午前10時00分 開会
◎前田委員長
おはようございます。ただいまから企画県土警察常任委員会の予備調査を行います。
本日は、前半を企画部、警察本部、後半を文化観光局、県土整備部で予備調査を行いたいと思います。
会議録署名委員の指名をいたします。藤縄委員と銀杏委員にお願いしたいと思います。
質疑は、それぞれの部局等の説明終了後に行いたいと思います。
では、初めに中山企画部長に総括説明をお願いします。
●中山企画部長
11月定例会にお願いしております予算について説明させていただきます。
お手元の11月補正予算関係と11月16日専決分の説明書をごらんいただきたいと思います。
まず、補正予算に関する説明書でございますが、1ページをお開きいただきたいと思います。 補正に関しましては、総額で5,775万8,000円をお願いするものでございます。これにつきましては私立学校生徒授業料等免除補助金にかかわるものですとか、情報政策課関係でインターネット、あるいはウイルス対策ソフト、あと自治振興課におきましては市町村振興協会交付金、こういった案件をお願いするものでございます。
続きまして、専決処分関係でございますが、1ページをおはぐりいただきたいと思います。 補正額で4億6,435万6,000円をお願いするものでございます。これにつきましては12月16日に衆議院議員選挙が行われますので、この選挙に要する経費を専決処分でさせていただきましたので、今回予算でお願いするものでございます。
◎前田委員長
続きまして、関係課長から順次説明をお願いしたいと思います。
議案第1号、平成24年度鳥取県一般会計補正予算でございます。
●今岡教育・学術振興課長
資料の2ページお願いいたします。私立学校生徒授業料等減免補助金でございます。
事業の目的・概要でございますけれども、公立学校の授業料無償化に伴いまして平成22年度から導入されて支給しております就学支援金、国庫10分の10の事業につきましては、私立高校生に月額9,900円支給されまして、保護者の所得状況に応じまして、例えば年収250万から350万程度ですと1.5倍の加算支給がなされているところでございます。その加算基準の改正がことし行われましたけれども、あらかじめ国から示された基準案と最終的に示された新基準が異なることとなったことから、そういったことでの混乱を回避しまして新基準を円滑に実施するために、国庫10分の10で造成されています授業料減免基金を活用して、新基準では対象外となってしまう世帯を対象に特例措置をお願いするものでございます。
事業の内容、特例措置の内容について御説明いたします。
まず、特例措置の対象校でございますが、これは就学支援金の対象校と同じで私立高等学校等でございます。
減免対象者、それから特例措置の内容でございます。就学支援金の1.5倍の加算支給を受けるために必要な届け出書、これは2月にあらかじめ国から示された基準案に該当するということで既に提出した生徒さんのうち、7月に示された新基準に該当しない方ということになります。
基準案について御説明しますと、当初2月に示されました基準案は、4人家族で夫婦一方が働いて中学生と高校生というモデル世帯の場合の金額で市町村民税所得割額が5万1,300円未満とされまして、扶養確認等の事務負担も生じさせないために一律ということで示されておりました。しかしながら、この基準では世帯の収入に変動がなくても、子供1人世帯ではこれまで対象外の世帯がまた対象になってくるといったことがあります一方、子供3人以上の世帯では対象でなくなってしまうという問題がございまして、再度国において検討された結果、子供、扶養親族の数に応じた新基準とすることとされたものでございます。新基準は、具体的には1万8,900円に扶養親族の数に応じた額を合算したもので、例えばということで夫婦に中学生、高校生1人であれば5万1,300円となるというものでございます。
学校現場のほうでは、2月に示されました基準案で保護者に周知しまして事務処理を進めていたために、子供1人の世帯で加算を受けられるということで届け出をしていた世帯が発生しております。こういったことから、新基準が示されましてからいろいろ苦情が出まして、国において検討された結果、加算基準の変更に伴う混乱を回避して新基準の円滑な実施のためということで、これらの方々に対しまして国が負担する基金を活用した1年限りの特例措置を講じるとされたものでございます。
この所要額は、国から配分がありまして、積み増して取り崩してこの財源に充てるということで、全都道府県でこれらの措置が講じられる予定となっております。
減免額としましては、1.5倍加算を受けることができた場合の支給金額と一律支給額との差額、要するに4,950円を減免しようというものでございます。
予算額としましては、該当者は17人と見込まれまして、今回お願いしますのは来年3月までの所要金額で75万8,000円でございます。
9ページお願いいたします。繰越明許費でございます。公立大学法人鳥取環境大学運営交付金の事業のうち英語村の施設整備費に関するものでございます。
英語村につきましては、先般も運営状況を御報告いたしましたけれども、ことし4月に暫定オープンいたしまして、運営状況、利用状況を見ながら本格オープンに向けての施設整備を行うということとされておりましたけれども、いろいろ検討した結果、現在地、学生センターの1階でございますけれども、こちらで増築することになりまして、それに基づきまして詳細設計を行いましたところ、増築の場合には既存の建物の一部撤去、外壁とかひさしとかをしなければいけないとか、仮囲いをしなければいけないということで準備工事に時間を要するということで、年度内完了が困難ということで繰り越しをお願いいたすものでございます。
繰越額は、工事費から実施設計費を除いたところのもので1,868万でございます。よろしくお願いいたします。
●森本情報政策課長
3ページにお戻りください。2件、これはいずれも債務負担行為でございます。
最初は、インターネット映像配信事業でございまして、知事会見でありますとかこの県議会の本会議、あるいは委員会のネット配信等を行っておりますインターネットの映像を処理する装置でございますけれども、その更新時期に来ておりまして、このたび機器を更新するものでございます。
下のほうはウイルス対策ソフト導入費ということで、庁内LAN約5,000ユーザーございますが、それぞれのパソコンにウイルス対策ソフトを導入したりとか、あるいは外部からメールが来た際にまず一括してそのメールを受け取るサーバーがございますが、そのメールサーバーにセキュリティー対策を施すといった用途に使うセキュリティーソフトを導入するための経費でございまして、これも5年間の債務負担行為でより安く調達するというものでございます。
10ページをごらんください。債務負担行為の説明書でありまして、今説明した内容が書いてございますので、後でごらんになってください。
●谷口自治振興課長
資料の4ページをお願いいたします。市町村振興協会交付金でございます。5,700万円の補正をお願いするものでございます。
このたびの補正は、全国の都道府県が市町村振興を目的として発売する宝くじであります。具体的にはサマージャンボとオータムジャンボでございますけれども、この収入について本県への配分額が現計予算より5,700万円の増収が見込まれます。このため、これを財源として同じ額を市町村振興協会の交付金に増額するものでございます。
なお、市町村振興協会における主な事業内容は、そこに書いておりますとおり市町村に対する災害時の融資、市町村の振興に関する調査研究等の基金造成、それから市町村が行う職員研修等ということでございます。
◎前田委員長
続きまして、議案第31号、専決処分の承認について、平成24年度鳥取県一般会計補正予算についてであります。
●谷口自治振興課長
専決処分の資料の2ページをお願いいたします。衆議院議員選挙費でございます。4億5,980万円の補正となっております。
このたびの補正は、第46回衆議院議員総選挙を公職選挙法に基づきまして管理執行する経費でございます。
なお、所要経費の積算は中ほどの表に書いておりますけれども、根拠は「国会議員の選挙等の執行経費の基準に関する法律」に基づいております。
内訳は表のとおりでございますけれども、1の交付金というのは県から市町村等へ交付するもので、例えて言えば市町村の投票所の経費、ポスター掲示場の経費等々でございます。
2番目の県分事業費と申しますのは、県で直接支出するものでございまして、選挙公報印刷経費、啓発経費等となっております。
なお、公示日は12月4日、投開票日は12月16日ということでございます。
あわせて3ページお願いいたします。最高裁判所裁判官の国民審査に係る経費455万6,000円を計上しております。
これは、総選挙と同時に行われます最高裁判所裁判官の国民審査につきまして管理執行を行う経費でございます。
内訳は中ほどに掲載しているとおりでございます。これにつきましても所要経費の積算は「国会議員の選挙等の執行経費の基準に関する法律」に基づいたものでございます。
以上の専決処分につきまして承認をお願いするものでございます。
◎前田委員長
それでは、企画部の質疑等を行いたいと思います。
○稲田委員
2ページ、もう一回わかりやすく説明してもらわないと何のことだかよくわからない。
●今岡教育・学術振興課長
就学支援金に係る加算基準の見直しによって生じましたことに対応するためということでございますけれども、2の(2)の減免対象者の基準(案)のところをごらんいただきたいのですけれども、今回減免対象としようという、つまり授業料の負担軽減を図ってあげようとする方のことなのですけれども、就学支援金を1.5倍加算して割り増し支給を受けられる方がございます。こういった方々については、従来市町村民税の所得割額に応じましてその加算を判断していたところでございます。その加算基準がことし見直されたのですけれども、その最初の見直し案が基準(案)というもので、上に書いてある2月に提示というものでございます。それによりますと、保護者等の市町村民税所得割額の合算額が5万1,300円未満ということになっておりました。この内訳といいますか、意味としましては、夫婦で一方が働いておられて、中学生、高校生1人ずつの4人のモデル世帯の場合5万1,300円未満の所得割額であれば加算しましょうということであったわけです。それが7月に示された最終的な新基準によりますと、保護者の市町村民税の所得割額の合算額が1万8,900円プラス(1)、(2)ということで、(1)番は中学生、(2)番は高校生なのですけれども――に扶養親族の数を掛けたものということになりました。 これは、子供の数に応じましてできるだけ公平なというか、適切な制度にしようということで、一律ではなくて扶養親族の数に応じたもので判断しましょうということでございます。といいますのが、一律ですと子供1人世帯ではこれまで対象でなかった方も対象に入ってきてしまうということがありますし、一方では子供さん3人以上の世帯では5万1,300円以上納めておられて所得状況が同じなのに対象でなくなるという、そういったでこぼこができたものですから、でこぼこを生じさせてはいけないということがございまして、新基準というものをつくられたわけでございます。
ただ、2月に一律の基準が示されておりましたので、子供1人世帯とかで自分は対象になるということで既に届け出をされていた方もあったものですから、そういう方々に対しましてやはり何らかの手当てをしなければいけないではないかということで、いろいろ各方面から御意見、御苦情があったようでして、ではそれにどう対応するかということで国のほうで検討された結果、新基準で外れてしまう方々につきまして授業料減免という形で1年限りなのですけれども特例措置を設けて、こういった新基準の適用が円滑にいくようにということで国のほうから要請があって対応しようというものでございます。(「何だかよくわからない」と呼ぶ者あり)
◎前田委員長
今岡課長、そうすると新基準の1万8,900円足す……、4人家族でしょう。そうしたら(1)を1人にして、(2)を1人にして足したら幾らだ。
●今岡教育・学術振興課長
5万1,300円になります。
◎前田委員長
そうしたら24年2月は幾らだ。5万1,300円か。
●今岡教育・学術振興課長
はい。
◎前田委員長
変わっていない。(「子供の数がふえている」と呼ぶ者あり)いや、4人家族でしょう。(「実態が子供の数がふえていたらこれだけ」と呼ぶ者あり)割り増しするのか。(発言する者あり)その辺を説明しなさい。
●今岡教育・学術振興課長
先ほど言いましたように、子供の数の多い世帯で外れてしまうところが出てしまうということがございます。例えば夫婦2人で子供さんが3人の場合は、基準額を上げてあげないと外れてしまうということがございます。一方で、子供さんが1人の場合には、基準額を下げないといけないということがありまして、そういったことで例えば子供さんが3人の場合で中学生1人、高校生2人の場合には、今記載しています算式で計算しますと6万4,000円未満の方まで対象にしますという、そういった内容の新基準でございます。
◎前田委員長
これだけで説明しようとしても無理だ。補足の説明をしなければいけない、ペーパーで。
稲田委員、わかりましたか。
○稲田委員
わかったようなわからないような。
◎前田委員長
要は扶養親族の数で、ふえたら金がぐっと上がってきて対象になるのだと。1.5割増しの支援が受けられると。
○藤井委員
専決処分の3ページですが、本当は本部長に聞きたいのだけれども、最高裁判所裁判官の国民審査は意味がありますか。ずっと昔からやられていることだけれども、企画部長、これに対して疑問というのが過去起こったことがあるのでしょうか。我々もむしろ印をつけないほうが、何もしないで出すのがいいのか。
◎前田委員長
これは本部長というわけになりません。
○藤井委員
ちょっと感想を聞かせてください。
◎前田委員長
全然所管外だ。
●中山企画部長
質問の趣旨は、これをやる意味ということでよろしいのでしょうか。これをやることの意味はどういう意味かということでございますね。
私もちょっと勉強不足なところがありますが、基本的にはこれは法律によって決まっているということ以外はちょっと。それで粛々と事務を進めるということでございまして、これをやる意味というのは、多分憲法だとか法律で決まっていることだと思いますので、それ以上は。
○藤井委員
僕は意味がないと思うし、意味がないということを県議会で発言した人がいたということだけは記録に残しておいてほしいと思う。何年も何回もやってきたけれども、要するにアリバイづくりというか、そういう類いのものでしかないと思います。お金ももったいないし、もっと効率のいい方法を、むしろ国会議員が選ばれたらいいのではないですか。憲法ですか。(発言する者あり)そういうことで結構です。本当は警察本部長に聞きたかったけれども。
◎前田委員長
谷口課長、趣旨を。
●谷口自治振興課長
趣旨というのはなかなか難しいのですけれども、私自身の感想からいえば、過去にこれで罷免されたといいますか、やめさせられた裁判官はないというふうに聞いております。ただ、裁判官という非常に重大な職責にある方につきまして、定期的にチェックをするということはそれなりに意味があるのではないかというふうに考えております。これは個人的な感想ですけれども。
○稲田委員
もともとこれは、要するに司法を民主化していく、司法に民間の意見を取り入れていくということが最高裁判所裁判官の国民審査の趣旨であることだけは間違いないと思います。
ただ、裁判官の数も非常に多いですし、それぞれの裁判官の過去の業績についてずっと書いてはあるのですけれども、その業績が十分に国民に理解ができないという恨みはあると思います。
このやり方について憲法上どうなのだという学者の議論も確かにあることも事実なわけですけれども、今のところはそういった国民審査を裁判官といえども仰ぐのだという趣旨で、この裁判官の国民審査法という法律ができ上がっているというようなことなのです。(藤井委員「あなた自身は賛成なのですか、反対なのですか」と呼ぶ)
やり方としては間違ったやり方ではないと私は思っております。ですけれども、効果ということになると、紙切れ一枚読んでそれぞれの最高裁の裁判官の過去の裁判の業績がわかるというものではないですから、真実の効果については疑問があるというのが本音です。
◎前田委員長
続きまして、警察本部に入りたいと思います。
初めに、石田警察本部長に総括説明をお願いします。
●石田警察本部長
本議会で警察本部から御審議お願いしております平成24年度鳥取県一般会計補正予算等議案1件と報告1件について御説明いたします。
議案説明資料の表紙裏面の平成24年11月定例会議案説明資料目次をお願いいたします。
予算関係では議案第1号、平成24年度鳥取県一般会計補正予算、予算関係以外では報告第2号、議会の委任による専決処分の報告についてであります。
最初に、資料の1ページお願いいたします。
議案第1号、平成24年度鳥取県一般会計補正予算につきましては、本債務負担行為に関する調書のとおり、平成24年度運転免許証更新時講習委託を初め行政処分者講習、警察学校等給食業務など外部に委託を行う業務について債務負担行為の設定をお願いするものであります。
次に、資料の2ページお願いいたします。
報告第2号は、議会の委任による専決処分の報告についてであります。1件は、鳥取県暴力団排除条例の一部改正について、ほか2件につきましては公務中の職員の交通事故についての損害賠償に係る和解及び損害賠償の額の決定について、それぞれ知事の専決処分がなされたことから御報告するものであります。
警察職員による交通事故防止につきましては、今後とも全職員に対する指導を行ってまいりたいと考えております。
以上、警察本部の提出議案等について御説明を申し上げました。詳細につきましては関係課長に説明をさせてますので、よろしく御審議いただきますようお願いいたします。
◎前田委員長
それでは、議案第1号、平成24年度鳥取県一般会計補正予算について、清水警務部参事官会計課長事務取扱に説明を求めます。
●清水警務部参事官会計課長事務取扱
議案第1号、平成24年度鳥取県一般会計補正予算について御説明いたします。資料1ページ、債務負担行為に関する調書お願いいたします。
来年度、平成25年4月から複数年による委託業務を開始するためには、平成24年度中に入札、契約を行う必要があることから債務負担行為5件をお願いするものでございます。
1件目は、運転免許証更新時における講習を委託するため、平成25年度から2年間の支出予定額として6,801万4,000円お願いしております。
2件目は、運転免許証の停止処分等を受けた者に対して行う行政処分者講習を委託するため、平成25年度から2年間の支出予定額として4,313万6,000円をお願いしております。
3件目の警察学校等給食業務委託は、警察学校及び隣接する機動隊の入寮生等に対しまして食事の提供行う業務を委託するもので、平成25年度から2年間の支出予定額として5,246万1,000円をお願いしております。委託に係る所要経費の内訳につきましては、栄養士、調理員等の人件費、食材費等でございます。
4件目は、警察本部庁舎の清掃業務の委託をするため、25年の1年間支出予定額として1,158万円をお願いしております。
5件目の警察本部庁舎保守管理業務委託は、警察本部庁舎の電気、機械設備等の保守管理、点検業務を委託するもので、25年から3年間の支出予定額として3,066万6,000円をお願いしております。
以上、御説明申し上げました。よろしくお願いいたします。
◎前田委員長
続きまして報告第2号、議会の委任による専決処分の報告について、鳥取県暴力団排除条例の一部改正について(平成24年10月22日専決)につきまして、松岡刑事部参事官兼生活安全部参事官兼警務部参事官組織犯罪対策課長事務取扱に説明を求めます。
●松岡刑事部参事官兼生活安全部参事官兼警務部参事官組織犯罪対策課長事務取扱
報告第2号、議会の委任による専決処分の報告について(2)の鳥取県暴力団排除条例の一部改正について御説明いたします。
議案説明資料の2ページをお願いいたします。
本件の提出理由につきましては、1の提出理由に記載しておりますように、平成24年8月1日に公布された暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律の一部改正により条ずれが生じたことから、同法の条項を引用する鳥取県暴力団排除条例の一部改正を地方自治法第180条第1項の規定に基づき、知事が本年10月22日に専決処分したことを同条第2項の規定により本議会に報告するものであります。
改正の内容は、2の概要の(1)に記載しておりますように、県の責務について定めた規定中、引用している暴力団による不当な行為の防止等に関する法律の条項を改めるものであります。
具体的には、3ページの新旧対照表のとおり、条例第4条中、引用している暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律の条項を「法第32条の2第1項」から「法第32条の3第1項」に改正するものであります。
なお、施行期日につきましては、2の概要の(2)に記載しておりますように、改正されました暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律の施行の日と同一日としております。
以上、御説明申し上げました。よろしくお願いいたします。
◎前田委員長
続きまして、損害賠償に係る和解及び損害賠償の額の決定について(平成24年11月12日専決)、続きまして、損害賠償に係る和解及び損害賠償の額の決定について(平成24年11月12日専決)、前田警務部監察官室長に説明を求めます。
●前田警務部監察官室長
報告第2号について御説明いたします。議会の委任による専決処分の報告についてでございます。資料につきましては、4ページと5ページになります。よろしくお願いいたします。
職員の公務運転中の交通事故による損害賠償に係る和解、損害賠償額の決定について、11月12日に専決処分がなされました2件につきまして御報告を申し上げます。なお、前回9月の常任委員会におきまして稲田委員より発生時間等わかりやすい資料をという御意見がございました。そういったことを改善いたしまして御報告申し上げます。
資料4ページについて御報告いたします。和解の相手方は鳥取市内の法人で、和解の要旨は県側の過失割合を5割といたしまして、県は相手方に対して物的損害に対する損害賠償金27万5,674円を支払うというものでございます。
事故の概要につきましては、平成23年11月17日、午後6時25分ごろ、鳥取市千代水地内におきまして、鳥取警察署所属の職員が警ら用務のため小型特殊自動車、これはミニパトカーでございます、これを運転中、交差点を右折しようとした際に直進をしてこられました相手方使用の普通乗用自動車と衝突し、双方の車両が破損したものでございます。
資料の5ページについて御報告いたします。和解の相手方につきましては、鳥取市内の個人の方でございます。和解の要旨は、県側の過失割合を5割といたしまして、県は和解の相手方に対しまして物的損害に対する損害賠償金1万9,950円を支払うというものでございます。
事故の概要につきましては、平成24年5月2日、午後2時25分ごろ、鳥取警察署所属の職員が会計の用務のため普通乗用自動車を運転し、鳥取市千代水地内の銀行の駐車場におきまして駐車枠に駐車しようと後退いたしましたところ、隣接した駐車場枠から前進してこられました和解の相手方の軽乗用自動車と衝突し、双方の車両が破損したという事故でございます。
職員の交通事故につきましては、県民の方の信頼を大きく失うものでございます。こうしたことを重く受けとめまして、パトカー等公用車を運転することの責任と自覚を持たせる指導教養に今後も努めまして、職員の交通事故防止対策に努めてまいりたいと思っております。
◎前田委員長
それでは、警察本部の質疑等を行いたいと思います。
○銀杏委員
債務負担行為ですけれども、運転免許証更新時の講習委託と行政処分者講習委託についてですが、委託先は同じところでしたか、別々でしたか。
●清水警務部参事官会計課長事務取扱
一般競争入札を行った上で決めておりますけれども、現時点は同じところになっております。
○銀杏委員
詳しい中身まではちょっとわからないのですけれども、比較的似たような内容の業務であるなら分ける必要があるのかなというふうにも思ったりします。委託先は一緒ですし、月々に直すと運転免許証の更新時の講習委託が約300万で、行政処分者の講習委託が月々約200万というふうなことですので、これを一つにして出せばもっと経費節減になるのではないかというふうな気もするのですけれども、どんなものでしょうか。
●清水警務部参事官会計課長事務取扱
業務の中身と講師の人数等を考えましたら、やはり分けたほうが中身のあるものができるのではないかとは考えておりますけれども、委員の意見につきましては今後の参考とさせていただきたいとは思っておりますが、現在のところは分割して進めていきたいと考えております。
○銀杏委員
また後で結構ですから、具体的な業務の内容を教えていただければと思いますので、よろしくお願いします。
◎前田委員長
では、よろしくお願いします。
ほかにないようでしたら次に移りたいと思います。
続きまして、請願・陳情の予備調査行いたいと思います。
今回の予備調査は、新規分の陳情3件でございます。
現状と取り組み状況、配付資料のとおりでございます。
初めに、執行部から現状と取り組みについて聞き取りを行った上で、陳情者の願意の聞き取り、現地調査を行うかどうか検討したいと思います。
では、担当課長から順次説明を求めます。
企画部新規分、陳情24年32号「公立・私立とも就学支援金制度の拡充を求めることについて」、引き続き陳情24年34号「私立高校の授業料助成制度の創設について」の2件を今岡教育・学術振興課長にお願いします。
●今岡教育・学術振興課長
請願・陳情資料の1ページをお願いいたします。まず、24年32号、公立・私立とも就学支援金の拡充を求めることについてでございます。
現状と県の取り組み状況でございますけれども、22年4月より公立高校授業料無償化ということで、私立高校につきましても就学支援金制度が授業料に対して導入され、負担軽減がなされているところでございます。
具体的な金額としましては、年額で一律11万8,800円、月額9,900円でございますけれども、これが支給されまして、所得状況によりまして1.5倍から2倍の加算がなされておりまして、2倍加算の場合は年額23万7,600円が支給されているところでございます。
本県におきましては、さらに生徒授業料減免制度によりまして授業料や施設設備費等の納付金を減免している学校に対して助成を行っているところでございます。
金額等は記載のとおりでございますけれども、家計が急変した場合などに授業料の全免、半免、施設設備費の一部を免除しているところでございます。
参考といたしまして、平成24年度の県内私立高校の生徒納付金の状況を記載しております。学校を平均しました年額で授業料が21万円余、施設設備費等で19万円余で、合計41万円弱という状況でございます。
続きまして、24年34号、私立高校の授業料助成制度の創設についてでございますが、これにつきましても現状と県の取り組み状況は授業料に対する助成ということでは先ほどの就学支援金の拡充と同様の陳情内容でございます。国の就学支援金及び県の授業料減免がございますということで、現状取り組み状況は同じ内容でございます。
◎前田委員長
続きまして、警察本部の新規分で陳情24年25号「八橋警察署御来屋駐在所の建替えについて」幸村生活安全部地域統括参事官地域課長取扱にお願いします。
●幸村生活安全部地域統括参事官地域課長事務取扱
請願・陳情参考資料をごらんください。本件は、本年11月22日に西伯郡大山町御来屋103の2居住ののぞみ区区長から提出された八橋警察署御来屋駐在所に関する陳情であります。
陳情の内容につきましては、地域住民の安全・安心をより安定的に保障するため、老朽化の著しい八橋警察署御来屋駐在所を現在地付近において早急に建設地を選定し、建てかえ計画を進めることであります。
まず最初に、本件陳情をいただきました大山町御来屋のぞみ区区長様には、駐在所の活動に御理解と御期待をいただき、また勤務員の居住環境にまで御心配をいただき、感謝申し上げます。このような県民の駐在所に寄せる御期待に応えるよう一層努めてまいる所存でございます。
それでは、御来屋駐在所の建てかえについてでございますが、駐在所建てかえの基準は建築後25年経過した駐在所のうち老朽度や建物の損傷程度等を調査し、計画的に整備することとしております。
八橋警察署御来屋駐在所は、昭和61年3月に整備され、建築後26年経過していることから、建てかえを検討すべきところ、県下には当該駐在所以外にも建てかえ基準年数を経過した駐在所があり、これらを含めて計画的に整備することとしております。
なお、駐在所の施設につきましては必要な修繕は都度行うこととしているところであり、本件御来屋駐在所のシロアリ被害につきましては既に専門業者により駆除薬の散布を終了し、さらに必要な修繕を行うこととしているところであります。
◎前田委員長
それでは、質疑を行いたいと思います。(なし)
それでは、陳情者からの願意の聞き取りまたは現地調査の必要性につてお諮りしたいと思います。いかがいたしましょうか。(「必要なし」と呼ぶ者あり)
では、願意の聞き取りあるいは現地調査は行わないということでよろしゅうございましょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
では、そのように決定いたしました。
次に、報告事項に移りたいと思います。
質疑等は、それぞれの部局等の説明終了後に行いたいと思います。
それでは、企画部から順次お願いを申し上げます。7項目ありますので、項目を言って説明してください。
●亀井企画課長
企画部の資料をお願いいたします。まず1ページでございますけれども、まず、国出先機関の地方移管に係る動きにつきまして報告いたします。
大きな1番で「アクション・プラン」推進委員会ということでございますが、衆議院が解散される直前でありますけれども、11月13日に政府の「アクション・プラン」推進委員会が開催されまして、中国地方知事会からは、まだ知事会長就任前ではございましたけれども、平井知事が中国地方知事会の代表といたしまして、初めて政府の「アクション・プラン」推進委員会に出席いたしました。
(2)で概要ということで記載をしておりますが、この際、政府側のほうからは市町村の意見反映等に係る変更点、市町村などの意見を踏まえた変更点などが説明されました。
具体的には、3ページ以降にその説明があった内容を添付しております。
かいつまんで3ページを説明いたしますと、主な変更点といたしまして、まず1.でございますけれども、大規模災害時等の万全な対応の在り方ということで、大臣から特定広域連合等の長への協力指示があった場合には、直ちにその指示に係る措置をとらなければいけないという旨の対応すべき義務というのを法案に追加をするということ。
2.、市町村の意見反映の仕組みということでございますが、まず1つ目で反映義務を法文上明確化するということ。
2番で出先機関の移管と市町村意見の反映ということで、出先機関の移管に当たっては大半の市町村の理解を必要とする仕組みとする、その旨を基本方針において明確化するということ。
3番で市町村の意見の反映を担保する仕組み、そういったものを基本方針において明確化すると、そういった変更点等が説明をされました。
以下4ページ以降にその具体的な内容のポンチ絵、8ページ、9ページ、11ページにその際示されました法案の概要を添付させていただいております。
いま一度1ページに戻っていただきますと、大きな1の(2)の2ぽつ目でありますけれども、地方側からはということで財源を確保すること、できる限り市町村の意見を反映しなければいけないと、こういった条文案については法律的な整合性を検討することなど今後細部を調整してもらいたいと、そういったことを主張されました。ということで、地方側と書いておりますけれども、平井知事の発言でございます。
3ぽつ目で、議論を行いまして、法案と閣議決定の取り扱いにつきましては、樽床担当大臣に一任されたところでございます。
(3)で平井知事の発言内容ということでございますが、3ぽつ目で財政上の措置が法案にはっきり示されていないので、財源を確保されるよう強く主張したい。あるいは次のぽつでありますけれども、今後いかなる政治状況になろうと与野党を通じた目標としてこの法案の成立を図っていただきたいと、こういった旨の発言をされました。
大きな2番で閣議決定ということでございますが、特例法案につきましては2日後の11月15日、衆議院解散の前日でありますけれども、持ち回り閣議によって閣議決定されました。ただ、閣議決定されましたけれども、それのみで臨時国会への提出はされなかったというのがこの法案の扱いでございます。
続きまして、12ページをお願いいたします。第93回近畿ブロック知事会議の概要につきまして報告いたします。
10月25日に福井県のあわら市内におきまして近畿ブロック知事会議が開催をされまして、本県からは藤井副知事が出席いたしました。
大きな2番で会議の概要ということで、当日議論されました内容記載しております。ポイントだけ説明させていただきます。
まず、(1)で南海トラフ巨大地震対策の強化についてということでございますけれども、被害が想定されます全ての地域を対象とする法律を早期に制定すること、あるいは全国防災対策費の確保などにつきまして内陸直下型あるいは日本海側の地震も対象として国に対して要望していくといったこととなりました。
(3)で広域的な交通のリダンダンシーの確保についてということでございますが、先ほどの南海トラフよりも首都直下型地震のほうが先に発生するといった可能性もあるということで、西日本で二眼レフ構造としてバックアップする必要があるということから、ミッシングリンクを解消することや新幹線を初めといたします高速交通網の体系整備について国に対して提言をしていこうということとなりました。
(5)ですけれども、地方特定道路整備事業等の制度の延長についてということでございますけれども、この制度延長等含めまして道路財源全体の確保について国に対して提言していこうということとなったところでございます。
13ページでございますけれども、(11)で緊急雇用対策事業の増額・延長、要件緩和と、こういったことについて国に対して要望するといったこととなりました。
13番目でありますけれども、有害鳥獣捕獲の担い手対策ということで、現在その役割を主に担っております猟友会と十分に連携を図りながら、鳥獣の保護管理の専門的な知識を持つスペシャリストの全国的な育成、あるいはイメージ向上のための施策について国に対して要望しようということとなったところでございます。
続きまして、14ページをお願いいたします。中四国サミットの概要について報告いたします。
中四国サミットにつきましては、10月16日に高松市内で開催されました。
3番の出席者のところに記載しておりますように、中四国の各県の知事、それから中国経済連合会の会長、四国経済連合会の会長、こういったメンバーで中四国の行政、それから経済界のトップが集まりまして年に1回課題等について議論をする会議がこの中四国サミットということでございます。それが今年度は10月に高松市内で開催をされました。
大きな4番で会議の概要ということで記載しておりますけれども、(1)から(4)番までにつきましては15ページ以降に添付をしております共同アピールを採択したものでございます。防災対策の強化、基幹交通ネットワークの構築、国の出先機関改革、それから特例公債法案の関係で国の予算執行の正常化、こういったことにつきまして共同アピールを採択したところでございます。
その下の(5)でございますけれども、広域観光についてということで、中四国が連携して海外の観光客を取り込むインバウンド共同事業等について、来年の中四国サミットに向けて中四国で具体的な検討を進めようということになったところでございます。
続きまして、22ページをお願いいたします。日本海国土軸・環日本海交流推進大会等の概要につきまして報告をいたします。
11月14日に東京都内で日本海国土軸・環日本海交流推進大会が開催されました。
その概要につきましては、大きな1番のところに記載しているところでございますが、日沿連ということで行政側、それから議員の連盟、そういったところで合同で開催をいたしまして、大会決議等を行ったところでございます。大会決議につきましては23ページ、24ページに添付しております。
23ページをごらんいただきますと、下の記の大きな2番のところで例えば(1)日本海沿岸地域相互間、日本海側と太平洋側を結ぶ新幹線や幹線鉄道、高規格幹線道路や地域高規格道路など高速交通体系の整備促進でありますとか、(2)人流、物流の拡大に対応するための港湾の整備でありますとか、CIQ職員の適正配置など港湾機能の一層の充実、こういったことを初めといたします内容の大会決議を行ったところでございます。
22ページにお戻りいただきまして、大きな2番でございますけれども、日本海国土軸の形成に関する提案・要望活動ということで、先ほどの大会終了後、国に対しまして日本海国土軸の形成に関する提案・要望活動を実施いたしました。行いました要望書につきましては、25ページに添付しているところでございます。
22ページに戻っていただきまして、なお書きのところでありますけれども、この日沿連におきましては例年8月に国に対する提案・要望活動を実施しておりますけれども、今回は10月の4日に全国知事会が日本再生デザインを取りまとめるということで日本海国土軸に関する機運が高まっている状況がございます。それから本県におきましても9月議会で日本海国土軸につきまして議論が行われまして、もっと積極的に対応すべきではないかということがありましたので、事務局であります富山県のほうに本県から働きかけを行いまして、通常の提案・要望活動とは別にこの日本海国土軸に焦点を当てて今回実施をするということにつながったものでございます。
続きまして、26ページをお願いいたします。MV22オスプレイの本土での訓練につきまして報告いたします。
11月2日に政府主催の全国都道府県知事会議が行われました。その際、森本防衛大臣からオスプレイの本土での訓練等について説明がございまして、これを受けまして、本県は知事名で、防衛大臣に対して文書によってさらに詳細な情報提供を求めましたので、その内容につきまして報告するものでございます。
まず1番で森本防衛大臣の説明でございますけれども、全国知事会議の場で説明された内容をここに記載をしております。1ぽつ目で本土でもオスプレイの訓練を行うということ。2ぽつ目でキャンプ富士、岩国の飛行場を使用して日米同盟を支援する訓練、支援任務ということで、具体的には低空飛行訓練、空中給油訓練、後方支援任務に係る訓練、各種の訓練が行われるということ。3ぽつ目で11月から本土の施設へ飛んでいって定期的に訓練を行うということ。4ぽつ目で沖縄から本土への訓練移転を行うことによって、沖縄に集中している負担を本土で負っていただきたいということで、この点については具体的な内容が固まったら今後関係都道府県に説明をさせていただきたいと、こういった説明があったところでございます。
大きな2番で本県から防衛大臣への文書ということでございますが、オスプレイの安全性につきましては日本国民が十分理解・納得している状況とは言えないこと、それからこれまでも低空飛行訓練に悩まされてきているということで、全国知事会議の場での大臣の説明だけではなかなか納得ができないということで、11月6日付で次の事項についてということでぽつを2つ記載しておりますが、早急に回答・情報提供をしていただきたいということ、それからその詳細が不明であるのであればアメリカ側にさらに説明を求めていただきたいということで文書を出したところでございます。
ぽつが2つありますけれども、アメリカから提供されたオスプレイの訓練計画、それからブラウンルートと言われますけれども、中国山地における飛行訓練も含めて計画されている飛行訓練のルート、こういったものについて情報提供なりを求めたところであります。
なお、本日現在防衛省からの回答というのはないところでございます。
次でございますけれども、企画部の別冊をお開きいただきたいと思いますが、別冊の1ページ目でございますが、中国地方知事会議等の概要につきまして報告いたします。
21日に岡山市内で中国地方知事会議等が開催されました。
まず大きな1番で中国地方知事会議ということでございますが、まず(4)を見ていただきますと、冒頭に役員の改選がございまして、平井知事が新しく中国地方知事会長に選任されたところでございます。
(1)にお戻りいただきまして、意見交換、それから共同アピールということで、ここに記載の7項目につきまして共同アピールを採択いたしました。
(2)でございますけれども、国出先機関の事務・権限の移譲、中国地方の広域連合に関しましてここに記載のとおり意見交換を行いました。
1ぽつ目でありますけれども、国出先機関に係る法案につきましては、解散・総選挙によって不透明な状況となっていると。
2ぽつ目でありますが、中国地方知事会としては、その動向も注視しながら、引き続き事務・権限の移譲を受ける準備を加速していこうということ。
3ぽつ目でありますけれども、広域連合をつくる際の組織あるいは運営コストに関しては、できるだけコストパフォーマンスのよい、いわゆる効率的な組織を目指して検討を進めるということ。
4つ目でありますけれども、持ち寄り事務につきましては、広域防災、広域医療以外の分野ということで、例といたしまして産業の分野でありますとか観光の分野が上がりましたけれども、そういったことについてもどのような事務を持ち寄ることがふさわしいのか、引き続き検討を進めましょうと、こういった内容の意見交換を行ったところでございます。
(3)でありますけれども、中国地方におきます救急医療体制を広域的に連携しようということで、各県が運用するドクターヘリの相互利用に関しまして今後費用負担などの細部の詰めを行った上で、来年1月にも基本協定の締結を目指そうということで合意したところでございます。
次に、大きな2番、中国地域発展推進会議のほうを見ていただきたいと思いますが、この発展推進会議は中国5県のそれぞれの知事とそれぞれの県の経済界が集まって議論する会議でございます。
こちらにつきましては(1)でこれまで取り組んでまいりましたインバウンド観光とあわせまして中国地域内、それから近隣県など国内観光客についても目を向けて引き続き中国地方全体で取り組んでいくと、そういったことで合意をいたしました。
そのほか(3)のところに記載の諸課題について意見交換を行った後、(4)でございますけれども、役員の改選がございまして、山下中国経済連合会会長が会長に、平井知事が副会長ということで選任されたところでございます。
2ページ以降に中国地方知事会議のほうで採択されました共同アピールを添付しております。
続きまして、17ページをお願いをいたします。関西広域連合議会等の概要につきまして報告いたします。先月から今月にかけまして開催されました関西広域連合の議会と委員会の概要につきまして報告をするものでございます。
まず、1番で10月21日に開催されました関西広域連合の委員会でございます。
(2)で委員会の概要ということで、その概要を記載をしておりますが、ことしの冬の電力の需給状況等について、あるいは来年度の予算、それから広域医療局におきますドクターヘリ事業の取り組みでありますとか、こういったことにつきまして議論を行いました。
続きまして、1枚はぐっていただきまして18ページでございますけれども、先週、11月22日に関西広域連合議会の11月臨時会が大阪市内で開催されました。
(2)が臨時会の概要ということでございますけれども、議案につきましては23年度の歳入歳出決算認定の件が認定されました。
次の丸でありますけれども、次の決議が採択されたということで、国出先機関の原則廃止の早期実現を求める決議が採択されました。20ページに添付しております。
その下の丸でありますけれども、本県選出の議員といたしましては、今回は福間議員が水産資源の広域ブランド化に向けた取り組み、それからアルコール依存症対策への連携、こういったことにつきまして質問されたところでございます。
その下、3番で第27回関西広域連合委員会。この議会が開かれました同日に開催されました委員会でございます。
(2)で委員会の概要ということでございますが、(1)で国出先機関対策についてということで、先ほど国出先機関のところで報告いたしました11月13日に開催された推進委員会の内容につきまして平井知事が報告されました。
あわせて国出先機関の地方移管の実現に向けた声明というのを発出いたしておりまして、21ページに添付しております。
次に、(2)で来年度の主要事業・予算についてということでございますけれども、来年度の主要事業の概要、それぞれの事務局が要求した要求べースのものにつきまして担当する委員のほうが説明いたしましたが、広域観光、文化振興の分野の予算に関しましては、平井知事が山陰海岸ジオパークに係る具体的な事業を推進する予算をもっとしっかり確保してもらいたいという旨を発言されたところでございます。
19ページをお願いいたします。
(6)に記載しておりますが、首都機能バックアップ構造の構築に関する取り組みということで、関西におきますバックアップ構造の構築を検討するために必要な施設でありますとか設備等の具体的な調査・検討を行って、関西の優位性、具体的な手法等を提案していこうということとなったところでございます。
最後、(7)に記載をしておりますけれども、連合長の選挙ということでございますが、現在の井戸連合長が任期満了になるということで、広域連合長選挙が実施されまして、複数の推薦を受けられました井戸連合長、井戸委員が広域連合長に再選をされたところでございます。
◎前田委員長
続きまして、平成24年度国連アジア統計研修事業について、杉本統計課長にお願いします。
●杉本統計課長
資料本体の27ページをごらんください。平成24年度国連アジア統計研修事業の実施について御報告いたします。
国連アジア太平洋統計研修所は、千葉市に設置されております国連の補助機関でございます。ここが実施しております開発途上国の政府統計職員に対します4カ月間の研修の中で行われます地方公共団体での実地研修、ことしは鳥取県が受託実施をすることになりましたので、10月24日から26日の3日間実施をしたところでございます。
参加人数は12人で、参加国はごらんのとおり11カ国でございます。
研修の状況は日程表にお示ししておりますとおりでございますが、今回のメーンテーマは家計調査の実施状況の実情の把握ということでございまして、県庁での統計組織や業務の概要説明のほかに、調査をしております調査世帯の現地訪問をいたしまして、そちらの世帯からのヒアリング等行ったところでございます。
研修生からは自国との違いを念頭に置きました実務的な質問が非常に多くて、時間が足りないというような状況でございました。
そして、研修生の多くからは、日本の統計システムの精度の高さあるいは現地、現場での調査員の熱意と努力、さらには調査データの方々の協力の姿勢ということについて驚きをもって聞いておられました。そういうことで大いに参考になったので自国の統計行政に生かしていきたいということでございました。
また、今回の実地研修のもう一つの側面といたしまして、研修生に日本の生活文化に直接触れてもらいまして、日本に対する理解を深めてもらう国際交流の場としての位置づけもございましたので、調査世帯も農村部の純和風の家を選定いたしましたし、本県の伝統工芸でございます和紙の製造現場も見学してもらうなどいたしました。また、本県の歴史や自然に触れてもらうために仁風閣とか鳥取城址、あるいは鳥取砂丘などを案内したところでございます。幸いに天候も非常によくて、研究生には十分喜んでいただくことができたと思っております。
各研修生は、それぞれの国の将来を担うエリート官僚でございまして、今回の研修を各途上国の統計行政に生かしてもらうのはもちろんですけれども、これらの国々において日本のよき理解者が一人でも多く生まれることにつながればということを期待しているところでございます。
◎前田委員長
続きまして、まちなか生活実態調査の調査結果について、尾崎とっとり暮らし支援課長にお願いします。
●尾崎とっとり暮らし支援課長
まず最初に、別冊の24ページをお願いいたします。
町なか実態調査の結果についてでございますが、本調査結果につきましては10月の常任委員会で中間取りまとめというふうな形で報告をさせていただきました。24ページでございます。
このたびその最終的な調査結果を取りまとめましたので、その概要について御報告いたしたいと思います。
調査の目的でございますが、都市部における局地的な人口減少でございますとか高齢化の進行等に伴う買い物弱者の発生、交通不便等の課題等の実態を把握しまして、地域の方々が安心して暮らせるという視点で、生活者の視点でコミュニティーを軸に支援策を検討するための基礎資料とするために、8月1日を基準日として実施したものでございます。
調査対象は、ごらんのとおり鳥取市7地区、米子市4地区、倉吉市2地区、境港市1地区という状況でございます。
調査は、世帯調査と自治会調査に分けて実施をしております。
25ページですが、調査実施地区ということで、その地区のみのデータはございませんので、4市中心地区という状況で人口と高齢化率について全県、4市全体、中山間地、山間集落111集落などの比較をグラフ化しております。ピンク色が全県、緑の線が4市全体、オレンジが4市の中心地区というふうにごらんいただければよろしいかと思います。
左のグラフですが、これは人口について平成17年を100とした場合に現在どういうふうな状況になっているかということで数値化しております。平成24年は、県全体、赤色でございますが、平成17年を100とした場合96.2%人口となったと。それからあと4市全体では97.5%、4市中心地区では92.8%というふうな形になっております。ただし、山間集落につきましては平成17年の数値がないものですから、平成18年を100とした形で率をはじいております。
右のグラフですが、高齢化率でございます。平成17年を100とした場合、平成24年、県全体では26.2%、4市全体では24.5%、4市中心地区では31.2%というふうな状況でございまして、4市中心地区は人口減少と高齢化が県全体、4市全体よりも進んでいるという状況が見てとれるというふうな状況でございます。
戻っていただきまして22ページをお願いします。
まず、世帯調査を実施いたしまして、世帯調査の状況でございます。ポイントを整理しております。
回答率は43.9%ということで、2,007世帯の方から回答を得ました。
調査結果のポイントとして9項目上げておりますが、7割強が自治会に加入されていますけれども、マンション世帯は4割弱というふうな状況でございました。遠くの身内より近所の他人の方が頼りというふうな状況の中で、地域のコミュニケーションとしては立ち話や情報交換、挨拶程度のコミュニティーを望んでおられるというふうな状況。マンション世帯でも住民同士の交流を望む傾向であること。ただ、必要ないというふうな声も少なくないという状況でございました。総菜・弁当の購入や外食ということは少なくて、家でつくる世帯が多かったというふうな状況でございますし、移動方法でございますが、公共交通機関より車に依存されておりますが、独居高齢世帯の方については行動範囲は主に徒歩圏内というふうな形になっております。買い物は近所のスーパーが中心ということで、全体的に配送や移動販売の利用意向は低いというふうな状況でございます。居住環境については、おおむね満足をされているという状況でございまして、居住環境として優先する条件では一般世帯、独居高齢世帯とも買い物、医療、交通の利便性というふうなものが重視されている状況でございます。比較的若い世帯については、買い物とか交通利便性に加えまして職場への近接性でありますとか教育環境などが重視されているというふうな状況。転居先として親の住居への住みかえをお伺いしましたところ、余り考えておられないというふうな状況でございました。
23ページでございます。自治会調査の状況でございます。
回答率は76.5%で、209の自治会から回答を得ました。
ポイントとしては、50世帯未満の自治会が多かったこと。自治会ではマンション世帯との交流を望む傾向があったこと。多くの地域で空き家が発生しまして、新たな住民の方の入居の期待が高いこと。地域の困り事・将来への不安として、高齢化に伴う地域コミュニティーの衰退を危惧する声が多くて、特にゴミ集積におけるトラブルについての意見というふうなものも多数ございました。
次に、26ページお願いをいたします。具体的にそれぞれの調査結果をグラフ化しております。 世帯調査ですが、(1)のアからわかりますように、回答者は高齢者の方が多くて、トータルで52%というふうな状況でございました。
主な収入は、高齢者の方が多かったことから一般世帯においても年金を主な収入に上げる回答者が多かったというふうな状況。
住まいの形態につきましては、一般世帯、独居高齢世帯とも回答者の70%以上が戸建て住宅であったことでございます。
27ページでございますが、コミュニティー、自治会の加入状況でございますが、7割強の世帯が自治会に加入されておりますが、マンション世帯を見ますと加入率は4割弱というふうな状況でございます。
日常の近所づき合いでございますが、一般世帯、独居高齢世帯とも立ち話とか挨拶程度が多いというふうな状況でございますが、ほとんどないというふうな世帯も一般世帯では12.6%、マンション世帯では25.2%というふうな状況でございます。
はぐっていただきまして、28ページでございますが、声かけの頻度でございますが、高齢者世帯に対する声かけの頻度は、毎日が36%、主な声かけの相手方というのは近所の方というふうな状況。
独居高齢者の将来への不安につきましては、健康上の不安でございますとか災害への不安が多かったというふうな状況でございます。
マンション世帯の意識ということで近隣とのつき合いのあり方について聞きましたところ、マンション内でのつき合いが多少あったほうがいいというのが57.6%、マンション内のつき合いが必要ないという方も24.5%でございました。それからマンションの外、近隣の地域の方とのつき合いがあったほうがいいという方も48%ですし、マンション外の近隣とのつき合いが必要ないという方も33%というふうなことでございました。
29ページでございますが、居住環境。先ほど申し上げましたけれども、昼食・夕食の準備ということで聞きましたところ、家でつくるという方が8割から9割を占めておられますし、日常の買い物先は近所のスーパーが77%、それから買い物に使う交通手段は一般世帯では車の運転、自分が運転して行きますというふうな状況、それから独居高齢者世帯は徒歩が多いというふうな状況でございました。
はぐっていただきまして、30ページでございます。配送とか移動販売サービスに対する意向調査ということで聞きましたところ、使わないというふうな回答が最も多く、一般世帯が50.2%、高齢世帯も42%というふうな状況でございました。
現住地に対する、お住まいに対する評価でございますが、一般世帯、独居高齢世帯とも買い物でありますとか医療、交通の利便性を選んでおられます。それから一般世帯のうち比較的若い世帯につきましては、それに加えまして職場や駅への近さというふうなものを評価をされているところでございます。
31ページでございますが、居住環境として優先する条件ということで、一般世帯、独居高齢世帯とも買い物、医療、交通というふうな利便性を重視されておりますし、比較的若い世帯は職場、さらには教育ということで重視をされていると。ただ、独居高齢世帯については、それに加えて人間関係というふうなものも重要視されているというふうな状況でございました。
32ページでございますが、今後の居住意向ということで聞きましたところ、引き続いて住み続けたいという意向が一般世帯、独居高齢世帯とも多かったということでございます。一般世帯では67%、独居高齢世帯では85%というふうな状況になっております。
転居意向者の転居先ということで聞きましたところ、半数近くが親が住んでいる住居ではないところに転居するのであれば転居したいというふうな回答でございました。親が住んでいる住居ということであれば14%というふうな結果でございました。
33ページでございます。自治会調査について209の自治会に聞きました結果でございますが、自治会の大きさというか、町内会の大きさですが、比較的小規模な自治会ということで50世帯未満の自治会が多くて、その加入者も100人未満が多かったというふうな状況でございます。
下にまいりまして、自治会への参加割合ということで、自治会の総会に加入者の8割以上が参加する自治会というのは約3割ということでございました。
はぐっていただきまして、34ページでございます。自治会の規模でございますが、適正規模だというふうなことで回答があったのが80%というふうなことでございますし、それから中ほど、地震等の災害への話し合いをされているかどうか、される予定があるかというふうな設問に対しましては、約6割があるというか、進めている、予定があるというふうな状況でございます。
自治会のいわゆる文化的な遺産、伝統芸能とか祭りとか、そういうふうなものがありますかということを聞きましたところ、もともとないという自治会が50%、あるというのが37%でございます。
マンション世帯の自治会の加入状況でございますが、加入していないが最も多くて55%、123軒中67軒ということで約55%のマンション世帯の方は自治会に加入していないという状況でございました。
マンション等における地域の自治会との連絡窓口ということでは、いわゆる管理人の方、管理会社の方が窓口になるケースが多いというふうなこと。
地域から見たマンション世帯の交流のあり方ということで聞きましたところ、多少あったほうがいい、大いにあったほうがいいという意見が8割ございました。
36ページでございますが、居住環境でございますが、交通、買い物、通院等に関する自治会内での話し合いということで、ないと答えられた自治会が8割でございます。
空き家の状況を伺いましたところ、あると答えられた自治会が9割でございます。
空き家に対する評価に対して、わからないという方が最も多かったのですが、価値があると言われたのも25%というふうな状況でございました。
37ページでございますが、空き家の具体的な活用方法についてお伺いしましたところ、やはり新たな住民の方に入居していただきたいというふうな期待度が一番多かったというふうな状況でございます。
解体して土地を再利用できる場合の活用方法として、何に使いますかというふうなことで聞きましたところ、特に何も考えていない、その次が隣の家への売却でありますとか駐車場としての利用、そういうふうな回答でございました。
ひとまず調査の概要について御報告をさせていただきました。
本調査結果の本体でございますが、約90ページにわたるものでございまして、このたび添付をさせていただいておりません。必要であれば後ほどお配りさせていただきたいと思いますし、また本体の報告書、今回のこの概要ペーパーにつきましてもホームページで公開をさせていただきたいというふうに考えております。
また、本調査結果の活用でございますが、調査結果を随時これまでも提供しているところでございまして、現在各市において本調査結果に基づく具体的な対応策というものを検討されているというふうに伺っております。各市の検討状況を踏まえながら、県として必要な施策を平成25年度当初予算に向けて検討してまいりたいというふうなことで考えております。
◎前田委員長
ただいままでの説明に対しまして質疑を行いたいと思います。
○稲田委員
亀井課長、重ねて聞きたいのですけれども、行政機関の事務等の移譲に関する法律というのが閣議決定で終わってしまっているわけですね。不透明になってしまっているのだけれども、それを前提にして、3ページから11ページまでのページを割いて、多分経過報告かたがたここに載せてあるとも思うし、13日だったのが15日に閣議決定をしたというようなことで日にち合わせも上手にしてあって、これはこれで一段落。それで衆議院選挙をやって、新たな組閣によってどういう取り扱いにするのかということを決めるのだろうと推測はするのだけれども、結局特定の広域連合については今のところは全く白紙の状態になってしまったと考えていいと思うのだ、こういう状況だから。
だけれども、知事がいわゆる中国地方の広域連合を立ち上げようとしておられるわけで、しかし、通常の自治法上の広域連合をつくるということもそれはそれなりに意味があるのだけれども、特定の広域連合ということに我々新鮮さを感じて特別委員会までつくってあるわけです。そういった中で、閣議決定のみでこの法律案が終わってしまった。そしてその後のポンチ絵というか、絵柄がずっと描いてあるのだけれども、これは全てコアの部分が特定広域連合を前提とした話になっているから、全く意味がないものになってしまっているような気がするのだけれども、その辺の見通しはどういうぐあいに考えておられるのかちょっと聞きたい。
●亀井企画課長
11月15日にこの法律案自体が閣議決定されておりますので、稲田委員おっしゃいますように衆議院自体解散になっておりますので、法案自体は提出だとかという話にはなっていないのですけれども、閣議決定しているという事実自体は厳然として残りますので、今はこの内容で閣議決定されたという状態が続いている状態であろうと思います。ですので、稲田委員おっしゃいました全くの白紙というのとはちょっと違うのかなという認識でおります。総選挙を経まして、その後どういった枠組みで政権ができるかということにもよると思いますけれども、総選挙後の政権で11月15日に閣議決定されたこの内容でよしとするのか、あるいはそうではなくてそれこそ全く白紙にするのか、あるいは一部修正をしてもうちょっとこういった形にしましょうということでさらなる閣議決定をしてそういった形で法案化を図るのか、そこのところは12月16日にどういった結果になるのか、そういったことを踏まえて判断されるところだと思いますので、それ以降は何とも言いがたいところであります。
ただ、今閣議決定されているという事実はございますので、私どもとしましてはそれを前提といたしましてどういったフレームで物事を考えていくのか、そういったことを前提として中国地方知事会議の中でも話をし、必要な準備作業といいますか、そういったものは継続してやっていくというのが今の状況でございます。
○稲田委員
その見通しについて、平井知事を初めとして中国5県の知事会の人たちがどんな推測をしているのだろうと思うわけです、私自身は。この法律案、いわゆる閣議決定はされた。しかし、国会に提出はされなかったこの法案について見ても、すったもんだすったもんだして、結局はなかなか上がってこなくて最後、さっきも私も言ったように日にち合わせをして一応閣議決定のところだけには持っていこうと思ってやっているような気配がこの状況からはうかがえるのだけれども、知事会の人たちは本当にそれで中国5県の、特定の広域連合は無理だけれども、通常の自治法上の広域連合についてだけは何とか立ち上げようという意識はあるのだろうか、どうなのだろうか。
●亀井企画課長
先般の中国地方知事会議では、平井知事が会長ということで、いわゆる司会、議長役という形で回していきましたので、平井知事自身が先頭を切って発言するという形ではなかったのですけれども、例えば広島の湯崎知事は広域連合の設立というのはしなければいけない、そういったことで組織体制はどうするのかといったことも真剣に考えなければいけないという旨を発言されました。島根の溝口知事もこういった取り組みを進めるというのは大変大切だということで進めていこうという旨を発言されました。新任の岡山の伊原木知事もこういったことを積極的に進めていかなければいけないという旨を発言されました。これは平井知事が発言される前にそれぞれの知事が発言された状況でございます。山口の山本知事は所用のため御欠席ということでしたけれども、かわりに出席された副知事も同様の発言でございました。
それらを取りまとめまして、平井知事のほうでそういったものを集約する形で広域連合をつくるといったことについてはやはり検討を進めていこうということで、これまでよりも加速度的に内容について詰めていくという作業をしましょうという流れでございましたので、例えば平井知事が突出してという形ではなくて、中国5県のコンセンサスとして広域連合を立ち上げて事務を持ち寄って、そういったものを進めていこうという形につきましてはコンセンサスが得られて、そういった内容で進んでいくという状態になっているというふうに考えております。
○藤井委員
亀井課長、関西広域連合に出ていると、時々ですけれども原発の是非について議論がありますね。特に橋下市長が大飯原発に関して変説されたときなんかはかなり厳しい質問が出たりして。ただ、この中国知事会で安全協定等についていろいろ議論はなされますけれども、原発の是非について議論されるようなことがあるのかどうか。といいますのは、前回新聞に地図が出て、島根原発まさかのときに住民が広島県やら岡山県やらと移動する図面が出ていましたね。あれを見ていると、どっちが主役なのかというのがふとインスピレーションみたいな形で浮かぶわけです。原発が厳然としてあって、そして住民はまさかのときはどこかに逃げろと言う。それは正しいのだろうかという疑問をちょっと持ったので、やっぱり何らかのそういう深い議論があってもいいのかなということを思ったものですから、中国5県の知事会でそんな話が出るのだろうかということをちょっとだけ聞いておきたいと思います。
●亀井企画課長
まず、状況からお話しいたしますと、原発自体の是非については中国地方知事会議の中で話が出たとかそういったことはございません。中国地方知事会議の中では、これまで特に島根原発を前提といたしまして、今藤井委員がおっしゃいました万が一事故が起きた場合の広域的な避難体制でありますとか、そもそもの前段の安全対策、そういったものについて国に物申していこうとかそういった安全対策を国に物申していく、あるいは避難体制について広域的に連携をしていこうと、そういった観点での議論をしておりますので、これまで原発自体の是非について議論したとか、あるいは取り上げようという動きがあるとか、そういったことは今までのところはございません。
○興治委員
日本海国土軸の関係です。日本海沿岸地帯振興連盟等の大会が開催されたということですが、知事会議が日本再生デザインの中で日本海国土軸を立てて、これに対する機運が盛り上がっているとは書いてあるのですけれども、どの程度のものなのでしょうか、機運の高まりというのが。やってみたわという程度なのか、それとももっともっとというような感じがあるのか。あと国会議員が顧問として参加をしているようなのですけれども、国の考え方というものが大事になるのですけれども、国会議員の皆さんの反応などはいかがだったのでしょうか、その空気をちょっと教えていただきたい。
●亀井企画課長
空気は、例えば今回でありますと実際に要望を持っていったのが民主党の本部、国土交通省、経済産業省、いずれも政務三役の方にお会いさせていただきましたけれども、こちらから説明するのにあわせまして、やはり先方からも特に東日本大震災を踏まえまして、山陰も含めて日本海側にもう一本の軸をつくるというのは当然だという形のことを発言いただいております。そういったことで、今までの感覚でいったらどちらかというと日の当たっていない側が何とかしてと言っているという状況ではなくて、やはり国家としてといいますか、国として日本海側をもっと基盤整備とかも進めて発展させていかなければいけない、そういった認識はかなり強くなってきているなというふうに実感いたしました。
先ほど東日本大震災を契機にしてという話をしましたけれども、話がありましたのはその観点とあわせまして貿易ですとか人の交流とかを考えるとやはり大陸側がこれからの中心になるので、そういった観点からも日本海側というのはこれからもっと基盤を整備してやっていかなければいけないというのを、こちらが話す以上に政務三役のほうからもお話をされたりということもございましたので、政府の中でもそういった認識というのは前提として育ってきているといいますか、共有されてきているというふうに私は強く感じました。
○興治委員
わかりました。ムードは高まってきつつあるということで、私としてはよかったなと思います。引き続きこの活動については注力をしていただきますようにお願いをしておきたいと思います。
まちなか生活実態調査です。これをやってみて、県なり、あるいは市町村を促してということかもしれませんけれども、どのような政策課題があったのか、そのあたりはいかがでしょうか。
●尾崎とっとり暮らし支援課長
具体的には、私どもの認識としましては、やはりいろいろある地域活動といいましょうか、そういうふうなものに期待をせざるを得ないのかなと。いわゆる中山間地域と実態は、状況は同じなのかなというふうな状況を認識をしたところでございます。そういう中にあっては、特に地域の方が問題視されているのが空き家の問題というふうなところかなというふうなことで認識をしております。
○興治委員
地域活動に期待せざるを得ないといういう面はあると思うのです。地域活動の場合、中山間地だとやっぱり若者とか働き手の世代というか、そこが少ないので、地域活動に期待する部分、できる部分というのはどうしても縮小されていると思うのです。ただ、町なかの場合はまだそういった人たちがいらっしゃいますので、そこに期待ができる部分はあるのだと思うのです。あと中山間地と違って身近に必要な施設、買い物だとか病院だとかあるいは介護施設とかそういうものがありますので、その辺の課題というのがやっぱり中山間地と違うと思うのです。
23ページの自治会調査のところの四角のポイントの中にありますけれども、(4)と(5)、高齢化に伴う地域コミュニティーの衰退とごみ集積のトラブルというのは、結局このあたりの問題と今おっしゃった空き家の問題が結構あるのではないかとは思います。町内自体の数が少ないし、町内活動のさまざまな担い手というものがもともとも数が少ないし、高齢者になっているから担い手がいないと。あとごみ出しなんかに関しても恐らく重たいものを出したりするのが非常に難しいとかという問題もあるのだろうと思うのです。そういうことも含めてトラブルもあるのかなと思います。ですから、やっぱり中山間地とは課題が、もちろん同じ面もあるのだろうけれども若干違うというところはあるのだと思います。
それと、自由記載でどんな課題がありますかと、どんな心配ありますかみたいなことは調査されたのでしょうか。
●尾崎とっとり暮らし支援課長
中山間地域と違うというふうな状況は私どもも認識しておりまして、特に違いますのがマンションがございますので、そのあたりの、いわゆる地元の自治会とマンションとのかかわりというのでしょうか、そういうふうなところのコミュニケーションの部分が先ほどお話にありましたごみの集積でありますとか地域コミュニティーの部分にどのようにかかわっていくか、連携していくかというふうなところが中山間地域と違うのかなというふうなところも認識しております。
自由記載につきましてもお伺いをしております。たくさん書いていただきまして、この概要版には記載をしておりませんが、本体には自由記載をかなり提示をさせていただいております。
○興治委員
中山間地と違って、行政ないし、あるいはもっと言えば県が取り組むべき政策課題というのはそんなに多くないのだろうと思うのです。基本は地域住民のコミュニティーの中でいかに解決するかというところが基本になるのだろうと思うのです。あとは自由記載の中で取捨選択して、行政課題として取り組むべきことがあるのかどうか、そのあたりの精査をぜひお願いしたいと思います。
◎前田委員長
では、続きまして警察本部の報告事項に移りたいと思います。
八橋警察署移転候補地について、清水警務部参事官会計課長事務取扱にお願いします。
●清水警務部参事官会計課長事務取扱
八橋警察署移転候補地について御説明いたします。
移転候補地につきましては、6月県議会常任委員会におきまして、現在地付近から琴浦町赤碕付近までを含めた近隣において選定する旨御報告申し上げたところでございます。
警察本部といたしましては、地元の自治体、また地元警察署から提案のあった複数の候補地の中から経済性、整備の難易度、交通の利便性等比較検討いたしまして、JR赤碕駅南西の民有地が候補地として最適と判断いたしました。
その過程におきまして、8月末に大山町から八橋警察署庁舎を大山町中山地内に建設する趣旨の八橋警察署庁舎建てかえ計画に関する陳情書が県議会に提出されたところ、当該陳情は不採択となり、島根原発事故発生時の影響や八橋警察署管内における犯罪や交通事故の発生状況等総合的に判断すべきとされたところでございます。
今後のスケジュールといたしましては、今年度は地権者との売買交渉、買収経費等の平成25年度当初予算要求、25年度に測量及び用地の買収、26年度で設計、27年、28年度で建設工事と竣工という計画でございます。
なお、参考ではございますが、JR赤碕駅南側におきまして琴浦町が施工する町道赤碕駅南線整備事業が進行中でございまして、事業の完了後はさらに交通の利便性が向上するものと思われます。
◎前田委員長
続きまして、年末年始における特別警戒取締りの実施について、牧野生活安全部総括参事官生活安全企画課長事務取扱にお願いします。
●牧野生活安全部総括参事官生活安全企画課長事務取扱
年末年始における特別警戒の実施ということで御報告いたします。警察本部資料2ページをごらんください。
警察では、来月の12月1日から1月5日までの年末年始の期間、各種事件・事故や雑踏事故の発生を抑止するために、地域の実態に応じた警察活動を実施して県民の生活の安全と平穏を確保することを目的に特別警戒取り締まりを実施することとしております。
まず、12月1日から13日までの間を広報啓発期間といたしまして、犯罪被害や交通事故防止のための広報啓発活動や、関係機関などとの連携を図り事件・事故防止に向けた防犯指導を実施することとしております。
また、12月14日から12月31日の間を重点警戒期間としまして、強盗等の被害対象となりやすい金融機関であるとかコンビニ等への重点立ち寄り、防犯ボランティア、地域住民の方の協力を得まして連携したパトロール活動等街頭活動の強化を図ることとしております。
さらに1月1日から1月5日の間を初詣で等、雑踏警戒期間といたしまして、初詣で等に伴う雑踏事故等の防止活動を実施することとしております。
特に期間中の12月14日につきましては、この特別警戒取り締まりの一環といたしまして警察本部と各警察署において県下一斉の特別警戒取り締まりの出動式、また当日が年金支給日に当たりますところから、県下の金融機関での振り込め詐欺等の被害防止広報行い、特別警戒に当たる職員の士気高揚と振り込め詐欺防止のための重点広報活動を計画しております。
具体的な活動といたしましては、県下各警察署におきまして警察官等が街頭に出て、あるいは巡回連絡等により、県民に直接自転車の鍵かけ点検や振り込め詐欺被害防止等の広報啓発活動の実施であるとか、犯罪が発生しやすい地域、時間帯におけるパトロール活動や重点立ち寄り、取り締まり活動を通じまして県民の身近で起こる事件・事故の抑止に努めるとともに、年末年始に行われますイベントや初詣で等の際の雑踏事故の防止を図ることとしております。
また、資料に載せております図柄のポスターあるいはリーフレットを作成いたしまして、主な警察施設や公共施設への掲示あるいは街頭広報時に配布するなどして、広報啓発活動に活用することとしております。
◎前田委員長
続きまして、紅葉期の交通事故防止キャンペーンの実施について、竹内交通部総括参事官交通企画課長事務取扱にお願いします。どうぞ。
●竹内交通部総括参事官交通企画課長事務取扱
紅葉期の交通事故防止キャンペーンについて御報告いたします。警察本部資料の3ページをお願いします。
本キャンペーンは、本年10月末現在、県下の交通事故の発生件数、負傷者はともに減少している反面、死亡事故が増加しておること、また例年11月から12月にかけて死亡事故が多発している状況にあることから、この時期を捉えて交通死亡事故抑止対策を推進するために、紅葉期の交通事故防止キャンペーンとして県民の交通安全意識の高揚と交通弱者対策を推進して、交通事故の抑止を図るためにこの対策を実施するものでございます。
実施期間は、2に書いておりますけれども11月14日から12月10日までの間としております。
期間中の11月20日、11月30日を高齢者の交通事故ゼロの日と設定しまして、各所で高齢化に特化した参加・体験・実践型の交通安全教室や街頭広報、街頭監視を実施することとしております。
ちなみに、11月20日には鳥取市のトスク本店前の玄関付近で、本部長も参加して来店される高齢者を対象に反射材やチラシを交付して事故防止を呼びかけております。
推進項目は、資料の4に記載していますが、各警察署が関係機関、団体などと連携して交通弱者に対する保護誘導活動等の街頭活動の実施、高齢者の交通安全教室の実施など5項目を重点として実施することとしています。
なお、先週末から交通死亡事故が連続発生しましたので、現在交通死亡事故抑止対策を一層強化して推進しているところでございます。
◎前田委員長
ただいままでの警察本部の説明に対しまして質疑を行いたいと思います。
○福田副委員長
交通企画課長に質問といいますか、提案をしたいと思います。
紅葉期の交通事故防止キャンペーンということで、日本の景観を乱しているものの中にやはりのぼり旗というのがあって、そののぼり旗の中でも警察の交通安全ののぼり旗というのは結構目立つのではないかと思うのですが、特に紅葉期というのは鳥取県の美しい景観であると思います。それで、のぼり旗をつけることが意識啓発になったりということはよくわかるのですけれども、近年、つけることが目的化しているのではないかと思います。あれをつけることによって本当にどれだけ交通事故が減っているのかと疑問でありまして、鳥取県警からそういった運動をやっていくというのも一つの運動になるのではないかと思います。
と申しますのが、鳥取が生んだ写真家の植田正治先生の一番弟子の池本喜巳先生が鳥取にいらっしゃいまして、鳥取銀行さんの50周年の記念誌で「鳥取百景」という美しい景観の写真集が出たときに、一番苦労したのが交通安全ののぼり旗だったという話があって、何かの機会にそれを伝えてほしいということがあったのです。我々は余りそういう意識はないですけれども、やっぱり本当に紅葉を楽しみに県外からお見えになられた、特に大山あたりとか我が選挙区であります八頭なんか、そういうことが本当に大事ではないかと思うわけでございますが、いかがですか。蛍光色の黄色とかピンクですね。
●竹内交通部総括参事官交通企画課長事務取扱
今回の紅葉期の交通事故防止キャンペーンとしましては、のぼり旗の掲揚までは実施していません。
ただ、年4回行っています交通安全運動の期間には、それぞれ各市町村なり交通安全協会等がのぼり旗を掲出しているのは事実でございます。景観のこと等も含めて、あるいは交通安全意識の高揚と両方考えて、期間中は意識の高揚のためには出させていただきたいと考えていますが、終われば早急に撤去する方向で考えたいと思います。
◎前田委員長
では、ないようでしたらその他に入りたいと思います。その他で執行部、委員の方でございましたらどうぞ。
○藤井委員
警察本部長に。警察行政は対象が多様な人たちを相手にしているので、やっぱり強くなければならないし、優しくなければならないという両極端をいつも維持している必要があるので、より共感をするところです。
せんだってIT絡みでフェイスブックか何かで脅迫、爆破予告だとかなんとかで数人の若い人たちが逮捕されて、結果的にはITの仕組みの複雑さがあって無罪放免されたという事件がありましたが、やっぱり警察組織の中にそういう専門家がきちんといなければ対応できなかったはずなので、鳥取県警ではああいった出来事があったときにちゃんと対応できますかというのが1点です。
もう1点は、あのときに数人の若者たちが調査を受けて、1人でしたか、事実でないことを自白しているわけですね。こういうことからすると、やっぱり可視化という問題が出てくるわけで、鳥取県警において可視化というものはどこまで進んでいるのでしょうかということが第2点です。
可視化にちょっと関連して、これは本部長の管轄でないかもしれませんけれども、御感想をお伺いしたいのは、裁判で傍聴者が入っているわけですから一般に公開されているのと同じことだと思うのです。にもかかわらず、翌日の新聞を見るといわゆる絵で表現されているわけでしょう。何でテレビが入らないのか。可視化という関連で考えると、やはり傍聴席に入れない人がたくさんいるような裁判に関しては、特にテレビをきちんと入れて国民に実物を見せるという時代に入っているのではないかと僕は思うのですけれども、この3点について本部長の御意見を伺いたい。
●前田生活安全部長
まず、サイバー犯罪の遠隔操作の関係の事案だと思いますけれども、本県の体制といいますか、どうなっているかという御質問だと思います。
この件につきましては、ウイルスに感染して、捜査に着手したときにそういうウイルスを見抜けなかったということだったと承知しています。それで、本県がとっておる対応でございますけれども、まず証拠をきちんと確認するというのが一番大事でございますので、まず事件に着手したときに被疑者がそういうものをきちんと持っているかと。今回の事案の場合にはそういうものを持っていなかったということで事件の捜査が進んでいったと承知していますけれども、証拠がないという場合には本人の供述の裏づけをきちんととる。ですから、逮捕前提ということではなくして、逮捕の前に本人の供述が事実かどうかということをきちんと裏づけをしていく、そういうことが大事だろうと思います。それから被害者と行為者ですね、被疑者との関係を、そういう犯行に及ぶ関係があるのか、そういうことをきちんと捜査するということで、いきなり逮捕して捜査が進んでいくと、調べの中で解明していくというようなスタンスでは臨んでいないということでございます。
解析のことに関しましては、警察としてもことし4月にサイバー犯罪対策室ということを設けていまして、専門家もおります。それから国の機関ではございますけれども、情報通信部というのがございまして、その中に解析を専門にするところがございます。それからこのたび既に報道等で御承知だと思いますけれども、国のほうで情報解析センターというのを設けまして、いろいろな新しい新型のウイルスを認知したときには全国規模で解析しましょうと、各県と連携してやっていきましょうというようなことで体制も強化されておりますので、そういうことを十分に活用して、先般のようなああいう事案のないように努めてまいりたいと考えております。
●濵澤刑事部長
取り調べの可視化については、刑事部が所管ですので、私のほうで御説明させていただきます。
まず、可視化の前に、取り調べの適正化ということで取り調べ監督室というのを刑事部の外の総務課のほうに設けまして、それによって実際に被疑者を取り調べている状況を随時監督するということで、不適正な取り調べがないようにという制度を設けて今やらせているところです。
可視化の問題につきましては、平成21年から裁判員裁判制度に移行するにつきまして、警察のほうでも一定の犯罪、裁判員裁判対象事件につきまして、全部ではありませんけれども、対象事件の取り調べの過程で一部録音、録画というのを21年5月から始めております。
それにつきまして、始めた当初は、やる場合に一部録音、録画につきましても全て取り調べが終わった段階で取り調べの総括的な調書を最後にまとめるときに、その状況について被疑者の承諾をとって録音、録画をやるという形でやっておりました。
ところが、ことしの春以降今度は場面の拡充、対象の拡充ということが行われまして、裁判員裁判対象事件につきましてと、プラス知的障害のある方につきましては拘束事件については全て行いなさいということで、ことしの4月あるいは5月からその制度にのっとってやっております。
ことしに入りましてからは裁判員裁判対象事件が4件発生しております。それにつきまして3件は一部録音、録画を実施しております。1件は被疑者のほうが自分はやってほしくないと、やられては困るということで拒否されたのでやっておりません。それから知的障害がある方につきましては、12件対象事件が発生しておりまして、12件、16回、ですから知的障害がある方については全て行っております。それから場面につきましても以前は取り調べの最後に総括的な調書をとるときにという形で行っておりましたが、今回は逮捕直後、弁解録取という手続が逮捕した直後にはあるのですけれども、その場面、あるいは被疑者が否認する状態を、あるいは否認していた被疑者が今度は自供を始めたのであればそのときの状況、あるいは取り調べの段階で捜査機関が知らない秘密の暴露がなされたときにはその状況、そういういろいろな場面の録音、録画を行うようにという指示が来ておりますので、それにのっとって現在行っているところでございます。ですから一部録音、録画ではございますが、いろいろな場面について行うようにして可視化が一層進んでいるような状況ということを御報告しておきます。
●石田警察本部長
今担当両部長から申し上げたことに若干補足いたしますと、このサイバーの事件、問題点を2つ的確に御指摘いただいたと思いまして、1つは、やはり解析能力、捜査力を高める、これはぜひとも必要なことでして、今部長からありましたとおり、国と県、いろいろなレベルがありますので、役割分担をしながら警察全体としての解析能力をこれぜひとも高めていかなければならないと。国のほうも、さっきありましたけれどもセンターをつくったり要員の養成をやっております。県も、今ありましたが、国の情報通信部と県警の職員それぞれ能力を高めていかなければいけないわけです。そこも分担をしながら、連携もしながらしっかりやっていきたいと思っております。要員もつきましたけれども、資質の向上、あるいは体制の強化、これからもさらにしっかり行っていきたいと思います。
サイバーでもう一つ大事なのは国際連携でして、各国のサーバーを経由していく事案がこの間ありましたけれども、あれが手ごわい課題でありまして、ですから各国がこれから連携をしていかないと発信を特定する捜査ができない。これは事柄の性質上、国がどちらかというと音頭を取っていく必要がありますので、警察庁もその自覚を持って今やっていますけれども、各県からもしっかりそういう要請をしていきたいと思っております。
録音、録画、取り調べの問題ありましたけれども、これも刑事部長からありましたとおりで、現在各県で試行を拡大すると。そのため、この間機材の補正予算もお認めいただきましたけれども、それをやりつつ問題点を抽出したり、あるいは捜査体系全体の法整備の必要性がないかという検討も国のほうで音頭を取ってやっておりますので、全体としてしっかり進めていきたいと思っております。
最後の問題はこれは法廷の秩序維持の問題でありますので、個人の意見は別としまして、私はどうこう申し上げるのは適切でないと思いますので、控えさせていただきます。
○銀杏委員
今の件に関連して、刑事部長からいろいろな場面で録音、録画をするように指示があってということでありまして、例えば否認しておったものが供述を始めたら録画するのだというふうな話なのですが、そういうのはあらかじめシナリオができておって、そのときに録画するというのではなくて、ずっと録画していて、その部分を保存するという意味なのですか。ちょっとわからなかったので教えてください。
●濵澤刑事部長
一部録音、録画でございますので、ずっと録音、録画していてというのではなくて、取り調べの中でそういう場面に遭遇したら、その状態のときから録音、録画をその場面についてのみ録音、録画を行うという形で行うことにしております。
○銀杏委員
もうちょっとよくわからないのですが、被疑者がそういうふうな供述を始めたときに、ちょっと待てと、これから録画するから、まずそこで了解をとって、もう一回最初から供述を始めてくれみたいな形でやるのですか。その辺をちょっと教えてほしいのです。
●濵澤刑事部長
そういう形になると思います。そういう意味でも、先回の県議会で予算いただいて今回録音、録画の装置を全警察署、警察本部に備えつけていただいたというのは、そういう状況になったときにいつでも録音、録画が開始できるようにという趣旨でございます。その場合でも、被疑者のほうから嫌だと言われれば録音、録画はしないというのが原則でございますが、そういうことでございます。
○福田副委員長
中山企画部長に質問させていただきたいと思います。今総合事務所の見直し検討が行われていて、八頭総合事務所もいろいろな形で整理統合が行われるというふうに聞いていますけれども、中山間地の担当が全て本庁に移行するというような案があるようなのですけれども、先ほども町なかの実態調査のことが出てまいりましたけれども、昨年中山間地の実態調査というのが出てまいりましたけれども、あれはあれで大変評価したいと思うのですが、つぶさに村々を回ってみますと、やっぱり本庁からは全然かけ離れているとか、本庁からは見えてこないような厳しい実態があるわけなのですけれども、本当に本庁一本で県下の中山間地の対策ができるのだろうか。そのあたりを、まだ決まったわけではないでしょうけれども、今の段階での所見をちょっと教えていただきたいと思います。
●中山企画部長
総合事務所の見直しの中で新しい中山間地を一体誰が担っていくかというときに、我々も中で議論させていただいたときに、やっぱり一番いいのは現場に近いところがいいというところで、いろいろな考え方の中で、例えば1つは八頭を充実させるというふうな考え方もあるでしょうし、あるいは鳥取の総合事務所の中にということもあります。そういった中でどういった形がいいのかということで、今いろいろ議論された中で、一応本庁に置くというところでいろいろな意見を今聞かれているところでございますが、1つは本庁に置くという意味の本庁というところが、どうも今までと違った形の本庁というのを考えておられるようでございまして、本庁の中に置くことによって本庁との連携をより強くするということが1つと、本庁といっても現場中心の本庁だということで、例えば本庁の中だと本庁業務というのがいろいろあるわけですが、そういったことは基本的に切り離して中山間地にかかわる分だけ連携を本庁の中で強化すると。例えば農林とか福祉だとかいろいろなところで連携を強化しなければなりませんので、そういった意味で本庁の中に置くという議論がされておりますので、そういった形もあり得るのかなというふうに感じているところでございます。
◎前田委員長
それでは、ないようでしたらこれで終了したいと思います。
午後は0時45分に再開ということで、暫時休憩いたします。
午後0時11分 休憩
午後0時46分 再開
◎前田委員長
再開いたします。
引き続き文化観光局、県土整備部の付議案の予備調査を行います。
質疑は、それぞれ部局の説明終了後に実施したいと思います。
県土整備部の平成24年度公共事業実施地区の概要については、配付資料のとおり、説明を行いませんので、あらかじめ申しておきます。
それでは、文化観光局に入ります。
初めに、細羽文化観光局長に総括説明を求めます。
●細羽文化観光局長
文化観光局の議案の概要について御説明申し上げます。
議案説明資料をお開きいただきますと、目次のところにございますが、平成24年度鳥取県一般会計補正予算ということで2件、それから報告案件1件ということでございます。
予算の関係につきましては、1ページに掲げておりますが、交流推進課と観光政策課の関係につきまして、これは本年度の予算ではございませんで、いずれも債務負担をお願いするものでございます。
まず、パスポート発給事務費でございますが、これにつきましてはちょうどことしで発給事務の委託の期間が切れまして、来年度更新になります。ということで契約更新に向けての手続を進めさせていただくということで債務負担をお願いするものであります。
また、下の「ぐるっと山陰」誘客促進事業につきましては、今年度中に鳥取自動車道等の開通が予定されておりまして、今後こういった高速道路を活用した誘客ということを進めるために旅行会社への支援を行いたいということで、これも今年度からその働きかけをしたいということで債務負担をお願いしております。
報告案件につきましては、とりぎん文化会館の修繕に係るものでございます。
詳細につきましては、担当課長より説明をさせていただきますので、御審議のほどよろしくお願いいたします。
◎前田委員長
それでは、議案第1号、平成24年度鳥取県一般会計補正予算に入りたいと思います。
●門脇交流推進課長
続いて、2ページをごらんいただきたいと思います。債務負担行為でパスポート発給事務費、5年間で1億4,000万円をお願いしたいというものでございます。
事業の内容でございますけれども、1番に書いておりますが、先ほど局長からも御説明いたしましたが、現在旅券法に基づきましてパスポートの申請の受理、作成、交付といった事務につきまして平成22年度から3年間で外部委託を行っております。
本年度末で現在の委託期間が終了しますことから、本年度中に新しい事業者を選定して次期期間の委託を行いたいというものでございます。
2番の具体的な事業内容でございますが、委託期間を5年間、平成25年の4月1日から30年の3月31日までの5年間。
委託料の上限額を1年当たり2,800万円の5年間で1億4,000万円としたいと考えております。
選考は、公募型プロポーザルで行いたいと考えています。
具体的な委託の内容でございますが、本庁・中部・西部の窓口で電話の応対でありますとか、申請の相談、申請の受け付け、一次審査、そして交付、市町村窓口への助言といった委託を行いたいと思っておりますし、本庁窓口につきましては県内全申請分の二次審査でありますとか具体的な旅券の作成といった事務を委託したいと考えています。
3番にこれまでの取り組み状況、そして改善点を掲げております。
まず、1点目として委託期間を今回から3年間から5年間に2年間延長したいと考えています。これはサービスの維持の向上でありますとか、受託業者の雇用の安定といった意味を含めまして5年間という期間を設定したいと思っております。
また、選考方法としまして、今回は公募型プロポーザルにしたいと思っています。こちらのほうは行政サービスとして重要な旅券の交付という業務でありますので、事業者としての資質を確保していきたいといった思いを込めて公募型プロポーザルにしたいと考えております。
契約額は、現行とほぼ同額程度の予算額を現在では設定したいと考えています。
2番目に、参考として23年度の発行実績を掲げておりますけれども、本庁、中部、西部といったところでこういった発行状況になっております。
●西尾観光政策課長
続きまして、3ページをお願いいたします。「ぐるっと山陰」誘客促進事業ということで、平成25年度の債務負担行為2,000万をお願いするものでございます。
この事業につきましては、政調・政審で御説明済みでございます。大手の旅行会社に来年度上期からの商品造成につなげていただくということを含めまして債務負担行為をお願いするものでございます。
そして政調・政審の際の御指摘を踏まえまして、バス代支援、旅行商品造成支援、いずれも県内の主要観光施設への立ち寄りを義務づけるということにさせていただきたいと思っています。
◎前田委員長
続きまして、報告第1号、平成23年度鳥取県継続費精算報告書について、松岡文化政策課長、お願いします。
●松岡文化政策課長
資料の5ページをごらんいただきたいと思います。継続費の精算報告でございます。
事業名は、表の左から3列目、とりぎん文化会館舞台機構設備改修事業費でございます。全体の計画といたしましては、21年度から23年度にかけて合計額で6億5,440万円をかけて改修するということになっておりました。実績といたしましては、21年度から23年度6億1,985万
1,750円をかけまして、比較といたしましては3,454万8,250円の残があったということでございまして、これは請け差によるものでございます。
◎前田委員長
それでは、ただいままでの説明に対しまして質疑を行いたいと思います。
○藤縄委員
バス支援ですけれども、政調・政審でも話したと思うのですが、この制度は今回が初めてですか。
●西尾観光政策課長
予算でお願いをするのは、前回9月に補正でお願いしましたので、予算としては2回目でございます。
○藤縄委員
それでバスの実績です。これは500台なっているのか、単純に計算すれば。3万円掛ける500、ここら辺の実績は調べられたのか。
●西尾観光政策課長
補正で制度が始まったばかりでございますので、数値としてはまだ確定したものではございません。
○藤縄委員
この予算に係る実績ではなくて、例えば5年だとか10年だとかでどれぐらい来ておられて、どれぐらいの実績があって、それで効果があるのではないかというようなこと、そういう作業をしておられるかということです。
●西尾観光政策課長
実は、補正予算でお願いしたのは9月補正でお願いしましたし、それからまんが博の誘客を目指して既定経費を使ってバスの商品の支援をさせていただいておりました。それにつきましては非常に好評でございまして、申し込み期間中にほぼ満杯になるようなほどの申し込みをいただいているところでございます。ですから、このようなものについてはある程度があると見込んでおりますので、宿泊を条件にして、そして主要の観光地をめぐっていただくということを条件にして今回させていただこうと思っています。よろしくお願いします。
○藤縄委員
期待できるということで判断したいと思いますけれども、しまね博にまんが議連で行ったときにバスとマイカーの比率がマイカーが9割ということも言っておられましたから、そこら辺も調査されて、また新しい効果が出ることも検討されるがいいではないかと思っております。
○福田副委員長
西尾課長に私も質問させていただきたいと思います。私も政調・政審のときにちょっと触れたのですけれども、鳥取県の観光プロモーターが4人おられますね、各エリア、エリアに。やっぱり観光の結果から見ると圧倒的に関西からのお客さんが多いわけで、経済効果も当然関西からのお客さんが多いということで、バランスをとって1人ずつで本当にいいのかどうかということと、それから選択と集中で、特に今年度姫鳥線が全線開通するということで、やっぱりふやしたほうがいいのではないでしょうか。いわゆる期間限定でもと思うのですけれども、そのあたりはどうですか。
●西尾観光政策課長
政調・政審でも局長がお答えいたしたと思いますけれども、分析をいたしますとバスというよりも自家用車利用とかが多かろうと思います。大阪につきましては、当然自家用車利用とかも含めて開通に向けてのキャンペーンも既に予算も認めていただいているところでございますので、それについてもまさにこれからPRをしていくような算段にしております。
プロモーターにつきましては、確かにエリアごとということがございますし、その実績とかかを踏まえないといけないと思うのですけれども、とりあえず今のところは現行の人数で大丈夫ではないかというふうに思っております。
◎前田委員長
僕からちょっと質問。
2ページのパスポート発給。公募型プロポーザルになっているのだけれども、仕事の内容から、プロポーザルで工夫なんかできる業務なのですか。公募条件を含めて教えてください。
●門脇交流推進課長
確かに定型的な業務ではあると思いますけれども、ただその中身として今現在考えております審査の項目として、例えば業務の理解度でありますとか業務の体制をどうやって構築していくかですとか、それはローテーション含め、そしてまた責任者の実際の組織のハンドリングを含め、そしてまた研修内容を含めといった点で事業者からの提案というものをきちんと審査をしたいと思っています。
といいますのは、実は各県の様子を見てみましても公募型をとっているところもありますし、一般競争入札を導入していらっしゃる県というのもあります。前回私ども鳥取県も一般競争入札で行ったのですけれども、やはり事例として組織のバインドといいますか、実際の管理で苦労されたような県があるということもお伺いをしておりますので、そういった意味も含めて今回きちんとそういったところを申請していただく、そういった点を審査をさせていただく、そういったことで公募型プロポーザルを導入したいと思っております。
◎前田委員長
県内に事務所を置く、または置こうとする法人。これは業種とすればどういう業種を想定しているのですか。
●門脇交流推進課長
今回プロポーザルを行うに当たりまして、事前に説明会等も行おうと思っておりますけれども、その際には競争入札参加資格者名簿に登録されている事業者で、営業種目を受付窓口業務ですとか人材派遣業務でありますとか、パスポート業務といった区分がありますので、そこの該当する者に対して案内をしたいと思っております。
◎前田委員長
出納局に申請している業種ということですか。
●門脇交流推進課長
そういうことです。
◎前田委員長
あれは3月31日までの登録業者でしたね。これは随時受け付けはしていないのですか。
●門脇交流推進課長
済みません。ちょっと確認をさせていただきたいと思います。たしかしていたと思いますけれども、済みません、そこまではっきり把握していません。
◎前田委員長
何が言いたいかというと、不利にならないように、私の地域でも随時受け付けをしていますよ。ですから周知期間を十分とってしてください。
●門脇交流推進課長
わかりました。随時受け付けをしているかどうか、改めて確認したいと思います。
◎前田委員長
そのほか。(なし)
ないようでしたら県土整備部に移りたいと思います。
初めに、古賀県土整備部長に説明をお願いします。
●古賀県土整備部長
お手元の資料の1ページを開いていただきたいのですが、まず予算関係のほうから御説明申し上げます。表がございます。これの上のほうの表の合計欄のところごらんになっていただきたいと思います。今回の補正前までの合計額が約497億円余りでございます。今回11月定例会に計上させています補正予算が、その右の欄の22億5,800万円余りとなっております。
具体的な中身は下の表でございまして、まず一般事業で鳥取自動車道が今年度末に全線開通いたしますので、そのPR事業の経費を計上させてもらっております。
公共事業につきましては、まず一般公共といたしまして、さきの国の予備費の追加配分がございましたが、この予算等を利用いたしまして、例えば道路ですと橋梁の補修ですとか、あるいは通学路の安全対策で比較的規模の大きいものを実施するものでございます。それから八東川の改修や、あるいは砂防関係でいいますと雨量計の追加設置などを行うものでございます。
その下の単県公共でございますけれども、これは比較的小規模な通学路の安全対策を行ったり、あるいは来年の出水期までにやらなければならない河川の維持修繕工事を行うものでございます。それから一般直轄といたしましては、千代川、天神川、日野川などの直轄河川改修事業の県負担分でございます。
予算関係以外につきましては、左に目次がございますが、まず議案といたしまして、みなとさかい交流館のサウナ等を境港市のほうに無償譲渡する件、それから建設工事等の入札制度基本方針の一部変更、鳥取県知事等の給与及び旅費等に関する条例の一部改正などでございます。
報告につきましては、議会の委任による専決処分の報告で、具体的には損害賠償2件でございます。
詳細につきましては、担当課長から御説明申し上げます。御審議のほどよろしくお願いいたします。
◎前田委員長
それでは、議案第1号、平成24年度鳥取県一般会計補正予算の審議に入りたいと思います。
●安田県土総務課長
資料の2ページをごらんください。土木総務費の工事進行管理システム管理費につきまして990万余の増額を計上しようとするものでございます。
建設工事等の予定価格などの工事の情報、あるいは受注実績などの業者の情報をこの工事進行管理システムのほうで管理しておりまして、この情報が建設工事等の入札において落札者等の決定などに用いられております。入札等において間違いが起こらないように、そこに記載しておりますけれども、手作業となる部分の自動化を進めるといったこと行いまして、システムの信頼性向上と業務の効率化を図ろうとするものでございます。
続いて、11ページをごらんください。公共事業補正予算総括表でございまして、部長が説明申し上げたとおりでございます。
続いて、24ページをごらんください。繰越明許費に関する調書でございまして、まず追加分ということで、このたびの議会で繰り越しの承認をお願いしようとするものでございます。25ページまでにわたって26の事業、金額としまして51億余りでございます。
めくっていただきまして、26ページのほうは既に承認をいただいた事業についての変更分でございまして、9事業、金額は21億余りでございます。
合計としまして、下の表でございますけれども、今回申請額は73億余りということでございます。
右側の27ページのほうに理由の一覧を添付しております。国の予備費による追加配分の箇所、あるいは用地とか計画調整によるものでございます。
続いて、34ページをお願いします。債務負担行為の調書でございます。先ほどもございましたけれども、本年度末に全線開通する鳥取自動車道のPR事業、あるいは冬季風浪対策、あるいは工期の関係によるもの5件でございます。
●竹森技術企画課長
資料の3ページお願いいたします。土地収用法の規定による行政代執行に要する費用でございます。場所は、鳥取駅より南側の都市計画道路雲山吉成線として鳥取市が施工中の道路でございます。これにつきまして土地収用法の規定に基づきまして、この6月に県収用委員会が収用裁決を行った案件につきまして鳥取市からの請求を受けまして、代執行庁である鳥取県が代執行を行うのに要する経費でございます。所要経費が1,555万でございます。よろしくお願いします。
●山本道路企画課長
資料の4ページをお願いいたします。道路橋りょう維持費でございます。冒頭部長のほうから説明がございました交通安全対策といたしまして交通安全統合補助、国の補助でございます。これは予備費の活用によるものでございます。1億8,200万。続きまして、単県公共として3,800万をお願いするものでございます。
飛びまして、一番下の欄でございますが、補助の考え方としては1カ所当たりおおむね100万円以上の箇所であり、単年度予算で完了する箇所ということが条件になっておりますので、その18カ所を補助として取り扱うものでございます。
単県のほうにつきましては、1カ所当たりおおむね100万未満の小規模なもので72カ所お願いするものでございます。
考え方でございますが、中段に書いてございます当面用地買収などを伴わず、対策が可能な箇所といたしまして、中段に書いてございますとおり水路のふたかけでございますとか路肩のカラー舗装等を行うものでございます。
その下の表でございますが、白抜きの部分の688カ所と申しますのは国道、県道、市道を含めた数字でございます。その次の茶色の欄がいわゆる県管理道路ということでございまして、そのうち要対策箇所というのが173カ所でございます。
続きまして、5ページでございます。道路橋りょう総務費でございます。鳥取自動車道全線開通PR事業145万7,000円をお願いするものでございます。
鳥取自動車道開通の認知度向上なり活性化を目的といたしまして、鳥取市を初めとしました沿線各自治体で行われる事業を支援する経費でございます。内容といたしましては、シンポジウム及びスタンプラリーを考えてございます。
括弧書きで22万5,000円計上してございますが、これについてはスタンプラリーの、当然開通してから行うものでございますので、来年度の債務負担ということで、先ほど県土総務課長のほうが説明しましたとおり債務負担をお願いするものでございます。
続きまして、一般公共事業でございます。5億3,800万余をお願いするものでございます。
内容といたしましては、中段でございますが、主に国の予備費の追加配分並びに戦略交付金の追加配分並びに社会資本整備の事業間調整によるものでございます。橋りょう補修といたしまして国道、地方道並びに中段の戦略交付金の補修と書いてございますのがいわゆる舗装補修でございます。続きまして、戦略交付金の橋りょう補修、一番下の欄が社会資本の災害防除といたしまして木地山倉吉線の落石対策並びに弓ケ浜半島のライブカメラの残りの部分を整備させていただこうと思っております。
道路維持修繕費でございますが、これについては来年度全国植樹祭が開催されますもので、それにあわせた舗装補修等と並びに陥没の危険性のある護岸の修繕に当たる経費を2億9,500万お願いするものでございます。
道路企画課合計といたしまして10億5,400万余をお願いするものでございます。よろしくお願いいたします。
●倉元道路建設課長
資料の6ページをお願いいたします。道路橋りょう新設改良費でございますけれども、説明欄に記載しておりますとおり地域自主戦略交付金(県道改良)としまして県道4カ所につきまして1億5,700万円余の補正をお願いするものでございます。これは先ほど同様国の予備費による追加配分などによるものでございます。よろしくお願いします。
●丸毛河川課長
続きまして、資料の7ページからお願いいたします。まず、河川総務費の河川維持修繕費でございますが、2億1,000万余り補正をお願いするものでございます。
事業の目的でございますけれども、経年の損傷や老朽化等によります河川施設の修繕を計画的に行いまして防災・減災に資するというものでございます。
ことし9月に九州で大変な豪雨がございました。また、昨年本県におきましても台風12号などで浸水被害等が発生したわけでございますけれども、これらを鑑みまして、ことし出水期前の5月と台風前の8月にいわゆる県管理河川の総点検を実施いたしました。その結果、対策が必要な箇所のうち次期出水期、6月でございますけれども、それまでに対策が必要な箇所についてこのたび補正をお願いするものでございます。
事業の内容等につきましては、河内川ほか13河川でございますが、例として河内川の例を図面等添付しております。気高町の富吉地区においてでございますけれども、その図面のように背後に集落を抱える堤防護岸が右下の写真のように軽微な段階ではございますが欠損している状況でございます。これが出水により破堤すれば人家に大変な被害を及ぼすということでございまして、破損が軽微なうちに次期出水期までに修繕することによって防災・減災、コスト縮減を図ろうというものでございます。これまで修繕予算が少ないということもありまして、軽微な損傷はどうしても後回しになっておりまして、事後処理ということが多うございましたので、今後は堤防を壊さないという取り組みをやって防災・減災とコスト縮減も図りたいというものでございます。
続きまして、8ページでございますが、河川改良費でございます。国の予備費と交付金の追加配分2億円の補正をお願いするものでございまして、地域自主戦略交付金5,000万により旧加茂川のしゅんせつを完了するもの、予備費1億5,000万により八東川の浸水対策を進めるものでございます。
続きまして水防費でございますけれども、伏野水防倉庫の屋根材の補修に係る調査費に要する費用90万余りの補正をお願いするものでございます。
最後に、直轄負担金でございますが、国の予備費によります千代川ほか2河川の浸水対策に係る経費1億2,000万弱の補正をお願いするものでございまして、以上、河川課といたしまして総額5億3,000万余りの補正をお願いするものでございます。よろしくお願いいたします。
●山本治山砂防課長
9ページをお願いいたします。初めに、治山費でございます。一般公共事業として2億4,300万余の補正お願いいたします。これは先ほどからの国の予備費追加配分、それから地域自主戦略交付金の追加配分等によりまして2億4,300万の補正をお願いします。
また、単県公共事業におきまして、実際に斜面が崩れたところで国及び県の補助事業の対象とならないという箇所につきまして復旧対策を市町村が行いますけれども、これに補助を行う事業でございます。これにつきまして当初予算で2,000万いただいておりますけれども、ほぼ使い切ってしまいましたので、今後の降雪による崩壊等に対応するため1,500万の補正をお願いするものでございます。
続きまして、砂防費でございます。一般公共事業費7,000万、これは国の予備費の追加配分ということで通常砂防1カ所と、それから雨量計がちょっとまばらな箇所がございまして、5基を増設するという事業でございます。
合わせまして3億2,800万余の補正をお願いいたします。よろしくお願いいたします。
●森下空港港湾課長
10ページをお願いいたします。まず最初に、漁港建設費でございます。漁港建設事業の一般公共事業でございます。1億4,100万余を補正するものでございまして、国の予備費の追加配分、それから鳥取市の交付金の請け差による減額を行うものでございます。
続きまして、港湾管理費、みなとさかい交流館マリンプラザ21改修事業でございます。債務負担行為でお願いいたしまして、補正額としましては1,200万余でございます。1階、2階のリニューアルの工事費を計上するものでございます。
続きまして、境港管理組合費でございます。負担金、起債事業として補正額はゼロでございますが、公営企業債の起債を9億6,600万余充当するものでございます。
内容としましては、原木置き場に困っている埠頭用地の不足をなるべく早く解消するということで中野地区の埠頭用地の造成工事、それからコンテナの円滑な効率化を行うということで昭和南地区の埠頭用地のかさ上げ等を行うこととしております。
以上、1億5,400万余補正するものでございます。よろしくお願いいたします。
◎前田委員長
続きまして、議案第24号、財産を無償で譲渡すること(みなとさかい交流館さかいポートサウナ、駐車場用地及び駐車場設備)について、森下空港港湾課長の説明をお願いします。
●森下空港港湾課長
35ページをお願いいたします。議案第24号、財産を無償で譲渡することについてでございます。
財産としましては、みなとさかい交流館のさかいポートサウナ、駐車場用地、駐車場設備でございます。
譲渡先としましては、境港市でございます。
建設負担金の支払い後に引き渡すという前提でこの整備を行った施設につきましては、支払いが完了したということで無償で譲渡しようとするものでございます。よろしくお願いいたします。
◎前田委員長
続きまして、議案第26号、鳥取県建設工事等入札制度基本方針の一部変更について、安田県土総務課長にお願いします。
●安田県土総務課長
資料の36ページをごらんください。議案第26号、鳥取県建設工事等入札制度基本方針の一部変更についてでございます。
この方針は、平成19年に県議会の承認をいただいたものでございます。
このたび2点変更をしたいと考えております。
36ページの中ほどの下側、基本方針抜粋というところをごらんいただきたいと思います。基本方針の第2に適正な競争性の確保ということで、「県内の建設業界等の健全な育成も考慮しながら、適正な競争性の確保を図っていく」ということ、あるいは4行ほど下がっていただきまして、右側の文行末からですけれども、「一定の条件を設けた一般競争入札である制限付一般競争入札を導入し、今後早期にその適用範囲を拡大していく」ということが定められてございます。
このたびは、下の表にございますように、現在250万円以上1,000万円未満の工事につきましては限定公募型指名競争入札を用いるということにしておりますが、こちらのほうを現在1,000万以上で用いています制限つき一般競争入札に、後ほど御説明申し上げますけれども、このたび総合評価落札方式の見直しを行っておりまして、その中で地域密着型総合評価落札方式という工事現場の地元の業者の方の受注を図る方式を導入しようとしておりまして、その方式の導入を契機にしましてこのような変更を行おうとするものでございます。
2点目は、37ページごらんください。中ほどの表、請負対象設計金額の表でございますが、今現在は6,000万円未満の工事につきましては、その右側にございますように施工場所に応じまして東部、中部、西部という区域の建設業者の方が入札に参加をすると、そういう区域割りを原則にしてございます。
そういった原則はございますが、上から4行目ですけれども、ただし、当該工事の入札の条件を満たす者の数が20以上見込めない場合は、その下ですけれども、隣接する区域も含めたものに拡大するというふうな例外規定がございます。
ところが、土木一般のA級向けの工事につきまして、現在中部区域で20社を割り込んでございます。ということで、この「20以上見込めない場合」というところを、変更後で書いてございますけれども、「数が少なく適正な競争性が確保できないと認められる場合」に変更いたしまして、あわせて表の下のエの記載ですけれども、「適正な競争性が確保できないと認められる場合の要件を定めるときは、鳥取県建設工事等入札・契約審議会の意見を聴く」というふうなことに変更しようとするものでございます。
◎前田委員長
続きまして、議案第30号、鳥取県知事等の給与及び旅費等に関する条例等の一部改正について、竹森技術企画課長にお願いします。
●竹森技術企画課長
41ページをお願いいたします。議案第30号、鳥取県知事等の給与及び旅費等に関する条例等の一部改正についてでございます。
一般職の職員に準じまして、知事等の特別職の職員及び教育長の給与並びに収用委員会の審理のために出頭させた参考人の手当の額の改定を行うといったものでございますが、当課に関係しますものは(1)の下の行でございます。特別職の職員の報酬。収用委員会の委員は特別職でございますので、1.8%引き下げるといったものでございます。
あわせまして(3)、土地収用法に基づく鑑定人及び参考人の旅費及び手当につきましてもあわせて改定するものでございます。よろしくお願いします。
◎前田委員長
続きまして、報告に移りたいと思います。
報告第2号、議会の委任による専決処分の報告について、(3)損害賠償に係る和解及び損害賠償の額の決定について、山本道路企画課長にお願いします。
●山本道路企画課長
損害賠償に係る和解及び損害賠償の額の決定について、平成24年10月30日に専決処分を行いましたので、報告させていただくものでございます。
和解の相手方でございますが、倉吉市の個人の方でございます。
和解の要旨でございます。県の過失割合10割といたしまして、損害賠償金19万5,410円を支払うものでございます。
事故の概要でございますが、本年8月12日、場所は倉吉市西倉吉町地内でございます。和解の相手方が小型乗用自動車でスーパーマーケットから県道に出ようとした際に、歩道内の側溝にかかっているふたでございますが、それが壊れ、そのふたに接触した同車両が破損したものであり、県の過失10割と認めて損害賠償を行うものでございます。
県民の方に御迷惑かけましたことを心からおわび申し上げます。申しわけございませんでした。
◎前田委員長
続きまして、(7)損害賠償に係る和解及び損害賠償の額の決定について(平成24年11月7日専決)、安田県土総務課長にお願いします。
●安田県土総務課長
45ページをごらんください。損害賠償の決定についての専決処分でございます。
中ほどにございますように、2の(2)でございますが、県は人身損害に対する損害賠償金20万円余を支払うということでございます。
事故の概要でございますけれども、6月に大山町内におきまして西部総合事務所の職員が公務のため軽貨物自動車を運転中、前方の注意を怠ったため、停止しようと徐行していた相手方が運転する車両に追突し、その相手方が負傷したというものでございます。
実はこの交通事故につきましては、さきの9月議会で物損部分につきまして専決処分の報告を行ったものでございますが、このたびの報告は人身損害について治療が終わって損害額が確定したことから賠償をしたというものでございます。
県民の方に多大な御迷惑をおかけしたということを心からおわびを申し上げます。また、今後、事故防止の徹底をさらに行ってまいりたいと考えております。申しわけございませんでした。
◎前田委員長
それでは、ただいままでの説明につきまして質疑等をお願いします。
○銀杏委員
2点ほどです。
1点は、3ページの収用のところですが、場所を教えていただきたい。大覚寺のところかと思ったりするのですが、場所を教えてください。
7ページの河川維持修繕費ということで、護岸修繕をしっかりしていただきたいと思いますけれども、気になるのが河内川なのですけれども、川の湾曲した様子とえぐれた場所が、通常ですと反対側に川は流れるのではないかというふうに見えるので、なぜこちら側がえぐれるのかと。ちょっと単純な話なのですが、教えてください。
●竹森技術企画課長
収用案件の場所でございますが、鳥取市吉成地区になります。(銀杏委員「53号の西側ですか」と呼ぶ)53号よりも東側でございます。消防署から東に向かう新しい道路の延長線上です。(発言する者あり)土地は、正確には吉成です。
●丸毛河川課長
添付しております平面図を見ていただきますと、写真の部分が赤く塗ってある部分でございますけれども、川の流れが、その右手を見ていただきますと矢印を書いておりますが、流れが矢印の向きとなっておりまして、いわゆる水がよく当たる水衝部になっているものと考えられます。
○銀杏委員
自然の川のできぐあいとするとちょっと違うような気がして、近年この辺は河川の流れを変えたようなのはあるのですか。普通ですとぼこんとえぐれて人家のところに川が流れるような格好になると思うのですけれども、そうでなるならば。川が逆側に膨らんでいますので、後で工事をして河川の流れを変えたということはないのですか。
●丸毛河川課長
御質問は、人家が出ているので、図面で言うと川を下側に変えたかという意味だと思いますが、多分人家の位置はほとんど変わっていないと思いますので、そういう地形からもあわせて少し下側には改修のときに膨らませるといいますか、そういう姿にはなっているとは思います。
○国岡委員
2ページの工事進行管理システム管理費のところですけれども、これは電子入札のときのチェックのものでしょうか。
●安田県土総務課長
電子入札は、この工事進行管理システムとはちょっと別の、連携はしているのですけれども、電子入札は電子調達システムというもので、ちょっと別のシステムになります。電子入札等にこの工事進行管理システムのデータを用いて、例えば総合評価とか業者の指名選定とかそういったものを行っているということになります。
○国岡委員
この手作業となる部分の自動化というのは、今までどんなことを手作業されていたのか教えていただけますか。
●安田県土総務課長
説明が不十分で申しわけございません。これまでもこの常任委員会にも御報告申し上げましたけれども、入札関係のミスが続いておりまして、関係者の皆さんには大変御迷惑をおかけしたところでございまして、職員が先ほど申し上げたように業者情報としての技術者の数とか、あるいは本店の位置とかそういった情報などを手作業でシステム入力をして、そのデータに基づいて入札を行っているということでございまして、そういった人の手で入力する作業をなるべく自動化して、最初のデータは入力が必要かもしれませんけれども、そのデータをほかで使うときに自動的に使えるようにするとか、あるいは技術者の方が手作業で行う作業をシステムで自動で行うようにして、人為的なミスが起こらないようにというふうな工夫、あるいは職員が作業する際も、入力漏れがあったり、あり得ないデータを入力した場合に次に進めないようにするとか、フェールセーフといいますか、そういった機能も追加するとか、そういうふうな内容でございます。
○国岡委員
そうしましたら、まずそこを自動化していって、極端に言えば内訳書の全ての項目をチェックするぐらいの業務に入札のときにはなってくるということでしょうか、大まかに言えばですけれども。
●安田県土総務課長
内訳書はもちろん電子入札であれば添付されておりますから、それを打ち出して、職員で確認をするということは相変わらず必要ですけれども、その前の、例えば総合評価で評価項目ごとに点数がつきますけれども、それを算出するための基礎データ、先ほど申し上げた技術者の人数とか、あるいは受注額とか、そういったもののデータが正しく反映されるようにということでございます。
◎前田委員長
では、次に請願・陳情に入りたいと思います。
今回の予備調査は、新規分の陳情1件でございます。
では、執行部から現状と取り組みについて聞き取りをしたいと思います。酒本県土整備部参事にお願いします。
●酒本県土整備部参事
お手元の県土整備部の請願・陳情参考資料に基づいて説明させていただきます。
1枚めくっていただきまして、陳情でございますが、24年26号「総合評価落札方式の見直し案について」。提出者が社団法人鳥取県建設業協会会長でございます。
陳情の趣旨でございますが、県内の建設業者は経営環境が芳しくなく、現状の雇用体制で頑張っている状態である。このたびの総合評価落札方式の改正案では、新卒者の雇用を評価項目に組み入れる案となっているが、これを導入されると高齢者等が押し出され、リストラされることとなる。総合評価落札方式の見直し案中、新規雇用施策としての雇用項目は廃止することという趣旨でございます。
これに対しまして、現状と取り組みでございますが、現在総合評価落札方式の評価項目というのをその下に掲載しておりますが、詳細については後で報告事項で説明させていただきます。見直し案の中で、新たに雇用というのを評価点1点で評価しております。この背景としましては、雇用の確保といいますのは県政の最重要課題の一つでございます。県内の建設業者の状況でございますが、若年者が非常に減少しておりまして、高齢化が著しく進行していると。足腰の弱さが顕在しているという状況でございます。また、新規雇用につきましては、即戦力の中途採用者が多くて、新卒者の雇用が大幅に減少しているという状況でございます。具体的には、就業構造基本調査によりますと、県内の就業者、これは24歳以下、高卒、大卒の年代なのですけれども、平成9年当時は14.3%、5,000人程度だったのですけれども、平成19年は5.5%ということで、1,400人ということで大幅に減少しております。また、県の建設業協会の調べによりますと、新規雇用者、平成23年度181人なのですけれども、その中で新卒者は36人ということで、非常に少ない状況になっております。
建設業は、皆様御承知のとおり、県民の生活の基盤となる社会資本整備を行ったり、災害への対応を行うなど重要な産業でございますが、このような状況でございますと、将来の社会資本整備にも支障を来すようなおそれがあるという状況でございます。このような中で、将来的にも地域を支える足腰の強い建設業を維持していくために、次世代を担う若者の確保と育成が不可欠であるという状況でございます。そのために、まず、建設業の安定化を図ることが必要でございますので、予算確保等をしているところでございますけれども、このような中で、雇用を評価した背景としましては、厳しい経営状況の中でも将来の建設業を担う若年者の雇用の確保に取り組んでいる企業に対しまして、総合評価落札方式において新卒者の雇用を評価したいというふうなことで今検討しているところでございます。
◎前田委員長
ただいまの説明につきまして、意見をお願いしたいと思います。
○藤縄委員
雇用の確保が重要な課題だということを前提に話させていただきたいと思いますけれども、陳情を読ませていただいたら、これはこれでもっともだなと思っております。経営状況というのは御案内のとおりでして、一番よく知っておられるでしょうから、これと雇用との相克の部分はあるでしょうけれども、この陳情の内容について、陳情が出る前から、こういったことは検討されたとは思うのですけれども、今のお話を聞いていると、そこを乗り越えて点数を1点つけるということになるのかなという思いがしております。即戦力の中途採用というのが、年齢がどれぐらいのものなのか、これが例えば50歳だとかということであれば、これはまた問題であろうと思う。技術の継承だとかありますけれども、そこら辺もよく分析された雇用の1点なのか。御案内のとおり1点は大きいですから。そこら辺もう一回説明をお願いします。
●酒本県土整備部参事
確かに、入札の状況によってはこの雇用の1点というのは影響がある可能性もございますけれども、総合評価でございますので、この雇用の点だけではなくて、今回配置技術者の工事成績等を導入しておりますけれども、工事ごとに変わる要件もございまして、それらを総合的に評価したもので競争することになります。
今回、総合評価方式において、この雇用の1点を加えた理由としましては、先ほど説明した理由のほかにもう1つございまして、詳細はまた報告事項で説明いたしますけれども、この総合評価の中には配置技術者の資格とか、今回工事成績とかというのを評価項目として上げているのですけれども、これについては、若い人ではなくてある程度経験年数があって資格を取ったり、工事成績があったりとか、工事の施工実績とか、こういうもので評価しています。どうしても経験とか実績がある技術者の方を評価しておりますので、なかなか若い人が評価されないということもございまして、新規雇用者の中で最近中途採用者の雇用数が多くて、若年者の雇用が少なくなっているというのはそういうこともございます。ですから、この総合評価の中で若い人、新卒者の雇用というのも評価して、若い人に対しても評価してあげたいというふうなことで盛り込んでいるということでございます。
○藤縄委員
重ねて申し上げたいのは、経営状況も生き延びるかどうかの大問題なのですよ。そこの影響と、新卒の雇用とのことはもっと慎重に検討するほうがいいと思います。ここに書いてあるように、評価するとすれば一つの大きなポイントだと思いますし、よく検討されたほうがいいと思います。
○福田副委員長
私もちょっとその点について質問したいと思いますけれども、例えば鳥取とか倉吉とか米子みたいな都市部の業者さんと、我々みたいに八頭郡みたいな山間地にある業者さんと、差がつくのではないかと思ったりするのですけれども、そのあたりはいかがなのでしょうか。要は都市部のほうが人が集まりやすい、要は雇用の観点に限ると若い新卒者が行きやすい、郡部のほうはそうではない、そういう感じがしますけれども、いかがでしょうか。
●酒本県土整備部参事
都市部と郡部とというお話でございますが、これにつきましては、建設業者さんの規模とか地域によってそういう差が出ることもあるかとは思いますけれども、全般的に厳しい経営状況の中ですから、やはりある程度将来のことを考えて雇用していくという、そういう姿勢のところが新卒雇用をしていくものだと思いますので、地域によってというふうな差よりも、そちらのほうが大きいのかなというふうに思います。
○福田副委員長
わかりました。
あと1点、例えば会社でグループみたいな感じで、社長様の息子さんがまた別の建設会社をやっているようなケースがありますね。そういった場合は、例えば両方がやめて、例えば職員を異動したような場合、そういう場合どういう格好になるのですか。そういうことも点数化というか、これに当たるのでしょうか。
●酒本県土整備部参事
詳細は報告事項のほうで説明いたしますが、今回は新卒者の雇用ということですから、大学とか高校等を卒業して3年以内の方ということですので、お話のようなケースはないと思います。
◎前田委員長
そうしますと、またこの件につきましては報告事項で再度全般を見渡しての説明がありますから、またそこで意見交換をしたい、質疑をしたい、このように思います。
そうしますと、陳情者からの願意の聞き取り、あるいは現地調査の必要性について、皆さんの御意見を伺いたいと思いますが、いかがいたしましょうか。
○稲田委員
きのうも自民党には話があったのですが、常任委員会として正式に業者の方々の願意の聞き取りだけは一回すべきではないかと思います。
◎前田委員長
今陳情者からの願意の聞き取りをという意見がございましたが、いかがいたしましょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
では、陳情者からの願意の聞き取りを行うことといたします。
続きまして、報告事項に入りたいと思います。
質疑はそれぞれの部局の終了後に行いたいと思います。
文化観光局、ブラジル鳥取県人会創立60周年記念式典への参加結果について、門脇交流推進課長にお願いします。
●門脇交流推進課長
企画県土警察常任委員会資料の文化観光局の1ページをお開きいただきたいと思います。ブラジル鳥取県人会創立60周年記念式典への参加結果について報告させていただきます。
ブラジル鳥取県人会はことしで創立60周年を迎えられました。これまでの活動に祝意を表するとともに、今後の活動の応援でありますとか、県人会関係者等との交流を深めるために訪問団を派遣いたしました。その結果を報告させていただきます。
まず、訪問団のメンバーでございますが、県の知事部局のほうから藤井副知事、教育委員会から生田教育次長が参加をされました。また、県議会も伊藤議長を初めとし、横山議員さん、砂場議員さんに御参加をいただきました。あわせて、鳥取市さんからは副市長さん、市議会議長さんですとか、米子市から野坂市長さん、民間からも代表団の方が一緒に行っていただきました。
こういったメンバーで、訪問日程でございますが、表に掲げているとおりでございますけれども、主な行事、事業を御紹介いたしますと、11月17日、土曜日の昼から、「サンパウロ-鳥取友好の森」の記念植樹を行いました。あわせて、11月18日、日曜日の午前中に県人会創立60周年の記念式典をブラジル-鳥取交流センターで行われました。そして、夕方から鳥取県派遣経験者との意見交換でありますとかを行いました。11月19日には移動いたしまして、第二アリアンサ鳥取村への視察でありますとか交流を行って、22日に帰国をしてきたという日程でございます。
その結果の概要でございますけれども、3の(1)、まず初めに、「サンパウロ-鳥取友好の森」記念植樹でございます。3ページのほうにも写真等資料をつけさせていただいておりますので、こちらのほうもごらんいただきたいと思います。まず、初めの記念式典でございますけれども、これは県人会さんのほうが60周年記念事業の一環として行われたものです。約300本の木を県人会の会員さんでありますとか、訪問団一同で植樹を行うとともに、訪問団を代表して伊藤議長から挨拶をいただきました。また、県のほうから記念品として麒麟獅子の頭をモチーフとした木工品の披露も行ったところでございます。
続いて、本番でありますブラジル鳥取県人会創立60周年記念式典でございますが、ブラジル-鳥取交流センターにおいて開催された式典におきまして、平井知事のビデオメッセージでありますとか、伊藤議長、藤井副知事から県人会に対して祝辞を述べて敬意を表していただきました。あわせて、ブラジル鳥取県人会からは、母県からの支援でありますとか、交流活動に対する謝意を述べられますとともに、今後も引き続いての母県である鳥取県からの支援、交流継続を依頼されたところでございます。また、この式典にあわせまして、長年のブラジル鳥取県人会の活動に功績のあられた方、特別功労者として2名、功労者8名、高齢者2名の知事表彰を行い、式典の中で藤井副知事から表彰状と記念品をお渡ししたところでございます。
めくっていただきまして2ページでございます。この行事の中で、鳥取県派遣経験者との意見交換会も行いました。これまで鳥取県に来県された御経験のある22名の県費留学生、技術研修員、中堅リーダーの方との意見交換を行いました。代表で行われた2名の方からは、鳥取県での経験がブラジルでの業務でありますとか県人会活動に生かされているといった点でありますとか、今後の制度継続を求める発言というのもされたところでございます。また、中堅リーダー派遣者は、県人会の要職を務めていらっしゃるということでありますとか、留学生、研修生も職業とかけ持ちをされながら県人会活動に積極的にかかわっていらっしゃるということを改めて確認をさせていただいたところでございます。
第二アリアンサ鳥取村の訪問でございますが、1926年に鳥取県が開拓を行った第二アリアンサ鳥取村を訪問し、現地視察でありますとか、村民の皆さんとの交流を行いました。本県から現在教員を派遣しておりますけれども、第二アリアンサ鳥取村日本語学校におきまして、今回訪問いたしました生田教育次長が書道の特別授業を行い、生徒12名に「平和」という文字を指導しております。また、これにあわせて、持参した書道道具を日本語学校の皆さんに寄贈したところでございます。
◎前田委員長
続きまして、国際まんが博開催結果について、寺口まんが王国官房副官房長よりお願いします。
●寺口まんが王国官房副官房長
引き続きまして、資料の4ページをごらんいただきたいと思います。
8月4日から開幕しまして、先日の11月25日まで、県内一円で開催させていただきました国際まんが博でございますが、無事閉幕とさせていただきました。開幕前からいろいろなPR活動でございますとか誘客活動の点で、議員の皆様にもいろいろ御支援、御協力等いただきまして、大変ありがとうございました。
資料の中身を説明させていただきたいと思います。
まず、この国際まんが博、全体で114日間県内全域で開催させていただいたわけなのですけれども、この期間中の来場者の総数が最終で約320万人となっておりまして、当初の目標を少し上回った結果となっておるところでございます。
その主な内訳につきましては、資料をめくっていただきまして7ページに記載させていただいております。大まかに紹介させていただきますと、水木しげるロードですとか、青山剛昌ふるさと館といいました常設の拠点への来場者が約179万人、とっとりまんがドリームワールドですとか国際マンガサミット鳥取大会、こういった県の主催事業に来場していただいた方が約51万人、明治大学との連携展示でございますとか、とっとりアニカルまつり、こういった県との共催事業に来場していただきました方々が約5万人、みんなだいすきアンパンマン やなせたかしの世界展といった各地の市町村、民間の団体等の方々が取り組んで開催されましたイベントの参加者が約86万人ということで、総計321万人強ということになってございます。
資料の4ページに返っていただければと思います。
まず、この国際まんが博の中核的なイベントでございますとっとりまんがドリームワールドでございますが、東部、中部、西部と巡回して3カ所で開催したところですけれども、こちらへの来場者が約22万人ということになっておりまして、このうち約3割の方が県外からの来場者でございました。
それから、国際マンガサミット鳥取大会、これは11月7日から11日まで米子のコンベンションセンターで開催させていただいたところでございますが、こちらのほうには約4万人の来場者があったところでございます。中でも、漫画家の方々の公開アトリエでございますとかサイン会、こういったことを通じて来場者の方と著名な漫画家との交流等が図られたり、それから、この大会に当たりまして新たに漫画家と地元の料理人等の間で開発されました地域の食、こういったものを紹介等もされたりしたところでございます。
続きまして、分野ごとといいますか、テーマごとに各地域での動きといいますか、そういったものを簡単に紹介させていただきたいと思います。
まず、まちおこしとか観光振興の面での動きでございます。例えば鳥取市でございますと、鳥取市出身の谷口ジローさんをテーマといたしました講演会でございますとか原画展示等が開催されまして、盛り上がったところでございます。
北栄町でございますと、国際まんが博の開催を契機といたしまして、地域にコナンを生かしたまちづくりに官民を挙げて取り組んでいこうといったような動きが出てまいりまして、実行委員会が立ち上げられました。こういった実行委員会のもとに、新しいコナンナイトウォークといった取り組みですとか、コナン通りに新たに飲食店が開設されるといったような動きが出てきておるところでございます。また、青山剛昌ふるさと館におきましては、入館者も例年に比べまして約5割増し、1.5倍の入館者があったというふうに伺っているところでございます。
米子市におきましては、いろいろなイベントが展開されたのですけれども、とりわけ11月1日から11日までの間を米子ワンダーと銘打ちまして、第2次映画事変でございますとか、ネギ来まつり、こういったさまざまなイベントの主催者が一つになって、一つの冠でもって一緒になって取り組まれたといったような動きが出てきておりまして、来年以降も米子をにぎやかにということを合い言葉に連携を図ることとされているところでございます。
この期間中途から始まりました山陰デスティネーションキャンペーンでございますが、こちらと国際まんが博の相乗効果等もございまして、特急列車の乗車率ですとか、旅行商品の販売実績が増加しているということで、中間的に伺っております。
韓国旅行会社が造成された旅行商品ですとか、中国や台湾からチャーター便を使って国際まんが博に来られた方々もたくさんあったというところでございます。
あるホームページ、インターネットを活用した旅行会社等の集計によりますと、8月から10月にかけまして、平年の104%から109%の宿泊者の伸びということで宿泊者数は堅調に推移しているというようなことも伺っております。
続きまして、人材育成でございますとか、教育活用という面での動きを紹介させていただきたいと思います。
この国際まんが博期間中に、まんが教室の開催ですとか、境港市におきます故事成語4こま漫画のコンクール、こういったような取り組みが始まりまして、小学生から高校生までがみずから漫画を描いてみるような取り組みというのが県内各地で芽生えてきたところでございます。 県下の約半数、14校で総勢208名の高校生で構成されます高校生まんが王国とっとり応援団というのがことし結成されまして、こちらのほうの団体で漫画家を招いての似顔絵描きでございますとか、国際マンガサミットでの作品の展示、鳥取をテーマにした合同作品集の刊行ということに取り組まれたところでございます。なお、この応援団につきましては平成27年度に鳥取県で開催を予定されております近畿高等学校総合文化祭への参加も視野に、今後も活動を継続していくというふうに伺っております。
続きまして、産業振興とか商品開発の面での動きを幾つか紹介させていただきたいと思います。
米子市内の空きビル、空き店舗を再活用いたしましてアルファービルというビルが完成しました。こちらのほうのビルに漫画、イラストの制作会社、これは地元の会社でございますが、ラ・コミックさんが入居されたりとか、アニメ会社でございますガイナックスさんの直営店、人形制作の株式会社スターさん、こういったところが同じビル内に集積されてきたと、そういう動きが出てきております。
それから、あと食の漫画家との協働によります新たに描きおろした漫画絵を駅弁の包装紙に活用して、新たな駅弁開発がされ、販売されております。鳥取駅と米子駅で販売されているところでございます。
それから、先ほど国際まんが博のところで少し紹介させていただきましたが、国際マンガサミットに参画いただきました漫画家と地元の料理家との協働による新たな名物料理の開発などの動きが出てきております。
それから、来年の年明け1月には、デジタルハリウッド株式会社が米子でデジタルハリウッドSTUDIO米子というのを開設いたしまして、新たに若手のクリエーターの育成に着手する予定であると伺っております。
続きまして、まんが王国とっとりの情報発信面での動きでございます。
国際まんが博のPRとあわせまして、東京、あるいは大阪のNHK、こういったところでまんが王国とっとりのPRを行ったりとか、タレントのトリンドル玲奈さんとタイアップいたしまして国際まんが博のPR、こういったものをした結果、全国的な番組等でもニュースとして取り上げられまして、こういった動きが伝わった結果かとも思いますが、5ページの一番最後のところに記載してありますが、他県等との連携というところでございますが、既に漫画の取り組みが進んでおりました高知県とか川崎市さんのほうから、今後鳥取県と漫画をテーマとして新たな連携ができないだろうかといったような提案を持ちかけられてきたりしているところでございます。
もう一項目、漫画家等とのネットワークということでございますが、この国際まんが博のイベントを通じて、鳥取県出身の漫画家さんなのですけれども、申しわけなかったのですけれどもこちらのほうとしてはこれまで余り認識していなかったのですが、新たなつながりができたといったような動きが出てきております。例えば渡辺美術館のほうで原画展示をさせていただきました藤原芳秀さんですとか、これまでアニメの制作会社に長く携わってこられました日南町出身の長谷川洋さん、こういった方々とのパイプもできてきているところでございます。
県内の漫画家さんの動きといたしまして、米子市に住んでおられます漫画家の寺西竜也さんを中心といたしまして、県内在住の漫画家のネットワークを構築していこうという動きが出てきているところでございます。
資料の6ページをお願いいたします。
こういったような動きが多方面でいろいろ出てきたということで、ことしをまんが王国とっとり建国の年ということで位置づけて国際まんが博を開催してきておるわけでございますけれども、こういった新たに芽生え始めた動きというものを今後継続して支援していきたいというふうに考えております。今後さらに、ことし、これまでやってきている事業成果、あるいは事業に実際に携わった方々の御意見等も伺って、検証していきながら、今後の事業展開、具体の事業展開でございますとか、来年度の予算編成、こういったものに取り組んでいきたいと考えておりますけれども、おおむね大きく4つの取り組み方向ということで現在考えております。
まず、1つは、まちづくりですとか、観光振興の取り組みに漫画やアニメを活用していこうということでございます。この内容といたしましては、まんが王国とっとりというものの新たな拠点の整備を検討してみたいということでございますとか、既に地域の漫画拠点となっております境港市さんとか北栄町の意向も伺いながら、こういった地域拠点の充実、そういったものへの継続的な支援を検討していきたいというふうに考えておりますし、国際まんが博でできました新たな漫画家さん等との人脈等を生かしまして、ポストまんが博的なイベントも展開してまいりたいというふうに考えております。
今年度の動きといたしまして、やはり漫画一色でやってまいったわけなのですけれども、漫画とそもそも鳥取県にある温泉ですとか、自然ですとか、食といったような観光資源をもっともっと結びつけて、県内の滞在時間を延ばしていくような、そういう仕掛けも必要だというふうに考えております。
2つ目の項目といたしまして、漫画とかアニメ関連産業の振興、こういったものの取り組みもやっていきたいというふうに考えております。
先ほど米子市の動きの中で説明させていただきました例えば米子のアルファービル、ああいった民間団体が集まっているような施設、こういったところとの連携を強化していったりでございますとか、あと漫画と食との連携商品、こういったものが新たにできております。こういった新たな商品開発の継続支援、こういったものを検討していきたいというふうに考えております。
人材育成や教育活用面での取り組み、こういったものも進めてまいりたいと思います。例えば、ことし第1回を実施させていただきました国際マンガコンテストの継続実施でございますとか、境港市さんの観光協会さんのほうで取り組んでおられます漫画故事成語、こういったものの学校教育での副教材としての活用を推進するような何らかのPR、そういったものを支援していく、こういったことも考えたいと思います。
漫画を活用した情報発信面の取り組みということでございます。既に継続して発行しているところですが、鳥取県にかかわるいろいろな施策とか出来事を漫画で紹介するようなまんが王国とっとり通信の継続発行、県政だよりの表紙での漫画の活用、こういったものの継続的な取り組み、それから、韓国とか台湾など海外での漫画イベントへの出展による鳥取への誘客、それからことし声が出始めております高知県、川崎市、それから国際まんが博の展開の中でつながりのできました京都国際マンガミュージアムさん等々との関係自治体、団体との連携強化、こういったような方向を基本にこれからの展開等を検討してまいりたいと思います。
◎前田委員長
ただいままでの説明に対しまして、質疑等を行いたいと思います。
○銀杏委員
まんが博についてです。大変に御苦労さまでした。無事終了したといった感がいたしまして、特に11月の米子は、私は2回ほどしか行けなかったのですが、報道等も加味しますと、大変盛り上がった最終盤の11月だったかなと、米子だったかなというふうに思っております。
今後についてということで2点ほど。
1つは、今後の取り組み方法で、漫画の新たな拠点の整備ということでありましたので、東部地域がその中でもいま一つ漫画について取り組みがおくれているのではないかというふうに思います。谷口ジローさんの件もございますし、今後拠点整備をぜひとも東部で考えていただきたいというふうに思います。
一番最後のところの高知県、川崎市、京都国際マンガミュージアムなど関係自治体、団体との連携強化なのですが、具体的な部分でこれからどういうふうにされるのか、もう少し教えていただければというふうに思います。
この2点と、あと、ここには書いていないのですが、サミットの当日、韓国の関係者はたくさん来られていました。中国の関係者は、人数は減ったとはいえきちんと来られていたということがこの時世の中で非常に大切なことだったなと、大事なことだったなと、意義は大変大きかったということでありまして、この辺についてもきちんと評価して、そうした交流が深まったということを明確におっしゃったほうがいいのではないかと思います。
●寺口まんが王国官房副官房長
まず、新たな拠点の整備についてでございます。東部地域も視野にということであったと思います。
新たな拠点の整備につきましては、これからいろいろな規模なり、中身なりも含めまして、もちろん場所も含めまして、いろいろな方々の意見を伺いながら検討してまいりたいというふうに考えております。いただきました御意見は賜って議論を進めていきたいと思います。
高知県とか川崎市等との具体の展開ということでございますが、まず、高知県さんにつきましては、高知県はまんが王国・土佐ということで、実は鳥取よりもずっと前からうたっておりまして、その後、まんが王国とっとりということで我々が名乗りを上げているわけですけれども、このまんが王国同士で、やっぱり国ということに絡めて、バーチャルな形で、条約という名前で交流提携を結んでみてはどうかという御意見をあちらのほうからいただいておりまして、そういったことにつきまして、今高知県さんと事務レベルで協議といいますか、話し合いを始めているところでございます。具体には、こちらの提案といたしましては、もしやるのであれば、若手、小学生、中学生とか高校生、こういった方々の交流ですとか、それぞれの地域に在住している漫画家さん同士の交流、それから鳥取県内、高知県内で開催されるそれぞれの漫画の関係のイベントがあるときにはお互いがブースを出し合って、それぞれのまんが王国をPRし合うといったような、こういった展開なんかをこれから先方と話し合いをしてみようかというふうに考えております。
川崎市さんにつきましては、川崎市に川崎市民ミュージアムという美術館がございまして、こちらのほうにおいては、私が不承知で大変申しわけなかったのですが、20年来漫画とかアニメについての研究を相当やっておられて、資料なども何万点という規模でもう既に持っておられるようなことを伺いました。そういったところでございますし、まずは、川崎市さんとの間につきましても、お互いのイベントなどのときにそれぞれの地域の漫画の取り組みを紹介し合ったりといったようなPRの関係の部分から始めていってはどうかというふうに考えております。
京都国際マンガミュージアムさん、あるいはことしも連携させていただきました明治大学さんにつきましては、既に漫画とかアニメの関連の資料等相当程度お持ちですので、そういった資料を鳥取県内でテーマを見つけて一定期間展示させていただいたりとか、そういった連携ができないかということで、具体的にはそういったことを案として持っているところでございます。
最後に銀杏委員がおっしゃられましたように、国際マンガサミットというのは、もともとやはり漫画家さん同士の交流を通じて、その地域間の交流を深めていこうと、文化理解を深めていこうといったようなテーマで始められたということで、今回いろいろな事情がある中で、やはり中国から実際に協会のトップの方を初めとしていらしていただいたということは大変ありがたかったというふうに考えております。こういった漫画家の交流といったことも通じまして、これからも地域間交流というのを継続して深めていければいいかなというふうに思います。
○福田副委員長
まずは、本当にお疲れさまでした。
今回の事業を終えて、県主催事業の6事業で合計が大体51万3,000人ということだったということですけれども、これは当初予想していたものとどうだったのか、ちょっと所感を聞きたいと思います。
また、今後シンクタンクに依頼されて、宿泊や飲食といった県内の経済波及効果というものについて調査をされ、分析をされて、結果を公表されるということになっているようですけれども、県外からのお客さん3割ということで、正式な分析はまだできていないと思いますけれども、今の段階ではどうだったのか所感をお聞きしたいと思います。
●寺口まんが王国官房副官房長
まず、とっとりまんがドリームワールド等を初めといたします県主催事業の51万人ということについてでございますけれども、当初総勢で300万人という目標を掲げさせていただきまして、そんな中で、とっとりまんがドリームワールドといった県主催事業でどの程度頑張るのだというお話を先議会でいただきまして、そこで対象とさせていただきました県主催事業というのは、とっとりまんがドリームワールドと地域スペシャルイベントという、その内訳が4つございます。これらで25万人以上は目標にしたいといったようなことを知事のほうも答弁させていただいたところでございますけれども、そういった数字につきましては何とかクリアできたのかなということでございまして、我々の感触としても、正直たくさん入っていただいたなというふうに考えております。
国際マンガサミットにつきましては、申しわけございません、公式に目標数値として掲げられたかどうかはあれですけれども、3万人という目標を当初何かの形で出しておられたと思います、実行委員会の中で。その中では実際には4万1,000人来場いただいたということで、これも目標を大きく上回って、確かに国際マンガサミット期間中、米子コンベンションセンター内部周辺、非常ににぎわっていたというふうに私も感じております。
経済波及効果につきましては、申しわけございません、これは県内のシンクタンク的な団体にお願いしたいというふうに考えておりますが、まだはじいていただけておりませんで、ただ、とっとりまんがドリームワールドの県外からの来場者、約3割ということで、これはアンケート調査から抽出して調べた結果、33%でございました。これにつきましては、観光振興、観光誘客という点からは、もう少し努力が足りなかったかなというふうに率直には感じているところでございます。
○稲田委員
ちょっと数字の内訳を聞かせてもらいたいと思います。水木しげるロード、水木しげる記念館、これは単独で数字が出てきますか。この中には青山剛昌ふるさと館やわらべ館も入っていますね。そうではなくて、これだけの細かい数字が出てきているわけですから、当然水木しげるロードと水木しげる記念館の数字も出てくるのだろうと思うのですが、ありますか。
●寺口まんが王国官房副官房長
179万のうちの水木しげるロード、水木しげる記念館分は約128万人強でございます。
○稲田委員
もし私の考え違いであれば指摘してもらいたいと思うのですけれども、しまね博は出雲大社に参った人たちは数字に入っていないというように聞いているのですが、そうでしょうか。そういうぐあいに聞かれておりませんか。
●寺口まんが王国官房副官房長
申しわけありません。そこのところについては確認しておりません。というか承知しておりません。
○稲田委員
なぜそんなことにこだわるかというと、全体としては皆さんが大変御苦労なさったわけですから、終わりましたから、めでたいめでたいということで終わったほうが後々のことを考えればいいかなという気持ちもするのです。実はするのですが、ですけれども、今ずっと副官房長の話を聞いておって、やっぱり1~2点苦言だけは呈しておく必要があるのかなとだんだん思ってきたのです。それは、水木しげるロードの数字というのが直接まんが博の来場者の数に入るのかなという気持ちがしております。それから、水木しげる記念館についても、これはいずれも常設のもので、いつでも皆さん出かけておられるわけですから、そういったものが果たして入るのかなという気持ちがしておるのです。同じようなことが青山剛昌ふるさと館も常設でずっと開いているわけです。わらべ館もそうです。特別にイベントがあったから、そのときには入場者数が多かったということもあるかもわかりませんが、全体としてこの常設拠点というものの数字というものが非常に大きな数字を占めているわけですね。でも、これを今回のまんが博の実績の数字として上げていいのかなと思うのですが、どう思われますか。
●寺口まんが王国官房副官房長
稲田議員おっしゃられるように、全体の総数の半数以上がこの水木しげるロードを初めとします常設ということで我々が区分している数でございます。これを国際まんが博という、我々がことしを建国の年だと位置づけて取り組んだ取り組みに入れるべきかどうかという御議論はおっしゃるように確かにあろうかと思います。ただ、今回ここに掲げさせていただいております前提といたしましては、この国際まんが博の8月4日から11月25日まで県内各地でこういった催し物を展開して、こういったイベントで総勢300万人を目指しますという考え方を前提に、常設拠点であるこういったロードとか記念館というものを考えての300万としたものでございますから、対300万人との比較の意味で上げさせていただいております。ただ、おっしゃいますように、まんが王国とっとりというのを本格的にスタートを切ってやっていこうということでことしこういうイベントをやったのではないかと言われるものの検証とか反省とか、今後の取り組みを考えるに当たっての材料とする部分について、そこも含めるのかどうかということにつきましては、ちょっと答えになりませんけれども、おっしゃられるような御意見も当然だというふうに考えております。今まであったものの継続というか、変な話、もう既にでき上がっているレベルのものまでも前提にするのではなく、やはりこれからまんが王国とっとりをこういった方向で進めていきたいというものの芽になったり種になったりしているものを本来は見つけ出して、それを継続して育てていくという方向で主たる部分といいますか、本格的な部分といいますか、そういったところは考えていくのだろうというふうに思います。
○稲田委員
もう1点、私は数字の取り上げ方として、当初300万の中にもし水木しげるロードを歩いている人やあの辺にやってきた人、あるいは水木しげる記念館に入る人は明らかに入場券を買って入るわけです。あのロードを歩いている人やあそこにやってきた人たちも全部数字に入れての300万ということであるならば、我々も最初の数字の目標値をここで議論をしたときに、そこまでは確認をとっていませんでしたから、それはおかしいとは言い切れないとは思うのですけれども、ですけれども、やっぱり水木しげるロードを歩いている人や青山剛昌ふるさと館、ここは一つのメーン会場になっておったこともあるのはあるわけですが、そういったことまで数字に入れるというのは、何かみそもくそも一緒といった感じの数字でしかないという気もしないではないのです。最初に私言いましたように、本当に大変な御苦労をなさったから、めでたいと言って終わったほうがいいのかもしれない。後々鳥取県のためにもそれのほうがいいかもしれない。余り根掘り葉掘りやるのもどうかなという気持ちもするのですけれども、そういう受け取り方を数字の上ではするわけです。でも、それが入っているということであれば、もうそれ以上私も突っ込みようがないけれども、本来はそれを入れるべきものなのだろうかという気がするけれども、重ねてもう一回どう思いますか。
●前田まんが王国官房官房長
委員御指摘の件は、多分水木しげるロードとか記念館は何の努力をしてなくてももともと入るところをカウントして、それでいいのかというふうなことなのだろうと思います。
おっしゃるところは本当によくわかりまして、そのとおりだと思うところもあるのですけれども、さっき寺口のほうが申し上げましたけれども、お恥ずかしい話なのですけれども、300万人というところの初めのカウントの中にここが入っていて、夏に僕が10倍とか何とかと大言壮語したのはここが入っている部分もあって、そこのところはきちんと説明できたかできなかったかというのはちょっと自信がないのですけれども、御理解いただきたいと思います。
一昨日ですか、水木しげるロードで妖怪の家のオープニングをやらせていただきました。それは、国際まんが博、次のステージということで、境港も協力するということでしたので、とにかく頑張りますので、よろしくお願いします。
○稲田委員
わかった。
○興治委員
青山剛昌ふるさと館の入館者数は何人ですか。
●寺口まんが王国官房副官房長
約4万2,000人でございます。
○興治委員
マンガサミット、それから国際まんが博、それぞれたくさんのお客さんに来ていただいてよかったと思います。ただ、さっき福田副委員長のほうからお話があったのですけれども、今後シンクタンクに委託をして経済波及効果については測定をするということなのでしょうか。その辺の中身をもう少し具体的に教えてもらえたらと思います。
●寺口まんが王国官房副官房長
今後の発注になりますけれども、経済波及効果というものをはじかせていただきたいと思います。それで、遅くとも1月中には結果がいただけるようなお願いで出してみようかなというふうに考えております。
○興治委員
その結果を見て判断したいとは思います。ただ、今後の取り組み方向ということが2として挙げられているのですけれども、ことしは国際マンガサミットをやるということで、ある意味それを盛り上げていくためにまんが王国を標榜し、国際まんが博をやってきたと。エンジン全開でフルスピードで突っ走ってきたという感があると思うのです。それを皆さんが支え、実践をされてきたということだと思うのですけれども、経済波及効果の測定結果等を踏まえて、アクセル全開だったのをやっぱり緩めてはどうかと私は思います。それで、もう少し落ちついて、本当に今後この漫画の扱い、まんが王国の扱いについて鳥取県はどうするのかということについて、将来、そして可能性なども踏まえて、落ちついて考えてみる必要があるのではないかと思います。
それと、新たな拠点の整備ということも挙がっているわけですけれども、京都マンガミュージアムに私たちも行きました。京都精華大学の長年の蓄積の集大成としてあそこに結実してきているという感じがするのです。たった1年や2年のものではないものがあそこにあるのだろうと思うのです。
仮に拠点を県が整備するということになれば、もちろん中途半端なものということにもならないでしょうし、将来的な集客も見込めるし、費用対効果の面から見てもやっていけるといいますか、そんな見込みも持たないといけないと思うのです。国際まんが博をやったから、次は拠点施設だというふうに単純にはいかないのだろうと思うのです。それよりも、もう既に境港市や北栄町が拠点施設を持っているわけですから、そこを拠点にして集客を図るということのほうが、むしろ効率的で効果的だということだってあるのではないかという気もするのです。今後のことについて、そういった面も踏まえて慎重に御検討いただくように申し入れておきたいと思います。
○稲田委員
1点だけ忘れていたから。官房長、ちょっと聞きたい。トリンドルさんとバードプリンセスはどうなるのですか。
●前田まんが王国官房長
まず初めに、バードプリンセスさんですけれども、ことしの緊急雇用で採用していまして、来年の3月まで一応まんが王国とっとりのPRということで雇っているのが今の状況でございます。それで、11月25日で国際まんが博は終わったのですけれども、まだまんが王国は続きますので、漫画を通じた観光とかそういったPRに使っていこうというふうに思っているところでございまして、来年4月以降は、緊急雇用でございますので、その後どうするのかというのを今考えているところでございます。
トリンドルさんにつきましては、芸能人でございまして、どんなふうな使い方をこれからするのかというのはあるのでしょうけれども、それもまだ何も決めていなくて、今後考えていきたいというふうに思っているところでございます。ただ、やっぱりそうはいっても王女様でございますので、なかなか冷たいこともできないのかなと思っているところでございまして、その辺で後をどうするかというのはこれからゆっくり考えていきたいというふうに思っているところでございます。
○稲田委員
冷たいのは王女さんのほうが冷たいと私は思っている。顔を出したのは1回か2回ぐらいでしょう。王女様ならもっと頻繁に登場してもよかったなと思うぐらいで、こっちよりも向こうのほうが鳥取県に対して冷たいという認識を私は持っています。
バードプリンセスについては、最初はやっぱりなれなかったというせいもあって、たどたどしいところもあったけれども、だんだんそれらしくなって、最後は本当にちょっとセミプロぐらいの芸能人的になってきたから、非常によかったかなとも思ったりもしてはおるわけですが、王女様は王女様だからともかくとして、バードプリンセスだけはやっぱりちゃんと面倒を見てやるぐらいなことはしたほうがいいかもしれないと思います、ファンの一人として。
●前田まんが王国官房官房長
バードプリンセスはせっかくできたグループなので、どんな形になるかわかりませんけれども、関係者の間では名前を残して、その時々に集まってもらうような格好で残れないだろうかということは今検討しておりますし、トリンドルさんの件につきましては、王女さんになってから東京のほうですごく人気が出まして、なかなか来づらかったのも事実だと思います。
◎前田委員長
では、県土整備部に入りたいと思います。道路関係を先にやってしまいましょう。16番の「県道の構造の技術的基準等に関する条例(案)」の概要に関するパブリックコメントの実施についてと、平成24年度鳥取県除雪対策協議会の開催結果について、山本道路企画課長にお願いします。
●山本道路企画課長
企画県土警察常任委員会資料、県土整備分の9ページをお願いいたします。「鳥取県県道の構造の技術的基準等に関する条例(案)」の概要に関するパブリックコメントの実施についてでございます。
先般6月議会でも若干御説明させていただきましたが、地方分権一括法の施行に伴いまして、全国一律の基準とされておりました県道に関する道路の構造的基準だとか、道路標識の寸法ですとか、バリアフリーの基準というのが地方公共団体ごとの条例で定めることとなりました。このため、県では、関係団体等の道路利用者や学識経験者で構成する検討会により検討を重ねた結果、案ができましたので、パブリックコメントをさせていただくことにしております。
条例に定める基準でございますが、1の(1)から書いてございますが、まず、アといたしまして、いわゆる道路構造令、道路の構造を定める基準でございます。その中の道路の幅員だとか線形、勾配、視距等の基準、並びにイといたしまして、道路標識の寸法でございます。ウといたしまして、先ほど申しましたバリアフリーに関することでございます。
10ページでございますが、意見の募集方法等については、期間、方法、応募方法等、記載のとおりでございます。
今後の予定ですが、パブリックコメントを行った後、条例案を策定しまして、2月議会に御提案させていただきたいと思っております。それで来年の4月1日の施行を目指しております。
詳細の内容でございますが、申しわけございません、別紙資料ということで県土整備部というのをごらんいただけますでしょうか。前のページはパブリックコメントの概要等でございますので、割愛させていただきます。
4ページをごらんいただきたいと思います。県の独自の規定といたしまして、車道縦断勾配、いわゆる進行方向に対する勾配でございます。鳥取県は積雪寒冷地という特性がございますので、道路構造令のほうでは、そこの表に示しておりますとおり60キロから20キロまでそれぞれ縦断勾配を設定、20キロの速度であれば9%の勾配までできるように規定しておりますが、先ほど申しましたとおり、積雪寒冷地ということを捉まえ、都市部並びに地方部でも平たん地の部分については5%で全て抑えると。これについては、条例に定める以前の取り組みといたしまして5%としておりましたので、条例の際に明文化させていただきたいと思っているものでございます。
続きまして、下の段、独自規定(2)でございます。県道における1車線道路の適用ということで、数年前1.5車線整備ということで新聞紙上をにぎわせたことがございましたが、それの規定を設けるもので、交通量の少ない、1日当たり500台未満というような交通量の非常に少ない県道におきましては1車線整備、その図に示すような幅員構成で整備できることを規定するものでございます。
続きまして、5ページ上段でございます。独自規定(3)ということで、待避所の長さの縮小ということでございますが、先ほど述べました1車線整備等を行いますと、すれ違いのためにどうしても待避所をつくらなくてはなりません。そこの図で示しますような寸法、20メーターというのが構造令の中で示された延長になりますが、しかしながら、山間部等の待避所でそれをとりますと、山の切り取り等が非常に多くなる場合がございます。それがために、コスト縮減のことも勘案して、15メーターまでは縮小できる規定にしたいと思っております。
続きまして、5ページ下段、独自規定(4)でございます。交差点部における車線幅員の縮小でございます。そこの図を見ていただきますと、括弧書きで矢印で描いておりますのが道路の進行方向の交差点に記載してある矢印と思っていただいたら結構なのですが、いわゆる左から車道ですと、括弧書きで書いております3メーター、右折が3メーター、反対に対向車線を走ってくるものが3メーターという規定になっております。しかしながら、都市部においては、人家連檐のところで、これによって大きなビルがかかるだとか、人家の移転が多くなるだとかがございますので、縮小規定がございます。しかしながら、地方部についてはないということで、地方部でも、例えば八頭町だとか、その町の中心となる部分については人家も連檐しておりまして、やはり縮小規定というのを設けて、人家等がかからずコスト的にも有利な整備ができるようなことを考えたいということで、地方部においても車線の縮小について、これもできる規定でございますが、規定したいと思っております。
続きまして、6ページでございます。独自規定(5)ということで、自転車歩行者道等を設けない場合の路肩幅員の拡大、路肩と申しまして、一般的には車線の左側に設けるものでございます。都市部の道路においては最低値50センチということで規定がしてございます。50センチと申しますと、歩道がない部分であっても、人家がぽつぽつと建っていたり、絶対歩行者が通らないだとか、自転車が通らないということはございませんので、50センチについては非常に狭いというようなこともございまして、それで副次的ではございますが、雪国で雪を寄せるスペースだとか、そういったことにも活用ができますので、原則でございますが、1メーターに規定するものでございます。左側のほうに車椅子が描いてございますが、いわゆる自転車が通れない歩道については、同じく歩道の側についても50センチを1メーターにしたいと考えております。50センチの説明だけしましたが、通常の地方部の道路では75センチという規定でございますが、これも合わせて1メーターにしたいと考えております。
続きまして、下の段、(6)でございます。バスが正着しやすいバス停の構造ということでございます。バスがバス停に着く場合、縁石にフロントの左が当たるために、どうしても縁石から離れてバスがとまってしまうと。それがために、一遍低い車道におりてから、またバス停に上がるというような状況が出ております。それを何とかしなくてはいけないということで、昨年度、バス会社だとか身障者団体とか、実際に実験をさせていただきまして、どういうのがいいかということで、ちょっと取り組みをやっておりまして、下の図に示しますように、停留所のところを破線で囲ってございます。テラス、高さ15センチと書いておりますが、これを前に出すといいますか、右側をへこますといいますか、そうしますと、縁石がテラスより奥にありますので、内輪差というか、頭が奥まで突っ込めれて、縁石にぴったりとまれるということで、今言ったように、下におりなくても上がれるというような構造をうたい込みたいと思っております。
続きまして、7ページ上段でございます。道路構造令では、歩道の車道に対する高さが規定されておりません。そういうことで、右の欄のほうからですが、バス停部につきましては、当然バスのステップに上がらなくてはいけませんので、当然車道より一段高い15センという高さ、右側の図でございます。中央部が都市部ということで、都市部につきましては、車道より5センチ上げた高さとしたいと思っております。これについては、地方部で描いております、ちょっと話が飛んで申しわけないですが、左の欄の地方部では車道と歩道が同じ高さ、つまり車道の水がそこに描いてあります道路の脇の側溝に流れるように、同じ高さになっております。こういう形と、都市部については反対に5センチ上げる。と申しますのが、車道の水は歩道には流れない構造に都市部はできると。ただ、これをやると、側溝を歩車境界の下にしなくてはなりませんし、書いてはございませんが、民地との間にも側溝が当然出てくるようなことで、コスト的にも非常にかかってまいりますので、都市部においては、今言った5センチ高い構造、地方部においては車道と同じ高さの構造ということに規定させていただきたいと思っております。
続きまして、下の欄でございます。条例で定める基準、道路標識の寸法でございます。そこについては一般論を示しておりますので、めくっていただきまして、8ページ上の欄でございます。標識令の中では、標識の基準寸法としまして45センチというものを示しております。県の今までの標識令の中で、標準から1.3倍、1.6倍、2倍というようなことが適用できるようになっておりますが、鳥取県の場合、視認性を考えまして、全て1.3倍で現在適用している、見やすいことも考えてしているところでございます。それを明文化させていただきたいと思っております。
先ほどのについては標識自体の大きさでございますが、下につきましては、標識の中にうたい込みます文字の大きさでございます。これについては、下の表に示しますとおり、設計速度において10センチから30センチと規定が標識令の中ではございますが、先ほど申しました視認性も考えて、既に県では30センチで統一してやっておりますので、これもきちんと条例にうたい込みたいと考えております。
続きまして、移動円滑化、いわゆるバリアフリー法でございますが、9ページの上の段、一般論、基準の内容を書いておりますので、独自規定、下半分を説明させていただきます。横断歩道の接続部分の歩道等の段差解消でございます。いわゆる下の写真に示しますとおり、点字ブロックの前のところには歩車道境界ブロックの2センチの高さの段差を設けております。これはいわゆる視覚障害者の方のつえが当たって、次は交差点だよ、車道に出るよというのを認識するために必要なものとして2センチを従来設けておりました。しかしながら、近来車椅子だとか老人の方のスクーターだとか、そういった需要も高まっておりまして、極端な話、その段差で上がれないだとか、そういったことでお困りの方がございまして、両方の調整を図りながら、西部総合事務所のほうで実験的にと申しますか、各関係団体の意見を集約しまして、こういったように点字ブロックのところは2センチの段差を残したまま、左の部分については、ちょっと見にくくて申しわけございませんが、車椅子がすっと入れるために切り下げ部分を設けたようなことをやっております。これも県下全体に広げていきたいと思いますが、ただ、蛇足でございますが、これを設置するに当たりましては、必ず視覚障害者等の団体の方々と1カ所ずつ協議しながら、合意を得た上で整備するということを、もうちょっと下のほうの基準で便覧と言っているのですが、それにはきちんとうたい込んでおりますので、それについては引き続きやっていきたいと思っております。
最後でございます。10ページでございます。バリアフリー法の中で、便所の構造に関する詳細な規定ということで、いわゆる道路附属物として道の駅だとか展望駐車場だとかに便所をつくる場合ではございますが、その部分における規定でございます。
鳥取県の福祉のまちづくり条例では、いわゆる上乗せ基準といたしまして、中段に書いておりますとおり、洗面器、手洗い器にレバー等の特定水栓だとか4つの項目がありますので、これについても道路附属物である便所についてもその上乗せをそのまま持ってこさせていただいて、使いやすいトイレとするということを規定するものでございます。
続きまして、常任委員会資料、県土整備部にお戻りいただきまして、11ページをお願いいたします。鳥取県除雪対策協議会を先般の10月31日に開催いたしました。
内容でございますが、気象台のほうからは、この冬に関しては冬型の気圧配置があらわれやすい見込みであり、平年と同様というような予想となっております。
国土交通省、いわゆるNEXCOの計画については、従来どおり早目の出動により迅速、適切な除雪計画を行うということで報告がございました。
県の計画でございますが、一昨年の豪雪の雪害に伴いまして、いろいろな取り組みをさせていただきました。その結果、おととしを上回る去年の積雪、量としては多かったのですが、大きな問題もなく通行を確保することができたと思っております。今年度も除雪機械の増だとか、ライブカメラをふやして、なお一層除雪対策の強化を図ってまいりたいと思っております。今年度につきましては、地域住民のボランティア除雪を拡大し、ボランティアの方々の力もかりながら、通学路の歩道除雪を強化してまいりたいと思っております。
◎前田委員長
総合評価落札方式の見直しについて、酒本県土整備部参事。
●酒本県土整備部参事
資料の1ページをごらんください。総合評価落札方式の見直しについて御説明いたします。
本県では、総合評価落札方式を平成19年から導入しております。課題としましては、現在は橋梁など規模が大きい複雑な工事から、維持修繕工事など比較的単純な工事まで単一の総合評価方式を適用しておりまして、このため、工事の規模とか難易度とか目的などに対応する技術力や効率性が的確に評価できていないというふうな課題がございます。
そこで、そこに書いておりますように、県土整備部及び県土整備局が発注する建設工事につきまして、工事の内容や規模に応じた複数の総合評価方式を導入して、さらに評価項目の見直しを行うこととしております。
この改正案につきましては、8月の常任委員会で概要部分だけ説明させていただきました。その後、資料1の1の経緯のところにございますように、8月10日から17日にかけまして、建設業関係団体へ素案の説明会を行いました。それから、28から30日まで東部地区、中部地区、西部地区におきまして、一般の個別の建設業者の皆様へ説明会を行いました。その後、説明会の結果、9月の前半に建設業関係団体の意見をいただいて、さらに県内の建設業者の個別の業者の皆様からは48件の意見がございました。それらの意見を踏まえまして、改正案をまとめまして、11月に入りまして、7日から14日にかけて、その改正案について建設業関係団体と意見交換を行いまして、その結果を反映させたものを去る26日に鳥取県建設工事等入札・契約審議会で審議していただきました。
その結果、案としてはおおむね了承をいただきました。ただ、継続学習制度とかBCP、事業継続計画等の評価等について今後検討すべきというふうな御意見もいただきました。
この見直しに当たっての主な意見でございますが、2の表に書いてございますが、簡易評価型とか、タイプによってそれぞれ評価項目がございますけれども、それぞれの項目についていろいろな立場でいろいろな意見をいただいております。例えば会社工事成績というのを評価しているのですけれども、初めて参加された方とか受注実績がない方の工事成績を引き上げてほしいと。余り差があり過ぎて競争ができないというふうな意見がございました。また、4番目にあるのですが、配置技術者の工事成績でございますが、これについては、技術者の方からの要望もあって、技術者の技術力を評価すべきということで、配置技術者の工事成績を評価してほしいというふうな意見もございました。また、その上なのですけれども、企業経営とか技術者数という項目がありまして、これは施工能力点といいますか、そういう点が比較的低い業者さんのほうからは余り差がつかないように廃止してほしいというふうな御意見がございましたし、比較的規模の大きい業者さんのほうからは現行どおり企業経営点の差とかを明確にしてほしいというふうな御意見がございました。技術者数につきましては、企業経営と二重の評価になるので廃止してほしいというふうな御意見もございました。また、技術者数の廃止については、技術者の削減につながるので雇用にも深刻な影響があるということで、現行どおりにしてほしいというふうな相反する意見がございました。さらに、簡易評価型の一番下のほうなのですけれども、先ほど陳情でございました雇用につきましては、若手育成とか雇用促進に寄与するという、そういう観点から高卒とか大卒の雇用を評価してほしいという意見もございましたし、逆に雇用については評価しないこと、不正な手段が可能と思われ、悪用されかねない。雇用については補助金等で別の方法で対応すればいいというふうな御意見がございました。これらの意見を総合的に判断した上で改正案を作成したものでございます。
次に、2ページをごらんください。2ページは総合評価落札方式の見直しの大枠、見直し案の概要でございます。
現行は、上の表にございますように1,000万以上19.4億円未満の工事について、特別簡易型の総合評価、この単一の方式でございます。これを見直し案のほうでは、(1)、(2)、(3)とございますが、3つの総合評価落札方式に見直すものでございます。
まず、(1)でございますが、技術提案型の総合評価でございます。これにつきましては、6,000万以上の工事のうち、大規模な橋梁工事等で施工上の工夫の余地があるようなもの、そういうものにつきましては、技術提案というものを出していただきまして評価をすると。大体土木一般工事でいきますと、10件程度でございます。平成23年度から試行を行っておりますが、試行結果を踏まえて、対象工種を絞り込んで本格実施していきたいというふうに考えております。
(2)で、地域密着型総合評価でございます。これにつきましては、6,000万未満の工事のうち、維持修繕系の工事、または小規模な工事などにつきまして、地域をよく知る企業が担うほうが効率的であると、そういうふうなものにつきましては、入札価格と地域性にウエートを置いて評価を行うこととしております。これも土木一般工事でいきますと、件数的にシェアは2割程度ということでございます。
(3)で、簡易評価型の総合評価でございますが、1,000万以上の工事のうち、技術提案型評価とか地域密着型の対象にならない工事につきまして、会社や配置技術者の工事成績等の施工能力により評価を行うものでございます。大半がこの簡易評価型になりまして、土木一般工事でいきますと8割方がこの簡易評価型の総合評価になります。
次に、3ページをごらんいただきたいと思います。3ページからは具体的な評価項目でございます。
総合評価の場合は、入札価格を点数化したものと、施工能力等を点数化したものでございまして、今評価項目と書いておりますのは施工能力等の評価でございます。
簡易型のうちの会社の施工能力についてまず説明させていただきます。会社の工事成績について現在点数化をしておりまして、これは入札参加者の相対的な評価で20点満点で評価しております。会社の受注実績がない場合は、工事成績の基準点、基礎点でございますけれども、65点としております。改正案のほうでは、1つは配点のほうですが、業界等の要望もございまして、新たに配置技術者の工事成績を評価することから、配点の一部をそちらのほうに移行して、配点を下げております。あと、工事の受注実績がない会社については、大部分の会社における工事成績の最小値ということで、現行65点なのですけれども、ことしのデータで試算してみますと68点ということで、御要望に対して引き上げを行っているということでございます。また、工事成績の対象期間についても、業界の御意見を踏まえながら、最新の3年間の平均値、最長は客観的なデータがある5年ということで見直ししております。
次に、会社の同種工事実績につきましては、工事の品質確保の観点から、配点を上げております。
次に、企業経営と技術者数でございます。これは、先ほども申し上げましたように賛否両論ございました。企業経営のほうが現行が経営状況とか経営規模、そして技術者数等を含んで総合的に評価した値、経営事項審査の総合評定値というのですけれども、それに基づいて評価しております。次の技術者数、これも技術者数で評価しておりますので、二重に評価されているということがございますので廃止いたします。結果的に、企業経営と技術者数、今2点、2点で4点なのですが、技術者数を廃止しますので、この影響に配慮しまして、企業経営点のほうは3点ということでしております。この企業経営と技術者数につきましては、各会社の固定的な評価点になりまして、これについては、施工能力点が低い業者さんのほうからは点差が開き過ぎて競争ができないというふうな御意見がございますし、施工能力点が高い業者さんは今まで企業経営力とか技術者数を確保してきたのだから、やっぱりそういう差は明確にしてほしいというふうな御意見がございました。県としましては、余り差が大き過ぎると競争性という面で課題がございますので、競争性の確保の観点から技術者数を廃止して、企業経営点を3点とするという改正案としております。
次に、4ページをごらんください。4ページにつきましては、配置技術者の工事成績、これは業界の要望もございまして、技術者の方からも技術力を評価してほしいというふうなことで、新たに配置技術者の工事成績点を評価するものでございます。あわせて、配置技術者の同種工事の実績、これは入札参加条件に同種工事の実績をつける場合だけなのですけれども、これも評価するようにしております。
資格とかCPDS、継続学習については、変更はございません。
次に5ページでございますが、まず、受注額でございます。この受注額といいますのは、そこに式が書いてございますが、各業者さんにもともと4点という余点をお持ちいただきまして、県工事の受注額、この割合が多くなれば減っていくといいますか、受注をされた業者さんは減点になっていくというふうな制度でございまして、特定の業者さんに受注が偏るのを抑制する目的とする評価項目でございます。この受注額の指標ですね、そこに生産指標額×k1というものがあるのですけれども、簡単に言いますと、県工事の受注額だけではなくて、国とか市町村とか民間ですね、この過去3年間の平均値になるのですけれども、その公共工事の受注額相当の経費だというふうに思っていただければと思います。この生産指標額というのは大きいので、これを県の受注額見合いに割り戻すときに係数を一律に掛けております。これにつきましては、県工事の受注額の割合が高い業者さんは、生産指標額に一定の係数を掛けると、逆に実際にとっている県工事の受注額よりも小さくなるようなケースがございます。そのために見直しを今回行うものです。これに対して、生産指標額にかわって、県工事の受注額を指標にした場合、県工事以外の受注額が高い業者さんは現行と比べて不利になるというふうなことがございまして、これらのことを勘案いたしまして、県工事の平均受注額、または生産指標額に一定の係数を乗じたもの、このいずれか一つを各業者さんが選択できるように見直しをするものでございます。
次に、地域点についての見直しでございます。地域点は、現行で県内を東部、中部、西部の3ブロックに区域割りをしまして、工事現場からの直線距離が近い建設業者さんを高く評価しております。しかし、ブロック内であっても、東部ブロックであっても工事現場から遠く離れた業者さんよりも、ブロック外で工事現場から近い業者さんのほうが有利になるというふうなことで、本来地域点の狙いはブロック内の業者さんの地域性への配慮ということでございますので、その辺が十分に機能できていない面があるということでございます。このため、改正案では、この距離制を廃止して、同一ブロックまたは同一管内は同一点といたしまして、ブロック内とブロック外につきましては、現行の最大の点差をつけるように見直しをするものでございます。
次に、地域貢献度でございますが、これは災害の緊急応急対応や除雪を行った業者さんに加点するものでございます。しかし、加点を得るために除雪業務でダンピングが生じる弊害が生じたり、災害時に業者選定、災害応急対応の要請があった業者さんとない業者さんで不公平があるというふうなことで、業界からの要望もございまして、地域貢献度を廃止するものでございます。
次に6ページをごらんください。新規の雇用です。先ほど御説明しましたが、雇用についてでございます。先ほども御説明しましたが、新卒者の雇用実績ということで、過去3年以内に大学、高校等を卒業した方を正規社員として1年以上継続雇用した場合に、その次の年1年間加点するという制度でございます。
最後に、資格停止でございますが、資格停止につきましては、近年でもなお談合とか粗雑工事があるというふうな中で、資格停止について減点を2倍にして強化をするものでございます。現行、資格停止期間に応じて資格停止期間の2倍の期間について減点をしているのですけれども、それを強化するものでございます。
簡易評価型について、総括した表が一番下の表でございます。現行のうち、技術者数と地域貢献度を廃止いたしまして、改正案のほうで、配置技術者の施工能力の中の工事成績と工事実績を新規、そして雇用を新規にするということでございます。改正案のほうを見ていただきたいと思うのですが、この総合評価の配点なのですが、入札価格点といいまして、入札価格を相対比較をして、一番安い方が60点ということで、相対的に価格が高い方は低くなるという。それ以外に、施工能力点ということで、会社の施工能力、配置技術者の施工能力、その他ということで102点ということになっております。
次に7ページをごらんください。7ページは地域密着型の総合評価でございます。
地域密着型につきましては、一番下の配点をごらんいただきたいと思うのですが、先ほどの簡易評価型に比べて、入札価格点数を60点に対して90点ということで、大きくしてございます。それ以外の施工能力点については、会社の施工能力、実績と配置技術者の資格とか継続学習、それと地域点ということで最小限の評価項目としておりまして、入札価格のウエートと地域点のウエートを高くして、より地域性に配慮した評価を行うということでございます。基本的には、評価の内容等は簡易評価型と同じですが、一番上の会社工事実績につきましては、対象が維持修繕系工事ということもございまして、過去15年間の県とか国、市町村の実績の有無によって評価しておりますし、実績の範囲についても、河川の修繕工事でございましたら、河川系の工事の実績があればよいということで、最小限の評価ということでしております。
次に8ページをごらんください。技術提案型の総合評価でございます。
これにつきましても、簡易評価型と同じ考え方で評価項目を見直しておりまして、新たに配置技術者の工事成績と同種工事実績を加えたというふうなことと、業界のほうからも技術提案評価型につきましても地域性を配慮すべきだというふうな御意見がございまして、地域点を4点導入しております。地域貢献度につきましては、簡易評価型同様に廃止しております。
最後に、施行時期でございますが、技術提案型総合評価、そして簡易評価型の総合評価につきましては、25年度から全面施行する予定でございます。ただ、地域密着型の総合評価につきましては、25年度当初から発注が必要であります。年間を通じて道路の維持をする工事なのですけれども、その道路維持工事に適用するために、24年度中に施行して、地域密着型総合評価を実施していくというふうな予定にしております。
◎前田委員長
それでは、県土整備部の説明に対しまして質疑を行いたいと思います。
○藤縄委員
個別のことはまた後で聞きますけれども、古賀部長、そもそもこの雇用というのは建設だけの分野ではない問題ですね。例えばISOだとか男女共同参画だとか、家庭教育推進だとかという、こういったことは社会全体といいますか、いろいろな業界の分野と協定してというようなことになっておりますけれども、この雇用も同じような社会全体のこととすれば、これをこの入札の中の制度の中に取り入れるということ自体をどう考えておられるのかということをまず、入り口論として確認しておきたいと思うのですけれども。
●古賀県土整備部長
今回なぜ雇用を入れたのかということについて、簡単に御説明したいと思います。
まず、少し話が遠回りになるかもしれませんけれども、今の建設業界の置かれている状況というのは、数年来ずっと予算公共事業費が落ち込んできて、県内建設企業、これは大手も大手ではないところも含めて、経営状況としては非常に厳しい状況になってきている、まずそういうふうに認識しております。ですので、そういった中、では建設業がこのまま衰退していっていいのかという問題がございます。ところが、実際、今回の東北の震災でもありましたように、くしの歯作戦といいまして、要するに三陸沿岸に道路を短期間で啓開して築いていったのは地元の――もちろん役所がいますよ。ただ役所は手足を持っていませんので、実際にやったのは建設業でございます。ですので、そういった災害のときを見てもそうですし、災害以外のときでも、県内では今一生懸命高速道路の整備をしておりますけれども、こういった基本的なインフラ整備をしていくという意味においても、建設業というのは重要な産業といいますか、仕事だと思います。
そういった中、先ほど言いましたように、非常に企業経営が苦しくなってきておりますし、特に中山間地域を含めて、やはり厳しい競争にさらされてきているというようなことがございます。ですので、ちょっと話が長くなって恐縮でございますが、今回総合評価の見直しをしようとした中で、今まで画一的にやっていたものを、やっぱり大きな企業、それ以外の小さな企業も含めて、それぞれのテーブルで競争できるような、そういうことでこの3つの総合評価を導入しようとしたものでございます。そういった予算の確保、それから今回のこういう総合評価の見直し、それからあと企業経営、経営のコンサルティング、そういったことも含めて、要は建設業は重要な産業でございますので、その建設業の企業の足腰をやっぱり強くしていく、それを支援していくというのが私たちの大事な仕事だろうと思います。
そういった中、雇用の話でございますけれども、今若い人の雇用がなかなかできないというのが実態でございます。それはやっぱり企業の経営力、要望書にもございますように、今の経営状態の中でなかなかそうはいかないだろうというのもあります。ただ、一方で、ではこのままでいいのかという問題がございます。将来、県内の災害に対する対応とか、そういったものを支えていくためには、県内の建設業がしっかり持続的に対応できるように体力をつけていく必要があるのではないかと思います。そのためには、若い人材を確保して、そういった方々の技術力を向上させていくというのもそれぞれの企業の仕事でもあるし、我々としてもそういう支援ができるのであればこれからしていきたいと思っております。
そういった中で、要は公共事業を確保しつつ企業体力をつけていく、そういった中で、前向きに将来に向かって新規雇用を含めた人材確保に取り組んでいる企業については、この総合評価の中で評価させてもらってもいいのではないかというような考え方から、今回この評価項目を追加させてもらったところでございます。
○藤縄委員
ちょっとぴんと来ないところがありますけれども、全体としての工事の入札に入れているということ自体の基本的なものについては、明確な答弁ではなかったような気がしておりますけれども、ちょっと個別のことを1~2点。
いろいろな御意見があったという中で、ちょっと心配なことが、不正な手段が可能と思われというようなことが意見であったということですけれども、どんなことかと思って読んでみると、1年間の継続雇用ということが出ていますね。ここら辺のことかなと思ったりしておりますけれども、不正が起きるのではないかというのはどこら辺のことだと思っておられますか。
●酒本県土整備部参事
不正な手段が可能と思われるのはどういうことかということでございますが、これにつきましては、当初雇用を新卒者の雇用と新卒者以外、離職者等も含めて雇用評価をするようにしていたのですけれども、そうしますと、グループ企業の中で、先ほどちょっとお話があったのですけれども、A会社からB会社に異動したり、そういうふうなことで不正が行われる可能性が強いというふうな御意見がございました。そういう御意見を踏まえまして、離職者等の雇用ではなくて、若手の新卒者の雇用だけの評価に見直したというふうなことでございます。
○藤縄委員
1年間ということになると、ミスマッチというのが考えられて、例えば半年しか続かなかったとか、1年半にしても、その方がやめられて、また採用するみたいなことかなと僕は思ったのですけれども、そこら辺の懸念というか、検討はいかがですか。
●酒本県土整備部参事
これにつきましては、2回目の協会との意見交換のときは、6カ月間の雇用実績に基づいて評価する案を提案いたしました。そうしますと、雇用して、またやめさせてといいますか、やめさせてまた雇用するというふうな悪用があるのではないかというふうな御意見がございまして、これについては今回の見直しで、1年以上継続して雇用した実績に対して、その次の1年間評価をしていくと。ただ、評価をする1年間についても当然継続して雇用していることが前提ということで、2年間は継続して雇用しないと評価されないというふうなことで、見直し案を見直して本日提案させていただいております。
○藤縄委員
部長のそもそものお考えやら伺った中で、逆に1年、2年というのでいいのかなと。技術力をしっかり獲得していくということになれば、どうなのでしょうか。そんな期間の長さでいいのかなという心配も出てくるのではないですか。そのことだけを最後に確認させてください。
●酒本県土整備部参事
今回、若い新卒者の雇用の確保について評価しましたけれども、本来であれば、若い人を育成して、それで何年間かたって資格を取るまでというのが必要なことだと思うのですけれども、総合評価におきましては、一番最初の新卒者の確保という部分を、2年間にわたって確保していく部分を評価して、あとは企業のほうに頑張っていただきたいというふうなことで、この1年間、1年間ということで設定させていただいております。
○稲田委員
藤縄委員の質問をちょっと敷衍した形で再度お聞きしたいわけです。要するに雇用というものとそもそもの施工能力といいますか、そこの部分が密接に結びついた、直接結びついておる、その濃度の濃淡によって、評価の中にそれを加えるか加えないかという大きな判断をする必要があると思うわけです。そうすると、施工能力という点と雇用という問題が直接的に結びついていくのかどうか、ここの点、非常に問題があるように思うのです。雇用であるとか男女共同参画であるとかという余分な夾雑物を余りにも評価の中に入れ込んでいくと、本当に建設会社の技術力の低下すらも――評価の対象がほかにもたくさん加わってくるということになると、技術力の低下すらも招きかねないような状況になっている。確かに若い人を採用して、雇用を促進して会社の体力をつけるのだというのはわかるけれども、その理由が風が吹けばおけ屋がもうかる式の論理のような気がするわけです。私は、さっきから言うように施工能力と直接的なかかわりがあるものをやはり評価の対象とすべきで、その点からすると、やっぱり雇用はその範疇に入らないような気がするのです。むしろ建設会社の経審の中には当然それは入れて構わないと思うけれども。それはその会社全体の経営問題の中に入るわけだから。しかし、施工技術、施工能力ということになると、やはりちょっと雇用は当てはまらないのではないかというのが私の率直な意見です。それについて、再度部長、基本的な話を聞きたい。
もう1点も同時に答えてほしい。もう1つは、やっぱり雇用の能力があるということになると、大きな会社はいいかもしれないのです。多少ゆったりした部分もあるでしょうから。ですけれども、小さな会社になってくると、ぎりぎりの厳しい状況の中で仕事をしてきているわけで、それがやっぱりたとえ1点といえども入札の――直接その会社のかかわりがある経審なら別ですよ――入札というせっぱ詰まった、本当に厳格な状況の中で、それを取り入れられる小さな会社というものはどうなのだろうという気持ちがするわけです。それについて、部長、その2点について再度。
●古賀県土整備部長
先ほど十分説明ができていなかったかもしれませんけれども、雇用を今回入れたというのは、先ほど藤縄委員の御質問にもございましたように、要は将来の体力をつけてもらう、そういった会社の姿勢を今回雇用という項目で評価させていただこうということでございます。
ただ、そういう話と施工技術と何の関係があるのだと言われると、稲田委員のおっしゃるとおりでございます。直接の関係はございません。間接的に言えばないわけではないですけれども、直接的な関係はございません。
総合評価が鳥取県では19年ですけれども、全国的にはもっと前から始まったわけですが、その段階で、要するに価格とは別に要するに施工能力的なものを評価する項目としていろいろな提案がされてきた中で、経緯だけ申し上げると、その途中でいろいろな、いわゆる本来の技術力とは違うものも評価するようになってきた経緯がございます。事実、鳥取県でも現行の地域貢献度と、今度業界の要望でやめましたけれども、こういったものも実は入っていたのです。ですので、施工能力という技術的な側面でいうと確かにおっしゃるとおりなのですが、我々としては、今までやってきたように、価格とは別のところで企業価値といいますか、企業のそういった一つの将来に向けた心構えみたいなところを何らかの形で評価できないだろうかということで今回これを入れさせていただいております。それが1点でございます。
大企業有利なのか、それ以外が不利か、一般的に言うと大企業のほうが余裕がありそうだというような感じはいたしますが、ただ、実態として、別に今の企業規模だけで新規雇用が決まるわけではないのではないかと思います。事実、今回意見を伺った中で、こういうのを入れたほうがいいというのは必ずしも大企業の方が言われているわけではないのです。そうすると、恐らく企業経営の中で、トータルで見て、新規雇用ということも当然あるでしょうし、ですので、そこはちょっと一概には言えないのではないかと、そのように考えております。
○銀杏委員
意見が出ていますが、私も同じような意見でして、やっぱり雇用という項目を加えるのは何か違和感を感じます。やっぱり純粋な技術的な評価項目で行うべきだというふうに思っていまして、雇用については企業に体力をつけさせたいとか、技術の継承とか、いろいろおっしゃいますが、それはまた別のやり方でやればいいと。入札の評価点数で項目に加えるべきではないというふうに私は思っています。どうしても会社会社で違いますから、県庁でも大量雇用した年もあれば少ない年もありまして、これが何十人とかという会社になったりしますと、何年か前に数人入れて、ことしは予定がないとか、毎年毎年計画的に人を入れるというところもそうそうありませんので、前に入れたところが不利益になるとかという話になるわけで、これはよくないだろうというふうに私は思っているのです。こういうことを入れることによって、今回見直しを行ったことによって何か不利益をこうむったところに、バランスをとるために入れたいのではないかというふうに逆に見られかねないと。うがった見方をすれば。そういうふうにも感じているのです。
実際、業界の皆さんからの意見として、かなりこの雇用についてはあったのかなと。どちらかと、受ける企業さんに対して県側の要望として雇用を強く申し入れたということだと思うのです。もし違うのであれば、どういった方々からそういう要望があったのか教えてほしいのですけれども。
●古賀県土整備部長
要望は、一番最初のページにもございましたように、建設業協会、これは100%の組織率ではないですが、建設業協会と建設業協会に属していない業界の方がいらっしゃいます。そういったところに地区割りでいろいろ聞いていって、そこで話を我々聞いています。それから、建設業協会とは違う別の業界団体もあって、そこにもいろいろ聞いています。ですが、新規雇用について、今回ほかの団体からは反対だという意見は出ていないし、むしろ新規雇用を歓迎するというような要望もございました。ですので、今時点ではそれはないということです。
済みません、一つ言い忘れましたけれども、我々のほうから業界のほうに要するにこれを押しつけるかのような、そういう発想は全くございません。これは先ほどから何度も申し上げていますけれども、あくまでも将来の鳥取県の建設業を考えていく上で、今は確かにきついかもしれないけれども、新規雇用についても新しい技術者を育てていこうとする意欲のある会社については一定評価させてもらえないだろうかということです。ただし、これは先ほど話がありましたように、今の施工技術とは何ら関係がないといえば確かにないのです。だから、技術提案型というのは別に導入しています。これはまさに技術力勝負なのです。こういったところで本来であれば企業の皆さんに頑張っていただきたいのですが、それについてはまたいろいろ賛否両論ありまして、我々としても今回導入をお願いしたいのですけれども、なかなかシェアも図れないというような中でとりあえず今試行的にやっていますけれども、そういったわけで、要は今回の中で、確かに技術力とは直接関係はないかもしれないけれども、そういった企業姿勢みたいなものを評価できないかということでございます。
○銀杏委員
そういう要望が企業側の幾つかの業界であったということではあるのですけれども、そうした企業を育てたいという県の思いとも一致するのだろうというふうには感じますが、大きくこの評価項目を変えてきたことによって、規模なり、会社の歴史なりによって、以前の評価項目に比べて厳しくなったなと感じるところと、よくなったなと、うちにとって非常に得な評価項目になるなというふうにそれぞれ感じた中で、であるならば、例えばこれからどんどん人を採用して会社の体制を整えていきたいと思っているようなところにとってみれば、やっぱりそういう努力を認めてほしいというふうなことで話があったのではないかと私は想像するわけです。となると、バランスをとったというふうに言われてもしようがないなと思うのです。もしそうであるならば、こうした評価項目を入れるのはよろしくないというふうに私は思うのです。
●古賀県土整備部長
繰り返しますが、この雇用に関して特定の企業とか、そこから何か特別なことを言われてということはありませんので、その点は誤解のないように申し上げておきたいのですが、建設業協会だけではなく、ほかにも関連団体があって、我々そこと定期的に意見交換会を開く中で、要するに新規雇用とかそういったものについても考えたほうがいいのではないのかという、そういった御意見が過去出ているのは事実です。それは一つの背景としてはそういうのがございますと先ほどから申し上げているわけです。それと、一方で、何度も言いますが私たちの思いというものもあって今回入れております。
確かに銀杏委員おっしゃるように、企業の立場立場で、実は建設業界も全然一枚岩ではなくて、御想像がつくと思うのですが言うことが全然違うのです。それで、我々としては、だから現行の入札制度をそのままにしておくほうがいいのか、もっと全体的に大局的に見て、少しでも改善する方向に持っていくのがいいのかといったら、僕は後者だと思っています。それで、今回こういう提案をしています。
ですので、雇用一つとっても賛否両論あるし、例えば受注額点のとり方一つにしてもいろいろな意見があるわけです。その中で、非常に曖昧な言い方で申しわけないのですけれども、そういう意見を全部一通り我々は聞いた上で、その中でバランスをとって、今回のやつは一つのトータルのバランスとしては、こういうことで現行よりもいい方向になるのではないかということで実は提案させていただきました。その中に雇用というものも含まれているというふうにまず御理解いただきたいと思います。
これは今後の話ですけれども、実際、ではずっとこれでいくのかというと、それも実際わからないのです。今までも業界の要望にあるように何度も変えてきているのです。そこのところは見ながら、そのときの状況とか、実際問題とか、もう一回吸い上げながらやっていくという前提で今回提案させてもらっておりますので、その点御理解いただきたいと思います。
○銀杏委員
御意見はよくわかりました。狙いもお聞きしました。陳情が出ていますので、またしっかり考えてみたいと思います。
○興治委員
私は、総合評価方式の見直しの中で雇用が入るというのをきょう初めて聞きました。それで、ちょっと何点か質問なのですけれども、まだ私はこの是非についての判断、自分の意見というのは持っていません。1ページに主な意見というのが書いてありまして、雇用のところを見ると、高卒、大卒の雇用を評価することと。評価してくださいというのが書いてあります。これはどこの意見なのかということ。それと、さっき部長がお話しされました建設業協会ではない別の業界団体もあって、そこはまた意見が違いますと。雇用を外すべきだということは聞いていないというようなお話だったのですけれども、それはどういう団体ですかということと、陳情のほうで書いてありますけれども、雇用を評価項目に入れれば、高年者のリストラに結びつく懸念があるのです。こういったことについて県としてはどのようにお考えか。実際そうなるのか。なることについてどのようにお考えか、その点を聞かせてください。
●古賀県土整備部長
今の高卒、大卒という、こういった雇用を求めているのは企業連という団体でございます。ですので、我々としては主には土木では建設業協会と企業連、それからそれに入っていないような一般の普通の業者さん、そういうところに幅広く意見を聞いているところでございます。御質問の趣旨からいえば、企業連のほうの要望であり、そして当然企業連としては歓迎する話ということでございます。
高齢者雇用の話。今回の新規採用については、広く言えば技術、事務を問わずに新規採用と考えるわけです。それで、我々として、例えば今回これを1点として導入しましたということに対して、これは102点分の1ですね。この1点に対して、1点が軽いかというと軽いわけではないのですが、その1点に対して、それと1年だけなのです。1年だけで、途中で例えばその人がやめてしまえばそこで打ち切りになるようなそういう点数なのです。それに対して、高齢者の方を例えばやめさせてまで新規雇用をするということが本当に現実起こり得るのかというのが一つございます。
もう1つ、技術者に関していえば、さっき酒本も言いましたけれども、資格点というのがあって、高齢者のほうが資格をいっぱい持っているのです。これをやめさせていくと、結局とれなくなるのです。
そういうことを考えると、トータルで考えれば、絶対ないとは言い切れないにせよ、それが現実的に起こり得るのかというところはちょっと考えづらいと思っております。
○福田副委員長
関連です。考えにくいと部長は言われるのですけれども、中山間地の雇用は公共工事の削減によって本当に雇用が崩壊しています。若い人の雇用も大事なのですけれども、それこそ今子育て世代の方々の仕事が結局失われなければいいのですけれども、失われるほうが我々の地域は本当に大変だと思っています。なので、1人入れるために1人リストラするということがないように、ぜひともそこは御配慮をしてほしいと思います。
特に建設業で働かれている方は、言葉を選んで言いますけれども、要はセーフティーネットみたいなところで、ほかに働くところがない人が結構いますね。だから、やっぱり最後のとりでで建設業で働かれている方が結局すぽっと切られてしまうと、本当に行き場がなくなったりしますので、そこは本当に重々気をつけていただきたいと思います。
○国岡委員
雇用のことは雇用ですけれども、地域密着型について、今まで限定公募でやっていたのを今度制限づけしていくという中で、基本的にはDクラスの会社が多いのですか、今までしていなかった下のクラスからそういった人が入ってくるのですけれども、私はこれはいいなと思っているのです、そこの部分、地域点ということで。今まで小さな会社というのは、恐らく元請から下請という流れできていて、地元のところでとろうと思ってもなかなかとれなかった現状が、特に中山間地の業者が若桜から智頭、智頭から若桜みたいな、そんなのがあったのですけれども、そこでちょっとお聞きしたいのですけれども、八頭総合事務所管内でも、これは市町村関係なくエリアで同じ4点なのでしょうか。
●酒本県土整備部参事
はい、そうです。
○国岡委員
わかりました。
それと、簡易型のほうですけれども、さっきから話が出ていますけれども配置技術者。配置技術者だけ今回入れていますけれども、ここだと思うのです。さっきから雇用の問題が出ているのですけれども、結局企業によっては若い子が入ってきてもなかなか資格を取らせてもらえない、それでやめる子も実際多いです。その中で、配置技術者の工事成績とかいろいろあります。これが何年かいたら資格を取っていきますけれども、そこら辺も加味したようなものを、要は雇用は雇用ですけれども、さらに配置技術者の資格とあわせて、これにつながるような仕組みといいますか、そういうものも考えていけば若手を育てていくということにつながってくると思うのです。これはこれですけれども、そこら辺もちょっと検討していただきたいというふうに思います。経審のほうに資格とかいろいろ入りますけれども、技術者数が抜けたというのは私はいいことだなと思います。無理やり技術者を確保しようとして、企業経営を圧迫しているという会社もありましたので。配置技術者が入っているので、資格を持っている高齢者の方がやめるということは、私は現場を知っていますので、会社としてはなかなか手放さないというふうに思っています。ですから、配置技術者の工事成績というところに、雇用とはまた別個のものもこれから考えていただきたいというふうに思います。それについて答弁をいただいて終わります。
●古賀県土整備部長
もちろん、今回の総合評価の中では例えば若手技術者の新規雇用――仮に新規雇用したとして入ってきた方を今後どう育てていくかというところについては、総合評価の中では実は今全然想定していないところでございます。ただ、その一方で、我々としてこれから取り組んでいかなければいけない話として、では若い人に県内で就職してもらった後、実際そこで働き続けて資格を取ってもらうためには、やっぱり技術力、スキルアップをしてもらわないといけない。そのためには、例えば建設技術センターがございますけれども、そういったところと連携して、そういった資格を取るための例えば研修とか制度とか、そういったことを今後やっていく必要があるでしょうし、あるいは県内の現場だけを見ているのではなくて、例えばいろいろな機会を捉まえて、これは建設業協会の協力も必要なのですけれども、そこと連携しながら、他の府県、もっと大きな工事現場とかそういうところの見学に一緒に行ったりして、いろいろな経験を積んでもらって、最終的にはスキルアップにつなげていきたい。そういうことも今後私たちは取り組んでいかなければならないのではないかと思っております。
◎前田委員長
では、以上で終わりましてその他に入りたいと思います。
文化観光局、県土整備部について、執行部、委員の皆さんで何かあれば。
●門脇交流推進課長
先ほど予算関係のパスポート発給事務費の中で、前田委員長から入札参加資格の登録は随時かというお尋ねがございました。確認しましたところ、随時登録できますので報告させていただきます。
◎前田委員長
以上で終了したいと思います。
委員の皆様には、御相談、御連絡したいことがありますので、この場にお残りください。執行部の皆さんは御退席いただいて結構でございます。どうも御苦労さまでした。
(執行部退席)
2つほど相談をしたいと思います。
まず、例年11月定例会の審査の常任委員会の日に忘年会をしていたのですけれども、時期が時期ですので、勝手ながら全委員会ともやめようということになりました。ついては、1月21日に閉会中の常任委員会がありますので、新年会ということにしたいと思います。よろしいでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)これは全委員会一緒だと思いますので、よろしくお願いします。
2つ目、県外の視察ですが、一回キャンセルしました。ついては2つ相談があって、この委員会も実質あと2月定例会です。5月定例会は組みかえになりますので、最後の視察ということもありまして、前回は非常にタイトだったものですから1泊2日にしておったのですが、2泊3日にしたいと思いますが、いかがでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
それで、お手元にカレンダーを配っておるのですが、そうはいっても余りないのです。1月の22日の週か2月の4日の週、ここしかないのです。19日から2月定例会が始まりますので、できれば1月に行きたいと思いますが、私ども2人にお任せ願えませんでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
次に、視察先。1泊2日でこの間つくっていましたから、あれを一回御破算にして、新たに考えていくということも考えられるのですが、いかがでしょうか。いいですか。(「一任」と呼ぶ者あり)この間、銀杏委員からも南国のほうにという意見もございまして、幅広くもう一度検討させていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。
ぜひとも1月の22日の週に行きたいと思いますので、2月はまたばたばたすると思いますので、ぜひともこの週を最優先であけておいていただけませんか。よろしくお願いします。
もう1つ、例の鳥取豊岡宮津の件を報告をしておきます。ここに来て非常に温度差が出てまいりまして、京都府議会は委員会活動は認めていないということです。だから、委員長会議というのはできないと。要は議会でないとだめだと、こういうことでして、委員長会議というのはまず無理だと、したこともないということでした。
2つ目に、兵庫県も同じような認識でして、鳥取豊岡だけを格上げして議論すること自身議会内の同意がとれないと言っています。
ついては、両方の妥協案です。要は有志の会にしてほしいと。議員連盟。それは勝手だと。議員連盟なら参画は議会は関係しないと。ですから、鳥取豊岡整備促進議員連盟と、こういうことであれば自由に議員が判断できると、こういうことでございます。そこで、議員連盟でさせてもらうということでいいでしょうか。ただ、兵庫も京都も会長を引き受ける気はありません。やるのだったら鳥取がしてくれと。
○稲田委員
兵庫と京都が議連でやってくれと。うちも議連をつくるのか。
◎前田委員長
もうどうしようもない、そっちに合わせないと。議連しかないです。お互いが議会内で呼びかけてみると。というようなやり方。非常に温度差があります。
○銀杏委員
例えば議連をつくるとなると、向こうは例えば仮に土木関係の議員が中心になるのか地域出身のような……。
◎前田委員長
恐らく地域になります。
○銀杏委員
そうなるとわずかですね。
◎前田委員長
わずかだと思います。兵庫もわずか。だから、どうもジオパークと同じようなスタンスです。なかなか厳しいということ。会長も引き受ける気はないそうですから、やるのだったら鳥取県が会長してくれと、こういうことですから、どうしますか。もう進めているのですよ、議員連盟で。もうやめれはしないし。だから、今議長名で議員連盟でやろうということを申し込んでいるのです。やめるというならやめさせてもらってもいい。
○稲田委員
兵庫県はやめてもいいみたいなそういう話は多いです。
◎前田委員長
やっぱり表対裏の関係です。裏は全然議員の迫力がないのです。
○興治委員
知事同士は続いているわけでしょう。
◎前田委員長
知事同士はやっています。知事同士はいいですよ。だから、一つは、両方ともとにかく委員会活動を認めていないというのが大きい。本来地方自治法は委員会主義ですから、活動のベース、コアの部分は。だけれども、それを認めていないという長年の議会の伝統でしょうね。議員連盟にしてこのメンバーが入ればいいと思うのですけれども、実質は。もうやめるか。
○銀杏委員
議員連盟をつくって、どれほどの圧力をかけられるか……。
○稲田委員
その部分もあるのです。権威、オーソリティーの部分がある。
○銀杏委員
でも、知事を応援するだけの力が議連で……。
◎前田委員長
ありますよ。それは執行部とまた別の立場ですから。
○稲田委員
豊岡宮津はまだまだやらないといけないわけでしょう。
◎前田委員長
とてもとても。これからです。
○稲田委員
議連か何かでやって。それも東部。譲っても中部ぐらいまでですよ。
◎前田委員長
もう一回詰めさせてもらうということにしましょうか、兵庫と京都に。
○稲田委員
結論を出したらいいのではないか。兵庫は私も大体わかっています。そういう感じがある。
◎前田委員長
もともと京都と兵庫は関係がよくないから。
○興治委員
仮に議連にして、京都とか兵庫は何人ぐらい入ってくるのか。
◎前田委員長
わからない。これから呼びかけてみると。
○興治委員
1人や2人では……。
◎前田委員長
そんなことはないと思う。
○稲田委員
兵庫も要するに日本海に近いほうの議員が……。
◎前田委員長
期待しているしね。
○稲田委員
兵庫もそうだと思うのです。だけれども足並みがそろわないし、非常に消極的だということになれば、議連でやるしかないということですね。
◎前田委員長
この間、ちょっとほかのほうで聞いたけれども、京都は道路に興味がないのだそうです。なぜか。宮津なんかは1泊してもらいたいから。道路が進むと日帰りになってしまうので、道路をしないことが観光振興だと、こういうアイデンティティーだそうです。
○稲田委員
確かにそれと似たような議論が米子道が開通したときに、もう随分前の話ですけれども、そのときもその問題が出てきたのです、JCや青年中央会なんかから。宮津もあるかもしれませんね。
◎前田委員長
私もそっちのほうだけれども。自動車道開通で、恐らく日帰りですよ。ゴミだけ残されて。余談ですけれども、京都府議会に福田副委員長と2人で行ったとき、宮津選出の議員で自民党の議員団長に会いましたが、倉吉市の小鴨の出身の方でした。それで、何ですかと言ったら、若いときに大阪に出て、それで宮津にいるのだと。議員団長ですから会長ですよ。そんなのが入ってくるでしょうね。(発言する者あり)
そういうことで、では議連ということにしましょう。あとの2県はだめです、何回説得しても。僕らが行ったときにはそんなことは全然言わないで、谷口次長と上月君を両県に派遣して、議会事務局から本音が出てきたと。実は言えなかったけれどもこういうことですよと。
○稲田)委員
岡山、兵庫、鳥取の3県の会議も兵庫県はやめようみたいな話だったですからね。だから、そういう消極的な面はあるのでしょうね。
◎前田委員長
結局南重視ですよ。どうですか、明石出身の方として。
○興治委員
明石出身といっても、日本海側を重視してもらわないといけないでしょう。
○稲田委員
よその県の話だから、こっちがハッパをかけようもないですね。
◎前田委員長
手を出せないのです。
○福田副委員長
当日話し合いした相手が委員長も副委員長も阪神方面とかの人なので、話が上のそらなのです。
◎前田委員長
地元の人がいないのです。京都府もそうだった。京都に近いのだから。だからもう全然です。
(「議連でやればいい」と呼ぶ者あり)
北側の人でね。
○稲田委員
中部から東の人がやっぱり主力です。
◎前田委員長
それで、会長を引き受けろと言っておりますよ。全然する気はない。
ではそういうことで。きょうは早く終わるつもりでしたが、大変時間かかりました。
以上で閉会いたします。どうも御苦労さまでした。
午後4時04分 閉会
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