午後1時16分 開会
◎藤縄委員長
ただいまから企画県土警察常任委員会を開会いたします。
本日の日程は、お手元の日程のとおりでありますので、その順序に従って議事を進めさせていただきます。
今回の常任委員会は執行部の入れかえを行うこととし、初めに企画部について、次に県土整備部について行いますので、よろしくお願いいたします。
初めに、会議録署名委員を指名いたします。
本日の会議録署名委員は、藤井委員と銀杏委員にお願いいたします。
それでは、企画部に係る付議案の予備調査を行います。
執行部の皆様にお願いです。委員会のインターネット中継において、執行部の声が聞き取りにくいとの声がありました。皆さんにおかれましては、マイクに向かって発言していただきますようお願いいたします。
質疑につきましては、説明終了後に行っていただきます。
まず、平成24年度当初予算関係以外の付議案の説明を求めます。
初めに、髙橋企画部長に総括説明を求めます。
●髙橋企画部長
企画部の資料をおめくりをいただきたいと思います。関西広域連合規約の変更に関する協議についてお諮りしたいというものでございます。
先ほど本会議場でも知事のほうから提案理由説明をさせていただきましたけれども、関西広域連合、今7府県で構成団体として運用しているところでございますけれども、大阪市、堺市さんのほうから関西広域連合に参加したいという旨の申し出がございまして、関西広域連合としてもぜひ入っていただきたいというようなことで、両政令市の参加に伴う参加事務についての整理とか、また議員定数についての内容について規約の変更を求めたいというものでございます。
なお、関西の7府県の中には、あと政令市さんが京都市さんと神戸市さんがございますが、両市も関西広域連合に参加したいというような意向は関西広域連合の場でもオブザーバーで出てこられて表明されておられまして、報道等によりますと、次の5月議会とか6月議会あたりで神戸市さん、京都市さんのほうは参加についての手続に入っていきたいというふうな御意向をお持ちだというふうに承知しているところでございます。
詳細については亀井課長のほうから説明をいたします。どうぞよろしくお願いいたします。
◎藤縄委員長
それでは、亀井企画課長から説明を求めます。
●亀井企画課長
議案説明資料の1ページをお願いいたします。関西広域連合規約の変更に関する協議についてお願いするものでございます。
2番の概要のところをごらんいただきたいと思いますが、1番といたしまして規約改正の目的、大阪市及び堺市の広域連合への参加ということであります。先ほど企画部長のほうからもお話をいたしましたが、残る2つの政令市、神戸市及び京都市につきましては、5月ないし6月の議会で参加できたらというふうに新聞報道等で伺っているところでございます。
その下、2番の規約改正の内容ということでございますが、そのうちの1つ目、大阪市及び堺市の参加分野ということでございますが、ゴシック体で記載しておりますところが今回参加されるところでございます。広域防災、広域観光・文化振興、広域産業振興、広域医療、広域環境保全、広域職員研修、これらの分野につきまして大阪市、堺市が参加をされるということでございます。
その表の下のところでありますが、広域連合の議会の定数というふうに書いております。政令市の加入に伴いまして、現在20名の関西広域連合の議会の定数を改正するものでございまして、大阪、堺の2つの政令市が加わることによりまして、7名ふえて27名という定数の改正を行います。現在の20人という定数に政令市が3人ということで、大阪府と書いてありますが、済みません、大阪市が2人と堺市が1人、合わせて3人、それから京都、大阪、兵庫以外の4つの県、いわゆる周辺県といいますか、そういった滋賀、和歌山、徳島、鳥取につきましても中心部、都市部との格差を是正するということで、さらに1人ずつ定数を追加するということで、合わせまして7名の定数増ということでございます。さらに、神戸市及び京都市が今後参加をされまして、4政令市のすべてが加入されますと、それぞれ定数が1人加わりまして、合計29人という定数となります。
規約改正の施行期日でございますが、総務大臣の許可のあった日ということでございますが、手続といたしまして、現在関西広域連合を構成しております7つの府県と参加をしたいという大阪、堺、両市の議会でそれぞれ同じ議案を議決した後に総務省へ申請を行います。その申請に対しまして、総務大臣の許可があった日からこの規約改正が動き出すというものでございます。
これまで聞いておりますところでいきますと、その申請をいたしましてから許可までに大体1カ月前後ぐらいかかるのではないかということでございますので、関係府県、2つの政令市の議決がそろいますのが、恐らく3月末となれば、4月末といいますか、それぐらいにこの規約の変更が行われるということになろうかと思います。
各府県と2つの政令市の議案の提案の状況でございますが、本日鳥取県が提案いたしましたが、本日の午後京都府のほうでも議案が追加提案されることになっております。あと滋賀県を除きますとほかの府県、それから2つの政令市につきましては、既に府県議会、市議会のほうに提案されておりますので、鳥取県の本日の状況を除きますと、京都府がこれから午後本会議で提案される。残りますのが滋賀県ということになります。
その滋賀県の状況でありますけれども、議場で知事のほうも答弁いたしましたけれども、現在の議員の定数の増に対しまして、滋賀県議会のほうは、現在の20名に対しまして、政令市それぞれ1人ずつ足して24人でいいのではないかというのを滋賀県議会の意見として持っておられます。
これに対しましては、関西広域連合の議会の議長が調整等にも乗り出されましたし、今後、井戸連合長も含めましてさらに調整に乗り出されるというふうにお聞きしているところでございます。ただ、聞きますところによりますと、滋賀県議会のほうも政令市の参加自体には反対されていないということでございますので、この議会の議員の定数につきまして異論があるという状況だというふうにお聞きしているところでございます。よろしくお願いいたします。
◎藤縄委員長
質疑等がございましたら。
○銀杏委員
まず、下から4行目ですかね、政令市(大阪市及び堺市)と書いてあるが、大阪市及び堺市両市で3人という振り分けみたいなのはどうされるのかということと、滋賀県のほうでまだ提案されていないという話なのですが、もしも調整がうまくいかなかった場合はどういうふうになるのか。滋賀県以外が議案として出されて通ったとしまして、滋賀県が通らないようなことが起こった場合はどうなるのかといった点、影響について教えてください。
●亀井企画課長
大阪市と堺市でございますけれども、合わせて定数が3人ということでありますが、大阪市が2人、堺市が1人ということでございます。人口に応じまして配分をするという基準に従いまして、2人、1人という区分けとなっております。
次に、滋賀県議会での調整がうまくいかなかった場合ということでございますが、滋賀県はまだ議案を提案されていないという状況でございますが、あり得る滋賀県の状況といたしまして、本県と同様に追加提案されるということが当然ありますし、それから、万が一という場合ですけれども、調整が滋賀県内の中でうまくいかなくて、結果として提案されなかったと、そういった場合もあるかと思います。
提案されましても、原案どおり可決される場合と否決される場合と、そういったことがあるかと思います。滋賀県議会で追加提案されまして、それで可決されれば問題ないわけですけれども、今回のこういった議案が効力を発するといいますか、意味を持ちますのは、提案したすべての府県、それから2つの政令市が、同じ議案に対しまして同じ内容で可決されて、同じ内容でそろって総務省に許可の申請をするということによりまして初めて意味を持つものでございますので、仮の話をしてちょっと申しわけないのですけれども、仮に滋賀県の議会のほうで否決されるとか、あるいは提案されなかったということになった上に、ほかのところがすべて可決されるということになりますと、あとは滋賀県を待つという状況が出てまいります。一度可決をされますと、その議会どまりということではなくて、ずっと効力といいますか、それは続きますので、滋賀県議会のほうで例えば臨時議会を開かれるとか、あるいは次の議会でほかの先行しているところが可決したのと同じ議案を可決されて、それでそろうという形になりますので、そこで初めて許可の申請がされるという状況になってまいります。
○銀杏委員
よくわかりました。ということで、滋賀県の状況は考えずに、鳥取県としてどうなのかということをきちんと審議すればいいということだと思いますし、20名のうち今2名で、将来的に4政令市が入って29名になったとしても、鳥取県は3名ということで、大体約1割ということですので、その状況は変わらないというふうなことですね。
○興治委員
ちょっとよくわからなかったのですけれども、規約改正案の改正後のところで、広域連合議員の定数等に係る経過措置でこれで定めようとしているわけですね。これの中の(2)のアは、指定都市を包括する構成府県ですから、大阪と兵庫と京都はこれまで定めてあった人数だと。イで、それ以外のところについては1人を加えると。ウの構成指定都市で、第9条第2項各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定める人数となっているので、これは、要するに9条のほうを見ると、(1)で250万未満の構成団体は1人、堺市がこれに該当するということですね。(2)の250万から500万未満の構成団体2人、これに大阪市が該当するということですね。そうするとこの2項の前段に書いてある、それぞれの構成団体について1人に今言った人数を加えるというふうになっているのですけれども、大阪市と堺市は前段に書いてある1人というのはどうなるのですか。構成団体というのは、府県と指定都市を合わせたものを構成団体というわけですね。ここに指定都市は入るのではないかと思うのだけれども、その辺の解釈はどうなるのですか。
●亀井企画課長
政令市につきましては、今興治委員がおっしゃいましたように、改正後のウのところで、第9条第2項各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定める人数ということで各号のところだけが引かれておりますので、人口区分に応じての区分のみということであります。
○興治委員
第9条第2項各号に掲げる区分に応じということになっているので、この(1)から(4)まででいいのだということを今言われたわけですね。
●亀井企画課長
はい。
○興治委員
わかりました。
もう一つ、現在の人数を各府県ごとにちょっと教えてもらえますか。
●亀井企画課長
1ページの表の中の広域観光・文化振興が7府県と2つの市が出ていますので、ここの前のほうから人数を申しますと、滋賀県が2人、京都府が3人、大阪府が5人、兵庫が4人、和歌山2人、鳥取2人、徳島2人、合わせまして20人というのが現在の定数ということでございます。
○興治委員
わかりました。
○稲田委員
言ってもしようがない話ですけれども、ここで話をしてもしようがないのだけれども、私はきょう山口議員の質問も聞いておって、知事の答弁も聞いておって、関西広域連合で、やはりその中心は大阪になることはだれもが承知していることなのですが、ここに大阪市と堺市が加わるということになると、圧倒的にやはり大阪府・市、それに堺市が加わるわけで、大阪の人数が多くなるわけですね。しかも、きょうの議場の話と重複するようですけれどももう一回言うと、橋下市長がもともと道州制の推進論者なわけでしょう。一応、知事は否定をしたような形になっていますし、ぼんやりした形になってはいるのだけれども、条文で決めてあるのだからしようがないといえばしようがないのだけれども、気持ちの上では得心がいかないという感じがするのです。大阪が余りにも比重が重た過ぎるという思いがするわけですが、それについては、企画部長、課長、どちらでも構わないけれども、あなた方はどういうぐあいに考えておられるのか、どういう思いなのか。うかつなことは言えないかもしれないけれども、ちょっと聞かせてほしい。
●髙橋企画部長
今回の政令市の加入に伴います議員定数の調整のところにつきましては、基本的に議会の構成の話でございますので、連合議会のほうでたび重なる理事会、全員協議会を開かれて議論してこられました。今まで全協を2回、理事会を4回開いた上で全体で29名という提案になっております。
私も山口議員、福間議員から、その状況を途中途中でいろいろお聞きしておりまして、きょうも山口議員も議場でもお話をされておられましたけれども、当初、山口議員、福間議員は、政令市が加入することに伴うところは1人ずつ増加させて、例えば大阪であれば大阪府が5ですから、それに政令市が入るので、政令市分で1つずつ足して、その全体の数字の中で、あとは府県と政令市の割合は御自分たちで決めていただくというような案がいいのではないかというような御提案もされたというふうにも聞いておりますし、各府県議会の議員さんのほうからも、またそれぞれちょっと違うような御提案もなされたというふうに聞いております。いろんな御議論があって、最終的に今の4市が加わった姿で29人ということでございますけれども、最後は、やはり稲田議員の御指摘のように、都心部、都会部の比率が高まるのではないかと、そこの調整がうまくいくかどうかということで大変調整が図られたというふうに聞いておりまして、きょうの規約の説明にもありましたように、本県も含めまして政令市を抱えていないところは1増ずつ議席をふやすと。そうなりますと、今が20人の議席で2人連合議員を出しておりますので、全体として10分の1の割合になるわけですけれども、今回ふえて29人になって、その上で3人になりますので、比率的にはほぼ一緒か、むしろコンマ幾つの範囲では上がるということで、都会部だけではなくて周辺県の声が決して抹殺されないように、反映されるようにというところは御留意を図っていただいたというふうに思っておりますので、そこは本当に大変な調整をしていただいた結果かなというふうに思っております。
なお、今回滋賀県議会のほうからもいろんな御異論もいまだあるということでもありますし、将来的には今後の国の出先機関の移譲の状況なども見ながら、抜本的な検討をしていかないといけないだろうというような問題意識を連合議会のほうも、また連合長のほうもお持ちでございまして、私ども聞いております範囲では、25年の9月ごろまでには、今滋賀県さんのほうから提起されているような御異論なども踏まえて、均等割とか人口割とか、その辺のところの考え方をもう一度きっちりと整理ができるように、引き続き連合議会のほうで検討される方向で考えるのだというように聞いているところでございます。
○稲田委員
部長の話はよくわかりました。もう言ってもしようがないのだけれども、やはり何かダブルカウントのような感じがするわけです。だから、何というか、ちょっとすとんと落ちてこないという感じがします。これはもうしようがないでしょう、これはここでの話ですから。
○藤井委員
ちょっと関連があるので、この関西広域連合の中に政令指定都市は幾つあって、人口の占める比率はどうなっていますでしょうか。
●亀井企画課長
関西のエリアの中には政令市が4つあります。そのうち、今回入ります大阪市におきましては、大阪府の人口の中で市が占める割合は30%です。堺市につきましては、大阪府の中に占める人口割合が10%です。それから、今回は入らないこれからということで考えております京都市につきましては、京都府の人口の56%を占めています。それから、神戸市につきましては、兵庫県に占める神戸市の人口は28%、そういった割合を占めております。
○藤井委員
全体で比率をするとどうなりますか。
●亀井企画課長
2府5県の中に占める割合が31%ということになります。鳥取とかも含めた関西エリアの中で4つの政令市が占める人口のウエートが31%、約3割ということになります。
○藤井委員
その意味で、これまである意味で気がつかなかったのだけれど、大きな大集団がすっぽり抜けていたということも言えるわけですね。そういう意味で、きょうの知事答弁の一部には、そこが補完されて、より充実した広域連合になるのだという見方もあったということですね。それはそれとして意義があるし、そのことをうまく活用していこうと、これが多分今回の提案の趣旨なのでしょうね。その意味では私は理解できるし、今までがむしろいびつだった可能性がある。この広域連合が地域を本当に代表していたかどうかですね。そんな印象を持ちますが、それはいかがですか。
●髙橋企画部長
藤井委員おっしゃるように、政令市はかなり府県並みの大きな事務をしておりまして、例えば本県が補助国道で管理しているようなものも政令市は自分のところで管理されておりますし、大きい市民病院とかを持って非常に先進医療もされているということがありますので、今まで政令市が入っていないことによって、やはり政令市のエリアの部分については重要なところが少し抜け落ちていたような感がありました。例えば観光などにしても、京都市が京都の観光をやるというところは物すごく大きなボリュームがありますので、そういうところが今回政令市が入ることによって一緒にやっていけるというのは非常に大きな力になると思いますし、特に国の出先機関改革とかの移譲を請け負おうと思いますと、政令市が府県並みの国道管理とか川の管理などもやっておりますので、そこが抜けていること自体がそもそも受け皿としてふさわしくないのではないかというような議論を招いておりましたので、そういったところが今回政令市が順次入ってくることによって解消されるのではないかと考えております。
○藤井委員
全然違った話ですけれども、ドクターヘリについて、前回もちょっと話をしたのですけれども、中国5県では各県が持っていて、鳥取県は持っていないわけです。それぞれがオーバーラップしていくと、鳥取県の中に空白地域ができるということなのです。やはり、将来的にはドクターヘリというものを鳥取県独自で持つという、島根県は恐らく将来的に2つ持つということになっていくのでしょう。そういうことを頭の中に入れておかないと、同時になぜかというと、これまで鳥取県は兵庫県北部との連携を主体的に求めてきたいきさつがあるのです。向こうからではなくて、こちらが関係を持ちたいと、そういう意味でもドクターヘリというものでもってあの地域をカバーするという、この必要性は十分にあると思います。だから、今400万円で済んでいるというのだけれども、1機買うとどれぐらいするのですか。
●髙橋企画部長
購入額については今手持ちで資料がありませんけれども、運営費で見まして3府県のヘリが22年度、23年度の状況を見ますと、全部で合わせて大体1億円ぐらいというように聞いております。
○藤井委員
買うのも1億円ですか。
●髙橋企画部長
1億円か、たしかもうちょっと高かったと思いますけれども。
○藤井委員
いずれにしても、それは鳥取県の空白地帯を埋めるということと同時に、むしろ積極的に外のサービスを買って出るということが意味があるので、将来的にはやはり考えるべきことだと思います。
●髙橋企画部長
今私が申し上げた1億円ぐらいというのは、3府県の負担額の合計の金額でございました。国庫補助が同額入っておりますので、かかる経費としては大体豊岡のヘリで年間2億円ぐらいというようなオーダーになって、半分が国庫補助、半分が3府県負担ということになります。
今、藤井委員から御指摘をいただいた将来的な検討が必要だというようなことについては、私どものほうからも福祉保健部のほうにもきちんと伝えまして検討させたいというふうに思います。
私どもが今の状況として聞いておりますのは、中国5県もドクターヘリの運航に関して、広域連携に向けた検討をしていかないといけないというような、そういう事務レベルの協議みたいなことは今後やっていこうというふうなことになっているというふうに聞いておりまして、といいますのも、島根県が出雲に昨年導入されましたけれども、やはり石見とか西のほうにはちょっと遠いのではないかというような状況があるみたいでして、それに対して、山口県が既に運航しているドクターヘリなどで島根県の西部のほうを見てもらえないだろうかというような御議論とか、広島県さんが平成25年度にドクターヘリの運航の予定をされているそうでございまして、広島がドクターヘリを導入されますと、島根県の南西部のほうのエリアはそちらのほうでも見てもらえるみたいなところがあって、そうなると今出雲のヘリが島根県全圏域を見ていますので、西のほうが他県連携で見てもらえれば少し余裕ができて、鳥取県の西部のほうも一緒に見られるのではないかとか、いろんな議論があるというふうに聞いておりまして、委員御指摘の点も踏まえ、また中国地方との連携ということも踏まえて検討するように伝えていきたいと思います。
○前田委員
3つほど。8ページ。改正後で、広域連合議員の定数等に係る経過措置で、5の言葉が、「国出先機関対策の動向を踏まえ」、これのイメージがわかないのだけれども、何でこういう表現にしたのか。なぜかといったら、当分の間ぐらいでいいのを、「国出先機関の動向を踏まえ」。この意味を教えてください。
●亀井企画課長
現在、国出先機関対策ということで、いわゆる国の出先機関の地方移譲を求めております。現在の状況ですと、野田総理が今の通常国会中に関連法案を提出すると。26年度中の移管に向けて政府としてはそういった準備を進めるという流れになっておりますので、基本的には26年度中と言われている国出先機関の地方への移管、そういった動きをにらんでと、そういったところを踏まえて本格見直しを行うまでという意味合いで使われております。当分の間という表現ですけれども、条例などもそうですけれども、こういったところで行政側のほうが当分の間という使い方をしますと、慣例的にと言ったらあれですけれども、未来永劫みたいなそういったニュアンスでとらえられることが多いという状況もございますので、あえて当分の間という表現は使わずに、現在行われております国出先機関の見直し、そういった動向を踏まえといった表現にしているところでございます。
○前田委員
わかりました。苦肉の策ということですね。
2つ目に、民主主義の原則ですから、連合議会で多数決が起こった場合に、はっきり言えば大阪府対他地域との争いになってしまうので皆さんが心配されておるのだけれども、今連合議会は多数決で決めているのですか。というのは、知事はさっきコンセンサス方式だとか言われた。一県でも反対の場合は議会に提案しないのだということをおっしゃっておったわけですから、その辺をはっきりと説明してください。
●亀井企画課長
まず、議会の運営につきましては地方自治法の規定の適用を受けますので、その流れの中で基本的には多数決で採決等が行われております。
知事が申しましたのは、議会ではなくて、言ってみれば執行部側、知事の集まりで広域連合の委員会というのを設けて、その中で執行に当たっての意思決定をしておりますが、執行に当たっての意思決定に当たりましては、小さい県の意見もちゃんと聞いていただく、無視されないという仕組みをつくろうということで、知事が言いましたのはコンセンサス方式、要はすべての県が同意して、初めてそういったことをやるということで決めましょうということですので、例えば鳥取県だけがその案件については反対だということでありましたら、それは行わないという形で、全会一致の原則で進められている、そういったことを称しましてコンセンサス方式と知事が説明したところであります。
○前田委員
ということは、実質、対立案件は今の連合議会に提案されるおそれはないということでしょうか。
●亀井企画課長
執行部側が提案する案件につきましては、そういったものは提案されません。議会に提案する案件ではなかったのですけれども、例といたしましてございましたのがカジノを関西のエリアの中に導入してはどうかという議論が広域連合の委員会のほうで提案されたことがございます。これにつきましては、さまざまな意見がございまして、当時の橋下知事は積極的に進めたいということで声が大変大きかったところでございますが、本県の知事もそれはどうかというような意見を述べられまして、結局は幾ら声が大きくてもそういったものは採用といいますか、進めましょうということにはならなかったと、そういった実例もございます。
○前田委員
大分わかりました。
もう一つは、滋賀県も連合議会に1人入っておられるわけです。構成員の議員ですから、なぜ責任を持って説得できないのですか。
●亀井企画課長
できない理由はこれこれこうですと私からはちょっと言いづらいところではありますが、関西広域連合の議会、山口議員、福間議員が出られたりする例えば常任委員会でありますとか全員協議会、その場でも滋賀県選出の議員も2名いらっしゃいますので、2名出ていらっしゃいます。お一人は自民党、お一人は民主党系の会派の議員というふうにお聞きしておりますが、その場ではいろいろと議論されて、例えば広域連合の議員の定数を各府県のほうでこういった形で提案されようという議論の際にはいろいろと御意見を言われます。そういった形で議論は進められますけれども、やはり持ち帰られて滋賀県議会の中で議論されますと、なかなか連合議会のほうでまとまるといいますか、一定の出された案について理解していただけないという状況だということでありますが、なぜかというのを私は何ともお答えできないです。
○前田委員
ちょっと踏み込んでしまって。あなたに聞けば全部わかると思って。
もう一つ、ずっと言っていますけれども、やはり奈良県です。奈良県はどうなっていますか。
●亀井企画課長
奈良県につきましては、奈良県議会を中心にやはり連合に参加すべきではないかという意見で、いろいろとまだ議論が進められているところというふうにお聞きしているところでございます。シンポジウムを一回開催されまして、その後もう一回開催されたのかどうかとか私も把握しておりませんが、その辺はちょっと調べてみたいと思います。
○前田委員
わかりました。
◎藤縄委員長
そのほか。(なし)
企画部につきまして、執行部、委員会の方でその他ございますでしょうか。(なし)
意見も尽きたようでありますので、企画部につきましては以上で終わります。
暫時休憩いたします。
再開は午後2時といたします。
午後1時52分 休憩
──────────────
午後1時56分 再開
◎藤縄委員長
再開いたします。
引き続き、県土整備部に係る付議案の予備調査を行います。前回に続きまして、所管部局外ではありますが、長谷川総務部参事監に御出席いただいております。
執行部の皆様にお願いを申し上げます。委員会のインターネット中継において、執行部の声が聞き取りにくいとの声がありました。執行部の皆さんにおかれましては、マイクに向かって発言していただきますようお願いいたします。
質疑につきましては、説明終了後に行っていただきます。
平成24年度当初予算の付議案のうち、みなとさかい交流館外壁改修工事についての説明を求めます。
●長谷川総務部参事監
みなとさかい交流館外壁改修工事について、前回の常任委員会で委員からいろいろ御指摘がございましたので、その点を含めて説明させていただきます。
おはぐりいただきまして、資料の1枚目ですけれども、みなとさかい交流館の外壁改修工事の経緯とかを書いております。
前回、平成13年度、17年度にシーリングを打ち直しておりますけれども、そのときから6年間経過しております。シーリングもかなり劣化しておりまして、雨漏り等がひどくなってきておりまして、メンテナンスをする時期になってきております。シーリングを打つ場合に、結構高い建物でして高所作業車等が届きませんので、大がかりな足場が必要になりまして、ほぼシーリングに匹敵するぐらいの足場代がかかっております。それから、シーリングそのものも短いスパンで定期的なメンテナンスが必要、3年から5年ぐらいでメンテナンスが必要ということがございまして、今回、検討委員会を開きまして検討しまして、抜本的に見直す改修工事に入ろうということで提案させていただいております。
太線で囲んでいるところでございますけれども、改修方針と実施内容ということで、1番目のぽつですけれども、既存デザインにこだわらないということで、デザイン優先でつくられた建物でございますけれども、防水性能を優先するということで検討しております。
2番目のぽつですけれども、防水をシーリング材に頼らないと。先ほど申しましたように、シーリング材は3年から5年でメンテナンスをする必要がございますので、耐用年数の長い金属製の屋根、ガルバリウム鋼板ということですることにしております。
長期間の経済性観点も検討ということで、初期投資の面で塗膜防水なども検討しましたけれども、塗膜防水は10年ぐらいが耐用年数ということで、ガルバリウム鋼板のほうが30年ぐらいもちますので、長期的に見ますとガルバリウム鋼板のほうが有利で、また性能も安定しているということで、そちらを選ばせていただきました。
中ほどの図面ですけれども、この間説明させていただきましたけれども、左の図ですけれども、基本的な雨漏れの原因ということで、斜め屋根のところをしていますけれども、セメント板がありまして、そのつなぎ目のところにシーリング材ということで打っておりますけれども、そこが切れて、そのまま下に漏るということで、シーリングもかなり長さがございますので、正直に申しまして、どこから漏っていて、どういうふうに室内で漏れているかということがなかなかわかりにくいという状況でございます。
右の図でございます。改修工事の概要でございますけれども、今の押出成型板をそのままにしておきまして、その上に屋根材として実績のありますガルバリウム鋼板を敷くようにしております。そのガルバリウム鋼板の下にはゴムアスルーフィングということで二重の安全性を担保しております。
2番目の一番下の図でございますけれども、既存デザインの改変についてということでございます。既存のデザインにはこだわらないということで検討しましたけれども、後ほど説明させていただきますけれども、構造躯体を余り傷めてもということで、余り大きなはりとか柱に関係ない北側の光塔とか、防水がやりにくいR型の外壁のラインのところは取って新しく垂直にしようと、そういうようなことをするようにしております。
2ページをお願いします。この間、委員のほうから御指摘のございましたもうちょっとシンプルな形状にしたらどうかということがございました。
特に、この建物で複雑なデザインをしております南側の三角光塔ですけれども、中ごろの左にございますけれども、一応意匠的につけたものでございますけれども、真ん中の図面ですけれども、断面図のようなものでございますけれども、赤で示しておりますような主要な構造の柱とはりがありまして、屋根の形に斜めに切ってしまいますと、そこに示しております青のような新しいはりといいますか、柱を現地でつける必要がございます。このため、建物は雨漏りはしておりますけれども、鳥取県西部地震を経験しておりますけれどもほとんど被害を受けておりませんで、構造的にはしっかりしたものだという判断をしております。現地で鉄骨を切断して溶接するということは、普通は溶接は工場でやりますのでかなり弱点になるということも考えられますので、現地加工の難易度が高いということで、なるべく主要な構造は触れないようにして改修していきたいという計画にしております。
一応、検討会の中では丸いところの北側の円形の塔のところとか、今の三角光塔の上の部分を取って屋根をかけたらということも検討しておりますけれども、この場合、約1億円ぐらいまたお金がかかるということで、コストの面で、全部取れるのでしたらかなりメリットがあるのですけれども、上部だけ取ってもそんなに防水上の対策としてのメリットがないという判断で今の形態にさせていただいております。
2番目の円形塔でございます。これは北側にある円形の塔でございますけれども、これは屋上だけでなくて4階部分にもかかっておりまして、その中に4階の境港市のサウナなどがございまして、この部分は境港市に無償といいますか譲渡するような予定になっておりまして、境港市さんが負担金を支払っておられまして、5億円以上と聞いていますけれども、そこを取るとその補償が必要となるというようなことがございます。
3ページ目でございます。委員から今度使う材料は大丈夫かという御指摘がございました。ガルバリウム鋼板というものですけれども、そこに耐用年数と書いておりますけれども、住宅とか工場でかなり実績のある材料でございまして、特に屋根として実績がございます。そこに溶融亜鉛メッキ鉄板、むかしカラー鉄板と言っておったものですけれども、それと一番下のガルバリウム鋼板の腐食速度の実検データをつけておりますけれども、海岸の近くが一番腐食の進度が早いのですけれども、それで見ていただきますと3倍ぐらいガルバリウム鋼板のほうが腐食速度が遅いということで、亜鉛メッキ、それからアルミと亜鉛の合金メッキがしてあるものですけれども、かなり耐候性はあるということでございます。
下のほうに実績ということで、こちらの代表的なメーカーに実績を聞きましたけれども、10年間ほどで70件、3万1,000平米の実績があるということで、それから使用材料の確かな公共施設で海辺にあるところを見てきましたけれども、9年しか経過しておりませんけれども、とっとり賀露かにっこ館、海辺に建っております岩美町立渚交流館、14年経過しておりますけれども、渚交流館は屋根と外壁に使っておりますけれども、目立ったさびとかそういうことは見えておりません。民間では、開発されてから30年ぐらい実績がありますので、かなりの実績はあるというふうに思っております。
4ページと5ページ目に、今回する工事をわかりやすいように再現しておりますけれども、4ページ目は南側、境港駅側、水木ロード側でございます。上が改修前でございます。南側には三角型の光塔というのがございます。外壁はセメント板が張ってあります。改修の仕方でございます。下の図でございますけれども、三角塔は今のガラスを外しまして、それにガルバリウム鋼板を張ると。もちろん屋根部分も張ります。それからセメント成型板のところはそのままにしまして、その上にガルバリウム鋼板を張るということにしております。
5ページでございます。北側でございます。海側、水道側でございます。上にありますように、円筒の筒状のものがございまして、これが4階のサウナも入っております。下の部分が隠岐汽船の発着場などもありますけれども、アルミパネルで湾曲したようになっております。アルミパネルのところは、先ほどちょっと説明しませんでしたけれども、アルミ板に直接屋根材をつけることはできませんので、一たん外しまして、鉄骨で下地をつくりまして、ガルバリウム鋼板を張ると。それから下のほうの湾曲は、このまま張りましてもまた雨が漏る原因になりますので、一たん垂直な壁の下地をつくりまして、ガルバリウム鋼板を張ると。それから、サッシ部分も漏っておりまして、これも特殊なサッシでして、防水性能のいい通常のサッシに変えると、そういう改造を予定しております。
◎藤縄委員長
質疑はございますでしょうか。
○前田委員
前回これの説明を受けたけれども、これはどこですか。これと今回との関係は。これはどこですか。
●長谷川総務部参事監
前回示しましたのは、ガルバリウム鋼板の屋根材の細かい仕様でして、ガルバリウム鋼板の屋根材のところの説明をしたわけです。
○前田委員
これは何ですか、きょうのは。
●長谷川総務部参事監
同じところです。同じものです。
○前田委員
同じところだったら、これはここのどこに出てくるのですか。
●長谷川総務部参事監
1ページ目の真ん中辺に改修工事概要というのがございます。それで、セメント板の上にガルバリウム鋼板の屋根を張るようにしておりまして、そのガルバリウム鋼板の屋根のつなぎ目のところの説明を前回させてもらっていまして、ちょっとわかりにくくて申しわけないです。
○前田委員
ということは、この絵はばあっと1枚になっているけれども1枚ではないわけだ。継ぎ手があるということですか。
●長谷川総務部参事監
ええ、そういうことです。450の製品で、それを……。
○前田委員
そうすると、シーリング材の打ちかえがあるね。きょうの説明で、シーリング材を打ちかえるのですよ。なぜ必要なのですか。きょうの説明では打ちかえをするのでしょう。
●長谷川総務部参事監
一応、何重もの止水性を保つということで、そこのところもシーリングをとりあえずかえておいたほうがより安全だということで。二重の防水。
○前田委員
本会議でも質問があったように、今回5億4,500万円もの補修費を使うわけですよ。万全、万全はいいのだけれども、このシーリング材は幾らしておるのですか。1万メートルから取りかえるのでしょう。
●長谷川総務部参事監
8,000万円から9,000万円かかりまして、そのうち半分が足場代で、半分ぐらいがシーリング材であります。ただし、そのときのシーリング材は二重に打つようにしていましたので、今回は二重は必要ないと思いますので、また、その半額ぐらいということですから、概算ですけれども2,000万円ぐらいから3,000万円というところではないかと思います。
○前田委員
万全万全と言っていて、シーリング材で本来もたせていても、今回直せば2,000万円。足場は全部しますから、足場台は全部にかかってきますから、このシーリング材にかかってこないからみんなで負担するようなことになるのだろうけれども、なぜ必要なのかという気がします。
●長谷川総務部参事監
そこのところは、委員会の委員の人と、そういう指摘があったということで再度検討させていただきます。
○前田委員
次に、4ページの、要は弱点は、ここの接点ですよ。屋根と三角との接点。弱点はここですよ。何にしてもここが弱点になるのだ。知っておられるように、常にここが弱点だ。普通の屋根でも全部ここが弱点だから。これはどうされますか。
●長谷川総務部参事監
先ほど製品の説明をしまして、継ぎ手のところはかなりいい製品ですけれども、住宅の屋根でも谷とかが弱点になりまして、今回一番弱点になるところは、言われますようにいろいろ当たるところの隅部が弱点になりますので、そこのところはメーカーとも話をしていまして、といのような形でディテールを工夫しまして、一応そこが一番弱点だという認識はありますので、ここにあらわしていませんけれども、それに合ったような仕様を考えながらやっていきたいと思っております。
○前田委員
だから、この三角部分を取れないかと。弱点をなくすればいいと思ったわけです。その取れないという説明が2ページですね。さっき長谷川参事監は、ここは現場切断すると新たな弱点になるから切れないのだと。破断するぐらい、そんなに弱点ですか。上に構造物は乗らないのですよ。私は、きちんと切ってさびどめでもすれば弱点にならないと思うのだ。
●長谷川総務部参事監
そこの部分だけ取りますと言われるとおりなのですけれども、全体の加工としての中に組み込まれた部材ですので、大きな柱、はりの一部分ですので、そこだけの問題でなくて全部の加工に影響してきますので、一応検討はしたのですけれども、設計者もかわったということで余りメーンのところをすると、ここの部分だけ飾りでついているようなところでしたら、今言われるように取ってしまうということもできますけれども、大きな加工の中の部屋を支えておるはりなどの一部を切るというようなイメージになりますので、それはちょっとやめたほうがいいではないかというふうに判断しております。
○前田委員
最後にしますけれども、検討委員会の名簿を見せてください。検討会、検討会と言われましたけれども、きょうも全然配っていないのだ。だれが本当に検討したのかわからない。
2つ目に、これはやはり工法の選定というのが一番議論の的ですよ。ですから、その辺、追加資料なり、またこの会をするなりして再度説明してもらわないと納得できない。
●長谷川総務部参事監
工法といいますのは、屋根材のところの話ですか、それともデザインの話ですか。
○前田委員
デザインに関してもそうだし、このガルバリウム鋼板のほかにかわるべきものはなかったのかどうなのか、それも非常に気になるところです。くどいですが、5億4,500万円の県費ですから、相当この委員会としても自信を持って判断しなければ県民に申しわけないし、私たちも本会議場で耐えられないと思うのだ。
◎藤縄委員長
名簿はすぐ対応できますか。(「はい」と呼ぶ者あり)では、委員会中に配付をお願いしたいと思います。
○国岡委員
今前田委員がおっしゃいました5億円のものですし、先ほど言われました形状を変えてという。今5億円云々と言っていても、そこでまた金額がぐっと変わると思うのです。全然前が見えてこないです。金額は絶対これからどんどん上がる。
そこで、今検討委員会の名簿の提出を準備されていますけれども、参考人ではないですけれども、直接その方々のお話を聞くということはないのでしょうか。
◎藤縄委員長
今国岡委員から検討会の委員の皆さん……(「名簿を見てから」と呼ぶ者あり)という話がありましたけれども、後ほど相談させていただきます。
○稲田委員
勉強会するにしても、多分これで最後の審議になると思いますので、改めてもう一回要点を3点ほどお伺いしたいと思うのですよ。
一つは、私がこだわっておりますのは、高松さんのところが外装材のメンテナンス改修計画というのを、手元にその資料があるわけですが、この中に出てくるのは、毎年毎年かどうかはわからないけれども、年をとることによってだんだん傷んでくるわけで、とにかく洗浄をしなさいということがこの計画書の中に出てくるわけです。それを、ここを保守をする機関が本当にちゃんと毎回毎回洗浄をしておったのかどうか、そこをもう一度、しつこいようだけれども再度お伺いしたいと思います。
2点目は、この話が出た当初、私がちょっとそういう嫌いもあるのだよということ、そういう傾向もあるのだよということを申し上げた瑕疵担保の問題です。確かに瑕疵担保、契約では2年か。それでいわゆる瑕疵担保に基づく修復の請求権ということになれば10年の時効ということになるわけです。その間に、執行部の方々がこれはやはり瑕疵担保ででも責任が問えるのではないのかというような発想はなかったのかどうか、これをお聞きしたい。
もう1点が、この外装材のメンテナンス改修計画のこの計画の中に、高松設計事務所が言っておるのは、将来これを修復、改修あるいはメンテナンスをする上で、非常に美観を重んずる設計事務所であるということは私もよく承知しておるわけですけれども、原形か、あるいは好ましい変容かというようなことを言っておるわけです。私が3点目に問いたいのは、長谷川参事監が言われるのは、構造上どうしても三角のところはこういう切り方しかできないということをおっしゃっておられるから、よもやそういうことはあるまいと思うけれども、いわゆる原形か好ましき変容かということを改修計画の中でうたっておられるわけですから、それにまさかまさかこの委員会の委員の人たちが影響を受けてはいらっしゃらないのでしょうね。これは本当に思い切った改造をしないと、またぞろずっと同じようなことを引きずっていくことになりはしないかという危惧があるのです。先ほどから話が出ておりますように、5億円もの大金をここに投入をするわけですから、再度この3点について、もう一回お話を伺いたいと思います。
●古賀県土整備部長
私のほうからまずざっくりと話をさせていただいて、細かいところはまた参事監から話してもらいます。
まず、1点目のメンテナンス改修計画書に従った洗浄、要するに委員おっしゃられたのは、きちんとメンテナンスがされていたのかという御趣旨だと思います。
まず、あそこに記載されている洗浄というのは、外壁とか、そういったものの汚れを落とすための洗浄という意味で私どもは今理解しておりまして、そういう意味からいたしますと、そういった外壁の洗浄というのは特に実施していないと思います。ただ、そこの計画書にありますように、シーリング材そのものが非常に劣化しやすいという趣旨のことが書いてあると思いますけれども、そういった意味では、何年かに一遍はシーリング材の打ちかえというのが必要になってくるということから、大きいものでいったら13年に実施しましたし、その次に17年に実施したというような経緯がございます。
それで、その前については、次の2番目の質問の瑕疵担保のほうと関連してきますけれども、完成した平成9年から12年までの間、要は西部地震が起こるまでの間は施工業者のほうで瑕疵担保責任に基づいた修補工事というのを実施していたというような状況でございます。実際にやっております。
それで、ちょっと今話が前後しましたけれども、2つ目の御質問の瑕疵担保責任についての当時の考え方というのを御説明したいと思います。
私どものほうもいろいろ当時の人に聞き取りとかして、明確なところは、正直に申し上げるとどういう判断をしていたのかというところがちょっとわからないところがあるのですけれども、いろいろ話を聞く中で、大体こういうことではなかったのかという推測された点を今から申し上げたいと思います。
まず、設計については、あそこはランドマークとしてつくるということになりまして、高松事務所のほうに随契でお願いしました。非常にシンボリックなデザイン重視のものをつくるという、当初そういう発想で進めていたので、その結果として形が非常に複雑な今回のこういうものができ上がりました。そして、なおかつ防水対策としては、シーリング材を今回1万メートルぐらい実際に使っているのですけれども、そういうようなことで、余り極端にデザインを害さないような、そういう配慮から、恐らく高松事務所としてはシーリング材とそれに見合う防水対策というのを提案してきたと思われるのです。それを、我々発注者のほうもやはりデザイン重視だということで、一定それを納得した上で実はその設計を認めたというような経緯がございましたので、結果として、ふたをあけてみたら思ったよりもひどく雨漏りがし出したと。だから、シーリング材を使うということは我々としても、当時の県側としても、ある程度の補修は必要になってくるというような覚悟はしておったのですけれども、結果的には完成直後から雨漏りをし出したということで、そういう状態になったわけなのですけれども、その設計者に対しては、やはり一定設計を認めてきた経緯があったので、恐らく瑕疵担保責任に基づいた損害賠償といったものは請求しなかったのではないかというのが、設計者に対してそういう考え方だったのではないかというふうに思われます。
施行者のほうは、この設計に基づいてきちんと設計どおりの施工はしておったようでございます。しかしながら、完成と同時に雨漏りがし出したということから、これは通常瑕疵担保責任がございますので、それに基づいた補修工事というのをずっと平成9年、10年、11年、12年、4年間やってきたということがございます。ですので、自主的にそういう修補工事をやっておりましたので、損害賠償というところまで施工者に対して我々も求めてこなかったのではないかというふうに推測されるところでございます。
3点目の今回の対策に当たって、当初の高松事務所が言っていた原形か好ましい変容かというところを考えたのかどうか、それが反映されているのかどうかというか、それを気にしているのかどうかという御趣旨だと思いますけれども、結論から言うとそれはありません。後から参事監のほうから説明させますけれども、今回の改修に当たっては、デザインというのは、意匠については、それを今のまま守るというその発想は外しましょうという前提でやっております。ただし、余り外すばかりに物すごくお金がかかるとか、非現実的な方法はやはりとれないと。だから、とにかくデザインにはこれ以上こだわることはないし、必要なところは、昔そういう好ましい変容とかいうことで言っておったけれども、そんなことは関係なく、一応ばっさりやるところはばっさりやる前提で今回委員会をやって、そこの中で議論して、一番現実的で、そして効果的なものということで改修の方針をこの委員会の中で賜ったというようなことであろうと思います。
●長谷川総務部参事監
この検討委員会の委員長は、一番最初は鳥取県の事務所協会に頼みまして、中で検討委員会をつくってやったのですけれども、今の市庁舎の建てかえで委員長を務めておられます、名簿では多分准教授だと思いますが、今は教授になっておられますけれども、米子高専の玉井先生という人が務めておられまして、一番最初の会合のときに、委員長から、県としては今のデザインをどう思っておるかという率直な質問がございまして、もうこだわりませんということで回答しましたし、それから報告書などにも、これまで抜本的な改修計画ができなかったけれども、本委員会ではランドマーク的価値を失っても漏水のない建物となることを視野に入れて、ただ、先ほど部長が申しましたように、現実的なコストのこともございますので、そのコスト面も入れて提案するというふうになっておりまして、デザインを維持するというところは当初からございません。
○稲田委員
そうすると部長、洗浄との関係は、県のほうは洗浄してこなかった。県というか、この建物の管理をしているのは結局は県になるのですね。だから洗浄はしてこなかったということですね。だから、その点では改修工事、外装材のメンテナンスという、これが仕様書に当たるのかどうかはちょっとわからないけれども、一応その仕様書どおりにはやらなかったということが1点ありますね。
そして、瑕疵担保責任については、いわゆる余りにもデザイン重視であったからこういう複雑になった。したがって、建造当時から雨漏りがした。それはこの設計事務所、高松さんも認めておった。したがって、細かい改修については要するに高松さんがしたわけでしょう。その瑕疵担保責任を認めてどうしたかということをちょっと聞きたい。
3点目は、ランドマーク、ランドマークということがやたらに出てくるわけですね。これについては、何でその当時――確かに高松さんがほかにやっている建物が境港にはシンフォニーガーデンがあるのです。シンフォニーガーデンも、建った当初から境港市民や米子市民はどこが入り口がわからない、どこから入っていいかわからないと言っておった建物です。決して評判がいいわけではなかったのです。
そして、これもそうなのです。私は今議会の1回目の委員会でも申し上げたように、境港と米子の市民は、この複雑な建物は一体何なんだということをみんな言ってあきれておったということがあるわけです。案の定そういうぐあいになっておる。その当時、建物について、そんなにデザイン重視でランドマーク、ランドマークと言わなければならないような県の方針があったのだろうか。もっと機能的で使うことを重視した建物というものの設計が何でなされなかったのだろうか、なぜそういう発想に至らなかったのだろうかと思うわけです。この席でこんなことを言っていいかわからないけれども、大体高松設計はデザイン重視で、本当に機能的でないことは確かなのです。そういうところを随契で選ぶということ自体も、一つやはり大きな問題があったように思うわけです。
今言ってもしようがないことなのだけれども、最後に我々も結論を出さなければならないわけで、今までずっと議論してきた中で疑問に思った点を振り返って今再度問うているわけですが、もう一回その3点について伺いたい。
●古賀県土整備部長
まず、1点目のメンテナンス計画書に基づいて、それに書かれていることをやってこなかったのかということでございますが、結論から言うと洗浄してこなかったと。ここにも書いてありますように、洗浄については壁面等の汚れの関係で美しさを保つ意味で洗浄したほうがいいですよということが書かれているだけで、我々としては、現実そこまでやるかというと、要は汚れだけの問題であればそういうことは、当時としては通常のビルの管理としてはやってこなかったということでございます。その話と、要は今の防水の話というのは私はちょっと違うのではないかと思います。
2番目の話で、瑕疵担保の話、私の説明の仕方がちょっとまずかったのかもしれません。もう一度申し上げますと、デザイン重視で複雑な構造になりました。したがって、設計者の高松事務所のほうからの提案があったのは、防水対策としてはシーリング材でやりますよという提案がありました。我々としてもシーリング材でやる防水対策そのものが、これは防水効果がないかというとそんなことは決してないわけで、ただ厄介なのは、やはりある程度のメンテナンスを、要するにきちんと塗りかえとかそういうことを定期的にやっていかないと雨漏りはするだろうという予測はしておったのですけれども、デザイン重視というような観点から、高松事務所の提案を認めて、その結果この設計で建設を行ったということでございます。ですので、設計事務所に対する瑕疵担保責任を我々が追及しなかった理由というのは、要は設計そのものを我々が認めていたというそこがまずあったので、恐らく瑕疵担保責任による損害賠償とか、そういったものを高松事務所に対しては求めてこなかったのではないかというそういう趣旨でございます。
それで、実際修補をやったのは事務所ではなくて施工者のほう、工事をやったほうの戸田建設と地元企業とのJV、企業体がつくったのですけれども、そこが完成後9年から12年までの地震までの間、瑕疵担保責任に基づいた修補工事を、雨漏りがし出しましたので修補工事をやってきたということでございます。
○稲田委員
部長、瑕疵担保責任に基づく修補工事というと、それでは瑕疵担保責任の損害賠償の請求をどこにしたのですか。
●古賀県土整備部長
損害賠償の請求はしておりませんで、私がちょっと法律的に用語が不適切だったのかもしれませんけれども、要は物ができましたと。ところが雨漏りがしますと。例えば通常の家でもマンションでも、雨漏りしたら完成後2年間とかそういう期間は施工者のほうでアフターサービスをやりますね。それを私は今瑕疵というふうに呼んで、その責任に基づいて施工者が自主的にちゃんとやりましたということでした。ですので、実際そういう補修行為をしたので、我々としては賠償まで当時求めなかったのではないかという、そういう趣旨でございます。
○稲田委員
今の点。わかった。そうすると部長、いわゆるその2年間は補償期間であって、だから一切瑕疵担保という話は出てこなかった、全くなかったということですね。だから、高松さんのほうにもおかしいではないかという瑕疵担保の責任を県のほうも問わなかったということですね。
洗浄については、この洗浄が出てくるのはメンテナンス、改修ということについて、外装材のメンテナンス改修計画の中に洗浄ということがメンテとして出てくるのです。美観の保持ということで出てくるのではなくて、保守点検、保守ということで出てくるのです。年をとることによる何らかの対策を講じなければならないという文章になっていると思うのですが、だから、これは当然県としては洗浄をするのはただ単なる美観だけでなくて、劣化による、劣化を少なくとも防止をしていくということで、この仕様書のようなものでいけば洗浄ということがなされたはずなのですね。
そうすると、洗浄の関係でも、やはり県にも何らかの傷があるわけですよ。それから、瑕疵担保についても、県のほうも何も請求しなかった、瑕疵担保のことを一切言わなかった。ただ補償期間の間は2年間あるから、その補償期間についてだけ、おかしいから直してくれということで、これは施工業者の戸田建設ほかのJVでそれをやったということですね。だから、これもなぜそういう法的な根拠、損害賠償ということに発想が及ばなかったのか、今回のこの問題についてもここも県の問題がある、傷があるのではないですか。
この美観上の問題も、さっき言ったように、ただランドマーク、ランドマークということに非常にとらわれてこういう工事をしたということになれば、そこにもやはり県としての傷があるということではないですか。高松さんを今まではずっと何でこんな複雑な工事をしたのだということで責めておったけれども、翻って今話をよくよく聞いてみると、一概には高松建設を責められない部分というのはあるわけですね。高松さんとしては、いわゆる美観重視のシンフォニーガーデンとか、ほかにも境港で何かもう一件あったと思う。それも非常に美的な複雑な工事です。そういうものを売りにした設計事務所に県が発注しているということは、これは県の責任が少しずつ傷として残っているのではないですか。、そう思いませんか、部長。
●古賀県土整備部長
今の洗浄の件と仕様書というものがありますけれども、この要領書の関係については参事監のほうから御説明を申し上げます。
先ほどの瑕疵担保責任の関係で、設計者に対して追及しなかったというのは、その設計を我々としても認めてきたというその背景。それから、施工者に対しては、なぜそこまでに至らなかったのかということでございますけれども、瑕疵担保期間は2年でしょうけれども、施工者のほうは実質4年間やっているのです。それから、最初のほうというのはそんなに大きな雨漏りではなくて、やはり部分的によく起こるような、例えば倉吉の未来中心でも実際雨漏りがあって補修していますし、県庁の前のホールでも、ガラス張りのとりぎん文化会館でも同じように起きています。そういう補修が4年ずっと続いたというのは、今思えば確かにある意味異常だったのかもしれませんけれども、施工者のほうでそういう補修をずっと続けて実際やっていたということから、賠償責任まで問うていない、そういうことに至らなかったのだろうというふうに、いろいろ私どもが話を聞きますとそういうふうに思われるわけでございます。
3点目の、何でこんな奇抜なものをつくることになったのだという点についても調べてみたのですけれども、当時あそこの地区のところで再開発計画というのがございました。そして、その再開発計画をやるに当たって、当時の運輸省と境港管理組合、境港市が委員会のようなものをつくって、当時境港ポートルネッサンス21というような運輸省の事業というか、民間を入れたまちづくりをしていこうというような、そんな構想というか、全国でいろいろやっていたみたいですけれども、境港もそういうような対象になって、国とか、三者でこれからのあそこの開発についていろいろ議論されていたみたいなのです。そんな中で、一つはJRの境線と隠岐汽船、そういう陸上と海との一つの接合点としてあそこにターミナル施設みたいものが必要ではないかと。そして、なおかつ、それが再開発の一つの拠点とか、そういう夢があって、そこに一つのシンボリックなものをつくっていこうというようなことが、そういう議論の中でずっとされてきたということでございます。
ですので、何もないところで、ああいう奇抜なものを高松事務所にと県のほうから頼んだわけではなくて、ずっとあそこの地域づくりの議論の中でシンボリックなものをつくっていきましょうと。ただ、最終的にその事業を県のほうでやるようになったので、最終的なデザインについては、随契した経緯は私どもはわからないのですけれども、高松事務所のほうに頼んで、結果としてああいうものができたというふうなそういう流れだったということでございます。
●長谷川総務部参事監
補足説明をさせていただきます。
1点目のメンテナンスの件なのですけれども、高松さんのつくったメンテナンスはページ数で7ページございまして、一番最後にシーリングのことが出ていまして、ちょっと誤解を受けやすい構成になっているのですけれども、前文を読みますと、一番最初のところに、建築に美しく年をとらせるためにということが載っていまして、高松さんとしてはやはり建築を美しく保ってほしいということで洗浄ということを、高い建物だからちょこちょこやるのではなくて、定期的に足場を組んでやってくださいというそういう意図だったのでないかと思いますので、その点で、今のシーリングの防水のことは、そこのところを想定しての洗浄ということではないのではないかとは思っております。
○稲田委員
そのシーリングというのは、我々の家でもするのですね。モルタルの家を建てて、モルタルにひびが入ると、そこのところにいわゆる充てん剤みたいな形で入れていくわけですね。それは、まさに我々の家でもそれをやらないと漏ってくるわけです。だから、シーリングというのは毎年か何年置きかぐらいには間断なくやっていかないとその建物というのは保守できない、これはそういうものですよ。それを、さっき前田委員も言ったけれども、本当にそれをやって、これでぴったりと改修工事などやらないのだというそんなことを言っているわけではないのですけれども、でもやはりそういうようなことで、総延長が相当な長さであれば、これをやるのにやはりそれ相応の経費がかかっていくということですね。その辺はどうなのですか。
●長谷川総務部参事監
今の質問がちょっとわからなかったのですけれども、現状を維持するのにメンテナンスがかなりかかるという……。
○稲田委員
そう、これからもかかっていくのでしょう。
●長谷川総務部参事監
はい、そうです。今の現状のままでしたら、3年か5年ごとにシーリングの打ち直しをする必要があるというふうに思います。
○前田委員
現状のままだったら。今度ではないでしょう。
○稲田委員
今回、この工法を認めた上でこれをやるのでしょう。
●長谷川総務部参事監
今回の改修工事は、シーリング材に頼らないやり方をするようにしていますので、部分的に、さっき前田委員が言われたシーリング材というのがありますけれども、防水……。
○稲田委員
打ちかえと書いてある。
○前田委員
だから、さっき僕が言ったようにその必要性があるのか。
●長谷川総務部参事監
シーリングの打ちかえは、前田委員が言われたように本当に必要があるかというのはまた検討させていただきますけれども、屋根材でとめるというやり方です。
○前田委員
今の質問の関連で、部長、議場で踏み込んだ発言だったのです。この間、第2回の常任委員会の後の話で。何を踏み込んだかといったら、そのときに瑕疵担保責任を我々が言ったでしょう。弁護士に相談したら、どうもだめだというふうに本会議のときに言われた。第2回の常任委員会以後の話と僕は受け取ったが、そのときの経緯をちょっと説明してください。
●古賀県土整備部長
前回の本会議場で弁護士相談の話をさせていただきました。
その前に、先ほど当時なぜ瑕疵担保責任なりに基づいた損害賠償を求めなかったのかというのは、これはあくまでいろいろ聞き取りした中で先ほどお答えした話でございます。
それはさておき、では今これだけのことになっているわけだから、今そういう損害賠償なりなんなりの請求ができるのかということについて弁護士さんに相談に参りました。結論から申し上げると、議場でも申し上げたとおり、損害賠償を求めるのであれば瑕疵担保責任に基づくか、あるいは不法行為、それから債務不履行ですか、そういう観点からできるかということを聞いたのですけれども、結論から申し上げると、これはすべて時効になってしまっていますよというのが、まず一番です。
もう一つの理由というのが、仮に時効ではなくても、今言ったようにこれが本当に設計者のミスなのか、あるいは施工不良によるものなのかというその辺の厳密な原因の特定が非常に科学的に困難だと。それからもう一つは、今時点となると、施工者も最初の施工者、戸田の企業体から、その後西部地震以降はいろんな人が入ってきて修理しているのです。そうすると、今の漏水そのものが施工者の中のどの施工者によるのかと、原因もそうだけれども、原因者の特定というのも非常に厳しい、難しいではないかと。となれば、裁判に提訴は仮にできたとしても勝訴に持ち込むことは非常に困難ではないかということを弁護士さんから言われて、そういう状況なので今裁判については考えていないというような趣旨のことをこの間議場で申し上げさせてもらったところでございます。
○前田委員
わかった。
○稲田委員
私はそれは今の時点ではよくわかります。だから、前回の正式な常任委員会で瑕疵担保責任は問えないよということを言ったわけです。きょう改めてそれを言ったのは、なぜこんなことになっているのかなという原因を究明する意味で、その当時瑕疵担保というものを執行部の人たちが考えられなかったのかどうかということを問うたのであって、今であれば確かに部長が言われるように、明らかにこれは問えません、法的に問えないのですよ。だから、私たちがもどかしい思いをしているから、この前も前田委員が言ったように、せめて謝罪ぐらいはしてほしいねというのはそういう思いなのです。法的に本当に責任を問えない、でも最後はやはりよくよく考えてみると、県には県の言い分があるかもしれない、執行部には執行部の言い分があるかもしれないけれども、まとめたこの3点についても、ちゃんと洗浄しておけばあるいはよかったかもしれないし、そのときに瑕疵担保を問うておればもっときちんと修理が不法行為に基づくものであれ、債務不履行であれ何であれ賠償請求ができたかもしれないわけです。だから、そういった意味で瑕疵担保の問題、それと美観上の問題、その当時のランドマークのそういう気風の中で、この建物をなぜ建てたのかということの原因をきちんと把握をしておく必要があるし、その原因をやはりはっきりさせないと、5億円からの予算を承認するわけにはいかない。だからそれを申し上げたということなのです。
○興治委員
2点なのですけれども、前回いただいた高松事務所が作成した外装材のメンテナンス改修計画の方針があります。この中に方針1と方針2がそれぞれ書かれていまして、方針2でやることが望ましいということが書いてあるわけです。方針2というのはシーリング材を計画的な間隔ごとに機能の低下、傷みぐあいにかかわらず建物全体で一斉に点検、改修をしなさいということです。
この計画的な間隔というのが、高松設計事務所の作成した改修計画の方針では何年というふうに書かれているのでしょうか。ちょっとくどいようなことなのですけれども。
●長谷川総務部参事監
年数は出てきていないのではないかと思っています。
○興治委員
それをはっきりしていただけたらと思うのです。年数をはっきり書いていないのであれば、設計事務所のほうに非が強いような気もしますし、年数が書いてあったのに、仮に県がそれに従って実施をしていなかったということになれば、県のほうの非もあるなというふうに感じるのです。だから、そこのところをはっきりしていただきたいと思うのです。
●古賀県土整備部長
今の何年でやるようになっているのかという御質問についてはここには書かれていないのですけれども、要はこの保全要領書というのは、通常我々が管理していく上でこのとおりにやらなければならないというようなものではない。我々が管理していく中での一つの参考として我々はとらえて通常使っていますので、ここに書いてある、例えば先ほど稲田委員がおっしゃられたような清掃に関しても、壁面の美しさを保つためにはこうしなさいよとあるので、それを実施するかどうかは我々がどう判断するかというだけの話でございますし、例えばシーリング材についても、ここに書いていないけれども、通常4年とか5年とかでやはり劣化してくるような材質であるというのは我々としても当時認識していたと思うので、そういった中での打ちかえをどのくらいのペースでやっていく必要があるか、そういうような判断として当時考えたと思います。
ですので、ちょっと今回りくどい言い方になりましたけれども、ここに書かれていたこと、あるいはここに書いていないから、では実際の管理に問題があるのかと、そういうものでは決してないというふうに御理解いただければいいのではないかと思います。(「ガイドラインだ」と呼ぶ者あり)
○興治委員
そうすると、何年間隔ぐらいでシーリング材のやりかえをしないといけないということについての判断というのは何に基づいてされるわけですか。
●長谷川総務部参事監
今3年から5年といいますのは、製品の当時のある程度の考え方だと思いますけれども、そこはここにも書いてございませんし、そこのところは、実際問題としては定期的というより、極端な話が雨漏りがしたとかということになるとその対策はするということがありますけれども、どちらかというと維持管理費はなるべくかけないようにということになりますと、それよりちょっと長いところでやっていくということになると思いますけれども、3~4年ですと、もしもつなら6年ぐらいというような感じは管理者としては持つと思いますけれども。
○興治委員
そこのところが、高松事務所の改修計画の方針の中に明確に書いていないということであれば、ある程度県のほうで判断せざるを得ないということなのだと思うのです。結局、そこできちんきちんとしたメンテナンスがもう少し短い間隔でやられていれば長もちしたものなのか、そうでもないのか、そのあたりはどうでしょうか。
●古賀県土整備部長
結果的には完成したときから雨漏りが実際あって、その修補をずっとやってきているわけです。それで、例えば仮にそれがしていなくても短い間隔でやればいいかと。それは確かに雨漏りがしていなくても毎年打ちかえるとか、そういうことを本当にやればいいのでしょうけれども、現実的に8,000万円、1億円近くかかるのです。足場が4,000万円、塗りかえて4,000万円とか、非常にかかりますので、そういうことは現実的に多分できないわけです。
ですので、当時の考え方としては、もし雨漏りがしていなくても、シーリング材というのはずっと未来永劫もつものでもないので、平均的にいえば当時の間隔では3年から5年に一遍ぐらいだろうという中で考えていたわけで、もしその間途中に雨漏りがすれば、通常と同じようにそこのところを補修していくという、基本的にはそういう管理の考え方だったのではないかと思います。
○興治委員
これ以上言ってもあれなのですけれども、結局、メンテナンスというのが私たちが聞いている大規模補修というのが恐らくそうだと思うのです。これを見ると平成13年と平成17年にやっているわけです。今の話で、全面的なメンテナンスに8,000万円から9,000万円だという話なのだけれども、この金額を見ると、書いてあるのは3,800万円とか5,200万円なのです。ということは、果たして全体のメンテナンスをやり切っていたのだろうかなというふうに思ったりもするわけです。費用を惜しんで全体のメンテナンスが本当にできていなかったのではないかみたいな感じもちょっとするわけで、もちろん費用対効果のところは考えないといけないのでしょうけれども、そこは反省点かもしれないなと。
ただ、できてからすぐ雨漏りが始まっていたということで、メンテナンスを今まで以上に仮にやっていたとしても雨漏りが防げたかどうか、そこのところが不明なわけであろうなということを思いますので、これ以上はいいです。
●長谷川総務部参事監
メンテナンスですけれども、全面的に完璧な形でやっているかというと、金額で出ていますようにそこまではやっていなかったということになるのではないかと思いますけれども、全面的にやって、また二重シールを打つということになると、先ほど言いました8,000万円から9,000万円かかるということですので、金額があれですので、そういう意味では漏ったところを集中的にやっていたような感じだと思います。
●古賀県土整備部長
今の点、私のほうから補足させていただきますと、13年にやったのが3,000万円ぐらいで、全面的にやっていないというのはやっていないのです。それはなぜかというと、9年からまず施工者のほうで自主的にずっと直してきていた。そして、12年の10月に西部地震が起きて、そこでいろんな被害も出ているわけです。そして、その被害の応急処置も含めて多分いろいろとその直後やっているのでしょうけれども、13年の補修に関しては、そういう被害の大きかったところとか、そういうところを中心に恐らくやっていたのではないかと。したがって、その次の18年のときには、それ以外の部分を実はやっているのです。だから、私どもの当時の考え方は、地震もあったので多分2つに分けたのではないかと。それまではずっと直していましたので。だから4年たったから、はい全面的な打ちかえというような状況では当時なかったのではないかと。ですので、2回やって、ほぼ全体的なシーリングの塗りかえというのができたのではないかというふうに理解しております。
○国岡委員
先ほどの検討委員会の名簿を提出されました。全員かもしれませんけれども、米子のほうの関係の人がほとんどでしょう。
今お話をるる伺いましたけれども、5億円という金額をはじき出してきています。そういった中で、本当に具体的な細かい話ですね、この方々のお話を一度お聞きしたいと先ほど言わせてもらったのですが、その辺、委員の皆さんはいかがでしょうか。
○前田委員
長谷川参事監、5億4,500万円、ざっと600万円。内訳がわからないのだ。内訳をちょっと見せてもらわないといけない。
それと、僕はこのメンバーを見て、今稲田委員が米子のオールスターみたいな方だと言われるのだけれども、僕が伺いたいのは、現場がどうだったのか現地詳細調査・検討班の意見を聞いてみたいのだ。長谷川さんは工法選定のほうだ。その上の委員会だ。この辺で、本当に現場はどうだったのか。参事監も現場に上ってみられたのか。
◎藤縄委員長
初めに長谷川参事監、内訳の資料は対応できますか。
●長谷川総務部参事監
22年の検討委員会は、一応工法と部分的なやり方をいろいろ提案しておりまして、今、また別に23年に実施設計を出しておりまして、最初のときに工法は検討しているのですけれども、23年度も終わりかけていますので、大体の内訳書はできつつあると思います。
○前田委員
詳細でなしに概算でいいのです。一体全体どういう金、5億何がしの内訳をちょっと見たいのです。予算書の40ページでこれで認めろと言われても、県民がこんなに高い関心を持っておられるのに、内訳を見せてもらわないとだめですよ。
もう一つは、現地がどうだったのか、上がってみてシーリングが本当に劣化しておったのか。さっきから僕が言う構造的な弱点で、弱点の箇所に水がやはり漏れていたとわかるでしょう。その辺はわからなかったのか。
●長谷川総務部参事監
現地調査班ですけれども、私も上がりましたし、名前が違う人も入っていますけれどもほとんど検討委員会のメンバーと兼ねていまして、委員長も現地をずっと見てもらいました。それで現地調査班は施工業者の戸田建設と、JVを組んでいました美保テクノスに入ってもらっていますし、それからそれ以外の施工者でリンクスという会社ですけれども入っていまして、現地調査班は検討委員会プラスその施工業者が入ったようなイメージで、現地は大体みんな見ていただいております。
○前田委員
見て、それでどうだったのかというのが聞きたいのです。どうだったのか。漏水ですから、しみがありますから、中に入ってみればどこから漏れているのかわかるのですよ。
●長谷川総務部参事監
漏水原因というのはほぼつかんでいまして、外装を全部見て回ったのですけれども、外装もコーキングに頼っているというのもありますし、それからこういうサッシもデザインが独特のデザインで、一般のアルミサッシのように漏っても逃げるようなことになっていればいいですけれども、単にデザインの凝ったアルミの柱のようなものにいきなりガラスをぼんとぶつけてコーキングで逃げているというような感じになっていまして、溝とか突き合わせのところなどいろいろありますけれども、全般的にコーキングに頼った止水になっていまして、どこからでも漏るという感じです。
○前田委員
わかった。漏水の原因はわかったというのだから、もうこれ以上時間をかけてもだめだから、4回目の委員会を開いてください。要は何が言いたいかというと、漏水の原因がわかったというのだから漏水の原因を教えてほしい。それから、さっきから言ったように工法選定、これがベストだというのを私たちは確信を持ちたいから、5億何ぼだから。場合によっては玉井委員長を呼んでもらって所見を伺いたいと思います。
●古賀県土整備部長
前田委員からさっきお話のあった改修工事の内訳書を今お配りさせていただきますので、ちょっとざっくりしたものになっておりますけれども、よろしくお願いいたします。
○銀杏委員
委員会の名簿を見せていただきまして、検討委員会の名簿は建築士事務所協会の方が7名と県の方が2名で、委員長は米子高専の准教授の方ということで非常に偏っていて、こんな会をつくられるときは大体いつもこういうメンバーでされるのかと。歯どめがきかないような気がするし、それから調査・検討班にしましてもやはり同じようなメンバーに施工業者が2社入ってきているというだけで、これは全然歯どめも何にもきかないようなベストメンバーになっていて不信です。こういう委員会だと不信を買います。
もう一つは、先ほどから話があって、多分そんなことだろうと思っていまして、要するにシーリング材を入れてコーキングしても、1年たつと温度差ですき間が生じて雨漏りするのだろうなというのは大体わかるのです。よくそんなものを認めて設計をさせたなという気がするわけですけれども。わからなかったのかということも当時出たかもわかりませんけれども、わからなかったのでしょうけれども、私は素人ですけれども何となく想像がつくのに、よくそんなのを認めたなという気がしますけれども、何か議論はなかったのですか。
●古賀県土整備部長
これも当時の話なので、推測の話なのですけれども、当時でもそうですし今でもそうなのですけれども、みなとさかい交流館以外にもシーリングでもって止水しているという事例は県内にもあるのです。ですので、シーリング自体がだめだというものではないというのが当時の認識で、問題は、それを今回のああいう場所で非常に多様してしまったというところにやはり問題があったのかなというふうに考えています。ですので、当時としてわからなかったのかということについては、シーリング材そのものがだめだという発想がなかったので、設計上特にそこまでの問題視はしていなかったのではないかというふうに思います。
●長谷川総務部参事監
先ほど委員会の構成のことを言われましたけれども、この検討委員会の検討する目的ですけれども、先ほど前田委員が言われましたけれども、漏水原因の究明と、今の建物を改修する場合にベストな工法はどうかということを検討する。といいますのが、先ほど言いましたように、鳥取県建築士事務所協会にその業務を委託しまして、その中でそういう漏水原因の究明と工法の検討をしようということでやりましたので、言われるように建築の技術者ばかりだという感じになっているかもしれません。
○銀杏委員
それでは聞きますけれども、高松設計とこの協会との関係は今はどうなっているのかということを一つお聞きしたいのと、こうしたメンバーでこういう工法なり設計なりに向かわれるということになると、5億円というと小学校が1棟建つような金額ですので、費用の詳細も聞きたいのですけれども、本当にそんなにかかるのかと、そういう設計でいいのかという不信がまた持ち上がってくるわけです。
●長谷川総務部参事監
鳥取県建築士事務所協会は鳥取県の建築業者の事務所でつくっていますので、高松さんは会員外です。
この検討委員会は、確かに言われるように予算のことがございますので、工法的には今の工法だけでなくてほか工法も検討しておりまして、何案かを提案いただいております。実施設計の段階で工法の比較を委員長も交えて話しまして、今のやり方が一番ベストではないかということで実施設計に向かったわけでございます。
○興治委員
工法がこれがベストなのかというところに絡むのですけれども、円形塔の部分を撤去したら、これを見ると4階部分は将来境港市のほうに譲渡するので工事費の負担をしているということ、それで5億円以上ではないかというお話だったのですけれども、そこは正確にわかりますか。それと、いつ境港市に譲渡するという計画になっているのかもあわせて。
●古賀県土整備部長
境港市の負担については、これは建設当時に協定を結んでいまして、要はおふろの施設と駐車場があるのですけれども、返済が終わった後はそれを最終的に境港市のほうに無償というか、譲渡しますよと。その返済というが今市から県のほうに負担金が毎年払われておりまして、全体では5億1,000万円でございます。正確には5億1,059万8,000円ということでございます。
もう1点。24年、来年度の市の支払いが終わりますとこれで全部完了するということでございます。
○興治委員
わかりました。
◎藤縄委員長
私から1点確認させてください。部長、弁護士と相談されたのはいつだったのですか。
●古賀県土整備部長
ちょっと今確認しますけれども、多分先週の木曜か金曜……(「2回目の常任委員会が終わってからか」と呼ぶ者あり)終わってからだったと思います。
◎藤縄委員長
そのことなのですよ。これは委員会と本会議のことが出てきますので、前田委員に聞かれるまで、きょうこの委員会でそのことを言われなかった。これは委員会の位置づけにも関係してきますので、きょう当初にそのことを報告するのが執行部のあり方だと思っておりますので、以後気をつけてください。
最後に、前田委員、国岡委員からありましたが、検討委員会の皆さんとの会議の持ち方について、予備調査としての項目は1点上げましたけれども、検討会のメンバーでありますとか、あり方についてはいかがいたしましょうか。
○前田委員
ぜひとも現場の声を聞きたいのですよ。現場を見た現地検討班、清水さんが班長ですね。足立収平さんでもいいし、とにかく現地を見た人の意見と、この工法選定がベストなのだという玉井委員長の説明を伺いたいと思います。
◎藤縄委員長
そうしましたら、そのようにやるという方向でよろしいですか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
会議のあり方としましては、予備調査の前に来ていただくか、予備調査の中で来ていただくか。
○前田委員
予備調査でいい。参考人でもいいではないですか。私は参考人でいいと思うのだけれども。
◎藤縄委員長
では予備調査の中でお話を伺うということでよろしいですね。
○前田委員
地方自治法上の参考人で。
◎藤縄委員長
では、日程につきましては調整させていただいて……。
○前田委員
予備調査は月曜日しかないのだ。休会日は月曜日しかないですね。
◎藤縄委員長
12日の月曜日が……。
○前田委員
あとはもうびっしり入っていますから。
◎藤縄委員長
ということで、調整可能な……(「先生は授業があると思いますけれども」と呼ぶ者あり)一応調整をさせていただくと。いずれにしましても、ぜひ来ていただくということで進めさせていただきます。調整の上、一任いただけますでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
そのほか。
●古賀県土整備部長
先ほど委員長のほうから御指摘ございました弁護士相談の結果を、本来であればこの委員会の冒頭に私のほうから報告すべきでございましたけれども、御報告しておりませんでしたことをおわび申し上げます。申しわけございませんでした。
◎藤縄委員長
その他、県土整備部に関して。
●安田県土総務課長
お手元に当初分の議案説明資料の正誤表をお配りさせていただいております。前々回の本委員会におきまして、事業名について御意見をちょうだいいたしました。その正誤表の一番最初、1ページのところに書いておりますが、一般事業の一番上の行で、(新)ここぞ!というところに手が届く災害復旧補助事業という事業名を考えておりましたが、御意見をいただきまして、訂正後、中山間地域共同施設災害復旧補助事業というふうに、補助事業の内容がわかりやすい事業名に変更したいということでございます。
下のほう、2ページのところに書いておりますけれども、現在は土木事業振興費という事業名にしておりますけれども、この事業は県土整備部の共通する事務に関する経費でございますので、土木事業総務費という名称に改めたいと考えております。
めくっていただきまして、下のほうの32ページのところの訂正でございますけれども、河川課の予算額の合計欄の前年度、それから比較のところに数字を間違えて記載しておりました。これを訂正させていただきたいというふうに考えております。
●森下空港港湾課長
大変申しわけないのですけれども、資料はございませんけれども、議案説明資料の44ページでございます。みなとさかい交流館の緊急修繕工事ということで、昨年の11月補正で23年度と24年度で債務負担行為で行うということで、事業名のところに(新)というふうな表記をしておりまして、これを継続だということで(新)を記載から除くというふうな話をしておったのですが、当初予算と比較するということで、この場合は(新)をつけるというふうに従来からやっておりまして、そういう記載でお願いしたいということでございます。よろしくお願いいたします。
○稲田委員
訂正をしていただいてよかったと思います。わけてもう一回重ねて言いますが、県土整備部にあっては余り言葉が躍るようなこういう表題はつけないほうがいい。これはそういうムードや、そういったものに絶対に流されることなく、やはりちゃんと堅実な仕事をしていくという意味で、しっかりした表題にしたほうがいいと思うのです。だから、今回はこれでよかったと思います。
○銀杏委員
先に質問されてしまいましたが、前の予備調査の中で、稲田委員のほうから、県土整備部にはこういう名前はふさわしくないのだというお話がありました。私はとても内容がわかってよかったなと思いましたが、企画であったりすると、多分非常に歓迎されるようなふさわしい事業名だったかなと思うのです。
それで、お聞きしたいのは、それぞれ国においては文科省とかそれぞれ気風があったりしますね。国交省とか旧建設省関係ですね、こうしたところに、やはり事業に対するきちんとした題名をつけたほうがいいと、表題をつけたほうがいいというふうな考え方というのはどうなのですか、あるものなのですか、それをちょっとお聞きしたいと思います。
◎藤縄委員長
答えられる範囲で結構です。
●古賀県土整備部長
ほかの省庁はちょっとよくわかりませんけれども、国交省の中で新しい事業を入れるときに、できるだけその事業の趣旨なり中身をわかりやすくしようというような考え方をする場合もございます。ケース・バイ・ケースで、特にその事業が住民の方とか、そういったことに直接かかわるようであれば、余りにかた苦しい名前をつけてしまうとちょっとわかりづらいというようなことにもなりますので、できるだけわかりやすくするような名前のつけ方というのはあります。例えば、この間、前田委員から御指摘がございましたような、魚が上りやすい川づくり事業とか、ふるさとの川モデル事業とか、言葉が躍っているわけではないのですけれども、そういう意味でわかりやすいネーミングにするとか、そういうことはございます。
○銀杏委員
ということは、訂正前の事業名というのは、少し踊りが過ぎたといった格好ですね。
◎藤縄委員長
意見も尽きたようでありますので、県土整備部につきましては以上で終わります。
以上をもちまして企画県土警察常任委員会を閉会いたします。お疲れさまでした。
午後3時30分 閉会
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