午前10時05分 開会
◎浜田委員長
おはようございます。
ただいまから福祉生活病院常任委員会を開会いたします。
本日の日程はお手元の日程のとおりでございますので、この順序に従って議事を進めさせていただきます。
初めに、会議録署名委員を指名いたします。
本日の会議録署名委員は、山口委員と市谷委員にお願いいたします。
それでは、ただいまから本委員会に付託されました議案について審査を行います。
まず、付託議案に対する質疑を行っていただきます。質疑のある方は、どうぞ挙手をなさってください。(なし)
では、付託議案に対する討論を行っていただきます。
○市谷委員
それでは、討論させていただきます。
まず、この常任委員会にかかわる補正予算の議案第1号と第5号ですけれども、これは主には国の地域医療再生特例交付金を使った地域医療再生基金の積み増しと、その基金を取り崩して医療連携体制、救急医療体制、そして東日本大震災を受けての災害医療体制の充実を図るもので、私は県民生活の安心・安全にとって必要な予算だというふうに思いますので、賛成です。
また、議案第6号でばい煙や排水の測定記録の保存を義務づけるということは環境保全にとって必要であること、また議案第7号は今回鳥取市に屋外広告物の規制の権限をゆだねるというものですけれども、身近な景観に関する判断を住民に近い自治体で判断することは大切だというふうに思いますので、賛成です。
しかし、議案第10号、これは各種の登録や証明書の発行手数料を値上げするというものですけれども、本来県民生活に必要な手続を公がするというのは当然の仕事でありますし、それに係る経費をすべて受益者負担ということで県民にかぶせるべきではないというふうに思います。あわせて、景気悪化が続くこのタイミングで料金は値上げすべきではないと思いますので、議案第10号には反対をして私の討論を終わります。
◎浜田委員長
それでは、採決に関しましては、今反対討論が出ましたけれども、この部分は別にお諮りするということで、あとは一括して採決させていただいてよろしいでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
それでは、10号を除きましてあとの部分につきまして賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
賛成全員ということで、可決すべきものと決定いたしました。
次に、討論でお話がありましたが、議案第10号、鳥取県手数料徴収条例の一部改正につきまして採決いたします。
原案に賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
賛成多数ということで、議案第10号は原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
続きまして、請願・陳情の審査を行います。
今回は、継続分の陳情1件及び新規分の請願1件、陳情5件の審査を行います。
陳情23年福祉保健11号「ポリオ不活化ワクチンの早急な導入を求める意見書の提出について」の審査を行います。
御意見を伺いたいと思いますが、御意見のある方、挙手をお願いいたします。
○市谷委員
この陳情は、継続審査ということでこの議会まで引き継がれているわけですけれども、私はやはり予防接種による感染、二次被害を防ぐために、ポリオワクチンは生ワクチンではなくて早く不活化ワクチンにしてほしいという保護者の皆さんの願いに沿った形で結論を出すべきだというふうに思っています。
そもそも、この生ワクチンをいまだに使っているというのがアジアではモンゴルと北朝鮮ぐらいで、先進国では日本だけだということで、やはりこれまでの予防接種行政がおくれていたということが本来あるというふうに思います。国のほうでも今生ワクチンではなくて不活化ワクチンの導入が検討されているということですけれども、結局早くても来年度の終わりになりそうだということのようです。
今、全国で問題になっているそうですけれども、この生ワクチンが危ないということで、厚労省の調査ですけれども、4月から6月の定期接種の受診率が17.5%も減っているということで、非常に危険な生ワクチンは使いたくないというふうに保護者の方が判断されていると。でもこの状態が決して安全な状態でもないということだというふうに思います。
これを解決するのに、だからといって生ワクチンを使いなさいというのではなくて、私はやはり子供の健康やそれを願う保護者の気持ちに沿った方向で対応するということが必要だというふうに思っています。
以前学習会の中でも話が出ましたけれども、過去の新型インフルエンザのときにはワクチンの緊急輸入、特例承認の制度がありますので、これをぜひ活用して一日も早く安全な不活化ワクチンを使えるように緊急輸入すべきだと私は思いますので、この陳情は採択をしていただきたいというふうに思います。
○森委員
気持ちは全く一緒なのですけれども、小宮山厚生労働大臣が来年の秋にこの不活化ワクチンができるようにということで督励すると、こういうことを発言をしておりますので、ここは趣旨採択で意見書を出さないということでいいのではないかと私は思います。
○横山委員
国の動向を踏まえて、いましばらく調査研究する必要があることから研究留保がいいと思います。
○市谷委員
研究留保ということで、私も前回御一緒に研究させていただいたのですけれども、生ワクチンは危険だということで受診率が落ちているというこの事態を放置して研究留保というのでは私は危険だというふうに思うのです。ですから、やはり緊急輸入して保護者の皆さんの願いに沿っていくということが今非常に切実に求められているというふうに思うのです。受診しない保護者が悪いというふうにも言えなくて、国の対応がこれまでおくれていたからこういうふうになっていたわけですから、研究留保ではなくて、やはり国に意見を上げて早急に緊急輸入して保護者の皆さんが安心して予防接種できるようにするということに早くする必要があるというふうに思います。
○山口委員
私どもは、今横山委員がおっしゃってました研究留保の立場で。森委員が言われたように流れはとてもよく理解しておりますけれども、まだ若干時間がかかりますので、先が見えるような、あるいは先を見越したような形で研究留保にしておいて、後で対応させてもらうという形で研究留保ということを提案しました。
○濵辺委員
これを緊急輸入するという部分で確かに早くということはわかるのですけれども、安全性の部分が、要はそれを承認するのに時間がかかるような話が、輸入してすぐに使えるということでもないみたいな話が前回あったと思うのです。そのことを考えると研究留保のほうがいいかと思います。
○市谷委員
今危険というお話がありましたけれども、私、最初にお話ししましたけれども、これは世界的には当たり前のように導入されているものですから、そこの認識に立って国が判断するということが私は大事だと思いますので、本来はこれはそういうものではないということですので、世界的には当たり前に使っているのです。ということをあえて言わせていただきたいと思います。
○濵辺委員
それでも国としてそういうことをするということがあるわけですから、研究留保で。
◎浜田委員長
それでは、研究留保の声が多いのですが、研究留保するか否かの採決をまずさせていただきたいと思います。
研究留保を選びたいとおっしゃる方は挙手をお願いいたします。(賛成者挙手)
賛成多数ということで、陳情23年11号については研究留保と決定いたしました。
新規分のほうに移らせていただきます。請願23年福祉保健12号「受診時定額負担導入反対に関する意見書の提出について」御意見のある方はおっしゃってください。
○砂場副委員長
意見書には賛成なのですけれども、12月1日の社会保障審議会の医療保険部会が見送りを決めましたので、趣旨採択でいかがかと思います。
○山口委員
私どもは採択ということです。与党・民主党がどうということではないですけれども、これはやはり税と社会保障の一体改革の中で受診料も含めて対応しなければならない部分です。したがって、定額になりますと3,600億円ぐらい負担増になるというような記事も載っておりますし、やはりこれは診療報酬の問題を含めて全体的に取り扱うべきものであると、こういう形で、これだけを政府が、与党がという形になりますとちょっと問題が多いと思いますので、今はこれは反対をすると、こういう形で対応させてもらいたいと思っております。これを採択したらもちろん意見書は提出するということです。だからそういう意味も含めてということです。
○市谷委員
私も採択したいというふうに思います。先ほど砂場副委員長のほうから国会のほうで見送りになったというお話ありましたけれども、見送りであって火種が消えたわけではないのです。負担増の考えはいまだ厚労省の中に残っているわけです。
私は、この制度のあり方が提案されている内容が非常に問題だというふうに思っているのです。国が言うのは、高額療養費の財源をつくるために受診するたびに100円を取るということなのですけれども、厚労省の試算でも患者の負担増が2,000億円、受診抑制で2,000億円ということで、先ほど山口委員もおっしゃいましたけれども、これで約4,000億円の財源ができるというふうに国は言っているわけですけれども、大体患者の負担増で別の患者の負担増を図ろうとしたりとか、それから患者の受診抑制、つまり患者が病院に来られないような状況をつくってそれで財源をつくろうという発想そのものが私は大問題だというふうに思います。
こういう受診抑制ということになりますと早期発見、早期治療がおくれて、結局医療費が増大するということで、医療費の財源からいってもこれは問題になるというふうに思います。
日本医師会の皆さんが言っておられるように、こうやって保険がきかない負担をどんどんふやすと、では皆保険制度は何なのだということになってきて、本当に保険証一枚でどこでもだれでも安心して病院にかかれるという日本の保険制度が解体するという医師会の指摘はそのとおりだというふうに思いますし、この皆保険制度の解体につながってくるような受診時の定額負担制度はやるべきではないということで、この陳情は採択をしていただきたいというふうに思います。
○森委員
皆さんの御意見逐一伺いました。おっしゃるとおりだと私も思います。本来、保険料を上げて財源をつくるべきものであって、公的保険を維持していく上にはここに書いてあるとおりだと思います。
ただ、砂場副委員長がおっしゃったように、来年度はこれはないということですので、私は趣旨採択でいいのではないかという意見を申し上げます。
◎浜田委員長
では、決をとらせていただきます。
請願、23年福祉保健第12号「受診時定額負担導入反対に関する意見書の提出について」採択の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
賛成多数ということで、採択と決定いたしました。
○山口委員
この意見書の取り扱いでございますけれども、この委員会で採択ということが決まったわけですが、私も紹介議員として一応文案は持っておりますけれども、最終的には議員提出議案という形で処理してもらいたいということで、ここでは請願は採択されましたけれども、この取り扱いについては議運発議によって議運のメンバーで対応すると。文案はつくっておりますので、後で結構ですから、これをもとに議運のほうで処理してもらえればと思います。
◎浜田委員長
政調会長会でこれを審議しなければなりませんので。国に意見書を提出することになりますが、これにつきましては請願・陳情の審査の後、改めてお諮りをいたしますので。
○山口委員
参考にということです。各会派でまた調整されると思いますけれども、こういうことで。
◎浜田委員長
政調会長会のほうでしますので。
○市谷委員
陳情を採択したらここで……。
◎浜田委員長
山口委員の思いも強く、そして紹介議員であるということから御自分の思いを皆さんにお示ししたいという申し出があっておりますので。
○山口委員
だけれども、最終的な決定は議運を開いてもらって議運発議でやってもらいたいと。(発言する者あり)
◎浜田委員長
基本的には委員会発議で委員会で意見書を提出するということになりますけれども。
○山口委員
最終的には議運を開いてもらって議運発議ということで対応してもらいたいと。
○市谷委員
だから原案はこの委員会で審議して議運に送るということ……。
◎浜田委員長
そうですね。後ほど皆様にお示しいたしますので。
○山口委員
ここではいいけれども、やはり政調会長会という形で調整する場がございますので。
◎浜田委員長
基本的に意見書というのは政調会長会で練っていくということがあります。
○市谷委員
だけれども、常任委員会で決めたということになればあえてそこで諮る必要はないと思います。
◎浜田委員長
そのままストレートに議運に持っていくということですね。
これは見ていただかないと先へ進めませんので、後ほどお配りいたします。(発言する者あり)
○山口委員
預かりだけれども、最終的にはやはり議員発議になると思います。
◎浜田委員長
意見書ですので。
○市谷委員
最後はそれでいいのですけれども、政策調整会議に諮る必要はないということをここで確認して、常任委員会で決めて議運に諮ればいいことだと思います。
○山口委員
それはわかりますけれども、陳情を採択して意見書として提出するときは、今までこういう形をとっておりますので。
○市谷委員
それは議員発議とかで、今回は委員会で詰めるから……。
○山口委員
委員会というか、採択したらこういう手続になっている。
○市谷委員
否定はしていないのですけれども……。
○山口委員
取り扱いは委員長に任せます。
◎浜田委員長
これまでの慣例がそのようになっていますが、委員会発議ですから十分委員会で練ったものが通ることになるとは思いますが、議運のほうに持ち上げていく過程でよろしいですか。(「それでいい」と呼ぶ者あり)
引き続き、陳情23年福祉保健14号「「年金の受給資格期間を10年に短縮すること」を求める意見書の提出について」審査を行います。
御意見のある方は。
○市谷委員
この年金というのは、皆さんも思っておられると思いますけれども、老後の生活を支える大切な生活費であって、この充実が非常に求められているというふうに思います。ただ、今の日本の年金制度というのが、この陳情にも書いてありますけれども、通常ヨーロッパなどでは10年掛ければもらえるというのが普通なのですけれども、なぜか日本は25年掛けないと一円ももらえないという非常に貧しい制度で、異常な状態だというふうに思いますので、10年に短縮していくというのは当然のことだというふうに思います。
陳情の提出者からも資料がつけられていましたけれども、政府の統計でももしこのまま25年間掛けないと一円ももらえないということになると、最大70歳まで年金を納めても結局無年金になる方が118万人も出るというのは、これも本当に深刻な実態だというふうに思います。
今非常に雇用が不安定だということで、仕事がないから年金の掛金が払えないとか、25年掛けないともらえないのだったら今から掛けても手おくれだということで掛けないよという方もたくさん出ていますので、これでは年金の財政にも大きな穴があくというふうに思います。
ですから、私は国民の年金をきちんと保障するということや財政の安定のためにも、やはり一日も早く受給資格期間を10年間にしていくということが必要だというふうに思いますので、陳情の採択を求めたいというふうに思います。
○横山委員
社会保障制度の一翼を担う年金制度の維持改善及びそのための安定財源の確保については、広く国民的な議論のもとで、国において責任を持って対応すべきと考えられることから不採択。
○森委員
現在、この受給資格期間を10年にということは民主党のほうでも検討中でありまして、まだはっきりと結論が出ているわけではありません。その意味では、確かに25年で、その25年にちょっと足りないからということで年金が出ないというこの制度自体は、やはりいい制度ではないというのは間違いないことだと思います。その意味で、私どもは現在政府で検討中であるということも含めて趣旨採択という意見です。
○市谷委員
先ほど財源のお話もありまして、それもあるのですけれども、そもそも25年掛けなければ一円ももらえないというこの異常さをやはり正すというのが本筋だというふうに思って、単純に財源の問題とリンクさせるべきものではないのではないかというふうに思うのです。
あと趣旨採択というお話もあったのですけれども、趣旨採択ということになると国に要望しない、意見書を出さないということになると、国では議論がされるのでしょうけれども、それを促進する上でもやはり国に意見を上げていくと、趣旨採択ではなくて採択で意見書を上げるということが私は民主党さんにとっても後押しになるというふうに思います。
◎浜田委員長
それでは、決をとらせていただきます。
採択に賛成の方。(賛成者挙手)
不採択に賛成の方。(賛成者挙手)
多数です。ということで不採択と決定いたします。
次に、陳情23年福祉保健15号「公的年金の改悪に反対する意見書の提出について」の審査を行います。
御意見のある方は挙手をお願いいたします。
○市谷委員
公的年金の改悪に反対をしてほしいという陳情なのですけれども、中身を読ませていただきましたら、先ほどから出ている税と社会保障の一体改革の中で過去に物価の下落に合わせて年金額を下げていなかったと。それが大体2.5%になるということで、それを下げなさいという中身なのですけれども、この物価の指標なのですけれども、これがそもそもおかしくて、消費者物価指数というものを参考にしているのですけれども、この消費者物価指数というのは電化製品などの値下がりを主に計算していまして、それ以外の社会保険料だとか税金などは値上がりしているのですけれども、こういうものが反映していない消費者物価に合わせて、物価が下がっているから年金を下げなさいというお話なのです。こういうことになってきますと、高齢者の皆さんの実際の負担感とはまた別の物差しを当てて年金が高いというお話になっていますので、私はこの指標の当て方というものがそもそも間違っていて、2.5%高いという論理そのものが間違っているというふうに思います。
実際に、2.5%下げるとどうなるかということなのですけれども、例えば基礎年金が今満額でも月額6万6,000円と非常に低い水準ですけれども、これが2,000円下がってしまう。3年かけて減額するということになると大体毎月毎月550円減額されるということで、今税と社会保障の一体改革でこれから保険料も上がる、消費税も上がるなどと言われている中で、年金が下がるというのは、私は実際問題として高齢者の方にも非常に負担感の大きい死活問題になるというふうに思います。
ですから、私はやはりこういう年金改悪をやるべきではないというふうに思いますし、あわせて支給開始年齢も65歳から68歳から70歳に引き上げるという話でしたけれども、今でも60歳から65歳に上がって、最初保険料を掛けたときには60歳でもらえると思っていたのにだんだんだんだんこれが上がって、約束違反ではないかということで、年金制度への信頼が損なわれるような、今でもそういう事態になっているのに、もっとそういうことになって、これだったら掛金を払うのをやめようかということにもなってくるというふうに思うのです。
ですから、こういう年金改悪はやめるべきだというふうに思いますので、公的年金の改悪には反対してほしいという陳情には私は皆さんにも採択で賛成していただきたいというふうに思います。
○森委員
公的年金の性格は、おっしゃっていたとおり要するに世代間の贈り物ということで、働いている世代がリタイアした世代の年金を負担していくと、こういった制度になっております。
それともう一つは、いろんな経済変動によってお金の価値がどんどん変わっていくときに、それが物価スライドすることによってその時々に見合った年金をもらえると、これが公的年金の一番の使命になっていると思います。これを本来下げるべきときがあったのに下げなかった時代があって、それが今現在2.5%の積み残しになっているわけですけれども、先ほどの市谷委員の論理でいきますと、物価スライドせずに上がるときにも今度は上げないということにもなってしまいますので、上げるときには上げる、下げるときにはやはり下げると、こういったことはやっていかなければいけないと、そういうことだと思います。
その意味で、今回の陳情は物価スライドをやっていくべきと、その制度を守っていくためにもこれはやらなければいけないと、そういった意味でこれは不採択でお願いします。
○横山委員
安定財源の確保という面からいうと、国において責任を持ってやるべきだと考えます。したがって不採択。
○市谷委員
さっき物価のスライドで下げるべきときは下げるというお話ありましたけれども、ちょっと繰り返しになりますけれども、物価の指標そのものが正確なものではないと。社会保険料とか税などが反映されていないということからいくと指標が間違っていると。それからもともと年金が貧しいと。だから6万数千円しかもらえていない状況の中で、生活保護よりも低いという年金で、ではこれを下げて本当に生活できるのかということが実際の問題として私は問われていると思うのです。
2,000円が、550円が多い少ないというふうに思われるかもしれませんけれども、高齢者の方にとって2,000円や550円というのは本当に大きいです。年金の総額からいってもそうです。ですから私は物価が下がったから下げればいいというものでもないと思うし、もともと指標そのものがどうかというふうに思います。
◎浜田委員長
採決させていただきます。
採択に賛成の方。(賛成者挙手)
不採択に賛成の方。(賛成者挙手)
多数ということで、23年福祉保健15号「公的年金の改悪に反対する意見書の提出について」は不採択と決定いたします。
次に、陳情23年福祉保健17号「介護保険の充実を求めることについて」の審査を行います。
御意見のある方は挙手をお願いいたします。
○市谷委員
これは介護保険制度の充実を求めるという陳情なのですけれども、一つは介護保険料のことが言われています。この介護保険料というのは、介護保険給付費の5割は保険料で賄うということになっていますので、高齢者がふえたりしていくと必然的に介護保険料は値上がりをするという形になってくるわけです。それで、厚労省の試算でも65歳以上の介護保険料は今4,160円が平均ですけれども、このままいくと来年度は5,000円を超えると。それから低所得者の方でも2,000円から2,500円を超えて3,000円を超えるのではないかということも言われているわけです。
あわせまして現役世代はどうかということなのですけれども、40歳から64歳の現役世代、ここも実は中小業者の協会健保を値上がりさせないということで、大企業の労働者とか公務員の皆さんとかの共済ですね、こちらのほうは保険料を上げましょうということで、大体平均して4,900円から5,800円、これは労使折半ですけれども、現役世代も値上がりをすると。それは中小業者の皆さんの保険料を値上げしないためということにはなっているのですけれども、ただあわせて公務員や大企業の労働者の皆さんの保険料を値上げして中小業者の労働者の分を補てんするからということで、国はその中小業者の健保協会の分の国庫負担を削ると言っているのです。ですから本当に国がこの介護保険に役割を果たさないで、とにかく国民の負担増で何とかやっていこうということでやるわけですから、どんどんどんどん保険料が上がるしかないということになっているわけです。
しかも、低所得者の負担が上がってしまうということもあるので、軽減制度をつくろうということも国が言っているのですけれども、これは非常に条件が厳しくて、土地、建物があってはだめだとか、預貯金などでも制限があったりということで、保険料が上がるから軽減制度もつくるよと言っているのですけれども、これも非常に乗りにくい制度になっているわけです。ですから、本当に介護保険料の負担増ということで、これは非常に深刻な問題だというふうに思います。
もう一つ、この陳情の中に介護職員の処遇改善のことが言われていますけれども、民主党が政権交代する際のマニフェストで介護職員の賃金は4万円引き上げるということを約束していたわけです。ところが、旧自公政権時代につくられた介護職員の処遇改善の交付金がありますが、これを打ち切るということで言っています。打ち切った分どうするかというと、この職員の処遇改善は介護報酬で補てんをしていくというふうに言っているわけです。そうすると結局自治体の負担とか国民の保険料や利用料の負担増になっていくということですから、職員の処遇改善は当然必要なのですけれども、そこを国がお金を出さないで地方自治体とか国民の負担増で賄おうということ自体も私は国が介護保険の責任を果たしていないなというふうに思います。
あとサービスのことについても書かれていますけれども、介護保険法が改定されまして、4月から要支援ということで介護度が低い方は保険を使わないで市町村がやる総合事業をやるかどうかということが今問われているわけですけれども、市町村がやる総合事業というのは予算の総枠もありますし、予算の範囲内でやるということで、非常にサービスが低下するのではないかと。例えば食事の支援などでも今だったらヘルパーさんがおうちに行って食事をつくるということが介護保険制度の中で1割負担でできるということになっていますけれども、市町村の総合支援事業ということになると安上がりの町内会がやる配食サービスでやるとか、そういうことで本当の介護保険の支援になり切らないというようなことが4月からやられようとしているということです。
先ほどから財源の話がいろいろ出ているのですけれども、私はこの間本会議場で少し言わせてもらいましたけれども、お金がない、お金がないと言いながら大企業のほうには法人税を5%下げると言っているのですけれども、これは1年間にしたら7,000億円大企業の税金をおまけしてあげるわけです。大企業がお金がないかといったら、250兆円以上も、国家予算の3年分以上もため込み金を持っているのに、そこは年間7,000億円もお金を取らないで、どうして国民ばかり負担増するのかと。国のほうは介護保険に対する支出はふやさないと。この介護保険制度は社会的に介護を見るということでみんなが一生懸命保険料を出してやっている制度ですけれども、そういう制度を裏切るようなやり方を今やられようとしているというふうに思いますので、やはりそういう改悪ではなくて、ここの陳情書に書いてあるような介護保険の充実を求めるということが私は必要だというふうに思いますので、この陳情をぜひ採択していただきたいというふうに思います。
○横山委員
介護労働者の処遇改善及び処遇改善交付金の継続、低所得者に対する負担軽減策の充実については、既に国に対して要望を行っている。生活支援策の充実についても市町村とも連携の上既に取り組んでいるところである。さらに財政安定化基金の取り崩し及び市町村に対する所要の負担についても検討を進めていることから不採択。
○砂場副委員長
本来、介護保険にしろ国保にしろ国がきちんとやるべき制度を地方に押しつけているところが問題の根幹であるというふうに私たちは思っています。そういう意味では、4番のところの国庫負担を引き上げるのは当然のことだとは思うのですが、ただ陳情の第1項目でいうと今財政安定化基金は約20億円ありますけれども、これを市町村に配ってしまえばそのときだけはいいけれども、使ったらなくなるわけですから、後々問題もあると思いますし、もう一つは現行のサービスそのものが今までのものからやはり地域包括ケアへ切りかえもしていかなければいけない、内容もしっかり吟味していかなければいけないというふうに思いますので、介護保険は充実させるべきではあるけれども、ちょっと陳情項目の中に問題を感じますので、私どもは趣旨採択でいいのではないかというふうに提案をしたいと思います。
○市谷委員
今砂場副委員長が財政安定化基金の取り崩しのことを言われましたけれども、政府自身がこれを取り崩して保険料の値上がりを抑えないということを言っているわけです。だから砂場副委員長が言われたのはおかしいし、政府自身がこれを取り崩してやりなさいということを言っているわけですから、ということはちょっと知っておいていただきたいと思います。
○砂場副委員長
要は、本来は国庫負担を上げるのが筋でしょう。本来国庫負担をふやすべきなところをそこに目をつけて、それでごまかせと言っているわけです。では政府が言っているようなごまかしに乗っかれということになってしまうではないですか。だから都合のいいときだけ政府が言っているよ、都合が悪いときは政府はだめというのではなくて、一個一個の問題を精査して考えないといけないと思います。
○市谷委員
それで、さっきの積んであるお金ですね、これはこういうときのために使うようにみんなが拠出してためているものなのです。だからこれを使うのは当然。
この陳情書には、あわせて国庫負担、国がもっとお金を出しなさいよということをセットで言っているわけですから、私は砂場委員が言っておられることとこの陳情の趣旨というのは別に相違はないと、同じことを言っておられるというふうに思います。
○森委員
いろいろ御意見を伺っておりますが、確かに財政安定化基金は今回取り崩すと、こういうことでいいと思います。結局取り崩したところでこの間意見を聞いたときには月に50円程度下がるかどうかみたいなレベルですので、これが本当に根本的に解決する問題ではないと思います。ただ、これはそのために積んである基金ですので、それは取り崩すと、それはそれでいいと思います。
ただ、国庫負担の割合を上げるべきだという議論は確かにそのとおりかもしれませんが、結局その財源をどこからとってくるのかというような、その財源を負担しているのは国民なので、すべて社会保障の一体改革をすると言っているわけですけれども、その中でやることでありまして、ただ単に介護保険だけをよくしていくと、こういうことにはならないと思いますので、私は不採択で。
○山口委員
今言われたとおりですけれども、やはり政策を実行しようと思いますと歳出、歳入、負担、給付、このあたりをいかに調整するかということなのですけれども、今本当に歳出ばかり求めておられますが、やはりバランスをとってやらなければならないと、こういうことがありますので、今回はワンサイドの要求だということで不採択。
○市谷委員
歳出の問題でありましたけれども、私はもっと見直すところがあると思うのですけれども、それぞれ政党の皆さんが受け取っておられる政党助成金だとか、本来やるべき歳出削減をやらないで消費税増税で、しかも社会保障がよくなるのではなくて、これは削減されるのです。先ほど言った大企業に対してもお金がないなら仕方がないのですけれども、あるところから取らない、歳出削減ももっと努力できるところがやらないで国民ばかり負担増という話ですから、今負担の公平だと言われていますけれども、これは公平な負担のもとでやられている改革ではないというふうに思いますので、歳出の問題を先ほど山口委員が言われましたけれども、まだまだ努力が足りないというふうに私は思います。
◎浜田委員長
採決をとらせていただきます。
採択に賛成の方、挙手をお願いいたします。(賛成者挙手)
不採択に賛成の方。(賛成者挙手)
多数ということで、不採択に決定させていただきます。
続きまして、陳情23年生活環境18号「原子力から再生可能エネルギーへの段階的なエネルギー源の転換を求める意見書の提出にいて」の審査を行います。
御意見のある方は挙手をお願いいたします。
○横山委員
東日本大震災による福島第一原子力発電所の事故により甚大な被害が発生したことを受けて、国は平成24年夏ごろにエネルギー基本計画を改定する予定であり、いましばらく動向を注視しつつ調査研究することが必要であることから研究留保。
○市谷委員
原発の問題は、やはり福島原発事故を受けて本当にこの原発と人類というものが共存できないということが私はいよいよはっきりしたなというふうに思っています。
この原子力発電というものは、稼働し続ければ稼働するほど必ず放射性廃棄物が出る。これは死の灰と言われていますけれども、例えばこれが大体1カ所100万キロワットだと思いますけれども、その発電をする1カ所の原子炉で1年間稼働すると、広島型の原爆の3つ分の放射性廃棄物が出るという本当に危険なものですから、一日も早くこれはやめていくということが私は今求めているというふうに思います。
この陳情の表題が段階的なということになっていますけれども、原発事故で非常な事態がわかったわけですから、できるだけ速やかに原発をゼロにすると。そのためにも早く再生可能エネルギーへの転換を図ることが必要だというふうに思いますので、陳情の採択を求めます。
○森委員
初めて市谷委員と意見が合いましたが、今回の福島の事故は、私たちも改めて本当に原発の危険さが身にしみたと、そういうふうに思っていまして、陳情に書いてあるとおり地震国の我が国はこういったことから撤退していくべきだと、そういうふうに思います。すぐにできないとしても、段階的にというふうに言っていますので、私はこれは採択すべきではないかというふうに思います。
○砂場副委員長
鳥取県は環境イニシアティブ事業を進めていて、日本の再生可能エネルギーの転換の先頭に立とうというふうなことを生活環境部を中心に一生懸命やっているわけです。であるならば、この陳情についても鳥取県が採択して意見書を出すということには意味があると思いますので、採択すべきだと考えています。
◎浜田委員長
採決いたします。
23年18号について、研留の方の挙手をお願いいたします。
賛成多数でありますので、研留と決定いたします。
次に、23年危機管理19号「島根原発1号機・2号機の定期点検後の再稼働見合わせと3号機の建設凍結を求める意見書の提出について」の審査を行います。
御意見を伺わせてください。
○市谷委員
原発の危険性については先ほど述べさせていただきましたけれども、この島根原発ということでいいますと、中国電力は過去隠していましたけれども、そもそも危険な活断層の上に建っているということで危険な原発であると。
中国電力が今津波・地震対策をやりました、やっていますというので新聞広告の折り込みまでやっていますけれども、島根県の溝口知事も言っていますが、福島原発事故の教訓、総括がまだ行われていないわけです。そういう状況の中で、今中電がやっている地震・津波対策が万全と言えるかどうかということがあると思います。これはこの間もこの委員会でいろいろ議論してくる中で、鳥取県としても今そういう立場で臨んでおられるというふうに思います。
再稼働の前提になっているストレステストですけれども、これは欧州のものをまねているということですけれども、全然欧州のものとは違って非常に不十分なストレステストで、これの評価もどうなのかと、どこが評価するのかということでも第三者機関どこが受けてどうするのかというのもまだ揺れているような状況ですので、再稼働、稼働ということでいきますと余り前提条件が整っている状況ではないというふうに思います。
あわせて、この中国電力の管内の原発依存率は中電が言うのでも5%しかございませんから、全国の電力会社の中でも原発依存率は一番少なくて5%で、中国電力も電力供給が不足するということも言わないのです。だから、あえてそういう状況の中で危険な原発を再稼働させることもないというふうに思うのです。
ですから今エネルギーを注ぐべきところは、再稼働させることにではなくて、先ほど砂場副委員長もおっしゃいましたけれども、再生可能エネルギーのほうにむしろ力を注いでいくということが今鳥取県にとっては必要だというふうに思いますので、1号機、2号機は再稼働すべきではありませんし、2号機は来年1月にとまりますから。それから3号機はあえて稼働させることもないということで私は陳情の採択を主張したいというふうに思います。
○横山委員
国の原子力安全委員会において半径30キロメートルのUPZ等の検討がなされるなど国の原子力防災対策見直しが進みつつあること、また本県においても原子力発電所の安全対策について国に対して繰り返し強く要望を行うとともに、中国電力に対しても島根原子力発電所の安全対策について協定の締結も視野に協議を重ねているところであり、いましばらく動向を注視しつつ調査研究する必要があることから研究留保がいいのではないかと思います。
○森委員
現在、東京電力は福島原発の事故原因を地震では壊れていなくて津波で壊れた、100%津波の被害だというふうに言っているわけですが、事故の調査結果が本当に地震で壊れていなかったのかどうかといったことがまだはっきりしていません。そういった中で1号機、2号機がまた動いていくということについては私はいけないというふうに考えています。
ただ、今安全協定を結ぶに当たって、この稼働、再稼働の了解事項とするということを安全協定の交渉の中で求めています。ただ、それは入らない方向での協定を締結しようとしているのですけれども、それをどうしても求めていくという上においてはこれを今すぐに不採択という方向にいくのはちょっと無理があるというふうに考えていまして、私も研究留保でいいというふうに考えております。
○砂場副委員長
3号機は、稼働する前から制御棒の停止装置が動かないという信じられない状況があるのです。そういう意味では、この陳情の趣旨には賛成ではあるのですが、今危機管理局を中心として中国電力と非常に難しい折衝をしていただいております。やはりいろんな問題点があるものを今協議している最中に、趣旨には賛成なのだけれども、議会がこういうものをこの段階で採択するのはいかがなものかと。趣旨には賛成ですけれども、時間を置いたほうがいいという意味で研究留保としたほうがいいと考えております。
○市谷委員
1号機と2号機なのですけれども、1号機は年末か来年の1月だったと思いますが、これからストレステスト、つまり再稼働の話がもう目前に迫っているような状況もありますし、だから私は研究は研究でしたらいいのですけれども、かといってのんびりと待ったらいいという問題でもなくて、中電のほうは再稼働を年末年始のところで考えておられるという点もありますので、研究している間にそれが来てしまったということになってはどうかなというふうに思いますので、私は採択したほうがいいというふうに思います。
○濵辺委員
私も国の動向とか今安全協定、県がやっていただいているものをもう少し様子を見て今後進めていくべきだと思いますので、研究留保。
○小谷委員
陳情事項の中に米子市と境港市ということが特に書いてある。動向を見ながらということのようですので、米子市は出たようですけれども、境港市はきょうだと聞いていますし、今ここで採択というわけにならないので、研究留保がいいと思います。
◎浜田委員長
採決いたします。
研究留保の方。(賛成者挙手)
多数ということで、研究留保と決定いたします。
では、先ほど採択されました請願23年福祉保健第12号にかかわる意見書について取り上げたいと思います。お手元に配付をいたしておりますが、よろしいですか。
○山口委員
取り扱い上、委員会で採択されたものをそのままというのは今まで例がないです。だから、この委員会で採択してもらったということは非常に結構なことですけれども、やはり取り扱い上、議運発議でというのが今までの慣例になっておりますので、こういう形でどんどんどんどん委員会でやるということになるとなかなか難しいところがありますので、そのあたりを相談してもらって、委員会発議を尊重すると。いずれにしても議運にかけなければいけない問題です。いい悪いは別にして。取り扱いについては議運で諮らねばならない事項だと思っておりますので、今まで委員会でやったものをそのままというのは、委員会発議という例はないです。だから議運発議で。そのあたりを調整してもらって。そのあたりを確認をしてもらってやれば。
◎浜田委員長
ちょっと聞きましたが、どちらでもいけるということになっているそうです。
今採決しましたら趣旨採択の方と採択の方と両方意見がありましたが、ここを踏まえると政策調整会議にかけたほうがいいのではないかという気がしているのですけれども、皆さんの御意見はいかがでしょうか。
○山口委員
ですから、この委員会としてはこういう結論出たということで政策調整会議にかけていただいて、取り扱いについてもやっていただきたいというぐあいに思っております。いいではないですか、取り扱いの問題ですから。
○森委員
この意見書のこれだけの取り扱いをそういう扱いにするのか、これを前例にずっとこれからそういうふうにやっていくのかというところがあると思うのですけれども、たしか2年ぐらい前だったと思うのですけれども、自治法の改正で委員会発議ができるようになっていて、それでここで審査したものを委員会で調整してそれを出していくという、私はそれが形だと思うのですけれども、これだけはどうしても議運発議にしたいという、そういう話ですか、山口委員がおっしゃっているのは。
○山口委員
いや、違います。基本的に地方自治法の改正もよく承知ですけれども、うちの会派の意見として、どういう形で提案するのかということを決めてもらえばいいということなのですけれども、今までの慣例からしますと(発言する者あり)最近では初めてなのです、こういうのは。だから議運発議でやろうかといろいろ思ったのですけれども、だから取り扱いについてはそういうことで。
◎浜田委員長
前例があるそうです。委員会発議ということで。
どちらを選択するかということについては、ここの意思がこのまま議運にかけてしまうということにするのかということですが、委員会発議ということでさせていただいてもよろしいでしょうか。
○山口委員
だから、そのあたりを調整してもらったらいいと。
○濵辺委員
ちょっといろいろなことが重なって意味がよくわかっていないのです。それで、その辺もう一度どうなのかということを説明していただいて。要は今回この請願が出てきているわけですね。この請願に対して意見書……。
◎浜田委員長
国へ出さねばなりません。
○濵辺委員
出すということで、それが要は自民党さんのほうからこれでどうだろうかと。その流れなのですけれども……。
○山口委員
いや、そうではないです。私が言ったことは、まず付託された委員会で取り扱いについてははっきり決めてもらわなければいけないわけです。その中に意見書提出ということがありますので、委員会発議でも結構ですけれども、今までの慣例はほとんどと言っていいほど議運発議で、それを政策調整会議で調整していると、こういうことです。ですから、どちらでもいいけれども、こういう問題が出てきた場合においての今後の取り扱いもありますので、そのあたりをちょっと協議してもらって……。
○小谷委員
常任委員会の報告書の中では少数意見等々があるときなどは趣旨に沿った意見書を常任委員会でやりましたということを報告して、意見書は別にまた政策調整会議で取り扱って協議していただいて、この文言を変えるとか、あるいはここをこういうふうにすべきだというようなことを政策調整会議でやってもらったほうがむしろ議員個々の皆さんの意見が入るのではないかというような思いもありますものですからどうでしょうかという提案をされた。
◎浜田委員長
趣旨採択の御意見もありましたので、この文言でよろしいでしょうかという問題について政策調整会議でやったほうがいいのではないかということをおっしゃっているわけです。
○小谷委員
本会議の委員長報告の中で、この趣旨に従うような言い方をされてもいいですよ。だけれども意見書としてはきちんと政策調整会議にかけたほうが……。
○山口委員
いや、そうではないでしょう。意見書の出し方の問題です。方法論です。
○森委員
政策調整会議には共産党はメンバーとしておられませんね。ここの委員会として、私は趣旨採択という立場でいたのでそれには賛成しなかったのですけれども、取り扱いとして委員会としてこの請願を採択をしたわけですから、出すべきだということを決めたわけですから、出すとしたらこういった文面でということをこの委員会で決めないことには、決めた人が入れない違うところで、政策調整会議でそれをもむという話になってしまうと私は違うことになってしまうと思うので、ここで請願を採択したわけですから、ここでもむべきだと思います。それで委員会として発議すべきだと。
○山口委員
私もそういうことは重々知った上で、ここで結論を出すならこういう文面で出したほうがいいではないかと、こういう形で文面をつくったわけです。だけれども、今までの慣例からしてどちらでもいいことはよく承知している。円満にいくためにそういう意見もありますし、交渉会派は別にしても各会派の中でもいろいろありますので、持ち帰って。委員長に一任しますので。
◎浜田委員長
それでは、見ていただいておりますけれども、この文言で気になるところとか御意見がございましたらお聞かせください。
○山口委員
差しさわりがないように書いているのだ。だから、そういうことがあるので議運のほうに任せたほうがいいのではなかろうかと、こういうことです。広く意見を聞きたい。恐らく皆さんも会派に持って帰られると思いますので。
◎浜田委員長
政策調整会議にかけるということになると、会派に持って帰ってみんなで討議をして、そして練り上げると。調整などもしたり訂正などもしたり変更などもしたりというチャンスが生まれてきます。
○市谷委員
さっき森委員も言われましたけれども、ここの委員会として請願を採択したわけですから、私たちがこの内容でいいかどうかをよく議論すると。その中で皆さん各会派の代表もいらっしゃるので、反映していただいて委員会として結論を出して発議したらいいのではないかと思います。
ただ、一人会派の方でここにいらっしゃらない方もいらっしゃいますので、その辺が気になるけれども、もともと政策調整会議のメンバーではないので、そこは御意見を伺うような形で私たちが集約していくということでいいのではないかと思います。
○山口委員
だけれども政策調整会議にオブザーバーで入っているでしょう。
○市谷委員
さっき森委員が言われましたけれども、そういうやり方もあるのですけれども、うちの委員会で議論して、いろいろ意見はあったけれども採択をしたわけですから、ここの責任で、採択に賛成されなかった方がよろしければですけれども、ちょっと嫌だという方がいらっしゃったら山口委員が言われるようなこともあるかもしれませんけれども、ここで決まったからここで意見書をつくるということで皆さんの合意が得られるようならそれでいいと思います。
○山口委員
基本的にはそういう形で準備したけれども、今までの慣例もあるし、取り扱いで意見書を出すときにおいては政策調整会議で調整しておりますので、政調会長にこういう形でうちは採択したのだと、こういうことで対応すればいいではないかと思ってやったのです。だからそれは委員長に任せますので。
◎浜田委員長
わかりました。
ここでみんなの合意によってこの意見書をつくり上げたということにさせていただいてよろしいでしょうか。(「はい」と呼ぶ者あり)
それでは、そのようにさせていただきます。
○砂場副委員長
この文面でいくということを今確認したわけではないですね。
1点だけなのですけれども、先ほど採択ではなくて趣旨採択と言ったのは、国が見送って民主党のチームも見送ったものだから、文面的にいえばこれでいいのだけれども、1カ所その点を入れていただければ。だから、要するに今回は見送りだけれどもというところを入れていただければ賛成。
○山口委員
見送った、見送らないの問題ではないではないか。
○砂場副委員長
だから12月1日で正式に社会保障審議会で見送りを決めたわけだから、今回はなくなるわけですね。でも、皆さんが賛成するのは、今回は見送ったけれども来年以降また出てくるのではないかと。だから意見書を出したらいいという話だったわけです。そこのところだけちょこっと入れてもらえば賛成。
○山口委員
いや、見送った、見送らないではない。これは基本的な問題を書いているのです。そういうことだから調整してください。
◎浜田委員長
さまざまな意見があるのです。それで政策調整会議で意見書を出していきますと、それぞれの会派に持ち帰って、あの文言を変えろだとか、ここをつけ加えろだとか、そういう調整をしていくわけです。その上で合意を得られた形が議運に諮られていきます。そのプロセスを大事にしたほうがいいのではないかと私は考えたわけです。
しかしながら、ここの委員会の皆さんがここで練って、これをつくり上げて、これをつくったぞというふうに出したほうがいいと思われればまた別ですが、さっきのような意見が次々と出てきますので、少しクッションを置いたほうがいいのではないかという気がしているのですけれども、いかがでしょうか。よろしいですか。
○山口委員
いいです。だからそういう趣旨ですから、こいつをベースにして、それも入れるか入れないかというのは政策調整会議で。
◎浜田委員長
山口委員がつくってくださっております。紹介議員でもございますので、思いもありまして、きちんとつくっていただいておりますので、あくまでもこれを土台にしてたたき台として練っていくということの趣旨にさせてください。
では、次に移らせていただきます。
報告事項です。
質疑につきましては、説明終了後に一括して行うこととさせていただきます。
議題1、豪雪を踏まえての調整会議の開催結果について、桐林危機管理局副局長の説明を求めます。
●桐林危機管理副局長兼危機管理政策課長
豪雪を踏まえての調整会議の開催結果について御報告を申し上げます。
危機管理局の資料の1ページをお開きいただきたいと思います。
去る12月1日に、昨年末から本年始にかけの豪雪の経験を踏まえまして、それぞれの分野等で対策を練ってきたことを持ち寄りまして、これまでの対策状況の相互の確認でありますとか、さらなる対策のための提案等について意見交換等をいたしました。
その結果について御報告いたしますけれども、別冊で「豪雪を踏まえての調整会議次第」という資料をお配りしていると思いますけれども、そちらのほうを御用意いただけますでしょうか。幾つかポイントだけ説明させていただきたいと思います。
まず、7ページをお開きいただきたいと思います。今回の豪雪の経験の一番の反省は、各関係機関同士の情報連絡体制が不十分であったということが一番大きかったと思っております。そのために県民の皆様に的確な情報を伝え、的確な対策をとっていくための対策、そのネットワークをつくろうということで、このようなイメージで全体の関係を整理したところでございます。
具体的には10ページをお開きいただきたいと思いますけれども、関係機関同士のいわゆるホットラインということで連絡体制、連絡網を相互に持っておこうということになっておりまして、これは既に共有しております。このときの資料では、市町村と中電、NTTというライフライン機関だけであったのですけれども、新たにJRの関係の情報も入れて情報体制をつくっておるというところでございます。
少し飛びまして、17ページをお開きいただきたいと思います。ここは昨年の豪雪のときに特に渋滞等が起こりました倉吉河川国道事務所の範囲の対策について総括してあるところでございますので、御説明いたしたいと思いますけれども、反省点として4つあったということでございました。豪雪への対応が不十分であった。情報収集・情報発信が不十分であった。関係機関との連携が不十分であった。通行どめ措置の仕方がよくなかったというようなこと。
こういうことを踏まえまして、大きく5つの項目で体制を見直すということでございました。まず1つは、初動体制を確保する。それから関係機関との連携を強化する。迅速な情報収集をする。そしてまた迅速な情報提供をする。それから職員とかの危機管理意識の徹底をするということでございました。
下のほうでございますけれども、具体的な取り組みの状況を記載してございます。一番右端の取り組み状況のところでございますけれども、黒い字のところは雪害後といいますか、年末年始の雪を踏まえて即座にとった対応ということで、赤い字がその後順次とってこられたということで伺っております。例えば現場での状況をリアルタイムに収集するためにCCTVカメラを増設することでありますとか、2番目のところには沿道のコンビニとかスーパーの機能といいますか、そことの連携を深めて情報の収集並びに提供を行うということの体制を新たにとったということ。それから一番下のところに滑りどめ装置装着の広報強化というようなことがございますけれども、中国地区だけに限りませんで、21ページの下のほうを見ていただけたらと思うのですけれども、いわゆる管外からやってこられる車がそういう状況によく巻き込まれるということで、ちょっと字が小さくて申しわけないのですけれども、近畿、四国、九州のトラック協会でありますとか、高圧ガス保安協会でありますとか、石油卸業組合というところにそういう徹底をしていただきたいということでお願いをしたというようなことの報告がございました。
25ページをお開きいただきたいと思います。県としての、道路管理者としての対応の状況でございます。幾つかございますけれども、まず除雪体制の見直しということで、これまで基準を10センチ以上、歩道では20センチ以上としていたものを程度という言葉に変えまして、柔軟な基準にしたということ。それから除雪機械を3台ふやして109台体制としたということ。あと(4)でございますけれども、歩道につきましても歩道に除雪した雪があって車道を通ったがために事故に遭われたというようなことの経験を踏まえまして、歩道の除雪も強化するということで、機械も34台から62台に、あと対象区間も234キロから336キロにふやしたというようなことの報告がございました。
3番に飛びますけれども、先ほどの国土交通省等と連携いたしまして雪害の対策訓練をしたということがございました。倉吉河川国道の管内では11月15日に、鳥取河川国道の管内では11月18日に訓練をされて、その後の反省点等を協議したというようなことの御報告がございました。
一つめくっていただきまして、気象台のほうからの報告でございますけれども、今冬の積雪等の予測でございます。雪につきましては平年並みとやや多いということが40%ぐらいの確率で見込まれると。気温につきましては、平年並みあるいは低いということがそれぞれ40%ぐらいの確率で見込まれるというような内容でございます。
一つめくっていただきまして、28ページでございますけれども、ことしの降雪期から新たに積雪に関する鳥取県気象情報を発表するということがございました。雪の降り始めのころや降り終わりのころには影響がよく出やすいということで、そのような時期を加味した情報を出すということでございました。
29ページにはその例がございますけれども、実際には12月8日、先週でございますけれども、第1号が発せられたというところでございます。
以降のページにつきましては、事務連絡的なところでございますので割愛させていただきます。
資料がなくて恐縮なのですけれども、JRのほうからの報告事項がございました。かいつまんで御説明申し上げますと、まず線路の雪の状況を監視するために新たに積雪センサー、積雪監視カメラというものをつけると。鳥取県内に12カ所増設するという報告がございました。
ラッセル車が米子駅の構内に停留してあるわけなのですけれども、そのラッセル車を本線に乗り入れようと思ったところが、昨年度はカンテラということですので燃料を燃やして雪を溶かすという装置だと思いますけれども、それが排水不良のために作動しなかったということで非常に時間を要したということがあったということで、ことしにつきましては電気の融雪装置をつけたということでございました。
雪がたくさん降ったときに木とか竹とかが倒れてきて線路をふさぐということで、そういう木を切ったりする対策をするために4WD車を全部で22台、これは米子支社全体ですけれども、22台装備するということで、うち7台は緊急車両化するという報告がございました。
また、竹木が倒れたりして列車が長時間とまるといけないということで、全体では倒竹木防止さく設置ということで全体で3カ所、鳥取県内では上石見と下石見間、それから雪崩どめのさくが黒坂から根雨の間に設置されたということでございました。
もう一つ、対策をやってきても想定外の雪というのはあり得るということで、万が一長時間列車がとまったときのために、とまったところの近くの自治会施設等で休憩していただけるような連携措置ができないかという提案をいただいておりまして、これにつきましては市町村と具体的な協議をするための手続を今進めておるところでございます。
もう一つ、ちょっと資料がなくて恐縮なのですけれども、中電のほうから御報告がございました。御記憶の方も多いと思うのですけれども、米子の夜見のあたりでしたでしょうか、高圧送電塔が倒壊するということがございました。こちらにつきましては新たに雪に強い鉄塔にするということで着雪しにくい電線に切りかえる、あるいは着雪しにくい塔の構造にするというようなことで、この対策は12月中旬には終わるということで12月1日のときには御報告をいただいているところでございます。
あわせまして、お客様からの問い合わせにつきまして非常に体制が弱かったということで、コールセンターというところですか、相談窓口の体制を強化するというような報告がございました。
また、そのほかNTTさんのほうから実際に雪のときに警察のほうに先導していただいて現場に行くことができて非常によかったと。今後もそういう対応ができないかということがございましたけれども、NTTさん等も緊急車両は持っていらっしゃるので、原則はそれで対応してくださいと。ただ、どうしてもだめなときは当然協力しますというような報告がございました。
細かいことについては、またごらんいただいてお尋ねいただければと思いますけれども、当面私のほうから以上にさせていただきたいと思います。
◎浜田委員長
議題2、島根原子力発電所避難計画の策定に関するワークショップの実施について及び議題3、原子力災害時における被ばく医療講演会の開催につきまして、服部危機対策・情報課長の説明を求めます。
●服部危機対策・情報課長
資料の2ページをお願いいたします。島根原子力発電所避難計画の策定に関するワークショップの実施について御報告させていただきます。
県、境港市、米子市連携をして現在原子力発電所事故にかかわる鳥取県住民避難計画の策定を進めているところですけれども、12月9日において取りまとめた避難計画の草案をより充実をしていこうということ、より実効性のあるものとしようということでワークショップを下記のとおり開催するということであります。
日時は、12月21日水曜日午後1時30分から4時10分まで。
場所は、県庁第二庁舎の災害対策本部室です。
参加予定機関は、米子市、境港市、県の各部局、西部の総合事務所。
実施内容について、事故の経過に沿いまして第1段階から第4段階まで、これは4日間で今避難を完了しようという計画、草案、たたき台をつくっておりますけれども、その経過に合わせましてそれぞれワークショップを進めていきたいというふうに思っております。
続きまして、3ページ目、原子力災害時における被ばく医療講演会の開催について。
東日本大震災によって発生した福島第一原発事故の影響により、被災者への被曝線量調査等も行われる中、放射線に関する基礎知識や被曝医療等について理解を高めていただくため、原子力災害時における被曝医療をテーマに講演会を開催するものでございます。
日時は、平成24年1月14日土曜日10時半から12時。
場所は、米子市福祉保健総合センターふれあいの里大会議室です。
講演としまして、演題は「原子力災害時における被ばく医療」ということで、放射線医学総合研究所の山田裕司上席研究員に講師をお願いしているところでございます。
その他、会場のフリースペースにおいては、国民保護あるいは自衛隊、東日本大震災等の関連パネルを展示したいというふうに考えております。
裏をめくっていただきまして、チラシをつくっておりますので、参考に見ていただきたいと思います。
◎浜田委員長
議題4、平成23年度防災とボランティア週間に関連した行事につきまして、杉本消防防災課長の説明を求めます。
●杉本消防防災課長
5ページをお願いいたします。23年度防災とボランティア週間に関連した行事について御報告させていただきます。
1月17日は、阪神・淡路大震災にちなんで、平成7年12月に定められましたが、防災とボランティアの日でございます。この日を含めまして1月15日から21日までの間は防災とボランティア週間といたしまして、防災に関するイベントが全国的に実施され、地域の皆さんと企業と一体となって防災知識の普及・啓発が図られているところでございます。
県内におきましても、下のほうに表で整理はさせていただいておりますが、各種行事が開催されますので、御紹介させていただきます。
◎浜田委員長
議題5、地域主権一括法に伴う条例の制定・改正の方針につきまして、中林福祉保健課長の説明を求めます。
●中林福祉保健課長
福祉保健部の資料の1ページをお願いいたします。地域主権一括法に伴う条例の関係でございますが、これにつきましてはいわゆる地域主権一括法が2度にわたりまして制定されておりまして、1次のほうで41の法律、2次のほうで188の法律が改正されました。
この趣旨は、地方自治体の自主性を強化し、自由度の拡大を図るということでございまして、従来法律ではなく国の政省令で定められておりました例えば児童福祉施設の設備運用基準などの基準が自治体のほうの条例で定めるというふうにされたものでございます。
施行日は来年の4月1日でございますけれども、ただし経過措置といたしましてほとんどの基準に関しまして25年の3月末までの期間内において条例が制定、施行されるまでの間は国が定める基準を条例で定める基準とみなすという旨の規定が置かれているところでございます。
県におきます条例の制定・改正の方針でございますけれども、県全体では31件でございますけれども、このうち2つに分けまして、経過措置のないもの及び県民生活への直接の影響が少ないものにつきましては年明けの2月議会のほうに条例案を提案させていただきまして、来年の4月1日から施行させていただけたらと考えておりますし、また県民生活への直接の影響があるものにつきましては関係者からの意見聴取やパブリックコメントを実施した上で提案したいと考えておりまして、これにつきましては平成24年度中と書いておりますけれども、具体的には来年度の9月議会に条例案を上程できたらと思っておりまして、半年間の周知期間を置きまして25年の4月から施行いたしたいと考えているものでございます。
なお、年明けの2月議会に提案を予定しております条例といたしまして6本の条例案を書かせていただいておりますが、このうち福祉保健部関係で申しますと認定こども園に関する条例の一部改正を上げさせていただきたいと考えておりまして、認定こども園が備えるべき機能を追加するものであり、意見集約は不要であるというふうに考えております。
2ページにお進みいただきまして、これが県のほうで制定・改正を予定しております条例の一覧表というふうなことになりますが、最初の6本につきましては1ページ目の再掲でございまして、真ん中より下、2番目の県民生活に直接の影響がある条例でございますけれども、例えば福祉保健部関係で申しますと1番の保護施設の設備や運営に係る基準に関する条例以下4ページ目の20番の病院及び診療所の人員及び施設に係る基準に関する条例に至るまで20本の条例につきまして来年の9月議会への上程を目指して現在作業を進めているところでございます。
◎浜田委員長
議題6、年末の総合相談窓口の開設につきまして、国岡福祉保健課福祉指導支援室長の説明を求めます。
●国岡福祉指導支援室長
5ページをお願いいたします。年末の総合相談窓口の開設についてでございます。
この窓口は、平成20年度から毎年年末に開設しておりますもので、求職中や生活に困窮している方々、また資金繰りで悩んでいる中小企業の方、こういった方々を対象として県の社会福祉協議会と共催で開設するものであります。
設置期間は仕事納めの翌日の12月29日から30日まで、時間は午前8時半から午後5時15分としております。
設置場所は、県庁と中部総合事務所、西部総合事務所の県内3カ所です。
受け付ける相談内容としましては、生活や住宅、就職に関する悩みや県の制度融資に関する相談ということで、生活福祉資金とか生活保護の相談、あるいは公営住宅の入居相談とか職業相談、また中小企業向けの金融相談等でございます。
これらの相談につきまして面談と電話相談で受け付けることとしております。
実際に相談に応じる参加機関としましては、県の各総合事務所、福祉保健部、生活環境部、商工労働部、あわせて県の社会福祉協議会ということでございます。
また、今回の相談に先立ちまして、12月26日から28日までの間、鳥取労働局、県、鳥取市、倉吉市、米子市などが合同で県内3カ所で仕事とくらしの年末特別相談を開催しますので、あわせて御報告いたします。
最後に、参考としまして、昨年度までの実施状況をまとめております。昨年度相談に来られました方は18名の方で、相談件数は26件でありました。特に生活保護の関係の相談が多かったようでございます。
◎浜田委員長
議題7、岡山大学病院三朝医療センターの状況につきまして、中西医療政策課長の説明を求めます。
●中西医療政策課長
6ページをお願いいたします。岡山大学病院三朝医療センターの状況について御報告いたします。
第2回の岡山大学病院三朝医療センターの将来に関する検討委員会でございますけれども、23年12月6日午後1時から午後3時まで岡山大学で開催されたところでございます。
2番目で委員会の概要として記載させていただいておりますけれども、まず最初に、それまでワーキンググループで提言が検討されておりますけれども、その提言の内容について座長から御説明がありました。
提言そのものにつきましては10ページに添付をしておりますけれども、骨子といたしまして2点ございまして、提言の骨子の1つ目でございますけれども、診療面では隣接の三朝温泉病院との連携を進めるということでございますし、もう1点は三朝医療センターの敷地内に地球物質科学研究センターという研究施設がございますけれども、ここの温泉の新たな価値の創造を視野に入れた研究分野の発展が地域に貢献する可能性があるという2点についてを骨子とする提言の説明がございました。
また、その次に、大学病院の考えの説明といたしまして、繰り返し的なことになりますけれども、非常に深刻な医師不足によりまして当直の体制が3月末までしか組めないということでございますし、そのために三朝医療センターについては縮小、廃止を基本的な方針として考えていただきたいという厳しい認識が再度示されたところでございます。
それに対しまして、地元の委員のほうから何としても医療機能を残してほしいですとか、研究教育機関としての位置づけを明確にするためにも地球物質科学研究センターの温泉医療の新たな研究を進めるべきといったような意見交換がなされまして、結果的に委員会のまとめといたしまして、そこに掲載しておりますけれども3つを柱とする提言を学長に提出するということになりました。
まず1つ目でございますけれども、一つは、地域で入院患者の受け入れ体制が整うことを前提に平成24年4月から入院機能は休止する。ただし、三朝医療センターのほうは存続するということでございます。
2つ目といたしまして、入院休止の補完といたしまして隣接する三朝温泉病院との診療面での連携を進めていくということでございます。
3つ目でございますけれども、地球物質科学研究センターを中心として温泉に関する研究を医療面と連携づけて新しい発展を期すると。そのことによりまして地元に貢献するという、この3つを柱といたしまして学長に提出するということでございます。
これに対する主な意見を書いておりますけれども、中部医師会のほうでは何としてでも医療機能を残していただきたいと思っていたので評価できるというような話でございますとか、三朝町といたしましても地球物質科学研究センターと医療面を結びつけた構想について大学が最大限検討していただけるということを前提とした入院休止であれば町としても前向きに考えていけるというようなお話がございました。
県のほうからは、県外からも多くの患者が来ておりますし、そういった需要に継続的にこたえる形が必要でありますし、また今センターが担っている医療面を継続的に確保することが大事だろうということがありまして、期限ありきの議論となってはいけないということを申し上げさせていただきまして、まとめの中には入院患者の受け入れ体制が整うことを前提にということで一定の留保が入れられる予定でございます。こういったことで現在委員会の最終的な提言をまとめているところでございます。
その提言がまとまった段階で学長のほうが早期に判断をされるというふうに伺っているところであります。
今後でございますけれども、三朝町と連携いたしまして、岡山大学、また国に対しまして見直しに当たって委員会の提言を踏まえて入院患者を初めとする利用者の円滑な移行と地球物質科学研究センターの新たな研究の構想の実施についてしっかりとやっていただけるように要望していきたいというふうに思っております。
7ページにつきましては、これまでの経過をまとめたものでございますので、ごらんいただければと思います。
また、8ページと9ページは、委員会、ワーキングの名簿でございます。
10ページにつきましては、先ほど御説明いたしましたワーキングの提言でございますので、ごらんいただければと思います。
◎浜田委員長
議題8、王子製紙株式会社米子工場からの水酸化ナトリウム流出事故につきまして、國米医療指導課長の説明を求めます。
●國米医療指導課長
11ページをごらんください。王子製紙株式会社米子工場からの水酸化ナトリウム流出事故について御報告いたします。
このたび流出いたしました水酸化ナトリウムは、濃度が低かったものですから法律で規定しております劇物には該当いたしません。
しかし、後でも説明を申し上げますけれども、3回目の事故であるということ、38人の方が病院に運ばれたということで非常に重大なことと受けとめておりまして、会社に対しては劇物が流出したのと同じような対応をとっていただくように既にお話をしているところでございまして、そのように指導等をしていく予定です。
それでは、事故の状況から説明をさせていただきます。事故発生は、12月9日の朝7時35分から55分の間。
概要でございますが、生石灰を反応槽に送るため水酸化ナトリウムが含まれたチップを製造する過程の副産物の液体と一緒にパイプを流していたところ、配管の途中で生石灰が詰まりまして、逆流した水酸化ナトリウム含有の副産物が霧状に噴出したり液体が漏れたものでございます。
被害状況でございますが、ちょうど通勤時間でございましたので、通勤途中の従業員38名の方がその液体を浴びまして病院に行かれました。そのうち24名は、病院による処置を受けたということでございます。
当日の県の対応でございますが、西部総合事務所福祉保健局、生活環境局が現地に入り、事故状況等の確認を行っております。
現在の状況及び今後の対応でございます。
なぜパイプに生石灰が詰まったかということは、今のところまだ不明でございます。王子製紙米子工場のほうには、原因の確定及び改善報告書の提出を求めており、今週じゅうに事故報告書がまず出てくる予定になっております。その報告書を受けまして、現地に調査に入る予定にしております。
参考でございますが、今回流出した水酸化ナトリウムの濃度は1%程度でありまして、劇物の基準は5%を超えるものであります。
しかし、下に書いてあるとおり、平成19年7月、平成23年1月に引き続いて3回目の流出事故でございますので、原因確認、再発防止策の確認等を法律と同じような取り扱いで会社のほうに求めていくことにしております。
◎浜田委員長
議題9、緊急雇用創出事業の予備枠による事業の追加実施につきまして、白石環境立県推進課長の説明を求めます。
●白石環境立県推進課長
生活環境部の資料の1ページ目をお願いいたします。緊急雇用創出事業ということで、西部総合事務所の生活環境局のほうに県有施設等の修繕等営繕関係の工事に関する図面とか台帳整理、パソコンによるデータ入力、各施設との連絡調整業務に従事いたします非常勤職員を1名配置させていただくものでございます。これは月17日勤務の非常勤でございます。
期間は、平成23年の12月1日から24年の3月31日まででございます。
この配置に至りました経過をちょっと御報告いたしますと、これはもともと生徒の安全を至急確保する必要のあります耐震改修工事がふえてきたということもございますけれども、一番大きな原因は西部総合事務所の生活環境局の建築住宅課というところから仙台市のほうに職員を長期に派遣いたしました。11月から3月までの5カ月派遣するということになりましたので、その職員が欠けるということもありまして、そういった補助業務をしていただく非常勤職員を雇用するといったようなことになったものでございます。
◎浜田委員長
議題10、湖山池会議の概要について及び議題11、地域主権一括法に伴う条例の制定・改正の方針につきまして、広田水・大気環境課長の説明を求めます。
●広田水・大気環境課長
生活環境部の2ページをお開きいただけますでしょうか。先週の12月6日に第7回となります湖山池会議が開催されましたので、その概要について御報告いたします。
2の議事概要に書いておりますが、まず1番目が湖山池将来ビジョンの案についてでございます。10月に第6回目の湖山池会議で素案等を御提示させていただいて、いろんな御意見をいただいたことは既に御報告させていただいたところですが、そちらのほうの意見を踏まえて改めて原案を出させていただいたところでございます。
湖山池会議の中では、会議の中で進捗管理しながら取り組むことを記述する等の微修正でオーケーということだったので、後ほどまた御説明をさせていただきます。
農業対策についてでございますが、湖山池の塩分濃度を高目にしていくことから、農業対策の協議を農業者の方と進めているところでございますが、ほぼ畑地化について合意がなされたことを確認するとともに、それらの後、最終調整を行った上で知事、市長、地区代表者の三者で畑地化について確認する文書を取り交わすということを確認したところでございます。
そのほか既に農業者の御理解も得られたところでございますので、現在の湖山池の塩分濃度については若干高目に管理しているということで報告があったところです。
お手元に別冊で資料をお配りしていると思いますが、湖山池将来ビジョンについて若干御説明をさせていただきたいと思います。
表紙のほうですが、【はじめに】ということで、およそ20~30年後の湖山池の目指す姿を示すということで、皆さんと協力して取り組みたいということを記載させていただいたところでございます。
開いていただいて、2ページ、3ページについては、湖山池の概要と将来ビジョン策定に至るまでの経緯を記載させていただいたところです。1番に湖山池の形状等を記載し、2番で人々とのかかわりと水環境の変化等、高度経済成長に伴って富栄養化が進んできたというところ、3ページの上側でございますが、58年の千代川河口つけかえ工事をきっかけに周辺農地に塩害が生じて、農業、漁業との調整が必要になったこと等、その後の塩分導入試験の取り組みなどを記載したところです。
4番に昨年度から取り組んでいる将来ビジョン策定に至るまでの経緯でございまして、湖山池会議を設置し、水質シミュレーションとか市民アンケート、また周辺農業者への営農意向調査等を踏まえて、赤字で書かせていただいておりますが、湖山池の塩分を東郷池程度まで引き上げ、アオコやヒシの発生抑制を図って汽水域としての再生を目指す。それから汽水化によって営農が困難となる周辺農家の方には、作付転換などの協力をお願いするという方針でございます。
下側に市民の方々からいただいた意見等も特記的に記載をさせていただいたところです。
4ページ、5ページですが、こちらのほうが将来ビジョンの内容になります。将来ビジョンの策定の考え方というのが4ページの上側、右側のほうにイラストを書かせていただいておりますが、水質が悪化して生物の多様性が失われた、自然浄化能力が低下し、一層水質悪化を招く、またそれに伴って人々の利活用も進まないという悪循環を下側の好循環に変えていこうという趣旨のもとに将来ビジョンを策定するのだということでございます。
真ん中辺に書かせていただいておりますが、「恵み豊かで、親しみのもてる湖山池を目指して」という基本理念のもと、良好な水質、豊かな生態系、暮らしに息づく池という3つの目指す姿を確認をしたところでございます。
5ページのほうに良好な水質というのはどういったものかということを、大量のアオコやヒシの発生がなく、浅場では湖底を見通すことができるような水質。豊かな生態系とすれば水草も適当に茂り、ヤマトシジミなどの育成も見られるなど多様な魚種が生息するような湖山池を目指す。また、暮らしに息づく池としては、多くの方々、観光客もひっくるめて池に集い、憩い、安らぐ場としていくというようなことを目指す姿としたところでございます。
(3)番のほうですが、それらの目指す姿に対する指標でございますが、水質関係では従来のCODだとか全窒素に加えて湖底が見える程度の透明度なども加えて県民の方にも見た目にもわかりやすいそういった指標等も取り込んでいこうということに考えています。
また、アオコだとか水草、漁獲量等も一つの指標と考え、また利用者数についても目標指標として掲載しているところでございます。
6ページ、7ページですが、将来ビジョン達成に向けた具体的な取り組みでございますが、6ページの上側の(1)ですが、高塩分化による汽水域の再生の取り組みということで、海水の10分の1から4分の1程度、塩分濃度でいきますと2,000から5,000程度になりますが、そういった塩分管理をしていきながら綿密なモニタリング等も行い、適正な塩分濃度を見きわめながら実施していくということが1番目でございます。
(2)番目としましては、そういった将来の望ましい姿を目指すに当たって、県、市なりの行政と市民の皆様と協力して取り組むということで、7ページのほうにそれぞれ取り組みの具体的な内容を記載させていただいたところです。生活排水対策なり湖内負荷の削減なりのそれぞれの取り組み、また事業者さん、市民の皆様にお願いする取り組みとして具体的に記載をしております。
8ページですが、継続した取り組みとするための実施体制でございますが、市民の方々と一緒に取り組むということで皆さん方とネットワークを張りながら、別途今策定中でございますが、湖山池の水質管理計画等で水質の進捗管理を図りながら、もう一方の柱として市民の皆様との意見交換の場を持ちながら、そういった意見もお聞きしながら将来ビジョンを目指していくということにさせていただいたところでございます。
この将来ビジョンですが、次のページにつけておりますが、本日から来年1月6日までの期間でパブリックコメントを始めたところでございます。ホームページを初め各総合事務所、県立図書館等にも閲覧できるように準備いたしておりますので、そちらのほうからの意見も踏まえて最終的にはつくり上げていきたいと思います。
最後のページに今後のスケジュールですが、今申し上げましたようにパブリックコメントを踏まえて、1月の末には拡大会議、将来ビジョン策定と書かせていただいておりますが、鳥取市長、知事に出席いただいてそこで将来ビジョン策定にこぎつけたいということを考えているところでございます。
続きまして、資料の3ページのほうにお戻りいただけますでしょうか。地域主権一括法に伴う条例の制定・改正の方針についてでございますが、一括法の概要、趣旨等については、さき方福祉保健部のほうから御報告があったとおりでございまして、私ども水・大気環境課を含め生活環境部3課でそこに記載をしております5項目が該当しております。
この2月議会に提案予定の条例として、私ども水・大気環境課の水道技術管理者の資格を定める条例と、天神川流域下水道条例の一部改正、公園自然課の指定猟法禁止区域・休猟区の標識の寸法を定める条例については、4月1日の施行を目指して2月に御提案をさせていただくと。
あと県営住宅や鳥取県都市公園条例については、25年の4月1日施行ということで、関係者からの意見聴取やパブリックコメントを実施した上で提案するということにさせていただいております。
◎浜田委員長
議題12、王子製紙株式会社米子工場からの水酸化ナトリウム流出事故につきましては、先ほど医療指導課のほうから説明がありましたので省略させていただきます。
議題13、鳥取県住生活基本計画の改定に係るパブリックコメントの実施につきまして、宮脇住宅政策課長の説明を求めます。
●宮脇住宅政策課長
資料の9ページをお願いいたします。鳥取県住生活基本計画の改定と、これに係りますパブリックコメントの実施について御説明、御報告いたします。
最初に、住生活基本計画と申しますのは、平成18年に住生活基本法という法律が制定されておりまして、当県もこの18年に法制定とともに現計画を策定しております。
この中で当県の住宅政策の方向性であるとか、公営住宅整備ですとか、住宅とか建物の耐震化、木の住まい助成、これら国庫補助の対象となっておりますけれども、こういう施策を提言いたしております。
策定から5年が経過しまして、ことし3月に全国計画も改定されたことに伴いまして、見直しを行ったものでございます。
このたび改定案がまとまりましたので、この改定案につきまして今月中にパブリックコメントを開始したいと考えております。
1番ですが、改定に当たりましては、昨年検討委員会を設置いたしまして検討を重ねた結果でございます。
2以下で概要でございますが、最初に、現状、課題でございますが、掲げておるとおりではありますが、人口・世帯数の減少、あるいは高齢化の進展、特に団塊の世代が高齢者の仲間入りをされるということで、今後鳥取県でも借り家住まいの高齢者が現在の2倍近くになるだろうと推測されておりまして、こういう方々の住まいの確保ということが課題になるということが予測されております。
そのほか今議会でも一般質問ございましたけれども、空き家の増加というものも課題となっております。特に民間賃貸住宅では1万7,000戸もの空き家が出ておりますので、これらの活用といったことも課題になっております。
そのほか地球温暖対策ですとか、東日本大震災の教訓を踏まえた地震対策、津波対策ということも重要かと考えております。特に住宅の耐震化につきましては、全国平均レベルから1割近く低い状態で推移しておりまして、さらなる取り組みが必要と考えております。
そのほか住宅需要がかなり低迷しておりまして、実際に地元企業の倒産、廃業等も相次いでおります。これに関連して伝統技術の継承等も課題となっております。
3ですが、これらの課題、これまでの取り組みの実績を踏まえまして今後10年間、平成32年までを計画期間といたしておりまして、4以下ですが、当県の住生活のテーマを「支えあい・あんしん・快適・住生活」として掲げさせていただきまして、それに以下3つの基本目標を掲げて具体的な取り組みをすることとしております。
めくっていただいて、10ページですけれども、1つ目の計画目標といたしまして皆が快適に暮らせる住まいづくりということで、高齢者世帯あるいは障害者世帯のニーズとか経済状況に応じて住まいを確保するといった取り組み。
あと子育て世帯に適した居住環境を確保する取り組み。
あと先ほども申しましたが、民間賃貸住宅を活用した住宅セーフティネットの構築。
そのほか(4)ですけれども、公営住宅の公平かつニーズに応じた供給というところで、とりあえず県営住宅、公営住宅全般にここ数年は現状維持といいますか、若干不足ぎみの状態が続くのですけれども、5年目以降、10年間ではほぼ充足する、逆に余るということが想定されております。今後は現状維持を当面続けさせていただいて、人口・世帯数の減少に沿って削減することになろうかと考えております。
2つ目の計画目標、環境や文化と共生する住まいづくりですが、従来のスクラップ・アンド・ビルドではなく、長く住まうことができる住まいづくりの推進ですとか、省エネ、新エネルギーの活用、県産材の活用、こういった取り組みを行いたいと思っております。
3つ目の計画目標ですが、災害や犯罪にも強い安心な住まいづくりということで、東日本大震災の教訓を踏まえまして、特に住宅の耐震化の支援ですとか津波対策への支援といったことに取り組んでいきたいと考えております。
これらの方針につきまして、今回のパブリックコメントにあわせて市町村に意見照会を実施する予定でございます。パブリックコメントと各市町村皆様からいただいた御意見を踏まえまして、来年予定しております最後の委員会で協議、承認をいただいて国と協議、同意を求めて、3月に最終版を改定する予定でございます。
12ページ以降に概要版を添付させていただいておりますので、ごらんいただきますようお願いいたします。
◎浜田委員長
議題14、年末の総合相談窓口の開設につきましては、先ほど福祉保健課のほうから説明がありましたので、省略させていただきます。
ちょうど時間が12時ちょっと回ったところでございますが、お昼休み1時間ほどとりたいと思いますが、いかがでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
それでは、ここでお昼休憩をとらせていただくということで、再開は1時からということにさせていただきます。
執行部の皆さん、御苦労さまでございますが、1時にお願いします。
午後0時04分 休憩
──────────────
午後1時00分 再開
◎浜田委員長
引き続き、福祉生活病院常任委員会を開催させていただきます。
説明を受けましたので、これまでの説明について質疑がある方はどうぞ挙手をなさってください。部局ごとにということでお願いをいたします。
危機管理局4点ありましたけれども、いかがでしょうか。
○森委員
豪雪を踏まえた調整会議の資料をいただいたのですけれども、資料の39ページから住民避難計画の概要、策定スケジュールみたいなものをつけていただきました。余り説明もいただかなかったのですけれども、これの説明をしてもらえませんか。
●服部危機対策・情報課長
これは島根原子力発電所の住民避難計画の概要スケジュールということで、原子力発電所で事故があったときの原発から30キロ圏内の境港市、米子市の一部の住民の方々、約6万5,000人ですけれども、対象とした避難計画の策定を今進めているところであります。
1ページ目の下の避難計画の概要ということで避難の全体イメージということでございまして、現在30キロ圏内の住民の方を鳥取県東部、西部地区に避難していただこうということで計画を進めております。
また、中には岡山県や広島県のほうに避難をしたいと希望される方もいるでしょうし、また災害時の要援護者等につきましては県内でいわゆる収容する能力がございませんので、不足をしておりますので、その方たちについては県外に今支援をお願いをしているというところでございます。
めくっていただきまして、2ページの上のところですけれども、これは避難元、それから避難先のマッチングの案ということで、県のほうで今こういうふうに示させていただいており、境港、米子市と受け入れ先の市町村、鳥取市あるいは中部の市町村と調整をしているというところでございます。
その下の避難の方法ですけれども、まず避難元の市町村等におきまして一時集結所というものを徹底していただきまして、定められた一時集結所にまずは避難をしていただいて、その一時集結所から県が用意するバスあるいは公共機関等を通じてそれぞれ東部、中部の設定した避難所に避難をしていただくということで計画しているものでございます。
コンセプトということで書いております。めくっていただきまして、特に42ページのところ、午前中にワークショップをやりますということで報告させていただきましたけれども、42ページの下の段ですけれども、避難は今のところ4日間の行程で考えております。1日目、いわゆる原災法の10条事案あるいは15条事案等が発生した場合に屋内退避等の指示が出て、それから徐々に放射線の脅威が広がっていって、2日目、3日目、4日目で20キロ、25キロ、30キロの圏内の方々が避難すると、そういった行程を今考えているところでございます。
○森委員
資料をちょっと配ってもらっていいでしょうか。
◎浜田委員長
では、どうぞ。(資料配付)
○森委員
結局、避難計画が県内でということが基本なのでこういうことにならざるを得ないのかなとは思うのですが、風向きがどちらに行くかということでどこに避難するかということが大事になってくるのだと思うのです。今回福島でわかったことは、結局どちらに風が吹いていて、いつ放射性物質が出て、いつの風に乗ってきて、放射性物質が行っているところはどこかということがわからなかったから、20キロ圏内から飯舘村に避難した人たちもいたわけですね。やはりそういったことが起こらないための避難計画をつくってもらわないと、この資料でいくと一番左の上が恵曇ですけれども、これがほぼ島根原発と思ってください。この矢印の長さが風の強さ、それから方向は風向き、そういうものなのですけれども、これを1年間分つくって動画で動くようにしたのですけれども、それを見ていくとやはり西風なのです。西風で西に逃げていくというそんな計画をつくってしまうとそのとおりになってしまうので、やはり幾つかパターンをつくってもらっておかないと、SPEEDIを当然そのときには出してくれということが大前提ですけれども、それもやっていかなければいけないのだけれども、頭から鳥取と倉吉ということではだめだと思うのですよ。
特にきょうお渡ししている福島の現在のセシウム134と137ですね。これが汚染されているところは内側の円が20キロで、その次の円が30キロです。その30キロの円内よりもこの赤いところが30キロの外に出ているでしょう。黄色いところでも完璧に出ていますね。
次のページを見ていただくと、これは今の福島の原発のさっきの地図を、下に島根県と鳥取県の白地図がついているのですけれども、それを島根原発の位置に合わせてやるとどうなるかというのをつくったやつなのです。そうするとこの赤いところが30キロ圏を超えて日吉津まで行くのですよ。この黄色いところは、南部町、大山町まで行くのです。この黄色いところは、飯舘村で全村避難しているところです。そういったところまでやっておかないと、今回そういうことが起きたということを考えて、国が今30キロ圏をUPZにするから、そのUPZの線だけで物事を考えていくことに私は無理があると思うのです。私の言っていることがわかりますか。だから確かに国は20キロ、30キロと線を引っ張っているけれども、風はそこでとまってくれないのですよ。とまってくれないということがこれではっきりわかっているわけです。
そういった意味で、今回避難計画をつくってもらうことももちろん大事なのだけれども、風向きによって逃げるところをこうやって変えますよと、こういう計画につくってもらわないといけないと思うし、それからまた42ページを見ると避難する日程が入っていますね。
きょうお渡しした資料の3ページ目ですが、これは鳥大医学部の栗政准教授のシミュレーションです。西風が風速3メートルで吹いたときということでシミュレーションされていて、境港市は1時間半以内に到達、米子市は約3時間後に到達、大山は4時間から5時間後に到達ということになっています。それで、最後のところに、今度は一たん海に出るのだけれども、最後は大山などの山沿いがホットスポットになるというようなことも書いてある。一つのシミュレーションですから必ずなるというわけではないけれども、そういうものがある中で県内だけで避難計画をつくっていくことに一つ問題があるし、それからまた時間的なことが、3時間で米子に来るのに4日目に避難するという話になっていて、いろんな物理的な問題はあると思うけれども、本当にそんなことでいいのかどうかということが、今回飯舘村なども1カ月以上たってから避難ですからとんでもないことだったのだけれども、本当にそんなことでいいのかどうなのか。
●服部危機対策・情報課長
実際に事故が起こったときにはSPEEDI等の資料をもとに柔軟に対応して、実際風向き等によっては避難の経路を変えたりとか、そういったことをしなければいけないというふうには思っておりますが、基本的な計画策定に当たって、今風向のことが出ましたけれども、いわゆる鳥取気象台あたり、米子のアメダス等、松江の気象台もそうなのですけれども、風向、風速は一定ではないものでございまして、季節によったり、あるいは1日のうちでも時間帯によって風向、風速はあらゆる方向からということで、あらかじめどちらの対応というのもなかなか予測、決定しがたいということで、避難に当たっては、二次避難をしないでいいように原則としまして原発から50キロ以遠に避難していただくということで、基本的に距離でもって安全性を確保していきたいというふうに考えて今計画をしているところでありまして、先ほどから福島のSPEEDI等、飯舘村等赤いところが30キロから伸びるというような話があります。黄色いところは50キロのところまで行っていると、全村避難しているということでありまして、こういったデータを福島の避難の状況等を参考にしまして、あらかじめ50キロ以遠のほうに避難をしていただくということで基本的に計画をしているところでございます。
また、広島県、岡山県にも避難の支援をお願いしまして、あらかじめ避難施設のデータ等今収集するようにお願いをしておるところです。そういったところに全く考えないわけではないのですけれども、基本的には県内で避難先を確保したい。といいますのは、いわゆるこういうのは早くからマッチングを決めておきまして、いざというときには境港市のここの地域は鳥取市のどこどこの何という施設に入りますよと、最終的にそこまでマッチングをして周知をして、そういったことで訓練をしてやっと計画の実効性が担保されるのだろうというふうに思いますので、そういった具体的なところを詰めていくということになりますと、物理的な問題ということでもありませんけれども、基本的にそういった計画が立てられるのは今のような感じかなということで計画策定をしているというところでございます。
○森委員
もう一回この図面ですけれども、ちょうど南東の風が吹いたのですかね、こちら側は全然データがないのです。なぜかといったら、海なのです。ここのアメダスのデータも地震以降電気がなくなってしまってとまっていてデータが全然ないのです。もしかしたら本当は一番大きいのは海に出ていたかもしれないのです、そのとき。そのとき海の側に吹いていたかもしれない。本当は一番大きいものがそちらに出たかもしれないのだけれども、結果として陸地の分だけが残っているわけで、だからそのときに本当にこれが一番大きいものだったのかどうかということもやはり検証してもらわなければいけないし、今回放出されたものが広島の原爆の170倍だということですね。国はそうやって発表していますけれども、そんなものが本当にこれだけのところで終わっているのかどうなのか。もっと広い範囲で避難しなければいけないのではないかということも考えてもらわなければいけないと思うのです。今データが残っているのは、とりあえず陸地だけ。海に風が吹いていたらそのデータはないわけですから、だから本当に周りの風向もいろいろ調べていただいて、その時点でどういうふうになっているのかという、それをぜひやってください。
今の話でもう一回蒸し返してしまうけれども、避難の範囲を30キロに限定しているところですよ。これだけを見ても30キロ以上に避難しないとだめなのです。これは国が30キロだと言っているから30キロをやっている、それだけなのです。そこに現時点で住んでいる人たちは、30キロで線を引かれてしまったら、あなたたちの避難は県は知らないよと。30キロ圏外で、ここで言えばこの黄色いところですね、この黄色いところの人たちは、あなたたちは避難しなくてもいいよと。本当にそうかということはわからないです。これを見れば、鳥取県としてはもっと広い範囲で避難しなければいけないのではないかということをやはり考えなければいけないではないですか。国が30キロと言っているから30キロでいいということではないのではないかと思うのですけれども。
●服部危機対策・情報課長
福島の状況を見て、計画的避難区域とある一定地域、飯舘村のように特定の方向にもっと広がっていくというのは、そういう状態であるのだろうと思います。
ただし、先ほどUPZ等の検討がというお話がありましたけれども、この避難計画を策定しようと着手し始めた当初から、福島の20キロに警戒区域が設定された、さらに30キロのところは緊急時避難準備区域になっていた、そういった指定の状況を受けたのを参考にいたしまして、島根原発で同じような事故が起こったらどうなるだろうかということであらかじめ30キロということで設定させていただきました。では、35キロ、40キロのところに被害が及んだらどうするのか、そのときは知らないのかということではなくて、基本的なスタンダードな計画として当初からあらかじめ計画しておくのを一番最初に30キロ圏内を避難の対象地域として設定するのが妥当であろうということで計画をしているところでありまして、全くそれ以外のところ、風向き等によって被害が、汚染地域が拡大するような地域を全く考慮しないということではないと思っております。
○森委員
結局、これでいくと30キロは赤い地域さえもカバーし切れていないのです。普通物事を考えるときに安全幅というものを見て、前回こういうことが起こったので、安全幅を見てもうちょっと広げて、そこのところまでは大丈夫なように計画をつくるというものではないですか。それが国が30キロと言ったから30キロだということでは、県民のためではなくて国のためにやっていることです。違いますか。こういうことがあってわかったわけです。今まで安全だと言われていたのに、もうこういう形ではっきりと前例ができたわけで、だからこれを安全幅を持って鳥取県は避難を考えると、こういうことではないですか。それも今のでいけば、国が言っている30キロとかということだけに絞ってしまって、その範囲内で避難計画だけはやっていますと、もしそれ以上になったらそのときに対処しますと。国が失敗した計画的避難区域などというやつと同じことです。今回飯舘村が後でわかって、1カ月ぐらいたってから避難させているのですね。その間無駄な被曝をさせているし、飯舘村に避難した人たちも余計な被曝をしているのです。だから鳥取県の避難計画をつくるときには、その安全幅を持って避難計画をつくるのが私は筋だと思うのですけれども、局長違いますか。
●城平危機管理局長
まず最初に、取りかかりの考え方については、今森委員がおっしゃっているのと同感ですので、まずその点については確認させていただきたいと思います。
鳥取県のは、先ほど課長が説明もいたしましたけれども、国がUPZを30キロにしてから30キロにしたわけではなくて、福島原子力発電所でどういう避難が行われた、どういう地域が実際に避難が必要だったかということを確認をして、それがおおむね30キロの区域だったので、まず30キロでやろうと。ただ、30キロでやっても実は島根県と合わせると46万人の方がいらっしゃって、かつ境港は市役所も全部ですし、中にはもちろん病院も学校も福祉施設もあります。それだけの大規模な避難というのを計画するというのは非常に大変なことで、今解決すべき課題も多くあります。ですのでまず30キロまでをやりましょうということを考えました。
そのときに、先ほど余裕を持ってというお話がありました。その中で私たちのほうがまず考えたのは、影響が及んだ区域を考えると、50キロという線を引かないとどうも再度避難しないといけない可能性が出てくると。ホットスポットなどの関係であると。そうすると、では50キロに線を引いて、50キロより遠くに避難しましょうと。ですから30キロより先に避難するのではなくて、50キロより遠くに避難しましょうということを考えました。
そのときに、では30キロから50キロの方がどうなるかということで、確かに今そのような議論が全然表に出ていないので、そういう地域にいらっしゃる方というのは非常に不安に思っていらっしゃると思います。ただ、私たちは、30キロから50キロの範囲というのが再度避難しないといけない可能性がある地域だということを認識をして今の取り組みをしましたので、そういう意味では30キロから50キロの方については今の30キロの計画がまずできたら次の段階で検討していこうということを一つは考えていますし、それから今50キロより遠くに避難をということで考えておりますけれども、実はできるだけ東から詰めましょうと。ですから50キロをちょっと超えたあたりのところには避難所があいている状態にしましょうというようなことでマッチングを行っています。そういう意味では30キロから50キロの方ができるだけその近くのところに、50キロより遠いところに避難ができるような環境というのを考えながら今のマッチング作業というのも進めております。そのような考え方でしておりまして、確かに最初から全部できるといいのだと思いますけれども、本当に解決すべき課題が多い中でございますので、そのようなことで今取り組みを進めております。
もう一つは、これについては西部の町村のほうとも相談しまして、30キロ圏を50キロにしますとほとんどの西部の市町村が入ります。西部の市町村の防災担当の皆さんとこのあたりについて別途いろいろな相談だとか勉強だとか、そういうことをしていきましょうというようなことを今西部のほうと話をして、今からそちらのほうも少しずつ進めようとしているところです。
ただ、私どものほうは30キロ圏内を急がないといけないという認識のもとで進めておりますので、そのような進め方につきましても御理解をいただければと思います。
あと1点、先ほど実際の汚染が風向きで海のほうにどうだったかというお話がございました。私どもはやはりそういうことを含めて、実際の測定が海ですから海流で流れてなかなかデータとしては残っていないと思います。そういう意味ではSPEEDIによる予測というのが非常に重要だと思っておりますので、このSPEEDIの予測というのをぜひ私どもに早く見せていただきたいということを繰り返し国のほうに要望して、本当はできるだけ避難のこの計画策定に当たっても活用したいと思いますし、実際の避難に当たってはSPEEDIが活用できないと、来てからではなくて来るまでに避難するということを取り組んでいきたいというふうに思っております。
○森委員
SPEEDIの件は、我々もすごく大事だと思って、20日には国のほうに要望に行くことにしていますが、要するにこれをもう一回戻しますけれども、結局国は、この青いところは福島の福島市とか郡山とかという、いわゆる福島県でいう中通りというところで一番人口の多いところですね。ここが結局避難できないからそのままにしてしまったのですけれども、この青いところはいわゆるこれまででいう放射線管理区域のレベルを超えているところですね。平米4万ベクレルを超えているところなのですよ、この青いところは。だから、これまでの国の指針でいくと立入禁止のところなのです。それが100キロどころか超えてしまっているのですけれども、結局北のほうに行ったのだけれども、山にぶつかって、そこで風向きが変わって、今度下のほうに行ったということらしいけれども、でもこれが50キロで本当にいいのかといったら、これはたまたま山があったからこれでとまったのかもしれないし、だからそういったことがあって、50キロだったら安全だということも私は違うと思うのです。やはり米軍が80キロと言ったその80キロというのは根拠があるのではないかと思うのです。そういったことも含めて考えていただかないと、50キロだったら大丈夫だというところには納得ができないのですよ、これを見る限り。だからぐずぐず言うけれども、30キロとかで区切るという問題、それから50キロだったら安全だということ、それも私は違うと思うので、どのレベルがどうなのだということをやはり検討してもらわないといけないと思うのです。本当に50キロは安全ですか。私はそうではないと思うので、避難するにはもっと安全なところにということをやはり考えなければいけないのではないですか。この現状があるのだから。今回の事故があるのだから。
●城平危機管理局長
今セシウム134と137の沈着量の部分でいろいろお話をいただきました。こういう人工的な人工核種ということですけれども、それらについての健康にどういう影響があるかというようなこと、それからそれによって避難が必要かどうかというようなことというのは、本当はやはり国のほうの専門家でいろいろきちんと方向性を出していただいたり議論していただくというのが必要だと思います。これはそこの部分だけではなくて、今食べ物の問題だとか農作物の問題だとかたくさんあります。そのような中でやはり国のほうできちんと考え方を出していただいて、それによって軌道修正が必要であれば、もちろん弾力的にやっていかないといけないと考えておりますので、またあわせまして私どものほうも本格的にこういうことに着手しましたのは正直日が浅い状態にありますので、いろいろな御意見とかいろいろなデータを御紹介いただきながら、私どものほうも勉強しながら、これについては市町村とも一緒になって、あるいは島根県の自治体とも一緒になってより住民の皆さんの安全・安心につながるような取り組みをしていきたいと考えています。
○森委員
これはベクレルではなくてシーベルトのものでお渡しをしていませんが、これでいっても年間5ミリシーベルトが放射線管理区域ですね、これまで。それを年間5ミリシーベルトを超えるところは放射線管理区域ということになるのですけれども、それはここでいうところの緑のところは全部入るのですけれども、もともとの法体系がおかしかったという話なのですね。今、局長がおっしゃっているのは、年間5ミリシーベルトは体に影響があるかどうかわからないという話。国はそれをよしにしてしまっているのですけれども、また20ミリシーベルトまでは小学校もよしとするみたいなことを言って大騒ぎになったけれども、これまでは労働安全衛生法の中では5ミリシーベルト以上になるところは一般の人は立入禁止。普通の人は1ミリシーベルトまでしか許容量はないよと、そういうことだったのが、今回の事故でもうどうしようもないからと国はほごにしているわけです。だけれども、我々が避難をしていく中にあってはそれも危険でしょうというふうにやはり思わなけばいけないのではないか。国がこういうふうに言っているからこうだということではなくて、要するに国が基準を決めたらそれで避難するとかということではなくて、我々はもっと安全幅を持つとか、自分たちで考えて自分たちで県民の安全を守るというそういった姿勢でないといけないではないかと思うのですけれども、いかがでしょうか。
●城平危機管理局長
先ほどもお話ししましたように、もとの思いというのは森委員と同じ気持ちだと思います。私たちのほうは、やはり目の前に物理的な問題というものもありますので、避難の移動手段ですとか、そういうことも含めてまずは30キロをということで取り組んだということについて御理解をいただきたいと思います。最初から例えば50キロではなくて100キロより遠くに避難したほうがいいのではないかとかというようないろんな議論は多分あるのだと思いますが、私たちはまずは今回福島原子力発電所での事故で実際にここは避難が必要だったと言われているところを参考にして今のもととなる考え方をしてきているものです。ですので、国のほうがUPZを30キロにしたから30キロという、たまたま同じになりましたけれども、そこから線を引いたものではないということについては御理解をいただきたいと思いますし、私どものほうもこの計画については今からも改善をやっていかないといけないので、まず基礎となるものをつくりたいということで取りかかっているということを御理解いただきたいと思います。
○森委員
もう一つだけ、避難計画で物理的にバスとかJRとかでということだと思うので難しいとは思うのですけれども、ここでいくと4日目みたいなことですね。本当に4日目までじっと待っていろということなのか。島根も避難ですから、46万人という話が出たけれども、本当に大変なことなのだけれども、でもそれがどうやったらできるのだろうかということをやはり考えてもらわなければいけないし、それが米子市民は4日目まで家でじっとしていろと、そういった計画なのだけれども、それで本当に市民も納得するかどうかというのは私は本当に疑問だと思うのです。現実問題がこういうことを突きつけられているというふうに思うと、私はこれを見たとき本当にショックで、もう米子は全滅だなと、米子市民はもうここに二度と戻れないと。もう二度と戻れません、米子市民は。境港市民ももう二度と戻れないことになる。大山町も。では、以上申し上げて終わります。
○砂場副委員長
この避難計画、今の議論で一番大事なのは、島根原発事故が起こったときに大体どれくらいの放射線量が出て、それを何時間浴びると危険が生じるかという試算があると思うのですよ。島根原発のときだったら1,015マイクロシーベルトが一番境界線では出ていて、それからふえていくわけでしょう。だからやはりどれくらいの放射線が出て、それを何時間浴びれば危険だから、危険値に達する前にここの地域は避難しましょうというふうに計画ができていなければいけないと思うのです。それをきちんと計算していく中で本当に24時間後の避難で島根原発の被害が防げるのかどうかというのをお伺いをしたいというのが1点と、幾つかパターンをやればいいという話が出たけれども、原発事故のときには7つのレベルが想定されていますね。そしたらそれぞれのレベルに合わせてこれのときはこれ、これのときはこれということである程度の計画をつくっておかないと、ただでさえ大混乱する中に状況に応じて避難区域を決めますよと言われても本当にできるのかなというのが不安に思うわけです。ですからつくるのであれば原発事故の想定を幾つかして、それに合わせてこのときにはこれくらいの放射線量だからこれくらいの距離の人は何時間以内にどこどこに移すという形のモデルというか、それを幾つかつくっておかないと、一つで大丈夫なのか。事故が起こったときに、大きかったり小さかったりして、その場でこの計画を先ほど柔軟に変えるとおっしゃったけれども、本当にできるのか。計画をつくるのはやはりスムーズに避難ができるためなので、一つというのはいかがなものかというふうに思います。
もう一つは、避難はだれが決めるのですか。事故が起こって、県知事が決めるわけですか。これでいくとだれかがやはり決めて、これくらい避難しなければいけない、だから市町村お願いしますと動き出すときのやはり初動体制というか、一番最初の意思決定が大事だと思うのですけれども、そこのところはどういうふうになっているのか教えていただきたい。
●服部危機対策・情報課長
まず被害の想定についてですけれども、具体的に放射能がどのくらい流出したとか、そういった細部を検討して被害を想定したわけではなくて、あくまでも出発点は福島原発と同程度の事故が島根原発において起きたということを当てはめて想定をしておりますので、被害の程度というのはいわゆる福島と同程度ということで被害想定をしているということでございます。
また、4日間で大丈夫なのだろうかという話でございますけれども、福島原発の避難の状況を見てみますと、いわゆる20キロの警戒区域が設定されてから、警戒区域の避難が完了したのが95時間後でございます。すなわち4日後ぐらいでございます。そういったところを参考にしまして4日間で避難をしようと。先ほど大山のところに放射能がたまるというようなお話もございました。数時間で境港、米子には来るというデータが出されているというお話もございますけれども、あくまでいわゆる仮定の気象条件、風向、風速、それから放射能の放出レベル、こういった位置、条件に基づいて示されたデータでございますので、全く参考にならないとは言えないと思いますけれども、そういったことも参考にしますけれども、それを前提として全部置きかえるというようなことではなくて、あくまで福島と同じような事故が起こって、福島と大体同じような時程で避難をしていって、その結果、福島県で発災当初においていわゆる外部被曝、内部被曝で健康被害を受けたというデータは多分なかったのではないかと思っておりますので、そのくらいの期間であれば健康被害を及ぼさない程度で避難ができるのではなかろうかということで4日間ということを設定いたしました。
一つのパターンだけではだめなのではないだろうかというお話がございました。まず基本となる計画をつくって、それをベースにいろんなケースを考えてパターンをふやしていければと思いますけれども、今のところはまず基本となるものを今年度においてつくりたいというところで考えているところでございます。
避難指示を発出するのは、これは原子力緊急事態ですので、基本的には内閣総理大臣が避難の指示を発するということになると思います。
○砂場副委員長
何のための避難計画かといえば、やはり住民の健康、安全を守るためではないですか。そうすると島根原発に放射性の物質が今どれくらいあって、最大それが漏れたときにはこうなるのだという最悪の事態を想定しないとまずくないですか。島根原発の3号機が稼働したときの大きさと福島を比べたら島根のほうが大きいですね。健康被害、特に放射線の健康被害というのは、今出ていないというけれども、甲状腺の被害だとか、チェルノブイリを見ても2年後、3年後に発症している例がたくさんあるわけです。今のを見ていて96時間で大丈夫でしたからそれを見てつくりましたというのは、では福島原発の避難はお手本の避難だったということになるわけですか。やはりいろんな問題点が指摘されているわけだから、福島でやれたからその時間で想定するというのは、それを聞いたときに県民の皆さんが安心できるかというのは、やはり不安を感じると思うわけです。やはり想定して、島根原発がこういう事故を起こした場合にはこれぐらいの放射線量があるから、これくらいの時間のうちに避難をしていただければ安全ですよと言わないと、この前の事故がこうでしたからこうでしたよという説明だとなかなか合理性に欠けると思うのです。とりあえずつくってみましたという感じになると思うのです。ですから、そこら辺のところはしっかり検討されたほうがいいと思います。
●服部危機対策・情報課長
おっしゃるとおりで、福島の避難がお手本の避難であったとは思っておりません。かなり混乱を来しているということで聞いております。ただ、一番の原因は、やはり広域の避難の計画がなかったということが一番の原因になっているということを聞いております。したがって、まず基本となる計画、今年度つくるやつがこれで終わりというわけではございません。いろいろ見直していく必要があろうかと思いますけれども、とりあえず今年度基本となる計画をつくって、いろいろ見直しをかけていきたいということでございます。
島根原発の大きさとかそういうものを考慮して具体的に被害を想定する必要があるのだろうと。まさにそのとおりなのですけれども、なかなか専門的なことになりまして、そこら辺を加味していくというのがちょっとまだ検討が十分できていないというところでございます。
●城平危機管理局長
少しだけ補足を。島根原子力発電所をもとにしたというのができないところの一つには、やはりそれによるSPEEDIの測定ができないということで、今現時点では残念ながら私どものほうではそこができません。そのようなことから福島原子力発電所で行われた結果としての避難の区域でしていますけれども、先ほど説明しましたように95時間以内に20キロの区域の方が約4日間で避難されました。30キロに広げると1カ月以上かかっておられますので、私どもはそれを30キロに広げた段階で4日間でやろうということで、ですから福島よりはかなり早くやろうというつもりで取り組んでいるということも御理解いただければと思います。
ただ、ここについては本当は具体的なところでやっていくのが本来だというふうに認識しながら、今から引き続きいろんな方の御意見をいただきながら取り組んでいきたいと思います。
○野田委員
議事進行。こういう資料が森委員から出たということで、これは危機管理局がきちんと持っていらっしゃったのですか。これを持っておられたらそれなりの対応の中で避難であろうがいろんなことが出てくると思う。きょう森委員が出されて、これを見て、ああこんなことかなどということであればちょっと怠慢な部分があったかもしれません。もしこの資料を持っておられないということであれば、改めてこれからきちんとした対応をとっていく。
委員長にお願いしたいのは、これだけの話の中でとてもきちんとしたものが出てこないから、またこの件については我々も勉強したいと思うし、また改めてこれはきちんとした対応の中でやっていくというぐあいにしていただけたらありがたいと思います。
まず、危機管理局はこういうものを持っていたか持っていないか、ちょっと尋ねてみたい。
◎浜田委員長
きょう初めてごらんになったのかどうかということですね、情報量としてどうなのかということですけれども。
●城平危機管理局長
さまざまな情報というのがいろいろなところで今分析されて出ております。そのような中でこのセシウム134、137の沈着量の合計というのは、私どものほうも承知はしております。
ただ、その数字をもとにして国のほうが結局ここの範囲はこういう避難行動をしないといけないとか、何らかの対応をしないといけないとか、そういうような分析をされた結果としてのものというのが今出ていない現状だというふうに認識をしております。ですので、これを見ていろいろなお立場の方がいろいろな御発言をされたり見解を述べておられる状態になっておりまして、それをもとにしてというのは現時点ではやはり国のほうの統一見解としてやっていただくということを、国のほうに指針を示してもらいたいということを含めて要望しながらこのようなデータというのを活用していきたいと思います。
また、きょうお示しいただいたものについては、基本的に承知はしておりますけれども、日ごとの風速はちょっと承知をしておりませんでしたけれども、国のほうが出されたものは承知はしているつもりですが、私どものほうも今一生懸命短期間でやっておりますので、十分な情報収集なり勉強ができていない部分はあろうかと思います。いろんな情報がありましたらぜひ皆様からもお寄せいただければ、私どものほうも一生懸命勉強させていただきます。よろしくお願いします。
○野田委員
知事のほうも、原発がないところなのだけれどもトップを切って中電と契約をしようかなどというところまで来ているわけです。トップを切ってやろうと思うと、やはりトップを切ってこういうことでも研究をしながら、全国の手本になるようなものをつくり上げていただきたいということを要望しておきます。
○山口委員
結局原子力の立地県である島根ですけれども、島根はどういう形で今対応しているのですか。一番影響を受けますのが今のシミュレーションのように偏西風に乗って非常に広範囲に鳥取のほうにと、こういうのを想定して、島根県より鳥取県のほうが影響を受けやすいです、時間的なあれは別にして。島根はどういう形で原子力発電所の事故に対する危機管理をやっておられるのか。そういう情報を共有しながら現在やっておられるのか。
●服部危機対策・情報課長
この避難計画につきましては、実は島根県と連携して原子力防災連絡会議というものを立ち上げまして、そこに島根県、鳥取県、それから30キロ圏内の市町のグループが入って検討しているというところでございまして、島根県においても現在島根県内約40万人の方々を避難させる。当然県内だけでは収容し切れませんので、広島県、岡山県、山口県、中国他の3県に応援を頼んでいるというところで、現在は応援していただく県のいわゆる収容施設等、こういったデータを提供いただいてマッチングを今年度じゅうにやりたいというところで計画の策定が進んでいるというふうに承知しております。
○山口委員
島根とはそういうものを共有しながら対応しているのか。被害を想定したような形で。同時に起こるわけですから。
●服部危機対策・情報課長
被害想定につきましては、島根県も同じで連携して計画をつくっていこうということで、その前提は島根原発に福島原発と同じような事故が起きたと想定したと、そこが出発点ということで、そういう被害想定を定めて計画をつくっていこうということでやっております。
○市谷委員
もともとなかなか難しい問題だなというのはみんなが思っていることなのでしょうけれども、やはり最大限想定され得るものを盛り込むということでないと、安全協定もそうなのですけれども、つくったらいいというものでもなくて、それなりのものでなければ県民の納得が得られないので、やはり想定され得るものを盛り込むということだと思うのですけれども、これはあったらあったですけれども、物すごく急いで全国一早くではないですけれども、そういう何か予算的なものとかあるのですか、UPZの関係で。避難計画の予算の関係とか。そういうわけでもないですね。だったら、中途半端というと何かあれなのですけれども、きちんとした意見を踏まえたものをつくったほうがいいのではないかと思います。意見ですけれども。
○砂場副委員長
10ページですけれども、被害情報を共有することは非常に大事ですから、ホットラインを結ぶことはいいことだと思うのです。これは普通の電話ですか、それとも防災行政無線か何かですか。
●桐林危機管理副局長兼危機管理政策課長
この電話につきましては、防災の人なりが持っている携帯でありますとか、そういう部局の取得と言ったらあれですけれども、専門に使う電話番号を中心に設定しておるというふうに認識しております。
○砂場副委員長
電話が豪雪だとか事故があるとすぐとまってしまうのです。特に携帯が怖いのは、携帯は基地局は電源が弱いのです。もし断線したりするとすぐだめになってしまうので、できれば災害指定の電話、もう一つはキャリア側がトラフィック規制をかけたときには普通の携帯だとかからなくなってしまうので、せっかく今回予算もつけて衛星電話を買ったりしているのですから、そういうものほど今回こういうふうに使っていただいて情報共有をしっかりしていただけたらありがたいと思いますが、いかがでしょうか。
●桐林危機管理副局長兼危機管理政策課長
御指摘のとおりでありまして、ここには具体的な番号を載せておりませんのは、有線電話ですね、これが相当数指定してありますので、まずそれを活用すると。ここに衛星携帯までは入っていなかったと思いますけれども、そういうものもそれぞれ持っているのは別にデータを持っておりますので、活用ができるというふうに考えております。緊急時に活用できるものを優先的にここに入れていただいているというふうに考えております。
◎浜田委員長
次に福祉保健部のほうで、質疑がある方はどうぞ。
○市谷委員
1ページの地域主権一括法に伴う条例制定・改正の方針なのですけれども、一つは、経過措置がないもので認定こども園というのが入っているのですけれども、経過措置がないのでつくってしまわないといけないということはあるのですが、子ども・子育て新システムとの関係で認定こども園がいわゆる新システムのこども園に移行していくという絡みが出てくると思うのです。この認定こども園について言えば今既に条例があるものなので、認定こども園の基準はつくったけれども、新システムができて基準を変えないといけないとか、そういうことが生じてくる可能性があるので、これをもっと待てるように国に言えないものかなと一つ思ったのと、それから認定こども園にもいろんなパターンがあって、保育所型とか幼稚園型とかあると思うのですけれども、そうなってくると経過措置があって今後条例をつくるものとの絡みでどういうことになるのかということをちょっと教えていただきたいと思いますし、あと経過措置がある、来年度につくるというものについてはどういうふうに策定していくかという議論の仕方が書いてないのですけれども、それはどういうふうになるのかというのを教えてください。
6ページの三朝医療センターの件ですけれども、委員会のまとめのところの1で地域で入院患者の受け入れ体制が整うことを前提に入院機能を休止し、医療センターは存続するということなのですけれども、この入院機能が一体何床あって、この方たちを受け入れられるような体制が実際に見通しがあるのかと、ちょっとその辺を教えていただきたいと思います。
●渡辺子育て応援課長
認定こども園の条例の関係でございますけれども、今国で新システムの検討が進められている中で認定こども園の条例改正について待てないのかということですけれども、今回の条例改正の部分ですが、国の認定こども園の法律の中で定められている根幹部分ですね、いわゆる幼稚園と保育所両方の機能を持たなければならないという基本的な部分を条例の中に規定するようにといったこと、それから新システムと関係なく認定こども園の条例の中に定めなければならないということですので、新システムとの関係は直接ないと思っております。
どちらにしても、新システムが移行しますのが25年度以降になりますので、今の時点でできる部分を改正しておくということだと思います。
2点目におっしゃいました条例と各類型との関係というのは、済みません、もう一度おっしゃっていただけませんでしょうか。各類型について定められていますけれども、認定こども園条例について2番目に質問なさった点がちょっと内容がよくわからないのですけれども。
○市谷委員
今の話とも関係があると思うのですが、時間も余りないのであれですけれども、幼稚園と保育園の部分は結局2月議会では条例を決めないではないですか。だけれども認定こども園というものの中にはいわゆる幼稚園部分や保育園部分も入っているので、その認定こども園で幼稚園、保育園についても規定してしまうと、後の本体の幼稚園、保育園の規定との絡みがどういうことになるのかと。最初に認定こども園で保育園、幼稚園を規定してしまうと後で幼稚園、保育園をまた条例で定めるということとの関係が何か……。また今度にしたほうがいいかもしれないですが、認定こども園に幼稚園や保育園も入ってしまっているので。
●山口子育て王国推進局長
先ほど課長が説明したとおりでして、今回は法律で期限が延長できないのでしないといけないのですけれども、中身としては認定こども園で幼児教育と保育をやるのだということと地域子育て支援センターというのを設けるという2つです。
それともう一つありまして、認定こども園という表示を置きなさいという、これを条例でやりなさいという法律になっていまして、こんなことは国の法律でやってくれればいいのですけれども、そういう成り立ちになっていますので、そこだけはやらせていただきます。
さっき言われた配置基準だとか面積要件とかいろいろな案件については、1年先にほかの幼稚園、保育所と一緒に議論させていただきたいと。
○市谷委員
わかりました。
もう一つ、どういうふうに検討していくかという検討の仕方というのは、また今度でも出てくるのでしょうか。関係者の方の意見を聞くだとか。
●山口子育て王国推進局長
これはそれぞれこれだけの条例でありますので、それぞれのジャンルで違うことになると思いますが、私どもの幼稚園、保育園、認定こども園の件に関していえばそれぞれの団体から今個別にお聞きしておりますけれども、年明けぐらいになると思いますが、東・中・西で意見交換会を開こうかと思っています。そういうふうにしていろんな意見を踏まえて条例案をどうするかを考えたいと思います。
○市谷委員
どういうふうな検討のスタイルをとるのかというのをまた教えていただけたらと思いますので。
◎浜田委員長
それでは、三朝医療センターの件につきまして。
●中西医療政策課長
2点御質問がございました。
まず、三朝医療センターの病床数でございますけれども、全部で60床ございます。ただ、最近稼働率が余り高くありませんで、この会議のときは20数床ということでおっしゃっていましたが、大体半分、30床前後かなというふうに思っております。
この受け入れの関係でございますけれども、実際この3つの柱、提言を学長が受け入れられて、その方針が決まった段階で具体的に受け入れの話が進むことになると思いますけれども、これから大学と中部医師会と関係の医療機関で具体的な受け入れの話が進んでいくと思います。実際入院の廃止が決まりましたら入院患者の受け入れをまず縮小、制限していきますので、最終的には入院の患者は今の20数名からは大分減ると思います。基本的に多くは隣の三朝温泉病院等で吸収できると思います。不可能な数字ではないとは思いますけれども、これから具体的な検討を進めていって、もしも4月1日で難しければ、その時点で入院機能を廃止するというわけにはいきませんので、留保がついているとおりしばらく、三朝医療センターとしても非常に厳しいと思いますけれども、入院患者がどこかに転院できるまでは続けていただくことになろうかと思っております。これから始まる大学と中部医師会等の協議を見守っていきたいと思っております。
○濵辺委員
11ページの王子製紙の水酸化ナトリウムの流出事故の件ですけれども、以前これに似たような現場で私自身作業していたものですから、発生した時間帯、それからその作業そのものが要は以前からやりなれた作業かどうなのか、新しい作業なのか。人為的にはそういうことと、また設備的にどういう設備なのか。例えばこれを見ると漏えいしたところのパッキンといいますか、接触するところの部分に大概配管とか、何かストレーナーみたいな機器がありますけれども、この間にあるパッキン、金属と金属との間を漏れないようにするパッキンとか、ああいう設備的なところの管理といいますか、そういうところの人為的なものと設備的なもの、これを今調査中とありますので、十分気をつけて見ていただきたい、監視していただきたい。時間的にここは3交代をされているのですかね。朝早い時間帯で作業をされているので、これはどういう時間から作業を始められたのかちょっと気になったのです。大体会社は普通8時半とか8時とか、時間帯が7時35分から始まっていますので、どういうサイクルだったのか。例えば夜勤の方が朝作業をされたら、要は居眠りで作業をされたりとかといろいろ人と設備的なものがあるので、そこを十分しっかり監視していただいて、今回3度目ということなので、3回やるところは経験上またあるのです、絶対に。それはやはりそれぞれの会社、作業、しっかりと作業指導表とか、またはそこのリーダーのあり方とか、また職場の体質みたいなものでやるところは何遍もやってしまうということがありますので、十分気をつけて見ていただきたいと思います。これは要望でいいです。
◎浜田委員長
それでは、ほかにありませんでしょうか。(なし)
それでは、危機管理局と福祉保健部は終わらせていただきます。
生活環境部のほうで質疑がございましたら、どうぞおっしゃってください。
○市谷委員
9ページの住生活基本計画のことですけれども、10ページの基本目標1の(4)の3つ目の丸のところで、「人口・世帯数の減少に合わせた削減を推進」ということで、今説明の中でも県営住宅がちょっと足りないのだけれども、でもこれから人口が減っていくからとりあえずは現状維持して、あとはまた減らしましょうという話なのですけれども、現状は少し不足しているという認識が私はちょっと違うのではないかと思うのです。というのが、優先入居の方をまず募集をかけて、多くは大体その段階で埋まってしまって終わってしまうのです。そうすると申し込みできないままに終わっている方がすごく多くて、潜在的な希望者というのが県営住宅はあると思うのです。そういうことをきちんと念頭に置いて、現状では多少の不足という認識なのかどうなのか、ちょっとそこをお聞きしたいと思います。
●宮脇住宅政策課長
現状で少し足りないという言い方をさせていただいたのは、応募倍率が県営で2倍から3倍。ただ、繰り返し同じ方が申し込みをしておられますので、実質倍率というところをちょっと把握しかねる部分があるのですけれども、市町村営はもっと高い倍率である場合があります。
その前に、この住生活基本計画の策定委員会でいろいろ議論する中で出た意見ではあるのですけれども、まずは公営住宅というものは住民に一番近い立ち位置にある市町村の役割でしょう。県営住宅というものはそれを補完する立場ではないかなと。行く行くは公営住宅一元化みたいなものもあってもいいのではないかという議論もございますし、その中で県は優先入居という制度に取り組んでいます。
市谷委員が今おっしゃったように、少し足りないという団地もあるのですけれども、逆に2次募集しても全く申し込みがない団地もあらわれていまして、募集倍率は既にかなり低下傾向にあります。認識がないというのではなくて、それらをもう少し詳細に検討していく必要もあろうかと思いますけれども、先ほども申しましたけれども、民間賃貸住宅には1万7,000戸も空き家がありまして、民間業者からは公営住宅というものは民業圧迫ではないかという意見もいただいておりますし、そういった御意見も総合的に踏まえた上で、当面は現状維持。将来的にはそういう世帯数ですとか申し込みの状況を踏まえて、削減の方向かなということを申し上げたまでです。
○市谷委員
あいているところがあるというのは、不便だったりしてあいてしまうという現状があるのは、何回か聞いて私も知っているのですけれども、ただ、それがそんなにたくさんあるという話でもないのかなと思うのです。だから、潜在的な希望の数をもっとよく把握をしていただいて、必要な数というのはやはり見ていただきたいというふうに思います。
さっき民業圧迫というお話がありましたけれども、民間と公営住宅は全然家賃が違うので、だから民間には入らないわけで、比較的料金が安い公営住宅のほうにみんなが入りたいと思って、入りたくて待って何回もくじを引いてということだ思いますので、民業を圧迫するからという声はあるかもしれませんけれども、県がそれにそうだねといって乗って公営住宅を減らすというのはちょっと違うのかなと。それで民間の住宅を活用するというのであれば、家賃補助までやって、それで民間を活用させてもらうというところまでやるならわかるのですけれども、全然ステージが違うものを同じにして、民業圧迫だと言われていますから公営住宅を減らしますという理屈は私はやめるべきだというふうに思うのですけれども、その辺はどうでしょうか。何回も今までこの話はさせていただいているのですけれども。
●宮脇住宅政策課長
何度かさせていただいたと思いますけれども、あくまで民業圧迫というのはそういう意見もあるということで紹介させていただいただけですけれども、民間賃貸住宅の借り上げ公営住宅というものは県としては既に取り組んでいますし、中心市街地でのニーズが多いということを踏まえて特に4市には声かけをさせていただいているのですけれども、なかなか腰を上げられないという実態もあります。では、もっと県がというお話もいただくのですけれども、まずは中心市街地に今さら用地を取得してというのはまずないので、民間賃貸住宅を借りたほうが早いというのはみんなわかっているのですけれども、なかなか県が率先してさらに拡大という状況ではない。まずは市に取り組んでいただきたいということを考えております。
全く今後ないかと言われると、今後のことはちょっと何とも言えませんけれども、民間賃貸住宅の活用を図った住まいの提供というのは今後前向きに取り組みたいと考えておりますので、御承知と思いますけれども、安心賃貸住宅ですとか地域優良住宅ですとか、いろいろ民賃を活用した県の取り組みというのはほかにも広げておりますので、そういった方向で家賃補助だけではなくて、ほかの方法で協力はしたいと考えております。
○市谷委員
ちょっときょうで話は終われないのであれですけれども、正直言って県が住宅政策から手を引いていくようなことというのは私はやはりやめていただきたいというふうに思いますし、さっき優良住宅がどうのと言われましたけれども、私も障害者の方がそういうところに入る際に、入れないかどうかということもお手伝いさせていただいたこともありますけれども、実際はなかなか入れないし、家賃助成も限定的だったりとか、もともとが値段が高いということで、何かその辺の認識が県民の皆さんの要求と今ここに出てきているものや発想がちょっとずれているのではないかと私は思いますし、いつも住宅のことでは本当にお世話になっているのですけれども、入っていただいても出ていかないといけなくなったりとか、今家賃の基準も下げられているので、昔だったら入れた人も入れなくなって、だから応募できなくなっている人もありますし、だから今の生活困窮の中での公営住宅の役割というのをもっと認識した上でこういう計画を立てていただきたいというふうに思います。要望できょうは終わります。
もう一つ、湖山池の将来ビジョンの冊子の7ページのほうで、恐らく鳥取市も一緒になってこれをつくっておられるので合意が前提だと思いますけれども、下水道の整備の支援ということが本当に水をきれいにしようと思ったら必要だと思っていたのですけれども、鳥取市がこれまでやるという話ではなかったような気がしまして、ここに入ったということは鳥取市さんも合意してのことなのかということと、住民の方がまたそれに協力していうこということでなければならないし、それもここに市民の皆様にお願いする取り組みということで書いてあるのですが、いわゆる湖山池周辺の地元の住民の皆さんのこうしたことへの合意というのがきちんととられているのか。もしとれていなければ、この将来ビジョンの策定スケジュールの中に一般的に市民との意見交換というのはあるのですけれども、とりわけ今言ったような下水道の関係になってくると、その地域の方に協力していただくのが非常に必要なので、特別に地元の地域の皆さんとの意見交換やそういうものが要るのではないかと思うのですけれども、これを見る限りでは一般的な市民との意見交換しか書いてないので、その辺がどうなのかを確認させてください。
●広田水・大気環境課長
まず、下水道の整備とかに関しての市の合意ということですが、基本的に市と一緒につくっておりますので、行政側の取り組みとして下水道の整備というのは当然根本的な対策として取り組んでいくというのは確認済みです。
市民の方の合意という面では、まだまだこれからパブリックコメントをとっていく中で、市民の方々にこういった内容を周知していく中でお願いをしていく事項だと思っておりますが、ただ、以前100人委員会ということで県土整備部のほうが中心になって、住民側からの意見を聞く場面というのがあって、そちらのほうの100人委員会の代表の方々、各団体の代表の方々には、前回お示しした素案の中で、こういった方向だったりこういった取り組みを今考えているけれども、どうだろうかと言うことの御意見をお伺いして、その方向でいいですよと、内容的にはそういったことでいいというようなことを御確認をしていただいて、その内容を具体的にお示ししたのがこのビジョンだということになっておりますので、例えば公民館に出向いていって個々の市民の方々とというのはまだまだこれからの取り組みだとは思いますが、このたびのビジョン策定に向けては一定のそういった意見を聞きながら進めてきたということです。
○市谷委員
今のお話だと、まずは代表の方ということなので、住民の方も、町内の方というか、そういう方もぜひ対象に特に具体的に説明していただきたいというふうに思いますので、ぜひお願いします。
○野田委員
生活環境部その他で。法橋部長にお尋ねしたいのですけれども、東日本大震災で本当に頑張って、鳥取市などでも水道車を提供する、県も放射能の被曝測定車を提供する、大変頑張ってやっている。ところが、9カ月たってテレビで放映されるのは、瓦れきがほとんどそのままの状態なのだと。東京都は市民のいろいろな意見を聞きながら了解を得て、少しずつでもやってやろう。静岡県もそのようなことをやっている。当初鳥取県はあれだけ頑張ったのに、この瓦れきの処理については鳥取県の考え方というのはどんなところにあるのか。福島の放射能の場合は、これはちょっと手が出ないと思います。ところが、瓦れきについては東京とか静岡がやっているように、いろいろなところに処理場があるわけだから、そこに了解を得ながら持ってこられる部分、測定をしてこれだったら大丈夫だよといって住民に理解を得てやっているのだから、鳥取県もその一部でも、小さな県であってもこういう協力ができるのではないかと思って、いつも気になってテレビを見るものですから、そこのところを御答弁をいただきたいと思います。
●法橋生活環境部長
瓦れきの処理についてもっと広域的に支援をしなければいけないのではないかと、鳥取県でもそれを手伝うべきではないかということでございます。
これについては、非常に難しい問題、やはり放射能の問題がございまして、福島県内に限らず、宮城であれ岩手であれ、そこの瓦れきの中にはいろいろ放射線に汚染されている疑いがあるものがまじっているという状態があります。
ことしの春先に、環境省のほうからそういった広域処理について余力があるのかないのかという照会が参りました、4月だったと思いますけれども。そのときに市町村に照会いたしまして、一部市町村の中ではそういったものを焼却する等の余力がある程度あるということの回答をいただいていまして、それは環境省に返しております。
その後、具体的にどうだという話が11月だったですか、そういった検討ができるかどうかという照会があったものですから、改めて市町村にどうなのかということを照会いたしました。ところが、やはり住民の方々の不安が非常に強いと。放射線に汚染された疑いがあるものを持ってくるということについての抵抗感というのが非常に強いということで、基本的には今のところ、県内の市町村の中でそういったものを処理することを検討するというところがない状態になっております。
県として、独自に処分場であるとか焼却場、そういった処理場を持っているわけではございませんから、そういった住民の意向を踏まえた上で判断されていることについて、県のほうからどうしてもやってくれということはなかなか言いがたいという状態でございます。
いま一つ、国に全国知事会等で要望しておりますのは、やはり住民が納得していただけるような明確な基準というものをつくってほしいと。それで今ガイドラインの中で8,000ベクレルまでは大丈夫だよということを言っておられるのですけれども、これもダブルスタンダードなところがありまして、通常の放射性廃棄物の管理、100ベクレル以上のものについては外に出しませんよという基準があります。その基準がありながら、今回の瓦れきに限っていえば8,000ベクレルだというところが、基本的にはやはりなかなか皆さんに説明しがたいところがあるわけです。ですから、国の環境研究所などでいろいろやって、8,000ベクレルだったら大丈夫だというようなことを環境省が出していますけれども、従来の基準と違うのであれば、その違うということの理由なり、これからどういうふうに放射性廃棄物を取り扱うのかということも含めて十分説明していただかないと、今の状態で受け入れますということについての住民の理解を得ることは非常に難しいのではないかというふうに考えております。
○野田委員
説明は十分にわかりますし、住民の理解を得るということは本当にそのとおりであって、東京都も静岡も、県で持っているところは少ないわけだから、みんな区に任せたり市町村にお願いしてやっている。それも運び出すときからはかって、そしてまたこっちに持ってきてからでも自分のところでもはかってきちんとやっている。
何で私がこういうことを言うかというと、山口議員であれ福間議員であれ、関西広域連合に入って、鳥取県は徳島とともに宮城県を助けるのだと、そういう形になっているにもかかわらず、そこのところに手が出せないというのはちょっと情けない。何かの方法がないものかと思って生活環境部長に聞いた次第ですので、その対策を考えていただいて、鳥取県が被害に遭わないということはないわけだから、そのときにも助けていただかないといけない。そんな思いもありながら、検討をいろいろ加えていただきますようにお願いいたします。
◎浜田委員長
次に、閉会中の調査事項についてお諮りいたします。
請願、陳情のうち、研究のため留保と決定したもの並びに本委員会所管に係る防災体制及び社会福祉施設、衛生環境施設の整備、病院事業、その他の主要事業については、閉会中もこれを継続審査及び調査することとし、その旨議長に申し出ることに御異議はございませんか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
それでは、その旨議長に申し出ておきます。
なお、委員長報告の作成、内容については委員長に一任していただいていいでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
御異議がないようでありますので、そのようにさせていただきます。
次に、その他ですが、執行部、委員の方で何かありませんか。
○森委員
きょう、新聞に日南町の地下水保全条例が制定されるというような記事が出ておりました。これを勉強させていただきたいと思っていますので、また委員のほうへの情報提供をお願いします。これが1点。
2点目です。去年の豪雪があって、鳥取県全体が大変だったのですけれども、米子、境港は経験したことのない雪で、弓浜半島の松が大変折れました。保安林ということで県が一生懸命処理していただいて、ほぼきれいになりました。それで、折れたということで松を植えていただいているのですけれども、現地では塩害がすごいのだと。冬の季節に大変な塩が飛んでくると。これを何とかしてもらえないだろうかと。苗木を植えてもらって30年ほどたてば伸びてきて大丈夫ですからと言ってもらっても困るという話なのです。これは把握しておられますか。そのあたりを含めて御答弁いただければ。
●広田水・大気環境課長
農水部が担当だと思います。私とは思いませんが、ちょっとそれは聞いてはいないです。直接は私どもには入ってきていないです。
◎浜田委員長
農林でしょうかね。
○森委員
保安林ということで、実際問題として塩が飛んでくるということなので、どこが担当なのかみたいなことを今おっしゃっていますが、生活環境部だと思いますので、担当を決めてもらって、とりあえず現状の調査をしていただいて、今後の対策が打てるものなのかどうなのかを含めて御検討いただきたいのですが。
●法橋生活環境部長
塩害というのが、実際問題健康被害とかいわゆる大気汚染防止法とか、そういったもので規制するような性格のものではないと思います。確かに森委員がおっしゃるように、広く生活全般を見れば、海辺近くで生活しておられる方にとっては金属製品がさびたり、家が劣化したり、車がさびたり、いろいろなことがあるのだろうというふうに思っています。それがために農林などで砂防林あたりを敷いてやるのですけれども、それでも実際問題の生活上、海辺に住むということに関していえば、いわゆる塩害というものについてはやはりそこに住む環境条件なのではないかという気がいたします、正直言って。
ただ、雪の被害で砂防林が非常に傷んで、実際問題危険性があるとか、砂も含めて塩が飛んできて、交通安全上非常に危険であるとかそういったものがあれば、確かに飛砂防止ということでやっておった保安林ですから、そういったものができるだけ早く復元されるような措置というのは必要だと思いますので、その辺は農水のほうにも伝えて、どういった対策をとれるのかということは一応検討はさせていただきますけれども、恐らく特効薬というのは、ではすぐすぐこうできますと、塩を防ぐために何か壁をつくってしまうというようなこともできないでしょうから、正直言って対策はなかなか難しいのではないかという気はしますけれども。
○森委員
場所によっては木でつくってあるところもありますね。それはどこがつくっているのかちょっとわからないのですけれども、とりあえずどこが担当になるのかをまた教えてください。それが1点です。
原発の安全協定の件でもう一回お話をさせていただきたいのですけれども、きょう資料をお渡しして、福島の図面を見ていただいたのですけれども、私が一番ショックだったのは、鳥取、島根の重ね図を見たのが一番ショックでした。これだけ見ていたのはよそごとだったのです。これだけ見て、福島は本当に大変だなと。20キロはこの辺か、30キロはここかなどとそれぐらいのイメージをしていたのですけれども、それをこうやって重ね図にしてみたら、この赤いところに弓浜半島が全部入ってしまっていて、すごいショックでした。
これまで安全神話の中で、我々鳥取県の側は米子市は何回も何回も安全協定を結ぼうとやっていたけれども、安全神話とEPZということで全く相手にされてこなかった。中電からは、法的に全然根拠がありませんからできませんとぱんとはねられていたのです。それを今回のことで安全協定が進んだということは、努力してもらったということは十分理解をしているのですけれども、これを見て私は何を思ったかというのは、我々鳥取県は完璧に第一当事者だと。第一当事者なのに中電はあくまでも島根県が第一当事者で、鳥取県は第二当事者ですよということを安全協定の回答として言っているわけです。このことは私は絶対許せないなと。あなたたちは島根県が――島根県はもともと協定があるから、立入調査権や事前同意ということもあるわけですけれども、それを渋々金をもらって同意してしまったらば、第二当事者の鳥取県は一応は言ってみるけれども、誠意を持って対応しましたと言われたらおしまいだということを納得してしまうことにつながっているのだと私は思うのです。その辺で、我々鳥取県が第一当事者であるということを中電に認めさせないといけないと思っているのですけれども、その辺はどういうふうに中電はこれまで言ってきたのですか。その辺のことをちょっとお聞きしたい。
●服部危機対策・情報課長
この重ね合わせた図を見て第一当事者であると。この図を見ればそういうふうに感じるのかなと思うのですけれども、中電はあくまでも立地、いわゆる建設を始めて約40年間立地の県と、あるいは松江市等と協議を重ねてきたという思いがありまして、その辺のところはやはり立地の島根県とそれから隣接の鳥取県、それまでは隣接県とも水域を含んでおりますので、隣接県とも認められて、そういう意識も持たれていなかったのですけれども、やはり立地とはまだ差があるかなというふうに感じてはおります。
○森委員
そこで、鳥取県は第一当事者だということを主張してきたのですか。そこのところが知りたいのですけれども。要するに交渉するときに我々は第一当事者なのだと。第一当事者であるということから、立地県と同じ協定を求めているのだということの交渉のやりとりはどうなったのですか。そこのところを知りたい。
●城平危機管理局長
第一当事者というのが具体的に少しわかりにくいのですけれども、私たちは今回の福島原子力発電所の事故を見て、鳥取県の県民に被害が及ぶと、福島原子力発電所の例から見て。私たちはそのために今30キロの避難の計画について知恵を絞ってやっていると。そういうことをやっているのだから協定をということで求めてきたというところです。ですから、被害を受けるという意味ではこちらは当事者のつもりで交渉はやってまいりました。ただ、何分中国電力のほうは、先ほど課長が申しましたような立地に対しての意識を持っておられるということ。それから国のほうでは、先ほどSPEEDIの話でもしましたけれども、現時点では鳥取県は相変わらずEPZの外ですし、関係隣接県にも認められてませんし、そういう中で中国電力の今の回答があっていると。ただ、私どもはそこでとまるのではなくて、やはり今後引き続いて中国電力のほうに対して、国のほうの原子力防災対策も今見直しの途上にあるという認識のもとに、引き続いて協定改定に向けての協議をするということを話をしていこうという認識であるというのが現時点です。
○森委員
私は、中電はやはりまだまだ安全神話の中にいると思うのです。うちでは絶対こんなことは起こらないと。あれは東電でたまたま津波があったからああいうことになっているので、島根原発は絶対そんなことはないと思っているのです、まだ。自分のところでは絶対に起きないと。そういう思いの中で、鳥取県に譲歩してこれだけの協定を結んでやるのだよみたいな言い方をしていると思うのです。想定で申しわけないけれども。本来、鳥取県の置かれている今の立場。これまでは安全だ、安全だと言われて全く無視をされてきた。こっちは危ないと思って、安全協定を結ぼう、結ぼうと言っても全く無視されてきた。だけれども、本当はこんなに危なかった。それが現在わかったこの時点は、我々は本当に第一当事者なのです。このことをもって中電と本気でやらなければいけない。それは今しかできないと私は思っていて、特にもう一つきょう資料をお渡ししました。福井新聞と書いてありますけれども、記事は京都新聞です。これを読んでいただくと、最後のところに関電の社長が京都府と滋賀と安全協定を結ばなければいけないと思っていると。だけれども、関電の社長は内容はそれぞれの自治体と協議ですというふうに言っているわけです。その後、線を引いているところですけれども、京都府危機管理・防災課の課長が原発立地県と同等の内容となるよう強く求めていく。それからまた、滋賀県の防災危機管理監は、問われるのは協定内容だ。要望してきた詳細な情報提供や原発再稼働の際の事前了解などを求めていくというふうに語って、現在交渉のテーブルに着いている、着いていないはあるかもしれないけれども、一生懸命やっているわけなのです。
もう一つ、この資料の裏です。これは高浜原発と京都府との通報連絡協定、安全協定ではないです。京都府はEPZの中で5キロ圏内でもう一つ高いUPZではない、5キロ圏内なので、EPZの中でもまだ近いところらしいのですけれども、そこでのことがあって、隣接県としてこの協定を平成3年に結んでいる。この平成3年に結んだ内容は、今鳥取県が結ぼうとしている安全協定とほぼ一緒です。だけれども、これには定期連絡というのがあって、今定期的に何がどうなっていますというやつが入っているけれども、だけれども、立入調査についてもほぼ一緒。それから事前了解についてもほぼ一緒なのです。全国に先駆けてという話だけれども、うちはEPZの外だけれども、また水域を間に入れての隣接県だけれども、この協定の内容は全国に先駆けてという内容ではないのです。京都府はもう既に平成3年にこれをやっているわけだから、だから京都は立地県と同じものを求めて今交渉をやっている最中。それを今鳥取県が全国に先駆けてやっていますなどと胸を張ってやってしまうことが、滋賀や京都には絶対にマイナスになるのです。だから、電気事業連合会はもちろんこれをわかっていて、中国電力にこれ以上のものをさせるなと、京都以上のものをさせるなということをやっているわけですよ。ところが、鳥取県は電話をしてみて担当者どうですか、向こうの課長さんどうですか。それぐらいのことではやはりだめなのです。やはり鳥取県もちゃんとした組織をつくって、隣接県でいついつ統一交渉日などということでもつくって、ここまでは絶対やらないといけないぞというようなことを一緒にスクラムを組んで向こうと対峙しなければ安全協定は進まないと思う。
少なくともこの京都の内容は御存じでしたか。それをもう一回確認します。
●服部危機対策・情報課長
京都府が高浜原発とこういう通報連絡協定を結んでいるということは承知しておりました。これは、委員もおっしゃられるように、京都は10キロ圏内で、今あるいわゆるEPZの中でということで従来結んでおられると。ただし、やはり立地とは明らかに差があるというものでございます。
鳥取県が今中国電力と結ぼうとしているのは、名前がどうか、内容で言われるとどうなのかという話はあると思いますけれども、いわゆる安全協定、安全確保に関する協定というものを結ぼうとしていると。その中身は先ほどありました事前の了解が事前の報告だったり、あるいは立ち入りが現地確認だったりということがありますけれども、少なくとも名称は安全確保に関する協定を中国電力と結ぼうとしております。また、鳥取県は現在においてはEPZ外でありまして、EPZ外で電気事業者とこのような安全協定といえるものを結んでいるのは、もし結べたとなると鳥取県が初になると思っております。
●城平危機管理局長
まず、御理解いただきたいのは、私どもは全国初を目指しているわけではなくて、今、現に島根原子力発電所の2号機は稼働していますし、1号機は冷却中ですけれども、プール内には燃料があります。冷却をし続けないといけません。御案内のとおり、2号機ももうちょっとしたら定期点検に入りますけれども、やはり相変わらず冷却をし続ける。いわゆる動いていないといけないという状態になります。その中で住民の皆さんの安全を確保するためには、やはりできるだけ早く、一刻も早く私たちがそれについて、中に立ち入ってどういう施設の状況になっているかとか、書類がどうなっているかとかというのをきちんと見て、それに対して意見が言えるというような状況ですとか、増設をしたりとか、重要な変更をするときに事前に説明を求めたり、それに意見が言えたり、それに対応してもらったりというようなことをしたい。それから万が一のときには補償する。これについては仮払いとか風評被害も含めてするというようなことも含めて、そういうことをきちんと担保したいということでしているというのが状況でございます。
そのような中で、今の高浜原子力発電所のことがございましたが、先ほど課長が申しましたように、これは10キロ圏内のEPZ内のところということで協定を結んでおられて、京都はそういう状態にありますので結べております。ただ、大飯発電所というのは今はEPZ外で、今度EPZが30キロになると範囲に入りますけれども、それについては協定も何も結べていなくて、そこの部分についてが、先ほど新聞でお示しになられた同じ協定を結びたいということを言っておられるというものだと思っています。
今、資料が配られましたので、私どもとの違いについて説明させていただきますと、例えば計画に対する事前説明は第2条というところでございますけれども、ここについては増設をしようとするときということに限られています。私たちは、事前に報告をしてもらうという内容には増設だけではなくて、冷却水のことですとか重要な変更をするとき、そういうときも報告をいただいて意見を言って、それに対応してもらうというふうになっています。
京都の場合には、増設についての説明は受けて意見は述べるけれども、それに対してどう対応するかというのは協定の中では担保されておりません。森委員のほうからも説明がありましたけれども、現場に立ち入るということについてはこの協定の中には盛り込まれていないというのが現状です。補償については第5条のところに保守、運営に起因して損害を与えた場合にはということで書かれておりますけれども、ここについて風評被害のことですとか仮払いとかは明らかにはなっていないというような現状にはあると思います。
細かいところを言い出すといろいろありますけれども、いずれにしても、滋賀県、京都とは私どものほうも同じ関西広域連合の中におりますし、同じような立場ということでいろいろな情報交換をしております。まず、滋賀県さんのほうは安全協定をということで8月に知事から要望書を文書では出されましたけれども、それについては協議中ということですけれども、今のところ何も返事がないし、協議のテーブルに着けていただけていないというのが今の現状だと伺っています。
京都のほうは6月に要望書を出されまして、9月20日に協議の場にはつかれた。そこでは新聞に書いてありますような立地と同じということで申し入れをされたけれども、その場では関西電力は返事がないし、その後協議のテーブルには着けれていないというふうに伺っています。
そのような中で、関西電力の社長さんの御発言の中で、協定の締結について言及されておりますけれども、どうも安全協定という表現は使っておられないというのが今の状況だと思います。
このような中で、一方では関西広域連合が関西電力と協定を結ぼうという動きがありまして、これについては年度内にというようなことで情報連絡協定を結ぶ方向で協議が着々と進んでいるという状況にあります。
○森委員
確かに、その部分で京都より若干進んでいる面もあるのだけれども、やはり関電も中電もそれまでの安全神話の上のEPZの上に立って話をしているわけです。それはもう完璧に崩れてしまっていて、我々は本当にリスクだけを負ってきたということが今初めてわかったところですね。福島原発の事故があって、初めてこんなにリスクがあったのだということを知らされたわけで、そのリスクを中電はまだ安全神話の中にいるわけですよ。その安全神話にいるところを我々は第一当事者だということを言っていかないといけないと思うのですけれども、そこが今回もうちがこうやって結んでしまうことによって、京都や滋賀が一生懸命頑張っているやつを、私は本当に無駄にしてしまうような、前例をつくってしまって、鳥取県が中電とこうやって結んでしまったからということが当然すぐに連絡がいくわけですから、そうしたら京都や滋賀の交渉などがうまくいくわけがないわけですよ。
また、補償の話をされるのだけれども、この中で補償してもらったってどうしようもないわけです。ここに住んでいる我々は補償は欲しくない。要するに安全が欲しいのです。先払いしてもらうから、ああよかったねなどということではないのです。安全が欲しいのです。その安全は何かというと、言われるように住民でコントロールができること。それは何かといったら、立入調査であったり事前同意であったり、運転の再開や稼働開始といったことについての住民コントロールができるかどうか。そこがやはり県民の安心だと思うのです。そこが何か第一当事者をこちらから放棄して、なおかつ安心安全は保障させるから大丈夫ですということでは、県民にとってこれが安心安全だというふうにおっしゃるのは私は理解できないのだけれども。
●城平危機管理局長
前回の常任委員会で報告させていただいたかと思いますけれども、実は1号機の冷却中の配管の中から海水が漏えいをいたしました。この漏えいについて鳥取県に報告が3日後ということで遅いということで、中国電力に鳥取県から申し入れを行いました。その結果につきまして前回報告させていただいたかと思うのですが、結果としては島根県のほうには連絡がいって、島根県の職員は実際に現場に行って放射線も漏れていないし、本当に海水だけだと。これは異常時等には当たらないということで判断をされて、結果として異常時には当たらないという結果で、そこで結果が出ているので鳥取県への報告は遅くなったという事例がありました。
私たちはやはりそれが本当に、今回の場合は放射能漏れということはありませんでしたので、結果としては問題がない事例でありましたけれども、今動いている原子力発電所についてそういうことがあったときに、島根県と鳥取県で現状に差があるというところです。私たちはやはりこういうときにはちゃんと立ち入ることができて、今現場確認という言葉になっていますけれども、基本的には関係者以外でも立ち入って書類を見たりとか施設を確認したりとか、そういうことができることによって、やはり先ほどおっしゃられたように、事が起こる前にきちんと手を打ったり対応してもらう、そういうことをやっていくということが大事だと思っているので、そういう意味で協定というのは早く結ぶ必要があるのではないかというふうに考えていますし、ただ、現状で十分だというのではなくて、やはりきちんとこれは引き続いて言っていかないといけない、見直しについて言っていかないといけないという認識のもとに、現状としての法的な立場を確保しようというのを今現在では考えているところです。
○森委員
この間新聞に書いてあったのは、周辺の自治体からいろいろなことを中電は言われると。だけれども、島根県と松江市はこれまでの長い歴史の間に知識のある職員がたくさんいて、これはこうです、こういうことですと言うと理解してもらえるけれども、全然知識のない周辺市町村や自治体、鳥取県も含んでのことなのかもしれないけれども、来てもらっても理解してもらえないのに大変だみたいなことを言っているわけです。これは別問題の話をしているのだけれども。
要するに、今急いでこうやって結んで、立ち入り確認ができるということをやるよりは、島根県と連絡がちゃんととれて、中電から連絡があったらすぐ島根県からちょうだいねという話をしたほうが私は早いような気がします、そのことをいえば。鳥取県の職員がその知識があって入っていって、その中の書類を見て、どんどんどんどんできる職員がいればいいのですけれども、いない状態の中で今そうやって早く結んだらそれができるのだというふうに言われるのは、私は違うのではないかと思うのです。
そうではなくて、もっと中の体制もよくしていって、その上でできる状態をつくっていくということのほうが、もっといいものを目指していくということのほうが私は大事ではないかと思うし、もう一ついえば、UPZが30キロになったら、もう一回話ができるのだという話ですね。ところが、さっきの地図を見てもらったみたいに、風や放射性物質はUPZが30キロになったからといって、30キロでとまってくれないですよ、放射性物質は。その30キロを超えて飛んでいくということは既にわかっているのに、要するに全部国に預けてしまう。国がUPZを30キロにしたら協定が改定できるのだという話は、県民にとっては納得できないわけです。
例えば、UPZを30キロにしたら30キロまでの危険性が変わるとか、そういうことだったら理解します。UPZが30キロになろうが20キロになろうが50キロになろうが、鳥取県の危険性は変わらないではないですか。現時点で危険だと思っているから交渉しているわけでしょう。だけれども、国がそうやってUPZを変えたらもう一回交渉できるようにしますよ、改定しますよという話は、もし国がやらなかったらできないということでしょう。国はやらないかもしれないではないですか、やるようなことを言っているけれども。そういうことではなくて、被害をこうむる鳥取県としては主体的にそういうことを中電に要求することではないですか。そう思うのですけれども。
●城平危機管理局長
この議論は全員協議会ですとか特別委員会、前回の委員会でも繰り返しになりますけれども、私どもは先ほど森委員が言われた当事者として意見を言ったり施設に立ち入ったりということができるような法的な立場というのが必要ではないかと。これは、やはり今動いている限りは急ぐのではないかというのが一番の基本ではないかと思います。
原子力防災につきましては、やはり本当は国が専門家の方々で責任を持った仕組みというのをきちんとしていただくべきだというのが基本的な考えですので、これは中国電力だけに求めるのではなくて、国のほうにきちんと要望していって、UPZが本当に今提案されている30キロが十分なのかとか、そういうようなことも含めて国のほうで専門的な立場で御判断をいただいて、責任を持った対応をしていただくというのが基本であろうかと思います。そのような中で、中国電力との交渉というのは引き続いて行っていくということを考えているというところでございます。
○森委員
最後に。当局に質問するのは終わります。ありがとうございました。
あとは委員の皆さんに。今回のことは、私はいわゆる第一当事者である鳥取県が本当に主体的にどうするのか。このことが、鳥取県は第一当事者でないということを中電に言ってしまうことになると思うのです。要するに、中電はあくまでも第一当事者は島根県であり、松江市だと。その隣におる鳥取県が何を言っているかという、そういった態度がいまだにあるのだと私は思っているのです。それを今回の安全協定を結ぶことで認めてしまうことになってしまうことが大変な問題だと思いますし、もう一つは、先ほども言いましたけれども、前例をつくってしまうことによって、ほかの県に悪影響を与えてしまう。これが2点目。3点目としては、要するに安全協定が仮に改定できるとしても、国がUPZを変えたから、UPZを超えたところまでも被害があるわけです、風はとまってくれないわけですから。そのことを国頼みにしてしまうということに私は大きな問題があるのではないかと思っていますので、またこれは全員協議会で議論されると思いますので、一応私の意見を申し上げておきます。よろしくお願いします。
○山口委員
今言われたように、恐らく全協を開くと思いますのできちんと知事に迫るべきだと思っておりますし、それからやはり国に対しても県境を超えた、ただ立地県だけということではなしに、本当に第一当事者は鳥取県よりほかないのです。そういうことで、これは超党派で何らかの形で議会として対応すると、こういうことを確認をして今度全協でもやりましょう、あるいは各会派でもそういうことを。
◎浜田委員長
主張はとてもよくわかりました。それから原発事故に関してのシミュレーションを森委員のほうから出されまして、この問題についても少し意見交換だとか勉強会をしようではないかという話が前もってありましたので、それも含めてこの委員会としての姿勢を示していきたいというふうに思いますので、いかがでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
その他の事項がございましたら。
○市谷委員
原発のことで1つ紹介させていただいて、さっきも言ったのですけれども、中電が出している分で、安全ですと、安全対策をやっていますと、福島原発の教訓を踏まえと言っているのですけれども、教訓がまだはっきりしていないのにやっていますと、こういう前提なのです。だからだまされてはいけないと。本当にそうですよ。本当にそう思います。(「そういうことも含めて」と呼ぶ者あり)ということを一つ御紹介と。
私議場で聞けなかったので、国府の不法投棄のことで知事も少し触れられたのですけれども、地元の皆さんとの協議と、立ち入りを地元の方も一緒にという点は前もちょっと確認したのですけれども、そこだけ部長に確認させていただきたいのですけれども。
●法橋生活環境部長
プレイランドの不法投棄事案につきまして、地元の自治会の皆さんから申し入れが来ております。1つには立ち入って処理の状況というものを自分たちでも確認したいのだということ。もう一つは、基本的には土壌とか水質、そういった環境上の調査をしてくれという2点。大まかに言うとその2点だと思います。
基本的には、事業者のほうには住民の意向、そういったことは伝えまして、そういったことにきちんと誠意を持って対応するようにということで伝えるように今しております。
水質、土壌につきましては、基本的にはやはり住民の不安を払拭するという観点から、何とか県で検査をやってみたいというふうに考えております。
○市谷委員
地元の方と協議してほしいというのもあったのです。立ち入りの調査については県が助言していただいて、向こうがけってしまったらそれまでということがないようにしていただきたいと思います。そこは要望しておきますけれども、3者で協議をしたいと。
●法橋生活環境部長
実際の申し入れ書は持ってきていませんのであれですけれども、我々としては幾らでも協議には応じます。地元の皆さんに安心してもらうということが非常に大事ですので、我々の知り得る限りは皆さんに御説明したいと思いますし、事業者のほうにも誠意を持って対応するように指導していきたいと思います。
○砂場副委員長
前回の委員会で山口委員が指摘され、そして今回の本会議で長谷川議員が指摘した倉吉の介護施設の介護保険法に基づく認定の件ですけれども、慎重に対応するという答弁までだったのですけれども、現状はどうなっておりますでしょうか。
●日野長寿社会課長
恐らく明友会の件かと思います。
まず、現状を御説明いたしますと、本会議でも説明があったと思いますけれども、当初法人のほうは12月1日付で介護保険の指定を受けたいという事前相談があったところでございます。ただ、書類もそろわなかったということもあって、12月1日時点で保険の指定を受けずにサービスを開始されております。当日、県のほうも現地確認をさせていただいて、チラシの件、この委員会でも御指摘いただきましたが、そういったことがないようにという指導と、今後必要に応じて現地確認をさせていただきますというお話をさせていただきました。
12月2日時点で申請書がそろいましたので、そこで申請書を受理をしたところでございます。現状は今審査中という段階でございますが、県といたしましては、12月12日、おとといも一応現地確認をしたりという形で今鋭意審査をしているところでございます。ただ、今回の件というのは、みのり福祉会の不適正な問題とも関連があるかなという面もございますので、慎重かつ厳正に審査をしていきたいというふうに考えております。
○砂場副委員長
介護保険法の41条の第1項の指定については、70条で指定をしてはならないという規定がありますね。その中の3項には指定居宅サービス事業の設備及び運営に関する基準に従って適正な居宅サービスの事業の運営をすることができないと認められるときという条項がありますね。ここで注意していただきたいのは、6号のほうで、6号のほうは当該の法人の役員というところに丸括弧がしてあって、丸括弧の中は業務を執行する社員、取締役、執行役員またこれらに準ずる者をいい、相談役、顧問、その他いかなる名称を称する者であるかを問わず、法人に対し業務を執行する社員、取締役、執行役またはこれらに準ずる者、ここですよ、同等以上の支配力を有すると認められる者を含む。ということは、形式上のそこの法人を管理する人間ではなくて、実質上だれが支配をしているのかということをしっかり見なさいよというのが6号の規定ですね。
そして今回の明友会の問題についていうと、あそこのチラシからいえば、長谷川議員が指摘したように前理事長の後援会事務所の電話番号と一緒、その場所も一緒、住所は同じ、理事長のところ、そして今問題になっているのは、このみのり福祉会の職員が工事を手伝ったという疑惑まで指摘されていて、これだけ関係が深いものが大丈夫なのか。
そして先ほど言いました居宅サービス事業を運営するという基準、基準の基本方針、通所介護の基本方針は、利用する人たちではなくて、利用者の家族の身体的及び精神的負担を軽減するものでなければだめですよと書いてあるわけです。わかるように、今回県が指摘した額だけで法人が前理事長に請求している額は8,900万円ですよ、合算すると。それだけ返せと言っている。そういう経済状態がある。しかも中での運営がでたらめだったことは改善命令書にいっぱい書いてあるわけです。そういう者が、本当に利用者の家族の精神的負担を軽減するような運営ができるのか。これは疑問だと思うわけです。介護保険法に従っていうならば、介護保険法70条がいうように、指定してはならない法人ではないですか。そこら辺はどういうふうに考えておられますか。
●日野長寿社会課長
まず、介護保険法上の話をさせていただきますと、介護保険法上は御指摘のとおり指定の欠格要件というのを定めております。その中には、例えば過去5年以内に指定取り消しを受けたとか、禁錮以上の刑を受けているとか、人員、設備、運営基準に沿った運営ができないと認められるとき、いろいろなケースが定められております。
まず最初に、おっしゃっていました役員等の話、同等以上の支配力を有するというところでございますが、こちらについてもやはりきっちりと確認をしなければいけないというふうに思っております。
それと、人員、設備、運営基準のほうの基本方針の中で、家族の立場に立ったというお話がございました。それで、人員、設備、運営基準は、御指摘のような基本方針の部分もございますし、あと例えば利用者さん5人に対して1人以上職員がいなければいけないみたいな人員の関係、それと1人当たり面積何平米とかという設備の関係、あと運営規定を設けるみたいな運営基準の関係がございます。こういったものに一個一個照らして、慎重に審査をしていく必要があるというふうに思っております。
ただ、今実際に指定の申請を受けている段階でございますので、具体的にどうだというのはなかなかちょっとお答えはできませんが、県としてはしっかりときめ細かく見ていきたいというふうに思っております。
○砂場副委員長
今言われた基準の中には、例えば96条であると、利用者から支払いを受ける利用額と指定通所介護に係る居宅サービス費用の基準額に不都合な差額が生じてはならないとか、きめ細かく経理の規定もあるわけです。それからもう一つは、104条の2項については、指定通所介護事業者は従業員、設備、備品及び会計に関する諸記録を整備しておかなければならないと書いてあるわけです。それで、前理事長はこの施設の開所式であたかも自分が主人公のようにあいさつまでしている。実効上支配している者、そう見なければ、だったらここの理事長があいさつすればいいけれども、全然違う人がやっていて、そしてさっき言ったように、その人が今までやってきたことからいうと、理事会の記録しかないものが諸記録をきちんと記録できるのか。今回たくさん福祉保健部から指摘されたのはお金の問題です。そういうことも含めて、大事なことは被害が生じてからではだめなのですよ。問題が起きてからではだめなので、この問題については慎重に、個別案件ですから回答は難しいでしょうけれども、県民の皆さんが納得できるような形で決着ができますように、慎重の上にも慎重に、各条文個々に照らして、厳正な判断をしていただければありがたいと思います。お年寄りの皆さんですから、安心して老後の暮らしが守られるのが県の仕事だと思いますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。
○市谷委員
同じ件なのですけれども、その息子さんは今回のみのり福祉会のいろいろな疑惑の関係でどこかの施設の社長か何かしていたとか、そういうことはありませんか。
●中林福祉保健課長
今回デイサービスをやろうとしていらっしゃいます明友会のほうの理事長でございますけれども、従来みのり福祉会のほうにみのりクリニックという医療機関がございまして、そちらのほうの管理者をしておりました。
○市谷委員
さっき砂場委員がいろいろ言われましたけれども、はっきり言ってみのり福祉会の当事者だと思うのです、息子さんは。だから、疑惑の中にいる人が新しくそういう施設を開設するということについて、福祉会の疑惑問題と非常に関連がありますからだめだと思います、解明されるまで許可したら。いろいろ言われている点もあるけれども、致命的ですよ、このことは。致命的だと思います。福祉会の元理事長があいさつに立ったとか、そういうのもあるかもしれませんけれども、その息子さんは直接関係があるわけですから、だめですよ、これは。本当にそうですよ。だめだと思いますよ。疑惑と直接関係があるのですから。
○森委員
どうするかというのは、行政手続法でどうも20日が限度みたいなのですけれども、それが例えば今だめだと我々は言っているわけですけれども、手続法は手続法だけれども、今の話で、みのり福祉会の疑惑問題がはっきりするまではそれは留保だなどということができるのですか、できないのですか、そこのところを教えてください。
●日野長寿社会課長
現状を申し上げますと、12月2日に受理をした段階でございます。ですので、審査中ということなので、いつまでというのは今の段階では言えない状況ではございます。ただ、いろいろ御指摘があったとおり、案件が案件でございますので、やはりある程度時間をかけながら慎重に取り扱っていく必要があるというふうには考えております。
◎浜田委員長
すべてクリアになるまでは結果は出せないという方向で判断させていただきます。
それでは、その他の部分に入っておりまして、この後は我々だけですべてが審議できますので、執行部の皆様はこれで御退席いただければというふうに思います。長時間にわたりありがとうございました。(執行部退席)
暫時休憩いたします。
午後3時14分 休憩
午後3時15分 再開
◎浜田委員長
再開いたします。
みのり会の問題の集中審議の件についてですが、前回の委員会で参考人招致をするということを決めさせていただきました。事前に関係者を交えた勉強会を年内に開催したいというふうに思っておりますけれども、いかがでしょうか。
○野田委員
わかりました。勉強会だったら結構です。でも、勉強会についてもちゃんとそれなりのものを執行部は持ち合わせているのですか。持ち合わせていないのに勉強しようと思ってもなかなかできませんので。
◎浜田委員長
こうやって内部のほうで執行部の資料もですし、こちらが独自に勉強した部分もありますし、外部の監査に入られた方々もいらっしゃいますので、そこの部分を少し整理して、どなたを交えて勉強会をするかを……。
○山口委員
参考人を呼ぶと、こういうことであるわけですね。だからそれを確認して、手続をきちんととってもらって、委員長が議長あてに手続をとってもらって、参考人の招致を決めて、それであと参考人に対して質問をする内容を決めると。内容を決めるに当たっては、過去において調査されたものもあるし、県から出たものもあるし、改善命令に対する回答もあるし。それともう一つ今言われた監査をした方。だからそういうものを丸々含めて質問の内容を検討すると、こういうことということでしょう、要するに。
◎浜田委員長
はい、そうです。委員の皆様方の情報量をある程度まとめて判断ができるようにした上で方針を決めて、それから参考人招致という手続になってまいりますので、その前段のところの勉強会の予定を入れなければなりませんので、そのことを皆様に御相談……。
○山口委員
その勉強会に当たっては、ここで説明を受けた執行部からの問題と改善命令の回答、それからそれぞれ皆さん方が持っておられる材料と、さらに検討するのに立ち会われた人材を含めてやろうということですね。
◎浜田委員長
そうです。
○山口委員
だから、それまでにきちんと整理してもらって。それというのが、委員長はまず参考人に対して総括質問しないといけないわけです。
◎浜田委員長
そうです。通知しなければなりません。
○山口委員
委員長、副委員長か知らぬけれども、参考人に対して代表して質問するわけですね。それから私どもも別に……。だからまずそれをつくってもらって、それから監査された人の意見も入れて、1つの質問書みたいなものをつくってもらって、それから対応するということにしよう。(発言する者あり)
◎浜田委員長
みのり会に関する情報はできる限りまとめまして、皆様に御提示申し上げます。
○野田委員
その中で、個人名なども出てこようかと思います。きょうもこうやって記者の方がいらっしゃいますけれども、これは公開にされるのですか、非公開ですか。
◎浜田委員長
それを皆様にお諮りしようと思っておりましたが、勉強会の開催の方法ですけれども、当然個人情報などが入ってまいります。それに配慮いたしまして、公開しないことというふうに決めたいと思いますが、皆様の御意見はいかがでしょうか。参考人招致はオープンですから。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
○山口委員
だから勉強会は勉強会だし、それからやはりここでこの委員会で決まった以上はオープンにしなければならないという問題を、そういうことです。
◎浜田委員長
日程などにつきましてもこちらのほうで決めさせていただきたいと思いますので、御了解ください。
なお、第2回の県外調査のほうを皆様にお伝えしておきます。年が明けてからですが、1月11日から13日でございますので、御参加くださいますよう……。
○山口委員
皆さんに悪いですけれども、これは公務ですけれども、知事が9日から台湾に行くということで。民間団体も含めて。私は日華の……。
◎浜田委員長
それでは、個人的な問題が入ってまいりましたので、締めさせていただきます。積極的に参加いただくということで、あとは御自身で御判断をいただきたいというふうに思います。
以上をもちまして福祉生活病院常任委員会を閉会させていただきます。どうもありがとうございました。
午後3時21分 開会
|