1 調査日時・箇所・内容
- 6月16日(水)
- ○柿園(河原町八日市)(八頭町)
- 柿の低温被害発生状況について
- ○いなば新水園(八頭町花原)
- 梨の低温被害発生状況について
- ○鳥取いなば農業協同組合郡家支店
- 農業協同組合及び八頭農林局との意見交換
2 調査委員
- 伊藤委員長、福本副委員長、市谷委員、藤縄委員、松田委員、山根委員、藤井委員、上村委員
3 随行者
- 鳥取県議会事務局議事調査課 岡田主幹、上月副主幹
4 調査報告
今回は、今年4月の低温により想像を超える柿の霜害、梨の実止まり不良が発生しているとのことで、河原町八日市の柿園並びに八頭町花原の梨園について被害状況を確認し関係者と意見交換を行うなど、当委員会所管の行政課題の調査を行った。
河原町八日市の柿園では、50年ぶりの霜害が発生し、特に八日市周辺の西条柿で着花が非常に少ない被害が確認されているとの説明を伺った。
新しい枝にほとんど実がなっておらず通常の2割程度の収穫しか見込めない状況であり、河原町全体でも5割程度しか収穫が見込めないとのことである。さらに、今後も実の生長不良が心配されており、最終的な収穫量はさらに下がる可能性もある。このような状況においても、来年に向け病害虫の防除作業をおこなう必要があるのだが、収入が見込めない中での農薬代負担は農家にとって大きな問題であるということが分かった。
また、鳥取県では、まだ防除技術が確立されていない部分もあるので、県外の対応状況等を参考にして、きちんとした指導体制ができるよう県に要請をしていきたいと感じた。
八頭町花原の梨園では、低温による実止まり不良の状況を説明いただいた。
今年の人工交配適期であった4月14日頃、気温が6度程度まで下がったため受粉できず、例年の5%程度しか実がなっていない状況であるが、そんな中でも、来年の収穫に向け、摘枝、摘芽や農薬散布などの作業を行わなければならず、農家の負担軽減への対策を早急に講じる必要があると感じた。
鳥取いなば農業協同組合 郡家支店では、柿、梨の生産者及び農協関係者、県総合事務所農林局との意見交換を行った。
この度の低温被害の対策として、県では6月補正で経営安定資金の利子補填、さらには緊急防除支援として農薬の経費助成などを予算計上したところである。しかし、この他にも、農家の皆さんの今年の生活支援や、来年の栽培面積を減少させないために不可欠な適切な樹木管理など、課題は山積しており、生産者の意欲が失われないよう早急に対策を検討する必要があると感じた。
今回調査したこれらの被害状況、関係者からの意見については、今後の委員会活動の参考にさせていただき、我々の常任委員会が今後何をすべきか議論することとしたい。