午前10時05分 開会
◎上村委員長
それでは、おはようございます。ただいまより農林水産商工常任委員会を開会いたします。
本日の日程は、お手元の日程のとおりでございます。この順序に従って議事を進めさせていただきます。
議事録署名委員を指名させてもらいます。
本日の議事録署名委員は、内田博長委員と福間委員にお願いをいたします。
それでは、ただいまから、本委員会に付託されました議案について審議を行います。
まず、付託議案に対する質疑がありますでしょうか。
○伊藤(美)委員
これは補正予算で農林水産部のギンザケの養殖の分ですけれども、つらつらと常任委員会でも言ってみたり、そしてまた別個に言ってみたりしまして、物すごく、小椋さんのところに負担がかかっておるように思えてならない。この間会ってみましたら、あの方の心配は、やはりニッスイがもし手を引いたときにはうちは借金だけ残るよという話をされる。だから、それはどういう契約みたいなことであそこに養育場というか、生けすをつくっておられるのかなと、養魚を養成するのかなと。ただお願いしますというような話でしたら、面と向かっては言いにくいかもしれないけれども、あの方も非常に心配しておられたと。この間、中部総合事務所の農林局長が行かれたときにそんなことを言っておられたようでして、その辺はどうなっているのか。表に出てくるのは境港の話ばかりですけれども、あそこは現場で1年間飼わないといけないのだ。その話のところをやはり心配を解いてあげないと。それで、県の補助があるにしても池をつくるのに大きな借金をするものですから、その辺はちょっとどうなっているのか教えて。
●松澤水産振興局長
委員の御懸念の点は非常によくわかりますので、少し経過も含めて丁寧に御説明をさせていただきたいと思いますが、委員の皆様も現地に行かれていろいろお話を聞かれたということですので承知をしておられると思いますけれども、基本的には1年半のギンザケの養殖事業のワンサイクルのうち1年を山の中で飼うということですし、それから、どれぐらい山の中の池で稚魚が生産できるかによって養殖規模そのものが決まるという、非常に重要なステージだということであります。
それで、私も実は小泉川養魚場の小椋社長にお会いをして、直接いろいろお話を伺いました。結論から申しますと2つのポイントがありまして、1つはいわゆる稚魚を生産することに関する委託契約を現在締結をされておりまして、どういう内容かと申し上げますと、簡単に言うと稚魚とえさはニッスイ側が提供する、所定の期間内に所定の重量に成長させて引き取るという、そういうことであります。それで、この前の7万尾の養殖に関する買い上げ単価は210円ということでありまして、そういうやりとりをされております。それで、ニッスイのほうの事業というのは今回はいわゆる実証試験というレベルでありますけれども、今後1,000トン、2,000トンという本格生産に移行していくということで、実は1,000トン対応の卵がもう今週にも小泉川のほうに第1回目の搬入がされるということになっておりまして、1,000トンの生産に向けた事業というのは実はもうスタートするということでありまして、それに対応すべく補正予算をお願いをしているという状況です。それで、社長さんのお話だとどのような契約にするかは選択ができるということです。結論から言うと、その点に関する限りいい商売だと思っているというふうにおっしゃっていました。
もう1点は、ニッスイがいよいよ撤退したらどうなるかという御懸念が非常に大きいということも確認をさせていただきました。私のほうから申し上げたのは、東北の震災で実際撤退せざるを得なかったわけですけれども、東北の形態というのは、稚魚の生産から海での養殖、成魚の育成、それから、水揚げした後の加工処理まですべて委託であります。これに対して境港でやろうとしている事業プランは、これも委員会の皆様で視察をしていただきましたけれども、宮崎県の黒瀬水産型をやろうとしているわけです。つまり、基本的には稚魚の生産は委託をしますけれども、養殖業の海での生産及びその後の処理はちょっとまだ未定ですけれども、基本的には直営でやろうというのが今回のモデルの違いであります。直営でやるということですからニッスイサイドも一定の投資をするということでございますし、今の段階では詳しくは申し上げられませんけれども、事業の拡張も検討をしておられます。ギンザケ以外という意味もありますけれども、そうしたことも検討されております。
それで、私のほうが申し上げたのは、ビジネスのやり方としては、東北と比べると随分ニッスイそのものは参画をする形態をとっているので、所定の一定の投資も直接するということもありまして、なかなか東北とは様子が違いますと。さらに、いわゆるギンザケの養殖が県内で行われたという実績があって、不幸にも途中でやめてしまったということも実際に経験をしておられる相手方でございますので、社長が心配される点は非常によくわかるのでありますけれども、当時と今とではマーケットの中でのギンザケの評価というのも随分違いますし、鳥取県で撤退せざるを得なかった状況というのは、魚価が暴落したということが直接の原因になっているというふうに思っておりまして、価格水準が倍半分と言っていいぐらい現在は違います。それと、実際に市場の中でいわゆる定番商品としてもはまっているという状況にあると言ってもいいと思っていますので、ギンザケそのものの事業が不安定な状況にはないというふうに私も思っております。ただ、そうはいっても実証試験をこれから本格的にやるという段階なので余りたかをくくってはいけないと思いますけれども、今の段階では客観的に見て、ニッスイ側が非常に難しい局面になって撤退するということは非常に考えにくい状況ではないかなというふうに思っていますし、そういう中でニッスイ側と小泉川養魚場との契約も、社長さんの言をかりればビジネスとしてはいいビジネスだというふうにおっしゃっているということです。
ただ、最後に申し上げたいのは、これから事業が拡大していく可能性が極めて高いという中で、小泉川さんのほうも池の改良とか、あるいは増設とかということをさらに求められる可能性もあるということでございますので、そうしたことも十分踏まえながら事業の全体を注意深く見ていかないといけないのではないかというふうに思っている状況です。
○伊藤(美)委員
大体よくわかりましたけれども、あそこの心配は、やはり日本海養魚が撤退したときに、生けすつくったりしていたけれども借金だけが残ったと。まさか三洋みたいなことはないだろうなというような心配をしておられたということが1点と、もう1点は、補助金をもらっても700万円近い自己資金を投入しないといけないですね。そうすると、生けすを2つつくるという話を聞きましたから、そうすると山間部の中で700万円を投資してということになると、そういうことの心配も本人はされるのだと思うのですけれども、県もそれこそ補助金を出す以上はその辺の見きわめというのはきちんとしておいてあげないと、山間部のほんの一番行き詰まりの村ですから、私たちの期待しているのは、あの村で10人でも雇用ができるとするならば、非常に大きな、やはり中山間地域の一つのあり方ではないのかなと僕は思っているものですから。平成の初めのときにはあそこはもう15年ほどしたらなくなる集落かもしれないという判定をした集落ですから。それが今では、あそこのうちを含めて後継者も残っています。ということになると、中山間地では、言ってみれば非常に有力な一つの方向づけだというふうに思う。だから、余りにもビジネスだビジネスだで、本人に負担がかからないような格好で見てあげないと、あそこの中で700万円の自己資金というと、それは大変な負担だろうと思っております。
それが1点と、もう一つは、恐らく県としても今後2,000トン規模ということになると、かなりあちこちの稚魚の養殖場というのですか、そこがあそこだけでは間に合わないかもしれないと。そうすると、適地というのをやはり探していかないといけない。小椋さん自体もその話をしておられたのです。こればかりは、水というのは適地を見ておかないとわからないと。日本海養魚のときもあちこちやったけれども、後からやったところは大体みんな借金が残ってしまったという話をしておられましたから、その辺が水の問題でどうだろうなというあれは、やはり探しておかれるというか。
もう1点は、これを契機に鳥取県の漁業政策をある意味では見直す必要がありはしないかと。実は今まで長い間、農林水産部はというか、県は養殖漁業というのをある意味では否定してきたわけです。荒海ということで内海がないものですから当然かもしれませんけれども、しかし、最近では定置のあり方や、あるいは養殖漁業のあり方、あるいは漁具も何も非常に進歩していますから、もう一回その辺の沿岸漁業のあり方というのを変えるいいチャンスというのですか、いい契機になりはしないかと実は思っておりまして、その辺の考え方の整理を早急に出してもらうと、新しい沿岸漁業振興対策というのができると思うのですけれども、それはどうですか。
●松澤水産振興局長
まず、稚魚の生産は非常に重要だということでございますし、一方でこの間の大雨のことも考えなければいけないということで、やはりリスクアセスというか、そういうことをしっかりと念頭に置きますと、どうしてもやはり幾つかの生産拠点が要るだろうということはそのとおりだというふうに思っています。19日だというふうに聞いておりますけれども、ニッスイ側も社内の検討会というようなものでそうしたことも含めて協議されるようでありますので、私どもとしても関金を入れて3カ所程度かなという感じはしていますけれども、やはりそういうリスク分散を念頭に置いたような生産体制づくりというのは十分念頭に置いて進めていきたいというふうに思っております。
これからの沿岸漁業生産をどうするかということについては、実は今、政策戦略事業というようなことで検討を進めておりますが、水産振興局として現時点で考えておりますことは、ほぼ伊藤委員がおっしゃったようなことも念頭に置いておりまして、競争力のある産地をつくっていくための具体的な方法として、一方で本当にしゅんの魚をフレッシュな状態で供給するという、そういう要素と、もう一方は本当に生産管理がきちんとできるような、そういう養殖の導入を進めていきたいというようなことを大きな柱として進めていきたいというふうに思っております。
実は先日、宮城からいらっしゃった方と境港で意見を交換させていただきましたけれども、境港に来て、実際に美保湾の沖合で稚魚の搬入作業など、えさやりなどをやってみると、やはり東の風が吹くとすごく大変ですと。そういう意味では、三陸のほうの海は非常に穏やかで御しやすいのだけれども、などとおっしゃっていました。風向の頻度でいくと北西が卓越しているわけですから、その点は随分美保湾は有利だと思いますけれども、そういう意味では、海の模様はかなり違う。条件不利地域と言ってもいいかもしれません。ただ、そういう中でもしっかりとした見通しを持っておられるなということを強く感じましたけれども、技術革新といいますか、そういうことも含めてそういう感じを強く受けましたけれども、そういう意味では、養殖技術を開発するということが主眼ではなくて、やはり産地をつくるというふうに考えたときには、陸上で養殖をするということもやはり視野に入れて検討していく必要があるなというふうには思っておりますけれども、やはり生産管理がきちんとできる、海外マーケットにもそういうことで売り込んでいけるような生産物をつくるための有効な手段として、養殖というのはやはり着目し、推進すべき方法だなというふうに考えておる次第であります。
○伊藤(美)委員
今、養殖池を何カ所かというのは、この間の12号台風と、あのときに三日三晩、泥水が入ってきたらだめになると、重機を持ってあそこに備えておったというわけですね。ただ、やはり1カ所の不安というのはある。2,000トン規模だろうし、一方では1カ所などという話になると、どこかで生産農家だけに頼る非常に危険性もあるという、その辺もやはり視野に入れて、水の調査とかなんとかはあれですが、総合的な計画としてやってほしいという気持ちでございます。
最後にやはり、鳥取県漁業の中ではこういう養殖も含め、荒海ですから当然制約はあるかもしれないですけれども、そしてもう一つは、今、岐阜でもフグを飼うというような話が出てくるでしょう。やはり陸上養殖という話が今転々と、まだ技術開発の段階であちこちで出ておりまして、既に具体的にサザエやアワビならできるではないかということで検討しておられる県内の業者もありますから、やはりその辺もおくれをとらないようにぜひやってほしいなと。漁業振興の一つの新しい道でしょうか、その方向というのですか、その辺を私は求めるわけですけれども、農林水産部長、その辺は検討に値しますか。
●鹿田農林水産部長
伊藤委員が言われるように、かなりもったいない状況で、海草などは使われていなかった未利用資源も結構あるのです。それは加工の仕方によっては商売になる分があるので、そこら辺も含めて、今言われた養殖と、ただ、陸上養殖で今回少し有利だなと思ったのは、ニッスイが今回、地元のほうに事務所を出されましたので、これの親会社のほうは大分のほうに研究所をつくっていまして、そこが養殖のほうの研究をされているのです。こちらのほうに三星社長さんが来られたのですけれども、そのときに話をしましたら、根っからの研究者でした。ですから、どちらかというと結構採算に合わないような研究をたくさんしておりまして、ですから、どちらかというとコマーシャルベースでそれを使うというのはまた次の段階になるのですけれども、そこら辺はすごく知恵をかしてもらえそうなので、うちのいろんなところで調査してもらいながら、そういうところに相談に乗ってもらえればというふうに思って、何というか、少しおもしろい方向に行きそうだと。そしてあわせて、今、松澤水産振興局長が言いましたように、養殖事業を陸上で展開するようなことの可能性を幾つかちょっと調査してみようと言っていまして、今、政策戦略会議でちょっと練っていますので、そこら辺を展開できればかなりおもしろい方向に発展するのかなというふうに考えているところでございます。
○伊藤(美)委員
最後にしたいと思います。そのためには、鳥取県の研究体制、今、石脇でやっておりますね。この間も両陛下に見ていただいた、非常に関心を示された。僕はあれを見ながら、やはりこれからの養殖だとか、あるいは陸上養殖だとかを含めて、もう一回研究体制の整備と、あれは何ですか、もう一つありましたが、栽培漁業協会、これあたりの技術レベルというのは、僕は非常に高い技術レベルを持っておられるのではないかと思うのですけれども、あそこの充実というのも、何か人を減らす話ばかり出てきますけれども、逆ではないかなと。ですから、その辺、水産振興局長、あそこの石脇の研究施設はどんな考え方を持っておるのか。そして栽培漁業協会も含めて。
●松澤水産振興局長
今、農林水産部長が申し上げましたけれども、政策戦略で検討しているという話の大きな柱は、栽培漁業協会が持っている種苗の量産技術を活用してということであります。いろんな商品を開発していくということについて、実は事業進出をしていただくということについては大変喜んでいるのですけれども、それ以上に私どもが直接接して感じているのは、農林水産部長も申し上げましたけれども、非常に技術的な意見交換が速やかにできる、いろんなアイデアをいただけるということがあって、こういう商品をこういうマーケットで売りたいというところから明確に事業プランを考えていかれるというところは非常に参考になっています。そういう意味では、栽培漁業協会のこれからの事業の中でどういう対象種をやっていくかということも非常に勉強になるなというふうに思っていますが、とにかく栽培漁業協会が持っている種苗量産技術をベースにして事業展開していきたいということでありますので、そういうことを担える、ふさわしい組織であってほしいなというふうに率直に思っており、そういう方向で今後も進めていきたいというふうに思います。
○伊藤(美)委員
では、海洋協会も充実していくという方向ですね。(「そうあるべきだと思います」と呼ぶ者あり)約束……。(笑声)ですね。
◎上村委員長
そうみたいです。
ほかに質疑等はございませんか。
ないようでございます。
付議案に対しまして討論があれば、討論を行っていただきたいと思います。
○錦織委員
それでは、付議案のうち、議案第1号、第4号、第10号について、反対討論をいたします。
まず、議案第11号、11月議会に上程されました補正予算のうち、制度改正、企業立地事業補助金ですが、企業の海外シフトの加速の中で、県外企業の先進技術や研究部門を誘致するために投下を、今、固定資産額の20%の補助率なのですけれども、これを30%まで引き上げようとするものです。三洋やシャープ、日本電産など、これまで県外企業を取り込むため多くの税金も投入してまいりましたが、企業の海外進出や、それから事業再編のため撤退や縮小と、鳥取県経済にとっても、地域づくりにとっても、県民の暮らしにとっても、本当に血のにじむような大変な損失を今こうむっています。その反省もなく、とにかく次の企業誘致ができればということで、この制度そのものの検証もなく、補助金を上乗せして誘致しようという本事業には反対であります。
ものづくり事業化応援補助金ですが、これは三洋、パナソニックの事業再編と円高対応予算です。主には三洋、パナソニックの事業再編に充てられるのだと思うのですけれども、この事業再編により、売上高の減少の影響を受ける中小零細企業、下請企業、納入業者や機械修理業者などは、この事業で成果が出るまで持ちこたえられるかどうかわかりません。というのも、平成20年度から23年度まで、この補助金の交付決定を受けた企業は46社でしたが、この補助事業を終了していますが、商品として実際に販売に至っているのは13社であります。今回、特例措置の補助率がこれまでの4分の3と、非常に魅力的な補助率なのですけれども、結局体力がある会社しかこの事業に乗れないと。人件費やリース代、家賃など、固定費の援助をするなどして、家族経営の会社でも頑張れるようなもっと具体的な事業にすべきであり、この点では反対であります。
議案第4号、平成23年度鳥取県営工業用水道事業会計補正予算、債務負担行為に関する調書についてです。これは、東部事務所や西部事務所の清掃業務を平成24年度から26年度まで3年間委託契約しようとするものです。清掃委託業務の予定価格というものは、前回の金額を基本にして大体予定額が決まって、それで入札をかけるという、そういうパターンなのですが、さらにその落札額は低くなるという傾向です。実は、特に今回、いろいろな県営マネジメントだとか、そういうたくさんの業務というか、部局で今回こういう債務負担行為というのが軒並み4月から実施するということであるのですけれども、そのことは複数年契約によってより低価格での落札が期待され、コスト削減につながるとして、各部局はほぼ同様な事業の効果を指摘しています。私たちはここについて非常に大変深刻な問題があるというふうに感じています。このようなことが恒常化すれば競争が激化して、前年より低く落札されることが繰り返されることになると。それで、企業の経営体力は落ちて、労働者は低賃金で不安定な働き方をせざるを得ないというような条件にもなります。清掃の業務委託に限らず、多くの業務委託の傾向となっており、これでは企業経営を支援するはずの行政が企業の首を絞めるということになりまして、短期的に県の財政出動は減るかもしれないけれども、長期的に見ればやはり企業は疲弊し、労働者の賃金もふえず、県の税収も落ち込みます。業務委託の考え方について、今回議場でも質問があったわけですけれども、最低制限価格を設けるなどして、そういうことを再検討すべきであるという点で、委託業務の債務負担行為がたくさんあったのですけれども別に議案としてのっていますので、今回はこのことについては反対いたします。
そして、議案第8号です。これは、鳥取県企業立地等事業助成条例の一部改正についてですが、これは先ほど申し上げました企業立地の補助金の制度改正についての第1号の条例改正なので、これに関連するものなので反対します。
最後に議案第10号、鳥取県手数料徴収条例の一部改正についてです。これは、家畜の人工受精講習会だとか、ヨーネ病のうち酵素免疫測定法だとか、雌牛の体内から受精卵の採取をするというようなものなのですけれども、いずれも値上げです。この間、職員給料も下げられ、また景気も悪いのに3年ごとに見直しをするということで、これがあると必ず値上げにつながっております。当局の説明によりますと、これまで実費ももらっていなかったというふうなことで、一遍に上げると負担も大きいので少しずつ上げるという話もありましたけれども、畜産の産業振興の観点から配慮されていたのではないかと推測いたします。この常任委員会でも福間委員からの指摘もありましたが、景気も悪く、今値上げすべきではないということ、そして畜産農家の負担増になるために、この手数料条例の改正については反対いたします。
◎上村委員長
反対討論でありましたが、委員の皆さん、ほかに討論はございませんでしょうか。
○福間委員
私は、反対討論がありましたから賛成討論という格好でしたいと思っています。
今回出された補正予算は、確かに内容的にさらにもっと精査をしていく内容のものも一部にはあるかと思いますけれども、提起された内容を否定するほどのものでもないと思っています。今急がれる課題に誠心誠意取り組んでおられるということについては評価をしたいと思いますし、さらに全力を挙げて取り組んでほしい。とりわけ、先ほど錦織委員のほうから指摘のあった部外契約する場合の複数年契約というのは、逆に言うと私どものほうから単年度契約では労働者の雇用条件が確保できないということで、複数年契約をすべきだという主張をした経過も実はあります。したがって、そのような内容を踏まえて錦織委員は議案の反対ということを主張していらっしゃるので、率直に申し上げて、ちょっと僕は何を主張されたいのかよくわからないのです。出された内容について、幾つかの今後の取り組みを正すべき内容ということはあると思いますけれども、そこら辺を踏まえて、今一番急がれる、特に農林商工常任委員会で急がれる課題としては、これから年末年始にかけての雇用対策に全力投球をしなければなりませんし、やはりあらゆるチャンスをつかまえて雇用拡大、あるいは事業経営にしっかりと頑張ってもらう、その体制を鳥取県行政としてでき得る課題というのは全力で取り組んでほしいと。したがって、提案された内容について、私は賛成であるということを主張しておきます。
◎上村委員長
ありがとうございました。
ほかに討論がございませんでしょうか。
そうしますと、討論はないようでございます。採決に入ります。
採決につきましては、討論のありました付託議案とそれ以外の付託議案に分けて採決することにしてよろしいでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
御異論がないようですので、そのようにさせていただきます。
まず、議案第1号及び4号、8号、10号について、原案のとおりに可決することに賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
ありがとうございました。賛成多数でありますので、原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
続いて、議案第3号、第19号について、原案のとおり可決することに賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
ありがとうございました。賛成全員であります。よって、本委員会に付託された議案は、すべて原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
それでは、次に報告事項に入ります。
なお、質疑は各部局ごとの説明終了後、一括して行っていただきたいと思います。
農林水産部、議題1、湖山池会議の概要について、伊藤農政課長の説明を求めます。
●伊藤農政課長
それでは、農林水産部の提出資料の別紙をお願いいたします。湖山池会議の概要について御報告を申し上げます。
第7回の湖山池会議が、12月6日に開催しております。議事の概要でございますけれども、湖山池将来ビジョンについて協議をしております。この中で、このビジョンは湖山池会議において進捗を管理しながら取り組むことといった記述の微調整を行いまして、了承されたというところでございます。
2ページ以降にビジョンの案を添付しておりますので、ごらんいただきたいというふうに思います。2ページからスタートしておりますけれども、まずビジョンは、20年から30年後の湖山池の目指す姿を示すというものでございます。
3ページ、4ページに、これまでの経過ということで取りまとめをしております。水環境の変化でありますとか、これに対応するための塩分等の導入試験、さらには、今回の湖山池会議の設置経過でありますビジョン策定に至るまでの経過といったことを取りまとめているのが3ページ、4ページでございます。
5ページのほうに、湖山池の将来ビジョンの策定について、考え方を提起しております。まず、将来ビジョンを策定するに当たってのキーワード、これを水質、生態系、利活用と、この3つということにしております。この3つのキーワードをもとに、下のほうでございますけれども、良好な水質、豊かな生態系、さらに暮らしに息づく池と、この3つを目指す姿として、ビジョンの基本理念を恵み豊かで、親しみの持てる湖山池を目指して、ということとしたところでございます。
6ページに、その3つの目指す姿についての具体のイメージを添付しております。さらに、(3)でございますけれども、ビジョン達成に向けて目標となる指標といいまして、従来、水質の指標でありますCOD、あるいは全窒素、全燐といった数値目標に加えまして、透明度でありますとか、水草の状況でありますとか、漁獲量の状況でありますとか、こういった見た目にもわかりやすい指標もチェックのポイントとして湖山池のチェックをしていこうということでございます。
7ページでございます。将来ビジョン達成に向けての具体的な取り組みということで、大きく2つに分けております。1点目が高塩分化による汽水域の再生の取り組みということでございます。汽水域に向けて、海水の10分の1から4分の1程度の塩分ということでございます。これは、従来から御報告申し上げている2,000ppmから5,000ppmを指しております。この汽水湖の環境として、アオコやヒシの発芽抑制でありますとかシジミの育成といったものも、この湖山池を恵み豊かな汽水湖として再生することを目指していくというものでございます。
2つ目が県と市、さらに市民の皆さんとの協力、連携、継続した取り組みというものでございます。県と市で引き続きの下水道整備なりヘドロのしゅんせつ等を継続的に行うことが必要でございます。その際には、やはり市民の皆様の御協力といったものが必要であります。そういった取り組みを継続して実施していくというものでございます。
具体の取り組みについては、8ページのほうにそれぞれ記載しております。県としての取り組みといたしまして、下水道整備等、さらには周辺環境の改善といたしまして浅場造成、あるいはヘドロのしゅんせつ、覆砂といったものに取り組んでいく。さらには、水門操作によって適正な塩分管理濃度に管理してまいるということでございます。さらには、事業者の皆様でございますけれども、工場等の排水対策、あるいは農業面でいけば環境保全型の農業の推進といった、そういった取り組みをお願いしてまいりたいというふうに思います。さらには、市民の皆様でございますけれども、下水道への接続でありますとか合併浄化槽への転化、あるいは周辺環境の改善といった取り組みもお願いしてまいると。さらには、県と市、市民の皆さんとの協働で定期的な一斉清掃等の取り組みを行ってまいるという具体の取り組みも進めていきたいというふうに思っております。
9ページでございますけれども、継続した取り組みとするための実施体制でございます。県と市とでは、総合的な具体的な水質浄化の取り組み計画といたしまして今年も、今年度の末、3月でございますけれども、湖山池の水質管理計画を策定して、これから皆さんと連携しながら水質浄化対策を行っていくというものでございます。さらに、当初、冒頭で申し上げましたけれども、湖山池会議でこういった進捗状況を管理しながら、目指す姿に近づくように適宜見直しを行っていくというものでございます。
10ページのほうに、これからパブリックコメントを公募しようということでございます。本日からホームページ等でパブリックコメントの募集をしていくということになります。
最後のページでございますけれども、これからのスケジュールでございます。1月の末を目指して、拡大会議でビジョンの策定をしていく。さらには、3月に水質管理計画を策定するというものでございます。
1ページ目のほうに戻っていただきまして、議事の内容の中で、続いて議論したのが農業対策でございます。これも常任委員会の中で御説明を申し上げましたけれども、畑地化についての合意がほぼ得られたということでございまして、そのあたりを確認をした。さらには、最終的な代替水田とか畑地等への個別対応というものについて、引き続き地元の皆さんと調整を行った上で、将来ビジョンの策定に合わせて、1月末でございますけれども、知事、市長、地区の代表者の皆さん、3者で畑地化についての確認文書を取り交わしていこうということを確認したところでございます。その他の項でございますけれども、現状の湖山池の塩分濃度につきましては、今の畑地化の合意が得られているということ、あるいはヒシの発芽抑制ということを考慮して、従来より高く管理をしていくというものを確認したというところでございます。
◎上村委員長
続きまして、議題2、平成24年産米の鳥取県生産数量目標(需要量)について、今井生産振興課長の説明を求めます。
●今井生産振興課長
それでは、本冊の1ページをお願いいたします。国が12月1日に、都道府県別の米の生産数量目標を公表いたしました。鳥取県は、この表にありますように24年産米、数量にしますと7万1,640トン、それから面積に換算いたしますと1万3,940ヘクタールということで配分があったところでございます。23年米に比べまして、数量では240トン、0.3%増、それから面積に換算いたしますと50ヘクタール、0.4%増ということでございまして、これは平成16年に、転作の配分からポジ配分ということで米の生産数量目標の配分に変わりましたけれども、そのとき以来初めて増加ということでございます。決定の方法を2のほうに書いておりますけれども、まず国の需要量を国が決定いたしまして、これは24年の7月から25年の6月末までの需要見通しということで、これは過去の実績をもとに計算しておりまして、797万トンということでございました。22年、23年の需要実績が820万トン、これに対しまして生産数量が上回りまして824万トン、4万トンふえているということでございまして、この4万トンを需要見通しから控除いたしまして、793万トンが国の全体の生産目標数量というふうに決定されたところでございます。
都道府県別につきましては、過去の6年間の需要実績をもとに、その上下を外しまして、中庸4年間の平均の生産需要量ということで計算いたしまして、それの各県シェアで今回割りつけられたということでございまして、いろいろ分析してみますと鳥取県の需要量がふえたということでございまして、これは一番大きいのがストックされておる量が減ってきた、順調に販売されてきたということでふえておるというふうに今、分析しておるところであります。そのほか、各都道府県の需要量算定に当たりましては、作付面積が生産数量を下回った実績、これは配分に対して、転作でいいますと過剰達成、配分された量をつくれなかったということで、転作を守っておる県にはありがちなことなのですけれども、鳥取県は毎年、配分量より少なくつくっておりました。この部分を算定に入れてくれというような要望をしておったわけですけれども、この部分が2分の1、国のほうが認めてくれまして、若干需要量として認めてもらった。それから、都道府県間調整があった県につきましては、これも2分の1を認めるということでして、鳥取県は都道府県間調整をしておりませんけれども、そういう状況。それから、備蓄米につきましても、2割は実績として認めるということで多少増加ということでございまして、わずかな、50ヘクタールですけれども喜んでいるところであります。
ちなみに、栽培面積としましては、この1万3,940ヘクタールというのがどのような位置づけかといいますと、水田台帳面積ということで、これは本当の耕作面積、水張り面積ということでございますけれども、これに比べますと、2万3,017ヘクタールというのが鳥取県の面積ですけれども、これの6割に当たります。そのほか、飼料米だとか飼料稲、米粉用米ということで稲が700ヘクタールぐらい栽培されておりますけれども、これらを加えますと大体62%で米が作付できる、あとのものはほかの転作で対応しておるということでございます。
今後、米の生産目標数量を市町村に配分して、各農家に配分されるということになりますけれども、12月21日に県の農業再生協議会の総会を行いまして、各市町村別の配分について意見をいただき、12月下旬には県から市町村のほうに各市町村別の米の配分面積、それから、各市町村で再生協議会が開催されまして、各農家への配分方法を検討され、1月から2月につきまして各農家のほうに配分されるという計画になっております。
◎上村委員長
続いて、議題3、緊急雇用創出事業の予備枠による事業の追加実施について、岩成森林・林業総室林政企画室長の説明を求めます。
●岩成森林・林業総室林政企画室長
2ページをお願いいたします。緊急雇用創出事業の予備枠によります事業の追加実施でございます。高性能林業機械作業システム構築事業でございます。鳥取県では、コストを下げた林業、低コスト林業を進めておりまして、路網整備でありますとか高性能林業機械の導入、集約化を進めまして、持続的・安定的な林業経営ができるようにということを取り組んでおるところでございます。
今回、高性能林業機械につきましての効率的な作業システムを構築いたしまして、その操作指導についてのシステムをつくっていただくと、こういったことの作業のために緊急雇用事業を活用させていただきまして、1名雇用をさせていただくというものでございます。委託先は、高性能林業機械操作指導につきまして、非常に熟練した技術力をお持ちの技術者がおられます鳥取林業サービスに委託をさせていただくものでございます。
◎上村委員長
続きまして、議題4、美保湾でのギンザケ海面養殖試験の開始につきまして、岸本水産課長の説明を求めます。
●岸本水産課長
3ページをお願いいたします。美保湾でのギンザケ海面養殖試験の開始についてでございます。
ニッスイグループによりますギンザケ養殖についてでございますが、関金の養魚場から美保湾のほうへ搬入がされました。ここに12月5日から7日までというふうに記載しております。申しわけございません、修正をお願いしたいのですけれども、これは当初の予定が7日までだったのですが、ちょっとしけの影響がございまして、最終的に搬入が終わったのは11日でございます。11日、日曜日に最終的には終わりました。それで、搬入をした尾数ですけれども、約7万尾でございます。これで3月からの水揚げ出荷ということになるわけですが、当初200トンの予定でしたけれども、120トンということでの予定となっております。尾数のほうも当初は12万尾を海に入れるという予定でしたけれども、今回7万尾を入れたというものでございます。主な施設としては、生けすを5基、ニッスイのほうで設置をしたというふうなことです。水揚げ期間は、先ほど申しました3月の下旬から6月上旬までを予定をしております。
尾数が減ったということもあるのですけれども、当初の小泉川養魚場に搬入する段階で成育の悪いものもあったというふうなこともございまして、尾数が減ってしまいました。それで、次の2番のところでニッスイ側の海面養殖のポイントなのですけれども、フィージビリティースタディーということでことしは試験的に行っているわけですが、まず一番に成長を見たいということで、境港の海でどれぐらい育つのかというふうなことを見たいということで、そういったこともございまして、成長の悪かったものを無理に海に入れるということはせずに7万尾を入れたというふうなことでございます。三陸の海と比べて水温が高いということもございまして、かなり成長するのではないかというふうな期待がかかっているというものです。
2番目に生産性というふうに書いていますけれども、これは温かいということもあって7万尾が死なずにしっかり育つのではないかということと、また、早く育つだろうということで、その分早く出荷できるのではないかという、そういうスピードも確認したいということです。その分、人件費等の経費削減といったようなことにもつながるのではないかといったようなことを検証したいということです。
3番目のリスクと書いていますけれども、水温が高いということで疾病のことが気になるということで、これも確認したいということと、あと、先ほどありました東からの風が吹くと波が高いということもございますので、それについて施設面の耐波性について確認をしたいということでございます。
それと、3番目に書いています新技術の活用ということですけれども、給餌機、えさを与えるのが遠隔操作でえさを与えるということのようです。新型の自動給餌機を、試験的ではございますがこの境港で試験をしてみたいというふうなことでございます。
それと、4番目に事業所の概要を書いております。境港事業所でございますけれども、前回の常任委員会で私は6名体制というふうに言いましたけれども、海面養殖が始まるに当たりまして、臨海研究の大分の本社から1名が境港に常駐しております。現在7名体制でこの事業を行っているというものでございます。
◎上村委員長
続いて、議題5、「秋田・鳥取うまいぞハタハタフェスティバル」の開催結果につきまして、三木市場開拓局食のみやこ推進課長の説明を求めます。
●三木市場開拓局食のみやこ推進課長
別紙の12ページをお願いいたします。せんだっての常任委員会でも御報告いたしましたけれども、秋田・鳥取うまいぞハタハタフェスティバルを開催しますということで報告させていただきました。先週の10日、11日に、東京の麻布十番、パティオ十番でこのイベントを行いました。その概要を報告させていただきます。
内容等はこの前報告させていただいたとおりでございまして、オープニングセレモニーでは鳥取県の平井知事、秋田県の佐竹知事がオープニングに参加させていただきました。また、県知事からはハタ果たし状という形で、秋田県の佐竹知事に挑戦状を出したというようなパフォーマンスもしていただきました。会場の様子でございますけれども、東京は非常に秋晴れでございまして、2日間で約1万人の方々に来場していただきました。また、日本テレビなど多くのマスコミの方々にも報道されて、鳥取県のハタハタが首都圏で知名度が上がったというふうに思っておるところでございます。
気になる来場者の声でございますけれども、端的に申し上げまして、鳥取でハタハタが水揚げされているというのはほとんど知らなかったという声が非常に多かったのですけれども、両県のハタハタを食べ比べしてみた感想として、秋田が産地だと思っておったのだけれども鳥取のハタハタがこんなにおいしいとは思っていなかったということがありました。また、ふだん食べているハタハタは秋田のではなくて鳥取のハタハタだなということを直感したというようなお声もいただいた次第でございます。私たちがいかに余りPRしてこなかったというか、鳥取でのPRがおくれておったかということでございます。
これからの展開でございますけれども、秋田県も時期が全く鳥取県とは違うような時期に揚がっておりますし、食べ方も違うということで、お互いのいいところを出し合ってPRしましょうということで、来年度も一緒にやりましょうという企画をしておるところでございます。
ちなみに、今月の18日まで、東京の飲食店31店舗で鳥取と秋田のハタハタを食べられる機会、飲食店でフェアをやっていますので、ぜひとも委員の皆さんも上京された際には食べていただいて、鳥取県のハタハタのよさを再認識していただければというふうに思っているところでございます。
◎上村委員長
そういたしますと、ただいままでの説明につきまして、質疑等はございますでしょうか。
○錦織委員
24年産米の鳥取県生産数量目標ということについてちょっとお尋ねしたいのですけれども、ことし、東北のほうで地震被害だとか津波被害、原発の被害などがあったわけなのですけれども、そこでことしは何かいろいろ被害があるからということで、鳥取県のお米なども結構高くなったりとかということがあったのですけれども、そういう何かまだ再生できないので例えば鳥取県だとかほかの産地で、そのことによる生産目標をちょっとふやしなさいというようなことは大体ないのですか。鳥取県は遠く離れているから影響はないのかなというふうにも思うのですけれども、そこらあたりのところをちょっとお聞かせください。
●今井生産振興課長
計算式の中にはその部分は入っていませんでして、生産量と、それから6月末時点の在庫量を出しまして、県別の消費量をまず出して、国全体の数量に県別の割合を掛けてやるということが生産目標数量の出し方でして、今回の事故ということについての考慮というのは全くされていないという状況です。
ちなみに福島の配分量はどうなっているかといいますと、昨年に比べてマイナスということでございまして、これも需要量だと思いますけれども、若干減の計算がされておりますけれども、特段考慮したということは聞いていません。
◎上村委員長
よろしいですか。
○内田(博)委員
森林・林業総室の緊急雇用創出事業の予備枠による事業実施について書いてあるのはわかるのだけれども、具体的に何をするの。
●岩成森林・林業総室林政企画室長
高性能林業機械を県内の事業体、森林組合さんとかは入れておられまして、ことしは高性能林業機械についての県が森林組合さんの従業員を集めて技術講習とかをやりまして、林業サービスにおられます技術者にその機械操作でありますとか、そういったことをしていただいているということで、今まで高性能林業機械が入っているけれどもなかなか効率的な作業ができていないということで、ここの林業サービスが高性能林業機械を使って作業している過程を、まず集材をして玉切りをしていくと、そういう流れ作業についての作業手順書のようなものをつくっていただくと。今回、緊急雇用ということで、雇用された方に企画書というよりは林業サービスの熟練した技術者の方の指導を受けながらそういう作業手順書をつくっていただくと。これをまたほかの事業体に普及をしていきたいというような内容をお願いをしようと思っておるところでございます。
○内田(博)委員
大体ねらいとするところは雇用だけだなという気がするのですけれども、各現場は山の形態が全く違うわけでしょう。逆に考えれば、そんな統一したものができるのかなという気が一つあるのです。もう一つは、この間も国岡議員がちょっと言っていましたように、今の段階では大径木は高性能林業機械は使えないのです。外国製の大型のものを入れてくればやれるだろうけれども、今、最高径がハーベスターあたりで40センチメートルぐらいまででしょう。そうすれば、智頭あたりの木は60とか70センチメートルになってしまっていると思うのです。そういうことも考えながらでないと、一律でできるのかなというのがちょっと私自身は疑問なのです。それでちょっと言ってみた。
●清水森林・林業総室長
先ほどの質問では一律に機械が使えるものではないということ、確かにそのとおりだと思います。今回、研修等でお願いしているところは、機械の操作そのものよりは、どういう形でやればより効率になるかということで、できれば現場に合わせた形の研修をやっていくということでございますので、一律というわけでなくて、その現場に合わせた、より効率的な機械の講習をしていただくというものでございます。
機械がなかなか大径木に合致していないという部分はございます。そうはいいながら、やはりまだまだ径級の小さいものもございますので、そちらを高性能でやっていくということで、また大径木についてはいろいろ研究をされておると思いますので、その辺をまた導入ぐあいを考えながら、県のほうもどういう形で支援していくかなり、高性能機械を入れていくのかどうかというのも判断させていただきたいというように考えております。
◎上村委員長
ほかにございませんでしょうか。
そういたしますと、続きまして商工労働部の報告事項に移ります。
議題1、韓国首都圏鳥取県物産展の開催結果について、議題2、神原汽船(株)境港航路(青島・大連)の運航休止について、吉川通商物流室長の説明を求めます。
●吉川経済通商総室通商物流室長
それでは、商工労働部資料の1ページをお願いをいたします。11月の中旬から12月の中旬にかけまして、韓国の有名百貨店でありまして強いブランド力を持ちます新世界百貨店の3店舗におきまして、鳥取県の物産展を自治体国際化協会ソウル事務所と共催で実施をいたしました。この商談会でございますが、それぞれの店舗を大体1週間ずつ3カ所でございますが、県内の食品企業10社が参加をしております。出展企業と出展商品は表に記載のとおりでございます。
これらの10社が参加をされましたけれども、あらかじめ8月に米子のほうで商談会を行いました。その際、これは鳥取県と韓国の輸出企業の商談会でございますけれども、その席に今回の新世界百貨店のバイヤーを事前に招きまして、鳥取県のこういう食品の商品についていろいろと目きき等をしていただきまして、この商談会に備えたということがありまして、このあたりが結構うまくできたところではないかなというふうに思っておりますが、最終で行いました江南店のほうでは、イベントブースの1日当たりの売り上げが大体100万円弱ということで、この10社の商品の中からも今後継続して新世界百貨店で売っていこうという話も複数件あるように伺っております。
課題でございますけれども、やはり少し韓国と日本では舌が違いますので、そういう嗜好に合わせた改良とか、それから、調理方法などもきちんと説明をしないと、例えば何かコンニャクとかを最初湯通ししないとうまくないとかということを丹念に説明をしないとおでん自体がまずくなってしまうとか、そういうところをいろいろと文化を根づかせていくということが必要だったり、それから、賞味期限の問題がありますので、冷凍でもある程度賞味期限が、冷凍しても味が落ちないようなもの、そういう商品の開発でございますとか、それから、韓国のほうで受ける価格帯ですね、そういう価格帯に合ったようなもの、それらも配慮しながら売っていくものということをよく考えていかないといけないというようなことが今後の課題として残りました。
また、今後韓国で鳥取県の食品をいろいろと販売展開していくに当たって、鳥取のブランド確立という意味で、ハングルの鳥取という文字を県名の商標登録の準備に現在入っているところでございますので、あわせて御報告いたします。
次に、2ページをお願いいたします。神原汽船の境港のコンテナ航路で青島、大連を経由する航路がありますが、この航路が来年の2月14日からちょっとしばらく境港への寄港を見合わせたいということで、12月1日に神原汽船さんのほうが境港管理組合、あるいは貿易振興会、海陸運送のほうに、境に来られまして説明がありまして、12月8日付で2月14日以降の運航スケジュールということで、ホームページ上でただいま新しいスケジュールが公表されております。このスケジュールでいきますと、現在、毎週木曜日に境港に寄港しておりますコンテナ船でございますが、前週の火曜日に青島、水曜日に大連、それからずっと日本の各地の港を経由して木曜日に入ってくる。そして、また次の週の火曜日に青島、水曜日に大連に到着するという、こういうサイクルでございます。境への輸入は大連からは8日間、青島からは9日間、輸出については大連までは6日間、青島までは5日間という航路でございましたけれども、利用が低迷をしたというところもありまして、今回、境港を抜いて新たにこの航路に天津のほうを加えたいというようなお話でございました。
これにつきましては、まず今後の取り組みでございますけれども、既存で使っていただいております荷主がいらっしゃいますので、その方に引き続き、例えば釜山トランシップとか積みかえとかで引き続き境港を使っていただけるように、境港の海陸運送を中心にいろいろと代替ルートを提案をしていくということで努めているところでございます。
また、神原汽船様によりますと、今後運航船舶の見直しも含めて、また運航スケジュールの見直しを考えているというような、そういう御発言もあったということでございまして、また境への寄港が早期に再開されるように、関係機関と連携をいたしまして青島、大連、天津地域の貨物の掘り起こし、それと船社への働きかけを行ってまいりたいというふうに思っているところでございます。
◎上村委員長
続きまして、議題3、年末の総合相談窓口の開設について、同じく4、第49回技能五輪全国大会への鳥取県選手団の出場について、同じく5、地域主権一括法に伴う条例の制定・改正の方針について、小林労働政策室長の説明を求めます。
●小林雇用人材総室労働政策室長
資料3ページのほうをお願いいたします。年末の総合相談窓口の開設についてでございます。
年末の相談窓口としては、下の6番、その他に記載しておりますように、26日から28日まで、県と労働局、それから鳥取市、倉吉市、米子市などが合同で、県内3カ所において相談会を実施することとしております。これに加えまして、今年度も厳しい雇用情勢が続いておりますことから、行政機関が業務を停止している年末、この期間に県と社会福祉協議会によります総合相談窓口を開設いたすこととしております。
開催日時、場所については資料に記載のとおりで、生活、そして住宅、職業に関する相談と、事業者の金融相談、こちらのほうに面談と電話で応じることとしております。
この窓口の開設につきましては、今月下旬、12月23日の山陰中央新報、そして26日の日本海新聞での新聞広告のほか、あすから県庁前電光掲示板とか、それから県のホームページへの掲載、そしてまたチラシなどにより、県民の皆様に広報をしていくこととしております。
続いて、4ページをお願いいたします。第49回技能五輪全国大会への鳥取県選手団の出場についてでございます。
この大会は、青年技能者の技術の向上と技能尊重の機運の醸成を目的といたしまして開催されます。16日から19日までの4日間、静岡市を中心として開催されることとなっております。
技能五輪につきましては、満23歳以下の技能者、こちらのほうが習得した技術で日本一を競う大会となっておりまして、若手の技能者が目標とする大会で、このたび出場選手3名が決まりました。この大会に今回鳥取県では初めて現役高校生が出場することとなっておりまして、
11月にも新聞のほうで紹介されたところです。大会への出発に当たりまして、あす、県庁において出発式を行うこととしておりまして、出場選手の入賞を期待しているところでございます。
続きまして、5ページをお願いいたします。地域主権一括法に伴う条例の制定・改正の方針についてでございます。
地域主権一括法に伴いまして、今後条例の制定、改正を予定しているものにつきまして、本日の総務教育常任委員会におきまして政策法務課から説明を行うこととなっておりますので、当室で所管しております関係条例と今後の予定につきまして、この場で報告させていただきます。
所管いたします条例の概要については資料8ページのほうに記載してございますが、下のほう、23番のところの鳥取県立高等技術専門校の位置、名称等を定める条例の一部改正の部分でございます。この条例につきましては、お戻りいただきまして資料5ページ、中ほどにございますが、2番のところに条例の制定・改正の方針とございますが、これの2県民生活への直接の影響があり関係者から意見の聴取やパブリックコメントを実施した上で提案する条例25件のうちに含まれておりまして、今後の予定といたしましては、鳥取労働局ですとかポリテクセンター等の訓練の実施時間、そして民間団体のほうと意見交換を行いながら、パブリックコメントを実施した上で24年度中に提案をして、25年4月1日の施行として手続を進めていくこととしております。
◎上村委員長
続きまして、議題6、雇用情勢の急速な悪化に対応した緊急雇用対策の実施について、同じく7、平成23年の障がい者雇用状況について、同じく8、ふるさと雇用再生特別交付金事業及び緊急雇用創出事業の平成23年度予備枠の執行状況について、中本雇用就業支援室長の説明を求めます。
●中本雇用人材総室雇用就業支援室長
資料の9ページをお願いいたします。雇用情勢の急速な悪化に対応した緊急雇用対策の実施についてでございます。
このたびの三洋CEの事業再編等によりまして雇用情勢の急激な悪化が見込まれますことから、緊急雇用事業基金等を活用いたしまして、県におきましても直接雇用を実施しようというものでございます。求人規模等につきましては記載のとおりでございますが、各課のほうからは現在250名程度求人が出ておりまして、今後の追加を含めまして、規模といたしましては300名程度の募集をしたいということで考えております。雇用期間は非常に短期間ではございますが、次の雇用までのつなぎの受け皿になればということで考えております。
今後の日程ですが、12月下旬に募集を開始いたしまして、予定ですけれども1月7日に採用試験、1月中旬ごろには採用というようなスケジュールを考えております。
続きまして、10ページをお願いいたします。平成23年の障がい者雇用状況についてでございます。
平成23年6月1日現在の県内の56人以上の規模の民間企業における障害者雇用状況につきましてですが、前年度を0.05ポイント下回る1.78%となりました。昨年、11年ぶりに法定雇用率を達成いたしましたが、再び法定雇用率1.8%を0.02ポイント下回る結果となりました。
昨年度下回った要因といたしまして2番に記載しておりますが、法の改正によりまして、雇用率算定の基礎となる対象労働者がふえたこと、さらに、雇用率を算定する上で、業種によりまして何%は対象から外していいですよという除外率があるのですけれども、こちらのほうが一律10%程度引き下げられたことによりまして、全国的に雇用率が下がったものでございます。ちなみに、従来の算定方法でいきますと1.86%ということで、昨年度に比べまして0.03ポイント上回っておりますが、結果的に法改正によりまして下回るということになってしまいました。今後につきましては、企業に雇用していただけますよう、さらに働きかけてまいりたいと考えております。
続きまして、11ページをお願いいたします。ふるさと雇用再生特別交付金事業及び緊急雇用創出事業の平成23年度予備枠の執行状況についてでございます。
9月28日以降に追加実施いたしました新たな事業についてですが、ふるさと雇用のほうでは特に新規な事業は実施しておりません。緊急雇用の中の緊急雇用ですけれども、資料に記載のとおり、5事業で430万円余ということで事業を実施することといたしました。
続きまして、12ページをお願いします。こちらのほうが重点分野雇用創出事業のほうで実施したものですが、先ほど農林水産部のほうから報告がありました1件、こちらのほうを追加で実施することとしたところでございます。
◎上村委員長
続きまして、議題9、三洋電機株式会社等への要望について、議題10、株式会社エムコの工場増設に伴う協定書の調印につきまして、三王寺企業立地推進室長の説明を求めます。
●三王寺産業振興総室企業立地推進室長
お手元の資料の13ページをお願いいたします。三洋電機株式会社等への要望についてでございます。
12月2日に委員会のほうでも報告がありましたけれども、12月1日に三洋CE事業再編に係る鳥取県緊急対策本部の合意事項として、このたび12月6日に三洋電機株式会社執行役員の大庭執行役員でございます、三洋CEの代表取締役社長でもございます、こちらのほうに知事と、あと市長、あと労働局長、それから商工会議所の会頭と合同で要請を行いました。
要請内容といたしましては、真ん中あたりにありますとおり3点、囲んである内容のことにつきまして要望をさせていただいたところでございます。同じ内容の要望書につきましては、パナソニック株式会社のほうにつきましても三洋電機を経由して要望書なり、その内容をお届けするということでやっております。
訪問した折の大庭社長の主な発言でございます。6にありますとおり、要望はしっかり受けとめたい、三洋本社とパナソニックにも伝えたい、あと、下から2つ目のぽつでございますけれども、鳥取でどういう事業ができるのか、収益性、対費用効果を見きわめながらパナソニックグループの中で貪欲に働きかけていきたいと、このような発言がございました。
続きまして、14ページをお願いいたします。株式会社エムコの集約移転及び工場増設に伴う協定書の調印について、御報告させていただきます。
株式会社エムコさんにつきましては、従来、4工場を持っておられたのですけれども、このたび熟成黒ニンニクを使用した健康食品ですとかコラーゲン、そういうものの増産等を行うために境港市のほうで集約移転をされることになりましたので、このたび県、境港市との間で11月29日に調印式を行いました。
このエムコさんの場合は、ニンニク、これはいわゆるコーワ建設さんのほうに特別栽培農作物としてのニンニクを生産していただいて、これを利用した形で行っているものでございます。この事業につきましては、国の農商工等連携事業、こういうものの支援も受けているところでございます。
今回の計画でございますけれども、真ん中にありますとおり、境港市の西工業団地のほうに新しく工場をつくられるものでございます。投資額といたしましては2億9,200万円ほどになります。雇用計画としては10名で、操業開始が24年4月の予定という形になっております。この黒ニンニクの商品等につきましては、ことしの経営革新大賞の市場開拓賞、こういうものも受賞をしております。
ちなみに、今後、投資あるいは雇用が終了した後には、県のほうといたしましては企業立地補助金、これは今回の場合は基本の10%に、地元のものを利用する等、あるいはPMG、こういう認証を取得をしてやっていく、そういう面を踏まえまして5%の知事特認をしていきたいというふうに考えております。ですから、投資額の15%という形になります。あと、正規雇用奨励金として、1人につき100万円という支援をしていきたいというふうに考えております。
◎上村委員長
続きまして、議題11、農医連携推進協議会の開催について、山下産学金官連携室長の説明を求めます。
●山下産業振興総室産学金官連携室長
続いて、15ページをお願いします。農医連携促進協議会の開催について、御報告させていただきます。
医療関係者と農業生産者が連携して取り組む機能性農産物や健康食品を開発、販売を支援するために、このたび第1回の農医連携促進協議会を開催しました。内容については、農医連携促進協議会長を選出させていただいたところです。鳥取大学医学部の黒沢先生が選出されたところです。講演のほうでは、具体的な取り組み事例として大山農業改良普及所が連携して取り組んでおりますハーブ、エキナセアを活用した農医連携について発表していただきました。このハーブ、エキナセアですけれども、抗ウイルス作用があるということで、風邪の予防や緩和に効果があるとされているようです。ハーブティーやサプリメントの開発に取り組んでいる事例を紹介していただいたところです。
今後の取り組みなのですけれども、来週20日に農医連携事務連絡会ということで、ここでは具体的な医療現場のニーズと実際農業の現場での生産情報を持ち寄って、農医の事業者のグループ、マッチングを検討していこうというものです。具体的な事業の取り組みをここで創出していきたいなと思っているところです。
3番、協議会のメンバーですけれども、記載のとおりです。ただ、事業化・販路開拓支援ということで、鳥取県産業振興機構の職員担当マネジャーや6次産業化総括プランナーの方にも入っていただいております。このたび上村委員長のほうから代表質問をいただきましたけれども、販路開拓についても強力に支援していこうと考えているところです。
◎上村委員長
それでは、ただいままでの説明につきまして、質疑等がございませんでしょうか。
○錦織委員
2ページ目の神原汽船の運休についてなのですけれども、これは輸出と輸入という割合というか、従来どのくらいな利用があったものなのでしょうか。いつごろからあったのかということもあわせてお尋ねしたいと思いますが。
●吉川経済通商総室通商物流室長
神原汽船さんの航路につきましては、上海を絡めていろいろなスケジュール、航路の組みかえがあったのですが、一番最初は平成7年から境に就航をしていただいております。それで、輸出入の量的なものでございますけれども、おおむね境港全体の神原汽船さんの航路は大体2割程度で、この青島、大連が5%弱ぐらいの貨物量というふうに把握しております。ですから、ここをもう少し上げていかないとなかなか航路の維持が難しい、寄港が難しいというようなお話でございました。
○錦織委員
それで、これを利用されていた業者さんですね、既存の荷主というのは、とりあえずはどこかほかのルートの提案によって働きかけるということですけれども、もう何かすぐすぐの話なのでなかなか大変だと思うのですけれども、これがなくなると、今荷揚げしていたりとかというところの携わっておられる業務というものが全くというか、なくなってしまうわけなのですけれども、再開といっても、やはり大分我慢して利用しておられたのかなというふうには思うのですけれども、ちょっと見通しというか、そういうものがあれば。
●吉川経済通商総室通商物流室長
輸出入的には大体1対3から1対4ぐらいで輸入のほうが多いといいますか、ちょっと輸出が少ないというのが今の実績としては現状でございます。それで、代替の輸送ルートを今、代理店であります境港海陸運送さんとかが現在の荷主さんにいろいろと提案をしているところなのですが、例えば下のほうに航路の内容がございますけれども、釜山を経由して積みかえる航路に一たん変えていただけないかとか、それから、上のほうから3番目のところに、ちょっと見にくいのですが、高麗海運さんの航路で韓国と中国両方にまたがるような航路とかもございます。そういう釜山積みかえとか、これらの航路とかに一たん変えていただいて、境を離れないようにしていただきたいと。そして、早期に神原汽船さんのほうでももう一度船を、今の船がちょっとスピード的に冬場の日本海の航海というのは結構厳しい条件にありますので、スケジュールどおりに運航するのがなかなか難しいというような、そういうお話もありまして、運航船の見直しとかも今考えておられるというお話もありましたので、そういうタイミングでもう一度境港の寄港が実現するように、貨物の掘り起こし、そしてある程度数量を積み上げて、船社さんのほうに強力に働きかけていきたいというふうに思っているところです。
いつということは今は申し上げられませんけれども、そんなに遠くないうちにそういうスケジュールの見直しもされるというような話も聞いておりますので、その辺を期待して荷物の確保、そしていい提案ができるように取り組んでまいりたいと思います。
○錦織委員
それと、年末の総合相談窓口の開設についてです。去年も同様にやられていたと思うのですけれども、30日までということで、これがぎりぎりかなというところなのかなというふうには思うのですけれども、本当に31日とかお正月とかという、そういうときの対応というのは絶対できないのでしょうか。何かそういうときに結構、何かぎりぎりまでという方がちょっと飛び込んでこられるということもあるのではないかなというふうに思いますけれども、去年の実績として、県庁だとか西部総合事務所だとかの相談が結構あるのですけれども、例えば30日とかというのは全然なかったのか、どのくらいの件数、さらに細かく日にちを示してもらうと、去年などはちなみにどうだったのでしょうか。
●小林雇用人材総室労働政策室長
済みません、ちょっと去年の詳細な相談内訳と日にち別を手元に持っておりませんので申しわけないのですけれども、実際のところ去年受けた御相談では、今々本当に困って、あす住むところもないですとか、あすどうしようかという御相談はありませんでした。それで、とりあえずあいているのでちょっと相談に来ましたというような御相談が多かったものですから、今年度も29、30日は県民の皆様の安心のために相談窓口を開設いたしますが、今のところ31日というのは考えておらないところです。
○森岡委員
神原汽船さんのことなのですが、部長にお伺いしたいのですけれども、今、この航路を見ますと、舞鶴、新潟、富山、金沢、これはそのまま運航されて、境港だけが運航を停止されると。やはり今、拠点港を目指しておる中で、これは対外的なインパクトというのは非常に大きいと思うのです。その辺をどういうふうにとらえられておるのかをまずお伺いしたいのと、それから、先ほどのちょっと年末の総合相談窓口の件なのですが、新聞とかホームページだとか新聞の折り込みだとかというような御案内をというふうにおっしゃったのですけれども、ちょっと私が聞き漏らしているかもしれないのですけれども、例えば12月の県政だよりであったりとか、例えば各市町村のお便りがあると思うのですけれども、そういったところには載せていないのでしょうか。そのことについてお伺いしたいと思います。
●山根商工労働部長
神原汽船さんも本当におっしゃるとおりで拠点港で、大変残念に思っております。今、吉川のほうが申し上げましたけれども、要は荷物が少ないということが根本でございます。天津に寄港する、天津に荷物の需要があるということなのでしょうけれども、そういう関係で、日程的にどうしても1日苦しいと。であるならば、境と舞鶴、新潟、富山を並べてみて、貨物が少ない境港さんごめんなさいというふうに伺っております。申しましたとおり、何とかここはやはり貨物集めを頑張らなくてはいけない。そういう意味で、今般のヤマトパッキングサービスさんにおいでいただきましたけれども、その辺の新しい取り組みにも期待したいですし、それから今、来年度に向けていろいろまた支援制度を拡充ですね、こういったことを今、検討しているということでございます。何とか新しい船が早晩建造されればスピードが出るということで、また時間的なゆとりが天津によっても出るというふうに見ておりまして、今、吉川のほうが申し上げましたけれども、そういうタイミングをとらえて、強力に働きかけてまいりたいと思います。ただ、その前提では貨物を何とか確保しなくてはいけないということで、関係者一丸になって取り組んでまいりたいというふうに思っております。
●小林雇用人材総室労働政策室長
年末相談の広報ですけれども、県政だよりにつきましては12月1日配布ということで、こちらのほうにはちょっと間に合っておりません。それと、市町村広報のほうにも、市町村につきましては、うちのほうに窓口、県が単独で開設しているものですから、こちらのほうにも広報はさせていただいていないです。それで、一番間に合うところで皆さんに広くごらんいただけるようにということで、新聞広報と電光掲示板と、これを広報課のほうと調整いたしまして出させていただけるように調整したところでございます。
○森岡委員
年末の総合相談のことですけれども、これは毎年通常行われておりますよね。過去22年、21年、20年度も行われているわけでして、この日程が狂うというか、要は年末の話ですから、11月の中でも恐らくこういうことは決めようと思えば決められるはずなのです。であるなら、皆さんの目にかかるところですから何十万部も発行されている県政だよりを使わない手はないですし、それから、各市町村の広報、こういったものが一番県民にとっては目に入りやすいところなのです。ですから、やはりこれはもう少し前倒しをして、11月なり、きちんと計画を立てるという方向性で動いていただければなというふうに思います。
神原汽船の件ですけれども、これはやはり中国東北部の窓口でして、大連航路がなくなるのは非常に大きいと思います。ただ、企業側が言われるようにトランジットでつなげるのでしっかりこれで荷物を運べますと、それはそれで確かにそのとおりなのでしょうけれども、やはりこれから日本海側の物流を担っていこうという境港にとっては、非常に大きいインパクトだなと。何となく荷物がないから減らされているのですねということが伝わるのが非常に怖いなというふうに考えておりますので、商工労働部長がおっしゃるようにしっかり荷物を集めていただいて、またこれが復活できるように頑張っていただければなというふうに思います。
◎上村委員長
ほかにございませんか。答弁が要りますか。
○森岡委員
年末のほうはどう。
●小林雇用人材総室労働政策室長
内部で検討させていただきます。
●山根商工労働部長
おっしゃるとおりでございまして、そういうふうに今後ちゃんとPRをしていきたいと思います。
◎上村委員長
頑張ってください。
○伊藤(美)委員
ちょっと14ページのエムコさんの話ですけれども、商工労働部長、黒ニンニクというのは食べたことがあるか。
●山根商工労働部長
あります。1回だけですけれども。
○伊藤(美)委員
私も上村委員長の紹介で、あちこちの黒ニンニクを実は食べてみているのです。ところが、黒ニンニクというのはつくる人や会社によって物すごく違う。黒ニンニクというのはどんなのが本当の黒ニンニクかなと思っておるのですけれども、実はこうやって工場を移転して県も金を出すのだから、1回ここでちょっと食べてもらうような段取りができないかと。
それが1点と、黒ニンニクというのは最近非常に多くなっているし、県下でも結構ニンニク産地づくりの志向が強いものですから、僕はこの機会にやはり契約栽培的なというか、一つの企業と企業ではなく、あるいは地元の産地というのですか、そして特に、ニンニクは冬作でしょう。そうすると、水田の利用率を高めるためには、今、水はけの問題等もあるかもしれませんけれども、非常に有望な品目の一つではないのかなということで、実は後でそのことで水田の話をちょっと聞こうと思っておりまして、できればそういう農家サイドというのですか、産地サイドとの契約というようなところまで発展すればいいのではないかなと、そういう道はないのかなという検討をしてほしいなと。
それで、15ページに農医連携促進協議会、やはり同じ、エキナセア、まさにこれも健康食品に結びつく話だと思います。最近、農家としては趣味的にちょっとつくってみるのですけれども、ただ、やはり趣味的で終わってしまうことが多い。非常に興味を持っておられるものでして、ここに講演された普及主幹の田平さんというのが出てきています。この方あたりを軸にした、これは農林のほうもあるのですけれども、産地というのがどういう格好でか、つくれないのかなと。私、この田平さんという職員は知っていますけれども、非常に優秀で、バイテクの専門で、ねばりっこなどをつくり出すときに中心的な役割を果たした方でして、かなりそういう分野では幅広い研究の実績を持っておられる人ですから、もう一つ、農と商工が結びつくのなら、今度は産地の辺までの結びつきを、農林商工等でお世話になるような格好の施策はできないのかなと。非常に農家でも特に転作を絡めて、何をつくろうかという話があちこちで出てくる。ああいう集団栽培や集落営農をやるときには、この話がやはり一番大きな課題になるようでして、つくるものがないという。ましてや冬などは全くない。その辺を踏まえると、今、大型機械のいい機械がありますから畝立てなどはそんなに難しい話ではないし、そうすると、こういう契約的な栽培の方向で価格安定に結びつけるようになったら、まさに農商工連携というか、農医連携というのですか、その辺の実がそれこそ一番先端地、末端、農家のほうにまで及ぶという、地産地消のほうに結びつくのではないのかなと実は思っております。こうやっていい話だと思うので、産品をちょっとここでも見せてください。
●山根商工労働部長
伊藤委員がおっしゃるとおりでございまして、また次、こういう機会がありましたらぜひ食していただくようにしたいと思います。申しわけございませんでした。
◎上村委員長
農水部長は答弁はいいですか。いや、やはりしてもらいましょう。
●鹿田農林水産部長
このエキナセアのほうも、西部総合事務所のほうで農林局と商工が連携してやっておる仕事なので、あわせて産業振興機構なども絡めて事業化するような仕組みに今、動いている話なものですから、私どものほうとしても、商工と連携して農商工連携もやっていますし、あわせて6次産業化の取り組みもありますので、そこら辺の応援できるものはどんどん応援していこうというつもりでおります。あとは、先ほど言いましたように普及主幹の田平君なども現場のほうによく足を運んで、そういういろいろな声を聞きながら、産地と結びつけるものも、私どもはいろんな作物をしていますので、そういう普及員をたくさんこれからも育てていきたいというふうに思っているところです。
○伊藤(美)委員
ちょっともどかしいのは、実際の問題として産地とどういう格好で連携していくかという絵がないのが。例えばつくろうつくろうという農家の意欲というのはある。ニンニク産地をつくろうと、冬の作でいいでないかということで。ただ、それから先の話が。それで、ましてやエムコさんが海外の安いニンニクを使って黒ニンニクをつくりますというような話がないように。その辺がきちんとこの段階で整理しておくほうがいい。
●鹿田農林水産部長
ニンニクのほうは中部でも農協さんがやろうして、種球から取り組もうというような動きもあって、県も支援してきたところですけれども、病気などの問題も結構ありまして、それと、ここのエムコさんのほうも当初は農家さん農協さんとのつながりも最初模索されて、ただ、先ほど言いましたように品質の安定化とかをきちんと出してもらえないというようなところもちょっと折り合いがつかないところもあって、今、コーワさんがきちんとやられているので、そういう結びつき、これは企業と企業で本当にいい話ですけれども、そういうものをこれからもふやしていきたいなと、そういうふうに思っておるところでございます。
○安田委員
このエムコさんの黒ニンニクなのですけれども、エムコさんに対しては、先ほど企業立地で補助金10%と知事の特認で5%の補助金が出るという話を伺ったのですけれども、これは何に対しての15%になるのですか。
●三王寺産業振興総室企業立地推進室長
そこにありますとおり、投資額の2億9,200万円の15%を企業立地補助金として支出するものでございます。
○安田委員
続けさせてもらいます。そうすると、エムコさんに対してはそういう県の補助があります。雇用に対しても支援策が出てきます。これに今、先ほどから話が出ている材料を出しているコーワさんなのですけれども、ここは建設会社なのです。建設会社の業種転換で補助金は出ているか出ていないかわからないのですけれども、実は社長をしておられたのだけれども、自分はそういう農地を借りて一生懸命新しい品種を改良しようとして頑張って、今やっとニンニクがここまで軌道に乗ってきて、大変な年数かけてお金もかけてたどり着かれた成果なのです。それで、うちあたりはコーワさんの社長さんが今引かれていますけれども、社長も息子さんに譲って、自分は百姓一筋で頑張られたのです。そういう影響がありまして、近くの農家の方々がやはりニンニク栽培に結構興味を持たれて、皆さんが小規模に始められているのですけれども、やはりみんな粒が小さい。なかなかいいものができないのです。それで、コーワさんのは大きさもすばらしいのですよ。立派なニンニク。それで、私、今聞きながら不思議に思ったのは、エムコさんに対してはこういう支援があるのに、原材料を提供しているコーワさんに対してはどんなものなのかなということがちょっと疑問に思えるのですが、どうなのでしょうか。
●山根商工労働部長
エムコさんの支援は、これは企業立地条例に基づいて誘致した場合、あるいは造成した場合、これはルールで御支援申し上げるといったものでございます。建設業新分野進出という助成制度を私ども商工のほうで持っておりまして、コーワさんが適用になったかどうかというのは、今、担当がいないのでちょっとわからないのですけれども、またそこは調べてみたいと思います。
○安田委員
だから、それは新分野進出だけれども、今は変わって、そういう新しい分野で新しいこういう黒ニンニクの開発に有効な、非常に貢献をされるほどまでになったので、それに対しての新たなる、何というのですか、支援というのかな、そういうのはないのでしょうかということなのですけれども。
◎上村委員長
また後ほどということで。
●鹿田農林水産部長
うちのほうも事業がありまして、それで企業が農業参入するときの事業などに支援する事業があるので、そちらのほうを使っているかどうかわからないのですけれども、ただ、一つ使っているのは農林水産部の就業サポート、雇用するに際して一応年間の研修費として、最低賃金見合いなので月額13万円を12カ月出すという分については支援しています。それが1名だか2名だか、今ちょっとうろ覚えなのでわからないのですけれども、その支援は確かにしていますので。ですから、規模拡大するということが前提にあればさらに上乗せしていたり、あと、規模拡大をする上で要は施設整備とか、もっとふやすということが出てくれば、チャレンジプランなどでも上乗せの形もできますので、そういう支援制度も設けていますので、それは相談しながら多分やっていると思います。実際、普及員などの指導としてあると思いますので。
○伊藤(美)委員
関連しますけれども、大玉、小玉の話だ。これは、その帰するところは栽培技術なのですか、あるいは種類なのですか、農家の技術レベルの問題ですか。その辺をちょっと教えて。
●今井生産振興課長
私もよくわからないのですけれども、品種によってでかいやつがあります。それから普通のやつもありますので、どちらのことをおっしゃっているのかわからないのですけれども、品種によっても大きさが違いますので。
◎上村委員長
ほかにございませんか。
それでは、ほかに質疑とかはありませんか。いいですか。
では、進行させてもらいます。
閉会中の調査事項についてお諮りいたします。
本委員会所管事項に係る商工業並びに農林水産業振興対策並びにその他の主要事業につきまして、閉会中も継続調査することとし、その旨、議長に申し出ることに御異議ございませんか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
ないようでございます。その旨、議長に申し出ておきます。
なお、委員長報告の作成、内容については、委員長に一任いただけますでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
そのようにさせていただきます。
その他でございます。執行部、委員の方でどうぞ。
○福間委員
私は3点、ちょっと発言をしておきたいのですけれども、1つは、一般質問でも私はちょっと発言しましたけれども、関西広域連合に産業分野で加入するということが、この常任委員会でも条例改正で出てきたわけですからこれで通りますよね。それで、鳥取県の特に商工労働部になると思いますけれども、どういう格好での広域産業分野への連携を深めていこうとするとかいうような方針なり具体論というのが、やはり我々常任委員会に出してもらわないといけないのではないのかな。どういう絵をかかれるのですかと。知事は産業分野でやるということで言われたのですけれども、例えば非常に小さなことになるかもしれないが、先ほどのハタハタ論争の中でも、今まで一生懸命やってこられたつもりなのだけれども、実際にはPRの仕方やいろいろ反省されることが多かったという発言が担当の方からありました。そのことからいっても、関東よりもより近い関西圏での産業分野ということで参入していくということになると、1つの絵がやはり示されなければならないだろうし、というようなことをひっくるめて、関西広域連合に加入していく広域産業分野でのかかわり合い方の方針というのを出される必要がありはしませんかと、指摘をしておきたい。
2つ目に、もう一つ、産業分野でも今、既にかかわっていますけれども、殊さら関西広域連合を視野に入れた観光分野での鳥取県としてのスタンスというのが、どんな連携をとろうとしているのかというのがちょっと見えてこない。まだ関西広域連合そのものがスタートして半年そこらで、これから来年度に向けて成案、とりあえずプランをつくるということですから、具体論がまだ見えてこないのはそうだろうと思いますけれども、そのことは関西広域連合の中での取り組みということはやはり、商工労働部を中心にされなければいけないのでしょうか。これが1点。
2つ目に、三洋電機の問題も非常に大きな雇用問題ということで、きょうのある新聞社の記事の中に、関連をして今までのように単県だけで雇用創出やゾーンをつくってやるということにならないのではないかと。例えば隣県する府県、あるいは鳥取と岡山と兵庫、この一帯で企業進出の場所を考えるとか、そんなようなことを考えながら、結局外国とのせめぎ合いというのがこれから出てくるのではないでしょうか。特に中国や韓国。そういうことをひっくるめて、全部日本企業が振り回されてしまっているというのは、韓国であったけれども今は中国であり、あるいはもう東南アジアになってしまっているわけでしょう。決してアメリカやヨーロッパではないわけでしょう。そことのせめぎ合いをどうするかというのが単県だけで勝てていないわけです。だとすると、どうするのかということもこれからやっていかないと、本来のものづくりのすぐれたものを持った日本の技術力というのを、鳥取県という単体だけでできる支援というのはそれでいいと思いますけれども、それは国が考えればいいということにならないような気がするのです。それは経済界の皆さんにしても相談もしてもらわないといけないが、ある新聞社がちょっと指摘して、どこかの大学の先生のコメントかな、何かちょっと載っていました。そこら辺も含めて検討の必要がありはしないのかなというぐあいに見ています。
それともう一つは、最後ですが、TPP問題が非常にこれから具体化をしていきます。議会側でも今、TPPに対する意見書を、いいとか悪いとかというような議論が今、各会派で調整されています。TPP問題は、やはり賛否の話は、僕は政治的な判断が出てくると思いますけれども、それはそれで置いておけばいいと思う。ただ、日本の農業がもうかることと、もう一つは日本古来の、結局日本の国の成り立ちも問われることになるのでしょう。今までの農業のあり方というのが。農家が例えば6兆円か7兆円か8兆円か知らないけれども、支援策が財政措置ができればTPPもいいではないかという議論と、そんなことをして乗っかってみても、日本の国そのものが問われるのではないですかと。瑞穂の国と言われて、国の成り立ちからあった部分を見詰め直さないといけない。また一方で、農業後継者の確保が難しい。65歳で農業を始めるのだみたいなことというのが問われてきますよね。そこら辺をひっくるめて、国の部分もあるかもしれないけれども、鳥取県はどんなような格好で鳥取県の農というもの、林というもの、いわゆる第1次産業ということと向き合うかというのが、ただもうかるだけということにはならないような気がするのです。そこら辺も僕は大演説をしているように見えるかもしれませんけれども、来年、再来年、この2年間ぐらいは非常に過渡期、分水嶺みたいになるような気がするのです。
だから、国の流れは流れ、あるいはいろんな状況はあると思いますけれども、そこら辺を踏まえて、やはり一つの方向づけ、方針みたいなものもできれば常任委員会には提起してほしいと。議員に対し、どうなのだみたいな話で、定例会のときに議案をつくった、補正予算やったということではなく、そんなようなこともどこかで話すような、意見交換をするということも必要で、そのプランというのはやはり皆さん方のほうが何年もやってきておられたプロですから実態もよく知っていらっしゃいますし、そんなようなこともひっくるめて私どもと意見交換をさせてほしいというような気もするのですが。両部長でコメントちょうだいできればと思います。
●山根商工労働部長
今、広域連合はビジョンが示されまして、鳥取県として具体にどういうことが広域連合と協働してやればメリットになるか、あるいは、鳥取県が単体でやる事業であっても広域連合の中のネットワークを使ってこんなのができるのではないかということを、まさに今、ちょっと検討を始めたところでございます。そういう意味で、方針ですね、早急に取りまとめまして、お示ししたいなと思っております。
ただ、具体の議論は、私が今承知しておりますところでは、これからワーキングをつくって、鳥取県も一緒に入って、具体の事業を何をやっていくかというのはまさにこれからというふうに承知しておりまして、その中での議論も踏まえて、鳥取県として合同で共同でやっていくものというものをちょっと戦略を持って取り組んでみたいなと思っています。
一般論的に言えば、やはりビジネスマッチングの機会がふえるということは間違いないと思っておりますので、ここでどんどんPRしていけばいいかなと思っていますし、それから、新商品を開拓した場合、新商品をつくった場合に7府県共同で発注していきましょうという取り組みも提起されておりますので、これなども鳥取県の新しい技術でつくったものを広域連合で認定していただければ、それが広域連合で県の随意契約で購入できるという地方自治法施行令の規定がありまして、それに乗っかっていければ、今は鳥取県の企業さんが開発したものは地方自治法施行令で鳥取県が随意契約で発注という枠が関西広域に広がりますので、鳥取県からするとこれはメリットがあるなと思っています。ただ、その逆ももちろんございます。ただ、鳥取県の企業さんを考えた場合は、それはマーケットが大きいほうに行くほうが絶対メリットが多いと思いますので、その辺の取り組みを進めてまいりたいなと思っています。
いずれにしても、ちょっと具体的にどういったものがという検討を今始めたところでございますので、早晩方針をお示しさせていきたいと思っております。
三洋関連で、隣接する兵庫、岡山というお話でございました。確かに企業誘致をとってみれば、これは逆に競争関係にはあります。ありますが、一つちょっと今、こういうこともできないかなということもおぼろげながら考えている部分があります。ちょっとそこにつきましては、岡村のほうから。
●岡村筆頭総室長兼産業振興総室長
そういう観点も必要かとは思うのですけれども、実は三洋電機の大庭社長は、パナソニックグループの中で貪欲に働きかけたいというのは、まさに兵庫県の例えば環境エネルギーの拠点が加西にリチウムイオン電池の主力工場があったりしますので、そういうものも含めて連携というのはあり得るかもしれませんけれども、ただ、兵庫県は実はパナソニックのプラズマテレビの工場が丸々なくなるということもありまして、あちらの規模はこちらの規模に比べると一けた違うぐらいの離職者というか、対策が必要だということもありますので、県同士で連携を組んでやるというのは少し難しいかなと思います。ただ、企業の中で鳥取県として兵庫県にある拠点もうまく絡めながら、何か新しい事業を生み出していくというようなことについては、我々もアンテナを張って取り組んでいきたいと思っています。県同士の連携というのは、先ほど申し上げましたようなパナソニック問題がもっと大きな問題を兵庫県は抱えていますので、少し取り組みは難しいかなと思います。
○福間委員
僕はパナソニックの関連することで言っただけの話で、結局日本の中ではそれぞれの県同士で条件を言い出して、さっきおっしゃったように競争でうちの県がうちの県がとやりますよね。ところが、その産業活動の相手はどこかというと、東南アジア、いわゆる諸外国でしょう。産業活動の競争を諸外国は国単位でやっているのではないですかという気が僕はするのだ。だから僕が言うのは、そうすると鳥取県だけで産業活動ができればありがたいが、難しさがあるとするなら、例えば思い切って岡山と相談をしてみて、ここは一つこんな産業活動はやれないかみたいな、そういう発想というのも必要ではないだろうかということなのです。
●岡村筆頭総室長兼産業振興総室長
実は、今まさに経産省が企業立地促進法の見直しの検討に入っておりまして、広域連携といいましても、実は今まで中国ブロックとか近畿ブロックと、ブロック単位だったのです。そういう形で今とらえておるのですけれども、ブロックを超えた連携ですね、そういうことも必要ではないかと。しかも、テーマによる連携とか、そういうことも議題に上ってきていますので、ぜひそういう視点で、日本全体で外国に対しても対抗できるような支援策というようなものも国と一緒に考えていこうということで今検討に入っておりますので、また3月中にその方向性がまとまると思いますので、またそういう情報も提供させていただきたいと思います。
◎上村委員長
TPPと農村のあり方。
●鹿田農林水産部長
TPP問題ですけれども、TPPについては、基本的にやはり、今の状況では私自身は本当に賛成しかねます。賛成しかねるという意味は、食糧に対しての本当の国のほうのありようが決まっていないです。ですから、何というか、はっきりいってどのぐらいを賄えればいいのかというところをきちんと国の責任としてやはり明確にすべきだと思うのです。ですから、中途半端に10ヘク、20ヘクにしたら規模拡大はいいですよという話で終わらない話なので、それをできる人とできない人がやはり必ずいるので、どちらかというと、条件不利地になればなるほどそれをできない人が多くなるのです。そういうところをどうするかというところがやはりある。それははっきり言って食糧だけの問題にとどまらず、やはり地域のほうの保全の話にもなっていくので、実際本当にそれを決めてもらわないと、はっきり言って現場のほうは対応し切れないというところがあるのです。それを決めてもらった上で、国のありようとして貿易はこのぐらいしますよと、ただ、政治的な兼ね合いもあるので今回は米国には体裁でTPPに入りますと、そういう感じなら少しはわかるのですけれども、まるっきりやるという話みたいに聞こえてしまうものですから、そうなってくると、はっきり言って壊滅的な影響を受けるところがやはり出てくるのです。そこら辺を責任持ってやってもらうという国のほうの指標がないと、はっきり言ってできないです。ただ言われていることはもっともわかりますので、僕らが今これからやろうとしていること自体を皆さんの前にちょっと立たせていただいて、それについて意見交換するということはすごく必要かなというふうには思っています。ですから、満足な形にならないかもしれませんけれども、中途中途で中間的なこととして、こういう格好で考えられませんかという話をちょっと皆さんに御提示させてもらって意見交換するということにしていただければ、私どもはちょっと気楽にできるのかなというふうに思っていますので、よろしくお願いいたします。
○福間委員
ややもすると、自民党も民主党もほかの政党も、結局政局絡みが半分はあるのだ。政権をとるとらないというのを含めて、政局絡みというのがあるのです。ところが、残念だけれども、第1次産業というのはそういうものに振り回されていたってやっていけないというのがあるのだ。しかし政治の力で流されてしまう部分もある。実際にそこに根づいて生きている者は、それにも対応していかないといけないこともあるものですから、だからそこは、反対だ賛成だということではいかないということがある。ただ、流れがこちらに来たときにも、しかしこんなようなイメージのものはやりたいですねというような共通認識をお互いに持ちあってやるということが大事ではないかなと思ったりしたもので、おっしゃったようにいろんな機会を通じて意見交換をしていただけるということになると思いますので、よろしく。ありがとうございました。
○伊藤(美)委員
ちょっと2つ。風車の発電ですけれども、実は4年ほど前だったと思いますけれども、鳥取県で洋上風車、海の上の風車の適地調査をされましたね。このときに青谷の海岸から北栄町の海岸というのが一番適地ですよという調査の結果があったと思います。それで、次の年に今度は定点調査という、湯梨浜町の泊で定点で調査されたと。それで、ほぼ可能だと。10基の風車を立ててという基本的な構想もつくられていたと思いますけれども、その後何か、何となくぱたっと消えているのか走っているのか、どうなっているか、その状況をちょっと教えてください。
もう一点、先ほどのTPPの話でもありますし、せんだって常任委員会で、九州のきらり農場の高木に行きました。これは大きな農場ですから、恐らく日本でも、一番とは言わないでしょうけれども非常に効率的な水田利用の農場だと思います。冬作も夏作も全部土地をうまく使って、それで最低時給は840円を確保していると。今は、農場としては出資配当もできるぐらいになっておると。その中で、実はもしTPP絡みで例えば外国から今の値段の5分の1ぐらいの値段で米が入ってくるようになりましたらどういう対処の仕方を考えておられるかというと、もう価格補てんしかないですと。これほどうまく土地を使って、これほど大規模にやっておるのに、もう価格補てんしか考えられないというような話もこの間は聞いてきました。それで、きょう聞くと水田のあれは62%だと、それで鳥取県で裏表を合わせて100%とすると、本当の利用率というのは何%ぐらいになるのですか。この2点をちょっとお願いします。
●山根商工労働部長
洋上風車のお尋ねでございます。これは実は、今、生活環境部のほうが所管しておりまして、ちょっと済みません、詳細は承知しておりませんので、尋ねましてまた御報告させていただきたいと思います。
◎上村委員長
わかる範囲で。
●鹿田農林水産部長
詳細はまたお知らせしますけれども、私が知っている範囲では、計画自体は立ち消えになっていないです。ですから、漁協さんも一応協力する方向で、何か試験的なことをやってみようという話で動いているというふうに僕は承知しています。
◎上村委員長
わかりました。それから、今のきらり農場高木の話は、これはわかりますか、宮崎県ですけれども。
●今井生産振興課長
きらり農場高木のことではないのですけれども、利用率はいうお話があったのですけれども、ちょっと私も数字を覚えておりませんけれども、100%ぐらいかなというふうには思っています。というのは、昔は裏がつくってありましたので150%ぐらいだったのですけれども、鳥取県の場合は麦が大体120%ぐらいです。全体の面積からいえばわずかなもので、麦とか、それから冬作でいいますと牧草とか、それからソラマメとかあるのですかね。わずかなものだと思いますので、不作地を考えますと100%そこそこかなというふうに今思っているところです。
○伊藤(美)委員
100%というと誤解を受けるのですけれども、では、裏と表を合わせて50%しかないということだな。ところが、きらり農場に行くと、裏と表と合わせて100%フルに使っておると。ですから、鳥取県の集落営農やそういうものがとてもではないけれども補助金がないとやっていけないという理由がよくわかります、半分ですから。しかし、将来を描くと、特に中山間地の水田というのはこれからの規模拡大目標を10ヘクタールというのでしょう。普通のところが20から
40だし、北海道は40ヘクタールと。アメリカは200、オーストラリアは3,000と言っていますが、本当にこの程度の規模拡大で大丈夫なのかと。だから、やはり違った農業政策、さっき福間委員が言っておられましたように日本独特の農業政策がないといけないということで、これは僕はTPPのあるなしにかかわらず、そういう勉強会を開いても、議員同士でもやらないといけない、話だけはしないといけないと。
これが1点と、細川内閣のときにあれは8%でしたか、ミニマムアクセスの米輸入が始まって、それで75万トンか80万トンぐらい、それがずっと今まで続いておるでしょう。この処置に結構困る。ところが、そのときに使った金が6兆円と言われておるでしょう。鳥取県も金の面では大分入ってきておるのです。ところが、それが箱物が軸になってしまってというのでしょうか、ハード事業が軸になってしまってというのでしょうか、生かされていないという反省がやはりあるわけです。それで、民主党に行かれた篠原さんあたりは農林省におられたときに、確かにこの問題をついておられたのです。それで、僕は今のTPPあるなしにかかわらず、鳥取県の水田農業を限りなく、それこそ100%にできるところが100%に近づける、そういう土地利用のあり方をやはり本格的に研究であっても、それを100%使う研究をしないといけない段階になってきたのではないかなと思うのですけれども、その辺はどうなのですか。
●鹿田農林水産部長
いろいろ御意見があったかと思いますけれども、鳥取県の立地条件を考えると、条件不利地と平地とは大分違うと思うのです。ですから、それぞれ違ったようなやり方が出てくるのかなと思っていまして、条件不利地になると農業は農業だけで生きていくということは多分できないと思うのです。ですから、そこは条件不利地になればなるほど、ほかの産業との融合というか、ほかの仕事をしながらこれをするとか、いろんなパターンを組み合わせて、季節的に余りぶれないような形の仕事の仕方があるのかなと思っていまして、そこの一つは、年じゅうそこにおらなければできない仕事か、一部はどこかへ行ってでも仕事をするか、そういう仕組みもあるのかなと思っていまして、そういうことをしていかないと難しいのかなと思っていまして、そういう意味では6次産業化とか農商工連携というのはそれの一つのきっかけづくりかなというふうに思っています。要は半農半漁ではないですけれども、そういうようなことの取り組みもできないと、それとあわせて、それをやる人自体が技術力を持って、技能を持ったような形にならないと多分生きていけないような世界になるのかなというふうに思っています。ですから、そういう面も含めたような、取り組みというか、意見交換みたいなことができればなというふうには思いますけれども。
○伊藤(美)委員
洋上風車は生活環境部だと言いますけれども、風車自体は生活環境部かもしれませんけれども、これは漁場の確保の面から見れば僕は圧倒的に農林水産部も関与していくのが必要だと思うのです。あれだけ航行、船が走る場に10基という計画があったわけですから、僕は重大な関心を持ってあなた方は見ておくなり、どういう経営に持っていくのかという、それは漁協も漁民もかなり大きな影響を受けるし、また、いいほうとしては、そこのところを魚礁として使えないのかという、その話も当初から可能だということで鳥大の松原先生あたりも関与しておられたと思っておりますけれども、農林水産部は今はそういう関与は余りないのか。
●鹿田農林水産部長
一応漁協さんのほうで漁場としての影響を受けない、そこの辺の部分については支障がないですという答えは業者のほうに言っているということは聞いています。あわせて今後の課題は、今みたいな二次的な利用ですね、そういうことはこれから出てくるのかなというふうには思いますけれども。
○伊藤(美)委員
それで、県としてはどうした支援というのですか、一帯にどういう支援ができるのか。洋上風車、漁民の生活にも大きな影響を受けるのだ、沿岸漁業。
●鹿田農林水産部長
これからやる部分は、どちらかというとそれを試験するというような意味合いでの事業化の一歩、最初のスタートラインだというふうに私は認識しているのです。ですから、全体計画みたいな話をもう一度聞きまして、伊藤委員のほうにお知らせしたいなというふうに思いますけれども。
○内田(隆)副委員長
3点ほどお願いします。マンガサミットに関連して、新商品開発の補助金20万円というのが出ていますよね。たしか現状使い切っていて残がないような気がします。これは確認していただきたいのですけれども、ただ、8月くらいに商品を出していこうとすると、新年度の予算編成で4月から予算がつきましたよといっても間に合わないという業者の声がありまして、でもつくりたいという潜在的ニーズは非常に高いので、ぜひ2月補正に上げることを考えられたほうがいいのではないかなというように思います。この辺に関して御答弁をお願いします。
もう一個が農林水産部なのですけれども、製めん業者さんから米粉の話をよく聞きます。米粉というのが粘度が低くてつなぎに非常に使いづらい。だが、国産小麦は高いので米粉をどんどん使っていきたい、普及させていきたいのだけれども、粘度の弱い米ができないのかという話を聞きますので、この辺をちょっと勉強させてください。
もう一個、最後は、花回廊の事例を引用して最低制限価格の話をさせていただきたいのですけれども、ことしの3月にたしか5年間の警備業務を指名競争入札で、米子に営業所を有する大阪の業者さんが受けていると思います。これは本当に価格競争になっていまして、今、最低制限の議論がなされている中で、たとえ委託の委託だからといいまして、そこを無視して総合評価とかも含めていろいろ検討されないと、過当競争になっておる気がするので、この辺の意見をいただきたいと思います。
◎上村委員長
まんがサミットはどこかな。商工労働部の話ですか。
●前田経済通商総室長
今の内田委員の漫画の話なのですけれども、文化観光局のほうの補助金で、今おっしゃられたことを文化観光局のほうに伝えておきますので、とりあえず文化観光局の所管でございますので。
●三木市場開拓局食のみやこ推進課長
食のみやこ推進課の三木ですけれども、米粉につきましては、米粉のめんというのが青山製麺さん、長田製麺さん、谷口製麺さん、3社がつくっておられます。今、最高で4割米粉、100グラムのうちの40%が4割米粉が最高でできています。先ほど委員がおっしゃられたように、粘度が弱い米粉をつくれということです。もともと米粉自体が非常にいわゆる吸着力が少ないということで、米粉の比率を多くしますとぼろぼろのめんができる。ぼろぼろといいますか、いわゆる腰が低いといいますか、そういう米粉ができてくるということで、実際にはグルテンをたくさんまぜないといけないという実態がございます。今、米粉めんには小麦粉も入っているのですけれども、強力粉を使うというような仕組みで何とか粘着度を高めるような工夫がなされていますけれども、それにしても普通のさぬきうどんにしてはまだまだ粘着力が弱いといいますか、腰が低い米粉になっています。学校給食でよく出るソフトめんというようなタイプに近いめんになっています。ということで、今の県内3業者の能力はそのぐらいまでということです。
◎上村委員長
花回廊は。
●鹿田農林水産部長
ちょっと承知していないものですから、調べさせてください。その上でちょっとまた御報告させていただきます。
○内田(隆)副委員長
済みません、続けて。マンガサミットのほうはよろしくお伝えください。それで、ただ商品の開発というのは産業振興機構さんとか市場開拓局さんとかがきちんと絡んでいただきたいことなので、ぜひとも連携をとられて補正を出してくるぐらいの気概を持って挑んでいただけると県内の業者さんが喜ぶのかなと思いますので、お願いをしておきます。
ごめんなさい、粘度の話ですけれども、私の認識不足だったかもしれません。ただ、私が言っているのは、そば打ちさんとかが打つ強力とか薄力の7・3の3とか2の部分に関してで、うどんではなくてつなぎの分で使いたい。つまり、国産100%で打ちたいのだけれども、100%の小麦部分を何とか補てんできないかなという意味のニュアンスだったのですけれども、それでもやはり粘度は十分弱いのですか。グルテンが足りない。
●三木市場開拓局食のみやこ推進課長
つなぎのほうに米粉を使うのは、難しいと思います。
○森岡委員
委員長に閉会中の調査事項ということで一つ御提案をさせてもらいたいのですけれども、今、酒米の種子の問題は非常に喫緊の課題であるなというふうに思っているのです。というのは、県内の酒屋さんが使っている酒米の中で一番いいのは山田錦という米なのですけれども、これは今、熊本県のほうから種子を入れて鳥取県の田んぼでつくってということでやられているのですが、実はこれは来年度までで、25年度以降は熊本県は一切県外に出さないということを言っておるようです。それで、この山田錦については県外に出しているのは熊本県だけなのです。ということは一切鳥取県には山田錦が入ってこないということでありますので、種子生産組合ですか、これは今、ウルチ米と、それからモチ米ですか、こういったものをつくっておられるのでしょうけれども、酒米の山田錦、これが生産できなくなる状況がもう再来年度にはありますので、これについてちょっと委員会のほうでも調査事項としていただきたいのと、その辺はどういう御認識を持っておられるのかお伺いしたいのですが。
●今井生産振興課長
鳥取県の種子の生産は、県の奨励品種ということで定めました品種について、これは法律がございまして、県が奨励品種に選定しますと種子を供給しないといけないというような条項がありますので供給することになっています。需要量が多い品目はそのように県が指定品種として定めて生産するのですけれども、そのほかの品目、個人的に赤米が欲しいだとかなんとかおっしゃる方もおられるのですけれども、それについては民間流通ということで自分のところで対応していただいておるというのが現状です。
◎上村委員長
山田錦は。
●今井生産振興課長
山田錦につきましても、県のほうはなかなか供給できないというのが状況で、今までにも例えば強力が欲しいとかというようなお話がございました。強力も生産者の方が大学の先生の方が持っておられるというのをお聞きになりまして、そこから試験場が協力してふやしたというようなこともありますので、これは全体をどうしていくかという話、それから、先ほどの強力についても今は生産者の方が生産しておられまして、それを供給しておられるというような状況がありますので、どういう供給方法があるのかということについてはまた地域と話をして協力していきたいと思います。
◎上村委員長
ほかにございませんでしょうか。
それでは、意見も尽きたようで……。
●伊藤農政課長
1点御報告でございます。先般の常任委員会で福間委員のから事故の詳細をということでございましたので、私のほうから補足の説明をさせていただきます。
今回の事故についてでございますけれども、確認した結果、一方通行、県側のほうが一時停止違反ということで、一時停止のある交差点で県側が一時停止のほうから入ってきた。その段階で減速したのみで一時停止を十分していなかったということでございまして、9対1というような過失の割合になったというところでございます。大変申しわけなく思っております。引き続き事故の防止について努力してまいりたいと思っております。ありがとうございます。
◎上村委員長
よくよく注意してください。
ほかにございませんでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり)
それでは、以上をもちまして農林水産商工常任委員会を閉会します。
午後0時34分 閉会
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