平成22年度議事録

平成22年12月15日会議録

出席者(8名) 委員長
副委員長
委員
野田 修
森岡 俊夫
内田 博長
斉木 正一
錦織 陽子
浜田 妙子
廣江 弌
横山 隆義
 
欠席者(なし)  
 

説明のため出席した者
  大場防災監、林福祉保健部長、法橋生活環境部長、ほか次長、課長、関係職員

職務のため出席した事務局職員
  田中主幹、溝内副主幹、小川副主幹

1 開会  午前10時03分
2 閉会  午前11時55分
3 司会  野田委員長
4  会議録署名委員  廣江委員、錦織委員
5 付議案件及びその結果
   別紙日程表及び下記会議概要のとおり
 

午前10時03分 開会

◎野田委員長
 おはようございます。時間になりましたので、ただいまから福祉生活病院常任委員会を開会いたします。
 本日の日程については、お手元の日程のとおりでありますので、この順序に従って議事を進めさせていただきます。
 まず初めに、会議録署名委員を指名いたします。
 本日の会議録署名委員は、廣江委員と錦織委員にお願いをいたします。
 それでは、ただいまから本委員会に付託されました議案について審査を行います。
 まず、付託議案に対する質疑、討論を行っていただきます。

○錦織委員
 議案第19号一般会計補正予算について、福祉保健部と生活環境部で2点ございます。
 まず、福祉保健部では新DV民間シェルター等支援事業の中のDVシェルター施設整備事業3,000万円です。これは10年以上経過した施設の増改築に要する経費、1団体当たり1,000万円までの補助をしようというもので、聞きますと2団体は民間シェルターであり、不動産取得になるので、現在、個人の住宅を補助対象とするためには完成後、所有権の登記が必要で、工事終了後に法人化ということが前提になるということです。
 私は、DVの被害者にとって環境のよいシェルターというか住まいを準備するということには異を唱える者ではありませんが、シェルター運営の実情を知る者としては、このたび10対10の交付金が出るからといって安易にこのような事業を計画されるということには反対です。個人の家を改築して、上屋の部分をNPO法人なり財団法人なりの財産にすれば固定資産税も別途発生するとか、解散した場合の取り扱いをどうするのか、法人が解散した後は、その年月によって返済してもらうというようなこともおっしゃいましたけれども、法人が解散した後に、それがどういうふうに回収できるのかとか、こういう複雑なもろもろのことを県が最後まで責任を持てるのか。そういうことを考えた場合に、やはり県が自前でシェルターなり、それから避難場所を整備するほうが、よっぽどDV防止法の精神からいっても正しいし、この事業は取りやめるべきだというふうに思っています。ですから、この事業には反対します。
 生活環境部の燕趙園園外トイレのかわらのふきかえ工事、これは5,748万2,000円です。常任委員会の皆さんの指摘で、当局のほうから改めて改修方法について代替案が幾つか提案されました。このまま予算を通して、現状のコンセプトを維持しながら設計段階でできるだけ安価にできるようにこれから考えて、その都度、執行に際しては常任委員会にも相談するということです。そして、予算の残金が出れば不用額で処理をするという対応なのですけれども、私は、議員から指摘されれば代替案が出てきたりするというのも、これも今回、国からの有利な交付金を使ってやってしまおうという。やはり税金ですので、本当にしっかり考えていただきたいと思いますし、そもそも、これの金額というか事業というものが、トイレ本体ではなくて屋根の部分だと。特徴ある中国のそのものを持ってきたということでお金もたくさんかかっているのですけれども、やはり県民感覚からすれば高額過ぎる。今のままで第1、第2、第3案としても、2,000万円から3,000万円ぐらいな金額を要するということを想定しますと、とてもこれに賛同することはできませんし、コンセプトにこだわらず、根本的な再検討が必要だというふうに私は思いますので、これを含んだ議案第19号には反対いたします。

◎野田委員長
 それでは、ただいま錦織委員のほうから19号についての反対討論がございました。この19号について、皆さんの賛否をとりたいと思います。
 どうぞ。

○内田委員
 ちょっと執行部にお聞きしておきたいのですが、要するに、これだけ大量の補正が出ましたけれども、本当に国のほうから原資は出てくるのですか。確約できますか。ちょっとそこが不安なのですよね。

◎野田委員長
 内田委員、ちょっと今は19号をやっておりますので、それを終わってすぐにやりますので。

○森岡副委員長
 今、錦織委員が議案第19号の8、5、3の都市公園安全安心事業に関しての討論がありました。まさしくおっしゃるとおりであります。その件につきましては、委員会後に勉強会を2度もやるなどをしまして、私どももしっかりこの件に関しては注視しなければならないという意向が各委員のほうにあると思います。先ほど錦織委員がおっしゃったような形で、しっかり今後を見据えるということで、この8、5、3につきましては、委員会としてしっかり附帯意見をつけて予算執行に当たっていただければと考えておりますが、いかがでしょうか。

◎野田委員長
 ただいま森岡委員のほうから附帯意見がございました。附帯意見を皆さんのほうにもお配りをいただきたいと思います。
 森岡委員、ちょっと附帯意見のほうを読み上げてください。

○森岡副委員長
 都市公園安全安心事業の燕趙園園外トイレのかわら改修経費の事業実施に当たっては、県民が納得する適正な価格で発注するよう、かわらぶきの原材料や工法などさまざまな実施方法を比較検討すべきであります。

◎野田委員長
 わかりました。それでは1つずつ片づけていきたいと思います。
 まず、錦織委員の19号に反対という部分について審議をさせていただきます。
 原案に賛成の方の挙手をお願いいたします。ありますか。原案、予算を出しておられるとおりの。挙手をお願いします。(賛成者挙手)
 賛成多数でございます。それでは、19号は、原案のとおり可決すべきものと決定をさせていただきます。
 そして、森岡委員のほうから附帯意見ということがございました。この附帯意見について賛否を問わせていただきます。
 森岡副委員長からの附帯意見について賛成の方の挙手をお願いいたします。(賛成者挙手)
 賛成多数であります。それでは、この19号につきましては、附帯意見をつけて原案どおり可決をすべきものと決定をさせていただきます。ありがとうございました。
 ほかに質疑等はございませんか。
 次に、議案第1号、議案第2号、議案第6号及び議案第20号について、原案に賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 全員賛成であります。したがいまして、議案第1号、議案第2号、議案第6号及び議案第20号は、原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。ありがとうございました。
 次に、請願・陳情の審査に入ります。
 今回は、陳情の新規分が6件でございます。
 それでは、陳情22年28号、中海のアオコ発生の原因究明と対策についての審査を行います。
 御意見を伺いたいと思います。御意見のある方、挙手をお願いいたします。

○錦織委員
 ことしは、中海には発生しないアオコが9月上旬から宍道湖に流れまして、11月に入っても黄緑色の絵の具を溶かしたようなアオコが消滅せず、中海全体にわたって観測される日が続いたということで、私も実際にその場所も見ましたけれども、このアオコが水面を覆うと、水草などは光合成ができずに死滅したり、アオコの死骸が湖底で腐敗して、それが硫化水素となって発生した毒素によって魚がへい死するなど、大変な環境悪化を招いています。かつては、水温が低くなると、これもなくなるということなのですけれども、ことしはずっと残っているということで、島大の大谷教授は塩分や水温に耐性を持つ新種ではないかというふうにおっしゃっていますが、やはり干拓堤防によって中海は改変が非常に多くされて、自然環境にさまざまな形で影響を及ぼしているということはこれまでの論でも明らかであり、大橋川の拡幅によって今後も中海に大量に入り込んでくるのではないかという住民の不安は当然であることから、私は、このアオコ発生の原因究明を初めとする陳情を採択すべきだというふうに考えます。

◎野田委員長
 ほかに。

○内田委員
 実際に私も宍道湖の北岸側に発生しているときに行ってみました。また、それから大橋川を下って、境港のあのあたりも全部流れていましたが、実際に今言われるように、確かに水温の上昇で起こっているのは間違いないと思うのですけれども、これは今の段階では、例の知事会談で、国交省と農水省の会談の中で環境調査を常にやるということが決まっているわけですから、だから今さら取り上げなくても継続してやっているわけですので、調査のほうはそれでいいというぐあいに私は思っていまして、研究留保でいいのではないかと思うのですけれども。

◎野田委員長
 ただいま錦織委員のほうから採択、さらに内田委員のほうから研究留保という御意見がございました。
 それでは、まず研究留保とするか否かについて採決を行いたいと思います。
 研究留保に賛成の方の挙手をお願いいたします。(賛成者挙手)
 賛成多数であります。それでは、陳情22年28号、中海のアオコ発生の原因究明と対策については、研究留保ということで決定をさせていただきます。
 次に、22年29号、島根原子力発電所の早急な耐震補強対策を求める意見書の提出についての審査を行います。
 御意見を伺いたいと思います。

○錦織委員
 島根原発の耐震安全性についてはかねてより私も指摘をしてきましたが、宍道断層の存在が問題となっていました。中国電力は、研究者から島根原発の断層が過小評価だと指摘されたにもかかわらず、島根原発の近くには活断層はないというふうに主張してきました。ところが、98年の3号の建設計画中に宍道断層が発見されて、長さも当初の8キロから22キロと3度の訂正を重ね、その危険性が明らかになってきているのは事実であります。さらに重大なのは、ことしになって1号機、2号機の点検漏れということが報告され、その箇所は506カ所にも上りました。一たび事故が起きれば甚大な環境破壊を招くという危機管理意識が欠落している企業体質であることが露呈いたしました。しかも、この間、鳥取県、境港市、米子市の要望する鳥取県内での住民説明会も拒否するなど、私は本当に企業としての誠意のかけらも感じられません。鳥取県民はもとより島根県の住民の安全確保のためにも、この陳情は採択すべきものと考えます。

◎野田委員長
 ほかにございませんか。

○内田委員
 錦織委員さんも一緒に新潟の柏崎に行ってごらんになったと思うのですけれども、確かに言われることはあるのですが、実際に保安院のほうが調査をして安全性については認めているわけですので、別に問題はないのではないかというぐあいに私どもは思っております。やはり、あとは地質データの問題だと思うのですけれども、まだ追加調査のほうを保安院のほうがしていますので、今々、我々が結論を出すのは少し早いのではないかという気持ちを私は持っております。
 柏崎の場合も結構、断層の周りに建てたものですけれども、使用部分というのは何ともなかったわけで、外側のパイプが外れて火災が発生したというのは我々も現場を見てわかったように、使用部分というのは私は十分耐えられるものでつくってあるというぐあいに思っておりますので、この29号については研究留保でいいというぐあいに思っています。

◎野田委員長
 ただいま研究留保という声がありました。
 まず、研究留保とするか否かの採決を行いたいと思います。
 それでは、研究留保に賛成の方の挙手をお願いいたします。(賛成者挙手)
 賛成多数であります。それでは、陳情22年29号、島根原子力発電所の早急な耐震補強対策を求める意見書の提出については、研究留保と決定をさせていただきます。
 次に、22年30号、原子力に依存しないエネルギー政策への転換を求める意見書の提出についての審査を行います。
 御意見を伺いたいと思います。

○錦織委員
 政府と電力会社は地球温暖化を口実に、CO2の発生がないということで原発の新増設を図っていますが、もんじゅ再処理工場、高レベル廃棄物処理など、技術的にはまだ未確立でありまして、過酷事故の可能性を排除できないという危険なものです。原発の危険から住民の安全を守るために、エネルギー政策の根本的な転換を図るべきだというふうに思います。また、再生可能エネルギーの普及は、中小企業の仕事をふやして地域経済と地域社会の再生につながるものであり、原発から計画的に撤退し、自然エネルギーへの転換を図るべき立場から、この陳情の採択を主張いたします。

◎野田委員長
 ほかにございませんか。

○森岡副委員長
 この22年30号については以前も同じ趣旨の陳情がなされておりまして、そのときも国内発電量の4分の1は原子力が占めているわけでして、その安全確保を大前提に稼働しているということからエネルギー基本計画も必要に応じて見直されているということで、以前と同様、不採択を主張したいと思います。

◎野田委員長
 ただいま採択と不採択という声がございました。
 まず、採択に賛成の方の挙手をお願いいたします。(賛成者挙手)
 賛成1名でございます。
 それでは、不採択に賛成の方の挙手をお願いいたします。(賛成者挙手)
 6名でございます。したがいまして、22年30号は、不採択ということで決定をさせていただきます。
 次に、陳情22年31号、細菌性髄膜炎ワクチン(ヒブワクチン、七価ワクチン)の公費による定期接種の早期実現についての審査を行います。
 御意見を伺いたいと思います。

○森岡副委員長
 このヒブワクチン、七価ワクチンの公費による定期接種ですけれども、さきの国の補正予算において国と市町村の負担で無料接種が可能になったということから、趣旨採択としたいと思います。

◎野田委員長
 ほかに御意見ございませんか。

○錦織委員
 本当に皆さん方のお母さんたちの運動によって、こういったことが認められ、ワクチンが公費負担になるという道筋ができたわけですけれども、まだ定期接種ということまでには至っていないので、これから検討するということなのですが、定期接種の早期実現に向けてということについて、私はやはり意見書を上げるべきだと思うので、趣旨採択ではなく採択を主張します。

◎野田委員長
 それでは、2つの意見がございました。
 まず、採択について賛成の方の挙手をお願いいたします。(賛成者挙手)
 1名でございます。
 次に、趣旨採択に賛成の方の挙手をお願いいたします。(賛成者挙手)
 6名でございます。したがいまして、本件につきましては、趣旨採択ということで決定をさせていただきます。
 次に、陳情22年32号、子宮頸がん予防ワクチンを国の責任で定期接種化するよう求める意見書の提出について、御意見を伺いたいと思います。

○森岡副委員長
 この案件についても、既に県は国のほうに対して定期接種化の要望を行っておりますので、願意は同じだということで趣旨採択でいいと思います。

◎野田委員長
 ほかにございませんか。

○錦織委員
 この件についても、やはり出された方の意を酌んで定期接種化についての意見書を改めて求めるということで採択をお願いしたいと思います。

◎野田委員長
 採択、趣旨採択がございました。
 まず、採択について賛成の方の挙手をお願いいたします。(賛成者挙手)
 1名でございます。
 それでは、趣旨採択に賛成の方の挙手をお願いいたします。(賛成者挙手)
 6名でございます。したがいまして、陳情22年32号につきましては、趣旨採択と決定いたしました。
 次に、22年33号、子宮頸がん予防ワクチン接種への県の助成についての審査を行います。
 御意見を伺いたいと思います。

○森岡副委員長
 この案件につきましても、31号、32号と同様に国と市町村が無料接種という形で今動いておりまして、県の助成ということでありますけれども、願意はわかりますので趣旨採択をお願いしたいと思います。

◎野田委員長
 ほかにございませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、趣旨採択という声がございました。趣旨採択に賛成の方の挙手をお願いいたします。(賛成者挙手)
 全員でございます。では、陳情22年33号については、趣旨採択と決定をさせていただきます。ありがとうございました。
 前段で内田委員のほうから貴重な大切な御意見がございました。これだけの予算が上がっているのだけれども、原資というものはどこにあるのだろうか、きちっとそれを踏まえているのだろうかという質問がございました。
 内田委員、どなたに聞けばよろしいですか。

○内田委員
 各部長。

◎野田委員長
 それでは、各部長から答弁を願いたいと思います。

●大場防災監
 当局のほうから要求させていただいておりますのは、そう数も多くございませんので大丈夫ではないかと思っております。

◎野田委員長
 大丈夫ではないかと思っておりますなどという答弁はちょっといただけないのではないですか。

●大場防災監
 これは国の交付金ですので、総額でどれぐらいというのは総務部のほうで見積もっておると思いますので、うちのほうからどうこうというのはちょっと言えないところがございます。

◎野田委員長
 内田委員、よろしいですか。

○内田委員
 ある程度のことはわかるのですけれども、交付金で来ると言いながら、割と途中で抜けることもあるもので、本当に大丈夫かなというのがあるのですけれども、それはあなた方ではわからないところもあるでしょうけれども、今の段階では何とかなるのか知らないけれども、実際に予算はとりあえずとったのですけれども、逆に言うと法案のほうが通っていない部分もたくさんありますので、そのあたりがちょっと心配だし、とりあえず国の補正予算上、何とかなっているだろうとは思うのですけれども、そのあたりが本当にいけるのかなというのがちょっと心配です。
 それともう一つは、やはり確かに400億円近く、県政もある程度の基金を持っているわけですけれども、下手をしたら、それを食いつぶすようなことになると、また来年度以降の予算編成が大変なことになってしまうなというのが私の今持っている危惧の念です。ある程度、部長さんあたりは御存じで予算編成に加わっておられると思うので、やはり代表でもいいですから、そのあたりのことをちょっとお聞きしておいたほうがいいのかなというぐあいに私は思っております。

●林福祉保健部長
 福祉保健部の関係では、いろいろ介護の基金であるとか安心こども基金とか、そういう基金を財源にしたものと、それから住民生活に光をそそぐ交付金を使ったものとあります。住民生活に光をそそぐ交付金については総務部のほうで整理はされておりますが、事務方の整理として聞いておりますのは、国からは鳥取県に交付されるだろうと予定されている額が示されていて、その枠の中で、この予算案が組み立てられているというふうに聞いておりますので、確約まではいきませんけれども、まだ要綱等が示されておりませんが、それにほぼ近い形での予算が組めるのではないかというふうに考えておりまして、いずれにしても、これからもう少しよく確認をしてみたいと思いますし、また必要であれば国のほうにも要望等をしていきたいと思います。
 基金については、基本的にはそれぞれ各省庁のほうの確認をとりながら対応のほうはしておりますが、これからもその確認等をしていきたいと思っております。

●法橋生活環境部長
 生活環境部所管の予算についてでございますけれども、基金については、先ほど防災監それから福祉保健部長が答弁したとおり、同様でございます。
 そのほか、先ほどありました燕趙園を含みます都市公園整備あるいは住宅の交付金事業、もうこういったものについては国と調整した上で採択見込みの感触を得ております。

●柴田病院事業管理者
 病院の部分は、追加提案した補正予算の関係はございませんけれども、当初提案させていただいた部分で若干、一般会計から助成金をいただいてやる事業がございます。これは福祉保健部のほうの交付金をいただきながらやる事業でございますけれども、これは仮に来ないとすれば、できないわけで、やらないということについて特に病院の運営上、重大な支障が生じるということではございませんので、ぜひこれは確保していただけるように、これからも連携も密にして連絡をとりながら執行していきたいというふうに思っております。

◎野田委員長
 内田委員、よろしいですか。
 とにかく1次補正、2次補正を合わせて170億円という大きな額でございます。こんな額が補正で組まれるなどということも珍しいことですけれども、国のほうから、こういうことだということで来れば、皆さんのほうでは予算組みをなさるのでしょうけれども、本当に原資がなかった場合、なかなか大変なことになりますので、ここのところを詰めていただいて、県民のために確保するものはすべて確保していく、そして、この組まれた予算というものが無事に執行されるように努力をしていただきたいと思います。よろしくお願いをいたします。
 それでは、次に、報告事項に移ります。
 質疑は説明終了後に一括して行うことといたします。
 1、緊急雇用創出事業の予備枠による事業の追加実施について、服部副局長兼危機管理チーム長の説明を求めます。

●服部防災副局長兼危機管理チーム長
 それでは、常任委員会資料、防災局の資料の2ページ目をごらんいただきたいと思います。緊急雇用創出事業の予備枠による事業の追加実施について、報告をさせていただきます。
 事業名は国民保護対策事業、事業の概要としましては国民保護訓練。詳しくは1月の常任委員会で報告をさせていただこうと思っておりますが、1月31日に予定をしております国民保護訓練、これの準備作業それから訓練当日の補助、それから実施をした後の報告書の作成等の業務、この補助のために非常勤職員1名を12月1日から雇用をさせていただいております。

◎野田委員長
 (2)年末の総合相談窓口の開設について、及び(3)町福祉事務所の設置について、及び(4)緊急雇用創出事業の予備枠による事業の追加実施について、中林福祉保健課長の説明を求めます。

●中林福祉保健課長
 福祉保健部資料の1ページをお願いいたします。年末の総合相談窓口の関係でございます。
 求職中の生活に困窮していらっしゃる方、また資金繰りで悩んでおられる中小企業の方等を対象として、鳥取労働局、鳥取県社会福祉協議会と共同で、昨年に引き続きまして総合相談窓口を開設しようとするものでございます。
 日時は12月29日と30日の2日間といたしておりまして、県内の3カ所、県庁と中部、西部のそれぞれ総合事務所において開設をする予定でございます。
 相談内容といたしましては、生活福祉資金の貸し付けですとか生活保護の相談あるいは公営住宅の入居相談あるいは職業相談、さらには事業者に対する金融相談というふうなことにいたしております。
 参加の機関といたしましては、各総合事務所、福祉保健部、生活環境部、商工労働部のほかハローワーク並びに鳥取県の社会福祉協議会のほうに御協力をいただいて実施する予定にいたしております。なお、参考といたしまして、昨年度の相談件数並びに内訳をつけておりますので、お目通しいただけたらというふうに思います。
 2ページのほうにお進みいただきまして、町福祉事務所の設置の関係でございます。来年4月1日に6町のほうが福祉事務所の設置予定をされておりまして、岩美町、智頭町、湯梨浜町、北栄町、南部町、伯耆町のほうから既に知事に対して設置協議がございまして、去る9月21日付で設置の同意をいたしたところでございます。なお、当初予定しておりました日野町につきましても、設置の協議がございまして同意をいたしたところでございますけれども、職員の確保ができていないというふうなことから、設置を延期したいというふうなお申し出がございまして、こちらのほうは24年4月1日の開設に向けて今後準備をされるというふうに伺っております。
 なお、これらの6町につきましては、職員の方をそれぞれ最寄りの県の福祉事務所のほうに派遣していただきまして、現在も研修を実施しているところでございます。
 なお、町の福祉事務所設置に伴いまして県の福祉事務所の所管区域が変更になりますことから、2月の県議会のほうにおきまして、福祉事務所の設置条例の一部改正案のほうを上程させていただくように予定しております。
 今後のスケジュールでございますけれども、設置までは研修あるいは引き継ぎといったことをいたしまして、また4月の設置後も必要な技術支援ですとか、あるいは研修といったものを継続して実施していく予定にいたしております。
 町村のほうで実施することとなる事務は、下の表のとおりでございます。
 また、福祉事務所設置のメリットというふうなことでございまして、3点書かせていただいておりますけれども、福祉・保健に関する行政サービスが住民に最も身近な町村で完結できるというふうなことですとか、あるいは役場内で住宅、介護、保育等の関係部門が協力をしながら住民に対するワンストップサービスが可能になるというふうなことですとか、あるいは町村職員の専門性が向上して福祉行政全体のベルアップが図られるものというふうなメリットがあるものと考えております。
 3ページのほうにお進みをいただきまして、緊急雇用の関係でございます。内容的には5本ございます。
 まず、がん対策強化推進等事業でございますけれども、健康政策課のほうにおきまして、がん対策並びに肝炎治療特別促進事業の充実に伴います各種申請事務を行うために1名雇用をするというふうなことでございます。それから、また中部総合事務所のほうにおきまして、やはりその肝炎対策並びにがん対策のために1名、それから倉吉児童相談所におきまして、緊急の通報等に対応するために警備員を1名増員し、夜間・休日の電話対応というふうなことができるようにするというものでございます。それから、また長寿社会課のほうにおきまして、介護サービス向上のために職員の配置基準を超えて職員を配置するというふうな場合には、県内の介護事業所等に委託をしたり、あるいは雇用をしたりというふうなことで20名の雇用を図ろうとするものでございます。それから、また医療政策課のほうにおきまして、現に医療機関で医療事務として働く方が医師の事務作業補助者として必要な知識を身につけるための研修に参加される場合に、代替職員について手当てをするというふうな事業で5名の雇用増というふうなことを見込んでおるものでございます。

◎野田委員長
 続いて、(5)“あいサポートセレモニー”について、及び(6)「障がい者制度改革推進本部等における検討を踏まえて障害保健福祉施策を見直すまでの間において障害者等の地域生活を支援するための関係法律の整備に関する法律」の成立について、梶野障がい福祉課長の説明を求めます。

●梶野障がい福祉課長
 それでは、4ページをお願いします。県では障がいの有無にかかわらず暮らしやすい地域社会(共生社会)を実現するためのあいサポート運動をやっておりますけれども、このたび政府の共生社会を担当されている内閣府政策統括官村木厚子氏、それから障がいのある方、それから事業所の従事者を初め地域住民、関係団体、市町村、労働局、県その他の関係者も合わせて参加者みんなであいサポート宣言を行うあいサポートセレモニーを開催します。
 日時は現在、1月8日の2時15分ごろで調整をしております。
 次の6ページであります。ちょっと長い法律名ですが、国会でこの12月3日に、この法律が成立しましたので、法律の概要について御報告します。
 まず、趣旨ですけれども現在、国のほうでは、障がい者制度改革推進本部で検討されておりますが、これが25年8月までに法律を出すということで今、検討中ということで、その間において障がいのある方の地域生活支援を図るための法律ということであります。
 (2)として、利用者負担について、基本的に応能負担というのを原則とするということで改めております。
 (3)として、障がい者の範囲が今3つの身体、知的、精神になっておりますが、発達障がいがその障がいの対象となることを明確化しております。
 (4)として、相談支援の充実、それから(5)として、障がい児支援の強化ということで、特に障がい児の方の放課後等デイサービスがつくられます。
 (6)、グループホームやケアホームの家賃の助成が新しく創設されます。
 (7)その他として、成年後見制度利用支援事業が今は任意なのですが、市町村の必須事業になります。そのほか(3)番として、難病の方に対する支援や障がいのある方の移動支援についての検討規定が入っております。
 施行期日は先ほどの、例えば発達障がいが明確化ということは公布日なので、公布日がこの前、官報に掲載されまして、12月10日からこの法律が公布されております。ですので、発達障がいが障がいの範囲になることが法律上、明確化されたのだとかが10日で、そのほかの内容の大きなものは、24年4月1日までの政令で定める日または24年の4月1日から施行されるという状況であります。

◎野田委員長
 次に、(7)圏域型養護老人ホーム施設整備計画の選定結果について、足立長寿社会課長の説明を求めます。

●足立長寿社会課長
 恐れ入ります。福祉保健部資料の別冊になっております追加分のほうをごらんいただきたいと思います。よろしいでしょうか。
 圏域型特別養護老人ホーム施設整備計画の選定結果について御報告でございます。本議会において、東部圏域における70床の特別養護老人ホームの整備について予算を計上していただいているところであります。今般、その70床の整備につきまして事業者への整備枠の配分を決定いたしましたので、御報告させていただきます。
 選定法人につきましては、1に記載しておりますように、社会福祉法人賛幸会、整備予定地、鳥取市内で40床、社会福祉法人こうほうえん、同じく整備予定地、鳥取市に30床、この2法人に整備枠を配分したいと考えております。この70床の整備につきましては、県内の3法人から整備計画案の提出がありました。それをもとに、去る11月15日に開催されました鳥取県社会福祉審議会において整備計画の選定について御協議いただいたところ、やはり1つの地域に集中するのではなく、分散整備されるほうが利用者にとってよいのではないかという御意見があり、分割調整をするようという御意見をいただきました。(2)に上げておりますけれども、その御意見をもとに調整を行ったところでございます。意見を踏まえまして、提案のありました3法人での分割を検討し、各法人と調整を行いましたが、この案については了解は得られませんでした。
 同審議会において、やはり分割調整ということが大きな意向であったことから、施設の新設は20床ではなかなか経営安定的な観点から難しいということも勘案しまして、選定基準に基づいて県で審査をした成績の上位2法人において分割を検討し、整備地域の市町村であります鳥取市とも調整を行った上で、審査成績の1位の賛幸会へ40床、2位のこうほうえんに30床の提案をしたところ、それぞれの法人の合意が得られたものであります。この結果をもちまして、今回この2法人に整備枠を配分したいというふうに考えております。
 今後のスケジュールにつきましては、今後各法人の基本設計をもとに補助金の交付決定を行いまして、23年度中に施設の整備完了を目指したいと思っております。

◎野田委員長
 次に、(8)DV防止・被害者支援計画の改訂について、宮本家庭福祉室長の説明を求めます。

●宮本家庭福祉室長
 では、もとの本体のほうの常任委員会資料にお戻りいただきまして、7ページをお願いいたします。配偶者等からの暴力防止及び被害者支援計画の改定を行うに当たり、パブリックコメントを実施しましたので御報告します。
 計画の根拠や沿革については1番、2番のとおりでございまして、3番のとおり柱を(1)から(6)までのとおり設定をいたしまして、大きな4番のとおり重点事項といたしまして、若年層への啓発強化また相談支援体制の強化、また1枚おめくりいただきまして、一時保護対象者の同伴児童への支援充実といったところに重点を置くという素案を策定してパブコメをいたしました。その結果、5番のとおり4件の意見が寄せられました。
 1点目、子育て王国とっとりプランとの関連性について言及されていないという御意見でありました。上位計画なのか下位計画なのか、それとも関連計画なのか言及がないということでございまして、こちらは王国とっとりプランの要支援家庭への取り組みというところに関連性がありますので、その関連計画であるということを追記する考えとしております。
 また、2点目、DVによる被害は急激な経済成長と比例して増加しているのだけれども、その被害を出さないためのメンタルケア施設が周知されていない、また企業や行政の役割は重要であるという御意見をいただきました。これにつきましては、相談窓口の充実とPRの重要性、普及啓発など、また相談機関の役割についても既に記載済みでありますので、特段の修正まではしないでよいものと考えております。
 3点目、県と市町村の役割分担を明確にして、市町村には余計な事務を押しつけないほうがよいという意見もございました。これについては、役割分担の主体はこのたび記載済みでございまして、特に市町村の努力義務につきましてはDV法に規定済みでありますことから、特段の修正は要しないものと考えております。
 4点目、文字が多い、またデザイン性もないので読みにくいという御意見をいただきました。これについては適宜、図や表などを追加しようと考えております。
 今後のスケジュールでありますが、12月中にもう一度有識者会議を開催し、御意見をいただいた上で、12月末までに知事決裁をいただいて公表の段取りにしたいと考えております。

◎野田委員長
 続いて、(9)医師事務作業補助者等の実態調査概要について、中西医療政策課長の説明を求めます。

●中西医療政策課長
 9ページをお願いいたします。医師事務作業補助者等の実態調査概要についてということでございますけれども、これは9月24日の常任委員会におきまして、この補助者の県内の実態をよく把握するようにというお話がございましたので、調査を行ったものでございます。
 まず、調査の概要でございますけれども、県内の45病院全病院に対しまして、医師事務作業補助者及び看護師事務作業代行職員の10月1日現在の配置状況ですとか、あと業務内容について調査をしたものであります。
 結果でございますけれども、まず(1)で配置状況でございますが、ごらんのとおりでございますけれども、まず全く配置がないという病院がそれぞれ25病院、32病院ございました。月に1人から10人を配置しているところでは一番多い階層でございまして、それぞれ17病院、10病院という結果でございます。中には21人以上という非常にたくさんの配置をしていらっしゃるところがそれぞれ1病院、2病院というところでございました。
 具体的にどういった業務内容をしていらっしゃるかということでございますけれども、(2)のほうに記載しておりますけれども、医師事務作業補助者につきましては、そこに書いてあるようなとおりでございまして、診断書の作成ですとか診療録、いわゆるカルテでありますけれども、これの作成・準備、あと処方せんの作成、こういったことでいろいろやっております。予想していたよりもかなりたくさんの業務を行っておられまして、書類の作成を中心にいたしまして、ある病院では9割方の書類の作成を行っているというところもございました。医師事務作業補助者については、そういった状況でございます。また、看護師事務作業代行職員も右側に書いてありますけれども、院内の物品の運搬・補充ですとか患者の検査室への移送ですとか入院時の案内、そういったことでいろいろな作業を行っていらっしゃるという状況でございます。
 (3)で他業務との兼務状況というのを調べてみました。専従でこの事務だけを行っていらっしゃるという方がそれぞれ10病院ずつございまして、中には兼務で行っているという病院も医師事務については10病院、看護師については3病院あったところでございます。
 参考で書いておりますけれども、医師事務作業補助体制をとっているところにつきましては、診療報酬上の加算がございますけれども、その場合には専従でなければならないという規定がございます。
 続きまして、10ページをお願いいたします。(4)で今後の配置見込みも調査いたしました。ごらんのとおりでありますけれども、増員をしたいというところがそれぞれ6病院、2病院ございました。現状のままでしばらくいきたいというところが15病院と12病院で、減員はございませんけれども今のところ未定というところが24病院と31病院ございました。増員をしたいというところにつきましては、基本的には医師不足で医師に係る負担が大きいので、それを軽減したいですとか、あと看護師の負担軽減を図りたいためということでございますし、現状のままでいきたいというところにつきましては、小規模な病院ではなかなか配置するのは困難であるということですとか、あと現状の人員で対応できているためということがございました。
 実際、ある病院におきましては医師にアンケートをとりまして、どれだけ満足をされたかというようなことを調べておられますけれども、医師の満足度は非常に高いということでございますし、あと実際に医師の時間的な余裕もかなりできたというようなアンケート結果をとられている病院もございました。かなり効果は高いという印象でございます。
 3番目には、この医師事務作業補助者等の配置に活用できる補助事業等を上げております。
 (1)は地域医療再生基金事業を使ったものでございまして、配置した場合には2分の1を補助するというものでございまして、現時点11月末で24名の配置をこの事業で行っているところであります。
 (2)は重点分野職場体験型雇用事業でございまして、商工労働部の事業でございますけれども、失業者を雇用いたしまして、職場研修を行って医師事務作業補助者の育成、雇用を行うという事業でございますけれども、これについては、今のところ1病院で利用があるという状況でございます。

◎野田委員長
 次に、(10)国の第2期「EV・PHVタウン」の選定について、小林グリーンニューディール推進室長の説明を求めます。

●小林グリーンニューディール推進室長
 生活環境部の資料、1ページをお開きください。経済産業省が所管しておりますEV・PHVタウンの募集がございました。鳥取県として応募しましたところ、このたび12月6日付けで選定されましたので御報告申し上げます。
 まず、そのEV・PHVタウンとは何かということでございますが、EVというのは電気自動車のこと、それからPHVというのはプラグインハイブリッドの車種のことでございます。こういったEVとかPHVを普及させるために初期需要の創出でございますとか充電のインフラ整備等を集中的に行う都道府県を経済産業省がモデル地域として指定いたしまして、そのモデル地域における取り組みをもとに全国的な普及展開を図るというものが、このEV・PHVタウンでございます。
 次に、本年3月と書いてございますが、昨年の間違いでございます。おわびして訂正いたします。昨年の3月に、第1期として8つの自治体が選定されておりまして、このたびは第2期の募集でございまして、10自治体のほうが選定されております。
 本県の主な提案内容でございますけれども、1つ目が、岡山県との共同によるEV観光モデルルートの構築ということで、主に岡山の蒜山それから大山等を主力としたコースを観光のモデルコースと設定いたしまして、そのコースに充電インフラ等を整備しようとするものでございます。それから2番目に、県・市町村が中心となった急速充電器の計画的な整備ということでございまして、市町村に対する補助制度をもとに県内の主要な国道におきまして、30から50キロの圏内に1器ずつは急速充電器を整備していこうというものでございます。それから3番目、誘致したEV製造会社との連携によるEVの普及でございます。これは、具体的にはナノオプトニクス・エナジー社のことでございます。それから4番目、鳥取型カーシェアリングの検証ということで、例えば農村地帯におけるカーシェアリング、もしくは都会のほうから転勤してこられた社宅で車を持っておられない方におけるカーシェアリング等の検証をしてみたいというふうに考えているところでございます。
 このEV・PHVタウンに選定されたことによるメリットでございますが、経済産業省のほうではEV・PHVタウン構想推進検討会というのを設けておりまして、ここに鳥取県としても委員として参加させていただきます。国でございますとか自動車業界等、それから専門家等の方のアドバイスを受けましてEVの普及方策等を検討できるということと、国の最新の政策動向等も入手できるということがメリットだと考えています。さらに、EV先進県としてのイメージアップも期待できるところでございます。
 今後の予定でございますが、23年3月までには、この提案を具体的にするものとしてEV・PHVアクションプランというのを策定することになっております。そして、来年度中にはこのアクションプランをもとに事業を実施しまして、その評価、課題等を踏まえて、EV・PHVタウンマスタープランというのを策定する予定でございます。このマスタープランをもとに、国では全国的に普及する施策としてベストプラクティス集を策定する見込みになっております。
 下のほうに現在のEV・PHVタウン選定地域一覧を掲げております。実線で掲げているものが今回、第2期で選定されました10自治体になっております。

◎野田委員長
 次に、(11)高病原性鳥インフルエンザの発生に係る本県の対応について、及び(12)緊急雇用創出事業の予備枠による事業の追加実施について、尾崎公園自然課長の説明を求めます。

●尾崎公園自然課長
 それでは、資料の2ページをお願いいたします。高病原性鳥インフルエンザの関係でございますが、11月29日に島根県の安来市の農場で発生をいたしました。この対応につきましては、さきの常任委員会で防災局のほうから報告をさせていただいているところでございますが、このたび、その後の状況について野鳥の関係を中心に報告をさせていただきたいと思っています。
 それでは、まず国等の対応でございます。国では、島根県の農場に関しまして12月5日に発生農場の防疫措置は完了という状況になっております。野鳥関係の対応といたしまして、環境省では12月3日から12月の6日まで、中海・宍道湖周辺での水鳥のふん便調査の実施ということで、トータルで1,192個のふん便を採取しております。そのうち鳥取県分が93個ということで採取をしております。あと12月4日から5日までの間に、島根県側の発生地周辺で野鳥の捕獲調査をして100羽を捕獲して、検体を採取して今、持ち帰っているという状況でございます。環境省によりますと、このふん便調査の結果等につきましては来週以降になるというふうなことで聞いているところでございます。今後の見込みでございますが、今後新たに鳥インフルエンザの発生が確認されない場合は、12月27日の午前0時をもって移動制限が解除になるということで、通常の状態に戻るということで伺っているところでございます。
 2番目としまして、鳥取県の対応でございますが、12月3日から移動制限区域内の3農家の鶏卵の出荷が再開をされております。愛玩鳥関係では、11月30日から移動制限区域内の愛玩鳥につきまして、市と協力いたしまして調査をいたしましたけれども、異常はございませんでした。農場関係でございますが、12月2日から、県内の88の農場全戸の調査を実施いたしまして、補修でありますとか改善、いわゆる穴があいているところをふさぐとか、そういうふうな対応を即日完了しているというふうな状況で伺っております。それから12月9日に、家畜伝染病対策会議を開催いたしまして、防疫対策の継続を市町村と農業団体とで確認をされているという状況でございます。島根県での防疫措置完了後21日間、先ほど申し上げましたけれども、12月27日で現行の移動制限が解除になるという状況の中で、県ではこの12月27日に向けまして、本日12月15日から移動制限区域内の養鶏農場等におきましてウイルスの分離抗体検査を実施しているという状況でございます。
 3番目でございますが、今後の対応でございますが、風評被害の対応、24時間窓口の設置、マニュアルの見直し、防疫資材の備蓄手続等を全庁を挙げて引き続き取り組むこととしております。
 4番目でございます。野鳥についての現在の状況について御報告させていただきます。県民の方々から死亡野鳥の情報が75件、これは12月13日現在でございますが、昨日現在では81件でございます。うち簡易検査を13件実施いたしまして、簡易検査の結果はすべて陰性、この検体につきましては、国立環境研究所に現在送っているところでございます。12月7日から対応を変えまして、国立環境研修所に送るのではなくて、個体すべてを鳥取大学に送るというふうな対応に切りかえをいたしました。鳥取大学への搬送を11件と書いておりますが、昨日現在で15件を送っております。この検査結果につきましては、一昨日12月13日現在の11件についてはすべて陰性、昨日送った4件については検査結果がまだ出ておりませんという状況でございます。それから傷病野鳥情報、いわゆる傷がついた野鳥の関係で検査をいたしましたところ、12件の傷病野鳥の情報が寄せられました。そのうち3件の簡易検査を行いまして、すべて陰性ということでございます。残りのいわゆるあい差分につきましては、外傷性の傷病野鳥であったり10キロ圏外というふうな野鳥でございましたものであったので、検査の提出をしておりません。
 3ページでございます。緊急雇用創出事業の予備枠による事業の追加実施でございます。
 この予備枠を活用いたしましてツキノワグマの追跡調査員を2名増員をいたしまして、監視体制の強化をするという経費として140万7,000円の追加実施の決定をいたしましたので、御報告をいたします。
 本年のクマの捕獲でございますが、12月3日現在のところ、トータルで134頭を捕獲をいたしました。捕獲頭数のうち殺処分頭数が40頭、放獣頭数が94頭という形になっております。捕獲や目撃がピークになる前の10月の段階で、この予備枠を活用いたしましてクマの追跡調査員2名を雇用したという状況でございます。現在46頭のクマの追跡を行っておりまして、随時、市町村等へ情報提供を行って、地域の方々への注意喚起に活用していただいているところでございます。現在46頭のうち確認できる頭数が29頭、うち動いている、まだ冬眠をしていないのではないかと思われるのが8頭ぐらいございます。あと県外への移動とか冬眠している穴へ入っている個体が17頭というふうな状況でございまして、ひとまずこういった追跡をいたしまして、クマの情報を市町村に提供するという対応をいたしましたので、御報告をいたします。

◎野田委員長
 それでは、ただいまの説明について質疑等はありませんか。たくさんありましたけれども、いかがでしょう。

○浜田委員
 福祉保健部のほうの3ページ、緊急雇用創出事業ですが、この緊急雇用の対象者、雇用される方々は、かなり専門性を要求される方々が多いのではないかなというふうに思うのですけれども、その専門性を持っている状態で仕事を探していらっしゃる方がそのようにいらっしゃるのかどうなのか、適任者が、きちっと仕事があってよかったというふうに喜ばれているのか、それとも探していらっしゃる方ではないのだけれども、そういうのがあればやってみようかなというレベルなのか、その辺がどういう状況なのかを教えていただきたいというふうに思います。
 9ページのところで、作業補助のほうですが、病院によって配置人数に随分違いがあるのですけれども、病院によってどんな違いがあって、こんな差が生まれてくるのか。後からアンケートをされると、お医者様もそれから看護師さんもとても助かっておられる。一方で総合病院などについては、メンタルな問題だとか自殺にまで追い込まれるようなお医者様があったりするような状況の中で、望まれるところのほうが多いというふうに常識的には考えるわけですが、もっと希望者があってもいいはずなのに、なぜ希望病院が限定されているのか。そこの辺を教えてください。

◎野田委員長
 2点ですね。

○浜田委員
 はい。

●中林福祉保健課長
 緊急雇用創出事業を活用して雇用する職員の方の専門性についてのお尋ねがございました。
 まず、上から2つでございますが、がん並びに肝炎対策の関係でございます。これは実際には資料づくりとかそういった事務補助的な形で従事をしていただくということで、必ずしも専門性は必要ないのかなと考えております。
 3番目の倉吉児童相談所の関係でございますが、こちらのほうも夜間・休日におきまして、とりあえず、まず電話をとっていただいて、つなぐといった一時的な対応をしていただくというふうな意味から、これも必ずしも専門性の必要はないと考えております。
 また、4番目の介護サービスの関係でございますが、これも福祉施設におきまして、実際の介護に従事していただくというふうなことでございます。現在その福祉施設で介護に当たっていらっしゃる方というのは、もちろん資格を持っていらっしゃる方もあるわけですけれども、全く資格もなしに介護に従事していらっしゃる方もたくさんいらっしゃるわけでございまして、そういった意味では、特段の専門性は必要ないかというふうに考えております。
 また、最後の医療機関の関係でございますが、医療機関のほうで現在、事務職員の方がさらにレベルアップを図っていただくための研修を受けに行くために、出かけられる際の代替職員というふうなことでございまして、医療機関におきます事務的な作業に従事していただくといったようなことでございます。

●中西医療政策課長
 9ページの医師事務作業補助者の関係でございますけれども、いろいろ配置人数に差があるけれども、どういった要因によって違いがあるのかということでございますけれども、傾向といたしましては、基本的にはやはり大きな病院がたくさん配置しているところが多い、規模の小さいところはやはり少人数ということは言えますし、あと、感じといたしましては公的な病院のほうが配置している人数が多いような印象を持っております。一様ではありませんけれども、大きいところと公的な病院のほうにかなり配置が進んでいるというような傾向があるのかなと思っております。
 あと、確かにアンケートなどを見ますと、配置いたしますと非常に楽になったという声が多いので、もっと希望者があってもいいのではないかということでございますけれども、そのあたりはやはり経営上の判断もあるかなと思っております。具体的になぜ配置していないかということまで聞いておりませんけれども、確かに診療報酬上の加算ですとか補助事業はあるのですけれども、やはり持ち出しは一定程度必要だと思いますので、そのあたりの経営上の判断があるのかなということも思っております。あと、もしかすると配置によって、これだけの効果があるというのがまだ認識されていない部分もあるかもしれませんので、いろいろな支援制度がありますので、そのあたりもお知らせしながら活用を呼びかけていきたいと思っております。

○浜田委員
 3ページのほうです。実は、この緊急雇用創出でさまざまな人たちを受け入れているわけですけれども、現場のほうの皆さんのお話を伺ったときに、その方々がその職場になれて、それなりの仕事をしていただくために、いろいろサポートをしたり研修をしていただいたり、本来の仕事を100%以上までは望まないにしても、60%以上の仕事をしていただくために、周りの人たちが、とても手をとられたり忙しくなっていてということを聞きます。そこのところのバランスですね。現場をきちっと見ていただかないと、当初はだれでもいいから、簡易な仕事だからと思ってされても、トラブったり、かえって困難を抱えたりというようなことを聞いていますので、それでちょっとそのような質問をさせていただきました。特に夜間の電話対応などについては、引き継ぎだけですからみたいな感じですが、電話対応ほど難しいものはないのでね。だから、たとえ緊急雇用とはいっても、きちっとした仕事をしてもらうということがまず前提だし、その方のスキルを生かすということが前提になってくるので、そこの辺をちょっとしっかり見ていただきたいなというふうにも思います。
 9ページのほうですけれども、報酬費用の関係で困難があるのかなと。大きいところは、それなりに任せがあるわけですが、特に小さいところで困難を抱えていらっしゃるようなところで、本当は必要なのだけれどもというところがあるのではないかというふうに思ったりいたしまして、そこの部分でちょっと配慮が必要ではないかなというふうに思ったりしたものですから聞かせていただきました。もしコメントがあれば。

●中林福祉保健課長
 おっしゃるとおり、職場によって、あるいはその業務の内容によって、その仕事の中身を説明したりサポートするのに本当に手間をとられるという場合はあるのだろうと思います。今後、やはりその緊急雇用の業務というふうなものを出していくときには、それぞれの職場の実態ですとか、あるいは業務内容、そういったものをしっかり見きわめて、こういった事業になじむものなのかどうかというふうなことも見きわめながら出していくというふうなことを心がけていきたいというふうに考えております。

●中西医療政策課長
 医師事務作業補助者の関係でございますけれども、中には、小さなところでも少人数ではございますけれども、こういった補助者を導入していらっしゃるところもございます。そのほかのところで入れていないところもございますけれども、10ページにございますけれども、3番目でいろいろな支援制度がございます。特に(2)の重点分野職場体験型雇用事業につきましては、雇った方の人件費の10分の10が出ますし、さらに指導者の方の人件費まで3分の1が出ますので、非常に有利な制度ですので、お試しとしてこういうのを使ってみたらいかがかなということがありますので、勧めてみたいと思っております。

◎野田委員長
 ほかにございませんか。

○横山委員
 まず一番最初にDV防止・被害者支援計画、先ほども錦織委員が言われたのですが、いろいろな計画があって、補助が10分の10ということは、本当に実態を見ているのかなと、そういうぐあいに思うので、計画の改訂については、そういうことも考慮してほしいというのが1つです。もうちょっとよく考えろということです。
 緊急雇用創出、先ほど浜田委員が言われたのだけれども、本当にプロなのか。がん対策強化推進等の事業というので、プロでない者が入ってできるのかな、そういうぐあいに思います。それで一人一人ですが、どちらにしても、そういうことにちゃんと知識のある者を入れるということか。それから、例えばこれは一過性のことで、半年か1年したら、はい、御苦労さん、終わりというのだったら、とんでもない雇用の仕方で、そういうのはない。それから次もやはり考えるということでないと、使い捨ての事業になる可能性があるのではないかというぐあいにも思います。そうすると重点分野雇用創出事業についても同じことが言えるのではないか。そういうぐあいに、65歳を越えた人を使うというのなら、まだ話はわかる。だけれども20代、30代の者を臨時雇用で使っておいて、資金がなくなったから御苦労さんでしたと、そういうことを県が主導したらよくない。自分らはずっと60歳まで勤められるのに、1年したら終わりとか、2年したら終わりと、そういうことにつながるのではないかという心配があるので、そういうことも考慮に入れないといけないと僕は思っております。だから、それも考慮に入れてほしいな。
 これは9ページも同じことです。浜田委員も言われたのですが、同じことなので、やはりそういう配慮というものが大切だから、何か一過性でものをするというのは、何年もしたら済んでしまった、大したことない、何だというので後で言われないように配慮をすることが大切だと思っております。とりあえずそこまでだな。

●宮本家庭福祉室長
 DV計画につきましては、今回は特に重点項目として、その上流対策に力を入れたいという主眼と、それと従来、第1期、第2期と踏まえてきました計画の柱というものを踏まえまして、今までの計画の柱を踏襲する形でということで、この柱と重点事項ということに説明事項を置いてパブコメをかけたわけであります。今回は、この計画の中で、今までだれがするというような主語が必ずしも書いてなかった部分がございましたので、県がやるとか、市町村がやるとかというような主語について、特に書き込んだという特色はございます。
 それで、計画全体といたしまして、だれが何をするというところを、この計画期間中にこういうことをやりたいのだというところを書かせていただいているのですけれども、財源につきましては毎年度毎年度の予算のことでもありますので、その10分の10の基金を使うとか、そこまでの財源についての記載はございません。いずれにしましても、DV法という法律に基づきまして、公の県がやること、市町村がやること、それから保護にしても相談にいたしましても民間に委託できるという規定もございますので、だれが何をするのかというところを法律の範囲内で、できる限り書き込んだつもりでございます。

●中林福祉保健課長
 緊急雇用創出事業に関連いたしまして、2点のお尋ねがあったかと思います。
 プロでない方がこういった業務が本当にできるのかといったお尋ねでございました。確かに今回書いておりますがんにしても肝炎その他にいたしましても、事務の内容そのものはかなり専門的な知識が必要なものだろうと思います。ただ、今回緊急雇用で雇用した職員の方にお願いしておりますのは、専門知識のあります職員の監督下で、その指導を受けながら、例えば集計作業とか資料づくりとか、そういった作業に従事するといったようなことがございます。
 また、この制度のあり方として、職員の使い捨てになっているのではないのかというふうなお尋ねもございました。この緊急雇用創出事業というふうなものは、やはり現在の経済雇用情勢が非常に悪化している中で、多少短期ではあるけれども、緊急避難的に雇用をしていこうというふうな事業であろうかというふうに考えております。決して、この事業だけで雇用問題を解決するというふうなことではなく、より抜本的な経済雇用対策というふうなものを国を挙げて取り組んでいくべきものであろうというふうに考えております。

●中西医療政策課長
医師事務作業補助者の関係でございますけれども、10ページの3の(1)、(2)それぞれの事業の期間限定がございます。(1)は地域医療再生基金事業でございまして、この補助制度は基本的には25年度まででなくなるということでございますけれども、9ページのほうにもございますけれども、この補助制度がない時点から、かなりの病院でこういった補助者を導入しておられます。一定程度の体制をとりますと診療報酬上の加算がございますので、この地域医療再生基金事業の補助金を導入といたしまして、その後、本当に便利だと思っていただきましたら、できればそのまま診療報酬の加算ができるまで体制をとっていただいて、継続して雇用していただきたいということを期待しております。また、(2)の重点分野職場体験型雇用事業につきましても期間限定のお金が出る事業でございますけれども、これはもともと継続して雇用することを前提としておりますので、お金が出なくなった後も継続して雇用していただくということを期待しているものでございます。

○横山委員
 継続ができるといいなと思っておりますので、使い捨てにならないように、その辺の努力をしてください。
 前にも錦織委員が言われたのですが、DVのシェルターというので、答えが1つも返ってきておらない。わざわざ質問しておられるのに答えがないと思って、10分の10というのはちょっとやり過ぎだ。そういう中身を精査したことはあるのかというぐあいに僕は直観的にそう思った。だから、いろいろな補助事業は大切ですけれども、やはり中身を精査して、よく理解をして、それから実施されることを望みます。これはいろいろなところにも波及すると思います。
 圏域型特別養護老人ホームは、寡占化になると何でも競争がなくなる。だから、競争を高めるとサービスも高まるということがあるので、できるだけいろいろなところにお願いをするなど工夫するのも行政の仕事です。最初から青写真を描いて、そういうぐあいにしてほしいなと思います。今回は3つか4つぐらいに分割すると、あるところで、もっときちんと競争が出てくるしサービスも充実してくるということが起こる。だから、そういう努力を引き続きしてほしいと思います。

◎野田委員長
 答弁は要りますか。

○横山委員
 要りません。

○浜田委員
 圏域型特別養護老人ホームの1ページのところを横山委員がおっしゃいましたけれども、最初は30床、20床、20床と分割3法人でしたね。ただし、新設20床では多分経営が安定しないであろうという理由でしたが、これだけでは、その背景がちょっとよくわからないので、初めて取りかかられる方だったのでしょうか。なぜここがだめだとかをもう少し説明していただけると。手は挙げられたのですよね。

●足立長寿社会課長
 20床という部分についてでありますけれども、今回3法人目のところは新設で希望をしておられました。新設の20床というのは、これまでの介護サービスの経営と調査等におきましても50床ぐらいがやはり経営規模として安定するというようなことも言われておりますので、新設で20床という規模の小さいものであると、なかなか採算性が厳しいということもありまして、もともと3つに分けるときに30、20、20という分け方ができないかというようなことも検討したのですけれども、やはり経営の規模が小さいと、それだけ経営を圧迫して、サービスの向上につながっていかないというおそれがありますので、そういった意味で、2法人での分割というのを今回提案をさせていただいたというところでございます。

○浜田委員
 経験のない施設なのですか。これまでされていないところなのでしょうか、それとも、これまであって、そこの経営状態が悪かったのでしょうか。(発言する者あり)

○廣江委員
 このもとは、ほとんど鳥取のあたりだけしかないと思いますけれども、西部のほうは、ここまでのやり方はやっていません。たった20床で特養をやりなさいと言った者もよく言った者、した者もよくやった者。私なら絶対しません。絶対赤字で大変なことになります。同じようなものですけれども、老人保健施設が特養の後を追ってできたわけで、世界で初めてできたあれで、これを進めていくときに全国で何ベッドぐらいまでという計画のもとにやりました。私は、そのときから全国の役員をしていましたので、最低50~60床以下というのはやらないと。したがって、最低それだけはなかったら経営が難しい、さらに人口とかいろんなこともありますからあれですけれども、例えば鳥取県が、これを今度1,000床許可しようということになったら、100床とか80床とか90床とかいろいろ申し込みがあって、たとえ1床残っても、その1床を使われる人には、最低50~60床規模では最後の人が許可するから1,000床の計画が1,049床とか59床とかということで、ちょっと膨れることになるけれども、あるいは99床ということになるかもしれないけれども、そういうふうにして許可して、小さい20床や30床というのは全国で1件も許可していません。(「もういいですか」と呼ぶ者あり)今、あなたが言われたことは、そのことについてです。

◎野田委員長
 廣江委員のほうから、ちょっと現場の知識を披瀝していただきました。
 足立長寿社会課長の説明を求めます。

●足立長寿社会課長
 経営については、先ほど廣江委員のほうからお話があったとおりでありますけれども、浜田委員のほうから質問のありましたこの法人につきましては、社会福祉法人としては特別養護老人ホームの経営は今回が初めてということで手を挙げられております。

◎野田委員長
 よろしいですか。ほかにありませんか。

○森岡副委員長
 緊急雇用が先ほどからたくさん出ているのですけれども、全体的な考えとして、このたびも防災局のほうからも出ていますよね。先ほどがん対策の話もありました。この緊急雇用創出事業そのものの考え方はどう考えておられるのかというのをちょっと部長にお伺いしたいのですけれども、庁内に出すもの、庁外に出すものといろいろ事業がありますよね。はっきり言うと、庁外は医療事務の補助などはいいと思います。ただ、庁内の発注する事業なのですけれども、防災局のこの国民保護訓練、作業や云々その報告書、例えばこれが今の職員配置でできないのですかという、要は自分たちの問いかけをまずやってみないとだめなのではないですか。
 例えば、これができる事業でも、緊急雇用事業があるから事業をつくるのだと。さっき中林課長はいみじくも経済環境が悪くて雇用創出をしなければいけないと。その前に庁内の発注事業は今の職員配置でできない事業なのですかということを問いかけてほしいのです。できるのであれば、これは無駄ではないのですか。ですから、その辺を皆さんはおっしゃっているわけです。これは過去もう何年もずっと継続して緊急雇用をやっているのだけれども、まさに無駄遣いのような気がしてならないのですよ。本当はできるはずなのに、それをわざわざ職員を臨時的に入れる。それが大事なものであれば、横山委員がおっしゃったように継続してやらなければいけないわけですよね。だったら、当然のことながら職員配置を変えるべきではないですか。そういう考え方になるのですけれども、その辺は考え方としてはどうなのですか。

●大場防災監
 防災局に限った話ではないと思いますけれども、とりあえず防災局の事業についてお話が出ましたので、例として御説明させていただきます。
 この国民保護の関係の事業ですけれども、これでお願いしているのは、先ほどの専門的知識を持ったような人ではなくて事務補助的な方でございます。したがいまして、この内容については、絶対にできないかと言われると、ある程度時間外をしたりして無理をすればできるかもしれません。ただ、これは緊急に雇用を創出するということですので、ワークシェアリングみたいなことを多少考えまして、ある程度そういうことで雇い入れた人にやっていただければ職員の残業も減るしというようなことで、実際、訓練が迫ってまいりまして多少作業もきつくなってきておりますので、こういう格好の事業でやらせていただいたら職員も楽になるしということで提案させていただいておるものでございます。恐らく他の部局も似たような事情ではないかと思います。あくまでも緊急雇用ですので、多少職員を楽にする、そのために雇用を生み出す、そういったことを考えてやっておるものだと思っております。

●林福祉保健部長
 防災局が説明されたのと基本的には同じ、そもそもこれは不況対策として、国のほうが緊急雇用という制度を。これは行政のほうが雇い上げるという考え方の制度ですので、庁内で特にサービスをもっと向上させるべきものとか、業務が非常にふえている部分とか、そういう日ごろから人員不足感のある部分について、この事業を活用させていただいて配置をさせていただいているものだというふうに認識しています。
 福祉保健部としては、がん対策として条例も施行されて、がん対策についての業務が非常にふえましたので、そこの部分について職員配置がまだ十分されておりませんし、そこの部分で事務補助として、職員と同じ仕事はもちろんできませんので、職員の指示を受けていろいろな作業をしていただく業務、それから、やはりがん対策とあわせてですけれども、肝炎対策も中部のほうで業務が非常にふえている部分について、この事業を活用させていただく。それから倉吉市児童相談所は夜間・休日の電話対応について、不足している部分をサービス向上のために入れるという。ですから、そういう意味でも、福祉保健部の中でも特に業務が非常にふえているとかサービス向上に役立つ部分を厳選した上で、この事業を活用させていただいているという考え方でございます。

○浜田委員
 ワークシェアというのが基本なのでしょうか、それとも過剰な労働をやってしまっているので、そこの部分をワークシェアするということなのか。そうすると、結果的には残業時間が減りますよね。何人雇って、何時間分何人役だから幾ら減りましたと、それによって残業手当はこれだけ減りましたという計算が当然されないといけないというふうに思うのですけれども、そこまでわかって、踏まえた上でのものなのでしょうか。それとも、もともとある1人役を3分の1を減らして、そこをワークシェアしてその人にあてがうということになるのか、どうなのですかね。

●大場防災監
 私どものほうでは、残念ながらそこまで厳密な計算はいたしておりません。ただ、業務が多少厳しいなという部分について、ここに補助的にでも手伝っていただける人がいたら多少楽になるなという分野について、こういうことを要求させていただいております。

○森岡副委員長
 この緊急雇用の事業がもしなければ、当然今の職員配置でやらなければいけない事業ですよね。そうではなくて、どうしても、これを今の段階でやらなければいけない事業という形で緊急雇用を使ったりするのはいいのですよね。ところが、大事な事業であれば、当然来年も再来年もずっと継続してやらなければいけない事業も含まれてきているわけですよね。ですから、その辺は今後の職員配置の考え方についても見直しをしなければいけないと思いますよね。ですから、その辺をきちんと庁内の中で整理されて考えておかなければ、いつまでもこの緊急雇用対策事業があるというふうには考えられないのですよね。ですから、ちょっとその辺をきちっと整理をしてやられたほうが私はいいというふうに考えております。

◎野田委員長
 答弁は要りますか。いいですか。では、森岡委員の提言も重々把握をしておいてください。

○錦織委員
 いみじくも森岡委員が先ほどおっしゃったのですけれども、今21年度決算をちょっと見ていますと、やはり職員が減らされたことによっての弊害が随所に見られているということを私は感じているのですけれども、そういうところの緊急避難的にこの事業で人をあてがってというのは、やはり来年度に向けては改善をしていかなければいけない分野だなというふうに1つは思っています。
 それと別のことなのですけれども、生活環境部の一番後ろの4ページなのですが、これから年末にかけて2日間、総合相談窓口を開設されるということで、21年度は20年度の倍以上の相談があったということなのですが、これをどういうふうに周知するのかということが大事だと思いますけれども、その周知のやり方。例えばテレビなどでもそういうことが周知されるのかもしれませんけれども、スーパーの入り口だとかバスターミナルだとか駅だとか、そういったところでやられるのか。どういう格好でこれを周知されるのかということを1つお聞きしたいです。
 参加機関で鳥取県だとか鳥取労働局だとかというふうになっているのですけれども、この実際のそれぞれのところの体制ですね。ちょっと私も現場に行っていないのでわからないので、どういう組み方をされているのかというのを教えてください。
 それと、これとはちょっと違うのですけれども、緊急的にはいろんなところでいろんなことが起きると思うのですが、ちょっとこれとは関係ないかもしれないのですけれども、例えばどこかでまた新型インフルが発生しましたなどというときには、そういうときの体制というものをちょっともう1回おさらいしておきたいので、教えていただきたいと思います。

●中林福祉保健課長
 年末の総合相談窓口につきまして、広報と体制に関する御質問がございました。
 広報の予定でございますが、あしたから12月31日までの間、NHKの総合テレビの地デジ放送におきまして、データ放送で周知をいたすようにしております。それからまた地方紙2紙におきまして、12月23日に広告を出すようにいたしております。それからまた県庁前の電光掲示板のほうに近日中に掲載を予定いたしております。それからチラシにつきましては既に作成済みでございまして、県庁の県民室並びに各総合事務所の県民局、ハローワーク、各市町村の福祉事務所のほうで既に配布をしているところでございます。それからまた、とりネット上のホームページのほうにも、こういったことの案内を出すようにいたしております。やはり窓口を設けます以上、より多くの方に認識をいただいて御利用いただくことが大事だというふうに考えておりますので、広報のほうに努めてまいりたいと考えております。
 実際にやります体制でございますけれども、県の職員のほかハローワーク並びに県の社会福祉協議会のほうから職員を出していただきまして、東部と西部につきましては6名体制、中部につきましては5名体制で臨むようにいたしております。

●大場防災監
 新型インフル等が起こった場合の県民の方からの相談に対応する体制ということでお答えすればよろしいでしょうか。
 新型インフルの場合は、実は現在もまだ本部は解散しておりませんので、相談を受ける体制は一応は24時間でとっております。夜間の場合は防災当直のほうに電話をしていただいて、専門的な内容が必要でしたら、そこから専門職員が24時間対応できるように携帯を持ち歩いていますので、そちらに電話を取り次ぐというような対応をしております。もっと相談が多かったころには当直の増員もしまして、なるべくワンストップで、ただ、できない場合は、やはり関係のところにそれぞれつなぐという対応を24時間でしておりました。ほかの危機事態についても、基本的には同じような体制をとることになると思います。
 今回、鳥インフルエンザについての相談体制も一応ワンストップの窓口は防災当直が担当しております。ここで24時間受けます。ただ、今回の場合は一般の方というよりは農家の方ですので、防災当直にまで電話をかけられなくても、昼間に専門の機関のほうに行かれますので。基本的に防災当直で受けても、そんなに深い内容は答えられませんので、そこから専門のところに電話を取り次ぐというような対応をしておる。ほかの危機事態も基本的には同じような対応になると思われます。

○錦織委員
 ちょっと気になったのですけれども、広報の方法なのですけれども、県庁前の掲示板だとかそういうチラシを県民室だとか事務所だとかに配布すると。そのときに29日とか30日に、そうしようと思ったときには実際にそこは閉まっているわけですよね。だから、やはり今、私がスーパーというか、そういうところとかバスターミナルとか駅とかという流れてきて、さてどうしようかというふうなときには、そういうところの掲示板とかも利用させてもらったらいいのではないかなというふうに思いましたので、検討していただきたいと思います。

◎野田委員長
 ほかにございませんか。

○斉木委員
 1つだけ。EV・PHVタウン選定についてですが、今、県内3地区でEV自動車を試験的に導入されておられますが、利用はどのような状況であるのか。それと、これはやはりアクションプランを今度策定されるわけですけれども、大きい車で4人乗りで150キロぐらいの重さでそれの燃料電池を開発されているが、100ボルト以下という家庭用の充電でもできるのか、やはり家庭用も200ボルトでないと充電できないのか。
 それと、どういうところにこのアクションプランの中で、どれぐらいの間隔で、やはり充電があちこちにあるほうが安心なものですから、そういう感じでどのような計画を基本的に考えておられますか。そのあたりを説明してください。

●小林グリーンニューディール推進室長
 まず、鳥取県が実施しますカーシェアリングの状況でございますが、詳細なデータは把握はしておりませんけれども、土日においては県民の方を対象に、智頭石油さんが貸し出しをされているのですが、一般の方の利用というのは少な目だというふうに聞いています。例えば新聞記者の方が乗ってみて記事にしたいとか、そういったEVについて何か専門的に知りたいというような方がよく利用されているということが主で、まだ残念ながら一般県民等が広く利用されるという状況ではないというふうに思っております。
 家庭の100ボルトで充電が可能かということでございますが、これは可能でございます。ただし、i-MiEVでございますと、ゼロから満充電するためには100ボルトで14時間かかるという状況でございます。
 充電設備の間隔でございますが、まず電気自動車そのものがカタログ数値では、i-MiEVでは満充電で160キロ走るというふうに書かれてはおりますが、これは走行環境によって短くなる場合もございまして、例えば夏場のエアコンをつけた場合には、私も運転しましたが、大体100キロぐらいが目安ではないかと思っています。さらに、冬は暖房をつけて走りますと電力の消費が激しくて、もっと距離が短くなるというデータもあります。そのために、県では急速充電器を主要な国道において、30から50キロ圏内に1器はあるように予算を持っておりまして現在、市町村のほうにその設置について働きかけをしているところでございます。

○斉木委員
 素朴な質問ですけれども、充電する場合はワンコインとか、お金を入れて動くようなぐあいになるわけですか。

●小林グリーンニューディール推進室長
 今の急速充電器には、料金を取ることもできますが、料金を取っても余りもうけとはならないので、現在は無料で充電をしているというのが実態でございます。今後、EVが大量に普及した場合に、そういった課金施設というものも想定はされているところではございます。

◎野田委員長
 いいですね。では、説明事項についての質疑は終わったようでございます。
 次に、閉会中の調査事項についてお諮りをいたします。
 研究のための留保と決定した陳情並びに本委員会所管に係る防災体制及び社会福祉施設、衛生環境施設の整備、病院事業その他の主要事業については、閉会中もこれを継続審査及び調査することとし、その旨議長に申し出ることに御異議ございませんか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 異議がないようです。その旨議長に申し出ておきます。
 それでは、その他に移らせていただきます。
 その他ですが、防災局、福祉保健部、生活環境部、病院局に関して、執行部、委員の方で何かありませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 では、1件だけ、ちょっとここで言っていいかどうかわからないけれども、燕趙園の件で一言だけ言っておきます。
 法橋部長並びに課長のほうから説明資料として配られたものでございますけれども、あそこの工事について、鳥取のかわらをつくる業者が担当したというぐあいに、資料2ですけれども、こういうぐあいに鳥取の県内かわら業者が書いてあります。こういうところが請け負ったというぐあいにずっと書いてある。ところが、ここに尋ねてみると、1件、2件等は受けたけれども、あとは全然受けていない。受けていないものがこういうぐあいに出されるのは、資料がずさん過ぎる。これは正しいことでないので、そこに行って私が尋ねたら、いや、私はここを受けていません、受けていません、受けていませんよというふうに、こういうずさんなものが出てくるようでは、なかなか信用しがたい。さっきのクマではありませんけれども、きちっと冬眠の数まで出されて、そこまで調べる担当課がこういうものを出してくるということは非常に不信感を抱くので、出すときにはきちっとしたものを出して、そしてここで審議ができるようにしていただきたい。私のほうからは、それをその他として申し上げておきます。
 ほかにございませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、以上をもちまして福祉生活病院常任委員会を閉会いたします。御苦労さんでした。


午前11時55分 閉会

 

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