午前10時04分 開会
◎上村委員長
ただいまより農林水産商工常任委員会を開会いたします。
本日の日程は、お手元に配付しております日程表のとおりでありますので、この順序に従って議事を進めさせていただきます。
なお、常任委員会は、執行部の入れかえを行うこととし、最初に農林水産部、次に商工労働部、企業局、労働委員会について行います。
初めに、議事録署名委員を指名させていただきます。
内田博長委員と森岡委員にお願いいたします。
それでは、まず農林水産部の付議案の予備調査を行います。
質疑については、説明終了後に一括して行っていただきたいと思います。
また、報告第3号、長期継続契約の締結状況については、お手元に配付した資料のとおりでありますので、特に説明は要しないことといたします。
まず、鹿田農林水産部長に総括説明を求めます。
●鹿田農林水産部長
それでは、農林水産部の予算に関する説明書の1ページをお開きいただきたいと思います。
今回の11月補正では、補正額、表にございますように、4億1,273万円をお願いするものでございまして、一般事業と公共事業、今回の特徴につきましては、災害関係、特に林道の災害復旧、それと耕地災害と、そこら辺を中心にお願いするものでございます。あわせて、湖山池関係で来年1月に湖山池の将来ビジョンを成案予定でございますので、それにあわせて県、鳥取市、地区代表者の3者で水質浄化に対応した振興対策に関する協定を締結する予定でございますので、それに伴う債務負担をお願いするものでございます。
詳細につきましては、各担当課長から説明させていただきます。よろしくお願いいたします。
◎上村委員長
それでは続きまして、議案第1号、10号及び報告第2号について、担当課長から順次説明を求めます。
なお、説明につきましては、政務調査会で既に説明を受けておりますので、簡潔に説明をお願いいたします。
●伊藤農政課長
そういたしますと、資料の2ページをお願いいたします。湖山池の水質浄化に対応しました農業振興総合対策事業についてでございます。今回、債務負担行為といたしまして2億6,280万円余をお願いするものでございます。
事業の概要でございますけれども、県と市で構成しております湖山池会議におきまして、湖山池の水質浄化に向けて東郷池程度の高塩分で管理していくという方向性が示されたところでございます。これを受けまして、周辺農業者と今後の水田営農のあり方ということを協議してまいりました。その結果、湖山池の水を利用せず、地域ぐるみで飼料作物の導入あるいは、一部地域でございますけれども、ため池の水を利用して水稲作を行うといった農業振興を図っていくということがおおむねの合意を得たところでございます。これに基づきまして今回債務負担行為をお願いするものでございます。
主な事業の内容でございますけれども、畑地転換補償といたしまして水田と畑地の財産評価の差額相当の補償、さらに、畑地化差額補てんといたしまして飼料作と米生産との差額相当の助成、さらには、畑地化によりまして不要になりますコンバインでありますとか田植え機、そういった機械等の処分の経費に対する助成をすることとしております。あわせまして、大型機械によります飼料作の栽培ということを考えておりますので、それに対応しました大区画圃場といったものを行っていくということでございます。さらには、1地区でございますけれども、池につながる用水を利用したいという御希望がございました。これに対応しまして、水稲生育期間中に塩分濃度の調査を行いたいということでございます。合わせまして2億6,280万円余の債務負担ということでございます。
さらに、(2)でございますけれども、国の戸別所得補償を活用しまして畑地化の差額補償を行おうということを考えております。それに対応しまして、国から実際に交付する額が現在10アール当たり4万8,000円ということでございます。これに対応して、これを下回った場合、そのときに県と市でその差額分を補てんしようというもので、債務負担をお願いするものでございます。支援対象期間といたしましては20年間としております。県と市で行う部分につきましては、平成24年度に一括交付したいというふうに考えておるところでございます。
今後の予定でございますけれども、来年1月に湖山池会議によりまして湖山池将来ビジョンといったものを策定するということにしております。これにあわせて県と鳥取市、さらに地区の農業者の代表の方々と農業振興総合対策に係る協定を結びたいというふうに考えているところでございます。
あわせまして、28ページに債務負担の調書を添付しておりますので、ごらんいただきたいというふうに思います。
3ページでございます。農林水産業共同利用施設災害復旧事業でございます。今回補正額といたしまして231万円をお願いするものでございます。
事業の概要でございますけれども、台風12号の豪雨によりまして被災いたしました鳥取中央農協、鳥取西部農協のそれぞれ水力発電施設につきまして、導水路の土砂の撤去、さらには導水路の管路の補修といったものに対する経費の助成をお願いするものでございます。
続きまして、34ページをお願いいたします。報告第2号でございます。交通事故に伴います損害賠償に係ります和解及び損害賠償の額の決定につきまして今回専決処分をいたしましたので、御報告いたすものでございます。
内容でございますけれども、和解の相手方が岩美町の個人の方でございます。和解の要旨でございますけれども、県の過失割合を9割、県といたしまして損害賠償金19万5,530円を支払うものでございます。
事故の概要でございますけれども、本年8月22日、岩美町の大谷地内におきまして、東部総合事務所の職員が公務中に軽自動車を運転中、交差点に進入した際に右のほうから進行してまいりました和解の相手方の軽乗用車と衝突し、双方の車両が破損したというものでございます。日ごろから安全運転につきまして指導を行っているところでございますけれども、このような事故を起こし、まことに申しわけないというふうに思っております。引き続き、職員に対しまして安全運転の励行と交通法規の遵守について再度徹底を図ってまいりたいというふうに思います。
●下中農業大学校長
4ページをお願いします。4ページ、畜産カリキュラム魅力アップ事業ということで、141万2,000円をお願いするものです。
第10回全国和牛能力共進会長崎大会が来年の10月に開催される予定でございます。そこで、農大の学生として出品を目指し、学生に高度な飼養管理あるいは調教技術を習得させ全共の長崎大会に向かって精進するため、和牛2頭、子牛2頭を要求するものでございます。
事業内容としては、具体的には、第4区、鳥取県の系統雌牛群・しば系2頭でございます。全共に対する鳥取県の長崎大会へのスケジュールは、記載のとおりでございます。
なお、第4区は、地域における遺伝的多様性の維持・拡大を担う系統として、しば系を選定しております。しば系は鳥取県在来の優良系統でございます。
●澤田畜産課長
それでは、29ページをお願いいたします。鳥取県手数料徴収条例の一部改正についてお願いするものでございます。家畜人工授精講習会及び家畜検査に係る手数料の額を引き上げるなどの所要の改正を行うものでございます。
家畜人工授精講習会と申しますのは、家畜人工授精師の免許を取得するための講習会でございます。また、家畜の検査ということで、馬伝染性貧血、発熱とか貧血を起こすウイルスによる病気でございますヨーネ病の検査ということで酵素免疫測定法というものがございます。これらにつきまして実質単価とかなりの大きな差がございます。これについて表のとおり改正をさせていただきたいと思っているところでございます。
また、家畜への注射、薬浴、投薬及びその証明書につきましては、県では今実施をしておりません。民間の団体のほうで実施をしております。また、中には民間においても実績がないものがございます。これらにつきましては、今後、県においてもする見込みがございませんので、これらにつきまして廃止をするものでございます。
●中村農地・水保全課長
5ページをお願いいたします。とっとり農山村資源保全活動推進事業ということで1,180万円余の債務負担行為をお願いするものでございます。
これは、農山村ボランティアの派遣・調整業務をこれまで民間団体に委託しておりましたけれども、21年から23年まで債務負担でやっておりました。それが切れるために、引き続き来年度以降も農山村ボランティアの民間団体を公募するということで、債務負担でお願いするものでございます。
あわせて、従来、受け入れの調整等につきましてやっておりましたが、あわせてボランティア派遣地区のさらにステップアップするための地域実態調査とか、あるいは保全活動の指導アドバイザーだとか、あるいはボランティア派遣のバスの運行とか、そういったものを加えまして来年度に向けて債務負担で公募をしたいと考えております。
なお、今まで県内一円で1団体でやっておりましたけれども、来年度につきましては、東部、中部で1団体、西部で1団体ということで、2団体に分けまして、より地域に近いところで活動していただこうと考えております。28ページのほうに債務負担の調書を掲げております。
次に、6ページでございます。農地を守る直接支払い事業328万6,000円の補正をお願いするものでございます。
これは、実は直接支払い事業の会計検査が昨年の11月にございまして、農用地面積とか、あるいは交付単価の適用誤りということが判明しましたので、町から交付金の返還を受けまして交付相当分を国へ返すものでございます。
次に、7ページでございます。公共事業でございまして、国の追加割り当てに伴う増ということで650万円をお願いするものでございます。団体営の新農業水利システム保全対策事業でございます。
なお、着工地区につきましては、18ページのほうに掲げておりますので、ごらんいただければと思います。
次に、8ページ、同じく公共事業費ですけれども、23年度の耕地災害の復旧事業で台風15号に基づきまして県営牧場ののり面崩壊等がございまして、それに伴う補正を1,800万円お願いするものでございます。
次に、27ページのほうをお願いいたします。繰越明許をお願いするものでございます。県営畑地帯総合整備事業、加勢蛇西2期地区ということで、農道の拡幅工事に伴う用地買収、それから農業用水再編対策事業の大井手地区につきましては、樋門の基礎工事に伴う土質調査、それとため池整備事業に伴う清水ケ谷池につきましては、堤体土の土取り場選定にそれぞれ時間を要しまして、繰り越しを今回お願いするものでございます。
●垣田森林・林業総室森林づくり推進室長
9ページをお願いします。苗木需給安定基金造成事業の返還金についてでございます。この事業は、国、県、鳥取県山林事業協同組合が基金を造成しまして、この運用益で山行苗木の残苗補償を行っているものでございます。今回、国の新たな残苗補償に対する補助制度が開始されたことに伴いまして廃止するものでございます。国分の造成資金1,645万円の返還をお願いするものでございます。
●﨏田森林・林業総室県産材・林産物需要拡大室長
資料の10ページをお願いいたします。公共事業、林道事業でございます。500万円の補正をお願いするものでございます。台風15号に伴う災害で県管理の林道施設ののり面が崩壊いたしました。これに必要な測量設計業務の委託費をお願いするものでございます。表の下のほうの単独というところの県管理林道維持補修事業の中でございます。
続きまして、11ページでございます。同じく公共です。林道施設災害復旧事業でございます。この事業、補正額3億5,000万円余をお願いするものでございます。
内容といたしましては、台風12号及び15号の被害が随分出ました。この被害で県管理林道施設の復旧、あわせて市町村が管理される林道施設の復旧に要する経費の一部助成をお願いするものでございます。県営といたしまして5,100万円、団体営としまして2億9,300万円強、合わせて3億4,400万円ということでございます。あわせて、40万円未満の小さな災害について単県の林道施設災害復旧でお願いするものでございます。概要は18ページに掲載しております。
●三浦農林総合研究所企画総務部長
資料の32ページをお願いいたします。鳥取県手数料徴収条例の一部改正についてお願いをいたしております。
内容につきましては、当研究所畜産試験場において行っております雌牛の体内からの受精卵の採取ということにつきまして、手数料を実費相当額への改正をお願いする内容となっておりして、24年4月1日からの施行を予定いたしております。
●岸本水産課長
それでは、12ページをお願いいたします。大震災被災水産業関連施設移転支援事業についてでございます。この事業は、東日本大震災で被災した水産業関連事業者の事業継続を支援しようということで、6月議会で予算をお認めいただいたものでございます。このたび被災した事業者の事業継続に必要不可欠な連携を行う県内水産関連事業者に対しまして支援を行いたいということで、補正をお願いするものでございます。
具体的には、真ん中の表の下のほうに書いてありますけれども、補助対象経費ということで、養殖池造成等の施設整備費ということでございます。海に入れるまでの陸上で行います稚魚の育成のための養殖池が不足するということがございますので、それについて支援を行いたいというものでございます。現在これはニッスイグループのギンザケ養殖に係る支援を行っているわけですが、フィージビリティー・スタディーということで試験的なものとなっております。今後も本格操業に向けて生けす等の増設が予定されておりますので、それに沿った形で、また支援について予算をお願いしていきたいと考えております。
続きまして、13ページをお願いいたします。これは漁業経営能力向上促進事業でございまして、現在、燃油高騰等で漁業経営を大変圧迫しているという状況がございます。経営改善、また、漁業経営の効率化を図る沿岸漁業者を支援しようということでございまして、省エネ機関の購入経費、また、船舶用の機器、魚群探知機等の機器の購入といったようなことで、漁業経営の効率化を図ろうとする沿岸漁業者を支援するものです。本年度、昨年度と比較いたしまして申請が大幅にふえておりまして、それに対応するべく増額補正をお願いするものでございます。
●三木市場開拓局食のみやこ推進課長
そうしますと、14ページをお願いいたします。近畿・中国・四国B-1グランプリ、ご当地グルメフェスタ開催支援事業でございます。この事業は、来年6月に鳥取市で開催される当グランプリ鳥取大会と、とっとりご当地グルメフェスタの開催支援を行うものでございます。
2番目で、主な事業内容として書いておりますけれども、来年の6月9日と10日、土日でございますけれども、県庁周辺の久松公園周辺で開催するものでございます。出展団体は19と書いておりますけれども、実はこのたび11月12日、13日に行いましたB-1グランプリの本大会で蒜山焼そば好いとん会さんが見事グランプリに輝きましたので、当初、他地区から選ばれるという前提で団体数を計算していますけれども、実際の出展数は19ではなくて18、愛Bリーグの加盟団体が14が13ということになりました。来場者予想者数は約10万人を見込んでおりまして、実行委員会ということで既に10月17日に開催をしております。同時開催でございますけれども、とっとりご当地グルメフェスタということで、牛骨ラーメン応麺団とか、このたび結成いたしました米子いただきがいな隊という方々を含めて鳥取の御当地グルメを一堂に会して出展したいというふうに思っているところでございます。
なお、会場周辺では、県の観光とか物販のPRをあわせて行うとともに、当日の販売はチケット制を予定しておりまして、そのチケットが商店街にも利用できるというような仕組みで中心市街地の活性化を図りたいというふうに考えているところでございます。債務負担行為額は
500万円をお願いしているところでございまして、そのほかの残額、総事業費は2,100万円でございますけれども、市や企業協賛金、出展者負担金という形で賄いたいというふうに思っております。
◎上村委員長
それでは、ただいままでの説明につきまして質疑がありませんか。
○福間委員
まず1つは、所管の課ごとの災害対応が補正の中に全部一緒になっていますね、災害対応も何も全部一緒くたになっているのではないですか。例えば災害対応は12号と15号とどれだけあって、それでその分は総額、林業が幾らですよとか農道がどうですよとか畑作がどうですよみたいなものは今まで出てなかったのですかね。我々のほうから見れば結局わかりづらいです。この中に、着工地区の概要は別紙のとおりとなっているが、こんなものは出ていないし、現実にトータルの金額しか出ていないけれども、災害地を私たちは何カ所か回らせてもらったこともあるが、この予算書の提起の仕方はちょっと荒っぽ過ぎるのではないかなという気がするのです。実際に金が出ていくということは間違いないでしょうけれども、そういう意味では、私は災害対応の一覧表というものについて、かなりの今回の補正の部分を占めるわけですから、もっと詳細な資料提供を求めたい。これが1点。
2点目は、4ページの農業大学、これは何で当初に出していないのかなというのがちょっとわからないのですね。学生に高度な飼養管理技術を習得させるというのであれば、年度当初に予算措置をしてやるべきではないのかなと。補正で今ごろになって出てくるというのが何となく理解がしづらい。しかも和牛共進会を目的とするのか、子供たちに飼養管理技術を習得させるのが主たる目標なのか、トータル的には長崎大会への出品を目指すということにつながっていくかもしらないけれども、農業大学の基本的な畜産管理技術を習得させるということであれば、当初予算の中にもっとしっかり組み込んで提起すべきではないのかなと、こんな感じを受けていますから、その考え方についてちょっと教えてください。
あと2点お願いします。手数料が33ページと、その前にもありますね。これが何で値上がりするのかがよくわからない、納得がいかない。先ほど説明があったのですけれども、実費によると、今まではマイナスでやっているわけか。実費とは、実費が移動したからということはどういうことなの、もうちょっとわかりやすく説明してほしいのです。なぜ今、補正で徴収条例を変えなければならないのかがもう一つちょっとわかりづらいと。
34ページ、ここに書いてある事故の概要から推察をしますと、県側の過失割合は9割ということになっていますね。私の常識的な教わった範疇でいくと、交差点内の事故というのは五分だというぐあいに聞いているのです。そうすると、県側の過失割合を9割だとすると、もうちょっときめ細かな事故の内容の詳細が知りたくなってしまいますね、こういう報告であれば、交差点内の事故で県が一方的に悪いということになるのではないでしょうかね。事故は僕はやむを得んと思うのです、あり得ると思うのです。しかし、このようなことでいけば、交差点内の事故で信号無視で入ったとしか考えられないのではないですか。交差点内の事故が五分だと言われておるにもかかわらず、9割を県が認めなければいけないということになるのは、ちょっと僕には理解がしづらいと。もうちょっと詳細な説明を求めたい。
◎上村委員長
順次答弁をお願いします。
●伊藤農政課長
34ページの事故の件でございますが、交差点に進入してまいって右から来た車に衝突したということですけれども、これは大きな道、県側が出たところは小さい道から出ておりまして、注意義務がございまして、その関係で今回9割ということで、当然右から来る、いわゆる優先道路へ進入するほうが過失割合が高いということで、今回こういう形になっているということで、私の今の記憶の中で御答弁しておりますので、詳細につきまして、また詳細の部分を調べさせていただいて御報告申し上げたいというふうに思っております。
●下中農業大学校長
2点御質問があったかと思います。まず、長崎大会へ向けて出品を目指すのか、あるいは飼養管理を重視するのかということだったと思います。それからもう1点は、なぜ23年度当初に上げなかったかという御指摘であります。
まず、出品を目指して具体的な目標を校内で設定することにより学生の具体的な目標を持って飼養管理に当たることで、その効果は結果として学生の教育につながると。ついては、最終的な和牛の農家として、後継者としての自覚、自信を深めるというぐあいに考えております。
なぜ23年度当初でなかったかという御指摘で、確かにおくれ、おくれになっております。県内で鳥取県和牛に関する出品対策部会を経て今回の補正にお願いをしています。23年度8月、和牛育種組合での協議、関係機関の説明、さらには県レベルでの全共出品対策部会の最終の承認、これは各地区の代表の方、JAの方、県が入りまして協議して御承認をいただき、このたびの補正にお願いをするものでございます。
●澤田畜産課長
手数料の改正でございます。実質単価と大きな乖離ということを御説明いたしましたけれども、人工授精師講習会につきましては平成11年に改正をさせていただいております。現在の経費につきましては、人件費とかその他を見まして3万2,000円ほどかかっております。1万
7,160円で11年はやりましたけれども、実際3万円こういった経費がかかっているということで、これを5%程度アップの1万8,000円にさせていただきたいというところでございます。
また、馬の伝染性貧血につきましては、これは平成3年に改正をさせていただいております。1,200円にさせていただきました。これにつきましても1,400円程度かかっているというところで、これについても10%、各県、近県の中国地方を見ましてもこの程度上げておりますので、同じような額にさせていただきたいということでございます。
ヨーネ病の検査につきましても、平成11年に新しくできた検査法でございまして、新たに設定いたしましたところでございます。これにつきましては680円程度かかっておりますので、その10%ということで630円を680円に改正をさせていただきたいというところで、来年度の当初、24年の4月1日から改正させていただきたいということでお願いをするものでございます。
◎上村委員長
災害は。
●鹿田農林水産部長
災害の分について、一応18ページに書いているのですけれども、団体営の関係などで細かいところの詳細がわかりませんので、後ほど委員の皆さんに箇所別の表をお渡ししたいと思いますけれども、それでよろしいですか。
◎上村委員長
はい、とりあえず。
それだけでしたかね。
○福間委員
それで、災害対応はできるだけやはりきめ細かなものが欲しいと思いますよ。各市町村の実態でみんな聞いたりしているわけだから、まとめておたくらではわかるかもしれないけれども、一応議論するということになると、毎年ある話ではないので、やはりきめ細かさというのは必要ではないのかなと思いますので、お願いしたいです。
4ページの、私は時期的に今で間に合うということでやるのではなしに、もうちょっと農業大学として畜産振興ということにやはり柱として位置づけるみたいなやり方をされるべきではないかというのがあるのです。何か間に合わせで今ごろ要求して牛買って、それなら長崎大会に今なら間に合うのではないかみたいなぐあいにとれてしまうのですよ。違うのではないのと言いたいのです。だからもうちょっと僕の発言、主張の中には、農業大学はやはり試験研究機関の農業問題の基本にすべきだという思いがあるのですよ。だとするなら、こんな共進会の長崎大会に100万円ほどの牛を買ってもらってというような言い方でなしに、年度当初にもう一度しっかり予算要求して、きちっと年度当初からすべきではないのかなということがあるものですから指摘をさせていただきました。
もう2点ですね。5%程度、結局そのことが聞きたいのですが、今まで例えば受精卵の部分でいけば4万3,000円、その前の31ページでいけば何かある。値上げするならするで、もう必要なことはしないといけないと思うのだ。何年前に値上げしただけで、見直ししただけで、あれから5年たったから、よその県も大体それぐらいだから見直しして5%程度上げようかと思うと、そんなばかな話はないのではないかと僕は言いたいのだ。よその県の横並びなどどうでもいいではないの。実際に手数料でやってみて、どうしてもだめです、赤が出続けますよということなら、それの説得材料を出して、例えば10%上げざるを得ないという話を出してほしいということを僕は言っているのです。そこら辺はどうなのでしょうか、もう一遍、再答弁を求めたいと。
34ページは、これは先ほど言いましたけれども、事故は僕は車社会ですからあり得ると思いますよ。ないように努力しないといけない。ただ、どうなのでしょうか、例えば警察と連携をとって、交通指導員とか、分析などをしたことがあるのだろうかと僕は県全体に問うてみたいのですよ。全県で一遍、県職員の交通事故のありようとか、それから方向性とか、そんなことを分析して、例えば過去5年間とか年度別とか拾い上げて、偏りが出てくると僕は思うよ。そういうのを追跡をして、専門の警察あたりと連携をしながら、下手すると県職員も事故によって命を落す場合だってあり得るのだから、それはやはり管理責任があると思うのだが、何となく安易に損害賠償が出過ぎているのではないかという気がするのです。もうちょっと事故が起きないような対応というのがしていないのではないかなという気がするということです。何かコメントがあれば、ちょうだいしたいですね。
●伊藤農政課長
福間委員の御指摘のとおり、非常に最近多くなっております。私が4月1日から就任しましてこれで4件ということでございまして、非常に多いなという印象を持っております。農林水産部の職員の勤務状況といいましょうか、公用車が運転する機会が非常に多い職場でございます。出先の機関、普及所も農林局の職員も含めて非常に多い職場でございまして、そういった本当に指摘のとおり、どういったところに問題点があるのか、こういった交通事故の要因は何なのかというところをしっかりと私どもも突きつとめていきたいなというふうに思っております。
さらに、警察との連携をとったらということでございますので、事故の前回の常任委員会で御報告したときは駐車場での事故といったことが多かったわけですけれども、今回は道路上での事故がまた出てきておりますので、本当に要因が何なのかといったことを警察とも相談してみたいなというふうに思っております。公務でございまして、こういうことはあってはならないというふうに思っておりますので、引き続き、今、朝礼、夕礼で職員には呼びかけておりますけれども、再度そういったところも徹底してまいりたいというふうに思っております。
●下中農業大学校長
福間委員から御指摘をちょうだいしました。農大のほうも、ただ飼養管理、牛を出品、飼って市場に出すということではなくて、さらにビジョンを持って鳥取県の和牛の技術的指導をするということの御指摘だろうと思います。今回を踏まえまして十分にそれを重くとらえまして今後の展開につなげたいというぐあいに思いますので、よろしくお願いいたします。
◎上村委員長
受精卵のほうの答弁をちょっと忘れていました。あわせて。
●澤田畜産課長
改正の幅でございます。相当な価格がアップされてしまうということで、畜産農家にとっては一遍に大幅に改正をするということになると負担も大きいと存じます。ただ、11年から今まで改正されていなかったというのは、やはり適宜見直しをしながら定間隔で上げていくと、その後の実態に合わせてアップをさせていって、農家負担が急激に上がらないような考えでやっていかないのではないかと思っております。今回のような10何年も長年置いて急に上げるということになりますと、大幅な負担がかかると思いますので、それを定期的にやりながら5%から10%内の負担でお願いをしていきたいなと思っております。これからは適宜に見直しをしていこうと思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
◎上村委員長
受精卵のを。
●三浦農林総合研究所企画総務部長
御指摘の畜産試験場でやっております受精卵の作業でございますけれども、これも平成12年に初めて業務を開始いたしまして、そのときの金額が今日まで引き続いておるというふうな状況でございます。過去におきましても改正の話はどうも出たみたいですけれども、農家さんの現状でありますとか経済の状況とかを総合的に勘案いたしまして改正に至っていないということはあるのですけれども、先ほど畜産課長さんからもございましたけれども、余り長期の間改正をしないということになりますと、次期上げるときにかなりの額がまたはね上がるようなことにもなりかねませんので、ある一定時期における見直しというのは必要ではなかろうかなというふうに考えているところです。
○福間委員
その手数料の考え方ですけれども、トータルで農林部として僕はこんなことを今後検討してほしいなと思うのですよ。畜産農家の保護、育成ということの政策としていろんなところでちりばめるでしょ。そしたら受精の手数料をそのまま据え置いておいたっていいではないか、これも別にいけば、回答で話があったけれども、農家を保護、育成するということになるなら、別に一挙に上げなくてもいいではないの、手数料をそのまま据え置いたままで、その部分は行政が持ち出ししたって、例えば畜産農家の育成という格好につながっていくのではないか。トータルでそこら辺を僕は今後検討してみてほしいなと。何か機械的に、5年たったから見直しをしましょうと、手数料はどうでも必要です、そこが何となく機械的に見えてしまうのです。
本当に畜産農家を例えば育成をしようとするなら、大変なら大変で行政支援をする一環としてとらえれば、トータルでいくということになるなら無理して手数料を機械的にそんなに変えなくてはならない、上げなくてならない話でもないのではないかなという気がするのです。その手法がいいかどうかよくわかりませんよ。ただ、畜産農家の支援をしていく、そのほかの農家のところの支援策もいろんなところで講じようとしているわけですから、だとするなら手数料を一々機械的に変えなくても据え置きにして、ましてや隣の県の状況把握ということは一つの参考にはなるかもしれないが、鳥取県の独自のやりようがあったって何ら不思議ではないではないでしょうか。これは検討していただくということで結構でございますから、よろしく。
◎上村委員長
答弁がありますか。
●鹿田農林水産部長
今言われた点ですね、畜産の中の経営の中でどのぐらいの位置を占めるかということも含めて十分留意して、今後の改正については検討していきたいというふうに思います。
○錦織委員
それでは、私のほうもちょっと質問をしたいのですけれども、先ほどの福間委員の指摘のように、手数料の引き上げの問題については、実費分にもなっていなかったとかということもありましたけれども、それはなぜそういうふうにそもそもなっていたかというと、産業振興だとか事業者の育成ということがもともとあったのだと思います。だからそのことは今も失われていないですし、それから畜産農家の負担増になるわけですから、やはりそういうことも考えて本当に、時期が来たから上げなければならないとかというような、単純にそういうものではないということを私のほうからも指摘しておきたいというふうに思います。
まず、12ページの大震災被災水産業関連施設移転支援事業ということで、これはニッスイが三陸地域でギンザケの養殖とか工場を持ってやっていたのを、被災したので、今回境港で事業試験をやりながら実施に向けてやることなのですけれども、この前も常任委員会で宮崎のほうに黒瀬ぶりという養殖から加工までやっているというところを皆さんと御一緒に見学もさせてもらって、とても一貫してすばらしいことがやられているので、そういうイメージで境港でも今後展開していきたいということなのかなというふうに思います。それで実際に関金のほうの養殖業者にはもう稚魚も来ているわけで、これそのものは私はいいことなのだろうというふうには思うのです。
ただ、ちょっと気になるのが、こちらのほうで生けすだとか本格的に整備すると、もとの女川だとか、それから志津川のほうの養殖業者だとか、そういった人たちが現地で復興しようというときに、全部がもうこっちに来てしまって、境港にしては画期的なことかもしれないけれども、現地はどうなのかなというのがちょっと気になるのですよね。境港の組合のほうで聞きましたら、何かあちらの方も何人か来ておられるということも聞いていますけれども、もう少しそこら辺の現地だとか詳しく聞けたらというふうに思うのですが。
●松澤水産振興局長
錦織委員のお話は、もともと東北で生産していたものを基地移転するということについて、あちらの復興との関係から見るとどうなのかという御質問だったと思いますけれども、実は少し内訳を申し上げると、私はニッスイの本社に参りましてそういう話をさせていただきました。ニッスイ本社の考え方は、東北を山陰に全面的に移すということではなくて、もちろん東北は時間はかかるにしても復興することは間違いないので、いわゆる増産を考えているということです。いずれは関西のマーケットの拠点にしたい。ただ、今はお客さんは東北でつくっていた分の取引先ですから、そちらに供給するという取引を切らせるわけにいかないという使命でやっているのですけれども、将来的には、東北、関東のマーケットと同じように関西のマーケットをつくっていきたい、場合によっては輸出したいというような、そういう全体の事業計画の考え方がありましたので、東北から山陰に移したということではないです。ただ、リスク分散という意味はもちろんあるわけですけれども、そういう考えを持っておられたことを確認をいたしました。
ちょっと何人というのは水産課長から説明があると思いますけれども、かなり会社として社運をかけて臨みたいという非常に意欲が感じられておりまして、技術者を、被災をしたということももちろんあるのですけれども、そういう意味で、ぜひとも成功したいという熱意で女川で従事しておられた、いわゆるニッスイはテクニシャンという言葉を使いますけれども、そういう技術者を連れてきたということです。それもサポート事業等で支援をいたしておりますけれども、そういう経過があります。
◎上村委員長
人数はわかりますか。
●岸本水産課長
現在のニッスイの養殖に関する人数、職員体制といたしまして、現在、海面養殖について6名の人がいます。順次生けすの準備とかをしていまして、12月に入りましたら小泉川から稚魚を移すということで、今その最終的な準備を行っているところなのですが、6名のうち4名が被災地から来られていまして、2名が境港の現地の採用ということでございます。これはまだ
200トン水揚げのフィージビリティー・スタディーのことですので、また今後生けすがふえていくということであれば、雇用人数もふえていくということで聞いております。
○錦織委員
わかりました。ちょっと私も調べましたら、向こうのほうで少し、工場はなくなったのだけれども、養殖のほうをまた始めるような何か機材とかはニッスイが用意しているということもあったのですけれども、そこら辺の事情がちょっとよくわからなかったので、お聞きしました。
それと14ページのB-1グランプリというので、このごろ盛んにやっているのですけれども、総事業費が2,140万円のうち県費の補助で500万円ということで、2日間でたくさんお客さんも来られるということなのですけれども、今お聞きしましたら、チケットも出して商店街で利用できるということもあったのですけれども、あえてこれに反対することもないかなとは思うのですけれども、ただ、こういうものはすごくぽおんと花火みたいに打ち上げて一過性で終わってしまうみたいな、当分は少し蒜山焼そばとか出るかもしれないけれども、何かちょっとこういうやり方というのがいいのかなというふうに思うのです。それで、どのくらいの効果をこれで見込んでおられるのかとか、それから今のチケットということなのですけれども、もう少し具体的に教えていただきたいのですが。
●三木市場開拓局食のみやこ推進課長
錦織委員のお話ですが、これは実際に今回の姫路大会で使われたチケットです。これは1,000円で10枚つづりになっていまして、当日の例えば焼きそばが300円だったら3枚使えるという格好になります。どうしても食べられなかったとか余ってしまった場合、地元の商店街でも使えるということで、皆さんがお土産を買ったり、そういう形に使っておられます。
一過性のイベントという話がございましたけれども、もともとこのB-1グランプリという趣旨が、要は食で地域おこしをしている取り組みを応援しましょうという内容でして、決して1位、2位をつくって、それは結果として出るのですけれども、そこで盛り上がって蒜山焼そばは大混雑ということではなくて、もともと食で地域おこしをやろうという団体の集まりのパフォーマンスの機会だというふうに思っていただければいいと思います。資料の下のほうに、愛Bリーグの加盟団体といいますけれども、この愛Bリーグの正式名称がB級グルメご当地グルメでまちおこし団体連絡協議会という名前でございます。つまりA級ではないけれども、B級でやはり地元のまちおこしをしていこう、まちおこしで元気にしていこうという活動の披露の場というふうに御理解していただけたらというふうに思います。
ちなみに、ことしのこの前の11月にありましたB-1グランプリ姫路大会では、1位が御存じのように蒜山焼そば、2位が津山のホルモンうどん、3位が八戸のせいべい汁ですが、4位に浪江の焼きそばが入りました。浪江の焼きそばは、被災地の方からいらっしゃった方々が一生懸命自分たちのまちおこしのために頑張っておられるところを評価されて4位になったと思います。おいしい、おいしくないというのは別にして、そういうことが評価の視点にもなっておりますので、御理解願いたいと思っています。
◎上村委員長
ほかにございませんか。
○森岡委員
私は、2ページの湖山池の関連について聞いてみたいと思います。
この問題は、過去ずっと水と油の議論が続いていまして、瀬地区の方々が水田から畑作にと農業の方向も変えるわけですから、これは大転換ですよね。その中で、当然ここにも出ているのですが、地域ぐるみでの大規模な飼料作物、それに伴って大型機械による大区画の圃場整備、こういったことは地域の方が前向きに考えられて非常に私はいいことだと思います。ただ、本当に水田から畑作に変えて、鳥取県がこれは関与してやらせたわけですから、20年間続くのだという意味合いで債務負担行為で一括補償するわけなのですが、要は鳥取県がいわば大転換をさせてこの地域の30ヘクタールを、この地域の農業のありようをどういうふうに考えておられるのか、その辺についてお聞きしたいのです。ただ水田を畑作に変えて飼料作物をつくるのだと、ある程度畦畔を取り除いて作業しやすいような改善をするのだと、それだけでは何か農業振興に私はならないような気がしていますので、この辺はきちっと県で将来ビジョンもつくりながら、この地域をどうやって活性化させていくのか、そういったことも踏まえて検討していただきたいと思いますし、今どういう内容のことを思っておられるのか、お聞きしたいと思います。
●伊藤農政課長
湖山池の関係で瀬地区という事例がございましたけれども、今回、湖山池の水が高濃度の塩分になるということで、畑地への転換ということを御提案いたしました。9月からずっと協議に入っております、地元の方々とお話し合いをさせてもらっていますけれども、皆さん思いが一つでありまして、湖山池をどうにかしなければならないという非常に熱い思いを皆さんから感じているところでございます。そういった意味で、塩分を導入していくのはやむを得ないだろうということで、今おおむねの合意を得たところでございます。
これからの農業のビジョンといいましょうか、その地区をどうしていくのかという御質問だったというふうに思いますが、まず今回大きくかじを切って畑地化といったときに、全部で155戸の農家の方、38ヘクタールほどの耕地がございます。これをすべて畑地に転換するとなると、大規模なものしかできないではないかということで、飼料作というものを提案させていただいたところでございます。中には今イチゴ栽培をされている方もいらっしゃいます。畑地で、それこそ直売所に持っていって頑張って野菜をつくっておられる方もいらっしゃいます。そういった方も含めていろいろな議論を今させていただいておりますけれども、そういった方々もすべてを飼料作にするのではなくて、御希望を承って、やはり畑地で頑張って野菜もつくりたいよ、イチゴもつくたいよという方は一つの面を区分をしまして、こちらは畑で頑張っていただく、野菜をつくってもらうエリア、それからこちらはイチゴをつくってもらうところのエリアといった、そういったきめ細かなアンケートをさせていただいております。皆さんの意向を踏まえて、では、どういった意向があるのかということを最終確認をさせてもらっています。それによって地図に落としていきまして、大区画で圃場整備をするところ、それから自分たちでまだ引き続き野菜をつくって頑張りたいというところを分けていきたいなというふうに思っております。
そういった意味で、県とのかかわりでいきますと、若干答えにはなっていないかもしれませんけれども、非常に皆さんの思いも感じ取って農業振興、あり方を今模索しているところでございますので、大区画の飼料作はやりますけれども、農業を続けたい方もいらっしゃいますので、そういった方々の意向にも沿ってやりたいと。さらには、水田をやりたいという方も、やはり米をつくりたいという方もいらっしゃいます。そういった方にも水田のあっせんですとか、ここにも書いておりますけれども、既存のため池を利用して一部耕作放棄になっているところも再度整理して水田にできないかとか、そういったことも話をさせていただいておりますので、きめ細かな対応をやっていかないといけないなというふうに思っております。この30数ヘクタールの農地が荒れてしまって困ります。20年後にこれが荒れ放題になってしまったというわけにはなりませんので、その点をしっかり踏まえて頑張っていきたいなというふうに思っております。
●鹿田農林水産部長
ちょっと補足させていただきますけれども、飼料作をやろうという形になった、提案させていただいた背景なのですけれども、それなりに利用するところがないとやはり難しいものですから、ある程度利用するところとしては、東部の例えば畜産関係の団体が一応それを使いましょうと、使うに当たっては、ある程度使いやすいような状態にしてもらいたいということがありまして、先ほどありましたように、畦畔を取ったりというようなことでさせていただくと。ただ、今、農政課長が言いましたように、このまま引き続き野菜などをつくりたいという人については、その意向も十分調査しながら対応していきたいなというふうに考えておりまして、あわせて、飼料作自体を使われるような状態でここの東部圏域で畜産で使われて、その堆肥がまたそこの飼料作に使われるという形で、耕畜連携の形にもするようなことを前提にしています。
それで、地元の皆さんが一番やはり不安に思われているのは、使われないような状態になるとちょっと困るので、使われる状態にしてほしいと。ただ、自分がずっとやれるわけではないという人もかなりおるわけです。今の平均年齢が大体50代から70代ぐらいまででして、この年齢の方がその先がどうのとなりますと、自分では将来もずっとという方もなかなかおられませんで、そういうことも結構、今後どうするかという話もいろいろ聞きながらこういう絵を描かせてもらっておりまして、要は利用を前提で、使われないようなことがないような形で、耕作放棄地が出ないような形でしてほしいというのが要は地元の皆さんの声でもありますので、そこら辺も十分聞きながら活用してまいりたいというふうに思っています。
○森岡委員
要望だけしておきますけれども、まさしくそのとおりで、農政課長がおっしゃるように荒れ地になったり、耕作放棄地になったり、それから後継者がいないということで、また、そういう問題が出てきたりということはあってはならないと思うのです。せっかくここまでやったわけですから、私は、これは鳥取県の農政課の英知を結集して、もう間違いなくここで農業のなりわいが成り立つのだというぐらいの、組織も含めて一人一人の個々の農家だけではなくて大きな法人化でもいいでしょうし、そういったいろんな手だてを施しながら、きちっとこの地域を農業のメッカにしていただきたいなというふうに思います。
○錦織委員
今の湖山池のほうの主な事業内容のことに関してなのですけれども、私が言うまでのこともないと思うのですが、農業機械等の処分費ということで1,000万円ほど出ているのですが、この不要の農機具などを新規就農者に売るとか、安く売ってあげるとかいうことがされると思うのですけれども、そのときの費用、売った費用というのは鳥取市の関係になるのですよね。そういうことも当然考えておられると思うのですけれども、どういうことになるのでしょうかね。
●伊藤農政課長
農業機械の処分の関係でございますけれども、現在システムとしては、残存簿価がございます。例えば償却期間が7年で3年しかたっていない、4年残っていますよという形になります。ただ、買い取りのところで査定を受けます。そうすると、どうしても低くなってまいります。ですから簿価と査定額との差額を助成して、ちゃんと簿価になるようにしましょうということが第1点であります。そういった取り組みをしたい。
先ほど新規就農者等へどうだという話がありました。農業機械もそうですけれども、例えば水田でつくっておられたら、水田の苗箱ですとか、そういったものが結構ございます。使えるものもございます。先日も、うちの職員が役員さんと話し合ったときに、そういったものを新規就農の方にも使ってもらえないだろうかと、使えるものはいっぱいあるよという話を受けましたので、確かにそういった点も大事だなということで、どういった使えるものがあるのかということをリストアップをまたしようかなということで、今、話し合いをさせてもらっているところでございまして、無償でもいいよというような声もいただきましたので、非常にありがたく思っております。できれば、新規就農の方にそういったものがあっせんできればというふうに思っております。
◎上村委員長
ほかにありますか。
○伊藤(美)委員
12ページのギンザケの話、大震災に対しての支援事業として非常に当を得た事業かもしれないのですけれども、1つ、稚魚養殖の契約条件というのはどうなっていますか。
●岸本水産課長
といいますと、どういった内容の話で。
○伊藤(美)委員
稚魚をここで養成するでしょ。幾らで買うのか、そういう条件はどうなっているのということ。
●岸本水産課長
ちょっと今、手元に資料がないので、また後からでもよろしいでしょうか。
それで、実は先ほど申しましたように、12月に入りましたら生けすに移すということになるのですけれども、同じ12月にはもう次の2年目のサイクルが始まりますので、発眼卵が70万粒入ってくるというふうなことがありまして、1年目、2年目ということで契約も当然結んでいると思いますので、ちょっとその辺をところをまた後から資料を提出させていただきます。
◎上村委員長
いいですか。
○伊藤(美)委員
どうしてそんな答弁でいけますか。先ほど水産振興局長のほうは、大震災は大震災だけれども、将来の養殖を見据えてやっていくのだと。そうしたら以前大失敗したときの検証もしてかからないといけないですよ。平成7年に伺ったと思うのですよ。同じ山奥で稚魚を養殖して、そして日本海養魚、境港で養殖やったでしょ。そのときに海のほうは撤退してしまった。そうすると、生けすから飼料からあれして育った稚魚養殖業者は軒並み赤字になったのですよ。あなた方は補助金を出すのに契約を何も知らずにやって、どうぞ、どうぞと言っているのですか。養殖業者が幾らかわからないのに山奥の養殖業者は経営が成り立つのですか。それはどうなのですか。
●岸本水産課長
ちょっと私どもも、ニッスイとの個々の契約になるわけですけれども、正直申しまして、ニッスイのほうのフィージビリティー・スタディーということで、試験的な養殖ということになりますと、言葉上はいつ撤退してもいいような言葉にはなるのですけれども、ただ、必ず成功させるというかなりの熱意を持って取り組んでおります。といいますのも、ニッスイのギンザケを待っているお客さんがいるので、必ず成功させるのだというふうなことで強い思いで取り組んでおられますので、今回、後々、県内の稚魚養殖の業者に悪影響が出るというふうなことは、とりあえず今のところはそういう大きな問題になるというふうなことは起こらないのではないかと考えておるのですけれども、先ほど申しましたように、契約内容についてまた調べさせていただいて情報提供させていただきます。
●松澤水産振興局長
ニッスイのパートナーが関金町の養殖をやっておられる方でありまして、結果的には、ニッスイからのギンザケの生産を受けて、従来の品物を、例えばイワナだとかヤマメだとか、そういうものを継続するかどうかということも含めていわゆる関金の養殖業者の方が判断をされて増産に踏み切られたわけです。それで、ついては池をつくりたいので支援をというお話を私どもが承ったということなので、過去、撤退してしまったではないかという話は、確かに結果から見るとそういうことであります。多分それは、いろんな要因があったと思いますけれども、一番大きかったのは、今の取引価格の半分以下にまで下落したというようなことだという、実績から見るとそういうことなのでありますけれども、双方がやはりギンザケの復活をかけてやるのだというお気持ち、それからニッスイはニッスイで東北の復興を踏まえてマーケットの拡大をし、かつ境港のギンザケのブランド化ができればというような思いでかかられるというところの専門家同士の話し合いを十分された上で、この事業をやっていこうというふうに合意をされたというふうに承知をしておりますので、倉吉市も実は6分の1助成をするという予算案を議会に提出されるというふうに聞いておりますけれども、そういうことで支援をしていこうというふうに判断をしているというところであります。
○伊藤(美)委員
その趣旨はよくわかる。だけれども、県がこれは補助金を出す以上、本当に具体的に数字の上で成り立つかどうかというのを示してほしいというわけです。何だかどんぶり勘定で、ニッスイの大きな事業だから大丈夫ですよというような話は、前回のときも同じ話である。やはり県が補助金を出す以上は、それは奨励の意味だから、これからの養殖業についてここはモデルの施設でもいいし、その辺が何だか定かでない、ニッスイが言っているからと。確かにニッスイというのは大きな会社ではあるし、ただ、国際環境の中から見たら、いつ暴落があっても、それはやむを得ない話である。養殖は、山で1年、海で半年でしょ、1年のほうがいつも泣くような話はもう御免だよという話である。その辺の契約というのはきちっとしておくほうがいいなと。
ましてや、県が補助金を出して生けすをつくるでしょ。そうすると、生けすは補助金を全額出すならともかくとして、前回、稚魚養殖の業者のほうはこれで泣いているのですから、もうかなわなくなって赤字出してやめたでしょ。養殖というのは生けすだけつくって水があればいいというものではない、えさというのは膨大な経費です。そのことを考えると、生産体制の整備、機関の整備、それから将来の構想と、県が補助を使ってやる以上はやはりある意味での数字的なめどをつけてあげるべきだと思う。私は、この延長線上は鳥取県の養殖業者をふやしていかないといけないと、ましてや、ああいう山間部あたりで10人も雇用があるという話を聞くと、それは奥地の対策というのですか、あそこの集落あたりでもほとんどの人が関係しておられますから中山間地対策の一つの大きな柱になってもいいと思うのです。だから否定はしてはいないのだけれども、以前みたいに泣かせてはいけない。大きな会社だから大丈夫ですよというようなことでは済まされないと思うよ。
●松澤水産振興局長
私どもが申し上げているのは、別にニッスイだからという意味ではなくて、伊藤委員もおっしゃっているように本当に大きな意味を持った事業なのです。今後の魚の産地・鳥取県をつくっていく上で非常に大きな意味を持っている事業というふうに私どもは理解しているので、かつ、伊藤委員の表現をおかりすると、中山間地と海をつなぐ、いかにも鳥取県らしい養殖だなということです。だから養殖という手法を導入して、やはり産地として本当にポテンシャルを上げていくためには、ぜひ養殖をやらなければいけないというふうに思っているので、そういう政策であるということは御認識をいただいているということなので、いわゆる経営的にどういうふうに採算がとれるのかどうかということについては、私どもも全く業者間の話だということでタッチしないということではなくて、そこはよく勉強させていただきたいと思います。
○伊藤(美)委員
しつこいようだけれども、経営契約を確認してもらって、どれぐらいあなたはとられるのかとニッスイに話もできるはずですよ。だけれども、これはどれぐらいで経費がかかるのかと、そのぐらいな話はできるでしょ。あるいは何年やれるのという、これは恐らく契約でしょ。将来は大丈夫ですからという話は、どんぶり勘定という。だから将来これはこれから境港だけに限らず、いわゆる中部、東部のほうにも僕は大きな鳥取県の水産業の大きなやはり方向づけの絵だと思って見ておりますけれども、そうすると、これは先駆的なやはり一つの事業という位置づけではないのかなと思ってみたけれども、大震災というのが初めにあるから、どうも大震災という今の錦織委員のような質問になったのですけれども、僕はこれは恐らく将来の鳥取県の漁業の、ある意味では沿岸漁業にプラスにする一つの漁業振興の方向づけの大きな柱になる支援だなと思っておりますから。ましてや、稚魚はああいう地下水をくみ上げてする経費のかかるようなのではなしに、山間部の流水を利用したという話になるとコストも低いし、そうすると、このあたりを注目すると、とりあえず今回はこれでいいかもしれないけれども、今度、来年度予算についてはもっと本格的に計画をつくられたら。
しかし、きっちりとした将来計画を立てないと、それこそ以前は、種をオレゴン州から入れたと言われたでしょ。それで今のギンザケの養殖は、やはり初めてであるし、種も預かって7割ぐらいしか成魚がとれないのではないかなと本人は言われているのですよ。そうすると、赤字対策を今からする話ではないのだけれども、これは補助金で出ておるのですから、やはりどんな契約をしておられるのかという関与を県はしてもいいと思う。失敗したときには、知りませんでした、それは業者間の契約だからというような話にならないようにしておかないとね。
●松澤水産振興局長
くどいようですけれども、決してニッスイだからどうのこうのという話ではなくて、恐らく関金の養魚場に対するオファーというのは、だんだんふえてくると思います、要するに、もっとつくってください、もっとつくってくださいということで。そこでどういう判断をされるかというのは一つあると思いますけれども、多分今のレベルでずっととまらないというふうに見ていますけれども、とにかく生産の1年半のうち1年はここで育てるということですから重要だと思いますので、そこはしっかりとやっていきたいと思います。
○伊藤(美)委員
もう一つ、水の問題、僕は知らないけれども、やはりここが稚魚養殖の決め手だと関金の業者さんが言われていました。水はどこでもいいというわけにはいかないそうです。水質、ずっと流れてくれば、その奥にきちっとした落葉性のブナだとか、ああいうやはり水源が確保できないと大変だよという話を何回も聞いたのです。そうすると、僕は今からでもそれは調査しておいていいと思う、水源調査を。それは結構厳しい要件を言われます。ですからつけ焼き刃で1年もかかるものをそんなに簡単にできる話ではない。たまたま今回は、あの方たちが今まで経験がありますから、だけれども、やっていた淀江などは今やると言いますか。このギンザケの稚魚養殖を淀江もやっていたのですよ。だけれども、一番最初にやった家はもうかりましたとはっきりと言われましたけれども、だんだんこうなってしまって、後でやった人はもう大赤字で撤退しましたと。ですからこの辺を考えると、やはりこれからはまた新しい姿で鳥取県の漁業のあり方を問う方向になると思いますから、しっかりとこの辺は盤を詰めながら進めてほしいなと思います。これは激励の意味ですよ。
○内田(隆)副委員長
しつこいようですけれども、失礼いたします。先ほど来、伊藤委員が言われているところなのですけれども、今後どれくらいの規模をもって広がっていくかわからない事業だと思っていますし、いわゆるサプライチェーンの確保という意味でも、ここに書いてあるギンザケの稚魚の養殖体制の整備が必要だということは間違いないことだと思います。私も小泉川さんのところに行ったのですけれども、あのような形で稚魚養殖が可能なところは多分ほとんどないのではないかなと思います。なぜかというと、天然の流水があって、あそこはポンプでくみ上げる必要もなければ、流れだけでいけるので、物すごくコストダウンになるところなのですよ。だから本当に循環させなくてはいけないですし、稚魚養殖に当たってヤマメなりイワナなりはかなり流水があるところでないといけません。だから日野川漁協さんなどはアユをやっておられますけれども、かなり電力とポンプアップをもって流水をつくっておられますよね。その中でかなりの電気代がかかります。あと、もともと流水だったらいいのですけれども、あそこは一番上にあって、いろんなばい菌とか汚染をさせる可能性がすごく低いところです。でも、例えば日野川漁協さんなどは今は流水をやめています。なぜかというと、冷水病というのが出ていて、それでもうだめだからといって全部ポンプアップに切りかえていますね。
これはコイヘルペスと一緒ですよ。流水で稚魚養殖ができるというのは本当に限られたところだと思うのです。言われたように、これから1年間ということは、もうまさに70万匹の魚の稚魚をつくることから始まっているのですよ。ということは、来年度当初で予算を組む場合、再来年の稚魚の話になるのですね。そうすると、経営計画上どれくらいつくっていかないといけないのか、どこの養殖業者に何個割り当てるのかというのがやはりきちんと指導していかないと、非常に難しいですよ。小泉川さんのところにおんぶにだっこでもいいのだけれども、それだけではだめだということであれば、先ほど伊藤委員は水が基本だよというふうに言われました。それはさまざまな要因があると思うのですけれども、ポンプアップでくみ上げていくところでも私は逆に可能だと思いますし、そういう設備があるのは、一番いいのは多分日野川漁協さんで、専門家もいらっしゃいますからそういうところにきちんとアプローチをされないといけないと思いますし、とりあえず幾らか補助金を出して稚魚だけでもつくれる、どこでつくれるのかというのを各組合さんなどに話をしていかないといけないと思いますし、先ほど言われた本宮さんなども今やめられていますよ。何か本宮の泉あたりにも2~3軒あるのですけれども、そこでとりあえずできるかどうかやってみてください、つくってみてくださいというところまでやらないといけないように思いますけれども、ちょっと長くなりましたが、感想をお聞かせください。
●松澤水産振興局長
今、鳥取県の内水面の養殖の7割は、実は小泉川さんが占めておられる。生産量もそうですし、生産額もそうです、鳥取県内ではぬきんでて大きいですね。それで、ここは伊藤委員おっしゃったように過去にギンザケの稚魚の養成をした経験もということです。それで、内田委員のほうから本宮の話が出ましたけれども、実は本宮でニッスイが直営をするという計画なのです。だからニッスイが本宮の施設を使って直営をする、それから、所定の生産量のためには手分けをして稚魚を生産するということをしなければいけないということだと思うのですけれども、メーンは小泉川さんで生産委託をするという、いわゆる直営と委託を組み合わせて所定の生産量を養成しようという、そういうスキームです。
これからどういうふうな生産体制が必要で、かつ実効性があるのかというのは、よくよく検討してみなければいけないと思いますけれども、もうお気づきのように稚魚の生産がすべてを握ると言ってもいいぐらい重要度が高いのですね。だからもちろんかけ流し方式で小泉川さんも本宮でもやりますけれども、そこのリスク管理をどうするかということも含めて体制を考えるというのは非常に的確な御指摘だと思いますので、私どもも十分検討していきたいと思います。
○内田(博)委員
ちょっとまだ続きになるのですけれども、実は小椋さんのところで、今、伊藤委員から言われたように70%はいけるだろうと、あと30%はどうにもならないものが出るので、実際この間行って見たときに、30%の大きくならない稚魚を何とかしてくださいと言われているのですよ。そこあたりもやはりある程度県が支援しているどこかに売りさばくような体制でも考えてあげないと、結局あそこでえさを食ってしまって30%部分が損になってしまうと思うのですよ。この間、稚魚を皆さんみんな食べましたよね。(「おいしかった」と呼ぶ者あり)だからちゃんと調理すれば結構あれはいけるのです。だからそういうものをどこかに売りさばいてあげることも一つ必要ではないかなと思うのですよ。それこそ食のみやこで何とか頑張って処理してあげてくださいよ。(「B-1で」と呼ぶ者あり)何万匹もおりますから。
●松澤水産振興局長
ちょっと念のためですけれども、今回の生産というのは普通のサイクルでないですね。だから震災で生き残ったやつを持ってきたということなので、本来であれば、小泉川さんが卵を入れて、それから1年かけて200グラムから300グラムまでは育てて、それで海に出せるように耐性がサケのほうにできた段階で、スモルト化といいますけれども、そういう状況になるまでは小泉川さんで飼う。そのときにもばらつきがどうしても出るのは出るのですけれども、あんな高い比率では出ないです。
だからあれはちょっとイレギュラーな生産サイクルの中でできたことだというふうに、ぜひ御認識いただきたいと思いますが、いずれにしてもこぼれるやつが出るので、それは何とかしなければいけないというのは非常によくわかるお話です。
○内田(博)委員
だからそういうところまでサポートしてあげないと、やはり一人で全部やってくださいはつらいだろうから。
○坂野委員
海づくり大会の大成功、本当にお疲れさまでした。あと、長年この議論をされてきた湖山池の問題ですけれども、執行部の方が塩分濃度を上げるということで結論を出されて、こうして議会にも提案なさったということも、本当にお疲れさまでございました。
そこで、まず1つお伺いしたいのですけれども、2ページの最初の行の県と鳥取市で構成する湖山池会議ですけれども、この会議の大まかな構成メンバーを教えていただきたいと思います。
●伊藤農政課長
湖山池会議ですけれども、鳥取市は副市長、県側が統括監がトップで、あと担当課長が入って構成しております。
○坂野委員
私のもとにもやはり湖山池の周りの方からもいろんな御意見を実はいただいておりまして、シジミができないとか、漁業関係者からされてみれば、湖山池は塩分濃度を上げていかないといけないというふうに意見をお持ちでありますし、漁業でも農業でもない方は単純に湖山池が汚いのは困るという御意見もありますし、もちろん農業関係者からは、塩分濃度が上がると、もちろん水田としては使えなくなるから塩分濃度は絶対に上げないでほしいというふうな御意見を実はいただいております。
そこで、県において重要なことは、私は住民の皆様の合意を得られるということが一番大事だと思いまして、今、会議の構成メンバーをお伺いしたのですが、このメンバーの中に副市長、統轄監、そして担当課長がいらっしゃるということですが、最後の行のほうに今後の予定のところで「併せて、県、鳥取市、地区代表の三者で」というふうに書いてありますが、もともと湖山池会議に地区代表の方が私は入るべきではなかったのかということをまず思うわけでありますが、ちょっと勉強不足であれなのですが、そこについてどうなのかお伺いしたいと思います。
●鹿田農林水産部長
ちょっと悩ましい問題でして、実際湖山池については、従来から地区の人、瀬地区の農業関係の方、それと湖山池漁協の方という形で漁業者と農業者が対立する形であったわけですよ。全く同じような構図でこちらにまた持ってくるのかという話もありまして、ですからそこら辺はできるだけ公平な立場で、この中でも、もう公務員しかいないわけでございますけれども、生活環境部も入ったり、土木も入ったりして、要は関係するところはみんな入っているのですよ。そういうところで意見をまとめて、それを皆さんのほうに提示していろんな意見を求めるような形にしようということで決まりまして、そのほうが話が前向きになるのかなというふうに思っていまして、湖山池自体は言われるとおり本当にせっかくの資産ですので、あの資産をもっと有効に活用できるのではないかというのが皆さんの思いなので、今のままだと、はっきり言ってきれいでもないし、漁業にも使えないし、ほかにも使えない、観光にも使えないと。せっかくジオパークでもあそこまで含まれているのに、余り効果がないような話ばかりなものですから、少し前向きにできるような形にしようということで、湖山池会議という形で、県と市なのですけれども、幅広に意見を求めるような形で実際は進めています。ですから余りそこら辺は支障がないのかなというふうに思っています。
○坂野委員
ありがとうございます。5番目の丸の3番目ですが、「協議を積み重ねた結果、一部調整中ではあるが、各地区とも概ね合意が得られた」という、一部調整中というところが非常に重要だと思うのですけれども、私、政治家になって本当に大きな責任を今非常に感じているところなのですが、補正予算の額が4億1,000万円という中で、債務負担でありますが、2億6,000万円という大きな額が上がっていることがまず1つ、そして住民合意が正直はっきり言って得られていないと私は思っていますが、民主主義国家であれば住民合意が常に得られるわけではない。では、最終的にだれが決断するのか。それは我々政治家だと思います。
したがいまして、結論から申し上げますと、前回のかにっこ館については猛反対であったのですけれども、今回の塩分濃度を上げるということに関しては実は賛成でございまして、本会議から審査を委託された我々の9名の意見で、この湖山池の未来、そして湖山池周辺の稲作をやっていた方が畑作に変わっていくという住民生活にも変化をもたらす大きな決断を今9人はしないといけないという大きな責任を感じているわけですけれども、それに伴い、執行部と我々政治家がしっかり湖山池の未来はこうあるべきだと、周りの土地はこうあるべきだという議会で一度決断した以上は、それ以降は、説明責任を果たさなければならないですけれども、これについては、湖山池の塩分濃度をしっかり上げてきれいにしていく、そして周りの土地はこうやっていくのだという、そういう同じ共通認識を持たないといけないと思いますので、そのあたりの強い執行部の皆様の決意を聞かせていただきたいと思います。
●鹿田農林水産部長
一部まだ最終決定まで合意に至っていない分もあるのですけれども、ただ、向かう方向としては、もう総論的なことは皆さん賛成でございます。ただ、自分のところの水田を一部でもやりたいなという人がまだおられるというところがあって、その最終調整がまだついていないところがあります。あわせて、鳥取大学が3ヘクタールほどありますので、そこの水田を実際今、若干縮小して、あとは野菜の生産とか、そういう形の実証圃にしていくというようなことについても今協議中でございます。そういう面で一部調整は残っているわけでございますけれども、これを今しないと多分永遠にできないかなという気持ちでやっています。ですからそういう意気込みで実際地元のほうに入って、担当者のほうが現地に赴いて皆さんと話をしております。ですからそこのところはかなり厳しいお話もあります。でも粘り強くということで、ただ、唯一の救いは、残ったところ以外のところの大方のところが、ほぼ私どもが提案した部分である程度合意をいただいているというところがすごく後押しされていますので、ここをバックボーンにして今後とも頑張りたいというふうに思います。
○内田(隆)副委員長
農地・水保全課の中山間ふるさと農山村活性化基金の運用に当たって、農村山ボランティアのところでお願いします。これですけれども、債務負担行為にした理由というのは、4月からボランティアの活動をしなくてはいけないのはもちろんだと思います。これから公募に当たると思うのですが、スケジュールを教えてください。
●中村農地・水保全課長
今考えておりますのが、この議会で議決をいただければ、1月に公募を開始したいと今考えております。一応2月末か、3月初めには団体を決めまして活動の準備にかかるというふうに今考えております。
○内田(隆)副委員長
済みません。確かにこれは湖山、大学の近くですか、今受けていらっしゃるところの本部があって、東部はうらやましいなというふうに思って見ておりました。ところが、西部にもつくっていただけるということで、本当にありがたいですし、新規農業世代といいますか、若い世代が農業に興味を持つために学生時代や20代からボランティアとして入るというのは非常にいいことだと思います。農村六起の思想にも合致していると思いますし、非常にいいなと思うのですが、これは800万円と300万円と違うのは、やはりバスの関係で配分が変わってきているのですか。
●中村農地・水保全課長
実は東部、中部のほうにつきましては、保全活動の指導アドバイザーという人を今回改めて新たに入っていただいて、その方の人件費を入れております。と申しますのは、本来なら東部、中部で1人、例えば西部に1人、2人に本当はしたいわけですけれども、今回2地区に分けることについては初めてでございまして、今までやはりいろいろノウハウなりを持ってずっと活動してきた団体というのは東部にありましたので、そちらと連携をしながら西部のほうにまず1年目に団体を見つけて活動をしていただくと。東部のほうにとりあえず1名配置して、24年度、25年度以降に西部のほうにまた配置をしていくというような形で今進めようということで考えておりまして、その方の経費が大きく違っているというところであります。
○内田(隆)副委員長
わかりました。では、人件費以外は大体同じと考えて、同じようなものが求められるということですね。この詳しい内容をまた教えていただければ喜びます。お願いします。
●中村農地・水保全課長
わかりました。またお伺いしてお示しいたします。
○伊藤(美)委員
ちょっと27ページの繰越明許の話ですけれども、これはまだこの予算が始まってからですから、10月までというと、今年度は7カ月しかたっていないですね。とても早く手を挙げてしまったのではないですか。本来、7カ月ではできません、これは計画がずさんだったか、不測の事態というと、よく言われる想定外ということなのでしょ。そうすると、仕方がないことは仕方がないのだけれども、今から繰越明許というのは、少なくとも2月議会ぐらいまで努力をして、今年度はできませんということですから、何か計画にずさんさや、あるいは、もうとにかく公共事業を何でもかんでも上げておけというように聞こえるけれども、どうなのですか。
●中村農地・水保全課長
この3地区の事業につきましては、確かにそういったものがございまして、想定しておった工期が当初かなり長い工期でやっておりまして、不測の事態が生じてなかなか工期が確保できないということで、今後、2月議会では間に合わないということから、11月の議会でお願いして繰り越しの期間を少しでも短くしながらやっていきたいということで、今回の議会に諮らせていただきました。例年も大体11月議会ないしは12月議会のほうで2つの議会のときにこういった繰り越しのことをお願いしているところでございます。本来なら繰り越しなしでやりたいところでしたけれども、先ほど申しましたようなそういった理由でございまして、今回早くとにかく議決をいただいて早期工期着手、それから完成というふうに目指していきたいということで上げさせていただきました。
○伊藤(美)委員
やはり繰越明許というのはできるだけなくしたい、これは当然だよね。それは、できるだけ当初から計画を立てて、それでえてして、やみくもに前倒しして事業をやったようなものに限って、繰り越し、繰り越しでこういうのが出てくるのだ。だから以前は繰り越しをやるときには済みませんでしたと頭を下げたものだ。これは当然ではないのだよ、当初予算でするのだから当然ではないのだ。当たり前みたいな顔をしているのに、ちょっとかりかりくるのですよ。
●鹿田農林水産部長
私にも責任があるかなと思うのですけれども、繰り越しを絶対出す、要はやみ繰りを避けたいという基本的な考えを私は持っていまして、それでできるだけはっきりしたものは早目にせよと。ですから11月でも12月でも、この時点でわかっているものについては出させるようにしています。それが最終的に年度内いっぱいにうまくいって頑張ったおかげでできたとしても、それはそれで結果でしようがないと、そのほうが実際早く上がったほうがいいわけですから。ただ、知らない間に繰り越しされるのが一番困るものですから、私もそういうのを見ていますので、そういうのがないような形で実際やりたいと思っていまして。
○伊藤(美)委員
本来繰り越しというのは、仕方がない面はあるかもしれないけれども、あってはならない予算書になっているでしょ。できるという想定でつくってあるでしょ。理屈、いろんなことを並べてみたって、不測の事態などという話は今さらしない方がいい。もっと何とかいい表現にせよ。おかしくてかなわない、不測、何でまだ7カ月しかたっていないのに不測の事態などという話をするのだ。きちっとそのときには想定が甘かったと頭ぐらい下げるものだよ。
●鹿田農林水産部長
いや、おっしゃられることはもっともな話でございまして、記述等についても注意したいと思いますし、繰り越しをすること自体がいいことではないとは思っていますので、それは本当に申しわけなかったというふうに思っています。
◎上村委員長
それでは次に、報告事項に移りたいと思います。
まず、議題1、県内産柿・梨等のロシア輸出について、伊藤農政課長の説明を求めます。
●伊藤農政課長
資料の1ページをお願いいたします。県内産のカキ、ナシのロシア輸出でございます。今回が今年度4回目の輸出となります。全農とっとりが輸出するものでございますが、概要に記載しておりますとおり、昨年に引き続きまして富有柿とあたご梨、今回それに加えまして新たにブロッコリーと白ネギ、シンテッポウユリ、この3品目を試験的に販売することとしております。また、販売先につきましても、従来ウラジオストクでここ3年ほど販売してまいりましたけれども、新たにハバロフスクに2店舗確保ができましたので、こちらのほうで販売するということで予定しております。
主な日程でございますけれども、12月3日に境港を出港して、通関手続等を踏まえて12日にはウラジオストク、13日にはハバロフスクで販売できるのではないのかというふうに考えております。17日には、ハバロフスクへ初めての出荷になりますので、こちらのほうで試食なり鳥取県農産物のPRをしたいというふうに考えております。
○内田(隆)副委員長
議題2、財団法人鳥取県農業農村担い手育成機構改革プラン(案)について、安養寺経営支援課長及び中村農地・水保全課長の説明を求めます。
●安養寺経営支援課長
それでは、2ページをお願いしたいと思います。財団法人鳥取県農業農村担い手育成機構改革プランの案についてでございます。これは実は本文を18ページ前後ぐらいで策定中でございますが、今回は概要版の案を御報告しまして御意見を伺いたいというふうに思います。
まず、改革プランの策定の背景と目的でございます。この担い手育成機構は、21年12月に鳥取県の農業開発公社と、それから農業担い手育成基金が統合して発足したものでございますが、平成25年度から公益法人に移行するということで、業務の効率化と財務基盤の強化を図ることが求められているというところでございます。そこで県は、平成22年、昨年の3月に第三者によります経営検討委員会というものを設けまして、7回にわたる委員会の検討を経まして、ことしの3月に検討結果報告書というものを提出していただきました。
その内容を次に記載しておりますが、まず機構につきましては、担い手の農地集積を図り、県農業を支える多様な担い手を育成、確保することが喫緊の課題となっておりまして、これを使命といたします機構の業務というのは今後の県農政にとって極めて重要であるというふうに必要性について問われました。さらに、重点的な業務といたしまして、担い手への農地集積であるとか新規就農者のインキュベーション機能の強化であるとか、この辺を御指摘されるとともに、中海干拓地の取り扱いについての抜本的な見直しについても指摘されております。さらに、それを行います人員体制の強化なり、財源の確保についての指摘があったということでございます。このたび、この検討結果報告書と、それから昨年の検討を踏まえて昨年から機構が主体的な取り組みを行っておりまして、それらを踏まえまして機構の役割と経営改革に関する県の方針というものを改革プランとして策定しまして、来年度の当初予算及び機構の事業計画等に反映したいということで策定しているものでございます。
2番目の現在までに主体的に取り組んでいる改善内容についてでございますが、先ほど申し上げましたように、委員会の検討を踏まえながら非常に積極的に業務を進めておられるところでございまして、まず1番目の農地集積につきましては、西部地区の大規模農家に対しまして、その農家のニーズを踏まえながら候補地を選んだり、あるいは現場を案内した上で地権者と交渉するなど、きめ細かく国営事業実施地区の荒廃農地等をあっせんするというような業務を精力的に行っておりまして、そういった農家の規模拡大を直接的に支援をしているところでございます。さらに、西部地区の稲作経営者協議会に参画しまして、稲作農家や大規模農家の個別相談等をモデル的に実施しているというところでございます。
県の農業再生協議会に農地・担い手プロジェクトチームというものを設置したわけですが、これの事務局も担当しまして、課題解決の推進に当たっているところでございます。それから地域のそれぞれの協議会におきましてもオブザーバーとして出席しまして、各市町村での農地の流動化や担い手育成について専門的なアドバイスを行っておられるというところでございます。
(2)番の新規就農者の育成についてでございますが、これはアグリスタート研修の制度改善を図りながら、研修生の定着率の向上に努めているというところでございますが、具体的には、1としまして、就農相談を充実し、就農能力のある者を見きわめて選抜していくというようなことをやっておられますし、研修後には早速農業が始められるように、農地の確保も含めまして機構の保有する農地を活用して研修期間中から就農を準備していくというような取り組みも進めております。そういったことから中海干拓農地にも3名の人が就農する見込みであるといったところでございます。さらに、先ほど話題になっておりましたけれども、中古農機具のあっせん等というのも考えておりまして、規模を縮小する農家に対してアンケートをして、そういったものを新規就農者に渡していくというような取り組みを始められたというところでございます。
(3)の中海干拓と弓浜の営農振興ということでございますが、干拓地はまだ未売り渡し農地が24.8ヘクタールほどありますけれども、やはりこれを進めていくに当たっても営農振興を図ることが第一だということで、干拓地営農再生協議会を設立しまして現地チームのリーダーに理事長がなって進めておられるというところでございます。特に営農組合と実務者との協議の場を設定したり、彦名干拓地におきましては後継者グループの立ち上げ等も行っておりまして、実は11月4日に10人のメンバーで発足したというところでございます。それからJA西部がことし5月に遊休農地対策センターというものを設立しましたが、こういったところと連携しまして耕作放棄地対策を推進するほか、葉たばこの廃作に対応するために農地の利用調整等を始めているというところでございます。
組織改革につきましては、公益法人化に向けまして8月から評議員会を設置しました。会長にはJAの中央会長さんになっていただいているところでございます。それから職員全員が農地相談に対応できるようにスキルアップと直接の農地のあっせん業務を開始しているというところでございます。
3ページをお願いします。本県が目指す担い手育成をめぐる農政の方向ということで、県では、今年度、農業経営基盤強化促進法に基づく基本方針というのを見直し中でございますが、近年の農業情勢等を踏まえた担い手支援のあり方と機構の役割について、以下のように課題を取り上げるということにしております。
まず、(1)のたくましい農家の育成につきましては、鳥取県はやはり中山間地域が多く、まとまった農地が少ない県でございまして、こういったところで、やはり収益性の高い園芸作物の栽培とか6次産業化といったものによりまして所得確保ができる経営感覚のすぐれた農家を育成することが目指すべき方向だというふうに考えております。
(2)の担い手への農地集積でございますが、やはり農地の利用調整というのは各市町村の農業委員会等の役割だということでございますが、そうはいいましても単独の市町村や農業委員会では対応の困難な事例がございます。例えば市町村をまたがる農地の流動化であるとか、あるいは県外からやってこられる方への農地のあっせんという、そういった特殊事案につきましては機構のような全県にわたる広域的な組織が有効だというふうに考えます。それから、やはり市町村段階で流動化に携わる関係機関の役割分担というのを明らかにしていく必要があるということを考えておりまして、この辺は市町村の基本構想に位置づけていただけるように検討していきたいなというふうに考えております。
(3)の多様な担い手の確保でございますが、やはりどんどん従事者が減っていく状況にありまして、さまざまな人が農業参入して定着できる体制の強化をしていくことが必要だというふうに考えておりまして、特に新規就農者に対しては、相談から就農まで一貫した支援と地元の受け入れ体制というものをさらに充実していく必要があるというふうに考えております。また、個別の大型農家や法人等に対しては、農業会議なり、関係した機関が連携して支援していく体制づくりが必要というふうに思っております。
(4)の耕作放棄地の解消と農地の有効活用でございますが、耕作放棄地対策は継続していくことにしておりますが、耕作放棄地の再生そのものを重視したやり方ではなくて、農地を活用する担い手の育成を進めると、そうしながら農地の利用のニーズを生み出していく、そういった取り組みが必要というふうに考えております。そういったことから、アグリスタート研修と耕作放棄地対策との連携を図りながら戦略的な耕作放棄地の解消に努めていきたいというふうに考えます。
(5)の干拓営農の振興についてでございますが、干拓地は効率的な畑作ができる非常に優良な農地だというふうに思いまして、これはやはり県としても重要な経営基盤として振興を図っていく必要があるというふうに考えます。これまでは特に機構では未売り渡し農地の管理なり売却というものをミッションにしてやっていただいてきたわけでございますが、今後は、県が主体となって関係機関と連携して担い手の世代交代や規模拡大、新たな参入に対応するとともに、業務を機構に委託して干拓地農業の再生を推進していきたいというふうに考えております。
こういった農政の方向も踏まえまして、4番目に、機構が今後実施すべき業務に関する県方針ということで考えているものをお示ししております。ただ、このプランは、5年ごとに評価しながら見直していくということで考えているものでございます。
まず1つが、担い手への農地集積なり経営支援ということでございますが、先ほど申し上げましたように、機構は市町村の自助努力では対応が困難なものにつきまして、円滑化団体や農業委員会の業務を補完していくということで対応していっていただきたいというふうに考えております。それからアグリスタート研修は、機構みずからが雇用して、それから就農までの一連の支援を行う代表的な業務でございますが、こういった研修生には農地や中古機械の情報提供等、定着に向けた幅広い支援を実施していただきたいと思っております。3の大型の担い手については、やはりこういった農家がやめてしまうと、大変大きな耕作放棄地が出てくるおそれもあるわけでございまして、こういった方に希望者を募集しながら経営指導というものを行っていただきたいと考えているところでございます。
(2)の新規就農者の支援の展開でございます。これは主にはアグリスタート研修生の定着率の向上のためということなのですが、やはり研修生の適性の見きわめであるとか、あるいは基礎的な技術、知識の早期習得であるとか、あるいは農地取得の円滑化というのが重要でございます。そのために、まず1つとしましては、農業経験のない人が基礎的な技術や知識を習得した上で研修を受講するように、まずは農大における事前研修を積極的に活用していくような方向で進めていただきたいと考えております。2つ目には、中間保有を利用した研修生への農地の受け渡し、これを全県的に進めていっていただきたいと思っております。3つ目には、新規就農者向けの経営的な基礎知識に関するカリキュラムを改善しまして、それぞれの機関が連携して研修会を開催していくというようなことを進めていきたいと思っております。
次に、4ページをお願いいたします。組織の強化としまして、これまで機構が主体的に取り組んできたことによりまして新規就農者の育成などで一定の成果を見たところでございますが、今後さらにこの活動を発展、進化させながら、当面は現行の体制を維持していき、新たな業務が発生した場合には必要な人員なり組織体制を適宜措置していきたいというふうに思います。2つ目に、新規就農者の育成や農地の利用調整につきましては、経験豊富な人間力と熟年パワーが必要でありますので、そういったスタッフが機構にはそろっておられますので、そういったところの活用でお願いしていきたいと思います。あわせて、県職員の機構への出向につきましても検討していきたいというふうに考えております。
(4)に財源の確保等につきましては、県は、本来県が行うべき農地行政や担い手育成の実務を機構に委託するわけでございますので、その業務や体制整備に見合った予算を毎年措置していきたいと思います。機構につきましては、中間保有に係るリスクとか法人運営上必要不可欠な臨時的支出等については、担い手育成基金が約5億円ぐらいございますので、これの一部を取り崩しにより充当することを検討していただきたいというふうに考えているところでございます。
(5)につきましては、中村課長のほうから説明をさせていただきます。
●中村農地・水保全課長
それでは、機構による農地売り渡しの限界と干拓地の利活用促進につきまして、私のほうから説明いたします。
まず、近年の干拓地の状況でございますが、本委員会でも以前報告しておりますけれども、売り渡し価格というものは近傍の最近の取引価格に比べまして非常に大きく乖離しております。平成18年度以降、売り渡しの実績はない状況であります。そういった価格の下落傾向にある中で、機構が今まで売り渡し業務を取り組んできたわけですけれども、非常に今、限界に来ているということでございます。これ以上そういった状況が続けば、機構が今後も売り渡し業務を続けるということができなくなる状況でありまして、特に彦名の干拓地につきましては、これまで農地の利用調整主体、農地の貸し借りをやっていただけるような団体、機関等がなかったものですから貸し借りのことが進まなくて耕作放棄地がかなり発生してきておる状況であります。今後非常に、高齢化に伴っての世代交代に向けての不安材料になっていると、そういった状況であります。
今後、県の方針といたしましては、先ほど来、安養寺課長のほうから御説明がありましたが、この干拓地の利用活用につきましては、より県が積極的に関与していくということで、売り渡し促進のみならず、利活用、貸し付け、そういったものを促進していくということで、県、市町村あるいは関係機関みんなで干拓地の営農再生を進めていこうというふうに今考えておりまして、特に営農再生対策、それから売れ残った農地の取得ということで、このことを来年度以降図っていこうと考えております。
営農再生対策につきましては、先ほど安養寺課長のほうから説明がありましたとおりでございますが、売れ残った農地の取得につきましては、今、機構の売り渡しにつきましては限界が来ているということと、それから法人に移行しなければいけないということがありまして、県が機構から売れ残った土地を時価で取得して、現在の差額につきましては県が全額負担ということで進めてまいりたいというふうに考えております。
今後、機構が果たすべき役割といたしましては、一応、彦名干拓地につきましては、先ほど来、貸借等の利用調整主体がいなかったということで、そこにつきましては機構が干拓地のいわば番人という形で深く関与をしていくようにしていきたいと考えております。また、弓浜干拓地につきましては、現在、境港の農業公社がかなり利用調整主体として関与しておりますので、市町村を超えたような調整が必要な場合につきましては機構が関与していくという形で進めてまいりたいと思います。
さらに、今現在、暫定ため池がございまして、暫定ため池の撤去後の農地が県有地になるわけですが、両工区合わせて約7.8ヘクタールございます。そういった県有農地の利用調整につきましても機構に委託をして管理等を進めていきたいということでございまして、今後、それらの利用調整あるいは管理業務に要する経費を県のほうが措置するという形で進めてまいりたいと考えております。
◎上村委員長
続きまして、葉たばこ廃作農家の今後の営農意向と今後の対応について、今井生産振興課長の説明を求めます。
●今井生産振興課長
それでは、報告いたします。JTの廃作募集に対しまして75戸の農家が募集に応じたわけですが、その75戸全戸に聞き取り調査をやっておりますので、その結果を紹介いたします。
平均廃作面積は、1戸当たり1.1ヘクタールということでございましたが、最大で4ヘクタールの農家の方がございました。また、たばこは連作を嫌う作物でございまして、借地経営農家が非常に多いというのが特徴でございます。廃作面積のすべてが借地という農家が多数存在しておりました。これを機に営農を断念するという農家はごくわずかでございまして、ほとんどの農家は他作物へ転換して営農を継続するというような考えでございましたし、また、一部では借地の一部を地主に返したいという農家もございました。それから、まだ方針が固まっていないという農家も15戸ございました。
転換作物といたしましては、東部地区では、白ネギ、水稲、それから中部地区では、白ネギ、ラッキョウ、それから西部地区では、白ネギ、ニンジン、カンショ等が中心になっております。必要とする支援の内容は、農業機械、これは移殖機、管理機、出荷調整機械等でございます。この導入に対する支援というのがございました。
今後の県の対応でございますが、国のほうも実は来年度概算要求で葉たばこ作付転換円滑化事業ということで90億円を要求しておられるところでございます。内容につきましては、まだ未定の部分もあるのですけれども、直接採択事業、それから最近わかってまいりましたのが、3戸以上なり、それから100万円以上の機械ということで国のほうは予算組みしておるようでございます。今後ともこの国の事業を詳細に調査いたしまして、足らざるところ、補完すべきところを県の事業でということで、来年度当初予算に向けて検討してまいりたいと考えております。
なお、転作意向が決まった農家につきましては、チャレンジ支援事業等の既存の事業を活用いたしまして支援してまいりたいと考えております。
◎上村委員長
続きまして、一定額以上の工事又は製造の請負契約の報告について、中村農地・水保全課長の説明を求めます。
●中村農地・水保全課長
1億円以上の工事請負契約を締結いたしましたので、御報告いたします。
工事名、皆生取水施設撤去工事、米子市皆生新田、契約の相手方につきましては、株式会社大協組でございます。契約金額、1億1,550万円、工期につきましては、10月27日から来年6月10日の工期でございます。工事内容につきましては、河川堤防の横断施設の撤去及びその復旧の築堤護岸等でございます。
◎上村委員長
それでは次に、県有林のオフセット・クレジット(J-VER)の販売等について、垣田森林づくり推進室長の説明を受けます。
●垣田森林・林業総室森林づくり推進室長
7ページをお願いいたします。県有林のオフセット・クレジットの販売等につきまして御説明させていただきます。
このたび、鳥取県J-VERの地域コーディネーターであります株式会社鳥取銀行様の御紹介によりまして、八幡コーポレーション株式会社へ64トン、100万8,000円で販売いたしました。八幡コーポレーション株式会社は鳥取市内にあります総合建設業等の会社でございまして、ことしの秋から1年間実施する営業車両のエコドライブ運動についてのカーボンオフセットを実施するということでございます。販売額の合計は、これまで683トン、約1,000万円近いものを販売いたしました。また、この11月に新たに400トンのJ-VERの認証を受けております。
続きまして、2番目のJ-VERとっとりの森を守る優良企業の認定についてでございます。J-VERの普及促進を図るために、県以外のところが森林J-VER、例えば智頭町とか芦津財産区等が持っておりますが、これらのJ-VERを購入した企業、団体に対しましてJ-VERとっとりの森を守る優良企業として認定する制度を創設いたしました。認定者につきましては、認定証、県産材の盾を授与いたしまして、ホームページ等の紹介あるいはカーボンオフセットに関係する商品、広報物、トリピー等に使用するというようなとしております。これの第1号として、智頭町にあります三伸工業株式会社、こちらは本社は兵庫県でございます、じゃばら等の生産を行っている会社でございます。こちらのほうが智頭町有林のJ-VER50トンを購入いたしました。工場の増設等の消費電力に係る二酸化炭素を相殺するというような状況でございます。
◎上村委員長
続きまして、第64回全国植樹祭の準備状況について、大北全国植樹祭準備室長の説明を求めます。
●大北森林・林業総室全国植樹祭準備室長
資料の8ページをお願いいたします。第64回全国植樹祭の準備状況についてということでございます。
まず、広報関係でございますが、シンボルマークの愛称の決定でございます。県内公募をしまして4,531作品の応募があったところ、その名前を「トッキーノ」ということで、武海博華さん、南部町在住の方でございますが、名づけられました。鳥取の木をイメージしてインパクトのあるかわいい名前にしたということでございます。
次に、大会ポスター原画の決定でございます。県内の小・中・高及び特別支援学校の児童生徒から募集しております。545作品の中から鳥取市立西郷小学校5年生の中家秀斗さんの作品が選ばれたところでございます。森の要素がたくさん入っていて、にぎやかで楽しい作品に仕上がっているのがわかるかと思います。今後この原画でございますが、大会ポスターとして活用してまいりたいというふうに考えておるところでございます。
3つ目といたしまして、協賛車両の受領ということで、県内トヨタ販売店4社が共同していただきまして、ハイブリッド車プリウス1台を実行委員会に貸与いただきました。右の図の白い車でございますが、その車の横に「トッキーノ」の着ぐるみが立っているかと思います。協賛内容につきましては、レンタカー代金をトヨタ4社が御負担いただけるということでございます。
次に、2番といたしまして、基本計画の検討などということで、まず基本計画の策定でございます。今年度は大会の基本的な方針や計画を立てることとしております。11月7日に幹事会、21日に実行委員会第4回総会を開催しております。この中で基本計画の中間検討案をお示しして、各委員の御意見などを伺っておりまして、再度練り直しをしているところでございます。
次に、宿泊輸送基本計画の策定、これにつきましては、9月21日にプロポーザル審査を行いまして、株式会社JTB中国四国支店を選定しております。また、両陛下が御臨席になられるお野立所の検討でございますが、11月9日に提案者6名によりプレゼンテーションを行いまして、最優秀提案者に杵村建築設計事務所を選定しておるところでございます。
次に、会場整備でございます。式典及び植樹会場の測量設計に加えて、現在、とっとり花回廊内の工事用進入路の一部工事を開始したところでございます。
3番としまして、今後の予定でございます。来年1月中旬ごろに再度第5回の実行委員会を開催しまして、基本計画案を策定したいというふうに思っております。また、2月8日でございますが、国土緑化推進機構の特別委員会におきまして基本計画を説明し、承認を受ける予定となっておるところでございます。
◎上村委員長
続きまして、議題7、第31回全国豊かな海づくり大会の開催状況について、圓山全国豊かな海づくり大会推進課長の説明を求めます。
●圓山全国豊かな海づくり大会推進課長
第31回全国豊かな海づくり大会の開催状況についてでございます。大会につきましては、10月29日、30日に出演者やボランティアなど多くの県民に支えられまして、予定どおり天皇・皇后両陛下の御臨席も仰ぎ、盛会に終えることができました。
まず、レセプションですが、29日に行いました。県内外の水産関係業者や特に鳥取県の雪害とか東北3県の東日本大震災で被災された水産業者を招きまして、天皇・皇后両陛下と御歓談いただくというような形でレセプションを開催しました。
30日に行われました本大会のほうですが、式典行事では、表彰、それから白うさぎ大使、漁業後継者のメッセージというようなことを全国に発信いたしました。また、伝統芸能であります貝殻節等も取り入れたりして鳥取県の水産業をアピールさせていただきました。
おはぐりいただきまして、10ページですが、海上歓迎・放流行事のほうでは、賀露神社に伝わります浦安の舞でありますとか伝馬船、それから境港の大漁太鼓などで両陛下と招待者を歓迎いたしました。その後、稚貝のお手渡しと、それからヒラメとアコウの放流等が行われました。
触れ合い交流行事では、企画展示としまして、海づくりゾーン、環境保全ゾーン、それから鳥取県PRゾーン、それから白うさぎステージなどを開催いたしました。これは食のみやこフエスタと自然のめぐみ感謝祭というのとの共催で行われまして、終日多くの参加者でにぎわうというような形で進みました。
11ページでございますが、参加者ですが、レセプション、29日の分は190名、それから30日の式典、放流、それから29日、30日の触れ合い交流行事を合わせまして5万4,178人に上る方々に御参加いただきました。スタッフは29日に973名、30日には968名を動員いたしまして、延べ1,941名で当たるというような形の大会になりました。
おはぐりいただきまして、未来の海づくりを担う子供たちを中心に式典の出演者等を募りまして、演技等を行っていただきました。式典等の出演者につきましては194名、それから海上歓迎・放流行事のほうの出演者につきましては221名の皆様にいろいろな演技を行っていただきました。
13ページでございます。参加者、出演者等の感想等をお聞きしておりますが、おおむね皆さん一様に高評価をいただきまして、事務局一同、また、関係者一同、胸をなでおろしているところです。特にこの大会は、多くの県民の皆様の参加を得てなし遂げた大会であったと痛感している次第であります。どうもありがとうございました。
◎上村委員長
御苦労さまでした。
それでは、議題8、「食のみやこ鳥取 うまいものコレクション2011」及び「食のみやこ鳥取フェア」の開催について、北村市場開拓課長の説明を求めます。
●北村市場開拓局市場開拓課長
そうしますと、14ページのほうをお願いいたします。「食のみやこ鳥取 うまいものコレクション2011」及び「食のみやこ鳥取フェア」の開催について御報告させていただきます。
15ページの真ん中あたりをごらんいただきたいと思うのですけれども、鳥取県は22年8月に日本野菜ソムリエ協会のパートナー登録をさせていただきました。
日本野菜ソムリエ協会といいますのは、全国で3万人の資格者がおいでになる団体でありまして、資格取得者に対しましてセミナーとかイベント等を開催しておられて、食に関心のおありになる若い女性の方が多かったりいたしまして非常に情報発信力が高い団体だということでございます。ここに着目いたしまして、協会が行われますイベント等で県の特産品の情報発信をさせていただいたりとか、県が行いますイベント等で野菜ソムリエさんに御協力いただくという形で進めようということでございまして、今年度になりまして、野菜ソムリエ食のみやこ鳥取県大使ということで、首都圏在住の資格者の方5名を大使ということで選ばせていただきまして、産地学習会をしていただいたり、産地交流会、料理講習等をおやりいただいておりまして、こういった取り組みを通じましてブログですとかで情報発信をしていただいております。
今回行いましたのは、首都圏におきまして鳥取県の食材をPRしていきたいということで取り組んだものでございます。大きく2つに分けております。1つ目は、11月12日に行いましたうまいものコレクション2011でございますけれども、東京の新丸ビルにありますAWkitchenというイタリアンレストランでございますけれども、ここにマスコミの関係者の方でございますとかレストラン関係者の方、総勢75名にお集まりいただきまして県産食材のプレゼンをさせていただきました。1部といたしましては、生産者の方においでいただきまして、オレイン55、砂丘らっきょう、王秋、こういったもののプレゼンを行っていただきました。2部といたしまして、こういった食材を使ったフルコースを御試食いただいたところでございます。3部といたしましては、平井知事と、あと野菜ソムリエ協会の福井理事長さん、あとはAWkitchenの渡邉シェフさんによりますトークイベントを行ったところでございます。早速このイベントか終わった後、すぐさま多くの方がブログでこういった取り組みの情報発信をしていただいたところでございます。
それの次なのですけれども、14日から今月末までということで開催中でございますけれども、今度は一般の消費者の皆さんを対象といたしまして、首都圏の野菜ソムリエ協会認定レストラン9店舗におきまして鳥取フェアをやらせていただいております。県産食材を使ったメニューを提供させていただいているということでございまして、チラシもおつけしているのですけれども、その中に書いております、やさい家めいという和食の飲食店ですけれども、早速ねばっりこを食材として活用したいというような御連絡も入ってきておるようでございます。こういった取り組みを通じまして県産食材のブランド化ですとか販路開拓に取り組んでまいりたいというふうに考えております。
◎上村委員長
次に、首都圏での秋田県と連携したハタハタのPRにつきまして、三木食のみやこ推進課長の説明を求めます。
●三木市場開拓局食のみやこ推進課長
最後の16ページでございます。首都圏での秋田県と連携したハタハタPRについてということでございます。このたびの9月予算でお願いしました鳥取県・秋田県ハタハタ共同PR推進事業の中で、このたび実現したものでございます。
内容としましては、2本立てになっておりまして、1つは「秋田・鳥取うまいぞ!ハタハタフェスティバル」というのが1つでございます。これにつきましては、東京で12月10日、11日、麻布十番商店街で行うものでございまして、内容としましては、両県知事、鳥取県の平井知事、秋田県の佐竹知事によるプレゼント、それと郷土料理の振る舞い、秋田県と鳥取県の特産品の販売、それと傘踊りとかなまはげ神楽というのがございます。また、両県の漁師も参加しておりまして、方言によるハタハタ自慢合戦をやろうという企画をしているところでございます。
2つ目として、12月5日、来週からでございますけれども、秋田・鳥取のとれとれハタハタフェアということで、これは飲食店、お手元にあるパンフレットの裏側にございますけれども、31店舗で両県のハタハタを使った料理の提供をやりましょうという内容でございます。これを食べていただいた方にはプレゼントキャンペーンとして、例えば秋田県の乳頭温泉とか鳥取県の三朝温泉が当たるというふうな企画をしております。
今回の企画は鳥取県と秋田県が企画したわけですけれども、水産庁も全漁連も御後援をいただきました。こういうライバル同士が連携して両県の特徴を出した商品をPRしていくという形で、連携と競争の精神で一生懸命頑張ってまいります。皆様、ぜひ東京においでの際はおいでいただくようによろしくお願いいたします。
◎上村委員長
説明が終わりました。
ちょっと皆さんに協議したいんですが、農林水産部は昼が過ぎたのですけれども、午前中で終わりたいと思いますけれども、よろしいでしょうか。
それでは、ただいまの報告事項の説明の質疑等がありましたらどうぞ。
○安田委員
ちょっと済みません、私が座を外している間に説明があったので、聞けなかったので、とんちんかんなことを聞くかもしれないのですが、1ページのロシアへのカキとナシの輸出なのですけれども、これは事業そのものを農協さんがおやりになったということなのですか。
●伊藤農政課長
全農とっとりさんが各県内農協のほうをまとめられて、ロシアのほうの輸入業者さんに販売するということでございます。
○安田委員
ロシアの輸入業者ですね。そうすると、その輸入業者さんが販売されたわけですよね。それって以前に夏にもスイカを出したではないですか、メロンとスイカを。あれも同じ形ですか。
●伊藤農政課長
はい、同じ形です。
○安田委員
県は支援してるのですか。
●伊藤農政課長
県はその品物自体への支援ではなくて、販売のPRとか、そういった経費、それから販売のグッズでありますとか、その作成費、それからサンプルとしまして、そういった試食用にサンプルを提供するといったところについて、国の事業もございますので、国の事業と県の事業とあわせて支援しているというところでございます。
○安田委員
全農さんはそのロシアの業者さんにもう丸ごと売ったわけですね。丸ごと売ってもうけも何も関係ないわけですね。
●伊藤農政課長
業者さんからいえば買い取りという形ですね。全農さんの品物を買い取り、ロシアで販売されるという形になります。全農はその業者さんに販売しましたから、現地での販売に対してリスクがあるとかいうことはありません。
◎上村委員長
ほかにございませんか。
○内田(隆)副委員長
済みません。失礼します。財団法人鳥取県農業農村担い手育成機構改革プランについて、何点か質問をさせてください。
一番最後に、一番大きいところから行こうと思うのですが、4ページです。これは未売り渡し農地の取得ということ、18年度から売り上げもなく、売ったところもなくて、現状を勘案すると、時価でしなければだめだよというのはすごくよくわかりますし、まずもって現実的な対策を決断されたことに敬意を表しますが、それなりの県民に対する説明はしていかなくてはいけないことだと思うのです。例えば時価簿価の差がどれくらいあって、「幾ら県に対して負担がかかります。」つまり、「県民に対して負担をお願いします。」という説明が非常に重要なところだと思います。そのあたりが数字がここで全く上がっていませんよね。これから今24年度の当初の予算でということだから、ここでは割愛させていただいていますということなのかもしれませんけれども、やはりここの辺はきちんと説明されるべきだと思います。この辺をまず1点目、よろしくお願いいたします。
あと3番の組織強化のところで、これはもちろん機構の組織強化という意味でもだと思うのですけれども、新規就農に当たっても、以前も申し上げたかもしれませんが、60歳以上、いわゆる定年後の世代の活用というのが非常に有効だと思います。特に新規就農の要件から外れる人たち、いわゆる実家とかが兼業農家であったり、退職後に本格的に営農を始めたい人たちというのはかなりの数がいます。そうしてある程度ノウハウも持っていて、3年、5年というのをきちんと支援してあげれば、かなりの担い手になる。若い方世代よりも年金が入るまで生活がかかっていますから、はるかにすばらしい担い手になるにもかかわらず、新規就農ということにならないという二面性を持っています。この辺はきちんと見直すというか、考え方を変えていくべきだと思いますけれども、この辺についてよろしくお願いいたします。
それと中古機械のあっせんについても、新規就農に当たって非常にプラスになることだと思いますし、評価されるべきだと思います。このあたりも新規就農ということにかかわらず、転作とかをした場合に、やはり新しい作物をつくるわけですから、要るものは要りますし、割りと機械だけではなくて、ケースとかさまざまなものが考えられると思うのです。たばこだったら乾燥機械、ああいうものとか山ほど要らなくなりますけれども、ほかのことに転用がきくことは山ほどあります。その辺を含めてどこが情報を管理していくのか。例えばホームページで出すとかということも含めて、検討されるべきだと思いますし、ニーズは非常にあると思います。
以上、3点、よろしくお願いします。
●安養寺経営支援課長
それではまず、就農者のことで60歳以上の方の活用もというお話が1つございました。実はアグリスタート研修は、60歳以上の人も中にいたりします。本格的に農業でもうけていきたいというような方でありましたら、そういう人も研修の対象者として技術を磨いていただくということにしております。ただ、まさに私もそうなのですけれども、家が兼業で帰って、例えば退職してから農業をするという余り変わらないような取り組みであれば、それは本当にそこまで支援するのかなというのはあります。ただ、先ほど申し上げましたように、退職してから本格的に農業でもうけていきたいという方でありましたら、やはりそういった技術的、あるいは経営的な支援というのはやっていきたいなというふうに考えております。
先ほどの中古機械等のお話でございます。実は機構がアンケートで調査しますと、おっしゃられるように、最初アンケートで書いてあったのは動力噴霧器だけ、1台だったのですが、実際現場に行くとそればかりではなくて、例えばちょっと以前にもお話が出ていましたが、育苗箱であるとか、大きな機械に限らず、細々としたものもありまして、そういったものをやはり新規就農者へ届けていくことは非常に有効だなということで、さらに活動を進めようと機構はされておりますし、それから例えば農協でも西部農協あたりでは、機械についての情報を収集して、それでホームページというのですか、情報提供しているような、そういった取り組みをされておられるところもございます。そういった中古のものを活用していくというものを、少しずつでも進められるようになっていったらなというふうに考えておるところでございます。
●中村農地・水保全課長
4ページの売り渡ししていない農地の取得の件ですけれども、今現在、金額につきましては精査しておりまして、来年の予算要求に向けて今、精査しております。一応概略でございますが、時価相当で大体取得する額が今、約1億7,000万円ぐらいというふうに考えております。それから簿価単価が今現在5億6,000万円ぐらいになっておりまして、その差額につきまして県が全額負担をするということで、債権放棄をするというふうな方向で今、進めていこうと考えております。
○内田(隆)副委員長
確かに農業機械の話はそのとおりだと思います。ただ、農協に知り合いがいて、ちょっと何かないか、探してくださいと言える人ばかりではないですよ。特に新規就農者は。私らの周りでもともと弓浜で農業をしている人とかだったら、探してみてくださいで済むのですけれども、そうではなくて、きちんと提供をしないと情報がとれないという方もありますので、その辺を考えていただきたいなという旨の発言です。
あと農業後継者に関してですけれども、例えばこういう例があると思います。もともと水稲を3反とか7反とかやっていた人が、新たに弓浜、全然違う場所で1ヘクとか2ヘクを集めてチャレンジを含めて新規就農をしたときに、どういう支援があるのか。新規就農に該当するのかどうなのかというのは非常にメリット、デメリットが大きいところです。だからきちんと考えていただきたいという旨の発言ですので、ぜひ御検討をお願いしたいです。
あと続けて、済みません。5ページの葉たばこのことですが、4番で転作希望作物は以下のとおりであると。必要とする支援内容は以下のとおりであったというふうに書いてあります。たしか米子市が11月補正でこのようなことを上げているのではないでしょうか。ただ、その中で項目が新規就農の作物が限られているとか、そういうこともあったと思いますので、ぜひ連携を図っていただいて、本当に必要で県と市が二重行政にならないような支援策を考えていただきたいなと思うことと、さらに必要とする支援内容は確かに農業機械です。農業機械なのですが、農業機械の支援の仕方もさまざま考えられると思います。例えば200万円の農業機械を買ってください。そのうち3分の1補助しますよといったら、いきなり当初の年度から150万円ぐらい持ち出しがあるとか、銀行から借りる、農協さんから借りるにしても、最初から、当該年度から利払いをしていかなければいけません。それが下の内容のリース導入や共同施設とかということの新しいメニューに乗っかってくるのかもしれませんけれども、現状どれくらい、どのような枠組みの支援が有効なのかというのは考えてみる必要もあるんじゃないかなと思っております。
●安養寺経営支援課長
中古機械等につきましては、やはり新規就農者については機構のような研修をやってるところなり、あるいはほかにも市町村公社で研修等を受け入れてやっているところがございまして、そういった機関がそれぞれ情報共有しながら対応できるような体制をつくっていきたいなというふうに考えております。
先ほど退職された方が干拓地とか砂丘地で挑戦されるといったような取り組みにつきましては、少なくとも機械、施設の導入等についての支援は現時点でもできると思います。御指摘の点では、例えば応援交付金であるとか、そういった話になろうかと思いますが、そのあたりは少しこれから検討していかなければいけないかなというふうには考えておりますが、現時点ではやはり新たに就農される方というものを対象にしておりまして、これまで幾ばくか農業経営をやっておられる方については、現時点では新規就農者という扱いはしていないという状況でございます。御意見も踏まえながら、今後さらに検討していきたいと思います。
●今井生産振興課長
たばこ廃作農家の機械導入や施設導入におきましては、支援の仕方なりということでございましたし、それから米子市との連携をせよという御助言いただきました。新聞のほうで私も米子の状況を伺っておりますので、これから連携したいと思いますが、基本的に県の事業は市町村に実施していただいて県が補助するという形をとるものが多いものですから、このたびの廃作の助成につきましてもそのような考えで今、向かっているところです。十分連携させていただきたいと思います。
借り入れ分が必要となるかどうかは、これは事業主体ということにかかわっていまして、例えば農協が事業主体になっていただきますと、いわば農家に対してはリース方式というか、分割方式になっていますので、それは取り組みやすい方法でということで考えていきたいと思います。
○内田(隆)副委員長
済みません、ありがとうございます。単刀直入に言うと、米子市のメニューに甘蔗とかが外れいませんかということです。きちんとメニューを確認された上で向こうに議案上程をいただけないと、使えるものも使えないものも出てきます。だからその辺を米子市が上がってるから大丈夫だよ。そりゃそうです。米子市が負担をするからこそ県が補助するのですけれども。そのメニューもきちんと精査をして、確認をされておかないと、本当にきちんとしたものが出ないよということですので、よろしくお願いいたします。ありがとうございました。
○福間委員
関連でそこの5ページ。結局廃作農家も続ける農家もJTとの契約というのはやはりあるわけ。廃作になった人に補償みたいなのはないわけか。JTがやはりバックアップなどはするわけですか。ちょっとそこら辺を教えてください。
●今井生産振興課長
葉たばこを続けられる方につきましては、これは法律がありまして、葉たばこ推進は葉たばこ耕作組合が主導するということになっております。国の法律なのですけれども。今後とも続けていただける予定ですし、それから、それはJTとの契約栽培ということになります。全部買い上げということで出荷先はJTになります。それから廃作される方につきましては、10アール当たり28万円の廃作奨励金がこのたびJTから交付されます。
◎上村委員長
よろしいでしょうか。
○伊藤(美)委員
9ページに豊かな海づくり大会の開催状況です。全国の漁業関係者から久しぶりに豊かな海づくり大会らしい大会だと。こういう大会がある以上はこれを今後とも全国大会をやりたいという県がふえるな。そういう話はもらいました。ただ、県の中でここの豊かな海づくり大会、言ってみればねらいというのがありました。これは単にお祭り騒ぎすればいいではなしに、その地域の栽培漁業やあるいは漁業振興に資することもあるのです。その辺については関連は、松澤水産振興局長、今はどう考えておられるのですか。ここには1行もその辺の方向がないが、ただ行事やってよかったという話ばかりですけれども、それはそれとして、目標、ねらいというのがあるはずですね、この豊かな海づくり、全国の。その辺にちょっとあなたのお考えなどをお願いしたいと思います。でないと途中でちょっと不幸な事件があったのが払拭できないです。ちょっとお願いします。
●松澤水産振興局長
まさに今、作業をしておりますけれども、やはり本当にやってみて栽培という話とか、豊かな海をつくるということの重要性を掛け値なしに本当に考える機会を得られたなというところは、水産振興局ひとしく感じております。それで特にこれから産地としてどういうような構造にしていったらいいのかということを常日ごろ考える中で、やはりつくるということは非常にこれから重要で、つくることが持っている可能性とか広がりというのが非常によくわかる契機になったなというところが根っこにありまして、ぜひ期待していただきたいというふうに思います。
○伊藤(美)委員
先ほどのギンザケではないですけれども、鳥取県の水産振興の基本的な考え方は、今まではあれは荒海ですからと、鳥取県の。栽培漁業だとか養殖漁業というのはほとんど振興されていない実態であります。ですから、栽培漁業の試験研究はそういうことで非常に低調になってきたと。僕は、この大会を契機にもう1回栽培漁業、養殖漁業の振興を、県全体の水産振興の1つの大きな柱にしてほしい。それが1点です。
もう一つ、あわせて全国の植樹祭ですね、植樹祭。これはいつごろになったら日程が決まるのですか。宮内庁のほうの方針でしょうけれども、大体今までの経緯から見ると、どうなのですか。
●大北森林・林業総室全国植樹祭準備室長
日程は大体春、5月下旬から6月の上旬に開催されるのですが、先催県の山口県の例で申し上げますと、前年の10月の4日に決まっております。また、その前の和歌山県におきましても9月の2日に決定ということで、だんだん開催日の決定がおくれてくる傾向にあるようです。
◎上村委員長
つくる漁業は松澤水産振興局長。
●松澤水産振興局長
大変勇気づけられる激励のお言葉をいただいたなと思います。しっかり頑張ります。
○伊藤(美)委員
その中で、実は私も昼、昼食を2回一緒にさせてもらいましたけれども、天皇陛下が物すごく花御所に興味を持っておられる。御所ということもあるでしょうけれども。花御所なんて鳥取県にしかないのですよという知事の説明もあったりして。これが食べてみたいなという話と、皇居には植えれないのでしょうかねという話があったものですから、ちょっとこいつは聞いておられるかもしらないけれども、改めてお伝えしておきます。
先ほどの植樹祭の準備状況、日付を聞いたのは、この間も雨が降りそうで途中で天皇効果で降らなかったですけれども、特に植樹祭というのは非常に雨に成功、成功でないが左右される。ましてや式典会場が花回廊ということになると、大山の借景が本当にすばらしいものであるかないかというのは非常に重要です。ですから、宮内庁に要望するときには、鳥取県の気象条件や今までの実績がありますから、その辺を菜種梅雨などに入らないように、外で天皇を神頼みにしてもいけないのだから、統計上から見れば大体いい時期もある、その辺はやはり宮内庁と協議するときには伝えてほしいなと。花回廊をつくるときも、もう知事が行くたびに何だ、大山が見えないという、だましたのかとよくしかられましたけれども。あそこの評価というのは大山で決まるような気がしますので。それから、この間の実行委員会でも話をしましたけれども、よろしく頼みますから。
○森岡委員
2ページの機構の改革プランの件なのですけれども、説明を聞いていてあんまり機構の存在意義がよくわからないのです。というのは、農業公社、土地のつけかえをするための公社とそれから担い手育成基金を統合させて、これが法人になるからまた改革プランをつくりなさいよというお話で、それでなおかつ四角でくくって、この機構の業務は今後、鳥取県農政にとって極めて重要だと、明らかに何か防御戦を張っているような表現で出しているのだけれども、実際に例えばこの内容を見ると、農協がやればいいことも多々あります。それからJ・I・Uターン、企業参入等の多様な担い手確保などと言っていますけれども、実際にこれはできますか。できないようなことを何か何となく別枠の組織を使って。恐らくこの計画は安養寺経営支援課長が考えられたのか、要は機構が考えたような案ではないような気がしているのです。実態はどうあれ、本当にこの機構を今後、必要なのだということであれば、やはりしっかりと実効を上げるというのですか、要は天下り先と言われないような形で取り組まないと、これは本当になくなってしまいますよ。その辺、農林水産部長、お願いします。
●鹿田農林水産部長
もともとの団体が農業開発公社とそれと担い手育成基金という2つの組織です。それで農業開発公社については、要は干拓地を引き受けてそれを売るというのが1つの業務だったのですね。あとは農地保有合理化して、AさんからBさんに引き渡すときに中間保有する、そういう業務が1つの大きな仕事でして。それで実際に農業開発公社がどうしてその売り渡しをしたかといいますと、干拓事業が長い間続いたと。それで最終的に国が売り渡すという方法もあったのですけれども、最終的に国が売り渡すためには、最終年度にあって、事業が完了しないと売り渡せないという状況があったものですから、そうなるとかなり農家に高い値段で販売しないといけないということがあったもので、県が売れないものですから、農業開発公社にそれを引き受けてもらって、それを売ってもらおうというのが組織の始まりです。
その業務とあわせて、ほかにもろもろのちょっと小さい事業もあったりしたのですけれども。担い手育成基金のほうはどちらかというと、要は就農の関係で相談に乗ったりという形で、どっちかというと前に出て積極的にというほどではなかったのですけれども、そういうニーズにこたえるような組織としてつくったわけですね。県なり市町村なりJAなりが基金を積んで、そういう活動をしていたというようなこともあるのですけれども。ここで農業開発公社時代の業務量、それと担い手の業務量、農地と担い手を一応合体させて同じような対策がとれないかということで出発した話です。
それで何とかこの組織を、今、森岡委員が言われるように、皆さんに認知してもらおうという形で進んできたところなのです。それが今回、経営検討委員会のほうの委員の意見を受けながら、徐々に今まで掘り進めてきたというのはそこら辺なのですね。ですから、それは今まであんまりしてなかった部分でして、ここがある程度進み出したと。それは今後、私たちが求めてる将来的な方向でもあるので、ここを何とか活性化してきちんと成果が出るようなものにしたいということで、アグリスタート研修事業なども受け持ってもらってやってもらっているわけです。それについても徐々に成果が上がりつつあるということなものですから、できるだけ私どもとしてもできるだけPRして、機構はこんなことをしているのですよということを認知してもらうような取り組みをしていきたいと思っていまして、今ある部分の負の遺産の部分については今回、整理して、再スタートしていきたいなと考えているところでございます。
○内田(隆)副委員長
済みません。たびたび失礼いたします。全国海づくり大会、お疲れさまでした。1点だけお願いがあります。私は、両陛下をお迎えした後に、陛下が来られた街道を歩いてみたのです。そうしたら、日章旗がかかってたのが3軒しかなかったです。何か寂しいなと思いまして、どういう思いで県庁まで両陛下が来られたのだろうなというふうに考えました。ここら辺はいろいろ意見が分かれることだとは思いますが、一委員として、全国植樹祭の際に3戸しか日章旗がかかっていない街道を通られるようなことがあったら、私個人としては寂しいなと思いますので、御検討いただければと思います。
◎上村委員長
では、よろしく。答弁はよろしいですね。
それでは、その他の事項に入ります。
弓ケ浜松林の雪害処理の進捗状況について、西部総合事務所農林局農林業振興課林業振興室長、伊藤室長の説明を求めます。
●伊藤西部総合事務所農林局林業振興課林業振興室長
弓ケ浜半島の国道431号線沿線の雪害木処理状況につきまして、口頭ではございますが、報告申し上げます。
初めに、10月7日の常任委員会におきまして指摘いただきました事項に関する御説明とおわびを申し上げます。
431号線より南側の県有林の雪害木は、国庫補助事業である保安林改良事業により4工区に分けて業者に発注し、整備を進めてまいりましたが、その受注業者によって処理のレベルが違うのではないかという御指摘をいただきました。現地で調査いたしました結果、発注された県有林に隣接する海浜地の雪害林が発注対象となっていませんでした。これと隣接する県有林の処理がそのために劣って見えていたことがわかりました。このため、これらの区域の除伐と雪害樹の処理を緊急雇用対策で行うこととし、既に11月上旬から作業を開始し、先日完了したところでございます。おわびを申し上げます。済みませんでした。
なお、保安林改良事業本体につきましては、現在、伐採、搬出まで完了しております。搬出した枝葉が非常に多かったもので、処理費が高騰いたしました。結果、当初計画していました樹下植栽の大部分は来年度事業で実施を要求していきたいと思っております。なお、苗木の植栽密度は、先回常任委員会で御指摘のとおり、地元の有識者の意見を聞いて、従来に比べて減じて植栽したいと思っております。
続きまして、以降、今年度中に行う事業でございます。緊急雇用で行う枝が折れて樹上にひっかかったものの除去については、先回御指摘いただきましたとおり、沿線の私有林も含めたすべての森林において精査し直しました。それにより、当初600本と思っておったところが1,000本に増加いたしました。それに過密となっている幼齢林4カ所除伐を含めて作業工程を見直しましたところ、現在1月末までとなっている雇用があと2カ月間が必要となったということがわかりました。そういった必要な経費を今後要求してまいりたいと思います。
そのほかに当地区での松くい虫被害に対しては、被害木を伐採しチップ化して、松くい虫を殺す特別伐倒事業も今年度、発注いたしました。3月中旬までに処理を完成させていきたいと思っているところでございます。一生懸命頑張りますので、よろしくお願いします。
◎上村委員長
今の報告に何か、皆さん、御意見等がありますか。(「御苦労さんでした」と呼ぶ者あり)
御苦労さんでした。では、終わります。
それで福間委員のほうから御提案があるようです。
○福間委員
その他で。10月20日付の地方新聞で、「風評被害でナシ価格下落、東電への賠償請求検討へ、鳥取県」ということの記事が載っています。これについて経過をちょっと詳しく教えてくれませんか。知事も原発事故の影響で前年比51%の価格となった、知事も事故原発と因果関係があると考えていると。まじめに生産した農家が風評被害に関連して値段が下がり、泣き寝入りでいいのだろうかと。賠償請求するのが法律論としては筋道という発言というぐあいにここに載っています。
私は、こういうぐあいに思うのです。ナシ価格の下落があるとするならば、それのきちんとしたデータに基づくものが必要だろう、これが1点。
事実経過として、福島県産のナシが大阪市場への流入のために鳥取県産のナシ価格が下がったという、例えば事実があるなら、問題はその補償をどうするのかということの議論をすればいいような気がするのです。知事発言にあるように、法律論として東電に賠償請求というのは、これも僕は間違いではないような気がするのですが、ただ、原因者であるところの福島県産ナシを生産した福島県のナシ農家は、僕は心情的にやりきれないのではないかという気がするのだ。だとするなら、ナシ価格が下落をしたために鳥取県のナシ農家がそのことで被害がたくさん出ていますよということであれば、それは東日本震災の補助というような位置づけにしても、鳥取県の単費で僕はのみ込めばいいのではないかという気がするのだ。いたずらに片手を振り上げて、やあもう賠償請求だとやると、確かに筋論ではそうかもしれないが、福島のナシ生産農家を思いやる気持ちというのに欠けるような部分が出てくるような気がするのです。
私の周辺のやはり農業生産の人に聞いてみても、いかがなものですかと、そこまでやるのみたいな声が強いですね。ですから、確かにナシ価格が下落したということがあるとするなら、それはそれでそれに対する対応をすればいいのだ。何とかナシ農家が頑張れる手当てをしてあげればいいけれども、どうしてもこの東電への賠償請求だといって振りかざす必要はないのではないかという気がするのだ。そこら辺を、私のところにかなりの人がこの知事の発言っていかがなものですかという声が来ているのです。僕が言っているのは、法律論と違う人情論かもしれませんよ。でもそこら辺について事実経過を一つには知りたいということと。
というのは、きょうも議論になっていますけれども、東日本震災の影響で産業活動、漁業活動、農業活動というのが東日本地域で全滅してしまった部分というのがあるでしょう。その影響で全国いろんなところでその影響で受けなければならない産業活動、受けてしまっている産業活動、農業活動、漁業ってあるでしょう。ギンザケにしたって、東日本が例えばたまたま西日本のエリアをふやすためだというのも1つあるけれども、原発の震災、震災影響というのもゼロではないわけだ。後で昼から商工労働も出るでしょうけれども、商業活動にしたって東日本の影響で鳥取県が受けて、今までになかった産業活動を受けないといけない部分って出てくるわけでしょう。プラスになる部分は黙っていて、極端な言い方をすれば、わかりやすく言えば。マイナス部分の分だけは補償しなさいみたいな論点はいかがなものかなというのが、僕はあるのですよ。だからそこら辺は、要は被害があった農家の人への補償、サポートをどうするかということに焦点を合わせていけば、もうちょっとこの対応というのは大人の対応が、生産者の皆さんのことを思いやる気持ちが僕はあってもいいのではないのかなというように思うのですけれども、そこら辺ちょっと私の意見もありますが、事実経過なり、今時点での農林部長のお考えをお伺いをしたい。
●鹿田農林水産部長
福間委員が言われている意見ももっともだなというふうな感じを受けます。ただ、実際、農家が瞬間的にその場面に直面して、値が下がったというところで受けるダメージもやはり相当なものでして、そのときに9月の上旬のときに、急に下がったという事態を、全部が全部詳細に調べられなかったということも原因しているのですけれども、たまたま大阪市場にかなり流れ込んできた。それも調べてみましたらある程度あったものですから、ただそれだけではないのですね。やはり天候の関係で、台風の関係で購買力が落ちたというところも若干影響しているのですけれども、いろんな要素が重なって。ただ、要因としてはやはりそこにというところがあって、何とかとめてもらいたいというのが農家のほうの意見だったのです。ですから、その要望にこたえて、私どももすぐ、今、委員が言われたように、県がその分を思いやって補償するのだという考えにはちょっと至らなかったのですけれども、ただ、それを抑えようと思って調整保管をしたり、県庁に持ってきてもらって安くなったナシを買い上げたりというような対策は練ったのです。そういうこともやりながら、できるだけ調整保管なりをして値段が下がらないようにした効果も若干ありました。
そういうことまでしてやったのに、どこかで見てほしいなというところもやはりありまして、要は農業団体と一緒になってそれについて対応を考えようと。1つの方策として国のほうにそういうことを求めていったわけでございますけれども、国のほうもうちは筋違いだから東電へ言ってくださいという話だったものですから、一応東電の関係も調べさせていただいて、一応情報収集したと。実際それで情報収集して、これからの対応をどうしようかというので立ち上げたのが協議会でございまして、その協議会の中でいろんな試算などをしているわけですけれども、はっきり言ってちょっと難しい部分もあるのです。その難しいということも実際、勉強してみないとわからないところがありますので、そこはやはりしっかり勉強して、今、委員が言われたような点も考慮しながら、今後の対策を考えたいなというふうに思います。
○福間委員
誤解のないようにちょっと重ねて申し上げますけれども、ナシ農家の価格低迷に対するフォローは僕はすべきだと思うのです。原因がいかなることがあろうが、それはすべきではないかと。それを福島県産のナシが来たから値が落ちたのだという論はとるべきではないと。現実にそうであったとしても、そこはのみ込めませんかというのだ。それが被災者の、被災農家をサポートするという気持ちにならないだろうかなと僕は思うわけです。そのために単県そのための価格補償をサポートしたって。そのことが例えば100億円も200億円もかかるような話ではないわけでしょう。何でその考えに至らないのかなと。
それと例えばこの新聞などを見ると、対象区域外で全国初ということで知事はパフォーマンスをねらっているのかと言いたくなるのだ。だから活字に踊ったり、マスコミにいろんな情報が踊るというのは、あれだけ東北震災に対する懸命なサポート活動をしているのに、うかつな対応をするとマスコミの書き立て方によってはパアになってしまう可能性があるのではないですかと。そのことがかえって怖いと、そう思いますね。
だから今後、物理的に請求ができるのかどうかは別として、ナシ農家に対するサポートは何らかの方法はやはり模索はしてほしい、やるべきだ。それは単県の中で僕は見るべきではないのかな。ここの中へ提案してもらえばいいのではないですかということを申し上げておきたい。
●鹿田農林水産部長
ちょっと補足させていただきたいのですけれども、福島産のナシ農家の方にこういう原因を、責任を求めるというような意味合いでは全然ございません。それで当初あった考え方が、東電自体が福島産の、要は育てたナシ自体をそれこそ要はそこの時点である程度買い上げてもらえば、こういう問題はなかったのですね。市場価格との差という形になりますと、通常ではルートにならないようなルートが。要はそっちのほうの流れが強くなって、実際にどうなったかというと、普通直売所で売るようなものまで農協のほうに全部流れてきた。要は市場流通との価格差というところの部分で価格差部分は補てんしましょうという制度自体にやはりちょっと欠陥があったのかなというふうにも思っていたところなのです。ただ実際、東京電力さんに聞きますと、そこまでは言っていませんよという話だったのですけれども、ただ、市場価格との差額分だけしか対象にしませんという話になってきますと、価格差を証明できるところのほうに全部持っていってしまいますので、どうしてもそうなってしまったというところがちょっとありまして、そこの部分まで実際、要はこちらのほうがこうむるべきかなというところの議論はやはりあると思うのです。
○内田(隆)副委員長
済みません、たくさんしゃべって失礼いたします。
水・土地保全事業というのがありますよね。水・土地保全事業の中で交付金が2本入っていると思います。1本の交付金は23年度で一応終了予定。それ以外の交付金は今年度から出てきた新しい交付金です。一応概算要求の中ではたしか農林水産省は23年度で終わる予定だった交付金に対して、8割くらい要求しているはずです。ただ、非常に農家の皆さんにとって使いやすい補助金、交付金だったと思いますから、前者のほうの交付金が継続されたのは非常に喜ばしいことなのですが、後者のほうの交付金があんまり実効性を持って組合が組織されていないように聞いております。その辺はどのように把握されておられます。調べていただければいいです。
●中村農地・水保全課長
では、調べてまた御報告いたします。
◎上村委員長
他に何かありますか。
では、一応農林水産部については以上で終わります。
午後は2時から再開します。
午後1時10分 休憩
午後2時00分 再開
◎上村委員長
それでは、再開したいと思います。
商工労働部、企業局、労働委員会でございます。
まず、商工労働部の付議案の予備調査を行います。
報告第3号、長期継続契約の締結状況については、お手元の資料のとおりであります。特に説明は要しないこととします。
まず、山根商工労働部長に総括説明を求めます。
●山根商工労働部長
それでは、11月定例会に御提案しております商工労働部所管の議案について御説明申し上げます。お手元にあります議案説明資料の1ページをごらんいただきたいと存じます。
議案第1号は平成23年度一般会計補正予算に関するものでございまして、当部関係では22億6,000万円余の増額をお願いいたしております。
2ページをごらんいただきたいと思います。このたびの予算のポイントといたしましては、記録的な円高でありますとか、それから三洋CEの事業再編等によりまして一段と県内の経済雇用情勢が厳しい状況でございまして、これからも悪化していくことが予想されます。そのため、9月議会で上程させていただきました対策に加えまして、新たに関連企業や離職者への支援を追加させていただきたいと思います。
内容といたしましては、中小企業の新製品の開発や技術の開発を進めるための補助金制度の拡充でございますとか、それから研究開発拠点の県内立地を促進するための企業立地等の助成条例の一部改正をお願いしたいと思っております。また、離職者の雇用機会確保のために、国の第3次補正予算を活用しまして緊急雇用基金を積みますとともに、基金を取り崩しての県版の職場体験型雇用事業の実施枠を大幅に拡大したいと考えております。今後とも国の3次補正予算を踏まえまして、急がれる雇用対策につきましては追加提案を含めて機動的、迅速に対処してまいる所存でございます。
詳細につきましては、担当室長等から御説明申し上げます。よろしく御審議のほどお願い申し上げます。
●小林雇用人材総室労働政策室長
お手元の資料の3ページをお願いいたします。職業訓練事業費、補正額34万9,000円及び債務負担行為1億500万円余のお願いをしております。依然といたしまして厳しい雇用情勢が続く中、雇用のセーフティーネットを充実させるため2つの事業をお願いしております。
1つ目は、厳しい状況が続いております高校卒業の未就職者を対象とした職業訓練を24年度も実施するに当たりまして、カリキュラムの策定等の準備に伴い必要な経費でございます。訓練の概要につきましては、2の(1)の表に記載しているとおりですけれども、実施につきましては、今後の内定状況等を注視いたしまして、1月ごろに判断したいと考えております。
2つ目は、24年度に実施いたします離職者対象の職業訓練につきまして、4月から訓練を実施いたしますために、年度内に民間教育訓練機関等との委託契約を行いまして、3月には訓練受講生の募集ができるよう債務負担行為をお願いしております。特に雇用情勢が思わしくない東部地区の定員を重点的に配置いたしまして、雇用のセーフティーネットを大幅に拡充しております。
続きまして、資料の21ページのほうをお願いいたします。議会の委任による専決処分の報告でございます。地域の自主性及自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律の施行によりまして、職業能力開発促進法の一部が改正されました。こちらの報告の21ページのほうには三課で所管する条例の改正が出ておりまして、当室の分は(3)番でございます。こちらのほうで職業能力開発促進法の一部が改正されまして、法律第16条第3項で規定されておりました都道府県が職業能力開発短期大学校を設置する場合に、国への協議、同意が必要となっておりましたけれども、この項目が削除されました。この改正に伴いまして、こちらの法律の条項を引用しております鳥取県立高等技術専門校の位置、名称を定める条例の目的を定めた規定の条項、こちらのほうに条ずれが生じましたので、これを改めるものでございます。
●中本雇用人材総室雇用就業支援室長
資料の4ページをお願いいたします。鳥取県緊急雇用創出事業臨時特例基金造成事業についてでございます。現在、国からの交付金によりまして鳥取県緊急雇用創出事業臨時特例基金を造成し、雇用機会の創出を図るための事業を実施しているところですが、このたびの国の第3次補正によりまして、交付金の追加交付がなされることとなりました。鳥取県に対しましては一応20億円、これまでの配分額の率の最高をとりまして20億円を見込んで、こちらのほうを基金に積み増しすることをお願いするものでございます。
なお、先週になりますが、国から配分通知がございました。本件の三洋CE等の事業再編という特殊事情に配慮いただくことができまして、想定を上回る21.3億円の配分をいただけることとなりました。つきましては、不足する1億3,000万円、こちらのほうにつきましては、今議会に追加で提案させていただきたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
続きまして、5ページをお願いします。緊急雇用創出事業重点分野雇用創造事業についてでございます。緊急雇用創出事業臨時特例基金を活用いたしまして、雇用、就業支援策を講じるため、重点分野雇用創造事業で重点分野職場体験型雇用事業を実施しているところでございますが、このたびの三洋CE等の問題もございまして、年末に大量の離職者が発生すると見込まれるため、この事業の枠を大幅にふやしまして200人の枠を追加したいと考えております。
この体験型事業につきましては、9月補正の際に正規雇用をしていただいた場合の奨励金を
30万円から100万円に拡充するということをお認めいただいています。それ以降、30人分の枠を設けまして、募集を開始しているところです。このたびはそれに加えて200人分を追加して、1月から募集を開始しようとしております。なお、この事業ですけれども、3カ月から1年間のトライアル期間を設けておりましたが、ちょっと人数枠を確保する必要がございますので、一応3カ月から6カ月にちょっと6カ月ほど短縮しまして、人数枠を確保することといたしております。
なお、一番下のほうに過去の実績を掲げております。22年度につきましては、正規雇用になった方というのは非常に少なくて残念な結果なのですけれども、23年度につきましては67名終了されたうちの21名が正規雇用と。大体3分の1ぐらいが正規雇用に至っております。今回、新たに設ける実施枠につきましても、委託事業主のほうに正規雇用を働きかけて、一人でも多くの正規雇用の方ができるよう努めてまいりたいと考えております。
●三王寺産業振興総室企業立地推進室長
お手元の資料の6ページをお願いいたします。企業立地事業補助金についてでございます。
今回は国内の製造業において77円台前後という円高が続いております関係、あるいは電力需給の逼迫、そういう関係で製造業におきましては海外シフト、こういうものが進んできているという状況がございます。一方で、製品のコア部品でありますとか、先進技術の研究開発、そういう部分につきましては、国内にそこだけは残そうというような動き、マザー構造化というものも出てきております。そういう中で、本県におきまして国内に拠点として残っていく研究開発部門でありますとか人材育成部門、そういうところの新増設について企業立地補助金のインセンティブを拡充させていただいて、本県への立地を誘導していこうというものでございます。
具体的な内容につきましては、中ほどの表にありますとおり、自然科学研究所、これは産業分類上の言い方でございまして、いわゆる試験研究を行う研究所、あるいは主に技術者の研修のための施設、そういうものを指しておりますけれども、ここの補助率を20%から30%にこのたび引き上げさせていただこうというものでございます。
これに伴い、資料の19ページのほうをお願いいたします。こちらのほうにつきまして、企業立地関係の条例の一部改正を載せさせていただいております。内容につきましては、先ほど説明させていただいたとおりでございますので、説明のほうは割愛させていただきます。
●小林産業振興総室新事業開拓室長
それでは、7ページをお願いいたします。財団法人鳥取県産業振興機構運営費交付金事業でございます。これはいわゆる専門展示会と言われている食品とか電子、機械、電機というような技術の展示会に出展しているのですが、鳥取県ブースを設置する、そのために鳥取県産業振興機構が行う出展展示事業に経費を助成するものでございます。今回、考えておりますのは24年度の出展でございますが、本年度中にこま料等の支払いが必要な展示会を前もって払うために助成をさせていただきたいというものでございます。また、装飾業務等がありまして、ブースを形づくるのですが、その委託業務につきましては、債務負担行為をお願いしようと思っております。
その展示会ですが、第16回機械要素技術展、これがビッグサイトで6月20日から行われるものでございます。来場者は昨年約8万4,000人、それから県内の出展者4社でしたが、今現在1社当たり14件の商談を継続中でございます。なお、債務負担につきましては、18ページのほうの調書をごらんいただければと思います。
●山下産業振興総室産学金官連携室長
お手元の資料の8ページをお願いします。ものづくり事業化応援補助金の御説明をさせていただきます。このたび補正予算額2,625万円、あわせて債務負担行為額をお願いするものです。
事業内容については、このたびの三洋CE等の事業再編、あと記録的な円高等によって中小企業の皆様が売り上げ等の影響を受ける、また受けるおそれがあるだろうという中小企業者の方が新たな製品とか技術開発に取り組む経費に対して、既存制度を活用して御支援させていただくものです。
2として、主な事業内容ですけれども、既にものづくり事業化応援補助金という制度がございます。その制度なのですけれども、第1段階として、本格研究を行う前の市場調査とか基礎的な試験等を行う経費に対して、現行では補助率3分の2、補助金上限額50万円という制度を設けているのですけれども、右側の特例措置、このたびの拡充ということで、補助率を4分の3、補助金上限額を75万円に拡充しようとするものです。
あと第2段階として、先ほどの第1段階の調査等を踏まえて、事業化に向けた新製品とか製品の改良に取り組む場合においては、現行補助率3分の2、補助金上限額300万円、これを右側の拡充として補助率4分の3、補助金上限額を450万円に引き上げるものです。
この特例措置の対象者は、下の表のほうですけれども、輸出入の取引が売上高の20%以上を占めるような企業さん、あと地域変動ということで書いておりますけれども、三洋CE等との取引の割合が10%以上の企業の皆様において、右側のア、イ、ウ、ア、イというように、最近1カ月の輸出入取引において5%以上の損失を受けている企業の方、あと下のほうですけれども、最近3カ月の月平均売上高が前年同期に比べ5%以上減少している中小企業の皆様に御支援させていただこうとするものです。
予算がお認めいただければ、中小企業の皆様に利用していただくようにさらにPR普及に努めてまいりたいと考えております。
続きまして、9ページをお願いします。北東アジア地域産業技術交流事業ということで、補正額299万円をお願いさせていただいているものです。
事業内容については、韓国江原道、中国吉林省、本県、3国が産業技術分野での交流を行うということで、平成20年度から北東アジア産業技術フォーラムを開催させていただいております。来年、24年の5月については鳥取県のほうで開催させていただくという運びになっております。その準備として発表用資料の翻訳、各国のほうで国の施策、あと技術開発等について個別に御披露いただくようなフォーラムを開催する予定ですので、その資料について事前に翻訳等の作業をさせていただこうとするものです。
2の真ん中あたりですけれども、来年の予定としましては、5月30日、31日、この北東アジア技術フォーラムについては31日を予定しているところです。基調講演、研究開発等の発表を予定しております。
続きまして、10ページをお願いします。鳥取県産業技術センター運営費補助金ということで、このたび274万2,000円の補正をお願いさせていただいているところです。
これはことし9月の2日から3日にかけて上陸した台風12号の影響で、米子の機械素材研究所ののり面2カ所が崩れております。その復旧対策経費をこのたびお願いするものです。
事業内容については、土砂撤去工事、仮復旧工事、あと実施設計、のり面保護工事等を考えているところです。現在、実施設計作業中です。あわせて終わり次第、本格工事に入るということで、工事については来年の1月上旬から取りかかるようにしております。また、工期については年度をまたがるものですから、このたびのり面保護工事と工事監理業務2,150万円ですけれども、繰越予算のほうにも計上させていただいております。
●北村市場開拓局市場開拓課長
11ページのほうをお願いいたします。ふるさと産業支援事業でございます。ふるさと産業、ここに書いております10産業でございますけれども、この活性化を図っていただくということで、意欲をお持ちのグループですとか個人で行われます販路開拓、商品開発、こういった取り組みに対しまして2分の1の補助をさせていただいておるものでございますが、これまでの実績から、この事業のPRがあんまりできていないなということがあったものですから、私ですとか、あと民工芸のコーディネーターあたりが企業訪問させていただいたり、ホームページ等で活用を呼びかけさせていただきましたところ、当初予算の想定を超える申請をいただくようになったものですから、このたび増額で補正でお願いしようとするものでございます。
◎上村委員長
そういたしますと、今まで説明につきまして質疑等がありましたらどうぞ。
○錦織委員
まず、5ページですが、三洋やパナソニックの1,900人の大リストラが行われようとしているのですけれども、年末の大量離職を見据え200人の枠を確保するということで、2とあわせて
230人ということなのでしょうけれども、ちょっとこれ人数が、県外の配置転換だとか希望退職者などを含めて450人ぐらいがあるということで、それと計算上からいえば750人が県内に残られるというようになるのですけれども、実際にはそういうことにはなっていないということで、その数からしてもちょっと200人では少ないのではないかなというふうに思います。これをちょっとどういうふうに考えて200人というふうにされたのかということと、それから3でこれまでの取り組み状況と改善点というところで、確かに9月補正で正規雇用した場合の奨励金は1人当たり30万円から100万円にということでされたのですけれども、今回、人材枠を確保するために3カ月から12カ月だったものを原則6カ月に短縮するということなのですけれども、9月議会のときに建設業者だったでしょうかね、そういう資格を1年以上勤務して資格をとるということの目的のために、そういう12カ月というのがあったと思うのですけれども、それに従事しようかと思っていた人が対象外になるのかなという。ちょっと私の勘違いかもしれませんけれども。そこら辺を確認したいというふうに思います。
次に、6ページの制度改正で企業立地事業補助金ですけれども、これは県外企業の方が来られるでしょうけれども、これ見込みがもうある話なのでしょうかということです。
それと8ページのものづくり事業化応援補助金、この事業そのものは私はいいと思うのですけれども、成果が出るまでに時間がかかり、そう簡単には出てこないと思うのです。例えば今現在、三洋、パナソニックなどの事業再編だとか円高などに困っている、影響がもうすぐ出ている人の会社が持ちこたえられるかな。成果が出るまで持ちこたえられるかなというのがちょっと気になるところなのです。結局これ、この事業そのものはいいのですけれども、結局乗れるのは体力のある企業しかないのかなというふうに思います。関連企業は県内でどのくらいそういう企業さんがおられて、そういうところの話を聞いてものづくり事業化応援補助金というのはつくられたのか、そこら辺がちょっとよくわからないのですけれども、これを今回なされたいきさつというか見通しというか、そういうところを教えていただきたいというふうに思います。
●中本雇用人材総室雇用就業支援室長
そうしましたら最初に、200人の枠で十分かというようなことだと思いますが、実際に退職者が何名かというのはまだ報告を受けておりませんので、実際の数字はわかりませんけれども、一応こちらのほうといたしましては離職された方の中から三洋のほうの優良職業紹介、こちらを利用される方が何人かおられます。それと雇用保険をもらわれてしばらくゆっくりしたいなという方もおられます。そこらあたり前例といいますか、エプソンの場合の数字をある程度参考にいたしまして、その数字でちょっと三洋はどうなるかなというようなことで試算して、ほぼ200人で大丈夫ではないかなということで設けたところでございます。正式に早期退職者が何名ということが判明した場合、もし必要であれば追加で枠を広げてまいりたいと考えております。
2点目の建設業などの専門技術者の話ですけれども、あれはまたこの事業とは別の事業ですので、あちらのほうは今までのスキームどおりでやります。
●三王寺産業振興総室企業立地推進室長
御質問の県外企業の見込みはというお話でした。実を言いますとこの対象は県外企業に限らず、県内の企業様であってもこの条件に合えば対象になります。最近ですと日本セラミックさんですとか鶴見製作所さんですとか、そういうところがこれを活用いただいております。県外企業の見込みですけれども、幾つかそういう情報を仕入れておりますので、アタックは今後していきたいというふうに思っております。
●山下産業振興総室産学金官連携室長
ものづくり事業化応援補助金のいきさつ、見通し等ですけれども、そもそも円高調査等を商工労働部のほうで9月ぐらいに行っております。ただ、すべての企業を網羅しているわけではないのですけれども、そういう中で影響があるというような声があったものを推計をして、この補助事業を考えたということです。確かに体力のある企業がということも考えられるのですけれども、できる限り皆様に活用していただけるように広く周知はしていこうと思っているところです。
あと第2段階のほうの予算ですけれども、ここには研究開発に係る直接人件費というのも対象にしております。その人件費等も活用していただいて、人員を確保、維持していただいて研究開発に取り組んでいただけたらなと思っているところです。
○錦織委員
ものづくり事業のことは今、9月ぐらいからちょっと調査もされて推計をして、こういう事業をつくったのだというふうにおっしゃったのですけれども、実際に大手企業の事業再編とかということは前から、大体もうわかってきているのですけれども、それに対して県内の企業で下請企業というのは大分いろんなところにこの間、企業の努力でほかの事業をしたりとかということもできているようなのですけれども、関連企業というか、関連会社のところが非常に難しいということも聞いているのですが、そういうところが本当にこの事業を活用できるのか。ちょっと見ても調査研究したり技術開発をしたりという、そういうことというのは何かすごい時間がかかると思うのです、本当に成果を出して軌道に乗せようというところまでは。それでこの今のタイミングで、何かこの事態に間に合うのかなと。やはりそれに乗れるところはいいのですけれども、乗れないところをどうするかというのが私はやはり今、商工労働部に問われていると思うのですけれども、何かそこら辺の対策というのがないのがちょっといじいじするのですけれども。もう少し何か具体的に手を打ってもらえないのかなというふうに思いますが、どうでしょうか。
●山根商工労働部長
体力がある企業でないとというお話でございますけれども、そういう意味で補助率を3分の2を4分の3ということで限りなく助成率を上げさせていただいたということでございます。それからすぐすぐに成果が出ない、おっしゃるとおりだろうと思います。ただ、手をこまねいていても何も始まりませんので、ここらあたりから端緒にという思いでございます。
なお、当初予算出雇用維持を前提としたもっと規模の大きいこういう助成事業をつくらせていただいておりまして、三洋CEさんの一番大きなお取引先の関連企業さん等は数社もう既に使っていただいております。そういう意味で今ねらっておりますのはもう少し規模の小さい、零細を視野に入れて、4分の3という高率の補助率で御支援申し上げたらなと思います。
あとそれ以外に、それまでにその期間どうするのだというお話でありますけれども、そこは最後は企業努力になりますけれども、そういうことでこの三洋CE、円高に特化して制度融資もつくらせていただいておりまして、最優遇利率ということでございまして、そこを御利用していただくのかなというふうに思っておりますし、あと相談窓口ということを設けております。これは県のみならず、産業振興機構では受発注の開拓、県外事務所に受発注開拓員を置いておりまして、日々受発注開拓に当たっております。それから商工会議所等の団体とも連携しまして相談があった場合はいろんな経営指導をさせていただく、こういう体制を今、構築させていただいているところでございます。
◎上村委員長
ほかにございませんか。
○錦織委員
済みません。3ページの職業訓練事業費なのですが、これは(2)で24年度に介護系、パソコン系などの短期訓練、25年度には介護福祉士養成科ということで定員311人で、特に東部に重きを置いてつくられているのですけれども、これはやはり職業訓練にちょっと余りにも選択肢がなさ過ぎるというのか、やはり仕事がないから何でもとにかくやらないといけないということもあるのでしょうけれども、介護だったらもうどうしても不向きだとかいうこともあると思うのですけれども、これは、などと書いてあるので、もうちょっと選択肢はあるのかなと思いますし、25年度だったらもう2年コースでこれしかないという感じなのですけれども、何かほかの選択肢というものはないのですか。考えておられないのですか。
●小林雇用人材総室労働政策室長
今こちらのほうにお示ししておりますのは、鳥取県が高等技術専門校のほうから民間事業者に委託して行っております委託訓練の分を出しております。公共職業訓練といたしましては、県だけではなく、ポリテクセンター、国のほうが行います職業訓練もございまして、こちらはほうは離職者対象でものづくり系を半年間で実施しております。コースもございます。それからほかにも鳥取県ですと未来プランのほうで、職業訓練とは申しません。こちらは人材育成研修になりますけれども、こちらのほうで職業についていただくような研修をしておりますし、あと10月1日から始まりました求職者支援法、これに基づきます訓練をポリテクセンターのほうが募集してやっております。それでこのたび、今日からですけれども、また追加募集を枠が広がりまして、400名以上の募集枠をもってまた事業者からいろいろな訓練を受託するように提案を受けるようにしております。こちらのほうでは介護、パソコン系、県と同じようにありますし、ほかにもいろいろブライダルスタイリストですとか、今まで基金訓練でやっておりましたものですとそういうものですとか、さまざまな医療関係の事務ですとか、そういう訓練も実施しておりますので、特に求職者の方に県の公共職業訓練だけというわけではなく、さまざまな手段でそれぞれ役割分担をしながら訓練、研修のほうをやっております。
○錦織委員
ちょっと安心しましたけれども、ここの事業としてはここ、これだけということなのですね。24年度の介護が先にきてるのですけれども、ここの短期訓練というのは民間に委託するのだけれども、さまざまなそれなりのコースはあるということですよね。この県の行う24年度の事業。
●小林雇用人材総室労働政策室長
こちらのほうで県が行います民間委託の訓練につきましては、こちらに書いておりますように、介護系、ヘルパー2級を取得するコースですとか、その下にあります2年間の介護福祉士の養成科、そしてパソコン系でさまざまな就職についていただくためには今は何かといってパソコンの技術というのは必要ですので、パソコン系、それから財務会計関係もございます。これを中心といたしまして県のほうではやっておりますが、ほかにも普通課程1年コースというのもやってまして、こちらのほうも中心は学卒者対象になっておりますが、こちらのほうにも御入講していただくことはできます。
○内田(隆)副委員長
先ほど来言われているのは教育訓練とか基金訓練を民間から募集してやられる訓練のことも含めてだと思うのですけれども、それは例えば鳥取県であると確かに都内とか関西圏である基金訓練の内容とか質というのは差異があります、よくも悪くも。一番重要なのは県がどのような人材をもってどのような分野で人材育成をしていくか。どのようなニーズがあるかということを、確かに民間事業者からの提案型の基金訓練や教育訓練になると思うのですが、ある程度指針というか柱がないといけないと思います。確かにいろんな募集枠があって、厚生労働省の中にこういう講座をつくりなさいとかというのはあると思うのですけれども、ある程度目的とか目標とかを持って、逆に業者さんにアタックされたほうがいいのではないかなと思います。ある一定の業者さんですよ、今、基金訓練等をとっておられるというのは、学校さんというか。だから確かにもともと資格要件がありますから、難しいところはあるかとは思いますが、ニーズがないところがあると思いますので、そこの辺を精査してやられたらどうかなと思いますけれども。
●小林雇用人材総室労働政策室長
基金訓練につきましては国のほうがやっております訓練で、鳥取県のほうでやっております訓練は今こちらのほうに書いております介護系、パソコン系、財務系をやっております。こちらのほうはニーズがあるということで把握しておりまして、やっている訓練になります。
それで基金訓練のほうについては、基金訓練は以前で、10月からは求職者支援訓練になっておりますけれども、こちらのほうは提案型ということでもともと構成がなされておりますので、それでその中で実務型とか基本型というのがありまして、その中でも介護系、医療事務系、情報系、その他という枠は鳥取県でつくってございます。その中で介護系、情報系、それと医療事務系というのに比べてその他の部分、地域枠というのがすごく拡大してありまして、ここでいろんな訓練の提案を受けるような格好にはなっております。
ですので、介護系、情報系のあたりは鳥取県のほうの訓練と重複いたします部分もありますので、そこら辺は数を抑えて、うちのほうが必要としている訓練を徹底しておりますので、そこのあたりは調整をしながら実施しているところでございます。
○内田(隆)副委員長
済みません。何か言いたかったかといいますと、できるかどうかわかりませんよ。ある意味素人の提案的なものですけれども、せっかくまんが王国とっとりという枠組みの中で、まんがを県の柱にしていこうみたいな流れがありますよね。そこでうまく基金訓練などの講座を誘導してつくれたら、いい形になるのではないかなというふうに思います。多分、県が連携している京都の大学とかいろいろあると思いますので、母体にお願いするくらいの気概を持って訓練をつくっていくと、今後、産業振興の1つになるのかなと思いますので、検討して見てください。よろしくお願いします。
●小林雇用人材総室労働政策室長
済みません。そちらの訓練につきましては、鳥取県の所管ではございませんので、ポリテクセンターのほうにお伝えしたいと思います。
○福間委員
意見、要望みたいなことになると思いますが、三洋の再編という格好で非常に声高に今叫ばれていますよね、三洋に対する支援策というのが。これを否定するつもりはありませんが、それはそれでしっかりやはりやらないといけないと思いますが、中小零細の中で働く人たちが仕事がなくなってくるというのは、たくさん周辺にあると思うのですよ。もうちょっとわかりやすく言うと、三洋さんの場合はまだ労働組合というのもあって、労使の協議などがきちんと整った中での一定程度のものはあると、不十分さはあるかもしらないけれども。職場はなくなるということで大変なことには違いないが。しかし、労働組合もなくて、ぽんと行ってみたらもう会社がなくなってどうにもならないわというのは、すごくあると思うのだ。何で三洋だけそんなに特別扱いするのだみたいな議論にならないような配慮というのも必要だろうと。誤解されては困るけれども、三洋を構わなくてもいいということと違いますよ。これはこれで鳥取県のまさに経済活動の極めて大きなウエートを占めるポジションですから、そこで働く人たちの働き場所がなくなっていくことと、あるいは関連の企業の影響というのは非常に大きなものがあるものですから、しっかりと支援策というのを講じていかないといけないけれども、実はさっき言ったように、繰り返しますけれども、中小零細企業で明くる日行ってみたらもう工場が、会社がなくなってしまっていてどうにもならないと。補償金すらないという労働者がやはりたくさんあると思うのです。その人たちをやはりもっともっとサポートするということにも最大の配慮が必要ではないのかなと思うのですけれども、もしコメントいただければお願いをして。
●山根商工労働部長
福間委員がおっしゃるとおりでございます。これまで三洋がないということを考えたときに、重点分野とか、それから30万円の正規雇用をしたとか、それからいろんな補助制度も念頭に入れて、それらを一生懸命頑張ってきたつもりでございます。このたびはそこにプラスして、三洋というものが出てきて、それらのまた下請関連が大きいものですから、特別対策みたいな格好でいろいろお出ししているのですけれども、どれをとって三洋だけに限るなどというのはございませんで、どんな方でも相談に応じさせていただきますし、どの企業でも御相談させていただくと、こういう体制で臨んでいるところでございます。ということで、重々承知して頑張っております。
○福間委員
エールを送っておきたいと思います。僕は雇用対策や企業進出の対応というのは物すごく御苦労があると思うのです。例えば大企業が出てきて、先行きがわからないのだ、今のこれからの社会になっていくと。10年後、20年後って展望が開けないけれども、企業進出してほしいと。1つでも雇用を伸ばしたいということで皆さんが大変な御苦労をされている。出てこられて、例えば何年か先にはおらないような、今回みたいなのはあり得るのだ。世界戦争の中での企業の集合離散というのは出てくるわけですから。そこの中で大変な御苦労があると思うのですけれども、しかし、企業進出あるいは企業誘致、雇用、働く場所を1つでもふやすということでの全力投球については、皆さん方の取り組みを非常に高く評価したいと思いますし、これからもしっかり頑張ってほしい。そのことは僕は強く訴えておきたいと思います。
◎上村委員長
執行部の方も頑張ってください。
●山根商工労働部長
その旨、肝に銘じて頑張ります。
◎上村委員長
ほかにございませんか。
では、次に移らせていただきます。
企業局の付議案の予備調査を行います。
まず、長谷川企業局長に総括説明を求めます。
●長谷川企業局長
本議会に提案いたしました電気事業会計補正予算など、この概要につきまして御説明いたします。企業局の予算に関する説明書の1ページをお願いします。1ページでございます。
電気事業会計につきましては、来年の7月1日からスタートする再生可能エネルギー固定価格買い取り制度を踏まえまして、小水力と太陽光発電について適地と事業性の検討のための調査を行う補正をお願いするものであります。そのほかに企業局の東部事務所と西部事務所につきまして債務負担行為による清掃業務委託の補正をお願いするものであります。
詳細につきましては、担当課長から説明させていただきますので、よろしく御審議のほどお願い申し上げます。
◎上村委員長
それでは続きまして、議案第3号、4号につきまして説明を求めますが、説明は簡潔にお願いします。
●板倉企業局経営企画課長
3ページをお開き願います。自然エネルギーの増産に資する小水力発電、それと太陽光発電の事業化調査でございます。事業の目的、概要でございますけれども、24年4月からスタートする再生可能エネルギー固定買い取り制度にあわせまして、小水力発電と太陽光発電の事業化調査と関係法令、あるいは送電線への系統連系等の手続の迅速化の検討、そういったことを行うものでございます。法施行後3年間は導入拡大促進期間とされておりまして、電気事業者の利潤に特に配慮するということにされておりますので、この期間に事業化するには今から調査に取り組む必要がある。そのために今回、補正をお願いするものでございます。
事業内容でございますけれども、小水力発電につきましては、候補箇所につきまして事業性の検討を行って、発電出力や採算性を評価するものでございます。候補地としましては、三朝町の廃止された発電所跡、それから砂防河川の既存砂防堰堤等々、3カ所程度に絞り込みたいと思っております。最大出力は50キロワットから250キロワット程度。それから発電事業には河川の水利権を取得する必要がございますので、河川法の手続の迅速化を検討をいたします。あくまで採算がとれることが前提でございますので、今回はあくまで調査ということでございます。
太陽光発電でございますけれども、企業局の施設と竹内団地で事業性の検討を行うということでございます。候補箇所としまして、企業局の西部事務所、米子市の八幡にありますけれども、そこで配水池の上とか未利用地で200キロワット程度。もう一つは竹内工業団地のFAZ倉庫の屋根とか、松枯れが進んだ緑地で1,500キロワット程度のものの検討を行いたいと思います。
この場合、中国電力の送電線にいかに安く接続、系統連系というのですけれども、できるかが事業化のポイントでございますので、あわせて送電線への系統連系手続の迅速化を検討いたします。
スケジュールでございますけれども、23年度は今回、要求しました事業化調査を行って、24年度から26年度につきましてこのたびの調査で選定した適地につきまして本格的な河川流況調査、経済性評価等を行いまして、その後に実施設計、法令手続、事業実施というふうに進めていきたいと思っております。
これまでの取り組みでございますけれども、23年度に袋川発電所が6月30日にオープンいたしました。賀祥ダム発電所につきましては現在、実施設計中でございまして、24年度に建設着手し、25年度から発電開始の予定でございます。それから今回、補正計上のために小水力の候補地の適地検討ですとか現地調査、市町村との協議等を行っております。
最後に、固定買い取り制度について若干書いておりますけれども、ことしの8月に特別措置法が成立いたしまして、来年の3月に経済産業大臣が買い取り価格ですとか買い取り期間を決定する予定でございます。そして24年7月に法施行ということになりまして、法施行後3年間は買い取り価格を定めるに当たって発電事業者の利潤に特に配慮する期間だということにされております。
4ページから6ページまでは、この補正を行った場合の財務諸表等をつけております。
続いて、7ページのほうをお願いしたいと存じます。7ページ、8ページでは債務負担行為の予算をお願いしております。企業局の2つの事務所、鳥取市古海の東部事務所と米子市八幡の西部事務所の庁舎の清掃委託業務につきまして、複数年の契約を行うことによりまして委託料のコストの削減ですとか、あるいは業者さんの従業員さんの雇用安定ですとか、あるいは業者さんが頻繁に変わることによる業務レベルの低下、そういったことを防ぐ、そういう目的のために、24年度から26年度までの3年間にわたる債務負担行為の予算をお願いして、3年間の契約をしたいということでございます。
7ページの電気事業負担分としまして、東部事務所の113万4,000円。次の8ページのほうをお開きいただきますと、工業用水道事業負担分として東部事務所の84万9,000円、西部事務所の81万円、計279万3,000円になります。これが3年分の委託料として計上しております。よろしくお願いいたします。
◎上村委員長
それでは、質疑がありましたらどうぞ。
○錦織委員
この再生可能エネルギーの事業化調査事業なのですけれども、とてもいいことだと思うのですが、この委託費はどこに払う委託費なのかということをそれぞれ教えていただきたいのと、それから今回、清掃業務の委託がまた3年間になるわけですけれども、前回それぞれ幾らだったのかということを教えていただきたい。後でもいいですので。
●板倉企業局経営企画課長
最初の質問でございますけれども、調査でございますので、こういったことのいわゆる設計測量会社といいますか、コンサルタント会社、そういったところに委託をいたしますし、それから連系の調査、太陽光発電などの連系調査につきましては、中国電力のほうに手数料を払ってやっていただくというようなことでございます。
◎上村委員長
委託は今わかりませんか。
●板倉企業局経営企画課長
申しわけありません。資料のほうをまた後で届けさせていただきます。
○錦織委員
わかりました。
◎上村委員長
ほかにありますか。
○内田(博)委員
いろいろと小水力発電は楽しいことが起きる可能性があると思います。実はきょうこれは別にどうということはないのですが、買い取り価格は大体どのぐらいを予想されるのですか、経産省のほうは、固定価格は。今、出ている感じでいいのですけれども。どうせまだ正式なのは出ないだろうから。
●板倉企業局経営企画課長
大体期間が15年ぐらいだろうというようなことで言っておりますし、水力につきましては20円、それから太陽光につきましては、これはまだ、前は40円というようなことがありましたけれども、ちょっとそれよりは下がって、規模の大きいものは30円台半ばちょっとぐらい。小さなものは40円に近いぐらい、そんなところで議論がなされているというふうに承っております。
○内田(博)委員
結局はその20円ぐらいの単価で10年続くのではないでしょう。その単価で、固定単価で。
●板倉企業局経営企画課長
事業をスタートしたときの単価で固定されると。事業開始が遅いとだんだん単価が下がってまいりますので。
そのときの単価でということになりますけれども、一度スタートしたときの単価というのは変わらないというふうに聞いております。
○内田(博)委員
そのままずっといくわけ。
●板倉企業局経営企画課長
はい。
○内田(博)委員
それはぼろいもうけになるよ、はっきり言うと。だからそれはいいとして、もう一つ、企業局の中の話になると思うんですけれども、例の工水の送水管、送水管は常時流れているわけですから、この間も農水の発電のところでちょっと見たのですけれども、やはり送水管を使って発電しているところがあるのですね。送水管、これは水路を使ってやっているので、水路から直に入れて、増速機を使っていたかな、増速でやっていたと思うのだけれども、流量が少ないから増速をやらないとちょっとパワーが出てこないのだろうと思う。逆に言うと工水などのところは自分のところの電気をそういうことでつくったほうがいいのではないかなと思ったりするのですけれども、逆に。
●三柳企業局工務課長
お答えします。
工業用水のほうは西部地区が日野川工業用水、東部地区は鳥取工業用水ということで今、拡張の工事をしているわけですけれども、日野川工業用水に関しましては余り勾配がありません。一応今、米子市の八幡から境港まで送っているのですけれども、大体20メートルぐらいの落差があるようには記憶しているのですけれども、余り勾配がないところでございます。それから鳥取工業用水に関しましては、このたび高いところに配水池というのを設けまして、大体これは50メーターぐらいあるのですけれども、そちらのほうで高さを使った水力発電ということで配管のほうにつける方法がございますけれども、これをつけますとやはり落差をエネルギーにかえるわけなので、その分だけせっかく高い位置に持っていって、一番先のほうですと若葉台のほうまで送るような格好にしていまして、その関係もありまして、そこでエネルギー使ってしまうと落差を殺すような格好になりまして、配水というのですか、ユーザー先での圧力が少なくなるということで、なかなかそういう発電を工業用水で使うというのは困難なようには考えております。
○内田(博)委員
結局、あなたの理屈はわかったけれども、逆に言うとタービンの羽根で調整できるのです。逆に減圧弁を入れなければだめでしょう、途中でも、工水も。全部ただ流すわけではないでしょう。減圧弁を入れているでしょう。だから減圧弁のかわりにそういうものを使ったらいかがかと言っている。
●三柳企業局工務課長
両工業用水施設ですけれども、両方とも減圧弁を入れておりません。
○内田(博)委員
入れていない。
●三柳企業局工務課長
ええ、そのままの自然の圧力をそのまま使うような格好で、そういう構造になっております。
○内田(博)委員
ということは流量が少ない。どのぐらいの流量で流れているの。場所によって違うだろうけれども。米子の日野川工水でどのぐらい流れる。何トンぐらい流れている。
●三柳企業局工務課長
日野川工業用水ですと日量3万強、3万トン程度で、口径が1メーターちょっとありますので、2メーターまではいかないとは思います。ちょっと今すぐ計算ができないのですけれども。
○内田(博)委員
結局、さっき言った増速機というのは、直タービンで発生するわけではないのです。要するに今の風車の発電と同じなのです。風力発電はあれは回転はゆっくり回っているでしょう。あれは増速して60サイクルに持っていっているのです。ですから、できるはずなのですよ、実を言うと。私が言った工水でも。増速機がかけてありますから。それが要するに用水路発電で使っている2メーターぐらいの落差のところでそれがやっているのを石川で見てきたもので。だからそういうシステムを使えばできるのです。だからそういうことを使って自分ところの電気を賄うことも将来的に考えたらいいではないかということなのです。
●長谷川企業局長
他県では確かに工水とか上水の落差を利用しての発電というのがございます。今、三柳工務課長が言いましたように、本県の工水は落差が少ないものですから、その途中に発電施設を入れたらいわゆる位置エネルギーの一定ということからいったら、その分だけロスしてしまって、末端まで送れなくなると、こういうことですので、今言われたこともまたよく勉強していきたいと、このように考えておりますので、よろしくお願いいたします。
◎上村委員長
ほかにございませんか。
今回は労働委員会の議案はございません。
それでは、報告事項に移りたいと思います。
まず、商工労働部。議題1、雇用創造1万人プロジェクトの検討状況について、網濱商工政策室長の説明を求めます。
●網濱商工政策室長
そうしますと、1ページをお願いいたします。雇用創造1万人プロジェクトにつきましては、8月の22日の常任委員会で8月1日の官民連携の推進会議の結果を御報告させていただいたところであります。そこで出ました意見などを踏まえまして、その後、1ページの下にございます一番下の分野別の官民実務レベル会でいろんな雇用創造に向けた展開の方向性などを今まで議論してまいりました。先般、今月の21日にこの官民実務レベル会で検討しました結果を一番上の雇用創造1万人推進会議のほうに報告をいたしまして、そちらでまた改めて意見をお伺いしたところであります。
ちょっとページをめくっていただきまして、2ページをお願いいたします。お手元に実はこちらの雇用創造1万人プロジェクト施策骨子案というのを11月21日現在というものをお配りしていると思います。これが先ほど申し上げた雇用創造の官民連携会議に提出した書類でございます。この施策骨子案の別冊をごらんいただきますと、この中で分野別に現場の意見、そして雇用創造への展開方向、目標、目指す姿といったところを個別に検討結果を書かせていただいております。
それを基礎にしまして県の施策効果として取りまとめましたのが2ページの一覧表でございます。内容を主立ったものを御紹介しますと、8月の1日の推進会議でちょうだいした意見、例えば中小零細企業は現在の陣容を維持するのに精いっぱいである。こういった御意見ですとか、県内の製造業等はもう生産受託だけでは限界で、研究開発とか高度人材の確保というのがキーになると、そういった御意見を種々ちょうだいしたところであります。それらを個別の分野別会で実務レベル会で検討いたしまして、例えば中小企業の底力アップ、こちらのほうで業種別対策を検討する一方で、あと横断的対策としまして県版の経営革新の制度ですとか、そういったものをつくったらどうかというような御意見をちょうだいしているところであります。
今後、年末に向けましてプロジェクトチームの中で11月の推進会議でちょうだいした意見も踏まえまして、施策案に落とし込んで取りまとめて予算編成、あと県議会での議論を経て、成案としてまいりたいというふうに考えております。
◎上村委員長
続きまして、議題2、企業自立サポート融資「平成23年タイ洪水被害対策資金」の新設につきまして、西村経営支援室長の説明を求めます。
●西村経済通商総室経営支援室長
3ページをお願いいたします。企業自立サポート融資「平成23年タイ洪水被害対策資金」の新設についてということで、先月、10月来、タイの洪水被害が大きくクローズアップされておりまして、最近の報道では一応収束のほうに向かうというようなことも報じられておりますが、まだ各社においては再開もできていないというような状況もありまして、サプライチェーンの問題として今後もまだ予断を許さない状況が続くのではないかというような見方をしております。
それに伴いまして、県といたしましても平成23年タイ洪水被害対策資金を次のとおり制度化しております。対象者につきましては、現地のほうに工場を有する企業、それから現地で製造工場等を有する企業と取引のある事業所を対象にしております。また、資金につきましては、運転、設備資金ともに対象。それから融資限度額は8,000万円。期間につきましても10年据え置き3年。それから融資利率1.43%ということで、県の制度融資の最優遇金利を適用させていただいております。それから融資枠は10億円を想定しておりますが、既存の制度融資の枠内で対応させていただこうというふうに考えております。それから期間につきましては、今月15日から来年3月末までの申し込み期間を設定しております。
また、下に参考としておりますが、現下の不安的な経済要因といたしまして、円高、それから三洋CE再編ということがございます。これらにつきましては、それぞれ9月の1日と10月31日に対策の資金を創設させてもらっております。また、相談窓口を11月9日に設置いたしておりますので、御報告を申し上げます。
◎上村委員長
続きまして、ヤマトパッキングサービス株式会社による境港の流通プラットフォーム拠点設置についてとDBSクルーズフェリー代表理事副社長の来県について、吉川通商物流室長。
●吉川経済通商総室通商物流室長
それでは、資料の4ページをお願いいたします。ヤマトパッキングサービス株式会社による境港の流通プラットフォーム拠点設置でございますが、このことにつきまして、ヤマトパッキングサービス社が米子市にこのたび進出をすることが決まりまして、鳥取県、米子市との間で
11月の8日に協定書を調印いたしました。
この山陰流通トリニティーセンターなるものでございますけれども、場所は米子市の河崎で
431沿いでございます。実際にどういう業務をやるかということですが、真ん中あたりの(6)に主要機能というのがございますけれども、今まで境港で不足をしていて利用が進まなかった1つの原因でもあるというふうに県内企業から御指摘をいただいておりました電機、機械系の製造部品等のこん包等をやる機能で、特殊こん包をやる機能でございますとか、それから物流を可視化するということで、全体の流れ、トレースができるシステムの導入でございますとか、それからあるいは小口の混載、それから企業によっては貨物の買い取り代行とか決済サービス、あるいは通関を切ったりというような業務をできるような、そういう施設でございます。
実際にどこまで業務をやるかによりましては、フルセットのサービスを常にやるわけではなくて、既存の企業様との仕事の関係で基本的に望まれるところだけを仕事としてやっていくというのが基本のスタンスだというふうに聞いております。ちょうど真ん中あたりにちょっと図表がありますけれども、例えば港湾荷役の部分でございますとか、そういう部分はやはり境港の海陸運送さんとか上組さんが当然荷役をやるということになりますし、例えばそれから部品の調達とかに対するそういうシステム的に自動的に調達をするシステムの導入とかにつきましては、それぞれの企業さんのほうで希望があればそういう機能も付加することができるということで、フルセットの場合がちょうど真ん中の表のようなことで、国外の部品流通とかもすべて一括で可能ではありますけれども、それぞれの部分については県内企業の今までの物流関係の企業の方の仕事を尊重した上で、全体を見渡せるようにするというようなシステムでございます。
これにつきまして県のほうの支援でございますけれども、9月補正でお認めいただきました鳥取県境港輸出入拠点化支援事業補助金によりまして、ハード事業で5,000万円を限度とした支援を行いたいと思っておりますし、それから雇用によりましては5人以上の場合には1,500万円の運営費を支援をするということで考えております。現在のところ、初年度は6人の雇用ということで聞いているところでございます。
続きまして、申しわけございません。別紙のほうでお配りしております資料のほうをお願いいたします。DBSクルーズフェリー株式会社の代表理事副社長が11月の25日、先週の金曜日に来県をされまして、県、中海市長会、それから環日本海経済活動促進協議会と意見交換を行われました。
どういうお話であったかということでございますけれども、まず、航路の現況報告としまして、世界同時不況とかスケジュールの変更、あるいは東日本大震災など、円高も含めていろいろな要因はありましたけれども、定期運航を続けていると。それから旅客につきましては、韓国人の方の日本入国がかなり落ち込んだ時期もありましたけれども、ほぼ順調に推移していると。貨物につきましては、やはり境港を起点にする貨物というのがまだ東海、ウラジオに比べると低迷はしておりますけれども、その中でも少しずつふえて増加傾向にあるというような概況でございました。
それらを踏まえた上で、定期航路の継続については、3カ国航路であるという意義を踏まえつつ、長期的に運航が継続するように取り組んでいくという強い意思表明もございました。
そして一方、航路を取り巻く現状でございますけれども、昨年の10月から運休していました韓国江原道の束草からロシア沿海地方のザルビノに行って、それから琿春に陸路で行く、あるいはウラジオストクに行く航路が昨年の10月から運休をしておりましたけれども、来年の3月から5月にまたこれが別の会社、ベア海運という会社が再開をする動きがございます。もしそういうふうになれば貨物とか旅客への影響が避けられないというようなことがあるなど、いわゆる航路を取り巻く環境は厳しくなっているというような発言もありました。
そのような中で、やはり航路の将来戦略を考えていく上では、中国東北というのはやはり人口も1億1,000万人程度ありますし、工業系産業、あるいは穀物とかいろいろと産業もあるということで、中国東北部もやはり観光も含めて物流の部分でこれからねらっていって、4カ国の航路ということもある程度考えていかないといけないのではないかという御発言もありました。
この中で今般トライアル輸送の取り組みとかも県と一緒に行う予定にしておりますし、仮に束草-ザルビノの航路ができれば、その航路とうまく連携をして、韓国内を保税で国内で運搬をして、日本へ貨物を輸送するとか、そういう連携もいろいろ考えていきたいというような発言もございました。
一方、DBSクルーズ社の収支でございますけれども、2010年は90億ウォンの全体として赤字でありましたけれども、ことしの場合には売り上げの増とそれから経費の節減によりまして
40億ウォン、半分以下に赤字が減りそうだというようなお話がありました。また、この航路のさらなる安定化、経営の安定化のために親会社のほうが、現在、資本金が59億ウォンですけれども、20億ウォンの増資をするということを11月に決定をしたというような御発言もありました。
そして最後に、このように順調に推移はしてきておりますけれども、やはり定着するのにあとしばらく支援をいただきたいというような話がありまして、就航4年目となる来年4月以降も現在と同規模の支援を2年間継続していただきたいというような、そういう要請もあったところでございます。
これにつきまして今後の対応についてでございますけれども、いろいろと競争も厳しくなっております。この航路のインフラとしての重要性ですとか、今後の中国東北部との物流の活性化の可能性、あるいは運航会社の経営状況、それから韓国側の支援、さらには就航によるこれまでの効果等を勘案した上で、中海の市長会や県議会様のほうの意向をいろいろと踏まえながら、前向きに検討していきたいというふうに考えているところでございます。
2ページのほうはDBS社のほうから示されました航路の貨物の実績でございます。細かい説明は避けますけれども、2009年6カ月に比べて2つ目の表、2010年12カ月は明確にふえておりまして、それから2011年も2010年と同程度、それ以上、もう少し上回るような勢いで今、推移をしていると。特にコンテナが10カ月でございますけれども、2011年は2010年に比べて多くなっています。そのかわり車とかは少し減っております。重機とか農機具関係でございますけれども、これは大体12カ月、10カ月を考慮すると大体同じような推移であろうと。一方、バルク貨物、ばらの貨物につきましては、大体増加傾向にありますけれども、ちょっと輸入がことしの場合、減っているというところが少し気になっているところでございます。
一番横の欄にCBMということでちょっと聞きなれない数字ですけれども、これは体積、立方メートルのことでございますので、失礼いたしました。
日本に入ってくる観光客の人員でございますけれども、2010年の10月、9月いっぱいまでは週2便、境港-東海、運航されていましたけれども、それ以降1便に減ったということもあります。大体2011年は少し減少ぎみではありますけれども、大体1便当たりは増加傾向にあるということでございます。その中で上のグラフと下のグラフの差は、結局日本人がこれだけということでございまして、日本人がかなり少なくなってきていると。この幅ですね。上の線と下の線の幅は日本人ということになりまして、日本人の利用が少し少なくなっているという傾向でございます。
最後に、3ページのほうでございますけれども、運航スケジュールは冬期はウラジオストク港で凍結等の被害がございますので、これを回避するために通年はウラジオストク港に夜2泊しておりましたけれども、11月の27日から3月の4日まで1泊のスケジュールにして、その分、東海港に1泊をするというスケジュールに変えたいということでございます。
ただ、年末年始の12月の25日から来年の1月8日までの2週間につきましてウラジオストクに2回行くと、そういう運航スケジュールで、この場合、境港のほうに土曜日に入って土曜日の夕方出るというようなスケジュールで、2週間だけ運航をしたいというようなお話をいただいているところでございます。
◎上村委員長
続きまして、議題5、第9次鳥取県職業能力開発計画の策定について、議題6、第58回鳥取県勤労者美術展の開催について、小林労働政策室長の説明を求めます。
●小林雇用人材総室労働政策室長
そうしますと、もとの資料の5ページのほうをお願いいたします。
第9次鳥取県職業能力開発計画の策定についてでございます。
このことにつきましては、前回、10月7日の常任委員会におきまして、計画策定の検討状況、こちらのほうを報告させていただきました。計画は職業能力開発促進法の規定に基づきまして、本年度から5年間の計画を策定するもので、概要につきましては前回御説明したとおりでございまして、資料の中ほどに記載のとおりでございます。
常任委員会での報告後、予定しておりましたとおり、10月11日から11月4日までパブリックコメントを実施いたしまして、計画案への意見を募集しましたところ、2名の方から3件の御意見をいただきました。その御意見が下のほうに書いてありますとおりです。
いただいた御意見への対応方針についてですけれども、1点目としましては、県の考える産業振興の方向性とそれに必要な能力開発を明示してほしいということでございました。こちらにつきましては、もう既に、計画案の中に産業振興の方向性は経済成長戦略として記載をさせていただいております。
能力開発につきましては、この計画の中では策定期間5年間におきます具体的なニーズのあるものについて職業能力開発を示すということで、もう記載済みということで修正はしないという方向にさせていただきました。
もう1点、計画策定の経緯がわからないということでしたので、策定の経緯というのは国に法律に基づいてですとか、もう既にこれも記載済みのところと、あと策定委員会のメンバー、それから策定委員会のほうでいただいた御意見等を資料として追加いたしまして、今回の計画とさせていただいております。
もう1名につきましては、慢性的に求人のある職業、例示として薬剤師だとか管理栄養士、看護師、それから介護福祉士ですとか、医師とかもありましたけれども、こちらのスキルが取得できる体制を整えればマッチングは図れるということでしたけれども、こちらのほうは御意見として伺うことといたしました。その理由といたしましては、介護福祉士のように地域ニーズの高いものについては、先ほども議案のほうで説明させていただいたとおり、もう既に訓練として実施済みのものもあります。それから、例示されました薬剤師ですとか、看護師、こちらのほうにつきましては、専門の養成機関での教育が必要でありまして、訓練と教育、こちらのほうで役割分担をしながら人材育成を実施しているところだということで、こちらのほうは御意見として伺う、このように整理をさせていただきました。
このパブリックコメントとデータの事前修正を行いまして、お手元に別冊として配付しておりますとおり、計画のほうを策定いたしました。今後、この計画に基づきまして、職業能力開発を行っていくこととしております。
続きまして、6ページのほうをお願いいたします。第58回鳥取県勤労者美術展の開催についてでございます。
この美術展は、勤労者の方の美術創作の成果の発表の場として昭和29年から開催しておりまして、ことしで58回目となります。この美術展は県の補助事業として実施させていただいておりますけれども、去年の開催状況は資料の下のほうに掲げておりますとおりで、年々出品数も増加しておるところでございます。今後も出品者や来場者の皆様の声を聞きながら、より身近な美術展としていくよう努めてまいりたいと思います。また、美術展の出品作品はあすまで募集しておりますけれども、美術展自体は12月11日から18日まで、境港の県立夢みなとタワーにおいて開催することとしております。こちらの常任委員会のほう、西部の議員の皆様も多いことですので、ぜひごらんいただければと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
◎上村委員長
それでは、議題7、平成24年3月新規高等学校卒業生の求人状況について、中本雇用就業支援室長の説明を受けます。
●中本雇用人材総室雇用就業支援室長
そうしましたら、資料の7ページをお願いいたします。
平成24年3月新規高等学校卒業生の求人状況等についてでございます。
来春の卒業予定者ですけれども、昨年10月末現在と比較いたしまして、189名ほど少なくなっております。しかしながら、就職希望者につきましてはほぼ同数、5人減っている状況でございまして、中でも県内につきましては昨年に比べて45人ふえているという状況で、就職希望者の割合、中でも県内就職を希望される方の割合が昨年よりもかなりふえている状況でございます。内定者の状況ですが、10月末現在で681名と、昨年同期より31名上回っております。内定率のほうは58.4%、こちらのほうも約3%ほど増加しておるという状況でございます。
求人の状況でございますが、こちらのほうも昨年度に比べましたら順調でございまして、求人数としましては113人増の1,126人、県内求人数は131人増の805人となっております。求人倍率は県内のほうが0.85倍、県外を加えたところで0.96倍と、いずれも昨年の同期よりはいい状況にはございます。しかしながら、未内定者がまだ4割以上ございます。労働局、教育委員会等と連携いたしまして、就職支援を行ってまいりたいと考えております。
また県独自で、昨年度も実施いたしましたが、年末の特別求人要請活動を実施いたしまして、できるだけ多くの方が早く内定がいただけるよう努めてまいりたいと考えております。
◎上村委員長
議題8、三伸工業株式会社の工場増設に伴う協定書の調印について、議題9、スリーエステクノ株式会社の工場増設に伴う協定書の調印について、議題10、株式会社大陸の工場増設に伴う協定書の調印につきまして、三王寺企業立地推進室長に説明を求めます。
●三王寺産業振興総室企業立地推進室長
お手元の資料の8ページをお願いいたします。
今回は、工場増設に伴う協定書の調印の関係を3件、御報告させていただきます。
まず、8ページの三伸工業でございます。こちらのほうは本社が神戸市にありまして、智頭町のほうには平成18年に進出された企業でございます。今回は、本社工場、こちらがございますけれども、周辺が住宅が密集して増設が困難、あと本社工場と智頭工場間の運搬というのにかなりの時間的ロスが発生しておりますので、製造部門を集約化するということから、智頭町の工場を増設することになりましたので、県、智頭町との間で10月11日に調印式を行いました。
工場増設の概要につきましては、中ほどで点線で囲っているとおりでございます。当初価格としましては1億6,000万円、これは1,300平米の工場を新たに増設するというものでございます。雇用といたしましては13名、平成24年5月から操業を行う予定になっております。
ちなみに完成した後、雇用等が終わった後の補助金でございますが、企業立地補助金につきましては投資額の10%、あと正規雇用奨励金としまして1人100万円というものが支給されます。本社から移転される方につきましては半額の50万円という形になっております。
続きまして、9ページをお願いいたします。
こちらにつきましてはスリーエステクノの増設案件でございます。こちらのほうにつきましては、本社が東京都港区にございます。経緯といたしましては、平成9年に米子市のほうで操業を開始、鳥取工場は操業しております。それで、平成12年に伯耆町に移転したというのが経緯でございます。
こちらのほうにつきましては電気式の暖房フィルムヒーター、例えば床の下に引く0.6ミリのフィルムヒーター、こういうものをつくっておられます。今回、工場を増設、増産に対応するために伯耆町のほうの工場を増設することになりました。そこで県と伯耆町との間で10月の28日に調印のほうを行わさせていただきました。
増設計画の概要につきましては、中ほどのほうにございます。投資額といたしましては、1億3,400万円、雇用計画といたしましては3年後に8名、操業は平成24年7月に一部稼働予定で、すべてが終わるのは3年後という形になっております。
補助金といたしましては、企業立地補助金が投資額の10%、それからあと正規雇用奨励金が1人につき100万円という形になります。
続きまして、10ページのほうをお願いいたします。
株式会社大陸でございます。こちらのほうにつきましては鳥取市の企業さんでございます。もともと皆様方御承知かもしれませんけれども、旨いとんかつの大陸というお店もやっておられます。今回は従来の豚カツに加え、チキンカツ、これを製造するために工場を移転、増設という形になります。このチキンカツにつきましては、実を言いますと、岩手県の企業様のほうからの生産委託でございまして、南部地鶏、岩手がもを生産、加工していらっしゃる企業様でございましたけれども、その企業様の3工場のうちの2工場が被災をされたということで、もう生産をやめようかと思っておられたところらしいのですけれども、大陸さんの技術といいますか、そういうものを見込んで、今回生産の委託をするという形のものでございます。
それで、増設計画につきましては真ん中にあるものでございます。
4の投資額でございますけれども、そこに申しわけございません、3億円と書いてございますが、これ済みません、3,000万円の誤りでございます。訂正させていただきます。申しわけございませんでした。これは、といいますのは、これ空き工場のほうを活用して、お借りしてやるという形になりますので、それほど大きい投資というわけではございません。
操業のほうにつきましては23年の12月、ことしの12月が予定でございます。
補助金のほうにつきましては、企業立地補助金のほうが10%、正規雇用奨励金のほうが1人につき100万円、そういう形になっております。
◎上村委員長
続きまして、平成23年度鳥取県経営革新大賞表彰式及びセミナーの開催について、小林新事業開拓室長の説明を受けます。
●小林産業振興総室新事業開拓室長
それでは、11ページをお願いいたします。
平成23年度鳥取県経営革新大賞表彰式及びセミナーの開催、先日開催いたしました。経営革新に取り組んでおられる企業様のうち、経営革新計画を終了した企業様がおられます。平成22年度中に終了されました企業様の中で、他の模範となる、そういう企業様に対して検証をして、広く周知するとともに、要は経営革新計画をよく知っていただくということなのですが、まだ計画に、策定事業というのか、取り組んでおられない企業様にぜひ取り組んでいただきたいということで、こういう表彰式を行っております。
今回、またあわせまして、企業経営の高度化、効率化のかぎを握るということでクラウドコンピューティング、今さら聞けないクラウドというような形でセミナーを開催させていただきました。この日にちは11月22日、午後やらせていただきましたが、表彰企業は下に書いております、2のところでございますが、知事表彰は5社、智頭石油さんを初めといたしまして、書いてあるところでございます。それから、この趣旨に賛同いただいた関係機関による表彰も4社しております。
一例を申し上げますけれども、智頭石油様におかれましては、多角化経営を5年間の計画でございましたが取り組まれまして、正規雇用者が57名から106名、49名の増を図られております。今回の経営革新に取り組まれた知事表彰の方々につきましては、お手元にこういう漫画冊子がございます。漫画にしてその取り組み内容をちょっと詳しく説明させていただいております。また経営革新計画の概要も記載しておりますので、どうぞごらんになっていただければと思います。
◎上村委員長
続きまして、議題12、鳥取県太陽光発電システム取扱事業者協議会設立について、同じく13、地域活性化総合特区の申請結果と今後の進め方について、酒井次世代環境産業室長の説明を求めます。
●酒井産業振興総室次世代環境産業室長
それでは、続きまして資料の12ページをごらんください。
鳥取県太陽光発電システム取扱事業者協議会の設立について、御報告いたします。
県では平成21年に、産学官から成る太陽光発電関連産業育成協議会というものを設立しておりまして、その中の1つに施工技術のワーキンググループというものを設けて、県内の意欲ある施工販売事業者などとこれまで検討なり意見交換を行ってまいりましたが、このたびそうしたところでの議論を踏まえて、今後のメガソーラーなども含めた太陽光発電の一層の普及を見据えて、こうした流れを販売施工業界の活性化につなげていくために、このたび当協会県内初の組織となる協議会の設立を今月11日に行いました。
概要については、以下掲げているとおりでございまして、県内の東・中・西部で100社が参加をいただいておりまして、会長につきましては米子市にございます松東電機の松下社長様が選任されました。また、今後各地区にその支部を設置していく予定としておりまして、その事務局は便宜上、今、当室のほうにおきまして会長をサポートしていくというふうにしております。
2のほうで、総会での概要でも書かれておりますが、早速、松下会長からは、その販売及び施工、保守、管理技術の向上に努めてユーザーの信頼を高めていきたいというふうに決意を表明されまして、早速意欲的に動こうとされております。
今後この協議会では、そうした施工販売事業者の会員の皆様の競争力強化ですとか、あるいはユーザーが安心して導入できる環境づくりを進めていくというところで、研修会を行ったり、情報提供を広く行っていったり、あるいは県民からの相談、苦情などを受け付ける体制を整備したり、また会員同士の異業種の連携も進めていくといったようなことを行っていく予定としております。
また、この日早速、総会終了後に県のほうの生活環境部、太陽光発電の補助制度所管部署ですけれども、そうしたところとの意見交換なども実施しまして、現場での状況や意見といったものをしっかり伝えていって、こうした普及をよりよい形で進めていくといったことの一助といたしました。
今後どうなっていくか未定の部分がございますが、メガソーラー発電や、より規模の大きな太陽光発電などといった案件についても、こうした形で、地域でしっかりそれを仕事として受けとめる受け皿として機能していっていただくことも期待しております。
続きまして、13ページをごらんください。
地域活性化総合特区の申請結果と今後の進め方について、御報告いたします。
地域活性化総合特区の指定申請につきましては、11月、今月の中旬に2次評価の結果が通知されまして、最終選考であるヒアリングに進めませんでした。残念な結果となりまして、大変申しわけございません。
評価につきましては1の(2)にございますが、まず書面での1次評価でその次に進む候補ということで残りましたが、2次評価でヒアリング対象外ということになりました。
主な指摘としましては、評価された点としましては、グリーンとライフを総合したコンセプト、発想はよい、あるいは一定の先駆性ですとか生活に根差したボトムアップの事業として期待したいといったことがある一方で、対象地域が広く、拡散ないしは総花的であって、実現可能性がなかなか論じにくいと。あるいは事業によっては特区を申請しなくてもできるのではないかといったようなコメントがございました。
結果、ヒアリング対象に残った案件ということでは34件ということでしたが、この後単純に上から順番に34つということではなくて、実はこの中で各分野ごとの評価がなされた合計としてこの件数となっているところでございまして、例えばグリーンイノベーションやライフイノベーションといった競合が激しかった分野においては、評価そのものの基準のレベルが他分野に比べて高くなったということもあったようでございます。しかしながら、ほかの案件では、実はよくよく見てみますと、本県よりも一次評価の点数が低くてもヒアリング対象となったようなものとかもございまして、これについては実際、詳しくその評価について聞いてみないとわからない点が幾つかございますため、まず2の今後の進め方についてですが、まずはとにかく今回の評価につきまして、内閣府のほうに、これは先週までヒアがあったので、今、日程調整中ですが、ここでの評価をもっと詳しく見解を聞いた上で再チャレンジを検討していきたいというふうに考えております。次回は、まず2回目の募集ということで、来年の3月にタイミングがございまして、ここを目指してやっていこうかなと考えております。
そして2点目としましては、何よりももとより本構想は県の経済成長戦略の実現に向けた取り組みとしてやっているものでございまして、進めるべき事業は引き続き進めていくよう、国の予算なども活用して手を尽くしていくということだと考えておりまして、例えば、下の参考の表で載せておりますが、e-モビリティにおける米子市さんの取り組みですとか、あるいはスマートコミュニティーの江府町や米子市さんでのこの計画といったものにつきましては、今年度の総務省や経産省の予算を獲得できまして、こうしたもので実証実験や計画づくりというものを進めているところでございまして、これに県として構築した支援制度なども活用して進めていきたいというふうに考えております。
いずれにしましても、その計画自体、西部を起点にして県全体に広げていく活性化計画ということで進めていきながら、その実現のための一つのツールとしまして、総合特区についてより一層の計画の具体化を進めながら、また再チャレンジをしていきたいというふうに考えておりますので、引き続き御指導のほどをよろしくお願いいたします。
◎上村委員長
それでは、ただいままでの説明につきまして質疑等がございましたら、どうぞ。
ないですか、よろしいですか。
それでは、ございませんようですので、続いて企業局の報告をお願いします。
まず、ソフトバンクによる崎津地区メガソーラー事業、議題2、竹内工業団地の土地売却契約及び長期貸付契約の変更、それから議題3、23年度第2・四半期各事業実績について、板倉企画課長の説明を求めます。
●板倉企業局経営企画課長
資料の1ページをお願いいたします。
まず、ソフトバンク社による崎津地区メガソーラー事業についてでございます。
1番のところでございますけれども、11月21日、自然エネルギー協議会が開催されまして、その終了後のマスコミとの質疑におきまして、ソフトバンクの孫社長が10数カ所のメガソーラー予定地に崎津地区が含まれているということ、またこの10数カ所は必ずやるということをコメントされました。
2のところでございますが、ここには、これまで明らかになった事業の概要を書いてございます。現在、事業の比較検討を行っております事業者は、ソフトバンクエナジー株式会社、これはソフトバンクの完全子会社でございまして、代表者はソフトバンクの孫社長でございます。
(2)の事業概要でございますけれども、米子市葭津、大崎にまたがります崎津地区の49.1ヘクタールを借地するということでございます。内訳は工業団地が24.5ヘクタール、商業用地が15.5ヘクタール、住宅団地が9.1ヘクタールということでございます。この面積を使っての発電設備容量としましては30メガワットということ、一般家庭の約8,000世帯分の消費電力に相当するものでございます。これを、発電した電気は余子変電所から夜見変電所の間の特別高圧送電線につなぐことになりますので、その距離はコースにもよりますけれども、大体2キロから3キロということでございます。稼働目標としまして、向こう様のほうは遅くとも平成25年度中の稼働を目指すということを言っておられます。
事業体制でございますけれども、ソフトバンクと共同出資者で設立します特定目的会社が事業主体となります。ですから、ソフトバンクエナジーといいますのは、それまでの事業の企画・検討を行うということのようでございます。そして、鳥取県や米子市からの出資は求めないということでございまして、県等は経営には参画しないで、貸し主として貸付料をもらう立場となりまして、事業リスクはソフトバンク側が負うということになろうかと思います。発電した電気は中国電力へ売電をするということでございます。
3の今後の対応でございますけれども、ソフトバンクと中国電力に対しまして、12月中に系統連携の検討をしてほしいという申し込みを行う予定でございます。実は、企業局のほうで既に中国電力に対しまして、いわゆる予備検討というものを、大丈夫でしょうかということをしておりまして、中国電力のほうから可能だという回答を得ております。次の段階として事業者が正式な検討を申し込むということになっております。
ただ、特別措置法によります買い取る価格、期間が決まっておりませんので、現段階ではソフトバンクの事業計画など未確定な部分もございます。そういったものの詳細につきまして、今後ソフトバンク社と協議を重ねていきたいと考えております。
2ページのほうを開いていただきまして、今後の調整ポイントで4点上げております。
1つは、今後の貸付料等につきまして、ソフトバンクエナジーあるいは鳥取県、米子市、住宅供給公社の間で調整をすることになってまいります。
2点目は、系統の接続につきまして、ソフトバンクエナジーと中国電力が協議するわけですけれども、JRとか関係者いろいろございます。それが円滑に進むように、県としても調整役の役割を果たしたいと思っております。
3点目でございますが、地元金融機関の融資参加ですとか、あるいは建設工事ですが、パネルはそういうメーカーがつくるわけですけれども、その据えつけというような工事がございます。それに地元業者が参画することによりまして、雇用創出等の効果が期待されますので、この2点についてソフトバンクに要請をしていきたいと思っております。
4点目でございますけれども、このメガソーラー施設、できましたら子供の環境教育の場ですとか自然環境を売りにした観光客の誘致、そういったことに生かすこともできるではないかと、そういったこともソフトバンクに囲い込まないでそういうことにも活用しましょうよというようなことを提案していこうと思っております。
4番に、参考ととして経緯を書いてございます。ことしの5月26日、関西広域連合で平井知事がソフトバンクの孫社長に崎津地区がありますよという提案をいたしまして、7月13日には秋田市内で、新エネルギー協議会の総会の折に平井知事が孫社長と面談をして、米子の日射量は東京と変わりませんよというようなPRをしております。そして、7月から10月にかけてソフトバンクの担当者のほうが現地調査をしております。そして、担当者が平井知事と会ってもございます。11月23日、エネルギー協議会の総会の開会前に平井知事が孫社長に再度トップセールスをいたしまして、協議会終了後、孫社長が崎津地区だけを有力候補としてコメントされたというようないきさつでございます。
続きまして、3ページをお開きいただきたいと思います。竹内工業団地の土地売買契約と長期貸付契約の変更でございます。
まず、1点目の土地売買契約でございますけれども、竹内団地にございますけれども、水産加工業の株式会社オークと、先月同社に隣接します竹内団地の分譲区画、それを買っていただく契約を締結いたしました。
(2)のところでございますけれども、株式会社オークはアジをすしネタとして全国に販売して業績を上げておられる会社でございまして、従業員数は69名でございます。
(3)のところですけれども、分譲地の用途としまして、受注がふえてトラックの往来が増加して敷地が狭くなったということ。将来、現在の駐車場に工場を拡張することも視野に入れておられまして、当面駐車場として使うため、隣接地を購入されるというものでございまして、売買金額は1,224万8,000余円、単価は9,500円でございます。
(4)のところでございますけれども、用地取得によりまして、工場拡張のめどがついたというようなことから、買収にあわせて3名を雇用される予定ということで伺っております。
2点目は、長期貸付契約の変更ということでございます。竹内工業団地の長期で貸し付けをしております大和リースさんから、11月30日限りでもって、借り受け土地の約2万平米のうち
7,840平米を返還を受けることになりました。平成17年11月に貸し店舗事業をオープンされましたけれども、19年度末ごろから物販の空き店舗が埋まらないというようなことを聞いておりまして、何とかテナント確保に頑張ってくださいというようなことも言っておりましたのですけれども、残念ながら建物を解体して、借り受け土地を返還されるということになったものでございます。
参考のところですけれども、以上の結果、竹内団地の工業団地部門の未処理面積が16.2ヘクタールということ、未処分の割合は19.6%ということでございます。
竹内団地の今年度の分譲、長期貸付の状況を書いてございますが、中浦食品に売却、L物流に貸し付け、株式会社オークに売却ということで、計9,034平方メートルを分譲しております。
続きまして、資料4ページの平成23年度第2・四半期の事業実績でございます。
まず、電気事業でございますけれども、9月は台風の影響で雨が多うございまして、2・四半期の販売電力量、これは1の表の、A分のBのところでございますけれども、目標の113.1%ということで、上半期全体では目標の128.1%と好調でございます。風力発電につきましては、9月は台風で非常によかったのですけれども、8月が平均風速の半分以下というようなことでございまして、目標の90.9%、上半期全体では目標の102.8%ということでございます。上半期の発電電力量の水力、風力の合計が目標の127.3%ですが、水力発電は基本料金が8割ということで発電実績は2割しか料金に反映されないということもありまして、(2)の販売電力収入の実績の合計は9億3,741万円ということで、目標の105.5%でございます。これに加えて、23年度にそれまで10.7円キロワットアワー当たりだった買い取り料金が、今年度から10.22円ということになりましたので、そんなこともありまして対前年度比では101.6%にとどまっております。
2番の工業用水道事業でございますが、2・四半期の(1)のほうの日野川工水の契約水量は日量3万200トン、これは対前年同期で6,000トンの減量でございます。(2)の鳥取工水の契約水量につきましても日量6,600トンということで、対前年度4,100トンの減でございます。日野川工水につきましては王子製紙の段階的な減量等によるものでございますし、鳥取工水はエプソンイメージングデバイスの撤退に伴う減量によるものでございます。上半期までの調定額は、日野川が1億4,804円で対前年度86.2%、鳥取地区が5,700万余円で対前年61.5%ということになっております。
埋め立て事業でございますけれども、第2・四半期は8月に竹内工業団地で1社の新規長期貸付、L物流という、コンビニの店舗に食品を配送する会社でございますけれども、そちらに貸しておりまして、これまで、(2)のところですけれども、割賦、売買代金とか長期貸付の収入状況は上半期で1億3,215万8,000円ということになってございます。
工事のほうにつきましては、三柳課長のほうから説明いたします。
◎上村委員長
それでは、議題4、一定額以上の工事または製造の請負契約の報告について、三柳工務課長に説明を求めます。
●三柳企業局工務課長
それでは、5ページをお願いいたします。
一定額以上の工事または製造の請負契約の報告をさせていただきます。
新規工事の契約が1件でございます。工事名は鳥取地区工業用水道配水管布設工事(雲山地区2工区)でございます。
工事場所は鳥取市雲山地区でございます。
工事内容について若干説明させていただきたいと思います。先ほどもちょっと話しさせていただきましたけれども、現在、鳥取地区工業用水の配水管を布設しまして、給水範囲を広げるため、雲山、津ノ井、若葉台方面への配管の延長工事を進めております。本工事はそのうちの雲山地区の配管延長が約1,200メートルでございます。配管の口径としましては350ミリから75ミリの配管を布設する工事でございます。契約の相手方は、日本上下水道工業株式会社でございます。なお、契約金額等については記載のとおりでございます。
◎上村委員長
それでは、ただいま4件の説明がありましたが、質疑等はありませんか。
○森岡委員
1ページのソフトバンク社の、孫社長は非常に前向きに考えていただいてありがたいなと思っております。このコメントの中にも買い取り価格や期間がどうなろうと必ずやるのだというコメントなのですが、基本的に崎津工業団地の売買等を考えておられると思うんですけれども、簿価なのか、例えば、そういう、どれぐらいのものなのかという、余り公表できないのかな。そういった考え方について企業局長の今の見解を聞きたいと思います。
●長谷川企業局長
メガソーラーを誘致するに当たっては、売買ということは考えておりませんし、ありません。あくまで賃料という形で貸し付けるということになります。この賃料の算定方法ですけれども、土地の時価とかを参考にしまして、複数の賃料の算定方法があります。複数の方法の中に相手さんからの事業計画等に基づく視点での賃料の設定方法ということもありますので、今後、買い取り価格、買い取り期間が決まったのを踏まえて、相手さんとよく折衝して、あるいは米子市とか県住宅供給公社ともよく調整しながら、議会とも相談しながら、賃料を決めていきたいと、このように考えております。
○内田(隆)副委員長
済みません、関連でお願いします。
もちろんそうなると思います。発電数が幾らあって、売電代金が幾らだといったら単純に売り上げが立つはずです。その売り上げが立ったところから投資的経費と、ある一定程度の企業利益を除いたところがラインになるはずですし、そこ以外で価格設定というのはあり得ないと思っています、これは私の個人的な考えですが。だから、その辺は建設的な意見交換をしていただいた上で、もちろん米子市等とも足並みをそろえていただいて、ぜひ価格設定はそういう方向で検討していただければなと思います。
ただ1点だけ、私、この事業体制のスキームについてお教え願いたいんですが、例えばですね、これ、まだ全然そういう話にはなっていないと思いますけれども、SPCというのは特別目的会社ですよね。ソフトバンクエナジーというのが事業企画を検討するということです。ということはですね、上場の可能性があるということを考えればどっちなのですかね。逆に私はここでストックオプションを求めてもいいような気がしますし、売電代金などよりも。上場の可能性があれば、逆に土地代金よりもある一定の収入があるようにも思えますので、時価総額で、時価で売ってしまえばという仮定の話ですが。そういう検討などはされているのですかね。上場予定みたいな話があるのですか。
●長谷川企業局長
そこまでの知識は今は有してませんので申しわけありませんが、あくまでもソフトバンク社は土地を買う、土地を持つということは考えておりません。といいますのは、まずモデルケースとして、呼び水となって、他の企業さんの参加を促したいと、こういうのがソフトバンク社の目的ですので、土地を保有するということは考えていないということであります。
○内田(隆)副委員長
失礼しました。私の言葉足らずな部分が多分にあったので、趣旨と違ったことになったのですが、土地の話ではなくて事業リスクとして出資は求めないじゃなくて、出資ができたときにおもしろいんじゃないかなという考え方です。それは株式公開をしたときに出資額以上の株価がつけばいいわけでありまして、この事業スキーム上利益が上がらないスキームにはならないはずです。つまり、上場が可能であれば、ある一定の株価がつくことが見込まれるのであれば、出資またはストックインセンティブとしてのストックオプションなどを考えて交渉されたほうが、実質的に土地代金などを考えるよりも、県にとって財政的にも企業局的にもプラスになるんじゃないかという提案なのですけれども。
●長谷川企業局長
いずれにしても、まだ買い取り価格、買い取り期間が決まってませんし、これは国会に承認された5人の委員さんが議論されて、その意見を踏まえて経産大臣が決めるということになっています。特に、大規模なものについては多分買い取り価格も抑えられるんじゃないかなという情報もありますので、今はテークリスクをとらないということで、知事も定期記者会見で言われましたように出資はしないということですけれども、そういうお考えもあるというのは参考として現時点では受けとめさせていただきたいと、このように考えております。
いずれにしても、こういう問題は企業局ということではなしに知事部局としての判断も加わってきますので、そのあたりも御理解いただきたいと、このように考えております。
◎上村委員長
よく検討してください。
ほかにございませんか。ありませんでしょうか。
そういたしますと、その他何か皆さんございませんか。
それでは、以上で閉会いたします。
午後3時55分 閉会
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