1 調査日時・箇所・内容
- 5月10日(月)
- ○兵庫県庁(兵庫県)
- 食品トレーサビリティー制度の導入に関するガイドラインについて
- 5月11日(火)
- ○宮崎県立看護大学(宮崎県)
- 看護師の養成について
- ○日向市消防本部(宮崎県)
- 救急医療システムの導入について
- 5月12日(水)
- ○宮崎県地球温暖化防止活動推進センター(宮崎県)
- 地球温暖化防止活動推進センターの活動状況について
2 調査委員
- 野田委員長、廣江委員、横山委員、斉木委員、浜田委員、内田委員、山田委員、錦織委員
3 随行者
- 鳥取県議会事務局議事調査課 田中主幹、溝内副主幹
4 調査報告
今回は、兵庫県庁、宮崎県立看護大学、日向市消防本部、宮崎県地球温暖化防止 活動推進センターを対象に、当委員会が所管する主要な行政課題について調査活動を行った。
- ○兵庫県におけるトレーサビリティー制度は、全国初の取組みであり、ステップ1~ステップ3までの3段階を設定し、段階ごとに内容が複雑になっていくのが特徴といえる。トレーサビリティー制度に関心がある事業者、あるいは、制度に関心があっても何をしたらのか分からない事業者など、事業者のレベルに応じて取り組みやすい制度であると認識した。トレーサビリティ ー制度の導入は事業者にとっては、設備・人員等の負担増となる事項である。事業者がトレーサビリティー導入により信頼性が向上すること等のインセンティブが必要であり、それには当該制度の消費者への周知が不可欠であると感じた。
食品の流通が広域化している現在、身近なトレーサビリティーの普及・実施は、食の安全・安心につながり、大変有益なものである、兵庫県での制度の普及を注視していきたい。
- ○宮崎県立看護大学は平成9年に九州初の公立大学として設立された看護大学である。看護学部に加え、大学院を設置しており、看護師の養成のみならず、大学における指導者を自前で養成することが可能となっている。大学の卒業生の半数以上は県外に就職している状況である。大学等の高等教育機関があれば、高度な看護知識有した看護師が養成につながるであろうが、全国的に看護師不足である現状では、県内就職のためには待遇を含め魅力ある職場を増やすこと、奨学金制度の拡充等の施策が必要であり、総合的に考える必要がある。
- ○日向市における救急車への高画質カメラの搭載は、ユビキタスタウン構想推進事業を活用した事業である。車載カメラの画像は高画質であり、救急患者の容体が鮮明な画像として送信されれば、病院の医師からの指示が救急車内の救急隊員にこれまで以上に的確・正確に伝わることとなり、救命率の向上が期待されるものであった。
鳥取県においては、先にドクターヘリを導入し、救急救命体制の向上が図られたところであるが、日向市のような高画質カメラを導入すると救急救命体制のさらなる向上が図られるものであり、本県でも検討する必要があると考える。
- ○宮崎県地球温暖化防止活動推進センターは、平成16年に県から指定を受けて以来、2回の更新を受け、今年度から3回目の指定を受けて活動を行っている。県内に100名いる推進員に対しては、全体研修のほか、「温暖化防止活動」の重要性を講義することができる「支援推進員」の研修を実施するなど、推進員が果たす役割が多きいと感じた。
地球温暖化防止の問題は、地道に、かつ、継続して取り組む問題である。鳥取県では、今後、地球温暖化防止活動推進センターとなる団体を指定する予定であるが、県においては、既に様々な温暖化防止活動の取組みを行っているところであり、同センターが行う事業・役割を明確にする必要があると感じた。
以上が調査を終えての所感であるが、調査全般にわたり、各委員から積極的な発言、質問があり、今回の調査は大変充実・有意 義な内容と実感している。
今回調査を実施したこれらの施策や取組については、今後の委員会活動の参考としていきたい。