午前10時20分 開会
◎伊藤美議長
ただいまから議員全員協議会を開会いたします。
まず、会議録署名議員に、鉄永幸紀議員、長谷川稔議員を指名いたします。
本日は、1つは平成25年度国の施策等に関する提案・要望の概要についてと、もう1点は中国5県広域連合の設立についての2件であります。
最初に、平成25年度国の施策等に関する提案・要望の概要について、知事に説明を求めます。
●平井知事
皆様、おはようございます。本日から6月定例議会が始まりました、県民の代表として皆様からいろいろと叱咤激励をいただき、県政を進めてまいりたいと存じます。
本日提案をさせていただく説明事項といたしましては、1つは、恒例であります毎年の政府に対する要望活動についてでございます。政局が絡んで、どうなるか不透明感も増しておるところでございますけれども、喫緊の課題が多い中、我々としては毅然として要求すべきこと、要請すべきことを出していく必要があると考えております。
特に、東日本大震災後の新たなシステムづくりは論をまたないところでございます。原子力安全の課題、あるいは津波に対する備え、そうしたことを初めとした防災については、重点的な要望として提出をしていく必要があろうかと思います。また、リダンダンシーの問題も含めまして、国家のグランドデザインを整えるための我々としての地域の課題、あるいは雇用や経済に暗雲が立ち込めたままの状況が山陰ではまだ続いております。そうしたことを見据えて農林水産業を含む産業政策の課題等々いろいろとあろうかというふうに考えております。あわせて文化関係でも、三徳山の地域を大山隠岐国立公園に編入するなど、私たちとして将来につないでいくようなテーマもあろうかと考えております。
そうしたさまざまな要望事項につきまして、県議会の御議論を賜り、最終的に本議会中に取りまとめをして、国のほうに議長と一緒になりまして要請活動へと出かけていきたいと考えておりますので、よろしくお願い申し上げます。
もう1点は、長く論じられてきたことでございますが、中国地方として広域連合の設立の準備について入ってはどうだろうか。もちろんこれはまだ発射台でございまして、具体的な検討を始めるということであります。
この点につきましては、去る6月1日に山口県で開かれました中国地方知事会におきまして、知事同士5名で話し合いをして、それぞれに議会、県民の皆様へ説明を始めようではないか、そうして御議論を賜りながら検討を深めていこうではないか、こういう方向性を話し合ったところでございます。
この点につきましては、県議会でも、当県が関西広域連合に加入をするという課題が生じたとき以来、一貫して県議会としても中国地方の広域連合など連携組織のあり方やいかんという問いかけを賜ってまいりました。それにこたえようと私も各県知事に働きかけをしてまいりまして、このたびようやくここにこぎつけたというところでございます。
思えば、鳥取県の県政を私がお預かりするようになって5年がたちますが、最初の選挙の公約で、単に自立ということだけでなくて、連携をこれからは地域として考えなければならないと訴えました。現実問題として、島根県との関係を正常化させていったり、岡山県、広島県との両県間の知事会をスタートさせたり、そういうように一つ一つ端緒を開いてきたところであります。
今回の広域連合でございますけれども、5県の間にいろいろと考え方の微妙なニュアンスの差はあろうかと思います。そういう中で、お互いに議論をしながら、どういう設立を具体的にやっていくのかという方向づけをしていく段階だろうというふうに思います。
2つの要素がありまして、1つは、国のほうの地方分権の議論の進展に対応することであります。国として、今法案の作成を進めようとしています。会期末までに提出することを念頭に置いた議論が政府部内ではなされています。その目標とするところは、特定広域連合というふうに言いますが、広域連合のうち、手を挙げたところに対しまして国の出先機関の事務を移譲するということであります。その対象として上げられていますのが、地方整備局、地方環境事務所、また経済産業局でございます。これらを俎上に上げながら、今政府の中での議論が進められています。この地方分権を前へ大きく前進させようという枠組みに中国地方としてもあずかろうというのであれば、広域連合の設立が前提条件ということになります。
あともう1点は、自立と連携に関連しますが、広域的な連携をいろいろと展開していくべき時代に入ったと思います。それは、例えば外国から先般も2,100名を乗せたコスタ・ヴィクトリア号が来ましたけれども、これは中国地方で初めて、というより本州で初めて入ってきたわけであります。境港に入ってきた。事ほどさように大きな観光需要というものを海外から呼び起こしていく必要がある。
あるいは防災ということを考えても、東日本大震災のような大きな災害を目の当たりにしまして、地域間で十分な連携を図っていく必要がある。正直申し上げて、中国地方でヘッドクオーター的に一つの機関を持って動くというのが住民の利便性、安全性にかかわるのではないか、こういう認識が生まれ始めております。
ドクターヘリも、本県は関西広域連合の一環として設けましたが、各県それぞれにつくっているところでありますけれども、カバーのエリアは、いわばコンパスで円を描く範囲内ということになります。したがいまして、それを上手に使って中国5県をカバーしていくという、そういう協力体制があってもいいのではないかと、こんな議論もあります。
産業政策についていえば、海外に特産品を売り込むということなどを考えれば、一県だけの力ではなかなか難しかろうということであります。ロシアに対しては鳥取県が先行してやっていますが、先般は松江市など島根県も、我々のルートを使って説明会を行ったりしました。こういうように時代は流れてきておりまして、都道府県の一つのエリアだけで解決できないことを、広域的に連携の基軸によって解決をしていくという時代が到来したのではないかと思います。そういう意味で、広域連合を中国地方としてつくり、事務を持ち寄って新しい仕事のやり方をスタートさせる。そして住民の皆様や地域に対して便益をもたらす行政体制を構築していこうと、こういう考え方であります。
そうした大きく2つの視点があると思いますが、こうした2つの視点に基づきまして、広域連合の設立をこれから真剣に検討させていただきたいということであります。
ただ、5県の合意の中にもございますように、まずは議会のほうに話をすべしということになりました。議会のほうで、こうした検討を進めるということについて了としていただければ、中国地方として広域連合の設立の準備に入りますと宣言をさせてもらおうと、こういう手順であります。もちろんその過程で住民の皆様や市町村、企業や団体を初めとした県内の各方面に御説明を申し上げたり御意見をいただいたりということをさせていただきたいと思います。そして意見を集約しながら、実りのあるものができるかどうか、実りのあるものができるのであれば、いずれ正式に広域連合の規約というものを皆様に御提案をし、最終的な可否の御判断をいただくという、そういうタイミングが来るかもしれない。私たちとしては5県としてそれを目指していきたい、そういうように考え方を当面まとめるに至りました。こうしたことでございまして、鳥取県政の一つの節目にもなる重要事項であろうかと思い、あえて全員協議会をお願い申し上げたということでございます。
要望事項と広域連合につきまして、詳細につきましては担当部長から御説明を申し上げさせていただきたいと思います。よろしくお願い申し上げます。
◎伊藤美議長
企画部長に詳細説明を求めます。
●中山企画部長
それでは、最初に平成25年度国の施策に関する提案・要望事項ということで、お手元に本文と概要版を配らせていただいております。概要版に基づきまして説明させていただきたいと思います。
まず、1番の原子力発電の運用でございますが、これは、UPZを導入し、関係隣接県の取り扱いを広げること。現在、モニタリングポストなど必要な資機材、専門職員の配置など、防災体制を整備しているところでございますが、今後14億円の不足が見込まれることから、交付金の限度額を撤廃し、早急に予算を確保し、交付することを求めるものでございます。
次に、2番の安全対策の強化でございますが、これは放射性物質の被害想定、オフサイトセンターでの対策協議会への参加、SPEEDIの活用等を図ること、スクリーニング、沃素剤等への被曝医療体制、続きまして2ページでございますが、要援護者の避難で移動手段や避難先、資機材の確保、こういったことについて国の責任で進めること、こういったことを求めるものでございます。
3番の廃棄物の広域処理でございますが、現在米子市が受け入れを表明されているところでございますが、最終処分場の確保、広域処理の必要量、今後の見通しなどを示すことを求めるものでございます。
4番、津波対策でございますが、津波対策の補助金につきましては、日本海側が対象となっていないことから、日本海側も対象とすることを求めるものでございます。
5番でございます。日本海海域における地形・活断層調査につきましては、調査の実施を求めるものでございます。
6番でございますが、地方分権改革と地方税財政制度の確立でございます。この後、中国地方の広域連合については説明させていただきますが、国出先機関の事務を丸ごと移譲を基本とし、特例法案を早期に成立させること、財政制度改革におきましては、一般財源額総額を確保することなどを求めるものでございます。
7番の社会保障と税の一体改革でございます。税制抜本改革に当たっては、地方の意見を踏まえながら、厳しい経済情勢、低所得者に対しまして十分配慮することなどを求めるものでございます。
8番の子ども・子育て新システムでございます。これは財源の確保のめどが一部立っていないことから、財源の確保を確実に行うことを求めるものでございます。
9番、拉致問題の早期解決。松本京子さんが拉致されて35年経過いたしますが、首相の強いリーダーシップのもと、早期解決を図るよう求めるものでございます。
次に、4ページをお願いします。10番、戦略交付金の運用でございます。対象事業の拡大など改善はされておりますが、基本的には地域主権戦略大綱のとおり、地方が自由に使える一括交付金に改めることなどを求めるものでございます。
11番の社会資本整備総合交付金でございますが、記載している事業箇所、インターアクセスですとか橋梁の耐震化、こういったものに重点配分を求めるものでございます。
5ページをお願いいたします。高速ネットワークの早期整備でございます。記載しております駟馳山バイパス、山陰道の鳥取西道路、こういったところへの重点配分と、災害に強い国土づくりやリダンダンシーの観点から、山陰新幹線などの整備を求めるものでございます。
13番でございます。境港の重点整備でございますが、これは、大型貨物に対応するため、直轄事業の国際物流ターミナルを早期に完成させること、また、大型外航クルーズ客船に対応するため、貨客船ターミナル整備事業を新規採択することなどを求めるものでございます。
続きまして、14番でございます。中海の護岸整備、水質保全対策でございます。記載している箇所、渡漁港、米子空港南側、こういった湖岸堤の整備を促進すること、水質につきましては、観測体制の強化と浅場造成など水質浄化対策を推進することなどを求めるものでございます。
15番の再生可能エネルギーでございますが、スムーズな系統連系、農地転用など、規制緩和の促進を求めるものでございます。
16番の黄砂問題ですが、実態解明や砂漠化防止について調査研究の推進を求めるものでございます。
17番のTPP交渉参加でございますが、農林業では大きな影響を受けることが予想されることから、時間をかけ慎重に対応することを求めるものでございます。
18番の就業及び定着促進対策でございますが、就農希望の助成対象者の45歳未満の年齢制限の撤廃など、要件緩和と制度拡充を求めるものでございます。
続きまして、19番でございます。新規就農者対策では、新規就農者の増加に対し、十分な予算措置を求めるものでございます。
20番、肉用牛肥育経営安定特別対策事業でございますが、これは基金が不足した場合、国に財政的な支援を求めるものでございます。
21番の総合特区の指定でございますが、これはとっとりスマートライフ・プロジェクトの実証実験を西部地域で実施することとしておりますので、総合特区として指定することを求めるものでございます。
22番の資金繰り円滑化対策でございますが、依然として厳しい経営環境が続いているため、来年4月以降の延長を求めるものでございます。
23番、グローバルビジネスリーダー創出プログラムへの支援でございますが、リーダーを育成するためのカリキュラム開発等に対し、企業立地法の支援を求めるものでございます。
24番の世界ジオパークネットワークへの支援でございますが、ジオパークの知名度をさまざまな機会を通じて国内外でPRするよう求めるものでございます。
25番の三徳山の国立公園への編入でございますが、25年秋の中央環境審議会への諮問を目指すと聞いておりますが、大山隠岐国立公園へ編入していただくことを求めるものでございます。
続きまして26番、スポーツツーリズム・エコツーリズムですが、これは各省庁に対しまして地方への積極的な支援を求めるものでございます。
27番、地方航空路線の拡充でございますが、これは、地方路線への優先配分に対する航空会社への働きかけと、東京からの始発便が早朝で利用しにくいということがございますので、発着枠を柔軟に対応することを求めるものでございます。
28番のCIQ体制の確保でございますが、これは、国際チャーター便や外航クルーズ船に対応できるようCIQの確保を求めるものでございます。
29番の学校施設の耐震化でございますが、本県では耐震化がおくれている状況にございます。事業費の予算確保ですとか、補助対象の拡充を求めるものでございます。
30番、少人数学級でございます。これは、小学校2年生につきましては加配ではなく制度化すること、中学校においては25年度から実施するよう検討することなどを求めるものでございます。
最後になりましたが、31、警察の人的基盤の整備ということで、増加傾向にあるストーカー等に対応するため、警察官の増員を求めるものでございます。
以上で最重点項目の説明は終了させていただきまして、同じく9ページでございます。重点項目につきましては60項目と多うございますので、項目を中心に説明させていただきたいと思います。
まず1番の鳥取からの税制提案でございますが、これにつきましては、地方に対する投資を促進するための5年間の法人税の軽減、こういったことを提案させていただくものでございます。
2番、3番は、人権関係の要望ということでございます。
10ページですが、4番、5番、6番、7番、8番と、これは福祉関係で財政支援の要望でございます。
次に、11ページでございますが、9番、10番、これは妊婦、不妊治療に対する助成の要望ということでございます。
11番から14番につきましては、小児医療、子供関係での支援に対する要望ということでございます。
15番はDVの再発防止でございます。
12ページでございますが、16番から18番は、がん、たばこ対策でございます。
19、20は、病気の治療関係でございます。
21番、22番は、医師、看護師確保対策の関係でございます。
23から25番につきましては、医療、病院、保健の関係の要望でございます。
26番の地球温暖化対策につきましては、基本法の早期成立、国内排出量取引の早期導入を求めるものでございます。
27、28は、鉱害防止と鉱業所事故における遺骨収集の要望でございます。
29番は、水道事業に対する助成制度でございます。
30、31番は、消費者行政、住宅の耐震への支援をお願いするものでございます。
32、33は廃棄物関係で財政支援を求めるものでございます。
34番は、ポリテクセンターの運営費の財源確保でございます。
35番は、立地補助金の採択をお願いするものでございます。
36番は、燃料サーチャージ制の導入ということで、これにつきましては、トラック業界は立場上、高騰した軽油価格の運賃への転嫁が難しいということから、軽油の高騰をトラック運賃へ転嫁できるよう燃料サーチャージ制の導入への取り組みをやっていただきたいというものでございます。
37番は、造林公社に対する助成制度でございます。
38は、残留農薬基準。
39は鳥獣被害対策予算。
40、41は農業関係で事務の簡素化と予算確保。
42、43は水産関係で漁業秩序とマグロの資源管理ということでございます。
44番は農地の利用調整。
45番は津波対策。
46番はフロンティア漁場整備事業ということで、これはズワイガニだとかアカガレイ等の漁場整備をお願いするものでございます。
47から50につきましては公共事業で、そこに記載しております箇所の実施を要望するものでございます。
51番は、漂着物処理の財源措置の関係でございます。
52番でございますが、直轄事業の地元発注をお願いするものでございます。
53、54は世界遺産、観光に対する支援。
55、56は交通関係でお願いしております。特に中山間地域の生活交通については厳しい経営状況となっていることから、地方の声をよく聞き、反映させていただくようお願いするものでございます。
57から62につきましては、学校関係の財政支援の要望でございます。
63番は、大型ヘリコプターの配備でございます。
64番は、美保基地に配備されるC-2に対する地元説明、大規模災害の拠点体制を求めるものでございます。
最後になりましたが、65番は、消防団に対する財政措置を求めるものでございます。
以上で、簡単ではございますが、説明を終了させていただきたいと思います。今後、夏場に向けまして、議員の皆様の御意見も伺いながら整理してまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
◎伊藤美議長
ただいまの説明に対しまして御意見、御質疑等があればお願いいたします。
○市谷議員
5ページの高速ネットワークの早期整備についてということで、山陰新幹線のことが新たに整備の要望が出ているわけですけれども、新聞の記事で見させていただいたのですけれども、相当予算もかかるということや、地方での分担金もかかるということが出ておりましたので、その辺を説明していただけたらと思います。
●平井知事
この点につきましては、ここに書いてあるとおりなのですけれども、問題提起を我々としてもしていく必要があるだろうという趣旨でございます。
実は山陰新幹線は、前田宏議員など熱心な方もかねていらっしゃいまして、たびたび議場でもやりとりがございました。積年の課題といえば積年の課題でございました。東日本大震災がございまして、そしてその後、国家のグランドデザインをどういうふうにしようかと。そのときに、山陽新幹線が一本通っているだけではなくて、リダンダンシーとして、ほかの回避可能性、また接続可能性を考えますと、四国側とか山陰側とか、いろいろなアイデアが出始めております。現実に四国側のほうで声が上がり始めております。したがいまして、私どもとしましても、かねてから主張していることではございますが、山陰新幹線だけに限定するというわけではないですけれども、国家の基軸として日本海側のルートを、道路はもとよりでございますが、鉄道についても今後十分検討してほしいと、そういうメッセージを発しようという趣旨でございます。
したがいまして、すぐに予算で出てくるとか、そういうようなことではございませんで、どちらかというと中長期的な課題として議論にあずかるという趣旨で出させていただこうというものでございます。
○市谷議員
今、知事のほうとしては必要性があるということで提案をされているということですけれども、ただ、提案するということは、当然自分たちも負担するのだということが前提になってくるので、新聞記事にああいうふうに出ていたわけですから、あらかたの予算、どれぐらいかかるか、地方はどれぐらいになるかというのは、当然念頭にあると思うのですけれども、ちょっとその点を答えていただきたかったので、もう一度お願いしたいと思います。
●平井知事
今、確たるものがあるような議論ではありません。当然ながら今までも山陰新幹線の議論は議場でも何度もやっております。それを明示的に名前を出した時期もございますし、名前を出していない時期もございますが、我々としては、地方負担はもちろんなかなか厳しい状況もございますので、国、地方を通じてよく議論をしながら、課題を見出していくという段階ではないかと思います。
この表現を見ていただきますとおわかりいただけますように、新幹線だけに限定しているわけではございませんで、従来からあるフリーゲージトレインであるとか、あるいは鉄道の高速化であるとか、そういう幅広い議論が今後出てくることを想定しながら、項目として出させていただいたものでございます。
他の地域の実際のやり方など、そういう状況につきましては、企画部長のほうからお答え申し上げたいと思います。
●中山企画部長
他の実施状況ということでございますが、例えばでございますが、北陸新幹線につきましては、基本計画、整備計画、着工という機運も問うわけでございますが、やっぱりかなりの年数を要しております。例えば北陸新幹線でいきますと、整備計画になって、次の認可申請になるまで15年、あと着工までの4年ということで、すぐすぐの話にはならないで、やっぱり長期的に取り組んでおられるという状況でございます。
◎伊藤美議長
そのほかございませんか。(なし)
御意見は尽きたようであります。
本件につきましては、各会派において協議の上、御意見があれば6月19日までに議長に御提出願います。
その上で、県議会としての意見を付して執行部にお返しすることとしたいと思いますが、御異議ありませんか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
それでは、そのように取り扱うこととします。
続きまして、中国地方における広域連合設立の検討について、先ほど知事から説明いただきましたけれども、中山企画部長に詳細説明を求めます。
●中山企画部長
お手元に中国地方における広域連合設立についての検討という資料をお配りしておりますので、これに基づいて説明させていただきます。
先ほど知事からもお話がございましたが、この6月1日に岩国で中国地方知事会が開催されました。そちらの場におきまして、広域連合に向けた検討を進めるということが合意されました。そこで、県議会の皆様の理解が得られれば、中国知事会として国出先機関の受け入れを政府に対し正式に表明することとしたいと考えております。
なお、受け入れに係る検討、準備につきましては、市町村、県民の皆様にも説明し、理解を十分得ながら進めることとしております。
次のページに、合意内容ということで記載しております。
まず、基本方針でございますが、これは法律の制定に向けて今検討されているところでございますが、さまざまな課題も一方でございます。国の関与の問題ですとか、あるいは財源の問題、こういったものが解決されることを前提といたしまして、平成26年度中の移譲を受けるため、特定広域連合の設立に向けた準備を進めるということでございます。
設立のねらいでございますが、これも2つございます。1つは、国の出先機関の事務の受け皿、あわせまして中国地方における広域行政の実施主体の役割を担うと、この2つの役割を持ったものでございます。
まず、移譲を受ける機関でございますが、当面は経済産業局を対象として移譲を受けることとしておりますが、地方整備局、地方環境事務所については、今後の検討対象とされております。さらに次の段階におきましては、まだこれは検討されておりませんが、厚生局ですとか運輸局、農政局についても検討の対象とするということでございます。
また、持ち寄り事務につきましては、広域防災、広域医療を中心に詳細な検討を行うこととされております。
今後の進め方でございますが、各県において議会に説明し、理解を得た上で、国に対して意思表明を行う、こういうことと考えているところでございます。
次に、報告書につきまして、ポイントとなります出先機関の移譲と持ち寄り事務についてざっと御説明させていただきたいと思います。
6ページをお願いいたします。移譲検討対象機関でございますが、これは先ほど知事からお話もございましたが、まず経済産業局、地方整備局、地方環境事務所の3機関を中心に検討を行いました。
地方整備局につきましては、基幹的な道路ですとか大規模な河川がまだ一定の整備水準に達していないということから、移譲を受ける場合には、そういった水準に達していなければなかなか難しいというふうな意見や、地方環境事務所につきましては、これは中四国を管轄しておりますが、四国との調整が必要であると、こういった意見がございました。したがいまして、今回、移譲の対象とするのは経済産業局ということでございます。
持ち寄り事務につきましては、下に書いておりますが、一応広域防災から中山間地域対策までの8分野について検討を行いました。その結果、広域防災及び広域医療の分野につきまして5県で持ち寄ることが可能との結論を得たものでございます。また詳細な内容は今後詰めていくこととしておりますが、このほかにも観光だとか中山間地対策につきましては、引き続き検討していくこととしております。
8ページ以降につきましては、現在法案が検討されておりますが、その課題につきまして整理しているところでございます。
10ページにつきましては、そういった課題がございますので、6月1日開催された中国知事会で共同アピールということで採択されまして、法案が提出されるまでに要請活動を行ってまいりたいというふうに考えております。
最後の12ページでございますが、これまでの経緯ということで取りまとめております。これは常任委員会でも報告させていただきましたが、時系列で整理したものでございます。中国5県関係では、昨年の10月26日でございますが、中国知事会におきまして、事務レベルでの組織の設立で、そちらで検討するようにというお話がございまして、11月28日に事務レベルで検討する広域連合検討会を設立し、そちらのほうで検討を重ねてまいりました。6月1日に中国5県の知事会が開催され、今回の合意に至ったという経緯でございます。今後につきましても、国の動向を見きわめながら準備を進めていくということにしております。
◎伊藤美議長
ただいままでの説明につきまして、御意見や御質疑がありましたらお願いします。
○山口議員
広域連合のことで、特定広域連合という形なのか広域連合という形なのか、その位置づけをきちんとしていただきたいと思います。
御承知のように、関西広域連合で出ておったのは地方整備局、経済産業局、地方環境事務所と、こういうことで丸ごと地方に移譲するということで、広域連合という一つの組織に権限、財源を丸ごと移管しようと、こういう大きなインパクトがあったわけです。御承知のように奈良県が入っていないということで、特定広域連合という扱いになって、法定受託事務と自治事務という形に分かれてしまって、目的はほとんどと言っていいほど達成しなかったという経過を承知しているわけですけれども、広域連合という形の命名でやるのかどうかということと、もう一つ、関西広域連合のインパクトがあったのは、3つを丸ごと国から移管しようという形で非常にインパクトがすごかったということと、地盤沈下する関西地域の復権を目指そうではないかと、こういう形で、鳥取県も関西圏と強い関係があるということで最初に2つ、ことしからもう1つ福間議員と一緒になってやらせてもらったわけですけれども、代表質問で前田議員も言われると思いますけれども、そういう位置づけをきちんと整備をして、これは今までの知事会でやればいいこともありますけれども、今の中で労働局の移管を求めている。こういうことで、特定広域連合という形でありますとなかなか目的が達成できないのではないかと思っておりますので、その点をはっきりしてもらって。
●平井知事
山口議員から広域連合の扱いにつきまして基本的なお尋ねがございました。
その前に、先ほどの説明をもう少し補足させていただきますと、この報告書自体は事務方で取りまとめたものであります。5県の知事同士で話をした中では、ここからさらに、これからは議会と執行部との間で議論しながら、リーダーシップを発揮してやっていかなければいけないと、こういうふうな認識でございます。したがいまして、経済産業局に限ったものではございません。それ以外のところも、やっぱり目指せるところがあるならば可及的に議論の俎上に上げようではないかということでございます。
特に、地方環境事務所につきましては四国と中国とにエリアがまたがっているものですから、山口議員がおっしゃるような問題が生じるのですけれども、これを四国の会長県と中国の会長県、具体的には高知県と岡山県でありますが、両方でよく折衝しながら、一緒に議論にのせるものであれば一緒にのせていこうと、今こういうような間合いをとろうとしております。
先般、四国知事会も開かれまして、地方環境事務所について、中国地方と連携をとりながら、話し合いをよくやりながら、スピードアップした検討をしようと、こういうようになっているそうであります。したがいまして、そういう意味で、山口議員がおっしゃるように若干制度のはざまの部分がございますけれども、乗り越えられるものは乗り越えながらできる限り整理していこうというふうな考え方がございます。
今の説明の中でちょっと欠けておりましたが、持ち寄り事務につきまして広域防災と広域医療に限るものではなくて、そのほかにも産業だとか観光だとか、実のあるものがあればそういうものを持ち寄っていこうと、その辺の話し合いを始めようというようなのが、先般の6月1日の合意の趣旨でございます。
議員がおっしゃる特定広域連合というのは実は法律案の用語でございまして、若干混乱を来して申しわけないなとおわび申し上げたいと思いますが、今政府内で議論されている法案の中に、現実に事務を移譲するのを特定広域連合と呼ぶということがございまして、全部広域連合でございます。広域連合を設立した中から手を挙げるところがあって、そして事務をそこに移すと。この手を挙げて事務を移すというところが特定広域連合というものでございまして、ほかの広域連合と基本的には一緒でございます。ただ、国の事務を移すからにはそこには若干の制約といいますか、組織上の制約だとか、いろいろ国とのやりとりの特例だとかを考えなければならないと、こういうような法律案を政府部内で今議論されております。それを念頭に置いてあるものですから、特定広域連合というものを目指そうというふうにここに書いてございます。
奈良県が抜けているのは関西広域連合の場合でございまして、奈良県が抜けていても特定広域連合になり得るような法案を向こうは今準備しております。
ただ、私どものところでは、ある程度のエリアは国の出先機関とオーバーラップするものですから、5県でまとまるというのがまず第一義だろうということでございまして、5県でまとまる広域連合を目指す。そして、その際に四国地方との線引きのことの問題があるのであれば、四国とも話をしながら解決をしていこう。
ただ、地方整備局については、ここは対象とすべきでないというふうに明確におっしゃっている県もございますので、5県で折り合わない限りは対象とすべきでないと思いますので、ここは外れることになろうかと思いますが、そのほかのところについては、できるだけ俎上に上げていくという、議員の方針と同じようなことで向かおうとしております。
なお、労働局につきましては、労働局は都道府県単位で完結をしますので、県に移譲を求めるということを全国知事会としては今要請をしているところでございます。
○山口議員
もう一つ、簡単に言いますけれども、広域連合をつくる場合には連合議会の設置が必要でありながら、ほとんどと言っていいほど議会の存在が認められていなかったという過去の経過がありまして、これは福間議員も同じ考え方でありますけれども、連合議会が果たす役割は何であるかということをきちんと示してもらって広域連合の一員として対応すると、こういうことでないと広域連合議会議員を選出した意味がないと思っておるので、その点だけを。
●平井知事
議会の権能につきましては、地方自治法上も定められていまして、それは車の両輪という我々の県と同じ仕組みが整えられています。ただ、その実行ベースで本当に住民代表の議会の皆さんが発言をし、そして実際一つのブロックとして、先ほど関西復権の話がございましたが、中国地方としてまとまりのある競争力を養成する、あるいは安心を築いていく、そういう機能を果たせるように、これから十分関係地域間で話し合いをしてまいりたいと思います。
また、議会とあわせて住民の皆様との関係も、広域連合が仮に設置されるのであれば重要なファクターになろうかと思います。関西広域連合では協議会のような組織をつくってやりとりをするようになっておりますが、どういうようなやり方があるのか、これもこれからの検討課題ではないかというふうに考えております。
いずれにいたしましても、きょうこうしていただくようなそういう御意見を5県でお互いにぶつけ合いながら、具体的な設立案というものを今後描いていくという道筋になろうかと考えておりますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。
○錦織議員
今回、中国の広域連合ということの検討を進めようということなのですけれども、先ほど山口議員もおっしゃったように、関西広域連合というのは大阪都構想だとか関西州だとか、そういう議論の中で、関西の復権を目指すという強い意志を持って関西広域連合というのはつくられたと思います。そういう中で、鳥取県はその中でいいとこ取りして、必要な分野だけに参加するという形で参加しているわけですけれども、例えば、今事務で関西連合に入っているようなものですね、鳥取県はどういうふうにすみ分けするのか。例えばドクターヘリなんか、実際には、実績としては鳥取県民というか、利用されている人は非常に少ないということがあるわけですね。そういうこともあわせて、今後どういうふうに考えていくのかということが1つです。
それと、2点目は、まず議会で了承してもらって、それから住民や市町村、企業などに説明して、それから意見集約をして国のほうに出すというようなことなのですけれども、この説明会だとかというのをどういう方法でやられるのかということで、例えば住民に対して、これまでは、何か直接住民から意見を聞くという、相対してという場所よりも、パブリックコメントだとか電子アンケートだとかというのがよく利用されるのですけれども、私はそれでは本当に住民の意見を集約したということにはならないと思うので、その点はどういうふうに考えておられるかということをお尋ねします。
●平井知事
詳細は、企画課長のほうからお答えを申し上げたいと思います。
今、実際に5県の間でいろいろなやりとりをしたり協議を進めているところでございまして、そうした他県と一緒になりまして住民の意向調査だとか、いろいろなことを踏まえた結論を出していく過程が今後あろうかと思います。
関西広域連合につきましては、大都市制度であります大阪都を目指すとか関西州を目指すとか、それとは全く違うものであります。広域的な連携というのがまずありまして、それから始まり、その後、実際に国からの受け皿ということで、今回国で法案の検討が始まったというふうに、向こうが追いかけてきているわけでございます。鳥取県としては、一部に限定をしまして参加をするということといたし、県民としてメリット、デメリット考えて、我々のメリットのあるところをやっていこうというスタイルにしました。
今回、中国地方につきましては、これは全面的に中国地方のエリア内だというふうに考えるべきではないかと思っております。お互いに協議をして、こういうような事務を持ち寄ろうというような話し合いがまとまった分野につきましては、鳥取県として基本的に参加を検討するという基本スタンスかなというふうに思っております。
そのほかの事柄につきましては、企画課長から御答弁申し上げます。
●亀井企画課長
県民等の意見の集約の仕方といった点でございますけれども、まず、関西広域連合のときには、チラシ等を作成いたしまして配布したということもございましたが、例えば私が直接経済団体等に出かけていってお話をさせていただくとか、あるいは出前講座的にいろいろ話をさせていただくと、そういったこともございました。
今回につきましても、基本的には出かけていって直接お話をさせていただく、そういったことを基本にしたいというふうに考えております。
そのやり方といたしましては、先ほど申しました例えば出前講座みたいなものでありますとか、あるいは場合によっては集会というのが適切かどうかですけれども、ある一定程度の規模お集まりいただきまして、そういったところで説明会的なものをさせていただくことが適当な場面もあるかと思います。あとは、関係するところ、今経済産業局を中心として検討を進めておりますけれども、これから移譲対象を求めます機関がふえてまいりますと、経済界を初めといたしまして関係するところに広く声をかけさせていただきまして、そういったところに広く丁寧に説明をさせていただくといったことを中心に考えていきたいというふうに考えております。
○市谷議員
まずもって、出先機関の受け皿になるということについてはこれはかなり大ごとだというふうに思うわけですけれども、その必要性ですね。この報告書を見させていただいたのですが、非常に抽象的で意味がよくわからないのです。例えば5ページの設立のねらいのところで、中国地方の地域ニーズへの迅速かつ的確な対応、二重行政の解消と言葉は書いてありますけれども、具体的にどういうふぐあいがあって広域連合を設立して出先機関を受けなければならないのか。この辺がこれではわからないと私は思いましたので、具体的にどういうニーズがあるのかということを説明していただきたいと思います。
東日本大震災を受けまして、知事、御存じだと思いますけれども、新潟県の三条市の市長さんが代表世話人ということで地方を守る会という会ができておりまして、今のこの出先機関を廃止して地方移管ということには反対の決議を上げておられます。といいますのも、東日本大震災などで、非常に地方整備局などが地方と協力をして、あの寸断された道路が4日間で回復したと。それは日常的に国の出先があって、全国統一で基準を持ってきちんと整備をする、それからパトロールするということで、こういう災害時の対応が即できたということがあったということで、この出先機関を地方に移管してしまって本当に大丈夫だろうかということで、東日本大震災の教訓が生かされていないということを指摘されているわけです。
この地方を守る会というのは、市町村の首長さんで構成されていますけれども、市町村数の4分の1を超える首長さんがこの会に所属して今言ったようなことを指摘されているわけです。ですから、私は、この出先機関を中国広域連合で受け入れるというニーズがどこにあるのか改めて確認させていただきたいですし、それから経済産業局、地方整備局が今までどんな仕事をしてきていて、それが本当に広域連合でやって担保できるのかと。さっき言ったようなこともございますので、その辺が明確にならないと受け入れればいいという話にはならないというふうに思いますけれども、その点。
もう1つ指摘されているのが、こういう出先機関が借金を抱えているということがあるのです。そういうものが広域連合に移管された場合にどうなるのか。これは国会でも議論になっています。だから、受け入れるということは、地方でそれを持つということは、いろいろなものがついてくるというふうに思うのですけれども、その辺はどういうふうに検討されているのか、お答えいただきたいと思います。
●平井知事
それぞれの出先機関がどういう事務をやっているか、あるいは実際に移譲された場合の効果等につきましては、企画課長から詳細お話を申し上げたいと思います。
このメリットということにつきましては、これはそもそも、本議会もそうでありますけれども、地方分権を進めるということとイコールの話でございます。現場に近いところ、そして議会など住民の代表の監視があるところで、本来住民に身近な行政をやるべきではないか。それをやっているのが私たち県庁でございますけれども、残念ながら同じようなことを二重行政的に国の出先機関もやっている。国の出先機関の場合は、今こういう議場の議論は届かないわけでございまして、ガバナンスがきかないわけです。中央省庁の官僚組織だけを向いているところで日常の業務がこなされているということであります。そこに対して、議長と私とで、お金が欲しい、こういう事業をやってもらいたいと頭を下げに陳情に行くと。これはナンセンスではないか。その意味で、地方分権を進めろということを我々は衆議一決して、議会ともども国に求めてきたわけであります。その答えとして、今ようやく地方の出先機関を県のほうに移譲しようと言ってきているわけでございまして、何を今さらニーズがどうのこうのという話なのかなというような気がいたします。
つまり、例えば経済産業局のことであれば、我々が地域の産業興しをするということを経済産業局だとか、あるいは国の中央省庁ということでなくて、議場での議論をもとにしてこういうような政策をやったらいいではないか。それに対する国のほうの、例えば農商工連携の事業のスキームなんかもあるわけでありますが、そういうことを都道府県サイドの裁量の中でやっていくと。そうやって現場に近いところで小回りがきく、住民のニーズにこたえるような行政をやり、そして二重行政を減らしていこうということであります。
また、巨大な組織へ移るというようなお話がございましたけれども、経済産業局、あるいはそれに付随してもう一つ地方環境事務所の問題があろうかと思いますけれども、中国地方で経済産業局は恐らく180とかその程度の人間だと思います。それから、中四国で持たれている地方環境事務所であれば100人切る80人とか、たしかそんなレベルだったと思いますが、詳細は課長のほうから申し上げたいと思いますけれども、そんなに大きな組織ではございません。それで、市谷議員が言っておられる地方を守る会が主として主張しているのは地方整備局の部分でございまして、地方整備局のところをどうしようかというのは、一つ市町村とのやりとりのネックになるかもしれません。しかし、この点については今5県の中ではまとまりがつかないのではないかということで、捨象しながら今検討しようとしているところでございます。
そういうようなことでございまして、もちろん市町村ともこれから意見交換をさせていただこうということは考えておりますが、きょうはまず議会にイの一番にこのアイデアを御説明を申し上げ、検討を進めるということについて皆様のほうからサポートいただければ、我々としては検討を進める作業に入っていきたいというところでございます。
もう1点、借金を抱えるということはあり得ません。国は国庫で1つの会計でございまして、1つの出先機関に借金が割りつけられていてそこで返すというものではございません。したがいまして、トータルでの国と地方での財源分担、それから仕事の分担をどうするか。それについては、もしこういうことがあるのであれば仕事の分担に即した財源を国から地方側へ交付されなければならない。それを法案の中に今政府は盛り込もうと検討しておられますし、我々も5県で共同アピールを出した中にはその財源問題というものを盛り込んでいるわけであります。借金を出先機関が持っているというのは法制上ないと思います。
●亀井企画課長
それぞれの出先機関がどんな仕事をしているかという趣旨の御質問でありましたけれども、まず、地方整備局につきましては、この中国管内におきます社会資本整備をやっておりますが、所管しております法律レベルでいいますと、例えば道路法でありますとか河川法、浄化槽法、そういった法律をもってこの管内におきます社会資本整備を総括しているところでございます。
経済産業局におきましては、これも地域内におきます経済に関係する仕事ということですが、電気事業の許可でありますとかアルコール事業法、計量法、採石法、こういった関係の法律を所管しているところでございます。
地方環境事務所におきましては、中国と四国にまたがりまして、それぞれ自然公園法、国立公園の管理事務でありますとか大気汚染防止、鳥獣の保護、狩猟の適正化、こういった関係の業務を持っているところでございます。
御質問の中で、移管することによってどういったメリットが得られるのかという観点での御質問がございましたが、一例といたしまして、例えば経済産業局を例にとって言いますと、現在経済事業を行っておられる方があることを行おうとするときに、例えば広島の経済産業局のほうに支援をお願いする。それとあわせまして県のほうにも支援を要請する。同じようなことをやるにつきましても、経済産業局がやっております仕事と県がやっております仕事と、いわゆる二重行政といいますか、重複する、あるいは連動するものがございます。現在でありますと、一つの事業、一つの取り組みを行おうとする際に、広島にも行き、それから県のほうにもお願いするといったことが生じますけれども、これが中国の広域連合のほうに移管されまして、その窓口を鳥取県内は鳥取県庁のほうでもやるということになりますと、一つの取り組みをする際に、鳥取県のほうの窓口にお話をいただければワンストップで仕事ができると、こういったメリットも生じてこようかと思います。そのほかいろいろなメリットはございますが、一つメリットとしてこういったものがあろうかと思います。
それと、知事のほうからございました国の出先機関の量的なものですけれども、これにつきましては、知事が申しましたように100あるいはそれを切る程度、そういった程度の人員の規模でございます。
◎伊藤美議長
そのほか。(なし)
御意見は尽きたようでございます。
今後さらに執行部からの説明などを受け検討していくこととしたいと思いますが、御異議はございませんか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
それでは、そのように取り扱うことといたします。
以上をもちまして、本日の議員全員協議会を閉会いたします。
午前11時21分 閉会
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