平成23年度会議録・活動報告

平成23年10月28日会議録

出席者
(10名)
委員長
副委員長
委員
内田 博長
山口 享
鉄永 幸紀
安田 優子
錦織 陽子
浜崎 晋一
澤 紀男
福田 俊史
國岡 智志
谷村 悠介
欠席者(2名)
伊藤 保
森 雅幹
 

説明のため出席した者
  河原統轄監、山根商工労働部長、鹿田農林水産部長、古賀県土整備部長、中島会計管理者
  外局長、課長、関係職員

職務のため出席した事務局職員
  議事調査課 柳楽課長補佐、田中主幹、小川副主幹、川口副主幹

1 開  会   午前10時59分
2 閉  会   午後0時03分
3 司  会   内田博長委員長
4 会議録署名委員  福田委員、谷村委員
5 付議案件及びその結果
   別紙日程表及び下記会議概要のとおり
 

午前10時59分

◎内田(博)委員長
 おはようございます。ただいまから、鳥取県産業振興条例調査特別委員会を開会いたします。
 本日の日程は、お手元に配付しております日程表のとおりでありますので、この順序に従って議事を進めさせていただきたいと思います。
 初めに、会議録署名委員を指名いたします。
 会議録署名委員は、福田委員と谷村委員にお願いをいたします。
 これより、議題1、前回の委員会における執行部・委員からの意見の対応方針についてを行います。
 前回の委員会における執行部・委員の皆様からいただきました御意見と、それに対する考え方、対応案につきまして、お手元に配付してあります資料のとおり取りまとめております。詳細につきましては、鉄永委員からの説明をお願いをいたします。

○鉄永委員
 それでは、委員長のお許しをいただきましたので、先般、皆さんからいろいろ御意見が出されました。それに対して、提案者としての考え方を申し上げ、そして後はこの委員長のもとで議論をしていただければと思っております。
 お手元に配付しておりますが、まず、農林水産部につきましては、先般も申し上げましたけれども、これは全産業を対象にしておりまして、当然、農林水産部も主力な部として入っておるということで御安心いただけたらというふうに思います。
 統轄監の御指摘でありますが、総合的にと書いておりますけれども、先回も申し上げましたけれども、無駄な手数をかけるようなことはやめたほうがいいのではないかと思いがありまして、予算編成等で総合的にやはり対応していただければいいと、後者の意味で考えていただければ結構だと思っております。
 第5条第2項でございますが、これは森委員でございます。支援団体の一般的な責務として規定したものでございます。構成員は当然なされると、ふだんからなされておるわけでありますが、一般的には我々のまちでしたら、例えば農林関係でありますとJA等がこういう虫の防除対応とかいろいろ情報提供はしておられるわけでありまして、これはその団体に入ろうが入るまいが情報提供をなされているということもございます。したがって、強制的に構成員以外にもしろという意味ではないということでとっていただければいいと思っております。
 商工労働部でございますが、これは第8条第2項の適用で考慮をしていただければいいではないかということであります。
 錦織委員の三洋などを準県内扱いするのはどうかということでありますが、大企業が嫌いな錦織委員ですからそれはわかりますが、私は今回、すべての産業と言っておりますと同時に、やはり県内に立地する産業というのはすべて対象にしております。ただ、その中でもやはり県の施策としてやる場合には、県内の産業にいかに貢献するかということで考えていこうと思うのでありますので、例えば三洋がございましても、三洋のすべての製品を優先的にという考えを持っておりません。例えばおどり炊き等で、私が議場で申し上げたかと思いますが、これは気高電機がすべての製品をつくっております。ブランドは三洋で売っておりますけれども、そこには雇用があると、大企業といえども翼下の下請企業等々で成り立っておりますので、それらの実態を見ながらやっていけばいいのではないという思いがしております。
 過度な財政負担とならない範囲について、これも統轄監のほうでありました。特に県産材ですが、私は地産地消の考え方は、これはもう後で委員長のもとで考えていただければいいと思うのですが、一般論は地産地消の考えは変える必要ないだろうというふうに思っている。ただ、県産材ということになると、もっと大きな国の施策であり、これは日本国として地球温暖化対応等々の大きな課題も対応しなければならない、また、県にとっても森林面積が非常に多いわけでして、その対応が急がれる。まさに、公益性ということが一方ではあるわけでございまして、公益性のあるものについては、また別の施策で優先するという考え方でいいのではないかというふうに思っております。
 地域に貢献しているものを判断するのが大変であると、まさにそのとおりでありますが、これは積み上げしかないのではないかなというふうに思っております。1つの基準を定めますといろんな業種がありますし、いろんな実態がありますから、すぐすぐこれはこうだ、あれはこうだというのはなかなか難しい、ですから知事部局のほうに、これは委任するような形で条例は書いているということであります。
 県内の人材、物品等、これは会計管理者でありますが、もう一つ考えていただかなければならないのは、その物品製造において、やはり県内で製造されているのは雇用が伴っているわけであります。それから、県外であっても販売業者にはそれなりの雇用があると、もちろんそのとおりだと思います。はっきり言って、どちらが多いか、あるいは効果があるかということは総合的に考えなければならないと思いますが、ない場合はもう入札で今までどおりやるしかないだろうと、優劣がつけられないときはやむを得ないだろうというふうに思っております。そういう考えをしております。
 県土整備部の県外事業者が入ってくるきっかけになるという懸念があるということでありますが、実はこの条例、9条を書いた折には、今、県土整備部で持っております条例ですね、これは意識しながら書いたつもりでありますから、それは、県土整備でいいますと、県外業者も県内に入ってきて、それなりの活動をし、それなりの技術屋を持ってやられるのであれば、今の基準の中に入れば、それは分野によっては準県扱いになるのだろうと思ってはおりますので、一概にといいますか、県外業者が直ちに入るということは実態がなければこれはあり得ないというふうに思っております。
 資料の裏でございますが、責務についての考えですが、内容は努力規定にしておりますので、これは責務が協力になるとか、役割になっても別に異存はありません。内容はそのとおりでありますので、過度に責務を意識されるのであれば、これは検討していただいて結構なのではないかと思っております。
 市町村の記述については、これも議論が分かれるところでありますが、地方自治法上、対等な関係ということで、対等な関係の人に協力はあったとしても、責務とか負荷するのはどうかなあという思いでこれは抜いております。
 金融機関でございますが、これは8条にも金融円滑化ということが書いてありますが、これは責務ということで実は書いてしまいますと、何で貸さないのだということになる可能性があると思います。当然、金融機関も営利企業でありますから、相手の信用によって貸す貸さないは自己判断があるわけでありまして、これも協力関係を維持するということでいいのではないかということで書いておりません。
 地産地消でありますが、さっき言いました県産材はそういうことであります。公益性という観点、それから県内産ラッキョウの判断でありますが、これは砂丘らっきょうであるとか、もうブランド化されたものでありますので、8条にもブランド化に対して、あるいはこれからブランド化しようというものに対して施策を講じることと書いておりますし、ブランドにもう既に定着し、あるいはこれからしようとするものというのは、やはり優先的に基準を狭めてやっていけばいいのではないかという思いがしております。これは条例をもうちょっと明確化すればいいのではないかと思います。
 錦織委員の地産地消について、従来どおり県内でとれたものというのですが、私が議場で申し上げましたとおりであります。いろんなものがございまして、一概にこれだけでやりますとおかしいようなことになるということを申し上げました。
 森委員のほうで、学校給食に関しては、市町村で行うことでありということでありますが、学校給食の運営については当然市町村でありますから、県がとやかく言うことではないだろうというふうに思っております。ただし、鳥取県で地産地消の概念というものを定義づけておりまして、その定義の中で運営されておると、報告が出てくるということに県のかかわりというものは出てくるわけでありまして、そういう意味では、やはり学校給食をどうのこうのしろということでなくて、地産地消というものを推進する上での基本的な考え方をまとめるのが県の姿勢ではないかというふうに思っております。
 優先順位を分けてというのですが、これは実際には別紙のほうに事務局のほうで書いてもらいましたけれども、順位をつけようと思えばつけれないこともないのかもしれませんが、これらもやはり運用しながら考えていけばいいのではないかと。余り初めからがっちりやってしまうと、ちょっと問題が出てくる可能性があるなと思っております。
 県内に事業所のある会社が県外でつくっておるものもということになりますと、さっき私が三洋の例で申し上げましたが、例えばパナソニックが今度、そう考えてみますと、全国各地、世界じゅうでつくっておるものがすべて対象ということになってしまいかねません。それでは雇用とは全く関係ない、鳥取県内の雇用であるとか、金の回りというのも全く関係ないことになってしまいますので、やはりそれは限定していくべきではないのかと思っております。ですから、その次に書いてありますものは、結局、鳥取なら鳥取の事業所で生産しているものということで、ひとまず考えていけばいいのではないかと思います。
 9条1項で入札制度は入れなくてもいいのではないかということですが、これは県土整備だけではございません。いろんな物品であるとか委託事業であるとか、もろもろのものが入ってまいります。やはり金の流れを見るというのは、ある意味では条例としては少し突出しておるのが9条だと認識があるかもしれませんが、議会でチェックしていくという意味では、これは大切なことなのだろうと思っておりますので、外していただいたら、これは意味がなくなるぐらいに私は思っております。
 関西広域連合の産業分野への参加、これは手を挙げられたわけでありますが、どのようになるかわかりませんが、連合でありますから決められることというのは各県の考え方というものが出て、まとまったものについてやっていくという形になるだろうと思っております。どこかの県が出たらすべて買いなさいというような発想は多分ないのではないかなと、むしろ買ってくださいねというような緩やかなものは出るかもしれませんが、どのような形で出てくるかわかりません。もしも影響が出るのであれば、それを加味しながら条例改正していけばいいという考えをしておるところでございます。
 以上、一応このあいだの御意見に対して、提案者としての考えを申し上げたところでございます。

◎内田(博)委員長
 ありがとうございました。
 そういたしますと、ただいまの説明に対しまして質疑を行いたいと思いますので、御意見のある方。

○山口委員
 それはそれでいいのですけれども、このぺーパーでは真意が伝わっておらないのではないかと、生の声を今おられる執行部の皆さんからは、今の提案者に対する説明についてそれぞれの部局が出ておるわけですから、それにまず聞いてもらって、ペーパーだけではちょっとわからないところもありますね。

◎内田(博)委員長
 わかりました。そうしますと、今、山口委員から提案ございましたように、今、鉄永委員のほうから回答がございましたので、1ページの上から、ずっと順次、皆さん方のお考えをお聞きして、再度また調整したいと思いますが、よろしゅうございますか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、農林水産部、鹿田部長のほうから、最初にお願いします。

●鹿田農林水産部長
 今、委員の説明を受けまして、大方は了解いたしました。ただ、地産地消の絡みなのですけれども、地産地消、先ほど県産材が出ていましたですけれども、県産材は今、県内から出荷された、要は森から出た分の県産材の証明を出して、一応、県産材のいろんな建物に使ってもらうような形の取り組みをしていまして、やはりこれは守りたいなというふうに思っていまして、そうしますと、今ここの地産地消の括弧で、県内において生産された農林水産物、加工物等を県内で消費することをいうという、地産地消はこれでいいかと思うのですけれども、そうすると地産地消の最終形に行くまでにいろんな取り組みがあるかなと思うのですね。そうなってくると、そこを全部包含するような格好の大きな意味で書くとすると、地産地消を目指す取り組みの促進を図ることとかということで、包含していって、中途の部分についても、それは、これは産業振興条例上はそこまで認めるというような格好にしとけば別に問題はないのかな、後は個々の事業の中でそれぞれ枠組みを決めてやれるという話になりますので、そういう格好のほうがいいかなというふうに印象を受けましたので、それだけはちょっと意見として言わさせていただきます。

○鉄永委員
 さっき申し上げましたように、地産地消という概念はあったとしても、ほかの公益性とかという、もうちょっと高い次元の分野で木材などは考えるべきではないかなあというふうに思います。県土をやはり守っていくというようなこともありますし、それから地球温暖化の対策としても必要で、県はそれを中心に今一生懸命やっているわけですよね。ですから、地産地消は地産地消の考えがあったとしても、公益性とか、あるいはさっき申し上げたラッキョウなどのブランド化を一生懸命この条例でもつくっていけということですけれども、ブランドでしっかりしたものができるとすれば、それはやはり県の施策として優先して力を入れていくということで、地産地消の概念と、それから考え方は後で委員長のほうが、今、部長がおっしゃったようなことも含めて、ちょっと改正していただければいいのではないかというふうに思っております。その点は異論はありません。

◎内田(博)委員長
 よろしいですか。

●鹿田農林水産部長
 はい、ありがとうございます。

●河原統轄監
 今の説明、ほとんど理解できました。よくわかりました。その上で確認なのですけれども、これは現場現場、物物によっての適用というのは非常に難しいということを前提に、鉄永委員のほうから凡例をやはり積み重ねながらやっていかなければいけないという原則と、それから、ある程度執行部のほうが苦しみながらそういうことをやっていけばいいのだというお話があったので、非常に気は若干楽になったところでございます。ただ、前回申し上げましたけれども、やはりそれぞれの特に1次産業ですとか2次産業、こういった関係者の方々の意見を聞かれているのだろうと思いますけれども、そこを踏まえまして、最後に細部を詰めるだとか、きょう特に地産地消のあたりを今後詰めていくと、もうちょっと細部を詰めるという話だったのだけれども、それをぜひしていただければというふうに思った次第です。

◎内田(博)委員長
 後で詰めるということでいいですね。

●山根商工労働部長
 御説明いただきまして、もう理解できました。関西広域連合は、これからの制度設計になると思いますので、そこは臨機応変に改正等々おっしゃっていただいておりますので、そのように対応できればなと、したいなというふうに思っております。

◎内田(博)委員長
 いいですか。

○錦織委員
 私は、地産地消については、これからさらに検討を進めるということなので、その場でも言っていかなければいけないと思うのですけれども、例えば県内産ラッキョウとか、統轄監が心配しておられた、そういったことなどはもうブランド化されたもの、定着しようとするものは優先されるのだというふうに言われましたね。

○鉄永委員
 優先するようにはっきりと改正して書き込んだらいかがですかということを申し上げた。

○錦織委員
 ただ、地産地消というものは、ブランド化されないものだとか、ブランド化まではしないのだけれども、地元でとれたものを地元で消費するという、そういうことというのはとても大事にしないといけないと思うのですけれども、ブランドだとか、そういう鳥取県の強みだとか、そんなことだけを前面にすると、何か末端での地産地消ということがちょっと薄まってくるのではないかなというふうに私は危惧をするのです。そこら辺を、原材料がよそから持ってきたものでも鳥取県で頑張っている企業さんが生産して商品にすればいいのではないかという変更もこの論議の中には含まれているわけでしょう。私は、それを許してしまうと、いえば県外産、それから外国産でもそういうことになってしまうし、何ていうか、それでも地産地消だといってするようなふうにすりかえられていくという危険性が、私は食べ物だけではなくてやはりあると思うのです。だから、そこのところをもうちょっと皆さんと一緒に論議していきたいというふうに思っています。
 それで、これを眺めながら見て、本当にこの鳥取県産業振興条例というものがいいぐあいに成立させないといけないと思っているのですけれども、わけてもTPPになったら、これもみんなオジャンだなというふうに私はちょっと思います。
 それで、あと大企業が私は嫌いなわけではないのです。社会的責任を果たすべきということで指摘をしているところでありますので、嫌いということではありませんので。(「そうですか」と呼ぶ者あり)はい。

◎内田(博)委員長
 いいですか。

○錦織委員
 はい。

◎内田(博)委員長
 先ほど出ました統轄監、あと9条のほうで何か。

●河原統轄監
 私、ちょっと、では発言がもし許されるのなら、今の件に関して少し個人的な見解でございますけれども。
 私、農林水産部以来、地産地消をかなり一生懸命やってきた一員だと思っています。ただ、今回の産業振興条例の場合は、また違った観点が要るのかな、産業を振興して雇用を確保するというねらいも大きくあるのではないかというふうに思っています。ですから、学校給食でいう地産地消というのと、この産業振興条例で今ねらっている地産地消を少し考え方を変えてもいいのかなと。だから、前回申し上げたように、地産地消という言葉で集約してしまうのがいいのかどうか、どちらかというと地産地消というと学校給食だとか食材と、ああいうことだけ考えてしまうものですから、そこは少し変えてもいいのかな。なぜならば、農業でいえばGDPが県下700億円を切ったか切らないかぐらいだったと思いますが、やはり全産業から見るとやはり2兆4,000~2兆5,000億円という感じがありますので、産業雇用という観点に立てば、少しもうちょっと広い意味合いを持つと。特に今、雇用が大変な時代には、やはり仕事を県内でやっていくというのは一番大事なものですから、ちょっと広げた感覚を持ったほうがいいのではないかなというのが私の考えで、そのときにあえて、何回も申し上げますけれども、地産地消という従来県民の方が思っているイメージと少し変わってくるとすれば、少し言葉なども変えることもあり得るべきなのかなというような感じが、私の今思っている感じでございます。

◎内田(博)委員長
 具体的には、まだ。

●河原統轄監
 そこは考えなければいけませんね。

○鉄永委員
 もともとの地産地消というのは、やはり第1次産業で、県内で生産されたものを県内で食する、そういうことが基本だったのだろうと思います。議場で申し上げましたのは、実はそれは当然なのですが、第2次産業では、それの判断だけではなかなか産業あるいは雇用という観点からとらえると難しいということで、当然、第2次産業あるいは第3次産業もあると思いますが、そういったところまで大きく広げていったということがあります。ですから、例えば農産物でしたら、大体土地型が多いわけですから、地元でとれたものを、では他県から買ってきて食するかといったら、これはもうどちらの概念をとっても、これはもう今までの地産地消の概念を踏襲していくということになるのだろうと思います。
 第2次産業のときは、知事もおっしゃいましたけれども、とうふちくわなどはどうするのだと、あるいは酒津の塩サバはどうするのだと、これはもう県外、国外から入ってきておる原材料であります。産業を考えますと、結局は生産する現場は鳥取県にあれば、そこには雇用が生まれておりますし、それで技術力もあって、例えばとうふちくわなど、今グルメなどでも出しておるような推奨製品ですよね。そんなものを外すようなことはやはり避けるべきだろうという思いで、地産地消の概念を少し広げておるということであります。

●中島会計管理者
 私のほうからも、実際の運用に当たっては区々あってなかなか基準を設けたり順番づけたりするのは難しいなというのは、きっとそのとおりだなというふうに考えておるところでございます。ですから、この条例の趣旨が、施行については知事なりなんなりにある意味、全面的にお任せしますよという趣旨なのかなと。その中で、最善の方法、ベストの方法を探ってくださいということで運用していけばいいのかなというふうに考えておるところです。
 私どものほうの会計の仕事というのは、自治法とか施行令の絡みで、どうしてもその法の関係で融通のきかないところもございますので、その辺は運用に当たっては、どうしてもそういうことにも配慮しながら運用していくということでどうですかという1点でございます。

○鉄永委員
 我々は自治法の中で動いておりますし、いろんな法律に縛られながらやっておるわけです。したがって、WTOであるとか、もっと大きな問題もあるのだろうと思いますし、TPPも今度はどうなるかわかりませんが、法の範囲の中の条例だという観点を持っておりますので、法に触れるようなことは絶対できないという前提でこれは書いておりますので、それは御心配なさらなくていいと思います。

◎内田(博)委員長
 よろしいですか。

●古賀県土整備部長
 前回と意見としては余り変わらないのですけれども、先ほど鉄永委員のほうからおっしゃられたように、我がほうといいますか、条例というのか、恐らく規則のことではないかと思います。ただ、今、現状を申し上げれば、規則の中で一般的に県外であったとしても、一定の条件がそろって知事が認めたものについては認定するということになっておるのですが、それは実体的に申し上げれば、港湾工事ですとか、あるいは電気工事というような特殊な工事で、なかなか県内だけで十分賄えられなかった業種に限定して、今この規則を運用している。もちろんこの規則のもとになっている上位にあるのは基本方針でございます。
 ですので、前回と同じ意見になるのですけれども、今回のこの条例の中で、明確に県外についても、県外というか、そういう一定の貢献があるものについては配慮し、この趣旨なりは十分理解できるのですけれども、今こういう建設業界が置かれている現状、特に中小の多い県内の業界を見ますと、この条例というものですので、非常にインパクトが大きいのではないのかと。そういうことで、実態的に県外からすぐ入ってくるのかどうか、正直なところそれもわかりません。ただ、一つのきっかけになるのではないのか、だから今まで基本方針と規則の中で何となくバランスをとって、その中で汲々に県内で何とか受注してきていた構図というのが、場合によってはこの条例によって今後多少変わっていくのかなあと、それを私は今の時点は懸念と申し上げているのですけれども、将来的に本当にずっと、では県内だけでやっていけるのかと、この問題も当然ありますので、どこかで方針転換というのも必要かもしれませんが、現時点で申し上げれば、そういう懸念というものが、正直言ってまだございます。

○鉄永委員
 したがいまして、第9条第2項で、知事の特認事項にしているわけでありまして、それは当然、議論していけばいいだろうと思っています。県内業者だけというようなやり方をしますと、実は貢献ということになりますと、例えば金融機関を考えていただければわかるのですが、本店は松江で、実際に県は指定金融機関にしていますよね。そういうことを考えますと、雇用もかなりある、それから貢献もかなりしておられるからそうなっているのだろうと思うのですよ。ですから、建設業者だけのことを考えたらそれでいいかもしれませんが、他業種を考えますと、実際の県税収入を見ていただければわかると思うのですよ。支店であっても、建設業界の場合は、本店がありさえすればいいという形ですが、実は本店を持つがために税収は減るということもあり得るのですよ。要するに鳥取県では利益が出ないけれども、他県で利益が出た場合、事業所の数であるとか、それから雇用人数であるとかということで、鳥取県にもその税収はあるはずです。本来はゼロだけれども税収はたくさん来ているという業種もたくさんあるのですよ。ですから、そういったことまで考えますと、一概に県内業者だけということで全産業を眺めた場合、言い切れないという思いがしておりますし、建設業界もどうなるか将来わかりませんが、逆に建設業界も今度、県外に打って出るというような業者をつくっていただきたいと思っているぐらいでして、やはりそういう何か小ぢんまりしたところにいてどうなのかなという思いがあります。
 ただ、知事特認にしておりますから、それはその業種業種に合わせて貢献度を考えていただければいいのではないかという思いがしております。ですから、県土整備部については中心は建設業者だと思いますが、ですから、それはそれで議会と議論しながらやって、条例で規則も改めることになっておりますから、だから、それはそれで踏襲していただければいいのではないかと思っております。

●古賀県土整備部長
 その点は理解しているつもりでございます。ただ、先ほど私が申し上げたように、今時点はもちろん懸念でございます。それで、要は基本方針、かつてこれは議会でも議決されたということがございますけれども、その中では基本的に県内業者をやはりきちんと守っていこうというような、多分そういうスタンスだったのではないかと思います。
 さらに、税収の問題もございますけれども、要は下請の問題が、実際工事やるに当たっては、要するに、これも県内の下請を使うことを今原則として我々定めているのですが、そういった中で、それがドラスチックに変わるようなことになれば、これは私はやはりちょっと今、そういう意味で懸念と申し上げております。だから、将来、未来永劫、県内だけでやっていけるなんていうことは当然思っておりませんけれども、今回この条例というものの、何ていうか、インパクトがあると思いますので、その点の懸念を申し上げているところでございます。
 それと、知事特認ということで、その点については今も、現状でもそうなっているのですけれども、先ほど申し上げたように、知事特認でやっていたのは、むしろ、今、外形的に例えば雇用人数が何人とか、そういうことを縛っておりますけれども、それは県内でできない業種であったから、それを要するに焦点を当てて、今回、今現状としては特認していると。ところが、だから一般土木については実はやっていないのですよ。一般土木は、例えばトンネルとか橋梁とか、特殊の大きな工事の場合だけ県外が入れるようにしていますけれども、通常の道路改良とか、そこの中では今やってきていないと。ただ、その部分を地域雇用ということの人数だけでやっていきますと、一般土木についても、恐らく県外が入ってこれる条件というのが整ってきますので、すぐに入ってくるかどうかはこれは別ですけれども、何かそれに対する一定の考え方、特認となったとしても、そこについては、ちょっと我々運用上、非常に悩ましい部分が出てくるような気がいたします。

○鉄永委員
 前にも、鳥取の河川事務所の所長とお話ししたのですけれども、今トンネルなどが出ましたり、橋梁とか出ましたですけれども、私も議場で申し上げましたのですが、国交省の考え方は、これは技術がないからいつまでもできないということですよね。ですから、技術、経験がないということだったらいつまでもできないと。ですからJVでもいかがですか、一つでもやってくださいなというようなお願いはしたところであります。ですから、技術力を上げるというのは、また一方の施策で私はやっていくべきだろうと思います。県内業者にやはり実力をつけていただくというのが必要だと思います。
 一般土木にはありませんということですが、それは今の厳しい環境の中で、だから条件を満たせばということですけれども、逆に言えば、今、全部オミットしていますから一般土木には条件がないのですよね。(「外部にはない」と呼ぶ者あり)

●古賀県土整備部長
 ええ。一般土木の中でも、そういった難しいやつは別にしたら、それはもう基本的に県内でなければ今だめだということになっています。

○鉄永委員
 私は、それはそれで結構なのではないかと思います。
 下請業者ということを考えますと、これは産業を振興して雇用をふやすという目標がありまして、県外業者を下請に使ってほしくないという思いは、この条例に脈々と生きておると思いますから、今進めておられる政策をしっかり進めていただければ結構だと思っております。こちらが、むしろ歯がゆいぐらいです。

○鉄永委員
 いいですか、古賀部長。

●古賀県土整備部長
 では最後に、しつこいようで済みません。いや、御主張は本当わかりますし、将来的にはやはりこういう考え方でというところに移行していかなければならないと思うのですけれども、現状の今の建設業界の中のスタイルというか、形が、多分これをある程度これからもっと積極的に、我々もこういう条例になりますと、そっちの今の具体的な制度も含めて積極的にこれは見直していかざるを得ない状況に恐らくなってくるのかな。ですので、例えば今、下請の問題をとりましても、県外から下請の人をもし連れてこられてやられるようなことになれば、結局、こちらのほうでは雇用に直接つながってこないという問題、雇用というか、下請受注にもつながってこないと。そういったことは、やはり今はできないようにしていますけれども、なかなかこういうことで少しずつ、何ていうか、門戸を開くといいますか、県外も含めて、ある程度、間口を広くしていくということでなりますと、ちょっとその対応というのを恐らく考えていかなければならないのではないかと、そういうふうに思っているところでございます。
 そういう意味で、懸念といいますか、それとあと実際の運用に当たってのちょっと判断というのをやはりしていく必要があるのだろうと、そのように、済みません、しつこいようで申しわけございません。

○山口委員
 済んだ。

◎内田(博)委員長
 いや、この件に関してですか。

○山口委員
 いや、この件ではなしに、全部。

◎内田(博)委員長
 まだです。では、もう少しお待ちください。
 いいですか、ほかに。(発言する者あり)
 そうしますと、5条関係で統轄監のほうから。商工労働部も含めて。

●河原統轄監
 5条関係については、責務というのが、ちょっとその字だけ読むと重たいのではないかなという気がしているのです。きょうのお話の中で、役割とか協力ということがあってもいいのではないかというお話だったので、全くこれについては異論ございません。

◎内田(博)委員長
 では、どっちにしましても、後で皆さんとで調整しながら条例のほうは改正していきたいと思いますが、それでよろしゅうございますか。農林のほうもいいですか。鹿田さん、それでいいですか。(「はい、いいです」と呼ぶ者あり)では、これは後ほどということで。
 統轄監で、また続けて、第8条第1項第6号、これで、先ほどもちょっとありましたけれども。

●河原統轄監
 先ほど来の話で、私の考えを申し上げました。地産地消というイメージで全部を回そうとすると少し難しい面があるのかなということで、もう少し大きな産業振興条例というのにふさわしい地産地消的なイメージがあればいいが、今、例えばこれはと申し上げればいいのですが、まだそこまで考えが至っておりませんけれども、ぜひともそれをしていただきたいと思います。それで、その裏づけとして、やはり1次産業界のお話を少し聞いていただく、あるいは2次産業の分野の方のお話を聞いていただくといいのかなというふうに思った次第でございます。

◎内田(博)委員長
 鹿田農林部長、これについては、さっき話しされた、これでいいですね。

●鹿田農林水産部長
 はい、いいです。

◎内田(博)委員長
 あと錦織委員、先ほどからずっとやっています地産地消に対して、これでいいですか。

○錦織委員
 それでですね、私は、もし県内の第1次産業を超えて2次、3次の分野でもっと広げたらいいのではないかと、公益性だとか、そういう意見があったのですけれども、お話があったのですけれども、私はそれだったら、もう地産地消という言葉を、それを外して、何か新語をつくってほしいなというふうに思いますね。やはりこれはちょっと同じように、ごっちゃになったら皆さんの認識がおかしなことになるのではないかと。酒津の塩サバとか、とうふちくわとか、言うと讃岐うどんなどもそうですよね。原材料はよそのものだと、だけれども別にそれは地産地消でなくても名物だとか名産だとかで、それはそれで生きていく道があるわけですから、そういうものまでこれに当てはめていこうというふうにするのは、私はちょっと違うと思うのです。

◎内田(博)委員長
 御意見としていいですね。
 どうしましょう、鉄永委員。

○鉄永委員
 政策全体で推進していく上で、ブランド化とありましたから、ブランド化という、あるいはブランド化しようというものについては、県の施策上、優遇していくということになるわけです。独自にされたらいいと言いますけれども、ではアンテナショップでもどうするのですかね。要するに、あるいはパンフレットをつくるのでも、実際にはもう既にそういうものを載せておるわけですよ。優遇政策をしなくてもいいという判断は、私はそういうものについてはありません。ですから、特産は特産としてやはり支援していくという考え方に立てば、さっきのような概念を用いるしかないだろうという思いがしております。

◎内田(博)委員長
 いいですか。
 では、最後に第9条第1項入札制度について、錦織議員のほうからありましたが、回答はございましたが。

○錦織委員
 議会に一定のチェックが必要だから、書いて入れておかなければいけないという反映がここだというふうにおっしゃったのですけれども、ほかのところを見ると、余り入札制度のところまでは入っていないのですよね。別にそれを必ずよその県を入れるということはない、県独自のものをすればいいとは思うのですけれども、ちょっとどう言ったらいいのかな、今、古賀部長などが今は懸念だというふうにおっしゃっていた分野だとかもありますので、何かここになると急に細かくなっているので、載せるにしてももう少し、何ていうかな、考えてというか、何か集約したものをするのかな、だけれどもかえって載せない方がいいのかなというふうに。当然、入札制度とか、そういったことは議会でチェックする、すべてが知事が出されたものは皆チェックするのだから、それは当然のことなのだからというふうに、あえて第9条で載せなくてもいいのではないかなというのは、やはり今も同じ私は気持ちなのですけれどもね。ほかの委員さんがどういう気持ちを持っておられるのか。

◎内田(博)委員長
 いいですか。

○鉄永委員
 私は、実はもう20年過ぎましたけれども、私の反省も込めてこれは書いております。議員が果たしてやってきたかと。本当で県内の産業振興のために、産業の血液と言われるお金が、実際にどうやって動いているかというところまで考えながらやってきたかということを考えたら、私はほとんどできていないぐらいに考えてもいいだろうと思っております。
 予算審議にしても、どういうところに委託して、例えば委託でもどういう効果があるのかというところまで議論されたことは余り聞いたことがありません。要するに委託そのものの目標が達せられたらだれでもいいという感じなのですよ。楽でいいところ、あるいは安心できるところという考え方だった。それでは人材は育ちませんし、やはりそこまで目を通していくということになれば、これは私は命だと思います。
 錦織委員が言われるとおり、ここはちょっと異常に映るだろうと思います。ほかの県の条例も中小企業振興条例とかたくさんありますが、これは8条までで終わっても別によかったわけでありますが、あれでは効果は私はないと思っています。議員としての務めとして、これはしっかりチェックしなければならないという思いでこれは書いておりますので、これは鳥取県独自のといいますか、私の独自の考えで、これはあえて載せさせていただいたところであります。そのかわり、我々もチェックの責任がついて回るということです。

◎内田(博)委員長
 よろしいですか。いいですか。
 では、山根商工労働部長、関西連合の話ですが、今、鉄永委員からありました、それでいいですね。

●山根商工労働部長
 はい、結構です。

◎内田(博)委員長
 そうしますと、前回からの執行部とのやりとりの中で皆さんの御意見をお伺いしました。それ以外でございましたら。

○山口委員
 それでは、この条例を、文言は別にしてですよ、この趣旨で対応するということになりますと、従来の規則であるとか、取り扱い要領であるとか、知事の特認であるとか、こういったものを変えなければならない箇所があるのかどうかですね。変更をしなければならないことがあるかどうか。基本的には、これの趣旨は、文言は別にして、条例を制定した後について、さらに規則とか今言ったことを確認する場合において、変更しなければならない箇所が出てくるのではないかと思いますけれども。

●中島会計管理者
 一般論として、この条例が規則に委任するという、一番最後にある規定がないわけなのですね。ですから、先ほど鉄永委員が言われたように、運用執行については、知事にもう全面的に任せますよという趣旨なのかなというふうに理解して今まで見ているのですけれども、もし、この条例の施行について、今、議会のほうで具体的にこういうことがぜひともしてほしいというものがあるならば、規則でそれを定めてほしいということにしたほうが確実になるのですけれども、そのときには、一番最後でもいいですから、その他は、この条例の施行について必要なことは規則で定めるという、一般的な委任規定が本来要るのかなと。もし、そういうことを考えておれるのでしたらね。それがなくて、全面的にもう任せますよということであるならば、そういう規定も要らないわけですけれども。

○鉄永委員
 規則委任というのも考えないでもないのですが、全業種にわたって、この規則をつくるというのは大変ですし、まず無理だろうと思っています。全業種にわたってこうですと線を引けるとも思いません。ですから、積み重ねが必要だというのはそういう意味でございますし、そういう意味で、委任を一応、知事部局にすると。ただし、全面委任はしますけれども、議場で議論はしますよと、そういう積み重ねで意見交換しながら変更は是正していければいいのではないかという思いで入れていません。

◎内田(博)委員長
 統轄監、そのあたり、今。

●河原統轄監
 私の一応、担当の話ではないのかもしれませんが、やはり9条だけは割合に鮮明に書いてあるところで、物品の関係と工事、あるいは委託の関係です。ここのすり合わせを少しすれば、ほかの分野は、先ほど言われたように難しい面があるから、凡例とか議会と執行部の協議、相談だとか取り扱いを決めるのなら、そういうことでやっていけばいいということであれば、その他はいいと思うのですが、ここに具体的に書いてあるところだけは、事務的にももう少し整合をとるといいのかなという感想を持っています。

○鉄永委員
 きょう私が言っているのは、このあいだの皆さんの意見に対して、私は提案者としての意見を言ったということでありまして、地産地消もそうでありましょうし、これから委員長のもとですり合わせはいろんな場面で出てくるだろうという思いがしておりますので、別に異論はありません。よりよいものにしていただければ、最初に申し上げましたように、私もベストだと思っております。

●古賀県土整備部長
 山口委員の今のお話の中で、規則とかそういったものをにわかにこの条例に基づいて変えていく必要があるのかどうかということに関しましては、細かいところはちょっともう一度、チェックする必要がございますけれども、基本的には今はないと思います。先ほど来申し上げているのは、要はこれがきっかけになって、今、特認で決めている業種以外のものも参加したいというような話になってくると、もう拒む理由が恐らくなくなってくるので、だんだんだんだんそこがもし入ってくるということになれば、その際には規則の変更なり、ちょっと今の特認の仕方をどうするのかというところの議論で、そこで変わってくる可能性はございますけれども、今すぐこの条例ができたからといって、そういう業界の動きがない限りにおいては変える必要はないと、そんなふうに思っております。

○山口委員
 今まである規則であるとか、そういうものは残しておくということかな、そういう解釈でいいですね。

●古賀県土整備部長
 そのつもりでございます。(「そういう意味か」と呼ぶ者あり)はい。ですので、問題になるのは知事特認の部分だと思いますけれども、これが今、決まっている特認の業種以外のものまで広げるような事態になってくれば、場合によっては、この規則とか、ちょっと修正なり文言の変更なりが必要になってまいりますけれども、それはその事態になってから対応していかざるを得ない。今、動きが実際ないので、そこは対応できないし、するつもりもございません。

◎内田(博)委員長
 山口委員、いいですね。

○山口委員
 今言うような解釈でいいですよ、条例は条例として、既存の特認事項であるとか、そういったものはこれの趣旨に従って運用すると、そういう解釈で。

●古賀県土整備部長
 今時点はそういうことでございます。取り組みを運用します。ただ、運用するですけれども、特認の運用の仕方を今のままでいいのか、そうではなくてもうちょっと変えなければいけないのかというのは、ほかの業種、例えば今の一般土木は想定していませんので、一般土木などでこういう外部の業界が入ってきたいというときに拒むことがもうできなくなるのですよ。そうすると、今の運用ルールを多少見直す必要がその時点になると出てくる可能性はあるのではないか。それが、先ほど来申し上げている懸念の部分でございますけれども、そういうことでございます。だから、今時点は、このまま今の規則なりを運用させていただくということでございます。

○鉄永委員
 もしも、将来そういう事態があった場合には、今の入札にかかわる条例がありますよね、そのもとに規則がつくられております。その条例によりますと、規則変更の場合には議会と話しするという条項が入っておるはずです。ですから、そういった新たな事態があれば、実際この条例があろうとなかろうと議会と協議していくということが始まるわけですから、私は全然この条例でどうでもしろとか、そういうことは考えておりません。要するに知事特認で認めておるわけですから、その中で今の条例も、それから規則も成り立っているというふうに整合性をとったつもりです。

◎内田(博)委員長
 よろしいですか。

○山口委員
 だから、運用上、今言われたような方法は現状どおりやると、運用上ですね、特認も、こういう解釈をして、これはこれとしてと、こういう形でセパレートして考えてもいいと、こういうことでしょう。そういうことでしょう。

◎内田(博)委員長
 ほかに。そうだ、鹿田部長、オーケーでいいですか。

●鹿田農林水産部長
 はい、その関係は。

●山根商工労働部長
 先ほどの議員のお話の中で、そこは裁量で、第8条第2項の部分でやればよいというお話でございましたので、全然、現行どおりで結構かと思います。

◎内田(博)委員長
 いいですか、山口委員。ほかにございませんか。

○谷村委員
 谷村です。意見が2つぐらいあるのですけれども、まず1つは、きょう公共事業の件がちょっと出ていたのですけれども、地産地消を進めるということが私も必要だと思いますし、そういうのをぜひ促進していくような条例にしてもらいたいというのがあります。
 私、議員になる前からちょっと考えていたことなのですけれども、この条例でいいかどうかはまた別として、例えば一部の公共事業で、ある一定の割合、鳥取県の材料を使うとか、そういったことは公共事業等でできればいいかなあというふうに思っていたのです。例えば普通の道路工事とか橋梁工事とか、そういうので実現するのは難しいと思うのですけれども、例えば学校であれば屋根にかわらを使うとか、それから壁に鳥取県の杉やヒノキを使うとか、そういったことはできるのではないかなあと思いましたので、それは実態をいろいろ調査しないとなかなか難しいと思うのですけれども、努力目標として少しでも上がるように、県の雇用の確保とか向上になるような意味での後押しというか、そういうことは実態調査をして、できればやってもらいたいなあというのがありますので、ぜひちょっと御検討いただきたいというのが一つです。
 あと、この間、終わった後に条例を見て、ちょっと一つ私は思ったことがあるのです。8条の2項ですね、県は、前項の基本方針に基づき事業者に対する云々というのがあるのですけれども、ここのところで、最後のほうですけれども、当該県内事務所等の存する地域の経済の振興又は雇用の確保に当たって貢献をしているかどうかを考慮するものとするという記述があるのですけれども、私はこれはちょっと重過ぎるのではないかなというふうに思いました。例えば県外から企業誘致を進めるとかという上で、鳥取県というのはすごく閉鎖的だというふうな認識を持たれないだろうかと。例えば経済の振興、雇用の確保に当たって貢献をしていないから、ではこの契約は解除だとかというふうなことになったときに、困る人もいるのではないかなと私はちょっと思ったのです。ちょっとそういう意見ですので、私は鳥取県が鎖国状態になってもらいたくないという気持ちがありますので、もちろん地産地消とか県内の産業振興に寄与してもらいたいと思うのですけれども、その点だけ気になったので、2点だけちょっと指摘させていただきたいと思います。

○鉄永委員
 まず、1点目の材料等でありますが、これは第9条、工事及び委託業務の設計及び発注ということで、設計をあえて入れております。設計で何を使うかは、やはりこの条例を念頭に置いてしていただきたいと。ただ、過度になるかどうかというのもあわせて入れておりますが、それは後の公益性であったりとかということでクリアしていただければ結構だと思っております。3倍も4倍もかかるというのだったら、それだけの公益性があるのか、あるいは何か鳥取県にいいものが残るのか、そういう観点で議論していけばいいだろうと思っております。
 8条でございますが、はっきり言って地産地消そのものがもう保護主義です。だけれども、今の鳥取県そのものが、我々は自由ですよというようなことを言っておる状態なのかと思っております。したがって、県外業者であっても県内に貢献していただける方はどんどんしてくださいねという思いも込めているところであります。
 振り返って政治の世界を考えてみますと、はっきり言って国際社会で国益を考えないような外交はありません。それから、日本国内においても各都道府県がもう競争です。県益を突き合わせながらの競争をしておるわけです。知恵比べというのはその例だろうと思います。したがって、過度にならない程度には、ある程度のやはり県益を考えてある条例も私は必要なのだろうと思っておりまして、何でも鎖国というところまでは行かないのだろうと思います。要するに県内に県外企業に本店がある方があっても、政策全体としては県内産業を育成するということでこれは通しておりますので、その中で施策を遂行する上には、県内業者を優先しましょうねという思いで書いておるわけで、全部除外するという考え方はありませんので、御安心していただければと思います。

◎内田(博)委員長
 いいですか、谷村委員。

○谷村委員
 はい。

◎内田(博)委員長
 ほかにございますか。
 ないようでございますので、次の議題に移らせていただきます。
 その他でございますが、委員の皆様から何かございましたら。

○錦織委員
 この条例の前文とか何かの、ここについても今、何か意見を言ってもいいのですか。

◎内田(博)委員長
 それはまた別の日にやります。

○錦織委員
 それはまた別の話ですね。はい、わかりました。

◎内田(博)委員長
 よろしいですか。(「はい」と呼ぶ者あり)
 それでは、前回、伊藤委員と錦織委員から要望がございました、現在、連合鳥取と鳥取県民主商工会連合会に条例に対する意見照会を行っておりますので、その意見と、お手元に配付させていただいております本日欠席されている森委員からの意見及び今回の結果を取りまとめた上で、次回の委員会では、現在付議されている条例案を修正し、パブリックコメントを行う際の条例案を策定したいと思いますが、いかがでございましょうか。

○山口委員
 この条例の表現を変えるとか、文言を変えるとかということは、基本的には今のところはないということで対応してもらうから、今、その解釈についてもいろいろありましたけれども、大体理解を得たという形で、もう一回、それをちょっと執行部のほうで表現の問題もこれはありますので、これをちょっと精査をしてもらって……。

◎内田(博)委員長
 両方で。はい、それはわかりましたので。

○山口委員
 精査してもらって、今までの意見を踏まえて、文言とか、あるいは法律用語とか条例用語と、こういうものがあると私は思いますので、こういうものにちょっと整理をしてもらって、それでパブリックコメントをするならするで……。

  ◎内田(博)委員長
 再度、次の委員会のときに。はい、わかりました。

○山口委員
 ちょっとそういう形で整理してもらわないと、ただ聞くだけではいけないから、一つずつそういうステップを踏んでもらって対応されたらいいと思います。

◎内田(博)委員長
 では、次回ちょっと少し修正した案を皆さん方に提示して、また再度、委員会を開きたいと思います。
 それでは、次回の委員会は、11月14日に開催したいと思いますが、よろしゅうございますか。(発言する者あり)14日です、月曜日。
 それでは、以上をもちまして鳥取県産業振興条例……(発言する者あり)今のところちょっとまだ、調整します。(「政調会がある」「政調会終了後」と呼ぶ者あり)では、政調会終了後ということで。
 鳥取県産業振興条例調査特別委員会を閉会をいたします。ありがとうございました。御苦労さまでした。

 

午後0時03分 閉会

 

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