平成21年度議事録

平成21年12月14日会議録

出席者
(8名)
委員長
副委員長
委員
野田 修
森岡 俊夫
山田 幸夫
浜田 妙子
錦織 陽子
内田 博長
斉木 正一
廣江 弌
横山 隆義
 
欠席者
(なし)

傍聴議員
(2名)
尾崎 薫
安田 優子
 

説明のため出席した者
  大場防災監、石田病院事業管理者、法橋生活環境部長、ほか次長、課長、関係職員

職務のため出席した事務局職員
  田中主幹、小川副主幹、中島副主幹

1 開会  午前10時15分
2 閉会  午後0時42分
3 司会  野田委員長
4  会議録署名委員  内田委員、山田委員
5 付議案件及びその結果
   別紙日程表及び下記会議概要のとおり
 

午前10時15分 開会

◎野田委員長
 ただいまから福祉生活病院常任委員会を開会いたします。
 日程は、お手元の日程のとおりでありますので、この順序に従って議事を進めさせていただきます。
 初めに、会議録署名委員を指名いたします。
 本日の会議録署名委員は、内田委員と山田委員にお願いいたします。
 それでは、ただいまから本委員会に付託されました議案について審査を行います。(「済みません」と呼ぶ者あり)

●尾崎公園自然課長
 公園自然課でございます。鳥取県都市公園条例の一部改正につきまして、再度御説明をさせていただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。

◎野田委員長
 許可します。

●尾崎公園自然課長
 議案説明資料、予算に関する説明書の20ページから22ページにかけて……。

◎野田委員長
 ちょっと待ってください、今、皆さんに配付をしていますから。
 よろしいですか。(「はい」と呼ぶ者あり)

●尾崎公園自然課長
 鳥取県都市公園条例の一部改正についてということでお願いしております。具体的に条項に沿って21ページで説明させていただきたいと思います。よろしいでしょうか。

◎野田委員長
 はい。

●尾崎公園自然課長
 最初、第3条第1項については、指定管理は都市公園ごとに行うということで、布勢運動公園でありますとか、東郷湖羽合臨海公園、燕趙園でありますとか、それ以外という形に分けて指定管理を行うという形にしますということをうたってあります。第3条第2項でございますが、このたびの改正は、今回の飲食施設、販売施設の取得の場合に限ったものではございません。都市公園エリアに何らかの理由で県が建物を建てたり、新たに取得したものができた場合に指定管理でも対応できるように改正をしたいということの条項でございます。
 改正の条項につきまして、具体的に説明しますと、第2項の(1)のところでございますが、現在、指定管理を行っている場合、その区域内で法第5条第1項の許可が失効して、または取り消されるものということを書いておりますけれども、第5条第1項というのは管理許可でありますとか設置許可という意味でございます。管理許可というものは、例えば県が建物を建ててそれを県が貸し付ける、設置許可というのは、土地を県が貸し付けるというふうなイメージでとらえていただいたらよろしいかと思いますが、許可が失効した場合または許可が何らかの理由で取り消される場合、それからあと(2)で新たに設置し、または取得することとなるものということで書いております。都市公園エリアの中に今後どういうふうな形で施設が入ってくるかわかりませんが、想定されるものは今ございませんが、ひとまず県が新しく建物を建てた場合に指定管理として追加して指定管理を行わせることができるということでございます。その場合に、ここに書いておりますけれども、第3条第2項の中ほどに、当該指定管理者、管理公園の指定管理者とは別に指定管理者を指定してということで、今の指定管理者とは別に指定管理を行わせることができるという形にしております。この条項が第3条第2項でございます。
 あと、第4条関係でございますが、都市公園条例の中には今申し上げましたように布勢運動公園がございます。布勢運動公園は指名指定管理ということで体育協会を指名指定しております。布勢運動公園においても同様の事案、第3条第2項の事案が発生した場合に指名指定ではなく、同様に指定管理者を公募して指定管理ができるということにしております。
 次に、第5条でございます。第5条では指定管理者の期間を、第1項では4月1日から5年間という形で設定をしております。第2項で、こういうふうに新たに指定管理する施設とする場合に施設の指定管理のスタートをさせる期日を4月1日ではないという場合も想定されることから、スタートさせる期日を規則を定めることとしております。それから該当する施設がある指定管理者の指定管理期間が満了する日を終期とするということで、もととなる指定管理のエリアの指定管理の指定期間の終わり、終期を最終的に追加するものも最後合わせるという形で考えております。
 あと、第6条の関係でございます。追加指定管理施設であっても本条例の条項を適用するということで、読みかえ規定という形で記載しておりまして、そういう改正を第6条で行おうとするものでございます。

◎野田委員長
 ちょっと皆さんに聞かねばなりませんが、私自身、何だかまだこの条例文というものが今の説明でしっかり頭に入っておりません。皆さん、きちっと入りましたか。(発言する者あり)
 申しわけないですけれども、もう一度わかりやすくお願いします。(「20ページをちゃんと説明すればわかるんだ」と呼ぶ者あり)

●法橋生活環境部長
 ちょっとわかりくかったかもしれませんけれども、基本的には、今、都市公園について指定管理公園という形で指定管理者をそれぞれ指定してやっているわけですね。そうすると、そのときに公募であったり指名で指定するわけですけれども、具体的に言うと、布勢運動公園は指名指定をしています。そのほかの都市公園については公募でやっています。それでそのときの条件、まず指定管理に出す条件というのがあります。そうすると、その都市公園の中にあるこういう施設を指定管理してくださいよということで条件づけをして指定管理をお願いするということでやっています。それでその条件が変わる場合があるということなのです。例えば今回の場合のように、これまで設置許可をしていたもの、具体的に言うと依水飯店だと天下市場ということになりますけれども、こういったものはそういった設置許可を廃止して新たに指定管理に出しましょうという場合に、そのもとの条件が変わるわけですね。そうすると、これまでお願いしていた指定管理者にそのまま指定管理してくださいというお願いをすると、当初の公募の条件が変わってきますから、公平性に照らしてちょっとおかしいではないかということで、その追加するものだけを特別に独立させて指定管理者を選定するためにこの条項を設けるということです。
 ただ、そういう状態でずっと継続していきますと、同じ指定管理公園の中に2つの指定管理者が管理するという状態が続きますので、それを1つは、最初の指定管理者の5年間、そこで一たん切って、できれば、その後は一体的な指定管理、さらにそれを加えた条件でもって公募するなり指名することによって一体的に管理ができるようにしていこうと、こういったことを含めて条例改正をしようというものでございます。御理解いただけましたでしょうか。

◎野田委員長
 よくわかりました。ありがとうございます。
 それでは、付託議案に対する質疑、討論を行っていただきます。

○錦織委員
 私は、生活環境部、都市公園管理費1,836万1,000円の予算に反対します。
 もともとこれまでの議場での答弁などを聞きますと、県直営で公園内に飲食施設をつくるという計画だったけれども、当時PFIが非常にはしりというか、はやりというか、そういうことがあって、これを導入して実証例をつくろうということで現在の設置者に条件をつけて開設したものですけれども、知事の説明からすると、当初からやはりそれぞれ条件をつけていたので採算性に問題があったということは認めておられます。しかしながら、それを見込んで設置者も出店されたわけです。当初は中途で撤退する場合は上屋というものをすべて撤去して更地にして県に返すという条件だったんですけれども、この更新時に知事特認として更地に返さなくてもよいように何か変更されたということなのですね。私は、当初の計画、契約からすれば更地にしない、更地にするためにはお金もかかります、それから施設の買い上げをするという二重の県費を投入するということになるのではないかということで、認めるわけにはいきません。
 それと同時に、県は燕趙園には飲食店施設というものなどが必要だという判断なのですけれども、当時と違いまして近隣にも飲食施設を備えたものもふえたことから、私は、今後の維持管理や施設管理のことを考えれば、更地にして、例えばその場所をイベント時などにカジュアルな飲食スペースとして残したほうがよいのではないかというふうに考えますので、この予算には反対します。

◎野田委員長
 ほかに質疑、討論ございませんか。

○廣江委員
 私も今言われたとおり、本当にああいうような契約で、更地にして返すというものを県が買うということは、県民の皆さんに説得がちょっとできないと思います。更地にするにはすごく金もかかる。それを買ってあげる。民から民へ交代してからやられてもできるわけで、また値段を審議した審議会、この間の質問にもあったように、何でそんな必要があるのかと、ほとんどみんな反対しておられます。あれが本当の県民の声だと思います。その県民の声に反対するようなやり方というのはとるべきではないし、私たちもちょっと説得ができないと。
 この間の知事の答弁は答弁になっていない。その辺の答弁がきちっとできるなら説明して。県民の皆さんに説得ができるように、我々にもうちょっと説明をしてほしいと思います。その説得ができるなら我々も賛同していいと思います。この間の答弁では県民への説得にならないと私は思います。また審議会の皆さんも、やはり同じことを言っておられます。それを説得するだけの説明をしてほしいと思う。それによっては、また県民の皆さんに説明ができるなら私もいいと思いますけれども、今、あの説明では納得がいきません。

◎野田委員長
 廣江委員のほうから今、質疑が出ましたけれども、ほかの方々はございませんか。

○横山委員
 燕趙園に休憩する場所も必要だし、食堂があれば燕趙園として成り立つと僕は思います。最初にそういうぐあいに考えられたのだろうなと思うのですが、なるほど入園数が減って大変苦しくなっているというのはよくわかるのですけれども、施設そのものは、あるとないとでは利用度がやはり違ってくるなと思う。そういう面を考えると、県が出された提案に僕は賛成します。

○森岡副委員長
 私も前回の委員会で、この案件に関しては非常に県民の理解が得にくいよということを言いました。休みの日に私も現場に行きまして、その状況を見させていただきました。確かに燕趙園そのものが東郷湖畔に設置されている中部圏域の中では非常に代表的な観光施設であるということを実感したということと、それから燕趙園の基本的には附帯施設のような形の様相を呈していて、あれを更地にすることが条件なのですが、更地にした後のことを考えれば、燕趙園そのものの魅力が失われる可能性もあるなという印象を受けました。
 先ほどから、錦織委員もそうですし、廣江委員もそうなのですけれども、おっしゃっておられるように、ここはきちんと県民に対してわかっていただくような形の考え方をやはり私は打ち出すべきではないかというふうに思います。県が当初計画を立てた段階で何でこういう結果に至ったかという、やはり内部検証をきちんとやらないと、次に指定管理者をだれかに受けさせますからそれで責任を終わりますよというわけにはならないのですね。今の状況では必ずだれがやっても同じ状況が考えられるわけですから、きちんと燕趙園そのものの観光施設としての魅力をもっと増大させるべく施設として県は依水飯店をどういうふうな形でとらまえているのか、こういったことを基本的にもう一回練り直す必要がありはしないかというふうに思います。ですからそういった集客力をさらに高めるような形のプランニングというものを打ち出そうという形で東郷湖畔の重要な観光施設としての位置づけをきちんと練り直すことでもう一回立ち直ることができるのかなというふうに私は実感しております。これについては非常にもろ手を挙げて賛成しますというわけにはならないと思います。この案件につきましては、委員会の中で何らかの意見をつけて承認するという形をとったらどうかなというふうに思っております。

◎野田委員長
 ほかに御意見は。

○廣江委員
 それと今さっき改正のところの説明で運動公園のほうの話が出たけれども、あそこにも食堂はあるわけですね。そこは指定管理ではない食堂で、そこなどはいわゆる貸しているという形になると。そこはただでなしに、やはり家賃を取っているのではないかと。そうしたら今度、この間の説明では、今問題になっているのは、何かもうただで貸すような形に私たちは説明を受けたのだけれども、そしたら運動公園とあれとは違う。同じ県の公園地域の中で、片一方はただで、片一方は金を取るといったら、その関係はどうなるのか。
 あそこにはすぐ横にまた食堂もありますね。そこらがきちんとやっているのに、なぜこっちだけがだめになったのか。実際観客が減ったというけれども、ああいう施設というのは3分の1から4分1に減るのはどこもそうなので、初めの1年か2年はだあっと来るけれども、3年から4年たったらもう3分の1が残ればいいほうで、4分の1ぐらいにどこでもそうなっているんで、今のような数字はもう想定されたことだと思うのです。そういうことがもうわかっていて、何かもう県の計画そのものがずさんで、それを認めた議会もだめだけれども、お互い両方がだめなのだ。それを反省して謝罪をして、まずそこからかからないと県民は納得できないと思う。
 同じ公園内の食堂でも、片一方は有料で片一方はただという、その辺はどうしていくのか、その辺の説明もきちんとしないと県民の納得は得られないと思う。だからあそこの環境や、いろんなことを考えて燕趙園に来る人をどうしてふやすかという、そういう計画を出して、それによって今度はきちんとやりますから、それで値段も差別するようなこともなしに対等にきちんと扱いますよというようなことの説明が入らないと、このままでは私は賛成できにくいし、我々、県民の皆さんに説明ができない。この間の議場の答弁などというのは全然答弁になっていない。本当に我々が県民に説明できるような説明をしてくださいよ。そしたら私たちもそれに同調するなり、できる範囲はできると思いますので。余りにも私たちも無責任で、この前、一遍通したことは我々の失敗だったと思うので、議会も責任をとらないといけない。

◎野田委員長
 ほかにございますか。

○内田委員
 今いろいろ委員が言われ、確かに廣江委員が言われるのも筋は筋だなというぐあいに思います。ただ、今出てきているものを、このまますぐ全部更地に戻すかということで、また再生するにはどこかで金がかかりますから、それはちょっと無駄というぐあいに私は考えます。今、森岡副委員長のほうからありましたように、我々にも反省しなければならない部分がありますので、それはそれとしてきちっと附帯意見として書いて通すべきであろうなということで、副委員長の意見に私は賛成いたします。

◎野田委員長
 ほかに。

○浜田委員
 この問題が出ましたから、なぜこんなことになってしまったのかと、そしてそれぞれがこうなるまでに立ちどまって検証し直して、そしてこうならないような努力をどれだけ皆さんがされたのかということについて知りたいなと思っていろいろ調べさせていただきました。燕趙園にも同じように行かせていただきまして、あの施設が燕趙園の中でどういう役割を果たしていて、燕趙園の価値を上げるためにどんな役割をしているのかということについてもいろいろ見させていただきました。
 筋論としては、民が建てたものですし、民で行き詰まってしまったことですから、だからそれは民の責任として、そして更地にして返すということが筋だというふうに思います。そうならなかったのはなぜかということの反省、総括がどんなふうにされていて、それが明らかになって、そうだけれども、でもそれを更地にするときに、さっき内田委員がおっしゃったように、それはもったいないという話になってくるのかなというふうに思います。県としてどう努力したのか、民としてどう努力したのか、その努力の中身は何なのか、そこをきれいに整理して県民の皆さんの前に披瀝しないといけないというふうに思います。
 民としてどんな努力をされたのかということを調べてみましたが、物すごい赤字が続いているわけですね。これまで累積すると、今までに7,000万円ぐらい本業のほうから持ち出しておられるのですね。これは、そこまでして頑張ってこられたのかということは認めないといけないのかなというふうに思います。それだけ大変だったものを、同じ公園の中にある県としてはそこをどう認識して、ともにそうならない方向で何かいい方法はないかとどれだけの努力をされたのか、それが全然見えてこないというところがあって、そこはそれぞれに責任があるなというふうに思います。時代の流れもありますから、なぜあそこに燕趙園かという話までさかのぼると、あの燕趙園は必要だったのかどうなのか、本来建てられた目的に沿った活動があそこでされたのかどうなのかということまでさかのぼっていくと、その当時決められた議会もそうだし、提案もそうだし、それからどんどんさかのぼっていくと、議員を決めた県民の皆さんの責任はどうかという話にまでなってしまうので、それぞれの立場でそれぞれが検証して総括しないといけないと思います。
 その上で、あの建物をもう一回、建物自体の評価価格を調べてみました。そしたら両方合わせて5,000万円ぐらいなんですね。とはいえ建物の評価、これから先の問題もあってマイナス、マイナスをしていくと1,600万円ぐらいになるということで、それは評価委員会のほうでさまざまな論議があります。それも読ませていただきました。あそこへ行ってみますと、確かに燕趙園そのものの雰囲気づくりですね、あの建物が一体化してあの場所にふさわしいものを醸し出しているという点でいえば、建物そのものがあの燕趙園の効果を上げていると。しかも今、建物自体5,000万円の評価価格、それを全部壊してしまうもったいなさですね。ただ、それを指定管理者に出したときに、本当に民がやっていてもうからなくて赤字が物すごい続いているのに、県が取得して指定管理者に出したからといって価値あるものに、それを取り返していくほどのもうけが出るほどに運営ができていくのかということが問題になってくると思います。それが何年かたつと取り戻すことができるのですよ、県民の皆さんのために役立つものになるのですよということをあるレベルで保証しないといけないと思います。
 その保証をどうやってやるのかですよね。どんな努力を計画として持っておられるのか、そこら辺も指し示さないと、1,600万円で取得したものが結局はまたマイナスになってしまうということになってしまうので、1,600万円で得たものを2,000万円にも5,000万円にも1億円にもプラスしていけるだけのそういう経営努力が県にも、それからまた、その指定管理者に選ばれた人にも問われてくるというふうになるのですね。だから計画性をどうとっていくのか、とりあえず総括、こうなってしまったことに対する総括をきちっとして、反省すべきは反省して、それぞれの立場の方がまず反省する、そしてそれをきちっと披瀝して、その上で、今度はこういう方向でやりますよと、だから間違いないのですということをきちんと担保しないといけないというふうに私は思います。

○山田委員
 浜田委員が言われた内容と重複します。一言で言いますと、本来、民でスタートしたものを県がかんで指定管理と、こういうことは非常に考えづらいことですよね。民でスタートしたものはやはり民で検証と反省をしながら、いわゆる再建策ですね、これを明らかにして県民の理解を得るということが本来の筋だろうというふうに思います。ただ、知事の議会答弁で特殊な例なのだと、こういうことで救済例みたいな話も出たわけですが、そこのところがきちっとしていないものですから何か県民に説明ができるようなできないような状態になっているのではないかなと。浜田委員や皆さんが言われたとおりでして、そこのところをしっかりと執行部も、これは議会のほうもあわせてお互いに共通の認識を持って対応するということにならないと、だめではないかなということを御意見として申し上げておきたいと思います。

○錦織委員
 先ほど副委員長がいろいろ言われましたけれども、何らかの意見をつけて承認するというふうにしたらどうかと意見を出されましたけれども、私は、これほど問題が大きい中で、例えば県がこういう検証をしてこうでした、今後はこうしますということが聞けないうちに議会が承認したということになれば、何か何の約束もできていないのに知事が出されたものだから議会として期待して承認しますよということになってしまうことになるので、これはちょっと汚点を残すことになるのではないかなというふうに思います。本来であれば、この間の議論、本会議での質問なども受けて、当局側が一たんこれは取り下げるという、このことが求められると私自身は思っていますけれども、そこら辺はどうでしょうか。私としては、いろいろ皆さんの御意見を聞きましたけれども、やはり賛成すべきではないというふうに考えています。

○内田委員
 ちょっとそれは違うのではないですか。やはり我々が附帯意見をつけたものを執行部がないがしろにするという、それはあり得ないと思いますよ。きちっと附帯意見をつけたら、それは執行部にきちんと実行してもらうと。議会というのはそんなものではないですか、私はそう思うのですよ。

◎野田委員長
 ほかにございませんか。
 では、ちょっと廣江委員のほうで方針を聞かせていただければというような、納得いくような説明があればというふうな部分もございます。採決を諮る前に、まず、廣江委員、それから皆さんも同じような疑義を持っておられると思いますので、法橋生活環境部長の説明を求めます。

●法橋生活環境部長
 大変厳しい御意見を賜りました。先日の一般質問のときにお答えしたことに基本的には私は尽きているのではないかなというところもあります。先ほど廣江委員のほうから、なかなか先日の答弁では納得できないという御質問もありましたが、この経緯を振り返ってみますと、公共施設、特にこういう観光施設のときにやはり食とか土産物、これは非常に抜きがたい要素であるのだろうというふうに私としては認識しております。ですから基本的には燕趙園を整備するときの考え方、観光施設としてどういう観光施設にするのかという計画というものには反省すべき点があったのだろうというふうに思います。
 実際、燕趙園を開園いたしましてからそこを訪れる観光客等につきましても何か物足りなさというものを感じられて、1つは食であり、土産物というものがやはり欠けていたということで、追加的に施設をしましょうという、こういう方針になるわけでございます。そのときにやはり通常の公共施設であれば県が責任を持って設置して、それでそこについて基本的に責任を持って運営するというこの県の姿勢というものが、当時のPFI、いわゆる民活ということを導入すべきという風潮、流れの中に安易に乗ったというところはやはり否めないというふうに考えております。そこは本当に民間にお任せして民間に負担をかけずにできるのかということは、もうちょっとやはり考えていくべきだったろうというふうには思っております。
 ただ、今、燕趙園をこれから維持管理していく上で、依水飯店なり天下市場という、そういう飲食施設、土産物品店を抜きにして全くこれを取りやめて燕趙園の運営にとって益することがあるのかということを考えますと、どうしてもやはり必要性は高いと言わざるを得ないというふうに思っております。その上でこれからの運営についてなのですけれども、やはりこういうたぐいの施設というのは非常に運営が難しい施設でございます。そこを行政という立場で本当にそれが直営したりすることがふさわしいのかどうなのかということになりますと、そこはPFI方式とは違った形で民間のノウハウというものはやはり活用すべきなのではないかなというふうに思っております。ほかの公共施設を見ましても、こういった施設については民間に運営をゆだねているというケースが多いのは、行政がやるよりは民間のほうでやっていただいたほうがいろんなサービス面、それから経営の効率的な面、そういったものを含めてそちらのほうがやっていただくのがふさわしいのだろうということは、やはり一般的な社会のあれとして常識的になっているのかなというふうに思っております。
 そういった意味で、我々としては、できれば指定管理という形のPFIとは異なった形での民間の運営というものにゆだねたいと思っておりますけれども、ただ、浜田委員がおっしゃるように、従来と同じような形でやっても間違いをまた繰り返すだけになるのではないかという御指摘ももっともだと思います。それで振り返ってみますと、やはりこの依水飯店、天下市場を民間に出すときに、非常に厳しいいろんな条件というものをつけておったということがやはり民間の運営というものの手かせ、足かせになっておったということは否めないと思います。民間の方が伸び伸びと運営していくということが一番大事で、その中で採算性というものを民間のノウハウでもってとっていただくというときには、やはりあれやこれやという、こうしてはいけません、ああしてはいけませんということではなくて、もっと伸び伸びとやってもらうという環境を整えるということが一番大事なのではないかと。ただ、そうはいっても基本的には燕趙園の集客力というものにやはり依存する面は大きいわけですから、県の施設、燕趙園の集客というものについて、県が今、指定管理をお願いしています観光事業団あたりと協力して観光施設としての集客力というものをふやしていく、こういったこともやっていく必要はあるのだろうというふうに思っています。
 それで、これまでの努力がやはり足りなかったのではないかという浜田委員からの御指摘がありました。ただ、県のほうも燕趙園の魅力をアップするためにいろんな周辺の整備だとか、そういった面においてはやっておりますし、それから観光事業団のほうも、いろいろ日常的、それから全体の事業団の運営の中でできるだけやはり集客に努力しようということはこれまでもやってきた、ただ、それが足りなかったと言われれば、そうかもしれません。ですからこれから一層そういったことについて注力していくということが必要なのだろうというふうに思っています。私どもとしましては、いずれにしましても、もとに返りますけれども、燕趙園にとってどうしてもあの飲食施設、売店というのは必要不可欠なものだという認識でおりますので、ぜひ県で取得させていただいて新たな運営手法のもとで再生を図っていきたい。県のほうとしてもいろんな面で協力をしていくということはやぶさかではありませんし、それからこれから地域社会のためにどういうふうに貢献していくのかという点においても、やはり地産地消ですとか、そういった面にも十分留意していただくようにこれからの運営主体にお願いしていく中で、地域社会のほうにも貢献していくということでお返ししていければなというふうに考えている次第でございます。

◎野田委員長
 委員の皆さんで何かございますか。

○廣江委員
 さっきの公園内の食堂の差というのの答弁もお願いしたけれども、それがないし、それから今言われたことは、我々も、ああいうところに食べ物屋や土産物屋がなければいけないと、そんなことはわかっている。だから前にも認めているわけです。けれども、あれだけ下がったと。今言われるように何もしていないわけではない、やったと言われるけれども、今までやってもあれだけ下がるのなら、今の世の中だったらまだ下がりますよ。もっと景気がよくなって上がるようになったら上がるかもわからないけれども、もう一段また下がりますよ。そしたら建物を買ってだれかに任せたら、これがまたすぐ、今よりもっと厳しくなったらもちませんよ。そしたら今度は壊す金も何も全部県がまた出さないといけない。そういうことが今の状況だったら起きかねない可能性があるのに、だからそこをどう打開していくのか、きちんとした柱になる方針や、どういう努力をして、こういう成果を上げますという、それをきちんと出してもらわないと、今の説明ではこの間の本会議の説明と一緒で、全然進歩していない。そこのところを我々に説得するだけのあれが欲しいと思います。

○浜田委員
 非常に厳しいことを言うようですけれども、再建策の具体性が見えないのです。そうすると判断材料がないので、いいですねとなかなか言いづらいのですね。ずっとこれまであそこに携わってこられた皆さんとも意見交換をしてきましたけれども、例えば土産店が3つも園内にあると、これでは分散されてしまうよと、何で1つにならないの。具体的に、一つ一つ上げ出すといっぱいあります。そうしたこれまでに問題になったことをどれだけ机の上に上げて、そして議論をされて、どう打開しようかと知恵を絞ったのか、そういう一つ一つの積み重ねがやはり人を動かしていくのだというふうに思うのですね。大変だ、大変だと言うのは簡単なのですけれども、大変だからどうするという動き、行動が具体的になかった。それで10年たってしまった、赤字が出たのですよ、もうやっていけないのですよ、それでは納得できないでしょう。まずそこを反省する。何をしなければいけなかったのか。石の上にも三年と言いますから3年が目安ならば、3年でとりあえず振り返ってみる、5年で振り返ってみる、7年で振り返ってみる、毎年振り返るということが本当はできたはずですね。問題だ、問題だと言われていたわけで、そのときに何をなさったのですか。民も、それから官もそれが何もないので、厳しいようですけれども、それを踏まえてこういう方針でやりますから取得したいのですというところがないと、なかなか納得できないということです。

◎野田委員長
 再度、法橋部長の説明を。

●法橋生活環境部長
 廣江委員の御質問にちょっと答弁漏れがあったようでございますので、お答えいたします。
 1つには、他のいわゆる公園施設とどういう差があるのかということですけれども、これは基本的には手法の差だというふうに思っています。布勢運動公園の場合は飲食施設、これも依水飯店と同じような形で、PFIで募集しましたけれども、実際問題応募がなかったということで、これは県が施設を建てました。それでそこを行政財産、公有施設としていわゆる管理を募集しましたところ何社かあって、それでその中の1社を選んで管理許可をしてお願いしていると。県の施設を基本的には管理していただく、そこで営業していただく、そこの施設使用料は確かにいただいております。それで今回の場合、指定管理というのは、やはりいわゆるそういった施設、県が持っている施設を貸し出してやるというのとはちょっと手法が違うということだろうと思います。ですからこれから指定管理を出すというときに当たりまして、そこと他の施設とどういうふうな均衡を図っていくのかということについては、これはよく検討させてもらいたいというふうに思います。
 こういう施設を運営するときに常にやはり見直しが必要なのではないかという浜田委員の御指摘については、そのとおりで、やはりちょっとこれまで足りていなかったということはあったのかもしれません。そこについては、これから何年先と言わずに常にウオッチしていって改善策を常にリニューアルしていくということをやっていきたいというふうに思います。
 それで、これからどう違ってくるのだということなのですけれども、抜本的な考え方ですけれども、先ほど言いましたように、県が今こういう形で改善しましょう、制約をこういうふうに新たな人につけましょうというのは逆に制約をつけるということにもなりかねませんから、いわゆる指定管理の条件の中で採算性ということを十分強調するということ、それからその中のいわゆる民間としての工夫というものをどんどん提案していただく、それに対して行政側としては柔軟にそれを受け入れていく、いいものはどんどんやってもらうという応援をしていく、こういうことなのではないかなというふうに思っています。
 さらに言えば、行政のほうから、こういったことをやったらどうだろうか、ああいったことをやったらどうだろうと、その役割分担、例えば売店ですね、売店のほうもこれまで役割分担、機能分担というものが必ずしも明確でなかった。中国のもの、地元のもの、そういったものをだれがどういうふうに売っていくのか、それで燕趙園というものの魅力がその3つがそろって3倍にも4倍にもなる、そういった形での機能分担、そういったことについても十分関係者が話し合って、県もその中に入って助言もしながら、いろいろ協力できる面では協力するという姿勢でやっていくということでやっていきたいというふうに考えております。

○廣江委員
 今、公園の中の食堂の関係ですけれども、体育施設のほうは県でつくったもの。今度は、あれは買ったら、県のものですから同じことでしょ、経過は違っても同じ県の建物を片一方はただで貸して、片一方は有料で貸すというと、それは不公正性があるし、その辺をどうするかという、そういうことの説明がないと我々は県民の皆さんにわかってもらうことができないからそれをちゃんと正してくださいと。こうやりますと、今度の集客力を上げるにはどういうことをやって3年後にはどうなりますというような計画をつくって、それが100%できるとは限りませんけれども、この厳しい時代ですから。けれども、そういうものもなにもなしで、こうなりましたからこうで、食堂なしではいけませんからこれでということでは説得力が全然ない。
 さっきも地産地消を言われたけれども、ほかのところならまだいいけれども、あそこにああいう形の食堂をつくったときは中華料理ということを考えてつくられたと思う。本当においしい中華料理らしいものをするときに地産地消だなどといったら、中華料理に鳥取県内でそんなに合うものがみんなあるわけではないし、かえって地産地消でない形でないと本当に中華料理としてのあれが出ないのに、地産地消と言われると。その感覚が全然ずれているからこういうことが起きると私は思うのですよ。だからそこのところをもうちょっと説得力のある説明をしてもらわないと、私たちは県民にとても答えられませんよ。だからそういうことのちゃんと計画を出してもらえば、即刻私たちは賛同しやすくなってくるので、必要性はよくわかっていますし、漠然とした話ばかりでなしに、具体的にこうやるのだという考えもなしにはちょっとこのままでは我々も困りますよ。

○山田委員
 廣江委員の御意見に関連なのですが、やはり検証と反省の上に立った総括、それにあわせて再建、再生策、これをセットにされて、今の段階ではかえって縛りをつけてどうかというふうな思いもあられるようですから、これから委員会が何回かあります。その節目、節目に、あとは指定管理をお任せしたと、こういうことでなくて、県としてもこういう形で協力をして、あるいは指導して、今、廣江委員が言われたようなものをきちっと出していただく、そういう約束と言ったらあれですけれども、そこまでやはり汗をかいてするという努力を見せないと、我々委員会としても森岡副委員長が言われた附帯意見をつけてどうだという議論になかなか前に進んでいかないのではないかなというふうに思いますが、その辺の思いはいかがなものでしょうか。

●法橋生活環境部長
 まず、廣江委員の今の御懸念についてお答えしたいと思います。
 確かにすべての食材を県内で賄うということはなかなか難しいということかもしれません。ただ、これまでいわゆる中華あるいは、もっと言えばちょっと高級感のある中華という形で運営されてきておりましたけれども、必ずしもそればかりが燕趙園のいわゆる来訪者の求めるものではないということもあろうかと思います。そのあたりは燕趙園を日常的に管理しています観光事業団の意見もよく聞いてみたいと思いますし、これまでも聞いていないのかと言われれば、聞いております。
 それで今の観光事業団の方からお聞きしますと、団体で来られるようなときに、もうちょっと簡便な何かお弁当のようなものも提供してもらったりすると非常にやはり燕趙園の来訪者に利便性が高くなる。みんなが個人客で高級な中華というものを嗜好されるばかりではない。ほかには、やはり高齢者に合ったような食事の提供ということも必要になるだろうというようなことをいろいろお聞きしておりますので、その辺、これまでは中華にこだわっていたというところがありますので、そこはもうちょっと幅広く対応できるような施設にしていくということ、その1つは、制約をやはり取ってあげるということなのだろうと思います。その中で、民間は収益を求めて運営をしていくわけですから、お客様のニーズ、顧客のニーズに沿った形でサービス、そういったものを提供していくということにやはり徹するということなのではないかなというふうに思っております。それとニーズとシーズということがあって、それは持っている燕趙園の素質というものをきちんとアピールしてお客様をつかまえてくる魅力的なものになっていくということとあわせて両方並行してやはり努力していくということが必要だろうと思います。
 それで他の施設とどこが違うのだ、県の施設で、それは管理許可でも指定管理でも結果的には民間にあれすることは同じことではないかということなのですけれども、これはやはりそれぞれのいわゆる置かれた立地条件というものもあろうかというふうに思います。固定的にそういう管理許可を与えて家賃を取ってやるのがいいのか、あるいは精いっぱい努力していただいて、その中の収益を出していただいたうち幾分かを納めていただくようなことも考えられるのではないかというふうに思っておりますので、その辺は指定管理者のいわゆる公募条件の中で、これから指定管理者の委員会をつくりますので、そのときに議会のほうの御意見というものを十分伝えて、その条件に盛り込んだ形で指定管理者を公募するということにしていきたいというふうに思いますし、山田委員がおっしゃいましたように、常任委員会のほうには、これからどういう形でやっていくのか、それから県のほうとしてどういう方針でどのぐらいでめどを立てていくのか、これは廣江委員のほうからもお話がありましたけれども、どういうめどを立てていくのかということにつきましては、次回以降の常任委員会においても報告させていただきたいというふうに思っております。

○廣江委員
 それを出してこれを通してくれということでなければ、我々は納得できない。県民にもどうやって答えるの、これからいいぐあいにするということだからこらえてやれと言うのか。この前、我々が承認したときと同じことだ。さっきから言って、きのうやおとついからあの食堂が始まったわけではない、何年もたっているわけだ。その間にそんなことはわかっていて、わかっていてそれをすぐ実行に移していないからこんなことになったでしょう。今聞いていると、今までどおりやりますと言っているのと一緒のように聞こえるわけ。だったら我々は、その金を県民の皆さんに負担してくださいと言えるのか。こういうふうにしますから、募集状況の条件はこういうふうにして、今度はこういうふうにして失敗しないように条件をつくりましたからこれで承認してくださいと言うのならわかるけれども、また考えますだったら、もう今までのことを繰り返すようにしか聞こえない。その辺をきちっとしてもらわないと納得いかない。

◎野田委員長
 ほかに。(「ほかの議案は」と呼ぶ者あり)
 これは大きな問題ですのでこれだけ全員の委員の方が発言をなさる、これはもう大きな問題だからこそいろいろ意見が出るわけですから、これを1つまず切り上げてから次にまた質疑や討論をいただこうと思いますので、法橋生活環境部長、腹をくくった簡潔な答弁をお願いいたします。

○廣江委員
 計画がないのだから答弁ができない。

◎野田委員長
 部長として、どういう方向でどういうぐあいにしますということは言えると思います。

●法橋生活環境部長
 これまでのこの施設の運営について、十分な反省に基づき、しっかりした運営というものをやっていきたいというふうに考えます。

◎野田委員長
 もう御意見はよろしいですか。

○浜田委員
 何かしつこいようで申しわけないのですけれども、経営能力がないのだということの自覚から始まると思いますね。自分たちには経営能力がないのだと、金もうけできないと、下手だと、そこからスタートするのではないかなと思います。ではどうするか、だれの力をかりるか。例えば中華料理だったら中華の巨匠みたいな人がぽんとやってきて、その人に会いたいからみんながやってくるとか、何か魅力がないと、建物はマッチしているのだけれども、その中身、ソフトの部分が全然考えられていないので、だからそこをだれの力をかりて充実させて魅力ある付加価値をどんどん高めていって、みんなが黙っていてもやってくるようなものに燕趙園そのものも変えていくし、それから依水飯店も変えていくという方針がないと、県がやることだから金もうけは下手だよねといってまた同じことになるということになるといけないので、民の力をかりるというのは、ただ指定管理者を民から選ぶだけではなくて、どういう指定管理者にするのかという中身まで方針を出さないと、それだったら多分売り上げが上がっていくだろう、みんなが来るだろうというところを提示してもらわないと、この赤字経営をどうするのだという話になってしまうと思うのですね。
 だから中国との交流のために建てられたものであるならば、中国の交流はあそこでどうなっているの、今、中国のお客様はすごく多いのですけれども、アジアのゲートウェイとかというようなことまで言われているのですが、そこと関連づけてどう展開していくのかとか、廣江委員がおっしゃるように何か確固たる方針だとか、それだったらやってみようかなというのがないとなかなか難しいかなというふうな思いを持ったので、参考までに。

◎野田委員長
 意見も大体尽きたようでございます。
 まず、反対という意見、附帯意見をつければというような意見、それから燕趙園の付随施設なのだから通していいのではないかという意見もございましたし、さらには廣江委員のような形で説明に納得がいくようなことがきちっと打ち出されれば、それは賛成してもいいのだよというような意見もあったわけでございます。そんな中で、異例ではございますけれども、こんな大きな問題でございますので、この議案第1号のみ皆さんに採決をとらせていただき、次のほうに進んでいきたいと思っております。
 いろいろありますけれども、それらも含めながら、皆さんの意見を含めながら原案に賛成の方の……(「ほかのものはいいですか」と呼ぶ者あり)ほかは今言いましたように、これは大きな問題ですので、これをやってその後にやらせていただきますと先ほど説明したとおりでございますので、よろしいですか。(発言する者あり)それは、だから採決して、附帯意見もつけて賛成の方があるわけだからそれはそれなりに賛成して、あとは附帯意見をこういうものをつけますと言っていただければ結構でございます。

○錦織委員
 今は議案第1号だけを別個にしたいということですね。

◎野田委員長
 ということにさせていただきます。
 いろんな意見はありましたけれども、自分の思いを持って附帯意見をつければとか燕趙園の付随なのだからというようなことや、それから私は反対ですよということの中で採決をとらせていただいて、その上でまた附帯意見というものをどういうぐあいにやっていくかということを……。

○廣江委員
 どんな附帯意見だかわからないのに賛成しますなんて言われないよ。それをきちんとして、それから採決だろう。

◎野田委員長
 採決をきちっとした後に、附帯意見はどういうことがありますと、ここで言っていただければ、それはそれなりでいいのではないですか。
○廣江委員
 附帯意見を決めて、それから採決ではないのか。

○斉木委員
 今、廣江委員の言われることも、ごもっともな御意見だと思います。本来なら採決した後に附帯意見を付すのが通常のやり方なのですけれども、こういう重要な問題ですので、まず附帯意見を皆さん方に事前にちょっと今、配付させていただいておりますけれども、その内容を見ていただいて、そういう附帯意見なら賛成してもいいなということを御判断いただければと思います。
 ちょっと私のほうから読ませていただいてよろしいですか。

◎野田委員長
 はい。

○斉木委員
 そういたしますと、議案第1号の中の平成21年度鳥取県一般会計補正予算歳出の分で8款土木費、5項都市計画費のうち都市公園管理費、公有財産購入費に対する附帯意見でございます。先ほどいろいろ御意見が出ていた中での附帯意見です。
 今回、県が取得する施設の運営に当たっては、この施設がPFI手法により事業者が整備したものであるが、その建設や運営にさまざまな条件をつけ運営の幅を狭くし、当時それでも営業が成り立つと判断した県の見通しの甘さを十分検証し、反省点を今後の施設運営に生かしていくことが必要である。具体的には、本施設が燕趙園に依存する体質から脱却し、施設そのものの集客力を高める方策を実施するとともに、近隣の東郷湖羽合臨海公園と連携するなど今まで以上に積極的に集客力向上を図ることが必要である。また、施設取得後の委託の方法については、従来設けていた条件を見直すとともに、使用料など他の都市公園に設置されている同様の施設の許可条件との整合性を図るべきである。あわせて、県は、市町村、民間等と連携して燕趙園など東郷湖羽合臨海公園のあり方を根本的に検証し、中部圏域の観光振興に真剣に取り組むと同時に、県全体、さらに山陰全体の観光振興につなげるよう、あらゆる知恵と努力を結集して取り組んでいくことという附帯意見をつけたいと私は提案したいと思います。

◎野田委員長
 ただいま斉木委員のほうから、こういう附帯意見をということでございます。これらを踏まえながら採決をとらせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
 何かございますか。

○浜田委員
 この附帯意見の修正はききますかね。といいますのは、県の見通しの甘さを十分検証し、確かにそうなのですが、県だけではなくて、民の見通しの甘さも当然あるわけですから、だから県だけではなく並列で民間業者の見通しの甘さも入れるべきだというふうに思いますが、どうでしょうか。

○森岡副委員長
 これは補正予算の附帯意見なので、執行部、県の姿勢というものを正すか、もしくは見直すというような形の附帯意見になるはずなのですよね。ここで営業をやっておられた方々の見通し、それを求めても私は何の意味もないと思う。附帯意見の条項の中に余り適していないのではないかなというふうに感じるのですよ。当然彼らは彼らで十分赤字というダメージを負っているわけですから、彼らなりのそういうものは享受しているわけですから、附帯意見の中にそれを組み込むことは私はいかがなものかなというふうには思いますが。

○浜田委員
 森岡副委員長の意見もあります。基本的には、そうだなと思いますが、この件に関しては両者の責任を問いたいと私は思っているわけです。今後につながっていくという点では、指定管理者あるいは民がそこへ入ってくるかもしれませんね。とりあえずは指定管理者になっていますが、あそこを買って自分のところがやっていくぞというようなところも出てくる、今後、将来的にないこともないなというふうに考えたりもしますし、だから経営能力だとか経営方針だとか、そういうものが県だけではなくて民にも責任が、それは何分の1かはちょっとわからないのですけれども、あるということを明示しておいた方がいいような気がしているのですが、どうなのでしょうか。

○内田委員
 営業に関して、我々議会がそんな注文をつけることは無理ではないですか。議会はちょっとそこまで必要ないというふうに私は思いますけれどもね。民間がやることは民間に任せて、さっき言いましたように、枠を外すということですからそれはそれで民のやりたいようにやらすことでいいのではないかなと思います。それより先に、責任は議会もとらなければならないという、廣江委員からもありましたように、それを逆に入れた方が私はいいのではないかなという気がします。

○斉木委員
 どうですか、この附帯意見、いろいろな小さい点まで入れるという話でございますけれども、今までの手法としてPFI方式でやってきていろんな条件がついて、営業の上でも非常に制約もあったということですので、今後このとおり県が取得して民間委託ということになると、以前と違って幅広い考え方で民間の方ができるものですから、そういう面では民の力をしっかりと出していただくと。ですから今までのPFI手法の云々のことを言うよりは、今後のきちっとしたものを確保するということのほうがいいのではなかろうかなと思いますので、このとおりのほうが私は意外とすっきりといくのではないかなと思いますが。

○廣江委員
 私は、今までは建物も何も自分でつくってやっていたわけで、今度は県が買ってそれを無料で貸すということになったら言われる責任問題は、今までの人と今度の人は、自分で高い金を出してつくって責任持ってやったわけだから、それでも失敗したわけで、今度の人はそれを買ってもらってただで借りるというのだったら、それは今言われるような意味が非常に今までの人より次の人には確かにそういう気持ちを強く持ってほしいということが出てくるからさっきからこういう議論をしているわけだから。民間の人に、あなた、こうしなかったら処分するぞとも言われないのだからなかなか言いにくいことだけれども、今、浜田委員の言われる気持ちが、今までの人は自分で金を出してつくったものだけれども、今度はただで貸すというようなことになったらよほど責任を持ってもらわないといけないことは確かだと思うけれども、それをどういうふうに表現するかはなかなか議会という立場では難しいのではないかなと。それは執行部側のほうがきちんと契約を結ぶときにきちんとした条件や、いろんなところでいかにうまくやるか、それを聞きたいから聞くのだけれども、その現物がないから困っていると。こうします、ああしますと言ったって、今までもしていないのだからまたしないのだろうと思って聞いている。それをこうしますという現物があればわかるのだけれども、それがないから話にならない。

○森岡副委員長
 内田委員のおっしゃるとおりで、私も議会の反省をきちんと記す必要もあると思います。ですから3行目の「県の見通しの甘さを十分検証し」という文言は「県と議会の」というふうに入れてもいいなと私は思いましたが。

○浜田委員
 私も賛成です。議会の責任をやっぱりきちっと上げておくべきだと思います。

◎野田委員長
 では、ここの附帯意見の中に、議会、我々の責任ということもつけ加えながら附帯意見をつけてということで、議案第1号の採決を諮りたいと思います。
 原案に賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成多数であります。では、ここに出されました附帯意見をつけ、そしてこれはまた、この委員会の中で出た意見もこの中に挿入をさせていただくということでよろしいですか。(「はい」と呼ぶ者あり)
 それはまた皆さんのほうに、きちったものができましたら配付をさせていただきますので、よろしく御了解をいただきたいと……(「委員長、副委員長一任」と呼ぶ者あり)ありがとうございます。
 それでは、特別でございましたので議案第1号だけやりましたけれども、あとの質疑、討論にも入らせていただきたいと思います。

○錦織委員
 それでは、この順番に従いますと議案第14号、鳥取県都市公園条例の一部改正についてです。
 これは先ほどの議案第1号の都市公園管理費にちょっと付随する問題だと思うのですけれども、指定管理者をしている公園の中にさらに指定管理者を別途指定しようとするということなのですけれども、そもそもこの条例の改正は、何と言われようとも燕趙園の飲食施設の購入に端を発している条例改正であると思いますので、指定管理者の中に新たな指定管理者をつくるという特例措置というものは認められません。反対です。
 議案第15号、鳥取県ふぐの取扱い等に関する条例の一部改正についてですけれども、これはフグの処理師免許証の書きかえ、交付等にかかわる手数料の額の引き上げの部分に反対です。本人の受益というふうに理由が書いてありましたけれども、私たちは安全にフグを調理するということは県民が安心して食べることができるという公益性があるというふうに考えますので、この手数料の引き上げには反対します。
 続きまして、議案第16号の鳥取県営住宅の設置及び管理に関する条例の一部改正について、反対です。(2)はいいのですけれども、(1)のほうの岩美町への大谷団地の無償譲渡による団地の廃止ということについて、これはいつもこういう案件が出ますと私たちは反対しています。それはやはり県の住宅政策の後退であると思っておりまして、将来的に県営住宅をなくしてしまうということになりかねないということで、今の状況ですね、不況と雇用悪化という中で公営住宅の要求というものはますますふえています。それで本当に住宅困窮者に安くて良質な住宅を提供するということは県の責務ですけれども、そこから手を引くことは県の責務を放棄することになると。そして一方、無償とはいいながらも譲渡を受けた市町村には今後維持管理費などが発生すると、新たな負担増を負わせるということになるので、これには反対します。
 続いてですが、先に議案第22号に行くのですけれども、これは議案第16号に付随して財産を無償譲渡するということで、議案第16号の反対意見のとおりであって、これは反対します。
 最後に、議案第17号、鳥取県手数料徴収条例の一部改正について。これは(3)の介護サービス情報の部分に反対です。これは調査関係の手数料の引き下げということで、何で引き下げに反対するのかというふうに疑問に思われる方があるかもしれませんけれども、これは県内の介護保険施設のサービス内容を調査・公表するための手数料でありまして、大体鳥取県に6つのNPOだとか県社協だとか、そういうところが実際に介護保険施設に出向いていろいろ調査をされるわけです。
 これは利用者の施設サービスの選択を支援する目的でこういうことをやられているのですけれども、今回この調査体制について、これまで2名体制でやるというのが1名以上に変更するため、1件当たりの手数料を引き下げるということになるわけです。けれども、いろいろここの関係者に私もお聞きしましたら、やはり公正に判断するためには複数の目で調査をすることが必要ではないかと。1人以上体制ということになるので、現行どおり2人にされるところもあるかもしれないけれども、実際には経営上収入がないのに、2人体制を維持することは難しいだろうというふうにおっしゃっています。ですからこの手数料の引き下げには反対します。


◎野田委員長
 ほかに質疑、討論ございませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、議案第14号、議案第15号、議案第16号、議案第17号、議案第22号について一括して採決を行います。
 原案に賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成多数であります。したがいまして、議案第14号、議案第15号、議案第16号、議案第17号、議案第22号は、原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
 次に、議案第1号、議案第14号、議案第15号、議案第16号、議案第17号、議案第22号を除くすべての議案について一括して採決いたします。
 原案に賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 全員賛成であります。したがいまして、議案第1号、議案第14号、議案第15号、議案第16号、議案第17号、議案第22号を除くすべての議案について、原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
 続いて、請願・陳情の審査に入ります。
 今回は、陳情の継続分1件、請願の新規分1件、陳情の新規分9件の審査を行います。
 それでは、陳情平成21年15号、気候保護法の制定を求める意見書の提出についての審査を行います。
 御意見がございましたら。

○森岡副委員長
 国内の温室効果ガスの削減については、1990年比ですけれども、25%削減を目標にするという法案も今審議されておりまして、この陳情の意図するところ、願意とするところと国の考え方、これは世界の流れでありまして、これについての願意は理解はできます。この中の削減目標はちょっと異なるものですから、願意は同じだということで趣旨採択にしたいと思いますが、いかがでしょうか。

○錦織委員
 私も、1990年比に対して25%削減ということを政府がおっしゃっていますけれども、やはりこの願意は、日本が法整備、やはりきちんと積極的な態度を示すということが必要であると。今COP15というのが開催されているのですけれども、そういう中で、気候保護法という名前はそれにかわるものが出るかもしれないですけれども、この中身については、それぞれ私は法制度というものが必要だと思いますので、意見書をやはり国に上げると、25%、30%ということがありますけれども、そのことが大事ではないかなと思いますので、採択したいと思います。

◎野田委員長
 ただいま採択と趣旨採択という意見が出ております。
 ほかに。よろしいですか。
 それでは最初に、採択に賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 1人ですね。
 それでは、趣旨採択に賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成多数であります。したがいまして、陳情平成21年15号については、趣旨採択ということに決定いたしました。
 続いて、請願平成21年37号、中学校卒業まで子どもの医療費助成の拡充についての審査を行います。
 皆さんのほうで御意見がございましたら。

○錦織委員
 私たち共産党の2人の議員はこの請願の紹介議員になっているのですけれども、医療費の無料化というのは大体イギリスとかフランス、カナダなどの先進諸国で実施されていると、これは御承知だと思います。せめて子供の病気は、何とかお金の心配なく医療を受けさせてやりたいというのが万国共通の親の願いではないかというふうに思います。鳥取県内の自治体でも、そういうことで子供の医療費負担を軽減して安心して子育てができるように自主財源によって子供の医療費を大幅に今削減されているところなのですけれども、そうした苦しい財政事情の中でも頑張っている自治体や親を応援するために私は中学校卒業までの県が医療費助成を拡充するということは必要だと思いますので、ぜひ採択をお願いしたいというふうに主張しておきます。

◎野田委員長
 ほかに。

○森岡副委員長
 今行われている小学校就学前までの医療費の助成があるわけですけれども、県内に住む子供たちと、それから子育てを支援するという観点から考えても中学校卒業までの医療費助成という考え方は非常に私は理解できます。ただ、この問題は市町村の財政負担というものが非常に絡んでくるということと、それから各市町村ごとの考え方が今の段階で非常にまちまちであるということで、もう一歩前向きに検討する形で、各市町村との意見の集約、すり合わせというのですか、今抱えている問題点等を調査する必要があるのではないかなというふうに思います。研究留保をお願いをしたいなと考えていますが。

◎野田委員長
 ほかにございませんか。
 それでは、ただいま御意見がありました請願平成21年37号について研究留保という意見がございました。研究留保に賛成の方の挙手をお願いいたします。(賛成者挙手)
 賛成多数であります。したがいまして、請願平成21年37号、中学校卒業までの子どもの医療費助成の拡充については、研究留保ということに決定いたしました。
 次に、陳情平成21年25号、脳卒中対策基本法の早期制定を求める意見書の提出についての審査を行います。

○錦織委員
 日本人の三大疾病と言われていますけれども、脳卒中対策基本法ということで、ちょっと資料などを勉強させていただきました。脳卒中の予防啓発活動を推進したり、それから緊急搬送と医療体制の整備・連携というものは実際に後遺症を減らしたり、医療費を削減するという上でも有効であると考えますので、基本法の制定は必要と考えます。意見書の提出を求めます。採択をお願いします。

◎野田委員長
 ほかにございませんか。

○廣江委員
 出された方の文書、それから添付があったので書類を読んでみて、全国的な大きな会議などでもその方針で動いているというようなことで、書いてある大筋は全く私も、その運動を数年間やってきたことがほとんど書いてあって賛成なのですけれども、薬の処方について、我々素人が脳外科のお医者さんや何かの専門家に対して、この薬を使いなさいなんて言うようなことはおこがましい話で、あの薬を普及せよというようなことが書いてある。ちょっと文章に私はこだわりを持ちます。
 あの薬は、そういう先生に聞いてみたら非常に有効と言われて、確かに鳥取県は非常に少ない、特に西部が少なくて東部のほうが多いと、それは先生方は皆さん知っておられます。この処方について、本当に1時間以内ぐらいにきちんとできるのなら非常に有効性もあるし、また専門性のある先生が判断されてやったら非常に有効な薬みたいですけれども、ちょっとおくれをとったりしたらこれはまた大変なことが起きる薬なので、それをきちんとやっていくには搬送体制や、専門のドクターがいてそういう機器があって、それをきちんと見て判断できる病院、医療機関のスタッフと、それから転送の時間的なあれがきちっとできて短時間に転送してそのタイミングに間に合うようなことができているか、できていないか、そっちのほうが先で、この薬を奨励するようなあの辺の言葉というのには、私はちょっと我々の判断すべきことではないように思います。
 その辺をもう少しよく検討して、それがちゃんとできるような体制ができておるという判断ならこれはやっていけばいいことだと思いますので、その体制が整っているかどうかということを勉強しないで、ああいうドクターに対する薬剤の指示を我々のほうから言うということはちょっとおこがましいと思うし、そういう前提の調査もしないでそういうことを判断することはちょっと我々は間違っているのではないかなというふうに思いますので、研留にして、もう少し勉強して、また判断は我々がすべきかどうかということもあわせて専門的にちょっと勉強してみる必要があると思います。


◎野田委員長
 ほかに御意見ございますか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、ただいま研究留保という声、それから意見書の提出という声もありましたので、研究留保に賛成の方の挙手をお願いいたします。(賛成者挙手)
 賛成多数であります。したがいまして、陳情平成21年25号は、研究留保ということに決定いたしました。
 次に、陳情平成21年26号及び陳情平成21年34号、改正貸金業法の早期完全施行等を求める意見書の提出についての審査を行います。
 御意見を伺います。

○錦織委員
 これについては、たくさんの要因で年間3万人以上の自殺者が出るという中で、7,000人ぐらいは経済的な理由で自殺されているということで、その中には、やはりこういうクレジット、サラ金、やみ金などに苦しんで亡くなられている方が多いということで、これの救済ということと貸金業法を変えてグレーゾーンとか何かをなくしていこうという運動が、それにかかわる弁護士だとか民間の相談者の中から広がってきて一応これが決まったのですけれども、ただ、これを早く実施していただきたいということと、零細事業者たちが今度はセーフティーネットとして本当に少額でも借りれるというそういうものをやはり整備していくことが緊急に必要だということで意見書の提出を求めておられるので、ぜひこれは採択をすべきだというふうに考えます。特にこれは1番目で、たしか12月でしてくれというふうにありますけれども、やはり今定例県議会でこれはぜひ採択をお願いしたいというふうに思います。

◎野田委員長
 ほかに御意見ございませんか。

○森岡副委員長
 この改正貸金業法は既に国会のほうで施行が決まっておりまして、来年の6月施行だったと思うのですけれども、それからまた21年から3年間の財源措置もできておるようです。基本的には、考え方は当然そういうグレーゾーンの撤廃などをしなければいけないのですが、もう既に国も動いているということで、趣旨採択を主張したいと思います。

◎野田委員長
 ほかにございませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、まず採択という声がありましたので、採択に賛成の方の挙手をお願いいたします。(賛成者挙手)
 1人でございます。
 続いて、趣旨採択という意見がございました。趣旨採択に賛成の方の挙手をお願いいたします。(賛成者挙手)
 賛成多数であります。したがいまして、陳情平成21年26号及び陳情平成21年34号につきましては、趣旨採択ということに決定いたしました。
 次に、陳情平成21年27号、後期高齢者医療制度の即時廃止を求める意見書の提出についての審査を行います。
 御意見を伺いたいと思います。御意見のある方は挙手をお願いいたします。

○錦織委員
 後期高齢者医療制度の即時廃止ということでは、本当に多くの国民が願っています。75歳という年齢で医療そのものの内容を区別するという極めて差別的な医療制度だというふうに考えます。新政権は、この医療制度の抜本改革を検討すると先延ばしにしていますけれども、それは施行されてから今日までよりも、これから先のほうが長いのですね。差別医療に別枠の保険料ということは、その1年1年が、高齢者にとっては本当に酷だと思うのです。悪い制度なら一たんもとに戻して私は検討するというのが大事だと思いますので、ぜひ国に意見書を提出すべきだということで採択を求めます。

◎野田委員長
 ほかにございませんか。

○廣江委員
 私は、不採択を主張します。今、名前が悪いとか、いろんな反論は出ましたけれども、きちんと市町村単位ではなく、県単位にしたりして非常に均衡のとれた、払いも鳥取県でも町村によって多少違いがありますけれども、84%から86.何%まで今度負担金が皆さん下がっています。そういうことで非常にマスコミに宣伝されて反対、反対の声が多かったけれども、実際実施されてみたら自分らの負担が下がったからみんなが黙ってしまって、反対している声というのはほとんど特定の人たちだけで、この法律をまた少し手直ししていけば、将来に向かっての対応をすれば、いい法律だと思いますので、私はこれは不採択といたします。

◎野田委員長
 ほかにございませんか。
 それでは、最初に出ました採択ということに賛成の方の挙手をお願いいたします。
 1名でございます。
 続いて、不採択に賛成の方の挙手をお願いいたします。(賛成者挙手)
 賛成多数であります。したがいまして、陳情平成21年27号については、不採択ということに決定いたしました。
 次に、陳情平成21年28号、消費税によらない最低保障年金制度の創設を求める意見書の提出についての審査を行います。
 御意見を伺いたいと思います。御意見のある方は挙手をお願いいたします。

○錦織委員
 この意見書の提出に、ぜひ採択を求めます。先進諸国は保険料を納めなくても最低の年金の受給資格があり、その流れが主流になっているのですけれども、日本は収入がなくて、もし25年かけないといけない、1日足りなくても受給する権利がないということなのです。そのために、さきの選挙では各政党が最低保障年金制度の必要性をマニフェストに上げたりして訴えていました。しかし、今回財源を消費税に充てようという論議が政府の中でもなされていますけれども、消費税というのは低所得者ほど負担が大きく、年金の財源にするには最もふさわしくない財源だというふうに考えますので、この消費税によらない最低保障年金制度の創設というのが大事だと思いますので、ぜひ意見書を提出していただきたいというふうに思います。

◎野田委員長
 ほかにございませんか。

○森岡副委員長
 最低保障年金制度ですけれども、これはこれから新たに考えていかなければいけない制度であるなというふうに私は考えておりますけれども、ただ、財源の問題で消費税によらないというような意見書は、やはり将来を見据えた中で考えれば、当然そういったものも財源になり得るものではないかなと考えておりますので、私は不採択を主張したいと思います。

◎野田委員長
 ほかにございませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、採択と不採択の声がありました。
 採択に賛成の方の挙手をお願いいたします。(賛成者挙手)
 1名でございます。
 続いて、不採択に賛成の方の挙手をお願いいたします。(賛成者挙手)
 賛成多数であります。したがいまして、陳情平成21年28号については、不採択と決定いたしました。
 次に、陳情平成21年29号、2010年度年金の減額改定をおこなわないことを求める意見書の提出についての審査を行います。
 御意見を伺いたいと思います。

○錦織委員
 この間、公的年金等の控除の縮小、老年者控除の廃止、低所得高齢者の住民税非課税措置の廃止などに加えて医療や介護保険料の引き上げ、そして75歳以上の高齢者の後期高齢者医療制度の開始によって、今まで負担がない人が新たに保険料の負担がふえたという世帯もあります。非常に貧しいために実際に働き続けなければいけないという高齢者も少なくないということを考えるときに、私は、これ以上の引き下げというものは高齢者の生活を破壊しかねないということで、意見書を上げるということはもっともだと思いますので、採択したいと思います。
◎野田委員長
 ほかに御意見。

○森岡副委員長
 年金額については法律で物価スライド制というやり方をしているわけなのですが、これについて、今の状況の中で年金の減額を抑える部分が今の法律では難しいというふうに考えますので、私は不採択です。

◎野田委員長
 ほかに御意見はありませんか。
 それでは、採択という意見がございましたので、まず採択について採決を行います。
 採択に賛成の方の挙手をお願いいたします。(賛成者挙手)
 1名でございます。
 次に、不採択という意見がございました。不採択に賛成の方の挙手をお願いいたします。(賛成者挙手)
 賛成多数であります。したがいまして、陳情平成21年29号につきましては、不採択と決定いたしました。
 次に、陳情平成21年32号、社会的セーフティネットの拡充を求める意見書の提出についての審査を行います。
 御意見を伺いたいと思います。

○錦織委員
 政府も、やっと年末に向かってモデル的に大都市とか政令市で一部総合支援窓口というのを設置してワンストップサービスを始めるというふうにしています。各地方団体もそれぞれ動きがあります。鳥取県も29日、30日にやろうというような動きもありますけれども、実際これまで実施したところでは、生活保護の申請がその場でできないとか不十分だという声も出ています。私は、実施体制や財源保障も含めて恒久的なこういう制度をつくるということはすごく大事だなというふうに思いますので、国に意見書を送るということは当然であると思います。採択を主張します。

◎野田委員長
 ほかに意見ございませんか。

○森岡副委員長
 今、錦織委員のほうから採択という意見がありました。私も、この中身に対しては非常に賛同ができるとは思います。生活保護の話もあるのですけれども、私は、これはちょっと趣旨採択にしたいと思います。

◎野田委員長
 ほかに御意見ありませんか。
 それでは、採択という意見がございましたので、採択に賛成の方の挙手をお願いいたします。(賛成者挙手)
 1名でございます。
 続いて、趣旨採択という意見がございました。趣旨採択について賛成の方の挙手をお願いいたします。(賛成者挙手)
 賛成多数であります。したがいまして、陳情平成21年32号は、趣旨採択ということに決定いたしました。
 次に、陳情平成21年35号、現行保育制度に基づく保育所増設、保育・学童保育条件の改善、子育て支援施策の拡充と保育予算の大幅増額を求める意見書の提出についての審査を行います。
 御意見を伺いたいと思います。

○錦織委員
 ここにもありますように、2006年以降、国会においてこの陳情は全会一致で採択されてきました。しかし、今回、民主党中心の政権ができまして非常に期待をしていたところなのですけれども、待機児童の解消策として児童福祉法に基づく現行の保育制度の保育所設置面積を一部の自治体では廃止し、そこに任せるというようなことだとか、それからこれまでは保育所の申し込みというのは市町村の窓口だったものを直接契約方式に変えるなど、国や自治体の保育の責任を放棄するようなやり方を今検討しているということで、これは本当に保育関係者や父母からは反対や懸念の声が多く出ています。保育の質の低下を招くようなことがあっては絶対いけないと思いますし、また、それから運営費について公立保育園が一般財源化して、これが保育所の運営、各自治体も本当に苦しくなったのですけれども、今度はそれを民間の保育園にも進めようとしていると。私は、この局面で保育の充実とか改善を国に訴えていくということはすごく大事なことだと思います。改悪されてからでは遅いので、ぜひこれは採択をしていただきたいというふうに思います。

◎野田委員長
 ほかに御意見ありませんか。

○森岡副委員長
 保育所の問題といいますか、保育所の配置基準の問題というのは子育てに対しては非常に大きなウエートを占める部分であると思いますし、今現在でも県独自で加配措置もされております。ただ、3歳児であったり、それ以上であったりという部分と、それから未満児対策、今、非常に未満児の待機も多くなっているという実情もありますので、こういった問題をもう一度全県下を含めた形の流れを緊急に調査すべきではないかなという思いがありますので、研究留保とします。

◎野田委員長
 ただいま研究留保という声がありましたので、まず研究留保について採決させていただきたいと思います。
 それでは、研究留保ということに賛成の方の挙手をお願いいたします。(賛成者挙手)
 賛成多数であります。したがいまして、陳情平成21年35号については、研究留保ということに決定いたしました。
 次に、陳情平成21年36号、細菌性髄膜炎を予防するワクチンの早期定期接種化を求める意見書の提出についての審査を行います。
 御意見を伺います。

○錦織委員
 細菌性髄膜炎というのは年間600人以上、5歳以下の子供が罹患して、このうち5%が死亡、約20%に後遺症が残ると、現状そういうことになっているのだそうです。発症の原因の約6割がインフルエンザ菌B型であって、その発症を抑えるのに非常に有効なのがHibワクチンというものであります。WHOが推奨して、私は90カ国と思ったら、既に今100カ国以上がもう定期予防接種が行われているということですけれども、日本はまだ未実施です。日本では任意接種が始まったものの、4回の接種が必要で、個人負担が大体3万円ぐらいかかるということです。子供たちの発症を本当に未然にこれで防ぐことができるならば、子供が将来にわたって後遺症を残すことなく、そして医療費を削減するためにも本当に有効であると考えることから、この意見書の提出に、採択を主張いたします。

◎野田委員長
 ほかに御意見ございませんか。

○森岡副委員長
 こういった子供の命を救うための予防接種という考え方は、やはり県として積極的に取り組む必要のある項目だと思います。Hibワクチンも今100カ国以上で打たれているということではありますけれども、もう一つの肺炎のほうのワクチンが今度の春に販売というふうに聞いています。ただ、すべて外国製を使用するということで、新型インフルエンザの問題もありますし、今すぐすぐということではなくて、我々も少し調査をして、これが本当に適正なのかどうかというものをきちんと調査した上で判断をしたいというふうに思いますので、研究留保をお願いしたいと思います。

◎野田委員長
 ただいま研究留保という声がありました。研究留保に賛成の方の挙手をお願いいたします。(賛成者挙手)
 賛成多数であります。したがいまして、陳情平成21年36号は、研究留保ということに決定いたしました。
 次に、報告事項に入ります。
 質疑は、説明終了後、一括して行っていただきたいと思います。
 まず、議題1、第2回鳥取県減災目標等策定委員会の開催結果について、城平副局長の説明を求めます。

●城平防災副局長兼防災チーム長
 第2回の減災目標の策定委員会を開催いたしましたので、その結果を報告させていただきます。
 防災局の常任委員会資料をごらんいただけますでしょうか。1ページのほうに、その概要を書かせていただいております。12月4日に開催いたしまして、4番のところに出席委員ということで、委員さん全員に御出席をいただいております。
 5番の協議内容でございますけれども、さまざまな意見をいただきました。例えばハード被害が中心だけれども、間接的な被害などについても算定すべきではないかというような御意見、それから2つ目の丸のところでは、復旧・復興の概念も減災の視点として必要だというような御意見、それから4つ目の丸のところでは、減災目標を考えるときに時間軸というのが非常に大事ではないかというような御意見、それから下から2つ目の丸のところの後段ですけれども、住宅の耐震化は上屋だけではなくて地盤も考えた対策をしなくてはいけないというような、さまざまな御意見をいただきました。
 これらの意見を受けまして被害想定や減災効果についての策定方法、減災効果の算定方法の整理を行った上で、次回以降の委員会で施策を検討し、整理していきたいというふうに考えております。

◎野田委員長
 次に、議題2、ふるさと雇用再生特別交付金事業等の予備枠に基づく事業の追加実施について、議題3、町村福祉事務所の設置について及び議題4、求職中の生活に困窮している方への相談窓口の設置について、中林福祉保健課長と長谷川住宅政策課長の説明を求めます。

●中林福祉保健課長
 福祉保健部の資料の1ページをごらんください。ふるさと雇用再生特別交付金事業等の予備枠に基づく事業の追加実施につきまして御報告申し上げます。
 商工労働部が所管しております雇用関係の事業が2つございまして、そちらのほうの県事業の予備枠を活用いたしまして今回以下のような事業を追加実施するということでございます。
 まず、ふるさと雇用再生特別基金の関係でございますが、これは障害福祉課のほうで障がい者福祉施設ネットワーク強化支援事業の関係で1名雇用をするというものでございまして、障害者理解の促進と障害者の就労収入の向上を図るため、ネットワーク強化支援員というものをNPOのほうに設置をいたしまして、福祉施設と企業とを結ぶネットワークを構築しようとする事業でございまして、こういった取り組みによりまして事業所の工賃アップ等につなげていきたいと考えております。
 また、緊急雇用創出事業臨時特例基金の関係でございます。まず子育て支援の関係で、子育て応援パスポートカードの更新等事業のほうで2名の雇用をいたしたいというものでございます。このパスポートカードにつきましては、平成19年11月に導入いたしまして、現在までに約1万7,500世帯近くの御登録をいただいておりますし、また協賛店舗につきましても約1,450軒程度の御協力をいただいております。このパスポートカードの有効期限が平成22年3月末で一回切れるものですから、平成26年3月末まで更新をしようとするものでございまして、この関係の事務に必要な新しいカードの発送ですとか、あるいは協賛店舗等への通知・発送作業等の事務補助に従事していただこうというものでございます。
 また、健康政策課の新型インフルエンザ特定疾患対策事業の関係で1名の雇用を予定しております。最近非常に猛威を振るっております新型インフルエンザ対策を行う上で感染情報の提供等に係る事務に従事していただくほか、特定疾患、いわゆる難病のうち原因不明で治療方法が確立していないなど治療が困難な病気につきます公費の助成制度がございますけれども、その特定疾患の対象にこの10月から11の疾患が追加されました。脊髄性筋萎縮症等11の疾患が追加されたことに伴います事務作業に従事をしていただこうとするものでございます。
 また、西部福祉保健局におきまして同じく特定疾患の関係で1名雇用をするということでございます。これも先ほど申し上げました特定疾患が追加されることに伴います事務に従事をしていただこうと、特に西部地区におきまして対象者が多いことから西部におきまして1名雇用しようとするものでございます。
 2ページの町村福祉事務所の設置につきまして御報告申し上げます。
 本件につきましては、以前の常任委員会でも御報告を申し上げているところでございますけれども、来年4月1日から日南町、江府町、日吉津村の3町村のほうに設置を予定しております。既にこの3町村から知事に対して設置に関する協議がございました。9月29日付で知事の同意をいたしたところでございます。現在、4月からの業務の移行に備えまして3町村の職員が福祉事務所のほうで研修を実施しているところでございます。
 また、この福祉事務所の設置に伴いまして県の福祉事務所の所管区域が変更になることから、次回2月定例県議会におきまして鳥取県福祉事務所設置条例の一部改正を予定いたしております。具体的には、その3町村を県の福祉事務所の所掌地域から除くような内容の改正を予定しているところでございます。
 3ページのほうにお進みいただきまして、求職中の生活に困窮している方への相談窓口の設置につきまして御報告申し上げます。
 この件につきましては、昨年秋以降の経済危機あるいは雇用状況の深刻な状況というふうなものを踏まえまして、昨年の暮れにも実は実施をいたしたところでございますけれども、昨年に引き続きましてことしも、いわゆる閉庁日以降の相談を受け付ける窓口を設置しようとするものでございます。12月29日と30日の2日間、午前9時から午後4時まで、面談によります相談事業を予定しております。県のほかハローワークさん、社協さん等の御協力もいただきながら実施をしたいと考えております。県内3カ所で予定をいたしておりますけれども、これにつきましては、ハローワークさんなり、あるいは各市なりと現在協議調整をしておりますことから、実施場所につきまして多少ちょっと流動的な要素があるということでございます。
 実施の内容につきましては、職業相談あるいは10月以降導入されました住宅手当あるいは生活保護の相談あるいは公営住宅の空き情報の提供あるいは社会福祉協議会がやっております生活福祉資金の貸し付け等の相談等を実施するということにいたしております。
 また次に、参考といたしておりますけれども、去る11月30日に国のハローワーク、全国政令市を中心といたしまして77カ所のハローワークにおきましてワンストップ・サービス・デイの試行というふうなことがされたところでございます。この試行結果に基づきまして、今月18日、22日、25日に鳥取県内3カ所のハローワークにおきましてもワンストップ・サービス・デイを実施するということでございます。こちらのほうには県の弁護士会も雇用と生活に関する相談会をあわせて開催するということでございまして、そちらのほうに県の福祉保健局から心の健康相談のための相談員を派遣するようにいたしておりますし、またハローワークのほうに県及び市の福祉事務所あるいは生活環境部の住宅関係の部署あるいは社会福祉協議会の職員を派遣いたしましてワンストップで相談に応じるような体制を整えることといたしております。

●長谷川住宅政策課長
 今の最後の報告に関連しまして、別の資料でございますけれども、1枚物の鳥取県緊急雇用経済対策抜粋というので、県営住宅への入居という資料を配付しておりますので、ごらんいただけますか。
 鳥取県緊急雇用経済対策につきましては、農林水産商工常任委員会で全体像を商工労働部から報告することになっておりますので、県営住宅の入居につきまして報告させていただきます。
 先ほどもありましたように、昨年も実施したのですけれども、昨年末から解雇または雇用契約期間の満了によりまして雇いどめになられた方を対象にしまして、建てかえ工事等の仮移転先として確保しております県営住宅を資料のように提供しております。期間につきましては、1年以内としており、事情によっては6カ月延長できることとしております。使用料は、通常の県営住宅で所得分位の一番低い方の家賃と同額としております。また2名で1部屋をルームシェアされる場合は半額ということにしております。そこの資料にありますように、現在13室を準備しております。今現在2名の方が入居されているという状況でございます。

◎野田委員長
 次に、議題5、新型インフルエンザ(A/H1N1)ワクチン接種について、岩垣医療指導課長の説明を求めます。

●岩垣医療指導課長
 福祉保健部の資料の4ページをお願いいたします。新型インフルエンザワクチン接種でございますけれども、これは去る11月24日の常任委員会で接種開始時期でありますとか接種回数、接種スケジュール等を報告させていただきました。その後、国のほうからはワクチンが毎月大体2回供給されてございます。それからこのワクチン接種につきましては、幼児、小児への感染や入院患者が多いということでございまして、幼児、小児への配分を優先して行っているところでございます。
 国から年内に出荷されるワクチンの供給量、これが12月18日分を含めまして6回になりますけれども、約10万5,000回分、大人の換算でいきますと0.5ミリで10万5,000回分一応予定されております。それから12月18日分につきましては、約2万2,200回分供給がございます。そういうことでワクチンの供給量の見通しがつきましたこと、それから12月1日に鳥取県全域に警報が発令されたこと、それから今後19歳以下を中心にさらなる感染が拡大する可能性があるということを踏まえまして、中高生の接種開始時期を、これまで1月上旬ということで広報しておりましたですけれども、それを12月下旬に前倒しすることとしました。
 なお、高校3年生の受験生につきましては、集団接種の実施に向けて現在各学校と医療機関で調整をしているところでございます。ちなみに、高校3年生ということにしましたのは、高校3年生が各種入学試験や就職試験など、これから大切な時期を迎えます。多くの方が集まる場へ出かけ、集団感染のおそれがあるとともに、体調不良でも無理をして受験し、重症化するおそれもあることを懸念しまして、受験等の実施前に集団的個別接種の機会を持つ、そういうことで集団感染防止と重症化防止を図ろうとするものでございます。
 ちなみに、そこの表で中高校生が12月下旬、それから供給完了時期が2月下旬、高校生が3月中旬ということになってございますけれども、これはまだ中高校生の接種が2回ということが原則ということで表示しているものでございます。なお、ちなみに今週じゅうに厚労省のほうは、この中高校生の接種回数について意見交換会を行うということで聞いております。ちなみに、これが1回になりますと、中学生の供給完了時期が2月下旬が2月上旬ごろ、それから高校生も同じく2月上旬ごろになる見込みでございます。以下、その下のほうに接種スケジュール表を記載しておりますので、ごらんになっていただきたいと思います。

◎野田委員長
 次に、議題6、みんなで取り組む「わが家のエコ録」の運用開始について、寺坂環境立県推進課長の説明を求めます。

●寺坂環境立県推進課長
 生活環境部の1ページをお願いいたします。みんなで取り組む「わが家のエコ録」の運用開始について御報告いたします。
 家庭などでの二酸化炭素の排出量を携帯電話等で記録しまして、その状況を見える化をし、二酸化炭素削減への気づきとするとともに、みずからのライフスタイルを点検していただくと、そういった行動につなげるためにこのシステムを構築し、このたび運用を開始いたしますので、御報告いたします。
 このシステムでございますけれども、昨日から運用開始しております。昨日「とっとりトライ」という県政番組のほうで御紹介をさせていただきました。この事業でございますけれども、平成20年2月補正の繰り越し事業ということでございます。20年の若手サブチームからの提案事業でございます。
 このエコ録の特徴でございますけれども、携帯電話あるいはパソコンを使って手軽に入力できますし、使用量を入力しますと、それに相当する二酸化炭素量を自動的に計算するものでございます。また入れられたデータに基づきましてランキングの評価も行っております。また利用者の方からもエコアイデア等の情報をいただくこととしまして、エコの輪を広げていきたいと考えております。
 3点目でございますけれども、現在、鳥取県版環境管理システム、TEASというものを運用しておりますけれども、このエコ録への登録者につきましてはTEAS(3)種の規格にも対応させておりますので、この登録に伴い(3)種を取得したこととみなすこととしております。また今後、協賛企業等を募りながら、利用者が特典あるいはサービス等の供与が受けられるような仕組みも考えているところでございます。

◎野田委員長
 次に、議題7、近畿自然歩道(鴨ヶ磯区間)に係る安全対策の変更について、尾崎公園自然課長の説明を求めます。

●尾崎公園自然課長
 それでは、2ページをお願いいたします。浦富海岸の鴨ヶ磯区間の自然保護でございますが、平成19年12月に大規模な落石が発生した以降、通行どめとさせていただいております。本年度の6月補正予算で調査設計費、9月補正予算で尾根越しの迂回路設置の工事費の予算措置をいただいております。右の写真の下側の左側の尾根越しの階段設置ということで予算をいただいております。しかし、この尾根越しの迂回路設置につきましては、岩盤斜面の安定度調査など詳細な調査設計を進める中で、迂回路の設置を行うには迂回路の設置場所自体が想定以上に非常に地形とか地質条件か厳しい、崩壊しているとか崩壊のおそれがあるというふうなことが判明をいたしました。
 この迂回路設置に係る調査設計と同時並行して、その代替案として、現道ののり面をモルタルで固定させるボンド工法というものでございますが、上の写真を3枚張りつけておりますけれども、これは他県の事例でございますが、崩れそうなところをモルタルでくっつけるというふうなやり方でございます。そういうふうな検討を進めておりました。その結果、迂回路の設置ではコンクリートの基礎を設置しても非常に基礎部分の下部が崩れれば迂回路の階段自体が崩れるなど、そういうふうな危険性が発生するということがわかりました。このため現道の上部の崩壊の危険性のある個々の岩の固まりを固定する、安定させるというボンド工法で施工すれば必要な安全性の確保が可能となることを確認をいたしました。この工法は、先ほどの右側の上のほうの写真でもおわかりになるように、広島、岡山でも施工されておりまして、鳥取大学の地質の専門家の先生の方からもボンド工法を推奨するというふうなコメントもいただいております。このため工事の施工方法を迂回路の設置ということではなく、崩落のおそれのある岩盤をモルタルで固定するボンド工法で行うという施工に変更をさせていただきたいと考えております。
 なお、工事費でございますが、迂回路設置、現在2,300万円余の予算をいただいておりますが、その中での執行が可能という見込みでございます。
 なお、供用後の安全確保対策につきましては、自然現象による風化、大規模地震による落石も懸念されることから、利用者の安全を確保するという意味で職員による定期的な巡視、それから専門業者による点検など、最大限の注意を払うこととしております。

◎野田委員長
 それでは、ただいままでの説明について質疑等はございませんか。

○錦織委員
 まず、1ページの雇用創出人数のところですけれども、これは平成21年度から23年度、それから平成21年度というふうに2つ欄があるのですけれども、これは合計した人数の雇用ができるものかどうかというのをちょっと1つ確認です。
 2ページです。これまでの県の福祉事務所の人員体制は、来年4月以降はどういうふうになるのかということと、それと日南町、江府町、日吉津村ではどのくらいの専任職員がふえると予想されているのかということをお尋ねします。
 3ページ目です。これに関連してですけれども、9月補正予算でもたしか雇用とか失業しておられる方の住宅を保障するということで予算が組まれたと思いますが、県や国はお金は出すのだけれども、アパート、ここに住みたいというふうに思われたとしても、お金はきちんとつくということはわかっていても、保証人がないために契約ができないという事例がありました。こういうことについて、県の対応はどのように考えておられるのかということと、県営住宅も保証人がないと入れないわけですけれども、この点はどういうふうにしておられるかという現状についてお尋ねします。

●中林福祉保健課長
 まず最初に、ふるさと雇用特別交付金事業等についての雇用創出人数の見方についてのお尋ねがございました。こちらのほうで今回4つの事業を上げさせていただいておりますが、一番上の障害者の関係、これは平成21年から23年まで各年度1人ずつの合計3人を雇用する予定でございます。それからその他の3つの事業につきましては、とりあえず今回21年度におきまして1人ずつ雇用するというふうなことでございます。
 また、福祉事務所の関係につきまして、来年度、県の福祉事務所の体制がどうなるのかというふうなお尋ねでございますけれども、現在、来年度の組織なり定数なりにつきまして関係部局と協議調整のほうをしているところでございます。
 また、各町村におきまして職員の数がどうなるのかというふうなお尋ねでございましたけれども、これも各町村におきまして現在まさにそういったことの検討調整がなされているというところでございます。

●長谷川住宅政策課長
 先ほどお尋ねになった住宅手当の関係でございますけれども、これはちょっと商工労働部のほうでやっているのではないかと思います。ちょっと県営住宅の保証人の件について、連帯保証人につきましては、前は2名ということでしたけれども、今は1名ということにしております。それから特に保証人が見つけにくい方には免除という制度も設けております。あと最近は民間会社の保証というのもありますけれども、これはちょっと負担をしていただいてということですけれども、そこは今検討させていただいているというところでございます。

◎野田委員長
 よろしいですか。

○錦織委員
 民間で保証するというのはどういうことなのか、ちょっと教えてください。

●長谷川住宅政策課長
 民間の賃貸住宅で保証人がなかなか見つからない方に対し、民間の保証会社が入居者の方から幾らか負担をしていただければ、保証人の肩がわりをするというものがございます。これがちょっと行き過ぎて社会問題になっていることもあります。そういう会社ばかりでございませんが、そういうことでございます。

◎野田委員長
 ほかにございませんか。
 それでは、報告事項については終了をさせていただきたいと思います。
 次に、閉会中の調査事項についてお諮りをいたします。
 研究のため留保と決定した請願・陳情並びに本委員会所管に係る防災体制及び社会福祉施設、衛生環境施設の整備、病院事業、その他の主要事業について、閉会中もこれを継続審査及び調査することとし、その旨、議長に申し出ることに御異議ございませんか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 異議がないようですので、その旨、議長に申し出ておきます。
 それでは、次に、その他のほうに入らせていただきます。
 執行部、委員の方で何かありませんか。

○錦織委員
 これは報告になるかもしれませんけれども、本日この常任委員会が始まる前に、共産党の県議団として社会福祉法人あすなろ会についての申し入れを藤井自民党会長、それから小谷県議会議長あてにいたしました。知事あてにも別項目でいたしましたけれども、今回、県議会議員として本当に県民に対して重要な責務を負っている議員がこういう、調査結果はまだ明らかではないとしましても、あすなろ会の資金を目的外に持ち出したということ、そういう事実があるので、そのことについても本人さんがきちんと責任をとられるということが一番であろうかと思いますけれども、議会としても、やはりこれは調査、原因解明をやっていかなければいけないというふうに考えます。これは委員会になるのか、その他、100条委員会ということになるのか、ちょっと皆さんに御判断してもらうところなのですけれども、とりあえずというか、きょうそういう行動を共産党県議団として起こしました。
 後でも、中林課長さんにも詳しくお尋ねさせてもらったのですけれども、県の監査体制という日常的な監査体制、報告書をもらうそういうときのチェックだとかというのがやはり甘かったというふうなことは否めないと思うので、そういう改善をお願いしました。それにつけても今回、本来ならば、この議会中にそういう改善状況報告を出されて、それをどうするかという常任委員会で報告があってしかるべきだと思うのですけれども、これもこの議会も終わってからということになって、ちょっとそういうやり方は非常に残念だなというふうに思います。それで今回21日ということになっていますけれども、それの報告が出たらどういう段取りでというか、どういう形で議会のほうに報告をされるのかということについて、ちょっとお尋ねしたいというふうに思います。

●岡﨑福祉保健部次長
 21日に改善報告が出てくる予定になっています。その後の対応ですけれども、これにつきましては、情報提供させていただこうと思います。通常でしたら改善報告が来ましたら県のホームページでも公表しています。ルールにのっとって公表させていただきたいというふうに思っております。

◎野田委員長
 よろしいですか。

○錦織委員
 公表されるのは当然だと思うのですけれども、議会に対してのアクションは何かあるのでしょうか。

●岡﨑福祉保健部次長
 公表ですので、議会に対してもその資料は提出させていただきたいというように思っています。

◎野田委員長
 よろしいですね。

●杉本防災局副局長兼消防チーム長
 自動体外式除細動器、AEDの自主回収について御報告をさせていただきたいと思います。
 前回の常任委員会のほうで御質問をいただきました。自主回収の概要で、日本光電工業株式会社というところが製造・販売を行っております自動体外式除細動器につきまして電子部品の故障ということが見受けられたと。通常であればセルフテストであるとか日常点検で検知されるのだけれども、それが検出できない場合があると。そういう場合には緊急時に使用できないというおそれがあるということでございました。そこで県内を調べました。日本光電工業株式会社のほうに聞き取りを行い、355台供給されていました。
 対応の状況でございますけれども、まず自主回収する事業者の対応ということでございまして、日常点検の徹底と回収の案内を顧客に通知をしておるようでございます。それから22年5月からふぐあいのあるソフトウエアといいますか、機種を新たに改善したソフトウエアへ改修をする、交換をするという作業を実施すると。ただ、それまでの間につきましては、セルフチェックと、それからマニュアルを作成してそれぞれ顧客のほうに配付するというようなことでございます。県内の米子営業所のほうの取り組み状況でございますけれども、県内の355台すべて巡回をし、点検を行ったと、異常は見受けられなかったというふうなことでございます。
 その他、県による対応でございますけれども、各市町村、医療、福祉関係機関、それから学校等につきまして周知なり日常点検の徹底をお願いしております。それから民間の所有されている施設もあるということから、各商工会議所、商工会を通じまして会員の方々への日常点検の徹底なり協力をお願いいたしております。

◎野田委員長
 ありがとうございました。
 以上をもちまして付託議案等に対する審査は終わらせていただきたいと思います。
 本日、時間が延びましたけれども、燕趙園の件について、本当に県民の方もいろいろ思いを持っておられるでしょうし、それを議員が重要案件としてとらえていただきまして議論を深めていただきましたこと、委員長としても感謝を申し上げますし、特にインターネットで流れております常任委員会というもののありようというものを見ていただけたのではないかと思います。皆さん、ありがとうございました。
 それでは、委員の皆さんは、引き続き、御相談したいことがありますのでお残りいただいて、執行部の皆さんは退席していただいて結構でございます。
 済みません、1つ忘れておりました。次回の常任委員会でございますけれども、来年1月21日午前10時に開催を予定しておりますので、よろしくお願いします。
 御苦労さまです。
(執行部退席)

◎野田委員長
 では、時間がかなり過ぎておりますけれども、引き続いてやらせていただきたいと思います。
 第2回県外調査についてであります。
 私と森岡副委員長で相談した結果、お手元の資料のとおり、来年1月13日から15日にかけて調査を行う日程を作成いたしました。いかがでしょうか。(「結構です」と呼ぶ者あり)
 では、このようにさせていただきます。
 委員の皆さんで御都合がつかない方がおられましたら、事務局まで御連絡ください。
 以上をもちまして、福祉生活病院常任委員会を閉会いたします。
 御苦労さまでございました。


午後0時42分 閉会

 

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