◎安田委員長
皆さんお疲れのことと思いますが、ただいまから平成19年9月定例県議会企画土木常任委員会を開会いたします。
本日の日程は、お手元の日程のとおりでありますので、この順序に従って議事を進めさせていただきます。
初めに、会議録署名委員を指名いたします。
本日の会議録署名委員は、米井委員と石村委員にお願いいたします。
それでは、ただいまから付議案の予備審査を行います。
なお、質疑については、説明終了後に行っていただきます。
最初に、企画部から説明を求めます。
青木企画部長に総括説明を求めます。
●青木企画部長
本日、知事の方から追加の説明をされましたけれども、追加提案をさせていただきました。
内容といたしましては、後ほど課長の方から詳しく御説明申し上げますけれども、アシアナの方から運休の保留のお話をいただいたときに利用促進の提案がございました。こういったものを踏まえまして、アウトバウンド、インバウンドそれぞれの対策強化を図るということで、それぞれ実行委員会と協議会に追加負担を行おうとするものでございます。それからもう一つは、目標搭乗率を70%といたしまして、実績に応じまして運航支援を行うという内容のものでございます。
前回この委員会で御説明させていただきました補正で最初に提案したもの、こういったものも含めまして十分御審議をお願いしたいというふうに考えております。本会議で知事の方が御答弁申し上げましたように、この米子-ソウル路線は今後の鳥取、そして山陰の発展にぜひとも必要というふうに考えております。今回の追加支援につきましては、そういった観点からぜひ御理解をいただきたいというふうに考えております。ただ、そういった意味において県民に対してきちんと説明責任を果たす、これが大変大事だということ、前回の委員会でもそういった議論があったわけでございますけれども、全くそのように考えているところでございまして、本日の審議は、そういった意味で極めて重要な場というふうに私どもとしても認識をしているところでございます。
その審議のために少し分厚くなって恐縮でございますけれども、関係の資料も今回お出しをいたしております。私どもといたしましても誠心誠意御説明、御答弁申し上げたいというふうに考えておりますので、委員各位におかれましても、どうか本日はよろしくお願いいたします。
◎安田委員長
それでは、高山交通政策課長の説明を求めます。
●髙山交通政策課長
それでは、このたび追加提案をさせていただきます議案について御説明をいたします。議案説明資料、企画部から提出しておりますものについて御参照いただければと思います。こちらの資料の2ページをごらんいただければと思います。
19年度一般会計補正予算といたしまして、米子-ソウル国際定期便搭乗率向上緊急対策費といたしましてこの9月補正で既に200万円の予算を提案いたしてございますけれども、それにつけ加えまして新たに200万円の予算を要求させていただくというものであります。
目的は、このたびの運休保留ということになりました米子-ソウル便の維持存続を図るために搭乗率の向上、これを図るための緊急対策を実施するということであります。
内容といたしましては、2番であります。表にアウトバウンド対策、すなわち日本から韓国への旅行の促進ということでございます。現在、このアウトバウンドの促進につきましては、こちらの内容にあります米子-ソウル便の利用促進実行委員会、これを通じまして事業を実施しているというところでございます。この全体事業費の補正前といたしまして3,400万円と表記をしてございます。これは既に補正で要求をさせていただいた額も含んだものでございますけれども、これにつけ加えまして事業費として600万円、鳥取県の予算といたしましては、このうち3分の1の200万円を提案をさせていただくものです。
その内容といたしましては、このたびアウトバウンドの促進ということで、実は統一旅行商品の企画などを含めてまいりたいと思います。そういった商品の広告、PRを推進するための事業費として増額をするもの、加えまして、そのほかそういった旅行会社による販売、これを促進するために旅行会社への奨励金を交付するという内容も検討してございます。利用促進PR費につきましても、これもマスメディアを使いましたそういった商品の広告、それから県民への米子-ソウル便の意義といったものの重要性をアピールする熱意、そういった広告ですとか、あるいはせんだってのアシアナ航空本社での要請の際に団体旅行の奨励ということが提案されております。これに対応いたしまして、団体が旅行される際の奨励金といったようなものの交付についても検討してございます。具体的には実行委員会で事業内容の検討を実施してまいりますとともに、一部費用につきましては、この実行委員会の構成員に費用の負担もあわせて予定をしているというところでございます。
参考といたしまして、インバウンドにつきましては後ほど文化観光局から御説明をいたします。
もう1点でございます。3ページをごらんをいただきたいと思います。こちらは米子-ソウル便の緊急運航費支援補助ということであります。
内容といたしましては、今回の運休という通告に対しまして運航を維持するという目的のために、この19年度下半期の運航につきまして目標搭乗率、これを70%と設定いたしまして、これを実績が下回った場合にアシアナ航空に対しまして運航支援金を支払うというものであります。
内容といたしましては、提供座席数の70%に対しまして実績の搭乗率が下がった場合に、それに1席当たり9,000円という単価を設けまして、これを掛け合わせた額を支援金として交付するというものであります。
おおむねの試算でございます。今この路線で利用されています主力機材は177席でございます。これに対しまして搭乗率が70%に対しまして例えば5%下がっていた、65%だったといった場合にはおおむね1,200万円といったような額になるということでございます。この予算につきましては、実際の額はその下半期の実績の搭乗率で具体の額が算出をされますので、このたびは債務負担行為ということで要求をさせていただきたいと考えております。具体的な額といたしましては、まずこの10月から1月の実績を見た上で2月の補正予算で全体として必要となるであろう額を計上させていただきたいと考えております。
提案をさせていただきます予算の内容は以上でございます。
続きまして、こちらの議案の審議をいただくに当たりまして参考となります状況等、必要なデータをこちらの米子-ソウル国際定期便関係資料というようにまとめてございます。そのうちの一部ポイントを御説明をさせていただきます。
まず、この資料のページとしまして、1ページをごらんをいただきたいと思います。現在の米子-ソウル便の利用状況でございます。せんだっての委員会でも御説明いたしましたが、改めて申し上げますと、利用状況は路線が開設をいたしました13年度以降、利用者数としては増減を繰り返している一方、利用率に関しては、これは大型機材の導入ということもありまして、基本的に下降傾向にあるということでございます。一方、利用者の国籍の内訳といたしましては、当初、日本人客が8割、7割と非常に高かったところ、この19年度になりましてはおおむね半々といったような状態になっているところでございます。
2番の他空港路線の比較でございますが、この1~2年ほどの間に同じような運航状況にある路線と、搭乗率に関しまして差をつけられているといったようなところをごらんいただけるかと思います。
続きまして、2ページをごらんいただきたいと思います。就航以来の歩みということであります。就航以来6年半たちまして、比較的、利用者人数にあわせましてダイヤというものを小まめにいろいろと変更して工夫をしてきているところでございます。先月に就航以来の利用者が通算20万人を突破したといったところであります。
3ページ以降は、詳しい利用状況でございますが、これは割愛をさせていただきまして、9ページをごらんをいただきたいと思います。こちらは、この米子-ソウル便に関しまして、就航以来の県の状況といたしまして、支援を含みますこれまでの推移であります。運航経費の直接の支援といたしましては、着陸料ですとか、そういった費用に対する支援といたしまして就航以来、約7,000万円規模のオーダーで経費を負担している。一方、実行委員会というところは、これは利用促進を図るわけでございますけれども、就航当時かなり額が多かったわけでございますが、その後、近年は事業費として3,000万円、県の負担として1,000万円といったオーダーで運営の支援をしているという内容になってございます。
10ページ以降に、他空港における同様のソウル便に関する支援を各県に調査をいたしまして簡単にまとめてございます。航空会社に対する直接支援といたしましては、かなり他路線と比べても手厚くしているというところであります。利用促進に関しましても、やはり旅行商品の広告ですとか、あるいは団体利用に対する助成といった類似の内容で各路線が支援を講じていることがおわかりいただけるかと思います。額につきましてはかなりまちまちでもございますけれども、この米子-ソウル便に関しましても同等程度、他と比べても実施をしてきているというところでございます。
続きまして、12ページをごらんいただきたいと思います。このたび新たに路線に対する支援を講じるということ、これまでも年々支援策を講じてきたということに関しまして、やはり費用対効果という面での整理が必要であるということにつきまして、この経済的効果を整理したものでございます。
政調政審の場でも御説明をいたしましたけれども、改めて簡単に申し上げますと、大きく2つにまず分けて整理をしてございます。比較的金額換算の可能なものといたしまして、1つに地域居住者の便益、つまり山陰の住民の方々が韓国に行かれる、このときにこの米子-ソウル便を使われるといったときに、要は近い空港を利用するということのメリットといたしまして、時間短縮、交通費削減という効果がそれぞれ利用者ごとに生じる。これのトータルをいたしますと、約2億3,000万円というような推計がされたわけでございます。
もう1点につきましては、また別の切り口であります。それは2番でございます。韓国人来訪者による便益といたしまして、やはり米子-ソウル便があるということで山陰に韓国から観光客が来ていただける。この来訪者といたしまして、18年度に利用された韓国人の御利用者数が6,000人強。それぞれ日本にいらっしゃる際に例えば山陰で3日ほど過ごされるというような推計をいたしまして、そういった方々がホテル代、宿泊費、それから食事代といったようなお金を落とされる、これを直接効果、それから間接効果といったものを含めまして生産誘発効果といたしまして、おおむね3億6,000万円といった効果が算定されるということでございます。
そのほか3つ目といたしまして上げてございますのは、このように金額の換算といったものがなかなか難しい他の効果といたしまして、いろいろなものがあるということを上げてございます。例えば企業誘致のアピールポイントですとか、こういったところに空港があるということによって国際交流が非常に官民においてしやすくなるということ。それから定期便があることによりましてCIQの機能が確保されてチャーター便の導入も非常に容易になるということ。それから先ほど申し上げたような韓国からのお客様によって観光業等において雇用増が見込まれるということですとか、この便があることによりまして旅行商品といたしまして、また航空路線といたしましてさまざまなところで地名等が露出をされる宣伝効果も期待をされるというような点であります。
以上のように金額換算ができるものを見ましても、これまでの投資に見合った以上の効果はあるのではないかというように考えているわけでございます。
続きまして、14ページをごらんをいただきますと、これは一つの背景でございますが、この8月に日韓の路線でいわゆるオープンスカイ、相互の航空路線の乗り入れが自由化をされているということを記載をしてございます。
続きまして、このたびの米子-ソウル便運休が通告されまして、保留という決定に至った、それに至る経緯を改めて御説明しているのが16ページ以降の資料であります。これもせんだっての委員会でも御説明をしておりますので、17ページの28日におけるアシアナ航空本社訪問でのやりとりのポイントを申し上げますと、平井知事からこのたびの運休通告を受けての対応策、緊急運航支援策を提示いたしましたところ、先方の姜社長からこの運休について保留をし、前向きな再検討をさせていただく、そういった表明をいただいたというものでございます。その下でも、やはり航空会社としても自立した路線に生まれ変わるよう努力をしていくという表明がされてございます。
18ページになりますけれども、下段に参りまして、アンダーラインのところでございます。さらに平井知事から申し上げたことといたしまして、北東アジアの時代到来といった重要な契機に当たりまして、「夢のつばさ、未来へと通ずる道」という非常に大きな意義を持っているので、この路線の維持に努力をしていきたいということを申し上げております。これを受けまして、さらに姜社長から、アンダーラインのところ、やはり航空会社としても努力をしていく、そういったコメントをいただいたというものでございます。
その際、提案いたしました緊急運航支援制度については、19ページにあるとおりでございます。
20ページ以降は、その際、航空会社から提案をされた路線活性化の策というものは、せんだって御説明をいたしたところでございます。
また、23ページ以降でございます。このときに19団体、計10通の要望書をアシアナ航空に手交をしてございます。参考に、ここに添付をさせていただいております。
ページをおめくりいただきまして、42ページをごらんをいただきたいと思います。先ほど御説明をいたしました緊急運航支援の制度でございますが、その際の算出に当たっての考え方をこちらに書いてございます。それはアシアナ航空の方からデータをもらっているものでありますけれども、この19年1月から6月において片道1便飛ぶ当たり43万5,000円という赤字が生じている。その際の搭乗率が49%、採算の分岐点は70%ということでありました。利用機材を177席といたしますと、その採算分岐に到達をいたしますに差し引き37席、常に空席が生じているということであります。つまり赤字額を席で割って算出をいたしますと、1座席当たり空席が生じるごとに1万1,700円という赤字が生じているような計算になるということであります。その1座席当たりの単価に対しまして全額を見るということは航空会社の経営インセンティブを損なうということと、それから他の路線におきましても赤字が生じているところもあるということもありまして、全額ではなく4分の3ということで、今回の提案では1座席当たりの支援単価を9,000円と設定をいたしたということでございます。
続きまして、この米子-ソウル便に関しまして、19年以降に講じております促進策を御説明させていただきたいと思います。
43ページでありますけれども、従来行ってまいりました実行委員会の支援策でありますが、やはり近年のアウトバウンドの減少が著しいということを受けまして、施策の強化を行っております。これは企業研修ということをターゲットといたしまして、団体旅行への助成ということを入れましたり、あるいは新規需要を掘り起こすということで、目新しい新商品につきましてPR経費を拡充したり、あるいはリピーターをふやすということでアシアナ山陰ファンクラブというところの対策をしようと、そういったような工夫を今年度になって行い始めていたところでございます。
次ページをおめくりをいただきますと、2番といたしまして、この実行委員会は従来、たち上げ以来、鳥取県の官民が中心に行ってきたわけでございますけれども、やはり山陰全体としての努力が必要であろうということで、島根県の自治体にも参画をいただいたということでございます。
また、3番といたしましては、これはいわゆるインバウンドでございますけれども、これまでの誘客に加えまして、やはりゴルフと温泉という韓国で非常に今ニーズが高まっているここにターゲットを絞って、ゴルフ、温泉番組の関係者の招聘等の工夫を始めている、あるいは日本からの修学旅行だけでなく韓国からの修学旅行を誘致する、そういった工夫を始めているというところでございます。
45ページのところは、従来行ってまいりました施策の中にせんだって9月補正の当初といたしまして提案させていただいた内容を組み込んだものでございますが、ちょっと個別に、46ページの方をごらんをいただきまして、この9月補正の当初で提案をさせていただいたもの、それから本日提案をいたしております追加策、これをまとめてアウトバウンドという切り口でまとめたのが46ページでございます。
今回、利用促進に関しましては、このアシアナ航空から提案をいただきましたので、そういったものの反映ということを検討したわけでございます。もう1点は、限られた財源でございますので、できるだけ事業内容に工夫をして追加支出を抑えるように工夫をした、それが基本的な考え方であります。
内容でございますが、2番であります。ちょっと下をごらんをいただければと思います。(2)韓国観光公社・アシアナ航空との協定による事業、これがせんだって既に提案をいたしたものでございますけれども、韓国の観光PRのテレビ番組の作成、イベントの開催、それから、これは鳥取県民の方への取り組みになりますけれども、新たにパスポートを取得をして韓国に行かれる、そういった方に取得の支援をしていく、そういった内容を考えている。
さらに、本日追加でさせていただいたのは(1)でございます。追加の予算といたしまして
600万円、うち県として200万円でございますけれども、統一旅行商品のPRですとかエージェントへの顧客ニーズに応じた報奨金の交付といったことで旅行会社のインセンティブを働かせたいというものであります。さらには統一旅行商品のPR強化ですとか団体旅行支援制度の強化、現在、今15名以上で団体当たり3万円、旅費について支援をするということを今年度から始めたわけでございますけれども、これを半分の8名以上の団体に引き下げることによって、より少人数の団体も韓国への旅行というもののインセンティブが働く、そんな仕組みを講じたいというふうに考えているというものでございます。
47ページのインバウンドに関しましては、後ほど文化観光局から御説明をいたします。
また、48ページ以降に書いてございますのが、予算の提案以外に県庁として取り組んでいる取り組みを御紹介をいたしております。米子-ソウル便利用促進対策本部といたしまして、副知事を本部長といたしましてこの利用促進策を検討していくということであります。先般、第1回対策本部を行いまして、例えばアウトバウンド対策で企業、ビジネスマンが韓国の先端企業を見学する旅行が仕組めないかですとか、そういったさまざまなアイデア、これは職員による率先的な利用といったものも含めましてさまざまにアイデアをいただいて実行に移していきたいというふうに考えております。
続きまして、49ページでございますが、これはアウト、インの双方におきまして、今この実行委員会ないしは国際観光協議会といったところで取り組みを始めているところでございますけれども、その中にワーキンググループを設置をいたしまして商品造成の企画ですとか支援の企画の進め方、こういったものを検討していきたいというものをこちらに記載しております。
続きまして、さまざまな利用促進を講じてまいります状況背景のいろいろとデータを御説明いたしたいと思います。
50ページ以降でございますが、これは現在の県内の学校によります海外修学旅行の状況であります。16年以降の数字を出しております。人数といたしましては、ほぼふえたり減ったりということでございますけれども、韓国行きの学校がやや減りぎみであるのに対して、韓国以外の国に行かれる行き先が台湾ですとか、それ以外にバリエーションが大分ふえてきて校数もふえているというところでございます。
51ページでございますが、これはこの10年ほどの韓国と行っております交流事業の推移の概略を表にまとめてございます。交流事業といたしまして、件数のピークといたしましては2003年、2004年といったところが120件ということであったわけでございますけれども、やはり2005年以降減少しているところがごらんをいただけるかと思います。
52ページ以降、これは主にインバウンド施策の背景でございますので、これは後ほど文化観光局から御説明をいたします。
最後、57ページをちょっとごらんをいただきたいと思うのですが、この米子-ソウル便の活用ということに当たりまして、なかなか韓国だけを行き先としてとらえるのでは展開が開けないのではないかというような御意見をいただいております。例えばこれを、具体的にこの便を使いまして仁川というハブ空港を使ってトランジットをする、そういったことでどんな行き先があるかということを列挙いたしますと、アジアを中心といたしまして北米、オーストラリアなどを含めましてかなり広く可能性としてはあるということをお示しをしているというものでございます。
長くなって恐縮ですけれども、以上、関係資料などを含めまして御説明をいたしました。御審議をどうぞよろしくお願いいたします。
◎安田委員長
御苦労さまでした。
続いて、文化観光局から説明を求めます。
●山﨑観光課長
そうしますと、文化観光局の議案説明資料をごらんください。めくっていただきまして、2ページでございますけれども、米子-ソウル便の緊急対策として追加提案として200万円をお願いするものでございます。
中身でございますけれども、インバウンド対策ということで向こうの方から観光客を誘致してくるための経費でございますけれども、具体的には、島根県と一緒になって韓国人の観光客の誘致をより一層促進しようということで、両県が共同で設立しました山陰国際観光協議会への負担金をお願いするものでございます。具体的には、全体事業費で400万円のプラスで鳥取、島根それぞれ折半で200万円ずつの負担ということで考えております。
具体的な内容でございますけれども、表の下に掲げておりますように2つございまして、1つは、山陰の観光魅力をマスコミを使ってPRしようということで、広告宣伝事業で230万円の事業費増、それからもう一つが山陰への旅行商品の造成を促すために向こうのエージェントを招致するために旅行商品造成支援ということで170万円の増、合計400万円の増をお願いするものでございます。
今度は、この分厚い関係資料の方をごらんいただきたいと思います。こちらの方の52ページをお開きください。私どもがとっております韓国人観光客の誘致対策の全体の事業を御説明したいと思います。
大きく分けて県の単独事業と、それから島根県等との広域の連携事業がございます。県の単独事業でございますけれども、例えば1つ目が情報発信ということで、パンフレットですとかホームページですとか、そういったものによるPRですとかマスコミの受け入れですとか、それからこのたび当初の補正でお願いしておりますのが1の(3)で情報発信ということで、テレビを使ったPRについて300万円の補正をお願いしているものでございます。それから単独事業の2つ目が旅行商品造成・販売支援事業ということで、向こうのエージェントの視察を受け入れる経費ですとか(3)番目の広告費支援ですとか(4)の交通費支援、それから(5)の企業インセンティブ・教育旅行の支援というものでございます。それで(3)の広告費支援はこのたびの補正で200万円を充実するということでお願いしているものでございます。それから(4)の交通費支援と(5)は、これはやはり9月補正で今お願いしておるものでございます。
広域連携事業でございますけれども、1の山陰国際観光協議会でございます。これは鳥取、島根で設立しておるものでございますけれども、これは当初予算では鳥取300万円、島根県300万円で事業を行っておりましたけれども、このたび、先ほど御説明したように鳥取、島根が200万円、200万円追加して先ほどの広報宣伝ですとか、それから旅行商品の造成支援をお願いしたいということで、それを追加でお願いするものでございます。その他の事業としましては、(2)の韓国の国際観光展への出展ですとか、あるいは両県で旅行エージェントを受け入れるとか、そういったような事業に取り組んでおります。
資料をめくっていただきまして、55ページでございます。これは従来は割と米子空港で入ってきて米子空港で出ていくと、そういったような旅行商品が中心でございましたけれども、近年は米子空港から入ってきて例えば広島空港で出ていくルート、その逆もありますけれども、それからもう一つは米子空港から入っていって関空で出ていくケース、そういったような商品造成につきまして近年向こうのエージェントに対して働きかけを行っているところでございます。
ちなみに56ページでございますけれども、これが旅行商品化されているリストでございますけれども、例えば最近よく売れておりますのが一番下に書いております米子-広島、このルートが最近結構人気が出ているというぐあいにエージェント等から聞いております。
◎安田委員長
これまでの説明につきまして、御質疑、御意見がありましたら。
○石村委員
今の議題なのですが、この効果ですけれども、この前の政調政審で言ったことは別にして、県民の皆さんは、これだけの効果があればその支援というのは、それはどうということはないわけですから、本当の効果というのをきちっと納得のできるような書き方にすべきではないかと、こう思うのです。それでこの前も言いましたけれども、ちょっと気がついたのは、他空港の航空運賃とどうなのかということなのです。距離的には米子が一番近いでしょうけれども、そのあたりもある程度加味したものでないと、よく知っている方は、いやいや、これだけの旅費が要っても向こうの方が安いということになれば、それはアウトバウンドとして効果にならないわけですから。そのあたりはどうなのかということをお聞かせいただきたいと思います。
あとは、もう小さな話ですけれども言っておきますが、46ページで2の団体旅行の支援制度、それから(2)のパスポートの取得支援、これは本当に効果のあるような金額になるのでしょうか。どれくらいの支援額になるのですか。本当にわずかな金額だったら別になくてもほかのことを充実した方がいいのではないかと思うのですが、ちょっと参考までにどれぐらいになりますか。
○福間委員
委員長、1対1ではなくて、みんな同じ質問だから何人かまとめてしてもらえるか。一人一人ではなくてまとめて。みんな、もう同じような質問だから。
◎安田委員長
まとめてがよろしいですか。
○福間委員
私は1つは、利用促進実行委員会と国際観光協議会の構成員というのが見えないのである。ここに金を出すのでしょう。そうすると、この委員会で過去において前段に出されたのかもしれませんが、利用促進実行委員会なるものはどこが構成されていらっしゃるのかという、このことがやはり、実に多額な金が動くわけですから、このきちっとした構成員と、ここの財政責任はだれが持っているのかというようなものをやはり欲しい、これが1点。
関係資料の19ページ、この提案資料で見ますと「半年ごとに決済するものとする」ということで、当面10月から来年の3月までとなっていますね。一番下にあるように、3月に決済するということなのでしょうかね、「来年度以降のあり方については、鳥取県とアシアナ航空により協議を行い決定するものとする」ということで、6カ月後に中止ということの場合もあり得るわけです。努力はするけれども、ありますね。そのときはどのような対応を考えていらっしゃるのかということが1点。これが2つ目。
その関連で、行政として介入の限界というのはどうなのかと思うのです。どの辺までが県行政として入れるのか。というのは、これで見ると、アシアナ航空という民間企業へ欠員掛ける何円か足りない分を直接県が支払うということになるので、それはいいのかと。その辺は法的問題があるのか、ちょっと僕はよくわかりませんから教えてください。個々の企業に直接支払いというのはいいのかどうなのか。
もう1点は、米子から韓国へ行く場合にダイヤが非常に使い便利が悪いということもかなり利用者の方から指摘されていますが、その辺はアシアナに要望されていらっしゃるのかどうなのか。要は、ダイヤ改正等はあるのかないのか。
そしてもう一つは、9,000円にするなら9,000円の旅費にすればいいのではないかという気がしないでもない。9,000円をアシアナに払うのか、乗る人に9,000円分を、4分の3を補助するような格好で搭乗率を上げるみたいなことを。(「それが一番いい」と呼ぶ者あり)
要は、何が言いたいかというと、利用者に対する支援策というものでバックアップしてあげた方が搭乗率が上がるのではないか。先ほど石村さんからあった運賃を下げるということも含めて。1万何ぼだかの分で、なかったら4分の3を保証しますといってアシアナ航空へ金額を入れるということでは……。年間、13年度にオープンしてから金を7億円を今、突っ込んでいるわけだな。それに今度はこの半年間でさらに50%の搭乗率だったとすると5,000万円でしょう。19年度で見れば1億5,000万円以上のものを投入ということになります。それは鳥取、島根両県の1.2億円と1.1億円、あるいは韓国からの来訪者による3億6,000万円で十分経済効果がありますという論も成り立つかもしれないが、このこととあわせて今まで使ったこともあからさまにもっときちっと県民によくわかるように示して、そしてできるだけ県民の皆さんの合意を得ながら、理解を得ながらどんと使うということの方が僕はいいのではないかと思いますが。ちょっとまとめて。
◎安田委員長
ほかにありましたら出していただけますか。
○野田委員
石村さんとの関連しまして、アウトバウンドの場合、57ページにはきちっとそれなりのものが添付してありますので、努力はしておられる。しかしながら、これから中国でオリンピックがあったり、また香港で博覧会があったり、それからヨーロッパや私達であればブラジルに行ったりするわけですから、その場合のやはり金額差というのを、例えば関空に行ってそこから飛び立とうと思えば、我々は必ず関空のところに1泊しないといけないわけでしょう。その費用たるや大きなものです。だから仁川に行ってハブ空港からぱっとヨーロッパに飛べばいくらで行けるのです、そういうことまでこの資料の中に書いてあれば、お客さんが見られて、県民が見て、ああ、本当に安いではないか、こちらの方が泊まらなくても行けるしという格好のものが出てくれば、石村さんの言ったようなアウトバウンドの部分においてもとてもよくなると思います。ここのところをもう少し今度の場合はつけ足しをして県民にわかりやすくしていただけると、とてもありがたいと思いました。
◎安田委員長
ほかにございましたら。
○野田委員
もう1件、いいですか。修学旅行への支援というのがありましたけれども、うちの方の自民党クラブの中で話が出ていたのでは、修学旅行の日程というのはとうから決まっているわけだから、これに対しての機材というものを前もってお願いをして、400人なら400人でも乗れるような機材に何とか変えていただけるようなことというものはできないものなのか。そうすれば、それなりにこちらから飛び立つときにも大きな機材で行ける。修学旅行で学校が分かれていくということはとても不可能になってきますので、その辺のところを、最初から日程がわかっているからお願いします。
○前田(宏)委員
2,500になったら飛べるかもわからない。
○野田委員
そうですね、2,500になったら。
○前田(宏)委員
今の話をしているのだ。
○野田委員
今は飛べないよ。
○前田(宏)委員
今の話をしているのだから。
○野田委員
わかった。
◎安田委員長
では、それはいいですか。
ほかに。
○福本委員
先般より知事を初め県議会並びに民間の方も交えてアシアナから、8月20日ですか、お話があって、いわば何かこの路線を必ず維持するというような方向で一種大政翼賛的に動いているような気がしなくもありません。1つには、県民の中には本当でこの路線を維持すべきかどうかという大きな声があることを、ここに予算が上がってきておりますけれども、いま一度未来を見据えて考え直す必要もあろうかと思います。
端的に、例えばこの米子空港の路線が62%あったものが48.1%に落ちている。これは明らかに市場がそういう反応を示したということで、ある意味、鳥取県民の意思であろうかと思いますし、また竹島問題等がありましてインバウンド等も減ってきたという外的な要因もありますが、これも韓国の方の我々に対する意思でこうやって減ってきているというこの市場の原理をひとつ重く受けとめる必要もあろうかと思います。
それと、では具体的に支援となりますと、例えば運航会社等に対する支援、これだけ見ましても既にこれ7,600万円というのは他空港等を見ましても突出して高いわけです。小松空港の非公開を除いても断トツのぶっちぎりの1番で、既に公金を投じている。これに加えて、今、福間委員からも御指摘がありましたように、もし49%台、50%であるとするならば、半年で4,900万円ですから1年間で1億円の支出がこれにプラスされて、今の運航費と広報支援と合わせますと約1億8,000万円からの年額の支出になるわけですが、交通政策という観点から見ますと、今、生活路線で赤字バスの補助に約2億円県から支出されております。来年度からこれはまた合理化ということで赤字バス路線が廃止になるようなお話もあると思いますが、例えば同じく2億円を削ってやっていこうという県の努力、これは否定するものではありませんが、そこには生活者、おじいさん、おばあさんが日常のバスを生活路線として使うという生活路線の交通政策の意味があろうかと思います。片や、これが例えば50%であれば1億8,000万円というもの、これはどう考えても生活路線とは言えないと思うわけです。確かに経済振興ですとかいろいろな波及効果等も今ここではじき出されておりますが、本旨に返って本当にこれが必要なのかどうか、もう一度考え直すいい機会であろうかと思います。
それともう1点言わせていただきますと、これが民間航空会社への自立支援となりますと、例えば今、全日空が鳥取に4便、米子に5便飛んでおりますけれども、これも合理化の波を受けて機材の縮小化等も言われております。今後、原油がさらに上がったりして全日空の経営が悪化したときに、では鳥取便1便減らします、米子を1便減らしますといったときに同じような運航支援を国内の全日空にしていくのか、こういう問題も出てくると思います。例えば昨今のニュースでは能登空港ですか、こちらの石川県が、これは観光振興の面からでしょうけれども、同じように自立支援をしたと聞きます。ただ、この場合は、あまり覚えていないのですが、何%以上の好成績を上げた場合には逆にお金を返してもらう、このような制度もあったように思います。例えばアシアナが70%上げているのであれば、我々の努力によって80%、90%をはじき出したときに、これはアシアナのもうけの分から我々にキャッシュバックしていただけるような約束もとれないものかということを再度お伺いしたい。
それともう1点、損益分岐点の70%というものは、これアシアナ航空の資料に基づくものですね。例えば国内のマイル換算でどれくらいの、機材が大きく違うとか、そういうこともあろうかと思いますが、航空運賃の絡みもありましょうから一概には言えませんが、非常に国内路線と比べて高い損益分岐になっているように思います。こういったこと、この70%の損益分岐点が妥当なものであるのかどうかというものをこちらサイドからもちょっと検証する必要がないでしょうか。例えばほかの空港を見ても、18年、19年の福島だけですよね、70%を超えているというのは。アシアナのほかの高松、松山、宮崎を見ましても50%から60%台後半というところですが、70%まで担保する合理的な意味合いが本当にあるのかどうかという点をお尋ねします。
○浜田副委員長
皆さんがおっしゃいましたけれども、平成13年度から過去を振り返っていきますと、8億円以上の支援だと言われています。これだけのお金を使ってどれだけの例えば経済効果があり、そして支援もこれまでいっぱいいろいろな試みをしておられるのですけれども、その試みをやったにもかかわらず搭乗率はどんどん下がっていくということは、これまでの策が功を奏していないということも言えるのではないかと思うのですが、そこのところをきちっと検証して分析して、どこのところが足りなかったからここにお金を注ぐのだということが明確にならないと、またむだ遣いになるのではないかということになってしまいます。そこがはっきりと説明責任が県民の皆さんに果たせるのか、そういう情報と資料が用意されているかどうか。半年で見直しなのですけれども、半年先にやめるのか、どのレベルになったらやめるのか続けるのかというところが明記されていませんから、もうやめるということがはっきりわかると、つまりはこの1座席当たり支援負担が9,000円です、これを払わなくて済むようにするのが目的ですね。それをするためにはどういう策を、かなり高い策を持っていないといけないと思います。延々とこの9,000円を払い続けることはできないわけですから、そうすると、かなり高い知恵を絞って用意されていないといけない。
一方で、日本人で海外へ出る人たち、物すごく数がふえていると思うのです。それは関空から成田から大阪空港からということで、今、羽田からもどんどん出ていっています。そこから韓国に行く人が物すごく多いのです。こちらを使って韓国を行ってしまう人が山陰でも結構たくさんいらっしゃいますので、そこのところの人、それから中国へ出かける人たちも結構多いし、もちろん世界各国です。なぜこの米子空港がこういうふうに見捨てられようとしているのかというところなのです。違うもっと広い視野で分析がないと、多分この救済をやったとしてもその先の保証はないというふうに私は思うのです。そこのところを明確に説明しないと、今回ほど私個人も何でこんなむだな金を使うのだという非難が直接的に返ってきたことはないです。だからそこのところを皆さんが知りたいと、絶対使うなという厳しい声までも私はいただいていまして、その人たちをどう説得するのかということが十分手に入らないと困るというふうに思っております。
◎安田委員長
ほかにございますか。(「あるけど、後にします」と呼ぶ者あり)後にしましょうか。
一応、では、ここのところで御答弁をお願いします。
●青木企画部長
私の方から説明しまして、少し課長の方からも補足をしたいと思います。
まず、石村委員の方から経済効果のはじき方について、政調政審でも御指摘をいただいたと思います。1つは、他空港の方が滞在時間が例えば便利だからその分減殺されるのではないかと、そういう御指摘だったと思います。今回のこの試算というのは、ダイヤあるいは滞在時間、そういったものがある種ハンデがある部分もあると思いますけれども、そういったことがあっても米子を使った人について算出していますので、今、例えば岡山を選択している人が来たらというような、そういう算出ではありませんので、大きくは違ってはないと、そんな感じを持っています。
他空港の運賃の加味というのは、これは実はちょっと非常に難しい問題です。と申しますは、こちらから行きます場合というのはほとんどが観光でございます。ビジネス使用がないわけではないですけれども、非常に少数なところがありますので、ビジネスの価格、正価で出ているのですけれども、これを比較しても余り意味がないということになってしまいます。といいますのが、観光商品になったときには非常に安い価格でおりてまいります。ですから米子でも例えばよく2万9,800円とか、そういう大変安い商品も出ておりますので、そこのところを加味するのは少し難しかったというのが正直なところであります。ただ、エージェントさんたちといろいろ意見交換をしておりますけれども、米子の商品が際立って高いとか岡山が際立って安いということはないのではないかというふうには思います。でも少しそこはある種の誤差といいますか、ぶれというのはあるのもしれないなという気はいたしております。その辺はちょっと説明するときに少し、これは実は本日の審議を踏まえて県民の皆さんにホームページで公開をすることを考えていますので、ちょっと説明の仕方などについて少し工夫を施すことを考えてみたいと思っています。
団体支援とパスポート支援の件につきましては、ちょっと課長の方で後ほど御説明をいたします。
福間委員の御指摘でありますが、両団体の構成員の資料は、早速ちょっとコピーを、間に合えばこの審議のときにもコピーできるのであれば至急持ってきますので、できれば今、配らせていただきたいと思います。
半年ごとに決済というふうに書いてあるけれども、6カ月後にこの支援策の中止ということもあり得るのではないかという、そういう御確認だったと思います。この件につきましては、アシアナと事前に交渉などをいたしましたときに当方がお持ちした提案書の内容については、実は4分の3のところとか9,000円のところというのは妥結をしないまま交渉に臨むことになってしまったのですが、米印のところで来年度以降については、これは双方で話し合う。これはやはり議会で議決をしながら県民の意見を聞きながらやっていくという、これはもう日本の行政、議会の制度的なものとしてこれは譲れないということで、先方もそれは納得をしておりますので、この措置が3月で終わるということも含めて、何らかのものを継続するということももちろんバリエーションとしてはあるのですけれども、いずれにしてもそれは今後検討していくと、こういうことになるということでございます。
○福間委員
いやいや、僕が聞いているのは、それはアシアナとのお話ですけれども、執行部として、鳥取県知事としては、来年度以降については今年度末で再度協議するとしているでしょう。だから来年度以降は、場合によれば県民の意向も聞きながらやめるということもあり得る、選択肢にあるのか、どうなのですかということを僕は問うているのです。
●青木企画部長
では、ちょっとお答えします。
本会議でも知事が御答弁を申し上げたと思いますけれども、今回の措置を導入して、そしてその間に、きょうも御説明しましたが、関係者が今、緊急にワーキンググループなどで取り組みを進めています。そこで搭乗率がどこまで上がるかということ、それから、そういった状況をめぐりまして県民の方が今回の支援というものについて、仮にこれが県民の理解を得て今回導入できた場合として半年間支援をして、その支援についてどういった評価をされるか、そういったことをやはり見きわめた上で、そういう県民の方の御意見というものを背に負って先方と交渉しなければいけない、こういうふうに思います。
行政介入の限界のお話がございました。直接民間支援ができるのかということでございますが、法制上はこれは可能であります。問題はございません。先ほど指摘がありましたように、能登空港などでやった例もございますので、アシアナは民間企業でありますけれども、支援自体が制度上できないということではございません。ただ、今回の70%を下回ったときに単価
9,000円という支援につきましては、私どもとしてはこれはやはりいささか支援の仕方としては決して望ましいやり方ではないというふうに思います。やはり可能な限り搭乗率を引き上げて、こういう支援というのはもうやめていくということが基本的な方向だと思っています。それは先ほどアシアナの本社でのやりとりを御紹介しましたけれども、社長も同じことを言っていました。こういう支援ということに頼っていくというのは決して会社としてもよくない、こういう見解がありますので、そこはアシアナとそういう見解に立って今後の道行きというのをやっていくことになると思います。
ダイヤにつきましてでございますが、利用者の方々の声というのはアシアナの方でも当然聞いておられるのですけれども、私どもの方にも議会、それから県民の声などで、例えば3時発というのは非常に遅いという声があるということはアシアナの方に伝えております。ただ、これも以前から議論があるところなのですけれども、ダイヤの設定は非常に難しいところがございまして、あちらを立てればこちらが立たずのようなところがありまして、特に今はインバウンドということでいうと、この中国地方で午後3時に出ていく便というのは大変貴重な存在という関係者の意見、特にゴルフなんかを考えますと、早朝朝一でスタートしますと1ラウンド終わって空港に行って間に合うというところが評価をされているものですから、そのあたりでアシアナとしては、若干インバウンドのお客さんをふやそうという考え方で今のダイヤ設定をされたというふうには聞いております。
それともう一つは、行く方は大変なのですけれども、帰るときは、以前の便ですと、使われた方は御記憶と思いますけれども、相当早起きをしてやらないといけないものですから前日もう本当に夜早く寝ないとという声があったのも事実でありまして、そこは御説明しましたように、そのときそのときの状況、経営判断あるいは機材の要因が実はないわけではないと思いますけれども、アシアナの方で決めておられるということであります。我々として、声は伝えているところでございます。
あと、9,000円を利用者支援に充てた方がいいのではないか、こういう御提案でございました。我々も先ほど申し上げましたように、こういう目標搭乗率を下回った場合に9,000円単価でという出し方というのは決して望ましいものとは思っていません。例えば利用者助成とかでやはり稼いでいくというのが、ほかの空港なんかを見てましてもある種の常道みたいなところがありますので、今回少しそういうところを充実させるということもやりましたけれども、これは半年後にまたいろいろな議論をして、この支援措置をどうするかというあたり、このあたりの中で何らかの検討をしていくということが必要と思います。ただ、今回に関して申し上げますと、運休を伝えられた事実をひっくり返すという非常に厳しい状況の中ではこれがぎりぎりの選択だったというふうに思います。当時やりとりをした感覚で申し上げますと、例えば運航費支援をもう少しふやすからというやりとりも実もしたのでありますけれども、やはり毎月1,000万円の赤字のところに手をつけないことには運休決定を覆すことは難しいというのが率直な交渉した見通しでは感触としてございました。
これまでの支援の使い方というのをもっときちっと示すべきではないかという御指摘がございました。これは過去この実行委員会でやってきましたこと、現在やっておりますことというのはいろいろPRをしておりますが、過去の取り組みというのはもちろん文書としては残っておりますが、必ずしも整理をしたものというのは整理をして公表しておりませんでしたので、先ほど申し上げた県民の方にホームページで示す際にはちょっとこれは時間がかかるかもしれませんのでタイムラグが出るかもしれませんが、実行委員会でこれまで講じてきたことというのを少し見づらいかもしれませんけれども、やはりお示しすることをちょっと検討というか、やらせていただきたいと思います。
トランジット、例えば関空経由との差を示してはどうかというお話でした。これはある種責任を持ってこういう数値だということで示すのは、もうこれは百も承知で言っておられると思いますけれども、大変難しいのですが、何かちょっとモデル的なもので例えばということで……。ただ、余りそれが公平を欠いて、米子を利用した方が過度に得になるように示したりするものも少し批判が出ると思いますので、ちょっとどこまでできるかわかりませんが、県民向けのホームページなどで少しトライをしてみたいと思います。ただ、余りちょっと誘導的な資料をつくると、これはかえってよくないという気もいたしますので、これはちょっと引き取らせていただきたいというふうに思います。
修学旅行の機材の件でございます。ちょっとその御指摘が委員会でもございましたように、大きい機材が米子にはちょっと持ってこれないという限界があるということがございまして、今は大人数の場合にはエキストラの機材を追加で持ってくるということがよく行われております。それでそのときには機材繰りなんかがありまして、例えば第一陣が行ったり帰ったりする後、6時間ぐらいあいてとかというケースも過去にございまして、やはり学校関係者の方には大変不評でございました。それから場合によっては、御指摘ありましたように米子が満杯ということでエキストラ機材も用意できないというときには、半分を米子で行って、半分は例えば関空で行って帰ってというケースも実はございます。これは現在アシアナの方に強く申し入れをしております。と申しますのは、先方の社長の提案書の方から修学旅行の需要拡大ということを公文書でやれということで、我々は今、足も使ってお願いを教育委員会にも御協力をいただいてやっているところなのですけれども、そこのところを、いわばアシアナの方から機材が用意できないということになると、これはもう社長さんの提案と非常に矛盾するようなことになりますので、機材繰りとかがあるにしてもぜひ最優先に、修学旅行というのは大人数を稼げるわけですからお願いしたい。単価的にも、聞いているところでは一般の観光よりは航空会社にとっては非常にいい、まとまってどんとお客さんが入りますので、一人一人集めるのに比べると非常に上客であるというのが常識でございますので、そういったことからも強く申し入れを引き続きしたいというふうに思っております。
福本委員の方から現在のこの状況というのは市場のある種の答えだから、これを重く受けとめるべきではないかという、そういう御指摘であったと思います。それから7,600万円というのは他空港と比べても非常に突出して大きいではないか、それから赤字バスとかということであれば生活路線ということだけれども、これは生活に直結した話ではないだろうと、こういう御指摘であったと思います。市場の反応というのは確かに率直に受けとめなければいけないというふうに思っております。ウォン高とか、そういった要素というものもアウトバウンドについては非常に逆風に働くというのがございますし、それでたしか政調政審でも議論がありましたが、米子空港の後背圏というものが果たして定期便としてどうかという議論は、これは就航前からあった議論でありました。
それで1つ、ただ、我々が今回少し猶予期間をもらって努力をする時間をちょうだいできないだろうかという、こういう提案を申し上げておりますのは、例えばアウトバウンドで申し上げますと、本格的に島根に協力をしていただけるようになったのがこの春からであるということ、それからインバウンドにつきましては、本会議でも少し御説明申し上げましたけれども、米子路線は、変な話なのですけれども、就航当初というのは全くインバウンドというのは数が少ない状況の中で割と早く観光客の獲得に成功したという面も実はあったのですが、ただ、それがいささか安かろう悪かろうという、そういう風評というか、評判が韓国の観光市場で定着をしてしまったということがございました。当時は非常に貴重な席を埋める需要として、アシアナの方もあんまりよくない商品だからと言いながらも、これは大事だというちょっと何とも言えない反応をしておりました。そういったこともありまして、少しインバウンドの取り組みが今、好調な宮崎とか福島というところから比べると立ちおくれていたというのは、これはもう本会議でも御説明したとおりでして、我々としては日本全国でこれぐらいふえている状況の中で山陰の観光資源をもう少し真っ当に評価をしてもらえれば、まだ伸びる余地はあるのではないだろうか。市場の反応はもちろん重く受けとめるべきだとは思っているのですけれども、今の時点でもうこれが最終的な市場の判断ということで撤退やむなしということでいいのだろうか。やはりもうちょっと時間をかけて関係者の人にも少し奮起を促した上で、トライをした上で先ほど申し上げたように搭乗率、それから県民の皆さんのこの件に対する御意見、そういったものを踏まえて判断をしても遅くないのではないだろうかというのが我々の今の考え方でございます。
民間の支援ということで、アシアナにこういう支援をするということになると、全日空とかにもそういうことがあり得るのだろうかと、こういう御指摘でありました。幸いなことに今の東京便、米子、鳥取ともに69.6%だったか、7割近くの超優良路線ということでございますので、当面はそういう懸念はないというふうに思っております。ただ、ちょっとこれ余り仮定の議論をしてはいけないと思いますけれども、東京路線ということで仮に申し上げますと、東京路線は、これは観光もさることながらビジネスということから見ても本県にとっては、鉄道で東京まで行くというのが相当難しい、時間がかかるという状況でありますので、これはやはりかなり重みのある路線であろうというふうに思います。逆に言いますと、今の状況からしますと、例えばそれぞれ4便、5便で飛んでいますけれども、急激に搭乗率が落ちるということはないのではないだろうかというふうには思います。ダブルトラッキングできないかという思いも別途あるのですけれども、全日空にしては、今、地方路線の中で米子、鳥取便というのはこれはもう間違いなくドル箱というふうに私も聞いておりますので、当面そういう御懸念はないのではないだろうかというふうには思っております。
採算分岐点の議論がございました。70%というのが国内路線と比べて高いのではないかという、こういう御指摘でございました。この件につきましては、国内便で申し上げますと、通常よく言われておりますのが、例えば羽田便を米子であれ、鳥取であれということでありますと、大体今で65%からそこらぐらいというふうによく言われております。かつては60%ぐらいと言われていましたけれども、油が上がったりいろんな背景があります。ただ、それは国内路線ということで申し上げますとビジネス客が非常に多いものですから、それに比べますと、これは鳥取のみならず米子のみならず、関空とか成田とかああいうところはちょっと別なのですけれども、ほかの空港も多くの地方路線というのはビジネスのお客さんというのはもう本当にわずかでありまして、観光路線が多いです。ということになりますと、値引きでおろす価格ということになってまいりますので、必然的に必要となる搭乗率というのが国内便で例えば65%だといたしますと、どんどん高くなってくる、そういう構造になってございます。
それで我々の70%というこの目標の搭乗率、採算分岐点と言われているところにつきましては、既に講じております7,000万円余の着陸料などの支援がございますが、それを織り込んだ上でそれでも70%ということになっております。したがいまして、アシアナと今回の支援措置についていろいろ確認のやりとりをしたわけなのですけれども、例えば他空港などでは8割ぐらいの搭乗率が採算分岐点になっているというケースもございます。これはビジネス客を別途長いスパンで考えれば、先方と企業のやりとりといったことも、あるいは貨物のやりとりといったことも考えていかなければいけない課題なのですけれども、当面ということで申し上げますと、そういった状況で割と国内路線に比べますと目標搭乗率というのは高くなる、そういう状況にございます。
浜田副委員長からありました。これまでやってきたことと投資してきたことの関係で功を奏してなかったのではないだろうか、こういう御指摘でありました。ここのところは今の搭乗率ということを見ますと謙虚に反省しなければいけないとも思っていますし、今回支援を強化するというところもあるわけでございます。そこのところは先ほど申し上げましたように、これまでやってきたことは改めて少しホームページなどできちんと説明するということはやらせていただきたい、こういうふうに思います。
ただ、1つございますのは、きょうも資料でごらんいただきましたけれども、13年当時と比べますと、ほかの空港はもっとドラスティックに出ていますけれども、韓国のお客さんというのが急激にふえていて、ウォン高みたいなこともあってアウトのこちらから行く方というのが苦戦しているという、正直言いまして13年当時の常識からすると、韓国のお客さんが来ることを各空港は願いながら路線の誘致ということをやったのですけれども、本当にそれがうまくいくだろうかというのはある種少しリスクがあると思いながら取り組んでいたわけなのですが、かなり環境が変わってまいりました。それできょう資料でつけていますけれども、向こうの経済成長というのもございますし、それから、やはりそういう経済成長に伴って海外旅行の全体のパイ自体が韓国の方でふえているということでありまして、それをいかに山陰で受けとめていくか、こういう新しい環境になっているものですから、ある種これまでやってきた対策の足らざるところという言い方になるのかもしれませんけれども、そういう環境変化に合わせたような支援策、具体的に申し上げますと、やはりインバウンドの少し立ちおくれたところを強化するというのは当然重視をしていかなければいけないというふうに思っています。
どこまで行ったらやめるかとかというようなお話でしたが、先ほどお話し申し上げましたけれども、やはり我々としては目標を70%と言っていますので、もちろん70%というのを本当に目標にして取り組みたいと思いますけれども、やはり幾つか地方路線がございますけれども、今のようなある種断トツで最下位という状況は、これは何としても回避をしなければならない。それを回避しないことには、県民の皆さんの御意見というものをもちろんお伺いした上でということになりますけれども、先ほど申し上げたようなアシアナとの交渉というのも、これははなから交渉にならないのではないだろうか、こんなふうに思っております。
今後の大きな戦略のようなものというお話でございましたけれども、やはり実行委員会なんかで今議論をしていることを少し申し上げますと、アウト、こちらから行く方というのは少し減ってきていますけれども、これを例えば倍増させるとかというのは幾ら島根の協力を得たとしてもこれはなかなか難しいかろうと思っています。なるべくふやしていく、それから我々が持っているアドバンテージであります日韓の交流のこれまでの歴史、いろいろなゆかりの人がたくさん県内にいらっしゃいます。そういう基礎票というものを生かしていくという一つの岩盤というのでしょうか、かたい基礎のようなものというのはアウトバウンドでぜひ確保していくという必要があるだろうと思っていますけれども、今後の大きな戦略としては、やはりインバウンドの方を大きく引き上げる。そちらの方が全体の数を稼いでいく上では大きくふやす余地もありますし、ふやしていかなければいけない、そこがポイントになってくるのだろうというふうに思います。
先ほど観光課長の方からもお話がありましたけれども、米子のイン、アウトだけで考えるのではなくて、台湾などではもう既に始まっていっているわけなのですけれども、恐らく韓国の方でもこれから広域の観光というのが出てくると思います。先ほど御説明した安かろう悪かろうパターンというのは1カ所の宿でもうずっとという、そういうパターンでありました。当時はそれでも満足するということだったのですけれども、やはり旅なれた方がふえますと、いろいろなところを見てみたい、そういう希望というのがだんだん強くなっておりますので、そういった広域的な空港の使い方というのもこの米子空港のソウル便を確保していく戦略の上では、今ももう提案をしているところですけれども、そういう戦略もやっていきたいと、こういうふうに思います。
●髙山交通政策課長
御指摘の中でパスポートの取得に対する支援につきまして、どういったことを考えているかという御質問につきましては、現在パスポートは10年間有効のものが1万6,000円、5年間有効のもので1万1,000円の費用になっております。これに対してどこまで支援をすると使おうという気になっていただけるかということであります。これも他路線の取り組みを参考にいたしますと、3,000円のキャッシュバックというのをやったところがあると聞いておりますが、これはなかなか余り利用が少なかったように聞いておりますので、例えば、これはもう完全に予算との兼ね合いでもございますけれども、1人……。
○石村委員
そんなこと言わなくてもいくらすると言えばいいのだ。
●髙山交通政策課長
例えば今考えていますのは5,000円というふうにした場合に……。
○石村委員
何年で。
●髙山交通政策課長
例えば1万6,000円、10年間のものに対して5,000円というように設定をして、それに100名御利用いただければ、コストとして50万円、そういったことを考えられないかということです。(「もう一つある」「団体支援」と呼ぶ者あり)
団体支援につきましてですけれども、今は15名以上の団体につきまして3万円、そういった支援を既に継続しておりますけれども、それを8名に引き下げて、これは2万円というぐらいを今検討しております。
○石村委員
私は……(「簡単にして」「細かい数字のことをどうこう……」と呼ぶ者あり)いや、だけど、聞いておかないと。それで今言っているような努力をされている、それはもう評価をしていますし、ぜひそのことはしないといけないということは思っています。ただ、投資に見合った効果があるかどうかということが一番説明のポイントになるのだろうと思うのです。大体もらっているこの経済効果というのは、1番はちょっと他空港への運賃は難しいということでありましたけれども、このやり方は付加価値的な効果なのです。ところが、2番目の3億6,000万円ですね、これは付加価値になっていないわけでありまして、材料費も要るし、職員も何人も要るわけですし、仕入れ費も要るわけですから、そのあたりがもうちょっときちっと同じレベルで足せばどのぐらいの経済波及効果になるというようなことをわかりやすくしてもらいたい。
○前田(宏)委員
このことはもう変えられないのだから言ったっていけない。
○石村委員
変えないか。変えないなんていうことは、これでは理解できない。
○前田(宏)委員
もう数字を変えられないのだから言ったっていけない。
○福間委員
私も、一番近く国で民族の違いを乗り越えての交流というのは非常に大事ですし、今までの歴史がありますから、大変なやはり努力でつながっていますから最大の努力はしていかないといけないと思っています。ただ、行政が前面に出過ぎて現金を動かすというところの限界というのをある程度していかないと、基本的にはやはりビジネスの世界ですから行政としてできるところというのを僕は怠っているのではないかという気がするのです。
1つは、何が言いたいかというと、議会で緊急特別決議を出そうということを前田委員と2人で話したのですが、例えば知事はなぜ江原道へ飛ばないのかと僕はいつも思っている、何をしているのだと言いたい。竹島問題に端を発して江原道との鳥取県の交流というのは今、中断してしまっているけれども、何とか打開していくことをなぜ知事はすっ飛んで行かないのだと。鳥取県から見れば1億円、2億円、少なくとも10億円ぐらいの金がかかる問題だから、いろいろあったっていろいろなルートを使って、10月にどこかの会議でお会いしますよみたいな話ではないと僕は思う。だってこの半年が勝負でしょう。この半年が勝負で、クアラルンプールかどこかで副知事が出会って、今度、ではどこかでお会いしましょうではない。それはそれでいいが、なぜ今でも飛んでいかないのかと僕は言いたい。議会として僕は前田委員さんと、今からでも飛んで行こうと、議会は議会でそんな思いを持っています。向こうが会わないと言ったって会うルートをつくればいいと言いたい。環境整備や、そんな行政としてすべきことというのがもっともっとあるはずだ。そういうことをしながらこういう部分も努力をしないといけないから、県民の皆さんに理解してほしいという話は僕は積み上げていくべきではないのかなと。
思いとしては、恐らくいろいろ皆さんの意見もあるでしょうが、やはり切ってはならないという思いはします。ただ、どこまでも続くということにはならない。
○野田委員
福本委員がバス路線のことをずっとおっしゃったので、それは大切なことだし、しかしながら、今日までバスがずっと維持できた、その助成というのはどんな方法でやっておられたか、そんなものも参考に、長年ずっと維持をするために助成をしてきているのだから、いいことがあったらちょっとだけ教えて。
◎安田委員長
ちょっとこのバス問題だけ先に。
○野田委員
これだけでいいから、いい方法があれば、それだけ聞かせてもらったらいい。
●髙山交通政策課長
各路線でこの路線に生じます支出、それから収入、それを差し引いた赤字に対して直接補償といいますか、助成金を支払っているということで維持をしているということです。
○前田(宏)委員
企画部長、こういう数字が出ますと賛否両論なのだ。いろいろな意見があることは当然だ。あるけれども、僕は端的に質問するが、この関係資料の中にたくさんの団体がソウル便の存続を頼んでいるわけだ。鳥取県市長会、鳥取県市議会議長会、鳥取県町村会、米子の市長、議長、境港の市長、議長、倉吉の市長、議長等々ある。僕は端的に聞きたいのは、この皆さんがアシアナ航空は10月28日でやめたいと言ったときに、何とか存続してくれという要望書を僕らも参加した日に知事が、これだけ預かってきたといって姜社長に渡したわけだ。だから今、言った皆さんは鳥取県の世論を代表するような人、もちろん知事もあるし、島根県の知事も議長もあるわけで、それだけの人がお願いすると言った。そこで、そのときは鳥取県がどういう負担をするかということはわかってないわけだ。
そこで質問だが、それ以来、この間、新聞、テレビを通じて、これだけの緊急運航費の支援補助金を払いますと、それについて今言ったような議論はいろいろあるわけだが、それを見て、今、陳情して要望した皆さんの中で県の方に、これだけもかかるのであるならば、あの存続要望書は取り下げますと、ちょっと我々は見当違いでしたというようなことを言ってきた人があるかというのが一つ。
2番目。これまでの米子-ソウル便についてはいろいろ努力不足です。けれども、努力不足はあるけれども、これは鳥取県知事、前知事も、前の鳥取県議会もだめだったのだ。何となれば竹島問題が起こったときに前知事は評論家みたいなことを言ったのだ。そうして週刊文春にまで書かれて、僕は当時の江原道の新聞をみんな持っているが、鳥取県の知事はけしからんと、だから江原道は交流を中断するのだと、こういうことをやかましく言われたのだ。そしたらそれに乗るようにして鳥取県議会の一部の者が扇動して、これもやったのだ。僕は当時議長だったけれども、本当は反対だった。それから、どこだかの暫定水域を見に行ってやろうとか、あの問題で、行ってみたってすぐ何とかなるようなことではない、国の問題だ。それをそういうことを考えずにみんな乗ってしまって、この問題では前知事もけしからん、大いに反省すべきだ。議会もそういう点があったのだ。努力不足というのは、僕はそういう点を言っているわけだ。細かい話ではなくて、もっと大きいのだ。
何で大きいかというと、平成16年までは63.6%の搭乗率だ。それで今言ったように江原道が交流中断を言ってきたのが平成17年の3月なのだ。そうしたらすとんと17年から落ちているわけだ。約20%落ちているのだ、20%。細かい数字のことを言わずに、これはこういうところに大きな原因があるのだ。ああいうふうに前知事が要らないことをしゃべり過ぎた。何回も僕は言ったのだ。あなたは一言も二言も多いと、評論家ではないのだと、鳥取県知事なのだからということを僕は何回も注意した。だけれども、そういうことをしゃべって週刊文春以下各新聞に書かれて、それで中断になったのだ。その結果が、ここにあるように16年までは63%以上あったものがすとんと落ちて46%、それぐらい下がっているのです。これが大きな原因なのだ。細かいことを今、皆さんはおっしゃってるけれども、大枠を押さないといけない、大枠を。だから今、福間委員が言ったように、知事はすっ飛んで行ってやろうという江原道との関係を正さないといけないのだ。それは事実だ。我々議会もそのことは決議をしたぐらいだから、これは決議をして、今、福間委員が言ったけれども、我々はたまたま江原道へ何回も行っている経緯もあるが、私はもう決議をしようといって議長にも言い、この間は福間委員なんかとも相談をしてあの決議ができたのだ。それは今のような反省をしたからあるのであって、これが企画部長、大きいのだ。細かいちょこちょこちょこちょこした話よりも、ここをやらなければ、ここを。そういう大きな視点を外してはだめなのだ。
そこで、山本交流推進課長がいるから聞くけれども、金振兟さんが、江原道の知事が朴アシアナ航空の会長に何とか米子-ソウル便は継続してやってほしいと、これは強力な力になっています、それを言ってくれた。何で彼が言ったかというと、あなた方の方から、交流推進課の方が向こうの職員にこういうことになって困りそうだというのを言ったら、向こうの職員が、重要に関心を持っている者が、金振兟さんの耳に入れた。これは秘書だろうと思う、名前はちょっと忘れたけれども、非常に熱心だったから彼女が言ったのだろうと思う。そしたら金振兟知事は鳥取県から別に頼まれたわけではないけれども、やはり何とかしてやってほしいということを言った。それはどういうことかというと、金振兟知事は何とか江原道と鳥取県は交流を再開したいという気持ちがあるのだ。そこに命かけたようなところだ。だからさっき福間委員が言ったように、そういうことを見て知事は何と私が行きますから議会の皆さんも行ってほしいと、たまたまいい決議をしてもらったというような行動を起こすことを考えないといけない。これからでも遅くない、28日までにそのことをぜひ企画部長は言ってもらわないといけない。
そこで、今、交流推進課長に聞きたいのは、運航停止になるということの情報を一番最初に流したのは君らだ。それは束草市の市長からも入っている。けれども、それはちょっと遅かったから時間的には君らが言ったのが一番早かったのだ。そういうことのように鳥取県議会がこういう決議をしたと、副知事がチェンマイで金振兟さんに会ってああいう話をした。新聞やテレビで報道を聞いた。しかし、それを持って帰った。そうすると、内部で恐らく金振兟さんの指導力というものがあるだろうから何かの話があるのではないかというふうに見ているわけだ。そういう情報は入ってないか。
●山本交流推進課長
先ほど前田委員おっしゃったとおり、金振兟知事は個人的にといいますか、知事としては再開を強く望んでおられるのではないかと私も、これは想像でございますが、思っております。知事に情報を入れられた金鳳吉室長というのが新しく室長に、向こうでいうと衣笠局長の職に当たられる人ですけれども、この方がかなり鳥取にいらっしゃって交流の再開というのが大事だというふうな認識を持っておられまして、私どもの職員が情報を入れたときもいち早くこの室長が動いていただいて金振兟知事に情報を早く入れていただいて、それで今回のようなことにつながっていったのではないかと思っております。
今回の議会の決議につきましても、副知事から金振兟知事には渡りましたが、それとは別に私どももいち早く事務的に江原道の国際協力室の方に送らせていただいておりまして、その後の状況についても何度か問い合わせをしておりまして、話は金鳳吉室長まで伝わっていると思いますが、なかなか議会の状況というのがうまくつかめてないというようなことでございまして、きょうもまた担当の方に連絡を入れましたが、その返事がまだ返ってきていないという状況で、我々も道議会の状況というのはいち早く知りたいという思いでおりますので、また情報が入り次第お伝えをいたしたいというふうに思っていますが、現状はそういうことでございます。
●青木企画部長
正式には本日議案として提出しましたけれども、県の方がアシアナの方に提示した案というのはもうわかっていたわけでありますけれども、御要望をいただいた団体の方から、それを聞いた上で撤回とか、あるいはそこまでしてやることはないという御意見は全く承知しておりません。来ておりません。
○前田(宏)委員
企画部長、僕はやはり金振兟知事のルートというのを大きく利用するというか、活かしていかなくてはいけないと思うのだ。金振兟さんは、若い職員の皆さんや新しい議員の皆さんはわからないかもしれないけれども、平成16年7月13日に鳥取県議会で鳥取県との交流はずっと続けますと演説したのだ。この議会で平成16年7月13日だ、外国人として鳥取県議会で初めてだ。それぐらい鳥取県との交流は彼は、身にしみて本当にいい話をしてくれたからそれを受けて、そういうこともあるということを言わないと。だからさっき言った、それは何回も言うけれども、知事に言ってください。先ほど福間委員も言ったとおりだ。本当は私は行けないけれども、もう一回副知事さん行ってこいとぐらいのことを言うとか、そういうことをちょっと言ってもらわないといけない。
◎安田委員長
青木企画部長、その辺について。
●青木企画部長
先般、副知事がチェンマイの方で話があって、それで確かに金振兟知事の方ではプロセスを大事にしたいという御説明があったというふうに承知しています。議会、それから道民の理解を得る。ただ、自分の行う最終的な選択が鳥取県民、それから江原道民にとって最良な選択になるということを希望すると、たしかそういうことをおっしゃられたと思います。我々としては、金振兟知事の御意向というものをよく、多分かなり私もちょっと前職で金鳳吉さんという先ほど山本課長がおっしゃった方と何度となく事務レベルのやりとりというのは鳥取でもさせていただいたのですけれども、非常に難しい立場におられるというのはあるようでございました。ただ、きょうのこの委員会での議論というのは、ほかのことも全部含めまして知事の方には御報告させていただきたいと思います。
○前田(宏)委員
重ね重ね言ったけれども、このときにまさにあらわれているのです。江原道が交流を中止してからすとんと落ちているのだから。もう一回言うけれども、この数字は如実に物語っている、このことを。だからこれを絶対にやるべきなのだ。ですから今、要望された各町村会や団体がみんなある。こういうことももっと語ってもらわないといけない。僕は基本的には今回の措置をやむなしと思っているから、そのためにはやはり県民の理解を得ると、理解を得ることにはそういうようなことも言わないといけないでしょう。
◎安田委員長
ほかにございませんでしょうか。
○石村委員
数字は変えないということだが、もうちょっとよくわかるようなことを、経済波及効果みたいなものを出さないといけないと思う。
◎安田委員長
よろしいでしょうか。(「はい」と呼ぶ者あり)
それでは、意見も尽きたようでございますので、以上で企画土木常任委員会を閉会いたします。
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