平成24年度会議録・活動報告

平成25年1月15日会議録

 開催概要、資料はこちらです。
出席者
(7名)
副委員長
委員
浜田 妙子
山口 享
福間 裕隆
稲田 寿久
内田 博長
長谷川 稔
広谷 直樹 
欠席者(3名) 委員長
委員
安田 優子
上村 忠史
銀杏 泰利

滋賀県地方分権・広域連合対策特別委員会(10名)
 委員長   小寺 裕雄
 副委員長   柴田 智恵美
 委員   有村 國俊
        岩佐 弘明
        山本 正
        井阪 尚司
        川島 隆二
        家森 茂樹
        蔦田 恵子
        谷 康彦


職務のため出席した滋賀県職員
  冨永総合政策部管理監、澤村議事調査課主査、中村議事調査課参事

説明のため出席した者
(なし)

職務のため出席した事務局職員
  上野課長補佐、五百川係長、川口係長

1開会   午後2時57分

2閉会   午後4時7分

3司会   浜田副委員長

4会議録署名委員      稲田委員、長谷川委員

5付議案件及びその結果
   別紙日程表及び下記会議概要のとおり


午後2時57分 開会

○浜田副委員長
 それでは、始めさせていただきます。
 ただいまから、鳥取県中国地方広域連合調査特別委員会と滋賀県地方分権・広域連合対策特別委員会の意見交換会を始めさせていただきます。
 なお、本日は安田委員長が欠席でございます。副委員長の私、浜田でございます。代行いたしますので、よろしくお願いをいたします。
 また、委員のメンバー、フルメンバーではないのでお断り申し上げますが、上村委員と銀杏委員が欠席させていただいております。御了解くださいませ。
 本日の意見交換会は、鳥取県議会の中国地方広域連合調査特別委員会として開催されます。滋賀県地方分権・広域連合対策特別委員会の皆様におかれましては、御了解くださいますようにお願いを申し上げます。
 本日の日程は、お手元の日程表のとおりでございます。この順序に従って議事を進めさせていただきます。
 初めに、会議録署名委員を指名いたします。
 本日の会議録署名委員は、稲田委員と長谷川委員にお願いします。
 まず、鳥取県中国地方広域連合調査特別委員会を代表いたしまして、滋賀県地方分権・広域連合特別委員会の御来県に対し、歓迎の御挨拶をさせていただきます。失礼いたします。
 皆様、本日は本当にようこそ、この鳥取県にお越しいただきましてありがとうございます。
 滋賀県のホームページを拝見させていただきました。委員会の皆様方、地方自治体の目指すべきあり方や地方行政体制に関する諸問題について調査をすることを目的にして、随分活発に活動なさっていらっしゃるということを知りました。昨年4月に設置されて以来、もう既に7回も審議を続けていらっしゃる。あわせて、きょうは鳥取県でございますが、既に先ほどちょっとお話がありましたが、奈良県とか、それから徳島県、それから神戸市にもいらして意見交換をお進めになったということで、その熱心な活動に対して敬意を表したいと思います。
 私ども鳥取県議会中国地方広域連合調査特別委員会も、地方分権の推進、そして中国地方、とりわけこの鳥取県の発展を目指しまして、地方自治のあり方、広域連合とのかかわりの中でどういうあり方を進めていったらいいのかということについて探っております。県民の皆さんにとってどうこの自治体があるべきなのか、あわせてともに考えさせていただければというふうに思っています。こういうチャンスをいただきました滋賀県と鳥取県が、このチャンスを生かして、より密接な関係になりまして、ともに広域連合のあり方、そして各地方自治体のあり方を探っていけたらうれしく存じます。
 あわせて、あしたはジオパークのほうにお越しになるというふうに伺っております。ということは、今夜はお泊まりになっていただけるということで、山陰の冬の味覚、松葉ガニなども待っておりますので、しっかり楽しんでいただきまして、あすは山陰ジオパーク、楽しんでいただけたらというふうに思います。それをお勧めいたしまして、歓迎の言葉とさせていただきます。
 きょうは本当にありがとうございました。歓迎申し上げます。
 では、続きまして、滋賀県地方分権・広域連合対策特別委員会、小寺委員長に御挨拶をお願いしたいと思います。よろしくどうぞお願いいたします。

○小寺委員長
 私はこの地方分権・広域連合対策特別委員会の委員長をさせていただいております小寺と申します。どうぞよろしくお願い申し上げます。
 本日は、大変予算編成前のお忙しい時期にもかかわりませず、私どもが調査をお願い申し上げたところ、鳥取県議会の委員会の先生方には、快く調査をお引き受けいただきまして本当にありがとうございます。
 私どもも関西広域連合3年目を入ろうとしているわけですけれども、滋賀県にとってどういうメリットがあるのかということを考える特別委員会を立ち上げさせていただきまして、今、浜田副委員長様からお話ありましたとおり、自来活発に県内調査等に取り組んでまいりました。実はこの後また三重県へ赴きまして最後の調査として報告書にまとめるつもりで活動させていただいておりますけれども、鳥取県さんと滋賀県が、いわゆる近畿地方、また中国地方におけるスタンスが我々が参考になることが多いのではないかという思いで勉強に参ったようなところでございます。どうか、短い時間ではありますが、ぜひ実りある議論をお願いしたいというふうに考えております。
 なお、せっかくですので、鳥取県さんと滋賀県と何ぞ御縁かないかなということで調べさせていただきました。私は存じ上げていたのですけれども、御地の平井知事の奥さんが私の同郷で、お父さんもよく御存じの方でしたので、びっくりしているような次第でございます。また、古くは官制知事の時代、廃藩置県の1回目の滋賀県知事が、県令と言った時代だそうですが、
1872年、松田道之さんという方が鳥取県の御出身だということで、よほど鳥取県さんは滋賀県に御縁があるのかなということも思っておりますので、これを機会にまたどうぞ御指導のほうもよろしくお願い申し上げまして、私の御挨拶にかえさせていただきます。
 本日はどうぞよろしくお願い申し上げます。

○浜田副委員長
 それでは、こちらのメンバーを御紹介させていただきたいと思います。
 隣です。山口委員でございます。

○山口委員
 山口です。よろしくお願いします。

○浜田副委員長
 副議長の稲田委員です。
○稲田委員
 稲田でございます。よろしくお願いいたします。

○浜田副委員長
 そして、内田委員です。

○内田(博)委員
 内田でございます。よろしくお願いします。

○浜田副委員長
 福間委員です。

○福間委員
 福間でございます。ようこそ。

○浜田副委員長
 長谷川委員です。

○長谷川委員
 無所属となっております長谷川と申します。よろしくお願いします。

○浜田副委員長
 広谷委員でございます。

○広谷委員
 広谷です。よろしくお願いします。

○浜田副委員長
 関西広域連合のメンバーとしては、山口委員と、それから福間委員がメンバーでございます。
 では、滋賀県さんのほうも皆様御紹介いただけますでしょうか。

○小寺委員長
 副委員長から。

○柴田副委員長
 副委員長をさせていただいています柴田と申します。よろしくお願いいたします。

○谷委員
 谷です。関西広域連合の議員もさせていただいております。

○川島委員
 川島でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

○井坂委員
 井坂でございます。よろしくお願いします。

○山本委員
 山本です。よろしくお願いします。

○家森委員
 家森でございます。私も関西広域連合の委員をさせていただいております。

○蔦田委員
 蔦田でございます。よろしくお願いいたします。

○岩佐委員
 岩佐でございます。どうぞよろしくお願いします。

○有村委員
 有村でございます。よろしくお願いします。

○浜田副委員長
 ありがとうございました。
 それでは、鳥取県中国地方広域連合調査特別委員会と滋賀県地方分権・広域連合対策特別委員会の意見交換会、議題を始めさせていただきます。
 意見交換会は滋賀県地方分権・広域連合対策特別委員会からお出しいただいていますテーマによって行いたいと存じます。
 第1のテーマ、いただいております。関西広域連合の運営や事業、事業効果に対する県議会の評価や考え方についての出題趣旨について、小寺委員長にまずは御説明いただけますでしょうか。

○小寺委員長
 済みません。先ほど亀井課長さんから少し鳥取県としてのお考え、いろいろお伺いしたのですが、議会に対して非常に丁寧に説明をさせていただかないとなかなか進むことができないというお話もございましたので、先ほど資料の中に、加入前に特別委員会を立ち上げられて検討されて、そして分野別の加入を決められたというふうな経緯がございましたので、そうした特別委員会を設置されておられるときに、関西広域連合の分散化について議会としてどういう議論があってどういう経過で加入を決めたというふうなとこら辺をお聞かせ願いながら、我々の当時のことも振り返りながら、関西広域連合に対する運営や事業、またそしてそのときの、2年たって3年目に入る中で振り返りながら、どういうような評価をなさっているのかということについてお聞かせを願えればというふうに思います。

○浜田副委員長
 いかがでしょうか。
 それでは、山口委員、お願いできますか。

○山口委員
 実は私どもも関西広域連合の委員になりまして、ちょうど改選期の前にスタートしたものですから、最初の方が半年ぐらいで任期を終えられたということで、事実上は統一地方選挙が済んでから今2年たつわけでございまして、その目的が、地方分権一括法ができてから、とにかく東京一極集中を排除して多極分散型の地域づくりをしようではなかろうかと、こういうことが合い言葉であったわけです。その中で、国土交通省にかかわる整備局、生活、産業にかかわる経済産業局と、それから環境省に関します環境事務所、これをまず権限と財源としても地方に移譲するということから始まって、私どもはそれに共鳴をしてきたわけでございます。しかし近畿圏と、私どもは中国地方という形で分散しておりまして、今申し上げました整備局であるとか、あるいは産業局というのは広島にある、そういうことで、直接には関係がなかったわけですけれども、やはりそういう分散型の社会をつくっていくということに共鳴をしてまず入ったということと、それから非常に近畿の地域、京都、それから直接には兵庫県、これに接点を持っておりますし、それから近畿地方の中心であります大阪でございますけれども、ほとんどがというほど、農産物の売買にしろ、それから就職先にしろ、経済活動にしろ、非常に深い関係があると、こういうことで、その一員となって双方のプラスになるような方向でお互いに協力し合って対応することが必要だと、こういうことだったですけれども、一丁目一番地は先ほど申し上げました地方分権社会をつくると、こういうことであったのです。
 その当時、橋下、今の大阪市長さんがその先導的な役割を果たしておられたのですけれども、私どもは道州制というところまではなかなか対応しないということで、恐らく兵庫県の、今委員長をしておられる知事ですけれども、この方も道州制には反対する立場をとっておられると、こういうことで、そういう一つの行政的な枠を越えてのお互いに接点を見出しながらお互いに協力し合っていこうではなかろうかと、こういう形でスタートしたものだと私は思っております。議会というのは、御承知のように、地方自治法できちんと認められた組織でありながら、議会の権能とか権限というのはほとんどと言っていいほど無視されたような形で、かかわっておられる執行部の知事主導でやられたということで、私どもは追認的な立場であると、そういうことに対して私どもは議会というのが無視されたような形でスタートしてきたのではなかろうかということを感じて、福間委員と私と二人で最初から2回目、最初のこと、何カ月でしょうか、3カ月か4カ月ぐらい、統一地方選挙がありましてから私どもが入った。ですから議会として本当に広域連合の議会がどうあるべきかと、こういうことに最初私どもは取り組んだわけです。今もなおやはりそういう色彩が強いと。ただ一般質問して知事が答弁するということぐらいなので、本当に協調関係が、執行部主導でやられておると、これは否めない事実でなかろうかと、こう思っておりますので、やはり積極的にいろいろな代表の方から、知事は一人ですけれども、おりますので、そういう方の、地方が抱える問題、協調しなければならない問題、そういうものを整理しながら対応していかなければ議会のステータスがないのではなかろうかということを今なお感じております。
 私どもは任期が4年というのが制度でございますけれども、やはり1年交代とか2年交代とか、そういうことをやられますと、やはり執行部が議会に対して、不信ということはないけれども、やっぱり継続ということも必要ですし、私はそう考えて、1年交代とか2年交代、知事みたいに4年なら4年やるとか、こういうことをやって継続的にやったほうが、私は今、せめて2年なら2年とか、やらなければ執行部にばかにされる、ばかということはないけれども、無視されることになるのではなかろうかと、こう思っておりますので、率直な意見です、これは。
 今考えると、交代させてもらったほうがいいのではないかと思うほど、いや、本当に。ということで、ほとんどと言っていいほど知事、執行部提案はそのまま政策としてやられている。一般質問で提案したことも若干取り入れられておりますけれども、そういう気持ちがしておりまして、余り私は、いいことだけれども、本当に連合としての組織的な問題の提起であるとか、そういうものが欠けていると思っております。滋賀県さんとの関係をどうするか、琵琶湖のカワウの問題であったり、これは特にすぐ飛んでいってしまうますので、鹿であるとか、こういうものが共通の課題ですけれども、産業面であるとか農業面であるとか、余りつき合いがないものですから、こういう機会をつくっていただいてありがとうございます。

○浜田副委員長
 それでは、もう一人のメンバーでございます。議会と執行部との関係なども含めて、福間委員にお願いします。

○福間委員
 福間でございますけれども、きょうこういう機会で皆さん方と意見交換させていただく時間をつくっていただきまして感謝申し上げたいと思っています。
 私も先ほど御発言ございました山口委員と一緒の時期に関西広域連合の議員という格好で参加させていただいておりまして、今ちょうど丸2年になるのですかね、2年目を今終えようとしているところ、間もなく丸2年ということになるのですか。率直に申し上げて、まだ手探り状況みたいなところがあります。自分自身もよくわかっていないというところがあります。山口委員がおっしゃったように、私どもの描いている思いと、それから知事部局、知事の皆さんが描いていらっしゃること、それから広域連合議会が描いていることというのがなかなかうまくかみ合っていない部分というのがあります。それから鳥取県議会の中全体でも、きょう資料に活動状況報告ナンバー8というのをつけさせていただいていますけれども、山口委員の提起でしたけれども、都度都度やはり報告を私どもさせてもらう必要があるだろうということで、関西広域連合議会の議会報告集を、事務局には大変御苦労をかけていますが、まとめたものを全議員に配っています。共通のものになっているという思いはあるのですが、なかなかかちっと、試行錯誤という状況です。
 1~2点、私なりに感じたことを申し上げてみますと、さっきありましたけれども、地方分権ということを進めていこうということでは、ほぼどこも一致していると思うのですけれども、そのことと、それから今、関西広域あるいは中国広域というそれぞれの地域における新たな連合組織が、本当に実のあるものになるのですかという不安感というのがありますね。わからない中で、そうはいってもできていますからやってみるかという部分というのが私自身の中にもあるし、それぞれの議会ごとにもあるのではないでしょうか。でも流れとしてやはり参加する必要があるのではないだろうか。
 特に私なんか、もう地方分権というとすぐ、それは中国地方は中国5県で一つの場所が決められてしまっているような錯覚を持ってしまうのですよね。そのことと違った関西というところでの行政のかかわりを持たせてもらうということは、鳥取県のようなところから見ると非常に今までにない意見交換や、あるいは斬新な思いを入れさせていただく触れ合いの機会を与えていただいているというぐあいに非常にうれしく私は受けとめさせてもらっていますけれども、ただそれの実りがどうあるのかというのはなかなか難しい。率直に申し上げて、鳥取県で、さっき亀井課長が報告しておりましたけれども、ドクターヘリの運航というのが鳥取県的には一番メリットがあるのではないでしょうかね、メリットという面でいえば。ただ、行政組織的にいきますと、山口委員から御指摘がありましたけれども、私はもうちょっと時間がかかるのかなと思いますが、議会側が後追いにならざるを得ないのかなと今ごろ私は思うのです。というのは、それぞれの議会が支出承認したものを持ち寄って広域連合をつくっているわけですから、それぞれの議会が支出承認したものが、ここに集まったものをここでつくる議会が全部支出承認、またしないといけないのかというのが何となく曖昧なまま来ているのではないでしょうかね。単体のところでは支出承認しているわけですから、ここの分まで総体持つのか持たないのかというのは多少薄くなっているのではないでしょうか。実際は必要なわけですけれども、税のチェックが必要なわけですけれども、そこら辺を含めてこれからの課題になってくるのかなと。
 いずれにしても、執行部が立てていく行政施策について、もっとやはり議会との意見交換というのが必要でしょうし、議会側がもうちょっと本当は会派構成でもお互いにやりながら、いや、自民党さん、何言っている、民主党、おまえら何言っているのだみたいな格好でやり合いでもするぐらいの広域連合の議会構成になっていくほうがかえって例えばもうちょっと執行部に対しても本物になっていくのかなと。もうちょっと時間が必要ではないのかという気がしないでもないと思ったりもしています。
 ただ、今までにない関西という非常に我が国の中で経済活動を中心に、前進的な地域の一つの中の行政をやっていらっしゃる皆さん方と触れ合いをさせてもらっているということについては、私は非常に大きな影響を、あるいは勉強をさせてもらっているということに感謝したいなと思ったりもしています。ただ、本音を言って、大変です、物理的に、月に2回か3回ぐらい行かないといけませんので。お越しになってみてわかるでしょう。かなり遠いでしょう。日帰りでこれをやるのです。ちょっとつらいなというのはあります。そんなことを言うと怒られますから頑張っていかないといけないと思いますけれども、また後ほど。済みません。

○浜田副委員長
 そのほか事業効果、運営などについて、副議長はいかがでしょうか。

○稲田委員
 まず、先ほどの山口委員の話にちょっと敷衍をしますと、さき方も話が出ておりましたけれども、そもそもなぜ関西広域連合に鳥取県が入ったのだという、ここの部分ですね。これは当時のことを今私もずっと振り返ってみますと、関西に一つ経済関係の関西経済何とか機構というのがあって、ちょっと今正式な名称を忘れましたけれども、そこからのスタートであったというのをつらつら思い出しておるわけですが、当時ありましたのは、やはりさき方うちの課長が話をしておりましたのと敷衍しますし、それから皆さん方の話の中と少しダブる部分もあるわけですけれども、地政学的な問題と、もう1つは道州制の問題だったというように、記憶をたどっていくとそういうものに突き当たっていくような気がいたします。
 その地政学的な問題は、やはり鳥取県が基本的に中国地方に属しているということです。それからもう1つは、鳥取県自体が、これは旧幕藩体制の中では2つの国からでき上がっているというところであります。要するに、鳥取を中心とするところは因幡の国、それから、私は米子の出身なのですが、米子を中心とするところのいわゆる伯耆の国というのがありまして、これがそれぞれの向いている方向が違うということでありまして、鳥取は関西に向いているわけですね。ところがいわゆる伯耆の国というのは関西には余り向いていない、どちらかというと広島であるとか北九州であるとか、そういうところに向いておるという時期がずっと続いておる、それが一緒になった。関西広域連合に入ろうという話になって、非常に西部の議員については、その関西広域連合に入るということにちょっと遠い意味合いを持っていたということがあるのではないかなというように思っております。それともう1つは、基本的には、先ほどから出ておりますように、やはり鳥取県は中国地方なのだから、中国のそういう広域連合ができたときに、そのときに入るべきではないのかという、そういう話が出ておったというように思うわけですね。
 もう1つが、さき方どなたかも御発言になっておられました道州制の問題がその当時もございました。その道州制に本当に入るのか入らないのかという話で、ここにも現実に中央官庁のほうから道州制に詳しい役人を呼んで話を聞いたりして、かなり道州制が身近に感じた時期があったわけですけれども、やはり道州制はまだ拙速であるというところでこの関西広域連合に入って、でも関西広域連合の中にも非常に道州制を促進していこうという急先鋒の方もおられるわけですから、そういった中でどういうぐあいにかじ取りをしていくのかということも大きな問題だったというように思っております。
 この鳥取県が関西広域連合に入るについての大きな議論の的はこの2点ではなかったなというように思っております。現在は我が県からは3人の広域連合の議員が入っておられるわけですけれども、あとまたその定員の問題なんかがあって、もう1回人数の組みかえが行われるということは薄々聞いてはおるわけですけれども、そういった意味で、その置かれている立場が非常に微妙であるということだけは間違いのない、いろいろな臆測も飛んだりしましたから、鳥取県が関西広域連合に入るについて、そういった部分もあります。
 今の中国広域連合についてでありますけれども、これはこの特別委員会がそのメンバーであるわけですが、検討の、私、副議長という役を仰せつかっておるので、この中国5県の正副議長会の動きだけを簡単にお話しをさせていただきますと、これもまだ知事会では非常に先に進もうというところで、うちの知事が先頭を切ってこの中国広域連合の実現に向けていろいろ奔走しておるようでありますけれども、議会の側としては、まだそれを後追っている、後追いになっているということで、先ほど話が出ておりました、福間委員が大変気をせっておられるわけですね。議会が後追いになってはまずいと、だからもう少し主導権を握るようにすべきではないのかというのがこの委員会の立ち上げの大きな理由になっておるわけですけれども、実態としては、それぞれの県が、鳥取県は非常に知事がそういうことですから前向きに考えておるわけですが、島根県はやはり少しまたニュアンスが違います。それから岡山県もニュアンスが違います。広島県は広島県で大きな県ではありますが、違う。そして山口県に至っては、一つ典型的な例は、山口県は経済関係につきましては九州山口経済連合というのがあって、要するに山口県は九州に向いているわけです。ですからなかなか中国地方には向いていかない。そういった事情がどの県にも少なからずありまして、これをなかなかまとめるということが、簡単なようで非常に至難のわざかなというように思っております。
 加えて、もしこれに四国を加えるということになりますと、例えばさっきあった環境事務所との関係では四国とのかかわりがあるわけですけれども、しかし四国を加えるということになりますと、まだ難しい問題が一つ出てくる。岡山県は非常に香川県とは大変仲がいい、親戚のようなおつき合いをしてる両県なのですけれども、もう山一つ越した高知県とはちょっとなじみがないというようなこともあって、中四国の正副議長会というのもございますし、中国地方の正副議長会というのはありますが、ちょっとやはり中四国になりますと縁が薄いという感じですね。ですから、中国地方で一つまとまるのはいいことかなとは思うのですが、先ほど申し上げましたように、中国地方すらもおのおのの県がいろいろな事情を抱えておるということであります。そういったところが今の状況でありまして、その中でうちの知事が提唱者の1人になっておるわけですから、我が県議会としてもできるだけ後追いにならない形でこれをどうするのか、いずれにしてもやるのかやらないのかということをやっていかなければならないということだけは、福間委員の話もありますから当然やっていくべきだろうというように思ってはおります。
 加えて、今回の政権交代で自民党の中に道州制の問題が加わっておるわけでして、この道州制の問題がまたぞろここで出てくるということになりますと、しかも法定のいわゆる広域連合は、これはもう一旦潰れた形、閣議決定まではされたけれども終わりになってしまっているわけですから、廃案と同じことです。したがって、通常の地方自治法上の広域連合をどういうぐあいに立ち上げていくのか、道州制という話が出てくる中でそれをどうしていくのかという問題もあります。それから部分的にやるのであれば一部事務組合だってできないことはないわけでして、広域連合でいいのかどうか、一部事務組合ともあわせてどういう形にするのかというのは一つの大きな問題点だろうと思って、この委員会はそういう意味合いのことを検討しながらやっているという状況であります。
 簡単に御説明をさせていただきました。

○浜田副委員長
 ほぼ県議会の評価、考え方、説明をいただきました。
 ほかの委員の皆さんでつけ加えることなどありませんか。もう既に中国地方広域連合の話に入っているわけですけれども。

○長谷川委員
 日本の自治体行政が補完行政と呼ばれて、市町村を単位として、それをさらに補うところとして県があると、そして途中の段階から市町村と県の間にあって、いわゆる広域行政制度という新しい法律に基づいて、県内に地方公共団体として広域行政をとっているところが数カ所あります。平成2年からでしたかね、私のところも仲間入りをしていたのですけれども、倉吉市というところで。そういうことで、これは県版の、いわゆる県だけでは完結できない、また一挙に国までは行かないところを賄おうとする広域行政として広域連合が、関西が初めて、唯一、あといろいろ話が出ていますけれども、できているのはないのですね。そこにやはり私はもっと意義と成果というのを確認する必要があろうと思っています。
 そういう中に鳥取県も、一部の業務ですけれども、広域事務ということで参加をさせていただいて、今度はもう少しいわゆる知事会とか、そういう経験といいましょうか、なじみが深い中国広域連合というものにも参加をしていこうという、そこでは先頭の役割を切らせていただいているのですけれども、やはり余り難しく考えないで、広域で本当に業務をやっていったら、あるいは政策も含めて広い範囲で県を越えるエリアというものをカバーしていける組織があったら、これは本当にすぐれたことだろうと思います。そういう点で、今はさらに深くやや入り込んで、関西の場合は最初からいわゆる地整局なども受けてやっていくのだというところがむしろちょっとやや前に進みにくい1つの材料になってしまっていますね。どうしても河川などは上流と下流でやはり影響も違いますし、利害得失というものが絡んできますから、これはもう中国広域連合でも同じことが出てくると思います。ですから、まとまる局から移管を受けていくという旗印はこれからも掲げて、また一挙に道州制があるからといって、私、この広域連合の進捗度がおくれるとは思っていません。進むと思います。中国広域連合では私は円滑にいこうと思っております。そういう意味で、これまでの実績に少し我々も自信というか、そういうものも持ってステップを図っていったらいいのではないかと思っております。

○浜田副委員長
 いかがでしたでしょうか、関西広域連合についての評価や考え方、わかっていただけたでしょうか。
 何か御質問がございましたらどうぞ、していただければと思いますが。

○川島委員
 テーマ、大体3つにわたってのお話があったかと思いますので、その一番初めのテーマだけではなくてちょっとほかのところにもかかわる話になるのですけれども、関西広域連合、出だしは、先ほどの中にもありましたけれども、走りながら考えると、中身としては7つの事務、それからそれ以外のところの部分で始まった。それ以外のところの部分が非常に突出してきた感じで丸ごと移管なりなんなりというのが出てきて、去年の夏も、節電目標、原発の話、それから今回は参議院との兼職の問題、こういったことを広域連合で意見書か何かを出すという話だったか、それを国に出してやると。ちょっと広域連合自体の一番初めのところから何か逸脱してきたのかなというような部分が見え隠れすると。特に原発のときは結局広域連合には何の法的権限もないので、ただ言うだけですよといって、最後は尻つぼみになったと。僕は広域連合自体、組織自体の限界を感じているのですけれども、今後これ部分連合でずっとやっていらっしゃるというのは、僕はそれが一番いいと思うのですよ。これは徳島さんもそうだったのですけれども、やはり自分たちの県にどういうメリットがあるかという中でこの広域連合を、うまく利用すると言うとまた語弊があるかもしれないですけれども、上手に使っていく、それがやはり県民にとってプラスになれば僕はそれでいいと思う。だけれども、今の関西広域連合のあり方、それからさっき中国の広域連合の話がありましたけれども、それぞれの県がそれぞれの利害を持って対立していくような話、これを一つにまとめようと思うと、全員が賛成しなくてはいけないという中で考えると、非常に広域連合という組織体というのはそろそろ違う段階に移行すべきなのかなという思いがあるのですが、その一つとしてはやはり道州制という議論はこれから加速度的に進んでいくのかなという思いを持っているのですけれども、鳥取県さんのほうはちょっと道州制に関しては慎重な感じを見受けられるのですが、その点の感覚というのはどうでしょうかね。

○山口委員
 道州制の問題ですけれども、過去を振り返ってみますと、平成の合併から、町村合併から、それから昭和の合併、町村合併、決して住民が描いたとおりのシナリオではなくして役人が描いたシナリオにずっとなりつつあると思っております。まず三位一体改革でも1兆円の地方負担が削られたと、それから合併でもしかりでございますけれども、そういう形と同じような形で道州制でもやられますとなかなか私は、地方というものは本当に消えてしまうおそれがあると。こういうことですから、道州制の問題については真剣に考えないと、過去の市町村合併を振り返ってみて、政府、国が主導権を持ってやられるということになると、これは基本的に、先ほど申し上げましたように、地方分権を進めようとしておった関西広域連合の趣旨にも反するのではなかろうかと、こう私個人は思っております。本当に地方は埋没してしまう可能性があると、市町村合併でやられ、三位一体改革でやられ、こういう形になりますと、本当に過疎と過密が顕現化すると、こういうような危機感を持って、私個人としては山奥に住んでおりますので、そういう思いがしますので、自民党が5年間かけて結論を出そうということで、恐らくほかの党も何らかのアクションを起こされると思いますけれども、このあり方については、ただ財政的な地方交付税を含めた思いでやられますと地方は埋没してしまうおそれがあると、こういうふうに思っております。連携の延長が広域連合で法的拘束力を持ったものにするのもいいかもわかりません。まず中国の連携という形からスタートしないと、複雑な関係にあると私は思っております。連携だと思います。国の権限の移譲という形になりますとまだ難しくなってくると、こう思っております、私個人としては。

○稲田委員
 結局道州制をやるにしても、仮にやるということになると、国からの指示でやるのか、それとも地方の我々、まさに地方分権という名のもとに地方からの盛り上がりでこの道州制をなし遂げていくのかというのは、大きな問題だろうと思っています。多分、言葉は非常に地方からの盛り上がりから道州制をやっていくのだというのは、言葉はきれいですけれども、なかなかやはり地方からでは無理だろう、現実には乏しいだろうと思っています。そうなると、国からばっさりやっていくということしかないだろうと思うのですが、これは一つやはり大きな問題があって、今、山口委員がおっしゃるような形で、非常に地方の切り捨てになる。中国地方で現実に中国州というものができ上がったときに、鳥取県というのはやはり過疎ではありますから、やはり切り捨てられていく可能性というのは十分にそれを秘めているだろう。そういうことを胸に数年前のいわゆる広域連合が道州制につながるという議論があったときに反対をしたというのは、道州制に反対する人がいたというのはそういう意味合いがあるのだろうと思っています。ですから、非常にこれはよく研究をする必要がありますけれども、鳥取県としてはやはり懸念も表明したいなという気持ちでいっぱいですね。

○浜田副委員長
 広域連合に限界を感じるというお話がありましたが、広域連合、関西と中国地方とのかかわりについてという2つ目のテーマがありました。ちょっと先に小寺委員長に御説明をお願いしたいと思います。質問の意味を。

○小寺委員長
 鳥取県さんは関西広域連合に部分参加されています。先ほどもお話が随時交錯して、そちらのお話も入って、まさに稲田副議長さんから我々には知り得ない中国地方の各県の事情、また鳥取県さんの因幡と伯耆のいわゆる地政学的、また歴史的な違いなどを聞かせていただいて非常に興味深かったわけなのですが、関西広域連合での経験を生かしながら鳥取県さんが中国の連合で目指されようとされるもの、またその中でどういう成果なり効果を期待して何を求めようとされているのかなというあたりを御示唆いただければなというふうに考えたのですが。

○浜田副委員長
 あわせて御質問がもしあれば伺いますが、よろしいですか。

○家森委員
 ちょっと補足しておきます。といいますのが、これ滋賀県もよく似た立場にございまして、よく滋賀県は結節点という言葉を使っております。近畿、関西、それから中部、北陸の結節点。だから3つともいいとこ取りしよう。これ聞こえはいいのですが、実は3つともから端っこなのです。3つともからいつ捨てられるかわからない。この結節点という言葉をいい言葉のように使っているのですが、これを逆に捉えてうまく使うしたたかな方法をぜひ鳥取県の皆さん方に教えていただきたい。これがうちの委員長の本音でございます。ぜひその辺を。

○浜田副委員長
 関西広域連合の経験を生かしながら中国地方広域連合に何を求めるのかということの御質問、結節点の……。

○山口委員
 やはりこれは法的な措置で強制するとか何かというのでなしに、基本的には、中国は、先ほど副議長が言いましたけれども、パーシャル連合だという形で、お互いに協調しながらプラスになる方法を模索すると、こういうことではないかと、行政的にもそういう形で援助していただきながらやっていくということ。例えば観光なら観光、医療の関係は当然であって、関西広域連合に入ったから京都と鳥取を結ぶという形でなくして、既にもう徳島と鳥取であったり岡山と鳥取であったり、こういう形でやっているわけです。これは必要に求められてやったわけでして、関西広域連合に入ったからやったと、こういう形でないわけです。自然にそういう時代を迎えておると、こういう形だと思っております。やはり自然の結びつき、地形的な結びつきとか、こういうものを大事にしながら、お互いにプラスになるような方法で対応することが、連携することが必要でなかろうかと、こう思っております。法的な根拠でぐっとやられますと、これはいろいろ障害が出てくるのではないかと思いますが、違うでしょうか。

○浜田副委員長
 3.11がありましてから広域での連携というのはいろいろな形で進んでいるかと思いますが。

○稲田委員
 中国広域連合で何を目指すのかということなのですけれども、私は、今、山口委員がおっしゃったように、幾つか中国広域連合になったときに、課題はたくさんありますから、やはり7つか8つぐらいはあるのだろうと思うのですね、関西広域連合と同じように。ですけれども、連合に入っている人でそれを全部でやるというのが、果たしてそれで是か非かというのは問題があると思うのですよ。部分的でパーシャル連合であれば、これは一部事務組合でもいいはずなのですね。何が広域連合になって重要なのかということになると、例えば一例を挙げれば、広域連合にはその監査委員を置いてちゃんと広域連合の予算を監視をするというようなことがある、一部事務組合にそういった制度がないというようなことがあって、一部事務組合と広域連合との一つの法的な自治法上の制度の違いをうまく利用するという点においては、広域連合に入っておって、その中のパーシャル連合というのは一つうまい手ではないのかなというように私は思うわけですね。関西連合の中での鳥取県の位置づけというのはまさにそうではないかと思いますが、多分、中国で広域連合ができ上がったとしても、そういう道を鳥取県は模索するのではないのかなと思っております。

○浜田副委員長
 ほかの皆様、いかがでしょうか。

○福間委員
 私も本音の部分、山口委員や稲田委員や内田委員、ちょっとほかの皆さんとも話し合うのは初めてです、こういう中身的なことというのは。私はこんな思いを感じています。民主党政権のときの地方分権というのは、いわゆる道州制が前提ではなかったと思うのです。しかし地方分権はやりましょう。地域主権という言葉を使って、自民党政権と違った意味合いを出さなければならないだろうという意味合いで、地域主権という言い方を出しながら可能な限り国の財源、権限を都道府県へ移行していきましょう、市町村に移行していきましょうという一つのスタイルが見え隠れしてきたのですね。
 ただその一方で、私もそれは果たしてうまくいくのかなという思いがあったのですね。一方で、都道府県を抜いて基礎自治体を30万以上にしようみたいな思いがあったのですね。だから全国を300の自治体にしようと。大体一つ30万以上ぐらいですよね。鳥取県はそんな都市ないです、30万以上なんていう都市は。ただ、そういうくくりをしながら地域主権という格好でやろうとしているのが民主党政権の思いかなと。それは道州制をかなりきつくというスタイルではなかったと思う。それと時を同じくして関西広域連合が出てきたものですから、関西広域連合の中でも、橋下市長さんのように、いや、道州制で行くべきだという明らかな主張をされる方と、そのほかの皆さんのように、いやいや、道州制という限定的なことと違いますよと、関西広域は、いわゆる今のパーシャル連合みたいな格好ですよね、それでもいいではないですかという格好の流れで今日まで来たと思うのです、この間の選挙までは。
 ところがこの間の選挙で変わって自民党政権になって、今度は、ちょっと懸念しているのは、道州制が色濃く出るのではないのという思いがあるのです。今、山口委員や稲田委員がおっしゃっていますけれども、自民党の方針として道州制を今よりも厳しく出しますよと来たときに、さあ、地方議会がどう対応できるのか。自民党の都道府県議会の皆さんがどうされるのかというのを、これから私はどうなっていくのかなというのを見ているのですけれども、ここら辺をどうこれから広域連合という中でやっていくのか、しのいでいくのかという部分が、これからの中国広域や、今お話があるようにパーシャル連合という格好で連携できることをやって生きる道を模索していかないといけない。現実にもう市町村合併というのはできっこないのですよ、これ以上は。めちゃくちゃになってしまう。私なんか、人口4,000~5,000ぐらいな小さい町、それが町村合併によって1万になったけれども、もう地域はがたがたになってしまっている。大変な苦労をしているのですよね。そういうところが全国にあちこちあるのではないでしょうか。だから、合併することで本当に地域が元気と勇気が出ますかというと、なかなかつらいねというのがあって、さあ、そうはいっても権限移譲どうしますかみたいなところでちょっと四苦八苦しているというのが実態ではないのかなと。しかし経費削減や近隣ができることは何となくできるだけ手をつないで共同行動は追求しましょうというのが今の関西広域連合のテストケースとしての取り組みであったり、一方で中国5県でやろうとしている部分についても道州制の先走りではない格好での取り組みかなと思うのですけれども、政党のそれぞれの思いが強く出てきたときにどう対応するのか、これから知恵を出すのかなみたいな、私はそんな感じを持っていますけれどもね、済みません。

○浜田副委員長
 政権交代がありまして、これから先どんなふうになっていくのかということが気になるところですが、第3のテーマに入っています。中長期的な広域行政のあり方について、テーマをいただいておりますが、小寺委員長に御説明をお願いいたします。

○小寺委員長
 済みません、この部分では関西広域連合というのが是か非かというような話もあるわけなのですが、滋賀県も大阪や兵庫とは互角にはできない現実の中で、やはり奈良県が加盟していないという事実もあるように、京阪神中心、また政令指定都市がある中で、京都市、大阪市、神戸市、堺市等がどうしたって中心になってくる。その中で滋賀県はどう生きていくべきなのかということを考えますと、今ちょうど、まさか昨年末に選挙があるということは誰も思っていませんでしたので、当然今の地域主権改革が進んでいくであろうという、こういった前提の中で考えておったわけですが、いずれにいたしましても、そういう鳥取県さんも我が滋賀県もそれほど47都道府県の中では大きな県勢として持っていない中で、私たちにとって一番目指すべき、よい形の広域行政のあり方というのはどういうふうなものが望ましいのかなということについてお考え等をお聞かせいただけたらありがたいなというふうに思って、テーマを設定させていただきました。

○浜田副委員長
 ありがとうございます。
 それでは、お願いいたします。

○内田(博)委員
 実は私の町、小さな町でして、それこそ今、山口委員からございましたが、昭和35年の町村合併、7カ町村、総理大臣勧告で合併させられたのです。当時の人口が1万6,000人、今現在
5,000人ちょっとなのです。そういう中で今回の平成の合併は一切やらないという流れの中でやってきました。そういう状況でございまして、我が町自体が実は岡山、広島、島根に全部隣接しているものですから、単町ではなかなか物事が難しい。道路にも行政やるにしても、どうしても行政の線があります、枠がありますよね。それをどうやって越えるのだということで、当時、もう20何年前だと思うのですけれども、中国近県市町村サミットというのを立ち上げまして全国でも珍しい動きをしたのですけれども、それによってとりあえず4県でそういう形でとにかく話をしよう。もちろん議会も入って。共通の課題は、お互いに共通した形で国に申して、また県に申して、何とかしようという、そういうやり方をやってきました。特に我々はそういう形でやってきましたものですから、私も県議会に出まして、今、自治体間連携という話が小寺委員長のほうから出たのですが、これ実は鳥取県と、それから我々日野郡というのは3町あるのですが、3町で、共同事務事業というのをやっているのです。というのは、県の仕事を3町に委託をかけるのですよね。それによって町村で発注をして事業を落としていく、そういうやり方を今しようということで動いております。やはりこういう形のものを国の事業を例えば県に落としていってやるとか、そういう形で、さっき言われるように、パーシャルな形でずっと持っていくというシステムも考えられるのではないかなということで、今とりあえずうちが実験場で今そういう形で県の事業を町村におろしてやるという、そういう形のことをやっています。

○浜田副委員長
 ほかにはいかがでしょうか。

○広谷委員
 済みません。実は私は平成23年の統一選挙で初めて県議会議員になったばかりでして、そのとき既に関西広域連合は立ち上がっていたもので、経過は全く知りませんし、このたび中国の広域連合をという形で平井知事がリーダーシップをとってそういう動きになっておるわけなのですけれども、果たしてこれが、先ほども話があったように、道州制という話が出だした中で、町村合併の話に返るのですけれども、実は私の町は兵庫県との県境の岩美町というところ、一番鳥取県の東部の端でして、そういう中で、鳥取市に隣接しているのですけれども、合併せずに単町で残っている町なのですけれども、やはり先ほど福間委員が言われるように、市町村合併した町がかなり困っているという状況を聞く中で、それの拡大版と言ったらおかしいですけれども、都道府県版の道州制というのが果たしてどうかなという思いがしておりますので、今いろいろ出ています事務組合といいますか部分連合の部分であれば、それぞれのメリットを皆さんが考えてのそういう連携ならまだいいのかなという思いの中で、果たして国の権限の受け皿となるべき組織は果たしてうまいぐあいにでき上がるのかなという思いをしております。ただ、最初に言いましたように私は県議になってまだ日が浅いもので、今広域行政についてはまだ勉強中でして、なかなかこれから難しいのかなという思いをしている中であります。

○浜田副委員長
 皆さんでこの点を確かめたいとか聞いてみたいとかとおっしゃるところがあれば。

○家森委員
 実は私は道州制反対論者であったのが、この委員会、この1年間やっていて、それから広域連合の議員として寄せていただいていて、容認論に近づいてきているのです。ただ情緒的に、滋賀県というのがなくなる、そこから入るとほとんどの人がやはり反対論になるのですけれども、現実にこの地方分権をどう進めていこうか、これを関西広域連合という名前を出して、さあ実際進みますよ、具体論になったときに、なかなか情緒だけではいかないなと、こういう気がしているのです。関西広域連合、今、議会の定数の見直し、配分の見直し、これもやっていただいています。こういう中で、一つは本来は執行者と議会というのがまさに監視機能を発揮してと、こういう形で関西広域連合も委員会と議会があるべきなのですが、実態は、先ほどお話が出ていましたように、連合委員会委員全員が知事、市長が全員が一致したものしか議案として出せない、予算として出せない、それに対して各構成府県、市から出ている議員が過半数反対なんていうようなことは考えられないという議会なのです。だから、これはそれこそ直接選挙で選ぶなりでやっていかないとちゃんとした議会の権能というのが果たせないなと。そういう点が執行部と議会という関係。
 それと、全員一致の委員会はいいのですが、ではそれで本当に具体的な事案になったときに全て動いていくのかどうかというガバナンスを考えたときに、広域連合という組織が、地方分権どんどんどんどん進む、地域主権が進む、それの受け皿だと言っているのはいいのですが、現実にそれを受ける能力があるのかないのか、今の特定広域連合ではとてもではないけれども受け入れられないということがその場になってやっとわかったので、民主党政権さんの当時の批判するわけではないのですが、7月までは、よし、これで行こう行こうと言いながら進めてきていて、さて現実になりますよと言った途端に、では具体論に入ったときに、これはとてもではないけれども任すわけにはいかない、やってしまったら大変なことになるというので閣議決定ができなくて法案にまで至らなかったという……(発言する者あり)閣議決定に至ったのは、11月14日に解散を表明して15日に閣議決定して16日に解散ですので、あれは閣議決定はアリバイだけで、まして大綱は、11月30日というとんでもないときに大綱が決定されていますので、私は、あれはただのアリバイのためにつくったというだけで、実際に法案提出する前提での閣議決定はされなかったと、こういう捉え方をしているのですが、というように、実際にこれを進めようとしたらなかなか難しいと。
 かといって、例えば関西広域連合に和歌山県さんは、道州制へは絶対行きません、反対ですという附帯決議をつけて参加しておられるとか、もちろん井戸連合長はこれは道州制に進むものではありませんとか、実際に道州制まで行こうとすると非常にさまざまな議論なり困難が出てくるだろう。ということは、今、関西広域連合で分権、権限移譲を求めているけれども、これはさっきも課長さんにお話しさせてもらったのですけれども、具体的に何を求めるのかと。全部が全部という丸ごと移管、まして人材も、それから予算もということになってくると非常に難しいであろうなと。現実に何を求めたいのか、何を国は地方へ移管しようとしているのか、この辺をもっと整理する必要があるのではないか。そうでないと結局またこれ道州制がありきで進んでいるとこのまま進んでいかないのではないかなという気が私はしているのですけれども、いかがでしょうか。

○浜田副委員長
 お約束の時間が来ておりますが、最後です。もう本当に時間がもったいない気がいたします。あわせてどうぞ一言つけ加えて、どうぞ。

○川島委員
 済みません、手短に。市町村合併で非常に問題があるという、これは滋賀県でも市町村合併、物すごく進みました。僕のところは1市9町、旧の市町村でいうと1市8町で合併しました。その中でいうと、これ何が問題かというと、行政の効率化を求めた合併をするから問題なのですね。本当の意味で権限と財源、この2つをしっかり移譲できていないと、これは県から市町に対して、国から県なり州に対してというところの権限移譲と財源移譲がしっかりできれば、僕は、問題ないとは言わないですけれども、それなりのことはできるだろうというふうに思います。今話があったように、広域連合というもののこれからの行く末を考えると、今の状態のままでは必ずこれは限界に達して一部事務組合のような形になってしまうと、そういうことを考えると、もう少し地方分権というものに対して考えていけば道州制に向かわざるを得ないのかなというような思いを持っておりますので、ちょっと一言だけ。

○山口委員
 今話がございましたけれども、これから例えば合併特例債にしろ、それから今度、交付税の算定替えが合併したところはあります。そうなると、鳥取市が250億円の交付税が一本算定されますと5年先ぐらいには50億円ぐらい減るのです。これは大変なことなのです。ですから、地方分権を求めるのはいいけれども、やはり今言われたようにきちんとそういう財源構成まで追求しながらやらなければ進まないということと、それからやはり道州制が今本当に一丁目一番地であった3機関の移譲とか、こういう形が今影が薄らいでいるのではないでしょうか、現実には。パーシャル連合ということはないけれども、できるところからお互いに共通の利益を追求しながらやっていくと、こういう形でまとまるものがまとまりながらという形になっていっているのではないでしょうか、現実には。だから、そういう形の、お互いに財政の効率化とか、なかなか難しい問題がありますので、現実的には地方主権をやっていいか道州制をやっていいかという議論というのは真剣に考えなければならないと思います。

○浜田副委員長
 今後をどう探るかのあたりで。

○稲田委員
 私はこの広域連合はやはり市町村にはなじみやすいものだろうというように思うのですね。ところが都道府県単位で広域連合をやろうということになるとかなり圏域が広がりますので、広域連合でやっていく、ずっとやっていくということ、それから新たな広域連合をつくるということはかなり隘路があるのだろうなというように思っております。その隘路を一々上げるのも時間があれですから省略をしますけれども、実態的にはそういうぐあいに考えております。
 今度やはり道州制ということをにらむということになると、これは新たに広域連合だ、一部事務組合、全部事務組合というのもあるわけですから、事務組合の形をとって全部でも構わないわけです。私は広域連合の形をとりつつパーシャル連合というのは一つの有効な手段だろうというぐあいには思ってはおりますけれども、道州制の問題は、新たにこれをやるのであれば、数年前にも出ておったわけですけれども、これからやろうということになると新たな議論が必要だろうというようには思いますね。

○浜田副委員長
 福間委員、長谷川委員はいかがでしょうか。もうよろしいでしょうか。
 ちょっと時間がオーバーしてしまいましたけれども、道州制も含めて不透明な部分、先行きをどうつかんでいくのかですね。そして地方自治のあり方をどういうふうに探っていくのかというのは、とてもこれから先、しっかりと向き合って考えていかなければならない、県と市町村との関係も含めてあろうかと思います。たくさんの大きなテーマをいただきまして、私どももしっかりこれから考えさせていただきますが、ともにこれから先もこれを御縁に連携をとりながら学び合わせていただけたらというふうに思います。
 よろしいでしょうか、これで終わらせていただいて。
 きょうはどうもありがとうございました。
 以上をもちまして鳥取県中国地方広域連合調査特別委員会と滋賀県地方分権・広域連合対策特別委員会の意見交換会を閉会とさせていただきます。ありがとうございました。

午後4時07分 閉会

 

 

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