午前9時29分 開会
◎上村委員長
おはようございます。
皆さん、おそろいのようでございますので、ただいまより農林水産部の議案の予備調査を行います。
きょうは内田委員がちょっと欠席でございますので、よろしくお願いします。
委員の皆様には昨日のことで労働委員会の事案が多過ぎるということで、商工労働部長にはそういうぐあいに何かの団体で言ってもらうように言っておきました。では、報告しておきます。
労働委員会で事案が物すごく多くなっているということで、企業団体に中央会とか商工会議所に言っておいてもらうように、労働協約違反がないようにということで言っておきましたので、報告しておきます。
執行部の皆さん、きょうは早くから御苦労さんでした。急遽9時半ということですけれども、よろしくお願いします。
それでは、報告事項の4号、長期継続契約の締結状況につきましては、お手元の説明資料の348ページのとおりであり、特に説明は要しないものといたします。
執行部の皆様にお願いでございます。委員会のインターネット中継におきまして、執行部の声が聞き取りにくいという声がありましたようでありますので、皆様におかれましてはマイクに向かって発言をいただきますように、よろしくお願いいたします。
まず、平成24年度当初予算関係及び予算関係以外につきまして、鹿田農林水産部長に総括説明を求めます。
●鹿田農林水産部長
それでは、座って説明をいたします。まず、分厚いほうの当初予算の関係でございますけれども、資料の1ページに議案説明資料総括表というところがございまして、そこのところに総額でございますけれども、今回223億円余をお願いするものでございます。詳細については別紙のほうでA3判で1枚物で説明させていただきますけれども、施策体系ということで政策テーマは左側に掲げておりまして、あと施策テーマ、主要事業、事業概要ということで記載させてもらっております。ちょっとグレーで塗りつぶしてあるところが新規事業という考え方で紹介させてもらっております。
1つは政策テーマとして魅力的な農林水産業の再生ということで「食のみやこ・やらいや農林水産業の推進」ということで取り組まさせていただきたいと思っております。大きなテーマとしては、元気な産地、担い手の育成、それと農林水産業への新規就農支援、打って出る販路開拓、販路拡大、それと6次産業化、他分野との連携による高付加価値化ということで、引き続きこれを取り組まさせていただきたいのと、あわせて今回は地域農業の振興ということで大きなテーマを掲げさせてもらっております。
主要事業の中にございますように、みんなでやらいや農業支援事業、それと弓浜の農業未来づくりプロジェクト事業ということで、これはみんなでやらいや農業支援事業のモデル的な取り組みとして位置づけておるところでございます。詳細については担当課長から説明させていただきますけれども、内容につきましては、新規でかなり盛り込まさせていただいておりまして、果樹園の関係、酪農の関係、あわせて豊かな海づくり大会が昨年行われましたので、それにあわせて漁業関係について、水産関係について新しい養殖の面の視点から取り組んでいきたいということで掲げさせてもらっております。
あわせて新規就農におきましても、山間地対策ということで農林水産コラボ研修、そういう事業を取り組まさせていただきたいというところでございまして、あわせて販路拡大につきましては、やらいや関西インショップ推進事業ということで、打って出るというようなところで取り組まさせていただきたいというところでございます。
裏をはぐっていただきまして、イベントによる農林水産業のPR、きのこ王国とっとりけんフェスティバル開催事業なり、豊かな海づくり事業を継承していくための取り組み、あわせて下のほうに農林水産業を通じた環境の保全活動ということで、自然エネルギーの関係の利用ということでさらにステップアップしていきたいなということとあわせて、森林セラピーというような新しい森林の活用の視点についても推進していきたいというところでございます。
詳細につきましては、予算書のほうで各課長から説明させていただきますので、よろしくお願いいたします。
あわせて本日は時間割りで午後に総合事務所等に参加してもらうような形になっておりますので、あらかじめ御了承いただければと思います。よろしくお願いいたします。
◎上村委員長
続きまして、担当課長等から順次説明を求めますが、今回は説明が長時間に及びますので、質疑につきましては分量を見まして適宜区切って行っていきたいと思います。また、政調・政審で説明を伺っている部分もございますので、説明は要領よく簡潔にひとつよろしくお願いをいたします。
●伊藤農政課長
では、座らせていただきます。説明させていただきます。
2ページからお願いいたします。職員の人件費でございまして、予算額20億8,200万円余をお願いするものでございます。これにつきましては、職員297名分の人件費でございます。
続きまして、農林水産部管理運営費でございます。5,100万円余をお願いいたします。これにつきましては、農林水産部内、本庁及び農林局の管理運営に係る事務経費でございます。
続きまして、農林水産業団体人権問題啓発推進事業でございます。20万円をお願いいたします。農協、森林組合、漁協等の農林産業団体の役職員等の人権研修を開催するものでございます。
続きまして、3ページをお願いいたします。みんなでやらいや農業支援事業でございます。本年度1億8,300万円余をお願いするものでございます。これにつきましては、政調・政審等でも御案内したところでございますが、農業生産額拡大や担い手育成などを目指しまして、市町村、農協が作成しましたがんばる地域プラン及び意欲的な農業者が作成しましたがんばる農家プラン、これの実現に向けて支援してまいるものでございます。がんばる地域プランにつきましては、毎年度10地区、3カ年で30地区を予定しております。具体のハード、ソフトの事業につきましては、プラン策定の翌年度から実施していくということで、集落の単位でありますと3年間、その他では5年間ということとしております。なお、がんばる農家プランにつきましては、これまでのチャレンジプランの組み替えということで、フレーム等、事業の内容については同様なフレームで行っていくものでございます。
続きまして、4ページをお願いいたします。とっとり発!6次産業化総合支援事業でございます。6,790万円余をお願いするものでございます。事業概要でございますけれども、農林漁業者がみずから加工、製造あるいは流通販売等、6次産業化に取り組むもの、あるいは農商工の連携に取り組むもの、こういったものを支援するものでございます。
続きまして、5ページをお願いいたします。とっとり美食Brand戦略推進事業でございます。予算額1,320万円余をお願いしているところでございます。本年度より関係団体、大学等で構成いたしますブランド化プロジェクトチーム、あわせましてブランド化女子会等で首都圏での県産農水産物のPR戦略をつくっております。その一環として23年度、オレイン55につきましてブランド戦略をつくったところでございます。後ほど報告で説明させていただきたいと思います。これにつきまして24年度はその実践を行っていく。さらに、24年度につきましてはナシの新品種、新甘泉、なつひめ及びとろはた、これについてのブランド戦略を構築していきたいというものでございます。
続きまして、6ページをお願いいたします。極東ロシア鳥取県産農産物ブランド化戦略事業でございます。140万円余をお願いするものでございます。極東ロシアにつきまして県産農産物のブランド化を図るということで、従来ウラジオストクを拠点としておりましたけれども、新たにハバロフスク等も含めまして周辺地域に拡大していこうというものでございます。事業の内容につきましては、その農産物の輸出促進活動ということで現地での試食販売、あるいはそういった取り組みに対する経費について助成するものでございます。
なお、鳥取ブランドの推進活動、新と書いてありますけれども、これは標準事務費の中で行うものでございますけれども、県産農産物のPRのためにロシア語と日本語を表記したはっぴとかのぼり、これが非常に有効であるということを現地のバイヤー等と話の中で合ったものですから、こういったものをつくってPRしていこうというものでございます。あわせまして中四国のネットワーク化を進めようということでございまして、各県に呼びかけてDBSを活用しながらできるものはないかということで、周年出荷をやっていこうというものでございます。
続きまして、7ページをお願いいたします。食のみやこ鳥取県フェスタ等開催費でございます。670万円余をお願いするものでございます。これにつきましては、毎年度11月ないし10月に開催しておるところでございます。本年度、24年度につきましては、11月の10日、11日にコカ・コーラウエストパークで開催を予定しております。あわせまして10月中旬には優良経営農林水産業者等の表彰式も予定しているところでございます。
改善点等と3番目に記載しておりますけれども、今年度、24年度につきましては、一番下の段でございますが、県のフェスタの開催に係る業務の一部、出店者の取りまとめでありますとか小回りでありますとか、そういった部分を外部委託しようということでございます。それに伴ってトータルコストを削減していこうという取り組みをしているところでございます。
続きまして、8ページをお願いいたします。湖山池の水質浄化に対応した農業振興総合対策事業でございます。1億7,200万円余をお願いするものでございます。1月31日に湖山池の将来ビジョンを策定したところでございます。これに基づいて汽水域として再生を目指すということが方針決定されたところでございます。あわせまして同日に、湖山池周辺の水稲作をつくっておられる方、農家の方と畑地転換についての合意を行ったところでございます。これの合意に基づきまして畑転換の補償、畑地化差額補てん等を実施するものでございます。
続きまして、9ページをお願いいたします。職員人件費でございます。農地総務に係る職員人件費として3億8,000万円余をお願いするものでございます。
続きまして、347ページ、一番後ろから2枚目でございます。報告第1号でございます。交通事故に伴います損害賠償に係る和解及び損害賠償の額の決定につきまして専決処分を行いましたので、御報告を申し上げるものでございます。
概要でございますけれども、相手方は北栄町の個人の方。和解の要旨でございますけれども、県側の過失割合を10割といたしまして、県は損害賠償金11万1,110円を支払うものでございます。事故の概要でございますけれども、昨年の11月の2日、発生場所は北栄町の大島地内でございます。事故の状況でございますけれども、中部総合事務所の職員が軽貨物自動車を運転中、これは信号のない農道でございます。農道の交差点を左折する際に右肩に路肩で草刈り作業をされていた方がいらっしゃったということで、その方に注意しながら左折しようとしたところ、左肩に停車しておりました軽トラックでございますけれども、これの注意がおろそかになって接触してしまったということでございます。双方これで破損したということでございました。たびたびこの議会で御報告しておりまして、本当に事故が多くて大変申しわけなく心よりおわびを申し上げたいと思っております。
農林水産部におきましては、事故多発を受けまして、県警本部の御協力を得ながら1月に交通安全講習会を出先の職員も含めまして開催したところでございます。今後とも交通事故のない、撲滅に向けて取り組みを強化してまいりたいと思います。大変申しわけございませんでした。
●有沢農業大学校次長
農業大学校でございます。資料の10ページをごらんください。管理費でございます。これは農大の施設の維持管理に要する経費ということで、各種の委託業務に必要な経費、舎監や非常勤の配置に要する経費、光熱水費等々でございます。
次に、教育費でございます。農業大学校には養成課程といいまして高校卒業後2年間、教育を行う養成課程と研修課程というのがございますが、この教育費は養成課程の学生に対して専門的な農業の知識を習得させるために必要な講義や演習、技術の習得のための実習等々を行うために必要な経費でございます。
次に、11ページでございます。時代の農業を担う学生・研修生募集強化事業でございます。これは農大の教育の充実を図り、農大の魅力を幅広く情報発信して、学生や研修生の確保を図るというものでございます。内容については、2の主な事業内容のところに書いております。学生が生産した農産物を実際に販売するというような事業とか、オープンカレッジ、「実践農業者の経営と展望」ということで講座を設けまして、県内外の有名な著名人とか、県内の優秀を農家、若い農業者等々のお話を聞く機会を設けております。これは一般の方にも開放しておりまして、年間約100人ぐらいの一般の方が受講していただいております。
そのほかに新規就農者の掘り起こしということで、オープンキャンパスということで実際に農大に来ていただいて、見学していただいて、実態を知っていただくということで、高校生を対象に3回、社会人の方を対象に1回、それから高校の教員を対象に1回開催しております。そのほかにも県外での就農とか定住促進のための相談会に参加しまして、農大のPRを行っていくというものでございます。
次に、12ページでございます。研修事業費でございます。これは退職帰農とかIJUとか一般の方を対象にして就農希望者の方に対して研修を行うというものでございます。内容は2のところに記載しておりますけれども、3カ月、6カ月、12カ月というコースが3つございまして、年6回募集しております。この短期研修科の修了者は大体9割以上が実際に就農されるということで、非常にニーズが高いということで、来年度からは若干募集定員をふやして実施するということにしております。そのほかにも一般研修ということで農業機械の研修とか、一般の県民の方に農業に対する理解を深めていただくための農業体験の研修等々実施をするために必要な経費をお願いするものでございます。
次に、13ページでございます。農場経営費でございます。これは農大には作物、果樹、野菜、花卉、畜産という5つのコースがございますが、実際にこれを農場を運営するために必要な経費、飼料を買ったり、農薬、肥料を買ったり、農業機械の補修というものに必要な経費をお願いするものでございます。
最後に、施設整備費でございます。これはトラクターとか各種の農業機械がございますけれども、これを年次的に更新していくために必要な経費でございます。
●安養寺経営支援課長
それでは、14ページをお願いしたいと思います。新規就農者総合支援事業ということで3億8,900万円余をお願いするものでございます。これは主に独立自営就農者の確保、育成を目的に就農計画の認定や経営開始時に必要な機械、施設等の助成などを行う事業でございます。この表中の一番下の青年就農給付金というものを新たに国の事業として設けられましたので、それを加えて行うものでございます。
15ページをお願いします。鳥取暮らし農林水産就業サポート事業ということで、3億7,400万円余を、あわせて債務負担行為2億9,800万円余をお願いするものでございます。これは雇用形態で新たに農林水産業に従事される場合に、それぞれの職場内での実践的な研修等に助成することで、農林水産業の雇用促進と活性化を図るということで行うものでございまして、今回、表中の新規就業者早期育成支援事業の単価の見直し、これも国の制度が充実されたことから単価を見直しまして、さらに一番下にあります農林水産コラボ研修支援事業ということで、農林水産業では通年雇用が難しい場合に他産業と連携して行う研修に対して助成するというものをつけ加えて、雇用創出目標216名ということで、これを目指して取り組みたいというところでございます。
16ページをお願いいたします。鳥取発!アグリスタート研修支援事業ということで6,300万円余をお願いするものでございます。これは本県での就農を希望する者を対象に、担い手育成機構なりあるいは市町村農業公社等が行う研修事業を支援するものでございます。これまでの取り組み状況にございますように、21年度から23年度までの3年間で研修修了者が59名いまして、そのうち45名が県内に就農されているというところでございまして、さらに続けていきたいと思っております。
17ページをお願いします。次世代につなぐ地域農業バックアップ事業ということで、4,000万円余をお願いするものでございます。これは集落営農の組織化であるとか機械施設の整備及び経営の多角化等を支援するというものでございまして、引き続き組織の意向を把握しながら支援していきたいと考えております。
次に、18ページをお願いいたします。アグリビジネス企業参入総合支援事業ということで、800万円余をお願いするものでございます。これは企業の円滑な農業参入を推進するために相談窓口を一元化したり、あるいは必要な情報を提供したりと、それから機械施設整備等の総合的な支援を行うものでございます。
19ページをお願いします。経営支援課管理運営費ということで1,000万円余をお願いするものでございます。これは関係機関との連絡調整等の管理運営に必要な経費でございます。それから農業担い手育成支援事業でございますが、これは事業の終了による廃止でございます。
経営構造対策事業ということで、1,800万円余をお願いするものでございます。これは経営構造対策を推進しております農業会議の活動経費を助成するほか、過去に国庫事業で整備した施設の処分に伴う国庫補助金相当額の返還見込み額を計上しているものでございます。
20ページをお願いいたします。農業近代化資金等利子補給事業ということで、1億6,800万円余を、あわせて債務負担行為8,700万円余をお願いするものでございます。これは農業者等が農協等から農業経営のための資金を低利で借り受けられるように利子助成などを行うものでございます。
21ページをお願いいたします。県農業信用基金協会出捐事業ということで1万円をお願いするものでございます。これは農業者が制度資金の融資を受けるに当たって、債務保証を行っている県の農業信用基金協会の特別準備金制度に対して出捐するものでございまして、実際の出捐につきましては、当該年度末に必要な特別準備金積立額に対して行うために、毎年度2月補正で対応しているというものでございます。
22ページをお願いいたします。鳥取県就農支援資金貸付事業特別会計繰出金でございます。これは5,200万円余をお願いするものでございます。これは鳥取県就農支援資金貸付事業特別会計の繰出金ということで、貸付金の貸付原資とそれから貸付償還に係る事務費について、一般会計から特別会計へ繰り出しをお願いするものでございます。
23ページをお願いいたします。耕作放棄地再生推進事業ということで3,300万円余をお願いするものでございます。これは平成21年度から2年間で耕作放棄地が267ヘクタールほど解消が確認されているところでございますが、来年度も引き続き15市町村、75ヘクタールの再生を目標に取り組みたいと考えておるところでございます。
次に、24ページをお願いいたします。農地集積総合推進事業ということで1億8,900万円余をお願いするものでございます。これは国が新たな農業政策として打ち出しました人・農地プランの作成や農地集積協力金を新たに加えまして、担い手のニーズに即した農地集積を進める経費をお願いするものでございます。
25ページをお願いいたします。農地保有合理化促進事業ということで3,300万円余をお願いするものでございます。これは本県の農地保有合理化法人であります担い手育成機構が行う農地保有合理化のための事業や就農相談とか就農支援資金の貸付、アグリスタート研修生に対する農地確保支援など、農地、担い手業務の推進に係る経費をお願いするものでございます。
26ページをお願いいたします。農地利用調整事務費ということで45万円をお願いするものでございます。これは農地法等の適正な運用を図るための指導や研修会等を行うための経費でございます。次に、自作農財産管理費ということで700万円余をお願いするものでございます。これは国有農地等の管理及び処分に要する経費でございます。
285ページをお願いしたいと思います。就農支援資金貸付事業特別会計当初予算ということで、まず、業務費を御説明いたします。業務費ということで200万円余をお願いするものでございますが、就農支援資金及び農業改良資金の資金管理に要する経費等の経費をお願いするものでございます。
286ページをお願いします。就農支援資金貸付事業ということで2億2,100万円余をお願いするものでございます。これは就農支援資金について融資機関等に貸付原資の貸し付けを行うほか、貸付財源として借り入れた国庫貸付金の償還等を行うものでございます。
次に、334ページをお願いいたします。鳥取県知事の権限に属する事務の処理の特例に関する条例の一部改正ということでございます。これは提出理由にございますように、地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律により農地法の一部が改正されまして、知事から農業委員会への権限移譲が行われたことによりまして、条例による移譲事務から削除するものでございます。対象事務といたしましては、農地法に基づく事務のうち、他の市町村居住地による農地の所有権等の権利移動の許可であるとか、あるいは農地を適正に利用していない場合に行う勧告及び許可の取り消しということで、主に農地法3条にかかわるものでございます。施行期日はことしの4月1日ということでございますが、具体は337ページにございまして、太線で囲まれている農地法に基づく事務のうち次に掲げるものということでありますが、これを削除するというものでございます。
◎上村委員長
それでは、ここでちょっと質疑を行います。ただいままでの説明につきまして質疑等がありましたら、どうぞ。
○錦織委員
6ページの極東ロシア鳥取県産農産物ブランド化戦略事業です。昨年度に比べて大分減額にはなっているのですが、昨日も商工労働部で中ロ物流ルートの何か販路拡大事業というのがありましたが、そこでも物理的に、それから向こうの法整備が必要だというような、鳥取県側ではちょっとどうしようもないというようなことがあったのですが、ここでも自己分析というところが私も見るのに大事だと思うのです。そうしますと、ロシア側の農産物の通関手続に時間を要するとか、そういうためにも、鳥取県はここの事業では一番新鮮でないといけないという強みを生かしておいしさを提供するという、そういう鮮度が最も重要視される農産物はリスクが高いと書いてあって、これで今進めようとしているのですけれども、解決の手だてというのがあるのかなと。そういう中で進めようとしておられるわけですけれども、ちょっとこのことについて、自己分析をしておられるので、どういうふうにそういうことがありながら進めていかれようとしているのかなと思いますけれども、その点を。
●伊藤農政課長
では、お答えいたします。
自己分析でリスクが高いということで、ただ当初、21年から比べると大分早くなってきております。特に鳥取県知事も初め、沿海州のほうにもかなりそういったプッシュもしていただいたところでございまして、当初に比べれば大分早くなったと思っております。ただやはり生鮮品、今ナシとかスイカとかを輸出しておるのですけれども、ナシとスイカは日もちがするものですから、まだだめになったと、ダメージを受けたということはないのですけれども、やはりこれから白ネギでありますとかブロッコリーでありますとか、野菜ものですね、そういったものを出荷する場合にはやはり鮮度が非常に大事になってきていますので、そういったところのリスクはあると思っております。ですから、DBSが着いてから通関手続で上がってくるまでの期間で今1週間ぐらいかかるときもございます。重量であちらは税金を取られるわけですから、こちら側の手続でグラムをきちっと合わせるということに若干そごがあると結構時間がかかってしまうというのもあったりします。こちら側の手続、輸出側の手続も本当にきちっとしたものを出さないと、重量が違った段階でまた1日、2日かかってしまうというようなこともあります。今大分やってきちんとできてきているのですけれども、そのあたりも含めてやっていかないとだめだと思っております。大分早くなってきておりますので、引き続き行くたびに要請はしておきたいと思っております。これからの生鮮を輸出するときの課題になってくると思っております。
○錦織委員
それで大分早くなってきたとおっしゃっているので、どのくらい早くなっていますか。
●伊藤農政課長
3日ほど早くなってきております。現実には10日ぐらいかかったときもあります。ですから、今は1週間で大体出てきていますので、そうなると、コンテナ自体はリーファーコンテナという冷蔵コンテナで入っておりますので、ナシとかスイカであればそんなに傷まないのです。あとはやはりブロッコリーとかを輸出すると結構氷詰めで持っていくことになりますので、そういった意味では生鮮のいわゆる短縮というのが必要になってくると思っています。今の1週間程度であればナシ、スイカは問題なく十分いい状態で出ております。
○錦織委員
今度3分の1ぐらいの予算になったのはなぜですか。
●伊藤農政課長
これは国の事業の中でかなりカバーしていただける部分ができてきておりますので、そのあたりも含めて3分の1ということにしております。
○錦織委員
もう1点。23ページの耕作放棄地再生推進事業です。これは後から23年度の補正に出てくるのですけれども、これも2,000万円ほど減額になっているのですね。その理由に利用者にめどがつかなかったということで、またことしも同じくらいの金額が出ているのですけれども、これはちょっとどうなのかなと思いますが、ちょっとこの辺について説明をお願いします。
●安養寺経営支援課長
一応各市町村でどれくらいの見込みがありますかということで取りまとめて一応要求させてもらったものでございまして、これを目標に頑張っていきたいと考えております。それから利用者ですけれども、やはり市町村内で例えば確保できない場合は市町村外の担い手とか、そういった広域的な農地活用とかも考えていきたいと思っておりますし、またそういう事例も出てきております。あるいは果樹園の跡地であるとかまとまって再生するようなところ、そういったところも検討しながらやっていきたいと思っております。
○錦織委員
よそから入ってやるということなのですけれども、そういうことは自由にできるのですか。今まで全然農業をしていない人がそこに入ってくるということではなくて、やっている人が広げるということですか。
●安養寺経営支援課長
例えば境港にあります有限会社が倉吉であるとかあるいは琴浦町であるとか、そういったところの耕作放棄地を活用しながら事業展開されるという例も出てきておりますので、そういったことも進めていきたいと思っております。
◎上村委員長
ほかにございませんか。
○伊藤(美)委員
鹿田部長、この主要事業の体系というのは非常にわかりやすい。上村委員長、商工労働部にもこれをつくってもらいたいなと思ったので。
◎上村委員長
はい。
○伊藤(美)委員
僕が不満なのは、政策テーマを農林水産業の再生ではなくて育成にしてほしいと思う。再生というのは何だ、再生というのは、もう1回やり直すということか。実は私も調べてみてびっくりしたのだけれども、北栄町のスイカは世界サミットのときには生産額が37億円あったというのだ。ところが現在は調べてみたら18億円だ。僕は産地になったのを再生とは言わない。というのも、販売額が下がって18億円となったけれども、今では日本の有数なブランド産地になっているな。その理由をよくよく聞いてみたら、もちろん高齢化でやめていった人もあるけれども、新しい技術が進み、伊藤保さんところあたりは1本に1個しかならせない。あるいは北栄町の多くは1本に2個ならせるとか、そういう技術開発が物すごく進んで、まさにどれを食べてもブランド産地のものである。そういう産地はもうTPPなどを見越すと残っていく産地だ。そんなのはもう再生とは言わないのだ、37億円などという話を。僕はやはり新しいブランド産地となるには、そういう方向で新しい技術を開発しながら産地をつくっていかないといけない。何でもかんでも生産額が上がればいいというのは、また大量に輸入すればまたばらばらとなってしまいます。僕はやはり1つの農林部の産地、ブランドというのはそういういきさつ。おかげで琴浦町にも倉吉市にもスイカのブランドができた。鳥取県内でもほかの産地は余りもうがたがたになってしまった。全国でもそうだから。ですから、かつての販売額の多さというのを僕は求める必要はないと思うのだ。新しい時代のやはりブランド産地というのはそうあるべきだと。
この間、北栄町を久しぶりに2日ほど歩いてみたら、よくわかりました、何でこんなに下がったかなと。その中でこの間、補正を組んだビニールハウスの、閉ざさないようにこうやって植えていく、あれは非常にありがたいとこの間つくっていましたが、もう3月1日からみんな植えていくというのです。だから僕は再生というのはちょっと、何となく1,000億円が700億円になってしまったから再生ではなしに、新しいやはりブランド産地をつくっていくのだと。それぐらいやはり、TPPがどうなるか知らんけれども、そういう時代になっても耐えられる産地というのはそういう産地だなと、この間歩いてみてしみじみと思いました。あそこだけでしょう、後継者がどんどんどんどんふえているのは。ですから、ちょっと考え方の整理を、再生ではなく育成を政策テーマとしてほしいなと思って。いいですか。何か意見があれば。
●鹿田農林水産部長
委員言われることもちょっともっともだなと感じたところですけれども、もともとの意味は維持すること自体も、変化していかないと維持できないという要素もありまして、だからそういう意味から抜本的な取り組みをしないと多分無理だなという気持ちで構成したものです。ただ言われるとおり、何か昔に戻るみたいな話になるとちょっと私も嫌なので、新しい言葉を考えながらキャッチフレーズをちょっとつくってみたいと思います。
◎上村委員長
ほかにございませんか。
○安田委員
鳥取県農業の振興策は、大きく言えばやはり担い手農家、大規模農家の育成、農地の集積、大規模化、この方向と見ていいのですか。
●鹿田農林水産部長
単純に大規模化というようなことは考えていません。
○安田委員
考えていない。
●鹿田農林水産部長
大規模な人も活用しますが、特に鳥取県の場合は地形がそんなにみんなが一律ではないので、すき間が出てきます。そういうところをある程度全面的に利用できるような形にしたいと思っています。あわせて人づくりから技術、そこら辺を備えたような形で6次産業、そこまでいきたいと思っています。総合力を発揮できるような人づくりをしていかないと難しいと思っていますので、そういう取り組みを農林水産業全体でしていきたいと思っているところです。
○安田委員
そうすると、そんなふうに言ってしまうと、何も出てこないような気がするのです。私も同じ考えなのですけれども、やはりこの方向というのを1つ決めて、片方ではそこまで大規模化ができない地形や特殊事情がありますから、両面でいかなければいけないのだけれども、やはり流れとしては大規模化していかないと、食べていかなければいけないわけです。この前の常任委員会で部長は、1,000万円以上の農家が1,000軒ぐらいあると言われた。それは売り上げが1,000万円以上ですか。
●鹿田農林水産部長
そうです。
○安田委員
売り上げが1,000万円以上の農家が1,000軒。
●鹿田農林水産部長
はい。実質の統計的なデータとしては830軒ぐらいなものですけれども。
○安田委員
830軒ですか。
●鹿田農林水産部長
それを一時期マニフェストとして1,000軒を目指そうということで取り組みはさせていただきました。
○安田委員
そのマニフェストはどうされたのですか。
●鹿田農林水産部長
それはそこに達しなかったということで、新たな展開を今考えているところなのです。
○安田委員
だけれども、1つにはやはりそこはそこで。
●鹿田農林水産部長
そこはそこでね。
○安田委員
やらないといけないわけでしょう。かつ言われたように、すき間のところがある。それから担い手自身の事情として高齢化で、そこにいけない人たちがいらっしゃるから、それはそれで対策を講じていかなければいけないという、どうしても鳥取県は2本立てにならざるを得ないという、そういう基本的なとらえ方でいいのですか。
●鹿田農林水産部長
はい、そういう意味です。やはり県が実施するにも限界もあります。それで今回この一番上に主要事業の中に書かせてもらった地域農業の振興の部分の、地域を入れてきたという意味は、そこら辺を地域で、要は今、安田委員が言われる中で大きくしようと思うと、やはり農地の流動化がすぐ必要になってくるものですから、その点で地域地域でだれに担い手をさせていくかというところを考えてもらわないと、なかなか進まないというところもあります。そこには市町村だけにしてもらうという話ではなしに、県も関係団体も一緒になって考えながらいくということで進めさせてもらいたいとは思っているのです。そういう視点を持っていきたいと思っているところです。
○安田委員
私はその辺のまず農業施策の一番基本となる部分を農林水産部が決めてくださらないと、鳥取県民の暮らしぶりというのがあると思うのですよね。これから今どんどんどんどん不景気になって、職場も失うような状況下になってきて、どういう形で県民が生きていくのかという生活スタイルを考えるときに、専業農家でいくのか、あるいは兼業であとは現金が少し入ってくればそんなにたくさんでなくても何とか食べていけるわというような、もうそこまで考えて行政も対応しないといけないぐらいになってきていると思うので、その辺をはっきり方向性を出していただきたい。鳥取県としてはこういう方向で、この方向に対してはこういう手だてでやっていきますよというきちんとしたものを必要だなと思いますので、お願いしたいと思いますが、いかがですか。
●鹿田農林水産部長
従来から進めてきた1つの柱が法人化というところがありまして、今言われたように、1人で飯が食えなくても何人か集まるとできるという部分があって、その場合にトップのリーダーがおって、リーダーの下にそういう従業員がおってという仕組みは、やはり推進する方向だとは思うのです。ただ、効率性でどこら辺までの規模かというのはいろいろ条件が地域によって違ってくるというような意味があるのですが、いろいろな取り組みをする上では法人化が1つの突破口になると思います。だからそういう意味では法人育成、あわせて企業参入も同じなのですけれども、そういう面での拡大を図っていくのが1つの手法だと思っていまして、あわせて県もそういうような施策体系も充実してきているところなので、新規就農者の雇用サポート事業などの受け入れでもそういうものが充実してこなければいけないものですから、そういう取り組みを引き続きやらせてもらいたいと思っています。
あわせて今言われるように、柱立てみたいな形で外にセールストークできるような形のものをやはりちょっとつくっていこうかなと思いました。
○安田委員
今言われるような法人化というようなのが施策として、余り事業として出てきてないような…。
●鹿田農林水産部長
こっちの中の事業では出ているのですけれども。
○安田委員
政策として、農政課担当で出してこないといけないのではないですか、そうしたら。頼みます。
◎上村委員長
ほかに。
○内田(隆)副委員長
15ページからお願いします。昨年かおととしか、農の雇用のいわゆる緊急対策事業、これは非常にいいと思うのですけれども、一部の方から使いづらいと。つまり募集期間が限られていますよね。この時期からこの時期までに募集してください。要は2カ月か1カ月半くらいだったと思うのですけれども、それ以外の時期に対応ができなかったように思えていまして、できれば通年でいけるようにしていただくと、非常にこれは使いやすいと思うのですけれども、その辺を1点お願いします。
もう1点が24ページです。この人・農地プランというのを市町村単位さんで新しくつくらないといけないわけですね。これに従って集積を進めていくというような事業だと思うのですが、これはどれくらい、枠を説明していただければありがたいなと。これくらいのところまで、期間がこれくらいでこんな感じのことがありますというのをちょっと説明していただ期待と思います。よろしくお願いします。
25ページの農地保有、要は担い手育成機構の今年度からの県費を投入して取り崩さなくてもいいようにしようという非常にいい分だと思うのですけれども、新の機構運営費、ちょっと内訳が親切ではない気がしまして。来年度以降どうなっていくかというのも、これも書き方だったら単純に3,000万円、4,000万円と上げていけばいいわけですから。だからこれはちょっと書き方をきれいにしていただくとありがたいなと思うのですけれども。3点お願いします。
●安養寺経営支援課長
まず、15ページの農の雇用の関係でございます。確かに募集期間が短いというのがございますが、これは一応国の募集にあわせて県も募集しておって、そういう期間になったのですが、採用された日というのはさかのぼってできるようになっておりまして、既に雇用された方も対象にしながらやっておりますので、一応半年ぐらいまでは対象になるようになっております。かなり拾っておるとは思っておるのですけれども、やはり漏れがあるかもしれません。
○内田(隆)副委員長
ちなみにいつごろですか、今年度の予定は。
●安養寺経営支援課長
今、募集しているところもありますし、今も募集しております。それから国のほうではたしか来年度からは年に4回募集するような話もしておりましたので、大丈夫ではないかと思っておるところでございます。
24ページの農地集積総合推進事業の中の人・農地プランについてですが、これは国の新しい事業として出てきたものでございまして、一応プランの作成については24年度、25年度にということで、2年間でということで国は言っておるところでございます。作成する範囲なのですけれども、基本は集落単位ということで国は言っておりましたけれども、少し広げてもいいよというようなこともありまして、今、旧町ぐらいの大きさにするのか、あるいはさらに旧村ぐらいにするのか、小学校区程度、あるいは集落単位でやるのか、そういったあたりを今、市町村で検討していただいてもらっているところでございます。なるべく対象となる方が漏れないように進めていきたいと考えているところでございます。これは1回つくったのでおしまいというのではなくて、随時修正は可能ということになっております。
25ページの合理化促進事業の中の機構運営費でございますが、これは説明が不十分だということですか。
○内田(隆)副委員長
だから要るものなので必要だとは思うのですけれども、例えば何人役で何人というようなことを書いていただくと、来年度以降この予算が上下したときに判断しやすいと思うくらいなので、特によろしくお願いします。
●安養寺経営支援課長
わかりました。
◎上村委員長
今はわかりませんね。
●安養寺経営支援課長
かなりその項目がたくさんございまして、人件費もあればそれぞれの事業の事務費等もございまして、済みませんが、また後ほど。
○内田(隆)副委員長
それでは、15ページに関してですけれども、これはできなかったらできないでいいのですが、こういう頭の切りかえというのはできないのかなと思うのです。いつも言うことなのですけれども、新規就農に漏れる人がいますね。例えば兼業農家さんだったり、たまたまリタイア後とか、60歳以上でリタイアした後の人たちとか、たまたま親が農地を持っておられる農業後継者さんだったりする人たちがおられますよね。そのフォローアップをこの15ページの分でうまくできないかと思うのです。つまり既存の集落法人とか農業法人さんとうまく連携を県とか農協さんがとられて、そこに押し込んでいただいて独立するようなイメージでこれを運用していけば、うまく拾えていくところができるように思うのですけれども、言っているニュアンスがわかりますか。その辺どうですか。
●安養寺経営支援課長
そういった形で独立就農を目指される方は、どちらかというと16ページのアグリスタート研修事業等で1年ないしは2年研修していただいて、独立を目指していただくというような形で今、進めているところでございます。もう一つ、14ページの一番下に青年就農給付金というのができたのですけれども、これは45歳未満が対象ですので、それに漏れる者につきましては中どころにあります就農応援交付金というもので対応していくようにしているところでございますが、いずれにしましても、本格的に農業を取り組む人を中心にして支援していくという格好で今、取り組んでいるところでございます。
◎上村委員長
ほかにございませんか。
○福間委員
12ページで農業大学校の、どの部門がいいのかよくわかりませんが、卒業生やOBなどのOB会などを意識的にやられるのかどうなのか。僕はすべきだという思いなのです。何でこれを言うかというと、どこのポジションかよくわかりませんけれども、行政や県で、若い人の結婚、出会いの場を何とか見つけ出すのをサポートする、婚活を支援するみたいなのがあるでしょう。もう一つ言うと、農業大学校は経験がいいかどうかよくわからないが、専業農家をやっておられる若い夫婦などの成り立ちみたいなことというのは把握ができているのだろうかという気がするのだ。そこまでできないかもしれないけれども。特に第1次産業分野で頑張ろうとしている若い人たちには出会いの場を意識的サポートするような仕掛けというのが必要ではないのかな。とすると、農業大学校などにそれぞれ研修に来られた人たちに何か、きょうは見合いの日にしますなどということがいいかどうかは別にして、何か意識を持てるような格好というのは、どんな格好がいいか僕はよくわからないのですが、そこら辺も何か工夫があってみてもいいのではないのかなみたいな気がするものですから、ちょっと発言をいたしました。
これが1つと。農林部関係の県立施設というのは例えば花回廊とそれから指定管理者で梨記念館かな。これ2カ所ですか。
●鹿田農林水産部長
かにっこ館。
○福間委員
かにっこ館。これは僕はそれぞれ耐用年数があると思うのです。その耐用年数が花回廊などもかなりもう年数たっているのではないか。10年ぐらいたつのではないか。もっとたつのではないか。
●鹿田農林水産部長
平成11年からですからね。
○福間委員
例えば維持費を今のままずうっと指定管理者制度で出していくと、莫大な金になる。施設を全部建てかえしないといけない、あるいは構造上の耐震チェックなどをしたのかどうなのかというようなことはしておられるのですか。耐用年数が来たときにどうしようとしておられるのかというのがちょっとわからないのかな。それもその他の項になのかな。この維持費が今出てくる。そこら辺は何か一遍検討をされるつもりがあるのかどうなのか。20年先か30年先になるか知らないけれども。
●鹿田農林水産部長
今の段階ではそういう視点から検討したことはないと思います。
○福間委員
ないのだね。
●鹿田農林水産部長
ですけれども、重要なことだなと思います。今のところ一応花回廊にしてもなしっこ館にしても、地域の観光の拠点になっているものですから、ちょっと長期的な宿題としてどうやって維持していくかとか、さらに発展させるかというのはちょっと考えていかないといけない話もあります。
○福間委員
では、それはいいです。
◎上村委員長
宿題ということでね。
○福間委員
その出会いのイメージはどこかで。
●有沢農業大学校次長
OBの活用という意味。
○福間委員
OBというのかな。要は後継者育成ということで力、施策をどんどんどんどん今、力を入れているわけだから、その中心になるのはいろいろな階層の人があるけれども、特に若い人というのは僕は大事だという思いを持つのです。その人たち……。ずばり言うとうちの町内に農業大学出ている若いいい者がおるのだが、嫁さんがいないのだ、正直言うと。
●鹿田農林水産部長
県も昔は婚活をやっていたのです。
○福間委員
なるほどな。
●鹿田農林水産部長
今はやっていないのですけれども、民間委託みたいな形にして。あとは県の別な部署がその関係の支援もしたりしているのですけれども、要はあれをやって思ったのは、世話をしても何をしてもそうなのですけれども、その中で元気な人だけが目立つのですよ、もてるのですよ。それで世話をした者についていくのです。
○福間委員
なるほどな。
●鹿田農林水産部長
だから農家についていかないで、世話をした者についていくので、そんなこともあったりして。
○福間委員
なかなか難しいな。
●鹿田農林水産部長
だからその方がみずから企画するようになるといいのです。そうするとその人に対して多分寄ってくると思うのです。あわせて農大なども今OBの人からいろいろと意見を聞いて、講座をどうしようかという意見を聞きながらやっていったりすることもあるものですから、さっき言っていた講師の人で来てもらうような機会がふやせるようなことがあれば、そういう人に来てもらっていろいろ研修生の生徒さんに話してもらうような機会などをつくれるような機会をちょっと考えたいなと思います。
◎上村委員長
いいでしょうか。
○安田委員
農大について関連です。農大は入学できる条件というのは中卒、高卒。
●有沢農業大学校次長
学生は基本的には高校卒業者ということです。ただ社会人枠というのもございますので、別枠で何人か社会人もオーケーにしております。
○安田委員
そうすると、お願いしたいのですけれども、各高校に農大のパンフレットとか送っておられますか。
●有沢農業大学校次長
ええ、送っております。御説明もしましたけれども、定期的に学校訪問をしたり、高校の先生を対象にして来ていただいて説明するということを毎年やっております。
○安田委員
今、婚活の必要性を言われたのですけれども、私は不登校の子供たちがやはり学校に行っていないがために学力が非常に低く、一般の就職とかはできない。それで作業所などに行くのだけれども、ある程度の能力のある子は、障害者の方と同じようなことをするのがばかばかしいと言うのですよ。それで余計に行かなくなって、引きこもってしまう。それでいろいろな各高校で水産学校、農業高校、いろいろ実業高校がありますよね。やはり農業が一番いいのだそうです。物事を育てるという意味において、水をやったり、栄養をやったりして。一番いけないのが水産みたいに魚の死体を扱うような、その手のものが不登校の子供たちには合わないのだそうですね。だからその辺でやはり農業というのは非常にいい側面がありますので、ぜひそういう点もPRをしてあげていただけませんでしょうか。お願いをしておきたいと思います。
●有沢農業大学校次長
おっしゃるのはよくわかりますが、一応専修学校でございますので、高校卒業者を対象とし、入学のときに選抜します。そのときの基準は農業をやりたいということを重視しております。正直言って学力というのはかなり低い子もおります。発達障害とかいう子もたくさん現実に入ってきておりますので、そのあたりはやはり農業を通じてそういう教育ではございませんけれども、指導をしていきたいと思っております。
○錦織委員
農業学校のほうでちょっと私もお願いがあるのですけれども、新しく就農するのに有機栽培をしたいという思いの人もいらっしゃると思うのですけれども、今現在は特にそういうコースがないのではないかと。そうすると卒業後に改めて有機に取りかかるというのは、有機栽培をしている人からいうと、もう普通の農業と全然違うよと。特栽とも全然違うよとっしゃるのですね。だからやはり最初からそれでそういう人を育てるというコースもあってもいいのではないかなと私は思うのですけれども、どうでしょうか。そこら辺をちょっと。
●有沢農業大学校次長
有機をやりたいと希望される方は何人かございます。講義の中とか有機栽培等についての講義も設けてはおります。ただ、農業大学校の目的が卒業して就農して農業で食べていくということですから、やはり有機専門ということでやはりリスクがかなりあると思います。ということで有機についても学べるという講座はございますけれども、有機専門ということは今のところはリスクが大きいということで考えていないです。ただ、農業教育の中でそういうことにも触れる講座を設けておりますので、御了解いただきたいと思います。
◎上村委員長
期待が集まっていますので頑張ってください。進行したいと思います。
○伊藤(美)委員
ちょっともう一つ、農大の続き。
先ほど有機農業のことを言っておりますけれども、そうしたら13ページの農場経営費がかなり減額となります。13ページ、2,799万8,000円の予算が組んでありますけれども、それは全部生産収入でやられるでしょう。
●有沢農業大学校次長
そうです。
○伊藤(美)委員
自分たちがもうけて自分たちで使う話です。ですから、県は一銭も出さないです。ですから、学校の先生はもう苦労するのです。1年生を担当して、もしこれに不登校の生徒さんや農業をやったことない人が来られる中で、この2,799万8,000円をつくらないといけないのですから、学校の先生というのは大変です。今の次長さんが言っておるような上辺ではないですよ。それは私もやってみましたけれども。ですから、ここに多少余裕があって、どうせ財政課はこのことを言われるでしょうけれども、余裕があって、1,000万円近くを例えばプロジェクトだとか、そういう有機農業の試験圃だとか、そういうことに割り振れるような金が認めてもらえると楽である。必要な金を全部自分たちでもうけなさいというわけですから。
○福間委員
出してあげればいい。
○安田委員
福間委員も応援されている。
○福間委員
私は初めから農業大学は試験研究機関をもっと充実させないといけないと言っておるのだ。予算をどんどん出せばいいのだ。伊藤委員が言っておられる話はだれも余り知らない。
○伊藤(美)委員
いやいや、私が担当したのだから。いかに1年生の生徒を相手にして、赤字を出さないように、使った金をもうけないといけないというのは大変な話ですよ。
●鹿田農林水産部長
重く受けとめました。ちょっと次年度のほうで対応していきたいなと思っていますので、よろしくお願いします。ちょっと研究させてください。
○内田(隆)副委員長
済みません。細かいことなのですけれども、348ページの物品調達は農業大学校のところでよろしいのですか。
●有沢農業大学校次長
一番最後。
○内田(隆)副委員長
はい。
●有沢農業大学校次長
はい。
○内田(隆)副委員長
これは別にけちをつけるわけでも何でもないのです。ただ、商工労働部のパソコン購入費と比較するとえらい違うなと思ったので。ちなみに商工労働部のパソコンは1年間ですけれども1万7,800円ぐらいで買っているのです。これは5年間分なので、これは多分単純に単年度の5倍をすればいいと思うのですけれども、プリンターにしたって17万円ほどで同じケー・オウ・エイさんから買っています。300万円を5で割ると60万円ですよね。物すごいいいものを買われたのだなと思ったのですけれども、やはりこれはすごいいいものなのですか。
●有沢農業大学校次長
このパソコンとかプリンターは講義に使ったり、学生が使うパソコンでございまして、ちょっと台数は正確ではございません。
◎上村委員長
台数は。
○内田(隆)副委員長
20台分ぐらい。
◎上村委員長
20台。
●有沢農業大学校次長
ちょっと正確にわかりませんけれども。10数台。
○内田(隆)副委員長
よくわかりました。10数台。よくわかりました。ありがとうございました。
◎上村委員長
それでは、進行いたします。
●今井生産振興課長
それでは、27ページをお願いいたします。とっとり花回廊施設管理費でございます。2,000万円余をお願いするものでございます。これはとっとり花回廊の施設管理に必要な貸与備品であるとか、それから調査の委託費、それから改良・修繕対策ということで、年次計画をもって改善しているところでございます。それから中段、とっとり花回廊管理運営委託費でございます。2億8,700万円ということでお願いするものです。これは指定管理者へのとっとり花回廊の管理運営費委託費でございます。
続きまして、27ページの一番下は鳥取二十世紀梨記念館の管理運営委託費でございまして、同じく観光事業団に対します二十世紀梨記念館の管理運営委託費でございます。
28ページをお願いいたします。鳥取二十世紀梨記念館施設管理費でございます。これは施設の管理に必要な備品の購入、それから周辺の街路樹の管理ということで委託する経費でございます。なお、両施設とも年に1回、定期点検がございまして、不備なところを点検しながら、このような保守管理ということでやっておりますので、よろしくお願いします。
28ページ下は生産振興推進事業でございまして、これは生産振興課の標準事務費であったり、それから作況調査、採種圃の事務、それから献穀米等の事務でございます。
29ページ、鳥獣被害総合対策事業でございます。1億7,200万円余をお願いするものでございます。これは従来とほぼ同様の枠組みで単県事業、それから国庫事業ということで、鳥獣被害対策をやっていきたいと思います。この枠内の中ほどの米印の2と3がミスプリントをしておりまして、上の米印の2が1でございまして、下の3が2ということで訂正願います。下のほうに説明を掲げておりますけれども、1つは今年度と違いますことは、国の事業の制度改正によりまして推進事業が23年度は10分の10、定額ということでありましたけれども、2分の1に変更されておりますし、それから緩衝帯の整備ということで、これは国から2分の1の補助があるのですけれども、これに単県事業で4分の1を加えまして4分の3ということで推進してまいりたいと考えております。
30ページ、有機・特別栽培農産物等総合支援事業、500万円余をお願いするものでございます。これは平成30年を目標に有機・特栽面積1,500ヘクタールということで推進しておりまして、これの認証業務、技術の普及、それから消費者PR等の事業でございます。ほぼ同じような仕組みで24年度も実施したいと思いますが、枠外の注に書いておりますように、有機・特栽に加えまして、エコファーマーであるとかGAP等の環境保全型農業を全般に対象に加えまして、推進していきたいと考えております。
31ページ、鳥取県産米販売促進支援事業でございます。これは売れる米づくりの推進ということで、1つは温暖化に対応しました高品質、温暖化でも1等米が多い、それから良食味のきぬむすめの生産拡大を支援、それから地域ごとにいろいろ特徴ある米づくりをしておられますけれども、そのこだわりの米づくりを推進していく事業でございます。なお、このきぬむすめは新聞等で発表がありましたけれども、日本穀物検定協会の食味鑑定で特Aという最上級の評価をいただきましたので、弾みにしまして推進していきたいと考えております。
32ページ、平成22年産米価格低下緊急融資利子助成事業でございまして、これは22年の米の品質低下なり価格低下を受けまして、融資した事業の資金に対する利子補給の継続分でございます。
33ページ、数量調整円滑化推進事業ということで1,700万円をお願いするものです。これは米の生産目標数量の配分の円滑化ということで、市町村ごとの農業再生協議会の業務を支援する事業でございます。この事業とそれから34ページの農業者戸別所得補償制度推進事業、これは国庫100%でございますが、国の配分が8,400万円余ございまして、先ほどの事業とこの事業で地域の米の生産調整なり転作の推進、それから担い手育成、耕作放棄地対策ということで、再生協議会の事務費を支援してまいりたいと思います。
35ページ、次世代鳥取梨ブランド創出事業でございます。これはなつひめ、新甘泉等のナシの新品種の導入推進をしている事業でございまして、ほぼ今年度どおりの枠で推進していきたいと考えております。中でもやらいや果樹園ということで、今年度の6月補正で御承認いただきました国の事業とそれに単県事業を上乗せいたしまして4分の3ということで助成率を高くしまして、新品種の改植、植えつけを支援しているところでして、なお一層支援していきたいと考えています。
36ページは、このやらいや果樹園の仕組みをナシだけではなく、ほかのブドウとかカキとか、そういうものにも進めていこうという事業でございます。新規事業でございます。カキでは新しい県オリジナル品種、輝太郎が生まれておりますし、ブドウでは国が育成の品種ですけれども、皮ごと食べられる糖度の非常に高いもの、こういうものをてこに産地化をさらに進めていこうという機運がございまして、ナシだけでなく、ほかの果樹も推進するべきだというような地域の声がございますので、新しい要求させていただいているところでございます。
37ページ、鳥取二十世紀梨ブランドリバイバル事業でございます。これは二十世紀ナシの推進とともに、新しいナシの推進ということで、要件は多少きつい場面もあるのですけれども、二十世紀ナシとそれから新しいナシをマッチさせて推進していこうというような果実部を支援するために、再生産価格を下回った場合は赤秀とか青秀の出荷量に応じまして、価格差を支援する事業でございます。要件としましては、新品種の面積を二十世紀ナシ栽培面積の3割までふやすこと、現状より2倍にするというようなこと、それから二十世紀ナシの生産をプール計算するということで大変厳しいのですけれども、二十世紀とともに新品種に取り組んでいただいて、しゅんのナシづくりを進めていただくという要件をつけまして推進していこうと考えております。
38ページ、果樹等経営安定資金利子助成事業でございまして、これは気象災害や市場価格の低下、それから原油高騰ということで、経営が資金繰りに困られた農家の方を支援するために農協等が貸し出す経営安定資金の利子を助成するものでございます。3年間無利子という資金でこれまでどおりやらせていただきたいと思います。
39ページ、新規事業と書いておりますけれども、組み替え新規ということで果実緊急価格安定対策事業ということで1,500万円をお願いするものです。これは鳥取県果実生産出荷安定基金協会が行う事業でございまして、災害や価格低下のときの緊急貯蔵庫への入庫料の支援、それから入庫時と出庫時との価格差補てん、それから関東、九州出荷分散対策への支援、それから輸出促進対策ということで計画しております。
40ページ、果樹経営改善プラン達成事業でございます。これは果樹農家の経営が非常に厳しくなった農家ということで、果樹経営改善プランナーの分析、指導ということで今実施しているところでございますが、この指導によりまして品目転換に要する経費の助成措置でございます。
41ページ、食のみやこ直売ビジネスモデル支援事業でございます。これは継続事業でございますが、退職就農者、女性グループなど、これまで補助事業の対象となっていなかった方々が市場外流通を実践する取り組みに対しまして、農業機械等、それからハウス等、支援をしている事業でございます。今年度と同じように実施させていただきたいと思います。
42ページ、新規事業でございまして、葉たばこ耕作農家品目転換支援事業でございます。これはJTの廃作募集に対しまして応じられました75戸、鳥取県では廃作に応じられた農家がございましたが、これらの方が品目転換を図る場合に補助、市町村とともに支援しようという事業でございます。一番下の行に書いておりますけれども、国としましても4次補正で葉たばこ作付転換円滑化対策事業ということで予算化しておりまして、来週の月曜日まで、27日まで募集中ということでございます。国の事業は50万円以上、それから3戸以上、そういう要件がございまして、これに漏れた方というのを単県事業でお救いしようと今考えているところでございます。
43ページ、野菜価格安定対策事業ということで、これは野菜価格が低下した場合の価格差補給金を交付する事業でございます。これまでと同様の仕組みでお願いするものでございます。
44ページ、花卉生産強化推進事業でございます。これは花卉産業の振興を目指しまして、生産グループの育成だとか、それから需要拡大のための消費活動、それから流通販売対策等をやっていく事業でございまして、同様にやらせていただきたいと思います。ただ、花づくりの推進のため、一番下に書いておりますけれども、一部要件を緩和して実施したいと思います。
45ページは、いずれも廃止なり統合の事業でございまして、ブランド化事業はほかの事業に組み替えて実施、それから食のみやこ流通対策事業、同じくほかの事業に組み替え実施、それから共済加入促進は22年の特別対策ということで、事業終了により廃止、それから食のみやこ農産品育成支援事業、同じく事業終了により廃止させていただきたいと思います。
46ページ、GAP、農業生産工程管理普及推進事業でございます。これも有機特別栽培農産物等総合支援事業に統合させていただきたいと思います。それから鳥取芝の利用促進事業も事業終了により廃止、それから強い農業づくり交付金につきましては、今年度予定しておりました事業が国の補正対応できるような見込みとなっておりまして、また補正予算でお願いしますけれども、来年度当初予算としてはゼロということでお願いするものです。
47ページ、農薬適正使用推進事業でございます。これは農薬の安全使用の推進、それから大きなものではマイナー作目といいまして、なかなか製薬会社が農薬登録してくれない作物に対しまして、県が調査いたしまして登録を農薬会社に対して働きかける事業ということでやっております。去年と同じような枠組みでやらせていただきたいと思います。
48ページ、植物防疫総合対策事業ということで、これは病害虫防除所の運営費、それから発生予察に係る経費の国との支援を受けながらやっておる事業でございます。それから48ページの下、埋設農薬安全処理対策事業でございます。これは埋設農薬の未回収箇所の周辺の環境調査、それから水質調査等を実施している事業で、これまでと同様にやらせていただきたいと思います。
●澤田畜産課長
49ページをお願いいたします。職員人件費でございます。畜産関係職員92名分のものでございます。次に、畜産課管理運営費でございます。畜産関係機関との連絡調整、それから畜産技術職員の研修等について、必要な事務の経費でございます。下のほうが家畜商・家畜人工授精師等の免許関係事業でございます。これは免許取得などに係る事務費でございます。
50ページをお願いいたします。畜産業振興事業事務受託事業でございます。これは県を通らない中央団体の補助事業がございます。その指導監督に必要な受託事務をお願いするものでございます。下の欄でございます。中小家畜生産・出荷調査事業でございます。鶏や豚の生産、出荷動向調査、ミツバチにつきましては転飼調整会議というのがございますけれども、その事務の経費をお願いするものでございます。
51ページをお願いいたします。畜産農家環境保全指導事業でございます。これは家畜排せつ物の適正管理の指導、水質、臭気の測定検査、堆肥の利用促進などに必要な経費をお願いするものでございます。
52ページをお願いいたします。新規事業で「鳥取和牛オレイン55」ブランド向上推進事業でございます。新たなブランド鳥取和牛オレイン55の出現率を高め、その頭数を増加させるために、母親となる繁殖雌牛のオレイン酸能力を改良いたします。また、鳥取和牛オレイン55となる肥育素牛、高能力な肥育素牛の導入に対する支援と飼養管理の研修に対する支援をお願いするものでございます。
53ページをお願いいたします。新規事業で和牛増頭対策推進事業でございます。これにつきましては、和牛の生産基盤の強化をするために、担い手農家の規模拡大に必要な施設整備や新規参入者の方への施設整備、雌牛導入のお願いをするものでございます。また、受精卵移植の支援とか鳥取の独自の牛たちのグループ、系統を保留するためのするための支援をお願いするものでございます。
54ページをお願いいたします。県優良種雄牛造成事業でございます。改良方針に基づいて和牛改良をしておりますけれども、和牛改良委員会というのを設けてそれを行っております。それに係る経費、優秀な候補牛の生産、候補牛の導入とか能力検定に必要な経費をお願いするものでございます。
55ページをお願いいたします。肉用牛肥育経営安定対策事業でございます。これは肥育牛の枝肉価格が低落した場合に生産者に補てんをする制度がございます。この基金を積んでおりまして、その基金に必要な生産者積立金の一部を支援するものでございます。下の段でございます。肉用子牛価格安定事業でございます。これは肉用の子牛の取引価格が低落した場合に同じように基金を積んでおりまして、その一部の助成をお願いするものでございます。
56ページをお願いいたします。第10回全共出品対策事業でございます。これは本年10月に長崎県で全共が開催されます。本県からは9部門すべてに出品いたしまして、体型を競う種牛、雌、雄を計18頭、肉質能力を競う肥育牛では8頭、計26頭を出品をすることにしております。そのための県予選会の経費とか、本番に向けたいろいろ対策に必要な経費をお願いするものでございます。
57ページをお願いいたします。新規事業で鳥取地どり増産対策推進事業でございます。これは鳥取市内で建設を予定しております鳥取地どりの処理施設の整備に対して支援をお願いするものでございます。地どり生産につきましては、今年度で東・中・西部とあわせて大体1万3,000羽の見通しになっております。その中で西部につきましては、法人でやるのですけれども、東部、中部につきましては拠点がないということで、今回の事業で東部地区の地どりの拠点となる処理施設をお願いしたいと思っております。
58ページでございます。畜産プロジェクト推進事業でございます。これは食のみやこ・やらいや農林水産業に関連いたしまして、和牛とか地どり、酪農についてプロジェクトを立ち上げております。これにつきまして開催に必要な経費をお願いするものでございます。下の段でございます。鳥取地どりブランド生産拡大支援事業でございます。鳥取地どりの生産拡大に鶏舎の施設整備の支援をお願いしているところでございますけれども、平成24年度につきましては山間部において冬場でも地どりを飼うことができるように、暖房機の導入支援をお願いするものでございます。
59ページでございます。肉豚経営安定対策事業でございます。これは肉豚の価格が低落した場合に基金から生産者に補てんする制度がございます。この基金造成に必要な生産者の積立金の一部をお願いをするものでございます。下の段をお願いいたします。高病原性鳥インフルエンザ緊急対策利子補給事業でございます。これは平成22年11月に島根県でインフルエンザが発生いたしましたけれども、その関係で影響を受けた農家に農林漁業セーフティーネット資金が借りられております。これを無利子にするように利子補給の支援をお願いするものでございます。
60ページをお願いいたします。家畜飼料支援資金利子補給事業でございます。家畜の配合飼料の高騰の影響を軽減するため、平成19年から国の制度資金がございます。この資金の利子助成を行うものでございます。あわせて債務保証関係の事業もお願いするものでございます。
61ページでございます。お願いいたします。新規事業のがんばる酪農支援事業、乳牛緊急増頭事業でございます。本県の酪農家が毎日生産した牛乳についてはすべて大山乳業農協さんへ出荷しております。白バラブランドということで全国に向けて販売しているところでございます。そのブランドの維持拡大をするためにも牛乳の生産量というのは、年間6万2,000トン程度必要だろうと考えておりますけれども、酪農家の戸数、頭数につきましては年々減少しております。このまま何もやらなければどんどん減っていくだろうということで、緊急的な対応が必要と考えているところでございます。そこで大山乳業農協が緊急的に乳牛を増頭するための基金を造成いたしまして、農家へ貸し付けるという、そういうことによって負担が少なく規模が拡大できる事業に取り組むことを考えております。県としてはこの増頭のために単年度の基金造成額5,500万円に対して2分の1に当たる2,700万円を貸し付けたいと考えております。基金造成は24、25年度の2年間で1億1,000万円でございます。29年度までに350頭の乳牛の増頭を考えているところでございます。
62ページをお願いいたします。飼料用稲専用品種種子確保支援事業でございます。これは飼料用稲とか飼料米の生産に係る種子の増殖に係る経費、新品種の試験栽培に関する支援でございます。下の段をお願いいたします。酪農飼養環境改善対策支援事業でございます。これは乳牛にとって夏場の高熱のストレス、これを回避するために大型の送風装置、扇風機のようなものを導入いたしまして、効率的に取り組む支援について支援をお願いしたいと考えているところでございます。
63ページでございます。自給飼料増産支援事業でございます。飼料用のトウモロコシにつきまして条件の悪い農家の圃場を利用いたしまして、新技術の実証展示を行うものでございます。下の段でございますけれども、公共育成牧場基盤整備事業でございます。財団法人鳥取県畜産振興協会が育成牧場を運営しております。平成25年度には公益法人となって自主運営へ移行することとしている方針でございます。この新法人への移行、運営に支障が生じないように大山放牧場の牛舎整備などの基盤整備をお願いするところでございます。
64ページをお願いいたします。大山放牧場畜産物加工展示販売施設空調改修費でございます。これは県の普通財産になります大山放牧場の畜産加工展示販売施設は現在、大山乳牛農協さんが大山まきばみるくの里としてレストランとか県内の畜産物の販売を行っております。この施設は平成9年に整備し、多くの観光客が来場いたしまして、畜産振興の一助を担っているところでございますけれども、空調施設が10年を経過して、オーバーヒートをしたり、さびによって組み立てが困難な状況になっております。管理が大変苦労しているところでございまして、この改修をお願いするものでございます。
下の段でございます。ホルスタイン全共支援事業でございますけれども、平成23年10月の開催予定でございましたけれども、中止となりましたので、廃止をさせていただくものでございます。
65ページをお願いいたします。和牛再生促進事業、下の新鳥取和牛ブランド確立対策事業、飼料米利用拡大事業、公共牧場自立支援事業、鶏舎悪臭防止特別対策事業につきましては、事業終了による廃止でございます。
次に、66ページでございます。特定家畜伝染病危機管理対策事業でございます。これにつきましては、口蹄疫や高病原性鳥インフルエンザなどの特定家畜伝染病の発生を想定いたしまして、演習などを行っております。また、万一発生した場合については殺処分とか処分消毒とかの防疫対策の対応の経費も必要でございます。そうして発生時においては家畜とか生産物の損失補償の経費が必要でございますので、それをお願いするものでございます。また、鳥インフルエンザの発生防止については、鶏舎に防鳥ネットを整備をするように考えておりまして、それを行うとする農家に対しまして支援をお願いするものでございます。
続きまして、67ページでございます。家畜衛生対策事業でございます。これにつきましては、安心・安全な畜産物の生産を推進するために、家畜保健衛生所がいろいろな調査指導を農家に行っております。そのような経費についてお願いするものでございます。
67ページの下のほうの段ですけれども、家畜保健衛生所管理運営費でございます。3カ所の家畜保健所がございまして、その運営に必要な経費をお願いするものでございます。
68ページをお願いいたします。自営防疫強化総合対策事業でございます。これは家畜の伝染病の発生防止を図るために、牛、豚とかの予防注射の技術料の一部の助成をお願いするものでございます。下の段でございます。家畜伝染病予防事業でございます。BSEや鳥インフルエンザなどの重大な家畜伝染病の発生を予察したり、予防したりするための各種の検査、調査等の経費をお願いするものでございます。
最後、69ページでございます。鳥取和牛ブランド化推進対策事業でございます。これは緊急雇用創出事業で一括計上させていただいておりますけれども、鳥取和牛オレイン55のPRを県内とか首都圏とか全国和牛能力共進会の長崎大会の会場で行うように考えております。これを鳥取県牛肉販売協議会に委託するように計画しておりまして、この経費をお願いするものでございます。
●中村農地・水保全課長
70ページをお願いいたします。まず、環境保全型農業直接支援対策事業でございますが、これにつきましては、化学肥料などの低減、それからあわせてカバークロップ等、そういった活動に対しての支援をしておりますけれども、本年度1,120万円余の予算をお願いしたいと思います。
71ページ、農地・水保全課管理運営費として4,100万円をお願いしたいと思います。それから次に、土地改良区基盤強化支援事業、これにつきましては、土地改良区の管理運営基盤を強化していくということで、土地改良区の取り組み、それから施設の維持、診断、改修計画の策定、そういったものについての支援をしておりますけれども、本年度も860万円の予算をお願いいたします。
72ページ、土地改良法法手続関係業務、これは土地改良法の手続をするときに専門技術者の委嘱、意見等をもらうことが必要でございまして、それに伴っての調査委嘱費でございます。土地改良負担金総合償還対策事業、これは過去の土地改良事業を行ったところの地元負担金の償還総額の特にピーク時を平準化するために、利子補給等の支援をしているものでございますが、786万円余の予算をお願いしたいと思います。
73ページ、国土調査事業、いわゆるこれは地籍調査事業でございますけれども、本年度6億4,000万円余の予算をお願いしたいと思います。
74ページ、これは公共事業連携先行地籍調査支援事業といたしまして、実は県が行う公共工事の用地調査予定区域におきまして先行して地籍調査を市町村が行うときに、推進経費として必要な地域の5%を支援するというものでございまして、本年度4地区の県の事業の部分につきまして推進経費を支援するものでございます。
75ページ、森林総合研究所営事業償還費といたしまして、これは平成2年から11年までに日野区域の農用地総合整備事業が緑資源機構でやりまして、その事業負担金の償還でございます。3億2,000万円余をお願いいたします。
76ページ、みんなで取り組む農山村保全活動支援事業、これは例年鳥取県中山間ふるさと農山村活性化基金というものがございまして、それの運用益を活用いたしまして活動しているものでございます。とっとり農山村資源保全活動推進といたしまして、ボランティアの派遣業務を民間団体に委託しております。そういった経費につきまして1,180万8,400円をお願いして、さらに井手・ため池保全活動で地域がそれぞれ集落等が単位になって活動する経費、それとあわせて推進体制といたしまして、じげの農業復興プロジェクト支援事業という形で活動経費、そういったものを運用経費を活用いたしまして、今年度も推進していくために1,700万円余の予算をお願いいたします。
77ページ、農地・水・農村環境保全向上活動支援事業でございます。従来から共同活動と向上活動につきまして支援活動をしておりまして、本年度も2億1,100万円余の予算をお願いいたします。なお、制度の改正といたしまして、24年度から共同活動につきましては既に5年間継続している組織につきましては、通常今までは水田に4,400円を払っているわけですけれども、そういった地区につきましては7.5割の経費のみ支払うかたちに改正となっております。したがいまして、10反当3,300円を継続地区については支払うこととなっております。なお、23年度末で農用地の26.5%の地域が取り組んでいるというところでございます。
78ページ、農地を守る直接支払事業でございます。今3期対策でございまして、22年度から5年間という形で取り組んでおります。これにつきましても特に改正点はございませんので、昨年に引き続き8億5,000万円余の予算をお願いいたします。
79ページ、農業・農村整備事業基礎調査、これにつきましては、国の委託調査等で調査をお願いするものでございまして、80万4,000円をお願いいたします。土地改良施設維持管理適正化事業、これは土地改良区が施設の補修等を行うときに積み立てをして国と県、土地改良区が積み立てをいたしまして計画的に補修等をやっていくというものでございまして、今年度は880万円の予算をお願いしたいと思います。
80ページ、中海干拓事業、これは国営中海干拓事業の事業費の負担金、それから米川の水利用の調整事業をやっておりまして、これに伴う予算をお願いするものでございます。事業負担金につきましては1億3,100万円、それから米川の水調整につきましては2,100万円余の、合わせて1億5,300万円余の予算をお願いするものでございます。
81ページ、大山山麓農地開発事業、これにつきましても国営大山山麓地区の事業負担金の償還、それからダムや幹線施設の管理の支援といたしまして基幹水利施設管理事業、国営造成施設管理事業を実施しておりまして、その支援に必要な2億6,000万円をお願いするものでございます。
次に、82ページ、東伯かんがい排水事業、これも国営東伯地区の事業負担金、それから基幹水利事業、国営造成施設管理事業を実施していくものでございまして、あわせて6億1,100万円余の予算をお願いするものでございます。
83ページ、中海干拓農地利活用促進事業でございます。これは中海干拓地の未売地が今24.8ヘクタールございますが、従来担い手機構に管理をお願いしておりましたけれども、そこの今現在、売り渡し等がなかなか進まないということと、それから機構の今まで管理の資金が底をついてきているということでございまして、今回、機構の公益法人化に伴いまして県が機構の所有している農地を24.8ヘクタール所有いたしまして、それにあわせて農地を機構に管理していく委託費、それから利活用していく補助金ということで、今回新しくこの事業を上げさせていただいております。
まず、農地取得費につきましては1億5,800万円ということで、これは県の財産評価審議会の結果を踏まえて算出された金額でございます。それと委託費といたしまして県有農地の管理費ということで24.8ヘクタール、370万円余、それから利活用といたしまして貸し付けやさらに販売等を進めていく上において、機構にいろいろ活動していただくわけですけれども、そういった活動経費として補助金を570万円余を計上させていただいております。なお、今回の予算の議決をいただければ、4月に農地取得の仮契約をいたしまして、その後、6月の議会に取得の議決をいただいて本契約に移行するということで、その際に現在の農地簿価の計上額、今5億5,900万円ほどございますけれども、それと今回の農地取得費の差額に対して、その債権の放棄を議決していただくというスケジュールで今考えております。
次に、84ページでございます。しっかり守る農林基盤交付金1億9,100万円をお願いいたします。これは国の補助事業に満たない小規模な整備につきまして、農業生産基盤等、林道、そういったものを含めて市町村に支援するものでございます。
次に、85ページ、新規といたしまして農業農村自然エネルギー利活用支援事業ということで、従来今までモデル事業等でマイクロ水力発電等をやってきておりましたけれども、今回24年度につきましては、一般補助事業といたしまして太陽光発電施設の導入費、それからマイクロ水力発電施設の導入費ということで、太陽光につきましては補助率10分の1、上限700万円、それからマイクロ水力につきましては補助率2分の1、上限200万円ということで支援をしてまいりたいと考えております。
86ページは省略いたします。
87ページ、経営体育成促進事業、これは経営体育成基盤整備事業、いわゆる圃場整備をやったところにつきまして農地集積等を進めた地区については、促進費という形でいろいろ交付金を出したり、それから活動経費を出したりというものでございまして、本年度1,825万円余の予算をお願いするものでございます。
次に、88ページ、農業農村小水力発電施設導入事業、新規でございます。下蚊屋ダム、船上山ダム、それから南谷地区、これは倉吉市の関金町にございますけれども、そこの農業用水を活用したダムに小水力発電所を今年度から着手するということで、それに伴う2億8,000万円の予算をお願いしたいと思います。なお、3億円の債務をあわせてお願いいたします。
次に、89ページ、公共事業でございますけれども、中海干拓農地体質強化基盤整備事業、1億4,000万円余の予算をお願いするものでございます。これにつきましては、彦名干拓地が弓浜干拓地に比べましてかなり排水が悪いということから、今回、国営の事業完了も間近に迫っておりますし、先ほど御説明いたしました中海の利活用促進事業をこれからさらに推進していくためにも、今回、彦名地区の排水不良の基盤条件を早急に改善する必要があるということで、今回、補助事業を活用いたしまして暗渠排水、客土、そういったものの経費をお願いするものでございます。
次に、90ページ、公共事業の農業農村整備事業、10億9,400万円余の事業をお願いするものでございます。なお、着工地区につきましては241から242ページに掲げております。
91ページは省略いたします。
92ページ、農村防災体制サポート事業といたしまして、従来から山腹水路、ため池の防災調査、あるいは地すべり防止区域の防災体制の整備、それから農村防災体制サポート協議会という活動をやっておりまして、本年度につきましては地すべり防止区域の調査、点検、そういったことを2地区で行おうと考えております。そういった経費と協議会の運営費をあわせて370万円余お願いしたいと思います。
93ページ、公共事業の農地防災事業につきまして3億4,300万円余の予算をお願いいたします。着工地区につきましては242ページに掲げております。
94ページ、災害復旧事業費でございます。耕地災害復旧につきまして5億6,700万円余の復旧予算をお願いいたします。それと下のほうに国営西高尾ダムの災害復旧に伴い、直轄災害復旧費負担金の償還ということで380万円余の予算をお願いいたします。なお、これにつきまして着工地区の概要につきましては243ページに掲げております。
以上、公共事業につきましては、その集計を238ページから240ページに掲げておりますので、説明は省略させていただきます。
267ページに債務負担の集計といたしまして、267ページの下の農業農村小水力発電導入事業費以下、268ページの上段の河川工作物応急事業、そこまでの債務負担を新たに今回お願いするものでございます。
最後ですが、340ページをお願いいたします。今回、新しく24年度から新規事業の県営事業に取り組むことになりました。農村災害対策整備事業、それから地域用水環境整備事業、さらに農業体質強化基盤整備促進事業、その事業につきまして今回新たに市町村の負担金を決めていただく必要がございますので、議決の一部変更をお願いしたいと思います。農村災害復旧対策事業につきましては市町村負担金、負担割合14%、地域用水環境整備事業につきましては25%、農業体質強化基盤整備促進事業につきましては3%という市町村負担金の議決をお願いするものでございます。
◎上村委員長
以上の説明がありましたが、質疑等がありましたらどうぞ。
○内田(隆)副委員長
83ページをお願いします。中海干拓の農地利活用促進事業ですけれども、基本的には簿価が上がることを考えればいいことだと思うのです。その中で補助金を賃料助成等をされる予定ですよね。これに関してですけれども、何でこれを新規就農者に限定してしまったのですか。既存の農地を持っておられる方とかというのに対する助成というのは全く考えられなかったのですか。よっぽど有効だと思うのですが、どうでしょうか。
●中村農地・水保全課長
おためしコースと新規就農育成コースというのを新しく昨年からつくっておりまして、特にこれから新しい若い人たちの特に新規就農者に対して支援をしていこうということが1つ。それから既存の農家につきましては、例えば増反の希望者とか、そういったものについては、従来1年貸し付け分でございますし、このおためしコースについては我々の思いとしては3年後に例えば買い取っていただきたいとか、そういったことを前提にしてお試し的にその3年間はつくっていただくとか、そういった制度を去年からつくっておりまして、従来の方が、例えば周辺の農家が入りたいという場合には通常の1年契約、そういったコースもございますので、そういったところに入っていただくというのがあります。ただ、公募したときの優先したときにはこういった売買を前提としたおためしコースとか新規就農者とか、そういったものを優先することもあるかもしれませんけれども、そういった1年コースというものも掲げております。
○内田(隆)副委員長
済みません。わかりました。では、逆に言ったらもう売れる見込みがあるのですね。もうそんな新規就農だけに限定してしまえば、既存の農家さんの力など借りなくても売れてしまうから、助成は要らないという理解でいいのですか。
◎上村委員長
どうですか。
○内田(隆)副委員長
そうですよね。だから既存の農家さんには助成はしないと。新規就農者さんに限定するという理解でいいのですよね。
◎上村委員長
どうでしょうか。
●鹿田農林水産部長
今、委員が言われたことの私どもの認識なのですけれども、売れない、売れる限界を感じて新たな方向を出させてもらったというところなのです。
○内田(隆)副委員長
ですよね。そうしたらやはり限定しなくてもいいではないですか。買ってもらえる人とか使ってもらえる人に同じような条件をあげたらいいと思うのですけれども、どうですか、やってみられませんか。多分やりたいと思っている方というのはいると思いますし、実際に買った、何で新規就農の農家さんばかり優遇して、私たちは頑張っている者が何でそんなに差があるのだという声を聞かれませんか。部長、何とかお願いします。
◎上村委員長
いかがですか。
●鹿田農林水産部長
これまでもこの長いいきさつがありまして。
○内田(隆)副委員長
わかっております。
●鹿田農林水産部長
それで借りてもらっている人はもう既に借りてもらっているところがちょっとありまして、さらに拡大ということになると新しい切り口ではこういうところで助成する上では、やはり特段のやはり措置が必要かなと思っています。では、ここで普通の人も入れてくると、ほかのところでも同じようにしなければいけないということがちょっと出てくるものですから、そこら辺はちょっとこれからの研究課題にさせていただきたいと思います。
○内田(隆)副委員長
ですね。経年を見守って売れていかないということであれば、思い切った決断をされるほうがいいと思いますよ。
●鹿田農林水産部長
私どももこの施策だけでまた完璧という話でもないと思うので、これはとりあえずやらせてもらって、この計画を見ながらまたちょっと対策を考えたいと。
○内田(隆)副委員長
よろしくお願いします。
◎上村委員長
ほかにございませんか。
関係ですか。
○安田委員
うん、関係なのだけれども。私はよくわからない。これは賃借料になっていて、何で賃借なのかがわからない。売れれば売れたでいいわけか。
●鹿田農林水産部長
そうですね。
○安田委員
なるほどね。売れない場合の助成なのですか。
●鹿田農林水産部長
ええ。最近数年間全然売れていないものですから。
○安田委員
売れていないね。それで売れないから県が取得してということなのですけれども、機構に、前は機構という名称ではないのだけれども、売ったときは幾らだったの。売り渡し価格は幾らだったの。
●鹿田農林水産部長
最初の分から話さないと。
●中村農地・水保全課長
一番最初の分ですね。
●鹿田農林水産部長
ちょっといいですか。調べますので。もともとこの土地自体は、農地自体は干拓事業で一応造成してきたということがあります。それで最終年度まですごい長い期間をかけて造成するような事業だったものです。最終年度までいってしまうとかなりの経費がかかってしまうので、途中で安いうちに売り出そうということで、反当たり170万円ぐらいだと思うのですけれども、それで売り出したという経緯があります。
○安田委員
反当たり、170万円。
●鹿田農林水産部長
ええ。それでそのときに県が所有して売るということができなかったものですから、農業開発公社にお願いして所有してもらって、一応売りさばいてもらったという経緯がございます。ただ、そこら辺がもう事業も完了していますし、もう行き詰まっているところもありますし、簿価の考え方自体が、年々かかった経費を上積みしていくような仕組みになっていまして、簿価自体がたしか今270万円ぐらいになっています。そういうような方式なものですから、その簿価ではもう売れませんし、この際一応1回精算してというような考え方で県が所有して、それから新しい施策も行いながら、貸し付けなどもしながら、利活用も図りながら取り組んでいきたいという考えで今進めてきているところです。
○安田委員
そうすると今の経緯でそういうことは余り参考にはならないかもしれないけれども、今の1億5,801万円、これを反当たりにすると幾らになるの。
●鹿田農林水産部長
70万円。ぐらいですかね。
○安田委員
70万円。マイナス200万円か。では、反当たり70万円ぐらいで売ったとして、今度売るときにはどのぐらいの値段を考えておられるのですか。
●中村農地・水保全課長
最初の売り渡し、当時のまず金額でございます。ちょっと総額の集計をちょっと行っていないのですが、例えば弓浜は平成元年に反当たり135万円です。それから彦名が平成4年に179万円であります。現在の簿価単価が弓浜が約222万円ほど、それから彦名が250万円ほどでございまして、現在、鑑定結果といたしましては評価として大体30万円台から80万円台ぐらいの評価が圃場ごとにありまして、標準的には70数万円ということになっております。
それで売るときにつきましては、一応時価、今回の財産評価委員会で承認していただいた時価でまずは売っていくという形になります。
○安田委員
そうすると売却損はもう見え見えですか。その損益は国とどこが持つのですか。県も持つわけですか。県にもかかってくるのですか。
◎上村委員長
どっちが答えられますか。
●中村農地・水保全課長
したがいまして、その売却損といいますか、簿価との差額が今4億円ちょっとになりますけれども、その分につきましては県が債権放棄をするという方向になります。
◎上村委員長
ほかにございませんか。
○錦織委員
35ページからちょっとナシの関係で全体としてお尋ねしたいのですけれども、ナシブランドで何とか生産も多くして売り上げも上げようということはわかるのですが、大体ナシ農家が何戸あるのでしょうか。また、これは23年度なのですが、例えばブランド創出事業については、去年取り組んだのかということをお聞きしたいのと、それから新規就農者対策というのをいろいろやられているのですけれども、このナシにかかわって取り組んだ方がおられるのかどうかお聞きしたいと思います。というのが、いろいろナシを、アキヒメだとかいろいろ展開するのはいいのですけれども、実際にナシ農家の方の平均年齢というか、取りかかっておられる方が70歳ぐらいだとすると、ナシはなかなか実を結んで出荷するまでに時間もかかるし、そういうことだとなかなか取り組めないという方が多いのではないかと思うのですが、そこら辺の隘路というか、どのように考えておられるのかお聞きします。
●今井生産振興課長
ちょっとナシの戸数につきましてはたしか3,000戸ぐらいだったと思うのですけれども、ちょっと正確な数字を持ち合わせておりませんので、また報告させていただきたいと思います。それから現在、事業を進めているところでして、戸数もちょっと把握しておりませんけれども、年間今大体15ヘクタールぐらい、新品種の植栽が進んでおるところでございます。
新規就農者につきましては、またわかれば経営支援課長にお願いしたいですけれども、例えば地域としまして、やらいや果樹園ということで、今おられる人が例えば農協などがつくって、ある程度実がなり出してからリースに出すというような仕組みができる果樹園ですので、今それを進めているところです。先行事例としては例えば琴浦町にありますモデル園であるとか、それから去年たしか整備していただきましたけれども、倉吉の忰谷というところがやはり農協が主体になりまして、新規就農者でも入れるようにということで整備していただいております。とにかくナシは植えつけてから何年もかからないと実がならないものですから、そういうようなリース農園方式で今、新規就農者の対応をしようと今考えているところです。
●安養寺経営支援課長
実際にナシの新規就農は難しい現実があります。私の掌握している範囲ではサポート事業で農の雇用の事業で、娘さんの夫が帰ってきてそれを継ぐというようなケースがございました。それをサポート事業で雇用してやっているのですけれども、その人が引き継いでナシ経営をやって、さらにもう少し拡大していこうというような例がございました。
アグリスタート研修でナシを含めた果樹を目指そうとする人がいるのです。これまでにも1人、2人ほど目指したのですけれども、現実にはやはりなかなかすぐ使える果樹園等がないということもあったりして、なかなか就農に結びついていないというのが現実です。
もう一つ、以前つくった東伯の果樹園がございまして、中央農協が研修生を入れて1年ほど研修したのですけれども、実際に経営的に計算してみてどうも難しいのではないかということで、ついせんだってあきらめられたという例もございました。やはりなかなかナシは難しい状況がございますので、優良な果樹園とその次に入られる方をうまくマッチングしていくようなことが必要なのかなと考えております。
●鹿田農林水産部長
ちょっといいですか。補足させてください。余り明るい話がなくてちょっと困っていますけれども。ナシづくりということでこの前、梨つくり大学、なしっこ館がやった主催の大学があります。今、生産農家の方が皆さん生徒になっていて、それで大学の先生が、田村先生が講義などをされているというような状況なのですけれども、その中にナシづくりということで、アグリスタートの30歳代の研修生も1名来られていて、新たにアグリスタート研修の中で東郷でナシの研修をするということで、前向きにやられるということです。あわせて先ほど今井課長が申しましたように、なかなか果樹園というのは新規に入ってこようと思うと、すぐ実ができないものですから大変なもので、実がなっている状態で引き継げないかということで、やらいや果樹園という制度をつくらせてもらったのです。ですから、そういうような制度もこれから一生懸命周知していかないといけない話だと思っているのですけれども、あわせてそのときに淀江で親御さんの跡を継ぐということで、21歳の若い女の人が後継者としてこれから取り組むということで勉強にも来られていましたので、いろいろな取り組みをしながらぽつぽつとそういう形も出てきています。今どきはサポート事業の関係、農の雇用の事業も野菜が中心なのですけれども、できるだけ果樹のほうにもそういう方が入ってもらえるような形でやはりPRしていくべきと思っていますし、これからと思っているところでございます。
○錦織委員
新規就農するにも、すぐに収穫できないということでなかなかネックになっていると思うのです。片っ方ではDBSでどんどんナシを売り出していこうといって言っているのに、本元がこれではなかなか難しいと思います。ぜひ何か根本的にナシをどうするのかというのを、考えておられると思うのですけれども、どうやったら本当に継いでやろうという人が出てくるのか。そういう支援策をぜひやってほしいと思います。
○伊藤(美)委員
ちょっとナシの関連でいいですか。
35ページ、さっきの次世代です。それで今とにかく急ぐのは、錦織委員言っておられた、できるだけ3割は新しい品種ということを達成することだな。そうしたら、この間歩いていたら、新しい品種が苗屋にないのだ。みんな農協を通してしか売っていないのだ。そうするとひとり立ちする元気のいい若い人は農協から離れたりなどしたりする人がいっぱいおるのだ。農協を通してしか販売していないという現実は、歩いてみればすぐわかった。何でか知りませんけれども。これは育成者を守るよりももっと急ぐのは育成者も大事だけれども、やはり新しい品種を3割に早く持っていくという、次世代ブランドのほうがよっぽど大事ではないかなと実は思います。
もう一つは、先ほども錦織委員が言われていた。この間、倉吉で1町2~3反の果樹園をお手伝いした経緯がありますけれども、70にもなって、もうつくりたくなくなったと、だれがおらんかなということで、総合事務所で相談に乗ってもらったのだけれども、手続が面倒でいけないというのだ、。農家にとってみるとその手続から何から、何度も出向かないといけないのか。今の東京電力の賠償ではないけれども、役人が考えている以上に農家というのは、難しい手続が非常に多いかもしれないけれども、どの辺が問題かそれをちょっともう1回点検してみてくださらないか。それは倉吉の農林局に聞けばわかるから。もう既にできたと思うけれども。そういう大きい1町歩だか1町5反だとかという本当にいい果樹園を切ってしまうというのだ。だからそれをうまいぐあいに受け皿をつくると、それはそんなに心配するような話はないと思う。私も悲観論を言ったり楽観論を言ったりするけれども、そういう事例もあるから。そして琴浦町や北栄町あたりには若い人がナシに取り組んでという事例が結構あるのだ。だからこれはもうちょっと一工夫してほしいなと。
ついでだからもう37ページのこれは新規で取り組むけれども、鹿田部長、こんな事業は恥ずかしくはないか。新規でして、リバイバルの事業。何しろ農協がプール計算すれば済む話だ。これはどうだかわからないけれども、8月のうちはジベレリンを使って出すのだろう。それから9月の15~16日まではそれを使わないものを出すのだ。そうしたら17~18日のころにみんな済んでしまう。ところが産地として進物を送るのはそれからだ。そうすると、とにかくまずいナシを少し高いということで、まずいナシを一生懸命で送るだけで、何がブランドだ。だからこれはもうわかりがいいように、もしこういう予算を組むなら、何だかぐだぐだ書かなくても、9月も、とにかく適熟品をきっちりと出す体制についてのプール計算を導入すればそれでいい。そこの差額を補てんしましょうと。とりあえず2年か3年を。単純なほうがわかりやすい。これは書いただけだ。鹿田部長、本当はそうだろう。適熟品が出せれば、そこのところでプール計算が必要だから、そこへ支援しましょうという。余りそこだけはっきり言ってしまうとだれかが文句を言うから、こんなことが書いてあるけれども。これは単純だと思うのです、そういうことが1点。とりあえずここまでちょっと頼みます。
◎上村委員長
これは部長に答えてもらわないといけないです。
●鹿田農林水産部長
リバイバルの分は趣旨は、気持ちはそうです。ただ、補助事業をやる上でやはり要件をやらないと、検査にいったときに検査のしようがないというところがちょっとありますので、できるだけ簡便にはしたいと思いますので、御理解いただければと思います。あと手続については、やはりちょっと考えます、
○伊藤(美)委員
苗木、ちょっと何がどうなっているのだ。
●鹿田農林水産部長
苗木の分はちょっと私も詳しくないので、ちょっと今井課長のほうから。
●今井生産振興課長
苗木は、県が育成した品種は許諾するところがあるのですけれども、全農さんに許諾していただいておりまして、全農さんが供給しておられるということです。
○伊藤(美)委員
だから全部農協ということだろう。
●今井生産振興課長
全農さんルートです。
○伊藤(美)委員
そうでしょう。
●今井生産振興課長
ほかの方が苗木の許諾を受けるということになったら、それも対応できます。
○伊藤(美)委員
だから一般の業者の皆さんにこれを販売してくださいと、販売の許可を与えればいい話で、何で県がそこに執拗に県が育成したのだから農協だけだというあっせんをするのだ。
●山本農林総合研究所長
登録の関係は私がご説明します。限定はしていないのでどちらでもいいのです。ただ、県内の方に使っていただきたいという形ではしているので、そのときにどうも手を挙げていただいたのが全農さんだけだったということのようです。ですから、できればほかの方につくっていただきたいですし、それからできない場合は例えば試験場で小規模であれば提供ができないかとか、そういうことは検討してみたいと思います。
◎上村委員長
また検討していくということですね。
いいでしょうか。
○伊藤(美)委員
リバイバル、リバイバル。リバイバルって何だ。
何だか片仮名にすれば漫画と一緒で前に進んでいるように見えるけれども、リバイバルというのは。単純にしなさいということ。
8月の末から9月の初めぐらいのジベレリン処理が必要なのはわかる。そうしたらずっとジベレリン処理を続けていったらどうなのだ。
●今井生産振興課長
ジベレリンの出荷時期というのは、二十世紀ナシのジベレリンの出荷時期ですけれども、8月になるわけですね。ですから、今の新品種というのはその時期に対応する新品種がありますので、今の当座は二十世紀ナシはその空間を埋めるためにジベレリンでもいいと思うのですけれども、新しい品種、なつひめがどんどん出だしますと、やはり糖度の点ではなつひめのほうが11.5を保証していますので、はるかに上です。それまでのつなぎとして、それを27年に達成するとしてこういう二十世紀ナシの本来の味の時期に出荷しようよという意味でリバイバルというふうに名づけさせていただいたというところです。
○伊藤(美)委員
そうしたら、適熟品を出せる計画を農協が立てて、15日に選果場が終わってしまうのではなしに、倉吉でいうと、構造改善事業でつくった一番奥の産地である関金の堀というところがあるでしょう。あれも15日で終わってしまうのだ。その手前の上小鴨というところは組合に入っていないから15日が過ぎてからしか出さない。そうすると、やはり未熟品がどんどん出て、どんどんブランド、半ブランドだわ。それをきっちりと農協がやはり、ここのところは金を出して指導しないと、本当に適熟品が出ていないのだから。青いのがナシだと思っている。だから二十世紀ナシでも適熟というと非常に今の糖度だけではない特徴があるでしょう、二十世紀には。そこのところを、これだけ少なくなったら何とか工夫ができないかなと思って。かつては佐治などだったら10月の10日ぐらいまで売っていたからね。だから今のその辺の果物ができてきたけれども、佐治だったら10月10日ぐらいに売っていたのもみんな9月の15日のあれに売るのだから。確かに値段は下がってくるかもしれない、寒くなるから。しかし、それで産地全体のプール計算をつくるなら、この事業の気持ちはわかるのだ。何だか複雑で、何のためにこの事業をつくったのかわからないのだ。事業のリバイバルという名前が、目的が。しかも新規だ。
●今井生産振興課長
書き方はちょっと悪くて申しわけないですけれども、今おっしゃったことが私の心でもあります。それから農家の方もやはりそのように思っておられます。今、出荷量が少ないというのは、10アール当たり出荷量が少ないというのは、やはりちょっと小さいうちに出荷しますので、早取りしてしまうということで収量も減っています。
○伊藤(美)委員
未熟ということだ。早取りして小さいときに。
●今井生産振興課長
未熟とは、糖度が何とかクリアできるように出荷はしておられるのですけれども、今でも糖度センサーを通ると10.5以下は規格外になったりというところもありますので、その辺は守っていただいているのです。農家の方はとにかく9月15日過ぎてからしっかり玉太りしたものを売りたいという気持ちなのですけれども、値段が下がったり、それから全体の収量が下がってしまうということです。今早取り傾向になっていますので、それを新しい品種で8月下旬、9月上旬までを埋めて、それから本来の味の時期に二十世紀ナシは出そうというのがこの事業でして、心は同じですので、よろしくお願いします。
○伊藤(美)委員
いや、そこまで言われるとなんだけれども、単なる販売上の問題だけなら、それは全くの農協の事業で、県が何でしないといけないのだ。だけれども、ここまで来たのだから、もうきっちりと農協に出荷計画を出してもらって、余り未熟なのをどんどん出さないようにして、その間は仕方がないから県が見ますなら話はいいけれども、こんな流通だけの話を県が予算を組んでリバイバルだという話をしていても、それはおかしいのだ。思いは一緒だと言うけれども、何も一緒ではない。でもクリアしないといけないから、基本的にはやはり適熟品出荷というのがまさに私はリバイバルだと思う。品種の本を見てみなさい。適熟品は15日ごろから、中旬から。そうすると中旬から下旬にかけてである。5,000町歩ぐらいしかないのだから、できるはずだ。だからそれがないとやはりほかから見れば、甘えたという格好になる。その辺はもうとにかく頭を下げて仕方がないから、これは許してくれと。だけれども、県もこれにてこ入れをしてやるからと。これは単純に考えてください。それで市町村も出すとしているのだろう、もう、市町村もオーケーして。
●今井生産振興課長
ええ。
○伊藤(美)委員
だから県3分の1、市町村3分の1で見る。3分の2も出すのだから。それはもうちょっと出荷の体制を安くても適熟品を出せというその構えをしないと、市場の誘導にひっかかってしまって、またやめてしまったりする話となる。市場はみんな誘導してしまうのだから、ちょっと高ければいいですと。あとはブランド品であろうが、あとが続かないのは市場から見れば関係ないのだ。だからここのところはもうちょっと単純にして、とにかく期間をプールにして、出荷しなさいと。だから関金の奥や八頭の奥の地区で、本来なら9月の下旬ぐらいに出せるようなところは9月の下旬ぐらいに出せるような格好で全県プールしたらいいのではないか。とにかく適熟品が消費者に届くという格好でしないと、二十世紀ナシのブランドの回復はいつまでもできないと思います。今井課長さんも長い間普及員していた。言っていることがわかりますか。
●今井生産振興課長
同感です。同感でございまして、やはりおいしいものを、消費者に望まれるものを出さなければいけないというふうに思います。それのきっかけづくりに再度この事業をしたいと思います。きっかけづくりということは、早い時期はほかのナシ、新しい品種を植えていく、そういうような組合をどんどんふやしていきたいと思います。
○伊藤(美)委員
この問題で最後にしますけれども、やはりスイカの事例を見なさい。スイカがこのごろ進物がふえたでしょう。二十世紀の進物、進物だけれども、スイカというのは、前は水もので進物などにするものではなかった。ところが今の話ですが、伊藤保さんにもらってみると、1株1個のスイカですよと。そこまで品質管理している。ところがナシはそういう管理はしない、高いところに売って回る。これは50年ほど前のナシのつくり方だ。だからその辺はやはり意識改革をしてもらわないと、とてもではないけれども、リバイバルといってもリバイバルできない。2,500万円が捨て銭になる。見本はスイカにあるのだから。決意を述べてください。
●今井生産振興課長
二十世紀ナシも本当においしい時期に、しゅんの時期に食べれば本当においしいナシでして、糖と酸のバランスがいいナシであります。本当のおいしい時期のナシというのをどんどん消費者に届ける、本物の味を知ってもらうようにこの事業を通じまして頑張りたいと思います。
◎上村委員長
ほかにございませんか。
○錦織委員
43ページの野菜価格安定対策事業で、直接これではないのですが、去年も台風の災害でブロッコリーの畑が根腐れで全部だめになったときにこの常任委員会でも現地視察をしました。そのときに、この価格安定というのは出荷して価格が低かったら、著しく低下した場合には補てんするという事業なのですが、例えばもうすぐ出荷する前にだめになったという場合の県の対策というか、共済には何か入れないらしいのですが、何かしら対応策というものは考えられないものなのでしょうか。ちょっとざくっとした感じですけれども、どなたが答えていただけるのでしょうか。もう仕方がないですか。
●今井生産振興課長
気象災害の対策のためには実は県の補助事業としましては、果樹等経営安定資金ということで無利子の資金をお貸ししたり、それから去年のようなブロッコリーが一夜にして腐ったというような場合には、特別な事業を組みまして支援するということにしております。共済制度も検討せよという地域からのお声もあるのですけれども、共済制度は実は国の法律によって対応しておりまして、畑作物、稲、麦、大豆等はあるのですけれども、野菜はやはり価格安定の事業で国は支援しているという立場でして、そういう事業はないというのが現状です。
恒常的にこのような被害が出れば支援するという事業は、あらかじめはつくっていないのですけれども、状況を見ながら現地の声を聞きながら適時に対応していきたいと今、災害対策を考えております。
○錦織委員
適宜そのときにはやられるということですが、国の法律によって共済の中身、それに品目を加えるということは簡単にできないということなのでしょうが、本当にいつ災害が集中的に起こるかわからないというような時代ですので、やはり国に対しても共済の品目に加えるだとか、それを考え直すとか、そういうことはやはり鳥取、農業県としても国に対しては要望をしていくべきではないかなと思いますが、その点はどうなのでしょうか。
●鹿田農林水産部長
以前から要望はしています。実際難しいのは、災害補償法の中でこれを補足するというか、被害の状況をチェックするようなことになりますと、野菜の場合コストがかなりかかるというようなこともあって、なかなかできにくいというのが国の考え方だと思っています。ですから、何回か要望活動をした中では、こういう価格安定制度の中で対応してもらいたいという話に尽きてしまうものですから、なかなか突破口がちょっとないのが実情です。
◎上村委員長
いいでしょうか。
○安田委員
この雪害でネギの緑のところ、葉っぱのところが折れてしまって、それで規格品にならないというので問題になっていましたでしょう。何か白ネギ1本に青い葉が2本ついていないと規格品にならないとかという決まりがあるでしょう。それはだれが決めたわけ。ちょっとお尋ねします。
●今井生産振興課長
これは生産者団体が決めていまして、鳥取県でいえば全農さんです。全農の中にはもちろん農協が入って一緒に決めておられるわけでして。基本的には3枚必要です。
○安田委員
3枚。
●今井生産振興課長
3枚必要なのですけれども、ことしは雪害規格としまして、去年つくったのですけれども、雪害規格でも2枚でもオーケーと。2枚でも価格補償制度の対象になるということで今、進んでいるところです。
○安田委員
それは生産者の論理だと私は思うのです。私ども消費者からすると青いところは使わないのです。八百屋で買って帰ると長いので、青いところがついていると、私など真ん中から切ってしまって、それで冷蔵庫へ入れるのです。そのようにしていたのです。そうしたら、この間、委員長と一緒に大丸ピーコックへ行ってきたのです。そこでも消費者から鳥取のネギは長過ぎて冷蔵庫に納まらないと。もっと短くしてほしいという要望が出ていると言っておられました。それからこの間、わったいなに議長と一緒に行ったのです。そうしたら、わったいなには青いところが雪害で折れてしまって、そこを切って白い部分だけで安くして、わけありで売りに出ていたのです。
●鹿田農林水産部長
僕も買いました。
○安田委員
私もそれを買って帰りたいぐらいでした。そういうところ、生産者あるいは農業関係者の方の意識をちょっと変えていただけないだろうか。消費者ニーズと合わないよということを伝えていただきたいのだけれども。いけないですか。意味わかりませんか。
◎上村委員長
わかっているけれども、答え方がちょっと難しい。
●今井生産振興課長
雪害規格、今は1本なのですけれども。先ほど言いましたように、葉っぱが2枚でもいいと言ったのですけれども、実はいなば農協では加工品向けの雪害規格もありまして、これはまさにおっしゃるように、白いところだけです。白いところだけを箱に詰めて。いなばは毎年のように雪害が起こっております。ことしもクリスマス以来、地面を見ておりません。そういうところはもう雪害が本当に大変な状況でして、加工品の注文も余りないのですけれども、いなば農協さんは加工品の注文をとってこられて、白いところだけを出荷するというようなやり方をやっておられるのですけれども、本当は安くて農家はもうけになりません。ですから、今、消費者とおっしゃったですけれども、消費者も変わってもらいたいし、市場も変わってもらいたいし、その辺のことが変わらないとなかなか、スーパーがその部分だけを並べてくれて、普通の今の規格と同じような値段を出してくれたら、農家は本当に喜ぶと思いますけれども、なかなかそこまではいかないというのが現状です。
○伊藤(美)委員
長さが昔からの同じだな。ただ、やはり今、消費の構造というのが違ってきているから。今までのやつは対市場規格だ、ずっと市場規格。だからその辺はもうちょっと深く研究する段階に来ているのではないか。市場規格では、市場の言うままだから。だけれども、本当に言ってみれば少量を買う人が非常に多いわけだ。だからその辺はやはり絶えず指導するというのですか、大阪の関西本部もあれば東京本部もあるのだから。市場調査というのは、僕は今の関西本部には足らないなと思うのです。その辺はやはり市場の言うままにならずになにされたほうが。鳥取県から先に変えたほうが、変えるというか、もう1回見直したほうがいいと思う。
●鹿田農林水産部長
一番心配するのは、高級品がありますとそれが一応スタンダードになって、それが単価として示されるものですから、これがなくなってしまうとほかのものでいったときにこのスタンダードが下がってしまうという部分で、差額分が農家のほうにデメリットになるということを一番危惧するものですから、そうならないような形を少し研究してみたいと思います。
○安田委員
緑の葉が要らない者にとっては。
●鹿田農林水産部長
ただ、買う皆さんが今までと品質は一緒だと、だから今までどおり同じ金額を出してもらえるということになれば、それは申し分ないのですけれども、そうならないで、緑の葉の部分を切ったものは、悪いものだろうという形になって、万事安くされるというようなことになると大変な話になってくるものですから、それがないような形でちょっと研究してみたいと思います。でもえてしてそうなるものですから。
○安田委員
見た目がいいのよね、青がついてたほうが。
○伊藤(美)委員
ちょっと12時の時間だけれども、もう2つほど教えてください。
30ページの有機特別栽培農産物の支援事業ですけれども、この間も木村式という栽培方法をNHKでやっていた。リンゴでやられた完全な無農薬、それから無肥料というやり方は鳥取県にも支部ができているのだ。岡山県にもできている。それでもう既に試しておられるのだ。スタートはやはり水稲です。水稲というのはその辺の収穫量の差というのは余り少ないものですけれども、ここのところでやはり脱原発みたいな話だから、今度はナシにやりましょう、野菜にやりましょうという計画を立ててはいるようです。しかし、僕はやはりこれは取り組まざるを得ないだろうなと思っているのです。もうそれを試行する農家、そしてそれを受け入れる消費者というのが、やはり皆さん、注目する面がありますから。それを何とかやるべきだろうと思っております。
もう一つ、36ページにやらいや果樹王国復権事業、ブドウの品種が入っておりますけれども、実は北条を歩いてみますと、もうこれで産地が持つかと思うような恐怖感に駆られます。ですから、まさにやらいやだけれども、この特定の品種だけでいいのか悪いのかは僕はわかりません。ただ、あそこには北条ワインというワイン会社があるでしょう。戦後ずうっと50年続けておられる、続いている。今ごろ1,400~1,500円の価格だったら、京阪神に行っても中級のワインとしては結構通用する。そうすると、僕は農商工連携、農商工連携と言うけれども、既にそこに加工場があっても、そういう試験場に今行ってみると加工用のブドウの試験はやっていない。僕はこれからはやはり加工という格好のものを考えていくことも、農商工連携の中の1つだと思うのです。ワインが結構また飲まれ出しているというのです。そうするとオレイン55とあわせてワインを飲むとそれはいい気持ちになります。もう1回、農商工連携の加工について考えてほしい。もう既に現場にあるのだから。ブドウの品種は何だろうか。砂丘地がそれがだめなら、畑はいくらでもあるのですから。かつて畑は久米ケ原で失敗しましたね。あれは10町歩ぐらい植えておりましたから。だからワイン工場も倉吉の奥につくって、大阪事務所が売ったのですが、3級か5級のワインでして、全然北条ワインと違って物産展をやっても売れませんでした。しかし、ここにかなりの実績を上げた事例がありますから。これは農商工連携の1つの事例としてやはりもうちょっと提携してやっていく、私はやはり価値はあると思うのです。あれだけ広大な北条砂丘が耕作放棄地で荒れるようでは困ります。それを農林水産部は考えてみてください。もう既に北条の中に加工場もあるし、試験地もあるのです。だけれどもそれが連携できていないと。北条ワインのブドウは自分でつくっておられるのか、畑も。ブドウ農家というのは今のうちならまだまだ続けられますが、その方向というのを今迷っておられると思います。だからこれもちょっと1つの課題として、やらいやという、ここにわざわざ新規の事業で組んでありますから。
●今井生産振興課長
有機農業につきましては、木村式ということでこの間、研修会もあったようでして、県職員もたくさん講演会に聞きに行っております。木村式自体も本を読んでみますと、10年間全然とれなかったと書いてありまして、本当でリンゴがとれるのかなという気持ちも、ナシもとれるのかなという気もするのですけれども、この辺は県職員がたくさん講演会を聞きに行っておりますので、関心を持って注目しながら、研究しながら一緒にやっていきたいと思います。
特定品種だけではありませんでして、シャインマスカットではありませんでして、この仕組みは地域が振興計画を立てていただきまして、推進品種として品種を選んでいただきましてそれに改植するというような事業にしております。国の事業がそもそもがそういう事業でして、それに上乗せして単県事業なりということも組むようにしておりまして、地域で話し合って振興品種を決めていただきたいと今考えております。
◎上村委員長
よろしいですか。
○伊藤(美)委員
それでもう一つは、加工と農商工連携。今ごろ、6次産業化の課題としていつも出てくる。
●今井生産振興課長
どういう希望を持っておられるのか。実は年に1回どれくらいの量をしておられるかということでつき合いはあるのですけれども、聞きに行ったりしておりますので、そのときにどういう振興策があるかというようなことをお尋ねしたいと思います。
○伊藤(美)委員
というのが、北条試験地に、県の職員で優秀な研究者がおる。私もこの間、会いに行ってみた、ツバキさんという人。やはり加工の品種もよく勉強しておられる。ですから、その辺にちょっと県も頭から否定するのではなしに、やはり6次産業化の1つの考え方をその中にもはめ込んでもらうと、1つの展望もできるのではないかと思うのです。研究者もそろっている、そこに加工場もある。あとは畑に加工用のブドウが植わっていないだけの話だ。本当に農家の生産額のほうが上がるのかどうかというのは僕はよくわからないのですけれども、技術者はおるのだから。
◎上村委員長
なら調査をよくしてもらいまして、振興をよろしくお願いします。
○錦織委員
済みません、あと1点だけちょっと簡単に。
70ページの所得補償なのですが、環境保全型農業直接支援対策事業ということで、これに取り組むと10アール当たり一律8,000円の支援金が出るのですが、これは所得補償に上乗せで出るのですか。どうでしょうか。
●中村農地・水保全課長
環境保全型農業直接支払交付金ですけれども、この8,000円につきましては、戸別所得補償とは別に出ることになっておりまして、化学肥料の低減、あるいはそういったカバークロップとか、そういったことの活動をしていただければ8,000円出すという形です。
○錦織委員
わかりました。
◎上村委員長
よろしいでしょうか。
そういたしますと、午前中の調査は以上で終わりたいと思います。
午後は1時から行いたいと思いますので、よろしくお願いします。
午後0時11分 休憩
午後1時02分 再開
◎上村委員長
それでは、再開をいたします。
まず、説明をお願いします。
●岩成森林・林業総室林政企画室長
済みません。座って説明をさせていただきます。よろしくお願いいたします。
95ページをお願いいたします。職員人件費でございます。90人分の職員人件費のお願いでございます。次に、森林計画樹立事業でございます。森林法に定めます地域森林計画を樹立するための森林の現況調査、経営計画等の指導、支援に要する経費でございます。次に、森林GISネットワーク構築支援事業でございます。森林資源に関します情報をコンピューター上で管理いたします森林GISシステム整備にかかる経費でございます。昨年に比べまして2,000万円増額をお願いしておりますが、主な事業内容は2番の森林GISシステムの再構築でございます。昨年、森林法が改正されまして、森林施業計画が森林経営計画と改正されたことに伴い、対応したシステムを再構築をするための経費2,000万円をお願いするものでございます。
96ページをお願いいたします。森林企画調整費でございます。森林・林業施策説明会等の開催や連絡調整業務に要する経費でございます。1つ飛びまして、森林・林業総室管理運営費でございます。森林・林業総室各室の業務を遂行するための経費でございます。
97ページをお願いいたします。新規事業のお願いでございます。異業種(建設業)等の林業参入促進事業でございます。森林・林業を再生するために集約化、路網整備等を進めていく必要がございます。低コスト林業を進めるために建設機械等の操作に習熟いたしました建設業等の新規参入を促すための事業、低コスト林業の推進の取り組みでございます。その取り組みによりまして新規就業者の雇用促進を図っていきたいと考えてございます。
2の(1)、(2)番、(4)番につきましては、他の事業を活用して進めることにしております。(1)番につきましては、施業技術、補助制度の講習等で、緑の産業プロジェクト事業を使いまして、人材育成過疎化事業ということで、人材の育成等についての事業を活用いたします。(2)番の作業道開設技術の講習につきましては、これも他事業でございますが、鳥取式作業道等の認定事業等を活用して、建設業者にも入っていただくように進めていきたいと思っております。(4)番につきましては、半林半農ということでサポート事業の中でコラボ研修ということで、農業と林業をコラボして農業と林業を進める事業体に支援をすると、こういった事業でございます。新規要素といたしましては、(3)番に新規参入に要する資本整備の支援ということで、高性能林業機械のリースの経費をお願いをしております。県の林業再生事業でも同様に計上をお願いしておりますけれども、建設業者は建設機械を持っておりまして、ただ、経営の安定のために現在は所有していないということから、高性能林業機械についてリースをすることによって参入を促進をしていきたいと考えてございます。(6)番にマッチングということで森林組合とよく連携をいたしまして、建設業者の進出を図っていきたいと考えているところでございます。
98ページをお願いいたします。森林整備担い手育成対策事業でございます。林業労働者の技術や技能向上のための担い手育成のために各種事業を行っていきたいと考えてございます。
99ページに上げております福祉向上と労働力確保総合対策事業、これを労働3事業ということで位置づけておりまして、森林整備、担い手育成基金等の運用益を活用いたしまして、担い手の育成を図っていきたいと考えているところでございます。
100ページをお願いをいたします。森林整備のための地域活動支援支援でございます。森林所有者の方が行います森林施業の集約化の促進に必要な地域活動に要する経費に対する助成でございます。森林経営計画の作成促進のための活動でありますとか、既設の作業路網の改良活動、こういったものに対する支援を行うものでございます。下にフローを上げておりますが、森林整備地域活動支援基金を設けまして、国からいただいた交付金を基金に積みまして、県費を加えて市町村に交付をする事業でございます。
101ページをお願いをいたします。森林整備事業入札等関係業務でございます。県で発注いたします森林整備事業に係る入札に関する業務に要する経費でございます。その次に、林業関係団体等支援交付金でございます。森林・林業の再生に取り組みます各団体に対する支援といたしまして、以下の2団体に支援を行うものでございます。まず、日本きのこセンターが行いますきのこまつりの開催に対する支援と、森林組合が提案型施業でありますとか県産材の需要拡大を行うための経費への支援ということでございます。
102ページをお願いいたします。全国林業後継者大会準備事業でございます。林業の普及につきましては、農林総合研究所が進めてまいりましたが、この事業の所管が森林・林業総室へ参りますので、総室から御説明いたします。平成25年に鳥取県で開催いたします全国植樹祭の併催で行事で、三朝町で全国林業後継者大会を開く予定にしておりまして、その企画立案のための経費、負担金をお願いをするものでございます。
103ページをお願いいたします。林業普及指導事業でございます。健全な森林の保全と人材の育成、林業の振興を図るための技術指導等々を行うための事業でございます。2番の主な事業に上げてございますが、日本型フォレスターの育成支援ということでございます。フォレスターというのは森林・林業に関する専門知識や技術に一定の資格を有して、地域の森林づくり計画指導できる技術者ということで、主には森林経営計画の指導でありますとか、市町村が策定されます市町村森林整備計画等の指導をする、こういったフォレスターを育成するための経費をお願いしております。それから普及運営費としましては、現場への普及、巡回指導のための経費、それから林業後継者の育成といたしましては、意欲ある林業団体への活動に対する支援、こういった事業を昨年に引き続き実施をさせていただきたいと考えてございます。
124ページをお願いをいたします。とっとり林業金融事業でございます。木材の生産流通を担う事業者への事業運営の経費、運転資金を貸し付けをする事業でございます。2番にフロー図を上げてございますが、農林漁業信用基金から現金を預託をお願いをしまして、同額を鳥取県が金融機関に預託をいたしまして、金融機関が事業者に対してその預託金額の2倍から4倍の協調融資をしていただくという事業でございます。あわせて一番下に書いてございますが、林業・木材産業改善資金助成事業特別会計ということで、林業・木材産業の改善資金についての特別会計への繰出金についてもあわせてお願いをするものでございます。
129ページをお願いいたします。分収造林促進費でございます。財団法人鳥取県造林公社が日本政策金融公庫からの既に借りた借入金への償還に対する支援でありますとか、造林、保育事業に必要資金を県が貸し付けをする、そのための貸付金なり補助金の予算のお願いでございます。
今回、造林公社の経営検討委員会を2月の9日に開きまして、その最終報告書が県に提出されましたので、後ほど報告事項でその内容につきましては、御報告いたしたいと思います。
この分収造林促進費につきましては債務負担もお願いをしておりまして、政策金融公庫から借ります活性化資金につきましての利子補給についての事業補助もお願いをしております。これは268ページをお願いをいたします。平成25年から平成53年にかけてこの債務負担をお願いをするものでございます。
135ページをお願いをいたします。これも新規ということでございますが、昨年も緊急雇用を活用いたしまして雇用をお願いいたしました高性能林業機械作業システム構築事業ということで、効率的な作業システムを構築するための作業システム検証等につきまして、林業サービスに委託をしまして1人雇用して、そういう検証をお願いするもので、24年度につきましても引き続きの雇用をお願いするものでございます。
291ページをお願いいたします。林業・木材産業改善資金助成事業特別会計でございます。真ん中寄りに事業の目的・概要を書いてございますが、林業経営、木材産業経営の改善、労働による労働災害防止、こういったことをに取り組む事業者に対して改善資金を貸し付けをするという事業でございます。クレーンつきのトラックでありますとか、グラップルというような機械の購入でありますとか、そういった資金に貸し付けを行う事業です。
341ページをお願いをいたします。鳥取県基金条例の一部改正でございます。森林整備担い手育成基金に約13億円の基金を積み立てをしておりますが、主に担い手の育成のためにその運用益を取り崩して活用をさせていただいているところでございます。この担い手育成の観点を、仕事をつくって担い手、新規雇用をふやしていくという観点から、間伐等の森林整備につきましても、その取り崩しの対象経費にさせていただくための基金の改正でをお願いするものでございます。
具体的な新旧につきましては、次の342ページに上げてございます。縦長で非常に見づらくて申しわけないのですが、右のほうに従来でありますと13億円に運用益を取り崩して執行しておりましたけれども、間伐の整備につきましても若干使わせていただくということで、この運用益で積み立てたというところを削除いたしまして、運用をさせていただくというものでございます。
344ページをお願いをいたします。13号の森林整備地域活動支援基金でございますが、23年の6月補正でこの地域活動支援というのは歩道の維持管理でありますとか、地域活動のための支援をするものでございますが、国の交付金を使って基金を積み立てるものでございますが、一部22年度で事業が終わるものがございまして、この22年度につきましては余ったものは国に返すということで条件で交付をいただいておる関係がございます。昨年その基金の取り崩しの規定を設けさせていただきました。今回につきましては、342ページの第7条処分の第2項に、今回初めて地域活動支援の基金で取り崩し規定を設けさせていただきましたが、今後もこういったことが想定されますので、本文に取り崩しができる規定を設けさせていただくというものでございます。
●﨏田森林・林業総室県産材・林産物需要拡大室長
引き続き御説明いたします。座って御説明させていただきたいと思います。
104ページでございます。鳥取県林業再生事業でございます。低コスト林業を進めていくための団地化、機械の整備、作業道整備、これを推進しておりますけれども、引き続き推進してまいりたいということで、1億4,200万円余の予算をお願いするものでございます。特に低コスト機械、林業機械の支援につきましては、引き続き新規雇用に伴う整備については最大10分の5まで補助率を引き上げてまいりたいと考えております。
105ページでございます。鳥取県緑の産業再生プロジェクト事業でございます。国の補正によりプロジェクト事業が平成26年まで3年間延長になりました。この3年間のメニューとして間伐、路網整備、県産材加工施設整備等の取り組みを支援していこうというものでございます。事業費17億5,000万円余でございます。
106ページでございます。間伐材搬出促進事業でございます。間伐材を利用していくため、また森林の間伐を進めていくためにこの事業を平成13年度から実施しております。23年度も14万立米ぐらいの大きな量になりますけれども、24年度も引き続き事業量としまして14万3,000、一緒なのですけれども、予算をお願いしたいと思っております。単価は3,800円で前年と同じとしております。
108ページでございます。きのこ王国とっとりけんフェスティバル開催事業でございます。本年の6月に第45回全農椎茸品評会が本県で開催されます。地方のこの大会が出るというのは随分久しぶりで近年は全くございません。それにあわせて鳥取県のシイタケ、それを全国に発信していくということでこのフェスティバルをさせていただくものでございます。場所は鳥取でさせていただきます。この予算でございます。よろしくお願いしたいと思います。
107ページでございます。原木しいたけ日本一産地づくり支援事業でございます。鳥取県シイタケの品質の向上、生産量の増大、ブランドブランド化を図るために、引き続きほだ木の購入、それから新規生産塾、品評会等々をさせていただきたいと思います。あわせてシイタケの生産に不可欠な原木の安定供給を図るために、生産者が原木を確保される、そういう取り組みに対して原木安定供給事業、さらにはほだ場の整備、施設、品質を向上させるための事業、デルデルほだ場づくり支援事業を計画させていただいております。
109ページでございます。打って出る県産材販路開拓支援事業でございます。県産材、県外、海外に向けて製品、県産材の販路開拓、需要の拡大の取り組みを一層進めてまいりたいと考えております。特に大都市圏に向かって広げていきたい、そういう場合、大都市圏での情報発信機能等もございますので、ぜひ大都市圏での見本市、例えばジャパンホームショーのようなところに出展をしてPRをしてまいりたいと思っております。その経費をお願いするものでございます。
110ページでございます。高性能林業機械作業システム巡回指導事業でございます。林業再生事業等で林業機械が随分入りました。ただ、この使い方、機械のそれぞれの組み合わせ方でさらに生産効率を上げていく。作業のマネジメントもあわせてしていただく。そういった指導を引き続きさせていただきたいと思いますので、その経費をお願いするものでございます。
110ページの下の段、鳥取県緑の産業再生プロジェクト基金造成事業でございます。これは基金の運用益を積み立てさせていただく予算でございます。
続きまして、111ページでございます。竹林有効活用推進事業でございます。竹材の有効活用をしていくために、竹材の搬出、竹林からの搬出支援、さらには加工する機械の整備、さらには新たな用途を検討するソフト事業、そういったものを引き続きお願いするものでございます。
111ページの下のほうでございますけれども、干しシイタケ価格安定対策事業でございます。原木干しシイタケ生産者の継続的な経営安定のために価格補てんをするものでございます。
112ページでございます。鳥取式作業道開設士認定事業でございます。開設コストを抑え、それに丈夫で維持管理が非常に軽減できる鳥取式作業道、これをさらに一層進めて行きたいということで、オペレーターの養成、認定とあわせて、既に認定をされている方のスキルアップのための現地指導を行いたいと思いますので、その経費をお願いするものでございます。
112ページの下でございます。「木づかいのすすめ」普及啓発事業でございます。本年度予算2億255万円をお願いするものでございます。前年に比べて随分ふえてございます。これはこの事業の中に公共建築物木造化助成という事業を取り入れたものでございます。国の森林林業木材産業づくり交付金を有効に使ってやってまいりたいと考えております。
113ページでございます。林業木材産業構造改革事業でございます。これは国との連絡調整、それと事業体への指導等に係る経費でございます。真ん中の段、乾燥JAS材推進事業でございます。品質の安定した乾燥材製品、これの安定供給体制の整備を進めるために乾燥JAS取得に必要な経費の支援をさせていただくものでございます。
113ページの下の段、林農連携間伐材活用事業でございます。県産材の新たな需要として農業用施設等への県産材の使用に対して支援をするものでございます。
123ページをお願いいたします。123ページの一番上、木質バイオマス発電熱供給等事業化調査実証試験事業でございます。これは日南町で今させていただいているのですけれども、現在システムの詳細なシミュレーションを検討中でございまして、その経過を踏まえて今後の成果を検討するということで、本年度の当初予算の要求はゼロでございます。
以下、災害復興支援間伐材搬出促進事業、民間の木造施設建設支援事業、県産材流通改革モデル支援事業、事業終了もしくはそのシステム検証中でございますので、今後施策化ということでまた要求させていただくというようなことになろうと思います。
続きまして、130ページでございます。130ページの下の林道費でございます。緑資源幹線林道整備推進事業でございます。平成19年度までに行った緑資源幹線林道事業の費用の一部、10%相当をお支払いするための経費でございます。
131ページをお願いいたします。公共事業、林道事業でございます。森林整備、木材生産の幹線である林道の整備を行うものでございます。県営林道開設事業3路線ほか、団体営、市町村さんが行われる林道事業に補助をさせていただくものでございます。着工地区の概要は245ページに掲載しているとおりでございます。
134ページをお願いいたします。同じく公共事業の林道施設災害復旧事業でございます。林道施設、地震、豪雨で被災した箇所を復旧する経費でございます。現年災、枠予算でございます。過年災は平成23年度の被災についての予算でございます。詳細は、着工地区につきましては246ページに掲げているとおりでございます。
135ページでございます。135ページの真ん中、森林経営改善指導補助員配置育成事業でございます。森林プランナーである経営改善指導員とともに経営計画の作成、団地づくり、施業提案をする補助員、それの設置を委託するものでございます。予算は商工労働部の緊急雇用創出事業で一括計上をさせていただいております。
公共事業につきましては、238ページから一般公共事業、単県公共事業、災害公共事業、件数をまとめて掲げさせていただいております。
●垣田森林・林業総室森林づくり推進室長
96ページをお願いします。中ほど、森林国営保険事業でございます。森林国営保険にかかわります契約等の事務に係る経費をお願いするものでございます。
114ページをお願いいたします。新規事業でございます。“森林セラピー”パワーアッププロジェクト事業でございます。これはことし、平成23年森林セラピーの里づくり事業を行っております。これに引き続いて行うものでございまして、昨年オープンいたしました智頭町でスタートした森林セラピー基地の受け入れ態勢などをパワーアップし、関西圏の観光地として定着させようとするものでございます。内容としては、セラピーロードの新たな新設ですとか、緊急連絡用アンテナの設置、それから宿泊食事体制等の施設の整備、関西圏へのPRとして雑誌等のPR、それからグラウンドオープン1周年記念イベント、それから観光地連携作戦として温泉地等とセットにしたモニターツアーの実施等に対して支援を行うものでございます。
115ページをお願いいたします。とっとり環境の森づくり事業でございます。森林環境保全税を活用しまして共同間伐でありますとか、間伐等のかさ上げ、それから森林体験等の事業の支援を行っております。基本的には昨年と一緒なのですが、この中で真ん中どころ、普通林の間伐、これが新たに加わりました。これまで普通林の間伐のかさ上げにつきましては、造林事業で12%のかさ上げをしておりましたが、このたびからやりくりをしまして森林環境保全税で一部を助成するということでしております。なお、足らない分につきましては、造林事業でかさ上げ分を見るような形になっております。
116ページをお願いします。新規事業でございます。沿道森林景観対策事業でございます。平成25年の春に全国植樹祭が西部で開催されます。これに伴いまして会場周辺でありますとか、主要道路沿いの見苦しい松くいの被害木などを伐倒処理をして景観上に努めるというものでございます。県と市町村でそれぞれ役割を分担しまして、これに要する経費をお願いするものでございます。
117ページをお願いします。とっとり共生の森支援事業でございます。これはとっとり共生の森の締結をした企業の森林整備活動の支援でありますとか、地元の調整、それからこれらの活動の紹介等の情報発信、こういったものに係る経費でございます。現在15社、17カ所で実施いたしております。
118ページをお願いします。とっとり出合いの森管理運営事業でございます。これは指定管理者へお支払いするもので、とっとり出合いの森の保守管理等をしておりまして、5年間の契約でことしが4年目となります。保守管理についての経費をお願いするものでございます。
下の段、緑・木のふれあい体験事業でございます。こちらは第58回鳥取県植樹祭の開催に要する経費、それから鳥取県緑化推進委員会の負担金、それからポスターコンクール等の実施に係る経費についてお願いをするものでございます。なお、58回鳥取県植樹祭につきましては、ことしの5月20日に花回廊で全国植樹祭のプレイベントとして実施するよう計画いたしているところでございます。
119ページをお願いします。とっとり環境の森づくり事業(基金積立事業)でございます。これは森林環境保全税の税収を積み立て、及び取り崩しするものでございます。
下の段、森林J-VER推進事業でございます。こちらは県内の森林を活用したカーボンオフセットを推進しまして、企業からの資金を活用した森林整備を進めようとするものでございまして、1つは県有林でみずからJ-VERを取得しまして、これらの取得あるいは企業の販売等に要する経費をお願いするものです。それから2つ目として、県内の森林J-VERの取得販売を希望される民間事業の方々の経費に対しまして助成するもの、それからあとそういった県内の県以外の森林J-VERを購入した方々に対しまして、J-VERとっとりの森を守る優良企業等認定事業というものを行いまして、広くJ-VERの普及を図っているところでございます。そういった経費をお願いするものでございます。
120ページをお願いいたします。里地里山環境再生総合対策事業(集落型里山林整備モデル事業)でございます。放置され荒廃した里山の公益的機能や景観の悪化を、里山林の環境を整備するということで取り組んでおります。内容としましては、修景林整備でありますとか、それから鳥獣防止の緩衝帯の整備、それから里山資源活用推進として、炭窯の設置等を計画して、これらに支援するようにお願いするものでございます。
121ページをお願いいたします。森林の癒し活用事業でございます。全国的に注目されています森のようちえん、森林セラピーなどの森林のいやしの活用を推進して、こういった取り組みに支援するものでございます。1つは森の癒し推進事業として森のようちえんへの支援、それからもう一つは森林セラピーツアーなどの森林のいやしを活用したトライアル的な活動に要する経費に助成しております。それから森のようちえんの指導者の養成研修なども行っております。あわせまして森林のいやしの効果研究ということで、森のようちえんの効果の研究、あるいは森林セラピーのメンタルヘルスなどを含めました森林セラピープログラムの開発ということで、23年から25年にかけて債務負担をいただいて、委託事業を実施しております。
債務負担の関係で275ページをお願いいたします。これの上から5番目、平成23年度、森の癒し活用事業費でございますけれども、この中で訂正をお願いいたします。前年度までの支出見込み額が700万円となっておりますけれども、一けた間違いで70万円でございます。それから右側の2,300万円となっておりますのも230万円、同じく一番右端の2,300万円が230万円ということで訂正をお願いします。申しわけございませんでした。
123ページに戻っていただきます。123ページの下から2段目、森林セラピーの郷づくり事業でございます。先ほど説明しましたように、“森林セラピー”パワーアッププロジェクト事業ということでパワーアップした事業に変わるということで、廃止ということでございます。それから下の企業と協働で歩む森林活用術推進事業につきましては、サポーター制度等の運用でございますけれども、こういったものはとっとり共生の森支援事業の中で実施するということで、廃止といたしております。
125ページをお願いします。松くい虫等防除事業でございます。松くい虫の被害の拡大を防止するため、予防とヘリコプターを利用した薬剤散布、あるいは地上からの薬剤散布などの予防事業と、枯れた木を切り倒して薬剤散布、あるいはチップ、焼却などを行う事業でございます。昨年に引き続きましてお願いしているものでございます。
126ページをお願いします。ナラ枯れ対策事業でございます。県東部を中心にしましてカシノナガキクイムシによるナラ枯れの集団枯損に対する拡大防止対策でございます。昨年同様、ヘリコプターによる被害木の探査、被害木については薫蒸、あるいは薬剤散布、あるいはバン粘着シートによる駆除等を行っております。引き続き実施したいと思っております。ちなみに昨年の9月現在の被害では55%というような被害状況で、昨年は非常に少ない被害でございました。心配しておりました大山等の周辺の被害も被害木は今のところ確認されていない状況にございます。引き続き防除に努めてまいりたいと考えております。
127ページをお願いします。新規事業、低コスト再造林モデル事業でございます。現在、県内の杉、ヒノキ林といいますのは40年から60年生の林齢のものに集中しておりまして、非常に偏りがあるということでございまして、将来的にはこのいびつな構造を平準化する必要があるということでございます。そういったためには再造林を進めなければならないわけですけれども、そうはいいましても採算性の問題でなかなか伐採した収入では再造林ができないということで、何とか再造林の価格を下げられないかということで、実証試験等を行うものであります。内容的には皆伐をしたところに大苗ですとか本数を少なくするとか、あるいは下刈りの工夫によりましてコストを下げると、そういった工程調査なり採算性の実証につきまして24年度から7年間をかけまして、林業試験場と一体となりまして実施してまいりたいと考えております。この経費をお願いするものでございます。
128ページをお願いします。公共事業、造林事業でございます。植栽、間伐、森林作業道等の森林整備に対しまして支援を行うものでございます。昨年に引き続きましてお願いしたいと思います。なお、着工地区数の概要につきましては244ページのほうに掲げさせていただいております。
130ページをお願いします。樹苗養成事業でございます。優良な林業用種子を供給するための事業でございまして、県営採種園の維持管理、運営というようなものが主な内容となっております。そのほかに一部、採種園で未利用地がございますので、この有効活用を促すために農地等への転用ということで売却を予定する測量等の経費を新たに計上させていただいております。それから苗木供給安定促進事業ということで、需給調整後に発生した残苗につきまして生産者に一定の価格を補償をしております。これの一部支援を行うものをお願いしているところでございます。
132ページをお願いいたします。保安林整備管理事業でございます。保安林の管理でありますとか、指定解除に係る業務に要する経費、及び保安林の伐採制限等がある保安林につきましての損失補償に係る事務に要する経費でございます。それから下のほう、森林保全管理事業でございます。森林保全巡視員によります違法伐採や不法投棄などの巡視、指導に要する経費でございます。
133ページをお願いします。公共事業、治山事業でございます。森林の公益的機能が低下した保安林を早期に回復させるために、植栽や間伐を行うものでございます。着工概要につきましては247、248ページに掲げております。
135ページをお願いします。緊急雇用創出事業の関係でございます。一番下になりますナラ枯れ・松くい虫被害対策事業でございます。昨年に引き続きまして、ナラ枯れの被害調査、あるいは松くい虫被害木の伐採処理等の雇用をお願いするもので、9名の雇用を計画をいたしております。
136ページをお願いいたします。新規でとっとり共生の森サポーター事業等推進員でございます。こちらは現在、とっとり共生の森のサポーター等を募集していろいろ企業さんと一緒になってやっております。こういったもののマッチングや森林環境保全につながる取り組みについての調査とか、そういった指導など、PRの強化などを行うことで1名の雇用を予定しておりまして、鳥取県緑化推進委員会に委託をしたいと考えております。
その真ん中でございます。鳥取県みどりの少年団体制強化業務委託事業でございます。これは平成23年に引き続きまして、平成25年春に開催されます第64回全国植樹祭の開催に当たりまして、みどりの少年団の数をふやすとか、体制の強化を図る、そういった調査でありますとか指導に要する雇用ということで、こちらも鳥取県緑化推進委員会に委託をしてお願いしたいと考えております。
295ページをお願いします。鳥取県県営林事業特別会計でございます。一番上、職員費でございます。県営林に従事する職員5名分の人件費でございます。下は保育事業費でございます。県営林の新植、下刈り、除伐、間伐、作業道の開設等に要する経費でございます。
296ページをお願いします。立木処分費でございます。間伐等を行いました後に出ました材につきまして搬出、それから木材販売に係る市場手数料にかかわる経費をお願いするものでございます。それから下の管理事業でございます。林道、作業道の維持管理、それと緑の循環認証会議、森林認証の管理審査等に要する経費をお願いするものでございます。
297ページ、公債費で元金でございます。日本政策金融公庫からの融資に係る元金償還金でございます。同じく下のほう、利子でございます。同じく日本政策金融公庫からの融資に係る利子の償還金でございます。
◎上村委員長
次に、岸本水産課長の説明を求めますが、時間が押していますので、ちょっと急いで説明してください。
●岸本水産課長
137ページをお願いいたします。全国豊かな海づくり大会の推進課の事業でございます。全国豊かな海づくり大会開催事業、昨年の10月29日、30日に第31回全国豊かな海づくり大会鳥取大会を開催したところでございます。天皇皇后両陛下の御臨席のもと、成功裏に終了することができました。大会完了に伴いまして事業終了とするものでございます。
●大北森林・林業総室全国植樹祭準備室長
138ページをお願いいたします。全国植樹祭準備事業ということで3億3,400万円余をお願いするものでございます。主な事業内容といたしましては、実行委員会が行います広報活動でありますとか、実施計画の策定、あるいは県で行います会場整備等に要する経費でございます。開催の時期につきましては、5月下旬から6月上旬ということで、開催日の決定は24年の秋ごろに決定予定ということでございます。とっとり花回廊を主会場といたしまして、式典や植樹行事を予定しているところでございます。主催は公益社団法人国土緑化推進機構及び鳥取県ということでございます。3番につきましては、後ほどまた報告事項で準備状況を報告させていただきますので、割愛させていただきます。
次に、139ページをお願いいたします。第64回全国植樹祭PRキャラバン隊事業ということでございます。緊急雇用創出事業を使ったものでございますが、PRキャラバン隊を結成いたしまして、県内各地で大会キャラクター、トッキーノを隊長といたしましてPR活動を行う事業を委託するものでございます。
◎上村委員長
ただいまの説明につきまして質疑等がありましたらどうぞ。
○内田(隆)副委員長
1点だけ。119ページの森林J-VER推進事業についてですけれども、これは例えば米子市や境港市などは水源涵養林を持っていますよね。県有林をJ-VERにして売って森林を守っていくというようなコンセプトはすごいいいと思うのですけれども、逆にこの辺の面倒を見てもらうことというのは可能なのですか。
●垣田森林・林業総室森林づくり推進室長
私どものほうでいろいろJ-VERの認証と登録等が必要でございますので、そういったノウハウといいますか、事務的なことは御指導ができると思います。ただ、取得、登録をとるのに初期費用が300万円ぐらいかかります。それから必ずとって売れるというものではありませんので、その辺のリスクもあるというところがなかなか市町村さんも手が出しにくいというところがあるのではないかというふうに思われます。
○内田(隆)副委員長
後ほどで構いませんので、また詳しくレクをしていただければと思います。よろしくお願いします。
◎上村委員長
ほかにございませんか。
○福間委員
114ページでセラピー、この事業は非常におもしろいと思うのですが、事業主体は智頭町とここでやっていらっしゃるだけで鳥取県全体という網かけではないわけですね。イメージとしては鳥取県全体がこういう要素は持っているのになという思いが1点。
もう1点は115ページの森林環境保全税、25年度以降もこれを継続する方向なのかどうなのか。それに関連して、制度の普及啓発で421万円が予算措置してあります。政調・政審でも言ったけれども、周知がわからないという人がよくあるのだ。結局いろいろやっておられるだろうけれども、読まずにおられるのかもしれない。僕なども余り読まずにいて、そうだそうだといってつい調子を合わせてしまったのだけれども、何とか森林環境保全税こんな格好で有効に使われていますよみたいな周知の仕方が欲しいなという気がする、この2点。
●垣田森林・林業総室森林づくり推進室長
セラピーでございますけれども、残念ながら今のところ智頭町だけしかございません。この事業とは別に森林の癒しの活用事業の中でそういったことをやられる場合には支援をするような形では準備はいたしておりますけれども、今のところやってみたいというようなお話はありますけれども、具体的な取り組みはないということが実態でございます。これを核として全県に広がっていけばいいなというのが我々の思いでございます。
森林環境保全税でございますけれども、25年度以降はどうするかということで、私個人としては続けたいと考えておりますけれども、部長がどう思われているかどうか。それでPRですけれども、機会があるごとにしておりまして、この間、電子アンケート等をとりましたら、8割方の方が御存じだということはあります。機会があるごとにいろいろな形で、例えばいろいろな森林体験をするような企画なども環境保全税から使っていますので、これは森林環境保全税による企画だよということを必ず入れていただいて、広く県民にわかっていただくような努力をいたしているつもりですけれども、なかなか末端まで浸透しているかというと、まだまだの部分もありますので、引き続き頑張ってまいりたいと思っております。
○福間委員
一緒に答えて。森林環境税は25年度以降もやるという方向、どっちにするのかは僕は早く方針を出して、1年間ぐらいやはり必要ではないかと思います。それとこのセラピーと旅館のセットというのは、結局関西広域連合に観光分野で鳥取県は加わっていますよね。僕はそこをしっかり活用されるのがいいような気がします。せっかく加入費まで払って観光分野での加入ということをやっているわけですから。
●鹿田農林水産部長
森林環境保全税については、ぜひとも続けたいと思っていまして、あわせて利用というか、そういう面での周知も大分進んできたとは思っているのです。ただ、ソフト事業でいろいろと使ってもらっている人については周知ができているのですけれども、まだすそ野がまだ広がりつつありますので、さらに進めてまいりたいと思っていまして、できれば財源としてはもうちょっといただきたいと思っています。あわせて一部先食いしている部分もありますので、ぜひともやりたいと思っているところでございます。
あと森林セラピーについては言われるとおりで、鳥取県の森林資源は東から西まで全部ありますので、できればほかのところの自治体にも取り組んでもらいたいという意味で、今先行している智頭町さんに県としても、もっと頑張ってもらいたいということをやっているのですけれども、ほかのところも出てきてほしいという意味で、垣田室長が申し上げましたように、121ページの森林の癒し活用事業がそこら辺をねらった事業で、23年度からスタートしております。なかなか結構市町村もやろうと思ったらかなりパワーが要るものですから、そういう意味でなかなか決心がつかないというところがちょっとあるようなので、さらにちょっと進めていきたいと思っています。
◎上村委員長
ほかに。
○錦織委員
松くい虫防除のところで125ページですが、その枠のところの一番下にその他の上ですね、天然更新型樹種転換というのが、見ればわかるようなものですけれども、天然更新というのは具体的にどういうことをいうのかなということが1つです。
それとナラ枯れ対策ですが、これはこの虫の駆除のために粘着シートもですけれども、もうちょっと有効な方法というか、何か木のところに薬を注入するようなやり方もあるみたいですけれども、何かそういう何か先進的なものがあれば教えてください。お金の面とかもあると思いますが。
●垣田森林・林業総室森林づくり推進室長
松くい虫の天然更新型樹種転換でございますけれども、これは基本的には松といいますのは杉やヒノキと違って下に天然の広葉樹が自然と小さい木が生えてくるわけですね。それを上の松を伐採することによって今度は下の木が大きくなるということで、結果として広葉樹の林が戻ってくるということです。そういったことで松を枯れる前に伐採してしまって、下に残っている広葉樹を育成するというような事業でございます。
ナラ枯れでございますけれども、駆除の方法としてはいろいろな方法があるわけでございますけれども、そこの中に生物農薬というのがございます。これはセンチュウを枯れたナラの木に接種をして菌を食べさせるということですけれども、いろいろセンチュウの動きが悪くてなかなか効果がいまいちだというようなこともありまして、サランラップを巻いたりとかいろいろな方法があるのですけれども、決定的でこれが一番いいというような方法が実のところないのが実態でございます。ですから、県でもいろいろな方法をその場その場で一番安価で使いやすい方法をしているというのが実態でございまして、もうこれをやれば確実に被害が防げるというようなものは、自然界の虫を相手ですのでなかなかないというのが本音のところでございます。
○錦織委員
それで今このナラ枯れの状況というのはどうなのですか。どんどん迫ってきているとか、食いとめているとかという面ではどうでしょうか。
●垣田森林・林業総室森林づくり推進室長
一応昨年の被害では大体9月末では対前年比55%というような状況でございました。それで被害の拡大のほうも若干区域として倉吉の辺あたりでなかったところに出た区域もありますけれども、総体的には一昨年のようなすごい広がりというのはなかったです。原因のところはちょっと気候的なところがあるのではないかと言われますけれども、はっきりしたところがわかりません。ただ全国的に非常に被害は少ない状況でございました。ただ、大山のあたりは粘着シートをかけますとカシノナガキクイムシがひっかかりますので、被害がなくても集中的に仕掛けまして、どの辺まで虫がいるのかということを調査しています。被害はないですけれども、やはり虫はいます。やはり10頭なり20頭なりはつかまりますけれども、まだ10頭、20頭では枯らすような数ではありませんので、そういったモニタリングを見ながら虫の勢いなりを見ながら、防除対策などを進めていくということを去年実施したところでございます。そういった方法しか今のところないのかなと考えております。
◎上村委員長
よろしいですか。
○伊藤(美)委員
室長さん、125ページの松くい虫等防除事業ですが、これは県もヘリコプターを使うようになっているのか。
●垣田森林・林業総室森林づくり推進室長
これは市町村への補助、市町村が実施しています。
○伊藤(美)委員
本当に県はやめてしまって、市町村にヘリコプターを利用した薬剤散布をしてもらっていいのですかね。これ不思議でかなわないのは、松くい虫防除に、何十億円も使っているのだ。それでその成果はどのように見るのだ。防除して何十億円も使って、これは何ぼ成果があったのだ。枯れるものは枯れてしまったのだ。枯れてしまったものはもう広がらない。せめて保安林などは残してほしい。だけれども、私はいろいろと皆さん方に大変しかられながら松くい虫の防除の事業というのをかなり徹底してヘリコプター防除をやった。だけれども、果たしてこれを検証してみたときに、成果があったのかと。そして早々と県はヘリコプター防除を、薬剤防除について手を引いてしまった。だけれども、市町村はやりなさい。これも何となく言われると矛盾してしまうのです。どのように思われるのか。
●垣田森林・林業総室森林づくり推進室長
ヘリコプターによる薬剤散布というのは一番広域的に効果があって、実施している間は確かに御存じのとおり効果があるのですけれども、やめた途端に結果として松くい虫にやられてしまったということで、こういう状態になったということだと思います。市町村が実施するということについては、県としては実施しないのだけれども、地元の要望なりそういうところで空中散布が一番経費的にも安く、一番効果的な方法でありますので、そういう手法でやりたいということで松林を絞ってやったというような経緯がございます。ただ、砂丘等につきましてもあのような形で松が残っているというのは、これまで長年、空中散布をやってきた成果だと我々は認識いたしております。
○伊藤(美)委員
これは、松が生えている間は、松の一生をヘリコプター防除をしないといけないということかな。大体の今の考え方は。
●垣田森林・林業総室森林づくり推進室長
ある程度少なくなって、弓ケ浜あたりは完全防除ということで切ってチップにしたりということでやっています。海岸部のような平たんなところでは可能かもしれませんけれども、なかなか山の急斜面等ではそれが難しいと思います。それで始めた当初はいろいろ試験研究の中で画期的な防除方法が出るのではないかと期待して、何十年も取り組んできたわけですけれども、結果としては防除の方法というのは、この松くい虫の防除が始まってから鳥取県では約30年ぐらいになろうかと思いますけれども、防除対策の中身としては何ら変わっていないというのが現状でございます。
○伊藤(美)委員
ここで県はやめた、市町村はやれという、ここに矛盾を感じるのだ。県がもう必要ないとするなら、市町村にもそれを指導しないといけないでしょうし。この薬剤散布というのは、垣田室長、胸が痛むだろう、何十億円と使ったのだ。私もヘリコプターに何回も乗ってみたのだ。特に西伯郡の西側、安来側というのですか、あっちはもうがたがたに枯れていた。西伯町側はもうきちんと緑だった。初めのころだ。20年も何年も前。だけれども、結果的には防除をやめたら枯れてしまった。ただ、枯れるまでは一生懸命でやったけれども、今度やめてしまったというのは、結果的にはやらないほうがよかったのではないか。その間に余り材として売っているのか、売っていないのだろう。どうなのだ。
●鹿田農林水産部長
事業効果で最初は効果があるということでやってきて、実際に効果はあったと思います。やめれば実際枯れてしまいますので。ただ、皆さん御承知のように、農薬問題とかあって、市民感情なども、県民感情なども大分違った形になってきて、その際に県がやめるから市町村も同時にやめましょうという話は、たしか声かけをしたはずです。その際に市町村の声を聞きましたら、うちのここの部分だけは最小限やってくれという話があったので、その意見を尊重しながら今進めてきていると思います。画期的な対策はないわけでございますけれども、試験場でも枯れてしまった後には抵抗性松を植えたりというようなことでやっていますので、順次それを変えながらということはあるのですけれども、今の時点ではほかに方法がないというのが実情なので、とりあえずこういう形ですすめさせていただきたいと思っています。ただ、幾分縮小してきているという気はしています。
○伊藤(美)委員
保安林だけはどうしてもしっかり守らないといけないことは事実だ。例えば飛砂防止の海岸べりの砂防林だとかは。だけれども、それ以外はもう全部やめて樹種を転換してしまったほうが早道だ。かけた経費よりも結果がなくなってしまって、幽霊みたいに立ち木で枯れたのがまだあっちこっちにある。あれはやめてしまったから結局守れなかったということだな。何か知らないけれども、この事業というのはすっきりしないのだ。本当に成果があったのかないのか、あるらしいとか。
●鹿田農林水産部長
市町村ともちょっと話をして、そういう部分が一部分転換できるようなものがあれば、そういう対策をちょっと考えてみたいと思います。
○伊藤(美)委員
これは片山知事のときにやめられたと思うけれども、これはもうひきょうだなと片山さんにも言ったのだ。県がもうやめましょうというのに、市町村は必要があるならやりなさいというような話は。米子の市会議員さんあたりはもうヘリコプターの下まで来ていて監視をしておられた。だけれども、防除をあえてするのだから、やはり木は傷んだわ。しかし、本当に成果の検証というのは1回しておくといいなと思っておるのです。垣田室長さん、ここに何億円使ったのだ。100億円ぐらいか。
◎上村委員長
よく検証をしてください。
●清水森林・林業総室長
ちょっとよろしいですか。今の松くい虫の防除の実態ですけれども、一応今やっているところはやはり委員のおっしゃられますように、保安林とか、それから市町村でも重要な松林に限定しております。県は確かに薬剤散布はやらないのですけれども、伐倒駆除ということで、空中散布に比べれば少し劣る部分はあるのですけれども、そういう形で県も伐倒駆除で対応をさせていただいておるところでございます。
◎上村委員長
ほかにございませんか。
では、次に移らせていただきます。
説明をお願いします。
●三浦農林総合研究所企画総務部長
農林総合研究所でございます。よろしくお願いいたします。
研究所につきましては、研究に関する企画及び技術普及関係、それから試験場の管理運営費関係については私から説明をいたしまして、その後で試験研究に関することについては各試験場長さんより御説明したいと思いますので、よろしくお願いいたします。
それでは、140ページをお願いいたします。農林総合研究所管理運営費です。これは研究所の管理運営や試験場との連絡調整に要する経費をお願いしておるものでございます。次の先端的農林水産試験研究推進事業でございますけれども、これは県民ニーズでありますとか、生産現場のニーズに合った研究を行うために、課題検討会でありますとか、あるいは第三者によります外部評価検討会の実施、あるいは研究員の資質向上のための研修派遣及び特許権等の知的財産権の取得とか維持管理に要する経費をお願いしておるものでございます。
141ページでございます。農林水産試験場臨時的調査研究事業でございます。これは現場で発生した突発的な課題などに対応するため、当初から計画しております課題とは別に迅速かつ柔軟に対応できる研究費の枠を設定するものでございます。次の新規事業でございます。黒ラッキョウの新しい機能性成分、ラキソゲニンの分析委託でございますけれども、これは園芸試験場で開発いたしました黒ラッキョウの中にがんを予防する効果があるとされております機能性成分であるラキソゲニンが含まれているかどうかということを、鳥大に分析の委託をする経費でございます。
142ページをお願いいたします。農業改良普及所管理運営費でございます。これはちょっと記載の中では普及所の設置箇所数を7カ所と書いてございますけれども、このたびの組織改正によりまして6カ所となっておりますので、お手数ですけれども、訂正をお願いいたします。この6カ所の普及所と、それから研究所内にございます技術普及室の管理運営に要する経費でございまして、庁舎管理に必要な経費でございますとか、あるいは電話代、公用車等の使用料でございます。
143ページをお願いいたします。普及職員研修費です。これは普及員に対しまして農業者の方への指導支援に必要な専門技術や知識、能力の向上を図る研修及び若手普及員の研修などに要する経費でお願いしておるものでございます。
144ページをお願いいたします。農業改良普及指導活動費でございます。これは県内農業、農村の振興を図るため、農業者の方へ生産技術や農業経営に関する支援を行うための改良普及員の活動経費や普及員の活動支援や試験成果、技術の普及を橋渡しする専門技術員の活動経費、普及活動の外部評価や食農教育推進のための小学校の社会科副読本の作成・配付に要する経費などをお願いしておるものでございます。
145ページでございます。ここからは各試験場の管理運営費関係でございます。農業試験場管理運営費及びその次の園芸試験場管理運営費は、それぞれの試験場の施設管理、圃場管理などに要する経費でございまして、その次の園芸試験場施設整備費は、試験研究に必要な施設を整備する経費でございます。
146ページをお願いいたします。146ページは園芸試験場のバイテク関係でございまして、生物工学研究室の管理運営及び施設整備に要する経費をお願いしております。次の畜産試験場管理運営費については同場の施設管理、圃場管理に要する経費で、同じく施設整備費は試験場の施設整備に要する経費をお願いしているものでございます。
147ページをお願いいたします。中小家畜試験場管理運営費も同場の施設管理に要する経費でございます。次の中小家畜試験場施設整備費でございますけれども、これは鳥取地どりピヨに対する消費者ニーズなどを背景といたしまして、生産者が増産計画をお立てになってそれを実行されようとしておりますので、この計画に合わせましても中小家畜試験場においてもひな供給を拡大するために必要な鶏舎などを建設しようとする経費をお願いしているものでございます。
148ページ、149ページでございますけれども、この2ページに書いてあります事業につきましては、新年度の組織改正によりまして森林・林業総室さんで実施していただくこととなっておりまして、先ほど同総室さんから説明がございましたので、ここでの説明は省略させていただきたいと思います。
150ページをお願いいたします。林業試験場管理運営費は同場の施設管理、圃場管理及び21世紀の森の管理等に要する経費でありまして、下段の林業試験場施設整備費は研究に必要な備品の購入に要する経費をお願いしてるものでございます。
●沢田農林総合研究所農業試験場長
農業試験場です。農業試験場では24年度、15の試験研究課題を予定させていただいております。そのうち3課題が新規ということで、この新規課題を中心に説明をさせていただきたいと思います。
152ページですけれども、気候温暖化に対応した水稲・大豆基幹品種の品質等向上試験ということで、近年、水稲では登熟期間が非常に高温になっているというようなところで、品質が非常に低下しております。そういったところで遅植えをもう少し検討したいというような中身でございます。それから大豆につきましても湿害が中心になっておりまして、それで生産が不安定ということがございまして、これに対して種まきの時期を幅を広げていくというようなことで対応できないか、今検討をしていきたいと思っております。
次に、水稲・大豆等新除草剤適用性試験ということですけれども、これにつきましては新しい除草剤の性能なり、あるいは使用法を確立していくということですし、あわせて大豆も非常に今、外国から入ってくる雑草に非常に困っているというような面もございますので、そういった防除対策も検討していきたいと思っております。
153ページですけれども、耕作放棄地解消に向けた復田化及び畦畔管理技術の確立ということで、いろいろな状況の耕作放棄地があるわけですけれども、そういった状況に応じた復田の方法を開発していきたいと考えております。特に水田の場合は水漏れ対策というのが非常に重要だということもありまして、そういった点についても重点的に検討を加えていきたいと考えております。
154ページですけれども、これは試験研究ニーズの把握なり、あるいは研究成果の迅速な普及といいますか、そういうふうな目的のために成果発表会であったり、あるいは公開セミナー、そういったものを開催している費用でございます。
●村田農林総合研究所園芸試験場長
園芸試験場でございます。
155ページと156ページの上段でございます。こちらはナシの新品種の栽培技術ですとか、スイカの生産安定、さらには温暖化の中での白ネギの栽培技術等、鳥取県の特産園芸作物の生産技術の開発ですとか、新しい品種の育成というような試験研究課題、全23課題の実施に要する経費をお願いしているところでございます。
156ページの下段でございます。先ほど御説明しました試験研究課題の中で得られました成果等を農業者の方、県民の皆さんに公開、PRするということでふれあいセミナーを計画しておりまして、これに関する経費をお願いしているところでございます。
●赤井農林総合研究所畜産試験場長
畜産試験場でございます。
157ページをお願いいたします。畜産試験場は15研究課題を予定しておりまして、それの経費でございます。23年度に新規4課題を取り組んでおりまして、そのうち傾向の見えたものとして一覧表の2番目でございます。和子牛の育成に関する試験ということで、鳥取和牛のブランド確立のために市場性の高い子牛を育成するということで、低脂肪高たんぱくの和子牛用のミルクの給与試験を行ってございます。現在20頭でいずれとも標準以上の発育を示しておるところでございます。
継続研究課題でございますが、中段の優良遺伝子を活用した新鳥取和牛の創造ということで、和牛の優良遺伝子を発見して和牛改良を促進しようという研究であります。今年度、枝肉重量、肉をたくさんとれるという優良遺伝子領域を見つけまして、この事業としては2つ目の特許の国内申請をしたところでございます。
●松田農林総合研究所中小家畜試験場長
中小家畜試験場でございます。
資料の158ページをごらんください。中小家畜試験場ではおいしい豚肉、鶏肉の生産技術の開発と普及、環境に優しい畜産経営を目指しまして、本ページの中ほどにございます6研究課題に取り組むこととしております。このうち運気課題といたしまして、精液の保存性向上試験を上げております。豚の繁殖方法は従来、自然交配が主流でございましたけれども、近年、人工授精による繁殖方法がクローズアップされてきております。しかし、豚の場合と違いまして牛の場合は、人工授精に用いる精液がすべて凍結精液でございますけれども、豚の場合には、凍結精液の使用はまだ実用化となっておりません。凍結しない液状精液で行われておるのが現状でございます。したがいまして、精液の保存性に限界がございまして、現在では10日と非常に短い状況にございます。突然の発情の対応とか、それから頻繁な新鮮な精液の購入とかということが必要になってまいりますので、この辺が大きな課題かと思っております。
このことから、保存性を向上させまして、より購入精液のロスを減少させる、あるいは安定した受胎率とそれから産子指数の高位安定化を図るということを目的に、安心して使えます液状精液の製造技術を確立したいと考えております。畜産経営における生産性の向上とか、生産コストの低減に結びつけたい。これから頑張ってまいりたいと考えております。また、あわせまして、豚の凍結精液による人工授精技術につきましても、実用化に向けまして取り組んでまいりたいと考えております。
●植田農林総合研究所林業試験場長
林業試験場でございます。よろしくお願いします。
160ページをお願いいたします。ここに24年度、新規2課題を含む13課題をお願いするものでございます。
161ページをお願いします。161ページ上段、新規課題ですが、地下流水音探査法を用いた効果的山地災害対策のための技術開発ということで、これは山での地下水を音で探査する方法で、災害危険地を予測する技術を確立し、安全な作業道あるいは林道の開設に資することを目的として行うものでございます。
下段のハイブリッド無花粉スギの創出でございますけれども、これも新規でございます。これについては、実は裏日本で、日本海側で今現在、ほかの県で無花粉杉が一つ開発されております。この遺伝子を鳥取県の品種に人工交配で取り組むことによって、無花粉杉をつくっていこうとするものでございます。
162ページをお願いします。林木品種改良事業ということで、これは既に選んだ品種を検定していく事業でございます。
下段、林業試験場ふれあい集う森の試験場発見事業でございますが、これは中身としては、試験研究成果発表会、それから小学生たちを対象にした森のいろは塾、それから親子木工教室、こういうものを開催して、広く県民の方に試験場を発信していこうとするものでございます。
●岸本水産課長
163ページをお願いいたします。職員人件費でございます。水産関係職員50名分の人件費でございます。
続きまして、漁業金融対策費、漁業近代化資金助成事業でございます。漁業者の資本装備の高度化等のために、長期低利の融資を行った融資機関に対します利子補給の制度でございます。一番下にありますように、償還期間が15年以内また7年以内となっております。債務負担行為もあわせてお願いしているところでございます。
164ページをお願いいたします。漁業金融対策費の漁業経営安定対策資金事業でございます。この事業は、漁船ですとか漁具の補修といったことに対する融通でありますとか、また資材購入費等の運転資金の融通を行った融資機関に対して、利子補給を行うものでございます。これも債務負担行為をあわせてお願いをしているところでございます。
その下でございます。漁業金融対策費の漁業経営維持安定対策事業でございます。この事業は、漁業経営再建計画を策定いたしまして、県の認定を受けた中小の漁業者が対象でございますが、固定化債務の整理等に必要な借りかえの資金の融通を行った金融機関に対する利子補給でございます。これも債務負担をあわせてお願いをしているところでございます。
165ページでございます。漁業金融対策費の漁業経営財務基盤強化資金事業でございます。これは、資金繰りに窮しています小中の漁業者を対象にしておりますが、長期の運転資金として融通した金融機関に対しての利子補給でございます。これも債務負担行為をあわせてお願いをしているところでございます。
166ページをお願いいたします。農家が取り組む6次産業化推進利子補給事業(漁業関係)でございます。とっとり発!6次産業化総合支援事業でございます。農家が取り組む6次産業化推進事業の補助残に漁業近代化資金を活用する場合に、利子補給を行おうとするものでございます。実質金利が無利子となるように、利子補給を行うものでございます。これも10年間という利子補給期間が設定されておりまして、債務負担をお願いするものでございます。
167ページをお願いいたします。鳥取県県営境港水産施設事業特別会計繰出金でございます。境港の市場の特別会計で運営を行っておりますけれども、営業費用の30%の、また起債償還の2分の1といった経費につきまして、特別会計へ繰り出すものでございます。
その下でございます。鳥取県沿岸漁業改善資金助成事業特別会計繰出金でございます。これは、県の直貸しといいますか、県の貸し付けの制度を持っておりまして、それの貸し付け事務また償還事務を信漁連ですね、信用漁業協同組合連合会に委託をしておりますので、それに要する経費を繰り出しをするものでございます。
168ページをお願いいたします。豊かな海づくり事業の定置網漁業の拡大支援事業でございます。高鮮度の沿岸水産物の安定的な供給体制の強化等を目的といたしまして、定置網漁業調査を行う漁協に対します支援でございます。2分の1補助ということで219万2,000円をお願いするものでございます。
169ページでございます。豊かな海づくり事業の井戸海水の導入調査事業でございます。井戸海水につきましては、年間を通じて水温が一定であります。また、細菌、ウイルスが少ないといったメリットがございます。この井戸海水を活用することによって、陸上養殖といったようなことにも道が開けると考えております。港湾の公共用地で井戸海水の試験掘削を行いまして、また湧出した海水の水質検査を行おうとするものでございます。
170ページをお願いいたします。豊かな海づくり事業(ハタハタ資源増殖国際共同事業)でございます。鳥取県で大きなハタハタを「とろはた」として発信をしているところでございますが、これは韓国の東側の沿岸、ちょうど江原道あたりですけれども、そこで生まれたものが回遊してきているということでございます。韓国江原道と友好関係でありまして、以前から日韓水産セミナーを開催をしておるところですが、一緒になって共同で産卵場醸成に向けた取り組みを行おうというものでございます。
主な事業として、真ん中に書いておりますけれども、10月の3泊4日と書いているところ、これが日韓水産セミナー、既存の事業の日韓水産科学技術協力推進事業という事業名ですけれども、そちらのほうで別途説明させていただくこととしております。ことしの日韓水産セミナーもハタハタをテーマにしようと考えているところでございます。
続きまして、171ページをお願いいたします。豊かな海づくり事業の未来きらめく☆ととリンフェスタ開催事業でございます。10月29日、30日に、天皇皇后両陛下御臨席を仰ぎまして、第31回全国豊かな海づくり大会鳥取大会を開催したところでございます。大会終了後も、大会の意義でありますとか、成果を広く県内にとどめまして、大会の財産を末永く後世に残そうと、また、今後の水産業の振興に生かそうというものでございます。交流会場となりました賀露を舞台にこの事業を取り組みたいと考えておりますが、主な事業といたしましては、第3回日本さかな検定試験を鳥取県で開催したいと考えております。ととけんINとっとりけんということで、鳥取会場と境港会場をまた設けたいと思っております。その他、賀露を舞台にした取り組みについて、実行委員会を立ち上げて取り組みたいと考えているところでございます。
続きまして、172ページをお願いいたします。ギンザケ養殖支援事業でございます。現在、美保湾でフィージビリティ-スタディ-を実施をするところでございますけれども、事業の本格実施ということに向けて、施設の整備が行われる予定がございます。それに対しまして支援を行うというものでございます。管理養殖の施設の増設でありますとか、また陸上の稚魚の生産施設の整備といったものが対象でございます。補助率は企業立地の補助金に準じて、10分の2としているところでございます。
173ページでございます。水産振興費でございます。水産関係諸団体への負担金、また水産振興局の管理運営、連絡調整に係る経費でございます。
その下でございます。資源管理型漁業促進事業でございます。水産資源が持続的に利用できるよう、資源管理型漁業を推進しているところでございます。資源管理に関する計画、資源管理計画と申しますけれども、その円滑な実施に向けた漁業者の指導、また漁業情報処理システムの維持管理に係る経費でございます。
続きまして、174ページをお願いいたします。海の森づくり事業(藻場造成事業)でございます。全国的に磯焼けという藻場が焼失する状況が問題になっておりまして、鳥取県においても藻場が減少傾向でございます。藻場造成の取り組みを行おうというものでございます。従前から行っているものでございますが、24年度は、主な事業の真ん中に書いております海の森づくり事業、これが委嘱をする、委嘱活動に対するものなのですが、人件費以外の活動経費を負担をするということで、漁業者、NPO等に対する助成をするものですが、そこで、今までは漁業者中心だったのですけれども、一般県民、また高校生も参加を促しまして、県民協働での取り組みにしたいと考えているところでございます。
その下のバイ資源回復サポート事業でございます。平成22年に鳥取県バイ資源回復計画を策定をいたしました。栽培漁業センターで、天然貝の産卵を促進させる産卵器の開発が済んでおります。この産卵器の設置をする漁協等に対して、支援を行おうとするものでございます。
175ページをお願いいたします。栽培漁業地域支援対策事業でございます。沿岸漁業推進ビジョンにおいて、燃油高騰に耐える漁業経営体質の転換として、近場漁業の有望資源の増産というものを掲げております。漁協等が購入する放流用の種苗費用の一部を支援するものでございます。主な事業のところで、(2)が新規で、新たに助成の対象としようとするものでございますが、美保湾におきますヒラメ放流試験の支援をするものです。これは、美保湾地域栽培漁業推進協議会が、これは横浜市にある独立行政法人水産総合研究センターと共同といいますか、連携して行う放流試験なのですけれども、3センチの大きさの種苗そのものは、この水研センターから提供を受けまして、それを栽培漁業協会のほうで10センチの大きさまで育成をします。その後、放流するという、放流試験でございます。10センチの大きさまで大きくする、この経費を支援をしようとするものでございます。
続きまして、176ページをお願いいたします。地域養殖業支援事業でございます。この事業は、養殖に取り組む漁業者等に、技術指導等を行うものでございます。ホンモロコの養殖等、またドジョウの養殖等についての支援を行っているものでございます。
その下でございます。栽培漁業企画調整費でございます。県内におきます栽培漁業を推進するため、他県の取り組みの情報とか、また県内の漁業者との連絡調整を行うものでございまして、社団法人全国豊かな海づくり推進協会への負担金を上げさせていただいているところでございます。
177ページをお願いいたします。カワウ被害防除対策事業でございます。この事業は、内水面の漁業協同組合が実施するカワウの駆除でありますとか、被害軽減の活動に対して支援を行うというものでございまして、また、カワウによる被害状況の調査を行うものでございます。漁協が行っています取り組み、カワウの捕獲に対しまして2分の1の助成を行うということと、また、栽培漁業センターが猟友会に委託をして捕獲をするということ、また、捕獲したカワウを調査を行って、魚種別被害の実態を把握しようというものでございます。
その下のコイヘルペスウイルス病蔓延防止対策事業でございます。コイヘルペス病の蔓延を防止するために、発症の疑いのあるコイのウイルス検査を実施し、疾病の早期発見に努めます。また、蔓延防止策をスムーズに行うために、養殖業者等が行う疾病ゴイの処分に係る損失の補償を行うというものでございます。
続きまして、178ページをお願いいたします。日韓水産科学技術協力推進事業でございます。これが、先ほどハタハタ資源増殖国際共同事業のところで申しました、従前からある事業でございまして、日韓水産セミナーを開催しているものでございます。10月にハタハタ増殖をメーンテーマにして開催をしたいと考えております。
その下でございます。水産物の流通改革、消費拡大へのチャレンジ支援事業でございます。既存の水産物流通だけに頼らないで、新たに取り組もうと、チャレンジしようとする方に対する支援でございます。発展型チャレンジという上限100万円の支援と、少し小規模になりますけれども、漁業者また漁業者のグループを対象とする上限30万円の支援を用意しているものでございます。
179ページをお願いいたします。沖合底びき網漁業生産体制存続事業でございます。鳥取県の中核的な漁業であります沖合底びき網漁業の活性化を図ろうということで、新たなリース制度、また既存の船の継続利用のための機器整備費の助成を行うというものでございます。これは、国のリース事業の制度があるわけですけれども、平成17年に国の助成額が減額されたということがございまして、新船建造がストップしていたわけですが、23年度、昨年度、県と市町村の助成の割合をふやした形で、新たなリース制の支援制度をつくったところでございます。昨年度と同じ枠組みで支援をしたいと考えているところでございます。
180ページをお願いいたします。漁業経営能力向上促進事業でございます。沿岸漁業者の漁業経営の改善に必要な機器、漁具の購入経費、また漁船改造経費でございます。表がございますけれども、1番の省エネ型エンジンのところですが、23年度までは500万円を補助対象経費の上限としておりました。実際の近年の省エネ型エンジンの所要経費等を見てみますと、少し500万円では不足するということがございましたので、平成24年度から700万円に引き上げを行うものでございます。補助率は3分の1でございます。
181ページをお願いいたします。水産業支援事業でございます。漁業者と水産関係機関を結ぶ漁業士の役割が重要視されておりまして、その認定の業務でありますとか、各支援を行うもの、また、農商工連携への支援を行う事業、また一番下に書いておりますけれども、水産庁の漁業経営安定対策事業の助成を受けるために必要な漁業経営改善計画の審査でありますとか、認定業務に要する経費でございます。
182ページをお願いいたします。日韓漁業対策費(漁業共済掛金助成事業)でございます。日韓漁業協定への締結によりまして、水揚げが減少しているという、そういう漁業者もあるわけですけれども、漁業共済組合に支払う掛金の一定割合を助成するというものでございます。
その下でございます。漁業団体指導事業費でございます。漁業団体の運営、事業実施についての指導、助言を行うものでございます。
183ページをお願いいたします。漁業就業者確保総合対策事業でございます。これは、漁業の後継者の確保、育成ということを目的にしておりまして、幾つかのメニューを用意をしているところでございます。この中で、24年度、新たなものとしては、3番目の漁業就業チャレンジ体験トライアル、これは最大1カ月間の漁船での漁業体験を実施する。これは従前からあったのですが、その前に、県内の各地のどういった漁業があるのかということを体験しようということで、最大8日間の短期の体験事業もこの3のところに組み込んでおります。また、4の漁業担い手育成研修事業でございますが、シニア世代からの漁業研修ということで、従前は50歳未満のメニューしかありませんでしたが、50歳から65歳未満についても、最大1年間でございますけれども、対象としようとするものでございます。また、6番のところの漁業経営開始円滑化事業でございます。これは、新たに漁業を始めようというときに、船また機器が要るわけですけれども、漁協が新たに取得をして、新規就業者にリースするといった場合に、漁協が取得する際の取得費を助成をしようというものでございます。23年度までは上限2,000万円でしたけれども、24年度は2,500万円に引き上げようというものでございます。
184ページをお願いいたします。省エネルギー推進緊急対策資金信用保証料助成事業でございます。これは、平成20年度、21年度に省エネルギー推進緊急対策資金の融資を受けた漁業者に対しまして、必要な信用保証料を助成するというものでございます。
その下でございます。漁業活動相談員設置事業でございます。これは、22年度、23年度は、緊急雇用を活用させていただきまして、漁業経営相談員を配置をしておりました。それが切れるということもございまして、新たに漁業活動相談員を配置しようとするものでございます。
185ページをお願いいたします。とっとり賀露かにっこ館管理運営事業費でございます。鳥取県立賀露かにっこ館の管理運営に要する経費でございます。
その下でございますが、以下は事業の終了または廃止というものでございます。ととけんINとっとりけんについては、豊かな海づくり事業のととリンフェスタに統合するといったようなものでございます。
186ページについても、これも事業終期が来ましたので、終了するものでございます。
187ページでございますが、これも終了でございます。境港から被災地へ!水産物直送事業は、6月補正でお認めいただいた事業ですが、廃止をいたします。
その下の大震災被災水産業関連施設移転支援事業、ギンザケ関連の事業ですが、これはギンザケ養殖支援事業に組みかえるものでございます。
続きまして、188ページをお願いいたします。漁業調整費でございます。これは、漁業に係る各調整、指導等を行うものでございまして、漁業許可に関すること、また変更許可に関する事務、また日韓の漁業協定にかかわる解決に向けた国への要請等を行うものでございます。
189ページをお願いいたします。漁業調整委員会費の海区漁業調整委員会費の職員人件費でございます。事務局職員3名分の人件費でございます。
その下が、海区漁業調整委員会の事業費でございます。委員は10名でございまして、海区漁業調整委員会の運営を行うものでございます。
続きまして、190ページをお願いいたします。漁業調整委員会費の内水面漁場管理委員会費、事業費でございます。これも内水面漁場管理委員会の運営を行うものでございまして、委員は8名でございます。
その下でございます。漁船等管理事業でございます。漁船の登録、また遊漁船業の登録、新規登録とか変更登録がございますけれども、そういった事務を行う経費でございます。
191ページをお願いいたします。漁業取締費でございます。漁業秩序の維持を確立するため、海面または内水面における漁業取り締まり活動を行うものでございます。内水面におきましては、13名の内水面漁業指導員を配置しております。また、取締船「はやぶさ」の燃料費ですとか定期検査を受ける経費等を、ここで上げさせていただいているところでございます。
192ページをお願いいたします。魚礁調査・維持管理事業、単県公共の事業でございます。これは、平成6年から平成8年にかけて、アマモの藻場造成を図ろうということで、マウンドといいますのは、アマモが生育しやすいような石を水面付近の高さまで積み上げたものですけれども、その維持管理といいますか、船舶の危険が伴いますので、標識灯を設置しております。その標識灯の維持管理ということで、経費をお願いをするものでございます。船舶の安全を確保しようとするものでございます。これにつきましては、着工地区の概要ということで、249ページに記載をしているところでございます。
その下でございます。フロンティア漁場整備事業負担金、これは国の直轄事業でございます。国が行います日本海西部地域におけるズワイガニ、アカガレイの産卵、育成場を確保するための保護育成礁ですね、魚礁ですけれども、その設置に伴う負担金でございます。これも着工地区の概要ということで、249ページに記載をしているところでございます。
続きまして、193ページをお願いいたします。漁業担い手育成相談員設置事業でございます。これは、緊急雇用創出事業を活用させていただきまして、配置をしようとするものでございます。新規就業者の受け入れ以降の把握、また受け入れ可能な地域の掘り起こしなどを行う専門の相談員でございます。2名を県漁協のほうに委託をして、配置しようと考えているところでございます。
続きまして、268ページをお願いいたします。268ページ、債務負担行為でございますが、268ページの下から5つでございます。近代化資金の利子補給から5つございますが、すべて利子補給でございまして、利子補給の期間について債務負担行為の設定をお願いするものでございます。
続きまして、331ページをお願いいたします。これは、鳥取県沿岸漁業改善資金助成事業特別会計でございます。県の直貸しであります貸し付けの制度がございまして、まず、上の事務費でございますけれども、この貸し付けまた償還事務を行う信漁連に委託するということで、その経費でございます。
その下の貸付金でございます。これは、沿岸漁業の生産技術の改善、生活環境の改善等を図るために、中期また短期の無利子貸し付けを行うという財源でございます。
●下山境港水産事務所長
境港水産事務所でございます。まず、一般会計から御説明させていただきます。
194ページをごらんください。新規事業として、境港お魚ガイド活動支援事業というのがございます。境港の市場見学ツアーというのがございまして、これは平成21年度から3年間で行いました。これは雇用再生特別交付金を用いて行いました。この実績を評価いただきました関係の皆様の強力な応援によりまして、このたび予算をお願いできるような段階となりました。事業の内容としましては、事業主体が境港水産振興協会、こちらに県と市が助成いたします。内容としましては、今までの市場見学ツアーをもっと拡大いたしまして、市内の魚食普及事業、これを全体に活動範囲として行うような計画を考えております。
次が195ページでございます。マグロ資源地域活用推進事業、これは継続事業でございますが、境港に夏場、大量にクロマグロが水揚げされます。これの知名度向上と県内外への販売拡大を図ることを目的としております。この内容といたしましては、今までロゴマークの設定とか、それから基準作成の意見交換会、試食解体会ですね、そういうのを開催してまいりました。来年度も地域ブランドについての販売戦略をどのようにしていくかということとか、それから第2回のマグロ感謝祭、それから地元及び大都市圏での試食PR会などを計画しております。
次に、196ページでございますが、エチゼンクラゲ陸上処理対策事業。このエチゼンクラゲというのは、年によって大発生したりゼロであったりと、非常にわかりにくいクラゲでございますが、こちらについて引き続き黄海、東シナ海等で発生の状況を確認することから始まりまして、実際に発生しましたら、対策協議会を開くというような対応を続けてまいりたいと考えております。
続きまして、314ページをお願いいたします。県営境港水産施設事業特別会計でございます。まず、魚市場事業費ということで、職員人件費2名分を計上させていただいております。それから、その次が市場管理費としまして、平成21年から指定管理制度を導入しておりますので、その管理委託費、それから基幹施設部分の修繕費、これは例えばトラックスケールとか、シャッターなどの基幹部分でございます。こちらが老朽化している部分がございますが、こちらの修繕を行うように考えております。
一番下ですが、安全と安心の市場とみなとづくり事業ということで、こちらは防滑処理でございます。市場の上屋の床面というのが少し傾斜が急でございまして、かなり滑って転ぶとか、台車が滑ってしまうような状況がございます。このために、床のコンクリート表面に滑りどめの樹脂コーティングをするという工事を行っております。来年度も400平米程度、これは毎年段階的にやっておりますので、行っていこうと考えております。
次に、315ページでございますが、魚体選別機整備事業、これは終了事業でございます。
その下が、公債費ということで、県債の元金と利子の償還金を上げさせていただいております。
316ページ以降に、事項別の明細書を上げておりますので、後でごらんいただければと思います。
●増田水産試験場長
水産試験場でございます。
197ページをお願いします。新規事業でございます。県産魚を美味しく届ける技術開発事業でございます。内容の1つ目は、近年、ブランド化に力を入れておりますモサエビの関連で、高鮮度な輸送方法を開発するものでございます。2つ目は、マイワシのブランド化や加工品の開発に必要なしゅんや優位性についての特性を調査するものでございます。
198ページをお願いします。これも新規事業で、中海水産資源生産力回復調査でございます。国交省が造成いたしました浅場を利用しまして、ゴズ資源を中心とした回復を行いまして、水産資源の増大のための増殖技術を開発するものでございます。なお、この事業につきましては、1月27日に開催されました農林水産部試験研究機関の試験研究に係る外部評価委員会議において、実施見合わせと判定されました。この事業は、中海における漁業振興を図る上で重要な事業であると考えておりますので、改めて次回の外部評価委員会議に諮る予定でございます。実施見合わせの判定を受け、外部評価委員にその理由の聞き取りを行いましたが、事業のねらいや効果等について、必ずしも十分な御理解を得られなかったことも判明しております。次回こそはよい判定をいただき、研究が実施できるよう、最大限努力する所存であります。
199ページをお願いします。浮魚資源変動調査でございます。これは、まき網等で漁獲されますアジ、サバ、イワシ等の資源の生態調査でございます。主な事業内容として、美保湾カタクチイワシの漁業予測モデルを開発することとしております。そして、沿岸小型のスルメイカ漁船のLED集魚灯により、省エネ灯を検討するものでございます。また、特にマイワシ資源が回復の兆しを見せ始めておりまして、生産者、市場関係者は大いに注目しているところでございます。マイワシ資源の動向につきましては、調査船を活用し、迅速で的確な情報を提供する次第でございます。
200ページをお願いします。底魚資源変動調査でございます。これは、沖合底びき等で漁獲されますハタハタ、カレイ類、ズワイガニ等の資源・生態調査でございます。特に、沖底が使っております改良網につきましては、ズワイガニの禁漁期間中はカレイやハタハタを逃がさず、ズワイガニを生きたまま海中で効果的に逃がすことができるようになりました。漁業者も大いに注目しておりまして、より効果が出るように改良を行いたいと思っております。
201ページをお願いします。これは、ただいま説明させていただきました4課題に加えて、2課題、来年度は合計6課題をお願いするものでございます。
202ページをお願いします。上段が第一鳥取丸の維持管理費でございます。これは、平常のペンドックで実施するものでございます。
下段が水産試験場の管理運営費でございます。
●古田栽培漁業センター所長
203ページをごらんいただきたいと思います。栽培漁業センターのほうからは13課題をお願いするものでございますけれども、そのうち、新規課題を中心に御説明させていただきたいと思います。
まず、豊かな海づくり事業のうちの養殖事業展開の可能性調査事業でございます。鳥取県は、御存じのとおり、もともと日本海の荒波を防ぐ内湾がないということで、海面、海での養殖の発展は妨げられてきた背景がありますけれども、これに対して陸上で養殖ができれば、自然災害のリスクが軽減できるということで、これからの安定供給が可能な強い産地づくりを目指して、陸上養殖に着目したものでございます。現在、陸上養殖では、ヒラメとかアワビとかが全国的に展開されておりますけれども、全国各地あるいは近隣諸国での生産が盛んということで、新規参入が難しい側面があります。そこで、マサバの養殖というものに着目をしております。マサバは、九州とか四国とかでもう既に海面での養殖は行われておりますけれども、天然、海からとってくる稚魚に頼ったり、あるいは網生けすで育成するというようなことで、生産に限界があるということを聞いております。また、食の安全を脅かす寄生虫のリスクがなかなか排除できないという問題があるということを聞いております。そういったことで、陸上でつくった人工稚魚とそれから陸上での完全養殖ということの技術の確立で、新たな魅力のある養殖魚の生産が可能となると考えて、この事業を行うものでございます。事業内容は、下にありますように、まず、稚魚をつくる種苗生産技術の開発、あるいは養殖の試験、そして、そのための施設整備でございます。
204ページをごらんいただきたいと思います。こちらも豊かな海づくり事業の一環としまして、未利用海藻ほりおこし調査でございます。この事業は、現在、鳥取県の海にもたくさん生えていても、十分に使われていないという未利用の海藻があるということがわかっております。ワカメでありますとかアカモク、ヒジキといったような海藻でございますけれども、この海藻を使って、付加価値が高くて持続的に資源を利用できるような水産物を創出するための調査を行いまして、漁協さんなどが進めます6次産業化の技術的な面で支援をするというものでございます。事業の内容は、この下にありますように、一つは効率的な収穫方法ですとか、あるいは持続可能な収穫方法、さらには一次処理の方法、さらに増殖技術の開発といったようなことを漁協さんがこれから未利用海藻を素材としたビジネスを展開する上で、必要な情報とか技術を明らかにして提供するものでございます。
205ページをお願いいたします。こちらは、美保湾ヒラメ試験放流サポート調査でございます。これまで海での寄生虫の蔓延といったことで、放流事業が休止されてきたヒラメでございますけれども、その後の放流再開の可能性を追求するために、平成19年度から県が美保湾を使って試験放流を進めてきたところでございます。ここのところ、一定の放流効果が見え始めてきたということを受けまして、さらに一歩を進めて、美保湾栽培漁業推進協議会、これは美保湾周辺の漁協等で組織する組織でございます。ここが主体となった試験放流を実施すると、水産課の事業に支援事業がございますけれども、それの効果の検証をするというものでございます。
206ページをごらんいただきたいと思います。即戦力!高級魚の資源実態把握調査というものでございます。近年、急激な漁場環境の変化によって、魚の水産資源の組成だとか分布が大きく変わっておりまして、漁業者におかれましては、変化に対応した漁法ですとか漁場の見直しというのが迫られているといった現状がありますけれども、一方で、漁獲の低迷やら燃油の高騰ということで、収益が大幅に減少している中で、新たなチャレンジというのが難しいと、余力がないという現状もございます。そこで、これまで漁獲対象とされていなかった収益性の高い高級魚の漁場ですとか資源の状況を調査しまして、速やかに情報を提供するということで、即効性のある沿岸漁業の振興につなげようという緊急の調査でございます。この調査は、比較的コストが低い延縄ですとか、あるいは釣りといったようなもので調査を行うつもりでございますけれども、こういった漁法は経営の余力に乏しい水産漁業者の方々への新たなスタートの漁業への移行というのが容易になるということを考えております。対象魚種としては、アマダイですとかマグロあるいはイシダイ、トラフグといったような高級魚を対象に考えております。
207ページをごらんください。こちらは新規ではなく継続事業でございますので、内水面資源生態調査でございます。この事業は、河川ですとか湖沼といった、いわゆる内水面での漁業ですとか漁場の環境の調査を行って、技術開発を行いまして、漁業者や行政ニーズにこたえていく幅広い調査事業でございますが、その一つとして、平成24年度は河内川ヤマトシジミ生息実態調査というのを展開することに考えております。河内川におきましては、ヤマトシジミの漁業資源があるということで、漁業資源を評価しまして、増殖の可能性を検討して、漁場としてのこれからの管理ができるかどうかということを調査したいと思っています。それ以外は、従来やっておりますアユの資源調査あるいはヤマメ、イワナを対象としました渓流魚の人工産卵、産卵所の造成試験というのを継続したいと考えております。
208ページをごらんいただきたいと思います。こちらは、栽培漁業センターの試験研究費のうち、一般事業全体をお示ししたものでございます。11課題ということで、これに加えまして、先ほど御説明しました戦略事業、海づくり事業でございますけれども、それが2課題ということで、合計13課題でございます。
このうち、中ほどにございます湖山池漁場環境回復試験でございますけれども、こちらでは、平成24年度に東郷湖レベルの塩分濃度に移行するという方針になったということで、湖山池において、これまでの漁業支援への影響というのを監視するとともに、新しい資源としてヤマトシジミの資源の創出を目指した実験を行うと考えております。
209ページをごらんいただきたいと思います。栽培漁業センター管理運営費でございます。こちらは、栽培漁業センターの施設の管理運営に要する経費ということで、施設の管理の委託料あるいは警備費といったようなことでございます。
下が、小型試験船の「おしどり」の維持管理費でございます。これは「おしどり」の燃油を含む管理費ということでございます。
◎上村委員長
一応、説明が終わって、質疑を受けたいと思いますが、5分程度、休憩をとりたいと思います。10分に再開したいと思います。
午後3時6分 休憩
午後3時12分 再開
◎上村委員長
では、10分過ぎましたので、再開します。
ただいままでの説明につきまして、質疑等がありましたら、どうぞ。
○伊藤(美)委員
農業試験場の場長さん、やはり大豆は生産が安定しないというのは、補助金がなければ、もう大豆というのはつくれないと。これはもうずっとそういう調子か。方向性や生産のめどはどうなるのですか。
●沢田農林総合研究所農業試験場長
今、大豆生産で問題となっていますのは、収量が不安定であるという御指摘のとおりなのですけれども、実際に栽培しておられる方々の収量というのが、聞き取りの中では120キロから210キロぐらいの幅があるのが現状だと思っています。一番の要因というのは、近年、やはり種をまいた時期に、かなりの雨が降ることが結構ございまして、湿害を受けてしまうということが、一番大きな要因になっていると思っております。まずは、湿害を受けないような形で、天候の安定したころをねらって、気象予報等を活用しながら種をまいていこうと、そういう方向を今、考えているところなのです。
○伊藤(美)委員
技術対策が全然まだできていないということだね。それで、場長さん、せんだって常任委員会で、九州の都城の近くの集落営農を見に行ったのですが、そのときに、裏作も表作も全部100%使って、それで大体時給が800円か830円ぐらい払えるようになりましたとおっしゃておられました。それがもう九州では、非常に優良事例の一つなのです。裏作も表作もです。それでも、例えばTPPを絡めて、今、日本の米の5分の1ぐらいの価格の米が入ってくると、やはりやっていけませんとそれこそモデルになるような、そういう集落営農をしておられる方が言われるのだ。そうすると、今の鳥取県の姿から見れば、裏作はほとんどない。そうすると、水田農業というのを根底から変えていかないと、本当に水田農業地帯は、僕はこれはすぐれた産地と言えないと思うけれども、沢田農業試験場長が技術的な面から見たらどうなのだ。裏作というのは、もう全然ゼロか。
◎上村委員長
答弁をお願いします。
●沢田農林総合研究所農業試験場長
栽培的な面からいいますと、やはり麦作にしても、排水対策というのは今一番大きいと思っております。それにしても、麦の後に大豆を栽培すると非常にいいのですけれども、水稲の後の大豆というのはなかなか、湿害とかそういうところもあるというところがありまして、やはり2年3作するとか、そういった形を再度つくり上げていけば、麦もやっていけると考えております。
○伊藤(美)委員
それで、水田の進める技術体系だ。今は単発でやっているでしょう。そうではなしに、本当に今の自由化があって、日本の水田農業と、稲作という意味ではないのだ、やっていけるのかと。農家にだますような話はいけませんからね。ちょっとその技術体系が本当にできるかどうか、検討してみてください。
●沢田農林総合研究所農業試験場長
その限度というか、その辺もあるかとは思うのですけれども、そういったところの試算なりというのは、これから組み立てていく必要はあろうかと思います。
◎上村委員長
しっかり検討していただきますように。
○伊藤(美)委員
157ページに畜産試験場費の中で、予算が9,431万2,000円ですけれども、この中に財産収入が4,159万円でしょう。半分は財産収入でしょう。それで、県費を5,200万円をつぎ込むと。これはこれでいいと思います。先ほどの農業大学校あたりは、生徒だとかプロジェクトだとかやりながら、もう全部の経費を財産収入で充てろという。、これは場長、考えないといけないと思うのです。場長さんの次は部長、やはり農業大学校では、先ほど言った無農薬だ何だという格好の試験研究だとか発育のプロジェクト研究だとか、そんなことはできないのだ。一般財源がゼロで、あとは生産収入だけでやっていくと。これを見ていて、確かにやはり一般財源を持ってこないと、いい生徒の勉強にならないと思いました。ちょっとそれも、後でいいですから。
◎上村委員長
これはどなたですか。
○伊藤(美)委員
部長にお願いします。
◎上村委員長
では部長お願いします。
○伊藤(美)委員
それから、もう一つ、172ページ、水産振興局長、ギンザケは非常に明るい話でいいね。それで、味はどうなのだ。皆さんが新聞とテレビで食べさせてもらったけれども、お呼びは常任委員長、副委員長、西部の人だけれども、新規でここに予算をのせるようなら、実際に食べてみてほしいというね。それで、もう一つ、これには幼魚、稚魚を養成する資金が要るだろう。あそこの稚魚を養成しておられる方が心配しておられるのは、100万匹も今度はふやしていくなら、水質に適した場所を探さなければいけないと。それは、うちではできないし、試験場かどこかでやってもらわなければいけないというのだけれども、ここにはそういうものの予算はないのだね。また、小泉川養魚場の先生が言われたけれども、海ばかり整備しても、1年間は川だというでしょう。そうすると、1年分について、きちんと整理しておかないと、体系づけれない。非常に明るい話題ではあるけれども、その辺で、ちょっと。
●鹿田農林水産部長
農業大学校の分については、本当にカリキュラムと内容とあと試験場の試験をしている実際の実施場の兼ね合いをちょっと点検してみますので、その中で不足する分があれば、改めて追加でということでさせていただきたいと……。
◎上村委員長
役割も出てきているのですね。
●松澤水産振興局長
ギンザケは、まだ本格的な商品になっていないので、4月ぐらいになると、まだあれから倍ぐらいになりますので、そのときはにぎにぎしく出荷式などをやりたいと思います。ギンザケは物によっては非常に、余り脂が濃いという感じはなく、ほどよい脂だという評価でしたけれども、物によっては焼いてもおいしかったです。にぎりも大変おいしかったし、余り言うとまた怒られるので、本番にとっておきます。
実は、伊藤委員がおっしゃったように、食べた後、ニッスイ側といろいろ意見交換をさせていただきました。その中で出たのは、これから本格生産、多分1,000トンを超えて、2,000トンということを目指すときに、やはり稚魚の生産確保というのが一番課題ですと、ニッスイ側も率直に言っておられました。実は今回の予算について、小泉川は生産委託という形式をとりますけれども、本宮はニッスイ直営の養魚場にするということでございます。どうもそれでも足らないということでございまして、例えば小椋さんとまたよく相談をして、新しい遊水地を求めるということもございますけれども、そのときには、まだ担当者の案ですけれども、ニッスイと小椋さんのジョイントでやるというようなことも選択肢の中に入るかもしれませんし、いずれにしても今のところでは、どうも2,000トンというオーダーを考えると、稚魚が足りないということを先方も言っておりました。そこはやはり栽培センターともども十分に検討して、今のままでは、伊藤委員がおっしゃるように、フレームができないので、1,000トンまではできると思いますけれども、それより多くなるとできないということは、課題として十分私どもも理解しておりますので、頑張りたいと思っております。
○伊藤(美)委員
もう一つ、小泉というところは一番行きどまりの村でしょう。中山間の最たるものですが、あそこにやはり6人でも8人でも、雇用の場が生まれれば、非常にあの地域は活力が出ると思います。行ってみて、思ったのですが、直営は直営でまたいいのだけれども、雇用の場が生まれるようならよいと。また、あそこの淡水魚をやっている方の意見を聞くと、淀江は水質の面で再検討されたほうがよいのではないですかと言われました。これは参考意見です。ただ、言ってみれば、会社の直営というのは、鳥取県の漁業者がどういう格好でタッチするのか、鳥取県の中山間の方々がどういう場で雇用ができるかということとみんな連動しているから、もうそこのところは県も十分に指導したり、話し合ったりしていかないといけないと思っておりました。他の産地のギンザケは食べたことがあるけれども、鳥取県でつくったあたたかい水で育ったギンザケは、食べたことがないから、また行ってみます。ちょっとよく注意しておいてください。
●松澤水産振興局長
少し補足させていただきますけれども、今のところは、当初、水温が2度ぐらい高いということでしたので、私どもも成長がいいだろうということは見込んでおりました。さらにその見込みより数段成長がいいということですし、それから、翻って、東北で再開をされましたけれども、向こうは物すごく水温が低くて、例年よりまだ低くて、なかなか成長しなくて難渋しておられるということも聞いたので、担当の方からは、鳥取の美保湾の海の力を非常に感じていますというようなことを言っていただきました。頑張りたいと思います。
○内田(隆)副委員長
関連で、稚魚の件ですけれども、もしかしたらと思うことがあったので、発言をさせていただくのですけれども、いわゆる隼研究所系列ホンモロコをやっておられる業者さんというのが80軒ある中の幾つかの業者さん、例えば智頭の奥でやっておられる建設業の方とかというのは、結構きちんとした、小泉川さんみたいな形の水域で、一番奥のところでやっておられるところとかも実際にありますし、内水面をやっておられる方、特にモロコ養殖をされている日野の奥の方とかというのは、いいキーワードになるのではないかなと思います。
◎上村委員長
答弁。
●松澤水産振興局長
例えばギンザケの場合は、海より倍以上も山の中で飼うというようなこともありますので、伊藤委員の伊藤委員流にいうと、鳥取県らしい山と海とのつながるような養殖だとおっしゃっていますけれども、実は、これからニッスイが描いている戦略の中に、対象種をふやしていこうということもあります。そのときに、内田副委員長がおっしゃったような、内水面の場合によったら養殖業者の方と連携をするというようなやり方も十分考えられると思うので、そういうことも視野に入れて、私どもは検討していきたいと考えます。
◎上村委員長
頑張ってください。
○錦織委員
職員定数のことでちょっとお聞きしたいのですが、もし私の何か記憶違いだったら済みませんが、今回、園芸試験場とそれから農業試験場の職員が1名ずつ減とかというのが、何か今回の資料で見たような気がしたのですが。ちょっと確認をさせてください。
●三浦農林総合研究所企画総務部長
企画総務部ですけれども、お答えいたします。
おっしゃるとおりで、定数1名ずつ減ということになっております。内容は、現業の方なのですけれども、退職なさった方の不補充という査定をいただいております。
○錦織委員
2人ともそうですか。
●三浦農林総合研究所企画総務部長
ええ、そうです。
○錦織委員
それで、その方たちはどういう仕事をなさっていたのでしょうか。
◎上村委員長
答弁。
●三浦農林総合研究所企画総務部長
農業試験場では、科学分析の業務に携わっていただいておりました。園芸試験場は、圃場管理のお手伝いをしていただいておったようでございます。
○錦織委員
私は、本当に今の農業を頑張っていかないといけないときに、このようにして、不補充で何か知らぬ間に減らされていくというのが、県の方向として進むべき道としてどうなのかなと非常に危惧しているのです。それで、今回、定数改正のところで、農林水産部では全部で11人減らすということ、全体では11人減らすということになって、確かに昨年は豊かな海づくり大会があったので、それに集中してということもあると思うのですけれども、今回は大山の普及所が普及所から支所になるのですよね。そういうようなことをして、もしかしたらこれもなくなるのかなというような感じがして、とても嫌なのですけれども、やはりそこにはそこなりの、狭い鳥取県西部といえども、大山は3つの町が一緒になって一つのまちということなのです。それで、そういうところを一つ一つそれなりに普及所としてあったということは意味があると思うのです。気候の条件も、ほかのところとは違い、その地域なりの条件があったと思うし、そういうところを何か効率的にしていいのかなと思うのですけれども、今回の普及所を支所にされるとか、そういうことについて、例えば大山の方たちの意見をどのように収集されたのか、地元の人たちの意見だとか、例えばこういうことではカバーしてほしいとか具体的に何かあればあれば教えていただきたいですし、それから、園芸試験場などの職員さんが不補充だということも重大なことだなと思うのですが、その点でちょっと説明をいただきたいと思います。
●伊藤農政課長
1点目の大山の普及所の支所という形でございますけれども、現実的には、今回は1名の減でございます。大山普及所を支所にしたというのは、やはり隣接地、米子、西部ですね、西部普及所と非常に近くなってきているという状況もございます。ただ、技術的には、ブロッコリーでありますとか野菜なりを初め果実とか、非常に重要な地域でありますので、普及所としては存続していこうという考え方を持っております。その中で、そうはいっても効率的にできるところはないのかということを探したところ、普及員自体は減らしてはおりません。次長職というところがございまして、やはり取りまとめの事務等を取り扱っている職員ですけれども、ここの部分を統合させていただいて、現実に農家と接する普及員の数は減らしていないという状況でございます。そういった意味で、今度は西部の普及所と一体的になりますので、その中で、西部の普及所として相互乗り入れしていただいて、例えば米子では淀江地区とかございますけれども、大山の普及所から行ったほうが早いところであります。そういったところでカバーできることもあるのではないかということで、全体で西部普及所という統合をさせてもらった。そのかわり、その中では駐在という形で支所を設けて、現有の普及員の体制は維持するという形をとらせていただいたということでございます。
もう1点、現業職の不補充であります。これは県下全体の現業職の見直しという中で取り組んでおるわけでございますけれども、その中で、現業職はこれからは不補充でいこうということを今回の段階ではさせていただきました。試験場の中でも、管理運営費、補助管理とか検査業務とか、非常に重要なポジションもあります。現有の現業職の皆さんでカバーできる部分でしっかりやっていただこうということで、今回は不補充でも対応できるのではないかということで相談させてもらったというところであります。それから、検査業務についても同様な形で、試験場の中で対応できるのではないかということで、園芸試験場は1名、農業試験場は1名の不補充をさせていただいた。
もう1点、言い忘れましたけれども、大山の普及所を支所にする過程で、意見を聞いたかということでございますけれども、農協さんとか、直接農家の方というのはなかなか聞けないのですけれども、町の方とかは、御意見をいただいて、御了解いただいたというところでございます。
○錦織委員
私はやはりそういうところは人を減らす、現業の方は特に減らしてほしくないと思いますし、大事な仕事だと思います。今の大山の、これから支所になるわけですけれども、支所と米子とはもう車で近いからとかという、そういうこともあるかもしれないですけれども、相互乗り入れというのは、今の中でも別にやれば、より効率的、効果的になると思うので、私はちょっとこういうやり方はよろしくないと思います。
◎上村委員長
御意見ということで。
ほかにございませんか。
○森岡委員
184ページの新規事業の漁業活動相談員設置事業なのですが、事業主体となる水産業経営支援協議会、この構成委員はどういう形で構成されているのでしょうか。それと、どこを拠点にして動かれるのかというのを教えてください。
●田中水産課水産振興室長
相談員の受け皿ですけれども、水産支援協議会ということなのですけれども、構成団体は、予備保証基金協会さんですとか信漁連さん、それから共済組合とか漁船保険さんとか、系統団体さんが組織されて、22年の3月につくられた団体です。そこに支援をしていくということにしております。内容は、いわゆる今、雇用創出基金で2名の経営相談員ということで、県から基金協会さんに委託しているのですけれども、内容をもうちょっと精査しまして、1名で動いていただくという形にしました。1人になるのですが、内容をより精度のあるものにしていただいて、動いていただきたいということで考えておるところでございます。
◎上村委員長
よろしいですか。
○森岡委員
漁業活動全般にわたるというようなことだと思うのですけれども、漁業かなという認識を最初持ったのですが、そうではなくて、系統団体のサポートされるような人たちの中に活動支援員を置くということですよね。
●田中水産課水産振興室長
業界全体で支えていこうかなと、そういうような漁業活動をというような趣旨もありまして、県としては支援協議会に支援をしていくと。そういうスキームにした次第でございます。業界からもそういう要望が上がってきたということです。
◎上村委員長
ほかにございますか。
○森岡委員
続けてなのですけれども、164ページの維持安定資金なのですが、これは24年度承認分ということで1億円あるのですけれども、予定があるということで解釈してよろしいのでしょうか。これまで継続的にあったものをずっと継続されるという意味合いなのか、24年度分が新たに1億円という発生なのかという、その点をお聞きしたいのですが。
◎上村委員長
田中室長、どっちですか。手を挙げてください。
●田中水産課水産振興室長
資金関係につきましては、一応聞き取り調査を行いまして、人数を把握して予算要求に反映させているということでございます。
○森岡委員
そうすると、これは件数というのは複数なのですか、それとも単数なのですかね。要は、ちょっと維持安定というのは、非常に最終的な、もう本当に究極の資金だと解釈できるのですよ。そういう業者がおられるのかなあというのが、ちょっと心配になったものですからね。ちょっとその辺を。
●田中水産課水産振興室長
個々の具体的な件数なり個々の業者につきましては、ちょっと今、資料は持ち合わせておりませんので、また後で資料を差し上げたいと思いますので、御了解いただきたいと思います。
○福間委員
これはちょっと、僕はよく中身がわからないままの質問になりますけれども、環日本海交流ということで、境港を軸にいわゆる商業ベースでの振興策が一つはあります。それから、きょう提案になっているように、漁業振興ということも、非常に今までにない、例えばギンザケ養殖とかいろんな格好での漁業振興ということで、沿岸漁業もひっくるめて、かつてないような格好で取り組みをされようとしていますよね。後継者がどう育つのかなというのが展望がしてあるのだろうかと。かつては境水産高校というのがあったけれども、それを今なくしてしまって、どこかのところで水産関係の子供たちを養成するようなポジションだけは若干残っているようなイメージですよね。そうすると、これから5年、10年ぐらいのスパンの中で、商業ベースでのいわゆる海をベースにしてきた貿易振興という分野と漁業振興という部分の、地元での後継者という育成というのがどうこれから絡めていくのか。何か、ここ2~3年ぐらいで高校再編というのはまた出てくると思う。そこら辺をにらんだ展望というのは、何か考えていらっしゃるのでしょうか。部長か局長かどっちかで。ただ、そうはいっても、若い者が余り来ないのだということかもわからないしね。そこら辺が私もよくわからないです。
●鹿田農林水産部長
今やっている新規就業者の関係でいくと、水産は割と定着率はいいですね。ただ、向き不向きがあるので、先ほど予算の中でも説明しましたけれども、初めは1カ月の、最近は8日間とかのトライアルをやりました。やはり向き不向きが大分あるものですから、最初、3年前ぐらいにやり始めたときには、乗ったはいいけれども、もう全然向かないで、けがまでして終わってしまったという事例もありました。ですから、慎重に扱うようにして、できるだけ体験してもらってということはあるのですけれども、やってもらった人の中の定着率は結構いいものですから、僕の印象なのですけれども、大変な割には割と定着するのだなと思っています。ですから、条件がそろえば、結構やってもらえる人がふえてくると思っています。それで、あと、養殖関係で先ほど話がありましたように、ギンザケの話もあったのですけれども、結構、雇用が発生するのです。それで、加工がまたここの地におりると、それでまた雇用が出てくるということです。今回も、先ほど伊藤委員から話された中で、私が食べているのが大分映ったみたいなのですけれども、もともとはギンザケを食べる会ではなく、被災者を励ます会でした。実際、ギンザケも、要は初めは中途で割って出すという話になってくると、えさを切らないと、においがついたりするということがあって、通常であれば出せないだろうという話もちょっとあったりしました。ですから、本格出荷のときには、皆さんにお声をかけるというような形に多分なると思います。そういう話で、結構、雇用のすそ野が広いのですね。ですから、そういう意味では、すごく水産業自体を単に漁業者という単独で考えるよりは、そういう会社、企業とかというマッチングをさせた上での水産振興を図っていくべき方向に今なってきているので、そういう方向では将来的に明るい材料かなと思っています。
●松澤水産振興局長
総体的には私も部長と同じ意見ですけれども、ちょっとつけ加えますと、水産の場合は、経営主になるコースと、それから漁船に雇われて乗るコースと、大別すると2つに分かれて、いろいろ県外から乗りたい、やりたいというのは、基本的には経営者コースが多いのですけれども、もう地域のリーダーになり得るような人材が来られますね。ちょっと関係ないかもしれませんけれども、意外に学歴が高いというか、きちんと話せるという。ちょっと例を申し上げますと、昨年、東海で日韓のセミナーをやって、ハタハタの産卵場の話をそこで決めたのですけれども、そういう新しい漁業就業者の代表の方に言って、体験をしゃべってもらったのですけれども、向こう側にもすごく好評でした。質問が続出して、一番最初に出た話は、京都から来た方でしたけれども、金銭的にどうだったという話で、多分、大変苦しい思いをしておられるのではないかという想定での質問でしたけれども、随分所得が上がって、もうやる気十分で、いろんな加工も、自家加工ですけれども、やりたいというような、非常に力強い抱負を言っていただきました。本当に前回のセミナーは彼がヒーローだったなと思うぐらい、非常に好評でした。だから、数はともあれ、そういう本当に浜の中心になり得るような、そういう適性を持った方というのがおられますね。
もう一つ、ちょっと部長に説明していただきましたけれども、いろいろ総合力で産地づくりをやっていきたいと思っていまして、その中に、やはり企業の経営による養殖経営体をつくっていこうと一つ思っています。鳥取県は後発なので、後発なりの戦略が必要だと思っていまして、その中に一つ、陸上養殖もあるのですけれども、生産が安定すれば加工が生まれ、加工が生まれれば雇用が生まれるというように、すそ野が広がっていくということにも随分期待をしています。先般、地方銀行の地域振興部とかと一緒に異業種の方も行って、どのような条件がクリアされると、いわゆる養殖とかそういうものに資金供与がしてもらえるかというようなことを一緒にお話し合いをしたというようなこともありまして、ちょっと新しい局面が生まれつつあると思っております。
◎上村委員長
ほかに。
○伊藤(美)委員
175ページで、実は栽培センターのセンター長が来ておられますけれども、先ほど水産振興局長が言っておられたが、これからは沿岸というのはとるだけの漁業ではもう限界があって、漁獲量も減っていくし先が見えない。ここに栽培漁業だとか養殖漁業の可能性というのがずっと伸びてくる、非常に明るい展望ですけれども、具体的には、東部では定置網みたいな話しかないわけです。そこで、僕がちょっと不安でならないのは、全国豊かな海づくりを経験して、そういう栽培だとか養殖だとか、そういうものをぐっと前に出すというのは、一つの漁業政策の方向だろうと思うのです。そして、あなた方が見て、財団法人鳥取県栽培漁業協会の技術レベルというのはどうですか。これは、センター長がいいかもしれないけれども、センター長。
●古田栽培漁業センター所長
財団法人の栽培漁業協会ですけれども、プロパーの職員としまして、飼育あるいはそれに関する技術開発をずっと一貫してやってきておるということで、かなり県職員の研究を上回るぐらいの技術力を今培ってきておる、他にない貴重な機関だということを認識しております。
○伊藤(美)委員
実は、私も出入りしていた関係で、これからはセンターとこの協会というのが非常に充実していかないと、新たな栽培漁業も養殖漁業も、魚だってもう病気で何回も往生した例があるでしょう。そうすると、この間聞きましたら、協会の職員を減らすのだという話、先ほどの錦織委員ではないですけれども、これは県の職員ではないかもしれないけれども、そういう話があると聞きました。実態はどうなのですか。
●古田栽培漁業センター所長
財団法人の協会の職員は現在8名おりますけれども、これを7名にするということです。平成24年度、退職者に伴い1名不補充ということです。その背景としましては、平成18年度以降、県の交付金体制に、それまでは補助事業あるいは委託事業でほぼ丸抱えでしたけれども、交付金体制になったということで、本来県がやるべき部分については、人件費を交付金で賄いましょうということですけれども、将来的に、急に減らすことは難しいので、漸減ということです。平成27年に向けて徐々に、最終的に県がやるべき部分を担う3名に向けて減らしていくということで、たまたま退職者がおり、それにあわせて不補充にしたと。経営を存続するためにということでございます。
○伊藤(美)委員
これから新たな分野でやっていこうとしているときに退職不補充で1人減らすわけだね、。
◎上村委員長
そうですね。
○伊藤(美)委員
退職不補充でしたら目立ちませんね。しかし、水産振興局長、これからやろうとしている話で、今の養殖あたりをやっていくといつ病気が出るかもしれない。水産振興局長、この間、知事が提案理由のときに、井戸海水だか海水井戸だか、何だか口ごもっておられたけれども、正式には井戸海水というのかな。これを始めたりすると、また新たに問題が出てくると思うのです。全くそれが問題がないという話ではないからね。ただ、こうやって新たなことを加えていく、さらに養殖も栽培もやっていくとなると、しばらく減員、人を減らすというのはちょっと待ってもらったらどうですか。僕は、ちょうどやる気になっているのに、定員不補充ですというような話はおかしいと思う。栽培漁業センターも一番悪いときを乗り切っておられるのだから。だから、天皇陛下も皇后陛下さんも、この間一生懸命に見ておられました。それで、評価もしておられました。だから、僕はその勢いや風はずっと続けるべきだと思う。それはもっと力を出したがいい。
●松澤水産振興局長
中期経営計画というのが適当な言い方かどうかわかりませんけれども、これからかなり養殖も加えた沿岸漁業のレベルを上げていって、底力を大きくしていくということを全力で取り組む中で、栽培協会の役割というのは非常に大きいわけです。それで、養殖を協会の事業収益になるような、いわゆるケース・シミュレーションをやっていく中で、もちろん取引が本当に発生するということにしなければいけないわけです。そういうことをやっていって、協会の収益構造を変えるという前提で経営を考えていくという場面をつくれば、私は十分展開が図れると思っています。今の路線というのは、残念ながら既定路線の中で議論されているわけですから、これから実績を積めば、収益構造が変わってくる。そうすれば、伊藤委員がおっしゃるような心配というのは杞憂に終わるのではないかと思います、甘く見てはいけませんけれども。我々はそういうことで、協会を中心にした生産対策、産地づくりを進めていきたいと思っておりますので、よろしくお願いします。
○伊藤(美)委員
よろしくではありません。この間も将来の構想案あたりをつくってくれといって、安田政調会長が知事に話したはずです。その中に、少なくとも養殖や栽培も入るのだ。今がいいときではないですか。こうやって境港でもこれだけ皆さんが買っていて、恐らくその風は東部にも出てくる話だ。沿岸の漁獲量はずっと落ちているのだから。もう栽培だ養殖だとして、やはり若い者におもしろく漁業をやってもらわないと。そのときに、不補充といった人を減らしたりする話はやめてほしい。でも、頑張らないといけない。財政課にはもうやめろと言ったのか。
◎上村委員長
いや、県の財政は、3年間で100人減らすと、退職、不補充だということです。そこは部として頑張っていただかないといけないと思いますよ。
○錦織委員
今、その話を聞きましたら、27年に3人まで減らすという計画なのですか。ちょっともう1回。
●古田栽培漁業センター所長
それは交付金の対象が3名ということでございます。
○錦織委員
今は8名。
●古田栽培漁業センター所長
8名を7名にということで、今の計画では27年も7名のままということでございます。
◎上村委員長
1名減。
○錦織委員
もう自分でやれということですか。
●古田栽培漁業センター所長
現在、交付金を県からいただきながら、さらに自営の事業で、栽培協会が収益事業として行っておる、例えば稚魚を漁協に売ったりする、この部分は人件費も含めて、回収しているということで、この分の人件費は自営で賄っておりますが、本来、県がやるべき技術開発ですとか、普及指導、こういった部分に今、3名の要員を要するだろうということで、その人件費分は県からの交付金で賄うという形にしています。それが平成27年に実質3名まで漸減していくということで、今進んでおるということです。
○錦織委員
もしかしたら、その時点で人が3人まで減ってしまうことはないですね。
●古田栽培漁業センター所長
いや、そういうことはございません。先ほど水産振興局長が述べましたように、自営業、自営の部分を充実していくことによって、そちらのほうは維持、あるいは場合によって拡大の可能性があると……。
◎上村委員長
ちょっと減員のことについて、部長は統括をお願いします。
●鹿田農林水産部長
経営自体は外部要因もありますし、常に見直すべきだと思っていますし、ほかの団体もまたそのようにしています。ですから、自主財源の部分がまた逆にもっと広がって、県の交付金の対象が2名に減らしてもいいような形になるかもしれませんので、それはやはりその都度見直すべきと思っていますし、柔軟に対応できればと思っています。あと、一番大切なのが、経営の中でどういう役割分担でどういう人を採用して展開していくかというのがすごい重要です。極端な話ですけれども、技術部門に本来人がいなければいけないところに、逆の部門に行ったり、そういうことで人員構成をしているうちは、やはり生産性が上がらないと思います。ですから、その都度その都度、何人人が必要かという話と、あわせて、どういう人を採用するかというので大分変わってきますので、そういうことを見ながら検討するべきだと思っています。
◎上村委員長
それでは、次に移らせていただきます。
○伊藤(美)委員
検討はすればいいのだけれども、気になってならないのは、水産振興局長、養殖漁業を、栽培漁業を本気でやる気があるのか。一気にこれだけ、今の時期にふやそうとしているのに。
●松澤水産振興局長
やりますよ。
○伊藤(美)委員
人を減らしてでもか。技術レベルが何年も培っているから、栽培漁業センターの職員よりも高いんですよという話で、若い人からずっと教育もしていってうまいぐあいに回っていたのだね。だから、技術はそうやってできているのに、養殖関係はまだいっぱい人が要るのだな。
●松澤水産振興局長
要りますね。
○伊藤(美)委員
養殖をすればするほど、病気も出やすい。どこでも悩んでいるのはそこです。そうすると、ここでもうけたらするというような話は、大体坂を転げる前兆だから。もうけたらやるというのは、ただというのはよくない。だから、ここはやはりきちっとした仕組みをつくって、それで養殖を栽培をうちの一つの柱にするということになると、今々ではなしにその計画を立ててほしいというのです。だって、ヒラメもなかなかよく解決できなかったのだから。だけれども、今はもうちょっとそいつが薄らいできた。ヒラメも行けというときだ。日本のヒラメも行けという。東部のヒラメも行けというときだ。僕は、新しい漁業をつくっていくために豊かな海づくり大会をしたのだから、その分だけはして、退職したからもう不補充だった話はおかしいと思う。
●松澤水産振興局長
伊藤委員から大変エールを送っていただいていまして、本当に身の引き締まる思いであるというのは間違いないです。ただ、いわゆる交付金に充当する人員というのがもう既に決まっている。その延長線上であるということが事実としてあるのですけれども、片方で、これから養殖試験が始まります。先頭を走っているギンザケにしても、実証試験段階だということも現実としてあるわけです。だから、センター長も言いましたけれども、やはり栽培協会のいわゆる自主財源をどうふやしていくかということは、これからの話でありますので、もちろん成果は期待していただきたいと思いますけれども、検討をさせていただきたいということです。
○伊藤(美)委員
将来計画のもとになる構想をきちんとしておいて、何とかやりかけたときに、予算や人を減らす話は、どこからでも出てくる話だ。だから、職場にとってみて、本当にやる気になっているときに、人を減らすなんていうようなことはおかしい。今がいいチャンスだと思う。もう一回復活してください、努力してください。
◎上村委員長
答弁はどなたにしてもらいましょうか。
●鹿田農林水産部長
栽培漁業協会は実際は県と二人三脚で動いているような組織です。けれども、今、伊藤委員が言われたようなことは、時期的にどうするかというのはやはりあるので、すぐすぐ不補充だから、今のうちに補充するという話ではないと思います。ですから、時期を見定めてやるべきことと思っていますので、その上では、いろんな養殖事業のまだ調査事業に取りかかったばかりなので、そこら辺の見込みなどもこれから出てきます。あわせて、どのぐらいまでコマーシャルベースに落とせるかというので、大分、栽培漁業協会の収益に係ってくるので、そこら辺と合わせてやはりやっていくべきだと思っています。ですから、急々にすぐこれをするとは言えませんけれども、ただ、そういうことをしなければ、先に振興にはならないと考えていますので、きっちりやらせていただきます。
◎上村委員長
ちょうどいいチャンスですから、頑張ってください。
次に進みます。いいでしょうか。
●北村市場開拓局市場開拓課長
211ページをお願いいたします。野菜ソムリエ県産食材魅力発信事業でございます。政調政審項目でございました。県がパートナー登録をしております日本野菜ソムリエ協会と連携いたしまして、県フェア等をいたしまして、首都圏での県産食材の認知度向上を図っていきたいと考えてございます。
212ページをお願いいたします。おいしい鳥取PR推進事業でございます。1つ目、農産物等販路開拓支援事業でございまして、生産者団体等が行われます県外への販路開拓活動、こういった取り組みに対しまして、2分の1補助をさせていただくというものと、あと一つは、県産品販売友好提携事業ということでありまして、大阪にあります大丸ピーコックの中の千里大丸プラザで、月1回、鳥取県フェアをやらせていただいておりまして、そこで農産物ですとか加工品の販売に取り組んでいきたいと考えております。新たな項目といたしましては、後ほど報告事項で報告させていただきますけれども、千里大丸プラザにおきまして、常設の鳥取県コーナーをこしらえていただくという運びになっておりまして、そこで単に陳列だけということになりますと、売れなくなって撤退ということにつながってしまいますので、定着していくようにということで、試食宣伝をするための経費を50万円ほど確保しておるところでございます。県実施分のインショップということでございます。
213ページでございます。やらいや関西インショップ推進事業でございます。政調政審項目でございました。こちらのインショップは団体実施分のインショップでございまして、農林水産業団体が作成されますプランに基づきまして、トライアル的な取り組みに対して効果的な支援をさせていただきまして、県産品の販路拡大と生産者の皆さんの所得向上につなげていきたいという事業でございます。
214ページでございます。食のみやこ鳥取ブランド団体支援交付金ということでございます。農水産業団体が食のみやこ鳥取県の発信を目的に実施されます新たな商品開発でありますとか、販路開拓、こういった活動に対して支援をしていくものでございます。この事業ですとか担当課、交付要綱を一本化いたしまして、平成18年度から交付金化ということにしておって、事務の効率化を図っていたところなのですけれども、その一方で、県の行っております施策との連携、こういったあたりの連携が余り十分できていないということがあって、政策誘導もなかなか難しいという、こういう憾みがありました。このために、交付金を担当する担当課を農政課から市場開拓課に変更させていただきますとともに、事業計画の段階で、各団体の皆さんからヒアリングをさせていただいて、意見交換しながら、より効果的な取り組みにつなげていこうということで、見直しをさせていただこうとしております。
●三木市場開拓局食のみやこ推進課長
215ページをお願いいたします。食のみやこ鳥取県推進事業のうち、発見・体験「食のみやこ」推進事業でございます。この事業は、鳥取県の魅力といいますか、特に食の豊かさを積極的に県内外にPRする事業でございます。新規事業を特に申し上げますと、中段に食のみやこイメージ発信というのがありまして、食のみやこ推進サポーター制度の充実ということで、現在、800店舗に広がりました。昨年11月から三つ星サポーター制度もスタートしまして、先週、第1号の認定店もできたところでございます。また、2段目に書いておりますように、食のみやこマーク推奨事業ということで、食のみやこのロゴマークをいろんなパッケージに張っていただきたいということで、新たな支援制度を設けた次第でございます。
以下の事業、食のみやこ支援交付金、学校給食システム化事業、県産魚ブランド発信事業、秋田との共同PR事業、牛肉販売支援事業は、昨年同様に取り組んでいく所存でございます。よろしくお願いいたします。
216ページでございます。魅力ある商品づくりということで、これは加工品の開発、PR、それと販路開拓ということを主眼に置いている事業でございます。第1項目めとして、ふるさと認証食品の普及推進事業ということで、現在、540商品ほどございますけれども、ふるさと認証食品のPRなりパッケージ改良支援、それと2点目であります鳥取の魅力ある加工品づくり支援事業ということで、加工品づくりの技術開発、それと備品の整備を従来どおりやってきましたけれども、このたび新規ということで、打って出る販売チャレンジ支援事業という事業を起こしました。これは県内のイオンの店舗、イオンモールということで、ジャスコの日吉津店ですね、それと鳥取北店、この2店舗で実験的に販売していただく中小企業の方、加工グループの方に対して支援を行うものでございます。
217ページをお願いいたします。魅力ある食づくり事業ということで、この事業は、鳥取県に戦略的に名物料理をつくるということ、それと食による地域振興を起こそうということ、それともう1点は、県産食材を使った郷土料理の普及を図ろうという大きな項目になっております。名物料理開発ということで、新・名物料理コンテストなりご当地グルメ開発プロジェクトをやっていくという内容は、従来どおりでございます。食による地域おこし支援ということで、ことし大きな点が2つほどありまして、1つは、6月の9日、10日に鳥取の久松公園で開かれますB-1グランプリの開催支援に対して支援するということが第1点と、2つ目に、ご当地グルメPR活動実験事業ということで、食イベント以外のもの、例えばスポーツ大会とか、全国大会のコンベンション、こういうものが県内でもたくさんあるわけですけれども、そこになかなか食ということを打って出れなかったのですけれども、実験的に支援して、打って出る仕組みをつくっていこうということで、今回支援をする所存でございます。ちなみに、7月に全国レディース卓球大会というのがあるようで、これは奥さん方が来られて、結構いいなと今考えております。それと、栄養士さん、技能士会、調理師会に対して支援をやって、郷土料理を病院なり学校給食、それと社会福祉施設にも普及していこうという取り組みを考えております。
218ページでございます。食のみやこ鳥取米消費拡大事業ということで、中身は2つございまして、県産米の消費拡大と米粉の消費拡大でございます。鳥取米の消費拡大については、夏休みチャレンジということで、夏休みに生徒さんに実際に料理をつくっていただくものと、ごはんを食べよう学校給食支援事業ということで、米飯と小麦パンの差額を行うものです。来年度は、ちなみに湯梨浜、八頭、境港が予定されております。2つ目の米粉の普及活動ですけれども、米粉パンと小麦パンの差額を支援するという内容でございまして、来年は八頭、倉吉に予定しているところでございます。そのように、米粉消費拡大ということで、米粉普及協議会なりパン協同組合が行う米粉のPR活動に対して支援をするものでございます。
219ページをお願いします。「食のみやこ鳥取県ご当地グルメ旅」制作委託事業ということで、今回は緊急雇用事業で行うものですけれども、鳥取県の食や食文化、話題の店舗を食べ歩きできるようなマップなりそういうものをつくっていって、紹介していこうという内容です。因幡編と伯耆編で考えております。
●衣笠東部総合事務所県民局県民課長
220ページをお願いいたします。新規事業といたしまして、いなばのジビエ開発普及事業、36万5,000円をお願いしております。これは、県東部各地で行われておりますイノシシ、シカ肉活用の取り組みを集約しまして、活動を強化していきたいということで、関係事業者等で連絡協議会を組織しまして、肉の供給側と利活用側が一体となって、いなばのジビエとしてイメージアップや有効活用、消費拡大を促進しようとするものでございます。今後、設立予定の連絡協議会へ補助を行いまして、活用策の検討等の取り組みを推進することとしております。よろしくお願いします。
●井口東部総合事務所農林局長
221ページをお願いします。とっとりの逸品育成事業につきまして、事業終了により廃止ということでございます。
下段の梨赤星病撲滅対策支援事業ということで、鳥取市福部町で21年度大発生しました梨赤星病の被害軽減を支援するものでございます。内容につきましては、ビャクシンに対する薬剤防除、それから梨に対する薬剤防除、この2本の対策を考えているというところでございます。あと、PRにつきましては、鳥取市なり農協さんで支援をしていただくということで、事業を考えております。よろしくお願いしたいと思います。
●今井生産振興課長
八頭総合事務所のほうは、都合によりまして欠席しておりますので、かわりまして報告いたします。
ここの4つの事業、222ページでございます。いずれも事業終期によりまして廃止する事業でございますが、ほかの事業で代用できる部分がありますので、今後も支援してまいりたいと思います。
●嶋沢中部総合事務所農林局長
中部発!食のみやこフェスティバル開催費でございます。このフェスティバルにつきましては、昨年から中部が一つになって開催しております。開催時期としましては、昨年はスイカの時期、6月25日から26日ということでございましたが、ことしは今度はナシということで、9月の1日から2日ということを開催予定としております。
224ページをお願いします。らくらく「スイカ受粉日マーカー」改良事業でございます。スイカの出荷時期につきましては、大体、受粉日から50日ということを目安としております。受粉日を目印とするために、今、ツルにクレヨンで色づけしております。これがなかなか大変な作業です。それと、収穫時期にわかりにくいという課題がございます。このことから、県で何かいい方法はないかということで、受粉日マーカーということで、紙タグをつるに巻こうということでございます。これを一応23年度に実用機を開発しており、これでございます。こうしてつるをここに挟んで、これを引っ張れば、1枚がひっついて、つるに1枚張ったのが残るということで、後からでも受粉日がすぐにわかるということでございます。これを23年度に生産者の方に実用してもらいましたら、これは50枚しかタグが装着できない。これでは何回も変えないといけないから、100枚ぐらいは要るということがございました。それで、24年度にこれを100枚装着できるように、改良していきたいということでございます。スイカは、今、中部では一応28億円という生産高でございます。ぜひとも中部のためにもこれを開発していきたいと思っておるところでございます。
それと、次でございますが、東郷発!梨新品種での産地化支援事業ということでございます。これにつきましては、湯梨浜町の育種農家の方が新しい品種を開発されました。見ていただきたいのですが、これでございます。外見は二十世紀と一緒でございますが、糖度でございます。糖度が14度から15度ということで、新甘泉以上ということで、すごくこれは期待しているわけでございますが、これの品種登録に向けて支援していきたいということでございます。予算は小さいですけれども、期待は大きいですということでございます。
225ページでございます。中部発!法面管理木づかい支援事業ということでございます。中山間地域はやはり長大なのり面がどうしても多いということで、斜面で草刈りをするというのは大変重労働でございます。そのために、今はのり面をカットして、小段をつくっております。これでなくて、今度は、間伐材を使ってステップをつくろうというものでございます。ちょっと見にくいでしょうか。今が、これをカットしています。今度は、こうして間伐材でステップをつくろうというものでございます。ぜひともこれで農家の方に楽に草刈りをしてほしいということでございます。もう一つが、抑草効果のあるセンチピードグラスというものがございます。大体、丈が10センチから25センチ伸びるものでございますが、これによって雑草を抑えていくということでございます。これの支援を今考えておるところでございます。
226ページでございますが、簡易型地下かんがい実証モデル事業でございます。簡易型地下かんがいといいますのが、既存の暗渠を使って排水をするということでございまして、一般の普及しておりますフォアスというものよりは大分安くつくということで、これを普及していきたい。そして、大豆とか麦とか、それがつくれるような水田にしていきたいというものでございます。それを支援していくものでございます。
227ページでございます。中部発!農地再生支援事業ということでございます。ナシの廃園跡に新しい果樹を植えるとか、それから耕作放棄地に牛を放すというものでございます。これを支援していくというものでございます。特に、和牛放牧でございます。これは22年度から始めております。22年度は9ヘクタールでございましたが、23年度には20ヘクタールまでふえております。この効果が、ちょっと見てほしいのですけれども、これは牛を放したときです。それで、2週間後にはほとんど草がなくなったということでございます。それを草がなくなったところで、トラクターで耕運すると。それで、これは今、牧草の種をまいたところでございます。そして、牧草地にするのもよし、またブロッコリーをつくってもよしということでございます。これを支援していきたいというものでございます。
それと、下でございますが、中部発!やらいやタケノコビジネス支援事業ということでございます。もうかるタケノコ栽培を支援することによって、所得の向上、それから適正な竹林の管理というものをしていきたいというものでございます。そのための技術指導をやっていくということでございます。内容的には、やらいやタケノコ栽培塾ということで、昨年も開催しました。大体50人ぐらいの方が集まっていただきました。それと、先日もこれは会議を開きました。本当にやる気のある人、大体、中部で25連隊、個人ということでございます。それで、中部でタケノコを生産して、加工ももう準備はできております。水煮加工の準備はできております。ことしから水煮加工もやると。それで、学校給食に出していくというシステムができておりますので、ぜひとも栽培も支援していきたいというものでございます。
●三木市場開拓局食のみやこ推進課長
228ページをお願いします。西部総合事務局県民局は今回欠席ですので、私が廃止の理由を申し上げます。
21年度からスタートした、ここに行けば大山・中海・境港のものが食べられるプロジェクト推進事業ということで、大山そばの認定店とか白ネギの認定店をつくっていたわけですけれども、ある程度めどが立ったということもありますし、代替の事業ができているということで、今回をもって廃止するものでございます。
●岸田西部総合事務所農林局長
229ページをお願いいたします。新規事業、弓浜農業未来づくりプロジェクト事業でございます。白ネギ、ニンジン等の主要生産地であります弓浜地域ですが、近年、県下全体に比べても農業生産が非常に落ち込んでおります。また、一方、規模拡大の農家とか新規就農者はふえております。こういう農家に農地を集積して、地域全体の農業生産を維持、発展しようとするものでございます。このため、農業者なり生産組織、JA、行政が連携しまして、下の表にございます生産振興対策、それから担い手育成対策、農地流動化、農地改良対策というものを総合的に一体的に取り組むという内容にしてございます。
230ページをお願いいたします。農医連携モデル事業機能性ハーブティー開発による中山間地農業の活性化でございます。本年から実施しておりますが、本年に引き続きエキナセアの抗ウイルス性、それから抗アレルギー性等の機能性の検証を鳥大に委託して行うと同時に、開発した商品の評価モニター調査等に対して支援をするものでございます。
230ページの下、伯州綿ブランド化支援事業、これは事業終了により廃止となります。
以下、廃止事業がほかに2つございますが、説明を省略をさせていただきたいと思います。
231ページ、大山ブロッコリー産地確立対策事業でございます。大山ブロッコリーサポート会議が行います大山ブロッコリーの品質向上対策でありますとか、認知度を向上して、ブランド化を図る。さらには、業務用の凍菜加工等の取り組みについて、引き続き支援をしていくものでございます。
232ページをお願いいたします。大沢川管渠点検診断調査事業でございます。大沢川の暗渠排水管の点検調査を毎年委託して実施しているものでございます。
233ページ、よみがえれ弓ヶ浜!白砂青松アダプトプログラムでございます。現在、豪雪被害の被害木の撤去なり植えつけ等は、今年度いっぱいでほぼ終了するめどがついております。これまでも弓ケ浜のマツ守り隊ということで、県民の方、それから県外の方のボランティアを募りまして、いろんな保育等の事業、作業を実施しておったのですが、今回、県内の企業とか自治会等団体を里親として迎える白砂青松アダプトプログラムというものに切りかえまして、松林の継続的な保全活動を行うということにしております。さらには、全国植樹祭に向けてのPR、盛り上げを図りたいということでございます。事業内容のところに書いておりますが、国道431号沿いの25ヘクタール、これを25区画に分割いたしまして、企業とか自治体に松林の保全活動を行う弓ケ浜サポーターになってもらって、サポーターの活動に対して交付金を支給するものでございます。
●山根日野総合事務所農林局長
234ページをお願いします。日野モデルの「すぽっと」就農サポート事業でございます。日野郡の農業就業者の4分の3は65歳以上ということで、後継者も不足しております。その中で、農地、機械施設などの営農基盤が遊休化ということになっています。そういう中で、日野にもIJターンの就農者というのが、数は少ないわけでございますけれども、来ていただいておりまして、就農をするときに、それらの営農基盤を何とか探していると、個人対応でやっているということで、就農者としての受け側も不安があるということでございます。そういう中で、日野郡のモデルとして3地区の集落を設定しまして、集落が受け入れる体制というものを整備するというのが一つと、それから、入ってこられる新規就農者の方々の営農のスキルアップということで、経営管理能力を上げていただくとともに、地域の優良農業者を講師としました研修会をしまして、地域とのつながりをしっかり持っていただくというような取り組みをしまして、日野郡の担い手を育てようという事業でございます。
235ページでございます。一歩踏み出す6次産業化支援事業ということでございます。日野郡は雪が降りまして、冬の作物がございませんので、冬季の農業所得の確保というのが課題でございます。その中で、新規就農者の所得確保と既存の加工生産者グループもございまして、その人たちの維持拡大のために、6次産業化の概念とか加工品の開発、販路開拓のノウハウ等を学ぶ講座を開催するというのが1点と、初めて加工を行う農業者の方に実践的に技術の修得をやってもらおうということで、6次化産業への取り組みを推進するというものでございます。
236ページをお願いいたします。日野郡のおいしい米レベルアップ事業でございます。これは22年から24年までの事業でございまして、来年度、最終ということでございますが、この事業をやっていきまして、ブランド化の一歩であります品質の底上げというのは、一定の成果を上げました。ということで、県内外でおいしい米の産地として認められてきました。最終年度はさらに栽培技術、知名度のアップを図りたいということで、日野郡産米のPR活動、それから販売力を高める取り組みというのを、日野郡産米レベル推進協議会や個人販売農家に対して支援してまいるというものでございます。新規部分としまして、表の下のほうですけれども、日野郡は系統販売が50パー、個人販売が50パーというところでございまして、50パーの直販農家に対しまして、個々の販路を活用して連携しまして、日野郡産米の知名度をアップしていただくという意味合いで、PR活動費に助成していこうというものでございます。
◎上村委員長
以上の説明につきまして、質疑等がありましたら、どうぞ。
○伊藤(美)委員
三木課長、千里大丸のほうだとか、ピーコックあたりは手数料を販売額の何%を取るのか。
●三木市場開拓局食のみやこ推進課長
手数料ですか。
○伊藤(美)委員
はい。
●北村市場開拓局市場開拓課長
市場開拓課でございます。たしか15%であったかと記憶しております。
○伊藤(美)委員
物産展あたりをやるときには、20%から24~25%を取る。本当に15%ぐらいでやってくれると。
●三木市場開拓局食のみやこ推進課長
たしかそうだったと思います。調べて、違っているようでしたら訂正します。
●北村市場開拓局市場開拓課長
先ほどイオンの話をしましたけれども、イオンも15%です。物協が5%とか取りますから、トータルとして20パーセントです。
○伊藤(美)委員
では20%か。
●北村市場開拓局市場開拓課長
個人で口座を開設すれば15パーセントでいきますけれども、そうはいかないですね。
○伊藤(美)委員
そこのところでちょっとつまずくのだね、なかなかそういう直販がないところは。
◎上村委員長
ほかにございませんか。
○森岡委員
私も三木課長にお願いしたいのですけれども、食のみやこ鳥取を発信するということで、いろいろな事業をやられるのですが、打って出るとかいうような表現があるのですけれども、どうも内寄りの、例えば地元の逸品再発見事業ですか、これは地元のBSSであったり日本海新聞、私はさっきも言ったように、大阪だとか関西本部、名古屋本部だとかと連携して、外にもっとどんどん打ち出すような形で動かないと、鳥取県民に知らせるのもいいかもしれないのですが、やはりここはどんと打って出るというような表現をされているし、やはり鳥取県産品の消費拡大とかそういった目的があるので、ここはしっかりと、もうどんと多額の金額をぶち込んででもやるぐらいの覚悟でやらないと、細々としているようでは、なかなかこれはうまく進まないような気がしておるのです。ですから、その辺をしっかりと今後さらに取り組んでいただければと思うのですが、その辺は、課内などでどういうふうな議論をされているのかと思いますので、聞きたいです。よろしくお願いします。
◎上村委員長
答弁。
●三木市場開拓局食のみやこ推進課長
森岡委員から、打って出るということで話がありました。私のミッションといいますか、一つのミッションは、一つは地産地消を進めるということ、もう一つは、鳥取県の食材を県内外に打って出るということ、それと、食で地域を元気にするという3本柱で今やっているのですけれども、先ほど申し上げました打って出るというのは、実際に市場開拓課がかなり行って、局長もいらっしゃるのですけれども、もう市場開拓課に外はお任せというか、僕らができるというのは、ある品種1個の、例えばハタハタを東京で売り込もうかと、オレイン55をどうしたらいいだろうか、そのほうをやっていまして、全体の鳥取県のイメージ発信はうちでやっておりますけれども、それと、あと、例えば飲食店でのフェアとか商談会とかいうのは、また市場開拓課が担当していますので、ちょっと北村課長さんからお願いします。
●北村市場開拓局市場開拓課長
市場開拓課でございます。先ほど御指摘の打って出る販売チャレンジ支援事業というのがございまして、これは県内イオンで販売の実演をやるというものでございました。市場開拓課の立場から考えますと、県外の物産展ですとか、鳥取県フェアということで、物産協会さんと一緒になって県内事業者の皆さんにお声かけをして、一緒に出ましょうと、打って出ましょうというお誘いかけをしているのですけれども、そういったことに対応してくださる事業者さんが固定化傾向にありまして、そこのすそ野をふやしていきたいという思いがありました。その話を包括業務提携を結んでおりますイオンさんと話をする過程の中で、では、イオンの県内店舗でテストといいますか練習をしていただいて、いわば全国区に出る前に、県内の地方区でまず練習していただいて、そこでちょっと実力をつけていただいて、打って出る事業者さんをふやしていこうという、こういった取り組みをやったらどうかということで、市場開拓課と食のみやこ推進課で話をして、イオンさんと話がまとまって、こういった事業をこしらえさせていただいたということで、食のみやこ推進課と市場開拓課は隣同士ですので、連携しながら、打って出る事業者さんをたくさんふやしていきたいと考えております。
○森岡委員
さらに連携を深めてやっていただきたいのですが、日野総合事務所さんも、例えば日南のお米だとか、こういったものが評価されているというわけなので、やはり市場開拓室は室でやる、食のみやこは食のみやこでやる、総合事務所は総合事務所でやるというような形ではなくて、本当にもうそういう食の関連の分を一挙にまとめるような予算化をして、しっかりとこういった問題に取り組まないと、何か個別に一つのルートだけでやっていくと感じるので、前から少し弱いなと思っているのです。だから、その辺はしっかりと今後の課題として取り組んでいただきたいと思います。
●北村市場開拓局市場開拓課長
今の御質問ですけれども、委員が御指摘のとおりでございます。各課、各所でいろんな販路開拓の取り組みをやられておるのですけれども、なかなか連携がとれていないという憾みがございました。その反省に立ちまして、24年度からは、市場開拓の取り組みをやっている関係課を集めまして、私のところがリーダーになりまして、皆さんで情報交換をいたしまして、連携を強化しながらやっていきたいということで、3月にも連絡会議を開催して、県外部門も集めて、一緒になって進めていこうと考えております。あとは、各所、各課でいろいろ個別に活動しておられるグループとかそういったところがありますけれども、私どもはそこに直接声をかけさせていただくようにしております。県外の販路開拓、いろんな取り組みがございますけれども、あすはアンテナショップの活動報告会ですとか、千里大丸プラザの活動報告会をするのですけれども、そういったところに、個別に私から声かけをさせていただいておりますので、しっかりとつなぎ役をさせていただこうと考えてございます。
●山本市場開拓局長
補足をさせていただきますが、今、事務的には北村課長が申し上げたとおりで、いろんな連絡会議でありますとかそういったところで、情報交換をしながら進めていくということにしておりますが、一方で、先ほど委員が御指摘のとおり、予算がいろいろばらばらしているので、わかりにくいというようなこともあろうかと思います。食のみやこそのものがすごく幅が広いので、そういったものも、一つ庁内でも食のみやこ鳥取・やらいや農林水産プロジェクトというようなプロジェクトチームもつくっております。そういったところで、できるだけ予算もわかりやすく工夫をしながら、今後取り組んでまいりたいと思っております。
○錦織委員
215ページの先ほどの食のみやこのなのですけれども、ここで学校給食等食材供給システム化促進事業と、これは毎年、大体30万円ぐらいの予算なのですが、ちょっと寂しいなと思うのです。それで、結局、地産地消室というのがなくなって、ここの食のみやこ推進課が対応するのですよね。というと、今ちょっと印象としては、それこそ打って出ると、外向きに鳥取県のものを売り出そうということであって、本当に地産地消というところを腰を落ちつけてというのはやはり必要だと思うのですけれども、ちょっとこの予算がいつも少ないのが気になるのですよ。この30万円で何をしておられるのかなと思うことと、確かに学校給食に使うというので、多分それは教育委員会か何か知らないけれども、あちらのほうでコーディネーターとか何かの費用が出るのでしょうか。
それと、そのことから言えば、218ページの鳥取の米を消費する拡大の事業があるのですけれども、これはことしは600万円ほど減になっていますが、これはなぜですか。それと、以前は牛乳とかそれから米飯給食に児童1人当たり幾らとかいって、何か補助があったと思うのですが、それは今現在ちょっとどうなっているのかというのを確認したいと思います。
◎上村委員長
答弁。
●三木市場開拓局食のみやこ推進課長
錦織委員の話です。まず、学校給食食材供給システム化事業、来年は倉吉市で行うようにしています。これは市町村からの全市町村に対して聞き取りというか、要望を調査を出しまして、したいところというか、やったところで、倉吉市はことしで3年目になります。おかげさまで、倉吉市はたしか6ポイントぐらい上昇していると思います。何をやっているかというと、これは生産農家、具体的に言いますとJA中央農協の生産部というのがありますけれども、農家の方と学校給食センターの方々の協議の場、それと、学校給食というのは箱詰めしたら箱が不要になりますので、例えばコンテナ箱をこういうふうに仕様をつくろうとか、そういう協議もやっております。具体的にコンテナ箱をつくったりというようなことをやっています。3年間続けているものですから、1回当たり30万円というような形で市町村が取り組んでいただいているということでございます。
それと、218ページの600万円の減ですけれども、これは実は鳥取市がモデル事業としてやっておりますが、それがなくなったということが大きな要因になっております。それと、牛乳でございますけれども、牛乳は今、県では支援しておりません。畜産課はあったかと思うのですけれども。
●澤田畜産課長
学校給食への支援でございますけれども、県を通らずに国から直接支援がございます。牛乳1本当たり数円の補助になってまいります。
◎上村委員長
いいでしょうか。
進行させてもらいます。
○錦織委員
米の援助はありますよね。米飯給食での援助というのはなかったのですか。
●三木市場開拓局食のみやこ推進課長
米飯給食の支援もやっております。
○錦織委員
やっていますね。
●三木市場開拓局食のみやこ推進課長
米粉パンの支援と米飯給食の支援をしております。218ページでいきますと、上が米飯です。下が米粉パンの支援でございます。
◎上村委員長
よろしいでしょうか。
○伊藤(美)委員
各総合事務所の予算要求はわかりがいいね。ただ、222ページ、これは八頭総合事務所の事業でもう廃止になったのだけれども、西条柿日本一戦略推進事業はどの辺まで成果があったのかなと。それから、ひところ、ヤギの放牧事業というのはテレビでよく出ておりましたけれども、最近はテレビも出ないようになったが、どうなっているのか。これは事業は終わったけれども、どうだろうなと。このヤギの放牧は非常に効果がある、効果があるといって、片山前知事もやたらに自慢しておられたが、これはどうなのかなと。
224ページの東郷発のナシの新品種の産地化支援事業、これは試験場の品種の担当者が見ても、非常にいいとするなら、どんとふやせばいいです。例えば、わしらは言えるけれども、あなた方は言えないかもしれないけれども、品種登録してからふやすのだみたいな話をしているから、よその県におくれてしまうのだ。村田場長さん、そこの果樹園でそこの農家の人がずっとふやしていく格好にすればいいだろう。どうなのか。その品種をあなた方が見て、品種の評価はどのようですか。先ほどは新甘泉よりおいしいと言われた。
●村田農林総合研究所園芸試験場長
ナシの品種の話ですけれども、この話はことし初めて聞きました。ことしの数値が非常に良好だったということで、今回の事業につながったと思うのですけれども、やはり御存じのように、1年きりで見たものというのは、なかなか不安定なものがあります。この事業でやはり何年か見て、それでいいということなら、さっきおっしゃったように、どんと行けばいいと思います。そういうことだと思います。
◎上村委員長
西条柿とヤギはいいですか。
○伊藤(美)委員
言いにくいでしょう。それで、今のナシの話ですけれども、実はこれというのは、農家がみずからいったって、試験場が今までノーだということを言ってしまうことが多かった。例えば、交配しなくてもいいナシ、これを試験場では、県はなかなか認めなかったでしょう。やっと農家と普及員が一緒になって、では実証してみようかと。果樹園でやってみたら、交配種でも何でもつくと。ですから、やはりこういう品種を、農家が発見したり普及所が発見したりするのは、果樹の世界ではよくあるのだから。そういうのなら、すぐ行って、悪いなら悪い、いいならいいとみんなで評価をすればいい。その辺は難しい話だけれども、ナシサミットがあったときは、鳥取県人の果樹農家にそれぞれがつくってみてくれと配った。試験場だけでつくるよりも、果樹農家でつくってみたほうが実態がよくわかるという手法である。だから、これにしても、接ぎ木していけば14度がどんとふやせるでしょう。品種登録したり、余りふやせないという話であればそれでいいけれども、もうちょっとこれは簡易に進めるべきではないか。いいものはいいのだから。鳥取県はいつも長野などにやられてしまう。石橋を踏んで、踏んで、踏んでしまわずに、向こうに産地ができてしまう。だから、場長、ちょっとことしはもっと広範囲に、いろんな角度から評価して見てください。芽接ぎでも何でもすぐできる。これを見て、びっくりしました。何でそれだったらあなたのところの試験の中にも加えないのだろうと思って。
●村田農林総合研究所園芸試験場長
全くおっしゃるとおりでございます。そういう話を聞きまして、試験の準備を試験場でもやっておりますし、一緒になって、早く実用化できるものはしたいと思いますので、進めたいと思います。
●嶋沢中部総合事務所農林局長
これは東部の果樹部でも、ことしから苗をつくるということで、今やっております。試験場でもやりますけれども、地元でも木の枝をとって接ぎ木して、苗をつくっていくということで、今考えておりますので、やりますので。
○伊藤(美)委員
嶋沢中部農林局長、わかりはいいから、やってください。農家の人は文句を言わないから。
●今井生産振興課長
西条柿日本一戦略推進事業につきましては、西条柿の推進大会の実施、販売促進団を派遣、それから苗木の植えつけ、果樹園の跡地の苗木の植えつけをやってきておりまして、成果というものはこれからなっていくということになっております。面積が減っていないというのが、カキの一番の大きな成果です。昨年は非常に着果がよかったわけですけれども、これをあんぽ柿に加工しまして、売るというようなこともやっておりますので、着々と成果が出ているというふうに考えております。
◎上村委員長
それでは、次に移させていただきます。
休憩なしで進めたいと思います。
23年度補正予算関係について、まず農林水産部長に説明を求めます。
●鹿田農林水産部長
そうしますと、2月補正予算関係の資料、薄いほうをお願いいたします。よろしいでしょうか。開いてもらって、1ページをごらんいただきたいと思いますが、総括表でございます。今回、補正額として、減額の9億7,602万1,000円をお願いするものでございますけれども、大きなものを若干説明させていただきますと、経営支援課の3億6,000万円余、これにつきましては、サポート事業の関係の減、それと新規就農の関係の減と、近代化資金利子の関係の減ということで、合わせて3億6,000万円の減ということであります。
次に、生産振興課の3億9,000万円の減でございますけれども、これは、強い農業づくり交付金事業ということで、当初、3施設、4億円の予算で取り組むようにしていましたですけれども、この3施設とも琴浦のナシの選果施設も含めまして、3施設とも国の直接採択事業で取り組みまして、一応、強い農業づくり交付金の事業は使わなかったということで、約4億円を減額させていただくということでございます。
あと、森林林業創出の分の7億6,000万円余りの減でございますけれども、これは11月の補正で、国の3次補正が出た関係で、緑の産業再生プロジェクト事業の関係を50億円を予算化させていただきました。内示自体を結構もらいまして、40億円いただきましたので、一応10億円の減になったということです。今回、4次補正の関係で、木材公共関係の事業も入ってきて増額の分もあるのですけれども、最終的なトータルとして7億6,000万円の減という形になりまして、トータルで9億7,000万円余りの減となりました。最終的に288億円余りの予算をお願いするものでございます。詳細につきましては、担当課長から説明させていただきますので、よろしくお願いいたします。
●伊藤農政課長
2ページをお願いいたします。職員人件費の補正でございまして、304名分の補正で、1億1,800万円余をお願いするものでございます。
続きまして、チャレンジプラン支援事業でございますけれども、3,500万円余の減をさせていただくものでございます。これにつきましては、23年の9月の補正でございますけれども、スイカの産地緊急対策事業等をつくりました。その関係で、そちらの事業で、他事業での実施などを含めまして、事業の中止あるいは来年度以降に延期されたということがございまして、減額するものでございます。
続きまして、鳥取発!6次産業化総合支援事業でございます。5,500万円の減額をするものでございます。これにつきましても、国の6次産業化支援事業等で対応されるといった他事業への転換、さらには自己資金での対応といったことでの事業中止、自己資金等の関係で、来年に延期するといったことで延期されたものを受けましての減額でございます。
3ページでございますけれども、農地総務費に係ります職員人件費でございまして、44名分の人件費の補正を2,574万円をお願いするものでございます。
1点、繰り越しでございます。76ページに繰越明許費の調書をつけております。一番上の段でございます。農林水産業共同利用施設災害復旧事業でございます。これにつきましては、台風12号で被災を受けました農協の発電施設でございまして156万3,000円の繰り越しをお願いするものでございます。繰り越し理由につきましては、80ページに記載しておりますけれども、国の災害査定の時点におきまして、復旧設計の見直しを指示をされたところでございます。その関係で、年度内完了が困難になったことから、繰り越しをいたすものでございます。
●有沢農業大学校次長
4ページをごらんください。これは、国の交付金の減額に伴って財源更正をしようとするものでございます。
●安養寺経営支援課長
5ページをお願いします。鳥取暮らし農林水産就業サポート事業ということで、2億1,500万円余を減額させていただくものでございます。これは、事業実施経営体数の減少とか、あるいは国事業の採択率が向上したということで補正するものでございます。
次に、新規就農者総合支援事業でございます。これは6,600万円余を減額補正するものでございますが、下に書いてありますように、それぞれの事業について、取り組み件数等の減少によりまして減額させていただくものでございます。
6ページをお願いいたします。次世代につなぐ地域農業バックアップ事業ということで、500万円余を減額させていただくものでございますが、これも事業実施の断念等によりまして、実施地区数が1つ減ったと、機械施設整備については1つ減ったということで減額させていただくものでございます。
農業委員会費ですが、300万円余を減額させていただくものでございます。これは、国庫事業の補助対象項目の変更等によりまして、実施内容の変更を行った農業委員会があったために減額するものでございます。
次に、農業担い手育成支援事業につきましては、計画していた事業を中止したこともございまして、約1,000万円余を減額させていただくものでございます。
7ページをお願いいたします。農業近代化資金利子補給事業について、6,500万円余を減額させていただくものでございますが、これは融資需要が当初見込んでいた融資額に比べて少額で推移したということで、減額させていただくものでございます。
次に、鳥取県農業信用基金協会出捐事業ということで、68万3,000円をお願いするものでございます。これは、基金協会が制度資金を借り入れる農業者等に無担保、無保証人で債務保証した場合に、代位弁済等に備えて積み立てる特別準備金に対して出捐を行うものでございます。
次に、8ページをお願いいたします。特別会計繰出金でございます。5,600万円余を減額補正させていただくものでございます。これは、就農支援資金貸付事業特別会計から原資の貸し付けを行います就農支援資金の需要の減等に伴いまして、充当する繰出金の減額を補正するものでございます。
9ページをお願いいたします。耕作放棄地再生推進事業で2,000万円余を減額させていただくものでございますが、これは午前中にもございましたが、耕作放棄地の解消の利用者にめどが立たなかったことを理由に計画どおりの再生面積に至らなかったことにより、減額させていただくものでございます。
農地流動化推進総合支援事業でございます。500万円余を減額させていただくものでございますが、これは、国事業優先で実施したために、単県措置が不要になったことによる減額でございます。
農地保有合理化促進事業につきまして、89万2,000円ほどを減額させていただくものでございます。国の認証減により減額させていただくものでございます。
続きまして、76ページをお願いします。繰越明許費に関する調書ということで、これの上から2つ目にございます新規就農者総合支援事業費につきまして、100万円余を翌年度に繰り越しさせていただくものでございます。理由につきましては、80ページにございまして、日野、日南でございますけれども、新規就農者が営農を開始する際に、淡水用の施設ということで井戸掘りをしておりましたけれども、それが水質、水量等が十分確保できなくて、当初、予定していたところでは確保できなくて、少しおくれるということでございます。不測の日数を要したというところでございます。
83ページをお願いいたします。就農支援資金貸付事業特別会計の業務費でございますが、これは雑入の収入増に伴いまして、財源更正を行わせていただくというところでございます。
その下の就農支援資金等貸付事業についてでございますが、これは貸し付け事業の減等により、1億6,000万円ほどを減額させていただくというところでございます。
●今井生産振興課長
10ページをお願いします。とっとり花回廊施設管理費につきましては、松くい虫防除を樹幹注入という方式でやっておりますが、森林の区域は国庫対象になるもので、それに伴いまして財源更正を行うものです。
続きまして、鳥獣被害総合対策事業につきましては、国の交付金というのが半分ぐらいあるわけですけれども、これの採択減によります減額補正でございます。ただ、国の補助事業につきましては、農家の方が直接自分で実施すれば、侵入防止さく10分の10というのがございまして、その部分が減額になってきております。大体、47~48%の交付率だったと思います。単県事業よりは率がいいものですから、そのまま事業を実施していただいているという状況でございます。
一番下、平成22年産米価格低下緊急融資利子助成事業でございますが、これは当初、6億円の借り入れを見ておりましたけれども、資金繰りが心配だという農家が少なくなりまして、借り受けが少なかったことによります減額補正でございます。
11ページ、数量調整円滑化推進事業、これも減額でございますが、国の補助事業を活用したことによりまして、減額補正させていただくものです。
次世代鳥取梨ブランド創出事業につきましては、事業量が若干減っておりまして、事業量減に伴う減額補正でございます。
食のみやこ鳥取梨流通対策事業につきましても、今回、冷蔵庫への保管調整の数が少なかったり、中秋節が早くて、輸出量が少なかったりということで、数量が減少したことに伴う減額補正でございます。
12ページ、二十世紀梨ブランド化事業、これもナシの出荷量が少なくなりまして、9月10日過ぎには少なくなるというような状況でございますが、事業要件としております8月のナシを少なくして、9月中旬以降のナシをふやすということに要件が合いませんで、減額させていただくものでございます。
果樹等経営安定資金利子助成事業につきましては、災害に伴う資金借り入れが少なかったことに伴う減額補正でございます。
果樹経営改善プラン達成事業につきましては、経営改善プランによりまして、品目転換をされる場合の助成をしておりますけれども、品目転換をされる方がなかったということで、減額補正させていただくものです。
果樹低温被害緊急対策事業につきましては、果樹共済加入促進の事業でございまして、これが22年の実どまり不良に対しまして、新規に共済加入される方というのを助成するという事業を組みました。今回、31人が共済加入されましたけれども、見込んだ量より少なかったものですから、減額補正させていただくものです。
13ページ、平成23年度豪雪対策緊急事業でございます。これは政調政審で説明させていただきましたけれども、今回の豪雪によりまして一部被害を受けております施設等の復旧、それから進入路の除雪、進入路の除雪は今回初めてでございますが、審査していただくものです。よろしくお願いします。
14ページ、強い農業づくり交付金、当初予算4億円ということでお願いしましたところが、国の予算が例年100億円を超える予算を組まれておったわけですけれども、事業仕分けによりまして35億円だったということがございます。そのため、鳥取県の交付金の配分枠がゼロということになりまして、4億円がそのまま浮いてしまった。ただし、今回、2月の国の4次補正で245億円ということで予算が組まれまして、それに中央農協の東郷梨の選果場の選果機の整備ということを申し込んでおりまして、これが恐らく交付されるだろうという状況になっておりまして、これをプラス、それから当初予算をマイナスということで減額させていただくものです。ただ、当初予算で要望しておりました一番下の3施設につきましては、国の補助事業によりまして、下2つは完成しておりますし、それから米子市のニンジン選果場につきましても、ここでは独自施行と間違えて書いてしまいましたけれども、チャレンジプラン支援事業によりまして、補助事業によりまして実施していただいているところでございます。
15ページ、鳥取芝の利用促進事業につきましては、予定しておりました3カ所の校庭芝生化の事業が1カ所、条件が整いませんでして、少なくなったための減額補正でございます。
食のみやこ直売ビジネスモデル支援事業につきましては、要望調査の結果、当初の見込みよりも事業量が減少したということに伴います減額補正でございます。
野菜価格安定対策事業につきましては、そもそもが2億円ぐらいの給付予定ということで、最大の給付額を見込んで予算を立てておりますので、そこまで野菜の価格が安くならなかった、補給する必要がなかったということの減額補正でございます。
埋設農薬安全処理対策事業につきましては、入札の結果、予定額より低かったことによります減額補正でございます。
●澤田畜産課長
それでは、16ページをお願いいたします。まず、職員人件費でございます。人件費の増額補正と動物医薬品等の手数料が減少しましたので、財源更正をお願いするものでございます。
次に、和牛再生促進事業でございます。これは、肥育牛舎、堆肥舎の実施予定者が減少いたしましたので、減額補正をお願いするものでございます。
下の段でございますけれども、ホルスタイン全共支援事業でございます。これは、東日本大震災により、ことしは北海道で開催予定でございました大会が中止になりましたので、減額補正をお願いするものでございます。
17ページをお願いいたします。鳥取地どりブランド生産拡大支援事業でございます。これは、飼養規模の縮小に伴い鶏舎規模を小さくしました。それに伴う減額補正でございます。
真ん中の段でございます。公共育成牧場基盤整備事業でございます。これにつきましては、国庫補助残分について充当する起債について、日本政策金融公庫から公共事業等債に振りかえることによる財源更正でございます。
一番下でございます。鶏舎悪臭防止特別対策事業でございます。これは鳥取市賀露にある養鶏場の悪臭対策の支援を行ったものでございますが、施設整備に係る材料の見直し及び入札による事業費の減に伴う減額補正でございます。
●中村農地・水保全課長
18ページをお願いいたします。環境保全型農業直接支援対策事業につきまして、860万円の減額補正をお願いするものです。これにつきましては、当初は23年度新規事業ということで、かなり受け入れ枠を設け、見込みで557ヘクタールの予算化をさせていただきましたが、実際、大規模農家の方が1年先送りされたとか、そういった方がおられまして、実際は127ヘクタールほどということで減額をするものでございます。なお、24年度につきましては、そういった方々も取り組んでいくということで、24年度につきましては500町歩ほどの予定をしております。
次に、土地改良区基盤強化支援事業、これにつきましては、国の認証減に伴う減額補正でございます。
次に、国土調査事業につきましても、国の認証減に伴う減額補正でございます。
19ページです。農地・水・農村環境保全向上活動支援事業につきまして、これは向上活動を23年度から新規に取り組んでおりますけれども、対象見込み数につきまして地区数が若干減りました。それに伴っての減額補正でございます。
鳥取農山村資源保全活動推進事業の活用推進交付金でございますけれども、当初、10地区程度を見込みまして募集をかけたところ、4地区の応募がございまして、それに伴う減額333万1,000円でございます。なお、この金額につきましては、基金に積み立てをするものでございまして、プラス・マイナス・ゼロということでございます。
20ページでございます。中海干拓農地売渡促進事業、これは午前中、御説明いたしましたけれども、県が機構の未売農地をことしの7月末に取得する予定でございます。現在、短期の無利子貸し付けという形で、4月から3月まで短期貸し付けをしているわけですけれども、7月の取得に当たりまして、それまでそれを長期貸し付けに切りかえまして、4月から7月までの管理費を貸付金として上乗せをさせていただくために、104万9,000円の補正をお願いするものでございます。さらに、今年度、暫定ため池農地が完成することを踏まえて、草刈り等の管理委託費を計上しておりましたけれども、工事が1年延ばしになりましたので、その経費33万9,000円を減額させていただきまして、補正71万円をお願いするものでございます。
次に、21ページ、新規事業でございます。農業農村再生可能エネルギー導入検討事業ということで、これにつきましては、国の4次補正関連ということで、太陽光発電、それから小水力発電の導入検討を行うものでございまして、国10分の10の定額補助で実施するものでございます。
22ページ、戦略作物生産拡大関連基盤緊急整備支援事業につきまして、この事業につきましては、23年度の単年度事業でございましたけれども、当初予定より要望地区数が減ったことに伴いまして、減額補正をお願いするものでございます。
戦略作物生産拡大地下かんがい水田モデル整備事業につきましては、国の認証減に伴う補正でございます。
次に、23ページ、新規で、湖山池周辺農地再生基盤整備事業で7,360万円の補正をお願いするものでございます。これはこのたびの湖山池の水質浄化対策に伴いまして、水田を畑地化するということで、畦畔の撤去あるいは田面砕土とか、そういった基盤の整備を今後進めていくと。それとあわせまして、鳥取大学に実習農地が約1町歩ほどございます。そこの部分の用水確保を行うということで、7,360万円の補正をお願いするものでございます。なお、着工地区につきましては、53ページに掲げております。
24ページ、これも新規事業でございまして、国の4次補正関連でございますが、農業体質強化基盤整備促進支援事業ということで、小規模な整備ができるという事業でございます。1地区当たり事業費200万円以上ということで、市町村が事業主体になりまして、2カ年で行うということでございます。国の補助残につきましては、市町村の負担額と同額といたしまして、上限15%を県が補助するというもので、3,525万円の補正をお願いするものでございます。
25ページでございます。公共事業費の総括表を掲げておりますが、そこの表に掲げております事業につきまして、国の4次補正あるいは国の追加割り当て、そういったことで、24年度予算の先食いを4次補正を使ってやっていこうと、今考えておりまして、7億9,480万円余の補正をお願いするものでございます。なお、詳細の地区の概要につきましては、52ページから53ページに掲げております。
26ページ、農地防災事業費といたしまして、県営ため池等以下、国の4次補正を活用いたしまして、24年度予算の前倒し執行をしようと考えておりまして、補正2億1,300万円余の補正をお願いするものでございます。
26ページの災害復旧でございますが、昨年の12月までに台風12号、15号といったものの申請額、査定額が確定いたしましたので、確定に伴う3億4,200万円の減額補正をお願いするものでございます。
続きまして、76ページの繰越明許のお願いでございます。今回の追加分といたしまして、農地費に掲げております各事業につきまして、今回、繰り越しをお願いするものでございます。おおむね大部分につきましては、先ほど申し上げたとおり、国の4次補正に伴うもの、国の追加割り当てに伴うものでございますが、80ページの理由を見ていただきますと、まず、補正絡みでないものだけを申し上げますと、鳥取農山村資源保全活動推進事業費というものがございます。これにつきましては、補助事業でございますけれども、活性化施設を整備するに当たっての関係手続等に時間を要したということで、繰り越しをお願いするものでございます。
中段の中山間地域等農業条件整備支援事業費、坂上地区というのがございますが、これにつきましては、補助事業でございますけれども、電柱移転費等の移転先の交渉等に時間を要したということでございます。
それと、同じく補助事業で、戦略作物生産拡大関連基盤緊急整備支援事業費というのがございますが、これにつきましては、業者が途中で倒産したということや、河川協議の長期化があったということで、このたび繰り越しのお願いをするものでございます。
それと、県営事業につきましては、県営農業用河川工作物応急対策事業、羽合堰、天神野、皆生地区の3地区がございますが、これにつきましては、いずれも河川内の工事でございまして、河川協議、それから漁協との協議等がかなり時間がかかりまして、年度内執行が困難になりました。これにつきまして繰り越しをお願いするものでございます。
あと、災害復旧費につきましても、12号、15号の査定が12月でございましたので、それに伴う繰り越しをお願いするものでございます。
関係者との調整につきまして、年度内執行ができなかったということで、大変申しわけなく思います。来年度、早期に完成するように頑張っていきたいと思いますので、繰り越し処理のほうをよろしくお願いいたします。
●岩成森林・林業総室林政企画室長
27ページをお願いをいたします。職員人件費でございます。林業関係職員81人分の実績見込みに伴う増額の補正でございます。
次に、森林計画樹立事業でございます。700万円の減額のお願いでございます。市町村森林情報緊急整備事業が主な減額でございますが、森林GISを市町村に導入するということで働きかけをしておりましたが、取り組む市町村が少なかったことによる減額でございます。
28ページをお願いをいたします。森林整備のための地域活動支援事業でございます。全体としては3,800万円余の増額補正でございますが、下の2番の中寄りに、地域活動支援交付金がございます。具体的な地域活動に対しての支援でございますが、22年度までのメニューで歩道の草刈りがメニューにございましたが、維持管理がなくなって、23年度からメニューが変わりまして作業道の改良ということで、なかなか市町村なり事業体が取り組めなかったということで、これにつきまして減額の補正をお願いするものでございます。一方で、基金造成費1億2,000万円余の増額でございますが、これは、国が4次補正で国の交付金を増額をいたしました。この関係で1億2,000万円の増額、全体としては3,800万円の増額の補正のお願いでございます。
29ページをお願いをいたします。森林整備担い手育成対策事業と林業労働力確保総合対策事業でございますが、このうち労働力確保総合対策事業につきましては、林業労働者の安全衛生指導事業、これが国の事業が実施が行われなかった、事業中止になったことによります不用額、一方では、チェーンソーの振動障害対策事業につきましては、事業主体に対して国から補助があったことによります不用額、そういったことによります国費なり財産収入の減でございます。労働力確保総合対策事業に財産収入を充てておりますが、減額になった関係で、振りかえを行うことによりまして財源更正を行うものでございます。
一番下の森林・林業総室管理運営費でございますが、団体営の林道施設災害復旧事業へ標準事務費を充当したことによる減額の補正でございます。
36ページをお願いをいたします。とっとり林業金融事業でございます。林業・木材産業業者への運転資金の貸し付けでございますが、資金需要の減に伴う貸付額の減額の補正でございます。
37ページをお願いをいたします。分収造林促進費の減額でございます。県営林の特別会計の減額、繰出金の減額に伴う減額の補正のお願いでございます。
●﨏田森林・林業総室県産材・林産物需要拡大室長
30ページをお願いいたします。林業・木材産業構造改革事業でございます。国の4次補正で木造公共ができるという予算が71億円余成立しております。これに伴いまして、この事業を使って、県産材を活用した木造公共施設の整備への支援を行いたいということで、3億8,600万円の補正をお願いするものでございます。
31ページでございます。鳥取県緑の産業再生プロジェクト基金造成事業でございます。先ほど、部長の冒頭の説明にもございました国の3次補正について、国は1,399億円で予算要求をされておりました。11月補正で要望額として49億4,700万円を予算化していただきましたけれども、国の内示が41億円ということでございましたので、差の8億4,700万円を減額させていただきたいと思います。また、4次補正で、国は44億円ほど人材育成対策ということで予算がございますので、こちらに1億7,800万円の要望を出したいということで、予算をお願いするものでございます。あわせて、基金の運用益の減がございますので、トータルで6億6,900万円余の減額補正をお願いするものでございます。
続きまして、32ページでございます。鳥取県緑の産業再生プロジェクト事業でございます。23年が終期ということでございましたけれども、26年まで延びるということでございます。間伐の計画を次年度へ繰り延べるということで、減額補正をお願いするものでございます。
真ん中、災害復興支援間伐材搬出促進事業でございます。昨年、6月補正で予算をつくっていただいたのですけれども、基本的に、切り捨て間伐というような、ちょっと条件が悪いところが多くございました。搬出がなかなか困難であるということで、事業量の減に伴う減額補正をお願いするものでございます。
一番下、竹林有効活用推進事業でございます。竹材の搬出、機械の導入等の支援をさせていただいているのですが、要望に基づいて予算をつくっていたわけですけれども、竹材の搬出量が減になったということで、減額補正をお願いするものでございます。
続いて、33ページでございます。原木しいたけ生産チャレンジ支援事業でございます。生産拡大のために、原木の購入に対しての支援を行う事業でございますけれども、予定本数8万本でしたけれども、実績見込みが5万6,000本で、約2万5,000本減りますので、その減額をお願いするものでございます。
真ん中、干ししいたけ価格安定対策事業でございます。干ししいたけの生産量の減によって補償対象数量の減となりますので、減額補正をお願いするものでございます。
一番下、民間の木造施設建設支援事業でございます。民間施設が緑プロ等で随分建っている状況なのですけれども、この事業の実施予定者が減少したことに伴う減額の補正をお願いするものでございます。
38ページでございます。公共事業でございます。林道事業について、国の追加配分がございました。あわせて、ほかの事業の精算に伴う不用額、これを活用して事業の進捗を図るために、8,400万円余の増額補正をお願いするものでございます。着工地区の概要は、55ページのとおりでございます。
40ページでございます。公共事業の林道施設災害復旧事業でございます。台風12号、15号の豪雨災、これを受けて予算を11月補正で随分ふやしていただいたのですが、12月に災害査定が終わり、執行計画が定まりましたので、それに伴う減額補正をお願いするものでございます。これも着工地区の概要は、55ページ及び添付資料をお手元にお配りさせていただいております。県営の林道施設災害復旧事業と団体営の施設災害復旧事業の路線別の内訳をお配りしておるところでございます。御参考にしていただければと思います。
76ページからの繰越明許費に関する調書でございます。
77ページ、林業費、林業振興費の中で、鳥取県林業再生事業費、鳥取県緑の産業再生プロジェクト事業費、間伐材搬出促進事業費、林業・木材産業構造改革事業費、竹林有効活用推進事業費、原木しいたけ生産チャレンジ支援事業費、作業道災害復旧対策事業費、林道費、県営林道開設事業費以下、それと78ページの一番上の林道費でございますけれども、県管理林道維持補修事業費、災害復旧費の中の林道施設災害復旧費、県営林道施設災害復旧事業費、団体、県単、この3つでございます。繰り越させていただきたいということでお願いをするものでございます。繰り越し理由につきましては、80ページ、81ページに掲げさせていただいております。林道関係は、国の事業費の決定が12月となって、年度内完了が困難になったためということが主たる理由でございます。
例えば、それ以外に、鳥取県林業再生事業という事業ですけれども、これの繰り越し理由ということになりますと、予定しておりました補正の林業機械の発注ができたのですけれども、やはり3.11の東日本大震災の影響で、メーカーさんの生産が追いつかない、納品がおくれるということで、年度内納入が困難であるため、繰り越させていただくようなものがございます。
あと、竹林有効活用推進事業でございますけれども、実施箇所づけ、そういったところが非常に時間を要したということで、関係者との調整等に不測の日数を要したため、繰り越しをお願いするものでございます。
以下、それぞれ理由を書かせていただいております。たくさんになりまして、大変申しわけございませんけれども、よろしくお願いしたいと思います。
●垣田森林・林業総室森林づくり推進室長
34ページをお願いいたします。とっとり環境の森づくり事業(基金積立事業)でございます。森林環境保全税の税収の減額に伴う補正をお願いするものでございます。
同じく、下の段でございます。とっとり環境の森づくり事業でございます。強度間伐、それから鳥取県民参加森づくり推進事業の減額に伴う補正ということで、800万円余の減額をお願いするものでございます。
35ページの上の段でございます。里地里山環境再生総合対策事業(集落型里山林整備モデル事業)でございます。この事業は、6月補正で計上させていただいたのですけれども、事業計画の検討等に時間を要しまして、事業期間が大変少なくなったというようなこともございました。また、新規事業で市町村の予算措置が見送られたというようなことで、減額の補正等をお願いするものでございます。なお、24年度につきましては、当初予算で各市町村とも予算措置をされる予定でございます。
真ん中、森林J-VER推進事業でございます。J-VERの認証取得を計画した事業が国の補助事業等を利用したために、本事業の利用者が減少したことによります減額の補正をお願いするものでございます。
森林の癒し活用事業でございます。こちらも活動団体が他の補助事業等を利用したことによるもの、それから次年度以降に繰り越しになった場合、補助金の利用が減少したことによる減額であります。また、研究事業につきましては、債務負担行為を認められているところでございますけれども、研究費の一部を24、25年に執行することに伴う減額の補正でございます。
36ページをお願いします。中ほど、松くい虫等防除事業でございます。被害量の減に伴います事業実施区域における計画の見直しによります減額の補正をお願いするものでございます。
その下、ナラ枯れ対策事業でございます。ナラ枯れの被害量の減少に伴います実施箇所の見直しによる減額の補正をお願いするものでございます。
37ページでございます。下の段、(公共事業)造林事業でございます。国の執行保留が5%ほどかかっておりまして、これの解除に伴います増額の補正と、地域自主戦略交付金の充当事業が事業量の減少に伴います減額で、合わせまして4,000万円余の増額の補正のお願いでございます。着工地区の概要につきましては、54ページに掲げておるとおりでございます。
39ページをお願いします。(公共事業)治山事業でございます。こちらは、主なものは、国の認証減に伴います減額でございます。その他執行残あるいは豪雪の跡地植栽等によります増額の補正でありまして、合わせまして1,900万円余の減額の補正をお願いするものでございます。なお、着工地区の概要につきましては、56、57ページに掲げているとおりでございます。
繰り越し調書の関係、77ページをお願いいたします。この中の林業振興費、とっとり環境の森づくり事業費、それから全国植樹祭準備事業費、とっとり環境の森づくり事業費(造林費)、樹苗養成事業費、造林事業費、それから78ページの治山費の治山事業費(保育)、治山事業費(保安改良)、計7事業につきまして繰り越しをお願いしているところでございます。なお、繰り越し事業につきましては、80、81ページの下に掲げております。理由といたしましては、関係者との調整等によりまして年度内の完了が困難になった、あるいは広報等の検討によりまして年度内の完了ができなくなったということでございます。いずれの事業も速やかに終わるよう努めてまいりたいと考えております。
88ページをお願いします。県営林事業特別会計でございます。上の段、職員費でございます。県営林の関係の職員と非常勤職員の人件費に係る減額の補正でございます。こちらは緊急雇用分10名の予定が7名ということで、これに伴うもので980万円余の減額のお願いでございます。
保育事業費でございます。こちらは事業区域の見直しに伴います減額の補正で、1,100万円余の減額のお願いでございます。
89ページ、立木処分費でございます。こちらも、事業区域の見直しと木材価格が安いということで、なかなか市場に持っていっても採算がとれず、事業量が減ったことに伴います事業費の減ということで、1,000万円余の減額の補正をお願いするものでございます。
管理事業費につきましては、林道等の管理をする経費でございますけれども、J-VERの販売収入等が当初よりたくさんありましたので、財源の更正、あとは事業計画の見直しによります37万円余の減額の補正をお願いするものでございます。
90ページをお願いいたします。公債費の利子でございます。これも、平成22年度からの繰越金が確定に伴いまして、財源更正による補正のお願いでございます。
100ページをお願いします。繰り越しの関係でございます。保育事業、処分事業、管理事業それぞれ繰り越しをお願いしたいと思っています。繰り越し事業につきましては、現場の条件等で不落等が発生いたしまして、これらの事業内容の見直し等で、年度内完了が困難となったということでございます。いずれも再入札をして、現在はそれぞれ執行できる体制にできておりますので、速やかな事業の完了をしたいと思っております。よろしくお願いいたします。
●三浦農林総合研究所企画総務部長
農林総合研究所といたしましては、各試験場分も含めまして、7事業について補正をお願いいたしております。41ページから43ページで7つの事業をお願いしておるわけですけれども、1つの事業を除く、6つの事業につきましては、いずれも国庫補助金の認証減あるいは受託事業の認証減あるいは認証増ということに伴いまして、財源更正でありましたり、あるいは事業費の増減についてお願いをしているものでございます。1つだけちょっと性格が違いますものが、41ページの一番下段に書いてございます中小家畜試験場のポンプ場移転工事費でございます。これは中小家畜試験場の家畜用の飲用として使っておりますポンプが、県道の改良工事に伴いまして移転をするという必要が生じまして、補正予算でお認めいただいたものなのですけれども、移転を予定しておりました先の土地から、マンガンを含む水がわき出るということがわかりました。家畜の飲用には使えないということが判明いたしましたので、この土地の購入費に係る減額をお願いするものでございます。
あわせまして、繰り越しのお願いでございますけれども、76ページの中小家畜試験場費として2つ繰り越しのお願いをさせていただいております。理由につきましては、80ページをごらんいただきたいと思います。上から5つ目と6つ目に書いてございますけれども、一つは、今、御説明いたしましたポンプ場の移転工事費ということでありまして、結局、行き先の土地がそういう状況であるということがわかりましたので、これの移転計画の調整が非常に長期にわたってしまったということがございます。
その下の中小家畜試験場災害復旧事業費でございます。これは昨年の秋の台風によりまして、中小家畜試験場の裏山が崩れたということに伴いまして、復旧工事を行おうとするものでございますけれども、秋の被災であったことということもございまして、年度内に設計は完了できるわけでございますけれども、雪等の関係がございまして、工事そのものが新年度早期に着工とならざるを得ないということになったことに伴う繰り越しをお願いするものでございます。
●岸本水産課長
それでは、44ページをお願いをいたします。職員人件費でございます。人件費の実績見込みに基づく増額の補正または財源更正をお願いするものでございます。
その次ですが、漁業金融対策費、以下の4つの事業について、これは利子補給の事業でございますけれども、活用が当初見込みを下回ったということで、減額補正をお願いするものでございます。
45ページをお願いいたします。鳥取県県営境港水産施設事業特別会計繰出金でございます。特別会計に繰り出すための増額補正をお願いするものでございます。
次に、沖合底びき網漁業生産体制存続事業でございます。リース船の建造、また現在使っている船の機器の整備等、実績が当初見込みを下回ったということで、減額補正をお願いするものでございます。
その下でございます。資源管理型漁業促進事業でございます。この事業は、水産資源が持続的に利用できるよう、資源管理型漁業を推進するというものでございますが、当初、国の10分の10の事業が県の予算を通じて県漁協へ交付するというルールで見込んでおったわけですが、直接交付されることになり、県の予算を通らなくなったということで、減額補正をお願いするものでございます。
46ページでございます。日韓漁業対策費、漁業共済掛金助成事業でございます。これは国の共済掛金助成の制度がございまして、適用後の自己負担に対して10%もしくは20%を支援するという制度でございますけれども、当初予算時よりも国のほうの支援が厚くなったということがございまして、結果的に県のほうの支援が少なくなったというもので減額補正をお願いするものでございます。
続きまして、漁業就業者確保総合対策事業でございます。漁業後継者の確保、育成をしようとする事業でございまして、ここの表にあります3と5のところで減額をお願いするものでございます。3の漁業就業チャレンジ体験トライアルでございますが、最大1カ月間の漁船での漁業体験を行うというものでございます。当初見込んでおった人数よりも実績が下回ったということで、減額補正をお願いするものでございます。また、5の漁業研修支援資金貸付事業でございます。これは研修期間中の生活資金等の無利子の貸し付けでございますが、当初見込んでいた資金の貸し付けの利用者を実績が下回ったということで、減額の補正をお願いするものでございます。その下の漁業調整委員会費(海区漁業調整委員会費)の職員人件費でございます。3名分の人件費の実績見込みに基づく減額補正をお願いするものでございます。
47ページでございます。底魚資源変動調査(ズワイガニの資源管理)というものでございます。これは水産庁からの委託の調査の当初見込んでいたよりも、国の受託減といいますか、減額があったものですから、財源更正をお願いするものでございます。
48ページをお願いいたします。これは栽培漁業センター試験研究費でございます。これも先ほどと同様に、国の受託事業でございますが、当初見込んでいた額よりも減額されたということで、財源更正をお願いするものでございます。
続きまして、78ページをお願いいたします。繰越明許に関する調書でございます。ちょうど真ん中辺ですけれども、水産業費の水産業振興費、大震災被災水産業関連施設移転支援事業費でございます。これは、6月補正で1,000万円をお認めいただいて、11月補正で245万6,000円を補正増をしたものでございますが、11月補正の部分で、ギンザケの稚魚の育成をする県内業者に対する生けす増設の支援でございますが、雪のため年度内完了が困難ということで、繰り越しをお願いするものでございます。
102ページをお願いいたします。これは、鳥取県県営境港水産施設事業特別会計の補正でございます。一番上の魚市場事業(職員人件費)でございます。これは職員2名分の人件費でございます。実績見込みに基づく増額補正と財源更正をお願いするものでございます。
次の魚市場事業の事業費でございます。これは、実は特別会計として一般会計からの借り入れがございます。借り入れに対して、毎年872万7,000円ずつ償還しておるわけでございますが、23年度は、マイワシまたマグロの豊漁ということもございまして、使用料の収入が増加しております。一般会計への償還を、返せるときにしっかり返しておこうということで、償還についての経費を補正をお願いするものでございます。なお、ここに繰入金というようなこと、一般会計からも繰り入れをするようにしております。繰り入れといいますのが、事業費の30%までというルールがございますので、繰り入れできるものは精いっぱい繰り入れて、また一般会計へ返さなければいけない。借り入れについての償還は目いっぱい行おうということを今回お願いをするものでございます。
その次でございます。安全と安心の市場とみなとづくり事業の事業費でございます。これは、床面の滑りどめの工事を行っているものでございますが、先ほどの繰入金を事業費の3割、30%まで繰り入れるということで、財源更正をお願いするものでございます。
一番最後でございます。魚体選別機整備事業でございます。これは、整備を行いました請負差額を減額補正また財源更正を行うものでございます。ここでいう財源更正といいますのは、先ほどの上の財源更正とちょっと趣が違いまして、これは起債をした関係で、起債が100万円刻みの起債になりますので、端数について処理をさせていただくというものでございます。
◎上村委員長
それでは、ただいまの説明につきまして質疑等をしたいと思いますが、その前に、きょうは出先のほうから、米子、日野のほうからも来られています。5時15分を過ぎましたので、帰っていただいても結構でございます。おっていただいてもいいです。報告事項もあるので、おられますか。いいですよ。御苦労さまでした、気をつけて。
それでは、質疑等がありましたら、どうぞ。
○森岡委員
ちょっと全体的な話なのですが、例えば人件費などが補正で出ますよね。当初見込みと違ってきているということで、それはいいのですけれども、例えば急激に当初見込んでおったよりも退職者がふえたとか、早期退職がふえたとか、そういう事例での増額なのかというのを、簡単にでいいので、教えていただきたいと思います。
●伊藤農政課長
説明させていただきます。
人件費の場合は、職員の平均賃金で当初は見込んで、それに職員数で掛けますので、どうしても年齢構成とか各部局によって変わりますので、実績に合わせると増額になったり減額になったりするということでございます。
◎上村委員長
ほかにございませんか。
○森岡委員
どの部署も大体700万円ぐらいで掛けているなというのは想定できるのですが、松澤水産振興局長、ちょっと私は、これは当初と補正と見たときに、人員が15名ほど減っているではないですか。これは海づくり大会か何かの減員ですか。そういう形で、極端に水産が減らされているので、実効性がないとかね……。それはもう全く業績が悪いとかではなくてですか。了解。
◎上村委員長
ほかにございませんか。
ないということでございますので、報告事項に移りたいと思います。よろしいでしょうか。
湖山池の関係及び和牛オレイン55。
●伊藤農政課長
そうしますと、報告事項の1ページをお願いいたします。拡大湖山池会議並びに確認書締結式の概要について御報告を申し上げます。
1月31日に第8回の会議を再開したところでございます。今回の会議につきましては、知事、鳥取市長を初め関係する農業者の方、それから漁協さん、土地改良区の方々に出席いただいたところでございます。
内容でございますけれども、初めに、湖山池将来ビジョンの策定ということで説明し、承認を得たところでございます。2ページ以降に、湖山池の将来ビジョンを掲げております。この件につきましては、12月の常任委員会等で御説明をしたとおりでございます。一部にジオパーク等の文言の修正がございましたけれども、ほぼ同様のものでございますので、割愛させていただきます。
確認書の締結につきましては、10ページに確認書の概要を添付しております。湖山池の水を利用しない畑作営農に転換する。さらには、畑作営農への転換に伴い、県と市が補償を行うといったことを盛り込んだ確認書を締結したところでございます。
その他といたしまして、農業者、漁業者、自治会の代表の方もいらっしゃっておりましたけれども、もとに戻すということは容易ではないということであります。きれいな池になるように、県も市もしっかり取り組んでいただきたいという要請もあったところでございます。
12ページをお願いいたします。鳥取和牛オレイン55ブランド化戦略の策定及び鳥取県農水産物PRチームの結成についての御報告を申し上げたいと思います。
先ほども事業の説明の中でも御説明申し上げましたけれども、本年度からブランド化に向けての戦略を策定しております。第1弾といたしまして、オレイン55について戦略をつくったところでございます。詳細は別冊に添付しております。時間の都合もありますので、ポイントだけを御説明をさせていただきます。
戦略は5つの戦略で行っていこうと考えております。戦略の1として、ターゲットをどこに絞るかということでございますけれども、消費活動の主体でありますし、やはりおいしいものや流行に敏感だということもございます。首都圏でありますから、20歳代から40歳代、やはり経済力のある女性というものに絞り込んで、口コミでの向上を図っていったらどうか、認知度の向上を図っていったらどうかという戦略です。
戦略2として、5つのカテゴリー、メディア、Web、イベント、それから後ほど説明しますけれども、PRパーソン、さらに販売、この5つのカテゴリーでPR戦略を統一的にやっていくという展開です。
さらには、24年、25年、26年の3年間で段階的に認知度をアップさせていく。
さらに、コンセプト、これはキャッチフレーズとも言っていいかもしれませんけれども、広告代理店とタイアップして、やはり女性に好まれるキャッチフレーズをつくっていかなければいけないということで、これをPR展開の柱としていく。
さらに、情報環境の整備ということで、ホームページのやはり充実、これが必要だろうということであります。もう1点は、安定的にオレイン55が供給できる体制、こちらも非常に重要であります。こういったところをしっかり整備していくと。この5つの柱で、これからの戦略を打っていこうということでございます。
戦略2に、先ほど説明したPRパーソンでございますけれども、鳥取県農水産物PRチームを結成したい。これは仮称でございます。第1弾として、オレイン55の若手の生産者の方あるいは料理をつくっておられる方、こういった方々をメンバーに、8名程度を今予定しておりますけれども、PRチームをつくろうということでございます。2月の1日から3月1日までにかけて、ホームページでこの方々の名称を今募集中であります。結成式については、3月の29日、肉の日に伯耆町のレストランで行いたいと考えているところでございます。
◎上村委員長
次は、鳥取暮らし農林サポート事業等ですね。
●安養寺経営支援課長
それでは、13ページをお願いしたいと思います。鳥取暮らし農林水産就業サポート事業及び鳥取へIJU!アグリスタート研修事業の実施状況について御報告させていただきます。
今年度の事業の活用状況につきましては、ここの表に記載のとおりでございまして、農林漁業及び食品加工産業において、新たに157名の雇用が創出されたというところでございます。内訳を見ていただきますと、目標と比較していただきまして、農業が140人に対して75人ということで、かなり人数が減ってきているところでございます。特に、農業雇用事業の中の一番上の農業法人なり参入企業等が雇用されます人数が、やはり年々と減ってきております。この事業を始めた平成21年は177人、22年が80人、ことしが45人ということで、大分行き渡ったといいましょうか、満杯になってきたというところはございます。そういうこともありまして、農業だけではなかなか雇用も難しいということがございますので、来年度からはコラボ事業ということで、農業だけでなく、ほかのものも含めた形での研修事業というものを考えているというところでございます。
なお、(2)のところに、研修終了後の定着状況ということで、8月31日までの状況を上げさせていただいておりますけれども、大体全体に7割、8割というところでやっておられるというところでございます。21年に採択して、2年たったところでございますけれども、やはり7割、8割という格好でございます。これについては、8月31日現在なのですが、農業だけにつきましては一応、12月末現在のはまとまっておりまして、農業の2年後の定着状況につきましては68.9%、それから22年度採択の1年後の定着状況につきましては71.3%ということで、やはり7割程度の方が継続して雇用されているという状況でございます。
2つ目に、鳥取へIJU!アグリスタート研修事業でございますが、これは機構が行っております研修なのですけれども、これまで4期生までが研修が終了して、県内就農をしている状況がこのとおりでございますし、5期生ということで、ことし2月から当面1年間ということで15名、実は前段の予算説明書の中では16名と記載しておったのですけれども、急遽やめられた方がお一人いまして、15名ということで1年間の研修に向かっておられます。ただ、5期生からは、状況に応じて2年目も研修できるというような形で、1年間だけではなしに、すぐ就農できる方は1年間の研修で就農していただきますし、農地を取得するのに少し時間がかかるとか、そういう方につきまして、あるいは技術的に難しいものがあって、少し時間がかかるという場合は、最長2年、研修できるような形で進めておるというところでございます。
◎上村委員長
続いて、第64回全国植樹祭の準備状況につきまして。
●大北森林・林業総室全国植樹祭準備室長
資料の14ページをお願いいたします。第64回全国植樹祭の準備状況についてでございます。
現在、大会を盛り上げていくための県民運動の制度づくりなどを行うなど、準備を進めております。また、1月24日には、実行委員会第5回総会で承認された基本計画案が全国植樹祭特別委員会におきまして決定されましたので、概要を御報告いたします。
1としまして、第5回総会の開催概要でございます。主な議題としまして、全国植樹祭の基本計画最終案と次のステップとなる実施計画への移行について承認をいただきました。また、報告事項といたしましては、プレ植樹祭の開催ということで、鳥取県植樹祭とタイアップいたしまして、5月の20日に、とっとり花回廊にて1年前のリハーサル大会を行うということでございます。また、日産プリンス鳥取販売様より、100%電気自動車のリーフを車両協賛いただいたところでございます。
また、県民運動の展開といたしまして、苗木のステイとかリレー植樹を行うこととしております。現在、苗木のステイ先を募集中でもございますし、県内19市町村をリレー植樹でつなげていこうということで、第1回目は3月11日、北栄町の東園で行うこととしております。また、美鳥の大使の認定制度を展開していくこととしております。海づくり大会での白うさぎ大使による活動をさらに発展、拡大させて、とっとりグリーンウェイブとして、平成25年に開催されます。同じく全国都市緑化フェアとか、エコツーリズム国際大会だとかというところに発展、継承、つなげていきたいと思っておるところでございます。
次に、全国植樹祭特別委員会の開催概要でございます。2月の8日、衆議院議長公邸におきまして、衆議院議長を前に、鹿田農林水産部長が第64回全国植樹祭基本計画について説明し、これを承認され、基本計画が決定されておるところでございます。
3番としまして、今後の予定でございますが、次なるステップとして、実施計画の策定準備に入るということと、年度明けには第6回の実行委員会総会を開催したいと思っておるところでございます。
それと、別添で、全国植樹祭基本計画概要版というものを配付させていただいております。簡単にかいつまんで説明させていただきたいと思います。
まず、1ページでございます。鳥取県では、昭和40年に第16回全国植樹祭を大山町で開催しております。平成25年の全国植樹祭では、森林の機能を復活させるために、木材資源の循環利用を図りながら、県民全体で推し進める森づくりのモデル林というものを整備して、持続可能な森づくりを始める契機として開催しますということで、下のほうに持続可能な森づくりのイメージ図をかいてございます。4つの方向を示しております。交流の森、学習の森、体験の森、生活の森というものを実際につくっていこうということでございます。
2ページでございます。開催理念でございますが、県内では、企業や県民による森林保全活動の輪が広がりつつあります。また、昨年の暮れに開催されましたCOP17におきましては、平成25年から森林吸収量の算定手法に、木製品に含まれる炭素量が認められることになったということで、森林の果たすべき役割がますます重要になってきております。これを契機に、環境先進県鳥取をアピールし、心いやされる森づくりを推進したいと考えておるところでございます。
3ページをお願いいたします。県民運動についてということで、県民等の多くの皆さんが環境保全活動に取り組み、みずから行動する県民運動、これをとっとりグリーンウェイブと言いますが、この機運を醸成し、鳥取県から環境のよさを全国にアピールする県民運動として発展させて、県民運動の中心となる人々を美鳥の大使と位置づけたいと思っております。下の図にありますとおり、とっとりグリーンウェイブの概念としまして、昨年10月の海づくり大会の開催にあわせまして、白うさぎ大使による海づくり運動、環境保全活動を進めてきました。それを引き継ぎ、さらに発展させ、美鳥の大使による美しい国づくり運動を通じて、この図の一番上にあります鳥取県に広がる新たな森林保全、環境保全活動に発展させ、その輪を広げさせていきたいと考えております。
4ページです。大会テーマ「感じよう 森のめぐみと 緑の豊かさ」でございます。シンボルマークはトッキーノでございます。大会ポスター原画につきましては、自然がいっぱいという原画を選定しております。
5ページでございます。主催は公益社団法人国土緑化推進機構と鳥取県でございます。9番としまして、県外の招待者1,500人、県内の招待者3,500人、本部員、協力員2,000人、合計で7,000人規模の大会でございます。
6ページでございます。式典会場でございますが、とっとり花回廊ということでございます。植樹会場につきましては、とっとり花回廊いやしの森、これは県有地でございますが、あと、下にあります第2の植樹会場といたしまして、国立公園北大山鏡ケ成高原ということで、こちらは江府町さんの町有地でございます。
7ページでございます。式典行事計画でございますが、式典の構成は、プロローグ、記念式典、エピローグの3部構成としたいと思っております。始まり、はぐくみ、羽ばたきというテーマで、詳細を今後検討していきたいと思っています。
8ページをごらんください。式典進行プログラムの詳細は、現時点ではこのとおりでございますが、今後、中身を詰めていくということでございます。
9ページでございます。植樹行事計画でございます。まず、天皇皇后両陛下におかれましては、お手植えをいただこうということでございます。それぞれ3種類ずつ、写真のとおりでございます。次に、お手まき計画でございますが、お手まきにつきましては、それぞれ2種類をお願いしたいということでございます。
10ページでございます。参加者記念植樹計画ということで、とっとり花回廊におきましては、25種程度、大山鏡ケ成高原におきましては20種程度というふうに考えておるところでございます。
11ページでございます。植樹会場整備計画ということでございまして、花回廊いやしの森につきましては、先ほど申し上げましたが、現地の植生を踏まえ、いやしの森全体を将来イメージの4つのゾーンに区分したいと考えております。また、奥大山におきましても、現在、ススキに覆われた原野でございますので、早急に森林に戻すという考えでいきたいと思っておるところでございます。
次に、会場整備計画、12ページでございます。できるだけ自然環境に負担をかけないよう、現地形を有効に活用して、経費の節減を図りたいということでございます。また、仮設物等の整備は、県産材をできるだけ使用して、木の薫る会場づくりとしたいということで、現在のパース図がそこの写真のとおりでございます。下には、施設の配置計画と書いてありまして、一番右が植樹会場でございます。一番左のいわゆる臨時の駐車場のところが式典会場になるということでございます。
14ページをお願いいたします。2番の招待計画のところでございます。県外1,500人、県内3,500人の内訳でございます。
15ページをお願いいたします。緑で囲ってある部分が植樹会場と書いてありまして、実際に木を植えていただく時間帯でございます。通常は、植樹会場に行っていただいてから、式典会場に入っていただくということですが、一番右端の県内一般招待者につきましては、午後植樹ということになろうかと思っておるところでございます。
17ページをお願いいたします。宿泊輸送の件でございますが、輸送につきましては、招待者の輸送はバスを基本とし、参加者区分ごとに輸送計画を作成しますということでございます。
18ページをお願いいたします。暴風雨等荒天に見舞われたときは、荒天会場で式典を実施するということで、米子コンベンションセンターを計画しておるところでございます。
20ページをお願いいたします。記念事業として、第64回全国植樹祭の開催に向けて、まず2番のところに書いてございますが、プレ全国植樹祭であるとか、カウントダウン、地域緑化イベントあるいはリレー植樹、または5番として苗木のスクールステイとかホームステイなどを考えておるところでございます。また、関連事業といたしましては、3番の1のところに書いてございますが、第42回全国林業後継者大会、これを式典前日に中部地域のほうで開催する予定としておるところでございます。
◎上村委員長
それでは、県内のオフセット・クレジットの販売状況につきまして。
●垣田森林・林業総室森林づくり推進室長
15ページをお願いいたします。県内のオフセット・クレジット(J-VER)の販売状況について御報告させていただきます。
まず、県有林のJ-VERの販売でございますけれども、鳥取県J-VER地域コーディネーターであります株式会社山陰合同銀行様の紹介によりまして、寿ホームズ株式会社様と水野商事株式会社様に販売いたしました。寿ホームズさんは住宅メーカーでございまして、50トンの販売をしております。J-VERの活用についてでございますけれども、自社のモデルハウスあるいは建築した住宅で1年間に排出するCO2につきまして、10棟程度をカーボンオフセットをされる計画にされております。それから、水野商事さんでございます。こちらは、敷布等のクリーニング業を行っておられまして、50トンの販売をいたしました。こちらは、社用車、社員の通勤車が排出するCO2についてカーボンオフセットを実施するということで、年間20台を想定をされております。
なお、水野商事さんは、県有林のJ-VERとあわせまして、鳥取県造林公社のJ-VERも50トンを同時購入されております。県有林のJ-VERとの同時購入は、県内では初めての取り組みでございます。
2番目といたしまして、J-VERとっとりの森を守る優良企業の認定ということで、県有林以外の県内の森林J-VERを購入して、森林整備に貢献していただいている企業、団体につきまして、J-VERとっとりの森を守る優良企業として認定をいたしております。今回、全日空株式会社、それから一般社団法人モア・トゥリ-ズ、これは音楽家の坂本龍一さんが代表をしておられる団体でございますけれども、智頭町芦津財産区のJ-VER546トンを購入されまして、全日空のカーボンオフセットキャンペーンということで、搭乗者が航空機を利用するに係るCO2についてオフセットを実施されております。約9,000人分の利用者があったということでございます。それから、先ほど説明しました水野商事さんは、鳥取県造林公社から50トンということで、活動内容につきましては、先ほど説明したとおりでございます。
県有林のJ-VERの販売状況でございますけれども、これまでに今回を含めまして783トンを販売しております。残りは220トンということで、今年度中に新たに400トンの認証を予定となっております。ちなみに、県以外のJ-VERでございますけれども、造林公社さんが一番大口なのですけれども、全部で5,060トンほどございまして、販売は776トンというような状況になっております。今後ともJ-VERの販売、普及促進につきまして努めてまいりたいと考えてございます。
◎上村委員長
続きまして、造林公社検討委員会の最終報告につきまして。
●岩成森林・林業総室林政企画室長
16ページをお願いをいたします。財団法人の鳥取県造林公社経営検討委員会の最終報告についてでございます。
鳥取県造林公社の経営改革などを検討をしていただくために、平成21年に設置をいたしました検討委員会から、5回の検討を踏まえまして、2月の13日に最終報告書を県に提出いただいたところでございます。県は、この報告書をいただき、それを踏まえまして、公社の経営改善のための取り組み方針を定めた経営改革プランを今後の公社の事業計画に反映することとしたいと思っております。
検討委員会の設置の経緯等につきまして、まず御説明したいと思いますが、17ページに、経営検討委員会の検討経過等を書いてございます。経営検討委員会の設置目的でございますが、平成19年に地方公共団体の財政の健全化に関する法律の施行によりまして、造林公社の日本政策金融公庫からの借入金に対して、県は損失補償をいたしおりまして、損失補償の債務が健全化の評価に当たって、将来の県の負担になり得るということから、国の総務省のガイドラインに基づいて、この法人についての経営改革、存続廃止についての検討をお願いをしてきたところでございます。4名の委員の方に平成21年からことしの2月9日まで、存続廃止につきまして検討をお願いしたところでございます。
検討の内容につきまして、16ページの4番に書いてございますが、主な検討内容は、公社として存続するのか、県営林として移管して事業を継続するのか、山をそのまま契約者にお返しするのか、この3つの案で検討をお願いをしたところでございます。その中で、まず、森林所有者、契約者に山をお返しをするというのは、ここのデメリットに書いてございますが、所有者にお返しをして、みずからの責任で森林組合等に頼むというのは、非常に責任、それから負担が大きいということから、山を放置される危険性が非常に強いということから、森林の公益的機能の維持、発揮が期待できないといったようなことがございまして、まず、契約者に返すというのはまずないだろうなという御意見でございました。
次に、公社として存続するか、県営林に移管するかということでございます。メリットのに書いてございますが、森林整備が続きますので、森林の公益的機能が維持されるという面では両方同じことでございますが、違いといたしましては、公社が存続する場合につきましては、県は造林公社に対して貸付金をいたしておりまして、無利子貸し付け、それから公社が日本政策金融公庫から借りております融資に係る利息について、国から特別交付税が県のほうに入ってまいります。県民の負担が最小という観点でいきますと、公社が存続ということになるのかなという御意見でございました。
デメリットに書いてございますが、県営林に移行した場合につきましては、公社を解散して、県営林に移行する場合につきましては、17ページの一番下に、公社の概要で長期借入金の状況ということで書いてございますが、公社は、日本政策金融公庫から74億円を利息を含めて借りておりまして、これを県が損失補償をいたしております。公社を解散すると、日本政策金融公庫から最終償還期限から10カ月を経過した後に、公社に請求が参りまして、公社も財源がございませんので、損失補償をしております県に支払いを求められるということから、74億円を鳥取県が用立てをする必要が出てきます。あわせて、公社にはまだ若い木が多うございますので、鳥取県が公社に貸しております238億円について債権放棄が生じます。今、公社から県営に移管いたしますと、多額の経費がかかるということから、そういう意味でも公社が存続したほうが有利ではないかという御意見をいただいたところでございます。
右の公社・県の負担額に書いてございます県の負担の148億円、208億円、439億円でございますが、これの説明につきましては、お手元に最終報告書をお配りをしておりまして、16ページをごらんをいただきたいと思います。16ページの一番上に、県の損失額、解散、存続の比較ということで書いてございますが、公社を存続させる場合につきましては、県の負担のところに、県の貸付金利子140億円という数字が上がってございます。これは、県が公社に貸し付けをしておりまして、60年契約をしております。これは14年度のときに県が貸し付けをいたします利子については、県の貸し付け契約満了後に債権放棄をするということにして、議会に報告いたしておりますが、今回の収支改善等で140億円でございます。これを県の貸し付け満了の都度、債権放棄をしていると。さらに、公庫から公社が借りております利子補給、これに対する県の補助8億円、合計148億円が今後、債権放棄なり県が補助をする必要額になるということでございます。
県営林に移行した場合につきましては、今回、公社を解散いたしますと、県の貸付金の238億円元金、それから貸付金利子127億円、それからこれにつきまして債権放棄が必要になってまいります。それから、公庫についての損失補償、これは74億円、これを県が肩がわりいたしますので、財源が必要になると。こういったことを踏まえまして、県営林に移った場合は身軽になりますが、身軽になって、一番上の247億円の収入が上がってきますが、これは特別会計から一般会計に移すということから、最終的には208億円のマイナスになると、こういうことになるということでございます。
所有者にお返しする場合については、貸付金の元金利息、それから公庫への返還金合わせて439億円のマイナスになると、こういったような計算になるわけでございますが、そういったような3案についての検討を踏まえまして、16ページを改めてごらんいただきたいのですが、最終的な検討結果といたしまして、森林の持つ公益的機能の維持、発揮の観点と、国による財政支援、特別交付税が入ってくると、そういったことによって、県の財政負担も少ないということから、さらなる改善を進めるということを前提に、公社として存続をさせるという結論をいただいたところでございます。
5番に、公社の最終損失見込みをゼロと書いてございますが、平成96年では、低コスト林業を進めることによりまして、木材の販売収入を拡大して、国の造林補助金も活用しながら、平成96年の損失を解消するという取り組みをすべきであるという御意見をいただいておりますが、さらに6番で、造林公社が存続ということが目的ではないということから、さらに県民の負担を削減する取り組みをしてほしいと。さらなるコスト削減を取り組みをするということで、そういったことを公社自身に、中期計画でさらなる改善を取り組むべきであるという御意見をいただいております。
7番に書いてございますが、定期的な検証、見直しが必要であるということから、毎年、経営状況の見直しを行った上で、5年単位で検証、見直しをやっていくべきであると。それから、井木弁護士からの御意見ですが、契約者が代がわりをしているということから、存続するとしても、所有者の把握をしていくということを努めていくべきであるということを、意見としていただいているところでございます。
最終報告の中で、特に検討委員会の委員の方から意見がございましたのは、鳥取県の関与ということで、造林公社だけで取り組むのは非常に難しい。県が積極的に関与することが必要であるということで、特に御意見をいただいております。かぎ括弧の今後の対応方針に書いてございますが、先ほど、公社存続の場合の県の負担148億円ということで御説明いたしましたが、148億円についても、県民の負担をゼロにするということで、そういうゼロにするように取り組む、さらなる取り組み、積極的な取り組みを県としての経営改革プランに盛り込んで、着実に実行をしたいと考えているところでございます。
今後のスケジュールでございますが、3月の上旬に経営改革プランを策定をいたしまして、3月の常任委員会で県議会に御報告の後に、7月に新公益法人への移行の認定申請をさせていただきたいと考えているところでございます。
◎上村委員長
千里大丸プラザ鳥取うまいもん市場「トリピーショップ」の開設について。
●北村市場開拓局市場開拓課長
18ページをお願いいたします。千里大丸プラザ鳥取うまいもん市場「トリピーショップ」の開設についてでございます。
1つ目といたしまして、トリピーショップの概要でございますけれども、3月2日の日に、豊中市の千里大丸プラザにオープンいたします。帳合いのほうは物産協会さんにお願いいたします。常温品30品目程度を取り扱う予定にしてございます。
2つ目といたしまして、協定書の締結ということがございます。19ページの下に書かせていただいておりますけれども、ピーコックさんとはこういった経緯がございまして、今回、インショップを開設するということを契機といたしまして、相互の連携をさらに強化いたしまして、長いおつき合いをさせていただきたいということで、協定を結ばせていただきたいということでございます。鳥取県といたしましては、商品の販路拡大ということで、地域振興になるかと思っておりますし、先方のピーコックさんにとりましても、店舗の魅力づくりによります顧客満足度の向上ということで、お互いにメリットがあるのかなと考えてございます。
今回、新たにインショップということで項目が出てまいりますけれども、既存の取り組みにつきましても、協定書の形でオーソライズしていくことにしております。
19ページでございますけれども、トリピーショップオープンということで、3月2日から4日にかけまして、オープニングイベントを計画してございます。知事のトップセールスでありますとか、試食宣伝、流し雛レディ等によりますPR、ミニ鳥取県フェア、JAいなばさんの店頭市等々、にぎにぎしく展開しようと考えてございます。
今後でございますけれども、季節ごとに販売商品の内容を見直したりいたしまして、しゅんの県産品を販売するようにいたしたいと思いますし、インショップの運営につきまして、定期的に意見交換を行いまして、インショップの取り組みがうまくいくように頑張っていきたいと考えてございます。
◎上村委員長
それでは、今までの説明につきまして、質疑等がありましたら、どうぞ。
○福間委員
改めて、次のときでいいのではないですか。これは、公社の問題は改めてしないといけないと思いますよ。きょうはもうしなくてもいいのではないですか、会議は。まだあるのですから。
◎上村委員長
では、そうしましょうか。いいですか。
それでは、その他ですが、執行部、委員の皆さん、何かございませんか。
●岸本水産課長
水産課でございます。森岡委員から、当初予算について質問がございました。漁業金融対策費の漁業経営維持安定対策事業についてでございます。これが過去の実績に基づくものなのか。また、想定をして予算化しているのかという質問だったと思います。確かに、これは委員がおっしゃられるとおりでして、経営状況が特に悪化している漁業者を対象とした融資の制度でございまして、余り過去に利用した実績というのはないのですけれども、平成18年に2件の利用実績がございます。それが1億円でございます。その利子補給が現在も続いておりまして、これは過去の承認分ということで、予算化をお願いするものでございます。それと、24年度に新たに承認をすることがあるかもしれません。これは1億円分、本年度融資枠ということで、本年度、必要な利子補給額をあわせてお願いをしているものでございます。
◎上村委員長
いいですか。
○福間委員
いやいや、その他ですね。
◎上村委員長
その他です。
○福間委員
造林公社だけでもう一遍勉強会をしないと、そもそも論のところから、わけがわからない。
◎上村委員長
また、事務局とも相談しながらしてください。
○福間委員
そうしないと、とてもではないけれどもわからない。。
◎上村委員長
ナノオプトの説明の日がいいのかな。
○福間委員
ナノオプトの日がいいではないか。
◎上村委員長
午後2時から。
○福間委員
午前中とか、とにかくどこかで。
◎上村委員長
その辺りは少し検討しようと思います。いきなり出ても、わかりにくいと思いますので。
○福間委員
今、説明してもらったけれども、もう少し、そもそも論のところから勉強させてもらわないといけない。
◎上村委員長
また、その節はよろしくお願いします。
ほかにございませんか。
そういたしますと、予備調査は以上で終わりたいと思います。
午後6時03分 閉会
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