平成22年度会議録・活動報告

平成22年10月7日会議録

出席者(12名) 委員長
副委員長
委員
安田 優子
澤 紀男
森岡 俊夫
浜田 妙子
錦織 陽子
内田 博長
斉木 正一
松田 一三
廣江 弌
藤井 省三
上村 忠史
稲田 寿久
 
欠席者(1名) 委員 鍵谷 純三
 

説明のために出席した者
  統轄監、高橋企画部長、古賀県土整備部長、林西部総合事務所長外関係次長、課長、参事、室長

職務のため出席した者
 議事調査課  藤木課長補佐兼主幹、岡田主幹、伊藤主事

1 開会  午前11時56分
2 閉会  午後1時00分
3 司会  安田委員長
4 会議録署名委員  廣江委員、浜田委員
5 付議案件及びその結果
   別紙日程表及び下記会議概要のとおり
 


午前11時56分

◎安田委員長
 ただいまから中海圏域調査特別委員会を開会いたします。
 本日の日程は、お手元の日程のとおりでありますので、この順序に従って議事を進めさせていただきます。
 委員の皆様は、発言をされる際は、必ずマイクのスイッチを入れてくださいますようにお願いいたします。
 初めに、会議録署名委員を指名いたします。
 本日の会議録署名委員は、廣江委員と浜田委員にお願いします。
 それでは、これより議題に入ります。
 なお、質疑は、すべての説明終了後、一括して行っていただきたいと思います。
 亀井課長、よろしいですか。
 それでは、議題1、中海会議幹事会等の概要について及び議題2、「中海の利活用に関するワーキンググループ」の概要について、亀井企画課長の説明を求めます。

●亀井企画課長
 資料の1ページをお願いいたします。まず、中海会議幹事会等の概要につきまして、報告をいたします。
 第1回目の幹事会を9月6日、米子市内で開催いたしました。
 この幹事会は、1の(2)に構成ということで、幹事18名と書いておりますけれども、県でいいますと部長レベル、市町でいきますと副市長、副町長、こういったレベルで集まって構成した会議でございます。
 (3)内容でございますが、4月に開きました中海会議を受けまして、2つの部会、2つのワーキンググループにつきまして、その所掌事務でありますとかその時点での検討の状況、今後の進め方等につきまして協議、確認を行ったところでございます。
 このときに設置等を確認いたしました部会、ワーキンググループにつきましては、ここに丸で4つ書いておりますけれども、一つは湖岸堤等の整備に係る調整会議、一つは水質・流動の会議、ワーキンググループにつきましては2つございまして、中海沿岸排水不良のワーキンググループ、中海の利活用に関するワーキンググループ、この2つの部会と2つのワーキンググループにつきまして、設置、検討状況、今後の進め方等につきまして協議、確認を行ったところでございます。
 それぞれの内容につきましては、2ページ以降で具体の協議・検討の内容等が説明されておりますので、内容については省きたいと思いますけれども、大きな2番、湖岸堤等整備に係る調整会議につきましては9月2日、大きな3番、利活用に関するワーキンググループにつきましては、これも9月2日、大きな4番で水質・流動会議につきましては9月16日に、それぞれ会議を開いているところでございます。
 続きまして、資料の2ページをお願いいたします。先ほど申しました2つの部会、2つのワーキンググループのうち、中海の利活用に関するワーキンググループの概要につきまして、企画課のほうから報告をいたします。
 9月2日、米子市内でワーキンググループを開催いたしました。このワーキンググループの所掌事務でございますけれども、大きな3番で所掌事務と書いておりますけれども、中海の賢明な利活用策、その他必要な事項を検討しようとするものでございます。
 大きな4番で内容と書いておりますけれども、このワーキンググループで検討いたしますテーマでございますけれども、切り口といたしまして、次に四角囲みで囲んでおりますけれども、5つのテーマを設定いたしまして、今後、それぞれについて具体的な方策の検討をこのワーキンググループで進めていこうということにしたところであります。
 米印で書いておりますけれども、検討するに当たりましての視点でございますけれども、まずはワイズユースの視点ということで、環境の保全、環境との調和が大前提と、こういったことを念頭に置くということと、主役は住民であるという視点。プレーヤーは住民、民間であるということで、その取り組みをバックアップする、協働すると、こういった視点を持って検討しようということを確認したところでございます。
 5つのテーマでございますが、まずは「中海でつながる」ということで、一体感の醸成ということで、例えば「10年で泳げる海に」というようなわかりやすいスローガン的なものを掲げようということが、まず一つであります。
 2つ目は「中海に親しむ・遊ぶ」ということで、水面のスポーツ利用について検討しようということであります。現在でも中海の水面のスポーツ利用につきましてはいろいろされているところでございますけれども、今後、その活用がさらに進む取り組みを考え、住民の活動を盛り上げていこうということで考えたいというところであります。
 3つ目が「中海で循環する」ということで、海藻の利用ということでございます。中海の海藻を回収して加工して農作物の肥料とするというような利活用事業を応援しようという視点でございます。
 4つ目が「中海の恵みをいただく」ということで、食文化の観点であります。中海からとれます生産物の食品としての利用の研究、あるいは食文化の伝承の取り組みの拡大、内外への周知を促進しようという視点であります。
 5つ目は「中海を知る」ということで、環境学習ということでありまして、中海は環境を学ぶには第一級の資源ということで、環境学習プログラムの作成など、中海を学ぶ機会の拡大を図っていこうということであります。
 こういったテーマをもとに、これから具体にこのワーキンググループでその内容につきまして、これから検討していこうというところでございます。

○澤副委員長
 続きまして、議題の3、中海の湖岸堤整備に係る調整会議の概要と、それから斐伊川水系河川整備計画の策定について、竹森河川課長の説明を求めます。

●竹森河川課長
 同じく資料の3ページをお願いいたします。9月2日に開かれました中海会議の部会であります中海湖岸堤等整備に係る調整会議の概要を報告させていただきます。
 メンバーは、ここに書いてございますように、このメンバーで構成されます23名といったことで、所掌事務につきましては、中海湖岸堤等の整備及び管理の状況の確認、湖岸堤等の円滑な整備に必要な関係行政機関の調整といったところでございます。
 内容についてですが、ここにありますように、大きく5つございました。まず最初に、調整会議の組織構成とか、あるいは所掌事務を規定しました設置要綱の案につきまして了承されたといったところでございます。
 次に、河川整備計画案の策定状況の報告といったことで、中間的な報告を国交省よりいただきました。下に書いてありますように、また後ほど説明しますが、この整備計画につきましては、9月30日付で中国地方整備局のほうで策定されました。
 3番目に、湖岸堤防の実施箇所の進捗状況についても、出雲河川事務所のほうから説明がございました。鳥取県側につきましては4カ所、島根県側については1カ所といったことで、ここに書いてありますような進捗状況でございます。一つ例をとりますと、一番上に渡漁港というのがありますが、これにつきましては今年度、護岸等の詳細設計を今現在行っております。一部用地買収等に向かいまして、今現在、地元境港市と具体的な調整を行っているところです。そのほか米子空港南側、崎津漁港、旗ヶ崎承水路の護岸等につきまして、今現在、既に着手しております。島根県側は1カ所、松江市野原町といった地区で護岸の設計をやっております。
 4番目としまして、台風4号、8月、これは県内でも3カ所ほどですか、浸水被害がございましたが、の状況報告で、その後に県あるいは沿線の各市町のほうから内水対策等の取り組み状況の報告、例えばポンプとか、あるいは貯水槽等の設置状況、台風4号での対応状況、あるいは今後の取り組み、あるいは予定といったあたりの説明等がございました。
 続きまして、次の4ページをお願いいたします。先ほど少し言いましたが、斐伊川水系河川整備計画の策定についてでございます。
 おおむね20年間の整備目標とか、その内容、工程につきまして具体的に示しました河川整備計画が9月30日付で策定されました。フローにつきましては、ここに書いてあるとおりなのですが、下のほうをごらんいただけますでしょうか。右のほうに境港市、米子市とありますが、県内の境港市、米子市のほうから整備計画に対する案を7月にいただきまして、それらを踏まえまして、前回、8月20日の日だったでしょうか、当特別委員会で報告させていただきましたが、その後、8月23日付で国交省のほうにお返ししたところです。国交省のほうは、この鳥取県の意見と、あるいは島根県の意見とを踏まえまして、あと環境省とか、あるいは中四国農政局等の調整を進めまして、一番下にありますように、9月30日でもって策定したといった流れでございます。
 次のページ以降をお願いいたします。5ページ以降、何枚かございますが、これは、この整備計画の策定を受けて、国土交通省、中国地方整備局のほうが資料提供を行ったときの資料でございます。
 最初のページは策定までの経緯でございますし、次のページにつきましても経緯といいますか、区間的な話でございます。
 7ページをお願いします。この7ページが鳥取県側に特に関係の深い湖岸堤等が表記されているところでございますが、優先順位の考え方といった項目があると思います。「目標の達成に向け、洪水、高潮対策の優先順位の考え方は」といったところで、次のとおりと。この(1)、(2)、(3)、(4)の順番で整備しますといった優先順位の考え方でございますが、そのうち(1)の(2)のところ、中海湖岸堤防及び境水道の整備といったところです。
 これにつきましては、ここに書いてございますが、既往最高水位、今までで一番水位の高かったときに対し、浸水被害の発生を防止するような湖岸堤防の整備を実施しますといったところでございます。具体的な数値を申し上げますと、堤防の高さを2.5メーター、これはH.P.といって、斐伊川の水位なのですが、2.5メーターまで上げますといったことです。この2.5メーターといいますのは、先ほど言いました既往最高水位に波の打ち上げ高、それから吹き寄せによります水位の上昇分を足したものでございます。そういった数字でございます。
 それにつきまして、その中でも優先順位の考え方というのがございまして、そのすぐ下にありますような、「近年の高潮等により」以下でございますが、実際に浸水被害が発生した箇所をまず第一優先。その次に、この既往最高水位になったら家屋等のあるところで浸水が懸念されるところ。その次が家屋はないけれども、やはり浸水被害が想定されると、懸念されるといったような順番でございます。境水道についても同様の考え方で整備を実施していくといった内容になってございます。
 これを工程表的にグラフで示したものが一番下のほうでございまして、この横向きの矢印がおおむね今後20年間の工程表なのですが、この一番下に「中海・境水道」といった欄があると思います。さっき申しましたような順番で、I、II、IIIという順番なのですが、先ほど報告しましたとおり、既に短期整備箇所につきましては着手しております。
 次のページをお願いします。8ページの図面がございますが、真ん中の右側、「中海及び境水道」といったところです。ここが先ほど申しました具体的な湖岸堤等の位置を示した図面でございます。
 9ページをお願いします。これは河川環境の整備と保全について記されたものなのですが、下のほうの図面がわかりやすいと思うのですが、一番下の左側下のほうに「中海における整備効果イメージ」と。これはいわゆる浅場造成、あるいは覆砂等のイメージ図でございます。
 中海の周辺におきますと、その少し上の右側でエリアとして囲ってあると思いますが、鳥取県では東岸エリア、米子湾エリアという2カ所がございます。こういったものを整備していくといった内容でございます。
 なお、この浅場造成等につきましては、鳥取県が国土交通省にお返しした文書の中で、事業効果を確認しながら積極的に推進することといったふうな意見をあわせて提出しておりますので、申し添えます。

◎安田委員長
 続いて、議題5、第1回「中海の水質及び流動会議」の概要について及び議題6、ラムサール条約登録5周年記念イベントについて、広田水・大気環境課長の説明を求めます。

●広田水・大気環境課長
 それでは、資料の12ページをお開きいただけますでしょうか。第1回「中海の水質及び流動会議」の概要について御説明申し上げます。
 9月16日に中海の水質及び流動会議を設置をさせていただきました。さき方、企画課長のほうから御説明があったとおりで、この設置目的については、中海の水質及び流動などの調査・分析を行う、さらに水質改善策の評価・検討を行うというものでございます。
 会議の概要でございますが、平成21年度の水質測定結果、それから水位、流向・流速調査の実施状況、さらには第5期の中海湖沼水質保全計画の進捗状況等を情報共有するとともに、意見交換をしたところでございます。
 結果としまして、水質測定結果については、COD(科学的酸素要求量)については横ばい、全窒素、全燐は濃度の最高地点の値については低下傾向、若干改善傾向が見られるというような状況でございます。
 今後の進め方でございますが、これらの各種情報を持ち帰りまして、今後の水質改善に向けて一層必要と思われる今後の取り組みなどを各構成員のほうから抽出しまして、関係者一丸となって、何としても水質改善を図るのだという取り組みにつなげていくということを確認したところでございます。
 続きまして、13ページでございますが、6月の前回の委員会の際にも概略を御説明申し上げたところでございますが、中海・宍道湖がラムサール条約湿地登録を受けて5周年ということで、今年度、記念事業を実施することとしたところでございます。
 内容としましては、そこの記念展示と、シンポジウム、次世代を担う両県及び北東アジアのこどもたちの交流の3本柱を立てたところでございます。
 既に記念展示につきましては10月2日から開始をしているところで、今週、10月9日までということの日程で、松江のくにびきメッセで開催をしているところでございます。
 シンポジウムにつきましては、「次世代へつなぐ豊かな恵み」というテーマで10月30日に、これは米子市の文化ホールのほうで開催をします。
 今週、明日から、10月8日から10日まで、3日間ですが、次世代を担う両県及び北東アジアのこどもたちの交流ということで、昌原市のラムサールセンターの6名の子供たちと両県の子供約40名、50名弱ぐらいの子供たちの交流事業を計画しているところでございます。ゴズ釣り体験なり、水鳥公園友の会では浜田委員さんもゴズ料理を御提供いただけるというぐあいにお聞きしているところでございます。そういった交流事業を実施します。
 ざっと内容を御説明しますと、まず記念展示でございますが、両湖の地形変遷の取り組みから風土記時代の暮らしぶり、またつい50年、近現代の生活編なり、それから島根県のゴビウスの御協力を得まして、ミニ水族館なりで両湖の生き物なりを展示もさせていただいているところです。また、5年間の活動成果なりということで、両県の環境活動団体等の活動も御紹介をさせていただいております。
 開いていただきまして、14ページのほうです。10月30日に実施しますシンポジウムの内容でございます。両県知事のオープニングセレモニーの後、両県を代表するNPO団体の活動報告、さらにはさき方御説明をしました交流会の内容等の御報告をさせていただき、さらには、そこの前段では両県にゆかりの著名人からのメッセージということで、「ゲゲゲの女房」の茂のお父さん役の風間杜夫さんですとか、島根県出身の佐野史郎さんからのメッセージを御紹介させていただこうということにしております。
 また、記念講演につきましては、日本野鳥の会主任研究員であります安西先生のほうから、「水鳥に学ぶ、いのちのつながり」というテーマで御講演をいただくことにしております。
 その講演に続きまして、NHKの「だんだん」とかで非常に島根県のファンになられた吉田栄作さんと、とっとりふるさと大使でもございます女優の松本若菜さんとで「未来の中海・宍道湖のために一人一人が出来ること」というテーマのもとにトークショーを実施することとしております。ざっと、シンポジウムの内容です。
 そのほか、記念展示が島根県でございましたので、鳥取県側としては米子鬼太郎空港ビルでの展示ですとかジャスコ日吉津店でも移動展示を実施することとしておりますし、その下段のほうには国、中海市長会、各市町で実施される事業についても、5周年の記念関連事業としてPRをしていただいているところです。これらの取り組みについては、両県の環境団体、企業さん163社の協賛も受けて実施をさせていただいているところです。
 委員の皆様にもシンポジウムの御案内をさせていただこうと思っておりますので、ぜひとも御来場いただければと思います。

◎安田委員長
 ただいままでの説明につきまして、質疑等がございましたらお願いいたします。

○稲田委員
 関連は、2ページと12ページとをあわせて質問をするわけですが、要するに中海に対する一体感の醸成だ、水面のスポーツだ、海藻の利用だ、食文化、環境学習、皆さんの大変な御努力で、私たち米子の人間は中海を敬遠していたわけですけれども、だんだん水辺に近づいていくという、さまざまな催しがあるわけですね。それはそれで大変結構なことで、思っているわけですけれども、一方、要するに水質です。この貧酸素にしても全燐、窒素、そういったような、本当に水質が少しでもよくなってきた、害が少なくなってきた、そういう中でこういう、例えば水辺に親しむさまざまなイベントをされることは大変結構なことだと思うのです。ですけれども、本当にこの水質の測定、ここにざっと書かれてあるわけですが、大丈夫なのだろうかという不安もあるわけですね。その辺のことをどういうぐあいに認識をしておられるのか、まずちょっと伺いたいと思います。

◎安田委員長
 本当によくなったかという観点から、お願いします。

●広田水・大気環境課長
 本当によくなったかという、その基準を、目指しております環境基準というか、そこに持っていきますと、そこへの達成はしていないところでございますので、まだまだよくなっていない状況ではあるということは皆さん御存じのとおりだと思います。
 ただ、さき方も御説明をしたところでございますが、国なり県、市町村、それぞれ水質保全計画をずっと過去4期、今5期目に1年入ったところでございますので、20年以上、各種いろんな事業を実施しているところからすれば、それらの事業を実施しなかったとすれば、もっとさらに、例えば上昇するような過程が多分見られただろうと。ただ、今、横ばいのほうで右肩下がりに見えるのは、窒素と燐の最高値の値程度かもしれませんが、そこの上がっていったであろうところからの、今、横ばいの状況の幅が今の改善の20年なりの成果だろうというぐあいに思っているところでございます。
 さき方も申し上げましたが、今は第5期の新しい水質保全計画に取り組んで、着手したところでございますし、もっと、さらにはこのたび米子市と安来市の面源対策の地域も指定をしたところでございますので、そういった新たな取り組みも加えて、一層の改善に努めていきたいというぐあいに考えているところでございます。よろしいでしょうか。

◎安田委員長
 亀井企画課長、補足説明。

●亀井企画課長
 私は、ことしの夏、大変いいなと思った出来事がございました。中海で海開きということがございました。水質という観点で見たときに、そこまで結構それなりに来ているのかなという感じを私は受けました。
 その後ですけれども、西部総合事務所の方と一緒に中海をぐるっと島根県側も含めて一周してまいりました。途中でちょっと指をつけてみて、なめてみたりとか、そういったこともしたわけですけれども、島根県側のほうでも大変水がきれいなところもございました。いわゆる専門的な意味で水質という観点で言ったときにどうかというのはありますけれども、非常に水に親しむ、中海に親しむ、そういった土壌が出てきているのだなという感じを私はすごく強く思いました。
 昨年末に両県知事が合意いたしまして、これまで、言ってみれば対立の象徴だった海が、両県が一緒になって頑張ろうという形の新たな象徴、そういった形に生まれ変わろうという形になったわけですので、ぜひ水質も含めまして、両県の県民が水に親しんでいろんな活用をできるように、そういった気持ちで取り組んでまいりたいというふうに考えております。

○稲田委員
 いや、おっしゃることはよくわかっているのですよ。私もこの前、一体どうなっているのかな、本当にボランティアの方が一生懸命、中海の浄化、環境整備で活躍をしておられますし、私も実は亀井課長と一緒で、一当たり回ってみたのですよ、車でずうっと見て回った。確かに島根県寄りのほうは非常に、本当によくなったのかなと。ただ透明度だけではわからないけれども、きれいになったかなと思うのですけれども、私がなぜ、きょうそのことを問題にしたかというと、本当にここ5~6年前ぐらいから問題になっている窪地の問題とか、この米子湾の近辺ではヘドロの問題とか、それから加茂川との関係、旧加茂川との関係、そういった基本的な問題が最近は余り取りざたされなくて、そういうことがこういう資料には載らなくて、一方では、非常に言葉がきついかもわからないけれども、こういった非常に情緒的な、水のスポーツだ、海藻だ、食文化だ、環境だというようなことだけが前面に立って、それでもって進んでいくような感じがしているわけですね。ですけれども、依然としてその根本の問題というのは、ヘドロと窪地の問題というのは、何ら解決をされたという報告を受けていないわけですね。だから、そういったことを置いておいて、一方でこういうことだけをどんどんどんどんやって、否定をしているわけではない、私は大いに大賛成なのだけれども、だけれども、その根本問題もやはり解決に向けてやっていかないと、水質というのは根本的によくならないと思うのですね。その点、どういうぐあいに考えておられますか。

●広田水・大気環境課長
 その根本対策としての、まず流入負荷対策という面では、やはり一番が下水道の面整備だったり、また整備されたところの接続率の増加だったり、そういったところで流入負荷削減というのは取り組む、順次その面整備率は上がってきているというところです。
 ただ、下水道の終末処理場についても、従来の処理の仕方から高度処理を内浜処理場等も取り入れて、実際には排水の濃度的には、燐とかはぐんと下がった水質になっていたり、それぞれ成果というか、実績は上がっているのですけれども、それが直接、先ほど申し上げたように、中海全体としての水質にぐんと寄与するようなところまでは、今はまだ至っていないところが現実です。
 さき方、加茂川、旧加茂川とかというお話もございましたが、その辺についてもこのたびの第5期の水質保全計画が、そういった流出水対策地域の指定ということで新たな取り組みもございますので、そういった面での流入河川の負荷の削減なりにも、市民の方と一緒になって、新たにまた取り組むこととしておりますので、実際にはいろんなそういう、整備率が上がったりとか実績も上がっているのですけれども、ただ、その水質に直接はすぐさま、まだ姿が見えていないというところが現状のところでございます。

○稲田委員
 一応その問題だけ提起しておきたいと思います。確かに大変結構なことなのですよ。私もここに一つだけかかわっているものがあるのですけれども、結構なのですが、問題を提起して、いわゆる中海の水質の根本的な浄化の解決ということもやはり念頭から忘れてはいけないというぐあいに思っています。

●広田水・大気環境課長
 わかりました。

◎安田委員長
 ほかに。

○森岡委員
 今の稲田委員の質問なのですけれども、やはり観測地点が、要は深場を重点的に観測地点があるような気がしているのです。ですから、先ほど亀井課長がおっしゃったように、沿岸部はすごくきれいに見えますよと。恐らく泳いだところも環境衛生研究所に水を送って、その成分をきちんと評価してもらった上で実施しているというふうに聞いているものですから、恐らくオーケーが出たのだろうなというふうに思っていますので、ある程度やはり観測地点をさらに、浅場はこうですよ、深場はこうですよという、2つ並べるような形で今後やればいいのではないかなというふうに思うのですけれども、いかがなものでしょうか。

●広田水・大気環境課長
 浅場というか、整備されたところの部分の測定地点も検討はしてみたいし、先ほど海開きがあったところについては、海水浴場でいくとBランクでございましたので、普通の一般の海水浴場に比べると少し、若干悪いけれども泳げない水質ではなかったというところでしたが、それは代表点としては今、湖心なり、中海を代表する地点をとるようにはしておりますので、今後、そういった利活用なりを目的として、何カ所かそういった水質測定地点なりも検討はしてみたいと思います。

●三木生活環境部次長
 水質の状況を把握するときに、2つの観点があるのではないかと思います。それはやはり中海全体を平均的といいますか、そういう観点でとらえるのと、それから御指摘のありました、いろんな事業をNPOさん等にやっていただいているところを進めるためにも、やはりそういう視点で効果検証をしていくということがあると思います。それから住民の方の視点で水質を評価していく、そういう視点もあると思いますけれども、その点については住民の方々にモニターという形でやっていただいております。そういう視点もありますし、今御指摘のありましたように、そういう事業をやられているところについても効果検証ということで、そういうことでやっていきたいというふうに思います。

○浜田委員
 関連してなのですけれども、水質の調査のときに定点観測で窒素、燐などを観測されるのもそうなのですけれども、生き物チェックをしましょうということがたしかあったはずなのですね。サルボウを食べる会とかゴズを食べる会とか、いろいろされているのですが、アサリなどもわいたり、また死んだりということが繰り返されていますよね。そこの部分の浅場造成について、生き物との関係でのチェックというのがどの程度されているのかということをお聞きしたいと思います。
 実は8月に、大雨がその前に降ったり、物すごい高温が続いたということで浅場の水温が上がったり、それから塩分濃度が非常に薄まってしまって、せっかくわいたアサリが死滅をしたり弱ったりというようなことが起きていますよね。それでこの前、9月の末にまた調査をされたときに、もうかなり死滅しているということで、これはなぜ起きてくるのかというようなところを片方で調査していないと、大橋川との関係、水の流れとの関係、浅場と気温との関係というようなところもチェックしていないと、ワイズユースのほうに向かうときに非常に困難があるなというふうに思ったりするのですが、その点はいかがでしょうか。

●三木生活環境部次長
 水質の改善とか、自然再生の中で、やはり自然生態系に着目していくということは非常に重要だというふうに考えております。一方で、先ほどありましたように、例えば湧水によってアサリが非常にたくさん出るようになったという、よい兆しもあります。そういうことを今後進めていくことだろうと思います。そういう意味で、これまでも、これから湧水の話を我々も改めて認識をいたしましたので、そういう視点でどの程度の広がりとか、どういう要因が関係しているのだろうかということについて、これから力を入れていきたいなというふうに思っております。御指摘のことを意識しながら進めていきたいと思います。

○錦織委員
 私からは、2点についてお尋ねしたいと思います。
 12ページで、第1回の流動会議が開かれたわけですけれども、ここの結果を見ますと、水質測定結果については紹介があるのですが、流動とか流速とかという調査の結果がどういうふうに紹介されたのか、どういうふうになっているのかというのが書かれていないので、そのことを聞きたいのと、それから今回、面源指定地域ですか、そこに米子、加茂川の河口とかですかね、あの辺が指定されたわけですけれども、その指定して、結局どうするのというふうに思うのですけれども、それは具体的にどんなことになるのかということをお尋ねします。
 もう1点です。今回は、何かちょうど6日に、おとついですね、排水不良ワーキンググループのほうは開かれたようで、その結果はこちらには載っていないのですけれども、私、9月だったか8月だったか、崎津だとか、弓浜の農家のほうでちょっとお話しさせていただく機会があって、そのときに、あちらの農地を排水不良だから客土をするということで、実は河原統轄監が西部総合事務所長だったときにいろいろそういうやりとりがあって、今、一部そういうのを、モニターというのですかね、やっているのだけれども、おられなくなってしまって一体どうなるのだろうかという、統轄監がおられなくなって、どうなるのだろうかというのを非常に不安に思っておられたので、その後について少しお話が伺えればと思います。

●広田水・大気環境課長
 まず、1点目でございますが、水位流動に関する説明の内容でございますが、国土交通省出雲河川事務所のほうから、水位の観測地点はこういったところに置いていて、水位の変動結果がどうなっているかというような御報告があったところです。それは、内容的には境水道の水位が例えばぐっと上がれば、それが時間をほとんど置かずに米子湾も西側のほうも、常に同じようにずっと水位、流動をしておりますと。結構同じような水の動きが水位的には見られておりますというお話があったところでございます。特にそのほかは、あと水位観測点として本庄工区のほうにもう1点水位観測地点を設けて、このたびの森山堤の開削等の状況なりが一層反映できるような水位観測を実施していくという御報告があったところでございます。
 2点目の流出水対策地域の指定の今後の動きでございますが、まずそこの地域指定をしたことでもって、行政側のほうとしましては、以前に比べて道路ですとか側溝清掃等の回数等をふやして流入負荷の削減に努めるということが一つ、1点目に計画されております。
 今後は、もう一つは米子市と共同して、住民の方の協力を得られる協議会を今後設置をしまして、住民の方々が毎日毎日の台所対策ですとか、そういった流入負荷対策につながるような、そういった取り組みを米子市と協議をしながら、住民の方にも御説明をして、一緒になって水質改善に努めていくというようなことを考えているところでございます。

◎安田委員長
 その後は、林所長もお見えくださっておりますので、河原所長の後を受けて。

●河原統轄監
 最初に私のほうから。

◎安田委員長
 では、統轄監から。

●河原統轄監
 多分意味がおわかりにならないと思いますので、ちょっと私のほうから。
 実は、今、錦織委員さんのほうからお話があった件は、私が西部総合事務所にいた平成21年度の話でございます。崎津の地元の方から、崎津、彦名あたりに相当な排水不良地があって、作物をつくろうにもなかなかつくれないようなところがあると。以前からこれは干拓堤防の影響ではないかということを随分おっしゃっていたわけでありますけれども、国にも随分働きかけをなさっておられました、米子市の議会も含めて。ただ、これについては、農水省あたりと話をされても、全国の日本海側の潮位が、これは温暖化か何かわかりませんけれども、ずうっと経年的に上がっているのです、日本海側、舞鶴ですとか秋田。それで、ちょうどその格好とこの境も同じような潮位上昇の傾向にあるということで、納得されたかどうかわからないのですけれども、因果関係はわからないということになったわけでございます。
 ただ、現実に排水不良があるので、私も実は地元に出て、彦名の実行組合長さん、崎津の実行組合長さん、市会議員さん、農協の方、米子市と話し合いました。私が申し上げたのは、先ほど申し上げた因果関係の経緯も申し上げて、なかなか補償ということでは難しいですよねと。ただ、一つの手としては、残土処分地として客土、かさ上げをして若干の工事をやれば、さらにその上で国の事業、農林省の事業でも持ってくれば相当負担軽減をして基盤整備ができるのではないかというお話を申し上げました。ただ、その前提は、地元の皆さんが一定の地域で換地、今はこんなぐちゃぐちゃな状況になっていますから、換地をしないとあんまり基盤整備をしても意味がない。だから換地をするぐらいのまとまりというのが必要ですよねという3点を申し上げました。
 そうしたら一部、3.3ヘクタールの地区、これは崎津でございますけれども、20数人、地権者がおられるということでしたけれども、一応まとめられて、そういう方向でやってみたいということがありました。しかも個々がつくるのではなくて、これは農業法人の担い手が、どうも整備された暁にはつくるという話で持ってこられまして、そのときに再度確認したのは、なかなかただというのは難しいと。それから残土については、県もそうですし、農林省とか国交省、いろんなところからあれば、どういう条件で入ってくるのか、それがどれだけ負担軽減につながるのかも検討していきましょうと。なるべくできるように努力をするということでお話をしたわけでございます。
 6日にも、このワーキングですか、会議をやったのを先ほどちょっと聞いてみたのですが、これには国交省と農林省もこの中海会議の関係で入っておりまして、関係機関ができるだけ残土情報を共有して、どういう条件で持っていけるかを検討するということで、一応6日の会議は終わっております。ただ、その中で一つだけ具体的なのは、国交省のほうが3,000立米ほど、どうも残土を見つけられたようでして、先ほどの3.3ヘクタールの一部、一部ですけれども、そこに一応残土は持っていくと。当面、それをならすのは地元の方が少し努力をしてぼちぼちやっていこうかということで、6日の会議はそういう情報で終わっているということでございます。
 ただ、先ほども申し上げましたように、ただ客土をするというのは、かつて彦名でもあるのです。だから高いところと低いところが入り組んで、結果、排水不良になっているので、本当は基盤整備をした上で客土をすると。区画をちゃんとしてというのが本当なので、できれば、いい条件の残土処理がもし出てくれば、せっかくですから換地までして負担軽減をして、地元も数%なら負担は可能だよということもおっしゃっているようなので、何とかその条件に合うようなことを関係機関で協力をして進めていきたいなということでございます。

●林西部総合事務所長
 今、統轄監のほうから経過と、それから昨日あったことについても大体お話をいただいたところです。
 今、地元のほうにお話をしているのは3.3ヘクタールぐらいで考えておられるわけですけれども、国庫補助制度を使いませんとなかなか経費が安くならないということで、5ヘクタールぐらい、5ヘクタールが国庫補助の基準ですので、それぐらいの面積を取りまとめて計画をされませんかというのも一つ、地元のほうでお考えをいただいていると。それから先ほどありましたように、先行していい土地があればモデル的にやってみるということも考えるということで、今回それは取り組まれたと。
 ただ、今もありましたように、この区域というのは農道もありませんし排水もきちっとできていない地域でございます。そのあたりをきちっと整備をするということになると、やはり区画整理事業としてきちっと国庫補助とか、そういう制度にのっかるほうが将来的にはいいのだろうと。ただ、どうしても地元負担とか経費負担が伴いますので、今、地元のほうでは、昨日の会議では、まずは残土、今3,000立米というものが出てまいりましたけれども、それ以外に、ほかにないだろうかということを関係機関で当たってみようではないかと、米子市さんのほうからもそういうお話があったので、それに協力して取り組んでみようというところでございます。

○錦織委員
 何かお話を聞くと、とても難しいというふうに思うのですけれども、例えば今、3.3ヘクタールでやろうとすると、どのくらいの残土が要るものなのでしょうかね、ちょっと想像がつかないのですけれども。わかりますか。

●林西部総合事務所長
 今の3,000平米で、厚みを幾ら乗せるかということなのですが、例えば20センチかさ上げをする、それでどれぐらいの効果が出るかというのはありますけれども、それによって1.2ヘクタールぐらいということ。ですから3.3ヘクタールというのはその3倍ということになりますから、合わせて1万立米というようなことになろうと思います。
 ただ、排水不良の地域というのは、全体で100ヘクタールあるというふうにおっしゃっています、調査結果ではそういうふうに出ています。ただ、その中で先行して3.3ヘクタールの皆さんが取り組みたいということで、いろいろ御検討になっているというのが今の状況だということでございます。

●西山農林水産部次長
 先ほどの3.3ヘクタールを50センチかさ上げをするのに必要な客土の量ですけれども、1万6,500立米というふうな試算をしております。

○錦織委員
 それで、流動会議のことですが、県民が気にしているのは、結局開削を去年の5月30日でしたかね、してからどんなふうに流れて、何か変化が起こっているのかというのを知りたいのですけれども、そういうものの資料というのは当然そのときに配付されているのではないかと思うのですけれども、そういうのはいただけますか。そういう説明はあったのでしょうか。

●広田水・大気環境課長
 当日、米子市さんのほうからも、今、錦織委員のおっしゃられた資料とかが見えないのではないかという御指摘もあったところでございまして、出雲河川事務所のほうからは、そういった資料の提供はなかったです。今後、そこの、さき方申し上げましたように、森山堤開削によるいろんな動きがきちっと見えるように、本庄工区のほぼ中心ぐらいに、その水位測定器を設置をして、来年度からそういったことを御報告できるようにはしますという回答があったところでございました。

○錦織委員
 1年たって、いろんな平年どおりではない気象条件があったと思うのですけれども、やはり国交省としても、今回の流動会議に資料としてそういうものはきちんと出すべきではなかったかなというふうに思いますし、この会議がどのくらいの開催期間であるかわかりませんけれども、今までのことを考えれば1年に1回ぐらいかなというふうに思うのですが、運営方法については少し不満がありますし、もう少し事前にこういう会議、ワーキンググループとか何かができるというときに、このときにはこういう資料を持って出ようとか、何かそういう話し合いをあなた任せにするようなことで、ちょっとまずいのではないかな、もうちょっと県も、本当は欲しかったと思うので、そういうことをちゃんとおっしゃっていただかないといけないなというふうに思います。

●広田水・大気環境課長
 まず、開催頻度とかについては、さき方、前段で申し上げたように、水質改善に一層取り組むということを各構成員とも確認をしたところでございますので、今、さき方申し上げた、今後必要と思われるような、そういった取り組みについては、1年待っているようなことではなくて、当日、私が申し上げたのは、年内には、すぐそういった情報収集をして、次の会議を開きたいということは申し上げたところでございますので、1年に1回というような頻度ではなくて、もう少し頻度を上げて、そういった情報交換なり、できることに取り組めるような体制を行っていきたいと思います。
 それとあわせて、資料の提出の件でございますが、このたび新たな、今後必要と思われる取り組みのほかに、もっとやはりこういった資料が要るのではないかというような思いがそれぞれ市町村の方もあろうかと思いますので、そういった要望も聞いた上で、今後、そういった運営をしていきたいというぐあいに考えております。

◎安田委員長
 ほかに。

○斉木委員
 今、錦織委員も言われたのですけれども、国交省が護岸と水位と、護岸堤防と排水不良との因果関係はわからないというのか、ないというのか、そのあたりは国交省がはっきり因果関係はありませんと、これは護岸整備とは別の話ですという見方で国交省はいるのかということなのですね。
 それと、きのうのワーキングの話で、さっきの3ヘクタールや5ヘクタールの話は以前から聞いているのですけれども、そういう情報を出し合ったという程度の、きのうは検討会議だったのか、それを具体的に、具体化するためにはこういういろんな方法があると、法律やいろんなことを使って、今言われるように、5ヘクタールやれば国の補助もあるというようなことはあるのですけれども、それをやるためには、簡単に2ヘクタール、3.3が、あと1.7ふえれば5ヘクタールだという話なら簡単なのだけれども、そうではない、地権者がたくさん入り組んでいて、あるいは現状も違ってくるというようなことで、机上の理論と現場との話がなかなか合わないので、今、皆さん苦労しているのだけれども、それと、あそこは地下水位が多少上がってきて、本当はそれがほどよい換地さえすればちょうど湿りっぽくて水が枯れにくいと、作物をつくるのには非常に条件的にはいいと。あんまり高くすると、今度は地下水を逆に持ち上げなければいけないというようなことになるので、そういう現場に合ったことをきちっとワーキンググループの中で、それは個々にこういう、本当に就農できちんとやりたいという人が、いいことなので、その地域の人がね、今。だからそれをやるためのどういう手だてができるかということを、どうも地元の人との話が多少、てれこがあるところもありますし、そのあたりをきっちりと、いい情報を出していただいて、地元が本当に判断しやすいようなことが必要だろうと思うのですけれども、どういうぐあいに今、きのうの話も進んでおりましたか。それと国の話との。

◎安田委員長
 その因果関係について、国交省の見解というのはだれが……。

●桑田県土整備部次長
 国交省のほうのは、一昨年にいろいろ調査されたわけですけれども、因果関係は認められないというふうな結果になっております。

○斉木委員
 もうはっきり言っているのですね。

●中村農地・水保全課長
 それでは、昨日行われました農地排水のワーキンググループにつきまして、ちょっときょうは資料が間に合いませんでしたけれども、一応先ほど統轄監も申し上げましたが、昨日につきましては、ワーキンググループの立ち上げ会議という形になりました。
 それで、中身につきましては、今の現状の報告なりを米子市さんのほうから受けたと。それで、先ほどお話がありましたように、残土の利用について当面、情報収集をやっていこうということになりました。
 昨日につきましては、具体的な細かい内容までには行っておりませんでして、具体的には農水省さんのほうから使えそうな補助事業はこんなのがあるよとか、そういったお話で、会議につきましては、次回に向けては、農家負担なしというようなことの前提をなしに、あらゆる対応策というものをこれからみんなで情報交換しながら考えていきましょうというようなことで、第3回に向けて、会議までにいろんなそれぞれの関係者が対応策を考えて持ち寄ってきましょうということで終わっている状態でございます。

○斉木委員
 現場は、もう御案内のとおり話がずっと進んでいるのです。それで、会議のほうが逆に言えば遅いような感じで、現場はもう3.3ヘクタールのは具体的に地権者の了解をとって、ではやりましょうかというようなところまで一遍進んだのですよね。それが、ですから今度は5ヘクタールにすれば国の補助があるとか、こういう条件というのは、やはり早く、実際に今やる人たちのために、その分をまず一つ一つ片づけていくということも私は大事ではなかろうかなと思います。ある面では、これが一つのモデルになるので、そうすると、今、100町歩から排水不良箇所があるのが、それなら私のところもやってみようかと、前のがよかったから私らもやってみようかということで、あのあたりが一緒に、耕作放棄地解消にもなるし、農業振興にもなるし。本当にこれはやりかけた人が、何だあんなの、いろいろ面倒くさくなって、もうやめたわというようなことになれば、もうすべてこれから進まなくなりますので、ですから、これは早い機会に、早く対応してあげる、あなたたちの情報網をもって国と協議をしながら、早いうちに結論を出してあげる、やり方を教えてあげるということは、これは本当に大事なことですので、あんまりのんびりしたような会議ではなくして、その都度その都度やっていくという姿勢がなければいけないと思いますが、どうでしょうか。

●河原統轄監
 私がまとめて。本当に地元の声を踏まえた御意見だと思います。地元というのはなかなかまとまるまでに時間がかかるのです。まとまったら、すぐにしてくれというのが大体地元なもので、それはよくわかります。
 私も、全く今の斉木委員さんと同じような思いで、モデルをやって、とにかくやってみると。今、どちらかというと営農意欲が薄くなりつつある地区なので、とにかくモデルをつくろうという思いで地元に入りましたので、私のほうも少し、総合事務所と、それから関係部と、これの動きを点検しながら、適宜アドバイスを、なるべく早く着手できるようにしたいなというふうに思います。
 もう一つ、さっき斉木委員が正しいことを言われたのですけれども、客土50センチという大きな話が出たのですけれども、客土は基本的に今、農水省も精査をこれからやると言っていますけれども、年間の地下水位をきちっと押さえて、何をつくるか、例えば長根のニンジンをつくる農地にするのか、大根をつくるということになると、それを踏まえた地下水位までの客土になりますし、でも50センチも客土をすると、多分大根以上のものがつくれるのではないかなという感じになりますので、そのあたりは、さっき50と仮に言いましたけれども、それが幾ら必要かというのは地下水位と作物の関係でやっていくということなので、そこは認識をしていただければありがたいと思います。

○斉木委員
 統轄監が本当にいいことを言われるように、やはり現場現場で、あのあたりは本当に地下水がいろいろ違ってくるらしいので、現場現場に合った客土なり構造改善が必要でありますので、なかなか図面の上だけで、ばっとやってしまうのではなくして、今言われるように、やはり地元が一番よく知っておられますので、地元は今までも作物されていますので、地下水位のぐあいをよく知っておられますので、その話をよく聞かれて、ぜひ早いうちに、まずモデルをつくるということが必要だと思いますので、よろしくお願いします。

○錦織委員
 もう1点お聞きしたいのですが、先ほど鳥取県民というか、鳥取県のほうは干拓堤防ができてからあそこら辺が排水不良になったというふうに主張をこれまでしているのですが、全国的に水位が上がっているということで、何もこちらのほうだけのものではないということで国は言ったようですけれども、水位が上がることと農地の排水不良ということがこちらのほうでは連動したわけですけれども、全国的にもやはりそういうことというのは起こっているのでしょうか。そこら辺の、ほかの県の状況などはどうでしょうか。

●河原統轄監
 個々には多分、今調べていないのですけれども、ただ、一般的に日本海側にも非常に低湿地は多いです。新潟のあたりなどはほとんど低湿地でございます、昔から。ああいうところは大体排水ポンプを至るところにつけて排除して、これは農地であれ住宅地であれしているということで、かなり日本海側のデルタ地帯は、私も昔、見に行ったことがありますが、相当な排水ポンプを昔から長年かけて整備をやっているという面もあります。ただ、それがこの近年の潮位上昇で何か手をつけているのかというあたりはちょっとわかりませんので、今、せっかく農地・水保全課長が来ていますので、少しどうなのかは調べさせていただきたいと思います。

●中村農地・水保全課長
 地下水位の関係ですけれども、現場のほうにつきましては、地理的・地形的条件を見まして、かなりあそこも低平地のところにあるということで、そこにも一応中海との樋門もありまして、地元の方も調整されているということがありますので、そういったことも踏まえながら、この間の高潮のときも、一部はちょっと高潮で被害を受けたようですけれども、どうしてもあそこの改善の方法としましては、やはり地上げをするということが一番ベターな方法だろうと思っていますので、そういったところを、せっかくワーキンググループができましたので、そこを、先ほど斉木委員からもありましたように、速やかに早く取り組んでいきたいと思っております。

◎安田委員長
 ほかにございませんでしょうか。
 そうしますと、長時間にわたりまして議論をいただきましたが、意見も尽きたようですので、これにて閉会をさせていただきたいと思います。
 執行部の皆さんには、御苦労さまでした。退席をいただいて結構です。
 委員の皆さんには、申しわけないですが、御相談したいことがございますので、ちょっとお残りをいただきたいと思います。
(執行部退席)
 済みません、遅くなりましたので、続けさせてください。
 お残りいただきましたのは、県内・県外調査についてであります。委員の皆様の御意見を伺いたいと思います。(「委員長・副委員長一任」と呼ぶ者あり)
 一任の声がありましたが、よろしいでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、場所については一任をいただきますが、御意見等がございましたら、またお寄せください。
 日にちについてですが、10月28日が案1、26日を案2としております。皆さんで御都合の悪い日がありましたら、それもあわせて私どものほうに申し出ていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、以上をもちまして中海圏域調査特別委員会を閉会といたします。御苦労さまでございました。

午後1時00分 閉会

 

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