午前10時22分 開会
◎伊藤(美)議長
ただいまから議員全員協議会を開会いたします。
まず、議事録署名議員に、鉄永幸紀議員、福間裕隆議員を指名いたします。
それでは、平成25年度当初予算の概要と平成25年度組織・定数改正案について、一括して知事に説明を求めます。
●平井知事
皆様、おはようございます。本日から2月の定例県議会、皆様の御審議を賜りまして県政を前進させていきたいと存じますので、よろしく御指導、御鞭撻のほどを賜りたいと思います。
早いもので、私たちが同じ4年間の任期を共有して折り返し地点、2年が過ぎてまいりました。この2年間でできたこと、できなかったこと、いろいろございます。それを踏まえて後半の2年間でしっかりと県民の皆様に答えを出していく、そのことが大切だというふうに考えているところでございます。そういう意味で、今回当初予算を編成して提案をさせていただくことといたしましたし、新組織体制を検討させていただいております。その中身につきまして、この後、各担当から御説明を申し上げたいと思います。
「冬晴れの雲なき空にそびえ立つ雪の大山いともさやけき」、この歌に接しましたのが新年の歌会始の席でございました。高円宮妃久子様がこの歌を提示され、それが朗々と宮中において読み上げられたとき、身が震えるような思いがいたしました。考えてみれば、鳥取県にとりまして、自然の美しさ、大山の神々しいまでのすばらしさというのは万人の胸を打つものでございます。私は、この折り返しの地点に立ちまして、ことしはグリーンウェイブの年として、全国の皆様あるいは国外の皆様に訴えかけをしていくべき年ではないかというふうに考えております。5月の26日には全国植樹祭が開催され、また、さらに全国都市緑化フェアでありますとかエコツーリズム国際大会など、さまざまな行事が控えているわけであります。ただ、その行事をこなすだけでなく、この機会に環境推進、さらに観光振興、また、教育への波及であるとか、いろいろな果実を生み出して後世へ結実をさせていかなければならないものと考えます。
これにとどまらず、防災・減災、また景気雇用対策、いろいろな課題が待ち受けているわけであります。折しもG20が開かれまして、日本の目指す経済雇用政策というものが国際的なある程度の理解を得たわけでございまして、この後は日米首脳会談へと新政権の歩みが進んでいくことになります。今のところ株価が伸びているなど、何か気分的に変わってきたことが市場や関係者の間に広がってきているのは事実でありますが、その中身をつくっていかなければ本当の安心や活力は生まれてこないというふうに思います。今こそ勝負をかけていくべきときではないかというふうに考えております。
正直申し上げまして、これまで私も6年間県政を担当し、残り2年間今期が残ってございますけれども、今の時点で財政状況は就任時よりも好転をしてきていることは事実でございます。例えば実質的な借り入れの残高を見ますと、3,700億円余りということでございまして、10年前と比べると1,500億円以上も減っているということになります。また、基金もある程度残した形で後半戦へと乗り込んでいくことになるわけでございますが、残念ながら地方公務員給与削減に名をかりた交付税の削減等、非常に厳しい状況も見え始めております。したがいまして、財政状況は、5億円の地方税の見込み減など厳しさを増している中でかじ取りをしていかなければならないという悩ましさがあります。ただ、そういう中でも財源を活用して積極的に打って出ようというふうに考えているところでございます。
1つには、14カ月予算を編成するという考え方でありまして、この当初予算で0.1%増の3,305億円といたしましたが、それに15日に成立をしました緊急補正予算の339億円を加えて考えていこうということであります。当初予算で編成しかけたものの一部は緊急補正のほうに回しまして、財源的にもいい仕組みを活用して将来負担を減らそうということもいたしました。
また、公共投資も、ここのところ厳しさもございましたけれども、ため池の事業であるとか通学路の整備であるとか、身近な事業を前倒しで執行することが可能となりました。実に28%対前年度よりも伸びるということが緊急補正も加えれば生じることとなりました。通学路の整備も25年度でも大分進むことになります。27年度には、中学までを含めて小・中学校全部の通学路の危険箇所の解消が図れるのではないかという見込みも出始めてきました。こういうように、いろいろと身近なこともやる必要がございます。また、経済雇用対策が非常に厳しさを増しておりまして、この辺にも我々としての工夫を加えさせていただきましたし、がん対策を初めとした医療・健康政策、また、福祉の対策など関係の費用を積極的に計上をいたしたところでございます。
こういうことに伴いまして、組織につきましても、原子力対策を進めるべく原子力安全対策の次長級の専門職を設けることといたしました。私ども先般、実際に避難訓練もやりましたけれども、残念ながら後発県であるがゆえの厳しさもございました。周辺県としては初めて思い切った施設整備に乗り出そうと新年度11億円ほどを計上するなど、我々としても最大限の対応をしていこうと考えております。
いろいろな諸課題がある中で、県議会議員各位の御指導をいただきながら、何とか県民の期待に応えていくことが必要だと考えております。皆様とともに残り2年に向けまして今回の当初予算を一つの旗印にして今後取り組んでまいる所存でございますので、よろしく御指導をお願い申し上げたいと思います。
詳細につきましては、各部長等から御説明を申し上げます。
◎伊藤(美)議長
詳細説明を求めます。
まず、平成25年度当初予算案の概要について、野川総務部長、お願いします。
●野川総務部長
私のほうからは、資料1と資料2のほうを御説明を申し上げます。
資料1をごらんいただきたいと思います。まず最初に、当初予算案についてということで、予算編成の基本姿勢でありますが、先ほどの知事の提案理由説明と同趣旨でございますので、この点につきましては省略させていただきますが、(3)のところで、地方公務員給与につきまして、やはり理不尽な結果となっております。最終的な数字は、ことしの夏の交付税の本算定を待つ必要がございますが、私どもの試算でおよそ40億から50億のダメージを受けております。これまでかなり人件費の削減等の努力してまいっておりますので、そちらのほうで30億近い交付税が戻ってくるのではないかという試算はしておりますが、まだ詳細はこれからでございます。
続きまして、2ページをお願いいたします。予算規模3,305億ということで、プラス0.1%の増を確保いたしましたが、先ほど来お話ありますように14カ月予算で見ていただきますと、プラスの10.4%ということでございます。歳入の予算でありますが、主な一般財源を見てください。県税でございます。地財のほうではプラスの1.1の見込みでありますが、本県では厳しさがあるということで、△の1.2でございます。地方交付税につきましては、平成22年から財政力の弱い自治体に向けて地方交付税というキャッシュのほうをたくさんいただきまして、臨財債のほうを少なくするという本県にとってはよい制度改正がありまして、平成25年が完成年度であります。
地方交付税は、地財のほうでは△の2.2となっておりますが、本県におきましてはプラスの0.7でございます。セットで見ていただきますと、臨財債が、これも地財のほうではプラス1.3でありますが、本県は逆に△の6.5でございます。あわせて実質的な交付税でありますところの率は、本県△の0.6でありますが、地財では△の1.3になってございます。再掲といたしまして、県税を含めた一般財源は△の15億、かなり厳しい一般財源の見込みを予測いたしております。それを補うべく繰越金で20億円充当させていただきますし、下のほうの財政調整型基金、こちらのほうでも前年を上回ります92億の取り崩しを予定して財源を確保したところでございます。
3ページでありますが、歳出でございます。一般事業のほうでありますが、給与改定、定数削減の努力をしてまいっております。また、国の1次補正で財源を有利に活用させていただきまして、先ほど来お話のあります5つのチャレンジでありますとか雇用の経済対策に積極的に取り組み、計上いたしました。プラスの1.3%でございます。
公共事業でありますが、対前年では△になっておりますが、14カ月予算でプラスの28.4%ということでございます。特に公共事業の(3)をごらんいただきたいわけでありますが、これは議会での議論も踏まえまして単県公共予算を積極的に100億キープをさせていただきました。6年ぶりのことでございます。特に通学路の交通安全対策、資本の老朽化対策に取り組む予定でございます。
続きまして、少しはぐっていただきますと、当初予算案の概要ということで、いつもの歳入と歳出の分析表でありますが、これは対前年の大きな増減を示したものでありますので、基本的に説明は省略をさせていただきたいと思いますが、歳入のところの県税だけを少し触れさせていただきたいと思います。
法人事業税、これプラスになっておりますが、税制改正が行われました。課税のベースが拡大したことにより増額になっておりますが、一方で、地方消費税、これは本年度の決算見込みから比べますと持ち直しておりますが、当初対応でいきますと、やはり△を立てております。自動車税でありますが、これは軽自動車のほうに本県のユーザーはシフトしておりまして、県税のほうは減ってございます。一方で、県たばこ税、かなりの減額になっておりますが、先ほどの法人事業税の税制改正絡みで、市町村のほうにたばこ税が移譲されるということで、県税のほうのたばこ税はかなりの減となっている次第でございます。
2ページの歳出あるいは3ページの性質別につきましては、増減の大きなものということで、説明を省略させていただきますが、別冊で政策的な主要事業につきましては配付させていただいていますので、そちらをごらんいただきたいと存じます。
続きまして、7ページをお願い申し上げます。7ページの公共事業、注目ポイントだけ御説明いたしますと、合計の欄を見ていただきますと、一番右側のところ、一番下でありますが、128.4%という伸びでございます。14カ月予算の欄の単県公共事業、B欄でありますが、これも先ほど申し上げました100億の大台に乗っているところをごらんいただきたいと存じます。
次に、8ページ、9ページでありますけれども、財政状況ということでお示ししておりますが、公債費、県債残高、基金残高を示した推移でございます。平成24年度、右から2番目の表の欄を御注目いただきたいわけでありますが、財政運営の誘導目標ということをお示しをさせていただいております。基金の残高を300億円以上にしようということでありますが、24年度は2月補正後の予算でありますが、451億円ということになってございます。また、実質的な借入金の残高も3,677億円以下にしようということでありますが、1引く2ということでございまして、これも3,433億ということで、現在のところ目標はクリアさせていただいているということでございます。
続きまして、10ページから13ページにつきましては、全庁的に取り組みます主要な政策課題につきましてパッケージにしたものをお示ししております。10ページにつきましては、雇用経済対策、14カ月予算ということでありまして、2月補正339億、当初予算で557億、雇用創出目標を3,900名ということでお示しをさせていただいております。
11ページは、とっとりグリーンウェイブ関連の予算であります。鳥取の豊かな自然を全国に情報発信あるいは再生可能エネルギーを核とした地域づくりの推進、エコツーリズムの展開ということで、約50億円を計上させていただいております。
次に、12ページをお願いいたしますと、原子力の安全対策関連予算でございます。緊急経済対策を合わせまして約19億円計上しておりますが、この中で、左側の下のほう、原子力の防災訓練、これの反省を踏まえた新規の事業といたしまして、緊急経済対策、当初予算を合わせまして約5億円計上させていただいております。
13ページでありますが、雇用創造1万人プロジェクト関連予算ということで、25年度当初予算で161億円の計上ということで、雇用創造を約2,400人、別途、緊急雇用で約1,000人の雇用を生み出していきたい、経済・産業分野、医療・福祉・教育分野で創造してまいりたいというふうに考えております。
次に、14ページをお願いをいたします。事務事業見直し、あるいは事業棚卸し、あるいは職員人件費の削減、財源確保等々に取り組みまして、合計の欄でございますが、67億6,000万円余の果実をこの表で整理をさせていただいております。
15ページにつきましては、本県独自の事業棚卸し、今年度も実施いたしました。特に廃止のジャッジを受けました老人クラブの社会参加促進事業、これは本来国の事業ということで、少し県のかかわりが薄いのではないかとか、加入率が低いことの分析とかを少ししっかりしなさいという指導を受けまして、しっかり福祉のほうでいろいろな団体の方々から意見を伺いまして、新たに高齢者の方々が社会活動、社会貢献できるような仕組みに見直しをさせていただき、継続をさせていただく結果にしております。かなりの事業数がございますが、結果的には、この棚卸しで、3番に記載しておりますが、約5,800万円の削減効果が出たのではないかと、そのように分析をいたしております。
16ページ、17ページにつきましては、説明は省略をさせていただきます。
次に、18ページ、横の表でございますが、人件費の分析でございます。この表もいろいろ吹き出しをつけて分析をさせていただいておりますが、特に一般職員給与のところでございますが、給料、手当、共済費のところで△の25億の数字を上げておりますが、この大きいものは、やはり25年1月から給与改定△の1.8%しておりますので、その関係で11億円、分析がちょっときちっとできておりませんが、共済費△9億円の中にも給与改定に伴うものが4億円ございますので、占めて15億円が給与改定の影響額で△となるものでございます。退職手当でございますが、本定例会にも条例改正をお願いをいたしております。退職手当の民間の調査を実施した結果、引き下げようとするものでありまして、2カ年の経過措置を設けて段階的に調整率を下げることにしております。その影響が△の4億円、一方で、退職者がふえますので、プラスの7億円、そのような分析をさせていただいております。
資料1のほうにつきましては、説明は以上にさせていただきます。
次に、資料の2ということで、未来づくり財政誘導目標についてをごらんいただきたいと存じます。
3つの数値の目標を確認させていただきますと、まず、財政調整型基金、これは300億円以上を確保するということでございます。次に、実質的な借入金の残高を3,677億円より少なくしましょうということであります。3つ目でありますが、プライマリーバランスの黒字を堅持する、これが3つの数値目標でございます。
開いていただきますと、見開きでグラフと、それから数値の表がございます。まず最初に、簡単に見方としましては、いつもの表でありますけれども、黄色い3ページ目の基金残高(3)のところが上のグラフの緑に対応いたしております。県債残高(4)にしておりますのは、グラフでいいますと、オレンジのところが当たるものであります。それから(4)マイナス(3)というところが、グラフでいいますと、一番上のピンクに対応するものでございます。
3ページ目のほうで御説明をしたいと思いますけれども、基本的には平成25年度の当初予算をベース、発車台にして将来予測をしております。歳入から簡単に御説明をいたしますと、かなり歳入歳出ともに厳し目の予測をしているものもありますし、ある意味、現実的な予測をしているものもあります。いろいろな予測の仕方があると思いますが、ある一定の条件で予測したということを御案内させていただきます。
県税でありますが、消費税の増を考慮いたしております。平成26年には10億をプラスしておりますし、27年は15億、28年以降は20億県税を伸ばす、そういう推計にいたしております。地方交付税でありますが、先ほどの地方公務員給与カット、これを△の50億と来年度、26年度は見込んでおります。また、地方公共団体の金融公庫からの準備金を補填をしているという、そういう操作をやっておりましたが、これも25年度で終了いたします。これも本県の影響を△の約50億と、そのように見込んでおります。
次に、国庫支出金でありますけれども、しばらくは14カ月予算で公共事業も伸ばす推計をしておりまして、平成26年から28年はこのたびの経済対策と同額の国庫支出金90億を積みさせていただいております。義務教につきましても影響を受けておりまして、25年度の予算に既に△の5億を織り込んでありますが、26年度には平年ベースになりますので、さらに△の2億も加味しておるところであります。
県債でありますが、これもあわせて経済対策の関係で伸ばしておりまして、26年度から28年度、プラスの70億で見込んでおります。臨時的な施設整備ということでありますが、昨年もこの臨時的整備につきましては盛り込まさせていただいておりますが、同額の75億を見込んでおります。その他でありますが、前年度決算剰余金、通年は60億ぐらい出るように見込んでおりますが、先ほど御説明いたしました20億は既に予算に取り込んでおりますので、プラス40億を乗せて推計をいたしております。次に、緊急雇用の特例基金、これも終了いたしますので、この分が△の27億、そういったものを加味して歳入予算をそれぞれ推計をいたしたところであります。
次に、歳出でありますが、人件費、退職手当につきましては、おおむね積み上げに近い形で見込ませていただいております。それ以外の人件費につきましては、△の1.8%が続くものとして推計をいたしております。次に、公共事業でありますが、これも先ほど来、歳入のほうで御説明しておりますけれども、14カ月の予算規模624億で積まさせていただいております。その他でありますが、社会保障経費、非常にふえてきております。プラスの15億ずつ伸びるという推計をさせていただいております。こちらのほうに臨時的な施設整備を歳出のほうで同じく75億円を積まさせていただいて推計をしております。
繰り返しになりますが、今のような推計でやりますと、グラフでいいますような非常に危機的な、そういうグラフになります。これを何とか回避するために、1ページ目でありますけれども、さまざまな県庁づくり推進ということで書いておりますが、庁風改革あるいは行革プランの実施中でありますが、また、事業棚卸し、あるいは新たな財源確保等々で頑張るわけでありますけれども、鳥取県の脆弱な財政体制といたしましては、やはり交付税制度の確保あるいは税制改正、そういったものもあわせて国に働きかける必要があるのではないかと考えております。このような推計にならないように、しっかり取り組んでまいりたいと思います。
◎伊藤(美)議長
続きまして、平成25年度組織・定数改正案について、伊澤行財政改革局長、お願いします。
●伊澤行財政改革局長
続きまして、私のほうからは、25年度の組織・定数改正案の概要につきまして御説明を申し上げます。
お手元の資料3をごらんいただきたいと思います。お開きいただきますと、1ページに主な組織改正の概要の柱を書かせていただいております。次ページ以降に少し詳しい資料を載せておりますので、そちらのほうをごらんいただきながら御説明させていただきます。
2ページをごらんいただきます。まず1点目が、総合事務所体制の見直しでございます。この点につきましては、これまでも検討経過等を常任委員会などに報告をさせてきていただいておりますし、本会議におきましても御議論、御意見をいただいてきたところでございます。昨年の6月に県組織のあり方検討会議、これは学識者あるいは産業経済界の関係者の方、地域活動の関係者の方、市町村長の代表の方などで構成いたしましたが、この方々に御意見を伺いながら検討も進めてきたところでございます。また、市町村との意見交換も重ねるなど、意見を十分聞くように努めてきたところでございます。
その結果でございますが、お手元の資料のとおり、地方分権の進展等の環境変化に的確に対応して、県民の皆様方によりよいサービスを提供できる体制に変えていきたいということで、基本的には、東部、中部、西部の3圏域を基本とした体制に再編させていただきたいということでございます。絵で東・中・西の体制を描かせていただいております。
要点だけをかいつまんで御説明いたしますと、まず東部でございますが、現在、東部、八頭の総合事務所に置いております地域振興機能につきましては、新たに本庁に東部振興監という組織を設けまして、こちらのほうに移管、集約させていただきたい。その他の農林、土木あるいは福祉、生活等の現地機能につきましては、基本的には現体制を維持していくということにしております。
中部地区でありますが、基本的な体制は現行と大きく変わりませんが、市町村との連携強化、具体的には、中部ふるさと連合との連携を強化したいと考えております。組織図にあらわれておりませんが、まずは観光分野で県職員がふるさと連合に駐在するといったような体制から始めたいと考えておりますし、あわせまして、喫緊の課題であります地域振興への取り組みを強化するという観点から、現在、県民局を置いておりますが、これを地域振興局といったような体制に変えたいと考えております。
西部でありますが、これも既に御案内のとおりでありますが、西部地域につきましては、新たに日野地域も含めます広域の西部総合事務所の体制にさせていただきたいと考えておりますが、日野地域の地理的な条件といったようなものも加味いたしまして、日野には、日野の課題に専属的に対応するために日野振興センターといったものを設けまして、現地での判断、決裁、そういった機能を維持したいと、このように考えているところでございます。
おはぐりいただきまして、4ページをごらんください。先ほど冒頭、知事のほうからもお話がありましたが、原子力防災体制の拡充に対応するための体制の整備でございます。危機管理局に次長級の職員でありますが、原子力安全対策監を新たに置くとともに、原子力の担当課を原子力安全対策課として独立設置させていただきたいと、このように考えているところでございます。
5ページでございますが、とっとりグリーンウェイブの関係でございます。本県の豊かな自然を活用したグリーンウェイブの活用・発信のための体制を整備したいと考えております。生活環境部にございます公園自然課、ここの体制を改編いたしまして、名称も緑豊かな自然課にさせていただき、あわせまして、現在、文化観光局に置いております山陰海岸世界ジオパーク推進室を、共管の体制ではありますが、主管を緑豊かな自然課のほうに移管させていただくということを考えております。
農林水産部の関係につきましては、現在の森林・林業総室を森林・林業振興局に改組させていただきたい、このように考えておりますし、さらに西部総合事務所におきましては、本年10月の大会開催に向けた体制といたしまして、エコツーリズム国際大会室を設置させていただきたい、このように考えております。
おはぐりいただきます。6ページでございます。現下の厳しい経済状況等に対応した経済雇用対策に機動的かつ柔軟に取り組むための体制の整備といたしまして、商工労働部の内部の体制を改めさせていただこうとするものでございます。ますます重要性を増しております企業誘致部門を新たに商工労働部長直属の組織といたしますとともに、現在の3総室を2総室の体制に改めようというもの、あわせまして、県内企業ニーズに的確に対応した産業人材育成、そのための職業訓練の充実に向けまして、その企画、立案及び実施を一元的に実施したいということで、現在、倉吉、米子にそれぞれ高等技術専門校を設けておりますが、これを一体化いたしまして産業人材育成センターとして統合させていただきたい。ただ、校舎の体制につきましては、現在と同様に倉吉校、米子校ということで2校舎体制を考えております。
7ページでございます。教育委員会の関係でございますが、喫緊の課題となっておりますいじめ・不登校対策の現場支援の拠点となる体制といたしまして、教育委員会にいじめ・不登校総合対策センターを設置させていただこうと考えているところでございます。
おはぐりいただきまして、8ページでございます。政策機能を集約、強化させていただきたいという観点で、現在、企画部にあります企画課を未来づくり推進局に移管、統合させていただきたいと考えておりますし、あわせまして、地域振興機能を中心とした形に現在の企画部をシフトするということで、名称を地域振興部といったことに改めたいと考えております。あわせまして、総合事務所体制の整備とも関連いたしますが、各地区に中山間地域振興チームといったものを設置いたしまして、地域振興、特に喫緊の課題であります中山間振興の体制を整えたいと考えております。
その体制につきましては、ごらんの絵のとおりでございます。日野につきましては、中山間地域振興チームという名称は置いておりませんが、振興センターの中に日野振興局というものを設けることにしております。この機能が他地域における振興チームに相当するものと、このように考えているところでございます。あわせまして、9ページの下のほうに書いておりますが、鳥獣被害が非常に深刻になってきております。全県の対策の拠点となる機能、組織を、被害が最も深刻な八頭地域に鳥獣対策センターとして新たに設置させていただこうと考えているところでございます。
以上が組織改正の主なものでございますが、10ページをお開きいただきますと、職員定数の改正の概要を書かせていただいております。昨年の全員協議会の場でも御報告いたしましたが、新たな定数管理の方針といたしまして、平成27年度当初までの4年間で一般行政部門を対象といたしまして、さらに3%、100名の定数削減を目標として取り組みを進めているところでございます。先ほど御説明いたしました総合事務所体制の見直しを初め、簡素で機能的な組織の構築、スクラップ・アンド・ビルドの徹底といったことに努めまして、引き続き全国最小レベルの職員体制を目指していきたいと、このように考えているところでございます。具体的には、知事部局でございますが、先ほど申し上げましたような方針で取り組みまして、職員定数で28名の減と、このように予定をさせていただいているところでございます。
内容はごらんのとおりでございます。説明は省略させていただきますが、1つ、2つポイントだけ申し上げますと、総合事務所の関係で中ほどに書いております、先ほど申し上げましたような体制の変更を考えておりまして、その結果、適用欄に書いておりますが、総合事務所の見直し、全体としては26名の減を予定しておりますが、先般の臨時議会でお認めいただきましたものも含めました公共事業の増に対応するために8名の土木技術職等の定数増がございますので、これらを相殺いたしますと、22名の減と、このように予定しているところでございます。
前後いたしますが、行政監察監につきましては、昨今の行政監察の実情等を踏まえまして、総務部にその機能を統合させていただきたいと考えております。その関係で部局間の定数の異動が生じております。下のほうに書いております行政委員会、教育委員会ほかでございますが、これらの定数増を合わせました全体の数が一番下に出てまいります。全体で32名の一般行政部門での定数減を予定させていただいているところでございます。
11ページには、学校の教職員定数の関係、警察本部の関係、病院局の関係を記載しております。ごらんいただければと思います。
12ページ以降に、25年度の新たな組織体制の組織図をつけております。ごらんいただければと思います。
◎伊藤(美)議長
ただいまの説明に関して、御意見、質疑がございましたらお願いします。
○山口議員
財政問題でございますけれども、知事が説明された中で、地方財政計画がありまして、おおむねこれに準じたような形で予算編成がされておりますが、問題は、交付税はだんだんだんだん減少してきているということで、従前は国税三税の32%というのが基本だったと思いますけれども、今、消費税も含めて国税五税が対象になってきておると。
そうなりますと、そういう基本を貫くならば、やはり交付税というものが臨財債でかなり負担され、これも少なくなっておりますけれども、交付税をどういう形で将来維持するかということが大きな財政の運営の基本になるのではなかろうかと、こう思っておるところでして、私どももずっと交付税の傾斜配分であるとか増額を求めてまいったわけですが、今、野川部長の説明からしますと、平成33年度には、国税五税の増額、消費税も含めてという形になりますと、かなり減っておりますでしょ。1,300何ぼということになるところなわけですけれども、これは、どこでもそうですけれども、今後とも地方財政に大きな影響を及ぼすのではなかろうかと、こう思っておりますけれども、基本的な考え方について、どう対応するかということも含めて伺います。
●平井知事
ただいま御質問がございましたけれども、交付税は本県におきまして歳入の大宗を占めるものでございます。ですからその動向につきましては注視をし、必要に応じて我々としても国に要望していかなければならないと考えております。これは山口県議初め議会でも、たび重ねて国のほうに要請活動をされてきたところでございます。
今、当面の見込みとして私どもが心配しておりますのは、交付税の総額が伸びていく状況にあるかどうかということでございます。1つポイントになってきますのは、今後、消費税と社会保障負担とをあわせた改革が行われるときに、どういうふうに地方一般財源の交付税を考えていくのだろうか、この辺の道筋がまだよく見えないところでございます。一応の方針はございますけれども、今後、議論によっては法人課税と消費課税を入れかえるとか、国と地方の財源のやりとり等も本当は検討すべきときに来ているのではないかと思います。
また、全国知事会でも今勉強を始めたところでありますが、地方交付税制度がさらに財源保障機能あるいは調整機能を強化するために地方同士でお互いにかかわりながらやるような財政調整のあり方も考えるべきではないかと、そういう研究も始めたところでございます。いずれにいたしましても、地方交付税は歳入の大宗を占めるところであり、我々としても、しっかりとした財源確保を今後見込んでいかなければならないと思います。
今の推計の中で我々の懸念が1つあらわれておりますのは、今回、地方交付税を公務員給与の削減と連動させるという趣旨で大幅に引き下げております。このベース、いろいろな算定はあると思いますが、仮に算定してみますと、38億円ほど減らされているということでありまして、我々としましてかなり大きな額であります。新年度につきましては、給与削減だとか、それから定数削減の努力というものが評価をされる形で28億円ほどそこを埋め戻す格好になるという試算を今我々も置いておりますけれども、これは今後8月の本算定ではっきりしてこようかと思います。ただ、この28億を戻したところは多分今年度限りの話なのだろうと思うのです。
そうしますと、38億円減ったままになりかねないということでございまして、この辺は強い危機感を持っておりますし、交付税をこういう給与主導に使うのはいかがなものかと。正直申し上げて、給与に名をかりて総額を減らそうという財政当局の意図が見えますので、この辺は地方六団体一致して、できれば議会とも一体となって、政府・与党側に強力に今後働きかける必要があると思っております。
○山口議員
話はわかるわけですけれども、国税三税が五税に移ってしまい、本来ならば、景気の動向もありますけれども、総額としてはふえなければならない、こういう形ですが、これがだんだんだんだん減っていくということは、私どもとしてちょっと理解ができないものがあるのではなかろうかと思っております。したがって、これは恐らく、財政規模の件はもちろんでございますけれども、このあり方については、やはり知事会、議長会も含めて対応しなければ、このまま国の言いなりに、基本が崩されないようにしてもらわなければ困るのではなかろうかと、こう思っておりますけれども、それについてどうでしょうか。
●平井知事
おっしゃるように、これは議会、執行部を問わず共通の課題だと思いますので、協働して働きかけをしていく必要があろうかと思います。今後、国民会議が社会保障と税の関係で開かれることになってこようかと思いますが、しっかりと、今後の社会保障負担が地方でも伸びますので、その辺の訴えかけが重要になってこようかと思いますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。
◎伊藤(美)議長
そのほか。
○興治議員
今の議論の関連なのですけれども、先ほど知事が、地方公務員の給与削減で、その影響で交付税が38億ほど減るのではないかと。鳥取県の場合は、給与削減、定数削減のほうに既に取り組んでいるので、28億ほど戻ってくるのではないかと、差し引き10億ぐらいになるのかと思うのですけれども、これは、最近の新聞を読むと、鳥取県内でもラス指数が、国家公務員が7.8%減になれば、ほとんど上回っているというふうに盛んに出ていますよね。国からは、要するに地方自治体の公務員給与を下げなさいというふうに言ってきているのでしょうか。それはどういうようなことで言ってきているのか、もし下げなければどんなことになるか、ペナルティーがあるか、その辺のことはどう見ておられるのか。
それとあと、国家公務員の給与は、たしか今年度、来年度の7.8減が済めばまた回復するのかもしれないし、そうなってくれば、この見通しはどうなるのかとか、どう見ておられるのか、そのあたりの認識をちょっとお聞かせください。
●平井知事
国が言ってきていること等につきましては、担当局長のほうからお話を申し上げたいと思います。
現状を申し上げますと、ラスパイレス指数、先般公表されたところで鳥取県が100を超えるようになっておりますが、実は、皆さんも御案内のとおり、12月の県議会のときに給与の引き下げをしております。1.8ポイント下げるということにさせていただいております。これを反映させますと、1月からのベースでは、私どもは100を切っています。恐らく47都道府県で唯一そういうデータの県でありますけれども、若干国のほうの喧伝が、4月のベースということで全都道府県やっていないよと言いたげにつくってあると思うのですね。うちのような例外の県もあって、それはそれ相応に評価するのが本来ではないかなというふうに思っております。
また、今後の見通しについては不分明です。国のほうの給与削減が今後どうなるのか、これについて現政権がはっきりと明言しているわけではございません。また、地方側としても、どういう形でこれが進められるのか、給与指導等が行われるのかということについて、まだちょっと方向性が見えないところであります。
いずれにいたしましても、鳥取県は、国が言っているような国の給与水準と比較してどうのこうのということであれば、既にクリアしていますので、我々のところで追加的な給与削減をする必要は今のところないというふうに考えておりますし、今後も、鳥取県は鳥取県なりに官民給与比較に基づいて給与水準、さらに退職手当の水準も今回変えようと御提案申し上げておりますが、我々なりの取り組みをやって県民の負託に応えるのがよいのではないかと思っております。
●伊澤行財政改革局長
国からの給与削減等に対する働きかけの内容等につきまして、補足の答弁をさせていただきます。
先般、国のほうの会議も開かれまして、担当職員が出席させていただきまして説明を聞いてきたところでございます。結論から申し上げますと、国のほうは、先般公表されました国家公務員との給与比較、これをラスパイレス指数と申し上げておりますが、この指数が国のカット後と比較して100を超える部分を、国のほうは手当も含めて7.8%削減しておられますが、それを上回る部分については少なくとも7.8%下げるようにと。それから差がそれより少ない場合は、少なくともラスパイレス指数を100になるまで下げるようにということを言っておられるようであります。
先ほど知事のほうも御紹介いたしましたが、鳥取県にこれを当てはめてみますと、先般11月議会でお認めいただいた給与改定を1月1日から実施しております関係で、先般公表されたラスパイレス指数では101.2ということでございましたが、そこに1月改定の部分を加味しますと99.4ということになってございまして、都道府県レベルでは全国で唯一100を下回っております。ということでございまして、国の主張がどうかは別として、仮に国のほうの考え方に従ったとしても、既に100を下回っているということから、先ほど知事も申し上げましたが、新たな追加措置等は必要ないと、このように考えているところでございます。
◎伊藤(美)議長
そのほかどうですか。
○長谷川議員
認識を同じくしていただければ幸いなのですけれども、我々がよくお尋ねするときに、ことしの予算編成の原資に基金がどうなっていますかと言う場合は、実は財政調整基金だけなのですね。他のいわゆる目的型のいろいろな減債基金とか、あるいは公共施設建設基金、長寿社会対策推進基金などは頭に置いていないのです。議員の大方の方はそれが多いのではないかと思います。なぜなら、財政調整基金以外は目的型ですから、必要に応じて積み立て、必要に応じて歳出に充当していくという関係の性格のものですから、やはり予算編成が苦しいかどうか、余裕があるかどうかの目安でやりとりするときは財政調整基金なのですね。それが、ことしの場合も去年に引き続き取り崩しはないということなので、その辺のことが、この間の議会運営委員会の中でも委員と財政課長のやりとりの中で、いや、ことしも予定がありますという答弁になっていた、そういうあたりだろうと思います。
そういう点で、これが長期の将来財政計画の中にも4つ、5つの基金が一くくりで、将来的にも300億をキープするということになってしまっていますから大きくは変えられないのでしょうけれども、やりとりの上では、ことしも財政調整基金は取り崩さなくて予算編成ができておりますということをもっと前に出していただいて、だから楽だという意味ではないのですけれども、そういう事情にあるというふうにおっしゃっていただければ何かいわゆる得心がいきやすいのですけれども、私自身。
●平井知事
基金の状況の詳細につきましては、財政課長ですか、御説明を申し上げたいと思いますが、残念ながら、ことしは92億でしたか、そういう財政調整型の基金を取り崩すこととなりました。ただ、2月補正のほうで御説明申し上げておりますけれども、逆に今年度取り崩すべきとしておりましたものは全て取りやめて、さらに積み増しを10数億させていただくということにいたしておりまして、差し引きでいきますと、20億か、そこらへこむかなというところではないかなというふうに思います。できる限り年度の間でも抑制させていただいて、そうした基金の削減額というものを解消できるように年度末に向けて新年度もやっていきたいと思います。
●小牧参事監兼財政課長
御指摘の点について認識を一にするために、ちょっと言葉の定義からいかせていただきます。
よく財政調整型基金というふうに「型」をつけて申し上げるときは、これは5つの基金のことを足したものであることを示しております。すなわち5つの基金とは、財政調整基金、これは「型」が入りません、それから県立公共施設等建設基金、減債基金、大規模事業基金、長寿社会対策推進基金、これら5つの基金は、やはり財源が不足しているときに補い、また、財源が余ったときには積むというふうな形で、要は、いわゆる財政の調整のために設けている基金というふうな定義をしております。それが、財政誘導目標の資料の中では450億円ありますよということが書いてありますけれども、それはそのことであります。本年度の予算編成の中では、確かに財政調整基金は取り崩しておりませんけれども、財政調整型基金の中から減債基金と長寿社会対策推進基金、合わせて92億の取り崩しをしているというところが正確なところでございます。
◎伊藤(美)議長
そのほかでございますか。
○伊藤(保)議員
組織のことについてお伺いしたいと思います。
まず1点は、県税局が総合事務所の中から県税事務所に入れ戻しになっていますけれども、これはなぜされたのかということと、それと商工労働部だけがこれまでも室という呼び名で来ているのですよね。なぜここだけ室でやらなければならないのか、非常にややこしくてかなわないということですね。
それともう1点は、このたびの組織改正は、基本的に言うと、何か職員定数を減らすための総合事務所の見直しだったのかということではないかなと思いますし、それと行政監察監が総務部になったのですよね。なぜ独立機関としてしていたものを総務部にもっていったのか、独立性が担保されないのではないかなというふうに思うのですけれども、それについてちょっとお伺いしたいと思います。
●平井知事
まず、県税局につきましては、これはまだ今後検討したいと思っておりまして、少し議論を続けたいと思っています。総合事務所から外しましたのは、基本的な地域振興の業務からは県税の場合は外れている面があると、逆に言いますと、実は東・中・西を通じまして、むしろ横串を入れて議論すべき課題だというふうに捉え直しました。といいますのも、課税は広域的に行われていまして、いろいろなところに支点があったり、それから実際に人の動き、物の動きなどを見ますと、全県一体で本来はある程度横串を入れて統一的な基準でやらなければならない。その辺を考えますと、今後もう一段ここは考え直す必要があるかなということで、こちらのほうは外して総合事務所から別の体制とあえていたしております。
商工関係につきましては、総室という姿をとっておりますのは、単に一つのリジットした組織ではなくて、アメーバのようにお互いにぶつかり合い、頭突き合いながら一体とした仕事をしていくと。それを商工労働部長が統括するというのが商工労働行政のやり方としては適当かなというふうに考えているからでございます。企業誘致をやろうとした場合に、労働市場の関係が出てきますし、要は人を集めて就職してもらわないといけない、また、資本等のてこ入れをするための補助金をやるとか、そうしたことと一体として施策は動いていきます。そのため完全な縦割りの組織にするのではなくて、総室という緩やかなくくりにしてはどうかという考え方であります。もちろんこれ未来永劫のものではありませんので、県議会での議論も踏まえながら、今後ともよりよい姿を求めていきたいと思います。
さらに総合事務所につきましては、これは定数を削減するためにやったわけではございません。議論として、たび重ねてこの問題は県議会でも提起をされました。市町村合併がなされて市町村の姿が変わってきたこと、それからもちろん県民の税金を使って組織が運営されていますので、できるだけ効率性に努める必要があること、また、東部、中部、西部というくくりを明確にして、例えば圏域一体とした地域振興に対応できるようにしようということでやりました結果として、こういう定数の姿になってきたということでございます。定数削減を目標としたものではございません。
あと、行政監察監についてでありますが、従来から行政監察監自体は知事部局の中にございまして、私の号令の中で指揮系統で動いていたところでございます。従来から変わってきますのは、今、行政監察監のところでやっている仕事の大半は、財団法人、社団法人の移行の仕事でございました。これが一段落してきますので、むしろ財政だとか人事にも関係し得る総務部の傘下に入れて、より主導性を発揮しやすくし、また、従来よりも若干規模縮小ができるかなということもございまして、総務部の中の組織として位置づけ直してはどうかということでございます。これについても、また御議論があれば、未来永劫の姿としてこれを想定したものでもございませんので、皆様と議論しながらよりよい姿を求めていきたいと思います。
○伊藤(保)議員
商工労働部なのですけれども、アメーバのようにというふうなことがありましたけれども、経済産業総室はそれでいいと思うのですよね。その中をまた室にするとややこしいです、室の中の室ですから。室の中の例えば産業振興課とかにして、課ごと制のほうが非常に他の関係もなじみがあると思うのですね。例えば商工労働部だけがそういうアメーバのような仕事をしなければならないというわけでもないわけで、他の部局についても同じことが言えるわけですから、例えば経済産業総室と、それから雇用人材総室、それを大きく分けても、その中は課別で運営したほうが私はいいと思いますけれどもね。非常にややこしくて、商工労働部だけがね。私も委員長をしておりましたけれども、少しやはり検討されたほうがいいと思います。
●平井知事
いろいろな議論があろうかと思います。業界の皆さんだとか県民の立場に立って、情報収集、意見をいただきながら、今の、いずれ課制へ変えること等も含めて今後の検討課題にさせていただきたいと思います。
◎伊藤(美)議長
そのほかどうですか。
○市谷議員
済みません、先ほど山口議員が最初に言われましたように、私も、職員給与や人の削減ということを引きかえにした地方交付税の引き下げというのは、本当にけしからんと。国と言われましたけれども、これ自民党・公明党政権ですけれども、はっきりとこれは県議会も挙げまして、党派越えて一緒に言っていかなければいけないなということを改めて思いましたし、私のほうからも御要望させていただきたいというふうに思います。
同時に、こういう地方交付税や税収などについても、これまでも非常に入りを厳しく見積もりをして、余り過度に組まずに予算編成もやってきているということの影響もあると思うのですけれども、確かに国から来るお金なども、厳しい厳しいと言いながら、今回24年度の繰越金は68億と、それから23年度も68億ということで、100億まではいきませんけれども、毎年100億近い繰越金が生まれているというのも事実あるわけです。とりわけ25年度にかかわっては、国からの大型の公共事業の臨時経済対策での補正予算が生まれてきておりますので、厳しい厳しいといっても、そうした繰越金、それから国の公共事業予算ということで、一般会計としては非常に県民の暮らしの充実ということにお金を回すということは、少しは今年度はやりやすい面もあるのではないかというふうに私は考えているわけなのです。
しかし、とりわけ地方自治法では、住民の福祉増進ということがうたわれて、地方公共団体の一番大事な仕事は県民の暮らしや福祉増進ということが掲げられておりますけれども、残念ながらこの予算編成見ますと、大型の全国規模の大会だとか、そういうことに向けてのものに予算がシフトしておりまして、福祉充実というところにどのように反映されているのかということが非常に見えにくいなというふうに思っておりますので、そうした点について、もう少しどういう考えで県民の暮らしや福祉充実ということの考えが盛り込まれているのかということを御説明いただきたいと。
関連して、チャレンジというのが5つということで掲げられておりますけれども、子育て王国ということがチャレンジから消えてしまったのですけれども、それはなぜなのかということも、あわせて御説明いただきたいというふうに思います。
もう1つ……。
◎伊藤(美)議長
市谷さん、それでちょっと1回目を終わりにしてください。
○市谷議員
では、後で。済みません。
●平井知事
これは、詳細を財政課長からお答えを申し上げたいと思いますが、当然ながら福祉関係の予算等にかなりのウエートを割いてございます。子育て王国につきましても、これは項目の中に入っていないとおっしゃいますが、別途の資料の中でごらんいただきますと、例えば保育園の3歳児、これを加配しようと。これは、全国でもやっていないことを鳥取県としてもやろうということなど、障害児の問題も含めて取り組んでおります。その辺にかなり注力をしながら、意欲的にチャレンジを組まさせていただいたということでございます。「住まいや”いいまち”とっとり」というくくりの中に入れておりまして、これはちょっといろいろなものが入っているので見えにくいということかもしれませんけれども、今後、県議会の議論を通じまして明らかになってくると思います。
●小牧参事監兼財政課長
私のほうからは、1つ目といたしまして、毎年度苦しい苦しいと言いながら結局は繰越金等が発生しているのではないかというところに対して、まずお答えしたいと思いますけれども、ある意味ここ近年は非常にラッキーな年が続いているのだと思っています。そのラッキーというものは何かと申しますと、平成20年のリーマンショック以降、自民党政権、民主党政権、そしてまた自民党政権におきまして、やはり景気対策ということで、かなり地方にとって使い勝手のいい基金でありますとか、さまざまな財源対策というものを年度途中にしていただいております。
本県のような県でありますと、そこは最大限活用して仕事をしていこうというのが基本でありまして、そういった国からの基金などが途中から来ると、どうしてもやはり一般財源というものは最後に節約できるような形になりますので、そういった形で近年は繰越金というものが結構多く出てきた。もちろん、かつては使い切りをやっていたわけでありますけれども、それをきつく戒めて、節約というか、不要不急の事業はやらないということはしておりますことから、繰越金が出ている。ただ、当初予算を組む段階では、ことしも相当な財源不足が生じているわけでありますので、そこは、やはりちょっと財政調整型基金の取り崩しというものを毎年度当初にお願いせざるを得ない状況になっているということであります。
福祉の関係でいきますと、何だかんだ言っても、やはり費目ごとにいきますと、教育費がナンバーワン、その次に公債費で、ちゃんと福祉は3番目に位置づけられていまして、本年度も7億増加しています。保育士の3歳児の加配でありますとか、いろいろなニーズに応えて積極的な予算は組んだというふうには思っておりますので、御理解いただければと思います。
○市谷議員
そうしましたら、もう1つの点について確認させていただきたいことがあります。
当初予算、資料1ですね、これの14ページで、先ほど人件費の削減によるものということで、29億削減ができているというお話がございました。同時に、職員の残業なのですけれども、24年度の補正予算の資料を見ておりましたら、24年度では23億の残業代があるということが計上されておりました。それで、人減らしによって削減できる部分もあるけれども、残業代がそれ相当分ぐらいのお金が出ているわけなのです。見ていただいたらと思いますけれども、それで、数年前に残業代のことを言いましたときに25億で今は23億ということで、余り変わっていないと。つまり人減らしした分、今、県職員の皆さん一人一人の残業がふえているかもしれないということが考えられるのです。
ただ、全庁挙げて残業を削減しようということをやってきているのですけれども、金額的に見ると変わっていないということがあります。多少はちょっと減ってはいるのですけれども、余り変わっていないのです、20億円オーダーで。ですから、その辺どういうふうに見ておられるのか、皆さん県職員をもうどんどん減らしたらいいと思っているわけではないとは思いますけれども、ただ、削減による効果が29億と言いながら、一方で残業代が20億オーダーで出ているということの矛盾というのをどう見てとられるかなというふうに思うのですけれども、ちょっとお話、見解を聞かせていただけたらと思います。
●平井知事
詳細、局長から申し上げますが、当然ながら組織改正は無理なく行うことが基本でございます。したがいまして、仕事のスクラップ・アンド・ビルドをやる、それから組織を統合して効率化を行う等によりまして、今回、結果的には30名強の削減ということになっているわけでございます。片方で、もっともっと仕事の無駄な部分を減らそうと、カイゼン運動を進めてきておりまして、議員も今いみじくもおっしゃいましたけれども、以前よりも若干減ってきていると、総枠ベースでもですね。特に所属によってはドラスティックに半分減ったとか、そういうところも出てきております。ですから我々は、いわば鳥取発で柔軟に仕事のやり方を見直して、少ない費用で最大の効果が県民に還元されるようにやっていこうと、今ようやく全庁で動き始めたところではないかと思っております。したがいまして、そこは組織論として、どういう組織がいいのかということと、それから実際の仕事のやり方を変えて残業等の影響を削減をしていくということとは両立できるものと考えております。
詳細、局長から申し上げます。
●伊澤行政改革局長
私のほうから時間外勤務の関係の補足の御説明をさせていただこうと思います。
これは議会のほうにも御報告してまいっておりますが、既に御案内のとおり、時間外勤務の縮減ということも大きな課題だというふうに考えております。組織のスリム化とあわせながら、今、知事のほうから申し上げましたが、業務の一層の効率化あるいはカイゼンといったような手法の導入、これらを組み合わせまして職員の時間外を減らしていくということを両立してやっていくということは不可能ではないと、このように考えております。
大まかな数字で申し上げますと、22年度、23年度の2カ年で大幅に時間外勤務を減らそうと、半減という目標を掲げて取り組みを進めました。その結果、2年間で44%、これは知事部局でありますが、44%の時間外の削減ということを達成しております。24年度に入ってどうかということになります。ずっと我々も逐次状況は眺めておりますが、緊急経済対策等々、業務の増加の要素もございます。若干揺れ戻しの部分はありますけれども、21年度を起点として見ますと、やはり3割を超える時間外削減という水準を維持していると、このように考えているところでございます。
その割に、時間外勤務手当が減っていないのではないかというような御指摘もあったところでございますが、知事部局は減っておりますが、その他の任命権者それぞれ御事情があります。時間外勤務の顕在化といいましょうか、よりきちんと把握すると、どうしても出てくる部分があるといったようなことが他部局であるようにも聞いております。そういったもので打ち消し合っている部分がございますが、知事部局としては大きく減らしながら、かつ組織の効率化も果たしていると、このように考えているところでございます。
◎伊藤(美)議長
そのほか。
○砂場議員
ラスパイレスの議論なのですけれども、国の出しているラスパイレスの数字と地方の計算のやり方が全く同じやり方ではないと思っているのですね。国の場合には、審議官以上の者を外すとか、特定の手当が外れていたりという話を聞いていたので、余り100の上か下かではなくて、大まかな数値がわかるというようなデータではあるけれども、コンマ何ぼの話をしても余り意味がないと思っているのですよ。ただし、今回のをやっているからいいと言っているわけではなくて、本来だったら各県が独自の努力をしてきたもので計算をすればいい話のものを、こうやることはおかしいと思うのだけれども、何か今の議論を聞いていると、100ということを余りにも意識される必要はなくて、あれも純粋に全く同じ計算式でつくっているわけではないというのは知事が一番御存じだと思うのですけれども、そこら辺の議論を余り精査してやる必要はないと思っているのですね。ですから、そこにとらわれると違う結論になるのではないかなと思うのですけれども、いかがでしょうか。
それともう1点は、商工労働部の皆さんがたくさんの企業を今回られて雇用をふやすように努力をされていることは、本当に御苦労さまだというふうに思いますが、その中で、幾つかの社長さんから言われたのは、確かに言われたから1人雇用をふやそうか、こういうマインドになることもあるのだけれども、そのときに、県はどうですか、県も財政状況が厳しいのだけれども、それでも歯を食いしばって雇用を守る意味では、定数をふやせとは言わないけれども、余計な仕事をしろと言っているわけではないけれども、そういうマインドみたいなものがあってもいいのではないかと。だから、県も頑張るから皆さんのところも1社1人ずつみたいな形で、県民みんなで雇用をふやしていこうというふうな形の構成ができないものか。
隗より始めよで、自分のところは効率化しますよ、皆さんのところは効率化したり首を切ったりするのはやめてくださいと言われると、なかなか説得力がないのではないかということを、この間かなりの社長さんからお聞きをしていますので、そこら辺はいかがお考えでしょうか。
●平井知事
まず、ラスパイレスにつきましては、これは一種の統計手法でございまして、その中には、国の幹部職員である指定職と言われる人たちは外されていたり、それから地域手当ですね、例えば大都市地域等で9%乗せる、12%乗せるということをやってきておりますが、こういうものは反映させられていなかったり、非常に一つの仮定といいますか、カテゴリーを限った、そういう比較の手法でございます。地方団体側としては、こぞってこの辺の問題も申し上げておりまして、今の地方公務員給与云々での交付税カットについては反発しているというのが現状でございます。今後とも、これは国民的理解も必要でありまして、その辺の精緻な訴えかけはやっていこうではないかと知事会でも話し合いをしているところであります。
また、雇用の1万人計画を掲げて、民間の皆様、企業の皆様にできるだけ雇用をしてくださいと、我々としても100万円、例えば労働移転の起こった場合に、片方で失業された方が片方のところで雇用が得られるように応援をするということをしております。こうやって全体としての雇用をふやすというモチベーションを上げていこうとしているわけであります。ただ、片方でそういうような事業をやろうと思いますと、我々のほうのサイドでいいますと、やはりいろいろな無駄やむらをなくしていくことで適正化を図り、財源もひねり出していくことも、残念ながらこれも必要でございます。
正直申し上げて、いろいろな方と出会いますが、住民の皆様の目線としては、地方公務員の給与水準や、それから定数のあり方には比較的厳しい見方をよく聞きます。多分、砂場議員の接された理解のある方々もいらっしゃると思うのですけれども、片方でそういう声もございますので、我々なりに何がスタンダードになるべきかということを年々議論をして、年々適正化を図っているということでありますので、御理解をいただきたいと思います。
◎伊藤(美)議長
そのほかございませんか。
○山口議員
知事にお伺いしますけれども、今、65歳定年制というのがどんどんどんどん進んできておりますので、そうなりますと、公務員の定年制がどうなるかということと、それからやはり企業で一番大きな比重を占めておるのが人件費であるということですが、春闘も含めて人件費と雇用と、それから定年延長と、こういう複雑な展開が今始まっているわけでございますけれども、公務員そのものの定年制というのはどういう形で進むかと。これは他人事ではないのではないと、この思っておりますが、そういう動きに対してどういう形で、モデレートしていくのか、そのあたり基本は国家公務員も入るかと思いますけれども、企業だけに押しつけるわけにはいかないというぐあいに思いますが、いかがでしょうか。
●平井知事
私どもの定年制につきましては、これは地方公務員全体の制度でありまして、国としての制度設定がございます。政権交代がありまして、今この辺の議論がどういうふうに進むのかというのには、私たちも注目をしているところでございます。まだはっきりとした方向性、結論が出ているわけではございません。議員がおっしゃるように、民間の制度と、それから公務員の制度とどういうふうにつなげていくのかということでありまして、これは共済組合、年金制度、その関係性にも影響するわけであります。
現実に今、既に進めていることといたしましては、これは国全体でやっていることでありますが、我々鳥取県もそうでありますけれども、60歳を超え定年退職をされた方の再雇用という制度を既に実施をして、若干その辺のあい差を埋めるような取り組みも始まっています。ただ、本格的に65歳定年ということになった場合に、では、そこをどうするのかというのは、今後、国のほうの議論を注目していきたいと思いますし、我々も現場サイドで、こういうふうにしないと困るというようなことが出てくれば、意見を出していこうと思います。
◎伊藤(美)議長
そのほかはどうですか。
○錦織議員
3点お聞きしたいと思います。
組織・定数の改定案なのですけれども、いろいろ聞きたいところはあるのですけれども、ちょっと絞って聞きますと、6ページの雇用人材総室で倉吉の高等技術専門校と米子の専門校を統一するということで、場所はそのまま置くということなのですけれども、結局、私は鳥取にも欲しいなというふうに思っていたのですが、統一することによって、例えば今、校長というのが1人ずついるのですけれども、そういう者がなくなってしまうのかということがちょっと気になりました。それがどういうふうになるのかということ。
10ページの定数管理のところなのですが、先ほど行政監察監のことで伊藤議員もお聞きになったのですが、これまで法人のいろいろ財団などへの移行の仕事がもう主だったけれども、それが終わったのでというようなことをおっしゃったのですけれども、行政監察監というものが、総務だとかほかの部局とは別にあった理由というのはそれではないと思うので、もともと別の部局にしていた理由というものをお聞きしたいというふうに思います。
3点目には、ことしは平成27年までの定数を削減する目標、100名でしたけれども、私は単純に削減するというのは反対なのですけれども、今回25年度で結果として総数として何名削減することになるのかということについてお尋ねします。
●平井知事
詳細、局長のほうから御説明を申し上げたいと思います。
人材育成の関係、職業人材の育成の関係につきましては、鳥取は、実はポリテクセンターという国の組織がございます。それとの役割分担を東部、中部、西部で事実上今までもやってきておりまして、国のほうのポリテクセンターをこちらに移管することも含めて国とやりとりをしますが、これなかなか実現しません。そういう意味で、それを前提として組んでいるということであります。
東部、中部、西部を通じた県の職業人材の育成でありますが、東部でも委託によりまして、例えば研修機関ございますから、そこで人材育成をやることも可能であります。こういうのを機動的にやりやすくするようにして企業のニーズに応えた人材を育成できるように、全県的な組織に統一をしようという考え方で今回実施をしております。
詳細、局長のほうから御説明申し上げます。
●伊澤行政改革局長
私のほうから補足の説明をさせていただきます。
まず、商工労働部の産業人材育成センター、高等技術専門校を統合する新たな体制でございますが、産業人材育成センターの体制として、校舎はそのままだけれども、校長はなくなるのかということでありますが、校長は、それぞれ倉吉校、米子校に置く体制を考えております。そのうち、倉吉の校長が所長を兼ねる形で両校を統括管理するというような体制を今考えているところでございます。
行政監察監の関係でございます。もともと独立した部局として置いていた理由があるのではないかということでありますが、少し経過を含めて振り返ってみますと、行政監察の関係につきましては、平成13年度に内部統制を強化するという観点から、総務部の中に行政監察室というのを設けたところから始まっております。その後、平成17年度から部局として独立する今の体制に移行したわけでありますが、その際は、いろいろな社会的な情勢等も背景にありまして、行政監察の案件が非常にふえたといったようなことですとか、いわゆる内部通報も含めましたヘルプラインの件数も相当に上ったといったようなことから、これらを的確かつ円滑に処理するということで、部局として独立させ、やっていくという体制にしたところであります。
先ほどの説明の中でも少し触れましたが、その後、その取り組みの成果といいましょうか、所期の目的を達成したといいましょうか、ということもございまして、近年、行政監察が必要な案件が非常に減ってきております。そういったようなことと、あわせまして、もともと、これは先ほど知事も説明いたしましたが、総務部の中に類似の機能があります。例えば職員の関係でありますと、私ども所管しております人事管理等で業務の適正管理、あるいは、あってはならないことですけれども、不適格なことがあった場合の処分といったようなこと、そういった内部統制の業務もやっておりますし、あるいは出資団体も含みました法人管理、これにつきましては、やはり私どものほうでそういった管理の仕事もしております。こういった部分の重複というのも正直言ってございますので、そういった業務の実態を考慮して、再びということにはなりますが、総務部の中に統合したいと。
ちなみに、全国で独立した部局をとっている県というのは、ほとんどございません。徳島県だけが1県独立しておられますが、ほかの県は全て独立した機関ではございませんので、そういったような状況も加味しているということであります。
定数削減の取り組み状況、実績はどうかということで、済みません、先ほどの説明の中で漏らしていた部分かもしれません。おわびいたします。昨年、新たな方針を決めまして、ことしが実質2年目ということであります。昨年度末で30名の削減を行い、今現在、今年度末で32名の削減を予定しておりますので、2年間の実績で合わせまして62名、目標100に対して2年間で62名の削減の実績を今予定しているということでございます。
◎伊藤(美)議長
そのほかどうですか。
○谷村議員
私は、基金残高、その他の推移について……。
◎伊藤(美)議長
ちょっと声を大きく。
○谷村議員
よろしいですか。県税収入の件で、消費税の増税によって地方消費税の増税を考慮ということで税収が上がるという見込みを見ておられるのですけれども、私は認識が違いまして、ちょっと甘いのではないかなというふうに思います。以前、橋本内閣のときに消費税が3%から5%に上がったと思うのですけれども、そのときに鳥取県の税収というのは上がっているのでしょうか。もしわかれば、ちょっと教えてください。私は、今、景気が上向いているのですけれども、こういう時期に増税することでむしろ税収が下がるのではないかなと見ています。ですから、そういう税収が下がった場合ということも想定すべきではないかなというふうに思うのですけれども、その辺の認識を教えてください。
●平井知事
これは、先ほども申しましたように、一定の仮定計算でございます。ですから実態に合わせて、そこは今後、補正すべき点は補正して柔軟にやっていきたいと考えておりますので、御了解をいただきたいと思います。
以前の消費税の段階のときは、それは当然消費税収が上がりました。それとあわせて、他の税収がどうだったかということでありますが、それはほかの景気動向もございますので、住民税、法人税、それぞれに景気の動向によって推移をしていくということでございます。今回は、これ単なる仮定計算でございますので、今見えている制度改正を乗せたということだけで処理をさせていただきました。当然ながら実際にその年度の予算編成をする段階には、推計をもっときちんと企業の聞き取り等もやりまして行っていきたいと思います。
◎伊藤(美)議長
御意見は尽きたようであります。
以上で議員全員協議会を閉会いたします。
午前11時48分 閉会
|