午前10時47分 開会
◎横山委員長
それでは、ただいまからエネルギー・雇用促進調査特別委員会を開会いたします。
本日の日程は、お手元の日程のとおりでありますので、この順序に従って議事を進めさせていただきたいと思います。
初めに、会議録署名委員を指名いたします。
本日の会議録署名委員は、山口委員と砂場委員にお願いいたします。
それでは、議題に入ります。
質疑については、議題ごとに説明終了後に行っていただきます。
議題1、雇用創造1万人プロジェクトについて、河原統轄監に総括説明を求めます。
●河原統轄監
そうしますと、雇用創造1万人プロジェクトについて総括の説明をさせていただきます。
産業分野だけではなくて、医療・福祉、教育のあらゆる分野、施策を総動員して、この4年間に1万人の雇用を誘導しようと、創造しようという目的を持ちまして、昨年来、民間の方にも入っていただいて、官民連携会議というようなものを何度も持たせていただきました。それから、この議会なり特別委員会でのいろんな意見もちょうだいをいたしました。この3月にほぼ1万人創造計画がまとまりつつあるという状況でございます。とりわけこの議会、あるいは委員会でいろんな御意見をいただきました。
一つは、昨年11月議会で産業振興条例というのができまして、これとのリンクを図っていくべきだという御意見もいただきました。ということで、今度の計画の中では、官公需、それから補助金、それから県産品の活用と、こういった3点というのは1万人PTにおいても下支えの施策、共通の施策だということで位置づけをさせていただきました。
三洋問題など、考えれば緊急の雇用というのの必要性も御指摘をいただきました。これについては、緊急雇用の基金を積み増すとか、ミドル・シニア仕事ぷらざの相談員をふやすというようなことも盛り込ませていただきました。
やはり1万人雇用ということになると、企業がやる気を出す、企業のモチベーションを高めるような意欲的になるような施策が必要だという御意見ですとか、中小零細企業に対する対策が必要だという意見もこの委員会でいただきました。そういったことを踏まえて、県版の経営革新制度というのを今回創設をお願いしております。従来対象にならなかった零細業者さんでもハードルが越えやすい支援制度というものを今提案をさせていただいているところであります。結果、2年目である24年度、この1万人PT関係の関連予算として139億円を今議会に提案をさせていただいているところでございます。
今後、この議会で御承認が得られますれば、その後に最終的にこの計画を策定したということで今後進めていきたいと思っております。当面24年度は、そういった施策を打つことによって2,400人の雇用、あるいは緊急雇用1,500人というものを目指して施策に取り組んでいきたいと思っております。
詳細につきましては、網濱商工政策室長から説明させていただきますので、よろしく御審議のほどをお願いいたします。
◎横山委員長
続いて、網濱商工政策室長に詳細説明を求めます。
●網濱商工政策室長
それでは、説明を若干させていただきます。資料をごらんください。1万人プロジェクト案についてでございます。
10月11日、そして12月15日と、これまで2回、この特別委員会でも議会の皆さんからいろいろ御意見をちょうだいしたところでございます。前回、骨子につきましては御案内をさせていただいたところですけれども、その後、今議会でもフォローアップ体制等ですとかにつきまして御意見をちょうだいしたことも踏まえまして、今回成案を取りまとめさせていただいたということでございます。計画期間でございますけれども、今年度から26年度までの4年間ということでございまして、県の施策効果で、産業、医療、福祉、教育等のあらゆる分野で1万人を生み出すということで考えさせていただいております。ただ、いろんな職種ごとの雇用の実情といったものもございますので、そのあたりも考え合わせながら、可能な限り良質な雇用を目指すということで考えさせていただいております。雇用創造目標の1万人は、大体、産業分野8,000人、医療、福祉、教育分野で2,000人ということで、これは前回御報告した考え方と変えておりません。
最後に、プロジェクトのフォローアップということでございますけれども、今回の議会での御意見もちょうだいいたしましたので、これは雇用創造の1万人プロジェクトチームと官民連携会議、あと分野ごとのパートナーシップ会議、こちらの仕組みを活用しまして施策検証から評価、これを整理をさせていただいて、改めて各分野での官民の専門部会で、新たな施策化あるいは施策改善につなげさせていただけたらと考えております。
今回、1万人関連の予算につきましては、資料をめくっていただきますと、次のページにつけさせていただいております。平成24年度に大体2,400人規模ということで予算をお願いしておるところでございますが、これが3月19日に議決がいただけましたなら、その後、22日に官民のトップレベルの連携会議におきまして成案をお示しして、今月中に県で策定をしてまいりたいと考えております。
◎横山委員長
どうも御苦労さまでした。
息を切らしながら頑張って話をしていただきました。
ただいまの説明について質疑等はございませんか。
○藤井委員
福祉保健部長、保育士の需給ということで、子供は当然減るように思うのだけれども、対応の多様化というのがありますよね。そういう意味で実態は保育士の需給というのはどうなのかということと、それから、この雇用増という点では、看護師というのはやはり注目だろうと思うのです。新聞広告などを見ると看護師というのは一番に出てくる、悲鳴に近い感じがしますが、廣江議員がこの前質問されましたが、いわゆる看護学校の受験応募の数というのから類推して、どの程度看護師の雇用に与える影響度を考えられておられますか。
◎横山委員長
答弁をお願いします。
●林福祉保健部長
まず、保育士の関係でございますけれども、先ほどの決算審査委員会の中で、保育専門学院のことが出ておりましたが、その中でも、今後の子供の数がどうなっていくか、それにあわせて保育士の需要がどうなのかということについて、委員会の中でも出させていただいております。
それで、現在の子供さんの保育園、幼稚園の入所の状況ですけれども、子供の数はもう確実に減っています。この平成16年から22年の間にかなり減ってきていますけれども、一方で、保育園への需要はふえています。それは、4歳、5歳はもう100%幼稚園か保育園に入っているので減っていますけれども、0歳、1歳、2歳はふえている。それは生まれてくる子供は減っているけれども、共働き等で保育園を利用される子供さんがふえているということで、0歳の場合で、子供さんの中の大体3割ぐらいは保育園に入っている。それから1歳、2歳のあたりでもやはり40%から50%ぐらいは入っているというところで、数としてはふえているのが実情です。
ただ、将来に向かってそれがずっと同じ形でふえていくかというと、多分どこかの段階で頭打ちにはなるのだろうと思います。一方では育児休業制度等も昔に比べたらそれなりに充実してきて、0歳児で家で見られるケースも当然ふえてきますので、ですからどこかで頭打ちはするだろうということで、県の推計でも、そのままの推計と、少しずつ頭打ちするといった形で推計をしたとしても、これから7年8年後ぐらいにはトータルとしてやはり保育園、幼稚園の需要自体も減るだろうという想定をしています。ただ、おっしゃられるように非常に多様化してきておりまして、今後、子ども・子育て新システムが実現するとすると、もっとパート的なものというようなもののニーズも出てくるのだろうと思っております。
県としては、休日保育であるとか一時保育であるとか病後児保育とか、そういったニーズも非常にふえてきており、そういった体制への支援といったものも必要になるので、そこの部分は、保育士のニーズというのは施策の仕方によってもちょっと違ってくるのかなと思っています。今は、県として需要の多い1歳児について6対14.5対1に上乗せしてやっておりますけれども、例えば3歳、4歳のところも、今3歳児が……。
○藤井委員
大体わかりました。
●林福祉保健部長
長々しゃべって済みません。ですからちょっと……。
○藤井委員
そこの部分が雇用増に与える影響というのはあるだろうなと、障害にしても24時間にしても休日にしてもいろんな多様な対応がふえているし、それに対して県がどういう今言われたような政策を打つかということによってふえる可能性があるという……。
●林福祉保健部長
そうですね、あることはあるだろうということで、それはこの数字の中にも入れております。
○藤井委員
もう一つ聞きたかったのは、やはり看護師に対してもうちょっと、奨学金をふやすだとかなんとかではなく、きちんと数そのものをふやしていく。少なくとも日赤や済生会はなくなってしまったわけです。あの分ぐらいを補うぐらいの大きな事業展開があってもいいのではないかという気がするのです。
◎横山委員長
ちょっと、答弁をお願いします。
●林福祉保健部長
ちょっと長々としゃべって済みません。看護の部分ですけれども、おっしゃられるように県立の看護学校をどうやって増員するかというのは今一番大きな課題でして、先ほど保育専門学院の話がありましたけれども、倉吉と鳥取の看護専門学校をどうやって定員をふやしていくかというのは今一番の大きな課題であると考えておりまして、それぞれがほかの施設と複合的に建っていますので、それとの絡みの中で定員増を考えていきたい。
廣江議員から御提案がありました県外等からの誘致ということも当然考えなければならないことでして、今回鳥取市から陳情が出て、県ともいろいろ協議しながらというような答弁をしていらっしゃいますので、それについてももう少し検討はしていきたいと考えております。
◎横山委員長
よろしですか。
○藤井委員
いいです。
○山口委員
この1万人雇用の中で、先ほど室長から説明がございましたけれども、これは良質な投資による雇用確保と言うのです。これはやはり企業誘致であるとか成長戦略を描いて設備投資をするとか、こういったものに対する支援が良質な投資だということで、この1万人雇用の中にどういう割合で、あとは基金であるとか、不安定といったらおかしいですけれども、これは臨時的な雇用のなのでしょう。それで、その中でもう一つ、基金事業による一つの誘導ということも含まれるかどうか知りませんけれども、この割合とか、この良質の反対なのですが、一時的な基金事業を本当にいつまでも投資をやるような時期でもない。やはりこういう見切りをつけて、一番に言いますけれども、直接あるいは間接的に投資をした雇用というのは、本当に私どもが求める求人開拓、1万人雇用になるだろうかどうかと、こういう姿勢を持っているわけです。だれでもとはいいませんけれども、そういう基金事業であるとか一時的な雇用対策というのは、これは場当たり的であると思っておるのですけれども、その関係をきちんと整理をしていただきたい。
●山根商工労働部長
今御指摘いただきました緊急雇用対策等のいわゆる非正規職員という部分は、おはぐりいただきまして一番上に、雇用目標が1万人の下に緊急雇用対策でまた別途5,000人と整理してございますので、別のカウントでそこはカウントしたいと思っております。
良質な雇用といいますのは、いわゆる正規雇用……。
○山口委員
良質な投資と、さっき投資と言った。
●山根商工労働部長
良質な投資という概念は使っておりませんけれども、良質な雇用というのは正規雇用を目指すのだということでございます。企業誘致等ももちろんそうでございますけれども、ただ、結果として、例えば食品加工でありましても、あるいは繊維でありましても、あるいは身障者さんの雇用でありましても、中には、正規で雇いたいのだけれども、結果として非正規で雇わざるを得ないという部分も一方でございます。だからだめということではなくて、そこは1万人に含めたいと思っておりますが、思いとしましては良質な雇用を目指したい。それは正規雇用を目指すのだということでの施策展開を考えておるところでございます。
○山口委員
わかりますけれども、私どもは、いろいろ補助事業なり助成をやっているわけです。その中で良質な投資ということは、ある程度企業の経営に対する設備投資であるとか、こういうものを含めた形の……。
●山根商工労働部長
企業誘致に関しましては企業立地補助金とか、それからいろんな助成制度を持ってございます。ベンチャー支援の助成制度でありますとか研究開発の補助制度、いろいろ持ってございます。今般、県版経営革新計画ということでも助成制度を設けさせていただきたいと思っておりますけれども、そこでカウントする助成は、全部ではないのですけれども、いわゆる正規雇用というところを条件にしている例がほとんどでございまして、そういう意味で、良質な投資という部分は正規雇用を目指すという観点で助成制度等も考えているところでございます。
◎横山委員長
いいですか。
では、良質な雇用をお願いします。
そのほかございませんか。
○砂場委員
第5次の介護計画の前倒しとして、国が3,600億円の予算で介護の基盤整備の補助金を倍に上げておりました。鳥取県はそれを全部使って整備を進めたのですけれども、その後この4月からの部分も600億円残ったので、当初同じ推移をするという話だったものが、実はこの話が変わってもとへ戻すことになりました。そうすると、今までの拠点整備で使えた、1床当たりそれぞれの施設によって400万円だったものが200万円になったり、3,000万円だったものが1,500万円に戻って、新しく今回の計画でも建設業界の皆さんに介護の分野に積極的に出てもらおうとしているのですけれども、肝心の基盤整備の補助金が半分になるとかなりのブレーキがかかるのではないかと心配しているのです。今までの国の補助が半分になるわけですから、その分何か新しい下支えする施策を考えてあげないと、多分この計画をつくるときは前回の想定だったと思うので、急に国が方針を変えてしまったものですから、何らかの施策を立てるべきだと思うのですけれども、そこは何か考えておられますか。
●林福祉保健部長
もともとその基盤整備事業自体は23年度で、それで残が残っているところについては24年度も使えるというような話でした。実は鳥取県の場合は、実際にはもうほとんど残がなかったということで、積み増しして、もう残が残っていないところも使えるようにしてくれと国に対して要望をずっと続けてきました。ただ、そこの部分についてはなかなか国はいい話ができていなくて、おっしゃられるように、もとの制度、空間整備等施設整備事業に戻るというようなことになっています。
それで、県としてもある程度は想定はしておりましたので、もとの制度でも、それがあるだけでももちろん制度としてはありがたいものです。初めはそれもないような言い方をちょっと国がしていたので、それが戻るということについてはありがたいことなので、それを踏まえて、県としては現在計画している特別養護老人ホームであるとか、それ以外にも小規模多機能とかいろんな事業を計画していますので、それを活用しながら実施したいと思っております。まずは市町村とも十分話をして、なかなかそれでは手を挙げるところが少ないとかということであれば、もう少し何らかのことを考えていく必要があるのかなと思っております。今は計画がまだでき上がっていないので、そのあたりの計画をつくるとともに、そんな話もしてみたいと思います。
○砂場委員
現実に進出を考えている企業さんとか、これから大きくふやそうとしているところはどうしてもそういうところまでわかっていないものですから、前年度予算で考えられているところが多かったのです。この話をすると、えっという話に言われる方がかなり多いものですから、きめ細かな対応をお願いをしておきたいと思います。
◎横山委員長
では、きめ細かな対応をお願いします。
そのほかございますか。
○市谷委員
私も一般質問の際に若者の雇用のことについて取り上げさせていただいたのですけれども、やはり仕事がない中で、いろんな企業面接に行ったりする際の交通費が非常にかかると。一回一回は2,000円とかそれぐらいなのですけれども、幾つも行かなくてはいけないと県内の若者の方に聞きました。それから、ハローワークに必要な就職紹介カードをもらいに行って、それでまた会社に行くということになるので、その分の費用がまたかかるというようなことがあります。今急に言ってもどうこうならないのですが、この仕事がない中で車も持てなくて公共交通機関を使って就職活動をしているという、幾つも行かなくてはいけないというその状況を踏まえた施策もぜひ検討していただきたいと思います。
この事業の中に、これは48ページなのですけれども、これはUターンする若者に対してということで、このたびアンケート調査をするということになっていまして、47ページですかね、それで、このアンケート調査の中で若い方の就職活動に当たってのいろんな交通費も含めたニーズというか要求をぜひ聞いていただいて、施策に反映していただくということにならないかと思います。ただ、これはUターンする今県外に出ている人だけなので、県内におられる若者からもぜひあわせてアンケートもとっていただくということになったら、もう少し就職する際のアクセスがしやすくなるのかなと思うのですけれども、どうでしょうか。
●長谷中山間振興・定住促進課参事
先ほど47ページのIJUターンの推進の関係で、アンケート調査について御質問いただきました。
このアンケート調査につきましては、今まで県外へ進学された方の県内への就職状況というデータが全く把握できていなかったということで、まずどういう状況にあるのか、帰ってきたいのだけれども何か事情があって帰れないのか、あるいは就職ができないのか、そういった基礎的な調査をしたいと思っておりますので、また具体的な調査項目については民間の委員の方も含めて検討してまいりたいと思います。よろしくお願いします。
◎横山委員長
いいですか。
○長谷川委員
状況認識等を深めたいということでお伺いいたしますが、この時期、新卒者の就職の状況がどんなぐあいになっているのか、教育委員会もおいでですが、把握されておりましたらお教えいただきたいと思います。
それとまた、65歳定年制が一部に導入される取り組みも始まった中などで、今60歳を終えて職を終えられる定年制の方と、そして60歳から過ぎた方がどういう状況に今おられるのかという認識ですね、感覚で結構ですからお知らせいただければと思います。
●山根商工労働部長
内定率でございますけれども、新卒の高等学校の内定率が1月末現在で87.1%でございます。ちなみに昨年の1月末が82.2%で、結果、昨年は97%の内定率でございました。今5ポイントほど上回っておりまして、ぜひこの調子で昨年の97%よりは上回ってほしいという、今そういう状況でございます。昨年よりは求人数が若干伸びているということでございます。
大学は、ちょっと今手元にないのですけれども、ハローワークさんのお調べで、これもたしか昨年よりは若干いいという状況だったと承知しております。
60歳以上の方の状況はというお尋ねでございましたけれども、大変申しわけございません、そこの分析というですか、そういう状況整理というのはまだできていないというのが正直なところでございます。
◎横山委員長
長谷川委員、いいですか。
○長谷川委員
特に新卒者の場合、これからも率でおっしゃっていただくよりも実数で言っていただいたほうが、100人とか150人が卒業式を終えた中で就職が決まっていない人が本当にいるのだというほうが、受けとめ方としてやはり実感がわくのですが、いかがでしょうか。
●山根商工労働部長
実数でいいますと、県内の新卒高校生で就職希望が1,127人いらっしゃいまして、内定者が1月末現在で982名ということでございます。ですから145名の方がまだ1月末現在では内定がとれていないという状況でございます。今、この140数名の方は、もう本当にいわゆるマン・ツー・マンで、学校とハローワークと、それから私どもも就職指導員というのを持っておりまして、個々人の生徒の情報を、特技は何だとかどういう意向があるかとか、そういう個々票を持ち合わせましてみんなが共通で理解して、それをネットワークで情報共有しながら、例えば会社にダブって行くことがないようにとか、あの会社に行ったけれどもここをもう少し指導したほうがいいとか、そういうマン・ツー・マン体制で就職指導をさせていただいているという状況でございます。
○長谷川委員
特に希望を申し上げれば、やはり学校を終えた1年目というのが物すごく大事で、社会に飛び立つときにやはり就職というものができているかどうか、なかなか決まらないという状態でそのまま行ってしまうのかというのは、後々の生き方に大きく影響してくるようであると思います。そういう意味からどこかの自治体では、1年目、卒業後もやはりフォローというか、見詰め続けて、ある場合は本当に半年間とか1年間、こういうところで働くということはこういうことだよと、社会に出るということはこういうことだよという場を公共が提供したりするケースも拝見したりしているケースがありますので、ぜひそのあたり、数字はいいですから、教育委員会もおいでですのでね、私は石田教育次長さんのところを見て言っておりますので、そのあたりを連携されまして、もう卒業したから学校の生徒じゃないのだということじゃなくて、見届けていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
◎横山委員長
ありますか。
●中本雇用人材総室雇用就業支援室長
ただいまの御意見に答弁させていただきます。
鳥取県では、高校を卒業されて就職できなかった方のために23年度から新たな事業を実施しております。新卒未就職者と実務研修型雇用事業という形で実施しておりまして、定員といたしましては60名です。人材派遣会社に委託しておりまして、そちらで採用していただくこととしており、そこで基礎的な研修をした後に、就職の希望のある企業に実務研修に行きます。そちらで合意がなされれば正規雇用という形で、なるべく未就職者を出さないような形で応援しているところでございます。あと、それ以外にも職業訓練、こちらに進んでいただくような支援も行っているところでございます。
●石田教育次長
先ほど高卒の生徒の就職についてのお話がございましたけれども、御承知かと思いますけれども、今高等学校にキャリアアドバイザーの方も配置しておりまして、そして現役の方だけではなくて、高校を卒業して、そして就職している方のところにも、フォローといいますか、そのような形でも回っていただいております。そしてまた、そういう方々から、やはり高校生の間にもっとこういう力をつけておくべきじゃないかとか、あるいは勤めた生徒が高校時代のときにこういうことを教えてもらえばよかったとか、そのような声なども聞いて、それを学校教育にも反映してまいりたいと考えております。
◎横山委員長
いいですか。
では、よろしくお願いします。教育委員会と商工労働部と団体でお互いに連携しながら全力で頑張ってください。
では、次へ行きます。いいですか。
○藤縄委員
一般質問でもありましたけれども、ナノ社の雇用の計画をちょっとこの委員会でも確認させていただきたいと思います。
●山根商工労働部長
ナノ社の計画でございますけれども、一昨年、調印したときは5年間で800人まで業態を拡大するのだという御計画でございます。先般、常任委員会の勉強会にお越しいただいたときが最新の社長のお話でございますけれども、その目標は当然捨てていないと、それに向かって頑張るのだということでございますが、一遍に800人、売れる商品がつくれるということではないので、できるところの部分で車をつくっていくというのがe-モビリティーということでございます。
e-モビリティー量産が来春からというお話しになっていましたけれども、初年度は年間2,500台を目標に製造して販売するということです。それ以降はそれがどう売れるかということにかかってこようかと思います。その2,500台をつくるのにどれぐらいの陣容が必要かということでございますけれども、製造ラインで大体12名ぐらい必要だろうということです。プラス、あとは企画とか総務とか営業とか、そういう人員がプラスで必要になってくるというお話でございました。ということで、スタートは800人を考えれば少ないのですけれども、このスタートでこれが売れて、また次の設備投資してという、この段階的に増加していただくということを期待しているという、今そういう状況でございます。
○藤縄委員
これが数字も大幅に変わってきているでしょう、5年。結局スタート時点で頑張ってくれという。スタートから車種も変わってきた、立ち上がりも変わってきたということで、これは不安が大きいですね。目標は変えていないと言われてもね、これはちょっと、はいということにならない。
◎横山委員長
関連ですか。
○藤井委員
岡村筆頭総室長さん、僕はあなたの常任委員会にいたときに、いつもこの点でやりとりをしていたけれども、このナノオプトニクスに関して議場であのようなやりとりが行われるということについて、やはりあなたは責任を感じないといけないと思う。今の藤原社長さんの論調もそれに近いものがあるけれども、実際これが成功すると、鳥取県の姿は変わるくらいの大きなインパクトのあるものなのですよ。そういって今日まで来たわけでしょう。だからそれに対してきちんと答えられないといけない。出ること自体がおかしいじゃないですか。
●岡村筆頭総室長
まず、先ほどの部長の説明があったような説明を、藤原社長は米子市議会でも常任委員会でも説明されましたけれども、12人というのは、1つのe-モビリティーをつくるときの一つのロットということでして、それが幾つか車種を出していくということによって、12人単位で、掛けるその生産量ということになります。
現在、保証協会から保証の了解がおりたということになると、あそこの土地建物の取得経費がざっと8億円かかります。これのうちの6割が借り入れということになると、売り上げを立てないとナノ社は正直採算がとれないといいますか、支払い、返還ができないということになります。仮にそういう計画を出した場合、金融機関がそれを了とすることにはなりませんので保証承諾を得られないということになります。今回保証承諾がおりたということは、実は今回、e-モビリティーだけの話でしたけれども、その後の展開として本格的なEVの生産をあきらめていないとおっしゃったのは、最初の5年間の計画のスケジュールが少し長引くかもしれませんけれども、他の事業も含めて実は銀行とはやりとりをされております。これはまだ公表されておりませんけれども、何らかの形で最初の立ち上げで事業収益の高いものを取り入れながら、関連事業なのですけれども、ソーラーとかは別ですね。e-モビリティーをつくって、その後EVをつくっていくというような計画でやりとりをされているようには聞いております。詳細については、金融機関とナノ社との直接のやりとりでありますが、我々県が認定したのは、やはりあくまであそこの土地建物を取得しまして、恐らくあの土地建物を軌道に乗せるためには、これは量産の規模からいっても最低のラインというのがあります。やはり最低でも1億円以上の売り上げはスタートぐらいで必要になってきますし、そういうものを一つ一つチェックしながら、県としてもある程度の意見もしておりますし、これは金融機関とも連携しながら取り組んでいきたいと思っています。
詳細は、今回はe-モビリティーについて、最初の立ち上げについてという条件があったものですからそのことについて説明をされましたけれども、確かにナノ社の事業計画が少し変わってきているのは事実でありますし、我々もそこはちゃんときちんとチェックして、県としても法律に基づく認定事業という責任がありますので、それが必ず執行されるように我々もしっかり見ていきたいと思っております。
◎横山委員長
いいですか。
不安が払拭できるように連携を密にしてください。
ほかにありますか。
○山口委員
今、高校卒の就職問題についてありましたけれども、一番大きなのは、掌握はできないけれども、大学卒でのミスマッチ、これがやはり非常に大きいと皆さんが嘆いておられます。高校卒というのははっきり数字がわかるのです。やはり今の日本の経済というのは全然変わってきていると思います。こういう形で、恐らくことしの大学入試からはもう理系の方がどんどんどんどんふえてきていると思われます。やはり普通の経営とかはなかなか今非常に就職が難しくなってきておって、大量の、難民ではないですけれども、就職の落ちこぼれが出るというのが大半の予想なのです。これのほうが大きいということと、県内の就職はまだ難しいということなのですけれども、県外でも非常に難しいと。恐らく皆、県議会の議員の方というのはいろいろ相談に応じておられますけれども、本当にやはりそういうことからすると、高校の進路指導に当たっても十分これから考えられないといけないのではないだろうか。やはり本人の希望というのを重視しなければなりませんけれども、恐らく2年3年先というのは、本当に普通の能力を備えておってもなかなか立ち向かえないような世界的な視野に立って物を考える時代が今来ていると、こう思っております。理系ならそういうアビリティーもかなりありますし応用もきくのです。本当にこれは、私はいろいろ体験しておりますけれども、そういうこともやはり、向かない者は向かないでしようがないですが、進路指導の適正化というのを非常に考えなくては、本人にとっても将来が本当に不安だと思います。この1万人雇用に関して私言うのではないわけですけれども。
それと、公務員を何か4割削減しようということですけれども、私はけしからんと思う。いやいや、本当に皆自治体にも影響してきます。もう少し言いますと、これは福間委員が出席しておられますけれども、関西連合において、ちょうど出先機関をこの連合組織に移管するということになっております。これにカウントしてもらったら、これは困ります。今2万人ぐらいの国家公務員を地方にということになると、鳥取県は関係ありませんけれども、これはまた皆さん大変な状況になります。本当にそういう全般的な経済の動向であるとか雇用の動向とか、そういうものをはっきりまず雇用問題を考える基礎を、雇用をきちんと将来を展望することは難しいかわかりませんけれども、やはりできる範囲を掌握しながら対応してもらわなくてはいけない。
もう一つ、緊急雇用基金事業でももう本当に、良質な投資とはいいませんけれども、やはり限界があると思いますが、いかがでしょうか。
●石田教育次長
先ほどおっしゃられたことは、私も本当に大切な点だと思っております。今、高等学校でも学力向上ということで取り組んでおりますけれども、やはり子供たちに、将来の自分の夢、あるいは自分はどのように生きていくのかと、そういうところを考えさせていかないと、ただ大学に入るために勉強するというだけではいけないと思います。当然、資格取得ということも、やはり自分はどう生きるのか、どういう職種につくのかということにもかかわってくると思いますので、先ほどいただいた意見を私どももまた持ち帰らせていただきまして、また高等学校等との検討の折にいろいろ私どもも出したいと思いますし、今高等学校で取り組んで通りますキャリア教育、そういうものにもそういう視点をきちんと置いていくということを進めてまいりたいと思っております。
○市谷委員
ちょっと要望なのですけれども、さっきナノオプトの件がありまして、それで、ちょっとナノオプトはもともとスマートグリッドが基本で電気自動車もという話だったので、全体がやはり見えるようにしていただけたらというのと、国の地域活性化法との関係でどうなるかとか、県の補助金も多分最高50億円の適用になるはずだったのですけれども、それが結局こういう雇用の数との関係でどうなるのか。ちょっと法的な問題を、我々県議会というか、県の補助金やら権限やら固定資産税だとかも絡んでくるので、そのあたりがわかるような資料か、さっき勉強会という話もありましたけれども、ちょっと見えるようにしていただけると、もう少し不安も払拭される部分もあるかなと思うのですが、いかがでしょうか。
◎横山委員長
不安払拭に全力。
●岡村筆頭総室長
委員に御指摘いただきましたとおり、実はナノオプトニクス・エナジーさんが進出されたときに3つの事業を掲げておられます。まずスマートシティーですか、スマートグリッド事業、これはもう既に先行して事業を進めておられます。これは総務省の委託だとか実証実験にも採択されていまして、その周りのスマートグリッド、それからスマートシティー、スマートコミュニティーという言い方をしているのですけれども、その事業については既に着手をされて実験を既に終了されています。そこの中で走る車の中にe-モビリティーという位置づけになっておりまして、今そこの生産開発に取りかかられるということですね。それが全体としてどれぐらいの投資規模になるのかというようなところも含めて、それと今度、実は我々も3月末に再申請しますけれども、地域活性化総合特区の中で環境エネルギーの分野での県の考え方、新しい事業提案とか、その辺も含めましてまた改めて説明させていただこうと思います。
◎横山委員長
よろしくお願いします。
○砂場委員
若者の雇用についてなのですけれども、就職の問題は大学3年生のほうも切実でして、一つは、一条工務店さんという会社があって、ここは自分たちで就職の雑誌とホームページをつくっていて、会社の名前が出てこなくて、鳥取で働きませんかという雑誌を自分たちで配っておられるのです。一方でこういう民間企業の動きがあるのですけれども、県も県でやられているのですけれども、ばらばらにやるのじゃなくて、民間で切実に思いを持っている企業さんと何とか連携みたいな形というものはとれないのかなと。同じことを幾つも矢があったほうがいいのかもしれませんけれども、補い合う連携する部分があればやってもらったらありがたいのかなというふうには思うのですけれども、いかがでしょうか。
◎横山委員長
雇用について、もう総括してください。
●河原統轄監
まず、先ほどの山口委員のお話で、まず雇用のミスマッチがあるということで、これは全くそのとおりだと思います。有効求人倍率も今大体0.6ぐらいでずっと沈んだままでございますけれども、職種を見れば、食だとか、それから福祉、医療、こういった面だと1.3とか、ニーズがかなり高いものがあるようであります。とりわけまた事務職の中でも営業などは求人が非常に多いのですけれども、やはりちょっと営業は苦手だなと、あるいはコールセンターでもインとアウトというのがあって、少し営業をするような部分については給料は高いのだけれども、やはりそれはちょっと苦手だなというのがあるので、現実的に職業の好き嫌いというのは確かに一つあって、その辺のミスマッチをどうしていくかということですね。一番やりやすいのは、従前から商工労働で取り組んでいますような、少し手に職を身につけてもらおうかという職業訓練校とかいろんなところでやっておられて、ぜひそういったところにも取り組んでいただくのが一つの現実的な方法かなと思っています。
今回1万人のPTでいろんな教育も含めて関係者の方に出てきてもらったのですけれども、一つ印象に残っているのが、やはり親を変えないとなかなかこのミスマッチが解消できないなという話がございました。結局、親が鳥取に子供さんを帰そうといったときに、まず公務員、教員、それから限られた大きな銀行だとかのところを子供に言うと。子供さんはなかなか親のそういうリクエストにもこたえられないのだと。ところが一方で、県内には小さい企業でも非常に給料もいいし伸びるような企業がたくさんあるのだけれども、案外親御さんの印象は、やはりA、B、Cに入らないと、C、Dじゃだめよみたいなところが少しあるので、何とか親御さんの意識も少し変えるような方法がないかなといろいろ考えたのですけれども、なかなか簡単ではないなということで、具体的な施策化にはちょっとならなかったというようなことがございます。
先ほど砂場委員から、一条工務店さんがそういったことで活動しておられるというのがあった。これは初めてお聞きしましたので。IUJターンのプロジェクトチームがあります。その中で、きょうもさっき担当課長が話ししましたけれども、その中で一回ちょっと話を聞きに行かせてもらいまして、どうやって取り込めるのか検討させてもらいたいと思っています。
◎横山委員長
では、最後で。
○野田委員
その就職の件でございますけれども、私学などとの話し合いというのはきちっとなされているのかどうか。例えばうちであれば、このたび数学が2名、物理が1名、それから体育が1名、これが常勤、それから非常勤が社会が2名、それから鳥取県には7校の私学があるのですね。だからそういうところとも連携を図りながら、この1万人雇用の中に入れるような形というものがとれたら一番いいなと。うちの考え方としては、三洋さんがあれだけ離職をしないといけない、では本当に免許を持った方がおられるだろうかと当たってみたのです。ところが、残念ながら高校の免許を持っておられない。持っておられないから、本当に理工系で優秀な頭脳を持っておられるのだけれども、これはとても残念でしたね。そこから1人でも2人でも県内に残っていただけるような体制ができたらいいなと思ったのですけれども、物理の場合はインターネットでやりました。数学などはあっても、物理はもうない。県内で物理をきちっと教えられる人などいないのですね。そんなことがありますので、ぜひとも教育委員会と、それからうちの教育・学術振興課との話し合いをしながらやっていっていただけると、1万人雇用の中の何がしかの助けになろうと思いますので、話し合いをしてください。7校もあればかなりいろんな方が、退職している方は補充しないというとその授業ができませんのでね、そんなことがありますので。要望だけです。
◎横山委員長
よろしくお願いします。
では、急ぐようですが、議題2、とっとり環境イニシアティブ推進プロジェクトについて、河原統轄監に総括説明を求めます。
●河原統轄監
簡単に総括説明をさせていただきます。
鳥取県が全国をリードする環境実践をやっていこうということで、環境イニシアティブプランというものの策定に昨年度から当たっておるところでございます。これは民間の方に入っていただいて一緒に検討してきたという経過でございますが、3つのジャンル、エネルギーシフト、省エネ、リサイクル推進ということです。特にエネルギーシフトにつきましては、従来の地球温暖化を少し緩やかにさせるということに加えて原発の事故というのがありましたので、原発によるエネルギーの比率をこれから徐々に下げていくわけですけれども、それにかわる再生エネルギーをどうやって鳥取県でふやしていこうかと、こういうねらいでございます。
後で細かく説明させたいと思いますけれども、エネルギーシフト、それから省エネ実践、リサイクル推進という3つのジャンルでそれぞれ目標を定めていきまして、それを達成するために必要な施策というのを検討してまいりました。ということで、当面24年度は約22億円の予算を今回御提案をさせていただいているところでございます。これを御承認いただいた暁にはこういったことを着実にして、26年末までに所定の目標を達成できるように努力をしていきたいと思っております。
詳細につきましては、これは白石環境立県推進課長から御説明いたしますので、よろしく御審議のほどをお願いいたします。
◎横山委員長
では、続いて白石環境立県推進課長に詳細説明を求めます。
●白石環境立県推進課長
そうしましたら、大体の骨子のところは統轄監が説明いたしましたので、今年度の予算のところ、11ページをお願いいたします。先ほど話がありましたけれども、約22億円の予算をお願いしておるところでございます。
まず、エネルギーシフトのほうでございますけれども、これが10.5億円ということでございます。項目的にちょっと色がうっすらと影がついているようになっていますけれども、まず最初が再生可能エネルギーの導入加速ということでございます。下に個別の事業を書いてございますけれども、これは太陽光発電であるとか小水力発電、風力発電、そういったものの導入をどんどんふやしていくといったようなものに対して必要な事業を盛り込んだものでございます。
右側のほうにエネルギー資源多様化促進というのが書いてございます。これは基本的に石油とか石炭などがエネルギー資源として主力でございますけれども、これを多様化ということで天然ガスとか木質バイオマスとか、あるいは廃棄物由来のエネルギー、そういったものが導入できないかどうかということを促進させるための事業を盛り込まさせていただいております。
その下でございますけれども、これは今スマートタウンと書いてございますが、ちょっと済みません、スマートコミュニティーと修正をお願いできますでしょうか、スマートコミュニティーの推進ということでございます。先ほども商工労働部の説明でもございましたけれども、もともとは、今電気の供給システムというのが大規模集中型になっておりますが、原発事故等もございまして、まずこれを小規模分散型にできないかということがございます。
その次に、そういう小規模分散型のエネルギーを相互に融通するための仕組みができないかということがございます。さらにその先に行きますと、そこに電気自動車が走ったりとかいうような世界が生まれてくるといったようなことでございまして、そういったものを進めようということを計画をさせていただいております。
その次でございます。再生可能エネルギー導入の仕組みや技術創出でございます。これも先ほどの話と絡んでくるのですけれども、要は蓄電池であるとか小型風力であるとか、いろんな新しい技術を開発いたしまして、どんどんエネルギーを生んでいく仕掛けをつくったりとか、あるいは太陽光発電もそうなのですけれども、メンテナンスなどが非常に重要になってきますので、そのあたりの県内の事業者さんのスキルアップを図るとかいったようなことを行いまして、雇用の創出も図っていきたいといったようなものでございます。
次のところなのですが、循環社会と書いてございまして、ここは4.8億円上げております。まず、4R社会の実現ということを書いてございますけれども、主なものをちょっと御紹介しますと、これは中部圏域で、圏域単位で最終処分量のゼロを目指すといったようなことを計画しておりまして、それに必要な経費をお願いさせていただいておりますし、あと市町村レベルで、例えば八頭とか湯梨浜などでは生ごみ、伯耆町では紙おむつ、こういったようなことのリサイクルのモデルをつくれないかというような事業を盛り込まさせていただいております。
それと、リサイクル産業の振興というところなのですけれども、これは県の衛生環境研究所が従来からブラウン管のガラスのリサイクルを技術的に進めておりまして、これの実証プラントの誘致などができないかどうか目指したいといったようなものでございます。
右側に移りまして、低炭素社会との融和でございますけれども、これは廃棄物のエネルギー利用というものを進めることができないかなというものでございます。
次に、廃棄物の適正処理体制の確立ですけれども、これは従来から取り組んできておるところですけれども、さらに徹底をしてまいりたいといったものでございます。
最後に、環境実践でございますが、5.9億円ということで上げさせていただいております。まず、環境教育・学習の推進ですけれども、これはやはり子供のころからこういった環境のことについての意識を十分につけていただいて、子供さんが学習をすることによって親御さんもそういう環境意識が芽生えてくるといったようなこともありまして、そのあたりをどんどん進めてまいりたいと思っております。
次に、社会システムの転換ですけれども、これは公共交通機関を使ったり、あるいは自転車などを使ったり、そういったことでモーダルシフト、いわゆる交通手段の転換を図っていきたいと思っております。やはりここにEV、電気自動車などもどんどん導入していけたらというようなことで、充電器の整備とかいったようなことも進めているところでございます。来年度には県内で、これはテックさんという会社なのですけれども、鳥取市で電動バイクを製造されるということでございまして、県内産のそういったものに対する補助も今回をお願いをしているところでございます。
右側に移りまして、企業・家庭における環境配慮活動の推進ということで、目玉としましては、エコポイント制度を導入してみたいと思います。これは島根県さんで既に先行してされているものがございますけれども、県民の方が率先してエコ活動をされたきに、それぞれのお店でもってそのサービスを受けられるといったものでございまして、それをさらに発展させていきたいと考えておりますし、あるいは、そこにLEDの関係がいっぱい出ております。LED照明もさらに普及をさせていきたいと考えております。さらに、エコハウスでありますとか、あるいは今マイバッグ運動、ノーレジ袋の普及といいますか、東部地区ではもう10月にはこれが実施できそうでございますけれども、そういった地道なところでの環境配慮活動を進めてまいりたいと思います。
今申し上げたようなことで、予算をお願いさせていただいております。これは右側に書いてございますが、工程表と連動して進捗管理をしますとともに、進捗評価委員会というのをつくりまして、民間の方も入っていただいて評価、それと計画の見直しなども行っていきたいと思います。
◎横山委員長
ありがとうございました。
ただいまの説明について質疑はありますか。
○伊藤(保)委員
ただいま蓄電池の開発とあったのですけれども、詳細についてちょっと説明をお願いします。
●白石環境立県推進課長
それは蓄電池を具体的な事業として盛り込んでいるわけではないのですけれども、将来的にこういったスマートコミュニティー、小規模分散型のエネルギーを相互に融通させるということをしていくためにはそういったことも必要だということで、まずは研究、検討段階から入りたいと考えております。
○伊藤(保)委員
蓄電池の開発など、まさに企業の最先端の世界で、県が携わるべき課題ではなかろうと思うのだが、余りにも簡単にそういう計画を口に出すことは私はおかしいと思うよ。県ができるか。まさに本当に今すべての企業、産業のしのぎを一番削っている世界なのだ。そんなところに安易に県が開発しますとか、何かそういう簡単な言葉で表現するというのはおかしいと思うよ。
●法橋生活環境部長
白石課長の説明は、ちょっと口が滑ったかなと思っています。おっしゃるとおり、県が独自に新たな蓄電池、リチウムイオン電池を開発するとかということはちょっと考えにくい話でございます。申し上げましたのは、そういったスマートグリッド、マイクログリッドといいますか、そういったものを組み合わせていくときには、やはり蓄電池というものがどうしても必要なので、そういったものがシステムとしてどういうふうに活用できるのか、そういったシステムを組んでいく、そういったものを普及させていく、そういった意味合いで申し上げたということでございますので、御理解いただきたいと思います。
○伊藤(保)委員
それなら了解。
◎横山委員長
ほかにありますか。
○銀杏委員
エネルギーシフトの目標なのですけれども、75万9,050キロワットということで、ちょっと単位がよくわからないのです。この目標、この数字はどのように決められたのですか。
●白石環境立県推進課長
これは、さまざまな再生可能エネルギーがございます。太陽光にしても、例えばメガソーラーだけではなくて住宅用の太陽光などもございますし、あと企業さんの屋根とかにつくものもございます。あとそのほかにも風力、これも洋上風力などもございますし、あとそのほかにも地熱であるとか小水力とか、いろんなものを一応積み上げて、あと希望的なものも加味しながら、基本的には10年後を見据えた形でまず組みまして、それを4年で切ったところがこのあたりの数字になるのではということで出させていただいております。
○銀杏委員
今、エネルギーシフトが起こっているわけですよね。それで代替エネルギーとも言っているわけでありまして、原子力とか石油とか、そうしたものの依存からこうした代替エネルギー、再生エネルギーに転換をしていこうというわけですから、ある程度の理念とかいうのが必要なのじゃないかと思うのです。ちょっと単位がよくわからないのですが、例えば島根原発の1号機、2号機を足すと、あれは多分120万キロワットアワーぐらいの出力だと思うのですけれども、それの鳥取県の使用分が人口比でいうと大体10分の1ですから、12万キロワットアワーぐらいの数字になるのかなと思うのですが、それに比べてこの15%ふやすというのは、大きさはどんな感じになるのですか。
●法橋生活環境部長
エネルギーシフトの目標についての理念の考え方なのですけれども、これは電気ですから中国電力が一元的に発電して送電している。全部まざってしまうわけで、では、純粋に島根原発の部分はどれだけ県が使っているかというのは、これはなかなか識別しにくいということがあります。そういう考え方じゃなくて、基本的には原子力発電所の問題も一方であります。これを減らしていく、緩やかなエネルギー革命をやっていくというのが一方である。もう一方では、一つには地球温暖化の問題があって、やはりそこから排出するCO2をできるだけ削減していくということがあります。
それで、実はこの計画自体、そういった温対法ですとか、それから温対条例、これに基づきますいわゆるCO2の削減計画、これも兼ねておるわけでございます。それで、今一応我々の考え方としては、2020年の段階で25%という目標は、県内ではやはり省エネというエネルギーの無駄な使用を削減すること、それからエネルギーをシフトしていくこと、これによって達成させていきたいというのが一方でありますので、そういったことを2020年に実現するための中間的な工程としてどのくらいな目標が必要なのかということで、26年度の目標を立てたところであります。
では、これが県内の自給率をどのぐらい高めるかということなのですけれども、今の計算でいきますと、自給率が大体24%ぐらいと計算しております。これを2020年には大体47%ぐらいまで自給できるようなものに持っていきたい。それの中間的な工程として、26年度の再生エネルギーの発電量というものを決めさせていただいているということでございます。2020年の自給率、これがどういうイメージでとらえられるかということですけれども、産業は別にして、一般家庭で使われる電力需要、これを基本的には全部賄える、そういったイメージで自給率を想定しているということでございます。
○銀杏委員
よくわかりました。遠い2020年の目標というのが一つあるということなのですが、国の目標も今後変わり得る可能性が十二分にありますので、とりあえず3年間はこういう計画で進めればいいと思うのですが、その後の計画見直しとか、また途中からの見直しもよくよく検討していただきたいと思っております。
●法橋生活環境部長
国におかれましては、これから夏をめどにエネルギー基本計画を改定されると伺っております。それで、これはちょっと議論が今余り注目を浴びていないのですけれども、CO2の排出の問題、ポスト京都議定書の問題も片一方ではあって、国として、どのくらいのCO2排出削減というものを目指していくのか。25%削減というのはちょっと宙ぶらりんな格好になってしまっていると。25%を前提にしたときには、原子力発電所をどんどんふやしましょうというエネルギー基本計画を前提にして25%ということを想定したということがあります。それで、ただ一方では、地球温暖化というのもやはりこれは非常に大きなアジェンダですので、こういったこともやはりきちんと達成していかなくてはいけないのだろうと。恐らく国においてもそういったことは真剣に討議されると思います。ですから全量買い取り制度などもああいう形で成立いたしましたので、そういった政策ツールを使って、国においても、できるだけそういう再生可能エネルギーへのシフトというものを図って、そういった目標を立てられるのだろうと考えております。我々は、今の段階で原発から緩やかに脱却して、それを化石エネルギーで全部賄ってしまって、それで地球温暖化のほうはほったらかしにしましょうというのではちょっとおかしいのだろうと考えておりますので、そういった意味では、25%ということは一つのやはり目安として、今の段階では我々としても目標値としてすべきなのではないかと思っています。国が考え方を何らかの形でお示しになれば、当然そのときの国の政策を我々なりに評価させていただいて、鳥取県としてどのように向かうかということは改めて検討すべき時期もあろうかと考えております。
◎横山委員長
ほかにありますか。
○砂場委員
この財源の問題なのですけれども、この間、この委員会で真庭に行ってきたのです。そうしたら、真庭はNEDOのモデル事業をうまく使って毎年5億円ぐらい金を使っているのです。それはやり方としてやはりうまいなと思ったのです。NEDOそのものは鳩山内閣のときのCO2の削減に基づいて7,000億円の予算規模にふえたわけですから、財源として少しそれを検討はできないのかなというふうに思います。
とっとり環境イニシアティブ事業というのは、やはり平井県政の一つの大きな柱ではないですか。一般質問でも代表質問でもあれだけ何回も何回も緩やかな産業革命というのをやるのだやるのだと言っていたら、やはりこの計画のどこかに緩やかな産業革命と、言葉は同じことだと思いますよ、エネルギーシフトをやりますということはそうだけれども、せっかく知事がそれを繰り返して言っているのだったら、どこかに入れてあげたらいいのではないかなと思います。それがやはり知事の指導性にこたえるということになるのではないかと思います。
それともう1点は、さっきの銀杏委員と同じ視点なのですけれども、やはりこれも、この委員会で淡路にも行ってきました。淡路島のあわじ環境未来島構想というのを説明を受けたら、最初に出ているのが、2050年にエネルギー自給率を100%にしますとかいう高い旗みたいなのを見ると、できるかなとは思いつつも、やはり、ああ、夢がある計画だと思うわけです。そのためにみんなで頑張ろうという気になれるので、現実可能なところをきちんと数値を詰めていって26年度末に15%アップするのも確かにいいのだけれども、エネルギー革命をするとまで言っているのであれば、そういうものを何か目玉になるような目標数値を掲げて、県民の皆さん一緒にやりましょうというのがやはりイニシアチブではないかと思うのですけれども、いかがでしょうか。
●法橋生活環境部長
この事業を実現するための財源については、NEDOに限らず、できるだけ有利な財源を持ってくるのは当然我々もそういったことは腐心してまいりたいと思っています。NEDOなどについても、具体的な事業がやはりあってそこに突っ込まれるということがありますので、事業主体がどういう方がやってもらえるかということがありますので、そういったところはやはり我々もモデル事業の基本計画をつくったり、そういった具体化をどんどんどんどん進めていきますので、そのときの財源としては、そういったものを丹念に調べて有利な財源をとっていきたいと考えております。
ちょっと文言上の話で、緩やかな産業革命じゃなくて緩やかなエネルギー革命なのですけれども、こういったことについて、やはりもうすこしきちんと明示すべきというのはそのとおりだと思いますので、最終的な計画の中には盛り込んでいきたいと思います。
自給率の問題なのですけれども、砂場委員のおっしゃることもよくわかります。それで、プロジェクトチームの中でも、議会の中からそういう意見がありましたということも十分お知らせして、その上でプロジェクトチームの中で、そうはいってもこういうぐらいの数字かなということでまとめていただいたということでございます。長期に見れば、そういったCO2の排出量についても25%達成すればそれで終わりという話ではなくて、その先にはやはり8割削減だとか、そういった数値は考えていかなくてはいけないわけでございます。ですから、そのためにもやはりこれをローリングしていきながら、次の段階ではもっと高い目標というものを掲げる段階もあろうかなと考えております。
◎横山委員長
ほかにありますか。
ないようですので、その他、委員、執行部の皆さんから何かございませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
御意見が尽きましたようですので、執行部の皆さんは退席いただいて結構です。
委員の皆さんはこの場にお残りください。ありがとうございました。
(執行部退席)
次に、本委員会の活動報告についてですが、本会議におきまして各委員会の1年間の活動状況について報告することになっております。お手元に案を配付しておりますが、いかがでしょうか。
○山口委員
一つ、まず、ただ内容を確認いたしましたという、環境イニシアティブについて、内容について確認いたしましたと。やはりこれはアクティブにもう少し工夫して、さらに計画し、さらに点検をし、実効あるものにしたいとすべきではないでしょうか。
もう一つ、三重県は、これは自給率も100%でしょう。三重県の強みを生かした重点プロジェクトを明確に位置づけた改訂が進められておりました。調査を行った際の参考になることは何も書いていないでしょう。やはりエネルギーシフトを積極的に対応しなければならないことを記載するべきではないでしょうか。
◎横山委員長
ただすわけですね。
○山口委員
そういったことを書かないと行きました行きました、何しましたでは委員会としてもどうかなと思いますが、皆さん、違うかな。
◎横山委員長
そうですね。
○山口委員
この2点をちょっと直してもらって。委員会としての、これこそイニシアチブではないでしょうか。
◎横山委員長
直します。
それでは、ただいま意見のありましたことを参考にして活動報告を行うこととしますので、最終の文面は委員長一任ということで御了解いただけますでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
済みませんでした。
以上をもちましてエネルギー・雇用促進調査特別委員会を閉会いたします。
午後0時05分 閉会
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