午前10時59分 開会
○森岡副委員長 それでは、ただいまから福祉生活病院常任委員会を開会いたします。 本日の日程は、お手元の日程のとおりでありますので、この順序に従って議事を進めさせていただきます。 初めに、会議録署名委員を指名いたします。 本日の会議録署名委員は、廣江委員と浜田委員にお願いします。 それでは、ただいまから今定例会中に本委員会に付託されました議案第21号、平成21年度鳥取県一般会計補正予算、議案第24号、平成21年度鳥取県天神川流域下水道事業特別会計補正予算、議案第32号、平成21年度鳥取県営病院事業会計補正予算及び議案第68号、損害賠償に係る和解及び損害賠償の額の決定についてについて審査を行います。 まず、付託議案に対する質疑、討論を行っていただきます。どうぞ、質疑、討論。(「なし」と呼ぶ者あり) 質疑、討論はないようでございますので、これより採決に入ります。 採決につきましては、付託議案を一括して採決することでよろしいか、お諮りをいたします。(「異議なし」と呼ぶ者あり) それでは、付託議案を一括して採決いたします。 原案に賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手) 賛成全員であります。したがいまして、議案第21号、議案第24号、議案第32号及び議案第68号は、原案のとおり可決すべきものと決定をいたしました。 次に、報告事項の説明を求めます。 質疑は説明終了後に行っていただきたいと思います。 議題1、県営住宅三柳団地における入居予定者の個人情報の漏えい等について、池田西部総合事務所生活環境局長の説明を求めます。お願いいたします。
●池田西部総合事務所生活環境局長 そういたしますと、常任委員会資料の裏側に一枚物をつけてありますのでごらんいただけたらと思います。県営住宅におけます入居予定者の個人情報の漏えい等について御報告いたします。 西部総合事務所におきまして、県営住宅三柳団地への入居に関しまして、平成21年8月から平成22年1月の間、3回にわたって入居予定者25名の個人情報を漏えいさせておりました。このことが誘因となりまして、入居予定者であった障がい者3名の方々が当該県営住宅に入居できなくなり、他の公営住宅への入居を余儀なくされた事案がありました。このことは職員の人権意識が希薄なことから生じたことであり、二度と同様な過ちを繰り返さないように深く反省し、個人情報の適正な管理と県営住宅の公正な管理を徹底することといたしております。 まず最初に、事実関係でございます。県営住宅の管理に必要不可欠ではない当該県営住宅の入居予定者25名の個人情報を当該県営住宅の住宅管理人に提供しておりました。このことは、鳥取県個人情報保護条例第8条第1項に違反した行為であり、深く反省をいたしているところでございます。この個人情報を取得された当該住宅管理人から障がい者の単身入居は断じて受け入れができない等の入居を拒む申し出がございました。西部総合事務所としてこの申し入れを受け入れたことから、障がい者3名が当該団地に入居できなくなりました。 なお、当該団地に入居できなくなった3名のうち2名は県の担当職員が本人にお願いして、他の県営住宅に変更していただきました。1名の方につきましては、関係団体の御尽力により、米子市営住宅へ変更していただけました。 次に、個人情報の漏えい状況でございます。入居予定者の世帯区分の情報、高齢者でありますとか障がい者でありますとか母子世帯、多子世帯というような情報を書面により25世帯分を提供しておりました。また、25世帯のうち、単身入居予定者の障がい者の方の3名の方につきましては、心身状況を口頭により管理人に提供いたしておりました。 この情報漏えいを行った理由でございます。当該団地の管理人から団地を管理する上で必要があるということの申し出があって提供するように求められ、任意に提供したものでございます。 今回の総合事務所としての対応状況でございます。個人情報が漏えいしました25名の方に対しては、2月末に全員に謝罪をいたしております。また、当該団地の管理人につきましては、解任することといたしております。 今後の再発防止対策でございます。個人情報の適正な管理の徹底及び県営住宅の公正、公平な管理の徹底につきまして、法令遵守はもとより、県民に信頼されるよう職員研修等を行い、適正に管理するよう周知徹底を図ることといたしております。 また、障がいのある方が円滑に安心して入居できますように、県営住宅等の改修や優良な民間賃貸住宅の整備支援に努めることといたします。 また、県営住宅の住宅管理人全員に対しましては、改めて管理人服務規定の周知徹底を図ることとしております。 団地入居者全員に対しましても、公営住宅の設置目的、すなわち住宅に困窮している場合に利用していただくために県民にひとしく開かれた公共施設であり、公平、公正な住まいであるということを周知して理解をお願いすることにいたしております。 最後になりましたが、関係者の皆様には多大なる御迷惑をおかけしたことを深くおわび申し上げます。
○森岡副委員長 ただいまの説明について、質疑等ございませんでしょうか。
○錦織委員 この件については、本当に幾つか、個人情報の漏えいとか、やはり人権の差別の助長になったのではないかとか、それから県として公営住宅をきちんと管理していくということ、そういったことの何というか、公の責任ということに対してさまざまなことが一緒になった事件だと、私はそういうふうに理解しているのですけれども、そもそもその個人情報を提出するようになったいきさつというものをまず教えていただきたいので、それと、この管理人さんは9棟の県営団地をすべてこの人が総合的に管理しているということで、私はちょっと管理上に、こういうことは非常に難しいというか、そういうふうに思います。それで例えば、情報を提出しなければいけないという、そういうふうにもともと管理人さんのほうから要請が最初はあって出すようになったのだというふうに思うのですけれども、なぜ県がその管理人さんに対してやってはいけないことを出さないといけない、その管理人さんと県との関係というか、普通だったらそういうことはできませんと、この人は決定したので入居していただきますというふうな強い姿勢というか、その理解を求める努力をするのが通常だと思うのですけれども。例えば管理人さんにいろいろな困難な仕事をいっぱいしてもらっているからやむを得ずこういうふうな力関係でそういうふうになったのか、ということになると、またこの管理人の服務規定だとか、県が直接その管理をお願いするということに対しての、そこの問題点というものがあるのではないかなというふうにも思いますけれども、ちょっとその点を一度お答えください。
●池田西部総合事務所生活環境局長 いきさつでございますけれども、これは昨年の6月に障がい者の方が入居されるに当たって管理人に会われたときに、そういう人に来ていただくと自治会活動等々に支障があるので、今後はそういう方が入ることについては、事前に情報を教えていただきたいということで8月からそういう情報を流したというのがいきさつでございます。 9棟すべての管理人が難しいのではないかという御指摘ですが、確かに9棟すべてというのは大変かもしれませんけれども、それぞれの棟に班長さんがおられまして、それの統括ということで管理人をしておられるということでございます。 なぜ県がそういう漏えいをしたかということになりますと、これはやはり個人情報等に対する認識が甘かったと言わざるを得ないいうふうに思います。
○森岡副委員長 あとは、県と管理人の関係で服務規定などがなかったのかというお話もあったのですけれども。
●池田西部総合事務所生活環境局長 服務規定はございますけれども、管理人さんが入居を拒むでありますとか、そういうことは一切服務規定のほうには入っておりません。
○錦織委員 服務規定にはやはりそれの改善というか、そういうことをのせると個人的に拒むということができないというような何らかのそういったことを追加で入れないといけないというふうに思います。 それで、6月に入居されたときに本人さんが管理人さんにあいさつに行かれたときに、その方も障がい者だったのでしょうか、わかったということなのですけれど、その方は入居はしておられるということですか。
●池田西部総合事務所生活環境局長 その方につきましては、ほかの団地に、ここの3名の住みかえの中のお一人ということでございます。
○錦織委員 それで、私は人間の生きていく上で食べたり住んだり、それから着たりという衣食住の中でも、本当に住宅を確保するというのは非常に大事なことだというふうに思います。今、特に障がい者だけではなく一般的にも住宅に困っている人がたくさんおられる、障がい者の方たちはその障がいを持っているがゆえに普通の住宅に入れなくて、やっとそこのそういう住宅に優先入居できるということで応募されて、抽せんで入ることが決まったということで、本当に喜ばれたと思うのですけれども、そういったことが、やはり1人の管理人さんのそういう発言というか行為と、それを認めてしまった県の職員さんの意識という、そういうことに対しては非常にまずいし、それを認めるような、何というか、職場の雰囲気というか、そういうものがあったのではないかというふうに私は考えています。それで、ぜひ県職員さんの、いろいろ今、あいサポートだとか、障がい者の方たちが本当に当たり前に暮らしていけるようにというふうな運動は大々的にやられるのですけれども、実はこういうことが抜け落ちているということはやはりしっかりそれは反省して、今後に考えていただかないといけないと思います。そういうために、県民のための住宅政策というものをしっかりやっていただきたいというふうに、これは要望しておきます。 それで、私、このことについても多少かかわりを持って相談も受けたりとかしてきていますので、その方たちが、昨日急に発表されるということで、事前に発表される文書なりを見せていただいてこれならいいだろうと、でもこういうところも少し直してほしいというようなことで、その前に一遍やりとりをされたようなのですけれども、きのうの記者発表では自分たちが当初見せていただいたそういうものとは違っていたということで、なぜそういう、つまり何というか、県職員がほかの住宅に住みかえするということを勧めたりなどをしたことが差別の助長につながっただとか、それから県職員の人権教育を徹底するだとか、そういった分野が自分たちとの話し合いの中では、話し合いというか事前に見せていただいた文書ではあったのだけれど、当日の発表の中にはなかったということで、少し不信感を持っておられるのですね、なぜ当日になって、発表される段になってからそういうふうになったのかということで、そういうことは、今後丁寧に本人さんたちにやはりそれは理解していただけるようにしてもらいたいと思うのですけれども、この点についてはどうなのでしょうか、それは生活環境部長でないとわからないのでしょうか。
●池田西部総合事務所生活環境局長 支援団体さんとのお話ですけれども、例えば人権教育をもっと徹底しろととか、そういうことを入れてほしいというのが記者会見の当日に実はありまして、それはもう資料が出た後なものですから、口頭で私が記者会見の中でそういうふうにお話しするということで、終わってからまた団体さんの方に行きまして、お話をして了解を得たというふうに理解しております。
○錦織委員 私は、団体さんのほうも人権教育というのは今までも当然研修もされているのだけれども、やはりそのやり方についてもう少し上っ面ではなくて、本当に県職員として、障がい者だけではなくて、いろんな方たちにとっていい仕事をしてもらいたいという気持ちでおっしゃったのだと思います。 それで、ちょっとここで1つお聞きしたいのですけれども、今、昨年から住宅供給公社のほうに管理を委託されていますよね、今回は全然住宅供給公社は何か話の中に絡んできていないのですけれども、その住宅管理人さんと住宅供給公社と、それから県の住宅政策課の関係はどういうふうなことになるのでしょうか。
●長谷川住宅政策課長 管理人は所長が一応任命するようになっております。入居の業務は公社がやるようになっておりますけれども、公社と……。
○森岡副委員長 長谷川課長、座ったほうがマイクに入るようですから。
●長谷川住宅政策課長 公社と各総合事務所は連絡をとってやるようになっていまして、こういうちょっといろいろなことが起きますと、連絡を密に対応するようにしております。
○森岡副委員長 池田局長は何か補足はありますか。
●法橋生活環境部長 最後に発言させていただこうかなと思っているのですけれども、今の錦織委員の質問にだけちょっととりあえずお答えさせていただきたいと思います。 入居決定というような、こういう権限行使に基づくものは、基本的には県が行うということでございます。それで、通常の維持管理だとか、そういったものについては住宅供給公社が行い、それで管理人さんは日常的に電球が切れただとか、そういった身の回りの本当にごくごく日常的な管理についてやっていただくというような形で分担をして、全体として公営住宅の管理が円滑に進むようにやっているということでございます。 それと、今回の場合ですと、まだ住宅供給公社の管理ということとは違いまして、入居決定に関する問題でございますので、この問題に関しては特に住宅供給公社が関与する問題ではないというふうに考えておる次第でございます。
○錦織委員 それでちょっと、管理人さんの服務規定というのを先ほど事務局のほうに出してもらったのですけれども、管理人さんの服務というか、何か日常的なささいな感じのことを説明されたのですけれども、結構ずらっと管理することがあるのですよね。私これを一個人というか、公務員ではない方に、やはりお願いして任せてしまうというところに今回の問題というのがあったのではないかというふうに考えるのですけれども、やはりこういうものは県の住宅だから県が責任を持って管理していくということがまず求められるのではないかというふうに思いますけれども、この点についてはどうでしょうか。
●法橋生活環境部長 この管理人については県のほうから任命した非常勤の職員ですので、基本的には公務員という範疇には入っているというふうに思います。 なかなか県営住宅全部の日常的なそういう管理を、県が直接やるというのはやはりちょっと難しいのであろうと、住宅供給公社であれですね。どうしても修繕だとかそういったものが伴うものについては当然住宅供給公社が行いますけれども、消耗品の交換ですとか、それから水道料の徴収ですとか、そういった細々したことについては、やはり中でそこに住んでおられる方が本当に日常的な形で管理されるほうが、むしろスムーズにいくのではないかというふうに思いますけれども。
○山田委員 1、2点、ちょっとお尋ねしてみたいなと思うのですが、要するに今回の問題というのは報告にもございましたように、個人情報の漏えいの問題が一つにプライバシー。それと、いわゆる公営住宅法に基づく、県の規定もあると思うのですけれども、これにも結局優先入居ということをうたわれていますよね、優先的に入居ができると。これにも法的にも抵触するというふうに私は理解するのですけれども、これはどうなのですか、それは法的な問題として。それと、いわゆる、今、錦織委員も言われたように、広い意味の人権上の、人道上の問題、こういうふうに大きく3点に整理されるのかなというふうに思うのですが、その辺の認識はどうなのでしょうか、まずそこからちょっとお尋ねしてみたいと思います。
●法橋生活環境部長 基本的には公営住宅法上の問題ということにつきましては、これは県のほうが入居決定する権限は持っていますので、これを入居決定の権限の行使についてはきちんとやったというふうに思っています。ただ、その入居決定に至るまでの県としてのこれまでの取り扱いのルールというものがございます。それはそういった、特に住宅に困窮しておられる障がい者の方ですとか高齢者の方、こういった方を優先して入居していただくということで別枠で抽せんを行っているわけですね、それで、それに従っていわゆる入居決定した者を、他のそういった管理人さんのある意味のクレームといってもよろしいのかと思いますけれども、そういった横やりでもって変更したということについて、そこがやはりルールの適正な執行という面では問題があったのだろうというふうに思っております。その背景になります人道上の問題という御指摘になりましたけれども、先ほど池田局長からも説明しましたように、2つ目の面であったのだろうなと。 1つは、やはりセンシティブといいますか、そういう非常に重要な個人の情報を管理人のそういう要望があったとはいいながら、安易に出してしまったということが1つ大きな人権上の問題だと。 もう一つは、やはり入居決定についての何ら権限を持たない管理人さんからそういった声があったときに、毅然としてそこは管理人さんにそういった障がいがある方でも一緒にその団地の中で仲よく暮らしていくということをきちんと理解してもらうようなことが、この職員の力不足でできなかったということは非常に人権上、問題があったのではないかというふうに認識しております。
○山田委員 おおむねは理解はできるのですが、ただ公営住宅法の問題で私はいきますと、厳格に言いますと、ルール上の問題というような答弁であったと思うのですけれども、本来入居者の選考の中で優先的に障がい者の方もできるということが公営住宅法の県の規定の中でうたわれてありまして、今回はその管理人のほうからそういう申し出があって、それを受け入れたためにこういう問題が起きたということですから、直接か間接かは別にして、広い意味で私は、こういうものにも抵触する要素というものがあったのではないかなというふうに受けとめたものですから、それちょっと御意見を申し上げたのですけれども。それが1点と。もう一度、何か思うことがありましたら。 それと、管理人のほうの立場からいきますと、先ほど自治会の活動の支障が何かあるのでというふうなやりとりがあったということを聞いたのですが、例えばどういう自治会の活動の支障ということが想定されてそういうような議論になっているのか、わかれば少し教えていただけますか。
●法橋生活環境部長 まず最初の、公営住宅法上の問題という御指摘ですけれども、これは言いわけするわけではないのですけれども、計画的には優先入居ということで入居していただいているという結果から見れば、公営住宅法上の問題はないのではないかというふうには思っています。優先的に入居はされておるという結果でございますので、結果から見れば問題はないというふうに思っております。 それで、自治会の運営上の問題につきましては、現場を扱っています生活環境局長のほうから答弁をさせます。
●池田西部総合事務所生活環境局長 管理人さんが具体的にどういう理由で自治会云々と言われたのは、例えば団地として見守りに責任が持てないでありますとか、とても1人では生活できないではないかとか、ヘルパーさんがいない時間に何かあったら困るではないかとか、火事が非常に心配だとか、他の入居者が負担になるのではないかとか、そういうことをるる述べられたということでございます。
○山田委員 そうすると、これは米子市だけの問題ではなくて、全県下、恐らく共通の課題というか認識ではないかなというふうに思います。では、私ちょっと詳細資料を持っていませんから、管理人がどこまで入居された方の責任というか指導というか、そういうものを負わないといけないのかというような議論が、やはりある面では行政上の課題としてもこれは浮上してくるのかなと、そこをきちっと、今回いい意味での問題提起というふうに受けとめて、本来は今の対応でいくと入ってこられることが重荷になって大変だという感覚ですよね、そうではなくていわゆる共生していくというその視点で、どういうことが行政としても現場の声として、やはりこれを受けとめてやっていかなくていはいけないのかなという、米子市だけの問題ではなくてという感じがしますけれども、その点はいかがでしょうか。
●法橋生活環境部長 これは広く言いますと、米子市だけの問題ではないという御指摘は確かにそうだと思います。県営住宅だけの問題でもないのかもしれません。非常に高齢化社会が進んでおって、そういったハンディキャップを持った方が社会の中に多くなってくるということの中で、やはりコミュニティーがそれぞれ本当に相互扶助的に運営されていくというのが望ましい社会のあり方であろうというふうに思っております。特にこの資料の中でも書いておりますように、県営住宅、公営住宅というのは、公共的な施設でございます。やはり困ったときにはみんながそういったところに入っていただくというために県が用意したもので、それを運営していただく、住んでいただく方にも弱い立場にある存在として、十分お互いに尊重しながらやはり生活していくということをもっと理解していただくということが非常に重要な課題になってくると思います。それで、生活環境部としましては、この問題をひとつ大きな問題としてとらえまして、各生活環境局を至急集めまして、十分その辺の認識というものを共通認識として持つということをやっていきたいというふうに考えております。
○山田委員 最後に、今回はたまたまといったら失礼ですけれども、当事者団体が訴えの行動を起こして明らかになりましたね、これがなかったら我々もこういう問題があるのだということをわからないですよね。それで、これは所管が違うんですけれども、例の人権上例の問題でいろいろ議論しました、相談業務という形になって、本来はそういうところなどに相談をされて、いろんな問題が議論されて問題解決になるというようなこと。たまたまこれは直接担当課のところに行動を起こされて、それで発覚になったということで、総務部の関係ですから所管が違いますので議論がちょっと飛躍しますけれども、条例のそういう機能というものがある面では連携がとれていなかったのかなという感じも私、しておりまして、そういう面では非常に残念だったなと思うのです。いろんな意味でこれを契機にして、そういう県の横の関係なども十二分連携をとっていただいて、そういう対応ができるようにお願いしたいと思います。以上です。
○森岡副委員長 そのほか。
○浜田委員 何か重ねて申し上げることになるかと思いますけれども、鳥取県の人権意識がこれで見えるなと思います。これ、公営住宅だけの問題ではなくて、障がいのある皆さん方とどう共生していくのかという意識レベルが非常に低い、それは全体がですね。だから障がいのある人と一緒に暮らすとそこから学ぶことのほうがずっと大きくて、人間的に大きくなれるのだという意識にはなっていない、むしろ迷惑で厄介で問題を一緒に抱えてしまうのだと、それを乗り越える力というものがまだないということなのだろうなというふうに思います。 だから、公営住宅の管理人の皆さんとも私もおつき合いをしていますけれども、本当に大変です。すべて持ち出しをして時間を提供し、体を提供して皆さんのお世話をなさっている。それだけコミュニティーが崩れてしまっていますので、役を持った人たちというのはどれだけの負担になっているかということが日々の生活の中で見えていますよね、そこのサポート体制がどれだけ、しかも意識レベルを住民の皆さんも含めて上げていこうという啓発活動までもしなさいよということになるのは、とてもとても大変なことだというふうに思います。でも、それをしないと、今はバリアフリー化で障がいのある皆さん方が住めるような住宅がその団地の中に幾つか加わっていますよね、どうしても入ってこられます。その方々が本当にここに住んでよかったな、うれしいな、日々が満足だと思えるようにしてあげるのが当たり前なのですね。小さな気持ちになって、身を細めて暮らされるようであれば、むしろ入らないほうがいいと私は思っています。だから、そこのところまでも含めて、この問題はすごく大きな問題だというふうに思いますね。だから、管理人さんが最初に提供を求めたという背景、日常的にどんな問題を抱えておられるのか、これを丁寧に検証していって、その問題が、管理人さんが言わなくても済むようにやはりサポートをきちっとしてあげるということがまず大切だと思って。それがないと、住まいになってらっしゃるほかの皆さんとのあつれきがすごく具体的に起きてきて、住んでいらっしゃるほかの皆さんも不幸だし、何よりもそこへ入った障がいのある皆さん方がものすごい不幸を背負わなくてはいけないことになってしまう。これをだれに相談し、だれに訴えたらいいのか、意識レベルの問題ですごく難しいので、その意味で、山田委員がおっしゃるように、人権局との連携がこういう問題に絶対必要になってくると思います。だから、どれだけ違うのだということが消化されているか、障がいのある人たちとともに住むということがどれだけ自分たちの力になるのだということがどれだけ消化されているかどうかが問われているのだというふうに思う。それで、ここは公営ですからモデルにしないといけないところですね、ほかの住宅、団地よりも、あそこはすごいと、意識レベルも違うのだ、あそこへ住んだらすばらしく豊かに暮らせるのだというところまで持っていかなければいけない場所なので、理想を言いますとかなり意識を上げないといけないと私は思っています。だから到達点はどこなのかということをわかった上で今の問題をきちっと整理して検証して総括して、きめ細かにこのチャンスを生かしてほしいなというふうに思います。何か、プラスして言いたいことを言いましたが、よろしくどうぞお願いします。
●中原生活環境部くらしの安心局長 ただいまの御意見、本当に肝に銘じて今後に取り組んでいきたいと思います。 ただ私、今回の個人職員が漏えいしたという、やはり個人の責任に終わらせてはならないというふうに思っております。やはりそういった人権の意識というのは組織の中でまだまだ定着していないのだなと、そこをしっかり受けとめて、本当に頑張らなくてはいけないなというふうに思っています。 今後、先ほど部長も申しましたけれども、県全体の公営住宅の管理、そういったことをもう少し点検いたしまして、また本当に管理人さんたち、そして入居していらっしゃる皆さん方とのそういった人権の意識の向上策、どんなことができるのかみんなで相談してまいりたいと思います。
○浜田委員 もう一つだけつけ加えさせていただきますと、チャンスですので、個別に皆さんが謝罪をされました、そのときの反応がどうだったのか、そこはすごく重要になると思いますね。 住宅管理人さんも解任で済むのかと、圧力をかけたらそれでこの問題は解決するかといったらそうではないと思いますので、管理人さんと本当に何が問題だったのか、自分自身が足元が見詰め直せるかどうかにかかっていると思いますね。そこにどうアプローチできたかということが力量を問われることになって、こちらのレベルアップにつながっていくので、ここを丁寧にやっていただくことで学びが大きいと思いますので、そこをぜひやってほしいと思います。補足ながら。
●池田西部総合事務所生活環境局長 25名の方の謝罪の反応でございますけれども、担当者が直接お会いしておわびしたところ、御苦労さまでしたという、これからそういうことを気をつけてくださいねという、ほとんどすべての方がそういう反応だったというふうでございます。 管理人さんの話ですけれども、管理人さんともいろいろお話しして、こういうことがあったということで自分のほうから管理人をちょっと辞退したいという申し出が実はあったということでございます。まだ正式には文書等は交わしておりません、話し合いの場でそういう話が出たというふうに聞いております。
○錦織委員 人権意識の欠如とか、そういったことが先ほどからも言われています。確かに私はそうだと思うのですけれども、では、例えば管理人さんが健常者であっても事前に入れた人で、この人はちょっと過去にこういうことがあったから、こういう人に入ってもらっては困るというようなことで、もしかしたら障がいを持っておられる方たちではなくても断られた可能性は私はあると思うのですね。そういうやはり県の職員さんがそういうことに対してきっちりと仕事をしていくという問題もあるのですけれども、私、こういうことがなければ言わないでおこうかなというふうには思っていたのですけれども、やはり西部のほうの県営住宅に非常に募集制限をかけていたということが去年ありまして、というのは、毎月10軒以上は募集をかけないというふうな、内々でそういうことをやっておられて、それはなぜかというと、なかなか事務処理が間に合わないと、1戸につきたくさんの方が応募に来られると自分たちのところで間に合わないから、本当はストックとしてはあるのだけれども、10戸程度に募集しているということがわかりまして、後で聞いたら12月には44戸募集をかけられたのですけれども、やはりその数にも驚きました。ただ、そういうことをきちんと受けとめて、今後はやられると思いますけれども、何が職員さんに欠けていたかというと、やはり本当にこの公営住宅を県民の皆さんに供給すると、本当に皆さんは住宅が足らないというふうに思っておられるので、実際足らないのです、公営住宅が。その中で抽せんしてやっと入れるか入れないか、そういうときに片一方では自分たちの仕事の都合に合わせて何十戸もあけておくと。だからやはりだれのために仕事をしているのか、それは県民の暮らしのため仕事をしているのだという、何というか、公務員の意識というか、そこのところをもう一回、この際、人権意識だけではなくて公務労働というものについて、私は県全体で考えるということをしていただきたいなというふうに要望しておきます。
○森岡副委員長 そのほかございませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
●法橋生活環境部長 最後に一言言わせてください。
○森岡副委員長 はい、お願いします。
●法橋生活環境部長 今回の件、非常に私も残念至極でございます。実際問題が、職員がそういった状況に至ったときに、本当にそういった人権意識に基づいたしっかりした対応ができなかったと、そういう力がなかったということは、今、委員の皆さんから御指摘いただいたとおりでございまして、そのこと自体が非常に私としては残念だったというふうに思います。 県営住宅は、今御指摘にありますようにさまざまな問題を抱えております。錦織委員からも今、お話がありましたように、年末にそういう空き住居を開放しなかったというようなことも、正直言って私もびっくりしました。それで、そういったことがお話があったものですからすぐに調べて、西部のほうに指示しましたらなかなか事務が間に合わないということで、ただ、現実問題、年末という非常にせっぱ詰まった状況が皆さんある中で、そこはやはり頑張ってでもそういったことをきちっと供給しなくてはいけないということで、何とかおっしゃったように40数戸の住宅を供給することができたということでございます。委員御指摘のように、確かにやはりその辺の使命感という、我々住宅政策が預かる者の使命感、それから本当にそういった中で浜田委員もおっしゃいましたように、きちっと本当の愛のあるといいますか、そういうコミュニティーができるような、そういった公営住宅というものを目指していくという意識というものがやはり不足しておったのだと思います。これは住宅政策にかかわる者全員、心してこれから出直しするという思いでやっていくということで、会議等でも徹底させていただきたいと思いますので、皆さんには大変御迷惑をかけまして本当に申しわけなかったと思います。どうも申しわけございませんでした。
○森岡副委員長 この問題は検証してまた総括していただいて、今後の県住政策のあり方、こういったことによりよい方向につなげていただきたいと思います。よろしくお願いしたいと思います。 次に、その他に入ります。執行部、委員の方で何かございませんでしょうか。
○錦織委員 私は母子世帯の母子福祉資金で就学支度金というのですか、支援金というのですか、それについてちょっと問い合わせもしているところなのですけれども、2月の頭に、これは窓口が市町村の児童家庭課というか、そういうところなのですけれども、そこに行かれた方が、今からの申請だと普通2カ月半から3カ月ぐらいかかるので、3月いっぱいに借りたいということだったので、3月いっぱいにはなりませんよと、だからとても無理だからということで申請書も渡してもらえなかったと、これは市町村の問題かもしれないのですけれども、市町村の問題なのか県の問題なのかというふうに思って、そのことを相談を受けた方がもう一回米子市の児童家庭課のほうに出せないということがあるのかと、間に合わせるべきではないのかというふうに話されたら、そこの方がおっしゃるには、普通より実情に合わせて3月末までに何回か審査会をふやしてでも対応してほしいということは常々言っているのだけれど、県のほうがなかなかそうしてもらえないのですというような話で、だからほかのところでとりあえず用立てて、出てから返されたららどうですかというようなことを言われたらしいのですね、それはちょっとおかしいだろうということでいろいろやりとりをしましたら、県はそういうのに合わせて3月に支払うように、審査会も特に年度末はふやしているしというふうなお答えをいただきまして、本人さんのほうにそういうこと知らせたら、3月4日までに申し込みを申請をすれば、3月じゅうには決定をしますからということで、高校の入学金もそのときに支払われるということにめでたくなりましたけれども、やはりそれは米子市の問題なのか県の問題なのか、ちょっと今の時点ではわからないのですけれども、やはり制度が本当に制度として活用されるということ。この間も浜田委員が代表質問のときに児童養護施設の入学金の話などをされたのですけれども、やはり低所得者、入学金が用意できないところにとって、3月じゅうに納めなければいけないのに納められない、そのために子供が高校にいけないなんていうことになれば、それは本当に親としてもせつない話だし、親も子も泣かないといけないような状況になりかねないと。今回、そういう話を聞いて問い合わせたらこういうふうになったのですけれども、例えばもうそれであきらめておられる方があるのではないのかなというふうに、これまでもあったのではないかなということを思うと非常に何というか、何とも言えない気分になるのですが。やはり私は制度は制度としてきちんと審査していただくことも大事なのですけれども、その時々の需要というか時期的なものを勘案して、これはぜひ支給されるときにそういうのをスピーディーにやられるということを窓口に対してでも指導をされるとか、そういうことがいま一度必要ではないかなというふうに思いました。この点についてどなたか御返事をお願いいたします。
●長谷川子育て支援総室長 ただいまの御意見につきまして、私どもで御意見をいただきまして調べました。そして3月4日までに申し込みをしていただくと3月中にできるように今、いたしているところでございます。 ほかにもあったのではないかということで、今、詳細に調べておりますので、そこについては今後また回答させていただきたいと思います。ただ、委員おっしゃったように、今回の先ほどの件と同じように、やはり県職員として使命感を持って仕事をするというところに通ずることではないかなと思いますので、いま一度、本当に制度が使いやすいようになっているのかというようなことを、見直しができるものについてきちんと伝えたいというふうに思っております。
○森岡副委員長 よろしいですね。 ほかにございませんでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり) それでは、意見もないようでございますので、以上をもちまして福祉生活病院常任委員会を閉会いたします。ありがとうございました。
午前11時50分 閉会
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