会議の概要
午前10時00分 開会
◎浜田委員長
それでは、ただいまから福祉生活病院常任委員会を開会いたします。
本日の日程は、お手元の日程のとおりでございます。この順序に従って議事を進めさせていただきます。
今回の常任委員会は、最初に生活環境部、次に病院局、次に危機管理局、最後に福祉保健部と、各部局単位でさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
初めに、会議録署名委員を指名いたします。
本日の会議録署名委員は、野田委員と市谷委員にお願いいたします。
それでは、付議案の予備調査に入らせていただきます。
生活環境部に係る付議案の予備調査です。
質疑につきましては、説明終了後、一括して行っていただきます。
なお、既に政務調査会で説明を受けているものもたくさんございますので、執行部の説明は要領よく簡潔にお願いしたいと思います。
では、中山生活環境部長に総括説明を求めます。
●中山生活環境部長
では、生活環境部の議案につきまして御説明申し上げます。
生活環境部資料の1ページをお開きいただきたいと思います。1ページ目に、予算案件の総括表を掲げております。今回、生活環境部におきましては、環境立県推進課のエネルギーシフト加速化事業、非住宅太陽光の関係の補正を初めとして、総額5,109万4,000円の予算案件をお願いしております。そのほか、予算関係以外といたしまして、地域主権一括法関連で、県営住宅の設管条例の改正と手数料徴収条例の一部改正をお願いしているところでございます。
詳細につきましては、担当課長から説明させていただきますので、よろしくお願いいたします。
◎浜田委員長
ありがとうございました。
では、続いて、関係課長から説明を求めます。
●白石環境立県推進課長
そうしましたら、2ページをお願いいたします。エネルギーシフト加速化事業でございますけれども、これにつきましては、中小企業や社会福祉法人の事業者が、太陽光発電システムを導入されるための経費を補助するものでございます。
当初予算、そして9月補正とお願いしておりましたが、非常にたくさんの利用がございまして、増額をお願いするものでございます。
1点だけ、繰り越しの話でございます。予算が成立してから事業者を募集しまして、施行いたします。資材調達を含めて1~2カ月かかると思います。あと雪の関係もございますので、それを見込んでの明許繰り越しをお願いしております。13ページにございますので、またごらんいただければと思います。
●広田水・大気環境課長
それでは、資料の3ページをお開きください。低コスト型農業集落排水施設整備更新支援事業でございます。農業集落排水施設の機能診断等を行う国10分の10の事業でございますが、倉吉市ほか7町の事業費が確定したもので、減額補正をお願いするものでございます。
それと、続きまして15ページをお開きいただけますでしょうか。繰越明許費に関する調書でございます。倉吉市の若土ポンプ場の自家発電装置の更新工事を本年度実施しておりますが、発電機を制御いたします制御盤に互換性がないことが明らかになったもので、制御盤の設計の追加となった結果、年度内の完成が困難となりまして、繰り越しをお願いするものでございます。
●長谷岡衛生環境研究所長
それでは、14ページをお願いいたします。当研究所の調査機械警備業務につきまして、複数年契約するために債務負担行為の設定をお願いするものでございます。平成25年度から平成27年度までの3カ年契約の設定をお願いするものでございます。
●小畑くらしの安心推進課長
では、26ページお願いいたします。手数料徴収条例を改正いたしまして、計量法で定められておりますアネロイド型圧力計の検定の手数料を定めようとするものでございます。
手数料につきましては、1個につき90円でお願いしたいと思います。こちらの圧力計は、鉄道車両に使われているものですけれども、今までJRのほうが島根県で手数料の検定を受けておられましたが、来年以降、鳥取県でも検定を受けたいという申し出がありましたので、新たに手数料を設置するものでございます。
詳細の条例につきましては、28ページに記載しておりますので、ごらんいただければと思います。
●宮脇住宅政策課長
4ページをお願いいたします。住宅関係で3件の補正をお願いいたします。
1件目が、公営住宅整備事業でございます。こちらは、エコ改善を予定していながら改修もございまして、移転計画等の全体工程を検討した結果、一部の事業を先送りすることとなり、
1,380万円余の減額補正をお願いするものです。
2件目の鳥取県あんしん賃貸支援事業につきましては、昨年度まで東・中・西部総合事務所で3名の相談員を配置していたところですけれども、今年度から2名に体制を見直ししたところですが、一方で、去年まで54件であった相談件数が今年度99件まで伸びておりまして、それに伴う必要経費を補正するものでございます。
これの財源といたしまして、3段目でございます、鳥取エコハウス推進事業のほうで事業費が既に減額が確定しておりましたので、この47万円をあんしん賃貸に利用する補正を行うものでございます。
続きまして、13ページをお願いいたします。繰越明許費についてでございます。公営住宅整備事業費でございまして、こちらは住戸改善工事ですけれども、入居者の移転を繰り返しながら工事を実施していくわけですが、入居者との調整に不測の日数を要したため工事着手がおくれたもので、繰り越しをお願いするものでございます。
続きまして、16ページをお願いいたします。条例関係でございます。鳥取県営住宅の設置及び管理に関する条例の一部改正について、こちらは地域主権一括法によりまして、公営住宅法の一部が改正され、条例で公営住宅の整備基準なり入居者の収入基準を定めることとされたことに伴いまして、これらの基準を定めるものでございます。本県独自に子育てしやすい環境整備を図るために、優先入居の対象となる子育て世帯を拡大するなどの所要の改正も行うものでございます。詳細につきましては政調政審で御説明いたしましたので、省略させていただきます。17ページ以降に条例を付しております。
続きまして、27ページをお願いいたします。条例関係の2件目ですけれども、鳥取県手数料徴収条例の一部改正でございます。東日本大震災を契機といたしまして、省エネなる地球温暖化に対する意識が高まりつつありますけれども、このたび、都市部における低炭素化、エネルギー利用の合理化を促進する都市の低炭素化の促進に関する法律が公布されました。12月4日に施行される予定でございますけれども、この法律に基づきまして、一定の省エネ基準を満たす住宅建築物を認定する制度が創設されました。制度の概要は下に掲げておりますけれども、一定の省エネ基準を満たす住宅建築物については、所得税減税等の特例措置が可能となるものです。手数料等につきましては、国が示した標準的なものを鳥取県に置きかえた額でございます。28ページ以降に詳細を掲げております。
◎浜田委員長
以上で説明が終わりました。ただいままでの説明につきまして、質疑がある方は挙手をお願いします。
○山口委員
例えば2ページのエネルギーシフトについて、このエネルギー関係は、地方交付税の算定の中で特別加算されているのですが、一般財源の配分基準の中で対応しておられるのかどうか。
●中山生活環境部長
ちょっと知見がございませんので、質問をお聞きいたしまして、後ほど御回答させていただくということで。
○山口委員
内容はわかるかな。
●中山生活環境部長
地方交付税の算定に対する……。
○山口委員
いやいや、今まで国の当初予算の中で、配分基準が決まってるわけでしょう。その中で、このエネルギー関係は補正でも何でも順次出てくるわけでしょう。そういった場合において、特に民主党政権でも、このエネルギー関係は、基準の財政需要額外のところもあるのではないかと思っております。
●中山生活環境部長
間違ったことを言っても申しわけございませんので。
○山口委員
意味はわかるでしょう。
●中山生活環境部長
わかります。
◎浜田委員長
調べればわかりますね。それでは、出していただきます。
●中山生活環境部長
資料があると思います。きちんと調べまして、正確なところを。
○山口委員
だから、最初からこういう形で地方交付税の総額が決まっていて、その中でこういう形でとなると、どこかしわ寄せが来る可能性もあるし。
●中山生活環境部長
エネルギーがふえるたびに、どこかにしわ寄せが当然来ているのではないかと思います。
○山口委員
ということで、もう初めから残してあって使ったものなのか。
◎浜田委員長
では、配分とのバランスがきちんと見えるようにということで。
○山口委員
特にこのエネルギー関係は、重要だと思いますので。
●中山生活環境部長
ちょっと持ち帰らせていただきます。
◎浜田委員長
正確なところを、後ほどお出しくださいますようにお願いいたします。
ほかにはございませんでしょうか。
○市谷委員
まず、4ページの鳥取県あんしん賃貸支援事業について、この事業の目的が工程表の政策目標のところに、要配慮者の民間住宅への円滑な入居ということで制度設計されていまして、今、相談件数もふえているということですけれども、私も実際、この相談員に相談したことがあるのですが、結局、県営住宅を紹介されました。要するに、配慮が必要な方たちは県営住宅だけではなかなか入れないわけで、民間住宅での間口を広げることが大事だと思うのです。相談件数がふえているのはいいですけれども、実際に民間住宅あるいは県営住宅をどういうふうに紹介されているのかを教えていただきたいです。
次に14ページについて、今回改めて委託契約することになるのですけれども、単年度の単価が前回より下がっていないかどうか、それから契約年数が変更がないかどうかを確認させてください。といいますのが、契約関係では、前回の契約単価に基づいて次の契約単価が決められるということで、競争で下がればまださらに下がっていくという安値競争みたいになり、結局単価が下がっていないかどうかを確認させていただきたいと思います。
16ページの県営住宅の設置条例の改正について、私もこれは子育て世代も優先入居の対象にしていくと、その幅を広げることはいいことだと思うのですけれども、もともと県営住宅は数が少ないので、高齢者や障がい者、それから子育て世代ということで、第1次審査の段階で非常にここで競争が起きてしまうのではないかという、高齢者からの心配の声も聞きました。それで、子育て世代を優先入居の対象にするのはいいのですけれども、1次審査でどれだけ競争倍率が上がるのかを想定されたかどうかを教えていただきたいと思います。
もう一つ、子供の義務教育が終わったら、その世帯はその後どうなるのかを確認させてください。
次に、26ページの手数料について、これは鉄道のブレーキの圧力検査の料金ですけれども、島根県との単価の違いを確認させていただきたいのと、それから鳥取県は今までやったことがないということで、誰がこの検査をされるのかを確認させてください。
●宮脇住宅政策課長
3点お尋ねいただいたかと思います。
最初に、あんしん賃貸支援事業について、どのように案内しているかという趣旨でよろしいでしょうか。
相談員に相談がございましたら、その方と面談して、基本的には民間賃貸住宅を紹介させていただきます。県営住宅に入居される例というのは、それは非常に余り例がないのではないかと思います。昨年度の実績ですと、140件の相談がございまして、70件は民間賃貸住宅と成約しておりますが、残りの70件は、無理な相談の部分、家賃補助してほしいなどの趣旨が違う相談でございます。認識してる限りでは民間賃貸住宅を有効活用させていただいて、障がい者の方や団体等にありがたがられていると。そのほか、家賃補償制度の紹介もあわせてさせていただいております。
続いて、16ページの県住の件につきましては、子育て世帯を優先入居の対象にすることによって、高齢者や障がい者等の1次募集に影響が出るのではないかという趣旨でよろしいでしょうか。
現在も高齢者や障がい者は、4階建ての県営住宅が多いのですけれども、1階部分の住戸につきましては、高齢者や障がい者の方に限定して募集させていただいております。基本的にはこれまでどおりではないかと考えております。
2階から上の住戸について、そのほかの母子、父子世帯などの多人数世帯の方が、子育て世帯とバッティングする可能性がありますので、そちらは御指摘のとおり、倍率が上がる可能性はございます。ありますが、昨年までの応募状況を見ますと、高齢者や障がい者の方が7~8割になっています。ですので、さほど大きな影響は出ないのではないかと。倍率も徐々に下がりつつありますので、大きな影響は出ないのではないかと考えております。
3点目に、子育て世帯を義務教育期間に限定しているのだけれども、終了後はどうなのかというお話かと思いますが、収入基準等は義務教育期間が終了時点で、県営住宅の入居基準に合致していればそのままお住まいいただけますし、その他、収入基準等が超過していれば出ていただく。要は、入居基準に満たさないようになれば出ていただくことになろうかと思いますけれども、それは子育て世帯に限らず、障がい者世帯や高齢者世帯、多人数世帯、母子、父子世帯のいずれかでございまして、入居当時の要件を問うていますので、基本的には即出てくださいとはなりません。
◎浜田委員長
14ページに返りまして、長谷岡所長お願いします。
●長谷岡衛生環境研究所長
契約期間のことと単年度ごとの単価がどうかというお話だったと思いますが、契約期間については、これまでどおり3年間で今までと変わっておりませんが、単価については今詳細な御説明ができませんので、後ほどさせていただきたいと思います。
◎浜田委員長
26ページについて、小畑課長お願いします。
●小畑くらしの安心推進課長
アネロイド圧力計ですけれども、島根県の単価も同じ90円でございます。
誰がするのかですけれども、これは県職員が検査を行います。
○市谷委員
最初の賃貸住宅の件について、半分は民間住宅に紹介というお話でしたけれども、恐らく私が聞いたときには、民間で入れる物件はないが県営住宅ならありますけれどもという話だったのですが、実際は県営住宅も入れないと。ですから、相談がふえたり、いろいろ紹介されているのはいいのですけれども、要は民間に入れるようにすることに並行してもう少し努力していただかないと、この制度の意味がない、生きてこないと思いますので、その辺の努力を一層強めていただきたいと思うのです。
しかも、これは宅建協会がこの相談を受けているのですよね。まさに民間がやっているわけで、相談は受けるけれども、県営住宅を紹介している場合は、余りにもお粗末だなと思いました。もっと民間に入れるよう改めて配慮していただくことについて、確認させていただきたいです。
公営住宅の優先入居の関係ですけれども、今の話でいくと、1階部分については、義務教育の期間の子供がいる家庭は対象から外して、分けて募集されるということですね。それは確認させていただきました。
それと同時に、それ以外の部分については倍率が上がるのは当然だと思いますけれども、そういうことからいきますと、入れるところをふやしていくことも考えないといけません。誰がはじかれるかわかりませんけれども、せっかく配慮が必要な方に入っていただこうというのであれば、入れる環境をセットで提案しないと意味がありませんので、これから考えるのかどうかを確認させてください。
子供の義務教育期間が過ぎた場合は、収入基準が合っているかどうかと言われましたけれども、これは一応収入基準を緩和してあげて入っているわけですよね。だから、通常の基準に合わせられてしまうと、当然これは出ていかないといけないことになってくると思うのですが、その辺はどう考えられるのか。これは多分矛盾が出てくると思うのです。一回入ったらなかなか出られないと思いますので、その辺はきちんと検討していただかないといけないと思いますが、どうでしょうか。
あと14ページの単価について、また後で教えていただけたらと思います。
●宮脇住宅政策課長
まず、あんしん賃貸の受け入れ体制について、もう少し整備をという趣旨の御質問でしたが、非常に課題が多い相談者である場合は相談員から県のほうに相談も上がってきますし、親身になって何とか住まいを確保するように努力していますけれども、相談員は民間賃貸住宅のオーナーと入居を希望する者との仲介であって、両方が合意しないと成立しないところもございます。マッチする住宅を探すのに、1人の相談員に対して10件も20件も相談する例もございますし、非常に努力させていただいているところです。
なるべく、家賃の滞納などいろいろな不安を抱えていらっしゃいますので、家賃債務等が発生した場合に、補償制度をしっかりオーナー側に説明するなどをこれからさらに努力することで、もう少し輪は広がっていくのではないかなと。成約件数も年々ふえていますので、もう少ししばらく様子を見ていただきたいなと思います。
先ほどからおっしゃっているあんしん賃貸で相談したら、県営住宅を紹介されたというのは非常にレアなケースだと思うのですけれども、もともと県営住宅に応募資格があれば、多くの方は民賃よりも県営住宅を希望される例があります。ですから、それはお互いが住宅セーフティネットになっているわけですが、県営住宅に入れない人はあんしん賃貸で支援している例もございますので、今後も連携していきたいと思います。
民賃に高齢者や障がい者の方がなかなか入りにくい、例えば段差があったり、設備が整っていないものについては、市町村が設けているバリアフリーの制度等を利用して改修していただきますが、ただ、一度改修してしまうと、一般の方が受け入れにくいという問題もございますので、その辺は引き続き制度なり、県の制度の拡充も含めて、引き続き住宅セーフティネットの整備に努力したいと思っています。
最後に、子育て世帯で義務教育期間が終わった場合にというお話ですが、確かにその方たちの教育期間が終了して扶養から外れた場合、収入基準は下がる例もありますし、そのまま引き継ぐ例もあると思います。ですから、あとは法にのっとって、収入超過者という扱いになる方は割り増し家賃をかけて、それで高額所得までなれば出ていただくしかないと思います。それはほかの子育て世帯に限らず、障がい者の方も高齢者の方も同じ条件ですので、それは何ら公平性が保てていると思います。
○市谷委員
最後に今言ったことも含めて、きちんと説明した上で募集をかけていただかないと、後になってから、こんなはずではなかったみたいなことが出てはいけないと思います。それから、こういうことを聞いているのは、要するに公営住宅が県民のニーズからいえば足りないのですけれども、今、その足らずまいを民間に入ってもらう政策を県は進めているわけです。ところが、民間がどうかといったら、先ほどレアケースと言われましたけれども、実際にはなかなか入れない場合も起きていますので、それで逆に県営住宅を紹介するのでは意味がないではないですか。県営住宅をふやさないで民間でというのであれば、きちんと入れるようにするのが県の住宅政策ではないかなと。
だから、それができないなら県営住宅をふやすことをしないといけないわけです。県は県民の皆さんに住宅を提供する責務があるわけですから、その責任の上で施策がきちんと全うできるようにしていただきたいという趣旨で、レアケースかもしれませんけれども、言わせていただきましたので、ぜひお願いしたいと思います。
◎浜田委員長
関連で。
○砂場副委員長
条例改正について関連して質問しますが、義務教育期間が終わると、収入基準が21万4,000円から15万8,000円へ少なくなるわけです。子育て世代から言わせていただくと、小・中学校に行くよりも高校に行ったほうが子供はお金がかかるのです。県立高校の場合には、今原則として、アルバイトを禁止しているのですね。そうすると、実際に生活が苦しくなるのに、収入基準は少なくなるというのは、県民の生活実態と合わないと思うわけです。しゃくし定規に義務教育だと言っているけれども、今、実際に高校に通っているお子さんは90%を超えているわけで、そういう意味で条例改正するのであれば、そういうところの配慮はなかったのかどうかを聞かせていただきたいです。
高校卒業でいいと思うのですけれども、なぜ義務教育なのか。お子さんはおられると思うのですが、やはり高校に行ったら小・中学校よりお金がかかってませんか。つまり、義務教育まで行って高校は行くなということですか。そこの感覚がわからないので、今のやりとりを聞いて、どういうふうにお考えなのかお聞かせ願いたいと思います。
◎浜田委員長
住宅政策の基本的な物の考え方ですね。
●宮脇住宅政策課長
最初に、家賃の計算の仕方について説明が足りていない部分がありました。今、詳細な資料を持ってきていないのですけれども、その方の25万8,000円を裁量階層という基準で見たのは確かですけれども、家賃の計算はまた収入や扶養控除額に応じて計算しますので、即家賃に反映するなどではありません。
それが実際どういう予測になるのかは今資料がございませんけれども、義務教育期間終了後のほうが負担になると。もう高校は卒業しましたけれども、私も2人子供がいて大変なのはとてもよくわかりますが、とりあえず子育て世帯が今、非常に狭い民間賃貸住宅で高い家賃を払わされているという実態と、子育てに非常に余力がないという実態かつ全国的な流れを踏まえて、まずは義務教育期間としております。
パブコメでも特に反対意見をいただかなかったこともあるのですけれども、高校までという意見も一部には確かにございます。ですから、それは今後また考えていかせていただくことになりますけれども、とりあえずは一番困っていらっしゃるであろう子育て世帯、子育て王国の推進という観点で、義務教育期間からと考えておりますが、説明になっていないでしょうか。
◎浜田委員長
では、多田局長から実態について。
●多田くらしの安心局長
高校卒業までということに関しましては、今の課長のお話に追加させていただきますと、県内の他の市町村の市営住宅等への応募状況もいろいろ調べさせていただきましたところ、子育て世代でも、やはり特に義務教育期間の方が非常に多いという実態がございましたので、まずはその実態に合わせまして、義務教育期間の世帯を対象に加えさせていただいたところが一つございます。
◎浜田委員長
よろしいですか。
○砂場副委員長
それは本当にそう思っているのですか。義務教育期間は9年間あるわけですよね。まず、その保護者のことを考えないと、義務教育期間は9年間あって高校は3年間ですから、当然その比率でいけば3倍なければいけないでしょう。数が違うからそれでいいと発想していたら、余りにもしゃくし定規ではないかな。県営住宅は、あくまでも所得が低くて文化的な生活ができない人たちに入っていただくのであれば、そういう生活実態が一番のベースになければいけないし、あなたたちの話聞いていると、高校はぜいたくなわけですか。そうではないでしょう。9割以上の人が高校に行っているのだから、県の施策として、他の市町村がどうあろうと、高校ぐらいまでは手厚く処遇するほうが、県民の立場に立った住宅施策だと思うわけです。
僕はやっぱり小・中学校より高校のほうがお金がかかるわけだし、ほとんどの子供が行っているわけで、そういうところは少し配慮してあげると。今回、条例改正をここでやっても間に合わないとは思うけれども、今後そういう横並びの発想なり、実際に9年間は3年間に比べて3倍も違うのに、数はこっちのほうが多いですよという発想ではなくて、県民の生活実態をベースにして、県民の一人一人の立場に立った住宅施策を展開していただきたいと思うのですけれども、違いますか。
◎浜田委員長
現場主義になっているかどうかです。
●中山生活環境部長
御指摘のように、こういったセーフティネットとして公営住宅をどんな層に厚く手配していくのかは、我々がそのバランス感覚でしなければならないことだと思っています。今回、地域主権一括法ができまして、今までの国基準だけではなく、都道府県がある程度いろいろな判断をしながら決めていくということで、我々の範囲が広がったものではないかと思っています。その意味で、ほかの優先状況も含めて、どんな形で我々の判断の範囲を広げていくかという部分について、我々は真剣に考えないといけない部分も出てきます。
今までは小学校以前の方々に即した部分でしたが、今回、まずは1段階として、皆さんが必ず行かなければいけない義務教育の部分をさせていただきたい。当然、この条例改正がこれで全て終わりとは思っておりません。とにかく困っておられる方、住宅に困っておられる方、また子育ても当然ありますし、小学校、中学校、高校ときちんとフォローしなければいけないと思います。よって、まず今回の条例では、過渡的な措置として義務教育まで拡大させていただいたと御理解いただいて、県民の方々の生活実態や子育ての実態などをよく見させていただきながら、どこまで広げていくかについては、継続的に県の住宅施策として考えてまいりたいと思います。
◎浜田委員長
わかりました。
○森委員
2ページのエネルギーシフト加速化事業について、補助金の応募がたくさんあるために9月補正で8,000万円、今回の11月補正で6,700万円の増額は、非常にいいことだと思うのですが、現計予算が2億3,700万で、そのうち非住宅用が1億1,350万で、そのあい差が家庭用だと思うのです。この事業者への非住宅用の発電システムの導入支援事業は、こうやってどんどん応募があるために補正していくわけですけれども、家庭用は今年度から補助のレベルを下げたわけですが、家庭用の状況はどうですか。
●白石環境立県推進課長
正確な数字は把握していないのですけれども、家庭も去年以上に応募が来ているのは確実です。途中でふやされた市町村もございますので、決して事業所だけが好調で、家庭がそうでもないというわけではございません。順調に伸びてきております。
○森委員
この補正をして3億ほどの予算になって、そのうち6割の約1億8,000万が事業所用になっているのですけれども、基本的には、とにかく自然エネルギー、再生可能エネルギーの量をふやしていくのだという考え方ですが、この非住宅用と住宅用との補助の割合が大きく違うわけですね。非住宅用については、市町村の補助は関係なくて、県が直接2分の1、500万円以内を補助することになっていて、かなり手厚いわけです。ところが、住宅用については、市町村の補助が前提でかつその補助率も低いものであり、私はこれがアンバランスになっているのではないかと思うのです。
ここでは、電気を全部売る非住宅用については対象でないのですね。一部売るのは対象になっていて、全部売るのは対象にはなっていないのですけれども、個人と違って事業者の方にとっては、現在の単価で投資するには間違いなくかなりいい状況になっています。だから、事業者へのこういう補助事業を本当に補正してまでやるのがいいのかどうかについても考えるべきではないかと思うのですが、基本的には予算内で補助することが基本ですけれども、これは申請があるから補正するのだということですか。そのあたりの考え方を教えてください。
●白石環境立県推進課長
おっしゃいましたように、確かに個人用は市町村が補助されるところに、県が補助する形になっていまして、これは直接事業者の方に出しております。いずれにしても自家消費が前提となっておりますし、事業所が国の補助などを使われる場合であれば、そちらを使っていただくことが前提になっておりまして、そうでないものが県にやってくるものでございます。
御指摘のありました、補正までしてどんどんやっていくのかということでございましたけれども、ことし初めてこういう形でさせていただきましたが、当初思っていた以上に、公募したら即日に近い形で売り切れてしまいました。それにより漏れたところがありまして、その次に公募しても若干漏れてしまったということで、確かにいい感じの率であったことは、おっしゃるとおりでございます。
ただ、ことし同じように出したのに、採択されなかったことがありましたら、やはりその事業者間で不公平感もありますので、今年度は何とかこういう形でさせていただきまして、また単価面などについては、来年度予算で検討させていただければと考えております。
○森委員
確かに公平感は大事なことだと思うのですけれども、目標としては再生可能エネルギーの導入量をふやしていくという考え方ですが、この非住宅用でふえる量とこれらの住宅用でふえる量のどちらがふえているかというと、補助単価の低い非住宅用のほうで導入量がふえていると思うのですので、私は来年度に向かってもこの部分は大いに考える必要があって、設備の導入量をふやしていくことは間違いない目標ですから、それはいいのですが、バランスが余りにも違うのでないかと考えていますので、検討いただきたいことを申し上げておきます。
◎浜田委員長
検討でよろしいですよね。
関連して。
○山口委員
私が何でこういう質問をしたかといいますと、地方分権改革で徐々に権限移譲されるという、地方自治体のあるべき姿にシフトしていることはいいですが、今、市谷委員や副委員長も質問されたように、財源とセットでないと権限移譲しても意味がないと思うのです。
そういうことで、地方の独自性で物を判断する対応が、私は地方分権一括法の趣旨ではなかろうかと思っているわけです。恐らく一番複雑なのが生活環境部で、いろいろ判断しなければいけないと思うわけですけれども、財源まで国が見ているかどうかを私は問いたかったわけです。財源と権限がやっぱりセットでないと。
◎浜田委員長
そこは正確なところ……。
●中山生活環境部長
山口委員がおっしゃるように、私ども生活環境部はさまざまな分野を展開させていただいております。例えば、こういった新エネルギーの問題から暮らしの安心安全といった、本当に住民の生活に密着したところまで幅広く問題を抱えておりますので、その意味で、さまざまな形での事業立てあるいはそういった予算立てを財務でお願いしているところでございます。当然財源があってのものだとは思いますので、そこは我々事業部としてもきちんと必要性なども認識しながら、一方で全体の活動として県の一般財源の確保について、国などに要請したり、あるいは管理部門も含めた財源確保に努めていくことが必要だと思っておりますので、そこは十分に配慮しながら、また考えてまいりたいと思っています。
先ほどのように、はっきりしたことは申し上げませんが、こういった未執行の部分について、一般的には全部措置ができている状況ではないかと思います。
またこの辺のエネルギーシフトなり政策目的として、やはりCO2削減などに向けた再生可能エネルギーの導入という形で、非住宅、住宅という形はありますけれども、政策的にきちんと進めていき、きちんと認識しながらやっていかなければならないと思います。この太陽光だけではなくて、例えば中山間モデルや市街地モデルなど、さまざまな形で太陽光の導入等も進めているところであります。
また、今回の予算要求のうち、特に再生可能エネルギーの部分につきましては、やはりまだ固定価格の買い取り制度が出ていない段階での予算要求でありますので、その辺の補助率をどうするのか、また、優先的な配分なり政策的な導入をどんな形でやっていくのかは、今回の補正予算なり当初予算の中できちんともんでいくことが必要だと思っております。全体的なエネルギー関係で申しますと、やはり3.11以後、いろいろな形で見直さなければいけない。再生可能エネルギーのあり方や再生可能エネルギーのいろいろな問題点も踏まえながら、では、県民の方々あるいは事業者の方々に普及して、どうあるべきかをしっかり皆さん方の御指摘を受けて、予算要求段階でもんでまいりたいと思っております。
○砂場副委員長
実は、この点については森委員と考え方が違っていて、名前が非住宅用とあるから何か誤解が生じているように思うのですけれども、再生可能エネルギーの導入が一番しにくい理由は、中小零細業者や社会法人などの経済的に弱い部分に対して、進めていこうよということがあったのと、それから太陽光発電をつくることで、そこの部分の経費が削減されるわけですから、そういったところを支えていこうなどのいろいろな意味があってこの制度ができたわけですし、だからこそ今回、僕らはそういうことを繰り返しお願いしてきたわけです。
そういう意味では、非常にいろいろ考えた上でできた制度ですから、多くの中小企業や社会福祉法人も物すごく多く手を挙げていただいたので、住宅用というのはあくまで戸建ての住宅を建てる人たちを対象にしたものと、社会福祉法人なり中小零細を対象にしたものとを一律に考えてほしくない。やはり政策的にいろいろ議論する中で、そういうところが一番進まないだろうことから手厚い補助金率になったと思うので、財源がないのに大盤振る舞いするのは絶対いけないのだけれども、そこはしっかり踏まえつつも、できればこの制度はこのまま維持していただきたいし、拡充していただきたいと考えておりますので、そこは議員間討議ですが、考えの違うところです。
○森委員
そこの部分ですけれども、生活環境部がいつもしている事業は、中小企業の経営がどうこうなどを考えてしているわけではなくて、本来、この再生エネルギーをどうやってたくさん入れていくかという目標のもとでしているわけです。社会福祉法人に手厚くするなり中小企業に手厚くするなどの問題ではなくて、要はどうやって導入量をふやしていくかか目標にしている問題だから、そこのところをそういう形で変えていくのは違うと思います。それは何が政策を一番重要に持っていけるかという問題なので、要は太陽光パネルがどれだけたくさんつくかなのですよ。中小企業にたくさんついたからいい、あるいは社会福祉法人にたくさんついたからいいのだという、そういうことではないのです。どうやって太陽光パネルを県内にたくさんつけるかという目標でしているわけだから、そういった方向で議論しないといけない。
◎浜田委員長
内部の議論になっておりますので……(発言する者あり)いや、県として、立ち位置とバランスの問題をどんなふうに考えておられるのか。(発言する者あり)立ち位置とバランスの問題がはっきりしていますか。
○砂場副委員長
そうではなくて、一つは、税金を使う制度です。そんな縦割りで行政をやられたらたまらないわけで、生活環境部の一つの事業がさまざまな効果を持ったほうが当然いいわけです。それを縦割りでやるからわけがわからなくなるので、そこはしっかり各部と連携をとりながらやっていくのがいい行政の仕方で、そんな単純に行政をやられたら、僕は逆にたまらないと思います。もう一つは、大企業だったらどんどんしているところもあるのだけれども、一番やりにくい中小企業者や社会福祉法人などに進んでもらえないかということで、フォローするためにできた制度ですから、それを森委員が言うようにするのは、非常に短絡的だと思うのです。やはり総合的に考えてやっていただきたいと思います。
◎浜田委員長
白石課長、一言おっしゃってください。
●白石環境立県推進課長
まず補足といいますか、もともとこの非住宅用の制度は、各部局が持っていた太陽光パネルの導入制度を一元化したほうがわかりやすいのではないかということで、この生活環境部のエネルギー担当に持ってきた経緯がございます。そういう形で窓口を一本化させていただきました。ただ、実際の補助単価などにつきましては、いろいろと検討の余地もございますので、来年度に向けまして検討させていただけたらと思います。
◎浜田委員長
ということで、議論はまた内部でさせていただきたいと思います。
ほかにはございませんでしょうか。
○砂場副委員長
これは医療指導課の予算になっているのですけれども、実際に実行されるのが衛生環境研究所になりますのでお聞かせいただきたいのですが、違法ドラッグの検査体制の構築費用として
172万円が今回の補正に計上されております。その試薬なり機械が随分高いと聞いているのですけれども、今回の170万円程度の予算で、知事が言っている検査体制が確立できるのでしょうか。それとも、これはまだ第1段階で、今後、充実が必要な額ということですか。
●長谷岡衛生環境研究所長
確かに、標準品の物質はミリグラム単位で数万円する高価なものでして、ただそれを入手する方法として、製造しているもとがほとんど外国などである状況がありますので、まずは第1段階として、今、入手が可能な経路を使って、とりあえず総体としては73物質。後ほど16物質追加になるので、全部で80幾つあるのですけれども、その第1段階として、汎用性の高いものや入手可能なものを整備していこうという考え方でございます。
◎浜田委員長
よろしいですか。
ほかにはいかがでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり)
それでは、質疑を終わらせていただきます。
次に、請願・陳情の予備調査を行わせていただきます。
今回の予備調査、新規分の陳情2件でございます。
それでは、新規分の陳情、生活環境24年24号、集団的消費者被害回復に係る訴訟制度の早期創設を求める意見書の提出について、陳情、生活環境24年27号、湖山池高塩分化事業の中止と見直しについて、関係課長からの説明を求めます。
初めに、広田水・大気環境課長お願いいたします。
●広田水・大気環境課長
それでは、資料の2ページをお開きいただけますでしょうか。湖山池の高塩分化事業につきましては、当委員会におきましても、湖山池会議の概要なり将来ビジョンの策定内容等で御報告してきたところでございます。今の高塩分化の取り組みに当たっては、もともと昭和58年の千代川の河口つけかえ工事をきっかけに塩害が生じたりしまして、農業と漁業の両立の調整の結果、淡水化に取り組んだりしてやってきたところですが、なかなか水質悪化が伴わないということで、湖山池の100人委員会等で議論なされ、平成17年から塩分導入試験を実施してきました。皆さん御存じのとおり、アオコの発生や悪臭、それからヒシの大量の繁茂等の状況がございまして、ヒシの刈り取りに多額の経費を費やしてきたところでございます。
資料のほうには、平成22年、3,300万、平成23年、5,000万と書かせていただきましたが、修正をお願いいたします。平成22年が4,331万円、平成23年が4,607万円でございます。そういった多額の経費を費やしてきたところでございます。
そんな中で、平成22年に湖山池会議を設立して、本年1月に農業者の同意も受けまして、湖山池会議で高塩分化の方針を決定させていただいたところです。高塩分化の取り組みとしましては、2,000から5,000ぐらいの塩分濃度で管理していこうということです。ちなみに、現在の塩分濃度は約7,000ぐらいとなっていまして、想定より若干高いところですが、当委員会でも御報告いたしましたとおり、本年の夏が非常に高温小雨だったものでございますので、湖内の貧酸素化を防止する意味で、海水の導入量をふやした結果、依然として7,000ぐらいになっているところでございますけれども、これから来年に向けて、塩分濃度の低下に努めていこうと考えているところでございます。
本年9月から11月にかけまして、池の中の周辺調査を行ったところ、周辺のため池や流入河川で死んでしまったと御報告いたしましたカラスガイが発見できましたし、イシガイも相当数いることも確認できました。ただし、池内での生息の確認はできておりません。
水環境と申しますのは、アオコやヒシの大量発生は、皆さん御存じのとおり皆無の状況となりまして、9月に湖山池周辺の自治会の住民代表ということで、役員の方々に6カ月後の湖山池の状況なりを説明するとともに、アンケート調査を実施したところ、大半となります95%、
89名の方がこの高塩分化の取り組みについては継続、または少なくとももう数年間は経過を観察すべきでないかと御意見をいただいたところです。見直しなり中止というのは1名という状況で、後ほどまた報告事項でも御説明しますが、こういった現況なりアンケート調査の結果については、11月25日に開きました湖山池シンポジウムでも報告したところでございます。
この高塩分化の方針決定の際には、水質の関係はもとより、水草や魚介類、それからプランクトンなどの直接水の影響を受けます生態の専門家の方々で構成する委員会も設置いたしまして、水質予測に基づく生態系要素の変動予測なども行って、さらには住民の求める湖山池の姿というものも参考にしながら、方針決定してきた経緯もございます。この辺の取り組みについては、県の環境審議会等にもきちんと報告をさせていただいたところでございます。
現在の環境の把握でございますが、さき方、イシガイやカラスガイが生息していると御報告したところでございますが、そういった生態系の調査等、各種モニタリングも強化いたしておりまして、この9月にはそういった生態系の各分野の学識者で構成されております環境モニタリング委員会等も整備して、生態系の調査結果などに対する評価や対応への助言をいただくような体制も整備したところです。
水質改善に関する取り組みについては、過去2期、20年にわたる水質管理計画に基づいて、浄化対策に取り組んできたところでございますが、現在、次期10年間を目標とします水質管理計画を策定中でございますので、そういった下水道整備や生活排水対策、しゅんせつ、草等の対策を盛り込む予定としているところです。ちなみに、昭和58年の当時の河口つけかえと同様な河口ですね、千代川と湖山池の間に水路を設置することはどうだろうかということに、平成7年当時に検討された結果がありまして、その当時で約36億円のコスト等がかかるということで、そういう取り組みには至らなかった経緯がありますので、その内容についても御紹介しておきます。
●佐々木消費生活センター所長
それでは、資料の1ページをお願いいたします。集団的消費者被害回復に係る訴訟制度の早期創設を求める意見書の提出についてでございます。鳥取県生活協同組合連合会より提出されました陳情でございます。
国の現状についてでございますけれども、平成21年9月に消費者庁及び消費者委員会設置法が成立いたしました。その附則の中で、附則は下のほうにつけておりますけれども、法の施行後3年を目途として被害者を救済するための制度について検討を加え、必要な措置を講ずるものとすると規定されております。この附則を受けまして、消費者庁でございますけれども、有識者で構成されました研究会で、過去13回にわたって検討を重ねてまいりまして、新たな制度案を作成しております。新たな制度案につきましては、既にことしの8月から9月にかけて意見募集、パブリックコメント及び関係団体、関係機関に説明会を終えておりまして、できる限り早期の法案提出を目指して現在作業を進めている状況でございます。
下のほうに参考で、制度の概要をつけさせていただいておりますけれども、現行でも消費者契約法の中に、消費者団体訴訟制度という規定がございます。そこに書いておりますが、適格消費者団体、どういう団体かと申しますと、下に米印で書いておりますけれども、NPO法人または公益法人、消費生活保護に主たる目的として継続的な活動実績があること、あるいは弁護士等の法律の専門家を有する団体で要件を満たす団体で、内閣総理大臣が認定いたします。そういう団体が消費者被害の未然防止や拡大防止のため、事業者の不当な行為として差しとめ請求ができるという制度がございます。この適格消費者団体でございますけれども、現在、全国に11団体ございまして、新聞等で報道されておりますが、例えば大学の入学金なり、あるいは最近ですけれども、携帯電話の2年間の契約期間の自動更新が定義されている状況でございます。
ただし、この制度につきましては、消費者が被害を回復するためには、新たに事業者に対して訴訟を起こす必要があるということで、実際には非常に困難である状況がございます。これを改善するために、現在検討しております新たな訴訟制度の案でございますけれども、そういう適格消費者団体の中からさらに条件を満たす団体を特定消費者団体として、同じく内閣総理大臣が認定すると。そういう団体が事業者を相手取って訴訟を起こして、また勝訴した場合には、勝訴した団体に個人が委任いたしまして、簡易な手続によって被害を回復することができるという新たな制度設計になっているところでございます。
◎浜田委員長
ありがとうございました。
2件の陳情について、質疑はございますか。
○市谷委員
湖山池の塩分濃度の関係ですけれども、私もカラスガイの死滅の話は正直言ってびっくりしましたし、こういうことがあってはならなかったと思うのです。それで、この陳情者の方がいろいろ書いておられるのですけれども、こういうことについての事前調査がされていない、やっていないと書いておられまして、さらに、環境審査会には、多分恐らくカラスガイや動植物の専門家の人がいないなど、審査会があったとしてもというようなことを書いておられるのですが、私は何でこれが水門をあける前にきちんと検証され、問題にならなかったのかが納得できないのです。陳情者が言っておられること、事前調査や審査会委員にその筋の専門家の人がいないと、意見聴取されていないことについては、これはどうなのでしょうか。実際そうだったのか確認させていただきたいです。結局、後になってから問題が出てきていますし、どうだったのでしょうか。
●広田水・大気環境課長
事前の調査なり専門家がいたのかどうかというところですが、先ほど少し触れたのですが、もともと湖山池の塩分濃度を上げる事業自体については、この陳情者がおっしゃるとおり、環境影響評価を事前にしなければいけないなどの事業には該当いたしませんので、法的な制約や条例上の事前にそういった調査を実施しなければならないという対象ではなかったことを、まず一つ申し上げておきたいと思います。ただし、そうはいっても、当然ながら塩分濃度を上げることで今ある生態が変動するので、直接影響を受けるであろう水草などの植物の関係と魚介類とそれと食物連鎖を持ちますプランクトン、この3つの専門家の方には御意見を聞いたところです。
御意見を聞いたというのは、実際には、以前、湖山池でこれまで確認されている水草なり、今現実にある草もそうですし、当時、以前は見られた植物なりも含めてですが、そういったものを全て網羅して、それらが今度この塩分濃度になればどんなふうになるのかを、先ほど申し上げた専門分野の皆さん方からそれぞれ助言いただくと。一部そういったカラスガイなど、この塩分濃度では非常に生育が難しいだろうものについて、私どもでそういう条例の規定に基づいて、カラスガイをまずどの程度いるのかを調査したり、それから私どもで捕獲して、生きれるであろうところに移植して保護する措置をとったというのが大まかな経緯でございます。陳情者がおっしゃっておられる専門家というところで、例えば昆虫や鳥類など、そこの全般にわたっての分野の意見については、確かに十分でなかった面はありますので、おくればせながら今の状況なりの把握の中で、昆虫の状況なり鳥類の状況も調査いたしまして、さき方申し上げました本年9月に設置したモニタリング委員会の中には、そういった鳥類の専門家や昆虫の専門家の方も加わっていただいて、生態系の変化などに対する調査結果について、評価なり御助言をいただくような体制に整えたところでございます。
○市谷委員
それで、湖山池がもともと環境評価の対象ではなかったとおっしゃいましたけれども、ただ、こういう指定されている動植物などについて、県として、きちんと調査してから水門をあけることをしないと、生活環境部ですから、それがされていなかったということだと思いますけれどもね。カラスガイがいるかいないかの調査をして、その上でどうなるかを事前にやるべきだったと思いますけれども、それがきちんとされて、死滅してしまったということですか。
●広田水・大気環境課長
いるということが既にわかっていて、いるカラスガイはこの塩分濃度でどういうふうになるかという塩分濃度に対する予測について、専門家から東郷池程度の塩分濃度にすると、死滅はしないかもしれないですけれども非常に生きにくい状況になるだろうという御助言がありましたので、特定希少動植物であるカラスガイについては、当然ながら保護措置をとる対応としたところでございます。
○市谷委員
その点については、前にも聞きましたけれども、私はこの委員会で聞いたことがなかったです。後になってからそういうことがあって、したという話で報告受けましたけれども、これ議会としても、塩分濃度を上げていくことについては、予算に賛成もしてきているのですが、そういうことが実はあったのだというお話を聞いて正直ショックでした。また、何かいろいろな気候の条件もあったので、この塩分濃度を上げたことが死滅した直接的な原因かどうか、因果関係ははっきりしないかもしれませんけれども、少なくともそういうことがあって、そういう手だてをとってということが、専門家や県民の皆さんに広く知らされて、慎重に手続をしていくことが必要だったのではないかなと思うのです。
だから、専門家の方からも意見が出ているのにこういう事態に今なっていることが気持ち悪いのです。ですから、この陳情の扱いは非常に大事なことだと思っていますので、しっかりと対応を求めていくという立場で私は臨みたいと思いますけれども、非常に何かいきさつが県民的には不透明なまま進んできている部分があるなということを、どうしても感じざるを得ないなと思います。
○野田委員
私どもが子供のころは、ああいった水門はありませんでした。したがって、どれが本当の生態系か。当時、きれいな川でしたから水門のところで泳いでいたのです。それが水門をつくる、これは農業政策の中でそういう形になってきたのですが、その中でだんだん年月がたってきて、そういうカラスガイのようなものも土べたの中で生きる形だったのです。前はそんなものは、川の中にはいましたし、それから湖山池だって、私どもはもう船でいつも釣りをしていた、ゴズを釣ったりね。そういうのが本当の以前の生態系なのですよ。
そこから変わってきた部分もあって市谷委員はおっしゃているのだから、それをうまくどういうぐあいにするかというと、本当の昔の生態系を取り戻していって、そして湖山池がいい環境の中で魚族も生きて、そして湖山池漁業協同組合の方々もそれなりの対応で生活ができるところまで行けば、それはすばらしいことだろうと思いますので、ここら辺もあわせて検討していただきたいと思います。
○森委員
今の件について、陳情者が出しておられる資料の9ページは、きょうの資料では91ページになるのでしょうか、この陳情書にあわせていろいろな資料をかなり長い文章で書いていただいているのですが、先ほどの広田課長の話では、環境影響評価の必要がない事業であったというお話もあったのですけれども、本事業が違反している法令はこれだということで5本書いてありますよね。陳情者はこれが違反しているのだと言っておられるわけですけれども、これについて、現在の生活環境部の見解を教えてください。
●三木生活環境部次長
9ページのほうに、御指摘のように、陳情者から違反していると書かれておりますが、生物多様性基本法というのは、生物多様性に配慮してくださいという包括的な法律だと思います。今回、カラスガイが移植のことで死滅してしまったのですけれども、基本的に御理解いただきたいのは、湖山池全体見たときに、ヒシが繁茂することによって、アオコにしてもそうですが、特定のものが出ていることは、全体的に見れば、ほかのものが生きにくい環境になりますので、ヒシの直接的な影響のみならず、やっぱりほかの生物に対する悪影響はあるということで、全体的に生態系が池として劣化していることを何とかしなければならないということも、御理解いただけたらありがたいなと思います。
そういう意味でありましたら、今回、ヒシやアオコについて住民の方は非常に苦しい思いをしておられるということで、そういう生態系の劣化を何とかしようという思いで、生物多様性の基本法の趣旨にも合っているのではないかと思います。
環境影響評価法につきましては、そこに表の3に書いてありますように、現在、制度上設けておりますのは、いろいろな専門家で構成する委員会を設置するなり、土地の改変をするなどの観点でしております。今回はその仕組みについて規定されておりませんので、そういう意味であれば違反ではございませんというのを先ほど申し上げました。ただ、その中で、先ほど広田課長が申し上げましたけれども、アセスの制度としては、事前予測とそれから市谷委員からお話がありましたけれども、住民の方に知らしめていく2つの観点があると思います。
その第1点目の科学的なことにつきましては、先ほど広田課長が申し上げましたように、植物なり魚介類、それからプランクトンの専門家で構成するところで事前に、この塩分濃度を上げた場合にはどう植生が変わるかと、当然淡水系のものよりも汽水系にシフトしますので、その辺はどうなるかを予測いたしております。
プランクトンの種も変わるだろうということで、例えばアオコは減少するけれども、中海のような赤潮があるかもしれないということを予測して、その結果をもとに、先ほど広田課長が申し上げました県民アンケートの結果を具体的に県民の方へ示しまして、現在あるいは東郷池パターンなどの4つのパターンで、植生なりプランクトンなど、貝がどういうふうに変わるかを事前にお示しした上でアンケートをとっております。そういうことで、事前評価と県民にお示しさせていただいているところでございます。
鳥取県の希少野性動植物の保護に関する条例につきましては、これは特定希少野性動植物にカラスガイが指定されておりますので、専門家の意見を聞きまして、比較的塩分が低い河川の流入などに保護ということで移植しましたが、最終的にはいろいろなことがありまして、死滅していました状況でございます。ざっとそんなことで考えております。
○森委員
今のお話では、基本的に違反している立場ではないのだということですか。もう一回お聞きします。
●三木生活環境部次長
そういう立場でございます。
◎浜田委員長
ほかには。
○砂場副委員長
今回、塩分濃度を上げてアオコとヒシを絶滅するということは、淡水で生きていた生き物を塩分化することによって殺すという形ですよね。それは、生態系を変えるということですよ。(発言する者あり)いや、それは違うのです。もともと千代川の河口にくっついていたときは、水が流れているところに湖山池が入っていたから、塩分濃度はそれほど高くなかったのです。それが河川のつけかえとして直接賀露港につけたことに伴い、塩分濃度が非常に上がり、農家の人たちが困るということで、水門を閉じて淡水に戻した経緯があるわけです。
ですから、まず1点目にお聞きしたいのは、いつの時代に戻したいのかです。塩分濃度が高かった時代に戻すのか、それとも千代川についていたころに戻すのか、多分そのころは野田委員が指摘された時代だと思うのですけれども、どういう時代の湖山池を想定して、そこに戻そうとしているのかが、お聞きしたいところです。
2つ目は環境アセスの問題ですけれども、確かに法律には違反していないでしょう。それはダムや河川、工作物などをつくるものではないから該当していないのはわかりますが、影響がある広さとなると、湖山池は600ヘクタールを超える面積で、アセスの条例や法律では100ヘクタール以上のものを対象にしている。であれば、工作物を新たにつくるわけではないけれども、工作物をつくると同じような効果が生じるのであれば、まさにその環境を守る、県がやる事業だから、当然アセスをすべきであったと思うのです。法律に違反するではなくて、環境アセスは環境がおかしくならないためにする制度だから、法律や条例の趣旨に照らせば、当然やるべきであったと思うのですけれども、法律に該当しないからやらないというのは、非常に後ろ向きではないかと思うのですが、そこら辺はどう考えられたかが2点目です。
3点目で、広田課長の説明は、まず環境審議会にかけたと言うけれども、環境審議会の議事録を見させていただくと、県はかなり激しい形で攻撃されていますし、それから環境モニタリング委員会について体制を整備したということですが、これについても、委員の皆さんはこの問題に対してかなり厳しい指摘をしています。委員の皆さんが言うには、「県は、意見を言ってガス抜きをしただけか」とかなり不満を漏らしておられます。それが果たしてこの2つの委員会にきちんと報告しましたと言えるのかどうか。そこら辺をどう考えているのかをお聞かせ願いたい。
また、専門委員会の委員に何で県外の人間ばかり4人で構成されているのですか。湖山池を知っている人がいないではないですか。それも、シジミの専門家は塩分濃度を上げろって言うに決まっているわけで、何か意図的にこのメンバーを選択されたのではないのかなと。今までレッドデータブックをつくられていた先生方に頼めばいいと思うのに、湖山池を知っていて、文句を言っている人たちはみんな外して、県外からわからない人を連れてきたと先生方は怒っておられるのですよ。何でこんな選定をしたのか、なぜ地元の人を外したのか、なぜシジミの専門家だけでつくったのかに対して疑念を持っておられるのですけれども、その点いかがでしょうか。
いろいろなボタンのかけ違えがあるのであれば、きちんと解消したほうがいいと思いますけれども、本当にその県内の生物学を専攻している先生方は、今回の事業に対して物すごい不信感を持っておられます。生活環境部に対しては何度もメールを送ったり、直接会ってお話ししたり、これをやると淡水性の生物はみんな死にますよと何度も警告してきたのに、そのことについては全く無視をされたと。また、ここでアンケートと言われているけれども、それは地元の人たちからアンケートをとれば、当然、ヒシなどがなくなるようにしてくださいというのは当たり前です。
どうしてその段階で科学的知見をやられなかった、説明されなかったのかと。単純にアオコやヒシがなくなるからどうですかと言えば、なくなるほうがいいですよと答えるに決まっていますよ。そこのところがおかしいという指摘だったのですけれども、三木次長の説明とはそこの部分で違うと思うのです。アンケートをすればいいのではなくて、そこにそういう説明がきちんとなされていたのか、淡水性の生物は死滅するけれどもいいですかという説明がなされていたかどうかです。そこら辺はいかがでしょうか。
●広田水・大気環境課長
まず1点目で、いつの時点かということですけれども、例えばもともと海とつながっていた時代などからずっと考えて、いつの時点かを明確に示しているわけではございませんが、住民への市民アンケートなどの結果の中で、皆さんが望まれる環境は、近隣でいえば東郷池のあのような状況を皆さんが望んでおられるということです。東郷池程度の塩分濃度にして環境を整える、また周辺に住民の方々も釣りを楽しんだり、そういった憩いの場ともなり得るような場の創造を目指したところでございますので、先ほど砂場副委員長がおっしゃったように、千代川につながっていた時点でいうと、1,200~1,300ぐらいの塩分濃度だったと思います。
陳情者の方も20分の1ぐらいとおっしゃっていたのですけれども、多分直近のデータの中では、そういった塩分濃度だったと思います。そういった面で、東郷池のような環境を目指したいということで、11月25日に東京大学の教授を呼んで基調講演をいただいたわけですけれども、その中の住民からの質問の中でも、そういったつけかえをする前の状態に戻すべきでないかみたいな御意見はあったですが、東京大学の山室教授はもう今のような時点というか、周辺状況がその当時と全く違う中では、昔のある時点に戻すことは不可能だろうとおっしゃっておりました。
だから、市民の方々の意見も十分聞いたり、そういうコンセンサスも得ながら、状況を把握して、望ましい環境なりを目指していかれるのが適当ではないでしょうかという御意見もいただいたところでございまして、昔のいつの時点かに戻すことは不可能だと考えているところでございます。
2点目のアセスの実施について、確かに法的な全体のアセスみたいに、鳥類なり昆虫など、いろいろな分野の生態系について調査までは至りませんでしたが、さき方申し上げたように、アセスに準ずる対応として、直接影響を受ける水草や魚介類、それからプランクトンの影響予測をさせていただいたと認識しております。
その中で、専門家の選出について若干問題があるのでなかろうかということですけれども、そういったプランクトンの専門家は地元の鳥取大学にいらっしゃらないということで、いろいろ探して、淡水から汽水湖まで非常に幅広い見地を持っておられる先生を滋賀県からお呼びした経緯がございます。魚介類については、もともと水質関係の専門の委員会も別途設けておりましたので、そちらの委員に県外の方で魚介類の専門家もいらしたものですから、その方にあわせてお願いした経緯があります。
だから、特にレッドデータブックというか、確かに地元をよく知っておられる方をなぜ対象にしなかったのか、特に意識して排除したなどではございません。そういったところで、別途水質の専門委員になっておられた魚介類の専門家を加え、近くの鳥取大学などにいらっしゃらないプランクトンの専門家を呼んできたり、それから汽水湖の植物については、湖山池にも若干認識をお持ちだった水草の専門家を島根大学から呼んできたりして、特に地元の方なり、また反対しそうな方を例えば意識的に排除したということは全くございませんので、誤解のないようにお願いしたいと思います。
環境審議会へきちんと対応したのかという御質問でございましたが、特に環境審議会でこの対応について諮問したということではございませんので、特にこういった経緯でもって、湖山池の将来ビジョンの策定に至り、今の塩分導入に至りましたと御報告した中で、それぞれの専門家の方々から今回の取り組みについて多くの御意見をいただきました。今後、そういった環境審議会からの意見なり、こういった環境モニタリング委員会の意見を、このたびの湖山池の塩分を導入する方針を決定しました湖山池会議にも、今後きちんと伝えていき、その方針決定について専門家の意見も十分に得て、今後の方針決定に役立てていかなければいけないと反省しておりますけれども、ただ、さき方申し上げましたように、昆虫や鳥類などは十分ではなかったにせよ、魚介類などの予測内容も十分配慮しながら、また住民の要望やアンケート結果なども十分踏まえながら、今の方針決定に至ったということで御理解いただいたらと思います。以上でよかったでしょうか。
○砂場副委員長
アンケートなり住民説明のところに、汽水湖から淡水湖に変わったときの生態系が変わるよと事前説明していましたか。
●広田水・大気環境課長
先ほど三木次長も申し上げましたけれども、おおよその予測結果に基づいて、当初、塩害が出たときの淡水化の状況はこういった状況になるであろうと。それから、今の1,000ぐらいの状況はこんな状況に、東郷池程度にしたときにはこんなふうになりますと、それから全門をあけて塩分濃度が9,000なり1万という、中海ぐらいになったらこんなふうになることは、カラスガイのことも含めてきちんと書きました。ただ、陳情者がおっしゃっていたように、カラスガイが特定希少動植物までは書いていなかったりして、ちょっと十分な情報提供には至っていなかったアンケートにはなっていたのかもしれませんが、そういったカラスガイなどは生息できなくなるということは、きちんと提示させていただいてアンケートをとりました。
それと、アンケートについても、確かに池周辺におられる方と市内におられる方といろいろ認識は違うだろうということで、こちらの旧市街に当たっては3,000名の方を任意抽出するとともに、周辺はまた別途そういった対応をして、池周辺の方々と市街地というか市内のほうに住んでおられる方々とで若干の認識の違いなども意識しながら、アンケートをとらせていただいたところでございます。そういったアンケートの結果なり、こういった高塩分化の取り組み等についても、2,000から5,000ぐらいに上げていく将来ビジョンについても、パブリックコメントをとったりして、住民の皆さんには事前にお知らせしてきたところでございます。
○砂場副委員長
一つは、塩分濃度の問題からいうと、今言われたように、千代川とつながっていたときには大体1,200ぐらいだったのですが、今の濃度は7,000を超えているわけです。これは東郷池を超えて、中海ぐらいの塩分濃度になっているわけで、県が言っていた数値と全然違う数値になっているわけです。それはおかしいのではないかなと。いろいろな問題が出てくるにもかかわらず、湖山池会議では水門を閉鎖せずに、今のまま継続するという結論が出ていますよね。そこのところに、どれだけ専門家の皆さんが生活環境部に対して何度も言っていた指摘がどういうふうに反映されているのか、一日も早くこの7,000を下げないといけない。当初予定した2,000から5,000で、それも大体2,000ぐらいのところと思っていたのが、これだけ大きくなってしまっていることは、もう生態系に対して非常に大きな影響がある。
それでいながら、相変わらず水門についてはそのままというのはわからないと先生方はおっしゃっているのですけれども、県がどうしてそういう結論になったのかわかりませんし、それから専門家委員の話をすると、今、地元の方をオミットしたわけではないというのだが、実は地元の人が入っている鳥大の先生は3人とも工学部の先生で、水の流動などの専門家の先生ばかりではないですか。工学部の社会開発システムの先生が2人と土木工学の先生が1人で、生物の先生は1人も入っていないわけです。生物の先生たちは地元の鳥大にもいるのに、何で外から全部こうなったのかが意図的なのではないかと疑問なわけです。
レッドデータブックをつくるときには、協力しろ協力しろと一生懸命言っておきながら、こういう政策決定みたいなところになると、県外の人、それもシジミの専門家ばかり連れてくれば、塩分濃度を上げろという結論が出るのは当然ではないかと。それぞれの専門分野の、生物についてどれが一番いい環境かを皆さんが判断される傾向にあるので、それぞれの思っている考えが違う。そうすると、先ほど野田委員が言われた一番きれいだった1,200ぐらいの理想的なところに戻すのであれば、今の7,000はそれから5倍の塩分濃度となってしまうと、本当の汽水になってしまって、中海みたいな生物はふえるかもしれない。それが生物多様性と言えるのか。
淡水性の動物が次から次に死滅していく中で、今もいろいろなものが相次いでなくなっているでしょう。そういう中で、このままあけ続けることを継続なさるのか。その根拠となっているのが、アンケートではないですか。専門家のそういう意見をきちんと伝えた上で、基本的に塩分濃度上げて、淡水性の動植物を殺すというのだから、当然、適応性がない淡水の動植物は死ぬわけです。そういうふうに、生物相を変えることをきちんと説明されたのかどうかです。
確かにカラスガイは移植したら生きれませんよと書いてあるけれども、全く違う湖にするのと等しい判断ではないですか。それを県民の中では、東郷池がきれいな湖だというイメージがあるかもしれないけれども、違う生態系になるものにするのですよという発想であれば、それは本来あるべきの、先ほど法律に反していないとおっしゃったが、希少動物や生物多様性を守ることは、全然違う生物多様性まで新たにつくれというわけではなくて、今ある生物多様性をしっかり守っていきましょう、保全していきましょうというのが法律の趣旨であるならば、それはやはり違反していることになるのではないかと思うのです。重ねてお聞きしますが、いかがでしょうか。
●広田水・大気環境課長
7,000ミリグラムをなぜ下げないのかということで、夏場は海のほうの潮位が非常に高いものですから、これから冬になれば自然にずっと下がってくることをもともとシミュレーションしておりました。およそ下がってくるものだろうということで、そのままにしていたのですけれども、下がらないものですから、今後は水門調整をしながらきっちり下げていき、もともと提示した2,000から5,000という範囲内にしていこうと考えています。
そのままでいいということを湖山池会議が判断したわけではなくて、湖山池会議のほうにはことしの高温小雨という特異な夏場の状況に対して、底層の貧酸素状態が非常にきついものですから、従来の2,000なり5,000でキャップをはめるのではなくて、底層のDOを、溶存酸素を確保する意味で、もう少し塩分濃度を上げさせてほしいと提案しました。夏場の対応として、
7,000ぐらいの今の対応になったということで、今の時点がそのままでいいという指示は受けておりませんので、その辺は誤解のないようにしていただきたいと思います。
再度、地元の工学部の先生ばかりでないかということについて、水質の関係は別途委員会を設けておりまして、工学部の先生などが鳥取大学にもいらっしゃるものですから、水質予測については鳥取大学の先生で対応できたのですが、さき方言いました水草やプランクトン、それから魚介類といった、私どもが求めた専門分野の先生方は、地元鳥取大学にはいらっしゃらなかった。レッドデータブックの執筆者等をなぜ考えなかったかと言われると、その当時は余り考えていなくて、大学などの県外の方々を非常に探したということですので、地元の鳥取大学を全く無視したわけではなく、専門の先生がいらっしゃらなかったために県外へ求めたところでございます。
1,200ぐらいに戻すべきではないかと御意見をいただいたのですが、平成17年から取り組んだ塩分導入試験の状態は、一番高いところで1,000ぐらいです。皆さんがごらんになったとおり、平成22年、23年と同じ状況が起こることが見えていたものですから、その1,000程度ではアオコやヒシが生息できるちょうどいい環境になってしまっているため、住民が望む姿ではなかろうかといった意味合いで、アンケートの中にはアオコやヒシはそのまま生息しますよということは御提示して、御意見を求めたところです。
したがいまして、その程度ではだめで、アオコやヒシがある程度削減できる塩分濃度については、3,000を超えればおおよそアオコやヒシは生息できないのではないかという文献に基づいて、その程度に引き上げようと対応してきたところは確かにございますが、1,200ぐらいだと従来の塩分導入試験の状態でございます。
ハスもなくなっているという御意見がございましたが、なくなっていく水生植物に対してはどうなのだということで、こちらは鳥取市が大名ハスなりそういった貴重なハスなども生息しておりましたので、そういったハスなどについても、鳥取市のほうできちんと分掌しまして、別途カラスガイと同様に保護措置をとることで対応してきているところでございます。
住民に対して違う生態系になることをきちんと伝えたかどうかですが、A、B、C、Dの4パターンですよということで、単にアンケートをとった内容で十分な説明ができたかというと、御指摘の部分はあるかと思いますが、当時の住民の方々の御意見を参考にして、今の取り組みになったということで御理解いただけたらと思います。
◎浜田委員長
三木次長、補足がありますか。
●三木生活環境部次長
一つだけ補足ですけれども、本来の湖山池はどこかということもあると思うのです。ここ20~30年は、淡水でやってきたところであります。その間、水質管理計画に基づいて、淡水の中で水質をよくしようとずっと取り組んでまいりました。それでよければいいのですけれども、それでもヒシやアオコの状況が解決できないので、生態系を変化させることは確かに御指摘のとおりですが、そういう対処を選択したことに御理解いただけたらと思います。
○砂場副委員長
先程、貧酸素化の問題があるからということでしたけれども、実は貧酸素化が起こったのは塩分濃度が高くなったために、塩分躍層が生じて下層水の塩分濃度が高く、上層水の塩分濃度が低いという形で、水の対流が起こらなくなったことにより、塩分躍層が生じて貧酸素化になったと指摘する先生もおられるのです。そうすると、逆に塩分濃度を下げなければ貧酸素化は解決できないのに、それを理由に塩分濃度を上げ続けるという学説はいろいろあるのかもしれませんけれども、僕が聞いている話とは違うと思うのですが、どうなのでしょうか。
●三木生活環境部次長
実際に、湖内の酸素状況を測定いたしております。上層部につきましては、湖内全域で貧酸素は生じておりません。御指摘のとおり、今、塩分躍層などがあって、底層のほうが貧酸素化しやすいことがあります。実際に測定いたしておりまして、夏季が一番貧酸素になりやすいのですけれども、昨年の8月と比較してみますと、現在の貧酸素水域といいますのは、生物をターゲットに説明しますと、溶存酸素が3ミリ以下というのは危険水域に入るのですけれども、その危険水域の範囲は、去年よりもことしのほうが狭まっております。狭まったところでヒシの生えていたところなどは貧酸素が解消されております。それから、シジミなどを放流しているところも貧酸素にはなっていませんので、現在はそういう酸素状況を確認しながらやっていることも御理解いただけたらありがたいと思います。
◎浜田委員長
よろしいですか。
○砂場副委員長
わかりました。ただ、トンボやハスも要らないと、ヨーロッパフジツボが大量に発生してもそれ構わない、あくまで政策的にそういう湖にしてしまうということですか。
だから、もともとの生物を保全することをベースにしないと、今までの生物がいなくなって、新しい汽水の生物がいろいろふえてくることが本当にいいのかなあと。そこはそういうことをしても、とにかく今回はアオコやヒシを退治するのだという政策判断だったと理解すればいいわけですか。
でも、その反面、赤潮が発生しますよね。赤潮は淡水では発生しないのだけれども、アオコやヒシがなくなったものの、今度は塩分化したことで赤潮が発生してにおいがひどいというのだったら、また別の問題が起こるわけで、このやり方が本当にいいのかなと。一番の問題点は、そういう問題点を事前に先生方が生活環境部に何度も指摘されながら、その意見が生かされないままだったというのが疑問ですけれども。
●中山生活環境部長
お答えになるかどうかわかりませんが、私どもも生活環境部でございますので、こうした生態系が破壊されたままでいいとは決して思っておりません。今回の政策を導入した当時、私どもはおりませんでしたけれども、就任いたしましてから考えてみるに、いまだ形成途中であり、どういった形で湖山池を浄化するとともに、また整備なり多様性をどう考えていくのか。あるいはその中で、以前の淡水化であったときに、ヒシやアオコなどの生活環境被害が出ていたという事実はどうしようもできません。
なおかつ今までは、野田委員も御存じかもしれませんが、子供のころは非常に緑豊かな湖でございました。あそこで釣りをしたり、いろいろなことをした経験もございます。そういったものがなくなっていく、漁業者も非常に困っていたというさまざまな問題がある中で、一つのこの政策選択をした、またこれをどうしていくかを継続して考えなければいけない政策だと思っております。
その中で、今回、池内でカラスガイの生存を確認していますが、私どもはそれで当然だと思っておりません。非常に我々としても反省すべき点ではございますが、一方、池外の近くの池のところで同じようなカラスガイが発見されている実情を踏まえつつ、では、その生態系の保全をどうしていくのか。また現在、ヒシやアオコのない形で、住民の方々が非常に感謝しておられるという事実も受けとめながら、どうそれを継承していくのかをきちんと継続的に考えていくべきものだと思っています。
先ほど砂場副委員長のほうから、モニタリング委員会等はアンケートしただけの委員会にしてしまっているのではないかという御指摘がありました。今回、10月に設定いたしまして、私もその場で非常に厳しい御意見をいただいております。その中でお約束いたしましたのは、私がその意見を聞きっ放しにはいたしませんと。今回、モニタリング委員会を設定いたしまして、湖内の生息調査やモニタリング調査をきちんとさせていただくことをお約束いたしました。そのために、湖内だけではなくて、周辺河川も含めた生息調査等も現在しているところでございます。そういったことを踏まえて、最初の政策等をどうしていくかと議論するのが、湖山池会議の場でございます。県と市で構成する組織ですけれども、そこの場で、例えば委員長なり関係者の方に出ていただいて御意見を伺うなどといった形で、施策の中に反映していくこともその場でお約束しているところでございます。
決してこの事態が私どもとしても看過しておいてよい、ほっておいてよい事態とは思っておりませんので、そういった部分でのさまざまな非常に難しい政策なり選択をどうするかを、常に考えていかなければいけないと思っておりますので、ここはぜひ、今までの生活環境被害をどう考えて、我々はどう選択していくのか。生物的なことも踏まえて、関係者なり先生方の御理解をどう得ながら、将来に向かって、湖内のみならず周りに住む住民の方々、あるいは我々鳥取市民が誇れる湖山池にすることかを、行政のみならず市民の方々の認識をもって進めていきたい。本当にこれから継続して取り組むべき課題だと思っておりますので、その点は御理解いただきたいと思います。
○小谷委員
周辺に住んでおられる、生活しておられる地域住民の意向は、大まかに今やった政策を評価されているのか。あるいは、考え方の違いは多分あると思うので否定されているのか、どう把握しておられるのですか。
●中山生活環境部長
事実だけ申し上げますと、夏から秋にかけて、周辺の方々、全員をお一人ずつ聞くわけにもなりませんので、住民自治会の区長などに現状を御説明して、その返答をお聞きしながら政策をどうすべきかという御意見をいただきました。そのときには90人にお聞きしたのですが、90人中89人の方が継続するか、数年間はこの状況を進めて、経過観察してほしいという御意見をいただいております。
○山口委員
農業者との合意がどうであったかということと、現在、この農業者は、湖山池の水を全然使用されていないのですか。濃度がどうであろうが、金銭での補償は関係ないものなのかどうかです。
●広田水・大気環境課長
農業者の方もそういった湖山池を……。
○山口委員
いいけれども、たくさんではないからもう解決してしまって、湖山池の水は農業に利用しないと。それに対しても補償して、解決すると。
●広田水・大気環境課長
解決済みです。
○山口委員
だから、農業者が了解された形の対応をしたということであって、漁業者もでしょう。その当時、漁業者の濃度の要求はどのぐらいだったのですか。農業者はわかったけれども、湖山池漁業者についてです。
●広田水・大気環境課長
湖山池漁協からの塩分濃度の要望は、特に具体的にはあったわけではなくて、水門を常に全部あけておきなさいと。ツ-ツ-でおりなさいというのがもともとの要求でございましたので、そのツ-ツ-で全門開放になりますと、私どものシミュレーションでいくと9,000から1万、さき方おっしゃっていた中海ぐらいの塩分濃度になると思いますけれども、漁協のほうはそういった要望でございました。
○山口委員
ですから、農業者と漁協の理解は済んでいるけれども、自然環境そのものがこれだけ違ったことが第一条件だと。こういう形でそれをどうするかということですけれども、湖山池会議が求めた目標は2,000から5,000ppmですか。
●広田水・大気環境課長
先ほど申し上げましたアンケートや予測評価などをもとに、東郷池程度の塩分濃度で2,000から5,000ぐらいの範囲内で管理しようというのが、湖山池会議の方針決定でございます。
○山口委員
それで、一つとして2,500と5,000とがありますね。例えば7,000になって、この希少生物が部分的には残っていても、5,000になれば回帰できるでしょうか。2,000から5,000までぐらいはいいけれども、どういうことなのでしょうか。
◎浜田委員長
専門的にわかる人いますでしょうか。
●広田水・大気環境課長
7,000から5,000というのは……。
○山口委員
2,000から5,000は、アイデアではないけれども予想してみたのですが、そういうことでしょう。
●広田水・大気環境課長
そうです。
○山口委員
予想と言ったらあれだけれども、大体そのぐらいが回帰の目標かと考えます。
●広田水・大気環境課長
水門を2,000から5,000ぐらいできちんと管理しようとしていたところですが、7,000から例えば今度5,000に戻した場合に、どういうふうになるかまでは予測しておりませんが、5,000から
7,000ぐらいだと、同程度の影響でなかろうかと感じます。さき方申し上げたように、2,000から5,000の範囲内にもともと管理しますと言っていた中に、今戻していく。これから水門調整なりを実施していく予定にしております。
○山口委員
今、問題になっていますカラスガイは、いくらぐらいの濃度に耐えられるのか。部分的には残っているということですけれども、恐らく流入する河川の周辺は、いくらぐらいですか。
●広田水・大気環境課長
どこまで生きれるかは、手持ち資料がございませんのでわかりませんが、もともと塩分導入試験をしていたときに、1,200なり1,500程度まで上がっていた中でも、池内に生きておりましたので、その程度までは生きれると思います。このたび発見した周辺のため池は、非常に上流側でございますので、ほとんど淡水そのものでなかろうかと考えております。
○山口委員
結局7,000というのが季節的なものですけれども、本当に2,000から3,000の濃度を保つためにはどうすればいいかと。きちんと両立できる塩分濃度をどう管理するかだと思うのです。だからそれは気象条件もありますし、降雨の状況もありますけれども、そういうところを踏まえてもう少し丁寧に対応しなければならないと思います。だから、常時そういう観測をしながら対応していくと。それこそモニタリングポストではないけれども、そういうことをやりながら対応していくと。ここまできて、また後戻りすることもできないし、違うか。
●中山生活環境部長
先ほども継続中である施策だと申し上げました。樋門操作の方法なり、山口委員のおっしゃったモニタリングといいますか、その計測については今のままで十分だとは思っていません。今後、基地のような整備も別途必要になってくる部分もあろうかと思いますので、そこのところは今の状況や様子を聞きながら、また現在の生息形態等を鑑みながら検討してまいりたいと思いますが、検討状況についてこの委員会で報告したいと思います。その節にはまた御協力のほどよろしくお願いしたいと思います。
○山口委員
というのは、もう同業者と合意されていることを前提に物を判断していかないといけないわけです。それから、自然環境をどうして守るのかという調整が必要ではないでしょうか。広いところですから、1週間や10日ぐらいではなかなかなりませんけれども、そういうことを想定しながら対応するということです。
◎浜田委員長
御意見でよろしいですか。
○山口委員
意見でいいです。
○市谷委員
今後の環境保全に当たっての姿勢にかかわることだと思うのですけれども、最初に私も言いましたが、政策判断で県民にいろいろ情報提供しながら、県民の皆さんと一緒に判断してきたという認識に立っておられると思います。ただ、カラスガイやそのほかにも関係あるかもしれませんけれども、要は希少野生動植物だと県が指定していると情報提供していないやり方、カラスガイは書いたかもしれないが、後からこういう問題が起きてきて、初めて姿勢を正すみたいなことでは、最初から姿勢に問題があったのではないかと思うのです。
それで何で書かなかったのかを確認させていただきたいし、そこの反省があって初めて今後の対応の姿勢にも通じてくると思うのですけれども、そこも確認させてください。
●広田水・大気環境課長
なぜ書かなかったかというのは、そこまでいいという……。
○市谷委員
だから、そういう姿勢だったということです。
●広田水・大気環境課長
当然ながら特定希少動植物を意識したからこそ、カラスガイをきちんとアンケート調査の中には入れた根拠にはなっていたのですけれども、そこのところは失念しておりました。そういった反省に伴って、周辺地域の住民への現況報告やカラスガイなどの希少動植物について、一部の生物の専門家からこういった指摘をもらっていることなどを新聞報道などにより周知に努めていますので、その辺も御承知おきいただければと思います。
◎浜田委員長
よろしいでしょうか。
それでは、陳情2件あります。
○山口委員
よろしくはない。陳情に対することが出ているのです。今言ったように、例えばモニタリングの話も出ましたけれども、今後の問題の対応をひとつ考えてもらうと。
◎浜田委員長
今後の方針などについて。
●中山生活環境部長
まず、当面の方針としまして、現在、先ほどまで御説明いたしましたとおり、カラスガイは池内では見つかっておりませんが、周辺のため池で見つかっているという状況です。また、イシガイ類も周辺河川で生息している状況等もあります。また、モニタリング関係は今後、冬場で例えば鳥の調査などについて、モニタリング委員会の調査報告も含めて御意見をいただきながら、調査する予定でございます。
一方で、住民の方々からのヒシやアオコがないようにという意見もございますので、それをきちんとモニタリング委員会等に報告し、それから専門家の方々の御意見もいろいろあろうかと思いますので、また湖山池会議の場でそういった動きをきちんと報告させていただきながら、今後どう進めるかを十分議論してまいりたいと思います。
○山口委員
わかった。
◎浜田委員長
陳情2件についての説明は以上でよろしいでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり)
それでは、陳情者からの聞き取り、あるいは現地調査の必要性、それから勉強会の必要性について御意見を伺いたいと思いますが、御意見のある方はどうぞ挙手をなさってください。
○市谷委員
その2つについてですか。
◎浜田委員長
そうです。この2件についてはよろしいですね。
わかりました。それでは、聞き取りはしないということにさせていただきます。
報告が7件ありますけれども、ここで休憩いたしたいと思います。それでは、1時再開とさせていただきます。
午後0時09分 休憩
午後1時02分 再開
◎浜田委員長
再開します。
それでは、報告事項に移らせていただきます。要領よく簡潔に説明をお願いいたします。
質疑は後ほど一括して行います。
では、議題1、東部広域行政管理組合の可燃物処理施設に係る環境影響評価準備書に対する知事意見について、議題2、鳥取県環境影響評価条例の改正案に係るパブリックコメントの実施結果について、議題3、冬季の省エネルギー対策について及び議題4、鳥取県地球温暖化対策条例に基づく特定事業者等の取り組み計画書及び達成状況報告書の公表について、白石環境立県推進課長の説明を求めます。
●白石環境立県推進課長
資料の1ページ目をお願いいたします。
何回も報告させていただいておりますけれども、東部広域の可燃物処理施設の関係でございます。これは10月末に知事意見を出させていただきましたけれども、その後、常任委員会が適当な時期になかったために、きょう報告させていただくことになりました。
中身につきましては、10月31日付で東部広域に知事意見を出した直後に、全議員にファクスを送らせていただいたところです。1番ですけれども、意見の概要は別紙にあるのですが、大きく分けて総括的事項と個別的事項の2つを掲げさせております。具体的な説明は省略させていただきますけれども、ポイントは今後どうなるかということだと思います。
5ページをお開きいただきたいと思います。ここに全体の流れが出ております。上から2つ目の枠に準備書手続がございまして、右側の下に四角で囲んで10月31日提出と書いたのがこの意見書でございます。現在、東部広域のほうでこの中身を検討されているところでございまして、それが終わりますと評価書の作成ということで、下の枠に移ってまいります。今、私どものほうで伺っておりますところによりますと、大体1月上旬ぐらいにこの評価書をつくられて、県のほうに提出される予定と聞いております。その後はそこに書いてございます手続をとりまして、進めさせていただくこととしておりますので、また逐次御報告させていただきたいと思います。
続きまして、6ページでございます。環境影響評価条例の改正案ということで、9月19日の常任委員会でこれからパブリックコメントをしますと御報告させていただきました。9月7日から27日までパブリックコメントを行いまして、その結果、15件、9名の方から意見が出ましたので、概要を上げさせていただいております。
改正案のポイントとしまして、計画段階配慮書では、なぜここの場所を選んだのかなり、なぜこういう規模になるのかを説明する手続を入れること。それと、事後調査報告書の公表を義務化すること。それと、風力発電所を対象事業に追加することが改正の主なポイントでございました。
そこで3番を見ていただきますと、特にたくさん出てきた項目は風力発電所を対象事業に追加することでございます。ポイントはパブリックコメントをとりますときに、国の法のアセスに合わせまして、一般地域で1万キロワット以上の施設をアセス対象にしますということで案をつくってお流ししたところ、少し規模が大きいのではないかと、もっと小さなところからチェックすべきではないかという御意見を幾つかいただいております。
これの根拠といいますか、意見をいただいたもとになっているものは、県が平成19年3月に作成しました風力発電のガイドラインがございまして、こちらのほうでは500キロワット以上のものを行政指導の対象と示したものですから、こういった意見がたくさん出てきたのだと考えております。
そのほかにも幾つか意見が出ておりますけれども、主なものは風力発電の意見でございました。これらの意見を今後、環境審議会等の専門家で構成されております委員会で審議していただきまして、2月議会の付議を目指して検討を深めていきたいと考えております。
次に、8ページでございます。冬季の省エネルギー対策でございます。
これは、毎年この時期になりますと御報告させていただいておりますけれども、鳥取県は関西広域連合にも入っておりまして、そこに書いてございますように、まず関西広域連合が目標値を22年度比6%減と立てられました。ただ、鳥取県と徳島県は関西電力管内の取り組みに応じて節電の取り組みを行うということで、この縛りはかかっておりません。
そこで、鳥取県ではどういった取り組みを行うかを2番に書いてございますが、特に節電目標は設けませんけれども、県民の皆さんにさまざまな広報媒体によって広報していくことでございまして、二重の枠で囲っております。12月1日から3月までを重点期間としまして、家庭のほうではエアコン設定温度20度以下、あとウォームビズを推奨いたします。また、オフィスは19度以下、ウォームビズのほかにOA機器などの省エネ対策もとっていただきたいと広報しようと思っております。
3番に鳥取県庁の取り組みを上げさせていただいております。数値を書いていないのですけれども、県庁ではやはり率先行動を示していきたいと思っておりまして、これは総務課と相談の上ですけれども、平成22年度対比10%減を目指しております。実は昨年度、平成22年度対比で4.6%の削減が行われました。これは照明をLED化したり、あと外壁パネルや複層ガラスといったもので断熱性能を高めたりして、そこまでの削減ができたところでございますが、あと約5%の上積みを、今年度、空調用のポンプをインバーター化するなどで10%の目標に達していきたいと考えております。
そのほかにも先ほど家庭やオフィスの設定温度を20度以下と言いましたが、県庁は18度と少し低い設定温度で、職員一同取り組んでいこうと考えております。
次に9ページでございます。鳥取県地球温暖化対策条例がございますけれども、こちらのほうに規定してございますCO2の削減実績とそれに対する取り組み状況、これを事業者の方から毎年提出していただいておりますが、その報告の中身でございます。
特定事業者はそこに書いてあるとおり、原油換算でエネルギーを1,500キロ以上使われてる事業所や工場、そのほかには自動車運送業で一定規模以上の車を保有されているところでございます。事業者数は76事業者ございまして、4番を見ていただきますと2つに分かれておりますが、上のほうに69事業者と書いてございますのは、これは平成21年度の実績で1,500キロリットル以上の原油換算でエネルギーを使われたところが69事業者、平成22年度実績で1,500キロリットル以上になられたところが7事業者と区分けしておりまして、それぞれ基準年度が違っております。上のほうは平成21年度のCO2排出量80万483トンをベースにどれだけ減らしていくかでございまして、平成23年度の実績は0.6%減となっておりますが、目標は平成24年度で1.1%の減まで持っていこうということでございます。下の段は同じように、1年おくれでスタートされた事業者は最終的に平成25年度で2.0%の削減を行っていただくという計画でございます。これは自主計画で、目標は各自事業者が設定されるものでございます。
はぐっていただきまして、10ページでございますけれども、実際の実績が目標を達成されたところとそうでないところがございます。それで、やむを得ないもの以外は指導していくのですけれども、出していただいて増加されたところは一応の理由がございまして、そこに主な要因と書いてございますが、生産量の増加により使用量が増加したと。これは非常にいいことだと思います。生産設備を増強されて売り上げが伸びるなど、やむを得ず伸びたものがございます。それと2番目に施設、店舗の増加と書いてございますが、これはコンビニなどで店舗を拡大されたものでございます。これも業容が拡大したことでよいことではないかと思います。一番下に猛暑なり冬が寒かったためにやむを得ず、特に平成22年度はかなり暑かったですし、23年度も暑い日が続きましたので、そういったところで増加したことがございます。
それで県といたしましては、こうやって削減努力していただいています企業がございますけれども、商工労働部のほうで省エネ診断という、無料で診断できる制度を9月補正でつくられております。それらを活用して見える化を図っていただき、設備の更新などを進めていただいて、CO2の削減に取り組んでいただきたいと考えております。
◎浜田委員長
それでは、議題5、中海水質汚濁防止対策協議会窪地対策検討委員会の概要について、議題6、湖山池将来ビジョンシンポジウムの概要について、広田水・大気環境課長の説明を求めます。
●広田水・大気環境課長
それでは、資料の11ページをお願いいたします。中海水質汚濁防止対策協議会の中に設けられました窪地対策検討委員会を11月21日に開催しましたので、その概要を御報告させていただきます。
この窪地対策検討委員会は、本年7月25日に第39回を数えます中海水質汚濁防止対策協議会総会におきまして、くぼ地に関する委員会を立ち上げて検討したらどうだという提案があって、このたび開催されたものでございます。くぼ地の現状や取り組み実績等について国なりNPO法人などからの報告、今後の対策について検討を行ったものでございます。
出席者はごらんのとおりでございますが、両県の県会議員のほか、両県の関係部などが出席しております。
議事概要でございます。まず、くぼ地の現状についてですが、中海全体でいけば約800万平方メートルあって、くぼ地は約3,100万立方メートルという、出雲ドームの約62杯分ぐらいに相当するくぼ地、しゅんせつくぼ地がございます。
ただ、周辺水域に比べて水質が悪いと言われているのですが、なかなかその実態を私どももまだ十分につかんでいないところでございます。今年度、国や鳥取、島根両県で底質調査に着手しているところでございまして、そういった調査の実施中であることも御報告させていただきました。国のほうは、以前にくぼ地覆砂等に取り組まれた経緯がございまして、実際にはそこから栄養塩の溶出抑制効果は確認できているわけですが、その効果の持続性のところに問題があるということで、平成16年からは今の浅場造成などの取り組みに移行したという御報告があったところでございます。
くぼ地に関する意見交換の中では、NPO法人自然再生センターのほうで環境修復実証事業に取り組んでおられます。具体的には、安来市細井沖のくぼ地で中国電力から出る石炭灰を固化したハイビーズで、覆砂工事に着手しておられますといった情報提供などがございました。
また、中海漁協からは、くぼ地が全て悪いわけではなくて、彦名干拓などの悪いところも当然ながらあるわけですが、場所によっては魚の隠れ家になっているところもあるので、全てが悪いわけではないよという情報提供もございました。
そういった面では、くぼ地ごとに対策を講じる必要があるくぼ地とそうでないくぼ地を分別し、優先順位をつける調査が両県で必要でないかと御意見をいただいたところです。また、島根県では松江港の港湾しゅんせつを毎年実施しておられますので、そこから出てくる土も利用してはどうかという御意見で、その内容も検討することとなりました。
今後については、NPO法人自然再生センターの環境修復事業の状況の把握を行うとともに、効果的なくぼ地対策につながる調査を両県等で検討していくところでございます。
続きまして、12ページをお願いいたします。午前中でも若干触れましたが、11月25日の日曜日に湖山池将来ビジョンシンポジウムを開催いたしましたので、御報告いたします。
このシンポジウムにつきましては、高塩分化による取り組みを湖山池で実施しているところですが、市民意識の醸成なり、将来に望ましい水環境について市民の方々と意見交換するような場として、県と市で実施したものでございます。
当日はおよそ100名程度の参加者がございました。内容については先ほど少し触れましたが、東京大学の山室教授から日本の汽水湖沼における水質とその対処状況という基調講演をいただくとともに、事例発表といたしましては、中海で既に取り組まれているアダプトプログラムの取り組みなり、湖山池での環境保全、環境学習の取り組みについて、取り組み実施者から御報告いただいたところです。
その後には県、市の行政側の担当も加わってパネルディスカッションを開催したところでございまして、主な意見といたしましては、さき方も少し御報告いたしましたが、悪臭の原因であったヒシや、景観悪化の原因であったアオコもなくなったと。住民から見ると大きな前進であると感じているということ。それから、一昔前の環境に戻すことは非常に困難であろうと。これからは現在置かれている状況を考慮しながら、市民の合意形成を図りつつ、適時見直しを行いながら進めていくことが重要でなかろうかという御助言もいただいたところです。アダプトプログラムの取り組みについてでございますが、このシンポジウムをきっかけにぜひ鳥取の湖山池でも取り組みをして、湖沼の関心度の高まり等の一助にしてほしいという意見がございました。
今後もこういった今の高塩分化の取り組み状況の報告なり、市民との意見交換の場を引き続き設けてまいりたいと考えているところです。
◎浜田委員長
ありがとうございました。
それでは、議題7、都市計画区域マスタープラン策定におけるまちづくり研究会の開催状況等について、山内景観まちづくり課長の説明を求めます。
●山内景観まちづくり課長
それでは、資料の13ページをお願いいたします。マスタープランの素案作成に当たりまして、第2回目のまちづくり研究会を10月23日の日吉津村を皮切りに開催いたしましたので、その概要について御報告申し上げます。
9月に第1回目のまちづくり研究会を開催したわけですけれども、このときは地域の課題ということで、都市計画にかかわらずあらゆる分野における地域の課題について御議論いただいて、意見交換しております。今回、2回目のまちづくり研究会ということで、マスタープランの根幹をなします土地利用の観点からテーマを絞って議論させていただきました。
各地域の共通の課題といたしまして、(2)に書かせていただいているテーマ1として、都市部と農村部の明確な区分及び都市部の集約化の必要性、これを共通のテーマとして議論いただき、さらに各地域における個別課題といたしまして、そこの表に掲げている区域ごとの課題についても御議論いただいたところでございます。
(3)以下、次のページにいたって、主な意見の概要を記させていただいております。全ての意見を御紹介できませんけれども、例えば米子市におきましては、テーマ1の都市部と農村部との区分や都市部の集約化についてどういう意見だったかでございます。いろいろな意見はございましたけれども、大半の意見が明確に区分して、都市部を集約すべきというものでございました。その理由といたしましては、人口減少あるいは高齢化が進んでいる中、これ以上都市部を拡大すべきではないよという意見、さらには交通を便利にするため、さらに生活環境やエネルギー消費を抑制するためには、都市部を集約すべきではないかという意見がございました。その一方で、農村部の人口減少が顕著になるということ。さらには、病院や薬局などの日常利便施設等も高齢者にとっては必要だということで、区分すべきではないという意見もございました。
次ページの一番上に記載させていただいておりますが、淀江などにつきましては、優良農地を守るために区分する必要があるのだけれども、調整区域にする必要はないよと。あくまでもほかの方法で優良農地を守っていくべきだという意見もございました。
境港市については、意見が二分されているところでございまして、市街化区域の人たちの話によりますと、今の状況のように区分して集約すべきという意見が大半でございましたけれども、市街化調整区域のグループにおきましては、松江市や米子市のベッドタウンとして境港市全域をもっと住宅地にすべきという意見もございました。
ほかの意見でございましたけれども、記載の意見がまちづくり研究会で出ております。
今後の予定でございます。第3回目を開催したいと考えておりますけれども、第3回目は第1回目の地域の課題、第2回目で議論したこういう意見を踏まえまして、土地利用観点からその実現手段の一つとして区域区分がございますが、これを含めた土地利用規制のあり方についてもう少し突っ込んだ議論をしていこうと考えております。
◎浜田委員長
御報告いただきました。
それでは、これまでの報告に対して御質問はございますでしょうか。
○山口委員
5ページで、地元が訴訟を起こしているわけでしょう。第一審の判決はいつごろ出そうか。
●白石環境立県推進課長
11月14日に第7回の口頭弁論がありまして、うちの職員も行かせたのですけれども、そこは資料の提出や日程調整等で終わりました。次回は1月11日ですが、ここもまだ結審ではなくて第8回の口頭弁論ということで、いつ結審というのがまだ決まっておらず、第8回の口頭弁論をしてみないとまだわからない状況でございます。
○山口委員
その結審の判決の結果と東部広域がやろうとするスケジュールとは余り影響はなく、独自に進むということでしょうか。想定は難しいかもわからないが、どういう形になるのだ。
●白石環境立県推進課長
基本的に手続は独自に動いていくのですけれども、ただ、これ先ほど申し上げましたが、東部広域は県のほうへ1月上旬に提出される予定でございます。見にくいのですけれども、この表の中でいきますと、原則2カ月間かけて県は意見書をまた知事意見ということで提出いたしますとしますと。1月ですので、2月の終わりぐらいに1回知事意見を出す予定でいきますと。ですから、先ほど1月11日に第8回口頭弁論と申しましたけれども、この次がどの段階で開かれるのかがわからず、普通でいきますと1カ月に1回と考えると2月11日ですので、非常に微妙な時期なのかなとは思いますが、手続の流れとしましてはそれはそれで以前の準備書と同じように進むことになると思います。
○山口委員
ここまでやって次にどういう動きをするのか、許認可が出るのですね。評価等の手続が終わって、これは県が許可するのか。
●白石環境立県推進課長
最終的に許認可というものではなく、これは出された意見書についてまた再検討していただきまして、評価書の補正なりを行って、最後に確認という行為を県が行います。それを行いますとようやく事業に着手できるのですけれども、実際事業を進めようと思いました場合には、それぞれいろいろな法律がございまして、それぞれごとの許認可を事業者がおとりになることになります。
○山口委員
大体どのぐらい。
●白石環境立県推進課長
具体的にどんなものがあるかといいますと、例えば森林……。
○山口委員
後でもらったらいいと思いますけれども。
●中山生活環境部長
またそのあたりは一覧にさせていただきまして、この手続の流れの後に、では、事業を進めるに当たってはこんな許認可が要りますなり、あるいは別途事業ごとの手続をとらなければいけないなどがございます。
○山口委員
最終的な許可は県だね。
●中山生活環境部長
例えばそれぞれの事業により手続が異なりますので、全部の事業認可が終わった段階で県が改めて許可するのではありません。ただ、例えば保安林などの解除ですと、全部国の……。
○山口委員
全部国がやって……。
●中山生活環境部長
それぞれの許認可権者ごとの許可とかが必要になってきます。
○山口委員
それぞれ。
●中山生活環境部長
それぞれ。
○山口委員
とにかく地元だから、これは複雑だ。
◎浜田委員長
その許認可がたくさんあるのですね。では、一覧表にしていただきますようお願いします。 ほかにはいかがですか。
○市谷委員
同じくこの可燃物処理施設のことについて、相当住民の皆さんから出た意見などもこの知事の意見に入れていただいていると認識して、見させていただきました。同時に、いろいろな問題点を指摘されていまして、本当に数値的なものの誤りから、規制値を超えているものもあったりということで、当然こういうことは広域組合のほうも正していくことになろうかと思いますけれども、同時に希少野生動植物の問題なり、工業団地のことも含めて評価していくことについては、これまでの経過からいくと広域組合のほうも、こちらが提示していることにきちんと対応していただきたいと思います。なかなか答えてくれそうにない感じもしておりまして、それで私が言いたいのは、せっかく住民の皆さんの意見を踏まえた知事意見が出されていて、これに対して広域組合がきちんと答えないという場合は、この手続がストップされるべきだろうと思います。想定の話で申しわけないのですけれども、そういうことはあり得ると思うので、知事意見に対してきちんと答えない場合はストップしていただきたいと思いますし、物理的には想定されると思うので、その辺を確認させていただきたいのが1点です。それから、今回この評価書の手続に当たっては、住民の皆さんの意見を聞く機会がこれまでと違いまして、手続上は保証されていないことがあるのです。ただ、住民の皆さんからもいろいろ御意見があろうかと思われますので、その際には県としてもきちんと聞いていただくことになるのかどうかを確認させてください。
●白石環境立県推進課長
今回、意見を出させていただいて、事業者のほうが知事意見に従われない場合にどうなるかというお話でございましたけれども、この5ページの手続の中にございますが、評価書を出していただいて、それをまた準備書で出した意見とチェックしていく形になると思います。その段階でどうなっているかを十分確認させていただいて、従われていないものがあればそこでまた意見を出させていただくことになると思います。次に、その評価書の補正をする手続がありますので、知事意見がどこまで反映されたかをチェックすることは可能であると考えております。
2点目で、今回は住民に公告縦覧して意見をいただく機会がないけれどもというお話でございましたけれども、前回、準備書のときにも手続上の意見書をいただくのとはまた別に、こうやって議会で報告させていただいたり、個別にいろいろ御意見をいただいたものを参考にさせていただき、この評価書に当たりましても、知事意見を出させていただくときの参考にさせていただければと思っております。
○市谷委員
県民の意見についてはぜひ反映していただきたいと思いますし、最初の点について、知事意見を踏まえた対応をしない場合には、理論上はストップすることはあり得るのではないかと思います。当然、意見を出してまた再検討というお話がありましたけれども、それでもなおかつ補正されてくるものに意見が反映されなかった場合には、理論上ストップすることはあるのかということです。
●白石環境立県推進課長
この手続を見ていただきますとおわかりになるかと思うのですけれども、要は知事意見を出して評価書の補正を行って、確認という行為があるのですけれども、これは最終的にこの確認行為が終わらないと事業着手ができませんので、そういう意味ではストップよりも事業着手にかかる許認可の手続のお話が進まないという話になります。
○市谷委員
そうしますと、要するに知事意見に対して知事がこれでは確認できないということになれば、ここの手続を繰り返すということですね。そこから先に進まないということでよろしいですね。
●白石環境立県推進課長
ここに書いてありますとおりでございます。
◎浜田委員長
よろしいでしょうか。
○森委員
11ページの……。
◎浜田委員長
皆様、マイクに近づいて少し大きな声でお話しくださいますようにお願いいたします。
○森委員
窪地対策協議会について、私もメンバーの1人で中にいたのですけれども、今後の窪地対策協議会の中では具体的なことにはつながらなかったのですが、ここでは調査を検討し、その検討内容を報告するということですが、来年度予算でくぼ地の影響調査をすることにならないのでしょうか。この間示されたのは、ほかのところと比べてみてもくぼ地の上の水質が、県の持っているデータではほかと大して差がありませんと。くぼ地が悪いということがわかりませんよというデータしかありませんと。逆に言えば県としては、悪いように言えばくぼ地への対応を何もしませんというデータになり得るデータをもらったわけです。本当にそういう立場で県がいるのか。そうではなくて、くぼ地を何とかしたいと思っていると。特にこの800万立米のくぼ地があるわけですけれども、そのほとんどが鳥取県側がしゅんせつ、埋め立てをしたものですよね。いわば、島根県以上に鳥取県側のくぼ地の責任が重大な場面が多いわけです。そういう意味では鳥取県側だけでも先に、くぼ地がどんな影響をつくっているのかといった調査をしていくべきだと思うのですけれども、そのあたりはいかがでしょうか。
次に、13ページのマスタープランについて、確かに住民の皆さんから確かにコンパクトシティーなどという言葉が出ていて、市街化区域の中をコンパクトにしていくという話はあるのかもしれないけれども、調整区域も含めてコンパクトにしていくという話ではないのです。もともと調整区域に住んでいる人、あるいは都市計画区域外に住んでいる人もまとめて、どんどんコンパクトなシティーをつくっていくのではなく、もちろん調整区域に住んでいる人たちはそのまま住んでいくわけだから、それをなくしていくという考え方ではないはずでして、ずっと暮らしていけるものはどうなのかという視点が必要だと思うのです。
特にこうやって住民の皆さん方たちで議論していくことは重要だと思うし、それから住民との直接の意見交換会は必要ではないかと思っていて、それについてどういうふうに考えているのかというのを教えてください。
●広田水・大気環境課長
くぼ地の影響調査をする予定はないかということについて、もともと平成24年と25年の2カ年かけて底地を調査する予定の中に、5カ所程度はくぼ地も含まれていたので、その中でもわかるかなと思ったのですが、この前の御指摘もいただいて、くぼ地にもう少し特化した調査ができないかと今、島根県とも協議しておりますので、できそうであれば当初予算で要求させていただき、両県で取り組んでみたいと検討しております。
●山内景観まちづくり課長
住民と直接の意見交換会はどうかということでございますけれども、住民の意見を聞く場としてパブリックコメントもございますが、住民との直接の意見交換については、市等と検討しながら、必要であればやっていきたいと考えております。
○森委員
くぼ地の件はわかりました。それとマスタープランですけれども、都市計画法は行政が関与する中で、私権の制限が一番強い法律なわけです。それが、これまで昭和43年に線引きしたのだけれども、その当時は当然パブリックコメントなどという時代でもないし、住民参画などという言葉もないし、告示して縦覧して、それに異議がなければそのままやってしまったということです。特にうちなどは市街化調整区域に入っていて、税金もずっと上がらないし、それがいいわみたいな話だったのだけれども、いろいろな意味でこの線引きが本当にどうなのかを立ちどまって議論すべきときに来ていて、特に線引きをした昭和40年代は高度経済成長時代で、それにあわせて人口がどんどん右肩上がりにふえていくし開発もどんどんされる時代であったということで、それは行政の力で何とかしなければいけませんということが、背景に大きくあった時代だと思います。
今回は人口減少時代に入って、鳥取県はもとより、都市部の鳥取市や米子市も減少時代に入った。そういった中にあってどうなのかといった視点が必要だと思っていて、それが今回、住民の皆さんを集めて議論するときに、人口減少時代に入ってどうなのだと。今後、本当にどうなのと議論する必要があると思っていて、その意味からすると、私は住民との直接意見交換、あるいはここの委員の人たちも入っての議論が必要ではないかと思っていますので、ぜひ市と調整していただいて検討していただきたい。多分、出前説明会は今の制度でできると思うので、それはできるのだろうけれども、正式なものの検討をぜひお願いしたい。
◎浜田委員長
お願いでよろしいですか。
○森委員
はい。
◎浜田委員長
ほかにいかがでしょうか。ありませんでしょうか。
その他ですけれども、執行部の皆さん、委員の皆様、いかがでしょうか。
●濱江公園自然課長
公園自然課ですけれども、配らせていただいております青色のチラシを紹介させていただけたらと思いますけれども、よろしいでしょうか。
◎浜田委員長
はい。
●濱江公園自然課長
今週の土曜日に倉吉未来中心で「三徳山の魅力を語りつくそう!」という、三徳山の国立公園の編入について平成26年春を目途としておりますけれども、機運醸成を図るために開催いたしますので、お知らせいたします。環境省の方もパネリストとして出席いただきますので、ぜひたくさんの御参加をお願いいたします。
◎浜田委員長
はい、わかりました。
野田委員、何かありますか。
○野田委員
1点、山内課長にちょっとお尋ねします。
去年の暮れからの雪、また春の雪でジオパークに認定されている雨滝の橋を渡ったすぐ、筥滝に上がるところが崩れて崩壊しているのですけれども、その後の体制はどのようになっているか。いつごろ対応されるものか聞かせてください。
●濱江公園自然課長
公園自然課のほうだと思います。
国のほうにも来年度要望で要望させていただいておりますので、予算がつくように精いっぱい努力したいと思います。
○野田委員
では、よろしく。
◎浜田委員長
よろしいですか。
それでは、ほかにはございませんでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり)
それでは、生活環境部は終了させていただきます。
入れかえのため、5分間休憩を取らせていただきます。
午後1時45分 休憩
午後1時47分 再開
◎浜田委員長
それでは引き続き、病院局に係る付議案の予備調査を行います。
質疑につきましては、説明終了後、一括して行わせていただきます。
既に政務調査会で説明を聞いたものもございますので、執行部の皆さん、要領よく御説明お願いいたします。(発言する者あり)委員の皆様も聞いておられると思いますので、御協力お願いいたします。
では、細川総務課長の説明を求めます。
●細川病院局総務課長
それでは、病院局の議案説明資料を説明させていただきます。
まず、1ページ目が今回お願いしております予算の総括表でございます。これに沿って御説明申し上げたいと思います。
11月補正予算におきましては、現年分は後ほど御説明申し上げますけれども、厚生病院におきます電子内視鏡システムの更新のほか11件の債務負担行為をお願いいたしてございます。現年分の補正予算の総額でございますが、表中ほど、厚生病院の資本的収支それぞれ5,100万円余の補正をお願いいたしてございます。
主な内容についてでございますが、表の中段以降でございます。説明の主な補正内容でございます。まず、厚生病院の調理室の空調設備、これは外部から新鮮な空気を取り込む設備でございますけれども、これが老朽化が進んでいることにより、更新をお願いいたすものでございます。総額は1,798万余で、財源は起債でございます。本年度は設計部分を行うことといたしまして、別途債務負担行為をお願いいたしてございます。
次に、同じく厚生病院の電子内視鏡システムの整備事業でございます。現有のシステムは平成19年度からリース契約によりまして整備いたしてございます。この契約が25年3月末で満了することに伴いまして、新たに購入しようとするものでございます。費用は5,040万円余で、財源は起債でございます。なお、リースを行う場合に比べまして総額で約500万円程度安くなることから、今回は購入のほうに切りかえさせていただいたものでございます。
次に、4ページをお願いいたします。債務負担行為についてでございます。継続して定期的な点検整備などが必要なもののうち、24年度で終期を迎えるもの及び新たに整備が必要なものなど、11件の債務負担行為の設定をお願いするものでございます。財源は、医業収益及び起債でございます。
下に11個並べておりますけれども、新規的な要素のものについて御説明させていただきたいと思います。
上から2つ目、中央病院におきます非常用発電設備の細密分解点検整備事業の委託でございます。これにつきましては、中央病院本館の地下に設置いたしております非常用発電設備でございます。これは昭和50年に設置いたしましたので、38年が経過しております。これにつきましてオーバーホールを行うものでございます。あわせて、制御盤の更新を行おうとするものでございます。時期につきましては、比較的電力需要の少ない来年のゴールデンウイークにオーバーホールを行おうとするものでございまして、その準備等により今議会で設定をお願いするものでございます。
3つ目でございます。厚生病院におきます在宅酸素療法用酸素供給装置の賃借料でございます。酸素療法といいますのは、呼吸器疾患などで体内にうまく酸素を取り込めない患者に対しまして、医師の処方指導のもと、自宅などで普通の生活を送りながら酸素を吸入する治療法でございます。そのための携帯型の酸素供給装置を患者に貸し出すもので、必要な台数を確保しようとするものでございます。現在は単年度契約で対応してございますけれども、年間350件程度の需要がコンスタントにありますので、複数年契約に改めようとするものでございます。
それと表の一番下から2つ目、厚生病院の厨房害外調機改修事業につきましては、冒頭御説明申し上げたとおりでございます。
一番下でございます。病院局財務会計システム更新事業についてでございます。現在のシステムは平成18年に導入いたしておりますけれども、平成26年度に新会計システムの導入、対応が必要となってまいります。現在のシステムではバージョンアップ等の対応が予定されておりませんので、新たにシステムを導入しようとするものでございます。スケジュールでございますけれども、準備等を今行っているところでございますが、来年の10月には一部運用を開始いたしまして、26年2月には本稼働を開始する予定でございます。
次に、7ページをお願いいたします。条例関係でございます。県営病院事業の設置等に関する条例の一部改正ということで、県立病院のセカンドオピニオン相談料の新規設定や受精卵の凍結保存料の見直しにつきましては、既に政調・政審で御説明を申し上げたとおりでございます。そのほかとして予防接種料、また長期入院診療料について、これはわかりやすく表形式に整理するなり、根拠法令等を明確にするなどの所要の整備を行おうとするものでございます。
病院局の今回の補正等につきましての説明は以上でございます。
◎浜田委員長
以上で説明を終わります。
質疑がある方はどうぞ挙手をお願いいたします。
○市谷委員
4ページの債務負担のことについてですけれども、1つは、この委託契約の中で、更新する際に単価が極端に引き下がったりすることがあってはならないと思うのです。下がったら、次もその下がった値段を単価にすることになってはいけないので。それでお尋ねしたいのは、これまで契約していたもので、更新する際に単価が極端に下がったりしているものがないかどうかを確認させていただきたいです。それから、厚生病院の在宅酸素療法の分については、年間
350件程度コンスタントに契約があるからということで、複数年契約にされるとおっしゃいましたけれども、複数年契約にすることで、これまた単価が低くなったりすることがないかどうかを確認させてください。
あと7ページのセカンドオピニオンの外来について、セカンドオピニオンという考え方なり概念は、患者にとって非常に重要なものだと思うのですけれども、今はいろいろ保険がきくというわけではございませんが、これは将来にわたって、保険として位置づける性質のものであるという認識が今お持ちかどうかと。要するに、県民にとってセカンドオピニオンという制度がこれから普及されるべきものと考えられるかどうかを確認させてください。
●細川病院局総務課長
まず、債務負担行為の関係で、契約単価の話でございますけれども、前回より安くなっていないかという趣旨でしたが、前回の契約等の比較ができませんので、詳細にはわかりません。ただ、極端に下がっていることはないと思います。
また、次の話にもつながりますけれども、複数年契約というのはある程度やっぱりスケールメリットを期待する部分もございますので、それが極端に単価の下落につながっているかどうかは、詳細にはわかりませんが、極端に下がるようなことではないと思っております。
セカンドオピニオンの関係のお尋ねがございました。確かに今、一般化してきたことは事実でございます。ただ、保険で、いわゆる診療報酬で対応すべきものかどうかにつきましては、私どもは国が定めている診療報酬等の中で医療を行っておりますので、保険適用がふさわしいかということになりますと、何とも言いようがないところがありますけれども、実態としましては徐々に普及してきているところでございます。それによって今回、新たに相談料を定めようとしておりますので、今後そういう動きが出てくればそういった対応をしていくことになろうかと思います。
○市谷委員
債務負担については、後で比較できるものをいただけたらと思います。
セカンドオピニオンについては、だんだん一般的になっているということで、私もそういうふうに思いますし、やはりこういう単価設定をする際には、県民の皆さんのニーズなど、その医療行為が本当にこれから普遍化されるものであるかどうかという観点から、私はこの値段と決めるべきだと思っています。これは高過ぎると思っていますが、ただ、近隣の公立病院に合わせているというお話は聞きましたけれども、やはり県民ニーズからいきますとこれは高いなと感じておりますので、私たちは反対することを今の段階で申し上げておきたいと思います。
◎浜田委員長
よろしいですか。
ほかにはいかがでしょうか。
○森委員
7ページの受精卵凍結保存について、これは1年を1件につきと改正されるのですけれども、保存してしまえばもうそれで終わりだと思うのですが、大体何年間ぐらい保存しておられるものでしょうか。また、保存後の廃棄ですね。どんなルールがあって、どういうふうにされているのかをお伺いしたいのですけれども。
●細川病院局総務課長
受精卵の凍結の保存方針につきましては、実態でいきますと中央病院におきまして最長で2年保存しております。冷凍保存自体は、物理的には半永久的に保存が可能ではございますけれども、倫理的な問題等もございますので、日本産婦人科医学会が生殖可能年齢、いわゆる母体の生殖可能年齢までの保管という基準を定めておりますし、その他、どちらかがお亡くなりになられた場合には、それを廃棄するという基準を定めているのが実態でございます。
○森委員
そうすると、可能性としては例えば30代の人であれば、50代までの10年間保存することもあり得るという話ですよね。電気代などの費用がかかるのだろうなと思うのですけれども、そういったことの解決は、今は最長2年だということでやっておられるのかどうかを確認させてください。
●細川病院局総務課長
その期間につきまして2年と申し上げましたのは、今の中央病院の実態として、最長2年だからでございます。ですので、では、何歳までかという話になると思うのですけれども、これにつきましては、それぞれの人によって生殖可能年齢が異なっておりますし、専門医もおりますので、そういったところが最終的には判断していくことになろうかと思います。
◎浜田委員長
ほかにはいかがでしょうか。
それでは、その他ですが、病院局なり委員の皆さんでございませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
それでは、病院局は以上で終わらせていただきます。ありがとうございました。
入れかえのため、5分間休憩させていただきます。
午後2時01分 休憩
午後2時03分 再開
◎浜田委員長
引き続き、危機管理局の付議案の予備調査を行います。
質疑は説明終了後、一括して行います。
政務調査会で説明を聞いておりますので、執行部の皆様は簡潔に説明をお願いいたします。
それでは、杉本危機対策・情報課長の説明を求めたいと思います。
●杉本危機対策・情報課長
それでは、議案説明資料の2ページをごらんいただきたいと思います。
情報連絡員用のモバイルパソコン整備事業を補正でお願いするものでございます。災害の発生のおそれ、または災害が発生したときに県と市町村の情報連絡を密にするために、情報連絡員を市町村に派遣するようにしております。その際にモバイルパソコンを持参させて、情報連絡体制を密にとろうとするものでございまして、パソコンの導入をお願いするものでございます。
なお、衛星携帯電話は昨年の補正段階で御承認いただいて、導入したところでございます。今回このパソコンを導入することによって、より一層の情報連絡がとりやすくなり、市町村支援が行いやすくなるということでお願いするものでございます。
◎浜田委員長
説明は以上でございます。いかがでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり)
それでは、陳情・請願の予備調査に移らせていただきます。
今回の予備調査は、継続分の陳情1件でございます。
現状と県の取り組み状況は、お手元に配付しております請願・陳情参考資料のとおりです。
それでは、継続分の陳情、危機管理23年19号、島根原発1号機・2号機の定期点検後の再稼働見合わせと3号機の建設凍結を求める意見書の提出について、水中危機対策・情報課原子力安全対策室長の説明を求めます。
●水中危機対策・情報課原子力安全対策室長
それでは、23年19号について説明させていただきます。
現状と県の取り組み状況でございますが、島根発電所の1号機及び2号機につきましては、事故原因の徹底的な究明と安全性の確認について、国民に対して責任を持ってわかりやすく説明するようにと国に要望してきているところではございます。現在のところ、国のほうからはまだ完全に示されておりませんので、現時点ではその対策が十分なのかは判断できない状況でございます。
取り組みでございますが、前回、御報告させてもらったことに加えまして、UPZをつくってくださいということ、これについては国の原子力防災対策指針が出ましたので、実現が可能になっているところでございます。それから、中国電力に対して安全協定の締結を指導してくださいということについても、引き続き要望しております。そのほか、あわせて地方自治体や住民等が参加できる法的な安全対策を検討しまして、整備することを新しく申し込んでおります。
そのほかにも原子力発電所の運転に当たりましては、地方自治体の地域防災計画などの防災体制が整備されていることについても、国に要望しているところでございます。これについては新たに10月10日、10月24日にも要望してきたところでございます。
さらに、本県と同様な環境にございます周辺自治体である京都府や滋賀県と一緒になりまして、関西広域連合、全国知事会、近畿ブロック知事会、中国知事会を通しましても、同様な要望を申し込んでいるところでございます。
2ページでございますが、このような中、原子力災害特別措置法が9月19日に施行されたことにより、原子力規制委員会もできたところではございますが、県につきましては、10月31日に原子力防災対策指針が決定されましたので、地域防災計画でUPZの地域を書き込めばUPZとして正式に位置づけられることになっております。今後の災害対策指針につきましては、避難の基準であるEALやOIL、それからPPAという50キロの話、人形峠の実用炉以外の原子力災害重点対策地域、人形峠についてはまだ検討されておりませんので、それらについても検討されると公表されております。
そのような中、県議会から決議をいただきましたので、11月1日に知事と米子市長と境港市長で中国電力の社長に協定改定の要望を直接したところでございます。第1回の協議会を11月
20日に開催いたしまして、立地県並みの協定改定の内容と申し入れているところでございます。それから島根原子力発電所の再稼働、稼働についても、中国電力には伝えているところでございます。
◎浜田委員長
ありがとうございました。以上で説明は終わります。
皆さんの中で質疑はございますでしょうか。
○市谷委員
今、最後に言われた島根原発の再稼働、稼働についても伝えたところというのは、どういう意味ですか。
●水中危機対策・情報課原子力安全対策室長
協定の改定の申し入れにつきましては、今回の協議の中で県議会の決議も踏まえ、立地県並みの協定である(1)から(4)の4項目を申し入れしているのに加えまして、従来から中国電力に申していることでございますが、再稼働、稼働の判断に当たっては地元住民の意見も聞いていただきたいと伝えているところでございます。
○市谷委員
要するに安全協定の項目には入っていないけれども、再稼働、稼働についても鳥取県民の声もきちんと聞くべきだという意味ですか。
●水中危機対策・情報課原子力安全対策室長
そうでございます。
○森委員
局長に伺いたいのですけれども、11月1日に中電の社長へ要望された時の社長の反応と、20日の会合の雰囲気について報告をお願いしたいです。
●城平危機管理局長
先ほど説明させていただきましたように、11月1日に知事と米子市長と境港市長の3人で社長に申し入れを直接行いました。そのときに社長からは、今締結しております安全協定の運用や今までのいろいろな協力についてのお礼の言葉があったことと、中国電力としては誠意を持って対応しているというお話がございました。
そのような中で、今回の話を受けて、協定に基づいて協議の場をきちんと設けて、そこの中で真摯に協議していくという御発言がございました。ただ、そこについてどういう方向でなどというお話はございませんでしたので、協定の中で明記されておりますことについて、きちんと誠意を持ってやっていきますという御発言が社長からございました。協議会についてですが、これは当日の会見後の取材に対して知事が、全国の状況から見ると、現在の鳥取県、米子市、境港市が中国電力と協定を結んでいる内容を上回っている県がないため、これについては非常に厳しい状況にあるものの、粘り強く協議を進めていきたいとお答えしておりました。
11月20日の第1回目の協議では、島根原子力発電所の副本部長が中心でございましたけれども、広島県や島根原子力発電所、それから地元の鳥取支社のほうから、全部で8名か9名ぐらいの皆さんがおいでになって、私どもと協議させていただきました。
協議の中で今回、先ほど説明させていただきましたように、協定の文章になっているのは4項目でしたので、その4項目について私どもの考える必要性や地元の皆さんの声をきちんと説明して、これについては重要な問題なので、持ち帰って検討すると。検討に当たっては真摯に検討させていただきたいと御発言がありました。
今の再稼働、稼働の話については協定にないものですから、まずは4項目をきちんと申し入れして、こちらは意見交換という状態でしたけれども、そういう声があることは承知しましたと御発言がありました。そこの部分について、その後どのように対応されたのかはわかりませんけれども、現時点ではそういう声があることについて承知されたという状態で、協議のほうは終了しました。
その協議の前には中国電力から今の取り組み状況なり、新しい法体制が変わって、鳥取県がどういう位置づけになされているかと説明を求めました。中国電力としても基本的に法律上、立地県とほぼ同じ法律上の権限は鳥取県にあることは、向こうからもお話がございましたので、私どもはそれをもとにして引き続き協議を進めていきたいと思っております。
○森委員
今回持ち帰りということで、次に協議するときは本社の方針を持ってくるわけですけれども、今の局長の話にもあったように、全国でできていないわけですから、できませんと言ってくると予想されるのですが、それでは平行線ですよね。まず、持って帰って平行線になったと。第2回の協議でそこはぶつかってしまうわけですけれども、その後の協議がどういう方向で、例えば1回ボールを投げて、向こうからもう1回ボールを投げ返されたと。協議はそこで終わりなのか。普通、協議はある段階同士でやって、だめだから今度は段階を上げていき、最終的には知事と社長とで協議してどうだと、折り合いませんでしたなり、あるいは、こっちはこうしましょうと決まっていくのが協議だと思っているのですけれども、そういう方向にあるのですか。それと、協議の期限がいついつまでだということがあるのかどうか。そこの2点をお願いします。
●城平危機管理局長
まず、協議に当たっての姿勢について、全国の状況は十分承知しているわけですけれども、それに対して中国電力が検討されてどういう回答が来るのか、これについて私どものほうは予断を持たずに粘り強くやっていきたいと思っておりますので、現時点でそこについての考えは持っておりません。ただ、私どもは焦点がぼけるといけないので、今回は協定に違いのある4項目を主に話しました。昨年、安全協定を結んだものの、細かい部分ではありますが、運用面で気になるところあるものですから、そのことなどについて向こうから回答が来る前の段階でも協議の場を開いて、話していくことも必要なのかなと思っています。そういう観点で、今の現状よりは半歩かもしれませんけれども、少しでも進むことも大事だと思いながら、話もしてみたいと思っております。
今回の一番骨になるその4項目については、私どものほうからまずは3月を目途として協議を進めていきたいとお話させていただいております。
○市谷委員
最初の説明を聞いておりまして、国の安全対策や福島原発事故の原因究明などは当然されるべきだと思いますけれども、ただ、それができ上がったら鳥取県としては原発は再稼働なり稼働する立場に立っておられるのでしょうか。知事は、一番厳しい基準をつくるべきだとおっしゃっていまして、それはそうだろうとは思いますけれども、ならそれがクリアされたら稼働してもよいという立場かどうかを教えてください。
使用済み核燃料の問題なり、一度事故が起きれば悲惨な事件になることは今目の前でも展開されておりまして、その辺はどういう認識なのかを改めてお聞きしたいと思います。
●水中危機対策・情報課原子力安全対策室長
国の安全基準については世界最高水準の安全基準ということで、完全に独立した機関である原子力規制委員会が7月に新安全基準を出すと伝えられております。現時点ではどのような安全基準になるのかは不透明なので、まだ判断できないと理解しております。
○市谷委員
そうすると、県としては原発問題の対応は安全基準が判断であって、先ほど言いました使用済み核燃料の問題など、それ以外の問題がいろいろありますよね。そういうものは、原発の是非についての判断基準ではないと。安全基準オンリーがこの原発の是非の判断基準として見ておられるということでしょうか。
●水中危機対策・情報課原子力安全対策室長
種々の判断要素はあると理解していますが、安全基準も出ていないし、福島事故の教訓もまだ解明されていないので、まだ判断する時期ではないというお答えでございます。
○市谷委員
わかりました。非常にその辺に危うさを感じておりますので、この陳情を国に向かって議会として言っていく必要があるなと感じます。
◎浜田委員長
ほかにはいかがでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり)
それでは、委員の皆様で陳情者から聞き取りなどの必要性はいかがでしょうか。御意見のある方。(「なし」と呼ぶ者あり)
では、聞き取りしないこととさせていただきます。
次に、報告事項に移らせていただきます。執行部の皆様は、要領よく簡潔に説明いただきますようお願いいたします。
議題8、第1回及び第2回鳥取県防災及び危機管理に関する基本条例見直し検討委員会の開催結果につきまして、桐林副局長兼危機管理政策課長の説明を求めます。
●桐林危機管理副局長兼危機管理政策課長
それでは、危機管理局資料の1ページをお願いいたします。
この条例につきましては、平成21年7月3日に制定されて以降、本県では局地的な豪雨、大雨、豪雪、そして昨年の東日本大震災という未曽有の災害を経験しました。条例自体に3年を迎えたところで見直すという規定もあるわけですけれども、このような状況から見直しが必要であろうということで着手したところでございます。
後先しますけれども、4番にあります検討委員会の委員の皆様につきましては、制定時の委員の皆様を中心にお願いしていたところでございまして、放送大学鳥取学習センター所長の西田先生以下14名にお願いしているところでございます。
第1回を10月22日に開催いたしましたけれども、このときには大まかな検討スケジュールなり、見直しの大まかな方向性について御自由に意見をいただいたということでございまして、発言の要旨をまとめますと、基本条例を見直すことについては合意を得られたと思っております。その内容につきましては、検討委員会で十分検討することも必要だけれども、パブリックコメントなどにより県民の意見を聞きながら改正するという方向性でございます。
個別の意見を幾つか御紹介いたしますと、基本条例は基本的に概念的なものであって、具体的なものを反映するものではないと確認いただいたところでございます。また、よりよいものにしていくという観点なので、条例全体を見直すよりは取り組みを強化すべき分野なり、検討すべき分野を委員で議論して焦点を絞った改正をしていく、そういう方向であろうということでございました。
2つほど飛ばしますけれども、今回、要援護者の支援についての意見をたくさんいただいたところでございます。例えばどこまでいっても徹底ということはございません。支援者を決めてもいざというときにいない可能性も高いので、地域全体でいかに動くかを考えることを出したらどうかという意見をいただいたところでございます。
めくっていただきまして、その第1回の委員会を踏まえまして、11月19日に第2回の委員会を開催しております。そのときには県民の電子アンケートなり、各関係部局からいただいた意見等々をお示しいたしまして、条例改正のポイントを事務局から9つほど出しまして、大体この内容に沿って検討していくことが確認されました。9つのポイントにつきましては、4のところでお示ししておりますとおり、1番の県民による自主的な被災者支援から、9番の県民の意識の醸成までの9つでございます。
このときにいただいた個別の意見を幾つか御紹介いたしますと、自主防災組織の自立を地域に任せるなど、東日本大震災の体験、実例を踏まえた改正にすべきだということ。それから、減災の趣旨は既に条例に記載しているけれども、はっきりと減災に取り組むことを記載することを検討してほしいという意見を頂戴しているところでございます。
今後のスケジュールでございますけれども、12月に次の委員会を開けたらと思っております。その次にパブリックコメントを実施する段取りで進めたいと思っておりますけれども、現在の想定では2月議会に御提示できたらと思っているところでございます。下の米印のところでございますけれども、国の災害対策基本法の見直しの動きとございまして、ことしの通常国会で第1回の改正がされたところでございます。そのときに示された概要を見ますと、第2回の改正では減災の理念を明確化するということ、あるいは多様な主体による防災体制を構築することが記載されております。この辺は、私どもの条例と非常にオーバーラップするところがあると。特に減災という言葉については明確な定義ではなくて、基本的な考え方は示しておりますけれども、法律でそのようなことがはっきり決定されると、その辺をあわせていかなければいけないということがございまして、この動きに注目していたのですが、第1回の改正の際には通常国会の次の国会、11月16日に閉じました臨時国会でございます。こちらのほうで審議することが計画されていたのですけれども、次に延びるということで、この条例の改正につきましても、少し先延ばしが必要ではないかという感触を持っているところでございます。
◎浜田委員長
それでは、議題9、第1回島根原子力発電所に関する安全協定改定に係る協議会の開催結果について、議題10、鳥取県原子力防災専門家会議委員の利益相反調査結果について、議題11、原子力災害対策指針の決定について、議題12、島根原子力発電所に係る放射性拡散シミュレーションの公表について、議案第13、地域防災計画(原子力災害対策編)の修正について、議題
14、原子力防災に関する島根県知事等との意見交換の結果について及び議題15、第5回原子力防災連絡会議について、水中危機対策・情報課原子力安全対策室長の説明を求めます。
●水中危機対策・情報課原子力安全対策室長
それでは、議題9から15について御説明させていただきます。
まず、議題9でございますが、お手元の資料の3ページから5ページを使って御説明させていただきます。これにつきましては、ポイントのみ御説明させていただきます。
まず、10月12日の県議会の議決を踏まえまして、11月1日に行ったところでございますが、5ページにあるような申し入れ書を持ってまいりました。その中で先ほどありましたように、安全協定の改定の申し入れとそれの協議会の設置を知事、境港市長、米子市長で申し込んだところでございます。
その改定項目の内容は立地県並みということで、3ページの4の(1)にございます立地県と違う4項目でございます。まず、(1)の計画等に対する事前了解ということで、例えば発電所の増設や原子炉施設の重要な変更、原子炉の解体については、事前了解を実施していただきたいということ。(2)の核燃料物質等の輸送計画の事前連絡について、9・11のテロ以降、現在鳥取県には輸送日時や経路などの詳細な情報が来ないといいますか、厳しくなっておりますので、これについても。(3)で例えば原子力発電所のトラブル等があった場合に、鳥取県の場合は現地確認ですが、これを島根県並みに立入調査ということ。それから(4)で、(3)に立入調査した場合の適切な措置ということで、原子炉の停止まで含んで要求できる規定の4つを申し込んでいるところでございます。
4ページの上ほどを見ていただきまして、先ほどございました島根原子力発電所の再稼働、稼働については、周辺、地元住民の意見を聞いてほしいという住民の大きな声があるので、承知いただきたいと申し入れました。それについて中国電力からは、協定の改定項目についても持ち帰らせていただいて今後、社内でしっかり検討して、別途協議会で回答したいということと、2つ目の丸ポツでありますように、住民の皆様の再稼働、稼働についての御意見がおありだという件も承知していると。いずれにしても、発電所の運営と協定改定のいずれも真摯に対応したいという発言を引き出しているところでございます。
そのほかに現在、島根発電所が津波対策等の対策に取り組んでいるところについて説明を求めまして、進捗状況等を確認したところでございます。例えば(2)でございますが、防波壁については25年度に完成すると、それから重要免震棟については平成26年に完成すると説明を受けております。その際に質疑として、ストレステストはどういう状況かとお聞きしたところ、これは原子力規制委員会が新たな基準で再稼働を判断するということで、ストレステストは今回の基準に入っていないところですが、中国電力からは安全基準には全部でないが使用するものもあるかもしれないということで、引き続きストレステストをしているとお聞きしました。
原子力防災業務計画、これは災害対策基本法に基づいた原子力災害対策特別措置法に基づきまして、中国電力がつくる防災計画でございますが、これについても、今回、鳥取県に権限ができましたので、島根県との違いはあるかとお聞きしましたら、「それはない、同等だ」とお聞きしております。
立地県、立地市、周辺県、関係周辺市である米子市、境港市の防災に関する権限についても、立地県、立地市と遜色はない。遜色ないといいますか、違いはないと確認したところでございます。以上で議題9の報告を終わります。
続きまして、議題10、鳥取県原子力防災専門家会議委員の利益相反調査結果について、お手元の資料の6ページから15ページで御説明させていただきます。
これにつきましては、本県に関連する原子力施設である人形峠環境技術センター、島根原子力発電所の安全対策及び原子力防災対策に対する専門の方からの指導や助言、それから環境放射線の測定監視、測定結果の評価を得るために会議を設置しているところでございます。
その委員につきましては、7ページにございますように、現在それぞれの分野で9名の方にお願いしているところでございます。現在の任期は24年4月1日から26年3月31日でございます。
このたび委員の中立性や公平性、透明性を確保することを目的としまして、9ページから15ページにございます鳥取県原子力防災専門家会議の資格基準を10月1日に新たに施行しまして、これに基づいて自己申告していただいて、その内容について県のほうで調査しました。
基準の概要を6ページにまとめておりますが、前回報告させていただきましたように、欠格要件と情報公開事項とでしております。それぞれにつきましては、この間御説明したとおりでございますが、例えば2の(1)のアにございますように、原子力事業者等の役員または使用人、その他の従業者であった者。イ項で3年間にそれらの団体の役員または使用人、その他の従業者であった者。ウ項で同一の原子力事業者等から50万円以上の報酬等を受領していた者につきましては、委員として欠格と。それから情報公開ということで、(2)のアでございますが、施行日直近の3年間にそれぞれの先生等の研究室が原子力事業者等から寄附をもらっている。またイ項のように、あるいはそこの研究室の卒業生が就職したところはないかと調査いたしました。
その結果につきましては、8ページにございますように、各先生は非該当ということで、欠格要件に該当する方はございませんでした。ただし、情報公開事項に該当する方としましては、放射線の専門家である広島大学の静間先生につきましては、日立製作所に1名、それから下から3人目の原子炉の専門家である京都大学の宇根崎先生につきましては、九州電力に1名、卒業生が入っているという情報公開事項がございました。
これらを総合しまして、欠格要件に該当する方ございませんでしたので、今後とも全委員に引き続いて委員をお願いしたいと考えております。
今回は施行日に合わせてやりましたが、今後の予定としましては、毎年4月1日にやりますので、来年の4月にも同様な調査をしたいと思います。さらに、新任の委員につきましては、このような調査を事前にして、中立性、公平性、透明性を確認したいと考えております。
続きまして、議題11、原子力災害対策指針の決定について、お手元の資料の16ページから17ページ及び別冊の原子力災害対策指針で御説明させていただきます。
これにつきましては、福島事故を受けまして従来の原子力防災の問題点を見直すため、原子力防災対策指針が今回、改正原子力災害特別措置法に基づいて法定化されたということで、そのような位置づけになっております。これにつきまして、旧指針は旧原子力安全委員会で策定しておりましたが、福島事故の教訓、国会等の調査報告の指摘、それから提言等を取り入れて大幅に見直され、全面的な改定になりまして、10月31日に原子力規制委員会のほうで決定されたところでございます。
まず、指針の位置づけでございますが、これは国や県等が原子力災害に対する計画を策定する際、いわゆる地域防災計画を作成する際や当該対策を実施する際等に、科学的あるいは客観的判断を支援するために必要な専門的、技術的事項を定めたものでございます。
主な記載事項につきましては、別冊の原子力災害対策指針で説明させていただきます。
まず、目次がございます。これについては、今まで法令の内容の項目で書かれていたのですが、今回の指針につきましては、時系列的な対応の流れでわかりやすく書かれてございます。まず災害の特徴、事前対策、応急対策、中長期対策、福島事故の対応、それから今後の課題という構成になっております。
3ページ目に前文がございますが、この中で、この災害対策指針につきましては、最新の国際的知見を積極的に取り入れて、判断基準等が最適なものになるように見直しすることが記載され、常により充実したものになるように改定の努力を継続することが記載されております。
5ページを見ていただきまして、ここからは原子力災害でございますが、原子力災害については事業者の責任と原子力災害の性格が記述されておりまして、(1)で原子力事業者の責任が特に記載されております。これは、今回の原子力施設の状況によりまして放射性物質放出前において、即時に避難等を開始するスキームを取り入れたことから、従来以上に原子力事業者の責任が重くなったことを踏まえての記載でございます。
めくっていただいて、6ページの(3)につきましては、一般災害との比較で原子力災害の特殊性が記述されておりまして、一般的な防災対策の共通性に着目して、効率的、実効的な対応を行うことの必要について記載されております。
7ページの(4)につきましては、放射線の防護措置を講ずると同時に放射線の影響を低くし、避難による精神的、肉体的負担が生じた福島事故の経験を勘案しまして、被曝を直接の要因としない健康等への影響も抑えることが必要であると記載されております。
めくっていただきまして、8ページでは原子力災害の事前対策、いわゆる一般的には予防対策でございますが、これについて記載されております。区域の設定や避難の基準、EALやOILが記述されております。
具体的には(2)にございますように、緊急時の事態区分を明確にして、即時避難等を開始する基準に相当する緊急時活動レベル、これはEALと言われていますが、それから周辺環境に応じた個々の防護措置をとる基準である運用上の介入レベルであるOILを設定して、防護措置に関して迅速な意思決定を可能にすると。それから、これら避難基準であるEAL、OILについては、まだ概念が書かれているのみで実際的な基準はまだ示されていないところであり、引き続き検討委員会で検討するということでございますが、これにつきましても、今年度中には規制委員会で出すと聞いております。
9ページの(3)に記載の、放出前の即時避難を行うことを準備する区域であるPAZについては、17ページにありますように、おおむね5キロの地域ということで、島根県の松江市内にしかございません。これについては、モニタリング等の結果でございます。それから鳥取県は、境港市と米子市がUPZの30キロ圏ということで、これにつきましては、モニタリング等の結果から防護措置を講ずることを準備する区域として、おおむね施設から半径30キロの地域として、今回UPZと定義づけられております。
12ページの4以降でございますが、これは原子力事業者が講ずべき原子力災害の事前対策ということで、住民への情報提供、モニタリング、被曝医療体制の整備等、教育、訓練等について記載されております。
14ページの(7)は被曝医療体制の整備ということで、ここについては通常の災害医療に加えて、被曝医療を考えるという緊急被曝医療の体制の考え方が書かれております。一般災害も含めました形で、この被曝医療が対応できるような能力、人材を整備する考え方について記載されております。
19ページでございますが、ここには緊急事態の応急対策について書かれております。実際に万が一の緊急事態が起きてしまった際の具体的な活動方法について、通報、連絡から始まって、モニタリングあるいは情報伝達、避難、スクリーニング、飲食物の摂取という防護活動の実施の考え方、基準がここで書かれております。
具体的には19ページの(1)でございますが、観測可能な数値、いわゆるモニタリングの数値によりまして、防護措置がとられるべきであろうという原則が記述されております。これにつきましては、従来はSPEEDI等を使った予測的な手法に頼った形で防護判断する形から、より実測値に判断基準を寄せた形で措置を講ずる体系に移行するという、方針が変わったことが書かれております。
(2)では応急対策の大まかな流れと防護措置の項目が、それから(3)では原子力規制委員会が緊急時のモニタリングの結果を総括して管理することが記載されております。
20ページになりますが、(4)につきましては、緊急時における住民等への情報提供のあり方、それから(5)以降につきましては、防護措置についての現時点での可能な範囲の記述が書かれているところでございます。
21ページの(2)でございますが、その中では、原子力規制委員会が把握した環境放射線モニタリングの結果に基づいて避難を判断することが書かれて、同じく(3)では安定ヨウ素剤の投与の指示の方法については、原子力規制委員会の判断に基づいて実施と記載されております。ただ、この安定ヨウ素剤については、まだ検討課題事項であります。
24ページには原子力災害の中期的対策ということで、放射線による健康への影響の中期的な評価を行うため、環境放射線モニタリングの実施や個人線量の推定、健康評価について、また放射線の影響を最小限に抑えるための除染措置について、書かれております。
例えば25ページの(6)でございますが、ここは現存被曝の状況について書かれております。次に、26ページの第5でございますが、これについては、東京電力、福島発電所の事故の防災対策についてどのようにするかが書かれております。
27ページの第6でございますが、今後、原子力規制委員会で検討を行うべき課題が6項目ほど書かれている状況でございます。
戻っていただきまして、資料の16ページに今後の検討課題ということで6項目ありまして、その中でも特に住民の避難に影響するということで、スクリーニングの技術的な課題、安定ヨウ素剤の投与の方法、それから地域住民との情報共有のあり方が今後の課題としてあげられております。なお、人形峠につきましては、まだEPZである500メートルでございますが、これについては原子力発電所のほうのUPZの検討が終わった段階で、人形峠はいわゆるその他の原子力施設ということでEPZについてもさらに検討していくこととなります。
以上で議題11の報告を終わらせていただきます。
続きまして、議題12、島根原子力発電所に係る拡散シミュレーションの公表について、お手元の資料の18ページから21ページで説明させていただきます。
これにつきましては、10月24日に原子力規制委員会が日本の全ての発電所について、放射性物質の拡散シミュレーションを公表したところでございます。ただし、間違い等が見つかりまして、12月に再度全て点検し直したものを公表するということで、原子力規制委員会が発表しております。島根原子力発電所の分については、間違いがあったという連絡は今のところ来ておりません。
内容でございますが、この拡散シミュレーションの目的につきましては、事前対策、いわゆる原子力防災対策をどこまでやっておくべきかを決めるためにやっているもので、UPZ等の原子力災害対策重点区域を決定するための参考とすべき情報ということで、周辺地域における放射性物質の広がり方を推定したものという位置づけでございます。
それでは、図のほうで説明させていただきますが、まず、規制委員会が評価に使ったプログラムにつきましては、アメリカの原子力規制委員会が使っているもので、今回と同様のリスク評価を行う際に使われているものでございます。シミュレーションのための仮定でございますが、いろいろな新聞等の報道にありますように、地形そのものがシミュレーションの中で計算で反映できていない。それから個別具体的な事故の想定を行っているわけではないので、実際に起こることが十分どこまで反映されているのかについても限界があると、規制委員会は発表しております。
評価手法やシミュレーションの仕方につきましては、結果が大きく異なると。各発電所で観測された気象データを使用しており、全ての気象条件をカバーされていないという仮定上の条件があるものでございます。シミュレーションの前提でございますが、今回の被害想定につきましては、福島第一発電所で発生した事故をベースにしまして、そこで放出された放射性物質の量を一つの基準にしまして、それをより厳しい条件になるように条件を設定して計算されたものでございます。
具体的には福島発電所の1から3号機の事故で放出されたものと推定されております、放射性物質の量をそのまま各サイトで放出されたと仮定して計算されたものでございます。それから2個目としましては、各サイトの発電所の出力を福島第一発電所の1号機から3号機の出力比で、例えば福島発電所が200万キロワットで島根発電所が400万キロワットだったら、それを2倍したものが出ていると想定したものです。それら全ての放射性物質が10時間継続して一気に放出するという仮定で、1回に集中してその影響が出るという厳しい条件で計算したものでございます。その他、細かな放出の高さなり外部被曝、内部被曝の療法を考慮したものと言われております。
結果でございますが、各サイトの年間の気象データを1日24時間掛ける365日で8,760時間分のデータがありますので、それを用いてある時刻に放射性物質を放出したと仮定して、それが継続してどのように拡散して、例えば雨が降って沈着するかを時刻ごとに計算して、8,760パターンの結果を得て、それを16方位の区分についてそれぞれ計算したものでございます。
19ページの図をごらんください。これは島根発電所のケースでございますが、北から始まって16分割の方位ごとに放射性物質の影響がどれぐらいの距離まで出るかを形で示されております。この16分割は、発電所で計測している風向、風速等が16方位でありますので、それに合わせて16分割としているものでございます。影響の大きさをあらわす尺度としましては、IAEA、国際原子力機関が設定しております急性の被曝、それから確定的被曝を避けなければならない基準として用いられている10時間で1グレイという、臓器の被曝線量を一つの目安にしております。これは地域防災計画を設定するときのPAZ、いわゆる松江市内にございます地域で、予防的にすぐに避難しなければならない地域を考える際の参考にする基準として、一つは設定されております。2つ目は、これもIAEAが設定している基準で、避難が必要になると言われる7日間で100ミリシーベルトの実効線被曝になるものでございます。この2つの基準を用いまして、方向ごとにどの程度まで影響が広がるかを試算して、それを地図上にプロットしたのものがこの図でございます。
上の図は島根発電所から南東の方向、いわゆるSEと書かれた方向に21.3という数字がプロットされておりますが、実効線量は7日間で100ミリシーベルトになるという基準でプロットしたものでございます……(発言する者あり)SEですね。上の図は福島発電所と一緒の事故が起きた場合ということで、上の図で21.3というのは7日間で100ミリシーベルトという基準になる範囲の計算結果でございます。実際には8,760通り計算されておりますので、その方向に風が吹かなければ評価線量はゼロになるという結果が出ていますので、97%までがカバーできるような値がプロットされているものでございます。
下の図がいわゆるサイトの出力比ということで、福島の発電量が1としますと島根発電所は1号機から3号機まで合わせまして1.31倍の出力比を掛けたもので、放射性物質の放射線量を増減したもので計算した結果です。それぞれの図に指針の中の素案で示されたUPZの距離を同心円、この赤いのがUPZの距離でございますが、書かれている状況でございます。
具体的な数値については、それぞれの赤い線がUPZで、赤い点は避難が必要だとIAEAが決めた7日間に100ミリシーベルトになるところで、海側については評価しなくていいということで、評価しておりません。それから緑の点を結んでございますが、この緑の線には意味がないということで、この方向にこれだけ影響があることを見ていただくものでございます。
具体的な数値につきましては、20ページの表にありますように、10時間で1グレイ、1シーベルトと同じでございますが、左側の2欄が10時間で1グレイ、1シーベルト、いわゆるPAZの基準でございます。左側の2つの赤色骨髄線量に書かれておりまして、7日間で100ミリシーベルトの値が右側の2列に書かれております。
左側の2列のPAZについてはここにございますように、0.6キロなり0.7キロのため、地図上であらわせないのでプロットされておりませんが、UPZ分については20.8なり23.8などが見えますので、これらについて先ほどの19ページの表にプロットされているところでございます。
20ページの下の図につきましては、それぞれの風向の出現率ということで、例えばESEやSE、SSEという方向の風向が非常に多いということであります。
シミュレーションの結果でございますが、18ページに戻っていただきまして、県に一番地域が近い、緊急避難が必要となる線量の最大距離は下の図でいきますと、ESE、東南東の方向で23.8キロです。下の図でいきますとちょうど安来市と書いてある方向、鳥取県につきましてはこの方向が最大でございました。E、東の方向は境港市の方向でございますが、これにつきましては8.9キロでございました。つまりシミュレーションではございますが、県内に緊急避難が必要になる地域はなかったということでございます。
シミュレーションの課題は先ほど申しましたように、規制委員会もシミュレーションの精度や信頼性に限界があるということで、今回は地形情報が入っていないと。それから使用している気象データは統計処理上、最大値の3%を棄却していると。それから、最大の気象条件ではないと。また放射性物質が一方向に継続的に拡散すると仮定しているということで、目安として参考にすべきデータということでございます。
本県の今後の予定でございますが、これらの説明について、まだ国のほうから当然正しいものについてまだ提供されておりませんし、それから説明についてもまだ正式に受け取っていませんので、この辺について説明を求めていくということ。それから、UPZの設定根拠として使用していくということで、まずUPZの原子力防災体制の整備を確実に進めていくと。その後に、UPZのめどが立った段階で、国が今後示す予定の対応方針、いわゆる先ほどの原子力災害対策指針にありましたように、PPA、50キロ圏についても方向が出れば、それに沿って原子力防災対策も県としても検討していく方向で考えております。
続きまして議題13ということで、お手元の資料22から27ページで、地域防災計画(原子力災害対策編)の修正について説明させていただきます。
これも御説明させていただいているとおりでございますが、原子力災害特別措置法が改正されまして、同様な施行令等も改正されることにより、鳥取県につきましては、既に昔から地域防災計画を作成しておりまして、関係周辺都道府県になったところではございますけれども、この地域防災計画につきましても法令上6カ月以内、いわゆる来年3月18日までに修正しなさいと規定されておりますので、現在、鋭意作成を進めているところでございます。これらにつきましては、先ほどの災害対策基本法や原子力災害特別措置法、それから国の防災計画である防災基本計画、それから先ほどの原子力災害対策指針を踏まえて修正していくことで実施しております。
なお、この地域防災計画につきましては、原子力災害対策に基づいて作成する法定的な計画と位置づけてございます。
概要でございますが、今回の原子力災害対策指針におきまして、県内にいわゆるUPZが定められましたので、県内の原子力防災体制を再構築するため、同様な地域にございます島根県の地域防災計画との整合を図りつつ、現計画を全面的に修正していこうと取り組んでおります。
なお、先ほどの原子力災害対策指針が逐次見直されていきますことから、それらについては、地域防災計画に反映していきたいと考えております。例えば、先ほどありました避難の基準やPPA50キロの件、安定ヨウ素剤の件などについては、まだ国のほうから明確な方針等が示されておりませんので、そこらについてはまだきちんと書き込まれていない状況ではございますが、現時点で決められたものをきちんとやっていこうというものでございます。
2番の基本的な考え方でございますが、これは全面修正していくものでございまして、法令によって新たな権限が鳥取県にも立地県並みに発生しております。これについては発電所の立入調査権、中国電力がつくります防災業務計画について協議を事前に受けるという権限、万一の事故があった際に、国に対して専門家を要請するという権限があります。それからあと島根県と連携ということで、島根県との情報連絡、UPZの線引きをどのようにするか、モニタリングやオフサイトセンターの参加をどのようにするかも書いていこうということで修正を進めております。
UPZでございますが、指針で示された島根原子力発電所から半径30キロを安全側に設定することにいたしまして、30キロにかかる地域については全て含めてやっていこうと。現在、境港市については全域でございますが、米子市についてはコミュニティー単位で避難指示が出せる範囲、いわゆる区域単位で現在設定したところでございます。
人形峠環境技術センターの記述については、国がEPZについて見直しを行われておりませんので、今回は必要な事項といいますか、連絡系統の確認などを修正する予定でございます。
23ページの計画の特徴でございますが、これにつきましては24ページから骨子があります。現在作成している計画の骨子でございますが、24ページで説明させていただきますと、第1章は総則ということで、1章の4番にありますように、原子力災害対策指針を遵守していくと。それから、6にありますように、原子力災害対策を重点的に実施すべき区域を含む地域の範囲ということで、ここでUPZをきちんと書き込みまして、初めてUPZとして位置づけられているものでございます。それから、7番は防災関係機関の事務または業務ということで、それぞれの機関がどのような役割を果たすかを書いていきます。
第2章は災害予防対策ということで、2番にありますように鳥取県の新たな権限ということで、立地県並みの権限でございますが、原子力防災事業者業務計画の協議を受ける、それから、原子力防災要員等の現況届を受理するということがあります。3番で立入検査と報告の徴収ということで、必要に応じまして原子力事業者からの報告徴収を受けまして、適時適切な立入検査を実施することを計画に書き込みます。25ページの6番でございますが、情報の収集・連絡体制の整備、7番は災害応急体制の整備ということで、緊急時のモニタリング体制の整備も書き込みます。8番は避難収容活動体制の整備ということで、具体的には避難計画の作成、この地域防災計画に基づいて実際にどう避難するのかという避難計画、それから避難所等の整備について書きます。9番で、内部被曝を防止するために飲食物の出荷制限や摂取制限も必要だということ、また、緊急輸送活動体制、緊急輸送路の確保体制も書きます。11番で被曝医療等の救助、救急医療等のことを書きます。12番で住民等への的確な情報伝達体制の整備、13番で行政機関の業務継続計画の策定ということでBCP、特に境港市につきましては市役所ごとの避難、米子市につきましては7万人近くの住民が避難されるということで、行政サービスをどのように提供していくかという観点からBCPも書き込んでいきます。18番で、核燃料物質の運搬中に対する対応を書き込みます。
26ページでございますが、災害応急対策ということで、原子力災害対策特別措置法10条によって、原子力事業者から特定事象の通報があった場合の処置、それからそれ以前の警戒事象についての対応が書いております。2番にありますように、緊急時モニタリング活動をやっていくことと、4番で屋内退避と避難収容等の防護活動を書いていくということで、応急対策を変えていく予定にしております。
第4章の災害復旧対策につきましては緊急事態解除宣言後ということで、どのようなことをしていくかを書き込むことにしております。3番で、原子力災害事後対策区域における避難区域等の設定、4番で環境汚染への対処ということで、いわゆる除染。5番で各種制限措置の解除、8番で被災者等の生活再建等の支援、9番で風評被害等の影響の軽減、10番で被災中心企業に対する支援、11番で心身の健康相談体制の整備を書き込んでいくということで、本日は骨子を御説明させていただきました。
23ページに戻りまして、今後のスケジュールでございますが、現在、この骨子をもとにしまして素案を作成中でございまして、庁内の各部局、島根県、関係周辺市町である米子市や境港市と内容の調整を図っているところでございます。その後、原子力防災専門家会議にも意見をお聞きし、またパブリックコメントによる意見も照会の上、地域防災会議に修正案を提出して作成し、議会にも御報告させていただきます。3月18日までに国に報告しまして、鳥取県として正式にUPZが位置づけられるというスケジュールで進めていきたいと考えております。以上で議題13を終了いたします。
続きまして、議題14につきましては……(発言する者あり)28ページの資料でございます。原子力防災に関する島根県知事との意見交換の結果について……(発言する者あり)はい、わかりました。これについては、島根県知事、鳥取県知事、境港市長、米子市長とで、県境を超える原子力防災体制づくりを進めるために、島根原子力発電所の諸課題について11月1日に意見交換したものでございます。内容につきましては、避難時間推計シミュレーション、いわゆるUPZからどれだけの時間で出られるかというシミュレーションを一緒にやりましょうということと、モニタリングや被曝医療、スクリーニングも共同でやったらどうかと意見交換いたしました。
2番目に、国に対して要援護者対策や拡散シミュレーションの説明を要望していこうということでも合意いたしております。
3番目に、安全協定等のルールづくりについては、国に対する要望を連携してやっていきましょうということで、意見交換しております。
島根県側の4市を交えた広域防災体制に関する協議会を設置しようということで、これにつきましては、議題15で御説明いたしますが、連絡会議の枠組みで、そこに副知事なり2県6市の副知事、副市長、それから原子力規制委員会の方も来ていただきまして、意見交換していこうと。さらに、拡散シミュレーションの正式な説明や原子力防災対策指針の説明、国との意見交換をやっていこうと意見交換したものでございます。以上で、議題14を終わります。
続きまして、議題15につきましてはお手元の29ページでございますが、第5回原子力防災連絡会議を実施いたしましたので、御報告させていただきます。
これにつきましては、従来から説明させていただいておりますが、防災体制の見直し、いわゆる地域防災計画の作成ということで、2県6市が連携していく会議でございますが、11月21日に実施しました。2県6市以外にも島根県警本部、鳥取県警本部、島根原子力規制事務所、それから中国電力株式会社も参加して実施したところでございます。
中身につきましては、まず1つ目に広域避難計画についてという議題で、UPZの線引きの条件の統一について、2県6市が先ほど説明しましたように、おおむね30キロをどのように解釈するのか、安全側に少しでもかかる地区はUPZとすることで、そのような統一条件で線引きしたところでございます。それから、島根県の広域避難計画の説明がございまして、島根県についてはPAZ、UPZの39.6万人が3県61市町村に段階的に避難していくものでございました。また、鳥取県の住民の避難につきましては、前回の常任委員会でも報告させていただいたところでございますが、先ほど説明しましたUPZの線引きをより安全側にしたということで、米子市の避難者の方が約8,000人ふえまして米子市に3.7万人、境港市が変わらず3.6万人で、鳥取県の避難者が8,000人ふえて避難対象者が7.3万人となったところでございます。
現在の状況でございますが、境港市、米子市の避難もとと避難先とのマッチング、鳥取市や倉吉市のマッチングが完了していると。避難計画については3月の完成を目標にして、今現在進めているところでございます。ただ、スクリーニングや安定ヨウ素剤の投与については、先ほどありましたように、防災対策指針で引き続き検討課題になっておりますので、これについても国の検討結果を待ってさらに検討するところでございますが、現在、できる範囲のことについて検討しているところでございます。
地域防災計画については、先ほど説明したとおりでございます。
(3)の原子力防災訓練については、次の議題で説明させていただきます。
その他ということで、先ほどありましたように、副知事や副市長の連絡会議をことしじゅうに開催しようという方向で調整している状況でございます。以上でございます。
◎浜田委員長
それでは、議題16、島根県との合同による平成24年度島根原子力発電所に係る防災訓練の実施について、議題17、とっとり防災フェスタ2012の開催結果について、内田危機対策・情報課危機管理専門官の説明を求めます。
●内田危機対策・情報課危機管理専門官
まず、第1点目の島根県との合同による平成24年度島根原子力発電所に係る防災訓練の実施につきまして、簡単に報告させていただきます。1項、2項と7項のみ説明させていただきます。
まず1項めの目的につきましては、原子力防災体制見直しに合わせまして、原子力緊急時における防災関係機関相互の連携による防災対策の確立、そして防災業務関係者の防災技術の習熟を図ることと、現在策定中の暫定避難計画案の検証を図ることでございます。
2項めの実施日時でございますが、来年の1月26日に島根県と実施することで合意しております。時間につきましては、7時から14時を予定しております。
3、4、5、6項は省略させていただきまして、7項めの現時点における訓練内容の予定でございます。本部等運営訓練、緊急時モニタリング訓練、緊急被ばく医療活動訓練、これはスクリーニング検査及び簡易除染訓練と安定ヨウ素剤予防投与訓練、(4)の住民の避難訓練ということで、一時終結所からバス避難と自家用車による避難、(5)の災害時要援護者の避難訓練、県営広域避難所開設訓練、それから広報・情報伝達訓練でございます。そのうち、本部等運営訓練につきましては、島根県と合同で実施する予定でございます。また、3項目の緊急被ばく医療活動訓練と4項目の住民の避難訓練のうちバス避難につきましては、実際の住民参加を予定しておりまして、現在、米子市、境港市と調整中でございます。また、5項目の災害時要援護者の避難訓練につきましても、現在、社会福祉施設を1カ所調整中でございます。
原子力防災訓練については、以上でございます。
2点目でございます。10月28日に実施いたしましたとっとり防災フェスタ2012の開催結果につきまして、簡単に報告させていただきます。
まず、主要成果でございます。1項めでございますけれども、フェスタでございますので、訓練実施のみならず、ステージイベント等によりまして会場への来客者も含め、約1万5,000人の参加を得ることができました。うち来客者が1万2,000人、それから訓練参加者が3,000人でございます。
(2)でございますけれども、西部地区市町村における津波避難訓練では、新たな津波被害想定に基づきまして避難訓練を実施いたしました。その結果、津波発生時における住民避難等につきまして住民への周知を図るとともに、山間部等も含めました市町村間の相互応援体制を構築することができました。
(3)でございますけれども、公助訓練につきましては、実際の状況に近い災害空間を設定いたしまして、各機関が保有する資機材、救出方法等を駆使して実施したことによりまして、各関係機関の現地における連携要領、技能の向上を図ることができました。後ろに写真をつけております。後ほど見ていただければと思います。
(4)でございますけれども、岡山県、徳島県から現地連絡員の派遣を受けたことによりまして、相互応援協定の実効性の向上を図ることができました。
以下、2の概要と3の内容につきましては、前回、報告した事項でございますので省略させていただきますが、32ページ目の3の(4)その他の一番最後のぽつでございます。アンケート結果ですが、会場に来られた125人からアンケートをとりました。今後、このような防災に関するイベントがあれば参加されますかという質問に、「ぜひ参加したい」と「どちらかと言えば参加したい」が、合わせて92%でございました。また、イベントに参加して防災防犯意識が高まりましたかという質問に「高まった」という回答が74%でございましたので、成果はあったものと認識しております。
以下、写真でございますので、これは省略させていただきます。
◎浜田委員長
議題18、鳥取県消防学校「実践的訓練施設完成記念訓練」創立30周年記念事業について、丸山消防防災課長の説明を求めます。
●丸山消防防災課長
そうしますと、35ページをお願いいたします。鳥取県消防学校「実践的訓練施設完成記念訓練」について、御説明申し上げます。
消防学校におきましては、消防職団員の消防活動技術の向上を目的としまして、実践的な消化救助訓練施設の整備を進めておりまして、10月末に完成いたしました。また、本年は消防学校が昭和58年4月に開校いたしまして30周年を迎えることもございまして、完成記念訓練ということで11月15日に実施いたしました。これにつきましては、稲田副議長にも御出席いただきまして、ありがとうございました。
概要につきましては、36ページをお願いいたします。3施設の概要でございますが、倒壊建物救助訓練施設、これはコンクリートブロックでできたものでございます。移動式消防訓練施設でございますが、これは一般住宅を模した2階建てのユニットでございます。実火災体験型訓練施設につきましては、12メーターぐらいのコンテナ施設でございまして、その中で実際の火災建物と同じ体験ができる施設でございます。
もとに戻りまして35ページをお願いいたします。今後の施設の活用計画でございますが、当然、消防職員や消防団員の教育、訓練の活用に役立てていきたいと考えているところでございます。
◎浜田委員長
以上で報告事項の説明を終わらせていただきます。
質疑のある方はどうぞ挙手をお願いいたします。
○山口委員
この資料を見てすぐに理解するのが難しいですから、これは一度持って帰って勉強して、これからの議会日程の中で説明を求める機会がありますので、そうしていただきたいと思いますけれども、どうでしょうか。
◎浜田委員長
皆様いかがでしょうか。特に、原子力防災に関しては非常に多岐にわたっておりまして、しっかり読み込まなければいけない専門的なところもあったりしますので、ここですぐ見て、すぐ質問することが難しいため、じっくり向き合う時間が必要かと思いますが。
○山口委員
後の日程の中に入れてもらって……。
◎浜田委員長
いかがでしょうか。この内容について、ここのところがわからないという……。
○山口委員
それを含めて勉強してからでないとわからないと思う。
◎浜田委員長
はい。わからないところもわからない。
○山口委員
そういうこと。そうしてもらったらありがたいですけれども。
◎浜田委員長
時間の調整がつきますでしょうか。
○山口委員
事前にわかるところは通告して求めてもいいですし、個々に勉強してもらう形のほうがいいのではないか……。
◎浜田委員長
そうすると、前もってわかる方はお寄せいただければ、フィードバックしますので。
○山口委員
では、質問をまとめてもらうと。
◎浜田委員長
はい。フィードバックしますので、その上でその時間をとると。その時間がとれるかどうか。
○山口委員
いや、とれる。今、日程を見たらとれる。
◎浜田委員長
とれますか。
○山口委員
とれるから言った。(「3日、4日」と呼ぶ者あり)うん。
◎浜田委員長
とれます。
○市谷委員
改めて全員が集まるのは、ちょっと困るので。いや、また別の時間……。改めてするのであれば、日程調整してもらいたい。
○山口委員
別の時間って、その日に常任委員会があるのです。
◎浜田委員長
12月3日と4日のときにあわせて持てるということですね。
○山口委員
3日と4日があるのですから、そうしましょう。
◎浜田委員長
という御意見でございますが、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。その時間がとれるという予測のもとに。(発言する者あり)
○山口委員
いや、そうさせてもらったほうがいいですよ。
◎浜田委員長
はい。
ほかはございませんでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり)
それでは、そのようにさせていただきます。その他ですが、危機管理局に関して執行部、それから委員の方でありますでしょうか。ありませんね。(「はい」と呼ぶ者あり)
それでは、危機管理局の報告事項にかかる質疑につきましては、別途時間をとらせていただきますので、よろしくお願いいたします。
では、半まで休憩とさせていただきます。
午後3時22分 休憩
午後3時30分 再開
◎浜田委員長
それでは、再開いたします。
引き続き、福祉保健部に係る付議案の予備調査を行います。
質疑につきましては、後ほど一括してお願いいたします。
既に政務調査会で説明を聞いておりますので、執行部の皆様は要領よく簡潔に説明いただきますようお願いいたします。
では、林福祉保健部長に総括説明を求めます。
●林福祉保健部長
今回、御審議をお願いする議案につきましては、補正予算関係と予算関係以外の条例及び報告事項がございます。
まず、福祉保健部の説明書の1ページをお開きください。議案第1号、一般会計補正予算でございます。現在計上させていただいております金額538億2,100万円余のうち、今回、5,000万円余の減額補正をお願いするものでございます。
主な事業でございますが、まず1の子育て王国とっとりの推進といたしまして、安心して子供を育てることができる環境を整備することを目的に、子育て支援施策に取り組む市町村に対して補助を行う市町村地域子育て特別支援事業がございます。それから、ここに載せておりませんが、保育所の緊急整備等を行う子育て拠点施設等整備事業につきましては、計画の延期等によりまして予算の減額をお願いするものです。
2番目の安心医療と健康づくりにつきまして、新規が2つございます。看護師養成機関の設置を実現するためのニーズ調査を行う看護師養成機関に関するニーズ調査費、9月議会で大変御議論いただきました違法ドラッグの関係で、指定薬物などの含有が疑われる製品の試験検査体制を整備する違法ドラッグ指定薬物検査体制構築事業、それから債務負担行為といたしまして、医師確保を推進するため鳥大医学部に設置しております臨時養成枠について、奨学金の貸し付け枠を2名増員するものでございます。
予算関係以外で、議案は16件ございます。
まず、17ページをお開きいただきたいと思います。第5号の条例関係として、鳥取県保護施設及び授産施設に関する条例の設定でございます。ここから129ページの第17号医療法施行条例の設定までと、それから第18号は飛ばしまして、136ページの第19号認定こども園に関する条例の一部改正の14件につきましては、地域主権一括法による法改正によりまして、条例の制定や一部改正をするものでございます。
先ほど飛ばしました133ページの第18号鳥取県の保健所条例の一部改正は、受益と負担の公平を図るために、保健所が発行する証明書の交付に係る手数料の額を引き上げるものでございます。
140ページの第22号手数料徴収条例の一部改正が一番最後の条例でございますけれども、これは旧軍人軍属の履歴の証明の事務に係る手数料を廃止するものでございます。以上が条例関係でございます。
詳しくは担当課長から説明させていただきます。よろしくお願いします。
◎浜田委員長
では、続いて関係課長から順次説明を求めます。
●中林福祉保健課長
17ページでございますが、こちらは政調・政審で説明させていただいておりますので、省略させていただきたいと思いますが、パブリックコメントにつきましては、特にございませんでした。
133ページにお進みをいただきまして、保健所条例の関係でございます。これは平成9年に一般の健康診断を保健所から廃止した後も、診断書との均衡を図るために据え置いておりました
420円の手数料につきまして、他の証明書と同じ650円に変更させていただきたいものでございます。
140ページにお進みをいただきまして、手数料徴収条例の関係でございます。旧軍人軍属の履歴の証明の事務に関しまして、非常勤職員の人件費は国庫負担ですけれども、本県では平成22年度から正職員を非常勤にかえてこの事務を担当しておりました関係で、現在県の実費負担が発生していないことから、手数料を廃止しようとするものでございます。
◎浜田委員長
それでは、足立障がい福祉課長お願いします。
●足立障がい福祉課長
障がい福祉課でございます。先ほど部長の冒頭説明にもありましたように、障がい福祉課からは3本の条例の設定をお願いしております。いずれも地方主権一括法に基づきます法律の改正に伴いまして、本県の実情に勘案して基準を定めようとするものでございましす。21ページからが鳥取県障害福祉サービス事業に関する条例の設定、43ページからが鳥取県障害者支援施設に関する条例の設定、49ページからが鳥取県地域活動支援センター及び福祉ホームに関する条例の設定についてでございます。いずれも政調・政審で説明させていただいておりますので、詳細は省略させていただきます。
なお、これに関するパブリックコメントにつきまして、常任委員会資料に掲載しておりますので、若干ここの部分だけ説明させていただきたいと思います。常任委員会資料の1ページをごらんいただきたいと思います。今回の条例の設定に伴いまして、パブリックコメントを実施いたしました。障がい者関係につきましては、応募者としては6名で14件の意見がございました。この中で、1ページの一番下にあります熱中症等の対策については、義務規定にしてほしいという御意見もございまして、これはこの御意見の趣旨を踏まえ、必要な措置を講ずるよう規定したところでございます。その他の御意見につきましては、今後の施策等に反映させていくための参考にさせていただきたいと考えております。
◎浜田委員長
続きまして、日野長寿社会課長の説明を求めます。
●日野長寿社会課長
議案説明資料の53ページ以降でございます。長寿社会課からは、地域主権改革の関係の条例5本ございます。軽費老人ホーム、養護老人ホーム、特養、あと介護保険の関係が3本となっております。こちらにつきましては、政調・政審で御説明させていただいておりますので、詳細は省略させていただきたいと思います。
続きまして、パブリックコメントの関係ですが、常任委員会資料の6ページをごらんいただければと思います。9月19日から10月12日まで行いましたが、19件ほど御意見をいただきました。主な意見と対応につきましては、2番の表に書いてあるとおりでございます。
1件だけ御説明いたしますと、特別養護老人ホームにつきまして、居室定員について条例上1人となっていますが、多床室を整備できるようにしてほしいというお話がございました。県といたしましては、特養はついの住みかですので、できるだけ個室へ持っていきたいと考えております。ただ、多床室のニーズがございますので、経過措置として、既に設置されている特養につきましては、多床室を整備するという形で対応していきたいと考えております。
◎浜田委員長
では、渡辺子育て応援課長に説明を求めます。
●渡辺子育て応援課長
子育て応援課でございます。
予算関係、資料の2ページをお願いいたします。市町村地域子育て特別支援事業でございます。この事業は、安心こども基金を財源といたしまして、子育て支援施策に係る電子システム化の取り組みや、東日本大震災により被災した避難児の支援に取り組む市町村に対して補助を行うものでございます。当初の見込みを上回る計画があったことから、補正をお願いするものであります。
該当の町村でありますが、まず米子市は家庭児童相談ケースの増加に伴い、書面によるケースの管理が難しくなってきたことから電子化を行い、相談業務の効率化を図ろうとするものであります。また、倉吉市についても同様であります。それから、三朝町においては、来年の春、認定こども園の開園を予定しておりまして、保育料等の管理システムの改修を行うものであります。全体として1,400万円余の増額補正をお願いするものであります。
3ページをごらんください。子育て拠点施設等整備事業でございます。これも安心こども基金を財源といたしまして、保育所や子育て支援センターの整備を行うものであります。三朝町、北栄町、日南町で計画されておりました子育て支援センターの大規模改修事業におきまして、計画の延期あるいは他の補助事業を活用することで減額するもの、あと米子市において、事業計画の見直しにより減額をお願いするものであります。総額1億1,500万円余の減額をお願いいたします。
あわせて注意書きで書いておりますが、この減額分につきまして、鳥取市の賀露みどり保育園の改築に債務負担行為をお願いしたいと考えております。これは資料の15ページをごらんください。上の平成24年度子育て拠点施設等整備事業の補助の補正額の部分であります。賀露みどり保育園の改築に伴いまして、24から25年度にかけて債務負担行為を追加でお願いするものであります。予算関係は以上であります。
続きまして、条例関係ということで、95ページをごらんいただきたいと思います。児童福祉施設に関する条例の設定についてであります。内容につきましては、政調・政審で説明させていただいておりますので、省略させていただきまして、パブコメを説明させていただきたいと思います。
報告資料の7ページをお開きいただきますでしょうか。保育所の関係のパブリックコメントの結果でございます。全体で38名から67件の意見をいただきました。この67件のうち49件が主に職員配置に関する意見でありまして、特に7ページの一番下にありますように、30件、30名の方から配置基準の引き上げを規定するようにと要望をいただいております。これにつきましては市町村との意見交換でもお聞きしておりまして、財政負担や待機児童といった点で非常に慎重な意見が多かったことから、基準はそのままとし、さまざまな支援に対応するため基準を上回る保育士の配置を行うことを努力規定とし、補助制度により保育士の配置を推進していくこととしたいと考えております。
その他は8ページをお開きいただきまして、上の2番目にありますように、施設整備につきましても御意見を5件いただいております。このたびは、国の基準の形に倣った形で規定いたしまして、引き続き現場の状況を見ながら検討していきたいと思っております。主なものは以上であります。
児童養護施設の関係で、12ページにパブリックコメントの結果を載せております。こちらは3名から6件の御意見をいただいております。内容は、福祉施設全般の共通の独自基準に係るものでありまして、疑義、あるいは賛同の御意見でありました。
次に、議案説明資料の136ページ、第19号認定こども園に関する条例の一部改正であります。内容につきましては、政調・政審で説明させていただきましたので、省略させていただきます。
パブリックコメントの結果でございますが、報告資料の10ページをお願いいたします。10名から16件の御意見をいただきました。主な意見につきましては、職員配置につきまして、今、
35人学級になっているものを30人学級で規定してはどうかといった御意見、それから屋外遊技場についての御意見であります。職員配置につきましては、実際に私立幼稚園からも慎重な意見が多かったことから、規定につきましては現行のままとして、補助制度で30人学級を政策的に推進していくことを検討していきたいと考えております。屋外設備、屋外遊技場につきましては、保育所が今の基準でやっていくこともありまして、原案のとおり進めさせていただきたいと思っております。
◎浜田委員長
それでは、中川青少年・家庭課長の説明を求めます。
●中川青少年・家庭課長
資料の111ページをお願いいたします。鳥取県婦人保護施設に関する条例の設定についてでございます。
婦人保護施設につきましては、売春防止法に基づく施設でございまして、県内には現在施設はございませんが、今後、民間等による施設整備の可能性もございますので、条例を設定するものでございます。
基準等につきましては、政調・政審で説明させていただきましたので、省略させていただきます。また、パブリックコメントについては御意見ございませんでした。
◎浜田委員長
山本子ども発達支援課長の説明を求めます。
●山本子ども発達支援課長
資料114ページをお願いいたします。障がい児の施設に関する条例です。政調・政審で説明しておりますので、詳細は省略させていただきます。
パブリックコメントにつきましては、委員会資料の13ページとなります。見ていただければと思います。
◎浜田委員長
それでは、中西医療政策課長の説明を求めます。
●中西医療政策課長
資料の4ページをお願いいたします。臨時特例医師確保対策奨学金につきましては、政調・政審で説明させていただいておりますので、省略させていただきます。
同じく5ページの看護師養成機関に関するニーズ調査費につきましても、主要事業で説明済みでございますので、省略させていただきたいと思います。
続きまして、6ページをお願いいたします。看護職員等充足対策費でございますけれども、これは県内に就業する看護職員等の確保のための貸付金につきまして、平成25年度の新たな貸付枠を設定するものでございまして、2番の事業内容の表をごらんください。平成25年度におきましては、看護職員で300人、鳥大の地域枠でございます看護職員奨学金で20人、また理学療法士等につきましては80人、合計400人の新規貸付枠を設定するものでございます。
続きまして、7ページをお願いいたします。鳥取看護専門学校等冷暖房設備改修費でございます。4,570万5,000円をお願いしておりますけれども、これは施設の空調設備の老朽化等によりまして、施設内の冷房のききが悪くなっておりますので、改修を行うものでございます。鳥取看護専門学校の教室、研修室、それと同一の建物内にあります鳥取療育園保育室等の冷暖房施設の改修でございます。
続きまして、14ページをお願いいたします。債務負担行為の追加でございます。上の看護学生等修学資金貸付金につきましては、先ほどの予算関連でございます。
15ページでございますけれども、債務負担行為の変更でございますが、下の平成24年度臨時特例医師確保対策奨学金につきましては、先ほど予算のほうで説明いたしました奨学金の2名分の枠の追加に伴う設定でございます。
続きまして、16ページをお願いいたします。繰越明許費を2件お願いしております。上の看護師養成機関に関するニーズ調査費と、下の鳥取看護専門学校等冷暖房設備改修費でございますけれども、看護師養成機関に関するニーズ調査費につきましては、調査委託機関の関係で年度をまたがるものでございますし、鳥取看護専門学校等の冷暖房設備の改修につきましては、工期の関係で年度をまたがるものでございます。それぞれ繰り越しをお願いするものでございます。
続きまして、資料の129ページをお願いいたします。医療法施行条例の設定についてでございます。こちらは地域主権一括法の関係でございまして、主要事業で説明済みですので省略させていただきます。
パブリックコメントの関係ですけれども、常任委員会資料の20ページをお願いいたします。主な意見といたしまして1件つけております。これは、病床が100床以上の病院には栄養士を置くこととありますけれども、これを管理栄養士にかえるべきではないかという御意見でございますが、そもそも条例で委任されたものが栄養士の配置基準でありまして、管理栄養士ではございませんので、これについては定めないこととさせていただきました。
◎浜田委員長
それでは、続きまして、國米医療指導課長の説明を求めます。
●國米医療指導課長
8ページをごらんください。違法ドラッグ(指定薬物)検査体制構築事業でございます。主要事業説明で御説明させていただいておりますので、内容は省略いたしますが、24年度補正でお願いし、売れ筋のものについて対応いたしますが、さらに要求させていただいて、あと1~2年かけて体制の充実を図ろうと今検討しているところでございます。
◎浜田委員長
では、福田西部総合事務所福祉保健局長の説明を求めます。
●福田西部総合事務所福祉保健局長
議案説明資料の14ページをお願いします。債務負担行為の設定でございますけれども、福祉保健局の清掃委託業務を25年度から3年間、債務負担をお願いするものでございます。
◎浜田委員長
以上で説明を終わらせていただきます。
質疑のある方は、どうぞ挙手をお願いいたします。
○市谷委員
1つは133ページの料金の引き上げについて、この単価の引き上げ根拠を教えていただきたいです。
もう1つは、136ページの認定こども園の条例について、今回、屋外遊技場にかえることができるとありますけれども、園庭を子育て応援課としてはどういうふうに考えているのかをまずお聞きしたいです。それから、今まで保育所でも屋外遊技場でもいいということだったにしても、この認定こども園についてはそういう対応をせずに来ていたと思いますけれども、よその県では、公園などに行く際に事故が起きたりする心配もあるし、パブコメでもそういう意見が寄せられているのに、なぜ今回あえて屋外遊技場にかえることができるようにするのか、子供を守る立場からいえば、これは反するなと思います。
なぜそういう指摘も受けながらあえてするのかを説明していただきたいのが1点と、それから、認定こども園も保育所もそうですけれども、保育士の配置については条例で定めずに、来年度からの補助制度で拡充していくということですが、本来、条例に入れていただきたいと思いました。市町村のそういう予算的な合意が得られないことから補助で対応するということですが、では、補助率はどういうふうに考えておられるのか。この条例に寄せられた趣旨からいけば、補助率を今までの半分ずつではなくて、補助率を上げて、県の補助率のほうを多くして推進を図ることもあるのではないかと思いますし、そういう点についてぜひ検討していただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。
◎浜田委員長
それでは、初めに133ページ、中林課長お願いします。
●中林福祉保健課長
保健所の関係でございます。平成9年4月1日に地域保健対策強化のための関係法律の整備に関する法律が施行されまして、このときから保健所で一般の健康診断を行わないこととなりました。しかしながら、保健所としては准看護師免許、栄養士免許の証明書の発行を現在もしておりまして、この免許の証明書の料金につきまして、診断書並みの420円と均衡をとってきたわけでございます。しかしながら、一般の健康診断の件数がほぼ皆無となったものですから、県庁全体のその他の証明書の料金と合わせる観点で650円に改定させていただきたいものでございます。
●渡辺子育て応援課長
3点御質問いただきました。まず、園庭について、子育て応援課はどう考えているかでございますが、当然、同じ土地内に園庭があることが子供の安全を守る点でも一番望ましいというのは、言うまでもないと思っております。ただ、立地条件もありますので、子供の移動において安全が図られる状態であれば、離れた土地での園庭もやむを得ないものと思っております。
第2点目で、保育所について、既に離れたところでも認められているものについて、認定こども園だけでも認めないこともあり得るのではないかといった御質問ですが、今、認定こども園の中でも幼保連携型や保育所型については、離れたところも今の基準で認められている状況にあります。今回、基準を緩和するのは認められていなかった幼稚園型について、幼稚園型も幼保連携型や保育所型と同等に認めるといった拡充でありまして、これについては県としても認定こども園の移行を進めていく上で、拡充することは必要であると思っております。
3点目で、保育士の配置にかかる今の県2分の1の補助制度について、県としてもより高めていく必要があるのではないかということですが、保育の実施主体はあくまでも市町村であることを考えますと、やはり県は2分の1、市町村は2分の1をあくまで持っていただくことが基本であると思っております。
○市谷委員
園庭のことですけれども、先ほどお話があったように、施設の中にあるのが望ましいと。しかし、安全が図られるようであればそれでいいのではないかというお話でしたけれども、本当に安全が確保されるかどうかの基準はないと思うのです。移動することによって危険性が出てくるわけですから、私はこういうふうに緩和していくことは、子供の安全を考えるべき子育て応援課としてはよくないと思いますし、子育て新システムの実施がこれからどうなってくるかわかりませんけれども、この認定こども園がどんどん広がってくる中で、子供の安全が確保しにくいものが広がることを容認することにもなってくるので、この部分については賛成しがたいと強く思っております。
保育士配置の補助率については、保育所は市町村が主体であるとは言われますけれども、県が子育て王国を掲げていて、しかも、国とは違って県で独自の条例を今回つくれるチャンスの中で、少しでも全国基準よりも県が保育士配置を厚くして、子供たちの支援に当たっていこうという姿勢で臨めば、市町村がやることだからという考えの枠から出て、一歩進んだことをやらなければ、子育て王国と掲げているものが生きてこないと思います。もう少し努力していただきたいことを要望させていただきます。
◎浜田委員長
要望でよろしいですか。
ほかにはありますか。
○森委員
今回、地域主権一括法関係でたくさんの条例が上がっているのですが、その内容は初めて条例化するものもあるため非常に重要なものだと思っており、私は政調・政審のときに休んでいましたので、とっておいていただいたテープを聞いたのですけれども、全部を理解するに至っていません。事業者の意見をそれぞれ聞かれていて、例えば保育園だと市町村の意見はよく聞いたと。あと、利用者側の意見は、パブリックコメントをして何件か意見がありましたと。それ以外の、例えば保育園でいけば保護者会などの意見集約は、どういう感じでどんな手続でやられたのか、あればお願いしたいです。
◎浜田委員長
子育て応援の関係でいいですか。
○森委員
全般にします。
◎浜田委員長
全般にということは、部長に……。
●林福祉保健部長
個別のものについてはそれぞれが対応してきていますので、各課のほうで説明をさせていただきますが。
◎浜田委員長
パブコメの関係ではなく……。
●林福祉保健部長
ではなくて、意見の集約ですか……。
○森委員
利用者側の意見の集約はどうやっているのかが……。
◎浜田委員長
障がい福祉の利用者となると、足立課長になります。
●足立障がい福祉課長
利用者の関係団体につきましては、県の障害者施策推進協議会のメンバーの中に当事者団体なり家族会の方々も入っておりますので、そこの中で県条例の考え方をお示しして意見をこれまで2回いただいているところです。
○森委員
圏域団体だけの……。
●足立障がい福祉課長
圏域団体と市町村、地域の圏域の中に自立支援協議会がございますので、その中に当事者団体がいらっしゃれば入っていると思いますけれども、そこはメンバー構成が定かではないので、そういったところにも出向いて御意見を伺うこともさせていただいたところです。基本的には、県の障害者施策推進協議会の中で当事者団体から御意見を伺ったところです。
◎浜田委員長
その次に、長寿社会課関係で、日野課長お願いします。
●日野長寿社会課長
この条例の関係は、昨年度から検討を進めております。昨年度は介護保険の計画を策定するタイミングでございましたので、その策定委員会の中で御説明したところでございます。その中には、要介護状態の御本人ではないですけれども、認知症の人を抱える家族会の代表なり老人クラブの方など、そういった利用者に近い団体の代表者が入っていると御説明したところでございます。
◎浜田委員長
では、子育て応援課関係で、渡辺課長お願いします。
●渡辺子育て応援課長
保育所等の関係につきましては、市町村のほかには保育士の団体なり、経営者の代表ということで、利用者につきましてはパブリックコメント以外は特に御意見をお聞きしておりません。
◎浜田委員長
青少年・家庭課関係で、中川課長お願いします。
●中川青少年・家庭課長
児童養護施設が中心になるので、入所されている児童の家族会等もございません。したがいまして、パブリックコメントでの御意見の徴収のみとなっております。
◎浜田委員長
子ども発達支援関係で、山本課長お願いします。
●山本子ども発達支援課長
うちに関係する施設事業所は全県で26カ所ありまして、全ての事業所に行かせていただきまして、話をしました。そのときに、来られているお母さん方とも話はさせていただきましたけれども、この条例自体、特にお母さん方に余り意識がなくて、ほとんど御意見はないという状況でした。
◎浜田委員長
パブコメをとられたのは、医療政策課関係で中西課長お願いします。
●中西医療政策課長
医療法施行条例の関係でございますけれども、医療機関の人員の配置の基準や施設の配置基準等を定めるものでございます。医療審議会や地域医療対策協議会という御意見を聞く場で、何回かお話を伺ったのですけれども、特に医療審議会の場合は、利用者側からも委員に入っていただいておりまして、例えば市町村長や子育てサークルの方、患者団体の方などが入っておられます。ただ、その中では余り御意見はなかったところでございます。
◎浜田委員長
落ちはありませんでしょうか。
○森委員
なかなか説明も難しいし、理解して意見を出すことも大変だと思うのですけれども、今回は大きな転換点ですよね。余分に1年かかって、この条例が提案されているのですけれども、やはり利用者側の意見を本当に十分吸い尽くしたかについては、若干疑問を抱かざるを得ないようなお話だと受けとめました。
この条例ができて終わりではなく、逆に言えば改正しやすくなったということですので、我々もウイングをどんどん広げて、いろいろな意見を吸い上げて、この条例を本当によりよいものにしていく努力がやっぱり必要だと思っています。今後も、こういった意見を吸い上げる努力をしていきたいことを申し上げて終わります。
◎浜田委員長
ほかにはいかがでしょうか。よろしいですか。
○砂場副委員長
4ページの医師の確保と奨学金の枠の拡大について、これは医師不足に対して必要だとは思うのですけれども、県立病院の聞き取り調査をしたときに、医師といっても全部が足りないわけではなくて、特定の科目に集中して、特に小児科や産婦人科などが大変少ないと指摘を受けました。特に中部は産婦人科、東部は小児科の医師が少ないということでしたけれども、確かに6年制を卒業するまでは専門診療科は持たない、専門医になれないということもあるのだけれども、ここで診療科とのミスマッチングを解消できる工夫は考えられないのか、今後検討していただけないのかをお聞きしたいのが1点です。
もう1点は、認定こども園に関するところですけれども、認定こども園制度が導入されて以降、保育園と幼稚園の悪いところにラインが合わさってしまうのではないかというのが何度も指摘されてきて、この委員会でもしたところです。その中で、調理室に関しては保育園ではあったわけですけれども、今回はこども園でなくなることになれば、ちまたで言われていた心配が現実になってくるかなと。そのことについてパブリックコメントで指摘がありましたが、今回は考えていないということですけれども、そうすると、一番心配したこども園になってしまうと、保育園と幼稚園の悪いところどりになってしまわないか。また、施設基準でそこはしっかり考えておかなければいけないかと思うのですけれども、子育て応援課としてはどういうふうに考えておられるのかを聞かせてください。
●中西医療政策課長
医師確保に関連して、特定診療科の医師確保をすべきではないかという御質問をいただきました。
御指摘のとおりだと思います。また後ほど報告のほうで、中部の産科、小児科のお話もございますけれども、その中でもやはり産科、小児科の医師不足が深刻でして、何とか特定の診療科として誘導ができないかというお話はございました。ただ、全体として医師不足は深刻でございまして、なかなかこの科だけを優遇するという共通の理解が得られるかどうかの問題がございますので、何らかの対策は考えてみたいと思いますけれども、それによっては派遣もとである大学なり、受け取る側の医療機関の理解も必要だと思いますから、そのあたりの理解も得ながら、何らかの対策を考えていきたいと思っております。
●渡辺子育て応援課長
認定こども園になることによって、悪いほうの基準をとることになりはしないかという御質問ですけれども、認定こども園といえども幼稚園としての認可を受ける部分と、保育所として認可を受ける部分の両方の認可を受ける必要が出てきますので、決して低いほうの基準に合わせてしまうことはないと思っております。
調理室の関係でありますが、3歳未満児が入所する保育所については調理室が必置ということで、幼稚園が認定こども園に取り組むことによって、3歳未満児も入所対象となれば結果的に調理室も必置といった形になります。より認定こども園に取り組んでいただき、3歳未満児を預かることによって調理室も幼稚園に設置されることになりますので、結果的には、食育の観点からも望ましいと思っております。
○砂場副委員長
医師のほうは制度的に難しいと思いますけれども、特に公立病院の医師の確保を考えたときには、派遣元の鳥大とよく相談していただいて、何かいい制度ができるように工夫してみてください。
認定こども園について、確かに県の担当者としては国の制度が本当にダッチロールみたいなことになってしまったから苦労はよくわかるのですが、やはり認定こども園というのは、もともとの理想は幼保一元化が基本にあるわけです。今こうなっているからその部分はわかるのですけれども、将来的にはその辺も含めて、今から少しでも研究を進めていただければと、これは要望でございます。
◎浜田委員長
要望でよろしいですね。
ほかにはいかがでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり)
では、請願・陳情の予備調査に移らせていただきます。
今回の予備調査は、継続分の陳情が3件、それから新規分陳情5件、全部で8件あります。現状と県の取り組み状況、お手元に配付してございます請願・陳情参考資料のとおりでございます。
○山口委員
継続分については、変更があれば説明してもらうことにしてはどうか。
◎浜田委員長
効率よく。
○山口委員
新規分に絞ってやられたらどうかと思いますけれども。
◎浜田委員長
それでは、継続分が3件ございました。24年3号と4号と19号。これまでと特に変わったところはございますでしょうか。
●中西医療政策課長
参考資料の1ページと2ページにつきましては、特に変更ございません。
3ページの「誘致等により看護師等養成所を設置することについて」でございますけれども、これは鳥取市の誘致の関係の陳情でございます。
3番目の取り組みをごらんいただきますと、去る11月6日に看護師養成の抜本的拡充に向けての検討会を設置いたしまして、東部、中部の動きに対応した検討を進めることとしております。その中で、県としての支援策を検討していくということで若干対応を変更させていただいております。
◎浜田委員長
わかりました。現状等おわかりいただけたかと思います。
では、新規分に移らせていただきます。
陳情福祉保健24年21号「保育士養成のあり方について」、陳情福祉保健24年22号「鳥取県中部地域への看護大学設置について」、陳情福祉保健24年23号「看護大学の設置について」、陳情福祉保健24年28号「保育所・認定こども園基準の条例化について」、陳情福祉保健24年29号「妊婦健診とヒブ、小児用肺炎球菌、子宮頸がん予防3ワクチンへの2012年度と同水準の公費助成を国に求める意見害の提出」につきまして、関係課長からの説明を求めます。
●渡辺子育て応援課長
それでは、4ページをお願いいたします。「保育士養成のあり方について」ということで、鳥取県立保育専門学院同窓会からの陳情でございます。低所得学生の修学機会、あるいは保育士需要供給のバランスの観点から存続を求めること、4年制大学への移行を視野に入れることを求めるといった陳情でございます。
これにつきましては、後ほど報告事項で詳細を説明させていただきたいと思っておりますが、現在の状況といたしましては、保育専門学院につきましては存続・移転充実する案と、鳥取短期大学に一本化する案を俎上にのせました。9月議会での議論を踏まえつつ、また取り組み状況を下に書いておりますが、関係者の意見聞き取りや県政参画電子アンケートの実施結果を踏まえながら、次の理由から鳥取短期大学へ一本化する案を方針案として説明させていただきたいと思っております。
理由といたしましては、幼稚園教諭免許の取得及び教員体制に係る課題が解決できないということ、それから保育専門学院の移転整備、充実することは、県内の保育士養成校として長年の実績があり、本県の高等教育にも大きく貢献している鳥取短期大学の経営を圧迫することになるということ、また移転整備にかかる初期経費及びその後の運営費など費用対効果の面からも困難であることを理由に延べております。
今後、来年2月の定例県議会で条例案等を提案したいと考えているところであります。これについては、以上でございます。
続きまして、7ページをごらんください。公的保育制度を守り豊かな保育をもとめる鳥取県実行委員会から、「保育所・認定こども園基準の条例化について」の陳情をいただいております。これは、職員の配置基準や面積基準の引き上げ等を求める陳情でございます。
対応状況は先ほど御説明させていただきましたが、保育所及び認定こども園の整備、運営基準に係る条例案を策定するに当たりましては、保育の実施主体であります市町村、保育関係団体等との意見交換、あるいはアンケート調査やパブリックコメントを実施し、広く御意見をお聞きしてまいりました。その中で、配置基準等の引き上げにつきましては、実施主体であります市町村において慎重な意見が多く見られたことから、基本的には国の基準に倣った形としております。現時点では、今回の基準を適用しながら、保育現場の状況等を引き続き注視していきたいと考えております。
8ページをごらんください。新日本婦人の会鳥取県本部からの陳情でございます。
このうち、妊婦健診につきましての県の取り組み状況であります。まず、国の交付金による妊婦健康診査の支援基金事業が平成21年度から開始となりまして、現在、14回の公費負担を実施されているところであります。それが本年度末で終了予定となっております。25年度の取り扱いにつきましては、現在、国において基金事業を継続するかどうか検討されているところでありまして、まずは国の動向を注視したいと考えております。
なお、県では、平成21年度から基金事業の終了後も地方公共団体が14回の公費負担を継続するため、必要な財源の確保につきまして国に要望しているところであり、今年度も7月に要望を行っているところであります。妊婦健診につきましては以上でございます。
●大口健康政策課長
同じく8ページの予防接種につきまして、健康政策課から御説明いたします。
ヒブ等の3ワクチンにつきましては、国の交付金事業によりまして平成22年度から開始しており、今年度末で終了予定となっております。25年度以降の取り扱いにつきましては、現在、国のほうで定期接種化の法改正を目指して、市町村等との調整作業を進めているところでございます。
なお、県では、平成22年度からこれらのワクチンの定期接種化と財源措置につきまして、国への要望を継続しておりまして、今年度も7月に要望を実施したところでございます。
●中西医療政策課長
5ページをお願いいたします。「鳥取県中部地域への看護大学設置について」の要望でございますけれども、これにつきましても新たに設置いたしました看護師養成の抜本的拡充に向けての検討会で具体的な内容を伺いながら、県としての支援策を検討していくところでございます。
続きまして、6ページをお願いいたします。6ページも「看護大学の設置について」ということでございまして、これも同じでございます。先般設置いたしました検討会におきまして、具体的な内容をお伺いしながら、支援策を検討していきたいと思っております。
◎浜田委員長
以上で説明は終わります。
特に御意見などございませんでしょうか。
○市谷委員
「保育士養成のあり方について」ですけれども、短大に一本化する理由の中に、短大の経営を圧迫することになるとありますが、私は初めて聞きました。これは、保育士養成の重要性が主眼であって、短大の経営圧迫するから保専をなくすというのは、子育て王国としては信じがたいなと正直思いました。その次も経費の話ですよね。結局、県は経費のために保専をなくすとしか言っているように見えません。保育士の質などについて真剣に議論することがいろいろあると思います。この経費が前面に出てきている選択肢の案は、どういうことでしょうか。
それと、短大の定員枠の拡充について、たしか以前、県は30名ふやしてもらわないと保育士養成数が難しいと言っていたのが、なぜ25名になってきたのか、その理由を説明していただきたいと思います。それから今、政権がどうなるかわかりませんけれども、文部科学省が大学をつくったり定員枠を拡大することは、難しい話になっているのではないかと想像されますし、それと同時に、短大は先生方の定員を超えてとっておられることもあったりして、短大の先生方も今の学生の養成も大変だという話を聞いているのですが、短大の定員が30名なり25名となったときに本当にできるかどうかを、学長ではなくて現場で教育に当たっておられる先生にきちんと聞かれたのかどうか。
あともう1つ、短大に一本化されるという際に、奨学金の話がありました。特に学費が、年間で80万円程度違いますので、そのことの条件がどういうふうにされるのかなと。県民の皆さんからどういう意見を聞いたか後からの報告事項で聞きたいと思いますが、そういう制度設計がしっかりなされないまま簡単に走れる話ではないと思いますけれども、どういうふうに考えておられるのか確認させてください。
●渡辺子育て応援課長
詳細につきましては報告事項で資料をもとに説明させていただきたいと思っておりますが、考え方といたしましては、官民の役割分担を明確にするといいますか、新任保育士の養成について民間でできる部分はお願いし、県としては保育士の資質の向上を図ることにシフトしていきたいと考えております。費用対効果の部分も書いておりますが、県としてより質の高い保育士を養成していく、現任保育士の研修を充実していくという観点から、こういった方針案を今出しているところであります。
短大の25名で足りるのか、増員が25名で足りるのかという部分につきましても、当初は検討段階において30名程度という案は持っておりましたが、今のは短大と調整した結果です。それと、保専を廃止することに伴い、県内の保育士の需給バランスが保てる線ということで、25名と考えているところです。それについては、一定の推計をしているところであります。
短大を30名なり25名ふやすことで教員体制として十分かどうかについて、それは短大の学長だけの意見ではなくて、教員の方の意見も聞きながら、25名であればとお聞きしておりますので、その辺は心配ないと思っております。
奨学金の部分につきましては、後ほど御説明いたしますが、高等学校や保育現場の方、市町村においても非常に関心が高い部分でありまして、そこはしっかりと予算のほうで検討していく必要があると思っております。
○市谷委員
それで、30名から25名に変えた理由ですけれども、今のでは説明にならないと思います。つまり、県は需給バランスから見て30名はふやしてもらわないといけないと言っていたのに、25名に下げた理由が今の説明ではわからないです。それから奨学金は返さないといけないですよね。今までは払わなくて済んだものが、奨学金ですから返さなければいけないということが根本的に違うのです。奨学金制度と学費が安いという問題をどういうふうに考えられるのか。本当に保育士になりたいけれども、家庭の状況が非常に厳しい子供たちが保専に行っていたと。そこに県の保育士養成の一つの役割があったと思うのです。それは奨学金制度で賄えるものではないと思いますけれども、どういうふうに考えられるのでしょうか。
●渡辺子育て応援課長
まず、30名につきましては、あらかじめ30名をふやしてもらわないといけないとは言っておりません。30名程度の増員は必要ではないかということで、検討委員会の中では議論したものでありまして、県のほうで必要である、しなければならないと言っているものではありません。
また、奨学金は確かに貸与の形になりますが、例えば県内の保育士の確保に資するといった観点から、一定年数勤めていただいた方は優遇することも含めて検討していきたいと思っております。まずは、経済的な理由から保育士を目指す方がそれを断念せざるを得ないことにならない奨学金制度にしていきたいと思っております。
○山口委員
これは条例として正式に出してから議論すればいいことで、今、県の考え方を聞いておられるので。
◎浜田委員長
そうですね、はい。
○山口委員
またそこで議論しましょう。
◎浜田委員長
では、これでおさめさせていただきます。
それではほかにはございませんね。
委員の方で、陳情者から聞き取りしたいという御希望がありましたら、御意見を伺いたいと思います。
○市谷委員
この保育専門学院の同窓会の方にお話を伺いたいです。本陳情の賛否によっては、保専をなくすという決断を私たちがしたことになってきますので、きちんと保専の役割についてよく知っておられる同窓会の方の御意見を聞くべきだと思います。どうでしょうか。
◎浜田委員長
保専の同窓会の方々に意見を聞いたらという御意見がありましたが、いかがでしょうか。
○山口委員
私は聞く必要はないと思う。
◎浜田委員長
聞く必要はない。
○森委員
このことについては、私も保専の同窓会の方の御意見は伺ってみたいと思います。
◎浜田委員長
それぞれ御意見が出ておりますが、皆様いかがでしょうか、賛成、反対出ておりますが。
○砂場副委員長
これについては2月に条例が出ますので、それまでの期間を使って、同窓会の人だけでなくいろいろな人の話を聞いて勉強しないといけない問題なのかなと。条例の審議を実際やることが重要だと思いますので、そのときに一緒に来ていただければいいのではないでしょうか。
○市谷委員
いや、この陳情が継続になるという前提だったらわかりますけれども、私たちはこの陳情の賛否を求められている中で、それでは時期が遅いと思います。
◎浜田委員長
どうでしょうか、御意見が分かれておりますが。
○山口委員
これは鳥取短期大学の看護師の4年制の問題もあります。ですから、鳥取県中部の保育士と看護師養成について、総合的に考えていく必要があると思います。うちの会派は結論づけておりますが、これは経営の問題もございますし、今までの投資と将来の県の投資などが複雑に絡み合っておりますので、今言われた審議の過程で聞くなら聞くということでいいのではないか。
○市谷委員
それで、私は、福祉保健部にずっと聞いてまいりましたが、保専と4年制の看護大学はどちらも短大は絡むけれども、別々に判断すると言ってこられました。
○山口委員
そうしたら、いいよ、別に……。
○市谷委員
それは1つのところがやろうというわけですから、短大にしてみれば当然に両方を考えないといけないわけで、それはそうだろうと思います。
ただ、この陳情を皆さんが継続にされるという前提ならいいですけれども、不採択にしたらもう聞く意味がないです。そういう結論を出していくというのであれば意味がない。継続にして、これから意見を聞きながら総合的に考えていきましょうというのならわかりますが。
○山口委員
いや、今は継続だ何だと決めていない。
○市谷委員
いや、だから言えないと思います。
○山口委員
うん、言えない。
○市谷委員
私たちは決断を迫られているわけで、不採択になるか継続になるかもわからない状態で、いやいやこれからこの中身について御意見を聞きましょうなどには同意できないです。
○森委員
今の話で文部科学省の話も出たのですけれども、4年制の大学にするなり、定員をふやすなどといったことは、政権がかわればまたオーケーになるかわかりませんが、今ぐらぐらとしている状態の中で、例えば県の方針は保育専門学院を廃止するという条例案を2月に出すということですよね。それは今の文部科学省の考え方からすると、物ができた後に申請して、それでその後にオーケーよと出して、翌年4月から開校なり定員をふやすというスタイルですよね。そんなことがこの日程でいけるのですか。この2月の段階で、ふやすことについてはオーケーがとれるという前提ですか。そこのところをもう1回教えてください。
◎浜田委員長
そこのスケジュール関係ですね。
●渡辺子育て応援課長
この定員増につきましては、鳥取短期大学の全体の定員、全学科の定員を増にするのではなくて、全体の定員の300名の中で調整されると聞いておりますので、文科省の承認を得る必要がない事項だと聞いております。いわゆる届け出の部分であると。
○山口委員
全体の枠の中でと、私どもは聞いております。
●渡辺子育て応援課長
全体の枠は変えないということです。
◎浜田委員長
専攻の関係でバランスをとるということですか。
○山口委員
私どもが聞いているのは、倉吉の短大はこのままでは大変だということで、新たな4年制の学科などをいろいろ検討されているということです。こういう形でやると共倒れになってしまって、大変だという危機感があるのではないかと思いますので、今言われた300人の定員数の中で4年制に移行するものもあり、それから再編成して、学科ということで対応されるのかを伺っておりますけれども。
○市谷委員
規模は300名で変えないと……。
○山口委員
ですから、300名という定員は守ると。その中で調整すると聞いております。
○市谷委員
看護大が80人。
●渡辺子育て応援課長
済みません、先ほど300名の中で調整というのは、保育の……。
○山口委員
保育の部分で調整されると。
●渡辺子育て応援課長
はい。
○市谷委員
看護大の部分は恐らくまた別途つくって新設するということでしょう。ただそれが経営上、いろいろ短大が対応できるかどうかわかりませんけれども。
◎浜田委員長
いずれにしてもこの問題は、現状をきちんと把握して、判断材料を手に入れる形で判断しなければならないのですが、今回、この陳情に対してどういう姿勢をとるかという問題について、このように賛否両論が出ているわけですけれども、情報を手に入れるために聞き取りしたほうがいいのか、それともする必要はないと思っていられるのか、その辺を……。
○山口委員
陳情の趣旨を見られたらわかると思います。もうこれ以上述べられることはないと思います。
◎浜田委員長
これで十分わかるということですね。
○山口委員
わかる。
◎浜田委員長
という御意見がありますが。
○野田委員
私もそのように思います。その前段として私どもは倉吉のほうにも出向いて、現場で調査させていただいて、現場の声も聞かせていただいて……(「両方な」と呼ぶ者あり)そして、ああこういうことなのだなという思いの中で我々の頭の中には入っていますので、市谷委員のお考えもわかりますが、市谷委員は市谷委員で勉強していただければいいのではないでしょうか。私どもはある程度それなりの判断は持っていますので。
◎浜田委員長
陳情者からの声を聞くか聞かないかという問題について、市谷委員、どうぞ。
○市谷委員
現場の声のことを短大や保専などの方の意見をおっしゃいますけれども、そこを卒業して実際の現場で保育士をしておられる方や、それから特に出ていたのは、今回の提出者ではございませんが、検討会の中でも高校の保護者などから学費の問題は大丈夫だろうかと意見が出ておりましたので、自民党がいろいろ調査されていることも知っておりますけれども、ただ実際に……。
○山口委員
いや、きょうはその問題ではなく、願意を聞くか聞かないかということです。
○市谷委員
ええ、だから、言われましたけれども……。
○山口委員
だから、願意は陳情書の趣旨で理解できると判断しておりますので、願意は聞く必要はないと。きょうはそれだけです。
○森委員
採決してください。
◎浜田委員長
わかりました。
意見が分かれております。多数決で決定したいと思いますが、いかがでしょうか。(「はい」と呼ぶ者あり)
それでは、聞き取りを行うことに賛成の方は挙手をお願いいたします。(賛成者挙手)
聞き取りはしなくていいとおっしゃる方は、どうでしょうか。(賛成者挙手)
聞き取りをしなくていいという方が多いので、それぞれがしっかり現状を把握し、情報を収集していただくこととしたいと思います。
それでは、次に、報告事項に移らせていただきます。
執行部の皆様は要領よく簡潔にお願いいたします。
議題19、地域主権一括法に伴う条例のパブリックコメントの実施結果及びその対応については、先ほど説明ありましたので、省略させていただきます。
議題20、第14回全国障がい者芸術・文化祭検討委員会について、議題21、平成24年度「支え愛」のまちづくり普及啓発事業につきまして、小谷障がい福祉課自立支援室長の説明を求めます。
●小谷障がい福祉課自立支援室長
常任委員会資料の3ページをごらんいただきたいと思います。第14回全国障がい者芸術・文化祭検討委員会についてでございます。平成26年度に本県で開催を目指しております第14回全国障がい者芸術・文化祭に向けまして、関係者の意見を聞きながら検討していくため、検討委員会を設立して、大会準備に向けた作業をスタートさせたところでございます。
第1回目の検討委員会を10月17日、2回目の検討委員会を11月20日に開催いたしております。
こちらの委員の構成でございますけれども、障がい福祉団体の関係者7人、文化芸術関係7人、行政関係2人の合計16人で構成いたしております。役割でございますけれども、大会の計画案を作成するということ、さらに開催に向けまして、障がい者の芸術文化を振興する施策等の検討を実施するという役割で動いております。
資料の4ページでございますけれども、こちらのほうに障がい者芸術文化活動推進構想ということで、年次計画を策定いたしております。平成26年の全国障がい者芸術・文化祭に向けまして、県民へのPRや障がい者へのいわゆる普及啓発、団体活動の約レベルアップ、活動の掘り起こし、指導者養成等を計画的に行い、障がい者の芸術・文化活動を活発にし、これを一過性のものとしないよう、民間組織による支援などを検討して、継続的な活動となりますよう支援してまいりたいと考えております。
続きまして、資料の5ページでございますけれども、平成24年度「支え愛」のまちづくり普及啓発事業についてでございます。本県におきまして、共生のまちづくりに向けて各種の啓発事業を実施いたしておりますけれども、こうした個別の事業に加えまして、幅広い層の県民が集まり、楽しめる総合的なイベントとして、「支え愛」のまちづくりフェスティバルを開催したいと考えております。(発言する者あり)はい。ピンク色のチラシをつけておりますので、詳細はこちらをごらんいただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
◎浜田委員長
ありがとうございました。
議題22、議題23、議題24は、先ほど説明がありましたので、省略させていただきます。
議題25、保育士養成のあり方に係る県方針(案)につきまして、渡辺子育て応援課長の説明を求めます。
●渡辺子育て応援課長
子育て応援課でございます。別紙でお配りしておりますものをごらんいただけますでしょうか。保育士養成のあり方に係る県の方針案について、報告させていただきます。
さきの9月県議会においても議論があり、またその後、保育関係者や高等学校の関係者等の意見をお聞きしたり、また県政参画電子アンケートによる一般県民の意見もお聞きした結果を踏まえ、県方針案をまとめましたので、報告させていただきます。
まず、この資料の2ページをごらんいただけますでしょうか。これまでの検討経過を一覧で載せております。昨年度、あり方検討委員会、外部の委員による検討委員会を立ち上げまして、御意見を6回お聞きしました。その結果、ことし8月に検討委員会の報告書がまとめられました。それに前後いたしまして6月議会、9月議会でも議論をいただいたところであります。その後、ことし10月に保育専門学院の同窓会と知事も面談され、また10月30日には、知事と鳥取短期大学学長が面談されました。そして、11月14日から21日の間に県政参画電子アンケートを行いましたし、またその後、関係団体、保専の同窓会、高等学校との意見交換を行っております。
3ページをごらんいただけますでしょうか。意見を聞きました概要をまとめております。県の方針案をまとめるに当たりまして、保育専門学院と鳥取短期大学を一本化する方向性にかかる御意見をお聞きしました。市町村の方からは、今の社会情勢や保専の現状を考えると、一本化については有効であるとおおむね認識しているということ、また学生の経済的支援制度について充実してほしいと。それから、保育士試験に合格できるように研修を開催してほしいなり、保育士の資質の向上についての要望がございました。
高等学校からは、特に学生の経済的支援制度の充実について要望がありました。奨学金制度を給付型とすることや、授業料の減免措置なども含めた経済的支援制度の検討をお願いしたいということ、また、保専に進学する学生の多くは、特に保専が実習時間を豊富に取り入れていたので、一本化する場合においても鳥短は実習に力を入れてほしいといった御意見もありました。
保育関係団体からは、保育の質を確保するために、一本化する場合には実習を強化してほしいといった御意見、それから学生の経済的支援を求めるということ、また保育士確保の観点から、量の確保について県で責任を持ってほしいと意見がありました。
保専の同窓会からは、保育専門学院を残すのが希望ではありますが、県が一本化するに当たっては、現に保育士の研修と保育の質の向上に力を入れてほしいということ、学院にかかっていた経費を研修に充実させるだけでなく、研修に出られるよう環境整備を図ってほしいということ、県立の4年制大学である鳥取環境大学の活用も検討してほしいということ、それから、学生、保専の同窓生の多くは経済的に苦しい子を支援してほしいということといった御意見をいただいているところであります。
4ページをごらんいただけますでしょうか。県政参画電子アンケートの結果であります。296名中232名から御意見をいただいております。保育専門学院と鳥短の一本化についてどう思うかについては、約7割を超える方が「賛成である」「どちらかと言えば賛成」と答えていただいています。一方、反対と答えられた方は12.1%といった結果であります。
一本化することで期待する点についてお聞きしましたところ、一番多かったのが保育士資格だけでなく幼稚園教諭免許を取得できるようになること、それと現任保育士の研修事業等他の事業を充実することができること、この2点が一番多く上がっておりました。一方、心配な点はありますかという質問につきましては、やはり経済的な支援制度についての配される御意見をたくさんいただいているところでありました。
1ページに戻っていただけますでしょうか。こういった御意見を踏まえまして、県の方針案につきまして説明させていただきます。課題につきましてはごらんいただきましたとおりでありまして、方針案の1番目といたしましては、まず経済的困難を抱える学生の資格取得、経済的自立の支援や男女共同参画の推進など、県立保育専門学院がこれまで果たしてきた役割を引き継ぎながら、鳥取短期大学へ一本化をするという方針であります。御承知のとおり、学院につきましては、移転充実する案と鳥取短期大学に一本化する案を検討してまいりましたが、議会での議論や関係者の意見を踏まえて、一本化する方向を案といたしております。
保専の移転充実が困難と判断する理由につきましては、先ほど陳情のところで述べたとおりであります。
県方針案の具体的内容でございますが、まず、鳥取短期大学に幼児教育保育学科の定員を25名増員していただきます。そして、県内保育士の確保と県内出身者の進学機会を確保する観点から、定員増していただく25名につきましては、県内の指定校推薦の枠を拡大していただくことにします。その枠の設定につきましては、現在の保育専門学院のこれまでの入学状況、出身校の状況を踏まえて振っていただくことを考えております。
増加定員数につきましては5年間変更しないことを基本といたしまして、特別な事情がある場合には、県と鳥取短期大学で協議を行うこととしております。
そして、県内の保育士の需給バランスにつきましては、鳥取短期大学において25名の定員増を行うとともに、奨学金制度などで県内保育所への就職を促すことにより、県内保育士の今後の需給バランスを確保していくこととしております。さらに、在宅の保育士の有資格者の掘り起こしなり、再就職支援の研修を充実していくということで、年度途中の保育士の確保を支援していきたいと考えております。
奨学金制度につきましては、県立保育専門学院と鳥取短期大学の授業料の差を踏まえて、定員増の規模に応じた奨学金制度の創設を検討したいと考えています。また、学院全体の3割が授業料の減免を受けている状況を踏まえまして、さらに加算するということ、そして、保育士を確保するという観点から、県内保育所等への就職、一定年数就職した場合に優遇する制度も含めて検討していきたいと考えております。
スケジュールでございますが、保育専門学院は25年度の入学生で募集を停止し、26年度末で鳥取短期大学の課程と統合するということ、そして鳥取短期大学は26年度の入学生から25名の定員増をしていただくといったスケジュールを考えております。
方針案の2つ目といたしまして、県の役割として保育士配置の充実や障がい児保育、児童虐待への対応、家庭支援などに関する保育士の専門性を高めるための研修の充実、それから保育・幼児教育の質の向上を図っていきたいと考えております。
現任保育士の研修の充実につきましては、鳥取短期大学と連携し、充実していきたいと考えております。具体的には、幼保一体化に向け、片方の資格しか持っていない方の資格取得の支援なり、大学での長期再教育といったリカレント教育、それから新規採用時や5年時といった節目ごとの研修を充実していきたいと考えております。あわせて、代替保育士の配置支援によりまして、研修に参加しやすい環境も整備していきたいと思っております。
保育士配置の充実・確保支援につきましては、現在の1歳児の加配制度と同様の制度を他年齢児に拡充していくことや、障がい児保育の対応にかかる保育士制度の拡充、あるいは保育士の配置の充実を図るとともに、有資格者の掘り起こし、再就職支援を行うことで保育士の確保に県としても取り組んでいきたいと考えております。
一方、一本化に伴いまして、鳥取短期大学の取り組みといたしましては、来年度から教員を増員し、教育体制を強化していきたいとおっしゃっておられます。また、優秀な学生を確保するための方策についても検討されるということ、あと県と連携して学生の実習先の確保拡大に努めていくということをお聞きしているところであります。
以上が県の方針案でございまして、今後、具体的な奨学金制度の案も固まりましたら、関係者の御意見もお聞きした上で、2月定例県議会に条例、必要な予算案を通じて提案させていただきたいと考えております。
◎浜田委員長
それでは、議題26、鳥取県青少年健全育成条例の一部改正(平成25年1月1日施行)にかかわる県議会附帯意見への対応状況について、中川青少年・家庭課長の説明を求めます。
●中川青少年・家庭課長
それでは、資料の11ページをお願いいたします。青少年健全育成条例の一部改正につきましては、議会から広く県民に理解を求めるとともに、有害図書の指定、薬物の販売そのものについて規制に取り組むべきと附帯意見をいただいております。
これに基づきまして、2の対応方針・状況等でございますが、事業関係者の皆様への広報、それから県民の皆様への広報を実施しておりますし、今後も実施する予定でございます。詳細は書いているとおりでございます。
また、有害図書の指定につきましては、薬物乱用条例の制定と歩調を合わせまして、関係者との意見も踏まえ、2月県議会に提案したいと考えているところでございます。
◎浜田委員長
それでは、議題27及び議題28は先ほど説明を受けましたので、省略させていただきます。
議題29、次期がん対策推進計画(案)、健康づくり文化創造プラン(案)、食のみやことっとり~食育プラン(案)~の策定について、議題30、がん対策推進評価専門部会中間報告につきまして、大口健康政策課長の説明を求めます。
●大口健康政策課長
資料の14ページをお願いいたします。がん対策推進計画(案)、健康づくり文化創造プラン、それから食育プランにつきましては、次期計画を策定するために関係機関との意見をお聞きしながら検討を行っているところでございまして、その状況について御報告いたします。
3つのプランの目的と主な検討組織につきましては、記載のとおりでございます。
検討の経緯でございますが、6月から11月にかけて、専門会議や県民会議等でそれぞれ議論を重ねております。皆様のところに現段階の3つの計画案を別冊で配付しておりますが、これをさらに年内までに修正を加えまして、今後、1月のパブコメ、それから3月の県民会議等で決定していきたいと考えているところでございます。
それでは、それぞれの計画の見直しのポイントについて御説明いたします。
まず、15ページのがん対策推進計画の見直しでございます。見直しの方向性といたしましては、鳥取県の75歳未満の年齢調整死亡率が全国に比べて高いため、その要因分析を評価専門部会で検討しております。その意見を踏まえながら、必要な対策を次期計画に盛り込んでいきたいと考えております。この中間報告につきましては、また後ほど御説明いたします。それからもう1つは、がんの予防、早期発見、がん医療の推進などの基本的な対策のほかに、今回新たに肝炎対策、小児がん対策、がん教育、がん患者の就労支援などを加えて、対策の拡充を図ることにしております。
全体目標としては、死亡者の減少と患者家族の苦痛の軽減、療養生活の向上は現在の計画でも掲げておりますが、引き続き取り組みまして、新規でがんになっても安心して暮らせる社会の構築を新たに追加しております。
重点的に取り組むべき課題といたしまして、死亡率が高い要因で2点ございます。1つは、肝臓がん対策を推進すること、それから2つ目に乳がん対策の強化でございます。
計画の構成といたしましては、まず1番のがんの予防の推進から10番のがん患者の就労を含めた社会的な問題まで、計画のほうで整理しているところでございます。
このがん対策の県民会議でいただいた主な意見を御紹介いたしますと、子供へのがん予防教育を推進することが大事であるということで、県教委との連携が重要であるという御意見をいただいております。また、勤務時間内のがん検診受診環境の推進が重要であること、さらに在宅医療提供体制の推進と人材育成が重要であること、またがんになっても働き続けられるための企業教育が重要であることという意見をいただきましたので、これらを踏まえまして、計画に反映していきたいと考えております。
16ページでございます。健康づくりのプランでございますが、見直しの柱といたしましては、1点目の重点目標にも示しておりますけれども、健康寿命の延伸を重点目標に追加すること、それから健康づくりという文化の定着を図るように、地域全体で健康づくりに取り組む環境を整備していこうということでございます。また、生活習慣病の1次予防対策として、これまで糖尿病や循環器病等を書いておりましたが、新たにがんも加えて、9つの分野で計画に位置づけようということでございます。
プランの構成でございますが、生活習慣病の1次予防として、(1)の栄養・食生活から(6)の歯・口腔の健康まで、それぞれ1次予防対策として書いてございます。また、2つ目に主要な生活習慣病の糖尿病、循環器病、がんにつきまして、早期発見、早期治療、重症化の予防ということで整理しております。そして、3つ目に社会環境の整備ということで、計画に位置づけております。
専門会議での主な意見でございますが、健康づくりが文化として日常生活に根づくように、継続した取り組みが必要であること、また、十分な健康管理ができていない働き盛り世代が多いので、特に食育に踏み込んだ取り組みが必要であることといった意見をいただいております。
17ページの食育プランの見直しでございます。見直しの柱といたしましては、これまでの周知から実践へコンセプトを移しまして、栽培、料理、共食を実践していこうということでございます。
そして、4つの重点目標の下に、実践を重視した12の目標を設定しようと考えておりまして、施策の柱が4つございますが、健全な食習慣を実践すること、食に対する感謝の心を養うこと、豊かな食文化を継承すること、食に関する正しい知識を持つことの4つの分野で12の目標を掲げております。この中の主な県の役割といたしましては、地域が行う食育活動指導者の育成すること、各団体、地域のネットワークづくりを支援すること、食に関する情報提供することでございます。関係者に期待する役割といたしまして、家庭、保育所、学校等それぞれの立場での取り組みも明記させていただいております。
最後に18ページでございますけれども、がん対策の中間報告につきまして、御報告いたします。6月から10月にかけて専門会議を3回開きまして、その概要を11月の県民会議で報告いただきました。
4番が結論でございますが、がん死亡率が高い要因と強化すべき対策ということで、死亡率が高い要因が3つございます。肝臓がん、胃がん、肺がんの死亡率が高いということ、50代から70代前半の男性で死亡率が高いということ、それから乳がんの死亡率が上昇傾向にあるといった報告がございました。
その要因でございますけれども、肝臓がん、胃がん、肺がんの罹患率が高いことがございます。その罹患率の高い要因として、肝炎ウイルスの陽性率が高いこと、それから塩分や野菜摂取に課題がある、50代、60代の男性の喫煙率が高い、検診受診率が高いといった報告がございました。これらについては、12月11日に開催する予定の4回目の会議において、必要な対策をさらに検討いただきまして、計画に反映していきたいと思います。
◎浜田委員長
それでは、議題31、鳥取県中部保健医療圏の産科・小児科医療体制検討会について、中西医療政策課長の説明を求めます。よろしくお願いします。
●中西医療政策課長
中部保健医療圏で分娩医療機関が減少すると、産科・小児科医療体制の課題が出ておりますけれども、そういった現状、課題解決策等について検討するための委員会を開催いたしましたので、概要を御報告いたします。
設置の目的、委員構成はごらんのとおりでございます。
4番目の検討会の開催スケジュールでございますけれども、第1回目を11月13日に開催いたしました。あと2回ほど予定しておりまして、そこに記載のとおりでございます。
5番目の検討会の概要の主な意見をごらんいただきますと、まず、厚生病院でありますが、産科と小児科の医師が不足しているという課題がございます。一方、鳥大の入局者が増加しない中にありましては、産科医師や小児科医師をともに確保、派遣が困難だという意見がございました。こういった中で、特定診療科への入局を誘導する仕組みが必要ではないかという課題が出てきております。
一方、中部の産科の診療所についてでございます。病院ではなくて診療所でございますけれども、こちらは助産師の確保が課題だという話がございまして、こういった助産師の県内定着をふやす仕組みが必要ではないかという意見が出ております。その他の意見については、ごらんのとおりでございます。
引き続き、第2回目において対策等を検討したいと思っております。
◎浜田委員長
それでは、議題32は先ほど説明がありましたので、省略させていただきます。
議題33、看護師養成の抜本的拡充に向けての検討会について、谷医療政策課医療人材確保室長の説明を求めます。
●谷医療政策課医療人材確保室長
それでは、資料の21ページをお願いいたします。9月議会で開催経費を御承認いただきました看護師養成の抜本的拡充に向けての検討会の第1回目を11月6日に開催しましたので、御報告させていただきます。
設置の目的でございますけれども、御承知のように、東部で看護師養成の専門学校、中部において看護大学の動きがございます。これらを実現するために支援等を検討していきたいということでございます。
4番目の検討会の開催スケジュールをごらんいただきたいと思います。第1回目が先ほどお話ししました11月6日でございます。このときには、看護師養成の現状や県内の看護師職員の需給状況、将来見通しについて御説明させていただきました。第2回目は、第1回目でいろいろ宿題をいただいておりますので、その辺の資料を整理して開催したいと思っております。3回目と4回目は、来年の1月か2月、それ以降になりますと、鳥取市や鳥取短期大学の構想がある程度固まってくるのかなと思っておりますので、具体的にお話を聞きながら、その中で課題や支援策等を検討していきたいと思っております。
次のページでございますけれども、検討会の委員でございます。各分野から御参加いただいておりまして、全部で19名でございます。座長は、名簿の一番上にございます鳥取県医師会の岡本会長にお願いしております。
23ページでございますが、1回目の検討会での主な意見でございます。需給等につきましては、本当に看護師が不足しているのか、実際の募集人員が確保できたのか、そういうデータが必要であるということ、看護師の偏在につきましては、大規模病院のほうに偏在しているのではないかということ、高校生の進学状況につきましては、県内にそういうところがあればいいという意見もいただいております。また、新設校の設置につきまして、県内に学校ができても県内の者が多く入学できるとは限らない。専門学校、大学をつくるとどうなるかのシミュレーションが必要ではないかという御意見もいただいております。そのほか、男女比はどうかといった御質問等もいただいておりますので、その辺を踏まえて第2回目以降は、開催していきたいと思っております。
◎浜田委員長
ありがとうございました。
それでは、質疑がある方はどうぞおっしゃってください。
○市谷委員
保育士養成のあり方に係る県方針の中で、先ほどもちょっと言いましたけれども、奨学金制度の問題について、保専と短大との授業料の差額だけを保障すれば済むという問題ではないと思います。つまり、差額だけではいけないし、これまで短大に行っていた人も同じ奨学金制度でやらないと、今まで短大に行っていた人とそうではない人と色分けすると差別になります。それから、鳥取大学も保育士養成をしていますよね。県内の保育士養成全てにわたる奨学金制度でないと、これは差別になってくると思います。つまり、4年制の大学、短大、それから今までの県の保育専門学院との間で、学費にかなり差がありますけれども、そこも含めて全て保障する奨学金制度にしないと、繰り返しになりますが差別になりますから。そうしますと、保育専門学院と鳥取大学との差額分を補助して、なおかつ減免を受けていた学生もいらっしゃいますから、その分も補填していくことにならないと、全くもって意味がないわけです。今まで来れていた人を救うという意味で言えば、そうしないと意味がないと思うのですけれども、どう考えておられるのでしょうか。
それで、鳥大と保専との差額分を補填しないと意味がないということです。そうなると、合計でどれだけの学生がいるかわかりませんけれども、同じく保障していただかないといけないのですが、奨学金制度を差別なく、県内で保育士養成の学校に行く学生を全て等しく保障するに当たって、どれだけのお金がかかるのか試算していただきたいと思います。
あわせて、県外の保育士養成の学校に出られる方がありますよね。そことも差があっていいのかという問題も出てくると思いますが、その辺はどういうふうに考えられるのか。同じように保障しないといけない話になってくると思いますが、それも含めて試算していただきたいと思います。
◎浜田委員長
要望で、今……。
○市谷委員
答えください。試算してください。
◎浜田委員長
試算ができるかどうかということについてですね。
○市谷委員
試算していただきたいと思いますけれども。
◎浜田委員長
その要望についてどのようにお考えでしょうか。渡辺課長でいいですか。
●渡辺子育て応援課長
まず、差額の部分だけではいけないというのは、私も同じように思っております。今の方針案に米印で書いておりますけれども、今、保育専門学院の学生の3割ぐらいが授業料の全額免除、あるいは半額免除を受けている学生であることを踏まえまして、加算も検討していきたいと思っておりますし、また県内の保育所に就職した場合に優遇することも含めて検討していきたいと思っております。
2点目に、色分けできないのではないかということはおっしゃるとおりでして、今検討中の奨学金制度につきましては、鳥取短期大学の学生の中にも経済的な困窮者もいらっしゃると思いますので、鳥取短期大学の幼児教育保育学科の学生全体を対象にして、あくまでも経済的な困窮度について判断していきたいと思っています。
鳥大なり県外との関係をおっしゃったのですけれども、これはあくまでも保育専門学院を鳥取短期大学に一本化するという方向で、それに伴う奨学金制度を考えておりますので、特に鳥大なり県外の方は、今のところ考えておりません。
○市谷委員
そうしますと、同じ保育士養成の学校に行っているのに、制度が受けられる学生とそうでない学生がいるという差別的な制度を、県があえてすることになってくると思いますので、問題があると思います。では、保育専門学院との差額をいつまでやられるのですか。永遠にやられるとしたら、合併した当初は理屈が成り立つかもしれませんけれども、だんだんその理屈は成り立たなくなる、風化されていくと思います。
それで、きょう議論しても時間がありませんので、ぜひ鳥大や他県に進学しておられる学生の数は恐らくわかると思いますので、試算していただきたいと思います。
それと、先ほど、短大の定員数を5年間は変更しないことを基本として、特別な事情がある場合は大学と協議を行って数を変えることが出ていますけれども、これは減らすこともあるのかどうなのか。それから、例えば県のほうがふやしてくださいなどと言っても、経営主体は短大ですから、県はお願いするぐらいしかできないと思うのです。「短大は経営が大変ですから」と言われたときに、「いや、保育士が足りないのでふやしてください」と言っても、短大がふやすという約束がとれるのでしょうか。下にも書いてありましたけれども、1歳児の保育士を加配でふやすだなどといろいろ書いてありますよね。今でも需給バランスが心配で、30名全部とは言っていないと言われましたけれども、県が当初言っていた30名も25名に下げている中で、もし足りないことなどがあったときに、短大に「ふやして」と言ったら、短大が「うん」と言う確約が取れますか。それを教えていただきたいと思います。
●渡辺子育て応援課長
この特別な事情がある場合というのは、減らすこともある一方でふやしていただくようお願いすることもあると思っています。減らすことを想定される場合の理由としては、少子化に伴って保育士のニーズが減ったことも考えれますし、一方で、低年齢児が非常に想定外にふえて保育士が必要だということになれば、県としてもふやすことをお願いすることもあろうかと思っています。
ただ、ふやすに当たっても減らすに当たっても双方の協議ということですので、確約とまではいけないかもわかりませんけれども、協議の上決定していく形をとりたいと思っております。(発言する者あり)
○市谷委員
それで、経営主体が県ではなくなるわけですから、今言われた協議が主体的には進めにくくなることがあるので、それは県の意向を最大限踏んでもらわないといけません。学生の学費について、短大は奨学金制度か何かをしておられると思いますけれども、そういうものもこれから県が肩がわりしていくわけですから、それぐらい県の意向を踏んでいただく約束がないといけないと思います。短大のお金の肩がわりだけであれば意味がないと思いますし、それから4年制大学も含めてやらないと、同じ保育士養成や医師養成の学校のどこに行ったって奨学金制度はありますよね。同じようなスタイルにしないと、合併した当初はそれで済むかもしれませんけれども、理屈が成り立たなくなると思います。なぜあの学校に行けば県がお金を出して、鳥取大学だったらお金が出ないのかと。これは県民に対して、広く平等であるとはならないので、批判されることになると思いますけれども。
◎浜田委員長
それでは、県と短大側との関係ですね。力関係も含めて、末永局長に……。
●末永子育て王国推進局長
2点ほど御指摘をいただいております。
1点目の定員の関係について、県の意向は実現すると確約されているのかということですけれども、結論から申し上げれば、そのようなところまでは約束できておりません。ただ、特別な事情がある場合は協議するというところまで、それはお互い協議させていただくことでは仕方ないと考えております。先ほどから30名、25名というお話がありますけれども、当座25名とさせていただいた理由の一つとしては、県内の学生を25名入学させますとお話をいただいていますので、それであれば、日本全国から募集した場合と比べて遜色ない保育士の県内のバランスが保てるだろうと我々も判断し、大学の経営面も考慮いたしまして、25名を県内で確保することでお話させていただいていることを御理解いただきたいと思います。
奨学金につきましては、鳥大とのお話をお伺いしておりますが、先ほど課長から申し上げましたけれども、あくまで保育専門学院を鳥取短期大学へ引き継ぐという前提、そこを出発点とした制度ですので、保育専門学院に通えていた学費を保障してさしあげる。それを学習の機会を鳥取短期大学で学んでいただくことで制度設計していきたいと思っておりますので、鳥取大学との差額はまた別のお話かなと思っております。資料に書いてありますように、現時点では保育専門学院と鳥取短期大学の授業料の差を踏まえた制度とさせていただきたい。もろもろの加算なり優遇なども今後検討していきたいと考えております。
いつまでやるのかというお話があったかと思いますが、これも予算の中で検討してまいりたいと考えております。
○市谷委員
その部分だけ県費を投入する、短大に行く学生だけ支援するという格好になってくるのですけれども、これは不公平で差別だと思います。
それで、子育て王国として数の約束もできないことをするのですから、本当に保育士養成に県は責任を持たないのだと認識させていただきました。
●末永子育て王国推進局長
子育て王国であっても何に力を入れていくかは、それぞれの選択があってしかるべきだと考えております。それは一般論でございます。
今回のケースで申しますと、これまで県として責任を持って保育士養成を保育専門学院という器でやってまいりましたのですが、もろもろの課題があり、今回、方向転換させていただくのですけれども、引き続き県も一定の保育士養成について責任を持たなければいけないという観点から、奨学金制度を設けさせていただきたいと考えております。裏から見れば不公平というお話かもしれませんが、そこは県が責任をある程度持つ部分だと考えております。
○市谷委員
私は一本化に反対ですけれども、一本化するのであれば、県の責務として奨学金制度はあり得るものの、県内の保育士学校に行く学生全員にやらないと不公平ではないですかと言っているわけです。
それと、保育士養成の数ですけれども、今みたいな確約できない状況で、短大に事実上数の養成もゆだねていくことになるわけですから、子育て王国として力点の置き方はいろいろだと言われますが、保育士養成が力点の中心ではないことをおっしゃったに等しいと思いました。(発言する者あり)もうよいです、いいです。
それで、あともう1つ、23ページの看護師養成について……。
○砂場副委員長
関連でいいですか。
保育士養成について、保育士になりたいと思っている高校生の声、それから実際に保育専門学院で学んでいる生徒たちの声はどういう形で集められて、どういう声がございましたでしょうか。
●末永子育て王国推進局長
これから受験されようとする方だと思いますが、そういう方に直接お聞きしておりませんが、高校の先生などにお聞きしております。今回、この案を取りまとめをさせていただきましたので、今後もまたきめ細かに聞いていきたいと思っております。
○砂場副委員長
忘れたんですか。僕は保育士養成のあり方研究会をつくるときに、これは大人が考えるべき問題ではなくて、当事者の声をしっかり聞いてくださいとお願いしましたよね。この検討会に高校生と現役の保育専門学院生を入れてくださいとお願いしたときに、渡辺課長はこの議論の結論を出す前には子供たちの声を聞くと約束されたではないですか。それがこれから聞きますとはどういうことですか。
僕は子供がいますので子供たちの声を聞いていると、学校のOBが言っていることと現役の子供たちが思っていること、これから学校に行こうと思っている子供たちが思っていること、それと学校の先生が思っていることに乖離があると思ったわけです。だからその議論をしたわけです。だから、直接声を聞いてくださいと言ったのに、どうして局長みたいな答弁になるのですか。議会軽視ですか、再答弁してください。
●末永子育て王国推進局長
私自身の認識が足りなかったところがあったかと思います。おわびいたします。
今後そういったことも含めて対応したいと思います。
○砂場副委員長
僕らは有権者から信託を得て出てきていますが、そこで約束したことは守ってくださいよ。しかも、るる議論をしていて、議論した後で結論としてわかりましたと言われているのに、そのことが全く守れなかったら、これから質疑しても信頼関係が壊れると思うのです。そんなに委員が言っていることを軽く考えられているのかなと。失念していましたというのは、どういうことなのだろうと思うわけです。部長、どうなのですか。
●林福祉保健部長
政調・政審のときでしたか。
○砂場副委員長
この議事録を見て、ここの委員会できちんと議論したときに、渡辺課長は丁寧に聞きたいとおっしゃいましたよね。だから、「検討委員会に子供たちを入れるのは一回待ちます、いいですよ、ではしっかり聞いてください」と着地したではないですか。部長もその議論は忘れていたわけですか。
●林福祉保健部長
1年ぐらい前ですので、常任委員会か政調・政審かはわかりませんが、その話は確かに伺っております。
それで、今回は、なかなか学生に直接聞くことができていなくて、基本的には高等学校の先生にもこの検討委員会に入っていただいたり、PTAにも、特に保専にたくさん進学している高校のPTAの方にも入っていただいたりしておりましたが、直接聞いてはおりませんので、そこの部分は大変申しわけなく思っております。
今後、いずれにしてもこの方針案を出しますので、今後いろいろな御意見を聞きたいと思います。
○砂場副委員長
一番大事なことは、当事者の思い、これから入る子供たちの思いを大切にしてほしいと思っていたわけです。いつも子供や教育の問題を語られるときに、親なりPTAなり同窓会が中心になって物事が決まっていって、それが本当に子供たちの心や思いと一致していると思えないから、1年前のときにるる議論したわけです。そのことについて、今みたいな答弁が出てくると、何のために何回も議論したのかむなしくなるわけです。
一番大事なことは、僕らは行政に携わっていて、行政運営していく上では、特に教育なり学校を考えるとき、親なりPTAなり社会ではなくて、そこにいる子供たちにしっかり目を向けて、子供たちがどういうふうにしたいのかにしっかり耳を傾けることであるのに、そのことが全く聞き取りもされていなくて、方針が決まってしまうのは、この計画自体何なのだと思うわけです。そのことについても全く言わないわけではなくて、1年前にしっかり議論していて確約いただいていたことを結局聞かれない。やはり考え方の基本がおかしくないですか。
今、市谷委員が言われたように、本当にこれからここで学ぼうとする子供たちの立場に立ってこの教育をどうするのかではなくて、大人の立場に立って大人のほうから県財政がこうだからと決めてはいけないという議論もしていたと思うのです。やはり大事なのは、これから未来を担う子供たち、そして、保育士になろうという子供たちがここでしっかりとした教育を受けられて、自己実現ができる学校はどうあるべきかを議論しなければいけないと話していたのに、非常に残念です。ですから、条例ができるまでにはできるだけ子供たちの話を聞いてあげてください。
皆さんも親御さんだと思いますが、やっぱり子供と自分の考え方って違うでしょう。先生の話と子供の話は違いますよ。それを学校の先生から聞いたから子供たちは聞きましたみたいな答弁は、僕は違うと思います。大事なのは当事者である子供たちです。それはほかの問題も同じことで、福祉であっても障がい者の問題であれば、障がい者の皆さんの声を聞いてほしいし、それから高齢者福祉の問題であれば、団体の長や学者ではなくてお年寄りの声を聞いてほしいです。そういうことを基本に置いて、これから行政を進めていただきたいと思います。部長、よろしくお願いします。
●林福祉保健部長
いずれにしてもどういうやり方があるのか、今後、もう少し検討してみたいと思います。
○市谷委員
今の件で追加ですけれども、高校生には聞いていないかもしれませんが、保専の学生には意見聴取されていて、それは検討会の資料にも出ていますが、ほかの学校に受かっても、保専に行きたいという意見が結構あったのです。だから、本当にそういうことも考慮されているのだろうかと考えます。一本化の理由として、経済というか県の財政的な理由や短大の経営のことなどが前面に出てきているので、おかしいなと思います。
また、23ページの看護師養成について、検討会で主な意見というのがありまして、高校生の進学状況の3行目に私立大学への進学者は少なく、なかなか私立大学への進学ができない実態があると書いてあります。私も前回の議会で討論の際に言わせていただいたのですけれども、4年制大学をつくることはいいことだと思っておりますけれども、私立の短大でという話が主で進んでおりますし、またこういう意見も出ているので、この辺はよくよく考えていただきたいなと思います。つくったはいいけれども、行く学生さんがおらず経営が破綻したなどでは全然意味がないわけですので、慎重に考えていただきたいし、短大の経営のための4年制大学をつくるなどということにならないようにしていただきたいと思いますけれども、どうでしょうか。部長に答弁をお願いします。
●林福祉保健部長
私立大学への進学者は少ないということですけれども、県外の私立大学に出るのはさらに負担が大きいこともありますので、県内の私立大学で4年制の看護学科ができれば、それはそれなりの進学先に当然なり得ると考えています。現在でも奨学金制度はもちろんありますので、県内で就職されれば、そこの部分の減免がされますので、十分周知していきたいと思います。
東部と中部で2つのプロジェクトが立ち上がりかけているので、それについて県の立場としてどういう支援が必要なのか、どういう課題があるのかを整理していくためのものですので、こちらのほうから鳥取短大が4年制大学をつくることについてだめですよなど、意見を言う立場にはないと考えています。
先ほどの保育士養成の話ですけれども、非常に県の保専を鳥取短大に一本化することについて、経済的な理由が前面に出ているとおっしゃられていますが、もともとは幼稚園の教員免許が取得できないなり、教員体制や環境自体が非常に問題があるところから出発しております。それで、確かに鳥取短大が経営を圧迫するのは事実だと思います。これから少子化が非常に進む中で、鳥取短大自体のこれからの経営は非常に厳しいと思っています。鳥取短大の経営が非常に厳しくなると、今度は保育士養成にも当然かかわってくることですので、そこの部分も県として考えるべきことで入れているところです。
この費用対効果の部分は、決算審査でもこういった面も含めて検討すべきという御指摘もあり、いろいろなことを考えるときに県として費用対効果を考えるのは当然のことですので、これを判断するのに、財政的な面だけというのは違っておりますが、ただ、財政面も考えるのも当然のことだと思っております。
○市谷委員
財政面を考えるのは当たり前ですけれども、総体的な財政の支援をした場合にどうなるかなども含めて、奨学金制度などは検討していないと思います。それから、短大もなくなったら困るというのはあるかもしれませんけれども、ニーズからいったら、当事者の皆さんのニーズは保専にあったわけですし、先ほどのアンケートの中にも保専はとっても実習が多くてよかったという話もありますが、あまり話がなかったかなと思います。先生がいるいないなり、外部講師がどうこうという話ばかりなので。だから、とてもではありませんけれども、そういう学校で勉強してこられた方々の意見を踏まえて、十分これが検討されているものとは思えませんし、財政的なことは考えなければならないが、それについてもどの程度の奨学金制度をつくった場合にどういう財政支出があるのかが検討されていない中で、拙速だと思います。意見でいいです。
◎浜田委員長
よろしいですか。
私のほうから1つだけ確認させてください。鳥短の定員を25名増員ですけれども、県内の指定校推薦枠の拡大とありますが、県内枠と認識してよろしいでしょうか。
●渡辺子育て応援課長
県内枠ということです。
◎浜田委員長
はい、わかりました。
ほかにはいかがでしょうか。
○森委員
がん対策の推進評価専門部会の中間報告の件について、全部位にわたっての死亡率が高いのですけれども、今回は初めてよその県外から委員に入っていただいて、県内の状況を見ていただいて意見をもらっているのですが、県外からの委員は3人おられますよね。その方々が鳥取県の状況を見られて、他県に比べれば検診の受診率は高いわけですが、だけれどもがんの罹患率は高い、なおかつ死亡率も高いということが私は理解できにくく、例えば検診受診率を上げれば上げるほど死亡率も上がっていくのではないのかなと、その辺がどんなことになっているのか。県外の委員の意見は、どんな意見が多かったのかをもう1回教えてください。
●大口健康政策課長
受診率と死亡率の関係でございますが、確かに鳥取県の検診受診率は全国平均よりも高いのが実態でございますけれども、10%弱でございまして、この程度の受診率ではまだまだ死亡率を下げるには不十分だという御指摘がございます。
もう1つ、何で死亡率が高いかでございますが、そこにも書いてございますけれども、鳥取県のがんのもともと罹患率が高いということがありまして、それによって死亡率も高くなるのではないかという御意見でございました。
○森委員
結局、遺伝的、地域的な問題だということですか。
●大口健康政策課長
はい。ここに肝臓がん、胃がん、肺がんと書いてございまして、それぞれ肝炎ウイルスなりいろいろな原因がございます。全てが遺伝ではなく生活習慣などもございますので、どこの部位でどれだけという明確な分析がなっておりませんけれども、総体的に、全体的に各部位とも罹患率が高いということで、鳥取県の死亡率が高いという現在の報告でございます。
◎浜田委員長
よろしいですか。
○砂場副委員長
お願いですけれども、今回のがんや健康づくりなどの3つのプランが出てきたのですけれども、この手の資料は非常に分厚く専門用語がいっぱいあるので、今急に見て質問しろなり意見をと言われてもつらいので、もし委員会に出す予定があれば、できるだけ早い段階で御提示いただきますようお願いします。正直言って、ざっと目を通しただけで何が問題なのかなりどういうことを提言しているのかがわかりませんので、今後はできる限り、こういう分厚いものは少し前に御提示いただけるとありがたいです。(「簡単にわかりやすく」と呼ぶ者あり)
◎浜田委員長
私のほうからもお願いしておきます。プラン案については、なかなか作業は大変でしょうけれども、でき次第にでも渡していただいて、きちんと目を通させていただけたらと思いますので、よろしくお願いいたします。
●林福祉保健部長
でき上がり次第なるべく早くに、ぎりぎりになるかもしれませんけれども。
◎浜田委員長
ほかにはいかがでしょうか。
では、意見も尽きたようですので、福祉保健部は終了させていただきます。
執行部の皆さんは御苦労さまでございました。
委員の皆さんには御相談がありますので、お待ちください。
(執行部退席)
お残りいただきましたのは、地下水条例についてです。今後の日程について、きょう皆さんのほうに執行部案をお示しいたしました。それをしっかり見ていただきまして、会派ごとに意見をまとめておいていただきたいと思います。30日の午後3時までに委員長、あるいは事務局へ御提出いただきますようにお願いいたします。
各会派の意見を集約いたしまして、委員会の総意として12月3日に開催予定の常任委員会で執行部に示したいと思います。意見集約につきましては、正副委員長に一任していただけたらと思います。最大限、皆さんの意向がきちんと入るようにいたしますので。
よろしいでしょうか。(「はい」と呼ぶ者あり)
御了解いただければと思います。
以上をもちまして、福祉生活病院常任委員会を閉会させていただきます。
午後5時42分 閉会
|