平成25年度議員全員協議会会議録

平成25年6月6日会議録

 開催概要、資料はこちらです。
出席者
(33名)
議長
副議長
議員
伊藤 美都夫
稲田 寿久
坂野 経三郎、森 雅幹、砂場 隆浩
国岡 智志、市谷 知子、錦織 陽子
内田 隆嗣、福田 俊史、浜崎 晋一
広谷 直樹、長谷川 稔、谷村 悠介
濵辺 義孝、澤 紀男、興治 英夫
伊藤 保、福間 裕隆、浜田 妙子
森岡 俊夫、野田 修、小谷 茂
山口 享、鉄永 幸紀、斉木 正一
安田 優子、藤井 省三、上村 忠史
横山 隆義、前田 八壽彦、内田 博長
藤縄 喜和、銀杏 泰利
 


説明のため出席した者
  平井知事、野川統轄監、柴田病院事業管理者、横濵教育長、山嵜警察本部長
  城平危機管理局長、末永総務部長、多田地域振興部長、松田福祉保健部長 
  中山生活環境部長、西山農林水産部長、岡村商工労働部長
  長谷川県土整備部長外関係職員

職務のため出席した事務局職員
   尾坂事務局長、谷口次長、本家議事・法務政策課長、中山総務課長外

1 開会  午前11時04分
2 閉会  午前11時46分
3 司会  伊藤(美)議長
4  会議録署名委員  鉄永議員、福間議員
5 協議事項
   平成26年度国の施策等に関する提案・要望の概要について
 

午前11時04分 開会

◎伊藤美議長
 ただいまから議員全員協議会を開会いたします。
 まず、会議録署名議員に、鉄永幸紀議員、福間裕隆議員を指名いたします。
 それでは最初に、平成26年度国の施策等に関する提案・要望の概要について、知事に説明を求めます。

●平井知事
 皆様、こんにちは。先ほどは議案を提出させていただきました。その際に、私どもの部長からお礼を申し上げましたけれども、まずもって、このたび行われました第64回全国植樹祭に当たり、議員各位の絶大な御支援と御協力をいただきましたことに感謝を申し上げたいと思います。
 好天にも恵まれまして、天皇皇后両陛下の御臨席を仰ぎ、そして大山のすばらしい霊峰の姿を背景にしながら、植樹祭を滞りなく盛大に行うことができました。県民皆様の大変な御尽力、御協力をいただきました。子供たちのパフォーマンス、あるいはコーラスグループのすばらしい歌声、また参加される方々の熱心な植樹活動、いろいろなことに支えられて今回の植樹祭を果たすことができました。
 当日も6,970名の参加者がございましたし、だんだん広場のほうにも5,912名の方がにぎわいの演出に立ち寄られました。また、両陛下を歓迎しようと沿道には2万7,000人もの人があふれまして、合計でも4万人を超える方々が今回かかわったということになります。そういう意味で、皆様のお力添えに感謝を申し上げたいと思います。
 私たちは、これから地域づくりを推進していかなければなりませんが、一本一本の木を植えるように政策を丁寧につくり上げて、守り育てていくことが大切であります。その意味で、国に対する要望をこのたびも用意させていただこうと考えておりまして、議員各位の御意見を賜りたいと思います。
 例えば日本海に国土軸を通していく、そういうようなスタンスで、太平洋側とか瀬戸内海側だけでない複線型の国土構造をぜひとも構築していく。そのためにもインフラストラクチャーの整備もありますし、あるいは鉄道だとか、いろんな考え方があろうかと思います。また、海洋の中にはメタンハイドレートのような資源も眠っていたりします。こうした地理学、地政学的な我々としての優位性を取り戻す動きをする必要があると思います。また、道州制が随分と語られておりますし、参議院選挙でも戦われる一つの材料になるかもしれません。ただ、本質的な道州制の議論が現在のところまだまだできていない部分が多いのではないかと思っております。それとあわせて、地方分権がなおざりになってもいけません。地方分権も力強く求めていく必要があろうかと思います。原子力安全対策を含めた防災対策、安全・安心を図る活動も必要でありますし、TPPの議論も沸き上がってきておりますから、農業対策を初めとした各般の施策についても要望する必要があろうかと思います。
 多々項目はありますが、議員の皆様にもお聞き取りをいただきまして、県としての要望を取りまとめてまいりたいと思いますので、よろしくお願いを申し上げます。
 詳細につきましては担当部局から御説明を申し上げます。

◎伊藤美議長
 未来づくり推進局長に詳細説明を求めます。

●田中未来づくり推進局長
 お手元に、提案・要望項目一覧表(案)というものと、もう一つ、少し分厚いですが、26年度国の施策等に関する提案・要望書(案)というものをお配りしております。件数も非常に多いことから、提案・要望項目一覧表(案)を中心に説明をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 要望につきましては、最重点要望項目と重点要望項目とに大きく分けさせていただいております。最重点項目につきましては、来年度の国の概算要求にぜひ盛り込んでほしい項目であるとか、経済財政諮問会議等で現在制度設計がされているということで、緊急に国に要望すべき項目等々非常に重要性が高いというものを優先的に最重点項目、そしてその他の国に要望するものを重点項目というような形で整理をさせていただいております。
 それでは、お手元の一覧表をごらんいただきながら説明をさせていただきたいと思います。
 まず、最重点要望項目でございますが32項目ございます。新規、一部新規というものがそのうち11項目ということで、まず1ページ目、1、2、3でございますが、先ほど知事の挨拶からもございました日本海国土軸の形成、複線型の国土形成ということで、日本海側にある優位性ということを発揮するといったようなことも含めて要望してまいろうということで、1に高速ネットワークの早期整備ということで、ミッシングリンクの解消等。2で、整備新幹線等を含めた高速鉄道網の整備について。これは国のほうで調査費がついていますので、それの確実な実施も含めて要望をしようというものでございますし、3の境港の重点整備につきましては、先般竹内南の貨客船ターミナルの整備につきまして、先導的官民連携支援事業の採択もございました。こういったことも含めて力強く整備を進めて、また、あわせて大型クルーズ船も入ってまいりますので、CIQ体制の充実を図るといったようなことを要望してまいろうと思っております。
 続きまして、2ページ目でございます。4につきましては、そこにございますような交付金、財政力の弱い地方に重点配分を求めるといったような内容。5につきましては、「国のかたち」を変える地方分権改革の推進ということで、特にこの欄の真ん中から下あたりでございます。知事の挨拶にもございました道州制の議論はまだまだ本質的な議論が不足をしておるということでございますので、統治機構の抜本的な改革につながるような形で、地方の意見を十分反映してほしいといったような趣旨の要望でございます。
 続きまして、3ページ目をごらんいただきたいと思います。まず、一番上の6でございます。地方税財政の充実・強化ということで、上段につきましては、現在地方交付税の別枠加算の廃止云々の議論がありますので、その辺を中心に要望をしてまいろうということでございます。
 失礼しました。一番右端に継続、新規といったような形で、昨年度の6月議会に対しまして、今回の説明が継続であるのか新規であるのか、そういう形での表記をしておりますのでごらんをいただきたいと思います。
 続きまして、7でございます。国家戦略特区、それから現在本県が取り組んでおります地域特区の関係の制度改正の要望でございます。そこに規制改革の例、税制措置の例、金融措置の例と書いてございますが、これは今国のほうでるる検討が進んでいるところでございますので、柔軟に見直しをしながら要望してまいりたいと思っております。
 8番、TPPの関係でございます。これにつきましても、十分な情報開示ということを求めながら、あわせて農林水産業対策を中心に、しっかりとした対策を求めてまいるといったような趣旨で、そこに幾つか求められる対策ということで具体例を記載させていただいております。
 また、それにあわせしまして下の9番でございます。農林水産物の競争力強化、特に海外への展開といったようなことで、政府のほうでも農林水産業の創造本部も設置されたということでございますが、そういうことも含めて要望してまいろうというふうに思っております。
 続きまして、4ページございます。原子力発電所の運用について、周辺地域の意見をしっかりとということでございます。それが一番上の段の部分でございます。それから、真ん中から下あたり、防災対策に係る取り組みでございますが、その交付金が非常に不足をしているという現状がございます。27年度までに3年間で必要な防災の整備ができるようにということで、必要な財源措置を求めてまいろうというものでございます。
 続きまして5ページでございます。同じく原子力発電所の関係で、防災対策の強化についてということで、一番上につきましては、現在本県が締結しております中国電力との安全協定について、必要な見直しを迅速に行うよう国おいても指導をすることといったようなこと。それから、4つほど大きく掲げております。緊急時に備えた体制の整備であるとか被曝医療体制の整備、災害時の要援護者、特にここに焦点を当てた避難体制の整備、こういったようなものを要望してまいろうと思っております。
 その下、消防防災ヘリコプターの更新でございます。これにつきましては、導入から非常に時間もたち、更新の時期が近づいてまいっております。国の補助金の事業採択を求める、あるいは補助対象基準の額の引き上げといったようなことを求めるといった内容のものでございます。
 6ページをお願いいたします。一番上、拉致問題の完全解決についてということで、拉致被害者である松本京子さん、それから特定失踪者の3名の方々がいらっしゃいます。この方々全員の帰国の実現ということを要望してまいるといったものでございます。
 その下、18番、番号制度導入に係るシステムの対応と費用負担ということで、先般マイナンバー法が成立いたしました。これの運用につきまして、これは地方にも係ることでございます。地方との十分な協議、そしてシステム整備や運用に当たって、国の負担ということをしっかり要望してまいろうということでございます。
 その下、20番をお願いいたします。介護保険制度の負担のあり方でございます。これは、現在国の社会保障の国民会議でさまざま議論されておりますが、特に白丸の2つ目でございますが、要支援者対策の部分を切り離しをしようといったような方向の議論が進みかかっているところでございます。決してあってはならないことだというふうに考えておりますので、安易な切り離しについて、しっかり意見を言ってまいろうといったようなことでございます。
 下から2つ目、22番、不妊治療支援対策の充実ということで、今回6月補正にも出させていただいております。その趣旨に沿って国への要望もしてまいろうということでございます。
 7ページでございます。24、持続可能な電源構成のベストミックスの確立ということで、一番上は系統連系に向けた技術的な問題への対応といったようなことでございますし、一番下は、先ほど知事の挨拶にもございました日本海側に賦存している表層型メタンハイドレートの資源量調査を鳥取沖でもぜひといったような要望をしようというものでございます。
 27番は三徳山の国立公園への編入について。現在、中央環境審議会での審査を目指して作業をしておられますが、確実な編入を求めるものでございます。
 28番はジオパークでございます。ジオパークは、現在ユネスコの支援事業という整理になっておりますが、ぜひ正式プログラムへの格上げといいますか、そういうものを求めて、ユネスコに対して国に支持していただこうといったようなものでございます。
 その下、29番、スポーツツーリズム・エコツーリズムの関係の支援。これは本県が取り組んでおりますグリーンウェイブの関係でさまざまなツーリズムの取り組みをしております。それに対しての支援を求めてまいるといったようなものでございます。
 31番、漁業、畜産経営におけるセーフティーネットの拡充・強化ということでございます。水産関係等につきましては、国も対策を打ち出す方向性も報道等では出てきておりますが、まさにこのような内容で新たに要望してまいろうというものでございます。なお、ここの記載が漏れておりますが、新規の要望ということでございます。失礼いたしました。
 続きまして、8ページをお願いいたします。最重点の最後、32番目でございます。学校施設の耐震化の促進ということで、特に、その中でも本県の場合私立高校、幼稚園の耐震化というのが全国に比べても10%程度低いといったような状態でございますので、ぜひそこの補助事業の充実・改善とか補助率の引き上げを求めてまいろうといったようなことでございます。
 続きまして、重点要望項目でございます。これは55項目ございます。うち新規、一部新規が16項目ということでございます。こちらにつきましては最重点以外ということで新規のものを幾つか。
 7番、全国障がい者芸術・文化祭に対する財政支援の拡充についてということで、この文化祭につきましては26年度の開催を予定しております。これに対する国の支援が非常に薄いということもございますので、その拡充を求めてまいるといったようなものでございます。
 続きまして、10ページでございます。19番、看護師確保対策の推進についてということで、看護師不足の対策については国が責任を持ってその対策をということでございまして、特に一番下の6番でございます。現在、新たな看護専門学校、看護大学等で看護師確保をしてまいろうといったような取り組みの動きがございますが、国においても必要な財政支援等の措置をということで求めてまいるものでございます。
 続きまして、11ページをごらんください。24番、担い手等への農地の利用調整に係る体制の充実強化ということで、現在農地保有合理化法人、本県の場合は農業農村担い手育成機構でございますが、そこで担い手への農地集積支援を行っております。これへの支援がまだまだ不十分だということがございまして、その支援の充実強化を図るといったようなこと。それからセルの一番下、現在国のほうで耕作放棄地等の解消のために農地集積を図ろうという方向性がございまして、中間的受け皿の整備を進めようということがございます。こういうところがそういう受け皿になると思いますので、そのための十分な予算措置を要望するものでございます。
 続きまして、12ページをごらんをいただきたいと思います。新規のものといたしましては32番、地方政府間観光交流への支援ということで、今、国を挙げてビジット・ジャパンの推進の取り組みをしております。本県も韓国との交流で多くの方々に韓国からおいでいただいています。それの促進を図るということで、ここに記載のような要望をしようというものでございます。
 続きまして、13ページでございます。新規ということでは、下から2つ目、43番、給付型奨学金の創設ということで、これにつきましては、本県の奨学金は非常にニーズも高く申請数も多いという現状がございます。高校の無償化が始まっても申請数の多い状況もございます。また、返済も経済的な理由でなかなか進まないといったことがございます。給付型の奨学金の創設求めるといったような内容を中心に要望しようというものでございます。
 続きまして、14ページをお願いいたします。下から2つ目、オスプレイの関係等ございます。これにつきましては、訓練の実施も既に始まっており、事前の情報提供がないまま訓練がされるといった非常に遺憾な状況にございます。これにつきまして、国のほうに事前の説明なり、あるいは米軍に対して日米合同委員会での約束事項を遵守するようにといったことを強く求めてまいろうというものでございます。
 重点要望項目などにつきましては以上でございます。
 なお、この関係で今後のスケジュールをざっと御説明を申し上げます。
 新政権になりまして各府省の要望への対応というのも少し変化が出てまいりましたので、各会派から御意見をいただきまして、今定例会閉会後速やかに要望に入ってまいりたいと思いますし、国会議員への説明等も含めた要望活動につきましては、参議院選が終わり、その全体の体制が見えた7月末ごろをめどに要望活動してまいりたいと考えております。

◎伊藤美議長
 ただいままでの説明に対して、御意見、御質疑等があればお願いいたします。

○山口議員
 知事に質問いたしますけれども、まず5番と6番というのは本当に全国共通したような問題でして、国の統治機構のあり方、道州制の問題、それから大型補正、これは結構でございますけれども、地方に対しての財源対策を大重点にぼんと前に上げてもらって、国会議員の理解を得るような形の対応が必要ではなかろうかと思っております。あとの問題については別ですけれども。そういう対応をお願い申し上げたいと。

●平井知事
 後ほど議会で取りまとめられる御意見も拝見しながらということになろうかと思いますが、今山口議員がおっしゃったとおり、これから参議院選挙もある中で、道州制の議論が活発化してくる可能性があります。ただ、これは間違った方向に国民をミスリードしてはいけないものですから、適正な議論がまず必要であると思います。また今、国のほうで骨太の方針等を取りまとめようという動きがありますけれども、地方交付税は削減をするということが報道され始めていまして、ここにも記載しておりますが、やはり総額確保を我々としてはきちんと訴えかける必要があるだろうと思います。そういう意味で、例えば要望の順番だとか、全体の構成につきましては、議会の皆様の御意見も入れさせていただいて、柔軟に要請活動の姿を取りまとめてまいりたいと思います。

○山口議員
 結構ですけれども、結局三位一体改革でも地方がやられ、それから市町村合併でもそうなのですけれども、今度は三弾目として国の統治機構、道州制、これも同じような形で地方財政に対して非常に大きな影響を及ぼすような形になったらいけませんので、知事は専門家でございますので、このあたりは十分説明できるようなきちんとした対応をやっていただきたい。

●平井知事
 その意を体してやってまいりたいと思います。これは地方の根幹にかかわる問題であると思います。私も知事会の中でも主張しておりますけれども、こうしたことで過ちのないように主張する必要があるだろうと思います。
 7月に開かれます全国知事会でも、当然これをテーマとすることになろうかと思いますが、それに先駆けて、知事会の中でも特別委員会で道州制問題についての意見提起をする取りまとめを今考えております。私自身も、特別委員長をしております政党の公約についての委員会のほうでも、各党に道州制の議論を整理をするように求めるアピールをさせていただいております。いろんな方策が考えられようかと思いますし、議会サイドでの動きもあろうかと思いますが、国家の基本にかかわることでありますので、慎重に、そして毅然と主張すべきことを主張していきたいと思います。

○稲田議員
 1ページ、1番の丸の4点目の米子市~境港の検討の促進というところですけれども、高速ネットワークの早期整備についてという項目から考えて、この書きぶりは余りにも具体性がないのではないかと思うわけです。多分、これは431の慢性渋滞の区間等を何とかしよう、上のほうに高速道路をつくるのかつくらないのかという話もちらほら出ておりますし、もう1点問題なのは、かつて国幹審がかかわっておりました米子自動車道から431に向けての接続点というものも非常に不明確であるわけであります。ですから、米子市~境港の検討促進というだけではどういう内容を含んでいるのかなと思うわけでして、もう少し詳しく説明なり書き方を変えるなりしてほしいと思いますが、いかがでしょう。
●平井知事
 詳細は県土整備部長からお答えを申し上げたいと思います。
 議員のような御意見もございますので、今回議会のほうで出されます要望に対する考え方を踏まえて、国に対する要望のスタンスを柔軟に考えさせていただきたいと思いますが、現状からいいますと、もともと予定路線として境港まで中国横断自動車道が延びることになっていました。しかし、米子インターから北側については、いまだ白地という状態が続いています。かつて、そうしたことについて一定の考え方で皆生街道のところのタッチの仕方だとか、いろいろと記載したものがありましたけれども、ただ現実はその後大分都市化が進んできておりますので、なかなか難しい課題があるのだと思います。
 現在、米子市、境港市が当事者区間でありますし、日吉津もそうでありますけれども、そうしたところでの関係地域を交えた検討の場というものをつくらさせていただいておりますが、なかなか地元の思惑が相互に一致しないところがございまして、我々もその方向性をこうだと今つけにくい状況があるというのも事実であります。状況につきまして、県土整備部長からお答えを申し上げたいと思いますが、これは議会との共同作業で要望活動の中身をつくってまいりますので、御提案があればそれを参考にさせていただきたいと思います。

●長谷川県土整備部長
 知事が申し上げましたように、この米子市~境港は、国土幹線自動車道の予定路線ということであります。しかしながら、予定路線に指定されてから地域の沿線の状況が非常に変わってきております。その中で、24年度から国、県、あるいは2市1村から成る中海圏域の道路のあり方勉強会を開催しております。交通量の状況ですとか地域の課題、3回ほど開催してやっておりますけれども、知事が言いましたように、その方向性が見つけにくい状況でございます。まだまださらにこの勉強会を積み重ねていって、その方向性を見出す必要があるというような認識でおります。
 そういう中での要望ということですので、こういう書き方になっているということは御理解いただくとともに、議員の皆様からいただいたことについては、もう少し工夫しながら要望の内容の中に反映させていきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。

○内田博議員
 今ありました件と一緒ですが、江府三次道路。前に委員会のほうではお願いしたのですが、実は鍵掛峠の直轄事業の管轄が三次工事事務所なのです。できたら倉吉につけかえをしていただきたいのです。トンネル部分が鳥取側がかなり長くなりますので、実際の事業としては鳥取からやったほうがいいと思うので、ぜひとも倉吉のほうにつけかえをお願いしたいと思います。

●平井知事
 要望に直接書くかどうかはともかくとして、趣旨は先方に伝えて、国に対して要請活動としては事実上働きかけをしていきたいと思います。

○砂場議員
 まず1点目は、8番のTPPに関してなのですけれども、ここに書いてあるとおり、食の安全ですとか政府調達だとか、農業分野以外にも多大な影響を与える、農業だけではないというふうに考えています。ゼネコンが中央のほうで外資が入ってくれば当然その分が地方にも影響を及ぼすでしょうし、要望するのは、確かに取りまとめを内閣官房でやっておられますけれども、農林水産省だけではなくて、さまざまな分野にこの問題が波及することを考えれば、要望先がこれだけでいいのかと、関連分野のところには全て要望をしていただいたほうがよろしいのではないかと思いますけれども、いかがでしょうか。
 もう1点は、難病で言ったらいいのか、それとも6番の地方財政で言ったらいいのかわからないのですけれども、一例ですけれども、難病の治療費というのは国が2分の1、県が2分の1になっているのですけれども、これは守られていなくて、県が持ち出してしているわけです。こういう制度がいっぱいあって、本来国が2分の1、県が2分の1と言っていながら、国の予算不足からその分が手当てされていないものが多々あるように思いますので、そういう分についても、どこで入れたらいいのかわかりませんけれども、国が払うべきものは払う、ルールをきっちり守るということもしっかり要望されたらと思うのですけれども、いかがでしょうか。

●平井知事
 TPPの要望先につきましては、議員がおっしゃる点を踏まえて、要望先を精査していく必要があると思いますので、これは定例会終了までに再提示させていただきたいと思います。
 また、難病等の治療支援につきましては、今回ポルフィリン症でしたか、一部入れてあるものもございますが、そこのところの記載の仕方などで工夫できることがあるかどうか、精査をさせていただきたいと思います。

○市谷議員
 3ページの一番下の9番ですけれども、この輸出入の関係の食の安全のことについて、最後に2行記述があるわけですけれども、この規制の是正というのは、安全確保の方向での是正なのかどうなのかというのがちょっとわかりづらいのです。輸出国のほうの規制の是正というのが安全を確保するほうでの改善なのか、それから、今度国内から出すほうについては、規制の是正というと、何か緩められて安全なものではなくなるのではないかというふうに読み取れるのですけれども、正確に教えていただきたいのと、安全確保の方向での是正というのがわかる方向での書き方をしていただきたいというふうに思いますので、どうでしょうか。
 もう一つは、7ページの26番のごみの焼却施設の補助金のことで、丸の2つ目ですけれども、施設の交付金の制度が、二酸化炭素の削減のほうはいい補助率になっているけれども、省エネのほうの分については余りよくないというので、よくしてほしいという話なのですけれども、ただ、省エネといっても、ごみを燃やしてごみ発電をするということが今いろいろな施設で考えられていて、そういうものというのは、はっきり言ってごみ問題の解決、ごみの減量化という方向からいくと、むしろ逆行するような施設整備になる可能性がありまして、私はこれはいかがなものかなというふうに思いますので、要望するのがいいのかどうかということをもう一度検討していただきたいのと、具体的にこういうことを要望している自治体なり施設があるようでしたら教えていただきたいと思います。

●平井知事
 2つの点につきましては、それぞれ農林水産部長、生活環境部長から詳細をお話させていただきたいと思いますが、牛肉については、要は今輸出できない、例えば中国だったら事実上輸入禁止の状況になっています。また、向こう側での検疫の問題が非関税障壁的にあるということが農林水産物の輸出の阻害要因だということを念頭に置いた要望でございますが、詳細は部長のほうから申し上げたいと思います。
 ごみ焼却につきまして部長から申し上げますが、これは米子市の個別の要請に基づいて継続して要望しているということだと理解しております。

●西山農林水産部長
 知事のほうからも説明がございましたけれども、今回の牛肉を初めとする輸出基準、規制の是正という点につきましては、日本から海外に輸出する場合の障害となっているものが多々ございます。先ほどありましたように、中国等には原発の影響等で輸入規制が続いておりますし、安全性の基準といいましょうか、牛肉等の基準が国よって全て異なっておりまして、国別に対応していく必要もございまして、なかなか増加していかないと。輸出に当たってのさまざまな障壁となっているものを是正してほしいという内容で、細かい要望ペーパーには背景等もつけております。

●中山生活環境部長
 焼却場についてお答えいたします。
 丸の2つ目の要望につきましては、設備改良におきまして削減率が同じような部分でありましても、例えば今のごみ焼却の発射台が既に高い場合には、その削減率によって補助率のかさ上げが異なる部分がございますので、例えば米子市のようにある程度の二酸化炭素の削減率があるものについては、その分を配慮願いたいというような要望でございます。具体的な場所も米子市からの要請に基づきまして昨年来から要望しているものでございます。

○安田議員
 7ページ、25番でございますが、国交省に対して大橋川改修事業に伴う中海の湖岸堤の整備促進で、工事未着手のところに境港市の岬町、具体的に言うならば石橋造船のところが箇所としてまだ残っているのです。今まで全然話し合いも調査も入っておりませんが、やるのかやらないのかも含めて、これは未着手でございますので、ちょっと検討が必要かと思います。
 もう一つ、2ページの5番です。地方分権ですが、教育委員会を選択制にしてほしいというふうに書いてございます。こういう議論を私はまだ議会で聞いた記憶がないのですが、知事、ここまで言い切ってよろしゅうございますか。お考えをお示しください。

●平井知事
 まず、前段の斐伊川の問題につきましては、詳細は県土整備部長からお話を申し上げたいと思います。いろいろ御要望、御提案も含めて最終的な文案を固めていきたいと思います。
 また、教育委員会の選択制につきましては、議会のほうでオーソライズされているかどうかはともかくといたしまして、議会でのやりとりの中とか、これまでも私自身はいろいろと発言をしておりますけれども、教育委員会につきましては、やはり戦後随分と日がたってきております。教育委員会制度自体を見直すべきだというような議論は各方面で高まっていると思います。
 今、政府や与党のほうでも教育委員会制度に対して一定の変革をなすべきだという議論が始まっております。その中で、教育長を事実上任命制にしたらどうかということでの提案もあるわけでありますが、私ども知事会だとか、あるいは議長会もそういう議論があるかもしれませんけれども、我々のほうで常に議論になりますのは、それはちょっと不十分ではないかという問題意識ですね。つまり、民意をどうやってこの教育サービスの中に注入していくのか、そのことでいきますと、教育長は事実上今も任命しているようなものなので、皆様も御案内のとおり、一応教育委員会として選びますけれども、互選されて教育長になるというのは、ある程度シナリオができた上で動いているというのはみんな知っていますから、それを首長が任命制にするということで飛躍的に変わるとはちょっと思えないのですね。ですから、何らか教育委員会制度の変革が必要だろうということであります。
 その一つの例示として選択制ということを書いておりまして、これは特に市町村の問題でありますけれども、自治体の規模によっては置かなくてもいいというようなところで、直接首長なり議会なりの民意を教育行政の中に注入していくようなやり方もあるのではないかという一つの提案であります。これに文言としてこだわるわけではございませんが、教育委員会について一定の変革が必要であると、そういう問題認識を述べているところであります。
 これは、議会のほうで会派としての御意見がいただければ、私のほうでも表現の仕方については考えさせていただきたいと思います。

●長谷川県土整備部長
 斐伊川水系中海護岸についてのお尋ねでございます。
 中海護岸は、短期整備区間、中期整備区間、長期整備区間ということで分けて、短期整備区間にはここに記載されています6カ所を載せております。この整備については、平成21年度に国土交通省と合意しております。
 その中で、境水道につきましては、今安田議員がおっしゃられた岬地区の石橋造船は、境水道大橋の下の境水道のところでございますので、これについては別途検討するということになっております。また、石橋造船さんの前の護岸は個人所有の護岸のようですし、その上下流は漁港区域ですので、漁業管理者の護岸ということであります。すなわち、出雲河川事務所の管理する護岸ではないという状況もありますので、そういうことを踏まえて、国土交通省と引き続き協議していきたいと考えております。よろしくお願いいたします。

○長谷川議員
 さきの48年ぶりの植樹祭が、あんなにも県民に感動と鳥取県に住む喜びを与えたかと、本当に感に入っております。そういう意味から、これから目標ということで、それこそ議会でもよく取り上げられます2巡目の国体の開催の働きかけを、今から文部科学省のほうに名乗りを上げていくことが長期戦の取り組みのスタートを切ることだと思います。これは5年先ぐらいまでは決まってしまうわけですから、そういうことで、要望項目に加えていただくようお願いしたいと思います。

●平井知事
 それは、植樹祭とか海づくり大会とはちょっと桁の違う大がかりな事業になろうかと思います。議会の総意として国体誘致をということであれば私どものほうでも検討させていただきたいと思いますが、いろいろと考慮すべき要素も多いと思いますし、正直申し上げて、今暗黙の順番がある程度走っておりまして、今がその時期なのかどうかというようなこともあろうかと思います。この辺は議会の皆様の御意見も承りながら考えていきたいと思います。

○野田議員
 関連。今、長谷川議員から国体という話が出ました。鳥取県が仮に立候補するとなれば、これからかなりの年月があるわけですけれども、今から小学生あたりから強化をやらないととても間に合わないと思います。教育長はどう考えておられるのか答弁をいただきたい。

●横濵教育長
 話がどんどんとそれてきているように思いますが、まず、国体をいつ開催するかは別にしまして、本県で開催される、されないにかかわらず、子供たちの競技力の向上ということは大事でありますので、現在取り組んでおりますジュニア期の一貫指導体制をさらに進めていきたいというふうに思っております。小さいときからの一貫した競技力の向上はどこであろうが大事な問題だと思っております。

◎伊藤美議長
 そのほかどうでしょうか。(なし)
 御意見は尽きたようであります。
 本件につきましては、各会派において協議の上、御意見があれは6月13日までに議長に提出願いたいと思います。その上で、県議会としての意見を付して、執行部にお返しすることといたしたいと思いますが、御異議はありませんか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、そのように取り扱うことにいたします。
 以上をもちまして本日の議員全員協議会を閉会いたします。

午前11時46分 閉会

 

 

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