会議の概要
午前10時00分 開会
◎上村委員長
ただいまより農林水産商工常任委員会を開会いたします。
本日の日程は、お手元に日程、配付しております日程表のとおりでございますので、この順序に従って議事を進めさせていただきます。
なお、今回の常任委員会は、執行部の入れかえを行うこととし、最初に商工労働部、企業局、労働委員会について、次に農林水産部について行います。
まず、会議録署名委員を指名いたします。
内田博長委員と錦織委員にお願いをいたします。
続きまして、商工労働部、企業局、労働委員会についてを行います。
4月1日付で職員の異動がございましたので、新任執行部の紹介をお願いいたします。
まず、岡村商工労働部長。
●岡村商工労働部長
では、商工労働部の新任職員を紹介いたします。
まず、経済産業総室長の網濱基でございます。
●網濱経済産業総室長
引き続きまして、よろしくお願いいたします。
●岡村商工労働部長
雇用人材総室長の小林直樹でございます。
●小林雇用人材総室長
小林でございます。よろしくお願いします。
●岡村商工労働部長
商工政策課長の小濱洋明でございます。
●小濱商工政策課長
よろしくお願いいたします。
●岡村商工労働部長
商工労働部参事総合特区推進担当の吉田道夫でございます。
●吉田商工労働部参事
吉田といいます。よろしくお願いします。
●岡村商工労働部長
立地戦略課長の池田一彦でございます。
●池田立地戦略課長
池田です。よろしくお願いいたします。
●岡村商工労働部長
経済産業総室産業振興室長の森本浩之でございます。
●森本経済産業総室産業振興室長
森本でございます。よろしくお願いいたします。
●岡村商工労働部長
商工労働部参事の木村伸一でございます。
●木村商工労働部参事
木村です。よろしくお願いします。
●岡村商工労働部長
経済産業総室通商物流室長の吉川寿明でございます。
●吉川経済産業総室通商物流室長
吉川です。よろしくお願いいたします。
●岡村商工労働部長
同じく経済産業総室経営支援室長の西村昭でございます。
●西村経済産業総室経営支援室長
西村です。よろしくお願いいたします。
●岡村商工労働部長
この2名は継続でありますけれども、総室の名前が名称変更に伴う紹介とさせていただきました。
もう1名、雇用人材総室就業支援室長の小林靖尚でございます。
●小林雇用人材総室就業支援室長
小林でございます。よろしくお願いいたします。
●岡村商工労働部長
新体制で向かいますので、よろしくお願いいたします。
◎上村委員長
続きまして、山田企業局長。
●山田企業局長
私自身が4月1日から東部の県土整備局長から異動してまいりました。現場の経験を生かしながら、再生可能エネルギーの事業促進や企業局の改善計画に基づいて、一生懸命、委員の方々の御指導をいただきながら、やっていきたいと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
それでは、職員の紹介をさせていただきます。
経営企画課長の亀井雅議でございます。
●亀井企業局経営企画課長
亀井でございます。よろしくお願いいたします。
◎上村委員長
ありがとうございました。
それでは、本日の議題に入ります。
なお、質疑につきましては、部局ごとの説明終了後にそれぞれ行っていただきたいと思います。
まず、商工労働部、議題1、環太平洋連携協定(TPP)交渉参加に係る県内商工業者等への影響、平成25年4月現在、食品関連事業者について、小濱商工政策課長の説明を求めます。
●小濱商工政策課長
それでは、資料の1ページと2ページを使って説明申し上げたいと思います。
本日の報道で、TPPの関係で、カナダ、それからオーストラリア、ニュージーランドが最終合意に至りそうだということで、あすにも正式発表ということで、いよいよ交渉が本格化するような報道がなされております。7月の交渉開始に向けて、これから動きが加速されると思いますけれども、先般の3月21日のこの委員会において、県でもいろいろ影響調査をしてまいりますという御報告をさせていただきましたけれども、その際に、まず、県内の食品関連業者にも影響があるのではないかということで御提言をいただきまして、まず、そこのところを今回調査がまとまりましたので、御報告をさせていただきたいと思います。
1のところで、この4月の11日に締め切りまして、県で把握しております輸入取引をしておられる食品関係の方、26社に対してメール、ファクス等で調査をいたしました。そのうち23社から回答をいただきまして、その集計でございます。書いてございますように、賛成の御意見が15社、それから反対が5社という結果になっております。それで、プラス・マイナス両方御意見がございまして、県内産品を使っておられるところにつきましては、農業で影響を受けた場合、調達が困難というような副次的な御意見がございました。それで、TPPそのものへの参加についてどうお考えかということをお聞きしましたけれども、そこに書いてございますように、賛成、あるいはどちらかといえば賛成というのが多うございました。
(3)でございますけれども、自社のところに対してどういう影響が出るかということで、プラスが7社、マイナスが4社、それから、そういう(3)のところに記載してございますような結果になっておりますが、その他の米印のところに書いてありますけれども、これは行政についても同じなのですけれども、情報がまだ不足しているという御意見がかなり強うございました。
2ページでございますけれども、具体的にどんな影響が出ますかということで記述により回答をいただいております。原材料が安く輸入できる、あるいは、これは副次的な効果なのだと思いますけれども、いわゆる関税障壁が下がることによって、いわゆる貿易が円滑化になって、原材料調達にも好影響というようなこともございますし、逆にマイナスのほうでは、いわゆる鳥取県は農業県でございますので、農業関係にダメージを受けた場合、地域の活力が低下することによって、自社の業績にも何らかの影響があるのではないかというような御意見もございました。(5)のところに、同じようなことで、御意見をいただいております。
それで、3で、今後の対応といたしまして、県で引き続き影響を調べていきたいと思っておりますけれども、(1)のところで、今回はとりあえず食品関連事業者に限って調査を行いましたけれども、県で把握しておりますそれ以外の、食品関係以外で輸入取引を行っている事業者が87社、あるいは商工会議所、あるいは商工会連合会等でいろいろ定点観測、景況調査を行っておられるポイントが280社程度ございますので、連合会、あるいは会議所と御相談をいたしまして、そういうところに今後引き続きアンケートを行って、調査を、影響を探ってまいりたいということで考えております。
2のところで、これは商工団体さんでもこのTPPというのは大きな影響を受けるということで御認識を持っておられます。今後の調査のやり方につきましても、どういうことを調べるかということにつきましても、そういう団体の御意見をよく聞いて、今後調整して、また調べてまいりたいと思っておるところでございます。
◎上村委員長
続きまして、議題2、株式会社トンボの倉吉市進出に係る調印式の実施について及び議題3、ナノオプトニクス・エナジー超小型モビリティ試作車発表会及びアシスタントモビリティ試乗会について及び議題4、旧鳥取高等農業学校校舎に係る状況について、池田立地戦略課長の説明を求めます。
●池田立地戦略課長
それでは、3ページをお願いいたします。株式会社トンボの倉吉市進出に係る調印式の実施についてでございます。
このたび、株式会社トンボが国内生産体制の強化に伴いまして、倉吉市内に新たな工場を開設することになりまして、これを支援いたします鳥取県、倉吉市との間で協定書の調印式を行いました。
企業の概要でございますが、以下に記載してあるとおりでございますが、本社所在地は岡山県玉野市、事業内容といたしましては、スクールウエア、スポーツウエア、ヘルスケアウエア等の製造、販売をいたしておられます。
立地計画の概要でございますが、これは倉吉市がオーダーメード型貸し工場を整備し賃借するということで、西倉吉工場団地に新たな工場を建てまして、それを賃借するといったような方式で立地されます。事業内容は、スクールウエア、スポーツウエアの製造ということで、縫製を実施されるということでございます。雇用計画は50名程度で、操業予定は平成26年の7月を予定しております。
調印式につきましては、25年4月8日に知事公邸で、近藤代表取締役社長、石田倉吉市長、平井鳥取県知事の間でとり行われました。
引き続きまして、4ページをごらんください。株式会社ナノオプトニクス・エナジー超小型モビリティ試作車発表会及びアシスタントモビリティ試乗会について御報告いたします。
4月12日に、鳥取県の誘致企業でございますナノオプトニクス・エナジー社がこれまで開発してきておりました超小型モビリティの試作車の発表会及び歩行補助用のアシスタントモビリティの販売仕様車の試乗会がとり行われました。平井知事及び野坂米子市長が試乗を行われたということでございます。
超小型モビリティにつきまして御説明いたします。今回発表されましたのは、試作車でございまして、乗員定員が2名、航続距離50キロということで、リチウムイオン電池を使用いたしまして、充電6時間、最高速度は60キロ程度出るといったような仕様でございます。これは現段階では試作車でございまして、超小型モビリティの新たな規格ができる2年後等を見据えまして、今後規格等は検討されると伺っております。今回展示されましたものは、後ほど説明いたしますアシスタントモビリティに乗ったまま運転できるといったような斬新なスタイルでございますが、通常の座席形式のものも検討中であるということでございまして、例えば後部に荷物が積載可能な形状を生かした業務用の宅配車といったようなBtoBでの用途を想定したものが検討されるということがございます。県といたしましては、今後、次世代社会モデル創造特区におきまして、新たな移動手段としての活用を検討することといたしております。
引き続きまして、アシスタントモビリティUNIMO GRACEについてですが、これの販売仕様車の概要でございます。乗車定員は1名で、こちらもリチウムイオン電池を使っておりまして、最高速度が6キロ程度出るといったようなものでございます。写真にございますように、クローラーベルトといったようなものを使いました電動カートでございまして、15センチ程度の段差とか、溝とか、そういったところも走行可能で、その場で回転できるようなスタイルでございます。
これは介護施設、リハビリ施設、病院等の福祉、医療関係施設のほか、観光地等での利用を想定されておるということでございます。同日の4月12日の午後には試乗会が行われまして、110人程度の方が来場されまして、体験をなされたということでございます。県は、昨年度末にバックアップ型トライアル発注制度を活用いたしまして、UNIMO2台を購入いたしております。今後、総合療育センター、県庁本庁舎等に配置するといった方向で現在調整しておりまして、それぞれユーザーの立場からの改良事項を伝えまして、よりよい製品になるようにサポートしてまいりたいと考えております。今後、県内企業とのマッチングにより、県内企業の部品の使用に向けた取り組みも行っていきたいと考えております。
引き続きまして、別紙ということでお配りしております資料をごらんください。旧鳥取高等農業学校校舎に係る状況について御報告いたします。
こちらは、3月7日に可決されました旧鳥取高等農業学校玄関の存置を求める決議を踏まえまして、三洋電機に対しまして建物の保存、建物を保存したままで新たに企業誘致を検討するといったことの猶予といったものを要請してまいりまして、折衝を重ねてまいりましたが、このたび同社が旧校舎建物の解体を一旦中断し、旧校舎建物を存置したままで用地売却交渉を行うということを承諾されました。また、同用地の取得意向を表明しておられます鳥取市と折衝を重ねてまいりましたが、同市は旧校舎建物を存置したままで三洋電機との用地所得交渉に当たられるということを確認いたしました。ということで、これによりまして、ひとまず旧校舎建物は存置されるということになります。
詳細は、以下でございますが、三洋電機との折衝結果につきましては、三洋電機におかれましては、県の要請を受けまして、解体を猶予されておられましたが、4月12日に商工労働部長が三洋電機を訪問いたしまして、旧校舎建物の解体中止を要請いたしました。三洋電機では、議会決議を踏まえて、旧校舎建物の解体を一旦中断し、旧校舎建物を存置したままで用地売却交渉を行うということを承諾されました。これを受けまして、同社は4月18日に旧校舎建物解体用の足場等の撤去に着手されております。来週半ばぐらいには撤去作業が終わるとお聞きしております。
鳥取市との折衝結果について御報告いたします。これは4月11日、商工労働部長が鳥取市の竹内市長を訪問いたしまして、旧校舎建物の活用を含めた企業誘致を進めているので、旧校舎を存置したままで用地取得交渉を行うよう要請いたしました。竹内市長からは、旧校舎建物については県が責任を持って調整に当たるとともに、市とともに当該用地へ企業立地を進めることを前提に、旧校舎を存置したままで三洋電機との用地取得交渉に当たるということを承諾されました。なお、この同市の意向は、翌日の4月12日に商工労働部長が三洋電機に伝達いたしております。
今後の動きでございますが、今後、旧校舎建物を存置したままで三洋電機と鳥取市との用地取得交渉が行われる見込みでございます。あわせまして、県と市は、旧校舎建物の保存活用が可能な企業の立地に向けて誘致活動を推進してまいりたいと考えております。
◎上村委員長
次に、議題5、とっとり企業支援ネットワーク連携強化事業の実施状況について、西村経営支援課長の説明を求めます。
●西村経済産業総室経営支援室長
資料の5ページをお願いいたします。とっとり企業支援ネットワーク連携強化事業の実施状況について御報告申し上げます。
昨年6月補正で企業支援ネットワークにつきまして、経営再生サポートセンターの設置という専従体制を確保し、それから、15年という超長期の借りかえ資金を創設いたしまして、連携支援体制を充実いたしました。これによりまして、経営支援と金融支援を一体的に推進する体制を確保し、経営支援を実施してまいりましたので、その状況を御報告いたします。
まず、1番目でございますが、3月末現在で、経営支援につきましては、経営再生サポートセンターの受け付けが62件ございました。そのうち連携支援を展開いたしましたのが41件でございます。現在ひとまず終了しましたのが24件、現在継続中が17件という状況でございます。単独支援継続としておりますが、これが12件。これは実は連携支援の効果が見込めなかったということで、引き続きそれぞれのメーンバンクなり、商工団体で継続支援するという案件でございました。さらに、受け付け中のもの、これはサポートセンターで事前審査中でございますが、9件という状況でございます。受け付けいたしました業種別の内訳でございますが、卸小売、それから建設業、製造業、サービス業あたりが比較的多い業種の状況でございます。
それぞれ企業の困窮要因でございますが、そこの表で掲げております。全般的な需要の減少によりまして、売り上げや取引が減少、内容的には海外シフトでありますとか、建設業につきましては工事量の減少、それから大型店の進出というような影響をこうむっているということがうかがえます。それから、収益の低下としておりますが、これは競争激化によりまして単価競争を余儀なくされて収益が非常に低減したという状況でございます。それから、長引く景気の低迷によりまして、赤字補填のための借り入れが累増しておるという状況でございまして、なかなか返済困難な状況に陥っているという厳しい状況がございました。これらにつきましては、取引先の維持、拡大、もしくは新分野への進出、それから新たな商品開発による新たな活路を見出すというようなことを支援してまいりました。さらに、金融面につきましては、経営支援とセットで、引き続き条件変更なり、長期の借りかえ資金の適用によりまして経営の維持を図ってまいったという状況でございます。
2つ目でございます。金融支援につきまして、これは15年の超長期の借りかえ資金でございますが、融資の実績としましては、66企業でございました。融資の実績が27億7,000万円余りということでございます。上記の経営支援、ネットワーク支援とあわせて展開いたしましたのが13企業、それから金額面では6億9,000万円余りという状況でございます。
こうした取り組みについての成果と課題につきましては、やはりこういったネットワークということで連携体制を構築しまして、関係する金融機関が一堂に会する機会が確保できたと。それによりまして、一つの小規模企業につきましても金融支援のあり方を関係機関が一堂に検討する場を設けることができたと、これが一番大きな成果ではなかったかと考えております。それから、こういった連携支援の取り組みに対しまして、新たな取引先を開拓いたしまして、雇用増加に結びつけるといった、非常に好事例も生まれております。こういった事例をふやしていきたいと考えております。逆に、今後の重点的に取り組む課題といたしましては、やはり多くの困窮要因が売り上げの減少とかという構造要因によるものでございます。このあたり、販路開拓とか、新事業展開等の支援を引き続き重点的にとり行ってまいりたいと思います。
下に、参考としておりますが、企業ネットワークの参加機関についてでございますが、県内全ての商工団体、それから全ての金融機関、それから県の産業支援機関が参加して、実際の企業支援を展開いたしております。それから、オブザーバー参加といたしまして、財務事務所、それから中国経産局、国の地域経済活性化支援機構、それから県の再生支援協議会もオブザーバー参加して、連携の体制を確保いたしております。
めくっていただきまして、個別の支援の状況を少し説明をさせてもらいたいと思います。(1)としていますが、支援を終了しました24件のうち、少し特徴的なものを列挙させてもらっております。一番上は、土木建築ということで、これは公共工事の減少ということでございますが、それに対しましては、営業体制を見直すとか、そういった基本事項の経営指導支援を行いました。あわせて、長期の借りかえ資金によりまして資金繰りを緩和したというようなことでございます。それから、例えば2つ目のリサイクルとかという、従来、今後のエコのビジネスということで期待されたところなのですが、地デジ化によりましてアナログテレビが消滅したということで、非常にダメージを受けたということがございます。専門家によりまして、店舗の診断とかコスト削減の方策などを検討し、あわせて超長期の借りかえ資金で資金繰り緩和を図るような支援を講じたという状況でございます。ほかにも、5番目の情報処理サービスなどにつきましても、震災、円高等によりまして情報関連の設備投資が減少傾向にあったということで、厳しい経営状況が継続していたということで、営業展開の見直しとかについて支援を行ったものでございます。ほかにも、そもそもの経営改善計画の策定見直しでありますとか、経営の基本でございます資金繰り表を作成指導、それから製造原価管理の徹底というような基本事項につきましても、商工団体等を通じて実施しているものでございます。金融支援につきましても、各金融機関において条件変更の継続なり、超長期借りかえ資金による適用等で経営存続支援ということに協力をいただいたものでございます。
2つ目の支援実施中のものでございますが、特に特筆しておきたいのが、一番上の金属精密加工業でございます。こちらは、従来パソコンのハードディスクドライブを製造していたところなのですが、市場が非常に不振になってまいりまして、借り入れも増加、それによりまして実質債務超過状態でございました。従来から自動車関連の取引を開始したいということで、会社としては期待されていたようなのですが、今回産業振興機構によります販路開拓、それから産業技術センターによります技術指導というようなことが功を奏しまして、新たな自動車部品との取引先を確保いたしまして、さらに雇用も3名増加ということで、前向きな経営に転じたという非常に好ましい事例でございました。現在既に3名の雇用は達成されているようでございまして、今後、企業立地の補助金について適用されていますので、そういった取り扱いで支援を講じていくという状況のものでございます。2つ目のプレス加工業でございますが、こちらは三洋CE関連の取引企業先でございましたが、現在産業支援機関によりまして販路開拓支援とかを講じております。それから、既往借入金についても、返済緩和等について関係する金融機関で協調支援を行うように支援を実施しているというものでございます。そういった取り組みを今後とも実施してまいりたいと考えております。
一番下に写真で御紹介申し上げておりますが、ネットワークの活動状況、余り文字ばかりではイメージできないと思いますので、左側の写真でございますが、例えば個別企業1件ごとに、関係する商工団体なり、会社の代表者に集まっていただいて、問題点を共有し、支援の方向を協議すると。一つ一つハンドメードで企業の支援ということに取り組んでいるものでございます。右の写真でございますが、こちらは、ネットワークの支援につきまして、年度末で振り返りの反省と新年度の取り組みについて、金融機関、商工団体、それと産業支援機関に集まっていただいて、会議を開催したものでございます。新年度も引き続きこういった取り組みを実施いたしまして、企業の再生や経営改善を図ってまいりたいと考えております。
◎上村委員長
続きまして、議題6、関西広域連合・鳥取県主催「ロシア商談会」の開催結果について及び議題7、環日本海定期貨客船航路の運航状況について、吉川通商物流室長の説明を求めます。
●吉川経済産業総室通商物流室長
7ページをお願いをいたします。
昨年度から本県も関西広域連合の広域産業振興局に参加をさせていただいております。鳥取県がロシアへの直通のフェリー航路を有しているという、そういうメリットを生かしながら、関西広域連合の中でロシア関係のビジネスマッチングとかについて役割を果たしていくということで、中でこれから取り組んでいくということになっております。
その一環といたしまして、3月の25日に米子市、3月の27日に大阪市におきまして、県内企業のロシア企業とのビジネスマッチング、あるいは関西企業のロシア向け輸出拡大、それらを目的としまして、今回は建設資材でありますとか、住居、農業用資材、機械の関連のバイヤーをロシア側から招致をいたしまして商談会を行ったところでございます。
ロシア側は6社が来られまして、今回、欧露部といいますか、ちょっとモスクワの近郊のほうからも、チュバシ共和国、あるいはタタールスタン共和国からも御参加をいただきました。あとハバロフスク、あと沿海地方ということで、6社に御参加をいただきました。日本側では、米子ではLED照明メーカー、中古農機等、10社、それから、大阪では8社の参加がありました。
全体的には、ロシア側の企業の関心が物すごく高く、農業用機械といいますか、実際にはポンプなのですけれども、そういう成約もございましたし、これから具体的な商談を継続していこうということで一致した案件が多くございました。また、従前からネットを通じていろいろと農業機械等を輸出しておられます社におきましては、その関係でネットを通じて注文とかも入ってきているということも伺っております。今回の商談会を受けて、今度はチュバシ共和国から、ぜひ関西の企業さんも含めて、一度現地にも来て商談会みたいなものをやってほしいと、御招待をしたいというような話もございました。関西広域連合におけるこういう取り組みにつきましては、今年度も関西広域連合の予算でもって、鳥取県が事務局を務めさせていただいて、継続して行っていく予定としております。
次に、8ページをお願いをいたします。環日本海定期貨客船航路の運航状況でございます。
2013年、ことしになりましてから3月までの結果でございますけれども、3月の14日から30日まではドックインをしておりまして、3航次ほど運休をしました。結果的には、旅客が13%、前年同期に比べて減少しております。また、貨物も大体3割程度ちょっと減少しているということで、1月から3月までは少し厳しい状況になってございます。
その後、ちょうど真ん中あたりですけれども、そのドック明けですね、2013年4月以降の動きでございますけれども、運休していたということもありますけれども、明けの状況を見ますと、韓国の修学旅行生など425人が乗船をしたり、それから、貨物も境港発のロシア向け貨物を中心としまして順調な滑り出しで、今後も旅客、貨物ともに堅調に推移するだろうと予測をしているところです。貨物は1月から3月までは平均90トン余りにとどまっていたのですけれども、それが倍以上、明けからは積載をされているということで、引き続き伸びていくだろうと考えているところです。
また、競合する航路です。2月議会でもいろいろと御説明がありましたけれども、束草-ザルビノ・ウラジオトクの航路が3月の19日に就航をいたしました。これは、もともと東春港運という会社が運航していましたけれども、2年半余り航路が中断をしておりました。そこに大亜高速海運が運航を名乗り出て、それにステナというスウェーデンの大きな大手運航会社が出資をしまして、就航が実現したところでございます。
これにつきましては、実際には3月の19日に就航しましたが、3月の26日の1航次を早くも休んでしまうということがありまして、3月の29日以降、もともと束草からザルビノに週に2回、束草からウラジオに週に1回の運航計画でしたけれども、束草からザルビノ、束草からウラジオ、それぞれ週に1回ずつという運航に見直しております。その結果、4月の16日の現地の報道とかによりますと、約1カ月間たったけれども、旅客はトータルで500人余りで、コンテナ80個、それから車が30台ということで、大変低迷しているということで現地報道とかもされていて、実績は余り上がっていないというのが現状のようでございます。
◎上村委員長
続きまして、議題8、職業訓練の実施状況について、小林労働政策室長の説明を求めます。
●小林雇用人材総室労働政策室長
そうしますと、資料の9ページをお願いいたします。職業訓練の実施状況につきまして、平成24年度の実施状況と平成25年度の実施計画について御報告いたします。
まず、平成24年度の実施状況についてですが、平成24年度は、引き続き厳しい雇用情勢に対応するために、離職者を対象とした訓練に1,000名を超える定員を確保いたしまして職業訓練を実施してまいりました。介護系につきましては、雇用する事業者の要望と受講者アンケートから、昨年度から基本的に実習的な訓練としておるところですけれども、訓練修了後3カ月の就職状況は約90%の就職率となっておりまして、離職者全体としても昨年同期に比べては就職率が上昇しているところでございます。新規学卒者訓練におきましては、コンピュータ制御科2年制と、自動車整備科では就職率100%となっている一方、コンピュータ制御科の1年制では就職率1名となっております。これは修了者10名のうち、3名は進学しておりますことと、ほかの修了生も今就職支援試験を受験しておりまして、採用結果待ちという状況になっております。修了生につきましては、引き続き就職支援を行って、就職に結びつけていきたいと考えております。
次に、平成25年度の実施計画については、下の表に記載のとおりでございます。今年度につきましても、引き続き1,000名を超える離職者訓練の定員枠を確保いたしまして、1万人雇用の下支え施策としての雇用のセーフティーネットを充実して実施してまいります。また、就職支援を専門に担当する職員を配置いたしまして、一人でも多くの方が就職できるように支援してまいります。離職者訓練の案内につきましては、今までどおり、ローソン、またファミリーマートにも配架いたしまして、県民の方に情報をお届けしまして、訓練の受講を案内してまいりたいと思います。さらに、今年度は、今までの高等技術専門校から産業人材育成センターとして人材育成の機能強化をやっていくこととしておりまして、ここに記載の公共職業訓練以外にも製造業中核人材の人材育成等を民間へ委託し、実施していく予定としております。
◎上村委員長
それでは、ただいままでの説明につきまして、質疑等がありませんか。
○錦織委員
8ページの環日本海定期貨客船です。多分以前聞いていると思うのですけれども、この法定定期点検というのは、何年に1回行わなければならないのでしょうか。それで、その点検が必ずあるわけですけれども、その期間中、3カ月間といったら、それを利用するところにとっては、代替が何かないといけないと思うのですけれども、その期間をどのようにしておられるのかという状況をお聞きしたいと思います。
●吉川経済産業総室通商物流室長
法定点検は、毎年ですね、年に1回行う必要があります。これは3航次、大体2週間から3週間、修理も含めてかかりますので、その間、3回ぐらい運航を取りやめざるを得ないのです。一番最初は代船を用意していただいて、運航を継続していただいたこともありますけれども、現在はその間は休むということになっています。そこにつきましては、一回、別の振りかえとかの航路を御紹介をしたりということもあるのですけれども、お客さんが大体また返ってきていただいているということで、なるべく早くお客様に御案内をして、その期間、休航しますけれどもということでサービスが悪くならないように船会社で対応しているところです。
○錦織委員
1年に1回ということは、毎年必ず大体同じような時期に点検するのだと思います。現在は上向きということなのですけれども、それでも1月から3月というのは前年に比べてやはり減っていたということなのです。これはちょっとどのように分析しておられるのでしょうか。
●吉川経済産業総室通商物流室長
ここにつきましては、まず、APECが終わった以降、ロシアからの車関係の輸出が昨年の秋ぐらいから少し減りつつあるということがまず1点ございます。それから、日韓の国際的な問題とかを受けまして、一時期、韓国のお客さんが低迷をしたというようなこともありまして、旅客の部分では減ってきたというところがあります。それらのこととか、少し天候的にも、大体1月から3月というのは通年の中ではちょっと低迷する時期なのですけれども、ことしの場合はそういう要素とかがあったりしたことと、それからカレンダーの関係でちょっと運航回数が少し少なくなっているというところがありまして、減少したものと考えております。
○錦織委員
車関係の輸出が減ってきているということですが、3月以降の状況は回復してきているのでしょうか。
●吉川経済産業総室通商物流室長
少しずつ持ち直してはきておりますけれども、韓国、ロシアの間の貨物が今までのように順調に伸びていくかというと、先ほどの競合航路のこともありますし、先行きは決して明るくはない部分もあると思います。そういう意味では、日本から行っている貨物がどんどん伸びてきている、いきそうな雰囲気もありまして、これは逆に円安とかがあって有望に考えておられる輸出業者さんもおられます。そういう意味で、今まで韓国からロシア向けの貨物がたくさんあって、日本からの貨物が一部制約を受けるというようなことも一部であったりはしましたけれども、今度はそういうことなく、日本からの貨物が順調に積み込めていけば、航路全体の収益にも貢献すると思います。
◎上村委員長
ほかにございませんか。
○安田委員
この間、栗林商船のRORO船が北海道、新潟、境港と就航するのを試験的運航のセレモニーがありました。以前に私は、このDBS航路の客並びに貨物を増加させる意味で、国内フェリーの誘致を提唱していましたが、なかなか難しいということで、とりあえずは貨物だけということでした。私もちょっとびっくりしたのですけれども、日本海側では初めてのこういうルートの設定があったということで、昔の北前船のことを考えると、やはり当然需要はあってしかるべきだし、将来性もあろうかと思います。そこを掘り起こすことがこのDBS航路の安定にもつながっていくのではないかと思っています。ぜひこれの定期化というか、県としても、管理組合は一生懸命やってくれているのですけれども、後押しをしていただきたいと思うのですが、いかがでございましょうか。
●吉川経済産業総室通商物流室長
今御指摘のとおりでございまして、非常に境港のいわゆる拠点性を高めるためには、やはり国内物流の問題点を指摘されるケースが非常に多うございますので、そういう意味で、海の道が国内もつながっていくことについては、DBSに限らず、外航航路も含めて、全部一帯を含めて、境港の機能の強化には非常に大事なことであると思っております。トライアル輸送も、今回国内-国内のトライアル輸送でしたけれども、可能であれば、次にトライアルがあるとしたら、その国内で持ってきたものをいわゆるDBSにつなぐとか、そういうトライアルとかにもつなげていけば、非常に発展性もあると思っております。
○安田委員
私が何で提唱したかというと、敦賀や舞鶴へ行きました。それで、そこの取り扱い貨物量と境港の貨物量と比較して、その差というのは、敦賀とか舞鶴は国内の輸出入の量が大きいのです。境はそれが少なかった。それが全体の差になっているということにちょっと驚きまして、やはりそこの開拓を今後心がけていただけないでしょうか。ぜひお願いしたいと思います。
◎上村委員長
吉川経済産業総室通商物流室長、よろしく、頑張ってください。
ほかにございませんか。
○内田(隆)副委員長
その他はありますか。
◎上村委員長
その他ですか。
○内田(隆)副委員長
はい。
◎上村委員長
その他は、労働委員会事務局の質疑終了後に行います。
私も聞きたいのですが、ナノオプトです。私は案内をもらっていましたが、行けませんでした。100人余り来られたということでしたが、この販売戦略について、全国に向けて、外国もRORO船もあるのですけれども、そういったものを含めて、どういう考えでおられるのか。会社に聞かないとわからないことですけれども、わかる範囲で結構ですので、ちょっとお願いします。
●池田立地戦略課長
まず、今回販売仕様車として発表されましたUNIMOにつきましては、先ほど、こちらにも記載しておりますけれども、基本的には介護、福祉施設や観光施設等というところを想定して今後販売をやっていくということです。当日も発表されましたが、180万円程度から200万円程度というような形で、かなり少し高級な値段設定もされておりますので、当面は受注生産といったようなことでございます。当面は鳥取県なり、東京なり、ある程度そういうところから、今申しましたような関係施設等の販売を練っていくことは考えておられるということでございます。一方の超小型モビリティにつきましては、これは現段階は試作車でございます。ただ、基本的な方向性といたしましては、BtoBということで、例えば業務用宅配であるとか、そういったようなところを狙って、今後この規格というものを検討していくということでございますので、今後、最終的な国で超小型モビリティの規格ができる2年間の間に、そういった販売戦略等をまた練っていくということになられると考えております。
◎上村委員長
会社が考えることですけれども、県もバックアップして販売の後押しをしてほしいと思います。
○安田委員
関連してです。ナノオプトですけれども、これは今まで何年かずっと話が出て、補助してきていますが、総額で幾らぐらいになりますか。
●池田立地戦略課長
これまでに基本的には企業立地補助金を適用させていただいておりまして、これまで投資された金額に対して、投資額の40%といったような形で、3億円程度を現在交付決定いたしております。
◎上村委員長
3億円ですか。鳥取で自動車はつくったけれども、売れないといけませんね。
○福間委員
その関連で、私たちもちょっとこういう錯覚が起きていないでしょうか。このナノオプトが米子に企業進出をされると。大歓迎ですと。雇用も例えば700人とか1,000人とかという数字がでました。国内の自動車メーカーもいろんな格好で参画しますよと。非常に前宣伝が多くて、非常に期待感が多かったわけです。だから、その時点では、さっきお話があったように、投資額の40%みたいなことをしてでも、700人だ、1,000人だという雇用創出につながって、地域に振興につながるということなら、大いに大歓迎だということでみんな大きな期待を持ったわけです。ところが、それが何かだんだんだんだん見えづらくなってきて、今、私の勝手な錯覚ですが、申しわけ程度に何かUNIMOなるものが出てきた感じです。先行きをわかりやすく県民の皆さんにどこかでわかるような説明というのが必要ではないでしょうか。私たちも含めて、皆さん、議員さん、みんなわかっていますか、今までアドバルーンが上がって、今はどうなって、これから先行きはどうなるのかというのが、企業のされることですけれども、全然見えないわけです。行政はどうそれにかかわっていくのかということの見きわめというのも大事ではないでしょうか。例えば5年も10年もこれが軌道に乗るまでずっと見ていくということになっていくのか。そこら辺の見通しというのはどうなのでしょうか。そのあたりを教えてほしいのです。
●岡村商工労働部長
我々、国、実は国も一部補助をしているのですけれども、補助という体系は投資した金額に対して一定の率を掛けて、雇用要件等、あるいは国なら国の要件等をクリアすれば出すと。後追いで出すという仕組みです。ただ、もう既にこの工場を取得するために資金調達、借り入れもされていますので、その返済が来年度ぐらいから始まると、据え置きがありますので、まだいいのですけれども。そうなると、もう売り上げを立てて、当然雇用を生み出して返済していくという仕組み、循環をつくらないと、正直言いますとうまくいかない。県としてはこういうトライアルというので、これはほんのわずかな支援でしかないのですけれども、方向性については、今ベンチャー枠で今回24年度の経産省の補正予算がつきまして、これは出資です。これを産業革新機構に1,000億円の出資予算が24年の補正でついております。それに対して、今要請をされておりまして、そうなると、ある程度まとまった開発資金と、それからある程度長期的な視点に立った運営資金というものが出資という形で調達できます。そこが一つのポイントです。当然その出資を受けるためには、将来ビジョン、あるいは戦略、これは販売戦略含めて、ちゃんと整えないと出資は受けられませんので、今そういう国の産業革新機構等との調整をされているというのが現状であります。その中身については、ちょっと詳しい話はまだ直接、私の口から言うのもおかしいですので、言えないところもあるのですけれども、基本的には革新機構も同じように、販路体制ですとか、生産計画ですとか、そういうものに対しても今チェックが入っております。それと、マーケットがどこにあるのかというところを絞っていくと、例えば先ほどは宅配という言い方もしましたけれども、少し介護ですとか、医療の分野に開発を向けるべきではないかというような意見も出ていると伺っています。今まさに詰めの作業をされているところですので、それが方向性が定まれば、何らかの形で県民の皆さんに説明いただくような機会を設けたいと思っております。
○福間委員
当初は電気自動車ということで、非常に脚光を浴びたのです。ところが、電気自動車なるものが、例えばトヨタであったり、ここに一応出資はかかわっておられる国内の主要自動車産業もそれぞれ独自に開発をし、世界戦略などを立てて今大展開しておられます。それが今ここへ来ると、今度はリチウム電池を使ってという、何か当初の電気自動車ということから姿が変わってきてしまったようなイメージがあるのではないかという気がするのです。これは私の勉強不足かもしれないです。だから、それも含めて、当初の計画どおりのプランで実は進んでいますということなのかどうなのか。産業としていつごろ成り立つような予測を持っておられるのかというのをちょっと教えてくれませんか。
●岡村商工労働部長
当初は確かに電気自動車の市場が開けるという予測がありました。これは国も含めてありました。そのためにベンチャービジネスが例えば100社ぐらいできるだろうという、これが3年前の想定でした。実際どうだったかといいますと、やはりインフラの整備のおくれもありますけれども、EVのマーケットというのは思った以上に広がっていない。これはリーフもそうですし、i-MiEVもそうなのですけれども、予想以上に広がっていないというのが現状であります。そのEV用のリチウムイオン電池の投資も少し今非常に苦しんでいるというのが、これは全体の国際市場を含めたマーケットの現状です。その中で、このベンチャービジネスが同じ領域で勝負するという形が、やはり難しいというところで、若干の戦略変更はされております。ただ、移動体という形で、電気で動くという形でのスタイルは変えずに、ベンチャーとしての有望なマーケット、なかなか大手の企業と競争しないところでのマーケット。今県にいただいている雇用計画ですと、3年ぐらいの間に100名程度の雇用を確保して、ある程度の規模の売り上げをまず達成してから、次のステップを考えていくというような計画をいただいていますので、もう少し煮詰まってから、また御報告できればと思っております。
○錦織委員
これは米子市もたしかJTの敷地を買って、800人ぐらいの雇用が生まれるとかということで、もろ手を挙げて歓迎しました。今回、野坂市長も何かうれしげに試乗もしておられますが、私は今話を聞いて、本当にこの先を考えたら、非常に不安だと余計に思いました。それで、このことが今、西部に特区をして、こういう自然エネルギーであるとか、そういうものを利用してやろうということの県の政策そのものにどう影響してくるのでしょうか。その点についてはどうでしょうか。
●岡村商工労働部長
特区構想に関しましては、こういうEVをシェアリングしながらやっていくということで、基本的にはナノオプトニクス・エナジーさんのEVをシェアするという言い方で今始めています。ですから、例えば宅配用の企業さん、例えば今ですとファミリーマートさんですとか、ヤマトホールディングスさんとか、当然仕様については協議を進めております。そういう形で、米子市であれば、高齢者マンションに置いたときに、今米子市がやられているリーフとかi-MiEVはやはり大き過ぎるということです。どうにか2人乗りで、もう少しコンパクトにならないかとかという要望も聞いておりますし、例えばこういう車椅子の健康な方でも足の不自由な方がそのまま公道を走れるようにというような要望も聞いております。そういうものの要望に沿ったような形で2年間は実証実験をやる予定にしておりますので、それについては特段の影響はないと考えております。
○坂野委員
失礼します。
ちょっと確認させていただきたいのですけれども、この小型モビリティというのは、公道が走れるのかどうかということをまず一つ確認させてください。
●池田立地戦略課長
それはこちらのUNIMOのほうでございますでしょうか。
◎上村委員長
それぞれ説明をお願いします。
●池田立地戦略課長
それぞれですね。それぞれですと、まず、UNIMOにつきましては、基本的には歩道は走れます。ただ、車道については走れないということでございます。e-モビリティ、超小型モビリティにつきましては、当然公道を走るという形で今後製造していくということでございます。
○坂野委員
ただ、最大60キロ程度が走れるというのは、高速道路といいますか、当然乗れませんですし、マックス60キロということは、規格で60キロですから、実際走れる速度が本当にどれぐらいになるのかというのはちょっとよくわかりませんけれども、ただ、鳥取県で雇用が本当に失われていく中で、ナノオプトニクス・エナジーにかけた夢といいますか、雇用を創出してくれるという夢をこれまでずっと追い続けてきたわけですけれども、正直、もうはっきり言って厳しいと思うのです。今、安田委員の御質問で、3億円という税金が投入されているということが明らかになりました。いつまでも夢を追い続けるというのは、我々の世代もそうですけれども、なかなか難しい、いつかは見切りをつけないといけないと思うのです。ただ夢を追い続けるのはいいけれども、今までに3億円が使われてきたということを考えますと、やはりどこかの時点で夢を諦めるということをしないといけないと思います。実際出てきたものがこういうものであるということは、EV車はもう大手もかなりいいものをつくってきている中で、どこまでこれを続けていくのかという思いを正直持っています。ただ、正直、私はナノオプトニクス・エナジーにもっと頑張っていただきたいですし、この当初の目的を実現していただきたいという思いを今でも持っているのですけれども、どこまでこれをされていくのかという思いを持っておりまして、それについてどうお考えなのかというところをお願いします。
●岡村商工労働部長
最初は我々もEVのマーケットがどんどん広がると思っていました。ただ、日産さんとか、三菱さんと競争するような体力は当然ありませんけれども、ニッチなマーケットを狙っていくというのは当然ありだと思っています。それから、先ほど申し上げたように、2人乗りのモビリティというのは、もともと高速道路を走れないという認証で来ていますので、どの企業がつくっても走れないのです。ですから、そういう標準にのっとった上で、ニッチなマーケットを探しているところで、それが介護ですとか、医療という分野で、我々がどうこうではなくて、国の支援機関も含めて、そういうところと今協議されているということでございますので、我々としてもやはり鳥取発で新しいセットメーカー、いわゆる部材関係を集めてセットできるというところが非常に波及効果、裾野も広がります。それと、新しい社会システムを構築するためのツールとして、例えば狭いところを排ガスなしで運べるとか、それから、介護の方を一人で移送できるとか、そういうようなところにマーケットを設けて、EVの移動体として今再構築をされているというのが現状でありますが、しっかり決定されないと、資本が確保されないと、やはり絵に描いた餅になってしまいますので、我々はそれが達成されるまで、既に行った投資に対して要件を満たした状態ですので、支援をさしあげているということです。それで、夢を描いているという意味ではなくて、まさに現実を追っかけて、軌道に乗る形で支援をしていきたいと考えております。
○坂野委員
もう最後にしますけれども、私は結論からいいますと、もうやめたほうがいいと正直思います。ただ、これを最初の形を実現してもらえるように努力をしていただきたいですし、そうなるといいと今でも思いますが、正直、ここにいる皆様方や県民の見ていらっしゃる方で、では、この車が本当に売れるかというと、正直、では、自分が買うかと言われたら買いません。ですので、そのあたりも含めて、本当に苦しいところですし、もう大成功してほしいというのはあるのですけれども、もうそろそろではないかと思います。これは意見です。
◎上村委員長
意見ですね。答弁はよろしいですか。
○伊藤(美)委員
私は全く逆でして、昨年、国土交通省に調査に行きました。そもそもこの超小型モビリティの考え方というのは、単に超小型の自動車をつくるという話ではなしに、新しい交通体系に対応した移動体のあり方というのの根底があるものです。そして、あれは自動車ではなく、超小型モビリティだととはっきり言っていました。ですから、その辺、今全国6カ所ですか、試験というのでしょうか、試験をやっていると。そして、それの結論を待たれたいという話をしていました。両面で今やっておられるのかと思っておりまして、ここでやめるだやめないだというような話は、僕はやはり余り認識としては違った認識ではないかと思っております。いろんな考え方があるわけですけれども、国土交通省でははっきりと新しい部署をつくって、その考え方、新しい交通体系と整理しておられます。この間出ておりましたけれども、例えば鳥取市内でそういう自動車を持っておられる方々の大半が6キロから10キロぐらいまでしか動かないと。そしたら、モビリティでいいのではないのかと、そういう考え方もあったようにお聞きしました。ですから、自動車という考えをきちんと持って、恐らく免許のあり方から、通行区分だとか、交通のあり方から、全体的なものをずっと変えていくのだという考え方をしておられたものですから、もうその中で、結構鳥取では早い取り組みをしておられると私は感じを受けました。
○内田(隆)副委員長
済みません、関連でお願いします。
私は、このものを見て、話を聞いたときに、例えば世田谷であるとか、芦屋であるとか、すごく道が細くて、坂道があって、ただ介護車両が通りにくいところとかという鳥取県と全く違うところで運用されようとしているのだなと思いました。やはり鳥取県ですと、大きな車を持ってきて、ばんと乗りつけて、庭から運んでいくのですけれども、都会地だと、そこまで入れない、かつ介護の老人さんを移動させていかなくてはいけないという、すごくニッチでもあるけれども、物すごく重要なニーズがこの20年間高齢化が進んでいく日本社会において必要であるということが前提になって、この超小型モビリティという輸送手段ができてきているのだということを聞きました。これを聞いたときに、ああ、鳥取県と同じ発想でこれの購買の需要を考えたら全くだめだと考え方を改めた部分もあります。
それで、私、提案なのですけれども、せっかくバックアップトライアル型雇用というのを関西連合全体で発注しますよというような制度があります。だから、都会地でぜひ、大阪であるとか、神戸であるとかという、京都であるとかという、入りにくいところに買っていただいて、実際に運用していただいて、この必要性というのをCMということでもないですけれども、都会地で需要、こういう鳥取県の小さいところでこういうものをつくっていますと、都会地の皆さん、使っていただけませんか的な営業努力も一緒にされるのがよいのではないかと思うのですけれども、岡村商工労働部長、どうですか。
●岡村商工労働部長
まさに実は東京都の福祉局が3年前に、福祉施設にアンケート調査をされました。そうすると、今のi-MiEVでも大き過ぎると。もうちょっとコンパクトにしてくださいという要望を、日本の車メーカー、トヨタ、日産、ホンダ、マツダ、三菱、全社に出されたのです。ところが、私もいろいろと車メーカーと話を聞くのですけれども、そういうニッチなものに対しては、いわゆる量が足らないので、車メーカーは手が出せないということで、実はそれが実現していません。そこを正直言いますと、とりに行っているというのですか、狙いにいっているというのも事実です。ですから、今後東京都とも、当然ナノ社さんがされると思いますけれども、我々もそういう関係をつくりたいと思いますし、御提案のあった関経連さんとか、関西広域連合を含めまして、トライアル発注の制度を共通できる仕組みもありますので、そういう場でぜひアピールをさせていただきたいと考えております。
◎上村委員長
厳しい意見もありますので、ぜひ頑張ってください。
○坂野委員
失礼します。
先ほどのお話で、私も全くそのとおりだと思うのです。ただ、一方で、私はその高速道路が乗れるか乗れないかというお話を御質問させていただいたのも、結局今鳥取県は高速自動車道の整備が進んでいないので、私もそれを全面的に進めていくべきだという考えを持っているのです。まず高速道路もないのに、なぜ小型モビリティをなぜ鳥取県かというところでございまして、今、内田(隆)副委員長の意見と私も全く同感なのです。その都会地で使うのならわかるのですけれども、高速道路もないところになぜなのかというところがあります。ですから、その販売戦略を内田(隆)副委員長のおっしゃったようにされていって、もっとそういうところで販売していくという形だとよいのではないかと思ったものです。意見です。
○伊藤(美)委員
ちょっと私も同じことですけれども、僕は逆で、これほど高齢化が進んでいって、そうすると、やはり時速50キロ、60キロまでのそういう車というのですか、モビリティが活動できれば、高齢者というのはどんどん外に出ていくことができる。私はあえて需要というのはそういう見方で、産業発展だけが全てではないと、山陰道や倉吉自動車道といった高速道路だけが全てではないと思っておりますから。
◎上村委員長
いろいろな御意見があるようです。
錦織委員も関連ですか、別の質問ですか。
○錦織委員
関連ではなく別の質問です。
◎上村委員長
違うものですか。では、岡村商工労働部長に答弁をお願いします。
●岡村商工労働部長
補足しておきます。実は総合特区の中で、米子市の駅前に高齢者マンションのところの駐車帯でi-MiEVとかリーフを使ったのですけれども、そういう少し大き過ぎるという要望がありました。あそこは法勝寺商店街とかガイナックスとかにぎわいのところとかに今まちづくりをやっています。ああいうところを走れるようなものというようなことがあって、このe-モビリティはそれが可能でありますし、そこからおりて、アシスタントモビリティで動くこともできます。それから、例えば病院に行くのに、大きな車道を走るのではなくて裏道ですね、ここを安全に走ってもらう。例えば鳥大の附属病院ですね、そういうルート設定をするとか、いろんな実験をやりながら実証していこうと思っておりますので、米子エリアでやる意味はあると思っております。
○安田委員
岡村商工労働部長、今私は、モデル創造特区というので設定して、どういう使い方があるのかというのを具体的に考えるのだけれども、国土交通省で私たちも話を聞きました。扉がないでしょう。私も高齢者の一人なのかもしれないけれども、年をとると、買い物に行っても荷物を持つのがすごい大変なのです。それで、車がある意味で荷物置き場なのです。ここで、今、法勝寺商店街と言われました。法勝寺商店街の一つの店で買い物して、また次の店で買い物する。そうすると、扉がない自動車、自動車ではないけれども、この移動体に、そこに荷物を置いておいて、また次おりて、用をするというのが不可能なのですよ。そのことを私、国土交通省でこれはだめだわと思った。小さい話で悪いけれども、その辺は具体的にどのように考えておられますか。
●岡村商工労働部長
扉はつきます。つけます。
○安田委員
扉はつけるの。そしたらe-モビリティではないのでは。
●岡村商工労働部長
いや、それは扉がつくつかないはe-モビリティの基準ではありません。
○安田委員
そうなのですか、だって。
●岡村商工労働部長
いえいえ、それはトヨタとか、ツイージーというヨーロッパでつくっている車ではついていないのです。なぜつけないかというと、例えば重量が重たくなったりするので、リチウム電池の合理性を高めるためにあえてつけずに実験をしていると。つけたい、例えばつける必要があればつけることができるオプションはあります。当然このe-モビリティもつけるということでありますし、それから、このアシスタントモビリティの後ろにも荷物置き場がついていまして、かぱっとあけると荷物が乗りますし、その辺の荷物の置き場とか、重量に関しては、このe-モビリティは一番、総積載が175キロぐらいまで積めるのです。ですから、普通のコムスとか、あれですと35キロしか積めません。逆に言うと、そういうところを売りにしていきたいと聞いております。
○安田委員
ぜひそうしてもらわないと使い道がない。
○錦織委員
最初の1ページに返ってもらって、TPPの交渉参加に係るというので、いよいよ交渉に参加するかということで、心配しているのですけれども、これは、このアンケートをされたのが何で食品関連事業者だけに絞られたのかと思うのです。これから5月にかけては全体にされるということなのですけれども、そこに焦点を当てられた理由をお願いします。
●小濱商工政策課長
説明が少なくて申しわけありません。きょうの委員会にとりあえず何とか大体のところを間に合わせたいというのが本音なのですけれども、先ほど今後の対応のところで言いましたけれども、5月の半ばに向けて、全県で三百五、六十社程度、この中には食品以外にも建設業、製造業、それから卸小売、飲食、そういう商工関係の業種に絞ってアンケートを今行っているところなのです。集計がどうしてもちょっと時間がかかりますので、とりあえず今、委員会から御指摘があったところで、我々もなかなか業者さんがどう思っているかというのは、まだよくわからない部分がありますし、これは、先ほどの説明でも申し上げましたけれども、国からの情報がなかなか出てこないというのがあって、そういうところもやはり業者さんも同じ考えを持っておられるのだなというのは、まずはこれでわかりました。今後交渉が進展に向けて、またいろいろ情報も出てまいるでしょうし、もう少し詳しいこともあるでしょうから、まずそのあたりを受けて、多分企業さんの御意向も変わってくるではないかと思っていますので、それは何回かに分けて調査をしたいと思っているところです。
○錦織委員
とりあえずその食品関連事業者にやりましたということなのですけれども、今度5月にされるときには、一遍アンケートされたところはもう対象にされないのでしょうか。まだやはり情報が少なくて判断ができないとか、時代の流れだからどうしようもないとかという、私はこのその他のところに注目しているのですけれども、結局どちらかといえば賛成とか、反対とか言っているところもわからないと私は理解するのです。だけれども、それがばっと分けられてしまっているというところなのですけれども、ここはもうやらないのですか。
●小濱商工政策課長
説明が少なくて申しわけないのですけれども、今はとりあえず26社調べました。今後366なのですけれども、これは調査がちょっと重なっていますので、恐らく次に申し上げるときは、これも入れたものでもう一回御報告させていただきます。今、錦織委員が言われたように、国からの情報や報道は、やはり概略的なものがあって、自分のところに企業にどれだけの影響が出るかということについて、なかなか皆さん推しはかりにくい状況だと我々も思っていますので、当然こういう参加への可否、あるいはそのものについては、次いつやるかというのは、ちょっとこれは交渉のぐあいも見きわめてやりたいと思っていますけれども、定期的にこういう調査はしてまいりたいと思います。当然企業さんの御意向も状況に呼応して変わってくることはあり得るとは思っております。
○錦織委員
私がちょっと気にしたのは、ここには現段階で回答されたところには、その5月のところにはもうしないということなのですよね。今、ほかのところはということで、ここだけは先にされたということで、その確認です。
●小濱商工政策課長
同じ内容のものを実は300社に送っていますので、それと合わせて集計ということで、取りまとまりましたら、御報告させていただきたいと思います。
◎上村委員長
よろしいでしょうか。
では、続きまして、企業局について調査を行います。
議題9、「企業局西部事務所太陽光発電所」の完成及び見学会(内覧会)の開催について及び議題10、平成24年度各事業実績について、亀井経営企画課長の説明を求めます。
●亀井企業局経営企画課長
そういたしますと、企業局の資料をごらんいただきたいと思います。経営企画課から2点、御報告をさせていただきます。
最初に、「企業局西部事務所太陽光発電所」の完成及び見学会の開催ということで御報告をさせていただきます。
今年度、とっとりグリーンウェイブの取り組みの一つといたしまして取り組んでおりました米子市八幡にございます企業局西部事務所敷地内で建設を進めておりました太陽光発電所が今月末に完成をするという運びになりまして、5月2日木曜日から運転開始をする予定にしております。県企業局において初の太陽光発電所となるものでございます。運転開始に先立ちまして、発電設備等を間近でごらんいただけるよう、施設見学会、内覧会を4月30日の月曜日に計画をしております。
施設の概要でございますけれども、下の1に書いてございますとおり、企業局の西部事務所、これは八幡というところにございますが、その八幡の現況写真をごらんいただければと思いますが、左側には、これは日野川工業用水配水施設、これの上部の活用、それから、敷地未利用部分、これは右側、ちょっと写真が切れておって申しわけございませんけれども、この両方を使いまして設置をしたものでございます。総事業費が9,300万円ということで、このうち、「ゲゲゲのふるさと」とっとり県民債を5,000万円活用したものでございます。このパネルは840枚付設をされておるということでございまして、最大出力200キロワット、年間発生電力量が210メガワット時ということで、一般家庭約60戸分に相当するものでございます。売電収入は約840万円ということでございまして、昨年7月から始まっております固定価格買い取り制度、いわゆるFIT制度に乗っかりまして、40円、これを20年間全量、当面は中国電力のほうに買い取っていただくというものでございます。
2番、施設見学会、4月30日の2時から4時までということでございます。企業局の職員が御案内、説明をさせていただきたいと思っております。ぜひ各議員さんにおかれましても、御都合がつければ来ていただければと思いますし、内覧会が終わった後からも随時御案内をさせていただきたいと思いますので、御気楽に御相談いただければと思います。
なお、企業局における今後の取り組みということで、4番に書かせていただいておりますが、既に着手しているものも含めて、太陽光発電所は3カ所、それから小水力発電所、これについては4カ所ということで、トータル7カ所の整備を実施、あるいは今検討をしておるという状況でございます。上記以外につきましても、小水力等の適地調査は今後も鋭意進めてまいりまして、再生可能エネルギーについて企業局としても積極的に進めてまいりたいと思っているところでございます。
あわせまして、2ページ、裏側をちょっとごらんいただきたいと思いますが、鳥取県企業局の既設発電所一覧ということでございます。小水力8カ所、風力1カ所でやってございますが、この中で、小水力の中の下から2番目の加地発電所、それから袋川発電所、これにつきましては、加地は25年3月、先月ですが、それから袋川は24年の12月からFITの適用に移行しておるところでございますし、風力発電につきましては、今月からFITに移行しているという状況でございます。
続きまして、3ページ、24年度各事業実績につきまして御報告をさせていただきます。
最初に、電気事業について御報告させていただきます。水力発電につきましては、年度当初は比較的順調な発電が行えたわけでございますけれども、夏から秋にかけまして、少し雨量が少なかったということ等を踏まえまして、電力販売量は目標の94.7%、対前年比90.3%ということでございました。それから、風力につきましては、風況のよい時期もあったのでございますけれども、毎秒10メートルの風というのが全体としては少なかったということ、それから、昨年の春、低気圧の通過によりまして、強風、あるいは冬場には落雷といったようなことで風車が停止するという機会が多かったことから、目標の89.9%、対前年比は105.4%というような状況でございます。一方、販売電力量収入でございますが、先ほど申し上げました、一部の水力発電所におきまして、固定価格買い取り制度に移行したために、販売電力収入が大幅にふえたということで、対前年比としては101.9%と、100%をわずかに上回ったというような状況になってございます。
2の工業用水道事業でございますが、まず、日野川工水の契約水量につきましては、契約者数が3社減りまして、2万9,900トン、対前年マイナス600トンというような状況でございます。鳥取工水の契約水量につきましては、契約者数が7社ふえまして、7,700立米、対前年にしては1,100立米という状況でございます。個別の契約数、あるいは調定額等につきましては、記載のとおりでございます。
続きまして、埋め立て事業について御報告をさせていただきます。竹内工場団地で2社、崎津工場団地で3社、トータル3社の新規の貸し付けを行ったところでございます。具体的な貸し付け先については、(1)に記載しておるとおりでございます。そして、(2)で、トータルの割賦販売の社、あるいは長期貸し付けの社、あるいは収入を書かせていただいております。工業用水道、あるいは埋め立て事業につきましては、引き続き積極的な販売促進を行ってまいりたいというぐあいに思っておるところでございます。
◎上村委員長
続きまして、議題11、一定額以上の工事または製造の請負契約の報告について、三柳工務課長の説明を求めます。
●三柳企業局工務課長
それでは、企業局の資料の4ページをごらんいただけますでしょうか。一定額以上の工事または製造の請負契約の報告をさせていただきます。
今回は工事の変更契約が1件でございます。工事名は、賀祥発電所建設工事(水車発電機)でございます。
変更の主な内容について説明させていただきます。今、賀祥発電所を賀祥ダムの放流水を利用して水力発電所を建設しているところでございますけれども、本工事は、このうちの機械装置であります水車発電機を制作して、設置する工事でございます。変更内容ですけれども、発電機を遠方で運転監視する装置というものをつけるわけですけれども、それに出力を調整するような機能を追加したこと、それから、電気の引き込み位置が、これが変更になっておりますので、そういうものによる変更による増額、それとあわせて工期の延長を行ったものでございます。なお、変更額として273万1,050円の増額となっております。
あと、詳細は記載のとおりでございます。
◎上村委員長
それでは、ただいままでの企業局の説明につきまして、質疑がありましたら、どうぞ。(「なし」と呼ぶ者あり)
ないようですので、続きまして、労働委員会事務局について行います。
議題12、平成24年度取り扱い事件等の概要について、丸労働委員会事務局長の説明を求めます。
●丸労働委員会事務局長
労働委員会でございます。
労働委員会資料をお願いいたします。年度が改まりましたので、一部ちょっと掌握できていない面もございますが、取り扱い事件等の概要について報告させていただきます。
1ページをお願いいたします。労働組合法に基づきます不当労働行為等の救済申し立てにつきましては、今年度はございませんでした。この10年間を見ますと、23年、18年に各1件、15年に3件で、合計5件ぐらいですので、かなりこの辺は減ってきているのではないかという印象を持っております。
労働組合調整法に基づきます争議行為の調整についてでございますが、23年度3件ございました。そのうち2件につきましては、2ページ、3ページの分につきましては、いずれも終結しまして、終了しておるものでございます。現在、3ページにございますけれども、1件だけ継続しております。いずれの案件も組合に対する団体交渉の要求に対しまして、使用者側が素直に応じなかったので、労働委員会に入ってもらって、団体交渉がスムーズに進むようにしてくれと、あるいは附帯してパワハラがありますとか、事業者間によりまして救出の扱いが違うので、その辺を不公平に感じておるので、是正をしてもらえないだろうかというような扱いでございましたけれども、先ほど言いましたように、2ページまでは終結しております。3ページの関係につきましては、去る16日に3回目のあっせんを行いまして、現在あっせん員が考えられるあっせん案のようなものをメモとして提示いたしまして、それに対しまして両者からの意見を聴取しておるところでございます。日程等が調整できましたら、次の第4回のあっせんを行いたいと考えておるところでございます。
次に、平成14年に条例をつくっていただきまして対応しております個別の労働紛争に対するあっせん事件でございます。そこに個別の件数を書いておりますが、前年度からの繰り越しが15までの3件ございました。それから、24年度からの新規受け付けが11号以降の29件ございまして、合計で24年度に扱った件数としては32件ということになっております。前回も報告いたしましたが、14年に制度が始まりまして、そこの4ページの一番上になりますけれども、24年の10号というのが使用者側から初めて申請があった、195件目にして初めて使用者側からこの制度を御利用いただいたというものでございます。あとは大体今までどおりでございますが、最近、5ページを見ていただくとわかります、下のほうから若干解決に至らない件数がふえてきているという印象を受けているところでございます。あっせん内容の内訳を見ますと、6ページの中ほどにございますが、重複した件数にしておりますが、経営でありますとか人事という関係が24件です。総数32件の中で24件ということで、7割5分を占めるということで、ちょっと深刻的な案件がふえてきているという印象を持っております。処理状況でございますが、そこにございますように、解決に至ったものが20件、申請者が取り下げたものが6件とございます。全体的に見ますと、平均的な処理日数が41日、前年が44日でございますので、若干早くなっているのではないかと。それから、解決率は76.9%、これは解決したものを解決したものと打ち切ってしまったものとで割った数字でございますけれども、これが76.9%、先ほど申し上げましたように、年度末にちょっと解決に至らないものがふえておることが足を引っ張っているのではないかということで、前年が81%でございますので、ちょっとこちらのは下がってきたという印象を持っております。
次に、おはぐりいただきまして、7ページでございます。これは平成17年度から知事の事務の補助執行ということで取り組んでおります労働相談の件数でございます。中ほどを見ていただきますとわかりますように、常任委員会に報告した際に御心配いただきましたように、前年304件あったものが232件に減ってきています。それが素直に受け取れるような経済、雇用状況ではないだろうと考えておりまして、うちの機関だけでなしに、労働局がどうでありますとか、あるいは昨日も出ていましたけれども、法テラスの件数がどうであるかということを、全体を見ないといけないと思って、労働局に照会いたしましたけれども、ちょっと今のところで数字がいただけないということでございましたので、それぞれの数字が出ました段階で県下全体の相談件数がどうなっているかということは掌握してみたいと思っております。ただ、うちの件数が減っております原因の一つといたしまして、日常的にハローワークさんなどにうちのチラシを置いていただいて、そこへ相談を受けられたい方にこういう相談機関がありますということを宣伝しておったのですけれども、担当者がちょっと目の前の事件の処理に追われまして、その辺を毎回ちゃんと宣伝ができていなかったということが判明いたしましたので、今後そのようなことがないようにしていきたいと思っております。
引き続きまして、紛争解決支援機関として、労働委員会、労使ネットとっとりがあるということを宣伝いたしますとともに、私どもの長所であります公益委員、あるいは労働者、使用者委員、三者構成で任に当たること、あるいは中西部の事件については、委員でありますとか、事務局がそちらに出向いて処理をするというようなセールスポイントをPRしますとともに、先ほど申し上げましたことですが、個別のあっせん件数が昨年末で200件という取扱件数になりました。それの全体的な解決状況を見ますと、解決に至ったものが7割を超しております。それから、処理日数を見ましても、30日ちょっとで処理ができておるというような実績、あるいは、これの場合は労働審判と違いまして、使用者側があっせんに参加しなくてもいいということになっておりますが、使用者側が働きかけて、参加を働きかけることもありまして、参加率が85%とかなり高い率で使用者に参加していただいておるというような実績も含めまして、県民の皆さんにPRしていきたいと考えております。
◎上村委員長
それでは、ただいまの説明につきまして、質疑等がありましたら、どうぞ。
○福間委員
この5ページの労使間の主張の隔たりが大きいために打ち切りというのがずらっと3件並んでいますよね。これは結局打ち切られて、解決はどうなるのですか。
●丸労働委員会事務局長
結局隔たり、いろいろございますけれども、多いのは解決金という形で金銭的な解決をするわけです。どうしても労働者が求められる額と使用者が妥当だと思われる額に開きがありますので、ここではもうそれ以上調整ができないだろうということで打ち切ります。そうしますと、場合によっては、労働審判、裁判所に行かれる場合とかで、こちらも知っておりますほかの制度を紹介したりして、ほかの解決手段を求めていただく格好になります。
◎上村委員長
ほかにありませんか。ありましたら、どうぞ。よろしいでしょうか。
ないようでございますので、その他、皆さん、ありましたら、どうぞ。
○内田(隆)副委員長
済みません、制度融資のことなので、あえてここで話をさせていただきたいのですが、耐震改修促進法というのがあります。それが閣議決定されて、9月くらいにできるようになっているのですけれども、これって、ちょっと説明させてください。25年、26年、27年度で耐震検査の義務化をします。耐震検査の義務化に伴って、結果が出たら耐震改修をしないといけないというような流れになります。これが25年、26年、27年で国は補助制度をつくっているのですが、ここで何が言いたいかといいますと、5,000平米以上の旅館であるとか、病院、その他について、耐震診断の義務化をして、耐震診断の結果を公表すると言っています。これは決まっていることなのですけれども、何に影響があるかというと、宿泊施設か何かに非常に大きな影響が出ます。例えば危険判定が出たときに宿泊者が来なくなる、あるいはJTB等の業者があっせんしなくなる。ということは、ある一定の業者、あと高島屋さんなどもそうですし、大丸さんも、昭和56年度以降ですので、かなりの鳥取県の大きな企業であるとかが問題になってきます。ここで、ここの委員会で話をできることに限定して話をしたいのですが、25年、26年、27年度のこの補助制度は、市町村の負担割合の半分を国が補填するということになっています。例えば地方が2分の1負担した場合は、国も2分の1負担しますよ、だから業者負担はありません。3分の1だったら、国も3分の1なので、業者さんは3分の1ですよという制度です。ここで、どういう制度が市町村がつくるかは置いておいて、例えば3分の1であり、4分の1であるしか負担しなかった場合、業者負担というのが出てくるのですね。この業者負担において、25、26、27ですから、制度融資の枠をつくっておいてあげないと、非常に資金繰りが苦しいところがたくさんありますから、これには非常に対応をしていただかないといけないことだと思うのです。耐震診断というのでしたら、高くても2,000万円までですけれども、旅館案件の耐震改修などということになると、物すごい額がかかってきます。ここにおいて、今の資金繰りがいいところもあれば、悪いところもあります。しかも、鳥取県西部、特に皆生温泉などを中心にして、三朝もそうですし、非常にたくさんの雇用をしておられる旅館が多くが対象になってくるような案件です。だから、私は生活環境部にはどのところが当たって、どういう制度が可能なのかというオーダーは出しているのですけれども、ここでぜひ部長にお願いしたいのは、制度融資を早目に、もう来年度の当初くらいから組んでいけるように、一緒に調査をかけていただきたいのです。ぜひお願いします。
●岡村商工労働部長
制度融資も柔軟に対応できる枠も持っておりますし、生活環境部とも調整して検討していきます。
◎上村委員長
よろしいですか。
○内田(隆)副委員長
はい。
○坂野委員
東京のアンテナショップについてちょっと1点お伺いをしたいと思います。私も東京に行くときには、あそこの2階で食事をするようにしておりますし、東京の友人なども案内をしているのですけれども、やはり何回行ってもなかなかわかりにくい場所にあると思っておりまして、本当にアンテナになっているのかと実は思っております。私が案内した方々にも、そういう意見も言われますし、そこに入っていらっしゃる方々もやはりそういう意見であると認識をしているわけです。わかりやすいところにあって鳥取のアンテナがしっかり立っているのかどうかどのようにお考えかお尋ねさせていただきたいと思います。
●三木市場開拓局長
ちょっと質問の意味が分かりませんので、もう一度お願いします。
○坂野委員
単純に申し上げますと、わかりやすいところにあるのかどうかということについて、どのようにお考えでしょうか。
●三木市場開拓局長
アンテナショップの全国的な設置場所というのが銀座や有楽町周辺に非常に集積しておるところがございます。新橋にあるのは、御存じのように、すぐ隣りに瀬戸内の旬彩館ですかね、香川、愛媛のアンテナショップがあって、鳥取はその奥にまたあって、横から見れば看板が1個出ておって、正面から見れば結構、今度、今大きくやったりしていますが、わかりにくいといえばわかりにくいのでしょう。場所が新橋というところがまたわかりにくいのかもしれません。ただ、現実として、もう40万人超えて、50万人近い方が来ているということもあるので、例えばそれが新宿にあったらわかりやすいかとか、そういう話ではなく、もっといわゆる発信力があるかどうかの違いではないかと思っています。確かに日本橋にある沖縄の店とかというのは、それ自体が、沖縄というところが発信力があると思っていますけれども、新橋自体がどうかなというのは、発信力の観点では、アンテナショップのところの場所については、ちょっとサラリーマンが多いということもあって、そういう感じになっておるのではないかと思います。結論からいうと、わかりづらいかというと、私自身が迷ったことがないので、申し訳ありません。
◎上村委員長
看板が立っているのですか。
●三木市場開拓局長
看板が立っています。(「わけのわからない看板が立っている」と呼ぶ者あり)
ちょっと東京都のいわゆる道路占用のこともあって、なかなか、大きな看板をつければいいのでしょうけれども、そういうわけにならないものです。いわゆるビルの階の部分しかつけられないのです。全館全てつければいいのでしょうけれども、例えばビルに入っている店舗ごとに看板は違ってきますので、鳥取県が入っているのは1階、2階ということなので、そこの部分しかつけることができません。
◎上村委員長
音楽を流すとか、県政だよりに載せるとか。
●三木市場開拓局長
その辺はやっています。
◎上村委員長
そういう意見もあるということで、お願いします。
ほかにございませんか。
それでは、執行部もございませんね。
意見がないようでございます。商工労働部、企業局、労働委員会については以上で終わります。
執行部の入れかえをいたします。
(執行部入れかわり)
それでは、農林水産部について調査を行います。
まず、4月1日付で職員の異動がありましたので、新任執行部職員の紹介をお願いいたします。西山農林水産部長。
●西山農林水産部長
それでは、4月1日付の新任の職員を紹介をいたします。
次長の伊藤友昭でございます。
●伊藤農林水産部次長
伊藤でございます。引き続き農政課長も務めさせていただきます。
●西山農林水産部長
新しく発足をいたしました森林・林業振興局長の嶋沢和幸でございます。
●嶋沢森林・林業振興局長
嶋沢でございます。(「初めて見た」と呼ぶ者あり)済みません、余り存在が薄かったかもしれません。今度、全国植樹祭、あと37日ということで、成功を期して全力で頑張りたいというふうに思いますので、よろしくお願いします。
●西山農林水産部長
職名が変わった変更がございまして、農林総合研究所企画総務課長、三浦昭博でございます。
●三浦農林総合研究所企画総務課長
三浦でございます。どうぞよろしくお願いいたします。
●西山農林水産部長
同じく室が課に変わったということで、県産材・林産振興課長、村上哲朗でございます。
●村上県産材・林産振興課長
村上でございます。よろしくお願いいたします。
●西山農林水産部長
新しくバイオマス担当の参事が発足いたしまして、山本進でございます。
●山本農林水産参事(木質バイオマス利活用担当)
山本でございます。よろしくお願いします。
●西山農林水産部長
森林づくり推進課課長、伊藤賢でございます。
●伊藤森林づくり推進課長
伊藤でございます。よろしくお願いします。
●西山農林水産部長
どうぞよろしくお願いいたします。
◎上村委員長
それでは、本日の議題に入ります。
質疑は説明終了後に一括して行っていただきたいと思います。
議題13、農業大学校の学生及び研修生の動向につきまして、安養寺農業大学校長の説明を求めます。
●安養寺農業大学校長
それでは、農林水産部の資料1ページをお願いいたします。
農業大学校の学生及び研修生の動向ということでございますが、まず、養成課程の学生についてでございます。これは主に高卒者を対象とし、修業期間が2年間という学生でございますが、応募者なり入学者の状況は上の表のとおりでございます。定員30名に対しまして、22年度以降は25名以上の入学者数となっておりまして、特に専攻別では野菜コースの学生が多いというような状況が続いているところでございます。また、社会人の入学生の制度を設けておりまして、平成20年度以降7名が入学しております。ことしは4月10日に入学式を行いまして、伊藤議長にも御来賓として御臨席いただきまして、祝辞をいただきました。ありがとうございました。ことしも社会人の入学生がいまして、40代の学生が1人入っておるという状況でございます。なお、近年、非農家の学生が半数ぐらいいまして、この6年間の割合は約52%ということになっております。
卒業生の進路につきまして、中ほどの表にまとめております。ここでいいます就農率というのは、卒業後すぐ就農する学生、それから農業法人等に就職する学生、それから数年研修等を行って農業につこうとする学生、この3つを就農したということで捉えまして、就農率を算定しておりますが、この6年間は38%から59%の就農率となっております。最近は、23、24年と、農業法人等に就業する学生の数がふえているという状況でございます。引き続き実践教育をさらに充実させながら、新規就農の促進を図ってまいりたいと思いますし、学生等に農業法人等の求人情報を個々にお伝えしながら就農の支援を行っていきたいと考えております。
次に、研修課程の研修生の動向でございます。これは就農を目指す社会人を対象にして1年以内の研修を行っているものでして、3カ月、6カ月、12カ月というコースを設けて、年4回募集を行っております。受講者や就農者の状況は、下の表のとおりでございます。毎年30名前後の受講者があるということで、近年ふえているというところでございます。そして、大半は就農されるという状況になっております。24年度の就農者の28人のうち、実はこの中で県外から来た人も結構あるのですけれども、アグリスタート研修に7名ほど向かっておりまして、要するに現場でのさらに研修を積んで就農されるという方も含まれております。今後とも、機構なり普及所、市町村等と連携しながら、個別の就農支援に取り組んでいきたいと考えております。
◎上村委員長
続きまして、議題14、鳥取県和牛ビジョンの改定について及び議題15、鳥取地どりピヨ食鳥処理場の完成について、小松畜産課長の説明を求めます。
●小松畜産課長
畜産課の小松でございます。
2つ報告させていただきたいと思います。
まず、鳥取県和牛ビジョンの改正についてということで報告をさせていただきたいと思いますが、鳥取県和牛ビジョンにつきましては、平成19年に鳥取県で開催された第9回全国和牛能力共進会を受けまして、和牛王国の復活ということで、このビジョンを21年の4月に策定しております。このたび、昨年の10月に第10回の全国和牛能力共進会の長崎大会が終わりましたので、その反省を踏まえて、平成35年を目標とした鳥取県和牛ビジョンの改正を行ったところでございます。
まず、反省点としましては、長崎大会、全体の出品対策技術賞ということで、前回は6位だったものが7位ということで、1つ下げております。僅少の差だと思っておりますが、それにいたしましても、出品牛が少なかったということ、それからブランドをつくっていくということで、鳥取和牛の知名度がまだまだ上がっていないという反省をしておるところでございます。
それに基づきまして、平成25年の予算対応ということで、和牛子牛の生産頭数を上げるということで提案させていただいております酪農家と和牛農家と、それから公共育成牧場が連携して乳牛の腹を借りまして受精卵移植をして増頭を図っていきたいということ、それから鳥取和牛オレイン55のブランドを高めるために、各種の事業を展開していきたいと思っておりますし、11回の平成29年に開催されます宮城県大会に向けて、優秀な成績をおさめるために、雄雌の判定を使った技術で優秀な候補牛を選んでいきたいと考えております。
続きまして、資料の16ページをごらんいただきたいと思います。鳥取地どりピヨ食鳥処理場の完成についてということでございます。
これもブランドを図るということで、鳥取地どりの推進を図っておりますけれども、平成24年で1万3,000羽の生産を行っております。従来この鳥取地どりにつきましては、大山どりさんと、それから地どり協議会、ふるさと鹿野を中心とした東部地区の2カ所を中心に生産をされておりますが、大山どりさんは自分のところで処理をされておりましたけれども、こちらの東部、中部の処理につきましては、大山町地内、旧名和町での処理になっておりまして、わざわざそこまで運んでいかなくてはいけなかったということで、やはり近いところに処理場が欲しいという要望がありまして、県の予算も使って、このたび完成したものでございます。昨日、竣工式が行われまして、盛大な会だったということを聞いておりますけれども、今後ともやはり新鮮なものがとれるということで、朝びきの鳥、そういうまたキャッチフレーズで地元でおいしい鳥が食べられるということで生産振興を図っていきたいと思っております。
余談ではございますけれども、地どりだけではなくて、地どりを使った商品ということで、このたび27日に煎餅をつくっております。ぴよせんという煎餅がございまして、1箱680円でございます。県内のイオンとか、そういうところで販売を考えております。いろんなルートでピヨの振興を図っていきたいと考えています。また今後ともよろしくお願いしたいと思います。ありがとうございました。
◎上村委員長
続きまして、議題16、米川土地改良区の改善状況について(第9報)、俵農地・水保全課長の説明を求めます。
●俵農地・水保課長
それでは、17ページをお願いいたします。米川土地改良区の改善状況等について、第9報でございます。
米川土地改良区から4月10日付で四半期ごとの改善状況について報告がありました。今回報告がありましたのは、このアンダーラインを引いているところでございます。
まず、役員の補填金等については、前回の委員会で不明金1億1,100万円のうち、時効部分が400万円、それから前事務局長の退職金相当額4,000万円を除いて、役員の補填額は最大6,700万円ということで説明をいたしました。その後、前事務局長の相続財産管理人から、一応前事務局長の資産評価額は1,900万円になるという報告がありまして、役員さんの補填額は4,800万円ということで確定をいたしました。これによりまして、役員の方のそれぞれの負担額、補填額が決定をしております。また、あわせて、前事務局長、それから役員の補填額6,700万円につきまして、これは米川の本線の部分、それから彦名の干拓地の部分、それから弓浜の干拓地、会計が3つございますので、それぞれに割り振らなければいけないということで、その額を今回の総代会で決定をしております。
続きまして、組合員への説明なのですけれども、例年、6月1日付で、米川だよりというものを、これは全ての組合員の方に配付をしておられます。この中で、今回の不適正経理問題のてんまつについて、きちんと説明をする予定だと今聞いているところでございます。
あと、一番下になりますけれども、補助金につきましては、3月の27日付で国の補助金、県の補助金を含めて、米子、境港市に返還がなされております。これによりまして、ほぼ全項目について対応が完了したのではないかと思っております。
続きまして、中海干拓地の維持管理、施設管理についてですけれども、ことしの1月に役員の改選が行われました。その後、中海干拓の特別委員会、それから理事会等でいろいろ議論されまして、米川土地改良区が干拓地の管理を行うということが決定をされました。これを受けて、3月29日の通常総代会におきまして、理事長さんから総代の方に対して、干拓地の施設管理を行うために干拓地の組合員の同意取得を行うということを説明をしておられます。国営事業はことしが最終年度ということで、平成26年の3月までに干拓施設の引き渡しを終える必要がありますけれども、そのためには、まず干拓地の施設管理を行うということをきちんと米川土地改良区の事業の一つに位置づけをする必要があります。この手続は土地改良法に基づいて行うわけですけれども、まず維持管理計画書と、これはどういう施設をどのように管理をしていくというような維持管理計画書をつくって、それから、干拓農家の方、約200人ほどおられますけれども、その方からの3分の2以上の同意をとった後、通常総代会にもう一遍その維持管理計画書をかけて、それから知事へ認可申請を行うという手続になっております。県としては、こういう事務手続がスムーズにいくように、国と協力をしながら、土地改良区を支援していきたいと考えております。
◎上村委員長
続きまして、一定額以上の工事または製造の請負契約の報告につきまして、村上県産材・林産振興課長の説明を求めます。
●村上県産材・林産振興課長
そうしますと、資料18ページをごらんください。
本件は、9月の常任委員会で報告をしております東伯郡三朝町で開設しております林道若桜・江府線開設工事、助谷工区の変更の報告でございます。
内容につきましては、当初想定していなかった岩盤が発生をしたために、変更増額ということで600万円余の変更の増額、それから、それに伴いまして、工期が当初想定をしておりました3月15日では終わりませんで、7月31日まで工期を延ばすという内容のものでございます。引き続き工期内完成を目指して取り組んでいきたいと思います。
◎上村委員長
次に、議題18、第64回全国植樹祭の準備状況について、大北全国植樹祭課長の説明を求めます。
●大北全国植樹祭課長
資料の19ページをお願いいたします。
第64回全国植樹祭の準備状況についてということで、大会本番まで残り37日となりましたが、まずは大会の開催に向けて各種リハーサルを実施するとともに、また、直前の美化活動盛り上げ隊を結成するなど、開催機運を高めながら、仕上げに取りかかっているところでございます。
まず、1番といたしまして、全国植樹祭おもてなし美化活動盛り上げ隊連絡会を3月30日に開催しております。本番直前の4月中旬から5月下旬の美化活動に趣旨賛同いただける行事主催者に集まっていただき、盛り上げ隊の立ち上げを行っておるところでございます。
次に、2番といたしまして、鳥取県実施本部会議の開催でございます。4月1日でございますが、知事ほか本部員出席のもと、主なスケジュールの確認を行っております。実施本部会議後の知事と各部との意見交換会の場でも全国植樹祭の進捗状況を確認しておるところでございます。
次に、3番でございます。県内市町村をつなぐリレー植樹のアンカーとしまして、4月5日にとっとり花回廊にて、知事、南部町の副町長、とっとり花回廊の園長ほか出席のもと、ウワミズザクラ、ヤマザクラ、ヤマボウシの植樹を行っております。また、南部町副町長から知事へ木製トッキーノのアンカーとしてのリレーバトンの返却を行っておるところでございます。あわせて、花回廊に残日計を設置も行っておるところでございます。
次に、4番でございます。リハーサル、荒天会場説明会の開催ということで、4月の6日、米子コンベンションセンターで行っております。250名の規模のリハーサルでございまして、動線の確認や台本の検証、施設及び配置計画の確認などを行っております。
また、4月14日には、総合リハーサルを行っております。参加者としましては、約1,800名ということで、現場での動線の確認とか、輸送計画、連絡体制の確認などを行っております。
次に、6番でございますが、協賛の状況といたしまして、新たな大口協賛としまして、山崎製パン株式会社様から200万円と、出演者のパンの協賛をいただいております。また、コカ・コーラウエスト株式会社様からは300万円、株式会社インフォメーション・ディベロプメントからは100万円、株式会社不二家システムセンター様からは100万円、それと、一昨日、パナソニックグループ様から100万円の協賛をいただいているところでございます。
次に、今後の予定でございます。5月25日は、前日のリハーサル、また歓迎レセプションを予定しております。そして、5月26日には、万全の体制で本番に臨みたいと思っておるところでございます。
◎上村委員長
委員の皆さん、大変申しわけないのですけれども、12時になりましたので、休憩をとりたいと思います。1時から再開をしたいと思いますので、よろしくお願いします。
午後0時03分 休憩
午後1時09分 再開
◎上村委員長
それでは、議題に入りたいと思います。
議題19、株式会社ピーコックストア千里大丸プラザのリニューアルについて、太田市場開拓課長の説明を求めます。
●太田市場開拓課長
市場開拓課でございます。
農林水産部資料の20ページをお願いいたします。ピーコックストア千里大丸プラザのリニューアル等について御報告いたします。
鳥取県産品の常設販売コーナーでございますトリピーショップを開設いただくなど、県産品の販売につきまして、御協力をいただいております千里大丸プラザが今全館リニューアルを行っておりまして、トリピーショップを設置しております食品売り場を含めて、全館が4月26日、来週の金曜日にリニューアルオープンいたしますので、御報告いたします。
リニューアルの概要でございます。ただいま申し上げたとおり、来週の金曜日にリニューアルいたします。前日、25日には会員限定のプレオープンということで、内覧会的なものが催されると聞いております。
2番で、トリピーショップでございますが、これも従来ちょっと人通りの少ない奥のほうにあったのですが、このたびはメーンのフロア中心部、こだわり商品コーナーでございます極みというところの並びに移動させていただくことになりました。こういったこともございますので、販売補助員を毎月隔週の土日に配置するなど、試食宣伝を実施して、県産品の認知度向上をさらに高めていきたいと思っております。PR計画につきましては、従前からやっておるところですが、プレゼント企画であったり、中づり広告であったりということを関西本部を中心に実施していきたいと考えておるところでございます。
月に1回、鳥取県フェアを開催しておりました催事スペースが今回のリニューアルに伴いまして、このときばかりではなくて、常時その催事のスペースが減るわけでございますが、店頭ですね、入り口のあたりにも同じような台を設置させていただくことによって、これまでどおりの場所を確保していきたいということで、今店舗側と調整をさせていただいております。こういったことで、5月の17日から20日までの間に、リニューアル後の第1回の県フェアを開催したいと考えております。その後また定期的に月1回程度、県フェアを開催していく予定でございます。
イオンがピーコックを買収するということで、それの影響につきまして、あと2項目ほど御報告いたします。4月1日付で社名がピーコックストアからイオンマーケットに変更となります。それから、このリニューアルに合わせまして、4月25日より、千里大丸プラザという店名がピーコックストア千里中央店となる予定と聞いております。
◎上村委員長
続きまして、議題20、平成24年漁期のズワイガニ漁の結果について及び議題21、平成25年度上期の漁況予報について、下山水産試験場長の説明を求めます。
●下山水産試験場長
水産試験場です。
まず、平成24年漁期のズワイガニ漁の結果について御報告させていただきます。資料の21ページでございます。
まず、概況でございますが、ズワイガニ漁は昨年の11月6日に始まりまして、3月20日に終了いたしました。魚種といいますか、カニの種類によりまして漁期が異なっております。これは自主規制措置によってなっておりまして、ことしは若松葉が昨年よりも9日短縮されております。操業隻数は、網代、田後、賀露、27隻、昨年と同じでございました。水揚げ量ですが、松葉ガニは増加、それから親ガニと若松葉は減少いたしました。反映しまして、水揚げ金額なのですが、松葉ガニは増加、親ガニは若干減少し、若松葉ガニは昨年並みでございました。単価の関係でございますが、全体で見ますと、前年比の107%ということで、これの内訳としましては、親ガニの単価アップというのがきいていたような感じでございます。全体に水揚げが少なくて、品薄感があったのではないかと推測しております。
今後の資源動向についてでございますが、今ズワイガニの資源量というのは、資源量と漁獲が拮抗しておりまして、余り増加はしていない、極端に減少もしていないという状況でございます。90年代の前半が底でございましたが、その後、魚礁の設置とかの効果があったのかどうか、漁獲が少し上向きに安定しているという状況でございましたが、最近また少し下がっております。この資源の管理を目的としまして、ズワイガニというのは禁漁期間中にも漁獲されるものですから、それは海に返しております。その海に返すものを少しでも生きたまま返せるようにということで、海底で最初からズワイガニを分けてしまうような漁具を開発いたしました。これで今年度の漁期からこの漁具の使用を徐々に始めていくということで、この結果を期待しているところでございます。来年漁期の見通しにつきましては、10月に試験船を使って調査いたしますので、その結果をまた御報告したいと思います。ズワイガニの結果については以上でございます。
続きまして、22ページでございますが、平成25年度上期の漁況予報についてということで御説明させていただきます。
これは、水産試験場が行った漁況予報でございまして、沖合の大型漁業についての予報でございます。表の中にいろいろ入れておりますが、境港と書いてありますのがまき網とイカ釣りが中心です。特徴的なものですが、海の上に浮いている魚というのは、何十年周期かで魚種の交代が行われます。現在のところ、このマアジは余りふえておりません。平年を下回るような状況で、これは暖海性のマアジから冷水性のマイワシに今かわっている時期だと考えられます。マイワシのほうは、平成14年にほぼゼロということで、底を打ったのですが、その後、徐々に水揚げが回復してまいりまして、ここ2年ほど好調な水揚げが続いております。今週ですが、試験船のほうがマイワシの稚魚の調査を行いました。これからも続けるのですけれども、その結果を聞きますと、かなり大量の稚魚が入っていたということで、これはまだ魚種の想定まではしておらないのですが、状況から見てマイワシではないかと思われまして、かなり資源の増加が推測できるという状況で、この辺は明るい話題でございます。それから、クロマグロですが、これは最近の大量な水揚げというのは、3歳魚の動向にかかっているのですが、昨年は3歳魚が余り見られませんでした。ことしの予想では、3歳魚がもう少しふえて、この水揚げをかなり大きく上回るのではないかと考えられております。
下の底びき網についてでございますが、ハタハタとかアカガレイは比較的安定しておりまして、今までの状況並みでございます。ソウハチが、3、4歳の資源が少ない。これは平成20年から21年に発生が少なかったようです。これも試験船の調査でそのような結果が出ました。平年を下回るだろう。ただ、平成26年にはまた回復していくだろうということで予報を出しております。
◎上村委員長
それでは、議題22、平成24年度マサバ養殖技術開発について、古田栽培漁業センター所長の説明を求めます。
●古田栽培漁業センター所長
それでは、23ページをごらんいただきたいと思います。先ほど御試食していただきました。ありがとうございます。平成24年度のマサバ養殖技術開発について御報告させていただきます。
私ども栽培漁業センターでは、県の政策、戦略事業であります陸上養殖の振興によって強い産地をつくろうという取り組みの一環としまして、全国に先駆けまして、マサバの陸上での養殖技術の開発に挑戦しておるところですけれども、このたび当初の目標としておりました養殖開始してから1年以内に魚の体重500グラム以上の大サバサイズに持ってこようということができましたので、御報告させていただきたいと思います。
これまでサバの養殖というのは、九州とか四国とか、よその県で行われておりますけれども、これらは海からとってきた天然のサバの稚魚を使って行っておりましたけれども、今回のマサバ養殖技術のセールスポイントの一つとしましては、人工種苗と、すなわち陸上の水槽で卵を産ませて稚魚を育てるという試みということでございます。昨年度行いましたこの種苗生産の試験では、親に卵を産ませて、ふ化後、大体1カ月ぐらいで全長10センチの稚魚を6,000匹生産することができました。
続きましては、この稚魚を使った養殖の試験でございますけれども、水温がサバの成長に適しておる海水井戸、井戸海水ですね、これを使うことで成長がもう大変良好でして、これまでよその県で得られた知見が1例ほどありましたけれども、それに比べてもう格段の早さで成長するということがわかりました。そのほか、餌については、特に魚の体重が200グラムを超えたあたりの冬以降、配合飼料だけでなくて、生の餌を加えることによって、より早い成長で大きなサバが得られるということもわかってきました。
このような試験の結果を踏まえまして、今年度、25年度からは歩どまりの向上ですとか、より早い成長を目指す、あるいは出荷の時期を少しでも長引かせるための産卵の時期のコントロールといったようなことの技術の高度化を進めるということと、それから、さらには養殖経営を目指す方々に養殖経営の試算モデルをつくって起業を促していきたいと考えております。
なお、昨年度つくりました、試験で生産した約2,000匹のサバがございますけれども、特にこの中から成長の早かったものを次の親の候補として、育種として飼育を続けるということと、残った魚のうち、傷がなくて、商品価値が認められるもの、1,000匹程度かと思いますけれども、これを使いまして、例えば高級居酒屋ですとか、すしのチェーン店など、鳥取ゆかりの店など、将来予想される販路からの市場での評価、あるいは希望価格、あるいは出荷方法といったような御希望をアンケートによって調べるような調査に使いたいということは考えております。
何はともあれ、先ほど食べていただきまして、委員の皆さんが評価していただければと思います。さらに、現物を見ていただければと思いますので、きょう、朝釣り上げたものを1匹持ってきましたので、ぜひごらんいただければと思います。天然のサバよりかなり丸々と太って、うちの松澤水産振興局長ぐらいの体形かもしれません。天然のサバよりかなり太って脂も乗って、この脂の乗りというのも餌のやりぐあいとか、餌の種類によってコントロールできます。あと、脂肪の質も餌の種類によってコントロールできるということで、切るととろりと脂が溶け出すようなジューシーな感じの魚を仕上げることができました。前年度は、もう何しろ初めてということでして、全国で初めてということで、手探り状態でつくりましたけれども、今後より商品価値を高めるような取り組みを続けていきたいと思います。どうもありがとうございました。
◎上村委員長
それでは、ただいままでの説明について、質疑等がありましたらどうぞ。
○伊藤(美)委員
畜産の2ページです。ここの3番に、括弧、目標というのがありますね。第9回の全共以来、以後ですか、鳥取県の和牛の繁殖の雌牛というのは、ここではふえるようになっているけれども、ふえているのですか、減っているのですか。それから、県産の子牛が県内の肥育に推進される割合というのが36%というのは、ほかの県から買ってきて肥育しておるということだろうと思うのですけれども、前回の和牛と和牛の全共から後で、鳥取県の和牛というのはふえているのですか、減っているのですか、一体どういう格好になっているのですか。僕は全体像がよくわからないので、教えてください。
●小松畜産課長
今具体的な数字を持ち合わせておりませんけれども、傾向としてはふえているということではなくて、減っておるということでございます。それから、子牛の出荷頭数も減少傾向にありますので、なかなか歯どめがきかないというのが現状でございます。それを何とかとめたいということで、受精卵ということを考えておるところでございます。それと、肥育のもと牛ですね、県内のもののシェアがどうかという話ですけれども、これも具体的な数字はまた後日提出させていただきたいと思いますけれども、多少ふえてはおります。ただ、全体100%にはまだ遠く及んでおりませんので、今後ともその増加をしていきたいという施策を考えております。
○伊藤(美)委員
小松畜産課長、ビジョンを改定したり、策定するときに、基礎数字もない、そういう改定というのはあるのですか。少なくともやはり今までの政策を検討しながら、検証しながら、次に向かっていくということがない限り、数字の遊びになってしまわないかと思いますけれども、それはどうですか。
◎上村委員長
答弁をお願いします。
●小松畜産課長
この資料にはつけておりませんでしたけれども、数字は持っておりますので、それは後日出させていただきたいと思います。きょうは申しわけありませんけれども、おっしゃるとおりです。
◎上村委員長
では、私からちょっと追加で、牛を飼っている人のヘルパー制度というのがあったでしょう。あれはいかがですか、進んでいますか。
●小松畜産課長
ヘルパー制度とおっしゃるところは、酪農のヘルパー制度ということだと思いますが、これは平成26年で国の事業が終了するということで、今年度はまだ継続をしております。その後の26年度以降のことについては、県からも国に対してどういう施策になるのか、あるいはこういうことをやってほしいということを今提案しておるところでございますので、来年の予算には反映されるということでございます。
◎上村委員長
酪農家の意向はどうですか。
●小松畜産課長
やはりヘルパー制度という制度はぜひ続けてほしいという声はあります。また、特に傷病ということで、農家の方が病気になられて倒れられたというのか、入院されたとか、そういうときの制度もございまして、これはぜひ続けてほしいという意向があります。
○内田(隆)副委員長
済みません、牛のことなので、追加でお願いします。
ちょっと私調べてみたのですが、TPPの中で、例えば輸出を考えた場合に、食肉処理工場の指定が要りますよね。現状、鳥取県の和牛を輸出しようと思ったら、神戸でしたでしょうか、神戸を通してたしか輸出することになるはずです。TPP以外にも、タイ、ことし商工労働部が支店を出されていますけれども、そこが2014年、来年から関税がゼロ%になるのですね。ここなども絞ってもよいのではないかとも思うのですが、実際どれくらいでやれるのということを真剣に考えたときに、神戸経由ですからえらい経費がかかるわけですよ。このあたりはどう考えられているのですか。
●小松畜産課長
牛肉の輸出ということで御質問でございますが、おっしゃるように、県内の屠場は1カ所でございますが、これは輸出用の認証は受けておりません。輸出を考えた場合に、相手国の衛生状態によって、そのレベルがいろいろとございます。今おっしゃいました神戸市場は、ことしにその輸出の、レベルはそう高くはございませんけれども、ある一定の国に対しては輸出ができるという認証を受けております。鳥取県の和牛を屠場に出しておりますけれども、名和で全て落としているわけではございませんので、その一つのルートとして神戸の出荷がございます。神戸への出荷ということで、昨年の4月からオレインの測定もできるようになっておりますので、一つの流れとして、神戸市場に出して、そこから海外に輸出するということを検討したいと思っております。また、それを希望されている業者さんもございますので、そことまた提携といいましょうか、そこのバックアップをしていくような形で何とか輸出のまず窓口をあけていきたいと考えておるところでございます。
○内田(隆)副委員長
私も海外に出したいという人からもう声がかかっていますし、生産者からも話をもらったのです。これって、最初の初期が大変ですし、経費もあります。トライアル輸送を商工労働部がよくやられるのですけれども、そういう形でぜひトライアルという形で試みるのはあるのではないかと思いますけれども、ぜひ検討してください。
●小松畜産課長
はい、承知しました。
◎上村委員長
よろしくお願いします。
○伊藤(美)委員
小松畜産課長、今普通のお肉屋さんではなしに、スーパーさんに行ってみると、素人で見ると売り場の圧倒的な部分が輸入肉のスペースとなっており、それが急にふえているように見えた。そのうち、和牛はどのぐらい占めるのですか。まず国外産と国内産を分けて、そのうちの和牛というのはどのぐらいの売り場の比重になるのですか。どうしてもそのあたりが僕らはぴんとこないのです。和牛振興といいながら、本当に鳥取県の人間にも和牛を食べるようなチャンスがあるのかなと。あるいはだんだん輸入肉のほうがふえて、この輸入肉って一体何なのですかという、その流通の実態などを踏まえた和牛振興になっているのかと、実態がよくわからないからそういう疑念を持つのです。どういう捉まえ方して、今スーパーでの販売とかを見ているのですか。
●小松畜産課長
今の御質問のスーパーでのシェアといいましょうか、そこらのところは私どもで把握はできないというのが正直なところでございます。それで、国内産の牛肉がどのぐらいを占めているのかという点では、農林水産省の数字として、国内産の牛肉がどのぐらいあるのかということで、たしか4割程度の自給率と言っていいのでしょうか、国内産があるということは承知しております。やはり輸入自由化という、牛肉の条件が緩和されたこともあったりして、確かに近場のスーパーで少し値段のお安い牛肉という点で、売り場面積がふえているということはあるかとは思いますけれども、なかなかそこのところ、どのぐらいの量かということ、あるいはどのぐらいのシェアかということははかりかねておるということがあります。
○内田(隆)副委員長
続けていいですか、済みません。
8ページをお願いします。平成35年の目標数字を、肉質等級、いわゆるA4以上の割合の向上で、現在51%を8割に持っていこうという話で、これは非常にいいと思うのですけれども、ここで想定されるべきことは、多分TPPも含めて、関税の話が非常に重要になってくると思うのです。くしくも前回の議会でA4以下の肉質だと非常に厳しいという報告を出されました。A4以下の輸入牛肉、A3以下は、A3でさえ15%しか残らないのだと。だから、A4をこれは8割ではなくて、ほぼ100%に近い状態に持ってくるように指導するのが普通ではないかと思いますけれども、どうでしょうか。
●小松畜産課長
おっしゃるように、TPPを想定した場合に、何が生き残れるかといった場合、牛肉でやはり和牛肉の高級なもの、4以上のものというのが本当にそこに価格差といいましょうか、違いが出てくるところだと思います。生き残れるのはそこだと思います。今80%という数字を上げておりますけれども、おっしゃるように、100%を目指すのが本来かとは思いますが、なかなかそこのところ、格付という点で全てが100%になるとはちょっと想定できないところがありますので、目指すところはそこに技術的なものがまずはあると思います。牛を育てる場合に、牛の遺伝的な部分が50%と、それから飼い方が50%と、その両者合わせてこのA4以上ということが狙うことができると思いますので、そこの技術の向上ということは努力のする場所だと思っております。
○内田(隆)副委員長
非常によくわかります。それで、この例えば新規参入であったり、後継者育成という考え方をずっと書かれているのだと思うのです。ただ、ここにるる書かれているのが、新規参入であったり、後継者の育成であったりということなのですけれども、そこの、ではどういう対象にどういう制度をもってどのように育成していくかというのが非常に曖昧なところがあるし、多分これからきちんと考えていかれることだと思うのです。ずっと書いてあるのが、全共の役割がブランド化にとって非常に重要になってきているという認識のもとに、では、若手をどのように育てながら、農家も含めて、どういう肉質のレベルに、マーケットがどんどん変わっていく中、それに合わせていかなくてはいけないというところだと思うので、母数をきちんと上げてくることが一番重要なのだと私は思います。この母数を上げるために、では何が必要なのかという、もちろん私らなどよりも、皆さんが一生懸命考えられて、特に農家さんが一生懸命考えられておるのですけれども、それに対していろいろ、十分聞いていらっしゃると思いますけれども、参入障壁になっているのが何なのか、そして参入するに当たって何が必要なのかという、個人の助成とかも含めて考えられないといけないのではないかと思いますので、よろしくお願いします。
●小松畜産課長
お答えさせていただきます。
おっしゃるように、今の現状としての数字、ここにはビジョンを上げておりますけれども、もう一つ、その参考資料ということで、もと数字といいましょうか、過去の数字を集計したものがございます。先ほどの伊藤委員からの質問もそこのところがここにつけていなかったということでの御指摘だと思いますので、そこのところは今度つけさせていただきたいと思いますし、また、現状がそういうところにあって、どこに問題があるのかという内田(隆)副委員長のおっしゃるところの、それをいかに改善していくかということで、具体化、予算化という施策につなげていくということで、その検証を数字で追っていくということになるかと承知しておりますので、また今後ともよろしくお願いいたします。
◎上村委員長
ほかに御意見がございませんか。
○安田委員
サバをいただきまして、ごちそうさまでございました。
まだいっぱい泳いでるわけでしょう。それはどうされるのですか。
●古田栽培漁業センター所長
大体2,000匹ほど泳いでおりますけれども、その中にはいろんな実験区を設けて、成長がよかったり、そうでもなかったり、いろいろありますけれども、そのうち1,000匹ぐらいはある程度成長がよいのではないかと思っています。その中で特に成長がいいものを選びまして、これを次の世代の親として育成して、遺伝的にもよりよい、より早く大きくなり、強いサバの種苗というのをつくり上げていきたいと思っています。さらに残ったものを使いまして、市場の評価といいますか、特に一般に流通している養殖のサバより、これは陸上で養殖ということでコストがかかっておりますので、高くなければおもしろくないということもありまして、末端といいますか、高級居酒屋のチェーンさんだったりとか、鳥取ゆかりのお店だとか、そういったような最終的に使っていただけるお店で、板前さん等に評価していただけたらと、そういう調査に使いたいと考えております。
○安田委員
それで、これは県がそういう実験とか、いろいろ検討をされて、業者さんが本当に栽培漁業に入っていかれるような道筋を示すのが仕事ですよね。その辺で、やはり採算というのが、育てるための経費とか、売り値との関係とかで、その辺はこれから考えられるのですか、検討されるのでしょうか。
●古田栽培漁業センター所長
そのとおりでございます。前年度は何しろ初めての試みということで、まずはつくり上げてみるということで、かなり安全な飼育密度ですとか、餌の量だとか、そういったかなり安全性を高めて、死なないように飼いました。これからは養殖業となれば、なるべくコストをかけないでたくさんつくっていくということが必要ですので、これから飼育密度をどこまで高められるのかとか、あるいは水の量をどこまで落とせるかとか、そういったような試験に入っていって、養殖業者の方に経費と、それからできましたら、今回の調査によってどれぐらいの価格で売れるだろうということをお示しして、それによって経営シミュレーションというか、試算をしていただければと考えております。それは今年度と来年度ぐらいで仕上げていきたいと考えております。
○伊藤(美)委員
この海水井戸ですね、その可能性というのは、去年の事業で3カ所掘って、1カ所は出ませんでしたという話です。県下でそういう海水井戸の可能性の地図というのは何か描いていく必要があろうと思うのです。あらゆるところではないですけれども、適地らしいものがあるところは可能性をきちっと、そしてどのぐらいの水量が期待されるのかというのをやはり調べてもらうといいというのは、いろいろ話していましたけれども、起業をされようとしている方の御意見です。
もう一つは、当面やはりこれは補助事業も、それについては持っていかないといけないでしょうけれども、何としても一義的には、それは業を起こすことですから、他業種からもいいでしょうけれども、本家本元の漁業者らが衰退している中でのことですから、できれば漁業者の方にかなりそれを誘導するようなことがあってもおかしくないですか。これは今手を挙げているのは、ほかの業種の方だという話ですが。その辺はどういう、その考え方をちょっと教えてください。確かにほかから入ってくる人というのが財政力もあるし、非常にいいのかもしれませんけれども、前のほうの海もやっている漁師というのもやはり僕は無視できないなと思うのですけれども、どうですかね。
○福間委員
一緒な質問なので、ちょっと関連で言わせてください。
◎上村委員長
ちょっと待ってください。関連です。
○福間委員
私は伊藤(美)委員がおっしゃっていることと同じちょっと思いがあるのです。結局県の技術でこれが開発されたわけでしょう。端的に言うとパテントにならないかと思うのです。例えば昔、氷温技術などがあった。要は県の試験をずっとやりながら、それを事業展開にできて、鳥取県の漁業振興にという思いがあるわけです。ところが、では、これが東京や都会地の大資本でどんと例えば沿岸でこの事業をやるから、はい、鳥取県さん、やりますよやりますよみたいなことだったら、それはやってもらうわけでしょうか。そこら辺が逆に言うと、今、伊藤(美)委員がおっしゃったように、鳥取県の漁業振興につながっていくという基本的なスタイルをやろうと思うと、この今やられてきた、蓄積されてきたノウハウというのは、パテント的な位置づけというのをやはり持つというのが必要ではないですか。例えばかつて氷温みたいなことがあったわけでしょう、氷温技術。あれも県が実は開発したのではないですか。その過程がどうなったのか、ちょっと僕はよくわかりませんが、鳥取県の漁業振興につなげていくためのあり方というのは、やはり交通整理しておく必要がありはしないのかという気がするのです。同じような質問で済みません。
◎上村委員長
いやいや、ありがとうございます。
●古田栽培漁業センター所長
まず、パテントのほうからお話しさせていただきたいと思います。
このたびのサバの養殖技術というのは、例えばピヨのように、特殊な種苗というのではないものですから、育種したものではないということで、サバの稚魚さえあれば、あとは海水井戸があればある程度誰にも飼えるといったところです。ただ、鳥取県、サバの稚魚を人工的につくる技術は今ここしかないのです。しかも将来的にこれを大量生産するということも可能ですので、鳥取県、栽培漁業センターの中に公益財団法人の栽培漁業協会というのがございまして、こちらが種苗を大量生産するという組織です。そういうところを通じて、県内だけに種苗を出していくということで縛りがかかるのではないかと考えております。
あと、海水井戸もどこでも出るものではございません。鳥取県は砂浜が大変多くて、砂浜の浸透水等を得やすい、海水井戸を得るのにとてもいい条件だと思います。実際、米子市の皆生で長年ヒラメの養殖をしておられる米子の漁協の方がおられますけれども、こちらも浜からくみ上げる海水井戸、とても安定しておるということで、そういったことで海水井戸の地の利と、それからサバの種苗ということでくくりをつくっていけたらと考えております。
もう一つ、伊藤(美)委員さんの言われました沿岸漁業振興に結びつけるべきだということについては、松澤水産振興局長よろしいですか。
●松澤水産振興局長
済みません、私どもはこの陸上養殖を推進したいと思いましたのは、やはりせっかく栽培センターなり、栽培協会に蓄積をされたたくさんの種苗をつくる技術をぜひ産地づくりに生かしたいということを思ったのが率直なところであります。
それで、実はこれまで養殖が鳥取県でチャレンジされたことがないかというと、実はあります。このサバにつきましても、鳥取県漁業協同組合で海神サバという名前もつけまして、かなりこれは評判をとった養殖のサバでございました。実は人工種苗でございませんので、山口から稚魚を買って、それを短期蓄養という形で年を越さずに、美保湾で飼育をしたものを販売したということであります。非常に種苗を他県の天然魚に頼っているということでありまして、ちょっと非常に不安定だったということがありましたが、少し何年かやるうちに品質も安定をしてきた、そういうマーケットの評価は必ずしも低いものではなかったということから見ても、非常に残念な結果だったと私も思っております。
それで、今後の展開につきましては、今のところ、伊藤(美)委員がおっしゃるように、実は漁協さんからは手が挙がらないわけです。そうはいいましても、進捗をする中で、あるいは販売を例えば漁協さんが手がけられるという可能性はないわけではないものでありますから、そういうことを通して、少し事業展開を考えていかれるという可能性が出てくるのではないかと思っております。
少し長くなって恐縮ですけれども、ギンザケを誘致した最後の決め手というのは、境港市の沖合にかなり広い区域で、区画漁業権といいますけれども、養殖を営める漁場があったということが最終的に決め手になりました。そこを自由に使わせてもらえるということが非常に魅力的だったというふうに日本水産の社長はおっしゃっていました。翻って言うと、漁協ではその漁場を使いこなせなかったということです。そういうこともありますので、やはりコストをコントロールするということが非常に決め手になるとすれば、そこはよくよく栽培センター、協会ともいわゆる養殖の経営モデルをしっかりと勉強するといいますか、研究する中でチャレンジしていこうとなれば、私どももしっかり支援したいと思っております。
そのために、伊藤(美)委員から御指摘ありましたけれども、ぜひ陸上養殖については、適地のマッピングをぜひやっていきたいと思っております。これは県土整備部、あるいは市町村ともよく話をして、できるだけ早いうちにこうした陸上養殖の適地が把握できるような、そういう作業を進めていければと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
◎上村委員長
進めていきたいということです。
ほかにございませんか。
それでは、その他に移ります。
執行部、委員の方で。
○内田(博)委員
森林・林業振興局と企画部になると思うのですが、例の山林労務者の事故等のときの連絡網について、何か国は衛星携帯をどうも考えておるようなところがあります。例えば林業班にそういうものを持たせるようなシステムという流れも、ひとつ国とも調整してほしいと思います。要するに林業の事故というのはかなり多いものですから、そのあたりも考えておいてください。
●嶋沢森林・林業振興局長
たしかに、山のほうは携帯が入らないところもあります。それで、インターネットなどは中継基地をふやして入るようにされたとか、まだほかはちょっとなっていませんので、今言われたようなことをまた国にも相談しながら進めたいと思います。
◎上村委員長
ほかにございませんか。
○伊藤(美)委員
伊藤農林水産部次長、果樹の新しく参入するときの参入というのが今非常に難しいということをよく聞くのです。新たに果樹をつくりたいという。邪魔は、どうだこうだ言わないけれども、農協組織というのがかなり弊害になる場面が多いだろうという話を言われるのですけれども、その流れは知っていますか。
●伊藤農林水産部次長
流れといいますと。
○伊藤(美)委員
どこがネックになっておるかと、何がネックになっているかということです。簡単に農業をやりたいから、果樹をやりたいから、果樹園つくりたいからといって、では畑と、それこそ苗を持ってきてやりましょうという話が非常にスムーズにいきにくいという話を聞くのですけれども、その辺はどうなのですか。
●伊藤農林水産部次長
初めてのしゃべる機会を与えていただきまして、ありがとうございます。
私も果樹係長をしておりました。そのときに、新規参入といいますか、そういうときもおられました。非常に難しいといったことがあったのは、自分たちが自由に売りたいとかという考え方、そこは地元に入ると農協とともにやはり選果場も使い、タイアップしながらやっていってほしいというのが地元の考え方もあるでしょうし、それから、新規参入で入られる方は、自分たちでいろんなところに自由に売りたいということもあるでしょう。それから、栽培方法にしても自分たちの独自のことをやりたいという考え方もあるでしょう。やはりいろいろなそごが起きることがあります。そこをどう調整していくのかというところが、そこは普及員の出番かもしれませんけれども、非常に大きいポイントではないかと私は思っています。今は新規参入の方でも果樹をつくりたい方が結構いらっしゃいます。今やらいや果樹園等で既存の果樹園で荒れそうなところですね、まだ荒れていませんけれども、これから後継者もいないといったところ、もったいない果樹園がいっぱいあります。そういったところをぜひともそういった人たちに使ってほしいし、使っていくべきだろうと思っております。そういった施策も組んでおりますので、そういったところで梨の産地として、これからも生き残っていくためには、そういった進め方をしていきたいと思っています。何せ話をしっかりと話し合うことですね、つなぎをつけてあげること、どちらも疑心暗鬼になっておられることもあるので、そこは一番大事ではないか。その接着剤は普及員なりが担うべきではないかと思っています。
○伊藤(美)委員
それに関してですけれども、西山農林水産部長、出先の農林局、普及所も含めて、しっかりとした方針というのか、方向というのか、指導できる構えの体制を組んでもらっておかないと、農家で見ると、相談する場所がないということになります。そしたら農協に行きますと。農協はうちのうちのうちのが出てくると。資材まで農協のを使えと、棚も農協のを使えとか、これから新たに広い面積を植えていこうとする人はかなり積極的な流通体制も、今までの流れと違った流れを考えておられる場面も非常に多いわけですから、やはり新たに起業を起こしたいというような方々は、その辺の指導というのでしょうか、県の身内の指導ですか。それと農協との連携という、この辺を非常にネックになっている事例というのを結構聞くわけです。どうすればいいのですかという。その辺の体制はきちんと末端までというのか、出先機関まできちんと整理してもらっておかないと、また大きなネックになる可能性が高いと思うのです。
●西山農林水産部長
きょうの前半の説明にもありましたけれども、農業大学校にも近年、果樹が少なかったのですけれども、果樹の入学生が通常の養成課程も、短期研修の課程も増加を今して、また言えば注目をされる時代になってきたと思います。特に新規就農者の体制については、担い手育成機構、それから農業大学校、それから農業大学校の研修なりの間から、普及所も、それから該当の市町村も入った相談会なりもしながら、対応を重点化をするようにしております。普及所も昨年の春に総合支援班というのがつくりまして、新規就農を重点的に対応するようにしております。おっしゃったように、果樹は団体行動がやはりこれまで地域的にもやってきた過去の経過なり、地盤というのがありまして、単独行動がしにくいというのがあるのは確かだろうと思います。このあたりは改めて対応について注意をするようにしていきたいと思います。
○伊藤(美)委員
最後に聞きますけれども、私がこういう話をするのは、実はことし、農業大学校の卒業式も入学式も行きました。入学式の各生徒の希望も聞きながら、そして倉吉農高のやはり入学式も行きました。そうすると、あれと思うのは、農業後継者というよりも、新たに農業外から農業に入ってきて、やってみたいという声が、県外から入ってくるのも含めて結構あるわけです。そうすると、私たちがふだん考える農業後継者ということではなしに、新たに起業、農業をやりたいと、そういう若い人たちが数は少なかったかもしれないけれども、目につくのです。となると、やはり恐らく農家でない方も農業をやってみたいとか、そういう場面があちこちに出てくると。今、特異的には果樹がそういうのが出てき出したというのが事実ですけれども、そういうことに対応できるのかなというのが1点と、例えば山梨県だとか、以前の千葉県だとか、そういうところの果樹地域へ行ってみると、元気のいい農家というのがあるわけです。その農家の多くは自分で直売したり、自分でやったりしている農家がやたらに元気がいい。ということになると、今まで鳥取県あたりでももうとにかく農協農協農協という格好で、私たちも含めて、進めてきた経緯はありますけれども、果たしてそれだけで鳥取県の果樹産業が活力、活性化を生むのではないかと、そういうちょっと私も危惧を持っているものです。これからやりたいという方々にはそれなりの考え方というのを、それを指導する行政も、あるいは現場の普及員さんを初め、やはり対応力を持っていかないといけないという思いがあったものですから、こういう質問をしました。本当に農業で、今までおうちも何も農業でない、関係ない方が農業をやりたいという、それにどう応えるかというのがちょっと考えてもらっておかないといけないと思っています。
◎上村委員長
答弁はよろしいですね。
○伊藤(美)委員
はい。よろしいです。
○内田(隆)副委員長
関連で、なかなか歯に衣着せぬ物言いがしにくい立場なので、気をつけて発言をします。なぜかというと、私は、新規就農というのを、今回5反ほど利用権設定をさせていただいて、やってみたのです。本当にいい取り組みを、いろんないい制度があるのだとか、いろんな指導を受けながら、鳥取の梨はどうやって今後していけばいいのだろうなと、口だけではなくて、やってみようと思っての取り組みで、とりあえず自分がことし新甘泉も含めて3反くらい植えることにしました。実際にやっています。それをする中で、すごく気づく点があったのですけれども、立場上、発言も気をつけないといけないと思うので、1点だけ、きょうは特に思ったことを言わせてください。
補助制度云々ではなくて、先ほど言われましたけれども、新規参入障壁が非常に高い分野ではあるというのは実感値です。その中で、例えば新しく県外から農業大学校に入りました。農業大学校に入って、卒業して、果樹をしようと思ったときに、果樹が実って収入が得るまでの期間をどうしていくかというのが非常に大変なのだろうと思います。そんなに想像がかたくないと思います。安定してとれるようになるのが8年、5年目からやっとみたいな話です。ということを考えると、私ぜひ担い手育成機構で果樹園の分譲をしていただけないかと思うのです。果樹園を担い手育成機構で、3反でも4反でもいいです、とりあえず植えておいて、3年から5年の園を何園か持っておくようなシステムをつくってあげて、それで新規就農者さんにきちんと渡してあげるというシステムをつくると、非常に新規就農がすんなりいくのではないかと思いますし、そのようにいわゆる県の普及所の人だけではなくて、新規就農の相談に行く人、機構の人がきちんと技術力を持って指導ができるような体制になると非常にいいと思って見ています。以上、きょうはここまでにしたいのですけれども……(「もう一歩言えよ」と呼ぶ者あり)このような、ぜひ制度を、新年度いきなり言われても難しいとは思いますけれども、何がネックになっているかというのをやはりもう一回真剣に考えないといけない時期に来ていると思います。せっかく新甘泉という、もう本当に奇跡のようなものがありますので、これを生かさない手はないです。それに関して、ぜひとも分譲制度を考えてみてください。よろしくお願いします。
◎上村委員長
伊藤農林水産部次長、ちょっとそのことについて考えを。
●伊藤農林水産部次長
今、内田(隆)副委員長がおっしゃった仕組みは、かれこれ13年ほど前にやったことがあります。私が果樹係長のときに、二十世紀の梨プログラムというものをつくりました。そのときに、この場合は農協だったのですけれども、農協が果樹園を造成して、そこを5年間管理をしていくというか、その管理中に新規の人に来ていただいて、その果樹園を管理していただく。指導者もちゃんといますと。その5年間たてば、今度はリースなり、お金があれば買っていただくというような制度をつくったことがあります。これも県の補助事業3分の2の補助と市町村がたしか6分の1の補助をして、6分の5だったと思います。そういった取り組みもしたことがありますけれども、なかなか難しいです。農協単体で果樹園を造成するというのは非常に難しくて、県下でも2地区ぐらいしかそのときはされなかったと思います。そういった流れでいくと、なかなか難しい部分があります。果樹園の造成も構造改善事業とか、華々しきころに、昭和30年代の後半から40年代にかけて非常に多くやってきて、それが今の鳥取県の二十世紀梨のベースになっているのですけれども、それが今老木化していく、あるいは高齢者になっていくということで、今だんだん廃れてきているのですけれども、もう一回果樹園造成するよりは、既存の果樹園を活用するほうがやはりいいのではないかと。今やられているのがやらいや果樹園ということで、まだ生産力があって、もったいない果樹園がある。それを当面使ってもらう。自分は、では新規のものを植えたいのだったら、その別のところですね、その近辺に新しい土地をといいましょうか、果樹園の跡地ですね、果樹園の跡地か、まだ使える棚があれば切ってしまって新しいものを植える。そういって生産を自分で担ぎながら新規のものをつくっていく、新しい苗を植えていくといったシステムのほうが望ましいのではないかと今思っています。
○内田(隆)副委員長
わかりました。では、ぜひそのやらいや果樹園の主体がどこなのかと、さっき農協が主体と言いましたけれども、やらいや果樹園制度の主体をどこに持ってくるかというのが非常に重要なのです。しかも、誰が管理して、どこにいけばそこを紹介してくれて、誰が責任を担保してくれるか、この農家にとって土地を貸すとか渡すとかということ自体がもう物すごい高いハードルになっています。私が言いたいのは、分譲という形の言い方をしましたけれども、担い手育成機構がきちんと責任を持ってあげて、とりあえず不動産会社のごとく、何件ありますよと。そこの管理は、では今すぐやめられてしまったら廃園になったり、木がよくなったり、梨が育たなくなるのですから、その管理も含めて、それこそ緊急対策の雇用などを使いながら、育成機構などでできませんか。それで、ほだ木を入れて、新甘泉でもいいですよね、新しいふうに回していきませんかという制度ですよ。今のやらいや果樹園制度というのは、とりあえず、では、誰かに相談に行ったら、あるかな、あるかな、あなたが見つけてきてくださいというような仕組みになっています。このあたりをちょっと整理していただきたいという思いがあっての質問です。以上にします。
●西山農林水産部長
ちょうど今、内田(隆)副委員長がおっしゃった話というのは、ことし、政権が昨年かわりまして、新しい農地の仕組み、それから担い手の応援の仕組み、直接支払いの仕組みというのを全て今、1年かけて政府で検討をされています。その中でも、その経営継承なり、一つの形でいえばその経営継承も一つだと思うのですけれども、そういうことも検討をされております。言ってみれば、担い手育成機構のような組織がそういう農地を中間的に管理をしていく。今も機能はあるですけれども、やはり仕組みが弱いために、持ちません。もう不良債権ばかりになってしまって、機構が持たないものですから、持てないのです。そういうこともあわせて、1年間検討するとされておりまして、多少似たことも検討されておるように思います。またこのあたりも注目をしながら、新しい対策が出てきて、それにちょうどうまくマッチがしていける可能性もありますし、研究をさせてもらいたいと思います。
○伊藤(美)委員
ちょっともう一回研究ついでに質問します。
せんだって、この間、はわいスケートパークのオープンにあわせて、あの地域をずっと私も回ってみました。結局今、内田(隆)副委員長が言うように、もう二十世紀に代表される果樹というのは、特に二十世紀梨は、1年放置したらなかなかもとに戻りませんというのが二十世紀でしょう。そうすると、そのニュースがどこに行ってしまうのか、とてもではないけれども、新規にやろうというところに戻ってこないのです。あの人が本当にやめるのかと、あの人がどうだという話は。これはどこかで登録しながら何かする姿がないと、それは今の伊藤農林水産部次長が言っておられる、なかなかそこのところにたどり着けない。歩いてみると、棚が投げてある、それからカヤがある中、花は咲いているけれども、カズラが上っている、そういう廃園というのがいっぱいあるわけです。だから、できるだけ早く対応しなければならないのです。私も倉吉の古川沢というところに、すっと若い梨園に移った方を知っていますけれども、それは去年まで栽培して、ことしからという格好の仲人がおって、それをやられたケースというのは、これはいいケースだと思うのです。ただ、1年投げておいたら終わりですよという、これが今多いものですから、そこの仲立ちはむしろ、農協がすべき、あるいは誰がすべきはですけれども、余りにも現場の県の方々もお知りでないように印象を受けるのです。知っていないと、そこのところまでは技術指導ではないですよというか、何か知らないけれども。やはりこういう果樹産業がここまで来た以上は、もうちょっと違った側面の事業が必要だろうと実は思っています。今の累々と廃業寸前の選果場というのがあちこちあるわけです。これを見るたびに、もう一回何かができないのかなと。口では果樹産業だ、果樹王国だと言いながら、もうその姿は見る影もないことになっていますから、非常手段みたいなものがあってもいいではないかと思いますが、最後にどうですか。
●伊藤農林水産部次長
今、伊藤(美)委員がおっしゃったことは非常に重要なことでありまして、確かにもうやめるといったときに、周りは知っているのですけれども、その情報がとまってしまうというのでしょうかね、どこにも伝わらずに、確かに1年にたってしまいましたというのは結構あります。今、南部町さんがことしから取り組むことになるのですけれども、やめるときの登録制度といいましょうか、やめますということを言いましょうという形です。それから、その間、見つからなくても、みんなで管理しましょうというシステム。それから、見つかったら任せましょう、そういったシステムをことし立ち上げます。それが非常にモデルだなと思っていまして、ぜひともこれは全県下、生産部が中心になるのかと思うのですけれども、しっかりとやってもらうようなシステムになるだろうと思っていますので、この辺の検証をしっかりして、まずは手挙げです。本当にやめますという手を挙げてもらう、その情報がすっと関係者に伝わるという、これだけでも大分違ってくると思っていますので、その辺のシステムをつくっていきたいと思っています。
◎上村委員長
ほかにありませんか。
○錦織委員
2点について伺います。
済みません、20ページのピーコックストアのことなのですけれども、前回の議会のときに、常任委員会のときに、内田(隆)副委員長がちょっと心配しておられて、これはイオンにかわって、条件というか、家賃だとかロイヤリティーだとか、そのあたりはどういうことになっているのでしょうか。変更があれば教えていただきたいですし、それから結局場所は2カ所になるのだけれども、催事スペースというものは確保されたと考えていいものなのかどうかということです。
それと、せっかくさっき事前に試食をさせていただいたので、マサバについてなのですけれども、こりこりしてとてもおいしいと思いました。できたら普通のサバとこのサバと食べ比べをさせてもらったら、よりよかったのではないかと思いましたが。(「本当にうまかったかな」と呼ぶ者あり)いや、おいしかったですよ、おいしかったです。(「おいしかったという顔しておられないからね」と呼ぶ者あり)いえいえ、ちょっと煮たり、煮るのもだけれども、見せていただいて、しっかり身もついていますし、いいと思うのですけれども、これはたしか建設業だとか、それから異業種参入の方が1社されるのと、それから、どこかの漁業組合がやりたいという意向だったと思うのですけれども、実際にそうされて、採算が1年目でとれるものなのでしょうか。確かにおいしいことはおいしいのだけれども、それからは企業努力だよという、技術などもそうだということはわかるのですけれども、県としてはどのように考えておられるのかということをちょっとお聞きしたいのです。
●太田市場開拓課長
ピーコックストアの関係でお尋ねをいただきました。
イオンに経営権がかわりまして、家賃であるとか、ロイヤリティーとかはどうだろうかというお話でございました。もともとピーコックストアの時代から家賃とかロイヤリティーとか、そういったことでお願いしているものではございません。純粋にピーコックストアの御厚意によりまして、協定に基づいての仕組みでございます。それで、その仕組みは今のところ維持されております。今回店舗改装に当たっても、トリピーショップ自体をあえて奥の位置から前のほうに出していただくというような便宜を図っていただいているところです。そういった点で、今イオンにかわったからといって、何か変わったということはございません。
催事コーナーにつきましても、単に鳥取県フェアをやる催事コーナーが減ったとかということではなくって、お店の中で毎週のように催事をされるスペースがあるわけですけれども、それをちょっと縮小されたということでございます。それで、その催事をできるスペースは減ってしまったのですけれども、新たにちょっと通常催事では使わないような店舗の入り口あたりを、台を置かせて、同じぐらいの広さを確保させていただけませんかというような形で今お店のほうと調整をさせていただいておりまして、好意的に受けとめていただいているという、前向きに進めていただいていると考えております。
●古田栽培漁業センター所長
普通のサバと比較できたらというお話もありましたけれども、普通の天然のサバを刺身で食べるというのは、我々も自信を持ってお出しすることができないものですから、今回のサバは刺身専用で、あるいはおすしという、生食ができるサバ、食の安全が守れるサバということで売り出していけたらと思っています。
問題の採算のことですけれども、先ほどもお話し申し上げましたけれども、前年度はとりあえず無事に飼ってみるということで、かなり安全な範囲で飼育しましたけれども、これから養殖経営に向けて、より少コストと、コストをかけないでつくっていくというような研究に挑んでいきたいと思います。それによって、採算がとれるかどうかという試算をした上で、試算モデルを、経営モデルをお示ししていきたいと考えております。
◎上村委員長
よろしいでしょうか。
○錦織委員
そのピーコックというか、今は、これからはイオンマーケットは、あくまでも店舗側との協定で、厚意でというのか、店舗もいろんなところのおいしいものを提供して、客集めということの意味だということを、今ごろ確認させてもらいました。申し訳ありません。
それと、マサバですけれども、その建設業と漁業組合というのは、もう、まだ始められないのですか。
●古田栽培漁業センター所長
今希望をしておられる建設業の方もおられますけれども、とりあえずはこれから養殖場を立ち上げて、まだ立ち上がっていませんので、立ち上げて、とりあえず今々は、技術もほぼ完成しておるヒラメですとか、アワビだとか、そういったものを飼育しながら、私どもの技術開発の段階を見て、サバに取り組みたいという御意向を持っておられます。先ほど今年度と来年度にかけて完成させていきたいというお話をさせていただきましたけれども、場合によりましては、来年度あたり、もう待ちきれないということであれば、我々と共同研究的な形でスタートしていただくということも可能なようにしていきたいと思います。
◎上村委員長
ぜひ民間にも進めていただきたい。
ちょっと私のほうから、済みませんが、1つ。
この前TPPのあれを伊藤次長の講師で勉強して、鳥取県内245でしたかね。(「46です」と呼ぶ者あり)246か。ということがあったのですが、非常な今大問題になっているのですが、鳥取県としてはどういう農林関係の対策というのですか、これからかもしれないですけれども、どのような方向でやるようになるのか、ちょっとお尋ねしたいのですが、西山農林水産部長、お願いします。
●西山農林水産部長
とても話しにくいような質問です。基本的にはTPPあるなしにかかわらず、農林水産業の体質強化をしていくということで、いろいろと改善を図ろうとしているのが現在の予算であったり、今のPTであったりということで、これ以上の県のエリア、あるいは地域のエリアで新たにできることというのは限りがあると私は思っております。ですから、現在進めていることを一生懸命進めていくということはまず必要だと思います。これ以上、国境措置が変更された場合に対応をどういうふうにしていくのか、前提がまだわかりませんし、それに対してどのような対応をしていくのかというのは、県のレベルでは対応措置はないだろうと、限られていると考えております。ですから、それに対応するためには、国でしっかりと検討されないといけないし、そもそもは反対と、そういうことがあってはいけないと、関税はちゃんと守られないといけないと農林水産部では考えております。
◎上村委員長
ほかにございませんか。
それでは、以上で終わりたいと思います。
次回は、月曜日、5月21日10時から開会の予定ですので、よろしくお願いいたします。
以上で常任委員会を終わります。
午後2時19分 閉会
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