平成22年度会議録・活動報告

平成23年3月10日会議録

出席者
(10名)
委員長
副委員長
委員
伊藤 美都夫
福本 竜平
市谷 知子
伊藤 保
鉄永 幸紀
山口 享
野田 修
前田 宏
横山 隆義 
小谷 茂
 

職務のため出席した事務局職員
  田中主幹、溝内副主幹

1 開会   午前10時45分
2 閉会   午前11時02分
3 司会   伊藤(美)委員長
4 会議録署名委員   鉄永委員、市谷委員
5 付議案件及びその結果
   別紙日程表及び下記会議概要のとおり
 


午前10時45分 開会

◎伊藤(美)委員長
 そうしますと、ただいまから地球温暖化対策調査特別委員会を開会いたします。
 本日の日程は、お手元の日程表のとおりでありますので、この順序に従って議事を進めさせていただきます。
 会議録署名委員の指名をいたします。
 本日の会議録署名議員は、鉄永委員と市谷委員にお願いいたします。
 それでは、これより議題に入りますが、きょうは鳥取発グリーンニューディールの主要関連事業の進捗状況及び平成23年度の取り組みについて要領よく説明いただきたいと思います。

●小林環境立県推進課グリーンニューディール推進室長
 小林と申します。よろしくお願いします。
 各種事業が多々ありますので、事業を一つずつではなくて、総括的に説明させていただきます。
 まず、グリーンニューディールの一つの柱でございます環境修復・創造・リサイクル推進の分野でございます。これにつきましては農林水産業における新規の雇用創出を図るために研修等をやっているところでございますけれども、今年度におきましては、目標が240名に対しまして2月末現在で231名の実績でございます。ただ、課題といたしまして、定着率がまだ低いと、高くないということでございますので、来年度におきましては雇用する前の体験的な研修も助成対象としているというところでございます。
 林業の分野におきましては、間伐とか路網整備等に対する助成を行っておりまして、その結果といたしまして、作業道の延長が年々距離が伸びておりますし、間伐材の利用量の増加につきましても年々ふえているところでございます。これは引き続き来年度も継続するというものでございます。
 2ページをお開きください。県産材の利用促進ということで、環境にやさしい木の住まい助成事業を実施しておりまして、こちらにおきましても年々利用量はふえております。来年度も引き続きこの事業は実施したいというふうに考えております。
 漁業の分野でございますけれども、これは余り燃料高騰の影響を受けにくい近場の磯場漁業における漁業生産の増大を図っておりまして、その結果、アラメ苗等が移殖されまして、藻がふえておりますし、それからイワガキにつきましては清掃によりまして稚貝が付着しているということで、今後の漁獲が期待されているところでございます。今後も引き続き、来年度も実施するものでございます。
 廃ガラスのリサイクルでございますけれども、これにつきましてはアナログが停波になるということで、廃ブラウン管のガラスを再利用いたしまして発泡ガラスにする技術でございますけれども、それに加えまして水素汚濁物質、主に窒素化合物等でございますが、これも吸着するものの研究に取り組んでおります。来年度はこれの継続した研究と、さらに液晶ガラスからの重金属除去の技術の開発にも取り組む予定でございます。
 あわせまして、この技術を確立するためには、途中ホウ素が排出される可能性がございますので、そのホウ素の除去技術の解明にも取り組んでいるところでございます。これは鳥取大学との共同研究でございます。
 水質浄化でございますけれども、県内の三大湖沼におきまして、それぞれ浄化における事業を取り組んでいるところでございますが、まだまだ水質基準等を達成していないということでございまして、来年度それぞれの湖沼におきまして特徴的な事業を実施するものでございます。例えば、中海におきましては水田の止水板による汚水流入防止、それから湖山池におきましてはウエットランド造成検討というものでございます。
 4ページをお開きください。ごみの減量とリサイクルの推進でございます。これにつきましては中央病院、それから三朝温泉観光協会のほうで、それぞれ生ごみを処理していたものを、生ごみから液肥をつくって、液肥から野菜を栽培して、その野菜を購入するという循環。それから三朝温泉につきましては旅館から出る生ごみをリサイクルしまして堆肥を商品化しているというものでございまして、来年度におきましては、市町村や事業者がモデル的に取り組むリサイクル事業につきまして、県として支援をしていきたいというふうに考えているところでございます。
 リサイクル技術の実用化に向けた開発助成でございますが、これにおきましても、孟宗竹を回収して炭化させて農地の土壌改良材にするといったような実績もございますので、こういった事業を引き続き継続しまして来年度も行いたいと思っています。
 新規の分野といたしまして、廃小型電気電子製品、携帯電話等でございますけれども、こちらにありますレアメタルの回収につきましての研究をするものでございます。
 境港がリサイクルポートに指定されましたので、今後の廃棄物の広域的な流動による循環型社会の構築ということで、来年度におきましては、RPFとか廃タイヤ等のトライアル輸送を行うようにしております。
 環境産業振興分野でございますけれども、LEDの照明器具等につきましては、県の助成等によりまして、消費本数が伸びてきております。それから、来年度でございますけれども、県のほうで率先導入ということでLED照明約1,800台の切りかえを予定しているところでございます。
 6ページをお開きください。芝生化促進でございますけれども、これは年々定着してきておりまして、幼稚園から保育所、特別支援学校に至るまで校庭等の芝生化に取り組んでいるものでございます。あわせて、鳥取県独自のオリジナル品種といたしまして「グリーンバードJ」というものを、県の園芸試験場のほうが育成しておりますので、そういったものの継続的な育成と今後のPRを図っていくものでございます。
 エコカー関連でございますけれども、SIM-Driveに産業技術センターの職員を派遣いたしまして、その技術習得、その技術の還元を引き続き行っていくとともに、来年度はエコカーマネジャーを、鳥取県産業振興機構に配置いたしまして、企業間の連携によるユニット生産の企画でございますとか、県外の自動車メーカーとのパイプ役を担うものでございます。
 電気自動車が普及するためには充電インフラの整備が必要でございますので、引き続き急速充電器、普通充電設備の整備を行うものでございまして、今年度末の見込みでは急速充電器は県庁設置分も含めまして9基、来年度につきましては29基の設置を見込んでいるところでございます。
 新エネルギーの関係でございますけれども、太陽光発電におきましては、県庁舎の車庫棟の上に大規模な発電設備を導入するとともに、家庭用、住宅用の太陽光発電システムにつきましては、県の上乗せ助成ということで、かなり普及が進んでいる状況でございまして、これは引き続き来年度も助成して大幅な増加を図りたいというふうに考えているところでございます。
 マイクロ水力等でございますけれども、これにつきましては、今年度伯耆町の大山ガーデンプレイスのほうにマイクロ水力発電施設を設置いたしました。県の産業技術センターがマイクロ水力発電を開発されましたので、来年度の事業といたしましては、農業分野における利用のモデル的な実施を予算で組んでいるところでございます。
 南部町における賀祥ダムにおける水力発電でございますけれども、今年度基本設計を行いまして、来年度は実施設計の段階でございます。
 木質バイオマスエネルギーの導入促進でございますが、日南町の木質バイオマス活用協議会が現在、林地残材の活用につきまして実証試験を行っております。それにつきまして県が助成しているのですけれども、来年度におきましては、林地残材の搬出とかチップ化を数パターン試行的に行うということでございますので、それに対しても継続して助成するというものでございます。
 林業分野における木質バイオマス設備等の導入につきまして助成をしておりまして、オロチさん、レングスさん、それから県の中部森林組合が木質バイオマス関係の設備を導入されておりまして、来年度も引き続き助成を行うこととしております。
 10ページをお開きください。スマートタウン関係でございますけれども、商工のほうでスマートグリッドの構築の検討を行っておりましたが、もっと地域の活性化のために、総合特区等も利用した、スマートコミュニティーというものが必要だということで、国の地域活性化総合特区の活用もにらみながら、スマートコミュニティー構想を来年度検討するものでございます。中身はEVによる地域振興、それからスマートグリッド、それからアミノ酸を活用した医療の分野でございます。それから、現在県は県内のクリーンエネルギーの賦存量・利用可能量の調査を実施しておりまして、その結果が今年度末にまとまりますので、その結果を踏まえて、現在、次の事業を検討しているところでございます。
 環境のまちづくりでございますけれども、県産材を多用した鳥取型環境配慮住宅の開発に取り組んでいるところでございまして、来年度はモデル住宅の開発を含めて事業化を検討するということにしております。
 公共交通機関の利用がなかなか進んでないという現状でございますけれども、現在バスロケーションシステムを運用しているのですが、実運行時間の情報がリアルタイムでわかるようなシステムの開発に取り組んでおりまして、来年度は一部バス協会のほうが実際の路線で実用化するという段階に来ております。
 カーボン・オフセット国内クレジットのブロバイダー育成でございますが、御承知のとおり県有林で森林J-VERを取得しておりまして、山崎製パンさん、それから鳥取銀行さん等が購入されています。これにつきましても引き続き県有林J-VERを取得して販売促進に努めていくということにしております。
 12ページをお開きください。環境保全型の観光地づくりということで、山陰海岸のジオパークが世界ジオパークネットワークに加盟ということでございまして、来年度におきましては観光面ですとか産業に活用ということでございまして、土産物や飲食品の開発助成、看板製作、それから外国人の対応ガイドの設置といったものに取り組む予定としております。
 新たな事業といたしまして、智頭町がことしの夏ごろに森林セラピーの里をオープンされるということで、それに関するPR等の経費につきまして、県が支援していくというものでございます。
 最後になりますけれども、環境につきましては幼いころからの環境意識が必要ということでございまして、新規事業といたしましてちびっ子エコスタート、これは保育園児とか幼稚園児に対する環境教育のプログラム等を作成するものでございまして、あわせて環境学習アドバイザーも派遣して、幼いころからの環境意識の醸成を図るというものでございます。
 ざっとでございますけれども、概略を説明させていただきました。

◎伊藤(美)委員長
 ありがとうございました。ただいまの説明につきまして、質疑等ございましたらどうぞ。

○市谷委員
 5ページのリサイクルポートにちょっと関連して、ここで聞いていいかどうかがちょっとよくわからないのですけれども、一般的にはいいことだなというふうに思うんですけれども、境港のあそこの岸壁に廃タイヤとか廃プラスチックとか野積みになっていくような光景なのかなと思いまして、そこに集積するというかね。だから、一つは港のそこの現場ですよね、そこの安全管理がどうなのかなというのをちょっと心配しているのが1点と、それから廃タイヤ、廃プラスチックの再利用ということで、工場でそういうものをリサイクル製品にしていくんでしょうけれども、そこでの安全性というのですか、それもちょっと心配しているのですけれども、その点というのは大体大丈夫なものでしょうか。

●法橋生活環境部長
 リサイクルポートについては、基本的にはまだ具体的にどこをどういうふうに活用するかということがまだはっきりしておりません。どういったところに何が立地するかということもこれからのことでございます。当然、積みかえ保管施設ですとか、中間処理施設、これは廃棄物を扱うということになれば廃棄物処理法の適用を受けるということで、十分その辺は地域とも話し合いをしながら、安全性をきちんと確認しながら許可をしていくということになろうかと思います。


◎伊藤(美)委員長
 そのほかでどうでしょうか。

○市谷委員
 もう一つ、ちょっと10ページなのですけれども、このスマートグリッドの関係で、総合特区制度ということなのですけれども、特区をとらないといけない理由がわかれば教えていただきたいんですけれども。

●小林環境立県推進課グリーンニューディール推進室長
 例で御説明しますと、自動車しか通行できないところをEVでゆっくりと観光しながら、自動車を規制して電気自動車だけ走れるようにするとか、そういうイメージもあると思います。何が規制にひっかかるかというのは構想を検討する中で具体的に出てくると思いますので。総合特区は規制の緩和とともに財政支援が受けられるのが特徴になっていまして、ですから具体的に構想を検討する中で規制があればそれについての規制を緩和するとともに、国からの財政支援も受けながら実際に事業を実施できるといううまみがございますので、そういうことでこの総合特区に手を挙げる予定ということでございます。

◎伊藤(美)委員長
 そのほかどうでしょう。

○横山委員
 いろいろなところでね、県産材を使ったり、新しい雇用促進住宅というの、そういうものにお金を使っていると思うのだけれども、補助をしているのだけれども、鳥取県全部でどのくらいですか。例えば町もあるし市もあるし、いろいろなところで使っています。わかっている範囲内でいいです。

●法橋生活環境部長
 ちょっと今、資料を持っておりませんので、後で森林・林業総室のほうに確認いたしまして、そういった市町村なども含めたところを全部取りまとめているかどうかはわかりませんけれども、今、県産材の活用の推進事業をやっておりますので、その中で持っているデータについて後ほど提供させていただきたいというふうに思います。

◎伊藤(美)委員長
 そのほかどうでしょうか。ございませんか。
 議論が尽きたようでありますので、次の議題に移らせていただきます。
 議題2調査活動報告についてであります。明日の本会議における委員長の調査活動報告について、お配りしている案のとおりさせていただきたいと思いますけれども、どうでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 ではそのように決定いたします。
 次に、議題3でございます。地球温暖化対策調査特別委員会の廃止についてでありますが、議員の改選期となりますので、本特別委員会を廃止したい旨を議長に申し出ることに御異議はございませんか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、さよう決定いたします。
 次にその他として、委員や執行部の皆さんのほうで何かございませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 意見が尽きたようでありますので、地球温暖化対策調査特別委員会を閉会いたします。ありがとうございました。

午前11時02分 閉会

 

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