午前10時00分 開会
◎伊藤委員長 ただいまから農林水産商工常任委員会を開会いたします。 本日の日程は、お手元の日程のとおりでありますので、この順序に従って議事を進めさせていただきたいと思います。 初めに、会議録署名委員を指名いたします。 本日の会議録署名委員は、藤縄委員と松田委員にお願いいたします。 それでは、ただいまから今定例会中に本委員会に付託されました議案について審査を行います。 まず、付託議案に対する質疑、討論を一括して行っていただきます。
○市谷委員 最初に質疑をしたいと思います。 議案第14号、地方独立行政法人鳥取県産業技術センター中期目標の制定についてです。これは以前にもお尋ねしたことがありますので、確認になると思います。 この中期目標の中に、新たに県経済成長戦略の戦略的推進分野を追加するとしていますけれども、それ以外の分野での技術支援やそれへの評価、それから運営交付金の評価対象にもこの成長分野以外の部分についてもきちんと位置づけられるのかどうかを確認させてください。
●廣瀬産業振興総室産学金官連携室長 市谷委員からの御質問でございます。先回も御質問をいただきまして御答弁させていただきました。今回確認ということでございます。今回、成長戦略等に基づく戦略的推進分野以外の分野について、新たな中期計画で盛り込まれるかどうかということでございます。これは先回も御答弁申し上げたとおり、それ以外の県内中小企業の現に取り組んでおられる企業さんに対する支援というもの、あるいは技術相談、そういったことも当然この産業技術センターの使命として取り組むということでございますので、そういったことに対する評価等々、変わらず盛り込むように考えているところでございます。
○山根委員 農林水産部長と商工労働部長に聞きますけれども、予算は提出されたものですから、我々は審議して決めるわけですけれども、その大半の財源というのが国からの財源ということでありまして、国の予算は成立しているのでありますけれども、その中で確実に内示の来たもの、まだ来ないものといろいろあるのではなかろうかというぐあいに心配するわけですけれども、そのあたりについての説明がいただければと思います。
●鹿田農林水産部長 国からの財源ですけれども、従来からある公共関係の事業の関係で延長線上になっている部分については割と情報が入ってきている状況です。ですから、木工関係でいきますと木材の公共建築物関係の支援などありますが、あれについては県の今の段階では13億円の予算をお願いしているわけでございますけれども、国のほうの状況は、それに見合うだけの要望もかなり来ているようなのですけれども、ある程度は確実にもらえそうだというところの手ごたえは感じているところです。 そのほか、今回、集出荷施設の関係でございますけれども、それについてはポイントが新たに示されたものですから、そのポイントにつきまして積算しまして、4施設の分について積算しましたところ、一番有望な分につきましてはスイカの選果施設があったのですが、それが一応満点がとれましたので、それについては何とかそれをとりたいということで、県のポイントも2ポイントそれに上乗せして出させてもらっているところでございまして、先般、民主党の県選出の国会議員さんのほうからもそこら辺はある程度とれそうだというような話を聞かせていただきましたので、全体の国の枠が60億円という枠の中に満点の施設の分がかなり出ているようなのですけれども、確実に1つはとりたいということで、一応今のところはそれがほぼ大丈夫かなという手ごたえは感じているところですけれども、ただ、これ自体はもうちょっと先にならないとわからないというところがありまして、そのほかの分については割とまだ不透明なところがございまして、情報収集の範囲内では確実というものはちょっと見込まれないという状況でございます。
●山根商工労働部長 商工労働部分としましては国の補正予算で緊急雇用創出の基金があろうかと思います。9月補正と同じ1,000億円が予算化されておりまして、そのときが8億8,000万円交付決定いただきました。今般は10億円ということでございますけれども、内示等はまだございません。何とか10億円いただけるように計画書を今提出いたしているところでございます。
◎伊藤委員長 そのほかございませんか。
○市谷委員 議案に対する反対討論をしたいと思います。 現在、円高、デフレなどによる景気悪化で鳥取県の有効求人倍率が0.63倍、正規雇用で0.3倍といまだに低水準で、県民生活は深刻な状況が続いています。年末、年の瀬を迎えて資金繰りに苦しむ方たちへの緊急支援を行って、また景気悪化の悪循環を断ち切るためにも、国政でも県政でも県民の暮らしを直接支援する内需拡大の抜本策をとることが必要だと思います。 今、国会では法人税を5%引き下げても大企業の内部留保金がたまるだけという指摘もあるように、円高で外需も当てにならない今、国内での需要、内需が回復しなければ物が売れない、企業の生産も設備投資も鈍り、幾ら大企業にお金があっても景気回復にはつながりません。実際に資本金1億円以上の大企業はお金がないのではなくて、この不況下、たった1年の間に内部留保金を233兆円から244兆円と11兆円もふやして、手元で自由に使える資金は52兆円とも言われるほどの金余り状態になっています。このため込んだ内部留保金を社会的なルールをつくって国民に吐き出させることが景気回復のかなめであり、それは大企業にとってもメリットのあることだというふうに思います。 こうした立場で見てみますと、議案第1号、19号の補正予算、米価暴落対策として県は備蓄米の棚上げの前倒しを国に要求して、無利子の資金対策、素早かった鳥インフルエンザ対策、小規模農家を対象とした直売支援、職業訓練の対象を高卒3年まで拡充するなど、営業や雇用への支援に取り組まれたことは大きく評価したいというふうに思います。 しかし、大企業の内部留保金を県民に吐き出させるという点ではどうでしょうか。工業団地に企業が来ないからといって貸し工場までつくって大企業を支援して、エプソンが県内雇用を維持しようという意思、また雇用を維持させようと企業に直接かけ合った知事の姿勢は高く評価したいと思いますが、エプソンの子会社への財政支援はやはりエプソン自身、あるいはエプソンを吸収するソニーが本来すべきであって、私は県が肩がわりするべきものではないと思います。大企業であるソニーの内部留保金を県民に還元させ、地域経済や雇用を守るという社会的責任を全うさせることが今必要だと思います。それなのに、こうした大企業に地域経済や雇用への責任を全うさせないまま、幾ら国の経済対策で臨時雇用を繰り返しても、安定した雇用、安定した収入で内需を拡大して鳥取県の経済を回復させる道は開くことができないと思います。 よって、議案第1号、19号には反対であることを述べて、反対討論とします。
◎伊藤委員長 そのほかございませんか。(なし) そうしますと、質疑、討論とも尽きたようでありますので、これより採決に入りたいと思います。 討論を踏まえ、付託議案を分けて採決いたします。 議案第1号及び第19号について、原案のとおり可決することに賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手) 賛成多数であります。よって、議案第1号及び第19号は、原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。 次に、議案第3号、第4号、第5号、第7号及び第14号について、原案のとおり可決することに賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手) 賛成全員であります。よって、議案第3号、第4号、第5号、第7号及び第14号は、原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。 次に、請願・陳情の審査に入ります。 今回は新規分の陳情1件の審査を行います。 陳情22年26号、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)に参加しないことを求める意見書の提出についての審査を行います。 御意見を伺いたいと思います。御意見のある方は挙手をお願いいたします。 ○市谷委員 このTPP協定ですけれども、ブルネイ、チリ、ニュージーランド、シンガポールの4カ国で2006年5月に発効した自由貿易協定になっています。加盟国はすべての関税を撤廃すると定められ、他の経済体の加入を促進するとして、初めから締約国の拡大を意図したもので、最初から入っている今言いました4カ国に加えて、アメリカ、オーストラリア、ペルー、ベトナム、マレーシアの5カ国が加わって現在9カ国が締結を目指しています。 バスに乗りおくれるなとも言われていますけれども、このように、現在締結を目指しているのは9カ国しかありません。そのうち既に日本はシンガポール、ブルネイ、チリ、ベトナム、マレーシアと自由貿易協定を結んでいて、結局2カ国間のFTAが進んでいないアメリカ、オーストラリアという農林水産物輸出大国に門戸を開くのがねらいで、そのことをアメリカ政府の高官はアメリカの議会でも公然と語っています。 そしてTPPの日本経済への影響は、この間議論がありましたけれども、農水省の試算でも農業生産額は4.5兆円減少、食料自給率は40%から13%に低下、年間約8兆円あるとされている農業の多面的機能は3.7兆円喪失、国内総生産8.4兆円減、雇用も350万人減少すると政府の試算でもされています。その一方で、TPPで上がる実質GDPは0.48%から0.65%しかないと指摘されています。さらに、鳥取県の試算でも農業生産額が今より45%減少するとされ、鳥取県の農林水産業にとって甚大な影響を与えることが予想されます。また、内閣官房のほうからは、BSE、狂牛病の安全対策がないアメリカ産牛肉の輸入制限が撤廃される危険性も指摘されるなど、食の安全確保も懸念されています。 菅首相が貿易自由化と農業生産との両立ということを言っていますけれども、農水省の資料では、巨額を投じて所得補償をしても外国産農産物の輸入増加はとめられず、国内農業等の縮小は避けられないとして、両立は不可能であるということを政府自身が認めています。そもそも日本の農業が深刻になったのは、輸入自由化によって農産物の輸入額が1966年から2008年までに1兆円余りから6兆円輸入額が増加した一方、食料自給率は73%から40%に急落して、農業所得は90年から2006年にかけて約6兆円から約3兆円に半減したと農水省も報告するように、輸入自由化が日本の農業を深刻にした最大の原因です。これと同じ道を繰り返すわけにはいきません。 日本は鎖国状態と言われる方もありますけれども、農産物の平均関税率はアメリカに次いで日本は世界で2番目に低く、日本は鎖国どころか十分過ぎるほど国が開かれています。今、世界では慢性的な飢餓人口、昨年9月の国連食糧農業機関の発表では9億2,500万人に上り、昨年11月開催の食料安全保障に関する世界サミットは、2050年には飢餓人口は今の10倍の90億人を超えると予想し、農業生産を70%増加させることが必要だと強調しています。今はお金さえ出せば食料はいつでも輸入できる時代ではなくなっています。食料安全保障と食料主権の確立、日本と鳥取県の農林漁業を守るためにもTPPは決して足を踏み出してはならない道です。よって、陳情を採択するよう求めます。
○福本副委員長 確かに、我が国の国内農業の持続は安定的に図られるべきではありますが、我が国の現在の国情をかんがみますときに、やはり多面的な見方で臨まねばならない場合も出てこようかと存じます。ついては、県も本県の農林水産事情を国に説明、また知事会等も説明しているなど、これからまだまだ研究する必要があると考えますので、このたびは研究留保が相当と考えます。
◎伊藤委員長 そのほかございませんか。(なし) 研究留保という声がありましたので、まず研究留保とするか否かの採決を行います。 それでは、研究留保とすることに賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手) 賛成多数ということで研究留保ということに決定いたします。 次に、報告事項に入ります。 なお、質疑は各部、局ごとの説明終了後に一括して行っていただきたいと思います。 議題1、ロシア連邦ハバロフスク地方への鳥取県訪問団派遣について、岸田農政課長の説明を求めます。
●岸田農政課長 資料の1ページをお願いします。ロシア連邦ハバロフスク地方への鳥取県訪問団派遣についてでございます。 ハバロフスク地方との交流につきましては、本年の11月にハバロフスク地方のシュポルト知事が本県に来県され、友好交流に関する共同声明を発表しているところであります。今回、友好交流の第一弾といたしまして、同地方に河原統轄監を団長とします訪問団を派遣しまして、県の農産物展示会や地方行政府との意見交換を実施することとしております。 まず、農産物展示会でありますが、本日とあすの2日間にわたってハバロフスク市内のインツーリストで行います。これについては、ロシアの輸出業者でありますセンコン物流が開催されます商談会、日本産農林水産物等商談発掘会の会場内に鳥取県のコーナー設置をしまして、開催をするものでございます。 内容としましては、農産物、富有柿とかあたご、それから農産加工品としてあんぽ柿、らっきょう漬け等の加工品の試食展示とともに、農産物や観光のPRパネル、ポスターを展示をすることとしております。この試食展示会には現地のバイヤー、レストランほか一般の消費者も来訪予定でございます。 シュポルトハバロフスク地方知事との協議でございますが、17日金曜日に予定しております。当初、知事が出席予定でございましたが、急遽モスクワ出張が入ったということで、カラシニコフ副長官が代理で歓談をするということになります。内容については今後の当県とハバロフスクの友好交流について幅広い協議を予定しております。 なお、訪問団につきましては、河原統轄監を団長といたしまして、前田経済通商総室長、岡本農林水産部次長ほか6名で構成をしております。
◎伊藤委員長 議題2、平成23年産米の鳥取県生産数量目標(需要量)について、今井生産振興課長の説明を求めます。
●今井生産振興課長 2ページをお願いいたします。 平成23年の都道府県別の米の生産数量目標を国が12月1日に公表いたしております。鳥取県は7万1,460トン、面積換算値は1万3,890ヘクタールでございまして、22年度、ことしに比べますとトン数、面積とも1.3%の減となっております。これは全国の2.2%減よりも小さいですが、転作は強化されるということになっております。 国の決定方法ですが、全国の需要見通しというものをまず国が定めます。これは過去の実績から回帰式を用いまして予想しますけれども、802万トンということで想定しておりまして、この802万トンをもとに決定するわけですが、近年、見通しと実績というのを比較しますと実績のほうが大変低くなっているということがございますので、過去7年中5年で実績が下がっているということを踏まえまして、需要見通しから7万トン控除ということでございまして、生産数量目標は795万トンに設定しております。 都道府県別の生産数量目標につきましては、各都道府県ごとの過剰作付分を除外いたしましたところの需要実績ということになっておりまして、過去6年中、中庸4年ということの平均値でシェアで配分するということになっております。なお、23年度分の配分につきましては、いわゆる過剰作付県のペナルティー措置ということが廃止されましたものですから、達成県にとってより厳しいものということになっております。 市町村への配分の進め方でございますが、これまで10月から配分案の検討をしてきておりまして、12月1日に国のほうから配分がございましたので、事務局のほうで取りまとめまして12月9日に水田協議会の幹事会でまず協議していただきました。その結果を踏まえまして、水田協議会の総会のほうに12月20日としておりますが、21日に中部で総会が開催決定いたしまして、21日に総会のほうで議決いただきまして、県から市町村に12月下旬には通知。それから町のほうで個人配分を設定されまして、農家の方には1月から2月にかけまして配分されるという予定になっております。
◎伊藤委員長 議題3、高病原性鳥インフルエンザの発生に係る本県の対等について、澤田畜産課長の説明を求めます。
●澤田畜産課長 それでは、3ページをお願いいたします。 11月29日に島根県の安来市の採卵鶏のほうで高病原性鳥インフルエンザの発生がありました。前回の12月3日の常任委員会で報告させていただきましたけれども、その後の状況について報告させていただきます。 国及び島根県の対応状況でございますけれども、島根県につきましては、12月5日に防疫措置が完了しております。また、環境省が実施いたします水鳥のふん便調査につきましては、採取が終わっております。今、鳥取大学のほうでその分析を行っております。中旬、下旬にかけて検査結果が出る予定でございます。また、農水省の疫学調査チームでございますけれども、原因について今究明をしているところでございます。野鳥の関係が原因ではないかという話もございますけれども、引き続き調査を進めているところでございます。また、12月9日には、国のほうと鶏ふんの移動制限に係る特例措置ということで協議させていただきまして、国より異議がない旨を回答いただいております。12月10日から農家のほうの鶏ふんの搬出が可能となっております。12月27日の午前0時の移動制限解除に向けて、今いろいろな調査なりを進めているところでございます。 鳥取県の12月3日以降の対応でございます。12月3日には特例措置ということで卵の出荷が開始されております。また、周辺10キロ以内の愛玩鳥に対する調査を60戸させていただきまして、12月5日に判明をしております。抗体検査、ウイルス検査すべて異常がないということでございます。また、12月7日には国に対して知事のほうが財政支援、再発防止対策ということで要望させていただいております。そのときには農家のメッセージも入れた卵ということで贈呈をさせていただき、鳥取県の鶏卵は安全ですというアピールをさせていただいております。12月9日には、鳥取県家畜伝染病対策会議を市町村、関係団体等出席いただきまして開催しております。このときには鳥インフルエンザと口蹄疫の対策についても再度徹底ということでお願いをしたところでございます。12月15日、きょうとあしたにかけては第2回目の清浄検査を実施することとしております。この検査の結果、島根県と鳥取県の検査結果がマイナスであれば、12月27日午前0時で移動制限解除ということになる予定でございます。 鳥取県の今後の対応でございます。12月2日に開催いたしました対策本部会議で確認した事項を全庁挙げて取り組むこととしております。風評被害対策、24時間の相談窓口の対応、あわせて鳥インフルエンザの県マニュアルにつきまして再度検討いたしまして、もっとよりよいものにしていこうということで見直しを考えているところでございます。また、万が一に備えた資材の調達ということで、初動分、1日分の備蓄につきまして手続をしていこうということで、今備蓄の手続をしているところでございます。 また、異常野鳥についての検査でございますけれども、ごらんのとおりでございます。すべて陰性でございました。我々といたしましても27日の移動制限解除に向けて全力で取り組んでいるところでございます。
◎伊藤委員長 議題4、鳥取県J-VER地域コーディネーターの認定について、議題5、第64回全国植樹祭基本構想(案)について及び議題6、緊急雇用創出事業の予備枠による事業の追加実施について、大北森林づくり推進室長の説明を求めます。
●大北森林・林業総室森林づくり推進室長 資料の4ページをお願いいたします。 鳥取県J-VER地域コーディネーターの認定についてということで、県では県有林J-VERのマッチングを行います鳥取県J-VER地域コーディネーターの募集しておりましたが、このたび山陰合同銀行を第1号として認定いたしました。今後、山陰合同銀行さんは県有林のJ-VERの購入者の掘り起こしを行っていただくことになります。 今回の認定の概要でございますが、認定日は12月9日、期間としましては24年度末までということで、内容といたしましては、先ほども申し上げましたが、県有林J-VERの紹介業務ということでございます。手数料につきましては、売買契約が成立した場合、売買契約額の5%を県が払うという契約内容でございます。 なお、このコーディネーターにつきましては、引き続き募集をするとともに、とにかく早く成功事例をつくっていきたいというふうに思っているところでございます。 次に、資料の5ページをお願いいたします。 第64回全国植樹祭基本構想(案)についてということで、この案につきましては、11月24日の第2回実行委員会で了承されたものでございます。概要版について説明させていただきます。 資料の6ページをお願いいたします。 平成25年の春、48年ぶりに開催が決定しておりますこの全国植樹祭でございますが、この基本構想の策定の趣旨といたしましては、開催理念、開催内容等の基本的な事項を定めたものでございます。 右側の開催方針といたしまして、まず開催理念でございますが、本県は古くから妻木晩田遺跡のような木の文化を持っていたという歴史の中で、長引く林業不振によりまして手入れ不足の人工林、あるいは利用されなくなった里山では森林の機能が低下し、持続可能な森林づくりが必要となっております。一方、県内ではカーボンオフセットなど先進的な取り組みも開始されたところであります。特に、平成25年は京都議定書後の新たな枠組みがスタートする予定の年でもございます。全国植樹祭の開催を契機に環境先進県とっとりをアピールしていきたいというふうに思っているところでございます。 次に、7ページをお願いいたします。 県民運動では来年度に開催されます全国豊かな海づくり大会への取り組みとして始めました森・川・海を守り育てる「白うさぎ大使による新たな国造り運動」を引き継ぎまして、全国植樹祭の開催理念を共有し、次の世代につながるような取り組みを行っていきたいと思っておるところでございます。 この「白うさぎ大使による新たな国造り運動」では、森林保全活動として森林を知る集いの実施、あるいはとっとり木づかい運動の展開、里山林等の再生活動、ナラ枯れ防除活動等の展開などを実施するとともに、またこうした環境保全活動をきっかけに一過性のイベントではなく、大会後のことも見据えた運動へと展開していきたいというふうに考えておるところでございます。 次に、8ページをお願いいたします。 開催会場は記載のとおりでございます。開催の時期としましては、25年の5月下旬から6月上旬を予定しておるところでございます。開催日の決定は平成24年ということでございます。 次に、式典行事の基本的な考えとして、また鳥取に来たい、あるいは簡素化を図りつつも厳粛で品格ある式典としたいということとあわせ、多くの県民の方々に参加をいただきたいというふうに考えておるところでございます。 式典の演出は、今後基本計画の中で具体化していきたいというふうに思っております。式典の運営といたしましては、多様なボランティア等、県内関係団体等の協力を得ながら、無駄を省いたかつ環境に優しい手づくりの式典としたいと考えております。また、鳥取を支える豊かな自然とかさまざまな県民運動、これらを大型映像で紹介していきたいというふうに思っておるところでございます。 次に、9ページをお願いいたします。 植栽行事でございます。基本的な考え方といたしましては、自生する樹種など、地域特性に応じた森林づくりを目指すということでございまして、多くの県民に参加をいただきたいと。また、子供たちが育てた苗木等を使用しながら、植栽後も緑の少年団とかボランティアの方々が手入れを行っていただくように計画していきたいというふうに思っております。また、森林づくりの方向や植栽樹種の選定につきましては、専門委員会の検討結果を右の図のように記載しております。 お手植え、お手播きでございますが、両陛下のお手植え、お手播きは式典会場で賜ります。お手植えは3種、お手播きは2種類とし、樹種は県民に親しみのあるものとします。お手植え樹は森林づくりのシンボルとして大切に育成し、お手播きから育てた苗木は広く県内公共施設等に配付していきたいというふうに思っております。 記念植樹ではVIPなどの方々は式典会場で植樹を行い、一般の参加者の方々は2つの会場を設け、植樹していただきます。また、会場の一画には共生の森の参画企業によるとっとり連携の森とか、その他子供たちの学習のための展示林なども設けたいというふうに考えておるところでございます。 次に、10ページをお願いいたします。 会場整備でございます。基本的には現地形を利用した整備としたいということと、経費節減のために跡地利用も考えた整備としたいということでございます。また、特に県産材をふんだんに使用した木の香るような会場づくりを目指したいというふうに思っております。次に、会場整備の式典会場でございますが、そこに写真が載っておりますのがお野点所といいまして、この中に両陛下が座られる御席があるということでございますが、お野点所なども跡地利用も考えていきたいというふうに思っておるところでございます。また、植樹会場につきましても、将来的な森林の管理を十分検討したいということと、駐車場は会場の近くに設け、サービス広場、これにつきましては、総合案内所ですとか湯茶の接待所、救護所、物産コーナー等を設けたいということでございます。 次に、交通・宿泊でございますが、宿泊参加者は原則実行委員会が指定する施設に宿泊していただきます。参加者は実行委員会が手配するバスで会場に移動をお願いするということでございます。また、地元の協力を得ながら沿道の美化等にも努めてまいりたいというふうに思っているところでございます。 次に、記念事業でございますが、これにつきましては、基本計画の中で具体化していきたいと思いますが、例えばプレ植樹祭でありますとか、地域緑化イベント、白うさぎ大使による国造づくり運動などと連動させていきたいというふうに思っております。また、関連事業といたしましては、植樹祭前日の全国林業後継者大会や共生の森参加企業との連携事業などとうまくタイアップしてまいりたいというふうに思っております。 広報活動につきましては、とにかく心からお迎えする気持ちで大会を盛り上げていきたいというふうに考えているところでございます。 次に、11ページをお願いいたします。 運営方針等でございます。おもてなしの心でお出迎えをということをとにかくキーワードに、各種団体等としっかり連携していきたいというふうに思っております。実施組織ですが、既に6月には鳥取県実行委員会を設立しておりますが、そのほかに2番といたしまして、来年度には副知事を長とします開催準備庁内連絡会議を、また1年前には知事をトップとします鳥取県実施本部を立ち上げたいというふうに思っております。 なお、この基本構想(案)につきましては、本日から1月7日までパブリックコメントを実施することとしております。 次に、12ページでございます。緊急雇用創出事業の予備枠による事業の追加実施についてということで、緑の少年団体制強化業務ということで1名、65万円ということでございまして、これにつきましては、全国植樹祭に向けて県内には緑の少年団が44団ございますが、その緑の少年団の活動ニーズ調査でありますとか、少年団の新規開拓を行うための委託調査を鳥取県緑化推進委員会に調査委託するものでございます。
◎伊藤委員長 それでは、ただいまの説明につきまして質疑等ございませんか。
○藤井委員 鳥インフルエンザですけれども、今のところこれを防ぐ方法はネットによるしかないということでしょうか。ネットに小さな穴があいていてそこから入ってきて云々ということを聞いているわけですけれども、それを全飼育業者に確認していくというのは大変な作業です。それしか方法がないのかどうか。とりあえずそこをちょっと聞いておきたいと思います。
●澤田畜産課長 現在のところ、原因が野鳥ではないかということがございます。野鳥の侵入を防止するためには入り口をふさぐということで、現在のところ入り口にあらかじめ金網を張った鶏舎をつくることと、入り口がないウインドーレス鶏舎という密閉式の全然入り口がない暗いところ、蛍光灯で飼うようなところについてはいいのですけれども、既存の鶏舎につきましては、外からネットをかけて侵入防止ということがコストも安くできる方法ではないかということで、今それをやっているところでございます。
○藤井委員 それ以外の方法はないのか。
●澤田畜産課長 侵入防止としては現在のところそれ以外にはございません。
○藤井委員 一般にインフルエンザと我々が聞きますと、すぐワクチンのことを思うのです。前回も口蹄疫のときにワクチンの話をしましたし、これはもう既にできているけれども、効果が弱いということでした。全頭殺処分するということで数千億というお金が消えたわけです。ついては、そのことを考えるとワクチンを開発するということは十分に見合うことなので、ぜひ鳥取県でそれを開発するぐらいの努力はされるべきだと思う。口蹄疫の場合は人間に感染しても問題がないということなのだけれども、鳥インフルエンザは人間に感染した場合に変異を起こして強毒性のウイルスになることが心配されているわけです。だから、これについてもワクチンをつくって、飼料の中に入れて対応するというような発想は一切専門家の中でも出ていないのですか。どうなのでしょう。農林水産部長、ちょっとお答えください。
●鹿田農林水産部長 私で不十分なときは澤田課長が補足させてもらいますけれども、平成16年に山口で発生しまして、山口、大分、京都と発生があったときに、実際ワクチンも検討されていまして、国のほうでは今ワクチンの研究も進められていると僕は認識しています。その上で今の現状がどうかというと、それ以後、茨城で原因は不明なのですけれども、ワクチン株ではないかという部分が原因で広範囲に広がりまして、それでその分を殺処分したという経緯もありまして、実際にワクチンの効果なのですけれども、完璧ではないものですから、かえって被害を広げるというような状況です。ですから、外国では一部使われているのですけれども、使われることによってどこまで汚染が進んでいるかという状況を把握できないというふうなところにもいく可能性が高いものですから、今は国内では使っていないと。ただ研究はされているというふうに認識しているところです。
○山根委員 2ページの生産調整ですけれども、農林水産部長にお尋ねしますが、1.3%でことしは全国平均の2.2%より小さいですよということで油断もあるかもしれませんけれども、実際問題じわじわじわじわこういうことになってくるので、これは水田耕作面積の大体何%に値するかということと、これに対する対策については1.3%ぐらいだからというような認識なのか、もとの40何%からまた1.何ぼ上乗せだからということで、休耕田対策についてもっと真剣にやらなければならないとか、どこを補完しなければならないとかということがあるだろうと思いますけれども、そういった認識は農林水産部長はいかがお持ちですか。
●鹿田農林水産部長 今回の割り当てですけれども、平均で2.2%の減になっているものですから、鳥取県の場合は1.3%ということで平均よりは緩和されている状況なのですけれども、実際はオーバーした県などにも割り当てが増加しているところがありまして、それはどうしてかというと、今の状況が割り当て配分の計算式の仕方が、要はたくさん売ったところについては一応優遇措置があるわけです。一応超過した分はカットされるわけですけれども、6月末時点で在庫をたくさん減らしました。県内で在庫が減ったという部分はプラスカウントになって乗っかってくるのです。そうすると、栃木などはよく売っているという話になって、超過している分もあるのですけれども、超過している分は一応差し引いても6月末の在庫でたくさん減らしたと、たくさん売ったということになりますと、やはりその分がプラスカウントになってくるのものですから、生産調整は守っていないのだけれども、要は割り当てはふえたというところもありまして、それはやはりちょっとおかしいのではないかという意識は持っています。 あとはこれからの話なのですけれども、今後やはり多用途米、飼料米とか米粉用米とか、あそこの分はやはり水田地帯でふやすことができるものですから、そういう部分のマッチングをこれからいかにふやせるかというのが課題になるかなと思っております。今、水田利活用の中で10アール当たり8万円という支援をしてもらえるものですから、そういうものをやはり最大限活用するような取り組みがやはり必要かなというふうに思っています。ただ、先ほど言いましたように、割り当ての構造自体が達成県が不利になるということはやはり不満なものですから、国のほうにはそういう形で毎回要望はさせてもらっているのですけれども、なかなか需要がふえない、やはり米自体の需要がふえていかないといけないということがあるものですから、今、三洋さんが出しています「GOPAN」ですね、米からパンができると、ああいうものの活用でたくさん米が消費されるようになれば、少しは変わってくるかなというふうに思っているところです。
◎伊藤委員長 作付面積の何%ですか。
●鹿田農林水産部長 稲作の作付は60.2%ですので、転作になっている部分については39.8%ということになります。
○山根委員 年々年々大分麻痺してしまって、減反ありき、あるいは転換ありきみたいなことになっているのですけれども、実際的には一番米が単純、簡単、もうけはないということだろうけれども、いずれにしても、真剣に本当に4割も休む耕地をどんな形で誘導するか、あるいはまた、県政上で誘導するといっても非常に難しいですから、やはり農家の皆さんも、農民の方というか協同組合さんというか、本気でお考えになって、そこを県政で何を支援してというような、今になってこれがもとに戻って100%つくるということは起きないわけでしょうから、当面は。市谷委員の話によると9億人も飯が食えない者がおるという話を聞くと、本当に早くつくらなければいけないかと思うけれども、とても待てないわけですから、本県なりのというか、ジゲの人もというか、村の人もというか、立ち上がるという支援策をもっと刺激して、せっかくの農地をどうやって有効に使うかというのを腰を据えての政策を新たにお考えいただきたいと思うが、認識のほどを。
●鹿田農林水産部長 今回、予算の中でも出させてもらっているのですけれども、直売ビジネス、これは今まで担い手だけというような施策が中心だったのですけれども、それ以外の方についてもこの事業に参加することができまして、要は直売施設での売り上げをこれからも品ぞろえも含めて伸ばしていこうという考えで、県民の皆さんにたくさん参加してもらえるような仕組みを一応つくらせてもらいました。この中で今の普通の農家の方自体についても農地を有効利用して直売施設のほうに持っていくということもその事業で可能なものですから、そういう事業を使いながら水田の耕地についても利用できるような仕組みというか、そういうのを進めたいと思っているところなのです。 あわせて、今農業試験場のほうでは、従来農業試験場というと野菜は園芸試験場という格好だったのですけれども、水田で野菜もつくるような格好の技術指導もしていこうということで、園芸試験場のほうから研究員を派遣しまして、農業試験場のほうでもそういう水田の利用ということを進めていこうというようなことで、あわせてそういうことを推進していきたいというふうに思っているところです。
○山根委員 いろいろな施策を試行錯誤しながらで、これはお互いに共通の悩みなのでしょうけれども、実態的にその地方に住まわれる方で田んぼが荒れてしまったら困るではないか、あるいはせっかく先祖から継いだ田んぼをどのような形で利用しながら暮らしに役立てるかというようなことで、そこに住まれる方、いわゆるなりわいにされる人というのが頑張ってしないと、何でも国、県の指導ばかりでぞろぞろぞろついていけばいいというのではなしに、自分で立ち上がって、――それは部分的には集約された方や企業化された方もあるのですが、ただそれは部分的でありまして、田舎のほうでは田んぼを持っていてもだれも耕作してくれないし困るというような人もたくさんあるわけでして、だからそれを町村責任にするのか、あるいは農民の責任にするのかでしょうけれども、実際問題、町行政とか県行政でそれも全部できないわけですから、どこかで何かしないと、奥地などでは老人になってつくってもらう者もいない、草は生えてくる、それを整理しないと隣の人に迷惑ということで、本当によろよろした年寄りの人がいっぱいおるわけです。だから、その辺を何らかの形で、県主導ではなしに、あるいは町村かもしれないし、あるいは地元かもしれない、何かでうまく構築するようなことを、きょうまでもいろいろ考えていろいろな制度をつくったのですけれども、まだまだ浸透せず、あるいはそれで水田があってよかったみたいなことになっていないわけですから、そのあたりを結論的にできる方法を、何をしたあれをしたでなしに、やはりもっと試行錯誤しながら積極的にそういう施策というのを出すような形でお願いしたいと思います。
○市谷委員 今の消費のことで思ったのですけれども、病院だとか保育所などの御飯が地産地消が行われているのかと。保育所なども3歳以上児になると親が持っていったりして保育所で出ないのです。親が持っていっても県産米を使えばいいことかもしれませんけれども、そういう福祉施設などで提供するということにすれば、もう少し消費も拡大するかなと思うのですけれども、そういうことが検討されているのかというふうに思いまして、もしわかればと思います。 2ページの概要の丸ポツ3つ目の22年度に比べて数量は減るのですけれども、転作が強化されるというのはどういう意味なのかと。ここの中身を教えていただきたいのと、それから戸別所得補償の加算金なのですけれども、何か大規模なところに特化されるようなことになってしまうのかと。そういうことがあるのだろうかと思ってちょっと心配しているのですけれども、鳥取県の中で大規模化で大きいところは大きいところなりに支援は必要だと思いますけれども、集約化もそう単純ではないと思いますので、その辺がわかれば教えていただけたらと思います。
●今井生産振興課長 病院関係の米の状況は、県立病院につきましては、条件として県産米のコシヒカリというような条件がついておりますので、100%県産米が使われております。 転作が強化されるということにつきましては、全国の平均よりは低いけれども、鳥取県にとって1.3%、190ヘクタールの転作増になるという意味でございまして、ことしに比べましての話です。 加算金につきましては、農家全体にメリットが及ぶ、例えば10アール当たり1万5,000円の米の作付助成があったり変動助成もあるというのがことしのモデル対策なのですけれども、それに加えまして、担い手とか大規模農家についてはもっと支援する方策をつくるべきではないかというような意見が国のほうでされておりまして、それについて今検討されているということを聞いております。今の国の概算要求の中にも実はそういうところも、例えば集落営農の法人化に加算したりというようなことや、産地資金という地域で使用方法を定めて、例えば担い手に転作助成を多めに出すというようなことができるというような規定もあるのですけれども、それに加えまして、今国のほうで大規模に支援するような方策を検討中ということを聞いております。
○市谷委員 私ちょっと心配しているのが、農業予算の総額がふえないのに大規模なところの加算金がふえるということになると、どこか削られて、いわゆる一般的な戸別所得補償の部分だとか、小規模農家のところの部分が削られてそっちにいくのではないかというのをちょっと心配しているのです。総額がふえるのならいいのですけれども、概算要求の総額はふえていないので、その辺がちょっと心配なので、大規模のところにそれなりの支援をするということを否定するものではないのですけれども、そのことによって小規模農家があおりを受けて支援がしてもらえないということにならないように、様子を見てですけれども、その辺はぜひ国のほうにも言っていただきたいと思うのですけれども、まだ内容がわかっていないとは思いますけれども。要望です。 あと鳥インフルエンザの対応のことなのですけれども、議場で消毒薬の今後の費用のことだとか防鳥ネットの費用のことなど少し説明があったとは思いますけれども、常任委員会ですので、この場でも改めてどういう制度になっていて、どういうふうに部として考えているのかというのを改めて説明していただきたいと思います。
●澤田畜産課長 消毒薬につきましては、今回の予算で大体3回程度の配布予算を考えております。ただ、今回、12月31日まで知事命令で指定を告示しております部分は1回についてということでございます。また、新たに発生があった場合には再度告示の期間を長引かせて、そのときにはまた1回出すとか、そういうことで1回の告示について1回は県のほうで無償でお出ししたいと。それ以外については独自で自衛防疫としてやっていただきたいと思っております。 防鳥ネットの予算につきましては、国のほうの交付金の活用がございます。鳥取県の養鶏協会が事業主体になりまして、その会員さんなり県内の養鶏農家の方に国助成で2分の1の支援をしたいということがございます。明日ぐらいに県下の要望を聞きまして、国のほうに協議をしていきたいと。ただ、幾らいただけるか、本来は4月当初から走る事業でございまして、これからどのくらいいただけるかということがわかりません。もしも足らない場合については、その部分について2月の補正のほうでいろいろとお願いをするような格好になろうかということで、今検討している最中でございます。 防鳥ネットにつきましては、このたび16の農家についてちょっと異常があったということで補修をしたり、5センチ角の網目のものを2センチレベルに変えていただいたりしております。ですので、今回も機能性向上ということで2センチ程度の網になるようなものに変えたいという方につきまして支援をしたいということで、単県についてもそういうものが検討できないかということで考えているところでございます。どの程度皆さんがそれに更新をするかというところで、予算についてはまた協議をさせていただきたいと思っています。
○市谷委員 消毒のことですけれども、一応今1回分はということなのですけれども、ちょっと新聞報道ですけれども、あと2回、3回というかやらないと、県が言っている防疫する期間でいくと、消毒薬の効果が1回分で1週間から10日間。だけれども、もうちょっとあと1週間、2週間とありますので、その分というのは出すことは検討していないということなのだと思うのですけれども、でもそれはやはり農家にしてみれば一度発生すれば自分のところだけでは済まないということで、非常に心配して消毒もやっておられると思うのです。ですから、その辺も1回分と言わずに、せめて年内の2~3回分というのがどうにかならないかと思うのですけれども、どうなのでしょうか。
●澤田畜産課長 消毒につきましては、農場のほうでは常日ごろから大体消毒はやっておられます。実際問題はほとんどの養鶏農家の方は白くなる程度にずっとやっておられまして、それの部分について自己負担で今までやっておられたと。ただ、今回についてはああいうことで10キロ圏内に入ったとかということで、緊急的にその部分の一部に支援をしたいということでございます。ですので、12月までにあと2回、3回というようなことではなくて、もしも拡大した場合には県のほうから支援をしたいと思いますけれども、今回については今の経費で御理解を願いたいというところでございます。
◎伊藤委員長 そのほかございませんか。(なし) ないようでありますので、続いて、商工労働部に入りたいと思います。 議題7、ガイナーレ鳥取のJ2昇格とJリーグからの要請事項等について、議題8、元気な鳥取県産業推進プロジェクト(枠予算)の執行状況について及び議題9、緊急雇用創出事業の予備枠による事業の追加実施について、新企画調査室長の説明を求めます。
●新経済通商総室企画調査室長 まず、商工労働部の別紙という方の冊子がありますので、そちらをごらんいただきたいと思います。 ガイナーレ鳥取のJ2昇格とJリーグからの要請事項等につきまして、まず1番目に、11月29日にJリーグの臨時理事会がありまして、ガイナーレ鳥取のJ2の入会というのが正式に承認されました。昇格要件としては主に1、2、3と3つあったわけですが、その辺のクリアということで承認されたものでございます。 先般の常任委員会等でも御説明させていただいておりますが、ガイナーレ鳥取には丸で書いてありますようないろいろな効果がございますが、今までJFLという基本的にアマのリーグでやっておりましたが、このあたりについてはより注目度も高まりますし、一層効果が期待できると思っております。ただ、やはりここのところを県民とか企業とか、あるいは行政がうまく活用してやるような取り組みというのをやっていくということが必要だと感じております。 次に、2番、Jリーグからの要請事項ですが、10月28日にJリーグの入会審査というのがありまして、チェアマンヒアリングを知事及び鳥取市長等が受けております。その中で、新聞報道等でもされておりますが、バードスタジアムの環境整備、観客席の屋根とか大型映像装置とか、あるいはピッチの整備、駐車場の整備等々、安全快適な環境づくりに努めていただきたい。あるいは練習場、クラブハウスの整備を検討いただきたいというような話がございました。 その中で独立行政法人日本スポーツ振興センター、totoのサッカーくじを利用して助成をやっているのですが、例えばスタジアムにつきましては4分の3の補助とか、練習場については5分の4の補助があるので、この辺をうまく活用して御検討をというような話もございました。そのほか、アウェーからのサポーターというのがかなり訪れるので、そこをうまく地域振興、観光振興に結びつけるというようなことに取り組むということをやってほしいというようなことがありました。ガイナーレをどんどん活用して地域活性化に資するように取り組んでくださいというような趣旨でございます。 次に、3番目でございますが、先般の常任委員会で藤井委員より、サッカーの位置づけというか、世界でどういうような感じかというあたりの説明が不十分だというようなことがございまして、競技国、人口あたりと、裏になりますが、視聴率の面で2点ほど書かせていただいております。 まず、競技人口、地域数で、何か比較がと思いまして野球を上げておりますが、サッカーは202国で競技人口2億5,000万人、野球は115国・地域で1,200万人というようなデータがございます。日本で見ますと、サッカーの競技人口は118万人、野球は59万人というようなことでございます。団体スポーツで一番人口が多いのがサッカー、そのあとバスケットボールとかハンドボールとか野球とか続くようですけれども、サッカーの競技人口が多いという理由は、一つはボールが1つあればどこでもできるというのがあって、要は貧しい国でもできるというようなこと、あるいは気軽にできるというようなことがあって、このようなことになっているようでございます。 次の丸ですが、県内のサッカーの競技人口を見ますと5,800人ぐらいでございます。これは県のサッカー協会に登録している人数でございます。右側の四角でございますが、登録人口というのは人口比で見ますと1位の静岡県に次いで2位ということで、かなり鳥取県というのはサッカーに熱心な県だというような状況でございます。ここでも野球のデータが欲しかったのですが、野球というのはいろいろな団体がございまして、まとまったデータというのがなくて、県体協にも確認したのですがなくて、そのデータをつけることができませんでした。 裏をはぐっていただきまして、6月にワールドカップが南アフリカでございまして、その視聴率をつけております。例えば6月14日、夜中の11時54分からの放送でございますが、45.5%。全世帯の45.5%が見たというデータでございます。番組視聴占拠率というのはテレビを見た人の中で何世帯、どれぐらいの割合かということで、そこでは77.7%というようなデータでございます。一番下に決勝リーグ、6月29日、パラグアイとの対戦でございますが、午後11時前から午前1時ごろまででございますが、全世帯で57.3%が見たというようなデータがございます。やはりかなり国民の意識は高いですし、県内でも幾つかパブリックビューイングみたいなものがされて、悪いことですけれども、真夜中に騒いでうるさいというようなこともいろいろあったようでございます。 次に、済みません、もう一つの冊子のほうにお戻りいただきたいと思いますが、元気な鳥取県産業推進プロジェクトでございます。1ページでございますが、情報発信等のために使う枠予算の執行についてでございます。 まず、「大山山麓・水の研究会」キックオフセミナーということで、これは西部総合事務所の事業でございますが、西部地区の高品質の水を活用してブランド化を図る、あるいは水に関するビジネスの可能性等を探るための研究部会を設置すると。例えば食品とか観光等に活用というようなことでございますが、それをやるに当たってまずキックオフセミナーということで、黒印に書いておりますけれども、講演会を開催するというための経費でございます。 次の丸、日経ビジネスを利用した企業誘致促進PRということで、日経ビジネスといいます企業経営者等に最も読まれている雑誌というようなことなのですけれども、企業誘致を念頭に総合特区あたりのことを情報発信ということをやっております。この件につきましては後ほど次世代環境産業室のほうから御報告いたします。 おはぐりいただきまして、2ページでございますが、緊急雇用創出事業基金の事業でございます。コミュニティビジネス事業化支援調査研究委託事業ということで、県内でこれはに取り組むところも少のうございますが、県内の資源やあるいは取り組む団体等を調査しながら、どういう可能性があるか。それも県内だけではなくて、県外、例えば企業のCSRとか福利厚生とか、その辺と結びつけて可能性を探っていくということを考えております。そのために3月末まででございますが2名雇用するというものでございます。
◎伊藤委員長 議題10、年末の総合相談窓口の開設について、小林労働政策室長、網濱経営支援室長の説明を求めます。
●小林雇用人材総室労働政策室長 資料の3ページをお願いいたします。 年末の総合相談窓口の開設についてでございます。今年度も厳しい雇用状況が続いている中、昨年同様、行政機関等が業務を停止している年末に県と労働局、鳥取県社会福祉協議会による総合相談窓口を開設いたします。開設日時、場所については資料に記載のとおりでございます。生活、住宅、就職に関する相談と事業者の金融相談に電話と面談とで応じることとしております。 この窓口の開設につきましては、12月23日の日本海新聞、山陰中央新報によります鳥取県からのお知らせということで広報いたしますほか、県庁前の電光掲示板、テレビ、チラシなどにより、県民の皆様に広く広報することとしております。
●網濱経済通商総室経営支援室長 続きまして、4ページをごらんください。 金融相談等の窓口対応でございます。昨年に続きまして、信用保証協会並びに商工3団体と連携いたしまして、年末30日まで相談対応させていただくということで考えております。
◎伊藤委員長 議題11、大学生・一般向けの企業面接会等の実施状況について及び議題12、ふるさと雇用再生特別交付金事業及び緊急雇用創出事業の平成22年度予備枠の執行状況について、杉本雇用就業支援室長の説明を求めます。
●杉本雇用人材総室雇用就業支援室長 5ページをごらんください。 前回の委員会の際に山根委員のほうから、高校生の支援だけでなく大学生の支援もしっかりするようにというふうな御意見をいただきました。大学生向けの支援の状況ということで企業面接会の実施の状況を一覧にいたしましたので、御報告したいと思います。 高校生の場合は、前回申し上げましたけれども、まだ未成年で社会に送り出すということで高校生向けの求人をとってハローワーク、学校で世話しているわけですけれども、大学生の場合はもう成人ということで一般の方々と同じ土俵で求職活動をしていただくということで、マッチングの機会を私どものほうで設けるようにしているものでございます。 県内と県外それぞれ実施しておりまして、最初に、県内分でございますが、5月と8月、東・中・西それぞれの地区におきまして、この時期ですと主に4年生の方を対象にして、会社の説明から企業によりましては予備面接という位置づけで学生さんと面談をされるという機会を設けております。今年度残りの事業として2月に、同じく県内3地区で同様の会を設けるように予定しております。 県内、数少ないのですが大学、高専がございますので、それぞれの学内の学生さんを対象に各学校とタイアップして実施しているものが高専と環境大学は既に実施済みで、今月に鳥大で実施するということにしております。 県外のほうにお住まいの県出身の学生の方、中には一般の既に就職していらっしゃる方も対象ですけれども、Uターンを促進するということで東京、大阪、広島でガイダンスを行っております。おおむね11月から12月の初めにかけて島根県と共同で去年から実施しております。去年は大阪と広島で実施いたしまして、やはり参加が多かったということで、ことしは東京でも合同で実施するということにしたものでございます。実施の状況は表のとおりでございます。 さらに、関西方面は県出身の方が非常に多うございますので、鳥取県単独での会も催しておりまして、7月に大阪でやっております。さらに、2月にも同様の会を大阪で実施するようにしております。今後も学生の方々、それから企業の方々のニーズに沿った形で、特に県外については島根県との連携も視野に入れてこのような機会を提供していきたいというふうに考えているところでございます。 続きまして、6ページ、7ページをごらんください。 四半期ごとに御報告しております基金の予備枠の追加の執行状況でございます。前回から以降、新たにありましたのが緊急雇用の創出事業が6ページから7ページにかけましてありますように11事業、17人の1,400万円余が追加になっております。合計で568人で6億7,900万円弱ということでございます。 重点分野の雇用創出事業が4件追加になっておりまして、先ほど報告があった事例もありますけれども、28人の2,500万円余でございます。合計が602人で8億1,600万円余の合計額となっているところでございます。
◎伊藤委員長 議題13、とっとり発スマートコミュニティー構想(仮称)について、酒井次世代環境産業室長の説明を求めます。
●酒井産業振興総室次世代環境産業室長 別刷りの資料の3ページをごらんください。 とっとり発スマートコミュニティー構想(仮称)についてということで、今回は今後本格的に検討を開始するということで、その方向性について御報告するものでございます。 スマートコミュニティーといったところは一般的には再生可能エネルギーなどをうまく使いまして、暮らしのインフラやライフスタイルを変革して豊かな地域をつくり出していくといった概念でございますが、今回、とっとり発の構想として考えていくということです。 まず、その背景として考えておることですが、(1)の下にございますところですが、背景としましては言うまでもなく世の中の経済情勢はいろいろ大きく変化し続けておりまして、従来のような企業誘致等の産業活性化策だけではなかなかその活路、あるいは勝機といったものを見出すのは難しい状況がございます。そこで、これまでの施策に加えまして本県の強味を生かして生活者目線で暮らしの豊かさを生み出していく、そうしたことの中で内需を喚起する本県ならではの戦略が必要と考えておりまして、(1)のところに書いてありますように、内容のイメージとしましては、特に今回、西部地域におけるEV工場の立地、あるいはバイオフロンティアといったところの立地の進展ですとか、西部地域は非常に再生可能なエネルギー比率が高いというエリアですし、また豊かな地域資源がある、また経産省のEV、PHVタウンということの第2期募集にも選定されており、これは別の常任委員会で生活環境部が報告しておりますが、こうした強味を最大限に生かして新たなライフスタイルを提案していく、その中でビジネスモデルを生み出して、さまざまなプロジェクトを推進して、こうしたところから成長モデルを構築していくといったことを目指しております。 日経ビジネスにおいては、こうした構想の意義や可能性について目を向けていただくべく、広く産業界に発信させていただいたところでございます。その内容につきましては、(1)の下のほうに検討事業ということで、あくまで現段階でのたたき台として挙げておりますが、こういった事業などの検討をまずは行う予定でございます。 大きな柱としましては、やはり環境エネルギー、あるいは電動モビリティー、そして健康づくりや医療といったことの観点を柱に議論を始め、こうしたことで地域の魅力を高めて、観光などにも広げていくといったことを考えております。 (2)今後の進め方ですが、推進体制としましては県内外の企業や地域の住民、NPO、関係行政機関といったところから成る協議会を設立する予定でございますが、観点としましては、民間の活力や思いといったところにあくまで主眼が置かれるといったことを重視して進めてまいりたいと思います。また、推進に係る費用等につきましては、県が過度の負担となることのないよう、国が検討中の地域活性化総合特区などを初め、そうしたものを最大限に活用していくといったことを想定しております。 なお、地域活性化総合特区につきましては、一番下のところに参考でおつけしておりますが、地域の先駆的な活性化に向けた取り組みに対して、規制緩和や税制、財政、金融上の支援措置というものを総合パッケージ化して支援することを考えているものでして、これが制度として成立すれば4月以降に計画の募集がある予定でございます。そこでこうした国の想定スケジュールを見据えながら、(3)のところにありますようなスケジュールで検討を進めていく予定としております。
◎伊藤委員長 それでは、ただいまの説明につきまして質疑等ございませんか。
○藤井委員 ガイナーレ。僕がこの前言ったのをちょっとつまみ食いしたような資料を出されたけれども、要するにここでなぜこれだけの支援をするかという理由を説明してくださいと。なぜこの部局が持つのかということも含めて、もっとやはり体系的に、もうそういった質問が出ないくらいの説明をされるべきだという提案をしたのであって、サッカーと野球を比較してこうだというような話で済ませるわけにはいかないだろうと僕は思います。 確かにボールが一個あればどこでもできるという、それがノーベル賞候補にノミネートされた理由だったと私は聞いていますし、サッカーくじなども出たくらいですから、ある種の国策に近いものがあるのだと思うのです。南アでクリント・イーストウッドが映画化したりしたことも含めてもうちょっと詳しく、体系的に整理して報告をされないと、いつまでたっても同じ質問が、議員がかわればまた同じ質問が出てくるという、そういうことも含めてちゃんとしてほしいということが1つ。何か考え方があれば答弁願います。 もう一つ、岡村さんですけれども、EVのことについて、確かに非常に興味を持っているのだけれども、その後どうなっているかということをよくわからない。実際これがどういうふうな現状でどういうふうに発展していくかというところで、ここで生産をするわけでしょう。大手がかんでこないと、トヨタだとか日産だとか、そういったものと提携するとか、あるいはそことどういう関係を結ぶかは別として、実際にそれを販売できるのか。例えば何かのクレーム等が起こってリコールなどが起こったりなどした場合に対応できますか。そんなことを大いに最近心配するのですけれども、どんなふうに考えておられるのか。
○福間委員 関連で、ガイナーレ。私が今までの説明を聞き漏らしておったらお許しいただきたいし、ちょっと勘違いであるかもしれません。1ページの資料を見ると、今、藤井委員からお話があったように、もうちょっと体系的に交通整理をしてほしいということにつながっていくと思うのですが、例えば私の理解の仕方がまずかったのか知らないけれども、J2昇格については財政支援をすればそれで事足りるみたいなイメージだったのです、当初は。ところが、これを見るとさらに努めなさいということで厳しく要請を受けておるようですけれども、こういうものを全部行政サイドでしっかり受けとめて、つくるということも出てくるということになってくるのか。だれがそれをするのかと。これでいくと県がガイナーレの受け入れ態勢を全部するみたいなイメージになってしまう、鳥取市と手分けして。今、藤井委員から御指摘があったような格好を含めて、そこら辺が今後誤解が出てきてもいけないし、トータルでどうあるべき、どうなのだというもの、実行主体はだれがするのかとかみたいなことを交通整理してもらわないと、私らも県民の皆さんに説明というのがなかなかできないのだ。これを見るとちょっと頭にくるなという気がする。何なんだという気がします。僕のとりようが悪いかもしれないけれども、こんな話があるなら初めからもっと言ってくれと言いたくなるような文章になってきているのだ。私の間違ったとり方かもしれないけれども。要は債務超過の財政措置の支援をするということでまずJ2昇格はオーケーですねと。そこまでが行政の役割だというぐあいに僕はとっておったものですから、こういう経過が出てくるとするなら、ちょっとまた。ただ、totoの助成制度というのがあるようですから、こことの絡み合わせとか、誤解のないような交通整理をやはりしておく必要があると私は思っていますが、関連でよろしく。
○藤井委員 今おっしゃったこととの関連で、やはり始まりと終わりというか、終期もこういう計画の中にある程度というかはっきり入れておかないと納得ができないだろう。永遠にこれは続くのかという、こういうことがあるのではないかと思います。
○山根委員 関連で、ガイナーレ、確かに問題があるのです。ですから、今も両委員がおっしゃったように、本当に何ありきかというのも、我々も知らなければならないし、あるいは県民にもきちんと説明していかないと、なぜJリーグだけに支援して、いつから始まっていつ終わるかわからないみたいなことで次々次々。ここに書いてあるが、民間出資等によって債務超過は解消したと。民間出資もなるほどされたのでしょうけれども、県やあるいは市も大きく出資したのでしょう。これでは全く民間からの出資だけのようにとれる。県費も市費も払っているのでしょう。だから、委員が求めたということは、委員にも回答しなければならないけれども、委員というよりも県民にさらに理解を求めるという仕掛けをもっと考えてもらわないと、いつからいつまでだか、どこまで引きずられるのか、何十億円になるような話を引っ張ってもらっても、それならそれで最初から県民合意をとって、何十億かかってもこんな制度を使ってやろうみたいなものを見せないと、小出しにぞろぞろぞろぞろ債務超過の解消、それが済んだら今度は屋根つけ、何億円だ、何十億円だと。部長、もうちょっとしっかりしたものを、背骨を見せてください。
○市谷委員 私も同じような意見なのですけれども、サッカーに支援することを否定しませんけれども、こんなことが最初からわかっていたのだろうかと思ったり、皆さん言われるとおり後追いでどんどん出てくるのが、何というか、後追いで出てきてやってくださいみたいな話というのはちょっと納得しがたいなというふうに思うのです。だから、これは最初からわかっていたことなのかどうなのか、後で言われたことなのか、その辺もはっきりしていただきたいというふうに思います。
●新経済通商総室企画調査室長 いろいろ意見をちょうだいいたしました。まず、2番の要請事項ですが、これは去年から言われていることです。それで、何といいますかもちろん昇格の条件ではありませんし、今の段階では義務でもないことです。それで、内容にいきますと、例えばスタジアムの整備というのは、これは4分の3の補助があるのですけれども、これは来年からできる補助制度です。市のスタジアムですので、当然市が整備するということになると思います。それと練習場、クラブハウスについては、これは5分の4の補助というのがあるのですけれども、これは逆にガイナーレ専用ではないです。要は地域のスポーツ振興というようなことで、これも市になるのだと思います。ただし、その辺はまだ市とも具体的な話をしておりませんし、要は恐らく次から次にJリーグのほうからいろいろなことを言ってきて、それに対しては県は、あるいは行政はどこまで対応するのだというようなことだと思います、今言われたことは。その辺を一度きちんとわかりやすく説明する必要があると思いますので、その辺はJリーグの、何といいますか、Jリーグはできて15年ぐらいたちますけれども、だんだん人気がなくなっていまして、それで人気を上げようというようなことで、そこの中に例えばアメニティーの整備をもっと進めるみたいなことを今内部で検討しておるようですので、どこまで情報がもらえるかわかりませんけれども、その辺も勘案しながらまとめさせていただきます。
●山根商工労働部長 Jリーグに昇格したときの効果、経済効果でありますとかスポーツ文化振興とか、るる報告させていただいたところでございますけれども、なかなか体系立てて今もまた新たに要請事項があってというようなこともございます。その辺で今も背骨という表現がありましたけれども、その辺の今までの効果でありますとか地域に与える活性化の度合いでありますとか、それからこういった今後のハード整備等、この辺をきちんとまとめまして、県民の皆様方にわかりやすいように再度整理、報告させていただきたいと思います。
◎伊藤委員長 多くの皆さんが後出しじゃんけんがいつまで続くのかという議論ですから、その辺をしっかりと示していただきたいと思います。
●岡村筆頭総室長兼産業振興総室長兼商工政策室長 総合特区、スマートコミュニティー関連に絡めての御質問をいただきました。 まず、EVのことなのですけれども、2つに分けて現状を報告させていただきます。 まず、SIM-Driveの関係なのですけれども、今SIM-Driveさんのほうで先行開発車を今1台製造中でありまして、今報告いただいている内容ですと、3月29日に完成車をお披露目したいということで、また後ほど御案内しようと思いますけれども、まず慶應義塾大学の日吉キャンパスのほうでマスコミも呼びまして車体完成報告会があるように聞いております。当然我々はその前に1月と2月の段階で、今協議会をつくっておりますので、県内の参加いただいている企業さんとSIM-Driveの関係者との間で幾つかの専門研修会を開きまして、できるだけ県内企業の方にその部品の構造ですとか、モジュールの構造ですとかを理解していただく機会を持とうと思っております。 そういうものを経まして、SIM-Driveの完成車が3月末、3月29日にお披露目されると。実はそれを一つきっかけにしまして、その車を走らせる実証実験の場をぜひ鳥取で、まさにこの総合特区を絡めてナノオプトニクスさんと共同で実証実験をやっていただくような仕掛けをつくりたいというふうに思っております。その中でいろいろな性能チェックもするのですけれども、実際にSIM-Driveの先行開発車を量産をしていくまでにはまだ2年ほどかかります。当然型式認定という行為も要りますし、リコールに耐えられるだけの資金力、あるいは技術力を持たなければいけませんので、それまでの期間がまだ少しかかります。これは2年後というようなことでナノオプトニクス・エナジーさんがそのモデルを米子で量産していくということになっております。ただ、まだ検討の状況、開発状況が、1台はできましてもそれを量産するという技術はまた別ですので、それまでにやはりまだ2年間ぐらいかかるということで、その準備をしなければいけないということになります。 とはいいまして、その2年間、何も売り上げがないというのでは困りますので、和田デザイナーが入りまして、ナノオプトニクス・エナジーの独自のモデルの電気自動車を今開発中であります。これは来年の東京モーターショーに出展されるというふうに聞いております。ただ、そのつくり方ではなくて売り方等を含めて今国際ビジネスモデル特許の申請を準備されているということもありまして、まだちょっと公表はされません。その辺の特許を押さえた上で公表していただこうと思っておりますけれども、この和田さんがデザインされる先行されるナノオプト独自の電気自動車に関しましては、来年の東京モーターショーに出展するということを伺っておりますので、その製品はSIM-Driveの中の技術も当然使いますので、SIM-Driveの中には三菱自動車さんが入られています。三菱自工さんが入られていますので、三菱さんとも既に連携しながらSIM-Driveの中で今取り組みをされておりますので、まだちょっと具体的なことは伺っておりませんけれども、何らかの形で三菱自動車さんとの連携は出てくるものと思っています。 三菱自動車さんが昨今日産さんと軽自動車の分野で業務提携をされるということで発表されましたけれども、その辺の動きも当然キャッチしながら、今後の展開については検討していく必要があるというふうに認識をしておりますので、あくまでナノオプトニクス・エナジーさんの戦略をしっかり伺ってから、県としてもできる限りのサポート、支援をしていきたいというふうに思っております。
○藤井委員 要するに、今各大メーカーがこぞってEVに参入してきつつありますね。だから、米子にあるものがぜひ一人前になってほしいというのが我々の願いなのだけれども、非常に心もとないでしょう、あなただって。ただ、今三菱、日産という話があったのだけれども、単なる憶測みたいな話ではなくて、もうちょっとこれはトヨタや日産とは違ったものがあって、それを凌駕するものがあって、十分に自立していけるものだと、そういったものをきちんと見せないと、つくったけれどもほとんど売れなかった、だめだった。でも800人の雇用とか、そういったことを約束してきているわけでしょう。もうちょっと深く入り込んできちんとしたものを示していかないと、県民も安心しないのではないかという気がするのです。
●岡村筆頭総室長兼産業振興総室長兼商工政策室長 実はナノモデル、一番最初に出されるナノオプトニクス・エナジーの和田さんがデザインされる車というのは、ナノオプトニクス・エナジーのブランドを形成する車になります。これに関しましては、先ほど申し上げましたように、つくり方と売り方が車メーカーと少し違いまして、そこは先ほど申し上げたように、特許が絡みますので、そこをきちんと押さえるということで聞いております。中身を全く知らないわけではありませんけれども、そこはまだ公表できないということになっていまして、売り方が違うというところが一つあります。これは明らかにナノオプトニクス・エナジーのブランド力を高めるための戦略というふうに聞いておりますので、ここでは申し上げられませんけれども、しっかりそういう戦略を練って取り組んでおられますということを報告させていただきます。
◎伊藤委員長 楽しみにしてくださいということですね。 そのほかございませんか。
○松田委員 今度は水問題。いわゆるこのプロジェクトで経済活力の増進で非常に水を売っていくというのはいいと思いますけれども、2つの素朴な疑問があるわけです。勉強不足で申しわけないですが、とにかくあれだけの水をとっていくと本当に大丈夫なのかという疑問ですね。何百万年の水がずっと中にあると言われればそれまでだし、その出す分水源涵養が果たしてきちんとできていくのか。そういった点での疑問が1つあります。もう一つは、そういった水をとっていけば地殻変動でも起きて、がっぽりと落ち込んでいくような感じもするわけですけれども、そのことと、それから結局何かとられっ放しというような感じがしないでもない。水に対して税金がかからないわけですね。水源涵養税とかそういうのはあるわけですけれども、それは一定の法人に対しての税金であって、水そのものの取水量に対してはないということも、何かもう一つ納得できないなというような感じはしないでもないので、そういった点についての疑問を解くお話はありませんか。
●新経済通商総室企画調査室長 まず、この事業についてですが、西部総合事務所など 水の活用ということで、当然今のような問題というのもありますが、この事業自体がまず水を利用ということでそこまで踏み込んだことではないものというのを御理解いただきたいと思います。 それと幾つかの企業が出てきて水を今とってということに関する御質問だと思いますけれども、その点については……。
●岡村筆頭総室長兼産業振興総室長兼商工政策室長 今立地いただく企業さんは水をくみ上げる企業さんは当然地元の合意を得ながらという協定を結ぶのですけれども、例えば今回のニッポン高度紙工業さんのように、やはり地下水を使うというケースもありまして、そういうようなものも必ず公表していただくことを前提に地元との協定を結ぶとか、そういうことをとっていただくように我々はお願いしていますし、その成果は必ずオープンにしていただくということで今進めております。個々の企業誘致に関してはサントリーさんのときに取り組んだような内容で個々進めるということにしておるのですけれども、このプロジェクトはそういうジャンルではないと思うのですけれども、この取り組みはちょっとそこまでの認識はなかったものですから。要はブランドを高めるという、啓発目的だというふうに理解しております。
◎伊藤委員長 次回の常任委員会のときに答弁できるようにお願いします。
○松田委員 所管が違ったりして僕の疑問には答えられないかもしれませんけれども、そういう疑問があるということはやはり置いておいてもらって。 これも所管が違うと思うけれども、税金の問題。前に一遍聞いたことがあるけれども、そういう税金のかけ方はできない。例えばペットボトル1本に対して1円ずつかけていくということになれば、かなりの金額になっていくわけで、そういった点でのことが法律上ちょっと無理ということも聞いたことがあるのですけれども、何かその辺が納得いかないという感じもしないでもない。そういった点での回答ができれば、この次でもいいです。
◎伊藤委員長 1月の常任委員会で回答をお願いします。
○山根委員 関連で。これは皆さんに言ってもいけないのでしょうけれども、松田委員も知っておられるように、もともとがあるよ、調査しているよということですけれども、サントリーだけでもタンクローリーで1日に500杯もくんで逃げるというようなことが、あるいは水というのは学者さんからいえば岩盤なら10センチしか1年に流れませんよみたいなことですから。だけれども、何の法もないのでしょう。くみ上げる許可もなし、あるいは何メーターはとられないとか、幾らならくみ上げてもいいという、全く法が白地だから、だから県の条例をつくりなさいと言って、生活環境部がつくりますと言うけれども、いい生活環境部長がおりまして、屋根がわらは高いのを買おう買おうとしているけれども、クマを逃がしながらしているけれども、本当にろくなことになっていないです。何年たってもああいうことをほうっておるのですから。だからこれをほうられるなら、今言うように、我々のほうが条例をつくればいいわけですから。だから今おっしゃったように、1円取るか10円取るかは別としても、やはり県条例というのをきちんと執行部がつくりますよというからきょうまで投げてあるのだ。何年たってもつくらないものなら、議会で逆に条例をつくるというようなスタンスで運ばないと進まないと思います。 それと、私はおそろしいのです。本当に今調査がうまくいっているか、それをだれがいつどこが公開するかということを、これはしっかりしないといけないと思いますということを提言しておきます。
◎伊藤委員長 次の常任委員会のときに議論したいと思います。
○市谷委員 ちょっと蒸し返すようで悪いのですけれども、電気自動車のことですけれども、ナノオプトニクスが最初に鳥取に来るというときの話と、スマートグリッドだとかいろいろ加わったりとか、話がちょっと変わってきている面もあると思うのです。それはいろいろ開発が進んだりとか、実際やっていく中で変わる面というのはあるかもしれませんけれども、それが企業ですから。それにこっちが振り回されるというようなことがあってはならないと思うのです、さっきも話がありましたけれども。 SIM-Driveとの関係もどうなのかなと。このSIM-DriveのEV研究会でしたか、県もお金を出して企業体みたいにして研究に出資していますから、責任が問われてくると思うのです、研究に対しても。SIM-Driveとナノオプトニクス・エナジーのことについては最初からの経過でどういうふうに今こうなってきているのかということをちょっとまとめて出していただきたいというふうに思うのですけれども。何かちょっとわかりにくいのです。何がどうなっているのかがなかなかわかりにくいので、資料を出していただきたいというふうに思います。
◎伊藤委員長 後から資料ができますか。
●岡村筆頭総室長兼産業振興総室長兼商工政策室長 全くストーリーが変わっているわけではありませんので、先ほど申し上げましたように、SIM-Driveさんが3月末に発表されますけれども、その前に1月、2月で企業の方、開発技術者の方を交えての研修会をしっかりセットして、それがいずれナノオプトニクス・エナジーで量産されるときに必要な技術が県内で供給できる技術のマッチングを今やろうとしていると。そのための研修をやろうとしているという段階です。SIM-Driveのプロジェクトはこれで一応完結になりますけれども、ナノオプトニクス・エナジーさんが実際物をつくっていく過程で、実際そこに品質とコストに見合ったものを提供していかなければいけません。これはまた別のプロジェクトで仕掛けていかないといけないだろうという認識です。 いろいろなところで発表されていますけれども、ナノオプトニクス・エナジーは先ほど言いましたように、先行して自分たちが独自にSIM-Driveの技術を使った車をつくるというプランと、SIM-Driveが開発したものを量産するプランと2本で動いています。それは変わっておりません。最初にスポーツカータイプというふうにおっしゃったのが、このSIM-Driveの本格的な量産モデル、これがそれに近いものになります。先行してやるナノオプトニクス・エナジーのモデルは自分たちのブランドイメージを高める独自の路線のものになります。これは先ほど申し上げましたように、特許が絡むものですから、今ここでは申し上げられませんということであります。その2本立てで向かっておられますので、その辺もう一回体系的に整理して、また御報告する機会があると思います。
◎伊藤委員長 そのほかございませんか。(なし) 続きまして、企業局に入りたいと思います。 議題14、鳥取県公営企業の今後の方向性検討委員会の最終提言書について、板倉経営企画課長の説明を求めます。
●板倉経営企画課長 企業局の資料をお開きいただきたいと思います。 企業局の公営企業の今後の方向性等につきまして、外部委員に提案をしていただくために設置した委員会が先週の7日に開催されまして、最終提言書、別冊で資料としてつけておりますけれども、それが提出されました。 この委員会の検討中の意見の概要につきましては、10月6日の常任委員会で御報告したところですけれども、その後パブリックコメントを募集しまして、その意見等を踏まえてこのたびの最終提言に至りました。企業局ではこれをもとに局内で議論いたしまして、来年2月じゅうを目途に次期の経営改善計画を策定することにしております。 その提言の概要でございますけれども、1に書いておりますけれども、まず鳥取県公営企業の方向性ということで、産業関連公営企業は、公共性ですとかあるいは大規模性、資本投資に対する資金回収の長期性、そういった制約から、市場経済の仕組みで提供することが難しい施設を管理運営するものであると。全くの私企業と違うということです。公営企業を取り巻く環境は大きく変化し、県が電気事業を継続経営する必要性など、その意義、役割や経営のあり方が問われておりまして、そういったあり方につきまして県の産業経済環境や地域の実情に即して考えていく必要があるということでございます。 今の工場立地のといいますのは、海外ですとかあるいは大都市周辺のマザー工場といいますか、そういうところが中心になっておりまして、鳥取県の工場立地が大幅に伸びることは期待できない環境にありますけれども、現存産業及び新たに立地する企業に対して工業用水や一定規模の工業用地の供給を維持していくことは、県経済にとって不可欠ということでございます。 公営企業は工場立地、雇用などへの経済波及効果を勘案した採算性、要するに単体ではなくて県経済全体での採算性、そういったものを長期的に考えて、次世代産業の振興に資することを考えるべき。今後の公営企業のあり方として、収益性のある部門、例えば電気事業でございますが、不採算部門、工業用水事業等でございますが、それとのバランスをうまくとりながら、企業局の経営資源を生かし、県施策と連動して環境・エネルギーなど、成長分野の振興にプロジェクトベースで寄与していくことを期待するというものでございます。 電気事業でございますけれども、電気事業は戦後の電力不足への対応といったことが当初の目的でございましたけれども、そういった目的が薄らぎ、自治体が発電事業を行う社会的意義が小さくなっていることは否定できない。電力自由化の進展に伴いまして他県では電気事業の民間譲渡も行われている。鳥取県企業局では中電と15年間の電力受給基本契約を締結しましたので、原価ベースの売電料金が保証される総括原価方式、これは原価に適正な事業報酬を加えたものですけれども、そういった単価が保証されましたので、あわせて経営改善の努力もありまして、基本的に持続可能な経営を確保できる体制にある。電気事業の売買市場が必ずしも成立しているとは言えない実情。例えば相手方が地域の電力会社に限られるですとか、あるいは過去売ったところの県を見てみますと、簿価を大幅に下回っていると、そういったようなことの状況を言っております。そういう実情を勘案すれば、当面は運営を継続する中で収益を最大化できる選択を考えていくことが重要と。例えば今後の国の制度の動向、そういうものを見ながら、市場の動向等を見ながら、直営を維持していくのがいいのか、あるいは売却するのか、どちらが有利なのかを比較検討せよということでございます。 一方、水力発電、風力発電、太陽光発電等につきましては、国や県が進める再生可能エネルギーの導入拡大や地球温暖化対策といった環境エネルギー政策の担い手として公営企業が取り組む意義が認められる。今後の方向性は、直営、売却等、あらゆるスキームを検討しつつ、最大限の収益を目指し、これの収益によって新エネルギー事業を考えることであるということでございます。 おはぐりいただきまして、工業用水道事業のあり方でございます。大口利用者の減量等による需要の低迷がございまして、あるいは過去の企業債の償還がかさむということもありまして、基本的に厳しい経営状況がしばらく続くものと考えられる。しかし、工業用水はユーザー企業の経費節減、上水を使う場合との比較でございます。県内への企業誘致、雇用確保、地盤沈下防止など、そういったものに役立っておりまして、工業用水会計単体での採算性のみでは考慮できない役割を果たすなど、大きな社会的意義を持つもの。また、工業用水事業は初期投資が膨大で経営リスクも高いということから、民間企業が取り組むことが難しい部門であり、これを廃止すべきではなく、いかに経営を持続可能としていくかが重要ということでございます。 今後の経営見通しでございますけれども、支払い資金確保のために一般会計から一定の出資等を受けることが必要と考える。将来的に採算性が回復することが見込めるのであれば、電気事業から資金借り入れを行うことは認められる。今後の方向性は工場立地が分散し、効率性が低い条件となっている中で、需要拡大と合理化、効率化に取り組み、その上で常に採算性を検証しながら事業の継続を図っていくことであるということでございます。 最後の埋立事業でございます。竹内ほかあわせて4団地を保有しておりますけれども、企業立地による産業振興と雇用確保のために工業用地を確保している意義は大きい。埋立会計の経常損益というのは当面の運営資金は確保されているが、崎津工業団地では地価の下落のため一般会計借入金の返済が困難な状況となっている。分譲促進については割賦販売制度ですとか長期貸付制度の活用促進、土地利用の見直し、あるいは民間を活用した分譲促進の検討も必要であり、県、市が一体的な体制で企業誘致を行うことが効果的。崎津工業団地は県西部に残された最後のまとまった企業用地という利点があり、県全体の財産。今後、環日本海交流が進展すれば境港に近い崎津地区はさまざまな機能を持つ施設立地の可能性が出てくるということでございます。北東アジアの経済発展に伴いまして境港は貨物や人の利用が大幅にふえております。北東アジアのゲートウェイとしての地位を築きつつあるということを踏まえた記載でございます。 最後のところで、今後の方向性は常にアンテナを張りつつ、可能性のあるプロジェクトを把握、検討し、誘致活動と分譲促進に取り組むこととしております。 続いて、2のパブリックコメントの状況でございますけれども、11月2日から24日までの期間に15件の意見をいただきました。主な意見は3ページに記載しております。 一例を御紹介申し上げますと、公営企業の方向性につきましては、最初のところ、県内民間企業が体力的に限界に近い現状にあると。公営企業に多少採算性が伴わなくても、活性化の刺激と判断できるぎりぎりの線までは受容できる。電気事業につきましては、新エネルギー事業は現在のところ採算性に難がある。ただ、今後の性能向上による発電コストの削減、技術向上、そういったことを考慮して慎重に経営判断をするべきであるというものでございます。工業用水道につきましては、2番目のところでございますけれども、工水事業を維持するのであれば赤字補てん的な繰り入れや資金融通によることなく、工水事業の持つ経済、雇用、環境などへの多面的な効果を検証し、一般会計が費用負担すべき部分をルール化すべきというものがございます。埋立事業につきましては、2つ目ですが、県の一組織である企業局への提言でなく、広く県組織全体への提言として生かされるよう期待するというものでございます。 左の2ページに返りまして、3番に今後の予定を書いております。策定時期は来年2月まででございまして、計画期間でございますが、前回の計画は5カ年でございましたけれども、この変化の激しい時代に5年は長いという委員会の意見等ございました。それを踏まえまして、23年度から25年度の3カ年計画というふうにしておりまして、2年度が経過した時点で外部委員による進捗状況の評価を行う、そういったことを考えております。 なお、提言後に各委員から次期経営改善計画策定に向けました意見をいただきました。3ページの右下のところに書いております。 幾つか御披露申し上げますと、イのところで、人員の合理化を行う場合、単なる人員削減にとどまらず、残された職員が今まで以上のモチベーションで活躍できる組織づくりを盛り込むこと。ウで、経営部門であることを意識し、民間であればどのように行動し、事業を行うのかという観点、民間的経営手法を導入すること。オで、公営企業は経済効果を含めた公益的なところで採算を合わせるなど、多少の違いはあるが、基本的には企業であり、企業の観点を忘れないことといったことでございます。 以上でございます。提言書の本文は申し上げましたように、別添につけさせていただいております。
◎伊藤委員長 それでは、ただいまの説明につきまして御意見、質疑等ございませんか。
○市谷委員 本当にこれは県行政が行った失敗のツケを企業局が今負わされているという状態だというふうに思うのですけれども、電気事業なのですけれども、民営化の話も出ているのですけれども、企業局の3つの事業の中では、唯一ではなかったかもしれませんけれども経営が1つだけまともなのですけれども、これを民営化して切り離してしまうと、財政上のせっかく入ってくるものが入ってこなくなるということがあると思うのですけれども、その辺はここに書いてあるのかもしれないですけれども、どういうふうに検討されているのかということと、それから特に電気事業会計は最近殿ダムの関係で新しく設備をつくったばかりなのですね。だから鳥取県などでいったら中国電力しかないほとんど独占企業状態で、税金投入してつくったものが民営化されて中国電力にいくと。それでまた中国電力がもうけていくということになると思うのです、発電をして、売電をして、収益を上げるということになりますから。県の税金をつぎ込んで発電装備をつくったのを、安易に民間企業で、しかもほかに選択肢がない、中国電力しかないのに、安易に売却するということがどうなのかと。その辺が議論されての民営化の話なのかということです。 2ページの工業用水道事業のあり方のところで、事業間運用として電気事業からの資金借り入れを行うことは認められているというのはどういう意味なのか、説明していただけたらと思います。
●板倉経営企画課長 最初の電気事業を民営化した場合のほかの事業の扱いということでございますね。おっしゃるように、電気事業が私どもの事業の中で人数的にも大きなものを占めておりまして、現実問題、電気事業を売却するということになれば、企業局をそのまま残すということではなくて、ほかの事業につきましては普通会計のほうに移行するというようなことになろうかと思っております。 2点目の設備を税金を投入してつくったものを中国電力に売ることがどうであろうかということでございますけれども、おっしゃるとおり、せっかくつくったものでございますので、中国電力がもうけるというふうなことはなかなかならないのですけれども、やはりそこのところは中国電力との交渉、地域の電力会社との交渉によりまして売却価格が決まってくるわけでございます。例えば簿価が100億円ありますと、それを売るのにあるいは80億円でしか買ってもらえない。あるいはもっとひどいのはまだ50億円企業債を返さなければいけないのに、40億円でしか買ってもらえなかったというようなケースも過去にございます。ですから、提言で書いていますのは、そういうことを考えてむやみに売り急ぐのはだめですよと。やはり今15年間の総括原価方式での収入があるわけですから、そういうものでもうかるときはじっともうけて、もうこれはちょっとこの先売ったほうがいいなというときは売るということを慎重に判断しなさいということを言っております。そのあたりは無駄遣いにならないように十分気をつけたいと考えております。
◎伊藤委員長 きょう提言書が出ましたから、委員の皆さんはこの提言書を読んでいただいて、次の1月の常任委員会の中で議論したいと思います。ですから、それまでに細かいものについては政務調査をそれぞれの議員で行っていただいて、この場でそれをやっておりますと時間が幾らあっても足りませんので、次の常任委員会までにしっかり政務調査をやっていただいて、どういうベクトルが問題なのか、どうすべきなのかという基本的な議論を常任委員会で行いたいと思いますので、そのつもりでお願いしたいと思います。
○市谷委員 2月までに計画策定で1月の常任委員会で間に合うのですか。
◎伊藤委員長 だから、細かいことをここで聞いておってもしようがないですから。
○市谷委員 1月の常任委員会で細かいことは聞くにしても、議論して、何かそれが反映されるようなことになるのですか。
◎伊藤委員長 だから、反映されるような意見を言ってください。
○市谷委員 タイムテーブルとしては大丈夫なのですか。
●長谷川企業局長 大丈夫であります。
◎伊藤委員長 ですから、それぞれ政務調査をしっかりやっていただいて、基本にかかわる部分について1月の常任委員会で議論したいということでありますので、提言方を含めて皆さんの御意見をお願いしたいと思います。 そのほかございませんか。(なし) 次に、閉会中の調査事項についてお諮りいたします。 請願・陳情のうち、研究のため留保と決定いたしましたもの並びに本委員会所管に係る商工業及び農林水産業振興対策並びにその他の主要事業については、閉会中もこれを継続審査及び調査することとし、その旨議長に申し出ることとしてよろしいでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり) 異議がないようでありますので、その旨議長に申し出ておきます。 次に、その他ですが、執行部、委員の方で何かございませんか。
●岸田農政課長 別添で一枚物の資料をお配りしております。「食のみやこ鳥取県」販売拠点施設の国庫補助事業の採択についてでございます。 各委員の皆様方にも大変御心配をおかけいたしましたが、昨日農林水産省中国四国農政局長から、第2次公募で産地収益力向上支援事業で申請をしておりました販売拠点施設の採択並びに補助金内示の正式通知がございました。申請額どおり100%の内示額でございました。事業費、内示額等は中段の表の中、計画は下段に書いてございます。今後、事業主体のほうで今月末までに入札、発注を行う予定でございます。3月までに竣工いたしまして、来年6月には開業予定ということで、販売額8億7,000万円の目標を掲げて事業を行うということにしております。県としても今回お願いしております直売ビジネス支援モデル事業等によりまして、生産体制への支援等を図ってまいりたいと思っております。
○福間委員 このことについて、この事業に反対の陳情書がJAの皆さんから出されたことがある。結果この委員会では不採択になったけれども、端的に言うと実際にこの事業を展開するということになるわけですから、やはり生産農家の皆さんの意思統一をJAは責任を持ってされなければいけないと思う。これだけいろいろな皆さんの御苦労でこの国庫補助事業ができて大騒ぎして落ちついたわけだから、実際の当事者であるJAさんがもうちょっとしゃきっとして、本当に生産農家の皆さんの意思統一を図った上でこれに取り組むという格好にされないと、私はぜひしてほしいということを要請をしておきたい。
○藤井委員 それはまだできていないのですか。できていないまま進めるのか。
●岸田農政課長 いなば農協の組合員さんが陳情者でございましたので、それについては農協内部で陳情者に誠心誠意この事業の中身等を説明して、できれば参画いただくような方向で説得をしているということです。それでJAいなばは11月にこの事業による直売所への出荷を今後とも増大するという生産者集会を開いておりまして、そこでも満場一致でこの事業を活用した直売に全力で向かっていこうという決議をされたということで聞いております。
○松田委員 先般も申し上げました商店街活性化の件について条例として発議するのか、その辺の方向づけをこの際しておかなければ、次の定例会に間に合うかどうかの問題がありますので、その点の取り扱い方の結論を……。
◎伊藤委員長 今松田委員から提案されました商店街活性化条例、仮称でございますけれども、2月定例会で……(山根委員「それはどこが発議者になるのか」と呼ぶ)委員会として。大分の視察なども我々も行ってまいりましたし、そういうものも……。
○山根委員 委員長と副委員長とで相談して。執行部が出すかもしれないし……。
◎伊藤委員長 委員長、副委員長でボールを預からせていただいて、執行部とも協議させていただいて、次の常任委員会に報告させていただくということでいいでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり) では、そういうことで一任をいただきたいと思います。 そのほかございませんか。(なし) 意見が尽きたようでありますので、委員の皆さん方に御連絡いたします。 次回の閉会中の常任委員会は、1月21日金曜日、午前10時から開会の予定でありますので、よろしくお願いいたします。それまでに先ほどの企業局の分についてよく勉強していただきたいと思います。 以上をもちまして農林水産商工常任委員会を閉会いたします。
午後0時06分 閉会
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