午前10時00分 開会
◎上村委員長
では、皆さん、おはようございます。
ただいまより農林水産商工常任委員会を開催いたします。
本日の日程は、お手元に配付しております日程表のとおりでありますが、議員提出議案第1号の説明及び質疑につきましては、提案者であります鉄永議員に説明を求めますので、執行部の報告の説明終了後に行わせていただきます。
なお、常任委員会は執行部の入れかえを行うこととし、最初に農林水産部について、次に商工労働部、企業局、労働委員会について行います。
初めに、議事録署名委員を指名いたします。
本日の署名委員は、安田委員と錦織委員、お願いします。
そうしますと、まず、農林水産部の付議案の予備調査を行います。
なお、質疑については説明終了後に一括して行っていただきたいと思います。
また、報告第6号、長期継続契約の締結状況につきましては、お手元に配付の資料のとおりでありまして、特に説明は要しないことといたします。
まず、鹿田農林水産部長に総括説明を求めます。
●鹿田農林水産部長
それでは、資料のほうの議案説明資料、予算に関する説明書の1ページをお願いいたします。
最初に、9月3日から9月4日の台風12号、この関係の農林水産業被害が9月14日現在で約
25億円ということで、常任委員会の皆様にも9月14日、林道とか作業道、ブロッコリーなどの被害について御視察いただきました。本当にありがとうございました。
今回の常任委員会では、緊急的なものとして農産物の緊急防除や牧場の災害復旧のための査定用の調査設計について予備費の対応をお願いすることとしておりまして、後ほど説明させていただきたいと思っております。
それでは、今回9月議会におきましての補正でございますけれども、一般事業、鳥取へIJU!アグリスタート研修事業ということで、研修対象の人数の増加、あわせて研修期間の見直しに伴う補正ということでお願いするものでございます。そのほか、新規ですいか産地施設化緊急対策事業ということで、産地を強化するためのパイプハウスの整備ということと、あとは鳥獣被害対策の要望がふえたということの予算増、それと戸別所得補償関係での法人化の支援ということなど、予算を一般事業1億円余り、それと公共事業関係につきまして630万円ということで、合わせて補正額1億1,352万2,000円をお願いするものでございます。
詳細につきましては、各課長から説明いたしますので、よろしくお願いいたします。
◎上村委員長
続きまして、議案第1号、2号、第8号及び報告第1号については、担当課長から説明を求めます。
なお、既に政務調査会で説明を受けたものでありますので、説明は簡潔にお願いをいたします。
●安養寺経営支援課長
それでは、2ページをお願いいたします。鳥取へIJU!アグリスタート研修事業につきまして1,002万円、あわせて債務負担行為6,700万円余をお願いするものでございます。この事業は、鳥取県農業農村担い手育成機構が県内での就農希望をされる方を研修生として雇用しまして、農業法人等を受け入れ先とした研修を行うものでございます。今回は、今年度、来年の2月に研修開始を予定する5期生についての予算をお願いするものでございます。
これまで、ことし8月の末で研修が修了しました3期生を含めまして、この研修事業を行って卒業といいましょうか、就業された方が31名あるのですけれども、その方々が実際に自営就農している人が17人ありますし、それから7人の人が法人等で就業をしているという状況でございまして、一定の成果があらわれていると思いますが、そうはいいましても、なかなか1年間の研修だけでは自営ができないというような方もありますし、就農予定地がすぐには見つからないという方もありまして、研修体系の変更点ということにありますように、最大2年まで研修が延長できるように、そういう形で進めたいということで要求させてもらっております。それから、研修人数は、これまで1期15名だったものを20名にふやしてやりたいということでございまして、それぞれの研修生によりまして状況が異なっていまして、すぐすぐ就農地も見つかってやれる方もあれば、少し時間のかかる方もあるわけですけれども、一応今回は2年間必要な方は想定10名ということで算出させていただいて要求させていただいているものでございます。よろしくお願いいたします。
●今井生産振興課長
それでは、3ページをお願いいたします。とっとり花回廊施設管理費ということで、これは花回廊の中に食堂がございまして、そこの備品を更新するものであります。とっとり花回廊を指定管理者に業務委託しているわけですけれども、50万円以下の修繕費とそれから備品につきましては、県が修繕なり備品交換するということになっておりまして、備品を交換するものです。
4ページ、すいか産地施設化緊急対策事業、新規でございます。これはことしのスイカは非常に評価が高くて、過去最高の単価ということでございました。鳥取県は6月上旬から7月いっぱいまでの産地ということなのですけれども、6月下旬から7月上旬という時期がちょうどハウスが終わりまして、大型トンネルの間に当たるものですから、非常に量が減ると。その部分をしっかり供給してくれというような市場からの要望もありますし、産地をさらに高めるということで、今回お願いするものです。
5ページ、鳥獣被害総合対策事業でございます。鳥獣被害対策を各市町村とともにやっているわけですけれども、被害の増加に伴いまして、侵入防止さくの設置要望がさらに追加されたり、それから捕獲奨励金ということでさらに追加して要望がございまして、それに対応するものでございます。
6ページ、農業者戸別所得補償制度推進事業でございます。農業者戸別所得補償制度につきましては、ほとんどの奨励金が国から直接交付ということになりますけれども、表の中のアンダーラインを入れておりますけれども、集落営農の法人化支援ということになりますと、再生協議会なり市町村を通って、県を通りまして、国から県、それから地域の再生協議会を通りまして交付されるということになります。今年度中に法人化された組織につきましては、法人化の推進、それから事務費ということで、各法人に40万円交付されることになっておりまして、
13法人が名乗りを上げておりまして、これに対応するものです。
●澤田畜産課長
それでは、7ページをお願いいたします。新鳥取和牛ブランド確立対策事業でございます。
100万円の補正をお願いするものでございます。この事業により本年度は鳥取和牛の新ブランド、オレイン55の認定体制の整備支援やオレイン酸の量を高める飼い方の研修会等の生産対策を支援しているところでございますが、地元鳥取ではまだまだオレイン55が浸透しておりません。ブランドイメージも定着していない。また、食べられるお店も少ないという課題がございます。これを解決するために、鳥取県牛肉販売協議会が取り組む食べようキャンペーン、新たな指定店の開拓、保冷車などの関係車両への広告宣伝、グッズ製作、これらのPR活動に対して支援するものでございます。
●中村農地・水保全課長
8ページでございます。新規といたしまして、鳥取県版水土里情報システム導入事業ということで、310万円余の補正をお願いするものでございます。これにつきましては、昨年度まで国のほうがこういった農地情報をデジタル化して共有化しようということで開発しておりましたけれども、事業仕分けの関係で中止になりましたので、それまで開発されたものを有効に使おうということで、鳥取県版に直しまして、今回その試験運用を今年度からスタートするものでございます。それに伴いまして、県におきましても必要なパソコン、周辺機器、それからソフトの購入というものを今回6台、地方事務所と本庁と計で6台ということで導入をお願いするものでございます。
次に、9ページでございます。公共事業費でございます。
まず、土地改良費でございますが、経営体育成基盤整備事業の大誠地区におきまして農業用水路の前倒しの改修ということで、4,430万円の補正をお願いするものでございます。
農地防災事業費につきまして、県河川応急対策事業の3地区の中で、工法変更、それから事業費増ということで、合わせて3,800万円の減額補正をお願いするものでございます。なお、これにつきましては、17ページのほうを見ていただければ、公共事業の一覧表にまとめておりまして、農業農村整備事業というところで集約をしております。また、着工地区の概要につきましては、19ページのほうに掲げておりますので、詳細説明は省略させていただきます。
次に、34ページの報告第1号でございます。土地改良法の施行令の一部改正に伴いまして、このたび国営土地改良事業特別徴収金徴収条例の一部改正を専決処分いたしました。これにつきましては、条項の改正ということで、条項の番号を修正するというものでございます。
●圓山全国豊かな海づくり大会推進課長
全国豊かな海づくり大会開催事業でございます。170万5,000円をお願いしております。ことしの年始めに山陰地方を襲いました豪雪で268隻にも上る船が転覆、あるいは沈没いたしました。また、3月の大地震で東北地方の水産業が大きな被害を受けるというようなことにもなりました。こういった中で、初めて開催する全国豊かな海づくり大会ということで、大会テーマ「つくろうよ みんなが笑顔に なれる海」に、サブテーマとしまして「~がんばろう日本 災害からの復興~」を追加した次第です。それを受けまして、式典行事とか海上歓迎、放流行事、それからふれあい交流行事、レセプションの中にも災害からの復興のメッセージを発し、全国に呼びかけるような、元気を出そうというような仕組みの催しを行うこととしております。そうした中で、本県の雪害の被害水産業者も御招待するわけですが、東北の3県、岩手県、宮城県、福島県からもそういった被害に遭った方々を招待いたしまして、災害復興に向けて頑張ろうというようなメッセージを発していきたいということで、漁業関係者、あるいは水産高校の高校生といった方々を招く特別旅費をお願いしております。
●三浦農林総合研究所企画総務部長
そういたしますと、11ページと12ページについて御説明申し上げます。
なお、11ページの上段の園芸試験場管理運営費と12ページの園芸試験場試験研究費につきましては、同一事業に基づく、原因に基づきます補正ですので、一括して御説明いたしたいと思います。
これは園芸試験場で行っております赤ナシの省力安定栽培技術の研究がこのたび農林水産省の共同研究事業に採択されたことによりまして、管理運営費及び試験研究費、それぞれにおきまして一般財源から受託事業収入への財源更正をお願いするものであります。
個別に申し上げますと、11ページの上段では、一般財源として計上しておりました人件費の一部に国からの受託事業収入を更正するということ、また12ページでは、残りました受託事業収入につきまして、研究用の冷蔵庫購入費用への充当と、それからその他試験研究用物品調達費用のための財源更正ということでお願いをさせていただいております。
ちょっとページ戻りますけれども、11ページ下段のほうをお願いいたします。これは中小家畜試験場が場内で飼育しております家畜の飲み水等に現在使用しておりますポンプ場につきまして、県道の改良工事に伴う移転が必要になったことによる移転費用をお願いしておるところでございます。
●岸本水産課長
それでは、13ページをお願いいたします。漁業金融対策費でございます。漁業近代化資金助成事業でございます。この事業は、漁業者が行います漁船建造等に対しまして、長期かつ低利の資金の融資を行った融資機関に対する利子補給を行うものでございます。実質金利といいますか、末端金利が1.5%になるように、上回る利息について利子補給をするというものでございます。当初の見込みを上回る貸し付けがございます。漁船建造等が進んだということがございまして、将来的に負担をすることになります利子補給につきまして、債務負担行為をお願いするものでございます。
続きまして、27ページをお願いいたします。先ほど御説明をいたしました漁業近代化資金利子補給でございますが、その下のほうの変更分というところで債務負担の額を計上しているところでございます。これが幾つか種類があるのですけれども、最長の償還期間が18年となっております。年度の中途から、また年度の中途までということもございますので、この支払いの期間、債務負担の期間につきましては24年度から42年度までということで、19年度間について設定をお願いをするものでございます。
続きまして、29ページをお願いいたします。これは特別会計でございますが、県営境港水産施設事業特別会計でございます。魚市場事業でございますが、当初予算でお認めいただいておりました魚体選別機につきまして、12月供用に向けて準備を進めております。これを設置いたしますと、管理費、電気代等が発生をいたしますので、指定管理者に対しまして委託料を増額するという補正をお願いするものでございます。また、21年度から指定管理制度を導入いたしまして、25年度まで指定をするということでございますので、24年度分、25年度分についての債務負担行為をあわせてお願いをするものでございます。
続きまして、31ページをお願いをいたします。先ほど御説明をいたしました鳥取県営境港水産物地方卸売市場管理委託費ということでございまして、24年度と25年度の債務負担の額を計上しているところでございます。
続きまして、32ページをお願いいたします。これは、先ほどの魚体選別機の関連でございますが、鳥取県営境港水産物地方卸売市場の設置等に関する条例の一部改正についてでございます。魚体選別機の使用者に対しまして、使用料の負担をお願いするということで、条例上にその旨の規定を行うというものでございます。
施行期日につきましては、供用開始に合わせて12月の1日とすることとしております。
詳細につきましては、33ページに記載をしております。
●三木市場開拓局食のみやこ推進課長
14ページでございます。食のみやこ鳥取県推進事業(発見・体験「食のみやこ」推進事業)のうち、今回要求させていただくのは、鳥取県・秋田県共同ハタハタPR事業ということで300万円を補正をお願いしているところでございます。このたびのハタハタPRということで、首都圏での情報発信とブランド化ということで、鳥取県と秋田県が連携してPRイベントや飲食店でのフェアを実施するものでございます。
時期は11月下旬から12月、実施内容としまして、鳥取県、秋田県でハタハタサミットということで、内容といたしましてPRイベントと両県の物産販売、特にアンテナショップ関連の物産販売をあわせてやっていこうという内容でございます。また、あわせてハタハタフェアの開催ということで、首都圏内の飲食店で、想定10店舗程度でございますけれども、両県の食材を相互交流いたしまして、ハタハタのPRをやっていこうという内容でございます。
2県でこうやって一つの商品を一緒にPRするというのは大変珍しい取り組みだというふうに言われておりまして、高い話題性と相乗効果で消費拡大をねらいたいというふうに思っているところでございます。
●津森西部総合事務所農林局副局長
それでは、15ページをお願いいたします。農医連携モデル事業175万円の増額をお願いするものでございます。現在鳥取大学に委託しまして、ハーブのエキナセアの新型インフルエンザ等へのウイルス活性抑制効果というものを調査していただいておりますけれども、薬効をいろいろ調査するうちに、花粉症の発症緩和作用というのがあることがわかってまいりました。そこで、鳥取大学の医学部のほうにその治験をお願いしようというものです。杉花粉症の発症しますのが2月ごろからになります。その治験開始を目指しまして、治験用のサプリメントの調製、それから鳥取大学内部での審査会というのが必要になりますので、今議会で提案させていただいております。よろしくお願いいたします。
●伊藤農政課長
そういたしますと、36ページをお願いいたします。報告の第1号でございます。交通事故に伴います損害賠償に係る和解及び損害賠償の額の決定についてでございます。これについて御報告を申し上げます。
和解の相手方でございますが、鳥取市の個人及び乙といたしまして自動車をリースしておりますオリックス自動車株式会社でございます。
和解の要旨でございますけれども、県の過失が10割、甲に対しまして8万2,880円、乙に対しまして57万8,720円をそれぞれ支払いをいたすものでございます。
今回の事故の概要でございますけれども、本年6月の30日に鳥取市の佐治町内におきまして、東部総合事務所農林局の職員が軽自動車を運転中、道に出てまいりました小動物、これを危険を回避するということで、過ってナシ畑のほうに落ちてしまったと。それに伴ってナシの木と車が破損したというものでございます。
続きまして、同じく37ページでございます。同様に、専決処分の御報告でございます。
相手方は倉吉市でございます。県側の過失は8割といたしまして、損害賠償金10万4,807円を支払うものでございます。
概要でございますけれども、4月の20日、倉吉市の山根地内でございます。東部総合事務所の農林局の職員が軽自動車を運転中に、駐車場において発進しようとするときに、右側から参りました倉吉市の乗用車、軽自動車に衝突して、破損して損害を与えたというものでございます。
続きまして、38ページをお願いいたします。同様に、損害賠償の額の決定についての御報告でございます。
相手方は鳥取市の個人でございます。県の過失が10割でございまして、6万690円を支払うものでございます。
本年5月の10日に福部町におきまして、東部総合事務所農林局の職員が軽自動車を運転中に、駐車場の中でバックするときに、その相手方の車のほうに衝突したということでございます。
いずれも、3件続いてまいりました。大変申しわけなく思っております。引き続き職員に対しまして、交通安全意識の徹底、安全運転の励行、これについて引き締めてまいりたいというふうに思っております。
◎上村委員長
そういたしますと、委員の皆様、ただいままでの説明につきまして、質疑等がありましたらどうぞ。
○錦織委員
2ページのアグリスタート研修事業についてお尋ねします。
今回研修体系の変更点ということで、最大2年間ということで、これはとてもいいことではないかなと思うのですけれども、研修生の方は就農支援ということで、これは3年間の研修費用というか、それが対象になる方でしたかね。11万円とか、新規就農の、それとは別なものですか。
●安養寺経営支援課長
御質問の件は、就農応援交付金でしょうか。就農してから3年間、応援交付金を交付するというものでございますので、一応研修期間中は除くということにしていますので、その期間を除いた間、応援交付金を支払うということにしております。
○錦織委員
では、この期間は研修生に対しては別に何か生活費だとかというのはもうないわけですね。
●安養寺経営支援課長
担い手育成機構に雇用された形で研修されますので、一応雇用された賃金というものが毎月支払われるということでございます。
◎上村委員長
ほかにございませんでしょうか。
○伊藤(美)委員
農水部長、スイカの、これは緊急対策事業と、緊急をつけたけれども、本来これは作型の問題で、本当は当初予算ものですね。たまたまことしが目立っただけの話で、これはやはり鳥取県の産地として基本的な作型支援をきちっとしておけば、こんな途中で出す性格のものではないでしょう。これは意見ですけれども、そうでしょう。
もう一つ、これもやはり農水のほうですか、報告で3件連続して、何か知らない、10割の損害賠償をしないといけない事故があるというような話。やはり1回この辺は徹底しておくのがいいのではないですか。恥ずかしいでしょ、県の職員が駐車場で10割の事故をしたというようなのは、駐車場を出るときには後ろを見て出るでしょう。それは、伊藤農政課長、1回徹底しておくのがいいですよ。こんな話は恥ずかしい。
●鹿田農林水産部長
今言われた、東部の分が3件も続いたということもあるのですけれども、全体にやはりふえていまして、言われるようなケアレスミスというか、駐車場内での車の運転などというのは最初の指導のときから注意してやればというところもあるので、そこら辺をもう1回徹底させたいなというふうに思います。
あわせて、スイカの産地の関係がありましたですけれども、おっしゃるとおりでして、もともと中部のほうから当初の分でこういう計画もちょっとありまして、ただ、なかなか関係者の方がそこまで踏み切れなかったという事情もあるのですけれども、春先の低温が2年続いたということもありまして、やはりやらないといけないというふうに、今回話がまとまったという経緯もありまして、ただ、やるなら来作に影響が出ないような形でやりたいということで、急遽ですけれども、追加させていただいた次第でございます。
○安田委員
ちょっと今の事故の件なのですが、3件のうち1件は、何かナシ園に転落とかと書いてあるのだけれども、これはけがとかというのはなかったのですか。
●伊藤農政課長
幸いナシ園もいい管理をされていまして、ふかふかなところだったので、余り大きなけががなかったということでございます。
○安田委員
そしたら、ちょっとお尋ねしたいのですが、幸いこのたびはけががなかったということですが、もしこういう形で10割県のほうに責任があるような事故をなさったような場合に、さらにけがをして、仕事を休まざるを得なくなったというようなことですね。医者にもかからないといけない、治療費は持たないといけない、休まないと、こういう場合はどうなるのですか。
●伊藤農政課長
今の御質問の趣旨でいきますと、そういう場合はどうなるかというのは、例えば求償権の行使みたいな話なのか、それともその本人の方に対する公務災害なのか。
○安田委員
どういう経緯に流れていくか。
●伊藤農政課長
公務災害として本人に対しては治療費等は出ますので、公務中のけがになります。
○安田委員
10割の自己責任でやっても。
●伊藤農政課長
はい、そうですね、公務中の災害ということになっております。
○安田委員
では、意見を言いますと、やはりそういう危険性がありますから、職員の方にはその辺をわきまえて、自分がこういうお金で迷惑かけるだけではなくて、その後、万が一のときはさらにみんなに迷惑をかけ、県民にも迷惑をかけることになるのだよということを教育していただきたいと思います。
一つ、11ページなのですけれども、三浦さんですか、ちょっと私は意味がわからないのですけれども、新甘泉等の研究が農水省の競争的資金の共同研究事業に採択された。競争的資金って何ですか、どういう意味ですか。
●三浦農林総合研究所企画総務部長
競争的資金とは何ぞやという御質問ですけれども、ちょっと正確なネーミングの意味はわかりませんけれども、資金の内容といたしましては、先端的な試験研究に関しまして、国とかその他の研究主体が共同でそういった困難な研究に立ち向かっていこうと、そのための資金というふうに理解をいたしております。
○安田委員
共同とさっきから聞こえているのだけれども、字は競争と書いてあるよ。
●三浦農林総合研究所企画総務部長
競争的資金というのは、ですから、他のところより競争に打ち勝つというために共同研究もやるということでございます。
○安田委員
どこと共同するのですか。
●三浦農林総合研究所企画総務部長
12ページの下のほうをごらんいただきたいと思いますけれども、この研究に関しましては、本県鳥取県と新潟県及び鳥取大学さんと宇都宮大学の4者の共同研究ということになっております。
○福間委員
最初に、7ページと14ページの関連です。これは何で補正かというのが聞きたいのです。というのは、周知は、県内と県外含めて、当初から当初予算で僕はもっとしっかり組むべきではないのかという思いがあるのですよ。何で今ごろ補正なのと言いたいのですよ。
特に7ページについては、県外を優先をする余り、県内への、本当は鳥取県産品を売り出そうと思ったら、当事者だけではなしに、県民全部がやはりそのよさを認知をして、うちの牛を食ってください、これはうまいですよという話をいろんな人が声を発信するということが大事ではないかなと思うのですが、そういう意味からすると、当初の事業計画の中に、県外へ何でもかんでも知事が東京に行って売っていればそれで売れるのかと、僕はいつもあれを思って見ているのです。県内の者は全然知らないでしょ。弥生町や温泉街や、みんな売るような手だてがつくってあるのかといつも思っているのです。そういう意味では、せっかく和牛ブランドを確立する事業や、あるいはハタハタの取り組みをしておられながら、県内の県民に対する周知のあり方というのは根本的に見直す必要があるのではないのかなと思うのです。そういう意味で、せっかくいい事業計画をしながら、県内のものになっていないというのに非常に不満がありますね。改めてそこの検討を私はされるべきではないのか。
もう一つは、15ページのこれも結局何で補正だろうかなという気がするのですよ。農医連携というのは、非常にこれもすばらしい事業だと思うのですよ。ただ、どうなるかわからないから様子を見ながらということなのかもしれませんが、ただ、私の知っている人に、ちょっと詳しくはまだ聞いていないのですけれども、いわゆる大山周辺で漢方にかかわることをやられたらどうですかと僕はある人に問題提起したことがあるのです。ところが、大手の製薬会社のシェアみたいなものがあって、とてもではないけれども、話にならないと言われるのです。そういう意味で、県がモデル事業としてハーブティー開発にかかわる部分というのをやろうとしておられるというのは、非常に評価をしたいと思うが、そういう意味で、一方の大手の製薬会社あたりがかなりがちんとスクラムを組んでしまっておって、かなり厳しい部分があるよということを言っておられる、長年この地方で漢方をやっておられる人の話をこの間聞いたところなのですよ。本当は代表質問で僕はこれを出そうかと思った。大山周辺を漢方のすばらしい資源があるではないかと、活用すべきではないかと言おうと思ったけれども、とてもではないけれども、けんかにならないと言われるのです。そういうことも周辺におられる人の意見も聞きながら、ここにやっておられることも取り組みをやはり強められることが非常に大事ではないかなと思いますけれども、意見もあったり質問もあったりしますが、以上です。
●澤田畜産課長
新鳥取和牛ブランド確立事業で、県内対策につきまして、当初の予算で対応すべきではないかということでございました。
この事業につきましては、生産者団体と生産者が合同でやります鳥取県牛肉販売協議会というところが自分たちがお金を出し合ってする事業でございます。当初の段階では、まだ県内の自分たちの牛をつくるほうの意識が高くございまして、そちらのほうに重点的にやろうということでやっておりましたけれども、4月、5月になって、いろいろな取り組みをやっていく中で、やはり地元で食べるところが少ないという意見をたくさん聞くということで、新たに金をまた積まれまして、そういう取り組みもしたいという要望が出てまいりました。それに対して県のほうで支援をさせていただきたいというところでございます。
県外の消費宣伝につきましては、県が10分の10を出しまして、県の独自事業でやっておりましたけれども、この県内対策については生産者みずからが出し合ってやる、それを支援をしていこうということで、今回補正でさせていただいたところでございます。
●三木市場開拓局食のみやこ推進課長
食のみやこ推進課の三木です。
14ページのハタハタのPRについて、補正なのかということでございますけれども、ことしの2月に実は東京の築地でハタハタのセミナーを行いました。そのときに、痛感しましたことは、ハタハタといえば秋田だと、県民の方もそう思っておるかもしれません。日本全国そういう話になっておるところなのですけれども、実は東京のハタハタというのは、実態を申し上げますと、秋田のハタハタは約2,000トンとれますけれども、そのうち東京に出ているのは鮮魚で50トンでございます。鳥取県の築地への出荷量は約140トンありまして、実は秋田よりも多いと。これは干物が中心でございますけれども、実際築地の仲買の方に聞きますと、先ほど申し上げましたように、ハタハタといえば秋田だろうと。ただ、実態としたら東京都の築地の統計を見ると、鳥取県が一番シェアを占めていると、半分を占めている状況にあるということで、2月の時点でこれではいけないなと、もっと鳥取県のPRをしないといけないなということがございました。秋田としては、もっと自分の実質的なところのを、食べてほしいという2県の思いがそこで一致しまして、私のほうから秋田県のほうにオファーを投げかけたわけですけれども、そういうことで、その協議期間がこの春先で、では実際やりましょうという結果になって、やっと予算化という運びになったということでございます。
それと、県民へのPRということも先ほどございましたけれども、実際の漁期というのはこの9月からスタートの感じでございます。今、沖合底びき網業者が取り組んでいらっしゃるのは、従来の20センチ以上はトラハタという形で売り出そうということでございますけれども、加工向けに向くトラハタもございますし、大きなサイズは加工向けでも変わりませんので、大きさが23センチ以上のものは3キロ箱にして鮮魚向けにしようというような取り組みをされています。5キロ箱には加工も含めて対応できるような対応にしようということで、箱も含めて出荷形態を見直して、県民の方々に浸透するように今心がけているというふうにお聞きしております。
●山本市場開拓局長
ブランドの発信につきまして、県外中心になっているのではないかということで、県内ももう少し皆さんにも知っていただいて広めていくべきだという御意見、ごもっともだと思っておりまして、まず情報発信をするのに首都圏からというようなことで進めてまいりましたけれども、非常に最近、やはり自分たちもまだ食べたことがないというような声もよく聞きます。そういったことに我々としても対応していきたいなというふうに思っております。今後検討させていただきます。
●津森西部総合事務所農林局副局長
西部農林局の津森でございます。
15ページの農医連携モデル事業についてでございます。なぜ補正なのかというところでございますが、花粉症発症作用という効果があるということが判明し、平成22年はエキナセアの栽培面積が3アールほどであったのですが、今年度は一気に150アールにふえました。来年は250アールまでふやすということで、商品化するのに十分な量がとれる見込みがついたものですから、何としても商品化してPRできる材料というのを早く出さないといけないということで、花粉症はちょうど2月からの試験というのがタイミングがいいものですから、今回の議会に提案させていただいているところでございます。
漢方につきましては、このエキナセアはまだ漢方薬というところにはいきません。代替医療のハーブティーというところまでなのですが、大手メーカーで1社つくっているところはありますけれども、全国的に見ますとまだまだ広がっていない、普及していない分野のエキナセアですので、大山山ろくで2ヘク、3ヘクということになりますと、全国に先駆けた商品化ということができようかと思います。すべての漢方をということになってくると、やはり大手のメーカーに太刀打ちができない部分もありますけれども、エキナセアについては有望ではないかというふうに考えております。
○福間委員
わかりました。ありがとうございました。
私は、これは意見になりますが、7ページの例えば和牛ブランド確立事業など、もっと県が予算をどんとつけて主体的にやられてもいいのではないかなという気がするんですね。イメージするのは、確かに首都圏に物を動かすということも一つの考え方かもしれないけれども、内需拡大という考え方に僕は、県内での物を動かさないといけないのではないのという気がするのです。例えば弥生町にしたって、米子の朝日町にしたって、温泉街にしたって、物が動いていない。動かすことも補助金使って考えればいいのではないかという気がするです。それぐらいの大胆な発想で、その中でこの和牛ブランドの確立ということが県内の中で渦が起きてきて、あわせて両サイドで首都圏や近畿圏への物の発送ということを考え、要は県内が全然経済活動が成り立っていないということのとらえ方がないと、ただ単に牛が売れればいいという論とは違うような気がするのです。そのために、内需拡大というやはり基本的なスタンスを持ちながらやっていかないと、こんなことをしていると県内経済ってつぶれてしまうような気がする。そういう意味では、しっかりやはり第1次産業の農林漁業費をどんどん僕は使うべきだと思うし。使い方の工夫をされたほうがいいような気がすると思います。
◎上村委員長
コメントは執行部はありませんか。
●鹿田農林水産部長
言われる点について、次年度の要求もありますので、十分検討させていただきます。
○錦織委員
2点、関連しているのですけれども、29ページの魚市場事業で、今回魚体選別機を導入されるわけですけれども、この参考にというところで書いてあるのですけれども、もう少し具体的にどういう効果あるかということをお知らせいただきたいのと、それから32ページで、今回魚体選別機を入れることによって、利用した場合には1キログラムにつき3円という使用料が発生するわけですけれども、本来これは取らなければいけないものかなというふうに思うことと、それからほかの卸市場などでそういう使用料を取っているのかどうかということもあわせて、近隣で取っているところがあれば、どのくらいの金額で使用料を取っているのかということを教えてください。
●岸本水産課長
29ページに簡単に魚体選別機についてというふうなことで書いておるわけですけれども、まき網漁船でとれますアジとかサバとか、そういったものが主に利用するというふうに想定をしておりますけれども、大量に水揚げされて、それを大量に出荷といいますか、競りにかけて出荷ということになるわけですが、大きい魚、小さい魚がまざったままで競りにかけますと安値になってしまうということがございます。ちゃんと大きい魚は大きい魚として分類して、それでしっかり競りにかけると高値がつくということがございまして、それで魚体選別機を整備しようということでございます。
近隣でいいますと、島根県の浜田の港とか、島根半島の恵曇漁港ですか、そういったところにもう既に整備されておりまして、同様に使用料も取っております。同様に3円で使用料を取っております。使用者、受益者負担の考え方によりまして、同様の料金になっておるわけですけれども、従来水揚げしていたものがよその港に逃げる傾向もちょっとあったものですから、本年度大急ぎで整備をさせていただいているといいますか、当初予算でお認めいただいて準備を進めておったというものでございます。これは一応2機ですね、第3上屋のところに2機設置をいたしまして、水揚げのスピード化を図ろうと、また選別をしっかりしようということでございます。
○錦織委員
使用料の金額はどうなのでしょうかと思って。
●岸本水産課長
よそも同様に徴収しております。先ほど申しましたように、受益者負担というふうな考え方で、ちょっと無償にということは考えていないということでございます。
○錦織委員
使用料の値段は、使用料は幾らなのですか。例えば1キロにつきとかというのは。3円でもう、ほかも3円ですか。
●岸本水産課長
はい、1キロ3円でございます。
○錦織委員
わかりました。
○森岡委員
私もこの関連なのです。イメージとしては、船からフィッシュポンプで上げるわけですよね。そのときに数量をどうやって確定させるかという問題が一つあるのではないかということがあります。
境港プロジェクトの中の単価の向上という意味合いで言えば、恐らく浜田や恵曇の場合は、フィッシュポンプから流れてきて選別はするけれども、細かな箱詰めまではしない単価設定ではないかと思うのです。ところが、境港の場合は、小さな小売業者が買いやすいようにというような意味合いのもとの荷さばき機の導入だったような気がしているのですが、要は大手は荷さばき機をすべて持っているわけですよね。持っていない人たちを優遇しましょうねという話だったのですが、そうすると、市場使用料は金額に対する1.5%という定率制をとって、それから荷さばきに対してはキロ3円、それから細かなアソートをきちんとしようと思えばその先に荷さばき料が要るのですよ。それも生産者が見るのですか。荷さばき料はまた別に設定されていますよね、1箱40円だか50円だか。だから、何となくキロ設定で料金設定をするというのが生産者からすると違和感があるのではないかと思うのです。できたら、例えば水揚げ金額の何%という定率制にすれば使用者もわかりやすいような気がしているのですが、その辺は港のほうの意見としてはどうなのですか。
●岸本水産課長
実は整備するに当たりまして、当然利用者の御意見も聞きまして、また料金の設定の仕方というのも調整をしたところでございます。先ほど言いましたように、よその近隣の港とのバランスといいますか、競合といいますか、そういったようなことにも考慮しながらということでこういう設定にしておりまして、特にそういう異論というのは聞いてはいないのですけれども、ただ、私どもこの魚体選別機を整備したからそれでおしまいというふうには考えておりません。私どもも境港の発展といいますか、やらいや農林水産業というふうな中でも取り組みの一つにしておりますし、地域プロジェクトも立ち上げるということにもしておりますので、その中でいろいろと御意見を聞いて、修正すべき点があればまたその辺については修正をしていこうという思いはございます。
○森岡委員
私の考え方は、こういう形で設備をして、それを使用する人たちから取っても構わないと思います。取るのであれば、きちんと数量は把握しないと、キロでやると恐らく看貫でもはからなければ、フィッシュポンプから上がってどうやって数量を把握するのです。ちょっとその辺の仕組みを教えていただきたい。
●松澤水産振興局長
まず、注意しなければいけないことは、使い方が幾つかパターンがあるということでして、とにかくいわゆる魚槽からフィッシュポンプでくみ上げた物をどういうふうにセレクターにかけるかということについては、さまざまな使い方があるということと、もう一つは、私が水産事務所におりましたときに、声としてかなり大きかったのは、森岡委員おっしゃったように、セレクターを持っていないところの仲買さんもこれを使いたいということで、買った後のものをセレクターにかけさせてくれというような話もありました。ですから、必ずしも当日の魚の状況によっていろんなかけ方があるので、そこは工夫の仕方だと思います。
恐らくフィッシュポンプを使ってやるという場合は、プラスチックコンテナに受けて、あらかじめ入れておいた水氷の中にそれをとったものをタンクごと入札するというのが多分主体になるだろうと思うので、いずれにしても価格が幾らだったかというまでに使う資料なので、そこはやはり重量でやらざるを得ないなということだろうと思います。あと、買った後の仲買さんが使うことについてのルールというのはちょっと別途また現場でいろいろ考えなければいけないと思いますけれども、これも恐らく全量セレクターにかけるということはちょっと非現実的なので、ダンボ-ルごと買った魚を、あるいは何社かで共同で買った魚をそこで入札をして、その後で商品をつくるときにセレクターを使うというようなケースもかなり出てくるだろうと思うので、そういうこともあって、とりあえず重量積算というふうに、どこの港もそうなのですけれども、そういうケースをとっているということだと思います。
○森岡委員
私が言いたいのは、取るのであれば、きちんと正確なものを取る仕組みにしないと、恐らくどんどん入ってきて、分けて、はい、入札、入札とかけてどんどん買われていくわけでしょうけれども、そのときの要は売れた値段であれば、もう後から市場使用料などと一緒に確実に取れるわけですよね。だけれども、キロ単位でやると、それが恐らく把握ができないのではないかなという、ちょっと私は心配があったものですからお尋ねをさせていただきました。きっちりこれで管理ができるということであれば、それでいいかと思います。
◎上村委員長
答弁いいですね。
○伊藤(美)委員
私もセレクターを何回も使ったものですから、入札のときはセレクターとは関係ないですね。少なくともセレクターが済んだやつの入札というのは、これはもう小売の仲買の話ですから。
●松澤水産振興局長
ないですね。
○伊藤(美)委員
セレクターを使うのは一体これは、仲買が使うのですか。だれが使うのですか。
●松澤水産振興局長
もともとのねらいは生産者のいわゆる価格対策として一括で売るのではなくて、銘柄に分けて売るということですから、基本的には生産者の方に御活用いただくということが主たるねらいなのですけれども、しかし、一方で、いわゆる大量に買った仲買さんがまさに船がとまっているところで即セレクターにかけて、自社の商品をつくるという使い方もかなり想定されるということが導入のときにありましたので、仲買さんにも御活用いただきたいというのが県営市場の基本的な考え方だと思います。
○伊藤(美)委員
体系をずっと今頭の中で追ってみると、これはむしろ生産者、底びきの方々が使うケースというのは極めてまれではないですか。今度は新たにそういう体系につくりかえるというのですか。むしろ入札した後の流通業者のほうが使うということでしょ。
●松澤水産振興局長
仲買業者の方がお使いになるというのは想定されます。しかし、もともとこういうセレクターを境港に導入してほしいという強い希望は、やはり漁業者サイドのほうから承りましたので、漁業生産者の方の市場に上場するものをつくるときの決め手になる装置だというふうに認識をしております。
○伊藤(美)委員
そしたら、もう一つ、生産者が本当に使うか。県漁協が持っていたのですよ。要はその辺は生産者が本当に使うの。そこのところに底びきの船が魚を持ってくるのですよ。それで、自分たちでセレクターを使って、そんな人員配置というのはできるのですか。
●松澤水産振興局長
使うか使わないかというのは、この場でやりとりするよりもまさに12月以降の現場を見ていただければ一目瞭然だというふうに思うのですけれども、いわゆるセレクターにかかる人員の手配というのも生産者の方の委託販売を行う卸売業者のほうでそろえようということで今準備をされていますし、仕組みの中にそういうものが組み込まれるという事例は境港にも過去にあったわけですから。それがマイワシ一色になった以降は余り市場機能として機能しなくなったという歴史的な経過があって市場にはなくなったということですけれども、加工所にはあるわけです。しかし、市場にあったときのセレクターが、ではだれも使い手がなくて、さびるに任せておったかというと、決してそういうわけではないので、十分に御利用いただけるものだというふうに確信しています。
○安田委員
大きな金額かけて入れていただいて、県としては今、局長は使ってもらえるものだと確信するとおっしゃる、その裏はキロ3円としてどのぐらいを金額的に見込んでいらっしゃるわけですか。
●岸本水産課長
使用の収入という意味合いのことだと思いますけれども、一応私どもで積算していますのは、年間が1万4,500トンぐらいの利用があるのではないかというふうな積算はしております。当然まき網でとれた魚すべてがセレクターにかけられるとは思ってはいないわけですけれども、それで実際耐用年数が7年として、大体整備した経費についてはこの使用料で賄えるといったような、そういった積算もしておるところでございます。
◎上村委員長
ほかに皆さん、ありませんか。
そういたしますと、次に報告事項に入ります。
質疑等は説明終了後に一括して行っていただきます。
議題1、台風12号による農林水産業の被害状況について及び議題2、県内産二十世紀梨等のロシア輸出について、伊藤農政課長の説明を求めます。
●伊藤農政課長
台風12号におきます農林水産業の被害の状況ということで、別紙の資料をお願いしたいというふうに思います。
9月の14日の正午現在でございますけれども、この段階での判明分のみを今回御報告をさせていただきます。当初、部長が申しましたように、24億9,368万9,000円ということでございます。
内訳でございますけれども、さきに常任委員会の皆さんもごらんいただきました大山町ほかのブロッコリーでございます。農産物関係ではブロッコリーが一番被害が多くございます。冠水等による枯死ということでございまして、2億2,000万円を見込んでおります。農産物合わせまして、ナシ等の落下も含めまして2億7,700万円余ということでございます。
そのほか農業用施設の被害でございますけれども、南部町のライスセンターが冠水により機械等が故障したということでございます。そういったものを含めまして720万円ほどでございます。
次のページをお願いいたします。一番大きいのが農地並びに林道等の被害でございまして、農地関係でございますが、畦畔の崩壊、あるいは土砂の流入といったものでございまして、現在453カ所ございます。トータルで4億3,990万円ということでございます。農地関係合わせて、その他、畑等も含めますと5億3,000万円。農業施設関係で申しますと、水路等の崩壊がございますし、農道ののり面の崩壊といったものがございます。そういったもので合わせて10億9,300万円。トータル農地関係でございますけれども、16億2,600万円ということでございます。
林業関係の被害でございますけれども、これも常任委員会等でもごらんいただきました作業道等を含めまして217カ所で5億7,200万円でございます。林地の崩壊を合わせまして5億8,000万円という状況でございます。
水産関係については、比較的被害が少なかったわけですけれども、米子市漁協さんのヒラメ養殖場でございますけれども、台風によって風によって屋根、壁が破損した影響で停電になったということでございまして、それによってヒラメが500匹ほどへい死したという等がございました。
今トータル24億9,300万円でございますけれども、引き続き調査中のものもございますので、そういったものを早期に把握してまいりたいと思っているところでございます。
もう1点ございました。ロシアの輸出でございます。これは分厚いほうの提出資料の1ページ目でございます。
二十世紀ナシのロシア輸出でございますけれども、先般の常任委員会で9月の8日にありますということを御報告いたしました。その中で、行ってまいりまして、知事のほうでトップセールスなり現地のスーパー等で試食会等を行ってまいりました。
サポートセンターでの試食会の概況でございますけれども、9月の8日2時から5時で行いました。知事より二十世紀ナシ等を含めて鳥取県農産物については放射性については安全性がありますということと、ナシは非常に健康にもいいというようなごあいさつをいただいた上で試食を行いました。現地のマスコミが6社、50人の来場がございました。皆さんの感想は非常においしいという評判でありました。男性は酸味のある二十世紀ナシを好む傾向がございました。女性は新甘泉を好むと。総体的にはなつひめが酸味と甘さのバランスが非常にいいという評判でありました。
ウラジオストクの市内のスーパー2店舗で9月の9日に試食並びに販売会を行いました。同様な意見がやはりございまして、非常においしいという意見と、先ほどと同じような傾向、男性は二十世紀、女性は新甘泉というような傾向、トータルにはなつひめというような状況でありました。ただ、価格が1玉が400円から500円いたしますので、やはり高いというような感じでございました。西洋ナシのイメージが非常に強い、ナシといえばそういったイメージが強いので、リンゴナシというような表現をされました。中国産がリンゴナシというような表現で売っておられまして、その影響もあるのかなというふうには見たところであります。放射性に関しては全く質問は出なくて、まるっきりもう気にはされていないという状況でありました。
2ページ目のほうをお願いいたします。今後のナシの輸出でございますけれども、9月の17日に境港を出発しようというふうに今計画をしております。二十世紀ナシ、なつひめ、新甘泉を合わせまして200ケースを輸出する。それと、前回評判がよかったスイカも、抑制ズイカを今回初めて20ケースほど送ろうということでございます。あわせまして、広島のJAとも連携してピオーネも混載して送るということをしております。24日から販売開始できるような体制で今進めているところでございます。今後は11月下旬にカキ、あたご梨等を再度、3回目になりますけれども、輸出を行いたいというふうに思っております。
◎上村委員長
次に、議題3、「鳥取暮らし農林水産就業サポート事業」及び「鳥取へIJU!アグリスタート研修事業」の実施状況について、安養寺経営支援課長の説明を求めます。
●安養寺経営支援課長
それでは、資料の3ページをお願いいたします。鳥取暮らし農林水産就業サポート事業及び鳥取へIJU!アグリスタート研修事業の実施状況についてでございます。
初めに、サポート事業の活用状況についてでございますが、雇用創出目標220名ということで行っているところですけれども、8月末現在で116名の採択をしておるところでございます。まだまだありますので、継続して募集したいというふうに思っていますが、これにあります一番上の新規就業者早期育成事業につきましては、9月12日から10月14日まで2次募集を行っているところでございます。
(2)に、研修終了後の定着状況ということで、8月末現在の状況を記載しております。2年後の定着状況ということでは、農、林、水、それから食品加工業合わせまして71.3%の定着状況でございますし、22年採択の1年後の定着状況につきましては81.2%ということで、これは他産業と比べても大体同じぐらいの定着状況かなというふうに考えております。ちなみに、1年後の22年度採択につきましては、少し去年よりは状況がいいということでございます。
次に、鳥取へIJU!アグリスタート研修事業についてですが、これは先ほど議案のほうでも説明させていただきましたけれども、機構が行う研修事業でございますが、研修生の状況と今後の予定ということで、1期生から3期生まで記載させていただいております。特に3期生につきましては、せんだって8月末をもって1年間の研修が終了しまして、研修生8名のうち5名が就農ということになっておるところでございます。4期生につきましては、来年の1月まで9名が研修中でございますし、5期生につきましては、今提案させていただいているもので、来年の2月から20名の研修をお願いさせてもらっているというところでございます。
◎上村委員長
続きまして、議題4、台風12号による農林水産業被害への対応状況について及び議題5、葉たばこ栽培を巡る経過と今後の対応について、今井生産振興課長の説明を求めます。
●今井生産振興課長
別紙の3ページをお願いいたします。台風12号による農林水産業被害への対応状況について報告させていただきます。
台風12号による連続降雨なり、それから沿岸部では風の被害も相当出ておりますけれども、西部地区を中心に甚大な被害が発生しておりまして、緊急的に対応が必要な以下のものについて、予備費を充当いたしまして実施することといたしましたので、報告させていただきます。
1つは、平成23年度台風12号被害緊急防除支援事業でございます。これは県の特産品であるブロッコリー、キャベツ、それから果樹等の出荷量を確保するために緊急防除に要する経費を支援するものでございます。野菜のほうは農薬なり液肥ということが樹体の回復のために必要となっておりますし、それからナシ等は出荷中のものが多いのですが、風によって非常に葉っぱがもまれているということがありまして、病気の発生が見込まれます。収穫後に追加防除していただくということになりますと、この事業を活用していただくということで支援を決めたところでございます。
県有放牧場関係でございますが、大山放牧場、それから兵円牧野ということで、雨によりまして被害が出ております。大山放牧場につきましては、下にございますけれども、牧野の崩壊が0.05ヘクタール、5アールということでございますし、それから水路崩壊が200メートル、それから兵円牧野につきましては道路の陥没が10メーター、それから牧野のり面崩壊10メーターということになっておりまして、これが国の国庫補助事業の対象となるものですから、国の査定に備えまして調査設計を終えていく必要がございまして、予備費で対応させていただくものです。
それでは、本冊のほうに戻りまして、4ページをお願いいたします。葉たばこ栽培をめぐる経過と今後の対応につきまして報告させていただきます。
先回の8月の常任委員会で、内田副委員長さんより米子のほうでたくさんのたばこ作農家の方がやめられるということを聞いておると。特産のニンジンの出荷も生産も滞るのではないかということを質問いただきまして、急遽調査させていただきました。
経過でございますが、JTのほうが実はこれを決定いたしました。24年度契約申し込みということの調査をする前に、過剰在庫の抑制を図るため、廃作募集することを決定しております。廃作をする場合は、10アール28万円、これは1年分のたばこの所得ということでございますが、所得相当額を廃作協力金として支払うということで廃作募集するようです。JTからたばこ耕作組合に9月上旬までに廃作募集に応じる農家の募集が行われておりまして、今取りまとめられたところでございます。調査の結果は、平成23年葉たばこ栽培農家130戸、それから耕作面積165ヘクタールのうち、9月6日現在で廃作希望者は75戸、これまでの58%の方でございます。それから廃作面積は86ヘクタール、52%ということでございまして、過半数の農家が廃作の意向でございました。廃作の主な動機でございますが、農家の高齢化、それから共同乾燥施設の運営が困難、収量の伸び悩み、それからたばこ需要の低迷に伴う先行き不安ということを農家の方は言っておられますし、今後の意向につきましては、ほかの品目への転換を希望される方、それから後継者がいないため農業をやめられるという方も一部ございましたし、それから今後未定という方もあるということで聞いております。今後JTは廃作、耕作希望者を集計いたしまして、その結果を踏まえまして、第46回葉たばこ審議会で24年の葉たばこの耕作面積ということを決定されますし、買い入れ価格について諮問を行って決定されるということになっております。担い手の方の状況、廃作の方の面積を勘案しながら、担い手の方の面積増なりということも可能にするというような計画を今持っておられるということを聞いております。
県の対応状況でございますが、これまでの対応状況といたしまして、内田副委員長さんがここで質問されたころには、ちょうど農家の方が行動を起こしかけておられまして、個別対応が実は8月中旬から始まっておりました。地域の普及所なり、それから営農センターのほうに相談に見えて、どうしたらいいのだというような相談があったようです。その後、この委員会の後、私ども調査を初めまして、8月下旬から9月5日までに廃作の希望農家数と面積の把握をやっております。今後の予定でございますが、1番目として、一段詳しい意向アンケートが必要だろうということを思っていまして、今アンケートを取りまとめたところであります。今後の意向なり、それから場合によっては、やめられるという人は農地の貸し借り、今後どうされる意向があるのかというようなことも含めまして聞いていきたいということで、今調査に取りかかったところでございます。それから、相談窓口の設置、あえて書くかということもありますけれども、既に普及所、営農センターは動き出しておりますけれども、正式に相談窓口として発足させたいと思います。それから、廃作農家への支援策の検討といたしましては、葉たばこにかわる品目の検討、これは鳥取県特産物の白ネギなりニンジンなりブロッコリー等が中心になると思いますけれども、既に農家の相談に乗っておりまして、これの増産なり、それから対応ということでやっているところであります。それから、個別農家に対する営農相談を今後アンケートを集計して対応していきたいと思いますし、流動化対策につきましても対応、それから場合によっては補助金の検討ということを行いまして、またお願いすることもあるかと思いますので、ひとつよろしくお願いいたします。
下のほうは参考資料といたしまして、23年の作付状況と廃作希望状況を東・中・西に分けて書いておりますけれども、東部は全員の方が廃作希望、それから中部でも54%の方が廃作、西部では56%の方が廃作というような希望を出しておられるところであります。
たばこ生産状況ですが、20年には10億円の売り上げがあったものが、面積はそうは減っていないのですけれども、栽培農家の方が減っておられまして、大規模になってきたということだと思いますけれども、売り上げのほうは減っておるのですけれども、1軒当たりの栽培面積はふえておるのですけれども、今回大幅に減る見込みとなっております。
◎上村委員長
それでは、議題6、農地・水保全管理支払交付金及び中山間地域等直接支払交付金の実施状況について及び議題7、マイクロ水力発電施設モデル導入地区の募集と審査結果について、中村農地・水保全課長。
●中村農地・水保全課長
5ページをお願いします。農地・水保全管理支払と直接支払交付金の本年度の実施状況がほぼまとまりましたので、御報告いたします。
まず、農地・水保全管理支払交付金でございます。これにつきましては、本年度から新しく向上活動支援ということで、水路などの補修費を別に支援するということで、本年度からスタートしております。まず、従来からありました共同活動につきましては396組織、1万211ヘクタールで活動をされております。これにつきましては、農振農用地区域の27.7%のエリアでこういった活動をされているということでございます。あわせて、23年度向上活動につきましては461組織、1万394ヘクタールのところで水路等の補修等に取り組んでおられるということでございます。
次に、中山間地域等直接支払交付金でございます。これにつきましては、12年度からスタートしておりまして、本年度10年となりますけれども、境港市と日吉津村を除きまして17市町村で実施されております。685組織、7,979ヘクタールというところで活動をされているということでございます。農振の用地につきましては、22.4%のエリアでこういった直接支払いの交付金の活動をされているということでございます。
両方の交付金を活用しているところは、農振の用地面積のうち44%になりまして、そういったエリアで各集落の方々がこういった活動を頑張っておられるということでございます。
今後のスケジュールでございますけれども、農地・水と中山間直払いにつきましては、本年度の10月末ごろにほぼ採択、交付決定されるということでございます。なお、昨年までもやっておりましたけれども、集落等の支援といたしまして、施設の補修方法とか、そういった技術的な相談、アドバイスについても引き続き県は進めていく予定でございます。それと、来年度2月ごろをめどに両方の活動組織等を集めましてシンポジウムを開こうと考えております。そういった中で事例研究や意見交換をやっていこうと考えております。
次に、6ページでございます。マイクロ水力発電施設モデル導入地区の募集を先般行いました。これにつきましては、産業技術センターのマイクロ水力発電機を使いまして、小規模な電気利用を農業農村分野でも推進していこうということで進めておるものでございます。本年度につきましてはモデルを公募いたしました。
公募期間は6月24日から7月29日に行いまして、その中で約22地区が問い合わせ等ございました。実際に応募されたのは4地区でございました。主な利用相談例といたしましては、トマトのハウスに使えないかとか、そばびきの施設の電源に使えないかとか、トマトケチャップ加工用の冷蔵庫、そういったところに使えないか、あるいは防犯灯、あるいは農業用のポンプの電源というような相談がありました。
それを受けまして、8月1日から30日の間に、その22地区につきまして、具体的に現場を調査いたしまして、可能性につきまして検討いたしました。今回最終的には4地区を応募されましたが、実は審査会の寸前に4地区のうち2地区、日南町茶屋さんと八頭町の下日下部さんが辞退されまして、実際の審査といたしましては2地区でございました。その審査を2地区いたしまして、結果として2地区とも採択ということで、1地区につきましては楠城電力地産地消の会、鳥取市国府町、それから惣地地区、智頭町ということで、この2地区をことしのモデル地区として採択をいたしました。楠城の電力地産地消の会につきましては、地区が経営する農産物直売施設の供給といったものでございます。それから、惣地地区につきましては、集落交流施設を利用しまして、高齢者の方々が農林産物の加工や地域交流に取り組むということで、限界集落でございますので、そういった林のものも活用しようということで、イノシシとか、そういったものを活用しようということで、氷温庫とか製粉機、あるいは集落内の外灯、そういったものに使いたいということでございました。
今後の対応でございますけれども、22地区ありましたが、やはり水利権の規制というものがかなりありまして、本年度実施に当たって断念されたというところがございましたので、引き続きそういった手続の簡素化、規制緩和というものを国に要望していきたいと思います。それから、今回のモデル地区につきましては、導入効果の調査というものを広くホームページ等で公開していきたいと考えております。
◎上村委員長
次に、議題8、第2次鳥取県産材利用推進指針の策定について、﨏田県産材・林産物需要拡大室長の説明を求めます。
●﨏田森林・林業総室県産材・林産物需要拡大室長
7ページをお願いいたします。第2次の鳥取県産材利用推進指針の策定について、御報告いたします。
県産材の利用を推進していくために、県の基本的な考え方、取り組みの方向を指針として策定したもので、国の公共建築物等の木材の利用に関する法律に基づく県方針としての位置づけもしているものでございます。
経過、スケジュールでございますけれども、7月の常任委員会のほうに指針案として御報告させていただき、その後、7月の25日から8月の12日までパブリックコメントを実施させていただきました。ホームページ、事務所等に掲げさせていただいたのですけれども、ホームページ約100件ぐらいアクセスはございましたが、特に意見はございませんでした。それを踏まえて今回策定ということでございます。
指針の主な内容でございますけれども、8ページに概要版、それとお手元に県産材利用推進指針、正本をお配りさせていただいております。主な内容といたしましては、目標を何点か掲げております。特に県が整備する公共建築物においては原則木造かつ県産材を使用等を掲げさせていただいております。また、取り組みの方向、重点施策につきましては、4つ重点施策を掲げて進めてまいりたいということでまとめております。
また、指針の推進体制につきましては、従来の県産材利用推進本部のもとに、さらに幹事会、また必要に応じてはワーキングチームを設けて課題の調査、検討、さらには関連施策の評価、そういったことを行って、指針の重点施策を推進してまいりたい、そういうふうにしております。
◎上村委員長
次に、議題9、県有林のオフセット・クレジット(J-VER)の販売について、垣田森林づくり推進室長の説明を求めます。
●垣田森林・林業総室森林づくり推進室長
9ページをお願いいたします。県有林のオフセット・クレジット(J-VER)の販売等について報告させていただきます。
このたび、J-VERの販売、新規購入3件と追加購入1件を、合計200トン、購入金額316万円余りで販売いたしました。1のほうに一覧表にしておりますが、北陽冷蔵株式会社、こちらのほうに60トン、これは鳥取県J-VER地域コーディネーターということで山陰合同銀行さんを認定しておりますが、こちらのほうの御紹介で初めて契約に至ったものでございます。冷凍食品のグラタンコロッケの製造に係る二酸化炭素の埋め合わせに利用されます。それから、株式会社鳥取銀行、こちらには3トンということで、イベントに係る二酸化炭素の排出量の埋め合わせということでございます。それから、3番目に株式会社武晃建設、こちらも山陰合同銀行の地域コーディネーターの御紹介によりまして100トンの販売をしております。建設業としては初めての御購入でございます。それから、山崎製パン株式会社、こちらのほうは100トンの契約をしておりましたが、パン1個1円ということで補って、最終的には約218万個のパンを売られたということで、それに見合うものということで38トンの追加購入があったということでございます。
先ほど言いました、2番目に鳥取県J-VER地域コーディネーターの認定ということで、現在は山陰合同銀行さん1社だけでございますが、2社目に鳥取銀行さんのほうを認定いたしまして、これから2年間にわたりまして県有林のカーボン・オフセットを提案していただきまして、県有林のJ-VERの販売というようなことのマッチングを行うということでございます。最終的には売買契約額の5%というのが手数料で払われるということになります。
県有林のJ-VERでございますが、現在621トン持っておりまして、619トンの販売を行いました。ほぼ完売ということでございます。約974万円余りということでございます。今後11月中には新たに400トンのJ-VERを取得予定でございますので、地域コーディネーターとあわせまして販売に努めてまいりたいと思っております。
◎上村委員長
続きまして、議題10、第64回全国植樹祭の準備状況について、大北全国植樹祭準備室長の説明を求めます。
●大北森林・林業総室全国植樹祭準備室長
資料の10ページをお願いいたします。平成25年春に開催されます第64回全国植樹祭の準備状況についてでございます。
まず、広報関係といたしまして、シンボルマークが決定いたしました。2,273作品の中から、千葉県在住の伊藤うちゅぷさんの作品が選ばれております。鳥を木に見立てて、また山にも見えると、また胸のマークが大会テーマ「感じよう 森のめぐみと 緑の豊かさ」を表現しているデザインとなっておるところでございます。現在愛称も募集中ということでございます。また、2番としまして、あわせて大会ポスター原画の募集も行っているところでございます。
次に、基本計画の検討などということで、基本計画には開催方針、あるいは会場整備や運営、広報計画などを盛り込んでいくわけなのですけれども、8月24日に幹事会を開催しております。また、次に、宿泊輸送につきましては、輸送ルートですとか、駐車場の計画ですとか、宿泊計画など、検討していくものでありますが、9月の7日にプロポーザル参加者の事業説明会を開催しておるところでございます。また、お野立所の検討でございますが、一番下に式典会場のイメージ図を掲載しております。真正面の木造の建物がお野立所でございます。これにつきましては、基本設計及び実施設計業務のプロポーザルの審査内容の審議ということで、現在参加者を募集中でございます。また、次に、会場整備ということで、式典会場整備につきましては、現在測量設計を行っております。また、植樹会場につきましても設計や下刈り作業を実施中ということでございます。
次に、今後の予定でございますが、豊かな海づくり大会終了後に緊急雇用創出事業を活用しまして、PRキャラバン隊を編成したいというふうに考えておるところでございます。また、
11月中下旬には基本計画の素案の中間検討を行って、委員の皆様の意見を反映させていきたいということで、1月に基本計画の案を策定したいということでございます。翌2月には、大会会長であります衆議院議長公邸で開催されます全国植樹祭特別委員会において基本計画が承認される見込みということでございます。
◎上村委員長
続きまして、議題11、平成23年上半期における水産物の水揚状況について、岸本水産課長の説明を求めます。
●岸本水産課長
11ページをお願いいたします。平成23年度上半期における水産物の水揚げ状況について、速報値でございますが、説明をさせていただきます。
県内漁港におきます水揚げ状況についてでございます。2種類の統計資料に基づきましてはじいておりますので、合計につきましては参考値ということで御理解をいただきたいのですが、漁獲量の合計といたしまして7万1,750トンで、前年同期比で32%増加をしております。漁獲の金額につきましても100億6,300万円ということで、約29%増加をしているという状況でございます。表の記載をしておりますけれども、一番伸びておりますのが大中型まき網でございまして、イワシの豊漁がございましたけれども、漁獲量で対前年比が144.0%ということとなっております。ここで、大中型まき網というふうに記載していますけれども、島根船籍の中型まき網の数値もここに掲げております。
それで、境港の水揚げ状況を2番目に記載をしておりますが、これは魚種ごとに記載をしております。マイワシが対前年比722.3%ということで、2万トンを超えて、昨年よりも2万トン以上ふえたということがございます。また、イカ類につきまして、漁獲量の数字自体は他の魚種と比べてそれほど大きくはないのですが、対前年比は1415.0%という伸びになっております。マイワシにつきまして、昨年山陰沖で親魚といいますか、親魚がたくさん来遊してきているというふうなことが確認されておりまして、多くの産卵があったのではないかというふうに分析をしているところでございます。
また、一番下にクロマグロの水揚げ状況、これは5月29日から8月3日まで境港で水揚げがございました。水揚げ本数、また漁獲のトン数、また漁獲金額ともに200%を超える大きな伸びになっているところでございます。これもマイワシが豊漁であったというふうなことがございますし、また、クロマグロのおなかを開いてみますと、イカが結構入っていたというふうな話も聞いております。マイワシ、またイカ類の豊漁によりまして、えさ場の形成がされたのかなというふうに分析をしているところでございます。
これはあくまで1月から6月までの数値でございます。また1年間分の数字がまとまりましたら御報告させていただきます。
◎上村委員長
続きまして、議題12、第12回日韓水産セミナーの結果について、田中水産振興室長の説明を求めます。
●田中水産課水産振興室長
12ページをごらんいただきたいと思います。第12回日韓水産セミナーの結果について御報告させていただきます。
この日韓水産セミナーでございますけれども、毎年鳥取県、江原道で持ち回りで開催しておりまして、今回は8月31日に江原道の束草市で開催いたしております。出席者でございますけれども、鳥取県側は松澤水産振興局長、それから鳥取大学からは松原教授、鳥取環境大学からは佐藤講師、それから漁業者の代表といたしまして赤崎町漁協から井勝さんですとか、鳥取県漁協の中山支所から福島さんなど、合計10名が出席いたしております。江原道側は、江原道の環東海出張所から金所長、それから梁漁業支援課長、それから李水産開発課長が参加されておりますし、江陵の原州大学からは金教授、それから江原道立大学からは朴教授など、鳥取県と同様10名の参加がございました。そのほかに、聴講者として江原側から約30名の参加がございました。
セミナーの概要でございますけれども、共通のテーマということで、日本海ズワイガニの資源の効率的な管理、利用ということと、沿岸の海藻類の増殖、利用と、それから漁業現場の事例発表ということがございますし、それから個別テーマということで、合計4つのテーマについて、両県、道から発表と討論が行われたということでございます。このセミナーの最後に、来年度の交流計画について協議を行いまして、来年度につきましては10月ごろに鳥取県で開催ということと、テーマについてはことしと同様に沿岸海藻の増殖なり利用、加工の分野、あるいは漁村の活性化についても検討していってはどうかというようなことが合意を得られたということでございます。それから、このセミナーの関連で、毎年水産研究者の相互派遣ということも実施しておりますけれども、来年度は鳥取県から1カ月程度の派遣を検討するということになりました。
なお、今回のセミナーが従来と大きく異なる点ということで一番下に書いておりますけれども、鳥取県側から、江原道と鳥取県の共通の資源と考えておりますけれども、ハタハタについて今後産卵場造成の共同事業化を視野に入れて情報交換なり、共同研究を検討してはどうかと本県から提案しましたところ、江原道側も異存がないということで、合意ができたということでございます。このハタハタにつきましては、朝鮮半島の東海岸で産卵して大きくなった稚魚が山陰沖に回遊してくるということが知られておりますので、産卵場が非常に荒廃して資源の枯渇傾向にあるという江原道のハタハタ資源が回復すれば山陰沖の資源も安定増大につながっていくと大いに期待しておりますので、このように、今回のセミナーが大変大きな成果を得られたのではないかなと考えている次第であります。
◎上村委員長
続きまして、議題13、台湾向け二十世紀梨輸出に係る販売促進団の派遣結果について、北村市場開拓課長の説明を求めます。
●北村市場開拓局市場開拓課長
最後になりました。13ページをお願いいたします。台湾向け二十世紀ナシ輸出に係る販売促進団の派遣結果について御報告申し上げます。
9月の8日から11日まででありますけれども、主要輸出先であります台湾に販売促進団を派遣いたしましたので、概要を報告させていただきます。
促進団といたしましては、全農とっとり、各JAさん、生産者さん、鳥取県のほうからは鹿田部長以下、参加させていただいております。
主な成果でございますけれども、小売店舗を訪問いたしまして、8月10日、25日に検査いたしました放射能検査の結果をもとにいたしまして、安全・安心をアピールさせていただいたところでございます。あわせて、滞在期間中に中華民国の外交部に当たります亜東関係協会等を訪問させていただいております。ちょうど9月の台風12号によりまして二十世紀ナシの船便がおくれておりまして、非常に心配しておったのですけれども、亜東関係協会さんの御尽力をいただきまして迅速な通関手続等をしていただきまして、9月の12日の中秋節の販売に間に合わせることができたという結果でございました。
次に、小売店でのPR、試食宣伝でございますけれども、二十世紀ナシの試食宣伝を台北、高雄で行っております。中秋節が間近だったということもございまして、進物用として高値で販売されておりました。あと、韓国、台湾等の他国産に比べまして、甘くておいしいという声が多かったということでございます。
◎上村委員長
それでは、ただいままでの説明につきまして、質疑はありませんか。
○福間委員
7ページの県産材利用推進指針、1点だけ教えてください。7ページの主な目標のところで、工法やコスト面から木造化は困難と判断する場合ありというのがこの注の中にありますね。このコスト面が前面に出てしまうと、法律の趣旨に反したことということになってしまいませんか。何が言いたいかというと、原則的に県産材を活用しようとするなら、積算価格も根本的に従来から違うということになってこなければだめではないですか。今県産材、国産材、とりわけ鳥取県産材の利用ができていないというのは、かなり割高になるということが指摘されているでしょ。法律はそれを承知で使おうというわけですから、そうすると、基本的に積算価格が従来の、例えば1立米当たり1万円であった積算価格が1万円ではだめなわけですよね、1万
5,000円も2万円も積算価格をするというぐらいではないとだめだろうと思うのです。それはどうかよくわかりませんよ。ただ、そういうことからいくと、予算枠をしっかり見なければならないということと、会計検査や監査あたりにもそのことの周知がしてなければ、例えば私は監査の経験もありますが、何でこのとき同じものを使ってつくっておって、こちらのほうが例えば3割も割高になっているのという指摘をされる可能性、会計検査院だってそれが出てくると思う。だから、そこら辺までの周知徹底をしたやり方でないと、県産材のいわゆる公共建築物利用促進法に沿った国産材、とりわけ県産材を活用ということはできないのではないかという気がするのですよ。そのこともしっかり踏まえて、ここに提起されておられるように、指針の策定を9月以降に大体策定されようとしていらっしゃるけれども、県全体のきちっとした踏まえ方をしていかれないと、業者も結果困ってしまうと思う。また、落札しても材を使いたいのだったら、県産材を使わないで、結局外材を使わざるを得ないではないのという話になってしまいますから、そこら辺をしっかり見きわめた上でかからないといけないのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。
●﨏田森林・林業総室県産材・林産物需要拡大室長
非常に貴重な御意見をいただいております。
おっしゃられるように、コスト面、やはり皆さん、木造は高いというようなイメージを持っておられて、我々本当に高いのかということで、今この幹事会のもとにワーキンググループを置かせていただいて、本当に高いのか、もし高いのであればどういう部分が高いのか、工夫できるのか、そういったことも検証して、使いやすい、コストが高いから使えないよというようなのを制約条件にしないように持っていきたいなということで、私ども担当、営繕とか住宅政策のほうとも一緒になって今資料を集めたり、検証するような行動をさせていただいております。御意見を踏まえて取り組みたいと思います。
○福間委員
いや、コストが高くても使うべきではないですか。林業振興に期するのでしょ、そのためにこの法律ができたのではないかなと思う。だから、都道府県も国も地方公共団体もひっくるめて、コスト面は置いておきましょうと、林業振興に資するということが基本で置いてあるのだから、という気がするのですがね。だから、それはトータルで向き合うということをおっしゃっていますから、ただ、それはチェック機関のところにも交通整理がしていないと会計検査とか監査とか部内監査とか、そこら辺も徹底を図っておかれないと、結局しわ寄せは業者に行くようになるし、そこで働いている労働者のところに行くということの危険性を指摘をしておきたいと思います。意見になってしまいましたが、ごめんなさい。
●鹿田農林水産部長
先ほど室長のほうから言いましたように、以前、要は木造にできなかった施設について、なぜできなかったというのを中心に今調べていまして、そこでコスト面でのハードルが幾つかクリアできれば、委員言われましたように、コスト面でのハードルを幾つか超える部分が出てくるのかなと思うのが一つと、ただ、基本的にちょっと難しいなと思うのは、目的によって木造以外の分でないと、要は強度が保てないとか、防犯上これはちょっと不向きだというような、それぞれの所管で考えられている施設もあったりするものですから、そういう面についてはそれぞれこれから話し合いしながら協議していく部分が出てくるのかなと思うのですけれども、ただ、可能なものはできるだけ木造にしたいという私たちの思いもありますので、それはできるだけ実現していくように頑張りたいと思っています。
○内田(博)委員
この間ちょっと東京でそんな話が出まして、6月中旬だったか、国交省から建築基準の見直しが来て、出ておりますが、わかっていますか。かなり国のほうも木を推薦するために、建築基準法をちょっと改正していると思うので、その部分をよく見て、今度新しいものに入れていっていただきたいなと思っています。
◎上村委員長
改定はわかっていますよね。
●清水森林・林業総室長
今、木造に関する計画というのが出ておりますので、その辺をもう少し考慮させていただいて、今後の県産材利用の推進に生かしていきたいと思います。
○安田委員
今回の報告の分で、先にあった分に関連してなのですけれども、豊かな海づくり大会のどなたか担当の方いらっしゃいましたね。圓山さんですかね。陛下が放流される魚種はヒラメですかね。
●圓山全国豊かな海づくり大会推進課長
ヒラメとキジハタです。
○安田委員
キジハタ。
●圓山全国豊かな海づくり大会推進課長
はい。
○安田委員
それはどういうあれで選定されたのですか。
●圓山全国豊かな海づくり大会推進課長
アコウとも言われていまして、鳥取県の中部から西部のほうにかけて放流もかなり盛んに行われるということで、かなり単価も高い魚ということで、今後の振興魚種にしていきたいなというようなことも聞いておりますので、水産振興局のほうといろいろ相談したり、審査会等でも意見をいただいたりしまして決めさせていただきました。
○安田委員
そうすると、豊かな海づくり大会というのは、養殖についての大会なのですか。
●圓山全国豊かな海づくり大会推進課長
沿岸漁業のほうが本来は主体の大会のようなのですが、広く水産業全般を推進していくというような感じの趣旨で開催されます。
○安田委員
私は不思議でしようがないのですよ。県の魚もヒラメですよね。ヒラメが何で県の魚だっていった、聞いてみてもだれも思い浮かばないのですよ。それで、今水揚げ状況について23年の上半期のここに出ていますよね。魚種については境の分しか出ていないので、全体の全県のがわからないのですけれども、こういう県民になじみのない、鳥取県と言われればぱっと目に浮かぶのはカニであるとか、今言われるハタハタであるとか、そういうたぐいのものではないものがそういうところで主役になっていくことは、将来を考えれば、単価を考えればという今の側面ではいいかもしれないけれども、ちょっとおかしくてなりませんが、いかがでございますか。
●鹿田農林水産部長
もともと沖合の魚という趣旨よりは、沿岸の魚を漁師さんが育てていきましょうという意味合いが強いものですから、カニだとやはり沖合になってしまうものですから、そういう意味で、今回海づくり大会の趣旨は沿岸漁業のそういう関係の魚種を選ばせていただくというようなことで進めさせていただきました。
○安田委員
そうしたら、やはりキジハタなるものも見せてもらいたいね、そうおっしゃるなら。見たこともないし食べたこともないものを……(「高い魚ですから」と呼ぶ者あり)高い、だから、天皇陛下しか食べれないようなものを……(「それはない」と呼ぶ者あり)そういう違和感を庶民に持たせないでいただきたい。希望しておきます。
◎上村委員長
ほかにございませんか。
○伊藤(美)委員
ちょっとこのナシの輸出の話だけれども、1点は、ここでロシアと台湾が出てきておりますけれども、従来の輸出の経緯から見て、最近の鳥取県の生産量に対する輸出の割合、もしわかったら国別の割合、そういうのはわかりませんか。
◎上村委員長
わかりますか。
●今井生産振興課長
ナシにつきまして、ちょっと古いデータしか持ってきておりませんけれども、台湾、香港を中心に出荷しております。台湾、香港、それから少量ですが中国本土、それからアメリカとしまして本土、それからハワイ、グアムというようなところが対象になっておりますし、量としては、古いデータしか持ってきておりませんけれども、二十世紀ナシで8万9,000ケースというようなことで、8万なり、それから年によっては3万ケースというようなことで出荷しておるところでして、全体量からしますと、最近ごくわずかになってきております。特にことしは中秋節が二十世紀ナシの出荷時期のギフト商品になるということですけれども、9月12日が中秋節でして、それまでに販売できるようにということで送りますと、8月までしか送れなかったと、商戦に間に合わせるには8月末までの出荷が必要でありまして、今回ことしは特に少量になってくるというふうに考えております。
○伊藤(美)委員
従来ずっと輸出があって、アメリカあたりでもオーストラリアから中近東、その辺でかなりの大量の輸出量があったですけれども、特に最近その輸出量が激減したという理由は何かあるのですか。
●今井生産振興課長
これは一つには商売が成り立たないようになりつつあるということだと思うのですけれども、その理由としましては急激な円高ということがあると思います。80円ぐらいでやっととんとんだのにというふうな言い方をされますけれども、今は70円台のごく下のほうになってきていまして、非常な円高が進んでいるということですし、それから鳥取県のナシ自体が非常に減少しておりまして、国内仕向け、特に京阪神からも要望がありますし、以前のように出荷量の4分の1は輸出された時代もあるのですけれども、2割ぐらいですね、輸出された時代もあるのですけれども、現在はごくわずかになってきておるという現状です。
○伊藤(美)委員
それで、ロシアと台湾の輸出の試食会は9月8日となっていますね。そうすると、恐らく収穫したときというのは9月のごく上旬、1日か2日みたいなところです。そんなときに二十世紀ナシというのはうまいナシが出るのですかね。それはどうなのですか。
●今井生産振興課長
出荷するものは糖度センサーがある選果場で基準糖度を決めましてチェックした上で出荷しております。ことしの場合、秀品につきましては10.5度という基準がありまして、それ以上のものを送っておるのですけれども、それより下回ったものは1割もなかったというような選果場もございまして、ことしは国内の市場からもクレームはなかったということを聞いておりますので、味はよかったというふうに判断しておるところです。
○伊藤(美)委員
一昨日、福間委員にナシをいただきまして、そしたら16日でまだ未熟なナシでした。食べても非常にこれが11度というのは到底考えられないナシで。だから、ここで9月1日にとったようなナシが果たしてそういうナシで、試食の結果はみんなうまい、うまいと書いてあるのですけれども、そのからくりは何かあるのですか。ハウスなのですか。
●伊藤農政課長
二十世紀ナシにつきましては、これは今回のロシアのほうだけで限ってございますけれども、ロシアについては、このナシについてはハウスの二十世紀ナシ、もう期間的に8月の25日にいたしましたので、二十世紀ナシの本来の二十世紀ではございません。ですから、それもハウスでつくったということもお話ししながら試食をしていただいたというところでございます。
○伊藤(美)委員
そしたら、台湾でもそうなのですか、ハウスか。
●鹿田農林水産部長
台湾のほうは、私、農業団体と一緒に行ってきたのですけれども、8月30日が国内の初出荷だったですけれども、それ以前に収穫した普通の果樹園で、その果樹園の部分についても一応放射能検査した上で、持っていっております。それで、糖度自体はクリアしておりまして、私もその分の試食はさせていただいたのですけれども、甘さはある程度ありまして、評判もよかったということで、おいしくなかったという印象はなかったです。店に来られたお客さんも試食しながらおいしいというようなことを言われましたので、そういう、先ほど委員が言われた9月16日分で未熟だったのですか。
○伊藤(美)委員
そうです。福間委員にいただいたもの。それで見事なナシでしたけれども、まだ未熟。ということは、何でこんなにあい差があるのかなと思って、では台湾向けもハウスですね。
●鹿田農林水産部長
いや、台湾向けはハウスではないのです。ただ、言われるとおり、去年から私どもが農業団体と一緒に進めてきたのは、できるだけしゅんのおいしいときにということで、できるだけずらさせてもらって、初出荷をずらさせてもらうような取り組みはしてきたのですけれども、今回は中秋節が9月12日だったものですから、これに間に合わそうと思うと、国内の初出荷に合わせて選果することができなかったものですから、それ以前にやむなくいいものを選ばせてもらったというような状況でございまして、ですから、ケースも1万8,000ケースです。ですから、2,000ケース、6,000ケースが最初の2便で行きまして、3便目が1万ケース、これがたまたま台風12号で足どめを食って、国内で足どめを食ったものですから、2日ほどおくれて9月9日にやっと着いたというような状況で、ですから、今回は9月12日が中秋節だったためにそうせざるを得なかったという事情もあるものですから、ちょっと御理解いただきたいなと思っていまして、ただ、来年が10月初めか9月末ぐらいが中秋節に変わるということで、来年は中旬ごろのものが持っていけるかなと思っているのですけれども、ただ、そうなりますと、今度は韓国産とかなり競合するという話があるものですから、そこはそこでまたちょっと大変なことが出てくるかなというふうには思っているところでございます。
○伊藤(美)委員
ちょっと福間委員に尋ねてもいいかな。きのういただいたナシ、こんな1日にとったナシが非常にうまかったという話だし、きのう、しかし見事なナシは見事でしたね、びっくりするほど。しかし、まだ青々として、そしてもうせめて4~5日、1週間ぐらい置けば本当にいい糖度の出るナシだなと思いながら私もいただきましたけれども、やはりそんなに糖度が高いとは思わなかったですが、その間、何か福間委員の持ってこられたナシには遅くなるような、遅く出すような仕組みがあるのですか。
○福間委員
よくわからないですが、帰りに寄ってください。うちの部屋にまだ何個かあります。ただ、会見の果実部は16日まで選果場、最終日にしておるのですよ。きょうは16日ですか、(「きょうですね」と呼ぶ者あり)ところが、それを12日ぐらいでもう閉めたのです。ナシがなくなったので、二十世紀はもうこれで送れませんと。追加で僕が注文した分については、もうあきづきに、あるいはサン・ゴールドに変えてもいいでしょうかという話が来た。だから、なぜか知らないけれども、二十世紀は今年はかなり早い時期にとり切ったようです。ただ、今、伊藤委員が言われるように、ちょっと青いなという気はする。どこでかよくわかりませんが、僕の勝手な思いでは、会見だけは、サン・ゴールドを出したいと思って二十世紀をやっておるのかもしれません。あとのあきづきに非常に重点を置いたような言い方を果実部長がしていましたからね。あきづきが物すごいうまいからとは言っていたけれども、ちょっとよくはわかりませんが、まだありますから、帰りに寄って見てください。
○伊藤(美)委員
いや、それで、私どうもこの辺が鳥取県のナシというのがこのところ、暴落しているでしょう、二十世紀ナシが。単にほかのほうの、福島のナシがどうや、何のナシがどうとかでなく、京阪神の話を聞いてみると味自体を問われているのですよ。それで、そこの仕組みで、こういう輸出の分はうまいだうまいだと言われるし、ハウスだって言われるし、そして福間委員のナシはまだ青いし。それで、大体14~15日で終わる組合が大半でしょう。そうすると、ここの8日、9日の辺が鳥取県のナシの、二十世紀ナシの出荷の最中になっているのです。そういうナシの出荷体系というのは全面的に変えないといけないのではないのかな。確かにナシの値段は最初は高いけれども、安くなると。だから早く出さないといけないと。まずくても出さないといけないと。糖度は糖度計ではかればそれでいいのではないかと。食味というのはそういうわけではないだろうと思うのです。ですから、鳥取県のナシの9割はまだ二十世紀でしょ。あなた方は絶えず新甘泉と言われるけれども、あれは全部で何町歩あるのか知りません。しかし、そうすると、適期に二十世紀ナシを出さないと、この間、福島から聞かれましたよ。鳥取の二十世紀は21世紀になるともう消滅するのではないかと、そういううわさがあるという話ですけれども、新しいナシがもうそれこそ産地として1,000町歩ぐらいになるまでに早急にやはり今の二十世紀を高値で売れるようにしないと、今もうからないナシばかり出していますとまだ急速に面積は減っていきますよ。これは流通対策というのはその辺で関西あたりに鳥取県からのナシは4割も5割も行くでしょう。あの辺の情勢というのはどうなっているのですか。その情勢把握というのですか。どうしても、ある意味でこの二十世紀ナシというのは抜本的に一つは販売対策というのをつくりかえていかないといけないというのが一つと、もう一つは、行程表ではないですけれども、今90ヘクタールか100ヘクタールか、新しい品種がそれしかないということですけれども、5年後、10年後、15年後の行程表というのでしょうか、そういう産地づくりのやはり言ってみれば見積もりというのでしょうか、計画がないと、今の二十世紀ナシを軸にした鳥取県のナシ産業というのは今でも5位、6位。1番だったのが5位、6位、この10年ぐらいでもうだんだんだんだんだんと全国で6位か何ぼになってしまっているでしょ。その辺はかなり抜本的な生産と販売対策をつくっていかないと、もういいところの新甘泉がうまかった、何が悪い。そんな話ばかりしていたって、その間にナシ産業やナシをつくる人はいないようになってしまうと。今産地を歩いてみるとそう感じるのです。どうですか、その辺は、何点かも言いましたけれども。
●鹿田農林水産部長
伊藤委員の言われるとおり、早出しでおいしくなかった時期というのはやはりありまして、僕の認識では21年度ぐらいまではそうだったと思っているのです。そういうこともあって、途中補正で後送りというか、しゅんの時期にできるだけ出してほしいということで補助事業もお願いして、今若干ずれてきているのですよね。去年はたまたま実どまり不良ということもあって、収量自体が少なかったのですけれども、そのおかげも逆にありまして、品質的にはいいものがたくさんできて、おいしいという評判が要は消費地のほうからかなり声が聞こえてきました。ですから、値段は350円ぐらいいきましたので、実際は高かったのですけれども、物がおいしかったから高いということを言われたことがなかったのですよ。そういうことで、生産者のほうもそれについては方向としてはやはりおいしいものを出していこうという方向には今なっていまして、ことしのナシははっきり言ってそういう選果基準を持ちながらおいしいナシを出していこうというふうになってきているなと思っています。ただ、心配するのは、今回かなり福島産のナシが関西のほうに流れて、ちょっとたたき売り的なものにされて、ちょっと量が、要は価格がそれに引きずられるようなことも出てきたのですけれども、心配は、委員心配しますように、8月の終わりごろに早目に出したほうがそれはもうかるぞというふうになってもらうとまた困るので、できるだけそういうことがないような形の対策を考えたいなというふうに思っています。実際本当に情報収集もしながら、おととし等のナシとの違いがあるのだということをまた関西本部のほうとも連携しながらちょっと調査してみたいなというふうには思います。
○伊藤(美)委員
代表質問の中にもあるようだけれども、流通問題も含めて、二十世紀ナシのあり方、ナシ産地のあり方、ここまでこの10年間ぐらいに全国の1位から6位まで下がってきた、それは僕は一つは二十世紀ナシの販売対策、これが今のままでよかったのかと。もう一つは、余りにも新品種の、新しい品種、うまい品種ができていながら、それの生産量がふえてこない。ですから、少なくとも二十世紀ナシをつくっておられる方が転換が進んでいないということ。ですから、二十世紀ナシをつくっている方は転換ができないというのは、もう往生してしまって、もうやめるやめるやめるばかりです。山を歩いてみるとすぐわかるでしょ。針金の中に、みんな雑草の中にナシ畑が残っているのが。ですから、一つ聞きたいのは、今選果場がもう空の選果場がいっぱいあるでしょう。これは当然ですね、かつては4,000ヘクタールあったのが今1,000ヘクタールです。そのうちの9割が二十世紀ナシということ。そうすると、4,000ヘクタールから
1,000ヘクタールというと、それでも4分の1になってしまった。しかも9割がまだ二十世紀だと言われると、産地としてのあり方というのはかなり抜本的な姿で変えていかないと、この10年で事情が大きく変わった。ですから、二十世紀がうまい、11度あればいいというけれども、12度や13度のナシが今どんどん出ているのです。ですから、その辺の流通対策というのをそれはきめ細かくする問題になるけれども、かなり抜本的に変えていかないと、これはまだ急激に減反する、そして空き選果場がだんだん出てくる。そういうことになりはしないか。今はその辺はちょっと生産者団体ともう1回ざっくばらんに話してやってみないと、このままでは忍びないです。21世紀になったら鳥取県のナシはなくなってしまうよという表現されると、腹が立ったってどうしようもないけれども、それを外から見ればそういう姿で見えるというのです。鹿田部長、それは二十世紀ナシというのにこだわる必要ないかもしれないけれども、やはりナシ産業としては、それがみんな傾斜地を軸にして、もう荒廃地というのですか、遊休地、荒れ放題に荒れてしまっている。その実態を見ると、それは寂しい限りです。だから、もうかった話ばかりよく聞くのです、本会議場でもそれは生産課長はもうかったもうかったと言いますけれども、ことしあたりも見て、もうかっている現実というのが本当にあるのですか。もうおしまいですよ、もうやめますよという話が結構聞かれるのです。だから、この辺もうちょっと県としても、言いにくい話があっても僕は農業団体と腹を割って話し合う姿勢というのが今ないと、このままずるずるずるずるいくような感じがしてしまって。と思いますけれども、どうですか。
◎上村委員長
どなたが答えられますか。
●鹿田農林水産部長
先ほど二十世紀ナシ変調の話がありましたけれども、それでそういう意味で新品種をシリーズ化でやっていこうというやつはビジョンとして明確に示していまして、ただ、これを進行管理しながら今言われたような点をやはりそれぞれ検証していかないといけないかなというふうには思っていますので、ブランド化とあわせてそれぞれのビジョンを進捗管理するような仕組みを今つくっています。その中で農業団体と話し合いできるような形になっていますので、ざっくばらんに話し合いをしながら将来像を語っていきたい、それなりの対策をしていきたいなというふうに思っています。
○伊藤(美)委員
もう一つだけ、最後に、今鳥取県のナシ栽培面積は何ヘクタールあって、そのうち、あなた方が言うというか、一般的にうまいと言われる新品種、これは今現在何ヘクタールあって何割占めるのですか。
●今井生産振興課長
22年度の統計ですけれども、現在の栽培面積1,030ヘクタールということで、結果樹面積がなっております。そのうち80ヘクタールぐらいが最近のなつひめ、新甘泉等新品種ですし、そのほかに新興やら、それから秋栄やら、幸水、豊水等、たくさんありまして、品種はだんだんふえてきております。一応目標としては8月から11月までシリーズ化によりまして、極端な大きな山が、二十世紀ナシが今なのですけれども、ずっと安定した産地、安定出荷できるような産地ということで今ねらって進めているところです。それから、初めの二十世紀ナシの割合としては、今75%ぐらいが二十世紀ナシの面積の割合となっていまして、昔に比べますと新品種がふえまして、徐々に多品種化の傾向があるというふうに考えております。ただし、やはり二十世紀ナシでないといけないよというところがありまして、例えば東郷とかは独自の売り方、進物販売ということで相当数売っておられますけれども、赤ナシと二十世紀ナシと比べますとやはり二十世紀ナシのほうが高いのですね。これは二十世紀ナシを2ヘクタールもつくると袋かけなり作業でなかなかできませんけれども、そういう東郷とかでは1件あたりの面積が少なかったりということで、二十世紀ナシでもいけますよというところもありますし、それから大山町みたいに2ヘクタールつくって、1ヘクタールつくって、会見町とか2ヘクタールつくって、やはり品種をさまざまにしていかないと1軒の労力として回らないというような方もありまして、やはり経営面積、それから販売戦略ということで品種を変えていくべきかなというふうに思っておりまして、農家の状況を見ながら、それから産地としての目標も考えながら今後も指導していきたいというふうに考えております。
○森岡委員
ナシの輸出の話から二十世紀ナシの農業のあり方まで、すごい見識が深いなと思って今聞いておりました。さすが元農林水産部長かなというふうに思うのですが、ちょっと私はこの報告の根本に聞きたいと思うのですが、確かにBtoCで評判がよかったということは毎年毎年報告の中で聞くのですよね。ですけれども、これは本来はBtoBにつなげるための手段であるべきはずなのですよ。本来例えばこの報告の中でBtoBのお話を聞きたいわけですよ。B
toCはいいのですよ、はっきり言っておいしいものしか持っていっていないのだから、おいしいというのは当たり前の話なのです。要は台湾にしても、ロシアにしても、ビジネスサポートセンターの職員がいたり、それからコーディネーターの方がいたりして、BtoBの鳥取県から委託を受けている方がおられるわけですよ。その方々が本当にこの二十世紀ナシをBtoBとしてビジネスとして、要は台湾に売り込んだりロシアに売り込んだり、その辺の結果の、この結果というのは我々それが聞きたいのですよ。どういう反応だったのか、どこまで進んでいるのか、それが僕は本当の報告だと思っています。これはやはりおいしいかったというのは確かにいいのですけれども、その辺の話をしていただければなというふうに思いますが、いかがでしょう。
●伊藤農政課長
ロシアだけお話をいたしますと、今回ロシア輸出については全農とそれから相手先、センコンとの売買という形で行っております。委託販売ではなくて、全量買い取り方式ということでやっているというところでございます。今回今後のを含めて230ケース、前回は30ケース、今回輸出が200ケースあります。昨年が100ケースの商談ということでしたけれども、今回倍にふやしてきているということでありまして、現地の法人さんともお話ししましたけれども、やはり魅力はあるということでございまして、今回なつひめ中心にふやしていくというような御意見をいただきまして、それをバックして全農のほうがそれを受けて、今回輸出をふやしたということであります。そういった意味でいけば、少しずつウィンウィンの関係でやっているということになります。県のほうは試食販売とか、そういったときにお手伝いをしていくような形で今は一たん控えているような形にはなっています。今回はトップセールスということで、知事が行かれたときにあわせてPRをさせてもらったということでありますけれども、全農さんと輸入業者さんとの中でしっかりと商談として成立できるような形で今進めていらっしゃるという状況でございます。
○森岡委員
私は、前回の委員会のときに鹿田部長が同じことを言われたのです。センコンさんが買い取るからという話。センコンさんは鳥取県のビジネスサポートセンターの委託先ですよ。そうでしょ、商工労働部長。これはその方が買うとか買わないとかの話ではないのですよ。それがBtoBではないのですよ、これは。要はセンコンさんは二十世紀ナシを持っていって、それをロシアの業者に売り込むのが仕事なわけでしょ。センコンさんが買うのが仕事ではないではないですか。それをどうも先の話が全く我々には伝わってこないわけですよ。ですから、そういうことをきちんとセンコンさんがロシアの相手先にこういうアプローチかけていますよとか、そういう話を聞きたいのですよ。まさしく買い取ってもらったから、これがビジネスですよという話はこれは通用しないですよ、これは。
●鹿田農林水産部長
ちょっと誤解があると思うのですけれども、ビジネスサポートセンターをセンコンさんが受けられてやり始めたのは最近の話です、今年度からですね。それで、私どもがセンコンさんがナシを国内で買われて、それを輸出してというのはそれ以前からの話でして、それで、センコンさんが始めたのは22年度からビジネスパートナーとしてセンコンさんと取引させてもらって、全農さんがセンコンさんに販売すると。そのセンコンさんが自分の現地法人のほうに輸出して、輸出した先がVLマートだったり、要はそういうスーパーで一応展示させてもらって販売するという仕組みでやっていまして、それで、センコンさん自身はロシアのほうの幾つかの都市にそれを持っていきたいという意向を持っていまして、今はどういう状態かというと、いろんな品物の消費動向を見きわめたいというところでちょっとリスクをかけながらやっている状況です。その業者がたまたまビジネスサポートセンターの業務も請け負うようになったという状況でございまして、ビジネスサポートセンターとしてそれを購入したということではないものですから、そこだけは御理解いただきたいなと思います。
○森岡委員
確かにそのとおり、昨年からセンコンさんが買って持っていったということなのだけれども、だけれども、センコンさんの本来の業務というものは、例えばナシだけではないのですよ。だったら、ナシは買うけれども、ほかの鳥取県産品を買わないのという話が出てくる可能性も十分あるわけでしょ、当然。極実はいかがですかと言われたときに、センコンさんは買わざるを得なくなってきますよね、これは。だから、要はきちんと、センコンさんはセンコンさんの立場もあるでしょうし、要はBtoCではなくてBtoBの話を、本来のお話をしてほしいというのが我々の気持ちなのです。その辺はまた次回も出てくるでしょうし、そのあたりはしっかり、台湾も一緒ですよ、台湾もコーディネーターがしっかりいるのだから、これは、お金を払っているのですから。その辺の話をしっかり報告として上げていただきたいなと思います。
○内田(隆)委員
4ページの葉たばこの栽培の経過と今後の対応についてです。大変丁寧に調べていただいてありがとうございましたと、まずお礼を申し上げておきまして、幾つか質問をしてみたいのですけれども、葉たばこの農家が半数はやめられるで、その後の耕作放棄地になるかもしれない、遊休農地になってしまうかもしれない農地をどうするのですかという話だと思うのですが、葉たばこにかわる品目の検討として白ネギ、ニンジン、ブロッコリーととりあえず書いていらっしゃいますね。これは見ていて思ったのが、葉たばこの裏作がニンジンですから、ニンジンなのかなというふうに思うのですけれども、では実際葉たばこの裏作でつくっておったニンジンで単収がどれくらいあるのですかというと、また微妙な話だなというふうに思います。ブロッコリーにしても、干拓は特にですけれども、すごい水位が高いのです。だから、ブロッコリーに果たして弓浜の農地に対して適性があるのかなというのが非常に疑問が残っています。今回の台風でもブロッコリーがだめになってしまった原因が球根に24時間以上、根が浸しているといけないというようなところもあったというふうに聞いておるので、ちょっと正直な、これをぱっと見て、あるものを充ててこれをつくろうよというような発想にしかならないのかなというふうに思って、もうちょっと何か考えていただけないかなというふうに思いました。ちなみに、私も弓浜で組合で甘蔗をつくっていまして、ぜひ甘蔗はお薦めしたいと思いますので、数十年前ですけれども、弓浜半島はやはり甘蔗の一大産地だったこともありますので、ぜひ検討していただきたいなというふうに思います。
続けてになりますけれども、弓浜半島で53ヘクですか、大したことないボリュームかというと、そうでもなくて、遊休農地対策ということも含めると、すぐ使える農地ですので、ぜひ新しい農家さんとか受け手さんを探していただきたいと思っています。かといって、ちらっと説明されましたけれども、新規就農に全部あてがうとか、実際JA西部がことしから遊休対策課は夜見のほうでつくっていますけれども、十分に機能している状況ではありません。だから、今私どもの組合などでも来年度の作付についてどうするのですかという話をちょうどしている最中ですし、年末にかけてふやす、岡野さんとかもふやすふやさないということをすると思いますし、年末にかけて本当にやめるやめないの判断を農家はされる時期だと思います。だから、この時期を逃すと非常に遊休農地になってしまう可能性が高いというふうに考えていますので、難しいかもしれないですけれども、翌年度とかの11月とかにかけて、この葉たばこの、せっかくすぐ使える農地です。これを受け皿として受けた農家さんとかにある程度の支援金を払っていくとか、抜本的にこれをきちんと54ヘクタールをつくっていくのだというような思いを持った、熱意を持った支援をしていかないといけないではないかなというふうに思いますけれども、どう思われるでしょうか。
●今井生産振興課長
廃作希望の数なり面積を見ていただきますと、75戸やめる希望で、それから面積が86ヘクタールということになりますと1戸平均が1ヘクタール以上になるというふうに思います。ということは、既に1ヘクタールたばこをやっておられるわけでして、たばこは相当夏の暑い時期に収穫がありますので、恐らく何人かはそのうちやめられる方もあると思うのですけれども、一気に農業からリタイアという方は少ないのではないかというような気持ちもしております。その辺のことも考えながら、アンケートをとりまして、どういう希望を持っておられるか、農家の方がやめられるのか、これから続けたいと思っておるのか、続けたいならどういうものを作物つくられたいと思っておられるのか、やめる方はどういうような農地の活用をしていかれるのかということを、これは年齢なり、それからその場所の土質ということもあると思います。たばこ作の場所というのは実は堆肥もしっかり入れておられますし、大体いいところが多いというふうに私は思っておるのですけれども、そういう土質等も検討しながら何がいいかということを考えたり、それから希望も伺いながら、次の作物をどうするか、土地をどうしていくのかというようなことの相談に乗っていきたいというふうに今思っているところです。
○内田(隆)委員
それはちょっと楽観的過ぎやしませんか。私がたばこ農家さんなどと、やはり弓浜の関係で歩くのです。そうすると、やめるという方がやはり少なからずいらっしゃいます。そのあたりを大抵はつくってもらえるわ、農家さんがではニンジンか白ネギでもやってくださるという話ではないと思うのですよ。その辺をではもっときめ細やかく、それでアンケートをとられてというふうに言っていらっしゃいましたけれども、では実際やめられる方ではなくて、続けられる方はアンケートをとって、では何をつくられますかという話でいいでしょう、やめられない方はね。でもやめていく方は次の農地をだれかにつくってもらう作業を実際にされていますけれども、依頼をしたり、その辺に関して受けるほうも事情もあるのですよ。何をつくっていくのだろうかという話ではなくて、こうしていきましょうよ、こういう支援がありますよという先手先手を打たないといけないと思うのですが、どうでしょうか。
●今井生産振興課長
もちろん楽観視しているわけではありませんでして、そのアンケートの中には営農希望と、それからもしやめられる場合の土地の活用方法、貸したいのかというような項目も実は入れておるところでして、貸されるというふうになりましたら、農用地利用改善団体ではなしに、流動化を進める組織もありますし、そういうところと一緒になりまして有効利用、耕作放棄地にならないような方策を一緒になって考えていきたい。それから、必要があれば補助事業も検討していきたいというふうに考えておるところです。
○内田(隆)委員
ぜひよろしくお願いします。多分流動化団体って遊休農地対策協議会ですよね。あとJAさんとかだと思うのですけれども、では本当にニンジンだけで生計が、葉たばこの生産した所得ほどもらえるのかといったら難しいですよ。ブロッコリーにかえてくださいといったって、向いていないです。だから、その辺をきちんと精査されないといけないと思いますので、ぜひよろしくお願いします。
◎上村委員長
よろしいですね。
○錦織委員
農林被害のことでお尋ねしますけれども、別紙の2ページなのですけれども、この農業用施設の中にため池というのがないのですけれども、その他の中に入っているのでしょうか。ちょっとどこの中のどこに入るのかというのをまずお願いします。
●中村農地・水保全課長
ため池につきましては、この農業施設の水路のり面または水路崩壊、土砂流入、そこのところに入っております。
○錦織委員
ため池のことなのですけれども、特に私が聞いたのは南部町のほうではため池が非常に大小
100以上あるということで、西部地区管内のほかのところに比べると多いのかなというふうに思いました。それで、特に西部総合事務所のほうでお聞きしましたら、台風被害があってその調査は大きいところで13カ所だか、県のほうがずっと回って、とりあえずというか、それは大丈夫だったということで、そしたら今週の月曜日に伺ったので、月曜日に南部町などからどっと報告が上がってきて、被害があったのかなかったのかというがちょっと詳しくわからないのですけれども。それで、そちらの南部町の方が言われるには、やはり老朽化したため池が非常に多くて、そういった維持管理というのは大体自分たちでやらないといけないのだけれども、例えば農家3戸で1つのため池を持っているとか、そういう方だととても自分たちでは間に合わないというようなこともあるし、危険も伴うので、将来どうしていくのかということについてやはり県の方針があるのかなというふうに思ったわけです。もうやっていないところはどうするのかといったら、水を抜いてしまえば一番いいのですというふうにおっしゃったのですけれども、そういうことでいいなのかというふうに逆に思ってしまいますし、ため池についての何か県の方針とか、そういったことがあるのかどうか。今回被害を受けられたところはどういうことになるのかということで、例えばひび割れが起こったりとか、そういうことの場合はどういうふうな対応になるのかということをお尋ねします。
●中村農地・水保全課長
まず、このたびの台風被害の件で、実は台風が土日にあったわけですけれども、中部、西部につきましては災害、降雨時におきまして県の職員のほうも、先ほど13カ所とおっしゃいましたけれども、特に例えば下流側に住居があるとか、そういったところのため池については県職員のほうもパトロールをしてもらっております。
今回の災害を受けたところにつきましては、今回の災害復旧事業で復旧していくわけですけれども、実際県内には大体今ため池がざっと約1,000カ所ぐらいあります。そういったため池の維持保全につきましては、我々も非常に何とかしなければいけないという気持ちを持っておりまして、実はため池点検パトロールというのを過去、ここ4~5年ずっと各年度に市町村と一緒に点検しておりまして、ため池台帳をつくって今の状況をずっと記録するという活動を既にやっております。それから、地元の方々にため池の点検の方法とか、目をつけるところ、そういったもののため池点検マニュアルというようなものもため池管理者のほうにお渡しするように既に市町村を通じて出しております。そういった活動をしながら、ため池と言うのは当然農業取水施設なのですけれども、一方ではこういった降雨時にため池を、水を一時貯留するという洪水の防災効果もあるわけですけれども、こういった形で一気に破堤すると逆に大変な被害を受けるということで、我々もそういった防災施設としての見方もしております。それから、ただ、何とか基本方針とか、ため池計画とか、そういったものは特にはしておりませんけれども、そういった活動を通じて地元の方や市町村のほうにそういったため池の保全につきまして進めております。
実際では戸数が少ないようなため池について、なかなか補修費が大変だというようなときにつきましては、最近国の補助事業もいろんな事業ができておりまして、そういったため池も含めて、周辺のため池も一緒に機能点検しながら悪いところを直していくということで、地元負担も結構少ないものもあります。それから、今回、一昨年鳥取県の単県事業でしっかり守る農林基盤交付金というものを、かなり使い便利のいいものをつくっておりますので、そういった単県事業を使っていただいて、例えばもう放置するようなため池でしたら、先ほどおっしゃったような水がたまらないようにしておくとか、そういったことの小規模の補修を単県事業でもできるようにしております。
◎上村委員長
3軒でも、ため池直せるのですね、さっきの質問。
●中村農地・水保全課長
3軒のところにつきましても、その単県のしっかり交付金で使っていただければ直せるようにしていますし、それからそういったもう使わないというようなため池についてもそういった防災上の手当てをするような補修につきましてもできるようにしております。
○錦織委員
今、お話を聞いて思いましたが、もう使わなくなったら水を抜いてしまえばいいというのが、そうかなと総合事務所でお聞きしたときにはそう思ったのですが、洪水などのそういう防災の目的もあるということを聞くと、ではもう流して水なしにしてしまっていいのかなというふうにも思いますし、それから例えば3戸でもそういう単県の何か交付金というか、事業でできるというふうにおっしゃったのですけれども、やはり個人負担というのがあると思うのですが、やはりそれが例えば何百万円かかるものなのか、何十万円かかるものなのかわからないのですけれども、その負担によっては、もう幾ら補助金が出ても、今補修してどれだけこの先農業を続けていくものやらと思っておられるところは、なかなか決意ができないというふうにも思うのです。だから、私はそういうことも含めて、少し老朽化したため池だとか、そういったものを県としても、市町村とも相談しながらどうやっていくのかということをやはり今考えておかないといけないのではないかなというふうに思いますが、どうでしょうか。
●中村農地・水保全課長
錦織委員さんおっしゃるとおりでございまして、今申し上げましたように、今までも県も市町村も一緒になってため池というものについての管理保全についていろいろ議論してきております。それで、我々の今までのできる範囲でそのため池点検とか、あるいはしっかり交付金で適用するようにするとか、そういったこともやってきております。ただ、戸数が少ないため池でかなりため池を全部直すということになると大変大きな金がかかりますので、そこについては最近県としていろいろ指導しているのは、一気に全面工事にするとか、かなり金がかかるというようなことでなくて、例えば部分的に補修するだけで何とかもてないかとか、そういった技術的なこともアドバイスしながら、極力事業費を少なくするようにして、そういった補助事業を適用できるようにして最終的な農家負担を軽減できないかなとか、あるいはいわゆる技術的な工法的なアドバイスですよね、そういったこともやっておりますし、それと、おっしゃるように、地域の方々の声といたしましては、小さいため池の場合になかなか受益者が少ないという中で困っているという声は聞いておりますので、もう一度、今回台風がありましたから、台風、今回の災害復旧が一段落したときに地元や市町村の方と一緒にもう1回再度検討して、今後どうしていくかというようなことを進めていきたいと思います。
○伊藤(美)委員
台風関連で、別紙の3ページに農林水産業被害への対応状況というのがありまして、生産振興課と畜産課がありますが、せんだって知事のところに林業関係の方々が作業道を、もうめためたになってしまったと、もう搬出ができないと、何とかしてくれという話、議会にもやってこられまして、団体の方を含めて。ここの中では、対応状況の中にはそんなのは載っておりませんけれども、対応はなしと。皆さん方が言っておられたのは、作業道について何かしらの位置づけで支援してもらえる、でないと動きがとれないと、間伐材の搬出から何まで。そういう話をしてきておられますけれども、ここではたまたま畜産課と生産振興課としかないですけれども、もう何もないという意味ですか。
●清水森林・林業総室長
作業道には災害の対応はしないのかという御質問でございますが、今補正に向かいまして、作業道の災害の復旧について検討しておるところでございます。あわせて、作業道というのは国のほうで災害復旧の事業がございませんので、国のほうにも向けて制度を創出していただくよう要求をしていきたいというふうに考えておるところでございます。
◎上村委員長
それでは、最後ですが、その他の事項に移ります。
「第12回とっとりきのこ祭り」の開催について、﨏田県産材・林産物需要拡大室長の説明を求めます。
●﨏田森林・林業総室県産材・林産物需要拡大室長
お手元のチラシ、第12回とっとりきのこ祭り、これをごらんいただきたいと思います。
主催は財団法人日本きのこセンターさんでございます。鳥取県としましては、キノコの生産振興、情報発信というようなことで支援させていただいております。経費の一部の御支援をさせていただいておりますし、開催に当たっては後援をさせていただくようにしております。期日は10月1日、この団体、きのこセンターさんと鳥取県椎茸生産組合連合会さんのほうで、平成20年に10月の第1土曜日をとっとりきのこの日ということで制定されまして、以来10月の第1土曜日で開催されているものでございます。
主な内容としましては、裏面のほうにございますけれども、発生したシイタケのもぎ取り体験、非常に評判がいいと聞いておりますし、また時期に合わせてキノコの鑑定会等々が開かれるものでございます。昨年も地域の方、県民の方、約1日のイベントなのですけれども、3,000名ほどの来園者があったというふうに伺っておりますし、非常に地元のほうで毎年開かれるのを期待していますよ、ことしも来ましたよというようなお話も伺っているものでございます。
◎上村委員長
皆さん、御質疑はありませんか、きのこ祭り。
それでは、以上で農林水産部は終わります。
(執行部入れかわり)
午後0時44分 休憩
午後1時31分 再開
◎上村委員長
それでは、再開します。
引き続き商工労働部、企業局、労働委員会について行います。
順番を変えまして、議員提出議案の予備調査をしたいと思います。
鉄永議員に説明をお願いをいたします。
○鉄永議員
鳥取県産業振興条例案についてでございますが、前文については、昨日提案理由の説明の中でほぼ同じ考え方を申し上げておりますので、省略します。
第1条、目的でございますけれども、これはこの条例は産業の振興に関する施策の基本となる事項等を定めると。その目的といいますのが、県内における経済の発展並びに県民の雇用の確保及び県民の生活の向上ということがあくまで目標であるということでございます。
定義につきましては、事業者、支援団体、大学等、物品等というふうに定義を一応定めております。
第3条の基本理念でございますが、産業振興をする上での基本理念でございますから、1項には、これはあくまで事業者は自主的な事業活動をしていくということであります。行政がどうのこうのというのでなくて、自由な事業活動をやっていくということであります。自立であります。それから、2項につきましては、経済の発展並びに県民の雇用の確保及び生活の向上、先ほど申し上げたようなことを書いております。それから、3項につきましては、県とか市町村とか書いておりますが、これはあくまで、昨日申し上げましたように、オール鳥取県でいくのだぞということでありまして、それぞれが協力していくということであります。4項につきましては、県内のすぐれた人材であるとか、豊かな自然などの資源、それから技術力等を考えて、地域の特性を生かして推進していくということでございます。これはあくまで鳥取県らしさというものも考えていこうということであります。
県の責務でございますが、当然基本理念があって、その下にといいますか、それに従って、これから説明しますが、8条に基本方針というものを書いております。これらを踏まえながら産業の振興に関する施策を総合的に策定し及び実施していくということでございます。2項につきましては、市町村に対してということでありますが、これはもう情報の提供や技術的な助言をしていくということでございます。
5条、事業者の責務でございますが、先ほど申し上げましたけれども、事業者はみずからがやはり事業をやっているわけでございますから、あくまで自主的な経営の向上及び改善に努めよと、それぞれが頑張ろうということであります。それから、支援団体等につきましては、それらの事業者に対して後方支援を積極的に行うということでございます。それから、3項につきましては、これは事業者はあくまで自立してみずからやっていくわけでありますけれども、県が総合的に施策を講じるときには協力しましょうよということであります。
第6条につきましては、大学についてでございますが、これは大学の性格からいきまして、地域の人材の育成、あるいは研究をしていくわけでありますから、それらの成果とか、その普及、活用というものをどんどんやっていくということであります。
県民の協力でありますが、これはオール鳥取県でやりますので、幅広く県民の皆さんにも御協力をいただきたいという意味でこういうふうに書いております。
基本方針でございますが、第8条でございます。これが県の施策の中に大きく生かされることを願っておるわけでありますが、(1)につきましては、当然事業活動をやっていく上で人材の育成と、それから人材の確保というのが要ります。そのことをやりましょうと。それから2つ目には、事業活動をやっていく上で、やはり男女が共同参画ということもありますし、働きやすい職場等々もありますので、子育てをしやすい職場環境の整備に特に配慮していきましょうということです。それから(3)につきましては、これは事業者の経営の革新のためにはやはり技術研究であるとか、事業の効率化等々することが大切でございますので、そのことを書いております。(4)は資金の供給でございます、円滑化。それから(5)につきましては、受注機会の増大、あくまで県内事業者に対して受注機会を与えていきましょうということであります。それから、6項目は、政策調整会議で政調会長さん方の御指摘を受けて、分離したところでありますが、地産地消を1項目設け、(7)には事業者、大学等が保有する技術、研究等の成果、それから人材の活用の促進ということを分けさせていただきました。それから(8)につきましては、市場開拓であります。それから(9)については、やはり商品等のブランド化というものが、差別化というものが必要でありますので、そこに書かせていただいております。それから(10)には、やはりどうしても県民の皆さん一人一人にできるだけ創業、業を起こす、それから事業の創出ということをしていただきたいという思いでそこには書かせていただいております。それから(11)につきましては、産学官金の連携強化について書いております。それから(12)は、企業立地の促進であります。
8条の2項でございますが、これは施策の配慮規定でございます。全体としてあらゆる事業者が鳥取県の産業振興を図っていこうという枠組みが一つあります。その中で、県内に事業所を有する県内企業については、その中でも政策的な配慮はしていきましょうという項目を上げておりますし、同時に、県外に本店がある業者につきましても県内で多数の雇用を確保していただいたり、あるいは経済の振興に今日まで歴史的に御協力をいただいた方々があるわけでありまして、これらについても同様な考え方で臨みましょうということであります。これは実は今の産業振興条例とは別に、入札で建設工事等の入札制度の手続に関する条例がございますが、この中でもそのような考え方で、第一には県内事業者を優先、この入札制度は優先発注をしましょうということであります。ただ、そうはいいましても、部門によりましては、長い歴史がある県外業者でも納税でありますとか、たくさんの雇用をしていただいておりますとか、貢献があったところは準県扱いにしておるというような項目、運用がなされておりますので、そういった意味合いを込めてここは書かせていただいております。
9条は、まさに予算執行上の配慮でございますが、政策はそういうふうにやりますが、今度は予算執行につきましてはもろに、今申し上げましたように、入札等も絡んでまいります。これらの工事及び委託業務の設計及び発注並びに物品等の調達につきましては、やはり優先発注ということを書かせていただいております。ただし、そうはいいましても、何でもかんでも県内業者というわけにはいきませんで、やはり財政の制約がありますから、過度な財政負担とならない範囲内という歯どめを書かせていただいておるところであります。
2項でございますが、これは先ほど言いました準県的な事業者について書かせていただいております。
3項につきましては、ではどうやって予算執行状態をやっていくかということですが、これまでも多くの場合、公表されておりますけれども、実際入札であるとか委託でありますとか、物品購入でありますとか、やはりこれはすべて公開しようと。入札の状況がとうだろうかと、これは我々議会がチェック機能を持っておりますので、その状況等を、あるいは県民の皆さんがどこからでも見られるようにしていくような担保をとりたいということであります。金額の制限をつけておりますが、余り細々した5万円や10万円の話をしてみてもどうしようもありませんし、県外業者が参入するというのは恐らくかなりの金額のものに限られてきている、あるいは県内に業者がないような状態のときだろうと思いますので、こういう制限をつけておりますが、これは物品等は実態にも合わさせていただいておる数字だというふうに、現在やっている金額を参考にしながらやっているというのが現状でございます。
第10条は、財政上の措置でございますが、これは施策を推進する上で財政上の措置を講ずる、この義務を県が持つということであります。
以上で、簡単でございますけれども、説明にかえさせていただきます。
◎上村委員長
ありがとうございました。
それでは、まず、委員の皆さん、質疑等がございましたらどうぞ。
○森岡委員
この条例の趣旨は非常に納得もできることでいいなと思っています。ちょっと具体的になるのですけれども、8条に掲げてあります12項の企業立地というのですか、こういったものを進めるための環境整備を図るというようなことが、これは要はインフラ整備というような観点で県もしっかり対応しなさいよというような意味合いのことだろうと思うのですが、そういう意味合いでよろしいのでしょうか。
○鉄永議員
インフラもですし、やはり諸条件が企業によっても異なるかもしれません。ソフト面もあるかもしれませんし、それからやはり企業誘致しようと思いますと、人材を育成しておきませんとなかなか高度な企業が来てもすぐ対応できるような人材がいるのかいないのかわかりません。したがって、あらゆる面でやはり環境整備は対応しておく必要があるだろうという思いで書かせております。
○森岡委員
もう1点は、8条までについては非常にきちんとまとめられていいなと思うのですが、9条が余りにも具体化過ぎてというか、ここの産業振興条例の中身としてどうかなという思いがありまして、このことについてはまた別の案件のほうが、入札であったりとか、そういったものですから、余りにもここだけ細かい点が何で9条に入ってくるのかなというのがちょっと読んだときに違和感があるもので、この条項は別段で取り扱うほうが私はいいのではないかなというふうに思うのですが、その辺はいかがなのでしょうか。
○鉄永議員
昨日も申し上げましたけれども、我々はチェック機能を働かせるという意味では、どのように金が回っていくか、それは特に9条になりますが、それから施策を打つ上でも、もちろん8条にのっとってやるわけでございますけれども、実際に条例があるものですから、それと整合性をとっておきませんと、全体の産業政策をばんとやった場合に、一方では入札等の県内事業優先というのがありますので、そこを整合性をとろうと思いますと、やはり上げておくべきではないのかと。全体的にやれやれということになりますと、少し無理がいくかなと思いまして、1点は書いております。それから、もう一つは、チェック機能としてどのような状態になっているのか、もう今はばらばらに物品調達でありますと会計でやっておったり、入札は入札でやっておったり、委託契約までは公開しているかどうかわかりませんが、それらを一元的にやはり管理して、我々チェック体制をとったほうがいいではないかと。要するに最終的な目的は一緒でございますけれども、ちょっとそこには歯どめをかけたほうがいいのではないかという思いで書かせていただいております。
○森岡委員
この9条の趣旨は私は大賛成なのです。鉄永議員がおっしゃるように、ありとあらゆる物品調達から入札、こういったものに対してきちんと一つの仕組みの中でわかりやすい形をとるべきだと思いますので、これはこれでいいかと思うのですが、1条からずっと読んだ中での9条だけがこれは具体的なものがぽんと出てくるので、何となく条例としてどうなのかなという感覚を持つのですが、その辺のことなので。ちょっとそれは議員の皆さんでまた議論していただければと思います。
○鉄永議員
私の意見を言っておきますと、産業振興していく上で、私は今まで県政であろうと市町村であろうと、国政もそうなのかもしれませんが、補助金でありますとか、金をとにかくやって振興策をうたっていくと、裏づけを持ってやっていくと。それは一つの方法で今まで長い歴史があるわけですが、実際に執行をやった段階で、金という血液がその地域に、あるいは国でしたら国全体でどのように流れていくかということまでチェックしてきたかといえば、そうではなかったのではないかと。我々がやるのには、やはり予算審議していきますし、決算については当然審査するわけでありますから、それが果たして条例の目的に予算執行全体がマッチしていたかどうかというのは新たに考えるべきではないのかと。その血液が県内に回れば回るほど、どこかでGDPが上がる可能性ありますし、雇用もふえるということもありますので、そのことを痛切に私は感じてきたものですから、あえてここには必要だと思いながら上げさせていただいたということでございます。
◎上村委員長
もうありませんか、御質疑。
○福間委員
御苦労さまでございます。私も森岡委員とちょっと似たようなイメージになるかもしれませんが、理念は完全保護政策ですよね。ただ、そのことと今までやってきておる入札制度というか、公契約のあり方との整合性をどうとりますか。結局鳥取県内に所在する事業所でなければ排除の論が働いてしまいますよと。だから、そこはどう整合性を求めますかと。
もう一つは、全体的に保護政策で、考え方はこのとおりですが、それを条例化をして拘束をしてしまうということは、一つ間違うとこの条例が行き過ぎた保護政策で、県内企業と例えば別な新たな癒着、疑惑みたいなものを生む俎上すら出てくるおそれがありはしないか。特に今の9条について、ここは会計法上の取り扱いであって、条例でここまで拘束する必要があるのですかというのが何となくざっくりとした見方では出てくるのです。
考え方としては、県内の産業保護ということを非常に大事だなというのはわかるのですけれども、そこら辺をどこら辺で調整をとるのがいいのかなというのはちょっと私も勉強不足でよくわかりませんが、ただ、特に9条はえらいシビアにここ突如としてこんなことまで出てくるなというのは、逆に言うともうちょっと大ぐくりの10条で示してあるような産業振興の施策を実施するために必要な財政の措置は県はしっかりしないといけないとかみたいな、ここで税制上の措置はぼけてしまっている。何を税制上措置するのと。契約上の9条のことだけは非常にシビアに、請負金額1,000万円なんていうようなところまでシビアな例示をしてあって、10条で産業振興のために必要な税制上の措置を講ずるというのは何かぼけているというような何となく第一印象。ですから、もうちょっと大ぐくりの県内の事業所に一定程度の特化をした保護理念は持って、3年ぐらい走ってみて、見直しをするということのほうがいいことはないかなと思ってみたりもするのです。ちょっと勉強不足で失礼なことを言っているかもしれません。
◎上村委員長
いかがでしょう。
○鉄永議員
昨日言いましたけれども、権益をどこまで我々が県民の皆さんの税金を使って予算執行するわけですから考えていくか、あるいは産業振興施策として打っていくかということはあるだろうと思います。ただ、国際的な制約はWTOでありますから、大きなやつについてはこれはもう一般競争入札みたいに、これはもう県内保護などというのはうたうわけにはいきません。ですから、それは県外の大手企業であれば、堂々とそちらで参加いただいて結構でございますという考え方であります。では、これはまさに保護政策だと私は思っています。保護しなければみんな一般競争入札にすればいいか、あるいは物品調達でもそうすればいいかといったら、それはだめだということで今日まで来ておるわけです。それは入札だけに関してやってきましたけれども、実際に委託であるとか、物事の委託、そこまで制約をかけておったかといったらかけていないだろうと。あるいは人材登用までかけておりましたかといったらかけていないのです。今議会でもこういうたぐいのものは多分何件かあるだろうと。したがって、入札が一番わかりやすいのですけれども、そういったことまで幅を広げて、人材は使いましょう、あるいは県内の技術であったり、そういったものも使いましょうという理念だけは持ってやはり予算執行しなければ本当の意味での産業振興にはならないのではないかと。したがって、入札して、ああ、所期の目的は達成しました、これでいいですというのではなくて、後々の金の流れでどうやって県内経済が活性したかということまで我々は見る必要があるだろうと思って、これは一番必要なことだろうと。理念で条例をつくってしまって、やるのは簡単であります。他県のを見ますと、中小企業を対象にしたものもたくさんありますし、地産地消だけでやっておる条例もたくさんあります。ですけれども、それは一部分ではないのかなという思いで、全体的に今回はとらえておりますので、違和感がひょっとしたらあるかもしれませんが、私はそれぐらいやらないともう今の鳥取県の産業、全体として考えていかなければ産業振興は難しいと思っております。
税制上の優遇ですけれども、今まで我々は税制でつっつくということは余りなかったのですが、片山知事はよく税制どうするのですかねと言われたとおりで、補助金を出すのも一つでしょうし、税制上でやはり産業をある程度短期間安くしますよ、減税しますよというのもこれも一つです。その一番いい例が企業誘致でありましょう。ですから、そういったこともやはり出すのと、いや、もういただくのを下げますよということはセットで今後は考えていく必要があるだろうという思いで、これは税制上の優遇ということも書かせていただいておるところであります。
癒着のことについては、きのう言ったとおりでして、一企業の、あるいは我々でしたら一議員の私利に走るというのは、これはもう全然だめ、アウトです。ですけれども、業界全体が今苦悩に満ちているというのであれば、その苦悩に対してどうやって施策を打っていくかとかというのは堂々と私はやったらいいと思っておりますので、要は最初に目的として申し上げたとおりで、最終的には県民の皆さんの生活が安定することにつながるためにも雇用をふやそう、産業振興しようということでありますから、癒着は全然考えておりませんし、逆にそこにいったらおかしくなるのではないかと、それも追及しなればならんと思います。
○福間委員
癒着の話はちょっと撤回させてください、これは。ちょっと表現が悪かったものですから、わかりやすい言い方してまったですけれども、変なぐあいにゆがまないかなというおそれがあるものですから、例えば政治勢力のできぐあいであったり、業界のできぐあいであったりすると、下手すると、条例の趣旨に沿った、法的に何ら問題ない格好での変な流れができないかなと懸念を抱く場合があるものですから、これは撤回させてください。
もう一つは、これは揚げ足どりみたいになってしまってしかられるかもしれないが、基本的な前文のところで、何のために産業振興条例をつくりますかというのは、環日本海時代の到来ですねと。しかも、関西広域連合に加入して、関西、近畿圏との経済交流や人的交流を目指そうと。そこで、鳥取県は、いや、産業振興保護政策をかちっと出しましたと。それがなじむのかなというのもあるのです。しかし、実態は県内の産業実態というのは極めて厳しい状況で、このままいくと鳥取県内の産業活動というのはほとんどなくなってしまわないかと思いたくなるような状況。どうするといいのだというのもあって、よくわからないなというのが本音でして。ただ、逆に言うと、環日本海でもとにかく日本とのゲートウェイは境港を使って、鳥取県がうちが窓口ですよと。鳥取県でもしっかり経済活動をやってほしいというのも一つには出していかないといけない。ちょっとよくわからない、よくわかるが、どこか、どうがいいかよくわからないなというところで、済みません。もうちょっと勉強させてください。
○鉄永議員
ゲートウェイとしてのことや、実際今回は、このたびはというのですか、話題になっている香港であるとか、シンガポールであるとか、外国には広がりがあります。それから、関西広域連合との兼ね合いということがあります。相手があるときには、やはりウィンウィンの関係をできるだけ目指すというのが政治の使命だろうと思います。何もないときはこれでいいのですが、保護保護ということで相手が認めたのだったら、それも権益ですから、同じ制度を持ってくるのだったら、やはりそれは国と国との関係のように、両者がウィンウィンの関係になる、あるいは広域関西連合でしたら、一つ広域的な取り組みになりますので、これはやはりWTOと一緒で、それはそれでこちらは合意したらそれに従っていくと。大きな枠組みの中では合意しても、ここに関しましては、それに違反しない限りやはり保護的な権益というのは考えていくという仕分けをしているつもりです。
○安田委員
御意見を興味深くお聞きさせていただいておりますが、この条例が取り扱っている範疇というのが私たち、この委員会が扱っている農林水産、商工労働という範疇以上のものを対象にしているように思うのですね。例えば教育であったり、あるいは福祉も入ってくるかもしれないし、そうなってくると、この条例が帰するところを考えると、現下の県政が大きな課題にしている雇用、産業振興の特別委員会のほうで審議をしたほうがいいのでは、県土整備が大きく関係してまいりますし、というふうにも思うのでありますが、皆さんのお考えをお聞きをさせていただきたいと思います。
○錦織委員
私もちょっとそのことは考えて、これはいろいろ見せていただきますと、確かに商工労働部とか、そういうところが大きくかかわる問題だとは思うのですけれども、ここだけで議論を深めていくというよりも、もう少しほかのところにもかかわってきますし、あり方、場をどこにするかということは少しちょっと検討の余地があるなというふうに思います。
それと、この産業振興条例は、単に商工労働とか、商工ではなくて、農業だとか、林業だとか、産業すべてを網羅しているというふうにおっしゃっているのですけれども、見ますと、やはり商工関係というか、そういうのが主体だなというふうに私はちょっとこれを読んで思いました。それで、私も勉強不足なのですけれども、急遽いろんなところのを見まして、私も何年か前に中小企業振興条例をつくるべきではないかなどというようなことも言ったこともありますし、それこそ圧倒的多数が中小企業だから、そういう振興条例をつくったほうがいいのではないかという気持ちは今も思っていますし、それから、一方では、農業とか水産業とかというのは、ちょっと一くくりにできないものもあるかなというふうに思ってみたり、私自身もまだ解決が出ていないのですけれども、一つ、ほかのところを見ますと、言葉がちょっと難しいというふうに思ったのは、山口県のふるさと産業振興条例というのが平成20年の12月24日に公布施行されたのがあって、それを見ると非常に何か言葉が優しくて、中身もああ、こういうことをするのかというのが何かイメージがわくような感じなのですね。だから、今出されたのもそうですけれども、ほかのところのものも見比べながら、いろんな話をして、本当にいいものにつくり上げていったらいいなというふうに思っています。さきに返りますけれども、やはりここだけでいいのかなという思いが私もあります。
◎上村委員長
ほかに御意見は、委員の方はありませんか。
○鉄永議員
ちょっと一言いいでしょうか。今、錦織委員がおっしゃいましたけれども、あるいはほかの皆さんがおっしゃいましたけれども、聞かれたから答弁したということでありまして、議場で申し上げましたように、要するに私としては産業振興に資するような形で上げていただきたいなと。今日まで県議会自民党で議論してまいりました。ただ、それは自民党というくくりがもちろんありますので、いろんな目で見て、できるだけ多くの県民の皆さんにも最終的には参加していただく形に、あるいは同意していただいて、本当にみんなでやろうやという気持ちになっていただきたいという思いがしておりますので、御審議のほどはさきの、どこで審議するかはまた皆さんのほうでやっていただいて、効率よくやっていただければと思います。
○福間委員
否定するつもりはありませんので、誤解のないように。錦織委員と同じ意見で、何とかしないといけないだろうと、ただ、それがどんな格好がいいのかなというのもあるし、勉強不足もございましてえらい済みません。ちょっと否定的な発言のほうをたくさんしていますけれども、決してそうではありませんので、誤解のないように。
もう1点、扱い方は、安田委員さっきおっしゃったですけれども、今まで特別委員会と常任委員会で扱いをいろいろ何かぎゃあぎゃあぎゃあぎゃあのど筋を引っ張り合いをしたことがあるのですよね。それで、今までは常任委員会を中心だという話で事が進んできている経過があるので、だから、あるときはここでやるのだ、あるときはここでやるでなしに、逆に言うとそれは議長招集の常任委員会、議会運営委員会か何かできちっと交通整理をしてもらう話でなければいけないのではないのでしょうか。この前のときは特別委員会の権限なしに常任委員会が一切の権限ありだという議論で、常任委員会が主体的にいきかけたときの経過があるのです。だから、できるだけ広いところで議論するのはいいと思うのですけれども。
○安田委員
ここの中で、特に、8条の2項とか9条については、県土整備の建設業がやはりすごい比重が重たいのですよね。だから、やはりそこの関係もありますので、私はここだけでいいのかなという気持ちが多分にしておりまして、では企画県土整備に渡して、それで片づく問題でもないし、そうすると、エネルギー雇用促進調査特別委員会というところがありますので、あちらが主かなとも思いますので。
○福間委員
だから、僕が言うのは、取り扱いを議会の機関できちっと交通整理さえすればいいではないですかということです。それは僕は、だから委員長扱いか何かにしてね。
◎上村委員長
扱いはどうしましょうか。先ほど提案があったですけれども、賛否とりますか。
○内田(博)委員
賛否というよりかは、今、福間委員言われたように、議運に持っていって、議運扱いにして、またそこで結論を出しておろすという形がいいと思います。
◎上村委員長
では、そういうことにさせていただきます。議長さん、よろしくお願いします。
○鉄永議員
最後に1点。どうもありがとうございました。最後に申し上げたいのは、産業というのは何も第2次産業だけではございませんし、むしろ第3次産業のほうが今や鳥取県内でも職業人が多いというのが現状でございます。鳥取県の予算を見たって、第1位が教育ですか。それから福祉予算もかなりあります。本当で県内の県民の皆さんがどこかで働いて自分が生きていく上で所得を得ているのが仕事でございますから、職業でございますから、全体を見ながらやはり産業振興はせざるを得ない、するべきだろうという思いを持ってこういう形になりましたので、御理解のほどよろしくお願いを申し上げます。
それで、もう一つ、これは議長にも申し上げたかもしれませんが、今度はどこで、ここで付託されるのであれば、ここで執行部のほうとの調整はしっかりとっていただきたいと思っています。といいますのが、以前にも私は条例を何本か出しておりますけれども、執行部にお茶を濁されたら終わりになります。これは本当です。やはり両方がやる気になって初めて成果が上がるという経験を実は片山さんの時代にしっかりさせられましたので、これは条例を制定する前にはやはり意見調整をしっかりやっていく、そして肝いりをして両方が向かっていくということでないと、県民もついてこないと思いますので、そのことはよろしくお願いします。
◎上村委員長
わかりました。またお伝えします。
引き続き、商工労働部、企業局、労働委員会について行います。
まず、商工労働部、企業局の議案の予備調査を行います。
質疑は説明終了後に行っていただくということで、労働委員会は付議案はありません。
また、企業局の議案第17号、鳥取県営企業決算の認定については、決算審査特別委員会で審査を行いますので、省略します。
あわせて、報告第6号、長期継続契約の締結状況につきましては、お手元の資料のとおりでありますので、特に説明はしないということで進めたいと思います。
まず、山根商工労働部長に総括説明を求めます。
●山根商工労働部長
それでは、9月定例会に提案しております商工労働部所管の議案について御説明申し上げます。
お手元にあります議案説明資料1ページをごらんいただきたいと思います。議案第1号は、平成23年度鳥取県一般会計補正予算に関するもので、当部関係では4億8,560万円余の増額をお願いするものでございます。
それでは、ポイントでございますが、まず、経済活性化対策についてであります。境港が日本海側拠点港の指定を目指す中、現行の境港輸出入拠点化支援制度を拡充いたしまして、境港の輸出入の拠点化に必要な機能整備を促進するとともに、一定以上の雇用を創出する場合には運営費、あるいは人件費を支援することにより、雇用の拡大を図りたいと考えております。また、国の地域活性化総合特区の指定を見据えまして、本県西部圏域の地域資源を活用し、環境エネルギー分野やバイオ、健康分野で産業振興や雇用創出など、地域社会の課題解決につなげていくための市町村や企業の先進的な取り組みに対し支援を行いたいと考えております。
次に、雇用対策についてであります。企業の求人ニーズに合った人材を育成するため、鳥取雇用創造未来プランに基づく人材育成研修の受講者に対しまして、受講奨励金を支給するとともに、緊急雇用対策のための基金を活用した雇用創出を拡大したいと考えております。また、雇用や経済をめぐる厳しい状況が引き続き懸念されていることから、今後さらに必要な対策について機動的に措置していきたいと考えております。
このほか、報告事項といたしまして、訴えの提起の専決処分の報告、鳥取県産業技術センター業務の実績に関する評価、中期目標に係る事業報告書及び事業の実績に関する評価等ございます。
詳細につきましては、担当室長のほうから御説明を申し上げます。
よろしく御審議のほどお願い申し上げます。
◎上村委員長
それでは、続きまして、議案第1号並びに報告1から3号、2号、3号、第6号について、担当課長の説明を求めます。
説明に当たりまして、政務調査会議が終わっておりますし、簡潔に要領よくお願いします。
●西村経済通商総室経営支援室長
地域商業活性化促進支援事業について御説明を申し上げます。2ページをお願いいたします。この件につきましては、各会派への予算説明で概要を御報告いたしておりますので、概要のみ説明をさせてもらいたいと思います。この件につきましては、商店街振興組合が商店街の中に拠点を整備する事業といたしまして、県のほうも国の補助制度にあわせて助成を行うものでございます。
先に具体の内容を御説明いたします。2の主な事業内容の表の中でございますが、今回は若桜街道商店街振興組合が旧山陰合同銀行鳥取南支店、横山書店の少し先の交差点の角の店でありますが、現在店舗を閉じておりまして、キャッシュコーナーだけの状態になっているところでございます。こちらのほうに商店街振興組合がベーカリーショップと農産品・農産加工品等のテナントミックスを誘致するということ、それから地域住民が憩いの場とするコミュニティーカフェ、オープンスペースとして、それを設置するという内容でございます。
今回特筆したい点は、一つは商店街振興組合につきましては、これまで地域外から多くの来店者を期待するような目的で整備を行っておりましたが、今回は地域の住民の目線でさまざまな社会課題に対応した拠点整備を行うという視点のものでございます。具体的に申し上げますと、例えて言うと、中山間地の生産者と連携した地産地消や農商工連携としての商品の販売、それから少子高齢化社会を反映した市街地における買い物弱者対策、そういった視点を持って拠点を整備したものでございます。これについて、県といたしましては、国が3分の2を補助した残り3分の1につきまして、さらに3分の1、全体としては9分の1の額を補助しようとするものでございます。今回のこの国の法認定を受けた事業への取り組みを支援するために、従来の補助制度につきまして、その下のほうの表でございますが、黒字のゴシックの部分ですが、テナントミックス事業に資する店舗整備でありますとか、農商工連携、少子高齢化社会の課題に対応するような施設整備、そういったものを対象事業として拡大しようというふうに考えております。
●吉川経済通商総室通商物流室長
それでは、3ページをお願いいたします。境港の輸出入拠点化支援事業でございます。
今現在県内で生産消費されるものの貨物の実は75%が県外の港を利用しているというような、そういう実態があります。そういう実態の原因になっております特殊こん包のサービス、これは例えば真空のこん包とかですけれども、そういうものですとか、それから危険物の保管倉庫、あるいは国際複合一貫輸送サービスと、これらのサービスを提供していただくために、今回、輸出入拠点化支援事業を拡充をさせていただきたいというものでございます。
内容でございますけれども、下の2番目のところをごらんいただきたいのですが、現在、県内中小企業者事業組合を補助の対象としておりますけれども、より広域的な物流拠点の形成という意味で、この枠を取っ払いまして、企業事業組合ということで、補助対象者を拡充をさせていただきたいと思います。事業の可能性等に関するソフト事業については変更はございませんけれども、ハード整備事業は現行限度額を2,000万円にしておりましたけれども、これを
5,000万円までかさ上げさせていただきたいと、拡充させていただきたいと考えております。
なお、その補助対象事業費で3,000万円部分につきましては、現行3分の2から2分の1に補助率を削減させていただいた上で、5,000万円まで額を上げさせていただきたいという予算でございます。
また、これらの事業展開に伴いまして、雇用の拡大が見込まれるもの、具体的には、5人以上の新規雇用を創出する場合には、運営費の助成というのもやりたいというふうに思っております。補助対象は通信費、システム運営費等、資料にあるとおりでございますけれども、これを補助率2分の1、年間1,500万円で5年間までということで支援の提案をさせていただいています。また、人件費支援ということで、県内での正規雇用については1人100万円、それから常勤以外については50万円、これを上限20人まで5年間ということで提案をさせていただいているものでございます。よろしくお願いいたします。
●西村経済通商総室経営支援室長
経営支援室でございます。15ページの報告事項を、あわせて報告すべきところをちょっと順番を勘違いしておりました。報告をさせていただきます。
15ページをお願いいたします。議会の委任による専決処分の報告についてでございます。
今回の件につきましては、表題にございますように、県が直接中小企業者の共同事業等に資金を貸し付けております中小企業高度化資金につきまして、未収債権の回収を図るために、担保権を実行するため、未登記建物の所有権を確認するための訴えを提起するものでございます。ちなみに、訴訟に関する案件は議会の御承認を得て行うものでございますが、地方自治法のほうで例外といたしまして、軽微な内容につきましては知事のほうの専決で行い得るということで示されておりまして、それを受けて県議会の規則のほうで、収入に係る訴えの提起につきましては知事の専決により行うことができるということで規定されております。
今回の内容につきまして説明を申し上げたいと思います。先に2の概要の(2)のあたりのことなのでございますけれども、非常に役所的な表現で書いてありまして、わかりづらいかと思います。少し平易な言葉で説明をさせてもらおうと思います。
実は、これは日野町にございます日野ショッピングプラザの案件でございまして、平成4年の4月に、国のほうから3分の2の資金を借り入れて、3分の1を県が一般財源から出して融資を行ったものでございます。それにつきまして、平成21年に経営不振により事業閉鎖が起こってしまいました。それに伴いまして県の高度化資金のほうも未収金というものになっていることでございます。
今回につきましては、この日野ショッピングプラザの主たる債務者の方で、なおかつ連帯保証人であり、担保物件の所有者なのでございますが、こちらの方の抵当物件を平成21年に競売を申し立ていたしました。ところが、その申し立てした建物の一部が自分の親族のものであるということを主張されて、そうなりますと、競売自体が成り立たないというか、非常に競売の実効性が阻害されてしまいますので、一たん競売を取り下げたという経過がございます。今回、新たにその所有権が当事者のものであるという確認の訴えを起こそうとしているものでございます。
相手方につきましては、ここでは個人として匿名とされており、お名前は出せないということになっておりますので、日野町のほうの方ということでお願いをしたいと思います。もう一方は所有権を訴えている親族の方という、2名を訴訟の相手としたいというものでございます。
●山本雇用人材総室人材育成確保室長
では、4ページをお願いいたします。とっとり雇用創造未来プランにかかわります研修受講者等に対します受講奨励金セーフティーネットでございます。
この5月に常任委員会で、この場でも報告させていただきましたとおり、平成23年から25年にかけまして、3年間、地域雇用開発促進法に基づきます、創造協議会が策定いたしました未来プラン、これを国委託事業として実施いたします。
具体的に内容を申し上げますと、研修事業、いわゆるミスマッチを解消するための研修事業でございます。もちろん職業訓練校等がございますわけですけれども、そういうところにのれない方々、3カ月から4カ月単位で研修をしようというものでございます。この研修に際しまして、雇用保険の被受給者、いわゆる対象になっていない方、既に切れた方、あるいは短期雇用を繰り返してそういうセーフティーネットのない方につきまして、安心して受講いただくために、日額一人頭3,530円を支給しようというものでございます。そのために4,032万7,000円を補正で要求させていただいております。
なお、補正いたしましたのは、このみらいプランは、報告させていただいておりますとおり、この5月に国の認定を受けまして、7月に契約を結びまして、いわゆるスタートが実情9月、
10月からということになっておりますので、今回の補正予算にのせていただいたという次第でございます。よろしくお願いいたします。
●中本雇用人材総室雇用就業支援室長
5ページをお願いいたします。緊急雇用創出事業の増額についてでございます。
緊急雇用創出事業につきましては、今年度末で事業が終了する予定でありまして、今後見込まれる事業追加等に機動的に執行できるよう、平成22年度決算が確定いたしましたので、その執行残額について増額をお願いするものでございます。
中段に表を入れております。今回の補正額がありまして、その横に基金残高、補正後も基金残高が1億3,400万円残ることになりますが、こちらのほうは平成24年度に介護人材の育成ということで債務負担を認めていただいておりますので、その部分を除きまして全額を増額補正させていただくもので、1億3,700万円余の増額をお願いするものでございます。
なお、重点分野の雇用創造事業につきましては、これまでは平成23年度に開始した事業につきましては24年度も実施できるということでございましたが、これが新たに24年度に開始する事業も対象になりますよということで緩和されました。これを報告しておきます。
続きまして、6ページをお願いいたします。ふるさと雇用再生特別交付金事業の増額についてでございます。こちらも先ほどの緊急雇用と同様でございまして、平成22年度の決算で確定した執行残について増額の補正をお願いするものでございまして、1億6,300万円余の増額をお願いいたします。
先ほどの緊急雇用、ふるさと雇用につきましては、国に対しまして予算の積み増し、期間の延長を要望しているところでございますが、このたびの3次補正におきまして、緊急雇用の重点分野のほうに全国で2,000億円の積み増しが要求されているところでございます。本県への配分が決まりましたら、改めて補正のお願いをしようと思っておりますので、どうぞよろしくお願いします。
●小林産業振興総室新事業開拓室長
7ページをお願いいたします。雇用維持・企業再構築研究開発補助金、今年度当初予算で認めていただいたものの増額をお願いするものであります。
これは、いろいろな状況によりまして、下請と言っていいと思うのですけれども、そういった企業さんの情勢が非常に悪くなった場合、あるいは悪くなると見込まれる場合に、雇用者を維持していただくために研究が必要であろうという方々に対して助成するものであります。これがことし始まりまして、8月末現在で本補助金の採択状況が7件、8,700万円ということで、1億円の予算があったのですけれども、想定以上のニーズがあるということで、今回5,000万円の補正をお願いするものであります。
この主な対象要件は、先ほど申しましたように製造業なのですが、こういった雇用維持のために新しい分野に出ていくとか、生産性の効率を高めて競争力をつけるとか、そういったような取り組みをされるところに補助金を出しております。ただ、これは先ほど申しましたように雇用維持を図るものですから、1年以上の雇用が義務、それから7年以上の雇用の努力というような条件をつけているものでございます。よろしくお願いいたします。
●酒井産業振興総室次世代環境産業室長
それでは、続きまして、8ページをごらんください。鳥取県地域活性化総合特区構想推進事業ということで、新たに1,030万円余をお願いするものでございます。
構想の内容につきましては、本日この後に御報告をいたしますが、現在、国が創設しました総合特区制度を活用した地域活性化を目指して、その地域活性化総合特区への申請に向けた準備を進めているところでして、4月に協議会を立ち上げた際にも、5月の委員会で御報告をさせていただいたところです。今回は、この総合特区の区域指定を見据えまして、その構成員である関係市町村や企業がこの構想の中で行います先進的な取り組みについて支援するといったために、以下をお願いするものでございます。
内容につきましては、まず2の(1)は、こうした構成員が取り組む先進的なモデル実証事業に対する補助金制度ということでございまして、協議会に参画して企業等と連携して取り組みを実施する市町村に対しまして、市町村が負担する経費の3分の2、上限1,000万円を支援するものでございます。現在その検討が進んでいるところでは、アミノ酸解析技術によりまして、血液をチェックするだけで簡単にがん検査ができるといった技術を活用した新しい健康づくりサービスの生み出しにつながる取り組みですとか、新しいタイプのe-モビリティを活用したモデルづくりといったものや、あるいは農業用ダムを活用した小水力発電を地域で活用していくといったモデルづくりなど、こうした取り組みがございまして、これらが候補になるものと考えております。また、今回はその取っかかりということで提案をさせていただきまして、今後もその進捗に応じて追加的に提案していければというふうに考えております。
また、(2)につきましては、この特区の推進に資する事業に必要な資金を供給する金融機関への利子補給を行うといったものでございまして、国の制度におきましても、総合特区の一つのメニューとして利子補給金を用意されておりますが、こうしたものと協調いたしまして、国の利子補給率と同等以内で、さらに県としてもそれを上乗せして、この構想の中で取り組みを進め、新たにビジネスをやろうとしている企業を引きつけていく、魅力ある支援制度を提供しようというものでございます。ただ、今回はその制度として提案をさせていただきまして、これが特区に採択された場合に改めて予算化をさせていただければというふうに考えております。
そして最後に、一番下の参考の1つ目の白丸につけてございますけれども、今回その総合特区制度の評価基準というところにおきましても、その一つに地域の責任ある関与と。これは特にはその地域独自の財政なり金融上の支援措置などということを行うということがその基準にも掲げられておりまして、今回のこうした制度を設けることそのものが本県の申請自体の評価を高めるということにもつながるものということをお知りおきいただければと思います。
●山下産業振興総室産学金官連携室長
16ページをお願いします。報告第2号、地方独立行政法人鳥取県産業技術センターの業務の実績に関する評価について御説明させていただきます。
これは独立行政法人法28条4項に基づき、年度の事業が完了した時点で毎年評価委員会の評価を受け、議会のほうにも報告させていただいている案件です。
2番の評価概要ですけれども、項目別評価は、細かく技術相談、研究開発等37項目についてまず評価しました。その項目別評価を踏まえて全体の評価を行ったところです。
3の評価基準ですけれども、5段階評価にしております。
4の評価結果、ここが最終的な評価数値になります。5段階では3、10段階換算ということで7という数字を出しております。
この10段階換算については、次のページ、17ページですけれども、真ん中あたりの(3)の評価結果の取り扱いということで、そこの丸3つの真ん中ですけれども、翌年度以降の理事長、理事報酬に反映させるために10段階に換算しているものです。
この5段階評価の3ですけれども、下にその評価の考え方を書いております。今までに掲げてきた計画に対し、数値目標は十分達成され、法人化に対応した変革を推進していくための基礎が築かれてきたように考えられるというようなことで評価委員会の評価をいただき、3ということで設定したものです。
2ですけれども、項目別評価は、先ほどの37項目について、加重平均、項目別に重みをつけて平均したものですけれども、これは小数点で出しておりますけれども、3.61%になりました。この加重平均等を参考にさせていただいて、5段階評価を最終的に評価したところです。
5番ですけれども、主な意見ということで、先ほども申しましたけれども、22年度については、数値目標のすべての項目においては目標をクリアしていると。あと、真ん中の丸ですけれども、県内企業のホームドクターとしての役割を引き続き果たせるよう、職員の資質向上等について引き続き取り組みを行ってくださいというような意見をいただいております。
次のページ、17ページですけれども、先ほども申しましたけれども、(3)評価結果の取り扱いということで、この評価については、後年度の運営交付金、県のほうがセンターのほうに交付金として交付しているものですけれども、評価結果をインセンティブとして反映させております。
次のページ、18ページをお願いします。報告第3号、地方独立行政法人鳥取県産業技術センター中期目標に係る事業報告書及び業務の実績に関する評価について御説明させていただきます。
これは、産業センターは平成19年に地方独立行政法人化されて4年間たったところです。中期目標の4年間を総括して評価報告させていただくものです。
2番の第1期中期目標、4年間の事業報告書については、(1)で数値目標ですけれども、ごらんのとおり、中期目標の数字に対して、真ん中あたりの合計ですけれども、これが4年間の実績ということで、各項目すべて目標に対してクリアしているところです。
2の主な成果ということで、1ですけれども、32件の技術移転や製品化につながる支援が行われたということで、例として伯州綿の製造過程において捨てられていた茎から和紙を試作したというような新たな取り組み等を行っております。2として、特許関係ですけれども、目標9件に対して22件の出願がなされたというところです。3としてLED関係ですけれども、産技センターのほうでも力を入れております分野ですけれども、最先端の機器を導入して企業誘致につなげたということで、2件、フィアライトとジーニア&アーレイという成果が出ております。
次の19ページをお願いします。3として4年間の評価の概要を御説明させていただきます。先ほどの年度別評価と同じやり方で、37項目とあわせて全体評価を行ったところです。
4番の評価結果、全体評価ですけれども、5段階評価で3と。その算出方法については、毎年、年度ごとに評価を行っている数字を、平均値を出して、それイコールそれを全体評価の数字に設定したところです。毎年表のとおり全体評価は3ということで、4年間の総合評価についても3ということで設定させていただきました。
5番の主な意見ということですけれども、先ほども数値目標の説明をさせていただきましたけれども、項目についてはすべて達成しており、県民、企業に対して満足のいく成果が出ているという評価をいただいているところです。あと、技術相談、現地支援についても、企業訪問などあらゆる機会において企業ニーズの把握に努め、きめ細やかで適切な助言、支援等を実施することということで提言をいただいたところです。
この評価結果については、第2期中期目標の策定に反映させるところなのですけれども、第2期中期目標は昨年の11月に策定させていただき、議会の承認をいただいているところなのですけれども、昨年10月に中間評価を行ったところです。今回のこの評価については昨年の10月の中間評価を改めて見直ししたものですけれども、内容的にはほぼ同一ということで、次期中期目標についてはもう既に反映済みということで考えているところです。
◎上村委員長
それでは、ただいままでの説明につきまして、委員の皆様で質疑等がありましたらどうぞ。
○錦織委員
3ページの境港輸出入拠点化支援事業ですけれども、今回は、これまで補助対象者が県内中小企業者、事業組合というものが県外の企業や事業組合にも対象を拡大したわけですが、現行制度でその申し込みだとか問い合わせとかそういったものがどのくらいあったのか、それから今度拡充することによって、県外で今、何かそういうことがされれば出てみたいというか、そういう引き合いがあるのかどうか。県内企業であれば、その雇用拡大支援事業というものがあるのか、県内の企業がこれに、新しい拡充制度にのろうとした場合にはどうなのかということをお聞きします。
●吉川経済通商総室通商物流室長
今回の拡充につきましては、境港の高度なサービスとか機能という部分が主眼にありましたので、いわゆる県内に限らずにそういうノウハウのあるところを広く求めるという意味で、そこの枠を外させていただいております。県内の物流関係の方もこういう制度のお話をしたら非常に興味は持っていただいているというのが現状でございます。
あと、雇用の拡大の部分なのですけれども、これにつきましては、県内、県外を問わず、新規に5人以上の雇用が発生すれば助成対象ということになりますので、これは県内企業の方が5人以上雇われて新しいサービスとかを展開をされるということであれば該当になります。
○錦織委員
主たる目的は日本海側の拠点港の一つに応募していて、ほかに劣らない、そういう港としての整備をやろうということだと思うのですが、今、拠点港に応募しているのは19管理23港だかというふうになっているのですが、そういったほかの応募しているところなどは、こういう特殊こん包サービスだとか、危険物保管倉庫だとか、その複合一貫輸送など、そういうものがもう既にでき上がっているところなのか、そこら辺の、ほかのところの様子もお尋ねします。
●吉川経済通商総室通商物流室長
こん包等につきましては、既にそういうサービスができる、大規模な、新潟港とかそういうところはあるというふうに思います。ただ、国際複合一貫輸送サービスとかそういうものについてはまだまだこれからというところがありますので、そういう意味では、境港にこういう機能ができれば、有位性がどんどん上がっていくと思います。いわゆるハード整備だけではなくて、やはりサービス面と一緒に向上させていかないと全体的にいわゆる物流の量とかがふえていかないというところがありますので、そこに力点を置いて、日本海側拠点港ということですので、今以上に広域的な物流の拠点となるために、ちょっと範囲を広げて、それからサービスの機能も高度化していきたいというのがねらいです。
○錦織委員
当初予算でこれを上げられなかったのは、最初からこれでいこうという感じにされなかったのは、やはり県内から余り申し込みがなかったというか、関心はあるけれども、何というか、結局申し込みがなかったということなのでしょうか。
●吉川経済通商総室通商物流室長
それもありますし、ちょっと我々のほうのPR不足もあったというふうに思っていますので、実際にこういうサービスをやってみたいというようなところも実はあります。それを契機に、いわゆる県内のそういう企業の方にもぜひこういう制度をできれば使っていただきたいという説明をしたら非常に興味を持っていただいているということですので、いろいろと相乗効果は上がって、これからこの事業の適用というのがふえていくのではないかなというふうに期待はしております。
○錦織委員
それはわかるのですけれども、やはり最初は県内中小企業者とか県内の事業組合というものを補助対象にしておられたので、やはりこれは、全体の物流が活性化するということの目的かもしれないけれども、やはり県内中小企業の応援のためには、このたがを外してした場合には結局どうなのかなというふうに、私はちょっと心配をします。
今、特殊こん包サービス、真空こん包というのですか、そういうのは新潟港とかとおっしゃっていたのですけれども、実際には、今応募をしておられるそれぞれの港湾などでは、まだかっちりこういうものがどこにも整備されていないというのが現状なのでしょうか。それともほとんどのところが、今応募しているところは、こういうことがもうできつつありますよというところなのか、何か実態としてはどうなのでしょうか。どこら辺までつかんでおられます。
●吉川経済通商総室通商物流室長
申請のあった港すべてに対してこのようなサービスがあるかどうかというのは、そこまでは調査しておりませんので、調べてみたいと思います。後で御報告したいと思います。
○森岡委員
2ページの地域商業活性化促進支援事業の件なのですけれども、大体商店街の活性化で空き店舗などをこういう補助金を利用して新しいお店を建てたりつくったりするのはどこもやっていることなのですが、例えば、よくそういうお金を入れたのだけれども、1年もたたないうちに店を畳んだりとか、そういう事例がたくさんあるような気がしているのです。境港でもあったのですけれども、要はこれを、補助金を国から3分の2、県も出すわけですが、やはりどれぐらい長続きしてほしいなという県の担当者の気持ちもあると思うのですよね。大体どれぐらいを思われています。半年で閉められたら困るのです。
もう1点、産業技術センターの5段階評価だとか10段階評価があるのだけれども、先ほど鉄永委員がこうやって議会の中に産業振興条例を出さなければいけないぐらい県内産業が疲弊しているような状況があって、産業技術センターがいいとか悪いとかではなくて、おおむね良みたいな状況があるではないですか。例えば県内産業の技術向上を図るための、独立行政法人ですか、こういった任を負っておるところが、自己評価であるにもかかわらず合格点みたいなような点があって、それでなお今の現状があるわけですよ。ということは、私は、これを見ると、さらに産業技術センターがもっと上の高いレベルの目標地点を掲げないと県内産業がもっと育成しないのではないかなというふうに思うのです。要は10段階のうち10以上のものを出すぐらいの気持ちでやらないと、今の県内産業がこのままずるずるずるずる疲弊していくばかりだというふうなことを思えば、何となくお手盛りみたいな評価点しかないような気がしているのですよね。これは産業技術センターが悪いわけではないのです。だけれども、もっと高いレベルの目標地点を定めてしっかりやっていただくことを要望しておきたいと思います。この2点です。
○福間委員
関連で。
私もその産業技術センターのことでちょっと言いたいのですが、もしこれが、評価点が1とか2になったらどうされるのですか、この技術センターは。解散ですか。役員をかえてしまうのですか。そこが問いたいのです。
この独立行政法人になった経過というのは僕はちょっと余りよくわかっていないので申しわけないのですが、試験研究機関の重要性というのが今非常に僕はあると思うのですよ。今、森岡委員からも話があったのですけれども、鳥取県内の産業振興をやはり興すということで、そのための不断の試験研究というのがやはり必要だと思います。例えばうちの常任委員会でも一遍視察に行きましたが、このLEDのことやら、それからここにうたってある幾つかのことが、それがあるからここへ来たとかいうような企業があると何点か聞きました。
それで、全く一緒なのですけれども、先ほど鉄永議員のほうから、保護政策と言われようと、やはり産業振興条例をつくって県内の産業振興を頑張ろうという基本的なイメージは、これはみんなが共通で持っていると思いますよ。そうすると、この産業技術センターや、ほかに例えば第1次産業関係もひっくるめて試験研究機関というのがありますよね、これが非常に重要なような気がするのですが。特に商工労働はこの産業技術センターの扱いというのを、結論的に言うと、もっとやはり整備拡充、内容強化すべきではないかなと思いますが。
評価点を出しておられるのは、なるほど、それはそうだと。これが0点になったらどうするのかと聞きたいです。つぶれてしまうのですか。つぶしたら県内の、一方で、ここに県内企業ホームドクターだという位置づけをしておられるけれども、それはやはりもっと必要な対応というのを僕はしないといけないような気がするのですけれども、そこら辺をちょっと、そのことをお伺いしたいです。
●西村経済通商総室経営支援室長
お尋ねは、空き店舗の補助事業、商店街の事業はどれぐらいもってほしいかという感想的なところかと思うのですが、具体的な年数というのは、そういった定義づけたものは持ち合わせていないのですが、何か経済アナリストの方でありますとか、その評論家の方とかの言葉をおかりしますと、大体今ごろははやり廃りが物すごく早くて、3年から5年でその経営の視点というか、その商品的なものとかを考えなければいけないという話があります。
今回のこの若桜街道商店街につきましては、若桜街道商店街がテナントのスペースを合銀のほうから賃貸を受けまして、そこにたな子として地域住民のニーズに合ったものを入れるという仕組みでやっておられます。今回のベーカリーなり農産品というのも一応地域住民の方のアンケート調査に基づいて実施しているというふうに伺っておりますので、これについては需要の高いものを今時点の計画として整備されたものというふうに考えております。ただ、森岡委員さんのおっしゃるように、時代の流れが早くて、そういったはやり廃りというのはあると思いますので、絶えずその事業主体のほうでふさわしい店舗なり品ぞろえというのを考えて、息長く続けていただきたいというふうに考えております。
●岡村筆頭総室長兼産業振興総室長
まず、福間委員のほうから具体的に言われました1になったらどうするかということは、基本的に1になった場合は、当然評価委員の評価になりますので、それを尊重して、当然知事がそういう評価を受けた理事長だとか経営者を刷新するということになります。基本的にはそういうルールです。
それと、今回の評価に関しましては、独法になって最初ということがありまして、実は評価委員もかなり厳しい評価をされています。やはりもともとの数値目標の設定が低いとか、もう少し特許取得件数にもチャレンジしなくてはいけないとか、あるいはもう少し分野を広げなくてはいけないとか、ここには書いていないのですけれども、結構直接産技などともやりとりはしています。ただ、これだけ中小零細企業の方の技術ニーズというのが結構ありまして、相談件数がやはりたくさんふえているのですね。そうすると、マンパワーは限られたマンパワーで今やっていますので、少しそちらのほうに力がとられている。
一方で、先導的な研究もやらなければいけないと、これもしっかり仕込みはできています。されています。ただ、今の定数だと、実は今、予算に出している定数に対しては、ちょっと若干の欠員になっているのですね。これはというと、やはり優秀な人材を確保するということもあって、全国公募もされているのですけれども、なかなか今まではできていなかったところがあったと。ただ、最近は就職難ということもありまして、優秀な人材がやはり確保できるようになってきたということで、今、定数は戻されています。
我々としては、今度の中期目標でやはり新しい分野にチャレンジしてほしいということは、今回の議会でも承認いただいていますので、今回、これからの取り組みに関しましては、やはりその守備範囲を広げるとか新しい領域にチャレンジするとかということで、場合によってはその定数をふやすとか、そういうことに対してもチャレンジしていただければ、それは例えば交付金を増するとかということは議会に相談しながらのことになりますので、そういう方向性についてしっかり新理事長のもとで議論をしていただくと、我々もそれをしっかりサポートするということで意見調整をしておりますので、おっしゃったとおり、まさに産技の役割というのはますます重要になってまいりますので、そこは我々としてもしっかりバックアップしながらやっていきたいと思っています。
○福間委員
紹介をしておきます。御存じかもしれませんが、LEDの関係で、僕は工場を見学に行きました。そこの人が地元の米子高専を卒業をして、LEDの企業に入って、今そこの役員さんか何かしていらっしゃるのかな、技術部長さんか何か知らないけれども、27歳か8歳で、自分が生まれたここで学んで、ここでこういう仕事がつかめたと、物すごいうれしいといって言うのです。その話を聞いて本当に物すごく感動した。いや、もうありがたいなと思いました。まさにさっきのこの産業振興条例の中身そのものですよね。だからやはりそういうのは僕は大事にすべきだなと。30歳前後の若い人が地元の企業に根づいてくれるというのをやはり我々がしっかりサポートするということが必要ではないのかなというぐあいに思っています。これは一つの参考資料として御報告しておきます。
○内田(博)委員
高度化資金だけれども、訴訟は勝算があって訴訟するのだろうとは思うのです。それをある程度片づけないと、あのまま残しておくわけはいかないでしょうし。累積は幾らまだ残っておるのですか。それを教えてください。
●西村経済通商総室経営支援室長
現在、高度化資金、中小企業特会と申しますが、には6億円の未収金が残っております。
○内田(博)委員
そこ1社だけで。
●西村経済通商総室経営支援室長
いえ、違います。
○内田(博)委員
そこだけは幾ら残っていますか。
●西村経済通商総室経営支援室長
ここにつきましては1億7,400万円です。日野ショッピングですね。
○内田(博)委員
さっき言ったように、訴訟はわかるのだけれども、勝算あり。
●西村経済通商総室経営支援室長
これについては、今回の訴訟は、その抵当物件の所有権はあなたのものですねという確認の行為でございまして。
そこの手続的な部分ですね。本題はこれの競売をかけるのが最終目的でございますので、その確認につきましては、顧問弁護士さんのほうを通じて助言とかをいただいているのですが、勝算はありということで伺っております。
○内田(博)委員
了解しました。
◎上村委員長
いいですか。ございませんか。
次に移ります。
報告事項です。質疑は説明終了後に行っていただきたいと思います。
議題1、台風12号に係る商工対策資金について、西村経営支援室長の説明を求めます。
●西村経済通商総室経営支援室長
台風12号に係る商工対策資金について御報告を申し上げます。
別冊の1ページをお願いいたします。先般の台風12号に伴いまして、鳥取県内では主に農林関係でありますとか土木関係の被害が生じておるというふうに認識しております。その際に、台風が通過しました直後に県内の商工関係の被害を確認いたしました。
結果といたしましては、直接被害的なものは比較的少なかったということでございました。ただ、東郷湖周辺の旅館において浸水被害とかがございまして、そこが一番深刻であったかなというふうに思いますが、今時点では大体復旧して営業のほうをされているという状況になっておるようでございます。あと倉吉市内のほうで床下浸水等の被害もございましたが、商品等の被害は比較的軽微であったというふうに伺っております。
今回の対策資金につきましては、直接被害を受けられた方もいらっしゃい得るということ、それとその台風の通過する日にちが週末であったということで、キャンセルの営業上の被害ということもあったということで、対応を、資金対策ということを講じさせてもらっております。
内容につきましては、昨年来ありました口蹄疫の対策でありますとか、昨年の円高対策とか鳥インフルのときと同じように、中小企業者の方に使われやすい4つの県制度資金でございます、下に参考と書いておりますが、経営安定支援借換資金、旧制度融資等借換特別資金、それから小規模な事業者向けの小口融資なり小規模事業者融資、これについて対象者の要件に今回の台風被害を加えること、それから特に被害を受けた方、売り上げが5%以上減少という要件をもって、さらに低い利率を適用するという措置の対策を講じたいというふうに考えております。融資枠といたしましては、5億円余りを予定させてもらっておりますが、これについては現在の予算上措置しております既存の融資枠により対応しようというふうに考えております。もう既に金融機関のほうとの調整もおおむね終わっておりまして、10月の3日から対応をできるように考えております。申し込みは年末までということにさせていただいております。
◎上村委員長
続きまして、議題2、第16回北東アジア地域国際交流・協力地方政府サミットの結果について、議題3、第7回中国吉林・北東アジア投資貿易博覧会及び第16回北東アジア地方政府サミット関連経済協議会について、それから議題4、「ロシアの柱」境港支部事務所の撤去について及び議題5、境港への国際定期コンテナRORO船の就航について、吉川通商物流室長の説明を求めます。
●吉川経済通商総室通商物流室長
それでは、資料の2ページをお願いいたします。9月の5日に中国の吉林省長春におきまして、第16回北東アジア地域国際交流・協力地方政府サミットが開催をされまして、各交流をしています5の地方政府の代表者が集まり、合意文等を締結したところでございます。
主な結果ございますけれども、各地域が協調し、北東アジア地域の交通網の構築ですとかエネルギー開発利用等を推進していく、あるいは、2012年に本県では国際マンガサミットがありますけれども、各地域で開催される国際行事を相互に支持して盛り上げていこうということですとか、それから今回の震災で世界に広まっている風評について、大丈夫ですよというような情報発信をしまして、経済・観光交流を強化していこうというような呼びかけを行いました。それから鳥取県の北東アジアゲートウェイという部分を説明いたしまして、環日本海定期貨客船航路を利用した青少年交流やトライアル輸送等への協力を呼びかけたということでございます。そして次回のサミットは、来年ですけれども、鳥取のほうで実施をするということで合意がなされたということでございます。
具体的な共同宣言文につきましては4ページのほうにございますので、後で御確認をいただけたらと思います。
次に、5ページでございます。第7回中国吉林・北東アジア投資貿易博覧会とサミットの関連の協議会についてでございます。
7回目になります北東アジア投資貿易博覧会が、これもサミットに時期を合わせて長春市のほうで行われました。県内からは5社の製造業の方ですとか商社の方、あるいは食品加工の方が参加をされました。実際の成果としましては、1件、価格でも合意するなどして、次につながる成果が出たところでございます。商談件数は60件、成約見込みが1件、引き続き成約に向けて商談を継続するものが9件でございます。
また、それにあわせまして経済関係の代表者の集まりました経済協議会が開かれまして、山根商工労働部長が鳥取県の取り組み、境港の航路の物流インフラや投資環境等をブリーフィングをしました。そしてまた、サミットの共同宣言文に基づいて経済交流を活性化していこうということで合意をしたところでございます。
次に、6ページをお願いをいたします。ロシアの柱、ロシア企業家組織連盟でございますけれども、この境港の支部の事務所が9月末をもって撤去をするということで、既に現地のほうはほとんどのものがもう搬出をされた状態になっております。このロシアの柱につきましては、昨年の9月の1日に、オートビジネスクラブジャパン社の境港の進出に伴って、ロシアの柱の会員でありますザハロフ氏がそこの支部の役割を兼ねるということで開設をされたものでございます。
主な実績としましては、アジア太平洋地域の国際ビジネスフォーラムの参加でございますとか、それからロシアの柱の前ロシアの会長でありますボリゾフ会長、あるいは極東地域のバイヤーの招致による県内企業のマッチングとか、それから中海の市長会の各市を訪問して販売可能性の調査を実施したりとか、それから県内の企業さんでは林兼太郎商店さんとか旺方トレーディングさん、皆生ホテルさん、鳥取県中古車自動車販売商工組合、JU鳥取さんなどと業務提携を行われていたところでございます。
これらの主に業務提携をされていたところにいろいろと御意見を伺いましたけれども、非常に残念ではあるけれども、やむを得ない、あるいは特に支障はないということではあったのですけれども、今後、ロシアの柱についてはまだいろいろと、沿海地方支部とのつながりというのもございますし、ザハロフ氏本人のほうにも確認をしましたけれども、今後、日本での展開ということについても、境港を含めたところですべてもうやめてしまうということではなくて、状況を見てみたいということでございましたので、ロシアの柱からの情報収集などをしながら、またいろいろと業務提携をされていた企業の方ともいろいろと御相談をしながら、支障がないようにしていきたいというふうに考えております。
7ページでございますけれども、境港への国際定期コンテナ船、RORO船の就航についてでございます。
このたび境港にRORO船、コンテナ船のRORO併用の形式の船舶でございますけれども、週に1回就航することになりました。運航会社は長錦商船で、韓国の船籍でございます。日本の総代理店はシノコー成本で、境港の代理店は海陸運送ということでございます。
運航スケジュールでございますけれども、1週間に1回、釜山を出発しまして、境港がファーストポートになります。金沢、敦賀を経由しまして釜山に戻って、そしてあと志布志のほうに行って釜山に帰ると、これが1週間のローテーションでございまして、境港の初めての入港は9月の21日ということになっております。
下のほうに写真がありますけれども、デッキ上にコンテナを置いたり、DBS航路と同じように、この船腹のほうにシャーシで貨物が格納できる、そういうタイプの船舶でございます。当面はコンテナのいわゆるデッキ部分の利用で運用するというような形で伺っているところです。
◎上村委員長
続きまして、議題6、7、8、9までです。知事とソニーモバイルディスプレイ株式会社社長との面談について、株式会社サンエスの江府町進出に伴う協定書の調印について、それから円山菓寮の鳥取市進出の協定書の調印について、林純薬工業株式会社の工場増設に伴う協定書の調印について、三王寺企業立地推進室長の説明を求めます。
●三王寺産業振興総室企業立地推進室長
お手元の資料の8ページをお願いいたします。まず最初に、知事とソニーモバイルディスプレイ社長との面談について御報告させていただきます。
まず最初に、下のほうに参考として書いてございますけれども、8月31日に、産業革新機構を中心として、ソニー、東芝、日立の中小型ディスプレー事業を統合して、新しくジャパンディスプレイを設立するということが合意されて、発表になりました。こういうことがあったものですので、9月2日に平井知事はソニーモバイルディスプレイの有賀社長と面談をして、次のような要請をさせていただきました。
要請内容といたしましては、4にありますとおり、鳥取を世界戦略の拠点として位置づけていただいて、鳥取での事業継続や雇用の維持、さらなる事業拡大、そういうものをお願いをいたしました。
有賀社長の主な発言といたしましては、今回の統合というのは世界の中で勝ち残っていくためのものであり、強みを生かしていきたいと、規模のメリットも生かしていきたいと、今回の再編はポジティブにとらえてもらっていいと、鳥取には影響がないと考えているというお返事がありました。
今後の対応といたしましては、先ほども申しましたとおり、この再編の中心となっておりますのが産業革新機構でありまして、これは国が中心となって設立した会社でございます。その関係上、今後、国、産業革新機構に対しても、鳥取事業所の事業継続なり雇用の維持について、機会をとらえて働きかけていきたいというふうに考えております。
続きまして、9ページをお願いいたします。サンエスの江府町進出でございます。広島県福山市にございますサンエスが江府町にミネラルウオーターの製造を行う工場を新設することとなりましたので、9月1日に調印を行いました。
サンエスの概要は、つきましては、1に書いてあるとおりでございます。繊維事業が4割程度、あと電子事業が6割程度、それからあとミネラルウオーターの販売をしているという会社でございます。
今回の進出に当たりましては、立地計画が2のほうにございますけれども、江府町の御机のほうに進出をされるという形になります。今、実は進出になる隣で江府町地域振興株式会社が水工場を運営しております。実はここはサンエスさんが委託をして、生産を現在でもしていただいているというものでございます。水需要が増加したため、独自の自社工場を今回持とうというものでございます。今回の立地の計画といたしましては、従業員10名で24年6月から操業を開始したいというものでございます。これに対しまして、県といたしましては、企業立地補助金が1割でございますので2,500万円、それからあと正規雇用1人につき100万円というような御支援をしていきたいというふうに考えております。
続きまして、10ページのほうをお願いいたします。円山菓寮の鳥取市への進出でございます。兵庫県の香美町にございます円山菓寮が鳥取市にお菓子の製造を行うための工場を新たに設けることになりましたので、9月の14日に調印を行いました。
円山菓寮といいますのは、そこにありますとおり菓子の製造、具体的にはかりんとうを中心につくっておられます。このほかにグループ会社として海産物の加工の会社など、全体で8社のグループでございます。
立地内容といたしましては、鳥取市の若葉台、これは津ノ井のジャスコのすぐ近くでございますけれども、そちらのほうに鳥取市の土地開発公社が新たに賃貸型の工場を整備して、そこに入居されるという形でございます。従業員といたしましては50名、繁忙期になりますと、さらにパート等を臨時で50名というような形で24年6月の操業を目指しております。立地の理由といたしましては、そこにありますとおり、配送拠点としての道路がよくなっております利便性、あるいは鳥取市が貸し工場を整備するというもので、初期投資が抑えられるということでの進出でございます。これも同じように企業立地補助金の助成、それから正規雇用創出奨励金の助成を今後行っていくことになります。
続きまして、11ページのほうをお願いいたします。林純薬工業の工場増設についてでございます。
林純薬工業につきましては、リスク分散の観点から、大阪市の工場の一部を鳥取市の工場のほうに移転増設して、いわゆる一般試薬と言います、いわゆる医療や科学、生物、実験とか、そういうものの検査をするための薬品、そういうものをつくる設備をこちらのほうに持ってまいります。で、9月1日に調印式をさせていただきました。
立地内容につきましては、真ん中のほうにあるとおり5名、こちらは大阪のほうから移転をしてこられるという形になります。12月からの操業を目標にしておられます。今回のは不二家システムセンターに続きまして2例目のリスク分散加算を適用させていただくという予定にしております。これにつきましても、企業立地補助金の助成、それから正規雇用奨励金の助成で支援をしてまいることとしております。
◎上村委員長
次に、議題10、地域活性化総合特区への申請について、酒井次世代環境産業室長の説明を求めます。
●酒井産業振興総室次世代環境産業室長
それでは、12ページをごらんください。地域活性化総合特区への申請につきまして、少々お時間をちょうだいして御説明させていただきます。
総合特区の指定申請につきましては、9月30日締め切りということで、今それに向けて申請の準備をしておりますが、その概要の進捗状況を御報告いたします。なお、その制度の概要につきましては、先ほどの予算資料の参考のほうにもおつけしておりますので、そちらをごらんください。
まず、その申請に向けた指定申請の概要案について御説明をいたします。今回、その名称を地球と共に自然エネルギーと生命科学で世代をつなぐ「とっとり発生活起点型新成長特区」というふうにしておりまして、その対象区域は西部の9市町村を考えております。コンセプトとしましては、その(3)、この総合特区の取り組みによりまして、県の経済成長戦略の実現をより促進し、県西部圏域の持つ豊かな地域資源等、そうした強みを組み合わせて、自然エネルギーやEVなどの環境エネルギー、そうした先進的技術などのグリーンイノベーションですとか、あるいはバイオテクノロジーを活用したライフイノベーションといったものを通じまして、人々がこれからの世の中に求める豊かな暮らしを生み出していくと。そうしたところに新しい需要を見出して、新しい産業の育成につなげていくと。そして地域の持続可能な成長モデルを構築し、世界へ発信していくことといったことを目標としております。
なお、こうしたイメージにつきましては、別途カラーでお配りしておりますこのA3の資料にそうしたイメージと目標、コンセプト、そして取り組みといったところをまとめておりますので、こちらのほうもごらんになりながらお聞きください。
続きまして、現在想定しているその主な事業としましては、ここの表にあるようなものをまずは想定をしております。まずe-モビリティーに関連するものとしましては、例えばその中心市街地でのe-モビリティーによるカーシェアリングの実施ですとか、あるいは中山間地のいわゆる交通空白地においてEVを活用したデマンド交通体系を確立するといった取り組み、またスマートコミュニティーに関連するものとしましては、特にその1つ目、2つ目の白丸については、小水力発電ですとかあるいは大規模なバイオマス発電といったものの再生可能エネルギーというものを活用しまして、まずは災害などが起きて系統からの電力が停電したといったような場合でも、その地域で必要な電力供給が可能なスマートグリッドを構築するですとか、あるいはその3番目、もっと技術の観点ではなく、そのまちづくりの観点から、オーバースペックで高いものではなくて、適度なスマートハウスといったものを提供することで、暮らしやすい低炭素な街区づくりを行うといったものですとか、その4番目は、よりソフト事業に特化した観点から、地域のケーブルテレビ網ですとかエリアワンセグといったものを活用して、ユーザーに消費電力の見える化などを通じてもっともっと環境に優しい生活を、我慢などをすることなくできる仕組みをつくっていこうというものです。そしてライフサイエンスに関連するものとしましては、先ほども御紹介しましたが、アミノ酸解析技術という新しい技術を味の素さんが開発されましたけれども、これをがんリスクスクリーニングを地域で行うといった地域医療に導入してそのサービスを充実していくとともに、そこで得られたデータというものを地域で共有する中で、健康チェック、栄養指導など、そうした新しい健康サポートのサービス事業を生み出していくということにつなげ、またさらには、この地域の豊かな食というものとも絡めまして、健康づくりというものの取り組みにつなげていこうといったようなものでございます。こうした取り組みにどういった企業などが行おうとしているかといったところは、先ほどのA3のほうに各取り組みに関連して付しておりますので、こちらもごらんいただければと思います。
そして、もう少々補足させていただきますと、ここでその検討はしておりますが、まだこの表には上げられていない取り組みですとか、その関係市町村や企業というものもございまして、まずは今回はとにかくその30日締め切りの申請に向けての取りまとめということでありまして、国のほうのその評価方針におきましても、とにかく総花的にあるもの全部ほうり込んで、あれもこれもというものではなくて、まずはその(3)のほうで申し上げたような、本県としての大きな方向性というものを、グリーンイノベーション、ライフイノベーションを進めてといったその核を大きく持ちながら、その中で取り組む事業としては、まず具体的に取り組みを進められる、すなわち熟度が高いといったものかどうかという部分もその評価で厳しく問われるものでございまして、まずはこれらを掲げているといったところでございます。また、その今回の計画は、指定されれば計画はおおよそ5年を見据えてつくるものでございまして、今回に続いて第2弾、第3弾と続けて手を打っていく中で、まだここに上げられなかった計画も追加していくといった流れを想定しております。
また、ここではその取り組みといったところの内容しか載せられておりませんが、申請書の中では、そもそもなぜこの地域でこういった取り組みを行うか、またそれを支える地域の資源なり強みは何かというものも当然説明を求められておりまして、それについては、例えばこのA3のところに写真をつけて下に掲げているようなものですとか、エリアの地図に何となくゾーニングをしているような物事、こうしたものがその強みなのだと思っておりますけれども、これも盛り込んでいくと。そうしてここで生み出したそうした成長モデルを世界へ発信するというふうな目標を最終的に掲げ、それを新成長につなげていくということになりますが、如才なきことながら、それを世界へ発信していくというふうな際におきましては、当然その輸出拠点や情報発信拠点として、また外から人を引きつける際の交流の拠点として境港というものをしっかり位置づけていきたいと考えております。とにかくこうした観点で、これらの強みを共有しているその西部エリアにおきまして、各事業、その取っかかりとしての対象地域としてここで掲げてはおりますけれども、その成果をまずはエリアで共有して、そしてその西部エリアから県内へ、国内へ、海外へと、とりわけまずは北東アジアということだと思っておりますが、展開を図っていくということを目指したものであるというふうに御理解いただければと思っております。
そして、(5)ですけれども、今回、総合特区ということで、取り組みをするに当たって必要な規制緩和というふうなものも規制改革につなげる提案として上げることとなっておりまして、細かくの御説明は省略しますが、e-モビリティーですとかスマートグリッド、あるいはライフサイエンスの部分でこういった法律についての既存の特例措置をあわせて提案していくということになると思います。そして、今後のスケジュールにつきましては、今月30日に申請締め切りとなりまして、うまくいけば11月下旬から12月上旬にヒアリングを受け、さらには年内をめどに1回目の指定がなされると。その指定後には、国と規制緩和などに関する協議や具体的な計画策定についての協議というふうにつながってまいります。
2につきましては、申請に当たり、その要件にもなっておりますが、協議会をつくり開催することとなっており、これを第2回目ということで8月に開催しましたので、その概要を載せております。委員から幾つか意見をいただきまして、それも反映することとしておりますが、大きな方向性については、各委員より御了解をいただいたといったことになっております。
◎上村委員長
続きまして、議題11、地方独立行政法人鳥取県産業技術センター機械素材研究所、米子市日下にありますが、における敷地内のり面崩落について及び議題12、とっとり産業フェスティバル2011と鳥取環境ビジネス交流会2011の開催結果につきまして、山下産学金官連携室長の説明を求めます。
●山下産業振興総室産学金官連携室長
13ページをお願いします。鳥取県産業技術センター機械素材研究所における敷地内のり面崩落について御報告させていただきます。
このたびの台風12号で米子の機械素材研究所南側ののり面2カ所が崩落しました。箇所なり状況については、下の図面のとおりです。崩落した箇所には土地改良区の農道が通っていたということで、その農道をふさいだ状態になりました。対応状況としましては、9月4日ですけれども、所長のほうが現場を確認し、農道をふさいでいるというようなことを地元関係者のほうに報告したところです。翌日ですけれども、産業技術センターのほうで応急処置を依頼して、昨日ですけれども、完了したところです。
今後については、本格的な復旧のために、測量設計の発注手続を終えて、復旧工事にかかりたいという予定にしております。若干、年内とか年度内ということでちょっと遅いのですけれども、西部のほうで被害が多かったということで、なかなか業者さんのほうの順番が回ってこないというようなこともお聞きしているのですけれども、できる限り早くすることとしております。経費については、急ぐものですから、当面は産業技術センターの予算内で対応していただくこととしております。県としては11月補正に運営費補助金ということで措置させていただきたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いします。
続きまして、14ページ、とっとり産業フェスティバル2011&鳥取環境ビジネス交流会2011の開催結果について御報告させていただきます。
先月8月26日、27日ですけれども、鳥取産業体育館のほうで開催させていただきました。来場者数については1,400名ということでした。内容についてはプログラムに記載しているとおりです。
一番下、出展企業からの意見ということで、現在、アンケートをいただいて、取りまとめ中でございますが、現時点での主な意見としては、新製品を多くの来場者に見てもらえたというような意見もありましたが、一方で、大学等や他の出展企業との交流が少なかった、あと駐車場が少ないように感じたというような意見をいただいているところです。次回開催に向けては、こういう意見を解消するような取り組みを行いたいと思っております。
○内田(隆)副委員長
続けて、議題13、「食のみやこ鳥取プラザ」の状況等について、北村市場開拓課長の説明を求めます。
●北村市場開拓局市場開拓課長
15ページをお願いいたします。食のみやこ鳥取プラザの状況等について御報告申し上げます。
前回の常任委員会でもアンテナショップの3周年記念のフェアについて、報告について御指摘をいただいたこともありましたので、ここの部分を中心に御報告させていただきたいと思います。
1つ目の情報発信でございますけれども、引き続き雑誌等で紹介していただいておりますし、店舗内催事ということで、試食販売、販売実習、販売体験等を行っております。あと店舗外催事ということで、イベントに出かけていきまして、県産品をPR販売したところでございます。
あと、情報の伝達というところに書かせていただいておるのですけれども、アンテナショップのスタッフが鳥取県に参りまして商品改良のアドバイス等を行います商談会を7月の31日から8月の1日にかけて行っておりまして、県内事業者さんに御参加いただいたところでございます。
あと、年に2回行っておるのですけれども、運営に対する専門の委員さんから御助言をいただくということで、アンテナショップ運営会議というのを設けておるのですけれども、今年度の1回目といたしまして、7月の11日に開催しております。委員さんからいただいた主な意見といたしましては、商品の掘り起こしの関係ですとか、次のヒット商品を育てる工夫をしてはどうかといったこととか、レストランにつきましては、魅力ある店にしていく努力が必要であるとか、リピーターをふやす取り組みが必要というような御指摘をいただいておるところでございます。
次の3周年記念のフェアでございます。8月29日で3周年を迎えたものですから、8月29日から9月5日の8日間にわたりまして3周年記念のフェアを行ったところでございます。
全体イベントといたしましては、知事、あと米子市出身の松本若菜さん、女優の方ですけれども、ほかによります二十世紀ナシのプレゼントをやらせていただきました。あと鳥取旅行が当たる抽せん会ですとか、県産品のプレゼントが当たる抽せん会ということも行っております。あと、物販イベントといたしましては、5%割引きを行いましたし、しゅんの農産物フェアということでもやらせていただきました。2階のレストランイベントといたしましては、知久馬料理長さんによります鳥取食材を使った料理の御提供をさせていただいたり、鳥取食材PRのための立食パーティーをやらせていただきました。3年間いろいろひいきにしていただいておりますお得意客の皆さんでございますとか、あと、次をねらってマスコミ、バイヤー等の参加もいただいたところでございます。
成果といたしましては、マスコミに取り上げていただきまして、情報発信できたかなということがありますし、あとマスコミ、バイヤー等に鳥取の食材の魅力を発信することができたなということで、今後一層の情報発信、販路開拓につながるように期待しておるところでございます。
ページをおはぐりいただきますと、お客様の反応ということで上げておるのですけれども、このフェアをいろんな形で告知させていただいたこともあったかと思うのですけれども、開始前に行列ができておるような格好で、非常に好評をいただいたというようなことでございます。
あと、売り上げ関係をつけておりますけれども、6月、7月、8月、この3カ月の状況なのですけれども、1階のほうの物販のほうでございますけれども、6月が107%、7月が128%、8月が132%ということで、前年対比でいきますと、この3カ月は非常に好調な伸びを示しておられます。あと、2階のレストランのほうなのですけれども、7月まで前年を下回るということで若干苦戦が続いておったのですけれども、8月につきましては、前年に比べて108.9%ということで、3周年イベントの効果が大きかったということもあるのですけれども、売り上げ前年対比を上回ったというような結果でございまして、引き続きいろんなイベントを打たせていただきながら売り上げアップに協力させていただいて、アンテナショップとしての本来の機能を十分に発揮していただくように我々としても支援させていただきたいと考えているところでございます。
◎上村委員長
次に、企業局の議題に入ります。
議題1、一定額以上の工事又は製造の請負契約の報告について、三柳工務課長の説明を求めます。
●三柳企業局工務課長
それでは、企業局の資料1ページをごらんください。一定額以上の工事又は製造の請負契約の報告をさせていただきます。
新規工事の契約が1件でございます。工事名は鳥取地区工業用水道新袋川水管橋工事(下部工)でございます。工事場所は、鳥取市吉成地区でございます。
工事内容についてちょっと簡単に説明させていただきます。
現在、鳥取地区工業用水の給水範囲を広げるために、雲山、津ノ井、若葉台方面へ配管を延長する工事を進めておりまして、本工事は、この延長ルート上にあります新袋川に水管橋を横断するための工事の一部分でして、主なものは水管橋の橋台2基、それから橋脚1基を建設するものでございます。契約の相手方は株式会社大晃工業でございます。なお、契約金額等については記載のとおりでございます。
◎上村委員長
説明が終わりましたが、皆さん質疑はございませんでしょうか。
○錦織委員
報告で6ページのロシアの柱ですけれども、これは前回6月だったか、森岡委員の指摘というので報告をいただいたので、やはりなという感じがしているのですが、ちょっと県としてのかかわりがどうだったのか。これを見ると、何かこうなりましたよみたいな感じで、すごい私としては非常に不満なのですね、こんなことでいいのかなというふうに。県はこういうことで働きかけてこちらのほうに来てもらって、県はどういうふうにアプローチして、継続してもらうようにするとか、例えば途中でうまくいっていなかったらこういうふうにしたらどうかというのが全く見えてこなくて、何か勝手に来て勝手に去っていって、あとは業者のこともちょっとは何かしますよみたいなことで、一体この方たちが来られて、1年で事務所を撤去するつもりで来られたのだとは思わないし、なぜこういうことになったのかということと、それからいろんな活動実績でこういうふうに何か紹介したとかという、私たちが聞きたいのは、こういう紹介したとかマッチングを行ったとかということもですけれども、やはりその本当の実績、県内とかにどういうふうにつながったのかとか、そういうことをもうちょっと明確にして報告していただきたいなというふうに思います。どうでしょうか。
●吉川経済通商総室通商物流室長
なぜかということにつきましては、御指摘のとおり、6月に御報告申し上げましたとおり、まずロシアの柱という、いわゆる中小企業の集まりという、そういうある程度公的な部分と、それからオートビジネスクラブジャパンといういわゆる民間企業としての機能を2つそろえたところでございまして、そちらの民間企業の部分でDBSの船腹の契約のこととか、いわゆる代金的なこととかがありまして、なかなかその輸送ビジネス、結局船腹を借りて輸送の仲介をするのがビジネスだったものですから、そこの仕事が難しくなってきたというところが一番のいわゆる撤退の原因であったかというふうに思います。そこにつきましては、いろんな話し合いの機会ですとか、それから船会社も含めたところで継続について働きかけをしてきましたけれども、やはりなかなか折り合いがつかなかったということが原因でございます。
また逆に、ただ、昨年の秋ぐらいから、貨物量が少なかったときに、全国からコンテナ貨物を含めてかなり集めていただいたという実績もあります。ちょっと今はここに数字は持っておりませんけれども、DBSのほうにコンテナ貨物も含めて一定の貨物輸送をしていただいたというそういう実績もありますし、それからいろいろな企業の紹介ですね、ロシア側の企業の紹介とか、こちらの企業へのセミナーによるいろいろな、ロシア側の商習慣でありますとかそれから貿易の手続のこと、それらについてのいろんなセミナーの開催とか、そういうこともやっていただいたというところはあります。
それで、ビジネスがうまくいかないという部分がどうしてもあって、もちろん慰留していただいて、それで協力していただけることがあればどんどんしていただきたいという思いはありますので、そこについては引き続き先方のほうも何かまたいいビジネスチャンスがあればまた境のほうでも展開をしていきたいというふうにおっしゃっておりますので、情報収集をしながら、これからもロシアの柱というその大規模な中小企業家連盟との関係というのは、パイプは持っていきたいというふうに思っているところです。
○錦織委員
そのセミナーの開催だとか貿易に関する、いろいろ教えていただいたということなのですけれども、もう今1年たってこういった、何というか、そのスキルというものは何かもう鳥取県に、鳥取県というか、輸出をしたい業者などにも根づいたというのか、わかったのでしょうか。今後はその役割をしてもらったところをどこかがやらないと詰まってくるわけなのですけれども、そこら辺のところはどういうふうに考えておられますか。それにかわるものは。
●吉川経済通商総室通商物流室長
そのあたりが根づいたかといえば、まだ十分ではないというのが正直なところだと思います。それで、そういう難しい部分を、ロシアの方のそういういろんなノウハウといいますか、そういう人脈とかを使って、地元の人のビジネスを支援できないかということが、日本人のことだけではなくて、ロシア人で現にそういうビジネスをしている方の力を使ってできないかというのが当初の、ロシアの柱といいますか、オートビジネスクラブジャパンも含めたところでの、そういうねらいを持った、境へ来ていただいたという、そういう経緯があるわけでございますけれども、結局そこの部分については直接県内の企業の方が直接商売をするというよりは、仲介をしていただくという形のかかわり方だったものですから、そういう意味では、地元の方に直接ビジネスをやるという部分のノウハウとかという部分については十分にはまだ定着をしていない段階でございまして、ある意味うまくいくビジネスであれば、引き続き残っていただければ可能性もあったと思うのですけれども、ここでの事務所の継続というのが当面難しくなってきてしまったというところでございますので、ここは残念ですけれども、やむを得ないところだというふうに考えております。
○錦織委員
だからそれにかわるものを、やはり今でも機会があれば輸出しようかとかと思っている方がおられると思うのですけれども、そういうことについて、ロシアの柱にかわる、何か仲介してもらう方とか、例えば商習慣はこうだからこうしたほうがいいですよとかアドバイスをするとか、そういう役割はこれからはどこがするのでしょうかと思うのですけれども。
●吉川経済通商総室通商物流室長
これにつきましては、今年度の予算のほうで御承認をいただいていますロシアのビジネスサポートセンターというのを今ウラジオストクのほうに設置をさせていただいていますので、そういうところのいわゆるバックアップにより、いわゆる県内企業の方がロシア貿易をやられたいということであれば、そこをしっかりと支援をしていく、そこをいわゆる機能するように県のほうもきちんとサポートしていくというようなことが肝要だというふうに思っていますので、今はそのビジネスセンターの支援を中心に県内の方をサポートする体制で臨んでいくというところです。
○森岡委員
この件に関連してなのですけれども、やめた理由なのですけれども、例えば今の原発問題でロシア国内のほうの需要が悪いとか、そういったことではないのですね。例えばもう恒常的に自分たちの商売がうまくいかなかったということで理解をしていいのかということ。
基本的に、このザハロフさんですか、鳥取県アドバイザーという名刺を持って銀行にお金を借りに行ったりもしているのですよね。要は鳥取県の名前を使って。その当時いろいろと問い合わせがあったりもしたのですけれども、我々としてはいかんともしがたい、何とも言えませんので、アドバイザーということは確かだというお話はさせてもらったりしたのですが、この方の例えば身上調査、身元調査というか、我々が調べただけでも、例えば舞鶴や福岡で商売をされていても、同じように失敗しているのですね。それを県が、知事が本会議場の中で、もう鳴り物入りで自分たちのサポートをしてくれるのだということでこれを決めているのですけれども、本当にきちんとしたそういう調査をされているのかなと、すごくクエスチョンマークがつくのです。大事なところだと思いますので、これはしっかりこういったことは県庁の職員の方々はやっていただかないと、県民の大事なお金を使って、DBSもお金を入れているのですよね。
さっき、吉川さんがおっしゃるのは、DBSのレートが上がったから出せなくなったんだと。だったら県は何のためにお金を出しているのかという、そういう思いが我々はあるのですよね。その交渉のために一生懸命皆さんが、中海市長会もいろいろとバックアップしてくれているというふうに我々は理解しているのだけれども、何となく県のやる気というのですか、そういったものが感じられない、もうこれがこういう状況になってしまったという思いを私はずっと持っているのです。その辺は、総室長からがいいかな。
●前田経済通商総室長
質問が2つあったと思います。1つ目は、ザハロフさんが撤退した理由は、何ていうのですか、新聞に書いてあるようなことだったのかどうかということだったのだろうと思います。
基本的には、さっきうちの吉川のほうが申しましたけれども、ザハロフさんの商売というのは、日本のものを向こうのほうに、荷物を集荷して送る、その仲介というか、荷物の受け渡しといいますか、荷物をまとめてある程度値段を下げて向こうに送って利益を得るような商売だったと思います。そういう意味で、DBSのスペースチャーターの部分が値上がった部分だけなかなかうまくいかなくなってしまったというのが事実だろうと思います。それが一番の大きな問題だろうと思います。
では、我々がそこのところで何をしたかといいますと、やはりそうはいってもDBSとザハロフさんの間に入って一生懸命協議をする場をつくりました。ただ、DBSのほうにお金を安くしろとか、そこは行政としてはとてもいいづらい部分がございまして、そこのところで場の設定を何度もさせていただきましたし、ソウルでもさせていただきました。そういうことで努力をしたつもりでおります。それが1つ目です。
2つ目は、ザハロフさんの信用調査をしたのかどうかという話があったと思います。もともと一番最初の出会いというのが、ロシアの柱というところから初めは話がありました。ロシアの柱というのが、去年の5月に全国知事会の知事の方がモスクワのほうを訪問されて、今話に出ているボリゾフ会長さんという人とお目にかかっているわけですね。そういう意味で、全国知事会の知事さんも会っておられて、そういう意味でロシアの柱のというのは信用できると思っていました。
ロシアの柱につきましては、経産省なりジェトロにも確認して、大丈夫なものだというふうに聞いております。そういう意味で、あとロシアのウラジオストクのほうに行っても、ロシアの柱の極東支部というのにお目にかかりまして、そういうしっかりしたものだろうというふうに思っておりました。そういう意味で、もう一つのほうの、ロシアの柱の境港支部に来られたザハロフさんについて、そこのところの部分につきましては、舞鶴のほうの役所のほうに確認をしたら、特に問題を起こしたことがないということで、ああ、それならということで考えておりました。
なぜそんなふうになったかといいますと、当時言われていたことというのが、ロシアビジネスというのはやはり人脈形成というのが一番大事なのだろうなということで、人脈ネットワークみたいな部分が大事なのだろうというふうな話がございました。そういうことでザハロフさんとネットワークを結んだということもございます。
森岡委員がおっしゃるとおり、どれだけ物すごくその信用調査をしたかというと、ある意味でうわさ話というのはいっぱいあるのですけれども、最終的な部分でどうなるかという話はどうしようもない部分があるのです。人のプライバシーというか、個人的なところの話の部分というのは、いろんなうわさはあったのですけれども、どうしてもそこのところがわかりづらくてこんなことになったと思います。
○森岡委員
わかりました。これはもう終わったことなので、仕方ないので。ただ、以前から指摘をされていることはあったと思うのですよ。だからその指摘があって、県の姿勢というのですか、そういったものをきちんと受けとめるというのが私は大事なことではなかったかなと、反省点として思います。
もう1点、先ほど吉川室長がおっしゃったのだけれども、今のロシアの柱にかわる機関としてロシアビジネスサポートセンターのセンコンのホームページを見ても、昨年のConsultant.ruですか、この委託業者よりも情報量が少ないような気がしているのです。まだまだ昨年のほうが細かなポイントなどもいろいろとホームページの中でしっかりとアナウンスがあったような気がしているのですが、その辺はいかがなものなのですか。その今の状況というのは。
●吉川経済通商総室通商物流室長
確かに情報発信が十分でないところがまだあると思います。それで実際に活動されていても、それをうまくいわゆる外向けの情報発信というのをされていないという部分もあります。それからいわゆる仕事ぶりが我々の期待に十分こたえられるところまでいっているかというと、またそこも少し我々としても不満があるところもあります。ぜひそこは、先週もいろいろと話をしてきましたけれども、今後、きちんといろんなニーズにこたえられるように最大限努力をしていただくように要請をしてきましたし、これからも、県とそれから地元にあります国際ビジネスセンターですね、境港の、そういうところとよく話をしながら、ある意味小さいことでも情報を出していって、いろいろなきっかけにしていただくように取り組んでまいりたいというふうに思っております。
○森岡委員
ではよろしくお願いをしたいと思います。
そうですね、要はロシアの場合は、はっきり言うと夏の期間が短いのですよ。4月から大体
10月くらいまで。もうあと11月から3月、4月まではもう冬の凍結期間で、情報というか、ほとんど入ってこないと思うのですよね。ですから4月、10月、もう最終10月ぐらいまでしか動けないので、仮に、ロシアビジネスサポートセンターの制度が今、1年更新ではないですか。ではなくて、やはりきっちり仕事をしてもらおうと思えば、やはり何年かの長期スパンでないと請け負った方々も大変ではないかなというふうに私は思っているのです。この10月までに情報が出ないと、もうさらに来年の3月、4月まで出てこないですよ。皆さんとまりますから。ですから、その辺も踏まえて、来年の制度設計に対しては、そういったことも頭に入れてやっていただきたいと思います。これは要望として聞いていただければと思います。いいですか。
◎上村委員長
はい、よろしく。
ほかにありませんか。
●山根商工労働部長
大変森岡委員さんのほうから熱心な御意見をいただきましてありがとうございます。6月議会でも御質問いただきまして、そういう複数年契約でありますとか、それから場所に関しては県のほうが例えば借り上げて指定するとか、こういうことの検討はしてまいりたいと思います。
また、ロシアの柱につきましては、今、総室長等が申し上げたとおりでございますけれども、やはりロシアビジネスを展開するというのはなかなか、人脈という部分がやはり一番大事だし、またそこが逆に難しい部分も正直あると思っております。こういうことの経験を積みまして、さらにさらに信頼のある支援制度というのですか、県内の企業の皆様方に信頼のある御支援をできるように一層努めてまいりたいと思います。
◎上村委員長
ほかにございませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
それでは、その他、執行部、委員の方で何かございますでしょうか。
○森岡委員
ちょっと1点。
◎上村委員長
はい、どうぞ。
○森岡委員
この資料の中にもいろいろと企業誘致のお話がたくさんあるのですが、ちょっと私は教えていただきたいことがありまして、例えば企業誘致で鳥取県に来られて、例えばきょうのその産業振興条例の中にも税制の優遇だとかいう話があるのですよね。ただ、例えば支店登記をしなければ法人事業税は鳥取県に入ってこないのではないかなというふうに聞いていたのですけれども、ちょっとその辺の仕組みというのが、要は企業誘致をされても、同じ敷地内にライバル会社が、県内企業がおったとしますよね。彼らは税金を納めているのです。補助金もないのです。にもかかわらず、県外から来た人たちばかり優遇されて、法人事業税も納めていないのだというような、県内企業がそう思うようなことであれば、その辺はちょっと是正をしなければいけないなというふうに私は感じたものですから、その辺の仕組みを教えていただければと思います。次の機会でいいと思います。
◎上村委員長
今はわかりませんか。
●三王寺産業振興総室企業立地推進室長
確かに外から誘致で来られた企業様と、県内でも新増設、ふやしていただくということをしていただいた企業様については、その補助金につきましては同様な取り扱いをさせてはいただいております。それから……。
○森岡委員
増設はいいです。
●三王寺産業振興総室企業立地推進室長
中小企業のほうは投資とか雇用要件とか基準を下げさせてはいただいております。それから先ほどの税金の関係でございますけれども、本社が県外にあるというような場合は、たしか従業員割ですとかそういう形で税収が入ってくるというふうに承知はしております。
●岡村筆頭総室長兼産業振興総室長
正確にお答えをまた改めてさせていただきますけれども、基本的には、先ほど山王寺が申し上げたように、事業所税の中には従業員割というのが当然ありますし、その支店登記をされているかどうか、それが税が落ちる仕掛けの要件なのかというところをちょっとチェックさせていただきたいと思いますので、また改めて御報告させていただきます。
◎上村委員長
はい、お願いします。
ほかにございませんか。
●酒井産業振興総室次世代環境産業室長
済みません、別刷りで1枚お配りしている車の画像のあるものを見ていただければと思います。少々お時間をいただいて、来週実施します取り組みについてお知らせをさせていただきたいと思います。
タイトルは、SIM-Driveが先行開発車事業第1号で開発した電気自動車の県内走行等ということでお配りさせていただいております。1枚のものです。
株式会社SIM-Driveが先行開発車事業第1号でインホイルモーター方式の同社のオリジナル技術を活用した電気自動車「SIM-LEI」を開発いたしました。御参考までに、その一番下に参考で載せておりますけれども、SIM-Driveは、慶應大学の教授である清水社長が開発したインホイルモーター、タイヤの中にモーターがあって、タイヤ自身が回転するといったようなものですけれども、これを活用したEV開発を行うベンチャー企業でありまして、この第1号事業につきましては、こうした事業を活用した先進的EVを開発するということで、国内外34社が集まって開発に参加して、参加企業は、その仕様車などのデータですとか、開発したところから生まれたその技術の移転といったことが可能になるということでございまして、鳥取県としましては、ここに上げておりますような11の県内企業などで協議会を組織し、参加しておりまして、また、産業技術センターから研究員を1名SIM-Driveに派遣しまして、人材育成もねらい、本プロジェクトに参画をしてきたところでございます。
このたび完成した「SIM-LEI」というのが、そこに2枚の写真をおつけしているところが外観でありますが、この「SIM-LEI」については、1回の充電で333キロメートル走るというところで、かなり今までのEVからは画期的な特徴がありまして、またその技術としてもインホイルモーターということなどが特徴となっておりますけれども、実はまだ本格的なその公道走行試験などということについては未実施だったものということになっておりまして、そこでこのたび、まず本県としましては、本県のその協議会に参加した企業を対象に、その成果を普及するとともに、こうした「SIM-LEI」の車両の評価を行うということで、以下の表に掲げてあるような行程で県内走行等を行うというものでございます。
来週火曜日にはそのメンバー向けの報告会やその試乗ということを行いまして、21日には、その下の地図に掲げてありますようなところで、西部総合事務所、1を出発して、これを蒜山まで実際に走って、さらにそこから戻って日下の産業技術センターまで戻ってくるといったようなところで実際の公道走行試験をしまして、その後、各企業などとの意見交換を行うといったところ、3日目はそれに関連しての振動試験ということを行うというものです。
今回につきましては、あくまでその第1号車の開発プロセスの一行程として実施をするものでございまして、まだ広く一般に公開というふうな段階ではございませんけれども、基本的には本事業に参画している方々を対象としたものということになりますが、まずこうした内容についてお知りおきいただければと思います。また、こうした取り組みを皮切りにしまして、県内へ成果なりそのメリットというものをどんどんフィードバックしていきたいと思っています。
◎上村委員長
ほかにありませんか。いいですか。(発言する者あり)
はい、どうぞ。
○伊藤(美)委員
どんどんというのではないのだろうけれども、次々に大型小売店、ホームセンターみたいなものや、ああいう大きな進出で地元の企業は戦々恐々ですね。基本的には法にのっとった姿だろうけれども、かつて境港にプラントができたが、あの影響みたいなもの、地元企業との関連や、そして境港全体の活性化みたいな話というのは、聞いていないのですけれども、1点はどうなのかということと、もう一つ、今度上井に出てくる、あれもホームセンターだという話ですけれども、これあたりがまさに競争社会の典型みたいな姿だけれども、これあたりが実際に出てくると、今の消費人口はほとんど変わらないですから、そういう影響というのはどういう見方をしたらいいのかなということ。それから倉吉にヤマダ電機がまた出てきましたよね。あそこには既に大きな電器店が2つあって、なぜああいうところに立地するのかなと思いながら、これも競争だという。パチンコ屋の競争とはわけが違うような感じがするのですけれども、あなた方はどういう見方をしておられますか。
●山根商工労働部長
大店法が以前ありまして、その辺の調整というのが以前はでき得る措置があったのですけれども、今はそれが撤廃されまして、環境側面のほうから、その住民生活に特段影響ないとか、土地利用、法制上の問題とか、あとは伊藤委員がおっしゃった自由競争の世界だということで、日吉津のジャスコで米子の商店街のシャッター化が一層促進されたとか、こういう影響は間違いないだろうなというふうに思っています。ただそこが、それがどうかと言われますとなかなか難しい部分でございまして、国の法制度として、それを認めて自由競争というところの部分でございますので、そこはいたし方ないのかなというふうに思っております。ただ、気持ちとしては、やはりどんどんどんどん大型店が出てきて中心市街地が本当に廃れていったりする現実を見ますと、いたたまれない思いは正直持っております。正直な感想はそういうところでございます。
○伊藤(美)委員
はい、わかりました。
○福間委員
ちょっと。
◎上村委員長
はい、どうぞ。
○福間委員
ただ、関連で、僕は、大変なことかもしれませんけれども、どこかで流動調査はしたほうがいいと思います。プラント5が出てきたときの流動調査というのは、その後、出る前と出てから、出てからはどう変わってきたのか。もうできませんけれども。ジャスコが出てきたときにどうこの流動を、そういうところはどこか丸投げに、僕は、そういう調査をこれからしていくような意識を持たないと、実際に福井県かどこかでは5年か10年ぐらいのスパンをかけてその流動調査をしているはずなのです。それは今でなくても一遍研究してみたほうがいいような気がするのですが。
●山根商工労働部長
はい、わかりました。検討してみます。
◎上村委員長
ほかにございませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
それでは、本日の委員会は終わります。御苦労さまでした。
午後4時09分 閉会
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