平成23年度議事録

平成24年1月20日会議録

 開催概要、資料はこちらです。
出席者(9名) 委員長
副委員長
委員
浜田 妙子
砂場 隆浩
森 雅幹
市谷 知子
濵辺 義孝
野田 修
小谷 茂
山口 享
横山 隆義
 
欠席者(なし)
 
 


説明のため出席した者
  城平危機管理局長、林福祉保健部長、法橋生活環境部長、柴田病院事業管理者
  ほか各次長、課長、関係職員

職務のため出席した事務局職員
  前田副主幹  伊藤副主幹  西村主事
1 開会  午前10時13分
2 休憩  午前11時52分、午後1時32分
3 再会  午後0時46分、午後1時39分
4 閉会  午後2時57分
5 司会  浜田委員長
6  会議録署名委員  野田委員、濵辺委員
7 付議案件及びその結果
   別紙日程表及び下記会議概要のとおり
 

午前10時13分 開会

◎浜田委員長
 おはようございます。それでは、ただいまから福祉生活病院常任委員会を開会いたします。
 きょうの日程は、お手元の日程のとおりでございます。この順序に従って議事を進めさせていただきます。
 なお、今回の常任委員会は、最初に危機管理局、次に生活環境部、そして福祉保健部、病院局の順に部局ごとに進めてまいりますので御了解ください。
 会議録署名委員を指名いたします。
 きょうの会議録署名委員は、野田委員と濵辺委員にお願いいたします。
 では、危機管理局からでございます。
 年が明けまして1月1日付で職員の異動がありました。執行部の新任職員の紹介がございますので、城平局長、お願いいたします。

●城平危機管理局長
 失礼いたします。1月1日付で危機管理局の危機対策情報課に参りました内田参事を紹介させていただきます。

●内田危機対策・情報課参事
 内田でございます。よろしくお願いします。

◎浜田委員長
 よろしくお願いします。

●城平危機管理局長
 新しいメンバーを迎えましたが、引き続き近隣の皆様の安全・安心のために取り組んでいきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。ありがとうございました。

◎浜田委員長
 ちょっと伺ってもよろしいですか。

●城平危機管理局長
 はい、どうぞ。

◎浜田委員長
 どういうお役目をなさるのか。

●内田危機対策・情報課参事
 訓練担当参事ということでございます。よろしくお願いします。

◎浜田委員長
 何の訓練でしょうか。

●城平危機管理局長
 危機管理なり訓練などを主に担当していただくのですけれども、前職が自衛隊でしたので、そういう分野で今までの経験や能力を発揮していただければと思っております。

◎浜田委員長
 ありがとうございました。よろしくお願いいたします。
 それでは、議題に入ります。
 なお、質疑につきましては、説明終了後一括して行っていただきます。
 では、議題1、第3回鳥取県津波対策検討委員会の開催結果につきまして、桐林副局長、お願いいたします。

●桐林危機管理副局長兼危機管理政策課長
 昨年の12月27日に第3回の鳥取県津波対策検討委員会を開催いたしました。その概要について御報告いたします。
 お手元に危機管理局の資料と、別紙ということで110ページ余りのものがございます。そちらを御用意いただきたいと思います。
 危機管理局の資料では1ページをお開きください。第3回目の会議の結論でございますけれども、これまで検討しておりました波源に基づきまして、津波浸水予測図を新たなモデルとして提案させていただきましたけれども、これは暫定的な予測として公表することといたしました。その理由につきまして、別紙で簡単に説明させていただきたいと思います。
 別紙の1ページでございますけれども、津波防災地域づくりに関する法律がこの会議の日、
12月27日に施行されました。その概要は、お手元の1にございますとおり、安全対策の推進なり一定のハードを整備するということがあるのですけれども、この特徴といたしましては、避難体制を重点的に取り組む津波災害特別警戒区域等を新たに設けまして、一定の開発行為なり建築物の建築制限ができるという規定になっております。
 その手順でございますけれども、1つめくっていただきまして3ページをごらんいただきたいと思います。実はこの区域を設定するためには、都道府県におきまして基礎調査を行います。この基礎調査の中に、2つ目の矢印に記載の地質等に関する調査がございます。これは具体的にどういったものかといいますと、いわゆる文献の調査や津波の痕跡、堆積物の調査等の物的証拠を具体的に調査することを経て、そこから地形等を考慮して、最大クラスの津波の断層モデルをまずつくるというものでございます。その断層モデルをつくった上で、津波浸水シミュレーションを行って、その影響区域と影響の程度を推しはかることでございます。
 今回、私どもが行いました検討につきましては、この物的な証拠等の調査を行っておりません。したがいまして、この法律を適用するまでの科学的な知見を完全にそろえたかというと、まだそこまで至っておりません。注釈的に書いてあるのですけれども、最大クラスの波源モデルについては国がつくるということを中段に書いてあるのですが、そのすぐ下の矢印のところに都道府県独自に設定することも可とはなっております。可とはなっておりますけれども、やはり権利制限等を伴うということであれば、十分な物的証拠をそろえて検討する必要があるということでございます。その証拠集めにつきましては、地域自主戦略総合交付金で県が調査を実施するということは一応書いてあるのですけれども、当面これは太平洋側で行われることが想定されているということでございます。これまでにも、日本海側では一部調査は行われておりますけれども、特に日本海西地域のほうではほとんど調査も行われておりません。そういうこと等を含めまして、そこまでの確たる証拠が当面得られないなと、その当面というのは、何カ月という単位ではなくて、ここ数年は難しいのではないだろうかと言わざるを得ないのではないかと思っております。したがいまして、今回の波源は、まずはとにかく逃げることを考えていただく避難計画を考えるだけにしか活用できないのではないかと、そのような考慮に至ったところでございます。
 そのような前提つきではございますけれども、別紙資料の11ページを開いていただきたいと思いますが、これまで検討したモデルは全部で6つございました。11ページのところは、比較的鳥取県に近い海域で起こる可能性を検討するモデル、鳥取沖東部・西部、隠岐の東方、隠岐北西方の4つがございました。それと、めくっていただきまして15ページでございますけれども、これは遠いところで地震が起きた場合の想定ということで、佐渡島の北方沖で比較的小さいものをパターン1、少し大きくて鳥取県側に近いものをパターン2として検討いたしました。
 資料の1ページにお戻りいただきますけれども、この6つのモデルの中から、対策として取り組むためのモデルを3つ採用しようということになりました。
 まず、近場で避難する時間が極めて短く、一部でかなり大きな津波が発生するけれども、ある程度の大きさでおさまるものではないかという、鳥取沖東部・西部断層がございます。近場ではこの2つを採用しました。それから、遠いところでは、空白域でここに確実に断層がある確証はないけれども、逆に起きないとも言い切れないという見解をいただきましたので、そこが一律に動く想定で起きる波を3つ想定したところでございます。近場で隠岐北西の断層につきましては、一連のものとして検討したのですけれども、実際断層として考えられている中の一番短いものではないかということで、確定しておりません。隠岐北方の影響が大きいということで、そちらを考えれば避難対策はできるのではないかという考慮のもとに、この3つにさせていただいたところでございます。
 あわせまして、資料の記の2でございますけれども、そうはいいましても暫定版は暫定版ということで、今後、この詳細な調査等を行いまして、あるいは特別警戒区域等も設定しなければいけないのではないか、精緻な検討をしていこうかということもあわせて確認したところでございます。
 この3つのモデルを出したわけですけれども、新たに設定した波源ごとに最大浸水域を包括的に組み合わせて浸水予測範囲を想定しましょうという結論になりました。こちらにつきましては、別紙の52ページをお開きいただきたいと思います。この検討の中では、いわゆる防波堤が機能する場合と防波堤が地震等で壊れたときに機能しない場合との2通りをシミュレーションしたわけですけれども、一般的に、常識的に考えれば、堤防が機能しない場合に大きな波が起こることが想像できるのですが、52ページの米子市と境港市の境界あたりで、逆転現象が起きたりしております。といいますのが、1つ戻っていただきまして、51ページのところに境港の沖合があろうかと思いますけれども、細い線でかいてあるのが防波堤でございます。この防波堤が機能するために南側へ波を押し流す、その結果、防波堤のないエリアに少し高い波が来ることも起きているということで、単純に堤防が全部機能しないときだけを考えれば最大になるとは言えないのではないかという結論がございましたので、そういう趣旨で包括的に組み合わせて予測していただくことになりました。
 行ったり来たりで申しわけございませんけれども、また資料に戻っていただきまして4番でございますが、次回の委員会では具体的な避難対策等の検討を行おうと思っております。これにつきましては、例えば地震が海域で起きた場合に、気象台のほうでどのような警報等が出されるかということなど、あるいは避難のあり方、手法、避難を手助けするための標高表示などを少し検討していきたいと考えております。次回の開催時期でございますけれども、河川津波の遡上調査がこのときまでに全部できておりませんでしたが、年度末までに一応やることになっておりますので、それを踏まえて時期を決定して、検討していきたいと考えております。

◎浜田委員長
 では、議題2、米子市、境港市、鳥取県と中国電力(株)との「島根原子力発電所に係る鳥取県民の安全確保に関する協定等」の締結について、議題3、平成23年度島根県原子力防災訓練の実施について及び議題4、北朝鮮漂流船の対応について、服部危機対策・情報課長の説明を求めます。

●服部危機対策・情報課長
 それでは、危機管理局資料の2ページをお願いいたします。平成23年12月25日に鳥取県、米子市、境港市及び中国電力株式会社は、島根県原子力発電所に係る鳥取県民の安全確保及び環境保全を図ることを目的として、EPZ圏外の自治体としては、全国で初めて電力会社と下記のとおり安全協定を締結いたしました。
 日時は、平成23年12月25日の11時から12時でございます。場所は、知事公邸第1応接室です。協定の締結者は、鳥取県知事、米子市長、境港市長、それから中国電力株式会社社長でございます。運営要綱につきましては、甲、乙、丙は一緒ですけれども、丁につきまして中国電力株式会社の島根原子力発電所長でございます。
 今回の安全協定の主な内容は(1)から(8)までございます。情報の公開、原子力の安全性に係る情報の公開に積極的に努める。環境放射線の測定、島根原子力発電所に隣接する県内の環境放射線に関する測定を行う。計画等の報告、発電所の増設、原子炉施設の重要な変更を行う場合は、米子市、境港市、鳥取県は事前に報告を受け、必要があると認める場合には意見を言い、中国電力はそれに対して誠意を持って対応するということです。異常時の連絡があった場合、速やかに県のホームページやあんしんトリピーメール、市町村等の防災行政無線等を通じて、住民の皆様には迅速に情報提供したいと思っております。発電所周辺の安全を確保するために必要があると認める場合には、中国電力に対して報告を求め、または現地確認を行うなり意見を言うと、中国電力は現地確認に協力するとともに、意見に対して誠意を持って対応するということでございます。それから損害補償に当たって、発電所の運転等が原因で県民に損害を与えた場合には、中国電力が誠意を持って補償、また仮払いを含むことも明記しております。最後に、協定の改定でございます。国の原子力防災対策の見直しのほか改定すべき事由ができた場合には、甲、乙、丙、3者いずれからも協定の改定を申し出ることができる。この場合に、それぞれ誠意を持って協議するということでございます。
 3ページと4ページに協定と運営要綱の概要、それから5ページから15ページまで協定本文、それから運営要綱の本文を記載したもの、併記したものを資料として添付させていただいております。後ほど参考にしていただければと思います。
 続きまして、16ページをお願いいたします。島根原子力発電所に係る原子力防災対策として、平成23年度島根県原子力防災訓練を下記のとおり実施いたします。
 目的は、従来、島根県と松江市が実施しておりました訓練ですけれども、そこに鳥取県及び
30キロ圏内の周辺市を加えた新たな枠組みで、初動活動を中心とした訓練を実施して、原子力緊急事態における防災対策の確立、それから防災技術の習熟を図っていくことでございます。
 日時は、平成24年2月16日、午前7時50分から午後0時50分まで。場所は、島根県原子力防災センター。訓練の参加機関は、そこに書いております22機関でございます。
 主な訓練項目でございます。アの初動対応訓練ということで、トラブル通報から原災法第15条の対応手順等の確認を行い、あわせて関係市との通信連絡訓練を行います。2つ目は、オフサイトセンター訓練の設置運営訓練を行います。また、島根県が原災法第10条事案になるかどうかに資する対策会議、該当するという判断後の対策本部会議といった運営訓練を行います。原災法第10条、原災法第15条につきましては、そこに注書きをさせていただいております。これには参加機関は、全機関でございます。また、2つ目として、緊急時のモニタリング訓練ということで、30キロ圏内の市において、サーベイメーターによる定点測定を行います。これは住民への避難指示情報伝達訓練ということで、鳥取県、米子市、境港市が参加いたします。
 事前研修としまして、初動対応研修を平成24年1月25日に島根県原子力防災センターで。それから、緊急時のモニタリング研修を2月9日に原子力環境センターにおいて実施いたします。EPZ外である鳥取県及び関係市がオフサイトセンターの設置運営訓練に参加することは、全国で初めてのケースとなります。
 続きまして、17ページをお願いいたします。北朝鮮漂流船の対応でございます。
 島根県隠岐島近海で発見された北朝鮮の漂流船について、下記のとおり報告いたします。
 発見日時及び場所は、平成24年1月6日午前11時30分ごろ、島根県隠岐の島町那久漁港沖でございます。漂流船は小型船舶で、外板にハングルの文字が書いてありました。それから移送先につきましては、報道情報ですけれども、1月9日午後0時30分ごろ、福岡空港から中国大連空港を経由して北朝鮮に引き渡したとのことです。
 概要につきましては、1月6日午前11時30分ごろ、島根県隠岐の島町那久漁港沖にて小型船舶が漂流しているのを一般人が島根県警に通報いたしました。県警から連絡を受けた第八管区海上保安本部の巡視船が漂流船を発見し、船舶の状況を確認したところ、船内から乗員3名と遺体1体を確認しました。海上保安庁は、その後、乗員と遺体を巡視船に移し、事情聴取を行い、1月7日午後0時45分ごろ、当該の船舶を島根県隠岐の島町の西郷港に曳航完了し、同日午後10時30分ごろ、巡視船内に収容していた遺体を境海上保安部に搬送いたしました。1月9日に乗員3名を巡視船から米子空港に移送した後、午後0時30分ごろに福岡空港に移送したと。その後、福岡空港から中国に向け出国して、大連空港で北朝鮮に引き渡した。これは報道情報から得ているところです。なお、遺体は引き続き境海上保安部に安置され……。申し訳ございません。最新情報が反映されておりませんでしたけれども、昨日、境海上保安部に安置していた隠岐島の漂流船の遺体を2時25分に日本赤十字社へ引き渡して、遺体をだびに付した後、日本赤十字社の代理として指名された在日朝鮮人総連に引き渡しております。
 続きまして県の対応でございます。1月6日午後3時47分、第八管区海上保安部から第一報をいただきました。午後5時に情報収集や情報共有等の確認を目的として、危機管理対応指針に基づく鳥取県緊急対応チーム会議を開催しました。また、不審な船舶対処マニュアルに基づく初動対応としまして、5時30分から24時間情報収集体制で臨みました。1月7日の土曜日に不審船舶対策本部会議を開催し、過去の類似事案を参考にして県内への国からの要請があった場合の準備と情報収集の継続等を確認いたしました。1月9日に漂流者が福岡空港へ移送されたことから、午後5時15分に体制を縮小し情報収集を継続することにいたしました。
 本件事案は、海上保安庁が現場を管轄しておりますけれども、外国人の入国許可等の出入国管理を担当する法務省と、それから外交担当の外務省の政府レベルでの調整により決定していると。なお、基本的に国の業務であり、県への依頼はございませんでした。

◎浜田委員長
 それでは、議題5、住宅用火災警報器設置状況調査結果について、議題6、平成23年における鳥取県消防防災航空センターの運行状況について、及び議題7、第4回鳥取方式の地域消防防災体制検討委員会の開催結果について、杉本消防防災課長の説明を求めます。

●杉本消防防災課長
 18ページをごらんいただきたいと思います。昨年の6月1日から全住宅に住宅用火災警報器の設置が義務化されました。それを受けまして、昨年の11月ごろに6,000世帯を対象に県民の方を無作為で抽出いたしまして、調査させていただきました。その結果がまとまりましたので、御報告させていただきます。
 調査の結果、義務化された箇所に住宅火災警報器を設置された方が74.6%という結果でございました。前回の33.9%からかなりつけていただいたと、普及が進んできたなと思っております。ただ、この中を分析してみますと、やはり一部といいますか、必要箇所すべてに設置していないとおっしゃられる方が、若干いらっしゃいましたので、これからも一層の普及に取り組んでいかなければいけないと感じているところでございます。ただ、かなり御理解もいただいているようでございますし、義務化ということを皆さん御承知のようでございます。これから、もう少し義務化の理由や必要な箇所について、消防局や市町村と連携しながら、皆さんに御理解いただくよう地道に取り組んでいきたいと思っております。
 参考までに、概略を20ページ以降につけさせていただいております。
 31ページでございます。23年の消防防災ヘリコプターの運航状況について御報告させていただきます。
 23年の運航状況でございますけれども、合計で222件の運航を行っております。昨年は235件でございましたので、昨年とそんなに大きく変わっておりませんが、ただ、昨年は4,000時間のエンジンのオーバーホールと耐空検査が重なりまして、運航不能期間が142日ございました。通常であれば70~80日なり60日という期間でございますけれども、そういう長期間の運航不能期間がありましたので、1の23年度運航件数でごらんいただきますと、救急、救助の件数がやはり昨年よりも若干減ってきております。ただ、広域航空応援が54件と昨年より13件ふえておりますが、これは東日本大震災で活動応援に参りましたので、その件数がかなり増加しております。
 ただ、表の下に注意書きで書かさせていただいておりますけれども、耐空検査の期間中は島根県や岡山県から広域航空応援をいただきながら、県内の防災体制に支障がないように連携を図りながら運航させていただいたところでございます。
 次に、32ページをごらんいただきたいと思います。第4回鳥取方式の地域消防防災体制検討委員会の開催結果ということで、第4回の検討委員会を開催いたしましたので御報告させていただきます。
 この1月18日に西部で開催させていただきました。地域の消防防災体制のあり方を検討するために、地区ごとの将来予測や地域特性に応じた対策検討の方向性について話し合っていただいたところでございます。
 5番目に概要を書かさせていただいておりますけれども、将来予測の考え方としまして、10年後の人口を推計した人口推移や現状の資機材を基本として推計していこうと。それから、組織でございますけれども、人口減少や昼間の人口がかなり減ってくるという委員からの意見もございましたので、昼間人口の減少等も考慮しながら活動の期待人数、水利、資機材の整備、それから組織化の状況を加味しながら、組織の将来像を予測していこうということです。活動期待人数といいますのは、人口減少率によって補正した男女別の人口なり、過去の災害を考慮した活動実施率、男女別の在宅率から出している数字でございます。それに対しまして、消防団、自主防災、双方に5区分の活動に対して評価を行っていただいたと。委員からいろいろな意見をいただきました。地域状況に応じた検討を行うのがベストではあるけれども、将来像の中で実態がどこまで予測に反映できるのか難しい面もあるという意見もいただきました。
 今後の対策検討の方向性ということで、2月末にはまた再度集まっていただいて、こういう具体的な対策検討をしていただくことにしておりますが、それぞれの活動評価において、人口減少による影響があらわれているけれども、社会変化等の地域特性の反映は難しいと。ただ、そういう面から見ると現状の体制を基本にして、今回の将来予測に出たデータも加味しながら将来の方向性をいろいろ検討検討していくことが望ましいということで、方向性は皆さん御了解いただいたところでございます。
 それぞれ書かさせていただいておりますけれども、まず2点目といたしましては、社会特性なり消防防災特性などの分類分けを行って、課題と対策を抽出しましょうと。それから、地勢的な要因を加える必要があるということも提言していただいております。
 ただ、今回の予測や方向性については、各委員、それぞれの機関、市町村や消防局にそれぞれ参加いただいております。それぞれの機関にお持ち帰りいただいて、内部で現在の予測結果が現状と即しているのかも踏まえながら御検討いただいて、改めてそういうものも含めて、2月末に検討会をするようにしているところでございます。
 34ページ以降に消防団や自主防災組織の予測の考え方、それから、2010年と比較した2020年の主な数値をそれぞれ表現したものを資料としてつけさせていただいております。

◎浜田委員長
 ありがとうございました。以上、危機管理局の説明でございます。
 ただいままでの説明について質疑を受け付けます。

○山口委員
 私は関西広域連合の議会に所属しておりますけれども、10年以内かどうかはわかりませんが、東北震災のような地震が海底で起こることを想定して、それよりまだ規模が大きいような状況でということで、近畿、中部、四国も含めて、相当広域的に防災体制をしているところです。その中に鳥取県は入っておりませんけれども、地震そのものの大きさは別として、避難なり支援については協議されておられないのか。みんな強い関心を持ってあの地域は共同の防災対策を講じているところです。それと同時に、島根県のことについては何も及んでおりませんけれども、島根県側でそういう断層があって、島根県も同じような形で対応されておるのかどうかというのが一つ。それから2つ目ですけれども、中電との安全協定ですけれども、私どもはこれを第一のステップだと考えているわけですが、一番大事なのは立入検査なり、主要項目があるわけですけれども、これを最終的に島根県並みにすると、協定を結ぶという姿勢は変わっておられないかどうかの2つをお聞きしたい。

●桐林危機管理副局長兼危機管理政策課長
 まず、津波の関係でございますけれども、日本海側、特に原発のある島根県等との連携は重要だと思っております。今後も日本海全体の取り組みとして津波対策を進めていくよう、引き続き情報収集と協議等を進めていくように考えているところでございます。
 島根県につきましては、今年度中には同じような予測といいますか、出されると伺っておりますので、そのような情報も得ながら対策等について検討していきたいと考えているところでございます。(「関西広域連合はどうなの」と山口委員呼ぶ。)済みません。
 関西広域連合のアクションプランの件でございますけれども、こちらにつきましては、先週に委員会が開かれまして、骨格的なもののためまだ細かいところまで書くような内容ではございませんけれども、今後、具体的にどのような対策をとっていくべきかということがほぼ確定したと伺っているところでございます。そのプランを踏まえまして、今後、関西広域連合としてどのような行動をとっていくのかという部分といいますか、パートパートの要領等を作成していく段階に入っていくということで、前回の委員会で決定されたと理解しております。私どももそのような情報を常に収集しながら、鳥取県として対応すべきこと等を検討していきたいと考えているところでございます。

●服部危機対策・情報課長
 安全協定につきまして、立入調査なり事前了解等、立地並みの協定を結んでいく考えがあるのかというお尋ねでございますけれども、協定の第19条に協定の合意条件ということで、今後、国の原子力防災対策見直しのほか改定すべき事由が生じたときは、甲、乙、丙及び丁は、いずれからもその改定を申し出ることができることを明記させていただいております。また、それに対して、誠意を持って協議することもあわせて明記させていただいたもので、今後そういった条件や国の防災指針等の改定などの事項が出てまいりましたときは、その協議に入っていくだろうと考えております。

○山口委員
 その安全協定ですけれども、国の指針が決まってからということで、県が独自に中国電力とはもうこれ以上アクションは起こさないと、立地県並みのさらなる協定の充実を求めないということかな。

●城平危機管理局長
 中国電力との協定の関係ですけれども、今服部課長が説明させていただいたのは、事実上なかなか国の動きなり全国の動きがないと、相手の回答が得られるような動きになりにくいということがあって、お話させていただいたかと思います。ただ、基本的な姿勢として、山口委員がおっしゃるように求めていくことは、変わっておりません。
 今回、協定を締結した日ですけれども、普通ですと協定締結する日というのは、「お互いいいぐあいに合意できてよかったですね」ということで、協定を結ぶのが普通の協定だと思いますが、今回の協定はそこが少し違いまして、平井知事や米子市長、それから安倍境港副市長のお三人とも「これはスタートだ」と、立地県あるいは立地市並みの協定の改定を引き続き求めていくことを、その協定の締結のあいさつで3人ともされております。そういう意味では、相手の社長がいる前でそこを話しておりますので、協議は続いていると認識しております。
 関西広域連合の関係で少しだけ補足させていただきますが、関西広域連合の防災分野については鳥取県は入っておりませんけれども、先ほど桐林副局長が説明しましたアクションプランの中では、そういう立場にいる鳥取県や関西広域連合に入っていない奈良県などの幾つかの県もお互いに応援したり、それから反対に支援を受ける立場になろうと。これは東日本大震災で鳥取県も関西広域連合の一員として応援しましたので、それと同じことをアクションプランに盛り込もうということで、鳥取県も支援を行いますということをお話しております。

○山口委員
 今、課長の話では国の指針が決まらなければ対応できないという認識ですけれども、それでは私どもは国に対してアクションを起こさないといけないと。島根原発に一番近いですし、最終的には立地県並みの条件という姿勢を持っておられないと、課長のような形にはどうも少々、国の指針が決まらなければ動かないという物の考え方では。

◎浜田委員長
 コメントはありますか。

●城平危機管理局長
 課長も例示としてお話させていただいたと思います。基本的な姿勢としては、鳥取県も米子市も境港市も引き続き改定を求めていくと、今回は本当にスタートに立てて、スタートに立ったときに、今度は結んだ協定なり要綱をいいぐあいに運用していくこともやらないといけませんが、その協議は並行でやっておりますので、そのあたりも御理解をいただければと思います。いずれにしても、よりよい協定や法的な立場を得れるように引き続きやっていきたいと思います。

○濵辺委員
 確認させてもらいたいのですけれども、一つは、32ページの鳥取方式の防災対策で、委員の構成として女性委員を含む15名がおられますが、具体的にこの中で何名ぐらい女性はおられるのですか。

●杉本消防防災課長
 委員としてお願いしておりますのが、江府町の女性消防隊長お一人でございます。

○濵辺委員
 その方だけですか。

●杉本消防防災課長
 はい。

○濵辺委員
 わかりました。それともう1点確認させてもらいたいのですが、鳥取方式と記載されていますけれども、何が鳥取方式かというのがよくわからないので、勉強させてもらえたらありがたいのですけれども。

●杉本消防防災課長
 これは、前回の私の説明が十分ではなかったかなと思いますが、新たに鳥取方式という別方式をつくるという意味ではございません。ただ、従来から消防団なり自主防災組織というのが、国も消防団の消防力整備指針を目安に定めております。それから、自主防災組織も災害対策基本法等も踏まえながら充実させていかなければいけないということもあって、「それぞれ頑張りましょう、頑張りましょう」ということで進めているわけですけれども、この鳥取方式といいますのが、地域の実情に即した形で、極端なことを言いますと、高齢化が進んでなかなか地域の中で防災組織の維持が難しいという地域があれば、その地域は他の地域との連携も踏まえながら、その地域のあり方をどうしていきましょうかと。
 もう一つの例で、これは極端な例かもしれませんけれども、常備消防が充実している地域では、消防団の働きというのは、消火の面でいえば常備消防がすぐに出動しますから、後方支援として交通整理なり後処理などになりますので、最初の活動というのは消防団よりも地域の方、自主防災組織のほうが主力になって通報、連絡などいろんな面をされる場合があります。
 そうなりますと、市町村として自主防災組織を積極的に強化していくのか、消防団を強化していくのか、団員がなかなか集まりにくく、器具庫に集まってその地域まで行こうとすると20~30分かかるという地域も出てくると。そういうときに、市町村として消防団も自主防災組織も一生懸命頑張るのは当然といいながらも、どちらを主力に置きますかということを地域の状況に応じながら考えていただこうと。一般論として、消防団、自主防災組織を頑張りましょうというのではなく、それぞれ地域の状況に応じた消防防災体制のあり方を検討していただきたいということで、西部の山間地、沿岸部、それから都市部の計5市町村をモデル的に調査したと。そして、こういう取り組みや対策の方向性、今後どうしていきましょうかということを、これから検討していくのですけれども、各市町村の参考としていただければということで、鳥取方式はこういうものだという形があるのではなく、これからいろんな考え方に基づいて、消防防災体制のあり方をモデル的にお示しできればということでつけているところでございます。

◎浜田委員長
 よろしいですか、濵辺委員。

○濵辺委員
 はい、いいです。

○市谷委員
 先ほどのお話の続きですけれども、安全協定の問題で、県としては何をきっかけに改定を求めていくことになるのかなと。つまり、今までの延長線上の議論であれば何も変わりがないわけで、島根県と同等であれば今までも同じように求めてきたわけですので、何を根拠にして改定を求めていかれるのを、どういうふうに考えておられるのかお尋ねしたい。また、この運営要綱ですけれども、協定については、私たちはとりあえず事前に協議させていただきましたけれども、この運営要綱については、先日、ファクスで連絡をいただいたのが初めてだったのです。
 私はこの中で気になるのがありまして、3ページでいえば(3)番の核燃料物質等の輸送計画に対する事前連絡ということで、協定の中ではそこまで書かれていなかったものが書いてありまして、7ページにちょっとありますけれども、協定のほうは第7条で事前に連絡するものとすると。ところが、運営要綱は最初の3ページに詳細に書いてありまして、核物質防護の観点から連絡できないものを除くとなっているのです。そうしますと、核物質防護の観点から連絡できないものというのはどんなものなのかなと。つまり防護の観点から連絡できない範疇にいろんなものが入れられてしまったら、実際のところは事前連絡がなされないのではないかということを私は非常に不安に思いましたし、こういう要綱をつくるのであれば、きちんと協定とセットで情報提供していただきたかったなと。ほかにもいろいろあるかもしれないですけれども、実際に、核物質防護の観点から連絡できないものはどういうものなのかを教えていただきたいです。
 そもそも気になっていた問題がありまして、3ページ(1)の計画等の報告で、甲、乙、丙及び丁は、前項に定める報告について相互に意見を述べることができるとともに、意見があった場合は、相互に誠意を持って対応するという表現ですが、自治体と中電が同列になっているのですよ。もともと自治体と中電は同列の立場ではなくて、自治体は中電に対して規制したいという立場になっているのですけれども、自治体も中電もお互いに意見を言って、お互いに誠意を持って対応するということは、逆に言えば中電のほうから注文がついて、「いやいや、それはできません」ということにもなるので、もし改定をこれから求めていただくのであれば、私はこの自治体と中電が同列に扱われているのは、本来の安全協定の立場からいったら誤っているのではないかと思いますので、この辺、どういうふうに思っておられるのか、見解も教えていただきたいと思います。

●服部危機対策・情報課長
 まず、何をもって協定を改定するのかということでございますけれども、具体的な例といたしましては、一つは、国の原子力防災指針等の見直し、さらに具体的に言えばEPZ等の見直しがなされたときに、鳥取県が関係隣接県に該当して、立入検査のような権限を持つことになるわけですが、そういった改正が行われたときには、同様の関係隣接県がふえてまいります。例えば京都府や滋賀県など、そういったところでの安全協定の締結ということも現在協議されているところがございます。そのほかにも例えば今後運用していく中で、現在の協定の中にふぐあいが見つかった場合も含むと考えております。
 運営要綱の核物質防護の観点から情報提供できないという場合、どんなものだろうということでございますけれども、端的に申し上げますと、当日の輸送ルートといった事前情報につきましては、核物質を警備する防護の観点から提供できないとなっているそうでございます。法律があるのかと思って調べたのですけれども、国による規制ではないのですが、警備当局からの要請みたいなものがあるようでございます。
 計画の報告で、相互に意見を言うの相互の中に、中国電力が入っているのはおかしいのではないかということですけれども、最初、我々も相互に意見をというところでは中国電力を除いた形で提案してまいりました。しかしながら、中国電力が言われるのは、先ほど市谷委員が言われたように、何でもかんでも言われっ放しになると、全部対応しなければいけなくなるといったことで、言われた中にも「いや、これはこういうことなのですよ」、「そこのところはこういった対応でお願いします」という話でして、中国電力もただ言われっ放しではなくて、中国電力も意見を述べることができるのだということで、相互の中に中国電力が入っているところでございます。

●城平危機管理局長
 補足させていただきます。
 まず、一番最初のきっかけとなった具体的な例は、今、服部課長も申し上げましたけれども、現時点で、今回結べた協定は立地県と鳥取県では違っております。それを前提にして、違いがあるから求めていくということは、この改定の条文で読めれるというのが解釈です。
 先ほどお話ししました協定を締結した日に、中国電力の苅田社長がおられる前で、米子市、境港市は立地市並みをとおっしゃられましたし、知事はいろいろな改定のことについてもおっしゃられてましたので、3人ともあいさつの中で申し入れされている状態になっていると認識しております。ですので、そういうものも含まれるということから、必要があると認めればいつでも申し入れはできるということです。
 先ほどの核物質防護にかかる核燃料の輸送の関係につきましては、全協の資料を手元に持ってきていないのですけれども、そのときの資料にも核物質防護を除いて、できるだけ提供しますとなっていたと思います。それを要綱の中に盛り込んだということですので、そこについては説明させていただいていると思っております。
 また、相互にという部分についても補足させていただきますが、私たちは今、現時点では島根県と中国電力ですが、島根県には40年の蓄積があって、いろいろよくわかった上で意見を言うことができるのだと思いますが、私たちが十分に理解できず誤解しているような意見を言った場合には、中国電力が誤解を解くための説明をされたいと言われます。ただ、条文では説明をすると書けないので、意見を言うという表現になりました。ですから、そういう意味での用語の使い方をしていますので、先ほどおっしゃられたような同等な立場で、向こうも県に対して何か言ってくるというのではなくて、基本的にはこちらが言うことに対して、説明的なことをさせてもらいたいということで、相互に入った経過がございます。

◎浜田委員長
 市谷委員、よろしいですか。

○市谷委員
 それで、さっきの相互になり意見があったというような場合は、こちらも最初からそういう対等ではないということを求め、そうであればそれにふさわしい表現が本来あるべきだったと思います。この文面で一般的にはそういうふうにとれないし、結局、この協定文章でもってお互いの関係が築かれていくわけですから、それは改善を求めていただきたいと思います。
 先ほど、これから改定の協議をしていくきっかけで、立地県と違うところを埋めていくことは前提になっている話で、それはそれで求めていただきたいですし、同時に原発事故を受けて、これまでの法律がどうだったのかも問われてくると思いますので、改定を求めるに当たっての総点検としてこれでいいのかということもあると思います。
 あと、間もなく2号機が停止して定期点検に入りますし、その再稼働の問題がてきめんに出てくると思うのですよ。それは島根との協定の中にも、具体的には関係ないというお話だったのですけれども、我々としては、再稼働問題はどうなのだということを当然問うていくべきだと思いますので、この協定の議論の中にしっかりと提起していく必要があると思うのですが、その点をお伺いします。
 核物質の問題については、そのときのことをきちんと覚えていなかったので申しわけなかったのですけれども、核物質防護の観点から連絡できないものというのは、具体的にどういうことなのかを、また後で教えていただけたらと思います。

●城平危機管理局長
 先ほどの再稼働の問題ですけれども、市谷委員がおっしゃられたように、島根県のほうにも協定の中に盛り込まれていなくて、運用でやっているということでした。私たちも今回この協定を締結いたしましたので、この協定を締結しているという立場での運用を求めていきたいというのが今現時点の姿勢です。ですから、そういう意味では、私たちは立地とかなり近い協定が結べれたと思っていますので、そういう立場で中国電力とその運用について話をしていきたいと思っています。

○市谷委員
 意見だけですけれども、この協定はこれはこれとして、原発問題については対応の抜本的な改善というか見直しが必要なので、やはりそこを前提にして協定も見ていくし、従来のものを下敷きにしているだけではだめだと思っているということを、あえて言っておきたいと思います。

○森委員
 私もはっきりしたいのですけれども、改定の問題について、城平局長は締結の場で2人の市長、代理と、それから知事がそういうあいさつをしたので、改定の協議は続いていくのだとおっしゃったが、実際に交渉するわけではないわけですね。テーブルに着いてお互いに話し合うわけではないのかはっきりさせてください。要するに、今月からでもそうやって話し合いをしていくのかと。局長は求めていくのだとおっしゃるけれども、具体的に中国電力と話し合いをするということは、今、課長が言われるように、そういう国の指針が変わったりすることがないとできないのだという話ですよね。そこのところをはっきりしてください、するのですか、しないのですか。

◎浜田委員長
 城平局長、チャンスをどうつかんでいくのか。

●城平危機管理局長
 先ほどお話ししたような状態ですけれども、もともと鳥取県と米子市、境港市が一緒になって、まず立地県なり立地市並みを求めて協議してまいりました。その中で、今現時点でできる精いっぱいがこれだというのが、今の協定なのです。ただ、私たちは求めていることがこれですべて満たされたわけではありませんので、そこにかなり近づいたけれども差があることは事実として認識していますので、それは投げかけていると。ただ、中国電力から何か返事のできる材料があるかというと、現状として中国電力では今が精いっぱいですという状態にあると。ですから、投げかけているけれども、そういう状態が現状としてあると思っています。
 その中で、先ほど市谷委員がおっしゃっいましたが、やはり私たちは今回の原子力事故を受けて、国全体で原子力防災をどうするのかが非常に大事で、防災指針があったり法律ができたり、それから地域防災計画の上位計画である防災基本計画の中で、原子力事業者なり電力事業者がどういうふうにやっていくのか、どこまで求めていくのかが全体像になるのだと思うのです。それは大事なことですので、それぞれのところにきちんとしてくださいと求めていく、県民の安全のために必要ですということを求めていくことが大事だと思っていますので、国への要望なり中国電力への思いを伝えることは、引き続きしていきたいと思っています。

○森委員
 やはり言葉のあやですけれども、求めていくと言われると、「改定しろ、改定しろ」とずっと言っていくように聞こえてしまうので、求めていますということですよね。要するに鳥取県の態度は、「こういうことではだめですよ」ということを求めていますという表現だと思うのです。これからアクションをかけていくということだから、そうではないということをはっきりしてほしいです。
 それで、中国電力がどういうふうに鳥取県を理解しているかというと、この間、全員協議会の場にさよなら島根原発を求める会が傍聴して、変な発言をして、かえって皆さんに迷惑をかけましたけれども、彼らは彼らで、またあの後、中国電力本社に行って広報とやりとりしているのです。そこでその広報は何て言ったかというと、「鳥取県知事は立地県並みを求めていないでしょう」と、そんなことを言っていますか、言っていないでしょう、中国電力の広報は「協定を見てくださいよ」と言っているのです。だから、中国電力本社は、少なくともその広報は、鳥取県は求めていないと。要するに鳥取県側の思いが、社長には伝わっているかもしれないけれども、本社全体としては協定を見ているわけですから、やりとりがどうなったか、現在どういうふうになっているかではなくて、会社としては、その協定がすべてなわけです。だから、鳥取県知事は島根県並みを求めていないじゃないですかと、こういうことを言ったというのです。私はそれでがっかりしまして、あくまでも鳥取県はそうやって求めていますという態度だけは、いろんなところでアピールしていただきたいと思います。それはそれとして、今後も改定のために努力していただきたいことを申し上げます。
 別のところを質問したいのですが、津波の関係も、きょう説明いただいた堤防が機能している場合と、堤防機能していない場合ということで、2つつけていただいていて、この堤防の意味するところを教えていただきたいのです。要するに今の……。

◎浜田委員長
 済みません、途中で申しわけないのですけれども、20分に出られますので、城平局長に発言を求めるという部分だけを……。

●城平危機管理局長
 大変申しわけありません。非核防災ワークショップがきょう予定されていまして、京都大学の防災研究所と関西広域連合が共催で行うことになっております。

◎浜田委員長
 わかっております。

●城平危機管理局長
 そういう立場の者が出ないといけないということで、大変申しわけございませんが常任委員会を途中で退席いたしますので、よろしくお願いいたします。

◎浜田委員長
 了解いたしております。ほんのわずかですけれども、城平局長に発言を求めます。

○砂場副委員長
 今聞いていて、改定を求めているときに、もともと立地県が最初から協定を持っていたわけじゃないです。どうやって協定が結ばれたかというと、ミスがあったり事故があったときに議論してできて、今に至っているわけです。だから、今言われるように、国の法律が変わったなり指針が変わったときにやりますよではなくて、そういうときをうまくとらえてきちんと交渉していただきたい。
 島根原発に行くと、この前の3号機のテストのときの制御棒が動かなかったなり、それからたくさんの調査漏れがあったなどがあらば、そういうところを敏感にとらえて、一つ一つのところで事実確認できるようになりましたから、今回、報告を受けるわけです。そのときにきちんとした報告がなかったら、やはり協定ではだめですねという形で、日ごろの運用の中で神経を研ぎ澄まして、いろんなチャンスを求めていく方法にしていただきたい。国のルールが変わったからやりますよではなくて、日常の運用の中でチャンスを見つけて、きちきちっと交渉していく姿勢を大切にしていかないと変わらないですよ。そういう対応を求めたいというのかが1点と、先ほど言われた運用の問題ですけれども、1号機については、40年で原発を廃炉にすると言われていたことを踏まえ、今38年であるため、早速に意見を求められます。それから、今3号機の新たな稼働の問題がありますので、意見を言うときは今までみたいに事前報告に対するだけでなく、事実上の現地確認になるようにしっかりとした体制を組んでいただきたいし、今回の予算案についても体制強化等々があれば言っていただきたいと思います。議会としても、僕らが意見書等々は考えますので、そういう意味で御努力いただけたらと思います。

◎浜田委員長
 コメントがありますか。

●城平危機管理局長
 基本的にいろいろな面で実際の対応をきちんとしていかないといけないと思っておりますので、2号機もまた停止いたしますけれども、冷却は続けないといけませんので、施設自体は動いています。また、防災の観点からは動き続けていると認識していますので、引き続き安全対策に取り組んでいきたいと思いますし、そういう思いを持って日ごろからきちんとチェックしたいと思っております。

◎浜田委員長
 ありがとうございました。お時間が来ておりますので、城平局長には退席いただきます。

●城平危機管理局長
 大変申しわけありません。

◎浜田委員長
 先ほどの問題に関連しての。

○森委員
 ここの堤防がある場合とない場合と想定しているのですけれども、この堤防は、現状の堤防の話をされているのか、新たに堤防をつくるという話をされているのか。それで現在ある堤防というのは、どういった堤防であると理解されているのかを一つお願いしたいです。
 それと、本当は危機管理局長がおられるときに言わなければいけなかったのですけれども、先ほどの安全協定にかかわることで、結局、鳥取県には原発に関する職員の知識がないわけですよね。島根県は40年の歴史があって、彼らはそれなりにわかっているということがたくさんあって、我々も島根県に追いつくためには一生懸命勉強しなければいけないです。島根県に職員を2人でも3人でも派遣して、1年でも2年でも向こうで勉強させるという機会を持つ必要があるのじゃないかなと思うのですよ。そういったことを検討されるべきじゃないかと思うのですけれども、局長がおられないですが答弁をいただきたい。

●桐林危機管理副局長兼危機管理政策課長
 それでは、まず津波の関係の堤防の考え方について御説明申し上げたいと思います。
 この堤防があるなしという堤防につきましては、現時点で設置がしてあるものすべてを対象に考えております。すべてといいましても海域のもの、それから陸域のもの、河川堤防ですが、これもすべてあるなしで判断しております。
 先ほど海域の堤防がない場合に、高くなるところがあると申し上げましたけれども、62ページをお開きいただきたいと思います。ケースとしては遠いところで地震が起きる想定なのでないとは思うのですけれども、由良のあたりで、堤防が機能しない場合のほうが機能する場合よりも浸水範囲が小さくなっております。といいますのが、由良川の堤防が仮に破堤すると、一遍入った水が逆に出やすくなることが起きるようでございます。もし、仮に近いところで地震が起きて堤防がなくなれば、むしろ水が引いていく時間が早くなることもあるという考え方に立ったものでございます。

○森委員
 機能しない場合というのは壊れた場合ということか。

●桐林危機管理副局長兼危機管理政策課長
 はい。新たなものということではございません。

○森委員
 機能しない場合というのは、壊れた場合ということだね。わかりました。

●服部危機対策・情報課長
 職員の派遣等と体制の強化、それから勉強していかなければいけないと、勉強していかなければいけないのはそのとおりだというふうに思います。体制の強化につきましても、7月の組織改正のときに、そういった専門の知識を持ったというか、大学のときに専攻していた職員を1名配置していただきました。また、この1月1日に人形峠で勤務していた方を新たに採用いただいて、1月4日から勤務していただいております。専門知識を持った職員がもう1名ふえたと。あと、まだこれは確定しているかどうか分かりませんが、もう1名ぐらい、そういう専門的な職員を配置していただけるのかなと感じております。それで十分かと言われると、多分まだ足りないかと思います。その職員を2年でも3年でも派遣して勉強できればというお話でしたが、そういう体制がとれれば非常に心強いとは思いますけれども、県庁全体の中の職員の関係もございますので、これは人事課と話をさせていただかなければいけないと思います。今回の安全協定を結んだり、あるいは将来、関係人設定になることを見越して、原子力防災関係の体制強化について、現在いろいろと要求させていただいているところでございます。

○砂場副委員長
 津波の浸水予想図について、鳥取の場合は5.9メートルで、最大数が6.9メートルとあり、すごい高さだとびっくりしたのですけれども、図を見させてもらいますと、ほとんどのところが津波被害があるのが岸から数百メートルにとどまっていますよね。鳥取市の場合だったら、堤防が機能しなかった場合は港町がほぼつかるという形ですけれども、ほとんど津波想定の対策をとらなくていいような感じを受けたのですが、資料を見させてもらうと、これは津波被害はこれが最大ではありませんというエクスキューズが入っていてわけがわからないなと思いました。35ページに、実際の津波発生時にはこの浸水予測よりも広い範囲が浸水したり浸水深が大きくなる場合があります。最大のところで対策を考えようよとつくったはずなのに、「これより大きくなることがありますよ」といったら、「何なの、これは」と思ったのですが、どうなっているのですか。

●桐林危機管理副局長兼危機管理政策課長
 まず、前段のお尋ねでございます。資料の20ページをごらんいただけたらと思います。この中で、オレンジ色の線が佐渡沖からの津波にかかる沿岸部での高さでございます。大山町と琴浦町の境界あたりを見ていただきますと、極端にはね上がっているところがあろうかと思います。これが59ページをごらんいただけたらと思いますけれども、例えば御崎のあたりなどで赤い印が出ております。ここは岩場でございまして、確かに津波が物すごく駆け上がるのですけれども、急激に浅くなって駆け上がるということで、そういう極端なピークが生じております。津波の全体予測としましては、こういうピークがあるよということを前提に、全体の大きさをとらえるための指標として使ってきたところでございます。したがいまして、5メートルのところに人が住んでいらっしゃらなければ、建物がなければ現実には被害が起こらないなということが浸水予測図で初めて確認できてくるという流れになろうかと思っております。
 もう一つ、35ページのエクスキューズでございますけれども、何分これはシミュレーションでございます。陸域では50メートルごとのブロックで地域地域を区切って、その中の地形の一番高いところなり低いところなどを代表にコンピューターでシミュレーションさせております。シミュレーションの限界がありますので、場合によっては、その一番陸寄りのブロックよりもさらに陸側に流れていくことも当然ありますよという趣旨を表現させていただいたものと御理解いただけたらと思っております。

○砂場副委員長
 では、河川遡上はこれからですよね。

●桐林危機管理副局長兼危機管理政策課長
 実は河川も前回、平成14年度から16年度に同様なシミュレーションをしたことがございます。そのときに、主な7河川については既にデータがございますので、取り込んでおります。さらに今回、前回していなかったものについても、追加で河川の遡上を検討するということで、そちらのほうは今後ということになります。

○野田委員
 関連して、20ページで説明を受けた佐渡島の北方沖の地震による津波が、一番大きな部分で鳥取には影響するのですけれども、ここの9ページには、その部分が入っていないのはどういうことなのだろうかと思うことと、先ほど砂場委員と同じような感覚の中で、津波の最大の高さを求めながら、その対応をとっていくべきなのだが、ここのところがどうも私どもに理解できないものだから、もう少しここをわかりやすく教えていただきたい。

●桐林危機管理副局長兼危機管理政策課長
 不十分な説明で混乱を来しております、申しわけありません。9ページのところにつきましては、これは比較的近い地点のモデルについて説明させていただいております。
 少しめくっていただきまして、14ページをごらんいただけたらと思います。15ページに図がございますけれども、14ページのほうでは、遠い震源地で一番大きいものとして想定されるものの設定条件を説明させていただいているところでございます。
 それともう一つは、津波対策でございますけれども、冒頭で説明させていただきましたように、当面逃げることに特化した対策が急がれるだろうと。仮にこれでモデルとして確定したとしましても、ハードが今々できるわけではございませんので、まずは逃げることを考えるべきであろうと考えております。
 そのような観点から、いわゆる近傍で起きるものの中で最大のものということで、これは逃げる時間がほとんどないことが想定されます。それが鳥取沖の東部断層であったり西部断層であったりと。佐渡沖のほうはモデルとしてはかなり大きなものにしておりますので、波が沖のほうへ来る想定になるのですけれども、到達時間につきましては21ページをごらんいただけたらと思うのですが、一番最大波が来る時間が沿岸順番に書いてございます。一番近いところで、岩美町で129分で3メートル強、一番高い波が来る大山町では166分であり、比較的逃げる時間はあるために避難の想定が違ってくると思っております。それで2つのパターンを一応考えておく必要があると。
 それと逃げることにつきましては、十分に逃げることが必要だと思います。十分に逃げるというのは、先ほど申しましたけれども、シミュレーションの中のマトリックス、一つの四角から出てしまえば完全に安全かといいますと、必ずしもそうではないことがあり得るということで、そこは少なくともいてはいけないと。では、そこからさらにどれだけ逃げるかを考えるべきですが、市町村に対しましてもっと詳細なデータを提供することができましたので、それでさらに精度の高い具体的な現場の等高線等を考えたハザードマップをつくっていただいて、逃げるエリアを想定していただくことを現在考えているところでございます。

○野田委員
 わかりました。ありがとうございます。

○小谷委員
 図面や資料を見るとよくやっておられると思うけれども、あなた方がせっかく苦労されて作ったデータを地域の住民にどれだけ周知できているのか。市町村の責任だと思うけれども、それを早くやらないといけないのではないの。それと最後は自己防衛ですよ。想定外だったら、行政ではとても助けられませんと言わないといけないのではないか。それを早く市町村に周知しないと、いつ起こるかわからないでしょう。今、1分先にもしかしたら起きる、そのような状況を図面上もいいし、データもいいので、いかに県民に知らしめるか。住んでる人に、あなたは海抜何メートルですよと認識させることも大事じゃないですか。それを早くやらないといけないのではないですか。いかに机上で何だかんだ、常任委員会で10何名の委員が聞いても、そんなこと無意味ですよ。自主防衛の中で、県民一人一人が知るということが重要じゃないですか。ある意味では、個々で自主防衛を進めるべきだと思いますよ。

○森委員
 関連で。実はこのことで小谷委員と先日いろいろ議論していまして、その中で、どこまで浸水していくという予想図をつくって、ハザードマップを市町村はつくるのですけれども、結局これを見たことあるなぐらいしかなくて、自分の家はここだなというのはわかるわけですが、津波が来る時点でどこにいるかわからないですよね。それで、この予想図からいくと、ここは何メートルというところがわかるわけですが、道路標識に津波の予想を入れると、この場所だったら最大ここまでだよと、ここだったらもっとこの上までだよというところが予想図だけではなくて、最終的には道路に表示できることを考えてもらわないと避難できないのじゃないかという議論を小谷委員としました。警察などいろいろ問題があるかもしれませんが、こういうマップができたならば、最終的にはそれを道路に表示できるようなことを、研究して表示していただけると一番いいと、個人でも逃げることができるのじゃないかと思いますので、検討をよろしくお願いします。

●桐林危機管理副局長兼危機管理政策課長
 では、まず小谷委員からお尋ねいただきました件について、私どもも同感でございまして、第3回の会議につきましては、こちらにおいでいただいたのは東部の方だけだったのですけれども、テレビ会議で沿岸市町村は全部参加していただいております。私どもの委員会の目的も理解していただいていると思いますし、今後必要な手当てをしていこうという気持ちは当然あろうかと思いますけれども、何分、津波防災文化というものが鳥取県では今まで現実になかったと思います。そういうところですので、全く新たな対策として私どもが伺っている範囲では、ハザードマップをつくったのは境港市と一部米子市、日吉津村であり、そういう対策が急がれるということで、このデータを提供して、まずそういうことにかかっていただきたいとお願いしたところでございます。
 森委員からございました提案につきましては、まさしくそういう現場での表示、あるいはもっと広報する装置などが当然必要ではございますけれども、これは来年度予算に向けて、そのような支援も考えて促進していこうと思っております。
 具体的には、琴浦町のほうで鳥大と連携されまして、標高表示を具体的にどうやっていこうかという検討をされているところでございます。そういうノウハウを他の沿岸市町村に広げていくことで、普及を図りたいと考えているところでございます。

○横山委員
 一つ目は、例えば9ページに断層が4つ書いてあるのはわかるけれども、昔の資料を全部見て実際にどのくらいの津波が来たかを教えてください。
 もう一つは、消防団の自主防災組織ですが、この間、東日本で自主防災の消防団の人たちがいっぱい亡くなっているのですが、先ほど小谷委員も言われたとおり、やはり逃げないといけない。そういうところをどのように指導されるのか、指導されないとみんなのために頑張った者がいっぱい死んでしまうわけですから、そういう対策を立ててほしいなと、2点です。

●桐林危機管理副局長兼危機管理政策課長
 まず、証拠でございますけれども、実は前回の平成14年から16年のときも、今回も痕跡調査なり堆積物調査はしておりません。なぜかと申しますと、現実に出ないのではないかという学識経験者の意見がございます。といいますのが、太平洋側ですと川の河口部などでかなり低くて平らなところがずっと続いておりますけれども、日本海側で仮にそういう波が来た痕跡が一遍生じたとしても、冬になって高い波が来れば、そういうものがほとんど洗い流されてしまうし、現に大きな集積平野ができておりません。それはかなりの部分、冬の波浪で流されてしまうようなことがあろうかと思います。そういうことがあって、一つ難しい面があるのではないかということがございます。
 ただ、文献の資料としましては、第2回の検討委員会の御報告を申し上げたときに、不正確な部分はあるのですけれども、琴浦の逢束の観音寺あたりまで西条川の水がさかのぼってきたという記録があるようでございます。文献資料としては、今あるものの最大かなと。境港エリアについてもあるのですけれども、これも1メートルぐらいの波であったという記録でございます。
 避難の関係でございますが、まさしくそうでございまして、本当に二百何十名という消防団の方が住民の方の命を優先して亡くなられたところでございます。それでも逆に、釜石の奇跡と呼ばれたような、地域でずっと防災教育をやっていた、中学校、小学校で通してやっていたところで、避難訓練の想定よりもはるかに大きな波が来たにもかかわらず逃げ切ったという事例も報告されております。やはり防災教育を学校や地域を通じてやっていくことが必要だと思っております。
 亡くなった方の中には、いわゆる閘門、陸閘を閉めたり、堤防を操作したりして亡くなった方もかなりあるようでございますので、そういうことにつきまして、例えば大阪の淀川の門につきましては遠隔操作できるようにするという新たな対応がございますが、ただ、現実に鳥取県内に津波対策用の門があるかというと今はないのです。そうすると、鳥取県といいますか日本海の対策としては、まず逃げることが優先することだと思いますので、津波が来るかもしれないという情報をいかに的確に伝えて、要援護者も含めて一人の犠牲者も出さないように、地域や自助、共助を含めた避難体制を構築していくことが必要だと思いますけれども、先ほども申しましたように、まだ鳥取県内には津波防災文化というものがないと言っていいと思っておりますので、そういうところの発想からかかっていただくと、市町村と一緒にやっていこうということになろうかと思っております。

○横山委員
 鳥取大震災があったときに何メーターもの津波が来たと聞いたことがないです。それから、新潟で地震があったのは、ちょうど38年か39年ごろになる。これもすごい地震だったけれども、津波などはないのだ。だけれども、津波だ、津波だと言われているのだから、例えば北栄町の国道線で高速道路をつければ何ぼでも堤防ができてしまうが。そういうのを利用しながら、他の省庁とも連絡をすると、もっと簡単に防災が完成するのではないかと思うけれども、そういうことは話をされておられますか。

●桐林危機管理副局長兼危機管理政策課長
 繰り返しになりますけれども、津波に対しましては、本当に対策文化がないのが現状だと思っております。
 以前、赤碕港で1.5メートルぐらいの波が観測されて、船がひっくり返ったということはありますけれども、人的被害は幸いになかったということで、ほとんど知識と経験としても無防備な地域だと思います。では、本当に起きないかと言われますと、起きないという保証は全くできません。1,000年に1回ぐらいの波がこの前、太平洋側では起きたわけでございますけれども、では、2,000年に1回、3,000年に1回のものが本当になかったかと言われると、今のところ確証がございませんので、そういう備えをすることが非常に重要だと思っております。
 ただ、津波に特化した関係防災機関との避難の体制整備については、まだまだこれからだと思っておりますので、国土交通省なり気象庁などの関係機関との体制を密にしていく必要があると思っております。次の第3回の委員会では、そういう関係機関との情報のやりとりも含めての検討になろうかと思っております。

○山口委員
 今、話を聞いておりますと、相当綿密に調査しておられるから結構ですけれども、問題が、この津波に特化したような危機管理なのです。例えば鳥取市などで一番低いところが中央病院のあたりで海抜何メートルであるのか、あれは何メートルかな。(「あれは3メートル」と呼ぶ者あり)3メートルかな。台風の関係で洪水の方がに恐らく相当の被害がこうむると思います。地震に津波もありますけれども、私はこれのほうが大変だと思っておりますので、そういうものが重なった最悪の状態を想定しながら対応することが、危機管理の果たす責任じゃなかろうと思っております。台風とか洪水プラスのこれだと。洪水だけでも今、鳥取市などは紀伊半島並みの豪雨が降りますと、恐らく相当数の浸水地域が出ると思っておりますので、津波に特化することも結構ですけれども、自然現象がこういう状況でございますので、私は改めて、これにプラス、今はもう震災に、津波に特化したような形のほうが被害が大きいのではないかと思います。東北の津波で被害が起こったのと同じような現象がここに起こることはもう間違いないと思います。

●桐林危機管理副局長兼危機管理政策課長
 複合災害を想定すべきという御指摘でございますが、まさしくそのとおりだと思っております。ただ、それぞれの被害の想定を合わせていくことで、こういう基礎的なデータは必要だろうと思っております。
 鳥取県では、今BCPの策定を進めております。その中で、施設等については災害に強い体制をとっていくという、これが今々全部できるというわけではありませんけれども、当然そういう発想が取り入れられております。中央病院においては、今御指摘がありましたとおり、津波の被害よりも、むしろ洪水の影響のほうが大きいのではないかという想定が成り立つような状況ではないかと思っております。それにつきましても、実際、例えば非常用の発電機を3階などに上げていく対策をとるなど、大きな災害が来ても対応できるようなことを順次進めていくことは、まさしく委員の御指摘のとおりだと思いますので、肝に銘じて進めてまいりたいと考えております。

○山口委員
 市がやられることかわかりませんけれども、道路標識によってこの地域の海抜が何メートルであるかの認識を一人一人与えることで、私は常時から……(「そうそう、着手したほうがいいですよね」と呼ぶ者あり)うん。住民に対して周知することが必要だと思います。それに地震が起きたら増幅するわけですから、住民に対する避難誘導するなり、避難意識を高揚することになりはしないかと常に思っている。私が住んでおるところなども、もう5~6メートル来たら、海抜が5メートルかもうちょっと低いくらいかな。それから逆流しますし、複合災害を本当に想定させることが常時必要だと思っております。

◎浜田委員長
 一言つけ加えさせてください。地震、津波、それから洪水とありますよね、複合災害に。地震の場合では、火災の問題もありますよね。我が家の前には消火栓があるのですが、どこにホースがあるのか、だれが来てやってくれるのかなどもほとんどわかっていないです。あることはわかるのだけれども。だから、さっきの津波の推移の問題も含めて、日常生活の中でどう生かすかというところが必要だと思いますので、それも含めて。

●桐林危機管理副局長兼危機管理政策課長
 では、最後に一言だけ……(「言いわけはいいから、確実にやりますと言えばそれでいい」と呼ぶ者あり)来年度からになると思いますけれども、御指摘のような対策を迅速に進めていくよう、市町村の支援を考えているところでございますので、引き続きそちらの応援をよろしくお願いいたしたいと思います。

○小谷委員
 申しわけないけれども、市町村に出向いていって、きちんとやれと言っていただきたい。

◎浜田委員長
 よろしいでしょうか。

●桐林危機管理副局長兼危機管理政策課長
 あらゆる機会をとらえて、こういう危機意識のことを伝え、醸成していくことも対応していきたいと思います。

◎浜田委員長
 よろしいでしょうか。(「いいですわ」と呼ぶ者あり)
 それでは危機管理局につきましては、以上で終わらせていただきます。
 暫時休憩に入らせていただきます。再開時間ですが、きょうはたくさんありますので12時45分とさせていただきます。

                                午前11時52分 休憩
                                午後0時46分 再開

◎浜田委員長
 では、再開させていただきます。
 引き続き、生活環境部に係る議題に入らせていただきます。
 質疑につきましては、説明終了後、一括して行います。
 では、議題8、第2回とっとり環境イニシアティブ推進プロジェクトチーム全体会議の概要及びパブリックコメントの実施について、議題9、「ちびっ子エコスタートモデル園」について、議題10、「平成23年度鳥取県こどもエコクラブ交流会inよなご」の開催について、白石環境立県推進課長の説明を求めます。

●白石環境立県推進課長
 そうしますと1ページをお願いいたします。とっとり環境イニシアティブでございますけれども、これは今までに何回か説明をさせていただいておりますので、簡単に説明させていただきます。
 これは、第2次鳥取県環境基本計画の実行計画になるものでございまして、今まで8月にもプロジェクト会議を開きまして、民間の方や産学官の方に来ていただいて検討を進めたところでございます。その後、第2回のプロジェクトの全体会議を12月16日に開催いたしました。プロジェクト会議を開催するに当たりまして、下に書いておりますけれども、9月と11月にエネルギーシフトと省エネ実践、リサイクル推進、この項目に重点を絞りまして個別にワーキンググループを開きまして、さらに全体会議も開いたところでございます。
 そのときの具体的な御意見につきましては、2ページから4ページに上げておりまして、それぞれの対応案も書いてございます。個々の説明につきましては、省略させていただきます。
 そうやって御意見をいただいたものをあわせまして、1ページの2番に書いてございますが、パブリックコメントを募集しているところでございます。これは1月4日から27日までの間お願いしているものでございまして、平成23年度から26年度までの4年間のこのプランについての御意見をちょうだいしているところでございます。
 今後の予定でございますけれども、このパブリックコメントをいただいた後に、2月の上旬にもう一度それぞれ3つのテーマに従ってワーキンググループを開きまして、2月の中旬に最後の3回目のプロジェクトの全体会議を開きまして、最後、環境審議会等でも検討を行って計画を策定するといった予定にしております。
 お手元に別冊としまして、とっとり環境イニシアティブプラン(素案)概要版を置かせていただいておりますけれども、これはパブリックコメントを募集する際におつけして御意見をいただいているところでございます。また、プランができ上がりましたら詳細を御説明いたしますので、この件につきましては以上でございます。
 続きまして、6ページをお願いいたします。「ちびっ子エコスタートモデル園」についてでございます。
 これはエコ育という言葉を独自に定義させていただいたのですけれども、幼児のころから日々の保育なり生活の中で、子供たちに環境についての大切さ、ありがたみといったものを体にしみ込ませていただくことを考えておりまして、いわゆる三つ子の魂百までということがありますが、小さなころからそういったことをとにかく自然に行える子供たちを育てていくことを考えております。今年度モデル園ということで、そちらの1番に書いてございますけれども、東部だけだったのですが、鳥取第3幼稚園と久松保育園をモデル園に選ばせていただいて、2の取り組み内容に書いてございますような事業を行いました。
 まず、地球温暖化防止なり環境問題の基本的な知識を持っていただくために、とっとり環境教育・学習アドバイザーの方を派遣いたしまして、先生方や保育士の方々にエコ育研修会を行いました。これはおかしなもので、保育所では日々、子供たちに当たり前の生活、例えば早寝早起きしましょうなり、顔を洗って歯を磨くときには、歯磨き粉はちょっとだけつけましょうなり、水を流しっ放しにしないようにしましょうなどの基本的な生活態度を教えているのですけれども、それが環境にもつながっていることを、保育士の方々は日々の保育の中で全然意識せずにしておられるのです。ところが、ちょっと視点を変えると、実は環境にも優しい行動を教えているのだということを先生方に研修会ではいろいろお教えしたということで、これは非常に新鮮なものでございました。
 それを踏まえまして、(2)に書いてございますけれども、今度は園児やそれを見に来ておられる保護者の方々を対象に寸劇のようなものをしまして、どういう行動が環境に優しいのか、どういう行動がだめなのかをわかりやすく見ていただいて、結構、子供たちには関心を持っていただけたのじゃないかなということで実施させていただきました。
 この結果につきましては、また県政だより等で報告、紹介される予定でございまして、この事業を通じて、保育園や幼稚園が環境のことに意識を持っていただいて、それが園児に伝わって、さらにそこから保護者に伝わっていくと、根っこのほうから環境のことを考えるような草の根運動が広がっていけばいいなと期待しているところでございます。
 先生方からも意見が出てきましたが、今後、保護者向けのエコ育研修会をやってほしい、あるいは実際にモデル園でやったときに、これは久松保育園でございますけれども、久松っ子という園児のエコ宣言をみずからつくられて、例えば早寝早起きなり、朝ごはんをおいしく食べてにこにこ笑顔なり、物を大切にや自然と仲良し、外遊び大好きなどといった具体的なことを決められて、保育園でもこれから取り組んでいくことをされました。今後ですけれども、これをもっと県内の保育所や幼稚園に広げていくような取り組みに広げていきたいと思います。
 最後に、保育士を目指す保育専門学院の学生向けですけれども、こういった学生たちにも身につけていただけるように進めてまいりたいと考えております。
 次に、7ページをお願いいたします。こどもエコクラブの交流会を米子で実施する分でございますけれども、こどもエコクラブについてちょっと簡単に説明いたしますと、これは幼児から高校生まですべて参加が可能ですが、例えば学校単位で割りばしの回収なり、自然観察会なり河川・海岸の清掃などといった環境活動を通しまして、子供たちの主体性を育成する活動でございます。現在、県内で72団体、7,200人の子供たちがこの活動を行っています。
 今回、この交流会を行います目的は、体験発表なり活動発表などをすることによりまして、情報交換をお互いに行うこととあわせまして、こういった活動をマスコミなどに取り上げていただくことによって注目していただいて、活動している人たちがこれからもやっていこうという動機づけになることを期待しております。平成21年度から実施しまして、ことし3年目ですけれども、先ほどの子供のエコスタートもそうですけれども、これを契機にして環境に関するすそ野を広げていきたいと考えております。

◎浜田委員長
 それでは、議題11、中国電力株式会社との「再生可能エネルギー電気導入拡大に関する覚書」締結について及び議題12、日南町におけるメガソーラー発電所建設に係る協定について、小林環境立県推進課グリーンニューディール推進室長の説明を求めます。

●小林環境立県推進課グリーンニューディール推進室長
 資料の8ページをごらんください。去る12月25日に、鳥取県と中国電力株式会社におきましては、鳥取県内における再生可能エネルギー電気の導入拡大につきまして、相互に連携することで合意いたしまして、覚書を締結したものでございます。
 その中身でございますけれども、3をごらんください。4点ございます。まず1点目は、鳥取県内で再生可能エネルギー電気のために発電設備を発電事業者等が設置した場合に、その発電設備から発電された電気を、中国電力はこのたび法が通りました再生可能エネルギー電気特別措置法に基づきまして、中国電力の電力設備に適切に接続する、また適切に電気を受け入れるというものでございます。
 2点目は、鳥取県が県内で再生可能エネルギー電気の導入施策の検討する場合に、中国電力に対しまして情報提供、それから助言を求めた場合には、中国電力は必要に応じて対応するというものでございます。
 3点目は、中国電力株式会社が鳥取県内において再生可能エネルギー電気の開発検討を行う場合に、鳥取県はそれが円滑に進むように支援するものでございます。
 4点目は、鳥取県と中国電力株式会社が再生可能エネルギー電気の導入拡大を図るために、必要に応じて協議を行うというものでございます。
 この覚書の締結によりまして、県内外におきまして事業者が安心して発電事業に取り組むことと、それから、今後策定いたしますとっとり環境イニシアティブプランの中のエネルギーシフトが進むことを期待するものでございます。実際の覚書の写しは9ページのところでございます。
 続きまして、10ページをごらんください。日南町におけるメガソーラー発電所建設に係る協定につきまして御報告させていただきます。
 1点目でございますが、まず、日南町におかれましては、ソーラーウェイ株式会社という東京のベンチャー企業が、下石見第2残土処分場におきまして発電事業を実施するというものと、2点目は、日南町みずからが日南町神戸上の旧石見東小学校跡地にメガソーラーを設置するというものでございます。発電規模自体がまだ固まっておりませんけれども、それぞれ0.5から1メガワット程度でございます。
 3点目は、この協定書の中身ですけれども、ソーラーウェイが日南町に進出する場合に、日南町は条例に基づいた奨励措置を行う。それから、ソーラーウェイに対しましては、ソーラーウェイによる発電所が電気を発電した場合に、中国電力に売電することになりますけれども、それに対する系統連系費用と外構工事の支援について、両者が合意して金額を定めるという支援でございます。それから、発電所を建設する場合に、地元企業、公募の町内もしくは県内企業の優先発注に関すること。それから、日南町が実施するメガソーラー発電事業に対しまして、ソーラーウェイが必要な運営のサポートを行うもの。それからソーラーウェイ社が実施する太陽光発電のデータ等を積極的に公開するという協定になっております。
 調印式につきましては、12月27日に知事公邸で行われましたが、鳥取県も調印しました。それは立会人という立場で調印したものでございます。
 これらのメガソーラーの経緯でございますけれども、5点目でございますが、9月1日に鳥取県内におけるメガソーラーの候補地を市町村に御協力いただいて県のホームページで公開しておりました。その公開とあわせて、日南町におかれましても残土処分場における事業者を募集されたと。その結果、ソーラーウェイ社が手を挙げられたものでございます。それから、日南町みずからが太陽光発電を行うものは、これまでも町内の2カ所で水力発電事業に取り組んでおられまして、これから積極的に再生可能エネルギーを推進したいということで太陽光発電も行うものでございます。この発電事業につきましては、平成24年7月に発電開始の予定でございまして、計画どおりに進めば鳥取県内における初のメガソーラー事業になります。

◎浜田委員長
 では、議題13、【鳥取・島根連携】ラムサール条約リレーシンポジウムの開催につきまして、近藤水・大気環境課水環境保全室長の説明を求めます。

●近藤水環境保全室長
 それでは、資料11ページをごらんください。ラムサール条約リレーシンポジウムの開催の報告とお知らせをさせていただきます。
 この事業につきましては、平成22年度に実施いたしましたラムサール条約登録5周年記念事業のフォローアップ事業として開催しているところでございまして、5回にわたってリレーシンポジウムを実施、あるいは実施予定でございます。
 このページの一番下の表をごらんいただきますと、今年度8月に鳥取県、それから9月、11月に島根県が既に実施しているところでございまして、今回1月14日、先週の土曜日でございますけれども水鳥公園で「中海の水中の様子や魚・貝・水鳥を見てみよう!」と題しまして、
40名余りの方に集まっていただきまして4回目を開催いたしました。
 まず、ガン、カモの観察を水鳥公園でしていただいた後に、水鳥のえさとなる木の実や水生生物の採取などを親子でやっていただきまして、右にカラーでつけておりますけれども、中海には湧水のわき出す水域がございまして、ここは非常に透明度が高くて、そういったところにすんでいますクラゲやタコ、ゴズなどの映像を交えて、こういった豊かな生態系があることを解説いただいたところでございます。
 小学校1年生から70数歳の方まで、幅広い年齢層の方に楽しく学んでいただいて、中海は豊かな生態系を持っており、ラムサール条約に登録されている貴重な湿地であることを啓発できたと考えているところでございます。
 また、その下でございますけれども、第5回目のシンポジウムを2月18日の土曜日に予定しているところでございます。これは島根県が主催している事業で、松江市のくにびきメッセで開催する予定でございまして、右の写真にございますように、さかなクンを講師としてお招きいたしまして、今年度実施いたしましたこどもラムサールの全国湿地交流会や中海・宍道湖の自然の紹介をゴビウスや水鳥公園の職員にしていただいた後、さかなクンに講演いただいて、「中海・宍道湖を学び、楽しもう!!」ということでリレーシンポジウムを実施しようというものでございますので、お知らせいたします。入場には整理券が必要となっておりますので、委員の皆様にはお問い合わせいただければと考えております。よろしくお願いいたします。

◎浜田委員長
 議題14、第30回全国都市緑化とっとりフェア開催へ向けた準備状況につきまして、小西公園自然課参事の説明を求めます。

●小西公園自然課参事
 では、12ページをお願いします。平成25年の秋に予定しています第30回全国都市緑化フェアの準備状況について御報告します。
 まず、フェアのロゴマークが決定しました。そこに掲げておりますが、フェアのアドバイザーでありますポール・スミザーさんに依頼して、会場の湖山池公園で家族がくつろぐような様子を図案化していただきました。今後は、これをポスターやチラシやのぼりなどに利用したり、公用の印刷に利用したりしてPRしていきたいと思います。
 次に、実施計画の作成がスタートしました。下に表を掲げていますけれども、外部の方に審査をいただいて、会場基本設計ほか4つの業務に分けて昨年の12月に実施計画の公募型プロポーザルを実施しました。選定されました業者は、そこに記載のとおりであります。今後は外部の方に意見をいただきながら、今年度中に実施計画を完成する予定であります。

◎浜田委員長
 議題15、鳥取県犯罪のないまちづくり推計計画(改訂版)の作成につきまして、山下くらしの安心推進課参事の説明を求めます。

●山下くらしの安心推進課参事
 昨年10月に実施しましたパブリックコメントの実施結果、及び12月15日付の鳥取県犯罪のないまちづくり協議会の答申を踏まえまして、今月13日に鳥取県犯罪のないまちづくり推進条例第9条に基づきまして、鳥取県犯罪のないまちづくり推進計画の改訂版を作成しました。この計画は、「~行おう「自主防犯」築こう「社会の絆」広げよう「安全・安心」~」というサブタイトルをつけております。
 計画の概要でございますが、まず趣旨として、民間ボランティアや青色防犯パトロール団体、青色回転灯装備車をつけておりますパトロール車による積極的な自主防犯活動によりまして、刑法犯認知件数が毎年減少しまして、平成21年、22年には5,000件台に減少しました。3年前には6,261件でございましたが、平成22年には5,189件ということで、この3年間で1,072件減少しております。しかしながら、侵入窃盗などの日常生活にかかわる犯罪なり、子供たちや高齢者、女性等をねらう犯罪が依然として発生している状況でございます。また、本県の特徴としまして、無施錠の状態で住宅侵入被害や車上ねらいなどの被害に遭う割合が全国平均より高いことなど、犯罪を未然に防ぐさらなる取り組みが求められている状況です。そこで、社会情勢の変化等に対応するために、23年度から25年度までの3年間の新たな計画を策定するものでございます。
 計画の目標及び基本方針でございますが、犯罪が防止され、県民が犯罪におびえることなく安心して暮らすことができる地域社会を実現することで、達成指標を設けております。達成指標として、犯罪発生率の減少にかかる数値目標を設定しました。犯罪発生率とは、人口1,000人当たりの刑法犯認知件数でございます。平成22年は5,189件で8.8件でしたが、平成25年に4,960件、8.5件を数値目標としております。これは、戦後最小であった昭和47年には4,578件ということで、この4,578件を平成30年の数値目標としております。これが毎年一定の割合で減少すると仮定しまして、また平成25年の鳥取県の推計人口58万人として数値目標を設定したものでございます。
 基本方針及び主な施策でございます。平成22年の刑法犯認知件数の75%が窃盗犯であり、無施錠または鍵つき状態のままで被害に遭う率が全国平均を大きく上回っているということで、鍵かけ運動の推進を最重点施策として実施したいと思います。
 基本方針は4つの基本方針を設けております。1つは自主防犯活動の促進、2つ目は子ども、高齢者等の安全確保、3つ目は防犯環境整備の促進、4つ目は犯罪被害者等の支援でございます。施策が多岐にわたっておりますので、ポイントだけ説明させていただきます。
 県民の意識啓発ということで、県民一人一人の安全は自分たちで守る、地域の安全は地域で守るという自主防犯意識の高揚を図るということで、最重点施策としまして、6月9日、6と9のごろ合わせでロックの日、それから10月7日、10と7で「とう・なん」のごろ合わせで盗難防止の日ということで街頭キャンペーンを行います。それから年間を通しまして各種広報の実施を行いたいと考えております。それから3番目の地域防犯活動の促進ですが、県などの公用車に防犯ステッカーを貼付し、パトロールなど効率的な防犯パトロール活動を実施したいと考えています。
 2つ目の子ども、高齢者等の安全確保でございますが、学校、通学路等の安全確保ということで、登下校時における子供への声かけ、あいさつ運動の推進ということで、教育委員会とPTA、地域住民とが連携して、子供へのあいさつ、声かけ運動を励行しております。それから、14ページをごらんいただきたいと思います。高齢者・女性・障害者等の安全の確保として、犯罪の被害に遭いやすい子供、高齢者、女性、障害者等の安全の確保でございます。高齢者世帯の巡回連絡、これは地区の警察官が市町村防犯ボランティア団体等と連携しまして、巡回訪問活動を実施いたします。それから、女性に対する防犯講習会を開催し、路上等で被害に遭った場合や遭いそうな場合の対処方法などをお教えすることにしております。それから、振り込め詐欺等の被害防止講習会ということで、これは老人クラブ、障害者団体、社会福祉施設、公民館などからの要請に応じまして、消費生活センター職員が出向いて、消費者被害防止に関する巡回講座を行うとともに、老人クラブ等と連携しまして、振り込め詐欺の被害防止講習会を実施するものでございます。
 3つ目の防犯環境整備の促進でございますが、(2)の道路、公園、駐車場等における防犯措置として、市町村等の防犯灯設置促進を行うこととしております。これは平成24年度予算で安全のまちづくりLED防犯灯設置促進事業を実施する予定でございます。それから、優良防犯施設の認定でございますが、近年、コンビニエンスストア等での強盗事件が県内外で発生しており、深夜小売業店舗を重点的に優良防犯施設の認定促進を図りたいと考えております。
 4つ目の犯罪被害者等の支援でございますが、(2)の被害者支援の啓発ということで、人権や生命等に関する教育の一環としまして、犯罪被害者等に対する理解を深めるため、中学生、高校生を対象に命の大切さを学ぶ教室をさらに強化していきたいと考えております。
 計画の閲覧でございますが、くらしの安心推進課のホームページに掲載しているほか、くらしの安心推進課、県民課及び各総合事務所県民局の窓口で閲覧できるようにしたいと思います。
 3番目の推進計画に係るパブリックコメントの実施結果でございますが、昨年の10月12日から11月1日まで意見募集を行いましたところ、9件の意見が出ました。その中で反映したものが、自主防犯活動の促進について若者の防犯意識の希薄化、高齢化ということで、会員が減少している実態があるため、若者に対して防犯活動に関心を持たせるような講習会を開催してはどうかという御意見でございます。これは防犯ボランティア団体への若者の参加促進をするために、地区防犯協議会、市町村、公民館、大学、大学は今、鳥取県防犯パトロール隊のチャンスというのがありますけれども、そういう大学生と連携しまして、若者対象の講習会の開催に努めたいと思います。
 既に盛り込み済みが3件出ております。推進計画のPR、防犯連絡所の周知徹底、それから国の遊休資産となっている空き官舎などを改善してもらいたいということで、これは既に規約に盛り込んでおります。
 今後の検討課題としまして、推進計画実施後の成果測定を実施し、公表すべきだという御意見が出ておりますので、今後は推進施策の数値目標等の達成状況等を公表いたしたいと思います。
 その他、警察官のパトロール回数をふやしてほしいなり、違法薬物の流入の機会がふえているので、一層の警戒をお願いしたいという御意見が出ております。

◎浜田委員長
 では、議題16、年末の総合相談窓口の開設結果につきまして、宮脇住宅政策課長の説明を求めます。

●宮脇住宅政策課長
 15ページをお願いいたします。厳しい経済雇用情勢を踏まえまして、昨年末、離職者あるいは資金繰りで悩んでいらっしゃる中小企業等の方を対象といたしまして、県と関係機関が連携いたしまして総合相談窓口を開設いたしました。その結果について御報告いたします。
 住宅政策課としましては、住宅相談窓口を設置いたしまして、その結果を御報告いたしますが、住宅以外に福祉、生活相談等につきましては、後ほど福祉保健部から報告があるかと思います。
 県内3カ所で相談を年末の29日から30日まで受け付けいたしました。中部につきましては、プロフ精密の倒産も踏まえまして、大みそかまで開設いたしております。その結果、3の結果に掲げておりますとおりですが、相談件数が延べ42件でございます。このうち三洋CEに関するものは該当がございません。プロフ精密に関するものが2件。住宅相談につきましては5件ございましたが、いずれも離職者等の方や急々に住宅に困っていらっしゃる方ではなくて、5件とも一般的な経営住宅の入居申し込みはどうしたらいいでしょうかという御相談でございました。

◎浜田委員長
 ありがとうございました。
 以上の説明につきまして、質疑のある方はページ数をおっしゃっていただいて御質問ください。

○市谷委員
 14ページの犯罪のないまちづくり計画のその他の意見のところについて、そもそもこの計画が自主防災的なものが主になっているからだと思うのですけれども、その他に書いてあることが防犯上では非常に大事で、なかなかこの計画に入っている中身では、自分たちで努力しないといけないが、いかんともしがたいというか、実際には犯罪を起きないようにしてもらいたいという気持ちのほうが県民はすごく強いと思うのです。そうすると、その他で出ている交番の統廃合で地域でのパトロールなどが十分に行われていないということを何とかしないといけないと思うのですけれども、ここは警察じゃないので、ここに申し上げてもいけないでしょうが、この点についてはぜひ改善を求めていただきたいというか、対策を充実させていただくように要望していただけないかと思うのですが、いかがでしょうか。

●松田くらしの安心局長
 この犯罪のないまちづくり条例の計画につきましても、県警なりと合同で協議検討してまいりました。交番等の統廃合につきましても、県警等でも非常に問題意識を持っておられて、そのパトロールの回数をふやすなり、回られる地域をふやすなどの所要の見直しを随時行っておられるところでございます。ただ、このように書面の中に盛り込むべきパブリックコメントを求めましたところ、さまざまな御意見があったということで、一般の方々、地域住民の方々はやはりそういう御希望が多いということでございますので、今後とも警察と十分な連携をとりながら、条例、計画に沿ったような動きになるよう努めてまいりたいと考えております。

○横山委員
 1ページのエネルギーシフトについて、太陽光発電と風力発電はよく聞くのでわかっているのだけれども、鳥取県は山が多いわけだから水力発電のほう、マイクロの水力発電に大変可能性があると思うのだが、なぜ外してしまっているのだ。それも足しておいてほしいと思いますが、いかがでしょうか。

●白石環境立県推進課長
 たまたまこの御意見の中に上がっていないだけですけれども、当然、委員のおっしゃるように、鳥取県は中山間地が多いものですから、マイクロ水力発電を初め小水力発電、温泉なども多いので地熱なり、とにかく活用できる自然関係のエネルギーをどんどんシフトしていけるように計画の中には盛り込んでいきたいと考えております。

○山口委員
 12ページの緑化フェアですけれども、これは事業主体はどこでやるのか。それから予算的には、国の事業としてやるのか。

●小西公園自然課参事
 事業主体は、鳥取県と鳥取市と財団法人都市緑化機構の3者です。それが実行委員会をつくりまして、我々が事務局にいまして進めております。予算規模は、以前お渡しした資料に記載しておりますが、国の補助はなく県と市半々でおおむね12億円という事業費でしております。

○山口委員
 では、県が半分で、あとは市と、それから緑化機構か。これは市が幾ら持つのだ。

●小西公園自然課参事
 都市緑化機構は出さなくて、県と市が12億円の折半でやっています。

○山口委員
 やはり市はそういう財政負担を了解しておられて、これは誘致しているのですね。

●小西公園自然課参事
 協定まではしておりませんが、市のほうも議会に図られまして2分の1ずつということで了解しておられます。

○砂場副委員長
 都市緑化の部分ですけれども、これは4つの事業が同じ期間に募集をかけてプロポーザルをやったのですか。

●小西公園自然課参事
 同じ時期……。

○砂場副委員長
 同じ期間に募集してプロポーザルをやったのですか。

●小西公園自然課参事
 はい。4つを同じ時期に、10月31日から11月29日まで募集してやりました。それで、プロポーザルの日取りは別々になっております。

○砂場副委員長
 今回のまんが王国のときにも担当に言ったのだけれども、まず基本設計をきちんとして、それから広報なりプロポーザルをかけないと、基本のところが決まっていないのにいろんな事業などをしたらうまくいかないのじゃないかというのを呈していたのです。これも同じで、やはりやるのだったら会場の基本設計ができるたら、次にそこでどういうものを調達しないといけないかなり、メーンのものが決まれば、それに対する誘客や広報宣伝が決まっていくと思うわけですよ。それを一遍に横にやって、本当に12億円も使う事業に対してきちんとしたプロポーザルなどの計画が業者はできるのですか、そこはどうなのでしょうか。私は新聞社にいましたけれども、基本ができていないのに宣伝計画などできないと思うのです。そうすると、これは業者間で基本計画のところと情報交換などをやらなければいけなくなったら、プロポーザルの公正性なども害されてしまうと思うわけです。何でこれは4つ一緒にやるのですか。時間をどうしてずらさないのですか。

●小西公園自然課参事
 基本となるものは、昨年の8月につくりました基本計画がありまして、ここである程度会場の配置なりゾーン分け、基本的な広報のあり方などを決めまして、これに基づいて具体を決めていくと。おっしゃるように同時なので、それぞれの業者との打ち合わせが横の連携もやりながら、今準備を進めているところです。

○砂場副委員長
 いや、実は何社からこういうやり方は不公平だと聞いているのですよ。だから、今回のこれについても参加しにくいと聞いているわけです。だから、ほかのやつも基本計画があるからいいでしょうというのではないけれども、開催まで時間があるわけだから、早い段階で基本計画をきちんとつくり、それに従って基本設計して、各部やパーツと流れをつくっていかないと、この件について多くの業者は参加しにくいと聞いているわけです。何で一斉に横になっているのか。話がわかっているところはわかっているけれども、今回一斉にしたこのやり方については、かなり批判的な声を聞いているのです。もう一つは、こういう事業であっても地元業者に入ってほしいし、地元業者が頑張って力量をつけてほしいわけですが、この基本計画を見てそこそこのものをやろうと思うけれども、かなり力量があるところでないとできず、ある程度具体化された計画まで落ちてこないと、大手じゃないところはなかなか参入できないという声を聞いているのです。
 もう終わってしまったことだから仕方ないかもしれないけれども、仕事を自分たちのペースではなくて、できるだけ参加する業者のペースに合わせて組まないと、そして、また期間が1カ月じゃないですか。大手の企業みたいに実践例がいっぱいあるところはいいですよ、それを持ってきてやれるけれども。では、小さな地元業者なり地元の広告代理店が手を挙げようと思ったときには、1カ月は短いですよ。何回も都市緑化フェアに絡んだりしたことがあるところはできるけれども、そうじゃないところはなかなかつらいと言っているので、今後も企画などを生活環境部でもやられると思うのですけれども、できるだけ地元業者が参加しやすいように、1カ月みたいな時間じゃなくて順番を追っていただきたい。弱い業者かもしれないけれども、地元業者を育てていかないとフェアができただけではだめであり、フェアによって地元のいろんな企業が力をつけていくことが大事なので、やはりこういうやり方はもう少し配慮してもらえないですか、部長いかがでしょうか。

●法橋生活環境部長
 私も緑化フェアの事務局は独立しているので、なかなか直接タッチしていないのですけれども、相談には預かっております。それで、範囲や意匠を決めるときには、やはりそういった意味の地元業者をできるだけ参入してもらおうという配慮はしたつもりですけれども、今お聞きしておりますと、確かに今の県内の事業者がなかなか参加しにくかったかもしれません。今後、地元の事業者が習熟していって、どんどん発展していくことは非常に大事なことですので、その辺の配慮は今後気をつけていきたいと思っております。

◎浜田委員長
 よろしいですね。
 ほかにはいかがでしょうか。

○小谷委員
 その他の分で、生活環境部。

◎浜田委員長
 では、もうないということでよろしいですか。ちょっとお持ちください。

○砂場副委員長
 今回の覚書の締結ですけれども、この電力系統への接続を適切に行うことというのは、例えばメガソーラーが出てきたときに、一番問題なのはメガソーラーと高圧線までの接続のところにお金が結構かかるのですけれども、それを中電がやってくれると理解していいのですか。そこまではいかないのですか。

●小林環境立県推進課グリーンニューディール推進室長
 中国電力の系統への接続につきましては、接続の方法は太陽光発電の場合には、原則として中国電力が接続するまでの工事をします。ただ、お金は当然事業者側から負担金という形で取ることになっております。

◎浜田委員長
 よろしいですか。(「では、その他で」と呼ぶ者あり)
 それでは、その他に移らせていただきます。生活環境部に関して、その他を。

○小谷委員
 生活環境部にお聞きしますけれども、ガンやカモはいるけど小鳥がいないのですよ。特にツグミなんて、今シーズンになって1羽も見ていない。ただヒヨドリだけはこの間どこか通行するときにすっと1羽横を飛んで、「ああ、ヒヨドリだな」と確認したけれども、これは異常だと思う。重要問題でないかもしれないけれども、検査というか、何か調査したほうがいいじゃないかと思うのです。あるいは猟友会で見られましたかなどというようなアンケート用紙でもいいけれども、もし調査できるならしといたほうがいいと思います。

●法橋生活環境部長
 鳥がちょっと少ないのじゃないかという声は聞いております。それで私も非常に心配しておりましたけれども、この間、野鳥の会の調査などを見ますと、基本的には余り変わっていないということなのですが、全体の調査で中海などで1万羽ぐらい少ないという報道もあったり、確かにおっしゃるように小鳥あたりが非常に少ないのじゃないかという現象が起こっております。これはどういう原因なのかを有識者の方にいろいろ聞いてみるのですけれども、なかなかはっきりした原因は正直言ってわからないと。
 一つ考えられるのは、山の実が非常に……。

○小谷委員
 わかっているのだ、一般論は私のほうがよくわかっているから。

●法橋生活環境部長
 はい。というような小谷委員が御承知のようなことは聞いておりますが、はっきりした原因はございません。ちょっとやはりどういう調べ方があるのか、中で考えてみたいと……。

○小谷委員
 ツグミにはいろいろ種類があるけれども、ツグミが全然いないのだよ。今シーズン1羽も見ていない。

◎浜田委員長
 現状が伝えられましたので、調査できれば。
 よろしいでしょうか。
 以上で生活環境部は終了させていただきます。
 それでは、ここでちょっと入れかえしますので、5分間休憩させていただきます。

                                午後1時32分 休憩
                                午後1時39分 再開

◎浜田委員長
 再開いたします。
 引き続き、福祉保健部、病院局に係る議題に入ります。
 質疑につきましては、説明終了後、一括して行っていただきます。
 議題17、年末の総合相談窓口の開設結果について、国岡福祉保健課福祉指導支援室長の説明を求めます。

●国岡福祉保健課福祉指導支援室長
 福祉保健部の資料の1ページをお願いいたします。年末の総合相談窓口の開設結果についてでございます。
 先月の常任委員会で報告いたしましたとおり、年末の閉庁日後に鳥取県社会福祉協議会と共催で、困窮者の方々を対象とした総合相談窓口を開設しましたので、その結果を報告するものであります。
 設置場所は県内の3カ所でございまして、設置期間は予定どおり12月29日から30日まででございました。ただし、年末の27日になってから倉吉のプロフ精密の経営破綻と事業停止が判明したこともありまして、中部会場においては1日延ばして大みそかの31日まで期間延長したところであります。
 相談受け付け状況としましては、相談件数は延べ42件、相談者は29人でありました。17人が来庁されまして、12人が電話による相談でございました。三洋CEに関するものは該当ございませんでしたけれども、プロフ精密に関するものとして2件、中部会場で該当がございました。この方々につきましては、緊急雇用創出事業や中高年者就業支援事業などの離職者支援制度を紹介したところであります。相談の内容としましては、職業相談なり、生活保護や生活資金等の生活相談が多かったようでございます。
 参考としまして、国の鳥取労働局や県、市が12月26日から28日まで合同で行いました仕事とくらしの年末特別相談の状況も掲げております。こちらにつきましては、相談件数は延べ28件と、東部地区で相談件数が多かったようでございます。

◎浜田委員長
 先ほど生活のほうから全般には受けておりますので……。

●国岡福祉保健課福祉指導支援室長
 そうですか。では、資料は一緒でございますので……。

◎浜田委員長
 福祉保健部の関係を御説明くださいますか。

●国岡福祉保健課福祉指導支援室長
 基本的には以上でございます。

◎浜田委員長
 それでは、議題18、第3期鳥取県障害福祉計画(素案)の概要につきまして、小谷障がい福祉課自立支援室長の説明を求めます。

●小谷障がい福祉課自立支援室長
 それでは、引き続いて2ページをお願いいたします。第3期鳥取県障害福祉計画(素案)の概要について御説明いたします。
 第3期鳥取県障害福祉計画につきましては、鳥取県障害者施策推進協議会及び鳥取県地域自立支援協議会において意見を伺って、素案を取りまとめたところですので御報告いたします。
 今後は県民の方から意見を広く聞くために、1月下旬からパブリックコメントを開始する予定です。
 この鳥取県障害福祉計画につきましては、障害者自立支援法第89条に基づく法定計画でございまして、県の実情に応じて市町村の障害福祉計画の達成に資するために、県として広域的な見地からこの計画を策定しているものです。計画期間につきましては、平成24年4月からの3年間となっております。
 今回の第3期の計画の見直しといたしましては、昨年8月に改正されました障害者基本法の目的を踏まえて策定したこと。第2期の計画に策定した施策の評価をもとに、第2期計画の実績を踏まえて数値目標及びサービスの見込み量を設定したこと。それから、圏域ごとの障害福祉サービスの見通し及び計画的な基盤整備の方針を策定したこととなっております。
 こうした見直しのポイントを踏まえまして、計画の理念といたしましては、障害者基本法の改正により規定されました、相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会を実現するため、本県が目指すべき姿といたしまして、次のような基本理念に立って策定したものであります。
 1番目には、障害のある方の人権の保障。ニーズ及び自己選択・自己決定の尊重ということで、障害があろうとなかろうと人権の保障をしていくという強い決意でございます。
 2番目に、地域における安心で豊かな生活の保障。これは地域生活への移行の促進及び入所・入院の縮減適正化を実現する地域生活支援の拡充でございます。これは地域生活への充実を大きな目標としております。
 3番目に、働くことによる社会参加と自己実現等の保障ということで、就業支援等の強化を打ち出しております。
 4番目に、これは特に鳥取県障害者施策推進協議会及び鳥取県地域自立支援協議会から、市町村と県とが一緒になって連携していくことを打ち出してほしいと意見をいただいたことがありましたので、今回、ここのことを書き込んだものでございます。
 具体的な数値目標等細かなものにつきましては、このたび後ろにつけております鳥取県第3期障害福祉計画(素案)がございますので、これを見ていただければと思いますが、重立ったところのみ御説明させていただきたいと思います。
 計画の数値目標につきましては3つございます。まず、1番目といたしまして、入所施設の入所者の地域生活への移行ということで、第3期につきましては、平成17年10月からの5年間における平均41名が地域移行をしていることの伸びを鈍化させないように、第3期も128人、累計で404人の地域移行を計画の数値目標としております。それから、入所者の削減につきましては、これも平成17年10月から22年度までの伸びを鈍化させることがないようにということで、市町村の調整を行った上で、第3期中は63人、累計で241人という計画にしております。具体的なものにつきましては、右のページにあるとおりでございます。それぞれ地域移行者数は404人、縮減見込みといたしましては241人を掲げております。
 この数値目標を達成するために、施策の基本方向といたしましては、グループホームなどの住まいの場の確保。日中活動をそれぞれ支援するということで、日中活動の場の確保。当然のことでありますが、障害福祉サービスの充実。さまざまなニーズを吸い上げるための相談支援体制の確保。それから、あいサポート運動を中心といたしました障害のある方への理解を深める啓発・広報活動の強化を基本的な方向としております。
 2番目に、入院中の精神障害者の方の地域生活への移行ということで、これは前回の2期計画と大きな変更がございました。2期計画におきましては、退院可能精神障害者の地域移行者数を170人と見込み、それと精神障害者地域移行特別対策事業実施による退院者数を54人と見込み、目標値としてきたところですけれども、第3期計画では、精神科病院からの退院、あるいは地域移行の促進と社会的入院の解消をさらに進めていくために、より具体化した目標の設置を求められております。
 こうした目標設定に当たりましては、入院患者全体といたしまして、入院後1年未満の入院者の平均退院率を、国の定めました改革ビジョンの達成目標としております76%を県の目標として定めたものでございます。この76%につきましては、現在20年度の平均退院率が出ておりまして、これが下の表にもありますように69%でございます。ですから、この3年間で1割、
10%増しを目標として、76%を数値目標として設定いたしました。
 もう一つ、退院に結びつきにくいとされており、増加傾向にあります長期入院している高齢の精神障害者の退院を促進するために、65歳以上かつ統合失調症の在院患者の削減数を30人とする目標値を設定したものであります。これは平成21年度から23年度の3年間で、在院患者が1年間でおよそ10名ずつ増加しているという調査結果がありますので、これを増加させないためには1年で10人、24年、25年、26年の3年間で30名の方を退院に結びつけば増加しないだろうということで、設定したものであります。
 4ページをお願いいたします。こういった精神障害者の入院患者の地域移行を進めるために、それぞれ基本的な施策の方向といたしましては、地域生活の支援の充実、医療の質の向上、精神疾患・障害に対する知識の普及・啓発、精神障害者地域移行・地域定着支援事業等を取り組んでいくことによって、この数値目標を達成したいと考えております。
 3番目に、福祉施設等から一般就労への移行者数につきましては、そこにあります表のとおり、18年度が11人、19年度が27人、20年度が18人、21年度が58人、22年度が53人と着実に増加しているところでございますけれども、第1期からの目標数値64人に達していない形となっておりますため、引き続いて64人を目標数値として設定しているものでございます。この64人といいますのは、今までの累計とは違いまして、単年、1年ごとの目標数値であります。
 この目標数値を達成するための施策の基本的な方向といたしましては、本人や保護者への就業支援、事業主への障害者雇用の啓発、就労支援機関の充実強化、それから関係機関の連携強化等をあわせて行うこととしております。
 5番目にあります障害福祉サービスの見込み量と確保策につきましては、つけておりますこちらの本編にございますので、また見ていただければと思いますが、考え方といたしましては、こうした目標を踏まえまして、24年度から26年度までの各年度における障害福祉サービス、それぞれ居宅介護なりグループホーム等の見込み量を定めているものでございます。
 6番目に、障害者支援施設の必要入所定員数でございますが、先ほどの1番目の数値目標の地域移行とも連動するところでございますが、第3期計画につきましては、それぞれ24年度を
1,010人、25年度を997人、26年度を984人として、それぞれ障害のある方のニーズを踏まえて設定したものでございます。
 7番目に、障害福祉サービスに従事する者の確保、あるいは質の向上等でございますが、これはサービスがただあるだけではなくて、サービスの提供に係る人材を確保しつつ、その質を向上するための確保策あるいは研修策、それから第三者評価の充実をしておりますが、今回、事業所における法令遵守を特に重視し、コンプライアンスの遵守を今回追加しております。
 8番目に、障害のある人の権利擁護でございます。これは平成24年10月に障害者虐待防止法が施行されることもありまして、県に障害者権利擁護センターとしての機能を整備することを記載しております。
 9番目に、県が実施する地域生活支援事業の主な内容でございますが、法律上、専門性の高い相談支援事業なり、広域的な支援事業を県が行うこととなっておりまして、特に主なものを掲げております。今回、新規で上げましたところでは、(4)情報支援等事業の中で、障害のある人のためのパソコンボランティア養成・派遣事業を今回追加し行っていくこととしております。また5番目のスポーツ振興といたしましては、公共スポーツ施設のバリアフリー化を推進することも今回つけ加えております。
 10番目に、県が独自で実施するその他の主な地域生活支援に関する事業につきましては、2番目の丸に災害時の要援護者の支援事業といたしまして、東日本大震災の課題を踏まえて、現在、17年に策定しておりますマニュアル策定指針の見直しを行い、市町村において策定を進めていただく支援策を取り組みたいと思っております。
 今後の予定でございますが、先ほど申し上げましたように、1月下旬から2月下旬にかけてパブリックコメントを行った上で、その意見を踏まえて、修正案を鳥取県障害者施策推進協議会及び鳥取県地域自立支援協議会で検討していただき、その修正した案を、また3月の常任委員会で御報告させていただきたいと思います。
 参考ですけれども、鳥取県における障害児・者の状況につきましては、現在4万9,000人余りとなっておりまして、おおむね12人に一人が障害のある方となっております。

◎浜田委員長
 ありがとうございました。
 では、議題19、鳥取県高齢者の元気と福祉のプラン(平成24~26年度)(鳥取県老人福祉計画及び介護保険事業支援計画)の策定状況等につきまして、日野長寿社会課長の説明を求めます。

●日野長寿社会課長
 資料の6ページをごらんください。第5期計画の関係でございます。このたび素案をつくりまして、1月の下旬、具体的には24日ごろを念頭に置いておりますけれども、パブリックコメントの手続に入りたいと思っておりまして、その関係の御報告でございます。
 この計画につきましては、策定委員会を設けまして、これまで3回ほど議論してきたところでございます。2月1日に4回目を行い、3月下旬の5回目で最終的な計画を固めたいと考えています。
 その他の検討でございますけれども、市町村などと非常に会議を多く設けておりまして、それと下から2つ目でございますけれども、今般、これはちょっと初めてですが、住民説明会のようなものをパブリックコメントの期間中に開催してみようかと思っております。
 それで、計画の概要を簡単に御説明させていただきます。
 7ページをごらんください。まず、1のプランの位置づけでございます。今回第5期の計画でございまして、計画の対象期間は平成24年度から26年度の3カ年でございます。
 プランの特徴と見直しのポイントのところに4つほど丸がございます。1つ目の丸でございますけれども、基本的な考え方といたしましては、高齢者が住みなれた地域で生活を送っていけるための具体的な施策を盛り込んでいくというのがポイントでございまして、具体的な中身が、下の3つの丸でございます。1つ目は、支え愛のまちづくりを重視をしていくことです。2点目は、施設整備の関係として地域間のバランス、特に東部、中部、西部で見まして、若干東部の施設整備が少のうございますので、そういったところを念頭に整備していく考え方を持っております。4つ目、一番下でございます。当然、高齢者が在宅で生活する上では、医療サービス、介護サービスがしっかりしていないといけないということで、医療介護サービスの連携をきちんととっていくことを一つのコンセプトにしております。
 8ページでございます。8ページに図がございますけれども、これは大まかなイメージ図でございます。真ん中に高齢者の方がいらっしゃって、この方々自身のまず健康づくり、介護予防に努めていただくと。左側のほうには特養・老健といった施設、右側に移っていくと在宅サービス、小規模多機能、地域密着型施設といった介護施設。左下にあります病院・診療所、訪問看護といった医療サービス。右側のほうが住宅関係や生活支援サービスといったものを有機的に連携させるような形で、高齢者の生活を全般的に支えていこうという発想でございます。
 それと、今回特徴的なのは支え愛という観点でございます。右下の生活支援サービスの部分につきましては、地域住民の力が非常に大きくなってくるのかなあと思っております。そういった医療介護サービスをしっかりさせるのと同時に、例えば民生委員や老人クラブのような地域資源、住民組織といったところをうまく活用しながら、高齢者の生活を支えていこうという考え方をとっております。それに対して、県と市町村が下から連携とりながら支援していくというイメージ図をかかせていただいております。
 9ページ以降、こちらは施策の主な取り組み内容でございます。
 1つ目の柱で、これは高齢者人の健康づくり、生きがいづくり、介護予防推進の関係を書かせていただきました。1つ目が健康づくりを進めていくと、2つ目の星が、今度は活躍の場を設けるという意味での人材活用の推進、下から2つ目が介護予防の充実、一番下が地域包括支援センターの機能強化といった柱を立てさせていただいております。
 10ページをごらんください。支え愛まちづくりの展開でございます。特に高齢者の見守り活動なり配食、買い物といった生活支援サービスにつきましては、高齢者の生活を支えるためにはどうしても必要になってきます。こういったところにNPOを初め住民組織なども入ってもらってやっていこうというのが、一つの考え方でございます。2つ目の考え方として、新たな住まいや居場所づくりでございます。地域住民の方々の力を引き出すという意味で、モデル事業的に高齢者の住まい、あと居場所というのはいわゆる日中の居場所でございます。こういったところに、例えば自治会などが取り組んでいただくようなモデル事業をしてみたいと考えております。3つ目は高齢者の権利擁護の関係でございます。成年後見センターの設置などを進めていきたいと思っております。
 3つ目が介護基盤の整備でございます。介護基盤の整備のところで、まず1つ目の柱でございます。この前の介護保険法の改正で、24時間定期巡回・随時対応型のサービスなどの新しいサービスが出てきております。こういったところにつきましても進めていくことが一つの在宅サービスの充実でございます。2つ目に介護拠点の整備ということで、特別養護老人ホームなどの施設整備についても、先ほども言いましたけれども、圏域ごとのバランスを見ながら推進していくこととしております。11ページをお願いします。こちらは在宅医療の推進ということで医師会等の連携を書かせていただいています。2つ目の星ですけれども、こちらは地域においてどうやってみとりを推進していくのかを、特に西部のほうでやりたいという話がございますので、こういったところも検討していきたいと思っています。上から3つ目、今度はサービスの質の向上、最後に人材育成といったところでございます。
 それで、計画の素案自体は、実を言いますと170ページぐらいということでかなり分厚うございまして、今回お配りしておりません。ただ、また必要がございましたら配付させていただきますので、お声をかけていただければと思っております。
 あと最後、計画の中では施設の整備料などの介護保険料が当然一つ議論になってきますけれども、こちらにつきましては、まだ国のほうの介護報酬改定の最終的な点数が確定しておりませんので、市町村の保険料自体が実を言うと固まっておりません。また、これから少し動きますが、まだ現段階ではこうだという確定的なことを申し上げることはできませんので、御承知おきいただければと思います。

◎浜田委員長
 では、議題20、岡山大学病院三朝医療センターの存続につきまして、中西医療政策課長の説明を求めます。

●中西医療政策課長
 12ページをお願いいたします。岡山大学病院三朝医療センターの存続についてでございます。
 昨年12月6日に岡山大学病院三朝医療センターの将来に関する委員会におきまして、提言がまとめられたところでございますけれども、その後の岡山大学での検討結果について御報告するものでございます。
 1番でございますけれども、12月19日に岡山大学の役員会が開催されました。これが岡山大学の最終的な意思決定機関てございますけれども、そこで次の1、2、3を基本方針とする提言を原案どおり受け入れることが正式に承認されたものでございます。
 1番目につきましては、4月1日をめどに入院機能は休止いたしますけれども、三朝医療センターとして組織を存続させて、外来診療を継続するということでございます。2番目といたしまして、医療機能を補完するため、隣接する三朝温泉病院との連携を進めるところでございます。また、3点目でございますけれども、地球物質科学研究センターにおける地球物質科学の研究を医療分野と融合させまして、研究機能の充実・発展を推進することでございます。こういったことが、最終的に岡山大学として決定されたものでございます。
 今後の県の対応でございますけれども、この委員会が提言した内容を踏まえまして、特に入院患者を初めとする利用者が必要な医療を受けられるよう体制を円滑に移行することなり、あと温泉医療研究の新たな発展を期する構想を具体化し実現することにつきまして、引き続き関係先に働きかけを行っていきたいと思います。昨年12月20日には、文部科学省に対しまして支援を要望いたしましたし、また27日には岡山大学に対しまして、着実な実行について要望したところでございます。以下につきましては、検討の経過、国等への要望の経過をまとめたものでございます。
 また、14ページと15ページでございますけれども、委員会からの提言の最終的なものについておつけしているところでございます。またごらんいただければと思います。

◎浜田委員長
 以上で説明を終わります。
 質疑のある方は、ページ数をおっしゃって、挙手をお願いいたします。

○市谷委員
 最初に、1ページの年末の総合相談窓口の結果について、全体としても件数がふえていて、特に職業もですけれども、総括相談が目立った結果になっていて、生活保護や生活福祉資金の相談件数が、去年に比べてどれだけふえているのか、また相談の中での生活困窮の度合いが進んでいるのじゃないかが見てとれるのですが、その辺の感じがもう少しわからないでしょうか。

●国岡福祉保健課福祉指導支援室長
 手元に相談の概要がありますので、2~3読み上げたいと思います。
 一つは、生活福祉資金関係ですけれども、2カ月先の雇用は内定しているが、給与収入を受けるまでの生活資金を借りたいなどの相談、また生活保護関連ですけれども、現在、失業給付受給中であり、子供はアルバイトしているため生活保護の制度を知りたいといった相談、あるいは職業相談としましては、県外で就労しているが、3月に定年退職となり帰郷する予定であり、県内で働きたいけれどもどんなものだろうかといった相談でございます。
 私も昨年と比べて、その状況が悪化しているなどはわからないですけれども、この窓口は閉庁後の、県庁や国の機関も閉まっているときの窓口ですが、ともあれ不安に思っている方々がまずは相談したいとして、多分来られたのだと思います。そういったことで、全体的に何か相談しやすい雰囲気になったのかなと、気軽に相談できるようになったのかなと感じています。
 あと件数につきましては、手元に数字はあるのですけれども、昨年との比較などを読み上げたらよろしいですか。昨年は生活福祉資金の相談が5件と生活保護の相談が9件、平成21年は手元には総トータルしかないですけれども、総トータルで52件の相談。それから、平成20年は総トータルで21件の相談。ちなみに平成22年の総トータルは26件の相談でございました。

○市谷委員
 これは本当に限られた期間の相談ですけれども、県の機関がこういう生活相談などを直接受ける機会はすごく少ないと思うのです。基本的には市町村がやられているので。それで、こういうふうに受けた相談の中身を、やはり具体的に施策へ反映させるなどの意識で生活相談にぜひ今後も当たっていただきたいと思いますので、要望しておきます。
 続きまして、障害福祉計画の素案について幾つかお伺いします。一つは、2ページにあるこの前提が、2の見直しのポイントのところに、障害者基本法の目標を踏まえて策定と書いてありまして、それはそうなのだと思います。同時に今、自立支援法が終わり、総合福祉法ができるということで、国の部会では骨格提言という形で総合福祉法をつくっていきたいとして、かなり関係者の方も入って検討がなされていると思うのです。そういったことがこの計画の中には盛り込まれているのかと、その辺を踏まえてつくることになっているのかどうかを教えていただきたいと思います。
 あと、この期間ですけれども、結局、法律の変わり目がこの間に入り込んでしまっているので、その辺がどういうことになるのかと。計画と法改定との関係の整合性が、どうなるのかということが一つです。
 2ページの下のところに、計画の数値目標として、入所施設の入所者の地域への移行の中で新体系への移行期限を考慮しとありますが、この新体系の移行期限がどれを指しているのかがよくわからず、今の自立支援法のことなのか何なのかを教えていただきたいと思います。
 3つ目は、3ページの下の(2)の精神障害者への対応ですけれども、第2期計画では退院可能な障害者の地域移行だったものが、第3期には広く一般という意味だと思うのですが、これはどういう意味なのかと、つまり今までは退院ができるような人たちの退院がみんなを対象にすることになると、とにかく地域移行だからということで無理強いして、何か意識が働くのではないかなと。私も精神障害者の方が地域で暮らしていけることは大事だと思うのですけれども、受け皿が十分ないままに、とにかく数値目標、ここでは改革ビジョンと書いてありますが、76%の数値目標を達成するために無理な退院ということがあってはいけないと思うので、その辺がどうなのかということです。加えて、5ページのところに、精神障害者の関係では、9の県が実施する地域生活支援事業(2)に、かなり地域での多職種チームによるいろんな支援をするのだと書いてありますが、私は、これを抜本的に強化することは非常に障害者の方や家族の方にとっても強い願いになっていますので、やはりさっきの退院の話とこことが非常にセットで進まなければ、さっきの退院の話もあり得ないと思うのです。
 以前、精神障害者の家族会の大会に参加させていただいたのですけれども、諸外国などではかなり精神障害者の対応が五大疾病に位置づけられていて、相当国としても力を入れて、地域で生活できる体制を整えていると。ただ、日本はなかなか施設や病院から出ていく話はあるのだけれども、結局、受け入れ体制がないがゆえにそこが進まないというジレンマがあったと思うのです。
 ですから、精神障害者の関係の位置づけや受け皿の問題について、ちゃんとその受け入れがセットであるのかどうなのかを確認させていただきたいと思います。

●小谷障がい福祉課自立支援室長
 ポイントがたくさんありましたので、抜けておりましたら言っていただければと思います。
 まず、計画期間の関係で、障害者基本法の精神についてどうだというお話だったと思いますけれども、これにつきましては、8月に部会から骨格提言をいただきました。ただ、それはあくまでも骨格提言の段階でして、いわゆる総合福祉法という形にはなっておりません。今回、障害福祉計画に当たりましては国から基本指針が示されて、それに即して定めなさいということが言われているものですから、基本指針の中で、それが端的に出ていないのは事実であります。ただ、委員から御心配のあった総合福祉法との連続性につきましては、本文のほうに書いておりますけれども、国においては、障害者自立支援法にかわる障害者総合福祉法、仮称ですけれども、これを25年8月までに実施することを目指すこととしておりますので、ここに伴い策定いたしました第3期計画の見直しが別途必要になった場合においては、また見直しも含めて検討することとしておりますので、それに合わせた改定を当然予定しているものでございます。
 2ページの下にあります入所施設の入所者の地域生活への移行について、新体系への移行期限を考慮しと、言葉遣いとして適切ではなかったのかもしれませんけれども、現時点において、まだすべてが移行しているものでありませんから、それが移行したものとして、あるいは廃止するものがあるかもしれませんので、それが移行したものとして、その数を見込んだという意味でございます。そこのところは何ら計画上、このまま移行したとしてという意味合いで使っております。
 3ページの入院中の精神障害者の地域生活への移行でございますけれども、これは2期計画では、条件が整えば地域移行できる方の地域移行者数というのはとありますが、条件が整ったらというのは、さまざまな施策の要素を踏まえて、病院で取り組むものと取り組まれなくても自主的に地域移行を進められるものについて、さまざまな数字のデータのとり方があったものですから、これをより具体的に、客観的に進めていくと。より具体化した数値として、今回定めました入院患者数全体として縮減していくことで76%という目標にしました。それともう一つは、特に退院が結びつきにくい方というのは、高齢者であり長期に入院している方、つまり
65歳以上かつ統合失調症の方ということで、ピンポイント的にといいますか、より具体的なものとして目標数値を定めたものであります。委員が御心配されていますように、無理やりというわけではなくて、そもそも退院できるためにはさまざまな要素が必要だろうと。それは住むところも必要でしょうし、そこで使うサービスの量も今よりも多くないと当然使えないだろうしということも踏まえて、市町村に提示して、目標値の76%を実施する上で必要となるサービス量の確保を計画に書き込んでいただくと。そして、書き込んだ上で、そのサービス量に見合ったお金をつけていただくことを担保に、国においても計画を定めているものですので、決して無理やりではないと思っております。
 ちなみに、改革ビジョンで76%と定めているところではありますけれども、鳥取県の定めております保健医療計画にも76%と定められておりますので、その計画と整合性を図っているものと思っております。
 5ページの精神障害者の地域移行・地域定着支援事業につきましては、アウトリーチといいますか、多職種チームによる未治療や治療中断者の方の訪問支援が有効だろうということで、この施策を記載しているところですけれども、これは民間病院が対象だということと、これとセットに病床削減があるものですから、民間病院としてはなかなか受け入れがたい要素でして、これに手を挙げていらっしゃる病院がないのが事実でございます。
 ただ、精神障害者の理解を深めることを前提といたしますと、先ほど申し上げましたあいサポート運動ということで、障害を知り、ともに生きるという精神を十分普及啓発していくとともに、障害の中でもそれぞれ特性がございますので、精神障害者への理解をさまざまな事業において深めていき、なおかつ精神障害者が地域で暮らすためにはどういったものが必要になるかを市町村とともに考えていくことが必要であろうかと思っております。この計画の中でも、特にあんしん賃貸住宅などにおきましては、試しに賃貸住宅に転居することで精神障害者の方が地域に移行するところについて、宅建業協会に理解をいただいて進めることも考えておりますので、いまだに多い精神障害者に対する誤解をなくしていって、地域生活への移行を円滑に行っていくことが必要じゃないかと考えているところです。

○市谷委員
 精神障害の関係で、先ほど民間病院の話が出たのですけれども、県立病院で入院ができないという声が結構あるのです。医療センターがあるから県立病院なのに精神障害の入院ができないという話も聞いたのですけれども、県として精神疾患や障害に対する位置づけをきちんとして治療していくことでいきますと、こういう趣旨の計画の中に県立病院の役割をぜひ書いていただけたらなと思います。また、さっきあんしん賃貸住宅の話が出たのですけれども、たしかここにもどこか支援策の中に家賃補助があったと思うのですが、実際の障害者年金は2級で6万幾ら、1級でも8万幾らという中で、就労支援などをいろいろされても仕事がなく、また精神障害になるといろいろ級があるために、年金がもっと低いと。あんしん住宅はいいですけれども、家賃補助がなくなってしまったら住み続けられないこともあるので、あんしん住宅だけではなくて公営住宅をもう少しきちんとしていただきたい。優先入居はあると思いますけれども、公営住宅をどんどん減らしていくような流れになっていますし、もう少し障害者のことを考えた住宅政策をこちらから発信していただけないかということが2つ目。それから、3つ目に、5ページの9の県が実施する地域生活支援事業に聴覚障害者の相談員のことが書いてあるのですけれども、聾唖団体から3月11日にあった東日本大震災で、聴覚障害の方が情報を非常に得られず、津波などの情報も入ってこないために、亡くなった仲間がいっぱいいるのだと言われたのです。それで、以前は県社協で手話の登録派遣なども全域的にやっていたのだけれども、今は市町村事業になってきていて、積極的じゃない市町村は手話の派遣もしてもらえないという意見も出ているし、基本的に学校に行きたくても手話の方が学校にいないと進学もできないという話も出ているのです。ですから、いろんなきっかけはあると思いますけれども、特に聴覚障害の方についての計画について、もっとしっかりしたものを組んでいただきたいと思いますが、その辺はいかがでしょうか。

●小谷障がい福祉課自立支援室長
 あんしん賃貸事業につきましては、おっしゃられるとおり問題もあろうかと思いますが、まずは精神障害者を含めた地域への理解を進めるということと、今、県内に多くの民間住に空きがありますので、そことうまくマッチングしていくことも重要な施策だろうと、有効な社会資源を活用していくことも大きな話だと思います。ただ、余り利用されていないところもありまして、まずは利用してもらってからということもありますし、それから公営住宅につきましては、公営住宅のグループホームも大きな施策として掲げておりますので、今言われたようなことも含めて、委員の皆さんと協議させていただきながら、重要なことだと認識している住まいの場の確保については、計画に書き込めることを検討していきたいと思っております。
 もう一つ、聴覚障害者にかかる相談員の設置事業についてお話がありましたけれども、これにつきましては、今、東部、中部、西部にそれぞれお一人ずつ聴覚障害者相談員を設置しているところです。これは非常に手前みそになるかもしれませんが、3名も配置しているのは鳥取県だけでございます。そういった意味では、聴覚障害者への理解は十分進んでいるのかなと思っておりますが、ただ、災害においての対応をどうするかにつきましては、同じページの10の2番目の丸で御説明申し上げたところですけれども、要援護者をどう避難誘導していくかは非常に重要なことですので、今回、さまざまな方から意見をいただいて、災害時要援護者に配慮した市町村防災マニュアル策定指針の見直し作業を行っているところでございます。その見直しを受けて、市町村において要援護者をどのように避難していくか、その中には当然、聴覚障害者の方も含まれておりますので、現時点で開発されておりますさまざまなツールを積極的に活用して、聴覚障害者を含めた障害のある方が災害時において、速やかに避難できるようなマニュアルを市町村においてしっかり定めていただきたいと支援していくつもりであります。

○市谷委員
 ちょっと1点、要望ですが、この聴覚障害者に対する災害時の対応は当然書いていただいているし必要ですけれども、日常的にそういう体制があってこそ、災害時にも対応できることだと思いますので、災害時だけに特化して終わってしまわないように、ぜひ計画を組んでいただきたいと思います。

◎浜田委員長
 1月下旬から、これについてはパブリックコメントが計画されておりますので、そちらのほうにも意見を言っていただければと思います。

○横山委員
 障害者自立支援法が改正されたと思うのだけれども、それの最も改正された点を教えてください。
 3ページにあんしん賃貸の事業が出ておりましたが、実際に見てみると、グループホームを充実させているのが一番いいと思うのです。特に今、お父さんやお母さんがおられる間はいいけれども、お父さんやお母さんが亡くなられたときには、この子たちはどうするのだろうかということがあるので、グループホームを充実させることはいいことだと思っております。
 65歳以上の精神ですが、ここはすごく自殺が多いのだな。この自殺を防止するという観点でもやはり検討する必要があると思っております。
 その次は、介護予防のことですが、介護を必要とし始めると、とんでもない金が要るというのですよ。だから、介護を必要とするまでに介護予防をもっと充実させる必要がある。例えば歩くなり、軽度の簡単なトレーニングをきちんとしていくと、そう簡単には介護に遭遇することが少なくなると思います。もう一つは、機能訓練で障害者をトレーニングさせることによって、機能回復というか、大体よくなるのです。自分が体育の先生をしていたから非常によくわかる。だから、そういうことに力を入れたほうが、経済的にも助かるし、元気だということは明るくなります。今の生活でいくとだんだん暗くなる。暗い世の中をつくる障害者の支援はよくないと、障害者も明るくするために障害者の子供でも大人でもいいですが、そういうトレーニングに金を出したほうがよっぽど効果があると思います。

◎浜田委員長
 計画の中に、そういう視点をということですね。高齢者の問題も。

○横山委員
 そうです。障害者の人たちにそういう支援をする方が絶対いいと思います。

●小谷障がい福祉課自立支援室長
 1番目は自立支援法の一番悪いところというイメージでしょうか。

○横山委員
 よくなったところはどこだという。

●小谷障がい福祉課自立支援室長
 自立支援法で一番よくなったところは、今まで措置という形で、本人の意向よりも市町村や行政の意向でサービスが決められていたものが、契約に基づいて本人の意向を中心に行っていることが一番大きなことでございます。ただ、それに伴って、生きていくために必要なサービスにお金を払うのかというさまざまな反対の御意見がありましたし、総合福祉部会の中での骨格提言の中にも、自分たちのことは自分たちで決めるとありますので、ほかの方の税金との兼ね合いも踏まえて、サービスの利用料をどうしていくのかを考えていらっしゃるだろうと思っております。
 2番目のグループホームにつきましては、おっしゃられるとおりでございまして、グループホームというのは世話人といいますか、支援員がいらっしゃって、地域で生活していくためには非常に大切な資源だと思っておりますので、これが進むように地域の理解も含めて頑張っていきたいと思っております。
 65歳以上の統合失調症の方の問題もございました。自殺予防という点に関しても、そういったところを書き込めるかどうかわかりませんが、そういった視点も大切にしながら、計画を考えていきたいと思っております。
 最後、障害のある方が体を動かすことで介護予防につながるということにつきましては、5ページのスポーツ振興のところには概要しか書いておりませんけれども、鳥取県スポーツ協会の体制も強化するとともに、そういったスポーツで体を動かしたいというニーズをしっかり受けとめる形で考えてみたいと思っております。

○横山委員
 スポーツフェスティバルなりスポーツ施設は、余り関係ない。そんなもので予防になるとは考えられないな。例えば、自転車なら自転車、歩く機械なら歩く機械を充実したほうが完全に生きた金になると思うのだが。
 県は市町村をリードして、これしなさい、あれしなさいといっても、各市町村によって全然違ったりします。意欲のあるというか、本当に頑張らないといけないと思っている町はすごく頑張るし、もう金がかかって仕方がないと思っている町はそうでもない。だから、もっといろいろなところで指導して、でこぼこにならないように頑張っていただきたい。それから、社協も一緒にやはり指導してやってほしいなと思います。

◎浜田委員長
 それは要望でよろしいですか。

○横山委員
 要望でいいです。

○森委員
 7ページの第5期の計画の中で、下から2番目に施設整備に地域間のバランス等を踏まえ適切に整備するとありますけれども、当初、これが始まったときに、いわゆる介護度が低い人たちが施設に入ってしまったために、必要な人が施設に入れないという現象が起きてなかなか解消しなかったのですが、12年ほどたってその現状が解消しつつあるのかどうなのか、いわゆる軽度な人が施設に入っている現状があるのかどうかを確認したいことが1点です。
 2点目は、先ほどは東部の割合が少ないというお話だったのですけれども、いわゆる待機者が具体的にどういうふうになっているのかがわかればお話しいただきたいし、それから資料があれば、後でも結構ですからいただきたい。

●日野長寿社会課長
 まず、施設の軽度者の話でございます。平成12年に介護保険ができましたが、当初はそういう話があったのだと思います。今は制度発足して12年たちますので、例えば特別養護老人ホームに入っている方の平均要介護度は、全国的に見てかなり上がってきていて、今大体3.7か8ぐらいでございます。鳥取県の特養の平均は非常に高くて4.1です。要介護度別の割合でいうと、大体4、5で8割ぐらいの方が占めている状況です。あと3の方や、2ぐらいの方が若干いらっしゃるという状況ですので、鳥取県は特養の重度者がかなり多いと言えると思います。
 それと待機者でございますけれども、実を言いますと待機者数も東部を中心にふえております。まず、県全体の自宅で特別養護老人ホームに申し込みをされている方、いわゆる待機者と呼ばれる方は平成23年4月1日現在で774人です。内訳は、東部が426人、中部が129人、西部が219人です。では、どのあたりでふえているかというと、鳥取市が非常に多うございまして、ここ2年間で100人ぐらいふえている状況でございます。ほかの市町村は、減っているところもあれば、ふえても10人ぐらいな感じですので、東部がちょっとふえているなと思います。また資料は後ほどお届けいたします。

○森委員
 結局、これまで重度の介護も家庭でしていたものが、鳥取県は共働き家庭が多いために、3カ月間ぐらいは介護ができても、それ以上の介護ができないということで、どうしても施設に施設にという方が多いのですね。それで、年がたてばたつほど施設にという方が、うちは結構田舎で家は広くて部屋は十分にあるけれども、施設にというニーズは幾らでもあるのですね。そうすると、これが保険料との兼ね合いで、どこまで施設を整備するのかというところがあるのだけれども、結局のところ在宅サービスが施設とは違って安心できないところがあって、その介護が必要な人だけを残して全部それを在宅介護でやっていくことができないという現実があります。そのことが12年たって、これまでは保険料を上げるから、とにかく施設整備はだめということで占めてきたのだけれども、今回こうやって施設を整備することがあるときに、どういうふうに考えていくのかがやはり重要な視点だと思うのです。
 本当に保険料のことを考えれば、施設の整備はやはり考えるという方向になるけれども、実際に老人を抱えている家は施設を何とかという思いがあるので、このあたりがいつまでたってもジレンマだと思うのです。数字上ではこれぐらいだからいいかという話だけれども、老人を抱えている人は100%なので、その辺が難しいところだと思います。
 前から言われているみたいに、保険はあるけれども介護はないみたいな、実際に保険料だけ払って実際には介護を受けれない、施設に入れないということを指している言葉だと思いますけれども、だれでもが公平に受けれるサービスでないといけないというのが、私は保険だから前提だと思う。だから、施設もある程度ないといけないのかなと思うのですけれども、その辺の考え方といいますか、今回は東部に施設の整備を検討するということで、今後サービスはどういうふうにあるべきだろうという考えのもとに、どれぐらい整備していくことが適切なのか、何か考えがあればお願いします。

●日野長寿社会課長
 非常に難しい御質問でございますけれども、森委員がおっしゃるとおり、鳥取は共働き世帯が多うございまして、特にここ最近、30代、40代、50代あたりの女性の就業率がすごく上がっています。恐らくそういった方が三世代同居で、おじいちゃん、おばあちゃんが要介護になったら、最初のうちはデイサービスで何とかやるけれども、厳しくなってくると施設という流れになっているのだと思います。そういう意味で、鳥取県はデイサービスと施設サービスが非常に多いという特徴があります。ですから、そういうおっしゃったようなところがあるのだと思っています。
 では、今後どうするかというところでございます。まず、実際の話をさせていただきますと、鳥取県は今後、いわゆる後期高齢者の方が25年間で3割ぐらいまだふえていきます。特にふえていくのが鳥取市と米子市で、4割以上ふえていきます。山間部のまちは逆に減っていくという形で、かなり市町村の中でもギャップが出てきます。そういう意味でいうと、都市部のほうにもう少しあってもいいかと思っております。ただ、そのニーズにずっとこたえていくかというと、恐らく県も市町村もそうだし、あと国家レベルでもなかなか財政的な面が非常に厳しくなってくるということもあって、この前の国交省の法改正でサービス付き高齢者住宅ができてきて、保険外の住まいの部分ができてきたのだと思います。
 ですので、恐らく施設は今後もう少しふえていくでしょうけれども、だんだんウエートが保険外の住まいにシフトしていくと。それで、そこに対して、医療なり介護のサービスが外から入っていって、身体介護などをやっていくと。生活支援サービスの部分は、保険外のところで住まいとセットで提供されるというイメージになっていくのではないかと思っております。
 ただ、実際そのときに利用者負担の問題により、低所得者をどうするかという問題が出てきます。そこにつきましては、今、国交省と厚労省で検討会ができ始めているみたいですので、そういったところを見ていかざるを得ないのかなと思っております。半分個人的な意見が入っていますけれども、そんな感じでございます。

○森委員
 ちょっと違う議論になってしまうのかもしれませんが、今話しているのは保険外がふえていくという問題は、介護を国でやろうという考え方でスタートしたところからするともう逸脱しまうので、それはやはりもう最後の最後のことだと思うのです。どうやっても、これは国の話になってしまうけれども、まず財政を安定させるためには、やはり40歳からの保険料を20歳からに変えていく、早くそういうことをやっていかなければいけないと思いますが、当面はまだそれは先のこととして、その前にある施設整備という問題を、やはり保険者は市町村なので、保険者はどうしても市長あるいは町村長が保険料を幾らにするかが、選挙に大きくかかわってくることになるため、そうすると上げたくないという圧力は物すごくある。そうするとサービスを受けれず保険料だけ払う人が出てくるという問題があって、このあたりの仕組みを変えていく必要があるのではないかと思うのです。そのことを頭の中に入れておいていただきたいということだけ言って終わります。

◎浜田委員長
 御意見ということで。計画の中の基本的な考え方をどうするのかという大きな問題になってきておりますので。

○砂場副委員長
 後でもいいですけれども、ここのところ障害者団体なり福祉団体に行くと、必ず出てくるのが臨時雇用対策で人を2人入れているのがなくなるのじゃないかという不安で、物すごく多いのです。現在、一体どれぐらいの方がおられるのか、そういう方々の手当てを県単独でやってほしいと言われるのだけれども、さっき障害スポーツの話が出ましたが、そういうところから臨時雇用対策で入っている人がなくなったときに、介護事業にしろ、福祉事業にもこの計画にできるのだろうかと。今、担い手になっている部分の人が少なくなったときに、その人間を県費で支えていかなければいけないようになって、本当にできるのだろうかという疑問をずっと持っていました。多分そういう数なり調べていなかったと思いますので、まだこれは決まるわけではないので、本当に雇用対策の人がなくなったときにやれるのかどうかという見通しを、次の委員会でも聞かせていただきたいと思います。
 あと2点は、要望というか検討していただきたいことですが、結局、今回の介護支援計画のコンセプトは、やはり地域生活の支援だと思うのです。一方で、福祉計画も地域で安心して豊かな生活の保障と、やはり両方とも施設の中にいた人たちを地域に戻すという視点だと思うのです。そこは共通のコンセプトだと思うのです。実はある人に聞いたのですけれども、お年寄りの見守り事業を始めたと、いいことだと思います。そしたら、10軒ぐらい回っていた中で、知的障害のあるところが1軒あったから、「いいですよ、一緒に見ましょう」と言ったら、ばかな市の担当者がそれをとめて、「趣旨が違うからやめてください」とそのグループに言ってきた。僕は逆だと思っていて、そういうシステムがあって人が配置できるなら、その地域で、ここは障害の方が多いのだったら福祉も少し見てもらうという形でやって、効率的なことを考えなければいけないと思うのです。
 そしてもう一つは、この場合、例えば片っ方ではコミュニティーホームという言い方をされていますし、片っ方はグループホームという言い方をされていますけれども、それを単独の事業でやるのか、相互に利用できるようになったほうがいいのかを考えたり、いっぱい共通なことがあると思うのです。お年寄りになっていけば視覚を失ったり聴覚を失ったり障害になってくるという面もありますし、障害者の方々がまた高齢者になって介護の対象になるということあり、非常にオーバーラップしている部分があるので、そういう意味では相互の計画の整合性というか、一緒にやれる分は一緒にやっていくという効率面も考えなければいけないので、そういう視点がもう少しあったほうがいいのではないのかなと思います。
 最後は、ちょっと議員間討議ですけれども、特養なり施設介護に関しては、もうやめたらどうかと僕は思っているのです。というのは、随分お年寄りの皆さんに聞いたり、いろんなサイトや新聞を見ても、3割以上の人が施設に入りたいと言われているけれども、それは2つの遠慮で、家族に対する遠慮であったり、地域に対して、もし、ここで火事を出したらどうしようなり、地域の人がもし何かということが出てくるのですね。今回、4月から介護保険が改正され、今まで20分以上でなかったものが少しずつの輪切りができましたし、回れるようになったし、24時間の訪問介護という新しいサービスができた。両方の考え方というのは、地域の中でいつまでも暮らし続けなければいけないということですよ。だから、その中のものを考えていきたい。やはり自分が年とったときにそれができるのかを考えていかなければいけないので。森委員の言っている視点もわかるのですけれども、では、その安心を担保するために全国でいろんな工夫がなされているわけですから、お年寄りが望んでいるからと言うけれども、それが本当に特養の中で生活したいと思っているのか、家族が本当にそう思っているのか、いろんなサービスがきちっと整っていないからやはりできない部分もあると思うので、そこら辺はきっちり考えてやっていただきたいなと思うのです。

◎浜田委員長
 それは御意見ということで、議員間討議は、また別途御希望があればさせていただきたいと思います。
 1つだけ、臨時雇用対策で雇用された障害者の数ですね、それは小谷室長に資料請求してよろしいですね。

●小谷障がい福祉課自立支援室長
 はい、わかりました。

◎浜田委員長
 では、よろしくどうぞお願いいたします。

○濵辺委員
 11ページの在宅医療の推進として、医師相互がケアマネジャーとの連携を図りという、このケアマネジャーについてですけれども、うちは在宅介護で今お世話になっているのですが、ケアマネジャーによってすごく差があるのです。2人ほどケアマネジャーにかかったのですけれども、初めの方はすごく親切でしっかりとやってくれるのです。ところが、次の方は義務的に計画を立てて出せばいいというような、言い方が悪いかもわかりませんが、心がない、試験を受けてケアマネジャーの資格が取れたからやっているという感じです。どうもほかの方にも評判が悪いような話をお聞きするのです。ケアマネジャーは非常に大切な方なので、そういう方をしっかりと教育していただく、しっかりと見ていただくというのを、お願いできたらと思うのです。これは市町村になるのですかね、県としてどうですか。

●日野長寿社会課長
 ケアマネジャーの質にばらつきがあるという話は、実を言うと介護保険ができてからずっと言われている話でございます。この前、国において介護報酬改定の議論があったのですけれども、その中でも結構大きな問題になっていました。そこでは、最終的な結論が出なかったのですけれども、ケアマネジャーの資格のあり方なり、ケアマネジメントの方法について検討していかなければいけないということで、今後3年間かけて大きな制度改正という意味でのあり方については議論されていくことになっています。
 ケアマネジャーの登録などは県レベルの話でございます。県としてはケアマネの協会もございますので、そういったところと連携しながら、例えば県が実地指導に入ったりするのですけれども、そこで一緒にケアマネの協会の幹部に入ってもらったり、あと研修の中身を見直したりなど、できることはやっていきたいと思っています。ただ、12年間もこういう状況ですので、これが一朝一夕に変わるわけはないと思いますが、少しずつできることをやっていきたいと思います。

○濵辺委員
 最後に、これは要望ですけれども、介護を受けている本人もそうですし、それから家族もケアマネによって負担が大分変わるのです。今まで12年間かかってもできていないからといっても、本当に今、携わっている家族や本人のためにも早急にやっていただきたい、要望でお願いします。

◎浜田委員長
 要望でよろしいですね。
 ほかにはいかがでしょうか。
 それでは、そのほか福祉保健部、病院局に対して、執行部の皆さんや委員の皆さんで何かございませんでしょうか。
 発達障害……。

●山本子ども発達支援課長
 資料でカラーのきれいなものがあるかと思いますが、2月1日に倉吉未来中心でペアレントメンターなり各市町村の発達障害の取り組みなどを発表いたします研修会があります。委員の皆様、お時間があれば来ていただければと思います。お待ちしておりますので、よろしくお願いいたします。

◎浜田委員長
 ありがとうございました。
 最後に、ほかの皆さん、ありませんか。

○森委員
 私は、骨髄バンクのことをずっとしてきているのですけれども、今、慢性活動性EBウイルス感染症を、何とか保険診療にしようという署名活動に入りかけているのですが、これについて何か情報などがありますか。もしあれば、また教えていただきたいことと、もし情報をとっていただいて教えていただくことがあれば、情報をいただきたいということだけです。

●藤井健康医療局長
 慢性活動性EBウイルス感染症について、なおかつ骨髄バンク、移殖のその治療に関しての情報ということでございますね。調べてみます。

◎浜田委員長
 では、よろしくお願いいたします。
 ほかにはございませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 私のほうから、きのう、みのり福祉会に対しての一連の不正に関しての参考人招致させていただきました。改善命令に対する報告内容を受けてのことでして、執行部の皆さんには資料提供やいろいろなサジェスチョンなど、御配慮いただきましたことに心からお礼申し上げます。
 とりあえずきのう終わりましたことを御報告申し上げたいと思います。
 それでは、以上で福祉生活病院常任委員会を終了いたします。
午後2時57分 閉会

 

 

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