平成24年度会議録・活動報告

平成25年3月21日会議録

 開催概要、資料はこちらです。
出席者
(12名)
委員長
副委員長
委員
斉木 正一
濵辺 義孝
坂野 経三郎
国岡 智志
錦織 陽子
谷村 悠介
興治 英夫
小谷 茂
鉄永 幸紀
前田 八壽彦
内田 博長
伊藤 美都夫
欠席者なし


 


傍聴議員(なし)

説明のため出席した者
  城平危機管理局長、伊澤行財政改革局長 ほか各課長、関係職員

職務のため出席した事務局職員
  梅林係長  中倉係長  西村主事

1 開会 午前11時01分
2 閉会 午後0時12分
3 司会 斉木委員長
4 会議録署名委員 鉄永委員 国岡委員
5 付議案件及びその結果
   別紙日程表及び下記会議概要のとおり

会議の概要

午前11時01分 開会

◎斉木委員長
 ただいまから、防災・危機管理調査特別委員会を開会いたします。
 本日の日程は、お手元の日程のとおりでありますので、この順序に従って議事を進めさせていただきます。
 初めに、会議録署名委員を指名いたします。
 本日の会議録署名委員は、鉄永委員と国岡委員にお願いいたします。
 それでは、報告事項に入ります。
 質疑等につきましては、説明終了後、一括して行うことといたします。
 なお、本日は、ごらんのとおり報告事項が極めて多いですので、説明に当たっては特にポイントを絞って、要領よく簡潔にお願いしますし、質疑についても要領よくお願いいたします。
 それでは、報告1、第3回鳥取県防災及び危機管理に関する基本条例見直し検討委員会の開催結果について、桐林副局長の説明を求めます。

●桐林危機管理副局長兼危機管理政策課長
 それでは、危機管理局の資料1ページをお開きください。防災・危機管理基本条例につきましては、これまで検討委員会を2回開催しておりまして、各委員の皆様から意見を頂戴しておりました。1月29日に3回目を開催いたしまして、さらに議論を深めたところでございますけれども、特に今回は5の(5)のところ、医療救護体制の整備について、新たにこういう観点を条例に取り入れるべきではないかということで、検討を進めることといたしました。
 2ページのとおり、スケジュールの見直しについて決定させていただきました。と申しますのが、けさの新聞にも載っておりましたけれども、災害対策基本法の改正が近々行われるということでございます。日本海新聞では、買い占め自粛要請もということで、これは厳しい法的規制をするものではないようですけれども、例えばこのような観点での条例の取り入れも、国の制度と整合性を持って構築してまいらなければなりませんので、そのような観点から、本来、今年度中にも一応の結論を出していこうとしておりましたが、この法改正を踏まえた内容とするためにスケジュールの見直しを行ったところでございます。
 4月中に法律の改正が閣議決定されるということですので、それを受けて、また議論を進めてまいりたいと考えております。

◎斉木委員長
 報告2、平成24年度第3回原子力防災連絡会議の開催結果について、水中危機対策・情報課原子力安全対策室長の説明を求めます。


●水中危機対策・情報課原子力安全対策室長
 それでは、お手元の資料3ページの平成24年度第3回原子力防災連絡会議の開催結果について御報告させていただきます。
 これは、島根県の4市と鳥取県の2市を含めた2県6市の防災担当部局長の会議で、原子力防災対策の連携を深めるため平成23年5月から会議をしておりましたが、この12月27日に原子力規制庁の黒木安全総括官にオブザーバーで来ていただきまして、調整を行いました。これについては、原子力災害対策指針でUPZ内に複数の県が包含される地域が対策の整合を図るため、国が調整を行うということで行われたものです。
 なお、このように複数の県が含まれる同様の場所が福井県の大飯原発と高浜原発、佐賀県の玄海原発、島根原発、石川県の志賀原発、それから愛媛県の伊方原発の5サイトございます。鳥取県につきましては、この12月27日にオフサイトセンターで開催したところでございます。通常はこの会議に防災担当部局長が出席しますが、今回は副知事、副市長も出席しまして、意見交換を行ったところでございます。
 国のほうからは、他のサイトに比べて周辺自治体間の連携が進んでいることと、国の検討と安定ヨウ素剤の投与の検討がおくれているということがありました。2県6市のほうからは、原子力行政はエネルギー政策の一環として国が責任を持って実施すべき、原子力規制庁がもっと主体性を発揮するべき、補正予算で防災対策の支援をするべき、早期に原子力災害対策指針を改定すべきと意見がありました。それに対し国のほうからは、PAZ5キロ圏内の避難を中心に考えているということと、県等のほうからは、電力事業者の安全協定については、国がガイドラインを示して、国のほうからもやるべきだ等について意見を述べたところでございます。

◎斉木委員長
 報告3、平成24年度鳥取県島根原子力発電所防災訓練の実施状況について、内田危機対策・情報課危機管理専門官の説明を求めます。

●内田危機対策・情報課危機管理専門官
 平成24年度鳥取県島根原子力発電所防災訓練の実施状況につきまして、簡潔に説明させていただきます。
 4ページをごらんいただきたいと思います。まず、全般でございますけれども、米子市と境港市の住民232名の参加を得まして、県としては初めての住民が実際に参加した避難訓練やスクリーニング訓練を1月26日に実施いたしました。特に住民の方々に対しましては、本訓練を通じまして、実際にスクリーニングや簡易除染等を体験していただきましたので、原子力防災全般に係る意識の向上を図ることができるものと思っております。また、情報通信設備の不備や原子力防災体制上等の課題も確認することができ、成果があったものと思っております。
 以下、2項目から8項目につきましては、12月の特別委員会で既に報告しておりますので省略させていただきます。
 次に5ページの9項目の参加人員数でございますけれども、住民が米子市の125名と境港市の107名の計232人に行政関係を加えた計613名でございました。
 10の訓練実施状況は省略させていただきます。
 次に、6ページと7ページをごらんいただきたいと思います。これは参加された住民232名にアンケートをお願いしまして、231名の回答を得ました。
 かいつまんで説明させていただきますと、まず、(2)の年代のところでございますが、4分の3の方が60代以上であったという特性がございます。次に(3)の防災無線等につきましては、よく聞こえたが56%ある一方で、残りの44%が聞こえづらかった、あるいは聞こえなかったことで問題点も明らかにありました。それから(4)の避難行動でございますが、基本的にはスムーズだったと。(5)の自動車避難とバスやJR避難のどちらがよいと思うかについては、44%の方が自家用車、その他の方がバスやJRという結果でございました。
 なお、防災計画に必要な体制等の変更事項については、既に修正を終わって防災計画に反映しております。それから、通信施設等の整備等につきましては、予算措置が終わったところでございます。

◎斉木委員長
 報告4、原子力災害対策指針の改定について、報告5、原子力発電所に適用する原子炉の新安全基準の骨子案について及び報告6、島根原子力発電所に係る鳥取県民の安全確保等に関する協定等の改定に関する中国電力株式会社からの回答について、水中危機対策・情報課原子力安全対策室長の説明を求めます。

●水中危機対策・情報課原子力安全対策室長
 それでは、報告4から6について御説明させていただきます。
 まず、資料の8ページから9ページの報告4、原子力災害対策指針の改定について報告させていただきます。
 これにつきましては、平成24年10月31日に原子力規制委員会において新たな指針が法定化されたものでございまして、原子力災害対策の専門的、技術的事項が書いてあるものでございます。本年2月27日に原子力規制委員会において新たに全面修正がされましたので、それについて報告するものでございます。
 主な改定の内容でございますけれども、原子力災害事前対策という、いわゆる予防対策ですが、これまでの福島原発の事故を教訓に、緊急事態の区分を警戒事態、施設敷地緊急事態、全面緊急事態と区分づけをし、この区分に基づいて危険と思われる地域については今後検討されるものの、まず、放出前に全て避難すると。それから、EALという概念で全て避難すると。そして避難した後に、緊急時モニタリング等を行いまして、もし空間線量率が高い地域であれば、追加で避難していくというやり方に変わったところでございます。
 次に、被曝医療でございますが、被曝医療の体制の整備ということで、災害時の医療組織を最大限に活用していこうということと、PAZ以外の地域については安定ヨウ素剤の予防服用を地方公共団体による備蓄で行っていこうということ、スクリーニングについては、避難所等における具体的な体制等、平素からマニュアルを作成し、避難した全住民にしていこうと改正されました。それからSPEEDIの活用につきましては、これまで予測的な方法で、まず放出が起きてからSPEEDIにより計算、予測して避難しようとしていたのですが、先ほど申しましたように、危ない地域は最初に避難することに変わりました。よって、SPEEDIを参考情報として使っていくこととし、その使い方についてはさらに研究すると書かれているところでございます。
 ただ、9ページの2番にありますように、引き続き今後の検討課題する事項が(1)から(6)までございます。例えば(1)でございますと、人形峠はEPZでございますが、それについては今後も検討していくと。(2)でございますと、緊急時モニタリングについては、どのようにやっていくかと。福島県であれば緊急時モニタリングを3,000カ所ほどでやったのですが、それらを国がどのように統括してやっていくかがまだ検討段階でございます。以下、(3)、(4)、(5)、それから例えば(6)の地域住民との情報共有のあり方について、情報を定期的に共有する場をどのように設定していくかも引き続き検討することになっております。これらについても、今後、逐次検討されていくということですので、これらの検討課題が出てきた段階で、後ほど説明します地域防災計画なり避難計画へ逐次反映させていきたいと考えております。以上が報告4でございます。
 続きまして、10ページの報告5、原子力発電所に適用する原子炉の新安全基準の骨子案について説明させていただきます。
 これについては、現在、パブリックコメントが終わりまして、4月ごろまでに新安全基準案がまとめられて、7月に正式決定され、公布施行されると聞いております。今後、原子力発電所を動かす場合の基準ということで現在検討されているものです。
 概要でございますが、例えば重大な事故が起きた場合に、放射性物質を除去しながら排気する、いわゆるフィルターつきベントの設置、それから航空機衝突などのテロや大規模自然災害に対応できる基準をつくっていくということで、津波、地震、電源、重大事故、火災、その他に分けて検討されております。
 ちなみに津波でございますと、島根原発の対応としては、平成25年に防潮堤が完成予定です。地震ですと、直下の活断層はないところでございますが、宍道断層の扱いについては現在のところ不明でございます。電源については、電源車の一部が購入済みだと。重大事故については、2号機にかかるフィルターつきベントの発注が終わっておりまして、27年度までに完成予定と聞いております。それから火災ですが、原発の1号機についてはケーブルが難燃性ではないと聞いております。島根原発にフィルターつきベントを設ける必要があるということですが、島根のBWRにつきましては、猶予期間が設けられない見通しでございます。
 なお、重要免震棟については、26年度の運用開始予定と聞いております。以上で報告5を終わります。
 続きまして、11ページから16ページで報告6について御報告させていただきます。
 これについては、3月15日に中国電力の松井取締役副社長が来庁されまして、回答を受け取ったところでございます。
 回答の主な内容については12ページを見ていただきまして、協定の改定については引き続き協議を継続すると、それから運用面については、立地自治体並みの対応を行っていくと。それから、原子力災害特別措置法については、立地県と同等の対応を行っていくという解答をいただいております。
 13ページは、協定等の運用に係る確認事項でございます。次に14ページでございますが、鳥取県には原子力防災専門家会議がございます。これは専門家の知見を得る会議でございますが、現地確認に入る場合については、その職員についても県職員として一緒に入れることを運用で確認したところでございます。
 立入検査の運用確認ということで、14ページの四角に囲った部分について確認をとって、3番の運用等でありますように、立入検査の結果、鳥取県が行う原子力防災に関する事務のため、必要があると認める場合には、中国電力株式会社に対して適切な履行を求めると。これは原災法にも書いてある部分でございますが、そのようなことも確認いたしました。
 15ページの3番の原子力安全文化の育成についてですけれども、中国電力が自主的に設置しております原子力安全文化有識者会議については、鳥取県の代表も入れていただくように要請し、今後、選任していくことの回答をいただいております。
 4番の県民への広報ということで、15ページの下にあります共通理念を持ちまして、立地県と同等な対応をしてもらうという回答を16ページにいただいております。現在のところ、例えば島根県の県政記者クラブに行われることは、鳥取県の県政記者クラブにも同時に行っていただいている状況でございます。
 16ページの5番にあります原子力防災対策への協力ということで、県が行う防災対策について、例えばモニタリングなりスクリーニング、情報伝達については、できる限り可能な協力をしていくと回答をもらっているところでございます。内容については、今後詰めていくことで協議したところでございます。

◎斉木委員長
 報告7、鳥取県防災会議の開催及び鳥取県地域防災計画の修正について、桐林副局長の説明を求めます。

●桐林危機管理副局長兼危機管理政策課長
 17ページをごらんください。ただいま水中室長から説明いたしましたとおり、中国電力から3月15日に回答をいただきました。これで現段階で考慮すべき事項が一応そろったということで、3月18日に鳥取県防災会議を開催いたしまして、地域防災計画を修正いたしました。
 今回は、昨年9月議会で御審議いただきましたとおり、新たに委員会の構成メンバーとして8号委員が設けられております。資料でいきますと5の参考の8号委員という部分で、自主防災組織を構成する者または学識経験のある者というカテゴリーが新たにできました。これを受けて新たに選任した委員が、19ページの第15条第5項8号のカテゴリーに記載されている方々でございますけれども、このような多様な観点からの意見を頂戴することとなった初めての防災会議となりました。
 20ページにお進みいただきまして、今回の計画の主な修正概要といたしましては、東日本大震災の教訓あるいはその教訓に基づいた制度改正を踏まえたもの、それから、近年の災害対応により見直しを行った内容を反映させました。
 具体的には、この直近の防災会議が平成22年7月でございましたので、その後、例えば22年の年末から23年の頭にかけまして豪雪の経験を踏まえた内容も入れておりますし、20ページの1の(1)(2)に記載のとおり、一番新しいものでは、この3月7日から運用が始まっております津波警報等の改善内容も取り入れた改正でございます。
 22ページに進んでいただきまして、先ほど申しました大雪の関係では、3の(2)のところに迂回路の設定なり優先除雪等について記載しておりますし、また、平成22年度に鳥取県震災対策アクションプランという減災目標をつくっておりますけれども、その目標を達成するための対策等についても記載しております。
 詳細につきましては、またごらんいただきたいと存じますけれども、原子力災害対策編につきましては、この後、説明を申し上げたいと思っております。

◎斉木委員長
 報告8、鳥取県地域防災計画(原子力災害対策編)及び鳥取県広域住民避難計画(島根原子力発電所事故対応)の作成について、報告9、中国電力株式会社及び人形峠環境技術センターの原子力事業者防災業務計画の協議結果について、報告10、原子力防災に関する普及啓発の取組について、報告11、島根原子力発電所における燃料集合体ウォータ・ロッド曲がりに係る調査結果について及び報告12、島根原子力発電所2号機蒸気タービン動翼取り付け部点検工事におけるひびの調査結果について、水中室長の説明を求めます。

●水中危機対策・情報課原子力安全対策室長
 まず、報告8でございますが、お手元の別冊をごらんいただきたいと思います。鳥取県地域防災計画(原子力災害対策編)及び鳥取県広域住民避難計画(島根原子力発電所事故対応)の作成についてという別冊でございます。よろしいでしょうか。
 これにつきましては、前回の委員会で報告させてもらった内容の続きになりますが、県では原子力防災会議などで島根県と連携するとともに、原子力安全対策プロジェクトチームを設置しまして、地域防災計画と広域住民避難計画を策定しておりましたが、このたび3月18日に中国電力からの回答等も踏まえ、作成を完了いたしましたので御報告いたします。
 これについては、前回の報告事項からパブリックコメントと原子力発電所の防災訓練、27日に改定されました災害対策指針を踏まえて、18日の鳥取県防災会議に報告して了承いただき、
18日に国に報告して完了したところでございます。
 ちなみに、18日までにこの原子力災害対策の地域防災計画が完了したのは13県ございまして、残り8県がまだ完了しておりません。それから、全国の市町村レベルでいきますと、全国では
42%が完成しております。鳥取県につきましては、県、米子市、境港市とも全て完成したところでございます。
 原子力災害対策編につきましては、今回、災害対策基本法及び原子力災害対策特別措置法に基づいて作成して、防災のために処置すべき業務を具体的に定めたものでございます。
 主なポイントにつきましては、(2)の(1)にございますとおりUPZの範囲を30キロに規定したと。それから、避難等の防護活動の実施を記載している、法令による新たな権限を記載したり、安全協定に基づく内容を記載したというのが、今回の大きな点でございます。
 これについては、次のページをめくっていただきたいと思います。安全協定に関する中国電力からの回答に伴う地域防災計画の修正について、先ほど御説明いたしました3月15日の中国電力からの回答に基づき、1番にございます安全協定に関して、以下のように修正を行っております。
 まず、事前了解という部分について、鳥取県の安全協定では計画等の報告になっておりますが、修正案の部分でアンダーラインを引いておりますとおり、まず報告を受ける時期、方法、内容について意見を述べる検討期間を設けて、その期間に報告をもらうということで、運用面で立地県が実質的に持っている事前了解と同じように、計画も担保したところでございます。これについては、相互に意見を述べて尊重するとございますので、このような期間を設けて、事前に意見交換することとしたところでございます。
 次の核燃料……(「そこの新旧対照表みたいになっているところですけれども、場所がわかりにくい」と呼ぶ者あり)わかりました。
 核燃料物質の輸送については、前回のパブコメのときにも書き込んでいたところでございますが、テロ等の関係で国が規制しているところが大きいものの、運用上の回答を見越して記載済みであったため、もし、このような連絡があった場合については、その輸送経路を管轄する市町村と連絡体制を確認することとしております。
 次に、立入調査の項目については、次のページ見ていただきたいと思います。
 この部分につきましては、鳥取県の安全協定では現地確認となっておりますけれども、協定部分の修正が今回なかったため、右の欄に記載のとおり、県は島根原子力発電所の安全を確保するため必要と判断される場合は、米子市、境港市と安全協定に基づき現地確認を行うと計画の中に盛り込んでおります。
 措置の要求については、原子力事業者に対して対応を求めるものとすると書いております。
 2番の安全協定の運用に関する中国電力の回答に伴う地域防災計画の修正案でございますが、専門家委員より現地確認については、パブコメ後の波線のアンダーラインに書いてあるとおりでございます。
 立入検査の運用につきましては、適切な履行ということで、左欄にございますように、原子力事業者に対して適切な履行を求めると書き込んでおります。それから、この立入検査につきましては、法定権限のため立地県と松江市と鳥取県にしかございませんが、この立入検査を行う場合に、次のページにありますとおり、米子市や境港市については協定に基づいて同行できると地域防災計画で書いているところでございます。
 原子力防災対策への協力については、右欄にございますように、モニタリングなりスクリーニングなどの協力を求めると書いているところでございます。
 めくっていただきまして、下に15、16と書いたページでございます第2章、原子力災害事前対策についてですが、この15、16ページとは地域防災計画の実際のページでございまして、今回の協定改定によって、このアンダーラインの部分を変えたところでございます。
 めくっていただいてA3用紙ございますが、鳥取県地域防災計画(原子力災害対策編)の修正概要についてということで、内容については、今説明したとおりでございます。これが1枚目、2枚目でございます。
 一番最初に戻っていただきまして、住民避難計画につきましては、地域防災計画の住民避難の部分についてきちんと運用できるために、住民避難の点に焦点を絞りましてつくったものでございまして、住民避難に関する実施要領と必要な避難所等の後方支援について取りまとめたものでございます。
 A3横カラーの後ろから2枚目に概要について(1)をつけております。この真ん中にある鳥取県広域住民避難計画の位置づけを見ていただきたいのですけれども、地域防災計画が網羅的に書いてあるのですが、この広域住民避難計画につきましては、先ほど申しましたように、避難部分をきちんとできるようにということで、運用部分を確保した計画となっております。左にありますように、最大の事態を想定しまして、災害の対応に焦点を絞って書いたもので、それぞれどういうことが起きたときにどうしようということではなくて、地震が起きたら避難することに絞って書いたものでございます。ただ、UPZ全域の避難という最大限を計画しておりますが、実際に事故が起きた場合で避難等が必要な地域を、例えば狭い場合や30キロより広い場合など、あらゆる場合にこの計画を修正して使っていくものでございます。避難者数については、前回御報告しましたとおり7.3万人で計画しております。これ以外にも1.5万人分については避難の予備ということで、島根県でもし異常があった場合にはさらに追加して受け入れる、鳥取県のほうで避難がさらに必要となった場合には、この1.5万人の予備枠を使っていこうと考えております。
 次のページに、住民への情報伝達は非常に重要なことですので、計画の中に項目を設けて書いております。その他、災害時要援護者の避難や避難経路の確保、スクリーニングの実施、段階的避難の実施を書いております。これは、先ほどの原子力災害対策指針でも御説明しましたが、国のほうでいろいろなことをまだ検討しておりますので、現時点でできる限りのことを計画に盛り込んだところでございます。今後、国のほうでいろいろなことが検討されていけば、それらについても逐次この計画に反映して、実効性のあるものにしていこうということでつくったものでございます。
 以上で報告8を終わります。
 次に、報告9中国電力株式会社及び人形峠環境技術センターの原子力事業者防災業務計画の協議結果について、危機管理局の報告資料26ページから27ページで説明させていただきます。
 これにつきましては、原子力災害対策措置法に基づいて、法定的に提出されたものについて協議したものでございます。
 27ページの下にありますように、防災業務計画とは、原災法に基づいて原子力事業者、鳥取県の場合ですと人形峠環境技術センターと中国電力になりますが、そこが原子力災害の予防対策、緊急事態応急対策、原子力災害事後対策、その他原子力災害の発生や拡大を予防し、原子力災害の復旧を図るために必要な業務について定めたものです。我々がつくっている地域防災計画みたいなものだと思ってもらえばいいかもわかりませんが、原子力事業者がつくらなければならない計画で、これを国に提出する60日前に協議しなければならないということで、県に協議があったものでございます。この協議に基づきまして、島根原発分につきましては、原災法が改正になったことから今回初めて県で協議したところでございます。これらについては、県の地域防災計画等との整合性がとれているかということと、周辺市町である米子市、境港市、三朝町の意見も法定的に聞かなければならないので、それらについても聞いたというところです。鳥取県としては意見がなく了承したということで、3月18日にそれぞれ両事業者へ返答したところでございます。
 今回、中国電力と人形峠環境技術センターの主な修正内容でございますが、中国電力について鳥取県に関係する部分は26ページの(1)から(5)で、モニタリングの件、資機材の件、立入検査の件、各種報告先の記述などがきちんと書かれているところを確認したところでございます。
 人形峠環境技術センターについては、先ほどありましたように、EPZの検討がまだ行われていないので、報告先の時点修正にとどまっているところでございます。その他、27ページにございますとおり、地域防災計画との整合性も確認いたしました。また米子市、境港市、三朝町の意見が反映されているか、その他法令に基づく記載漏れがないかも確認したところでございます。
 以上で報告9を終わります。
 続きまして、報告10の原子力防災に関する普及啓発の取組について、資料の28ページから29ページで説明させていただきます。
 まず、平成24年度の原子力関連施設見学会の開催については、きょう、38名の住民が参加して、島根原子力発電所とオフサイトセンターを実際に見学に行っていただいております。原子力防災に関する普及啓発という趣旨で実際に見ていただいて、原子力発電所はどういうものだと、それから、我々に合う原子力防災がどういうものかを体感、体験してもらおうと計画したものでございます。これらについては、米子市、境港市とも共同しまして、それぞれの市報にも掲載して募集したところでございます。
 次に、2の原子力防災講演会については、2月17日に米子市のふれあいの里で、米子市、境港市と共催でやったところでございます。放射線とはどのようなものか、放射線が体に与える影響はどのようなものか、放射線に関する地域、それから万が一事故が発生した場合の防護措置を知っていただこうということで、約200名の方に来ていただきまして講演を聞いていただいたところでございます。放射線医学研究所の先生に来ていただきまして、科学的かつ客観的な説明をいただいたところでございます。その際にアンケートをとりまして、29ページの(6)にありますような多様な意見をいただきました。放射線がよくわかったという意見から、放射線は影響がないという宣伝ではないかという意見までいただいたところでございます。これらについては、来年度以降も引き続き講演会を開いて、多くの方に知っていただきたいと考えているところでございます。
 以上で報告10を終わります。
 続きまして、報告11の島根原子力発電所における燃料集合体ウォータ・ロッド曲がりに係る調査結果について、資料の30ページから32ページで説明させていただきます。
 これは、東京電力株式会社の柏崎発電所で燃料集合体のウォータ・ロッドに曲がりがあったので、全国の発電所に調べなさいと指示があったため、中国電力も調べた結果、この四角にありますように異常がございませんでした。その結果を中国電力が2月8日に規制庁へ報告したと県へ報告がありましたので、今回、報告させていただきます。
 ウォータ・ロッドとは、32ページの下の欄にございますように、約4メートルの高さのストローのような燃料集合体を束ねてチャンネルボックスで覆いますが、その真ん中にある水等が流れるための丸いパイプでして、これの曲がりがないかを確認したものでございます。これはチャンネルボックスをかぶせる際に、余分な力がかかってウォータ・ロッドが曲がってしまい、それから燃料集合体がくっついたものがあったので調べたところでございます。
 なぜこういうものを調べなければならないかというと、30ページの2番に書いておりますが、原子力規制委員会の会議録、議事録の抜粋でございますが、最終的にこういう燃料が炉の中に入ると安全解析をするときの想定の前提が崩れるために、これは非常に重要なことだということで、全国に調査が行われたところでございます。
 なお、先ほど申し上げましたとおり、中国電力について異常はございませんでした。
 東京電力だけがほかの発電所とは違う手順でしておりましたので、このようなことが発生したということで、中国電力についてはこのようなことが起こらない方法でしておりました。
 以上で報告11を終わります。
 次に、報告12の島根原子力発電所2号機蒸気タービン動翼取り付け部点検工事におけるひびの調査結果について、33ページで説明させていただきます。
 3月14日に中国電力より、以下のとおり報告がありましたということで、真ん中の蒸気タービン動翼取りつけ部にありますように、原子炉で発生した蒸気エネルギーで蒸気タービンを回して発電するわけでございますが、この蒸気タービンの部分、ジェットエンジンのブレードのように見える部分にひびが見えたと。下に模式図がございますが、このブレードがついた車軸という部分がありまして、そこの右の図でございますが、この点検部位と書いた動翼取付部にひびがあったところでございます。低圧タービンが3つあるのでございますが、その3つのタービンで合計147カ所見つかったと。これについては、昨年10月30日から他の発電所でこのような事例が見つかったので、自主的に検査したところ発見されたということで、それぞれ大きさは長さ1から48ミリ、深さ1.39から9.12ミリとございますが、現在は全部切削除去して安全に影響がないことを確認されていると。いわゆる余裕代の部分があったので、それらを削り取って大丈夫だということでした。現在は、これらの取りつけの組み立てが行われる予定だということで、組み立てに2~3カ月かかると聞いております。以上で報告12を終わらせていただきます。

◎斉木委員長
 報告13、鳥取県庁BCPの策定状況について、酒嶋業務効率推進課長の説明を求めます。

●酒嶋業務効率推進課長
 そういたしますと、総務部資料の1ページをごらんください。鳥取県版業務継続計画といたしまして、県、市町村、企業、医療、福祉施設の各主体ごとにBCP、業務継続計画を策定することにいたしておりますけれども、その県庁版のBCPの策定状況について御報告するものでございます。
 1の策定状況でありますけれども、本庁地区に所在する機関を対象にした本庁版のBCPにつきましては、平成23年度に策定作業に取り組みました。昨年6月に他の主体に先行いたしまして、第一版の策定作業を終えました。その概要につきましては、当委員会でも報告させていただいたところでございます。
 地方機関の策定につきましては、本年度取り組んだところでございます。現時点で対象といたしております56の地方機関全てで、おおむねの概成ができ上がっている状況でございます。ただし、各地方機関の非常時優先業務の選定なり、復旧目標時間について若干のレベル調整をする必要がございます。現在はその作業なり、平成25年度当初の組織改正を反映する必要もございますので、これらを行った上で、平成25年度の早い段階で第一版を完成させることにいたしております。
 2の策定に当たっての取り組み経過をごらんいただきたいと思います。県庁BCPの策定に当たりましては、平成23年度から取り組んでおりまして、特に普及研修や策定担当者研修を実施してまいりました。特にBCPの必要性なり、その内容などを理解する普及研修を平成23年度から平成24年度にわたりまして15回行いました。県職員を中心に全体で約2,000人が受講いたしまして、理解を深めたところでございます。
 24年度の欄でありますが、本年度5月から9月にかけまして、地方機関の職員を対象とした策定担当者研修、さらにはワークショップということで、数回にわたって研修の機会を設けまして、地方機関BCP策定を進めたところでございます。
 別冊で地方機関BCPの一例として中部総合事務所のA4の横長の分をつけさせていただいております。計画の構成につきましては、1ページの目次のとおりでございます。本庁のBCPを基本にいたしまして、作成作業を簡便にすることから、コンパクトな標準例を示しております。それに、各地方機関の実情を盛り込んで策定したところでございます。中身については、また後でごらんいただきたいと思いますが、特にBCPの肝になる部分であります非常時優先業務の選定については、10ページから14ページに目標復旧時間を設定して記載しておりますし、15ページ以降に業務資源の確保計画を記載いたしております。おおむね各地方機関等もこういった形で策定しているところでございます。
 資料の1ページに戻ってください。3のBCPの実効性向上に係る取り組みということで、平成24年度は本庁のBCPに基づきまして、本庁地区の各部主管課を中心に、初動対応の流れの確認といった図上訓練を実施したところでございます。次年度以降は地方機関も対象とした訓練も行いながら、実効性の検証や点検を行っていくことにしております。
 また(2)ですが、昨年の6月補正で承認いただいた予算によりまして、職員安否確認システムとBCP業務資源集計システムを整備いたしております。この3月から本格稼働いたしております。これらの計画やシステムを点検、検証いたしながら、非常時の対応にふだんから準備なり対策を図っていくことにいたしております。

◎斉木委員長
 報告14、市町村における業務継続計画(BCP)の策定状況について、谷口自治振興課長の説明を求めます。

●谷口自治振興課長
 それでは、別冊の市町村における業務継続計画の策定状況について御報告いたします。
 1ページをお願いいたします。中ほどに、市町村BCPの策定状況の一覧表を記載しておりますので、ごらんいただきたいと思います。
 3月18日現在でございますけれども、策定済みの自治体が13団体で、残りの9団体につきましても、今年度中に策定見込みとなっております。言いかえますと、県内の19市町村と3つの組合の合計22団体の全てにおきまして、今年度中に業務継続計画を策定する見込みとなっております。
 下の主な経緯といたしましては、23年の8月に鳥取県版の業務継続計画の一環としまして、市町村につきましてもBCPに取り組むことになりました。以後、市町村の総務担当課長会議なり、3回にわたるワーキンググループ会議等を行いまして、昨年の9月以降は各団体ごとに作業を行っていただいた経緯がございます。
 2ページと3ページでございますけれども、参考ということで、業務継続計画の標準的な骨子や構成の例を記載しております。冊子でいいますと目次に相当する部分でございますけれども、内容的にはBCPの目的や基本方針、災害時に優先すべき業務、人的ないし物的資源の確保につきまして、各市町村が業務継続計画を策定することにしております。

◎斉木委員長
 報告15、福祉施設BCP策定に係る取組の状況について、日野長寿社会課長の説明を求めます。

●日野長寿社会課長
 福祉保健部の資料の1ページをごらんいただきたいと思います。福祉施設BCPの策定に関しまして御報告いたします。
 福祉施設は、高齢者をはじめ障がい者や子供など、さまざまな方が入ったり利用されております。その中でBCPをどうやって策定するかと考えたときに、一つのモデルケースがあったほうがわかりやすいだろうということで、養護老人ホームの皆生尚寿苑にモデル的なBCPを策定いただきました。養護老人ホームは、もちろん要介護の方も入っておりますし、障がいをお持ちの方もいらっしゃいますし、健常者の方もいらっしゃいます。いろいろな方が入っていらっしゃいますので、ここでモデル的なものをつくって、それをベースにして県内の各施設に普及促進を図っていく考え方で進めているところでございます。
 中身でございますけれども、1のBCPの策定の基本事項の抜粋をごらんいただければと思います。基本方針でございますけれども、(1)で入所者、職員の生命や生活を保護、維持するための業務を最優先業務として、その他の業務は縮小、休止すると。皆生尚寿苑では、ショートステイや通所事業、訪問事業をしていますけれども、そういったものは原則中止して、業務資源の復旧状況に応じて再開していくと。あと、皆生尚寿苑は西部でもいろいろな施設を持っておりますので、そういった関係機関と連携して、必要な人員なり資機材の確保などをしていくと。あと4番目として、地域の災害時の要援護者は原則受け入れていくといった方針で策定したものでございます。
 それで、お手元に別冊で皆生尚寿苑のBCPをつけておりますので、後ほどごらんいただければと思います。
 次に、被害状況の想定でございますけれども、基本的に最悪の事態を想定するということで、各施設において最も被害の大きい時間帯を想定すると。皆生尚寿苑の場合は、最も勤務者が少ない時間帯である夜間の8時45分から6時の間に発災するという想定をしております。
 被害の想定につきましては、建物が使用可能な場合と使用不可の場合を想定すると。ライフラインについては、3日間は全面停止で徐々に復旧する。人員につきましては、発生から1時間後に30%の人員で業務継続ができるかを想定しております。
 今後の復旧促進の方法でございますけれども、1ページの下の2に書いてありますとおり、来週の月曜日に県内の福祉施設の職員を対象に研修会を実施することとしております。ここに約100名と書いておりますが、現段階で参加予定が125名でして、内訳は高齢者が75名、障がい者が26名、児童施設が16名、あと病院が数名ということで研修会を実施することとしております。具体的には皆生尚寿苑の説明とセコム山陰の助言や意見交換を想定しております。

◎斉木委員長
 報告16、医療機関BCPの策定に係る取組の状況について、中西医療政策課長の説明を求めます。

●中西医療政策課長
 2ページをお願いいたします。医療機関のBCPの策定に係る取組の状況についてでございますけれども、ここの2ページの2番目をごらんいただきますと、策定対象医療機関別取組状況で各医療機関の取組状況を上げております。
 医療機関の場合でございますが、考え方といたしましてはひな形を作成いたしまして、それを医療機関に配り、それをモデルにしながらつくってくださいとしております。
 2の(1)をごらんいただきますと、病院のBCPモデルを平成24年7月に作成いたしまして、県内の病院へ早期の策定の取り組みについて依頼しているところであります。説明会を24年8月29日に開催しているところでございます。そこをごらんいただきますと、各病院の策定取組状況として上げております。全部で県内45病院ありますけれども、平成24年度中に策定済み、もしくは策定予定が11病院ございます。また、25年度中の策定が24病院ありまして、あとその他ということで10病院が未定という状況であります。
 また、診療所の関係でございますけれども、(2)と(3)をごらんいただきますと、診療所の中でも特殊である産婦人科と透析を取り扱う診療所については、地域医療に与える影響が大きいということで、こちらにも平成25年度中の策定をお願いしていく予定でございます。その際にもモデルをつくってお願いしていこうと考えております。
 3ページ以降につきましては、医療機関のBCPの基本事項なり、ひな形をおつけしておりますので、後ほどごらんいただければと思います。

◎斉木委員長
 報告17、企業BCP策定の取組について、福田商工政策室課長補佐の説明を求めます。

●福田商工政策室課長補佐
 商工労働部の資料1ページをごらんください。企業BCP策定の取組について御説明させていただきます。
 まず1のこれまでの取り組みにつきまして、中小企業のBCP策定の支援ということで、平成21年度から策定支援を推進しております。セコム山陰株式会社へ業務委託いたしまして、3名のBCP普及員を配置して、BCP策定のセミナー開催による普及啓発、個別指導、ワークショップ開催による集合支援等を行いまして、累計40社の県内企業がBCPを策定するに至っております。
 平成24年度の取り組みについて記載しておりますが、特徴的なものを申し上げますと、(3)に記載しております業種別BCPモデルの策定でございます。中小企業ではなかなかノウハウがございません。あと、効率的に策定するため、人や時間をいかに節約するかが課題でございますので、今回、業種別のBCPモデルとしまして、記載しております6つの業種にかかるひな形を策定することといたしました。現在、最終の精査中でございますが、予定どおりこの6業種のモデルが完成する予定でございます。
 2の今後の取り組みについてでございますが、今までの取り組みと企業BCPワーキンググループでの検討を踏まえ、向こう5年間の中期戦略を策定いたしまして、普及啓発、策定支援に一層取り組んでいく予定でございます。
 5年間の戦略の概要についてポイントを御説明させていただきますと、まず目標といたしましては、従業員30人以上の企業を対象に、5年間での策定目標を150社と定めて取り組んでいきたいと思っております。
 目標を達成するための基本戦略として、まず戦略1に普及啓発の推進を掲げておりますが、ここでは商工団体、金融機関等にも主体的、積極的にかかわっていただいて、今まで以上に重層的な普及啓発をしていきたいと考えております。
 戦略2のBCP策定の具体的な支援につきましては、今年度策定いたしますモデル、ひな形を活用いたしまして、ワークショップなどで短期集中的に策定支援するとともに、専門家派遣の経費助成を行うことによりまして、支援してまいりたいと考えています。
 戦略3の企業経営力の向上に資するBCPの推進につきましては、代替生産などを進めるに当たっての広域連携先の見つけ方であったり、一層、広域連携の仕方がどのようなものが資するかを研究してまいりたいと思っています。あわせて、いかに日常業務へ活用していくかも案内してまいりたいと考えております。

◎斉木委員長
 17件にわたる説明、御苦労さまでした。
 それでは今までの説明について、委員の方の質疑を求めます。

○前田委員
 地域防災計画の42ページから始まる第3章の緊急事態応急対策について、いろいろと質問をしたいのですけれども、87ページに住民等への情報伝達活動が記載されていますが、ずっと私が一貫して言っているのは、情報伝達のことを言っているのですよ。それで、福島原発での反省点は何かということと、それで、どのようにこの応急対策編に入れたのかを教えてください。

●水中危機対策・情報課原子力安全対策室長
 福島事故での反省点について、原子力に限って言わせていただきますと、住民の方に正確な情報が伝わらなかったということが教訓だと認識しております。

○前田委員
 その伝わらなかった原因は何だったのですか。

●水中危機対策・情報課原子力安全対策室長
 まず、オフサイトセンターが、今回の場合はいろいろな停電等が起きたということと、それから、それに伴って津波等が来てオフサイトセンターが機能しなかったと。オフサイトセンター機能しなかったことによって、当初想定していた情報の伝達経路が全て使えなかったところから始まったと認識しております。

○前田委員
 その教訓を87ページのどこに入っているのか。

●水中危機対策・情報課原子力安全対策室長
 文言的には87ページの情報伝達活動の(5)で、情報伝達に当たって、テレビやラジオ等の放送事業者等の報道機関を協力を得るなどと書いております。それで、一番大きいのは、先ほど別冊で御説明させていただきましたが、いつも前田委員からの御意見を伺っておりまして、鳥取県広域住民避難計画の概要について(2)にありますように、住民への情報伝達は非常に重要なことなので、広域住民避難計画のほうにも落としております。ここに書いてありますとおり、多様な手段による方法ということで、例えば防災行政無線などに頼らず、いろいろな手段で届くようにまず検討しておくことと、それから県と市の役割、国との役割分担をしっかりしておくということで、今回そのような多様な手段での役割分担を含めて、広域住民避難計画でしっかり書かせていただいたところでございます。

○前田委員
 多様な伝達手段とは、地域防災計画の88ページの模式図だけのことですか。これは足らないと思いますよ。


●水中危機対策・情報課原子力安全対策室長
 88ページには一般的な情報伝達系統図を書いて、その最後を鳥取県広域住民避難計画の概要について(2)の図で補っているところでございます。(発言する者あり)はい。

○前田委員
 そしたら、この図面は地域防災計画の付図、参考資料、本文のどれですか。ここに入っていなくて、補っているというのはおかしいではないですか。防災計画ですから、補足資料ではいけないですよ。

●水中危機対策・情報課原子力安全対策室長
 こちらの住民避難計画を見ていただいて……。

◎斉木委員長
 住民避難計画では33ページですね。

●水中危機対策・情報課原子力安全対策室長
 33ページから34ページです。まず、33ページに広報・情報伝達と項目を起こさせていただきまして、34ページに内容をきっちり書かせてもらったところでございます。

○前田委員
 これは書いただけで機能しないですよ。実際に起こったときには絶対これでは動かないわ。私は西部地震を経験しているのですが、何をしていいのか分からず指揮系統が混乱するのですよ。私の経験で言うと、個人ごとのマニュアルをつくらないと動かないですよ。烏合の衆になってしまうよ。そこらあたりはどうなっているのですか。不備だということをまず指摘しておきますけれども、実態この本部が機能するかどうかという話ですが、僕はしないと見ている。だけれども、いざ事が起こると何していいかわからないのですよ。それはどうなっていますか。

●水中危機対策・情報課原子力安全対策室長
 それについては同様な認識でございます。紙に書いただけではだめだということで、今後マニュアル等をつくったり、それから訓練できちんと検証させていただきたいと考えております。

○前田委員
 これは、個人ごとの役割分担をはっきりしなければ絶対動きませんよ。それに、勤務時間中でもいるときといないときがあるのですから、一挙にできはしませんよ。それをどうするのですかということです。(「行政のできる範囲内でも無理のところがありますって言ってください」と呼ぶ者あり)指摘はそれぐらいにしとくわ。
 それと、皆生尚寿苑のBCPの10ページに暖房の確保でストーブと書いてあるが、このストーブは何ストーブを意味しているの。石油ストーブかガスストーブか電気ストーブか。(「済みません」と呼ぶ者あり)宮城の水産加工場の社長が言っていましたが、石油ストーブが非常に有効だったと、それも反射式のほうがと言っていました。
 それと、この役割分担もきれいに書いてあるけれども、同時進行ができないですよ。優先順位を決めるべきです。発災のときから、時間の進行とともにしなければいけないことを網羅していかないといけませんよ。これを見たら全部できるようですけれども、人員関係で絶対できるはずがないですから、優先度を決めないといけない。それと同じことで、これは各役割分担を決めなければ、僕は機能しないと思います。

◎斉木委員長
 答弁は。

○前田委員
 要らない。

◎斉木委員長
 ほかに。

○谷村委員
 私は、24年度の鳥取県島根原子力発電所防災訓練の実施状況について……(「もう少し大きな声で」と斉木委員長呼ぶ)聞こえますか。6ページのアンケートのうち防災無線・広報車による広報は聞こえたかというところは、米子市や境港市が一番大きなテーマになってくると思うのです。主な意見に、そもそも近くに放送施設がないというのは問題ではないかと思ったのですが、鳥取市には近所にきちんと放送施設があって、PM2.5が何ぼなどという話も聞こえてきますけれども、米子市はこういう状況ですか。

●内田危機対策・情報課危機管理専門官
 どちらの意見か確認してませんけれども、境港市につきましては、次年度で新たにもう1基計画すると聞いております。

○谷村委員
 どこの地区がこういう状況なのかは調べてもらい、もしなければ米子市に求めていくことが必要だと思いますので、よろしくお願いします。

◎斉木委員長
 要望でいいですね。

●城平危機管理局長
 これについては、以前から前田委員にも御指摘いただいておりまして、鳥取県内の防災行政無線の整備状況は、合併前の旧町村部については、全ての家に戸別受信機が入っております。ところが4市については、屋外拡声機でエリアをカバーしているやり方になっていまして、24年度に倉吉市が戸別受信機を整備されました。あと、鳥取市、米子市、境港市が屋外拡声機でしておられるということですが、基本的には設計上、全エリアに聞こえるとされたけれども、風向きなどで聞こえにくい場合があることや、季節によっては家の中におられる方に聞こえにくいところがございます。そういう中から、今回のような意見が出てきたものと思っていますので、まずはエリアのカバーについて点検していただくことをお願いしておりますが、あわせまして防災ラジオの導入なり、エリアメールの活用、そのほかの手段での伝達について、市町村のほうに、特に米子市、境港市に働きかけしているところでございます。

○前田委員
 関連で。県外調査で静岡に行ったときの資料を見ていたら、エリア内での防災ラジオの数値目標がありましたよ。参考までに。

◎斉木委員長
 ほかに。

○錦織委員
 危機管理局資料の33ページの島根原発2号機のひびの調査結果について、今回の調査で低圧タービン全てでひびを新たに147カ所確認したということですけれども、これは全て切除されて安全性には問題ないということですが、これはもともと法定点検の項目にないものであって、ひびがあっても安全性には影響がないものでしょうか。

●水中危機対策・情報課原子力安全対策室長
 これについては、今まで法定点検なり社内点検でございません。ここに書いてございますように、他の発電所で点検してみたところあったので、中国電力が自主的に検査したところ確認したものでございます。
 例えば線路のレールも常にひびが入っているので常に削り取るようにするのですが、今回もそのひびが広がらないように削り取ったところでございます。

○錦織委員
 線路もひびは常にあるけれども、削り取っているから安全なのだと思うのです。結局、法定点検の中に入っていないけれども、このひびそのものを放置していると、そこが欠損してしまったりなど、安全性に影響が生じるおそれはあるのではないのかと思うのですけれども、どういう見解でしょうか。

●水中危機対策・情報課原子力安全対策室長
 中国電力が今回そのように判断されて、点検されて削り取ったということですので、あとは工学的にどれぐらいのものがあるかは不明なところですが、中国電力がそのように判断して、今回修理したところでございます。

◎斉木委員長
 ほかには。(「なし」と呼ぶ者あり)よろしいですか。
 次に、その他ですが、委員の皆さんから何かございますか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 そうしますと、意見が尽きたようでございますので、執行部の皆さんは御退席いただいて結構でございます。委員の皆さんは、この場にお残りください。
(執行部退席)
 お残りいただいたのは、本委員会の活動報告でございます。
 24年度の活動状況について、お手元に案を配付しておりますが、いかがでしょうか。(「はい」と呼ぶ者あり)
 それでは、これを委員長報告とさせていただいてよろしいでしょうか。(「はい」と呼ぶ者あり)
 では、そのように……(「じっくり内容を見させてほしいのだけれども」と錦織委員呼ぶ)
 見ていただきましてきょうじゅうには御返事をいただきますように、よろしくお願いいたします。
 では、こちらのほうで取りまとめますので御了解いただけますか。(「はい」と呼ぶ者あり)
 以上をもちまして、防災・危機管理調査特別委員会を閉会いたします。

午後0時12分 閉会

 

Copyright(C) 2006~ 鳥取県(Tottori Prefectural Government) All Rights Reserved. 法人番号 7000020310000