午前10時06分 開会
◎上村委員長
ただいまから農林水産商工常任委員会を開会いたします。
本日の日程は、お手元に配付しております日程表のとおりでありますので、この順序に従って議事を進めさせていただきます。
まず、会議録署名委員を指名いたします。
本日の署名委員は、安田委員と坂野委員にお願いをいたします。
次に、7月に人事異動がありましたので、初めに新任職員の紹介をお願いいたします。
●鹿田農林水産部長
このたびの異動で新任職員を1名、農政課長の伊藤を御紹介をさせていただきます。
●伊藤農政課長
農政課長の伊藤でございます。約6年ぶりの農林水産部の勤務となります。農林水産業発展のため、精いっぱい努力してまいりたいと思います。どうかよろしくお願いいたします。(拍手)
◎上村委員長
続きまして、商工労働部の新任職員について、山根商工労働部長からお願いします。
●山根商工労働部長
7月1日付で2名の異動がございました。御紹介させていただきます。
企画調査室が組織改編によりまして商工政策室に統合しました。その関係で、これまで企画調査室長兼商工政策室長でありました網濱が商工政策室長ということでございます。
●網濱商工政策室長
引き続きましてよろしくお願いいたします。
●山根商工労働部長
もう一人、7月1日付で雇用人材総室人材育成確保室長に就任いたしました山本剛司でございます。
●山本雇用人材総室人材育成確保室長
人材育成確保室長の山本でございます。よろしくお願いいたします。(拍手)
◎上村委員長
それでは、本日の議題に入ります。
なお、質疑につきましては、部局ごとの説明終了後に一括して行っていただきたいと思います。
議題1、ロシア連邦沿海地方への鳥取県農産物販売促進団の派遣結果について、伊藤農政課長の説明を求めます。
●伊藤農政課長
農林水産部の資料の1ページをお願いいたします。ロシア連邦沿海地方の鳥取県農産物販売促進団の派遣結果についてということで御報告を申し上げます。
今年度第一弾となりますスイカ、メロンをロシア輸出にあわせまして、7月3日から7日までウラジオストクに販売促進団を派遣いたしまして、試食・展示会あるいは沿海地方行政府との意見交換等を実施したところでございます。
概要でございますが、販売促進団は、構成は農業団体と県を合わせて6名でございます。
主な成果といたしまして、7月4日に沿海地方の国営PTRテレビ局、ウラジオストク新聞社を訪問いたしまして、今回の試食・展示会の事前告知、それから鳥取県では放射能の影響はないということを御説明いたしましたところでございます。
その結果でございますが、2に記載しております。サポートセンターでの試食・展示会では多くの来場者を迎えることができました。現地のマスコミも8社が取材されるなど、非常に盛況であったところでございます。来場者の主な声でございます。(5)に記載しておりますけれども、今回の試食の展示品はすべて非常においしいと好評でございました。
3に記載しておりますけれども、スーパーでの試食・展示会を7月6日にVLマート2店舗で行っております。来店者からは、スイカ、メロンとも非常に甘くておいしいという声が多かった。ただし、ちょっと値段が高いという声がありました。今回初めてプリンスメロンというものを出荷したところでございますけれども、とても甘くておいしいと好評でございました。
なお、農産物に関します放射能の影響ということでございますが、スーパー等の販売店等はやはり風評被害等の影響に神経質になっているという状況が見られたところでありますけれども、来店者の皆さんに御質問を受けたところですけれども、余り気にされていないというような状況でございました。現地で直接正確な情報を御説明することによって、県産農産物の安全性、安心をいただいたというところでございます。今後とも引き続きこういった正確な情報を現地へお届けするということが大事であるというふうに認識したところであります。
またあわせまして、1のほうの概要に書いてございますけれども、マルキン沿海地方政府の国際協力観光局長とこれからの輸出について意見交換したところであります。ロシア側の通関手続の簡素化について、関係機関への働きかけということで、一定の御理解を得たというところでございます。
裏面の2ページのほうの4に記載しておりますが、7月18日まで、6日から販売しまして12日間たっておりますけれども、現在のところスイカでは45玉、タカミメロンでは70玉、プリンスメロンでは31玉というところで、販売率としては3割から6割、特にプリンスメロンでは67%というところであります。これからあと2週間ぐらい販売の期間がございますので、そういった状況をとらえて今後の輸出に生かしていきたいというふうに思っております。
◎上村委員長
次に議題2、耕作放棄地の状況(平成22年度末)について、安養寺経営支援課長の説明を求めます。
●安養寺経営支援課長
3ページをお願いいたします。耕作放棄地の状況についてでございます。
農業従事者の減少や高齢化に伴いまして耕作放棄地が顕在化してきたということから、県では市町村に依頼して、国全体の調査ではありますけれども、平成20年度に耕作放棄地全体調査を行うとともに、毎年調査のフォローアップを行っていただいているところでございます。また、21年度からは耕作放棄地の再生を図るために、国の事業を活用するほか、県の事業を創設しまして、耕作者の負担なしで再生する取り組みを市町村と一緒になって進めているところでございます。このたび、平成22年度末の耕作放棄地の状況がまとまりましたので、その概要を報告するものでございます。
上の表の農地として利用すべき耕作放棄地の面積につきましては、耕作放棄地全体調査における分類であります緑と黄色の面積を集計したものでございます。緑は、下の表の注にございますように、草刈り等により直ちに耕作することが可能な土地でありますし、黄色につきましては、基盤整備を実施して農地利用すべき土地ということでございます。平成20年度の全体調査におきまして、上の表のところにありますように979ヘクタールの農地として利用すべき耕作放棄地を確認して以来、毎年新たに確認された面積Bを加え、解消を確認した面積Cを差し引いて年度末面積を集計しております。なお、年度末面積は、翌年度の年度当初面積と一致させておるところでございます。平成22年度末の農地として利用すべき耕作放棄地の面積は1,041ヘクタールでありまして、前年度の年度末面積に比べ11ヘクタール減少し、わずかではございますが、解消が進みつつあるところでございます。
このうち、耕作放棄地の再生に係る国、県の事業を活用したものは平成21、22年度で75ヘクタールでありまして、営農再開となった181ヘクタールの約4割でございました。事業を活用しないで再生されたものが約6割ございます。これは、荒廃の程度が軽くて、草刈りや耕うん程度で再生できているところがあるようでございますが、そのほかには中山間地域直接支払交付金を活用して再生されたというところもございました。
参考としまして、下の表に各年度末の耕作放棄地面積の内訳をお示ししているところでございますが、この調査におきまして、既に森林原野化している土地を赤と分類しておりまして、表では農地に復元して利用することが不可能と見込まれる土地としてあらわしております。この土地につきましては、農業委員会が土地所有者に通知して非農地であるかどうかの判断を確認するというような通知をいたしました後、農業委員会で協議されて非農地として認定するという手続をとって判断済みということになります。したがいまして、その後は農地以外の地目になるというところでございます。そういったものが平成22年度までに43ヘクタールありまして、これを非農地として認定されているというところでございます。
今後の対応につきましては、引き続き事業活用等による耕作放棄地の解消と有効活用を推進することとしておりまして、今年度は15市町で90ヘクタールの解消を予定しております。耕作放棄地の解消のためには、規模拡大を目指す担い手や新規就農者の育成が不可欠でありますし、地域に合ったもうかる作物等の生産振興が必要であります。市町村やJA、担い手育成機構などの関係機関と連携しながら、これらの取り組みを進めることにより解消面積の増加を図りたいと考えております。
なお、4ページのほうに市町村別の集計表をまとめておりますので、後ほどごらんいただきたいというふうに思います。
◎上村委員長
次に議題3、鳥取県農業再生協議会の設立について、今井生産振興課長の説明を求めます。
●今井生産振興課長
鳥取県農業再生協議会を設立いたしましたので、報告いたします。
経過でございますが、本年度から本格実施されております農業者戸別所得補償制度、これは販売価格が生産費を恒常的に下回っている作物、米や麦、大豆、菜種、ソバ等でございますが、その差額を交付することによりまして、農業経営の安定、国内生産力の確保、食料自給率の向上、農業の多面的機能の維持というようなことを目的に実施されておるものであります。この目的を達成するためには、水田農業の問題に加えまして担い手問題、農地の問題をあわせて議論する必要があることから、国のほうから協議会を原則6月末までに農業再生協議会ということに整理、統合して推進していく方針を示されたところであります。この国の方針を受けまして、県とJA鳥取県中央会、農業会議、担い手育成機構で協議いたしまして、6月27日に水田協議会を母体としまして、新しくこういう協議会を設立しております。水田協議会を母体としたという意味は、規約の改正ということで設立しておりまして、水田協議会の規約を母体にしております。
目的としましては、国の方針ということもございましたが、行政、農業団体等が連携しまして、総合力を発揮して農業の問題を実施すべきということの統一見解のもとに組織しております。
活動内容としましては、これまでの水田協議会、担い手協議会、耕作放棄地協議会の機能をそのまま保持いたしまして、初めは寄り合い世帯でも形から入っていきまして、行く行くは一本化してやっていきたいというふうに考えております。
組織体制は、水田協議会の体制をそのまま引き継いでおります。会長、副会長はそれぞれ中央会、農林水産部長ということで変わりありませんし、構成員も、各協議会の構成員を考えてみますと、どの協議会も県や農業団体、市町村、農家代表ということでございまして、水田協議会もそうでございますが、水田協議会のほうにこれまでなかったのが担い手育成機構であるとか土地改良団体連合会というのがこの中にありませんでして、この中に入っていただいて体制をつくったということでございます。プロジェクトチームをつくりながら課題解決に当たっていきたいと思います。
地域の状況、地域のほうの水田協議会も同じように担い手協議会、耕作放棄地協議会と遅くとも今年度中に一体化して、組織化、一本化するという方針が国から出されておりまして、地域の農業の振興のためにはもちろん進むべきことですし、地域も早目に再生協議会として設立するように指導しているところであります。現在、20協議会のうち13協議会が設立済みでございまして、7月以降には7協議会、全部が再生協議会としてスタートする予定になっております。
こういう協議会活動を通じまして、関係団体と連携しながら水田対策、担い手対策、耕作放棄地対策にも当たっていきたいというふうに考えております。
◎上村委員長
次に議題4、鳥獣被害対策の取組状況について、神野生産振興課参事の説明を求めます。
●神野生産振興課参事
平成22年度の鳥獣被害状況と本年度の取り組み状況について報告いたします。
昨年度、平成22年度の農作物への被害額といたしましては1億9,600万円ということで、前年に比べまして143%というふうに増加しております。これは平成16年度にピークでありました2億8,000万円に比べますと少ないわけですが、近年、平成20年から徐々にふえてきているという状況を示しております。要因といたしましては、八頭、日野地区でのイノシシ被害の増加、それと八頭地区での特にシカ被害の増加が特徴的となっております。
イノシシの捕獲数としては県下で4,565頭と前年に比べて184%、シカについては2,031頭と前年に比べて240%増加しております。それぞれについて見てみますと、一番被害の多いのはイノシシで被害額7,600万円、前年に比べましてやや増加、中部地区では減少しているのですが、日野、八頭地区で被害が増加しているという実態にあります。2番目に被害が多いのはシカ被害で6,100万円、前年に比べて172%増加ということであります。きのうの現地視察でごらんになったとおり、被害としては造林木の樹皮の食害というふうなことが非常にふえているという状況にあります。3番目としてはカラスですが、2,400万円ということで140%増加という状況であります。
これに対して、本年度の取り組みの計画を8ページに示しております。これまでもやってきているとおり、対策の普及としては、指導者の養成として、ことしは近畿中国農研センターと協力して4回の研修会を計画しております。そのほかに、技術の普及としてはマニュアルの普及、それと6月にも御紹介しました食肉解体処理衛生ガイドラインの作成ということをことしの計画としております。研修会につきましても秋口から3回予定しております。支援体制につきましては、これも継続して各総合事務所に設置しております被害防止相談窓口を通じて引き続き支援をしていくということであります。新しいものとしては、県の鳥獣被害対策連絡会議におきまして、狩猟者が減少している現状に対応いたしまして狩猟部会を新設して対応を考えていく予定としております。
鳥獣被害に対しては6月県議会を受けまして新しい取り組みをしておりますので、紹介いたします。若桜町におきまして、シカ肉の処理加工講習会ですとか、獣肉利用講習会を開催して獣肉利用を促進していくことについて支援しております。それと、新たな解体処理施設、加工施設の設置希望について市町村から要望を聞き取っており、今取りまとめ中であります。それと、広域的な取り組みの推進に向けては、隣接する地域間での情報交換を実施して、効果的な取り組みについて検討する予定にしております。
具体的な支援事業としては、示してあります県単の事業が事業費ベースで1億7,100万円、国の事業については5月18日に内示がありまして、事業費ベースとして1億3,900万円の予算で支援していく予定にしております。
◎上村委員長
次に議題5、第2次鳥取県産材利用推進指針(案)について、議題6、平成23年度原木しいたけ新規生産講座の開催について及び議題7、「鳥取のみどりのちから」期間展について、﨏田県産材・林産物需要拡大室長の説明を求めます。
●﨏田森林・林業総室県産材・林産物需要拡大室長
農林水産部の資料の9ページ、10ページをまずごらんいただきたいと思います。第2次鳥取県産材利用推進指針(案)について取りまとめておりますので、御報告させていただきます。
県産材の利用を通して、森林の保全とか地域産業の活性化、循環型社会の構築を目指して努めているところでございます。第1次指針として平成20年に1次指針を策定いたしました。計画期間3年ということで22年度で終わったのですけれども、一定の成果はございましたけれども、やはりまだまだ課題が残されているところでございます。あわせて、昨年度に公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律が施行になり、県方針というものもつくることができるというような規定になっております。こういったことも踏まえ、引き続き県産材の利用を推進していくために、県の基本的な考え方や取り組みの方向を示すものとして取りまとめようとするものでございます。計画期間は平成23年から26年、この26年といいますのは県が昨年策定いたしました鳥取県の森林・林業・木材産業再生プランの計画期間と突合させております。
1次指針の主な成果と課題ということで、2のほうに掲げさせていただいております。公共建築物の木造化とか県産材の利用の拡大、こういったことを一つの目標に掲げていたところでございますけれども、公共建築物に関しましては、平成19年に木造化率が4割を切っておりましたが、計画期間中の最終年は6割近くになりました。しかしながら、まだまだ伸びる余地はあるという状況でございます。あわせて、公共建築物の木造化になったものの県産材の使用率というのは平成19年は約半分でございましたけれども、22年は9割を超える、かなり高くなりました。こちらのほうももう少し頑張らないといけないと思っております。
課題といたしましては、やはり公共建築以外の民間での利用促進や、あわせて県産材の県内外への販路拡大、供給側のほうで乾燥材とかJAS材の良質な県製材品の安定供給体制の整備、県産材製品のユーザーへの情報提供等々まだ課題が残されているところでございますので、こういった課題の解決に向けて2次指針で進めてまいろうと考えております。
第2次指針の主な内容でございますけれども、10ページに概要を掲げさせていただいております。趣旨といたしましては、先ほどの説明と重複いたしますけれども、県産材の利用を進めていく県の基本的な考え方や取り組みの方向を示したもので、公共建築物木材利用促進法による県方針にも位置づけるというものでございます。
現状と課題を踏まえて、4つの重点施策というものを掲げて進めてまいるということで整理させていただいております。1つ目は、県産材にこだわった利用を進めます、2つ目は県産材を県外等へ売っていく取り組みを応援します、3つ目は、鳥取県産材のよさをアピールします、4つ目は、市場ニーズに対応した製品を供給する取り組みを推進しますということで、それぞれ目標を掲げて取り組むこととしております。
この取り組みにつきましては、目標達成に向けた主な事業ということで、毎年度当初予算にあわせて内容見直しをする予定としております。
9ページにお返りいただければありがたいと思います。
3の(1)に取り組みの方向と主な目標をまとめさせていただいております。
あわせて、(2)で推進本部の体制強化ということで、1次指針の反省として、1次指針の折りにも推進本部ということで進行管理等をさせていただいておりましたけれども、推進本部だけではやはり限界があるということで、推進本部のもとに関係課で構成する幹事会を設置して、推進本部から示された課題の調査、検討、さらには関係施策に関する評価、重点施策の推進を図っていくための事務的な詰めを進める、要は実効性を高めていくということで幹事会を設けるようにさせていただいております。
4番目に、今後の策定スケジュールでございますけれども、本日の報告を踏まえて、次にパブリックコメントをさせていただき、その意見を集約して常任委員会で御報告させていただきたいと思っております。
次に、11ページでございます。平成23年度原木しいたけ新規生産講座の開講について御報告いたします。
原木シイタケの新規生産者の育成、確保を行う原木しいたけ新規生産講座を今年度も開催いたします。
目的、内容等でございますけれども、原木シイタケの生産を振興するために、意欲のある者を対象に講座を開催し、新規参入者の育成、確保を図るということでございます。
内容といたしましては、原木シイタケ栽培の伐採から乾燥技術までの講義、現地実習、そういったものを年間9回、7月24日から来年の3月4日まで、日曜日が中心になるのですけれども開催させていただきます。
実施の委託先は、財団法人日本きのこセンターさんでございます。委託額は80万2,000円でございます。
研修場所といたしましては、きのこセンターほか現地でございます。
本年度の受講予定者は20名でございます。
この事業は平成17年から開講いたしております。6年間で125名の方が講座を修了され、うち80名の方が原木シイタケ生産を開始されています。今年度、鳥取県は全国の品評会で団体優勝いたしましたけれども、個人賞の中で第1期の方が入賞されて非常に喜んでおられました。年々生産者は減っていたところでございますけれども、この講座の効果というものもございまして20年度からは徐々に原木シイタケの生産者は増加している状況でございます。
次に12ページをお願いいたします。「鳥取のみどりのちから」期間展について御報告いたします。
県産材を都市部の建築関係者に普及する、お知らせして都市部での販路拡大を図るために、県内の木材、家具関係者が連携して展示会を開催されますので、御報告いたします。
目的は、記に書いてございますけれども、Jパネル、三層クロスパネルというのですけれども、これの木造住宅や住宅部材、家具などの県産材利用製品などのPRでございます。
主催者は、「鳥取のみどりのちから」サポーター(コンソーシアム)ということで、県内のレングスさん、サカモトさん、オロチさん、トットリプロダクツさんがつくられている組織でございます。主幹事はレングスさんということでございます。
期間は7月28日、来週からでございます。8月10日まで、すべての日の午前9時から午後7時まで開場ということでございます。
場所は、新宿の新宿パークタワーの1階ギャラリーの3というところでございます。
出展者は、「鳥取みどりのちから」サポーターの4社のほかにJパネルを使用している首都圏の工務店とかハウスメーカーさん、あわせて鳥取県、これは鳥取県のコーナーを開設して全国豊かな海づくり大会や、全国植樹祭、それとか林業試験場の成果、そういったものを発表しようと思っております。森林・林業総室、海づくり大会推進課、林業試験場、東京本部、そういったところで出展をさせていただく予定でございます。
出展の内容で、7番に記載しておりますけれども、実物大の2階建てモデルハウスを展示する、これは22坪で2階建てでございますので、6メーター掛ける6メーターのものを再現して、そこに県産材の構造材、造作材を使い、また壁材、床材もふんだんに使ってPRをしようというものでございます。
県のかかわりにつきましては、事業費で鳥取県緑の産業再生プロジェクトの事業を使っていただくようになってございます。
◎上村委員長
次に議題8、「とっとり共生の森」協定締結について及び議題9、県有林オフセット・クレジット(J-VER)の販売等について、垣田森林づくり推進室長の説明を求めます。
●垣田森林・林業総室森林づくり推進室長
「とっとり共生の森」協定締結について御報告させていただきます。
このたび、社団法人鳥取県トラック協会、鳥取市、鳥取県の3者で「とっとり共生の森」森林保全・管理協定の調印を行いました。全日本トラック協会並びに各県のトラック協会におかれましては、全国で「トラックの森」づくり事業を展開しておられまして、全国で58カ所現在しておられます。鳥取県トラック協会におかれましても、環境保全対策の一環として、このたび「トラックの森」づくり事業を実施することとなりまして、今回の調印に至りました。
具体的な内容でございますけれども、協定期間は5年間ということで、場所は鳥取市若葉台の国道29号線沿いになります。こちらのほうの鳥取市所有の原野のようなところでございますけれども、0.7ヘクタールにつきまして、広葉樹の植栽を中心といたしまして下刈り、除伐、枝払い等を実施する予定であります。県としてもできる限り協力をしてまいりたいというふうに考えております。
14ページをお願いいたします。県有林のオフセット・クレジットについてでございます。
まず1番目、J-VERの販売についてでございます。このたび、特定非営利活動法人賀露おやじの会とニッポン高度紙工業株式会社へJ-VERを販売いたしましたので、御報告させていただきます。
まず、賀露おやじの会でございますけれども、販売量は100トン、販売額は157万5,000円ということで、こちらのほうは寄附金つき年賀はがきの売り上げの一部につきまして、これを寄附金として郵政事業株式会社が全国から公募した団体に配分し、その団体が郵便事業株式会社にかわってJ-VERプロジェクト事業者、今回は鳥取県に当たるわけですけれども、こちらからJ-VERを調達してカーボン・オフセットの手続を行うというような仕組みになっております。
2つ目のニッポン高度紙工業株式会社でございますけれども、こちらも100トン157万5,000円ということで、ニッポン高度紙工業株式会社さんにおかれましては、本社は高知市で、電子部品の製造メーカーでございます。現在米子市に工場を建設中でございまして、来年の春には操業予定ということでございます。こちらの工場の建設工事に係る二酸化炭素の排出量の埋め合わせということで販売をいたしました。
2つ目、県有林J-VERプロジェクトの追加登録についてでございます。鳥取市河原町の兵円牧場跡地のクヌギ造林地につきましてJ-VERプロジェクトの申請をしておりましたが、このたび登録になりました。植林のプロジェクトとしては全国初というものになります。今後、審査等を経まして約257トンのJ-VERの取得を予定いたしております。
現在までにJ-VER418トンの販売をいたしております。今後とも販売に努めてまいりたいというふうに思っております。
◎上村委員長
次に議題10、ニッスイグループによるギンザケ養殖試験の実施について、岸本水産課長の説明を求めます。
●岸本水産課長
15ページをお願いいたします。ニッスイグループによるギンザケ養殖試験の実施についてでございます。
ニッスイグループでは従前から境港市で漁業また水産加工の事業を行っておりまして、その事業の拡大ということについては意欲を持っていたわけですが、このたび鳥取県漁協等との協議が調いましたので、ギンザケ養殖について、試験的ではございますけれども本年度その実施に向けての準備を進めているというところでございます。本年度の養殖の試験によりまして採算性がとれるということが確認できましたら、現地法人の設立といったようなことで本格的に事業に着手されるというふうに伺っております。
なお、御承知の方も多いと思いますけれども、ニッスイグループでは宮城県の女川町でギンザケ養殖を行っておりましたけれども、東日本大震災で壊滅的被害を受けたということがございます。ニッスイグループのほうではその事業の再開ということを模索しているようですけれども、現時点では再開できる状況にはないというふうに聞いているところでございます。
1にギンザケ養殖の概要というふうに書いていますけれども、一般的にふ化後1年程度は淡水で育成をいたしまして、その後に海面のほうに移すと。半年程度海面養殖を行って、その後の水揚げ出荷ということになります。
今回はどうかといいますと、2番のところですけれども、既に7月5日に県内の養魚場に稚魚の搬入がなされております。淡水による養殖がスタートしております。今の予定でいきますと、これから美保湾に生けすをつくるわけですけれども、その生けすに11月下旬に移して海面養殖を始めるということでございます。3月の中旬以降、4月、5月と順次ですけれども水揚げを行って、今回の試験としては200トンの水揚げを見込んでいるというところでございます。
県の支援といたしましては、6月の議会でお認めいただいたのですが、大震災被災水産業継続支援事業補助金によりまして、施設整備費の3分の1を支援しようということで考えております。その他のところで書いておりますけれども、こういった県の支援等も含めまして協定書の調印式を行いまして、事業の詳細等についてはニッスイ側のほうから発表していただこうというふうに考えております。
◎上村委員長
ただいまの説明につきまして、質疑、御意見等がございましたらどうぞ。
○内田博委員
9ページの乾燥材の問題ですが、今のところ国の補助金で2社、3社で製材工場が乾燥機を持っていますね。いろいろやってみると、あの業界の方たちは結構きつい方もいらっしゃいますので、できたらやはり1社でできないのか。国の補助基準の問題だと思うのですけれども、そのあたりをやはり解消しないと乾燥材、JAS材というのは大量に県内に出回らないのではないかというぐあいに私は考えますが、その点はいかがですか。
●﨏田森林・林業総室県産材・林産物需要拡大室長
議員おっしゃられますように、乾燥施設の導入については、やはり一企業さんへということではなくて共同利用ということを前提にしたスキームになっております。おっしゃられるように共同利用ということになると使いやすい面と使いにくい面、具体的には、例えばA社は柱ばかりでちょっと厚いもの、B社は板とかなんとか、それを一緒に入れて同じように乾燥したら乾燥率が違うのではないか、全然使えないというのがあるので、なかなか共同利用しづらい面は確かにございます。
国のほうも、この事業とは別なのですけれども、いろんな事業面で新しい取り組みというのですか、森林所有者さんと製材屋さん、合板会社、そういう協定のようなものを結べば一企業へ支援できるというようなものを、この緑プロの中でそういう施策なども考えられて構築されていますので、そういうものが広がれば非常にありがたいと思っております。それ以外に、補助金以外でもいわゆる無利子の支援制度、林業改善資金、そういったものがございますので、そういった御相談を受けてまいりたいと思っております。
○内田博委員
今の緑プロの話ですが、森林所有者とというよりは木材は大抵市場経由だと思うのです。とすれば、そのあたりは市場あたりとの契約でできるようなシステムというのは考えられないですか。
●﨏田森林・林業総室県産材・林産物需要拡大室長
済みません。言葉が足りませんでした。いわゆる安定供給という観点からの協定ということですので、市場さんとの協定も対象になるということになっております。
○安田委員
3ページ、耕作放棄地ですけれども、幾つかお尋ねしたいのですけれども、まず最初に、農地としての利用が不可能な土地については非農地として農業委員会が認定するような話でしたが、これは所有者からの申請か何かが必要になるのではないかと思うのですが、その辺の枠組みはどういうふうになっていますでしょうかということと、放棄地の中で農用地区域の割合をお示しになっておられますけれども、農用地というのはどういうふうに設定しておられますか。農用地とは何ぞや。とりあえずそこまで。
●安養寺経営支援課長
お答えします。
まず、農地として利用できないといいましょうか、赤として判定された農地についてどう対応するかですが、これは耕作放棄地に係る農地法第2条第1項の農地に該当するか否かの判断基準等についてということで定められておりまして、まず、全体調査に基づいて把握された耕作放棄地の中で、農地に該当するか否かの判断が必要になった場合には、市町村は農業委員会に対してその判断を依頼するということがまず最初の手続としてございます。農業委員会は、市町村からそういう依頼を受けまして現況確認を行うわけですけれども、その現況確認を行う前に、土地の所有者に対してその土地が農地に該当するか否かの判断を行うこととしますよという通知を所有者にします。その通知をした上で、農業委員会が2人以上の農業委員等によりまして現況確認して、その後、農業委員会に農地に該当しないかどうかという判断について検討して、そして非農地であれば非農地の通知をしていくという段取りになっております。
○安田委員
ちょっとおかしいのではないですか。
◎上村委員長
何か客観的な基準みたいなものはないですか。
●安養寺経営支援課長
客観的な基準といたしましては、一応国のほうで基準というものがありまして、その基準に照らして農業委員さんがそれぞれ判断するということにしておりまして、最終的には農業委員会で、その基準となるので非農地であるというような認定をしていくという流れでございます。
◎上村委員長
もうちょっと具体的に、例えば木があるとか傾斜が何度とか、そういうふうな基準はないのですか。
●安養寺経営支援課長
基準を幾つか申し上げますと、1つは、その土地が森林の様相を呈しているなど、農地に復元するための物理的な条件整備が著しく困難な場合というのがまず1つあります。それから、1以外の場合であって、その土地の周囲の状況から見て、その土地を農地として復元しても継続して利用することができないと見込まれる場合というような場合が2つ目、その他としまして5つぐらい上げてありますけれども、要するに農地として利用しにくい状況であるということを規定しているものがございます。この基準に照らして農業委員会で判断していくという格好になっております、それが一つでございます。
もう一つ御質問のありました農用地につきましては、農振法に基づいて、県がまず農振地域というのを指定しまして、その中で農用地区域というものを各市町村で定めておりまして、ある一定以上の規模を持つ優良な農地ということで農用地区域を定めております。実は耕作放棄地の事業につきましても、一応この農用地区域を対象にして再生事業を行っているというところでございます。
○安田委員
まず最初に、農地としての利用が不可能な土地については非農地として認定していくというやり方ですが、農地法で農地を転用しようとする場合大変な労力と時間がかかるわけです。そういう手続を経て初めて地目が農地であっても雑種地であるとか、さまざまな形での転用が許されるわけですが、今の説明を聞いておりますと、まずもって市町村が依頼するということがひっかかります。申請者が申請するのが原則であろうと思うのですけれども、まずそこがおかしいですね。だから、逆に言うと、皆さん農地を転用したい場合に、ほうっておけば非農地になるというこの発想は、流れはおかしいのではないですか。現実にあるのですよ。手を加えないで投げっ放しにして何十年もたてば木も生えてきますし、もうもとへ返りません。それが非農地であって、雑種地になったりするという、そのコース自体がおかしい。それは要するに耕作地が減ってくれることを願っているからこういうおかしな論理が成り立つのではないですか、どうお考えですかというのが一つ。
農用地の指定は県でしたでしょうか。
●安養寺経営支援課長
市町村です。
○安田委員
私はいつか質問したことがあるのですが、当時の河原部長は、県といっても国の関与が大きいのだと。鳥取県でこれだけの農用地を用意しなさいと、国がかかわっているのだというお話を聞きました。だから、農用地の中には指定はして使用者の権利は制限するけれども、そのかわりに公共団体が税金投与して耕地として条件をアップするというような手当てがなされるわけです。そういう相互関係があっての農用地指定であって、それが耕作放棄地の中で8割も占めているということがおかしいし、今の国なり県なりのやり方ということ自体をやはりもう一度考え直さないといけないのではないかというふうに私はこの表を見て思いますが、いかがお考えでございますか。
●安養寺経営支援課長
農用地区域の面積が耕作放棄地の中の8割を占めているということについて、確かに農用地区域が8割もあるわけでして、それを解消していきたいというのがこの調査のねらいでもあるわけであります。農用地の多くが確かに農振農用地になっておりますので、耕作放棄されているところもやはりこういったところが多くあるわけですので、これを少しでも解消したいというのが考えでございます。
最初の御質問にございましたところでございますが、これは、要は調査は市町村が主体になってやっている調査でありまして、町村が現場を見て調査したところで森林原野化しているので、これは本当に農地として続けられるかどうかということを目視で見られるわけであります。ただ、それを市町村が目視で見ても、もう原野化してちょっと農地としては使いにくいと認められたとしても、やはり農業委員会として本当にそれがそうなのかというふうに判断していかなければならないものですから、手続の中でこういった国の基準に基づいて判断していくという、そういう作業なり手続を行っているものでございます。
基本的には、荒らしていても、なるべく早く農地に戻る段階で農業委員会は指導をされております。農地パトロールをされながら指導されているのですけれども、そうはいっても100%すべて目が行き届くわけではなくて、やはりどうしても荒れてしまっているところがありまして、例えば中山間の奥地に行きますと本当に森林になっているようなところもあります。水田ばかりではありませんので、果樹園等もございます。本当に山になっているようなところもありまして、なかなか人の行きにくいところもあろうかというふうに思います。そういったものを本当にいつまでも農地として土地台帳に載せておくのが正しいかというと、必ずしもそうではないだろうと思います。そういうことから、市町村のこういった今回の調査を契機に、本当に利用の難しいところは農地としては外すということも含めて作業をやっているものでございます。
○安田委員
部長、私が言いたいのは、この間森議員も一般質問で都市計画について言われましたね、あれは調整区域でしたけれども。調整区域はまだしも、農用地で周りじゅうを囲まれている町があるのです。そうすると、分家は建てられない、何はだめということで一切その町は衰退の一途になってしまうのです。それで、農用地を外そうと思っても絶対外さない市町村もあるのです。なぜかというと、県が外してはいけない、うちの市町村はこれだけ農用地を出せと言われているというのです。県に言うと、いや、うちではないと、国がこれだけ出してこいと言っているのだと。もう堂々めぐりなのですよ。そうしておいて、逆に今不耕作地を解消したいため云々という何かおもしろい、おかしな対応を出してくる。もっと根本的なところで、特に鳥取県みたいにどんどん人口が減ってきて、片方では都会から移住、定住を求めるようなそういう県においては、こういう不耕作地対策一本に絞らずに、もっと全体の鳥取県の土地をどう生かして県の振興策につなげていくのかという方向で、私はおたくだけではなくて、今生活環境部に行ってしまったのもおかしいのですけれども、全体でもっと土地政策というものを根本的に見直していただきたいということを願っているのですけれども、いかがですか。
●鹿田農林水産部長
以前議会のほうで……(安田委員「言ったでしょう、あれは進展しているのですか」と呼ぶ)関係課でいろいろ検討したという経緯もあるのですけれども、この耕作放棄地対策も言われる方向にはつながるとは思っているのです。以前からこの調査をやっていれば別なのですけれども、平成20年から始めた話でして、農地面積自体は3万5,000ヘクタールほどありますので、そのうちの1,000ヘクタールが実際に耕作放棄地になっているのをどうしようかという話なのですけれども、現実的には実態に近づけようという話なのです。それで、初めの20年度の調査はあるのですけれども、この20年度の調査ははっきり言って全部の市町村が調査を実施したわけではございませんので、フォローアップで毎年修正を加えながら現実の数字をきちんと把握していこうという考えで、先ほど言っていた林野化している分があったらそれは農地にはもう戻らない話になりますので、戻さないでもいいですよというふうにして、市町村の中で合意形成してほしいというような意味合いで考えております。
ただ、戻れるところは積極的に戻していこうと。今実質的に事業を活用してやるというところもあるのですけれども、大山町などでは、はっきり言ってブロッコリーの振興なども結構やっているものですから、自然増で要はそういう耕作放棄地を解消されているところもありまして、そういうような取り組みに現実的に私どもも支援できるような形に今なっているので、ですから、こういうことを大々的にやってきた影響もあってとは思うのですけれども、境港のほうでJA西部が耕作放棄地のセンターをつくりましたでしょう。今その土地をJAのほうで預かってやっていこうということで、かなりの面積がある程度要望として出されてきていますので、1つずつ対応していくべきかなというふうには思っています。
ただ、委員が言われている、ずっと以前の課題の分については結構根が深くて、使途をきちんと話し合いを進めていかないとなかなか解消は難しいのかなというふうには思っています。ただ、ほうっておける話でもないので、引き続きやっていきたいというふうに思っています。
○安田委員
国が県に割り当てて、県が市に割り当てて農用地を幾ら出せというようなシステムは現実にそうなのかどうなのか、確認します。
●鹿田農林水産部長
国が目指すべき方向として、このぐらいの面積をこれからやっていくのだという目標数値を出すのです。その数字がやはり国としてのこれからの農業政策の一つの柱になっているので、それはそれでしようがないかなという部分はあるのですけれども、ただ、僕らとしては余り青天井で私たちが考えている現実的な世界からかけ離れたような話になっては困るので、そこの部分は農政局なり国と話し合って、ちょっとげたを履かせるにしても、ある程度現実に近い数字で抑えてもらうような形の交渉はしています。ですから、そういうような取り組みが限界かなというふうに思っています。ただ、現実的にこれをどうするかというのはまた別の話で考えています。
○安田委員
それはそれで、私も農業の振興、食べ物を生産するわけですからそれは大事なことだと思いますけれども、では、県のレベルで市町村に面積に応じた割合で出してこいというのだけはぜひともやめていただきたい。農業に適した土地をたくさん持っている市町村もあれば、違う土地利用を考えないと過疎化していくところも現実にあるわけですから、こういう調査を現実に3年間行われたのだったら、そういう成果も踏まえて、土地政策としての県のありようというものをもっとトータルに考えていただけませんか。
●鹿田農林水産部長
安養寺課長から詳細を説明しますけれども、そういう思いがあって、さきに常任委員会のほうでも一応報告させてもらって、こういう方向でいくということで国のほうに今言った割り当て面積の配分の考え方について説明させていただいた経緯もあります。ですから、私どもとしても、町村の意向とか山地の特性などもありますので、そういうことを念頭に置きながら今進めているところです。
○安田委員
町村の意向はわからない。市町村の意向と私の意向はまた別かもしれません。
●安養寺経営支援課長
今市町村の計画を見直しているところでございますので、実は農振農用地地域の設定について見直し中なのです。そういった中でも、いろいろ御相談を受けながらやっていきたいと思っております。
○伊藤委員
鹿田部長、皆さんがよくわからないような顔をしておられるのです。結局10年前は農用地として鳥取県には水田と、普通畑と、そういう仕組みにしていけば幾らあったのですか。それがどういう格好で変化しているかというものを示さなければわかりにくい。というのが、全体像がないし、荒れてしまえばもう今度は農用地ではないでしょう。ですから、10年前からどういう変化で鳥取県の農用地というのは使われてきて、耕作放棄地がふえるというのは仕方がないところもあるのです。里山などはちょっと傾斜地があるところはどんどんどんどん農地は減っていっております。だれもつくり手がない。知らない間に林野になっていたり、知らない間に原野になっていたりする。だから、それはそれで認めながら、やはり鳥取県の農地というのは一体どういう姿で今変化しているのかという全体像がわからないと、ある年、ある年でやってみると本当にわかりにくいのです。だから、例えば10年前は農用地は全部で幾らあったのだと、現在は幾らなのかと。この内訳のところだけ書いてあると非常にわかりにくいのです。だから、その辺の全体的な動きというのを一回ちょっとまとめてみてほしいのです。
◎上村委員長
では、また次回にでも報告してください。
○錦織委員
1ページ目のロシア連邦沿海地方への販売のことですけれども、とてもおいしいとか、よかったという反応が多いと。多分最高級のものを持っていっておられると思うので、味とかというのはとてもいいことは最初からわかったことなのですけれども、今後の展開をどういうふうにしていこうと考えておられるのか。現地への情報提供だとか、関係機関に働きかけるだとか、放射能の影響はないですよということをわかってもらったりとかということはあるのだと思うのですけれども、単発的に行ってよかったというそういう報告はあるのですけれども、一番の目的はこれを継続的に輸出できるようにしないといけないというふうに思うのですけれども、そこら辺で、例えば今回現地のバイヤーとの折衝がどうだったのかとか、そういうことを聞きたいですし、これを今回されたのですけれども、2弾、3弾というふうに今期はやられる計画なのかどうかということなどをもうちょっと詳しくお聞きしたいのですけれども。
●鹿田農林水産部長
私が行ってきましたので、私のほうから構想等をちょっと説明をさせていただきたいと思います。
一応今は全農さんの品物をこういう形で持っていっているのですけれども、これは国内で買い取りという形でやっていまして、市場価格プラスアルファでセンコンさんという株式会社が買い取りをしています。その会社が輸出業者として現地の自分の現地法人のほうに輸出していると、そういう状況でございまして、全農のほうにリスクがすぐかかるというような話ではないのです。
それで、うちのほうもそうなのですけれども、DBSを通じて農産物をロシアに持っていこうという構想はあるのですけれども、これはやはりパートナーがきちんとしていないと続かない話でありまして、そのパートナーになるセンコンさんがどのように考えているかというのは重要な要素だと思うのですけれども、その会社自体はロシアのほうに販売網を築いて、日本産の食品を向こうに輸出していきたいと。将来的に極東地域から内部のほうまでということで、シベリア鉄道も使いながらということも考えられて、あとは向こうのほうで現地法人で物流のトラックなどもたくさん持っていますので、そういう面でウラジオストクが取っかかりにハバロフスクとか、あとは内陸部というふうなところの展開も考えていまして、そのセンコンさんの現地法人自体も自分が関係しているところのスーパーなどをある程度確保されていまして、そういうところに少量でも少しずつ置きながら、ある一定量が販売できるような仕組みにしたいというふうに思っていまして、今どんな段階かというと、いろんな商品を向こうに持っていきながら消費者の動向を調査しているというような、試験的な取り組みの一環として位置づけています。ですから、これを何回かすることによって積み上げていきながら、あとは現地のほうの先ほど言われましたスーパーなどのバイヤーさんなどと連携を、信頼関係を築きながら販路を拡大していくという考えでおりまして。向こうのほうの値段も3倍ぐらいになってしまうものですから、一遍にたくさん売れるという話ではないもので、少量多品目という格好のやり方でいきたいという考えでおりますので、そこは私どもも、その中に鳥取県産品がどの程度入るかわかりませんけれども、西日本なりのエリアで集まる分をDBSを通じて定期的に持っていけるという仕組みができればいいなということで、そういうような関係のおつき合いを今させてもらっているところでございます。ですから、そういう将来ビジョンを持ちながらセンコンさんという会社が今取り組んでおられますので、県のほうとしても、私どももウエルカムな話なものですから協力していきたいというところでございます。
○錦織委員
たしか今回が初めてそういうセンコンさんという会社……。
●鹿田農林水産部長
去年から。
○錦織委員
全農が全部すべて自分ところが責任を持ってということではなくて、去年からでしたか。
●鹿田農林水産部長
去年からです。
○錦織委員
済みませんけれども、そのセンコンさんの営業内容がわかるものを後で見せていただきたいというふうに思いますし、スイカとかというのはまだまだたくさん残っているのですけれども、センコンさんが現地でいろいろしておられるところに残ったものは販売されていくという……。
◎上村委員長
引き取りをやっているということですね。
●鹿田農林水産部長
はい、買い取りでやっているので、後のリスクは向こうにかかってくるわけですけれども、ただ、できるだけ残らない形で売り切りたいとは思っているでしょうから、今は丸ごと売っていますけれども、それをカットにして売ったりとかという方法は出てくるかと思いますけれども、やはり値段的に日本円で7,000円ぐらいするような話になってしまうものですから。
◎上村委員長
ほかにございませんか。(なし)
それでは、商工労働部・企業局の議題に入ります。
質疑は、説明終了後に一括して行いたいと思います。
まず議題1、とっとり国際ビジネスセンターの開所について、吉川通商物流室長の説明を求めます。
●吉川経済通商総室通商物流室長
それでは、商工労働部の資料の1ページをお願いいたします。県内企業の貿易や海外への販路拡大の支援サービスを行いますとっとり国際ビジネスセンターが7月から業務を始めておりまして、7月11日に上村委員長様、安田委員、森岡委員の各委員の御出席もいただきながら現地で開所式を行いましたので、御報告いたします。
今回のとっとり国際ビジネスセンターにつきましては、母体は鳥取県産業振興機構ということになりまして、体制としましては全体で6名、境港のほうに5名、東部の窓口として1名置く体制で向かっております。
主な業務につきましては、そちらにありますように、個別の企業支援あるいはビジネスのマッチングとか、そういうものを行っていくところです。今回のとっとり国際ビジネスセンターの開所によりまして、夢みなとタワーの2階に既存の境港貿易センター、STCでございますけれども、あるいは境港の貿易振興会、この2つの団体、企業とワンフロアにとっとり国際ビジネスセンターが設置されたことになりまして、窓口の一本化、いわゆる機能の似た団体が集結したという形になります。また、これを契機にロシアビジネスサポートの関係業務もとっとり国際ビジネスセンターのほうで所管していただくことといたしまして、夢みなとタワーの1階には境港のロシアビジネスセンターがあるということで、有機的な連携を図りながら各企業の皆様の貿易支援等を行っていきたいということを考えております。
開所にあわせまして、7月15日、先週の金曜日にはイービストレード社、東京の小さな商社でございますけれども、ここから寺井社長に来ていただきまして御講演をいただきました。ロシアビジネスの具体的な事例でございますとか、ビジネスの目のつけどころ、こういう視点で御講演をいただいたところでございます。
また、来月、8月5日には米子コンベンションセンターにおきまして第2回鳥取県・江原道輸出企業展示商談会を開催する予定でございます。この商談会は、県産品の海外販路拡大でありますとか、境港の利用促進を目的にしまして江原道と共同で開催するものでございまして、昨年は江原道のほうで開催しまして、今回は鳥取の番ということでございます。出店企業は、鳥取県、江原道各20社の計40社で、それにバイヤーを招聘いたしまして具体的な取引につなげていきたいというふうに考えておりまして、この商談会につきましても国際ビジネスセンターは県と連携しながら、主に参加企業の支援という部分を担っていただきたいというふうに思っております。
◎上村委員長
次に議題2、知事の三洋電機株式会社訪問について、議題3、株式会社不二家システムセンターの鳥取市進出に伴う協議書の調印について、議題4、株式会社トレードマークの鳥取市進出に伴う協定書の調印について、議題5、ジーニア&アーレイ株式会社の鳥取市進出に伴う協定書の調印について及び議題6、上田コールド株式会社の鳥取市進出に伴う協定書の調印について、三王寺企業立地推進室長の説明を求めます。
●三王寺産業振興総室企業立地推進室長
お手元の資料の2ページをお願いします。私のほうからは5件の御報告をさせていただきます。
まず、2ページでございますけれども、パナソニック株式会社の2011年度事業方針が発表されたことに伴いまして、7月5日に鳥取市の竹内市長と一緒に三洋電機の佐野社長を訪問し、次のような要請をさせていただきました。
要請内容といたしましては、5にありますとおり、ゴリラ、おどり炊き、GOPAN等鳥取でつくっている商品を引き続き生産していただきたいということ。2点目といたしまして、従業員一人一人の雇用をしっかりと守っていただきたい。3つ目といたしましては、今後発展が見込まれる分野、例示としてお話しさせていただいたのは例えば環境エネルギー分野、そういうものへの新たな取り組み、そういうものをお願いしたいという要望をさせていただきました。
それに対する佐野社長の発言でございますけれども、6にありますとおり、鳥取における三洋電機の重要性は認識しており、パナソニックとの協議の中では耳にたこができるほどそれを強調しているということをおっしゃっておられます。それから、経営状況はそこにありますとおり非常に厳しいのですけれども、地元の思いを真摯に受けとめ検討していきたいと。従業員の方につきましては配置転換が基本であると、こういうことにつきましてパナソニックの大坪社長のほうには伝えるという、そういうやりとりがございました。
下のほうに、三洋CEの最近の動きと県の対応というのを書かさせていただいております。新聞報道等でもされておりますけれども、最近の動きといたしまして、三洋CEは労働組合に対して家電部門の配置転換を前提とした協議を申し入れておられます。これは7月の上旬でございました。今後労働組合と合意すれば配置転換先を従業員に明示して、あわせて、もし家庭の事情等でどうしても行けないという方につきまして早期退職の募集を始められるというふうに聞いております。それで、退職日は9月末を予定しておられるということでございます。
県のほうの対応といたしましては、三洋CEの動きを注視するとともに、情報収集に努めてまいりたいというふうに考えております。あわせて、7月14日に知事が記者会見で申しましたけれども、鳥取労働局さん、あるいは鳥取市さんと連携しながら緊急雇用対策会議を今月中に設置するように今調整しております。こういうところで雇用の受け皿の話、あるいは下請等関連企業に対する幅広い情報収集とか支援、あるいは労働関係法令の遵守、あるいは雇用調整に関する情報収集等々をしてまいる予定でございます。
続きまして、3ページをお願いいたします。続けて4件の企業進出のお話でございます。
まず最初に、東京にあります不二家システムセンターがリスク分散の観点から鳥取市にアウトソーシングサービスを行う事業所を開設することになりまして、このたび県、鳥取市との間で6月28日に調印式を行いました。
立地計画の内容につきましては、中ほどに点線で囲ってございます、アクティービルのほうのワンフロアを借りられて、当初はオフィス用品通信販売の最大手の企業様のファクス、電話による受注業務を受けてやられるという形でございます。
投資額につきましては8,700万円、従業員数につきましては、最初は30名程度、3年から5年後には100名程度まで拡大したいということでございます。
立地の理由といたしましては、自然災害、原発のリスクが鳥取は少ないと、また同業他社の進出が少ないと、あるいは相談したときの東京本部の迅速な対応がよかったと、そういうことがございました。
6月の議会で企業立地等事業助成条例でリスク分散加算の改正をお認めいただきましたけれども、今回は初めて適用をする案件になろうかと思っております。こちらの企業様につきましては、詳しい申請が出てくれば企業立地事業補助金、それから情報通信関連雇用事業補助金、それから正規雇用奨励金等そういうものを支給していくという形になります。
続きまして、4ページをお願いいたします。これも東京にあるトレードマークが地域の活性化を目的としたブランディングを行うため、鳥取市に子会社を設立して事業を始められます。これを支援する県との間で6月28日に調印式を行いました。このトレードマークといいますのは、例えばサントリーのなっちゃんですとか、資生堂のフォグバー、あるいはソフトバンクの犬のお父さん、あるいは富士フィルム、そういうところの広告のプロデュースをしておられる会社でございます。
進出概要につきましては、中ほどに四角で囲ってございます。子会社を鳥取市のほうに設けまして、デザイン、ロゴですとか、パッケージですとか、ポスター、そういうものを柱とした地域全体の総合プロデュースを行っていかれます。
従業員につきましては、5年後の9名を目標としておられます。
こちらのほうに立地されるということになりましたのは、昨年1月に鳥取砂丘でなっちゃんのCMを撮影した、これが縁になったということでございます。
こちらのほうにつきましては、県の助成といたしましては情報通信関連雇用事業補助金、また正規雇用奨励金、こういうものの対象になってまいります。
続きまして、5ページをお願いいたします。こちらのほうも東京の会社でございますけれども、ジーニア&アーレイが、LED商品の企画、開発、製造を行っておられる会社ですけれども、鳥取のほうに子会社を設立することになりましたので、県、市の間で6月30日に調印式を行いました。
立地概要につきましては、中ほどに点線で囲ってありますとおり、子会社を設けて行われるわけですけれども、具体的な内容といたしましては、(4)にございますとおり、鳥取市内の協力工場にLEDの照明を製造委託して、最初は大体8月の中旬以降に月産1万本、半年後には月産10万本を生産しようというものでございます。製品の特徴といたしましては、純国産製品でやりたいということでございます。最終的な納入先といたしましては、大手の上場企業あるいは海外への輸出、今具体的にお話を伺っておりのはヨーロッパのほうに輸出をされるというふうに聞いております。
従業員規模といたしまして、3年後に5名を考えておられます。売上高は、初年度が10億円、4年後には100億円を目標にしておられます。
立地の理由といたしましては、産業技術センターに充実した光測定の機器がそろっている、あるいは協力工場で製造委託をいたしますので、そういう関連企業の集積があるというようなことでございます。
県の助成といたしましては、情報通信関連雇用事業補助金及び正規雇用奨励金、そういうもので支援をしてまいる形になります。
続きまして、6ページをお願いいたします。島根県の出雲市にあります上田コールド株式会社が鳥取市のほうに食品加工施設を備えた物流センターを新設することとなりましたので、県、市との間で7月6日に調印式を行いました。
立地の内容でございますけれども、同じく中ほどにありますとおり、賀露小学校の近くでございますけれども、鳥取に鳥取物流センター食品加工センター、こういうものを設置されるというものでございます。内容といたしましては、運送業はやられるのですけれども、その他食品加工といたしまして、規格外の野菜を利用したカット野菜をつくって食品メーカーあるいは給食、福祉施設、そういうところ向けに出したいというような計画を持っておられます。
投資額は7億3,300万円、従業員は当初が20名、5年後には50名、売り上げは、初年度が1億5,000万円で、3年後には5億円、そういう目標を掲げておられます。
立地される理由につきましては、姫路鳥取線など道路網の整備が大きいということでございます。これによって関西から県東部に直接荷を運ぶことができるようになりますので、これまでは米子を経由して入れておられたそうです。輸送時間の短縮あるいはコスト、こういうものの削減が図られるというものでございます。
県のほうの助成でございますけれども、県の立地補助金につきましては対象になりますのが食品加工センターの部分のみでございますので、これに対する助成というものをさせていただきます。また、正規雇用奨励金も採用された方について支給させていただくと、そういう形で御支援をしてまいりたいというふうに考えております。
◎上村委員長
次に議題7、第2回北東アジア産業技術フォーラム参加について、岡村筆頭総室長の説明を求めます。
●岡村筆頭総室長兼産業振興総室長
7ページをお願いいたします。第2回の北東アジア産業技術フォーラムに参加してまいりましたので、その概要を報告いたします。
実はこのフォーラムは、第1回は平成20年に江原道で開催されておりまして、2年の間があいております。実は平成20年に江原道で開催された際に、吉林省と江原道と鳥取県の産業技術担当部長の間で協定を締結しております。バイオですとか、ITですとか、先端技術分野での交流を深めて、共同研究などのプロジェクトに発展させることを目的とした取り組みであります。2年の間があきましたのは、四川大地震とか鳥インフルエンザ等がございまして吉林省のほうでの開催がおくれました。今回が第2回の開催ということで、それに参加してまいりました。
7月6日と7日の日程で行いまして、まずテーマが今回「科学技術創新と産業新興」となっておりますが、特にバイオ関連とか、創薬関連の研究プロジェクトについての報告がありました。その前に、基調講演といたしまして、それぞれの3地域の経済開発戦略についても説明をいたしました。私も鳥取県の今の経済成長戦略、特に環境エネルギーですとか、バイオフロンティア等を中心としたバイオビジネスの振興について説明いたしました。その後、各研究員のほうから研究プロジェクトについての報告がありまして、本県からは産業技術センターのほうから2名がバイオ関連、食品関連の研究報告を行いました。
その後、視察先としまして、長春のハイテク技術開発区でありますとか、特に長春のほうでアニメ産業も育成しております。北東アジア文化アイデア科学技術院の視察も行いました。あわせて、実は長春は自動車産業の集積が図られておりまして、吉林大学のほうの自動車動態模擬実験施設ということで、特にヨーロッパの企業のほうの技術を導入されたシミュレーターという装置でありましたけれども、そういう国家の重点施設を見させていただきました。
王省長との対談の機会も得まして、王省長のほうからは鳥取県は北東アジアの投資貿易博覧会に最初からずっと参加していただいて感謝を申し上げると、ぜひともまた9月においでいただいて知事とも交流をしたいという発言をいただきました。実は王省長のほうからの発言で、今吉林省はGDPが平均で12%成長ということで、中国の中の行政区33の中で第3位だという発言もございまして、私も何度か長春にも伺っていますけれども、毎年毎年発展している姿を目の当たりにしまして非常にびっくりしております。
あわせて、今回担当いたしました吉林省の科学技術庁の毛庁長からも投資貿易博覧会に、例えば産業技術に関する交流を深めるための取り組みをぜひ展示していただきたいという要請もありましたし、来年は世界マンガサミットがあると、中国もアニメ産業を振興していくので、ぜひそういう宣伝もしてはどうだというようなアドバイスもいただきました。
実はこのときに、韓国の平昌オリンピックの招致が決定したということもありまして、韓国の産業経済局の呉局長も、これから交流を深めていきたいというような発言をされておりました。
実は来年度は本県の開催となりますけれども、先ほど申し上げました、長春は今例えばフォルクスワーゲンと第一汽車が合弁で2013年に本格的なEVを製造するということを表明しておりますし、実はトヨタも第一汽車と合弁でハイブリッドのプリウスを生産しております。この吉林省はエコカーの集積拠点化が今後進んでいくというふうに考えておりまして、本県にもフォルクスワーゲンやトヨタのエコカーの部材を提供している企業も実はございまして、本県のEVタウンの取り組みですとか、スマートグリッドの実証実験の取り組みなどとの接点を模索していきたいと考えております。そういうようなテーマを掲げて、来年度は鳥取県での開催を県内企業にもメリットがあるような形で戦略を練っていきたいというふうに考えております。
◎上村委員長
次に議題8、県内事業者を対象とした「ネットショップ開設セミナー」の開催について及び議題9、「食のみやこ鳥取プラザ」の状況等について、北村市場開拓課長の説明を求めます。
●北村市場開拓局市場開拓課長
資料の9ページをお願いいたします。県内事業者を対象といたしました「ネットショップ開設セミナー」の開催についてでございます。
最近、成長著しくなっておりますインターネット通販事業への県内事業者の取り組みを支援させていただこうとするものでございまして、関心はあるのだけれどもいま一歩踏み込めない方でありますとか、ネットショップを開設しているのだけれどもアクセス数がふえないとか、経営がうまくいかないと、こういったお悩みのある県内事業者さんを対象といたしまして、ネットショップセミナーを開設しようとするものでございます。
このページの一番下に書いておりますけれども、食のみやこ鳥取県推進事業で行うものでございます。
ページをおはぐりいただきまして、簡単に概要を御紹介いたしますと、3部構成にしておりまして、まず導入編ということで、ネットビジネスの基礎知識を学んでいただこうとするものでございます。7月26日、27日に東部と西部で参加費無料で行います。定員は30名ということにしておりまして、ほぼ応募がそろっておるというような状況でございます。
次に、企画編ということで考えてございまして、8月4日から8月23日でございますけれども、東部と西部でそれぞれ3日間にわたりまして研修を行います。最終的にはネットショップ開設企画書の作成まで行っていただくというような計画にしております。この企画編につきましては実費相当の2,000円をいただくという形にしてございます。定員は、東部と西部を合わせまして15社で考えてございます。
この企画編を受講された方の中で、ネットショップの開設経費の補助金を受けようといった事業者さんを対象といたしましてプレゼンテーション会を実施いたします。その中で審査させていただきまして、上位のものから優先的に補助金を交付させていただこうという、こういうような仕組みで考えてございます。
この事業につきましては、表の一番下のところに書いておるのですけれども、鳥取市若葉台のLASSICという会社に委託して実施することとしております。プロポーザルで選定した業者さんでございます。
続きまして、11ページをお願いいたします。「食のみやこ鳥取プラザ」の状況等について御報告いたします。
東京アンテナショップを拠点といたしました首都圏における県産品販路開拓の取り組み状況について御報告させていただきます。
最近の販路改革の状況でございますけれども、主なものを上げております。首都圏の小売業者の方でありますとか外食店等の方、バイヤーをアンテナショップにお招きいたしまして、商品の御検討をいただいたりすることによりまして、アンテナショップの販売商品をこういった企業さんに取り扱っていただけるようになっております。
一番上に書いておりますのが自然食品を中心とするネット通販会社でございますけれども、この数カ月の間の最近の状況でございますけれども、例えばかにしゃぶですとか、牛つくだ煮、らっきょう漬け、しじみなど、こういった商品を新たに定番にしていただきまして、あわせて9社25商品をこの企業さんには取り扱っていただけるようになっているというような状況でございます。
その次に、アンテナショップの情報発信の状況について御報告いたします。テレビ・雑誌等でアンテナショップを御紹介いただきまして、県産品の認知度の向上でありますとか鳥取県のPRに寄与してくれております。21年に154件取り上げていただきまして、22年はちょっと減ったのですけれども106件取り上げていただいて、かなりのPR効果になっていると感じております。
次に、催事の関係でございますけれども、2階のレストラン、トットリーネというところでございますけれども、そこで県内の地酒「強力」を使いましてPRイベントを開催してくれております。1階のほうの催事場におきましても、県内事業者さんに試食販売などを実施していただいております。そういった相対での試食販売で首都圏の消費者に接していただいて、どういったニーズがあるのかというあたりを把握する機会になったのかなというふうに思っております。あと、高校生ですとか中学生の販売実習でありますとか、販売体験ということも実施されております。
次に、店舗外催事ということで首都圏で開催されますイベントにアンテナショップが出店いたしまして、県産品をPRさせていただいております。
一番下に書きましたけれども、3月の東日本大震災を受けまして、島根県と鳥取県と連携いたしまして、被災地の茨城県の県産品、特産品をアンテナショップで販売させていただいたということでございまして、先般その売り上げの一部を茨城県のほうに寄附させていただいたところでございます。
ページをおはぐりいただきまして、最近のアンテナショップの売り上げの状況等を掲げております。表の下側になりますけれども、平成23年3月というあたりのところをごらんいただければと思うのですけれども、3月11日の大震災を受けまして、我が県だけではなくてほかのアンテナショップのいずれもそうですけれども、売り上げが落ち込んでおります。3月の1階の物販店舗におきまして、やはり土日の観光客がいないということで売り上げがかなり落ちまして、75%ということになっております。
その右側に書いておりますけれども、催事の関係でございますけれども、自粛ムードの中で催事の関係がキャンセルになりまして、ここの部分が減っております。その影響は4月にも若干響いておりまして、4月におきましても前年対比マイナスという結果になっております。引き続き催事についても自粛ムードの中で催事が行われないという状況が続きました。5月も若干前年を下回るような数字であったのですけれども、5月までしかこの表には書いていないのですけれども、6月分のデータがこの前入りまして、その状況を見ますと107%の伸びということで、4月以降前年を多少下回るような状況だったのですけれども、何とか持ち直しをしてくれたのかなと、そういったところで見ております。
右側の2階のレストランの関係でございますけれども、やはり3月は予約がキャンセルになってしまったり、ディナーの関係がなかなか振るわないということで、売り上げが前年60%ということになっております。4月以降もなかなか苦戦しておりまして、前年を割る数字、前年比9割というような数字になっております。5月、6月も前年を5~6%下回るようなところで推移しておりまして、2階のほうがちょっと苦戦しているのかなという状況の中で、先般も運営会議ということで意見交換してきたのですけれども、新規の顧客を獲得して売り上げ増につなげようということで取り組んでいただくようにしておりまして、例えば新しい取り組みとしては、7月1日から野菜ソムリエ協会の認定レストランになられまして、そういった関係で新しい顧客獲得にも頑張っていこうというふうにしておられますし、県のいろんな事業で首都圏のレストランを活用する場合も2階のレストランを一つの拠点として活用することによってレストランを盛り上げていきたいというふうに考えております。
一番下に最近の人気商品を取り上げているのですけれども、境港の伯雲軒というところのブドーパンが非常に人気があるようでございまして、私もこの前食べたのですけれども非常に素朴でおいしくいただきました。こういった商品、特に震災以降なのでしょうけれども、安全、安心な商品ということで、アンテナショップにおきましては乳製品とか卵、生鮮野菜、こういったところが売れ筋になっておるというのが最近の状況でございます。
◎上村委員長
次に、企業局の議題に入ります。
議題1、自然エネルギー協議会の設立について、議題2、平成23年度第1・四半期各事業実績について及び議題3、一定額以上の工事又は製造の請負契約の報告について、板倉経営企画課長の説明を求めます。
●板倉経営企画課長
企業局の資料をお開きいただきたいと思います。まず、1ページでございますけれども、自然エネルギー協議会の設立についてでございます。
前回の常任委員会でも御報告申し上げましたけれども、ソフトバンクの呼びかけで自治体と企業が連携して自然エネルギーの普及・拡大に取り組むことを目的としまして、自然エネルギー協議会をつくるという話がございました。その設立総会が7月13日に秋田市で開催されました。参加者は35道府県知事とソフトバンクの孫代表でございます。協議会の中で、岡山県の石井知事が会長に、ソフトバンクの孫社長が事務局長に選出されました。内容としまして、自然エネルギー普及促進に関する政策提言の方向性等につきまして議論がなされました。
参考としまして、設立目的でございますが、趣意書によりまして、地域の特性を生かした自然エネルギーの普及・拡大について国等に対して政策提言を行ったり、あるいは先進的な取り組み事例や問題点、課題、そういったことの情報交換、共有を行うことと定めております。また、構成員は、規約のほうにおきまして趣旨に賛同する全国の地方公共団体、これが正会員で、いわゆる民間会社を含めた法人が準会員ということで定められております。
自然エネルギー協議会で秋田宣言というものを採択いたしましたけれども、その概要でございます。行動宣言としましては、(1)のところで、参加道府県は、自然エネルギーの普及・拡大の取り組みを推進すると。そして普及・拡大を促進する新たな施策を導入していくこと。さらに、先進的取り組み事例や課題などの情報交換あるいは共有を行うこと、そういうことを通じてさらなる取り組みの発展を促すということでございます。
(2)で以下の政策を国において導入、実施することを提言するということも決まりました。1点目が自然エネルギーの意欲的な導入目標値や期限を設定しておくということ。それから、全量買い取り制度の早期制定、これは再生可能エネルギー法案、それから実施、この中には省令によりまして買い取り価格とか期間とかを決めていくということが入っております。それと、実効性のあるルールの構築。これは例えば発電した電気を電力会社の電力系統のほうに接続することを義務づけるそういったルールづくりを求めております。3番目でございますけれども、自然エネルギー施策への公共団体の意見を反映してほしいということ。4点目が送配電線網の制度設計あるいは整備、そういったことへの国の支援制度を確立してほしい。5点目は、自然エネルギー導入に資する日本の技術開発をどんどん推進してほしいと。最後に、各種規制緩和ということで、例えば耕作放棄地や農地ののり面などの開発許可を行うことについて柔軟にしてほしいということ、それから自然公園における風力、地熱等の発電設備の設置許可、そういったものの早期化あるいは柔軟化してほしいといったようなことでございます。
3の今後の予定でございますけれども、近いうちに会長と事務局長とが首相あるいは経済産業大臣に政策提言を持参するということでございます。次回総会は、法案の審議状況を見て調整を急ぐということが決まっております。
3点目にメガソーラー事業の誘致でございますけれども、ソフトバンクは協議会の設立とあわせまして、それとは別ということになりますけれども、各自治体と共同でメガソーラーのモデル事業を行うことを提案しております。
これまで経緯を書いてございますが、5月26日に関西広域連合の委員会で平井知事が孫社長に崎津地区での設置ということを具体的に提案いたしました。そして、7月10日には知事と野坂市長が崎津の現地を視察いたしました。野坂市長のコメントとして、メガソーラー誘致については、県と歩調を合わせて協力して進めていくということがございました。13日は、先ほど申し上げたように、知事会議の日でございますけれども、この日に秋田市内で知事がソフトバンクの孫社長と面談をいたしまして、約50ヘクタールのすぐに使える土地があると、そして日射量は東京と変わらないということをPRいたしました。
今後の対応でございますけれども、法案の成立をにらみながらソフトバンク社と協議を進めたいわけでございます。具体的な事業スキーム、事業化の予定について示してくださいということを申し上げていますけれども、この間の13日の会議でも孫氏は知事には今後の予定はまだ明らかにされなかったということでございます。こちらとしても準備を整えて待ち受けるということになろうかと思っております。
続きまして、2ページをお願いいたします。平成23年度第1・四半期各事業実績でございます。
まず、電気事業でございますけれども、水力発電の4月、5月上旬で雪がたくさんあったものですから、その融雪が続きまして流入量が多かった、あるいは6月は梅雨の関係で降雨量が多かった、そういったことによりまして1・四半期の販売電力量は目標の142.3%ということでございました。なお、御承知のように、袋川発電所は6月30日に運転を開始してございます。風力発電でございますけれども、風力のほうも5月は風況がよろしゅうございまして、第1・四半期の販売電力量は目標の114.1%ということでございます。
これに対しまして、販売電力収入、これは水力と風力を合わせた収入でございますけれども、目標の108.9%ということで、対前年度101.9%ということでございました。前年度に比べまして水力、風力とも販売電力量が大幅にふえているのに収入が1.9%しか前年からふえていないということは、水力の制度等の問題でございます。1つは、(2)の販売電力収入の下のところにアスタリスクを書いております。水力発電の販売電力量というのは、気象条件で左右されないようにして、安定的に入るように8割相当額が基本料金として保障されております。販売実績によって増減するのは残りの2割相当でございます。そのために、実績が多くても直接収入には響いてこないということがございます。もう一つの要因として、今年度から水力の買電料金が改定されまして、前年度までは1キロワットアワー当たり10.71円であったものが10.22円に下がったこと、その2つが原因でございます。
1の(1)の表で、水力の販売電力量のところを見ていただきますと、対前年129.3%であるのに対しまして、(2)の水力の販売電力収入が対前年101.3%にとどまっているのはそのためでございます。定従比率だけの問題でございましたら、対前年6%ぐらいの収入増になったのでございますけれども、料金の単価が下がったということでこの結果になっております。
これに対しまして、風力は料金が発電量に比例する完全従量制をとっておりますので、料金も平成17年から15年間は1キロワットアワー当たり10.26円で固定されておりますので、販売電力量に比例して電力収入も同じように対前年増になっております。
次に、2番の工業用水道事業でございます。第1・四半期の日野川工水の契約水量は3万2,000トン、鳥取工水の契約水量は6,600トンといずれも減少しております。(1)の日野川工水でございますけれども、前年度と比較して減量になった原因といいますのは、王子製紙が21年度までは2万2,500トン日量であったのですけれども、使用料を段階的に減量されておりまして、22年4月からは1万トンになって、さらに10月からは5,000トンになってきております。今も5,000トンの状態でございます。5,000トンの減量。さらに、松江市美保関町に上水道用水として使っていただいておりました1,000トン、それが斐伊川の尾原ダムが完成しまして、松江市が今度から自前で給水を始められたということでゼロになったということの1,000トンでございます。
(2)の鳥取地区工業用水道事業でございますけれども、減少の原因はエプソンイメージングデバイスの事業撤退によりまして、共同事業者であるソニーモバイルディスプレーが窓口になってそれまで9,600トン使用しておりましたけれども、それが5,500トンに減ったということが原因でございます。
3番の埋立事業でございますけれども、第1・四半期は、前回御報告申し上げましたように竹内団地で中浦食品に4,300平米余を販売しております。
(2)の割賦販売、長期貸し付けの収入状況でございますけれども、過去に割賦販売をした6社中、1・四半期が割賦代金の納期であります2社と、長期活動をしている前者の貸し付けを収入しております。
続きまして、3ページをお願いいたします。一定額以上の工事又は製造の請負契約の報告でございます。
3つございまして、1つは、袋川発電所の建設工事でございます。これは発電所の建屋と工水道等の土木施設、そういったものを建設する工事でございます。6月30日から運転を開始しているわけでございますけれども、その工事につきまして、当初9,439万5,000円で契約して、昨年に1回変更しております。今回は最終変更ということで、27万7,000円余の減額ということでございます。これは1つは、放水路工事で岩盤がかたいので、それを破砕するのに特殊な破砕材を使ったということで414万円ふえております。逆に、生コンの価格が一定割合以上下がったために、物価スライドというような契約条項がございまして、これによって全体の生コンについて442万円ほど下がって、差し引きこの減額変更となったものでございます。
2つ目が袋川発電所水車発電機設置工事でございます。先ほどの建設工事でできた建屋の中に水車とか発電機を据えつける工事でございます。これも平成21年に3億3,600万円で契約しておりますけれども、今回1,009万6,000円余の減額変更を行っております。この理由でございますけれども、発電所は私どもの鳥取市古海にあります東部事務所で遠隔操作をしております。各発電所に遠隔監視制御装置、いわゆる子局を取りつけまして、東部事務所のほうには集中監視制御装置、これは親局になります、それとつないでおります。発注段階では、これは21年度の発注だったものですから、この工事で袋川発電所用の親局を東部事務所に設置するという経費も見込んでおりましたけれども、その後、一つ下の工事でございますけれども、発電集中監視制御システム更新工事というものを発注しまして、ここで袋川発電所も含めた既存の7発電所と袋川発電所を含めた全発電所共通の親機機器を東部事務所に設置することになりました。そのために、設置工事のほうからは東部事務所への親局の設置を取りやめたことによるものでございます。工期を若干縮めておりますけれども、これは当初は工事のおくれですとか、あるいは書類整備等の期間を想定して余裕を見ておりましたけれども、6月30日の運転開始前までにすべて終わるという見込みが立ちましたので、短縮したものでございます。
最後は、鳥取県企業局発電集中監視制御システム更新業務でございます。これは先ほど申し上げました集中監視装置システム自体が古くなった。耐用年数は9年でございますけれども、部品のかえがなくなったりしてきたものですから、大ごとにならないうちにということでかえるものでございますけれども、中身としましては、東部事務所に設置しております親局の発電集中監視制御装置の更新、先ほど申し上げましたように袋川発電所の部分も含んだものを更新するということ、それから水力発電所の7カ所あるいはダム等の6カ所に設置している子局の更新をすると。袋川発電所の部分については一つ上の工事のほうで設置をしております。変更理由でございますけれども、中国電力のほうから発電所の情報を中国電力の制御所のほうに送ってほしいという要請がございまして、そのための装置を設置したことによります増額でございます。ただ、これに要する費用につきましては電気料金に既に盛り込み済みでございます。
◎上村委員長
ただいまの説明につきまして、質疑や御意見がありましたらどうぞ。
○錦織委員
ちょっと気になったので確認ですけれども、6ページの上田コールド株式会社が鳥取市に進出するということで、その立地理由で、これまで米子を経由していたのを輸送コストの削減のために鳥取のほうにつくるということが一つの理由なのだそうですけれども、これによって米子の物流センターはやめるとかそういうことはないのでしょうねということをちょっと確認したいのですけれども。
●三王寺産業振興総室企業立地推進室長
米子の物流センターにつきましては、やめるとかというお話はございませんで、事業を拡大されていくという形のものでございます。
○安田委員
商工かなとは思うのですけれども、6月30日に西部の大きな会社で停電が発生したという話で、大変な損害が出ているということですが、経緯がわかりますか。承知しておられませんか。
●山根商工労働部長
申しわけございません、ちょっと承知していないです。
◎上村委員長
米子ですか、境港ですか。
○安田委員
言っていいのかな。王子製紙、サントリーも。王子製紙は3日間も停電して営業ができなかったと。操業ができなくて、大変な損害だそうですけれども。
●岡村筆頭総室長兼産業振興総室長
実は別件で王子製紙の工場長と話をしたときに、逆に工場長のほうから話があったのですけれども、バイオマス発電を送電するときの変圧にトラブルがあったという話はありましたが、損害の話等はそのときにはありませんでしたので、我々もバイオマス発電をうまくスマートグリッドという形で地域で利用できないかというプロジェクトを組もうとしていましたので、そういうことがないように実証実験を重ねましょうねという話をまさにしたところだったのですけれども、そのときにそういう発言は受けましたけれども、損害をこうむったとかという話ではなかったのです。ですから、その話は残念ながら承知していないです。
○安田委員
そうすると、自社であそこはやっておられますね。その中でのトラブルですか。
●岡村筆頭総室長兼産業振興総室長
私が伺ったのは、自社の中でバイオマス発電で発電したものを自社で使いますと、残ったものを中国電力に売電しますと、そのときの変圧、変換のところでトラブルがあったというふうに伺いました。
○安田委員
では、それはあくまでも責任は王子製紙の中でのトラブル、中での責任ということになりますか。
●岡村筆頭総室長兼産業振興総室長
私が伺ったのは王子製紙さんの中でのトラブルというふうに聞きました。
○安田委員
では、最後に言っておきますが、私はちょっと違った話を聞きましたので、こうやってきょうもたくさんの企業さんに鳥取県内に来ていただくように大変な御努力をされているし、成果も上がってきているのですけれども、実際に来てからそういうことでトラブったりや損害が出たら元も子もございませんので、王子製紙だけではないので、ちょっと確認をしてみてくださいませんか。また教えてください。
●岡村筆頭総室長兼産業振興総室長
わかりました。確認して、また報告させていただきます。
◎上村委員長
その他の事項に入ります。
東北・関東地域からの稲わらの流通、使用等について、澤田畜産課長の説明を求めます。
●澤田畜産課長
東北・関東地域からの稲わらの流通使用について調査いたしましたので報告いたします。
1枚物がございますので、お願いいたします。放射性セシウムの汚染について、稲わらのほうで問題になっております。これを受けまして7月15日に農林水産省のほうから全国一斉調査が参りました。3月11日の原子力発電所の事故以降に東北・関東地域から収集された稲わらを県内で利用しているかどうか、その調査をしろという依頼がございました。その結果、県内につきましては3月11日以降に収集して送り込んだものはございせまんでした。ただし、3月11日以降に物は入っておりましたけれども、その収集は3月11日の事故以前に収集された、保管されたものはありましたので、その概要を報告いたします。
1のところに書いておりますけれども、中部地区で流通の状態が1件ございました。
それにつきましては、2のところに書いておりますけれども、宮城県の1市3郡から入っております。下に写真がございますけれども、こういうハウスなり小屋のほうで収穫、保管されております。これは3月11日以前、ほとんどのものが昨年の秋に収穫したということでございます。それが東伯郡内の肥育農場で使われております。実際に入ってきましたのは3月26日から7月13日までに15回、3月11日以前に収穫されたものが入っております。全体では88.5トン入りましたけれども、昨日確認いたしましたところ、現在13トンが3つの飼料保管庫で保管されております。この分につきましては、1頭当たり1日に大体1.2キロ給餌いたしますので、約1カ月程度でなくなる見込みでございます。
11日以前ではありますけれども、そういうものがあったということで念のために放射線量を調べたところ、国の基準値300ミリベクレルを大幅に下回った数字でございました。この業者、畜産農家につきましては、今後は九州なり中国のほうからわらを仕入れたいということを申しておりました。
◎上村委員長
このことにつきまして、委員の皆様で質疑、御意見等はありますか。
○錦織委員
2点あります。新聞紙上などでも食肉で被害を受けたものが全国に流通しているということなのですけれども、鳥取県内ではそういったことがないのかどうかというのが1点確認と、それからナラ枯れ被害がかなり西部のほうに来ていて、総合事務所の職員さんが粘着テープを巻いたりとかというので、かなり作業をやっておられたということなども聞いておりますけれども、そこら辺の実態をお聞きしたいのですが。
●澤田畜産課長
食肉の流通につきましては、私ども農林水産部のほうではなかなか把握はできないということでございます。うちでいうと生活環境部のほうに流れてきまして、牛には10けた耳標がございます。屠畜場で落とされたその流通が生産から肉に行くまでずっとわかりますので、それを追っていきまして、情報が入ったら生活環境部のほうが出向いて調査をしております。そちらのほうからはまだ私どももそういう情報は聞いておりませんので、全国で鳥取県と沖縄県だけがまだそういうものが入っていないというふうに聞いております。
●垣田森林・林業総室森林づくり推進室長
ナラ枯れについてのお尋ねでございます。昨年、旧中山町の羽田井のところからちょっと奥の方に入りました報国のあたりで発見されまして、そのあたりを集中的にモニタリングといいますか、粘着テープを巻いて調査をしておりましたところ、木そのものは枯れていないのですけれども、かなりの数のカシノナガキクイムシが粘着テープについたということで、多いもので300頭程度が1枚だけあったわけです。そういったことがありましたので、その周辺のナラ類のドングリの木、これらに西部の職員を中心にして粘着テープを集中的に巻いて虫の減少といいますか、そういうことで巻いたというような状況でございます。
○錦織委員
先ほどの食肉の流通のことなのですけれども、これからわかるのでしょうけれども、全国ですごく流通しているのに鳥取県には流通していないということがあるのかなというふうに思って、厚生労働省の調査結果なのですね。今の時点ではまだそういうことがないということだと思いますけれども。
ナラ枯れというか、カシノナガキクイムシというのがどの辺まで進出してきたのかという、地図があるとわかりやすいというふうに思いますので、もしあれば前回はこのくらいで、今回処置したところはどこらあたりということを教えていただきたいというふうに思います。国立公園の中にはまだ進出していないということなのでしょうか。
●垣田森林・林業総室森林づくり推進室長
ナラ枯れ被害状況につきましては、また資料はお渡しをさせていただきたいと思います。
先ほど言いました中山町に出ているというのは、飛び地で1カ所だけぽつんというふうな形で被害が今発生しているものですから、そこを町や地元を含めまして集中的に駆除なり対策を講じているというような現状でございます。今のところは大山のほうまで入ってはおりませんが、島根県の島根半島側からも攻めてきておりますので、そういった意味では、大山の周辺というのは我々も非常に心配しているところでありますので、今後は粘着バンド等が虫をモニタリングするのには非常に簡単なツールでありますので、こういったものをたくさん仕掛けて、逆に大山のほう側からどこまで来ているかというようなことを調査して、きちんと対策なり対応をしてまいりたいというふうに考えております。
◎上村委員長
意見が尽きたようでございますので、委員の皆様に御連絡します。
次回の常任委員会は、8月22日、月曜日、午前10時から開催の予定ですので、よろしくお願いいたします。
執行部の皆様は退席していただいて結構です。御苦労さまでした。
委員の皆さんは御相談したいことがありますので、この場にお残りください。
(執行部退席)
それでは、協議事項でありますが、常任委員会の活性化でございます。このことにつきまして6月15日に開催されました正副委員長会議で、7月の常任委員会の開催日に皆さんと議論するということにしておりますので、皆さんの御意見を伺いたいと思います。
○内田博委員
具体的には別になかったのですか。
◎上村委員長
具体的なものは出ておりません。
○錦織委員
委員同士で討論するというような話ですか。
◎上村委員長
それもあると思います。
何でも結構ですから、思いつくものを言ってください。
○内田博委員
委員同士はそれこそいつも出て、夜も熱心な討論をしています。
委員同士と言われましても、やはり会派ごとに考え方も違うわけですから、委員会でやってもいいですけれども、どうしても難しい面があるのではないですか。だから、具体的に合意ができる事項でもということになればそれはそれでいいでしょうし。何となく難しいのではないかとも思うのです。だから、問題が起きた場合は即現地に行って、現地を見て動くというのが一番いいのではないかと思うのです。前回の委員会で、燕趙園のトイレのかわらに何で5,000万円が必要なのかということも現場に行っていろいろ話をしてやりましたので、そういうことが出た場合は即現地へ行って、帰ってきて話をするというそういう形が一番活性化になるのではないかと私は思うのです。
○伊藤委員
先ほど錦織委員がナラ枯れの話をしておりました。現地の森林組合の組合長は天神川から東側は切ってしまわなければならないと言うのです。でないと、モニタリングだといってテープを張ってしておっても、しょせん間に合わないと言うのです。松くい虫の事例も、予算を何十億円も使って大変なことですから。それで再来年が植樹祭でしょう。ですから、三朝の小鹿渓、三徳山の周りというのは見るに耐えられないのです。だから、何とかして今の被害樹を皆伐してしまうような方向という、そのことを一言も言わないのだ。あれは対策ではなくて発生状況を調べるだけの話で、その辺になると、僕は鳥取県にとって本当にナラ枯れ対策は要るのか要らないのかと。今のままなら全滅してしまいますというようなことが組合長さんの考えの中にはあります。
○内田博委員
今、伊藤委員が言われましたように、ナラ枯れを本当にやろうとすれば火事でいう防火帯みたいな形をつくって、一つの幅、例えば10キロぐらいなら10キロをすぱんとそこのナラの木を切ってしまうのです。そして、繁茂しないようにするのも一つの手かなと思うのです。ある程度そういうきついものをしないととまらないと思います。どれぐらい虫が飛ぶのか我々もわからないものですから、10キロあったら飛ばないと私は思うのですけれども、人が持っていかない限りは。そんなに大きな虫ではないわけですから。
○福間委員
その前に委員会の活性化ということが基本的に出てきているわけですから、そのルールをまず決めなければいけないのではないですか。先ほど内田委員が言われるのでは、端的に言うとここで議論がまとまらないのではないか、会派の意向もあるのではないかと言われるのだけれども、僕は内田委員の意見とはちょっと真反対です。会派の要望との調整はそれぞれ出ている委員が持ち帰って会派でして、ここで議論しなければ、ここは何のためにあるかということにならないだろうかと思うのです。それなら代表者会議か何かで議案の議論をしなさいということになってしまうと思うのです。今の話で、ナラ枯れにしても会派に持ち帰ってやるのですかみたいな議論になってしまう。
だから、基本的には本会議から委員会に付託されておるわけだから、ルールとしては、委員会で対執行部との議論しか今までしていないから、それでいいですかということが問われているわけだから、説明や意向を聞いて、それに対して質疑などを踏まえた後は執行部にはとりあえず退席してもらって、あとはこの委員会で何をしますかということを僕はルール化しておくのがいいと思う。委員会で結論を出すと。それで、一つには付託された議案をどうするかと、議案についてもここで結論を出さなければいけないわけですからね。今までのやり方は、ある日突然この議案の賛否を問うて、わかりやすくいうと錦織委員が反対だと言うと、あとの者が賛成だ、はい、終わりになってしまっているのです。だれも議論をしていないのです。それをやるべきではないですかというのが一つあるのです。
それで、例えば合意ができる努力、あるいはいろいろ議論を出してみて、どうしても詰まらなかったらここの委員会で多数決で決めると。それで反対だというものを本会議でやるというのは、それはそれであってもいいのではないでしょうか。だから、要はとにかく今まで議論なしに賛否を問うていたものを、ここでしっかりいろんな分析を議論してみると。というやり方が一つと、それから、今いみじくもナラ枯れの話が出ていますね。1カ月に1回開かれている常任委員会の中で、この間まず急がれる課題、必要なもの、あるいは要望が出てきたものというのをしっかり向き合って、委員会としてどうするかと。例えば、今言っておられるようにナラ枯れが出てきて、25年開催の植樹祭の対応も含めていくなら、改めてもう一遍現地を見るということにしていくのか、御苦労だと思うけれども現場の組合長さんに来てもらって、そして我々が話を聞いて、それで我々としてのこういうプランはどうだといってその話だけで執行部を呼んで、今言われるように、10キロは伐採しなさいと、どうなのだというような話、そういうようなやり方にとりあえずしてみるというのもいいのではないかという気がするのですけれども。
○安田委員
今の福間委員の話の中で、議案として出てきたもの、報告事項として出てきたことに対して、私は委員長の進行の仕方でこの委員会の中で話がもっと深まる仕方というのですか、進行の仕方というのはあるように思います。だれかが意見を言ったら、委員長がほかの人はどうですかと、そのことについて一人の人ではなくてみんなの意見を集中させていけば深まりはしませんか。
○福間委員
結局、報告事項はそれでやってきているのです。例えば、同じテーマで福間が質問して、それに森岡委員が例えば同じテーマでこんなことはどうだろうかとやる……。
○安田委員
というか、福間委員はこう言われたけれども、僕はこう思いますとか、私はこう思いますと、そういうやりとりを認めればいいのではないですか。
○福間委員
ただ、それが今までは委員会として意見を収れんされてきていないでしょう。
○安田委員
それは深まる中で収れんはしていく可能性はあると思いますよ、やっていく段階で。
○福間委員
意識的にテーマを絞って、それで委員会として意見を収れんしようということをやらないと。
○安田委員
それは委員長が……。
○福間委員
ここで決めなければいけないのではないですか。
○安田委員
どれをそうするのかは、やはり……。
○福間委員
今ルール化をやろうかと言っているわけで、枠組みをルールを決めて、それでそれに乗る分をどうしますかということにしようと言っている。
○安田委員
ルールを決めても、どれを選ぶかは、やはりかなり質問や意見の中で……。
○森岡委員
だから、それは執行部が帰った後でいいのではないですか、こういう形で議論していけばと。それで、先ほど安田委員が議論したことについては安養寺課長の答えは議論になっていないでしょう。
要は、そういう大事なところの話を、終わった後にみんなで協議して、足らない部分は執行部に申し入れをするとかというような話をしたほうがいいと思うし、逆に、先ほど私は質問をしなかったけれども、例えば三洋の話があったではないですか。三洋の佐野さんに幾ら言ってもしようがないのですよ。ところが、パナソニックの社長に会えないでしょう、彼らの技量では、度量では。だから、それを我々で何とかできないかとか、そういう話をするような場所が私は必要ではないかと思います。だから、執行部が帰った後に、この問題点はどうだろうかというものを委員会の総意としてさらに煮詰めていくというような、そういうことをやってもいいのではないかというふうに思っています。
○内田博委員
どちらにしても、今福間委員が言われましたように、本当に活性化するとすれば、今の1日の委員会日程では無理だと思います。だからそこをどうするか。だから、月1回の委員会というのを、今回は前日も入って、きのう現場に入ったわけですけれども、そういう形でやっていけばじっくりしたいろんなことができるのではないかという気がします。それも一つの活性化ではないかという気もします。
○伊藤委員
やはり基本的なところを押さえていないから、単独でニュースで出てきた話みたいなことで、例えば中山間の問題でも、国土交通省ですか、この間発表していた限界集落がどうなっているかという。あの辺あたりは実際に県の基礎調査みたいなものがあるのですから、それでことしは調査すると言っているけれども、今始まっているのか全然知りません。あるいは、先ほどの農用地の問題も実際にわかりにくくてしようがないのです、これだけ見ていても。10年前、15年前はどれぐらいの農用地があって、これだけの生産をやっていたと。それが耕作放棄地がだんだんふえてきたから、だから時点、時点でとってしまうので、原野になってしまうと今度はもう耕作放棄地ではないのですから。だから、実際がおかしいのですよ。だから、その辺の基本的なところというのは、論議していくとまた違った課題が出てくると思っているのだけれども。
○福間委員
委員会の活性化ということでの議論。委員会の活性化を今みたいな格好でやると、会派の活動と重なるところがかなり出てくるのだ。だから、それは理解をし合って、結局有権者から見て議員は何をしているのだということの根本が今問われているわけだから、委員会の活性化を目指そうではないかといって議長が言っておられるようにテーマが来ているのなら、そこに焦点を当てるとすると、会派の活動というのは多少薄くなる部分、そのかわりここで議論すればいいのだから。共産党と民主党と自民党の意見がかみ合わない分をここでやってみて、合う分は委員会で意思統一をして、合わない分、これはどうしてもいけないなという部分は会派に持ち帰って会派でやり合おうではないかというようにしてもいいのだ。そうすると、課題がかなり狭められるのではないかという気がするのだ。
それで、一つには、今言われるように、具体的なやり方の一つとして、毎月常任委員会を開いているわけだから、例えばきのう現地で聞いただけで、それがそのまま流れてしまうのです。熱いうちに、例えばきょうでも問題点があったのかなかったのか、そうすると、それではこの3点に絞って、執行部の考え方を問うてみて、シカを含めてたくさん出てきているけれどもどうするかということでもうちょっと突っ込むかとか、みたいなやり方が一つはあると思うのです。
きょう出てきているのは報告事項だけですけれども、今月の報告事項を聞いて、問題点があるのかないのか。例えば2点あるのではないかと。今言われるように、例えば耕作放棄地状況というのをもう一遍出しますと言っているけれども、耕作放棄地の分析を委員会としてもう少し突っ込むかと、そういうやり方をしてみるというのも一つの手かもしれません。報告事項をひっくるめて、その都度都度。あとのものはいいでしょうと、次までもう一遍執行部に走らせると。しかし、耕作放棄地についてもうちょっと詰めようと、みたいなやり方というのもあるのではないかという気もする。私もよくまとまらないままで勝手なことを言っていますけれども、要は委員会を何とかそういうようなやり方で、みんなでこうして議論を詰めるというのもおもしろいのではないか。
○伊藤委員
いろんな課題があるのですから、もっと基本的な課題というのをがちっととらまえていくようにしてと。というのが、僕の頭にあるのが、執行部のときに、境港の中浜農協の破綻の問題。
特に県議会自民党と創造が交代で調査に来られる。行ってくると意識的に新聞に載せてある。こちらが行くと、今度はこちらが行くという格好で。
○福間委員
会派の違いを際立たせないといけないですからね、どこも。
○伊藤委員
そうすると、こちらの論議よりも先行してしまわれるのです。そうすると、まとめるのには、会派は違ってもこうやってやるのはいいことだけれども、いわゆる常任委員会としての結論というのが非常に微妙なことになってしまって。ただ、やはりああいう勉強の仕方があって解決できたと思いますよ、あれはあれで。当時、西尾知事からは破綻させてしまえと何回も言われていました、今言えるけれども。700人の農家をどうするのか、その後は。また組織しなければいけません。その努力。ですからあれを見ていると、我々はいろんな課題、例えば中山間でも、限界集落でも、耕作放棄地でも、もうちょっと掘り下げて執行部に突きつける、そういう努力があるとやはり違ってくるだろうと思っているのです。だから、きのう見てきたことをきょうは1時間でも話をするということはやはり生きてきますからね。
○福間委員
もしそういうふうなやり方をするということになれば、例えば早々にかからなければいけないというのはナラ枯れがあるでしょう、耕作放棄地がきょう出てきました。三洋の話、私から言わせると、労使交渉しているけれども労働組合側からは何にもこんな話は聞いていない。労働組合から何も聞いていないのに、例えば労使で協議がまとまってしまうと本当に物が言えないのです。だから、逆に言うと、労働組合さんどんなことですかと。我々行政におる人間としては雇用をきちんと守らなければいけないと思って死に物狂いになっているのに、あなたたちがまとめられるなら、内部がどういう状況かというのを我々にも教えてくれと。それで、森岡委員が今言われたように、三洋は吸収合併されてしまったほうだから発言権はありません。それなら、だれかパナソニックにルートがないのかみたいなやり方で、例えば委員会として、パナソニックの常務が上村委員長の後輩だと、よし、行けみたいなやり方というのもあるのです。
○森岡委員
こちらは人脈がないのです。
○福間委員
結局指をくわえて見ておって、労使で話が済むと会社は終わったという話で、あとは行政との話だから、雇用については本人の意向をとりましたよと、やめる人については1.5割増しの措置をしましたと。それで行政はいいのです、本音は出てこないのだから。
だから、組合側にも僕はちょっと言いたいのです。何ですかと。何ですかというのは変な言い方だけれども、これだけうちが一生懸命になっているのに、そちらで走ってもらっても――というのは労働組合とパイプがある私どももその役割が果たせるし、行政やどこかほかで役割がつながるところが努力しながら、共産党もどんどん攻めていってもいけないのだから、残すためにどうするかと、委員会として一致しようという話し合いをしないと。持っている情報をここで出し合えばいいのではないか。ただ、それはかなり会派活動を侵食してしまう部分がある。だけれども、委員会のあり方が今問われているのだから、共産党色をどうしても出さなければいけないのだとか、民主党が自民党とどうだこうだと、そういう話よりも、県議会議員はどうしているのだということが問われているのだから、そこを力を合わせることが委員会の特色を出すということになります。試行錯誤でやってみて、いけなければまた会派でやりましょうという話にするのも一つの手だと思う。1年か2年試行錯誤でやってみて。
○内田博委員
今言われるように3つ出てきたのだから、きのうの仕事もしなければいけないだろうし、とりあえず3つやるということにしましょう。だから、前日に動いてもいいのではないですか、きのうみたいに。
○森岡委員
2日でもいいですよ、2日でも、3日でもやれば。
○福間委員
行ける者が行って。というのは視察に行った現地では期待しているのですから。常任委員会でぞろぞろ来てくださったと。シカの角をもらった者は責任があるのですよ。(笑声)物すごく期待していると思います。どういう格好か、結論がすぐ出るか出ないかは別にして、何が問題なのかという議論をもっとしてみないと。
○内田博委員
委員長、そういうことでまとめましょう。あとは委員長、副委員長に任せますから。
○安田委員
やはり委員長のやり方でかなり変わる局面が多いと思います。私は前に私が所属していないほかの委員会を傍聴していて、一つの議案に対して1番バッターから9番バッターまでそろっているのです。その人その人の持ち味で、違う角度でどんどん追及されるから、そうするとやはり事の本質が見えてくるではないですか。だから、切らないでこのことに対してほかの方はどうですかと一声委員長にかけてもらいたい。
○福間委員
執行部はこの1カ月間にあったことを全部報告するのです。これが報告事項だと思うのです。
○安田委員
きょうは報告事項ですよ。議案も出てくるではないですか。
○福間委員
私は議案と報告事項の扱いは違うと思うのだ。議案について……。
○安田委員
でも、報告事項でも、こういうことでいいですかという結論もあり得ます。
○福間委員
だから、出てきた報告事項を、この後集まって、きょうの報告事項の中で委員会としてもうちょっと煮詰めないといけないものかどうか、この中でどれがいいかといって委員会ですればいいと思う。
○安田委員
だから、やはり委員長判断というのも非常に大きいですよ。というのは、この中で全部が全部対象ではないわけだから、どこが問題かというところではそういうやり方をとってほしいということです。
○福間委員
でも、それはテーマを委員長判断でピックアップしてしまうことになる。
○安田委員
だれかが口火を切るから、そのやりとりを見ていてわかるわけでしょう。
○森岡委員
だから、委員長がもうちょっと突っ込めというような……。
○安田委員
そうです。おざなりの司会ではなくて主体的に……。
○福間委員
ただ、私は思うのですが、執行部が書いているのですから、一番のポイントだけをしゃべりなさいと。(「説明が長いのだ」と呼ぶ者あり)ここに書いてあることを全部しゃべっているのです。見ればわかる話を。
○安田委員
本当に聞きたいことを言っていないかもしれない。
○福間委員
説明資料を前日か2日前に配らせて、それで報告事項の中のポイントを1行で報告しなさいといって義務づけてしまう。そのかわり資料は2日前に必ず各委員さんのところに届けなさいと。
○錦織委員
やっぱり事前に配付しておくということはすごく大事で、前はもうちょっと早かったと思うのですが。
○福間委員
そうしたら、この報告などは1時間以内で済む。
○森岡委員
三洋への訪問ですけれども、知事がパナソニックに相手にされていないというのが明らかになるわけです。僕はちょっと恥ずかしくて、何とかしてやりたいと思う。端的に見る人は見ますから、こういうのが出ると。鳥取県知事が相手にされていないということが。簡単に彼らは出すけれども、これが表に出るわけだから。
○内田博委員
どちらにしても、委員長、副委員長である程度まとめていただいてやってください。
◎上村委員長
わかりました。
以上で農林水産商工常任委員会を閉会いたします。
午後0時41分 閉会
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