午前10時00分 開会
◎上村委員長
皆さん、おはようございます。
ただいまより、農林水産商工常任委員会を開会いたします。
本日の日程はお手元に配付しております日程表のとおりでありますので、この順序に従って議事を進めさせていただきます。
今回の常任委員会は、執行部の入れかえを行うこととし、最初に商工労働部、企業局、労働委員会について、次に農林水産部について行います。
初めに、議事録署名委員を指名いたします。
本日の署名委員は、内田博長委員と森岡委員にお願いをいたします。
それでは、まず商工労働部の議案の予備調査を行います。
なお、質疑につきましては、説明終了後に一括して行っていただきたいと思います。
まず、岡村商工労働部長に総括説明を求めます。
●岡村商工労働部長
それでは、9月定例会に提案しております商工労働部所管の議案について、御説明いたします。お手元にあります議案説明資料の1ページをごらんください。
議案第1号は平成24年度鳥取県一般会計補正予算に関するもので、当部関係では1億3,200万円余の増額をお願いしております。このたびの補正予算のポイントといたしましては、グローバル競争の激化や円高等による製造拠点の再編、集約や、海外への移転が加速し、その影響が本県にも及んでいることから、雇用規模100人以上の製造業が本県を拠点として再生に取り組む場合に、研究開発や設備投資など経費の一部を助成する制度を創設することとしております。また、6次産業化や農商工連携等の取り組みによる付加価値の高い加工商品を生み出す環境を整備するため、食品加工業が行う農産物加工施設の整備を支援するとともに、産業技術センターが整備する食品開発研究所の基本設計等の経費を当センターに補助することとしております。さらに、鳥取発次世代社会モデル創造特区が7月に国の指定を受けたことを受け、提案しているモデル事業の一つとして実施することとしている再生可能エネルギーによる災害時集落無停電サービスの提供に必要な消費電力調査を実施することとしております。
このほか、報告事項といたしまして、鳥取県産業技術センターの業務実績に係る評価等がございます。詳細につきましては、担当室長が御説明いたします。よろしく御審議のほど、お願いいたします。
◎上村委員長
それでは、順次、各室長に説明をお願いいたします。
既に政務調査会で説明を受けたものでございますので、執行部からの説明は要領よく簡潔に、マイクに向かってお願いをいたします。
●小林商工政策室長
商工政策室です。
商工労働部2ページをお願いいたします。新規制度創設でございます。主要製造業再生支援事業という事業でございます。予算額はありません。これは制度要求ということで、また必要なときに補正要求等させていただきたいと思っております。
まず、事業の目的、概要でございますが、これも政調政審で御説明申し上げておりますが、海外シフトが続く中で、鳥取に企業に残っていただく、研究、開発拠点なり、製造拠点なりという形で、ぜひ鳥取で雇用を続けていただきたいと、そういう形でいろいろと考えました。その中で、100人以上の企業というのが大体50数社、60社近くあります。300人以上となると13社程度なのですけれども、この100人以上の企業を対象といたしまして、その企業が1回、従業員が減るという計画を出されて、そしてまたそれを再生していこう、この鳥取の地で根を張ってやっていこうという企業に対して支援しようというものでございます。
その支援の中身でございますが、この下の図であらわしております。この計画を中期計画、大体5年から7年になろうかと思いますけれども、この計画の中で、2年や3年ではとても従業員が戻ってまいりませんが、5年、7年かけて9割を目指していただくと、そういう計画をつくっていただきます。そのために何をしていくのか、この鳥取の地で何をしていただくのかということで、鳥取を拠点としてグローバルに事業展開を行う、あるいは先進的な技術を活用して新たな市場を開拓する。いずれにしても従来どおりのものではなかなか生き残っていけないということで、新しいことにチャレンジしていただくことになります。その研究開発なり、あるいは人材育成研修なりという形でこちらのほうに支援をしてまいりたいと思っております。こちらに補助率3分の2、1億円限度の研究開発費、あるいは人材育成につきましては補助率2分の1で1人当たり60万円、そういった中身にしております。
設備投資ですが、企業立地の制度と似ているのですけれども、企業立地よりも若干パーセントを落としております。それは、新しく雇用をふやすというのではなくて何とか9割程度戻していただくという計画になりますので、ふやす企業立地とはちょっと条件を異にしております。しかしながら、研究開発にしては40%、30億円限度、それから、製造拠点にしては20から25%で50億円を限度という形で、かなりの支援としております。あわせまして、貨物利用、これも出てくると思っております。境港を利用した場合、定期航路を利用した場合に経費の一部を補助すると、そういった制度もこれを全部パッケージというか、この中で選んでいただく、やっていただく中身に対して適用していこうというものでございます。
それで、対象事業者のところに一番下に書いているのですけれども、一たんは3割以上の削減で、再生計画期間内に人員削減前の9割以上戻していただく。そこで、ならなかった場合というのは、やはり補助金の返還というのも考えております。
●小林雇用人材総室労働政策室長
資料3ページをお願いいたします。職業訓練行政費の620万円余の増額補正についてでございます。これは、一定の要件を満たす母子家庭の母や障がい者など就職困難な方が職業訓練を受講する場合に支給する訓練手当についてお願いするものでございます。訓練手当は、国の法律、省令、要領に基づきまして、各都道府県が規則等を定めて支給する全国一律の制度ですが、中ほどの主な事業内容に記載の2つの理由から、今回補正をお願いするものです。
1点目は、訓練手当支給見込み人員の増加でございます。訓練手当は、2カ月から最長2年間の職業訓練を受講する方に対しまして支給しておりますけれども、1年以上の長期にわたり訓練を受講する手当受給者が、当初見込んでおりました9名に対して13名見込まれることとなりまして、手当額の不足が見込まれることとなりました。
2点目といたしまして、訓練手当の支給対象訓練に鳥取県規則を改正いたしまして、求職者支援訓練、こちらを加えるために所要額をお願いするものでございます。従来、公共職業訓練と職場適応訓練受講者に対しましてのみ支給されておりました訓練手当を求職者支援訓練受講者にも支給できるよう、国の訓練手当支給要領が改定されたことから、本県においても規則を改正いたしまして、10月1日からの施行を予定しております。公共職業訓練では、主に介護系の訓練、そしてパソコン系の訓練を実施しておりますけれども、求職者支援訓練におきましては、公共職業訓練において実施されていない医療事務ですとか不動産事務、このような訓練メニューが実施されているために、訓練手当の支給対象訓練に求職者支援訓練が加わることで、母子家庭の母等の、特に就職が困難な方が選択できる職業訓練のコース、こちらのほうが選択肢が拡大されるということになります。
続きまして、20ページをお願いいたします。議会の委任による専決処分の報告でございます。法律上の義務に属する交通事故による損害賠償に係る和解及び損害賠償の額の決定につきまして、地方自治法の規定によりまして、平成24年7月20日、専決処分を行いましたので、御報告いたします。
概要については資料に記載のとおりで、有限会社サービスタクシーに対し、損害賠償金3万6,180円を支払うものでございます。事故の状況は、鳥取県立倉吉高等技術専門校の職員が、鳥取市駅南の産業道路におきまして公務のため軽貨物自動車を運転中、片側2車線の左車線を走行中に右折をしようと右側に車線変更した際、後方から走行してきた和解の相手方所有の小型乗用自動車と接触しまして、双方の車両が破損したものでございます。
日ごろから安全運転を心がけるよう周知しているところですが、今後、このようなことがないよう、改めて交通安全について留意するよう職員に周知いたしました。申しわけございませんでした。
●中本雇用人材総室雇用就業支援室長
資料の4ページをお願いいたします。重点分野職場体験型雇用事業関連の正規雇用奨励金についてでございます。
国の緊急雇用基金を活用し、県版のトライアル雇用事業として重点分野職場体験型雇用事業を実施しているところでございますが、この事業で有期雇用した職場体験者を引き続き正規雇用していただいた事業主に対して、正規雇用奨励金を支給することで正規雇用の拡大を図っているところでございます。
具体的には、正規雇用の後、6カ月たった後、継続して雇用されている場合に事業主からの申請に基づいて30万円、または100万円の奨励金を支給するものでございます。こちらの奨励金ですが、当初予算では30万円を4人、100万円を83人の計87名分を見ておりましたが、実際は資料記載のとおり、30万円が10人、100万円が129人、合計139人分の申請が出ることと予想しております。つきましては、不足が見込まれます4,780万円の増額をお願いするものでございます。
続きまして、5ページをお願いします。よなご若者仕事ぷらざ移転整備事業についてでございます。ハローワーク米子の移転に合わせまして、よなご若者仕事ぷらざを併設して移転するものでございます。11月の23日から25日、この3連休を利用いたしまして移転作業を行い、11月26日月曜日からイオン米子駅前店4階に移転オープンすることとしております。
間仕切り等のパーテーション工事等工事関係につきましては、6月補正で認めていただいております。今回は、新たに設置いたします個別相談室、若者サポートステーション相談室等に必要な備品を整備するための経費72万8,000円をお願いするものでございます。どうぞよろしくお願いします。
●圓山産業振興総室企業立地推進室長
6ページをお願いいたします。企業投資促進のための工業団地再整備事業補助金でございます。債務負担行為額を3,797万5,000円をお願いしております。
この事業は、既存の工業団地において市町村が行う団地の再整備に要する経費の費用を一部助成するものでございます。今回対象となりますのは、倉吉市の灘手工業団地の用地でございます。総事業費は7,595万円、補助対象額も同額で、県の補助金を3,797万5,000円お願いしたいと思います。
あわせまして、補助要件の改正も御審議いただきたいと思います。現行、貸し事務所のみの整備を除く再整備の事業の場合というのと、貸し事務所のみの整備を行う再整備事業の場合という2つの要件を設けておりますが、なかなか要件がクリアできないというようなところもございますので、これを統合して一つにしまして、貸し事業所の整備を含む工業団地の再整備事業ということで、投資額1億以上かつ新規常用雇用者数10名以上、あるいは新規常用雇用者数20名以上のいずれかを満たせれば、この要件をクリアできるというようなことに改正させていただきたいと思います。
7ページをお願いします。企業立地事業環境整備補助金でございます。これにつきましては、工場排水による周辺水環境とか農林水産業の影響を防止するために、県内の工業団地において新増設を行う企業に対して、排水処理施設の整備に関する経費の一部を助成するものでございます。これにつきまして、要件をこちらもちょっと変えさせていただきたいと思っておりまして、現在、工業用水の利用等で4分割しておりますが、これを一つに、それから右のいずれかという形で要件がございますが、これを下の表に直させていただきたいと思っております。
主な改正は、下の表を見ていただければわかりますとおり、大量雇用で100人以上というのをつけ加えました。それから、県営工業用水の利用につきましては1,000立米/日以上ということに改めさせていただきます。投下固定資産額等のところですが、投下固定資産額20億円以上、かつ新規常用雇用者数を30名以上に改めさせていただきたいと思います。補助金の限度額も4段階に分かれておったのですが、それぞれでこれを5億円ということに統合させていただきたいと思います。こういった改正をすることで、より企業の立地の促進をやっていきたいと思います。
今回の補正の額ですが、予算の枠内でと思っておりますので、補正はゼロということになっております。
●小濱産業振興総室新事業開拓室長
それでは、新事業開拓室でございます。2件お願いしたいと思っております。
まず、8ページをごらんいただきたいと思います。地域資源活用の農商工連携促進事業で3,500万増額をお願いするものでございます。あわせて、債務負担もお願いしておりますので、後で調書をごらんいただければと思いますけれども、2番のところに事業内容を掲げてございます。県内で農産物加工を行う事業者に対しまして、3分の1、上限3,500万ということで補助金を出すものでございます。
簡単に経過申し上げますと、参考のところに現状と課題ということで、イラスト掲げてございますけれども、県内の農産品の加工につきましては、大部分が県外に流れて委託をされているのが現状であり、そこのところの付加価値が、県外に流れているという大きな問題認識がございます。これは、平成22年度の県議会でもこのことは御指摘をいただいたところで、それも合わせて、では、この隘路を克服するためにどういう手があるかということで、農林水産部、あるいは鳥取大学、産技センター等々、民間の事業者さんも入っていただきまして、いろいろ検討して、何らかの補助事業は必要だということで、今回これを仕組んだものでございます。
それで、この制度とあわせまして、もう一つ先般の常任委員会でも報告がございましたけれども、岡山から源吉兆庵さんという大手のお菓子会社、食品製造業さんが立地される、来年から事業を始められる、それに伴って、県内からもかなりの県内の農産品を調達したいという御意向がございます。源吉兆庵さんだけではなかなか加工が間に合わないものですから、県内の業者とも連携をして製品をつくっていきたいという御意向がございますので、それが一つの呼び水になって、こういう加工業が県内に発展すればということで仕組んだものでございます。
補助対象要件といたしまして、真ん中のところに書いてございますけれども、やはり県内の農産品を調達していただく必要があるということで、3割という目標を掲げてございます。これは県内、重立ったところに伺いますと、今が大体2割ぐらいというのが業者さんの声でございまして、そこを10%ぐらいは誘導目標ということで県内産を使っていただくということを条件に補助制度を仕組んだものでございます。現在、1社分、とりあえず3,500万お願いするわけでございますけれども、これが呼び水になって次の業者さんが出てくれば、また補正をお願いしたいということで考えております。
次に、9ページでございます。県版の経営革新支援事業ということで、これも3,500万、債務負担も合わせてお願いするものでございます。これは8月の常任委員会で経過を詳しく報告いたしましたので簡単に申し上げますけれども、従来の国の経営革新支援制度だとなかなか手が、ちょっと金額が大きいものですから出せない、規模の小さな業者さん、県内企業者さんがチャレンジしていただくというために4月から仕組んだ制度でございます。
内容といたしましては、事業内容のところにありますけれども、新商品の開発ですとか、販路拡大等の経費に助成するというものでございます。4月から募集を始めまして、3の(1)のところにございますけれども、7月末で取りまとめました結果、200件の目標に対して306件、それから補助金の見込み額が予算の2億円に対しまして3,000万強上回るということになりましたので、今回丸めた数字で3,500万増額をお願いするものでございます。
この事業につきましては、補助金の交付も大事なのですけれども、それに加えまして、一番下のところにフロー図で書いてございますけれども、商工会議所、あるいは商工会連合会等がこれを一つのツールとして企業の成長、発展を図っていただくというのが一番大きな目的でございますので、今後とも各団体と連携をしっかりして、1社でも多くの企業が計画達成できるように努力してまいりたいと思っております。
●池田産業振興総室次世代環境産業室長
次世代環境産業室でございます。それでは、10ページをごらんください。鳥取県地域活性化総合特区構想推進事業でございまして、債務負担行為で967万6,000円、提案させていただいております。後ほど18ページも債務負担行為を提案しておりますので、ごらんください。
総合特区につきましては、平成24年7月に地区指定になったところでございまして、その中で3つのモデル事業を提案させていただいております。その一つとして、再生可能エネルギーによる災害時集落無停電サービスというものを実施することとしておりまして、中ほどに事業の概要を記載しております。
事業の概要につきましては、江府町下蚊屋ダムにおいて建設が計画されております小水力発電、これを利用いたしまして、同町の助沢地区、下蚊屋地区において、災害による停電発生時に電力系統の完全復旧までの必要最小限の電力供給を行って、中山間地域における集落維持のサービスを提供するといったものでございます。
災害時に既存の送電系統から独立させて小水力発電から電力供給するものでございますので、電力の安定供給ということが不可欠でございます。対象地域の電力消費量や消費パターンを把握して、将来の需要予測を立てるといったことで消費電力の調査を実施するものでございます。
この調査が終了しました折には、システム開発、実証実験につきまして、民間企業を想定しておりますけれども、国の補助事業を活用いたしまして、システム開発、実証実験を行っていくものでございますが、その前段の基礎調査として県が実施させていただこうというものでございます。
調査期間につきましては、11月から来年の10月の1年間を予定しております。
●山下産業振興総室産学金官連携室長
11ページをお願いします。鳥取県産業技術センター運営費補助金、食品開発研究所施設整備費ということで、このたび742万3,000円をお願いするものです。この事業については、境港市に設置しております食品開発研究所の技術研究開発機能を強化しようとするものです。
12ページをごらんください。(1)で敷地内配置図をお示ししております。その中で、左上に実験棟と書かれたものがあると思います。ここの実験棟が昭和53年に建築して34年経過し、老朽化等が著しいということで、この実験棟を建てかえをしようとするものです。あわせて機能強化等を考えております。同じ敷地内ですけれども、右下に商品開発支援棟というものを建設しようとするものです。
その具体的内容については、(2)の平面図をごらんください。商品開発支援ゾーン、食品品質評価支援ゾーンということで、商品開発支援ゾーンについては、原料の加工から商品開発、試作品まで一貫した処理ができます。あと、小ロットなのですけれども、クリーンな環境で試作品がつくれる施設を考えております。食品品質評価支援ゾーンについては、味やにおいの数値化ができて、差別化した商品等の開発が可能となる施設を考えております。
また、ちょっと敷地内配置図なのですけれども、実験棟の右隣に高機能開発支援棟、これは既存の施設なのですけれども、この施設を活用して新たに健康・美容商品開発支援ゾーン、あと起業化支援ゾーンというものを増改築等を考えております。その図面については、下につけております健康・美容商品開発支援ゾーンについては、食品の機能性を評価したり、新しい健康・美容素材を開発しようというような施設を考えております。あと起業化支援室、これインキュベーション施設なのですけれども、2部屋新たに増設しようと考えております。
11ページに戻っていただいて、真ん中あたりの表なのですけれども、総事業費ということで、このたび基本設計、地質調査料ということで700万円余をお願いさせていただくものです。あと今後ですけれども、実施設計を25年度、あと建築工事、本体工事ですけれども、27年の2月ごろの開所を目指して取り組んでまいりたいと考えているところです。
続きまして、21ページをお願いします。鳥取県産業技術センターの業務の実績に関する評価について、御報告させていただきます。地方独立行政法人法の規定に基づいて、毎年産技センターの業務について評価することとなっております。このたび、23年度の業務についての評価結果について、報告させていただくものです。
2の(2)ですけれども、評価項目としては項目別評価、これは全20項目について評価しております。全体評価ですけれども、その項目別評価を踏まえて、総合的、全体的な評価をさせていただいております。
(4)の評価結果ですけれども、全体評価、5段階評価で4という評価をいただいたところです。項目別評価については3.93という加重平均をあらわしておりますけれども、3,93という評価をいただいたところです。
評価委員会の主な意見ということですけれども、研究成果の企業への技術移転で多くの商品化に顕著に貢献している。あと、職員の意識改革と目標達成のためのマネジメントについて改善、進捗しているというような意見をいただいております。また、下のほうですけれども、これは期待を込めての意見ですけれども、鳥取県の中小企業を守り育成するためには、企業側の意識改革を誘導する強力な技術支援力があり、かつ先進的、画期的な提案のできる産業技術センターへと成長することを期待するというような意見もいただいたところです。
下ですけれども、参考として評価の推移、全体評価ですけれども、過去今までずっと5段階評価で3をいただいていたのですけれども、このたび23年度については4という評価をいただいたところです。
22ページをお願いします。この評価のポイントなのですけれども、先ほども意見にありましたけれども、技術移転件数がふえているということで、その事例としてインフルエンザ予防効果のあるとろみ紅茶の開発支援を行ったとか、伯州綿の木の茎を使ったランチョンマット&お箸セットを技術開発して移転したというような事例がございます。あと企業への技術支援が企業立地につながった事例ということで、先ほども話がありましたけれども、源吉兆庵さんの企業誘致がこのたび成功したのですけれども、その裏では産業技術センターのほうもコラーゲン入りゼリーの開発というようなことを支援したというところもありました。
あと社会的ニーズに対応した取り組みということで、東日本大震災の影響による放射能測定支援、あと食品の安心・安全への企業支援体制を構築したというような対応をしたということで、以上のような取り組みが評価されて、平成23年度業務については4という評価をいただいたところです。
◎上村委員長
それでは、議案第1号で説明が終わりましたが、質疑がありましたらどうぞ。
○錦織委員
まず、2ページの制度創設、主要製造業再生支援事業というものですけれども、これは予算をつくる上でも今後5年間の見込みというのは、大企業は国内で投資は増加させないというのが約8割ある、それから海外で設備投資をするというものが約7割あるという中で、この制度ができて果たして、この事業を活用する企業が出てくるのかなとは思うのですが、例えば企業に打診しているとか、その辺りの様子を何かあれば教えていただきたい。また、これは同時に複数の支援が受けられるのか。例えば、研究開発と設備投資とか、貨物利用とかというのが総合的に受けられるのかどうかということと、それからこの費用はどの段階で、こういう計画ですよというものを提出して、それを県が認定した時点でお金というか補助金が出るのか、ちょっとそこら辺のことを教えていただきたいのと、5年から7年という中期の計画を出した場合で進めるとしますよね。そうすると、今また合併だとか、それから事業再編だとか統合だとかというのがその後、もう1年でもどうなるかわからない感じの昨今ですけれども、もし起こった場合に、その補助金なりは一体どうなるのだろうかという不安があるのですけれども、その辺りについて教えていただきたいと思います。
●小林商工政策室長
まず1点目、打診しているかというお話なのですけれども、既に新聞等でも表明されています日立金属さんとか初め、打診はしており、こういうような制度を今議会に提案しようとしていますけれどもという形では説明しております。ただ、まだまだ企業さんの具体的な計画が詰まらないとのってこれないというか、決まらないというところがありますので、ただ向こうにはそれがインプットされていると思っております。
同時に使えるかどうかということですけれども、これは同時に使っていただけますし、あと流れ的には研究開発をして人材育成して、設備投資をして、最後に貨物という流れにはなろうかと思うのですけれども、ただ、研究開発も試作等も入っておりますので、これは長い期間になろうかと思います。
その中でいろいろな動きがあった場合に、実は、またちょっと考えてみたいのですけれども、基本的にはまず最初認定する際に、きちんとした計画というのは多分こういう大きな企業さんが対象になりますと、かなりはっきりした形の計画は、県に出すのと、あるいは社会に公表されるのとが同じような内容になろうかと思いますので、その内容に従って進められると思います。ただ、また大きな経済変動等があった場合、またそのときにはその中で考えていきたいと思いますけれども、基本的にはこの制度を使っていただく場合にはこの計画に従ってやっていただく。そしてそれが企業側の責任においてもし変わった場合には、補助金の返還もあり得ると考えております。
◎上村委員長
よろしいですか。
○錦織委員
やったからにはずっとやってもらわないと、続けてもらわないといけないわけです。今、補助金の返還も考えているとおっしゃいましたが、そうなった場合には、それは先の先のことかもしれませんが、やはり最初にこういうことは決めていかないと、認定してからそういうことが起こってそのときに考えようということでは、ちょっと今の時代の流れではなかなか難しいと思うのです。その辺りまでしっかり考えていただきたいと思いますけれども、商工労働部長に答弁をお願いします。。
●岡村商工労働部長
実はこの制度を仕組んだ背景が、予想以上に電子・デバイス系の足が早いといいますか、シフトが早いという認識があります。屋台骨といいますか、日本の製造業そのもののあり方がかなり崩れてきているというちょっと危機感を持っていまして、実は彼らも大手の企業といえども、ただそれで物づくりを日本の中でなくすことは考えていないようです。であれば、ある程度集約して、日本に残すべき役割を模索しているというのが正直なところです。そのときに、このような制度を事前に我々も提案しておけば、一緒になって議論できるということです。
先ほど小林商工政策室長が申し上げたように、根っこがあるかないかというのは大きな話でして、根っこがあれば再生は可能だと思います。今回の日立金属さんの場合も若い男性の方が多いものですから、一たん県外に出すけれども戻す可能性はあるとおっしゃっていまして、その戻す条件としては、鳥取の役割がもっと明確にならないといけないと、今みたいな量産型の工場だとやはり生き残れないということをはっきりおっしゃっていました。どういう形で残していくのかということを真剣に考えていくということでした。そのときにこの制度は非常に有効に活用させていただきたいということは、はっきりおっしゃっています。実は同じような企業、業態の企業さんもばらつきはありますけれども出てきておりまして、そういう企業さんにもしっかりアピールして、しっかり根を張っていただいて、新しい再生を遂げていただきたいということで制度設計させていただいておりますので、御理解をお願いしたいと思います。
○森岡委員
私は2点ほどお聞きしたいと思います。
まず初め、8ページの農商工連携促進事業であります。これ一番ページの下に書いてあるとおり、本来もともと農林水産部の所管の事業であろうかと思います。6次産業化推進整備事業ですから、こういったものの金額そのものが大額な枠の中でのお話で、少額なものを商工労働部が拾おうということで、非常に隘路を埋めるということでは評価はしたいと思います。
その中で、ここでは2点聞くのですが、やっぱり農林水産部の所管なものですから、実際にこれは農産物に限定しているわけですよね。実際、水産もできればこのスキームの中に入れるというのが基本的な考え方ではないかと思うのですが、まずその辺りの考え方を1点聞きます。
国の助成事業では補助率が2分の1という優位な状況があるのですが、せっかくここで県が小規模の企業者を救おうということで動くのであれば、やはりそこは2分の1の補助という考え方ができないのかということについて、お伺いしたいと思います。
もう一つ、9ページの県版の経営革新支援ですけれども、大方の企業はある程度この計画については、中に中間業者が入って、そういうノウハウを持った方々が計画をつくるということを聞いております。ただ、一番大事なのは、その計画が本当にこれが実践されて実効を生むかどうかの話なので、その実効を生むかどうか、後の内容のいかんに問わず、そういったものをきちんと担当課は見きわめることが大事だと思いますので、その辺りはどういう形でやられるのか、その点についてお伺いしたいと思います。
●小濱産業振興総室新事業開拓室長
3点ございました。
まず、8ページの補助事業の関係で水産物の関係でございます。森岡委員がおっしゃられるとおり、農商工連携を進める上で、農産品とそれから水産品というのは大きな柱だと思っております。説明でも申し上げましたけれども、今回の事業を仕組むときに農産品のほうが議論が先にあったものですから、ちょっとそこのところはつみ残されているというか、今回の検討には入れておりません。一緒にしておけばよかったとちょっと反省もしておるところです。
施設整備につきましては、さっき森岡委員からもお話がありましたように、ここの8ページの下のところに書いてございます、これは単県の制度、それから、ここには書いてございませんけれども、2番目の質問でもありました国の2分の1、1億円という大きな補助制度がございます。あと、もし県内でそういう水産物の加工施設、ある程度のものをつくられて投資と雇用が生まれるのであれば、企業立地促進補助金という制度もございますので、そのあたりの制度をまずは御検討いただくのが筋かなと思っておりますけれども、ちょっと我々も検討がまだ進んでいない面がございます。これは御指摘にもありましたように、農林水産部、あるいは水産加工業者を巻き込んでいろいろ議論してやっていく必要があると思っておりまして、その辺りを進めてみようと思っております。その中で、国の補助制度、県の制度で水産物を加工して付加価値をつけていって流していくときに、どうしてもここが隘路だよというところがもし出てくれば、そこのところはまた制度をつくるなり、また議会に御相談をさせていただきたいという考えでおるところでございます。
2番目の質問とも関連しますけれども、国の2分の1の補助制度でございます。これは国の制度で農林水産省の制度でございますけれども、2分の1という補助を出す条件として、特定の業者から5割以上の仕入れというかなりハードルが高いものがございます。今回、お願いしております県の単県制度をつくるに当たって、業者さんといろいろ御相談というか意見をお聞きしたのですけれども、特定の業者から仕入れることもいいのですけれども、やはりその分リスクもあると思います。逆に、県内のいいものを広く使って集めたいという御希望もございまして、そこのところを勘案いたしまして、先ほど御説明いたしました県内から金額ベースで3割の仕入れをしていただくということを補助要件に加えたところでございます。
最後に、経営革新の件でございます。おっしゃるとおり、説明でも申し上げましたけれども、この補助制度というのはあくまでもツールでございます。中小企業者の方といろいろ、商工会連合会、あるいは商工会議所を声をお聞きしますと、中小の零細の方だと計画書そのものをつくるのが大変だという声もお聞きしているところでございます。そこのところのサポートは、商工会議所あるいは連合会の指導員さんでよく連携をとってやってくださいというお願いをしております。当然、これが計画が1年、ことしから始まりまして1年で結果が出てくるわけでございますけれども、その効果測定につきましても今後どういう格好でやるか、ちょっとこれから考えたいと思うのですけれども、当然、補助金を出しておりますので、全ての企業が達成していただくのにこしたことはないのですけれども、なかなかそういうわけにもいかない面もございます。きちっと効果測定はして、また議会なり御報告をいたしたいと思いますし、制度で見直すべきところがあれば柔軟に対応したいと考えておるところでございます。
○森岡委員
農商工連携ですけれども、国の6次産業化推進整備事業について見ると、誰がという問題についても結構ハードルが高いのです。ですから、そういったものも含めて、それからこの小規模ロットの加工業者さんというのは、私は非常にニーズは高いのではないかと思っているのです。ですから、農林の部分、それから水産の部分と、これは当然部内の横軸の連携をきちっと図っていただくことと、それから末端にこういったものがあるよという情報をいかに伝達するかが一番の大きなポイントであろうと思っておりますので、その辺をしっかりやっていただければと思います。よろしくお願いいたします。
○錦織委員
ちょっとその件で追加でお聞きします。
8ページの地域資源活用の農商工連携の事業ですけれども、梨カレーでしたでしょうか、県内のカレーがロットが小さいから県内ではちょっとできないということで、結構県外で加工がやられているというのは聞いていますので、こういう事業は非常にいいのかなと思っていますが、加工のノウハウを持つ企業や人材が県内にないためという理由があります。あと施設はつくってあげますけれども、この加工のノウハウとかというのは、境港の産業技術センターの知恵をかりるのですか。何かその辺りの課題があるのに、ロットの小さいのはそれでできるかもしれないのですけれども、ノウハウとかというのはどのように考えておられるのですか。
●小濱産業振興総室新事業開拓室長
一つは今おっしゃられた産業技術センターの関係もございますし、先ほどちょっと説明をはしょったのですけれども、この事業を仕組むに当たって、産業技術センター、あるいは鳥取大学、それから県内の重立った加工業者の方ということで、いろいろ研究会、勉強会を設けております。その中で、今言われたようなロットの問題もありますし、レトルトですとかいろいろな加工技術があるのですけれども、その辺のところは情報交換等を盛んにやって行っておられますので、そこのところで意見交換をする中で、これだったらこの業者さんがあるよという話も中に出て、そういう輪が広がっていけばだんだんそういうのは広がっていくと思います。それで一歩ずつやっていきたいと思っております。
◎上村委員長
ほかにありますか。
○安田委員
2ページのこの事業ですけれども、日立金属さんのようにこれから海外にというところを対象にしてこういう計画をおつくりになったということですが、実はきのうのテレビで、中国のこのたびの動向、動きの中で、きのうちょっと斉木議員がおっしゃってたところかなと思うのですけれども、南部町のミトクハーネスさんが大変な被害を受けられました。800人の従業員のうち400人、半分半分で稼働していた分らしいですけれども、そのうちの全事業のうちの何割かは日本でやらざるを得ないだろうと、社長さんが夕べテレビで言っておられるのを見たのですけれども、そういうケースがあるわけですが、どういう対応の仕方が考えてあるのか。これを見る限りではちょっと無理ですね。再度企業立地でもないだろうし、その辺はいかがかということが1点と、もう一つは4ページの正規雇用奨励金ですけれども、これ疑いたくないのですけれども、やっぱり奨励金をもらった後で離職を、仕事を離職してしまうケースというのも、実際に、22年度は正規雇用3名のうち1名は正規雇用後に離職と書いてありますが、こういうケースというのがある可能性は否定し切れないのではなかろうかと思うのですが、その辺の対応についてはどういうことを考えておられるのか、その2点、お願いします。
●岡村商工労働部長
最初の1点。
ミトクハーネスさんの件ですけれども、今回の場合、この再生のプログラムとはまた別事案で当然ございまして、今、詳細を聞いております。県として、あるいは国に要望する事項も、きのう知事も国に要望する方向でということを申し上げましたけれども、今、どういう対応をとればいいかということをまさに検討しているところです。
今回、報告事項でも現状はしっかり報告させていただきますが、このケースであっても、恐らく海外での展開でなければ日本に戻してもこれは一時的、緊急避難的なものであって、価格的に採算はとれないと思います。その辺りをどのように復旧していただくかということは、まさに別の支援メニュー、あるいは国等にも働きかけをしながら、原状復帰をしていただくような施策は検討していきたいと思っております。
恐らくですけれども、海外シフト、中国のみならず東南アジアも向かってきています。逆に言うと、中国から東南アジアのシフトというのも起こり得る可能性もありますし、その辺の動きもしっかりキャッチしながら、例えば、東南アジアとの分散の連携を図っていく。実は、日立金属さんの場合、今回タイとの分散連携ということもございまして、新しい、我々としても航路とかそういうものにつきましても検討していく必要があるのかなという認識をしておりますので、ミトクハーネスさんの場合はまた別の事案として検討していきたいと思っています。
●中本雇用人材総室雇用就業支援室長
奨励金の関係ですけれども、まず最初1点、うち1名は正規雇用後に離職と書いている分ですけれども、こちらは奨励金を支給しておりません。事前に把握できていましたので、こちらは支給はしておりません。
それと、奨励金をもらった後にすぐやめさせてしまうのではないかというようなお話ですけれども、以前、政調政審の際にそういった意見を伺いまして、制度、要件を改正いたしました。要は、職場体験期間中も含め正規雇用から1年間の間は、本人は当然ですけれども、他の従業員も事業主都合による解雇をしたら支給要件を満たしませんよということにしております。実際には、6カ月後に奨励金は支給しますが、正規雇用から1年後に再度報告をいただくようにしています。その報告の中身ですけれども、雇用保険の台帳を添付していただくようにしておりまして、その台帳を見ましたら、事業主都合の解雇があったかどうかということはすぐわかります。それでもし解雇があれば、奨励金は返還していただくというような要項に改正しております。
○安田委員
中本雇用就業支援室長さん、今おっしゃったのは、正規雇用中の1年間の間に他の従業員も含めて事業主の理由による解雇がないということですね。そうではなくて、支給期間が終わったら、その報告の6カ月というのは試用期間が終わってから6カ月後の支給ですか。期間が終了してからの6カ月後ですか。
●中本雇用人材総室雇用就業支援室長
そうです。体験期間がありまして、それが終わって正規雇用されましたと。正規雇用された6カ月後に請求していただいて払いますと。
○安田委員
それはちょっとやっぱり……。
●中本雇用人材総室雇用就業支援室長
それから6カ月は正規雇用を必ずしてくださいというのを条件にしています。
○安田委員
だから、私が言いたいことはおわかりになっていると思うのですけれども……。
●中本雇用人材総室雇用就業支援室長
さらにその後……。
○安田委員
そのお金もらっている間は確かに正規雇用してあげるよと。でも、お金がもらえなくなったらやめてもらうというケースが出ることを私は心配しているわけですので、それへの手当ては何か考えていらっしゃいますかということをお尋ねしているわけです。
●中本雇用人材総室雇用就業支援室長
体験期間中は事業で補助金といいますか、委託料を支払っています。それ以降、正規雇用されて1年間というのは、6カ月後に払う100万円を1回支払うという形になるのですけれども、正規雇用を1年間されるとなったら、経費的には奨励金以上の負担を事業主の方はされることになると思いますので、1年間を義務づけるということで、そういった不正をある程度防げるのではないかと考えているところです。
◎上村委員長
ほかにございませんか。よろしいでしょうか。
○錦織委員
済みません、10ページの地域活性化総合特区構想なのですけれども、特区の指定になるとソフト面でいろいろ融通がきいたりとか、それから何かつくったときに補助金が出ると理解しているのですけれども、こういう調査事業とかは、全然国の補助というものはないものなのでしょうか。何かこれからハードでこうやりますというようなときにしか出ないのでしょうか。その辺りについてお願いします。特区というものがちょっとよく理解していないので、済みません。
●池田産業振興総室次世代環境産業室長
今の錦織委員の御質問にお答えいたします。
まず、このたび指定になりましたけれども、実は、特区というのは規制の緩和というものがポイントでございまして、この規制の緩和というものを認めていただく必要がありますので、これをこれから国と地方の協議会という国との協議の場で協議いたしまして、認められましたらその計画を申請いたしまして、認定を受けることとなります。認定を受けて初めて特区というものが事業として推進できるといったようなことでございます。
今おっしゃられました財政措置につきましては、これはあくまでも特区の認定を受けるということが大前提でございますので、認定を受けないとその財政措置も受けることができません。しかもその財政措置につきましてはいろいろございまして、新規の全くない制度を申請するものであるものとか、あとはまた既存の制度につきまして、例えば対象事業であるとか、そういうところの融通をきかせるものであるとか、そういったことを求めております。また国では、財政調整費といったようなものを別途措置しておりまして、これも認定を受けた際に一定の要件を満たした場合に、それが融通されるといったような仕組みになっております。ですので、現時点で、認定を受けていない現段階で活用できる事業というものがないということで、このような要求にさせていただいております。
○錦織委員
11ページの産業技術センターの運営費の補助金です。今の段階では、付加価値の高い新たな加工品の開発や技術相談の対応がちょっとできていないということなのですけれども、これ、人員の体制というか、そういう人員配置ですね。新たな技術を持った人の配置とか、そういうことまでは考えていないのでしょうか。場所がないからそれができなかったということではないと思うのですけれども、その辺りを教えてください。
●山下産業振興総室産学金官連携室長
人員の関係ですけれども、今、産業技術センターの技術職の定数ですけれども、40人の定数に対して、ちょっとはっきりとは把握していませんが、30半ばの職員数で対応しているとのことです。ことしの24年度の新規採用ということで、新たに6人ですけれども雇用したということで、そんな中で食品開発研究所のそういう技術を持った職員も採用しているということは聞いているところです。
○錦織委員
そうしたら、ことし採用した人で、その手当てができるということなのですか。それで間に合うと考えておられるのですか。
●山下産業振興総室産学金官連携室長
済みません、そういう産業技術センターの職員と合わせて、これ農商工連携とか6次産業にもかかわることということで、ちょっとまだこれはお願いの段階なのですけれども、そういう県職員の普及員さんとか農林技師さん等についても派遣できないかどうかというようなことをちょっと検討をさせていただいているところです。そういうこともあわせて、何とかこの食品開発研究所で対応していきたいとは思っているところです。
●岡村商工労働部長
ちょっと補足しておきます。基本的に産業技術センターの組織は理事長の直轄事項であります。ただ当然この評価委員の評価のように、研究員が現場に出ていって、実験施設もちょっと古かったということもあるのですけれども、なるべく県内に出ていってコミュニケーションをとっています。その辺の現場の情報はキャッチして、それに対してある程度技術移転ができている、食品の分野ではよくできていると思います。足らない部分、例えば新たにですね、動物実験の部分なんかも既に補充しています。そういう形で独立行政法人になってからそのニーズに合わせたような形で対応する部分と、先進的な部分で先取りする部分とか、その辺をまさにマネジメントという分野に入っていきますけれども、そういう形で対応しておりますので、この施設整備によって、より体制については特段そんなに大きな問題はなくて、機動的に人材を確保して対応していくと聞いております。
◎上村委員長
それでは、次に移りたいと思います。
次に、企業局の議案の予備調査を行います。
なお、質疑については説明終了後に一括して行っていただきたいと思います。
また、議案第25号、平成23年度鳥取県営電気事業会計未処分利益剰余金の処分及び平成23年度鳥取県営企業決算の認定については、決算審査特別委員会で審査を行いますので、省略いたします。
まず、長谷川企業局長に総括説明を求めます。
●長谷川企業局長
それでは、本議会に提案いたしました県営電気事業会計補正予算の概要について説明いたします。
企業局の予算に関する説明書の1ページをお願いします。7月1日から再生可能エネルギー固定価格買取制度がスタートいたしました。この制度を踏まえて、鳥取市古海の企業局東部事務所の管理棟の屋根と敷地内に、最大出力130キロワットの太陽光発電システムの整備をお願いしようとするものであります。詳細につきましては、担当課長から説明させていただきます。よろしく御審議のほどお願いいたします。
◎上村委員長
それでは、議案第2号及び報告事項、報告第1号について、担当課長から説明を求めます。
既に、政務調査会で説明を受けたものでありますので、要領よく簡潔に、マイクに向かってお願いいたします。
●板倉企業局経営企画課長
3ページをお開き願います。太陽光発電の建設でございます。要求額は、補正額が3,000万余でございますけれども、25年度に債務負担行為4,400万余をお願いしておりますので、合計7,500万余でございます。
事業目的・概要でございますけれども、今年度当初予算で、賀祥水力発電所と企業局の西部事務所の太陽光発電設備の建設を進めておりますけれども、これに加えまして、鳥取市古海の東部事務所敷地内に太陽光発電設備を建設するための予算を補正でお願いするものでございます。
ことし7月から再生可能エネルギーの固定価格買取制度がスタートしまして、ことし6月に決定されました太陽光発電の買い取り条件は、価格が1キロワット当たり40円、買い取り期間が20年と、過去の予想を上回るもので、事業の採算性が見込めやすくなってまいりました。東部事務所の場合は、屋根と、それから敷地の空き地の部分にということが候補地なわけですけれども、屋根の傾斜面が東西方向でございまして、西部事務所のように南向きの屋根に設置する場合に比べて、発電量が90%程度になるということがございます。事業化は難しいと考えておりましたけれども、この買い取り条件なら採算性が確保できるという見通しが立ちました。
ただ、買い取り価格は年度ごとに決められることになっておりまして、この価格はあくまで平成24年度のものでございます。今後、発電設備のコストの実態を反映して、価格の見直しがなされます。次第にこれが下がっていくと予想されております。今年度の買い取り価格の適用を受けるには、今年度中に機器のメーカーですとか仕様を決めて、国の設備認可を受けて、中国電力に系統連系の申し込みを済ませるということまでが必要でございますので、補正予算による措置をお願いするものでございます。
2番の事業内容のところに書いてございますけれども、位置は鳥取市古海、最大出力が130キロワット、屋根が80、地上が50キロワット、年間可能発電量が約125メガワットアワー、一般家庭35戸分、発注手法はプロポーザル方式と、事業費が7,500万余でございます。
ちなみに売電収入は20年間で約1億円と見込んでおります。これに対しまして費用は、今回の予算額7,500万に加えて、今後の運転管理費ですとか、支払い利息、最終的な撤去処分費など約2,000万強が必要でございます。最終的な収支は、かたく見積もって700万強の黒字ということでございます。収益は決して多くございませんけれども、自分の事務所については企業局の姿勢としても向かっていきたいと。これによって発電データのノウハウを蓄積しまして、市町村等に情報提供もできると考えております。
3番の債務負担行為額でございます。事業は24、25の2カ年度で実施いたしますので、全体事業費7,500万のうち4,400万余を債務負担行為でお願いしたいと思います。前金的なものを今年度で支払うということでございます。
事業のスケジュールでございますけれども、24年度は基本設計及び系統連系申し込みまでを済ませる。実施設計と工事施工は、これは25年度にまたがって実施いたします。そして、固定価格買取制度に基づく特定契約の締結までを3月中にしてしまうということを考えてございます。そして25年度は工事施工して、10月には営業運転を開始したいということでございます。
この件は以上でございまして、続く4から6ページの財務関係書類の説明は省略をさせていただきます。
7ページは、先ほど御説明しました債務負担行為の調書でございます。25年度に4,477万2,000円の支出を予定させていただいております。
また、8ページから9ページの議案第25号は、決算認定の議案でございます。別途審査をいただきますので、説明はいたしません。
最後の10ページをお開きいただきたいと存じます。10ページの報告第1号は、平成23年度鳥取県営電気事業会計継続費精算報告書についてでございます。
昨年の6月から発電を開始しております袋川発電所の建設に当たりましては、発電所の建屋と放水路の工事、それから工事監理費につきまして、3カ年の継続費で事業を実施いたしました。継続費につきましては、その継続年度が終了した場合には、事業報告書等の決算書類の提出に合わせまして、継続費の精算報告書によって議会に報告することとされております。
この調書をごらんいただきますと、袋川発電所建設に係る継続費につきましては、計約1億9,400万円の全体計画でございましたが、3カ年の実績の支払い義務発生額は、約1億6,200万円で、請負差等によりましてトータルで約3,200万円の差額が生じております。
◎上村委員長
ただいまの説明につきまして質疑がありましたら、どうぞ。
ございませんようですので、次に報告事項に入ります。
質疑につきましては、各部局ごとの説明終了後に一括して行っていただきたいと思います。
商工労働部、議題1、鳥取県の経済雇用情勢について、小林商工政策室長に説明を求めます。
●小林商工政策室長
商工政策室です。
資料1ページをお願いいたします。鳥取県の経済雇用情勢について報告申し上げます。6月、7月の数字が主なものとなっております。
まず、全体ですが、県内経済は、生産活動の停滞による下押し圧力が強まっており、基調としてはなお横ばい圏内ながら、弱含みで推移している。要は、悪い状況がずっと続いていて、それが横ばいで動いていて、それ以上悪化はしていないけれども、なかなか上に行かないということになっております。特に生産活動が余り活発でないところがありますので、それがなかなか上に上がらない原因となっていることでございます。
需要面につきましては、乗用車はとりあえず好調が続いている。ただし、衣料品とか家電は不振があるということでございます。全体としては停滞している様子、状況でございます。
産業面につきましては、電子部品・デバイスなどの不振が続いていると。基調としてはやはり低調ということであります。
雇用面ですが、有効求人倍率は横ばいなのですが、やはりそれが0.71というような数字でございますので、これはやはり厳しい状況が続いているということでございます。
主な経済指標、需要面からと書いております。これは大型小売店販売額をしておりますけれども、4月、5月、6月という数字がちょっと上がったり下がったりという形で6月が若干下がっているという状況でございます。
その他の消費関連指標でございますけれども、乗用車新規登録台数がずっと補助金等の影響もありましてふえておりますけれども、それが思ったほど伸びていない状況にあります。かわりに、ホームセンター、家電量販店はもう下がっていると。昨年の駆け込み需要等もありましたけれども、これは下がっている状況でございます。
産業面ですけれども、生産指数が4月に大きく落ち込みました。電子・デバイス関係の影響が大きかったのですけれども、5月に、若干持ち直しましたが、やはり6月にまた下がったというような形で、上がったり下がったりを繰り返して、あんまり全然上がっていかないという低調な動きが続いているという状況でございます。
雇用面でございますけれども、全国はずっと回復基調にあるのですけれども、鳥取県の場合はなかなかそれが上に上がっていかないという状況でございます。前月は0.1%上回りましたけれども、有効求職者数が0.2%、それから有効求人数が1.0%増加という形で、求人がやや増加という形でございます。
2ページです。有効求人倍率、地区別をつけております。鳥取、倉吉の、これ東部、中部、西部でございますけれども、依然として東部地区は低い、0.57、倉吉は0.68、西部地区は0.74という数字でございます。これ7月末でございます。
企業倒産状況、これは現在のところ落ちついている状況でございます。
設備投資の動向なのですけれども、これは実施したとする事業者数が24年4月~6月は22%、それから7月から9月は27%と5ポイント増加していきますけれども、先行きはちょっと低くなるというような状況でございます。
各機関も同じような景況分析を行っておりまして、最後に参考につけておりますけれども、日本銀行松江支店、山陰両県の景気は持ち直しに向かう動きも見られるけれども、横ばい圏内、悪いところから持ち直そうとしているけれども、やはりまだ上に上がっていかない状況であると。それから鳥取財務事務所も、県内経済は厳しい状況の中でおおむね横ばい圏内で推移している、なかなか上に上がっていかないという状況が続いております。
◎上村委員長
続きまして、議題の2の1、中国での反日デモに係る県内企業への影響につきまして、及び議題2の2、境港外貿コンテナ貨物取り扱いの現状につきまして、議題3、第8回中国吉林・北東アジア投資貿易博覧会の出展結果について、及び議題4、「鳥取ブランド展inロシア2012」の開催につきまして、吉川通商物流室長の説明を求めます。
●吉川経済通商総室通商物流室長
それでは、申しわけございません、1枚追加でお配りを申し上げている部分があると思いますので、ペーパーをごらんになっていただきたいと思います。
先ほども出ましたけれども、このたびの尖閣諸島の問題によりまして、中国で大規模な反日デモが行われているという中で、県内に本社がありまして、鳥取県のほうで現在、把握しています23社ですね、現地に製造拠点とか事務所を出している23社のほうに聞き取りをいたしました。本日の9時現在の状況ということで、御説明を申し上げたいと思います。
影響があった地域は、主に中国の中の山東省の青島、あるいは広東省の珠海とか深圳のあたりが傾向としては影響を受けているようでございます。
具体的な影響でございますけれども、先ほどもございましたが、工場に被害を受けた企業ということで1社ございました。重機とか自動車の部品のハーネスですね、これは電線等の集合部品なのですけれども、それを製造する企業の青島工場が放火をされて、製造ラインの一部、1階が全焼したということで、現在ラインが稼働できない状態になっているということでございます。その中で、今いろいろと細かい情報をお聞きをしておりまして、権利の建物の状況とか、それから現地での対応、保険等を含めたそういう対応はどうかとか、そのあたりをお聞きしております中で、まずは製造の再開というところを優先に今いろいろと取り組んでおられまして、この工場の近くに空き工場があるので、そこを使って一部再開をするとのことです。それで、そこで対応できない部分については、先ほどもありましたけれども、日本での生産ということも考えていきたいというお話でございました。
あと、念のために休業した企業ということで、これも3社ございました。青島と珠海の企業でございます。これは9月の17日と18日、休業をしまして、1社は本日は再開をしているとのことです。1社はきょうも1日休んでいるという状況だそうです。それから、深圳の1社につきましては、きょうはもう正常に稼働しているということでございました。
納期遅れの懸念ということでございます。具体的には2010年の尖閣の船舶の衝突の案件のときにもありましたけれども、通関のときに検査率ですね、検査の割合がふえたりして、少し通関に時間がかかって納期におくれるというような事案がありましたので、そういうようなものに対して懸念を持っておられる企業さんが2社ほどあるということでございます。
今後の対応でございますけれども、これらの情報を分析しながら、また該当企業さんのニーズとかお聞きしながら、国への要望などを県として必要な対応を検討していきたいと思っております。
次に、全体資料にお戻りをいただきまして、3ページをお願いをいたします。境港の外貿コンテナ貨物取扱量の現状についてでございます。先般の常任委員会のときに、内田委員から境港の貨物の現状を報告をするべきではないかという御指摘をいただきまして、ことしの1月から7月までの間の取りまとめについて、御報告をさせていただきます。ここの報告につきましては、外貿のコンテナ貨物取扱量にちょっと限定をしておりますけれども、これは下にありますそれぞれの境港に寄港しております定期コンテナ航路のコンテナ数を集計したものでございます。全体的には昨年は今までの過去最高となりましたけれども、コンテナ取扱量1万8,436本、これは20フィート換算で1万8,436本でしたけれども、これに対して、昨年の同期に比べまして、7月末の状況で全体で91.1%という数字になっております。
航路別では、中国航路が前年同期で76.8%、韓国航路が94.9%ということでございまして、中国航路の減少が少し目立っております。
また、輸出と輸入でございますけれども、やはり円高等の影響を受けまして、輸出が77.2%、7割、6月時点では74%だったのですけれども、少し回復をしてきておりますが、7月末では77%という数字になっております。輸入は102.8%ということで、微増ではありますけれどもふえているという状況でございます。
次に、4ページをお願いをいたします。中国の吉林省の長春市で、9月の6日から11日までの間、第8回北東アジア投資貿易博覧会が開催をされまして、中国との貿易を目指す県内企業5社の皆様と、それから鳥取県として観光とかまんが王国をPRをしてまいりました。
具体的な出展企業さんは、中ほどの表にございますけれども、例えば、延吉でアンテナショップをやっておられます石田商事さんとか、LEDの片山電機さんとか、これらの5社の方でございます。これは博覧会にブース参加するだけではなくて、鳥取県産業振興機構が個別に現地企業さんへ事前にアポをとって、外にも出かけていってなるべく商談の回数をふやしていくということで、そのマッチングを支援したところでございます。
出展の結果でございますけれども、商談件数としましては100件、うち成約見込みが5件ということでございました。
出展企業からの主な声でございますけれども、特に多く引き合いがあったもの、これは具体的には片山電機のLEDでございますけれども、これらについてはやはりそういう引き合いに対応するために長春市への事務所の設置なども含めて考えてみたいというようなことでしたし、それから石田商事さんなどは市場調査にはたくさんのお客さんが来られたので有効であったというような声がありました。また一方で、改善点としましては、商品を使っていただくためにいろいろな説明の表示ですね、そこを充実させる必要があると思ったというような声もありました。
次に、5ページでございます。「鳥取ブランド展inロシア2012」の開催でございます。10月の3日から5日まで、ロシアのウラジオストクで沿海地方政府の協力を得て、第16回極東食品展示会が開催をされます。これに鳥取県ブースを出展をいたしまして、ここを「鳥取ブランド展inロシア2012」と銘打ってブース展開及び現場でのステージイベント等で鳥取を紹介をしていきたい、またビジネスマッチングにつなげていきたいという取り組みを考えております。
出展企業さんでございますけれども、そこにありますように、食品が中心になっております。この出展以外も現地のレストランで鳥取県内の食材を利用したメニューの提供とか料理教室、これらのものもあわせて実施したいと考えております。
広報につきましてはテレビCMとかですね。それから、ロシア人バイヤーをウラジオストクのビジネスサポートセンターからの紹介で参加を要請していくというようなことで、集客にも努めていきたいと考えているところでございます。
◎上村委員長
それでは、議題5、第1回医工連携戦略プロジェクト推進委員会の開催について、及び議題6、平成24年度第1回農医連携促進協議会の開催について、山下産学金官連携室長の説明を求めます。
●山下産業振興総室産学金官連携室長
6ページをお願いします。第1回医工連携戦略プロジェクト推進委員会の開催について、御報告させていただきます。平成24年度の新規事業として、この医工連携戦略プロジェクト事業に取り組んでおります。このたび、第1回の推進会議を開催しましたので、その御報告をさせていただくものです。
1の背景の真ん中のポツですけれども、鳥大の医療機器開発ニーズと県内企業を結びつけるようなプラットホームが今までなかったということです。下のポツですけれども、そういう医療現場における医療機器開発ニーズと県内外の企業とのマッチング等を行う組織をつくって、県内企業等の医療機器開発を促進させていこうという取り組みを行うものです。
推進体制については2つの組織をつくっております。推進委員会とワーキンググループ、特にワーキンググループで具体的な案件等を持ち寄って、マッチング等を協議、検討をしていこうとするものです。
3として、この第1回の会議ですけれども、9月6日に開催させていただきました。内容については、先進地域の講演ということで、大阪商工会議所の井上課長様にお越しいただき、講演をいただきました。大阪商工会議所では、既にこういう全国レベルでのマッチング事業に取り組んでおられるということから、そのあたりのノウハウとか医療機器産業の現状とか課題等についてお話をいただいたところです。
意見交換の内容ということで、そこに3つ書いております。全体的に積極的な意見をいただいて、こういう場は確かになかった、こういう場で取り組みをどんどん進めていこうというような積極的な意見をいただいております。
4の今後のスケジュールですけれども、10月には第2回のワーキンググループ等を開催して、実際、個別具体的なマッチング案件を模索して検討していこうということを考えております。今、鳥大さんがロボット手術室というようなものの工事を進めておられますので、そのあたり参考として、そういうロボット手術室を視察というようなこともあわせて検討しているところです。
7ページをお願いします。平成24年度第1回農医連携促進協議会の開催についてということで、御報告させていただきます。8月8日ですけれども、農医連携協議会を開催したところです。
内容については、平成23年度の取り組み状況について報告させていただきました。その中で、農業者さんの取り組みの情報等もいただいておりますので、23年度ですけれども、9件、企業訪問等を行っております。下の最後の丸ですけれども、農医連携の具体的な取り組み案件の検討ということでございます。企業訪問の成果ということで、この24年度の補助金の申請予定案件2件を発掘させていただいたところです。
2で今後の取り組みですけれども、第2回農医連携促進協議会の開催ということで、これはこの補助金の審査会を開催したものです。昨日なのですけれども、開催させていただきました。上記の2件の事業、一つは抗インフルエンザ効果があると言われるハーブの栽培技術の研究なり商品開発、あともう一つは、免疫活性効果があると言われているジネンジョ、ムカゴの栽培技術、同じく商品開発等についての取り組みについて、昨日ですけれども、2件採択させていただきました。今後についても引き続き、こういう事務連絡会等で各情報等を持ち寄って、引き続き掘り起こし等に力を入れてまいりたいと思っているところです。
◎上村委員長
続きまして、議題7、県有施設へ導入する直管形LEDランプの性能に関する標準仕様書の作成について、池田次世代環境産業室長の説明を求めます。
●池田産業振興総室次世代環境産業室長
そういたしますと、8ページ、9ページをごらんください。県有施設へ導入する直管形LEDランプの性能に関する標準仕様書の作成についてでございます。
まず直管形LEDランプというのはどういうものかというものでございますが、下のほうに図で示させていただいておりますが、県庁舎の各執務室、トイレ、廊下、また学校の教室等にございます一般的な蛍光灯タイプのランプでございまして、40ワットタイプを図示しておりますが、小さい20ワットタイプとか、さらに大きい110ワットタイプといったようなものがございます。
これまで、県有施設にLED照明入れる際に、その発注仕様書というものが光学性能等の記載が不十分でございまして、価格重視といったような落札になるようなおそれがあったということも踏まえまして、このたび、性能が確保された製品の調達並びに県内LED関連産業の振興目的といたしまして、調達に係る標準仕様書を定めさせていただきました。今回定めるに当たりましては、各調達担当課、産業技術センター、それとLED戦略研究会といったものを県内のLED関連企業さんと一緒に組んでおるのですが、そこの企業さん方の意見を伺ったところで作成いたしました。
目的といたしましては、まだ現時点でJIS規格が未制定でありますので、そういう性能が確保された製品を調達するといったこと、それから、また県内産のLED照明の製品開発、性能向上を促進して、LED関連産業の振興を図るといったようなことを目的といたしております。
仕様につきましては、2番、3番をごらんいただきたいのですけれども、まず、仕様設定の考え方のところで、性能につきましては直管形LEDランプのJIS規格化の動きを踏まえて、実はこのJIS規格化というのが、早くて来年以降、JIS規格化されるのではないかといったようなことが報道でもなされておるところなのですが、業界団体、ここで一般社団法人の日本電球工業会という大手企業が入っている、ここの業界の自主規格であるJEL801というものがございますが、これの仕様との整合性を図るところで、全国で通用するレベルの性能を設定するということでございます。
詳細は9ページにあらわしておるところでございまして、例えば全光束であるとか、演色評価数であるとか、色温度、また設計寿命、こういったようなところが特に主要な性能になります。例えば全光束等でいきますと、これは光源から全ての方向に放射される光の量でルーメンということであらわすのですが、6月には電球型のLED照明でございましたが、全国のほうで明るさ不足ということで消費者庁から警告を受けたような案件がございました。そういうとこも踏まえまして、性能確保するような、そういった観点でこのようなものを定めておるところでございます。
8ページにお戻りください。もう一つは鳥取県産業振興条例の趣旨を踏まえまして、特に県内産ということにつきまして一定の定義をさせていただいたということで、2番の(2)のところでございますが、鳥取県内に事業所を有する企業が製品全体の規格及び主要な設計、これはLEDモジュールの光学設計及び回路設計でございますが、行って、かつ、最終製品の組み立て及び製品検査の全部が県内で行われている製品であるといったようなことを定義させていただいております。
それと4番その他でございますけれども、当初予算でお認めいただいたところでございますけれども、現在、県では、県内産LED照明の性能に関する基準というものを産業技術センターと連携して、基準づくりをやっておるところでございますが、今年末を目途に基準案を作成いたしまして、今年度末を目途に試験運用を開始して、センターにおいて実施する統一性の評価試験をクリアしたLED製品の差別化、PRといったものを図っていきたいと考えております。
◎上村委員長
それでは、ただいままでの説明につきまして、質疑がありましたらどうぞ。
○森岡委員
6ページの医工連携戦略プロジェクトのことですけれども、今年度、当初予算で新規事業としてこの取り組みを私注目をしておりました。中でも当初予算の中では、もう既に4回ぐらいのワーキンググループの会合が重ねて、来年の当初予算の検討も入るのだというような予定で組まれておったはずなのですが、この報告を見ると、今回第1回目だということで、いわゆるこの国のライフイノベーションの戦略に従って、鳥取県でやっているわけなのですが、もう既に平成22年度から国はやっていますよね。そういった流れの中で、いかにもこういう先進技術を追いかけて産業化しようというこの事業なのですが、極めて遅いような気がするのです。何となく後ろからてこてこてこてこついていっていて、何か知らないけれども、予定どおりいかない、会議さえ予定どおりいかないというような流れが、非常に目についています。どういういきさつでこれが予定どおりならなかったかということと、それから、この医工プロジェクトですけれども、商工労働部が本来どのような産業化を考えているかというのが何となくいまいちつかめないのです。鳥大、鳥大と言われるけれども、鳥大がどれだけ頑張ったってそんなに産業化につながるような技術開発というのは、なかなかこれ難しいような気がするのです。
私のイメージですけれども、これを産業化につなげるということは、要は鳥大と医療機器メーカーとの相対相場もできているわけですから、それをわざわざこの医工連携があって、県内の企業を使いましょうという話もなかなか難しいだろうし、そういったことを考えれば、やはりここはこういう最先端技術を賄えるような人材育成をいかに鳥取県が考えるかというところまで考えないと、産業化という意味合いではなかなかつながってこないような気がしているのです。そういった面も含めて、商工労働部がどういう形のものを考えているか、これをちょっと1回ここで御説明してください。
●岡村商工労働部長
まず、いきさつでありますけれども、正直言いまして、この医療イノベーションの世界、あるいは医療機器の分野に入っていこうとするとかなりの障壁といいますか、ハードルが高かったり、それから医療産業といいますと、どうしても先進的なイメージが非常に強いと思うのです。国が描いているのはまさにそこです。ただ、それだと鳥取県の特徴が出てこない。特徴がどこにあるかと一度評価したその期間がかかっているのは事実なのです。
まず鳥取大学の中にロボット手術のダヴィンチの、例えばデバイスですとか内視鏡ですとか、特許が20件ほどあります。鳥取大学がこれを固有に持っているのですね。今、この特許に大手の内視鏡企業なんかがひっついてきているのです。これをやってしまうと、そのまま持っていかれて、県外で製品化されて終わってしまうと。正直言いますと、これを阻止したいというのが最初の目的だったのです。
ここにある鳥取大学が持っている内視鏡の特許をうまく生かしながら、県内の産業、これは医療機器メーカーをつくるのではなくて、そこに部材を提供する。例えば、血液を吸い上げるようなノズルとか、そういう分野においては電気や電子の分野でも応用が可能だろうということで、県内企業でそういうことが可能かどうかというのを吟味していこうということで、これはもう既に作業を始めています。
ただ、それだけでは産業になりませんので、やはり国の大型の補助制度を活用したりとか、産業としてある程度部材企業を集積していくような仕掛けをつくったりとか、おっしゃったように、それを引っ張る人材ですね。人材というのは2つありまして、デバイス人材もありますけれども、医療の分野でそういう産業が必要という、医療ニーズをまとめていただくような人材とか、いわゆるマッチングさせる人材ですね。これは特許だとか知的財産だとか絡んできます。そういう意味で、今回も知的所有権センターとか入れておるのですけれども、それともう一つは、今、鳥取大学が手術ロボットのインターンとか研修医を育てるプログラムが動き始めています。ここにもビジネスチャンスがあるかなと思っていまして、そういうものを今寄せ集めて、テーブルに乗っけて議論をしていく準備をしているところです。そこに少し時間をかけたというのが正直なところでありまして、2回目のワーキング、3回目のワーキングは、今度は民間企業が入ってきます。県内の企業、それから県外の企業も入れて、県外の企業は医療機器メーカーを入れようと思っています。県内の中でやっぱり医療機器メーカーありませんので、やはり医療機器メーカーと組むことが大事だと思っておりますので、そういう戦略でチームをつくって、具体的なプラン、プロジェクトに仕上げていくということをぜひ打ち出していきたいと考えております。
○森岡委員
岡村商工労働部長がおっしゃるとおり、例えば鳥大の特許、20件ほどあるということですが、それは当然利用していただけばいい。それから、ノズルなんかの医療機器ですよね。要は、先ほどこの次の段階では医療機器メーカーが入ってきますよと、県外企業も入ってきますよと、私もそこが一番ポイントだと思うのです。いかに医療機器メーカーが鳥取県の、要は人材ですよね。人材をうまく活用できるかどうかが産業化につながるかどうかのポイントなのですよね。
ですから、そういった意味においては、まさしく今もう県外はこれ競争なのです。それにそういう状況をわかっておりながら、いかにも遅いというのが私の印象なのです。その辺りは、当然これは結果として出るわけですから、しっかりと今年度始まった事業でありますし、この産業化というものをしっかりと私も見ていきたいと思いますので、これについてはやっていただければと思います。
●岡村商工労働部長
ちょっと補足だけさせてください。
済みません、おっしゃるとおり、医療機器メーカーというのが非常にポイントでありまして、それをどの時点でオープンにしていくかということも含めて、医療機器メーカーもここに来るメリットがないと加わってきませんので、その辺のところは大商さんなんかが非常にユニークな取り組みをされていました。非常に情報をある程度オープンにされて、他の医療機器メーカーも引きつけるような作業をされていましたので、その辺りは参考にさせていただきながら、新たな医療機器メーカーにもちょっと打診したいと思います。今現在でも水面下といいますか、ある程度オープンにしていますけれども、島津さんとかいうところには当然声をかけておりまして、加わっていただくように、今準備をしているところです。
◎上村委員長
はい、頑張ってください。
ほかにございませんか。
○内田(隆)副委員長
境港の外貿コンテナ貨物取扱量の現状について報告ありがとうございます。
先ほど来、安田委員からもミトクハーネスさんのことがありましたけれども、非常に状況が悪いです。ただ、境港に関して、中国というのは欠かざるべきところだと思いますから、フォローアップは絶対していかなくてはならないところなのですけれども、今後どのように考えられていますか。この数字をどのように認識されておられるか、答弁よろしくお願いします。
●吉川経済通商総室通商物流室長
中国航路の一部寄港が見合わされたというようなこともありまして、そういう外的な要因ということもあります。ただ、先ほど申し上げましたが円高とか、それから中国の全体的な景気の陰りみたいなところもないわけではありません。
ただ、今、例えば島根県の東部とかも含めて、境港の周辺でありながら京阪神を使っていらっしゃる企業さんが結構ございます。そういう部分で、新たに米子にできましたこん包とか受発注のシステム化をするような、そういうサービスの高度化ができるような企業とのマッチングとかをしながら、ぜひこの境港を使って中国向けに貨物を流していただくように、既存の大量貨物制度とかそういう制度も含めて、やはり前年を割らないように、必ずことしも最高が最終的には達成できるように取り組んでまいりたいと思っております。
○内田(隆)副委員長
特に中国航路の輸出が落ち込んでいますよね。これ円高というところもあるのですけれども、中国航路の一番上に、輸出のときに上海まで11日かかるというように書いています。これは民間の会社さんのことなのでしようがないといえばしようがないのですけれども、競争力を見ると弱いのかなと思っている次第です。この辺りはどうなのでしょうか。
●吉川経済通商総室通商物流室長
確かに輸出のほうで少し時間がかかるという事情があります。これについては、国内の他の港でトランシップというか積みかえをしたら期間が短縮できるというような提案を航路の運航会社等からもいただいておりまして、そういうPRもしているところなのですけれども、やはり少し実績とか、それからこれから利用を見込める企業さんというところを掘り起こしていって、それを整理して、いわゆる航路の利便性を高めていくという取り組みも当然あわせてやっていきたいと思います。
具体的には、ちょうど中段、ちょっと下段に書いていますけれども、中国航路の具体的な輸出では、特定の企業さんの非金属というが結構使っていただいていたのですけれども、そこの企業さんの輸出が少し減った影響がこの数字にあらわれているということでございます。
○内田(隆)副委員長
続けて済みません。続けて、4ページにもかかることなのですけれども、私もこの北東アジア投資貿易博覧会に行かせていただきました。それで、石田商事さんなんかからヒアリングをしたのですけれども、このDBSを使って今回初めてウラジオストクから博覧会に荷物を入れられたと。8月5日に荷出しをされて、この博覧会に間に合わせたんだということでした。これ荷出しをされてこの博覧会に間に合わせたということだったのですけれども、通関がやはり課題であったということでした。
やっぱり荷物量を確保しようとすると、もちろんこの中国に関してもそうなのですが、現地で適切な対応ができるのが一番いいのであろうと思っております。一方で、新潟県とか秋田県なんかは現地にきちんと事務所までは構えていらっしゃらないませんが、事務所みたいなものも構えながらも対応されているところもあったようです。そろそろ本格的にこの吉林省というところを目指すのであれば、中国事務所ということを考え出さないといけないのではないかと思います。今、上海事務所の話もあるということも伺っておりますけれども、どうなのでしょうか。
●吉川経済通商総室通商物流室長
前段の通関の部分につきましては、今回、ロシアと中国の国境を越えて、通常は大連経由というのが多いのですけれども、露中の国境を越えたということで、石田商事さんの取扱品目が食品であったということがあって、今までは食品以外のものはそのルートを通ったことが実績があるのですけれども、食品だったということで少し時間がかかったというところがあります。いろいろなものを通すことによって、さまざまなものが時間を短縮して通るようにこれからも取り組んでいきたいと思っています。
拠点の話でございますけれども、単独の事務所というのは中国のシステム上難しいといいますか、そういう国の仕組みになっておりますけれども、今、実際に東北師範大学に職員を1名、毎年研修派遣させていまして、吉林省政府と密接なやりとりをしていただくようにしておりまして、こういう博覧会のときでも応援という形でいろいろとかかわっていただいているというのが現状でございます。
そういうところとか、石田商事さんとかがそういう形でいろいろな県内企業さんとかの食品を複数社のものを扱っていただきながら、拠点展開をされているというところがありますので、それらを複合的にいわゆる効果が出るような形でいろいろ考えてはいきたいと思います。ちょっと事務所を直接すぐにどうということについては、ちょっと今の段階では私からは何とも申し上げられないです。
○内田(隆)副委員長
最後にします。
東北師範大学に毎年送られておるというのは特筆すべきことだと思います。ただ、これも言われていたのですけれども、学生の名刺を持って企業訪問ができるかどうかという話もあるのです。他県、都道府県が上海なんかに事務所はもう30を超えて置いていますよね。ほとんど3分の2以上が上海には出ていると。上海に出ていくのがいいのか、東北の吉林に出ていくのがいいのかというのは検討しなければならないことなのですけれども、上海は既に出おくれています。吉林省でいえば大学生ですね、大学生が、ではトヨタの事務所を訪問する。名刺もらいましたけれども、大学生の名刺でしかないですよね。鳥取県という名刺ではない。かつ1年間で帰ってくる。私は非常にもったいないと思うのです。仮にあそこに1人でもいれば、CLAIRでもいいのですけれども、あそこにはCLAIRはありませんから、師範大学にもう1年いると、つくれる人脈というのが全く変わってくるはずですし、そうだと思います。だから、名刺も含めて、企業訪問をするに当たってもどういうツールを持ってどのようにアプローチしていくかというのは、非常に考えなくてはならないですし、きっと勉強しているだけで、議員とか知事が来たときのガイドということだけになっているので、日本人会を含めてきちんと学生は学生として勉強もしていただいて、それ以外のこともしていただく、企業にアプローチをしていただく、訪問していただくというところまで求めてもいいのではないかと思うのですけれども、見解をお願いします。
●岡村商工労働部長
御指摘のこと、私もそう全く同じの認識でありまして、東北師範の1年はもったいないなと。やっぱり2年ぐらい要るなというのが基本的に思います。
日本商工会議所というのがシャングリラの中にありまして、豊田通商だとかトヨタ、入っていますね。あそことやっぱりコミュニケーションをしっかりとらないといけないということも必要だと思っていまして、実は江原道は事務所をつくっていたのですね、道で。このときに私も、その上で道の職員が吉林大学の学位を取っていたというのがあって、ちょっと先越されているなと私も思って、博士まで取らなくてもせめて経済プロジェクトのマスターぐらいは、かかわるぐらいの人脈が要るかなと思っていまして、その辺は吉林省省政府とか、あるいは吉林大学とか、それから商工会とかいろいろと関係機関とネットワークが構築できるようなあり方をぜひ模索してみたいと思います。
ウラジオストクでもマツダのCX-5の組み立てが始まりますし、実は、こちらの極東を通して吉林省に一汽マツダもあります。そういう形で、この航路というのは非常にこれからホットな航路になってくると思いますので、そういう意味での、本当のグローバルな北東アジアのセカンドステージを描けるような、そういう流れをつくっていけるような人材をつくりたいですし、配置もしたいと思っていまして、ぜひちょっと検討してみたいと思います。
○内田(隆)副委員長
よろしくお願いいたします。
◎上村委員長
ほかにありませんか。
それでは、企業局に移ります。
議題8、竹内工業団地の新規貸付契約について及び議題9、米子市崎津地区に係る鳥取米子ソーラーパーク株式会社との賃貸借契約の締結について、板倉経営企画課長の説明を求めます。
●板倉企業局経営企画課長
そういたしますと、企業局の報告資料は2つございます。そのうち、追加分でないほうをお開きいただきたいと思います。
竹内工業団地の新規貸付契約についてでございます。竹内工業団地内に本社のありますコーヒー豆卸小売業の株式会社澤井珈琲に、同社の隣の隣の区画でございますけれども、約0.2ヘクタールを長期貸し付けをするという契約を9月3日に締結いたしました。
同社には、平成18年8月から、本社の敷地約0.3ヘクタールを長期貸し付けしておりますけれども、その本社の向上や併設の飲食店が手狭になっておりまして、近隣のこの区画に、今度はドリップバッグ製造工場と倉庫を整備して、事業を拡張されるという計画でございます。
進出企業の概要のところの4番、業種はコーヒー豆の卸小売業、貸し付け内容の貸し付け面積が1,961.62平米、期間は20年、用途は工場及び倉庫用地、貸付料が年額の約100万でございます。
新たな貸付地での事業概要でございますけれども、ドリップバッグの製造ということで5,000万を投資されて、10月と事業開始と書いてありますけれども、10月が少し遅れるかもしれませんけれども、開始して、新規常用雇用、予定者が3名ということでございます。
澤井珈琲に貸し付けした後の竹内工業団地の処分状況でございますけれども、工業用地のところの下から2段目、未処分面積見ていただきますと16ヘクタールございます。未処分割合が19.3%ということでございます。
今回が今年度初めての分譲案件でございますけれども、現在進行中の有望な話が、実は4件ほどありまして、引き続き頑張ってまいりたいと思っております。
参考として、以下に平成23年度以降の分譲、長期貸し付け状況を記載してございます。
引き続きまして、追加分の企業局報告資料をお開きいただきたいと存じます。
米子市崎津地区に係る鳥取米子ソーラーパーク株式会社との賃貸借契約の締結についてでございます。米子市崎津地区の未利用地につきまして、ソフトバンクエナジー、三井物産と貸し付けの交渉をしてまいりましたが、このたび、貸し付け条件等につきまして合意に達し、契約締結の運びになりましたので、御報告を申し上げます。
契約締結後、両者が出資します特定目的会社は、10月初旬までに工事に着工して、平成25年7月の完成を目指します。
なお、米子市所有地は、土地にちょっと凹凸がございまして、現在、造成中でございます。契約の締結はこれの終了を待って、12月までに行う予定でございます。
貸付契約の主な内容のところに入ってまいります。1の契約の相手方となる特定目的会社の名称でございますけれども、鳥取米子ソーラーパーク株式会社ということで、代表取締役はソフトバンクエナジーの藤井副社長でございます。
貸付面積は全体で53.2ヘクタールということでございますが、今回契約いたしますのは、企業局所有の工業団地24.3ヘクタールと、住宅供給公社所有の住宅団地9.1ヘクタールでございます。
設備容量は全体で、面積がふえた分も加えまして、今回42.9という数字を出しております。一般家庭の約1,200世帯分でございます。主要目的は太陽光発電施設やその関連施設の設置管理運営……(「1万2,000」と呼ぶ者あり)1万2,000世帯分でした。大変失礼しました。
名称でございますけれども、これは先方がソフトバンク鳥取米子ソーラーパークということで決定をされました。貸付期間は20年でございます。
年間貸付料でございますが、工事期間中は無償貸し付けでございますが、発電の開始後は(1)と(2)のいずれか高い額ということで契約をいたします。(1)に書いておりますのが、いわゆる通常の貸付料でございます。年間売電収入総額の3.75%をいただくということになりました。これで試算いたしますと、平米当たり120円ということになりまして、これは崎津工業団地の鑑定評価に基づく正常賃料、118円でございましたけれども、これとほぼ同程度でございます。
御承知のように、当初はソフトバンクがメガソーラーで全国展開をするに当たって設定しました売電収入の3%というものを基本に交渉してまいりましたが、6月に調達価格が事業者にとって採算性を見込みやすい価格で決まったことなどから、監査の意見などもいただきましたし、本委員会の委員方からもお話をいただいたことを踏まえまして、契約条項を協議する中で、貸付料を正常賃料の額まで上がらないかというようなことを粘り強く交渉いたしました。その結果、3.75%で合意に至った次第でございます。
(2)に上げておりますのは、貸付料の最低保証額でございます。天候不良ですとか事故などで発電料が減った場合でも、調達期間中の年間平均計画発電量で算定した貸付料額の8割をいただくということにしております。この最低保証額を今のところ、最終的には発電能力で案分いたしますけれども、各地権者を面積案分で試算いたしますと、企業局が年額約2,300万円、住宅供給公社の所有地が年額870万ということになってまいります。通常の貸付料が幾らかということになりますと、この額を0.8で割り戻した額でございます。企業局所有地につきましては、約3,000万弱というようなものが貸付料として入る見込みでございます。
次に、(7)の担保権の設定等でございます。特定事業会社が金融機関から、プロジェクトファイナンスということで資金を大量に借りて事業を行います。この本件事業のそのことの必要性やら、本件事業の安定性、継続性を確保する観点から、プロジェクトファイナンスで事業を行う場合に一般的な特約としまして、一つは賃借権への担保権の設定等を認めること、2番目は強制執行のできる責任財産を崎津地区の事業に関する財産に限定する。例えば、このSPCがほかの地区でも事業をするという場合に、責任財産は我々は崎津地区だけに向かっていくということでございます。3番は、県からの倒産申し立て権を制限する規定を設けております。これはもし倒産の申し立てがあった場合は、これは厳格な手続で、破産手続によりまして最後清算というようなことに向かっていくわけですけれども、そうではなくて、関係者が話し合ってリストラ等をさせたり、あるいはほかの事業者に事業を継続させたりして、何とか事業を持たして収入を維持していくというようなことが弾力的に迅速にできなくなるというおそれがあるので、こういうやり方をすることが多うございます。
この契約条項につきまして弁護士に相談しまして、相手方の要求も押し返したものも幾つかございます。ただ、これらの条文につきましては、いずれもプロジェクトファイナンスで事業を行う場合に通常行われる特約でございますし、これがないとファイナンスを受けることが難しい。また、県にとっても必ずしも不利になるものではないということを判断いたしまして、受け入れたものでございます。
2の今後の予定でございます。この委員会後に契約を締結いたしまして、10月初旬までにSPCは着工し、平成25年7月に完成という予定でございます。
経緯等、何遍も申し上げておりますけれども、23年の5月26日に関西広域連合委員会で知事がソフトバンクの孫社長に提案をし、一番下の11月21日のところですが、孫社長がソフトバンクの予定地の中に崎津が含まれているというコメントをいたしました。そして24年度の、一番下のところ、これ8月の常任委員会で御説明申し上げましたけれども、ソフトバンクエナジー、三井物産、鳥取県、米子市、住宅供給公社の5者で、発電所の設置及び運営に関する協定を締結したところでございます。
◎上村委員長
ただいまの説明につきまして、御質疑等がありましたらどうぞ。
よろしいですか。では、次に進行いたします。
その他でございます。とっとり産業フェスティバル2012&鳥取環境ビジネス交流会2012について、山下産学金官連携室長に説明を求めます。
●山下産業振興総室産学金官連携室長
お手元に青っぽいリーフレットをお配りしていると思います。とっとり産業フェスティバル&鳥取環境ビジネス交流会のお知らせです。
ことしは10月の5、6、金、土なのですけれども、米子コンベンションセンターで開催させていただきます。県内企業を中心として50社以上出展されています。ぜひとも委員の皆様にも御都合つけて参加していただければと思っております。どうぞよろしくお願いします。
◎上村委員長
このことに、皆さん、いいですね。(「はい」と呼ぶ者あり)
ほかに執行部、委員の方で何かありましたらどうぞ。
○錦織委員
先ほど、交通事故について2件の報告がありましたが、ここだけの問題ではなくて、この場で提案するというか聞いてもちょっとわからないことだと思うのですけれども、やっぱりいろいろな各課、各部にわたってとても交通事故が多いです。しかも車も多いし、職員も多いから、交通事故というのはやむを得ないとは思うのですけれども、県の職員側が悪いというのが非常に多くて、何でだろうと思うのです。それで、それをどういう状況でAさんが事故したら、この人はどういう仕事を持っていてどういう状況のもとでこういう事故が起こったのかとか、帰ってまた次何かがあってこうなのかとか、そういう総合的な分析というものがされているのかなと。ただ、事故をしたらいけません、こういうことにチェックしましょうとかという、そういうことだけではなかなか改善できないのではないかなと思います。
というのは、私がちょっと思うのは、やっぱり職員さんも減らされているし、一人一人の抱えている仕事も多くなっているのではないかなというふうなことも推測するので、そこら辺をちょっと冷静に、どういう状況で起こっているのかということもやっぱり総合的に分析することが必要ではないかなというふうに思ってなのですが、わかる範囲でいいので、そういうことももうやっていますよということがあれば、それでいたし方ないのですが。
●岡村商工労働部長
9月、コンプライアンス月間になりまして、副知事から招集がかかりまして、各部局長でですね、その話もありました。交通事故のみならず、別のコンプライアンスも含めての話でしたけれども、特に交通事故に関しては部局ごとでまず要因分析をしてみようということになっています。我々もどっちかというと企業訪問が多いです。企業訪問する際の、例えば、よく起こっているのが駐車して発進するときに起こっていたりとかするケースが多いと、バックですね。だから、駐車場は正面から入れない、バックから入れるとか、起こっている要因分析をしっかりやって、部局ごとの特徴をまず捉えて、避けられるものは避けていくというような形で、もう1回指示があるように聞いておりまして、その辺は意識しながら取り組んでいきたいと思っております。
●小林雇用人材総室労働政策室長
済みません、今の御質問に対してちょっと補足いたしますが、先ほど、錦織委員から分析をされているのかというお話がございました。それで、事故の後には、交通事故原因分析シートというものをその事故を起こした職員につくらせまして、実は、事故発生当時の業務、一体出勤当時からどういう業務をしていたのですとか、あと公用車を運転するときにいつもそれは使っている公用車なのかですとか、それから事故発生の場所だとか状況、それから制限速度が何キロのところを何キロで走行、このたびは50キロ制限のところを実は30キロで走行していまして、それでゆっくりゆっくりは運転していたのですけれども、後ろからぶつけられてしまったということで、ただ、県のほうの運転の状況が悪かったのではないかということで9割ということが免責になっております。
それで、その事故の発生状況も信号機ですとか、道路が坂道だったとか平たんだったとか、いろいろな分析をしておりまして、分析をしているかということについてはもう細かく細かく分析をして、今後、ではどういうあたりに気をつけてですとか、あと運転の適性検査のようなものもしておりまして、あなたはどういうところに気をつけて運転しなさいと、こういう指示も出ておりますので、今後とも気をつけて運転させていただきたいと思います。
◎上村委員長
錦織委員、よろしいですか。
○坂野委員
済みません、本来その他の場所で言うところではないのですけれども、先ほど、崎津工業団地について御説明いただいたときに、この委員会でも委員から発言があったという旨があったと思うのですけれども、本当に、当初であれば9月上旬には締結をされて9月中に工事に着手するという予定だったと思うのですけれども、本当に粘り強く交渉されてこられまして、3%から3.75という大幅なアップをされたということは、本当にもうすごいことをされたと思いまして、ちょっと計算がよくわからないのですが、恐らく年間に1,000万近くになるのですか、1,000万近くの収入が増加になるということですし、20年間であれば2億円程度ですか、本当にそれだけの大きな収入を鳥取県にもたらされたということで、本当に粘り強く交渉されてこられたことに本当に改めて敬意を表したいと思います。本当にありがとうございます。
◎上村委員長
ほかに何かありますか。よろしいですか。
それでは、午前中は以上で終わりまして、13時からということでよろしくお願いします。
午後0時04分 休憩
午後1時00分 再開
◎上村委員長
再開させていただきます。
時間をスピードアップせよという御意見がありましたので、委員の皆さん、執行部のほうもよろしくお願いします。
農林水産部の議案の予備調査を行います。
質疑につきましては説明終了後に一括して行っていただきたいと思います。
まず、西山農林水産部長に総括説明をお願いいたします。
●西山農林水産部長
そうしますと、9月定例会に提案いたしました諸議案のうち、農林水産部の関係につきまして、その概要を御説明をいたします。
資料の1ページをお願いをいたします。予算関係では、補正額トータルで9,282万円余の補正をお願いするものでございます。一般事業といたしまして、新規に湖山池の水質浄化に対応した大規模な飼料作の経営安定対策、これを鳥取市とともに推進をしたいと思います。それから、鳥取発!アグリスタート研修支援事業、これは来年の2月に募集をいたします研修事業の補正をお願いするものでございます。また、新規といたしまして、乳用種の肥育経営緊急補てん事業、マルキン事業によりまして、減額になりました本年の2月、3月の補填をJAが行う場合に、その半分を県が支援をするものでございます。また、ことしの農作業の事故の多発を受けまして、農作業安全を緊急に推進する対策をお願いをするものでございます。また、公共事業のほうでは、県営畑地帯総合整備事業、大淀地区で実施をお願いをして、畑かんの管理を目指すということでございます。
また、予算関係以外に関しましては、午前中も提案がございまして恐縮ですけれども、交通事故の損害賠償に係る和解、損害賠償の額の決定についての専決処分の報告がございます。今回の場合は、駐車場でバックで事故をした、接触をしたということでございまして、今後とも交通安全、指導を十分に徹底してまいりたいと思います。まことに申しわけございませんでした。
詳細は、担当課長から説明をいたします。御審議のほど、よろしくお願いをいたします。
◎上村委員長
そういたしますと、続きまして、議案第1号及び報告第2号につきまして、担当課長の説明を求めます。
なお、既に政務調査会で説明を受けたものでありますので、説明は要領よく簡潔に、マイクに向かってお願いをいたします。
●伊藤農政課長
資料の2ページをお願いいたします。とっとり発!6次産業化総合支援事業でございます。今回、補正額1,280万余をお願いするものでございます。
事業の概要でございますけれども、農林漁業者が取り組みます6次産業化、農商工業者と連携します農商工連携等につきまして進めているところでございます。これにつきまして、施設整備等の支援を行っているところでございますけれども、当初予算を超える要望がございました。このことから、今回増額補正をいたすものでございます。当初20件ということでございますけれども、今回21件、それも大型の部分が出てまいりまして、21件の支援をしたいというところでございます。
3ページでございます。湖山池の水質浄化に対応しました大規模飼料作経営安定化推進事業でございます。今回、2,300万円の補正をお願いするものでございます。
事業の概要でございますけれども、湖山池の高塩分化に伴いまして、水稲作から畑作に転換するということでございまして、8月25日には瀬地区での集落営農組織、9月1日には三津地区の集落営農組織がそれぞれ立ち上がったところでございます。10月には大区画整理事業も完了いたしますし、それにあわせまして、10月より飼料作を開始するということでございます。これにあわせまして、集落営農組織が安定して持続的に飼料作営を行えるということで、県と鳥取市で協力して支援していこうというものでございます。
事業の内容に記載しておりますけれども、経営安定化のために設置されます基金に対しまして、この財源の積み立てた4,600万円の2分の1、2,300万円を助成するものでございます。
続きまして、資料の一番最後のページ、21ページをお願いいたします。報告の第2号でございます。先ほど部長からありました交通事故に伴います損害賠償に係ります和解及び損害賠償額の決定について、御報告を申し上げます。
概要でございますけれども、和解の相手方は琴浦町、加登脇建設株式会社様。和解の要旨でございます。県側の過失割合が6割、県は損害賠償金といたしまして4万7,020円を支払うものでございます。
事故の概要でございますが、本年の4月の24日、琴浦町の赤碕地内、赤碕の「さき」がいしへんでございます。大変申しわけございません、間違っておりました。事故の状況でございますが、中部総合事務所の職員が公務のため軽自動車を運転して、駐車場内に駐車しておりました。その駐車しておる車を出す際に、右側の駐車スペースがあいていたものですから、車が入ってこないという思い込みがございまして、そういった思い込みのもと、後方確認を不十分なまま左側にハンドルを切って後方バックしたというところで、駐車スペースあいていたものですから、右側から駐車する車が入ってまいりまして、その車と衝突してしまったということでありました。これによりまして、双方の車両が破損したということでございました。
このような事故を起こしまして、大変心よりおわびを申し上げたいと思います。この職員につきましては、後日所属長が同乗いたしまして、運転技能の確認ということをしております。その際、駐車場、あるいは駐車中の確認のスムーズに確認ができるか、しっかりと確認ができるかということを確認した上で指導したというところでございます。
さらに、農林部各部内、それから農林局、試験場も含めまして、再度研修等を行っております。さらに朝礼、夕礼での安全運転の励行について指導してまいっておるところでございます。これからも引き続き、交通安全の事故ゼロに向かって頑張っていきたいと思います。大変申しわけございませんでした。
●米山経営支援課長
経営支援課でございます。4ページお願いいたします。
鳥取発!アグリスタート研修支援事業でございます。1,004万円の補正をお願いするものでございます。この事業は、鳥取県農業農村担い手育成機構が県内での就農希望者を農業研修生として雇用し、農業法人等を受け入れ先とした実践現地研修を実施するもので、平成25年2月に研修開始予定の研修生20名分の研修に要する経費を要求するものでございます。
なお、研修は25年の2月から1年間の予定でございますけれども、希望者には最大2年間、つまり27年1月までの研修が可能でございますので、合わせて債務負担行為として6,821万4,000円をお願いするものでございます。
主な事業内容としては、2にございますとおり研修生雇用支援事業、研修指導員設置事業、農業大学校サポート研修費助成事業の3事業がございまして、詳細の内容については記載のとおりでございます。
なお、現在、4にございますとおり、第5期生の17名が就農目指して研修中でございます。
●村尾生産振興課長
資料5ページをお願いいたします。農業者戸別所得補償制度推進事業におきまして、320万円の補正をお願いするものでございます。
本事業は、県段階、地域段階の農業再生協議会が本制度の推進のために申請事務、対象作付面積の確認、あるいは耕作放棄地の解消のための推進活動を行っております。今回の補正におきましては、集落営農の法人化に要する経費、定額40万円を国10分の10で支援するものであります。法人化に当たりましては、登記費用等いろいろ費用もかかりますので、法人化を推進するということでの事業でございます。
参考として、市町村の要望をおつけしておりますけれども、現在、5地区におきまして、既に法人化された、あるいは今後法人化する予定というところが確定しております。今回はそれに今後の推進枠として3地区を加えまして、合計320万円の補正をお願いするものでございます。
ちなみに、既に法人化されたところは、八頭町では旧八東の日田農業生産組合さん、倉吉では農事組合法人中野さん、それから日南町ではエコファーム細谷さんが既に法人化されております。法人化によりまして、経営基盤が安定しますし、信用力が増したり、人材を登用しやすいということで地域の農業生産の経営安定に資するということで推進するものでございます。
●小松畜産課長
乳用種肥育経営緊急補てん事業について、御説明させていただきます。
予算としましては1,008万余の補正をお願いしたいというところでございますが、肉用牛肥育経営安定特別対策事業、通称マルキンという事業がございまして、この事業につきましては、国が3、それから生産者が1の割合で基金を積み立てていく中で、その基金を運用する中、枝肉相場が下落した場合にその価格を補填するという事業でございますが、ことしの1月から3月につきまして、基金が枯渇しそうになってしまいました。その点につきまして、減額をして基金は発動されておりますけれども、この減額、額が非常に大きいということで、今回肉用牛につきまして補填をお願いしたいということでございます。
牛肉につきましては、枝肉価格の低迷、特に昨年の東日本大震災及びユッケの問題等につきまして、肉の価格が非常に下落していく中、特に乳用種の減額が大きかったということで、今回の緊急の補填をお願いしたいということでございます。
●俵農地・水保全課長
それでは、7ページをお願いします。県営畑地帯総合整備事業におきまして、国の認証増によりまして2,000万円の増額補正をお願いするものです。
詳細につきましては、11ページをちょっと見ていただきたいと思います。農業農村整備事業の欄ですけれども、今回、増額補正をするのは、県営畑地帯総合整備事業の大淀地区です。
その内容につきましては、13ページをちょっと開いていただきたいと思いますけれども、今回の2,000万で一応畑地かんがい、22.9ヘクタールを施工する予定です。これによりまして、畑地かんがい245.1ヘクタール全てが完了する予定になっております。
●垣田森林・林業総室森林づくり推進室長
8ページをお願いいたします。沿道森林景観対策事業でございます。この事業は、来年開催されます全国植樹祭に当たりまして、会場周辺や主要道路沿いの松くい虫の被害木や見苦しい繁茂した葛、竹林等を重点的に伐採処理をして、景観向上と通行者の安全の確保を図るという事業でございます。今回、1,120万円余の増額補正をお願いしております。
実施箇所につきまして詳細を調査した結果、林内放置が危険な場所等がございまして、これらの伐採木の搬出処分並びに荒廃竹林の伐採処理等で追加をお願いするものでございます。
中ほどの表は、県市町村のそれぞれの内訳を掲げております。どうぞよろしくお願いいたします。
●小林農林総合研究所企画総務部技術普及室長
資料9ページをお願いいたします。農作業安全緊急対策事業ということで、248万3,000円をお願いするものでございます。
この事業は、本年度、農作業事故が現時点で9件、うち死亡事故が6件で亡くなられた方が7名ということで、近年に比べ、非常に早いペースといいますか、悪い条件で進んでおります。農作業安全のためには、やはり運転される方々の意識啓発が何よりと考えておりまして、この冬の集落座談会が行われる時期までにそういう活動を行っていただこうということで、指導者向けの研修会なり、あるいは農家向けの意識啓発パンフレット等の作成をしたいと考えているものでございます。
◎上村委員長
そういたしますと、ただいままでの説明につきまして、質疑等がありましたらどうぞ。
○錦織委員
最初に2ページのとっとり発!6次産業化総合支援事業ということで、今回は要望がたくさん出てきたということなのですけれども、ことしは21件の取り組みというのは補正も含めての件数なのでしょうかということと、それから、昨年、23年度15件の取り組みがされたということですが、これのプランの実績というか特徴というものはどのように評価しておられるのかということをお尋ねしたいと思います。
次、3ページの湖山池のことなのですけれども、このページの一番下に当面、瀬地区の一部は浅場造成工事に係る覆砂の仮置き場とか、福井地区はしゅんせつ工事の吹き上げ地というのですか、これの利用予定と書いてあるのですけれども、そういう場所は飼料米をつくることができないのですが、こういうものの対応というか補償の関係とかはどのようになっているのかということをお答えください。
●伊藤農政課長
まず、件数でございますけれども、補正を含めて21件の予定でございます。それから、昨年の特徴ということでございました。まず15件ですけれども、やはり農業者が行われるプランが多くございます。その中でもやはり卵を使ったプランといいましょうか、やはり自家製の卵を使ったスイーツでありますとか、そういったものが出ておりますし、さらには白ネギとかそういったものを使った白ネギみそでありますとか、カット白ネギをつくるとかそういった取り組みでありまして、やはり農家、漁業者、漁業者の場合は赤碕でありますとか、網代でありますとか、そういった組合単位で行えるパターンが多いのですけれども、そういった方々が行われる6次化のほうが多いという状況であります。
3ページの湖山池でありますけれども、一番下の浅場造成と覆砂と、それから吹き上げ地ということでありますけれども、これ湖山池の覆砂、浅場造成に使う覆砂をこの農地のところに仮置きをしていくということで、3年ないし5年という期間であります。その間は飼料はつくれませんので、その分の補償といいましょうか、対応については県土整備部のほうで対応していくということになります。福井も同じように、しゅんせつ土の噴き上げというところでありますので、同様な対応になるということでございます。
○森岡委員
乳用種の肥育経営緊急補てん事業のことなのですが、これはあくまでも単純に今回だけの緊急措置ということで解釈してよろしいでしょうか。まずそれが聞きたいのと、要は、この中に書いてあることが、生産者が補填する金額を今回補填しますよね。それは枯渇していますよと。枯渇している原因は、当然単価が下がったからですよということで、当然、これは単価が上がらなければ、基金の残高というのは残るとはなかなか言いづらいと思っているのです。ここに書いてあるのは、今後は基金が枯渇し、減額補填が必要な事態が発生する可能性は低いということが言われているのですが、通常、前回までの生産者が基金を造成していた金額で、やっているわけでしょう。それが今回補填しなければならないというのは、生産者が補填する金額がふえたからという解釈でよろしいのですか。
要は、基金が減っているのは、乳用種の金額が減りますねと。だけれども、基金の金額というのはそれが減っても一緒なわけでしょう。だから、今回の緊急的なものという発想なのだけれども、本当にこれが緊急的なものなのかな、今後ずっと続く可能性がないのかなということなのです。お願いします。
●小松畜産課長
この制度につきましては国の制度ということで、一番下の表を見ていただきますと、基金の積み立て単価という項目がございます。ことしの3月までは7万2,000円の単価を積み立てておりましたけれども、それで積み立てた金額が枯渇するという事態になっておりますが、おっしゃるように、最初から単価が上がっておれば枯渇ということはなかったというふうに認識しておりますし、その点、国の要望もそこのところが不備があるのではないかということで、制度上のことの申し込みをしております。今年度いっぱいがこの事業期間になっておりますので、そこのところは平成25年度以降の制度改正ということでお願いをしてはおります。
ことしの4月以降については、基金の枯渇する県が多くあったということで、12万円に単価がアップしておりますので、ことし枝肉相場も回復してきておりますので、その点はことしのところは大丈夫ではないかという予測をしているところの記述でございますので、よろしくお願いしたいと思います。(「ことしはでしょう」と呼ぶ者あり)ええ、ことしです。
それで、もう一つ、申しわけございません。この2月、3月の補填額が4万、5万と非常に高額であったということで、これは非常に経営に対して影響があるという本当に限られた現象だと思っておりまして、これを3等分して、農協が3分の1積み立てた場合に県も3分の1積み立てて、それを生産者にお支払いするという考え方でこの事業を組み立てておりますので、よろしくお願いいたします。
○森岡委員
要は、今回、本当に緊急性的なものだということで解釈します。
8ページの沿道森林景観対策事業ですけれども、この国道431号線の沿道の話なのですが、今、松くい虫がすごいですよね。やっぱり早く処理してほしいという市民の声もありますし、何かの対策をしっかり構築しなければいけないと思いますので、これも含めてしっかりやっていただければと思います。何かあればお願いします。
●嶋沢農林水産部次長
私からご説明します。森岡委員がおっしゃるとおり、ことしは特に多く発生しております。一つの原因は、やっぱり夏の高温少雨ということで樹勢が衰えたところに、ザイセンチュウを運ぶカミキリの活動が活発化してきたというのが第一の原因だと思います。これの対策につきましては、国の事業、それから県の事業ございます。これを活用して、できる限り早く伐採して、チップにするとか薬剤散布するとか、そういう手当てを打っていきたいと思っております。
○安田委員
関連でよろしいでしょうか。
今の松くいなのですけれども、原因はそういうことかもしれませんが、当初予算の1,485万計上してあります。その内容というのが、事業量として県、市町村合わせて5,170本ですか、あるいは県の1,170本、この数字をもとにしての補正前の予算組みですか。
●嶋沢農林水産部次長
この事業につきましては、一応来年全国植樹祭があるということで、来られる方に対して不快感与えないようにということで、その周りの枯れた松とかを切るということでございます。さっき私が申したのはまた別の事業で、松くいの。伐倒駆除する事業がございますので…。
○安田委員
これではなくて、この事業ではなくて。
●嶋沢農林水産部次長
ええ、そうです。これは植樹祭、来年あるからということで沿道計画ということで切ってしまおうということでございまして、通常、今、昨年もやっておるのですけれども、松くいの伐倒駆除の予算はまた別にございます。
○安田委員
今回の事業とその事業とはどこが違うのですか。
●嶋沢農林水産部次長
通常の松くいの伐倒駆除というのは、当年に枯れたやつを切って、そこにおるマダラカミキリの幼虫を殺してしまうという事業でございます。
今回の事業はそれ以降、結局、そのまま放置されてように枯れてしまった松、そういうものを中心に切っていこうというのがこの沿道景観ということで、今お願いしているところでございます。
○安田委員
わかった。
●嶋沢農林水産部次長
基本は松くいだったら松くいで事業で切るというのが基本にしております。
○安田委員
はい、わかりました。
◎上村委員長
ほかにございますか。
○福間委員
21ページの交通事故について、ちょっと教えてください。損害賠償金を和解の相手方に過失割合の6割である4万7,000円を支払うわけですね。そうすると、相手方の壊れた自動車の修理代やそういうものがこの中に入っているということですね。そうすると、県側の財産である軽貨物自動車の修理代というのは、これにプラス出てくるわけですね。この損害賠償額の額だけがいつもここに報告事項は出てくるのですけれども、修理代というのはどこで処理されるのか。その金額というのは、事故によって違うのでしょうけれども、ただ、思うのは、これだけあると、その額もかなりのものになると思う。
それともう一つは、この農林部やいわゆる所管の担当部だけの問題では、僕は追跡できないと思うけれども、1年間か5年間ぐらいのスパンの中で、真面目に特定の一人の人が何回も事故をしているのかどうなのか、把握しないといけないのではないか。出てくると思うよ。そういうシステムになっているのかどうなのか。場合によれば、例えば3回事故やったら、もうやめろと、公用車に乗るのをやめろとかみたいなことにしていかないと、人身事故を起こして、例えばどうにかなるまで何もしなかったみたいなことになるのではないかという気がするのです。そこら辺でちょっと何かあれば、お答え願えませんか。
●伊藤農政課長
御質問のありました県のほうの修理ということでございます。これは、保険での対応ということになりますので、実際の金は保険の中から支払われていくという、保険の掛金で返ってくるといいましょうか、一般の家と一緒なパターンになりますけれども、そういった形で保険で対応するということになります。
先ほどありました頻繁に事故を起こす職員がおるのではないかということでありました。幸い、今回の事例も含めてですけれども、続けて事故を起こす職員は今のところ余り見られないといいましょうか、ゼロではないというのはあります。ただ、頻度は高くないと見ております。
先ほど言いましたように、前進事故、後進事故でいろいろ状況もあるのですけれども、悪質なパターンのときにつきまして、悪質といいましょうか前進事故の場合、これはまた鳥取県の運転免許試験場に行ってもらって、再度検査をしてもらおうという取り組みもしております。後進事故の場合、駐車場が多いものですから、先ほど言いましたように、所属長が運転技能を確認するという体制を今とっておりますし、前進の場合はそういった運転免許試験場でプロの目線で、本当に運転技能の部分が問題があるかどうかということを確認していただいております。それによってもし不備があるようだったら、徹底的にそこをできるような、運転技能を補助できるような体制をとるということで、今進めているところでございます。
○伊藤(美)委員
9ページの農作業緊急対策事業です。高齢者という話が一つも出てきませんし、この事故の内容9件のうち、死亡事故の6件というのは、交通事故に比べて物すごい高い死亡率になっていますけれども、これは、一つはトラクターの事故という解釈でよろしいですか。
●小林農林総合研究所企画総務部技術普及室長
御質問ですけれども、死亡事故につきましては、春先のハウスの中での熱中症でお亡くなりになられた方も含まれておりますので、全て運転とか機械操作中というわけではございません。
○錦織委員
もうちょっと詳しくお願いします。
○伊藤(美)委員
なるほどなるほど。
農作業安全対策緊急対策で、最近トラクターの事故についてはよく新聞でも出てきますよね。これはやっぱり作業中が一番多いのですか、どうですか。
●小林農林総合研究所企画総務部技術普及室長
ことし起こっております事故は、作業中で、特に1件は運転中に、要因はわかりませんけれども、意識をなくされてトラクターだけが進んで御本人さんは地面に落ちて、その上をトラクターが走って、ひかれたような事故がございましたし、それから、もう1件も要因はわかりませんけれども、トラクターだけが真っすぐに行って、本人さんはトラクターをとめてその前で作業されていたのですけれども、何らかの要因でトラクターが動き出して、自分が下敷きになったというような事故がございます。
一般的に多いのは、トラクターの場合は作業中、右左のブレーキ、それぞれ独立してきくようにしますものですから、それが家に帰るため等で道路に出たときに同じような状態になっていますとスピンするというようなこともございまして、その辺、基本的なところの徹底といいますか、これまでやってきたから大丈夫だというような慢心もあろうかと思います。そういう意識の部分も影響しているのではないかと思っております。
○伊藤(美)委員
この農作業事故、特に農機具の事故というのは最近、この緊急対策の事業というのでしょうか、事故対策というのはちょっと希薄なように思えてならないわけです。実は、恐らくこの大半が高齢者が多くて、しかも緊急のときに緊急な動作ができないという方を私でも何人も知っています、飛びおりて助かった人と助からなかった人との違いあたりが。僕はここはやっぱり、今ごろ何で新規だろうかなと思っているのですけれども、本来的にはこれだけ高齢者が大型の機械に乗ったり、あるいは危ない草刈り機を使ったり、どこでもやっていますけれども、この辺、常時やっぱり啓蒙を含めた対策事業というのをやるべきではないかなと、ずっと以前から思っていたのですけれども、やっぱりここで見ると、この事故は大半が高齢者なのでしょう。
●小林農林総合研究所企画総務部技術普及室長
御指摘いただいておりますように、半分以上は70歳以上の方でございます。
それで、私どももマスコミに情報提供したり、あるいは新聞に書いていただくというようなことを努力してまいっておりますけれども、やはり高齢者の方に直接届く何らかのメッセージが要るということで、今回、パンフレットだとか、トラクターの前に張っていただくようなシールみたいなもので、毎日毎日機械にさわるごとに思い出していただけるような何らかのアクションを緊急的に起こしたいということで、今回の補正をお願いしたというような経過でございます。
○伊藤(美)委員
もう1回お願いします。
やっぱり、今後とも、今のままならこの事故は少なくならないような、そういう作業実態ではないかと思うのです。特に、高齢者というのは、乗っている人は軽トラの高齢者マークがついた自動車で畑に行って、耕運機は今少ないですけれども、トラクターに乗ると。くわだとかそういうのはもうほとんど使わないと。そうすると、どんな狭いところでもトラクターで耕うんしている実態を、私も久米ヶ原などでもしょっちゅう見るわけです。ですから、より技術が必要な、あるいは高低差があるところが必要なところの運転、危ないなと思いながらでもよく通りますけれども、やっぱり再度これは高齢者対策も絡めた農作業の安全対策というのですか、ここら辺を呼びかける、そういう仕組みをつくられなければいけない、もたないのではないかと思うのです。あんまりにも悲惨過ぎて、何でトラクターの下敷きになるのだろうかと思うようなことですけれども、恐らく運転のイロハみたいなことが抜きになっているのではないかと思うのですが、その辺りどうでしょうか。
●西山農林水産部長
今回、非常に事故が多発をしたということで、夏場に農業団体と体制を組みまして、今後のことを相談をし、今回の補正の要求をさせていただきました。伊藤委員がおっしゃるように、粘り強く継続的に取り組む必要があると考えておりまして、来年以降の取り組みについても当初要求の検討に合わせて関係団体と、あるいは市町村と連携をする形を検討していきたいと思っております。
○錦織委員
済みません、ちょっとまたもとに戻って申しわけないのですけれども、8ページの松枯れの対策で、私も質問しようと思っていたのですけれども、済みません。
今回に当てはまらないものは通常その年の対策費でやるということなのですけれども、例えば、本当にこの間も見に行ったら物すごい茶色のがばあっともう続いているのですけれども、例えば、民有林だった場合でも対象ですか。
●嶋沢農林水産部次長
はい、対象です。
○錦織委員
わかりました。
◎上村委員長
ほかにございませんか。
○福間委員
私、4ページ。この間、大山で全日農さん主催の勉強会に行きました。この農業担い手機構の理事さんが演説されたのですけれども、演説はまあまあでした。結局これは、この研修事業をやられて、若手や定着率が非常にいいということでしょう。違うだろうか、中身的にはそうでしょう。皆さんから見られてどうですか。思う存分進んでいないということか、いやいや大体若い人がついてくれていますよとか、よそからも来てくれていますということではないのかなと僕は思っているのです。そういう意味でいくと、もっとPRしないといけないのではないかという気がするのですが、いかがでしょうか。この事業のほかに県外からの受け入れをしていくというようなこととうまく絡めて、県内に鳥取県にこれだけの人がUターンしてくれましたよ、こういう人たちが第1次産業目がけて来てくれていますということのPRが足りないのではないかという気がするのです。例えば、何かいろいろなところで、隠岐島の海士町かな、隠岐島が非常に今脚光を浴びている感じでしょう。海士のやり方がいいとか悪いとかもいろいろ議論あるのでしょうけれども、一つの宣伝効果があったのかどうか知りません、実際に御努力された内容というのは非常に脚光を浴びていますよね。こういう格好で、鳥取県独自の研修事業をやられて定着率が上がっている。こういう人たちをもっとどんどんどんどん紹介をしてあげて、発進をするということが大事ではないかと思うのですが、いかがでしょうか。
●米山経営支援課長
本事業、最初のうちは正直、手探りで始めた状態でありましたが、表の下に書いておりますように、第3期生の8名のうち4名が、50%の定着率としておるところも低いようには見えますが、この方々もまだちょうど去年の夏、研修を終えたところでございまして、全員県内におられまして、何らかの方法で就農しようと今いろいろな方面でアルバイトをしたりとかして努力している方でございますので、定着率としては非常に高いなという認識をしておりまして、それが体系的に整理できましたので、今回は、来年から20人に向かってみようということで補正をお願いしているものでございます。
PRについては、やはり若干足りないかなという面は認識しております。ただ、農業に興味のある方というのは、例えば、大阪とかでやります相談会にも今もう大挙して来られまして、その中で正直、意欲だけではなかなかもうできないというような点もわかっておりまして、はっきり就農相談するときには支援策も手厚くございますけれども、やはりある程度の自己資金がないとできませんとはっきりお答え、正直幾ら持っておられますかと聞くようにしているような体制をとっております。幅広く広報しますといっぱい人が来まして、その中から選抜してやるという方法も当然考えるべきだと思いますけれども、そのような点でも苦慮しているのが実態でございます。
ただ、就農相談とかにも、実際こういう方で成功した事例とかいうのを現場に連れていって、その体験談を話していただくような機会も設けておりますので、そういうような企画は今後とも続けてまいりたいと考えております。
○福間委員
それで、このアグリスタートというのが、農林漁業の漁業のほうで僕はないような気がするのです。漁業ではどうなのかと思います。僕が勉強不足でわからないのかどうか知りませんけれども、何かそこら辺がもうちょっとうまくいくと、鳥取県的な特徴が出た第1次産業振興に非常に結びつくのではないかと思うのですけれども、いかがでしょうか。
●岸本水産課長
漁業のこういった研修支援といったような話でございます。漁業も雇用といった面の支援と、また独立就業を目指した、そういう方がおられますので、両方の事業を持っておりまして、またことしからはさらに充実を図ろうということで、例えば高齢者といいますか、少し年のいい方も漁業に参入したい方はどうぞ受けてくださいとか、そういったメニューも設けております。
漁業も負けずに事業をやっておりますので、よろしくお願いします。
◎上村委員長
よろしいですか。(「はい」と呼ぶ者あり)
ほかにございませんか。
それでは、次に移ります。
報告事項です。これも質疑は説明終了後に一括して行っていただきたいと思います。
議題10、県内産二十世紀梨等のロシア輸出について、伊藤農政課長の説明を求めます。
●伊藤農政課長
そうしますと、資料の1ページをお願いいたします。県内産二十世紀梨等のロシア輸出について、御報告を申し上げます。
前回、報告でスイカ等の状況を御説明しました。今回、9月15日にことしの第2弾といたしまして、二十世紀梨や新甘線、それから白ネギ、スイカに加えまして、今回初めて米のコシヒカリとミニトマトを輸出したところでございます。9月の17日にウラジオストクに入港して到着しております。通関を経て、9月の25日ごろには店頭販売の開始ができるのではないかという予定としております。
今回の輸出に合わせまして、農業団体、ジェトロ鳥取、県で構成します販売促進団を派遣することとしております。商工でもあったかと思いますけれども、鳥取ブランド展でのPRを行うということのほか、ウラジオストクとナホトカ、これはナホトカ、初めての今回の販売促進になりますけれども、ウラジオストク、ナホトカのスーパーで試食展示会を行うという予定としております。
◎上村委員長
続きまして、議題11、米川土地改良区の特別検査結果に対する再報告等について、及び議題12、中海干拓農地(弓浜干拓地)の売渡しの公募について、俵農地・水保全課長に説明を求めます。
●俵農地・水保全課長
それでは、2ページをお願いします。米川土地改良区の特別検査結果に対する再報告等について、説明をいたします。
この案件自体、先般の7月2日の常任委員会でも報告をいたしましたけれども、米川土地改良区から6月22日付で報告された改善措置方針等については、内容が不十分ということで、国といろいろ協議しまして、足並みをそろえて7月の27日付で再度報告を求めたところであります。今回、8月27日付で再報告がありましたので、その内容について説明をしたいと思いますし、あわせて、今回の不祥事を受けて、県内の土地改良区、これは予算規模、財政規模の大きな土地改良区ですけれども、特別検査を実施してきました。これについても一応検査結果を取りまとめてきましたので、これについても今回報告をさせていただこうと思います。
まず、最初に、米川土地改良区からの再報告の内容ですが当初出された改善措置方針等では、例えば内部牽制機能の強化ということで、定款や規約等の改正が必要なのですけれども、それを来年の3月の総代会で議決をするというような内容でして、ちょっとそれはスピード感がないということで、もう少し早めるようにというようなことで再報告を求めておりました。その結果、この表の中に書いてあるように、今回報告があったのですけれども、一応責任の所在については、まず7月30日付で全役員の役員手当の返納が完了しております。あと、不明金については、今役員の方で協議をしておられまして、まだ補填割合が今も継続して協議中という状況です。それから、補助金返還につきましては、これまだ額が確定をしておりませんので、額が確定次第、速やかに対応したいということです。
組合員への説明なのですけれども、これは一応7月30日に臨時総代会が開催をされまして、59名の総代のうち42名の方が参加しておられますけれども、この時点までの内容について報告を既にしておられます。
あと、法令遵守体制の確立、それから内部牽制機能の強化ということで、これについてはこの7月30日の臨時総代会で急遽議案を上程していただきまして、定款や規約や、それから処務規定、監査細則等々の改正を審議をしていただいて、議決をして、もう既に改正済みということになっております。
研修については、当初はまだ日程等が未定だったのですけれども、一応これについても研修計画が既に固まっております。
パソコンについても、これも来年の4月から導入ということだったのですけれども、前倒しをしていただいて、7月からもう既に導入をしていただいております。
補助金の台帳等についても既にもう整理が完了しているということで、あと今後の対応についてなのですけれども、今回の報告でまだ完了しておりません不明金の補填とか、それから組合員に対する説明等については、これは3カ月ごとに報告を求めることにしておりまして、次回は一応12月10日までにまた状況を報告してくださいということで、その報告をまた受けたいと思います。
2番目としまして、県内の土地改良区、95あるのですけれども、その指導強化ということで、特別検査につきましては財政規模が5,000万以上の土地改良区、県内で24ありますけれども、この改良区を対象に、ことしの5月から8月いっぱいで検査を行いました。検査の項目としては、一応21年度から23年度の3カ年分について、それこそ補助金通帳や現金、それから会計帳簿等、領収書等も1枚1枚見ながら、照合や検算を行っております。
その結果なのですけれども、一応不明金等の重大な不適正事項はなかったのですけれども、やはり改善を要するような事項が若干見受けられました。例えば、社会保険料は雇用保険料で土地改良区の負担額の算定誤りがあったとか、これが3土地改良区ありましたけれども、そのほか、監事、理事の点検、確認が不十分、これが13土地改良区あります。それから、通帳と印鑑、公印の管理者が同じ人だというのが3土地改良区あって、このあたりについて、改善が必要だと考えております。
今後の指導の内容なのですけれども、一応この特別検査で改善を要する土地改良区については、改善指導を徹底していきたいと思いますし、それから残りの土地改良区、これもあるのですけれども、今週あたり、ことしの秋から来年度にかけて検査を実施していきたいと考えております。
あわせて、土地改良区の内部検査の強化や適正な会計経理の実施に向けて、県の土地改良事業団連合会と協力をして、研修会を開催をしていきたいと考えております。
続きまして、3ページですけれども、中海干拓農地(弓浜干拓地)の売渡しの公募についてということで、これも6月の定例会で審議をしていただいた案件ですけれども、議会で議決を受けまして、県は8月1日付で機構から干拓農地を取得しております。今後、この取得した農地について、公募により売り渡しを進めていくことになりますけれども、彦名工区と弓浜工区ありまして、彦名工区については排水不良地があるということで、この改良工事が来年度いっぱいかかるということで26年度からの売り渡しということになります。今年度は弓浜工区を対象に売り渡しを行っていきたいと思います。
これまで、8月の下旬に弓浜干拓地の営農組合の総会に出席をしまして、組合員の方にこれまでの経緯とか今後の県の取得した農地の売り渡しの方針等について説明をしましたし、それから欠席者の方も結構ありましたので、欠席者も含めて改めて全員の方に説明のリーフレットを送付して周知をしたところであります。9月の11日から12日にかけては、ちょうど買い取りの方が7人ほどおられますけれども、その方と面談をしまして、農地の購入希望がないか説明をしたところであります。
一応、今月末ぐらいをめどに購入意向について最終確認を行った上で、公募をかけていきたいと考えております。
公募をかける面積については、13.3ヘクタールと書いておりますけれども、今の借り受け者が購入された場合は、購入希望があれば、その農地は除いて売り渡しをかけていくことになります。
売り出しの方法については、来月の3日から16日に行いたいと思います。その期間の間に、4日ほどですけれども、個別相談会というものを開催をしまして、現地の案内とか、あるいは資金等の相談に応じていきたいと考えております。
募集の方法なのですけれども、これも来週から公募のPRを積極的にやっていきたいと思っておりまして、県の農地・水保全課や、それから機構、境港市市役所のホームページ、それからあと境港市報、それからJA鳥取西部機関紙への掲誌、それからあとは国道にPRを看板を設置したりとか、あと農協の支所へPRチラシを配置したりしたいと思っています。あわせて、ここに書いていませんけれども、米子でローカルのFM放送、DARAZ FMというのがあるのですけれども、そういうFM放送で流していただいたり、それから中海テレビをちょっと活用して、1週間ほどPRしていきたいということを今考えているところであります。
◎上村委員長
続いて、議題13、緑の産業再生プロジェクト事業における不適切な執行について、議題14、一定額以上の工事又は製造の請負契約の報告について、村上県産材・林産物需要拡大室長の説明を求めます。
●村上森林・林業総室県産材・林産物需要拡大室長
資料4ページ、緑の産業再生プロジェクト事業における不適切な執行についてを報告させていただきます。これは9月11日、新聞等に既に報道されておりますけれども、三朝町が補助事業者で実施した事業において、実施主体である大和森林株式会社が間伐等の実施面積について虚偽の実績報告を提出して、不正に補助金の全額交付を受けていたことが町の調査によって判明しましたので、報告させていただくものです。
1番に、その事業の概要及び町の対応を記載しております。今回の緑の産業再生プロジェクト事業ですけれども、これは既に委員の皆様御承知だと思いますけれども、国の補助金を県が基金造成して取り崩して、補助金として活用しているものでございます。今回の補助金額は対象金額は1,500万、三朝町において60ヘクタールの除間伐を実施しているところですけれども、除間伐を実施していない区域があるのにもかかわらず、虚偽の実績報告を提出して補助金の全額交付を受けておりました。これについて、8月20日に県の職員が同地区で行っている作業道の開設現場を見に行きまして、そこで状況を発見して町に連絡して発覚したものでございます。
これに対応しまして、町としましては、まず交付決定の取り消しを9月6日で事業者に対して行っております。それから、事業者、大和森林株式会社から補助金の返還を請求といいますか、補助金返還の命令を9月12日付で行っております。町は今後県に対して補助金の返還を行いたいと思っていらっしゃいます。県としましては、この補助金の返還を受けた場合には、今後基金として造成して補助金として活用しておりますので、基金に繰り入れて改めて同様の事業に活用してまいりたいと考えております。
そのほかに町としては、関係職員3名の懲戒処分等を実施していらっしゃいます。
県の対応ですけれども、現在、大和森林が同様の森林整備事業、これは今回の緑の産業再生プロジェクト事業とほかにも造林事業というのを過去5年間に三朝町以外でも実施していますので、ここの部分についての調査を9月末までに行うようにしております。箇所数については、ここの表に書いてありますけれども、全部で131カ所ございます。このうち、造林公社実施分と造林事業、この部分については県のほうで調査を実施します。それで、緑の産業再生プロジェクト事業の大和森林実施分10カ所、この部分が市町村が補助事業者となっておりますので、市町村にお願いをして調査を実施してもらうものですけれども、この10カ所の中には今回の三朝町1カ所が含まれていますので、残り9カ所、これは6市町村になりますけれども、6市町村にお願いをして、県もお手伝いをしながら確認を9月末までに行いたいと思っております。
そのほかに県の対応としましては、今回の森林整備に補助事業等における適切な執行、それから検査について、今後指導を徹底していきたいと考えております。
引き続きまして、資料5ページをごらんください。一定額以上の工事又は製造の請負契約の報告ということで、林道若桜・江府線の開設工事について報告させていただきます。これは東伯郡三朝町助谷で実施するものでして、今回は株式会社クラエーということで、林道開設372.6メーターを開設する工事でございます。
今回の工事におきまして、完了した時点で林道若桜・江府線は進捗率73%となります。引き続き事業の進捗を図ってまいりたいと考えております。
◎上村委員長
続きまして、議題15、井戸海水の導入調査事業の取組について~豊かな水辺事業~、及び議題16、平成24年上半期における水産物の水場状況について(速報値)について、岸本水産課長の説明を求めます。
●岸本水産課長
6ページをお願いいたします。井戸海水の導入調査事業の取り組みについてということでございます。
豊かな海づくり事業の一環といたしまして、井戸海水の導入調査行ったところでございます。陸上養殖の展開といったようなことも視野に入れながら、県内3カ所ですけれども、網代と泊と赤碕について調査行いました。それぞれ3本ずつ試掘行ったところでございますけれども、網代漁港と泊漁港におきましては大規模の取水が可能であり、養殖をするにも適地と判断をしたところでございます。
真ん中のところの調査結果というところごらんいただきたいのですけれども、それぞれ3本ずつ、9本の試掘を行ったわけですが、それぞれ全て水は出ました。水温も比較的低くて、安定をしているということでございます。塩分濃度のところも真水が出たところもありますけれども、海水が出たところが多かったものでございます。その中でも水量のところをごらんいただきたいのですが、毎分300リットル以上ということで大変水量も豊富な2カ所が適地かなということで判断をしたところでございます。
今後の展開ということで一番下に2行にわたり書いておりますけれども、網代漁港、また泊漁港では既に4団体が養殖をやりたいと関心を示している企業ございます。これらの団体とも意向を把握しながら企業誘致といいますか、水産業への参入ということについての検討を進めたいと考えております。また、私どものどのように支援していくかということもあわせて検討したいと考えております。
続きまして、7ページお願いいたします。平成24年上半期における水産物の水揚げ状況につきましての速報値でございます。
1番といたしまして、県内漁港での水揚げ状況、1月から6月まででございます。漁獲量につきましては、6万1,671トンということでございまして、前年比で14%ですが、減少しております。漁獲金額でも減少、17%減ということで、ちょっと大きな減となっているところでございます。その内訳でございますけれども、いろいろと書いております。主なものといたしましては、アカガレイが20%ふえたり、またハタハタが234%ふえたりしているのですけれども、イカのスルメイカ、これは今に始まったことではないのですが、さらに52%減ということで、大変厳しくなっているところです。また、沿岸漁業におきましてもハマチが29%の減少、またサワラが27%の減少となっているところでございます。これは一応県内の漁協の組合員の水揚げの状況とかそういったデータと、もう1つ、境港の主要な漁港ということで全国的な統計があるのですけれども、これは島根県船籍のまき網の船とかも含めた境港のデータございます。そういう2つの2種類の統計資料もとに算定しておりますので、速報値といいますか、参考値としての数値でございます。
その中での2番目といたしまして、境港についての水揚げ状況について記載をしております。これについては魚種ごとにも表にしているところでございますけれども、マイワシとかカタクチイワシとか大きく減少している魚種もあるところでございます。
また、一番下のクロマグロでございますけれども、昨年よりもこれも本数も大幅に減になっているところでございます。8,959本ということで、22.1%という数字でございます。
それぞれの魚種ごとにもう少しちょっとコメント加えたいと思いますけれども、アカガレイは大変好調でございます。ここ近年ずっと好調なのですけれども、2001年生まれの卓越年級群の漁獲が引き続き好調ということで今回20%増加ということでございます。
ハタハタについては、234%の増となっておりますけれども、資源としては横ばいと評価はしておるのですけれども、ハタハタは年によって大きく漁獲がふえたり減ったりしております。昨年がかなり少なかった年でございまして、そういったことも含めましてこの234%の増というふうな数字になっているところでございます。
それとスルメイカでございますが、先ほど申しましたように、ここ近年山陰沖での漁場が形成されないといったようなことで減少傾向続いているわけですけれども、これにつきましてはこういったことも踏まえて6月補正で秋イカの漁場探索調査事業の予算化をお認めいただいております。スルメイカの秋イカ漁、最盛期は大体11月ごろですけれども、それに目がけて漁場形成との情報を提供できるように準備を始めているところでございます。
それとハマチが29%減ということがありますけれども、ハマチは近年の海の温暖化も要因ではないかと言われていますけれども、資源としては増加しているところでございます。その反面、皆さんも御承知かと思いますけれども、魚価が大変低迷しております。昨年、一昨年はそれなりにといいますか、豊漁であったわけですけれども、今回はとれなかったというよりは漁業者が敬遠したといいますか、ほかの例えばサワラのほうを狙ったということではないかと分析をしているところでございます。
そのサワラでございますけれども、ここ10年大変漁獲が伸びておりまして、沿岸漁業の中心的魚種を担ったと言ってもいいぐらいの魚でございます。1歳魚中心にゼロ歳魚から3歳魚まで漁獲されているのですけれども、昨年ゼロ歳魚が大変少なかったのです。例年20%ぐらいのウエートを占めるゼロ歳魚が昨年は5%ほどしかとれませんで、恐らくことし、平成24年は漁獲が減るだろうと当初からそういう見込みを立てておりました。ここ10年急激に漁獲が伸びたということもありまして、なかなか資源構造等不明な点が多くて、青森県から長崎県、いろいろ連携しながら標識の放流を行ったりとか、そういう回遊等の把握を努めるところでございます。今後も資源の把握に努めたいと考えているところでございます。
境港のところもマイワシ、カタクチイワシ、いろいろと大きく落としておりますけれども、カタクチイワシにつきましては新聞報道もありましたけれども、9月に入ってから大変豊漁だというふうな報道もございます。大変期待をしているところでございます。
また、ここに記載はありませんけれども、ソデイカ、アカイカにつきましても9月以降漁獲されますけれども、予想としては大変豊漁だと見込まれております。そういった明るいニュースといいますか、明るい情報もあるのですけれども、今後も期待をしながら、また先ほどのスルメイカの事業もありますけれども、漁獲増加につながるような取り組みも積極的に進めていきたいと考えております。
◎上村委員長
それでは、ただいままでの説明につきまして質疑等がありましたらどうぞ。(「もう1件」と呼ぶ者あり)
もう1つあった。ごめんなさい。失礼しました。議題17、クロマグロ水場実績及び資源管理について、平野境港水産事務所長の説明を求めます。
●平野境港水産事務所長
資料の8ページごらんください。大中型まき網における今漁期のクロマグロの水揚げ状況と最近の資源管理の動きについて報告します。
水産課の報告にもありましたが、今漁期は6月2日に初水揚げがあり、8月8日で終了しました。前年は1,652トン、20億円を超える水揚げがありましたが、ことしは583トン、8億5,700万円と、水揚げ量は昨年の約3分の1にとどまっております。近年漁期初めに日本海中部から北部で漁獲される30キロ台の3歳魚が漁獲されなかったことが大きな要因となっています。
6月後半から8月までの4歳魚以上の漁獲については、昨年と変わりませんでした。そのため前年と比べ大型魚が主体となっており、平均重量では昨年の約1.5倍、平均単価は2割増となっています。
右に漁獲量の経年変化のグラフをつけております。ことしの水揚げは少なかったわけですが、マグロは年変動の大きい魚種であり、ことしの結果でもって資源量が急激に減ったとは専門家は見ておりません。
次に、大中型まき網の資源管理の取り組み状況についてですが、表のとおり昨年とことしにつきましては、未成魚については中西部太平洋まぐろ類委員会(WCPFC)の保存管理措置に基づき、年間の上限を4,500トンに制限しております。生魚については、WCPFCの保存管理措置とは別に事業者の自主規制として上限を2,000トンに制限しています。来年度以降の措置内容につきましては、12月にフィリピンで開催されるWCPFCの年次会合で決定されますが、先月水産庁が開催したクロマグロの資源・養殖管理に関する全国会議において、水産庁から全国まき網の措置については24年までと同じ内容となる見込みであるとの報告がありました。
次に、今年度から新たに導入された取り組みについてですが、我が国におけるクロマグロの水揚げは尾数で見ますとゼロ歳から2歳魚が9割以上と圧倒的に多く、全国のさまざまな港で水揚げされています。境港に水揚げする大中型まき網は漁獲量も多いことからマスコミなどで悪者にされることが多いですけれども、このまき網のみ数量規制がかけられてきました。これに対し県では、適正な資源管理行うために沿岸漁業などほかの漁業でも漁業規制を行うこと、調査研究を一層強化して科学的根拠に基づく資源管理を行うことなどを国に要望してきましたが、その内容に沿う形で一部の取り組みが始まっています。
資料3のとおり、沿岸漁業ではひき縄漁業などの自由漁業で漁獲実績報告の義務化など、太平洋、瀬戸内海でもことし4月から開始されました。
大中型まき網における未成魚の漁獲規制は、太平洋でも24年4月から年間500トン未満に制限することになりました。
養殖漁業についても天然種苗によるクロマグロ養殖の生けすの数、規模を原則現状維持とすることがことし6月に水産庁より通知されています。
しかしながら、沿岸漁業などはようやく届け出、報告といった措置が始まったところで、具体的規制については何ら行われているわけではありませんので、引き続き適正な資源管理を国に要望していく必要があると考えています。
◎上村委員長
質疑はないでしょうか。
○錦織委員
中海干拓地の公募で、そのPRの一つとして、DARAZFMに流すだとかということですけれども、DARAZFMってここの中でも内田(隆)副委員長ぐらいしか聞いたことがないのではないかと思うのです。ちらっと少し若めの方が聞いておられますけれども、そういう何か番組で流されるのですか、それとも広告料みたいなものが必要なのですかね、どうでしょう。
●俵農地・水保全課長
これについては広報課とこのたび協議いたしまして、広報料については幾らかかるかはわかりませんけれども、DARAZFMを活用して、試験的に流してみたいという話もありました。時間帯については農家の方が、このDARAZFMというのは米子や日吉津、それから境港は大体エリアに入るのですけれども、あとは南部町とか伯耆町の一部と安来といった、ある程度入るエリアは限定されております。大体どちらかというと聞いている人は若い人が多いと思いますけれども、農家の方も聞いておられる方もあるのではないかということで一応枠をとっていただいてちょっと流してみたいと考えています。
○錦織委員
効果があるかなと思いながら聞いていましたけれども、それだったらむしろ中海テレビだとか地元のケーブルテレビがあるので、ああいうところで何か報道番組だとかそういうのに取り上げてもらったほうが私はよいと思います。中海テレビは見ている人が多いので、効果あると思うのですけれども、ちょっとお金が要って何かするのだったらあんまり効果ないのではないかとちょっと心配しますけれども。
●俵農地・水保全課長
中海テレビにつきましては、ちょっと今交渉しているのですけれども、大体1週間で40回流す、2分間ですかね、PR番組2分間でつくりまして、週40回流すことがあります。それで料金は6万円ぐらいでできますので、今ちょっとそれを活用して流していったらと、PRしたらと考えております。
これについてはある程度県も職員も入って畑を映しながら、2分間のいいPR番組つくって何とか販売に結びつくように頑張っていきたいと思っています。
○内田(隆)副委員長
御指名ですので、DARAZFM多分調べられたら効果がわかると思います。エフエム山陰よりも視聴率が西部地区ではいいですし、あと広告料なんかも比較されると数字を出されたら納得されると思うので、聞いたらいいと思いますよ。多分広告料も3分の1以下でしょうから。
○内田(博)委員
例の緑プロだけれども、いろいろ町長からも電話がありました。それで検査はやっぱり県が全部やったほうがいいではないかという話なのです。やっぱりああいうところでどうも食い違いが起こっているのではないかということがあるので、もう道路、県が間伐等もやるのだから、県が、やっぱり一緒にやったほうがいいという動きのほうが多いようですね。組合長も、会長もやっぱりそういう話をやっていましたので、来年からスタイル変えてください。
●清水森林・林業総室長
緑プロの検査の件でございますが、今補助金を町流して、経由して実施主体に流しておりますので、その辺につきましてはこれから県が直で流すということも検討していきたいと考えておりますし、そうなりますと検査は県ということになりますので、その辺も含めて検討していくようにしておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
○安田委員
米川土地改良区のことで教えてください。改良区のおおむね改善されていると認められるそうですけれども、私、実際に改良区のあの部屋に行った人から話を聞いたのですけれども、以前よりも人員をふやされたわけですか。前よりえらいたくさんおられたと話を聞きました。
それでそのことと、それからちょっと私も用事があって電話をしてみました。えらい対応がよくなかった。それでそういう非常に直接的なイメージですよ、私、本当に改良区が健全に回っているのかどうなのかというそういうことを聞きたいということと、それから2点目は、何だか前に最初に報告があったころでしたでしょうか、亡くなられた事務局長さんですか、彼に何か1億円ぐらい退職金を払うという話を聞いたか見たかしたような記憶があるのですけれども、それはどうなのか。それでその時点ではそういう金額を払っておいて、その分を事務局長から改良区に返済というようなこともあわせて出ていたような記憶がしますけれども、その辺確かなものかどうか、ちょっとそのことと、それから以上2点お願いします。
●俵農地・水保全課長
まず、改良区の事務局の体制ですけれども、ことしの4月から1人女性の方を雇用され、採用されまして、その人が会計を担当しておられます。ですから事務局の職員としては、事務局長亡くなられましたのであれですけれども、1人その分若い女性の方を補充をしておられるということです。
○安田委員
今何人ですか。
●俵農地・水保全課長
今4人だと思います。事務局長以下従業員だと4人ですね。
あと対応については、我々は今までのつき合いといいますか、感じでは前よりはやっぱり非常に丁寧になられたというか、言葉遣いなんかもよくなったようには思います。
あと退職金のといいますか、お金ですけれども、1億円と、不明金は1億1,000万ですか、ありました。退職金については、1億円ということではなくて、今聞いていますのは4,000万ぐらいだったですかね、ということで、一応その退職金を改良区の損害に補填をしていただくとお聞きしています。
○安田委員
普通退職金が4,000万円というのは、ちょっと常識的にいかがかなという気がしてなりません。1億円と聞いたときには、これはもう本当論外だったのですが、4,000万というお金もこれはちょっといかがかなと思います。
ということと、それから体制が整っていくということが明らかになるということは、やっぱり外の人に対してもああ、米川はいいぐあいにやっておられるのだなということがわからないと、はっきりしないとやっぱりいけないだろうと思いますので、もし御指摘になられるような機会がありましたらまたそのこともあわせてお願いをしたいと思います。
最後に、こういう形でこの問題の解決に向けてきちんとしていっていただきたい、そのプロセスの中でやっぱり最終的には干拓地への代替水源の施工者というのですか、やる事業者としてきちんと担える体制になりつつあるのかどうなのかということをちょっとお聞きをさせていただきたいですが、どうでしょうか。
●俵農地・水保全課長
退職金の高い安いについては、改良区の規約といいますか、規定がありますので、ちょっと県からとやかく言えません。あと管理については実はまだちょっと今どうされるか検討中でして、やっぱり今の状況見ますといろいろ不明金の話がちょっと片をつかないとなかなか管理問題の話ができないといいますか、今、米川土地改良区を予定管理者としていろいろ事業進めているのですけれども、最終的にまだ決着といいますか、米川改良区から同意をいただいておりません。県もいろいろその条件といいますか、例えば心配事があれば施設を引き受けるに当たってどういう心配事がありますかということを聞いて、一つ一つ潰していくように、これ国と一緒になって働きかけをしていくのですけれども、ただやっぱり最終的には今の不明金の話がどうしてもネックになるといいますか、ちょっとそちらが解決をしないと最終的には管理問題のほうの決着がつかないのかなと考えています。まずは不明金のほうを先片づけてから、次は管理問題ということになるだろうと思います。
○安田委員
時間的にタイムリミットが来るわけではないですか、管理者、水の問題はね。それ間に合うのですか。そこがどういう見通しを持っておられますか。
●俵農地・水保全課長
これも事業主体は国ですので、一生懸命国が働きかけをしておられますけれども、最終的には管理者がもし完成までに決まらなかったら、これは事業主体は国ですから、国でそのあたりはもう考えてもらうしかないと考えています。
◎上村委員長
ほかにございますか。
○森岡委員
7ページの水産物の水揚げ状況、これ報告、半年分いただいたのですけれども、ちょっと私わかりづらいのは、上の3つは属人で値を出していて、下はまき網とベニズワイガニは属地で出す、それの意味合いがちょっとわからないというのが1つ。できれば鳥取県の漁業者が全国でどれだけ揚げているかというのわかりやすくするのであれば属人値を出してほしいし、県内でどれぐらい水揚げがあったかということであれば属地で当然出せばいい話なので、この2つのものを用意すべきではないかと思います。
この中でそれちょっと是正ができるかどうか確認したいのですけれども、要は対前年が非常に三角がついて金額的にも上がっていない状況が今ありますよね。それでこれとは直接関係はないのですけれども、漁業用燃油が今異常に高騰していますよね。今9万円ぐらいの値段がついているのですけれども、そういった意味で収入は減額していますよ、支出、固定経費はどんどんどんどん上がっていますよと、今こういう状況の中で今までは漁業燃油対策事業がありましたよね。こういったものが今も従前どおり活用されているかどうかというのが一つ聞きたいのです。お願いします。
●岸本水産課長
7ページの表のつくり方についてのお話がございました。大変わかりにくい資料で申しわけないのですけれども、漁協の組合員の情報ということで属人の数値と、あと境港につきましては属地といったような形で数字を並べておるものでございまして、大変わかりにくくて申しわけないと思っています。次回の24年のトータルしたものもまた報告させていただきますけれども、工夫できるかどうか検討してみたいと思いますので、よろしくお願いします。
それと燃油の高騰の関係でございます。今は燃油高騰は国がセーフティーネットということで始めておりまして、そちらにシフトしておりまして、県としての事業というのは行っていないという状況でございます。
○森岡委員
その国の事業が活用されていますか。把握されていますか。
◎上村委員長
いかがですか。
●岸本水産課長
済みません。今加入率が鳥取県の場合は全国よりかなり高いのですけれども、高いといっても30%ぐらいでして、漁船をよく使う漁業者についておおむねもう加入されたかなと理解しているところです。
○森岡委員
松澤水産振興局長はよくわかっておられると思うけれども、燃油が8万、9万というのは異常ですよね。もうこれどうやって漁業者にもうけが出るのかよくわからないのですけれども、やっぱりこういう状況はほっておいたら必ずどんどん漁業者が減りますよ。もう自然減少間違いないです。やっぱりこういう手だてをしっかり県は単県でも制度を作って私はやるべきだと思いますので、そのあたりについて、松澤水産振興局長の御意見をお伺いしたいと思います。
●松澤水産振興局長
実績そのものがお話のとおりなので、よく認識をしております。せっかくあるセーフティーネットの事業なので、それを最大限活用するようにということで加入促進を狙う政策は別途講じていくという考えでおりますけれども、イカの場合は先ほどちょっと岸本水産課長が説明しましたけれども、漁場探索というような形で、これは側面的になりますけれども、対応するということですし、沿岸につきましてはいわゆる潮流ブイを設置をして、これが非常に役に立っていると高い評価いただいていますけれども、そういう操業行動を無駄に終わらないような支出を抑えるための政策というのはこの燃油高騰対策とあわせてやっているということですけれども、必要なことについては内容についていろいろ調べて対応していきたいと思います。
○森岡委員
いずれにしてもこの制度そのものの運用が遅れて、後手後手に回らないように、もう先手先手できちんと県が対応するというような体制づくりをお願いしたいと思います。
◎上村委員長
要望ですので、よろしくお願いします。
○伊藤(美)委員
この件について、松澤水産振興局長、今の答弁は、ちょっとごまかしてはいませんか。恐らく以前は漁業者、例えば極めて収支の分岐点があるでしょう、それがA重油のリッター当たり120円だとか、そういうのを全部決めて、それより高低したときには補填する格好の事業だったと思うですよ。事業をつくって、国に、埋蔵金という形で取られてしまったという話は後から聞きました。ですから今、森岡委員が言っておられるのは損益分岐点というのはどこにあるのかと、今、そしてそれを達しているのかと、あるいはそれよりずっとオーバーしているのかと。そうすると漁業は出れば出るほど損する格好で、まき網あたりに至っては1年間の油代、A重油というのはやはり4,000万だとか5,000万だとか、そういうベースですから、少しの違いが物すごい収益に響くわけです。このあたり、僕は何か、岸本水産課長の話を聞いていても、以前と比べて、あんまりタッチしていないではないかと思います。そんなことは団体でしろという、団体でしてもやっぱり経営上それがもうけであるかどうかという把握ぐらいはしておかないといけない。各業種別に損益分岐点は今幾らだと思われますか。そして今実際にA重油が幾らですか。今森岡委員は言われたけれども、その話しをしてみなさい。漁業者が受け取るA重油が今リッター当たり幾らしているか。なぜなら全漁連、そして県漁連といった漁業団体がA重油を販売している。ですから価格は全部わかるだろう。そうするとイカ漁が、何漁が本当にもうかっているか、もうかっていないか、赤字の経営かすぐわかります。さてはA重油の価格なんか把握していないな、どうですか。
●松澤水産振興局長
漁業によって採算分岐点というのはかなり違うと思いますけれども、80円というのを、その価格を超えると非常に経営的には苦しいという話です。
ちょっと余談になりますけれども、恐縮ですけれども、優良経営者表彰みたいな話が先般あったのですが、水産候補者の所得が非常に低いと、そういうお話がありました。確かに実は漁業収入というのはそんなに減っていないのです。いわゆる水揚げ金額そのものはそんなに減っていないのだけれども、所得の落ち込みがすごく、私の想像していた数字よりもさらに低くなっているという状況は改めて申告書で確認をいたしました。そういう状況にあるということは水産課含めて全員認識をしておりますけれども、その対策についてはやはり80円という燃油価格を逆算としたときの値段で操業できないとすれば一体どんな方法あるのだろうかということです。それでやはり生産金額を上げるか、これがこれからの水産政策の一番大きなテーマではないかと思うのですけれども、一方で、例えば具体的に言うとイオンの本部に行って話を聞くとやはり消費者が求める安価な価格設定に産地も協力をしてもらわないと、これからは産地との取引は非常に難しいということでした。一言で言うと産地に市場は要りません。出荷センターさえあればいいと。だから産地市場で魚を売って、仲買が今度出荷者になって関東や関西に送ってくるというような、そういう流通構造ではとても対応できないというような話もございまして、これはいろいろなところから眺めていって漁業経営の防衛をどのようにするかということについては非常に深いといいますか、そういう政策課題だと認識をしております。攻めるところというか、守るところというか、眺めるところはいろいろあると思いますけれども、やはりここはひとつ本当に相談をしていかないと、産地がよって立つところというのをどういうふうに考えたらいいのかということだと思うので、いろいろ検討してみたいと思っております。
○伊藤(美)委員
それは緊急の課題ではないですか。それは漁業者によってはそれこそ出るたびに赤字になっていく。それはもう経営上からは全く問題にならない緊急の課題ではないですかということです。
●松澤水産振興局長
いや、緊急性は十分わかるのですけれども。
○伊藤(美)委員
いや、それで例えば分岐点から油がまださらに高騰していくときには、いわゆる支援してもらえる事業というのがありましたね。それが今はないのですかということを聞きたい。森岡委員、それがあったはずですよね。
○森岡委員
それは今運用されていないので。
いや、もう1ついいですか。要は何で属人、属地を言ったかというと、属人であれば鳥取県内の漁業者がどういう状況かというのがもう一目瞭然でわかるわけですよ。ここで上の上段3つを見ればわかるのですけれども、ほとんどがもう去年よりもマイナスですよね。マイナスということは売り上げが上がっていないわけですよ。にもかかわらず油が高騰している状況は、これは危機感持ってもいいではないですかという指摘なのです。ですからそこは県もしっかりそこを対応して、漁業者を救うための手だてを講じる、こういう考え方になってもらいたいと思っています。何か松澤水産振興局長の話聞くと何となく議論をすりかえられるような感じがありますので。
◎上村委員長
その辺はしっかり部内で議論をしてください。
●松澤水産振興局長
済みません。決してすりかえるつもりはなくて、どういうところから対応するのが効果が早く発現できるのかなということを考えているということなので、決してすりかえるつもりはございません。
それでやっぱりこれから必要なのは、少しまたすりかえと言われるかもしれないですけれども、一隻一隻、1人がとにかく船を1隻ずつ持って、これまでのような漁業生産の構造をつくっていくというのがどうも少しずれているように思えてならないのです。農地の集約とかそういう規模拡大という政策を水産に持ち込めるかどうかというのはちょっとよくわかりませんけれども、いずれにしても産地市場不要論みたいな話を関東一円で店舗展開するような業者の方というのは本当真面目におっしゃるわけですよ。だからそういうこと受けて、何も関東の量販店とだけ取引するのが鳥取県の産地ではないので、そこはいろいろあるのでしょうけれども、そういうことに対応していけるような産地をつくるときに、さっき申し上げたようにこれまでのように一人一隻ずつ船持って生産をしていくというような、そういうような体制で本当に対応できるかと思うようになりました。一度漁業会の皆さんともどういう生産構造、体制がいいのか、これからつくっていくのがいいのかということを、採算分岐点をどのように設定するかということが非常にシミュレーション大事な分野だと思いますけれども、そういうことも考えていきたいと思っています。
◎上村委員長
よろしいですか。
ほかにございませんか。
それで、その他に移りたいと思います。
とっとり花回廊における入園券の取り扱いにつきまして、村尾生産振興課長の説明を求めます。
●村尾生産振興課長
そういたしますと別にお配りしております資料をごらんいただきたいと思います。とっとり花回廊における入園券の取り扱いについて御報告いたします。
平成23年8月ですけれども、花回廊の入園券について不適切な管理があると監査事務局に情報提供があり、監査事務局から所管課であります生産振興課にそれが伝えられました。生産振興課としましては、花回廊に調査及び調査結果報告を求めるとともに、現地に赴いて確認を行いました。
その結果、次に御報告いたしますけれども、入園券の取り扱いにつきまして不適切な事務処理が確認され、同年10月、改善を含めてその状況を情報提供者の方に回答いたしました。
花回廊では、この事態を非常に重く見て、同年9月から改善措置を講じております。本年6月にも私自身も花回廊に行きまして、チケットの流れから管理の帳簿から細かく調査してまいりました。結果として適切に事務処理が行われていることを確認いたしました。今後も県としては、指定管理者としまして施設が適切に運用されるように定期的に改善状況をチェックするということで再発防止に万全を期してまいりたいと思います。
以降1番が花回廊の独自調査ということで、平成23年8月から10月にかけまして花回廊が調査した結果でございます。調査対象期間としましては、平成19年の4月から23年の8月まで4年4カ月であります。
具体的には花回廊のチケットというのは、こういう細長いチケットに半券が両サイドに2枚ついています。片方は100枚つづりでつづってありますから、お金いただいていわゆるそのつづりに残す、ばりっと破ってお客さんに渡します。つづりに残った半券というのが経理の生命線になります。お客さんそれゲートに向かわれて、ゲートで再度もぎりますけれども、そのもぎった半券というのはもう照合することなく廃棄されますから、基本的には発券所での残された半券というのがベースになりますけれども、それについて欠番の状況を調べております。また、当時の担当者からどういう状況だったかという聞き取りも花回廊独自でされました。
結果といたしましては、先ほど申しました期間の間に発券されました大人券約90万枚、大人券といいますのは通常ですと1枚1,000円でして、大体発行券全体の7割を占めると。花回廊全体としては県の種類は19種類ほどたくさんありまして、その中の一番主なものが大人券であります。半券が保管されているものにつきましては確実に収入されているということは確認できました。しかし、その表にありますように約3,000枚余の未使用のチケットが所要の手続を経ることなく廃棄されまして、当然半券ごと廃棄していますから、半券は存在しないと、欠番になっているという状況でございます。花回廊による当時の担当者から聞き取りの結果、精算書への誤記や記入漏れ、廃棄等事務処理の誤りによるものということで花回廊は判断しております。
平成19年に1,300枚チケットが廃棄されたということであります。これは本来チケットには通し番号がついていますから、若いチケットから順番に使うというのが大原則でありますけれども、その当時花回廊は番号は意識せずに持ち出されて販売されているという状況がございまして、担当者が前日の続き番号の次の桁から順番に書いていってしまって、実はかなり離れた番号のチケットを売ってしまったという事務上の非常に重大なミスであります。結果としまして最後合わなくなりますから、後日番号調整のためにある程度の相当枚数を欠番として処理したということであります。
平成20年には779枚と239枚がいわゆるチケットを廃棄しているということです。発券しまして、特にゴールデンウイーク中ですね、臨時の発券所とか設けますので、そういうときにまとまって束を持っていって発券いたします。そのとき売れ残った入園券というのは当然後日それをまた使っていくというのがルールでありますけれども、それを未使用のチケットをそのまま廃棄したということであります。239枚につきましては、住宅メーカーのイベントで2,000枚お客様にプレゼントしたいということで2,000枚分のチケットを束で20束貸し出されまして、そのうち239枚、これお客様に配りませんでしたということで返却があったわけですけれども、それも担当者がそのまま廃棄処分してしまったということであります。通常チケットというのは、金券でございますので、廃棄する場合は例えば破れてしまっただとか汚れてしまった、あるいは券を買われたお客様が都合が悪くなってやっぱり戻しますという場合は廃券処理というのはありまして、その場合も当然半券は残すというの原則でありますけれども、未使用の束ごと捨てるというのはちょっと余りにもずさんな管理だなということで驚いたところであります。
平成21年には1,000枚いわゆる半券が存在しない、チケットを廃棄したという状況がございまして、これはその前後に減免券としてスタンプを押して一連使用していますので、恐らく減免券として使用したのだけれども、集計表にも記載せずに欠番となってしまったのではないかと花回廊としては判断しております。
そのほかに注意書きでございますけれども、平成20年度にラジオ体操ですとか音楽コンサートで2,800枚、これもチケットに記入されていなかったものがございますけれども、後日半券もきっちりありまして、収入もありましたので、これはこの本表からは除外しております。
これらの不適切な事務処理が生じた要因としましては、先ほど申しましたように当然マニュアルには入園券を通し番号で使いましょうですとか、使用した半券の保存をきっちりしましょうということが書いてあったわけですけれども、その基本的なことが守られていなかったというのが一番大きな原因と思われます。
次のページでございますけれども、再発防止のための改善措置ということで、この調査結果を受けまして、平成23年9月以降改善措置を講じております。具体的には毎日総務課と営業課で二重のチェック、入園券につきましてチェック体制を強化いたしまして、あと月ごと、四半期ごとのチェックというもので再度のチェック体制を厳しくしたということであります。本年度、平成24年6月に私も花回廊に行きまして、それらが適正にされているか確認いたしました。厳しく強化されたマニュアルどおり適正に行われておりまして、1点、大もとの入園券を保管する大金庫というのが事務室から見えない場所にあったために、管理上ちょっと事務室から管理できる場所に近い場所に移動するようにということで、今改修を計画中であります。
そこに参考として入園券の取り扱いの流れを記載しております。入園券は、かなりの枚数、何万枚、何十万枚単位で印刷業者さんに発注して納品されます。それをまず大金庫に保管いたしまして、それから発券所、チケットの発券カウンターのある西館に持ち出すということでございます。西館にも鍵のかかる保管場所がございまして、そこで受付の方が必要な部数、冊数を取り出して発券するという流れになっております。日々発券が終わりましたら先ほど申しましたように二重、三重のチェック体制で管理しているということでございます。その流れの中に点々線で囲った部分がございますけれども、結局平成21年まではそういう臨時的な券売所を設けて売るという場面で非常にこういうミスが多かったということもございますし、それから例えばギフトの入園券ですとかイベントの入園券、通常の大人券に判を押して使用しているということがございまして、やはりそれもやめて、その都度それ用のチケットを刷って、判を押しての使用はしないということとし、21年以降はこういう事態は確認されておりません。
◎上村委員長
ただいまの説明につきまして質疑ございませんか。
○森岡委員
この報告を聞いていまして追及は幾らでもできるなという感覚はあるのですが、私は1つ大きな、2つ問題があるのですけれども、要は花回廊の収入をチェックするべく所管の生産振興課さんが花回廊さんの報告を100%まず信用したのかどうかを聞きたい。
仮にこのとおりだとした場合、要は券がなかったものの金額、要は収入の中では当然半券があるものは収入として上がっているはず、それからないものはないけれども、収入はプラスであるはず、そういったところまで確認をされたのかなという。基本的には性悪説で考えれば物すごく追及できるわけですよ。性善説で考えれば花回廊さんはこういう本当に単純な、普通は考えられませんよね。要はそのところを指定管理者をしているなという、ここはもう指定管理の資格にも及ぶような失態だと思うのです。それからもう1つ、その指摘を受けて改善がありましたよと、6月に状況を確認しましたねというところはいいのです。要は今後、生産振興課がこういう問題が起きないようにどういうチェック体制をとったか、とれるか、これだと思うのですね。やっぱりこれをきちんとこれからはこういう形でやりますよと、徹底的にやりますよという意思表示を示してしっかりとチェックをすると言わないと、こういう汚名は返上できないと思いますが、どうでしょうか。
●村尾生産振興課長
まず、花回廊の収入をチェックする生産振興課がこの報告を100%信用したかどうかということでございます。生産振興課も監査事務局も花回廊については監査を行っております。特に花回廊の収入といいますのがいわゆる県の収入ではなくて花回廊としての収入となることから、これまで半券ごとの突き合わせ等は実際行っていなくて、特に生産振興課も2億8,000万余の委託費が適正に執行されているかどうかというのを重点にチェックしているのが実態でございます。今回このような花回廊からの独自調査の報告を受けまして、やはり課としては100%これを信用しているというわけではございません。やはり先ほど言いましたように余りにもちょっとずさんで、ちょっと常識的にはなかなか捉えにくいという、束ごと捨てるとかその辺につきましてはもう少し観光事業団含めて情報を聞き取りしたいと思っていまして、実はあすですけれども、観光事業団と花回廊に来ていただいて今後どのように対応していくのかという協議をするようにしております。先ほど申しましたように、今チケットの不適切な廃棄のことを申し上げましたけれども、収入としては結局半券が残っているものしか収入が確認されておりませんので、この廃棄されたチケットについては収入としては認められないというのが1つでございます。生産振興課としましても花回廊がこのような管理を過去していたと。現在は既に改善しているわけですけれども、やはり厳しく指導していきたいなと思っていまして、ずっと4月以降毎月出かけて管理指導はしておりますし、それから再度こういうことが起きないように今後どういうことができるかは、またちょっと観光事業団とも話はするわけですけれども、再発防止に向けては万全の指導していきたいと考えております。
○森岡委員
いずれにしても今後絶対にこういうことはないようにしてもらわなければいけないし、そもそもが指定管理を指定する選定委員の中には農林水産部長いるはずなのです。ということは農林水産部がこれ100%責任負うのだということなのですよね。ですからしっかりとこういうことが今後起きないようにやっていただきたいと思います。西山農林水産部長、お願いします。
●西山農林水産部長
村尾課長が言った気持ちに同じなのですけれども、指定管理者として施設が、それからいえば委託費を適切に利用して、愛される施設ですよね、本来の目的の花を中心とした観光施設としての役割発揮ができるように、しっかりと改善状況をチェックをしながら点検をしていきたいと思います。
◎上村委員長
ほかにございませんでしょうか。
○福間委員
関連で、全然ちょっと視点が違うですけれども、来年全国植樹祭が花回廊でしょう。そうすると花回廊の例えば前後、当日含めての入園料とか入場料というのはどういうぐあいにされようとしているのですか。一括全国植樹祭関連で必要費用は例えば1,000万だということで県が受け側の観光事業団との契約を別にされるのか、それとも関連者があの辺うろうろうろうろするのは外はいいけれども、中へ入るときほどは切符を買うとか、ただ外側も全部ひっくるめて本当は貸し出した、観光事業団に多分貸していると思う。ところがそれは県の大プロジェクト事業だから黙って貸せみたいなことにされるのか、そのあたりについてちょっと教えていただけませんか。
●村尾生産振興課長
来年度の予算計画につきましては、今月から花回廊と話し合い始めたところでして、まだそこまで具体的なやりとりはしていませんけれども、花回廊としても植樹祭の会場となることで通常の営業行為といいますか、そのあたりもどの程度影響受けるのかという心配もされていますので、そのあたりも含めてちょっと検討したいと思います。
◎上村委員長
ほかにありませんか。
そういたしますとその他、執行部、委員の皆さん。
どうぞ。
○森岡委員
きのうですけれども、台風が接近して中海の水位が上がって水が大分入ってきているようなのですが、その被害状況とかはどうでしょうか。把握されておりますか。
●伊藤農政課長
台風16号の件であります。今調査に入っておりますけれども、農作物関連でいけば風の影響では若干おくての梨等で2%程度の落果があったのではないか。これは三朝町とか倉吉市でございます。そのあたりしか今入っておりません。
高潮の害ということで、森岡委員さんからの質問ですけれども、3.5ヘクタールぐらいの白ネギ畑のほうに崎津から葭津にかけて、それから彦名の6区あたりですね、そのあたりに高潮で畝間に5センチぐらいの海水が入ってきたというような状況であります。これが今後どうなるか、生育にどれぐらいの影響が出るか、1週間ぐらいたってみないとこれわかりませんので、その状況を見きわめているという状況でございます。
◎上村委員長
よろしいか。
どうぞ。
○森岡委員
その畑に入った原因ですけれども、例えば水門の、要は閉めていますよね、当然。それを越えてきたということですか。
●伊藤農政課長
高潮の高さは90センチぐらいと聞いておりますので、そのあたりこれ本当に越えたのか、多分対応はしていると思うので、越えてきたのではないかとこちらは推察するのですけれども、そのあたりの具体的な状況まだ把握しておりませんので、また御報告を申し上げたいと思います。
◎上村委員長
ほかにございませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
意見がないようでございます。以上で予備調査を終了いたします。
委員の皆さん、御相談したいことがあります。ちょっとお残りください。
執行部の皆さん、御苦労さんでした。
(執行部退席)
お残りいただいたのは、県内視察、県内調査の日程の相談でございます。内容は今2件予定を案としてしましたけれども、八頭町、湯梨浜町でよろしいでしょうか。
○内田(博)委員
異議なし。
◎上村委員長
日程は、皆さんの今のところ案はいかがでしょうか。
○内田(博)委員
委員長、副委員長一任でお願いします。
◎上村委員長
それでは、11月の5、6あたりで決めたいと思いますので。11月です。5、6、月、火です。
●浜田課長補佐
どちらがよろしいですか。
◎上村委員長
火曜日にしましょうか。
○福間委員
6日ですか
◎上村委員長
はい。月曜がいいでしょうか。
○福間委員
泊まりですか
●浜田課長補佐
半日程度ですので、泊まりません。
○福間委員
たしか、7日がマンガサミット米子の開会式です。
◎上村委員長
そうですかな。予定は議長があるですな。それでか。
○福間委員
いやいや、西部の人間もこれ集合かからないか。
◎上村委員長
本当だ、本当だ。7日はそうです。そうすると……
○内田(博)委員
月曜日にしときましょう。
◎上村委員長
月曜日がいいですか。
○内田(博)委員
はい。
◎上村委員長
では、月曜日の、時間帯はまた連絡させていただきますが、一応予定にしたいと思います。
それでは、以上で当委員会を閉会いたします。御苦労さんでした。
午後3時58分 閉会
|