午前10時04分 開会
◎上村委員長
おはようございます。ただいまより農林水産商工常任委員会を開会いたします。
本日の日程はお手元の日程のとおりでございますので、この順序に従って議事を進めさせていただきます。
初めに会議録署名委員を指名いたします。本日の署名委員は、内田博長委員と森岡委員にお願いをいたします。
それでは、付議案に対する質疑を行っていただきます。質疑があればどうぞ。
○錦織委員
少し考え方をお聞きしたいのですが、商工労働部の議案説明資料12ページで、県立高等技術専門校の債務負担行為の調書が載っているのですけれども、これについて、今回は3年契約ということ、複数年契約にしたということなので、前回の契約額などを資料要求したところ、倉吉高等技術専門校は単年度で37万8,000円、そして米子高等技術専門校は8万8,200円ということで、米子校が非常に低入札だったわけです。これは新規業者の参入によって大変過当な競争になったということで、低価格落札になったということなのですけれども、今回の分に限っては、単年度もそれなりの金額、余裕を持ってしてあるので問題はないと思いますが、ちょっとその考え方で、例えばこの機械警備の委託という業務が年間8万8,000円でできるものなのか、ということを考えたときに、やっぱり安ければいいというようなことはちょっとどのようなものかと思うのです。それで、建設業などは低価格の入札ですか、ああいう調査などもあるのですけれども、やっぱり何かしら線引きするものがないとちょっとひど過ぎるなと思ったのですけれども、これからもこういうことがあってもいたし方ないかと思われるのかどうかというのを聞いてみたいと思うのですけれども、どうでしょうか。
●小林雇用人材総室労働政策室長
米子高等技術専門校の警備委託につきましては、従来、21年度から23年度までは26万円前後で年間委託をやっておりましたけれども、たまたま今年度分につきましては、ほかから新規参入があるということで、事業者さんが入れてこられた入札を開札してみたところ、たまたま8万8,000円という低額であったということですけれども、その警備委託に支障があるのかといいますと、何も問題なく警備のほうはやっていただいているところです。
それで、今後ということですけれども、今回、予算を債務負担行為でお願いしていますとおり、この8万8,000円という安い金額があったのでこの金額で予算要求するのではなく、やはり通常で見込まれる金額で予算をお願いしておりまして、それでまた来年度から3年間の委託に入札をさせていただきたいと思っております。
○錦織委員
やはり業者が入札、応札されるわけだから、開いてみたらこうでしたという、言い分はあるかもしれません。通常の業務もちゃんとやってもらえるだろうとは思いますけれども、やはり県には、民間と違って県内のそういう業者も育成していかなければいけないという、健全経営してもらわないといけないということも考えると、ちょっとそのことでよしとするのはいかがなものかなと、こういうことも単純にありますよということでは私はいけないのではないかと思うのですけれども、岡村商工労働部長はどのようにお考えでしょうか。
●岡村商工労働部長
ちょっと私もそこは認識しておりませんでしたけれども、これは県全体の話だと思いますので、少しうちの部だけではなくて他部局の例もちょっと参考にしながら、これはちょっと総務部の方になるかもしれませんけれども、ちょっと話をして検討してみたい、現状認識も含めて、県全体でちょっとまず現状認識をした上で検討していきたいと思っています。
○錦織委員
それでは、全体のこととして是非検討していただきたいと思います。
質疑は終わります。
◎上村委員長
ほかにございませんか。
質疑が出尽くしたようでございます。付託議案に対する討論を行っていただきます。
○内田(博)委員
なし。
◎上村委員長
討論はありませんか。討論がないようでございます。これより採決に入ります。
採決につきましては、討論のあった付託議案と…討論はなかったということですね。
○錦織委員
討論は議案第何号といったかたちで議案ごとに行わないのですか。
◎上村委員長
討論はないということでしたので、一括で採決を行おうと思いますが。
○錦織委員
一括でですか。第1号から32号までですか。
◎上村委員長
ええ。
○錦織委員
それでは、討論がありますけれども、よろしいでしょうか。
◎上村委員長
討論がありますか。
では、討論どうぞ。
○錦織委員
済みません。
私は議案第22号、鳥取県手数料徴収条例の一部改正ということで、これについては反対の討論をしたいと思います。
これは、近年ヒラメの摂食による食中毒が発生し、その原因がクドア・セプテンプンクタータという寄生虫であるという可能性が高いということから、その防止のために養殖場への収容の申し込みの際、あるいは出荷する際に検査をちゃんとしなければいけないということになって、その体制のことなのですけれども、寄生虫検査を新たに実施するための手数料をこれは決めようというものです。
この間紹介があったように、東京の検査機関に比べれば、県の栽培漁業センターでする検査は大分安くは設定されていると思いますが、この料金設定の中には既に購入済みの検査機器の減価償却も加算されていたりだとか、それからお聞きしたら、県内2カ所に養魚場があるということで、規模の小さい養魚場もあって、昔はというかヒラメは大変な高級魚だったのですけれども、今はもう本当に魚価も低迷するということで、これは新たな、業者にとっても負担になるわけです。ヒラメは鳥取県のホームページを見ましても県魚だということで、栽培漁業を振興するためにもやはりもう少し手数料の設定について再考されるべきではないかと思います。手数料をとってはいけないということではないのですけれども、もう少し振興の面からももっと安価な設定ができないものかという点で、今の段階での条例の改正には反対いたします。
◎上村委員長
ほかにございませんですね。
それでは出尽くしたということで、これより採決に入ります。
採決に当たりまして、討論のありました付託議案とそれ以外の付託議案に分けて採決することとしてよろしいでしょうか。
ではそのようにさせていただきます。
まず、議案第22号について、原案に賛成の方の挙手を求めます。(「議案に賛成」と呼ぶ者あり)はい、賛成の方。(賛成者挙手)
ありがとうございました。賛成多数でございますので、議案第22号は、原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
続きまして、議案第1号、第3号、第21号及び議案第32号について、原案に賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
ありがとうございました。賛成全員でございます。よって、以上の5議案は原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
続きまして、報告事項に移ります。
執行部の説明は要領よく簡潔に、マイクに向かってお願いいたします。質疑につきましては、各部局ごとに説明終了後に一括して行っていただきたいと思います。
まず、商工労働部について行います。
議題1、年末の相談窓口の開設について、及び議題2、第59回鳥取県勤労者美術展の開催について、小林労働政策室長の説明を求めます。
●小林雇用人材総室労働政策室長
そうしますと、1ページをお願いいたします。年末の相談窓口の開設についてでございます。
初めに、資料の訂正をお願いいたします。1行目の「三洋CEBU」と書いておりますが、「三洋電機CEBU」で「電機」が落ちておりました。それから、その後の「離職された方」ですけれども、「された」ではなく「される」方とお願いいたします。
県内産業の厳しい雇用情勢を踏まえまして、行政機関が業務を停止している年末に相談窓口を開設いたします。開催日時、場所、相談内容は資料に記載のとおりでございます。ことしは、例年開催している県の総合相談窓口に加えまして、みなくる鳥取、商工団体でも年末に相談窓口を開いて相談に応じることとしています。
相談内容は、県の窓口での、生活、住宅、職業に関する相談と事業者への制度資金の案内、これに加えまして、窓口が拡充したことによりまして労働相談や事業者の金融相談、経営相談にも面談と電話で対応することとしております。
県の総合相談窓口の開設につきましては、新聞広告のほか、県庁前電光掲示板や県のホームページ、チラシの配布などにより県民の皆様に広報することとしております。
なお、みなくる鳥取では、三洋電機CEBUや日立金属を離職される方を初めとした離職者の皆様への相談に応じるための相談窓口を来週18日に開設する予定としております。
続きまして、2ページをお願いいたします。第59回鳥取県勤労者美術展の開催についてでございます。勤労者美術展は働く皆様の美術創作の制作発表の場として昭和29年から開催いたしておりまして、ことしで59回目になります。この美術展は県内3地区を持ち回りで開催しておりまして、ことしは東部、とりぎん文化会館で12月19日から24日まで開催することとしております。作品は、写真、洋画など200点の出品をいただいておりまして、24日は知事賞を初めとした入賞作品の表彰式を行います。委員の皆様もお時間がありましたら御来場いただきますよう、よろしくお願いいたします。
◎上村委員長
続きまして、議題3、株式会社アイ・オー・プロセスの倉吉市進出に係る調印式の実施について、圓山企業立地推進室長の説明を求めます。
●圓山産業振興総室企業立地推進室長
3ページをお願いいたします。株式会社アイ・オー・プロセスの倉吉市進出に係る調印式の実施についてでございます。
大阪に本社を持ちます株式会社アイ・オー・プロセスが、業務拡大に伴いまして倉吉市に事業所を新設していただくことになりました。
2の立地計画の概要でございますが、倉吉市にございます空きオフィスを活用しまして営業所を開設していただきます。開設の場所は倉吉市昭和町。事業内容は事務系の仕事でございまして、情報処理ということで税金関連とか届け出書、それから医療関連、アンケート、それから各種調査資料のデータ入力を主な業務としていただきます。雇用計画は20名程度ということで、全て正職員をということでございました。平成24年度中に8名を雇っていただきまして、それから段階的に採用していただきまして、27名には20名にしていただけるというお話でございます。稼働開始は25年の4月1日を予定しておられます。
調印式は、来る12月19日に知事公邸でアイ・オー・プロセスの北村社長様、それから知事、それから倉吉市長の間で取り交わされることになっております。
◎上村委員長
続きまして、議題4、鳥取県地域活性化総合特区の状況について、池田次世代環境産業室長の説明を求めます。
●池田産業振興総室次世代環境産業室長
それでは、私からは、鳥取県地域活性化総合特区の状況について御報告いたします。
4ページから6ページでお願いいたします。総合特区につきましては、7月25日に指定を受け、これまで国との間で、国と地方の協議の場におきまして本県が要望しております規制緩和提案について協議を重ねてまいりました。詳細につきましては、6ページの横に記してございますとおり、別紙で書いておりますとおり、全体で6件の規制緩和提案をしておりますが、そのうちの3件についてこのたび見解が示されました。
4ページにお戻りください。そのことを含めまして、各事業の現在の状況を報告いたします。まず、商店街の利便性を高めるe-モビリティ交通サービスにつきましては、規制緩和はワンウエー型のレンタカー型カーシェアリングの実施基準の設定という、道路運送法に係る規制を提案しておりましたが、現状というところをごらんいただきまして、協議の結果といたしましては、国土交通省よりこのワンウエー型カーシェアリングについては現行法例で対応が可能であるといったような見解が示されました。
一方、米子市市内で実施しておりましたカーシェアリング実証事業につきましては、23年の11月から1年間やっておりましたが、この11月で終了いたしたところでございます。
この後の予定でございますが、国土交通省の規制緩和について、現行法令で対応可能とは示されたのですが、実際にはこの具体的な実施方法や基準というものを検討して運輸支局長の許可を得る必要があるということでございますので、今後、車両の利用状況の把握、スポット等の設置基準、また車両の点検方法、こういったことを協議会のメンバーと検討してまいりたいと考えておりますし、またその他法令、例えば車庫法等につきまして、違法駐車を誘発しないような措置、こういったことを警察当局とも調整、検討が必要となるということで、関係機関との協議を進めてまいりたいと考えております。
また、米子市内で実施しておりましたカーシェアリング事業の効果検証、こちらは米子市中心に私どもも一緒になって、今後の展開というものを検討してまいりたいと考えております。
また、これは25年度の当初予算編成で今後検討してまいりたいと考えておるのですが、ナノ社の製造スケジュールであるとか、また国土交通省で超小型モビリティーの公道走行実験の認証制度というものが1月から始まってまいります。こういったものを見きわめたところで、超小型モビリティーの試行導入であるとか、またEVのカーシェアリングの推進に係るような、こういったことを横展開というような考え方で検討してまいりたいと考えております。
引き続きまして、再生可能エネルギーによる災害時集落無停電サービスについてでございます。こちらにつきましては、電力供給の下限値の要件緩和、電気事業法に係る規制緩和、その他をお願いしておりましたが、協議の結果といたしましては、経済産業省よりシステム構築に向けてまだまだ調整が必要な事項があるということで、例えば事業主体・内容の具体化であるとか停電時の電力供給状況の中国電力への確認など、言ってみれば中国電力との送配電網の利用に係る協議が必要であるというようなことが示されました。また一方で、この9月補正予算でお認めいただきました地域の電力消費量や消費パターンを把握するための調査を開始しております。
今後の予定でございますが、来春の規制緩和協議に向けまして、中国電力との送配電網の利用に係る協議、また経済産業省より提示された調整事項、こういったものを検討してまいりたいと考えておりますし、消費電力量調査につきましては、引き続きまして来年の12月まで1年間、債務負担行為いただいておりますので、継続して行ってまいりたいと考えております。
次に、健康情報を高度利用する健康づくりサービスでございます。こちらは、統計調査の調査票情報の提供の要件緩和、統計法に係る規制緩和をお願いしております。AICS、アミノインデックスの取り組みにつきましては、西伯病院におきまして引き続き実施しておりまして、これまで約1,000人の方が受診いただいたというような状況でございます。また、その実施しましたデータを南部町のサーバーとともにとっとりバイオフロンティア内に設置しておりますサーバーにも蓄積しておるといったようなところでございます。
今後の予定でございますが、このアミノインデックスの取り組みを引き続き実施いたしまして、受診者データ、特区の計画目標では1万人というところでございますが、継続いたしてまいりたいと考えております。蓄積データを今後分析いたしまして、健康づくりサービス開発に向けた具体策を検討してまいりたいと思います。それで、健康づくりサービスに必要な統計調査の情報の内容が固まり次第、来春の規制緩和協議に提案いたしたいと考えております。
今後の進め方でございますが、秋の規制緩和協議ですが、次の5ページをごらんいただきますとおり、実は8月、実際には9月からなのですが、9月から12月にかけて協議してまいりました。最短ですと1月に認定申請といったようなことを目標にやってまいりましたが、実際にはまだ協議が行われていない案件、また再生可能エネルギーの取り組みのような継続検討とされた案件ございますので、5ページの黒いほうをたどっていただきまして、次の協議の機会というのが2月から4月ごろに開かれまして、最短では5月ごろに認定申請の機会というのが参りますので、そちらのほうに向けて検討を続けてまいりたいと考えております。
各モデル事業につきましては、こちらの規制緩和の国との協議とは並行するような形で継続して、新たな規制緩和提案であるとか、また必要となる予算要求を検討するなど、実現に向けた取り組みを展開してまいりたいと考えております。
また、実は他自治体に例えば京浜臨海部ライフイノベーション総合特区というのがございますが、こちらでもアミノインデックスの取り組みのようなものを提案されております。こういったところとの連携というものを視野に検討してまいりたいと考えております。
◎上村委員長
それでは、ただいままでの説明につきまして、質疑等がありましたらどうぞ。
○錦織委員
この特区の状況についてということなのですが、ここで聞くのかな、きょうその他でちょっと聞こうかなと思っていたのですけれども、ナノオプト社について、何の話も聞かないのですけれども、秋ごろには試作車もできてとかいうことがたしか話にあったと思うのです。時々思い出してはどうなったのかなと思いながら、聞くのも悪いような感じなのですけれども、今、どのようになっているのでしょうか。ちょっとその経過というか、わかれば聞きたいのですけれども、ここで聞いてよろしいでしょうか。
●岡村商工労働部長
現状は正直申し上げまして、昨日、実は社長さんが来られて知事にも面談されているのですけれども、11月30日付で交代されました。前の瀧澤社長という方から、今度竹内社長という方にかわられています。この方は実は日産自動車におられた方でして、車の設計を担当された方が着任されました。そのことも含めて、ちょっと我々も昨日詳しい話もお伺いました。知事にも面談いただきましたけれども、正直申し上げますと、具体的なプロジェクトが動いておりまして、恐らくナノ社から米子で年内には記者会見なり発表があると思いますけれども、もう工場は動きます。それに向けて年内にハローワークに数名の募集が出てまいります。このマイクロモビリティーに係る製造が、実は経済産業省の補助金対象になっていまして、これを3月中に設備を入れて生産するという計画で今動いています。これは国の補助金をもらって動いていくのですけれども。
それの流れで行きますと、ちょっとずれてしまいましたけれども、3月に、恐らく年内に、ちょっとそこはまだ今詰められているので、まだ言えないところなのですけれども、ある社とひょっとしたら業務提携されるかもしれません。何らかの形で年内にこういう計画で工場が動きます、募集もかけます、かけましたというような発表があると思います。これを今、ちょっと要請をしているところでありまして、米子市の工場でされるのかもしれません。きのう詳細をお伺いした中ではまだ詰まっていないこともありましたけれども、間違いなく生産が始まっていくということでした。その設備投資が経産省の補助金をもらって進んでいくという報告を受けました。
その詳細につきましては、恐らくまだちょっと今協議、検討されていますので、私から伝えたのは、できるだけ、皆さんも心配されているので、工場等で発表していただくとかそういう機会をぜひ設けてくださいということをお伝えしております。詳細はもう少し待っていただいたほうがいいと思いますけれども、動いていくということで報告を受けております。
○錦織委員
わかりましたけれども、社長も3代目ですよね。交代されたということについては何か言及があったでしょうか。
●岡村商工労働部長
正直言いますと、内情はなかなか申し上げにくいところがあるのですけれども、車メーカーでないベンチャービジネスが、やはりマイクロモビリティーとはいえ車なのですね。今、国土交通省の認証がおりようとしているところなのですけれども、やはり自動車産業というのは部材屋さんのサプライチェーンがしっかりしていまして、ベンチャービジネスに対してなかなか部材を供給してもらえないという構造があります。やはり量も少ないということもありますし、なかなかやっぱり自動車ピラミッドを見ると崩れないですね。そこをやっぱり崩していくのがなかなか至難のわざだということで時間がかかっているのですけれども、ただ、ここをやらないとやっぱりビジネスが成り立ちませんので、そこを崩していくにはトップも車をちゃんと設計開発ができる人、車をつくった経験のある人でないと、やはりなかなか困難だということで、今回もう製造段階に入りますので交代されたということでした。藤原さんは会長という形でもう一度上に乗っかられて、代表権はありません。この前申し上げたように、ブロードバンドタワーという上場会社の社長をされていますので、利益相反になるので代表権は持てないのですけれども、会長になっていただいているようです。その下に、日産自動車の設計開発をされていた方が座って、製造に入るという体制、そこら辺も含めてここはやっぱり米子でしっかり説明していただきたいということで、そういう申し入れをしております。
◎上村委員長
よろしいですか。ほかにございませんか。
それでは、ないようでございますので、引き続き農林水産部について説明を求めます。
議題5、人と農地に係る施策の推進状況につきまして、人・農地プラン、青年就農給付金について、米山経営支援課長の説明を求めます。
●米山経営支援課長
そうしますと、農林水産部資料の1ページをお願いいたします。人と農地に係る施策の推進状況について報告させていただきます。国の新たな農業施策として、人・農地プランの策定及び青年就農給付金の給付が本年度からスタートし、県内の市町村においても推進が図れてきておりますので、その状況について報告いたします。
まず最初に、人・農地プランでございます。プランの趣旨でございますけれども、集落、地域の話し合いによって地域の中心となる経営体を特定し、その経営体への農地の集積計画や地域農業のあり方を定めたプランを市町村長が策定するものでございます。市町村長が策定するものとなっておりますので、特段、県知事の承認とかそういう行為は伴うものではございません。
県内の取り組み状況でございますけれども、11月末現在で、参考の表をごらんいただきたいと思うのですけれども、7市町、若桜、智頭、八頭、倉吉、湯梨浜、北栄、大山においてとりあえず作成され、残りにつきましても6市町で、あと2週間ほどですけれども年内に、残りの市町村も年度内には策定するというような状況になっております。
推進上の課題といたしましては、既に策定されたプランを見ましても農地の受け手となる新規就農者や認定農業者等がいる地域、集落営農等の組織化が進んでいる地域等を対象とした内容にとどまっており、市町村全域をカバーするという計画になっていないというのがとりあえず今の現状でございます。
具体的に1事例だけ紹介いたしますと、湯梨浜町の事例でお話しさせていただきますと、湯梨浜町には農業集落が50ございます。認定農業者と合わせて受け手となられる可能性のある方、約40数名リストアップされておりますので、最初にその方に対して、今どういう農地を持っているか、それから今後どのエリアを受けるかというような意向のアンケートをなさいました。今、プランで定めておられますのはその状況が定めてございます。湯梨浜町さんでは今後、冬の間に、今度は全ての農家を対象とされまして、いわゆる出し手となる方々の意向の把握を始められます。あと何年自分で頑張って農地を維持するとか、あるいはもう誰かに預けたいよという意向のアンケートをこれから取りかかられます。それのマッチングをしていって、初めてその地域の農地をどうやって守っていくかというような状況ができていくということで、策定済みとなっておりますけれども、プランというのは常にリニューアル、改定を重ねていくというような形で、どんどん新しいものになっていくという状況ですが、とりあえず市町村が定められたプランが7つできたというのが現状でございます。
県といたしましても、いろいろな施策等と連動しながら推進に協力していきたいと考えております。
続きまして、青年就農給付金でございます。青年就農給付金につきましては、主に研修中の方を対象とした準備型というのと、経営開始後の方に対する経営開始型5年間という2種類ございます。いずれも年間150万円が支給される制度でございます。
2番の給付状況につきましてごらんいただきたいと思いますけれども、これも下表の右側の部分に書いておりますので、読みながらお聞きいただきたいと思いますけれども、準備型につきましては、農業大学校、市町村農業公社等で研修中の8名について既に給付済みでございまして、今後を合わせて15名の給付予定となっております。経営開始型については、既に16市町の61名について給付済みでございまして、今後、追加分を合わせて73名の追加を見込んでいるところでございます。
青年就農給付金につきましては、今年度当初は国等の予算も苦しいというような状況でございました。国の本年度の予算は約100億円でございましたが、来年度の概算要求では2.5%の250億円相当までふえそうだというような情報がございます。反面、行政刷新会議の新仕分けにおきましては見直しという判定も出ておりまして、いろいろな情報がございますが、とにかくせっかくできた新規就農者にとっては非常に有効な制度でございますので、今後とも市町村と連携をとりながら推進を図っていきたいと考えてございます。
◎上村委員長
続きまして、議題6、とっとり花回廊における入園券の不適切な事務処理に対する再発防止について、及び議題7、平成25年度米の鳥取県生産数量目標(需要量)について、村尾生産振興課長の説明を求めます。
●村尾生産振興課長
そういたしますと、2ページをお願いいたします。とっとり花回廊における入園券の不適切な事務処理に対する再発防止についてでございます。
9月19日の本常任委員会におきまして報告いたしましたように、とっとり花回廊におきまして入園券の不適切な管理が発生いたしました。鳥取県観光事業団では、新たに外部による第三者委員会、鳥取県観光事業団管理運営システム調査委員会を設置されまして、原因分析なり改善方策の検討を行われ、一層の再発防止に取り組むこととされました。また、県では花回廊に対しまして、前回御報告しました3,318枚の欠番となっておりますチケットについて追加調査を実施し、関連台帳の確認や、当時の関係者からの聞き取りを実施いたしました。今後、この結果を踏まえまして、再発防止のため文書による指導を行うこととしております。
まずは観光事業団の調査委員会の検討概要でございます。この委員会の目的としましては、今回の花回廊における事案の調査なり、さらには観光事業団各施設で行われている管理運営が適正に行われているかという検証、再点検を行うということで設置されました。委員の方は、公認会計士2名、弁護士1名、合計3名を新たに委嘱されまして、10月16日に設置して合計3回、花回廊等現地調査を行いながら報告書を取りまとめられました。
検討結果でございます。今回の原因分析でございますけれども、やはり入園券の受け払い簿が管理されず、乱雑に保管されたり、チェックが不十分だったということがありまして、組織としての相互チェック体制が機能していないこと等によるものということでございます。これに対しまして、具体的な改善策では、入園券の連番管理の徹底なり、日々の販売枚数なり売り上げ等複数人で確認するということやら、それから入園券を、例えば減免券につきまして一般のチケットに判こを押して使用するということを当時行っておりました。こういうふうなことも改めて、自動券売機等の導入もあわせて検討するという方策であります。ちなみに、花回廊におきましては、本年度4月1日より、減免券につきましては別の券をつくって対応をしております。
さらに、観光事業団として全体としての改善事項でありますけれども、同一の職員がずっと同じ業務を携わるのではなくて、人事なり事務分担のローテーションを行うとか、それから再発防止が機能しているかどうか、本部による調査チームで抜き打ち調査等を実施するということがあります。それから、研修なりを通じて法令遵守の意識向上を図るということで、再発防止に向けた取り組みをされるということになりました。
3ページをお願いします。県の花回廊に対する追加調査の概要でございます。調査方法としましては、農政課の課長補佐、総括と農林水産団体検査担当の2名がチームを組んで行いました。10月から11月まで計5回に分けまして、花回廊におきまして日計表、収入関係書類、半券等を調査するとともに、当時の関係者、退職された方も含みます13名から聞き取り調査を行いました。特に、日計表に記載されずに半券が保管されていないという、欠番となりました3,318枚につきまして、収入面を含む事実関係の調査を重点的に行っております。
調査結果でございます。やはり入園券の連番管理なり半券保管が十分できていなかったというふうなずさんな管理が改めて確認されております。また、聞き取り調査におきましては、関係者18名の聞き取り内容は一貫しておりまして、相互に矛盾するという点はございませんでした。
欠番となりました3,318枚につきまして、下の表をごらんいただきたいと思います。幾つかありまして、まずよくよく確認いたしまして収入が確認されたというものが2件ございました。最初の1,300枚につきましては、既に売られております同一の券番号で再度2度目の収入がなされているということが確認されました。これは日計表の始まり番号を書き間違えたということでの重複したミスということで、これにつきましては収入がございました。
飛びまして、239枚でございます。これ民間の会社のお客様感謝祭ということで、2,000枚を会社に販売しまして、一括花回廊に収入がなされたということです。実際、当日来園されたのは1,761人ということで、239枚を日計表上は欠番扱いにしておりますけれども、既に2,000枚分の収入がなされておりますので、これについても収入はありという認定でございます。
続きまして、減免の無料券の確認を行いました。403枚につきましては、平成20年度のゴールデンウイークの臨時券売所での欠番でございますけれども、入園券の前後の番号から無料券と分析しております。このゴールデンウイーク中、1,100枚の減免券を用意いたしまして、その残り403枚が欠番になったということでございます。
一番下に飛びまして1,000枚でございますけれども、これも前後の番号から無料券と分析しております。1万5,000枚、連番で減免の判こを押しまして、その中の1,000枚が半券が保管されていなかったということでございました。
最後に、中央の376枚につきましては、これは入園券の前後の番号から大人券という分析でございます。関係者の聞き取りを総合しますと、当時は売れ残った端数券を番号管理をしやすくするために廃棄するというふうなこともあったということで、これにつきましても日計表に記載せずに廃棄されたと判断することが相当と考えております。
臨時券売所につきましては、花回廊の正面には2カ所、通常の券売所がございますけれども、たくさん人が来るときにはリースで小屋を借りて、そこに2名入って臨時に手売りをするということをされております。臨時券売所は、複数職員で販売しておりますし、販売した後の精算はそれぞれまた別の部署の職員が精算をするということで、不正は行われにくい状況であったということを確認しております。
以上の結果から、これら3,318枚の欠番が生じたわけですけれども、不正が行われた可能性は低いと考えております。
続きまして、4ページをお願いいたします。平成25年産米の鳥取県生産数量目標(需要量)につきまして、御報告いたします。
国は11月29日に需要量を公表しまして、鳥取県の生産数量目標としては7万700トン、面積換算1万3,750ヘクタールということで、24年産に比べまして、生産数量で940トンの減、面積で190ヘクタールの減となっております。そこの下の表に記載してあるとおりでございまして、参考までに、鳥取県の水田台帳面積に対します転作率としては40.2%ということでございます。
国の算定方法でございますけれども、基本的には需要見通しが2万トン減少するということを踏まえて、各県の生産数量目標が設定されております。ちなみに、都道府県の生産数量目標といいますのは、過去6年の実績をとらまえまして、最大のものと最小のものを抜いた残りの4つの平均値という計算方式でございます。
それに加えて、(3)でございますけれども、一定の配慮、調整が行われております。まず、生産調整の超過達成とか目標値を下回ったものについては2分の1を需要されたものとして算入すると。ちなみに、鳥取県は、本年115ヘクタール下回ったと、つくらなかったということですので、その2分の1は需要されたものとして算入されているということでございます。それから、都道府県間の調整、これは鳥取県は実績はございません。あと、備蓄米でございますけれども、これにつきましても鳥取県はほとんど数量的は上がってまいりません。
これらの国が示されました数値をもとに、既に各市町村には最終の配分案を提示して、農協を中心に調整、配分にかかっていただいております。県の再生協議会の総会、今月20日に予定しておりますけれども、そこで最終承認を受けまして、各市町村で具体的に農家への配分を進めるという手順でございます。
ちなみに鳥取県の配分ルールでございますけれども、基本的には配分された数量の95%は前年の生産数量の割合で配分しております。前年コメをつくった方はなるべく継続してつくっていただけるようにということで、営農の継続性の確保を考えております。残りの5%につきましては、その市町村のおきます水田台帳面積で計算しております。ある意味、転作率が高い低いを若干ならすという効果がございます。
あと、この報告には記載しておりませんけれども、1つ動きとしまして、備蓄米の確保という動きがございます。国は毎年20万トン、合計100万トンを備蓄するという目標があるわけですけれども、近年、7万トン、8万トンと震災の関係もありまして非常に備蓄が少ないということで、備蓄米について各県に強化して配分すると、各県の計画をつくるという動きがあっております。国の説明を聞きますと、食用米と若干低いか、ほとんど遜色ない程度の価格設定も見込まれるということで、現在、各農協が中心に備蓄米の希望数量を取りまとめておられますけれども、ほぼこの190ヘクタール減少部分は備蓄米等でカバーできるかなという状況にもございます。備蓄米含めて転作作物等によって、これに対応したいと考えております。
◎上村委員長
そういたしますと、次に、議題8、美保湾でのギンザケ海面養殖実用化実験の開始について、及び議題9、平成25年1月から3月までの漁業漁法について、岸本水産課長の説明を求めます。
●岸本水産課長
それでは、5ページをお願いいたします。美保湾でのギンザケ海面養殖実用化試験の開始についてでございます。
ギンザケ養殖の実用化の可能性を確認するため、日本水産株式会社及び臨海研究株式会社境港事業所は、11月29日から12月8日まで10日間ですけれども、小泉川養魚場、東大山養魚場、また本宮の養魚場から、ギンザケの幼魚を美保湾の養殖場、海面の生けすですけれども、移す作業を行いました。今年度の海面養殖実用化試験を開始したところでございます。
2年目といいますか、2サイクル目になるのですけれども、昨年の12月に70万粒の卵が入りまして、ふ化させたものでございまして、それを今回大きくしたものを海へ移したということでございます。当初の計画では、40万尾を海で養殖をしようという予定でございましたけれども、夏の渇水もございまして、トータルでは約35万尾を海に今入れて、飼育を始めたというところでございます。
6ページをお願いをいたします。海面でのフィージビリティースタディーでございますけれども、昨年度の結果から東北の海よりも境港の海のほうが成長が早いということを確認しておりますし、また波があるということもあって、身も締まって高品質なものが生産できるということは確認ができております。
今年度のフィージビリティースタディーですけれども、さらに成長、また生産性、リスクといったことについて検証を行うということで、規模も拡大をして行うということでございます。当初の計画では900トンを水揚げをするという計画ではございましたけれども、先ほどの稚魚生産といいますか、幼魚生産の段階で渇水といったような影響もございまして、今の見込みでは700トンを来年3月から5月下旬にかけまして水揚げをするという見込みでございます。
それで、昨年は5つの生けすを使ったのですが、ことしは10基、3種類、延べ10基の生けすを使うことにしておりまして、写真が白黒ですので大変見にくくて申しわけないのですけれども、3種類の生けすを使います。鋼管生けすと申しますのは、金属のパイプを組み合わせてつくったものでして、その上に人が乗って歩けるということで、作業性が大変いいものなのですけれども、金属のパイプが強い波が来ると曲がってしまったりとか、そういう強い波には弱いといったようなことがあるということですけれども、それも確認するといったようなことです。
また、樹脂の円形生けすといいますのは、一つ一つが樹脂、プラスチックといいますか、そういったようなものなのですけれども、それをたくさん組み合わせて円形にしてそれを生けすにしたものですけれども、これは波に対して形を変えながらうまく対応できるという生けすなのですけれども、また人も上に乗ることができます。そういう生けすを試してみるというものです。
左下のフロート生けすといいますのは、これは昨年と同じものなのですけれども、生けすの周囲に浮きをつけて、そういう生けすでございますけれども、これは人が乗れませんので、船が近くまで近づいて作業をするということになります。
今後の取り組みでございますけれども、実はもう既に3シーズン目といいますか、次のサイクルに入っておりまして、12月上旬から中旬にかけまして、ギンザケの発眼卵77万粒が小泉川養魚場に搬入予定ということでございます。昨日確認をいたしましたら、12月9日までに70万粒はもう既に入っております。70万粒はもう既に搬入済みでございまして、あと7万粒が入るということですけれども、ちょっと時期がおくれるようでして、今月末か来月の初旬に7万粒があと入ると聞いたところでございます。
日水に確認をいたしますと、今期のフィージビリティースタディーで本格操業に向けての稚魚生産の施設、また海面養殖の施設等についての体制整備等の検討をさらに進めていきたいという話でございました。
続きまして、7ページをお願いいたします。平成25年1月から3月までの漁況予報についてでございます。
水産試験場で漁況予報を行っております。沖合漁業を所管しておりますので、沖合漁業の漁況予報ですけれども、定期的に漁業関係者に説明を行っておりまして、去る12月6日に境港地区漁海況連絡会議を開催をいたしまして、そこでの説明を今回、概要を報告させていただくものでございます。
主な魚種の漁況予測でございますけれども、スルメイカにつきましては前年同様に漁獲量が少ないということでございます。資源は平年並みにあるということなのですけれども、水塊配置、冷たい冷水が鳥取沖に固まりができますと、それを避けるように沿岸にイカが寄ってくるというふうなことで漁場形成がなされるということになるのですが、ちょっとその見込みは今のところないということで、昨年も少なかったのですが、今度の1月から3月も少ないというふうな見込みでございます。
マアジでございますけれども、これは当歳漁を主体に前年並みという見込みでございます。当歳魚と申しますのは、まだ生まれて1年たっていない小型のものということになります。資源量の調査をいたしますと、1歳魚が少なくて当歳魚のほうが多いというふうな結果になっております。マアジの漁獲ですけれども、夏場は低調だったのですけれども、秋以降増加しておりまして、この1月から3月は前年並みだろうと思われますが、サイズは小型化するだろうという見込みでございます。
マサバでございますけれども、当歳魚及び1歳魚を主体に前年並みと見込んでおるところでございます。マサバにつきましては9月から12月にかけて漁獲量が伸びてきまして、1月あたりも漁獲があるわけですけれども、実はことしの11月、かなり漁獲が減りました。全年の半分ぐらいになってしまったのですけれども、それはしけの影響だということで確認できておりますし、また、資源量の調査をしますと昨シーズン並みであるというふうな結果も出ておりますので、前年並みと見込んでいるところでございます。
また、マイワシでございます。これは大きな漁獲増になるのではないかという期待がある魚種でございますけれども、平年といいますと過去5年の平均でございますけれども、平年を上回るが前年は下回るのではないかということでございます。これは当歳魚が主体になるということで、小型化すると見込んでおります。このマイワシについては、長いスパンで見ますと緩やかな増加の傾向が見られます。ただ、増加期においては一直線に増加するのではなくて、上がったりおりたり上がったりおりたりしながら、長い目で見ると伸びていくという、そういうことのようでございまして、今後も期待はできる魚種でございます。
それとズワイガニでございますが、これは先回の常任委員会で水産試験場の下山場長からズワイガニ漁の解禁の報告の際にあわせて触れたものでございまして、重複する点もございますけれども、前年を若干下回るという見込みをしております。第一鳥取丸で資源量の調査をしましたところ、雄の松葉ガニについては資源量はふえているという結果が出ております。ただ、小型化しているということで水揚げについては前年並みという見込みでございます。ただ、若松葉、親ガニ、トータルしますと、やはり資源量は減少傾向でございまして、そういったことを踏まえて前年を若干下回るだろうという見込みでございます。
今まで水揚げ量の状況につきましては、常任委員会でその結果だけ報告させていただいておりましたけれども、こういった資源状況につきましても今後報告させていただきたいと考えているところでございます。
◎上村委員長 続きまして、議題10、境漁港の高度衛生管理型市場の導入について、平野境港水産事務所長の説明を求めます。
●平野境港水産事務所長
それでは、8ページお願いします。境漁港の高度衛生管理型市場の導入について御説明いたします。
先月、第3回さかいみなと漁港・市場活性化協議会が開催され、高度衛生管理型市場の導入などについて協議が行われました。これまでの経緯ですが、昨年12月にさかいみなと漁港・市場活性化協議会を設置し、これからの境漁港、市場のあり方について幅広く地元や水産関係者の意見を集約することとなりました。本年3月の第2回協議会において、協議会に3つのワーキンググループを設置することを決定し、6月にワーキンググループを立ち上げ、今後の境漁港のあるべき姿を境港水産振興ビジョンとして取りまとめることとなりました。
資料2の参考のところに、現段階での境港水産振興ビジョンのイメージを書いております。境港の市場機能を強化し、産地間競争に勝てる市場を整備するために、将来の境港のあるべき姿として、消費者の安心安全のニーズに対応した高度衛生管理型の市場、これまでに取り組んできた付加価値の向上をさらに推進するとともに、大量水揚げ・迅速処理にも対応できる市場、輸出を促進し産地収益力の高い市場、地震、津波に強い漁港、市場を上げております。そのために消費者、市場関係者など社会のニーズに対応し、信頼され、親しまれる漁港、市場を目指すこととし、集荷、販売力の強化、市場機能の強化、観光などとの連携について、ハード、ソフト両面で具体的な取り組みをしていくことを検討しております。
そのような検討をしている折、水産庁から、今年度から補助事業を見直し、拡充したので、境港も高度衛生管理型市場の整備の検討をしませんかとの話がありましたので、水産庁計画課の担当者に来てもらい、協議会で説明をしていただきました。この国の高度衛生管理対策について水産庁の説明によると、全国に境港を含む特定第3種漁港、13地区あるのですけれども、その中で7地区で既に高度衛生管理基本計画を策定済み、近くもう1カ所策定するということでした。これは水産庁が直轄で調査を行い、コンサルに委託して基本計画を策定するもので、この基本計画に基づいて、かつ国の基準を満たした施設整備を行う場合には、冷凍設備などといった附帯施設も補助対象となり、国庫補助率が3分の2となって事業ができるということでした。
国の目指す高度衛生管理型市場について、9ページに資料をつけております。いろいろと書いてありますけれども、これを境港に当てはめますと、例えば、境港では、水揚げのときに鳥がたくさん寄ってきて魚をとっていくとか、競り場の中を軽トラやフォークリフトが排気ガスを出しながら走っていくと、そういった状況がありますが、それを改善し、適正な温度管理を行い、滅菌冷海水やシャーベット氷などといった設備の導入といったことを想定しておるものです。
協議会の結果ですけれども、これまでのワーキンググループでの意見や水産庁の説明を踏まえ、協議会として境漁港の高度衛生管理基本計画の策定を水産庁に要望いたしました。水産庁としては、計画が途中で頓挫するということを心配しておりまして、これから策定する境港水産振興ビジョンの内容や、地元の熱意、体制などをもとに判断するとの説明でした。今後は、漁港整備の方向性についてワーキンググループでビジョンとして取りまとめるとともに、来年以降も具体的整備内容について引き続き本協議会、ワーキンググループで検討していくこととなりました。
今後の予定ですけれども、一応全て順調に進んだという場合を想定して書いております。今年度中に協議会で境港水産振興ビジョンを策定します。来年度、国の直轄による現地調査、高度衛生管理基本計画の策定、その基本計画をベースに、県としてどのような整備をするのかといった実施計画の検討、あるいは高度衛生管理マニュアルの検討といったことを開始します。8月以降に水産庁が財務省協議をすることになっておりまして、それが認められた場合には、平成26年度から基本設計、実施設計に着手し、平成27年度から設計に基づき順次施工となります。今の施設を利用しながらの整備となりますので、最低でも3年の工期を考えております。また、高度衛生管理はハード整備だけでできるものではなく、マニュアルの策定や実施体制といったソフト面の整備も考えております。
◎上村委員長
次に、議題11、秋田・鳥取うまいぞ!ハタハタフェスティバルの開催結果について、中原食のみやこ推進課長の説明を求めます。
●中原市場開拓局食のみやこ推進課長
それでは、資料の10ページをお願いいたします。秋田・鳥取うまいぞ!ハタハタフェスティバルの開催結果について、御報告いたします。
去る12月1日、2日の2日間、東京築地本願寺前広場で秋田県と連携し、ハタハタのPRイベントを開催いたしました。来場者数、5番に書いておりますが、2日間で1万3,000人、特に2日目は好天に恵まれまして終日お客様が途切れないようなにぎやかさでございました。
内容としましては4番に書いておりますが、秋田、鳥取のハタし合い、両県知事によるハタハタうまさ頂上決戦というステージ上のパフォーマンスを行ったり、両県ハタハタ料理の提供、特産品の販売などを行いました。こちらは両県ともに売り切れるものも多く出まして、大変好評をいただきました。それから、両県の伝統芸能の披露ですとか、生きたハタハタの水槽展示なども行いまして、多くのお客様にもこちらも関心を持って見ていただきました。
来場者の声としまして、ハタハタといえば秋田と思っていたけれども鳥取のハタハタもうまいと。それから、脂が乗っていておいしい、秋田、鳥取の共同イベントというと個性がそれぞれ出ていて今回おもしろかった、こういったイベントが定期的にあれば楽しいなというような、好感を持っていただいたお声をたくさんいただきました。
開催結果としまして、こういった築地という立地から、ハタハタに対する関心の高さとか購買意欲の高さを実感いたしました。鳥取のハタハタのおいしさを十分多くの皆様に知っていただけたことと考えております。
◎上村委員長
それでは、ただいまの説明につきまして、質疑等がありましたらどうぞ。
○内田(隆)副委員長
済みません、4ページをお願いします。その他でお聞きしようかとも思ったのですけれども、鳥取県の水田台帳の面積が2万2,996ヘクタールですか。この転作率は40.2%で、実際に水田として利用されている面積は非常に少ないですよね。きょう何を聞こうかと思うと、農振の除外申請についてちょっと聞いてみたいと思うのですが、農振の除外申請というのは、たしか市町村が申請を起こして国が許可をするのですか。これが1点と、たしかこれ8年間というルール、要は圃場整備に補助が入っていた場合、8年間は除外申請ができないというようなルールがあったかと思うのですけれども、これ以外に何かあるのですか。県の役割というのは何なのでしょうか。これは、何でこういうことを聞くかというと、ちょうど商工労働部もいらっしゃいますからいいのですけれども、開発許可とか工業団地を開発していこうというときに、結構農振地域に該当しておったりするのです。それで、この辺がどういう役割分担になっているのかというのをちょっと聞いてみたくて、よろしくお願いします。
●米山経営支援課長
何の資料も手元に持ってきておりませんので、余り間違ったことを言うといけませんので、別途ちょっと説明に伺わせていただけませんでしょうか。
○内田(隆)副委員長
何でここで聞くかというと、やっぱり委員会の場で議事録に入れておきたいのですね。それでわざわざ個人的に呼ばずに聞いているので、今回ではなくても構いませんので、きちんと対応をしていただけませんか。
●米山経営支援課長
では、別途報告することとします。まず伺って、疑問の趣旨をお聞きした後に、別途資料をつくって御報告させていただくということで御容赦いただきたいと思います。
○内田(隆)副委員長
よろしくお願いします。
◎上村委員長
では、次回によろしくお願いします。
ほかにございませんか。
○伊藤(美)委員
1年間やってみてギンザケの成果はどうでしたか。試験を実施したのはいいですけれども、経営成果というか、今の境港の現場と、それから小泉や東大山の養魚場の現場の経営成果はどうですか。
◎上村委員長
経営成果ですか。
○伊藤(美)委員
経営上、これだったら試験をやりましたというだけだから、何もわからないでしょう。本当に結果はどうだったのか。
◎上村委員長
将来予測もあわせてお願いします。
●岸本水産課長
経営の予測というお話でお聞きいたしました。
○伊藤(美)委員
予測ではなく、経営の成果、もう出たでしょう。種苗から育成して、境港で1回目売ってしまったのだから、予測ではなく結果です。どうですか。
●岸本水産課長
売り上げのほうの結果ということですか。
○伊藤(美)委員
売り上げも含めて、農家というのか水産業者、小泉さんやあたりの経営状況は実際に、どうなったのですか。
●岸本水産課長
はい。小泉の養魚場につきましては、これは基本的には搬入する種苗、発眼卵とかまた餌とかも全て日水から提供をしておりまして、きちんと育てれば小泉川養魚場としての損が出るようなことはない委託生産のような形になっております。
それで、あと海のほうでございますが、7万2,000尾、1サイクル目で確かに出荷はしたのですけれども、日水としては2,000トンの生産を目指しておりまして、逆に言うと2,000トン規模でないと採算がとれないというふうに日水は言っております。ですから、あくまでまだフィージビリティースタディーでして、今の段階ではまだまだ採算ベースには乗れないという状況でして、2,000トンになるまでのまだ体制強化が必要ということです。
今、一番ネックになっていますのが、内水面の稚魚、幼魚の生産をどのようにしていくかということで、今3つの養魚場を使っていますけれども、その3つでは足りないわけでして、さらにどこに場所を求めていくのかというふうなことで、実はいろいろともう候補地は上がっておるのですけれども、そういったところを今後詰めて、さらに養殖施設を固めて増産していくと、そういうことで伺っているところでございます。
○伊藤(美)委員
なぜ、このようなことを聞くかというと、平成6年か7年に1回大失敗しているのです。やっぱり同じギンザケをやって、小泉で幼魚をつくって、境港で日本海養魚がやりました。そのときに南米からの輸入がふえたために、一気にギンザケの価格が下がって、それで本宮と小泉の養魚屋さんというのですか、稚魚を育成するところあたりは大損して、廃止してしまった、やめてしまったという経緯があるのです。だから、その辺の連携が奥のほうでは経営成果として出てこなければ、ですから2,000トンまでか1,000トンまでならなければ利益がないという話になって、途中やめにされたら今までの、池をつくったりした借金などは全然前と一緒になるから、それを心配するのです。県が仲介してやった以上は、きっちりとした予測でないと、平成の初めのころの大失敗は、これは日本海養魚みずからがやった経営だからこれは何だけれども、今の場合は場面が違うのです。だから、その辺はかなり計画的にやっていかないといけないと思いますね。
では小泉さんあたりには金も支払われていないしということですか。どういうことですか。経営の成果が出ているのか出ていないのかよくわからないのです。
●松澤水産振興局長
小泉さんにお会いしていろいろお話というか相談もさせていただきました。それで、社長としては、一切合財自分でつくって売り渡す方式にするか、水産課長が説明したように、現在は全部コスト持ちで契約数量をつくったときに支払うという委託方式、どちらを選択するかということがまずあったのですけれども、社長としては様子を見たほうがいいということも多分お考えになったのではないかと思いますけれども、当面、委託方式を選択されたということですね。
それで、ちょっと支払いのことは申しわけないのですけれども、今、把握しておりません。東北から日水が実質的に撤退をして、それでもう全面的に撤退したと言ってもいいと思いますけれども、境港、あるいは関金をいわゆる本拠にしてやるということであります。東北のほうは、いわゆる養殖魚価の委託契約方式で全てやっていましたけれども、こちらのほうに今事業展開しているのは直営部分もあるということで、本宮なんかは日水の施設として整備したということであります。そこは少し形態が違うのですが、ただ、生産の仕上がりのギンザケの売り上げ価格がどの程度かということが一番問題でありまして、昨年の100トンをつくった時点ではかなり高単価で、最初のころは計画450円でしたけれども、倍ぐらいな単価で売り切っていましたけれども、その後、東北で生産が始まりますと、日本全国の市場としては250円を切るような状況が生まれました。そこになるまでに全て売り切ったということなので、そういう意味では経営的な損害というようなことはなかったのですけれども、問題は、かなりもう本事業ベースになってきましたので、本当に伊藤(美)委員がおっしゃるように、どれぐらいで価格的に売り上げることができるかというところが非常に問題です。例えば、伊藤(美)委員もおっしゃいましたけれども、輸入されるものと境港でつくったものとが全く市場で競合するような関係にはありません。一言で言うと、生食ができるというようなぐらいのグレードでつくれば価格的な問題はクリアできる可能性が高いと思います。ただ、そういう商品をつくっていく工場だとかということに今後かかってくると思いますけれども、ことしどれぐらいの価格が、700トンとか1,000トンのオーダーで売り切ることができるかということが非常に鍵を握っていると思っております。
ただ、前回というか平成の当初ごろに失敗したという話は、実は魚価の問題なので、状況としては非常に似ている、そこは油断できないと思います。ただ、くどいようですけれども、東北のやり方と境港のやり方というのはかなり違っておりまして、直営部分がかなり多いということもあって、そこはかなり期待ができるのではないかと思いますし、もう一つはギンザケのほかにいろいろ検討されているということもありまして、本体事業としては社長からも伺いましたけれども、かなり売り先からアンケート調査をしたところでは非常に高い評価を得たので、ぜひ頑張りたいということでありました。
伊藤(美)委員もよく御存じですけれども、実は山の中で飼うほうの期間がずっと長いものですから、そこら辺の安定的な供給契約、売価設定というのも非常に経営上は重要だというふうに認識をしておりますので、よく地元、関係の方の意見を聞きながら相談していきたいと考えております。
○伊藤(美)委員
ちょっと歯切れがよくなかったのですが、やっぱり皆さんも平成の初めの話をすぐに出してこられる。このギンザケの価格というのは南米からの輸入でかなり上下するもので、そのしわ寄せで、一気に幼魚をつくるところはお手上げになってしまった。そういうことにならないよう、県も中に入ってもらっているから今度はいいと思っておりますけれどもという話をよく聞くのです。その辺はきちっと確認しておかなければいけないと思います。
もう1点。水質がかなり影響するらしいですけれども、関金にはその水質に合致した箇所がもう1カ所あるそうです。ところがそこは農林水産省の事業をやっているでしょう。この間、そこを外してしまうと、農水省もいい顔をしないのだという話は聞きましたけれども、それはどうなっているのですか。いい水はいくらでもあるのだそうです。ですから、3~4カ所ですれば、境港の養魚場面積をふやしても応えれる、十分応えられる。そういう水量や今の小泉と同じ水質の地域があるそうです。だから、あれが農地・水、の関連でしょう、あの事業の。(「中山間」と呼ぶ者あり)中山間か。それで、県だか国だかのほうが難色示しているよと、その辺は川上参議院議員にもお願いをしているのですとは言っていましたけれども、何をお願いされたのかよくわからないのだけれども、それは何か情報を集めておられますか。だって、ふやそうと思うと、どこかで水質のいいところをふやさないといけないのに、ずっと調査してみると、その水質のいいところがあると言われる、どうですか。
●松澤水産振興局長
現場へ行きました。我々は我々として行って、小泉養魚場の社長と現場でお話をさせていただいたり、相談をさせていただきました。水産振興局としては、いわゆる養魚施設を建設する場所としては、ちょっとあそこは外せないと思っています。多分あそこが切り札というか、あそこだろうなと思います。ただ、直接支払いの事業ということもありますし、そういうことを前提に日本水産サイドがどのように判断されるかということが一方では結論になることでありますので、十分に私どもとしては本社筋と連絡をとりながら、そごのないようにしたいと思います。
○伊藤(美)委員
こだわるのは、あそこはいずれも行きどまりのどん詰まりの集落でしょう。言ってみればとどめ村です。そこが今の小泉では、この養魚場がある、このためにあそこはもう既に以前は消滅するのではないかと言われていたところがよみがえっているのです。今度はもう一つの福原というところですね。私も行ってみました。これもやっぱり集落の方々には、かなりの思考があるそうです。そしたら若い者も戻ってくるしと、小泉は若い者がまた出てきたからね。だから、そこに積極的にそれをやるには、やっぱり農地・水の国の事業がだめになるよということでおどされているという話をされておりましたよ。本当ですよ。
●西山農林水産部長
今のお話は中山間直接支払いの協定の話です。一定期間、ここの農地を守るという協定でその町に出して、直接支払い金が出ていると。そこの適地ですね、福原の適地を他に転用すると、協定全体の直接支払い金を返還をしないといけないということが、これはもう全国ルールです。
今の考えとしては、この協定が年限がもうすぐ切れるようになっておりますので、実際の再整備をしていくスケジュールに大体合っていくのではないかという見方をしております。協定が切れるときにそこを外して、協定を次の期間は結んでいくと、ちょうどそういうタイミングになるのではないかと見て、そういう考えでおるところであります。
○伊藤(美)委員
では、その場所を外してもう1回再協定すればいいということですね。それは大体何年になるのか。
●西山農林水産部長
たしかあと2年です。26年だったと記憶しております。
○伊藤(美)委員
そういうとどめ村、あそこの村の中に行ってみると、かなりよかった村の話だけれども、この間行ってみたら2軒ほど空き家ができているのです。だから、今とどめるにはやっぱり今度はプラス水産という格好の一つの小泉型の生き方というのがあの奥地ではあると、村は保持できるなと思うからそういう話をするのだけれども、いわゆる農地・水の事業があるためにほかに迷惑かけられないしと、村の衆たちが特定の事業で迷惑かけられないという話でしょう。それをやるなら全部返還しろと言っておられるようです。ですから、その辺はやっぱり調整ができる話は県もやっぱり調整してあげる、またああいう一番奥の村だからね。お願いします。その辺は整理してください。西山農林水産部長がもう大体大丈夫だと言っていたと私も言っておきますから。
◎上村委員長
よろしくお願いします。
○森岡委員
8ページ、9ページの境漁港の新しい振興ビジョンについての話ですけれども、境漁港は30年前の昭和57年に整備されて以来、少しずつの変化はあったのですけれども、それ以来の大々的な新たな展開だと思って評価はします。これのもとになったのは、平成14年の漁場整備計画の中で、新たな港としての計画があったわけですけれども、これが道半ばして途中でやめてしまったと。それを変更したという変更計画を今度新しくつくったという位置づけで、私は早くしてほしいと思っているのです。
要は、平成14年度の計画の中で、23年度末までに他の漁港と競争しても負けないような港にしましょうという計画であったはずなのです。今、全国の現状を見てみると、東北のほうであれだけの被災がありながら、八戸であったり気仙沼であったり、そういったところは着々と最新鋭の機能を持って漁港機能を高めているのですね。この計画を見ますと、早くても27年度に着工していくのだということで、これまでも東北やほかの先進地から見ると周回おくれの感があったにもかかわらず、まだここに来て少しスピード感がないのではないかという感覚があります。これは前向きに考えて非常にいい計画だと思います。前の計画なんかに比べれば非常にソフト的な、ソフト対策も非常に組み込まれておって評価できるのですが、もっとスピード感が必要ではないかと感じるのですが、その点はどのようにお考えなのでしょうか。
●平野境港水産事務所長
まず、最後の今後のスケジュールのところですけれども、これは水産庁といいますか、国のほうの地域指定を受けるというのがまず事業実施の前提となっていまして、水産庁にそこのところを質問、あるいは要望したところ、来年8月の財務省折衝が認められないと事業着手はできないという説明になっております。平成26年に設計着手という、そこのところの県による事業着手というのは変えられないということでした。ただ、施工のところは平成27年からとしておりますけれども、設計が早くできた場合にはできたところから順次施工と、平成26年度中に施工にかかるというところだけは今後唯一早くできるところかなということで考えております。
最初にございました漁港整備計画の変更につきまして、これについても先月、11月29日の会議で話はいたしましたけれども、所管しております空港港湾課が県の方針をまとめて次の常任委員会の際にでも報告しようということで話を聞いております。
○森岡委員
今の説明を聞くと、国が計画の承認をしないとまだ県は動けないということなのですが、先ほど平野境港水産事務所長さんがいろいろ説明されましたよね、例えばシャーベット氷であったりです。昨年、セレクター機も入れながら、こういう高度衛生管理市場にそぐわないように外に出しっ放しだとか、そういった面は、国が計画を策定する以前に県としてもしっかりとこれはやっておくべきことではないかと思いますので、本当にできるところから着実にやっていくような体制づくりを行っていただければと思います。振興局長の決意表明を一言お願いします。
●松澤水産振興局長
また歯切れが悪いかもしれませんけれども。
いろいろな思いを持って、本当に県市場、漁港の整備に取り組むということでありますけれども、産地間競争ということももちろんありますし、どうしたら収益力がアップするような産地になるかというところが一番大事だと思うのです。そういう意味では、森岡委員が言われたようにハードはそれなりにいくとは思いますけれども、そこを運営する体制というか、運営の仕方というか、そういうソフト部分のところというのが非常に大きいと思います。そういう意味では、セレクターの使い方というかそこの設置場所という話にもお触れになったので、非常に重要な指摘をいただいたと思っておりますので、そうしたことも含めて、まさにやれるところからやって準備をしておくということは非常に大事だと思うので、しっかりやっていきたいと思います。
○森岡委員
順次やっていただければと思います。
この7ページにある、例えば漁獲量の話でいいますと、イカが18トンなんて普通考えられないです。漁場が形成されるかされないかという部分もあるのですけれども、イカの場合は船が集まれば必ず灯に寄ってくるという習性がありまして、要は先ほどいったシャーベット氷だとか高度処理をしているような港に船はどうしてもは入りたがるんですね。だから、境港がおくれているのではないかというのが1つあるのです。漁場がないのは確かなのですけれども、漁場を形成するために船を集めなければいけないのです。船を集めるためにはそういう港をきちんと整備することがとても重要ではないかと私も認識しておるのですが、その辺も考慮しながら整備していただきたいと思います。
◎上村委員長
では、よろしくお願いします。
●松澤水産振興局長
いろいろな要因が重なってのことだと思います。ただ、やはり市場としてあらゆる努力を傾けて、東北も含めて船を集めようと躍起になっているわけですから、そういう意味ではシャーベットアイスを使用するといったような具体的な方法も含めて、とにかく利用する船の隻数がふえるような、そういう港づくりというのは非常に大事だと思いますので、頑張りたいと思います。
◎上村委員長
ほかにございませんか。
○内田(隆)副委員長
先ほどの追加になるのですけれども、今、くしくも伊藤(美)委員が言われたように、国事業と農振事業の関係というのは非常に多くありまして、何で私、こういうことに注力するかというと、確かに申請者は市町村なのですけれども抱えている案件というのは県の案件が多かったりするのです。例えば、産業廃棄物最終処分場もやっぱり農振除外がかかっていまして、これ8年要件だと25年3月までのはずです。こういうさまざまな県の事業等に関するものがある中で、農振除外のガイドライン的なものがあれば申請を起こす側としても起こしやすいと思うのです。だから、その辺も一言加えさせてください。
◎上村委員長
では、米山経営支援課長よろしくお願いします。
ほかにございませんか。
ないようでございますので、次に、閉会中の調査事項につきましてお諮りいたします。
本委員会の所管に係る商工業及び農林水産業振興対策並びにその他の主要事業につきましては、閉会中もこれを継続審査することとし、その旨議長に申し出ることとしてよろしいでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
御異議がないようですので、その旨議長に申し出ておきます。
なお、委員長報告の作成、内容につきましては、委員長に一任いただけますでしょうか。(「はい」と呼ぶ者あり)
そのようにさせていただきます。
次に、その他ですが、委員、執行部のほうで何かございませんか。
○内田(隆)副委員長
済みません。いつもその他で失礼します。
この期間、僕、弓浜地区を結構歩いているのですけれども、弓浜の農家さんでこういうことを言われる方が結構いらっしゃって、ぜひ調査をしていただきたいのです。大橋川の関係で護岸を崎津で整備しましたよね。多分、8メートルのコンクリートが入っているとおっしゃっています。これは正しいかどうかわかりませんので調べてください。8メートルのコンクリートが入っていて、弓浜半島は水位が4メートルぐらいしかないのです。つまり、地下水が4メートルしかないということは、4メートル掘れば水に当たるのですね。8メートルのコンクリートが入っていて4メートルの水位しかなかったら、今まであった水の循環がしないとおっしゃるのです。では、この8メートルの護岸を何で整備されているかというと、大根島の有名な軽石ですね、非常に水の通過性がよい。これで整備されていたので水はけがよくて水がとどまらなかったというのです。だから…。
○福間委員
島石ではないですか。
○内田(隆)副委員長
島石ですね、島石。それで、今8メートルをされてしまったので水が通過しなくて腐っていくのではないかとおっしゃるのです。この辺はどこが調査するのですか。誰の責任になるのでしょうか。
◎上村委員長
俵農地・水保全課長、わかりますか。わかる範囲でもよいので、どなたか答弁をお願いします。
●俵農地・水保全課長
一応護岸につきましては、弓浜地域いろいろ国土交通省とか管理区域がありまして、ちょっとそのあたり、関係機関と話をしてみたいと思いますけれども、一応護岸については基本的には所管は県土整備部の河川課だと思いますので、一度話をして、そういう話について調整といいますか、調べてみたいと思います。
○内田(隆)副委員長
ぜひよろしくお願いします。本当にただでさえ水がつかるところです。水につかるところ、雨が降ったりすると。そこで水循環がなくなるということは農地として考えると非常に使いづらい農地になってしまいますので、護岸整備だけではなくて、これもう横ぐしを入れていただいて、ぜひとももし国土交通省であれば、現状報告をしないといけないと思いますし、やっぱり農家さんが泣いてしまうというのは一番よくないことだと思いますので、きちんと調べていただいて連携をとっていただいて報告をしてください。お願いします。
○伊藤(美)委員
松澤水産振興局長、泊の海水井戸の期待は大きかったのですけれども、現状はどうなっているのですか。何か知らないけれども異業種の方々がかなり期待を持って見ておられるそうですし、地元の漁師の衆はなかなか手が出せないのだという話も聞きますが、どうですか。
●松澤水産振興局長
具体的に2社の方が進出ということで、個別に相談をさせていただいております。それで、いずれ養殖対象種も変更なり追加していきたいというようなお考えもございますし、それから販売をそこでやりたいというような、ただ単にそこで魚を養殖するということではなくて少し広がりのあるような経営もお考えだと思っておりますので、来週また2社のうちの1社の方と個別に協議をするような運びになっておりますので、十分支援していきたいと思います。
○伊藤(美)委員
沿岸漁業がなかなか伸び悩みになっている中で、養殖自体がそれで経営成果が上がるか上がらないかはともかくとして、非常に期待が大きいのです。それで、実はもしそれが期待どおりにいくのだったら、来年度もう1本、もう1本、井戸を掘ってもいいはずだなと思うのですがが、予算要求等を控えてどうですか。
◎上村委員長
どうですか。
●松澤水産振興局長
検討したいと思います。ただ、いわゆる井戸はもちろん掘る、それで井戸の海水を使うということがほぼ前提になるような養殖の場所でございますので、非常に重要だと思います。
あと、水槽の配置をどのように調整をするか。多分もう2業者のキャパでいっぱいではないかと思いますけれども、そういうことも調整させていただきたいと思います。
○伊藤(美)委員
新しい産業づくりとして、今手を挙げておられるのは2社ともに建設業者さんですね。それは僕は構わないと思います、あそこには非常に中部のほうでは期待が高いし、みんなが注目していますから、泊の海水井戸というのは。それこそ新しい技術者も雇用されたのだという話も聞きましたし……(「そうですね」と呼ぶ者あり)拡大をにおわせてありますから。
◎上村委員長
議長の言葉ですから、頑張ってください。
○森岡委員
済みません。先般、ちょっと産業技術センターに行ったときに見たのですけれども、米子高専の鳥取事務所だったかな、何かそういう看板があったのです、部屋の事務所の看板。どなたかおられるかなと思って入ったのだけれども、どなたもおられなかったのだけれども、あれは何かされているのですか。
◎上村委員長
若葉台のあれですね。
○森岡委員
若葉台ですね。はい、ごめんなさい。
●岡村商工労働部長
これは産業技術センターと米子高専とのほうで業務提携か何かされて、米子高専の窓口が東部にちょっと薄いところがあるし、それから学生の勧誘なんかにもやっぱり積極的にやっていきたいということもあって、それで入居されているということで、1名置かれていると聞いていますけれども、東部の産業界との連携を強化するということで、産業技術センターと農林水産省と高専の校長の間で取り交わされて部屋が決まったと聞いております。
○内田(隆)副委員長
済みません、多分市場開拓課になるのでしょうか、よろしくお願いします。
例えば、県が支援している6次産業で新しい商品をつくったり、農商工連携で新しい商品をつくったりしますよね。それで例えば東京の食のみやこプラザなんかで販売します。そういうときに何が問題になるかというと、ロジスティクスコストだということを聞いていらっしゃると思うのです。これロジスティクスコストの支援を伯耆町がしています。これも県がたしか調査に行っていると思うのですけれども、このロジスティクスコストに対する助成をしてあげて、新しい業者さんとか受注の機会につながるというのは非常に多いと思うのですけれども、小ロットの場合、非常にそのロジスティクスコストが出せないということがあると結構お聞きしているので、このあたりはどのように対応されるのですか。
◎上村委員長
難しい質問ですが、これはどちらが答弁をされますか
●三木市場開拓局長
内田(隆)副委員長から、先ほど6次産業とか農商工連携でつくった、確かにすばらしい商品が生まれてきています。大ロットの場合は、例えば加工品については大量にもうトラック1台仕立ててという話もあるのですけれども、小ロットでやる分、例えばアンテナショップも小ロットの分だと思うのですけれども、今は現実としては長生堂さんが倉吉から一括して送っている実態があって、その分、個々に送るのではなくて、少しは流通コストが削減になるのではないかと思っています。
ただ、アンテナショップでも1,100アイテムぐらい今あるのでしょうか、それぞれ全部一遍に揃わないものもあって、その分は一応送っているかもしれません。
多分、おっしゃる意味は、どこかの商店か飲食店が、ことし30本欲しい、今月30本欲しいというようなときだと思うのですけれども、今のところ、そのコストを県が支援しているというのはないです。多分そういう話はアンテナショップのアンケートでもコストがかかるという話は聞いておりますけれども、いかんせん、やっぱり価格設定の問題とかその辺にはね返ってくることなので、うちは特には支援はしてませんけれども、これはちょっと難しいですね。市場流通はよくてこれはだめなのかという話もありますし、全て物流に関して県が関与するということはなかなか難しいのではないかという気はいたします。
○内田(隆)副委員長
ありがとうございました。でも、その中でもせっかくつくったものを一生懸命売ろうとしていらっしゃる業者さんがいて、そのチャレンジを助けるのが、商品づくりまではチャレンジを助けてあげますよ、あとは自分たちの経営努力でというのもわかるのですけれども、1回、伯耆町さんがなぜそういうことに取り組まれて実際に予算化されているのかを聞いてみてください。町村ができて県ができないというのもおかしな話ですし、それも整理していただいて、ぜひ参考にしてみてください。よろしくお願いします。
●三木市場開拓局長
内田(隆)副委員長の話は、貴重な意見ですので参考にさせていただきます。
ただ、県でも試験的に出る分についての旅費とかその辺の支援はやっておりますので、恒常的ではないですけれども、最初のチャレンジの分野ではやっていますけれども、未来永劫ずっとということはちょっとなかなか難しいのかなという気はいたしますので、そういうチャレンジ的なところについては県も応援しておりますので、ちょっと勉強してみます。
◎上村委員長
よろしくお願いします。
ほかに御意見はございませんでしょうか。
それでは、意見も尽きたようですので、委員の皆様に御連絡いたします。次回の常任委員会は1月21日月曜日午前10時からの開会の予定ですので、よろしくお願いをいたします。
執行部の皆さんは御退席いただいて結構でございます。お疲れ様でした。委員の皆様は残ってください。
(執行部退席)
お残りいただいたのは、県外調査についてでございます。1月17、18の2日間、お手元の日程のとおり、埼玉県及び東京都で調査をしたいと思いますので、よろしくお願いします。なお、飛行機でございますので、飛行機が欠航した場合の日程を2枚目に添付しておりますので、よろしくお願いします。
このことについて御意見がありましたらどうぞ。
○伊藤(美)委員
雪があったときもあるから、雪のときも……。
◎上村委員長
雪のときも一応考えているということでございます。
○森岡委員
異議なし。
◎上村委員長
執行部との意見交換会でございますが、1月21日の常任委員会開催後の午後6時から、白兎会館で意見交換をしたいと思います。皆さん、出席していただきたいのですけれども、御都合が悪い場合は事務局までご連絡ください。
○内田(博)委員
21日ですか
◎上村委員長
21日です。午後6時から白兎会館です。商工労働部が担当と聞いております。
それでは、以上をもちまして常任委員会を閉会いたします。御苦労さまでした。いい年末年始をしてください。
午前11時53分 閉会
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