午前10時20分 開会
◎野田委員長 皆さん、おはようございます。先ほどの本会議において鳥取県がん対策推進条例が本委員会に付託となりました。したがいまして、本委員会で検討することになりましたので、よろしくお願いしたいと思います。 それでは、ただいまから福祉生活病院常任委員会を開会いたします。 日程は、お手元の日程表のとおりでありますので、この順序に従って議事を進めさせていただきます。 初めに、会議録署名委員を指名いたします。 廣江委員と浜田委員にお願いをいたします。 それでは、ただいまから本委員会に付託されました議案について審議を行います。 委員の皆さんにお諮りいたします。追加提案されました議員提出議案第1号、鳥取県がん対策推進条例は、全員発議でありますので、本委員会における質疑、討論を省略させていただくこととしてよろしいですか。(「はい」と呼ぶ者あり) 浜田委員のほうから発言の希望がありました。 浜田委員におかれましては、全員発議という趣旨を十分にお含みおきいただきながら発言をお願いしたいと思います。よろしくお願いいたします。
○浜田委員 委員長にお許しをいただきまして、感謝申し上げます。 このがん対策推進条例につきましては、私にとっても大きな大きなテーマでした。自民党の皆様方が随分専門家の先生の御指導、それから学びを得てしっかり研究、勉強されてでき上がったということに対して敬意を表したいと思います。 ただ、そのメンバーに最初から加わらせていただけなかったということについてはとても残念な思いを持っておりまして、会派からも後ほどさまざまな意見を言わせていただき、そして修正の部分も考慮していただきましたことについても感謝申し上げます。 県が実施すべき施策が定められて、それをバックにこれから力強く推進されるということについては大きな意味があるというふうに私も思っておりまして、全員発議でこの条例ができ上がることについてはすばらしいことだというふうに、画期的なことだというふうにも思っています。 ただ、一番の私のこだわりは、かねてから議場でも議論を申し上げましたように、たばこ対策でした。先ほどの提案理由の中にもありましたけれども、専門家の先生の御意見と指導を仰ぎながらでき上がったこの条例です。私たち自身もがんの拠点病院のセンター長さんですとか国立がんセンターのほうに出かけまして、たくさんの学びをさせていただきました。 その学びの中で2つのことを言われました。がん対策で一番力強く推進できること、それは現在子宮頸がんのための予防ワクチンがある。このことをやるということ。それからもう一つは、たばこ、禁煙を進めること、これは二大の大きな柱になるということを言われました。これはどの先生に伺っても同じことを言われたわけです。 禁煙対策が進むということがこの条例の中できちっと位置づけられるということを実は望んでまいりました。WHOの外部機関である国際がん研究機関でもきちっと指摘されていることで、明確にがんとの関係が明らかになっているというのはたばこが唯一のものでもあります。喫煙を抑制することに十分留意したものになるよう主張してまいりましたけれども、分煙と、それから喫煙の制限による受動喫煙防止対策の推進との文言になっています。しかし、このがんのたばことのかかわりということになりますと、この条例については最低限の部分であるということを皆さんと一緒に確認させていただきたい。政策に、施策に取り組まれる際には、この条例でたばこ対策を最低限のものとして守るのだということの確認をさせていただきたい。これは喫煙による本人の健康被害の低減に向けた取り組み促進を条例提案者の一人として強く申し上げたいと思います。周辺にも本当に悲しい別れをしなければならなかったその背景にたばこがあるということも心に強くとめながら、この条例について向き合いたいというふうに思っておりますので、意見を述べさせていただきました。ありがとうございました。
○内田委員 今、浜田委員のほうから切々と訴えられましたが、実はWHOは受動喫煙の問題を正式にはまだ認めていないのですよね。まだ不確定だと言っている。そのことはちょっとお願いしたいと思います。 もう一つ、確かに合法的な商品でございますので、たばこというのはですね、実際に今、県が幾ら、税金が、たばこ税収入が県が11億円、市町村分が35億円、鳥取県に入っているのですよね。やはりそういうことも今しっかり考えていただいて、分煙は分煙でいいと思うのです。そういうことも実際に税収で大きな部分、地方にとっては、そういうものをちゃんと入っているということも確認をしておいて、この条例を通したいと思います。よろしいですね。
○浜田委員 反論するつもりは全然ありませんが、受動喫煙は健康対策法できちっと指摘されておりますということと、それからWHOのがんに対する、あるいは他の疾患に対してのたばこの寄与率がはっきり出ておりますので、それは過去に議場のほうでも申し上げたとおりでございますので、そこの部分についてはしっかり心にとめていただきたいというふうに思います。
◎野田委員長 とにかく全員発議でこの条例を制定するということになっておりますので、意見として賜っておくということでよろしくお願いしたいと思います。 この条例が施行された場合、執行部の方々には条例に沿った施策に取り組んでいただくことになりますので、条例案に対する執行部の意見を聞かせてください。
●林福祉保健部長 全議員の発議によりましてがん対策推進条例が提案をされましたが、その条例の案の中身につきましても大変総合的にいろいろな必要なものが盛り込まれておりますし、執行部のほうが意見として出させていただいていた禁煙に対する方への支援であるとか、それから受動喫煙防止対策、そういったものも盛り込んでいただいております。この条例が本県のがん対策推進の大きな推進力になるものというふうに考えておりますので、ぜひ条例の制定を望むものでございます。 可決後は、この条例の制定をきっかけにさらにがん対策の推進を図っていきたいと思っておりますが、今後必要な予算も出てくると思いますので、そこの御協力のほうもよろしくお願いしたいと思います。 今後の取り組みも含めまして藤井医療政策監のほうからちょっと意見を述べさせていただきます。
●藤井福祉保健部医療政策監 がん対策におきましては、きょうの提案にもございましたように、予防、早期発見、それから治療、また患者の方々への支援、それから治療の早い段階からの緩和ケアというようなことが非常に重要な点でございまして、これらを推進するために県では20年4月に計画を立て、推進を図っているところでございますが、それらの対策を後押ししていただけるこのがん対策推進条例というものは非常に重要なものだというふうに認識をしております。これを受けてしっかりと取り組んでまいりたいというふうに思います。 若干内容についてお話、意見を申し上げさせていただきたいというふうに思いますけれども、予防につきましては、先ほどたばこについてのお話がございましたが、運動やバランスのとれた食生活を含め、あるいは喫煙の健康に影響することについてもしっかりと普及啓発をするということも明記をいただいております。その上で禁煙に取り組まれる方についての支援あるいは受動喫煙防止についても明記をいただいているという内容になっておりますので、これらをもって予防にしっかりと取り組んでまいりたいというふうに思います。 また、早期発見、これは検診が非常に重要でございますが、従来からいろいろ啓発をしてまいったところでございますが、一方で、やはり受診しやすい環境づくりというものも非常に重要な点でございます。そういう意味で市町村あるいは事業者の責務ということも今回の条例では記載をされておるところでございまして、既に他県でも条例がつくられておりますが、この辺を明確に記載をいただいているというのは余りないというふうに承知しております。そういう意味ではそれらの関係者の皆さんとも協力しながら、しっかりとがん検診が受けていただけるような体制を進めてまいりたいというふうに考えております。 さらに治療面につきましては、がん拠点病院を中心とした治療水準の向上あるいは緩和ケアの推進、患者の方々への支援というようなことも盛り込まれているところでございます。これらの取り組みにつきましては関係者の皆さんとしっかりと協議をしながら進めていくことが重要でございますし、今回制定された後にはこの条例につきましてこれから秋に向けましていろいろイベント等も予定をしておりますし、あるいは県政だより等の中でも県民の皆さん、関係者の皆様にその内容を周知するとともに、御意見も伺いながら効果的な対策を県としても取り組んでまいりたいというふうに考えておりますので、今後とも御協力のほどよろしくお願い申し上げます。
◎野田委員長 それでは、これより採決に入りたいと思います。 議員提出議案第1号について、原案に賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手) 全員賛成であります。したがいまして、議員提出議案第1号については、原案のとおり可決すべきものと決しました。ありがとうございました。 次に、その他でございますが、執行部、委員の方で何かありませんか。(「なし」と呼ぶ者あり) なし。 それでは、以上をもちまして福祉生活病院常任委員会を閉会いたします。御苦労さまでした。
午前10時31分 閉会
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