平成21年度議事録

平成22年3月15日(審査)会議録

出席者
(9名)
委員長
副委員長
委員
野田 修
森岡 俊夫
内田 博長
斉木 正一
錦織 陽子
浜田 妙子
廣江 弌
山田 幸夫
横山 隆義
 
欠席者
(なし)
 
 

説明のため出席した者
  大場防災監、磯田福祉保健部長、法橋生活環境部長、柴田病院事業管理者、ほか次長、課長、関係職員

職務のため出席した事務局職員
  田中主幹、小川副主幹、中島副主幹

1 開会  午前10時2分
2 閉会  午後0時20分
3 司会  野田委員長
4 付議案件及びその結果
   別紙日程表及び下記会議概要のとおり
 

午前10時2分 開会

◎野田委員長
 ただいまから福祉生活病院常任委員会を開会いたします。
 日程は、お手元の日程表のとおりでありますので、順序に従って議事を進めさせていただきます。
 初めに、会議録署名委員を指名いたします。
 本日の会議録署名委員は、内田委員と山田委員にお願いをいたします。
 それでは、ただいまから本委員会に付託されました議案について審査を行います。
 まず、付託議案に対する質疑、討論を行っていただきます。
 皆さんのほうで、質疑、討論があれば。

○錦織委員
 質疑を最初に1つさせていただきたいのですけれども、福祉保健部のほうで、長寿医療制度健康診査支援事業というのがございまして、この前の説明でも19年度までは高齢者の健診が、これが35%だったのが、この制度が始まってから20.何%とか21%とかに下がってしまったと、目標は25%まで引き上げたいということなのですけれども。話を聞きますと、有料化になって、しかも審査項目も減ってしまったという負担の面と、それから不満の面と聞くのですけれども、県当局としてはこの減り方ということについてはどういうふうに分析をしておられるのかという点で一つだけお聞きします。
 済みません。もう一つ、もう1点ありました。

◎野田委員長
 質疑で。

○錦織委員
 ええ。それで、もう一つは、乳幼児の発達相談は、22年度の当初ではこれは前年どおり予算がついているのですけれども、説明書を見ますと22年度でこの事業は廃止して、23年度からは市町村のほうで実施するようにということに方向としてはなっているようですが、これは非常に評判もよくていい事業だと私は考えていますが、これが果たして県でずっとやってきたものが市町村でできるのかなというふうに思いますし、体制を含めてどういうふうなことを考えておられるのかと、今年度から移行措置みたいなこともされるのかなということで、その2点についてお尋ねします。

◎野田委員長
 ただいま、錦織委員のほうから質疑が2点についてございましたので。

●岩垣医療指導課長
 長寿医療制度健康診査支援事業の実施率が20年度以降低下している、それについてどのように対策をしていくのかということでございますけれども、19年度までは健診事業というのが義務でございましたが、20年度以降は努力義務ということで、それに対しまして県は一部助成を行っていると。ただ、現在の実施率が20%、21~22%というようなことでございますので、広域連合、それから市町村等とも話をしながら、健康事業の広報の強化でありますとか、それから健診の申し込み方法の見直しということで全被保険者の方に受診券を配付していただくような方法でありますとか、それと受診率向上の取り組みということで、他の国保の方の健診とか、そういう方と一緒に実施していただく、あるいは妊婦健診とか、そういう各市町村が実施します健診とあわせて実施していただくというようなことで、できるだけ実施率を高める方法で22年度も取り組んでいただくように話をしたりしているところでございます。

●山本子ども発達支援室長
 乳幼児すこやか発達相談事業でございますけれども、発達障がいというのが新しい障がいでして、市町村のほうでなかなか対応できる方がこれまでいなかったということでございました。ただ、平成17年度に発達障害者支援法とかができまして、この5年間、市町村の保健師さん等の専門性人材育成等を図ってまいりました。市町村のほうでも発達障がいに対してある程度の支援ができるということで今回移行するものです。県といたしましては、一時的な対応については市町村のほうで、専門性が必要なものについては県ということで、決して県が手放すということではないというふうに考えております。また、市町村のほうに普及するために発達障害者支援体制整備事業を来年度から実施する予定であります。

○錦織委員
 済みません。長寿医療制度の健康診査支援事業なのですが、今おっしゃったのは、低いから、低くなっているからこれからどういうふうにして高めていこうかという、健診率を高めようかというお話なのです。なぜ下がったのかということは、申し込み方法が悪かったのか、何かそんなことでなのでしょうか。

●岩垣医療指導課長
 まず、20年度がそれまでと比較して下がりましたというのは、どうもやはりそれまで市町村が実施主体でやっておりました分が広域連合が今度実施主体になり、それぞれの市町村が広域連合から委託を受けてやると、そのスタートに当たって、受診券の配布でありますとか、それから新しくできました健診のシステムがありますけれども、その辺の稼働がうまくできなかったということが20年度の実施率につながったというのは聞いたり、それからこちらのほうも確認しておりますけれども。ただ、それがこの21年度につきましても、若干上がりましたけれども、同じぐらいの実施率ということで、やはりなぜ下がったかと言われますと、どうも高齢者の方がなかなか従来どおり、それまで市町村がしていたと同じような方法でよりも何か健診が必要なくなったといいますか、入所しておられた方とか、あるいは通常病院にかかっておられるとか、そのあたりもあって余り健診の必要性がないかなという、そういう意見も広域連合等からお聞きしておりますけれども、ただ、そのところの明確な分析はちょっとできておりません。そのために、22年度につきましても、これまで以上に広報なり、それから健診の取り組み方法を変えたりして何とかしていきたいというふうに考えております。

◎野田委員長
 よろしいですか。

○錦織委員
 高齢者人口というのは確実にふえていると思うのです、毎年毎年75歳以上になられる方がおられるので、その中で、20年度がそういうシステムの改修だとか、市町村から広域連合に移ったということがあったりして一時的に落ちたにしても、21年度でも余り数%しかアップしていないということはもっと大きな理由があると私は思いますので、そこら辺はよく検証されないと、妊婦健診と一緒にしたらアップするなどというのは、ちょっと私は何かどういうことなのかなと思いますけれども、いろいろなことしはそういう取り組みをされる中で、やはりよく検証していただきたいというふうに要望しておきます。
 乳幼児の発達相談は、5年間ずっと人材育成もやられながら、来年は市町村のほうで一時的な受け入れというか、体制ができるのではないかということで始められるようですので、ちょっとそこら辺も私はもう少し勉強させていただきたいと思います。

◎野田委員長
 いいですか。

○錦織委員
 はい。

◎野田委員長
 ほかにございませんか。
 討論も。

○錦織委員
 それでは、1号議案について討論をいたします。
 まず、福祉保健部ですけれども、継続の特別支援保育体制強化事業だとか、ひとり親家庭等就業支援事業の、これはそれぞれ充実になりました。それから、新しいのでは大腸がん検診特別推進事業だとか、健康食育プロジェクト事業などは、予算が少ないのですけれども非常によい事業ではないかというふうに私は評価、まだほかにもいいものはありますけれども、新規ではいいのではないかなというふうに思っています。
 ただ、本会議でも市谷議員が質問もしましたが、認定こども園の設置促進事業というものは、幼稚園型認定こども園を平成25年度までに10園ふやしましょうということを目標に、施設整備や運営の補助をするための事業ですけれども、3歳以上児は給食の外部搬入も認めるということの答弁がございました。保育に欠ける子供の給食が後退するのではないかということなどで、今のままではやはり不十分だというふうに考えます。
 人権同和保育研究普及事業、これも継続事業ですが、これはちょっと同和保育というのを、あえて入れるというのは私は反対です。
 高齢者大学校運営事業は、高齢者の地域づくりのリーダーを養成するための事業なのですが、年間これまで4,000円だったものを2万円にすると、5倍に引き上げるということで、やはり本来の趣旨に反するのではないかと、これは受講者が多少減ってもやむを得ないというふうに考えておられるのかなという、将来的に縮小する計画なのかなというふうに思いまして、これにはちょっと反対します。
 あわせて、老人クラブ社会参加活動促進事業もこれまで連合会の負担がゼロでしたけれど、3分の1は負担させるということで新たな負担を設けるものであって、高齢者が元気で社会活動していただくためにはこういったことはやめるべきではないかと、負担を設けることはやめるべきではないかというふうに思います。
 それと、現任介護職員等研修支援事業、これは現任介護職員等が資質向上のため、資格取得のため事業者が代替職員を1カ月から6カ月未満の受け入れをして受講させるために、その期間を県が代替職員を派遣してその費用は負担するという事業で、私はこれはいい事業だなというふうに事業そのものは思うのですけれども、問題は業務を人材派遣会社に委託して雇用創出は50人という計画です。これは事務の簡素化のためであり、ヘルパーなどの資格は要らないということですが、私は代替とはいえ一定の資格のある人材を県が責任を持って派遣するということが求められるのではないかということで、この点について反対します。
 あと防災局ですが、ここには国民保護対策事業がございます。このことについては、大体いつも反対をして申しわけないのですけれども、国民保護実動訓練は大規模なテロなどを想定した住民避難、情報伝達など国と、去年は何かできなかったのですね、国がオーケーを出さなくて、だと思うのですけれども、共同実施するための国民保護法に基づく大規模訓練です。私は、災害訓練だとか防災訓練、それから新型インフルエンザか何かありましたけれども、そういったものを想定して訓練というのは大いにやるべきだと思いますが、もともと武力事態が発生したとき、あるいはおそれがあるときを想定して、そのために国民の権利を巻き込んで訓練して、いざ武力攻撃事態が発生したときは、自衛隊の支援活動に罰則つきで動員するという訓練です。これまでも反対しておりますけれども、国民保護法は戦争協力法とも言われるように国民保護とは名ばかりだと思います。平時から武力攻撃事態法に基づく極めて危険な法律でありまして、さまざまなテロリズムの発生に対する準備と新型インフルエンザなどの感染症や災害訓練など、その他の事態における準備とはおのずと質が違うと思います。仮想敵国を想定した訓練は県民の危機感をあおり立てるだけで、行き過ぎると思想教育、統制にもつながるというおそれがあります。
 実際に、私は数年前に米子でされたときに宣伝カーで反対行動をとっていたら、30人ぐらいの団体の中で地域の人が多分集まっておられたと思うのですけれども、そこの何か長のような人がばっと出てきて帰れ、帰れといって物すごい何か言われたのですね。私は、そのときに隣組の何か集まりの士気を高めるようにやっておられるのに、それに反対する者が来たのでうるさいから帰れという感じなのかなというふうに、ちょっと恐怖感を感じましたけれども、続けておりました。それで、そういうことがあるので、私はこういうあえてやるということには反対します。
 それと、生活環境部です。環境管理事業センター支援事業、これは環境プラント工業株式会社が現在淀江町内に産業廃棄物最終処分場を建設するために、その事業が円滑に推進する、進むのための支援です。センターはいわば県が丸抱えのセンターであって、私はこれはチェックする側とされる側が一緒になって進めようとすることなので、これ自体が問題があるというふうに思いますので、このことについては反対します。
 県営住宅債権管理、県有施設営繕事業整備事業は、緊急雇用創出事業で1名を2カ月臨時雇用して、滞納整理票などの資料づくりや営繕のための資料づくりなどをする事業です。個人情報を扱う分野で臨時的な雇用が県全体として非常に広がっております。秘匿されなければならない個人情報がこのように臨時だとか、公務員と同じように、秘密を厳守しなければいけないという、それがかけられるにしても、非常にたくさんの方がこの間こういう業務に、例えば今回は滞納整理、滞納者のリストのあるものをつくるわけですけれども、そういうものをつくるわけですが、そういうところの何か危機意識が足らないのではないかということで、そういう家賃滞納者の整理票の業務も入っておりまして、この部分について反対します。
 病院局ですけれども、今回は56号にも関係しますが、今回の予算は、病院局の方はよく頑張って困難な中でもやっておられるということで、職員も今回ふやしてやろうという中で、厚生病院の電話交換士1名の退職に伴って、今度はそこを1人削減して非常勤化するということなのですけれども、やはり今、非正規労働者の不安定雇用が非常に社会的問題になる中で、そういう現業職というか、そういうところを率先して県が削減していってしまうということはよろしくないという立場から反対いたします。それを含んだ予算なので、議案に……。
 20号まで行ってしまいましたね。済みません。ここで切らなければいけない。行ってしまってごめんなさい。済みません。

◎野田委員長
 いいですよ。もういいですか。

○錦織委員
 全部言ったらいいのですか。ほかはそんなにないのですけれども。

◎野田委員長
 もう言ってください。
 今、議案第20号の付議と、それから議案……。

○錦織委員
 ほかはそんなにないのですけれども、なかなかないのですけれども、病院局のほうの第56号という別の議案が出ていますけれども、これは定数条例の一部改正ですが、この先ほど言った理由でこれには反対をします。

◎野田委員長
 錦織委員にお願いがございます。討論を聞けばすべてみんな理解されると思うのですけれども、特に議案第1号の平成22年の鳥取県一般会計予算なんていうのは項目がいっぱい今反対討論がございましたので、次回からはその項目だけでもみんなの委員にこういうことですよということがあって、それで反対討論をきちっと説明されたらみんなもわかりやすいと思いますので、ぜひともその程度の御協力はいただきたいと思います。
 あと討論は皆さんのほうでございませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、錦織委員のほうから反対討論のございました議案第1号、平成22年度鳥取県一般会計予算、議案第20号、平成22年度鳥取県県営病院事業会計予算、及び議案第56号、鳥取県病院局企業職員定数条例の一部改正について、賛否を図りたいと思います。
 原案に賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成多数であります。したがいまして、議案第1号、議案第20号及び議案第56号について、原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
 次に、議案第1号、議案第20号及び議案第56号を除くすべての議案について、原案に賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成全員であります。したがいまして、議案第1号、議案第20号及び議案第56号を除くすべての議案について、原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
 それでは続いて、請願、陳情の審査に入らせていただきます。
 今回は、請願の継続分1件、陳情の継続分3件、陳情の新規分2件の審査を行います。
 まず、請願平成21年37号、中学校卒業まで子どもの医療費助成の拡充についての審査を行います。
 御意見を伺いたいと思います。御意見のある方は挙手をお願いいたします。

○森岡副委員長
 この陳情に関しては、知事も本会議の中で答弁をされておりますし、実際に鳥取県の中でも町が前向きに地道にやっているところもあって、担当課としてはこれから市町村と話し合いを進めるということを言われておりますので、その結果を踏まえて判断すべきものであると考えますので、研究留保したいと思います。

◎野田委員長
 ほかに。

○錦織委員
 私は、採択を主張します。というのは、副委員長が今、市町村などと相談をするから、その結果を見てというふうにおっしゃいましたけれども、やはり委員会は委員としての意思を出す、結論を出すべきだと思うのです。県内の市町村が子供の医療費の軽減のために今は自主財源を出しながら頑張ってやっているということで、県も今後相談しながらという方向性は出ているわけですが、制度拡充の誘い水的に、県は、県がやりますよ、どうですかという立場で私はやはりやるべきだと思うので、結果が出てからみたいなことでは余り意味がないのではないかなというふうに思いますので、私はきちんと議会の意思を示すべきだというふうに思いますので、採択を主張します。

◎野田委員長
 ほかにございませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、最初に、研究留保という声がございました。
 まず、研究留保とするか否かの採決を行いたいと思います。
 なお、採決の結果、研究留保が少数である場合、改めて採択、趣旨採択、不採択の採決を行うことになりますが、この採決には当初に研究留保という意見を出された方ももう一度態度を表明することができますので、御了承をください。
 それでは、研究留保とすることに賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成多数であります。したがいまして、請願平成21年37号については研究留保が多数でありますので、研究留保と決定いたしました。
 次に、陳情平成21年25号、脳卒中対策基本法の早期制定を求める意見書の提出についての審査を行います。
 御意見を伺いたいと思います。御意見のある方は挙手を。

○内田委員
 これにつきましては、県内の医療体制の整備とか連携等がいろいろあると思いますので、いましばらく調査を行うということで、研究留保としていただきたいと思いますが。

◎野田委員長
 ほかに御意見。

○錦織委員
 私は、前回も採択を主張していまして、この基本法は救急搬送と医療体制の推進、それから連携は後遺症そのものを減らして医療費を削減する上でも非常に有効であることから、基本法の制定は必要だというふうに考えますので、採択を主張します。

◎野田委員長
 ほかにございませんか。

○浜田委員
 私も言わせていただきますが、高齢社会になりまして脳卒中はすごく多くて、医療体制の問題や救急搬送の問題はあるのですけれども、国の流れとしてもできればそちらの方向で医療体制をきちっとして、そして助かる命はきちっと助けましょうという方向で動いておりますので、採択を私は主張させていただきます。

◎野田委員長
 ほかに意見はございませんか。
 それでは、研究留保と採択という意見が出ましたけれども、まず、最初に上がりました研究留保ということについて採決を行いたいと思います。
 まず、研究留保に賛成の方の挙手をお願いいたします。(賛成者挙手)
 4名。
 それでは、採択に賛成の方の挙手をお願いいたします。(賛成者挙手)
 同数でございますので、委員長裁決ということになりますので、委員長は研究留保ということで結論を出させていただきます。したがいまして、請願平成21年37号については、研究留保ということで……(「25号だ、25」と呼ぶ者あり)ごめんなさい、25号については、研究留保ということで決定いたします。
 次に、陳情21年35号、現行保育制度に基づく保育所増設、保育・学童保育条件の改善、子育て支援施策の拡充と保育予算の大幅増額を求める意見書の提出についての審査を行います。
 御意見を伺いたいと思います。御意見のある方は挙手をお願いします。

○森岡副委員長
 この陳情は、先ほどの中学生までの子どもの医療費助成と同様に市町村の財源が絡んでくるというところがありますので、国の見直しの検討の動向を注視しながら、調査を行う必要があると思いますので、研究留保にしていただきたいと思います。

◎野田委員長
 ほかに。

○錦織委員
 現行の保育制度を、国は保育所設置面積を一部の自治体には廃止する、これからも保育所の最低基準を撤廃するというふうに、地方にゆだねようとしています。地方主権という名のもとに、地方でどんどんお金が来てゆだねていいものと、やはりナショナルミニマムとして最低のところを残さなければいけないものが私はあると思います。特に福祉や教育の分野ではそうだと思います。ですから、国の保育の責任を放棄するというようなもので、保育関係者や父母らからも大変心配な声が多く出ていますし、そういった予算をふやしたり学童保育の条件の充実など、改善を国に訴えていくということは非常にこの時点では大事なことだと思いますので、採択を主張します。

◎野田委員長
 ほかに御意見はございませんか。
 それでは最初に、研究留保という声がありましたので、研究留保とするか否かの採決を行います。
 なお、採決の結果、研究留保が少数である場合、改めて採択、趣旨採択、不採択の採決を行うことになりますが、この採決には当初に研究留保という意見を出された方ももう一度態度を表明することができますので、御承知ください。
 それでは、研究留保とすることに賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成多数であります。したがいまして、陳情平成21年35号については、研究留保と決定いたしました。
 次に、陳情平成21年36号、細菌性髄膜炎を予防するワクチンの早期定期接種化を求める意見書の提出についての審査を行います。
 御意見を伺いたいと思います。御意見のある方は挙手をお願いいたします。

○内田委員
 これは、趣旨採択ということでお願いをしたいと思いますが、いろいろこの陳情書の中に書いてありますが、今現在、国において任意接種であるワクチンの安全性の確認とか情報収集など、定期的接種に向けた動きはあるようでございますが、まだ確定もしておりませんので、とりあえず趣旨採択ということでやっていただきたいというぐあいに思います。

◎野田委員長
 ほかに。

○錦織委員
 現在は100カ国以上で既に定期予防接種がされていて、非常に安全性は高いというふうに理解します。日本でも任意接種が始まっていますけれども、大体4回で約3万円かかるということで、私はぜひ趣旨ではなくて、意見書を国に上げるということが大事だと思いますので、採択をお願いしたいと思います。

◎野田委員長
 ほかに。

○森岡副委員長
 私も小さな子供の命をこのワクチンが守れるということでありますので、この高価な任意の予防接種について、やはり国は早期に定期接種化を図るべきであると考えます。採択を主張したいと思います。

◎野田委員長
 ほかにございませんか。
 それでは、ただいま趣旨採択と採択という声がございましたので、これについて、最初に、採択とすることに賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 趣旨採択に賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 4対4でございますので、委員長裁決とさせていただきます。
 したがいまして、委員長は、趣旨採択ということで結論を出させていただきます。
 陳情平成21年36号については、趣旨採択と決定いたします。
 次に、陳情平成22年1号、島根原子力発電所の早急な耐震補強対策と原子力に依存しないエネルギー政策の転換を求める意見書の提出についての審査を行います。
 ご意見を伺いたいと思います。御意見のある方は挙手をお願いいたします。

○内田委員
 22年陳情第1号ですが、これについては不採択ということでお願いしたいと思います。
 国において事業者が行った耐震安全性の再評価について、もう検討は行われておりますし、また今、原子力発電、新エネルギーに転換ということでございますが、現在のところ、今、我々国民が使っておる電力量の25%以上は原子力発電で確保されておりますので、早急にこれは転換は無理というぐあいに思っております。もともとエネルギーの基本計画も必要に応じて見直されておると思いますので、安全性の確保は大前提とは思いますが、転換する、即転換ということにはならないというぐあいに思っておりますので、不採択としていただきたいと思います。

◎野田委員長
 ほかに。

○錦織委員
 私は、採択を主張します。
 国は、2020年度までに温室効果ガス排出量を25%減らすということを国際公約しまして、新成長戦略では地球温暖化対策と新エネルギー対策で成長を図ろうとしています。太陽光発電等の新エネルギー普及を重視しつつも、原発、核燃料サイクルの推進という点では基本的に従来と変わりません。温暖化対策のための原発を最大限に利用するという立場です。
 それで、新エネルギーのための予算は22年度予算では従来の3割増と、3割に近い増となっていますが、それでも原発予算の3分の1でしかありません。今後発電量の3割から4割、また5割へと原発で引き上げるということを目指しておりまして、こうした国の原発政策のもとで、島根原発は安全性がまだ確立していないプルサーマル導入を実施しようとしています。それで、国は原発やプルサーマル受け入れ同意、これがことしの7月までなら30億円、来年3月までは25億円あげますということで自治体に電源立地地域交付金を数十億円単位で出しており、自治体の財政難につけ込んだ金と引きかえに危険を押しつける支援制度は、欧米にはありません。
 そして今、ハイチだとかチリだとか、マグニチュード8クラスの地震が相次いでいますが、地震の活動期に入った中でも、日本は3つのプレートが陸上で直接ぶつかり合うという地球上唯一の場所なのだそうです。島根原発は過去3度宍道断層を否定して、結局認める結果を出していますが、私は国の原子力安全保安院がそれぞれの島根原発の出した、中国電力の出した結果を追認してきたこと、なぜ中電のこの調査報告を認めてきたのかという、その説明もされておらず、我々には不信感が残るわけですね。これらの断層に位置する島根原発は、少なくともより詳細な断層診断とか耐震補強が必要であると考えます。使用済みウランや放射性廃棄物の処理体制が確立していない中で、かつ一歩間違えば重大事故を引き起こす危険性のある原子力発電は縮小されるべきであり、新エネルギーへの転換を急ぐことから、この陳情は採択すべきものと考えます。

◎野田委員長
 ほかに。

○森岡副委員長
 この陳情項目は2項ありまして、2項目につきましては、これからの国のエネルギー政策としては二酸化炭素削減に向けてのことを課題としているわけですから、この原子力発電についてはそういう方向性はいたし方ないかなというふうに考えます。
 ただ、1項目の島根原発については、過去もう何十年も前にできた島根原発でありますし、EPZのすぐそばに位置する境港市の住民の安全の確保を考えれば、今国の原子力のほうの中間報告しかまだ出ていない状況の中で、これをすべて安全だと、耐震補強は入らないのですよということを今ここで認めるわけにはならないと思います。ですから、最終報告をきちっと待って判断すべきものと考えますので、研究留保としたいと思います。

◎野田委員長
 ほかにございませんか。
 それでは、改めて採択と研究留保、不採択という意見がございました。
 研究留保という声がございましたので、まず、研究留保にするか否かの採決を行います。
 なお、採決の結果、研究留保が少数である場合、改めて採択、趣旨採択、不採択の採決を行うことになりますが、この採決には当初に研究留保という意見を出された方ももう一度態度を表明することができますので、御承知ください。
 それでは、研究留保とすることに賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 研究留保3名であります。
 それでは、改めて採択、趣旨採択、不採択ということについて、それぞれ採決を行いたいと思います。
 採択に賛成の方の挙手を……(「委員長、済みません。今までは採択と不採択しか出ていないのですけれども、趣旨採択も今されるのですか。ということはあるのですか」と呼ぶ者あり)はい。
 よろしいですか。(「はい」と呼ぶ者あり)
 採択に賛成の方の挙手をお願いいたします。(賛成者挙手)
 採択1名であります。
 それでは、趣旨採択に賛成の方の挙手をお願いいたします。(賛成者挙手)
 3名であります。
 それでは、不採択に賛成の方の挙手をお願いいたします。(賛成者挙手)
 4名であります。
 したがいまして、陳情平成22年1号については、採択1、趣旨採択3、不採択4ということで、過半数の意見が得られませんでしたので、審議未了と決定いたします。
 次に、陳情平成22年7号、「県民への誓い」の遵守についての審査を行います。
 意見を伺いたいと思います。御意見のある方は挙手をお願いいたします。

○内田委員
 この方はいつも何か似たようなことをやっておられまして、私自身としてはこんなことはあり得ないと、害になるようなことは認めないというぐあいに思っております。よって、不採択としていただきたいと思います。

◎野田委員長
 ほかに御意見はざいませんか。
 それでは、不採択という意見がございました。これより不採択にするか否かの採決を行います。
 不採択に賛成の方の挙手をお願いいたします。(賛成者挙手)
 不採択全員賛成でございます。したがいまして、平成22年7号について、不採択と決定いたしました。
 以上で請願、陳情の審査を終わります。
 次に、報告事項に入ります。
 質疑は、説明終了後、一括して行っていただきたいと思います。
 まず、議題1、緊急雇用創出事業を活用して実施する事業について、中林福祉保健課長の説明を求めます。
 皆さん、資料のほうはよろしいですか。

●中林福祉保健課長
 それでは、福祉保健部資料の1ページをごらんください。緊急雇用創出事業を活用して実施する事業について御報告申し上げます。
 本事業は、商工労働部が所管しております緊急雇用創出事業臨時特例基金を活用して実施する事業でございます。
 今回、2本ございまして、うち1本は障害福祉課のほうで実施いたします障がい者就労支援プロジェクト事業でございます。内容でございますけれども、障がい者の就労を促進するために、障がい者の就労職域拡大と福祉施設職員の農業分野でのスキルアップを図る農福連携モデル事業の円滑な実施に取り組もうとするものでございます。具体的には、東、中、西部の各総合事務所におきまして、農業分野と福祉分野の連携調整を図りますために事務補助の職員を設置しようとするものでございまして、平成21年度は3名、それから22年度と23年度の内訳は書いてございませんが、22年度、23年度ともともに6名ということで、3年間で15名の雇用を創出しようとする事業でございます。
 続きまして、長寿社会課の「働きながら資格をとる」介護雇用プログラム事業でございます。この内容といたしましては、離職失業者等を有期雇用契約労働者として雇い入れ、介護職員として介護施設で勤務させるとともに、介護資格、介護福祉士とかホームヘルパー等の資格を取得するための研修を受講させる事業を委託するというふうなものでございまして、研修の受講中も賃金の支払いの対象になるというところが特徴的な事業でございます。雇用創出人数といたしましては、平成21年度が55名、22年度が80名、23年度が60名の計195名の雇用を創出しようとする事業でございます。

◎野田委員長
 次に、議題2、鳥取県立社会福祉施設の使用料等に関する規則の一部改正について、山本子ども発達支援室長の説明を求めます。

●山本子ども発達支援室長
 2ページをお開きください。鳥取県立社会福祉施設の使用料に関する規則の一部改正について御説明をさせていただきます。
 今回該当いたします施設は、皆成学園と総合療育センターの2施設です。
 2ページ下の3の現行の使用料の額との対比と、この比較表をごらんください。こちらで説明をさせていただきたいと思います。まず、おやつ代の変更です。皆成学園につきましては、入所している児童から自分が買ってきたおやつまたは家から持ってきたおやつを食べたいとか、または小さいお子さんが入っておりまして、おやつでおなかがいっぱいになって夕食が食べれないとかという声がありまして、おやつを最小限のものにしたいというふうに考えておりまして、50円にするというものでございます。総合療育センターにつきましては、障がいの程度が進んでおりまして、おやつを食べれる子が非常に少なくなってきておりますので、今回廃止をさせていただきたいというものでございます。
 (2)の衛生器具の使用料の新設でございますが、これは総合療育センターです。本来といいますか、保護者の方がこれらを準備して入所していただくわけですが、急な入所だった場合にこれらが準備できないということで、保護者のほうからセンターのほうで準備をしていただきたいという声がありまして、その声にこたえるものでございます。
 続きまして、3ページの3番と4番でございますが、所得の低い方々の利用料負担または食事の軽減等を図るものでございます。
 5番と6番につきましては、今回、4月1日から診療報酬の改定等がございます。また、予防接種につきましては実費の単価が上がっておりますので、それを踏まえまして引き上げるものでございます。
 7番につきましては、センターのほうでこれまでも提供をしているものですけれども、安くてよいものが出てきておりますので、単価を引き下げるものです。

◎野田委員長
 次に、議題3、第4期鳥取県介護保険事業支援計画及び老人福祉計画策定・推進委員会の開催結果について、足立長寿社会課長の説明を求めます。

●足立長寿社会課長
 資料の4ページをごらんいただきたいと思います。先般、2月23日に第4期鳥取県介護保険事業支援計画及び老人福祉計画策定・推進委員会を開催いたしましたので、その結果について御報告させていただきます。
 この委員会につきましては、丸に書いておりますように、第4期の介護保険、老人福祉計画、この計画期間は平成21年から23年度でございますけれども、この計画期間中における計画の進捗状況の把握でありますとか、計画しました事業の円滑な推進を図るために関係者の幅広い参画を得て検討するということで設置しているものでございます。
 これまで鳥取県におきましては、介護が必要な状態になりましても、住みなれた地域の中でやはり暮らしていただきたい、そういった生活を支えていきたいということで、第4期に限らず、第3期から地域密着型のサービスで高齢者の方々を支えていくということを基本に考えておりました。そういった考え方のもとで、特別養護老人ホーム等の広域的な大規模な施設については整備をしないという方針を計画の中に盛り込んでいたところでございます。今般、参考に上げておりますように、在宅生活が非常に厳しいにもかかわらず、在宅で入所を待っておられる方々の状況が判明しました。市町村との連携によりまして、実際にいろんな大規模な施設、特別養護老人ホーム等に入所申し込みをしておられる方を名寄せをしたり、死亡者の削除をして実数のところを把握しましたところ、やはり642名の方々が県内全域で入所を待っておられるという状況が判明いたしました。
 これと、一方で、第4期計画中の整備見込みをした小規模多機能居宅介護施設等の地域で密着したサービス事業者の計画見込み等を勘案しました結果、東部地区においてやはり整備見込みより待機者の数が70人を上回るといった実態が見られたことから、昨年の10月及びこの2月に委員会の中で今後の方針について御議論をいただいたところでございます。2月23日の委員会におきまして、地域密着型による介護施策を推進するのを原則としながらも、やはり東部地域においては待機者の数を勘案すれば、特例として広域的な広域型の特別養護老人ホームを70床整備するのが必要ではないかという御議論をいただいたところでございます。
 記の2番のほうに上げておりますよう、23年度開設を想定ということでスケジュールを上げておりますが、今後この委員会の意見を踏まえまして、第4期の介護保険事業支援計画及び老人福祉計画の変更という手続を行った上で、特別養護老人ホームの整備に向けて事業者の公募あるいは公募条件等の手続の検討を進めていきたいと考えております。

◎野田委員長
 次に、議題4、鳥取県社会福祉施設入所措置費等徴収規則及び鳥取県小児慢性特定疾患治療研究事業医療給付措置費負担命令規則の一部改正について、及び議題5、「子育て王国とっとりプラン(素案)」に係るパブリックコメントの実施結果等について、長谷川子育て支援総室長の説明を求めます。

●長谷川子育て支援総室長
 では、5ページの規則の一部改正についてでございます。
 この規則は、児童の施設入所措置及び医療給付等に要する費用のうち、被措置者等の徴収基準額の算定に関し、必要な事項を定めているものでございます。徴収基準額(自己負担額)の算定基礎となります所得税額等は所得税法及び租税特別措置法等に規定される控除事由の一部を控除の対象外として算定しているところでございますが、このたび対象外となる控除事由につきまして、国要綱が改正されたため、所要の改正を行うものでございます。
 今回の改正により対象外となる控除事由につきましては、寄附金控除、特定の増改築等に係る住宅借入金等特別控除でございます。
 改正する規則と対象となる措置等でございますが、1つは、鳥取県社会福祉施設入所措置費等徴収規則でございます。これの対象となる措置等につきましては6つございまして、そこに掲げてありますように、結核児童の療育給付等、それから児童相談所から報告を受けた児童等の施設入所措置のところまででございます。
 もう一つの規則につきましては、小児慢性特定疾患治療研究事業医療給付措置費負担命令規則でございます。これは小児慢性特定疾患治療研究事業の医療給付でございます。514疾患等ございますが、その疾患につきまして医療給付を行うものでございます。
 文言だけではわかりにくいと思いますので、次の6ページで少し説明をさせていただきたいと思います。これは小児慢性特定疾患治療研究事業医療給付の場合でございます。それぞれ自己負担額の限度額表が違いますが、考え方としては同じでございますので、小児慢性を例として説明をさせていただきます。
 一番上に費用の負担のところでございますが、自己負担につきましては、保険者負担、それから公費負担、本人負担となっております。この本人負担部分につきましては、それぞれの所得税によって限度額が決まります。その所得税額につきましては、その一番下にあります所得税額をごらんいただきますと、現行は所得税法上の特例による控除のうち、真ん中に現状と書いてございますが、住宅借入等控除、ここまでを所得税額の対象外としているところでございますが、このたびの改正でその次からの寄附金控除、その次の住宅借入特別控除のところも算定の対象外とするものでございます。
 なお、これを適用いたしましても、実際の対象の方が負担額がふえるということはほとんどない、ここの対象になるような方がほとんどないという状況でございます。
 続きまして、7ページをお願いいたします。「子育て王国とっとりプラン」に係るパブリックコメントの実施結果等についてでございます。
 1月21日の常任委員会におきましてプランの素案とパブリックコメント中であることにつきまして御報告させていただきましたが、その実施結果を御報告させていただきます。
 パブリックコメントは、本年の1月22日から2月18日までを募集期間といたしました。97件の受け付け件数で、意見といたしましては223件の意見がございました。プランは7つの柱にしておりますので、7つの柱別に意見と対応案をまとめております。
 1番、地域社会みんなで子育て応援につきましては21件意見をいただきました。地域ぐるみでの子育てを推進してほしいという意見を多くいただきましたが、しかしその中でも、地域みんなで子育てという趣旨はわかるが、子育ての基本は親、家族であるという意見もいただいております。
 柱の2本目でございます。子どもを安心して育てられる快適、安全な環境づくりにつきましては14件の意見をいただきました。男性トイレにもおむつ交換台の整備をしてほしいなどの子育てに優しい環境づくりについての意見をいただいております。
 3本目の柱の結婚、妊娠、出産のトータル支援の充実につきましては21件の御意見をいただきました。小児用の予防接種の助成、禁煙の推進などの意見でございます。
 また、4本目の柱、子育て家庭を支える子育てサービスの充実、ここが最も多く意見をいただいたところでございます。保育料の軽減や医療費の助成、保育所の待機児童の解消などにつきまして御意見をいただいたところでございます。
 5本目の柱、子供の生きる力の育成と教育の充実につきましては27件の御意見をいただきました。鳥取の強みである自然を生かすというふうな視点をもう少し入れてはどうかというふうな御意見もいただいております。
 6番目の要保護児童・要支援家庭等への取り組みは18件御意見をいただきました。不登校、ニート対策等を入れてはどうかというふうな御意見をいただきました。
 7本目の職業生活と家庭生活の両立等につきましては21件の御意見をいただきました。
 また、その他につきまして27件の御意見をいただきまして、点検、評価等について記載する項目を設けております。
 今後のスケジュールでございますが、3月末にプランを策定、公表いたしまして、4月の常任委員会に御報告させていただくところでございます。

◎野田委員長
 次に、議題6、平成21年度版鳥取県環境白書(実績編)の発行について、寺坂環境立県推進課長の説明を求めます。

●寺坂環境立県推進課長
 そうしますと、生活環境部の資料1ページをお願いいたします。平成21年度版鳥取県環境白書(実績編)の発行についてでございます。
 鳥取県の環境白書につきましては、鳥取県環境の保全及び創造に関する基本条例第8条の規定に基づきまして、環境の状況、保全及び創造に関しての施策を明らかにすることとなっております。年度当初に、施策を取りまとめました施策編を6月に公表しておりまして、利用可能な支援制度などを周知を図ったところでございます。このたび、前年度の、20年度の各データがまとまりましたので、鳥取県の環境の現状及びその20年度に講じた施策を実績編として取りまとめまして、県のホームページ上で公表することといたしております。また、昨年9月に策定をいたしましたとっとり発グリーンニューディールについても施策編として追加したものでございます。
 1番のところでございますけれども、環境白書の概要ということで、これまで6つの重点取り組みテーマに分類しまして、施策編を整理をして公表をさせてもらっておりますけれども、今回とっとり発グリーンニューディールを施策編に追記したものでございます。
 2つ目の丸でございますけれども、鳥取県の環境の現状ということで、ごらんの8つの項目の現状、課題、その取り組みについて実績編として追記をしております。
 2つ目の環境白書の入手方法でございますけれども、県のホームページに掲載いたしまして、必要な部分等を入手していただけたらと思います。また、住民の方が県内の図書館であるとか、市町村の窓口であるとか、総合事務所などの県の主要機関でも入手できますよう、入手方法について周知することといたしております。
 続きまして、2ページから5ページまでに白書の、2ページは目次を示しておりますし、3ページから5ページまではその一例をお示ししておりますので、ごらんいただけたらと思います。

◎野田委員長
 次に、議題7、第5期中海に係る湖沼水質保全計画について、及び議題8、湖山池の塩分導入実証試験について、田倉水・大気環境課長の説明を求めます。

●田倉水・大気環境課長
 それでは、引き続きまして生活環境部の資料6ページをごらんください。第5期中海に係る湖沼水質保全計画について御報告申し上げます。
 中海に係ります湖沼水質保全計画につきましては、湖沼法に基づきます全国11湖沼の中の一つでございます。平成元年から第4期、各5年ごとの計画で進んでまいりましたが、なかなか水質がよくならないということもございまして、第5期計画をこのたび作成したところでございまして、まだ途中でございますけれども、それの御報告を申し上げます。
 全体のスケジュールのところを見ていただきますと、4番でございますけれども、平成21年3月24日に環境審議会に諮問いたしまして、その結果につきましては22年の2月15日に答申を受けております。その間に、境港市あるいは米子市等の現地での意見交換会、あるいは10月、11月におきまして計画素案に係りますパブリックコメント等を実施してきておるところでございます。現在3月の3日に環境大臣の同意申請を行っているところでございまして、3月の19日ごろには同意がいただけるのものではないかという予定で進めさせていただいております。
 第5期中海に係ります保全計画の概要につきまして、7ページのほうで若干御説明申し上げます。
 この中海の水質保全計画の今までいろいろ取り組んでまいりましたけれども、新たなこのたびの5期の計画の中で、そこにございます長期ビジョンという形でおよそ25年後、平成45年度の将来像を明記して、それに向かっていこうというものでございます。そのキャッチフレーズといたしまして「みんなで守り、はぐくむ、豊かな中海」というキャッチフレーズで市民の皆様、行政一緒になってやっていこうというものでございます。
 下のほうに第5期計画に達成すべき水質目標ということで書かさせていただいております。平成20年度の現状がCOD6.0ミリグラム/リットル、窒素0.47ミリグラム/リットル、全燐0.060ミリグラム/リットルという実測値を踏まえまして、平成25年度、5年後でございますけれども、目標値といたしまして、COD5.1ミリグラム/リットル、全窒素0.46ミリグラム/リットル、全燐0.046ミリグラム/リットルという目標を掲げて、それに邁進していこうとするものでございます。
 はぐっていただきまして、8ページのほうにその具体的な取り組み概要という形で記載をさせていただいております。この中で(8)というところで、流出水対策地区の指定というものが新たに入ってまいっております。これは農地、市街地からの流入負荷削減に取り組む地域を指定をしまして、重点的に対策を実施するというものでございます。流出水対策の地域といたしましては、一応中海の水質の悪化の大きい米子湾流域を対象として地区として指定をしたいということでございまして、米子市と島根県におきましては安来市の一部がその取り組み対象地域となっております。それにつきましては、別冊のほうの計画(案)のほうの一番後ろのほうに地図を記載させていただいておりますので、ごらんいただければいうふうに思います。
 済みません。もとに戻っていただきまして、9ページでございますけれども、パブリックコメントの実施結果について記載させていただいております。総数で31件の御意見がございました。いろいろと生活排水処理設備を早く整備してくださいというような御意見から、護岸、浅場の造成でありますとか、海草に対しての対策等についても御意見をいただいております。それから、漁業の振興でありますとか、最後には堤防開削というような御意見もいただいておりますけれども、5年間という期間がこの計画にはございますので、その中でできるものという形でそれを取り組みさせていただくような形で計画をしております。
 11ページのほうに環境審議会からの答申ということで、メーンは案のとおり策定することが適当であるという答申をいただいておりますけれども、附帯意見としまして、地域住民や関係行政部局に対して、水質や汚濁負荷のデータをわかりやすい形で提供する等の積極的に情報公開をするとともに、環境教育を通じて関係者の自発的な取り組みが進むよう努めること。もう一つは、これまでの環境教育等のソフト対策を評価して、効果があるものについてはその充実に努めて取り組みを推進するというような附帯意見をいただいておりますので、これにつきましても真摯に受けとめまして対応していきたいと考えているところでございます。
 引き続きまして、12ページのほうに湖山池の塩分導入実証試験について御報告申し上げます。
 湖山池の塩分導入実証試験につきましては、平成17年度の11月から水門操作等によりまして汽水湖の再生及び豊かな生態系の回復を目指して行っているところでございます。このたび、平成20年度から22年度におきましての実績の中間発表という形でこの御報告をさせていただくものでございます。
 そこに図がございますけれども、平成17年の11月から水門操作を始めまして、塩分濃度が4月初めで300ppm、それから田んぼが終わります9月につきましては500ppmで19年度までは行っておりました。それを20年度では300ppmから800ppmまで上げるということで操作をしております。この300ppmといいますのは、下のほうにございますけれども、水稲の塩分許容限度濃度というのがございまして、これが田植えから活着するまでの間は300ppmの数値でないと、これ以上になると塩害が生じる可能性があるということで、約束として300ppmから行っているところでございます。
 13ページのほうに水質の変化ということで書かさせていただいておりますけれども、CODはほぼ横ばいなのですが、窒素、燐につきまして若干19年から20年度にかけて上昇傾向が見られるということでございますけれども、これにつきましては塩分導入試験との因果関係というのは現在ではまだ不明ということで、これからこの辺の究明をしていきたいというふうに考えているところでございます。
 14ページのほうに書いてございます、この地図は農業者の湖山池の水の利用の状況を書かさせていただいております。黄色でありますところが畑地でございますが、ここの部分につきましてはいろいろブルーの線でございますけれども、ポンプ場を経まして水を供給しておりますし、瀬という赤い部分がございますが、ここにつきましては基本的に湖山池の水とあわせて利用しているという状況がございます。
 15ページのほうに水門の塩分導入試験におきまして変わったことという形で書かさせていただいておりますけれども、まず一つは、プランクトンの種が非常にふえた状況がございます。平成17年度当初、18年におきましては、その種類も藍藻類から緑藻、あるいは珪藻類に変化したという状況がございましたが、20年につきましては、また藍藻類の占有率がふえてきているというような状況が見てとれます。
 はぐっていただきまして、16ページのほうに書いてございますのが、その種類のいろいろな状況を書かさせていただいております。この中で一つ、下の表ですけれども、平成20年度のところを見ていただきますと、7月、8月、9月、10月のところにプランクトスリックスというのが優占種で出てきているという状況があります。このプランクトスリックスにつきましては、これがカビ臭を発生させるプランクトンということで、平成20年の7月、9月、10月につきましては、やはり悪臭があったということでございますが、平成21年度におきましては、プランクトスリックスにつきましては2番目の優占種ということで8月、9月ございますけれども、あとは余りいないという状況で、若干発生が抑えられているという状況でございます。
 17ページのほうでございます。これは魚の量とか種類とかを調査した結果でございます。詳しくはなかなか説明が難しいのですけれども、一つは、平成18年度以降は海産漁を主体に種類数が増加したということがうたわれております。それからワカサギの変化という形で、17ページの下のほうにございますけれども、水門のあける時間を朝晩に広げたという状況でワカサギにつきましては、そのときに相当遡上してきているというような効果が出てきているというようなことでございます。
 18ページのほうに農業試験におきまして、水稲とか作物にどのように塩分が影響するのかということをあらわしております。一番下のほうを見ていただきますと、野菜に対する塩分におきましては、タマネギ、イチゴ、里芋については塩分に弱い、それからジャガイモ、甘蔗、大根、白菜については塩分に結構強いというよう状況がございます。それから、ちょっと上がっていただきまして、(4)のところ、水稲の塩分でございますけれども、コシヒカリにつきましては若干のやはり耐塩性が少ない部分があるけれども、ひとめぼれという種類については、コシヒカリよりも耐塩性があるというようなことがわかってきましたので、そのひとめぼれの耐塩性について22年度はもう少し研究したいというような状況でございます。
 この結果を専門家の鳥大の先生方に見ていただきました結果が19ページでございまして、平成19年度以降水質が悪化している現状がありますけれども、これが塩分導入試験との因果関係は不明であると、引き続き調査をする必要があると。それから、塩分導入試験以降、植物プランクトンあるいは魚類等につきましては種の増加が確認される。今後も動植物プランクトン、あるいは水生生物、底性生物、生態系に関する調査を継続していくことが望ましい。もう一つは、農業におきましては、今のところ水稲に関しては問題がないように思われるが、農業用水として湖山池の水を用いる場合には塩分濃度に気をつける必要があるというような御意見をいただいているところでございます。

◎野田委員長
 次に、議題9、木くずの処理に係る事業者アンケート結果について、亀井循環型社会推進課長の説明を求めます。

●亀井循環型社会推進課長
 そういたしますと、同じく生活環境部の常任委員会資料20ページをごらんいただきたいと思います。昨年9月議会におきまして建設廃材に係るリサイクルの議論がございました。これを踏まえまして、昨年の同じく12月に木くずの処理に係るアンケート調査を行いましたので、その結果について御報告をさせていただきます。
 調査の概要でございますけれども、目的といたしまして、木くずをみずから焼却している事業者さん及び破砕等を行っている処理業者さんの処理実態を把握し、さらなる木くずのリサイクルを推進するための資料としようとするものでございます。調査対象といたしましては、木くずを自家焼却している事業者、それから木くずを破砕、発酵している事業者さんで、総数は65社で、回答は80%の52社からいただいたところでございます。
  結果でございますけれども、まず(1)として、排出事業者の処理状況ということでございます。下のほうにグラフにもございますが、自家焼却は約8,000トンという状況でございまして、その約76%が解体というところから発生しているものでございます。残り24%でございますが、これにつきましては家具等の製造とか、あるいは製材等で発生したものでございます。
 焼却の主な理由でございますけれども、右側の円グラフにもございますとおりリサイクルできない木くずがあるからということが約50%ぐらいの回答をいただいておりますが、次いで費用が安いからということが40%強の回答になっております。
 また、リサイクルできない木くずというのはどういうものがあるかということで伺ったところ、これは一番下のグラフにございますが、腐った木というのが9社から、ベニヤ、コンパネが6社から、塗料、防腐剤等がついているものということで5社から回答いただいております。
 21ページのほうをごらんいただきたいと思いますが、今度は(2)ということで、処理業者の処理状況ということで回答をいただきました。排出事業者がリサイクルできないと回答されていたベニヤとかコンパネ、生木等については約7割、塗料とか防腐剤等がついているものについては約4割を処理業者が破砕後に売却しているという回答をいただいたところでございます。なお、破砕した木くずについては主にボイラー燃料として出荷されているというような御回答でございました。
 次に、(3)ということで、リサイクルの推進に係る意見ということでございまして、これは複数回答をいただいたところでございますが、チップの需要増加ということで回答いただいたのが約20社、それから破砕施設がない地域への集積場所の設置というのが約13社、それから破砕施設の増加を求めるものが7社という状況になっております。
 こうした意見等を踏まえまして、課題を少し分析をさせていただいたのが3ということでございます。冒頭にもございましたとおり、自家焼却の約76%が解体から生じているものでございます。解体木くずのリサイクル率を上げることが一つの課題になってくるだろうと思っております。また、防腐剤が塗られているものについては有害物質を含むおそれもございますので、これ以上のリサイクルは困難ではなかろうかというぐあいに思います。さらに、木くずをボイラー燃料として利用されている業者さんのほうからもお話をお聞きいたしましたが、チップは不足ぎみということでございまして、まだある程度の需要はあるのではないかというぐあいに考えております。
 今後の対応でございますけれども、自家焼却を行っている排出業者さん、あるいは関係団体に対しまして、こうしたアンケートの結果も開示しながら、木くずのリサイクル施設に対する情報提供を行い、リサイクルの推進を要請していこうというぐあいに考えておるところでございます。さらに、解体木くずにつきましては、建設リサイクル法という法律がございまして、一定規模以上の解体工事については再資源化が義務づけられておりますので、担当部局との連携をして対応していきたいと考えております。加えまして、リサイクル施設の新たな整備について引き続き支援を行っていきたいということで考えているところでございます。

◎野田委員長
 次に、議題10、優良防犯施設の認定について、住田くらしの安心推進課参事の説明を求めます。

●住田くらしの安心推進課参事
 資料の22ページをごらんください。優良防犯施設の認定についてでございます。犯罪のないまちづくりを推進するため、高い防犯能力を有すると認められる施設を優良防犯施設と認定いたしまして、そういった防犯に配慮した施設の普及を図りたいということで優良防犯施設の認定制度を設けておりまして、今年度から運用しているところでございます。今年度、第1回目といたしまして、下記の施設を認定いたしますとともに、認定書の交付式を行うというものでございます。
 1番でございます。認定施設でございますけれども、以下の(1)から(3)に書いておりますように、愛真幼稚園、それから鳥取大学附属小学校、鳥取大学の附属中学校の3校を、3施設をこのたび認定するものでございます。
 この3施設につきましては、明日、3月16日でございますけれども、10時から第4応接室のほうで知事によります交付式を行うものでございます。
 一番下に参考という形で書いておりますけれども、主な認定基準を書いておりまして、例えば施設等の配置がきちっとアプローチとか運動場が視認できるようなレイアウトになっているかどうか、それから門とか囲障、フェンスでございますが、こういったものがきちっと整備されているかどうか、それから建築物そのものの堅牢性が図られて、例えば1階のガラスが強化ガラスになっているのか、そういったような整備をされているかどうか、それから万が一の場合の緊急システムがきちっと整備されているかどうか、こういったようなことがきちっと整備されているかどうかということに基づきまして認定するというものでございます。

◎野田委員長
 次に、議題11、緊急雇用創出事業の実施について、長谷川住宅政策課長の説明を求めます。

●長谷川住宅政策課長
 資料の23ページをお願いします。緊急雇用創出事業の実施についてでございますけれども、県営住宅の債権管理と県有施設の営繕業務を行うため、関係資料や書類の整備を行うものです。
 内容は、資料に示しておりますけれども、中部総合事務所生活環境局が商工労働部が所管する緊急雇用創出事業臨時特例基金を活用して実施します。個人情報の扱いにつきましては十分注意を払いながら行いたいと思います。

◎野田委員長
 それでは、ただいままでの説明について質疑を受けたいと思いますが、報告事項が11件と非常に多いので福祉保健部並びに生活環境部の区別とページを言って質疑をお願いしたいと思います。
 それでは、質疑のある方。

○内田委員
 5ページ。

◎野田委員長
 何のほうですか。

○内田委員
 ごめんなさい。福祉保健部の例の寄附金控除は、これはどういうことなのかなと思ってね。寄附金を自分が出した場合のことですね、それでいいですか、そういうとり方で。

●長谷川子育て支援総室長
 はい。委員がおっしゃるように、御自身が寄附をされたときに、その寄附したものが従来は自己負担額を決めるときの控除の対象となっていたのですけれども、その対象から外すということでございます。

○内田委員
 了解、了解、わかりました。

◎野田委員長
 ほかに。

○斉木委員
 生活環境の8ページ、新規対策で流出水対策地区の指定ということですけれども、これの内容をもうちょっと細かく教えてもらえますでしょうか。

●田倉水・大気環境課長
 流出水対策地域で何をするかということだろうと思うのですけれども、それにつきましては、行政と市民の皆様と一緒になってやっていただくということがまず一つございます。市民の皆様につきましては、農地でありますとか市街地であります、そういうところから入ってくる流入負荷につきまして削減をしていただくという形になります。
 農地におきましては、例えば側条施肥田植え機でありますとか、別冊のほうの10ページのほうに(5)流出水対策という形で記入させていただいておるところでございまして、農業地対策といいますのは、先ほど言いましたけれども、エコファーマーということで施肥でありますとか、そういったようなものを減らして流入の削減をお願いする。あるいは田植え期の代かきのときにできるだけ汚泥が流出しないような形の代かきをしていただくといったようなことを対策としてお願いしたいという部分がございます。
 11ページのほうに市街地対策という形で、行政のほうとしましては、市街地の道路面の清掃あるいは道路側溝の清掃というものを頻繁にやろうとしておりますし、それから自然地域対策という形で、治山のほうの形の下刈りでありますとか、あるいは山腹工事といったようなもので行おうとしておりますし、河川につきましては、米子だと加茂川になりますけれども、そこの川のしゅんせつ、あるいは川に生えておる草の藻刈り、あるいは堤防の草刈りといったようなもので負荷量を少なくしようとしているところでございます。
 あと、市民の皆様でございますけれども、市街地という形でございまして、道路側溝などは業者が行うのですけれども、そのほかの例えば自分の土地でありますとかといったようなところで清掃を頻繁にしていただきますとか、自分の家の前の側溝を掃除していただきますとか、あるいは一斉清掃というような形に多数参加していただいて、何回か行っていただく。それから、今現在でも行っておられますけれども、中海のアダプトでございますとか、そういったようなものを河川にも今やっておられるところもございますけれども、そういうようなものを充実していきたいというふうに考えているところでございます。

◎野田委員長
 よろしいですか。

○斉木委員
 わかりました。実はそういうのは今までも何ぼかはやっております。例えば農業機械の整備をするのに、そういうのは量を少なくしたり、最新のはもっといい機械があるのでしょうけれども、例えばそういう機械を導入するのに、これは訓示的なものなのか助成までしてやりますよという強い姿勢で取り組まれる事業なのか。というのは、もちろん今道路とかそういうのはやっていかなければ、川に流れるのは、米子湾は御案内のとおりもう穴みたいなところですので、流れ込むのはもちろん排除しなければならない。私が思うのは、公共下水道と農業集落排水の縦割りのすみ分けがあって、加茂川周辺のところは浄化槽との3つの兼ね合わせで非常にトータル的に生活排水が処理できないと、やりたくても公共下水が来るのを待たなければならないような地域もありますし、そのあたりを本当に米子湾を浄化するということになれば、こういう取り組みも必要なのですけれども、根本的な公共下水道と農業集落、農林と建設のすみ分けをないように仕向けるという施策というのは、本当はそれをやってもらいたいというのが私の願いですけれどもね。考えや、そういうのはもう今までどおりで進むということなのですか。

●田倉水・大気環境課長
 公共下水と農業集落排水につきましては、一応水・大気環境課が所管をしているところなのですけれども、県のほうは一緒なのですが、各市町村におかれましては別部局のところが結構ございますし、その市町村の中の事業ということでございまして、県のほうから指導はするのですけれども、どこまで細かいところまでやるというのは難しいというふうに考えます。

○斉木委員
 いや、それは今までどおりの答弁ですから、5期も今この対策をずうっと島根と鳥取で練ってきてやっておられますけれども、CODが思ったような結果にならないというのは、やはり米子湾が一番悪いからということもあるわけですけれども、そうすると本当に何か効果的な対策をするということになると、市町村の考えを待つのではなくして、全体計画の中で、島根、鳥取の中で国に対してここは公共下水も農集も関係なくしてどんどん公共下水道なり農業集落排水の下水道を進めていく地域ですので、そのすみ分けは、もうとってくださいというような対策をしなければ、こういう小手先だけのことをやっておっても、また5年間で対策しても結局余りCODも何も下がりませんでしたという話になるのではなかろうかなというのを私は心配するのですよ。
 ですから、住民が求めているのは、そういう公共下水をやりたくても、あるいは農業集落をやりたくても縦割りでできないということで非常に壁にぶち当たっていますので、こういう地域を、ここの別冊の一番最後にこれに書かれたところなら、ここだけに関してはあらゆる手法を駆使してでもやりますよという私は姿勢がなければ、もう5期も6期もこれからやっていく上では、何か知らないけれども、やっていけばそのうち50年たてば直りますよというような感じにしか見えないわけですね。島根、鳥取の両県がしっかりとそのあたりは中海を浄化するのだという、やはりもうちょっと気概が満ちていただくと、その前提がそういう下水道整備はもう縦割りではなくしてここの地域は一体でやりましょうという、ぜひそういう話を進めてもらいたいですがね、どうでしょうか。

●法橋生活環境部長
 斉木委員のほうから気概が足らないのではないかということなのですけれども、気概は持っております。それで、今、田倉課長のほうからも説明しましたように、県はいち早く一元処理で1課でやったわけです。惜しむらくは、この事業は基本的には県事業ではないというところがありまして、やはり市町村のほうにそういったことを県の考え方というものをきちんと伝えて、全体を面的に排水対策がきちんと進むように、いわゆる補助金の指導等もございますので、そういった場を通じて十分その辺の考え方について指導してまいりたいというふうに考えております。我々としても、中海が一日も早く長期ビジョンで示されておりますような、みんなで守り育てる豊かな海という形になるような形で進めていこうということで、今回のいわゆる5期計画におきましても非常にそういった姿勢というものは、大橋川の改修に伴う両県知事の合意というものを踏まえてという姿勢を示して、そういった意味で気概を持ってやっていくという考えでございますので、御理解いただきたいと思います。

○斉木委員
 以前からそういう面の御理解はしておるつもりなのですけれども、今までどおりの計画が出てきたなというような感じですのでね、やはり湖沼法の指定になって、全国に11カ所あってもメリットがないのは国の補助事業も何もないし、かさ上げもないしというようなことで、地元にやれやれやれということなのです。ですから、今までどおりのことをやっていても5年、また10年先には余り変わらないということが考えられますので、そういう面ではぜひ市町村を待たずに、県として市町村を逆に進めていってお互いにやっていって、強い力をそれぞれの地域で出していく、もっとやはりインパクトのある計画をぜひこれからつくっていただきたいなという要望をこれはしておきますので、もうこのままではなかなかいつものとおりにまた5年先には余り大きく改善しないのではないかと思いますので、よろしくお願いしたいと。

●八幡生活環境部次長
 もう少しだけ情報を補足させていただきます。
 今、斉木委員さんがおっしゃった特に生活排水対策の施設のすみ分けといったところで、御承知のように鳥取県と島根県の領域が中海にかかっていて、9割方は面積的に島根県なのですね。それで、残った鳥取側の領域の中で生活排水処理の仕方を考えたときに、大部分は公共下水という手法で平らな連檐する住居を効率よく整備するべきだと、そういう事業主体である米子市の考え方がそうなっています。それとあわせて、若干山間部が残っておりますので、そういったところは農業集落排水事業ということで、よく御存じのように既に尚徳と成実の地区に農業集落排水施設が何年も前に整備されました。
 それで、ただ残念なのは、それぞれの流域の方々が直ちに接続していただくと非常にいいのですが、いろいろ個人的な事情があったりして、なかなか100%の接続になっていないという実態がございます。例えば農業集落ですと、まだ残念ながら70数%の接続になってございます。それから、公共下水道についても同じように当然100%の接続になっていません。あわせて公共下水の場合は、まだ面整備が残っておる地域がございます。したがって、そういうところ、まずは整備されたところの流域の方にできるだけ早く接続していただくような働きかけが、これは並行して非常に大切なことであります。それと、残った下水の整備の未整備地区について、非常に財政難ではございますけれども、何とか早く整備すると。それで、将来、例えば公共下水が全部整備されますと、ではそれで公共下水対策は終わりかということになりますが、この場合はよりその処理能力をアップするような処理場の技術改良というのをさらに考えていくと、そういう順番を踏みながら、やはりやっていくべきだと。
 それで、言い残しましたけれども、そういう整備に当然何年かかかりますので、非常にそれが遠い将来だなという地域の方々で、合併浄化槽という一番個別の小さい単位での処理能力の高い、そういう設備の導入ができますので、それはそれで行政も支援をしながら、カバーしていくと、そういうバランスのとれた形で今後もできるだけ頑張ってやっていくと、そういう考え方で進めておるところでございます。

○斉木委員
 八幡さんの言われるのは私も理解しております。なかなかすぐに一朝一夕には進まないということはよくわかっていますけれども、せっかく今回この流域地域を線で囲われたわけですから、少なくともこの囲った中はしっかりとした、この流水対策ばかりではなくして、表面の水ばかりではなくして、そういう施設もすべてやっていくということを、そういう姿勢をぜひ見せてもらいたいですね。
 それと、やはり集落排水にしても、今言われるように窒素、燐をとっていく高度処理をいかに今度は進めていくかということも必要でしょう。米子市には内浜の処理場は高度処理のほうにいくようにやっておりますけれども、そういうやはりそれを進めるのも一つの手でしょうけれどもね。ですけれども、何が言いたいかというと、今言うようにその地域で公共と農集のすみ分けで進まないところがあるものですから、その間は合併でやりなさいといってもなかなかそれも進まない。ですから、少なくとも縦割りだけはこの中を外していただければもっと話が早く進むのだがということを以前から思っておるものですから、なかなか縦割りの分が直らないということで、米子市のほうも、農集も公共下水道ももう同じ課の中で、部の中でやっていますので、だから横の連携はいきますけれども、法律があるからなかなかそういうわけにならないということですので、できたら第5期ぐらいはもうそういうこの枠内は国の法律は排除してでもできますよということぐらいは出てきたかなと思ったのですけれども、現実はそうであろうけれども、ぜひ頑張っていただきたいと思います。

◎野田委員長
 要望でいいですね。
 関連で、どうぞ。

○森岡副委員長
 斉木委員がおっしゃるとおりでして、実はこれは県議会は島根と鳥取も同じことを32年もずっと繰り返しているのですよね。水質汚濁防止協議会と中身も全く同じですよね。一番問題は、長期ビジョンの施策の方針の中に汚濁のメカニズムの解明ができていないのだと。要は病気と一緒で原因があって結果が出るわけですね、症状が出てくるわけですけれども、その原因が、これは5期目ですから20年たっているわけですね、その中で原因究明に対してこれまでどういう動きをしているのかということをちょっと説明していただけないかなと思っています。

●八幡生活環境部次長
 おっしゃいましたのは、今5期目ですから、実質4期まで20年間この計画づくりをやってきたのですが、陸上からそういう汚れを減らす努力というのは皆さんが理解をしていただけると。ただ、例えば陸上からの汚れを半分減らせば、中海の水質が本当にそれに比例して浄化していくのか、きれいになるのかというところになってまいりますと、一たん池の中に入った汚れがそれだけではなくていろいろ複雑な現象が池の中で起こっております。それの典型的なのが池の中で新しく生じてくる汚れ、もっと具体的に言えば、ある条件がそろったときに爆発的にプランクトンがふえてアオコあるいは中海ですと赤潮と、そういうような現象が過去にも起こってきています。それが起こってしまいますと、陸上で汚れを減らすというところははっきり整理ができても、池の中でどれだけの汚れが新たに生じるかといったところが、自然界の条件がこんな条件になったときは必ずプランクトンが大発生して赤潮がばっと起こるというような見きわめがなかなか科学的に今日までされておりません。
 そこのところが非常にネックになって、毎回水質予測をして、今回も平成25年の向こう5年間でいろんな努力をして、5年先にこのぐらいな水質改善を目指しましょうという目標を立てますが、この目標を立てるときの立て方の中に、今言いましたような池の中で新たに生じるような汚れも得られた知見で水質予測モデルの中で検討していく作業を今日までやってきています。さっきから言いますが、そのあたりが非常に難しい分野でして、いろいろな知見をこれからも入れながら、水質予測という技術も上げていかないとなかなか我々が思ったとおりにならないと、そういうような現状でございます。

○森岡副委員長
 次長のおっしゃることは理解はできるのです。ただ、過去の中海がきれいだったことはここにおられる方は皆さん御存じですよね、写真で見たり、人から聞いたりして必ず泳げたのですよという話をされますよね。要はその中海に何らかの事情が加わって汚れる原因になっていますよということは、原因があって結果があるわけですから、だれしも何らかの要因があるということはわかりますよね。次長のおっしゃることは、その結果について、結果を改善するためにはこうしましょうよという話で、要は原因となるべきものに対しての、要は臭い物にふたではないけれども、病巣に対して目を向けていないようなイメージがあるわけですよね。というのは、やはり20年、30年かかっても全く解明が、汚れるメカニズムもわからないということが、果たしてこれが妥当な県の見解なのかなと。要はこの中で、審議会に答申されて1年間かけて、これは1年でしょう、これだけの中身が出てきております。審議会の人たちというのは、そういったことにも全くノータッチなわけですか。例えば県から言われたらから、これに対しては妥当性がありますよという御返事があると思うのですけれども、妥当性がないわけではないので、それはあると言えるのですが、本当に根本的にそういう中海の自然を取り戻すのだというような、先ほども斉木委員がおっしゃったように、何か意気込みがもう本当に伝わってこないのですよね。だから、やはりそこら辺はきちっと、やはりこれからは本当の部分に目を向けて、ちゃんと県とても、対応していく必要があるのではないかなと私は感じております。

◎野田委員長
 いいですね。

○浜田委員
 関連でいいでしょうか。

◎野田委員長
 関連。

○浜田委員
 何か刺激されまして、あわせて厳しいことを言わせていただくかもしれませんが、現実には人間様が手を加えて、そのために非常に水質が悪化してしまったということは言えるのではないかと思いますね。だから、くぼ地にもたくさんのヘドロがたまっているし、山のようにヘドロがあるし、それから新たに汚濁物質になっているような海草などが腐って1メートルくらい積み上がっていると、貧酸素状態もあるし、浅瀬が昔はあったのにそこを切り立った岸壁にしてしまったがために底に光りが届かないとか、山のように今まで人間様の勝手で手を加えたために現実にはいろんな問題が起きてしまっていると。とすれば、昔副知事だったころに知事はおっしゃっていたのですが、自然に対するエチケットというふうなことをおっしゃっていました、もとに返すのが本来の筋だと。では、もとに返すためのこれからの計画がどのようにこの審議会などで論議をされて、何ができて何ができなくて、長期的には何がかかれるのか、どれくらいお金がかかっていくのか、国に対してはどう責任をとってもらうのか、県としては何ができるのか、市町村は何ができるのか、その区別がきれいに整理されて、とりあえず目先ではこれをやりましょう、長期的にはこれをしましょうというようなことが、本来ならば30年以上もかかっているわけですから、明確にされていって、やれることを順番にやっていくというのが本来の姿勢だというふうに思うのですね。ところが、いつも同じで、いつまでたっても変わらないし、水はきれいにならないしということがあるものですから、やはりいらいらしますよね。本当にやる気があるのと、何十年たったら、100年たったらできるのという感じに住民も受け取れるわけですね。だから、そこらあたりをきちっと明確に出して、本当にやるのだという意思表示が伝わっていくようなことが必要ではないかというふうに皆さん思っておられるのだと思います。私自身もそう思います。
 現実に目の前にある中海というものは、汚染されてしまっているわけですよね。だから、やれることを精いっぱい、お金が解決するのだったら簡単ではないの、逆には、借金しても直してよというふうに言いたくなるのですね。それだけの交渉を国とどれだけやったのということを言いたくなるし、やはり怒りに似た思いを言いたくなるのを増幅させていくというところがあると思います。だから、そこに対してどうこたえてくれるのか、行政は何ができるのか、そこを明確にしてほしいなという思いが私にもあります。
 この審議会の答えも不十分だなというふうに私も森岡委員と同じように思いますね。こんなレベルのことだったらだれでもやるよ、もっと違うでしょうと、高いレベルの、もっと幅の広い、深い論議をして将来的なことをきちっと明確に出してほしいということですね。だから、支援を県だけではなくて国レベルにまで広げた上で議論をしてほしかったというふうに思います。
 この前、代表質問でも言わせてもらいましたが、湖山池のほうは生態系、それから生物多様性を踏まえた調査がされているのですが、中海はされていないですね。これはどんなふうに計画の中に盛り込まれているのかということを一つ質問させてください。

●八幡生活環境部次長
 浜田委員さんから今お話のあった中に、最初のほうで特に先ほどから出ております汚濁機構の究明といったような世界も我々行政のサイドが、さっき私はプランクトンの話をしましたが、それ以外に当然のことながら、おっしゃっていただいたように自然の状態が昔と違ってきたと、ほぼすべて人間がかかわっていろいろ変えてきたと。それで、それがどういい影響が出たのか、悪い影響が出たのかというところが、やはり今我々がある知見をもとに考えておりますのは、理解しておりますのは、自然の浄化能力が以前に比べて落ちてきておると。では、それはなぜそうなったのか、それからそれを回復するにはどうしたらいいのかという、そういった視点も当然常に考えながらこの5年計画というのをつくってきたということでございまして。それで、例えば今回も載せておりますけれども、5年間でやる事業の中で、自然再生という言葉に一致するといいますか、そういった要素も今回の事業計画の中に取り込んでございます。それの代表的な例としては、これは直轄である国土交通省の事業といたしまして、以前は米子湾のヘドロしゅんせつなどが大きな事業の柱でございましたが、現状では先ほどのなぎさをつくると、いわゆる浅場づくりとか、あるいは汚いヘドロのところを覆砂するとか、そういった事業に国のレベルでは転換をしていただいてきております。
 それで、ただヘドロしゅんせつをこれからも考えなければいけないのではないかとか……。

◎野田委員長
 次長、簡潔にちょっと、質問は最後の分がありましたので、これにきちっと答えて、あとは部長に本当に環境部が本当で取り組むかどうか、そこだけ聞きたいと思いますので。

●八幡生活環境部次長
 わかりました。そういうような自然再生の観点からの事業も盛り込んで検討してきておると。それから、先ほど出た、審議会の委員の方々の検討状況ですが、当然ながら大学の専門家の先生方に入っていただいて、それで水質予測一つとってみても専門的立場から助言いただきながらやってきております。そういう見きわめは専門家としての見きわめをいただいて答申をいただいておるということでございます。

◎野田委員長
 質問の最終の分はいいですか、浜田委員。

○浜田委員
 生態系の調査。

●八幡生活環境部次長
 生態系に関する調査は、これは要するに、実は昭和48年から県も水質調査を正式にやり出しました。この計画が平成元年からですけれども、当然ながら継続して調査研究をやっておりまして、その中でプランクトンの先ほどの消長のメカニズムの研究であるとか、それからもっともっと身近な、例えばアマモとかそういうものをふやせばどういうような水質浄化に効果が期待できるのかとか、そういったいろいろな観点での調査研究は並行してやってきています。今回の計画でもそういう研究は充実させて頑張っていこうという形にしておるところでございます。(「まだあるで」と呼ぶ者あり)

◎野田委員長
 関連ですか。

○錦織委員
 関連です。

◎野田委員長
 では、関連でしてください。

○錦織委員
 結局、今もう自然の浄化能力が落ちてきたというふうに、それが一番最大の原因だと思うのですけれども、何をそれに対してやったことと、やっていないことというのを検証しないといけないし、なかなかお金のかかることだとか、国とかの折衝があって、やはりあえて避けてきているところがあるのではないかというふうに私は思いますし、皆さんも多分そう思っておられると思いますけれども。悪化する前にやったとこというのは築堤であり、くぼ地をつくってきたこと、やっていないというのは、それを復元させていないということは、もうこれは明らかですので、ここら辺をやはり徹底的に見ることが必要ではないかなというふうに私は思います、意見ですけれども。
 それで、一つだけちょっと質問があります。これの生活環境部の15ページで、課長さんの説明で藍藻類がふえてきたというふうにおっしゃっていますけれども、この藍藻類がふえてほかの生態系への影響がどうなのか、ただ、藻類、藻がいっぱいふえてきたから、結局はよくないということなのではないかなと思うのですけれども、そのことをちょっと教えていただきたいと思います。

●法橋生活環境部長
 先に中海をやりましょうか、どうでしょう。

◎野田委員長
 一応今の質問だけして、あとは最後にあなたがまとめてきちっと。時間をかなりとっていますので。

●田倉水・大気環境課長
 済みません。湖山池の藍藻類の影響ということなのですが、藍藻類といいますのが大体アオコの主な原因といいますか、藍藻類がふえるとやはりアオコが出てくるという状況があるので悪い影響。藍藻類の中にアオコを発生するアナベナとかミクロキスティスとかというようなプランクトンが入っているという状況でございます。珪藻とか緑藻といいますのは、アオコの発生には直接つながらないという状況です。

◎野田委員長
 それでは、今4名の委員の方が本当に、実態はよく調査したり、資料もできていたり、会合を持っているのだけれども、本気で生活環境部は取り組んでいるのかという強い疑念を持っておられます。これを含めて生活環境部長の答弁をいただきます。

●法橋生活環境部長
 結論から言うと、我々としてはできるだけのことはやっているつもりではあります。ただ、委員の皆さん方がおっしゃられるいらいらした感覚というのは非常によくわかります。私も実はこの5期計画を諮問してから部長になったわけで、内部でいろいろ議論してきたときにも同様な議論は内部でやってまいりました。ただ、これは長年かかって人間がこういうふうにしてきたものを、では一挙に、例えば20年というのも長いのか短いのかという議論もあると思います、今後5年間でどれだけのことができるのかということもこれはあると思います。
 それで、我々としては、これまで長年の高度経済成長の中で我々の生活が豊かになって、どんどん垂れ流しをしてきて中海をこういう状態にしてきた、あるいは周辺の開発を伴ってこういうふうにしてきたということがあって、今時代の大きな変わり目になって、それをきちんと排水対策を含めてやっていこうということで、順次これはやっているわけでございます。ただ、これも公共下水道をでは一遍に100%にしようとかと言われても、現実問題としてはそういったことは不可能だと思っています。ですから、これは計画に従って着実にやっていくということだろうと思います。
 ですから、確実にいわゆる生活排水の負荷というものは落ちてきていると思います。それで、なおかつこれが水質がなかなか目に見えて改善をしてこないというのはなぜなのか、これは森岡副委員長はそういった汚濁機構の解明ができていないのは行政の怠慢のようにおっしゃいますけれども、相手は自然でございます、行政がどんなに研究をしてもわからない面というのはあるわけで、これは中海に限ったことではありません。これは水質改善協議会の中でも環境省のほうにもオブザーバーで来ていただきまして、環境省にも各湖沼の状況だとか、それからこの中海に関しての汚濁機構についてのアドバイス等もいただいていますけれども、現実問題は本当にわからない状態というのがあって、我々としてもわかっていればそこを何とかしようということになるのですけれども、そこが十分解明されていない。解明されていないでいいと言っているわけではないわけでして、我々としては解明についての努力というのは、これからもモニタリングを通じて、どういうことでそういったことがこういうことになるのかということは解明には努力していきたいということを言っているわけでございます。水質保全計画について、環境審議会についての御意見もありましたけれども、環境審議会の委員の皆さんも本当に環境審議会を通じて真剣に議論していただきました。ただ、現実問題は科学者としてもなかなかそこが解明できないものをどうだといって、ではこうしなさいということになかなかできないということなのです。
 そういう中で、我々としてこれからやるべきことというのは、行政の力だけではできないことを住民の皆さんと一緒になって一つ一つやはりある意味では試行錯誤的に監視をしながら、住民の皆さんと一緒になってアマモ場を造成したり、いろんな形でそういった自然再生なりなんなりも含めて浄化に対して取り組んでいきたいというふうに考えておりまして、行政としてどうでもいいやと投げているわけでは決してございませんので、そこのところは皆さんの御意見というのは私もよくわかります。私もあそこで生まれ育った人間ですから、中海がどういう状態だったかも小さいころからよく知っていますし、それから父や祖母などからも中海が昔はどうだったということも聞いていますし、ですから、中海がどういう、本当に昔のような中海に戻って、みんなが本当に泳げるような、そういう中海に戻ってほしいという気持ちは十分持っていますし、それは県の職員はすべて共通してのことでございます。ですから、できるだけのことはやっていきますけれども、正直言って、非常に難しいことは確かだということは御理解いただきたいと思います。

◎野田委員長
 もう最後ぐらいにして。

○森岡副委員長
 済みません。ごめんなさい。私は行政に原因究明をしろと言っているわけではなくて、行政ができるわけではないので、原因究明をするための研究機関なりにきちんと5年なら5年をかけて専門的にきちんとした検証をしてもらう、この努力がまず先ではないかと言っているわけなのですよ。そこで原因がわかれば、それに対して対処するための方策が生まれてくると。だから、20年間原因究明をしているとおっしゃいますが、きちんとしたそういう研究機関に委託されたり、鳥取県としては中海の今の汚れはこうなのですということを明らかにして、それから対症療法をすべきではないかなと、私はそういう形で思っているのですよ。だから、今までやられたことをずっと繰り返していてもなかなかこれは解決には至らないだろうなと、手法の違いだというふうに思っていますけれどもね。

◎野田委員長
 いいですか、答弁は。

○森岡副委員長
 いいですよ。

●法橋生活環境部長
 答えましょうか、いいですか。

◎野田委員長
 ほかに、ほかの件でございますか。

○浜田委員
 とても悲惨な火災がおきましたので、ちょっと一言言わせていただきます。
 福祉保健部の4ページのところに関連しますけれども、グループホームが次々できていっておりまして、とても地域で暮らすという意味では福祉のあり方、高齢者の対応としてはあるべき姿、なかなか在宅には難しくてお金が山のようにかかってしまうと、とりあえずはグループホームと。グループホームの火災予防、それから夜間体制は鳥取県がどうなっているのかということについて気になって、ハード面、ソフト面のところは考慮されているのかどうか、介護基盤の整備方針というのが出ておりますけれども、いかがでしょうか。

●足立長寿社会課長
 浜田委員のほうからお尋ねをいただきました日常のグループホームに係る火災予防の体制についてのお尋ねでございます。現在、今回の火災は残念な事件、災害があったわけですけれども、平成21年4月1日から消防法施行令の改正が行われまして、現時点では275平米を超えるグループホームにおきましてはスプリンクラーの設置が義務づけられております。また、そのときの改正で、あわせて自動火災報知機の設置、あるいは消防署に自動的に通報される火災設備の設置というのが21年4月から義務づけがされております。ただ、これにつきましては、既存の施設につきましては3年間の猶予ということの経過措置がとられておりまして、現在各施設におきまして3年間の間に整備をしていただくということで指導をしているところでございます。なお、スプリンクラーの整備につきましては、国庫補助のほうも予定が準備をされておりますので、それの活用というのを働きかけているところでございます。
 夜間の体制につきましてでありますけれども、グループホームの夜間の職員配置につきましては、運営基準、指定基準の中で夜間体制については1名の勤務という体制になっております。もともと9名以下のグループで入所をしていただいている施設ですので、日中につきましては入所者3名について1人の従業員、職員の配置となっておりますけれども、夜間体制につきましては1名という配置になっております。

○浜田委員
 3年間という猶予期間なのですけれども、今夜火災が起きたらどうなるのかなという問題もあって、猶予は余りないほうがいいなと思いますね。だから、なるべくできるだけ可能な限り早くすると、ことしじゅうにでもやってしまうぐらいの意気込みが必要ではないかなと。ああいう悲惨な火災が起きると、これを教訓にすべきではないかと、3年間ありますからなんていうようなことは言っておられないなというふうに思っておりまして、その方向の検討をおねがしたいと思いますし、それから夜間の1名も問題になっていますね。だから、特に夜間は手薄で、寝ているときだからということの安心感があるのかもしれませんが、逆の状況が、児童擁護施設も一緒なのですけれども、人員体制が手薄であるがために大きなことが起きたときに対応できないという問題があるものですから、ここの見直しも少し検討していただけたらということで、御検討をお願いしておきます。

◎野田委員長
 お願いだけでいいですね。
 ほかに質問は何かございませんか。

○浜田委員
 いいでしょうか。

◎野田委員長
 いいですよ。

○浜田委員
 生活環境部の22ページですが、これもすごく大事だなと思っておりまして、優良防犯施設ですね、特に学校、幼稚園、保育園などというところがやってほしいなと思います。認定が始まっておりますけれども、これは申請するのでしょうか、それともだれかが施設を回ってチェックされてここは優良だよというふうに認定していかれるのか、それはだれがされるのか、そして施設に対してはできれば優良に全部なってほしいということなのですが、これを推進するための何か施策をなさっていらっしゃるのか、その辺を伺わせてください。

●住田くらしの安心推進課参事
 認定につきましては、設置者のほうから申請を受けまして、その申請に基づきまして県の担当者と、それから今県の担当者が2名ということで、1人は防犯設備士の資格を持った者と一緒に回って、本当にきちっとした設備が整備されているかどうかということを確認して認定することとしております。今後の見通しでございますけれども、まだまだ周知等が十分ではないというところがございますので、やはり設置者、教育委員会とか市町村になることになるのですけれども、そこらの働きかけをもうちょっときちっとして、さらにたくさんの施設が認定されるような環境に持っていきたいというふうに考えているところでございます。

○浜田委員
 意見だけ言わせてください。回ってチェックされること自体が大きな抑止力になっていくのだと思いますね。うちは問題があるのだ、問題がないのだという関係が、だから丁寧に回っていただきたいなというふうに思っておりますので、よろしくどうぞお願いします。

◎野田委員長
 ほかにございませんか。
 それでは、次に進ませていただきます。
 次は、閉会中の調査事項についてお諮りいたします。
 研究のため留保と決定した請願、陳情並びに本委員会所管に係る防災体制及び社会福祉施設、衛生環境施設の整備、病院事業、その他の主要事業について、閉会中もこれを継続審査及び調査することとし、その旨議長に申し出ることに御異議ございませんか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 意義がないようですので、その旨議長に申し出ておきます。
 次に、その他ですが、執行部、委員の方で何かありませんか。

●藤井福祉保健部医療政策監兼次長兼健康政策課長
 済みません。ちょっと2点報告をさせていただきたいと思います。
 本日、資料をお配りしておりますが、1点は秋篠宮妃殿下の御来県についてというもの、そして、もう1点は、鳥取県自殺対策情報センター開所式等の実施についてということでございます。
 1点目の秋篠宮妃殿下の御来県についてでございますが、今週18日、19日に開催されます結核予防全国大会、これにつきましては前回の2月16日の常任委員会で概要を報告させていただいているところでございますし、チラシをつけさせていただいておりますが、この大会に結核予防会の総裁でございます秋篠宮妃殿下が御臨席なさいます。これにあわせて地方事情視察のため本県に御来県をなさいます。日程は記載しておりますが、中心は結核予防大会の関連行事でございますけれども、大会終了後、3月19日の午後には鳥取県立鳥取聾学校、それから鳥取砂丘情報館等を御視察の後、帰京される予定となっております。
 次に、鳥取県自殺対策情報センター開所式等の実施についてでございますけれども、自殺対策について関係の皆さんとともに取り組んでいるところでございますが、このたび県立精神保健福祉センター内に鳥取県自殺対策情報センターを設けることといたしまして、3月24日に開所式、あわせて県の機関による取り組みの報告会を開催することとしております。自殺対策情報センターの職員につきましては、資料に記載しているとおりでございますが、22年度予算で自殺対策調整員についても廃止をさせていただければというふうに予定しているところでございます。
 また、内閣府がこの3月を、年度末ということで自殺が非常に全国的には多いということもあわせて、自殺対策強化月間と定めておりまして、本県におきましてもこれにあわせて取り組みをさまざま行うということとしておりまして、2枚目別紙のほうにつけておるかと思いますが、本県の取り組みといたしまして、テレビ、ラジオ、新聞等を活用した広報を自殺予防について実施する予定にしておりますし、3月には各種の研修会、あわせてその際にキャンペーン等も実施させていただいて、自殺の予防に努めてまいりたいと考えておるところでございます。

◎野田委員長
 ほかに。

●酒嶋環境立県推進課地球温暖化対策室長
 スマートタウン推進可能性調査事業(「緑の分権改革」推進事業)の提案結果という資料をお配りしておると思いますので、そちらのほうをごらんください。
 「緑の分権改革」推進事業、これにつきましては原口総務大臣の提唱されます原口ビジョンの中の地域経済成長戦略の一つというものでございます。地域主権の確立でありますとか、低炭素社会への転換などを地域活性化の柱というふうにされております。本年度の国の第2次補正、「明日の安心と成長のための緊急経済対策」では雇用、環境、景気、この3つの柱が掲げられました。この「緑の分権改革」推進事業は、そのうちの環境対策といたしまして、地域の低炭素化の推進を図るために、地域のクリーンエネルギー資源の把握と、その活用に係る実証調査を国の委託事業として実施するということとされたものでございます。その募集に対しまして、本県から提案をしておりました事業についてこのたび下記のとおり、委託交付先として決定されましたので、御報告申し上げます。
 委託予定額でございますが、まず欄の右側のほうに県提案事業費としております。これは既に21年の1月補正、2月補正のほうで予算のほうは御承認いただきまして計上させていただいております。これは概算ということで、提案事業のほうで見込みを立てた金額でございます。中ほどの委託予定額というのがこのたび鳥取県、それから鳥取市、北栄町のほうに委託予定ということで査定をいただいた額でございます。金額を見ていただきますと、大体鳥取県、それから北栄町は95%ぐらい相当になっております。鳥取市さんのほうが75%という額の配分といいますか、委託額ということになっております。全体といたしまして、国のほうは大体130%程度の提案がございました。したがいまして、90%、75%というのはそれ相当の評価をいただいた額ではないかというふうに理解をしております。
 本県の提案事業の概要でございます。2番でございます。大きく2つございまして、県内のクリーンエネルギーの既存量調査、どれぐらい存在するのかという調査、さらにそれの利用可能量調査というものを全県市町村対象に行います。
 2つ目、実証調査ということで、スマートタウン推進可能性調査事業としております。これも対象地域は県下全域でございます。これには地産地消的地域モデル、それから企業連携モデルといったものを設定したいと考えております。活用いたしますクリーンエネルギーでございますが、太陽光を初め、ここに記載しております各再生可能エネルギーというものでございます。事業内容でございますが、地域ごとの特性に対応いたしましたクリーンエネルギーの最適モデル、ベストミックスの設定とスマートメーター、これは電力需給等を調整する測定器でございますが、こういったものを活用した地域モデルのデータ収集等の実証実験を行うというものでございます。詳細につきましては、1から6まで項目を掲げておりますので、またごらんいただきたいと思います。
 めくっていただきまして、3番のところに鳥取市と北栄町の、これは各市町のほうで実施されます事業を掲げておりますので、これも後ほどごらんいただきたいと思います。
 4番、今後の予定でございます。今週の前半までに、これは委託事業でございますので、国と県の委託額の確定が行われます。年度内に国と県のほうで委託の締結を行うと、その後専門的な事業につきましては、民間企業のほうへ再委託、それから市町につきましては、県から市町のほうへ再委託ということで事業を進めていくということにしております。

◎野田委員長
 ほかに委員の皆さん、ございませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、次回の常任委員会は、4月21日水曜日午前10時に開催を予定しておりますので、よろしくお願いをいたします。
 以上をもちまして、付託議案等の審査を終わります。
 委員の皆さんには引き続き御相談したいことがありますので、この場にお残りいただき、執行部の皆さんは退席していただいて結構です。御苦労さまでした。
(執行部退席)
 委員の皆さんに、お手元にお配りしております内容等、2点相談したいことがございますので、よろしくお願いいたします。
 まず1点は、最終日の本会議での常任委員会の調査活動報告についてであります。もうみんな配ってあるのですね。(「配ってあります」と呼ぶ者あり)
 では、お配りしておりますこのような内容で報告したいと思いますが、いかがでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、案のとおり報告をさせていただきます。
 2点目は、平成22年度第1回県外調査についてであります。委員の皆さんのお手元には県外調査の日程案と調査候補先の参考資料をお配りしております。調査日程についてでございますが、5月10日の週に2泊3日で実施したいと考えておりますが、いかがでしょうか。(「委員長、副委員長に一任」と呼ぶ者あり)

◎野田委員長
 わかりました。では、委員長、副委員長一任という御意見ですので、検討させていただいてまた皆さんに報告をするということで、前回は私は入院してしまいましたので、すべて森岡副委員長にお願いをして助けていただきました。今度は多分大丈夫だと思いますので、一緒に調査活動に参加したいと思いますので、よろしくお願いをいたします。(発言する者あり)
 いいですね、ではそれで、でもここだけは何か行きたいとか、それからルートとして旅行にすっすっと行けれるとか。

○斉木委員
 それでね、この鹿児島の「世話やきキューピッド」の活動でもいいのですが、世話やきキューピットのおばさん連中の中高年の250人、これは行政の話を聞くのではなくて、行ったら当事者に聞きたい、代表の方2~3名と。役所の話聞いてもおもしろくないので。

○森岡委員
 さっきの、僕は中海の話ですが、北九州はあれだけ汚れていた水が今はこんなクルマエビが3カ月漁をすれば1年間食えるぐらいになるのですけれどもね。それは何年でできたかというのは、わずか5年ですよ。ちゃんとこういう勉強しとかないと。

◎野田委員長
 では、そういうところも対象にして検討させていただきますので、よろしくしお願いします。(発言する者あり)
 それでは、行程も詳細も日程等全部含めて副委員長と検討しながら、次回の常任委員会に提案をさせていただきますので、よろしくお願いしたいと思います。
 以上をもちまして福祉生活病院常任委員会を閉会いたします。御苦労さまでした。


午後0時20分 閉会

 

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