平成24年度議事録

平成24年8月21日会議録

 開催概要、資料はこちらです。
出席者(9名) 委員長
副委員長
委員
浜田 妙子
砂場 隆浩
森 雅幹
市谷 知子
濵辺 義孝
野田 修
小谷 茂
山口 享
横山 隆義
 
欠席者(なし)
 
 


説明のため出席した者
  城平危機管理局長、林福祉保健部長、中山生活環境部長、柴田病院事業管理者
  ほか各次長、課長、関係職員
職務のため出席した事務局職員
  梅林係長、中倉係長  、西村主事

1 開会  午前10時02分
2 休憩  午後0時33分 午後2時50分
3 再会  午後1時13分 午後2時55分
4 閉会  午後4時19分
5 司会  浜田委員長
6  会議録署名委員  横山委員、森委員
7 付議案件及びその結果
   別紙日程表及び下記会議概要のとおり
 

午前10時02分 開会

◎浜田委員長
 ただいまから福祉生活病院常任委員会を開会いたします。
 きょうの日程は、お手元の日程のとおりでございます。この順序に従って議事を進めさせていただきます。
 今回の常任委員会は、最初に生活環境部、次に福祉保健部と病院局、最後に危機管理局の順に分けて進行させていただきます。
 初めに、会議録署名委員を指名いたします。
 きょうの会議録署名委員は、横山委員と森委員にお願いいたします。
 それでは、議題に入ります。
 今回の常任委員会は議題が多いため、執行部の皆様におかれましては簡潔な説明をお願い申し上げます。
 なお、質疑につきましては、説明終了後一括して行わせていただきます。
 では、議題1、東部広域行政管理組合の可燃物処理施設に係る環境影響評価準備書に対する意見概要及び事業者見解について、議題2、公害紛争処理法に基づく公害調停の申請について、議題3、第4回とっとり環境イニシアティブ推進プロジェクトチーム全体会議の概要について及び議題4、とっとりCO2ダイエット作戦事業の開始について、白石環境立県推進課長の説明を求めます。

●白石環境立県推進課長
 1ページをお願いいたします。東部広域行政管理組合の可燃物処理施設につきましては、4月20日の常任委員会で準備書の提出がありましたと御説明させていただきました。そして、5月21日のときには5月18日に環境影響評価審査会を開きましたと概要報告させていただきました。
 このたびは事業者が住民の意見を4月13日から5月28日までの期間で募集されまして、その意見が集まったことと、それに対します事業者の見解をまとめられて8月1日に県へ提出いただきましたので、その御報告をさせていただきます。
 1番の(2)をごらんいただきますと意見書の提出数は35通で206件となっております。これは事業者による整理でございますけれども、(3)で内訳といたしまして、これも事業者による整理ですが、環境保全の見地からの意見が64件、環境の保全の見地以外からの意見が142件でございます。
 めくっていただきまして、2ページ以降ですけれども、特に2ページの頭にそれぞれ分類しております。例えば、環境保全の見地に関する意見であれば(1)で大気質から始まりまして、(9)の事後調査、(10)その他まで、環境保全の見地以外のものでありましたら(1)の事業の必要性から(18)の風評被害、(19)その他ということで、以下15ページまでずっと県のほうで要約させていただいております。実際は38ページございまして、同様な意見をまとめさせていただいたものがこれでございます。東部広域管理組合に確認いたしますと、きょうホームページに全文を掲載されるということでございますので、御報告させていただきます。
 それで今後ですが、こういった意見を提出されましたので、県といたしましては、この3番の(2)のところをごらんいただきますと9月から10月にかけまして環境影響審査会を、これは専門家により構成されておりますけれども、3回程度開催させていただきます。その概要等はまた逐次常任委員会に報告させていただきます。それを踏まえまして、10月31日に最終的な準備書に対する知事意見を提出する予定としております。
 16ページをお願いいたします。公害紛争処理法に基づく公害調停の申請についてでございます。
 公害紛争処理法第26条の第1項の規定によりまして、下のほうに概要は書いてございますけれども、県民の方2名と県内には在住されていないのですけれども、その関係者の方1名から県営病院事業管理者を被申請人として公害調停が申請されました。
 1番に事件の概要を掲げておりますけれども、申請を受け付けましたのはことしの7月19日、申請された方はA、B、Cと書いておりますが、3名の方がおられます。
 被申請人は鳥取県営病院事業管理者で、紛争の概要ですけれども、公害に係る事業活動の行われた場所は県立厚生病院、被害の生じた場所は申請人が住んでおられる場所、倉吉市でございます。
 調停を求める事項といたしまして、被申請人、これは病院事業管理者ですけれども、申請人の家屋の移転に伴う費用の負担と慰謝料等を支払うことが求められておりまして、理由につきましては被申請人が事業活動を行うことによりまして生じた騒音、振動により入院を要するレベルのストレス被害を受けられて、現在のところも完全に回復するめどが立っていないということでございます。
 もう1つがたび重なる病院の拡張工事によりまして、申請人のお宅の家屋の破損や敷地の地盤低下を引き起こして不動産の価値が下がっているといったことでございます。
 それでこの公害調停の件でございますけれども、プライバシーの配慮をすればこの事件の概要程度のことは当事者に了解をとった上で御報告できるのですが、この調停の中身につきましては非公開となっておりますので、詳細の説明は今後できませんが、終了しましたら終了した旨の概要をまた御報告したいと思います。
 ちなみに一番下に書いてございますけれども、鳥取県では平成11年に中電の高圧線と電磁波の影響について申請されましたけれども、それ以来13年ぶりの申請でございます。
 続きまして、17ページでございます。第4回とっとり環境イニシアティブ推進プロジェクトチーム全体会議を開催いたしました。
 この環境イニシアティブにつきましては、こういったプロジェクトチームあるいはワーキンググループにて議論いただき、平成23年度にプランをまとめたところでございますが、事業が実際に進んでいくのにあわせまして、まず5月9日に庁内で会議を開きました。6月と7月には、エネルギー、省エネ、リサイクルにかかるワーキンググループの会議をそれぞれ行いました。それを行った上で、これはメンバー的には計画をつくったときと同じメンバーですけれども、26団体の代表者の方に集まっていただきまして7月30日に意見交換していただきました。
 主な意見につきましては、それぞれエネルギーシフト、省エネ実践、リサイクル推進に掲げているとおりでございますけれども、それぞれに一応主要論点を設けまして議論していただきました。
 エネルギーシフトにつきましては、例えば市民ファンド等の取り組みなど、県民参加によるエネルギーシフトをどうやって進めるかを中心に議論いただきました。
 省エネ実践につきましては、モーダルシフトの推進なり、あるいは構成団体の方、組織の構成員みずから取り組んでいただけることがあるのではないかという観点から、県のいろいろな事業を説明いたしまして、取り組みをお願いいたしました。
 リサイクルにつきましては、主要論点として、特に水分を多く含むごみの減量について御議論いただきました。
 今後の予定でございますけれども、引き続きワーキングなり庁内会議を開きました上で、来年度の予算編成時期をめどにまたこのプロジェクト会議を開きまして、御意見を賜りたいと考えております。
 次は、18ページでございます。とっとりCO2ダイエット作戦事業の開始ということで、今年度からスタートする事業でございますけれども、県民が日常生活の中で地球環境に優しい取り組みをしていただくきっかけをつくるために協賛店舗を県内に募りまして、県民の方が環境配慮行動、例えばこの2のスキームの県民等のところに書いてございます、レジ袋を断るなり過剰包装を断る、公共交通機関を利用するなどの行動をとったときに、協賛店舗があらかじめ登録されていた内容であれば、その協賛店舗で決めておかれたサービスを県民に提供するといったものでございます。
 当初、協賛店舗が余り集まらないという記事も出たりしたのですけれども、3番にありますように8月10日現在は県下全域の412店舗、現時点、きょう時点でいきますと468店舗になっておりますので、順調にふえてきているのではないかと思っています。
 下の枠で県民の方にしていただく主な環境配慮行動なり、お店の主な特典、サービスなどを地域別に掲げておりますけれども、こんなお店が登録していただいていることを載せておりますので、参考までにごらんいただけたらと思います。

◎浜田委員長
 それでは、議題5、湖山池の高塩分化の状況について、議題6、「持続可能な地下水利用に向けた条例(仮称)案」に係るパブリックコメントの実施結果等について及び議題7、「鳥取県石綿健康被害防止条例の改正案」に係るパブリックコメントの実施結果について、広田水・大気環境課長の説明を求めます。

●広田水・大気環境課長
 それでは、ただいまお配りいただいた資料でごらんいただけますでしょうか。
 まず、湖山池の高塩分化のその後の状況でございます。
 1番目の最近の塩分濃度でございますが、8月6日時点で5,500、8月18日時点で5,600ぐらいとなっております。これは青島大橋のところで塩分濃度を管理しておりまして、そちらの濃度でございます。
 この塩分につきましては、既に御報告させていただいたとおり3月12日に全門開放後、6月の中旬ごろ5,000に近づいてきたということで、夜間や逆流時には第1・第2樋門を閉鎖したりして塩分調整を実施してきたところです。今現在については、この夏場になって湖水の流動が鈍化することも含め湖内の貧酸素化が非常に懸念されますので、夜間もその順流時には1門と2門をあけて、逆流時のみ第1・第2樋門を閉鎖する操作を行い、現在の塩分濃度が5,500~
5,600程度に上がってきているところでございます。
 高塩分化の影響でございます。まず、ヒシ、アオコ等の状況でございますが、ヒシ、アオコの発生はほぼ皆無の状況で、これらに起因する悪臭や景観上の改善等も見られたところでございます。
 ただ、7月下旬ごろから湖水が赤茶色になる赤潮が発生いたしましたが、中海や東郷池で見られたプランクトンの種類で有害な赤潮ではないことから、魚介類等への影響は確認されておりません。
 シジミについて、この春先に0.9トンを放流しておりますが、これまでになく順調に生育しているところでございます。
 その他の魚介類について、湖山池の漁協組合長のお話ですが、底層には小さいゴカイやイトミミズなども発生したりシラウオやフナ、コイ等も多く生息していると。アマサギやハゼなども久々に見られているということで、ただ汽水性の環境に落ちつくのは2~3年はかかるではないかという御意見もいただいております。
 ただ、ふえてきたと言われているフナについて、5月の初旬にもへい死が発生したのですが、この8月の盆前からも大型のヘラブナのみへい死が見られております。栽培漁業センターで原因特定していただいたのですが、なかなか原因は特定できておりません。ただ、内臓等の所見をお聞きしたところ、塩分による浸透圧の状況などの所見は見られないし、塩分をもし忌避する行動であれば流入河川などにフナなどがどっと集まってくる状況が見られるはずですが、そういったことも見られませんし、それからこのヘラブナにしても小さいヘラブナは死んでいないのですよね。大型の30センチなり40センチなどの結構大きなものだけが死んでいて、病気でないかと疑ったのですが、特定まではできませんでした。
 特定希少野生動植物であるカラスガイは、この湖山池のほか多鯰ケ池で生息が確認されている大型の二枚貝でございますが、この高塩分化の取り組みの実施前に調査なり保護した26個体について、池への流入河川なりに保全措置として移植し、その生息状況を調査してきたところです。7月22日までは異常はなかったのですが、8月1日に3カ所とも全てへい死したことを確認しました。へい死の要因としては、御存じのとおり空梅雨以降猛暑続きで雨が全く降らない状況で、上流からの降水量が非常に少ないために河川流量も少なくて、湖水のほうが逆流することも発生したり、放流したというか、保全措置をとった場所に水が滞留する状態が発生して貧酸素状態になったり、また滞留することでもって底層の水温も32度ぐらいまで上がっておりました。通常だと30度ぐらいで、1度、2度は大したことないと思われるかもしれないですが、生物にとっては結構なストレスであり、そういった高水温も影響したものと推測しているところでございます。もう少し頻度を多く確認していればそういった事態にならなかったのかと思いますが、不幸にもこういった事態になってしまったところであり、その辺については深く反省しているところです。
 続きまして、20ページをごらんいただけますでしょうか。「持続可能な地下水利用に向けた条例(仮称)案」に係るパブリックコメントの実施結果等について、御報告させていただきます。
 6月議会開会の際に今の条例案を公表させていただいて、パブリックコメントを実施することも御報告させていただいたところですが、6月20日から7月末までパブリックコメントを実施した結果を報告します。
 まず、条例の概要について簡単に御報告させていただきますと、目的としては地下水が貴重な資源であり、地下水の採取に関し必要な規制等を行って持続的に利用できる環境を保全しようということで、事前に新たな井戸を設置したり既存事業者が採取量を増加させる場合については、事前に影響調査を実施すること等を義務づける。事前の採取届、調査結果も提出いただく規定を設け、さらには、年間採取量の報告を全ていただくようにする。また、現状では特に支障が出ているところはないですが、場合によって地下水採取による枯渇などの支障が生じた場合には、制限地域を設けて採取量の制限等を内容とする採取基準を定めて、それらを遵守するような規定も設けると。それから、事業者等の協力を得て持続可能な地下水利用協議会を設けて地下水の水位や水質等を調査し、それらについても公表していただく規定も設けております。
 雑則としては、水道事業者には水道法に基づく認可手続がありますので、そういった面で一定の配慮をすること。さらには、大山町ほか県内4町で既に条例が施行されておりますので、この4町についてはこの県条例を適用しないことを内容としたものです。既存の地下水採取事業者にも、施行後60日以内にその採取状況については御報告いただくようにしております。
 パブリックコメントの結果については21ページですが、まず県政参画電子アンケートの会員にアンケートした結果でございます。鳥取県の地下水について考えたことがあるかについては、半々でございました。鳥取県の水道は約96%が地下水から採取されていることを知っておられる方はほとんどなかったというか、84%は知られなかったと。それから、この地下水の実態を把握する仕組みだったり、事前に周辺への影響調査を行うこと、さらには、水量や水質を守るために県民も協力すべきことについては、9割の方々から賛同を得たところでございます。
 パブリックコメントの内容ですが、44名の方から75件の御意見をいただいたところです。これは、電子メールや電話等のほか意見交換会の内容を含めたものです。主な内容としましては、水道事業者とその他民間事業者とは区別してほしいということで、さき方申し上げたとおり水道事業者の届け出や報告等については、除外規定を設けたところです。
 地下水の状況を調べて県民に公開するシステムを設置してほしいという御意見に対しては、地下水利用協議会の事業として実施することにしております。
 町条例と県条例の関係についても、町条例の適用となるものは除外する。
 また、大量の採取事業者には採取量の規制を行うべきだという御意見もありましたが、さき方申し上げたとおり、そういう支障が生じた場合には制限地域を定めて採取基準を設定することにしておりますので、これらの意見については対応済みとしております。
 事前影響調査の採取量や事前影響調査について、パターン化してわかりやすいものにしたらどうかという御意見をいただきましたが、これらについては検討してわかりやすいものを提示しようと考えております。
 持続可能な地下水利用協議会の設置については、県主体で運営すべきだと、協力金は納得のいくべきもの、この協力金については事業者負担として説明もしておりますので、こういった御意見もあったかと思いますが、これらは主要な採取事業者や市町村等をメンバーとする協議会の設立準備会をこれから立ち上げて、そういった中で検討していこうと考えております。
 水源地の購入に対する手続もここの中に盛り込むべきではないかという御意見がありましたが、森林法の一部改正でもって本年4月1日から1ヘクタール未満のものについても、市町村への届け出義務が課されたところでございますので、他法令で既に適用となっている部分については、特にこの条例では対応しないこととさせていただいております。
 条例の公布や時期はいつですかということで、細則でこの9月に付議させていただければという御回答をさせていただいたところです。
 22ページは前回申し上げた届け出の流れや協議会のイメージですので、また参考にごらんいただきます。
 もう1つですが、別冊で「鳥取県石綿健康被害防止の改正案」に係るパブリックコメントの実施結果について、御報告させていただきます。
 これは8月3日から8月17日の期間で実施させていただくということで、浜田委員長にも個別に説明させていただくとともに、各委員の皆様方には資料を送付させていただいたものでございます。
 条例案の一部改正の内容ですが、この鳥取県石綿健康被害防止条例について、平成23年度を目途に見直し等を検討することとされていたことは、昨年度から見直しを検討してきたところでございますが、石綿含有材料の使用の有無の事前調査の徹底を図ること、さらには石綿粉じん排出等の作業実施の事前届に必要な規模を設定することを内容とした一部改正をさせていただいたらということで、パブリックコメントをさせていただきました。
 その改正に至る現状の問題点について、全ての解体工事等の施工前に石綿含有材料の有無の事前調査を義務づけているところでございますが、適切な調査が実施されないまま解体工事が実施される事例も何件かございまして、そういった防止に努める必要があると。
 それともう1つ、この条例については平成17年に社会問題化しましたクボタショックの後、平成17年10月に制定したものでございますが、法律の規制の対象外であります石綿成形板等の除去作業についても、規模にかかわらずこの条例で実施の事前届や作業基準の遵守等の規制を行ってきたところでございます。昨今の石綿除去業者の専門知識も大分蓄積されてきましたし、技術レベルも向上してきたことも含めて、事前届が必要な工事規模を設定することが求められているところでございます。
 そういったことを踏まえまして、1点目が事前調査結果の記録の保存を新たに義務づけるとともに、それらに対する知事の権限強化を行うことにさせていただいたところです。事前調査の結果については、記録の義務までは条例で規定していたところですが、保存までは実施していなかったものです。たとえ現場に行って違反であることがわかったとしても、石綿含有が明確になることが必要だったものですので、その石綿含有かどうかを調査している間に解体工事が終了してしまう事態が発生することを防止する意味でして、事前調査が実施された内容をきちんと保存しておくことで、その解体工事の現場で書類の提示を求めて、それらの一時停止なりを命ずる権限も付与して、強化を図ろうとしたところです。保存期間については、5年間とさせていただいたところです。
 それと、作業実施の事前届が必要な工事の規模要件を設定しようと考えたところでございます。周囲への影響は全くないことはないですが、周囲への影響が非常に少ないと考えられる小規模工事は届け出対象外とさせていただいたらどうかなということで、届け出規模要件を建築基準法における除却届の必要な規模要件を準用しまして、作業の対象となる総床面積が10平米を超えるものと設定させていただいたところです。
 あとこの届け出対象外の工事であっても作業基準の遵守だったり、さき方説明した事前調査だったり、作業内容の掲示義務は課せられますので、それらは担保ができるものであります。
 2ページですが、パブリックコメントの概要として16名の方から30件の内容をいただきました。寄せられた意見の概要として、まず1点目の保存の義務づけですが、工事の発注者にそういった義務づけをしてはどうかということで、これについては今、国のほうで大気汚染防止法等の法令改正の中にも検討中でございますので、そういった状況を踏まえて注視しながら、必要があれば次の段階で改正を検討することとしたいと思います。
 保存期間が5年では短いという御意見がありましたが、こちらの条例については周辺環境への影響を把握するという観点で、事前調査結果の保存期間としては5年程度が適当でなかろうかと考えております。
 事前調査の実施する者の要件もきちんと定めて実施を確保してほしいということで、これは条例の施行規則の中でアスベスト診断士や建築士などで明記していきたいと考えております。
 作業実施の事前届が必要な工事の規模要件の設定について、建設リサイクル法の届け出等と同程度でいいなり、30平米ぐらいでいいではないかなど、除去する建材の面積で設定してはどうかという御意見をいただいたところです。確かに、他県では使用面積500平米なり1,000平米、その他総床面積では同様にこういったルールを決めておられる県及び政令市等の状況は80平米でございますが、小規模な工事でも周辺への影響は若干あるということで、その最低規模として建築基準法の規定により必要な除却届の規模と同程度の10平米、約3坪ぐらいが適当ではなかろうかとしているところです。届け出規模要件を設定することには賛成という御意見もいただいたところです。
 あと説明がわかりにくいということで、これから幾らか表現を修正していきたいと思っております。
 その他としては罰則が10万円では緩いということでしたが、近県の状況も配慮してこの罰則以下で決定させていただいているところです。
 3ページに規制フロー図を掲げておりますけれども、ただいま説明申し上げましたとおり従来は、石綿成形板の全ての規模に対して事前調査結果届け出を要件としておりましたが、その一定規模以下は届け出不要とすると。ただ左側に事前調査や不適切な場合には勧告、命令を新たに加えて、それらに基づいて再度届け出をさせたり適正な解体工事の実施にこぎつけようとさせていただいたところです。

◎浜田委員長
 では、議題8、東日本大震災で発生した災害廃棄物の広域処理について、議題9、(財)鳥取県環境管理事業センターからの一部債務免除の要請について及び議題10、産業廃棄物処分場税の適用期間の延長について、森本循環型社会推進課長の説明を求めます。

●森本循環型社会推進課長
 23ページをお願いします。東日本大震災で発生した災害廃棄物の広域処理についてであります。
 広域処理につきましては、このたび目標期間内での処理を確実なものとすることを内容とした処理工程表が、環境省のほうから8月7日に公表されました。これに伴いまして、8月10日に環境省の担当チーム長が来県いたしまして、災害廃棄物の受け入れを表明していた米子市を初め、県内の自治体に対して今後とも広域処理の要請はないという説明を受けたことを確認しましたので、御報告するものであります。
 まず、7月13日に横光環境副大臣へ本県に対する要請の可能性の見通しを明らかにすべきではないかという要望を強くしてまいりました。米子市も早々に表明したにもかかわらず、国のほうから具体的な調整が全く進んでいないという状況がしばらく続いたものですから、この際どうなのですかということを突きつけたわけであります。環境副大臣からは、7月を目途に明らかにしたいということと、特に鳥取県、米子市に対しては担当者を派遣して説明したいという約束を取りつけたところであります。
 その7月末のめどでありますけれども、2番に書いてございます工程表であります。若干8月にずれ込んだのですけれども、これが公表されたところであります。
 広域処理の必要量は依然として減りまして、当初から約6割減の169万トンであります。下の表に書いておりますけれども、合計で169万トン、岩手県、宮城県それぞれの内訳は表のとおりであります。今後要調整な必要量は、132万トンであります。前々回の常任委員会で処理量はかなり減りましたと報告しましたけれども、その時点で247万トンでしたから、それがさらに減ったわけであります。
 その調整の今後の方針でありますけれども、岩手県の可燃物・木くず、宮城県の可燃物につきましては新たな受け入れ先への調整を行わないと。下に書いております16都府県で行うということでありました。鳥取県がここから完全に外れたわけであります。宮城県の木くずにつきましても、近県での処理を優先して調整を行うところであります。以下、岩手県の不燃混合物につきましては、岩手県内の再生利用、岩手県の漁具・漁網と宮城県の不燃混合物につきましては、新たな受け入れ先も含め調整を行うと書いてありますが、説明では近県を対象としたいと。それから、神奈川県も視野に具体的な調整を行うところでありまして、春行いましたような全県を一律にその対象に即した要請は行わないということでありました。以上により、平成
24年度末には何とか6割処理して、26年3月末には完了したいもくろみであります。
 このことを3に書いてございますけれども、8月10日に担当チーム長が参りまして知事に説明したわけであります。今後とも、米子市初めとした鳥取県内の自治体に対しては要請しないということであります。
 同じ日に米子市長にも別途説明を行っておりまして、米子市はこれを踏まえまして8月16日の全員協議会で正式に受け入れの撤回を表明されたところであります。
 24ページでございますけれども、財団法人鳥取県環境管理事業センターからの一部債務免除の要請についてでございます。
 本件につきましては、6月12日の常任委員会におきましてセンターが公益財団法人へ向かっていると報告したところでございまして、その続編であります。
 センターは、自治会で県からの長期借入金の一部の債務免除を要請することを決定いたしまして、8月3日に具体的要請があったもので、今回報告するものであります。
 その要請内容を掲げておりますけれども、要点を申し上げますとセンターは平成6年から役職員一丸となって事業推進し、2度にわたる建設計画の断念、これは青谷町と鳥取市小沢見でありますが、それを経てようやく事業提携方式による最終処分場の整備方針を決定するに至ったと。その中でセンターは、より安全・安心を確保するために廃棄物の事前審査を担うこととし、その使命を果たすためにこのたび公益財団法人への移行を目指すこととしたと。ただ、移行に当たっては、財政基盤の整備は必要であるけれども、取り崩してもなお債務超過の状態であるので、そこに書いてございます借り入れ残高2億5,800万円余ありますものの、そのうちの半額以下である1億2,000万について免除していただけないかという内容であります。
 債務処理と基本財産の考え方を下に掲げておりますけれども、参考のフロー図を見ていただきますと現在基本財産が1億9,600万円、これはセンターが持っている全ての財産でありまして、このうちセンターとして今後とも存続していく最小限の基本財産として2,000万円ほどキープしたいと。これは類似のセンターなどと比較していますと全国最低レベルの基本財産であります。
 それに加えまして県の派遣職員の人件費のセンター負担の財源として3,800万、これは当面5~6年は県の派遣職員は要るのではないかと。派遣職員の本給は県で払うのですけれども、ただ時間外手当や通勤手当、共済費などは責任給として派遣元が払うことになっていまして、それをセンターとして払う財源として3,800万は残したいということであります。
 以上、基本財産の1億9,600万から2,000万と3,800万を除きますと1億3,800万になるわけでございまして、これについては県に返していただきます。現在、県の借入金が2億5,800万ありますから、この1億3,800万を除いた債務免除額が1億2,000万といったのがスキームであります。
 参考までにセンターの現状を書いておりますけれども、現在は6,000万円ほど債務超過の状態である。支援経過で書いてございますけれども、平成6年設立以来数年は運営財産を持っておりまして、これで運営に充てていたわけでありますが、平成9年以降その財政支援として貸し付けを県が行っていたものであります。ただ、その貸し付けは平成18年度以降につきましては人件費及び運営費も含めまして、県から補助しているのが現状であります。
 県の対応でございますけれども、最終処分場は本県の健全な産業活動にとって必要不可欠な産業基盤であること、事業を推進するセンターと県の業務には密接不可分な部分があることや債務には県派遣職員の人件費が含まれておりまして、現在これは県が負担していることを勘案しまして、9月議会に向けて対応を検討するものであります。
 この県派遣職員の人件費でありますけれども、当然理事長や嘱託職員は除いた純粋な県派遣職員の人件費であります。これを積算しますと、ざっと1億2,400万円相当あります。ですから今回の1億2,000万は、ほぼこれに相当する額であります。
 最後に、産業廃棄物処分場税の適用期間の延長についてであります。
 産業廃棄物の処分税につきましては、適用期間を5年間延長する方向で現在作業を進めておりまして、延長の必要性等について関係団体等に説明し、意見聴取を行っているので報告するものであります。
 26ページの裏面を見ていただきますと税制度の概要でございますけれども、まずこの税の目的は産業廃棄物処理施設の設置の促進、それから廃棄物の発生抑制、再生その他適正な処理に関する施策に要する費用に充てるため、徴収しているものであります。
 納税義務者は最終処分場に廃棄物搬入する排出事業者または中間処理業者で、課税標準は搬入重量になります。
 税率は1トン当たり1,000円でありまして、一番最後の段を見ていただきますと平成15年4月1日から開始いたしまして、以来2回期限を延長して現在に至っており、平成25年3月31日で1回切れるものであります。以上を踏まえまして、今回5年間延長したいということでお願いするものであります。
 また前のページに戻っていただきまして、税収額の推移ということで、15年以降の数字を掲げておりますが、開始した当初は大体1,200万円ありました。15年が700万円で、16年は1,200万円と膨らんでいますけれども、このトータルが1月から12月までの暦年ですから、15年は中途半端な期間だということで少ないものであります。スタートは大体1,200万程度、それが平成18年以降につきましては500万程度で推移している現状であります。
 これを表の事業と基金と書いてございますけれども、事業というのはリサイクル技術・製品実用化事業、基金といいますのは鳥取県産業廃棄物適正処理基金ということで、大体折半して使っているのが現状であります。
 延長する理由でありますけれども、県内事業者のリサイクルにかかわる技術開発等ニーズは高くて、廃棄物の発生抑制やリサイクル率の向上に一定の成果が見られること、また適正処理の観点から県内に産業廃棄物処理施設の設置促進を図る必要があることから、適用期間を5年間、これは前回も5年間でしたのですけれども、同期間延長したいということであります。
 税収の使途でありますけれども、先ほど説明しましたとおりリサイクル技術の製品実用化事業ということで、事業者が取り組むリサイクルにかかわる技術・製品の開発等に支援しておりますし、産業廃棄物処理施設の設置促進ということで、これまでは実績がございませんでしたが、今回センターと環境プラント工業が事業提携方式で計画している最終処分場の周辺整備事業等への交付が見込まれております。
 全国の状況ですけれども、この税は本年4月時点で27都道府県が導入しておりまして、税率は全てトン当たり1,000円であります。ちなみに、中国5県も全て導入済みであります。
 スケジュールでありますけれども、現在業界団体、経済団体から意見聴取中でありまして、この意見を踏まえまして9月議会におきましては最終案を常任委員会に報告するとともに、県条例の改正案を議会に提案したいと思っております。この税条例ですから、多分付託先は総務教育常任委員会になるのだと思います。それがうまくいきますと総務省協議を経まして、25年4月からは改正条例を施行したいと考えております。

◎浜田委員長
 では、議題11、都市計画区域マスタープラン策定における「まちづくり研究会」の概要につきまして、山内景観まちづくり課長の説明を求めます。

●山内景観まちづくり課長
 資料の27ページお願いいたします。都市計画区域マスタープラン策定における「まちづくり研究会」の概要についてでございますが、前回の常任委員会で都市区域マスタープランを作成するに当たっては、住民意見を把握するためにまちづくり研究会を設置すると御報告させていただきました。
 7月6日から7月31日にかけまして、公募委員を含めた委員の選定状況並びに会の実施内容について、御報告させていただきたいと思います。
 まず1番の委員の選定状況でございますが、委員は推薦委員と公募委員という形で構成させていただいております。現在の選定状況は、(3)の選定結果という形で表にさせていただいております。推薦委員の中に農業委員と商工委員、調整中となっている部分がございますが、若干調整がおくれております。ただし、一両日には推薦いただけることになっております。
 さらに公募委員でございますが、地域住民を対象といたしまして先ほど申し上げたように、7月いっぱいまで公募をかけました。その結果、9名の応募がございました。米子市で8名、境港市1名、日吉津村は残念ながら応募がございませんでしたが、当初この公募9名のうちから1名ずつとさせていただきましたが、公募が複数あるところにつきましては1名ふやして2名とさせていただきました。米子市の市街化区域におきましては応募が4名ございましたので、抽せんの結果、2名を選定させていただきました。
 この委員を含めまして、あと市役所の職員、村の職員、さらには県の職員を含めて検討会を進めてまいりたいと考えております。
 さらに、公募委員の中で応募がなかったところにつきましては、自治会のほうから住民代表として補充させていただいております。
 次に、まちづくり研究会の実施内容でございます。開催日時は、市村ごとに8月下旬から10月にかけて大体3回をめどに計画しております。ただし、会の経過状況や意見の状況を踏まえて、回数をふやすなり柔軟な対応をしていきたいと考えております。
 進め方でございますが、まずは委員の皆さんに都市計画制度の概要を御説明申し上げ、都市計画の内容について理解を深めていただきたいと考えております。
 さらに地域の動向示すデータ、きょう別冊で参考資料としてつけさせていただいております。例えばブロック別の人口の推移がどうなっているかという経年変化、さらにはブロック別の開発許可、どういった開発動向が見られるかということを中心に客観的なデータを示します。
 さらに3ページ目にお示ししておりますが、5月に実施いたしましたアンケート調査結果の分析結果についても、委員の皆様方に御提示しながら各地域の課題を探っていきたいと考えております。
 そういった課題に対しましてどういう将来像を目指すのだということ、さらには区域区分のあり方について意見交換したいと考えております。
 さらに、全体的にフリートークの時間も設けさせていただいて、いろいろな意見を素案に取り入れていきたいと考えております。

◎浜田委員長
 ありがとうございました。
 では、議題12、第30回全国都市緑化とっとりフェアの準備状況につきまして、小西公園自然課全国都市緑化フェア室長の説明を求めます。

●小西公園自然課全国都市緑化フェア室長
 それでは、28ページをお願いします。平成25年の秋に開催します、第30回全国都市緑化とっとりフェアの準備状況について報告いたします。
 1点目ですけれども、去る7月17日に鳥取市文化センター内にありますとっとりフェアの事務局内にボランティアサロンを立ち上げました。とっとりフェアの特徴の一つとしまして、県民でつくるフェアというテーマを掲げております。既に、みんなでつくるとっとりフェアプロジェクトやナチュラルガーデン倶楽部といったプログラムについては、募集を開始しております。
 そして、会場の運営を手伝っていただくサポートボランティア、一般のボランティアについては、9月3日から募集することとしております。これは、NPO法人の学生人材バンクの力もおかりしまして、400名の登録を目指しているところです。
 2点目としまして、とっとりフェアの公式ホームページを7月12日に開設しました。このホームページの中では、例えば湖山池にライブカメラを設置して、これを見た人がホームページ上で遠隔操作をしながら会場の状況や湖山池のきれいな夕日が見れるなどできます。ほかにもいろいろなコンテンツを用意しておりますので、お時間があるときにぜひチェックしていただければと思います。
 3点目ですけれども、とっとりフェアの第1号ポスター・チラシを作成しました。別紙としてつけております、水と緑のオアシスとっとりのチラシであります。これと同じデザインの大きなものをポスターにしまして、のぼりもあわせて文化観光施設や道の駅など約500カ所以上に配付しまして、PRをお願いしているところです。一応年内まで使いまして、年が明けたらまた第2号のポスターを作成する予定にしております。

◎浜田委員長
 議題13、ホテル・旅館等に係る緊急点検結果につきまして、宮脇住宅政策課長の説明を求めます。

●宮脇住宅政策課長
 29ページをお願いいたします。ホテル・旅館等に係る緊急点検結果について御報告いたします。
 5月21日の常任委員会でも御報告いたしましたが、ことし5月に広島県福山市のホテルで7名もの方が死亡する火災が発生したことを受けまして、建築部局と消防局と合同の立入調査を開始いたしました。その点検結果がまとまりましたので、御報告いたします。
 まず概要ですけれども、1の(1)に書いておりますとおり、対象の建築物は国の通知を受けて実施するものと県独自で実施したものの2分類ございます。これらに対しまして、建築基準法の特定行政庁と消防局と合同で緊急の点検を実施いたしました。建築基準法の特定行政庁といいますのは、鳥取市、倉吉市、米子市の3市と県でございます。
 最初に、国からの通知に基づく調査対象ですけれども、後ほど御説明しますが、(1)のとおり
29施設ございました。
 一方で、(2)の消防庁からの通知に基づく調査対象が鳥取県では1施設のみございました。
 そのほか(3)から(5)にありますとおり県独自で実施いたしまして、総数をイに書いておりますけれども、建築基準法、特定行政庁の点検が175施設、これは全てのホテル・旅館の総数の約6割に相当します。消防局の点検が202施設、これは全体の約6割となります。175施設と202施設の重複を除きますと、全体では260施設程度となります。また、実施時期は5月28日から7月18日まででございます。
 2の建築基準法に基づく点検結果について御報告いたします。最初に、このAの1からEまで分類しておりますが、この内容につきましては表の下に書いておりますとおり、Aの1が現行法に適合して維持保全状態も良好であるもの、これが14.9%、約15%ございました。Aの2、既存不適格で維持管理が良好。既存不適格と申しますのは、法制定以前から建設時に法には適合していたのだけれども、現行法に照らすと不適格というものでございます。既存不適格ではあるものの、維持管理が良好というものが約1割。Bの違反項目はないけれども、維持保全がよくないというものが約6割。この維持保全といいますのは、建築基準法全般の点検を行いますので、避難などにかかわらず壁に亀裂が入っているものなども全て含むものでございます。続きまして、Cの違反項目があるけれども、容易に改善が可能というものが9.7%、約1割ございました。続いて、Dの違反項目があるけれども、改善すべき程度が大きいものが7.4%ございました。違反の程度が甚だしく危険であるものはございませんでした。
 (2)の総括ですが、一番下に書いておりますけれども……。済みません。その前に表の2の消防法に基づく点検結果につきましては、この後、危機管理局消防防災課の説明をお聞きくださるようお願いいたします。
 建築基準法の総括ですけれども、8割弱の施設で何らかの不備が認められました。ただし、福山市の事例のような悪質な違反、これは客室の窓を板で塞いだり避難経路を改造していたり大規模な違反増築をしていたり、そういう悪質な甚だしく危険な違反は認められませんでした。
 めくっていただきまして、建築基準法に基づく指摘事項の内訳でございます。違反項目が認められた30施設、それから先ほどの表のC、D、Eに該当するものですが、最も多いものが小規模な木造等の増築で建築物の耐火要求、燃えない構造としなければいけない構造であるにもかかわらず、そういうものが増築されている。これはよくあるのですけれども、例えば旅館の屋上に露天ぶろと一緒に木造の更衣室やあずまやをくっつけていたり、あと倉庫などをくっつけて増築しているものでございます。それらのものと確認申請、法的な手続が必要であるにもかかわらず怠っているものがともに11件で、最も多うございました。次いで非常照明、この部屋にもございますけれども、非常照明のバッテリー切れ等が6件。あと、防火区画の未措置が5件。未措置といいますのは、本当は防火区画が延焼しないようにきちんと塞いでなければいけないにもかかわらず、部分的に不備があるものが5件。防火戸の開閉不備、これは扉の前にも物を置いていたり扉の下にパッキンをかませたりという状況にあるもの。排煙設備の不備がともに4件。防火戸を撤去してしまっていたものなり、あと内装が不燃でなければならないところが改装の結果、不燃となっていないものが3件でございます。
 表3にはその30施設の細かな違反の種類を掲げております。
 (2)の消防法に基づく指摘事項につきましては、同じく消防防災課の説明でお願いいたします。
 次のページ、是正指導でございますが、特定行政庁、建築部局、消防とも違反のあった施設につきましては、立ち入りしたその場で口頭指示や改善指示をしておりますけれども、改めて文書による改善指導を行いまして、おおむね1カ月という期限を定めて改善報告書の提出を求めております。
 そのほか年2回の建築防災週間がございますけれども、直近では9月に防災週間が参りますが、その期間を利用しまして違反のあった施設には定期報告、建築基準法に基づく報告が未提出のものも含みますけれども、そういう施設について重点的に立入調査して是正に向けたフォローアップに取り組む予定でございます。
 4、国への報告ですけれども、先ほど申しました国からの通知に基づく調査結果については、8月15日を期限にしておりまして、既に報告いたしました。内容はここに掲げておるとおりでございまして、先ほどと同じ分類で点検件数が28件、内訳としてはこの表のとおりでございます。消防法については1施設が該当しますが、これは適合と聞いております。
 今後の取り組みですけれども、建築部局と消防局の情報の共有化や定期的に連絡会議、点検等を実施して、今後の安全対策の取り組みについて連携を強化したいということ。あと、どうしても特定行政庁によって改善指示や指導について差が見られますので、処理基準等について統一を図るなり、全国でも同じように悩んでいるところではありますけれども、違反建築物の公表のあり方についてどうすべきか。あと、定期報告制度の有効性の向上といった措置について、全国の情報等も収集しながら検討を進めたいと思っております。

◎浜田委員長
 では、議題14、鳥取プレイランド跡地付近の試掘結果について、平井東部総合事務所生活環境局長の説明を求めます。

●平井東部総合事務所生活環境局長
 32ページをお願いいたします。鳥取プレイランド跡地付近の不法投棄につきましては、昨年
11月に開成建設に対して改善命令を発しまして、その改善状況につきましては5月に御報告させていただいたところでありますけれども、地元住民の方々にはまだほかに不法投棄がされているのではないかという不安があったため、開成建設が地元の方々の要望に応じて自主的に試掘を行いました。その結果、一部で不法投棄と思われる廃棄物が確認されております。
 日時は、そこに記載のとおり、8月4日であります。
 場所は、昨年11月に改善命令を出しました箇所のもう少し上流側、下に地図をつけておりますけれども、左側の地図で赤丸をしておりますところがプレイランドの遊具等のあったところで、それのさらに山側です。右側に拡大図をつけておりますが、ここの青い部分で囲っておりますところが、昨年命令を出して廃棄物を撤去させたところであります。その近くのもう少し上流でありまして、地点1、2、3、4と4カ所でありますが、そこに記載のとおり廃タイヤ等が出ております。
 立会につきましては、地区の代表の方々6名と当局の職員が2名立ち会っております。
 (2)に記載しております試掘結果ですけれども、昨年の不法投棄の状況を踏まえまして、この下流側の水質検査を平成24年1月に4カ所、それから5月に2カ所実施いたしておりますが、いずれも異常は認められておりません。
 今回、右図に囲っておりますところの付近で、平成24年1月にあわせて土壌検査を2カ所いたしております。これについても、特に生活環境に影響を及ぼすような土壌の分析は認められておりません。
 今後の方針でありますけれども、既に8月16日付で開成建設と土地の所有者であります菅野農林に対しまして、廃棄物を埋め立てた者の住所や氏名、種類や量、菅野農林につきましてはどういう人がどういう期間使用していたか、そのほか特定するのに参考になる資料はないか、それから開成建設が自主的に試掘したわけですが、それに対して引き続き調査する意向はあるのかないのかを文書で求めております。あわせて今後の追加の試掘調査等についても、県の内部で検討してまいりたいと思っております。

◎浜田委員長
 それでは、議題15、米子市崎津地区でのメガソーラーの設置及び運営に関する協定につきまして、小林環境立県推進課工ネルギーシフト戦略室長の説明を求めます。

●小林環境立県推進課エネルギーシフト戦略室長
 別冊2をごらんください。米子市の崎津地区におけるメガソーラーにつきましては、6月26日に検討の協定を締結させていただきました。今回は最終の協定を締結したいと考えているところでございます。
 締結の日時ですけれども、今月29日に場所は東京の帝国ホテルにおきまして締結したいと考えております。
 出席される方々ですが、各調印の代表者の方々でございます。SBエナジー株式会社は孫社長、三井物産株式会社は飯島社長、米子市は野坂市長、県の住宅供給公社は大谷理事長、県は平井知事でございます。
 協定書の細部につきましては、現在関係者で調整中でございますけれども、盛り込む予定の項目は以下に示すとおりでございます。
 まず、SBエナジーと三井物産は、特定目的会社であるSPCに対して出資すること。それからSBエナジーと三井物産につきましては、SPCが発電所を建設する場合に県内企業や在住者の活用に努めること、また発電所等に見学施設を設置するなど再生可能エネルギー導入啓発に努めることをSPCに要請するものでございます。県、米子市、それから住宅供給公社につきましては、発電所の設置及び運営のための工事の円滑な実施に協力いただくことを盛り込みたいと考えております。
 今後の予定でございますけれども、土地の賃貸借契約を締結し、着工は9月を予定しているものでございます。そして完成は、来年7月の予定でございます。
 参考に事業の概要を書いておりますが、若干今までと変動している部分について御説明させていただきます。土地の面積が53.4ヘクタールとなっております。前回6月の協定で報告させていただいたときには49.1ヘクタールとなっておりましたが、これは米子市の土地につきましてボートピア等の用地が縮小されて、その分SBエナジー等に貸し付ける面積がふえておりますので、53.4ヘクタールとなったものでございます。
 裏面をお開きください。裏面は、これまでの経過等でございますので、後ほどごらんいただければと思います。

◎浜田委員長
 以上で、生活環境部の説明を終わります。
 ただいままでの説明について、質疑をお受けしたいと思います。

○山口委員
 地下水ですかな。うちの守備範囲ではなかなか難しい問題があると。

◎浜田委員長
 水ですね。水条例。

○山口委員
 地下水条例。難しい問題がありますので、ここだけで集中審議するのか、別の形でやるのか、審議のあり方について調整してもらってからでないとちょっと……。

◎浜田委員長
 わかりました。
 これまで説明をお受けしておりますけれども、それに関してその都度皆さんから特別委員会で集中的にしたらどうだろうかという御意見が出ておりまして、そういう方向で議長とも話を進めております。ただし、この正式な場でそうしましょうと決定されていないので、後ほど皆さんの御意思をもう一度確認させていただいて、特別委員会に移行すべきとなればそのような手続をと考えております。
 これからの手続のフローについて、まだ皆さんのお手元に渡してありませんか。(「ない」と呼ぶ者あり)
 報告事項が具体的になってきておりますので、皆さんにお渡しいただけますでしょうか。
 時間的な問題も多少気になっております。集中的な審議が可能かどうかという問題もありますので、皆さんでお考えいただきたいと思います。
 もし特別委員会を設置することになりますと、議会で委員を諮らなければならなくなりますので。

○山口委員
 いや、特別委員会などの別委員会でも結構ですけれども、何らかの形でグローバルな対応を、審議したいなということも含めてという意味ですが。

◎浜田委員長
 わかりました。
 この条例に対してどういうふうに審議していくのかについて、皆さんの中で御意見がございましたら。かなり大きな問題だと思います。
 これまでの皆さんの御意見を伺った上で、委員会の取りまとめという形で括弧内に書かせていただいております。なぜこの委員会ではなくて、もう少し深いところでというお考えなのかをまとめております。

○山口委員
 執行部にお聞きしますが、9月定例会に提案することは大体決まっているのか。

●中山生活環境部長
 昨年9月に議会での御質問などでいろいろな指摘を受けておりますので、最速で9月に提案できる形での準備を進めているところであります。そのため、この前までパブリックコメントをとったということも作業の段階でございます。特段、法令的に9月にかけなければいけないなどがあるわけではございません。私どもも地下水の条例は全県下にかかわりますし、将来にかかわる問題でもございますので、非常に大きな条例課題だと思っております。議会のほうで十分に御審議いただく形で御検討いただければありがたいと思っています。

○山口委員
 9月にはこだわらないと。

●中山生活環境部長
 9月が後になっても、それはやむを得ない部分はあろうかと思います。

○山口委員
 ということなら、審議のあり方について検討してもいいですな。

◎浜田委員長
 ほかの御意見はございませんでしょうか。

○砂場副委員長
 山口委員が御指摘あったとおりと思いますので、今配られたフローどおりできるだけ早めつつ審議したほうがいいと思います。

○山口委員
 では、そういうことになりますと委員長、副委員長に取り扱いについては任せるということで、ここについては質問しないと。

○市谷委員
 きょうの分はいいでしょう。

◎浜田委員長
 報告事項に関しての質疑があれば、その内容によってはお受けいたします。

○山口委員
 まず、東部広域行政管理組合のところでいろいろ御苦労なさっていると思いますけれども、これはそもそも鳥取市が合併されるまでは河原町の、前の町村でいきますと旧国英地区だったのです。それで、東部広域でこの国英地区において焼却処理を設置したときには、もう更新させないという協定書をつくられたと。しかしながら、合併後どういう対応をされたかわかりませんけれども、そういう契約があることを知りながらか、この位置に設置を決めてしまったということで、地域住民から猛反発を受けていると。この可燃物の処理施設は、どこの地区でも厄介な問題でございまして、この地域が一番いいと、それで市が契約の問題などを地域住民にかなり説明されたと思いますけれども、そういうスタートから大きな問題を抱えていました。それで、最終的にはいろいろな形で行政上は進めておられるわけですけれども、今部落の有志が裁判を起こしておられるわけです。ですから、こういう方法で処理されるのも結構ですけれども、それはどういう形で最終的には落ちつくのでしょうか。裁判は複雑になっておりまして、前の国英地区を二分するような形で激しい対立が生じているということです。

●白石環境立県推進課長
 確かに委員のおっしゃいましたように、この案件につきましては平成23年10月に訴訟が提起されていまして、今も第5回が7月13日に口頭弁論も行われて、第6回は9月14日に予定されているようでございます。裁判の経緯がどうなるかはございますけれども、これは可燃物の処理施設の建設差しとめ請求訴訟でございまして、環境アセスのほうはあくまでもこの事業自体が環境にとってどうなのかというところ、環境に配慮した施設になるかどうかを見ているわけでございます。最終的な実施の可否につきまして、例えば裁判上仮に差しとめ請求が認められれば、それによってとまることはあるのでしょうけれども、アセスのほうはあくまでも環境への配慮がきちんとなされているかどうかを審査するためのものですので、そういった手続で進んでいくといったものでございます。

○山口委員
 その環境アセスによって裁判に対する影響は、判断の基準になるのでしょうか。

●白石環境立県推進課長
 これはそもそも争われている点がこの裁判は、もともと八頭の環境施設組合の義務を継承するものだと原告は主張されております。環境アセス自体は、この事業を行うときにどういう環境影響があるかを出してくるものですので、直接的な裁判の影響はないのではないかなと考えるのですけれども。

○山口委員
 今係争中で、争いの中では手続論だけの問題か。手続の問題が焦点になっているという判断でいいのか。

●白石環境立県推進課長
 そうでございます。差しとめの求められている根拠につきましては、鳥取県の東部広域行政管理組合は構成員を通じて八頭の環境施設組合の義務を継承するものであるということで、八頭の環境施設組合と関係7集落の間で締結した協定書の「本施設及びその周辺には設置しないものとする」という条文を根拠とされておりまして、施設建設の差しとめを求められているところでございますので、争点はそこだと思います。

○山口委員
 これは本当に大変な問題ですけれども、ここに焼却場はつくらなければならない。もう本当に鳥取市は満杯の状態ですから。最終的には河原に持ってきて最適な場所であるという判断をされたということですけれども、どこにも何カ所か候補地があったでしょう。これは鳥取市のことであなた方の関係ないところですけれども、ここしか適地はないということで、手続の問題はありましたが対応されたものの、非常に感情が高まっているわけです。だから反対なり賛成ではなく、円満にいかなければとても大変なのです。最終的に許可は県がやるのか。

●中山生活環境部長
 今回東部広域は行政体といいますか、そちらに準ずる広域行政管理組合がやっておりますので、県が許可するものではないと承知をしています。
 ただ、山口委員がおっしゃいますように非常に大きな問題でありますし、またこの環境アセスの問題、環境アセスのやっていく内容が住民の環境部分あるいは生活環境の部分にどんな影響を及ぼすのかという意見をしっかり見なければいけない分野だと思っています。その意味で今回課長からも御報告いたしましたが、全体で206件出ております。私どもは審査会を開いてこれを審査いただきますが、この206件の意見について事業者の分類は環境保全の見地に関する部分なり環境保全の見地以外で2件と分類しておりますが、これは全て委員にお見せして、中心的な議論は環境保全が中心になろうかと思います。当然審査会の権能が決まっておりますので、例えば事業実施の可否などの部分について審査会での判断等は難しいかと思いますけれども、できるだけ環境に関する部分については、幅広目に見ていただくことを考えております。
 また、これは委員との御了解などが必要ではございますけれども、情報公開等にはできるだけ努めさせたいと思っています。今回この意見書の概要につきましては、鳥取市のほうでもきょうホームページでこの意見等々に対する見解を全て公開するように聞いておりますし、また審査会についても、プライバシーなどに係る分はあれですけれども、委員の了解をとっていける限りオープンな形にして、機会があれば皆さん方にもどういう議論がされているのかをお聞きしていただくことも考えていきたいと思っております。できるだけオープンな形でより公平な議論がなされる、より適正な議論がなされる形での誘導なり手続を進めたいと思っておりますので、御承知いただきたいと思います。

○山口委員
 最終的な許可はどこがやるのか。県が今までいろいろのことでかかわってきておられるわけですな。法律上あるいは手続上、県が関与しなければならないものかどうなのか。

●白石環境立県推進課長
 この環境アセスにつきましては、県はこの後、準備書につきまして意見を出すことになっております。
 委員がおっしゃっておられますのは、この施設自体を設置することの許可といいますか、認可を最後誰がやるのかというお話だと思いますけれども、県は廃棄物処理法に基づく届け出だけでございます。

○山口委員
 最終的にはどこが許可するのですか。

●三木生活環境部次長
 廃棄物処理法につきましては、県は届け出を受けて、その内容が環境要件などに適合しているかどうかを審査することになります。
 あとほかにもいろいろな関係法令がございますので、それについても当然個別法ごとに手続を要しており、必要であれば手続を全て行っていくということで、個別によって市や国などのものもございます。

○山口委員
 県へは届け出で、必要なものについては県が対応するということですが、実際最終的に許可されるのはどこがやるのですか。いろいろ判断される材料なりが提供されることはよくわかるわけですが、どういう形でこれを最終処理される。

●三木生活環境部次長
 廃棄物施設の構造上や影響などの観点からの法律でいきますと廃棄物処理法になりますので、廃棄物の設置届は県のほうで、最終的に受理していいものかどうかという判断は県のほうになります。

○山口委員
 いやいや、最初の話と違うではないかな。県がほとんど関係しないと。はっきりしてください。

◎浜田委員長
 ではまとめて整理していただいて、県と市町村とのかかわりなり法律とのかかわりを。

●中山生活環境部長
 また整理してお示ししようかと思いますが、廃棄物に関する関係につきましては、基本的には次長が申し上げました届け出で足りる形になります。ただ、例えば保安林の解除などが必要になればそれは国の認可などが必要になりますので、それぞれ個別法の中で例えば廃棄物では届け出まで、またこの施設が保安林の解除が必要であれば、国の林野庁の認可になろうかと思います。林野庁で保安林の解除を認可するという個別法によって、それぞれの届け出認可が違っている格好になりまして、設置全体にかかるものは今の法律上はない状況です。個別法の認可あるいは届け出がそれぞれにあるという法律関係になっております。

○山口委員
 よくわからないですけれども、個別法で届け出などいろいろ対応されるということですが、最終的に判断されるのはどこですか、個別と言われるが、そのフローを掲げてもらわないとわからないです。

●中山生活環境部長
 では、全体の法律関係などをきちんと整理させていただいて、また委員会のほうに示させていただくことでよろしいですか。

○山口委員
 いや、いい悪いではなく、そういうことがはっきりしていないで非常に複雑になってきているということです。裁判の争点がどこにあるかです。

◎浜田委員長
 特定されたこの地域について何が問題になっていて、今何をどうクリアしていくと設置につながっていくのかということです。法的なものも含めて、そこを整理していただいて見えるようにしていただけるといいと。

●中山生活環境部長
 わかりました。今環境アセスという格好で切り取って御報告していますが、ほかの例えば森林法なり、あるいは都市計画法と関係するものもあろうかと思いますので、そのあたりの全体を整理してお示しさせていただきたいと思います。

○山口委員
 だから、申請者はあくまで東部広域がそういったところに意見を求められるという形になるのかな。

◎浜田委員長
 部長、よろしいですか。

●中山生活環境部長
 設置者なりはアセスなどの申請もありますので、東部広域からですね。

○山口委員
 東部広域から。

●中山生活環境部長
 東部広域からです。

○山口委員
 最終的にはそれをもって東部広域が判断すると。

●中山生活環境部長
 東部広域が設置する最後の判断にはなろうかと思いますけれども、それぞれの法律関係で例えばこのアセスの手続なり、あるいは評価書の段階でこれは環境上非常に大きな影響があるとなりますと当然それを是正しないと建設には及びませんし、それぞれの法律での……。

○山口委員
 いやいや、わかる。その判断は東部広域がやるのか。

●中山生活環境部長
 設置するかどうかという最終的な事業者としての判断は、東部広域なりそれぞれの構成市町村での御判断にはなろうかと思います。

○山口委員
 だからあくまで届け出であると。

●中山生活環境部長
 環境影響評価の部分についてです。アセスなり廃棄物の設置については届け出。

○山口委員
 議論してもあれですから、これは後でよろしく。

◎浜田委員長
 わかりやすくしていただいて、それで全てがクリアされたときに最終的にどこがゴーと言うのかも含めてわかるようにしていただけたらと思います。よろしくお願いします。
 これに関連してほかの方いらっしゃいませんか。

○市谷委員
 幾つかお尋ねしたいのですけれども、この資料について、まず1点目にこれから9月から10月にかけて専門家による審査会が行われるということですが、この専門家がどなたになるのかを教えてください。
 恐らくこれは東部広域の意見なり見解をまとめたものなので、これから知事の見解は出てくることになると思うのですけれども、それは頭に置きながら、幾つか確認させていただきたいのです。
 3ページ目の(3)の水質について、2カ所しか調査していないのだけれども、住民のほうからはほかにも地下水をとっているところがあるから、もう少し地下水についても複数箇所とってほしいと要求が出ておりますが、ただ東部広域は2カ所でいいのだという見解になっています。この点については、住民の意見に応えることが県のこれまでの立場だったと思いますので、住民の皆さんの意見に応え、調査箇所ふやすべきではないかと思いますけれども、この点がどうかということ。それから4ページ目の(6)の車両の影響のところで、この見解のほうに河原インター線のことが書いてありますけれども、その河原インター線はまだ全部開通していないのですよね。だから、これが開通してどうなのかを含めて検討していないと意味がないと思うのですけれども、これどうなっているのかを確認させてください。この時点での見解がどういう範囲でやられているのか。全部開通したという前提でされているのかどうかを確認させてください。
 あと5ページの(8)の調査対象範囲について、見解のところでダイオキシンのことについて触れられておりますけれども、これでいくと体重1キログラム当たり4ピコグラム、これも非常に厳しい水準で示されていると書いてはありますけれども、県としてはこれと同じ立場に立つのかどうか、国基準がこれだからこれでいいという立場に立っておられるのかどうかを教えてください。
 6ページの事業の必要性というところで、見解として国では平成9年にガイドラインを策定して小規模の炉を1カ所に集中し、いわゆる広域化してやることで認めてきているという話にはなっているのですけれども、ただこの広域化の問題については、以前から大分議論や問題点も指摘されていまして、県としてはこの広域化については今日的にどういう見解を持っておられるのか。事業所や市町村は広域化を要求しているのだから、それでいいではないかと言われるかもしれませんけれども、そうではなくて、県として広域化推進の立場なのかどうかをお尋ねしたいと思います。
 前にも言いましたけれども、ごみを1カ所に集めて燃やしてしまうやり方はごみの省力化には基本的に逆行するわけです。ですから、このごみの広域処理について環境を守る立場でどういう立場に立っているのかが問われていると思うのです。東部広域がどうとか国がどうとかではなくて、その点についてお尋ねしたいと思います。
 8ページの(6)の処理能力について、これは東部広域のごみがだんだん減ってきていることだと思います。270トンと書いてありますけれども、これがあわせ産廃になっているのかどうか。下水汚泥が入った上でのごみ処理に想定されているのではないか、内容物がどうなのかなと。それで、何でもかんでもここで燃やしてしまえという発想は、正しくないと思うのです。だから、ごみの内容物についてもしっかりと県が認識しているかどうか。あわせ産廃はしてはならないと思うのですけれども、恐らくこの中にそういう下水汚泥が入っているのではないかと思いますが、どういう認識でいらっしゃるのかを教えてください。
 その次に、(7)の処理方式にいろいろな選択肢があると。まだ決まっていないとも書かれておりますけれども、決まっていないのに環境影響評価してしまうのはいかがなものかという意見があって、当然だと思うわけです。それについてどう思われるかということと、あわせて灰溶融方式というのが選択肢の一つでありまして、米子市がこの灰溶融方式をやって、灰溶融スラグを、ごみを処理した後にスラグが残るわけですけれども、これがまたごみになって処理できないということが起きているわけです。そういうことについて御存じかどうか、どういうふうに今思われるのかを教えていただきたいと思います。
 最後に、11ページの(14)の工業団地との関連性について、この見解を見ますと工業団地整備事業は鳥取市の事業であるため詳細はわからないというものの、広域行政組合の中に鳥取市も入っているのに工業団地整備は鳥取市の事業だからわからないと、これは余りにもひどい見解だと思うわけですけれども、この広域組合は工業団地の事業整備と重なってくるだろうということも認めているわけです。ですから、県はこの工業団地との兼ね合いでも環境影響評価をきちんとしていく立場に立っておられるのかどうか。最初の方法書のときには、何かの兼ね合いでもきちんと見ていくのだという話がありましたけれども、これを見る限りではそういうふうになっていないなと思われますので、県としてはどういうふうにこの点を考えられるのか教えていただきたいと思います。

◎浜田委員長
 7項目ありましたけれども。

●三木生活環境部次長
 細かい部分まで全て承知しておりませんけれども、主な点について、まず最初に、メンバーにつきましては、前回配付させていただいたと思いますけれども、環境関係や動植物など、いろいろな分野にわたって13名で構成していただいております。
 細かい部分で、例えば地下水についてどうかということがございましたけれども、これについては御意見いただきましたし、それから県として、当然東部広域の見解でいいのかどうかということも含めまして、審査会の委員の皆様に御意見をいただいた上で、科学的な観点から判断していきたいと思っております。
 広域化の話がございました。確かに委員御指摘のとおり、以前ダイオキシンの問題が発生したときにはまだダイオキシン対策の技術が備わっていないということで、24時間連続でするために広域的に集めなければいけないという状況がございましたけれども、今ダイオキシンの対策の技術が進みまして、そういう状況はございません。ですから、事業主体によりましていろいろな効率性などの観点から決められるところでございます。
 処理方式が決まっていないという御指摘があったと思いますけれども、そういう観点でまだ決まっていない状況でございます。このアセスにつきましては、候補の方式の中で最大限に影響が出るものについて、それを前提条件として各種の影響が導き出されているということ、例えば大気であればこの方式では最大であるなり、地形改変であればこの方式が最大ということで、最大のもので影響調査がなされたということでございます。
 工業団地の話がございました。委員御指摘のとおり、県のほうからそれに関連する意見を出しております。それについてきょうお示ししていなかったのですけれども、その回答として工業団地を踏まえた予測については、現時点で公表された資料がなく、計画の内容が不明であるため今後、計画の内容が明らかになった場合には、必要に応じて検討を行うと回答がなされております。大ざっぱなところですけれども、私のほうからは以上です。

◎浜田委員長
 そうするとほかにもありますか。

●白石環境立県推進課長
 4ページの河原インターが開通した場合を想定しているかどうかというお話でしたけれども、前回の常任委員会のときもお話があったかと思いますが、工業団地に聞きましたら現在のところ造成や供用している状況を踏まえた予測は行っておりませんので、準備書に盛り込まれていません。ですので、これから審査会を開くときにそのあたりの話も出てくると思います。

○市谷委員
 では、確認させていただいたり、漏れがあったものについて伺いたいのですけれども、今の河原インターについてはこれから全線開通という前提での調査も求めていくことでよろしいですか。

●白石環境立県推進課長
 それはまだここで意見として出していく話はできないですけれども、審査会の中でいろいろと専門家の御意見を伺って、最終的に知事意見の中でどうやるかは決めていきたいと思います。

○市谷委員
 先ほどの広域化の問題については、広域化が必ずしもよいという立場に県は立っていないと。県は広域化という立場に絶対立っていないということでよろしいですね。事業者が言ってくる分については、それはそれであるかもしれないけれども、広域化絶対という立場ではないということでよろしいですか。

●三木生活環境部次長
 先ほど申し上げましたのは、従来の広域化はダイオキシン対策の技術的な観点から必要性があったということで、県としては当然処理施設から出る排ガスにダイオキシンをなるべく少なくしなければいけないことがありますから、そういう技術的な要請がありました。現在は、その技術的な観点から広域性の要請はないということでございます。

○市谷委員
 だから、必ずしも広域化にはこだわらないということでよろしいということ、技術が進展したので分散化してもできるということで、必ずしも広域化に県としてこだわるものではないということでよろしいですか。

●三木生活環境部次長
 ダイオキシンの観点からはそういうことでございます。

○市谷委員
 あとお答えがいただけなかったのですけれども、8ページのごみの処理能力については、ごみの量や内容物についての認識や灰の溶融炉のことについて、もしわかれば教えていただけたらと思います。

●白石環境立県推進課長
 かなり専門的な内容が含まれておりますので、ここでお答えするよりも専門家を交えた会の中で意見を伺いたいと思います。

◎浜田委員長
 ほかにはよろしいですか。

○砂場副委員長
 前回の委員会と少し重複するかもしれないのですけれども、方法書の中で知事がしっかり住民の意見を聞くようにと明言されていますよね。それが今こういう状況になったことについて、生活環境部としてはどういう認識をお持ちでしょうか。裁判まで至って、国英地区に関しては住民説明会も拒否されていて話ができていないと、知事がわざわざ方法書の中の意見でそういうふうに言いながら、こういう状況になったことについてどういう認識をお持ちか、まずお聞かせください。

●中山生活環境部長
 裁判等になっておりますことは、私どもも非常に遺憾なことかと思います。情報公開の程度、あるいは住民の意見を聞いた程度については、鳥取市なり東部広域も御努力等はしておられるとは認識しております。ただ、こういった住民の意見を聞く、あるいは情報公開に努めていくことがこの事業を進める上では非常に大きなといいますか、大切なことだと思いますので、できる限り進めていただけるのが私どもの希望といいますか、思いではあります。

○砂場副委員長
 どうして調べないのですか。知事がわざわざ方法書の中で住民意見をきっちり聞いてくれと言っているのに、今の現状として国英地区で住民説明ができていないわけです。一番のメーンのところで拒否されている状況を知っているでしょう。知っていながらやっておられることは、何か全然住民の立場に立っているとは思えないわけです。この意見書をざっと見れば、鳥取市は竹内市長が東部広域の責任者ですよ。鳥取市長ですよ。それでありながら、工業団地事業は鳥取市の事業であるので詳細はわからないという意見を書いてきていて、こういうのを見ながら東部広域がきちんとやっているという認識をお持ちだと、これは間違いだと思う。きちんと調べたのですか。話を聞いたのですか。知事がわざわざそれだけ方法書に書いていながら、県は何をしているのですか。今までどういう行動をとったのか、お聞かせください。

●白石環境立県推進課長
 確かに、この意見の中に人ごとのような書き方がしてある部分も見受けられます。この意見が8月1日に出された段階で、まともに真正面から答えておられない部分もありますので、その件につきましては東部広域にはお話をさせていただきました。ただ、すぐ修正というわけにはなりませず、審査会を開きまして、その中でまたいろいろな意見を出させていただいて対応させていただけたらと思います。

○砂場副委員長
 大事なことは環境アセスだから環境調査をすればいいというものではないと思うのです。まず方法書が出てきて、それに対して知事が意見を言って、準備書が出て、知事が意見を言って、それは住民の立場にとって、これは何回も言っているように東部広域は鳥取市と一緒なわけです。だからこそ県が客観的な立場に立って、住民の立場に立って科学的知見や住民の意見も入れて、一つ一つのプロセスを多重プロセスになるようにやらなければいけないのに、その責任者である部長が、東部広域はやっておられると思いますみたいな発言をすると、この中継を見たときに住民の皆さんがどう思うと思いますか。県は本当に無責任だなと思いますよ。もう一つは知事が方法書の中で住民の意見を聞けとわざわざつけませんよ。それは、やはりこれが環境の問題に大きいし、また今の現状を踏まえた上で知事がわざわざ入れた。知事は選挙で選ばれたわけだし、その同じベクトルに向かって生活環境部は向かっていかなければいけないのに、その担当の責任者が今みたいな発言というのは、ちょっと信じられない。一つ一つ環境アセスでしょう。では、通知があればいいですか。それでいいのですか。だからこそ環境アセスは世間一般で「環境アワスメント」と言われて、何もやらないのだと。環境の責任者はいろいろなところでわかるでしょう。この問題はもっと大きくなりますよ。だから、一つ一つのプロセスをきちんとやっていくことが大事なわけです。それで方法書のときに知事が意見を言ったことについて、今のような状況があるならきちんと調べて、東部広域に対して知事が意見を言ったのだからどうなのだと、2年間たっているわけでして、今から聞きますではだめです。やはり方法書に書いて意見を言ったのであれば、きちんとやっていく。では、今回も意見を出しますよ。この見解に対して意見を出したものが同じような扱いをされたら生活環境部、知事がばかにされていると同じです。そういう認識を持たないのですか。生活環境部長の答弁はちょっと理解に苦しみます。

●中山生活環境部長
 申し訳ございませんでした。副委員長に誤解を与えたらおわび申し上げます。当然環境に関するもの、ごみ焼却は環境に与える影響等が非常に甚大なものがある、慎重に判断しなければいけない部分はいろいろ承知しております。当然準備書の段階での知事意見にも非常に重たいもの、当然その辺の状況等も踏まえながら、あるいは施設の状況も踏まえながら出された意見かと思いますので、このアセスの手続等ほかの県に比べて非常に厳しいといいますか、非常に厳格なやり方あるいはそういったことを県の方針としてとっていることは私も改めて認識いたします。そのあたりは、正直これからの東部広域から出された見解、課長も申し述べましたけれども、審査会の場でここは足りないのではないか、あるいはここはもう一つ踏み込んで説明なり修正が必要ではないかということを議論等していただきたいと思っています。また、今回非常にたくさんの議論といいますか、意見を委員の皆様から執行部に対していただきましたので、これはその審査会の場にも議会からこういった意見があったことは取捨選択することなくきちんと伝えて、審査会としての判断、議論をしていただきたいと思っております。重ねて副委員長におわびといいますか、誤解を与えていましたら、その点については私の言葉が足りなかった部分をおわびさせていただきます。

○砂場副委員長
 鳥取県は環境イニシアティブ事業を掲げて、そのメーンになるのが生活環境部ですから、やはりその方向性としては間違っていないと思いますし、鳥取県が日本で一番の環境をつくるのだと宣言した以上、こういう一つ一つの事業できちんとやっていかないとそれは実現できないと思うのです。ですから、今答弁いただきましたとおりしっかりと、本来であれば環境アセスメントは市と県と二重のチェックがかかるわけですけれども、今回は事実上県しかチェックができませんので、今のお言葉どおりきちんとした住民の立場に立った視点で、今後この問題について対応していただきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げておきます。

◎浜田委員長
 わかりました。町を二分するほどの大きな争いにもなったりしておりますが、そこをどう和らげていって解決に筋道を立てるかはどれだけ住民に寄り添えるかということでしょうから、しっかり取り組んでいただきたいと思います。
 ほかにはいかがでしょうか。

○市谷委員
 1つは、湖山池のことについて、このカラスガイについてあんまり認識がなく、高塩分化の実施前の調査により発見された個体を移動したということですけれども、水門を上げる前にこの報告があったかという記憶がないのですが、いつの段階でわかられて、県議会に報告していただいていたのだろうかと。特定規制野生動植物ですから保護しなければいけないということですけれども、その点を確認させていただきたいと思います。
 20ページの地下水の問題について、7の雑則で各町の条例があるところはその条例に従い県条例の対象外とするとありますけれども、そうするとどういうことになるのかなと。もっと厳しくなるのかどうかを教えてください。
 24ページの環境管理事業センターの債務免除については、前回も申し上げましたけれども、そもそも産廃業者などの排出業者の責任でやってこなければいけなかったものを県費を相当投入してやってきた結果がこういうことになっているので、私は県費投入なり債務免除はだめだと思います。事業者に責任をとっていただくやり方をしなければ、これは県が肩がわりしたということに結果的にはなると思いますので、これは反対です。
 加えて、この25ページに産廃処分税の延長の問題について、トン当たり1,000円の課税になっていますが、こういう債務免除を行うのであればこの課税額についても見直しをしていく必要があるのではないかと思いますけれども、そういうことは検討されたのかなと。
 大体トン当たりどれだけの収益がこの業者の皆さんにはあって、課税が1,000円なのかという点も説明していただきたいと思います。
 この債務免除の問題ですけれども、多分理事になっておられる業者がおられると思いますが、そういう方たちの負担を求めることはされないのか、その点についても御意見を聞かせていただきたいと思います。
 最後に、32ページのプレイランドの産廃の不法投棄の問題について、先ほどこのごみが見つかった場所が菅野農林開発の持ち物だったとおっしゃいましたけれども、この菅野農林開発の社長は開成建設の社長と同じですので、知らなかったと言わせてはいけないと思うのです。だからその点もよく考えて、この業者が非常に怪しいと思ってかかる必要があるし、前回見つかってまた見つかったということですから、本当にこの業者の責任を厳しく追及していただきたいと思いますけれども、その点に揺らぎがないかどうか確認させてください。
 それでこの開成建設、産廃業者というのは前に聞きましたら、どこにどういうふうに処分したかを記録していることがありますと。この間見つかったときには、記録していた量よりももっと余計に見つかったこともありましたけれども、この業者のごみの報告というものがそういうことだと思うのです。だからこの開成建設が今まで捨ててきた、処分してきたごみが実際どのように処分されてきたのかを全部さかのぼって調べる必要があると思うのです。記録してあるはずですので、そういうことも含めて調査していただきたいと思いますけれども、どうでしょうか。

◎浜田委員長
 それでは、19ページのほうから。

●広田水・大気環境課長
 まず1点目、カラスガイの保護の関係ですが、湖山池の高塩分化の取り組みに当たっては、今現在高塩分化に取り組む前の生態の中で生きている魚介類や水生植物などを事前に調べて、高塩分化の取り組みに伴ってどういった変化があるかを予測しています。それらの中で特定希少動植物であるカラスガイが、想定の2,000から5,000の塩分濃度になると生育がまず不可能だろうという予想のもと、高塩分に取り組む前に保護措置をとることとして、事前に湖山池の過去見られた地点で生育状況や生息している箇所を調査して、そこの生息している箇所から個体を保護して、今の3カ所に保護措置をとったと。条例上の特定希少動植物を保護するというか、守っていかなければいけないことの規定に基づいた手続として、カラスガイを守る措置をとったわけでございますが、先ほど申し上げたような状況でへい死に至ってしまったところでございます。

○市谷委員
 そうされたのはこの報告でわかるのですけれども、私たちにも報告していただきたかったと言っているのです。私も湖山池を汽水湖にしていくことについては否定するものでもないですけれども、こんな大事な問題があったことを正直言って知らなかったのです。だから、こういうことをきちんとそらされなければ本来いけないことだったし、されていたということですけれども、この汽水湖にしたことが原因で死んだわけではないという話ですが、知らせていただきたかったという思いがあるのです。今になって、大学の先生方から生態系のことや生物の問題などがいろいろ出てきて、あんまりよくないなと。だから終わったことになってしまうのですけれども、恐らく私は聞いていなかったし、知らなかったので、報告多分なかったのではないかなと思うのですけれども。(「関連して」と呼ぶ者あり)

◎浜田委員長
 あわせてどうぞ。

○野田委員
 今、市谷委員のお話の中で26個体はきちんと確保して、よそに持っていき、それが全部残念ながら亡くなったと。ですが、たった26体だけであったのだろうかと。まだかなりの量があったと思うのですが、今まで置いていた部分についてはどういう結果になったのかを教えてください。

◎浜田委員長
 あわせて。

●広田水・大気環境課長
 まず、市谷委員の御指摘については、十分な説明を実施していなかったかと思いますので、今後はそういった面は気をつけたいと思いますし、今、野田委員からおっしゃられたけれども、緊急にもう一度その二枚貝の現状も調査したり、その他の生物の関係についてもこれからモニタリング委員会を設けて専門家から今の変化に至っている状況なりをまた御意見いただくようにしております。今後は、そういったモニタリング委員会での御意見なり状況なりもきちっと報告してまいりたいと思います。
 野田委員のものについては、先ほど申し上げたように過去どこで見られたかを聞き取りして、そこのところを事前に調査して、生息している箇所が金沢地区だけしか生息できず、そこにダイバーを4~5人ずっと潜らせて、できる限り捕獲した結果が26個体でした。それらを3カ所に分散させたわけでございますが、さき方説明したとおり全てへい死したということです。

◎浜田委員長
 全然残っていないということですね。

●広田水・大気環境課長
 8月2日に再確認しましたけれども、全部殻があったかというと殻がなくなってしまっているものもあるのですけれども、基本的にはそういった状況でした。大きいのになれば25センチぐらいあるカラスガイですが、生きていれば土の中に縦型に固定されている格好ですけれども、亡くなってしまったり食われたり腐ったりということで流れてしまったと。数個体は見つからない部分はありましたけれども、ほぼそれらもへい死したものとして判断しております。

◎浜田委員長
 それでは、20ページのほう。町の条例との関係です。

●広田水・大気環境課長
 町条例に関しましては、以前そこにも上げましたとおり、私どものほうが届け出の必要な事業者、2の丸のところに断面積が14平方センチを超える揚水設備により地下水を採取する者とありますが、大体4町とも6.5平方センチということで小さい径の事業者に対して許可手続をとっておられるので、そちらのほうで対処されている事業者については、その町の条例を優先させていただくということで、県の条例への届け出なり報告なりは不要かと。
 ただし、必要に応じて市町村のほうには情報収集なりをして、情報をいただくようにはお願いしておりますけれども、条例の適用については今申し上げた規定の中で町条例を優先すると。ただし、県条例としては、事業者等の協力で協議会の規定を設けております。事業者の方々で水位の調査なりモニタリングなどを実施して公表していただくことに対しては、市町村の水道事業者も入っていただいて、市町村もあわせてこの条例の規定に基づいた協力をお願いしようと思っているところです。

◎浜田委員長
 それでは、産廃業者の責任と負担について。

●森本循環型社会推進課長
 3点あったかと思います。まず1点目ですけれども、多分これも平行線なろうかと思いますが、債務免除すべきではないという話がありました。確かに、とにかく県内に産業廃棄物最終処分場が必要だということが大前提としてあって、これまでの産業廃棄物最終処分場を設置する経過から見て青谷や小沢見などいろいろありましたけれども、恐らく公共関与がなければできないだろうと、地元住民の理解を得る上でという意味でぜひセンターは必要だと思っています。そういった意味で、今回25年11月末までに法人化できなければセンターは消滅することもありますので、債務免除は行政的には非常に恥ずかしいことであると思いますけれども、もうやむを得なくこういった判断に至らざるを得ないところであります。この点は御理解のほどよろしくお願いしたいと思います。それから2点目ですけれども、トン当たり1,000円ということでありまして、当然これだけのコストをかけているべきだから上げるべきではないなという話があります。当然の理屈であると思います。
 ただ1,000円の算出根拠は、処理料の原価計算的に出てきて1,000円としたわけではなくて、多分横並び的な発想から来た1,000円ではないかと思っています。ですから、今回鳥取県においてこの税を上げることになれば、せっかく県内に最終処分場をつくったにもかかわらず、他県に比べて高くなれば廃棄物が県外に流出してしまうという逆のことも予想されますし、今現在も県内には7~8カ所の安定型処分場があって、そこもトン1,000円でやっているわけでありまして、それを上げるとなるとそこも影響を与えることになるわけであります。そういったことも勘案しまして、今回は1,000円にとどめたとことであります。
 あと排出業者等に負担をもっと求めるべきではないかというのは、確かにごもっとものとおりであります。非常に悩ましいのですけれども、当初もともとセンターでスタートしたときの基本財産と運営財産合わせまして、大体3億円ございます。3億円のうち1億5,000万は行政、行政は県と市町村、これは1対2です。あと事業者のほうが1億5,000万ということで、折半の発想でスタートしております。そういった目から見ますと、今回最終処分場をつくります。このたび説明しましたけれども、72億円の概算事業費であります。それに対して今のところの補助金投入はざっと35億円を想定しているわけでありまして、残りの38億円につきましては処分量収入ということで、いわば事業者負担となりますので、ここも大体半分という発想は保てているのではないかと思っています。
 これに加えまして、今回産廃処分税の5年間延長を認めていただければ、あの処分場はざっと20万トンのキャパシティがありますので、2億円の収入があるわけであります。これは事業者からいただく負担だという整理で考えているところであります。(「関連で」と呼ぶ者あり)

◎浜田委員長
 関連ですね。どうぞ。

○砂場副委員長
 教えてください。もともと県費の貸し付けというのは、これが動き出したときにはそこから上がる利益でこれを償還していくという計画だったわけですよね。そしたら、どうしてこの公益財団法人に移行しなければならないのか。今、商法が改正されて株式会社は1円でもできるわけですから、借金を持ったまま第三セクターをつくって移行しておいて、稼働した後に県民の皆さんからいただいた大切な税金を返してもらうスキームも考えられると思うのです。どうして公益財団に移行しなければならないのでしょうか。

●森本循環型社会推進課長
 もともと公益的な関与という点からは、公益的性格を帯びた法人を発想として考えていまして、正直株式会社という選択肢は私の頭の中にありませんでした。今、砂場副委員長に対して理論的説明はできないですけれども、我々の発想は公益的な関与イコール公益的な側面を持つ法人だと。ですから、このときの選択肢は2つありました。一般法人なのか公益法人なのかであったのですけれども、今回はその中でも公益財団法人を選択したものであります。

○砂場副委員長
 ですからその理由を聞きたいわけで、公益財団法人に移行する場合には債務超過では移行できないわけです。だから、今回1億2,000万の債務免除だということですけれども、鳥取県だけではなくてこの法人化の制度改正で、いろいろなところが同じような手法で税金を投入して、これまでの借金を帳消しにして法人化していくことがただあるものですから、やはりそのときのスキームとしては税金を大切に使う。今回の場合は将来的には幾ばくかの収入は試算されていて、上がってくるわけではないですか。そしたら、債務免除という形ではなくて、別のスキームも御検討いただいたらいかがかと思うのですけれども、どうでしょうか。

●森本循環型社会推進課長
 確かにおっしゃるとおりですけれども、今回のスキームは事業提携方式と説明いたしましたが、やはり環境プラント工業が事業主体です。あのセンターは、審査に徹するわけでありまして、結局廃棄物の処理料収入を全てが環境プラント工業に行きます。センターには入りませんので、株式会社にしても収入はないわけであります。そういうことからしても、この法上の性格は公益財団にならざるを得なかったのではないかと考えております。

○横山委員
 全然、17ページの……。

◎浜田委員長
 ごめんなさい。32ページの質問が先に来ておりますので。

●平井東部総合事務所生活環境局長
 菅野農林と開成建設についてのお尋ねですけれども、先ほど今後の方針のところで御説明いたしましたように、まず我々も現在の土地所有者と利用している開成建設の調査からがスタートだと思っておりますので、既に16日付の文書でいろいろな調査を事項照会しております。前回の開成建設に命令かけましたときも同じように文書でいろいろ調査しているのですが、ただ文書をもらって、はいはいという話ではなくて、その突合なりいろいろな不自然なところ、わからないところについては再三開成建設を呼び出したり、あるいは書類の確認なんかをしたりしていますので、同じように出てきた書類、文書を見ながらいろいろなところをまず確認していきたいなと思っております。

◎浜田委員長
 よろしいですか。

○市谷委員
 今の点はきちんとしていただくという話だと思いますので、ぜひお願いしたいと思います。
 それと環境管理センターですけれども、砂場委員が言われたのを聞くにつれ環境プラントや業者には非常に甘くて、結局県が肩がわりすることになってしまうのだなと改めて思いました。こちらからも改めて要望したいと思いますけれども、こういうやり方で本当にルールがないといいますか、何でもかんでも肩がわりするようなことではやはり後に禍根を残すことになるだろうと思いますので、また要望させていただきたいと思います。

◎浜田委員長
 よろしいですか。
 お待たせしました。

○横山委員
 17ページの環境イニシアティブ推進について、これは施策としてどうしてもやってもらいたいなと、きちんと政策提言を出してほしいなと。エネルギーシフトの問題もあるし、省エネの実践の問題があって、リサイクルの問題もある。
 エネルギーシフトはもう大変な科学技術、日本はバイオマステクニックで科学技術が進んでいると思っているので、そのことからいうとエネルギーシフトを推進することをしっかりやってほしいなと思います。炭素を熱源に切りかえることができるので、そういうことも生活環境では勉強してもらって頑張ればいいなと思います。
 リサイクルでは、例えば炭素は紙おむつやいろいろなものがあるし、ダイオキシンという問題があるわけだけれども、ダイオキシンは高温で完璧に焼却すると発生しない。高温で焼却すればダイオキシンの発生は抑えられることから、そういう政策を推進してほしいし、紙おむつやいろいろな熱源で話をしている、例えば王子製紙でもいろいろなエネルギー変換がどんどん進んでいるわけですし、原発をどうしても潰したいわけだから、そうなれば必ずそういう代替のエネルギーを全体的に必死になって考えなければいけないなと思っております。省エネの実践についていいことが書いてあるが、そういう絵に描いた餅ではなくて、実践でやっぱり話をどんどん進めていってほしいと思いますので、要望も含めて白石課長に話が聞きたい。

◎浜田委員長
 決意のほど。

●白石環境立県推進課長
 ありがとうございます。
 特にエネルギーシフトにつきましては、太陽光ばかりが目立っているところですけれども、委員がおっしゃいましたようにバイオマスも非常に有効な資源だと思っています。ただ、技術的なものもいろいろ絡んできますので、そこらあたりもうまく前進していけるように、具体的な施策を民間の方の知恵もかりながら進めていきたいと思います。
 あと環境実践につきましては、これは本当に一人一人の取り組みですので、私がここの環境セクションに来てからやっている施策は小さいものが多く、なかなか県民の方に普及していかないというのを感じておりました。何とかそれを普及させるための手段を、今回はCO2ダイエットを出しましたけれども、いろいろと考えていき、本当に一人一人がこうやって取り組んでいこうなと思う雰囲気をつくっていきたいと思います。
 リサイクルにつきましては、隣にリサイクルの専門家がおりますので、深くは言いませんけれども、紙おむつのリサイクルもこれから新しく出てくると思いますので、どんどんそういうことが進むように頑張っていきたいと思います。

○濵辺委員
 とっとりCO2ダイエット作戦について要望ですが、地域の方でちょっとお話を伺ったのです。今現在、468店舗が協賛していただけると。それで、これを推進していただいている方はすごく御苦労されています。というのは、子育てパスポートの協賛店と重なっているところが結構あるのです。ある人は、地域パスポートで協賛店を今やっていると。ところが協賛店になったけれども、県からお礼があるわけではない。ホームページで店の宣伝はしてくれているけれども、誠意がなく何なのだということで、ここにはうちは入らないよという店舗のお話をお聞きしました。だから、今回このとっとりCO2ダイエットの作戦でやることはいいかもわからないですけれども、消費税が上がるなど言っている時代で店に負担をかけるこのときに、協賛していただける店舗に対して本当に誠意的にこれから推進していかなければいけないと思いますが、この点についてどうでしょうか。

●白石環境立県推進課長
 濵辺委員がおっしゃいましたように、確かに開拓員等が地域やお店を回ってお願いさせていただいたときに子育てパスポートを例に出されて、最初の頼むときはいいのだけれども、その後のフォローはなかなかないねという話を伺いました。おっしゃいますとおり、頼むときだけ頼んで、後はPRするのですけれども、知らないではなくて、やはり私はそのやっていただけるお店自身が環境活動にも目を向けていただけると思っておりますので、なっていただいた店舗には引き続きいろいろな形で、例えば環境の情報を送るなど、いろいろな形で接触していきたいと思っております。

◎浜田委員長
 信頼をなくさないようにお願いします。

○森委員
 17ページの環境イニシアティブについて、毎回同じことを言って申しわけないのですけれども、エネルギーシフトで新しいエネルギーばかりではなくて、古い技術である太陽熱をもう一回見直してほしいのです。とにかく悪徳業者がいて、そのことによって極端に太陽熱利用が減っているのですけれども、一番安くて効率がいいものなので、こういったところで議論してもらって信頼を取り戻すようなことが必要だと思うことから、ぜひ議論していただきたい。
 それともう1つは、結局ごみを出さないライフスタイルをつくっていくことが一番で、とにかくリサイクルを進めていく、省エネしていく、ごみを出さないライフスタイルをどうやって県民がつくっていくべきか、そのライフスタイルを提案していくことが必要ではないのかと思っているので、ぜひそういったところの議論をお願いしたいと申し上げておきます。
 次に、27ページの都市計画マスタープランについて、一番下の研究会の実施内容ですけれども、いまいちこの研究会の位置づけがわからなくなってきて、一番最後に、「なお、まちづくり研究会の中で都市計画に関する方向性を示すのではなく、あくまで住民の意向を丁寧に把握することに重点を置く」とありますが、これはどういうことを言っておられるのかがいまいちこの文章から読み取れず、要するにマスタープランとまちづくり研究会の位置関係を教えていただきたい。
 それとこの中で目指すべき都市の将来像、それから2番目として区域区分のあり方について意見交換することになっていますが、目指すべき都市の将来像はいつ時点のことを言っているのか。今、人口減少局面に入ってきて、例えばそこが考えていくときに人口が20%減るよというところを見てやるのか、現状の人口維持でやるのかで全然違うものになるわけです。特に参考資料としていただいているものでいくと、米子市も境港市も市街化調整区域だけ人口が減っているわけです。市の中心部も減っているのだけれども、一番減っているのは市街化調整区域が減っているのです。県は例えば過疎の問題について、過疎対策のいろいろなことをやるみたいな話があるのだけれども、実は市街化調整区域の中に過疎が始まっていて、その過疎に有効な手段がとれていないのです。また画一的な対応がなされて、一部条例で開発の緩和みたいなことをしたのだけれども、そういったことが本当に議論されたのかどうかといったところが知りたいのが2点目。
 1の(3)の選任結果で農業委員とあるのですけれども、これは農業委員会の委員なのか、農業者の委員なのかを教えてください。以上3点。

◎浜田委員長
 それでは、17ページのほうから。

●白石環境立県推進課長
 2点御質問がございました。
 1つは、太陽熱などを中心とした昔からあるエネルギーにもスポットライトを当てて議論したらどうかというお話だったと思います。森委員からは長い間言われておりまして、ついこの間も言われたところでございます。実際は、エネルギーのほうでもこの太陽熱をどうすればいいのかということも考えておりますので、またそういう機会をつくりましてお話させていただきたいと思います。
 それともう1つ、ごみを出さないのが一番とおっしゃいましたけれども、当然そのとおりだと思います。県としまして、東部地区ですけれども、そもそもごみになるものは要りませんよということから、10月からレジ袋の無料配付中止や運動を始めようと思っております。そういったことは非常に大事なことですし、ちょうどこのイニシアティブの中の環境実践とも本当に適合するテーマでございますので、レジ袋の話が始まるのを一つのきっかけにして、また何か議論できるようなテーマなり、話題をつくってみたいと思います。

◎浜田委員長
 では、27ページの。

●山内景観まちづくり課長
 森委員から3点ばかり御質問がございました。
 資料の中のまちづくり研究会の位置づけがよくわからないということでございますが、ここの書き方はあくまでも研究会の中で意見を聞いて、結論を出す場ではないよということでございます。基本的に素案は県がつくるのがよいですけれども、その前段として地域住民の方々に意見を聞きたいということで、このまちづくり研究会を立ち上げております。そういった意味でこの研究会でどういう結論を出すかという話ではなくて、意見を聴取する場だという意味でこういうふうに書かせていただいております。
 2点目でございますが、人口減少の中でいつ時点の将来像かということでございます。マスタープランは20年後の将来像という形を示させていただいて、あくまで20年後の将来を見据えて今後の将来どうあるべきかを皆さんと一緒に議論していきたいなと考えております。
 もう1点は、農業委員の話ですが、農業委員については農業委員会のほうに全て依頼して、その中でその方が農業委員会の中の委員なのか、農業担当者なのかは今のところ把握しておりません。そういう意味で、農業委員会に依頼しているところでございます。

○森委員
 20年後ということなので、20年後の人口推計は出ているはずですよね。それをもとに当然やられると思うのですけれども、ここに出ているきょうの資料にあった人口の今の状況ですが、これに人口推計の数字を当て込んで、それが区分ごとに出るのですか。例えば、20年後には人口がどれぐらいになるよという全体像は出てきて、それが区分ごとに米子市でも4つか5つぐらい分けてありますよね。それごとにその人口推計などは出るのですか。

●山内景観まちづくり課長
 区域ごとに出るかという話ですけれども、都市計画マスタープランに当たっては市街化区域の大きさを確定する必要がございますので、当然ながら市街化区域の中の人口がどうなっているかを把握しますので、最低でも小学校単位についてそういう推計をしております。

○森委員
 では、またその資料を下さい。

◎浜田委員長
 ほかにはいかがでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 そうしますと執行部、それから委員の皆さんでそのほかございませんでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、生活環境部はこれで終わらせていただきます。ありがとうございました。
 では、随時休憩いたしますが、再開を1時10分でよろしいでしょうか。(発言する者あり)早過ぎますでしょうか。(発言する者あり)1時10分にさせていただきます。よろしくお願いします。

                                午後0時33分 休憩
                                午後1時13分 再開

◎浜田委員長
 それでは、再開させていただきます。
 引き続き、福祉保健部及び病院局について行います。
 では、議題に入りますが、今回の常任委員会は議題がとても多いため、執行部の皆さんにおかれましては、簡潔な説明をお願いします。
 質疑につきましては、説明終了後一括してさせていただきます。
 では、議題16、「社会福祉法人みのり福祉会改善命令に係る報告書」への対応状況について、国岡福祉保健課法人施設指導室長の説明を求めます。

●国岡福祉保健課法人施設指導室長
 福祉保健部の資料の1ページをお願いいたします。「社会福祉法人みのり福祉会改善命令に係る報告書」への対応状況についてでございます。
 去る7月4日に常任委員会からいただきましたみのり福祉会改善命令に係る報告書における提言事項につきまして、現時点での対応状況を報告させていただくものであります。
 今後も動向を見ながら適宜報告させていただきたいと思いますけれども、個別の確認など時間を要しているものもありますので、来年、平成25年の2月議会までには全体を取りまとめて報告させていただきたいと思っております。
 現在の状況ですけれども、まず現在の法人に対する指導状況につきましては、提言以降の7月17日と8月7日に法人へ現地監査を行いまして、委員会の報告書で指摘された問題点について調査指導を行っているところであります。
 主な内容としましては、そこにございます本部会計からブルーインターへの具体的な返済計画等、これにつきましては平成23年度はクリニックの診療所の未払い金の処理を優先しておりましたもので、年間で95万円程度しか返済はできていませんでしたけれども、平成24年からは毎月定額80万円の返済がされていることを確認いたしております。現在の計画では、平成27年6月に完済予定と確認しております。
 2つ目として、経理区分及び会計区分間の貸借の精算状況でございます。これにつきましては平成22年は1,800万円、23年は489万円、24年は7月までに500万円と精算されていました。全ての精算にはかなり時間を要すると思いますけれども、継続して確認していきたいと思っております。
 クリニックの経営譲渡の進展状況につきましては、現在医療法人と売却の方向で交渉中ということで、もう経営は譲渡する意向を固めております。
 その他擁壁工事や土地売買等の実態解明につきましては、工事見積書や請求書が複数あるなど、まだ実態の解明が途中であるものが実情でございます。
 次に、損害賠償請求についてであります。7月2日の常任委員会で当時における損害賠償請求の報告をさせていただきましたけれども、その後、再度法人が不適正支出額を精査しまして、請求額を増額して8月10日に鳥取地方裁判所の倉吉支部に提訴したところであります。内容としては、そこにございますように一番当初、平成23年9月28日が県の改善命令時点であります。このときには1億1,210万2,000円という不適正指摘でございました。前回の報告である7月2日の常任委員会時点で、法人の自主調査によりその額が1億5,530万2,000円にふえておりました。さらに、それを法人において精査した結果、8月10日の提訴時点ではそこにございますように2億613万円とふえてございます。
 この明細につきましては、はぐっていただきまして、次の2ページにつけております。一番左が県の改善命令の額と、その右のA欄が7月2日の常任委員会報告の金額、B欄が現時点における最終的な8月10日の提訴の額になっております。7月2日の常任委員会報告以降の変更点ですけれども、その増減欄に数字が入っているところでございます。みのりグループホーム園庭の1,039万2,000円から始まって、みのりサングリーン敷地の90万円までということで、この部分について今回かなりの増加がなされております。この増加の理由につきましては、前回までは支払った高額な賃借料と適正額との差額を返還請求する予定としておりましたけれども、再度考えたようでして、報酬を得ている理事長でありながら理事会に議決もなく高額な賃料を受け取っていたと。本来、国の考え方でも理事長なり親族からの土地の提供については、無償または低額であるのが通常であろうということになりまして、それと比較して全額返還請求する考えになり、このような増額になったものであります。
 一つだけ三角、3,238円とございますけれども、これについては請求の仕方、計算方法が従来万円単位で行っていたものを正確に円単位で行ったら、これだけ減になったというものでございます。
 一番下ですけれども、トータルとしまして、県の指摘額に対して9,402万7,991円の増ということで、2億600万何がしの損害請求を行った形になっております。
 1ページに返っていただきまして、中段あたりの(2)監査体制の強化につきましては、法人指導監査専門員の活用も含めたところで、現体制で実効性がある監査ができるかどうかをこの年の監査を通じて検証しまして、来年2月の常任委員会で報告したいと思っております。
 (3)県条例による外部監査等の義務づけにつきましては、法定受託事務等に地域独自の条例による上乗せ規制が許容されるかどうか不明な点がございましたので、国に照会しました。その結果、そこにございますような回答がありました。第三者評価の受審については自治事務ということもございますし、鳥取県において第三者評価の受審を義務づけるべき事情があると判断されるのであれば、地域の実情に応じて条例による義務づけも可能と考えるという回答でございました。
 ただし、法定受託事務である法人の指導監督事務の一環としての外部監査の義務づけ、これにつきましては全国的に一律に同一内容の規制を行うことが求められる法定受託事務として執行すべき事務であり、条例により国の基準とは別の規制を予定しているものではないと回答をいただいております。
 こういった回答を踏まえまして、第三者評価の受審の義務づけについて今後対応を検討するということで、現在内容を検討中でございます。
 (4)監査ガイドラインの策定ということで、これにつきましては他県の策定状況なり内容を参考しながら、提言にありました特別監査への移行等を定めた監査ガイドラインについて、現在検討中でございます。
 今後のスケジュールでございますけれども、9月から11月までさらに現地調査を行いまして、11月の常任委員会以降ごろにはもう一度報告したいと。最終報告は来年2月の常任委員会で行いたいと思っているところでございます。

◎浜田委員長
 ありがとうございました。
 では、議題17、鳥取市東デイサービスセンターの事故への対応につきまして、日野長寿社会課長の説明を求めます。

●日野長寿社会課長
 資料3ページをごらんください。先月、7月21日に発生いたしました鳥取市東デイサービスセンターにおける事故について御報告いたします。
 まず1つ目の事故の経緯でございます。事故は、7月21日土曜日夕方4時40分ごろ、鳥取市東デイサービスセンターにおきまして、デイサービスの利用者の女性が送迎のワゴン車のリフトから車椅子ごと転落し、市内の病院に搬送されました。23日月曜日の22時にお亡くなりになられました。翌日、24日の朝、鳥取福祉会から鳥取市に報告があり、午前9時ごろ鳥取市から県に情報提供があったものでございます。
 事故の状況でございますけれども、送迎用の車に関しまして職員2名体制で送迎を担当していたと。男性職員が車内の車椅子を固定する場所で待機して、女性職員がリフトを操作していたということでございます。
 そして、法人が独自に調査を行ったそうですけれども、利用者が個人の車椅子をお使いになっていましたが、それの整備不良が考えられると発表しております。
 あと、車椅子のリフトに備えつけられている転落防止用の車どめがちゃんと立っていたかどうか、こちらについて今警察が捜査中という状況でございます。
 警察では、今業務上過失致死の疑いを視野に捜査を進めている状況でございます。
 3番目の問題点でございます。今回の事案に関する問題点として考えられるものを4つ挙げております。
 まず1つ目、事故の発生を施設が警察に連絡せず、病院のほうが通報したという事実がございます。
 2つ目、介護保険の基準上事故が発生した場合には速やかに市町村に連絡するという義務が課されておりますけれども、鳥取市への報告が2日後になっていたということがございます。
 3点目、これはちょっと法的な問題ですけれども、事故が起こった場合、市町村への報告義務が課せられておりますけれども、実を申しますと県への報告義務は特に課されていないということがございます。
 4点目、あと法人のほうでは事故後、リフトを使う際の安全装置をより強化することと決めておりまして、そういった面からいって安全対策が十分だったかどうかという問題点があるのかなと思っています。
 県の対応策でございますけれども、まず鳥取市東デイサービスセンターへの対応について、8月2日に東部福祉保健局が鳥取市と連携しまして監査を実施いたしました。今、結果を精査中でございます。行政処分の有無等につきましては、その結果と警察の捜査の状況を見ながら検討してまいりたいと考えております。
 あと2点目といたしまして、全県的な対応でございます。8月3日ですけれども、県内の事業所1,025法人に対しまして、車椅子で利用者を送迎する場合の手順の再点検、あとマニュアルの周知等の安全対策の徹底を求める通知を出させていただきました。詳しくは4ページ、5ページをごらんいただければと思っております。
 あと3ページに戻っていただきまして、下から2つ目でございます。デイサービスの提供時にリスクの高い場面、例えば送迎のとき、あと入浴や食事などといった場面が考えられますけれども、こういった場合へのチェックリスト的なもの、あと従業員にいかに周知していくかということがポイントですので、そういったガイドラインにつきまして県のほうで音頭をとり、事業者団体の協力を得ながら作成していきたいと思っております。それができましたら、各事業者への周知を図っていきたいと考えております。

◎浜田委員長
 では、議題18、賃貸住宅あんしん見守り活動に関する協定の締結につきまして、及び議題19、九州北部豪雨災害「鳥取県災害ボランティア隊」の派遣について、金涌長寿社会課地域支え愛推進室長の説明を求めます。

●金涌長寿社会課地域支え愛推進室長
 6ページをお願いします。賃貸住宅あんしん見守り活動に関する協定の締結について御説明いたします。
 マンション・アパートの賃貸住宅において独居の高齢者や障がい者等で援助等を必要とする方に対しまして、民生委員等の見守り活動を充実することによって、マンション等への入居促進や安心して生活を送っていただくことを目的として、民間の賃貸住宅サイドと民生委員サイドで協定を締結するものでございます。
 もともと住宅サイドからは独居の高齢者や障がい者の方等入居希望の申し出があった場合、健康等の不安から入居についてためらいがちであるという御意見をいただきました。
 また一方、民生委員サイドからは、マンション・アパートにつきまして自治会等に加入されていないこともあって、なかなか情報が把握できない。また、そうは言いながら地区内の生活に困っている方につきましては、やはり見守り、声かけなどをしてかかわりたいという御意見がございまして、それについてマッチングできないかということでこの仕組みを考えたものでございます。
 調印式につきましては、1にありますとおり、社団法人鳥取県宅地建物取引業協会と民生委員協会と県で調印、それから社団法人全日本不動産協会鳥取県本部と県民協と県の三者で調印を結んでおります。
 8月10日に知事公邸で調印式を結びました。
 主な協定の内容でございますけれども、住宅サイドとしましては独居の方、また障がいの方等で支援が必要であると思われる方が入居を申し込まれた際に、民生委員にその情報を伝えて、民生委員の訪問をセッティングしていただくというものでございます。ここで、民生委員がその方に会えれば「この地区の民生委員は私です。もし何か困ったときがあれば私に相談してください、また健康面等で不安があればこちらのほうに連絡してください」と情報が伝えられるものでございます。これにより、マンション・アパート等に入っていただくきっかけづくりをさせていただきたいと思っています。
 続きまして、住宅サイドですけれども、入居者の異変等に気づいた場合に民生委員なり必要な行政機関につなぐことができます。それから民生委員サイドとしましては、入居者が了解した場合ですけれども、入居時に訪問して先ほどのことを伝える。また入居者が希望されれば月に1回定期的な訪問なり、声かけを実施する。また、必要に応じて行政機関なども橋渡しするような格好で考えております。
 県としましては、この協定の普及広報を行いながら両者の社会貢献活動について広くPRしていきたいと思っております。
 取り組みのイメージとしまして5番に書いておりますけれども、先ほど述べたことをイメージ化しております。これによって、住宅サイドは安心して入居していただくことができると。また異変を感じたら速やかに相談できるという関係と独居の高齢者等入居者ですけれども、安心して生活できる、または定期的に声かけなり訪問していただける。また、民生委員サイドとしましては、地区内のこもった方に対して手を差し伸べるという効果を期待しているところでございます。
 続きまして、7ページをお願いいたします。7月に発生しました九州北部豪雨災害について鳥取県災害ボランティア隊を派遣しましたので、その報告をいたします。
 県の災害ボランティアは、県社協がこの災害のために県民から募集して、応募のあった方と一緒に行っていただくものですけれども、このたびの九州北部豪雨につきましても熊本県、福岡県を中心にして死者や被害をたくさん出しました。現地においてボランティアセンターを立ち上げて、全国からボランティアを受け入れているのが当時熊本県の阿蘇市でして、今回はこの阿蘇市に派遣したものでございます。
 派遣期間は、8月1日から8月4日までの3泊4日で、1日はバスに車中泊であります。実質活動は、2日間です。
 これにつきまして派遣人数は16名で、このうち県社協1名と長寿社会課1名が隊長、副隊長という格好で参加させていただきまして、県民からは14名参加いただきました。そのうちほとんどが今まで災害ボランティアとして経験した方でございまして、18歳の高校生の方が1人だけ夏休みということもあって参加いただいております。
 活動の概要につきまして、次のページの写真も参考にしてほしいと思います。この活動場所については、民家が点在しているところでして、川の氾濫によって土地の低いところにあった民家が浸水被害に遭ったところです。今回活動を行った個人宅は床上浸水していまして、特に高齢者夫婦世帯ということもあり、復旧に難儀していたところでした。
 活動内容ですけれども、写真のように一部屋ごとに家具をかわしながら床板をはがし、床下の泥出しをして衛生管理のために石灰をまいたところですが、それを行いながら次の部屋に移るという作業を繰り返して、結局2日間でこの1軒のボランティアを行ったという状況です。
 この災害ボランティアにつきましては、県社協が設置しているボランティアバンクに事前登録している方が350名おられますけれども、今回の豪雨災害のために新たに登録及び登録者の方に募集しますし、また一般県民の方にも募集させていただいております。過去の実績としましては、東日本大震災の関係で石巻に5回、それから和歌山県古座川町に1回、計154名を派遣しております。今後も、こういう災害が起こったときには現地のニーズを図りながら、派遣の必要性については検討していきたいと思っています。

◎浜田委員長
 では、議題20、「保育士養成のあり方検討委員会報告書」について、議題21、県内認可保育所で発生した園児の負傷事故について、渡辺子育て応援課長の説明を求めます。

●渡辺子育て応援課長
 9ページをお願いいたします。県立保育専門学院のあり方、保育士の質の向上に向けた取り組み等、今後の保育士養成のあり方について検討を行うために設置しておりました検討委員会の報告書がまとまりましたので、報告いたします。
 検討委員会の委員でございますが、鳥取県子ども家庭育み協会等関係団体のほか、市町村、保育士等養成機関、これは鳥取大学や高等学校、保護者の方など11名の委員の方に御検討いただきました。
 検討経過でございますが、昨年11月からことし7月26日まで6回の検討委員会を持ちまして、現地視察を含め課題及び論点を整理していただき、報告書にいたしました。
 報告書でございますが、10ページと11ページに報告書の概要をおつけしております。また、別添で報告書そのものをおつけしておりますので、あわせてごらんいただきたいと思います。
 まず、10ページと11ページをごらんいただきまして、全体の構成をごらんいただきたいのですが、1番、はじめに、2番に鳥取県における保育の現状、3番に県立保育専門学院の現状、そして4番、全国の保育士養成施設の現状、それから11ページ、5番に保育の質の向上に向けた県の取り組み、6番、7番がこの検討委員会としての検討の報告のまとめといった形になります。1番から5番までは、この概要のほうで簡単にごらんいただきまして、6番以降については本文を見ていただきたいと思っております。
 まず、2番目の鳥取県における保育の現状でありますが、入所児童につきましては近年減少傾向にありまして、少子化の進行によりましてさらに減っていくものと推測されます。一方、ゼロから2歳児につきましては、増加傾向にあります。
 保育施設の現状は、統廃合等によりましてやや減少傾向にありますが、認定こども園は県内でふえてきておりまして、幼保一体化が進んできている状況にあります。
 保育士養成の状況でありますが、鳥取大学、鳥取短期大学、保育専門学院で合計180名の保育士を養成しております。
 大きい3番の県立保育専門学院の現状であります。昭和31年に開学されまして、ことしで56年になります。単独では幼稚園教諭免許を取得できませんで、佛教大学の通信教育学部と連携した形で免許取得を可能としております。
 定員は50名でありますが、近年は定員を下回る状況が続いております。
 卒業生の進路でありますが、約7割は保育所に就職しておりまして、ただ幼稚園の教諭免許の取得率につきましては、佛教大学との提携によりまして全体の3割を下回っているといった近年の状況にあります。
 教育の特色といたしましては、独自の実習を取り入れて充実した保育実習をしているといったことが特徴と言えます。
 一方、教員配置につきましては、基準6名を現在5名の体制となっておりまして、6割以上が外部講師に頼っているといった現状にあります。
 授業料につきましては、県立高校とほぼ同じ額で低額となっておりますが、佛教大学の通信を受ける場合にはさらに60万円が必要となっております。
 施設でありますが、老朽化が進んでおりますし、講義室が狭隘化しているといった問題もあります。また、国の指定基準に定めます保育実習室等がないといった現状にもあります。
 4番の全国の指定保育士の養成施設の状況でありますが、現在県立で施設を運営しておりますのは鳥取県を含めて4県のみと。近年廃止している県におきましては、官民の役割分担なり、県の役割として保育の質を向上していく形にシフトしていることから、廃止しております。
 11ページをお願いいたします。保育の質の向上に向けた県の取り組みでありますが、県独自での研修のほかに協会への委託等によって研修を実施しているところであります。
 また、1歳児に係る特別配置も平成14年度から取り組んでいるところでありまして、本年度からはさらに正職員化を支援する意味で、正職員単価での支援も取り組んでいるところであります。
 6番からが検討委員会の検討結果のまとめでありますが、(1)に検討に当たっての前提として2点上げております。
 1点目は保育必要数の将来推計でありますが、これは後ほどごらんいただければと思いますが、報告書の22ページ以降巻末のほうに将来推計の表を載せておりますが、これによりますと少子化の進行影響受けまして、保育士の必要数も減少してまいります。これに伴って新規雇用の必要数も減少しておりまして、平成32年には平成24年と比較しまして13%減少すると推計しております。
 前提条件の2点目といたしまして、県内で幼保一体化が進んできていることもありまして、現在保育士の資格と幼稚園の教諭免許両方を採用時に必要としているところが県内の約3分の1でありまして、今後、幼保一体化がさらに進むことを前提といたしますと、このニーズはさらに高まってくると考えております。
 (2)以降は報告書を見ていただきたいと思います。15ページをお願いいたします。この検討委員会で、大きく2つの点について検討いただきました。1つは、今後の保育士養成のあり方について、保育専門学院をどうするかといった点であります。そして2点目は、保育の質の向上に向けた県の役割について議論をいただいております。
 まず、1つ目の今後の保育士養成のあり方について、案を2つお示ししまして御意見をいただきました。案1は、保育専門学院を移転・整備し、県直営による保育士養成を継続するという方法。案2は、能力ある県内の学校法人と連携するといった方法であります。
 それぞれの方法における課題を検討し、論点も整理していただいたところであります。
 まず、案1の保育専門学院を移転・整備して直営による保育士養成を継続する場合における課題でありますが、3点上げております。
 16ページをごらんください。まず、課題の1点目としまして、財政負担であります。河北中の使用可能な部分は使用してまいりますが、ピアノのレッスン室等の最低限の整備が必要となってまいります。それにより多額な財政負担が伴うという点であります。
 課題の2点目といたしましては、幼稚園の教諭免許の取得であります。この4行目から書いておりますが、現在通信によって取得しているものを、通信によらないで幼稚園の教諭免許取得を可能とする方法が2点ありまして、この(1)と(2)でありますが、まず1つの方法としましては幼稚園教諭の養成機関として文科省、文部科学大臣の指定を受ける方法であります。そして2つ目の方法は、大学化するといった方法でありますが、まず1点目の指定を受けるという方法につきましては、法令によって大学の課程における教員の養成数が不十分な場合に限り指定を行うと明記されておりまして、現状においては指定を受けることは難しいと思っております。
 2番目の大学化につきましても、まず大学の設置基準を満たす必要がありまして、これに伴って教授陣の配置等多大な財政負担を伴うこと、また近隣の鳥取短期大学との競合があり、委員の皆さんの意見としては非常に困難であるといった御意見でありました。このような課題がありまして、仮に移転・整備したとしても通信に頼らざるを得ないといった状況にあります。
 課題の3点目に教員体制の課題を上げております。現在、教科目の6割以上を外部の講師に頼っているということで、これを少しでもカバーしていくためには新たに専任教諭を配置していく必要があるということであります。
 17ページを見ていただきたいですが、もう一方の案2の場合の課題であります。これも3点挙げておりまして、1点目は保育士需給の適正水準の確保であります。保育専門学院を廃止するに伴い、保育士の県内の需給バランスが崩れないようにする必要があるということで、連携する場合には入学定員増を求めていくことが必要であります。
 課題の2点目といたしまして、学生の経済的負担を上げております。保育専門学院で通信を受講する場合に2年間で約129万円必要になりますが、近隣の短期大学の場合は208万円ということで、80万円の差がございます。県内の学校法人と連携する場合には、家計の状況にかかわらず保育士を目指すことができるよう、学生に対する新たな経済的支援制度の創設を検討する必要があるとしております。しかも受給条件を低く設定し、利便性の高い制度にすることに配慮すべきといった意見であります。
 課題の3点目、課題といいますより県としての役割を書かれております。廃止するに当たっては保育の質の向上に向けた取り組み、保育士資格を有しながら保育士として就労していない方の掘り起こしを県は努めていく必要があるといったことであります。
 (3)番、大きな検討の2点目でありますが、いずれの選択をしたとしても保育の質の向上に努める必要がありまして、ここでの県の役割についてもまとめていただいております。この一番下に2行ありますが、県は県内の高等教育機関と連携し、次のような保育の質の向上や保育士の確保に向けた施策に積極的に取り組むべきと考えるということで、18ページをごらんください。まず現任保育士の研修制度の充実ということで、上3つは県内高等教育機関と連携いたしまして新規採用時なり5年経験時など、節目ごとの研修を充実していくこと。
 2点目には、県内保育士の中には幼稚園教諭の免許を持たない方、また逆に幼稚園の先生で保育士免許を持たない方がいらっしゃいますので、取得できるような講座も設けるべきではないかということ。
 3点目に大学での再教育、リカレント教育も充実していくべきであるといった意見。
 4番目に上げておりますのは、現在も研修に参加する際の代替保育士の制度を設けておりますが、これを継続するとともに、さらに充実していく必要があるといった意見であります。
 2点目といたしまして、保育士の配置の充実支援であります。現在1歳児の特別配置を県の制度として設けておりますが、他の年齢児においても同様の加配制度を創設していくべきであるといった意見であります。
 3点目に保育士の人材確保という点でありまして、保育士の資格を持ちながら働いていらっしゃらない方の掘り起こしも県としてもしっかりやっていくべきであるといった御意見であります。
 そして19ページにおわりにということで、総括としてまとめてあります。2行目の後半あたりからでありますが、計6回にわたって具体的な検討を行ってきたが、保育士を希望し、経済的な理由で進学できない学生の進路として保育専門学院を残すべきとする意見と、今のままでは社会の趨勢におくれてしまうとの意見があり、保育専門学院の移転整備か、あるいは学校法人と連携するのがよいのか、一つの方向に結論づけることはできなかったと。県では、子育て王国ということもあり、今後、県においてしっかりこの報告書を踏まえて県民の理解が得られるよう、官民の役割分担あるいは費用対効果も十分検証して、早期に検討進めるようにといった最終のまとめでございます。
 報告書については以上でございまして、資料の9ページに戻っていただきたいと思います。このたびの報告書を受けまして、下の5番でありますが、課題解決の方策、官民の役割分担、費用対効果等を踏まえまして、県のほうで方向性を検討してまいりたいと思っております。
 スケジュールといたしましては、10月中旬ぐらいに県の素案、年内に県としての方針案を出していきたいと思っております。
 また、丸の2つ目にありますように、保育の質の向上につきましては関係機関と協議し、可能なものから来年度の施策に反映していきたいと思っております。
 12ページをごらんください。認可保育所での園児の負傷事故について報告いたします。
 事故の概要及び経過でございますが、去る7月2日に米子市内のひばり保育園の園庭、これは飛び地となっている園庭でありますが、ここで5歳の児童が井戸の手動的ポンプの根元に右の人さし指の爪の下あたりを挟むといった事故がありまして、手術を受けました。7月12日に退院し、現在は通園中であります。この事故から3週間を経過してということになりますが、米子市に報告があり、また県のほうに報告を受けております。そして8月2日に県西部福祉保健局が現地調査を行い、翌週9日に安全面での現地監査行っております。
 この事故に係る問題点と実地監査での指摘事項でありますが、大きく3点を上げております。
 1つは、安全点検簿の整備が不十分であったということであります。各園におきまして、安全点検簿を整備していただいているところでありますが、この園の作成している安全点検簿の項目に今回の井戸の手動式ポンプが入っておりませんでした。したがって、職員による安全確認、それから園児への指導が徹底できていなかったといった点があります。これに対しまして安全点検簿のチェック項目を再点検し、どの職員でも同じ視点でチェックできるよう職員の研修を継続実施するようにと指摘しております。
 そして問題点の2番目といたしまして、この飛び地となっている園庭に係る安全管理が不十分でありました。園が作成しております安全管理の安全対策マニュアルでは、園外では複数の目で監視を行うとしておりましたが、この飛び地、園内という位置づけにしておりますために複数職員によって監視していなかったということがあります。これに対しまして安全対策整備計画の提出、職員のヒヤリ・ハット経験を踏まえたマニュアルの見直しを指摘するとともに、安全対策の整備が確認できるまではこの飛び地の園庭は使用しないことを指導しております。
 そして問題点の3番目といたしまして、事故報告が非常に遅延していた点であります。厚生労働省の通知によりまして、治療に要する期間が30日以上の事故の場合には速やかに報告しなければならないとされておりましたが、今回米子市に報告があったのは3週間を経過しておりました。これに対しては適切な判断を行うように指導しております。
 その後の県の対応でございますが、この園に対しましては実地監査の結果の改善状況を今月
24日までに報告するように指導しております。
 また、その後の安全対策といたしまして通常の監査を11月以降に実施していきたいと思っております。
 保育所・幼稚園全体に対しまして、13ページに添付しておりますが、8月4日付で注意喚起の通知文書を出しております。また、8月9日のこの園に対する指導監査の結果を踏まえまして、詳細な安全対策についての指導文書を8月16日付で出しているところであります。
 2番目に本年度から実施する実地監査におきまして、安全管理面をさらに強化していきたいと思っております。
 そして3点目に今後、実施する施設長研修等におきまして、安全管理を徹底していただくよう口頭でお願いしていきたいと思っているところでございます。

◎浜田委員長
 ありがとうございました。
 では、議題22、「鳥取県青少年健全育成条例」の一部改正に伴うパブリックコメントの実施について、中川青少年・家庭課長の説明を求めます。

●中川青少年・家庭課長
 資料の14ページお願いいたします。「鳥取県青少年健全育成条例」の一部改正に伴うパブリックコメントの実施についてでございます。
 本県では、青少年の健全な育成を図るために青少年健全育成条例を制定して、良好な社会環境の形成に努めているところでございますが、最近麻薬、覚醒剤といった禁止薬物ばかりではなく、脱法ハーブなり合法ドラッグといったものの使用やそれに起因する事件が社会的な問題となっているところでございます。今後、県といたしまして総合的・積極的にこれらの脱法ハーブ等を含む薬物対策を実施していくこととしており、まずは青少年の健全育成という観点から条例改正を検討しておりまして、パブリックコメントを実施したものでございます。
 具体的な条例の改正内容は、2番、(1)でございます。ここで資料の修正をお願いしたいのですけれども、自主規制のところで公告主とあるのですけれども、字が公という字になっております。広いという字でございますので、修正をお願いします。
 その他の規制のところで図書の販売等を受けようとする者とありますが、図書類という言葉が入りますので、修正をお願いいたします。
 具体的な条例改正の中身でございますけれども、従来から図書類の販売を業とされる方や映画等主催される方、また広告主の方につきましては、現行の欄にありますように青少年の性的感情を刺激したり青少年の粗暴性や残虐性を誘発するもの、また青少年の自殺を積極的に奨励する内容のものを、それぞれ図書類や書類の販売の自主規制、映画等の観覧の自主規制、それからチラシ等の配布の自主規制をしていただいているところでございます。また、特に図書類の販売を業とされている方につきましては、そういった該当図書と他の図書とを区分して陳列していただくことを条例でお願いしているところでございます。
 このたび、その自主規制等していただくものの中に、薬物乱用を助長するものとして右側にあります改正案を追加するものでございます。内容といたしましては、薬物、シンナー等はもとより、エとしまして、いわゆる脱法ハーブ等を使用する内容を誘発するものにつきましても新たに自主規制等の対象としていただきたいというものでございます。
 そのほかこれに伴いまして、表の一番下ですけれども、インターネットカフェ等でフィルタリングを設定していただいておりますが、このフィルタリングの中身につきましても薬物等についてのフィルタリングもお願いするものでございます。
 施行日につきましては、25年1月1日を予定しております。今後、8月下旬からパブリックコメントを実施の上、9月議会で提案させていただきたいと思っております。
 繰り返しになりますけれども、今後、薬物乱用に限らず県としていわゆる脱法ハーブ等につきまして、総合的な追加的措置等も検討し、施策を実施していくこととしております。

◎浜田委員長
 では、議題23、次期「鳥取県周産期医療体制整備計画」の策定について、中西医療政策課長の説明を求めます。

●中西医療政策課長
 15ページお願いいたします。次期「鳥取県周産期医療体制整備計画」の策定についてでございます。
 平成23年5月に鳥取県周産期医療体制整備計画を策定いたしましたけれども、この24年度末までの計画期間でありますので、次の計画の策定に着手したところでございます。
 1番目をごらんいただきますと、そもそも周産期医療体制整備計画でございますけれども、平成20年10月に東京都において脳内出血を起こした妊婦が死亡するという事件がございまして、これをきっかけに各都道府県での策定が求められたものでございます。本県では、平成23年5月に策定して、今1年ちょっと経過したところでございますけれども、これを新たに25年度以降の計画として策定するものでございます。
 計画の期間についてですが、前回は2年弱でございましたけれども、次の新しい計画におきましては平成25年4月から平成30年3月までの5年間としたいと思っております。これは今保健医療計画を見直しておりまして、平成25年4月から5年間の計画の見直しをしておりますけれども、これに合わせたいということでございます。
 3番目で計画の策定方法を載せておりますけれども、周産期母子医療センターや分娩を扱う医療機関の医師、また医師会といった方に集まっていただきまして、県周産期医療協議会を設置しております。こちらで協議検討いただきながら策定したいと思っています。
 策定のスケジュールをごらんいただきますと、既に1回目の周産期医療協議会は8月8日に開催しておりまして、現状や課題等について意見交換を行ったところでございます。あと2回ほど協議会を開催いたしまして、最終案をつくり上げ、3月には周産期医療体制整備計画を策定したいと思っております。
 参考欄には現在の計画の整備目標の概要を載せておりますので、ごらんいただきたいと思います。

◎浜田委員長
 では、議題24、鳥取市の「看護師等養成機関の新たな設置検討会」について、谷医療政策課医療人材確保室長の説明を求めます。

●谷医療政策課医療人材確保室長
 それでは、資料の16ページをお願いいたします。鳥取市が設置しております看護師等養成機関の新たな設置検討会の検討状況について、御報告させていただきます。
 まず、この検討会の設置の経緯でございますが、ことしの2月に鳥取医療センターから看護医療専門学校誘致についての要望書が鳥取市長に提出されました。同じく鳥取市の2月定例会では、鳥取県病院協会東部支部より学校誘致の陳情がなされ、全会一致で採択となっております。その後、市のほうでいろいろ検討されまして、7月3日でございますけれども、看護師等養成機関の新たな設置検討会が設置されました。
 委員につきましては、17ページの委員名簿のとおりでございまして、会長は鳥取医療センターの下田院長、副会長は鳥取市企画推進部の松下部長でございます。県からは、私も委員として参画させていただいております。
 開催状況でございますけれども、7月3日に第1回目が開かれまして、現状確認なり課題について議論されました。そこに書いてあるように、看護師不足である、採用しても不足の状態であるなり、地域でやることが大切だなど、いろいろな意見が出ておりました。
 2回目は7月27日でございますけれども、このときには新たな養成施設の設置についてということで事務局から案がなされております。そこに書いてありますように、看護師養成は40人で2クラス、80人の3年制が妥当である。希望としては理学療法士等の設置も望ましい。可能な限り早期の設置を希望する。学校の選定については、広く公募を行う。行政につきましては、支援について最大限の努力をするという事務局案が示されまして、それに対しまして実習先は各病院が努力しないといけない、准看護師の進学コースも設置してほしい、将来的には4年制も視野に入れたいといった意見が出ております。
 今後ですけれども、8月29日には最終の検討会となっておりますけれども、第2回に出ました事務局案にそのときの主な意見を加えたものを、また事務局のほうから示されるものと思っております。

◎浜田委員長
 ありがとうございました。
 以上で福祉保健部の説明は終わりましたが、それでは質疑を一括してお受けいたします。ある方は、どうぞ挙手をなさってください。(発言する者あり)
 それでは、各課ごとにいたしましょうか。福祉保健課のほうで質疑のある方はどうぞ。まず、1ページのところですね。ありませんでしょうか。
 それでは、3ページの長寿社会課はいかがでしょうか。デイサービスの事故の問題ですが、よろしいでしょうか。
 長寿社会課の賃貸住宅あんしん見守り活動はよろしいでしょうか。
 災害ボランティア、豪雨災害のほうですが。
 それでは、子育て応援課の保育士養成について。

○市谷委員
 この保育士養成の検討委員会について、常任委員会のたびに報告はあったのですけれども、改めて検討委員会の資料を見せていただきまして、正直びっくりしました。というのが、子育て王国鳥取県として現状の分析はいいのですけれども、どういう保育士養成を行いたいか、どういう数が今後必要になってくるか、欲しいかという議論がないのです。そのことにまずびっくりました。ちょっとこれではと思ったと同時に、例えば保育士の必要数について低年齢児はふえているけれども、子供が減っているという前提に立っての議論になっているのです。しかも保育専門学院のことでいえば、保育士の必要数が検討されているのですけれども、それはあくまで保育園、幼稚園に就職した人の数であって、児童福祉施設なり社会福祉施設などに就職している方の数が保育士の必要数としてカウントされていない数字になって出てきているのです。前の常任委員会のときにも提起があったかもしれませんけれども、保育士は幼稚園だけではなく、今の子育ての状況からいくと虐待の問題や保育士のニーズなど、いろいろな分野で高まっていることもあるのに、保育士の必要数が幼稚園や保育園だけの数でカウントされて、子供が減っている前提から保育士はそんなにこれから要らないのですと議論するのは間違っていると思うのです。だから、その辺を課にお聞きましたら、その保育士の配置数を多目に見積もっているからと言われましたけれども、福祉施設などは入っていないと聞きましたので、その点も確認させていただきたいです。
 あと保育士数のことでいえば、税と社会保障の一体改革で子育て支援法で新しい法律ができて、消費税の増税とセットで2014年、2015年と実施されてくるのですけれども、その中で保育のあり方もいろいろな事業がこれから参入してくると。だけれども、それについては今回検討の材料として入っているのでしょうか。見ると入っていないとも、入れないとも書いてありましたけれども、これも検討の中に入れるべきだし、法律がどう実施されるかによっては保育士のニーズの数も変わってくると思うのですが、それを最初から検討の項目から外しているのはどういうことなのかなと。だから、今のままで結論出してはいけないと思うのですけれども。
 県の条例に基づく保育士の配置基準で、1歳児については6対1を4.5対1にしているという話でしたけれども、それ以上の年齢についても厚く配置する必要があるのではないかというのが最後書いてありましたが、そのことについては保育士の必要数にカウントしていないと思うのです。だから一方では、配置は厚くする必要があると言いながら、養成数にカウントしていないというのはどういうことなのかなと。県としてもどれぐらいの数を今の子供たちの現状、いろいろな法律や県条例の整備との関係でどういうふうに考えていくのかが決まらないまま、保育専門学院を廃止とした場合に、養成数をきちんと賄えるのかと。その辺の手だても要ると書いてありましたけれども、この不安が的中してくることになりかねないと思うのです。ですから一つは、保育士養成数の将来予測について今言ったような点がどういうふうに検討、考慮されてきたのかを説明していただきたいです。
 あと、質の問題もいろいろ見せていただきましたけれども、結局短大や鳥大や社協の研修などにこれまでも頼ってきたし、そこにもお願いしていかなければいけないのですが、県として保育の質を上げていくことに直接どうやって責任を持つのかが全然議論されていないです。今までどおりどこかにお願いするということですが、そういうこととの兼ね合いで保育専門学院のあり方をどういうふうに検討されたのかと。質の問題で県の役割、保育専門学院の役割はどうだったのかが2つ目で聞かせていただきたい点です。
 今の説明が不十分だなと思うのですけれども、先ほど佛教大学の通信による幼稚園の免許の取得が最近取れていないという話がありましたが、それは今年度というか、今非常に下がっているだけで、これまでの取得率はそんなに低くないです。だから、昨年度の辺で起きた事例だけを捉えて、幼稚園免許の取得率が低いみたいな印象だけを与える説明は間違っていると思いますよ。みずからもそれを書いておられますし、最近は特殊な要因があってそういうふうになっていることが書いてありますから、その点もきちんと説明していただきたいと思います。
 あと保育専門学院が定員割れしているという話がありますけれども、受験の競争倍率は2倍近くあるのです。ただ、入れている人が少ないという現実はあるかもしれませんけれども、2倍近くの競争倍率で入りたいという県内の若い人たちがいらっしゃることの報告が全然なくて、定員割れしていますという話だけだと説明が不十分だと思いますので、競争倍率についても説明していただきたいと思います。とりあえず説明は以上にして、また後で追加で言いたいと思います。

●渡辺子育て応援課長
 まず、保育士養成の必要数について大きく3つおっしゃいましたけれども、1つは保育所、幼稚園だけを推計の対象にしていて、養護施設等は入っていないのではないかといった御意見でした。保育所と幼稚園、それから養護施設との大きな違いは、推計から外しているのではなく、現在でも保育専門学院あるいは県内の鳥取短期大学の卒業生の一定数は就職しているわけでありまして、現在の就職が維持されるという前提で反映していないと言わせていただきたいと思います。そういった養護施設、社会福祉施設との違いは、保育所の場合は年齢児に沿って例えば3対1、6対1といった入所児童に対する配置割合が明確に決まっているのですが、社会福祉施設等につきましては実際に入ってくる子供が何人かではなくて、施設の定数が何人になっているかによって配置の基準、人数が決まっていることもあります。また、幼稚園は保育士の資格を持っている人でなければならないのですけれども、その他の社会福祉施設については保育士または児童指導員、看護師ということで資格が明確に限定されておりませんので、そういったことから今後の推移が非常に図りにくいと思っております。ですから、現状の就職の状況が今後も維持されるという前提で考えております。決して外しているわけではありませんということが1点目です。
 2番目に、今の国で検討されている新しい子育て支援制度が考慮されていないのではないかでありますけれども、確かに国制度の検討状況を見ますと3歳児を中心に配置基準を見直すことが書いてあるのですが、ただこれも財源がバックに必要なものでありますので、当面は量的確保に回さざるを得ないということはお聞きしております。ですから、方向としては3歳児を中心に見直すと書いてあるのですが、当面のところ不確定ということで、この検討委員会からは推計には入れないといった判断であります。
 ただ、今後、県の検討する方向については、国が何年後になるかわかりませんけれども、3歳児について充実していきたいといった文言がありますので、それも含めた推計はしていきたいと思っております。
 もう1点、県のほうでも条例を検討している、また、この中でも他の年齢時の配置基準の見直しも必要だということですが、この検討委員会の推計においてはまだ不確定な部分ということで入れておりませんが、今後の県の検討段階ではしっかりそれも含めて推計していきたいと思っております。
 質の問題について御質問がありました。質を上げていくことが議論されていないということでありますが、この検討委員会では県の役割として質を上げていく一つの方法として研修を充実していく、それから配置基準を見直すことも挙げておりまして、この報告書を受けて県のほうで具体的にどう質を上げていくのかをしっかり検討していきたいと思っております。検討委員会としては、そこまでであると思っております。
 次に、佛教大学での通信の取得率が下がっているということですけれども、この報告書の最後の補足で推測の部分になりますので、報告書の中には入れておりませんが、恐らくこういったことが原因で2カ年の取得率が下がったのであろうといったあくまでも推測であります。本年度末に取得がどうなるかはわかりませんので、報告書の中ではひとまず事実として、この近年2カ年の取得率が下がっていると入れさせていただいております。
 最後に、定員を下回っているといった記載になっていると。ただ、近年の状況を見ると2倍近くあるのではないかといった御意見でありますが、これは近年、以前は受験が一発勝負だったのです。それを前期試験と後期試験で、前期で落ちた学生が後期も受けれるような、2回トライできるシステムにした関係もあって延べ人数で上げておりますので、純粋に2倍近くの受験率とは言えないと思っておりまして、事実として数字を上げさせていただいているところであります。

○市谷委員
 それで今、いろいろな考え方や情報の性格を御説明いただきましたけれども、いずれにいたしましても、これから県が条例で保育士配置について決めようとしていると。それから、国の法律についてまだ不確定だけれども、これからいろいろ決まってくるわけですよね。だから、こういうことがまだ検討されていない中で、この保育専門学院を廃止する結論には至らないと思うのです。それに先んじてですね。
 しかも、検討委員会のメンバーでPTA代表が入っていますけれども、工業高校のPTAの方だからいけないというわけでもないですが、実際工業高校の卒業生が保育専門学院に行かれる確率は少ないのではないかと思いますので、もう少しこういう結論を出す時期を拙速にすべきではないと。いろいろな不確定要素もあるし、これから県が考えていかなければいけないこともある中で、すぐに廃止だと出していただきたくないのです。
 その点を確認させていただきたいのと、それから県民の税金を使うことだし、保育士養成は本当に広く県民の生活にもかかわってくることですので、広く県民の皆さんの意見を聞くと。特に進路、子育て世代の方や、高校の関係者、特に中部地域は進学されている方も多いようですので、中部地域の住民の皆さんなり、あと現場の保育士の声や卒業生の意見も広く聞くこともしていただきたいと思います。2つ言いましたけれども、結論としては年内にと単純に急ぐのではなく、もっと広く県民の皆さんの意見を聞くことや法律のことも見ながら、それが何も決まらないままに年内に決めてしまうことがないようにしていただきたいと思うのですけれども、部長に聞いたほうがいいでしょうか、どうでしょうか。

●林福祉保健部長
 拙速にとありましたけれども、国の動きはまだ正直言ってわからない状態です。ただ、県の条例改正は、当然それなりの方針を出すものですので、やはり国の動きを待っているといつまでも方針が決まらないので、やはり県の条例改正の方向が出た段階で県としては方針を出していきたいと。ただ、県民のいろいろな意見をお伺いするのは大事ですので、パブリックコメントで御意見は伺うという考え方で、基本的には年内に方針を出させていただきたいと思っております。

○市谷委員
 今も9月になるのですけれども、パブリックコメントは本当に積極的に知っている人しか出しませんので、広く県民の意見を聞くためにはパブリックコメントだけではなくて、保育士や現場におられる方、市町村だけではなくて、それから進路関係、高校関係、保護者関係の方にも広く意見をいただく時間が要ると思うのです。9月ですから、年内となるとあと数カ月で広く意見を聞くことにならないし、パブリックコメントだったらそういうことになるかもしれませんけれども、県民もあんまり情報が知られていない中で、検討委員会では議論したのかもしれませんが、今のままパブリックコメントをとって、はい、決めましたでは余りにもお粗末だと思うのですが、どうでしょうか。

●林福祉保健部長
 パブリックコメント以外にもお話を伺える機会があれば、それはさせていただきたいと思いますけれども、どこまで聞くかということもあるので、基本的にはこの委員会でいろいろな御意見をいただいて結論を出し、そしてまた議会のほうでも御議論いただいて最終的な方針を決めていくことにするべきであると考えております。

○市谷委員
 私は、基本的には保育専門学院をなくすべきではないと。ここでは別に結論を書いてありませんけれども、この流れでいくと廃止が必然的に見えてくるわけです。だから県民の議論も十分ないままにされてはならないので、私は本当に広く県民の皆さんの声聞いていただきたいことを重ねて要望させていただきたいと思いますし、年内は拙速だと思います。
 あと同時に、今、部長に伺ったほうがいいかもしれないのですけれども、中部に看護大学をつくるという話の中で、この保育専門学院を残すとしたら河北中の跡地とありますよね。だけれども、一方で、看護大学を河北中の跡地につくったらどうだという話があり、どういうふうになるのかも心配しておりまして、看護連盟が要望し、私も看護師をふやすことは否定しないのですが、この提案とセットになって保育専門学院の場所がないから単独では残せないという結論のきっかけにならないようにしていただきたい。別々のものとして扱っていただきたいと思うのです。ただ、看護大学の話はまだ要望が出ているだけですので、これからどうなっていくかわかりませんけれども、それがあるから保育専門学院の河北中への移転ができないことにならないようにしていただきたいと思うのですが、部長、どうでしょうか。

●林福祉保健部長
 この保育士養成のあり方検討会は、先ほどおっしゃられた看護大学構想とは全然切り離した話として、6回にわたって議論してきているものです。その中で、もしも充実させるとしたら今の場所では面積的に足らないので、河北中学跡が1つの案で、それからもう1つの案としては学校法人にお願いするという案です。
 看護大学の話につきましては、まだ具体的な話を県として伺っているわけでもないですし、どのような構想なのかもまだこれからの話ですので、それは切り離した話として議論していただいたらいいのだろうと思っております。

◎浜田委員長
 よろしいですか。
 それでは、青少年・家庭課について質疑のある方はどうでしょうか。ありませんか。
 では、医療政策課のほうではいかがでしょうか。16ページですね。

○山口委員
 鳥取市の看護師等養成機関の新たな設置検討会について、今資料を上げておられるのですが、これはどういう意図ですか。次の9月か10月か知らないけれども、この要望を受けてこういう形での設置を検討するという形で上がっている報告なのか、どういう意図で上げておられるのですか。16ページです。

●谷医療政策課医療人材確保室長
 今回のこの報告につきましては、鳥取市のほうで今こういうふうに動いているというただの報告でございます。

○山口委員
 今までこういうケースはないです。確かにやろうという意思があって、議会のほうに説明されるという形で今まで来ていると思います。こういう形でやられたら、今市谷委員の話もありましたけれども、私どもはこれとは違った構想を持っているわけです。だから、こういう事例を挙げておられることになれば、要請したものは何でもこういう形で常任委員会で報告するというルールづくりがしてあってしかるべきではないかと思います。どうでしょう、こういうやり方は。(発言する者あり)陳情を受けてこういう形でやろうという意思を持って、ここに上げておられるのではないかな。どういう意図でここに説明上げておられるのですか。恐らく見えないところに看護大学という要請があっているはずではないですか。あなた方は検討会においてこういう結論が出たと、何らかの形で対応しなければならないということで私どもに今説明しておられるのではないか。

◎浜田委員長
 報告された背景が説明いただけるようであれば。谷室長か、あるいは部長がよろしいでしょうか。

●林福祉保健部長
 この件につきましては、もともとは要望としては鳥取市と県との意見交換会の中で口頭ではこういう検討しますとおっしゃられていて、知事に対してもその際はよろしくと言っておられました。
 それで、今回の検討会を報告させていただいたのは、先日、自民党が鳥取短大を訪問されたときにもこの情報は余り十分に知っていらっしゃらない場面もあったことを踏まえ、一応県のほうも委員として出ていることもありますので、情報として出させていただいたほうがいいという判断で出させていただいたものです。よって、今すぐにこれをどうこうではなくて、こういう動きもありますよというお話をさせていただいたものです。

○山口委員
 いや、それは違う。私どもも4年制の看護大学をつくろうという計画は従前から持ってきていたわけです。環境大学でつくろうではないかという一つの案が自民党の中でもありました。それを何回も繰り返ししましたけれども、環境大学ではもうだめだと。新たな方法で各会派に看護大学をつくろうではないかと要請しているところです。だから、市長と知事との話があったということでこの議案書ではないかも知らないけれども、取り上げること自身がこれはルールとしておかしいのではないか。ここで上げている以上は検討を前向きにするなり、あるいは条例でもつくって対応しようではないかというものが上がっているはずなのです。だから、こういう要望が出ているからこういう形で検討しなければならないではないかと。ただの報告ではないではないかな。つくろうとする意図があるのではないかな。

●林福祉保健部長
 いずれにしても民間がつくるという話で、いわば誘致の話です。今までも議会答弁としてはこういう話が鳥取市のほうであって、誘致に向けての動きがあることは県議会でも答弁させていただいておりますので、その流れの中で検討会が開催されているという報告をさせていただいたものです。ですから、6月議会のときにもたしかそういう答弁をさせていただいたと思いますし、2月のときにもこの話はさせていただいていると思います。

○山口委員
 いや、何回も言いますけれども、そういう要望があったものをあなた方は一々取り上げるのか。それだったら際限がない。知事と市長との話があって、こういう要望があったからここにこういう報告書の何らかの形でアクションを起こすと、こういう意図しかうかがえません。今までで結構、条例化しようといっていろいろ議案が出ているでしょう。

●林福祉保健部長
 県が直接実施するものについては、当然条例化を前提とした形で報告させていただいておりますけれども、それ以外にも民間の動きの中でもかかわりがあるなり情報提供したほうがいいものについては、情報提供させていただいてきていますので、特別な意図を持って報告したつもりは全くありません。これを出すことによって邪魔したことになるのであれば、大変申しわけないなと思っております。

○山口委員
 いや、いいですけれども、きちんと整理してもらって、報告するものは報告をすると。ここに上げている以上は陳情者に対してか、要請者に対して何らかの形で意思をそんたくするということで上げていかないと、あなたの立場もないのではないか。(発言する者あり)

●林福祉保健部長
 特別に誰かから頼まれてということではありません。うちのほうから自主的に出させていただいたものです。(「自主的に出したと」と呼ぶ者あり)

○山口委員
 自主的に出したのだったら、やる意思がもっと要るのではないかな。

●林福祉保健部長
 やる意思というか、県のほうも委員として入っている関係上、こういう形での議論がされていますことを報告させていただいたものです。

○小谷委員
 項目に上げずに最後のその他で報告するぐらいだったらいいけれども、ここに上げた以上はそれなりの意味があるのではないかと山口先生は言われている。

○山口委員
 いやいや、こういうことは初めてということはないけれども、異例なのです。私も長年やっておりますけれども、ある程度予告編みたいな形で対応することならわかりますけれども、ここの委員に入っているから、県が意図を酌んでここに……。

○小谷委員
 その他の事項ぐらいで報告すればよかった。

●林福祉保健部長
 その他ですか。

◎浜田委員長
 鳥取医療センターから要望書が出ています。それを踏まえ鳥取市長に。市議会だったらいいですけれども、県のほうではないから。

○山口委員
 こういうことになったら、誰かから要望書が出たら全部取り上げなければいけないのではないか。

●林福祉保健部長
 私の先ほどの説明が悪かったのかもしれませんけれども、こういう動きがあって、県も委員として出ているために報告させていただいたものです。今後、これがどういう方向で発展していくかまだわからない話ですし、もしもこれがどんどん進んでいって建設みたいな話になったときには、また報告させていただく場面が出てくるのかなと心配しております。

○山口委員
 いや、実はこの常任委員会は先回の常任委員会から今日まで起こったものについての報告が一つありますし、一つは次の9月の定例会に対して提案するものが大半なのです。そういうのを事前説明しているから、各会派における政調・政審において常任委員会で説明しておりますからという形で、皆さんが対応されているのではないか。だからこの予備調査でまず優先するのは、次の定例会に提案する事項が大半なのです。だから報告事項なら報告事項としてきちんとまとめてやられればいいのです。

●林福祉保健部長
 閉会中の常任委員会でしたので、この中でも……。

○山口委員
 何回も言いますけれども、閉会中の常任委員会は9月の定例会を前提とした時期でしょう。

●林福祉保健部長
 もちろん9月議会に向けてのものもありますけれども……。

○山口委員
 ありますではなくて、大体そういう形になっているのでしょう。

●林福祉保健部長
 ただ、この中でも協定の締結など……。

○山口委員
 だから、条例化しようと思うものと、それからこういうものがありましたという報告とをセパレートして説明してもらわないと、こういう形でぼんと上げてしまうと。

○小谷委員
 報告事項に上げてこなければよかった。その他の報告でこういう事例も出ていますということにすれば。私の意見ですけれども、山口先生が言われるように、きょうの常任委員会の内容も水条例等々9月定例会に向けてのものもあるので、このこともやる方向でやられたのではないかという思いがあります。本当なら、それはその他の報告事項でこういう事例もありますよと言ったほうがよかったではないかというだけの話。

○市谷委員
 別に部長をかばうわけではないですけれども、きょうは大体報告なので、それで県がここに参画していること報告してもらわないと困るので、きょうは……。

○山口委員
 だったら何で県が入るのだ。

○市谷委員
 その話をされるのならまだわかるのですけれども、入っている以上は報告してもらわないと困るので、むしろ何でここに入られたのか、入らなければいけない理由があって入っておられるのではないかと。

○山口委員
 県が多分かかわったものだ。

○市谷委員
 だから、そこら辺を聞いたほうがいいのかなと思うのですけれども、後で入って一緒に検討していたということになったら、それはそれで私たちも困るので。

○小谷委員
 鳥取市から県も入ってくださいと要請があったから入ったのか。

●林福祉保健部長
 そうです。看護師が不足していますし、誘致の話が前からあって県のほうがいろいろな……。

○小谷委員
 それはわかったけれども、この検討委員会に入ったのは。

●林福祉保健部長
 なぜ入ったかということですか。

○小谷委員
 そんなことはどうでもいい。検討委員会の中に入った経緯はどうだと聞いたら、鳥取市から要請があったから県が入ったということだ。それも委員として。

◎浜田委員長
 では、その入った背景を。

●林福祉保健部長
 結局県でないと県全体のいろいろな情報を持っていないし、看護師不足の現状も説明できないので、鳥取市のほうからこういう看護師養成施設の誘致をしたいという話は前から聞いていた話です。ついては、その委員の中に入ってほしいという要請がありましたので、それが6月時点だったと思いますけれども、お受けしますということで入ったものです。

◎浜田委員長
 入ったから報告したまでということ。

○山口委員
 報告だろうが何だろうが情報提供までぐらいならいいけれども、ここに堂々と上げていること自体が不可解です。(発言する者あり)執行部の話はつくることを前提にして報告しているわ。(発言する者あり)

◎浜田委員長
 要望書が出てたことから検討委員会が設置されて、それに県も加わり、そして一緒に検討した結果を説明されること自体が、このセンターから出た要望書を前向きに受けとめ、積極的に向き合っていることのあかしだと受け取られてしまうということですね。

○山口委員
 これも議論することになるのか。

◎浜田委員長
 主体は鳥取市なのでということだと思います。

●林福祉保健部長
 鳥取市の民間を誘致するというお話です。

◎浜田委員長
 ですね。鳥取市が主体のものをここで報告されたということです。

○山口委員
 鳥取市が民間で誘致するということでしょう。

●林福祉保健部長
 そうです。

○山口委員
 鳥取市に任せればいいではないですか。それで、何で県が。

●林福祉保健部長
 先ほどお話ししたような考え方で。

○山口委員
 いや、違う。(発言する者あり)

◎浜田委員長
 もしここで報告されるとすれば、その他事項で話されれば県の政策とは離れているという感覚で受け取られるかもしれませんということですね。

●林福祉保健部長
 その他という。

○山口委員
 とりあえずはいいから、ちょっと。

●林福祉保健部長
 わかりました。今度から気をつけますので。

◎浜田委員長
 問題提起ということで、今後の報告のあり方を御検討いただければと思いますが、いかがでしょうか。

●林福祉保健部長
 わかりました。

◎浜田委員長
 それでは、ほかにはいかがでしょうか。よろしいでしょうか。
 その他でございますが、福祉保健部と病院局の関係で何かございますでしょうか。

○市谷委員
 県ではないですけれども、国立鳥取医療センターがこのたび54床ある精神科の病棟一つ丸ごとなくしてしまうということで、非常に入院患者や家族から不安の声が上がっております。それで、これは2回にわたって病棟削減が行われていて、前回は県に情報提供があって、知事のほうからもこんな拙速なことはやったら困るという申し入れもされているのですけれども、今回は県のほうにも情報提供が十分されていなかったようで、今慌てて対応されているのではないかと思うのです。この辺の情報をわかる範囲で構いませんので、教えていただけませんでしょうか。来年にはこの54床がなくなるという話ですので、どういう状況になっていて、県としてはどういうふうに考えているのかも、ぜひ常任委員会で出していただきたいなと思うのですが、どうでしょうか。

◎浜田委員長
 医療政策課ですか。(「障がい福祉課」と呼ぶ者あり)お願いします。

●足立障がい福祉課長
 鳥取医療センターの精神科病床の削減に関しましては、平成21年のころからの計画でありまして、21年の当初に23年度末には128床削減する、あわせて医療観察法専用病床の26床を整備したいという報告が県のほうになされております。それを受けまして、県としても非常に期間が短いこと、それから病床の削減が非常に大きいということで、病院機構本部あるいは医療センター、県の三者で情報交換したり国に対して要望書を提出したりいたしました。それにより、平成21年8月には24年度末までに108床削減しますという削減幅を縮小することと、医療保護の専用病床は17床整備したいという方針へ計画変更されたところでございます。この医療センターの病床削減部分につきましては、精神科病床だけではなくて、重心病棟の整備なり医療観察法の病棟の整備、回復期リハビリ病棟の改修などが鳥取医療センター全体の改修の中の一つとして、位置づけられているところでございます。
 先ほど市谷委員がおっしゃられましたように、平成21年10月に最初にまず54床の削減が行われたところでございます。今回、当初は24年度末までの計画ということもありまして、残りの
54床の削減を来年度末に向けて行う予定でございます。県におきましても、今回の病床が減ることは退院する患者が出ることでございますので、退院後も適切な支援が受けられるよう、今度8月末に東部地区の関係病院等も含めた連絡会議を開催して、そういった地域での体制整備について検討する、意見交換する予定としております。県としましても、地域移行の計画は平成21年当初からの計画でありますが、その当時から基盤整備についても十分配慮するよう医療センターにも申し入れておりますけれども、引き続きグループホームなりケアホームといった施設整備、住まいの確保といった部分、地域移行が円滑に進むことを支援していこうと思っていますし、医療センターにおいても追い出しになるような病床削減にならないよう、重ねて要望していきたいと思っているところです。

○市谷委員
 医療センターにも行きましたけれども、とにかく病棟はなくなるということで、「では行き場がなくなった人どうするのですか」と話したときに、「それは、もうこれ以上病院に入り続けられると思わないでほしい」と言われたのです。そういうことがないようにと県は言っているのですけれども、国の施策では削減する。地域移行自体が全部悪いわけではないですけれども、現実には今グループホームなどいろいろ言われたけれども、足りないのです。もう家族に頼らざるを得ない状況の中で、これは本当に深刻な問題で、ぜひ医療センターには行き場がなくなった人たちを無理やり追い出すことを絶対にしてはならないと言っていただきたいのです。
 その点の確認と、8月末は来週になりますけれども、検討の様子をぜひここの常任委員会にも報告していただきたいです。先ほど看護師の話もありましたけれども、こういう病院や医療関係の計画は県が持ってやっていくわけですから、施策で足りない部分はどこを補充していかなければいけないのかなどをぜひ報告していただきたいと思うのです。4病院で話し合いされるのでしょうけれども、その点を教えてください。

●足立障がい福祉課長
 先ほどありましたように、追い出しにならないような地域移行、円滑な地域移行については病院へ再度申し入れなり意見交換しながら体制を整えていきたいと思っています。
 常任委員会の報告につきましては、病床の削減状況なり関係機関との検討状況など、どういうタイミングで御報告するのがいいのかということもありますが、状況がある程度固まった時点なり議論していく中で、また御報告させていただこうと思います。

◎浜田委員長
 よろしいでしょうか。
 ほかにはいかが。

○砂場副委員長
 わかったらでいいのですけれども、去年の7月に厚生労働省で死亡時画像診断が非常に有効であるという報告書がまとまったのを受けて、鳥取県警でも死亡時画像診断をやりたいという話を聞いているのです。中央病院や厚生病院でもMRIなどあると思うのですけれども、それに対応できるのでしょうか。後で報告してもらってもいいですけれども。

●柴田病院事業管理者
 いわゆるAiという、死因を特定するための画像診断のことをおっしゃっているのだと思いますけれども、今非常にそういう手法が注目されています。死因を特定するのは、いわゆる病院で亡くなった方以外の死因が特定できない方に対して取り入れていくのですけれども、一般的には行っていません。行っていませんけれども、どういう考え方になるのかは今答える材料を持っていませんので、また後ほどまとめて御報告したいと思います。

◎浜田委員長
 よろしくお願いします。
 ほかにはいかがでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、福祉保健部、病院局につきましては以上で終わらせていただきます。皆さん、どうも御苦労さまでございました。ありがとうございました。
 では、暫時休憩いたしまして、その間に入れかえをさせていただきます。5分間の休憩をとらせていただきます。

                                午後2時50分 休憩
                                午後2時55分 再開

◎浜田委員長
 それでは、再開させていただきます。
 引き続き、危機管理局について行います。
 議題に入りますが、今回の常任委員会は議題がとても多いため、簡潔な説明を御協力お願いいたします。
 質疑は、説明終了後一括して行わせていただきます。
 では、議題25、鳥取県津波対策検討委員会の検討結果に係る今後の対応につきまして、桐林副局長の説明を求めます。

●桐林危機管理副局長兼危機管理政策課長
 それでは、危機管理局の資料の1ページをお開きください。これまでも、各委員会が終了しますごとにその概要をお知らせしてきたところでございます。その最終報告書を7月17日に会長から知事へ報告させていただきました。
 その中で1点新たにつけ加えたものがございます。別冊の資料の24ページをお開きください。第4回の検討委員会において建物被害、人的被害の数値上のシミュレーションをしておこうということがございました。その内容を最終報告書で追加しております。具体的には、建物も人的な被害もこれまで日本で起きた津波被害の実際の状況、浸水深によってどれぐらいの方が被害を受けられるか、どれぐらいの建物が被害を受けられるかという統計的な数字がございますので、それに基づいて計算したところでございます。
 27ページですけれども、こちらに建物被害の評価をしております。一番上の表が佐渡北方沖の一番大きなパターンですけれども、最悪の場合、つまり海岸堤防が機能しない場合、全体で全壊が259棟、大規模半壊が439棟起きるという結果を出しております。
 あるいは、鳥取県の東部沖ですと全体で1,341棟のうち全壊が101棟という形でございます。
 30ページでございますけれども、同様な手法で人的被害、これはお亡くなりになる方がどの程度かという推計でございます。佐渡北方沖、鳥取県東部断層、いずれも合計で15人の方が亡くなる。ただし、これは津波が起きても何ら避難行動されなかったことが前提でございます。これをゼロにすることを目標に、それぞれの津波パターンに応じた避難対策を立てていただくための資料で逆に提示したものでございますけれども、佐渡北方沖で15名、鳥取県東部断層でも15名とございますけれども、特に鳥取県東部断層では岩美町で12人という大きな数字が出ていることが特徴かと思います。
 また1ページに戻っていただきますけれども、このような内容を含めて報告いたしました。知事と松原先生との話の流れの中で、幾つか今後の対応について協議がなされております。1つは、大きな被害の想定などが出たものですから、住民の方がもうこれはどうしようもないとお考えになるのではないかと、対応できないことが起きはしないかという懸念がございました。逆に、全く自分のところには関係ないと反応される方も随分いらっしゃるのではないかということで、いずれにしても住民の方に啓発的な資料を新たにお届けすることが必要ではないかということになりました。
 今後の対応といたしましては、まず1番目でございますけれども、県政だよりの9月号、お手元に今お配りされたかと思いますけれども、4ページと5ページに概略でございますけれども、このシミュレーション結果と大まかな避難の考え方をお示しさせいただいたものでございます。9月上旬には、全戸にお届けできるのではないかと思っております。
 2番目でございますけれども、パンフレットの作成ということで、この県政だよりでは紙面の都合もあり、本当に大ざっぱなことしかお伝えできません。それよりはもう少し詳細に説明できるパンフレットを作成するよう検討しております。
 また、住民への説明につきましても、なかなか行政の職員が説明しても限界がございます。専門家の先生方から住民に説明する機会をなるべく設けていこうという方向で、さらに浸透を図ることを考えていこうと思っております。

◎浜田委員長
 では、議題26、第4回原子力防災連絡会議について、議題27、第4回原子力安全対策プロジェクトチーム会議の結果について及び議題28、島根原子力発電所2号機のストレステストの提出について、水中危機対策・情報課原子力安全対策室長の説明を求めます。

●水中危機対策・情報課原子力安全対策室長
 まず、2ページの第4回原子力防災連絡会議について、報告させていただきます。
 この会議につきましては、たびたび御報告させていただいているところでありまして、福島第一原子力発電所で発生した原子力災害事故を踏まえて、島根原子力発電所に係る防災体制を見直そうということで始まった会議でございます。第1回が平成23年5月にありまして、今回で第4回目でございます。
 これまでは避難を主にやっておりましたが、原子力災害特別措置法等もめどが立ちましたので、今回から地域防災計画を策定していこうという目的をより明確にした会議と位置づけましたところでございます。
 日時につきましては、7月19日の午後行いました。
 場所については、島根県のオフサイトセンターで行いました。
 出席団体につきましては、これまでのEPZに加えまして鳥取県、米子市、境港市を含めたUPZを含む区域が入っています。3ページに出席者名簿ございますように、そこの原子力担当の部課長、県からは局長以下、総合事務所からも出席いただき、それ以外に島根県警や鳥取県警、オブザーバーとしまして経済産業省なり中国電力から参加してございます。
 会議の概要でございますが、当日は5点ほど協議いたしました。
 まず1点目に避難計画の検討状況ということで、開催県である島根県から説明がございまして、島根県は9月ごろをめどに県と4市で共同して作成していくと。それから、平成24年2月に策定した避難先地域割り当て案を基本にしていくと。今後出てきます国の防災対策指針や地域防災計画を踏まえて、随時見直していこうという報告がございました。鳥取県につきましては、避難計画について現在策定しておりますと。また、基本的事項やスケジュール等は島根県と調整しつつ連携して進めていくと報告しました。そのときに雲南市から意見がございまして、県が率先してリードすべきだと。市の意見を取り上げる場、ワーキンググループ等の設置が必要ではないかという意見がございまして、島根県からはまずは役割を決めて避難先を確保することが重要だと。必要に応じて、例えば自衛隊等の機関も含めてワーキンググループに参加を要請していくという意見がございました。
 2番目に、モニタリングポストの配備計画について協議いたしました。島根県からは、固定局を10キロ圏内に10カ所、30キロ圏に3カ所、可搬型を50キロ圏に50カ所を配置予定だと。本県からは、固定局を30キロ圏に2カ所、可搬型を30キロ圏に4カ所に配置する予定だと報告いたしました。この数につきましては、島根県と同様の密度で配置するものでございます。ただ、鳥取県の場合につきましては、これ以外に固定局を人形峠等も含めまして7カ所稼働させる予定もあります。それから、モニタリング車が西部に2台、中部に2台と配置しておりますので、これ以外にも測定が可能な状況でございます。意見としまして、出雲市からこのようなモニタリングデータにつきまして、誰もが見られるような仕組みが必要だと。パソコンがなければ見られないではいけないという意見がございまして、例えばテレビのデータ放送の部分で見られるようにしてはどうかという意見がございました。島根県からは、情報提供は重要なので取り入れられるものは取り入れるという回答でございました。
 次に、原子力安全規制等の見直しに係る状況については、原子力安全・保安院である島根保安検査官事務所から既に御報告いたしましたように、原子力規制委員会設置法が6月に成立しまして、原子力規制庁と原子力災害特別措置法の施行については9月ごろが見込まれるという報告がありました。それから、原子力災害対策指針については、施行後に告示される予定という報告がございました。
 次に、地域防災計画(原子力災害対策編)の見直しについて、島根県から県市とも2月から3月までに地域防災計画の改定が必要ということで、鳥取県についてもその時期を目指して原子力災害対策編の地域防災計画をつくっていこうと決めております。
 次に、原子力防災訓練につきましては、島根県が開催県となりまして共同訓練を申し入れておりまして、今後、内容については主要機関会議で検討しますが、提案のあった訓練としましては、来年1月に住民を含めました実動訓練、避難訓練しようということで進めております。その目的としましては、作成した避難計画の実効性の検証及び課題の洗い出し、住民の避難、避難所の開設運営、要援護者の移送、緊急モニタリングなどを訓練していこうということで、今後これをたたき台にして主要機関単位で検討することにしております。意見につきましては、鳥取県からは避難計画は完成して、それを検証することが必要だということ、出雲市からは中国電力の協力も得て、プラント等の勉強会をやりながらすることが必要だという意見がございました。これにつきましては、7月27日に2県6市で島根原子力発電所で放射線監視の状況等にかかる共同学習会を開催しております。今後も引き続きやる予定にしております。安来市からは道路の渋滞情報、自衛隊の活動状況、避難所の受け入れ状況が入る訓練が必要だという意見がございました。
 続きまして、お手元の資料4ページでございますが、第4回原子力安全対策プロジェクトチームの会議の結果について御報告させていただきます。
 これにつきましても、前回報告させていただいたとおりでございますが、今回は原子力規制委員会設置法の成立を受けまして、本県の原子力防災対策の推進を図るため、初めて原子力安全・保安院の原子力防災専門官、これは島根県に駐在の方ですが、来ていただきまして開催したところでございます。
 7月23日の午後3時15分から4時15分まで災害対策本部室で開催いたしました。
 参加者につきましては、今述べましたように島根原子力発電所の保安検査官事務所の原子力防災専門官、プロジェクトチームのチームリーダーである知事、副知事、統轄監以下各部局長等、警察、教育委員会、病院局、企業局も含めまして、あと総合事務所、米子市、境港市等の参加も得て開いたところでございます。
 会議の概要につきましては、まず原子力安全体制の見直し状況ということで保安院から説明をいただきました。詳細は省きますが、いわゆる原子力規制委員会が3カ月以内にできるということで、原子力規制委員会の事務局として原子力規制庁ができると報告されたところでございます。さらに、内閣に原子力防災会議ができまして、原子力災害対策指針に基づきまして原発敷地外での平時の防災計画や訓練等の推進及び関係省庁、自治体との調整、事後対策としての除染、瓦れきの推進をこの原子力防災会議で行われるという報告を受けました。あわせて、原子力災害特別措置法も改正されるということがありました。それから地域防災計画、これについても半年以内、先ほど述べましたように2月から3月中にはつくらなければならないという説明がありました。
 次に、各ワーキンググループ、5つのワーキンググループを設置しておりますが、それの進捗状況について説明いたします。
 まず1つ目の体制整備構想のワーキンググループ、これについては県の原子力防災体制をどのように進めていこうかというワーキンググループでございますが、地域防災計画については2月から3月の完成を目指すと。それから、2県6市を対象とした島根原子力発電所の防災訓練については、1月中にも島根県と共同して計画したいと。
 避難ワーキンググループにつきましては、避難計画については9月中に中間報告し、2月から3月の完成を目標としてやりたいと。住民避難については、公共機関のみではなくて自家用車を含めた自主避難も対象に入れて、多様な組み合わせで一番効率的な方法で検討していこうと。そのときに、児童生徒の避難については津波等の複合災害も視野に入れて検討すべきだという意見もございました。
 次に、モニタリングのワーキンググループでございますが、これについては島根県のデータもあわせて確認できるシステムをつくろう。いわゆる、鳥取県と島根県の県境で今別々にデータを見れるのですが、一つのパソコン画面とテレビの画面等で島根県のデータと鳥取県のデータも一度に見れるようにしていこうという計画で、今年度を目標にして進めているところでございます。
 被曝医療につきましては、基本的には避難所周辺でスクリーニング、いわゆる避難者の方が汚染されていないかを調べる場所を設置して実施するのですが、それにつきましてバス等で避難する場合は1カ所でできますが、自家用車で避難する場合はどうやってするのか、実施場所の検討がさらに必要だという意見が出ました。安定ヨウ素剤につきましては、一時集結所での普及を前提として市町村調整していこうと。
 5番目の普及啓発・広報につきましては、広報項目や依頼先について整理して標準化していこうと。意見としましては、住民向けの広報を当初からパターン化して速やかに出せるように準備しておこうと。それ以外については、訓練で検証して適時PDCAを回しまして、よいものにしていこうという意見がございました。
 島根原子力発電所に係る安全協定の見直しですが、発電所から30キロ圏内を関係自治体とするUPZとして、米子市と境港市が中国電力に対して法的に位置づけられた段階で、協定の見直しを求めていこうという方針を確認したところでございます。
 続きまして、お手元の資料5ページ、島根原子力発電所2号機のストレステストの提出について御説明いたします。
 これにつきましては、8月3日に中国電力が島根原子力発電所2号機の安全性に関する総合評価、いわゆるストレステストについて国へ報告を行いました。本県及び米子市、境港市については、事前連絡を8月2日及び3日に受けまして、6日の午前11時から12時に内容の詳細説明を受けたところでございます。実際に中国電力が提出した時間は、8月3日の午後1時でございました。
 場所については、危機管理局内で説明を受けました。
 出席者については、中国電力の島根原子力本部の広報部長と専任部長、県につきましては杉本危機管理局危機対策・情報課長と私で受けたところでございます。
 主な説明項目でございますが、これにつきましては昨年の7月22日に保安院から中国電力にストレステストするようにと指示がございまして、島根原子力発電所で評価を進めて、ストレステストを進めていたところでございました。それで、保安院に今回提出したのが全国で9事業者目ということで、ほぼ最後ということと、それから全国の原子力発電所で24基目だったということでございます。
 大まかな内容ですが、ストレステストにつきましては設計上の想定を超える事象に対して、一定の安全誘導、どれぐらいの余裕を有しているかということと、それから福島第一原発事故を踏まえて実施した安全対策に、安全裕度が向上したとの結果を得たという内容でございました。
 詳細につきましては、6ページで説明させていただきます。ちょっと細かいですが、ストレステストの評価項目については6つございまして、地震についてはどの地震の強さまで耐えられるか、津波についてはどの高さまで耐えられるか、地震と津波の同時発生ではどうか、全交流電源が喪失したときに外から電気がない場合にもどれだけ耐えられるか、最終的な熱の逃し場がなくなった場合にどれだけ耐えられるか、その他の過酷事項、シビアアクシデントマネジメントにどれだけ耐えられるかという、この6項目について評価したところでございます。
 まず、1つ目の地震については6ページの右にございますが、簡単に申しますと、原子炉及び燃料プールにある燃料の冷却機能が維持できるかという観点で評価したところでございまして、具体的には原子炉については設計値より1.69倍、それから燃料プールについては1.96倍まで耐えられるという評価でございました。
 2番の津波につきましては、送水車等の配備によりまして15メートルの津波まで大丈夫だと評価されております。
 3番の地震と津波の同時発生につきましては、上にありました地震と津波等の評価でありますように、同様の安全裕度があると、安全性があるという評価がありました。
 7ページの全交流電源喪失につきましては、当初の間ですと直流電源の蓄電池で8時間しかなかったものが、発電機等の配備によって貯水槽から水が送れることによって23日間大丈夫だと、電気がなくなっても23日間自力で耐えられると。
 5番の最終的な熱の逃し場の喪失ということで、貯水槽から送水を可能にしたことによりまして、約107日間熱の逃し場ができるということでした。
 その他のシビアアクシデントマネジメントということで、原子炉の停止機能など安全機能別に整理して評価したところでございますが、例えば燃料制御棒ですとこれまで自動でとめる、それから手動でとめるとありましたが、代替の手段等をもちましてそれぞれ多重性を高めたという報告がございました。
 それらをまとめたものが7ページの右の表でございます。
 戻っていただきまして5ページでございますが、そのときに県のほうからもこの評価についていろいろ質問させていただいたところでございます。原子炉の建屋自体も基準地震動で計算しているのかについては、今回の調査とは別に耐震のバックチェックを行っているので、建屋が耐えられると説明を受けました。
 島根原子力発電所沖の3つの断層が連動した場合の地震についても対応しているのかと尋ねたところでございますが、6月29日に原子力安全・保安院から指示された3連動地震の共振なども考慮しているということで、これらも今回のストレステストには評価されているということでございました。
 防波壁が建設中であるにもかかわらず、なぜ15メートルで余裕があるのかについても質問しましたが、これは水密性を高めた扉の設置等が原子炉の建屋等に行われて完了されておりますので、それから変圧器等も高さ15メートル以上に設置してあるので大丈夫だという評価でございました。
 県の今後の対応でございますが、今回の評価結果を受けまして、国において厳正に審査・確認されるべきものだと判断しております。実質的には9月発足予定の原子力規制委員会において、審査・確認が行われる見込みだと考えております。
 新しい原子力規制委員会においても再稼働に係る判断基準の一つになるのであれば、国の審査・確認を考慮し、本県も周辺自治体として、原子力防災専門会議の専門的かつ公正公平な意見を踏まえて判断していこうと考えております。
 なお、国におきましては、従前より福島第一原子力発電所の事故原因を徹底的に究明・検証しまして、原子力発電所の抜本的な安全対策を樹立した上で、国民の理解を得ることが必要だと要望書等を出しているところでございます。

◎浜田委員長
 では、議題29、鳥取県職員災害応援隊の熊本県阿蘇市への災害派遣について、杉本危機対策・情報課長の説明を求めます。

●杉本危機対策・情報課長
 8ページをごらんいただきたいと思います。この7月に、九州北部豪雨で被害をお受けになられた熊本県阿蘇市に鳥取県職員災害応援隊を派遣してまいりました。
 派遣は、7月23日から27日までで、行くのに実質約1日かかってしまいますので、活動は24日から26日という3日間でございましたけれども、阿蘇市で家屋内なり側溝等の泥の撤去等を行ってまいりました。
 隊員は14名で出かけております。24日の活動対象戸数としては、約2軒の片づけ等を行っております。25日の戸数が約1軒、それから26日の対象戸数が2軒ということで、トータルで5軒ほどでございますが、現地で泥出しや家具等の廃材の撤去、それから床下の防疫を行っております。

◎浜田委員長
 では、議題30、ホテル・旅館等に係る緊急点検結果について及び議題31、第58回鳥取県消防ポンプ操法大会の結果につきまして、丸山消防防災課長の説明を求めます。

●丸山消防防災課長
 それでは、資料の10ページをお願いいたします。午前中に住宅政策課から説明があったかと思いますけれども、消防の部分だけ説明させていただきたいと思います。
 このことにつきましては、5月21日の常任委員会で福山市のホテル火災を受けまして、本県の対応状況について御説明させていただきました。
 今回消防と建築が合同で緊急査察を行いましたので、その結果について御説明申し上げます。
 消防関係につきましては、まず対象物につきましては1番のアの(2)でございます。昭和46年以前に新築され、3階建て以上で収容人員30人以上の建築物でございます。これにつきまして鳥取県の場合、1件該当しておりました。
 続きまして、県独自のものにつきまして5月15日から7月18日までにに202施設を消防のほうで緊急点検を行いました。
 点検の結果につきましては、2の表の2をお願いいたします。県内には防火対象物としまして、ホテル・旅館等が486施設ございます。その中で今回202施設を対象に調査へ入りまして、
130施設で違反がございました。これは17項目の点検項目がございまして、先ほど概括的には6割弱の違反がございましたが、福山のように例えば窓を塞いだり、それから避難経路を遮断したり、それから何年も査察に入っていないという重大な甚だしく危険な施設はなかったと報告を受けております。
 個々につきましては、11ページお願いいたします。11ページの消防法に基づく指摘事項でございますが、主なものとしまして、まず設備の違反内容につきましては、誘導灯の不備が23件、自動火災報知設備の不備が20件ございました。それから、消防機関への火災通報設備の不備が
11件あり、合計40施設で違反がございました。その中で特に主な内容は、電球の球切れなりバッテリー切れなど、すぐに改善できる軽微なものが大半だったと報告を受けております。
 防火管理の違反内容につきましては、特に多いのが消防訓練の未実施ということで75件ございました。防煙規制違反が43件ございました。消防施設の未点検の報告が42件ございました。それから、消防計画の未作成が21件ございました。これらは防火管理者の異動等がございまして、業務引き継ぎがうまくできていなかったことが起因するものが多いと聞いております。これにつきましては、各消防局ですぐに改善するように指導しているところでございます。
 続きまして、12ページをお願いいたします。是正指導につきましては、文書による改善指導を行っておりまして、提出期限をおおむね1カ月ぐらいと明記して改善報告書の提出を求めているところでございます。
 続きまして、消防施設は未設置という重大な違反はなく、今回は警告書なり命令書を交付した施設はございませんでした。
 ただ、消防用設備の不備や訓練の未実施などの点検の未報告ということで、消防局が長年改善指導している施設も数件ございました。これらの施設につきましては、今後も立入調査を半年から3カ月程度に1回実施して、施設の徹底指導を行うとお聞きしております。
 国への報告は1件該当しましたが、これは適合しておりました。
 今後の取り組みにつきましては、建築と消防局の情報の共有化や連絡会議を定期的に開催するとともに、消防局のほうが違反の管理者に対して違反処理基準なり警告が発することができるよう、国に対して違反処理基準の適合の統一基準や違反建築物や適合建築物の公表のあり方、それから旧適マークの有効性などについても、早期の検討を要望したいと考えております。
 参考の(2)でございますが、ホテル火災を受けまして消防庁がホテル火災対策検討部会を設置しておりまして、6月から検討しております。9月に中間報告が出まして、年内に報告をまとめるとお聞きしております。中身的には違反処理の推進方策や再発防止方策、特に適マークの復活などの対策を検討中とお聞きしております。
 続きまして、13ページをお願いいたします。第58回鳥取県消防ポンプ操法大会の結果について、御報告させていただきます。
 7月15日に鳥取県消防学校で第58回のポンプ操法大会を開催しまして、ポンプ車操法の部では米子市消防団の成実分団、小型ポンプ操法の部では米子市消防団の福生東分団が優勝いたしました。小型ポンプ操法の優勝チームの米子市消防団の福生東分団につきましては、10月7日に東京で全国大会がございまして、本県の代表として出場することになっております。
 今大会から初めて住民の方々に対する防災意識の普及啓発として、消防団への理解なり会場でのパネル展示、起震車による地震体験や煙体験などを実施したところでございます。

◎浜田委員長
 それでは、質疑に移させていただきますけれども、課ごとにしましょうか。危機管理政策課につきまして、いかがでしょうか。

○山口委員
 津波の最大の高さが境港市は3.23メートルで、日吉津村は3.99メートル、米子市は4.7メートルと言われたが、これはどうシミュレーションされた結果か。

●桐林危機管理副局長兼危機管理政策課長
 この数値につきましては、コンピューター上のシミュレーションですけれども、これまでも報告させていただいた内容をそのまま掲載しております。いわゆるこの波の高さというのは、沿岸部で一番最初に当たってくる地形によって随分違ってくるものでございます。沖合で例えば1メートルぐらいの波でも、崖状であればはね上がって高くなることがありますので、これはその地形ごとで実際に反映した結果でございます。

○山口委員
 私ども素人が想像できないわな。境港市のあたりなど。

●桐林危機管理副局長兼危機管理政策課長
 正確な数字ではございませんけれども、例えば夢みなと公園あたりの防波堤が一番高いところというか、海のぎりぎりのところですと東京湾海面に対しては2メートルという高さが普通ございますので、そこからさらに1メートル乗り越えていく波が押し寄せてくることになろうかと思います。

○山口委員
 この浸水範囲の人口ですけれども、地震ではなくて台風などの場合、例えば鳥取市も浸水したときで一番大きい多いときはどれぐらいの戸数があるのか。

●桐林危機管理副局長兼危機管理政策課長
 今、山口委員の御指摘の分、例えば洪水ハザードマップをつくられておりますので、その洪水の浸水エリアでどれぐらいかと、それと同じことを津波でどう見たかということだと思いますけれども、別冊の資料をごらんいただければと思います。例として27ページをごらんいただければと思いますけれども、浸水面積が広いところで佐渡北方沖の(1)の境港市をごらんいただけたらと思いますが、この浸水エリアですとそのエリアに建物が4,255棟あるとございます。これは平成21年のデータを使っていたかと思いますので、実際は多少の増減があるかと思いますけれども、その中で125棟が全壊、243棟が大規模半壊、933棟が半壊することになるという、これはあくまでもコンピューター上の計算でございます。
 30ページをごらんいただけたらと思います。同じく佐渡北方沖の境港市でいきますと、この範囲の中に6,216名の人口がございまして、もし逃げずにそのまま残っているとお一人は亡くなってしまうであろうと。無事に逃げ切っても、そのエリアの6,216名が避難対象人口となるというシミュレーションを行っております。

○山口委員
 過去に大洪水があったり浸水したりした。このときの戸数と人口はどのぐらいあったのですか。例えば鳥取市なんかは相当低地で。

●桐林危機管理副局長兼危機管理政策課長
 申しわけありません。今すぐに数字をお示しすることができません。例えば、千代川の氾濫でどのようになっているか、あるいは地震のほうも私どもでシミュレーションしているものがございます。そのような資料をお出しすることで対応させていただきたいと思いますけれども、いかがでございましょうか。

○山口委員
 現実的に津波だからもう少し高くて大被害が起きるだろうと思っておりましたけれども、過去の台風、これも鳥取市の千代川流域を含めて浸水家屋が非常に多かったと思います。そういうことからすると、津波の想定がすごい少ないと。ちょっと感覚が違うかと思います。

●桐林危機管理副局長兼危機管理政策課長
 例えば千代川にしても天神川にしても、市街地が沿岸部ではなくて、ある程度内陸の部分に形成されております。川の場合ですと上流から流れてくる水でございますので、防波堤が破れて水が流れれば、被害の数的なものは上がるのでございますけれども、今回の津波シミュレーションはかなり大きな見込みを立てたつもりでございます。実際、佐渡北方沖の波源でございますと島根県よりも2倍ぐらいのエネルギーで、島根県のシミュレーションよりも2倍ぐらいの大きさの波源を想定したわけでございます。それでも浸水面積は、鳥取なんかですと海面からある程度高いところになります。例えば気仙沼なんかでいきますと、北上川の河口のいわゆるゼロメートル地帯に家屋が張りついていたりしますので、そういう地形上の違いが大きく作用しているのではないかと考えております。

○山口委員
 私どもが経験しました伊勢湾台風の状態からしますと、新興住宅は相当の戸数が浸水したと思います。袋川や大路川は改修されていなかった。あの一帯の人口というのは相当数津波が出て、相当の避難者が出たと思いますので、これから比べると地震なり津波は大したことないとは言いませんけれども……。

●桐林危機管理副局長兼危機管理政策課長
 洪水と地震の津波というのは厳密な比較はできないかと思いますけれども、ただ一つ申し上げたいのは、これはあくまでもシミュレーションの一つでございます。場合によっては、これ以上の被害が起き得ることを皆様に警鐘していくのが我々の役目かと思っておりますので、先生もそのように危ないものだと御発言いただけたら、本当にありがたいなと思います。人の被害の大小だけでなくて、やはり現実に被害が起こり得ることに着目していただけたらと思います。

○山口委員
 よくわかりますけれども、問題は前は農地があって、雨水を相当吸収していたわけです。今はみんな舗装でしょう。急激にふえてくる地域があるのです。だから、これでは過小評価だと思いますが。

●桐林危機管理副局長兼危機管理政策課長
 シミュレーション上で出そうと思えば、確かにコンピューターの中だけの話ですので、まだこれより大きなものももちろん計算できるのですけれども、ただ余りにも現実味がないことにはなろうかと思います。山口委員が御経験されたような……。

○山口委員
 いいけれども、経験した者としては、国府町の野田委員のあたりまで、低いところほど浸水していったと。

●桐林危機管理副局長兼危機管理政策課長
 そういう御経験が避難の意識を持っていただくために何よりも重要なことだと思っておりますので、災害の種類に関係なく大事なのは避難することだということを、議員の皆様もメッセージとして出していただけたらと思うところでございます。

○山口委員
 この程度なら避難しなければいけない。

◎浜田委員長
 ほかに危機管理政策課のほうでありませんか。
 それでは、危機対策・情報のほうはいかがでしょうか。原子力防災連絡会議について。

○市谷委員
 中電のストレステストについて、もともとこの第1次テストは欧州に比べても項目が少ないと言われておりまして、当然これで十分だとは思っておられないとは思います。私も今初めて見たのですが、これは結局送電機能や燃料損傷のことについてしか書かれていなくて、原子炉そのものが壊れてしまうことの評価がないのだな思って、非常に限られた部分の評価になっているのでしょうか。だから、これでもって安全ですとは言えないので、これはひどいなと思いましたけれども、そういう部分的な評価であるという認識でよろしいでしょうか。燃料損傷の部分だけについて地震、津波の評価がどうなのか、シビアアクシデントについてもそうですよね、これ。

●水中危機対策・情報課原子力安全対策室長
 燃料損傷は最終的な項目でございまして、それに至る過程の例えば原子炉の圧力容器なり、発電機などいろいろなものを全て評価しました。例えば地震で説明させていただきますと、今までですといろいろな項目があって、原子炉圧力容器が動く、動かない、それからそれに付随する発電機が壊れるなどいろいろな項目があって、その中の一つ一つを全部チェックして、一番低い項目が今まで1.57倍の基準で耐えられたのが、いろいろな対策をして1.69倍になったいうことで、全てをチェックしたうちで代表的なもの、例えばこの6ページでいくと原子炉圧力容器のスタビライザなどが一番耐震性が低くて、それに合わせた1.69倍に全体を評価したものと理解してもらっていいと思います。
 ただ、これは原子力発電所が安全という評価ではなく、どれだけ耐えられるかを数字で言っただけのものにすぎなくて、これに基づいて今後、国が原子力発電所全体について安全かどうかを評価していくものと理解しています。

○市谷委員
 それで、原子炉そのもののことでいくと、中国電力はこれまで五重に防護されていて大丈夫ですという論を全然変えていなくて、それ以上の何がなされたのだろうかなと。確かに、防波堤の計画などいろいろあるかもしれませんけれども、多少水が入るのを少なくするための何かをつくりましたとありますが、炉そのものが別に強化されているわけではないし、むしろ炉は老朽化しているわけです。だから、耐えられるかどうかの点検かもしれませんけれども、では炉そのものが何か特別に強化されたのだろうかと思うのですが、それは変わっていないですよね。

●水中危機対策・情報課原子力安全対策室長
 炉だけのことを説明させていただきましたけれども、横ページにした右の表がございます。写真にありますように原子力圧力容器スタビライザということで、例えば第二庁舎でも震動を吸収するX字型の材料が入っていると思うのですけれども、このスタビライザをつけて原子炉圧力容器が揺れないようにするという仕組みは入っています。いろいろなパイプ類についても全て入っていまして、例えば昔の発電所の写真を見るとすかすかですけれども、今の発電所ではパイプ類をサポートするために、いろいろな材料が入って震動吸収するシステムになっていまして、逐次地震に対して改善されていることは我々も現地で確認している状況でございます。

○市谷委員
 ただ揺れないことイコール炉そのものの耐久性というか、強化には単純にならないと思うので、何もしていないことはないと思いますけれども、その辺の安全性の確認がこれではまだまだ不十分だと思いますので、これについてのさらなる評価はこれからされていくと思うのです。これでは安全なのかどうかの最終的な確認にはならないなと思って、今の話を聞いていました。
 それと同時に、これは二次テストがたしかなかったかと思うのですけれども、この一次テストだけで評価することになるのでしょうか。二次テストは行わないのですか。

●水中危機対策・情報課原子力安全対策室長
 最初にこれだけの評価で確認するのかどうかにつきましては、県にも原子力安全防災会議がございまして、そこにいろいろな意見をいただき、工学的に安全かどうか専門家の知見を得て、我々としても確認したいと考えています。
 ストレステストの二次評価につきましては、実際どの発電所も一次評価のみで、まだ出ていません。大飯発電所についてもそれなしで行ったのですけれども、昨年時点において動いていた発電所について定期検査があって、それが終わったら二次評価を出しなさいと。それについてはこのような項目だけではなくて、さらにたくさんの項目で評価するとありました。それについて、まだ保安院に提出されていない状況でございます。

○市谷委員
 だからその二次テストも含めてしていただくと。大飯原発も一次テストでもって再稼働という話になっているので、きちんとやるべきだと求めていただきたいです。
 規制委員会の話ですけれども、環境省の外局に置くことで環境省そのものも脱原発という立場になったりしていないですよね。今すごく揺らいでいますし、経済産業省から環境省に移ったからといって、原発推進の立場が変わって独立した専門委員会になるとは思っていませんので、それは前にも言いましたが、そういう目で見ておく必要があるということです。
 それと同時に、鳥取県の専門家委員会について前回の常任委員会のときに、いわゆる電力会社関連から資金提供を受けていないかどうか調べていただきたいと言いました。そうしないと、中国電力に「あなたいけないですよ」と言いにくくなるので、その辺の調査をお願いしたのですが、その結果がどうだったかを教えていただけないでしょうか。

●水中危機対策・情報課原子力安全対策室長
 まず、原子力規制委員会の件でございますが、これは政府に設置される三条委員会ということで、予算なり人事は環境大臣から独立しているので、それについては信頼していきたいなと。我々としましても原子力専門家会議ありますので、そこできちんと専門的意見を聞いていきたいと考えております。政府に対しても、そのようなことは要望している状況でございます。
 原子力専門家委員の件でございますが、これにつきましては先般の常任委員会でも御指摘いただきましたように委員の公正性ということで、我々としましても出していただく意見が公正なものであると証明されないといけないということで、今後どのようにして証明したらいいのかを検討しているところでございます。

○市谷委員
 それで、この専門家委員会でこれからこのストレステストの結果なども含めて評価していくと言われましたので、専門家委員会の信頼性が先に出てこないと、もう判断も終わってから実はこの委員はということがあってはいけないので、まず専門家委員会の公平性について先に出していただくと。それ以降でないと、信頼性がどうかということになるので、急いでいただきたいと思いますけれども、どうでしょうか。

●水中危機対策・情報課原子力安全対策室長
 せっかくいただいた意見に公正性がないといけないので、それについてはやり方等をきちんと検討していきたいと思います。

●城平危機管理局長
 補足させていただきます。先ほど5ページの5番で説明させていただきましたけれども、私どもは新しくできる原子力規制委員会で再稼働についての基準を改めて検討してもらいたいと要望しています。今回のストレステスト、一次テストがどういう位置づけにされるかは現時点で固まっておりませんので、それがどういうふうに固まって、その上で県としても判断しないといけないとなったときに鳥取県の専門家会議に判断を仰ごうと思っていますので、そういう意味ではまだかなり先になるのではないかなと思います。国のほうでまずは規制委員会ができて、それから再稼働についての安全基準、本当はそもそもの安全基準がどうかということになるのだと思いますけれども、そういうことを決めていく作業がこれより前に出てくるものだと思っています。現時点はストレステストのもともとの考え方は、再稼働の基準の一つにするというのは大飯原発のときになりましたけれども、もともとは安全確認するためにストレステストの一次テスト、二次テストをやっていきましょうと決められて、その手順の中でされていると考えていますので、まずは国の審査を見守るのが現時点の立場です。

○市谷委員
 新しく規制委員会ができるので、その対応は当然国に求めていくのですけれども、専門家委員会が中立性を持っているかどうかは調べればわかることなので、早くしていただいたらと思います。何でそれができないのかなと思うのですけれども。

●城平危機管理局長
 しないのではなくて、今検討していると申し上げたとおりです。ですから、別に遅くしようなどではなくて、今非常に急ぐのではないかという御質問だったので、私どもはもう少し専門家会議で検討していただくのは先になると思いながら、ただ一方で専門家会議の皆さんがやはり県民の皆さんに信頼されることは大事なことですので、そういう観点でどういうふうにしたらいいかは慎重に検討しないといけないと思って進めているところです。

○市谷委員
 再稼働の問題だけではないです。今も専門家会議の方から御意見をいただく関係になっていますから、きちんとすぐに調べていただいて公表していただきたいと思います。いかがでしょうか。

●城平危機管理局長
 引き続き検討は進めたいと思っています。

○森委員
 先ほどのストレステストの結果ですけれども、協定に基づいて現地調査でしたか、立入調査。(「現地確認」と呼ぶ者あり)現地確認ですね。このストレステストを受けたということで、専門家会議の皆さんと一緒にぜひ現地確認に入ってほしいという思いがあるのですけれども、いかがでしょうか、それが1点。
 2点目で10ページのホテル・旅館の緊急点検について、消防法に基づく点検結果は表2ですけれども、対象物件が486施設のうち202施設が実施されたということですが、280施設ほど残っています。この対象は、一体どういうふうになっているのかを教えてください。

●水中危機対策・情報課原子力安全対策室長
 専門家委員による現地確認についてですが、協定の中でも職員が現地確認することになっております。その職員という範疇に専門家委員も委嘱しておりますので、含まれると理解しております。それで、前回専門家会議を開いた後に専門家の委員の皆さんに1度島根発電所も点検していただいて、その時点で進んでいることは確認しております。
 ただ、大飯発電所のときも福井県の専門家の方もみんな入られて点検しておりますので、そういう方法もあると理解しております。

○森委員
 いや、そういう方法もあると理解しているのではなくて、やってほしいということです。要するに我々職員の側が理解しているものと専門家がわかる部分があるので、わからない者が入っていってこれはこうです、こうです、ああ、そうですかと聞いて帰っても現地確認の意味がないです。ですから、専門家に一緒に行っていただいて確認していただくようお願いしたい。ストレステストの結果といっても、事業者側が一方的に評価したらこうでしたというものですから、それの検証をどういうふうにするのか、どういうふうに理解するのか、理解する側の努力の仕方だと思うのです。ペーパーだけを見るかどうかは当然にしていただきたいです。

●城平危機管理局長
 先ほどもお話ししたのですけれども、まず現時点では手続上、国が審査をされると。その審査された結果を見たり、それがどういう位置づけのものかを見た上で、県として立ち入って確認する必要があるかどうかを判断していくことになると考えています。大飯の発電所、福井県の場合には、再稼働ということで国が安全だと判断された後に専門家の皆さんが入っておられます。そういうことも参考にしながら、私どものほうも自治体の安全確認はしていきたいと考えております。国に先んじて入ることは現時点では考えておりません。

○森委員
 そこのところはどういう意味ですか。事業者の中国電力と県、米子市、境港市が協定を結んでいるわけで、国が間に入っているわけでも何でもないわけです。中国電力としてはストレステストの結果こうでしたと国にも返すし、鳥取県にも結果を持ってきたわけです。だからそれを国がどう評価しようが鳥取県はそれをどう評価するかです。事業者、中国電力がどういうふうにしたのかを見に行く必要があるのではないですか。国と関連性があって、国が済んでからでないといけないという意味がわからない。

●城平危機管理局長
 現時点でストレステストについて定められている手続は、事業者が国に結果を出して、それの評価を受ける、審査を受けることになっておりますので、その手続をまずは見守ることが現時点の立場だと考えています。

○砂場副委員長
 原子力保安院に行って話を聞いたのですが、福島原発の場合は外部から車を持ってきてつなごうと思った配電盤の部屋、蓄電池の部屋、それからもう1つは臨時で発電する部屋が3つ並んでいたけれども、地下にあったために津波で一遍にかかってしまったわけです。3つの安全電源装置なりがあったのだけれども、実際は一発で終わってしまったと。同じようなことが今回のことにも言えるわけで、例えば貯水槽があって、これやりましたよと言いながら、その貯水槽がやっぱり500ガルで壊れては困るし、そこから送水する管も1本であっては困るだろうし、それから今回は可動式のディーゼルポンプがあったけれども、それが今までと同じところに置いていたらまた水がかわるわけです。何もストレステストがあるからどうこうではなくて、島根原発で幾つかの安全性を高めるための手だてを打ちましたよと言っているのだったら、それが本当に安全性を高めるための十分に役に立っているかどうかぐらいは、ストレステストしなくても現地確認されたらどうかなと思うのです。だから、ストレステストに関してその安全性がいろいろな出てきたわけです。一個一個きっちり現場に行って、それがどうだったのかを目で見ないと具体的にわからない部分がいっぱいあると思うわけです。書類が出てきて、これやりました、これやりました。福島原発だって安全だ、安全だと言ったけれども、全て同じ地下に並んでいて水をかぶって全部アウトだという信じられない状況なわけです。ですから、そこは現場に行ってこちらがだめだったらこちら、こちらがだめだったらこれと、同じ被害に遭わないように、こういう機会があるのだったら見守るのではなくて、積極的に県民の安全を守るためにできる限り今回の現地確認ができるのであれば、その権利を行使されたらいかがかと思うのですが、いかがでしょうか。

●水中危機対策・情報課原子力安全対策室長
 確かにおっしゃられることは理解しております。ただ、おっしゃられたように、我々が見てもわからない部分があるので、そういう場合は専門家と一緒に確認する必要があると理解しております。それがいつの時期になるかは、国に報告したということもありますし、それから我々に報告した時期もありますけれども、時期を検討してやっていかなければいけないと考えています。

●城平危機管理局長
 少し補足させていただきますが、国のほうから安全対策を緊急に講じるようにと指示がまず出ました。それを受けて安全対策で対応されたことについては、職員も現地を確認しに行ったりしています。それから先ほど水中室長が説明しましたように、専門家会議の先生皆さんにも前回その現地確認というよりは、視察という形でありましたけれども、国から指示を受けたものについて、どういうふうに対策しているかを見てきていただいております。
 ただ、先ほどからお話が出ておりますストレステストについて、その観点で行くかというと、それはまず国の審査を見守るべきだという立場でございます。私ども職員も新たにされた安全対策の取り組みで、それを実際にどう使うかという訓練をやることも含めて現地で見させていただいて、こういう対策をすることを見させていただいております。
 ただ、難しいと思っているのは、国が出した指示に基づいた対策が十分かどうかという議論があると思うのですけれども、そこについてはなかなか判断することが難しいです。ですから今、国が緊急にこういう対策をとるようにと言われたことができているかどうかについては、私ども職員も見に行ってはおりますが、本当に再稼働という話になるともう一つ上の段階になるのかなと思います。そこは、このストレステストにかかる国の審査などを規制庁による新しい安全基準でつくられたものにどう考えていくのかを、総合的に見ていかないといけないと思っていますので、そういう意味では今は国の審査をまず待ちたいと説明させていただいたところでございます。

○森委員
 同じことは繰り返しませんが、事業者と県で現地確認するのだと協定を結んでいるわけですから、そこに国がどんな審査をしようが本当にそれがどうなのかは、この報告を受けたらそれを確認することが必要なわけです。だから、そこのところでどうでも国が全部やるまで待っていなければいけないことに局長がこだわっていることの意味がわからない。協定も何もなしに国からの指示のもとで全てをやっているのだったらいいけれども、そうではなくて中国電力との協定の中に不十分だが、現地確認があるわけだから、それはやるべきだと思うので、ぜひやっていただきたいともう一回同じことを申し上げます。
 それとこれ2号機のストレステストですけれども、1号機はどうなっていますか。

●水中危機対策・情報課原子力安全対策室長
 今回2号機で出ましたけれども、1号機については今耐震裕度の工事中です。その工事は、いわゆる原子炉の建屋内にあるクレーンが地震で落ちないようにしている工事ですけれども、それが12月いっぱいまでかかるという報告を中電から受けております。ですので、それ以降だと思います。

○砂場副委員長
 そしたら40年で廃炉が原則ですけれども、中電は島根原発1号機について延長を考えているということですか。

●水中危機対策・情報課原子力安全対策室長
 そこまでは報告を受けていないので、ちょっとわからない状況です。

◎浜田委員長
 危機対策・情報課はよろしいですか。
 それでは、消防防災課に移らせていただきます。

●丸山消防防災課長
 先ほど森委員から御指摘がありました防火対象物が486件ございます。その中で、今回合同査察が入ったのが202件ですけれども、残りがどうなるかというお話だったのですが、これにつきましては今回、福山市の火災を受けまして建築と一緒に合同視察することを主にしておりました。そういう関係で202件回ったところでございまして、あとにつきましてはもともと消防局で年間計画を立てて立入検査を随時やっておりますので、その中で引き続き立入調査をやっていかれると考えております。

○森委員
 そうすると残りが今年度中に終わるのではなくて、あと何年間かかけて回るという話になるのですか。

●丸山消防防災課長
 もともと特定防火対象物は病院や福祉施設などを含めて約5,000件ございます。その中で、一応今の消防の人員では大体3年から2年に1回調査していると、消防のほうから聞いているところでございます。

○森委員
 もう一回聞かせてください。その対象物が486件あるという話で、残った280件をどういうふうにされるかを聞いているのです。あと3年間でやるということですか、それともこの280件は今までも調査していて大丈夫だから後回しになっているのですか、そこのところはどうなっているか。

●丸山消防防災課長
 今回の調査対象が県独自のものでして、今まで消防法上なりで管理不備などがあったものをピックアップしたものですから、基本的には適合しているのが主でございます。ただ、その中で今回対象にならなかった分については、年間を通じて回っておられます。

◎浜田委員長
 284件は、もう大丈夫だと思っていいのですかということです。

●丸山消防防災課長
 県独自の中で、今まで指摘されたものを今回の202件の中に含めておりますので。

●城平危機管理局長
 この486件については、基本的には大体3年に1回点検することになっています。そうするとことし3分の1すればよかったのですけれども、今回こういう案件がありましたので、鳥取県独自ものとして調査報告が不十分だったなり、管理不備が今まであったなどについては、それに上乗せしてやろうということで、合わせると202件になったということです。ですから、ことしは3分の1よりちょっと多く改めて調査したということで、残りのあと286件は3年に1回の検査で余り問題がなかったところであり、あとは計画的にやっていくところです。

◎浜田委員長
 いかがでしょうか、ほかには。

○山口委員
 実はうちの委員会で京都府、滋賀県、福井県に視察したわけです。それで避難の問題ですけれども、最初公共交通をという話だったでしょう。京都府ではどうにもならないと、自家用車をという形でここに入れておられるわけですけれども、そうなると道路の整備なり道路を通じた誘導策などをやらなければ公共交通機関、電車やバスなどだけでは右往左往してとっても対応できません。こういう訓練と言えばおかしいですけれども、対策をきちんとしなければならないということ。それともう1つですが、京都府はかなり真剣に考えていたのですけれども、UPZに入るか入らないかの滋賀は琵琶湖を考えると大変な状況であり、地域ですが、非常に温度差があったのです。島根原発で事故があれば、一番影響を受けてすぐに対応しなければならないのが鳥取県ではなかろうかと思っておりますので、この避難誘導に対して、訓練も含めて真剣に対応しなければならないかと思っております。

●水中危機対策・情報課原子力安全対策室長
 今いただいた意見のとおりでございまして、非常に重要なことと考えております。そもそも、公共交通機関だけで避難することがだんだん難しいと判明してきまして、今回自家用車の避難も手段の一つとして入れたところでございます。福島県の実態を見ましても、自主避難等を含めて約7割近くが自動車で避難したと言われておりますし、避難指示が出ていない段階でもうどんどん避難されたと聞いておりますので、実態に合った方法、さらに確実にできる方法ということで自家用車を入れたところでございます。
 そのためには委員がおっしゃられましたように、交通規制なり、道路の整備等が非常に重要ということで、そこら辺は今避難計画をつくっておりますが、きっちりやっていきたいと。特に交通規制につきましては、警察等も連携しつつ、島根県の流入する車、それから島根半島からおりてくる車等もあわせてシミュレーションしていきたいと。さらに道路につきましては、道路整備等も検討する必要があろうかと思いますが、当面道路情報の掲示板なり、渋滞発生を監視するための道路カメラも県土整備局で今つくっておりまして、全庁一体となった方法でやらせていただきたいと考えております。

○山口委員
 そういうことを強く考えてほしい。

◎浜田委員長
 この自家用車による自主避難などの具体的な訓練ですね、これは冬場、雪があるときの想定でしょうか。

●水中危機対策・情報課原子力安全対策室長
 現在訓練では、1月下旬から2月上旬で検討しております。ただ、雪があるかないかはわからない状況ですが、計画では雪がない状況です。状況によってはきちんといろいろな訓練を積み重ねて、最終的にはいろいろなパターンも検討していく必要があると考えています。
 先ほど山口委員からも言われましたように、きちんとしないと特に真ん中に近い人のほうが逃げられなくなってしまうので、こういうためには普及啓発も含めていわゆる放射線の怖さなども知っていただいて、整々とした避難ができるように交通規制等含めて住民の方にも知識も普及させていけたらと考えております。

◎浜田委員長
 過去に年末年始の大雪がありました。自然災害で渋滞してしまって24時間動けなくなったことがあるもので、ここが複合災害となったときにはどうなるのだろうと思ったものですから、最悪の状況をどう想定するかということです。

○濵辺委員
 今の避難道に関連しまして、地域を回っていますと避難道で竹や木が多く茂っていますが、今はよいですけれども、雪が降ってくるとその竹などに雪が積もって避難道がなくなってしまうと。また、その避難道の草がぼうぼうで、避難道ではない状況も多くあるのです。せっかく協議会などを持たれているので、この機会にその辺の対策もしっかりお願いできたらと思います。これは要望でいいです。

◎浜田委員長
 よろしくお願いします。シミュレーションの仕方をさまざまにお願いできたらと思います。
 ほかにはいかがでしょうか。よろしいでしょうか。
 それでは、危機管理局につきまして、そのほかありますか。

●桐林危機管理副局長兼危機管理政策課長
 きょうお配りしました県政だよりでございますけれども、9月ということで台風時期を控えまして、家庭や地域で土砂災害に備えるという特集も2ページと3ページに記載しております。こちらのほうも御一読いただければと存じます。

◎浜田委員長
 わかりました。
 ほかにその他ございませんか。執行部の皆さんもよろしいですね。
 それでは、危機管理局の皆さん、どうも御苦労さまでございました。
 委員の皆様には、御相談がありますのでお待ちください。
(執行部退席)
 皆さんにお残りいただきましたのは、持続可能な地下水条例の件ですけれども、ここの常任委員会で行うのかどうなのかという問題も含めて、先ほど山口委員から9月に上程されるかどうかについて、必ずしもそれに縛られないというお話もあったりしました。この常任委員会の皆さんの意思としては特別委員会を設けて、そこで集中的に審議するほうがいいのではないかという意見が圧倒的に大多数だったわけですが、それをもう一度正式に確認させていただくと。前もってお配りしましたとおり、特別委員会を設けるとなると段取りとしては議会の承認を受けなければなりません。

○市谷委員
 山口委員が指摘されましたけれども、9月はずらしていただかないと時間的に難しいのではないでしょうか。

○山口委員
 それは当然だ。9月に条例案を上程するのであれば、議会の承認を得て早くに特別委員会を設けないといけないが……。

○森委員
 私は、条例を上程することについては少しでも早いほうがいいなという思いがあります。執行部の案が固まっているようですから、それはもう上げてもらって、上程した状態でそれを送るなら送ってもいいわけです。検討するならば、11月議会の上程にずらすというのはあんまり……。

○小谷委員
 検討が全てできていれば出してもいいけれども、特別委員会をつくるのであれば、特別委員会の意見に任せればよい。設置の議案は初日に上程されるのですか。初日に議案を上程してしまった後に……。

○山口委員
 設置できるかどうかは議運に任せて、まずは特別委員会を設置するという形で考えてもらい、集中的に審議してもらうと。

○砂場副委員長
 権限からいったら上程するかしないかは知事の権限でありますが、ただし採決するのは議会の権限なわけです。ですから、粛々と審査して問題が多ければ11月にずらして、議会として十分な審議をした上で議決すればいいだけのことです。知事に何だかんだと言うのは、逆に県民のほうから見てもよくわからないのではないか。

○山口委員
 まず委員長、副委員長に手順も含めて検討なり、調査してもらうと。

○市谷委員
 趣旨は同じことです。ただ、どちらの方がいいのかということです。

◎浜田委員長
 即決することはできませんが。

○森委員
 私が思うに、特別委員会になるかどうかわからないですけれども、上程した議案を特別委員会で審査する必要があるということで修正したら、またその修正したことを審査する必要があるのかなと思うのです。だけれども、上げる前に全部それを直せというのも……。

○小谷委員
 きょうの意見を聞いていたら、部長は上げてこないと思うが。

○市谷委員
 何かそんな感じもしたりする。

○小谷委員
 きょうの我々の意見を聞いたら上げてこないだろう。知事の考えはわからないが。

○市谷委員
 今の県が考えている条例の枠でいいかどうかもよくわからないなと思います。1回出されてしまうとどうなのかなと思ったり、ただあんまり遅くなってもというのもわかるし。

◎浜田委員長
 皆さん熊本県の条例を勉強されていると思いますが、熊本県は1年間のうちに2回も3回も改正しているのです。その都度都度、改正されています。

○森委員
 もう1つ心配なのは、特別委員会をつくって1年間議論していたら、何をしているのだと言われる。(発言するものあり)だから、特別委員会の中での議論が人選によってはどういう方向になるかわからないので、それが一つ心配かなと。

○小谷委員
 議長が特別委員会はいつまでに結論を出すと決めれば、やれる可能性は十分ある。

○森委員
 これまでの意見のやりとりだったり、また本会議の質問で皆さんは理解しているけれども、新しい特別委員会というと全く知らない人が入る可能性もある。

○小谷委員
 会派の中で話して、そんな委員を出さないよ。

◎浜田委員長
 わかりました。
 特別委員会を早急に設けるようにということが、全員の意思であることを伝えておきます。よろしいですか。わかりました。では、そのようにさせていただきます。
 御苦労さまでございました。
 以上をもちまして、福祉生活病院常任委員会を閉会いたします。

午後4時19分 閉会

 

 

Copyright(C) 2006~ 鳥取県(Tottori Prefectural Government) All Rights Reserved. 法人番号 7000020310000