平成25年度議事録

平成25年5月21日会議録

 開催概要、資料はこちらです。
出席者
(8名)
委員長
副委員長
委員
前田 八壽彦
福田 俊史
国岡 智志
稲田 寿久
興治 英夫
藤井 省三
藤縄 喜和
銀杏 泰利
欠席者
(なし)
   
 


説明のため出席した者
 多田地域振興部長、細羽文化観光局長、長谷川県土整備部長、山嵜警察本部長外各次長、
課長、関係職員

職務のため出席した事務局職員
 若松調査課課長補佐  五百川調査課係長  山崎議事・法務政策課主事    

1 開会 午前10時00分
2 休憩 午前11時01分
3 再開 午前11時05分
4 閉会 午後0時39分
5 司会 前田委員長
6 会議録署名委員 藤井委員、興治委員
7 付議案件及びその結果
   別紙日程表及び下記会議概要のとおり
 

会議の概要

午前10時00分 開会

◎前田委員長
 おはようございます。それでは、ただいまから、地域振興県土警察常任委員会を開会いたします。
 本日の議事は日程のとおりに進めたいと思います。初めに、警察本部及び文化観光局について、次に地域振興部及び県土整備部について行いたいと思っております。
 会議録署名委員の指名をさせていただきます。
 藤井委員と興治委員にお願いいたします。
 それでは、警察本部の鳥取県警察大山遭難広域救助隊の指名及び活動状況について、平井生活安全部総括参事官生活安全企画課長事務取扱にお願いしたいと思います。

●平井生活安全部総括参事官生活安全企画課長事務取扱
 警察本部資料の1ページをお開きください。初めに、鳥取県警察大山遭難広域救助隊について説明させていただきます。
 大山山系における山岳遭難の発生に対し、迅速な捜索、救助活動を行うため、鳥取県警察大山遭難広域救助隊を設置しております。体制は、生活安全部地域課長を隊長とし、大山山系を管轄する八橋、米子、黒坂及び警察本部の警察官で構成しております。
 これは、このたびの春の定期人事異動に伴う隊員の入れかえにより、指名式及び訓練を行ったものであります。4月26日の指名式では、八橋警察署において生活安全部長から新隊員に対し指名書を交付するとともに、遭難発生時に迅速、的確な対応を行うため、装備品の取り扱い、ロープ結索、負傷者の搬送等の要領の基本訓練を実施いたしました。
 次に、救助隊の活動でございます。
 まず、1つ目は、ゴールデンウイークの期間中でございますけれども、4月27日から5月6日までの間、春の行楽期における山岳事故を防止するため、鳥取県山岳協会会員と合同で大山春山パトロールを行い、登山者に対する声かけや登山ルートの点検、危険箇所の把握を実施いたしました。
 2つ目は、5月30、31日の2日間にわたり、国立公園大山において夏山遭難救助訓練を予定しております。訓練には、救助隊員のほか、県下の主要山系を管轄する鳥取、郡家、倉吉の警察署員や機動隊員も参加させ、装備品の取り扱い要領、遭難の捜索、救助、懸垂下降等の基本訓練、それから登山訓練を行うこととしております。
 なお、このたびのゴールデンウイーク期間中における県内の山岳遭難事故の発生はございませんでした。

◎前田委員長
 それでは、ただいまの説明につきまして質疑等を行いたいと思います。(なし)
 以上で警察本部を終わりたいと思います。
 続きまして、文化観光局に入りたいと思います。
 親子でアートを楽しむ環境づくりの取り組みについて、「エンジン02鳥取・食のまつり2013」の準備状況について、神庭文化政策課長にお願いします。

●神庭文化政策課長
 文化観光局の資料1ページをお開きください。親子でアートを楽しむ環境づくりの取り組みでございますが、未就学児童さんとその保護者の方を対象といたしまして、芸術に触れる機会を提供しようということで平成14年より県内各地で開催されておりますが、このたび全国に先駆けまして、「とっとりアートスタートおひざのうえ」で全国に発信した事業に取り組んでまいります。その実行委員会が5月に開催されまして、委員といたしましては、ごらんのとおりでございますが、NPO法人こども未来ネットワークの渡部理事長を委員長としております。
 内容といたしましては、7月から11月にかけまして関連事業を行います。7月には、まず最初に、海外、カナダの劇団によります子供さん向けの海外公演を予定しております。その他、県内各地で9月から11月まで事業を行いまして、11月16日と17日は淀江でアートスタート全国フォーラム、9月、11月に行いましたアートスタート作品の紹介でありますとか、基調講演、分科会を予定しております。
 親子でアートを楽しむ環境づくりについては以上でございます。
 続きまして、2ページをお開きください。「エンジン02鳥取・食のまつり2013」の準備状況でございます。
 昨年3月にエンジン01文化戦略会議のオープンカレッジを開催したところでございますが、その後継事業といたしまして、ことしエンジン02鳥取を開催いたします。今回、食に絡んだ事業といたしまして、「食のまつり2013~先鳥の食卓~」と題して開催いたします。その実行委員会が先月開催されまして、平井鳥取県知事が大会名誉会長、竹内鳥取市長が大会会長ということでございまして、実行委員のメンバーはごらんのとおりでございます。
 実行委員会では、3ページの別紙でございますが、こちらの事業計画案の取り組みが協議されましたほか、専門部会の設置も協議されました。また、このイベント実施に関しましては、ことし山陰海岸国立公園が50周年ということで記念事業がありますので、こちらとの連携も図っていくことといたしまして、広報を一緒に行うでありますとか、まだ調整中ではございますが、鳥取砂丘のほうで講座を1つ開催するというようなことも検討されております。
 今後の予定でございますが、6月下旬に講師の先生も確定いたしまして、イベントプログラムのほうも確定する予定でございます。
 別紙のエンジン02鳥取・食のまつりでございますが、場所といたしましては、鳥取駅前、8月24日、25日の開催でございます。8月24日は講座がありまして、夜楽のほうが市内の飲食店で予定されております。2日目のメーンフォーラムと屋台村が、この7月にオープン予定の鳥取駅前シンボルスクエアのほうで開催されます。


◎前田委員長
 続きまして、ゴールデンウイークの主要観光施設等の入込客数について、大山観光開発(株)の解散について、山陰海岸ジオパークのエリアの見直しについて、岩﨑観光政策課長にお願いします。

●岩﨑観光政策課長
 資料の4ページをごらんください。まず、ゴールデンウイークの主要観光施設への入り込み客数について御報告いたします。
 ことしのゴールデンウイークは、昨年に比べて1日ふえまして10日間となっておりますが、そのうち1日は平日ですので、いろんな変動があります。
 概況といたしましては、4,000人増加したというふうに出ていますが、一方で1日当たりにすると、ちょっと平日がふえている分もあって7,000人の減少になっています。変化としては、鳥取自動車道の開通、松江自動車道の開通、あと出雲大社の大遷宮、こういった背景があっていろいろと変動があっているところです。
 地区別に見てまいりますと、東部は、鳥取道の開通に伴ってお客がふえていると出ていまして、砂丘周辺では4万9,000人の増加、23%程度増加しています。砂の美術館についても6万9,000人ということで、前年よりも16%、116.7%出ております。一方で、中部はほぼ例年並み。西部は、大遷宮の影響とかもあったと思いますが、水木しげるロードは8.8%の減少、とっとり花回廊は8,000人、16.2%の減少というふうに出ております。
 各施設別の入り込み状況は、下の表に表示してありますので、また御参照ください。
 続きまして、5ページをごらんください。大山観光開発の解散についてでございます。
 昭和36年に観光資源の開発整備の目的で設立されたこの大山観光開発なのですけれども、長期固定債務が経営を圧迫していた影響で再生が困難となり、清算に向けた手続をこれまで進めてまいっております。今回、残資産の清算めどがついたということで、3月31日に臨時株主総会を開いて会社の解散の決議がなされました。これに伴って、今後清算人による特別清算手続というのを進めてまいります。8月から9月ごろに終結する予定です。
 経緯のところをごらんいただきたいのですけれども、平成17年に資本金を99%減資しておりまして、鳥取県の出資は今5万円になっています。100株余を持っている状態。また、平成22年に株式会社大山リゾートに豪円山と上の原のスキー関連事業を承継して事業を停止しております。また、桝水観光センターについても、ウエディング事業を行っている会社に譲渡しておりまして、こういった資産の譲渡、整理をしております。
 ちょっと申し上げましたけれども、今後、6月ごろから特別清算手続を開始しまして、8月から9月ごろに終結をする予定になっております。
 続きまして、6ページをごらんください。山陰海岸ジオパークのエリアの見直しということで御報告させていただきます。
 こちらは、5月10日に定期総会を開きまして、鳥取市内の南西部を加えるということが決定されました。これに伴って所要の手続を進めることになっております。具体的には、旧気高郡と鳥取市の南西部を加える予定になっております。
 経緯といたしましては、ことし3月に鳥取市から協議会の会長のほうに見直しに関する要望書が提出されまして、これを受けて学術部会のほうで審議したところ、エリアの見直しが適切であるという判断がなされております。これに伴って、5月10日の総会で見直しが承認されています。
 今後、再審査申請を日本ジオパークネットワークのほうで申請をして、その中で諮っていって、来年1月から2月に再審査の結果が出ます。これを受けて、世界ジオパークネットワークにもまた審査をしていただき、26年秋ごろに再審査結果が最終的に出るという予定になっております。

◎前田委員長
 続きまして、香港EGLツアーズによる夏季の大規模連続チャーター便について、安本文化観光局副局長兼国際観光推進課長にお願いします。

●安本文化観光局副局長兼国際観光推進課長
 それでは、資料の7ページをお願いいたします。先週、15日の水曜日でございますが、香港の大手旅行社EGLツアーズの社長が来県されまして、知事との間でチャーター便の大規模な運航につきましての調印式が行われましたので、概要を御報告申し上げます。
 まず、このチャーター便の概要でございますが、7月16日から8月31日までの間、24往復、計22ツアーでございます。詳細は、四角囲いに書いてございますが、4泊5日の日程でインバウンドのみのチャーターでございます。相互ではございませんので、最初の2便と後の2便が片道便の運航になります。ですので、24往復ですが、団体としては22団体が来るということでございます。
 概要につきましては、香港空港と米子鬼太郎空港の往復でございまして、174人乗りの機材が予定されております。ツアーの概要のところにございますが、団体ツアーと個人ツアーを予定しておりまして、おおむね4分の3が団体、4分の1は個人ツアーに当てたいという意向でございます。行程例で書いてございますように、東・中・西の県内を初めとして主な観光地をめぐるプランを検討中でございます。、最大規模を見込みますと3,800人余りの入り込みが見込めるということでございます。
 調印式の概要で書いてございますが、向こうの社長のほうからは、鳥取県の観光資源の可能性と、今回チャーター便が成功すれば、来年、再来年と、またさらに増便も考えたいという御発言もございました。こういったことを踏まえまして、今回大きな国際観光のチャンスでございますので、庁内体制を組みまして、空港でのおもてなしを初めとしたおもてなし、そして受け入れの環境整備、あるいはコンシェルジュ等、いろんなことを考えまして今回のチャーター便の成功に向けた取り組みを進めてまいりたいと考えております。

◎前田委員長
 続きまして、「まんが王国とっとり」元老院の開催について、「まんが博・乙」の開催準備状況について、「まんが王国とっとり」国家戦略プロジェクト推進補助金の審査結果について、前田まんが王国官房長にお願いします。

●前田まんが王国官房長
 文化観光局の資料の8ページをお願いします。「まんが王国とっとり」元老院の開催についてということでございます。
 まんが王国とっとり建国2年目を迎えました。2年目を迎えて今後の国づくりの方向性、あるいはそのためにはどんなことをしたらいいだろうかということを大所高所から御意見をいただく会をつくりたいと思いまして、元老院ということでつくらせていただきました。
 メンバーにつきましては、水木プロダクションの原口さんとか、京都国際マンガミュージアムの方とか、県内外の有識者の方を集めて会を開催したいと思います。実は、きょう、午後から第1回目の会がございまして、その結果につきましては次回の常任委員会で報告させていただきたいと思います。それが1点目でございます。
 2点目の9ページでございます。「まんが博・乙」の開催準備状況についてということで、昨年国際まんが博を開催させてもらいました。ことしは2回目ということで、漫画の世界ではZというのは2という意味ですけれども、そこのところをZと乙が似ているものですから、乙ということで第2回目ということで開催したいと思います。
 開催期間は7月13日から8月25日、夏休み期間中をかけまして、中部を中心にしながら進めていきたいというふうに思っております。
 去年の国際まんが博の中で巡回型のとっとりドリームワールドというのをやったわけですけれども、あそこに盛り込んだ内容というのは、展示とかステージイベントとか体験型とか、そういったものを盛り込みました。ことしも同じような形で、展示とか体験イベントとかステージイベントとか盛り込んでいるのですけれども、今回は場所を1カ所にしないで、例えば展示のものだったら既存のものを使いながらやるような格好にしております。特に、3の主な内容の(1)、(2)、(3)のところは水木さんと青山さんと谷口さんを掘り下げるような展示なりイベントを考えておりますし、(4)はアニメ50年史ということで、ことしテレビの「鉄腕アトム」が出てきてから50年目の節目に当たりますので、そういったことでアニメ50年を振り返る企画を日本動画協会と連携してやろうと思っております。これは地方のほうでやるのは多分鳥取県だけだというふうに思っているところでございます。それから、(5)番の明大との連携とか、(6)番の国際マンガサミット鳥取大会アンコール展とかヒトコマまんがにつきましては、去年でき上がったネットワークを活用してやるような格好にしております。それから(8)番の琴浦さんは、ことし1月ぐらいから関西のほうで「琴浦さん」というアニメが始まったのですけれども、琴浦町を訪れる人が非常に多くなったもので、そういったことをもっと大きくするために展示をしようということで考えておりますし、(9)番目はイベントで声優甲子園ということで、去年は高校生の声優大会をやったのですけれども、ことしも引き続きやろうと思っております。それから、(10)番のところで名探偵コナンアクションパークということで、北栄町の免許センター跡地で去年やった巨大迷路のほかに、ジャンパーとか、キックターゲットとか、子供さんが遊べるようなコーナーをつくって楽しんでもらうような格好にしたいと思っております。
 広報宣伝等につきましては、リーフレットをつくったり、ポスターとかキャラバン活動を行ってPRに努めたいと思います。
 11ページでございます。「まんが王国とっとり」国家戦略プロジェクト推進補助金の審査結果ということで報告させてもらいます。
 5月9日に下のメンバーで審査会を開きまして、そこに書いてあるとおり採択させていただきました。去年はこの補助金、戦略プロジェクト補助金、10分の10で500万円、協働推進事業で2分の1で100万円ということだったのですけれども、ことしから事業を継続可能性といいますか、継続できるようにやはり自己負担を求めながらやろうということにしまして、戦略プロジェクトのほうでは3分の2ということで自己負担3分の1を求めながらやろうということにしております。
 内容的にいいますと、情報発信とか誘客とか、今後続けられるだろうというふうな観点から選ばせてもらいまして、12ページが採択事業の一覧でございます。上のほうの戦略プロジェクト事業の中の特に大きなものとしましては1番のところでございます。「サンデー」「電撃文庫(コミカライズ)」(仮称)展プロジェクトということで、これは小学館と角川文庫、コミカライズというのは角川文庫なのですけれども、角川文庫と連携しまして、その原画展を米子のほうでやるというふうにしております。これは全国的にもやっている部分があるのですけれども、大体6万人ぐらい来るので、それぐらいの間、それぐらいの人が米子――ちょうど米子ワンダーにあわせてやるようにしておりますので――人が来るのではないかというふうに思っているところでございます。
 安彦良和さんの『ヤマトタケル』作品展、これは因幡万葉歴史館で去年ヤマトタケルを取り上げたのですけれども、ことしは武内宿禰を取り上げて、これは因幡一ノ宮の宇倍神社の祭り神でもありますので、その辺の連携が図っていけたらというふうに思っておるところでございます。
 協働推進事業のほうでございますけれども、継続事業になるのですけれども、3番のマンガ寺子屋事業ということで、北栄町内の小学校、中学校で地元の漫画家の方が中学生とか小学生に漫画を教えて表現力を養うようなことも考えております。

◎前田委員長
 それでは、ただいままでの説明について質疑等を行いたいと思います。

○藤井委員
 観光についてですけれども、円安というのはおもしろいものだなと。国内観光が盛んになって、同時に海外のインバウンドが盛んになると。国内観光と海外観光のターゲットというのはそれぞれ違うのだろうと思うけれども、この際こういう傾向を定着させるためにやっぱり総合的な戦略を立てる必要があるという感じがするのですけれども、何か考えておられますか。

●安本文化観光局副局長兼国際観光推進課長
 御指摘ございました円安傾向で、海外からのお客様にとりましては、日本での可処分所得が2~3割ふえるというような効果で、今までかなり落ち込んでいた例えば韓国ですとか、そういったほうからもだんだん戻りつつあると聞いております。
 今回、香港のチャーター便の御報告を申し上げましたが、香港に限らず、台湾ですとか、さらには中国といったような多方面への働きかけを通じまして、さらには米子便のみならず近隣空港からも来ていただいて県内を観光していただくという大交流的な連携を強めていきたいと考えております。ですので、インバウンドの入り口を、裾野を広目に考えまして、近隣空港、それから県内の米子空港を含めまして、DBSも含めてまして、いろんな多方面の声かけを進めていきたいと。
 一番大事なのは、県内の受け入れ体制だと考えております。それはおもてなしということで、来ていただいたにもかかわらず、例えばカードが使えないだとか、あるいは言語表記が不備があって問題になるということになると、また来てくれないということになると思います。鳥取県に来ていただける、例えば香港からの方は日本へのリピーターが多いと聞いていますので、それは目の肥えた、舌の肥えたお客様が多いということなので、今回はチャンスでもございますし、試金石でもあると思っておりますので、これを機にいわゆる環境整備とそれからもてなし、機運の醸成ということに努めてまいりたいと考えております。

●岩﨑観光政策課長
 国内観光については、特に自動車道の開通の影響が大きいかなと考えておりまして、鳥取自動車道であれば、大阪とかの近畿圏もそうですけれども、さらに先の名古屋あたり、中京圏ですね、そちらからの観光客もふえてきている。さらにふえていくであろうと思います。一方で、松江自動車道の開通に伴って、広島側からの観光客も非常にふえているというふうに聞いています。特に出雲大社に行くお客さんが多いとは聞いているのですけれども、それぞれそういったお客さんをいかに鳥取県の中で周遊していただくか。あるいは先ほど安本副局長のほうからもあったとおり、広域に移動することができるようになってきていますので、市町村だとか都道府県を越えた周遊ですね。そういったことをいかにしていただけるようにするか、そういったところが中心になってこようかと思います。
 あと、個人客がふえている。自動車道で来る人たちもマイカーで来たりする方が非常にふえていますので、そういった個人客をターゲットにして、いろんなニーズが、需要、好みがあると思いますので、そういった好みをいかに満足できるようにおもてなしをしていくか。そういう市場の調査というのも非常に重要になってくるかなと思っていますので、そういうリサーチもしながら、個別の細かい対応をしておもてなしをしっかりしていきたいと考えております。

○藤井委員
 丁寧な御説明ですけれども、現状を網羅的に説明したという印象を受けるのですけれども、やっぱり最初にも言いましたとおり、国内観光というのは多分高齢者が多かったのでしょう。そういった分析をこの際きちんとすることと、彼らがターゲットとしているものは何かと。外国のインバウンドはまた違ったものなのでしょう。そういった意味で、もうちょっとポイントを絞った計画を、両方がやっぱり知恵を交換しながら精力的に対応してもらいたいというふうに思いますので、よろしくお願いします。

◎前田委員長
 答弁になっていないのだ。藤井委員は、国際観光と国内観光をどのようにマッチングさせるかということですから。

●細羽文化観光局長
 御指摘のところは大変重要なことだと思います。特に先ほどもありましたように、交通網の整備が進んでいるとか、経済情勢も変わってきておりまして、観光にとっては、国内に限らずある意味今チャンスの時期だと思いますので、今おっしゃったような戦略をぜひ立てて、もう一つは、今までは国際と国内と別々にやっておりましたが、受け皿というのはむしろ1つなので、そこのところをお客さんにとって魅力的なものになるように、そこを少し一体化して、特に受け地づくり、魅力づくりということはしっかりやって、お客さんに満足を与え、地域にお金が落ちるという仕組みづくりを我々もぜひ戦略を考えてやっていきたいと思います。

○藤縄委員
 ジオパークのエリアの見直しですけれども、基本的にはいいことだと思っております。当初、青谷の鳴り砂だとか、風土と人々の暮らしからいえば、貝がら節などもメッセージとして非常にいいわけで、今言った2点が学術のほうで審議されたのか、申請のときにそれが加わるのかどうかということが1点。
 それと、兵庫、京都のほうでもエリアの見直しはあるように情報が入っているのです。まだ確定の情報にはなっていませんが、そこら辺がどういうことになるのか教えていただければと思います。

●岩﨑観光政策課長
 1点目のほうは、私も今資料を持ち合わせていなくて、また確認をしてまいります。
 2点目については、京都のお話はちょっと伺っていまして、総会の中で、エリアの見直しにおいて天橋立のある宮津市の意見というのも聞くようにという附帯決議がなされたと伺っていますので、宮津市のほうに意見を聞いて、それを踏まえてジオパークのエリアの見直しを進めていくというふうには承知しております。

○藤縄委員
 宮津の天橋立は最初から議論になっておった部分があって、天橋立は世界遺産を目指していたようですが、なかなかというような状況の中でジオパークにシフトするということのようですので、エリアに入れるということはやはり大きな財産だと思う。そのことが出てきたら、県としても協議会のメンバーとして天橋立も入れてもらうようにしたらと思っておりますが、いかがですか。

●岩﨑観光政策課長
 今の御意見も踏まえて、協議会の中で話をしていきたいと思います。ありがとうございます。

○銀杏委員
 今のジオパークの件ですけれども、最初の質問がちょっとよくわからなかったので、重なったら申しわけありません。
 いわゆるエリア拡大の審査と、来年の定期的な再審査等の重なりとか、その辺はどうなるのかを、似たような時期になるのではないかと思って心配するわけですけれども、そこのぐあいを教えていただきたいのと、4ページの主要観光施設等の入り込み客数ですが、去年も質問したと思ったのですが、ジオスポットとか関連施設の入り込み客数ですね、例えばジオパークセンターとか遊覧船とかいろいろありますけれども、とっておられないのか。とっておられたら増減等を簡単で結構ですから教えていただきたいと思います。
 漫画で1つ。去年高校生とか中学生の漫画を募集して本にしたりしておりましたけれども、あれの継承というのは、きょうの報告には特になかったのですけれども、活用、継承というのはされるのかどうかお伺いしたいと思います。

●岩﨑観光政策課長
 1点目、ジオパークのエリアの見直しの手続の話ですね。
 今、ジオパーク推進協議会の学術部会というところでエリアの見直しは適切であると判断されている状況になっています。再審査ですね、そのスケジュールと合わせてこの見直しをしていくことになるので、同じ流れで進めていく予定です。なので、来年の秋ですね、26年の秋ごろにもともと認定されている部分の再審査の結果とこの見直しとあわせて発表されるという予定になっております。
 2点目のジオパークの関係施設の入り込み状況については、済みません、今資料を持ち合わせておりませんので、また後でお渡しをさせていただきたいと思います。

●前田まんが王国官房長
 高校生のマンガ応援団というのは教育委員会のほうが去年からつくっていまして、ことしも同じような活動をする予定でございます。平成27年に近畿の高校文化祭というのが鳥取で開催されるのですけれども、それにあわせて漫画の部門も強化しようということで去年から始まったものでございまして、去年はとりコレということで鳥取県の食とかを漫画にしてもらいました。ことし、その本をつくるかどうかというのはちょっと今はっきり覚えていないのですけれども、とりあえず活動することは間違いございませんので。

○銀杏委員
 ジオパークですけれども、同時審査になるということなのですが、ちょっと心配な部分がありまして、不利になるのかなという気もするのですけれども、どうなのですか。だから、現状のエリアの中でどれだけ活用されているのか、また保存とか教育がされているのかといったふうなことがなるのですね。それに新しいエリアが入ってくるというのは、どうなのですかね。大体有利に働くのか、不利に働くのか、どういうふうに思っておられますか。

●岩﨑観光政策課長
 済みません。正直なところ、私もこれにかかわってまだ日が浅くて、その感触がよく承知できていないのですけれども、これで不利になるという話はまだ伺ってはいないので、これで大きく厳しい状況になるということはないと思います。

○興治委員
 1点だけ、漫画についてであります。
 県内でこの夏を中心にしてさまざまなイベントが企画されていると。秋もですけれども。県外から多数のお客さんに来ていただきたいと思うわけですけれども、そのために当初予算で東京にアンテナショップ的なものを開設するということで、こういったイベントの情報発信であるとか、関東方面からの誘客であるとか、そういうことに貢献をする窓口であろうというふうに認識しているのですけれども、今回報告の中には触れられていないのですけれども、現状とか、今後のスケジュール的なものとか、そのあたりはどういうふうになっているのでしょうか。

●前田まんが王国官房長
 お尋ねの件は、秋葉原に設置するアンテナショップの件だと思います。
 今のフレームは、米子にmammというコンテンツ産業の集団があるわけですけれども、そこが秋葉原に出るときに県が応援しましょうということで今進めているところでございます。そのアンテナショップをどこに置くかというところで今mammさんのほうが考えておられまして、ぴったり来る候補地がないということで、今はそういうふうになっておりまして、まだアンテナショップができている状況ではございません。ただ、これからどこがふさわしいのかという具体的な場所を探しながら進めていくのだろうと思います。といいますのも、家賃の2分の1をmammが自前で払う分がありますので、どうしてもめがねにかなったところでやりたいという思いがありまして、基本的にアンテナショップのほうはコンテンツ産業の育成ということで、自分のつくったコンテンツとか漫画とかそういったものを売るというふうなイメージのところでございます。
 今、委員がおっしゃったように、東京とか関西の漫画のPRにつきましては、東京本部とか関西本部のいろんなツールを使いながらこれから進めていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。

○興治委員
 そうすると、ちょっと僕のイメージと違うのかなという気がするのです。結局、漫画、アニメだとかそれに絡むコンテンツ、それから物品とか、そういうものを販売、宣伝するような出先であるということで、県内で漫画関係のイベントなどをやるに当たって、そこが発信の窓口になったりとか、あるいは集客のための窓口になったりとかというような機能は果たさないのですか。

●前田まんが王国官房長
 まず初めに、まだ店ができていないというのは事実なのですけれども、ただ、店ができて、アンテナショップができて、鳥取県のもののコンテンツを売るとか、そういう話になると、それを含めてまんが王国とっとりのPRとか、まんが王国のイベントとか、そういったPRはもちろんしてもらえるものだと思っております。
 ですので、今その店自体がまだできていないので、今そこを求めるのはちょっとつらいのですけれども、行く行く店ができ上がった暁には、自分のところのコンテンツ以外のものについても、鳥取県のまんが王国のPRとか委員がおっしゃったようなことはしていただけるものだというふうに思っているところでございます。

○興治委員
 新橋に鳥取県のアンテナショップがありますね。これは県内産のものを試行的な販売をやったりとか、そこから情報を得てフィードバックをしてより改善をしていくとか、あるいは観光情報を発信するとか、誘客につなげていくとかという、そういう窓口だろうと思うのです。だからやっぱり県全体の漫画関係の事業などに対して貢献できるような窓口であるべきではないかと思うのです。にもかかわらず、今の答弁を聞いていると、やってもらえるものと思いますということで何かはっきりしない。そこはやっぱりもう少しはっきりさせる必要があるのではないか。県がお金も半分ですか、出すわけでしょう。だから、出すことによって、県内の漫画関係のことについて何をそこでやってもらうのかということをもっと明確にすべきではないかと思うのですが、いかがですか。

●前田まんが王国官房長
 関係者の方とその辺よく話し合ってみたいと思います。

○興治委員
 よく話し合ってください。

○国岡委員
 1点だけ。ゴールデンウイークの主要観光施設の入り込み客数というのがありますけれども、私が気になるのは、こういったときに泊まってもらう、食べてもらう、県内に金を落としてもらうということが一番大切だと思うのですけれども、宿泊状況だとかそういったデータというのは把握されているのでしょうか。

●岩﨑観光政策課長
 全体としてのものは今の時点でちょっと把握はできていないのですけれども、特定の旅行業者の宿泊状況はある程度把握していまして、ただ、まずちょっと申し上げておかないといけないのは、最近のトレンドとして、旅行会社に予約をしてツアーで行くようなお客さんというのは減っていて、個人で例えばネットで予約したりとか、個人でも自分で調べて行く人がふえているので、完璧に捕捉するのは非常に難しい状況になっています。なので、私が今申し上げるデータは限定的な一部のデータにすぎないという前提でお聞きいただきたいのですけれども、鳥取県でいいますと、ことしのゴールデンウイークの宿泊状況は少し増加しています。前年比でいうと104.8%です。一応5日間の合計にしています。4月の27、28、5月の3、4、5、この辺の5日間のトータルでいうとそういう感じで少し伸びている。恐らく出雲大社の大遷宮があって、島根県内に泊まる人も多いのですけれども、例えば鳥取県の西部とか、あるいは中部に泊まる人もいるというふうには伺っていますので、そういう波及効果が結構あるのではないかというふうには思います。
 あと、鳥取道ですね。鳥取道を通って砂の美術館とか砂丘とかに来られた方が、中部とか東部に泊まられるという傾向も若干ふえているようには感じます。

○国岡委員
 個人客がふえてきているというのは重々承知しておりますけれども、やっぱりそういったものも各宿泊施設等に問い合わせできる体制だとか、やっぱり逐一そういうのを把握するということは大事だと思うのです。県外から来ていただく皆さんの回られるルートが宿泊につながってくることになると、そこも検討しながらどういうふうに来ていただくかということが大事だと思うのです。素通りで行かれる、ちょっと寄っていかれるでは、鳥取県に来られた人はふえても、実際の実利が鳥取県に落ちないということになるので、そこもやっぱりこれからしっかり分析していただきながら検討していただくということをお願いしたいと思います。

●岩﨑観光政策課長
 おっしゃるとおりだと思います。宿泊するかどうかでやっぱり3倍ぐらいお金の落とし方が違うと伺っていますので、いかに宿泊していただくか、あと食事とかいろんなコンテンツでいかに楽しんでいただくか、その辺をしっかりとしていきたいですし、そのためにやっぱりリサーチをしっかりしていく必要があると思いますので、その辺は頑張ってやっていきたいと思います。

○福田副委員長
 前田まんが王国官房長に質問させていただきたいと思います。ゴールデンウイークの主要観光施設の入り込み客数を見ますと、水木しげるロード、青山剛昌ふるさと館が下がっていますね。昨年大きなイベントをやられて、そのイベントをやられた意味というのはこういう既存の施設の維持発展のためにもやられたというふうに思っていますけれども、翌年のことしのこのゴールデンウイークに軒並み下がっているというのは、何かやっぱりマッチしていないところがあったり、またその層に届いていなかったりというところがあると思うのですけれども、そういうゴールデンウイークに対しての鳥取県としての商品造成といいますか、そういう層に対してのアプローチとか、どういう取り組みをされたのでしょうか。
●前田まんが王国官房長
 まず、青山剛昌ふるさと館なのですけれども、5月4日が名探偵コナンの誕生日ということで、それにちなんだイベントをやっております。この資料では減っているのですけれども、ちょっと言いわけっぽいのですけれども、例年に比べたらふえているというのが青山剛昌ふるさと館の見方でございまして、去年はちょっと多かったのですけれども、ふだんの年に比べたらことしは多かったという話で、そんな感じです。
 水木しげるロードのほうは、4月27日にみなとさかい交流館で新たなゲートウエイというか、県内の漫画を紹介するようなところをつくったのですけれども、その際にあわせて、また新しい着ぐるみをつくってそのパレードをやったり、そういったソフト面での充実というのはよくやっていて、毎週日曜日には必ず着ぐるみをパレードさせているようなところがありまして、そういう意味でよくしているところだと思います。
 この減りは、そうはいっても減っているのですけれども、今後頑張っていきたいというふうに思っておるところです。

○稲田委員
 ちょっと何点か漫画について。まんが王国とっとりの元老院の開催ということで、漫画だと思えば漫画なのだから漫画的に質問してもいいのかなと思ったりもするのですけれども、やっぱり事柄が事柄ですから、きちんと答えてほしいわけですが、このまんが王国とっとり元老院に係る予算とまんが博・乙の予算はどれぐらい考えておられるか、ちょっとお聞きしたい。

●前田まんが王国官房長
 まず、まんが博・乙でございますけれども、当初予算で9,300万円の予算がございます。
 元老院のほうは、基本的には予算立てはしておりません。かかる経費といいますのは、基本的には東京から来られる旅費というふうに思っておりますので、標準事務費のほうで回そうと思っているところでございます。

○稲田委員
 元老院で東京からというと、顧問の千葉さんや里中さんの旅費ということですか。(「はい」と呼ぶ者あり)それでは、それぞれ県内の各地から来られる議員の人についてはどういうぐあいになるのですか。

●前田まんが王国官房長
 交通費を実費弁償させてもらおうと思っています。それから民間の方に若干の謝金を準備しております。

○稲田委員
 そこで、水木は原口さんが一番最後に書いてありますからこれはいいのだけれども、いわゆるこのまんが博についての御三家と言われる水木、青山、谷口、これらについてはこのメンバーの中には入っていないわけですか。それらの関係の人たちは入っていないのですか。どういうことなのでしょう。

●前田まんが王国官房長
 そのお三方を代表するということで、小学館集英社プロダクションのほうにお願いに行ったのですけれども、基本的にはその許諾を与える事務だけなので、こういうものに入るのはちょっとふさわしくないというふうに断られまして、そういうのが今の状況でございます。

○稲田委員
 断られたというのは、どういうことで断られたのか。

●前田まんが王国官房長
 著作権の関係で、小学館プロダクションのほうがうちのやることに許諾を与えるといいますか、丸とかペケとか与えるだけなので、こういう鳥取県の将来像の部分について、担当の者をよこすのは今回はこらえてくれということで断られました。

○稲田委員
 そうすると、水木さんはいいよと言ってくれたわけですね。著作権云々かんぬんということは言っていない。(「はい」と呼ぶ者あり)
 もう1点。今度は、話し合うテーマ。4点ここに掲げてあるわけですが、これは第1回のその元老院とやらの会議のテーマで、これは毎年毎年開くたびに毎回毎回このテーマが違うということですか。それとも基本的にこの4点のテーマでずっとやっていくのでしょうか。

●前田まんが王国官房長
 まんが王国とっとりの将来像を考えたときに、漫画の持つ力で地域を元気にしていこうという、そういう意味での将来像というのは皆さん共有しているものだろうと思うのです。その中で、では具体的に何ができるだろうかという話の中で、地域おこしであったり、観光であったり、コンテンツ産業の育成であったり、それから人材育成であったり、そういった大きなテーマというのはほとんど変わらないような気がしているのです。その中でどうやって進めていくかという。大きなテーマはこの1から4までになるはずだと思っています。それをどういうふうに進めるかとか、さらにこんなことを加えたらいいのではないかというふうな委員からのつけ加えがあるかもしれませんけれども、ベースとしてはこの4つだというふうに思っているところでございます。

○稲田委員
 それでは、この4点を一応ベースにして、それぞれまた派生した問題点について語られるのでしょうけれども、例えば(2)ですよ。地方における漫画家やクリエーターの育成ということですよ。まさに漫画家の育成ということですね。これもまんが博の時代からずっと言われてきておったことなのですけれども、このメンバーの中で、例えば顧問は漫画家だから置いておいて、この人たちが常時この元老院とやらの元老院議会に参加されるならそれはそれでいいですよ。ですけれども、そうでない。議員と書いてあるけれども、多分常議員ぐらいだろうと思うのです。それに執事の知事というのも、これもちょっと噴飯物のような気がするわけですけれども、そういった議員が話をしておる中で、本当に漫画家の育成とかクリエーターの育成ができるのか。

●前田まんが王国官房長
 (2)番のところのクリエーターとか漫画家の部分の育成をどうするかという、この人たちで話ができるかというところだろうと思います。
 その中では、議員さんの中で寺西竜也さんという漫画家がいらっしゃって、この方はコンテンツにも絡んでおられる方です。それからあと、小坂さんという京都国際マンガミュージアムの方も、いわゆるコンテンツ産業とかを京都のほうでされている方でございます。それからあと、明治大学のほうもいわゆる国際日本学部というのをつくってそういったことをされようとしているところでございまして、方向性の議論はできるというふうに思っておるところでございます。

○稲田委員
 やってみて、今官房長が言われるようにそれに期待をするしかないのですけれども、いつも2点大きな問題があって、1点は、いつもかかわってくるのが、何をするにしても、このまんが博・乙にしても、こういう元老院の開催をする、そしていわゆる漫画家をつくるのだ、コンテンツ産業の育成をするのだというような、それからまんが王国の拠点施設を整備するのだということになってかかわってくるのが、要するに、版権、著作権の問題ですよ。これがずっとぶら下がってくるわけですね。
 そういったところで、本当に水木さん、青山さん、谷口さんというこの3人の地元出身の著名な漫画家がいらっしゃるのであれば、そういうその著作権の問題についてもう少し突っ込んだ議論を、まけてくれとかただにしてくれとかという議論ではないけれども、ですけれども、我々もこうやって水木さんや青山さんや谷口さんを売り出しているわけだ。県がバックアップ、バックアップということもないかもしれないけれども、それを利用してお互いに生きていこうとしているわけでしょう。だから、やはり水木さんも青山さんや谷口さん自身も、少しは県がやるこういう催しについて協力的であってしかるべきだという声が地元にはあるわけです。現実に地元の人は、境港の人でもおっしゃっておられる。米子の人でもおっしゃっておられるのです。私は青山さんや谷口さんのほうの中部、東部に出かけていってどうだという御意見を聞いたことはないけれども、そういう話があるわけです。
 だから、版権について鳥取県がやる公のこういう催し物についてはもう少し歩み寄った考え方というものが先方にあってもいいと思うわけですが、今までの交渉の中からそれはどういうぐあいに考えているのですか。

●前田まんが王国官房長
 昨年、小学館を通じて著作権の交渉をさせていただきました。一番最初に、国際まんが博をやる前に、例えば水木さんのところであれば、5~6年前だったのでしょうか、今稲田委員がおっしゃるとおり、割と著作権が緩くて、割と自由に使えたような面はあったのだろうと思います。ただし、調布市のほうが水木プロと包括契約を結んで、水木さんの作品を使わせてくださいというふうに、それが多分4年ぐらい前だったと思うのですけれども、包括契約を結んでから、水木プロのほうがいわゆる権利ビジネスといいますか、著作権をビジネスにしたような格好になった部分はあります。ただ、小学館とか普通の世界でいいますと、それは至極当たり前の話で、今まで緩かった水木さんがちょっと異常だったというふうな話もあります。
 そういった意味で、水木プロが今すごくかたくなったかというと、普通に戻ったといいますか、普通より優しいぐらいだというふうに言われていますので、それはそれでそうだったような感じがします。
 あと、この中でそれをどういうふうに話をしていくかというと、基本的には地域おこし、漫画を使った地域おこしの部分で協力体制の話とかできればいいのかなというふうに思っているところでございます。

○稲田委員
 今おっしゃっていることはわかるのです。確かに私の知り合いもこの版権を取り扱っておった時期があるというのは前田官房長もよく御存じですね。そのときには大変緩やかだった。しかし、だんだんだんだん版権の取り扱い、著作権の取り扱いが厳しくなってきた。それは確かにそうなのですよ。だからそれは当然そうだし、版権というものは権利だから、当然権利の行使は厳しくあるべきだから、そこのところをいいかげんにしろなどと私は言っているわけではないのです。
 だけれども、ここまで大っぴらな、公の、県がかんだ公のこういう催し物をする、イベントをする、そういうものの中で、もう少し歩み寄ってもらえないか、水木プロにも歩み寄ってもらえないか、青山さんにも谷口さんにも歩み寄ってもらえないかということをあえて私はこの常任委員会で言いたいと前から思っておったわけです。水木さんのほうにもこの常任委員会を聞いていてほしいと思うのだ。青山さんも聞いていてほしい。ほかの版権の売り買いであれば、これは権利の行使だからやはりちゃんと厳しくやるべきだ。ですけれども、鳥取県が売り出す、しかも地元の漫画家のイベントや催しなのだから、そこのところはもうちょっと先方さんにも歩み寄った姿勢があってしかるべきではないか。それについてどういうぐあいに県が取り組んでおるのかという、そこの部分を聞いている。それは権利の行使だからしようがありませんよという今の話なのだけれども、それをそのまま私が受け取っていいのかということを再度聞きたい。

●細羽文化観光局長
 稲田委員の御発言の趣旨は私もよく理解できました。
 一方では、先ほど官房長が言ったような状況もあるわけなのですが、方向性としては、やはり水木さんについては本来の形になったとはいえ、そこをもう一遍スタート台にして、今言われたような方向性で、地域としても地元出身の漫画家さんと協力をしていろんな新しい事業をやっていきたいという、そういう方向性で来ておりますので、どうなるかわかりませんが、我々としてはそういうことを訴えて、著作権の部分についてもいろいろ御配慮いただく、御協力をいただくということはいろんな形で、この元老院に限らず、個々の事業を進める中でお願いはしていきたいと考えております。

◎前田委員長
 そのほか。(なし)
 警察本部及び文化観光局については以上で終了いたします。
 執行部の入れかえをしますので、5分ほど休憩します。

午前11時01分 休憩
午前11時05分 再開

◎前田委員長
 再開します。
 引き続き、地域振興部及び県土整備部について行いたいと思います。
 まず、地域振興部の米子-羽田線の期間限定増便及び機材大型化について、香港EGLツアーズによる夏季の大規模連続チャーター便について、鳥取市からの鳥取駅前駐車場用地売却の申し出への対応について、寺口交通政策課長にお願いします。

●寺口交通政策課長
 地域振興部の資料の1ページをお願いいたします。米子-羽田線の期間限定増便及び機材大型化につきまして報告させていただきます。
 5月9日でございましたが、ANAより6月以降の運航ダイヤの一部変更が示されました。その中で、米子-羽田線につきまして、期間限定ではございますが、増便及び機材の大型化が実施されることになりました。
 まず、増便につきましてですが、期間が本年10月1日から10月26日までの約1カ月間、今1日5便飛んでおりますが、これを1便増便して6便になるということでございます。ふえる分につきましては、資料に記載させていただいていますダイヤ表の太い線で囲っているところでございます。これまで昼間の期間4時間以上あいていた部分なのですけれども、ここに1便増便されるということで利便性が非常に上がるものというふうに思います。
 続きまして、機材の一部の大型化についてでございます。この大型化につきましては、来月6月1日から、終期は同じく10月26日までということで、米子-羽田便で実施されます。現在飛んでおります5便中の2便が大型化されるということでございます。その便数につきましては、その太枠で囲っております今回増便になるところの上下2便、2往復でございます。大型化の内容につきましては、現状のB737-800、定員でいいますと約170人乗りの機材でございますが、これをB767、約270人乗りの機材に変更されるということで、100人程度の増加がなされるところでございます。
 このような増便等に対しまして、県といたしましても羽田空港内のレストランと連携した県産食材のPR、こういったものにあわせた鳥取-羽田、それから米子-羽田便、こういった県内の路線のPRですとか、ANAと連携しました鳥取への送客キャンペーン、こういったものの継続実施、それから県の観光連盟の観光プロモーター、それからインターネットを利用して旅行商品などの販売に力を入れております旅行会社、こういったところとの連携によります山陰向けの旅行商品の造成、こういったものの働きかけを強化してまいりまして、この増便に見合うような利用率に上げていきたいというふうに考えているところでございます。
 次に、香港EGLツアーズによる夏季の大規模連続チャーター便につきましては、先ほど文化観光局のほうから報告させていただきましたので、省略させていただきます。
 鳥取市からの鳥取駅前駐車場用地売却の申し出への対応につきましては、後ほど県土整備部のほうから報告させていただきたいと思いますので、省略させていただきます。

◎前田委員長
 続きまして、私立中学校・高等学校における体罰の実態把握調査の結果について、今岡教育・学術振興課長。

●今岡教育・学術振興課長
 続いて、資料の3ページをお願いいたします。私立中学校・高等学校における体罰の実態把握調査の結果について御報告いたします。
 大阪の私立高校における痛ましい事案が発生して以来、全国的な社会問題になっている体罰につきましては、1月末に文部科学省のほうから平成24年度中の実態把握の全国調査ということで各県に依頼がありまして、本県の私立学校におきましても調査を行いましたので、その結果を御報告いたします。
 調査方法等につきましては、資料の下部に記載のとおり、2月から4月にかけて各学校におきまして生徒、保護者、教員に対しアンケート調査を行い把握したものでございまして、全ての私立中・高9校で実施したものでございます。
 集計結果は表にしております。把握件数は中学校1件、高校5件の計6件、被害を受けた生徒数も中学校1人、高校5人の計6人でございます。体罰の状況としては、場面は部活動とするもの、場所は運動場、体育館、体罰の態様は素手で殴る、被害の状況としては被害なしといったものがそれぞれ最も多い結果となっております。また、体罰把握のきっかけは、生徒の申告及び教員の申告が最も多く、体罰事案把握の手法は当事者教員が最も多く、次いで被害生徒、保護者となっているところでございます。
 この結果を受けた今後の対応でございますけれども、このたびの調査によりまして県内の私学でも体罰の事案が把握されたということはまことに残念なことと思います。もとより、体罰は学校教育法で禁止されておりまして、生徒の身体だけでなく心をも傷つけるものでございます。県としても、こういった体罰がなくなるよう各学校に取り組みを進めていただきたいと考えておりまして、既にこの調査結果を各学校にもフィードバックいたしまして、体罰禁止の徹底を改めて要請したところでございます。
 さらに、今後としましては、国や県のほうでも体罰防止指針といったものの策定を検討しておられます。こういった情報を提供しながら、体罰防止に関する意見交換、あるいは情報交換、助言といったものを行ったり、あるいは部活動につきましては県教委のほうでも指導者研修を計画しているということでございますので、こういった場も活用しながら取り組みを進めていきたいというふうに考えております。

◎前田委員長
 続きまして、鳥取環境大学理事長(学長)の選考について、吹野地域振興部参事にお願いします。

●吹野地域振興部参事
 資料の4ページをお願いいたします。鳥取環境大学の理事長、学長になる理事長でございますけれども、その選考につきまして御報告をさせていただきます。
 現在の理事長の任期が、法律、地方独立行政法人法及び定款の特例規定に基づきまして、24年4月1日から26年3月31日までの2年間となっております。これによりまして、次期の学長を現在大学のほうで選考の手続を進めているということでございます。
 選考の方法及び日程でございますけれども、まず、地方独立行政法人法第71条及び定款11条の規定に基づきまして、学長選考会議を設置するということになっておりまして、委員につきましては、2の(1)で記載をしておりますけれども、経営審議会から推薦された委員、教育研究審議会から推薦された委員の6名でございます。ちなみに、経営審議会及び教育研究審議会というのは大学の学校法人内に設置されている審議会でございます。
 (2)でございますけれども、学長となる理事長の任期でございますが、これは次期の学長から適用される任期でございますけれども、4年が原則でございまして、再任される場合は2年ということになってございます。
 学長となる理事長選考の流れでございますが、両審議会から学長選考会議のほうに推薦をするということになっておりまして、既に経営審議会は5月2日、教育研究審議会は4月24日に推薦依頼がなされてございます。それを受けまして7月中に学長選考会議のほうに推薦者が来るということになってございます。その結果、学長選考会議の中で最終的に候補者1名を決定していくということでございます。おおむね10月ごろをめどに設置者のほうに届け出がされるということでございます。

◎前田委員長
 それでは、ただいままでの説明について質疑等を行います。


○興治委員
 3ページの体罰の関係ですけれども、簡単なことからですけれども、アンケートの6番は体罰事案を把握したきっかけが何であったかということかと思うのですけれども、7番の把握の手法というのはどういうものなのでしょうか。学校側が体罰事案についてこんな手法で把握をしているのだということなのでしょうか。ちょっとその違いの説明をお願いしたいと思います。

●今岡教育・学術振興課長
 把握のきっかけと把握の手法についてのお尋ねでございます。
 把握のきっかけと申しますのは、アンケート調査を生徒、教員、保護者にいたしましたので、生徒のほうから訴えがあったもの、あるいは教員のほうからだけ申告があったもの、あるいは両方からあったもの、いろいろケースはあるようでございます。生徒のほうから訴えがあった場合、教員からの申告があわせて出ていなかった場合でも、当事者教員ということで話を聞いたりするということでございます。ですので、重なったりしている部分もございますが、事案の把握の手法としては、まずは当事者教員から把握したものについて事情を聞くと、そういう流れになっているものでございます。

◎前田委員長
 何だかよくわからない。

○興治委員
 僕なりに解釈すると、6番でアンケート調査で回答がありましたと。生徒からの訴えが4件でしたと。ついては、教育・学術振興課がその訴え出た生徒の訴えをもとにして当事者教員とされている人6人から体罰事案の中身について聞いたということですか。

●今岡教育・学術振興課長
 ちょっと説明が不足しておったかもしれません。この調査は、私立学校につきましては、各学校が直接実施するというものでございまして、当課には結果が報告されているということでございますので、実際の調査は、生徒のアンケートで声が上がってきて、それについて学校が当事者教員のほうから話を聞くというのが流れでございます。

◎前田委員長
 これはわかりにくい。7番の体罰事案の把握の手法。当事者教員で切ってあるかもわからないのだ。これは当事者教員からの聞き取りですか、アンケートですか、そこをきちんと言ってください、この4つ。

●今岡教育・学術振興課長
 失礼しました。当事者教員からの聞き取りという意味でございます。

◎前田委員長
 その次は。

●今岡教育・学術振興課長
 ですので、手法としては当事者教員、あるいは被害生徒、あるいは保護者ということで、関係する生徒、教員からの聞き取りを行って把握したということでございます。

◎前田委員長
 要は、6番でアンケートをしてきっかけをつくって、7番で聞き取りをしたと、こういうことか。

●今岡教育・学術振興課長
 はい、そのとおりでございます。

○興治委員
 わかりました。1番から7番まで通し番号がつけてあるので、全てがアンケートであるかのような書き方になっているので、7番はアンケートではない。アンケート結果をもとにして確認をしたということですから、それはやっぱり書き方を変えて報告されたほうがいいと思います。
 それと、結局学校が自主的に調べたと。その結果を学術振興課のほうで集計をして文科省に報告をしたということですね。一番下のほうに、体罰をなくす取り組みを進めていただくための情報提供や助言などを行っていくと。これは、学術振興課が行うことというふうに理解すればいいのですか。どのようなことをやられるのでしょうか。

●今岡教育・学術振興課長
 県内の状況をこういう形で所轄庁として把握したわけですので、その結果に対して県のほうでどのような対応かということで下に書かせていただいたものでございます。

○興治委員
 だから、どんなことを対応されるのですかと、その中身を聞いているのです。

●今岡教育・学術振興課長
 先ほどもちょっと申し上げましたけれども、既に行った対応といたしましては、文科省の依頼で県内でこのような調査結果であったということで、その調査結果を各学校にお知らせというか、フィードバックさせていただきまして、その上で改めて体罰禁止の徹底を要請する文書を出させていただいたところでございます。
 さらに今後の対応といたしましては、国のほうで体罰防止のための指針を今検討しておられる、あるいは県教委のほうでもガイドラインといったものを検討しています。そういったものの情報を提供しながら、各学校と県のほうで体罰防止に関する意見交換のようなことをやりながら、各学校の取り組みを促していきたいなというふうに思いますし、具体的なものとしては、部活動の関係で県教委のほうでスポーツの適正指導のための指導者研修というものを計画しておられるようですけれども、そういった場も活用しながら、体罰防止の各学校の取り組みを進めていくようにしたいというふうに考えております。

○興治委員
 結局、文科省の依頼に基づいて各学校が自主的に調査をしたということだと思うのですね。上がってきた情報は、生徒とか保護者にしてみれば、こんな体罰があったということについてアンケートに書いて、それが学校側に知れるといろいろまずいことがあるのではないかというような意識が働いて、実際のことについてアンケートに答えずにしてしまったというようなことも考え得るような気がするのですけれども、こういったアンケート調査の事実性といいますか、確からしさ、そういったものはどの程度のものだと評価されていらっしゃいますでしょうか。やっぱりそこがある程度はっきりしてこないと、今県のほうでもガイドラインをつくられるというお話でしたけれども、国の指針に基づいてつくるという意味かなと思って聞きましたけれども、やっぱり県内の私立学校の実態を捉えた上で、県内的に必要なガイドラインをつくらないといけないのではないかと思うのですけれども、その意味でやっぱり事実を正確に把握するということが大切ではないかと思いますが、その2点についていかがお考えですか。

●今岡教育・学術振興課長
 この調査自体は、悉皆調査ということで、生徒、保護者、教員一人一人にアンケート票を配られまして、それを密封した状態で返却してもらいまして、それを各学校では、誰でもというのではなくて、校長とか、教頭とか責任ある立場の人が限定的に取り扱うというふうな、そういう秘密を守りながらといいますか、厳正に調査されたというふうに聞いております。ですので、学校のほうでは適切な調査をやっていただいているのではないかというふうに考えているところでございます。
 ガイドラインにつきましては、現時点で私が考えておりますのは、この体罰の問題は公立、私立共通の話でございますので、国の指針、あるいは県教委のつくられるガイドラインを活用しながら、私立のほうでも体罰防止の徹底が進むようなことでやっていただきたいというふうに考えております。

◎前田委員長
 興治委員は、国のガイドラインではなしに県独自でつくるべきではないかと言われている。そこを回答してください。

●今岡教育・学術振興課長
 現時点で、私としては県教委のガイドラインを参考にさせていただくということを考えておりますけれども、私学独自のほうのをつくるかどうかについては、要検討ということとさせていただきたいと思います。

◎前田委員長
 多田部長、総括してください。

●多田地域振興部長
 最後のお尋ねの点ですけれども、国は今指針を作成されているということです。それとともに、県教委のほうでも県のガイドラインというのを策定することにしておりまして、先ほど課長も申し上げましたように、私立、公立にかかわらず、この体罰の問題は共通するところがございますので、こちらの私立学校の調査で判明した事実も県教委などに伝えるなどして、県としてのガイドラインをどういうふうにつくっていくかというのは、我々も県教委と連携しながら対応してまいりたいと思っております。

○興治委員
 要するに、私立学校で6つの事案が把握できたわけですね。だから、これがどんな経過で、どういった原因のもとに起こって、どんな被害が出ているのか、それがその他生徒等に対する影響はどうなのかとか、やっぱりそういったところをきちんと現状を具体的に把握をして、それに基づいたガイドラインというものを、もちろん県教委のものを参考にされればいいと思うのですけれども、やっぱり学術振興課でその私学版、いじめの問題などでもやっぱり学術振興課で私学に対する独自の取り組みが必要だろうということでさんざん議論がこの中でもあったところですので、私学に対する関与、あるいは助言、そういったものを適切に行えるように、ここできちんとその現状を把握してもらいたいと思うのです。
 ついては、私学、学校を信用しないというわけではないのですけれども、こういったことが法的に可能かどうかわかりませんけれども、いわゆる密封された封筒を県のほうで直接あけて中身を把握をするというようなことがもし可能であれば、そういったことも検討されてみたらどうかなという気もしますけれども。以上、意見です。

◎前田委員長
 ちょっと法律からすると、おかしかった。私学は独立していますよ。官が口は出せないですよ。

○興治委員
 なるほど。わかりました。

○藤縄委員
 手元に公立の中・高がないから聞くのですけれども、私立のほうと多い少ないの認識はどういうふうに持っておられますか。

●今岡教育・学術振興課長
 県教委のほうで集計されました公立学校の中学校の結果の数字で手元にありますのは、中学校では19件発生して22人の被害生徒。高校につきましては11件発生して24人の被害生徒があったと。全体的な数字はこのような状況でございます。学校の数とか生徒の数とかいろいろあるので、なかなか難しいところなのですけれども、私学で6件という数字があったというのは非常に重たいことだとは思っております。

○藤縄委員
 重たいということは、率としては、判断としては多いではないかという認識なわけですね。

●今岡教育・学術振興課長
 全国集計とかもまだ出ておりませんので、全国的に見て鳥取県がどうなのか、その中で公立と私立比べてどうなのかというのは、ちょっとにわかにはまだ評価しかねているところでございますけれども、件数が上がっているということ自体は重く受けとめないといけないと思っております。

○藤縄委員
 全国のことは別として、鳥取県の中での判断でいいと思います。ガイドラインのことは、今の多い、少ないを参考にされて判断されて検討されたらいいと思いますので。

○銀杏委員
 1ページですが、増便と大型化というのが期間限定でもされるということです。去年はまんが博とかマンガサミットもありまして、やはり大型化、増便もされましたけれども、ことしもされるというのは、一時的でも鳥取県にとっては非常にチャンスだなと。この時期にしっかりお客さんをふやしていくと次につながるだろうと思うわけですが、ただ、航空会社がこういう取り組みをしてくれるというのは、単なる働きかけだけでは難しいのだろうなと。実際いろいろと旅行客がふえてきておるのかな、またはビジネス客がふえているのかなというふうに考えるわけですけれども、例えば旅行商品がそれでもぼつぼつふえてきたとか、旅行会社からいろいろな働きかけが航空会社のほうにあったとか、もしくは自然に個人の旅行者がふえてきておるとか、どういうふうな分析をされておるのか、現状を教えてほしいのですが。

●寺口交通政策課長
 旅行者と関連した動きでございますが、ANAさんが飛行機を飛ばしておりまして、実は県とANAさんと近年はかなり連携を密にしておりまして、例えばANAさんのホームページの中に、山陰をテーマとした旅行商品、それから旅行ルート、こういったものの情報をリンクを張って旅行会社と一緒につなげられるような、そういったホームページの構成をANAさんのホームページの中でやっていただいたりとか、それからANAさんそのものに「うっとり鳥取キャンペーン」といったような形で、ANAさんの航空券と鳥取の宿泊、こういったものをセットにした旅行商品をこのネットで申し込んでいただきますと、抽せんで鳥取県の特産品を贈るといったような取り組みを近年力を入れてやってきております。こういった部分の効果もあって旅行者というのが近年ふえてきているように伺っております。そのあたりの点がきいているのかなというふうに考えております。
 こういったことにつきましては、今後も引き続き強化してまいりたいというふうに考えております。

○銀杏委員
 自画自賛の答弁で、それではちょっと納得できなくて、それだったら鳥取空港でもふえてもいいというふうに思うわけですけれども、そうではなくて、やっぱりそうした商品を造成したら必ずお客さんが飛びついてきて、50名のパックが必ず満杯になるとか、どういう理由なのかなと。なぜ米子ではこれができるのかというその原因をきちんと探らないと次につなげることはできないと思うのです。例えば出雲の何とか祭というのがことしもあるわけですけれども、そうしたことなのかなと。何かのイベントに絡めたあれなのかなと。それとも、この山陰、また中海圏に首都圏の方々が興味を持って関心が高くなってきて、やっぱりそうしたところへ旅行に行こうという、そうしたものがふえてきたのかなとか、原因を探りたいわけですけれども、鳥取県がこういうふうな商品を造成したからふえたのだというふうな、本当にそれが原因なのですか。ちょっとお聞きしたいのですけれども。

●寺口交通政策課長
 申しわけございません。実際の観光の動向といいますか、動きについては少し勉強させてください。
 数字の関係だけ少し申し上げますと、確かに米子空港の利用率を近年見てみますと、増便がなされておりますこの10月の時期というのは、例月に比べまして10月、11月というのは確かに利用率が非常に高くなっております。ただ、どうしてその時期この便が人気があるのか、ふえるのかということについては、大変申しわけありませんが少し勉強させていただきたいと思います。

○銀杏委員
 県のほうでいろいろ考案した対策以外に、勝手に旅行業者のほうが企画物をつくった、旅行商品を造成したような例がふえてきているとか、そういうのはありますか。

●寺口交通政策課長
 数字的な規模のものは、申しわけありません、まだ把握できていないのであれですが、最近旅行会社さんなりの声を聞きますと、鳥取といいますか、山陰向けの旅行商品というのが以前よりも注目され始めたということは伺っておりますし、確かに、特に我々がふだん連携をお願いしたり感触を伺っているような旅行会社、特にインターネットを活用して旅行商品を造成されている楽天トラベルさんとかじゃらんさんとか、こういったところが多いのですけれども、とりわけインターネットを活用した旅行商品を売っておられるような会社などについては、やはり最近山陰というのがすごく注目され始めていますということを伺っております。ただ、数字的に以前と比べてここ1~2年、2~3年でどれくらいふえてきているのかということにつきましては、先ほど申し上げましたように、もう少し勉強させていただきたいと思います。

○銀杏委員
 要望です。なぜ楽天さんがそうした商品をつくるようになったのかとか、そういうところをしっかりと分析しないと絶対次につながりませんので、研究されて、対策をとっていただきたいと思います。

○稲田委員
 3ページの5番の被害の状況の中のその他、これは一体どういうことか説明してください。

●今岡教育・学術振興課長
 このその他は、学校から聞いているところでは、顔が腫れたということと聞いております。

○稲田委員
 それだったら、その他でなくて打撲で傷害と書くべきではないのですか。顔が腫れておるのなら。何でその他になっているのでしょう。分類の仕方が、被害なしと打撲だけで、それ以外のその他という、そういう分類の仕方はおかしい。そういうぐあいに書かないと、被害の状況でその他って、何だかよくわからない。これはどんな調査の仕方をしているのですか。

●今岡教育・学術振興課長
 生徒、教員から申告があって、関係者から聞き取りをして、それをこの調査票に学校のほうで当てはめたという中で、傷害なしとはしないけれども打撲というほどではと――これは私の私見です。学校のそういう微妙な判断だったのかなというふうに思っております。

○稲田委員
 最後にします。要するに、そういうあやふやな調査がよくないのだ。結局この体罰の問題でいつも問題になるのは、当事者が非常にあやふやにしているということなのです。私は、ここで話をすれば長くなるから言わないけれども、体罰についてこうすべきだという自分の考えは持っていますよ。ですけれども、どうも当事者同士の認識が非常に甘いのだ。皆さんも甘いのだ。だから、こういう調査をして、被害の状況で、被害なし、打撲(頭)、その他。その他とは何だろうと誰だって思う。こんな書き方をするというあなた方の調査の方法がおかしいと私は思っている。これはやり直したほうがいい。こんな調査票でここで審議しろなんて、どだい無理な話だ。やり直し。


◎前田委員長
 やっぱり、言葉が何だかよくわからない。もうちょっと続けなさい、部活動中に起こったこととか。ぶっきらぼうにすぽんすぽん切ってしまって、わからないのだ。皆さんはわかっておるのだけれども、僕らは初めて聞くからわからない。きちんともう一回精査して。
 もう一つ。この調査票は文科省の依頼でしょう。指定様式なのですか。どうですか。

●今岡教育・学術振興課長
 説明が不足して申しわけありませんでした。おっしゃるとおり、これは指定様式でございまして、選択肢がこのような表現になっているのを、そのまま集計、記載したものでございまして、説明が不足して申しわけございませんでした。

◎前田委員長
 だけれども、とにかくわからないのだ。もうちょっと丁寧な報告にしてください。

○稲田委員
 その様式が、では被害の状況は、被害なし、打撲、その他とこういう分類で書くようになっているわけか。(今岡教育・学術振興課長「そうです」と呼ぶ)それはおかしい。常識的に考えてもおかしい。被害の状況というのはいろいろある。ある程度のパターン化できるけれども、そんなものを様式として当てはめて、それを学校に送ってくるなどということ自体、文科省もおかしいけれども、皆さんもおかしいと気づかないといけない。常識だ。私は腹が立ってきた。

◎前田委員長
 ということで、様式は様式だけれども、人にわかるような様式にしてください。地方分権の時代に、文科省の通知で全部やるわけか。それはおかしいですよ。やり直し。
 その他。(なし)
 ないようでしたら、県土整備部に入りたいと思います。
 平成25年度国土交通省関係予算の配分について、山口県土整備部次長兼県土総務課長。

●山口県土整備部次長兼県土総務課長
 県土整備部の資料ですが、恐縮ですが別冊としておりますほうをお願いいたします。県土整備部資料の別冊をお開きいただきまして、平成25年度国土交通省関係予算の配分についてということでございます。
 御承知のように、5月15日に国の25年度予算が成立をいたしておりますが、その予算の配分が発表されております。
 県土整備部関係の概要を以下4ページまとめておりますが、概略を四角で囲っておりますので、ここに基づいて説明させていただきます。
 県土整備部関係、国土交通省の直轄・補助事業の予算配分総額は、対前年比ですが、国予算全体以上の伸び率、直轄事業で1.12、12%増ということです。補助事業で1.98倍、約2倍ということになっております。
 まず、道路事業につきましてですが、全国ミッシングリンクに当たります山陰道、山陰近畿自動車道についてですが、直轄の事業で前年比1.05倍となる約168億円が配分されております。補助事業、中でも岩美道路につきましては、前年度比の2.64倍の37億円が配分されておりまして、整備が促進できるものと思っております。
 このうち、25年度供用が予定されているとして今までも御説明をいたしております鳥取西道路、鳥取インターから鳥取空港インター間、それから中山名和道路、名和淀江道路、それと駟馳山バイパス、これにつきましては平成25年度の供用開始に必要な額がきちんと配分されております。
 また、平成19年度以降事業が休止されておりました北条道路、13.5キロの北条バイパスというところですが、交差点部分の交通安全対策事業が新規事業化をされました。この交差点部分といいますのは2カ所ございまして、湯梨浜町の部分の、鳥取から向かいまして天神川を渡る新天神橋の手前の長瀬のところの交差点、それからもう一つが北栄町の新旧の313が交差する部分、この2カ所について立体交差化するということでありまして、その調査設計費5,400万円がついております。それとあわせまして、全面的な事業化に向けてのルート、構造検討に係る調査に着手するということになりました。
 次に、直轄河川、海岸、砂防事業につきましてですが、主なものとして、千代川の稲常地区の堤防が完了する、あるいは日野川水系の法勝寺川の青木地区、再三水害に見舞われますが、そこらの部分の河道掘削による流下能力の向上といったこと、それから大山山系の砂防、そういったものに前年度比1.16倍の約30.6億円が配分されております。
 直轄港湾事業につきましてですが、境港の中野地区国際物流ターミナル事業に13.2億円配分されるなど、前年度比2.85倍の約20億円が配分されております。
 以下、4ページにわたって個別に直轄補助交付金について記載しておりますのでごらんいただきたいと思います。
 説明は以上ですが、このように大きな事業が国のほうで認められております。国費、県費の負担も含めまして、6月補正予算での増額として77億4,300万円を今見込んでおります。これにつきまして補正予算を提案させていただきたいと思っておりますので、その際はよろしくお願いいたします。

◎前田委員長
 続きまして、技能労働者への適切な賃金水準の確保等に係る取り組みについて、予定価格2億円以上の土木工事の調査基準価格等の引き上げについて、酒本県土整備部参事にお願いします。

●酒本県土整備部参事
 県土整備部資料の本編の1ページをごらんください。技能労働者への適切な賃金水準の確保等に係る取り組みについて御説明いたします。
 近年、建設投資の大幅な減少に伴いまして、ダンピング受注が激化しておりまして、建設業界は労働者の賃金低下や社会保険の未加入を招いている状況でございます。建設業界は他産業と比べて給与水準が低いということと、最低限の福利厚生である社会保険に未加入であるというふうなことがございまして、若い人材が集まらず、若い人材の減少が続いているという状況でございます。今、適切な対策を講じなければ、近い将来、災害対応やインフラの維持更新にも支障を及ぼすおそれがあるということがございまして、技能労働者に対する適切な賃金の支払いと最低限の福利厚生、社会保険等の確保、これが建設産業全体の喫緊の課題でございます。
 社会保険等と申しますのには、具体的には健康保険、厚生年金保険、雇用保険がございまして、その加入は法令により義務づけられておりますけれども、その表のとおり、労働者の社会保険等の加入状況でございますが、全国平均が58%と非常に低くなっております。本県は77%ということで、これは全国でも上位でございますけれども、まだ未加入の会社があるということで、加入を促進していく必要がございます。
 このような中で、国では技能労働者への適切な賃金水準の確保を進めておられまして、まず発注者として予定価格に適切な賃金水準と社会保険料等の法定福利費をきっちり反映するということをまず考えておりまして、平成24年度に現場管理費を見直して、事業主負担分の社会保険料等を勘案したと。25年度には新労務単価に労働市場の実勢価格を適正に反映するとともに、今度は労働者負担分の社会保険料を勘案するというふうなことをされております。また、今までには例がない一歩踏み出した特別な措置として、平成25年4月1日以降に契約する工事のうち、旧労務単価を適用して積算した予定価格に基づく契約を新労務単価に基づく契約に変更することができる、労務単価の変更の特例措置を講ずることとされております。
 次に、社会保険未加入対策についてでございますが、平成24年度に経営事項審査における未加入企業に対する減点幅の拡大と、建設業の許可時におきます確認・指導がルール化されました。さらに、国土交通大臣みずからが建設関係団体へ適切な賃金水準の確保と社会保険等の加入徹底を要請されたというふうな状況でございます。
 これらの国の動きを受けまして、県でも適切な賃金水準の確保の取り組みとしまして、平成24年10月から現場管理費の見直しを行いますとともに、25年4月からは新しい労務単価を設定し、国に準じて労務単価変更の特例措置も25年4月から講ずることとしております。
 参考としまして、平成25年度の新労務単価でございますが、全国平均では約15%程度、鳥取県でも約11.8%ということで上昇しております。
 また、社会保険未加入対策としましては、建設業の許可時、更新時、そして経営事項審査時におきまして、社会保険加入の確認・指導を行っております。これは平成24年11月から行っております。
 さらに、5月13日に県土整備部長のほうが県の建設業協会理事会におきまして、適切な賃金水準の確保と社会保険の加入徹底を要請したところでございます。
 最後に、フォローアップ調査でございますが、国では、この労務単価の上昇が賃金水準の上昇に結びついているか別途実態を把握されることとされておりまして、県も共同で実態調査を行う予定にしております。さらに、毎年秋ごろに労務費調査をやっているのですけれども、これを行いまして翌年度の単価に反映するということにしております。
 以上のように、建設業界が若者にとっても魅力がある業界であるために、発注者は予定価格に適切な賃金水準と保険料の確保、これを反映させる。建設業者は適切な賃金の支払いと社会保険への加入を徹底するというふうなことで、行政と業界が一緒になって建設業の就労関係の改善に取り組んでまいりたいと考えております。
 引き続きまして、資料の3ページをごらんください。予定価格2億円以上の土木工事の調査基準価格等の引き上げについて御説明いたします。
 近年、予定価格2億円以上の土木工事におきまして低価格入札が続いておりまして、2億円以上の土木工事は県外との共同企業体となることが多いのですが、その共同企業体の構成員である県内業者さんや下請、そして労務費等へのしわ寄せにより工事の品質低下が懸念されることから、昨年の11月県議会での議論や業界の声を踏まえまして、工事の品質確保等のために調査基準価格、失格基準価格等を引き上げることを検討しております。
 土木工事の平均落札率の現状でございますが、中央のグラフをごらんいただきたいと思います。一番下の黒丸ですね。これが予定価格2億円以上の土木工事なのですが、これは年に5件から10件程度と比較的数は少ないのですけれども、平成22年度以降落札率が著しく低下しておりまして、特に平成24年度は全国的にトンネル工事が少なかったこともありまして、失格基準付近での入札が頻発したことによりまして、平均落札率が75.5%と非常に低下しております。これによりまして、県内の業者さんがしわ寄せを懸念して県外業者との共同企業体への参画を避けるというふうな弊害が発生しております。一方で、全国における平均落札率といいますのは22年度で89.5%、本県における建設工事全体の落札率は24年度で92.1%という状況でございます。
 このような背景を踏まえまして、調査基準価格等の引き上げ案を検討しております。予定価格2億円以上の土木工事につきましては、低入札価格調査制度というものを導入、適用しておりまして、調査基準価格を下回る入札があった場合には調査を行って、契約内容が履行可能な者に落札決定すると。その際に失格基準を設けまして、失格基準に該当する者は失格ということでございます。このたびはその調査基準価格と失格基準価格の引き上げを行おうとするものでございます。
 まず、調査基準価格でございますが、適切な工事施工と会社運営に必要な経費を反映させるために、国の低入札調査基準に係る算定式に準じまして、2億円以上の土木工事の調査基準価格を、現行では予定価格のおおむね81%程度でございますが、これを86%程度ということで5%程度引き上げたいと考えております。
 また、失格基準につきましては、国の通知、「公共工事の入札及び契約の適正化の推進について」という通知があるのですけれども、その中で、契約の履行ができないおそれがあるものの排除のために、失格基準の価格水準を調査基準価格に近づけるというふうなことを要請されております。また、全国的な水準等を鑑みまして、現行の予定価格の75%程度から、80~84%程度に引き上げをするものでございます。
 具体的には、下に表をつけているのですが、調査基準価格のところで、範囲、現行をごらんいただきたいのですけれども、現行は予定価格の3分の2から10分の8.5、これを改正案では予定価格の3分の2以上としまして、算定式、現行では各経費に率を掛けて算定しているのですが、改正案のほうは下線の部分の率を見直します。この中で一番大きいのは現場管理費でございますが、現場管理費の率を60%から80%に引き上げることにしております。これは国の調査で、現場管理費が80%未満になると工事成績が平均未満になる工事の割合が増加するということで、工事の品質確保のために率を引き上げるものでございます。
 また、失格基準につきましては、予定価格のおおむね80~84%程度に引き上げようとしておりますが、一般的に予定価格が大きいほど企業の施工上の工夫等で安価な施工の可能性が大きくなるということがございますので、失格基準は予定価格が大きくなれば小さくして、2億円程度で84%程度、大きくなると80%程度、こういうふうにしようということで考えております。
 なお、先週末に国より新たな通知がございまして、この調査基準価格を今の改正案よりもさらに2%程度引き上げるような通知がございました。今後はそれらも踏まえまして調査基準価格について検討していきたいと思います。
 最後になりますが、今後の予定でございますが、本日常任委員会で御意見をいただきまして、それを踏まえまして、後日、入札契約審議会に諮った上で、目標としましては7月ごろからの適用を目指しております。

◎前田委員長
 続きまして、「山陰近畿自動車道整備推進議員連盟」の設立について、鳥取自動車道のGW期間中の交通量について、鳥取市からの鳥取駅前駐車場用地売却の申し出への対応について、山本道路企画課長。

●山本道路企画課長
 資料の5ページをお願いいたします。山陰近畿自動車道整備推進議員連盟の設立についてでございます。
 山陰近畿自動車道の早期整備を図るために、国会議員の有志による議員連盟が設立されたことを御報告申し上げます。
 日時でございますが、表に書いてございますとおり、4月24日でございます。参議院議員会館において、石破幹事長、赤澤政務官を初め9名の国会議員の方々、三府県の知事全員でございます。同じく町長についても3名の町長に御出席いただきました。また、三府県議会の議員の方々、三府県の関係者の方々、総勢約80名により総会を行ったものでございます。
 主たる出席者の方々からの発言内容は下の表に示すとおりでございます。また後ほどごらんいただきたいと思います。
 この総会に先立ちまして、県議会の整備推進三府県議会の会というのを設立していただきまして、その後、この総会においてもその会からの要望を行っていただきました。そういったこともございまして、全てを含めましてこの山陰近畿自動車道の一部をなす岩美道路の手厚い今回の予算措置等も生まれたものだと思っております。委員の皆様方には改めて御礼申し上げます。
 続きまして、6ページでございます。鳥取自動車道のGW期間中の交通量についてでございます。
 国交省の鳥取河川国道事務所の発表によりますと、3月23日に姫路鳥取線における鳥取自動車道が開通いたしまして初めてのゴールデンウイークでございます。その資料によりますと、4月26日から5月6日の平均交通量は、昨年に比べて12~35%の増となっております。中段よりちょっと上の(1)の表で示してございます。薄い色をつけております河原インターチェンジから用瀬インターチェンジが12%増、一番右側の佐用平福インターチェンジから佐用ジャンクション間が35%の増となっております。
 続きまして、日最大交通量でございますが、これについても(2)の表でございますが、鳥取南インターチェンジから河原インターチェンジ区間が1日の最大の交通量で2万5,400台ということで6%増という順調な伸びを見せております。考えられる理由と申しますのが、鳥取自動車道の全線開通、それと砂の美術館が定着したということと、新たなアジアの展示ということで模様がえをしていただいたということ。それで、この砂丘周辺では約2割以上の増ということで今入り込み客数の報告をいただいているところでございます。それと、理由の3つ目といたしまして、今回のゴールデンウイークは間に平日を3日間挟んだもので、割と近場が好まれたのではないかというような新聞報道もございました。それと、さらに好天に恵まれまして、非常に活気を呈したという状態になっております。
 続きまして、参考の欄で書いてございます、鳥取自動車道と時期を同じくいたしまして昨年度末に松江自動車道が全線開通いたしました。それの影響と申しますか、米子自動車道の交通量に対する影響というものが懸念、つまり、米子自動車道に回っていた車が無料の松江自動車道に回りはしないかという懸念があったわけですが、そこに書いていますとおり、松江自動車道のほうは141%増という大きな伸びを示す中で、米子自動車道は対前年比と同じと申しますか、1%の減でとどまったということでございます。これにつきましては、松江自動車道は三次方向に行きます。関西方面から行く場合、松江自動車道を通ろうと思うと、落合から三次までの高速料金が要ります。そのまま米子自動車道を使いますと、落合から米子道、一部島根県内の有料区間はございますが、両方が有料区間となっておりまして、料金的にはほぼ変わらない。関西方面からの料金的にはほぼ変わらない。並びに、距離的には米子自動車道のほうが近いということも要因となったと考えております。
 続きまして、申しわけございません、別冊資料をお願いいたします。5ページでございます。鳥取市からの鳥取駅前駐車場用地売却の申し出についてでございます。
 この駅前につきましては、そこの表に書いてございますとおり、道路企画課の所管といたしまして、駅前広場、エスカレーター、駅前地下通路並びにバスターミナルのバス通路部が道路企画課の所管でございます。交通政策課の所管でございますのが、バスターミナルの客通路部、この箇所が対象となっておりますので、本常任委員会にも報告させていただくものでございます。
 一番上でございます。鳥取市が誘致を進めております鳥取市医療看護専門学校(仮称)でございますが、建設用地といたしまして、県所有の鳥取駅前駐車場を売却するよう市から依頼がありました。それで、現在市と協議を進めており、その状況を報告いたします。
 まず、駅前駐車場用地でございますが、下の図の一番右でございます。太い線で囲ってございます部分が駅前駐車場でございます。いわゆるワシントンホテルと道を挟んで相面しているところでございます。
 市からの依頼でございますが、市のほうはこの駅前駐車場用地が専門学校用地として最適であり、市道拡幅の計画もあるため、適切な価格で用地を売却されたいということでございます。駅前駐車場用地が専門学校用地の最適地並びに市道の拡幅計画と書いてございますが、先ほど申しましたワシントンホテルとの間の市道がございます。それから、いわゆる鳥取福部線でございますが、県道に出る場合、そこの交差点も非常に交通量が多い、歩行者の交通量が多いために、左折する車が歩行者の横断中は車が停滞してしまうということで、市のほうはここに付加車線と申しますか、左折レーンを加えてここの渋滞を解消したいということを考えておられます。
 2番目の県の考え方でございます。鳥取駅前というのは鳥取県内の中心土地である鳥取市の顔、玄関であるということで、従来より市のほうへ移管を考え、協議を10年以上重ねておったわけですが、今回一体的な整備を行うということで、鳥取市のほうも駅前駐車場を発端といたしまして一体管理についてお考えをいただいているところでございます。それに当たりまして、県としては、ただ駅前駐車場を売却しますと、現在あの駅前駐車場において30分無料という制度をとっております。これについては、切符を買うだとか、今耐震工事でちょっと少なくなっておりますが、シャミネ等への買い物客の方々のため、そればかりではございませんが、それのための30分駐車場という機能を持たせております。それがなくなりますので、それの代替措置については市のほうで確保していただくよう要望しているところでございます。これらの協議を踏まえながら、用地の売却、鳥取駅北口広場の県と市の役割分担について協議を進めてまいりたいと思っております。
 3番目の表でございますが、先ほど駅前駐車場については説明したとおりでございますが、その隣にワシントンとは反対方向に風紋広場という公園がございます。これは県の行政財産でございます。先ほど申しました駅前広場を含めた道路区域並びに交通政策課の所管するバスターミナルの客通路部がございます。
 鳥取市の考え方ですが、専門学校用地については市議会の議決を経て速やかに取得したい、駐車場の代替については、当該駐車場の利用実態を踏まえながら必要な機能を確保すると聞いておるところでございます。
 移管時期でございますが、一応風紋広場、県道の歩道――済みません、ちょっと図示がなくて申しわけございませんが、下の表をちょっとごらんいただきたいと思います。駅前広場としまして、JRの上のほうでちょっと薄く色づけをしておるところが駅前広場でございますが、市の考え方としましては、この駅前広場全体を受けるのではなく、いわゆるバスターミナルに入るバスの通路、この図でいきますと、エスカレーターと引き出ししてございましてYの字がかいてございますが、それよりちょっと左寄りのところが、駅前広場方向に向かいますとバスターミナルへの進入口がございます。それと、その進入口より上側の鳥取福部線の歩道並びにバスの乗降に使われている部分については、今までどおり県のほうで所管いただきたいということで考えを示されておるところでございます。
 最後に、参考に新たな看護師養成施設の設置の動きについてというものにつきましては、6ページに示しておりますので、またごらんいただきたいと思います。

◎前田委員長
 続きまして、丸毛河川課長に、日野川水系の渇水について。

●丸毛河川課長
 引き続きまして、別冊の資料7ページをお願いいたします。日野川水系の渇水についてでございますが、積雪量が少なかったこと、またこれまでまとまった降雨がないというようなことから、4年ぶりに取水制限を開始いたしましたので御報告いたします。
 まず、1番目、取水制限等についての内容でございますが、発電を除く全ての利水者に対しまして一律マイナス5%の制限ということにしております。期間は、既に先週の17日金曜日から開始しておりまして、流況が改善されるまでとしております。なお、5月中は鮎の遡上とか田んぼの代かきなど、重要な時期であるというようなことから、非常に利水者の要請も高いダムからの放流も昨日から実施しております。直轄管理の菅沢ダムでは、2トンを最大4トンまで、県管理の賀祥ダムにおきましては、現在の1.1トンを1.3トンまで増量するという対応を実施しております。
 日野川流域の現状でございますが、先ほど申し上げましたとおり、積雪量は平年の7割程度の量でございます。降水量につきましては平年の8割程度ということでございまして、流況につきましては、右の写真の車尾地点でございまして、必要な流量6トンに対しまして4.3トン程度、約7割程度という状況でございます。気象庁の予報によりますと、今後もまとまった降雨が見込めないという状況のようでございます。
 この取水制限に係る調整の経緯でございますけれども、5月14日から開始しておりまして、5月16日、それから昨日第2回目の協議会を開催いたしまして、今回の取水制限の継続、ダム放流の増加を決定したところでございます。
 近年の取水制限でございますが、記載のとおり、最近では平成21年、19年、17年に実施しておるようでございます。
 現時点の取水制限の影響でございますけれども、工業用水、上水道、鮎の遡上にも現在のところは支障はないようでございます。
 参考に、車尾堰の状態は、降雨のあった19日の5時ごろの写真ですけれども、おおむね全面で越流しているという状況でございます。田んぼの用水も最下流部では水が当たりにくいという御意見はございますが、おおむね賄えていると。干拓地の貯水池はおおむね8割以上は確保しているという状況のようでございます。
 今後の対応でございますけれども、ダムの放流を開始したわけでございますけれども、ダムの貯水量、降雨などの状況を見まして、取水制限の延長でありますとか取水制限の強化、場合によってはそういう必要が生じることもあるとは認識しております。
 最後に、他の2水系の状況でございますが、千代川も若干水位低下の傾向にあるというようなことでございまして、5月23日に調整会議を開催する予定でございます。天神川では、今のところ水位低下の状況は見られないということでございます。


◎前田委員長
 一定額以上の工事又は製造の請負契約の報告につきましては、7ページでございますが、説明は省略したいと思います。
 先ほど山本課長のほうから山陰近畿自動車道整備推進議員連盟のお話がございましたが、私のほうからも報告したいと思います。
 お手元に、三府県議会議員の会設立総会についてという報告書をお配りしております。
 結果ですが、名称、規約、役員、役員は鳥取県から山口会長、副会長に京都府の巽議員、兵庫県の日村議員、幹事長に私、幹事に京都府の池田議員、兵庫県の上田議員、会計幹事に福田議員ということで決まりました。
 申し合わせですが、山口会長が急遽国会議員の連盟に要望書をこの三府県の会で出そうという提案を出されまして、ではそうしようということになりました。それで、一番最後のところの要望書というのを急遽つくったわけでありますが、1番目が実際問題大変だったのです。豊岡~宮津間の未事業化区間については直轄事業として整備すること。要は、京都府内については京都府知事はずっと直轄事業ということで意思統一はされていましたので問題ないのですが、兵庫県内の豊岡から東に向けて県境まで、これを直轄事業ということについては兵庫県内では議論していないということで、その場で、県土整備部長以下私も入って兵庫県とかなり調整をいたしまして、結果的にはこういう形でいいということで三県議会が了解いたしております。1番目はかなり積極的な意思統一だったと思います。
 2番目のその他の区間についても地元負担の軽減を図ることということで出しました。
 表にかえっていただきますと、議員連盟の会長は石破会長になりましたので、三府県の会ということでこの要望書を出しました。
 各府県の6月議会をめどに、その整備促進の決議または意見書の提出に向けて努力しようということで話がまとまりました。
 それでは、質疑をしたいと思いますが、どなたからでもお願いします。

○国岡委員
 技能労働者への適切な賃金水準の確保。確かに安い、安かった現状もあります。そこでも上がっているように、私がちょっと気になるのが社会保険等の未加入ですね。これが、本当に建設業に至っては中小企業の中で多分経営サイドは一番苦しいところだと思うのです。未加入者をなくしていくというのは当然のことですけれども、賃金を上げていくのと、社会保険加入を促進するのをあわせて、建設業への影響というものはどこら辺まで予測されているか、ちょっと教えてください。

●酒本県土整備部参事 
 資料のほうでは、労働者の社会保険等への加入状況ということで、本県77%というふうに説明させていただいたのですが、企業のほうの加入状況でございますけれども、全国平均は87%なのですけれども、鳥取県は95%ということで全国でも上位のほうでございます。土木関係で入札参加資格を持っている業者数が1,000件程度でございまして、そのうちの5%程度の会社といいますか、そういう会社の方は今未加入の状態でございますから、昨年11月から経営事項審査とか許可で審査している中で、32件の方がやっぱり未加入ということで、これは時間をかけて指導をしていこうと思っております。
 実際、やはり一番業者さんが気にされていますのはお金の関係がありますので、この4月から予定価格にきちんと反映させていって、それを踏まえて加入をしていただくというふうに長期的に指導していきたいというふうに考えております。

○国岡委員
 95%、非常に高いですけれども、実質的にはしっかり雇用している人たちはそういうのも入っていますけれども、建設業というのは日雇いさんが多いのですね。どこまでの方を入れるのかということがあって、実質的にはその労務にかかわっている皆さんというのは、加入してあげたいけれどもできない企業というのが多いと思うのです。そこを切っているからパーセントは当然上がるのですよ。仕事をとりたいから、経営審査のほうに出すときに何人かは確保していって、そこは社会保険に入らなければいけないというのは当たり前で、ただ、実際そこではないところが本当は上がらなければならないのでしょうけれども、なかなかそこには工事の量等、賃金の単価が上がっていけばどうなるかというのはこれから秋ごろに向けて調査していくのでしょう。
 もう一つ気になるのは、公共工事に依存ではなくて、公共工事もするけれども民間の仕事もしていく企業というのはたくさんあります。特に中小企業になればなるほど。そういったところは、今度は公共工事をとるのに一生懸命。賃金アップだとか、いろいろなことをお願いされてもなかなかできないのは、民間工事というのはその単価に合わせて絶対仕事はとれないのです。公共工事は最低価格なり云々で入札でとれるわけですけれども、そこら辺の兼ね合いですね。公共工事ばっかりの大手企業はいいのですけれども、そこら辺のケアとか検討とかというのはないでしょうか。

●酒本県土整備部参事
 今回、国も県もそうなのですけれども、公共工事の発注者だけではなくて、民間工事の発注者としての建設業者の皆様にも、県も設計単価等を上げておりますので、同じように適正な賃金水準と、社会保険料を含めた単価での契約というのをお願いしているということでございます。

◎前田委員長
 ないようですから私が聞きますけれども、1ページですけれども、部長に聞きたいのだけれども、鳥取県の労働者の賃金は全国でも最低ラインなのです。ここにも書いてあるけれども、理事会で、要は業者がポケットに入れてもらっては困るのですよ、この趣旨は。労働者の単価に反映させなければもう意味がないのですよ。どうですか。部長は協会の理事会で説明されたというのだけれども。

●長谷川県土整備部長
 5月13日に建設業協会の理事総会、理事会で説明いたしました。会長、副会長以下理事30数名の方がおられました。
 この問題は非常に難しい問題で、最終的には自社の従業員のことではなしに、一次下請、二次下請の方々までよく目配りしてこの問題に対応してほしいと、こういう言い方をしましたし、それに当たっては、皆さん方会社の経営者ですから、経営判断としてもよく考えられて対応してほしいと、こういう言い方をしました。
 その中で、この加入状況77%、全国的に見ると高いのですけれども、これは個人経営の5名未満の会社は、健康保険も厚生年金保険も法定事項ではありませんので、まさに二次下請、三次下請の方々がこれに入れない。それに当たっては、今回のこの労務費のアップは、実勢価格に加えて政策的に雇用保険とか健康保険分を上乗せしたというような言い方をしまして、皆様方、いわゆる理事会の経営者の皆様方にお願いしたということであります。一次下請、二次下請、三次下請まで皆様方経営者として目配りしてくださいという言い方をしております。

◎前田委員長
 言ったのはいいのだけれども、反応です。業界の反応を聞かせてください。

●長谷川県土整備部長
 それは、秋の労務調査にあらわれると思いますし、それまでも県土整備部として業界の皆様方にはきっちりと働きかけていきたいと、このように考えております。

◎前田委員長
 国は、国土交通大臣が直接業界団体に働きかけしておるのでしょう。知事が乗り出して、労働者の単価を上げなさいと、上げてくださいと言うべきですよ。どうですか。

●長谷川県土整備部長
 次の手だてとして、そういうこともまた承っておきます。まずは私のほうで、5月13日に直接経営者の皆様方に働きかけを行ったということであります。

◎前田委員長
 次の手だてではないと思いますよ。今、鳥取県の業界は深刻な話ですよ。なぜ知事が出ないのですか。経済対策でどんどん発注したって、労務費が上がらなかったら何もならないではないですか。どうですか。

●長谷川県土整備部長
 この労務費の問題は、私、知事のほうにも直接話はしておりますし、知事は知事の観点で、厳しい経済状況の中で会社訪問もされておりますので、その中で知事は知事なりにきちんとお話しされているというふうには思っておりますけれども。

◎前田委員長
 なぜ抵抗するのですか。建設業協会の理事会に出て知事が要請することを言っておるのですよ。なぜできないのですか。

●長谷川県土整備部長
 承りましたので、また知事のほうにも話をさせていただきます。

◎前田委員長
 今、鳥取県の建設業界というのは本当に深刻なのだ。技能労働者がほとんど後継者がいないのですよ。その原因というのは、やっぱり賃金が安いから。今、技能労働者は魅力ある職場でないのですよ。そこを何とかしようと国がやっておるのでしょう。その熱意に鳥取県はなぜ応えないのですか。言っておきますよ。

●長谷川県土整備部長
 わかりました。承りました。

◎前田委員長
 いけないなら、僕が知事のところに行く。

●長谷川県土整備部長
 承りました。

○興治委員
 今の関連で、最初の国岡委員の質問をよく聞いていなかったのですけれども、今の部長の説明で、二次・三次下請などの中の5人未満の事業所は社会保険については法定加入ではないというお話で、そういったその5人未満の事業所を入れたこの社会保険の加入率という数字は出ているのでしょうか。

●長谷川県土整備部長
 個人経営の5名未満の会社は法定義務化されていません。その結果としてあらわれているのがの社会保険等の加入状況。これは雇用保険と健康保険と年金、厚生年金保険、この3つに加入している、この3つ全てに加入しているのが77%ということであります。漏れているのは、法律に違反しているところもあるかもしれませんけれども、大部分は個人経営の5名未満の会社かなというふうに思っております。

○興治委員
 そうすると、5人未満も含めた数字が77%だということでいいわけですか。
●長谷川県土整備部長
 おっしゃるとおりです。

○興治委員
 確かに5人未満のところは法定加入ではないのだけれども、今回の賃金水準の見直しというのは、こういった事業所の賃金水準についても対象となっているのではないでしょうか。そこの社会保険料の上積みも対象にしてあるということではないのですか。

●長谷川県土整備部長
 もちろんこういう個人経営の会社についても、実際は払われていないかもしれませんけれども、極端に言ったら11.8%分、今回の鳥取県の設計労務単価の上昇率は11.8%ですので、その中に政策的に5名未満のところの社会保険料等相当分も上乗せして設計労務単価を決めていると、こういうことであります。

○興治委員
 わかりました。5人未満の事業所についても、法定ではないにしろ、その社会保険加入について促進できるように、元請等々からの適正な発注額が確保されるようにしっかりと要請をお願いしたいと思います。

◎前田委員長
 ないようでしたら終わりたいと思いますが、その他に入りたいと思います。
 4月19日の常任委員会の宿題について、まず寺口交通政策課長から報告願います。

●寺口交通政策課長
 資料につきましては、県内空港東京便の利用者についてという1枚目の資料をごらんいただきたいと思います。
 先月4月の常任委員会で、県内両空港の24年度の利用実績を報告させていただいた際、福田副委員長のほうから、県内空港東京便の利用者の割合はどうか、実際に東京便を利用して首都圏から来ていただいている状況なのかどうかといった御質問をいただきました。それから、藤井委員のほうからは、各路線の採算ライン、こういったものはいかほどかといった御質問をいただきましたが、その際数字的な御回答ができませんで申しわけございませんでした。
 まず、県内空港東京便利用者の首都圏から県内に来ている方、または山陰地方から乗っている方、このあたりの比率についてでございますが、実はこの利用者の個々の搭乗者の居住地につきましては、ANAのほうでも統計的には把握されておりませんで、搭乗券の発券場所から利用者の居住地を推定するということが一つの目安になるということで、そのような数字の出し方をさせていただいております。
 まず、結果でございますが、県内空港の利用者につきましては、鳥取空港、米子空港の利用者とも首都圏在住の利用者のほうが山陰在住の利用者を10%以上上回っているという状況でございました。その数値等につきましては、1の部分に記載させていただいておりますので、後ほどごらんいただければと思います。
 もう1点、藤井委員のほうから御質問いただきました採算ラインについてでございます。
 実は、個別の一線ごとの採算ラインにつきましては、経営上の問題もございまして、ANAさんからは正式な数値は示していただけませんでした。ただ、一般論といたしまして、搭乗率60%というのが採算ラインだということを伺いました。
 その結果でございますが、鳥取空港につきましては、これは年間の平均でございますが、近年3年間搭乗率が60.2%から62.7%で推移しております。それから、米子空港につきましては、ここ3年間62.9%から66%という数字で推移しております。一般的に60%と言われている採算ラインはいずれの空港もクリアしている状況でございます。
 ただ、もう1点、今回の増便等に絡めてのお話もございましたが、先ほど銀杏委員のときに少し触れさせていただきましたが、実際に増便になっている時期の米子空港の搭乗率、過去3年間程度を見てみますと70%前後いっているような状況でございまして、このあたりから考えますと、採算を維持するために60%というラインは最低限維持していかないといけないのですけれども、より増便等をねらっていくためには、やはり70%といったようなあたりが目標の搭乗率になるのかなというふうに今推測しているところでございます。

◎前田委員長
 続きまして、吹野地域振興部参事より報告願います。

●吹野地域振興部参事
 私のほうにいただきましたのは、今年度の鳥取環境大学の就職内定者のうち、正規、非正規の内訳はどうなっているのかということを興治委員から御質問いただいたのですけれども、その場でお答えができませんでしたので、済みません、この場をかりてお答えをさせていただきたいと思いますが、正規、非正規の内訳ですけれども、通常、雇用期間の定めがない雇用を正規といたしまして、非正規といたしましてカウントしているわけではありませんが、有期雇用ということで大学のほうでカウントしておりますので、雇用期間に定めがある雇用ということで今回整理をさせていただきたいと思いますが、今年度の就職内定者97名でございましたが、うち正規雇用が90名、92.8%が正規雇用でございます。有期雇用が7名でございまして7.2%でございまして、その内定先は2番に記載しておりますとおり、自衛官の候補生が3名、役場の臨時職員が1名、団体の嘱託職員が2名、郵便局の契約社員が1名という状況でございます。
 補足で説明をさせていただきたいと思いますが、5月17日に文部科学省のほうから全国の大学の就職率の発表がございました。私立も含めて全国大学の平均値が93.9%でございまして、本学が94.2%でございますので、全大学の平均値を0.3ポイント上回りましたが、中期目標に掲げております今年度の目標は、全国の国公立平均マイナス3%以内ということでございまして、上記の調査によりますと、全国の国公立平均が95.3%でございまして、マイナス1.1ポイントということで、とりあえず目標はクリアをしているという状況でございます。

◎前田委員長
 ただいまの説明に対して御意見があれば。

○藤縄委員
 路線の採算性のことですけれども、一般的には搭乗率60%程度、なかなか公表されないということだけれども、鳥取は料金が高いですね。ダブルトラックのところなどは安いわけだ。そのところと違うところの採算性というのは、ここを突っ込まないと、一くくりの60%では次に進めないのではないかと思う。ダブルトラックのところは安くても60%で採算がとれているのであれば、また違う方向、対策も出てくると思うのだけれども、その辺はどうですか。

●寺口交通政策課長
 藤縄委員がおっしゃる点は、まさにそういう点はあろうかと思います。ただ、個別の路線については、実際のところ伺ってもなかなか教えていただけないというところはありますが、もう少し粘り強くANAさんのほうに働きかけまして、そういったあたり、情報を何とかとるようにいたしまして、今言われたような、実際に価格の競争が働く空港と、鳥取とか米子のようにANA1社独占といいますか、価格もそうですし、時刻表といいますか、やはり利用時間帯、ああいったものの利便性の部分につきましても、もう少しANAさんのほうに我々入り込んでいきまして、情報をとりながら分析し、これからの対策を練っていきたいというふうに考えております。

◎前田委員長
 そのほかありませんか。
 では、意見も尽きたようですので、地域振興部、県土整備部については以上をもちまして終了したいと思います。
 以上で常任委員会を終了いたします。御苦労さまでした。

午後0時39分 閉会

 

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