変緩和措置が国で予算化されまして、市町村や農協の意見を聞きながら県の制度設計を行いまして暮れに事前協議をしておりましたところ、2月18日に国の了解が得られたところでございます。今後、地域への周知をさらに進めるとともに国の予算成立を待ちまして、国との本協議を行うという予定になっております。
 激変緩和措置の基本的な考え方を2のほうに書いております。制度による影響を最も受ける転作率の高い農家の方、この方を補てんすることといたしまして、旧制度での助成金額、それから新制度での助成金額を比べまして、制度変更によりまして減少することのないように措置したところでございます。
 作物ごとの助成単価は(2)の(ア)に示しております白ネギ、ブロッコリーは、これまで助成金が高かった作物でもありますし、県全域で推進している作物ということがございますので、これには3,000円の加算。それから加算部分はこのグループの中から減産して助成金を減らして持ってこいという国の制度になっておりまして、地力増進作物、景観形成作物というのは地域の単価設定もこれまで低かった品目でありますので、1,900円の減ということです。それからトマト、小豆、そのほかの野菜、果樹、花、大体のものがここに入ってまいりますが、これは国の一律単価どおり1万円ということにしております。
 (イ)では麦、大豆、飼料作物間での調整でございますが、この作物内でも調整するようにという国の指導がございまして、国の助成単価は一律3万5,000円でございますが、大豆につきましては地域の平均単価をとりまして3万9,000円、それから飼料につきましては地域の平均単価が大体2万円でございますけれども、単価3万300円ということにさせていただきました。麦につきましては3万5,000円、国の一律単価どおりということでございます。
 そのほか新規需要米、これは飼料用米や米粉用米、WCS米といいまして、米を稲と実を丸ごとサイレージにしてしまうというシステムですけれども、これにつきましては8万円、国の一律単価どおり、それからソバ、菜種、加工用米につきましても単価変更なしということでございます。
 国の要件といたしまして、(ア)と(イ)を行った後、国の激変緩和措置、4,483万6,000円が使えるというシステムになっております。この部分は大規模農家の方を一軒ずつ、地域の担い手の方という地域の水田ビジョンに位置づけられている方ですけれども、この方々の助成金の状況を勘案いたしまして、以前の制度に比べまして減ることがないようにということで地域に配分いたしました。配分したのがこの2ページでございまして、2ページの状況を見ていただいたとおり、各協議会に4,483万6,000円を配分いたしまして地域ごとに要件をつくりまして、助成金が減る農家に手当てされるようにしております。例えば鳥取市の協議会によりますと、大豆作付面積の50%以上の栽培取り組み、大規模農家の方ですけれども、この方には先ほどの3万9,000円に加えまして1万1,000円が行くというような仕組み。飼料作物にしまして県の一律単価は3万300円でございましたが、鳥取市のこういう条件の方には7,000円を加えて助成するというような仕組みにしております。こういう制度をさらに周知いたしまして、農家の方は一応現段階、営農計画を1度出されて今集計中であります。微調整がまたかかってくると思いますけれども、そういう微調整の段階の指導に今後役立てていきたいというふうに考えております。

◎伊藤(保)委員長
 議題2、企業進出について、森本企業立地推進チーム長の説明を求めます。

●森本産業振興総室企業立地推進チーム長
 それでは、商工労働部の1ページをごらんください。企業進出についてであります。
 本社を大阪に有しますセンコー株式会社が、その会社の概要につきましては下の枠囲いで記載しておりますが運送業者でありますけれども、湯梨浜町内に新会社を設立いたしまして、小学校の廃校、これは旧羽合西小学校でありますが、そこで障害者等を雇用し、新技術を使った農業事業に取り組むこととなりました。よって、本日の4時半から協定書の調印を行うというものであります。
 企業の概要及び進出計画は記載のとおりでありますけれども、新会社とはセンコースクールファームという障害者雇用促進法上の特例子会社でありまして、ここで水耕栽培による野菜の栽培等を行うものであります。新規雇用は35名と書いておりますけれども、その内訳でありますけれども、障害者が25名、高齢者が10名ということが予定されております。
 ちなみに投資予定額はまだ流動的ではありますけれども、ざっと1億円程度を予定されているようでありまして、現在相談がありました投資に対する県の支援といたしましては、農業投資と旧校舎のバリアフリー化であります。よって、そこに記載しております事業で1,650万円程度の支援を想定いたしております。参考までに、湯梨浜町におきましては、町の建物無償貸し付けであるとか、土地を安価で貸し付けるとか、それから企業応援奨励金ということで固定資産税見合の奨励金を出す予定であります。
 調印式の日時等は記載のとおりです。

◎伊藤(保)委員長
 議題3、スズキグループとの新技術、新製品展示商談会の開催結果について、酒井新事業開拓チーム長の説明を求めます。

●酒井産業振興総室新事業開拓チーム長
 それでは、続きまして資料の2ページをごらんください。スズキグループとの新技術、新製品展示商談会の開催結果について御報告いたします。
 これまでトヨタ、ダイハツ、日産、マツダといった大手の自動車メーカーとこうした商談会を開催しておりましたが、先月2月の3日、4日の2日間、中国経済産業局と本県の産業振興機構などの財団等が連携してスズキグループに向けた商談会を開催いたしました。来場者につきましては3の概要にございますように1,000人を超えて、これまでで一番の盛況となっておりました、出展企業につきましては、鳥取県からは以下の表にございます12社から16提案をしたものです。成果につきましてですが、これまでの商談で一番反応がよかったなどということで、量、質とも非常に充実したものだったというふうな声もありまして、終わった直後のアンケートによりますと試作依頼が1件、後日訪問の話し合い予定13件、名刺交換380枚などといったところで、今後の成果が期待されますし、産業振興機構と連携してしっかりつなげていきたいと思っております。
 また、本会場には鳥取県からだけだったのですが、平井知事が来場しまして、出展企業の提案採用や環日本海航路の活用といったところへの協力依頼や、下の一番右の写真ですが、本県の若桜鉄道の隼駅、これがスズキの大型バイク「ハヤブサ」のライダーの聖地となっておりまして、こうしたイベントをPRするなど、鈴木会長兼社長に鳥取をPRして関心を持っていただくようにアピールいたしました。
 現在、早速物流担当へのやりとりをさせていただくなど、出展企業への支援を含め次なる動きへとつなげております。

◎伊藤(保)委員長
 議題4、とっとりバイオフロンティア事業シンポジウムの開催等について、廣瀬産学金官連携チーム長の説明を求めます。

●廣瀬産業振興総室産学金官連携チーム長
 続きまして、資料3ページをお願いいたします。とっとりバイオフロンティア事業シンポジウムの開催等についてということで、バイオフロンティア事業の進捗、推進に関しての報告を2件させていただくものでございます。
 まず1点目、バイオフロンティア事業のシンポジウム交流会の開催についてでございます。先週土曜日、2月の27日に鳥取大学米子キャンパス内で、そこの目的に記載しておりますとおり、県外の製薬企業等を対象にバイオフロンティア事業、あるいは染色体工学技術の説明PRを行い、バイオフロンティアへの参画を促す目的で開催したものでございます。
 具体的な開催内容はそこにもありますが、染色体工学技術シーズの発表ですとか、この事業に関連する企業の紹介等を行ったものでございますが、参画企業としては県外の製薬企業、あるいは県内の食品メーカ企業等、約100社が参加していただいたところでございます。主な県外の製薬企業を5番として記載しておりますが、第一三共であるとか塩野義製薬であるとか、主にこういった企業の研究所の研究室長クラスが集まっていただいたところでございます。
 また、国内バイオテクノロジー関連の主要な情報サイトでございます日経BP社のバイオテクノロジージャパンというサイトがございますが、そのサイトでも取り上げていただくなど、今後の展開に期待をしているところでございます。
 今後は、次に報告いたしますけれども、バイオマネージャー、これは機構に配置しておりますが、そういった機構、あるいは鳥取大学を中心に今回参加していただいた企業など、事業参画を働きかけていきたいと思います。
 2点目、とっとりバイオフロンティアの専門職員の配置についてでございます。
 バイオフロンティアの専門職員につきましては、JST事業の不透明な状況がありまして採用時期が若干おくれましたが、このたびバイオマネージャー、それからバイオ人材育成サブコーディネーターということで採用いたしましたので御報告いたします。
 バイオマネージャーは事業化促進等を図るものですが、そこにありますとおり三鴨信秋氏、南部町の出身でございまして、オリエンタル酵母工業、これは県、あるいは鳥取大学との覚書の協定を結んだ協力企業の1つでございますが、そこの出身の経歴を持つ者でございます。また、西田直史氏、これは日本学術振興会、独立行政法人でございまして、学術の応用研究ですとか国際交流を行う団体でございますが、そこの特別研究員という経歴を持つ人物でございます。
 今後につきましては、現在、当初予算で来年度のバイオフロンティアの準備室ということで、県職員の配置ですとか推進体制の拡充の予算をお願いしておるところでございますが、その予算をお認めいただいたならば、準備室として一体的に一層の事業化を促進していきたいと考えておるところでございます。

◎伊藤(保)委員長
 それでは、ただいままでの説明について質疑等ございませんか。

○福間委員
 この農林の激変緩和措置は、ここで4,400万円を計上しておられますけれども、ざっくりどれぐらいを見込んでおられますか。この激変緩和措置で鳥取県加配措置でしょう、この4,400万円とは、鳥取県独自で。どれぐらいを見込んでおられますか、あと部分修正も含めば。例えば6,000万円とか7,000万円、今これ、4,400万円でしょう。

●今井生産振興課長
 減額となった生産者の額を合計いたしますと大体4,000万円ぐらいになりまして、地域的にいろいろ単価をつけておられますので、4,000万円に近い数字であり、これを一括、地域協議会に割り振りさせていただいたというところでありまして、全額足りているという状況であります。

◎伊藤(保)委員長
 そのほかございませんか。

○市谷委員
 同じく1ページのことですけれども、この激変緩和措置の適応方法のところで地力増進作物、景観形成作物、これは単価が下がっていますけれども、ちょっとこれ、どういった作物で大体どういう地域でつくられているのかを教えてください。

●今井生産振興課長
 地力増進作物というのは、作物はその年はつくらないのだけれども、例えばレンゲであるとかソルゴンというような土のためになる植物を植えまして地力をふやそう、なかなか手間がないので作物ができないという方がつくっておられるということでして、県内各地でつくっておられるというのが状況です。
 景観形成作物は花を植えてきれいにしようということで、コスモスを植えられたり、それからミックスフラワーというような、種をいろいろまぜて売ってありますので、それらをまいておられて、それから菜種の花だけというのもあります。そういうように地域を飾る作物として、転作として認められておるものであります。

◎伊藤(保)委員長
 そのほかございませんか。

○市谷委員
 それでちょっと今のものですけれども、一応単価が下がったということになるのですが、農家のほうからは特別には困ったとかいう声は聞いていませんか。

●今井生産振興課長
 これを検討する前に大体、市町村なり、それから農家の方の意見を集約したところで策定したわけでありますけれども、これまでの単価設定が3,000円なり5,000円なりという状況がありまして、地域によって違うのですけれども、平均しますと3,000円ぐらいになるということでして、国の一律1万円が来ましたので、白ネギ、ブロッコリーの単価調整という場面もありまして、ふやすところがあれば減らすところがあるということで、最小限認められるのかなということで調整させていただいたところであります。

◎伊藤(保)委員長
 そのほかございませんか。
 ないようでありますので、打ち切りたいと思います。
 次に、そのほかですが、執行部、委員のほうで何かございませんか。
 今井生産振興課長、とっとり花回廊の指定管理者の選定方針について。

●今井生産振興課長
 資料として別紙でつけております、とっとり花回廊の指定管理者の選定方針であります。
 これは、2月18日の常任委員会で出させていただきました平成22年度当初予算、とっとり花回廊管理委託費につきまして、福本副委員長のほうから質問があった件であります。花回廊にはたくさんの従業員の方がおられるのだけれども、専門技術も必要だと、公募ではなく指名ではいけないのか、それから現在の従業員の方が雇用に不安を感じないようにすべきではないかというような御意見をいただきました。これにつきまして検討させていただきまして、ペーパーをつくりましたので説明をさせていただきたいと思います。
 まず、公募か、それから指名指定の検討でございますが、そもそもが指定管理者制度というのはこのように、公の施設の管理者につきましては県出資法人等のほか民間事業者にも門戸を開くという制度でございまして、原則が公募によって最も適する者に施設の管理運営をゆだねようとするものであります。
 指定管理者の候補の選定の特例というのがこの条例の中にありまして、鳥取県公の施設における指定管理者の指定手続等に関する条例でございます。指名により指定ができる場合というのを規定してありまして、1つは公の施設の設置目的や特性、規模等を考慮しまして、特に必要があると認められるとき、それから、その他、申請がなかったときという規定でございます。したがいまして、県の施設の指定管理者の選定に当たりましては、公募を原則としつつ、施設の固有の事由によりましては指名による指定も行われておるところでありますが、今回のとっとり花回廊につきましては、集客施設としまして広く民間の活力を活用する施設としまして、他の集客施設と同様に公募で募集する施設として整理いたしたところでございます。
 なお、公募のメリットといたしましては、競争原理によりまして計画書がより練られたものになりまして、すぐれた施設サービスが提供されること、それから選定手続の透明性が確保できることというのを期待しているところであります。
 雇用の確保につきましては、現在104名の従業員の方がおられるわけですけれども、継続雇用につきましては雇用の安定はもちろんのこと、熟練した人材の確保や利用者サービスの継続性の観点からも配慮する必要があると思いますので、指定管理者を選定する場合の評価項目とするよう計画しておるところであります。
 審査項目としましては、例えばでございますが、現在の施設従事者の継続雇用に配慮されることというようなことで審査委員会で検討していただくような計画にしております。
 指定手続の議会等への協議予定でございますが、4月に指定管理者募集要項の案を常任委員会のほうに報告させていただく予定でございます。報告いたしまして意見をいただき、決裁のほうは知事のほうにしていただくという予定であります。それから、募集期間といたしましては、5月から6月の間の1カ月半程度を予定しております。これも審査委員会のほうで検討していただくということでございます。それから7月に候補者の審査を行いました後、8月に候補者の常任委員会への報告、それから9月議会に出させていただきまして、議決をいただいて指定管理者を決定したいというふうに考えております。
 このような手順で指定管理者を決定していただく予定にしておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

◎伊藤(保)委員長
 福本委員、いいですか。

○福本副委員長
 御検討をいただいたようで感謝を申し上げますが、雇用の面もあるのですけれども、ここにもありますように、花回廊は集客施設として広く民間の活力を活用する施設であるということで、諸般固有の事由によっては指名による指定もあるということですので、この前も申しましたけれども、地区の花卉振興農家の育成というような公的な使命も帯びている施設だと思ったのです。ですから、まさに民間の活力も必要だし、公的な目的も持っているので、ちょうど半官半民的のような観光事業団ですか、これが指名を受けても特に問題ないのではないのかなと思ったという程度のことですが、ことの本質は、これは農林水産部長、よく幹部でお話しいただきたいのですけれども、指定管理者制度そのものが第2クール、第3クールを迎えてきて、そろそろやはり一度立ちどまって、いろんな指定管理で民間にものを出したり公募をしていますけれど、これ一度再検証をする必要があるのではないでしょうか。すべからく全部民間に出せばいいというものでもないし、やはり県が責任を持ってつくったものですから、場合によっては、物によってはもう一度再検証する場をとって、全体の大きな指定管理者制度という枠をもう一度とらまえてみる必要があると思いますので、ぜひそういう機会がありましたら幹部の皆さんでお話し合いいただきたい、そういうお話があったということだけでもお伝えいただければと思います。

○山根委員
 今、福本委員が言いますように、実際これを聞いておると、公募ありきの理論武装をやってきておるのですよね、それはおかしいです。だからもっといろんなことがあるし、あるいは農家まで、そして農業振興までやらなければならないよという非常に幅広、あるいは観光に来てもらうようにしなければならないということでたくさんいろんなことがあるけれども、だからよその人ではなしとか、あるいは新しい人ではなくて従来から積んだ経験豊かな人にしてもおかしくないという論なのですけれども、これはその論を抹殺する論ばかり書いてきて、理論武装、役人さんですから、自分のやることに理論武装をされるのは一番強いのですからいいのですけれども。委員長、これは我々も今まで現場のいろんなノウハウを積み重ねられた事業団の人とかをもう一回呼んで、もう一回これは勉強会を立ち上げて、私は勉強会をすべきだと思うのです。それで、今言いましたように、指定管理者制度もたくさんありますけれども、もう何年かたったのですから、本当によかったのか、あるいはなじんだのかということを全体的というか、よその部局を言うわけではありませんけれども、特に我々が関与すべきところについては勉強会を開いてほしいというぐあいに思うのです。

◎伊藤(保)委員長
 関連で。

○福間委員
 関連で、今、私も福本副委員長、山根委員と同じ思いです。ここへ書いてある個々の項目というのは全部矛盾しているのですよ、実際の話が。僕も地元にいてよくわかったのですけれども、花本さんが、例えば地元の花卉振興のためだといって、地元に花卉栽培農家の育成を何人か頑張った、ところが、そこがなかなかうまく間に合わないからと中部のほうから一斉に花を持ってくるという話が出てきて、僕はおかしいのではないかとかみついたことがあるけれども、地元を育てるといって大義名分を立てておいて何の話だとかみついたことがあるが、事ほどさように、さっき福本副委員長からも話があったけれども、花卉振興で地域振興の農の振興を図るという大義名分が、結局効率性に押し流されてしまっているのです、どう考えても。しかも、雇用確保のような話になるわけがないでしょう。それなら、ここであなたたちが文章を書いておられるけれども、審査委員会の皆さんたちがチェックするというけれど、その人たちがどうして3年も5年も責任を持てるでしょうか、極端な言い方をすると。勤務成績が不良だといわれて烙印を押されたら全部解雇できるでしょう、やりようによっては。そういう意味では、本気で公募制のあり方か、この指定管理者の制度の見直しというのは、やはり私はしていかないと。だって、一方では境港のあれを売ってしまうのでしょうが、温泉会館ですか。民間に売ってしまうのでしょう、もう。効率性の追及がどうにもならないからと売ってしまうのでしょう。どうする、もともとのスタートからいくと。莫大な税金をつぎ込んでおって。そういう意味ではせっかくつくってきたものだからどうしようもない部分があるけれども、精査をしながら、例えばそれなら県外の業者が、あるいは外国の業者がこれをぽんと押さえて取ってしまったらどうするの。いや、歯どめをかけますって、そんな歯どめをかけるようなややこしいことをするよりも、僕は、ただ時期的に急がないとね、山根委員が言われる勉強会は。4月にもうここで、募集要項の案を恐らくもうつくっておるでしょうけれども、最後進むようになると思いますけれども。以上でございます、済みません。

○山根委員
 今のような話ですけれども、その分はもともとつくったときから観光施設のみということではなくて、一体的に地域とともにというねらいを忘れられておって、何でも金、金、金、金ばかりに走ってしまうからこうなるのです。理論武装もそうですから。だから、要項もそれに合ったようなものをつくろうということであるし、こんなことを言ったらどうかと思いますけれども、先般も言いましたように、観光事業団のような、特別な加点もありますけれどもみたいな話で、おっしゃること自身がおかしいのですよ、だからやはり基礎基本として公募か指名指定か、何がよかったのかというのをもっと理論武装をきちんとして、我々も何年かたったら検証する時代になっていますから、私は委員長、なるべく大急ぎで、要項をつくるまでに、執行上の問題ではなくて、私は勉強会をしたり、またもっともっと深くお互いに議論し合う中で走ってほしいということでございます。

◎伊藤(保)委員長
 今、議論がありましたが、提案がございました、今常任委員会で所管します、そういう指定管理者制度に出されている事業所といいますか、そういうものについて、改めて検討をするということで御了解をいただきたいと思いますがいいでしょうか、皆さん。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 では、そういうことで、改めて時期を見ながら、副委員長と協議をしながら設定を申し上げたいと思います。執行部もそのつもりで準備等ができるような対応を、また改めてお願いしたいと思います。
 次に、前回の常任委員会で山根委員からございました地域間格差是正のための企業立地の促進についての意見書案をお配りをいたしております。
 これにつきまして、何か皆様方のほうで御意見ございませんか。事前にきょう、お配りいたしましたけれども、見ていただけましたか。どうでしょう、いいでしょうか。

○市谷委員
 地方のほうに企業誘致がしやすいように、税などの優遇をする施策を一層地方がやりやすいようにという趣旨の意見書だと思いますけれども、ただ、この間もこういう施策が各地でやられている中で、本当に雇用の継続だとか地域経済の活性化につながったのかという検証をした上で、こういう要望は出すべきだというふうに私は思うのです。都会地ですけれども、例えば愛知などでも企業誘致をして不安定雇用でリストラされてということで、かえって今、雇用が非常に悪化しているということも生まれていますので、ちょっと私はもう少し検証した上で要望するということが、この内容については反対ですけれども、必要ではないかなというふうに思いますけれども、どうでしょうか。(「反対」と呼ぶ者あり)私は反対です。

◎伊藤(保)委員長
 そのほか御意見ございませんか。

○福本副委員長
 市谷委員のお考えも考えようによってはもっともなのですけれども、ちょっと考えていただきたいのは、本県の今のじり貧の経済状況をどうとらえるかということだと思うのです。例えば私、ちょっとこの前調べておりましたら、東京都の財政規模が、この22年度当初予算で6兆6,240億円だというのですね、本県は3,340億円~3,350億円ですよね、びっくりしたことには、例えば21年度から削減した額が、東京都がちょうど3,340億だというのです。1年間の削減額が本県の1年間の予算なのですよね、とんでもない地域間格差が出ていまして、6兆6,240億円を1,298万人の東京都民で割ると、1人当たり約48万円ですよ。鳥取県は3,345億円を59万人で割ったら、5万5,000円ですよ。圧倒的な格差ですよ。我々、どう格差を埋めていくかといったら、やはり企業立地をどんどん進めていかなければいけないと思うのです。目下の経済不安もあってお金をどこに投じるかという問題はありますけれども、やはりもっとアグレッシブに商工政策を推し進めるべきだと思います。私は今の企業立地のあり方はまだまだ足りないと思います。これに助力を求める意味でも、意見書は断固提出するべきと考えます。

○市谷委員
 ちょっと今の意見についてですけれども、とりわけ企業誘致をしたところで、今税収が減っているんです。つまり企業が撤退するとかいうことがあって、企業誘致をどんどん進めたところこそ税収が減っているという状況があるということを見ておく必要があると思いますし、大体地域間格差が生まれているのは地方交付税をやはりきちんと手だてをしていないということが大もとですから、私は本来、なぜ格差が生まれたのかということからいくと、企業が来なかったらから格差が生まれているというわけではないので、その辺は原因と解決の方法は一致させる必要があると思いますので、特に現実からいっても、企業誘致をしたところで今、税収が減っているということがありますので、単純に企業誘致をすれば地方の税収がふえて財源が潤っていくというものではないので、やはり私は、これはちょっと賛同しかねるというふうに主張しておきたいと思います。

○山根委員
 それぞれの立場でいろんな論はあるのだからいいのだと思いますけれども、ただ本当の意味で、企業さんが頑張ってもらいませんと県民所得も上がらないということですから、福本副委員長が今、東京都の財政のお話をしましたけれども、実際本県の県民所得の平均と東京の所得とを比べますと倍半分みたいな形になっておりますから、そういうものを先般も提案されましたように、企業誘致に40億円出しましょう、60億円出しましょうというようなことでは、もう我々は負けるのに決まっていますから、だから国家政策として国土の発展を均等的といいましょうか、どこまでも行政が当たるようなということでこれは書いてあるわけですから、私はいろんな形はあろうかと思いますけれども、ぜひとも意見書を出していただきたいと思います。

◎伊藤(保)委員長
 いろんな御意見がございますけれども、このたびのこの意見書というのは、要するに地方で企業活動をするということは、やはり遠距離で輸送も伴いますしリスクを当然伴うわけですから、当然そうした環境の中でも地方へ企業が出やすいような施策を講じてくれという、政策的に講じてくれという意見書でございますので、もう一度、市谷委員もよく検討をしていただいて、改めてこの意見書につきましては15日の常任委員会で最終的な対応を諮らせていただきたいと思います。
 そうしますと、ばいかごの漁業許可についての勉強会は、この常任委員会が終わり次第、引き続いてさせていただきたいと思います。
 また先日、福本副委員長から提案がございました、商店街活性化条例の検討に向けての県内の商店街等の状況についての勉強会を3月15日の常任委員会終了後に行う予定でおりますので、そちらのほうにまた、皆さんも参加をお願いします。
 それでは、意見も尽きたようでありますので、以上で終了いたします。(「その他」と呼ぶ者あり)その他ございますか。

○市谷委員
 先ほどもちょっと出ました、みなと温泉館のことについてなのですけれども、前回の常任委員会で資料をいただきまして、経営状況が好転しているというふうなお話で聞いていたと思うのですけれども、いただいた資料を見ますとマイナスの収支になっていまして、ちょっとその辺の事実関係を確認させていただきたいのです。といいますのが、売却するという予定がありますから、こういう会計状況で本当に買い取るところがあるのだろうかとか、うまくいのだろうかということが懸念されますので、ちょっとこのみなと温泉館の経営状況について再度確認をさせてください。

◎伊藤(保)委員長
 答弁。

●山本経営企画課長
 資料につきましては、市谷委員しかお配りしていないので、ちょっと皆さんにわかりづらいかと思いますけれども、好転しておりますと申し上げましたのは、指定管理者に17年から導入以降、資金収支、現金につきましては相当好転しております。マイナスというのは減価償却費、というものをすべて見ますと赤字という状況でございます。ちなみに、平成16年度は資金収支ベースで見ますと1,900万円の赤字であったものが、17年以降、指定管理導入後900万円ということで、約1,000万円程度収入が改善したというような状況がございまして、そういう面もありまして、ぜひ民間でやっていただきたいというふうな提案をさせていただいたところでございます。
 手が挙がるのかというお話でございまして、いろいろ県内、県外の事業者の方からもお話をお伺いしました。これは特に減価償却ということでかなり厳しく見ておりますけれども、大切に使うことで伸ばすことも可能であるしということで、使い方によっては今後収入が上がるというふうに考えておる業者もあるということでございまして、応募があるのではないかなと思っているところでございます。

◎伊藤(保)委員長
 市谷委員、改めて指定管理者の問題等含めて、これも一緒に議論したいと思いますので御了解ください。それまでに市谷委員もしっかり担当課を呼びながら研究をしておいてください。以上でございます。
 それでは、意見も尽きたようでありますので、以上で終了いたします。
 委員の皆さんは御相談したいことがございますので、このままお残りいただきたいと思います。執行部の皆さんは、関係の執行部だけお残りいただいて、御退席いただいて結構でございます。お疲れさまでございました。
(執行部退席)
 お残りいただきましたのは、県内県外調査についてであります。
 来年度第1回の調査日程については、次の常任委員会で御相談をさせていただきたいと思いますけれども、調査内容について御希望がございましたらお聞かせください。
 まず、県内調査について御希望はございますか。

○市谷委員
 済みません。産業振興機構ですね、最近またいろいろ配置をしたりとか、企業支援をしたりとか、一度、私まだ見たことがないので、産業振興機構は何か3カ所ぐらい、米子もあるし、ちょっと地域は、ほかの場所との関連でいいです。

◎伊藤(保)委員長
 産業機構の具体的に何を見たいの。

○市谷委員
 バイオフロンティアの関係で、そこにたしか何だか……。

◎伊藤(保)委員長
 バイオフロンティアの関係をね。
 そのほかございませんか。(「途中で花回廊」と呼ぶ者あり)花回廊も見たい。指定管理者制度の施設も見るということで。(「温泉館も」と呼ぶ者あり)入られますか。

○山根委員
 そういうところに行くときは、境港の振興のために行くわけですから、行政側も一緒になって……。

◎伊藤(保)委員長
 ただいまの議論があったようなことも踏まえながら調査日程を決めたいと思います。
 次に、県外調査について希望がございますか。いいですか。委員長、副委員長にお任せということで。(「お任せ」と呼ぶ者あり)
 春でございますので、4月に予定をしたいということで、副委員長が担当いたしますので。(「もう少しゆっくりしたスケジュールにしてください」と呼ぶ者あり)はい、もう少しじっくり研究ができるようにしたいと思いますので。
 それでは、調査内容については、今お聞きした御意見を参考にして、委員長、副委員長に一任していただきたいと思います。また日程については、次回御相談をさせていただきます。
 それでは、意見もつきましたので、以上をもちまして終わりますけれども、そうしますと勉強会に入りたいと思います。


午前11時38分 閉会

 

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