平成24年度議事録

平成25年2月26日会議録

 開催概要、資料はこちらです。
出席者(9名) 委員長
副委員長
委員
浜田 妙子
砂場 隆浩
森 雅幹
市谷 知子
濵辺 義孝
野田 修
小谷 茂
山口 享
横山 隆義
 
欠席者(なし)
 
 

説明のため出席した者
     城平危機管理局長、課長、関係職員

職務のため出席した事務局職員
  梅林係長  中倉係長  西村主事

1  開会 午後1時00分

2  閉会 午後3時15分

3  司会 浜田委員長

4  会議録署名委員      野田委員  森委員

5  付議案件及びその結果
   別紙日程表及び下記会議概要のとおり


午後1時00分 開会

◎浜田委員長
 福祉生活病院常任委員会を再開いたします。
 それでは、危機管理局に係る付議案の予備調査を行います。
 初めに当初予算の付議案の説明を求めます。質疑につきましては説明終了後、一括して行ってまいります。
 では、城平危機管理局長に総括説明をお願いいたします。

●城平危機管理局長
 それでは、危機管理局の当初予算などの関係資料をお願いいたします。
 予算関係でございますが、13億8,500万余の予算をお願いするものでございます。
 下に説明を書いておりますが、ことしが鳥取地震から70年目でございますので、減災マインドを醸成するような事業、東日本大震災を教訓といたしました広域防災拠点の整備を検討する事業、災害情報の共有、業務の支援についてのシステムを導入する事業、原子力防災対策事業、それから消防防災課では住民が主体となった防災体制構築支援事業などを行うものでございます。
 また、左側のページを見ていただきますと、予算関係以外で条例が1件ございます。新型インフルエンザ対策の特別措置法が制定されることに伴い、鳥取県の危機管理の対策本部に関する条例でございます。詳細については担当課長から説明させますので、よろしくお願いいたします。

◎浜田委員長
 それでは、関係課長から順次説明を求めます。

●桐林危機管理副局長兼危機管理政策課長
 それでは、資料の2ページをお開きください。鳥取地震から70年を契機とする減災マインド醸成事業と、3ページの広域防災拠点整備検討事業につきましては、主要事業として御説明申し上げておりますので、この場では割愛させていただきます。
 4ページをお開きください。津波対策事業でございます。平成23年度に津波対策検討委員会で新たな津波想定を出しまして、今年度から市町村において個別の対策に取り組んでいただいているところでございますけれども、それらの活動に対する支援を継続的に行おうとするものでございます。
 今年度、ハザードマップは全市町村で作成されておりますけれども、それ以外にも標高表示板や避難所の案内板を作成する事業、あるいは避難計画の策定等、今後も継続的に取り組む必要があるものがまだあると考えております。
 進んでいただきまして、5ページでございます。災害時等における鳥取県版主要業務の継続計画推進事業でございます。こちらにつきましては、平成23年度から取り組み始めまして、県の共通の推進基準なり、県のBCP等の作成を続けてきているところでございます。それに加えまして、来年度は2の(3)でございますけれども、BCP運用指針の作成に取り組んでみようと思っております。これはPDCAサイクルに入るところもございますので、どのような視点で見直し続けていくかを専門家の御助言もいただきながら、検討してみたいと思っております。また、一般県民の方にもこのBCP等の意味や意義等を御理解いただくために、啓発事業等も開催したいと思っております。そのほか、関係機関との協議等も進めたいと思っております。
 6ページをお願いいたします。これは7ページと似たようなことが書いてあるのですけれども、まず、6ページの徳島県との危機事象発生時相互応援協定具体化事業につきましては、主な事業内容のところで、徳島県との応援体制の具体的なフレームが本当に今のままでよいのか、詳細に検討してみたいと思っております。具体的には、両県職員全体の危機管理対応能力向上体制構築の検討がございます。これは訓練事業で実施となっておりますけれども、職員災害応援隊や災害時緊急派遣チーム、情報連絡員などのもろもろの制度が効率的に確実に動く方策を徳島県と先進的に検討してまいりたいと思っております。
 あわせて、(2)につきましては、両県の協定の趣旨を踏まえた災害時の応援協定を民間団体で結んでいただくこととしておりますが、その支援として、相互の行き来の経費を支援しようかと考えているところでございます。こちらは本年度から継続しているものでございます。
 また、現地連絡調整員派遣環境の整備ということで、いざ大災害が起きた場合に、徳島県に向かっていく当初の連絡調整員が自己完結型で業務できるように、必要な装備やその経費等をあらかじめ準備しておこうという趣旨でございます。
 7ページに進みまして、職員災害応援体制及び防災力向上(訓練・研修)事業でございますけれども、左のページとも関連いたしますが、2の主な事業内容の(1)でございます。こちらにつきましては、職員の機動部隊である災害応援隊の法的な位置づけ等も含めて、合理的に取り組むための検討を徳島県と一緒にやっていこうというものでございます。それの検討成果を踏まえて、徳島県と合同訓練を実施することで、検証していくものでございます。それ以外に、その検討が終わるまでにも災害等が起きたときに備えて、職員の災害応援隊等の能力の向上を考えまして、装備や訓練等を充実していくものでございます。
 8ページに進んでいただきまして、防災総務事業費でございます。こちらは、県地域防災計画の修正等を審議する防災会議なり、何らかの災害が起きたときの対応について御助言をいただく防災顧問の経費を、総括的に事務費として計上させていただいているものでございます。
 次の職員人件費でございます。こちらは、上の款項目をもう一度見ていただきたいと思うのですが、上段の職員人件費は総務費、防災費、防災総務費、中段の職員人件費は商工費と経費が2つに分かれておりますけれども、下のほうは高圧ガス等の保安業務を行う部分でございますので、消防防災課の職員経費となります。上の防災総務費につきましては、そのほかの課の職員経費になります。
 お手数ですが、35ページまで進んでいただきたいと存じます。鳥取県危機管理のための対策本部に関する条例の設定でございます。こちらにつきましても、主要事業で御説明申し上げておりますので、この場での説明は割愛させていただきます。

●杉本危機対策・情報課長
 危機対策・情報課でございます。9ページをお願いいたします。
 災害情報共有・業務支援システムの運用事業でございます。このシステムの開発につきましては、経済対策に係る主要事業、補正の主要事業で御説明させていただきましたが、25年度の運用に伴う経費を計上させていただいております。サーバーの利用料やシステムの保守管理費などを計上させていただいているところでございます。
 次に、10ページでございます。大規模災害に備えた災害対策本部・防災関係機関活動環境整備事業でございます。これにつきましては、災害時における災害対策本部の運営をスムーズに行うために、関係機関が集うわけでございますが、そういう環境整備を行おうとするものでございます。応援に来ていただいた方のシャワー室の整備なり、いざというときに第2庁舎の4階部分を使おうということで、会議室をそれ用に広く使おうと計画しておりますが、間仕切り等を撤去、設置したり、それからインターネット環境を整備するものでございます。1,600万円余をお願いするものでございます。
 11ページでございますが、24時間災害等初動対応推進事業でございます。自然災害等が発生した場合に、危機管理局のほうで、災害情報センターにおいて24時間体制で情報収集、提供を行っているところでございます。それに伴いまして、防災連絡員3名と災害情報の収集の職員1名の計4名を雇用しております。基本的にはそれの人件費となります。それ以外に広報経費を若干含めた、880万円余をお願いするものでございます。
 12ページのあんしんトリピーメールシステム等の運営事業でございますが、現在、県民の皆様にあんしんトリピーメールで情報発信させていただいているところでございます。そのあんしんトリピーメールのシステムと、職員の迅速な災害対応を行うために、職員参集・情報提供メールを設置しているところでございまして、このシステムの運営管理に要する経費ということで、300万円余をお願いするものでございます。
 13ページでございます。危機管理情報ネットワークシステム管理運営事業でございます。これは防災行政無線等、防災情報システムの関連施設でございますが、設備の運用、維持管理を行うものでございまして、その主な事業に書かさせていただいておりますが、防災行政無線なり、ヘリコプターのテレビ電送システム、震度情報ネットワークシステムなど、そういう関連情報システムの維持管理を行うものでございまして、1億3,200万円余をお願いするものでございます。
 その下の段でございますが、防災行政無線局舎耐震・老朽改修事業につきましては、防災行政無線の通信を確保するために、それぞれ局舎を山頂に整備しております。その局舎の設置は昭和56年以前に整備されたものでございまして、耐震構造を有していないものもありますし、老朽化も伴いますので、そういう耐震診断と老朽診断を行うものでございます。25年度はそういう診断を行いまして、補強計画を策定しようするものでございます。対象は鉢伏山、霊石山、古峠山、孝霊山、城山でございます。その結果に基づいて、平成26年と27年は整備を進めていく計画でして、1,400万円余お願いをするものでございます。
 14ページでございます。全国瞬時警報システム年次保守管理事業につきましては、県民の方がいろいろ集っていただける県立施設を中心に108施設、それから学校や警察署などにJ-ALERTを整備してまいりました。これらの適正な運営を維持するために、維持管理を委託しようとするものでございまして、400万円余をお願いするものでございます。
 その下の直流電源装置更新事業につきましては、防災行政無線設備を維持するために電源装置を整備しております。これの年数がたちまして老朽化しております。山頂にあります中継局8カ所と東部総合事務所はバッテリーの交換程度でございますが、それにつきまして整備を行っていこうというもので、1億3,900万円余をお願いするものでございます。
 15ページでございますが、鳥取県防災映像情報等統合提供システム事業につきましては、現在もホームページで公開しておりますが、道路や河川等のカメラ映像を提供させていただいております。あわせてテレメータ情報という、雨量や水位データなども提供させていただいておりますが、これの維持管理、整備を行うための経費でございます。現在、25年度に増加する部分もございますが、県内の国管理河川・道路映像が226局のカメラ数がございます。それから、県管理の河川・道路映像で72局、それ以外に広域避難となりますと、近県の道路事情の情報を入れていく必要があるだろうということで、現在国とも交渉しておりますが、山口県、島根県、広島県、岡山県の河川・道路映像等300局を含めて情報提供を行っていくものでございます。
 16ページの危機管理対策事業につきましては、各種の危機事案が発生したときを想定いたしまして、初動体制を迅速に行うために、防災関係機関との連絡会議なり、危機対応マニュアル等の整備、それから感染症や新型インフルエンザ等を想定しておりますが、そういうものが発生したときに、全員が集うのではなくて、非接触型の会議ができるウエブ会議システムの保守管理ということで、300万円余をお願いするものでございます。
 国民保護対策事業でございますが、国民保護法に基づいた国民保護協議会並びに普及啓発を目的とした研修会を開催するための経費といたしまして、130万円余をお願いするものでございます。
 その下の自衛隊員募集等事務費につきましては、地方自治法並びに自衛隊法に基づく法定受託事務でございますが、自衛官募集に係る事務を行っております。これに伴う経費ということで、6万余をお願いするものでございます。基本的には、少額ではございますが、鳥取地方協力本部と連携しておりますので、職員の出張等の旅費、それから役務費程度でございます。
 33ページをお願いをしたいと思います。今説明させていただきました中で、債務負担行為をお願いするものでございます。鳥取県防災映像情報等統合提供システム管理運営業務委託につきましては、新たに設置する部分を当該年度提出分ということで、債務負担をお願いするものでございます。それから、災害情報共有・業務支援システム管理運営業務委託につきましては、システムの運営を今後していかなければならないということで、これも26年から30年まで債務負担行為をお願いするものでございます。
 その下の2つは両方とも原子力に係るものでございますが、原子力の防災ネットワークシステム、テレビ会議や専用電話などの維持管理を行うために、26年から30年までお願いするものでございます。
 下につきましては、原子力の防護資機材等の運搬用車両を整備いたします。それに伴う賃借料の債務負担を26年から31年までお願いするものでございます。
 34ページは、過年度に御承認いただいた案件でございます。
 失礼いたしました。18ページをお願いいたします。原子力防災対策事業につきましては、主要事業で説明させていただきましたが、3億5,200万円余をお願いするものでございます。よろしくお願いいたします。

●丸山消防防災課長
 消防防災課でございます。そうしますと、19ページと20ページでございますが、住民が主体となった防災体制構築支援事業と防災・減災促進事業につきましては、先般の主要事業で御説明申し上げましたので、今回の説明では割愛させていただきます。
 続きまして、21ページをお願いいたします。防災活動促進事業につきましては、自主防災組織率の向上や組織の活性化を目的としまして、防災活動の優良表彰や自主防災訓練発表大会のための経費、今回は12月5日に倉吉市で行いましたが、来年度は西部で開催したいと考えているところでございます。それから、自主防災活動アドバイザーを講師として派遣しまして、地域内の防災学習や児童クラブなどの学習を進めていきたいと考えているところでございます。
 続きまして、鳥取県西部地震教訓事業につきましては、平成18年10月に日野町の山村開発センターに展示交流センターを開設いたしました。交流センターの運営と教育普及啓発ということで、座談会なり防災研修会、それから毎年周年フォーラムを実施しているところでございます。これに係る業務を日野ボランティア・ネットワークへ委託するものでございます。
 続きまして、22ページをお願いいたします。消防連絡調整費につきましては、消防局や市町村などの連絡調整、消防関係統計、各種消防協会の補助金などの負担金についてお願いするものでございます。
 続きまして、元気な消防団づくり支援事業でございます。これにつきましては、消防団員の確保や活性化のための支援を例えば表彰の観点なり、消防団の協力事業制度の普及を進めるための事務費的な経費をお願いするものでございます。
 続きまして、応急手当普及推進事業でございます。これにつきましては、応急手当の普及を推進するために、消防学校で応急手当指導員の講習会を3地区で1回、それから応急手当の普及員研修会を3地区で2回実施しております。これに要する経費をお願いするものでございます。
 続きまして、消防規制費でございます。これにつきましては、消防法に基づく危険物の取り扱いや消防設備士の免状の交付事務、講習会を開催しておりまして、そのための経費を委託するものでございます。
 続きまして、24ページをお願いいたします。消防防災航空センターの予算に関するものでございます。消防防災ヘリコプター運営費につきましては、消防防災ヘリコプターの運営並びに消防航空センターの管理費に属する予算をお願いしているものでございます。ちなみに、運航委託につきましては、平成23年から27年の債務負担をお願いしておりまして、25年度は1億
1,436万円余の予算をお願いしているところでございます。
 続きまして、消防防災ヘリコプター運航活動検証検討会の事業費でございます。現在、消防防災ヘリコプターが平成10年7月に運航を開始しましてから、15年を経過していることに伴いまして、機体の劣化により修繕費等がかさんでいる状況がございます。今後、更新時期を迎えることを考慮しまして、これまでの活動実績や安全性の確保、医師同乗に係る装備、それから大規模時の収集体制を多角的な見地から検討しまして、機体の検証を行うための検討会を開催するものでございます。
 続きまして、26ページをお願いいたします。消防学校の運営経費をお願いするものでございます。平成24年度の消防職員の初任科は34名でございました。来年度は45名を予定されているように聞いております。そのための教育訓練経費などに要する経費でございます。ちなみに、今回前年度比1,600万円余の増でございますが、これは消防学校の入校生の経費、例えば給食や寝具リースを予算計上させていただきました。財源は雑入で予算計上することといたしております。
 続きまして、27ページをお願いいたします。消防学校の資機材の整備拡充事業につきましては、消防訓練に必要な資機材の更新や新たな整備をお願いするものでございます。
 続きまして、消防学校支援教官事業でございます。先ほど申し上げましたが、消防学校の初任科の入校者が増加しております。そのため、現在の教官4名に加え、半年間の非常勤教官を1名お願いしたところでございますが、来年も引き続き半年間の非常勤の支援教官をお願いするものでございます。
 続きまして、28ページをお願いいたします。高圧ガスの許認可に関する事務費、それから免状の委託に要する経費をお願いするものでございます。
 火薬類取締費につきましては、火薬販売所や設置の許認可を行うものと、免状の交付を行うものでございます。
 続きまして、電気工事業費につきましては、電気工事法に基づきまして、電気工事を営む者の登録や免状を交付するための事務費をお願いするものでございます。
 続きまして、34ページをお願いいたします。債務負担行為ですが、過年度の2つ目の平成22年度のヘリコプターの運営業務委託につきましては、23年度から27年度の債務負担をお願いしたところでございます。
 また、23年度の消防防災センターの清掃委託業務につきましては、24年度から26年度まで債務負担をお願いしたところでございます。

◎浜田委員長
 説明が終わりました。
 それでは、委員の皆様で質疑のある方は挙手をお願いいたします。

○市谷委員
 11ページの24時間体制の確保について、これは管理職職員と非常勤職員の2名体制ですけれども、前は3名だったのではないかと思いまして。勘違いだったらいいのですけれども、非常勤は3名雇われるものの、毎日そこに3人いたのではないかと思ったので、確認させてください。
 35ページの条例について、対策本部を一本化するということですけれども、これまであった対策本部がそれぞれよって立つ法律が違うので、一本化するということですが、性質が違うものを一つにまとめることに何か矛盾がないかどうかを確認させてください。

●杉本危機対策・情報課長
 私の記憶が定かでないかもしれませんけれども、確かに管理職職員と非常勤職員とで対応させていただいておりまして、2名で対応してきたと思っております。ただ、一時期、非常勤職員を5名体制にして、もう少し非常勤職員のみでの対応をお願いしたこともございましたけれども、いろいろな災害時に適切な指揮ができるようにということと、それから適宜適切に応用がきく職員ということで、現在の体制になっているように思います。

●桐林危機管理副局長兼危機管理政策課長
 鳥取県危機管理のための対策本部に関する条例の内容に矛盾がないかというお尋ねでございました。
 35ページの参考をごらんいただきたいと思います。一番上に災害対策本部条例、それから国民保護対策本部等に関する条例、1つ飛びまして、鳥取県新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく事項につきましては、実際、法律で同じ内容が定めてある状況でございまして、組織的には矛盾しないと。ただ、個別に対応する事象が違いますので、個別の運営の仕方につきましては、それぞれで違う対応をする場合があると。例えば国民保護ですと、これは危機管理の最たるものでありまして、直接自衛隊等との連絡等が中心になろうかと思いますけれども、逆に新型インフルエンザであれば、これは厚生労働省との情報のやりとりに基づいて、主に福祉の健康政策部門などと一体となって運営するという違いはありますが、単に組織論であれば、これは矛盾しないと考えております。
 なお、上から3つ目の危機管理に関する基本条例の中で、本県の対策本部に関する条項につきましては、法令の定めがないということで、県独自で設けているものでございますけれども、こちらにつきましてはケースに応じて、どのようなものがあるかは一概には言えないということで、最低限必要な組織体制のみをそこに記述するという発想で構成しているものですので、これも特に矛盾するものではないと考えております。

○市谷委員
 そうすると、基本的にはどれにも対応できるメンバーがあって、物によってはまた追加していくという感じでイメージしたらいいですか。

●桐林危機管理副局長兼危機管理政策課長
 法律のレベルで書かれているのは、例えば知事を本部長にするなり、必要な部局の職員を入れるなどでございますので、ざっくりとしか書いておりません。あえて申しますれば、この下にマニュアル等を設けますので、イメージといたしましてはそちらで整理することになろうかと思います。

◎浜田委員長
 ほかにはいかがでしょうか。

○山口委員
 消防防災ヘリの耐用年数は大体何年ぐらいですか。それで、定期点検というのは2年に1回なり、どういう形で行われるのですか。

●丸山消防防災課長
 これまでのヘリの更新状況を見てみますと、全国的には16年から20年ぐらいの間でふぐあいが出てきて更新されておりますし、中国地方では広島県と島根県が23年度に更新されたとお聞きしております。
 ヘリの点検の話でございますが、一番大きいのは5年点検がございます。それから1年点検がございまして、その中で、ヘリが飛んだ時間、4,000時間なり2,500時間なり時間ごとによって法定点検を受けなさいと決められております。

○山口委員
 その場合、どのぐらい運休するのか。

●丸山消防防災課長
 毎年の点検は1カ月ちょっとかかります。大きな点検になると2~3カ月かかる状況でございます。

○山口委員
 普通であれば、1年のうちどのぐらい点検に出すのか。

●丸山消防防災課長
 通常でいきますと1カ月半ぐらいは点検しますし、あと例えば100時間で3時間点検しなさいなどと決められておりますので、大体1カ月半と少しヘリは休止することになります。

○山口委員
 5年の点検では。

●丸山消防防災課長
 5年ですと3カ月ぐらいはかかります。

○山口委員
 医療関係のドクターヘリがありますが、これも同じように点検を要するので、定期点検中をどうするかということが課題になっているわけです。その場合に、どこか連携できるところとしているのか。

●丸山消防防災課長
 これにつきましては、今、島根県と運航不能協定を結んでおりまして、運航不能協定につきましては、特に島根県とは点検が同じときに組み合わされないように相互に調整させていただいております。それから中国5県とも協定を結んでおりまして、そのときに鳥取県のヘリが出れない場合、中国各県に応援要請することもございます。ですので、中国5県と島根県と運航不能協定をそれぞれ結んでいる状況でございます。

○山口委員
 大体1年間の稼働日数はどのぐらいか。

●丸山消防防災課長
 資料の24ページをごらんいただきたいと思うのですけれども、緊急で133件ございました。

○山口委員
 1年間に。

●丸山消防防災課長
 24年は緊急運航が133件ございました。あと事態訓練等がございますので、大体……(「稼働日数」と呼ぶ者あり)稼働日数につきましては、運航日数の休止が大体1カ月半でございますので、10カ月ぐらいは稼働している状態でございます。(発言する者あり)そうしましたら、また実績を出させていただきます。

○山口委員
 ここ2~3年のうち、大きな災害などにより出動したときの果たした役割を列挙してください。

●丸山消防防災課長
 後でまた資料を出させていただきたいと思いますけれども、24ページで24年中の緊急運航の活動がございまして、例えば林野火災ですと4件ございました。それから、救急搬送につきまして69件ございました。あと救助につきましては、57件という状況でございました。今回、例えば他県への応援なり、他県での林野火災は幸いにしてゼロでございました。

○山口委員
 またわかれば資料をください。

●丸山消防防災課長
 また後で資料を出させていただきたいと思います。

○山口委員
 それともう1つ、近隣県との応援体制がどうだという……。

●丸山消防防災課長
 これにつきましても、また資料を出させていただけたらと思います。

○山口委員
 実は、医療について関西広域連合でも広い範囲で共同運航しようではないかという動きがあるわけです。徳島県とは今度やるのか。

●城平危機管理局長
 ヘリコプターの場合、災害があったときには全国で応援体制を組むことになっていまして、まずは中国5県の応援協定があり、それから中四国の応援協定があります。また個別の応援協定で、今おっしゃられた徳島県との応援協定、兵庫県との応援協定がありますので、鳥取県に災害があればヘリコプターで応援に来てくれる仕組みができています。それからもう1つ、鳥取県のヘリコプターは緊急消防援助隊のヘリコプターにもなっていますので、東日本大震災のときには国のほうが順位づけして、第1次はどこが出て、第2次はどこが出てという全国的な調整をして活動することとしております。ですので、大規模災害のときにはそういう対応がなされます。
 それで、先ほど丸山課長が運航不能期間について説明させていただいた部分は、例えば鳥取県と島根県は特に大山の遭難救助をするときに、鳥取県のヘリがなければ島根県でしてもらいますし、隠岐の島の救急搬送に島根県のヘリがなければ鳥取県がかわってするということで、ヘリコプターの点検をずらして、運航不能期間をお互いカバーしましょうと約束しております。この2年ぐらい前に中国5県全てにヘリコプターが入ったので、中国5県も基本的にヘリコプターがないときはお互いに応援し合いましょうと改めて結ばさせていただきました。基本的な応援体制はできておりますけれども、ドクターヘリでのカバーの仕組みとは若干異なっていると思います。ドクターヘリの場合には、ヘリコプターのレンタルでの活動ができると伺っていますけれども、消防防災ヘリの場合には、救助用の資機材なり、訓練活動に使用していない機体を使ってするのはなかなか難しいですし、別の機体を使うことができないので、隊員を含めて一緒に来てもらって活動してもらうのを原則にしているため、そこは少し違うと思います。

○山口委員
 価格は非常に高いものです。それからオーバーホールするのに金も相当かかりますし、時間がかかると。ですから、いかにして稼働率を高めるかというのが大きな投資したものに対する費用対効果だと思うのです。投資によって評価するわけではないけれども、やっぱり効率的、効果的な運航が必要だと思いますし、それに備える体制も必要だと思いますが、これの償却は何年か。

●城平危機管理局長
 今、通常使われているのは16年から19年ぐらいの間に更新されるところが多いです。これは耐用年数からいくとそれぐらいだと思いますので、買ったときの金額から割り算するとかなり高いものになるのは御指摘のとおりだと思います。ですので、それをできるだけ活躍できるようにというのはおっしゃられるとおりだと思いますし、24年中の他県への応援はありませんでしたけれども、資料を見ていただいたとおり、緊急運航が133件というのは、活動ができるおおむね300日間の2日に1度は出動している。またここには載せていませんが、かなり訓練をしていますので、残りの半分はほぼ毎日のように訓練でヘリコプターが飛んでいる状況にあります。
 そのような中でヘリコプターをできるだけ効率的にということですけれども、一方ではヘリコプターが空を飛ぶものですから、安全の確保をしないといけませんで、先ほどの点検をしないといけない項目なり、何百時間で点検するなどは、国土交通省の航空局がその基準を定めておりますので、そこは国の基準に従ってやらないといけないということで、どうしても平均で2カ月ぐらいは稼働できない期間が出てしまうのが現実になっています。

◎浜田委員長
 ほかにはいかがですか。

○森委員
 先ほどの関連で1つお願いがあって、他県からはどれぐらい応援されているのかもまた後で資料をください。
 あと、6ページと7ページの徳島県との相互応援協定は大変いいことだと思っていまして、ぜひやっていただきたいと思います。特に、こういう言い方をしては失礼かもしれませんが、徳島県のほうが南海地震を想定されていて、かなり緊迫感がある危機管理の体制ではないかと思っています。委員会でもBCPの勉強に行かせていただいて、県庁も1階は全部つかるのだという話を聞いたことがありました。ぜひ一生懸命やっていただきたいと思うのですけれども、この7ページの事業は、具体的に津波などをお互いに想定してという話ですが、ここのところをもう少し詳しく説明していただきたいです。

●桐林危機管理副局長兼危機管理政策課長
 まず、激励いただきまして、ありがとうございます。
 この事業は、まだ詳細が詰まっていないところもあるのですけれども、既に両県ともいわゆる県職員の実動部隊のような体制を枠組みとして持っております。ところが、この防災の世界は言語が非常に多様になっておりまして、例えば職員の災害応援といいましても、非常に多様な意味を指すのがこの世界だと思っております。いわゆる標準化ということがなかなかできておりません。ということも踏まえまして、実際どういうことがお互いに求められるのか、その受援計画をつくっております。鳥取県もつくっておりますし、徳島県においては南海トラフ地震の影響の被害想定について、新たな想定が出てから一番最初につくられたのですけれども、それでもまだ詳細が詰まっていないし、それに基づく受援計画ができていないところがございます。そういうところをお互いに理解した上で、どういう受援をいただいたら最も効果的に助けていただけるのかをまず組み立ててみましょうと。その上で、では支援するためにはこういう枠組みが必要ですねというところをお互い確認して、標準化まで行けばいいのですが、そういうところを組み立てていこうかと考えております。
 とりわけ徳島県とは、東日本大震災のときにも宮城県を共通のカウンターパートとして応援した実績がございますので、随分共通理解ができるところもあると思っております。そのような経験も踏まえて、少し深掘りしていきたいと思っております。検討状況につきましては、随時御報告させていただけたらと思います。

○横山委員
 20ページの自主防災組織、消防団のことですけれども、もちろん高齢化が進んだり、過疎化があったりするが、それへの対応はどう考えておられるのですか。

●丸山消防防災課長
 20ページに書いてございますが、今回の予算につきましては、例えば過疎の市町村につきましては1割増しなり2割増しということで、消防団の確保が非常に難しいですし、防災の担い手が少ないですので、今回、そういう過疎地域に配慮した形で見直しいたしました。
 あと、19ページの支援事業につきましては、今回モデル事業でございますが、中山間地域は過疎・高齢化のため非常に人口が減少しておりますので、その中で、防災は非常時でございます。例えば、福祉やコミュニティー活動をしっかりしていく延長線上に防災があるという考え方でございます。今回、長寿社会課の支え愛事業と一緒になりまして、その事業の延長線上に防災活動も行うという形で、今回モデル事業をするように考えているところでございます。

○横山委員
 例えば過疎であれば、婦人会の人たちに元気を出して協力いただくのがこれからは大切かと思うのです。初期消火が一番問題ですから、婦人消防団なりを作って初期消火に対処することを考える必要ができてくると思います。しかも、空き家がたくさん出てきていますので、そういう対策ともあわせなければどうもならないし、1回火事がおこるとひどい状況になると思っているので、そういうことも考えてしてほしいと思います。

●丸山消防防災課長
 これにつきましては、先ほど申し上げましたけれども、19ページの住民が主体になったモデル事業の中でも、まずは住民の方に防災のことについて考えていただきたいということで、例えば防災マップづくりなり、今後のあり方、今言った婦人の方も含めて話をしていただくなどを含めて取り組むようにということで、市町村とも話をしていきたいと考えております。

○砂場副委員長
 消防団のあり方について、去年、検討会をつくって、米子のモデル地区についての報告をいただきましたよね。さまざまな問題点の指摘と提案があったのですけれども、あの報告は今回の事業でどういうふうに生きているのですか。

●丸山消防防災課長
 これにつきましては、3月31日に報告書を出したところでございます。その中で、特に中山間につきましては過疎・高齢化で人口が減少すると。その中で、いろいろな対策が打たれました。ただ、各市町村によって取り組み方策が一律にはできないことがございまして、今回、5月に有識者会議を開催しました。その中で、これまでの取り組みは当然継続していかないといけないわけですけれども、特に福祉なりコミュニティーとの連携、それから特に住民の方が主体的となった消防団や自主防災だけでは、どうしても成り立たなくなることがございますので、全ての住民が防災活動に参画していただくということで、今回、住民主体にシフトしていく考え方で、防災・減災のモデル事業と交付金につきまして見直した次第でございます。

●城平危機管理局長
 補足させていただきます。
 19ページの一番下の3番を見ていただければと思うのですが、23年度に実施した鳥取方式の地域消防防災体制検討事業における検討結果が今、砂場副委員長から御指摘いただいたものでございます。これを踏まえて、それについての有識者会議における提言がございました。それから、その後市町村と検討しまして、先ほど丸山課長がお話ししました、地域づくりと福祉のまちづくり、それから防災と一体になってやっていかないといけないのではないかという意見が出されました。
 そのときに出たのが上の1番の3行目のところになります。「このため」としておりますが、1つの集落だけでできないところは、複数の集落が一緒になって防災活動に取り組んでいくことを目標にしたらどうだろうかと。それから、消防団員や自主防災組織をふやすところが過疎・高齢化ではなかなか難しいので、消防団や自主防災組織の構成員以外の方、先ほど横山委員から婦人会という話も出ましたが、そういう方々に地域の防災活動に参加してもらおうと。この2つのことを大きく目標にして、まずは地域をどうしたらいいかを皆さんで検討していただくということで、モデル事業としております。
 20ページをもう一度見ていただければと思いますが、20ページでは、2番の(2)のエになりますけれども、2番(2)のエの防災の担い手確保と対応力の強化を図るための事業ということで、先ほどお話しした複数の集落でする、あるいは消防団や自主防災組織以外の担い手の方を確保する、そういうための経費をここで支援していこうということで、例えば婦人会の方が消火活動にもとなれば、簡単な消火器を準備するなり、あるいは消防団が使うのより軽量なポンプを準備するなどが、この事業の中で整備できるように事業の組み立てをさせていただきました。
 ただ、県のほうで一律にこの地域は必ずこうしてくださいというのは難しいので、そこをまず皆さんで話し合っていただこうというところから解決の糸口を探していこうということで、長寿社会課の支え愛事業がありましたので、これと融合してやっていこうと取り組んでおります。

◎浜田委員長
 よろしいですか。
 それでは、次に進めさせていただきます。
 次に、2月補正予算の付議案について、城平危機管理局長から総括説明を求めます。
 質疑につきましては、説明終了後一括して行っていただきます。

●城平危機管理局長
 それでは、補正予算関係資料の1ページをごらんいただければと思います。人件費の関係の補正と、それから国の交付金で認証減と入札の執行残がございましたので、それらの減額補正など、1億9,500万円余の減額補正をお願いするものでございます。詳細については、担当課長から説明させますので、よろしくお願いいたします。

◎浜田委員長
 それでは、関係課長から説明を求めます。

●桐林危機管理副局長兼危機管理政策課長
 2ページにお進みください。まず、人件費でございますけれども、先ほどの当初予算でも説明いたしましたけれども、2つの款項目に分かれておりまして、一つが総務費、防災費、防災総務費、もう一つが商工費、工鉱業費、工鉱業総務費でございます。いずれも職員人件費でございまして、年度当初はいわゆる平均単価で計算しておりますけれども、実績に合わせて補正するものでございます。それぞれ2,200万円強等の増額補正をお願いするものでございます。

●杉本危機対策・情報課長
 3ページをお願いをいたします。まず、原子力防災対策事業でございますが、上段は人形峠に係るもので、下段は島根原子力発電所に係るものでございます。人形峠に係るものは、認証減に伴うもので、17万8,000円の減額補正をお願いをするものでございます。それから、島根原子力発電所に係るものでございますが、大きな要因は、そこの表にございますが、放射線監視等交付金が1億4,949万9,000円の減額となっております。これは、規制庁の発足と原子力災害特別措置法の施行令の施行がずれ込んだ関係により、国からの交付金の内示が遅くなりました。当初、生活環境部のほうでモニタリングシステムのダストモニターなり、ヨウ素モニター、気象観測のための追加整備をする予定でございましたが、年度内の完了が間に合わなくなりました。交付金の条件として繰り越しがまかりならないことから、次年度、当初予算で改めて要求させていただくこととし、今回減額させていただいところでございます。
 次に、4ページでございます。危機管理情報ネットワークシステム管理運営事業でございますが、直流電源装置の整備事業ということで、入札の結果、執行残が生じました。これは県庁並びに総合事務所の電源装置の更新を行ったものでございますが、入札減により8,400万円の減額補正をお願いするものでございます。
 その下の大規模災害に対応した環境整備事業、衛星携帯電話の整備でございますが、防災行政無線の更新整備に伴いまして、地上を移動する際の無線を衛星携帯電話で対応しようということで、91台導入したところでございます。これに係る入札を行った結果、執行残が生じたことから、1,000万円の減額補正をお願いするものでございます。
 10ページをお願いいたします。ここに、防災総務費の関係で4件ございます。危機管理情報ネットワークシステムの管理運営事業は、県庁並びに先ほど説明しました直流電源装置の更新に伴うものでございます。2つ目の防災行政無線の地上系の更新は、山頂の防災行政無線の更新等を行うものでございます。3つ目の防災映像情報等統合提供システムは、道路情報や映像カメラ情報等を提供するシステムでございます。一番最後の島根原子力発電所に係る防災対策事業でございますが、補正で対応したものの、島根県との調整もあるものですから、避難時間推計シミュレーションの発注がこれからということもございまして、それぞれ4件、繰り越しをお願いするものでございます。

●丸山消防防災課長
 続きまして、5ページをお願いいたします。地域防災力向上事業でございます。これにつきましては、当初、とっとり支え愛基金を財源充当させていただいておりましたが、先般、財団法人日本防火協会の事業が採択になりましたので、こちらに財源更正するものでございます。
 続きまして、実践的訓練施設整備事業でございます。これにつきましては、起債への充当が必要なくなったということで、一般財源へ財源更正するものでございます。
 続きまして、10ページをお願いいたします。繰越明許費に関する調書でございます。一番最後のヘリコプター運営費につきましては、消防防災ヘリコプターの緊急運航の報告を統計化するためのデータベースを今年度予定していたのですが、そのシステムが25年度から新しくなることから今年度繰り越しし、来年度、新しいシステムで構築するということで、今回繰り越しをお願いするものでございます。

◎浜田委員長
 それでは、今までの説明について質疑のある方は挙手をお願いいたします。(「なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、陳情の予備調査について行います。
 今回の予備調査は、継続分の陳情1件でございます。現状と県の取り組み状況、お手元に配付してございます。それでは、継続分の陳情、危機管理23年19号、島根原発1号機・2号機の定期点検後の再稼働見合わせと3号機の建設凍結を求める意見書の提出について、関係課長からの説明を求めます。

●水中危機対策・情報課原子力安全対策室長
 それでは、23年19号の現状と県の取り組み状況について、説明させていただきます。
 島根原子力発電所の1・2号機の再稼働及び3号機の稼働につきましては、国の責務として、事故を一刻も早く確実に収束させるために、原子力発電所の安全確認を責任を持って行うことと国民にわかりやすく説明することについて、繰り返し要望してきたところです。現在のところ、原子力規制委員会のほうでは、福島事故の反省と教訓に基づきまして、新しい安全基準が検討されているところでございます。ただ、これにつきましては、国からの十分な説明がまだない状況でございます。国に対しては、安全協定に必要な見直しを迅速に行うよう電力事業者に指導してもらうことと、地方自治体や住民等が参加できる法的な安全体制を検討してくださいと要望してきているところでございます。
 もう1点、運転に当たっては、地域防災計画等が整備されていることを確認してくださいと要望してきたところでございまして、直近では、本年1月8日に要望してきたところでございます。
 あと変更点としましては、次のページでございますが、中国電力に対しては、知事のほうから協定改定の申し入れを行いまして、議会からも10月12日に県議会の決議を踏まえて協議会を本年の1月23日に開催したところでございます。後ほど報告させていただきますが、2回目の改定協議のための協議会を開催したところでございます。

◎浜田委員長
 皆さんの御意見を伺いたいと思いますが、この陳情者からの聞き取り、あるいは現地調査の必要性についていかがでしょうか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、行わないこととさせていただきます。
 では、続きまして、報告事項でございます。執行部の皆様、要領よく簡潔に説明いただきますようお願いいたします。
 報告14、第3回鳥取県防災及び危機管理に関する基本条例見直し検討委員会の開催結果について、桐林副局長兼危機管理政策課長の説明を求めます。

●桐林危機管理副局長兼危機管理政策課長
 それでは、報告事項の資料1ページをごらんいただきたいと思います。この条例の見直しに係る第3回検討委員会を1月29日に開催いたしました。この3回目の目的は、少し議論を深掘りしていこうということと、スケジュールの見直しを検討させていただきました。順番が前後しますが、第2回目までに概要のところの1から10番までの項目のうち、5番を除く項目について、具体的に改正素案を事務局で検討していくことになっていたのですけれども、新たに医療救護体制の整備については、第2回目とこの第3回目でもありましたが、特に市町村の避難所の運営との絡みもあって、そこの部分を検討したほうがいいのではないかという意見が出ておりましたので、それについて検討していくこととなりました。
 2ページに進んでください。スケジュールにつきましては、これまでもお話しておりましたとおり、もともと年度中に一通りの成案を得るようなことを考えていたのですが、国の災害対策基本法の見直しの動きが、通常国会の予算関連法案の議論の後に上程されるスケジュール感だと伺っておりますので、少しその整合性をとるために延ばしたほうがいいなということで、委員の皆様に御了解を得たところでございます。ということで、本年度中の残りの期間は事務方のほうで個別の改正ポイント、改正案を検討する作業を進めさせていただこうと考えているところでございます。

◎浜田委員長
 それでは、報告15、北朝鮮の核実験に対する県の対応状況について、報告16、平成24年度鳥取県島根原子力発電所防災訓練の実施状況について、内田危機対策・情報課危機管理専門官の説明を求めます。

●内田危機対策・情報課危機管理専門官
 3ページをお開きください。北朝鮮の核実験に対する県の対応状況につきまして報告させていただきます。
 まず、核実験の実施状況でございますけれども、2月12日11時59分ごろ、気象庁が北朝鮮付近を震源とする地震波を観測いたしました。発生時刻は12日11時57分50秒、地震の震源につきましては北緯41.2度、東経129.3度ということで、報道によりますと、北朝鮮の咸鏡北道の豊渓里と呼ばれる地域でございます。同日14時39分に、北朝鮮は、国営の朝鮮中央通信を通じまして、北部地下核実験場で第3回地下核実験を行ったことを発表いたしまして、核実験したことが確認できました。
 次に、放射能の影響測定結果でございますけれども、県内の状況と全国の状況等を分析した最新版を書いております。12日の核実験以降、国、県ともにモニタリングを強化して測定してまいりましたけれども、10日間ほど実施いたしまして異常がなかったことから、先週22日金曜日には通常のモニタリング体制に移行しております。
 次に、安否確認でございますけれども、12日の核実験日に漁船、海洋練習船、DBSクルーズ、韓国の派遣職員、それから延吉市進出企業等を確認いたしまして、全て異常なしでございました。
 次に、12日の国の主な対応でございますけれども、11時59分に官邸のほうで情報連絡室から官邸対策室に改組されました。そして13時には安全保障会議を終了しまして、総理指示といたしましては、北朝鮮に関する情報収集、分析の徹底、それからモニタリング体制の強化、国際社会との連携、不測の事態に備えるよう発信されております。
 14時29分に放射能対策連絡会議が実施されまして、都道府県等々が連携した具体的なモニタリングの強化要領が決定されております。
 次のページでございます。また、15時43分に内閣総理大臣の声明が発せられております。北朝鮮への対応、モニタリング体制の強化、国連安保理等への働きかけ、それから新たな対北朝鮮制裁措置等でございます。
 次に、県の対応及び市町村への依頼事項でございます。12日の県の対応でございますけれども、11時59分の官邸対策室設置にあわせまして、情報連絡室を設置しております。12時20分に知事の指示を受けまして、モニタリング強化を指示しております。具体的には、モニタリングポストによる常時監視のほかに、降下物、大気浮遊塵の24時間サンプリングでございます。12時59分以降、あんしんトリピーメールやとりネット等にも関係事項を掲載いたしております。それから、14時20分に北朝鮮による核実験事案に係る危機管理委員会を開催いたしまして、その中で情報収集、放射線モニタリングの強化、市町村や県民への情報提供、市町村への依頼事項等を決定しております。その中の依頼事項については、モニタリングの測定値が通常の範囲を超えて、人体に影響がある場合の住民への広報とモニタリングや健康相談のための窓口の周知でございます。また、知事のほうからは、ここに書いてありますコメントをいただいております。
 なお、モニタリング強化の終了を先ほど報告いたしましたけれども、国のほうも22日金曜日の15時をもちまして、官邸対策室から情報連絡室に改組しております。これにあわせまして、県も危機管理委員会と情報連絡室を廃止いたしまして、現在は通常体制に移行しております。

◎浜田委員長
 読んでわかるところは省略していただいて構いません。

●内田危機対策・情報課危機管理専門官
 申しわけございません。わかりました。
 次に、平成24年度鳥取県島根原子力発電所防災訓練の実施状況でございます。前半だけは説明させていただきます。
 米子市と境港市の住民232名の参加を得まして、県として初めてとなる住民避難訓練やスクリーニング訓練等を含めた平成24年度鳥取県島根原子力発電所防災訓練を1月26日に実施いたしました。本訓練を通じまして、特に住民の方々に対しましては、一時集結所からスクリーニング会場へのバスによる避難や安定ヨウ素剤の予防投与、スクリーニング、簡易除染等の体験をしていただき、原子力防災全般に係る意識の向上を図ることができました。その一方で、情報通信設備の不備や、その辺を含めました原子力防災体制上等の課題を確認することができ、成果があったものと思っております。
 以下、2項目の目的から8項目の訓練内容につきましては、既に報告しておりますので、省略させていただきます。
 次のページをお願いいたします。参加人員数でございますけれども、米子市民が125名、境港市民が107名の計232名、その他行政機関を合わせた参加者は613名でございました。
 10番目の訓練実施状況については、省略させていただきます。
 次のアンケートの結果について、かいつまんで報告させていただきます。
 まず、年代でございますけれども、10代と20代の参加が極めて少なく、4分の3以上が60代以上の方でございました。それから、防災無線、広報車による広報が聞こえましたかという質問には、よく聞こえたが56%ある一方で、聞こえにくいときがあった、全く聞こえなったが
44%だということで、引き続き改善していきたいと思います。避難行動については、基本的にはスムーズに行ったということです。自動車避難とバス避難のどちらがよいと思うかということですが、44%が自家用車、55%がバスやJRでございますけれども、これはもともと訓練自体が自動車を使用しない方を対象にしておりました。ただ、そうは言いましても自家用車避難の方も訓練に参加したいという意向がございましたので、そこをあわせた結果がこの結果になったのではないかというところでございます。それから、自家用車避難がよい理由は、避難所到着後も移動しやすいなり、多くの私財を運ぶためということが主な理由でございました。
 一方、次のページでございますけれども、バス、JR等がよいという理由は、自家用車は交通渋滞や事故の心配があるなり、避難所の場所を知らなくても避難所に勝手に連れていってくれるといった理由が主でございました。
 (3)のアンケート意見の主なものは、省略させていただきます。
 なお、当日は原子力防災専門会議を開きまして、振り返りを実施させていただきました。あわせまして予算関連でございますが、1月29日には原子力安全対策プロジェクトチームを開催しました。その簡単な結果を報告させていただきます。
 12番目でございます。それぞれの専門家委員会から意見が出ましたが、1ぽつ目では電子ホワイトボードの活用なり、2ぽつ目では情報インフラの整備、その中でも気象情報や敷地境界の線量数値などを見れるようにしなさいなり、ウェブ会議がダウンしましたので、情報通信連絡体制がかなり脆弱ですねといった意見もいただきました。3ぽつ目では一時集結所の選定、4ぽつ目では、もっと若い人に参加していただきたかったという意見もいただいております。そのほか、西部総合事務所のハード面の整備なり、企業のBCPの推進といった意見もいただきました。
 次に、9ページの13項目のプロジェクトチーム会議での検討状況でございますが、(2)を先に説明させていただきます。アの避難に関しましては、シミュレーション、畜産関連、それから避難所の早期開設関連について意見をいただきました。イの情報通信設備に関しましては、モニタリング監視局、情報集約の観点から情報通信ネットワークシステムの整備、渋滞掲示板、現地対策本部機能の強化について意見をいただきました。ウの危機管理体制に関しましては、災害対策本部の早期設置、事業継続といった意見をいただきましたが、その中で(1)に戻りますけれども、緊急予算に反映させる必要がある体制整備事業を検討し、予算要求する方針を決定。その中でできる限り国に対して要望し、国との調整を図りながら緊急整備すべきことは先行しても解決しなさいと御指導をいただきました。具体的にはウに記載のとおり、情報通信システムの増強整備、可搬型衛星通信地球局の整備、ウェブ会議システムの増強整備、西部総合事務所災害対策本部室の強化整備、コンクリート屋内退避施設の表示、それから防護資材等の整備等の実際に補正で要求させていただいたところでございます。

◎浜田委員長
 報告17、第7回鳥取県原子力防災専門家会議の開催結果、報告18、第8回原子力安全対策プロジェクトチーム会議の開催結果、報告19、第2回島根原子力発電所に関する安全協定改定に係る協議会の開催結果、報告20、原子力災害対策指針の改定原案について、報告21、原子力発電所に適用する原子炉の新安全基準の骨子案について、報告22、島根原子力発電所における燃料集合体ウォータ・ロッド曲がりに係る調査結果の最終報告及び報告23、原子力防災に関する普及啓発の取り組みについて、水中危機対策・情報課原子力安全対策室長の説明を求めます。

●水中危機対策・情報課原子力安全対策室長
 それでは、報告17から23を簡潔に御説明させていただきます。
 まず報告17については、先ほどの訓練の報告の中で説明がありましたので、内容は省略させていただきますが、訓練当日である1月26日の午後に訓練の振り返り等、人形峠環境技術センターにおける事故と防災業務計画、人形峠環境技術センターと中国電力の防災業務計画について、専門的な指導及び助言をいただくために実施しました。参加した先生につきましては、11ページに記載のとおりでございます。訓練の内容ですけれども、振り返りについては省略させていただきますが、人形環境技術センターの事故につきましては、最近、少し頻繁に起こっていると、原因究明、再発防止については今後説明を求めていきたいということがございました。それから、原子力事業者、中国電力と人形峠の分でございますが、防災業務計画については原災法の改正による新たな権限として、修正協議を受けているところですが、先生方からは異論がなかったところでございます。
 以上で報告17を終わります。
 続きまして、報告18の第8回原子力安全対策プロジェクトチーム会議の開催結果についても、訓練のほうで中身を説明させていただきましたが、当日は先ほどの原子力防災専門家会議の御意見を受けまして、今後の本県の原子力防災体制の整備に向けた検討を行う趣旨で、昨年1月
31日に設置したものでございます。そこでいろいろ検討しまして、今回の補正予算で要求させていただいたところでございますが、5億円程度の整備を緊急整備したところでございます。
 続きまして、14ページの報告19、第2回島根原子力発電所に関する安全協定改定に係る協議会の開催結果について、御報告させていただきます。
 これにつきましては、先ほどの請願・陳情に係る県の取組状況で御説明させていただきましたが、昨年11月20日より協議会を設置しまして、改定協議を行っております。
 第1回につきましては11月20日に行いまして、立地県や立地市並みの安全協定の改定に向けて、違いのある4項目、例えば立入調査などについて協議しているところでございます。これについては、地域防災計画の修正期限が3月18日ですので、それを目標にしているところでございます。
 第2回については23日に実施しまして、中国電力からは、島根原子力本部の副本部長、本社のほうの専任部長等に来ていただきまして、県等からは、米子市と境港市、町村代表として伯耆町の副町長にオブザーバーで来ていただきました。今回は、現協定について、実効性を確保しようということで、運用面の確認を中国電力に求めたことが1点目。4番の(1)の1番でございますが、専門家会議員による現地確認、いわゆる県が現地確認に行く場合に、県職員として専門家会議の先生も一緒に同行させてもらいたいということを確認しました。2番の立入検査の運用について、原災法32条に基づいてやるところですけれども、どのような項目を確認するのかを確認しました。3番の原子力安全文化の育成の中で、原子力安全文化の育成については、我々、境港市なり米子市等を含めた周辺地元住民の気持ちを察して、そういう安全文化を育成していただきたいと申し入れているところです。県民への広報ということで、日ごろから正確な情報提供をきちんやっていただきたいことを確認しました。4番のこれについては、昨年より島根県記者クラブと同じように鳥取県の県政記者クラブにも情報を提供していただいていることも聞いたところでございます。5番の原子力防災に対する協力については、原子力発電所の安全はもとより、周辺住民の避難等を含めた防災というのは両輪でございますので、中国電力につきましても、モニタリングやスクリーニングなどの情報伝達等に対する防災対策について、県の防災対策に協力いただきたいことを確認したところです。なお、これらにつきましては、第3回協議会を予定しておりますので、そのときに回答させてもらうこととしております。
 なお、安全協定の立地県並みという4項目の申し入れについても、引き続き鳥取県民と米子市民と境港市民は切なる願いがあるということで、さらに検討をお願いしたいということでした。これは、先ほどの5項目の安全確認につきましては、会社に持ち帰り検討して次回に回答したいということと、安全協定の改定については、引き続き慎重に検討しているという発言がございました。なお、それ以外に、中国電力の安全防災体制の取り組みについても、15ページの括弧に書いてあるように、いろいろ確認させていただいて、御指摘させていただいたところでございます。
 次に、16ページの議題20の原子力災害対策指針の改定原案について、16ページから17ページについて説明させていただきます。
 これについては、午前中にも災害対策指針でいろいろ説明させてもらったところですので、ポイントだけ説明させていただきます。
 この現災害対策指針につきましては、10月31日に策定されて効力を発揮しているところですが、下にある(1)から(3)の改定内容につきましては、現在パブリックコメントが終わって、2月27日に原子力規制委員会で決定されると聞いております。主な内容でございますが、1番の(1)の原子力災害事前対策については、これまで原災法10条、15条などという言葉でございましたが、今後、緊急事態区分として、警戒事態、施設敷地緊急事態、全面緊急事態ということで、環境放出前の避難も考えられているところでございます。
 (2)の被曝医療ですが、1点目の被曝医療体制の整備については、災害時の医療組織を最大限に活用して、被曝医療と結びつけていくという考え方が示されました。2点目の安定ヨウ素剤で、PAZについては住民への事前配布ということでございますが、鳥取県におけるPAZ域外につきましては、地方公共団体による備蓄を行っていくことが示されて、事前配布はなかった状況でございます。それから、3点目のスクリーニングの実施体制の整備で、避難所等における具体的なやり方については、平素からマニュアルをつくることなどが今回の指針で示されました。
 SPEEDIの活用につきましては、予測的手法だけではなくて、緊急時モニタリング結果で計測できる指標による避難等ということで、参考情報として使っていくという記述があります。
 今後の予定でございますが、あす2月27日でございますが、規制委員会で決定されましたら、その時点で効力を発揮していくこととなります。なお、地域防災計画では既にこれらの事項を反映して記載している状況でございます。
 なお、17ページの2番の下にありますように、今後の検討課題としては、EPZの件についてはまだまだ検討していくと。それから、50キロ圏のPPAについてもさらに検討していくと。また、緊急時モニタリングのあり方についても検討していくと。(3)のEPZ、いわゆる人形峠のオフサイトセンターをどう扱うかということも検討課題になっています。(4)UPZ以遠における安定ヨウ素剤はどうしていくかも課題です。(5)は、福島の発電所事故への対応についてまだ検討されているところですし、(6)の地域住民との情報共有のあり方、例えば情報を定期的に共有する場の設定等について、引き続き規制委員会で検討されていくということで、新しい指針が示されているところでございます。
 以上で報告20を終了いたします。
 続きまして、18ページの報告21、原子力発電所に適用する原子炉の新安全基準の骨子案について説明させていただきます。
 これは、1月31日の原子力規制委員会の検討チームで検討され、骨子案がまとめられました。現在、パブリックコメントをしておりまして、4月ごろまでに安全基準案がまとめられます。7月ごろに正式決定されまして、原子炉等規制法により公布、施行されていくと。具体的には、この基準に基づいて各発電所が審査され、安全性が判断されていくこととなります。
 概要ですが、この骨子案におきましては、重大事故で格納容器内の圧力が高まった際に放射性物質を除去しながら排気する、いわゆるフィルターつきベントが盛り込まれたほか、航空機衝突、いわゆるテロや大規模な自然災害にも対応できる安全施設、安全基準が検討されているところです。
 具体的には津波についての主な対策では、発電所ごとに津波対策を設定することでございます。津波のおそれがある発電所は防潮堤整備ということです。中国電力につきましては、実施基準に基づいて現在建設中でございますが、25年に完成する予定でございます。
 地震については、活断層の定義が拡大され、疑わしい場合は40万年前までに拡大されています。それから、活断層の真上に原子炉が建てられないと記載されておりまして、中国電力につきましては、直下の活断層はございませんが、宍道湖断層等、近傍の断層をどのように扱われていくかはいまだ不明でございます。
 次の電源については、福島原発事故を踏まえて可搬式の代替設備の設置や送電ルートの多重化、電源の多様化が求められておりまして、島根原発におきましては、電源車が一部購入済みでございます。
 重大事故につきましては、第2制御室や非常時の冷却装置、フィルターつきベント、燃料プール、格納容器の外部からの冷却用屋外放水設備の設置等が求められております。島根発電所につきましては、2号機のベントが現在整備予定でございまして、27年に完成予定とお聞きしております。
 火災では、ケーブル等の不燃化が求められておりますが、1号機のケーブルにつきましては難燃性でないと。
 テロ対応のための第2制御室についてはまだ基準が示されておりませんので、全国でも建設が進んでいないところでございます。
 以上で報告21を終了いたします。
 続きまして、19ページから21ページで報告22を説明させていただきます。島根原子力発電所における燃料集合体ウォータ・ロッド曲がりに係る調査結果の最終報告については、前回の常任委員会で報告させていただきましたので、続報ということで報告させていただきます。
 最終報告になりますが、21ページをごらんください。下に図がございますが、この真ん中にある燃料集合体全体図という直方体の図がございますが、細い棒みたいなものが80数本重ねられたものの外側にチャンネルボックスがありまして、それをかぶせるときに不規則な力がかかり、中にウォータ・ロードというパイプがあるのですけれども、それが曲がってしまって、燃料棒同士が簡単に言うとくっついてしまったという事案でございます。これについては、前回は島根1号機が23体、2号機が16体、3号機はゼロ体を対象に点検が終わっておりましたが、
19ページに戻っていただきまして、島根発電所の1号機の23体全て異常なし、それから2号機の16体全て異常なしということで、全て異常がなかったという報告でございました。なお、1号機の8体と2号機の4体については、次のサイクルでもう1回使う予定でございましたが、それについても全て異常なかったところでございます。
 なお、今事案につきまして、最終的にこういう設計以外の燃料が原子炉の中に入るということは、安全の想定の前提が崩れるため、非常に重要なことであり、日本の事故基準みたいなもののレベル1にあたり、非常に問題視されていましたので、原子力規制委員会が各電力会社に報告を求めたところでございました。
 次に、報告23の原子力防災に関する普及啓発の取り組みについて、22ページから23ページで説明させていただきます。1番でございますが、原子力関連施設見学会を今後開催したいと思います。3月21日に島根発電所と島根のオフサイトセンターを一般の方に見ていただこうということで、約40名の方を募集しております。テロ対策上、現在なかなか個人では見に行くことが難しいため、このような機会を通じて直接見ていただこうということで、企画したところでございます。
 2番の原子力防災講演会の開催でございますが、これにつきましては前回報告させていただきました。2月17日に米子市のふれあいの里で実施しまして、放射線医学研究所の先生から、放射線の基礎知識、放射線からの防護対策について御講演いただきまして、約200名以上の方にお聞きいただきました。
 そのときの出席者の主な意見でございますが、23ページに書いております多様な意見が出まして、今後とも情報公開に努めるとともに、住民の方がどのような情報を欲しておられるかを察知しまして、そのような情報を提供していきたいと思います。また、講演内容についても逐次改正、修正を加えていきたいと思います。

◎浜田委員長
 報告24、グループホームにおける防火安全体制の徹底及び点検について、丸山消防防災課長の説明を求めます。

●丸山消防防災課長
 24ページをお願いいたします。これにつきましては、昨日、長寿社会課のほうで御説明を申し上げたところでございますが、県内の消防局の状況だけを説明させていただきます。
 東部、中部、西部の各消防局におかれましては、まず認知症の高齢者のグループホームの査察に入ったところでございます。西部消防局につきましては、11月から入っておられまして、現在改善指導中の施設はなかったとお聞きしております。中部につきましては、現在、21施設の査察が終わりまして、今のところ改善指導が必要な施設はなかったとお聞きしております。東部につきましては、20施設で査察が完了したということでございますが、設備関係の違反はなかったとお聞きしているのですけれども、特に防火管理の面で、防火カーテンが一部使っていなかったということで、これについては既に改善したとお聞きしております。それからもう1件、防火管理者が未選任であったのですが、これは異動のためでございました。これについてはもう選任届が出されたということで、いずれも改善されたとお聞きしております。
 障がい者につきましては、今後各消防局のほうで福祉と連携して順次入っていくとお聞きしております。

◎浜田委員長
 報告事項は以上でございますが、質疑のある方はどうぞ。

○山口委員
 局長にお尋ねしますが、東北大震災が起きてから、原発関連の予算は1年間でどれぐらいの額が予算化されたのでしょうか。その中で、人員に対応されたものや国費で対応されたものは、大体どれぐらいあるのでしょうか。ことしだけでもいいですが。

◎浜田委員長
 資料は手元にありますでしょうか。大枠でよろしいですか。

○山口委員
 危機管理局の総予算に占める原発関係の予算の割合なり、トータルコスト、それからそれに対して国費や県費がどれぐらい投資されたのか。

●城平危機管理局長
 正確な額は別に資料をお出ししたほうがいいと思いますけれども、島根原子力発電所に限っての話をしますと、今まで国の交付金がないときは基本的には使っておりませんので、24年度については、先ほど補正予算でお話させていただいた、実際の執行予定が2億円弱です。それから、補正予算でお願いした分で5億円とお話しましたが、実は国のほうからすると、災害対策本部の整備に必要な経費は、原子力防災だけではなくてほかのものにも使います。例えばテレビ会議やウェブ会議などはほかにも使うため、原子力のものとは認められないと言われていますので、そういうものを補正予算の中で除くと多分2億7,000万円ぐらい。そうすると、今年度は4億7,000万円ぐらいかと思います。それから、25年度は今説明させていただいたとおり、当初予算で11億6,000万円余をお願いをさせていただいていますので、その合計が島根原子力発電所の関係になろうかと思います。
 今回の補正予算説明書の3ページの下に島根原子力発電所の関係があるのですけれども、この中で県費を使っているところがございますが、途中で放射線等監視交付金が1億5,000万円ぐらい減額になった理由を説明させていただいたとおり、規制庁の発足、それから国が交付金の内示をくれるまでに使った額が200万ぐらいあり、それは国費がもらえませんでしたので、県費を使っております。県費になっているのはその金額と人件費、人件費は基本的に国の対象になっておりませんので、措置されておりません。現在、専任では5名ですけれども、5名の人件費は単純に言うと県費を使っていることになりますし、それから、来年度は組織が9名になりますので、9名分の人件費は県費を使っていることになります。そのほかに細かくいくと、モニタリング関係の職員で、専任ではありませんけれども、兼務がかかって半分ぐらいはそちらが本当は充てられるべきなどと整理すればまだふえるとは思いますが、そういうところがざっとした感覚だと思います。詳細な説明ではなくて申しわけありません。

○山口委員
 まず、平成24年度の国費は5億円か。

●城平危機管理局長
 そうです、5億弱です。

○山口委員
 国費が。

●城平危機管理局長
 はい。

○山口委員
 県費が200万円。

●城平危機管理局長
 200万円ぐらいです。

○山口委員
 人員が、5人から9人か。

●城平危機管理局長
 今年度は5名で、25年度はそれが9名になります。

○山口委員
 もしああいう事故がなくて、本当に安全性があれば、それは丸々県費での負担となる。危機管理ですから、原発ばかりではないと思いますけれども、正常と言えばおかしが、ノーマルな状態であれば県費が浮くということですな。

●城平危機管理局長
 そういうこともございますので、今、執行部のほうでも人件費を含めて国が負担してくださいと要望させていただいております。

○山口委員
 原子力の関係では、基本的に国が対応しなければならないものが恐らく大半です。だから、何らかの形で国に対して求めるべきものはきちんと求めていくことだと思いますが、鳥取県ばかりではなくて、市町村なりそのほかの自治体も相当の持ち出しをしていると思います。それらの自治体と一緒になって、そういうことを国に求めていただきたい。原発に対して、全然関係ない府県もあるでしょう。例えばそういう原発の問題がなかったら、9人なら9人、人件費が浮いてくることを考えたり、単県費や国費で対応したり、これは基本的に求めるものはきちんと求めていくことをしなければいけない。それと立地自治体は、隣接県よりかなり手厚い対応がなされているのでしょうか。どうでしょうか。

●城平危機管理局長
 立地県は、私どもが使える原子力安全対策についての交付金なり、放射線を監視するための交付金以外に電源立地交付金が別にあります。ただ、立地県もその交付金は人件費に充当できないこととなっています。これは税金になりますけれども、核燃料税というのがありまして、その核燃料税が地方税として歳入されますので、一旦歳入された地方税を何に充当するかはそれぞれの県の判断になります。ただ、島根県の場合は稼働していませんので、稼働していない限りはその核燃料税は入ってこないという前提で、来年度、予算運営されると伺っております。ほかの県では稼働していなくても核燃料税を取られる県も出てきていますが、島根県はそういうふうに対応されると伺っております。

○山口委員
 例えば人形峠の施設があります。これで鳥取市の佐治町と三朝町に交付金が何千万単位で出ているわけでしょう。そうすると、島根原子力が稼働していたと想定しますと、核燃料税や立地交付金はどのぐらい入ってくるのか。

●城平危機管理局長
 先ほどお話ししたように、島根県の場合は、今、稼働していないので、核燃料税は入ってこないという状況になっています。少し稼働したとするとどうかという試算が……。

○山口委員
 というのは、例えば福井県だってそうでしょう。町村がこの交付金で相当潤っているわけです。だから賛成派と反対派に分かれているのはそのあたりでしょう。だから、相当額の立地交付金が入ってくるのでしょう。

●城平危機管理局長
 電源立地交付金なり、今の核燃料税などについてはまた改めて整理して、資料を出させていただくようにいたします。
 先ほど原子力がかかわっている県と一緒に要望をということでしたけれども、鳥取県は初期整備に非常にお金がかかるので、この初期の整備について集中的に投資してもらうように単独でも要望していますが、中国5県でも同じような表現で、初期投資という言葉を使って要望させていただいています。それから、関西広域連合と京都府や滋賀県、全国知事会でも同じような要望をさせていただいております。そういう意味では、連携しながら要望しているところです。

○山口委員
 何らかの方法で対応を求める必要があると思います。あなた方ばかりではなく、県としても議会としても。

●城平危機管理局長
 先ほどお話ししましたように、執行部からも人件費を含めて要望しておりますので、いろいろなところで県議会でも支援していただければと思います。

○山口委員
 だから県議会は県費を投入している原発関係について、意見書を出す形で対応しようではないかと、こういうことでうちの会派は考えております。一緒になって対応すると。

◎浜田委員長
 ほかにはいかがでしょうか。

○市谷委員
 18ページの原子炉の新安全基準の骨子について、私は、いまだに福島原発事故の原因究明もし尽くされていないのに、世界最高水準の安全基準ですというのは、けしからんなと思っています。原因究明できていないし、それから最近になって、事故調査委員会が福島原発の事故現場に入って調査しようとしたら、東京電力から「真っ暗ですから」といって虚偽の説明をして、調査させなかったと。こういうことからいっても、調査がまともにできていない。それで原因究明は先ほど言いましたようにまだし尽くされていないので、私はこれを是とするわけにはいかないと思うのです。その辺についての認識をお聞かせいただきたいと。
 電力会社が津波による事故だったと言いますけれども、地震については今言ったような解明がまだされていないですし、活断層の真上に原子炉などは建てられないと。これだけ読んだらそうだろうと思うのですけれども、要するにこの真上が露出した断面だと言っているわけです。裏を返せば、露出していなければ下に活断層があってもいいのだということになっていて、これだけ見るといかにも活断層の真上に原子炉は建てられないと。その活断層の場所は、表層に出ていないとその対象にならないと。これも非常に不十分だなと思います。
 本当にこういう中途半端なものをもって、島根原発でも一部対応しようとしていますけれども、それでもってよしということにはならないので、この辺の基準のありようなり、新安全基準が不十分な状態で出されていることについて、どういうふうに思われるかを聞かせていただけたらと。

●水中危機対策・情報課原子力安全対策室長
 新安全基準につきましては、ほかの断層やいろいろなことを調べている第三者委員会の規制委員会が、ほかに影響されずにきちんと最高の安全基準でやると言っていますので、そのように理解しているところでございます。
 活断層につきましては、文献等で聞いたところですけれども、表面には見えない部分はありますが、その前後等でリニアメントという、地形の状況から活断層が推定される場合もございますし、それから、つくる場所についてボーリングを打ったり、電波探査や音波探査などをして活断層を調べて、それを規制委員会に報告してつくったと聞いています。実際、表面に見えなくても見えることがございますので、そのようにしてやられていると聞いておりますので、規制委員会の工学的判断、安全の判断だと理解しているところです。

○市谷委員
 規制委員会の中からも、今言われたこの活断層のことについては、まだみんながそうだと思っていないと報道されていますし、それから最初に言いましたように、原因究明されていないのに出していることについては、はっきり言って大問題だと思うのですけれども、その辺についてはどうですか。

●水中危機対策・情報課原子力安全対策室長
 原因究明につきましては、現在、放射能の濃度が高くてできないということで、規制委員会は20年かかろうが30年かかろうがずっと調査していくと言っていますが、いろいろな計算やシミュレーションなどをして、工学的に安全を判断しつつ、考えられることは全て取り入れていくと説明しておりますので、それの結果を見守りたいと考えているところでございます。

○市谷委員
 それで、今言われましたように、調査も解明もまだし尽くされていないと。何十年かかってでもするという話ですが、それを待たずして最高水準の基準はどう考えたって考えられないし、一番地震による原子炉への損傷、影響がはっきりしていないわけですよ。大体、中国電力は事故があった後も「原子炉は大丈夫です」とずっと言っています。このフィルターなり、ベントのことはいろいろ言われるし、防潮堤のことは言われるけれども、原子炉そのものについては、とにかく5重に防護されていて大丈夫ですと、変わらないですよね。しかし、実際に事故で原子炉そのものに何が起きたかわからないのに大丈夫ですという電力会社の言い分に、それこそお墨つきを与えるような安全基準になっていくと思うので、注視は当然していただきたいですけれども、きちんとしたものをつくらないとだめだということを言わないと、これは本当に恐ろしいなと思いますけれども、どうでしょうか。

●水中危機対策・情報課原子力安全対策室長
 原子力規制委員会は工学的な安全な判断と言っておりますので、それにつきましては、どのような形で見るのかは別にしまして、我々もきちんと注視していきたいと考えております。それについては国にもきちんと要望しておりますので、その点御理解いただきたいと思います。

○市谷委員
 あともう1点いいでしょうか。14ページの安全協定の関係で、今回、立入検査の運用について確認されたということですが、先ほど言いましたように、事故調査委員会が実際入れなかったという事例があるのですけれども、鳥取県と島根原発、中国電力との関係で、立ち入りをきちんと全うさせてほしいと。だから拒否はするなと、拒否したら罰則ではないですけれども、そこまでのものを持って臨んでいかないと、調査委員会でさえもあんなことが起きてしまうのだなと思いました。その辺をもっと突っ込んで、確実に立入調査できるように、もう少し中身の担保をとっていただくような文書にできないかと思うのですけれども、いかがでしょうか。

●水中危機対策・情報課原子力安全対策室長
 これは安全協定では現地確認、原子力災害特別法では立入検査で拒むような条項はございませんので、我々が立入検査すると言えばさせてもらえると理解していますし、当然島根県もその権限もあります。それから原子力規制事務所、特に島根原子力規制事務所についても同行してやるものだと思っていますので、安全上なり核物質防護上、テロ上あるかもしれませんけれども、それ以外で立ち入れないことは想定し得ないところです。

●城平危機管理局長
 補足させてください。
 今、基本的に立ち入れると話しましたけれども、立入検査については法律上の権限になっています。原子力災害対策特別措置法では必要な範囲でとなっていますので、そういう意味ではそこに限界があります。実際には、この法律の立入検査が今までそんなには行われていないので、国のほうとどういう場合にできるのかなどをきちんと詰めていく必要があると思っています。それから、法律上の立入検査の運用は、基本的には国と立地自治体、それから今回関係周辺都道府県になりました鳥取県と松江市が一緒に行って、非常に強制力のある対応をとってくださいというところは、基本的には専門的な立場で国が中心になって行うのが一般的な運用となっていますので、いつでも入れるということではなく、法律の範囲という限定はあることを御理解いただきたいと思います。

○市谷委員
 協定書の場合……。

●城平危機管理局長
 概念としては、協定に基づく現地確認のほうが立入検査の範囲よりは広い概念ですので、広い範囲で入れることになっています。これは安全対策に、安全上必要な場合という言葉がありまして、私たちが現地確認に入れる範囲は、立地県である島根県が結んでいる立入調査に入るときは、同じ範囲でこちらも入らせてくださいと言っていますので、このあたりも先ほどの話のように運用しながら、本当の限界はどこかを確認しないといけませんが、今までの例ではかなり広くされておられると伺ってます。

○森委員
 同じく14ページですけれども、第2回の安全協定改定に係る協議会が開催されたという報告を受けましたが、出席者を見ると、中国電力は原子力本部の副本部長、電源事業本部専任部長、この人は本社の原子力管理の専任部長と鳥取支社長ほかというメンバーですよね。これは安全協定改定に係る協議会ということで、要するに鳥取県が申し入れをしたことについて話し合う場の第2回が開かれたわけですよね。ところが協議の内容でいくと、安全協定の内容を話しているにもかかわらず、全ての項目について持ち帰り、この出席者の中国電力の原子力本部の副本部長以下、当事者の能力のない人たちがこの協議会に来ているわけです。これは、協定改定に係る協議会に全然なっていないのではないかと思うのです。いわゆる能力のない人がこの改定の協議会に出てきて、それではそれぞれ持って帰ります、そのうち本社で慎重に検討して回答しますということでは、協議会になっていないと思うのですが、この協議会に参加された局長はどう受けとめていらっしゃるのですか。これは、有効な協議会だったのですか。

●城平危機管理局長
 まず、この協議会は、今結んでおります安全協定に基づいて、その改定協議は基本的に実務者による協議会を設置してやりましょうとなっています。基本的にはその実務者については、私どものほうは私を初め、市の部長クラスが集まりましょうと、中国電力のほうもそういうクラスの人が集まりましょうとしております。実務者ですから、そこにはそれぞれ限界がございます。私もその場で相手から提案があった場合に、すぐ返事ができるかというと、私も基本的には持ち帰って知事と相談する、あるいは議会と相談させていただいて返事をすることが基本であろうかと思いますので、そこは中国電力も同じやり方をされておられると思います。
 これは今結んでいます安全協定を結ぶ前の協議会、そのときは協定に基づくものではなくて任意の協議会でしたけれども、その協議会でも同じように提案したら1回持ち帰って、次に返事を聞くというのが基本的な流れでした。今回その会議と少し違うのは、第1回目で4項目の協議項目を出しましたけれども、その返事が現時点ではまだ回答できない状況でしたので、といいますか、こちらのほうが最初から3月を目標にしていますからとお願いしていましたので、そこに向けて検討しておられる認識でした。この1月に開いたときにはその4項目ではなくて、協定をいいぐあいに運用していくためには、運用面についてのものが必要だと確認を求めたものでございます。先ほど水中室長が説明の中でも少し触れましたけれども、この5項目の中で、非常に前向きな発言をされた上で、「でも持ち帰ります」とされたものがありました。そういう意味では、ある程度の返事をされたものがこの中には含まれていると思っていますので、そういう状態での協議を続けているという認識です。

○森委員
 最初の安全協定の内容はいろいろ協議されてああいう形になって、私は反対したわけですけれども、その気持ちはいまだに変わっていませんが、今回もこういった協議会において、「それでは持ち帰ります、最終的には回答します」とした上で、向こうが回答してきたらそこで終わりというのがこの安全協定改定に係る協議会ですか。この安全協定改定に係る協議会の位置づけが、いわゆるお互いに責任のない者同士が来て要望し合って、それを持って帰ります、では決裁をもらって、最終的には知事と社長が出てきて判を押し合いますというスタイルだけですか。本当の意味で、責任者が出てきてお互いに話し合う場面が必要ではないかと思うのですけれども、協定上そういう形にはならないのですか。

●城平危機管理局長
 知事と中国電力の社長に直接出てきていただいて、協議したらどうかということも含めて……。

○森委員
 それは最終段階になるのかもわかりませんけれども、判を押すだけになることではなくて、ある程度のところで、例えば……。
 私が思うには、こちらにもそのレベルがあるように、例えば局長レベルでの話し合い、次は統轄監、あるいは副知事レベルでの話し合い、最終的には知事レベルということがあって、最終的に合意していくというスタイルだと思うのですよ。要するに実務者同士で、責任のない者同士が「こうです、こうです」と言っていてもこれ以上できないわ、と思います。お願いしますだけではなくて、やっぱりお互いにレベルを上げていきながら最終的に合意をしていくという話だと思うのですけれども、そのあたりはどういうふうになっていますか。

●城平危機管理局長
 今、協議のやり方ということですけれども、現時点の安全協定を締結したときには、最終的には向こうから、こういう内容であれば協定を結びますという項目の箇条書きのようなことが口頭で説明されました。それを受けて、県や米子市、境港市がどう対応するかということで、すぐに議会の全員協議会に説明させていただいて、あのときの流れになったのですけれども、私たち実務者がやるときには、結局箇条書きのような項目だとその内容なり、どこまでの意味を持っているかが十分にわかりませんから、そういう部分を実務者がきちんとやっていくことだと思うのです。ですから、回答の本当の主となるところは持ち帰ってしないとできませんので、箇条書きのような形で出てきたものを実務者の観点で整理した上で、その中で合意できる内容なのかどうかを考えていくことだと思います。今おっしゃられるように、段階を上げていくものもあるかもしれませんが、現時点は実務者レベルでの協議会で投げかけて、回答を待っているところです。
 ただ、今回の協議は、一番最初のころにもお話ししたかと思いますが、全国では鳥取県を上回る協定が出てきておりませんので、非常に難しい中で粘り強く協議させていただいております。正直感触が伝わってこない状況にあって、非常に困難な交渉をやっていることを実感しています。前回の安全協定の締結のときよりはそういう実感を覚えています。

○森委員
 これはまた後で委員会の中で皆さんに提案したいと思っていますけれども、今、中国電力のほうが難しいという状況が出ているので、議会としてもその対応をしたらどうかなという考えを持っています。例えば県議会と境港市議会、それから米子市議会合同で何らかの行動をとるなり、そんなことが考えられるのかなということもありますので、また後ほど御相談させていただきたいと思います。

◎浜田委員長
 ほかにはいかがでしょうか。

○砂場副委員長
 僕はいろいろな場面で協議が当然あってもいいし、実務者で進めてもらう場面があってもいいし、交渉どころでは知事が出てこいという話があってもいいと思うのだけれども、今、この交渉はどの段階ですか。まだまだ向こう側のガードがかたくて、小さいところから繰り返し繰り返し実務者で詰めなければいけない段階なのか、どこの段階なのか。今、森委員が言われたのはすごく大事だとは思うのだけれども、やるタイミングは物すごく難しいですけれども、どうですかね。

●城平危機管理局長
 実務者レベルでの協議会で協議を始めるときに、私どものほうは一番最初から地域防災計画の中に、きょう説明させていただきましたように、地域防災計画では例えば現地確認という言葉を使っています。これが安全協定が改定をできると、立地県並みにここが立入調査という言葉に変わるのですね、例えばですけれども。そういうようなこともあるものですから、3月を目途に協議をやりましょうということを提案をしてきています。間もなく3月に入るのですけれども、現時点まで本当に感触が伝わってきていないというのが正直な感想です。

○砂場副委員長
 もうちょっと実務者で時間とってやったほうがいい。それとも、今、森さんが言われたように、僕らは応援団なのだから、県民のためにきちっとやりたいわけだから、手詰まりだからちょっと議会で動いてというふうに言われているのか。どうですか、率直なところ。

○山口委員
 電力会社というのは、組織的にというのはおかしいけれども、本当に独占企業でもう公営企業みたいな形です。そことの交渉というのは、1者だけで片づく問題でもない。やはり皆横の連携を持って対応しているということだと思います。だから、今のところは立地県並みと言いますけれども、立地県並みと鳥取県とは大分差があるわけでしょう。私どもの交渉の範囲というのは、立地県並みと言っても同等程度に追いつくのがせいぜいだと思います。私は私鉄におったですが、例えば労働争議をしても、私鉄は非常に強い組織です。1社だけは妥結できず、私鉄総連の了承を得なければ妥結できないのです。だから、これを破るのは非常に難しい問題だと思います。だからどういう形でやるのか。本当言うと国会議員がやればいいのですけれども、難しい問題もあるということで、私どもは地方からそういう運動を起こしていくことが必要であると思います。これはなかなか至難なわざだということと、そういう企業体ですから、交渉はステップを踏まないといけません。最終的な判断を下すというキャップですけれども、これもなかなか難しい横の連携があるということで、やっても本当に効果があるかどうかも考えてしてもらいたい。(発言する者あり)やり方はよく考えると。

◎浜田委員長
 どういう力を出して前進させていくのか、それぞれの役割分担はあろうかと思いますので、これから道を探っていくということで、きょうの話はよろしいでしょうか。(発言する者あり)委員会として考えることはそれぞれあろうかと思いますが。

○森委員
 この協定の改定を申し入れたのが1回目で、今回の2月25日が2回目の話し合いだということですよね。ですから、粘り強くという局長の言葉もあったけれども、何回も何回もやりとりするのではなくて、1回目で投げかけて、2回目でこういう回答だったと。次に3月をめどに3回目があるのだという話ですが、3月に回答されたら改定の協議が終わるというふうに受けとめていいですか。

◎浜田委員長
 エンドレスではないのだということでしょうか。

●城平危機管理局長
 まず、第1の目標としては3月18日という地域防災計画の作成期限がありますので、その中で回答を求めているところです。ただ、午前中の地域防災計画の今後の修正などについて議論がありましたけれども、もちろん国の指針が変わったら修正していきますし、そういう意味では地域防災計画も進化させていかないといけないものだと思っています。そのような位置づけの中で、今回どのような回答が来るのか、その期限のことを思いながら、今は動いているという状況です。(発言する者あり)
 先ほど申し上げましたけれども、全国的に見るとそういう状況ですので、本当に感触が伝わってこないのが、前の安全協定の交渉のときとはかなり違うなと思っています。

◎浜田委員長
 進化の可能性が全くないというわけではないと受けとめさせていただいていいですね。

●城平危機管理局長
 進化させたいとは思っています。

◎浜田委員長
 ここでの議論は終わりにさせていただきます。
 それでは、危機管理局からその他で報告がありますので、お願いします。

●水中危機対策・情報課原子力安全対策室長
 では、2件御報告させてください。
 1件目は、島根原子力発電所構内で協力会社の社員の方が負傷されたという事案でございます。これについては、土曜日に今現在つくっております防波堤でコンクリートの型枠をつけようとしたところ、それが左足の甲に当たって、松江市内の病院に入院したと。これは松江労働基準監督署にも報告されたので、今後、監督署のほうから業務上災害による何らかの措置があると考えられるところでございます。
 2件目は、人形峠環境技術センターにおける停電の発生原因に関する県への報告ということで、これは前回の常任委員会の続報でございますが、停電発生と、それに伴うトラブルについての原因究明と再発防止対策が出ましたので、報告させていただきます。
 まず、停電発生については、点検作業の手順書が間違っていたということなので、今後、マニュアル等を直していくということです。それから、非常用発電機は動いたけれども、濃縮工学施設の排気設備の動くのがおくれたということでしたが、これについてはその施設状況などの理解が不足していたので復旧がおくれたと、これもヒューマンエラーでした。これについてもマニュアルなり教育を徹底していくと。それから、関係機関への通報のおくれについては、第一報が来る際の様式が複雑過ぎたことと、ファクシミリの送信設定等のやり方がわからなかったという、これもヒューマンエラーでしたので、これについては既に改善していただいております。5番目の指摘事項ですが、先般の放射性物質の漏出等を含めまして、このように事案が続いていることは非常に問題だと指摘したとともに、再発防止策の早期徹底と教育訓練を通じたPDCAサイクルにより随時見直してくださいということ、対策はスケジュールを立てて速やかにやってくださいということ、この事案に限らず全体として、同様の事案が発生しないようにしてくださいということと、通報連絡基準だけでなくて、住民への広報基準についてもあわせて検討してくださいということを言いました。
 なお、濃縮工学施設については、排気設備の立ち上げがおくれましたが、核燃料物質を取り扱っていなかったので、法律上、負圧にならなくても問題はございませんでした。

◎浜田委員長
 以上の報告について、御質問はございませんね。(「なし」と呼ぶ者あり)
 わかりました。
 それでは、以上をもちまして福祉生活病院常任委員会を終わらせていただきます。

午後3時15分 閉会 

 

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