午前11時13分
◎山根委員長 それでは、皆さん、静かに願います。 引き続いてでありますが、ただいまから広域連携調査特別委員会を開きます。 本日の日程につきましては、お手元の日程表のとおりでありますので、この順序によって議事を進めさせていただきます。よろしいですか。(「はい」と呼ぶ者あり) それではまず初めに、会議録署名委員を指名いたします。 本日の会議録署名委員は、浜崎委員と尾崎委員にお願いします。よろしいですか。(「はい」と呼ぶ者あり) それでは、議題に移ります。 最初に、仮称でありますが、関西広域連合に係る関係府県知事会議の概要についてということでありますし、さらにまた2つ目として、関西広域連合に係る規約案等について、関西広域連合への参加に係るメリット・デメリットについてということで、亀井企画調整チーム長の説明を求めます。
●亀井企画調整チーム長 そういたしますと、資料に基づきまして説明、報告をさせていただきたいと思います。 報告資料の1ページをまずお開きいただきたいと思います。去る1月8日に関西広域連合にかかわります関係府県知事会議が大阪で開かれました。その概要につきましてまず報告をしたいと思います。 1ページの大きな2番、会議の概要のところをごらんいただきたいと思います。この関係府県知事会議におきましては、兵庫県知事の井戸知事が関西広域機構の中の関西広域連合を検討する部会の副本部長ということで、参加府県の共通認識を最後に取りまとめられております。それが(1)でございます。規約案の原案を取りまとめまして、これについて各府県議会の意見をいただきたいという、そういったスタンスで各府県議会の特別委員会等にこの2月議会で説明をいたしまして、議論を深めようというのがまず1点でございます。2つ目がその状況を見ながら国の動きも見きわめて、ことし、平成22年の適切な時期に足並みをそろえて各府県議会へ提案を行おうと。この2点を井戸知事が共通認識ということで整理された項目でございます。 (2)がこの1月8日の会議の場で、本県の平井知事が発言いたしました要旨でございます。まず1つ目でありますけれども、関西広域連合の設立については意味があるということですが、その中で医療と観光については本県にとって一体的に行うメリットがあるということで参加を検討しているということ。それから本県におきましても県議会に特別委員会が設置されまして、今後、県民、議会での議論を経てコンセンサスを得ていく必要があるということで、検討に当たりましては、本県は時間が必要であるという旨を発言されました。それから設立案について、設立趣旨に府県議会の議論を経て進めると、こういった一文があったほうがいいということ。それから国からの権限移譲につきましては、本県の場合は中国圏域ということもありますので、国の管轄地域が違うということ。 次でありますけれども、県議会、それから県民の間には費用対効果に見合う程度の費用負担とすべきだという議論があるということで、また後で説明いたしますが、兵庫県の井戸知事からは鳥取県の総務経費を半額にするという案が示されましたけれども、今回、不参加を表明されております福井とか三重、そういったところが今後加わるといった場合も踏まえまして、参加事業数で総務費を計算するという参加事業割、こういった負担方法も考えられるので、今後も引き続き議論いただきたいという旨を発言されました。 この発言を受けまして、米印のところでございますけれども、均等割の案、それから井戸知事が示しました半額の案、そのほか本県が主張いたします参加事業割の案、これも含めまして引き続き検討しようということになったところでございます。 あと費用対効果がどうなるのか、県民にメリットがあるのか、そういったことを見きわめた上で最終的に判断すると。慎重にプロセスを踏んでいきたいということ。それからジオパーク、こういったことにつきましては、府県をまたいだ議論としてやりやすいということで、その事務局として本県が引き受けるといったこともやぶさかではないと、こういった旨を本県の知事が発言したところでございます。 2ページにはその他の府県の知事の主な意見ということで上げております。ポイントだけ説明したいと思います。まず、滋賀県の嘉田知事におかれましては、2つ目の丸でありますけれども、県議会は参加に消極的な意見であるということで、その理由として2つ上げられました。1つ目はずるずると巻き込まれて自分たちの手の届かないところに意思決定がいってしまうのではないかという不安。それからメリットが見えないということ。こういったことも踏まえまして、次の丸ですけれども、県議会としては参加をいつにするとか、そういったことをまだ到底判断できない状況であるということで、2月議会であるとか、平成22年の前半は難しいと。平成22年の後半についても議会、県民の理解をもっと進める必要がある。こういった御発言がありました。 橋下大阪府知事でございますけれども、2つ目の丸でありますけれども、橋下知事はむしろ2月議会に提案すべきであると。国からの権限移譲を迫るためにも受け皿をつくって国に迫っていくと。こういったのが関西広域連合の一番の意義であると、こういった発言がございました。 仁坂和歌山県知事でございますけれども、1つ目の丸でありますが、県議会との議論の中での話ということで、連合に入ってしまうと知らないところで意思決定が行われてしまうのではないかという懸念。それから無駄が発生するのではないかという議論があるということを御発言されました。 飯泉徳島県知事でございますけれども、3つ目の丸でありますが、分賦金の総務費につきまして徳島県議会に対しては均等割ということで説明しているということで、均等割でいいと思っているけれども、本県が主張しております事業割等にするということであれば、もう一度議会で議論をしていただくと、こういった必要があるといった旨を発言されたところでございます。 続きまして、3ページをごらんいただきたいと思います。関西広域連合の分賦金の試算ということで、1月8日の会議の場で、総務費につきまして各府県を均等割としたときの試算ということで示されたものでございます。御注意いただきたいのはこの3ページの上の二重線の四角括弧の中にありますが、試算の条件ということで平成22年の5月に設立の場合ということで、11カ月の予算ということで仮に算定されたものでございます。 その下に分賦金、それから総務費、事業費ということで大きく3つの表がございます。分賦金のところを見ていただきますと、総務費、それから事業費と2つに分かれておりますが、この総務費につきまして本県が2,236万円という試算でございます。事業費につきましては、広域観光、それから広域医療に係る経費ということで70万9,000円ということで709という数字が上がっておりますが、このほかに別途ドクターヘリの運航に係ります経費は、現在この事業費の外ということでこの中には含まれておりませんので、これと別途にドクターヘリに係る経費がかかるということでありますが、この辺を含めました試算は別途資料をつくっておりますので、そちらのほうで説明させていただきたいと思います。 4ページのほうでございますが、鳥取県の総務費をほかの県の2分の1に減額した場合ということで、兵庫県の井戸知事が示されました案の資料でございます。先ほどの分賦金の総務費のところでありますけれども、鳥取県の欄は12040ということで1,204万円という数字が入っております。2分の1に減額した場合ということでこういったものも示されたところでございます。 経費についてのメリット、デメリット、比較につきましては、また別途、後のほうでもう一度説明させていただきたいと思います。 続きまして、5ページをごらんいただきたいと思います。関西広域連合に係る規約案等について説明をさせていただきたいと思います。 5ページの上のほうに大きな1番で、関係府県知事会議で取りまとめたものということで、(1)から(5)まで番号を振っております。この(1)から(5)までの資料が1月8日の関係府県知事会議を経まして、各府県共通で各府県議会のほうにお示しをして説明をしようということになった資料でございます。それぞれ別添1の資料ということで別冊でつけております。このうち各府県議会におきまして設立するかどうかということで、議案という形で審議をしていただくことになりますのは、(1)の規約案、それから(3)に分賦金の試算がありますけれども、分賦金、各府県がどれだけのものを広域連合に拠出するかということで、それを予算案という形で出しますので、各府県議会のほうで審議していただきます議案として出ますのは、規約案とそれから分賦金に係る予算案と、この2つということになります。 この5ページのところではそのうち規約案の概要ということでまとめておりますので、規約案の概要につきまして説明をさせていただきたいと思います。規約案の本体のほうにつきましては、別添1ということで別冊でつけております資料の1ページから規約案をつけておりますので、両方開きながら見ていただきますとありがたいと思います。 まず、第1条は広域連合の名称について。第2条につきましては広域連合を組織する地方公共団体ということで、それぞれ参加をする2府5県、鳥取県という名前もここに記載されるということでございます。第3条が広域連合の区域、それから第4条が広域連合の処理する事務ということで、広域連合で取り組みます事務につきましてここに規定がされるということになります。本県は観光の分野とそれから広域医療、ドクターヘリの分野、これにつきまして今検討しているところでありますが、別冊の資料の第4条の(3)と書いてあるところ、観光及び文化の振興に関する事務のうち次に掲げるもの。観光の分野につきましてはここに記載があるところでございます。医療の分野につきましては別冊のほうの資料でいきますと2ページでございます。2ページの上から3行目に(5)、医療に関する事務のうち次に掲げるものということで、片仮名のア、それから片仮名のイがございます。片仮名のイのほうを見ていただきますと、京都府、兵庫県及び鳥取県の区域において運航する救急医療用ヘリコプターに関する事務のうち次に掲げるものということで、ドクターヘリの運航につきましてはここのところに記載があるところでございます。 この2ページの下のほうを見ていただきたいと思いますが、第2項、2と書いてあるところがございます。別冊のほうの資料の2ページ、下のほうに縦に、2と書いてあるところがございます。前項各号に掲げる事務のうち、同項1号、括弧がございまして、第2号、第4号及び第6号から第8号までに掲げる事務にあっては、鳥取県に係る事務を除くものとすると記載がございます。本県は観光とそれからドクターヘリ、医療の部分につきまして部分的に参加をするということで検討しておりますけれども、部分参加ということでここで規定されるということになります。徳島県も1つの分野を除いて残りの分野については参加するということでございますので、現在、部分参加を検討している県は鳥取県、それから徳島県、この2県ということでございます。 続きまして、第5条でございますが、第5条は事務の追加ということで、広域連合で処理する事務を追加しようとするときには、構成団体の議会の議決が必要であるという旨。それから国からの権限移譲を受けて事務を処理しようとするときにも構成団体と相談、協議をしましょうと、そういったことを規定しております。 第6条は広域連合が作成する計画の項目、7条が事務所でございます。 第8条からが広域連合の議会についての規定でございます。広域連合の議会の定数を20名ということで規定しております。第9条は広域連合の議員の選挙の方法ということで、各構成団体の議会において各議会の議員から選挙により選ぶということを規定するということ。それから構成団体の議会ごとに選挙する人数の配分の方法ということで、均等配分を1人、それから人口250万人ごとに1名ということで、人口割の配分を1名ないし4名ということで、これにつきまして議席の配分を試算いたしますと、鳥取県は2名。一番多いのが大阪府の4名と、こういった試算になります。本県と同じ2名は滋賀、和歌山、徳島、こういった県が2名という試算でございます。 第10条は広域連合議員の任期ということで、任期につきましては構成団体の議員としての任期による。第11条が広域連合議会の議長、それから副議長に関する規定で、議長のほか副議長を1人選挙によって選ぶということ。第12条は広域連合の執行機関の組織ということで、広域連合に連合長とそのほか副連合長1人を置くということ。第13条は広域連合の執行機関の選任の方法ということで、連合長につきましては構成団体の首長、長から選挙によって選ぶということ、こういったことを規定しております。第14条は広域連合の執行機関の任期ということで、任期につきましては2年。第15条が広域連合委員会等の設置ということで、連合におきます重要施策に関する事項を協議するために、構成団体の首長で組織をいたします委員会を設置すること、これを規定するということであります。 第16条は広域連合協議会の設置ということで、広域連合に参加しない府県、あるいは経済界等も含めまして、広域にわたるさまざまな課題等について幅広く意見を聞くために協議会を置くと、そういった旨を規定しているところであります。 17条が選挙管理委員会、18条が監査委員についての規定、第19条が事務局の職員、補助職員についての規定でございます。 第20条が経費の支弁、お金の払い方についての規定でございます。別冊のほうの5ページ、第20条のところを見ていただきたいと思いますが、第20条の第1項におきまして、広域連合の経費は次に掲げる収入をもって充てるということで、構成団体の負担金、事業収入、それ以外の収入とありますが、問題になりますのは(1)、構成団体の負担金、これがいわゆる負担金ということで広域連合に鳥取県も拠出をしなければいけない、そういったお金でございます。 これにつきまして具体的にどういった計算方式になっているかといいますと、別表ということで別冊の資料の6ページのほうに別表(第20条関係)というのが下のほうにございます。このうち総務費と事業費ということに分かれておりますが、総務費のところに上のほうに負担する構成団体というところに鳥取県と書いてあるものがあります。これがいわゆる広域連合に入ることに伴います総務的な経費ということで、広域連合に入ることによって生じるお金ということでございます。 これにつきましては、現在この表の中では均等割10分の10ということで、参加する各府県がそれぞれ均等に割ろうということが記載されておりますが、もう一度5ページのほうの第20条の3項を見ていただきますと、第4条第2項の規定の適用を受ける構成団体については、前項の規定にかかわらずその負担金の額を減額することができる。この場合における負担金の額の算出の方法については別に定めると規定されております。この第4条第2項の規定を受ける構成団体といいますのが鳥取県と徳島県、先ほどの部分参加の鳥取県、徳島県ということでございます。ですので、ここの規定によりまして鳥取県の総務経費につきましては減額することができるということで、今できる規定が置かれようとしているところでございます。 これに伴ってといいますか、先般1月8日の会議では井戸兵庫県知事がこれを半額にするということで試案を出されたところでありますが、半額にいたしましても、本県は7事業のうち参加する事業は2事業でございますので、半額でも費用対効果の面からいいますとまだメリットがあるとは言えないということで、本県はあくまでも7分の2、事業数割によって総務経費を負担することにしていただきたいということで、1月8日の会議後にも事務レベルでありますけれども、関西広域機構の事務局のほうに申し入れを行ったところであります。現在そういった申し入れにも基づきまして検討を進めておられる、そういった状況でございます。 総務経費のほかにいろいろな事業をすることに伴いまして事業費が出てまいります。事業費につきましては、6ページの先ほどの別表をもう一度見ていただきたいと思いますが、事業費のところ、6ページの表の下から2つ目の欄に第4条第1項第3号に規定する事務に係る経費、鳥取県と書かれておりますが、これが観光に係る経費であります。観光に係る経費につきまして負担の割合は人口割、それから宿泊施設数割、それぞれ半分ずつで算定をすると、こういった案でございます。 7ページ、上から2つ目の欄が、これがドクターヘリの運航に係る経費でございまして、現在、京都、兵庫、鳥取、この3府県でのフレームということで案が書かれているところでありまして、負担割合につきましてはその右に調整中ということで括弧がされております。この額につきましては、それぞれ取り組みます3府県が決めた負担のルール、それによって負担額を決めようということで現在こういった形で調整中という形の記載がされているところでございます。 こういった経費の支弁方法の規定のほか、第21条で規則への委任の規定が置かれますのが規約の案でございまして、設立に当たりましてはこの規約の案で妥当なのかどうか。それから予算につきましてどうかということで、この2点につきまして議案を審議していただくということになります。 続きまして、もとの報告資料の7ページ以降につきまして、関西広域連合へ参加することに伴いますメリット、デメリットにつきまして簡単に報告、説明をさせていただきたいと思います。 8ページ、9ページは、関西広域連合に入ることに伴いまして関西とのつながりがより一層強くなると、そういったことにつきまして記載をしております。このうち9ページの下のほうの部分を見ていただきたいと思いますが、関西広域連合に参加するメリット、デメリットということで、メリットといたしまして、府県連携では得られない関西地域としての一体感の醸成。それから具体的な事業に取り組むことによりまして、県民の皆さんに質の高いサービスを提供する、こういったことがメリットということで考えております。 具体的にということで鳥取県の露出度のアップ、近畿の経済界とのつながりを強固にすること、近畿の方にとって鳥取県をますます身近に感じていただけること、こういったことを上げておりますが、デメリットの一番大きな点は、各府県間の連携、広域連携によって仕事を進めることに比べますと、基礎的な経費、総務経費といいますか、そういった基礎的な経費が余分にかかると、こういったことが懸念されるということがございます。 こういったメリット、それからデメリットと費用、こういったものを比較いたしまして、参加するのかどうか、それから参加する場合の参加事業とか参加分野、こういったものを判断していく、こういったことが必要だろうというふうに考えているところでございます。 10ページ以降で各事業分野ごとの効果、事業分野ごとのメリット、デメリット、それをまとめております。11ページ以降に具体的に各事業分野についてまとめておりますので、ざっと見ていただけたらと思いますが、参加を検討している分野につきまして若干コメントといいますか、説明をさせていただきたいと思います。 12ページの広域観光・文化振興分野でございます。この分野につきましては参加について検討をしておりますけれども、参加するメリット、デメリットの欄のメリットといたしまして、まず関西各地域の多様な魅力とジオパークをはじめといたします本県の観光資源の魅力、そういったものを生かしたPRでありますとか、効果的な情報発信が可能になるということ。それから関西が一体となった海外プロモーション、近畿圏を来訪される外国人観光客への誘客のPR等によりまして、旅行者、観光客の注目度が高まりまして、本県への外国人観光客の増加が期待されることなどというのをメリットとして上げております。 デメリットといたしまして、下のほうでありますけれども、全国で通用する通訳案内士の方の登録事務につきまして、広域連合のほうで審査事務等を一元化しようという案でありますけれども、申請書の受付の対応と広域連合でやる事務、それが分離するということで、申請者の方へのサービス水準の低下でありますとか負担増、そういったものが懸念されると、そういった状況でございます。 続きまして、14ページであります。14ページは広域医療連携の分野につきましてメリット、デメリットをまとめております。この分野がドクターヘリの配置、運航に係る分野でございます。メリットと書いてあるところでありますけれども、ドクターヘリの共同運航によりまして県民の救命救急体制に係る重層的なセーフティーネットの構築が期待されるという点。それからさらに広域連合に参加することによりまして緊急時等に複数のヘリが補完し合うような相互応援体制の構築が期待されるという点。こういった点があろうかと思います。 広域連合の参加に当たりましては、3府県ヘリに参加いたします京都、兵庫との調整が必要なところでありますが、両府県は広域連合に参加する意向で検討を進められているところでございます。そのほか関西広域医療連携計画の策定でありますとか、広域にわたります救急医療体制充実の仕組みづくりにつきまして、現在ではどういった内容というのがまだちょっと不明確なところがございますが、本県の救急医療への効果も期待できる面もあると考えられますので、引き続き検討を進めたいというふうに考えているところでございます。 そのほか現在、参加につきまして積極的に検討を進めているわけではない分野というのは、ちょっとそのほかの分野ということでメリット、デメリットもあわせてまとめておりますので、ごらんいただきたいと思いますが、最後に経費につきまして説明させていただきたいと思います。18ページでございます。 18ページに上げておりますのは関西広域連合へ参加する際の経費メリットということで、平成24年度をベースといたしまして、1年間やったときにどうかということで試算をしたものでございます。この試算の前提といたしまして、鳥取県におきましては現段階で参加を検討しております広域観光・文化振興の分野、それから広域医療連携の分野、この2つの分野へ参加するために必要な経費につきまして試算したところでございます。 左のほう、広域連合参加に要する経費というのがございます。(1)で書いておりますのが特例措置ということで、井戸兵庫県知事の試案ということで総務経費を半額にした数字、それから(2)が総務費の均等案ということで、各府県が均等に総務費を負担するとした場合、そういった形で試算をしております。(1)の井戸試案のほうでは総務費が1,090万円、それに対しまして総務費均等割のほうでは総務費が2,030万円と、こういった数字でございます。そのほか事業費ということで広域観光、それから広域医療の計画策定等にかかる経費、それからドクターヘリにかかる経費、それぞれこういった形で数字を試算しております。 真ん中、(3)のところが県がこれらの仕事を単独で実施した場合にかかる経費ということでございます。(1)から(3)を引く、それから(2)から(3)を引くということで、それぞれ経費の差額を出してみておりますのが右側の欄ということでございます。例えば(1)から(3)ということで、井戸知事が示されました鳥取県の総務費を半額にするという案、これに基づきまして県単独で実施する場合と比べますと、県単独で実施する場合よりもトータルで8,500万円ぐらい安く上がる、そういった試算でございます。それから総務費均等割ということで(2)と比べますと7,600万円ぐらい経費が安くなると、そういった試算でございます。 ただ、途中でもお話しいたしましたが、井戸知事が示されました総務費の半額でいきますと1,090万円でもまだ本県にとっては高いというふうに感じておりますので、これをさらに事業数割ということで7分の2にいたしますとこれが半額ぐらいになる計算になりますので、さらにそういったことを求めていきたいというふうに考えているところでございます。 そういったものも踏まえた上で、経費のメリット、それから経費メリットだけではあらわせられない鳥取県にとってのメリット、デメリットですとか、そういったものを総合的に判断いたしまして広域連合に参加する意義があるのかどうか、そういったものを検討、御判断、御審議いただくことになろうかと思います。よろしくお願いしたいと思います。
◎山根委員長 では、報告が終わりましたので、質疑に参りたいと思いますが、まず、これほど温度差がたくさんあるのですけれども、本当にこれは成り立つというぐあいに見通しをして質疑するのでしょうか。成り立たないものなら論をする必要ないわけです。どうお考えでしょうか。
●亀井企画調整チーム長 1月8日の関係府県知事会議におきましても、年内のしかるべきときに各府県が足並みをそろえて各県議会に提案をしようということを目指すということで意思を統一したところでございますので、設立を目指して検討を進めると、そういったスタンスでございます。
◎山根委員長 目指してね。
●亀井企画調整チーム長 はい。
◎山根委員長 ということだそうであります。
○石村委員 私聞き逃したかもしれません。18ページの総務費と事業費、総務費は井戸試案のこともあるのだけれども、総務費と事業費があってこの事業費というのは何ですか。分担金の、この予算のやつでよくわからないのだけれども、事業費の113万円というのはどこから出ているのでしょうか。わかりますか。この中にあるのと事業費が合わない。
●亀井企画調整チーム長 まず、12ページを見ていただきますと、12ページのところで広域観光・文化振興分野で分賦金で100万円、12ページの下のところですけれども、下のAの欄で100万円というのがございます。それから広域医療連携分野につきましては、同じく14ページの下のところ、分賦金の欄で1,986万円というのがございます。この1,986万円の中にはドクターヘリにかかります1,973万円、19730、これも入っておりますので、まず医療のところの19860から19730を引いていただいて、これが13万円、それに先ほどの観光のところの100万円、これを足していただいたところが事業費の1130。
○石村委員 では、ごめんなさい。3ページとか4ページの事業費とかなんとかとは別だということか。
●亀井企画調整チーム長 3ページ、4ページは平成22年度予算ということで、5月設立ということで11カ月ということを想定した予算であります。それで一番最後の18ページは平成24年度、平年ベースになったときを想定して……。
○石村委員 平年ベースか。わかりました。
●亀井企画調整チーム長 年間どれぐらいかかるかということを想定した数字でございます。
○石村委員 これは11カ月でこっちが平年ベース。はい、わかりました。
○尾崎委員 きのうも企画県土警察常任委員会で説明いただきまして、ありがとうございました。そのときにも安田議員からやはりこういう大事な問題なので、もう少し県民的な議論が要る情報が行っていないのではないかというふうなことも言っておられました。それで商工会議所とか、そういった方々との意見交換はあったということでしたけれども、それ以外のものでも今後も含めて、今は医療と観光ですけれども、あるわけですよね、可能性としても。何かいろんな分野の方の意見もきちっと聞くということを、この場でももう一度申し上げておきたいと思いますし、それからこの情報の資料もなのですが、先ほど説明していただいたときに知事の意見ということで三重県のと福井県は読まれなかったのですけれども、読まれるかなと思っていたのですが、そこはちょっとすっ飛ばされまして、後で見ればいいのですけれども、やはり入らない県の意見というのもちゃんと読まれるべきだと思いますし、そして全体的に滋賀県の知事さんも言っておられますし、それから和歌山県の知事も言っておられますが、県議会では連合に入ってしまうと知らないところで意思決定が行われているという懸念があるわけですよね。そういったことも含めて情報提供されるべきではないかなと私は思っていて、前回のときの女性の会でも言いましたけれども、これを見てみますと8ページ、9ページですね。7ページもそうですが、ちょっと見ていただくと、関西の一員となる重要性、それから連携による鳥取県の将来、それからメリット、デメリットと出ていますけれども、非常に前向きな位置づけになっていますし、それから8ページ、9ページも見るとデメリットのところというのもここ1行だけなのですね。本当にこうなのだろうかというふうに思います。それから連携のところで観光では12ページですね。デメリットは通訳案内士、すっと出ていますが、鳥取県はこれは入らないということで、このデメリットは関係ない。それから医療分野ではメリットしか書いていないのですね。本当にこれできちっとした情報提供になり得るのだろうかなというふうに私は思います。ですから、ないと言われれば本当にないのかなということも含めて、もう少しこれだと確かにいいことがいっぱいあると思います。でも見られた方が本当にそうかとかえって思われるのではないかというふうに私は思いますから、もうちょっと平たくきちっとした情報提供をなされないといけないかなというふうに思います。
●亀井企画調整チーム長 尾崎委員のおっしゃること、そのとおりだと思います。まず、前段のところでありますけれども、本県におきまして広域連合に関しますこういった議論につきましては、昨日の常任委員会でもちょっとお話ししたのですけれども……(発言する者あり)はい、わかりました。情報につきましてはいろんな意見交換等も踏まえまして、広く県民の議論、そういったことをやっていくようにということで心がけたいと思いますし、資料につきましても別に情報操作等をしようという意図はないのですけれども、メリット、デメリット、あるいは関係する情報、そういったものを平たくといいますか、できる限りお出しをいたしまして、県民、それから議会の皆様方の公平な議論といいますか、そういったことに資するように心がけていきたいと思います。
◎山根委員長 ちょっと待ってください。今緒についたばかりですから、今後どのような方法で検討したり、あるいは情報提供するかというスタンスでありまして、今まであったこととかなりで、今緒についてこれから審議しましょうというところですから、その辺間違いないような形で論議をお願いしたいと思います。
○初田副委員長 2点お願いします。僕は結論は積極論者で言わせていただきますが、井戸兵庫県知事の半分にしてあげるなどというのは大きなお世話でして、私の考えでは。もうそんな1,000万円ぐらいのことをまけるのだ、まけないのだといって、実際にうちのほうが肩身の狭い思いをして、おまえのところは均等割を半分しかしていないのに何を生意気なことを言うのだというような、もうそんなことでなしにもっと我々はもう払うべきは払って、事業のほうでもっとメリットを得るという考えで僕はいっていただきたいということですが、いかがでしょうか。それが1点。 それと2点目は、これがドクターヘリなのだけれども、ドクターヘリは先発先行しますが、これがなった場合のそういう経費的なものはこことの整合性というか折り合いはどうなるのでしょうか。もう今までやった経費はもう全部こちらの関西連合になったほうに全部移行してしまうのか。そこらあたりのちょっと兼ね合いを教えていただきたいと思います。以上2点です。
●亀井企画調整チーム長 まず、前段の総務経費の均等割等の話でありますけれども、現在、執行部のほうといたしましてはやはりそうはいいましても、7分野のうちの2事業しか入らないのにやはり全額丸々総務経費を負担するというのは過大ではないかということで、そういったことでその事業数に応じた負担であるべきではないかという姿勢で述べているところであります。ただ、これは本県だけの問題ではないとちょっと一つ考えておりまして、現在、参加を見合わせている福井県でありますとか三重県、それから奈良県、こういったところがございます。それぞれの県におきまして1事業でもいいから参加をすると。そういった場合に事業数割の総務経費であれば参加を考えることにインセンティブといいますか、そういったことを検討しやすい、そういった環境になるのではないかと。そういった点も考えながら本県といたしましては主張しているというところでありまして、必ずしも本県だけのエゴみたいな形で主張しているわけではないという点はございます。そういった点でなるべく経費を抑えて本県にとって実利が上がるような、そういった費用対効果といいますか、そういったことを考えながら総務経費について考えているところでございます。 2点目のドクターヘリの関係でございますが、ドクターヘリにつきましては、ちょっと仮定の話が若干入ると思いますけれども、まず3府県連携のドクターヘリが運航をした後に広域連合で取り組むといった状況になった場合には、実施する主体、法的な主体というのが違いますので、広域連合に入るまでの経費というのはそこで1回おしまいといいますか、精算といいますか、切れます。広域連合に入ってからの経費は別途その広域連合の中での予算措置、そういったものがされますので、そちらのほうでの予算対応、予算の執行ということになってまいります。
○初田副委員長 私は事業費をその部分だけ負担するというのは当然だと思います。しかし、固定費まで、電気の半分を2事業だからきょうやるのだから半分消せとか、そんなことを言っておったのでは本当に鳥取県の主張が通らないと思いますよ。8,500万円も7,000万円もこれに入ってメリット、単県でするよりは利益になるのだから。それに比べて1,000万円やそこらで肩身の狭い思いをすることはないという私の主張です。あくまでも意見です。
◎山根委員長 そのほか何か。
○興治委員 せっかくの初田委員の御意見なのですけれども、私は肩身の狭い思いはしなくてもいいと思います。事業費部分についても参加する事業によって負担を区分していくということで、全く肩身の狭い思いはしなくてもいいと思います。 それと13ページの広域産業振興分野については、これは参加しないということなのですけれども、上のほうに書いてある事業内容のところを見ましても、例えばビジネスマッチングであるとか合同プロモーションであるとか、公設の試験研究機関の連携、いわゆる技術連携であるとか、それから新商品調達認定制度によるベンチャー支援も、場合によっては鳥取県で開発した商品を大阪府などで認定をしていただくというようなことも考えられると思うのですけれども、結構メリットがあるのではないかなと思うのですけれども、デメリットのところを見ると経済産業構造が大きく異なるため埋没すると書いてあるのですけれども、これそうなのでしょうか。どういうことをいわんとしているのかなということをちょっとお聞きしたいのですけれども。
●新経済通商総室企画調査チーム長 今、興治委員のほうからありましたことについて説明させていただきます。 まず、例えば合同プロモーション・ビジネスマッチングというのは展示会への出展という意味なのですけれども、今、事業費でいいますと2つの展示会に出展すると想定しています。それで鳥取県で大体年間5つぐらい機構が主体となってやっているやつもあるのですけれども、機械とか電子とか電気とか食品とか。2つ選ぶとなると鳥取県が出たいやつに果たして決まるのかということが今の時点ではよくわからないなという点がございます。 それと新商品調達認定制度といいますのは、地方自治法のほうで県知事が認めれば随意契約できると。それで県内の産業振興をしていくという制度がございます。それで広域になった場合、だれが認定するのかと。広域連合長が認定するのかという問題はまだ全く手つかずですけれども、ではそこで例えば鳥取県のものが認定されて、例えば鳥取だと今、用瀬マスクとか認定されているのですけれども、それをでは本当に大阪府が使ってくれるのかと、大阪府庁が。あくまでもこれは、ここにあるのは役所が使うものだけですので、大阪府庁が使ってくれるのかというとよくわからないなというのが実際のところです。 あと公設試験研究機関につきましては、鳥取県の場合は産業技術センターは地方独立行政法人になっていますので、そもそも行政の集合体の中には入れないという部分が今の法律上ありまして、適用外といいますか、対象外というような状況になっております。
◎山根委員長 そのほかは。(「なし」と呼ぶ者あり)よろしいですか。 ちょっと私のほうから1点ですが、このドクターヘリはもう今度、新年度予算でつくって走り出すわけですけれども、広域連合になぜいかなければならないのかというあたりをもうちょっと何かよくわかるように説明してもらいたいのです。
●亀井企画調整チーム長 まず、報告資料の14ページのところでありますけれども、広域連合の事務局のほうで考えておりますのが、広域連合の中で幾つかドクターヘリの運航形態を、運航するところをつくると。この14ページのところでいきますと本県の3府県のヘリのほかに大阪府ヘリ、それから和歌山県ヘリ、こういったものもこれから検討ということで考えられているところでありますけれども、ちょうど山根委員長の代表質問のときに知事も議場で答えられましたけれども、緊急時でありますとか、そういったところの応援対応だとか、そういったところというのも図られるのではないかと。そういったことが一つあろうかと思います。 あとそのほかはちょっと具体的に、複数運航することによってどういった活用の仕方といいますか、そういったものが行われるかとか、そういったことは広域機構のほうでもまだちょっと現在検討中といったところもございますので、その辺はまた内容を整理いたしましてこの特別委員会等の場でお話ししたいというふうに思います。
◎山根委員長 そのほかありませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)よろしいですか。 それでは、以上をもって終わりたいと思います。 それでは、その他で委員の皆さんのほうで何かありますか。(「なし」と呼ぶ者あり)ありません。 それでは、委員会は終了いたしますが、委員の方には御相談したいことがありますので、執行部の皆さんは御苦労さまでした。退席願います。 (執行部退席) それでは、皆さん、お手元にお配りしておると思いますけれども、この1年間の活動状況について本会議で報告することになっておりますので、お手元に示しておりますように本特別委員会の活動状況を別紙のとおりで報告したいというぐあいに思いますが、何か御意見ありますか。(「ないです」と呼ぶ者あり)ありませんか。(発言する者あり)では、比較的簡単ということで、このとおりさせていただくということで了承願います。 それでは、以上で終わりたいと思います。ありがとうございました。
午後0時2分 閉会
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