平成21年度議事録

平成22年3月15日(審査)会議録

出席者
(9名)
委員長
副委員長
委員
伊藤 保
福本 竜平
市谷 知子
藤縄 喜和
福間 裕隆
松田 一三
山根 英明
藤井 省三
上村 忠史
 
欠席者
(なし)
 

説明のため出席した者
  山根商工労働部長、鹿田農林水産部長、岡本企業局長、足田労働委員会事務局長、ほか次長、課長

職務のため出席した事務局職員
  藤木課長補佐兼主幹、岡田主幹、伊藤主事

1 開会  午前10時
2 閉会  午前11時59分
3 司会  伊藤(保)委員長
4  会議録署名委員  藤縄委員、松田委員
5 付議案件及びその結果
   別紙日程表及び下記会議概要のとおり
 

午前10時 開会

◎伊藤委員長
 皆さん、おはようございます。
 ただいまから農林水産商工常任委員会を開会いたします。
 本日の日程は、お手元の日程のとおりでありますので、この順序に従って議事を進めさせていただきます。
 初めに、会議録署名委員を指名いたします。
 本日の会議録署名委員は、藤縄委員と松田委員にお願いいたします。
 それでは、ただいまから本委員会に付託されましたすべての議案について審査を行います。
 まず、付託議案に対する質疑、討論を一括して行っていただきます。

○市谷委員
 1号議案で農林水産部のチャレンジプラン支援事業について最初に質疑をしたいと思います。 このチャレンジプラン支援事業ですけれども、これはやる気のある農業者などが創意工夫して作成したプランに対して補助金を出す事業ですが、今回支援対象を販売額1,000万円以上を目指す取り組み等に限定しました。それで、22年度要望が今何件あって、そのうち何件が今度の要件で対象になってくるのか。対象にならないのはどのような事業があるのか。また、従来採択された事業で、今回限定されてくるわけですけれども、対象外になるのはどのような事業があるのかをお答えください。

●西山農政課長
 チャレンジプランでございますけれども、現在、平成22年度の予定は101プラン、新規が51プラン、継続が50プラン予定をしております。新規の51プランにつきまして今回の重点化の影響、先日も市谷委員のほうに資料を出して説明をさせていただいておりますけれども、まだプランが申請になっていない段階でございまして、中身がまだ詰まっていない段階ですので、限定的なことは申し上げにくいのですけれども、現在の見込みでいきますと1プラン程度が困難ではないかというふうな見込みを持っております。中身につきましては小規模な有機農業の取り組みを行うというふうなものがそれに該当するのではないかというふうに思っております。

○市谷委員
 今回、新規分についてはそういうことなのですけれども、例えば従来採択されたもので、今回みたいに販売額1,000万円以上を目指す取り組みでなければならないという枠をはめた場合に、どういうものが対象外になるのでしょうか。従来のものであったらどういうものが対象外になるのかも答えてください。

●西山農政課長
 従来の継続プランにつきましては、現行の要領を引き続いて実施をするというふうな考えで今整理をしております。新規のものについて新たに向かうプランについてはそういうふうな取り組みをしていきたいということでございます。

○市谷委員
 聞いている意味がちょっと伝わっていないのだと思うのですけれども、1,000万円以上の販売額を目指す取り組みということをもし枠をはめた場合に、今やっているものはもう採択しているから今から排除することはないという意味だと思うのですけれども、もし今回のような枠をはめた場合に、今やっているものであっても今後は対象外になるということが起こり得ると思うのです。そういうものはどういうものがあるかということなのですけれども。

●西山農政課長
 分析をしておりません。

○市谷委員
 引き続きなのですけれども、先ほど小規模有機農業をやる場合には対象外になるというふうなお話がありましたけれども、このチャレンジプランというのは農家の皆さんから非常に喜ばれていまして、非常に農家の皆さんの意欲が出てくる事業だというふうに思っていますけれども、枠をはめることで対象外になってくるというのは本当によくないというふうに思うのです。
 こういう枠から外れたものについては、今後何らかの事業でフォローアップをしていただきたいということと、今後採択事業が激減するようなことがあれば再びもとの制度に戻していただくというようなことを検討してほしいと思うのですけれども、その点についてはどうでしょうか。

●西山農政課長
 先ほどの有機の事業につきましても生産振興課のほうで有機の対策事業を行っておりまして、そちらのほうで支援は可能だろうというふうに考えておりますし、先ほどおっしゃいましたように、いろんな農業情勢の変化等を見ながら毎年検討してまいりたいと思っております。

○市谷委員
 そうしましたら、次の事業について質疑をします。
 農林水産業団体等支援交付金についてです。この事業は11月実施の事業棚卸しで指摘を受けて、毎年継続して申請されている事業は本来団体みずからが負担すべき経常経費だとして支給対象から外すというふうにされていますけれども、どのようなものを支給対象外にするのかを答えてください。
 また、この支援を受けてきた農協だとか森林組合は、この交付金に対してどのような評価をこれまでしているのかを答えてください。
●西山農政課長
 この交付金の事業につきましては、毎年団体と意見交換を行っております。これにつきましても先日委員のほうに御説明をさせていただいたところなのですけれども、従来、幾つもの補助事業を行っていたものをまとめて交付金化をした事業なのですけれども、事業変更等が容易であったりいろんな工夫を盛り込みやすいというふうなことで、団体のほうからは非常に評価をする声をいただいております。
 8ページの3番の下のほうに先ほどおっしゃったようなところが書いてあるわけですけれども、団体みずからが負担をすべきような経常的な経費についてはみずからの負担で行っていただきたいという趣旨でございまして、これを明確に線引きをすることはなかなか難しいと考えております。現在、新しい要領等を検討しておりますけれども、団体ともよく意見交換をして整理をしてまいりたいと思っております。

○市谷委員
 続きですけれども、ちょっと支給対象外にするものがどういうものなのか、今の段階では多分整理がついていないということだというふうに思いましたけれども、この事業については関係団体から非常に評価を受けているというお話がありましたし、農林水産業というのが食べていくにはまだ十分でない状態ですから、新しい事業に取り組むとか打って出る取り組みというものももちろん大事なのですけれども、やっぱり底上げしていくということが大事だと思いますので、今後、団体からの意見を踏まえて、経常的な経費であっても支援の対象にするということがあり得るということについてはちょっと確認させていただきたいと思いますけれども、どうでしょうか。

●西山農政課長
 例えば、この事業の中にはキノコ祭りであるとか、きのこセンターが実施をされているような事業も入っております。そういうふうな事業なり、大山乳業の牧場祭りなり、そういうふうな毎年されているようなものもありまして、毎年行っているからだめだということではなかなかなりにくい面があると思います。いろんなチャレンジをこの中でやってもらうようなことで、よいものは続けていけるように工夫をしたいというふうに思います。

○市谷委員
 次に、鳥取県立花回廊の管理委託費について質疑をします。
 前回、福本委員が公募というやり方の再検討が必要だという問題提起をされましたけれども、私も同感です。その上で、今回公募を前提とした予算になっていますので、予算の賛否を決める上で幾つか確認をさせていただきたいと思います。
 まず、指定管理者制度についての認識なのですけれども、公募が原則というふうに認識しておられるのかどうかをまずお尋ねしたいと思います。


●鹿田農林水産部長
 先回、勉強会でお話ししましたように、私どもはやはり集客をメーンに考えて、その中で経済面もありますので、経済振興を図るというふうな考え方でおりますので、公募でいくべきかなというふうに考えております。といいますのは、やはり中で指定ということになって継続的になりますと、なかなか新規の要素も出にくいのかなと。特にお客さん相手の業務になりますので、そこら辺は新規性を求めていくような意味で公募型のほうで対応したいという考えではおりますけれども。

○市谷委員
 私が聞いたのは、花回廊についてどうかということではなくて、指定管理者制度というものがそもそも先に公募ありきだというふうに思っておられるかどうかということをお聞きしたいのです。

●鹿田農林水産部長
 それは指定管理者制度を始める段階にあっていろんな施設において仕分けをしておりまして、その範疇で、カテゴリーで花回廊はこういう形でいくと。ほかの施設については指定でいくというふうにある程度の仕分けがなされたような形で今進めているところだという解釈でおります。

○市谷委員
 県の指定管理者制度に関する文書を見ますと、公募が原則ということが書いてありまして、ただ鳥取県の場合は今部長が言われたように、物によってはやはり指名指定ということで、その建物の性質によって分けているというのは本当にそのとおりだと思います。地方自治法でこの指定管理者制度は公募が原則ということはどこにも書かれていませんので、やはり施設によってそこら辺は使い分けしていくということは私は非常に大事だということを一応言っておきたいというふうに思います。
 その上で、この花回廊は結局最初から公募になっていて、先ほど部長も言われたように、多様な事業所が応募してくるということがいいのだというようなお話だったと思うのですけれども、公募したことによって多様な事業所が実際に手を挙げられたのか。その目的が達成されたというふうに思っておられるかどうかをちょっと確認させてください。

◎伊藤委員長
 市谷委員、これは継続の予算でございますので、またその真偽については一般質問の壇上等で行っていただきたいと思います。

○市谷委員
 そうしますと、私といたしましては、これは予算が公募が前提での債務負担行為になっていますので、後で議論があると思いますけれども、今のままではちょっと賛成しづらいというふうに思っているということを意見を述べておきたいと思います。

○福本副委員長
 では、これに関連しまして、ちょっと後先になりましたが討論を行います。
 今、市谷委員からもありますように、本議案第1号の農業費でありますとっとり花回廊指定管理費につきましては、債務負担行為を求められておるわけですが、これに対して実はさっきもございましたように、指定管理者に委託するその選定方法について質問を重ねてきたところであります。先般の山根委員からの、本委員会でも再度勉強会を持ってはどうかという御意見もあります。我々も現地にも赴いて再度検討したいと思いますので、公益性と営利性、どちらに重きを置くかという非常に悩ましいところであろうかと思いますが、指定管理の選定方法に当たっては検討をすることという附帯意見をつけたいと思いますが、いかがでしょうか。

◎伊藤委員長
 附帯意見につきましては、採決の後、改めて協議をしたいと思います。

○市谷委員
 質疑の最後ですけれども、公共放牧場自立支援事業についてお尋ねをいたします。この公共育成放牧場の設置目的及び果たしている役割について、まず最初に確認をさせてください。

●山根畜産課長
 県下の酪農家及び和牛農家の育成牛なり繁殖牛を預かりまして、規模拡大を図っていくという目的で牧場を設置しております。その牧場を畜産振興協会に今後とも継続運営していただくために当事業をお願いするものでございます。

○市谷委員
 今お話ありましたように、私も事前にちょっと聞かせていただきましたけれども、これは乳用牛だとか肉用牛の育成ということで、県の畜産振興上非常に重要な牧場になっているということがあるというふうに思います。今、県は和牛王国復活を掲げているときに、この重要な放牧場の業務を畜産振興協会にすべて任せていくというのは私は非常に矛盾した行為だなというふうに思います。
 そこでお尋ねなのですけれども、県から今まで獣医師派遣が行われていましたけれども、それが今度派遣がなくなっていくわけです。今後、畜産振興協会のほうでは来年度以降、獣医師、畜産技師の確保というものがちゃんとできる見通しがあるのかどうかということ。それから今後農家の経費負担がふえる可能性があるのではないかというふうに思いますけれども、この2つの点についてお答えください。

●山根畜産課長
 獣医師の確保につきましては、畜産振興協会も現在1名確保されております。職員につきましても大山乳業からの出向というような形で獣医師も派遣されているところでございます。今後、振興協会のほうで獣医師をプロパー職員として確保していくということで対応していく考えでございます。
 預託料の関係でございます。これにつきましては、牧場そのものの施設、土地はすべて県が無償で貸し付けておりまして、今後とも大きな改修と必要な施設整備につきましては、県のほうで支援していく考え方でおります。そういう中で経営していく中で預託料のアップというのは今後の検討課題でございますけれども、極力そういうことのないような経営をしていただくように県としても応援していこうという考え方でおります。

○市谷委員
 獣医師の話ですけれども、1名今確保されているということですが、従来3名でしたか派遣しているということで、今後この獣医師が確保できるかどうかということは非常に悩ましい問題だというふうに思います、今1名ですから。これは本当に真剣に考えないといけないというふうに思います。
 農家負担の問題ですけれども、今御答弁いただいて結局どうなるかがやはりわからないと。少し前に執行部のほうにもお聞きしましたけれども、ここに預ける牛の頭数をふやすことで収入がふえて農家負担をふやさないようにしたいというお話も聞いていますけれども、県内の牛の頭数が今実際にふえているのだろうかというふうに思うのです。もし牛の頭数がふやせなければ、これは負担増になるのではないかというふうに思いますけれども、その点はどうでしょうか。

●山根畜産課長
 まず、酪農家の育成牛を預かっておりますけれども、すべての育成牛を預かっているわけではございませんで、一部は北海道、それから自分のところで育成しているという状態でございます。ですから、乳牛の育成といいますか、預託の頭数をふやすという可能性はまだ十分ございます。
 和牛につきましては、今回お願いしておりますけれども、大山放牧場の整備ということで和牛の預託頭数をふやす考え方で整備をお願いしておるものでございまして、こういう形で預託頭数をふやしていこうという方針でございます。

○市谷委員
 方針は持っておられるということですけれども、農家負担の部分については今後どうなるかわからないというふうに感じたということを言っておきたいと思います。
 そうしましたら、反対討論したいと思います。
 まず、1号議案と51号議案についてですけれども、今度の当初予算は深刻な県民生活を救いながら、従来の外需依存型経済を転換して内需の拡大、とりわけ地場産業の農林水産業や県内企業の9割を占める地元中小企業の支援によって雇用と県民所得を引き上げ、地域循環型経済を発展することが問われている予算だというふうに考えています。
 そうした目で見ますと、当面の支援策として緊急融資のセーフティーネット保証の全業種への拡大、資金繰り特別融資の申し込み期間の延長、職業訓練枠の拡大、ふるさとハローワークの支援員を増員し、時間延長したことは評価できると思います。また、新規就農者の研修資金を返済不要の交付金とし、新規就農者サポート事業を1年から3年まで拡大したこと、漁業者の負担を軽減した漁業就業チャレンジ体験トライアル雇用などは、農林水産業の後継者育成と県経済の発展の弾みとなり、評価できるところです。
 しかし、経済政策全体は破綻した大企業呼び込み型、外需依存型経済を拡大しており、問題があると思っています。この間、誘致企業による派遣労働者の大量切り捨てがあり、そして企業立地補助金の利用も減少しているのに、企業立地補助金に全国一高い補助率で最大40億円の大企業枠を設け、大企業支援を強めています。その一方で、支援のセンター化を理由に地元中小企業を支援する商工会連合会の経営支援員を削減することはおかしいと思います。また、従来から貿易支援には約2億円がつぎ込まれてきましたが、県経済は活性化せず、それどころか背後地として整備された竹内公業団地は残り、未来を担う子供たちに借金を残しています。それなのに、荷物が集まらない境港~韓国~ロシアを結ぶ定期貨客船に大量に貨物を載せる企業に1社最大2,250万円の税金投入をすることは、貨客船と大企業支援にはなっても県民の懐が潤っていくのか疑問です。
 また、県経済成長戦略では成長が見込まれる分野に重点投資する予定ですが、それに乗れない中小企業はどうするのか。また、企業のもうけを県民の雇用や収入にどう結びつけるかが見えず、力のある企業への重点投資で終わり、格差拡大に拍車をかける可能性があります。
 また、今農業で食べていくこと自体が困難で、農業の土台を支えることが必要なのに、チャレンジプランや農林水産業団体支援交付金の対象をもうけが見込まれる事業や新しい事業に限定し、支援枠を狭めることや、和牛王国復活を掲げながら牛の飼育に必要な役割を持つ公共放牧場への県の関与を廃止することはやめるべきです。経済政策は大企業本位から地元中小企業や地場産業の農林水産業支援へと大きくかじを切りかえるべきだと考えます。
 また、とっとり花回廊は、先ほど福本委員からも問題提起があったように、公募を前提とした予算編成は凍結すべきだと考えます。
 次に、議案第17号、電気事業会計予算ですが、殿ダムを利用した水力発電があります。自然エネルギーの開発はよいことですが、黒字に転化するのに33年もかかり、もっと経費がかからない小水力発電を検討すべきこと。
 議案第18号、工業用水道事業会計予算は、23年度の完成間近の殿ダム建設費用とダムの水を工業団地に運ぶ配水管工事費9億2,000万円が計上されていますが、ダムの水需要は当初の日量3万トンから、今回配水管を整備しても1万6,500トンと半分しかなく、再検討が必要であること。
 次に、議案第19号、埋立事業会計予算は、売れる見込みもないまま造成された工業団地は負の財産として利活用に困難をきわめる状況であり、こうした呼び込み型中心で後世に借金を残すやり方は反省すべきであること。
 以上の理由から、第1号、17号、18号、19号、51号には反対します。

◎伊藤委員長
 今反対討論がありましたけれども、そのほかございませんか。(なし)
 質疑、討論とも出尽くしたようでありますので、これより採決に入ります。
 議案第1号、第17号、第18号、第19号及び第51号について、原案のとおり可決することに賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成多数であります。よって、議案第1号、第17号、第18号、第19号及び第51号は、原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
 次に、議案第7号から第12号、第33号、第35号、第62号、第71号及び第72号について、原案のとおり可決することに賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成全員であります。よって、議案第7号から第12号、第33号、第35号、第62号、第71号及び第72号は原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
 次に、附帯意見について採決いたします。
 先ほど、議案第1号について福本副委員長から発議のありました附帯意見を付することについて、賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成全員であります。よって、議案第1号は附帯意見を付することに決定いたしました。
 次に、議員提出議案の発議についてであります。
 先般の常任委員会で案をお示ししました地域間格差是正のための企業立地促進策を求める意見書について、その後修正したものをお手元に配付しております。この意見書について御意見はございませんでしょうか。

○市谷委員
 私は反対なのですけれども、表題にありますように、地域間格差是正がこの意見書の目的となっていますけれども、そもそも地域間格差が広がったのはその役割を果たすべき地方交付税が削減されたことが原因であり、地方交付税の充実を本来求めるべきだというふうに思います。また、企業への優遇税制で企業立地を進めれば、企業がやってきて雇用拡大につながるとされていますけれども、幾ら多額の税金をかけて企業誘致を進めても、鳥取県でも三洋電機がそうあったように、派遣労働者の使い捨て、生活保護水準より低い最低賃金、こういった雇用を守るルールを確立していかなければ雇用や所得が保障され、格差是正になるということはあり得ないというふうに思います。
 私は県経済の成長というのなら、多額の税金をかけて大企業を呼び込むことより、企業の9割、雇用の8割を占める地元中小企業、地場産業の農林水産業を支援することのほうが大切だと考えますので、本議案には反対します。

◎伊藤委員長
 ただいま市谷委員から反対との御意見がございました。
 それでは、採決に入ります。
 本議案について賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成多数であります。よって、原案のとおり本議案を提出するものと決定をいたしました。
 次に、請願・陳情の審査に入ります。
 今回は継続分の陳情1件の審査を行います。
 陳情21年8号「菅沢ダム県営発電所排水水質改善について」の審査を行います。
 御意見を伺いたいと思います。御意見のある方は挙手をお願いいたします。

○市谷委員
 これは何回も討論しているので同じことなのですけれども、ダムの放流水の温度と冷水病との関係というのは、以前執行部から聞いた説明は理解できるというふうに私は思っています。ただ、汚濁との関係についていえば、日野川水系漁協、日野川の環境を守る会の方からのお話によれば、ダムの稼働後ヘドロで覆われたコケがふえて、コケをえさとするアユの生育に影響を与えているのではないかというふうに言っておられます。ダムの底にたまったヘドロのしゅんせつは行われていませんので、やはりダムの底のヘドロとコケの繁茂との関係は全否定できないというふうに私は思います。国土交通省もダムの表面水から水をとるようにと県にも提言し、県も今その方向で動いていますので、採択を主張したいというふうに思います。

○福本副委員長
 今、市谷委員からもございましたように、確かに可能性は否定できないとのお話もわからなくはないのですが、高知県のたかはし河川生物調査事務所というところに研究家がいらっしゃるからということで、先般資料を取り寄せてみたところであります。そうしましたら、実は9月に参考とさせていただいた同じ先生でありまして、結果として新たな先生ではございませんでしたが、さらに詳細なデータを見させていただいても、可能性が高いとか、仮説が検討に値するとか、蔓延させることが懸念されるというような、すべての材料において因果関係が立証できないと。したがって、残念ながら本陳情は不採択とさせていただきたいと思います。

◎伊藤委員長
 そのほかございませんか。(なし)
 それでは、これより採決いたします。
 まず、採択に賛成の方の挙手をお願いいたします。(賛成者挙手)
 不採択に賛成の方の挙手をお願いいたします。(賛成者挙手)
 賛成多数であります。よって、陳情21年8号については不採択と決定いたしました。
 次に、報告報告に入ります。
 なお、質疑は各部局ごとの説明終了後、一括して行っていただきたいと思います。なお、きょうこの常任委員会が終わった後に商店街の勉強会を引き続いて行いたいと思いますので、そのことを勘案しながら議論を行っていただきたいと思います。
 まず、商工労働部から入ります。
 議題1、鳥取県経済成長戦略フォーラムの開催について、新企画調査チーム長の説明を求めます。

●新企画調査チーム長
 1ページをお願いいたします。鳥取県経済成長戦略フォーラムを3月29日に開催いたしますので、御報告いたします。
 現在、成長戦略につきましては、成長戦略会議の委員さんと最終調整をしておりまして、間もなく完成する予定でございます。その中でこのフォーラムは電気自動車を活用した地域活性化ということでポイントを絞って開催するようにしております。
 3の概要をごらんいただきたいのですが、まず基調講演としまして、電気自動車産業が今後発展していく中国の吉林省といいますか、東北部、そこから吉林大学の副学長の王勝今様においでいただき、基調講演を行っていただきます。その後パネルディスカッションとしまして、経済同友会代表幹事の秦野様にコーディネーターをお願いしまして、パネリストとしましていろいろ環境産業に取り組んでいらっしゃるナノオプトエナジーの藤原様、この成長戦略の委員さんでもございます。あとSIM-Driveの社長の清水様、あと電気自動車に取り組んでおられます日産自動車と三菱自動車から青木様と中村様に参加していただきまして、パネルディスカッションを行います。
 なお、下に参考と書いておりますが、SIM-Driveの共同研究に対する報告会をこの日の午前中に行います。現在、この共同研究の進捗なのですが、まず最初に参加企業、団体で34ありますが、そこの知識のレベルを合わせるための勉強といいますか、学習をやりまして、それが終わりました。現在はワーキンググループをつくりまして、例えばボディーとか駆動系とかというふうに分けましていろいろ仕様を詰めている段階でございます。中身につきましては守秘義務がございますので、御説明することができませんが、このようなものを午前中に鳥取県から参加しております11企業、団体を対象に行うこととしております。

◎伊藤委員長
 議題2、第1回鳥取県・江原道・沿海地方海運航路活性化推進協議会の開催について、吉川通商物流チーム長の説明を求めます。

●吉川経済通商総室通商物流チーム長
 それでは、別様でお配りを申し上げております第1回鳥取県・江原道・沿海地方海運航路活性化推進協議会の開催等についてをごらんいただきたいと思います。
 今週の木曜日、3月18日に江原道及び沿海地方のほうから環日本海航路の担当部局の方及び代理店等がお集まりになりまして、鳥取県及びDBSクルーズ社も含めたところで第1回の協議会を開催することになりました。この協議会の目的は、3地域が連携してこの航路の活性化を通じていかに地域の発展に結びつけていくかということで、連携しながら貨物とか旅客をふやしていくという具体的な施策について話し合うためのものでございます。
 先週の11日にDBSクルーズ社の鄭泳太社長ほかが来県されまして、知事等と意見交換を行いました。運航状況については現状は厳しいですけれども、今後はよい方向になるだろうという見通しが示されまして、最大限の努力をしていきたいというお話がありまして、今後とも県などとより緊密に連携をして旅客や貨物の確保に向けて努力をしたいので、支援をお願いしたいというようなお話がありました。
 貨客船航路の運航スケジュールでございますけれども、現在、冬季スケジュールということで御案内を申し上げておりましたけれども、実はウラジオストクでの荷役ですとか通関、あるいは出入国の審査の時間等をいろいろ勘案しますと、現在ウラジオストクのほうで1泊ナイトステイをするスケジュールになっておりますけれども、やはりそういう日程でないと運航が難しいというお話がありまして、4月以降についても、裏のほうの一番上のほうにありますけれども、境港には金曜日と日曜日に寄港するスケジュールで運航したいという申し出がありまして、4月以降もこのスケジュールで運航されるということになりました。
 また、旅客とか貨物の状況でありますけれども、特徴的なことは旅客のところの下の表、2番目の表なのですけれども、日本人とロシア人ですけれども、今回統計をとりましたら日本人の数よりもロシア人の数の割合がふえてきたということで、ですから、ロシアからのお客様が確実にふえているという、そういうデータが出てきております。貨物につきましては、冬場で少し動きが悪くなってきてはいるのですけれども、他のウラジオストクへの航路が軒並み休止をしているというような状況の中から引き合いもふえておりまして、少しずつ境港からウラジオの間の荷物もふえているところでございます。
 このような中でやはり積極的にポートセールスを展開していきたいということで、来年度予算でも御提案申し上げております大量貨物の促進事業のほうを適用させていただいて、コンテナによる積載が不可能なものにつきましても、例えばバスとか車とか重機のようなものにつきましても、その貨物の容積とか重量等を勘案して支援してまいりたいというふうに思っております。よろしくお願いいたします。

◎伊藤委員長
 議題3、平成21年度ふるさと雇用再生特別交付金事業及び緊急雇用創出事業の予備枠の執行状況について、杉本雇用就業支援チーム長、西村人材育成確保チーム長及び小谷労働政策チーム長に順次説明を求めます。

●杉本雇用就業支援チーム長
 資料の2、3ページをお開きください。ふるさと雇用再生特別基金、緊急雇用創出事業臨時特例基金のそれぞれ予備枠を活用いたしまして追加実施したもの、各議会ごとの常任委員会で御報告申し上げておりますが、前回の御報告以降の追加実施分が上げてございます。
 2ページはふるさとの基金事業ですが、1件農水部の事業がございます。従来のものと合わせまして5億1,000万円余の金額となります。残額につきましては基金に残りますので、後年度以降の原資として活用することといたしたいと思います。
 3ページでございますが、緊急雇用のほうは7件、8,300万円余の事業費になりますが、合計で6億2,900万円余になります。これも残額は基金に残りますので、次年度以降の原資として活用いたします。
 個々の事業につきましては、従来どおり各常任委員会で報告されますが、本常任委員会におきましても商工農林の事業がございますので、続いて各担当課から報告することといたします。
●西村人材育成確保チーム長
 4ページをお願いいたします。上でございますけれども、地域雇用創造計画推進事業の関連業務につきまして、緊急雇用創出基金を活用して人材確保コーディネーターを配置させていただいております。
 2番のところに配置状況を記載しておりますけれども、ことしの1月17日までは東・中・西2名ずつ計6名配置させていただいておりましたけれども、この燦然プランの人材育成研修の就職支援を強化したいということでお認めいただきまして、1月18日から4名の追加配置をさせていただいて、現在10名で就職支援を重点的に実施しております。
 3番のところに業務内容を記載しておりますけれども、先般の常任委員会でも説明させていただきましたが、この人材育成メニュー、研修でございますけれども、この燦然プランでは国の委託を受けて毎年度実施しております。その研修を受けた受講者の就職目標値というのが設定されておりまして、180人というのが今年度の目標でございます。これをクリアしなければ来年度の事業が継続にならないということがございまして、鋭意このコーディネーターが就職支援の活動をしておりまして、2月末現在で145人まで達成したところでございます。ちなみにこの180人という達成の時期は国のほうは6月末を一応判定の基準日としておりますので、確実にこれは達成できると考えておりますが、実務者といたしましては前倒しをして3月末にもこれを達成をして、さらに4月、5月ということで就職される方の数をふやしていきたいと考えております。
 そのほか、関連業務といたしまして求人開拓でありますとか、受講奨励金の支給、そういった事務を担当していただいております。

●小谷労働政策チーム長
 引き続きまして、資料4ページ、下のほうをお願いをしたいと思います。就職支援指導員配置事業でございます。
 昨今の厳しい雇用情勢に対応するため、緊急雇用創出事業臨時特例基金を活用いたしまして、倉吉、米子の高等技術専門校に就職支援指導員を各1名配置いたしまして、新規高校卒業未就職者でありますとか、離職者を対象としました訓練等の受講生に対します就職支援を行おうとするものでございます。
 2番目の配置状況でございますけれども、各1名を3月1日から1年間という予定で配置をしたいというふうに考えております。3つ目の業務内容でございますが、ハローワーク等との連携、さらに就職希望企業との調整や訓練生に対する指導を実施をしたいというふうに考えております。

◎伊藤委員長
 議題4、マイクロソフト株式会社、県、教育委員会の協働事業に係る成果報告会について、酒井新事業開拓チーム長の説明を求めます。


●酒井新事業開拓チーム長
 同資料の5ページをごらんください。マイクロソフト、県、教育委員会の協働事業に係る成果報告会についてお知らせいたします。
 昨年3月にマイクロソフト社が全国で行っております地域活性化協働プログラムについて、本県とも実施について覚書を締結しまして、1年間取り組みを進めてまいりました。今般その締めといたしまして成果報告会を行う運びとなりました。
 協働事業の内容につきましては、1にございますように、主には4つの内容でして、ITベンチャー支援、高齢者向けICT活用プログラム、NPO活動基盤強化プログラム、そして教育分野人材育成プログラムというふうに関連する部署を窓口として実施してまいりました。例えば(1)のITベンチャー支援につきましては、選定された県内企業に対してマイクロソフト社がソフト開発ツールを無償で提供し、その開発を支援するといったものですし、(2)につきましては、県内のシニア向けパソコン教室の開催などへの支援によって、シニアのITスキル習得を支援するといったものなどでございました。
 成果報告会につきましては、3月26日にとりぎん文化会館で行います。内容につきましては、まずITベンチャー支援成果報告会としまして、マイクロソフトの最高技術責任者から講演をいただきまして、その後パネルディスカッションとして「ITベンチャー支援の成果と今後のICT産業の振興に向けて」と題してディスカッションを行います。また、シニアパソコン体験としまして、シニアを対象とした実際のパソコン体験講座を行い、会場においてはおのおのの協働事業における成果といったものの展示を行います。
 また、3でございますが、知事にも出席していただくことが本来だったのですが、御都合がつかないということでその後に成果報告を行うということにしております。
 特に、今後急速に広がり、移行が確実と予想されておりますクラウドコンピューティングにつきましては、まさにマイクロソフト社はその世界的な潮流の中心にいるわけでして、今回のせっかくの機会にこうしたテーマで講演をしていただくことで、その後の県内での議論や研究がより加速化していくということにつなげていきたいと思っております。

◎伊藤委員長
 議題5、鳥取県東京アンテナショップ「食のみやこ鳥取プラザ」の状況について、吉村市場開拓室長の説明を求めます。

●吉村市場開拓室長
 資料6ページをお願いいたします。アンテナショップの最近の概況について御報告をさせていただきます。引き続き販路の開拓等につきましてはそこに記載のとおり取り組まさせていただいております。
 最近は、2の取り組み状況の中ほどにございますが、各県のアンテナショップの協議会というのがございまして、2月に19日から3日間、アンテナショップフェスティバルというのを開催をされております。鳥取県も参加させていただいておりまして、来場者が3日間で3万人余ということでございまして、非常にPRに役立ったというふうに聞いております。それから引き続きNHKでのフェスティバル等にも出店をさせていただいて、新橋のアンテナショップだけではなくて、都内各所でPRをさせていただいております。
 3月には逆に東京のアンテナショップのスタッフが来県いたしまして、県内の事業者さんに商品改良のアドバイス会ということも順次行っておりまして、東京でのPR、県内での商品改良等に2月、3月取り組んできたところでございます。
 なお、アンテナショップの年度末までの状況につきましては、ここ1年とかの概況につきましては、4月の常任委員会なりでまとめて御報告させていただければというふうに思っております。

◎伊藤委員長
 ただいままでの説明について、質疑等はございませんか。

○藤井委員
 アンテナショップですけれども、この運営状況を見ても実績がよかったのか悪かったのか、これでは判断できないですね。よって、やはり対予算みたいなそういう項目があったほうがいいのではないかというのが1つの提案です。
 もう一つは、市谷委員が討論か何かのときに言われたけれども、地場産業というものに対する極端な言い方をされたと思う。企業誘致ばかりで大企業優遇と言われていますけれども、やはり市谷さんが言われるように、現在の県内における産業をどういうふうに育成していくかということに対してどういう金額が使われて、どういう成果があるかということがまずきちんと見えるようにされるべきだと思います。企業誘致のことばかりが目立っているこういうやり方については、ちょっと私自身も疑義があります。まずそこを先にまとめて、そして企業誘致のほうに入る。企業誘致がなぜ大事かというと、やはり旧態依然たる産業構造をいつまでも維持するということはやはりいいことではないので、目的を持った企業誘致をやりながら県内の産業構造を変えていくという、こういうことも大事だから、やはり市谷理論が必ずしも正しくはないわけで、そういった意味でやはりまず県内の事業がどういうふうにあって、それに対してどういう支援策をやっているかという、もうちょっと県民にも我々にもわかるように整理される。それは農業予算だってひっくるめて、何十億円というお金が企業誘致に回されるところだけが目立っている。少なくともそれ以上の、同等以上のものが県内企業の育成に充てられているということをきちんと見えるようにされるべきではないかと、こういうふうに思うのですが、この2点についてお願いします。

●山根商工労働部長
 企業誘致の40億円が目立つということでございますけれども、本当にそれは全産業から見れば大きな中の一つでございまして、経営革新の支援でありますとか、いろんなファンドをつくった農商工連携の取り組みでありますとか、いろんな施策をやっております。制度金融等もその一環でございますし、本当に盛りだくさんのメニューで頑張っているところでございます。ただ、おっしゃいますように、そういう全体の中小企業さん向けの施策がぱっと見てわからないというのが正直なところでございまして、製造業でありますとか、分野別にいろんな施策がございますので、それを体系的にどういう施策があって、例えば本年度どういう成果が上がったかというようなことの整理についてちょっと検討してみたいと思います。

●有田市場開拓局長
 藤井委員のほうからお話がありました予算ということでしたけれども、売り上げとそれに対する支出の状況を切りのいいところで整理して御報告させていただきたいというふうに思っています。

○藤井委員
 切りのいいところって、今が切りがいいのだ。

●有田市場開拓局長
 3月までのところとか。

○藤井委員
 これがうまくいっているのかどうかという判断が、多分うまくいっているのでしょう。両方で2億円を稼いでいるわけですからね。だからそれは対予算を出せばもう質問しなくてもわかる。

●有田市場開拓局長
 予算というのは県の予算ではないでしょう。

◎伊藤委員長
 要するに、4月の常任委員会にこれまでの売り上げと昨年の売り上げ、だから比較ができるものを出してくださいというわけです。

○藤井委員
 目標があってそれをクリアをしているかと。それ以下かどうかというのはこれではわかりません。それ以上だったら安心して我々も見ておられるわけです。

◎伊藤委員長
 4月に資料提出してください。

○市谷委員
 鳥取県・江原道・沿海地方との活性化推進協議会のことについてですけれども、この報告書の2番でDBSクルーズフェリー社のほうから、これは鳥取県に対してだと思いますけれども、お客や荷物の確保についてもっと県が支援をしなさいという要請を受けたということだというふうに思いますけれども、船会社がお客をふやす努力が本来あるべきなのに、鳥取県はお客や荷物が少ないから、あなたのところ、もっと支援して荷物を載せなさいというふうに言われるというのは、私はこれは非常におかしな屈服したような話だというふうに思いました。それで、ではこのDBSクルーズ社は境港から荷物を載せたりお客を乗せたりするために、会社としてどういう支援をしているのかということを一つお聞きしたいというふうに思います。県に求めるだけではなくて、会社自身がやはり本来やるべきで、どういうことがされているのだろうかと。
 あと鳥取だけではなくて、江原道、沿海地方もあるわけですから、この2つのところは荷物を載せるために何かこんな優遇支援策はしているのだろうかと。ちょっとその点についても確認させていただきたいです。

●吉川通商物流チーム長
 委員御指摘のとおりでございまして、やはりまずは船会社が努力するべきことであるというふうに認識をしております。ですから、ちょっとここには書いておりませんけれども、当日も当然DBS社としても努力をしないといけないけれども、そういう前提でいわゆる県のほうにも支援をということなのですけれども、県のほうの支援は今のところ今年度の予算とかでいろいろと御提案をさせていただいている中で対応を考えているということで基本的に御説明を申し上げておりまして、今のところまた新たに何か支援を付加するというようなところではありせん。ただ、いろいろと情報の共有とか、それから施策の共有をしながら連携を図っていきましょうというあたりが主なお話でございました。
 DBS社としての努力ということでございますけれども、実は今回経営陣のトップ、いわゆる親会社のトップも来られまして、きのう直接指示を出されて、日本法人での営業体制の強化とかについて、かんかんがくがくやられておられます。ですから、一部新聞報道でもありましたけれども、かなりの赤字を抱えて運航をしているという中で、この航路を続けていくためにもやはり会社としても頑張らないといけないという、そういう認識は示されたところでございます。
 江原道とかの支援というお話もありましたけれども、やはり江原道のほうも鳥取県のほうでしている奨励補助金の支援でございますとか貨物支援とか、それから江原道のほうは赤字補てんを年間5億ウォンを限度にということで、鳥取県よりもさらに江原道と東海市が合同で支援をすることになっております。

○市谷委員
 今の件ですけれども、私はこれは本当に異常だと思うのです。自治体が船を維持するためにどんどん税金投入をしているというのは、本当に異常な事態だということをちょっと認識をしていただきたいというふうに思いますし、船会社が荷物をふやすための体制をもっと強化するというのは当たり前の話だというふうに思うのです。ですから、船会社自身が本来努力をすべきだということを私は県のほうからきちんと言っていただきたいというふうに思いますけれども、どうでしょうか。
●吉川通商物流チーム長
 今回お見えになったときにも、知事のほうからも日本法人の体制とか営業強化ということを発言しておりますし、事務的な打ち合わせの中でもそういう話を随分しまして、紙とかを出してこういう部分の改善をお願いしたいと。それから今回来られたときに旅行社の方とか荷主の方との意見交換も持たれました。厳しい意見もいろいろ出ておりました。その中でDBS社としても改善をしっかり図っていくということもありましたので、ですから、意識としても持っておられますし、今後もそのあたりきちんと対応していただけるものというふうに思っております。県からは引き続きDBS社に対しても営業の強化とかを促していきたいというふうに思います。

○上村委員
 東京アンテナショップです。報告を見ていますといいような、これで十分だというような考えですけれども、非常にヒット商品が少ないとか、目玉になるものが少ないとか、そういった意見も結構聞くものですから、そういった意見が執行部側に入っているかどうか、ちょっとお尋ねしたいと思います。

●吉村市場開拓室長
 出品していただいている企業の皆さんとは定期的に意見交換会もしております。アンテナショップの性格上、売れる商品ばかりを置いてしまいますと新規の商品の開拓につながりません。そこは非常に悩ましいところでございますけれども、そこは各県とも工夫をしながらやっていらっしゃるところでございまして、私ども売れ筋の商品プラスお試しのテスト販売の商品を組み合わせて販売するようなことも今やっておりますので、当然引き続きヒット商品をつくりつつ、新たな商品の開発も進めていきたいというふうに思っております。

○山根委員
 今のDBSの支援について、市谷委員のおっしゃることも当然だろうと思います。私はちょっと不思議に思うのですけれども、こういう大事なところは部長がしっかり県民にメッセージを送ってもらわないといけないというぐあいに思うわけです。一般的に考えますと、単純に考えると、外国の企業さんに年間に1億円、あるいはそれ以上のものをどんどんと送られていく。あるいはもともとつくるときに2年、3年赤字があってもこれは大会社ですし大丈夫、将来を見通してやりますよというメッセージがあったからして、我々のはDBSに対する支援でなしに、中海圏の皆さんに支援する。その中海圏の皆さんがDBSというものを使って活性化しようというスタンスになっているわけでありますから、だからやはり我々も本当に多額な税金を投入するのなら、今当面は非常にえらいけれども、将来に向けていわゆる大陸に向けての道ができたのだよ。だからこれによって鳥取県も経済発展させるようないろんな形での考え方をやりましょうということで、我慢するときなのでしょうけれども、一般の方々は金がないない言いながら何で1億円も、それ以上の大きな金をかけるのかと。
 だから、基本的には、市谷委員もおっしゃっているように、もともと船会社さんの、企業さんの仕事でおやりになる。それを来てもらうと非常に鳥取県も将来があるのだから、だから当面は支援しましょうということを県民にもっときちんとアピールを、我々もしなければならないでしょうけれども、やはり部長としての立場でアピールされませんと、ただ担当課長が交渉したとか話をしたとかという話でなしに、部長、やはり重要な課題だと考えて、そのあたりは自分で答弁なさるとか、将来に向けてなぜ必要か、だから県民の皆さん我慢してくださいというメッセージが欲しいと思うのです。部長、いかがお考えですか。

●山根商工労働部長
 本当におっしゃるとおりでございます。基本的には船会社の営業努力というのが当然あっての上でございますけれども、やはり将来展望として環日本海圏域で物流が交流して、あるいは観光等で人の交流も増進して、それが行く行くは鳥取県の経済発展につながっていくのだというのが大前提でございます。
 こうやってDBSが就航いたしまして、徐々に貨物もふえてきたと担当が今申しましたけれども、そういうことで県内の企業さんも貿易の糸口、端緒をつかんできて、これからロシアとか中国東北部とか、本当に大きなビジネスチャンスをつかんでいく可能性も正直あるというふうに思っております。そういうことで委員も今おっしゃいましたけれども、当面はちょっと厳しい状況でありますけれども、この芽生えた航路を何とか利用して将来の経済発展に結びつくように頑張っていきたいというふうに思っております。
 おっしゃいますように、県民の皆様方へのメッセージが足らないということもございまして、これからはDBSにおいてこういう新しい取引ができたとか、こういう事業が始まったとか、そういう報道等を通じての県民の皆様へのメッセージに力を入れてまいりたいというふうに思っております。

○山根委員
 せっかくできたものだから、県民の経済活動が、あるいは雇用が、あるいは企業がたくさんになるのだ、だから今のところは若干のことは、若干という言葉はいかがなものかと思いますが、我慢していただく時期だから、県民の皆さん、こちら側が発展するようなところ、地域になるために我慢しましょうというのをいろんな形での、知事ももちろんでありましょうし、我々もでありましょうし、商工政策としても、あるいは農林政策にしても同じだと思いますが、やはり鳥取県の将来に向けて明るさがあるのだから、希望を持ちながら支えましょうというのを私は積極的に今後も県民に向けてアピールしていただきたいということをお願いして終わります。

◎伊藤委員長
 そのほかございませんか。(なし)
 それでは続いて、農林水産部に入りたいと思います。
 議題6、湖山池塩分導入実証試験について、村尾農政課企画調整室長、沢田農林水産試験場長、村田園芸試験場次長、中村耕地課長及び古田水産課水産振興室長に順次説明を求めます。
●村尾企画調整室長
 1ページをお願いいたします。
 現在、湖山池に塩分を導入いたしまして、汽水湖の再生と豊かな生態系回復を目指した実証試験を県土整備部、生活環境部、農林水産部で実施しております。このたび中間報告を取りまとめましたので、本日は農林水産部関係の御報告をいたしたいと思います。
 具体的には賀露港に通じます湖山水門の開放時間を長くして、水の出入りをふやし、水環境の改善やら魚類の増加を図っておりますが、周辺水田が農業用水として利用されておりまして、水稲の生育に影響が出ない塩分濃度での調査をしながら、実証試験を行っております。
 中段のグラフをごらんください。平成2年から平成16年につきましては、生育期間中塩素イオン濃度150ppm、稲の収穫が終わりましたら330ppmと、この範囲で濃度を調整しておりました。平成17年度、第1期試験としまして水稲の生育期間中300ppm、稲の収穫後は500ppm程度まで上げるということで、塩分濃度を上げるということで水門をあける時間が長くなるということをねらっております。現在は第2期試験でございまして、1期試験で水稲に影響がないという判断が出ましたものですから、さらに上の濃度を目指して実証試験を行っております。
 本日は試験項目といたしまして水稲及び野菜の塩分濃度に関する試験研究、湖山池以外での農業用水の確保についての調査、そして漁場環境回復試験の概要につきまして御報告いたします。

●沢田農業試験場長
 それでは、水稲への影響に対する試験について御報告いたします。2ページ目でございます。
 最初に、瀬地区現地圃場での収量調査の結果でございます。この瀬地区で3圃場を使いまして平成16年からずっと収量調査をしてまいりました。その間、先ほど申しましたように、湖山池の管理塩分濃度を上げてきているわけですけれども、表1のところにありますように、年次変動というのはあるのですけれども、塩分濃度を上昇させていくということによっての水稲への収量減というのは見られなかったという結果でございます。もちろん塩害の症状というのも生じておりません。
 次に、2番目として既設井戸の塩分濃度を調査しております。これも平成17年から瀬地区の5カ所で調査しております。その結果も塩分濃度が上昇したということでの影響は出ていないという結果でございます。
 3つ目として、水稲の塩分濃度の限界値の確認を行っております。これはポット試験で行っております。3ページでございます。結論からいいますと田植え後3週間、約20日間は300ppm以下、それ以降は500ppm以下での管理が適当というふうに判断しております。
 この中ではコシヒカリという品種を使って試験をしているのですけれども、予備的にヒトメボレを使ってみますと、ヒトメボレという品種はどうも耐塩性が高そうだというような、そういう結果も得ておりますので、これについても次年度以降確認していきたいというふうに思っております。


●村田園芸試験場次長
 続きまして、野菜のいろいろな種類に対する塩分の影響について調べたものの御報告をいたします。
 4ページの第1表の総括表をごらんいただきたいと思います。ここでは左のほうに野菜のいろいろな種類に対して濃度の異なります塩水をかけたときの収穫量を示しております。丸いものが何も塩分を含んでいないものの収穫量、バツで少し収穫が劣ります。二重バツになるとさらに劣るというような結果で示しております。
 この結果によりますと、品目によって塩に対する耐性が異なります。里芋ですとかイチゴ、タマネギ、このようなものは塩分濃度が含まれる水をかん水しますと収穫量が明確に少なくなると。それに対しましてサツマイモですとか白菜、大根は、多少塩分が含まれる水を使っても収量的には逆に上回るような結果も得られております。ですから、この結果で品目によって塩に強いもの、非常に弱いものというものがある程度色分けできたかなというふうに考えております。この品目に加えまして来年度また新しい品目を入れまして、品目ごとの耐塩性を検討する予定としております。

●中村耕地課長
 6ページでございます。汽水化に伴う農業用水の確保につきましてでございますが、今現在畑、水田で湖山池の水源を使っているところがございます。そのエリアにつきましては7ページの赤いところ、瀬とかそういったところと湖山砂丘の黄色いところですけれども、そういった地域が今現在湖山池の水を使っておるということでございますが、この試験が始まりまして、湖山砂丘につきまして、黄色いところですが、ここにつきましては、徳吉ポンプ場と書いておりますけれども、現在そこから水を送って試験を進めております。
 今後、農業用水の塩分導入が進んでいく中で、水田等にも影響が出てくるということも当然考えられますので、昨年度から代替水源の可能性があるのかどうかということにつきまして検討、調査を進めております。昨年度につきましては、図面の赤い点々で囲っておりますけれども、こういったエリアの緑の水田、そこについての水がどの程度行き渡っているのかというようなことや、水路の構造等について問題がないかどうかというようなことを調査しております。あわせて、この代替水源を持っていくための選定につきましても検討を進めております。昨年度の調査結果につきましては、その緑の部分につきましては一応必要流量につきまして約7割ぐらいの水しか今現在はいっていないと。慢性的な水不足の状態になっているという状況がわかりました。加えて末端の賀露のほうの受益のところですけれども、それにつきましては、堰がえをしなければいけないとか、用排水路と兼用になっているとか、そういったことから水路構造上の問題があるのではないかということがわかりました。水源候補地としましては、古海から送水するということやため池を使ってできないかというようなことを今後検討していこうということにしております。22年度につきましては、賀露方面にいきます水の専用水路を設けまして、そこで水の流下量がどの程度改善されるかというようなことを検討していこうと思っております。それにつきましては図面の専用水路(ポリ管)と書いておりますけれども、そのあたりに専用パイプを設けてやろうと考えております。それから引き続き22年度につきましては、そういった地域の代替水源として概略設計等をいたしまして、課題整理いたしまして、確保の可能性について取りまとめていこうと考えております。

●古田水産振興室長
 続きまして、魚類への影響調査について御報告いたします。8ページをごらんください。
 この調査は、塩分導入ですとか水門操作方法の変更が湖内の魚類相、あるいは水門付近の魚類の状況に及ぼす影響を把握するために、小型の定置網を使いまして行っているものでございます。
 まず、湖内についてですけれども、池の奥と出口付近に仕掛けました網に入りました魚類を海産魚と淡水魚、さらに汽水または海と池の中を行き来するそういった魚種をその他としまして、上のほうのグラフにお示ししております。このグラフを見ていただきますと、池の奥、あるいは池口ともに、塩分導入を開始前の平成17年度に比べまして開始後には海産魚主体に種類数が増加したということがわかります。
 次に、湖山側の水門付近の魚類についてですけれども、水門の上流側と下流側に仕掛けました網に入った魚類から特に池側、上流域でありますほうに海産魚とその他の魚類の種類がふえたという結果になっております。このうち、湖山池の漁業の主幹でありますワカサギにつきまして下のほうのグラフに示しておりますけれども、水門の上流側と下流側の入網数を比較しますと、このグラフのとおり塩分導入試験を開始する前には上流側で二けた少ないと。水門より上流側になかなかワカサギが上がれなかったといったような状況があったわけですけれども、開始後にはほとんどこの差がなくなったということがわかります。
 これらはこの水門開放時間をこれまでの塩分導入試験開始前の午前8時から午後5時までと、いわゆるサラリーマン時間といいますか、この時間から、朝4時から夜の8時まで、ワカサギに合わせたお魚時間に変えたという成果だと考えております。
 以上、この試験後には海由来の魚種が池内でふえてきたということと、それからさらに重要なワカサギについて水門による遡上阻害が緩和されたというぐあいに考えております。

◎伊藤委員長
 議題7、平成22年度学生の入学見込みについて、議題8、平成21年度卒業予定者の進路状況について及び議題9、平成21年度短期研修科の受講状況について、藤原農業大学校長の説明を求めます。

●藤原農業大学校長
 9ページをごらんいただきたいと思います。平成22年度の養成課程の入学見込みでございます。22年度の入学者、これは見込みでございますが、定員30人に対しまして34人でございます。前年に比べまして14人の増加となっております。特徴的なことは、野菜部門の希望がことしも多いということで、12人の予定でございます。それから応募者も昨年度から増加してきております。
 次に、10ページをごらんいただきたいと思います。平成21年度卒業予定者の進路状況でございます。もう既に卒業しましたけれども、21人でございます。直ちに就農、農業法人等に就農、研修終了後に就農、これを就農またはこれに準ずる者というふうに見ております。これが合わせて10人でございます。就農率が48%というふうになっております。就職につきましては地元JAを中心に8人となっております。就職未定者が3人現在残っております。
 続きまして、11ページをごらんいただきたいと思います。平成21年度短期研修科の受講状況でございます。短期研修科につきましては、平成20年度に新設したものでございます。本年度の受講者が31人ということでございます。前年度に比べまして大幅に増加しております。専攻別に見てみますと、野菜が飛び抜けて多いということで29人。花卉が1人、果樹が1人ということでございます。それから就農形態別の受講者でございますけれども、新規参入が10人、退職帰農が6人、Iターン・Jターン・Uターン合わせまして13人、その他、これは新規の学卒者でございます。これが2人ということでございます。
 就農状況ということになりますけれども、一番下のポツにありますけれども、実際の受講者が28人でございました。といいますのは、3人が継続受講しておられるためでございます。28人のうちに既に就農された人、就農見込みの人が合わせて27人ということでございまして、就農率は96%というふうになっております。

◎伊藤委員長
 議題10、ふるさと雇用再生特別交付金事業及び緊急雇用創出事業の予備枠に基づく事業の追加実施について、岸田経営支援課長及び山本水産課長に順次説明を求めます。

●岸田経営支援課長
 12ページをお願いいたします。上の枠、農業新規雇用円滑化支援事業でございます。本事業はふるさと雇用再生特別基金によりまして、現在農林水産就業サポート事業を活用して、新規就業者を雇用している農業法人等に対しまして、農業新規雇用円滑化支援員を1名農業会議に設置して、法人が抱える雇用、労働問題への指導、助言を行うこととしております。この支援員の設置によりまして、農業生産法人等は雇用、労働関係の知識がなかなか薄いということで、この支援員の指導、助言によりましてサポート事業のますますの円滑な実施を図っていきたいと思っております。

●山本水産課長
 12ページの下の段をお願いいたします。とっとり賀露かにっこ館体験イベント拡充事業でございます。これは緊急雇用創出事業臨時特例基金を利用して臨時的任用職員を配置するというものでございまして、これは22年の1月から3月までの3カ月間の雇用でございます。
 この内容といたしましては、現在、かにっこ館で土日、祝日に体験イベントを行っているところでございますが、来館者のお客様のニーズのほうで、平日にもそういう体験ができるようなことができないかというふうなニーズがございまして、平日でも臨時的にやってみようということでございまして、現在それをやっているところでございます。

◎伊藤委員長
 議題11、「とっとり井手・ため池30選」の選定について、中村耕地課長の説明を求めます。

●中村耕地課長
 13ページでございます。このたび「とっとり井手・ため池30選」を選定いたしましたので、御報告いたします。
 農山村の中には農業に必要な井手とかため池というものがあるわけですが、その中には歴史的なもの、あるいは技術力の高いもの、あるいは地域の生活文化に根づいたもの、そういったものがありますが、我々農家や集落の方々といろいろとお話しする中で、農家の減少等からその維持管理が非常に難しくなっているというような状況を聞いております。
 こういったことから、こういった施設の役割、そういったものを広く県民に伝えていこうということで、そういった地域資源を有効活用していく取り組みのきっかけにしていただければということで、このたびモデルとなり得る「とっとり井手・ため池30選」を選定いたしました。
 着眼点といたしましては、歴史、技術、地域資源という3項目を着眼点といたしまして、昨年の8月から募集しております。応募総数43施設ございました。30選につきましては、5名の外部有識者の方にお願いしまして、下の表にありますような施設を選定いたしております。
 こういった30選の活用につきましては、今後ホームページ等で広くPRするとともに、ボランティアなどとの協働による保全活動とか、そういったものにつきまして市町村と連携してこれから支援をしていこうと考えております。
 一応参考までに14ページに主な選定施設を掲げております。歴史性のもの、創意工夫のあるもの、地域の憩い場となっているものと、そういったものを載せております。
 それで、14ページの大堤池の「鳥取市鹿野町」となっておりますけれども、これは間違いで鳥取市気高町でございますので、修正をお願いしたいと思います。

◎伊藤委員長
 議題12、「第6回(平成21年度)鳥取県木の住まいづくりコンクール」について、﨏田県産材・林産物需要拡大チーム長の説明を求めます。

●﨏田県産材・林産物需要拡大チーム長
 15ページをお願いいたします。第6回の鳥取県木の住まいづくりコンクールを実施いたしました。県産材を使ったよさ、工夫された木造建築について表彰することによって、県産材の需要拡大を図ることを目的にして実施しているものでございます。応募点数は20点ございました。うち書類審査、現地審査をいただいて、表に書いておりますけれども8点を選考させていただいております。審査委員長さんのコメントとしては、木の住まいづくり、県産材を活用しながら、県産杉材の見せ方とか使い方、それとか風景をうまく取り入れた住宅、そういったものが非常に定着してきた、広がってきたというようなコメントをいただいております。
 前年との相違としまして、今回のコンクールから、8つほど審査項目がございますけれども、総合的に評価するものとは別に、個別にすぐれた部門を募集するということもさせていただきまして、これは応募者の方から非常に応募しやすくなったという評価をいただいているところでございます。
 今後の取り組みといたしましては、表彰式を3月24日に知事公邸でさせていただきたいと思っておりますし、受賞作品をパネル化いたしまして展示をしたり、イベント等でPRをしていきたいと思います。また、県のホームページにも掲載してまいりたいと考えております。16ページに受賞作品を載せております。

◎伊藤委員長
 議題13、「春の緑の募金」及び「鳥取県植樹祭の開催」について、大北森林づくり推進チーム長の説明を求めます。

●大北森林づくり推進チーム長
 資料の17ページをお願いいたします。緑化の関連で2件報告させていただきます。
 まずは、春の緑の募金についてでございます。募金期間につきましては、3月25日から5月31日ということで、目標額につきましては2,800万円ということでございます。ちなみに、平成21年度の実績では約2,400万円集められまして、この使途としましては森林の整備、主に身近な活動の支援ですとかボランティアの方々への支援などに使われておるということでございます。3月25日のジャスコさんでの街頭キャンペーンを皮切りに展開されるということでございます。
 2つ目といたしまして、第56回鳥取県植樹祭の開催ということでございます。今回のテーマは「弥生の里から未来の里へ みんなでつなぐ緑のバトン」ということで、447点の応募からテーマが選定されております。日時4月29日、昭和の日でございます。場所は県立むきばんだ史跡公園、これはいわゆる妻木晩田遺跡でございます。このことから今回は共催で鳥取県教育委員会と一緒になって事業を行うということでございます。内容につきましては、表彰とか記念植樹のほかに妻木晩田遺跡ならではの弥生時代の木の文化などを体験できる催しなども計画しておりますので、皆様の御来場をお待ちしております。

◎伊藤委員長
 議題14、一定額以上の工事又は製造の請負契約の報告について、﨏田林産物需要拡大チーム長の説明を求めます。

●﨏田県産材・林産物需要拡大チーム長
 18ページをお願いいたします。一定額以上の工事又は製造の請負契約の報告ということでございます。
 工事名は平成21年度林道篭山線(安蔵工区)開設工事でございます。場所は鳥取市用瀬町屋住。契約の相手方は吉田建設株式会社様。金額は設計額が1億313万7,300円で、契約額は8,788万5,000円でございます。工期、契約年月日、工事内容、その他は記載のとおりでございます。
◎伊藤委員長
 議題15、第6次鳥取県栽培漁業基本計画について及び議題16、鳥取県バイ(キンコバイ)資源回復計画骨子(案)について、古田水産課水産振興室長の説明を求めます。

●古田水産振興室長
 現在策定中であります第6次栽培漁業基本計画について御報告させていただきます。
 この栽培漁業基本計画とは、沿岸漁場整備開発法という法律に基づきまして、都道府県が5年ごとに策定するものでございます。5年後の目標を定めるという計画でございます。その後、国に報告するということでございます。鳥取県では昭和60年度以降、5回の計画を策定しておりますが、今回が第5次基本計画の最終年ということで、このたび第6次計画を策定するということでございます。
 2に鳥取県におきます栽培漁業の取り組みということでお示ししておりますけれども、鳥取県では昭和56年に鳥取県栽培漁業センターという施設を開設しまして、それ以来ヒラメですとかアワビ、あるいはサザエというような水産資源、沿岸漁業の資源を対象に種苗生産ですとか放流の技術開発というのを進めてきております。さらに、この表の青い濃い部分でございますけれども、昭和60年度からはアワビですとかクルマエビ、ヒラメ、あるいはサザエといったような魚種について、漁業者による放流事業というのを開始したところでございます。この間、9種類の魚種の種苗生産技術を確立したり、アワビ、サザエでは漁業者が放流効果を実感されておりますけれども、特にアワビでは放流開始後、漁獲量が3倍に増加するといったような成果を得ているところでございます。
 今後5年間を見据えて策定中の第6次基本計画の方向性ということで、下のほうに上げておりますけれども、漁業者の方々に重たくのしかかっております燃油高騰という問題がございます。こういったような燃油高騰の経費削減につながる近場の漁場の水産資源の増産、あるいは従来の海だけを対象にしました放流事業だけではなくて、養殖ですとかあるいは内水面漁業の振興、さらには海の環境に目を向けた藻場造成といったような、これまでの栽培漁業を進める中で培ってきましたつくり育てる漁業の技術を幅広く応用して海の環境保全ですとか、養殖経営に新規参入される方々への支援といったような幅広いニーズにこたえる取り組みということを第6次では考えております。
 第6次基本計画での新たな目標というのを4にお示ししておりますけれども、1つは対象種のステップアップとしまして、技術開発をこれまで進めてきておりますキジハタですとか、バイ、さらにはこれまで放流を休止しておりましたヒラメを漁業者の手による放流事業に移すということを目標にしたいと考えております。また、新たな対象種としまして、内水面ですとか養殖といったような対象でありますアユですとかホンモロコ、あるいはアユカケといったような魚種を加えることを考えております。さらに、放流ですとか養殖以外にも藻場造成、あるいは資源の枯渇が懸念されておりますイワガキの付着再生といったような取り組みもこれに加えていきたいと考えております。
 詳細は次の20ページのほうに第6次栽培漁業基本計画の方向性ということで記載しておりますので、ごらんいただければと思います。この策定後にこの計画内容を海区漁業調整委員会に諮問するとともに、計画書として水産庁に報告して、その後告示いたしたいということを考えております。
 先般、2月18日の常任委員会で藤井委員よりマグロとズワイガニの栽培漁業に関する御質問をいただいておりますので、これにつきまして別紙でお配りした「国と地方の栽培漁業の取り組みについて」という資料で御説明させていただきたいと思います。
 既にお話ししましたけれども、栽培漁業というのは人の手で育てました稚魚ですとか稚貝とか、これを人工種苗といいますけれども、これを海に放流して自然の力で水産資源を増殖、増産しようという取り組みのことでございます。水槽ですとか生けすで出荷まで育てるいわゆる養殖漁業とは異なる漁業ということで、昭和30年ごろから国を中心に開始した経緯がございます。そのため、国と地方の役割分担としまして、資料の中ほどにフロー図としてお示ししておりますけれども、広域を回遊するような魚種、あるいは複数の県がまたがって漁獲するような魚種につきましては、主に国が技術開発をしまして、あとローカル種、鳥取県から遠くには出ていかないといったような種類につきまして、各県が技術開発から漁業者への支援、放流支援まで一貫して取り組むという体制で進められてきております。
 そういうふうなことから、先回御提案いただきましたマグロとズワイガニの取り組み状況を下のほうにお示ししておりますけれども、両種とも広域回遊したり府県がまたがるという水産資源であることから、いずれも国の委託で独立行政法人の水産総合研究センターが今取り組んでおるところでございます。一方で、鳥取県の漁業者の収益に直接つながりやすいアワビですとかサザエ、あるいは魚類では余り大きな移動がないキジハタといったような比較的ローカルな種類を対象に鳥取県でも進めているところでございますけれども、もちろん将来国のほうの事業で開発されたものが鳥取県でも活用できそうなものがありましたら、積極的に導入していきたいと思いますし、それから有益な魚種でまだ国が取り組んでいないものがありましたら、国のほうへの技術開発を含めて要望していきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
 続きまして、22ページをごらんいただきたいと思います。鳥取県バイ(キンコバイ)資源回復計画骨子(案)ということでお示しさせていただいております。
 この資源回復計画でございますけれども、各水産資源の中で緊急に資源の回復が必要な魚種というのを対象にしまして、漁業の規制ですとか、あるいは増殖策といったようなものを盛り込んだ計画でございまして、これに取り組む漁業者に対しまして、漁業を制限するということで、当初短期的な影響を受けるだろうと、そういったことを緩和するために経営安定対策を支援して講じるといったような水産基本法に基づく計画でございます。この中でも、複数の都道府県にまたがる魚種につきましては国が、あるいは単一の県の中で生産されるものにつきましては県が策定するといったような分担がございます。この場合は鳥取県単一で進めるものでございますけれども、このたびバイに取り組もうということでございます。
 鳥取県では特に鳥取県西部・美保湾、米子のほう、あるいは境港のほうを主体に漁獲される巻き貝でして、全国的にはキンコバイというふうな呼び方をしております。沖合の白バイとは異なる貝ということです。西部のほうでは黒バイといったような呼び方をしておりまして、米子あたりでは祭りの料理だとかお酒のあてといったようなものに欠かせない郷土の食材ということでございます。主にバイかごというかごを用いて漁獲される貝でございますけれども、一時は1年間で80トン近く漁獲されておりましたけれども、昭和60年ごろに船底塗料から溶け出す環境ホルモンの影響で全国的に資源がほぼ枯渇したといったような経緯がございます。その後、国によります塗料の使用規制で資源が徐々に回復し始めておりますけれども、資源の回復に伴って漁業者の方々のとる努力が大変高まってきて、現在小型貝まで取り尽くすような無秩序な漁獲が始まっているということで、資源にやや陰りが見え始めたということから、このたび資源の回復計画を策定して長期的に漁獲できるような魚種にしていこうということでございます。
 策定に当たりましても、県内すべての漁協ですとか支所の関係者の方々と協議を進めてきましたけれども、漁業者の皆さんの同意で中ほどの表に示しておりますような漁獲のサイズ、あるいはかごの数、保護区ですとか漁期だとかといったような漁獲努力の制限措置というのを調整して取りまとめることができました。また、こういった制限ばかりではなくて種苗放流ですとか産卵を施すための活動といったような増殖策、あるいはブランド化というものにも取り組もうということがまとまりつつあります。これらはすべて漁業者の自主的な取り組みということでございますけれども、この実効性を担保する意味でも今後各漁協では漁獲努力量の削減計画というのを策定していただきまして、必要に応じて上乗せの規制ですとか、あるいは各漁協で定めております漁業権行使規則といったものを改正するといったようなことを考えております。この策定後はやはり海区漁業調整委員会に諮問をしまして、公表された計画に基づいて各漁協がこの計画を実施していくという段階に移していきたいと考えております。

○福本副委員長
 続きまして、議題17、平成21年中における水産物の水揚状況(速報値)について、山本水産課長の説明を求めます。

●山本水産課長
 資料の23ページをごらんいただきたいと思います。平成21年中における水産物の水揚状況(速報値)について、御報告いたします。
 説明に入る前に大変申しわけございません。中ほどに表がございます。表の中の漁獲量、左から3つ目の欄に21年の漁獲量、漁獲金額が載っておりまして、そこの合計額のところが7,380という数字が載っていると思いますが、これを7,399に御訂正ください。
 それでは、説明させていただきます。これまで1月から12月までの県内の漁業協同組合のほうで水揚げされた水揚げ量ということでございまして、量的には1万2,000トン余でございます。金額といたしましては73億円余ということでございまして、量、金額とも20年に比べて85%から90%ぐらいの量、額になっているというふうなことでございまして、特に少なかったのが漁業種類別に見ますと、沖合底びき網漁業、この中でもアカガレイは量的にはふえているのですけれども、特にハタハタが水揚げが少なかったということで、漁業協同組合全体でいきますとマイナスの量、額になったということでございます。
 続きまして、境港の水揚げ状況ということでございます。量といたしましては11万9,000トン、金額にいたしまして165億円の水揚げでございます。量のほうは前年に比べますと増加しているのですけれども、金額のほうは減少しているということでございます。特に量で見ますとアジ、サバ、イワシ類が多くなったということでございます。マグロにつきましては、昨年も報告させていただいたのですけれども、昨年は来遊等少なく、水揚げが878トン、水揚げ金額にして約11億円ということで、対前年比60%ぐらいの減少であったということでございます。

○福本副委員長
 ただいままでの説明について、質疑等はありませんか。

○藤井委員
 水産課ですか、質問に対してすぐ反応していただきましてありがとうございました。
 日本は領土は小さいけれども、領海というものを含めると世界第6位の支配地域を持っている。そういった意味で海に目を向けるということは非常に大事なことなので、60年前にそういう発想があったらもっと違った展開になったのではないかと今になって思いますけれども、国と県の仕分けですけれども、これを見ながら思うのは、国の事業を鳥取県が一部委託を受けるという形でもっともっと栽培漁業、あるいは養殖等について事業を拡大していくということがあるのではないかと。それは鳥取県が水産から受けている恩恵といいますか、そういったものに対してお返しをする、そういう責任を果たすことができるのではないかと、こういうふうに思うので、その辺についてお聞きしたいし、この6次計画なるものをつくっている組織というのは大体どういった組織、執行部内の組織があってそこでつくって、それをどこかで精査してもらって、それを国に報告するという仕組みになっているのか、もともとの組織がもっともっと英知を結集するような組織になっているのか、その辺についてもちょっとお聞きしておきたいと思います。

●古田水産振興室長
 まず、1点目で国のほうから多大な補助金を導入しながら栽培漁業をこれまで進めてきたという経緯がございまして、それに対して全国的にも活躍できるような、例えば国のほうから委託を受けながら全国的にも提供できるような技術開発をしていくといったようなこともあってもいいのではないかというお話だったかと思いますけれども、現在はやっておりませんけれども、これまで例えば鳥取県が得意としておりましたヒラメにつきまして国のほうの委託をかなりいただきながら、全国的に共通して利用できるような技術開発を進めて、中には例えばバイオテクノロジーだとかクローンづくりだとかといったようなこともありましたけれども、現在技術的にそういう受けられるようなレベルのものがないものですから、今のところはそういう事業はやっていないということでございますけれども、そういった鳥取県の特技を生かせるような場面があればそういう委託をどんどん入れていければと考えています。それが鳥取県のレベルアップにもつながるし、全国にも貢献できるだろうと思っております。
 もう一つ、栽培漁業基本計画の策定の組織でございますけれども、まずこれを策定するのは鳥取県でございますけれども、策定に当たりまして県内の沿岸漁業者の方々、東の端から西の端まで歩いて、それぞれの漁協、あるいは支所で意見交換会をさせていただきました。大体2往復させていただきましたけれども、まず皆さんのニーズですとか、これまでの栽培漁業に対する評価をお聞きしながら、あるいはいろんな注文をいただきながら策定してきたということでございます。
 その中で、技術的にとても難しいものですとか、これはどうも将来的に経済価値がないのではないかといったようなものもありましたけれども、要望の大変強いものについて、特に技術的な可能性があるものについて取りまとめてきたということでございます。
 その後、栽培漁業推進協議会という、これは流通業者の方々ですとか消費者の代表の方々にお集まりいただいた組織でこれをもう一度説明しながら意見交換をさせていただきまして、その意見を反映した形で今取りまとめつつあるという形でございます。

○藤井委員
 答弁者に申しわけないですけれども、私の質問はかなり根幹にかかわる問題なので、部長か局長かにもう一度根幹にかかわるところについての答弁をお願いしたい。

●葉狩水産振興局長
 このたびの計画の中にも養殖というのを位置づけて、鳥取県における養殖事業というのはどういう展開ができるかというのを計画の中に盛り込もうというような格好にしております。御存じと思いますけれども、養殖の事業体が県内、例えば中部にもヒラメとかクルマエビとかやっておられるところもあります。小規模です。地形的に日本海に面して入り江とかそういう地形的なハンディがありますけれども、実は、境港のほうでもまだ全くオープンではないのですけれども、企業体として養殖事業というのが考えられないかというのを少し研究してみようかと、そういう動きもありまして、去年の水揚げ状況を見ましても、かなり減ったり多少ふえたりということもありますけれども、やはり安定生産、安定供給というのを考えますと、養殖というものに少し目を向けないといけないのかなというふうに思っておりまして、この計画の中ではどこまで記述できるかですけれども、少し検討を深めていきたいというふうに思っております。

○市谷委員
 湖山池の塩分導入試験に関係して、4ページの野菜への影響なのですけれども、幾つか品目が上げられていますけれども、これは実際にこの周辺でつくっているものを上げているのかどうかを確認させてください。
 もう一つ、7ページのほうで、緑の部分の水田の話がありましたけれども、千代水ということで今はもう湖山池から水をとっていないのだけれども、これは代替水源を用意したけれども、水の量が足りないからそこを改善しようという話なのか。塩分導入試験と今直接これは関係ないのではないかと思いますけれども、その辺の関係を教えていただきたいと思います。
 水産課のほうに聞きたいのですけれども、今、県土整備部のほうで湖内湖をつくるということが出てきているのですけれども、それと漁業への影響ですね、ちょっと新聞に出ていましたけれども、ちょうど魚が育つところが湖内湖をつくるところになるので心配だという意見がありまして、湖内湖をつくることと漁業振興との関係はどういうふうなのかというのをわかったら教えてください。
 12ページなのですけれども、ふるさと雇用で、農業というのは大体今まで家庭の中の跡継ぎさんが継いできたのだけれども、今雇用するという関係になっているので、労働問題というのがあって、こういう労働問題に精通した人を配置しなければならないという話だというふうに思うのです。これはどういう方を配置するのかというのを教えていただきたいのと、もう一つ農業だけではなくて、以前も言いましたけれども、漁業とか林業とか、ああいうところでも雇用をどんどん進めようということですから、同じように雇用問題というのがこれから起きるのではないかと思うので、農業だけではなくて漁業や林業の点でもこの労働問題に精通した方を配置するということが要るのではないかと思いますけれども、その点について検討されたかどうかを教えてください。

●村田園芸試験場次長
 野菜の品目につきましては、湖山池周辺で現在つくられているものに加えまして、そちらで営農されている方と話をした中で要望があったものを取り上げております。

●中村耕地課長
 先ほどの緑の部分でございます。これにつきましては、実はピンクの瀬地区とか、そういった水田の水というのは結構たくさん要りまして、ではその水を確保するためにどういうふうにするかということで、例えば上流側の大井手さんの水を活用するためにどの程度の水をピンクのところに持ってこれるかというようなことを検討するために、今現在緑のほう側に送っている水の量かどのくらいあるのか、そういったことを踏まえて、それで確保できる水量とかそういったものを決めていこうかというふうに考えております。

●古田水産振興室長
 湖内湖の漁業への影響という御質問でしたけれども、多分漁業者の方々の懸念はワカサギですとかシラウオの産卵といったものを阻害するのではないかといったような御意見かと思います。特に、ワカサギは湖山池に流れ込む河川を遡上しながら、大体1月から3月ごろに産卵します。きれいな砂底があるところで産卵するわけですけれども、そういったような遡上を妨げないような形状というのには留意する必要があろうかと思います。

●岸田経営支援課長
 ふるさと雇用でどういう方を支援員として配置されるのかということでございます。本当の専門職という意味ではハローワークとかのほうにお任せしなければいけないというところで、そのつなぎとしまして、勤めていた企業の中で総務畑で雇用、労働問題、そういう知識を十分お持ちの方を対象に今回配置することとしております。

○山根委員
 水産課の内水面の関係で関連ですけれども、ちょっと質問がそぐいにくいのですけれども、アユだとかあるいはいろんなものを研究交流しようと、千代漁協、あるいは3河川の漁協さんも努力しているのですけれども、全然とれないそうでして、カワウだかアオサギだかがみんな拾ってとってしまってとれないと。水産課さんにはなじみの悪い話かもしれませんし、これは一体だれが責任を持つのでしょうか。鳥が責任を持つのが第一義でしょうけれども、その次はだれが責任を持つのでしょうか。その辺を何か対策を立てないと、これも本当にいろんな不満があるようです。

●古田水産振興室長
 カワウにつきましては、近年カワウの数がふえたり、あるいはカワウの営巣地が鳥取県にあらわれ始めたりということで徐々に影響が拡大しつつあります。それから漁業者の方々もカワウによる被害がかなりあるという御認識を持っておられます。特にアユについてそういうお声が大きいのですけれども、そういうことで来年度に向けましてカワウ対策を、どれぐらい被害があるだろうかということと、これを駆除するにはどうしたらいいかといったようなことについて調べるために水産課のほうで調査事業を組もうとしております。さらに生活環境部の公園自然課のほうで、県内にどれぐらいのカワウがいるのかといった一斉調査をすることにしておりまして、それとあわせてどれぐらいの被害額があって、将来的にどういう対処をしたらいいかということを見出していこうと考えておるところでございます。
 具体的には、全国内水面漁業協同組合連合会というのがございまして、こちらのほうの補償制度がございまして、これを得ながら湖山池ですとか天神川などの漁協さんの取り組みを支援するといった形で、調査といったことを計画しておるところでございます。

○山根委員
 非常に難しいと思いますけれども、特にどれくらいの被害があるかというのは難しいことだろうと思いますけれども、何にもしてもカワウとかサギもだそうですが、ひどいという話ですから、やはり県政上の課題としてそういうものを調査しますよとか、あるいはどうやればそういう被害がなくなるというようなことをそれぞれの漁業者の方だとか、あるいはまた漁協の皆さんにもきちんとしたメッセージを出されるということが大事ですから、お願いしておきます。

○市谷委員
 さっき聞いたことでお答えがなかったので、もう一度聞きたいのですけれども、漁業や林業で雇用する場合の労働問題の扱い。特に、漁業はこういうトラブルがあった場合にハローワークではなくて境港のほうまで行かなければいけないということもあるようでして、その辺の手当て、農業だけではなくて漁業や林業の雇用問題の分野に精通した方をちゃんと配置するということについてはどうかと。


●鹿田農林水産部長
 林業関係と漁業関係に聞いてみましてちょっと実態を把握したいと思います。必要ならそれなりの措置をしたいと思いますけれども、今の現場で対応しているような状況があればまた御報告させていただきます。

◎伊藤委員長
 そのほかございませんか。(なし)
 次に、閉会中の調査事項についてお諮りいたします。
 本委員会所管に係る商工業及び農林水産業振興対策並びにその他の主要事業については、閉会中もこれを継続調査することとし、その旨議長に申し出ることとしてよろしいでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 異議がないようでありますので、その旨議長に申し出ておきます。
 次に、その他ですが、執行部、委員のほうで何かございませんか。

●網濱経営支援チーム長
 1件御報告申し上げます。1枚物で年度末の資金繰り相談窓口についてというペーパーをお配りしているかと思います。12月の年末につきましては、鳥取県並びに商工団体等で窓口対応させていただきました。その後、資金需要についても3月に入りましてかなり落ちついてきているというようなお話も片や伺っておりますけれども、3月は資金需要期でございますので、年度末に向けまして鳥取県なり信用保証協会等と連携しまして万全の体制をとらせていただきたいというふうに考えております。

◎伊藤委員長
 委員の皆さんに御連絡いたします。
 次回の閉会中の常任委員会は4月21日水曜日、午前10時から開会の予定でありますので、よろしくお願いします。
 委員の皆さんには御相談したいことがありますので、このままお残りいただきたいと思います。執行部の皆さんは退席していただいて結構であります。お疲れさまでございました。
 なお、この常任委員会の終了後に県内商店街の現状についての勉強会を引き続いて行います。執行部の皆さんは御退席ください。お疲れさまでございました。
                                  (執行部退室)
 お残りいただきましたのは、まず委員会の活動報告についてであります。お手元に案を配付しておりますが、いかがでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、案のとおり活動報告を行うことといたします。
 次に、第1回の県内・県外調査についてであります。
 まず、日程についてですが、お手元に4月から6月の予定を配付させていただいております。委員の皆さんの御都合はいかがでしょうか。(発言する者あり)
 副委員長が調整するということで、特に希望のある方は申し出てください。決まった後で異論を言わないように。
 次に、調査内容についてですけれども、お手元に県外調査調査先の概要をお配りいたしておりますし、県内調査については前回幾つかお伺いしておりますけれども、いかがでしょうか。(「一任」と呼ぶ者あり)
 それでは、調査の内容については委員長、副委員長に一任していただけますでしょうか。(「はい」と呼ぶ者あり)
 決定いたしましたら事務局から日程を配付させていただきます。
 それでは、意見も尽きたようでありますので、以上をもちまして農林水産商工常任委員会を閉会いたします。


午前11時59分 閉会

 

Copyright(C) 2006~ 鳥取県(Tottori Prefectural Government) All Rights Reserved. 法人番号 7000020310000