平成25年度議員全員協議会会議録

平成26年2月18日会議録

 開催概要、資料はこちらです。
出席者
(33名)
議長
副議長
議員
野田 修
前田 八壽彦
坂野 経三郎、森 雅幹、砂場 隆浩
国岡 智志、市谷 知子、錦織 陽子
内田 隆嗣、福田 俊史、浜崎 晋一
広谷 直樹、長谷川 稔、谷村 悠介
濵辺 義孝、澤 紀男、興治 英夫
伊藤 保、福間 裕隆、浜田 妙子
森岡 俊夫、伊藤 美都夫、小谷 茂
山口 享、藤井 省三、稲田 寿久
藤縄 喜和、上村 忠史、斉木 正一
横山 隆義、安田 優子、内田 博長
銀杏 泰利
欠席者
(なし)


 


説明のため出席した者
  平井知事 林副知事 野川統轄監 渡部病院事業管理者 横濵教育長 山嵜警察本部長
  城平危機管理局長 末永総務部長 多田地域振興部長 松田福祉保健部長
  中山生活環境部長 西山農林水産部長 岡村商工労働部長 長谷川県土整備部長外関係職員

職務のため出席した事務局職員
   尾坂事務局長 谷口次長 本家議事・法務政策課長外

1 開会  午前10時19分
2 閉会  午前11時54分
3 司会  野田議長
4  会議録署名委員  福間議員、横山議員
5 協議事項
   平成26年度当初予算案の概要、平成26年度組織・定数改正案について 

午前10時19分 開会

◎野田議長
 ただいまから議員全員協議会を開会いたします。
 まず、会議録署名議員に、福間裕隆議員、横山隆義議員を指名いたします。
 本日の議題は、平成26年度当初予算の概要と平成26年度組織・定数改正案についてであります。
 それでは、まず一括して知事に説明を求めます。

●平井知事
 改めまして、皆様、おはようございます。
 本日からいよいよ2月の県議会が始まることとなりました。私たちは4年の厳正な、厳粛な任期を県民の皆様からいただいているわけでありますが、その最後の締めくくりの年度の予算ということになります。ぜひ皆様からも忌憚のない御意見を賜りまして、これから最後の締めくくりに向けてお互い任期を全うしながら県民との約束を果たしていく、そういう年に向かってまいりたいと思います。
 今回の予算編成はいろいろと工夫をさせていただきましたが、非常に厳しい財政環境であったことは疑いありません。と申しますのも、消費税の税率引き上げが入っておりますが、この効果があらわれてくるまでにタイムギャップがございます。また、国全体として地方法人課税を見直しまして、それを原資にして団体間の税収格差を是正しようという、そういう措置もビルトインされているのですが、これが効果を発現するには至っていないのが新年度であります。したがいまして、一時的にかもしれませんけれども、手元不如意感がございまして、実質的な地方交付税が減額をされるという中での編成となりました。
 また片方で、消費税の支払いは鳥取県という行政サービス自体も行われなければなりませんので、その面での歳出増もございますし、社会保障やさらにかつての公債費、特に臨時財政対策債と言われるような国の政策によって借金をしているもの、この公債費も増嵩するということになります。したがいまして、財政環境としては非常に厳しく、むしろ縮小傾向ということになるわけでありますが、ここをあえてかじを切らさせていただいたのが今回の予算の考え方であります。
 と申しますのも、このたび経済成長につきまして国のほうでの発表がございましたが、
GDPの年率換算1%が9月から12月期ということでございまして、今回は前期よりも縮小してきているということでございまして、GDPの成長に陰りが見られ始めている。その背景には、輸出が思ったより伸びていないということや輸入の支払いの増加等々ですね。それから内需が増大してきていない。ですから、いろいろな対策を打っていかないと、必ずしも、今アベノミクス後とはいえ、なかなか経済、雇用を上向きさせるということには至っていないということは一つございます。
 あわせまして、ともに生きるという、こういうテーマを県政としても掲げさせていただきたいと思います。
 4年の任期を締めくくるに当たりまして、県議の皆様と議論をしてきたこの3年間を思い起こしました。手話言語条例を大議論しまして成立をさせた後、全国的にも大変に反響があったように、鳥取県は人と人とが支え合ってきずなを持って生きていく、そのすばらしさが全国の人にも通ずるところがあるというふうに思いました。障害のある人ない人、さらには自然とともに生きていく。また、地域の中できずなを結び合って支え合って、少子高齢化社会を乗り切っていく。企業だとか、あるいは学術研究機関等も含めたさまざまなネットワークを使って活力、産業や雇用を増進させていく。そうしたいろんなテーマがあろうかというふうに思います。
 こういう視点で予算を考えていきますと、上昇圧力、増加圧力がございまして、これは平成12年度以来ということになりますが、2.3%増というような予算組みとなりました。ただ、財政の健全化を新年度に完成をさせる必要がございます。いろいろ工夫をいたしまして、土地開発基金につきまして適正規模に見直す、さらには繰越金を活用させていただく、こういうような技術も使いながら、今回何とか予算を組んだところでございますが、でき上がりの財政状況でいきますと、私ども任期を始めて以来、500億円将来負担を減らす、借金を減らすということがこの当初予算段階で確定をいたしました。さらに貯金につきましても、当座当初予算ベースでの362億円を確保できたわけでございまして、年度末までいったとしても300億円台を確保できると。さらに黒字のプライマリーバランスということにも今予算がなりまして、財政健全化へは鳥取県は全国でも先陣を切って進んでいるということになります。いわば活力や、そして安心というウサギと、それから財政、しっかりと家計を守るというウサギと、二兎を追う予算展開となりましたけれども、その二兎を追うことができる予算になっていると考えます。
 あわせて組織につきましても、今回手を加えさせていただきました。農商工連携でございますとか、福祉の関係でございますとか、また議会でも議論がございました。農林関係の研究所、この取り扱いでありますとか、大胆にメスを入れさせていただきました。そして、定数的にも27名の減という結果となっておりますが、これは今任期を通じまして3%スリム化をするという目標に限りなく近づいたものでございまして、新年度から、次の次の年、次々年度の当初に向けて3%減がほぼ見えてきたということにもなります。
 このようなことでいろいろと難しい課題のあった今任期でございましたけれども、議会の皆様と協力をしながらきょうの日までこぎつけることができました。この上はぜひともこの予算、さまざまな政策につきまして皆様からも御審議をいただき、残り1年で県民の皆様の納得をいただけるような、そういう県政を運営をしてまいりたいと思います。
 詳細につきましては、担当部局長から御説明を申し上げますので、よろしくお願い申し上げます。

◎野田議長
 続いて、詳細説明を求めます。
 まず、平成26年度当初予算案の概要について、末永総務部長、お願いいたします。

●末永総務部長
 おはようございます。
 お許しをいただきましたので、財政関係について御説明をさせていただきます。座らせていただきます。
 それでは、お手元の資料1をごらんいただきたいと思います。平成26年度当初予算案についてという資料でございます。予算編成の基本姿勢につきましては、先ほどの本会議で知事からの提案理由の中で述べさせていただいておりますし、今のお話の中にもありましたので、要点だけ申し上げたいと思います。
 まず1つ目として、1とありますが、経済対策の補正予算と平成26年度当初予算を合わせまして一体として機動的な財政運営を実現するということで、切れ目なく有効な対策を打っていくということ。
 2つ目、2としまして、行革の視点で財源を工夫させていただきながら、前年度に比べて
2.3%の増となります積極的型予算ということで、平成26年度当初予算を編成させていただいているということでございます。
 3につきましては、ともに生きるというテーマで大きく5つの柱立てによりまして取り組みを展開しておりますという御説明でございます。
 下のところ、4でございますが、未来づくり財政誘導目標につきまして、後ほどまた詳しく御説明申し上げたいと思いますが、こちらの目標の達成を確実なものとしております。具体的には、財政調整型基金残高、平成26年当初予算後362億円ということで、数値目標300億円を上回っております。実質的な借入金残高、26年当初予算後で3,174億円ということで、目標であります3,677億円を下回るということを達成しております。プライマリーバランスにつきましても88億円の黒字ということで、予算編成時の黒字化という目標を達成しているところでございます。
 2ページ目をお願いいたします。予算案の概要ということで一般会計でございます。予算規模3,380億円ということで、前年度に比べまして75億円、プラス2.3%の増というところでございます。地方財政計画の伸びはプラス1.8%ということでございますので、それを超えて伸ばしているというところでございます。
 歳入についてでございますが、表のほうをごらんいただきたいと思います。まず県税につきまして、前年度に比べまして6.0%の伸びを見込んでおります。法人を中心に伸びを見込んでおります。平成25年度中にもかなり伸びが見られておりまして、その伸びをそのまま勢いがあるだろうということである程度見込んでおります。それから地方交付税でございますが、こちらの地方交付税につきましてはプラス1.5%ということで、現金で来るほうの地方交付税ですが、財政力の弱い団体への現金での交付という動きが引き続き続いておりまして、国全体としてはマイナス1%というところなのですが、鳥取県においてはプラス1.5%ということで見込んでおります。あわせまして県債のところの臨時財政対策債でございますが、マイナス16.9%ということで大きな減となっております。国全体におきましても、マイナス9.9%ということでかなりの減となっておりますが、先ほど申しましたように、地方交付税のほうで措置をするという、財政力の弱い団体についてはそうした動きが続いておりますので、こちらの臨時財政対策債については減りが大きくなっているというふうに分析をしております。2段下の地方交付税プラス臨時財政対策債、実質的な地方交付税と呼んでおりますが、こちらにつきましてはマイナス1.5%ということで、国全体としてはマイナス3.4%でございましたが、それほどは下がらないというような見込みを立てております。それから一番下ですが、繰越金20億円ほど活用をさせていただいております。あわせましてその下の表ですが、財政調整型基金の取り崩しということで25年度と同じ金額にしておりますが、26年度においても92億円の取り崩しをさせていただいて予算に活用をさせていただいております。また、ここにはあらわれておりませんが、行革の視点で土地開発基金を20億円取り崩しをさせていただきまして、財源を確保したところでございます。
 歳出につきましては、予算規模プラス2.3%、それから一般事業プラス1.8%、公共事業プラス5.3%ということでございます。内容につきましては、3ページ、右のページをごらんいただきたいと思います。まず、一般事業でございますが、プラス1.8%ということで、先ほどございましたように定数の削減努力でございますとか、制度の見直しなどを行って、人件費関係の抑制をしながら社会保障ですとか、経済雇用対策の取り組み、書いてございますように取り組みを進めまして、結果、プラス1.8%ということで予算を計上しております。それから、公共事業についてでございますが、前年度当初に比べましてプラス5.3%ということで、平成6年度以来の高い伸び率というふうになっております。国の財源を活用させていただきますほか、3で書いております単県事業につきましても、前年度対比プラス15億円ということで大幅な伸びをしております。実質的に100億円という規模を確保しているところでございます。防災・減災の対策ですとか、維持修繕の充実などを進めてまいりたいと考えております。
 予算規模の変動率ということで表をつけておりますので、またごらんいただきたいと思います。
 参考ということで、地方消費税収と社会保障関係費についてという、今回初めて記載をさせていただきますが、そちらの表をつけております。御案内のとおり4月1日から消費税、地方消費税引き上げられますけれども、この引き上げられました地方消費税分につきましては、社会保障の財源とされております。そうした制度となっておりますので、その内容の説明をつけているものでございます。引き上げ分は5.2億円というふうに試算をしております。実際の納税がずれますので、平年度ベースになりますともう少しふえますけれども、26年度はこのくらいというふうに見ておりますが、これら引き上げ分につきましては、下にございますが、歳出の一般財源に充当されるという整理をしてございます。
 済みません、少しおめくりいただきまして、ページ番号4ページとなっているところをごらんいただきたいと思います。平成26年度予算の分析というページでございます。歳入歳出の内訳につきましては、主要な事業の資料等、別に御準備をしておりますので、詳しくは省略をさせていただきたいと存じますが、歳入増減の主なものとして、税のところをごらんいただきたいと思います。下のほうに表がございますが、県税とあります。法人の関係、法人事業税、法人県民税、こちら伸びを計上しておりますけれども、個人県民税につきましても、雇用者数の増加などによりまして一定程度の伸びが見られているところでございます。徐々に景気状況が回復、力強くなってきているのかなというふうに見ております。
 済みません、5ページ、6ページのところは省略をさせていただきまして、7ページをお願いいたします。公共事業の表を7ページには記載をさせていただいております。先ほど申し上げましたように、比較のところの一番下でございます。105.3というところがございますが、これについて全体の伸びが5.3%ということであります。
 右の表、8ページの表を見ていただきますと、平成6年度以来の伸び率ということになっております。単独公共事業につきましては、注意書のちょっと字が小さくて申しわけありませんが、注意書のところで書いてございますように、実質的に100億円を確保しているところでございます。8ページは、これまでの伸び率等の推移でございますので、またごらんいただきたいと思います。
 9ページをお願いいたします。9ページは財政状況ということでございますが、御確認をいただきたいのは右下のところでございまして、財政運営の誘導目標、これにつきまして、達成をしております。基金残高、借入金残高につきまして、達成をしておりますという御説明を申し上げたいと思います。
 10ページにつきましては、9ページの表をグラフにしたものですので、説明は省略をさせていただきます。
 11ページ以降は、主要なテーマで県の予算の主に歳出ですが、整理をさせていただいたものでございます。
 ざっと御説明をさせていただきますが、まず11ページ目、経済雇用対策関連予算ということで、雇用創出目標、上のところですが、3,550名を掲げた予算というふうにしております。2月の臨時補正で50名、当初で3,500名という目標を掲げてございます。
 12ページでございます。障がい児・者の関連予算ということで、経済対策分と合わせまして11億3,000万円ほどの予算を確保させていただいております。芸文祭の開催ですとか、コミュニケーションの支援などを盛り込んでおります。
 13ページをお願いいたします。子育て王国とっとりの関連でございます。条例を制定させていただきまして、幅広く取り組みを進めると。中山間地域の保育料支援ですとか、放課後児童クラブの支援などを盛り込みまして、合わせて18.9億円の予算としております。
 14ページ目ですが、原子力防災対策関連予算ということで、14カ月で14億円の予算ということをしております。当初におきまして、平常時のモニタリング事業の充実等を図っているとことでございます。
 15ページをお願いいたします。とっとりグリーンウェイブの関連でございます。植樹祭ですとか、緑化フェアの後継事業、それからジオパークや三徳山の関係ですとか、新エネルギーの関係など、23億円の予算をお願いしております。
 16ページでございます。雇用創造1万人プロジェクトの関連でございます。平成26年度当初で177億円ということであります。先ほど11ページのところで少し御説明をいたしましたが、その内容を詳しく記載をさせていただいております。
 雇用創造目標約2,800人、緊急雇用創出700人、合わせて3,500人という目標を立てております。
 続きまして、17ページでございます。26年度当初予算におけます事務事業見直し等の状況ということで表の形で整理をさせていただいております。事務事業の見直しによりまして46億
9,000万円余りの金額を生み出しております。終了・廃止で120件、その他の事業見直しで13件というところでございます。それから、人件費の削減というところで6億9,000万円余りでございます。定数の削減27人ほど削減をさせていただいて1億8,000万円余り、あるいは退職手当の制度の見直しということで5億円余りという金額を生み出しております。それから、財源確保対策ということで土地開発基金の20億円の取り崩しでありますとか、土地の売却収入などを合わせまして23億1,000万円余りの金額を生み出しておりまして、トータルで77億円強の金額、事務事業の見直しの成果として77億円強の金額となってございます。
 18ページ目でございます。事業棚卸しの評価と予算措置状況ということで整理をしております。詳しくは19ページ、20ページにございますが、18ページの中で2の予算措置の結果というところでごらんいただきたいと思いますが、抜本的見直しという評価を受けました2事業につきまして、抜本的な見直しをしております。とっとり県民の日総合推進事業、とっとりイクメンプロジェクト推進事業について、こうした評価をいただいておりますが、とりわけとっとりイクメンプロジェクトの推進事業につきましては、新しく男性の子育てしやすい企業支援、奨励金というものを創設させていただいて、時間単位の育休ですとか、短期間の育休の取得でも手厚い奨励金の対象とするという制度改正をさせていただいたところでございます。その下、改善継続という評価で10事業ございますが、そのうち運用見直しなどを行いまして5事業の拡充を図っております。ふるさと納税制度の関係など、制度の見直しを行っているところでございます。詳細につきましては、19ページ、20ページをごらんいただきたいと思います。
 21ページへ参ります。最後のページです。平成26年度人件費の分析というところです。まず、一般職の給与費でございますが、マイナス2,000万円ということになってございます。所要の昇給ですとか、退職者の増という金額の増要因がございますけれども、先ほど申しました定数の削減で2億円弱、退職手当の制度改正で5億円というところの減をさせていただいて、財源を賄っているというふうに見ていただきたいと存じます。それから、非常勤職員につきましては、内訳を右のほうに書いておりますけれども、埋蔵文化財の発掘の関係で直営から外部委託へするなどの理由で大きく減っているところがございます。それから、統計調査員の調査の終了というところもございまして、人数的には512人、金額的には3億1,500万円の減ということになっております。全体では3億7,800万円の減ということで整理をしております。
 資料1については以上でございます。
 資料2につきまして、御説明を申し上げたいと思います。
 未来づくり財政誘導目標についてという資料でございます。平成26年度当初予算時点での状況ということでございますが、先ほど来、申し上げておりますように、目標については達成を確実なものとしております。
 3つ目標がございました。財政調整型基金残高が300億円以上であるという目標につきまして、26年度当初で362億円というところでございます。年度末に達成の見込みでございます。それから2つ目として、実質的な借入金の平成26年度残高につきまして3,677億円を下回るというところでございますが、当初予算時点で3,174億円ということで、これも年度末の達成の見込みということでございます。それから、当初予算編成時でのプライマリーバランスの黒字化、臨財債を除くとありますが、それを堅持しますということですが、88億円の黒字ということになっておりまして、こちらは達成という整理をしております。
 おめくりをいただきまして、その達成の状況と、それから今後の見通しについての表とグラフをつけさせていただいております。これまでの推移につきましては、これまで御説明をしてきているとおりでございます。26年度の数字につきましては、今回予算編成をしまして整理をしました。来年度以降の予測といいますか、推定でございますけれども、一定の前提条件を課した上で、基本的には自然体で予算編成をすると、こうした形になってしまうという予測でございます。
 歳入、歳出はそれぞれ次のページの表の右のほうに条件をつけておりますが、一定の条件を課せていただいて推計をさせていただいております。ごらんいただけますように、グラフのほうで緑で書いております基金残高につきまして、将来的にはやはりマイナスになっていくだろうと。それから、実質的な借入金残高、ピンクの折れ線グラフですけれども、これについても徐々に伸びていくというような予測をしております。
 実際にこうした姿にならないように、年度年度でしっかりとした財源対策、予算編成をやっていかなければいけないということを申し上げたいと思いますし、ほかにも交付税率の引き上げの制度改正ですとか、あるいは地方税の充実など、構造的な改革見直しについても国に引き続き働きかけていく必要があるというふうに考えておりますが、実際にこうした姿、将来姿にならないように、引き続き取り組んでいきたいということを申し上げたいと思います。

◎野田議長
 続きまして、平成26年度組織・定数改正案について、伊澤行財政改革局長、お願いいたします。

●伊澤行財政改革局長
 私のほうからは、平成26年度当初の組織・定数改正の概要につきまして、御説明をさせていただきます。座って説明をさせていただきます。
 お手元の資料3をごらんいただきたいと思います。表紙をおはぐりいただきますと、1ページに、主な組織案の概要といたしまして、改正の要点を主な4本の柱にまとめて記載しております。ごらんいただければと思います。具体的な内容につきましては、次ページ以降に記載しておりますので、そちらのほうをごらんいただきながら御説明したいと思います。
 2ページにお移りいただきたいと思います。まず、1点目の柱でございますが、スポーツ行政の知事部局への移管でございます。先ほど提案理由説明等で知事のほうからもお話しいたしましたが、スポーツ振興、競技力向上分野等を現在所管しております教育委員会から知事部局に移管いたしまして、福祉分野との一体的な取り組み、あるいはスポーツツーリズムの推進やスポーツコンベンションの強化など、観光や地域振興施策との連携を一層強化した体制を構築しようとするものでございます。具体的には、下のほうに図表もお示ししているところでございますが、現在の文化観光局を文化観光スポーツ局として改めまして、この中にスポーツ課を新たに設けたいと考えております。このスポーツ課におきまして、学校体育以外のスポーツ振興、競技力向上分野等を所管いたしまして、観光分野などと連携いたしました取り組み、あるいは東京オリンピック・パラリンピックなどのキャンプ地誘致活動など、いわゆるスポーツコンベンションの取り組みを強力に展開していきたいというものでございます。あわせまして、ジュニア期の競技力向上に不可欠な学校体育につきましては、御案内のとおり教育委員会の専管事項になっております。この教育委員会で所管していただきます学校体育との円滑な連携ということが極めて重要な課題になります。このために県のスポーツ行政全般を総括・推進するための職といたしましてスポーツ振興監、これは次長級でありますが、この職を新たに設けまして、教育委員会も含めました円滑な推進を図ることとしたいと考えているところでございます。
 3ページでございます。2点目の柱でありますが、農林水産行政の新たな課題への対応でございます。農政が極めて大きな転換期を迎えているという中で、さらに競争力のある強い鳥取の農業を確立するため、政策立案・調整機能の強化が必要だと考えているところでございます。このため農林水産部に農業振興戦略監を新たに設けまして、この中にとっとり農業戦略課を設置するとともに、議場でも御議論いただきましたが、農林水産の各試験場を本庁の所管課の地方機関に再編することで、行政、そして普及、試験研究が一体となって諸課題に戦略的に取り組む体制を強化しようとするものでございます。なお、現在の農林総合研究所が担っております農林水産全ての試験場の相互連携、あるいは試験研究の外部評価の取り組みにつきましては、あわせて並行的な体制といたしまして試験場統括本部を設けまして、そのメリットを継続したいと、このように考えているところでございます。
 おはぐりいただきます。4ページでございます。農商工連携・6次産業化の推進や農産物の輸出促進のための体制整備、あるいは農福連携の強化の取り組みであります。市場開拓局に農商工連携・6次産業化の推進や農産物等の輸出を促進するための関連業務を集約し、強化したいと考えております。また、各福祉保健局に農福連携をコーディネートする職員を配置いたしますとともに、各農林局の関係職員を福祉保健局の兼務とし、組織体制を一層明確にして農福連携の取り組みを強化してまいりたいと、このように考えているところでございます。
 下のほうに参りまして、3本目の柱であります観光行政の戦略的な展開でございます。より効果的な観光施策を国の内外を通じまして戦略的に進めるとともに、新たにエコツーリズム、スポーツツーリズムといいました、いわゆるニューツーリズムと呼ばれるような取り組みを全県的に展開するための体制をつくろうとするものであります。現在は観光政策課と国際観光推進課ということで2課体制でやっておりますが、これを統合・再編いたしまして、観光戦略課に集約いたしますとともに、その中にニューツーリズムの推進する体制を整備したいと、このように考えているところでございます。
 5ページでございます。4本目の柱といたしまして、より効果的、効率的な業務体制の再編と組織力向上の視点からの体制整備でございます。1点目は、まず議場でも御議論いただきましたが、街路などの都市基盤の整備をより効果的に推進するための体制といたしまして、都市計画業務を生活環境部から県土整備部へ移管したいと、このように考えております。2点目といたしまして、一層の業務効率化と組織的業務能力の向上を図る体制を整備する観点から、26年度当初予算でも所要の経費をお願いしておりますが、県の基幹業務の電算システムの再構築を図り、行政の一層の情報化を進めたいということで、現在、地域振興部にあります情報政策課を総務部に移管するとともに、この課の中にシステム刷新室を設けて、この取り組みを担当したいと、このように考えております。また、会計・庶務業務につきまして、全庁を対象とした専門的な指導や支援を行い、専門性の維持などを図る体制を会計指導課に整備したいと、このように考えているところでございます。
 おはぐりいただきまして、6ページをごらんいただきたいと思います。6ページには、26年度の職員定数の概要を取りまとめてお示ししております。先ほど来、知事のほうからもお話しございましたが、表の一番上にありますが、知事部局でトータル22名の減員を、そして表の一番下の欄になりますが、行政委員会、企業局等を合わせました全庁で27名の削減をしたいと、このように考えておりまして、表の欄外に掲げておりますが、23年度末に策定いたしました現在の定員管理計画の目標、これは平成27年度当初までに100人以上を削減するという目標に対しまして、26年度当初時点で89名の削減になるということでございます。
 7ページには、学校の教職員、警察本部、病院局の定数の状況を掲げております。ごらんいただきたいと思います。
 さらにおはぐりいただきまして、8ページ以降には、26年度の県の行政組織の全体像を取りまとめてあらわしております。ごらんいただければと思います。

◎野田議長
 ただいままでの説明に対して、御意見、御質疑等があればお願いいたします。

○山口議員
 今、本会議から提案がありました。確かに消費税が上がると。それから、地方財政計画の中で交付税を含めて歳入を期待しておられたけれども、思うようにいかなかったということで、こういう厳しい中で、目標でありますとか、基金残高であるとか、それから借入金の残高、それからプライマリーバランスを維持してかなり前向きにするということなのですけれども、想定された地方財政計画における交付税の増加というのは、どのぐらい期待しておられたのか。

●平井知事
 我々のところで今回、若干想定外だったのは、結局、歳出特別枠と言われるような交付税の枠の確保等が従来なされていたわけでありますが、ここで3,000億円ぐらい減ったものでございます。ただ、これ大分地方六団体側と政府との折衝もありまして、当初1兆円減らすとかいうようなことからは少し圧縮されたと思います。ただ、そのほかにも交付税について、かなり減が立っているところがございまして、これは行財政改革努力を求める趣旨かなと思われるものもあったりします。そういうわけで、総額として地方団体が望んでいたところよりは若干少な目になっていると、総額についてそう思います。
 これから実際、地方交付税の配分が始まろうとしているわけでありますが、不交付団体がどの程度ふえてくるのか。これが従来の数どおりですと、かなり厳しいことになりまして、我々、今20億円増ということで、これを見込んでおりますけれども、これがどうなるかというのは、まだまだ予断を許さない状況ではないかなというふうに思っています。
 本来は消費税が上がってきて、その原資が交付税の原資として組み込まれる部分もあったわけでありますが、想定したほどには交付税を確保するのに苦労したというのが実態だと思っております。

○山口議員
 今話がございましたけれども、この不交付団体ですけれども、景気がよくなってくると、こういう中で地方の財政収入がここからふえると思っております。また、いろいろ交付税の増額に対してチャンスだと思いますけれども、それに対する対応は。

●平井知事
 これから2月県議会、皆様の御議論をいただいて、その議論を総括して、国のほうにも交付税の確保について強力に働きかけたいと思います。当然、不交付団体がふえてきておかしくないはずです。と申しますのも、税収が地方法人課税を含めましてふえてきております。所得につきましても、個人所得に対する地方の住民税、これも増が期待されておりまして、普通に考えれば、不交付団体がふえてきて、交付団体のほうの配分が確保されてもおかしくはないだろうというふうに思います。ただ、これも十分働きかけが必要だと思いますので、ぜひ与党のほうも含めて、政府・与党への働きかけを強化したいと思います。

○山口議員
 この資料1の中で原子力の関係ですけれども、この財源が5億5,000万円ですよね。これは私どもが決算のときに聞いた範囲では、一般財源で対応しておられるということですけれども、こういうのがやはり特別な財政需要の中に組み込んでいただいて、ちょっとどうかわかりませんよ。交付税の対象になるとか、こういうことを働きかける一つの方法もあるのではないかと思いますけれども、いかがでしょうか。

●平井知事
 御指摘ございましたのは、14ページの表のことかなと思います。ここに掲げております事業は、我々としては国のほうの安全監視のための交付金であるとか、原子力安全のための交付金、すなわち国費で100%賄われるべきものだというふうに想定をいたしております。ですから、その辺は確保してまいりたいと思います。
 ただ、山口議員がおっしゃったように、例えば我々のところで原子力安全の対策監を設けたり、それから担当の職員をふやしたり、そうした人件費等につきましては、立地市町村では、あるいは立地県では核燃料税といったような独自の財源がありますが、私どもにはそうした財源はございませんので、完全なこれ持ち出しになっています。この辺の不合理さは感じておりまして、これまでも原子力規制庁、それから経済産業省等へこの点の財政措置を求めてきているところでございますが、今後も議会の御意見も踏まえて強力に申し上げてまいりたいと思います。
○山口議員
 市町村もある程度共通する課題ではないだろうかと、こう思いますので、市町村といろいろ協力しあって、リーダーシップをとって対応される必要があるのではないだろうかと、こう思っております。
 立地県はどういう形なのでしょうか。やはり交付税の対象とか、もうこういう形に、財源対応はどうなっているのでしょうか。

●平井知事
 立地県におきましては、こういう原子力安全の関係の交付金はいろいろございまして、これで例えば避難路をつくるとか、それから監視のためのモニタリングシステムをつくるとか、
100%国費で賄われていますが、人件費の部分は、これは国費も当たらない仕組みがございます。そこで、核燃料税等の独自の法定外普通税を活用しまして、その中に需要として、そういう人件費を入れているというのが実情であります。ただ、残念ながらその辺は周辺地域には手がないわけでありまして、これは国として、本来は原子力に係る人件費等の負担も含めて措置すべきものだというふうに申し上げております。

○山口議員
 今のはわかりますけれども、核燃料税というお話ですけれども、これは市町村に対して交付されるものであって、県にも入っているのかな、これは。

●平井知事
 正確に言えば、市町村には核燃料税は入りませんので、それに対して立地県のそれぞれ工夫がありますが、それ相当の交付金を核燃料税の中から市町村に回すというような形態もございます。その辺はそれぞれに、区々に分かれた対応になっているわけでありますが、本来は安全対策のための人件費等も電力料金等で賄われてもおかしくない。その意味では、特別会計等からの支出の対象となってもおかしくないと思うのですが、その辺がまだ十分制度化されていないのが実情です。

○山口議員
 そういうことというのを頭に入れて、交付税の問題については対応していただきたいと。

○興治議員
 組織・定数改正案についてお尋ねをしたいと思います。

◎野田議長
 ページ数がわかれば。

○興治議員
 3ページです。これは各試験場について、議場でも議論がありましたけれども、農家の的確な課題をきちんと捉えているのか、あるいは試験研究の成果について、それをきちっと農家のほうに伝えることができているのかという問題意識が提案される中で、このたびこのような工夫がなされたのだろうと思います。
 各試験場を本庁所管課の地方機関に再編するということで、試験場を各課が所管するという形になっていると思うのですけれども、その一方で、一番上のほうを見ますと、農林水産総務課の中に試験場総務室が置かれていますし、さらに中ほど上のところに、農業振興戦略監の右隣に試験場統括本部というのがあります。さらに、そこから4行ほど下に研究・普及推進室というのがあって、試験場を所管ないし関与するところが4つほどあるような感じに、これでは見えるのですね。それぞれのこの役割分担というのがどのように整理をされているのか、そのことについてお尋ねをしたいと思います。

●伊澤行財政改革局長
 私のほうから、お答えをしたいと思います。
 今の御質問がありました農林水産の試験場の関係は、議場でもこれまで御議論いただいたところでございます。
 それぞれの役割分担がどうなっているかということでございますが、従来からその流れがなかったわけではありませんが、各生産振興の部分につきまして、いわゆる行政の施策と各試験場の取り組み、動きが、その連携が弱いのではないかという課題を御指摘いただいていたところでございます。そのためにそれぞれの生産振興を担当いたします所管課と、それから各試験場を明確に本庁地方機関ということでつないだということで、各分野における生産振興等の取り組みは、そこがラインとなって担当するということでございます。
 あわせまして、それを現場に普及する取り組みにつきましては、農林関係につきましては、いわゆる農業改良普及員、あるいは専門技術員という体制で普及に当たっております。これを統括します専門技術員は、現在、農林総合研究所にいるわけでありますが、この部分はとっとり農業戦略課の研究・普及推進室に集約いたしまして、分野ごとに、あるいは分野を超えて連携を図りながら普及推進を図っていくという体制を考えております。あわせまして、この研究・普及推進室では、各試験場の試験研究の外部評価の取り組みもやっていくということでございます。
 試験場総務室というのが、農林水産総務課のほうにございます。これは現在、農林総合研究所のほうで、各試験場の総務事務、会計事務を集約、管理しておりますが、これを新たに整理いたします農林水産総務課の課の中の室という体制に再編いたしまして、農林水産総務課の事務体制と合わせることで体制の強化を図りつつ、引き続き事務の集約化、集約的な事務の実施ということを担当するという体制にいたしているところでございます。
 そして、これらの取り組みを全て試験場の営みとして統括していくという意味で、試験場統括本部というものを農業振興戦略監と並行的に設けまして、資料に書かせていただいておりますが、これ職でありますが、農業振興戦略監がこの本部長を兼務するという形で、この試験場全体のオペレーションといいましょうか、営みを管理していくということ、そういうような体制を考えているところでございます。

○興治議員
 ちょっと今の説明を聞いておりますと、研究・普及推進室が普及員の皆さんがおられて、試験研究機関の研究の成果を農家のほうに普及していくんだというお話と、外部の評価も何かここがやられるというようなお話だったのですけれども、この上のほうの四角の中を見てみますと、試験研究の外部評価は試験場統括本部を設けて継続というふうになっておりまして、試験場統括本部は、全体を調整してやっていくということと外部評価も兼ねているのかなと思ってたのですけれども、ちょっとその辺の理解が今の説明を聞いていますと違うような感じがしたのですけれども、そのあたりはどうなのでしょうか。

●伊澤行財政改革局長
 済みません、少し言葉足らずだったかもしれませんが、外部評価というものは、各試験場を通じて外部評価の委員会を設けてこれに当たっていただいております。この運営も含めまして試験場統括本部のほうで統括していくということであります。その要員といいますのは、人員は、その担当職員は、研究・普及推進室にいる職員で担当するということでございます。

○錦織議員
 私も組織のほうで、今の3ページの農林水産部の関係なのですけれども、これについてはちょっと3点お聞きしたいと思います。
 試験場総務室というので、各試験場の会計事務を総合的に行うということなのですけれども、こういった総務がこれまでばらばらに、それぞれのところでやっていたのを1つに、研究所にまとめたために非常に使い勝手が悪いというか、問題があったというふうに私はちょっと記憶しているのですけれども、それを今回は本庁のほうにまとめるということだと思うのですけれども、さらに不便になるのではないかなというふうに思うことが1つと、それから、農業振興戦略監というのは、結局これは農林総合研究所に置かれるのか、その方、監は次長級なのでしょうかということと、農林総合研究所自体はその名称は残って、建物も残る、当然残ることだと思うのですけれども、ちょっとその点についてお聞きしたいのと、それから、全体の6ページですが、6ページの改正案の概要を見ますと、農林水産部、県土整備部、会計管理者と、それから総合事務所のほうで現業業務の見直しというので、それぞれが削減されているわけですけれども、これはどういった業務であったか。それで現在、これを実施すると、現業部門はどのくらい残るのかというのが、ちょっとお聞きしたいのですけれども。

●伊澤行財政改革局長
 まず、3ページの農林水産部の体制についての御質問でございます。
 試験場総務室というのは、現在は御案内のとおり農林総合研究所に企画総務課というものを設けておりまして、ここで総務業務、会計業務の集中実施をしているところでございますが、この体制を試験場総務室ということに改めるということであります。ただ、実際にこの試験場総務室を置く場所というのは、現在もありますが、由良の園芸試験場の中にあります同じ場所にこの試験場総務室は配置すると、物理的な場所でありますが、このように考えているところでございます。
 農業振興戦略監は次長級の職かということでございますが、これは、職として置きます農業振興戦略監は次長級の職員の配置を想定しているところでございますし、それから、この戦略監という組織なり、人員の配置場所につきましては、これは現在の農林総合研究所は、御案内のとおり由良の園芸試験場のところにあるわけでありますが、26年度の新しく設けます体制の農業振興戦略監の組織は、これは本庁のほうに配置したいと、置いてその任に当たらせたいと、このように考えているところでございます。
 続きまして、6ページの職員定数の概要にかかわりまして、現業職員の配置がどうなるかという御質問であります。これは既に議会にも御説明してきたところでありますが、現業職員につきましては、その職務の実態を精査して、順次縮減していくということで取り組みを進めているところでございまして、このたび廃止いたします主なものは、いわゆる運転業務に従事している職員ですとか、あるいは守衛の業務に当たっている職員、いわゆる警備員ですね、こういったような職員を廃止していくということで考えております。
 まだ途中でございまして、来年度当初の部分に回す部分も残ってはおりますが、最終的には140名を少し超えるぐらいの数がおりましたが、これを約70名まで削減すると、このように予定をして取り組みを進めているところでございます。

○稲田議員
 2点お伺いをいたします。
 知事の最初の御挨拶の中で、内需は少しはいいか、GDPも1%ぐらいにはなったか、そして、輸出も少しはよくなってきているかというような、ちょっと正確ではないかもわかりませんが、そういう趣旨だったと思うのですね。そういうような認識の中で、輸出もいまいちかというような感じからしますと、まだまだ、今度は本文を読んでみますと、デフレ脱却という言葉を使っておられるわけですが、世評、ニュースなどで言われておりますのは、結局インフレターゲットの中に一つやはりもうその認識というものが入り込んでいるような感じがあるというような認識を私たちは持っているわけですが、いまだにまだやはり知事はそのデフレ脱却、まだリフレーションの状況からは脱却はしていないのだという……(発言する者あり)デフレか。デフレのそういう認識に立っておられて、この予算というものの編成をなさったのかどうか。その最初の挨拶とこのちょっと本文との絡みの中で、どういう認識を持っておられるのかということをちょっとお聞きしたいと思います。

●平井知事
 デフレ脱却についてということでありますが、ここは政府の96兆円の予算編成の趣旨を引いたところでございまして、本県の予算自体がデフレ脱却を指向するわけではございません。私が先ほど申し上げたかったのは、GDPも本来の成長率を想定したものよりは、エコノミストの予想よりもまだ低いと。1%成長というのは低い。それから、輸出が思うように伸びていないのはシナリオの崩れがあるなどなどが今言われておりまして、ですから、経済や雇用対策、この手綱はむしろ緩めるべきでないと、しっかりと今こそやらなければならない。つまり消費税の増税というのが目に見えていますので、目の前に見えていますので、そうしますと、消費の冷え込むことを懸念しているわけでありまして、そうしたことからしますと、今回も経済雇用対策を厚めに入れさせていただいたということを先ほど申し上げたところでございます。
 デフレについては、基本的には金融政策も含めた国全体での話でありましょうから、政府のほうの政策ターゲットの中で考えていただくべきものと思っております。

○稲田議員
 今聞いたのは、したがってですね、だから、知事の今の認識としては、まだやはりリフレの中にあるのだ。鳥取県もその例外ではないのだという、そういう認識がどうかということを聞きたかった。

●平井知事
 このインフレかデフレかというのは、結局消費者物価水準がその指標になります。そうした意味からいきますと、デフレからインフレターゲットを引いていますけれども、デフレからの脱却が今見え始めているのが、市中の状況だろうというふうに判断はいたしております。ただ、その要因が、結局輸入材料、食材等の値上げであるとか、あるいは燃油の値上げであるとか、そうしたことが影響している等の話もございまして、要は購買力が上がってきている、需要がふえてきたので価格が上がっているという、本来の経済の力強さをあらわしているかどうかというと、また別の観点だろうと思います。
 ですから、デフレ脱却というのが政策目的になるというよりは、具体的に雇用がどれだけふえるか、あるいは産業の指標である製造業の活力、こうしたものが指標として上がってくるかどうか、こうしたことをいろいろと見ていかなければ、経済雇用の情勢は判断できないのではないかなと思っております。

○稲田議員
 大変しつこいようですけれども、要するに、知事もいみじくもおっしゃったように、インフレ、デフレというのは消費者物価指数、それをもって判断をしていくわけですね。その中できょうの冒頭のお話の中に内需が出てきた、GDPも出てきた、輸出も出てきたというようなさまざまな要素の話をずっと一つの枕言葉のようにおっしゃったのかもわかりませんが、そういう話が出てきたものですから、えっ、それでもって私はインフレ、デフレという認識を知事が抱かれて、このいわゆる予算編成の基本姿勢の中のデフレ脱却ということを鮮明に打ち出しているのだという、そういう認識に立たれたのかと思ったのですね。でも、現実にはそうではなくて、いわゆる消費者物価指数でもって、一番その要素が強いわけですね、デフレ、インフレを判断するには。そこで判断すべきではないのかと私も思ったものですから聞いたのですが、それは私のそういう認識でいいのでしょうか。(発言する者あり)いいです、はい。それでは、わかりました。
 それともう1点が、各論と総論とが逆になってしまうのですが、このいわゆる組織の系統図を見てみまして、先ほどから興治議員ほか、何人かの方が質問をされたようですけれども、このやはり系統図の書き方というのはなかなか難しいと思っております、私自身は。ですけれども、この実線で書かれた、これは多分指揮命令系統であろうと思うわけですが、それから、濃い破線の部分と薄い間隔の狭い破線の部分があるわけですね。これとのやはり関係というものがもう少しこの図を親切に書かれたらどうなのだろうな、関係をと思うわけですわ。それを最初に言おうと思って手を挙げかけたのですけれども、各論と総論が逆になりました。そこのところは、やはりきちんと系統図を描くのは本当に難しいというのは、私はよくわかるのですが、実線、破線、それから農林水産部から、旧から新しい組織に移っているのも、これも実線で農政のところから農林水産総務課に、これは農政課が直に移るのかなと思うと、これはそうではないわけですよね。これは流れを示しているだけの矢印なのかとも思ったりするのですけれども、それから、文化観光局から文化観光スポーツ局も同じ感じがするのですが、その辺をもうちょっと何か別の矢印で、移行するものと指揮命令と、それと相互の連携関係と、それからあとは関連関係ぐらいの3つの感じで、多分ここの破線と目の細かい破線、それから実線とをちゃんともう少し明確になるような系統図にされたほうがいいのでは。前々から思っていたのですけれども、きょう改めて言いましたが、どうでしょうか。それが1点。
 それともう一つは、この2ページの文化観光スポーツ局の中のスポーツ振興監というのが、これが実線で結ばれてなくて、ちょっと宙に浮いてるような感じに受け取られるのですね。これはスポーツ振興監であってスポーツ課の課長なのかどうなのか。それとも、これは文化観光スポーツ局の指揮命令を受ける、実線で結ばれているのかいないのか。その辺がよく、これも理解ができないのですが、それをちょっと詳しく説明をしていただきたいと思います。

●平井知事
 総論的なことをちょっと申し上げて、あと行財政改革局長から詳細を申し上げたいと思いますが、ちょっとやや混乱したのが、農林水産部のところの書き方だと思います。これは議会とのやりとりの中で出口を我々も探したのですが、確かに議会のほうでの御意見のように、それぞれの担当課である生産振興課とか、畜産課とか、そうしたところとの結びつきが強い。そうならなければ、いい研究はできないだろうと。それはわかると。ただ、議場でも申し上げましたとおり、ただ庶務を共同化するとか、共同して研究をするとか、そうしたことはまとめたほうがいいと。そこで思考したのが、マトリックス組織という考え方なのです。これはちょっと無理やり平面にしているので、非常にこれはわかりづらいのですけれども、要はたて糸とよこ糸と2つあるというふうに考えていただいて、それを少し表現したくて、この右半分のほうですね、点線をつけてつないでいるということなのです。つまり、本来たて糸としては生産振興課、畜産家、水産関係、このようにたて糸がありまして、そこに試験場がぶら下がっていて、その領域ごとに研究をして、行政とも密接に対応すると。ただ、試験研究機関、よこ糸につなぐものとして、経理はよこ糸でつなぎます。それでまとめてやったほうが効率がいいでしょうと。それから試験研究の戦略を考えたりする。そういう戦略を考える意味での農業振興戦略監のようなものがいて、これは基本的には統括していきましょう。あるいはさらに、これを普及させていくという意味で研究・普及を担当する部局がありますが、これはよこ糸でつないでいくと。だから、本来は縦と横で書けば、もう少し見やすいものになるのだと思いますが、そういうような趣旨をちょっと無理やり平面的に表現したものですから、そこは御理解をいただきたいなと。議会との議論のままに組織化しようとしております。
 あと詳細ですね、実線や点線の意味合いにつきましては、私もちょっと聞いてみたい気がしますので、担当のお話を聞いて……。

○稲田議員
 知事、わかりました。そのマトリックスの話は何年か前に、いわゆる組織系統の話を知事とだったか片山さんとだったか、ちょっと覚えていないのですが、質問をしたことがあります。これを確かに平面にあらわすというのは難しいということも、私もよく承知をしているのですが、それならそれで、どこかにちょっと脚注か何かにでも書いておいてほしいなと思うのですね。これはどういう関係なのかということが、これを新たにぱっと見られた方がわからないだろうと。私もどういう相互関係なのかなというのをよく理解ができなかったのですよね。

●平井知事
 そろそろ伊澤に引き渡したいと思いますが、これはまた修正をして、速やかに、もっとわかりやすい形で資料提供をさせていただきたいと思います。

●伊澤行財政改革局長
 申しわけございません。私は知事のように上手によく説明しませんので、申しわけございませんでした。
 今申し上げたとおりでありまして、小さい点線の意味は、横串を通すという意味であります。これはまたわかりやすく修正したものをお示ししたいと思います。
 組織の新旧の実線と点線の関係でございますが、これは我々の作成側の意図といたしましては、いわゆる所属組織、課とか、そういった課の中身はともかく、課の組織、箱が移行していくものは実線であらわしておりますし、その一部の機能なり、内部組織が移行していくものについては点線であらわしていると、このように表現しているつもりでありますが、足らざるところがあるかもしれません。また御指摘いただければと思います。
 2ページの文化観光スポーツ局の新たな体制の中に、スポーツ振興監というものを示しておりますが、これは上のほうに文章でも表現しておりますが、このスポーツ振興監というのは、スポーツ行政全体を統括する次長級の職として設けるものでございまして、ある意味組織ではないということであります。職であります。そして、今のところは、このスポーツ振興監というのは、スポーツ課の課長を兼ねると、このように考えているところでございます。

○稲田議員
 なるほど、兼ねるわけだね。
●伊澤行財政改革局長
 はい、そうございます。

○稲田議員
 わかりました。

○砂場議員
 まず、県内の認識のところで稲田議員が言われましたけれども、地域経済に十分に景気回復の実感が浸透しておらず、消費税の心配をしていることをおっしゃいました。そのとおりだと思いますが、それであるにもかかわらず、県税収入が6%、25億円で非常に大きな増を計上されております。基本的に県税収入というのは、県民の所得や企業の利益に対して課税されるものですから、それだけのどういうふうにそこのところを見積もられたのか。それだけ鳥取県の経済が、来年1年間で6%以上の所得がふえるというようなことなのでしょうか。それとも、制度的に新しいものができるのでしょうか。そこをまず1点目として御説明を願いたいと思います。
 2点目は、本会議の説明でも今の説明でもなかったのですけれども、今回の予算案については5項目ありますが、全て生きるという言葉が書かれております。今回、平井県政の締めくくりの予算ですけれども、この生きるという言葉で各予算を結ばれた、そこの思いみたいなものがあれば、説明をいただきたいと思います。
 3点目は、組織改正、5ページ目でありますけれども、システムの刷新をするために情報政策課の中にシステム刷新室を設けるという提案がございました。今、一般企業の中では情報担当の役員を置くのがもう通例です。ほとんどの会社が情報統括のCIOを置いているのが現状ですし、県庁でも、大きな市役所の中にも情報統括監という形を置いておられるところが多いようです。それは、結局はシステムそのものが企業や組織体のデータを共有する、情報を共有することで全体が見通せるし、そこがうまく機能しないと、うまくシステムができないと、全庁的な情報も把握できない。そして、情報技術が進む中でビッグデータの活用等々が課題に上がっていたときに、やはりそれは役員の中にですとか、トップに近いところに、ある程度権限を持ったトップに情報を統括する役職が必要だという認識が企業でも行政でも広がっている中で、何で今回、業務効率化等々でシステムの見直しをするのに、課の中の室というようなレベルのものでいいのだろうか。やはりもっと、もちろん統轄監だとか、副知事が兼任されてもいいと思いますけれども、そういう情報統轄監的な全庁を見渡せる、連絡がとれるような役割が必要ではないかというふうに思うのです。ちょっと課の中の刷新室に違和感を感じたのですけれども、そこら辺の情報の重要性の認識についてどう考えておられるか、お聞かせください。

●平井知事
 県税につきまして詳細、これは総務部長のほうからお話をさせていただきたいと思いますが、20億円ぐらいは法人事業税と法人県民税でございまして、法人課税のほうがやはり景気の状況を反映して多目に見込めるというような状況になりました。また、個人の住民税も5億円強増が見込めると、これが大きな要因であります。これとはまた別に、地方消費税の清算金で10数億円ぐらいは見込まれるかなということで、その辺に力強さはあるのですが、必ずしも消費税の増に伴うものの伸びということにはなっていないわけでございます。これはまだ次年度、さらに次の年度になることですね。もっと明確にあらわれてくると思うのですが、まだ途中過程の移行期なものですから、消費税の増分というものが明確に反映されて切れていないというような状況がございます。
 次に、生きるということでありますけれども、これまでの3年間、県議の皆様とやってきた、そのことを総括にさせていただいて、特に一人一人の人間が生き生きとともに暮らしていける、そんな地域社会をつくっていこうという方向性に収れんするのかなというふうに私は思いまして、その辺は1つの束ね方として、ともに生きるということを一つのテーマとして共通点を見出させていただきました。一番大きいのは、障がい者芸術・文化祭を新年度はやるわけでありまして、全国の皆様に鳥取県を見ていただく目線としては、ともに生きることを大切にしている地域社会だなということを見ていただきたいという思いもありまして、その辺をキーワードにさせていただいたという趣旨です。
 CIOと言われるような情報統轄監の構想についてであります。これは議員も御案内かと思いますが、実は鳥取県として数年前に設けて、外部募集もしてやったことがございますが、これ期待ほどの効果がちょっと得られなかったということでございまして、それは出直していく必要があると思っております。今回、総務部のほうに持ってきております趣旨は、今、いわゆる住民基本台帳に基づくナンバー制度ができるわけです。それが行財政システム全体に大きな影響を与えます。特にシステム大改修になりまして、これをうまくやりますと、非常に使いやすい、バーチャルも含めた県庁組織ができ上がる可能性があります。そういう意味で県庁の中枢の総務部、会計だとか、あるいは人事だとか、いろんなことを束ねるところに持ってきて、それで一体的な改革を行ってしまう必要があるのではないかと。そういう時期なものですから、システム刷新室という考え方を入れさせていただいて、情報政策課を持ってきているのとあわせてシステム刷新を行おうということであります。これは情報政策全体の中の一部でありますので、課内室というような扱いにさせていただいております。議員がおっしゃるCIO、これは夢を捨てたわけではございませんので、今ちょっと出直し中でありますので、もう一度どういうふうにすれば行政組織になじむようなCIOができるのか、その辺も考えながら今後の課題とさせていただきたいと思います。

●末永総務部長
 税収の関係についてお尋ねがございましたので、お答えを申し上げます。ちょっと説明が不足しておりまして、まずはおわびをいたします。
 景気の実感とそれから税収の伸びの数字が合わないのではないかというようなお話だろうと思います。ちょっと技術的なことになってしまいますけれども、いわゆるアベノミクスが始まって、景気の回復が見られてきたというところだというふうに思っておりますが、まず昨年、25年度の予算をつくるときには、景気の回復状況をある程度かために見ておりまして、慎重に見ていたという点が正直ございました。今回2月補正で御提案させていただいておりますが、税の伸びも2月補正でプラスをさせていただいております。と申しますのは、25年度中の景気回復によって、25年の税収がまずふえてきているという状況があります。これは法人を中心にということですが、それが大ざっぱに申し上げると10億円ぐらいございます。県税全体で20億円ぐらいの補正をお願いしておりますが、法人で10億円ぐらい、25年度中にふえているという状況がまずございます。来年度以降も、法人の好調というのが続くだろうというふうに考えておりまして、同様程度の10億円の伸びが見込めるだろうということで、ひょっとしたらこれも慎重なのかもしれませんが、もうちょっと景気回復が本格化してくれば、もう少しふえるのかもしれませんが、現状で見込めるのはそのくらいだろうということで、トータル、先ほど資料の4ページで個別の税目ごとの増減を示しておりますが、法人関係で前年度予算に比べて20億円ふえると申し上げておりますが、中身としては25年度中にふえたのが10億円と、それから26年度中にふえるだろうというのが10億円というふうに御理解をいただけるとありがたいかなと思っております。

○砂場議員
 わかりました。ただ、法人税の特徴というのは、黒字になって課税できるものですから、景気の動向が非常に、すぐにビビッドに反映するものですので、今回の予算案もそういう意味では、消費税対策がたくさん組んでありますけれども、それでは今後の県内企業が、今言われた伸びを確保できるような支援等が重要だと思いますので、そこのところはくれぐれも、消費税の分がここに入るという意味ではなくて、そこのところをしっかりやっていただきたいというふうに思いますし、その認識をお聞きしたものですから、よろしくお願いをしたいと思います。

○市谷議員
 組織・定数改正の6ページなのですけれども、私は、この5年間で100人以上の県職員を減らすということは、これだけ雇用拡大が必要なときに逆行するようなことを、本来は県がやってはならないというふうに思います。今回は27名削減で、2億円の削減効果ということもおっしゃいますけれども、ただ削減すればいいというものでもなくて、現場では手が回らないというような声も聞いております。それを前提にしながらちょっとお伺いしたいのですけれども、先ほど現業業務で運転手の削減ということがありましたけれども、例えば今、国土強靱化ということで、相当現場に運転手さんも出ながら、土木技師などが出なければならないのに、手が回らないということがございますけれども、この現業業務のそういう土木関係についても削減されるのか、ちょっと確認させてください。
 業務見直しというのが幾つかありまして、例えば総務部の税務業務の効率化、これは担当者1人が1,000人ぐらい税の滞納などの担当もしているということを聞いておりますけれども、これはそういうことが逆にできなくなるのではないかと思いますけれども、この税務の効率化というのはどういうことでしょうか。
 地域振興部、生活環境部、それから幾つか、農林水産部も業務体制の見直しということがありますけれども、これどういう中身でしょうか。説明をお願いします。
 もう一つ、この26年度当初予算案について、資料1の一番最後のページに人件費の分析というのがありまして、その表の中に非常勤職員がマイナス512名というのがありまして、その内訳の中に埋蔵文化などの発掘作業員さんだとか、統計調査員というのは一時的にあったものですから減るということは理解できるのですけれども、これを合わせても379人で、512人のうち、臨時的な雇用で379人、そこは理解しますけれども、相差の133名の非常勤職員の削減というのは、これは何なのかというのを教えていただきたいと思います。

●伊澤行財政改革局長
 それでは、私のほうから、お尋ねがありました中で、まず職員の定数の関係で幾つか御質問がございました。
 まず、現業職員の削減に絡みまして土木関係の現業職員や運転手等も削減するのかという御質問でありますが、これは削減対象にしております。ただ、御案内のとおり、運転を専業とする職員を削減する、あるいは一部、道路の維持管理等に当たっている職員もございますが、まず運転手につきましては、運転を専業とする職員は、運転業務だけを従来行ってきたわけでありますが、この部分については、今お話があったとおり、職員がみずから運転して現場に向かう、あるいはどうしても必要があれば、民間の車を運転手も含めて借り上げるということで対応可能だというふうに考えております。それから、道路の維持管理業務等につきましても、これは民間業者の委託といったことを進めることで業務の体制を維持することが可能だと、このように考えているところでございます。
 幾つか掲げております業務の効率化という内容につきまして、その内容をということでございます。これは詳しくは後ほど資料等で御説明したほうがよろしいかなと思いますので、そのようにさせていただきたいと思いますが、例えば税の効率化でございます。これは既に御説明したところでありますが、11月議会で条例もお諮りして、お認めいただきましたが、一部の税目について、今現在、3つの県税事務所で行っておりますものを集約化する。例えばゴルフ場利用税とか、そういったようなものを集約化するということをお認めいただいて、26年度から実施することにしております。これに伴いまして、当然のことながら業務体制が効率化されますので、それに係る人役を削減するといったことを予定しているところでございます。
 その他、各部局で業務体制を見直しというのを掲げておりますが、これは詳細はまた後ほど資料のほうで御説明させていただければと思います。

◎野田議長
 では、詳細については資料のほうでいいですね。

●末永総務部長
 資料1の人件費の表についてお尋ねをいただきました。非常勤職員の512名の減というところでございますが、御説明しましたのは、埋蔵文化財とか統計調査員の関係でございます。そのほかに緊急雇用事業を財源としまして有期限で雇用させていただいている方が期限が切れますので、こちらが減になるという要素がほかにございます。135人ほどという予定でございます。大きくはこちらのことで説明ができるかなと思っております。
○市谷議員
 そうしましたら、非常勤のほうは、またあとで内訳を教えていただきたいと思いますし、緊急雇用を使ったものであっても、継続的に必要な事業や仕事であれば、継続して県として雇用するということもあり得ると思いますので、ちょっと内訳を教えてください。
 最後に、組織の分の2ページのスポーツ行政を知事部局に移管するということなのですけれども、競技力の向上というのは、一面大事なこともありますけれども、教育委員会にスポーツ部門があったというのは、子供たちの健やかな心身ともに成長ということがあったと思います。それで、これを知事部局にスポーツ部門を移して、しかもスポーツ振興監ということで統括するということになると、心配するのが競技力向上の名のもとに競争だとか、競技力向上が優先されるということになりはしないかということを心配します。教育のところでの子供たちの心身ともの健やかな発達、成長ということを大事にするということの担保はどのようにとられるのかなと。要するに、教育分野のところに知事部局からそういう競争分野というか、競技力向上ということが入ってくることになるというふうに思うのです。今でも非常にスポーツの分野では、子供たちが物すごい練習を強化されている面で、かえって心配な点が出ておりますので、歯どめになる部分も私は要るというふうに思いますけれども、どういうふうに歯どめについては考えておられるのか、教えてください。

●伊澤行財政改革局長
 競技力向上の移管に関しましての御質問でございます。先ほどもちょっと御説明いたしましたが、以前は、この競技力も含めましてスポーツにつきましては、教育委員会の所管事項とされておりましたが、法改正によりまして、これは地域振興などと一体的な取り組みがかえって有効になるといったような側面も捉えて、現在では法律上も知事部局に移管することが可能になっておりますが、先ほども御説明しましたとおり、学校体育につきましては、法律上もこれは教育委員会の専管事項ということで、知事部局には移管はできないという体制になっております。
 御質問の趣旨と合うかどうかはよくわかりませんが、子供たちの健やかな成長、その中の学校体育の役割というものを踏まえてのそういった体制ではないかなと考えておりますし、当然鳥取県におきましても、学校体育の部分につきましては教育委員会の専管事項ということで、今御指摘になったような部分も含めて教育委員会で適切に判断、運営されていくものと、このように考えております。

○市谷議員
 済みません、最後にしますけれども、横串でつなぐことによって競技力向上ということが教育委員会のほうにどういう影響を与えるのか、学校教育にどういう影響を与えるのかという点が、ちょっと私は心配です。それぞれ独立しているということであれば、それはそれかもしれませんけれども、その点が心配だということをちょっと指摘をしておきたいというふうに思います。

○前田議員
 ちょっと3点ばかりお聞きしたいのですが、当初予算案の3ページです。社会保障関連で
500億円あるというのを初めて知りまして、大変な金だなと思いましたが、そこで消費税が3%上がるわけですが、消費税の国と地方の取り分のことがあるわけですが、先ほどの説明で、初年度だから5.2億円がその消費税のアップ分だということをお聞きしましたが、それにしては少し少ないのではないのかなと思うのですが、いかがでしょうか。

●末永総務部長
 地方消費税収のお尋ねでございました。ちょっとまた技術的な話になって申しわけないのですけれども、実際の取引は4月1日から8%ということで取引がされます。実際に企業のほうから税の当局のほうにお金をお支払いいただくというのが、時期がどんどん後ろへずれております。決算を打ってから2カ月後に国に払い、国から県へ2カ月後に払い、そのまとめて都道府県下で清算するというようなことで、かなり半年ぐらいのタイムラグが、実際の税収増になるまでには、大ざっぱに申し上げますと、そのくらいのタイムラグがあるということをまず前提として御理解をいただきたいと思います。その上で8%というのがフルに効いてくるのが、ですので27年度以降ということになりまして、地方消費税で申し上げますれば、1%が1.7%になるということですので、それがフルに効いてくるのは27年度以降ということです。したがいまして、26年度は、その引き上げの一部が反映されるというような状況ですので、ちょっと私自身も少ないと思うのですけれども、そういう制度の過渡期ということを御理解をいただきたいというふうに思います。

○前田議員
 わかりました。
 今度は組織の話で2ページで、スポーツの件ですが、市谷議員とはちょっと違った面を私は感じております。鳥取県の競技力の向上は、学校体育を抜きにして考えられないわけでありますが、知事部局に競技力向上担当ができたということで、学校現場がどのような対応をしていくのか困るのではないかなと思うのですが、いかがでしょうか。

●平井知事
 先ほど来、ちょっとスポーツにつきまして議論がございますけれども、知事部局に来るとむち打って急にさせ始めるという、何かそういうイメージで捉えられたようでありますが、優しい知事部局でございます。別にそんなことはございません。言いたいのは、学校現場とちゃんと結びつきもつかなければならない。スポーツ全体を移すわけでありますけれども、それは例えば国体とか、あるいは何となればオリンピックの選手というようなことも、それはあり得るわけであります。そういうような無限な可能性を子供たちだけでなくて、成人も含めて育てていくのが、今回スポーツ振興の役割ではないかなと思います。ただ、その際に、学校現場のほうに実際子供たちがいるわけでありますし、特にオリンピック選手を将来有望ということになりますと、今、在学している子供たちがかなりターゲットになってき得るわけですね。その子たちも、自分たちは何だったら葛西選手だとか、それからフィギュアの選手のように頑張ってみたいと、そうやって志を燃やしている子供たちもいるわけでありまして、その子たちの思いも育ててあげたいと思います。
 そういう意味で、基本的には全体として競技力担当といいますと、専門家のスポーツ指導員などが必要でありますので、そうした人たちは知事部局のほうに引っ越してきてもらいますが、学校現場と完全に切ってしまいますと、そうした子供たちの夢もかなわなくなりますので、学校現場とも協働できる体制でやっていきましょうと、こういうようなことでございます。
 したがいまして、今、前田議員がおっしゃるように、さっきの市谷議員と逆かもしれませんが、こちらに移ったがために、かえって学校現場のほうが競技力向上で困ってしまうということにならないように、マトリックス的にこれは組織をつくらさせていただきたいという趣旨でございます。

○前田議員
 わかりました。
 もう1点、次に3ページです。農林行政。議場で議論させてもらった1人として、非常によくなったなとは思いますが、農林総合研究所は廃止と言われないから、何か混乱しているのではないかなと。これはバーチャルな研究所ですから、これは廃止したということだと思うのです。
 ただ、1点申し上げたいのは、先ほどの錦織議員の説明の中で、よくなったのに、試験場の総務室を由良に置くというようなことは、これが全く理解できない。ようやく本庁と結びつきを強くして、それから試験場統括本部を本庁に置いて、なぜここだけを由良に置くのかなと。これは本庁の農林水産総務課に置けばいい話ではないかなと思うのですが、いかがですか。

●伊澤行財政改革局長
 農林水産部の組織改正に伴いまして、試験場総務室の配置場所についてのお尋ねであります。確かに我々も検討段階では、配置場所につきまして本庁に置くということも選択肢の1つとして検討はいたしましたが、中・西部に所在する試験研究機関も非常に多いという物理的な全県配置の状況と、最終的には、先ほども御説明しましたが、現在のいろんな会計総務事務を処理しております電算システムの改修等が進んで、遠隔地における経理処理等が円滑にできるようになれば、本庁に集約していくということも我々考えたいと思いますが、現在はシステム上の制約等、さまざまな実際の紙のやりとりなどがあるものですから、どうしても紙でやりとりしなきゃいけないようなものがあるというようなことも踏まえて、現場の声をお聞きしましたところ、現在の県中部の由良に置くことが現状の業務体制としては円滑に進むという御意見をいただいたものですから、その配置場所については、当面は由良に置くということに考えております。
 ただ、重ねてになりますが、業務刷新等でお願いしております会計システムの改修等が済みまして、新たな体制ができれば、これは他の業務もそうでありますが、できるだけ本庁等への集約を進めたいと、このように考えているところでございます。
◎野田議長
 御意見は尽きたようであります。
 御意見はないようでありますので、以上で議員全員協議会を閉会いたします。御苦労さまでございました。

午前11時54分 閉会

 

 

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