午前10時05分 開会
◎野田委員長 皆さん、おはようございます。 ただいまから福祉生活病院常任委員会を開催いたします。 本日の日程については、お手元の日程のとおりでありますので、この順序に従って議事を進めさせていただきます。 まず初めに、会議録署名委員を指名いたします。 本日の会議録署名委員は、横山委員と錦織委員にお願いいたします。 それでは、ただいまから本委員会に付託されました議案について審査を行います。 まず、付託議案に対する質疑、討論を行っていただきます。
○錦織委員 最初に質疑を1点お願いします。 生活環境部の議案書88ページの消費生活行政活性化事業についてです。このうちの消費生活相談員の養成ということで1,685万1,000円という予算がついておりますが、これは新規事業で、実践的な専門資格取得講座を開催するということで計画されています。お話を聞いたところ、8月後半から10月ぐらいにかけて、50日程度で座学を中心とした消費者生活相談の業務ができるよう養成する講座ということで、それが済んだ後に資格試験を受けるということなのですけれども、これの対象者だとか、今見込まれている人数とかということについて、もう一度この中身についてお尋ねします。
●佐々木消費生活センター所長 まず、この事業でございますけれども、対象者につきましては、前回も御説明させていただきましたとおり、公募で10名程度を想定しております。それと市町村の担当者を大体5名程度ということで、計15名を養成するということで計画をさせていただいている事業でございます。
◎野田委員長 よろしいですか。
○錦織委員 それで、一応終了するのが10月ぐらいなのですけれども、この事業というのは、今現在県が行っている消費生活センターのこれからの動向というか、職員さんの処遇にも大きくかかわってくる問題だというふうに私はとらえていまして、講座そのものは、何かちょっと金額が高いなという気持ちがするのですけれども、受けてもらえる方の日当とか、旅費も考えておられるようなので、東京から講師を呼んだりとかということだとそのくらいかかるのかなというふうに思いますが、相談員さんの動向がちょっと気になるところなのですが、この間知事もNPO法人化ということを今考えているようだと、そういうことで進められて、県としてはそういう方向になれば支えていきたいというふうにきれいにおっしゃったのですけれども、お話をいろいろ聞いてみますとなかなかそういうことにはなっていないようでして、この相談員の養成をしてから、例えば今計画では平成24年の4月からNPO法人として、これらの事業を今後は業務委託するということになる計画なのですが、この方たちが資格を取られてから半年ぐらい近くあるわけですが、その間はどういうふうな対応をされるのでしょうか。市町村から来られた人は市町村に帰られるのでしょうけれども、例えば公募で10名程度で、10名が受かったとしますよね。どういうふうにその間は、どこかで研修するとか、そういうことは考えておられるのかどうかお尋ねします。
◎野田委員長 錦織委員、端的に、何回手を挙げてもいいから、さっさっさっとやってください。
●佐々木消費生活センター所長 10名程度を養成する公募の人たちですけれども、これは大体11月の終わりごろにその研修が終わるという予定になっております。募集のときにも、これは業者のほうに委託をして募集をかけていただくわけですけれども、そういう相談業務を必ずやるという保証つきで募集をするものではございません。ただ、先ほど委員御指摘のとおり、来年じっくり検討させていただいて、24年度からNPOにというお話を今検討させていただいているところですけれども、県と市町村が共同でそういうNPOに委託をする場合、市町村のほうも結構ニーズがあるようでございます。そういうときになってきますと、現相談員9名おりますけれども、それだけでは足りなくなるということで、相談員の業務というのは非常に経験が必要な部分もございます。そういう方を、ワークシェアリングではないのですけれども、中で研修をしていきながら育てていくというところで考えているところでございます。
○錦織委員 今お聞きしたら11月末に大体研修が終了するということで、相談業務をしていただくという保証つきで募集をするわけではないというふうにおっしゃいました。それをちょっと確認させてもらったのですけれども、ということは、この人たちはお金をもらいながら研修も受けて、合格した方と合格されない方とがあるかもしれないけれど、合格されたと。この人たちが、一応そういう資格は持っているけれども、別に私は働かなくてもいいわという方がたくさんおられた場合、この1,685万1,000円というお金はどうなるのでしょうねと逆に思うのですよ。そこら辺は受け入れ体制もないのだけれども、公募に応じていただけた方も受講された方も必ず県のそういう職につくから、拘束されないわけですよ。約束事は何もないわけですよね。そこはちょっと確認させてください。
●佐々木消費生活センター所長 相談員養成の背景は、昨年の11月に県の相談員が1名退職いたしました。これは家庭の事情だったのですけれども、そのときに公募をかけましたときに、鳥取県内からは1人の方の応募もなかったと。逆に言いますと相談員を募集するときの有資格者が県内にはいなかったというのが事実でございます。島根県から応募がありましたので、やむなく島根県から採用させていただいたというのが実態でございまして、そういう状況で、相談員は県だけではございません。例えば米子市にも4名、境港市にも1名、それから鳥取市、倉吉市にもそれぞれおります。そういう相談員がもし仮にやめたときに、本当に後継者が全くいないという状況になります。それと、さっき申しましたように、県と市町村が共同でNPO委託を実施する場合には、当然相談員が足りなくなってくるという背景から、こういう養成事業を計画したわけでございます。
○錦織委員 今、現実的に後継者が、資格者がいないという問題はあると思うのですけれども、結局なぜいないかというと、今の時点では正規の職員になれないということがありますよね。県でも、米子市などでもそうですけれども、非常勤扱いですからね。やはりそういうところが私はこの職務、この業務についてはあるのではないかなというふうに思いました。
◎野田委員長 ほかに質疑、討論。(「なし」「では、討論を」と呼ぶ者あり)
○錦織委員 それでは、まず福祉保健部の議案第1号、これは私は今回、国保基盤算定等推進費、その中で国保の広域化等支援基金積み立てというので、この予算そのものは76万9,000円として、本当に県の全体の予算からすればほんのわずかですけれども、ただ、事の重大さを考えまして、国保会計の悪化というのは、1980年代には国庫負担金というのが大体50%あったと。それがだんだん削られて、2008年には24.1%ぐらいですか、そういうふうに減らされてきたというのが一番の原因です。その原因をそのままに国保料の引き上げと徴収強化で、ますます今、本当にたくさんの県民の方が、高過ぎて払えないということが挙がっているのですね。そのために医療も受けられないという、そういう現実がある国保制度になっているという、そのこと自体が私は問題だと思うのです。 しかし、国は、財政不安を解消するために規模の拡大をすることが効果的として、今回、広域化ということを考え出して、それを促進すると。当初、県も国の財政責任を明確にすることが急務だというふうに言っておられたのに、今国の方針に追随している。市町村に押しつけるものではないと言いながら、そういう方針でずっと進めてきているわけですね。さらに市町村に保険料の徴収率の目標を持たせて、達成したところには何かボーナスを、どういう格好で上げられるのか知らないけれども、ボーナスも上げると知事が議会答弁でもおっしゃっていましたけれども、人の命にかかわることを、何かそういう言い方はないのではないかなと、あめとむちみたいな形で進めるということは私はちょっと許せないと思いますし、このような広域化には反対であることから、今回の基金の積み立て、これには反対するということです。 議案第1号では、生活環境部のほうに入りまして、環境管理事業センターの支援事業というのがございます。これは2月16日の常任委員会でもいろいろ説明をいただきました。最終処分場の計画は、現在、中間処理、減量化、リサイクルなどが進んで、当初の計画量が見込めないということ、それから処分費用が当初計画では1トン当たり3万円だったものが、今は1万5,000円ぐらいに激減しているというか、半値ぐらいになっているということや、住民説明会の結果で、より安全によりちゃんとしたものを配慮した設計にしてほしいといういろいろな要望もあって、それに応じた計画をすると赤字になってしまうと。それは環境プラントさんが非常にちゅうちょされておられるということなのですね。私は、企業としてはそうだと思うのです。赤字が出るし、この先入るかどうかわからないものを大きなお金をかけてつくるというのはやはり不安だというのはよくわかります。 ここで問題なのは、つくったとしても、環境プラントの最終処分場に県で発生するものがすべて、よそからも入ってくるということはあるかもしれないけれども、実は県で少なくとも発生したものがすべてここに行くということもないわけですよね。よそに行くかもしれないという、すべて持ち込まれるのか不明だということ。そういったことがあって、センターとしても今後財政支援をどうするのかというようなことも含めて今検討すると、秋にはその結果を出すということにはなっているようですけれども、今、排出量が減少しているということが何か喜べないという状況になっていて、それはちょっとおかしい状況だなというふうに思うのですね。本当は排出量が減れば、行政全体としては喜ぶべきことなのですけれども。今の状況ではこの先の見通しが立たないというのが現実だと思うのですね。これまでも県は貸付金で約2億6,000万円、補助金で約1,700万円、それから出捐金1億円の巨額を投じてきて、何としてもつくりたいという気持ちがわからないでもないのですけれども、やはり私はもう中止すべきだという観点から予算にも反対しますし、やはり国に対しては、汚染者負担の原則というものが骨抜きにされているような仕組みではだめだし、産廃の排出先を業者が自由にしたまま公共が処分場を整備するというやり方、関与するというやり方にはやはり反対だし、その改善を求めていくということが必要だなというふうに思います。 先ほどちょっと質疑をしました消費生活行政活性化事業、これについては、消費生活相談員の養成について、実践的な専門資格取得講座そのものはちょっと高いなと思いますけれども、反対ではないのですが、その先の当てもないまま、それの前提となる相談員の処遇というものがまだ合意のないままに、これを進めていてはやはりちょっと問題があるなというふうな観点から反対をいたします。 ほかの号も言っていいのですね。
◎野田委員長 いいですよ。簡潔にお願いします。
○錦織委員 議案第45号、福祉事務所設置条例の一部改正についてです。 実はこれ、私のところは去年は賛成したのですね。前回のときには。実はもう22年から始められた町村が3つありまして、そこの現状はどうかなということをうちの議員にも聞きました。議員は担当者のほうに聞いたりとかいろいろありまして、特別問題はないというところもありましたけれども、あるところは、財政手当てもあって社会福祉士も雇ったけれども兼務だと、福祉の職員を育てるには時間もかかるし、経験の積み重ねが必要である。特に生活保護分野の仕事がその多くを占めるのですけれども、福祉に対する高いレベルの意識が必要であり、とても県職員のようにはいかないという声も聞きました。それから、まだ実施していない町は、県の職員の配置がなければやはりできないと、小さな町で住民の顔が見えるので、担当職員がこれでは病気になってしまうのではないかと、相当な県の援助が必要だという声も聞きました。住民に近いところでこういう福祉政策をやったほうがいいという、そういう考え方もわかりますけれども、高い専門性が求められる福祉事務所の移管は、現状ではこれらの対応がまだ非常に不十分であるということで、この設置条例の一部改正には反対します。 議案第46号、認定こども園に関する条例の一部改正についてです。これは保育所型認定こども園における3歳以上の児童に対する給食の外部搬入を認めるというものです。既に保育所では3歳以上児の外部搬入が規制緩和されているのでということでしたけれども、現場の保育関係者からは、保育水準の低下であるとの反対の声がやはり強いです。安全性やアレルギーや子供の症状によるきめ細かな対応ができないために反対です。 あちこち飛ぶかもしれません。議案第6号、天神川流域下水道事業特別会計当初予算ですが、これは下水汚泥有効利用検討事業、133ページになりますね。下水汚泥の焼却施設の更新、老朽化したものを更新するということに伴って、減量化だとか再資源化というものは私も必要だと思います。ただ、聞きましたら、その整備手法でPFI導入の可能性を調査するための今回予算なのですけれども、調査とはいえお話を聞きましたら、PFI導入の意思があるということなのですね。ここでは設計、建設、管理してから譲渡するというBOT方式というので、性能発注方式というのですか、仕様の指定をしなければ地方自治体の事務は確かに減少するのですけれども、反面、安全性の確保のための地方自治体の関与が後退するおそれがあると、ましてや事業に支障が出た場合には地方自治体と流域住民に対してその損失負担が及ぶということ、それから資金調達について金利負担がありますし、事業者の破綻などの長期間の事業に伴うリスクを軽視できないということから、PFI導入の意思のあるこういう計画には反対だということです。 議案第58号、これは手数料条例の一部改正についてです。 昨年6月の定例会で、これの前提となる2級建築士及び木造建築士登録事務と建築事務所の登録に関する県の仕事を外部委託するための条例案が出たのですけれども、このときにも県の責任において実施すべきという立場から反対をしました。 今回は、ICチップ入り免許証の発行と、新たに今まで無料だった更新や再発行の際の手数料を取る議案ですが、今まで県が手数料を決めて県の責任によって発行していたということは、それだけ社会的な位置づけがあったからだというふうに思います。やはり県が公的責任をきちんと果たすということが大事ですし、同時に、もともと無料だった再交付等の費用は申請者にかぶせるべきものではなく、これからこの業務を公募されるのですね、免許証の発行について業者を公募して、その人に委託というか仕事をしてもらうわけですけれども、公募の受任者というのですか、その事務費を社会的コストとして県が見るべきであり、この一部改正には反対をいたします。 最後に、病院局ですけれども、61号の議案は職員定数条例の一部改正です。現業職員の見直しで、今回調理員1名、ボイラー技士1名、医療助手2名の退職者不補充ということで、そのかわりに身分の不安定な非常勤職員を採用するというやり方です。私は医師とか看護師の定数の増加というものにはもろ手を挙げて賛成するのですけれども、この部分で非常勤職員を今後雇うという方針について反対ですし、20号議案は61号を反映した予算であるので反対します。
◎野田委員長 わかりました。 反対討論の議案の確認をさせていただきます。 議案第1号と第6号と20号と45号と46号と58号と61号に反対ということでよろしいですか。 (「はい」と呼ぶ者あり) ほかにありませんか。 それでは質疑、討論も尽きたようですので、これより採決に入ります。 議案第1号、議案第6号、議案第20号、議案第45号、議案第46号、議案第58号及び議案第61号について、原案に賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手) 賛成多数であります。したがいまして、議案第1号、議案第6号、議案第20号、議案第45号、議案第46号、議案第58号及び議案第61号は、原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。 次に、議案第5号、議案第44号、議案第47号、議案第48号、議案第49号、議案第50号、議案第51号、議案第52号について、原案に賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手) 全員賛成であります。したがいまして、議案第5号、議案第44号、議案第47号、議案第48号、議案第49号、議案第50号、議案第51号、議案第52号は、原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。 次に、請願・陳情の審査を行います。 今回は、継続分の陳情が2件、新規分の陳情が1件ございます。 それでは、継続分、陳情22年28号、中海のアオコ発生の原因究明と対策についての審査を行います。 御意見を伺いたいと思います。御意見のある方は挙手をお願いいたします。
○森岡副委員長 この継続分の陳情22年28号でありますけれども、前回継続になりましたが、その後、アオコ発生の原因究明に着手をして、ことし2月から大橋川拡幅事業の環境モニタリング計画も策定されまして、それに対して必要な場合は適切な対策を検討、実施するということになっておりますので、これは願意に沿っているような気がしますので、趣旨採択。
◎野田委員長 ほかにございませんか。
○錦織委員 私、宍道湖漁協の報告だとか、それから中海漁協の漁師さんなどにもお尋ねしたのですけれども、9月から11月にかけて通常ない塩分成層ができたと、シジミもへい死したり、それから夏場のシジミの身太りが悪かったというのもやはりアオコが原因しているのではないかとか、当初、中海漁協のほうから10月中旬にイワシがないだとか、それからスズキがとれなくなった、カマスが全くだめになったという、国土交通省でつかんでいなかったことも報告されておりまして、環境アセスにはアオコの大発生というのは予測されていなかったわけですし、やはり追加して一斉に発生したというのをさらに究明してほしいという、森岡副委員長がおっしゃった、せっかく願意を酌むということであれば、私は趣旨採択ではなくて採択にして、やはり進めてもらうということを表明したほうがいいのではないかなというふうに思います。
◎野田委員長 ほかにございませんか。 それでは、ただいま採択と趣旨採択という御意見がありました。 これより採択とするか、趣旨採択とするかを採決いたします。 まず、採択に賛成の方の挙手をお願いいたします。(賛成者挙手) 1名。 趣旨採択に賛成の方の挙手をお願いいたします。(賛成者挙手) 6名。 したがいまして、22年28号については、趣旨採択と決定をさせていただきます。 次に、継続分、陳情22年29号、島根原子力発電所の早急な耐震補強対策を求める意見書の提出についての審査を行います。 御意見を伺いたいと思います。御意見のある方、挙手をお願いいたします。
○森岡副委員長 この22年29号につきましては、結論から言いますと、不採択としたいと思います。 その理由につきましては、安全性確保のための調査の実施、それから調査結果の公表については必要だと思います。ただ、この中の願意にあります原子力発電を基幹とする国のエネルギー政策そのものの転換が必要であるというものに対しては、今の状況からすると、これについて転換することは不可能であろうというふうに考えますので、不採択としたいと思います。
◎野田委員長 ほかに。
○錦織委員 私は国のエネルギー政策の転換というものがまさに必要だというふうに思いますし、それから、この前のニュージーランドのクライストチャーチで大地震が発生して、痛ましい事件というか事故になったわけですけれども、あそこもプレートが重なるところにあったということで、やはりそういうことを思いますと、そういうプレートの上にあるという島根原発についてはやはり非常に危険だなというふうに思いますし、私はこの陳情者の願意を酌み取って、採択を主張します。
◎野田委員長 ただいま22年29号につきましては、採択と不採択という御意見がありました。 それでは、まず、採択に賛成の方の挙手をお願いいたします。(賛成者挙手) 1名。 それでは、不採択に賛成の方の挙手をお願いいたします。(賛成者挙手) 6名。 したがいまして、22年29号は、不採択と決定いたしました。 次に、新規分、陳情23年1号、養護老人ホームの運営についての審査を行います。 御意見を伺いたいと思います。御意見のある方は挙手をお願いいたします。
○森岡副委員長 23年1号、養護老人ホームの運営についてでありますが、結論から申し上げますと、不採択としたいと思います。 その理由につきましては、老人福祉の充実のために養護老人ホームの経営安定は必要であるというふうに考えます。ただ、現状として県は必要に応じて助言や指導も行っておりまして、入居者の処遇改善も行っている状況であること、それから施設改修に関する補助制度についてはもう既に設けてあるということ、それから独立行政法人福祉医療機構等からの借入金の償還金並びに利息充当に係る規制緩和の案件でありますけれども、これについても国に対して特殊事情の融資要件と同等とする根拠が見当たらないということから、不採択としたいと思います。
◎野田委員長 不採択ですね。 ほかにございませんか。
○錦織委員 養護老人ホームは全県で4つありまして、私が議員になってからも、母企業が鳥取県から民間に譲渡されたということもありました。それで、唯一措置制度で入所されるということで、本当に中に入っておられる方は低所得でなかなか困難な問題を、家庭的にも事情があったりする方も多いわけですし、出された時期が何で今かなという気持ちはあるのですけれども、出された趣旨は私はいいと思います。それで、皆生の尚寿苑は、今、指定管理になっているのですけれども、やはりあそこでも減価償却費が積算されないということは、これが困るのだという話も以前お聞きしたこともありますし、ここに書かれていることはやはり必要だなというふうに思いますので、採択を主張します。
◎野田委員長 それでは、ただいまの23年1号については採択と不採択という御意見がございました。 まず、採択に賛成の委員の挙手をお願いいたします。(賛成者挙手) 1名であります。 それでは、不採択に賛成の委員の挙手をお願いいたします。(賛成者挙手) 6名であります。 したがいまして、陳情23年1号は、不採択と決定いたしました。 次に、報告事項に移ります。 質疑は説明終了後に一括して行うことといたします。 最初に、防災局、島根原子力発電所の保守管理の不備問題等について、城平副局長兼防災チーム長の説明を求めます。
●城平防災副局長兼防災チーム長 それでは、防災局の常任委員会資料をごらんいただけますでしょうか。1ページでございます。島根原子力発電所1号機、2号機の不備問題につきましては、常任委員会で随時報告をさせていただいているところでございますが、1月21日以降の状況について報告をさせていただきたいと思います。 1つ目が、島根原子力発電所1号機の点検時期を超過した機器の点検の完了についてでございます。 これについては、349の機器の点検が終了したということで、1月14日に中国電力は国に報告をされました。 3つ目のぽつのところですけれども、それを受けまして原子力保安院は、特別な保安検査を実施した上で再発防止対策も定着しているし、機器の点検も完了していることを認めて、運転再開に当たっては、安全上問題ないものと判断したということを2月10日に報告されておられます。 その後、1号機につきましては現在定期検査中でありまして、ひびが発見されたりというようなこともございまして、定期検査の終了時期、運転再開時期も未定ということでございます。 2番目の項目でございますが、島根原子力発電所については、供用期間中検査の計画に含まれていない溶接箇所があったということについて、以前の常任委員会で報告させていただいているところでございますが、これについても検査が終了し、再発防止策もしたということで、中国電力が12月15日に国に報告いたしまして、2の(2)番でございますが、原子力安全・保安院が2月10日にそのことについて確認をした、溶接箇所の健全性も確認したし、異常もない、再発防止策についても講じられているということを確認したということを公表しておられます。 (3)のところでございますが、鳥取県からもこの件について中国電力に申し入れたところでございますが、県のほうにも報告をいただいておりますし、その内容についての説明を受けたところでございます。
◎野田委員長 次に、福祉保健部、2、社会福祉法人みのり福祉会に関する改善措置命令の改善状況について、3、社会福祉法人あすなろ会に関する改善措置命令の改善状況について、及び緊急雇用創出事業の予備枠による事業の追加実施について、中林福祉保健課長の説明を求めます。
●中林福祉保健課長 別冊になっておりますけれども、お手元の資料の社会福祉法人みのり福祉会に関する改善措置命令の改善状況についてという冊子をごらんいただきたいと思います。 みのり福祉会に対しましては、社会福祉法に基づきます業務改善命令を出させていただいております。それを受けまして、一昨日の3月7日に同法人から報告書の提出がございました。1ページと2ページはその概要でございまして、3ページ以降が法人から出された報告書のコピーということでございます。 1ページと2ページにつきまして御説明をさせていただきます。 まず1点目が、役員体制の変更ということがございました。今回、2月末をもちまして理事及び監事の全員の役員が退任をされ、全員新しいメンバーに変わられたところでございます。新しい役員体制でございますけれども、理事長が村田速実氏、あと田中謙氏、小谷昭則氏といった5人の方々が新しい理事ということでございまして、監事につきましては、木天氏と大村氏が新しい監事ということでございます。また、評議員につきましては、13名中4名の方が留任され、9名の方が新しく評議員になられたところでございまして、ごらんのとおりの顔ぶれということになっております。 改善報告の内容につきまして、概要を御説明申し上げます。 改善命令の指摘が8項目ございました。 1点目が、特別養護老人ホームの簿外経理の問題でございます。これに対する報告といたしまして、財源不明となっておりました154万円がございましたけれども、これにつきましては、平成20年度に既に窓口で受け取った現金があり、これが公金として収入されていなかったものでございますけれども、これを財源として経費の支払いに充てたということでございます。それから、特別養護老人ホームの施設長が経理規程に基づいて処理を行うという認識がなかった。また、経理事務のチェック体制が不備であったということでございまして、公認会計士等による外部監査を活用したいということでございます。それからまた、入所者からの個人的な預かり金につきましては、22年4月からは個人用の財布をつくって管理をしており、収支を定期的に家族に報告しているということでございます。 2点目の母子生活支援施設の整備に関する借入金につきまして、措置費からの限度額を超えた支出を行っているという件でございます。この件につきましては、施設監査のほうで指摘をさせてきていただいているわけでございます。施設長は本部のほうに相談いたしておりましたけれども、本部のほうも財源不足といった事情から、限度額を超えた償還を続けてしまっていたというものでございます。今後の対応といたしまして、限度額を超えた償還額、約3,100万円でございますけれども、平成26年の7月までに完済するという計画になっております。 3点目でございますが、こちらのほうは施設間の会計間の資金が年度を超えて貸しっ放しになっていたという件でございます。これは、施設整備の自己資金を確保するに当たり、他施設の資金を一時的に流用したけれども、年度内に返すことができなかったということでございます。今後につきましては、こういったことのないよう計画的に精算をするということになっておりまして、具体的な精算の内訳につきましては、3月14日までに提出するということでございます。 2ページのほうにお進みいただきまして、4点目でございます。こちらが授産施設における造成工事費用に係る借入金につきまして、実際に借り入れを行った役員と法人が理事会の議決により返済した役員とが異なっているという件でございます。この件につきましては、当時の理事会におきまして関係書類の提出がなかった。事務局のほうから口頭で誤った説明があり、理事は誤った説明をうのみにして、誤りに気がつかなかったと、また、議事録署名人も誤りに気がつかないまま署名をしていたということでございます。 5点目の職員の退職に伴う事務処理が適正に行われていないという件でございますが、この件につきましては、保育園長がかなり高齢の方でございまして、体調も悪かったと、実際に退職を申し出て、一度は受理されたけれども、やはり保育園の園長がいないという状態ではいけないということで、強く慰留をされ、やむなく復帰をしたということでございます。社会保険の手続がされていないということにつきましては、担当者が事務手続を失念していたということでございます。今後はミスが起きないよう、法人本部で事務を集中的に行うということでございます。 6点目ですが、公益事業として実施しております診療所におきまして、赤字が続いておりまして、本部会計から1億円ばかり資金を貸した状態になっております。法人全体の経営を圧迫しているという件でございますけれども、こちらのほうは、3年契約で新しい医師を確保できましたので、今後、医療に積極的に取り組んでいきたいというふうなことで、今後につきましては、地域の施設とも連携を図りながら、在宅患者への訪問診療を行いたいということでございます。 また、7点目でございますが、理事会の議決が事後承諾になっているものとか、理事会が適正に開催されたことを確認できない事例があったなど、事務処理体制に問題があったという指摘でございますけれども、この点につきましては、今後は事前に理事会の承認を得るようにするとか、あるいはまた、議事録の署名につきましては、同一人物で筆跡の異なるものがあったわけでございますけれども、これについては本人の承諾は当然得て、代筆を行ったということでございます。今後はきちんと議事録署名人の署名、押印を徹底するということでございます。また、この3月末までに意思決定過程の透明性を図るための改善方策を策定するということになっております。 8点目でございますけれども、事務処理が特定の者に集中していて、チェックができていなかったという問題でございます。これにつきましては、今後は複数の職員が理事会に出席するとか、あるいは本部の事務局のほうに総務、人事、経理の各部署を置くと、また、新たに専務理事、総務部長を配置するといったことでチェック体制を強化するということでございます。 全体的な評価でございますけれども、今回の命令の背景となった経緯ですとか、あるいは原因の分析等につきまして、一定程度明らかにされたものというふうに考えております。しかしながら、まだ必ずしも十分に明らかになっていない点もあるというふうに判断しておりまして、以下の点につきまして、今後さらに法人に対する指導及び調査を継続し、改善内容の適正化を図りたいと思っております。 具体的には、1番につきましては、簿外経理のうち個人の預かり金等、全容の解明がまだ不十分である。2番目につきましては、母子生活支援施設の償還金につきまして、返済の具体的な計画が示されていない。3点目につきましては、貸付金の精算に係る年度計画が、これは3月14日提出予定でございますけれども、現時点でまだ未作成である。4点目につきましては、理事会の議決が本当に有効に成立しているかどうか検証が必要である。6点目につきましては、当面の運転資金が安定的に確保できるかどうか検証が必要だと。また、7点目、8点目につきましては、議事録どおりの議決が本当に行われたかどうかの確認が必要であるし、また、組織内部の牽制体制の強化など、改善報告どおりのことが本当に実行されるかどうか検証する必要があるというふうに考えております。 続きまして、福祉保健部資料の1ページのほうにお進みいただきたいと思います。社会福祉法人あすなろ会に関する改善措置命令の改善状況につきまして御報告申し上げます。 あすなろ会に対する改善措置命令の改善状況は、常任委員会にもその都度報告をさせていただいておりますけれども、最近の状況につきまして報告を申し上げるものでございます。 4点まだ改善されていない項目がございまして、1点目が、法人外流出した資金の回復という点でございます。これにつきましては、法人外流出いたしました4億9,000万円につきまして、元理事長、元専務理事、株式会社ハマサキの元総務部長に対する損害賠償請求訴訟が現在鳥取地裁に係属中でございまして、次回また5月に口頭弁論がなされる予定になっております。これに関しまして、元理事長が病気によりまして訴訟能力に欠けるという観点から、特別代理人の申し立てがなされ、松本弁護士が選任されたところでございます。それからさらに資金流出先である株式会社ハマサキ並びに元副理事長につきましては、破産をしておられますので、破産債権の届け出書を提出し、このうち元副理事長分につきましては、57万3,714円が10月1日に法人に配当済みでございます。また、株式会社ハマサキにつきましては、現在破産の手続が進行中でございますけれども、配当につきましては、0.2%程度の配当が見込まれるのではないかというふうな情報が入っております。 2点目の法人名義の金融機関の借入金についてでございますけれども、こちらのほうは、法人といたしましては、勝手に名義を使われた借入金であるというふうなことで、昨年の2月に債務不存在確認訴訟のほうを提起いたしておりまして、今度、5月に第6回目の口頭弁論がある予定でございます。 3点目の本部会計と施設会計間の不適切な会計処理の是正の問題でございます。こちらにつきましては、施設会計の余剰金を本部会計に集約し、施設会計に返済していくというふうな計画につきまして、理事会で承認を得ておりまして、22年度と23年度の2年間にわたりまして、2億5,000万円を精算するような計画で現在進んでおります。 4点目の法人及び施設運営に係る影響調査の点でございますけれども、こちらにつきましては、福祉保健課の職員が昨年の4月と8月に施設を訪問いたしまして、職員並びに利用者の方から聞き取りをいたしまして、処遇低下の実情はないというふうな聞き取りをいたしております。それからまた、法人のほうが自主的な利用者アンケートを行っておりまして、3月、5月、10月におきまして施設の利用者にアンケートを行い、サービス低下がないことを確認しております。 また、欄外の法人の取り組みでございますけれども、ことしの2月におきまして、公認会計士によります外部監査を実施いたしております。延べ6日間にわたりまして、会計処理方法とか業務方法等につきまして外部監査を受けたところでございます。現在、公認会計士のほうで結果の取りまとめを進めているところでございますけれども、大きな問題点の指摘はない見込みでございます。 また、ことしの1月27日付をもちまして、理事1名と評議員2名が退任いたしまして、新しく法人外から理事並びに評議員に就任いたしております。 2ページのほうにお進みいただきまして、緊急雇用創出事業の予備枠による事業の追加実施について御報告申し上げます。 これにつきましては、西部総合事務所福祉保健局におきまして、肝炎治療助成及び特定疾患対策に係る補助事務の関係で、1名の方が1月から3月までの3カ月間、補助的な業務に従事をするというふうなことで、51万5,000円の執行をさせていただいております。
◎野田委員長 次、5、鳥取県豪雪災害復興義援金について、野川企画総務室長の説明を求めます。
●野川福祉保健課企画総務室長 そうしましたら、3ページをお願いいたします。1月19日から2月末まで実施しておりました鳥取県豪雪災害復旧義援金につきまして、その募集結果と今後の配分について御報告いたします。 まず初めに、募集結果でございますが、資料のほうは3月2日現在の数字を記載させていただいておりますけれども、その後、全国の共同募金会から取りまとめたものが順次入っておりまして多少ふえております。きのう現在で合計で629件、金額のほうが1,799万1,313円と、約 1,800万円の義援金をいただいているところでございます。 その主な内訳につきましては資料に記載のとおりでございますが、企業ですとか団体、個人の方からの義援金ですとか、あるいは団体などで義援金の募金活動を行われて、それを取りまとめてお届けいただいたものなど、たくさんございます。県内外から本当に多くの温かい御支援をいただいたところでございます。 資料のページをめくっていただきまして、4ページをお願いいたします。次に、これらの義援金の配分についてでございますが、3月1日に鳥取県と鳥取県共同募金会及び鳥取県社会福祉協議会で構成いたします鳥取県豪雪災害復興義援金配分委員会を設置いたしました。そこで今後の配分方法について決定したところでございます。 今回の豪雪被害につきましては、特に農林水産業を中心としたものでありましたので、その被害状況については、現在まだ山間部の雪の状況とかございまして、まだ不明確な部分があります。そのため、3月末を目途に、現在、市町村のほうに被害額の状況について照会中でございます。したがいまして、配分につきましては、第1次と第2次の2回に分けて行うこととしまして、まず第1次としましては、現在被害が特定できます人的被害、住家被害などの被害について行うこととしております。これらの被害につきましては、過去の義援金の配分例を参考に、資料のとおり各市町村を通じまして、準備ができ次第配分を行うこととしております。第2次配分につきましては、農林水産業などの産業被害につきまして、3月末の各市町村からの被害状況の結果の取りまとめを踏まえまして、被害額割で配分額を算出いたしまして、各農協ですとか漁協などの団体を通じて、あるいはまた団体から配分できないものにつきましては、配分委員会から直接配分を行うこととしております。最終的な配分結果につきましては、また議会へも報告させていただきたいと思っております。 次に、その他といたしまして、参考までにこの募金の期間中に、義援金としてではなく、県に対する寄附のお申し出が合計で9件ございました。これらの寄附につきましては、松林の復活を行いますボランティアプロジェクトなどの各種事業のほうに充当させていただきたいと思っております。
◎野田委員長 6番、鳥取県及び島根県による「あいサポート運動」の共同推進に関する協定について及び7、鳥取県依存症対策推進計画の策定について、梶野障がい福祉課長の説明を求めます。
●梶野障がい福祉課長 それでは、5ページをお願いします。このたび、あいサポート運動について、島根県も来年度から実施するということで、協定を結ぶことになりました。来週月曜日、3月14日、両県知事とも出席いただきまして、協定を結ぶということであります。 2の協定内容ですけれども、障害の有無にかかわらずすべての人が住みやすい社会の実現を目指すということで、協定内容は両県が共同してあいサポート運動を推進するということであります。 2つの県が全く同じ運動をすると、バッジとか同じものを使いますのは余り聞いたことがないと思います。それから、両県知事の協定も何年かぶりになります。 続きまして6ページでありますけれども、これは参考ですけれども、知事も議会で答弁されましたが、国の「障がい者制度改革推進会議総合福祉部会」で、地域生活支援事業の見直しと自治体の役割作業チームという部会の作業チームがありまして、その報告書で鳥取県が取り組んでいるあいサポート運動のような、社会全体の意識を高める運動を自治体施策の中に盛り込むと記載されております。これは参考です。 続きまして、7ページです。鳥取県依存症対策推進計画の策定についてということで、これは今年度から補正予算をお認めいただきまして、厚生労働省のモデル事業に手を挙げております。全国で6道県2指定都市が手を挙げている事業ですけれども、このたびこの事業の取り組みの一つとして、依存症対策推進計画を策定しております。計画の目的は3つほどありまして、小・中学生など若い世代を含め、県民の依存症に関する正しい理解を進めると、それから医療機関とか自助グループとか関係機関と連携して当事者や家族の支援体制を構築するとか、3点目として、一般の医療機関、かかりつけ医と精神科医療機関の連携といったことでありまして、この委員会でまとめられたものにつきましては、23年度の予算案に普及啓発とか、そういった事業を提案させていただいているところであります。冊子自身は別添でつけております。
◎野田委員長 続いて、8、平成22年度認知症サポーター及びキャラバンメイトの養成状況について、金涌長寿社会課参事の説明を求めます。
●金涌長寿社会課参事 8ページをお願いします。認知症につきましては、85歳以上の4人に1人が認知症と推定されるぐらい、高齢化とともに認知症の方がふえている状況にあります。こうしたことから、県では認知症になっても住みなれた住宅ですとか地域で暮らしていくことを支援するために、認知症を正しく理解して、認知症の人や家族を温かく見守る応援者、これを認知症サポーターと言っていますけれども、これを養成しております。平成23年2月末現在で2万6,282人の養成をしております。その内訳としまして、県で4,300人、市町村で2万1,982人の養成をしております。これにつきましては県と市で役割分担をしておりまして、県では市町村の枠を超えて活動されている企業とか団体等について養成しておりますし、市町村につきましては自治会とか老人クラブとか、直接県民に養成していただいておるところです。講座の内容としましては、認知症の基本的な症状ですとか、または認知症の方に対する対応を中心に、約1時間から1時間半の内容となっております。 具体的に参考としまして、鳥取県が養成をした各企業さんをつけております。平成20年につきましては、山陰合同銀行が市町村と連携しまして660人、それから日ノ丸産業、これはガソリンスタンドとかガスの供給をされているところですけれども308人、それから鳥取ヤクルトは 115人という格好で、全従業員を対象にやっていただいておりますし、ずっと下がっていただきまして、鳥取西部農協は今月3月中に約1,000人の養成を見込んでおります。 今後は徘回者等を地域で支えるために、もっと幅広く、警察ですとか消防ですとか宅配関係、交通関係、そういうところにも声をかけていって、市町村と一緒になって支援の輪を広げていきたいというふうに思っております。 9ページをお願いします。こうしたサポーター養成講座の講師役、これをキャラバンメイトと言っていますけれども、これの養成も行っております。23年の2月末現在で県と市町村で合わせて781人の人が各地でサポーター養成講座を開催して、サポーターの養成に尽力をいただいているところです。また、養成しっ放しということではなくて、その方のスキルアップなどを行うために、研修を開催して、フォローをしているところです。 また、最後に参考として、認知症サポーター1人当たりの高齢者数の全国比較をつけております。これはサポーター数が多くなれば、それだけ高齢者のサポートができるということで、一つの指標としてつけておりますけれども、全国比較で、熊本、滋賀に次いで、全国3番目に高齢者人口に対するサポーター数が多くなっているというふうな状況でございます。このサポーター数につきましては、職場で受ける、または地域で受けるという格好で、ダブルカウントの例もございますけれども、1人でも多くの方に認知症のことを理解していただいて、認知症になってもうちで暮らせる環境をつくっていきたいと思っております。 あと、この講座につきましては、障害のある方へ理解をいただくあいサポートの研修と連携して、一緒に同時開催をするなどの取り組みも行っているところです。
◎野田委員長 続いて、9、新たに策定する地域医療再生計画について、中西医療政策課長の説明を求めます。
●中西医療政策課長 10ページをお願いいたします。新たに策定する地域医療再生計画についてということでございまして、地域医療再生計画につきましては、21年度に各県均等50億円の基金の配分があったところでございますけれども、22年度の国の補正を受けまして、現在、基金積み増しのための計画を策定の作業をしているところでございます。 今回は、各県15億円をベースにいたしまして、計画内容によってはさらに積み増しもあるものでございまして、現在、医療機関、あと医師会とか関係機関の要望を聞きまして、医療審議会等で検討中でございます。計画を策定する地域は鳥取県全域でございまして、計画期間はそこに記載のとおり23年度から25年度末までとなっております。 3番目で、今いただいているいろいろな意見を書いておりますけれども、例えば連携と役割分担で医療を守っていかないといけないとか、医療機関の再編をしてはどうかとか、あと高齢者が増加しているので認知症等の医療の充実が必要ではないかとか、あと病院をライフラインの一つとして災害に強い体制づくりが必要ではないか、また、腎移植の推進をしてはどうかといったようなさまざまな意見をいただいているところでございます。これらをまとめまして、これから医師、看護師の確保ですとか医療連携体制の構築、救急医療等の充実、がん対策の充実、こういった柱のもとで施策を考え、計画づくりを進めていきたいと考えております。 今後の予定でございますけれども、素案ができましたら3月の中下旬か4月にかけまして、幅広く県民の皆様の御意見を伺いたいと思っておりますし、協議会なり医療審議会なりの検討を経まして、最終的には5月16日までに国のほうに計画を出したいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
◎野田委員長 続いて、10、医療費適正化計画の中間評価(概要版)について、岩垣医療指導課長の説明を求めます。
●岩垣医療指導課長 お手元の資料の11ページをお願いいたします。まず、医療費適正化計画ということにつきまして、簡単に説明させていただきます。 この計画は高齢者の医療の確保に関する法律に基づきまして、平成20年3月に策定した、平成20年4月から25年3月までの5年を1期とする計画でございます。この計画につきましては、柱はそこに県民の生涯にわたる健康の保持と適切な医療の効率的な提供、これを柱としまして5つの目標値を設定したところでございます。その目標値につきましては、3番に書いておりますけれども、特定健康診査の実施率、特定保健指導の実施率、メタボリックシンドロームの該当者及び予備軍の減少率、平均在院日数、療養病床の数の5つでございます。この5つの目標を達成するために、県の健康づくり文化創造プラン、鳥取県健康増進計画でございます。それから鳥取県保健医療計画、鳥取県地域ケア体制整備構想、これは介護保険の計画でございます。この3計画と密接に連携して推進することとなっております。 そして、この中間評価でございますけれども、これは高齢者の医療の確保法の第11条に基づきまして、計画策定の翌々年度、今年度でございますけれども、評価とその結果の公表を行うことと定められているところでございます。 中間評価結果の現在の実績について、3番をごらんいただきたいと思います。平成20年度の実績ということで、鳥取県の数値を入れております。このデータは各医療保険者等から国のほうが集めまして、それを各県にフィードバックすると、現在のところ20年度だけが判明しているという状況でございます。鳥取県は特定健康診査でいきますと31.8%、ちなみに目標が70%ということで低いということでございますけれども、例えば市町村国保につきましては、この向上に向けた取り組みとしまして、広報による啓発でありますとか、がん検診との同時実施、あるいは休日健診、それから未受診者への受診勧奨ということを行っておりますし、協会けんぽ等におきましても、例えば未受診者への受診勧奨でありますとか事業所訪問を実施して、この実施率を高めるように努力しているところでございます。それから、この70%の目標でございますけれども、これは国が同じく全国医療費適正化計画を策定しておりますけれども、この数値に合わせております。ちなみに特定保健指導の実施率45%、メタボの10%、これにつきましても国の目標値と県の目標値を合わせたところでございます。 ちなみにメタボでございますけれども、御承知かと思いますけれども、この診断基準としまして、腹囲、腹回りでございますけれども、男性が85センチ以上、女性が90センチ以上の大前提がございまして、それからあと中性脂肪が150、HDLコレステロール値が40、血圧が最高血圧130以上、最低が85以上とか、それから空腹時血糖が110以上ということで、この腹囲の基準に、あと中性脂肪、血圧、空腹時血糖、これらのうち2つが該当すればメタボリックシンドロームになるというような基準がございまして、それの改善を図っていくという目標でございます。 ちなみにメタボリックシンドロームの該当者につきましては、現在、20年度と比較するということになっておりますので、今回は評価対象としておりません。 平均在院日数につきましては、県は現在全国より現在低くなっておりまして、順調に進んでいるかなというふうにとらえているところでございます。 療養病床につきましては、国のほうがいろいろと見直し等を行っておりまして、今年度は法改正で23年度末の療養病床の廃止が30年度まで延長されるというようなこともございまして、評価の対象としていないところでございます。 医療費の動向でございますけれども、医療費総額、そこに数字がございますけれども、17年度から21年度につきましては、県内、全国と比べまして非常に低い割合でございます。これにつきましては、県人口が全国と比較して速く減少しているというのが一つの大きな原因となっておるところでございます。 最終的に計画の現在の取り組み状況を判断しますと、特定健診等につきましては、全国と比較しましても、あるいは目標と比較しましても低いですけれども、さらに強力に取り組みを進めていくということと、それから、在院日数等につきましてはおおむね順調に推移しているということで、現時点におきまして計画内容の見直しは行わないこととしております。
◎野田委員長 懇切丁寧に説明いただくのもありがたいですけれども、まだ生活環境部、さらには病院局も残っております。ひとつ簡潔に説明をお願いをしたいと思います。 それでは、11、小児用肺炎球菌ワクチン及びHibワクチン接種の一時的な見合わせについて、大口健康政策課長の説明を求めます。
●大口健康政策課長 それでは、16ページをお願いいたします。ワクチン接種の一時見合わせについて御報告いたします。 まず、経緯でございますが、全国で小児用肺炎球菌とHibワクチンを含むワクチンの同時接種後の死亡事例が3月2日から4日までに4例報告されました。その後、3月5日にも1例追加されまして、現在合計5例となっております。これを受けまして、国のほうでは緊急に調査を行うこととされまして、3月4日の夜にこのワクチンの使用を一時的に見合わせるように各都道府県へ緊急の連絡がございました。これを受けまして、県では、県内の市町村、それから各医師会へ緊急に連絡を行いまして、翌日5日から県内での接種の見合わせ体制をとったところでございます。現時点では県内での死亡事例の報告はございません。 なお、国は、3月8日、昨日でございますが、医薬品等安全対策部会安全対策調査会と子宮頸がん等ワクチン予防接種後副反応検討会を合同で開催いたしまして、今回のワクチン接種と死亡との因果関係についての評価、検討を行われました。その結果でございますが、報告された5例については、現段階の情報では明確な因果関係は認められないことから、さらに情報を収集して評価する必要があるというふうにされました。このために、現在行っている一時的な見合わせを継続していくという方針が示されたところでございます。 2の県内の接種状況でございますが、このワクチンは昨年の11月補正で基金を造成して、各市町村でも順次事業を開始したところでございます。小児用肺炎球菌ワクチンにつきましては 12市町村、それからHibワクチンについては15市町村が開始をしたところでございます。 今後につきましてですが、今後とも国の動き、状況について、市町村、医療機関に速やかに情報を提供して対応してまいりたいと考えております。
◎野田委員長 生活環境部に移ります。 12、燕趙園園外トイレ改修方法について、尾崎公園自然課長の説明を求めます。
●尾崎公園自然課長 それでは、生活環境部の資料をお願いいたします。1ページでございます。 燕趙園の園外トイレの改修方法についてでございますが、屋根がわらの改修につきましては、昨年11月議会におきまして、県民が納得する適正な価格で発注するよう、原材料や工法など、さまざまな実施方法を比較検討すべきである旨の附帯意見を付して議決をいただいております。附帯意見に基づきまして工法等を検討いたしましたので、その結果を御報告をいたします。 改修方法としては、屋根材料や経費など、さまざまな改修方法を比較検討した結果、桟がわらぶきによる改修が望ましい改修方法であるということで、総合的に判断をいたしました。理由として記載しておりますが、工事費が安価であり、県内産がわらを使用することで地域経済への波及効果が期待できるという理由からでございます。 改修方法別の比較を表に記載しておりますが、県内産の桟がわらぶき、県内産の本がわらぶき、ガルバニウムの鋼板ぶき、カラーアルミの本がわら風の鋼板で改修した場合の経費を記載しておりますけれども、案1の桟がわらぶきが合計事業費で1,776万3,000円ということで、予算額に対しまして3,971万9,000円の経費が節減できるということになっております。 次ページをお願いいたします。改修イメージを示しております。左から2番目の案1、これが桟がわらぶきのイメージでございますが、この案1の桟がわらぶきの方法で整備を行いたいと考えております。
◎野田委員長 13、エネルギー需給構造改革推進投資促進税制における所管行政庁の確認申請書の審査誤りについて、14、鳥取県建築基準法施行条例の改正案に係るパブリックコメントの実施について及び15、一定額以上の工事または製造の請負契約の報告について、宮脇住宅政策課長の説明を求めます。
●宮脇住宅政策課長 住宅政策課から3件御報告いたします。 1件目は、当課所管の事務におけます不始末でございます。エネルギー需給構造改革推進投資促進税制におけます所管行政庁の確認申請書の審査誤りについて御報告申し上げます。 既に新聞等でも報道されましたが、簡単に経緯を御説明いたします。 平成20年度の税制改正におきまして、省エネ投資の促進を目的として企業がこの税制の法で定める省エネ設備を取得された場合、税制上の優遇措置、3ページの一番下、5のほうに書いておりますが、このような措置を受けることができるようになりました。めくっていただきまして4ページなのですけれども、このうちエネルギー使用合理化設備として区分されておりますこの6種類、26あるのですけれども、この設備を取得された場合、これにつきまして、この区分で措置を受ける場合、所管行政庁が確認申請書を審査して交付した確認書を確定申告の際に添付するということになっております。このたび、所管行政庁であります県の中部総合事務所、西部総合事務所及び県ではありませんが、米子市が行った審査において、本来交付できない申請に対して誤って確認書を交付していたことが判明いたしました。誤りの内容と件数は3ページの1のほうに記しておりますけれども、いずれも本来6種類あるエネルギー使用合理化設備を種類ごとに1以上、最低6以上設けて初めて確認書を交付できるところを、1つの設備しか設けていないにもかかわらず誤って確認書を交付して、申請者の方もそのまま確定申告に添付してしまったというものでございます。件数は、県関係が平成21年度に1社から1件と22年度に3社から7件の計8件、米子市ですけれども、9社から計10件、県、市合わせて合計で 13の方から18件の申請があって、結果、すべて誤った確認書を交付していたということでした。 すべての申請者の方に対しましては、既にこの交付が誤りであったことについて説明をさせていただきまして、謝罪をさせていただきました。あわせて確認書の取り消し通知も交付させていただきました。いずれも職員の関係法令に対する理解不足から生じたものでございまして、関係者の皆様には大変御迷惑をおかけしました。大変申しわけなく思っております。 関係機関に対しましては、同じ過ちを繰り返さないように、今回のように新たな法に基づく審査基準等の徹底と、チェックリストの作成など適正な審査について指示をいたしました。 続きまして、5ページをお願いいたします。鳥取県建築基準法施行条例の改正案に係るパブリックコメントの実施についてでございます。 本県では、旅館、ホテル、物販店なども含むわけですが、主に不特定多数の者が利用する建築物、これを特殊建築物という言い方をするのですけれども、この建物の建つ敷地は現状で幅員が4メーター以上ある道路に接するよう、県の条例で規制しております。この規制は、昭和 47年にこの条例が制定されておりますけれども、それ以来見直しされておりませんで、これによりまして、温泉街、典型的な例として三朝の古い温泉街をイメージしていただくといいのですけれども、古くから狭い街路に面して建物が建ち並んでいる地域では、容易に増築や建てかえもできないという状態になっておりまして、地域の歴史文化を継承する町並みの保全とか再生に取り組もうとしてもなかなか取り組みにくいという障壁になっております。このたび、この規制について緩和を要望する意見が複数寄せられたことに端を発しまして、関係機関などとも協議を重ねた結果、一定の条件のもとに緩和するということにしまして、あわせて制定以来見直しがされていなかった住宅関係の規定についても見直しすることとして、広く県民の皆様から御意見をちょうだいしたいということでございます。 概要を簡単に説明いたしますと、1に書いておりますけれども、狭い街路に面して建物が建ち並ぶ地域について、市町村が景観や町並みの保全を目的として、(2)に書いております地域を指定するか予定をして、交通上、避難所、安全性、その他支障がないと、特定行政庁ですとか警察とか消防とか、そういう関係機関が認めた場合、現状の道路が4メーター未満であっても旅館、ホテルなどの特殊建築物の建築を認めようというものでございます。 また、この場合にあって建物を建築する場合に、建築基準法上、道路中心線から2メーター後退して建ててくださいということを原則としておるわけですけれども、例外的にこの距離を 1.35メーターまで縮めることができるという規定がございまして、この規定についてもこういう地域にあっては弾力的に運用しようとするものでございます。 このほか、6ページに記しておりますけれども、これも条例制定以来見直しされておりませんでした3階建ての住宅ですとか住宅に附属する車庫についても制限を緩和しようとするものです。 これらの改正案につきまして、来週からパブリックコメントの募集を開始する予定でございます。 続きまして、7ページをお願いいたします。一定額以上の工事または製造の請負契約の報告についてでございます。工事名が県営住宅末恒第一団地第二期住戸改善工事でございます。3回目の変更でございまして、これは工事工程の進捗に合わせて変更を行っております。今回は外壁の補修範囲ですとか、最終の精算変更でございます。
◎野田委員長 次に、病院局へ移ります。 16、第(2)期県立病院改革プランの策定について、細川病院局総務課長の説明を求めます。
●細川病院局総務課長 病院局でございます。よろしくお願いいたします。 病院局の常任委員会資料をごらんいただきたいと思います。なお、別冊で両病院の第(2)期の改革プランの案を配付してございますので、ごらんいただけたらと思います。 そういたしますと、第(2)期の県立病院の改革プランの策定についてでございます。 まず、概要でございますが、現行の改革プランにつきましては、一般会計からの繰り入れを受けてございます不採算部門を中心とした22年度までの間のプラン、これは第(1)期の病院事業交付金の終期に合わせてございます。これを21年に策定して実行してまいったところでございます。このたび、これが終期を迎えることになりましたので、現行プランをもとにいたしまして、内容、目標等を再度点検をいたしまして、新たな第(2)期のプランを策定をいたすことといたしました。なお、この内容につきましては、外部委員から構成いたしております県立病院の運営評議会、こちらのほうの議論を経た上で、今、最終案といたしておるところでございます。 そうしますと資料2でございます。まず、第(1)期の改革プランの総括ということでございます。それぞれの病院の地域におけます使命でございますとか役割を踏まえまして、両病院とも必要な人材の確保、また環境整備に取り組んでまいりました。また、あわせまして、経営改善に取り組んできたところでございます。主な取り組み内容等につきましては、そこの表に書いてございますけれども、やはり一番は、必要な医療者の確保でございます。こちらのほうに両病院とも努力をしてまいりました。また、標準的な医療を進めるためにDPCを導入いたしましたり、あとは医薬品などの業者一括発注、これなどによりました経費削減、これにも努めてまいったところでございます。 そういった第(1)期の総括、反省点等を踏まえて、第(2)期の改革プランを策定をいたします。 概要につきまして、3番でございます。医療面と経営面で一応計画を立ててございます。 まず、医療面についてでございますが、2ページの中ほどから下でございます。各項目にわたりまして、主な項目を掲げてございます。括弧で交付金項目と書いてございますのは、これは今提案してございます病院事業交付金、これの対象事業というものでございます。 救命救急医療の充実ということで、1ページの中ほどから下でございます。3番の第(1)期改革プランの達成状況と第(2)期改革プランの目標等でございます。医療面の救命救急センターでございます。これにつきましては、中央病院におきまして、救急専門医や麻酔医の確保に引き続き取り組んでまいりたいと思っておりますし、やはり救命救急センターとしての機能を強化するための整備などにも取り組むことといたしてございます。いずれにいたしましても、現状、年間5,000名程度の受け入れをしてございますけれども、引き続き5,000名程度の受け入れ確保を行いながら、第3次救命救急ということで対応してまいりたいというふうに思っております。また、厚生病院におきましては、必要な医師の確保には努めてまいったところでございますけれども、やはり依然として必要な常勤医師が不足している状況にございます。やはり圏域の救命救急医療を守るために、引き続き必要な医師の確保、これに努めてまいりたいというふうに思ってございます。 また、周産期医療の充実でございますが、中央病院におきましては、地域周産期母子医療センターとしての機能強化、これをさらに第(2)期でも体制整備を進めてまいりたいというふうに思っておりますし、厚生病院におきましては、やはり産科医師の確保が非常に難しい状況にございます。そういった中で、21年9月でございますけれども、助産師外来というものも開設いたしました。いずれにしましても、低出生の体重児の子供さんへの対応も含めて、地域のお産を守っていくということで、引き続き現体制を維持してまいりたいというふうに思っております。 3ページでございます。急性期のリハビリテーションということでございます。これにつきましても両病院ともいわゆる必要なスタッフの確保充実に取り組んでまいりました。それによりまして患者数の増などへの対応等を図ってきたところでございます。第(2)期におきましても、やはり必要に応じたスタッフの増員というものは取り組んでまいりたいと思いますし、今取り組んでおりません急性期のリハ、新たなリハビリテーション、これについても両病院とも取り組むこととしてございます。 次に、小児救急医療でございます。これは両病院とも現体制を維持ということで第(2)期も考えてございます。やはり地域の小児救急を守るということが非常に大事でございます。ただ、軽症患者の方の時間外の受診数、これについては診療所等との機能分化、分担等を進めることによって、医師の負担軽減というものにも連携しながら取り組んでまいりたいというふうに思っております。 また、がん治療につきましては、両病院とも地域がん診療連携拠点病院ということで指定を受けてございます。それに必要な人材育成とか機器整備等につきましては、引き続き進めてまいりたいというふうに思っております。 その他でございますけれども、県内で働きます看護師養成のための実習指導者の増員でございますとか、看護学校への教員派遣のための教員養成研修への継続派遣というものにも取り組んでまいりたいと思っておりますし、地域医療連携体制の一層の強化ということで、病病連携でございますとか病診連携、これらの強化にも努めてまいりたいというふうに思っております。 また、将来、県内で活躍をしていただく医師養成のための臨床研修環境の整備、これは両病院ともでございますけれども、そういったものや、やはり質の高い医療を提供するための人材育成、これらにも引き続き取り組んでまいりたいというふうに考えておるところでございます。 3ページをお願いいたします。経営面についてでございます。一番上の表でございますが、主な指標ということで、現状、22年度等の状況を踏まえた上で、将来的な見込みということで掲げてございます。病床利用率でございますとか患者さんの人数等を上げてございます。一応最終年度、27年度を目標ということで見ていただければと思います。一番右端に掲げてございますのは、これは平成20年度におきます全国の自治体の同規模病院の中の黒字病院の指標ということでございます。こういったものが経営推計の前提条件ということで、2にございますけれども、収益的収支、または資本的収支等の推計を行ってございます。中央病院につきましては、医業収益も順調に伸ばしてきているところでございますし、今後も入院診療を中心とした医療の提供を行うことによりまして、安定的な経営を目指していきたいというふうに思っているところでございます。今の計画でいきますと、支出の次の欄でございますが、経常損益でございます。医業収益から医業費用を引いたものでございますけれども、引き続き27年度までの間につきましても、今のところ一応安定した黒字経営を予定しておるところでございます。 3番の資本的収支につきましては、これも病院事業交付金等を受けながら、必要な機器の整備等を行ってまいりたいというふうに思っております。 4ページをお願いいたします。厚生病院についてでございます。考え方につきましては中央病院と同じでございます。厚生病院におきましても、患者さんの増等によりまして、今後も医業収益を順調に伸ばしていきたいというふうに考えております。何といいましても、やはり不足しておりました医師でございますとか看護師、コメディカル、こういったスタッフ体制が充実をしてきているということによって、医業収益等の増加にもつながってきているというふうに考えてございます。厚生病院でいきますと、支出の下の欄、経常損益の欄でございます。22年度までは経常損益、赤字ということでございますけれども、一応23年度からは、若干ではございますけれども、黒字を見込んでおるところでございます。厚生病院におきましては、ぜひ第(2)期において、そういう安定した基盤のもととなるものを築いてまいりたいというふうに考えておるところでございます。 プランの概要につきましては以上でございます。詳細は別冊をごらんいただけたらと思いますが、いずれにしましても、この内容につきましては、県立病院運営評議会、年2回程度開催いたしますが、そちらのほうで検証、評価を行いますし、適宜見直し、修正等を行ってまいりたいというふうに思っております。 なお、この内容等につきましては、ホームページにおいて広く公表してまいりたいというふうに思っております。
◎野田委員長 それでは、ただいまの説明について質疑等ありませんか。
○錦織委員 何かちょっといっぱいあってあれなのですけれども、みのり福祉会のことについて、私も新聞報道とか、これまで送ってもらった資料でしかわからなかったのですけれども、理事さんに県の元福祉保健部長がおられるということで、前からちょっと気になっていたのですね。いわば指導する立場であった人が深くそこの経営にかかわるということで、しかもみのり福祉会に関しては以前から余りいいことを聞かなかったので、そのときに、指導する立場の人がそこにそのまま就職されるということは、県民の理解も得られないというふうに思いますし、やはり癒着があるのかなということも思ってしまいますよね。今回はみのり福祉会のことではありますが、そういった県職員、特に指導的立場である部長級の方たちの再就職ということについては、やはりもうちょっと厳しくしないといけないなというふうに一つは思うのですけれども、その点、現職の福祉保健部長としてはどういう感じをお思いになるのでしょうか。
●林福祉保健部長 田中さんは前ではなくて元部長さんですので、私もちょっとはっきり記憶はしておりませんが、18年、19年だったと思います。退職された後は即入られたわけではなくて、今回のみのり福祉会についてのいろいろな不適正な運営が発覚した後に期間を置いて入っておられて、そういう意味では即就職したということではないというのを一つ御承知いただきたいのと、それから、もちろんその当時指導的な立場にあったのは事実ですが、社会福祉法人のこととか福祉についてのいろいろなことをもちろん知識としてよく御存じなわけですので、そういう意味では、みのり福祉会が今後改善に向けて努力する中で、専門性を持った方が入られて、よりいい方向にかわられること自体は決して否定するべきものではないというふうに思います。県のほうが働きかけたとかということではなくて、みのり福祉会と田中さんとの関係で入っていらっしゃる事柄ですので、県としてそのことについてとやかく言うというような立場にはないと、そのまますぐ就職されたとかという形ではない限り、県として何かとやかく言うということは考えていません。 みのり福祉会については、理事会とか評議員会が十分機能していなくて、経理面でも不十分な体制だったということが今回の改善命令のいわば背景、要因になっている部分がありますので、そういう意味ではより専門性の高い方が入られて改善していく必要性というのは非常にあったのだろうと思いますので、そういう意味からもこのことをきっかけに新しい理事長、そして新しい理事、評議員がかなり刷新されますので、その新しい体制の中で理事会、評議員会がきちんと機能して、適切な運営をされることを大いに期待しているものでございます。
○錦織委員 確認させてもらいたいのですけれども、田中さんは今回理事には就任されたのですか。以前に事務長か何かで入っておられたのではないかなというふうに私は認識しているのですけれども、今回初めて役員にというか、かかわられたということですか。
●中林福祉保健課長 田中理事につきましては、今回初めてみのり福祉会のほうに役員として入られたということでございます。
○錦織委員 役員としてはそうかもしれないけれども、職員というか、それについてはどうですか。ないですか。
●中林福祉保健課長 ちょっと私どもの資料の書き方が若干わかりにくかったかと思うのですが、田中理事につきましては、12月21日に専務理事のほうに就任をしておられまして、その後ずっと専務理事という形でございます。職員であった経験はございません。(発言する者あり)そうでございます。
◎野田委員長 よろしいですか。 ほかに。
○浜田委員 関連して確認させてください。 このみのりの問題は大きいのではないかなというふうに思いまして、確認したいのですけれども、不十分だったということだったのですが、これはつまり素人集団としか思えない、とても未熟で能力もないのに、本当に申しわけないのですけれども、この事業を展開し、そして事業を行って広げていったというふうにも思えるのですが、そのような判断なのかどうか。そのことが指摘されて、当事者の皆様方は本当にわかられたのでしょうか。反省はどのレベルなのか。本当にわかっておられるのか。といいますのは、まだ解決されていない問題が残っていますよね。今後の保証は大丈夫かなと。確かに田中さんが入られると非常にスムーズに流れるようになり、物事もわかり、高いレベルで判断されていって、あるべき姿の方向に整っていくのではないかなというふうに思うのですが、一人ではやれないですし、役員の皆様方も刷新されて、関係者の皆様が中に入所なさっていらっしゃる方も含めて、とても不安を感じておられるのだと思います。お勤めの方々も含めて。その皆様の不安は解消されたのでしょうか。今後への保証はどうなのでしょうか。そこをきちっと押さえないといけないと思うのですけれども、いかがでしょうか。
●中林福祉保健課長 体制の件でございますが、従来の事務局体制にやはり大きな問題があったというふうに考えております。御指摘のとおり、例えば経理規程を知らずに事務を行っていたとか、そういったようなことも報告書の中にございまして、やはりそのようなことでは適正な運営は難しいというふうに考えております。 今回、役員の方が全員責任をとられて辞任をされたということでございます。また、事務局体制につきましても、お手元の資料の18ページ、19ページのほうに組織改正方針案といったものも出していらっしゃいまして、事務方についても職員の補強をするというふうなことも伺っているところでございます。 また、田中専務につきましては、一度お話しする機会がございましたけれども、自分はもう改革するために法人に入ったという強い決意を述べておられましたので、十分な意気込みを感じられたところでございます。 また、利用者の方あるいは保護者の方を含めて、不安なお気持ちになられているというふうなことはあろうかと思います。私どもはその点を一番心配いたしまして、改善命令を出しました後、1月の18日でございますけれども、5つの施設にお邪魔いたしまして、職員の方、並びに利用者の方、あるいはその御家族の方からお話を伺ったところでございます。確かに御不安を感じていらっしゃるようでございましたけれども、現在のところ、従来どおりのサービスが提供されているというふうなことも確認して、若干の安心をいたしたところでございます。 そのようなことで、新しい体制のもとで、法人の改革がなされることを期待いたしております。
○浜田委員 経営が安定的にきちっと進んでいるようであれば、いい方向に刷新されて回ると思いますけれども、必ずしも経営のほうがそう安定していない、厳しい状況ではないかなというふうに思います。そういう意味で今のお話を伺っていると、田中さんの責任はとても重たくなってきますね。それを支えるというか、うまく回すためには、本当にこれまでの方々がしっかり反省しておられるか。自分自身の身のほどと言うと申しわけないのですけれども、間違っていたのだということがきちっと認識されることが大切だというふうに思います。福祉ではあってはならないことですよね。福祉に携わる人間は多分善人で、みんないいことしかしないのではないかという、そういうような思いが以前はあったかと思いますけれども……(発言する者あり)若干発言がありましたけれども、最近は外野の世間の発言もあったりしますけれども、そこのところで福祉を食い物にするみたいな意識が周りから見られてしまうような最近の見方もないことはないと思うのですね。その分だけ姿勢を正さなければいけないということになるわけですけれども、そこを正すためにはきちっと反省すると、わかったと、間違っていたと、法違反があったということがきちっと消化されないといけないと思うのですけれども、そこはいかがですか。
●林福祉保健部長 前理事長がまだ理事長時代に福祉保健部長のところに来られて何回かお話ししましたが、県のほうからは、十分な財源の見通しもなしに次々と整備計画を立ててこられたこと自体に非常に問題があるということと、施設の数が非常にふえている中で、運営とか管理体制が不十分ですよと、そこのところを立て直さないと十分な運営はできませんというお話をずっとしてきました。それで、今回、理事長、そして理事、評議員とも、それぞれ今までのことについての責任も考えられて、ほとんどやめられたということであります。 新しい理事長さん、これは前理事長さんの息子さんになりますけれども、その方が2月28日に新しい理事長として就任される前に一度とにかく来てお話しさせてくださいということで、お越しいただきました。どんなふうな考え方の方なのか、それをまず知りたいと、今までの考え方ときちんと決別して、心機一転、本当に福祉の思いを持ってやっていただきたいということをお話させていただきました。 この方は、もとは向山保育園の園長、現在もしていらっしゃる方で、そこでの保育園の運営は非常に一生懸命、熱心にやっていらっしゃる方で、それは私も以前から承知をしておりまして、保育園の経営の面では、保護者さんとか職員からの信頼も非常に厚いということは聞いておりました。法人の理事長として運営するというのはまた別の話ですので、本当に今までの前理事長の影響力を全部断ち切る形で、本気でやられる気持ちかどうかを確認しましたが、そこの部分についてははっきりと、これを機に頑張ってもう一度立て直したいのだと、むしろ改善命令をいただいたのはよかったと、このことでもう1回全部見直しができるいい機会を与えてもらったので、ぜひ今度は県内でみんなから認められるぐらいすばらしい法人に生まれ変わりたいのだというようなこともおっしゃられました。まだまだ理事長としてはもっと勉強されないといけないわけですけれども、心構えとしてはしっかりやりたいということをおっしゃられましたので、それだったら、これからはそれを期待しながら、県としても必要な指導をしていったり、もちろん田中さんが入っていらっしゃるので、そこからもいろいろな指導を受けられながら、もう1回立て直しをされると思います。 外部監査を入れるとか、それからもう既に各施設を回ったり、施設長会をされたり、今までは十分施設の思いとか職員の思いを聞いていらっしゃらなかったような部分がちょっとあったのですけれども、きちんと施設長の意見も聞きながらやっていきますというようなこともおっしゃられましたので、それを見届けさせていただいて、県としては新しい体制で頑張っていただくことを基本に置いた上で、まだまだ不十分なところがありますので、もう少しフォローしたり、確認をさせていただきたいというふうにお話をしております。
○浜田委員 口先では何でも言えます。問題は行動です。思っていてもやれないということのほうが多いわけですよね。だから思いはそうだというふうに思いますし、人柄も部長がチェックされたということですが、そこのところがきちっと押さえられていないと周囲の者は不安がぬぐえないのですよね。体質がそのまま引き継がれるということになると、それは不安要素に変わっていきます。ましてや経営が非常に厳しかったり、まだ解決されなければならない問題が残されている状況の中では、そこの保証がないと周りの皆さんは非常に不安を感じられると思います。過去を総ざらえして大掃除をした上で、新しく出直すぐらいの気持ちがないと難しいというふうに思います。過去は間違いだったということをきちっと認識されるということがないといけないというふうに思いますので、よろしくどうぞお願いします。
○森岡副委員長 私、この問題は、みのり福祉会そのものも悪いとは思います。ただ一番悪いのは、これを認めた県の責任は重いと思いますよ。というのは、この組織改正方針、これはもう法人として基礎の基礎ですよ。ずっとこれまでの経緯を見てみますと、過去、もう10数年前からこういう介護福祉施設だとか、こういう関連した施設を年次ごとに順次ふやしているわけですよ。こういった問題がその当時から恐らくあるはずなのですよね。それに対して県はそこを見落として認可している。この問題が一番大きいと私は思っています。みのり福祉会どうのこうのではないですよ。これはしっかり肝に銘じていただいて、これを県民にどういう形で説明するのか、ただこれは改善命令を出して、改善しましたからいいですよと、そういったものではないということを部局の中では認識しておいてもらったほうがいいと思います。何かコメントがあれば言ってください。
◎野田委員長 錦織さんも関連ですか。
○錦織委員 それで、前理事長は非常に社会的責任もあって、責任も重大だと思うのですけれども、私も今言おうとしていたのですけれども、やはりこれだけずっと厳しい経営状況がありながら次々施設をつくられて、だれが施設を認可したかというと、県なのですよね。その立場にあった人が今回専務理事に就任されるので、そこのところがちょっと私は納得いかないなというふうに、責任上というか、よくわかっているから今度からしっかりするということだったのですけれども、やはりそこのところがちょっと私は腑に落ちないというふうに思います。そのことと、この改善命令の内容の1番で、財源不明とされた154万円は結局窓口で受け取ったのだけれども簿外金庫に入れてしまったと、それで使ってしまったということなのですけれども、これは社会福祉法の違反だけなのですか。法的にはどういう罪名とか、どういう違反になるのですか。何かわかりませんですか。
○廣江委員 今、森岡さんからも言われたけれども、20ぐらいからある施設を許可したことについては、この前の委員会でも私は言いましたけれども、こういうことを許可して今までの監査や決算書、書類の報告を見て、何も気づかずに何年間もやっておったということ自体が、一番県の責任だと思う。割に鳥取県というのは全国でも厳しい県で、私などは厚労省へ行ってあなたがやりなさいと、あなたのところにやらせたら大丈夫だからやりなさいと言われても、鳥取県は「廣江は不適任者だ」と私を理事にはさせてくれませんでした。私は不適任者で理事にもなれませんでした。よその県だったら私は全部通っています。厚労省もあなたがやってくださいと言われた。鳥取県はそれぐらい厳しいはずなのですよ。これだけのことをやっていくのに、さっきの説明を聞いていたらうそばかりだ。職員が知らなかった、気がつかなかったと。職員は気がついていてもそれができなかったということ。それはあなたたちだってわかっておるでしょう。私の耳にいっぱい入ってくるよ。県に言ったらこう言った。あなたらに向かって言ったことも私の耳にはいっぱい入ってきている。今の説明はみんなうそだ。それがわかっていないことはないはずだ。それは聞いているわけ。 今も田中さんの問題を言われたように、これを皆許可しているから今言われたこともできるわけで、鳥取県の福祉の問題というのはあちこちいっぱいあるけれども、そこは何かみんな県ぐるみでやっているみたいな感じがする。国に行っても言われる。「廣江さん、鳥取県は」と。「あなたもその仲間ではないか」と言われて、私は「厚労省がやれと言われたけれども、鳥取県が許可してくれなくて、私は理事にもなれませんでしたよ」と言ったら、「うそ、鳥取県は3人ないし4人でやっていると、そのうちの一人はあなたでしょう」と私はいつも言われる。私は「ノータッチだよ」と言っている。さっき言っていた話などは絶対本当とは思えないよ。書類を見たって何したって、理事会の議事録だって見れば、作文した報告書か議事録なのかというのは全部わかるよ。またそれが間違っていると、今度は仲間うちでさえけんかまでしてやっておるでしょう。裁判所まで行っている話であって、それを県が知らないということはないはずだ。さっきから聞いていると、まことしやかに報告はあるけれども、本当のこととは私は思えない、この分は。今度は委員会まで疑われているのだよ。県の委員会は何しているのかと。
◎野田委員長 では、森岡委員、錦織委員、廣江委員の質問に対して。
●林福祉保健部長 いろいろお話いただきまして、しっかり受けとめさせていただきたいと思います。今までの監査がぬるかったのではないかというお話ですけれども、前回もお話ししましたとおり、今までの監査は施設は施設という形で、施設監査はどちらかといったら処遇面を中心に監査してきていて、法人本部のほうを福祉保健課のほうが、いわば経理とかそういうものを見るという形にしておりましたので、結果として本部としてお金のやりとりの部分が十分見えていなかったというのがあすなろのときからの反省点でありまして、それで公認会計士を入れて、本部と施設と両方を見るような体制をとらないと、そういう経理面での不正がなかなか十分発見できない。今回の件も簿外経理という通常の監査ではわからないようなものでしたので、そういうものも公認会計士に一緒にいていただいて、こういう部分を見るのがいいのですよといろいろなアドバイスをいただいて、いろいろ調査した結果、こういうものが出てきたというのが実情です。ですから、いずれにしても今までが不十分だったという認識を持った上で、もう少し経理面も含めてやっていきたいと思います。 どちらかといったら施設の法人の皆さんはそういう悪いことはしないという前提で今までの監査は成り立っていたのだと思うのですけれども、これだけ施設の数もふえて、法人の数もふえている中で、やはり監査のあり方自体もきちんと経理面も含めた監査をしっかりやっていかなければいけないというのが今回の大きな反省点ですので、マニュアル等もつくって自己点検もしていただくようなことも本年度からやっておりますが、さらに力を入れて、こういう不祥事が二度とないように、県としてはやっていきたいと思っております。いずれにしても県の責任は重いというのは当然そのとおりだと思いますので、しっかり反省してやっていきたいと思っております。
◎野田委員長 まだ、廣江委員、それから錦織委員の金額についての、これは本当にどうなのという質問があったわけですから、それに対しての何かの罪のようなものはあるのかないのか、どういう名前なのかということも答えてください。
●山口福祉保健部次長 今、154万円に関連して、刑事法のことだと思いますけれども、ほかに該当するのではないかというお尋ねだと思いますけれども、改善報告書の中では、受け取った収入は漏れなく普通預金へ入金、または正規の経費に使用されたというふうに書いてあります。そのあたりはもう一度現地に行くなりしてしっかり確認をしていきたいと思います。そういうことであれば、また次の対応になると思いますが、とりあえず今のところはそういう報告をいただいております。
◎野田委員長 廣江委員のほうの答弁はどなたが……。
○廣江委員 答弁できないと思うよ。
◎野田委員長 それでもちゃんと話をしてくれないと前に進みませんので、山口さんか林さんかどちらか。
●山口福祉保健部次長 県が知らなかったとかいう御指摘ですけれども、我々としては担当課長を含めてずっとやりとりをしておりまして、議事録なり理事会のやりとりを知っていたということはありません。その正当性があるか、正規の議決であるかということ自体をずっと追及しておりますので、決して廣江委員がおっしゃっているように、一緒になって虚偽を申し出るというようなことはないと思います。 森岡副委員長からも、県としての責任をということはまさにそのとおりだと思います。そういう事実に立って、これから法人が適切にできるように、前向きに対応していきたいと思っております。そこで責任を果たしたいと思います。
◎野田委員長 錦織委員、いいですか。
○錦織委員 ちょっとよくわからないのですけれども、差額の154万円の財源ということで、概要については簿外金庫で使ってしまったということ、その簿外金庫があるということ自体が問題ではないかなと私は思いますし、そのページのところを見ると、正規会計に加えて簿外金庫で管理していたと。利用料収入について簿外金庫で管理したこと自体が私は問題ではないかと思うのだけれども、何かさっきの答えではちょっとよくわからないのですけれども、どうなのですか。
●山口福祉保健部次長 ちょっと言葉が足りませんでした。もちろん簿外経理自体が不適切だという指摘を既にしております。私がお答えしたのは、刑事法に当たるのではないかというようなお尋ねだったので、そこは報告からはきちんとしたものに使っているということがありますので、そこは確認をこれからさらにさせていただきたいというふうに思います。
○錦織委員 きちっとしたものに使っているということはどういうことなのですか。
●山口福祉保健部次長 預かり金として入居者の方の医療費とか、あるいは正規の介護費用として出されたものが介護に適切な施設の経費として使われているかという意味です。
○錦織委員 その説明もちょっとよく理解できないのですけれども、わかったことはおかしいという、これは非常に灰色というよりも、この行為そのものがおかしいということをやはり私は言っておきたいということで、終わりたいと思います。
○横山委員 やはり世間の人に変だなんて思われることを平気な顔して認可するということはいけない。借金しておっても何とか返す。返すということはおかしい。それは常識の問題ではないかな。施設が何ぼでもふえる。これもおかしい。やはり常識で考えると、常識外れだと僕は思うのだけれども、そのことを認可した県はとんでもない常識外れということだ。県外まで出かけていって、そういう施設をつくる者もおる。そういう者に補助金を出している。今、森岡副委員長が言ったのはそういう意味なんだよ。ということは、やはり適正規模だろうし、本気で福祉だろうし、だけれども現場がわかっていないのではないのかなと思う。もう1回調べてみてください。従業員に対してどの程度の給料、そこはひょっとしたら安いかもしれない。一般企業に比べて安いかもしれない。安かったらどこに金がたまるかというのはすぐわかる。その程度のことは常識問題。だからそういうことにやはり抜本的に対策を立てないと、安易に認可をしているということになると、税金の無駄遣い。税金の無駄遣いをしないように対策を立ててほしいし、最高学府を出た者ばかりおって何ということだ。
○廣江委員 さっきのはお金の質問だったけれども、社会福祉法人というのは、今変わってきておるけれども、みんなほかのものの値段で医療費などは何でも含んだものが医療費だと、人件費であろうと材料費であろうと、何でも含んだものということになっているけれども、これは事務費、これは食糧費、何費とちゃんと決まっておって、それを横に使っても違法になるわけで、今、社会福祉法人の老施協などの役員さんは、その幅をこちらでA項目に節約したことはB項目に使えるようにしてくれと、そうしたら少々税金でも払うからと、その交渉が数年間、今、国と社会福祉法人とで取引がずっと進んでいる。さっき言われたように、ほかの金と違って入ってきた金は法人内でどう使ってもいいというのは、ほかの法人はある程度それができるけれども、社会福祉法人は措置費の起こりからして、すべてのものに名前がついた金になっているから、名前以外のことに使えないことになっているから、そう簡単にほかに使っているのは、使ったら間違いなく使ったと言うけれども、そのこと自体が社会福祉法人の金というのは違法になるので、ちょっとその辺もおかしいと思うよ。
◎野田委員長 廣江委員、横山委員の意見がありましたので、これに対するコメント。
●林福祉保健部長 まず、施設の設置のときの認可の話が結構出ておりますが、設置したいという話があれば、老人の施設であれば当然計画との整合性をとりながら認めていく形になりますけれども、それなりの資金計画表も出していただいて、内容的に審査をした上で、県としては必要であれば認めるという形にしています。ただ、今回のケースも役員の寄附をもとに自己資金を、そういう形でやるという計画を出されて実際には認可をしておりまして、その後に金融機関からの借り入れができるようになったので、それをやめられたというようないきさつがあっております。 それで、従業員に対して安い給料かどうかという話は、必ずしも報酬が、必ずこれだけの金額は給料に使いなさいという形にまではなっておりませんので、県のほうの監査でも、常識から物すごく外れた給与、低かったり高かったりすればそれなりの話はしますけれども、給与の金額の多寡についてまで、なかなか県としてそれがいいとか悪いとかということは言えるものではありません。監査としては、監査の基準に基づいて必要な指導をしてきているものでありまして、法人としてはそれぞれ地域の中で必要だと思う事業をしてきておられて、そのことによって県内のいろいろな福祉がサービスとして提供されているのは事実ですので、県としてはそれぞれのサービス提供がきちんとされていて、不正がされないように監視をし、指導していく立場にあるというふうに思っております。 ただ、いずれにしても今回こういう不祥事が続いているわけですので、県としては今まで以上に法人なり施設に対しての指導、監査にさらに力を入れていきたいというふうに思っているところでございます。
◎野田委員長 ほかにございませんか。
○浜田委員 生活環境部に聞かせてください。トイレの屋根でございます。 問題になりましたけれども、これ、第1案から4案までありまして、写真もつけていただきまして、とてもわかりやすいのですが、第1案、桟がわらぶきですよね。それから第3案のほうが予算額との差は大きいのですが、なぜこちらが選ばれないで1案になったのか、その理由を教えてください。
●尾崎公園自然課長 第1案は県内産のかわらを使っておりまして、県内の工場がございます。あと案3でございますが、ガルバニウム鋼板ということで、鋼板メーカーは県内にはございませんで、ふく方はいらっしゃるのですが、素材自体を生産されるということがないものですから、県内産がわらを使ったほうが地域経済にお金が落ちるのではないかということで、案1にさせていただきました。
◎野田委員長 よろしいですか。 ほかにございませんか。
○錦織委員 今回、桟がわらぶきということで、当初の予算よりも約4,000万円ぐらいお安くなりました。それで、私の地元にかわら屋さんなどもあるものですから、ちょっとお話を聞きましたら、県には前から県産材のかわらを使ってほしいというようなことも言ったこともあるのだけれども、全然聞き入れてもらえなくて、こんなに高いお金をかけていたのだねとかいうような話も聞いたのですけれども、やはり私たちはすべての県の事業に対して本当に県民の大事な税金を使ってやっているのだということを肝に銘じて、努力したり知恵を出せばこれだけ、当初5,700万円ということで出ていたものが1,776万3,000円でできるということにも、これでもちょっと私は高いとは思うのですけれども、それでもそういうことで、しかも県内産のかわらを使用することで、経済への波及効果も出てくるということで、そのこと自体は評価したいと思うのですけれども、これからもいろんなところのものを建てたり修復したりということはあると思うのですけれども、やはり最初からこういう形で提案していただきたかったなというのが私の思いであります。
◎野田委員長 ほかにございませんか。
○森岡副委員長 尾崎課長の理由はわからなくもないけれども、それを言ってしまうと、今度何かの建築物があったときに、ガルバニウムは全くだめということだよ。要は県内の板金業者は全くこういうものに対しては一切入札は不可能になってきますよ。そうではなくて、耐久性だとか、トイレだということで、アンモニアとの相性が悪いとか、そういう理由で桟がわらというのならわかるけれども、県内産のかわらを使うから県内の事業者というか、こういったものをやるとなれば、一切カラーアルミだとかガルバニウムだとか、もう全くこれは鳥取県の建築の中では否定されたことになってしまいますよ。本当にそういう理由でいいのですか。ちょっと理由が違うのではないかと思うのだけれども。
●尾崎公園自然課長 申しわけありません。かわらと鋼板につきまして比較なりをさせていただきまして、メーカーからもいただきました。県内産のかわらのメーカーは、JISの規格はとっておられません。ただ、JISに準じた形での保証というか、そういうものはされるということ。あと、ガルバニウムにつきましても同じように10年保証でありますとか、アルミについても同様に10年ぐらい保証しますというふうなお話がございました。 そういう中で、今回のかわらの分につきましては、耐久性とかそういうふうなものについては、具体的に数値的なものを比較して、結果としては一緒ではないかなとは思います。ただ、かわらのほうが将来的にもつ、耐用年数が長いという場合もあろうかと思います。そういうことでかわらを選択をしたという状況もあります。
●法橋生活環境部長 今回の燕趙園の園外トイレのかわら改修については、私も至らなかったということで、十分反省しております。 これは私としても非常に難しい判断でございました。一つにはやはり美観ということがあって、観光施設ということで、非常に凝った建物で過去に整備してきたということで、それが一つの観光の売り物であったということで、そういった意味では、どういうふうにトイレのかわらを整備するのか、コストと、それからパフォーマンスというところのバランスをどうとっていくのかということで非常に苦慮したわけでございます。御指摘、もっともだなと思いましたので、このことに関しましては今回のような見直しをさせていただいた。 それで、森岡副委員長のほうから、今、板金を否定するのかというお話がありました。決してそういうことではございません。用途用途によって適正なもの、一番コストパフォーマンスがすぐれたものということで選択していくべきものだというふうに思います。 今回の場合、どうしてこのかわらを使ったのかと。尾崎課長が言いました県内産の経済波及効果、これも当然念頭にはありました。それともう一つは、全体がかわらぶきという、本がわらか桟がわらかという違いはあっても全体としてかわらぶきということで、素材面での統一感というものはやはり一つはあるのだろうというふうに考えて、こういう選択をしたということでございます。多少ガルバニウム鋼板のほうが安いということなのですけれども、そういった素材の統一感なりを醸し出すという意味からすると、これは許容の差額ではないかというふうに考えておりますし、それからもう一つ、かわらのほうが鋼板ぶきよりは長もちするということが一般的に言われていますので、そういった意味でもやはりこの金額であればかわらぶきでいくべきではないかというふうに判断した次第でございます。
◎野田委員長 ほかにございませんか。
○廣江委員 福祉保健部の10ページの地域医療再生計画についてだけれども、この件についてどんな意見があったかという説明を時間がかかるからかもしれませんが、後でちょっとしていただきたいと思います。 また、こういう意見を出してもらった人の名簿、さっきのは病院局の今の計画やあれで説明があったけれども、実際そういう人に参画してもらって、病院改革とかいろんなあれでやっていて、東日本会計事務所の長(おさ)などが10何年間理事長から座長を務めてやっておって、やはり彼らの言っていることと合わない面があるし、委員さんの人選を長などが入ってやっている東京都なども全部かえているからね。医師会長さんだとか薬剤師会長さんとか、病院経営には完全に素人だ。そんな人が入って何になる。税理士さんや医療・福祉の専門の公認会計士さんとか、長のところなどは30人職員がおるけれども、25人は医療・福祉専門の公認会計士さん、税理士さん。やはりそういうので、東京でもそのようなのが何人もおって、私も5人や10人知っているけれども、そういう連中などを入れたら全然、委員会とかそういうものの運営が専門的になって、東京都などでも部長や局長に聞いてみると、みんなそういうのを相手にして意見を聞いて、医療の計画や県内の医療機関をどういうふうに調整して、都民の医療に不自由がないようにするにはどうするかと。東京でもできないと言うから、それなら私らがまねしたってできないなと言ったけれども、ちゃんとそういう人たち、専門家のあれで、資格は同じような資格かもしれないけれども、中身が全然違うので、医者だって何科の医者もいっぱいあるし、総合医になれば総合医としてのあれがあるから、知識がある人をメンバーにしてやらないと成果が上がらないと思う。 とりあえず10ページの問題だけれども、後で教えてください。
◎野田委員長 では、中西課長は後で廣江委員のほうに行って、その話をしてください。 ほかにありませんか。 それでは、次に進ませていただきます。 次はその他ですが、防災局、福祉保健部、生活環境部、病院局に関して、執行部、委員の方で何かありませんか。
○浜田委員 1件だけお願いいたします。 おかげさまで子宮頸がんの予防ワクチンの接種には、非常に順調に皆さんが受けに来られておられます。産婦人科医院のほうをずっと回らせていただきましたら、本当に次から次へと来られて、もう手持ちがないのですよというふうにおっしゃっていました。全国的に不足をしているということが報道されていますが、鳥取県もどうやらそのようなのですが、状況と今後の予定を教えていただけたらと思いますが、いかがでしょうか。
●大口健康政策課長 子宮頸がんワクチンの件でございますが、これも今回の一時見合わせの件とあわせて、厚生労働省のほうから子宮頸がんのワクチンが不足ぎみだというふうな連絡が入っておりまして、1回目の接種については、2回目、3回目が接種できるように調整はしているところでございますが、初回の接種を夏ごろまで見合わせてほしいというふうな厚生労働省からの連絡があり、医師会あるいは県を通じて市町村のほうへ連絡をしているところでございます。
◎野田委員長 よろしいですか。
○浜田委員 その先の保証はあるのですね。安定供給されるということになっておりますか。
●大口健康政策課長 夏ごろには需要を満たすというふうなことで示されております。
◎野田委員長 ほかにございませんか。
○錦織委員 消費者生活センターのことでちょっと続いてお尋ねしたいと思うのですけれども、いいでしょうか。
◎野田委員長 その他ですから大丈夫です。
○錦織委員 私、議会のときにちょっと知事にもそうなるのではないかというふうにお尋ねしたのですが、このNPO法人の話を聞いたときに、ちょっと私が思ったのは、給食の調理業務の民営化という問題がこれまでもずっとあったのですけれども、そのときに偽装請負ではないかとよく言う話だということで思いまして、センター長さんとお話しさせてもらったときには、今、例えば米子にコンベンションセンターがありますけれども、そこにはセンター長室があって、一般事務をされる方のところに行政職の方がおられて、それでちょっと相談されるスペースが2人ずつですか、あるのですね。今まで鍵谷議員などがずっと消費生活センターのことについては質問してこられたので、それをちょっとひもといてみますと、かなり正規職員の方と非常勤職員の相談員さんが密接に日常的に相談というか、連絡なさって業務をやっているということをお聞きというか、その中からもわかるし、実際にもそういうふうにやられていると思うのですけれども、NPO法人になっても場所はそこで変わりません。自分たちもいるから大丈夫ですというふうに、連絡してやっていきますからということで言っておられたのですけれども、今までと変わらないのだったら、それはやはり偽装請負だろうというふうに私は思うのですね。 というのは、もう業務委託するとセンター長さんが直接相談を受けたところの相談員さんに命令したり指導したりするのはだめなのですよね。代表者か事務長か、だれがトップになるかわからないのですけれども。でも一たんそこを経由してこうしてほしいとか、日常的にはそういうふうにやられないといけないのですけれども、そういうことで消費者行政がより何か風通しがよく充実したものになるのかなと思ったら、私はそうではないだろうというふうに思うのですけれども、その点については、知事は大丈夫ですよと言われたのですけれども、日常的には今と変わらないということになるのですよね。ちょっとそこら辺の確認を。
●松田くらしの安心局長 いろいろ本当に御意見をいただきましてありがとうございます。 NPO法人の立ち上げにつきましては、本来のNPO法人の立ち上げと今回とは少し形を異にしているかなというふうには思っているところでございます。ただ、相談員の今のスキルを保ちながら全県の相談業務を底上げという形を図っていきたいがための体制の改革だというふうに考えているところでございます。 それで、具体的にそのNPO法人が相談業務を請け負ってくださって始めた後には、現在と変わらないというふうなことを一口には言いますけれども、実際の業務は、市町村さんはこれからですけれども、県も業務を委託をしながらやっていくということですので、県が直接かかわることというのも、県として実際の相談員さんに直接言うということもありだというふうに考えております。 それが風通しがどうかという話になりますが、NPOはNPOとして相談業務のあり方についてトップのもとに検証しながら向かっていただく。県は委託元として、県の思うところを直接受託して派遣してくださっている相談員さん方と緊密な連携をとりながら日々の業務をやっていくというふうなことで、何ら支障はないというふうに今のところは考えておるところでございます。
○錦織委員 支障はないかもしれないけれども、労働法制上では明確に偽装請負になるのですね。私、今回のことはちょっと時間がないので聞けなかったのですけれども、前、給食のことで鳥取労働局に行って、米子市が給食の民営化をしたのでそのことについて聞きに行ったら、やはりやり方は限りなく偽装請負に近いというふうに言われた。まさにそのことをこれからやられようとしているということで、首を振っておられますけれども、本当にそうなのです。 それとは別にして、確かに平成21年に市町村のところにも窓口を設けなさいということで、ただ、そうは言われても町村ではなかなか専任職員も置けないし、それからスキルがすぐ身につくわけではないから大変だという、そのこともわかりますから、県は県としてやはり指導したり相談しながら一緒にやっていくという、その県の責任というのは非常に大きくなったし、大事だと思うのですけれども、そのことをもって、勤務体系が非常に不安定な非常勤さんをやめてもらって、NPO法人にしてここをちょっと充実させたらそれで済むという、鳥取県はとても人を大事にしないなと思いますよね。だって非常勤職員たちの給料は年間1,800万円ぐらいのことでしょう。何でこの人たちをもっと大事にして、本当にこれから充実させようと思ったら、全員は正規にできないかもしれないけれども、何人かの人は正規職員にして、例えば町村のところに派遣する。それから税の取り立てだって相互併任をやっているのだから、そういうようなやり方で技術を磨き合う。私は本当はそういうことで進めていくべきだと思いますし、こういうやり方というのは私は間違っているなというふうに思います。 ただ、私がそれを感傷的に思っているのではなくて、現実的に消費者行政を充実させていくためには、私は今のやり方は絶対正しくないと思うのですけれども、知事ではないのでなかなかそのことではっきり返事はできないかもしれないけれども、そこら辺のこれからの消費者行政というものをやはり大事に考えたら、私はそういう法人というか、県から外したところではやるべきではないというふうに思いますけれども、どうでしょうか。
◎野田委員長 認識を深くしておいていただければ、本会議で錦織委員がとにかくこの常任委員会で詳しく議論するとおっしゃっていましたので、ここのところも踏まえながら、では、最後にしますので、法橋生活環境部長、答弁を。
●法橋生活環境部長 見解の相違が随分ありますので、ちょっと平行線になるかもしれません。 まず第1点、偽装請負になるのではないかということなのですけれども、私は全くそういうことにはならないと思います。偽装請負と申しますのは、基本的には実態的に使用者と被使用者の関係にありながら、それを請負契約だと称して、言ってみればそういう使用者の義務を果たさない、そういったことが偽装請負と言われて社会問題化しておるものだと思っています。今回我々が考えておりますのは、当然NPOをつくって、NPOの中で働いていただく方の労務管理なりなんなりというのは、これはNPO法人が直接やられるという話で、我々は県の機関がその労務管理についてとやかく言うあれもありませんし、それから直接命令をしたり何やかんやということもありません。ただ、現実問題、同じ職場の中で机を並べてやるわけですから、委託を受けたNPO法人の個人の方が何か相談の中でお困りになっているようなことについて、それを県の職員に相談するのに一々手続を経なければいけないのかといったら、必ずしもそうではないだろうと。実際、あれをしなさい、これをしなさい、こういうふうにしなさいということを使用者でない県のほうが直接その人たちに命令したり何やかんやすれば、それは偽装請負という疑いを持たれても仕方がないかもしれませんけれども、そういったことをするつもりはありません。相談員の方が実際問題相談の中でお困りになったことについて、どうしましょうかという話があったら、そのときは、「うちは県だから、NPO法人ではないから知りませんよと、そんなことはやりませんよ」と言っているだけの話で、決して偽装請負のようなことをやるつもりはありません。 それともう一つは、あたかも県の非常勤職員なり正職員であれば非常に安定的な形であって、NPOに行けば非常に不安定な職場になるというふうに言われますけれども、私は必ずしもそうは思いません。全体としての需要がふえるわけですから、その需要にこたえるように弾力的にNPO法人が運営されれば、その人たちの処遇改善にもつながる話であって、決して非常勤職員としてずっと継続することが今の相談員の方たちの将来にとっていいことだとは私は思っておりません。ですから、このNPO化というのは決して今の相談員にとっても悪いことだとは思っていませんし、我々としてもそういうふうに、私としてはそういった相談員の自己実現が図れるような仕組みにやっていきたいというふうに思っています。
◎野田委員長 では、最後にしてください。
○錦織委員 なかなか最後にできませんよ。 弾力的な仕事ができるとか、そういうふうにおっしゃるのですけれども、現実に今の非常勤職員さんたちは非常に不安なのですよね。まだどういう格好になるかもわからない。そういうものをNPO法人先にありきで去年から進められているのです。それでいろいろ話はされているみたいなのですけれども。それで、やはりこれというのは本当にNPO法人ありきの話の進め方で、その人たちがいろいろ相談して、こういうほうがいいのではないかというような、相談の中でこういうことになればだけれども、やはりこういう今の進め方、これは非常にまずいと思いますし、9人いる中で過半数の人が賛成だったらもうこれで進めてしまいますみたいな、そんなやり方はやはり県としてすべきではないし、私はもっと人を大事にすべきだと思います。 今、ワーキングシェアですか、NPO法人になれば、今度入ってこられる方たちも一緒に仕事を分け合ったりというか、例えば10人の人が入られたとしますよ。そうしたら、そんなに皆さんが働けるようになるとなったら、今17日でやっている人が10日で仕事が済むとか、そういう人も出てきますよね。ということは、あと10人入るとしまして、9人の人が時間数が少なくなるではないですか。だけれども県はもう労務管理はあなたたちでしてくださいと言うわけでしょう。こんなひどい話はないですよ。私は絶対こんなことは反対なので、このことについてはこれからもぜひとも大いに論戦していきたいなというふうに思っています。
○廣江委員 今の話、私は錦織さんとは観点は少し違うけれども、今の話を聞いていたら、私も厚労省などがやっている医療関連サービス事業の給食部門の担当者をしていましたから、実際、給食を下請に出してやっているけれども、そこでいろんな問題が起きたときにいろいろ調査に行ってみると、やはり今言われていたとおり、この場合は県のだとか。私が言っているのは病院の給食の栄養士などの立場と、今度は病院の職員でない他の会社が来てやっているそこの責任者と、それからまた働いている職員との関係などで、よほどうまくやっておかないと、そこで必ずいろんなことが起きて、それは一つの会社の中ならまだいいけれども、組織も違うし、そこの連携とか契約とかいろんなものによっても違うし、そこは本当にうまくやらないと実際現場ではいろんな問題が起きているのですよ。言われるように、なかなかそんなすぱっと線を引いたようにものがいくわけではないのですよ。毎日の仕事も違うわけですし。それに対応していくときに、そう簡単に言われるように……。本当にうまく連携をきちんとしておかないと、いろんな問題はその辺からいっぱい起きていますので、私もたくさんの事例を見てきましたので、それはよほどきちんとした形をとられないとうまく運営ができにくいと思います。
◎野田委員長 その他の時間もかなりとらせていただきましたので、以上をもちまして本日の福祉生活病院常任委員会を終わらせていただきたいと思います。 執行部の皆さんは退席していただいて結構でございますけれども、委員の皆さんには御相談したいこととがございますので、お残りいただいて、お話をさせていただきたいと思います。 執行部の皆さん、御苦労さんでございました。 (執行部退席) それでは、委員の皆さん、お残りいただいたのは、最終日の本会議において審査報告とともに常任委員会の調査活動について報告を行うわけですが、その内容についてでありますが、事務局のほうから皆さんのお手元に配付をさせていただいております。委員の皆さんの御意見を伺いたいと思いますが。いいですか。(「異議なし」と呼ぶ者あり) それでは、案のとおり報告することといたします。 それでは、以上をもちまして福祉生活病院常任委員会を閉会いたします。
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