平成24年度議事録

平成25年3月18日会議録

 開催概要、資料はこちらです。
出席者(9名) 委員長
副委員長
委員
浜田 妙子
砂場 隆浩
森 雅幹
市谷 知子
濵辺 義孝
野田 修
小谷 茂
山口 享
横山 隆義
欠席者(なし)
 
 

説明のため出席した者
  城平危機管理局長、林福祉保健部長、中山生活環境部長、柴田病院事業管理者
  ほか各次長、課長、関係職員

職務のため出席した事務局職員
  梅林係長 中倉係長 西村主事

1 開会 午前10時05分
2 休憩 午後0時02分
3 再開 午後1時01分
4 閉会 午後3時10分
5 司会 浜田委員長
6 会議録署名委員 横山委員、濱辺委員
7 付議案件及びその結果
   別紙日程表及び下記会議概要のとおり

会議の概要

午前10時05分 開会

◎浜田委員長
 おはようございます。ただいまから福祉生活病院常任委員会を開会いたします。
 本日の日程は、お手元の日程のとおりでございます。この順序に従って議事を進めさせていただきます。
 初めに、会議録署名委員を指名いたします。
 本日の会議録署名委員は、横山委員と濵辺委員にお願いします。
 それでは、ただいまから本委員会に付託されました議案について審査を行います。
 まず、議案第56号、貸付金の返還に係る債務の免除に関する条例の一部改正について審査を行います。
 なお、お手元に配付しているとおり、議案第56号に対し、山口委員から修正案が提出されました。修正案及び議案第56号をあわせて審査を行いたいと思いますが、まず、修正案について、山口委員の説明を求めます。

○山口委員
 56号でございますけれども、そこにちょっと追加をさせてもらいたいということでございます。貸し付けの種類としてア、イ、ウ、エ、オ、カ、キ、クと書いてありますが、その上に、病児保育施設などその他の施設もあるということで、これを解消するための修正案として、ケとして「特に知事が認めたもの」という条項を入れ、幅広く対応したほうがいいのではないかということです。だからアからクまで掲げたもののほかに、知事が認める施設を追加させてもらいたいという提案でございます。

◎浜田委員長
 おわかりでしょうか。お手元の資料の3ページに議員修正案部分として示させていただいております。ケとして、アからクまでに掲げるもののほか、知事が認める施設を追加するということです。

○山口委員
 もう少し幅広く対象にすると。

◎浜田委員長
 以上のとおり説明がございました。おわかりいただけましたでしょうか。
 では、修正案及び議案第56号に対する質疑を行っていただきますけれども、質疑のある方はいかがでしょうか。
 なし。
 討論はいかがでしょうか。
 なし。
 では、まず、議案第56号に対する修正案について採決いたします。
 修正案に賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 全員賛成ということで、修正案は可決すべきものと決定いたしました。
 次に、議案第56号で、ただいま修正された部分を除く原案について採決をさせていただきます。
 議案第56号でただいま修正された部分を除く部分について、原案に賛成の方の挙手を求めます。
 全員ということで、議案第56号で修正された部分を除く部分は、原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
 次に、議案第56号を除く全ての議案について、一括して審査を行います。
 議案第56号を除く全ての議案に対する質疑を一括して行います。質疑のある方はどうぞ挙手をなさってください。

○市谷委員
 まず、議案第1号の病後児保育普及促進事業の中の病後児保育をする届け出保育施設運営費助成について質疑をしたいと思います。
 それで、この助成事業について、通常の保育基準を満たさない無認可の届け出保育施設での病後児保育を認めるものとなっていますが、病後児とはいっても、病気が治り切っていない子供を預かる事業であり、病気に対する備え、安全対策が十分行われているかどうかが問われていると思います。
 そこでお尋ねしたいのですけれども、通常の国の事業や市町村委託の病児・病後児保育の保育士や看護師の配置基準はどうなっているのかをお尋ねします。

●渡辺子育て応援課長
 国庫補助の対象の基準といたしましては、看護師はおおむね10人に対して1人、それから保育士は病後児3人に対して1人です。

○市谷委員
 それで、今御答弁ありましたように、通常の病児・病後児保育の場合は、看護師が子供10人に対して1人、保育士が子供3人に対して1人という配置が求められております。今回の無認可の届け出保育施設で病後児保育を実施する場合には、今言われた看護師や保育士の配置を満たすことになっているのかどうかをお尋ねします。

●渡辺子育て応援課長
 要件としては考えておりませんけれども、できる限りしていただくように考えております。
 病気の子供を預かるということで、安全面においては、医師との協定を締結するなり、あるいは預かる職員の研修をしっかりやることも確認していきたいと思っております。

○市谷委員
 そうしますと、医療的なケアについてはそれなりの約束をして、その前提のもとでこの助成を受けることを認めるということだと思います。それも必要なことだと思いますし、同時に、疾病によっては感染防止のために部屋を分けないといけないと思うのですけれども、そういう部屋の配置についてはどのように対応されるのかお尋ねします。

●渡辺子育て応援課長
 そういった感染症への対応につきましても、補助対象とするに当たって確認してまいりたいと思います。部屋を別室にとる必要がある病気については、しっかりとっていただけることを確認していきます。

◎浜田委員長
 よろしいですか。
 ほかに質疑はございませんでしょうか。
 それでは、議案第56号を除く全ての議案に対する討論を一括してお受けいたします。討論のある方は挙手をお願いいたします。

○市谷委員
 きょうは反対討論のみしたいと思います。
 まず、議案第1号、一般会計当初予算と議案第64号、保育専門学院の廃止についてです。
 当初予算では、東日本大震災避難者への追加支援、それから知識障がい者安心サポートファイル作成事業、障がい者グループホーム、ケアホームが継続できるよう、県独自の防火安全基準を定め、その図面作成経費支援、精神障がい者地域移行サポート事業、小規模学童保育への支援単価の引き上げ、障がい児の在宅生活での必要なエアマットレスレンタル助成、重度障がい児の放課後デイサービスでの支援、3歳児保育士配置を20対1を15対1にすること、ひとり親家庭学習支援ボランティア、伝統技能利用の建築物への支援、そして空き家対策など、こうしたものは非常にきめ細やかに県民の方々から出た要望を取り上げ、予算化されていると思います。また、再生可能エネルギー導入への支援、地下水条例に基づいた地下水のモニタリングなど環境保全への努力、さらに島根原発に関連して、ホールボディーカウンターや安定ヨウ素剤の調剤に必要な資器材、モニタリング資機材などの整備、BSE狂牛病対策の全頭検査など、住民の暮らしの安心・安全のための努力がなされていることに対しては、敬意を表したいと思います。
 しかしながら、来年度は子育て王国ナンバーワンと標榜しているにもかかわらず、民間保育所の運営費補助金を減額します。また、県立保育専門学院を廃止して鳥取短大に吸収し、新たに奨学金制度ができますが、保育専門学院で授業料半額免除だった学生は自己負担がふえ、若者の進路選択を狭め、現場で不足している保育士養成が満たされるか不安です。これで子育て王国ナンバーワンと言えるでしょうか。
 さらに、産業廃棄物処理は排出者責任が原則で、県はそのチェックをするのが役割であるにもかかわらず、県が運営費を丸抱えしている県環境管理事業センターが業者と一体化して産廃処分場の設置を進めていることは大問題です。
 よって、議案第1号、第64号には反対です。
 次に、議案第6号、天神川流域下水道特別会計、議案第20号、県営病院事業会計は、今、デフレ不況の脱却として賃上げをすることが必要となっているときに、給与改定に伴って1.8%の給与削減が含まれ、不況の克服に水を差すため反対です。
 また、議案第57号は、保育士合格資格証再発行に新たな料金を設定し、負担増となるため、反対です。
 以上で討論を終わります。

◎浜田委員長
 ほかに討論はございませんでしょうか。
 それでは、まず市谷委員より反対のあった議案を一括して採決して、その後、反対のあった議案以外を一括して採決させていただきたいと思いますが、よろしいでしょうか。
 では、この第1号、第6号、第20号、第57号及び第64号について、原案に賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成多数でございます。したがいまして、議案第1号、第6号、第20号、第57号及び第64号は、原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
 次に、議案第1号、第6号、第20号、第57号及び第64号を除く全ての議案について、原案に賛成の方の挙手を求めます。(賛成者挙手)
 賛成全員でございます。したがいまして、議案第1号、第6号、第20号、第57号及び第64号を除く全ての議案は、原案のとおり可決すべきものと決定いたしました。
 それでは、請願・陳情の審査を行います。
 今回は、継続分の陳情6件及び新規分の請願1件、陳情2件の審査を行います。
 陳情23年危機管理19号、島根原発1号機・2号機の定期点検後の再稼働見合わせと3号機の建設凍結を求める意見書の提出について審査を行います。
 御意見のある方は挙手をお願いいたします。

○横山委員
 島根原発1号機・2号機の定期点検後の再稼働見合わせと3号機の建設凍結を求める意見書の提出については、研究留保。原発の安全規制を一元的に担う原子力規制委員会が昨年9月に発足し、同委員会において中立、公平な見地のもと、ことし7月に原発の新安全基準が策定される予定であるなど、原子力防災対策の整理が進められつつあること、また、中国電力に対して一昨年に締結した安全協定に計画等の事前了解、立入調査など、立地県並みの権限を盛り込むよう改定協議が継続中であり、3月15日に中電より運用面で立地自治体と同様に扱う等の回答はあったものの、正式な改定に向けての今後の動向をいましばらく注視する必要があることから、研究留保。

◎浜田委員長
 研究留保の声が出ました。

○市谷委員
 私は、採択をすべきだと思います。
 その理由ですけれども、今、話がありました原子力規制委員会が策定しようとしている新安全基準ですけれども、いまだに福島原発事故の原因究明が行われていないのに、安全基準というものが本当に安全かどうかは立証できないと思います。この安全基準に基づいて、今、島根原発ではフィルターつきベントを設置すると言っていますけれども、先ほど言ったように、不十分な、立証もできない新安全基準のもとでのベントの設置ですから、これも安全とは言い切れないと思います。
 それ以外に、この新安全基準の骨子案の中で、原発の真下を活断層が走っていても、断層が地表にあらわれていなければ原発の設置を認めていたり、また、過酷事故が起きることも認めた上での安全基準になっています。これでは安全とはほど遠い安全基準となっています。
 そして、その安全基準をつくるにしましても、余りにも原発というのは危険過ぎて、安全基準の確認ができないものなのです。ですから、安全基準はつくったとしても、机上の空論にしかなり得ません。
 こういう安全基準をもって、今、原発を再稼働しようという動きがある中で、私は、きちんと鳥取県から再稼働はだめだということ、それから原発を新たに動かすことはだめだということ意見をきちんと上げていくことが大事だと思いますので、やはり採択すべきだということを主張させていただきます。

◎浜田委員長
 ほかに御意見はございませんでしょうか。

○森委員
 前回も主張したのですけれども、いまだに立地自治体しか稼働についての了解を得るという制度になっていないことから、周辺自治体の了解が得られるまで動かすなという陳情ですので、ぜひこれは採択すべきものだと考えております。

◎浜田委員長
 ほかには御意見ございませんか。
 ただいま研究留意と採択と、2つの意見が出ております。これで採決させていただいてよろしいでしょうか。
 それでは、採決に移りたいと思います。
 まず、研究留保の御意見を伺いたいと思います。
 研究留保に賛成の方、挙手をお願いいたします。(賛成者挙手)
 賛成多数ということで、陳情23年危機管理19号、島根原発1号機・2号機の定期点検後の再稼働見合わせと3号機の建設凍結を求める意見書の提出については、研究留保と決定いたしました。
 次に、陳情24年福祉保健3号、国民医療と国立病院の充実強化を求める意見書の提出について、及び陳情24年福祉保健4号、国民医療と国立病院の充実強化を求める意見書の提出について、一括して審査を行わせていただきます。
 御意見のある方はどうぞ。

○横山委員
 24年3号、国民医療と国立病院の充実強化を求める意見書の提出について、24年4号、国民医療と国立病院の充実強化を求める意見書の提出については、平成26年度に予定されている新法人化に向け、国において国立病院及び労災病院の新しい法人制度に関する検討会で組織運営等について検討が進められているところであり、いましばらくその議論を注視する必要があることから、研究留保を主張します。

◎浜田委員長
 研究留保。
 ほかには御意見ございませんでしょうか。

○市谷委員
 今、お話があったように、新法人についての議論が行われているとはいえ、この国立病院が鳥取県内で地域医療にかけがえのない役割を果たしていることは間違いございませんので、その充実発展を願うこの陳情は、採択すべきだと思います。

◎浜田委員長
 採択の御意見が出ました。
 ほかにはございませんか。
 それでは、研究留保と採択という声が出ております。
 先に研究留保の採決をさせていただきます。
 研究留保に賛成の方、挙手をお願いいたします。(賛成者挙手)
 賛成多数ということで、陳情24年福祉保健3号、国民医療と国立病院の充実強化を求める意見書の提出について、及び陳情24年福祉保健4号、国民医療と国立病院の充実強化を求める意見書の提出については、研究留保と決定いたしました。
 それでは、次に、陳情24年福祉保健19号、誘致等により看護師等養成所を設置することについて審査を行います。
 御意見のある方、どうぞ挙手をお願いいたします。

○横山委員
 誘致等により看護師等養成所を設置することについては、建設予定地、建設費用等の見通しが現時点で不明確であり、いましばらく鳥取市における検討を見守る必要があると考えられることから、研究留保を主張いたします。

◎浜田委員長
 研究留保という声でございます。

○市谷委員
 私は、採択を主張したいと思います。
 これはかねてからお話しさせていただいておりますけれども、東部の関係医療機関が看護師の実習なども協力するということで、関係機関による合意と主体的な取り組みが行われておりますので、これは採択をすべきだと思います。

◎浜田委員長
 ほかに御意見ございませんか。

○濵辺委員
 趣旨採択を主張いたします。
 これは、東部の看護師が不足ということもありますけれども、中部の看護大学との絡みもありますので、これは趣旨採択ということでお願いいたします。

◎浜田委員長
 ほかにはございませんでしょうか。

○森委員
 私も採択でお願いしたいと思います。
 看護師の不足ということは、これまでどおり変わっていない中で、中部の看護大学も採択したという経過からして、東部のこの計画にも採択して、支援するべきだと思います。

○山口委員
 研究留保という話を横山委員がしましたけれども、一つは日赤と中央病院の病床の問題もありますし、それと鳥取市がやるなら、市民病院という一つの公的な病院があるわけだから、これに附属したような形で対応するなど、いろいろなことを考えてやらなければ、ただ誘致というだけではどうにもなりません。
 それから、中央病院をさらに200床ぐらい増床することになりますと、今そこにあります鳥取看護専門学校に対する充実のほうがまだベターではないかということもありまして、横山委員の意見に対して私も賛同する次第です。総合的に対応する必要があるのではないかと思っているところです。民間の法人か何か知りませんけれども、なかなか誘致だけでは難しいと思っておりますので、主体的に鳥取市がやるなら、市が積極的に対応して、それに対して県がどういう形でかかわっていくかが基本ではなかろうかと思っております。

○市谷委員
 今の御意見について、県立中央病院の看護学校の定員をふやすことができたらいいのですけれども、それはこの間も院長先生がここに来られておっしゃっていましたが、なかなかできないということがあって、東部の医療関係者で何とか看護学校ができないかという流れの中で、誘致という話が出ています。誘致が一番いいかどうかというのは確かにあるかもしれませんけれども、いたし方なく今そういう流れになっているところがあります。そこは関係者が今、鋭意努力しながら進めているところですので、我々はそこを理解して、後押しすることが大事ではないかと思いますけれども。

○山口委員
 そういうことなら、研究留保のほうがいいのではないかと思います。

○市谷委員
 ですから、私は、賛同するということで採択を主張します。

◎浜田委員長
 研究留保、採択の御意見が出ておりますが。

○砂場副委員長
 私も研究留保ということでお願いしたい。一つは、できれば看護師養成所ではなくて看護大学というのが今の時代の趨勢、特にこれから看護師の皆さんは介護の現場に出ていくので、本当はそちらのほうがいいのだろうと思います。ただし、それと同時に現状の看護師が非常に少ないという状況もありますし、今、山口委員が言われたように、誘致した学生が実習する場所が確保できるか等々の問題を考えますと、もう少し勉強させていただきたいと思いますので、私も研究留保でお願いしたいと思います。

◎浜田委員長
 ただいま研究留保、そして採択、趣旨採択、3つの御意見を出していただいております。ほかにはございませんですね、御意見は。
 それでは、採決に移らせていただきたいと思います。
 まず、研究留保の声が上がっておりますので、研究留保に賛成の方は挙手をお願いいたします。(賛成者挙手)
 賛成多数でございます。陳情24年福祉保健19号、誘致等により看護師等養成所を設置することについては、研究留保と決定いたしました。
 では、次に陳情24年生活環境27号、湖山池高塩分化事業の中止と見直しについて審査を行います。
 御意見のある方は、どうぞ挙手をお願いいたします。

○横山委員
 湖山池高塩分化事業の中止と見直しについては、高塩分化が生態系に与える影響への対応及び今後の事業計画等に関しては、学識者等による環境モニタリング委員会や湖山池会議での議論をいましばらく見守ることが適当と考えられることから、研究留保を主張します。

◎浜田委員長
 研究留保の声が出ましたが、ほかに。

○市谷委員
 私も同様で、研究留保ですけれども、生態系に関しては、今、県当局と学識経験者の方々との調整が行われているため、私もその結果を見守りたいと思いますので、研究留保です。

◎浜田委員長
 ほかには御意見ございませんか。
 研究留保の声が出ております。研究留保に賛成の方は挙手をお願いいたします。(賛成者挙手)
 賛成全員でございます。陳情24年生活環境27号、湖山池高塩分化事業の中止と見直しについては、研究留保と決定いたしました。
 陳情24年福祉保健29号、妊婦健診とヒブ、小児用肺炎球菌、子宮頸がん予防3ワクチンへの
2012年度と同水準の公費助成を国に求める意見書の提出について審査を行います。
 御意見のある方は、どうぞ挙手をお願いいたします。

○横山委員
 妊婦健診とヒブ、小児用肺炎球菌、子宮頸がん予防3ワクチンへの2012年度と同水準の公費助成を国に求める意見書の提出については、妊婦健診については、既に平成25年度政府予算案において、各市町村による公費助成が安定的、継続的に実施されるように地方財政措置による恒常的な仕組みに移行することとされたこと、また、3ワクチンについても、平成25年度以降、定期接種の対象とされる方針であり、そのための予防接種法改正法案が今国会へ提出され、従来の基金事業と同様になるよう財政措置が講じられる予定となっていることから、不採択を主張します。

◎浜田委員長
 不採択の御意見でございます。

○市谷委員
 この妊婦健診と3つの予防接種については、今、少しお話もありましたけれども、平成24年度は国からの補助金でしたが、来年度からは全額地方交付税で措置されることになりました。こういうふうに一般財源化されて、恒久的な制度となっていくことは前進ですが、全体として地方財政が深刻になっている中で、使い道が決まってない一般財源化ということでは、市町村によって削減される余地を残しておりますので、引き続き国や市町村に財源確保を求める必要があることから、採択を主張したいと思います。

◎浜田委員長
 採択の御意見です。

○森委員
 これについては、25年度からは財政措置の中で、これから法改正も予定されて、今国会へ提出されているということですので、安定的にやっていける状況になったことはよかったと思います。したがって、国がそういうふうに動いていることから、意見書は出さないという形である趣旨採択でいいのではないかと思います。

◎浜田委員長
 趣旨採択の御意見でございます。
 ほかには。

○砂場副委員長
 子宮頸がんの予防ワクチンについて、効果がないという報道が年末からされてきていて、見直さなければならないというのが出てきています。それまで、子宮頸がんは予防ワクチンが一番いいと思っていたのですけれども、少しそこを勉強させていただきたいので、研究留保とさせていただきたいと思います。

◎浜田委員長
 研究留保という御意見でございます。
 いろいろ御意見がございます。研究留保、それから採択、趣旨採択、不採択と、皆さんの御意見が出ております。
 採決に移らせていただいてよろしいでしょうか。
 まず、研究留保が出ておりますので、研究留保に賛成の方。(賛成者挙手)
 お一人ということで、それでは、研究留保の方はあとの御意見にお考えを決めていただきたいと思います。
 それでは、採択に賛成の方。(賛成者挙手)
 1名でございます。
 趣旨採択に賛成の方。(賛成者挙手)
 2名です。
 不採択に賛成の方。(賛成者挙手)
 5名ということで、平成24年福祉保健29号、妊婦健診とヒブ、小児用肺炎球菌、子宮頸がん予防3ワクチンへの2012年度と同水準の公費助成を国に求める意見書の提出については、不採択と決定いたしました。
 次に移ります。請願25年福祉保健3号、「生活保護基準の引き下げをしないこと」を求める意見書の提出について審査を行います。
 御意見のある方は、どうぞ挙手をお願いいたします。

○横山委員
 「生活保護基準の引き下げをしないこと」を求める意見書の提出については、生活保護制度のあり方や生活保護基準の水準等に関する必要な見直しは、自立促進施策の充実とあわせて多角的な検証のもとで、国の責任において検討していくべきものと考えられることから、不採択を主張します。

◎浜田委員長
 不採択の御意見でございます。
 ほかに御意見のある方は。

○市谷委員
 この生活保護の生活扶助費ですけれども、政府は8月から3年かけて、670億円削減するとしております。これは過去最大規模の削減額で、削減対象世帯も96%になります。世帯によっては最大で1割削減なり、それから月2万円もカットされる子育て世帯もあります。政府は、この削減について、低所得世帯と比較して、生活保護費が多いのだと言っておりますけれども、日本では、本来生活保護になるべき低所得者が生活保護になっていないと。欧米では大体7割から8割が低所得者の中で生活保護になっているのですけれども、日本の場合は2割程度しか生活保護として拾われていない状況がありますので、生活保護以外のところで低所得者がいっぱいあるという結果が出るのは当然のことで、これはむしろ生活保護制度が貧しいことを示している結果だと思います。
 この生活保護というのは、生活保護世帯だけに影響するのではなくて、御承知とは思いますけれども、小・中学生への学用品や給食費を支援する就学援助も生活保護が基準になって、就学援助の世帯が決まってきます。それから、個人住民税の非課税限度額の算定、保育料や医療、介護の保険料の減免制度など、大体40近くの制度に、この生活保護制度が基準になって影響が出るとも言われております。それから、最低賃金も生活保護水準を下回ってはならないということで、法律で明記されています。つまり、生活保護が基準になって最低賃金も決まっていることになります。ですから、生活保護を切り下げることは、私たちのいろいろな分野での生活の切り下げにつながって、結局、国が国民の生活を保障しないことに手をかすことになってくると思います。
 ですから、私は、この生活保護の切り下げをしてはならないと、憲法25条に規定されている生存権を保障するためにもこの引き下げには反対ですので、ぜひともこの陳情は採択していただきたいと思います。

○濵辺委員
 この件に関しては、不採択を主張するのですけれども、今現在、低所得者の方々との逆転現象が出てきたり、不正受給者が多く出てこられております。これは本当に適正化を図っていかなければいけないということで、不採択を主張します。

○市谷委員
 今、不正受給の話がありましたけれども、不正受給があったからといって生活保護を切り下げる理由にはならないと思います。不正受給は不正受給の問題として正すことが、私は必要だと思います。

○砂場副委員長
 私も採択に賛成したいと思います。
 一つは、今言いましたけれども、これは不正受給が根拠になったことをよく言われるのですが、不正受給であれば不正受給を是正すればいいわけであって、生活保護費そのものを切り下げるというのは、論理として完璧に矛盾していると思います。
 それともう1つ言われるのが、年金との逆転現象が起こっているのですけれども、これは年金が低く抑えられているからであって、そうであれば、もちろん財政上の問題はあるとしても、生活保護費を切り下げるのではなくて、年金等のかさ上げをすべきだと。
 今、安倍政権になって賃金が上がりましたけれども、やはり個人所得が日本の経済を支えているという側面もあるので、安易な個人所得の引き下げにつながるようなものはすべきではないと思いますので、私は採択に賛成したいと思います。

○森委員
 今回の生活保護基準の引き下げというのは、確かに不正受給という問題が大きく取り上げられ、そのことによって引き下げるのだという報道が数多くなされております。しかしながら、年金との逆転現象などがあることは否定できないものだと思っております。
 ここで年金も引き下げになったという現実を鑑みて、今回のものについては、調査結果の部分だけを引き下げるということであれば、私は賛成との立場です。
 したがって、今回の陳情には不採択を主張したいと思います。

◎浜田委員長
 ほかには御意見ございませんでしょうか。
 採択、それから不採択と、2つの意見が出ております。
 それでは、採決させていただきます。
 請願25年福祉保健3号、「生活保護基準の引き下げをしないこと」を求める意見書の提出について、採択に賛成の方は挙手をお願いいたします。(賛成者挙手)
 お二人。
 不採択に賛成の方、挙手をお願いいたします。(賛成者挙手)
 賛成多数ということで、請願25年福祉保健第3号は不採択と決定させていただきます。
 次に移ります。陳情25年福祉保健1号、年金2.5%削減の中止を求める意見書の提出について審査を行います。
 意見のある方はどうぞ。

○横山委員
 年金2.5%削減の中止を求める意見書の提出については、平成24年に成立した社会保障制度改革推進法による社会保障制度改革国民会議において、今後の公的年金制度のあり方や現行制度の改善などが検討されているところであり、これらの議論を通じ、国において責任を持って対応すべきと考えられることから、不採択を主張します。

◎浜田委員長
 不採択の御意見でございます。

○市谷委員
 私は、採択を主張したいと思いますが、今、お話があったように、国民会議で議論はされておりますが、それを指をくわえて見ているだけではいけないと思います。
 政府は、この年金をなぜ下げるのかという理由を言っているわけですけれども、10年前に物価が下がったときに年金を下げなかったことを理由にして、2.5%の削減と言っておりますが、当時と今では物価も違いますし、来年には消費税増税があるわけですから、当然負担がふえることが明らかになっているのに年金を下げるというのは、私は道理がないと思います。
 先ほどの生活保護の話の中でもありましたが、日本の年金は非常に貧しいものになっております。そこから2.5%削減するとどうなるかということですけれども、例えば厚生年金でも平均で今、年額270万円です。そこから3年間で合計7万1,000円削減されます。それから、国民年金は最高でも年間76万円ですけれども、3年間で約2万円も減額されることになってまいります。これだけ高齢者の生活を悪化させるような年金削減を行って、今、政府はデフレ不況からの脱却だと言いますけれども、年金を削減すれば消費は減って、デフレ不況からの脱却もできなくなってしまうことにつながると思います。
 よく社会保障の財源が言われますけれども、政府は緊急経済対策で13兆円も借金して公共事業にばらまきました。こういうことができるのだったら、年金の財源をきちんと生み出すべきだと思いますし、労働者派遣法を抜本改正して、正社員が当たり前の社会をつくって、若い人たちが年金に加入できる政治にしていくことが、年金財源をつくる上でも大事だと思いますので、とにかく私はこういうふうに年金を引き下げて高齢者の生活を苦しめることはあってはならないと思いますので、この陳情は採択を主張したいと思います。

◎浜田委員長
 ほかに御意見はございませんか。

○砂場副委員長
 これは昨年11月に成立していたので、このときには説得力があったのですけれども、自民党政権になって、年間2%の物価上昇を設定されたわけですね。そうすると、3年間で2.5%引き下げるのですけれども、自民党政権の公約が守られるなら6%物価が上昇するため、公約は守っていただきたいと思いますし、そうなったときに年金だけを2.5%切り下げると高齢者の生活が苦しくなるのは見えていますから、それは矛盾しているだろうと思いますので、ここは採択していただきたいと思います。

◎浜田委員長
 採択、不採択の御意見が出ております。
 ほかにはいかがでしょうか。

○森委員
 この2.5%の削減は、本来削減しなければならないときに選挙目当てで削減しなかった自民党政権時代の積み残しであります。本来の物価スライドといった制度をちゃんと機能させることが必要で、今回はこれをあえて物価が上がれば、またそれに伴って年金を上げていく仕組みが当初から入っていると、この制度をうまく運用していくことが大事だと思っておりますので、これは不採択でお願いしたいです。

◎浜田委員長
 不採択ということですね。
 ほかには御意見ございませんか。
 それでは、陳情25年福祉保健1号、年金2.5%削減の中止を求める意見書の提出について採決させていただきます。
 採択に賛成の方、挙手をお願いいたします。(賛成者挙手)
 2名です。
 不採択に賛成の方。(賛成者挙手)
 賛成多数でございます。したがって、不採択と決定させていただきます。
 では、陳情25年福祉保健4号、生活保護費の基準引き下げをしないよう求める意見書の提出について審査を行います。
 意見のある方はどうぞ、挙手をお願いいたします。

○横山委員
 生活保護費の基準引き下げをしないよう求める意見書の提出については、生活保護制度のあり方や生活保護基準の水準等に関する必要な見直しは、自立促進施策の充実とあわせて多角的な検証のもとで国の責任において検討していくべきものと考えられることから、不採択を主張します。

◎浜田委員長
 不採択の御意見でございます。

○市谷委員
 先ほど平成25年3号の陳情のときに言いましたように、生活保護の引き下げをすべきではないと思いますので、採択を主張いたします。

◎浜田委員長
 採択、不採択の御意見が出ております。

○砂場副委員長
 私も先ほどの請願25年3号と全く同じ理由で、採択をお願いしたいと思います。

◎浜田委員長
 そのほか御意見ございませんか。
 それでは、採決させていただいてよろしいでしょうか。
 陳情25年福祉保健4号、生活保護費の基準引き下げをしないよう求める意見書の提出について、採択に賛成の方は挙手をお願いいたします。(賛成者挙手)
 2名です。
 不採択に賛成の方。(賛成者挙手)
 賛成多数ということで、不採択に決定いたしました。
 それでは、報告事項に移らせていただきます。
 質疑につきましては、説明終了後に一括して行うこととさせていただきます。
 報告1、「鳥取型防災教育の手引き(第1版)」の作成について、丸山消防防災課長の説明を求めます。

●丸山消防防災課長
 そうしますと、危機管理局の資料1ページをお願いいたします。「鳥取型防災教育の手引き(第1版)」の作成について御報告申し上げます。
 防災教育の手引きの暫定版の作成につきましては、昨年6月に作成いたしまして、7月2日の常任委員会で御説明させていただいたところでございます。これにつきまして、各小学校で7月からこの手引に基づきまして実証していただきました。実証の結果につきましては、2の防災教育の手引き(暫定版)の実証状況(2月20日現在)をごらんいただきたいと思います。
 実証学校につきましては、県内に135校ございますが、そのうち71校で実施いただきました。これにつきましては、7月からという年度中途も理由にあるのではないかなと思います。全780メニューで、各小学校平均11メニューを実施していただいたところでございます。
 アンケートについて80メニューで257枚の回答がございました。内容につきましては、まず、児童の興味関心につきましては、おおむね高い、高いという評価をいただいております。児童の理解度につきましても、おおむね理解できた、理解できたということでございました。手引の使いやすさにつきましても、おおむね使いやすい、使いやすいということで、9割の小学校や先生から取り組みやすいということで御評価いただいたところでございます。
 これにつきまして、この実証結果に基づきまして改良を行い、2月6日の教育委員会主催の防災教育推進会議で認証していただきました。委員には、学識経験者としまして、放送大学センターの西田所長、鳥取大学の藤井教授、それから小・中学校の代表の方、各教育委員会がなっているものでございます。教育推進会議を踏まえまして、手引を完成させたところでございます。
 続きまして、手引の内容でございますが、3番をごらんいただきたいと思います。主な基本的なコンセプトとしまして、年間を通じて体系的に防災教育が実施できる。それから、現在実施している教科なり、算数や理科や特別活動に関連づけて、無理なく、負担なく、効果的に防災教育が実施できるような構成にしております。
 メニューにつきましては、全118メニューございまして、5ページから8ページをごらんいただきたいと思いますけれども、低学年が5ページ、それから中学年を6ページ、高学年を7ページ、あと8ページに全学校行事と構成しているところでございます。
 続きまして、2ページをお願いいたします。(4)につきましては、県のホームページで公開し、様式等をダウンロードできるようにしたいと考えているところでございます。
 パンフレットにつきましては、3ページと4ページをごらんいただけたらと思います。
 25年度の防災教育の取り組みにつきましては、まず、この第1版を教育委員会に引き継ぎまして、教育現場のほうで実際に防災教育をしていただき、一層の推進を図っていきたいと考えております。
 教育委員会のほうでモデル地域を指定されまして、地域と連携した防災教育に取り組むとお聞きしております。また、3月25日から防災教育コーディネーターを1名配置して、さらなる実践的な防災教育に取り組まれるともお聞きしております。
 危機管理局では、鳥取地震から70年を契機としまして、鳥取地震の伝承なり、学校における防災教育、例えば子供会行事や公民館活動などと連携しながら、地域の防災学習の連携を図りたいと考えているところでございます。

◎浜田委員長
 それでは、報告2、あいサポート運動の推進について……。(発言する者あり)
 部局ごとにしましょうか。
 それでは、危機管理局の報告事項につきまして、御意見のある方はどうぞおっしゃってください。

○砂場副委員長
 これは、暫定版のときに780あったのが、今回118に整理したということですか。

●丸山消防防災課長
 延べで780回、防災教育の授業をしていただいたと捉えていただきたいと思います。今回118メニューになったものでございます。

○砂場副委員長
 後で見せてもらっていいですか。

●丸山消防防災課長
 はい。厚いものになりますけれども、お届けしますので。

◎浜田委員長
 よろしくお願いいたします。
 ほかに御意見ございませんか。
 それでは、次に移らせていただきます。
 報告2、あいサポート運動の推進について、小谷障がい福祉課自立支援室長の説明を求めます。

●小谷障がい福祉課自立支援室長
 福祉保健部の資料1ページをごらんいただきたいと思います。あいサポート運動の推進についてでございます。
 この運動は、平成21年11月からスタートして進めてきたわけでございますけれども、昨年の
11月末にあいサポーター数が10万人を達成いたしました。1番に書いておりますけれども、25年1月末の数字でございますが、あいサポーター数が10万7,756人ということでございまして、そのうち鳥取県が3万7,846人でございます。
 こうした運動を一層進めるために、2番の(1)であいサポートキッズという、県内の小学生に対します啓発活動を図ることを目的に、学校の授業で活用できる教材を作成いたしまして、先週、全小学校に配布し、活用を依頼したところでございます。
 (2)、他県との連携についてでございます。現在、島根県と広島県と連携して実施いたしておりますけれども、来年度からは長野県、奈良県が加わりまして、一緒に運動を推進してまいりたいと考えております。
 こうした取り組みに加え、平成25年度から新たな取り組みといたしまして、サポーターの方が一層の理解を深め、地域で実践していただけるような地域実践塾を開催したいと思いますし、また、メディアミックスやシンポジウムの開催等によりますあいサポート運動の啓発も進めてまいりたいと考えております。
 資料の後ろに小学校に配布しました学習指導ガイドを添付しておりますので、後ほどごらんいただければとい思います。

◎浜田委員長
 報告3、特別養護老人ホーム整備に係る募集期間の延長につきまして、日野長寿社会課長の説明を求めます。

●日野長寿社会課長
 昨年10月から東部地域におきます特別養護老人ホームの公募作業を行っておりました。4つの法人に御提案いただきまして、長寿社会課のほうで審査の上、社会福祉審議会で御議論いただいたところです。その結果について御報告いたします。
 1の取り扱い方針をごらんください。結論といたしましては、募集期間を5月31日まで延長することになりました。
 2の理由をごらんいただきたいと思います。今回、県のほうで特養整備に関しまして、審査基準を詳細に決めまして、計画書を出してほしいと各法人にお伝えしたところでございます。出てきた結果を見ますと、5ページに具体的な評価基準がございますけれども、審査基準に合致するような記載が非常に少ない法人が多うございまして、正直申し上げますと、記載がないところも多かったと。私どもの不手際も非常にあって、申しわけないと思っておりますけれども、その結果、175点満点中53点から73点という状況でございました。ではどうしようかということになりますけれども、社会福祉審議会で御議論いただいた結果、今、特別養護老人ホームは、その地域で何十年も存在することになりますので、よりよい施設を選定したほうがいいだろうということで、完成が少しおくれることになりますが、公平な立場から審査できるように募集期間を延長しようという結論になりました。
 4つの法人に応募していただきましたので、各法人に対しては、私どものほうから個別に詳細に御説明させていただきまして、このような取り扱いになりました。

◎浜田委員長
 それでは、報告4、鳥取県高齢者居住安定確保計画(案)に係るパブリックコメントの実施については、生活環境部がまとめて説明されるため、省略させていただきます。
 報告5、「とっとり子育て応援パスポート」事業における広島県との連携について、渡辺子育て応援課長の説明を求めます。

●渡辺子育て応援課長
 引き続き、9ページをごらんいただきたいと思います。「とっとり子育て応援パスポート」事業における広島県との連携について御報告いたします。
 パスポート事業につきましては、下に参考として書いておりますが、平成19年に島根県、そして平成21年以降、関西圏と連携して、相互利用できるようにしているところであります。昨年8月に鳥取・広島両県知事会議がございまして、そこでパスポート事業の相互乗り入れにつきまして合意がなされました。これを受けまして両県で調整を行い、連携を図るものでございます。来月4月1日から相互の利用ができるようにいたしております。
 鳥取県の子育て応援パスポートをお持ちの家庭につきましては、広島県に行かれた際に、広島県の子育て応援イクちゃんサービスの協賛店からサービスを受けることができます。一方、広島県のイクちゃんサービスの登録者の方につきましても、鳥取県の協賛店舗でサービスを受けられるものであります。
 隣県事業の定着につきまして、子育て家庭への周知を図っていきたいと思っておりますし、あわせて、この事業につきましては、協賛店舗の御理解、御協力により実施できる事業でございますので、引き続き協賛店舗のフォローのほうもしっかりとやっていきたいと思っております。

◎浜田委員長
 報告6、健康・医療に関する各種計画の改定に対するパブリックコメントの実施結果に対する対応方針について、大口健康政策課長の説明を求めます。

●大口健康政策課長
 それでは、10ページをお願いいたします。健康・医療に関する各種計画のパブコメの結果につきましては、2月の常任委員会で主な意見を報告したところでございます。今回は、その意見に対する対応方針を整理しましたので、報告するものでございます。
 具体的には、11ページから26ページまで計画ごとにまとめております。個々の説明は割愛させていただきますので、後ほどごらんいただきたいと思います。
 なお、この対応方針につきましては、3月末に予定しております検討会議等に報告し、意見をいただきながら、計画の最終案を協議する予定でございます。

◎浜田委員長
 では、報告7、社会福祉法人「寿耕会」及び社会福祉法人「ケアパートナーズ」に対する改善措置命令について、国岡福祉保健課法人施設指導室長の説明を求めます。

●国岡福祉保健課法人施設指導室長
 福祉保健部の資料の別冊をお願いいたします。社会福祉法人「寿耕会」及び「ケアパートナーズ」に対する改善措置命令についてであります。
 1ページをお願いします。寿耕会とケアパートナーズでありますけれども、けさ、この2法人に対しまして、社会福祉法の規定に基づく改善措置命令を発出、施行いたしましたので、その概要を報告するものであります。
 相手方は2法人ありまして、1つ目は江府町にある社会福祉法人寿耕会、これは江府町で特別養護老人ホーム等を運営している法人です。2つ目は、境港市にある社会福祉法人ケアパートナーズ、これは境港市でデイサービスセンターを運営している法人です。
 それぞれの不適正事案の概要や改善措置命令の要旨、あるいはこれまでの指導経過については、後ほど別紙で説明させていただきます。
 法人に対します改善報告書の提出期限は2段階に設定しております。まず、現行の役員体制を見直していただく必要がありますので、一月後の4月18日までに役員の選任を含め、組織体制を改善し、改善の状況を報告するよう求めています。2段階目として、新たな役員体制により今回の不適正事案に対する責任の明確化、不適正支出の回収については、2カ月後の5月17日までに改善状況を報告するよう求めております。
 それでは、具体的な中身について説明させていただきます。2ページをお願いします。こちらが寿耕会に対する改善措置命令の概要でございます。
 この法人は、平成4年に設立が認可されまして、平成5年から江府町でチロルの里という特別養護老人ホームを運営しております。しかしながら、法人の理事長が大阪府にある医療法人の理事長を兼務しており、そちらのほうの運営を優先しておりまして、江府町の法人については理事会が開催されていないなど、かなりずさんな運営となっておりました。
 また、法人の理事長は、平成20年8月に病気で倒れられたことが最近判明しまして、現在は法人の運営に携わることは困難な状況にあります。
 主な不適正事案としましては、そこにあります6項目であります。
 まず、(1)としまして、理事会、評議員会の未開催と議事録の偽造及び改ざんということで、実際には開催されていないにもかかわらず、架空の議事録が作成されたり、あるいは理事会、評議員会は開催されているものの、欠席した理事や評議員が出席しているかのように議事録が改ざんされたことが判明しました。平成20年から23年の間、理事会、評議員会とも偽造7件、改ざん2件となっております。
 これがなぜ今明らかになったかと申しますと、理事長が平成20年に倒れた後も毎回理事会に出席しているかのような議事録でございましたので、それを不審に思い、監査で追及したところ、偽造や改ざんを認めたものであります。
 次に、(2)としまして、勤務実態が不明な前施設長(理事長)への給与等の支払いということで、理事長は前施設長ということで、以前は施設長も兼務しておりまして、その間の出来事であります。平成5年から平成18年5月までの間、理事長は施設長を兼務しておりましたけれども、施設長には常勤が求められるにもかかわらず、理事長は大阪府に在住していたということで、その勤務実態が不明なままとなっておりました。
 こういった指摘に対しまして、法人からは、本人の申告では月10日程度の訪問をしていたと、また、不適正事実は認めておりまして、弁護士等の専門家から助言を受け、法人への妥当な返還額を算定し、速やかに返還させる所存という報告を受けております。施設長給与等支給額、総額はそこにあります8,414万7,000円となっております。
 (3)としまして、勤務実態が不明な理事長への報酬等の支払いということで、これは施設長の兼務を解いた後、理事長に専念した平成18年から24年の間のことであります。平成18年6月から24年9月までの間、理事長には理事長報酬等が支給されておりましたけれども、大阪府に在住したままであり、その勤務実態は不明のままと。少なくとも病気で倒れた平成20年8月以降は、法人運営に携わることが困難な状況であっただろうと認められます。
 また、この件に関しまして、法人のほうで、理事長が月に1~2回程度は勤務しているかのような業務日誌、これが偽造されていたことも明らかになっております。これにつきましても、法人によりますと、本人申告では月1回程度の訪問をしていたと、弁護士等の専門家から助言を受け、法人への妥当な返還額を算定し、速やかに返還させたいという報告を受けております。理事長報酬等支給額は、そこにございます1,770万円となっております。
 (4)としまして、こちらは別の理事、理事長の姉に当たる方ですけれども、勤務実態が不明な前次長への給与等の支払いということで、この理事につきましても大阪府在住でありながら、特別養護老人ホームの次長として給与は支給されていたということで、勤務実態が不明なままとなっております。
 この理事に関しましても、特別監査の結果、実際には出勤していないにもかかわらず、事務長が理事の分のタイムカードも通して、タイムカードの刻印を偽造していたということも判明しております。
 法人によりますと、先ほどの理事長と同じく、本人申告では週半分程度訪問していたと、不適正支出は認めておりまして、弁護士等専門家から助言を受け、法人への妥当な返還額を算定して、速やかに返還させる所存と報告を受けております。この次長への給与は、そこにございます5,955万9,000円となっております。
 5番目としまして、医療法人による法人乗用車の長期間目的外使用ということで、法人の所有します自動車のうち、乗用車2台が大阪に持ち運ばれまして、長期間にわたり関連医療法人が目的外に使用していることが判明したものであります。
 最後、6番目としまして、医師不在のもとでの健康診断の実施ということで、法人は職員や入所者の健康診断業務を関連する医療法人に委託しておりましたけれども、本来健康診断には医師の問診などが必要で、医師が現場に来る必要があるのですけれども、実際には大阪から医師は派遣されずに、看護師やレントゲン技師らのみで検査が行われていたものでございます。支払った健康診断委託料は、そこにございます907万円という状況になっております。
 以上の不適正なおそれのある支出額をまとめますと、そこの(3)にございます1億7,047万6,000円となります。
 しかしながら、この支出総額は不適正なおそれのある支出額であり、今後の解明状況によっては、不適正とはみなされない、例えば何がしかの勤務実態があったとるかと思われますので、この1億7,000万円全額が要返還額になるとは限りませんという状況です。
 以上が不適正事案の概要になります。
 次に、改善命令の内容です。3ページをお願いします。
 こちらの2番の改善措置命令の概要ということで、そこにあります改善措置命令の要旨としましては、先ほどの(1)から(6)、この不適正事案に対応しまして、それぞれ再発防止策なり、あるいは責任の明確化、不適正支出額の回収等、こういったものを命ずるものであります。また、最後の(7)総括につきましては、総括的事項として、役員の選任も含め、組織体制を見直すよう命ずるものです。この(7)については、前倒しで1カ月後の4月18日までに改善報告を求めているというの、は先ほどの説明のとおりでございます。
 これまでの指導経過につきましては、そこの3番に書いてあるとおりでございます。
 4ページ以降に実際けさ手渡しました改善命令書のコピーと法人の概要等をつけております。これにつきましては、また後で目を通していただけたらと思います。
 次に、社会福祉法人ケアパートナーズについてであります。
 資料の11ページをお願いします。こちらがケアパートナーズに対する改善措置命令の概要でございます。
 この法人は、平成16年に設立認可されまして、平成17年から境港市でデイサービスセンターを運営している法人です。
 法人設立前の設立準備室の段階での開設準備費4,038万9,000円の使途が不明なことと、それから設立時に予定していた寄附金2,000万円が不履行であったことが判明したものであります。
 不適正事案につきましては、まず(1)のところです。法人設立の際の設立準備室における使途不明金についてですが、これは平成16年の法人設立に際し、前理事長名義で金融機関から資金を借り受け、法人設立準備室で開設準備費4,038万9,041円を支出したのですけれども、その資金使途が不明というものであります。ただ、このうちの210万円については、設計料として適正に支出されたことが確認できでおります。
 法人に資金使途を解明するよう求めたところ、法人設立から携わっている前理事長らから
4,038万9,041円のうち、先ほどの資金使途が証明できる210万円の設計料を除いたところの
3,828万9,041円及びその利息相当分を法人に返還するとの申し出が昨年12月にございました。
 その後、改善命令に先立ちまして、2月7日に法人に対して弁明の機会の付与を行ったのですけれども、弁明の機会の付与後に、使途不明金3,828万9,041円、これについては前理事長らから借入金利息も含めた4,250万4,196円について、2月20日に法人へ返還されております。ただ、資金使途等につきましてはまだ不明なままでして、関係者は施設設立のために使ったと主張しているところであります。
 (2)です。こちらは法人設立時の寄附金の不履行ということで、平成16年の法人設立認可申請のときに、法人設立代表者、これは前理事長になるのですけれども、この方が法人設立後1週間以内に法人に2,000万円を寄附するという計画で認可されたものであります。しかしながら、その寄附は現在も不履行のままという状況が判明しました。
 また、当時、前理事長個人の2,000万円の寄附資力を証明するために、県に出されました金融機関の残高証明書の2,000万円と申しますのは、先ほどの開設準備室の一部の2,000万円を別口座に移して発行されたものでありまして、もともと金融機関からの借金ですので、前理事長の個人資産を偽装した2,000万円の残高証明書であったことも判明しております。
 これも同じく弁明の機会を付与した2月7日後、寄附金2,000万円については前理事長にかわりまして、設立から携わっている現理事2名から1,400万円を2月20日に寄附されている状況になっております。
 ケアパートナーズにつきましては、この2点が不適正な事案となります。
 改善措置命令の要旨でございますが、そこにありますように、使途不明金につきましては、まだ資金使途が解明されておりませんので、その解明と責任の明確化、あるいは再発防止策の策定を求めております。
 2の寄附金につきましては、履行されなかった経緯を明らかにして、今後の法人の対応を報告するよう求めております。
 また、(3)の総括としましては、先ほどの寿耕会と同様に、役員の選任も含めて体制を見直し、改善状況を4月18日までに報告するよう命じております。
 これまでの指導状況につきましては、12ページのとおりになっております。
 あとそれ以降は先ほどと同じく、けさ施行しました改善命令書の現物のコピーをつけております。
 一番最後のページに社会福祉法の抜粋と指導監査のフロー図をつけておりますので、また後で目を通していただけたらと思います。

◎浜田委員長
 以上、福祉保健部からの報告事項でございました。
 質問がございましたら、どうぞ挙手をお願いいたします。

○市谷委員
 今の改善措置命令の件で幾つかお尋ねします。恐らく今までこの2つの法人についても、監査が行われていたと思うのですけれども、今回初めてこれがわかったのかと思いますが、監査のやり方の違いといいますか、そこをまずお尋ねしたいと思います。
 それと、ケアパートナーズが前理事長名義でお金を借りたことは、正直びっくりしたのですけれども、以前、医療法人が法人名でお金を借りていたのだけれども、それが法人のものに使われていなかったという事例がありました。こういう法人名での金融機関からの借り入れについては、大体どういう監査の仕方をすることになっているのか。つまり、資産関係についての監査もきちんとやらないと、こういうことが今まで見逃されてきたのだろうなと思いますけれども、こういう際の資産関係、資金の借り入れなどこの辺の監査がどうなっているのかが2つ目です。
 これは結局お金を返すなり、手だてをとることでの対応が法人でされるのですけれども、ではお金を返せばそれでいいのかということがあると思うのですが、この辺の責任をどういうふうにとらせるのか。何か最後には法律に基づいて対処しないといけないと思うのですけれども、その点はどうなるのかをお尋ねしたいと思います。

●国岡福祉保健課法人施設指導室長
 最初に、それぞれの法人につきまして、今までの監査でなぜわからなかったのか、何で今になってわかったのかという話かと思います。
 最初に、寿耕会のほうですけれども、大阪に在住している理事長や親族の不明瞭な勤務実態というのは、実は以前からある程度認識しておりました。ただ、客観的な証拠がなくて、不適正とまでは言い切れない状態が続いていたのが本当のところです。
 今回、平成23年になってから、理事長が平成20年8月に病気で倒れたという情報が入っておりまして、この情報をきっかけに進んでいったものであります。例えば20年8月に倒れた後、この後は入院中の状態にあったのですけれども、その間についても理事会には出席しているかのような議事録がつくられていたと、こういった偽造が判明したと。こういった点を皮切りにして追及していき、やっと法人を追い詰めることができまして、勤務実態は余りありませんということを正直に申し述べるようになったものであります。やっと判明したところであります。
 もう一方のケアパートナーズにつきましても、使途不明金や寄附金など、若干の不明瞭な点があるといった認識はあったのですけれども、ただ、最初の使途不明金は法人の設立準備室の段階、まだ法人ができる以前の段階でして、設立発起人は前理事長ですけれども、その前理事長の個人名義の口座で設立準備室で資金を使っていたという状況がありました。当時の預金通帳が行方不明になったという報告も受けており、法人のほうからは、当時の会計状況がわからないという説明を受けておりまして、ちょっと手をこまねいていた感があります。ただ、今年度の特別監査におきまして、通帳がないのはないでしようがないので、金融機関にはコンピューター上に取引記録が残されているだろうと、その記録を入手するよう指示しまして、その当時の入出金記録が入手できたことによって初めて、法人設立前の預金通帳の動きが判明したものであります。したがって、今回初めて使途不明金であると断定できたものであります。
 次に、寄附金のほうですけれども、これも以前から寄附が履行されていないことは認識しておりましたけれども、ただ、寄附予定者の前理事長、この方の会社経営が苦しくなったということで、実際寄附するのが難しくなったと。あるいは法人のほうも寄附を免除するという事情変更もあり得るかなと、ある意味善意の判断をしていたのですけれども、今回、設立準備室の通帳の動きが明らかになったことによって、実は当時寄附予定の2,000万円はある意味見せ金であったと。最初から寄附する予定はなかったということも追認できるようになりましたので、このたびこの寄附金2,000万円についても改善命令をかけたところであります。

○市谷委員
 法的な対処については。

●国岡福祉保健課法人施設指導室長
 ケアパートナーズのほうは、まずは、民事的には全額返す方法を示しております。したがって、刑事責任等があるのかもしれませんけれども、ただ、こちらのほうは消滅時効ということもあり得ます。

◎浜田委員長
 時効だということですか。

●国岡福祉保健課法人施設指導室長
 公訴時効です。起訴の時効。何年たったらもう公訴はできませんよという時効にかかる可能性がございます。
 寿耕会のほうは、まだこれを幾ら返すということは来ておりませんので、それが法人の判断としてどの程度で認めるかということもあって、今の理事長などから本来返すべき額に満たない提案額しかなかったら、民事的な損害賠償も可能性はあるかと思います。また、背任等の疑いがあれば、法人のほうから刑事的な動きをするという可能性もあるかと思います。

○市谷委員
 それで、あすなろ会やみのり福祉会からずっとこういうことが続いておりまして、それで監査体制も強化した中で、こういうこともわかってきたということはあるとは思いますけれども、やはり監査の仕方が甘いなというのを改めて感じました。特に寿耕会のほうは、施設長は常勤が求められているのに大阪に住んでいて、大体常勤は無理だろうとわかりながら、そのことに対しての対処がずっとなされていなかったということなのだと思います。病気になって出てこれないはずなのに、理事会に出てくることになっている議事録を見ておかしいという、そういう気づきの段階では、はっきり言って監査が甘いのではないでしょうか。
 もう1つのケアパートナーズは、理事長個人名義での金融機関からの借り入れですけれども、取引記録を見て初めて今回のことがわかったということですが、これについても個人名義の金融機関からの借り入れであったということで、特に突っ込んでの調査していなかったということです。今後の課題になるかもしれませんが、金融機関からの借り入れについては、個人名義であっても何に使うのかが最初からわかっていたものであれば、そのようにきちんと使われたのかどうかを今後も取引記録を見て確認すべきだと思いますけれども、その点についてどうでしょうか。
 今後の法的な手だてについてはこれから対応されるということですけれども、甘い対応をされたら私は同じことが繰り返されると思いますので、きちんと厳正に対処していただきたいと思いますが、どうでしょうか。

●国岡福祉保健課法人施設指導室長
 最初に、寿耕会のほうの大阪に住んでいるのになぜわからなかったのかという話ですけれども、施設長時代の勤務実態について、当時、県へ各種届け出や監査における提出資料には理事長が鳥取にいることになっていたわけでありまして、偽装されていたのですけれども、これを最初から疑うということは当時なかったかと思われます。なぜ今わかったかというのは先ほど申し上げたとおりであります。
 個人名義の借り入れ、これは非常にレアなケースでして、先ほど申し上げたように、法人設立前の設立準備室の段階ですよね。法人格がまだない中で法人設立準備室ということで前理事長名義で借金をしたと。その借金の使い道が使途不明であったというもので、法人設立後においては、監査において、どんな借り入れをしているか、どんな償還しているか等当然チェックしますので、判明できるものだと思います。このたびは法人設立前という非常にレアなケースです。
 それと、今後よくチェックせよということですので、当然させていただきます。

○市谷委員
 金融機関からの借り入れですけれども、確かに今回は法人設立前ということではあったかもしれませんけれども、これを当てにして法人を設立しようということだったのだと思いますので、今回はレアだったと。法人設立前だったと言われますけれども、やっぱりこういう金融機関からの借り入れをして設立に充てるということであったわけですから、きちんとこういうことも今後はチェックされるのでしょうか。レアなことで済ませずに。

●国岡福祉保健課法人施設指導室長
 当然チェックします。

○山口委員
 これは一般監査で指摘されたのでしょう。

●国岡福祉保健課法人施設指導室長
 発端は一般監査ですね。

○山口委員
 2つとも。

●国岡福祉保健課法人施設指導室長
 はい。

○山口委員
 それで初めてわかったというのでしょう。あすなろやみのり福祉会など、法人に対して特別な関心を持ってやらなければならないのに、特別監査でもやっていかなければならない。監査体制の充実はしているのですけれども、こういうことが出ること自体が残念な結果なのです。社会的に大きな責任がある立場の人がこういうことをやられたら、これは本当に……。だから今後の問題として福祉保健部長、監査でしかわからないようなことであっては、まだどんどん出てくる可能性があります。本当に信頼を失うと思います。福祉を営利のために利用するということは、これは大変なことですよ。本当に道義的に許されるでしょうか。集中的な監査対応をすべきだと思います。

◎浜田委員長
 私のほうからも。
 全ての福祉法人を疑ってかからなければならない状況がもうそこに横たわっていると思ってしまうわけですけれども、今後の問題について。

●林福祉保健部長
 実は今回の件につきましては、あすなろ、みのりと続いてきたことから、今までいろいろなケースについて、特に問題のあると思われるようなものを23年度、24年度と洗い出して、その中で特にこの2つについてクローズアップさせてきました。3ページの寿耕会のところを見ていただきますと、まず一般監査の後に是正報告させ、特別監査では初めから公認会計士にも入ってもらって中身をチェックしてもらい、それから何回もやりとりをし、大阪のほうにも電話でやりとりしたり、直接出向いて医療法人とも話をして組み立ててきて、今回の形になりました。
 ケアパートナーズも同じように、12ページにありますけれども、一般監査に公認会計士も同行して、それから特別監査にも入ってもらってやってきたということでして、今までの分の中から洗い出して出てきたものです。
 ですから、おっしゃられるように、過去の監査が非常に不十分だったということがわかりましたので、レアケースという言い方をしましたけれども、やはり甘くなっていた部分だと思います。二度とこういうことが起きないように、例えば法人の認可の前の段階で、どういう形でお金のやりとりがされていたのか、その後約束が履行されていたかどうか、そういったことも当然今後はチェック対象に入っていくと思います。それから、社会福祉法人と同じ方が別の法人を持っていて、しかも離れたところでやっているというものは非常に不安定な運営になる可能性がありますし、医療法人と社会福祉法人という形は県内ではそれなりにありますので、医療法人の担当部署と社会福祉法人の担当部署とが十分連携しながらやっていくべきものと、今回のことを教訓として捉えてやっていかないといけない。
 やはり今まではどちらかといえば性善説の形でいろいろな対応がされてきたと思うので、こう言ったら悪いけれども、疑ってかかるというか、一つずつどうなのかということをやっていく必要があるのだろうと思います。特にこの寿耕会の場合は鳥取に住んでいる形で改ざんされ、業務日誌にも勤務していた形になっていて、タイムカードも押されていて、議事録も全てつくられていると。だから通り一遍ではなかなかわからないようなケースで、特にこういう遠いところと鳥取とというのはよくよく調べないといけないというのが非常に大きな教訓でした。今回、2月の最初の常任委員会のときに、法人台帳を時系列でつくると報告して、それをつくりました。ですから過去どういう問題があって、どういう監査をし、そこの中で積み残しが何なのかというのは全部わかるようになってきましたので、そういう形で洗うことができたというものです。
 あわせて、こういう不適正事例というのはかなりいろいろな形が想定できるので、職員はどうしても入れかわりますが、どなたが行ってもレベルの高い監査ができるようにしていくためには、そういうものがとても重要になりますので、今回の例も大変残念ですけれども、不適正事例の中に入れるような事例に当然なっていくと思います。そういうものを一つずつ潰していきながら、監査が完璧にできるようにしていくと、それしか多分ないのだろうと思います。県民の皆さんの信頼を回復するためには、しっかりやっていくしかないと思いますので、議員の皆さんからいろいろな御指摘をいただきながら、これからもよりレベルの高い監査をしていきたいと思います。やっぱり職員一人一人がどれだけレベルの高い監査ができるかにかかわってくると思いますので、しっかりした監査ができるように体制を整えたいと思います。

○山口委員
 先ほど説明があったわけですけれども、公認会計士が同行して、初めてこの不正経理がわかったということでしょう。経理内容が県の職員だけではなかなかわかりづらい、判明しにくいというのであれば、監査そのもののあり方をまた再検討しなければいけない。

●林福祉保健部長
 22年度から公認会計士も必要なときには同行するようにし、23年度からは法的な問題があるものが出てきておりましたので、弁護士も同行できるような形で、専門の非常勤として行っていただくような形をとっております。公認会計士が見られて初めてわかるものもあれば、職員でもちろんわかるものもありますし、こういう経理的なものは公認会計士になるべく行ってもらうような形をとっています。公認会計士の見方を職員も学びますので、一緒に行きながら、職員もレベルを上げていく形をとるようにしております。

○山口委員
 わかりますけれども、この二つのケースについては県の職員の監査でははっきり疑義がわからなかったと。だからこの監査の仕方を抜本的にやらなければ、なかなか……。

●中林福祉保健課長
 職員だけではなかなか見抜けなかったのではないかという御指摘でございます。従来の監査ですと、例えば、寿耕会でもございましたが、通帳がないと言われたら、それ以上どうしようもないですねという形になっていたところがあろうかと思います。今回は、金融機関との取引記録を提出させると、それによって裏づけをとるという一歩踏み込んだ対応をしております。これは従来のあすなろ、みのりで得た教訓をもとに、どういった手法をとれば事実が明らかになるかなどを学習して、監査の方法を改善したところだと思っております。
 公認会計士の先生方にもちろん御同行いただいて、いろいろな指示をいただいたり助言をいただいたりすることがございますが、会計士の先生が毎日毎日ついていただくというわけにいきませんので、どちらかというと包括的な指示や御助言をいただくということでして、一つ一つの事実の発見や解明、これは職員の力によるものが大きいと思っております。
 ですから職員の間でそういったノウハウや知識、手法、そうしたものの蓄積ができ上がりつつあるのかなと考えております。先ほど部長が申し上げましたが、これを不適正事例集という形でまとめて、職員がかわっても引き継ぎができる体制にしていきたいと思っております。
 また、公認会計士の先生以外に会計の詳しい職員を非常勤職員で現在2名雇用いたしておりますけれども、来年度からは施設会計、施設監査のほうを見るために、3名の非常勤職員を雇用するようにいたしておりまして、会計面につきましても、より一層専門的な見地から監査ができる体制を整えていくことといたしております。

○山口委員
 もうこれ以上しつこく言いませんけれども、本当に残念なことだったと思います。あすなろ、みのりと2つ連続して起こって、しかも今、係争中のものもあると。監査のあり方について、改めるべきものは改めなければいけないという形で指摘しているわけです。県の職員による定期監査でも見抜けないとなりますと、このあり方を本当にもう1回再検討していかないと。それも後の課題に残して、こちらでも何らかの形で監査のあり方について対応することにさせてもらったらどうでしょう。

◎浜田委員長
 御意見があれば。

○森委員
 今の山口委員の発言には賛同するものです。また後で検討させていただきたいと思います。
 これは法人会計でこういったことが出てきているのですけれども、あわせて長寿社会課の事業会計の監査では、この2つの法人で問題はなかったのでしょうか。

●日野長寿社会課長
 今、確認中でございますけれども、県のほうに時々この法人はこうだったという情報提供があるのですが、その中では特に今までのところ名前は挙がってきておりません。
 一方で、今回のように社会福祉法に基づく改善命令を受けましたので、例えば介護事業所としての処分のあり方等については、別途西部福祉保健局が判断することになると思いますので、多分これが出てから今後どうするか検討する段階だと思っています。

○森委員
 事業会計側での監査は、基本的には何年に1回というスタイルで入っていると思うのですけれども、こういったことを理由に、いわゆる社会福祉法に基づく命令が出たことを理由に、事業会計の監査をもう1回入っていくことなどは可能でしょうか。

●日野長寿社会課長
 特に法律上何年に1回等の規定はなく随時入ることができますので、こういう事案を受けて対応することは当然考えられることだと思っています。

○森委員
 法人会計で何らかのことがあるということは、事業会計のほうでも何らかのことがあるというふうに見なければいけない部分だと思いますので、こういうことがあるのだと連携しての監査の体制づくりが私は必要だと思います。ぜひ部長、そのあたりを調整いただくようにお願いいたします。

○市谷委員
 公認会計士が入らなくてもきちんと見抜けるようにということは、すごく大事だと思うのですけれども、先ほどから聞いていると、問題があるのがわかりながら、最後まで確認していないのですよ。通帳のことにしてもそうだし、常勤の施設長が大阪の在住者で、それはどう考えても疑わないといけないのに、証拠の確認をきちんとしていなかったというのはすごく問題があると思うのです。だから公認会計士の問題だけではなくて、先ほどこういう事例をリストアップするなどいろいろおっしゃっていましたけれども、監査に向かう姿勢の問題として、やっぱり何かきちんと証拠がとれるまで監査するという姿勢を貫かないと、同じことが繰り返されると思いますけれども、その点どうでしょうか。
 前に医療法人のことで指摘しましたけれども、そのように法人が借りたお金が使われていないという確認を最後までしていないのですよね。確認してもらったらそうだったみたいな話が出てきたりして。最後まで確認する作業をしていないと思いますよ。

●中林福祉保健課長
 監査の仕方が甘いのではないかという御指摘でございます。確かに従来の監査が、例えば先ほど申し上げましたとおり、通帳がないと言われたら、それ以上踏み込む手段がなかなかなかったところでございます。これにつきましても、ただ今回は金融機関との取引記録を出させて、真相の解明に至ったということで、一定の監査手法の改善をしているところでございます。
 また、寿耕会で理事長が大阪に在住だったことが実は事後にわかったものでございまして、書類上は全て鳥取県内に住んでいるといった形で書類が出されておりますし、理事会の議事録も全て偽造されていたということ、さらにはタイムカードも時間が偽造されていたということでございますので、書類を表面上見るだけではなかなか発見できなかったのかなと。今回は一歩突っ込んだ対応をしたことにより、それがある程度わかったのかと思っておりまして、おっしゃるとおり、今後、厳しい姿勢で監査に取り組んでいきたいと思っております。

◎浜田委員長
 この問題については、今後きちっとした体制がとれるかどうかも含めて、もう少し整理をしなければならない、積み残された問題としてあるのではないか。何か疑わしいのだけれども、そのままに放置されてしまうと、結果的にはこういうことなって、専門家が入ればわかるということになってしまっていると言わざるを得ないわけですね。ガイドラインができました、カルテができましたということで、今回、随分前進しました。やりやすくなったのではないかと思ったりもいたしますが、それで十分かどうかも改めてこういう問題が出てきますと考えなければならないと思ったりもしますので、後ほど委員会として、今後に向けての話をしたいと思いますが、いかがでしょうか。

○砂場副委員長
 もちろんそれをやりましょうか。
 ただ、話を聞いていて思ったのですけれども、みのり福祉会の件を踏まえてさまざまな見直しをして、監査体制もある程度ノウハウ等を蓄積していったことが、今回のこういうところに結びついたのであれば、それはよかったと思いますし、部長が言われるように再度見直すことができたのであれば、みのり福祉会の教訓が生きて、福祉保健部として一歩前進をしたのだ評価してもいいのではないかなと思うのです。
 ただ、問題は、そこのところでもう合格点まで来ているのか、それとも今回の点で何かまた新しくつけ加えなければいけないものができるのかどうかについては、今後、委員会の中でしっかり精査していかなければいけないと思うのです。忙しいと思いますが、ここの施設の運営が公的資金に依存している施設かどうか、自立支援法や介護保険法に基づく公的資金や補助金等々で運営されているものであるかどうなというところを知りたいと思います。みのり福祉会でわかったことですけれども、この役員等々の人間の中に県議会議員の関係者や市会議員の関係者など、あるいは県のOB等々がいるかどうかもひとつ調べていただかなければならない問題だろうなと。それが前回の教訓だと思いますし、もう1点は、前回、安易に人事の刷新を認めてしまったという問題があったと思うのです。ですから、今回についても人事の刷新は4月
18日までに報告を受けるとしても、いいのかどうかはきちんと確認した上で、本当に妥当な人選なのかも確認しなければならないと思うのですけれども、そこら辺はどういうふうに考えておられますか。

●国岡福祉保健課法人施設指導室長
 両法人の役員につきまして、議会の関係なり、あるいは行政の関係からの出身の方はいないかという話ですけれども、今のところそういった方はいないと認識しております。
 あと、介護報酬につきましては、それぞれ寿耕会のほうは特別養護老人ホームやグループホームがございます。ケアパートナーズのほうはデイサービスですので、当然介護報酬が収入の柱になっております。

◎浜田委員長
 よろしいでしょうか。
 福祉保健部のほう、いかがでしょうか。
 人事の話については、部長ですか。

●林福祉保健部長
 4月の報告の分について、こちらもどういう方になるのかは関心事でありますので、当然その方で刷新できるのかどうか、これだけ不適正な取り扱いになっているわけですから、関心を持って見たいと思います。ただ、社会福祉法人ですので、県のほうから絶対だめなどとは基本的には言えない部分なので、行政指導としてしっかりやっていきたいと思います。いざとなったら解職勧告なり、いろいろな方法はまた別途ありますけれども、やっぱり法人みずからがいかに改善しようかという気持ちがあるかないかということだと思いますので、今のところは改善に向かっての意思は示しておられますが、いずれにしても、具体的なもので見ていかないといけませんので、しっかり関心を持ってやっていきたいと思います。

◎浜田委員長
 この件についてはよろしいでしょうか。
 それでは、そのほか、福祉保健部の報告事項について。


○市谷委員
 県の保健医療計画について、先ほどいろいろ住民の皆さんから意見があって、その対応案ということで出ているのですけれども、21ページの基準病床数についてです。私も気になっているのですけれども、基準病床数が相当マイナスで計画をされていまして、特に今回意見で出ているのは、東部が400マイナスになっているということで、これはそういう方向で指導するのかという質問に対して、削減を求めるものではないと書いてあります。それで、基準病床数をマイナスで計画しておきながら、削減を求めないのであれば、この計画をする意味がないと思うし、実際にベッド数は足りないと思うのです。なかなか患者が入院できるところがないという話が出ていまして、削減を求めるものでないなら、そんな無理な削減計画をここに書く必要がないと思いますけれども、どうでしょうか。

●中西医療政策課長
 東部の基準病床の関係でございますけれども、ここにも書いておりますが、基準病床につきましては、必ず医療法で医療計画に記載をしなければならない項目として定めてありますので、記載しなければいけません。
 あと算出の方法ですけれども、年齢ごとの人口やその他もろもろ、国の定める算式がございまして、基本的にはそれに従って自動的に決まると思っていただいたらいいと思います。ですので、その算式に従って計算したものを書かざるを得ないということでございます。結果といたしまして、東部の療養病床で一般病床につきましては、既存の病床よりも400ほど過剰だということになっております。
 ただ、これもここに記載しておりますけれども、その過剰になった分をすぐに減らせということではございませんで、基本的に過剰病床の場合には抑制の対象になるということでございまして、例えば医療機関が増床したい、病床を新設したいという申請が出てきた場合には、許可しないといいますか、削減なり、認めないことを勧告なり許可処分ができるということでございます。
 東部でございますけれども、実態といたしましては、今、既存病床が多うございます。400ほど基準病床よりも多くございますけれども、実際には稼働していない病床もありますので、実態としては若干の過剰ではないかと思っております。

○市谷委員
 稼働していない病床があるからと言われましたけれども、それを差し引いてもそれ以上にこれマイナス計画になっていると思うのですよ。前に精神科の病棟のことも言いましたけれども、一つ、この基準病床というものが問題になって、ベッドが必要だと現場では出ても、やっぱりふやせないわけです。それで、こういう非現実的な計画を立てなければいけない、書かなければいけないということがあるのであれば、こんなことは書かなくてもいいように、国にきちんと意見を言っていただきたいというふうに思うのですけれども、どうでしょうか。

●中西医療政策課長
 もしも実態といたしまして、この病床の基準病床数というものが実態と乖離しているような認識が出てまいりましたら、それについては国のほうにきちんと申し上げていきたいと思います。ただ、今のところ、例えば年々在院日数といいますか、入院した場合にかかる日数というのが減ってきておりますので、そういったことも加味いたしますと、今の時点でそんなにかけ離れている基準だというふうには思っておりません。

○市谷委員
 入院日数が減っているとおっしゃいますけれども、病院の経営のことを考えると、長く入院すれば診療報酬が減るので、必然的に入院日数を減らさざるを得ないし、そういう認識は間違っていると思います。実態は確かに減っているけれども、減らされていることを認識していただいて、私は国に意見を言っていただきたいと思いますが、多分言われないと思いますので、意見を言っておきたいと思います。

○砂場副委員長
 パブリックコメントの答えを見て全体的に思うのですけれども、もう少し県民の意見に沿って計画に取り込んであげようという姿勢が大事だと思うのですよ。例えば18ページと19ページですけれども、よくかんで食べることを入れてくださいというのは、なるほどなと思うのですよ。ところがその対応で、左側のページについては、具体的な取り組みとして記載して推進していきますと書いているが、盛り込むのかなと思うと、計画の点検・評価のところについては、把握するデータがないため現時点で設定することが困難ですとなっていて、これって矛盾しているのではないかなと感じます。それから、25ページの医療費適正化の上から2つまで、確かにたばこについての回答はされているけれども、この人が言いたいのは、たばこだけが追加されているが、総花的な計画ではなく、高齢者やメタボリックシンドロームなんかについても計画を立てたらどうですかと言うものの、そこについては対応方針として回答がなされていないとあるのです。せっかく聞いているのだったら、納得できるようなものはできる限り採用するという姿勢のほうが大事なのではないかなと。これは入っていますなど、全体的にそういう感じを強く受けるのですけれども、部長、どうですか。

◎浜田委員長
 アンケートに対しての基本的な姿勢ですね。

●林福祉保健部長
 私も全部読み込んだわけではないですけれども、それなりに追記するなり修正するなどというのも入れていますが、ただ、なかなか全部をというのは現実的には難しいので、その中で難しいものや既に盛り込んだものも入っていると思います。ただ、今、そういう御意見もありましたので、改めてもう1回チェックするべきものはチェックし、いずれにしても今度はそれぞれの専門会でまた報告等しますので、またそこで御意見をいただいてということになると思います。

○砂場副委員長
 せっかくの意見なので、もちろん事実誤認みたいなものは別にしても、できるだけ反映してあげてください。例えば24ページだったら、健康づくり文化創造プランにかかわる御意見ですと言って切り捨てるのではなくて、一緒にやっているのだから、ではそっちの計画で応えてあげるなど、そういうことが大事だと思います。県民は詳しく知っているわけではないので、それぞれの意見を大切にするという視点で、もう1回では丁寧に見直していただければありがたいと思います。要望しておきます。

◎浜田委員長
 要望ということで。
 ほかにはいかがでしょうか。
 それでは、福祉保健部はこれで終わらせていただきます。
 12時になりましたので、生活環境部は午後からとさせていただきます。

●林福祉保健部長
 福祉保健部はもうよろしいですか。

◎浜田委員長
 福祉保健部についてのその他がございますか。
 議員の皆様もございませんか。
 なしということで。それでは、福祉保健部は終了させていただくということで、午後からは結構でございます。

●城平危機管理局長
 危機管理局はその他で追加報告させていただきたいと思っておりますので、また後ほど資料を配付させていただきます。

◎浜田委員長
 それでは、午後から危機管理局と生活環境部で。病院局はどうですか。

●柴田病院事業管理者
 その他は特にありません。

◎浜田委員長
 ありません。
 それでは病院局は終わりとさせていただきます。
 それでは、1時再開とさせていただきます。

午後0時02分 休憩
午後1時01分 再開

◎浜田委員長
 では、福祉生活病院常任委員会を再開いたします。
 それでは、午後の部は危機管理局から、その他の報告をお願いいたします。

●水中危機対策・情報課原子力安全対策室長
 では、私のほうから2点、1点目は、島根原子力発電所2号機蒸気タービン動翼取り付け部点検工事におけるひびの調査結果について、2点目が、島根原子力発電所に係る鳥取県民の安全確保等に関する協定等の改定に関する中国電力株式会社からの回答についてということで、御報告させていただきます。
 まず、1点目でございますが、これにつきましては、お手元のペーパーにありますように、3月14日に報告がございまして、島根原子力発電所では自主的検査したところでございます。これについては、ほかの原子力発電所で低圧タービンの動翼の取りつけ部にひびが発見されたということで、自主的検査したところ、昨年の10月30日から、3つある低圧タービンの全てで
147カ所のひびを確認したというところです。
 下の中段以降に図が描いてございますが、原子炉で発生した蒸気エネルギーをタービンを回しまして電気に変える、このタービンの部分のブレードを取りつける、下の図になりますが、動翼取りつけ部にひびがあったと。例えば線路なんかはひびがあったら削り取るのですが、今回もそのように切削して削り取ったということで、これについては余裕代があるので安全性に影響ないということで報告を受けてました。
 今後につきましては、この動翼の取りつけと蒸気タービンの組み立てが行われるという報告がございました。
 2点目でございます。お手元の資料にありますように、島根原子力発電所に係る鳥取県民の安全確保等に関する協定等に関する中国電力株式会社の回答ということで、資料をもって説明させていただきます。
 これにつきましては、既に議員の皆様に回答書を送らせていただきましたが、3月15日に中国電力の松井取締役副社長が回答書を持参されて、知事に報告されました。
 これまでの経緯ですが、5番を見ていただきますと、11月1日に協定の改定を申し入れいたしまして、同年の11月20日に第1回協議会で改定の4項目を提示し、25年1月23日の第2回の協議会で、協定の実効性の確保のために運用面での内容の確認を行いました。その後、この委員会等での指摘等もございまして、3月6日に統轄監による確認と申し入れ、それから3月13日には副知事による申し入れ等、中国電力本社に申し入れ等を行いました。その結果、3月15日に副社長のほうから知事のほうに回答書がありましたということです。
 主な内容ですが、2ページから6ページに回答書をつけさせていただいております。総括で申しますと、今後も協議を継続したいということと、それから、運用面については立地自治体と同様の対応ということで、これについて文書できちんと回答があったと、いわゆる協定に対する附属文書的な取り扱いになりますが、そのように文書できちんと回答があったということでございます。
 まず、協定申し入れに対する回答でございますが、協定の改定については、今後も誠意を持って協議を継続させていただきたいということで、中国電力につきましても4項目については、引き続き課題として継続していくことを文書で回答いただきました。
 2点目、安全協定及び原子力災害特別措置法の運用については、立地自治体と同様の対応を行っていくということで、これについても文書でいただきました。
 3点目、3ページ以降になりますが、協定等の運用に係る確認事項ということで、県、米子市、境港市から確認を求めていた事項については、全て了解ということで回答文書をいただいております。
 まず、大きなところでいきますと、現地確認を行う職員については、鳥取県の原子力防災専門家会議の委員がございますが、それについても県職員と一緒に入って現地確認を行うことを認めると。
 立入検査については、原子力災害特別措置法の権限でございますが、真摯に対応を行うとともに、鳥取県が立入検査を行う場合については、米子市、境港市の職員は同行することができると。原子力災害対策特別措置法では米子市と境港市にはこの権限はございませんが、今回、立入検査に対して米子市、境港市の同行を認めるということでございました。
 県の原子力防災対策について、可能な限り協力していくと。例えばモニタリング、スクリーニング等について、3、4、5、6ページの文章で回答をもらっています。
 なお、これにつきましては、地域防災計画への反映ということで、後ほど防災会議の説明をさせていただきますが、これについては地域防災計画原子力災害対策編の修正に盛り込むことといたしまして、7ページ以降で御説明させていただきます。
 まず、計画等の報告、立地のところでは事前了解となっていますが、これについては2月26日に常任委員会で報告させてもらった以降の修正になりますが、修正案におきましては、意見を述べるための期間を確保して、報告してくださいという書きぶりにしております。
 核燃料の物質の輸送については、国、当局のほうが規制しているところが大きいので、運用上の回答を見越して記載済みでございましたが、これについてはそのままの記載とさせていただいております。
 立入調査につきましては、県には現地確認ではございますが、協定改定がなかったので文言の修正もなかったことにより、そのままとしております。
 8ページの措置の要求について、パブリックコメントのところでは意見を述べるとしておりましたが、これについては原子力事業者に対し対応を求めるという表現に修正しております。
 2番でございますが、安全協定の運用に関する中国電力からの回答に伴う地域防災計画の修正案で、専門家委員による現地確認については、第2回協議会のほうで認められる見通しであり、既に記載済みでございましたので、そのままとさせていただいております。
 立入検査の運用につきましては、回答を見越して書いておりましたが、回答書の内容により、原子力事業者に対して適切な履行を求めるという記載を入れさせていただいております。
 9ページ、米子市、境港市の同行については、これは新たに認められた内容でございますが、職員を安全協定第11条第1項の現地確認として、同行させることができるという表現を入れさせていただいております。
 原子力防災対策への協力ということで、当日の回答書の中でも、副社長のほうからもありましたように、スクリーニング、モニタリング、情報伝達については、鳥取県の防災対策に協力させていただくということですので、それについても既に地域防災計画に書き込んでおりましたが、今回は、既に書いておりますので、修正なしとさせていただいております。
 それらにつきましては、10ページ、11ページでございますが、26日の常任委員会でお配りし説明させていただきました、地域防災計画の15ページと16ページのアンダーラインの部分で書いておりますように、今回の協定の運用部分と運用の確認部分について、この資料の10ページと11ページ、それから地域防災計画では15ページと16ページに、このように修正させていただくものとしております。

◎浜田委員長
 もう1点ございますね。

●桐林危機管理副局長兼危機管理政策課長
 危機管理政策課でございます。鳥取県防災会議の開催についてと題しております、追加でお配りしました資料を御用意いただきたいと思います。
 先ほど水中室長から御説明申し上げましたが、3月15日の中電の回答を得たことも踏まえまして、本日4時からでございますけれども、県庁の講堂におきまして、鳥取県防災会議を開催いたしたいと思っております。今回は、地域防災計画を修正するということでございますけれども、前回、平成22年7月に会議を開催してから初めての開催となります。
 主な修正事項につきましては、ちょっと時点をさかのぼりながら御説明を申し上げます。
 先ほどの中電の回答を踏まえた内容修正、それから3月7日に津波の警報に関する事項が変わっております。このようなものも取り入れたということでございます。あと、平成22年の末から23年の初めにかけましての豪雪の経験を踏まえて、早期の迂回路の設定なり、また、実は平成22年の12月に、それまで行っておりました地震の対策等々を取りまとめて、鳥取県震災対策アクションプランを設定しておりますけれども、そのようなものの内容等も踏まえた改正をしようというものでございます。

◎浜田委員長
 ありがとうございます。
 それでは、危機管理局のほうで質疑のある方はどうぞ。

○森委員
 安全協定の件ですけれども、実際には半歩前進といったことで、評価しなければならないと思います。
 本編の安全協定の改定の申し入れに対する回答で、今後も誠意を持って協議を継続させていただきたいというところですけれども、具体的にどうするのですか。また協議会を持つという話にはならないし、協議会は休会としつつも継続協議だということで、棚上げにしておくという対応ですか。

●城平危機管理局長
 引き続いて誠意を持って協議を継続するという答えが返ってまいりまして、その協議会の場は閉じないということで、回答をいただいたときにも知事のほうがお答えさせていただいております。
 今からどういう場面でまた協議することになるかについては、やはり今のままではすぐには進まないのが現状だろうと思いますので、やはり何らかのタイミングを捉えて取り組んでいくことが必要だと思っております。そういう意味では、国の全体の中での原子力についての安全対策あるいは防災対策で何らかのことが進んでいくなり、それから全国の中でまたそういうような動きが出てきたとき、そういうタイミングを捉えて協議するということを考えていくのが、今の現実的な対応ではないかと思っております。

○森委員
 実際問題として、向こうとしては今後も誠意を持って協議するという姿勢ですので、いい感じだなとは思うのですけれども、今、局長が言われるように、具体的に何か新たなことが起こらない限り交渉の場を持たないみたいな話ですから、私としては、こういった形で仮にやるとしても、要綱20条の「必要に応じて実務担当者による協議会を設置するものとする」という規定が結局は機能しなかったという現実を踏まえて、こういう改定申し入れがあったときには、どういう形でやりとりをするのかをもう1回話し合いすべきではないかと思うのですけれども、いかがでしょうか。

●城平危機管理局長
 今回、私のほうで申し入れさせていただいて、第1回目で申し入れさせていただいた分の回答と、それから第2回目で運用について申し入れた関係での回答と、別に2通参りました。そういう意味では、実務者としてそういう区切り方をして交渉した、協議したということは、一定の意味があったのではないかと思っています。ただ、最終的な回答がなかなか、社内で検討されておられるということで、15日になったということはございますけれども、今ある協定を締結したときには5回ぐらい協議を行いました。今回も同じやり方で、第1回目に向こうに提案して、第2回目に一部分ですが回答が来て、実は一番最後のところの前までは、実務者会議の場で、今回の4項目を除いたところは回答が来たのですね。やはり組織と組織でやる場合にはそういうふうにやっていくのが一般的な、基本的なやり方であろうと思います。ですので、そこは議会の議場で知事のほうも答弁させていただきましたけれども、組織と組織でどういうふうに協議していくほうがいいのかというのは、そのときの内容にもよろうかと思いますが、基本ベースは今の協定に基づいてやっていくのかなと思っています。また、その中で、現時点では今回のように課を変えてといいますか、レベルを変えて、統轄監や副知事が出るという場面も考えながら、現実的な対応をやっていくのがいいのかなと思っております。

○森委員
 ちょっとしつこいようですけれども、今回も統轄監と副知事は、また改定の申し入れということで場を持っているのですよね。改定の申し入れというのは、一番最初に知事が直接足を運んで、向こうの社長にそういって説明しているのですよね。そういったことがあった後、協定の上では真摯に協議するということになっているにもかかわらず、実際の協議会はそのことに、社内で検討中だということで、結局は開かれた協議会2回の中では議論されずに、議論がないからということで、統轄監あるいは副知事がそうやってもう1回改定の申し入れをそれぞれやるみたいなスタイルで場を持ってということですから、私はこれはおかしいなという感じでやっぱり見るのですよね。これからは意見がお互いにすり合う場面ってなかなか少ないのだと思うので、今後協議していくやり方をどうするかという根本を中国電力と協議されることを要望して、私の意見を終わります。

◎浜田委員長
 ほかにはいかがでしょうか、危機管理局に対して。

○市谷委員
 同じく安全協定の関係ですけれども、事前了解は実質的に立地県並みの運用ということで、協定そのものの文章は変わらないのだと思うのです。運用での対応というのが地域防災計画の修正には入っているのですけれども、なぜ協定の文書そのものが変えられなかったのかと、変わらないのかというのを教えていただきたいと思います。森議員も言われましたけれども、これからも協議は続けるということですけれども、この協定文書を変えるところまで行くのかなと、もうここまで来たら実質的運用でやるからいいではないかということで、実質的には協議がなされないのではないかと心配するのですけれども、何で協定文は変わらなかったのかというのを教えていただきたいと思います。
 あと現地確認ですけれども、国の災害特措法の立入検査は国が主導でやるのですが、安全協定による現地確認というのは、鳥取県がしたいと言えばできるものになったのかどうか。今まで鳥取県は立地県でないという扱いだったので、島根県がやると言えばそれについていくということだったのですけれども、今回の話し合いによって、実質的に鳥取県が主導で現地確認できるようになったのかどうか、そこを確認させていただきたいと思います。

●水中危機対策・情報課原子力安全対策室長
 3点御質問をいただきまして、協定文書の文言はなぜ変わらなかったということと、これから協議会は開かれるのかということ、それから鳥取県が現地確認したい場合は独自でできるのかということだったと思います。
 まず1点目でございますが、協定の4項目について社内の事情により変えられなかったものでしたので、これはまだそのような検討ができていないということです。相手のあることですので、協定の4項目について今回は改定されなかったということでございます。
 協議会は実施的に開かれないのではないかという御質問ですが、これについては先ほど危機管理局長からも御説明させていただきましたように、そのとき、そのような状況が来た場合に開かれるのではないかと考えているところでございます。具体的には、世間というか、原子力発電を取り巻く状況、あるいは国の新たな検討方向が出た場合を想定しているところでございます。
 現地確認でございますが、これについては協定上は鳥取県がしたい場合、つまり協定に基づいて、島根原子力発電所周辺の安全を確保するために必要と判断される場合は、協定に基づいてできることになっております。そのような場合につきましては、鳥取県だけでなく、島根県も同じような認識になるので、多分同行するだろうとは考えますが、協定上は鳥取県が単独ではできるようになっております。

○市谷委員
 現地確認についてはわかりましたけれども、事前了解については、社内の事情で協定文は変えられないというのはおかしいと思うのです。実質的には、地域防災計画の中では鳥取県も立地県と同様な扱いをするとうたっておきながら、何で協定文が変えられないのか。社内の事情というのはどういうことなのか。すごく矛盾していますし、表に向かっても出すわけですから。

●水中危機対策・情報課原子力安全対策室長
 改定の4項目については文言の修正がなかったのですが、運用上で立地県と同様に扱うということで、この修正案の中では、鳥取県については、計画の報告があったら意見を述べられることになっております。そのために、意見を述べられる期間を設けて、修正案に書いてありますように、報告を受けた場合はその後の報告に係る時期、方法及び内容等について協議を行うということで、意見を述べられる期間を確保して、教えてくださいという書き方にしております。ですので、その意見については協定上尊重するとなっておりますので、今回きちんとそれを回答文書にも明記されて、運用上差異がないと理解しております。

○市谷委員
 今の話やこの修正案に書いてあるのを見ると、結局報告は事前に受けて、意見は述べることはできるのだけれども、これは事前了解とは言わないと思います。
 それで、この7ページの修正前の分が書いてありますけれども、結局島根原発を増設するかどうか、それから原子炉を解体するかどうかなど、こういう原子炉施設について大きな変動がある場合に、事前の了解を得るというものですけれども、今の話では、確かにこういうことをしますよというのは事前に報告を受けて意見を言うことはできるけれども、これは事前了解とは言わないと思いますが、どうでしょうか。


●城平危機管理局長
 今、中国電力がどう考えているかを求められているのだと思いますが、私どもは説明を受けた範囲内でしかお答えができないので、今の範囲にとどまっていると思います。
 事前了解という言葉には変わっておりませんで、あくまでもあらかじめ報告を求めるということですので、そこで私たちが今回書き込んだのは、協議するのだということをきちんと計画の中に盛り込もうと、それによって同等な扱いをすることについての趣旨を踏まえようということで行っております。地域防災計画の中で、安全協定の事前了解という言葉は変わっていないのに事前了解と書くわけにはそこはできませんので、それは相手の今回の回答の趣旨を踏まえて表現の修正をかけたということで御理解いただきたいと思います。

○市谷委員
 前よりは前進したかもしれないですけれども、立地県並みということには実質的には同じようにはやっぱりなっていないと思いますし、結局事前了解という何か実態にはなっていないと思います。ただ、今後の中国電力との協議は継続するのだけれども、よほどの国の法改正や何かがない限りは、恐らく協議がされないのではないかなと聞いていて思いました。大変、不十分なところで手を打たされたという感じはしております。感想です。
 それともう1つ、最初にあった2号機のひびの問題ですけれども、これはほかの原子力発電所でひびが発見されたから、調べてみたら島根原発のものについてもひびが入っていたということですが、これは定期点検の対象にはなっていないのでしょうか。今までも中国電力で結構点検漏れなどはありましたが、その点はどうなのでしょうか。

●水中危機対策・情報課原子力安全対策室長
 これにつきましては、点検漏れではございません。点検漏れというのは、決められた項目をやっていないということでございまして、これについては他の原子力発電所で同様な事例があったので、自主的にやってみたところあったということで、いわゆるバックフィットに近いと。ほかの電力会社でやっていることの教訓を参考にしてやってみたところで、中国電力が自主的に行ったところでございます。

○市谷委員
 これは定期点検の項目にはないのですか。

●水中危機対策・情報課原子力安全対策室長
 項目にはなく、自主的な点検と聞いております。

○市谷委員
 そうすると、これが安全にどういう影響を与えるのかはよくわかりませんけれども、こういうものも定期点検の中にやっぱり盛り込むべきではないかなと思うのですけれども、どうでしょうか。

●城平危機管理局長
 今御指摘がありましたように、今まで国のほうがやる点検と社内で国の指示に基づいてやる点検と、それから自主点検と、3段階ぐらいあります。そのような中で、今お話がありましたように、以前は自主点検でやっていたものを、そういう事例があったので、国のほうの点検項目に入れるということは今までもなされていますし、今回はもともとは対象外のようですので、これについてもどう扱われるかは、何らかのことが国のほうで決まっていくのだろうと思います。そのあたりについて、私どものほうも注視していきたいと思います。
 先ほどの安全協定の改定の関係ですけれども、今回、文書で立地自治体と鳥取県と同様の対応を行ってまいりますと書いてありますので、そのとおり対応が行っていただけるものと思って、今からはより一層安全対策、防災対策に取り組んでいきたいと思っております。

○山口委員
 まず島根県と中国電力とが結んだ安全協定があるわけでしょう。何項目か知りませんが、それを今回の回答と対比してもらって、一目でわかるようなペーパーをつくってもらえないでしょうか。それで、あとどういう問題が残っているかという項目を書いてもらうことはできないでしょうか。今、忙しかったらいいですけれども。こういう形の一覧表みたいなものをつくってもらったらと思いますけれども、どうでしょう、皆さん。

◎浜田委員長
 一目でわかるように。

○山口委員
 わかりやすいのではないでしょうか。それから鳥取県の防災計画がある。これについてはこういうことであるなど、わかりやすい形で整理していただけないでしょうか。

◎浜田委員長
 関連性が一目でわかるようにですね。

●城平危機管理局長
 若干お時間をいただいて、提出させていただきますので、よろしくお願いします。

◎浜田委員長
 今後、まだクリアしなければならないものがいっぱいありますので、そこがはっきりできるように。

○山口委員
 そういう形であれば、問題点を点検するのにもいいのではないかと思います。

◎浜田委員長
 では、よろしくお願いいたします。可能な範囲でできるだけ早くということでお願いいたします。
 ほかにはいかがでしょうか。

○砂場副委員長
 5ページですけれども、回答の中で、特措法に基づくのが立入検査で、協定に基づくのが現地確認というのはわかるのですが、この言葉の使い分けをすることで、効果として何か差が出てくるのですか。

●水中危機対策・情報課原子力安全対策室長
 立入検査と現地確認の差ですけれども、現地確認は広い概念で、安全上必要だと思われるところは見られると。立入検査は法的な権限ですので、主に決められた項目を点検していくということで、概念的には狭いものという違いがございます。

◎浜田委員長
 よろしいですか。

○山口委員
 その中で、米子市や境港市との関係が図表の中で描けたら。

●水中危機対策・情報課原子力安全対策室長
 今、山口委員のほうから御指摘いただきましたように、この立入検査権というのが立地県と松江市と鳥取県にしかございません。それだと米子市、境港市が一緒に行けなくなるので、今回、中国電力と安全協定を結んでいることから、法に基づく立入検査のときと同じように同行できることを認めてもらったところでございます。

○山口委員
 そこのところに、境港市と米子市も組み込んでいただいて整理をしていただくと。

●水中危機対策・情報課原子力安全対策室長
 わかりました。

○市谷委員
 立入調査と現地確認の違いもわかるようにして。


○山口委員
 わかりやすく。

◎浜田委員長
 では、よろしくお願いいたします。
 ほかには、危機管理局に対しございますでしょうか。
 では、危機管理局はこれで終了させていただきます。御苦労さまでございました。
(執行部退席)
 それでは、報告事項を続けさせていただきます。生活環境部です。
 報告8、東部広域行政管理組合の可燃物処理施設に係る環境影響評価審査(平成24年度第6回)の概要につきまして、白石環境立県推進課長の説明を求めます。

●白石環境立県推進課長
 そうしましたら、生活環境部の資料の1ページ目をお願いいたします。東部広域行政管理組合の可燃物処理施設、これの環境アセスの関係でございますけれども、1月21日に評価書を東部広域が提出されまして、それに2月1日にこの審査会を開催いたしました。これが5回目でございました。今回報告させていただきますのは、その次の6回目ということで、3月11日に開催させていただいております。
 今回の審査会のポイントについては、1の(3)に書いてございますけれども、準備書知事意見を前回出させていただいたのですが、それに対する事業者の見解、あと鳥取市長からも評価書に対する環境保全の見地からの意見、2月に開いた5回目の審査会でいただきました専門家からの御意見、それとこの常任委員会の砂場副委員長と市谷委員からも御意見をいただきましたので、それらを参考資料として出させていただきました。
 そのあたりを踏まえまして、今度出します評価書知事意見の案ということで、項目をこの審査会で示させていただいたところでございます。この枠のところに囲ってございますので、若干補足しながら説明させていただきますと、項目は大きく6つです。1番目に、環境影響に関する住民への説明、情報公開についてと挙げております。これは、以前も挙げておりましたけれども、やはりまだ処理方式が未決定ということもありまして、住民の方に十分な説明が必要ということで、また再度出させていただこうと思っております。
 2番目でございます。方式決定及び決定後などの手続についてでございますが、これにつきましては、2番目に方式決定に係るプロセスの修正と書いてございます。これは、評価書に12月10日から2月中旬には処理対象物、処理方式の検討をするとの記載がございましたが、この時点でまだ決定されておりませんので、このあたりの記載の修正を求めるものでございます。
 次に、環境負荷が低減される計画、対応と書いてございますが、これも説明いたしますと、現在、東部広域のほうで専門家によります検討委員会で検討されているということでございますけれども、可能な限り環境負荷の低減がなされるように検討していただきたいことを申し上げたいと考えております。
 次の項目ですけれども、方式決定後の予測評価結果とこれまでの云々と書いてございますが、これにつきましては、評価書の記載内容が具体性に欠けるものですから、このあたりを具体的に書き込んでいただこうということで、意見を出そうというものでございます。
 次に、記載内容の鳥取県環境影響評価条例の一環としての実施と書いてございます。処理方式が決まった段階において、廃棄物処理法に基づき、予測評価結果の縦覧を行うとともに、住民の皆様からの御意見を再度伺いますと書いてございますけれども、これはあくまでも廃棄物処理法に基づく義務でやることになっておりますので、環境影響評価条例の一環と書いてございますのは、この廃棄物処理法では求めていない動植物への影響、こういったものもきちっと実施していただこうという趣旨で意見を出そうと思っております。
 2の最後のところに事業者以外の者がと書いてございますけれども、これはこういった可燃物処理施設の建設についてはよくある方式だそうですが、DBOという、デザイン・ビルド・オペレート方式だそうです。公共のほうが資金を調達して、設計、建設、運営を民間事業者に委託するという方式は結構あるそうなのですけれども、まだ検討中だそうですが、仮にそういう形になった場合には、そういった運営管理主体の責任の所在を記載していただきたいというようなことを申し上げるつもりでございます。
 3番でございますが、隣接する工業団地につきましては、先ほど鳥取市長から意見をいただいたと申し上げましたけれども、その意見書の中に、市が計画している河原インター山手工業団地につきましては、今回のアセスの情報を最大限尊重して、環境に配慮した対策を講じるということで、鳥取市長の意見をいただいておりますので、鳥取市と東部広域とでよく情報共有と連携して、環境負荷を低減するようにということを申し上げるように考えているところでございます。
 4番の事後調査、5番の専門の所属等につきましては、もっと具体的に書き込んでいただこうというものでございますし、6番の評価書の記載内容につきましては、これはわかりやすく正確に記載内容の修正していただこうといった指摘をさせていただこうと思っております。
 2番の今後の手続についてでございますけれども、これは3月21日までに評価書知事意見を事業者に提出することになっております。この意見を提出いたしましたら、事業者は、その知事意見をよく考えていただき、補正を行っていただいて、再度県に評価書を提出していただくことでございます。県は、その補正された評価書をいただいた後、1カ月以内にまた再度意見を述べるという流れになってございます。常任委員会の委員の皆様には、この事業者に出しました意見と同じものをまた送らせていただきたいと思っております。

◎浜田委員長
 では、報告9、平成24年度第3回湖山池環境モニタリング委員会の概要につきまして、広田水・大気環境課長の説明を求めます。

●広田水・大気環境課長
 それでは、資料の2ページをお願いいたします。今年度、第3回目となります湖山池環境モニタリング委員会を3月8日に開催いたしましたので、その概要を報告いたします。
 まず1点目ですが、環境モニタリング結果ということで、このたびは鳥類の調査と水質の調査について御報告いたしました。鳥類については、汽水湖化による顕著な変化は見られない、また、水質についてもここ数年と同様、全窒素、全リンが高目で推移しているということで、今後も継続監視すべきという御意見をいただいたところでございます。
 2番目ですが、淡水生物の保護、保全の今後の方向性について御説明して、御意見をいただいたところですが、カラスガイが発見されたため池の詳細調査、ため池の維持管理の実施、あるいは淡水動植物の保護対策として、湖山池周辺に淡水のビオトープを造成することを検討していくことを御説明して、おおむね了解を得たところでございます。これは25年度予算で対応してまいりたいと思っております。
 3番目ですが、モニタリング委員会から4項目提案がございました。1点目が、絶滅危惧種の保全、保護を図るために、関係先と調整したり追加モニタリングを実施すること、湖山池の護岸整備について、ヨシ帯などの生態維持のためのきちんとした工事を実施するために全面見直しをしてほしいと。3番目が、生活環境、自然環境の保全の両立を図るための昨年1月に定めました湖山池将来ビジョンの見直しを開始すること。4番目が、千代川を経由して海につながる流出河川の整備についても、検討してほしいという4項目でございました。1番目のモニタリングは継続して実施しますし、2番目についても、既にそういった専門の方々から御意見をいただきながら対応することにしております。3番目については、当然ながら将来ビジョンは住民の方々からも御意見をいただきながら、見直しを進めていくことにしておりますし、4番目の千代川のつけかえについては、すぐさまできるものではございませんので、湖山池会議の中でも今後の対応を検討していきたいと考えております。
 また、そのほかですが、2月19日に鳥取県知事宛てに、鳥取県生物学会から汽水湖化の見直し等の要望があったところでございますが、このモニタリング委員会の委員がそういう生物学会の代表をしておられますので、このたび改めてその内容や趣旨について御説明いただきまして、鳥取市にも3月11日に要望が提出されていますので、鳥取市と協議して回答する旨、御報告いただいて、御了解いただいたところでございます。

◎浜田委員長
 報告10、低濃度PCB廃棄物の無害化処理認定施設の申請につきまして、森本循環型社会推進課長の説明を求めます。

●森本循環型社会推進課長
 それでは、3ページ目をお願いします。低濃度PCB廃棄物の無害化処理認定施設の申請についてであります。このたび境港の三光株式会社から低濃度のPCB廃棄物の焼却処分を行うこととして、地元との調整等を経まして、環境省のほうに廃掃法に基づく無害化処理認定施設の申請がされましたので、御報告するものであります。
 申請の概要でありますけれども、場所は、三光の潮見工場でありまして、そちらのほうで850度以上の高温でPCBを分解、無害化するということであります。処理する低濃度PCB廃棄物の処理能力等については、そこの下の表に書いてあるとおりであります。
 問題は、地元との調整でありますけれども、三光がこの申請を行うに当たって地元との合意形成を図られました。経過を追って説明しますと、まず、境港市の産業廃棄物処理施設周辺団体連絡協議会、これはもともと三光が潮見地区に進出した際に、地元とのいわゆる合意形成を図っていくための連絡組織であります。事務局は境港市でありますけれども、そちらのほうとお話をされて、了解を得られています。それから、廃棄物の実証試験について、8月から10月にかけて住民説明して了解を得られまして、その後に、県の設置手続条例に基づく手続を実施されました。住民説明会や境港市への意見照会を踏まえまして、10月10日には西部総合事務所から条例手続の完了を通知いたしております。それを踏まえ、実際焼却試験を10月16、17、18日の3日間実施されました。その結果につきましては、国において専門家のほうで吟味されております。それをもとに、その協議会に対して改めて実証試験の結果と認定申請についての説明をされ、認定申請については特段意見はなかったということで進められている手続であります。
 今後の予定ですが、3月下旬ごろに恐らく国のほうから本県、それから境港市のほうへ生活環境保全上の見地から意見照会があります。その回答等を踏まえまして、恐らく6月以降と今聞いておりますけれども、国のほうで無害化認定の可否を判断するところであります。
 参考までに書いておりますけれども、低濃度PCB廃棄物の処理ができる施設で国が認定する、今回のケースのようなものは8施設、それから、県で許可しているものが、これは岡山県ですけれども1施設、合計9施設あるということでありまして、今回、三光が認定されますと、全国で10施設目ということになります。

◎浜田委員長
 では、報告11、鳥取県景観計画の変更(素案)に係るパブリックコメントの実施について、山内景観まちづくり課長の説明を求めます。

●山内景観まちづくり課長
 では、資料の4ページをお願いいたします。鳥取県景観計画の変更に係るパブリックコメントの実施について御報告させていただきます。
 現在、鳥取県内は全域景観計画区域として、一定規模以上の建物を建てるなど、そういう建築行為を行う場合には、景観法に基づく届け出が必要となっております。このたび山陰海岸におきまして、平成22年10月、山陰海岸が世界ジオパークネットワークに加盟したことを受けまして、平成23年4月1日から、山陰海岸の一部であります区域を重点的に景観形成を図る必要な区域という形で、景観形成重点区域に指定しているところでございます。
 このたびは、さらにその区域に網代と田後、この漁村集落を景観重点区域に加える見直しを行うものでございまして、その素案を取りまとめましたので、パブリックコメントを実施するものでございます。
 1番の素案の概要でございます。大きく2点ございまして、1点は、先ほど申し上げたように、山陰海岸景観形成重点区域の変更を行うものでございます。真ん中あたりに赤で丸をしている区域、これを追加するものでございまして、田後集落と大谷漁港の2カ所を重点区域に編入するものでございます。
 もう1点目でございますが、それに伴って、重点区域内で最低限守るべき基準、こういうものを景観形成基準という形で設けておりますけれども、これを漁村集落に合致した基準に一部見直すということでございます。
 具体的には、位置、あるいは外観の2点を変更するものでございます。位置におきましては、現行基準で、建築物等を隣地との境界からできるだけ離れて建てなさいとしておりますけれども、今回、漁村集落を編入するという形で、漁村は家屋が密集しているということで、漁村集落を維持するために、この規定を廃止するものでございます。
 もう1点、外観でございますけれども、現在は一律屋根の勾配をつくりなさいという形にしております。したがって陸屋根を禁じているわけですけれども、このたび漁村集落を入れることによって、そういう集落がある地区に限って陸屋根を廃止するという形にさせていただいております。
 この2点を変更するに当たって、平成23年5月から24年8月の間、田後・網代各集落、さらには漁協、関係企業とところに説明に伺っており、関係地元も了解という形になっております。
 2番目のパブリックコメントの実施期間でございますが、3月25日から4月19日の4週間で募集したいと考えておりまして、それを受けまして、必要な手続に入らせていただき、5月には公告をさせていただきたいと考えております。

◎浜田委員長
 では、報告12、第30回全国都市緑化とっとりフェアへの協賛及び200日前イベントの実施につきまして、小西公園自然課全国都市緑化フェア室長の説明を求めます。

●小西公園自然課全国都市緑化フェア室長
 それでは、5ページをお願いします。緑化フェアの取り組みにつきまして、2点報告させていただきます。
 1点目が、とっとりフェアへの大口協賛でありまして、株式会社モリックスジャパン、それから鳥取ガスグループ、エプソンリペア株式会社、株式会社コクヨMVPの4社から、このたびそれぞれ協賛金50万円、あるいは50万円相当の物品の協賛がありました。今後、この協賛金あるいは物品につきましては広報宣伝活動など、有効に活用していきたいと思います。
 もう1点ですけれども、200日前イベントということで、ささやかではありますが、このたび鳥取駅前のフェアの残日計のとの植物コンテナを春用の展示にしたのにあわせて、地元の小学生に手伝ってもらいながら、駅前の花壇の中にスイセンを200株、植えつけを行いました。それから、秋に咲く球根も同時に植えつけております。これから春を迎えるに当たって、華やかな雰囲気で駅前のお客さんをお迎えしたいと思っております。

◎浜田委員長
 では、報告13、平成25年度鳥取県食品衛生監視指導計画(案)に係るパブリックコメントの実施結果につきまして、小畑くらしの安心推進課長の説明を求めます。

●小畑くらしの安心推進課長
 では、資料の6ページをお願いいたします。
 まず、この食品衛生監視指導計画というものは、食品衛生法の規定に基づき作成しているものでございまして、この計画を策定し、確実に実行することによりまして、食品中毒等の健康被害を防止しようとするものでございます。
 具体的には2番の概要に書いておりますが、1つは行政がどのような監視指導を行うか、それから2つ目は、食品の事業者等が自主衛生管理をどのように推進していくか、それから3つ目は、一般消費者の方に対するそういった啓発をどのように進めていくか、大きくこの3つの柱でつくることになっております。
 このたび25年度の案を作成いたしまして、この案につきましては、めくっていただきまして、8、9ページにその概要をつけておりますが、広く県民の意見をいただくために、パブリックコメントを実施しました。
 その結果、12名の方から23件の御意見をいただきました。その概要につきましては、下に書いておりますが、特徴的なことだけを御紹介させていただきます。
 行政が行うべきことということで、去年は、この6ページの上から3つ目の囲いに書いてありますが、東京のほうで食品アレルギーにより小学生の方が亡くなるという事件が起きました。それから7ページの上から2つ目の囲いに書いてあるのですが、これは鳥取県内でございますが、鳥取県内の給食施設などで、ビニールや木片、金属が混入するという事件が結構頻繁に発生しました。こういったこともございまして、県民の方からも給食に対する不安という御意見をいただいております。これらにつきましては、どちらにいたしましても、アレルギー物質の検査はこれまでどおり十分やっていこうと思っておりますし、また、異物混入対策につきましては、県としても非常に危機感を持っておりまして、こちらのほうは25年度の重点的な監視指導に加えるように考えております。
 自主衛生管理の推進につきましては、7ページの3つ目の囲いに書いてありますが、クリーン・パス制度というものをどんどん普及するようにと御意見をいただいております。こちらのほうにつきましても、県といたしましては、今、業種の拡大等を考えておりまして、この推進に努めていきたいと思っております。
 このような御意見をいただいておりますが、いずれも今の計画に織り込み済み、あるいはこれを反映させていきたいと考えております。
 今後の予定でございますが、3月21日に鳥取県食の安全推進会議、こちらは有識者の方や生産者の方、流通関係、あるいは消費者の方々に委員になっていただいておりまして、こういった計画なり施策について御意見をいただいておりますが、こちらのほうに報告した上で、また意見をいただき、最終的には今月末までに計画を作成し、公表することとしております。

◎浜田委員長
 では、報告14、鳥取県高齢者居住安定確保計画(案)に係るパブリックコメントの実施、それから報告15、鳥取県住宅供給公社再生計画の見直しについて、報告16、一定額以上の工事または製造の請負契約の報告について、宮脇住宅政策課長の説明を求めます。

●宮脇住宅政策課長
 10ページをお願いいたします。一昨年10月に施行されました高齢者の居住の安定確保に関する法律、通称で高齢者住まい法と呼ばれておりますけれども、これに基づきます本県の高齢者居住安定確保計画(案)につきまして、以下のとおりパブリックコメントを実施しますので、概要について報告いたします。
 計画の概要ですが、本県の高齢化の状況やこのたびの高齢者住まい法の改正に伴い、新たにサービスつき高齢者向け住宅というものが創設されまして、それらの登録制度等を踏まえて、高齢者の住まいについてハード、ソフト両面から一体的に捉えて、さまざまな課題に対して総合的かつ計画的に施策展開するために策定するものでございます。
 計画の位置づけですが、根拠法令は先ほど申しました高齢者住まい法でございまして、国交省と厚労省の共管、県では当課と長寿社会課の共管となります。関連計画と申しますか、上位計画とも言うべきものですけれども、本課が所管しております住生活基本計画及び長寿社会課が所管しております高齢者の元気と福祉のプラン、いずれも昨年の3月の策定でございまして、常任委員会でも報告させていただいたものですが、居住安定確保計画は、この2つの計画のうち高齢者の住まいに関する記述を取りまとめたものでございます。
 計画の期間は本年度から5カ年。住まいの供給目標量を定めておりまして、表には計画の抜粋を掲げております。上の特別養護老人ホームから3行目までが、長寿社会課の元気と福祉プランで定められた目標量でございまして、この計画で独自に定めようとしておりますのが、今回の高齢者住まい法の改正の趣旨でもございます、サービスつき高齢者向け住宅の供給目標量等でございます。サービスつき高齢者向け住宅は、1,400戸を平成26年度の目標量としております。
 具体的な施策の展開ですが、こちらも抜粋ですが、大きく4つに大別しておりまして、1点目の多様な高齢者向けの住宅の供給、2点目の入居・住みかえ支援体制の整備充実、飛びまして、4点目の地域における支援体制の構築の3つにつきましては、先ほど申しました住生活基本計画と長寿社会課の元気プランのほうで定めているものを抜粋したものでございます。今回の計画におきましては、独自に3点目の丸、高齢者の住まい・サービスの質の確保を重点的に計画しております。サービスつき高齢者向け住宅の質を確保するために、法定基準のほかに本県独自に居室や共用部分の面積等につきまして、基準を設けることとしておりますし、登録事業者に対して定期的に状況報告等を求める計画としております。
 意見の募集期間は4月24日まででございまして、今後の予定といたしましては、4月に市町村及び地域住宅協議会に意見照会を行いまして、5月にはこの常任委員会でパブリックコメントの結果を報告、6月に計画の策定という運びにしたいと考えております。
 11ページにパブコメ広報用のチラシと、12ページに計画の概要版を添付しておりますので、御確認ください。
 続きまして、13ページをお願いいたします。鳥取県住宅供給公社再生計画の見直しについてでございます。
 鳥取県住宅供給公社の経営状況につきましては、昨年の2月、この常任委員会でも報告させていただいたところでございますが、現在、公社は平成20年度に策定いたしました再生計画に基づきまして、業務体制の合理化ですとか分譲宅地の販売促進に取り組んでおります。宅地分譲等、ほぼ計画どおり進んでおるのですが、計画の想定を超えます宅地販売価格の下落や評価損等、保有資産の目減りなどによりまして、思うように経営改善がはかどっておりません。昨年報告させていただいて以降、1年間、今年度の宅地の販売状況等も踏まえまして詳細に点検いたしました結果、今後も宅地販売価格の下落が続く、あるいは評価損による保有資産の目減りが続けば、当然ですけれども、いま以上に厳しい経営状況となる可能性が高いという状況が明らかになりつつあります。
 一方で、昨年、崎津住宅団地がメガソーラー発電所の建設用地として選定されまして、20年間の土地賃貸借契約を締結したこと、あるいは県営住宅の管理業務を受託したりしているわけですけれども、これらは再生計画の中には見込んでおりませんで、こういった好材料につきましてもしっかりと検討を加えて、これら全般の状況を踏まえ、一方でさらなる経営努力と県の貸付金の償還方法等の見直しも含めて検討し、安定的な運営を目指して、2次計画とも言うべき見直し案を取りまとめましたので、説明させていただきます。
 1の再生計画に基づく検証ですが、これにつきましては、昨年御報告させていただいた内容に本年度の状況を加えたものです。
 (1)の分譲宅地の販売促進ですけれども、22、23と目標としておりました20区画を上回る販売実績を残しておりますが、ただ、今年度は若干苦戦しております。
 そのほかに、経常経費の削減等は引き続き取り組んでおります。
 肝心の経常収支、経営状況でございますけれども、左側の分譲事業収入では22、23と計画を上回る実績で収入は見込みより多くなっております。今年度はまだ見込みでございますけれども、若干下回る予定でございまして、一方で分譲事業収入はふえているのですが、経常利益が右の欄で、逆に決算では損失がふえております。この分譲事業で収益が出ているにもかかわらず、経常利益が改善しないという理由ですけれども、課題のところに書いておりますし、計画を先ほど申しましたが、計画の想定を上回ります地価の下落と分譲事業の収益性が著しく低下していること、あるいは結果として多く販売しても原価を差し引きますと、わずかな収益が得られない薄利多売の状況が続いております。一方で未販、まだ売れてない宅地につきましては評価損を毎年計上しておりまして、今年度は見込み額ですが、4,900万円を計上する見込みでございます。
 めくっていただきまして、これまで申しましたような状況が続いておりますので、内部留保しておりました利益剰余金を徐々に食い潰している状況でございます。公社が今、直ちに経営破綻に陥るというものではないですけれども、今さらに経営改善に取り組まなければ、いよいよ厳しい状態に陥る可能性が高いということで、今回の見直しを行うと。方向性ですけれども、もとの再生計画では十分に見込まれていなかった評価損などのマイナス要素を確実に見込んだ上で、安定的な経営を目指すと。2点目が、県が経営安定化資金22億円を貸し付けしているのですけれども、これを確実に返済していただく。より一層の経営努力なり、そのほか県営住宅や高齢者向け住宅のそういう住宅政策と連携して、事業に取り組むといったことを目標として検討いたしました。
 具体的には(1)以下に示しておりますけれども、これまでどおり定借権設定等によります宅地販売の強化なり、あるいは(2)、(3)に掲げておりますとおり、保有資産にかかる経費の削減あるいは引き続き人件費の抑制など、合理化にも取り組んでまいります。そのほか、公営住宅の管理業務についても引き続き受託させていただいて、5番目ですが、こちらが新しいのですけれども、ソーラーパークの土地賃貸借契約は、賃料が年間当たり1,000万円見込まれるのですけれども、これを収入として見込む。
 続けて3点目、こちらがポイントですけれども、県貸付金の取り扱い方針、昨年のこの常任委員会でもとりあえずこういう見直しを行いますので、1年間とりあえずその返済を猶予するように御説明させていただいたところですが、これにつきましては、県が現在貸し付けしております経営安定化資金22億3,700万円の償還期間を、メガソーラーのこともございますので、20年間に延長させていただいて、償還も現在の年当たり2億円を1億円に減額、あわせて無利息とさせていただきたいと。加えて、崎津住宅団地の土地購入にかかる県の貸付金17億円ですけれども、これについては太陽光発電所用地として契約締結しましたので、償還期限を契約期間である44年度までの20年間に延長させていただくという方針とさせていただきたいと。これらの見直しによりまして、今後20年間は経営が安定する見込みでございます。
 30年度には単年度の経常収支が黒字化が見込まれますし、順調にいきますと42年度までには分譲宅地を完売する見込みでございます。加えて、44年度に経営安定化資金を完済するという見込みでございます。
 公社といたしましては、今後も持続可能な経営を目指しまして安定化に向けてさらなる努力をいたしますし、県といたしましても、設置者といたしまして引き続き指導、監督に努めたいと思います。御理解いただきますように、よろしくお願いいたします。
 続けて、15ページをお願いいたします。一定額以上の工事の請け負い契約について報告いたします。
 上の段が新規分でございまして、県営住宅永江団地の住戸改善工事を25年3月6日に契約締結いたしましたので、報告いたします。
 下段ですが、変更でございまして、末恒第一団地の住戸改善工事につきまして250万円余の増額に変更いたしております。これは着工後に主に外壁などが、想定以上に劣化していることが判明したことに伴うものでございます。

◎浜田委員長
 それでは、報告17、岩美町内における廃棄物の不適正処理について、平井東部総合事務所生活環境局局長の説明を求めます。

●平井東部総合事務所生活環境局局長
 では、16ページをお願いいたします。岩美町地内における廃棄物の不適正処理について、御報告いたします。
 昨年の9月に、岩美町浦富地内における産業廃棄物の不適正処理に関する情報提供がございました。10月に立入調査を実施したところでありますが、そのときスレート板等の埋め立て、無届け場所での木くずの野積み等を発見いたしております。現在この件につきまして、いろいろ解明を急いでいるところでありますが、確認できました廃棄物の不適正処理に関し行政処分を行うため、処分予定者に対しまして今月6日に弁明通知書を手渡したところであります。
 処分予定者でありますが、岩美町の吾妻商事有限会社であります。
 行政処分を行うとする理由でありますが、当該会社は届け出された保管場所以外の場所に他社から処分委託を受けた産業廃棄物を保管いたしておりました。それにもかかわらず、変更届を提出しておりません。変更届の義務違反ということが理由であります。
 行政処分の内容でありますけれども、現在、弁明の機会の付与をいたしておりまして、この弁明書の提出期限が今週の3月21日で、予定しております内容はそこに記載のとおりでありますが、廃棄物処理施設の一定期間の使用停止及び廃棄物処理業の一定期間の全部停止ということを今、想定しております。いずれも、既に受け入れている廃棄物を処理する場合を除くというふうに考えております。
 主な経過のところにも書いておりますように、10月3日に現地で立入調査をいたしまして木くずの野積み等を確認して、直ちに県警に通報いたしております。今後も、県警と連絡を取りながら真相解明に当たりたいと思っております。

◎浜田委員長
 以上で、生活環境部の報告を終わります。
 質疑のある方、どうぞ挙手をなさってください。

○山口委員
 1ページですけれども、これはどういう経過を経て、いつごろ対応が決定するのか。

●白石環境立県推進課長
 この3月21日にまず知事意見を出して、東部広域がそれに対していつごろその回答を出されてくるのかにもよるのですけれども、恐らく急いで出してこられると思います。4月の上旬から中旬ぐらいには、県が出した意見に対して評価書を補正して出してこられるのではないかと思います。県のほうは、それを受けまして一月以内に、これでいいとするのか、それとも再度また意見があると言って返すのかによりますけれども、中身次第でその辺が変わってきますので、いつということは申し上げることはできませんけれども、そういう手順を踏んでいくところでございます。

○山口委員
 そういう中で訴訟が起こっているわけでしょう。それとの関係はどういう形になるのか。

●白石環境立県推進課長
 訴訟のほうですけれども、一番直近でいきますと3月15日に裁判があり、次回が5月15日の予定だそうでございますが、まだこの段階では判決は出ないと聞いております。

○山口委員
 判決が出ないと対応ができない、前進できないのか。

●白石環境立県推進課長
 環境影響評価の手続自体は判決にかかわらず、きちんと県の意見に対して環境保全上の観点の意見を出しますので、それに応えていただければ、それを県が確認すれば次の手続に進めるということでございます。

○山口委員
 河原町ですけれども、非常に複雑になっているわけです。工業団地の問題もあって、釜口なり前の国英の一帯が大反対しているわけです。地元の反対などを押し切っても、その手続が完了すれば訴訟に関係なく、東部広域がやるというのですか。当事者でないからちょっとわからないけれども。

●白石環境立県推進課長
 環境影響評価の手続を持っている立場からいたしますと、これで一応確認を出しますと、手続は前に進むわけです。ただ、そこで今後は保安林の解除の手続なり、都市計画決定の手続、農振除外、あと廃棄物処理施設設置の届け出など、もろもろの手続が出てまいります。このあたりは事業者の方がなさることですが、ただ、そのときに住民の合意なり、いろいろな法令上の許可見込みを勘案して、それぞれの手続が進められますので、そこにつきましては、私のほうでは何とも申し上げられないところでございます。

○山口委員
 鳥取市が焦っているということですけれども、現在、処理しているところはもう本当に耐用年数が来ていると。そのタイムリミットですけれども、どういう考えですればいいのか。当事者ではないからわからないと思いますけれども。

●白石環境立県推進課長
 一応、県のほうに出されています評価書等を見ますと、工事期間が大体4年ぐらいかかるのかなと見ております。ただ、それは短縮できるかもわかりませんが、一応、評価書の中で出してきておられる期間は大体4年ぐらいを見込んでおられます。今、神谷の清掃工場の地元が稼働を認めておられますのが29年3月ということですので、そこから逆算して急いで手続をされるのではないだろうかという想像はできるところでございます。

◎浜田委員長
 よろしいですか。
 ほかにはいかがでしょうか。

○市谷委員
 この東部広域の問題について、私も意見を出させていただきましたけれども、まず1つ、住民への説明や理解、納得という点が知事意見としても出されているわけです。先ほど山口委員が言われたように裁判が起きていたり、住民の皆さんが納得していない状況があるのは事実で、確かに直接、環境のこととは関係ないかもしれませんけれども、少なくとも住民の理解や納得ということを知事が条件として掲げているのであれば、そういうことも大事な要素だと思いますので、そこをまず徹底していただきたいと思います。
 もう1つ、この処理方式が決定していないのですけれども、夏ごろには決まるような予定で考えておられて、もう目前にそれがあるのに今決められないからということを言われるのですが、私は、では、夏を待って決まってからでもいいではないかと思うのです。だけれども、向こうは今決めると業者が指定されてしまうので、そんなことはできないと言われるのですが、そんなことを言い出したら、もうこの環境影響評価なんてなかなかできないわけで、やはり夏に決まるというのであれば、決まってから、それに基づいて環境影響評価されるということで追及していただきたいと思います。
 3つ目に、工業団地の関係ですけれども、これは何かは見ていませんで、竹内市長から意見が来ているということですが、その鳥取市と情報共有して環境影響の低減を図るというのは当たり前のことで、それよりもどういう工業団地にするのかをきちんと決めてもらって、それに基づいて環境影響しないと意味がないわけです。ですから、これについても鳥取市がどういう工業団地を整備するのか決めていただいて、それに基づいての環境影響評価をしていただくことも追及していただきたいと思いますけれども、どうでしょうか。

●白石環境立県推進課長
 3点ございまして、最初の住民説明ですね。裁判も起きているのに、納得されないとできないではないかということですけれども、当然そうだと思いますので、前回も書かせていただきましたが、今回も同じようにこの点については、しっかり意見を出していきたいと思います。
 2番目でございますが、処理方式が決まってからやってはどうかということもございました。確かに、おっしゃるとおり処理方式を決めてやるのが一番いいのですけれども、こちらのほうの2番にも書きましたが、一応現段階で一番影響が高いところでやっておられるということもあります。それとまだ、これで手続が終わるわけではなくて一応きちんと出たら、その予測評価結果の比較あるいは検証をきちんとやっていただくことも書かせていただきます。次に、環境評価書の一環として書いたのは、これで終わりではない、宿題としてあくまでも残りますよという意識を持っていただくために載せますので、このあたりで担保していきたいと思っています。
 3番目の工業団地の件ですけれども、これも市のほうで27年度分譲予定というところまでは決めておられるのですが、その先のところの詳しい情報はまだ入っておりません。ただ、鳥取市長からもきちんとその辺のことを配慮できるようにやっていくということですので、そのあたりを一応担保としまして、両方の影響を考えてやっていただくように求めていきたいと思います。

○市谷委員
 それで今言われたことの方向で努力は当然していただくのですけれども、ただ、処理方式が決まった後も評価をということで担保と言われたのですが、それは決まらないと、なかなか実際の評価というのはできないと思います。それから、工業団地についても同じことですけれども、それは配慮すると口でいくらでも言われると思うのですが、実際の姿形がはっきりしていないのに、どういうふうに環境への影響を低減するのかも出てこないと思うのですよ。特に生物の関係でも工業団地との関係で相当影響を受けるものもありますので、やっぱりここは、どういうものを東部広域が出してこられるかにもよるのですけれども、きちんとしたものになるように、手を緩めずに環境が保全されるという方向での追及は、引き続きしていただきたいと思います。まだ東部広域からの見解が出てきていませんので、本当に担保できるものなのかどうかも確かめてみないといけないと思いますけれども、要望しておきたいと思います。

◎浜田委員長
 ほかには。

○市谷委員
 ほかもいいですか。

◎浜田委員長
 どうぞ。

○市谷委員
 では、2ページの湖山池についてですけれども、(3)のモニタリング委員会からの提案事項で、(4)の湖山池から千代川経由して海につながる流出河川の整備についても、先ほどそれも含めて検討されるとおっしゃったことは、それはそれでいいのでしょうが、私もこういう方向で検討できるのであれば、海や川の潮流を生かしながら汽水湖に戻すことが本来できると思いますが、そのあたりも確認させていただきたいと思います。
 あと3ページのPCBの廃棄物の無害化について、これは他県でも事例があるということですけれども、本当に焼却で無害化できるのだろうかと心配な感じがいたしました。本当に燃やして大丈夫なのかどうか説明していただきたいのと、燃えた燃えかすはどういうふうに処分されるのか、安全に処分することにならないといけないと思うのですけれども、その点、確認させてください。
 10ページの高齢者の住宅について、いろいろ高齢者の方々が安心して住める住宅を計画的に整備するということですけれども、鳥取県あんしん賃貸支援事業やサービスつき高齢者向け住宅の確保は書かれているのですが、要は高齢者の皆さん、少ない年金の中で生活していかなければいけないので、やっぱり家賃の問題がすごく大きいと思うのです。今までの施策ではサービスつきの高齢者住宅といっても、なかなか負担も重たいですし、賃貸支援といっても実際の家賃補助の部分は非常に不十分だと思うのです。ですから、その家賃が安くなるということでの手だてがきちんととられるのかなと、そこがよく見えないのですけれども、その点はどういうふうに対応されるのかを教えていただきたいと思います。

●中山生活環境部長
 湖山池につきましては、広田課長が席を外しましたので、私のほうから。
 モニタリング委員会から提案が4つありまして、いろいろ何か達成度の難易度が、段階があるんだろうと思います。広田課長が申し上げましたように1、2はすぐさま準備できますけれども、とりわけ4はさまざまな検討が要るだろうと思うのです。当然つけかえをしたときには、治水の問題などいろいろなことを考えながらそのときに決めておりますので、治水面なり、あるいは利水の話等を総合的に考え、少し時間が欲しいという気持ちはあります。ただ、気持ちとしましては、やはりいろいろな形でハード面が整備できれば、それにこしたことはありませんので、可能性は全く除去することなく、モニタリング委員会の提言をきちんと受けとめながら、県土整備セクションとも歩調をとって検討させていただきたいと思っております。

◎浜田委員長
 3ページのPCBですが、森本課長お願いします。

●森本循環型社会推進課長
 今回のPCBであるがゆえに本当に安全なのかというところが問題であります。一般的には
700度以上であれば、そのPCBは空気と十分混合した状態で燃焼反応した場合はほとんど完全に分離されることが言われております。実際問題、700度した場合にPCB分解率は99.999%というのが話のベースとしてあります。そこのところを安全側に立って、今回は850度以上で燃焼ガス滞留時間を2秒以上やるということで、ほかの地区でもやっているわけであります。
 その結果、専門家も立ち会って実験しているのですけれども、測定ポイントはいろいろあるのです。大きなところはまず排ガスの煙突のところですね。PCBとダイオキシンの濃度があるわけです。そこのところでPCBが0.1という基準を持っているのですけれども、それに対して排煙突ガスの中のPCBは1日目が0.0001秒でした。2日目も0.00011、そういったデータは一応得られています。加えてダイオキシンですけれども、基準値1のところが1日目は0.026、2日目は0.020ということで基準値を大幅に下回るということが、専門家会議の中で言われています。このことは境港市議会のほうでも説明されています。
 燃え殻につきましては、そのPCBの濃度が0.003という基準ですけれども、試験では大体
0.0005以下であったということであり、こういった通常の燃え殻ですから、三光は県外の処分場で処理されるという計画であります。

◎浜田委員長
 それでは、10ページの高齢者住宅ですが、宮脇課長お願いします。

●宮脇住宅政策課長
 所得が少ない高齢者世帯の住まいの確保をどうするのかといった趣旨かと思いますけれども、そういう問題があることは認識しております。国においても、国民年金で入れるようなケアつきの住宅も必要だという認識はありますが、生活保護の中の住宅扶助費との調整なり、家賃補助を全てくまなく配付というのは非常に財政負担を招くという話もあります。どちらにしてもケアが必要な高齢者がふえていくことが想定されますので、そういった世帯向けの、低所得者層向けのサービスつき住宅が民間で提供できないかということも、当県で検討しておりますけれども、引き続き検討させていただいて、一方であんしん賃貸などできることから、とりあえずやらせていただくということで、もう少し国の議論が熟すのを待たせていただきたいと思います。

○市谷委員
 湖山池の件について、千代川経由の流入については、確かに今までもこういう話があっては消えですけれども、なかなか今ある水門だけでは塩分濃度の調整が大変かなという感じがしますので、千代川経由の分も検討は除外しないということですので、ぜひ検討もしていただきたいと思います。
 PCBの無害化ですけれども、今、数値的なお話を聞かせていただいて、それで判断していくしかないのかもしれませんが、ただ、なかなかすっきりする話ではないなと思いながら、数字はそういうことだということで認識させていただきます。
 高齢者の住宅については、ぜひ家賃などの軽減を図る方向を引き続き検討していただきたいと考えます。
 それで、最後に岩美町の廃棄物の不適正処理の報告ですが、吾妻商事が依頼を受けて、本来処分すべきところではないところに保管したままにしていたという話ですけれども、この吾妻商事はどこから依頼を受けて、どこに保管していたのかを教えていただきたいです。

●平井東部総合事務所生活環境局局長
 これは県外の業者であります。大阪の業者から、県外での解体工事で出たものを下請で入っていて、それをそのままこちらに持ってきて無届けで保管していたものであります。

○市谷委員
 この保管というか、捨てていたわけですけれども、岩美町の浦富地内というのはどこですか。

●平井東部総合事務所生活環境局局長
 吾妻商事の会社の敷地内です。

○市谷委員
 だから、この吾妻商事がきちんと処理しないで自分の土地の中に置いていたというか、結局、捨てていたということになるのですけれども、9月に情報があって、きょう報告があるまでに物すごく時間がかかっていると思うのですが、それは何かわからなかったということですか。自分で捨てていたことが特定できなかったのですか。

●平井東部総合事務所生活環境局局長
 経過にも書いていますように、いろいろ報告徴収を求めたりしていたところであります。

○市谷委員
 それで、いろいろな事実関係の確認というのは当然あるかとは思いますけれども、結局この産業廃棄物が捨てられていた土地の周辺の方たちは何も知らされないで、今日まで来たということになるのです。私たちもこういう報告をきょう聞いたということで、どれだけ捨てられた廃棄物が環境に影響するのかわかりませんが、住民の人たちは今ごろ聞いてびっくりされるのではないかなと思いますけれども、住民の方たちへの周知などは、どういうふうにされるのでしょうか。

●平井東部総合事務所生活環境局局長
 今回、処分しようとしておりますが、そこに書いてありますように木くず等がほとんどでありますので、それについて県から地元の方々に特段の御説明などは今、考えておりません。

○市谷委員
 そうすると、これはあまり環境には悪影響は与えないということですか。

●平井東部総合事務所生活環境局局長
 基本的には、そういうふうに考えております。

○市谷委員
 今後のことについて、警察とも連携しながら真相究明を急いでいると書いてありますけれども、何を究明されるのですか。

●平井東部総合事務所生活環境局局長
 そこにも書いておりますように、ほかのスレート板等についてはまだ事実関係を確認できていません。今回、御報告させていただいたのは木くず等の無届けで保管場所でないところに置いていたというものについてですので、それ以外の部分についてまだ県警とも連携しながら解明していきたいと思っております。

○市谷委員
 そうしますと、この吾妻商事が持っている土地の中に捨てられているものというのは、木くずだけではなくてスレート板もあるし、まだほかにも何か捨てられているということではないでしょうか。

●平井東部総合事務所生活環境局局長
 スレート板について今確認を急いでいるところです。

○市谷委員
 それで木くずについては想像すれば、確かに環境に大きな負荷がかかるものではないかもしれませんけれども、スレート板など今後いろいろなものがもしかしたら出てくるかもしれませんが、その際には何々が出てきたのか、どれだけの量なのかは、住民の皆さんに説明すべきだというふうに思うのですけれども、その点についてはどうでしょうか。

●平井東部総合事務所生活環境局局長
 今ここで御報告させていただいていますとおり、真相解明を急いでいますので、そういうものについては、また御報告したいと思います。

◎浜田委員長
 よろしいですか。

○市谷委員
 はい。

○森委員
 10ページをお願いします。私はこの高齢者住まい法について詳しくないのですけれども、今回、サービスつき高齢者向け住宅を、この旧制度を含んで300戸から1,400戸にふやすのだという目標で書かれています。今の高専賃という制度とどういうふうに違うのかをお聞きしたいです。今回この法律によって1,400戸供給するのだというところについては、民間がされることについての話だと思うのですけれども、この計画はこれの何を担保するのでしょうか。この計画の意味するところを、もう1回説明をお願いしたいのですけれども。

●宮脇住宅政策課長
 高専賃などというお話がございましたが、この高齢者住まい法の改正に伴いまして、高齢者専用賃貸住宅なり、高齢者向け優良賃貸住宅、高齢者円滑入居、高円賃、高専賃、高優賃などという呼び方をされていたものにつきましては、一定の基準はございますけれども、全てサービスつき高齢者向け住宅に移行できるシステムになっております。加えて、新設される場合も基準に合えば認められるという話で、新たなサービスつき高齢者向け、サつき住宅と言っているのですけれども、サつき住宅の新設、改造については国から直接、補助金がいただけるという制度もございます。
 目標量の1,400戸といいますのは、正直言いますと国が一定の目安、算式を示しておりまして、平成26年度時点の65歳以上の要介護、要支援者の推計から引き算していき、特に住宅の確保について配慮が必要な高齢の世帯を算出したら、大体この数字になったものでございます。ちなみに23年度は約300戸で、大半が先ほど森委員もおっしゃった旧制度から移行したものでございます。
 それでサつき住宅の供給というのは全国的に急増しておりまして、当県でも非常にふえており、今年度末の見込みでもう1,000戸を超える勢いになっています。26年度を待たずに多分
1,400戸は供給されるのではないかと思っておりまして、この計画が何を担保しているのかというお話だったのですが、主の目的は具体的な施策の展開で説明させていただくつもりでしたけれども、サつき住宅の基準が割とやわらかい基準になっていまして、住宅の質を守るために県が法定基準のほかに独自に設定することができます。そういう基準を設定していることなり、あと数の供給についても一応、県としては1,400戸ですが、御指摘のとおり民間がすることですので、これを著しく超えても特に締め出すという手だてもないし、足りなければ、それでどうするのだというものでもないという状況で、とにかく国が全国的に80万戸なり、そういう非常に高い目標を掲げている中で各県、頑張ってください、そういうアドバイスしてくださいという努力目標の数値と思っていただければいいのではと思います。

○森委員
 私が危惧するのは、いわゆるサつき住宅という話でしたけれども、このサつき住宅ということで県がお墨つきをつけて、それによって高齢者が安心して入っても、実際にはサービスがついているはずがなかったり、そういう問題が後でいろいろ出てくる可能性のあるようなものではないのかという感じがしているのです。高専賃でも、いわゆるサービスはこういうふうにありますよなどといっても、実際に入ってみると、そうでもなかったり、そういう話がいっぱいあるとは聞いているのですけれども、このサービスについて本県独自の基準を設定し、今後定期的に管理状況の報告を求めるということですが、現地に入って実際のサービスがどうかなど、そんなところまで権限があるものですか。そのあたりも教えてください。

●宮脇住宅政策課長
 今、森委員がお尋ねのあたりは老人福祉法や介護保険法の世界に踏み込んだお話かと思います。そちらは、県の長寿社会課なり福祉保健部局が現地の市町村と一緒になって何らかの指導などをする形になるかと思います。生活環境部住宅政策課としては、そういう連携をしながら、とりあえずここに書いております基準というのは、どちらかというとハード面のほうが軸でございまして、委員御指摘のサービスにつきましても基本は入居者の選択メニューですので、何らかのサービスがつけばサつきと名乗れるものです。あくまで、自立可能な高齢者の方から一定のケアが必要な方までいろいろな方が入られるのでしょうけれども、こうだというルールは特にあるようでないです。(発言する者あり)

○砂場副委員長
 まず関連して、1つは計画期間が平成24年度からおおむね5カ年で目標値の設定が平成26年。平成24年はもう終わるし、それから仮に24年からやるとしても28年が終了時なのに、この計画はどうなっているのか。

●宮脇住宅政策課長
 御指摘のとおりで26年目標から申し上げますと、実は今年度中に策定したかったのですけれども、作業が滞ってしまいまして、上位計画である住生活基本計画と長寿社会課の元気プラン、これを踏まえて昨年度末にでき上がった医療計画を踏まえて策定したことなり、供給目標量はもう既に26年度目標ということで長寿社会の元気プランにもう1戸単位で掲載されている数字なものですから、とりあえず26年でそろえたところでございます。これは5年を待たずに見直すことになろうかと思います。結果的に24年、25年またがってしまいますけれども、24年の供給量も踏まえたものということで、書きぶりとしては24年度から5カ年ということで早目に4年間で見直すと理解していただけたらと思います。

○砂場副委員長
 もう少し計画的にやられたほうがいいと思います。
 もう1つは、サービスつき高齢者住宅、この高齢者住まい法ができたときに、国交省に話を聞きに行って一番心配しているのは、今までのような有料老人ホームとも違って、基本的には補助制度ではなくて税金の優遇や融資の支援という形で、民間活力をたくさん導入したいというわけですね。それで横浜などのモデルケースを見に行くと、1戸当たりの家賃が物すごく高くて12万円や15万円するものばかり。これで大丈夫かといったら、要するに会社員で厚生年金をもらっている人を対象にしていますと、国交省の担当課は僕に説明したわけです。そうすると、鳥取の中で1戸当たり12万円や15万円の家賃のところに、本当にそれだけ多くの人が入れるんだろうかという疑問をずっと持っていたのです。だから、先に元気と福祉のプランが出てきたから、こっちでいくのかなと思って安心してたんだけれども、今回、1,400戸も出てきて、まず1つは補助制度ではなくて、先ほど言ったように融資制度や税金の対策で誘導するようなスキームなのに、果たして1,000戸を超えるものができるのかというのが1点目の質問。
 2点目は、先進地で先にやっているサービスはグレードが高いのですけれども、果たして鳥取の皆さんで入居できるような人がそれだけの数いるのかというのを心配するのです。今度の
1,400戸というのは、大まかな目標ということだったので大丈夫かどうか心配するのですけれども、そこら辺はどういうふうに考えておられますか。

●宮脇住宅政策課長
 先ほどちらっと触れましたけれども、今年度末でもう既に1,000戸の登録を超えていまして、入居の状況をざっと調べましたところ、砂場委員御指摘の高い家賃のタイプと安い家賃のタイプはほぼ100%埋まっています。中途半端といったら変ですけれども、真ん中あたりがちょっと空きがあるかなという状況で、非常に人気は高いのが現状です。それと補助制度がないというお話だったのですが、県の補助はございませんが、時限的な制度ですけれども、今ですと戸当たり100万円の国の直接の補助がございます。優遇税制もございますし、もう1つ加えさせていただきますと、確かに委員御指摘のようにサービスつきで家賃も含めて高いものですと、20万円を超える住宅もございます。ただ、今、認定している住宅の中には家賃が非常に低額で10万円前後のものも出てきております。ですから、その両極端が埋まっている状況と実態を踏まえつつ、緩やかに誘導できればと考えている状況です。

○砂場副委員長
 実態調査を1回きちんとやってほしいと思う。横浜など見に行ったところは確かにいいですよ。建物もいいし、サービスもしっかりしているのだけれども、非常に皆、高かったのですね。そのときに話したら、今みたいな安いのもそのうち出てきますが、サービスや質はそこまで保てませんよという話になって、先ほどもちょっと話に出たのですが、この制度自身が建物そのものは国交省の管轄だけれども、その中身のサービスについては厚生労働省の管轄でやりましょうみたいなところで、一元的に制度を管理することもできないところもある。やはり1つはきっちり連携をとって、きちっとした調査を1回やってみたほうがいいと思います。そうしないと、いろいろなところで問題が出ているので。いかがでしょうか。

●中山生活環境部長
 砂場副委員長の御指摘は、私どもがいつも陥りがちの縦割りの世界だと思っております。せっかく高齢者の福祉という一つの大きな目的のところで、福祉部局と生活環境の住宅部局が手をとり合わすとしても、やはり実際のところは福祉のほうが一日の長もあろうかと思いますので、やり方を相談しながら実態がどうなっているのか、サービスの質なども含めて相談させていただけませんでしょうか。

○砂場副委員長
 では、よろしくお願い申し上げます。
 それで、もう1点は可燃物処理場について、東部広域と先生方とのやりとりを聞いていると、先生たちの質問で非常にもっともな説得力があるなと思うんだけれども、それに対する東部の回答というのがなかなかかみ合っていないと思うのです。例えば2の1の焼却方式については、先生方から、「どうやって燃やすか方法もわからなかったら、評価できないではないですか」と当たり前の指摘をされたら、東部広域の回答というのは、「業者の選定をしなければならないから今の段階では決めることはできません」と。では、業者の選定して決めればいいと僕は思うわけですよ。そういう形で問題に対して真摯に答えてないのが1つ心配だったのと、もう1つは騒音が超えていましたよね。そうしたら、次の報告が来たときには、済みません間違いでしたと簡単に直ってくるわけですよ。「試算して大丈夫でした」、「いや、この数字だと環境アセスの数字をオーバーしてします」と言ったら、「済みませんでした」と、次に直してきた。一体どんな計算をしているのかと、ほかの数値も何か心配になってくるわけですよね。物すごくミスが多いですよね。単位が間違っているのもあったし、それから生物環境だったらレッドデータなんていうのは前のデータでしたよね。
 だから、それは意見書を出させてもらって、そこら辺はきっちり詰めなければいけないと思うのですけれども、今回、知事意見でこれから再評価書が出てきますが、それに対してまた同じことを繰り返すのですか。皆さん納得できるまでは、知事意見も繰り返しになるのですか。

●白石環境立県推進課長
 今のお答えだけで言いますと、きちんと答えていただけなければ、確認できるまではやるというのが鳥取県方式です。少し戻りまして、真摯に答えていないという御質問につきましては、例えば方式につきましては2の一番頭にありますけれども、なぜ方式決定前に進めるのかという理由もきちっと今回、書いていいただくように指摘いたしますし、間違いが多いことにつきましても6番に書いてございますが、最新の情報あるいは間違いのないようにと、わかりやすくということで出させていただきますので、行政のほうも十分にチェックしていきたいと思っております。

○砂場副委員長
 処理方式の問題というのは方法書から準備書からずっと同じことを繰り返してて、結局この答えではだめというやりとりが繰り返されると思っているのです。ですから、そういう意味では今回、補正書が出てきても、委員の先生たちと一緒にきちんと確認して、周辺住民、市民、県民が納得できてきたというまでは、真剣に議論し続けていただきたいと。形式的に、「はい、許可」という形にならないように努力していただければと思います。これは、要望です。

◎浜田委員長
 要望でよろしいですね。(発言する者あり)
 ほかにはどうでしょうか。

○市谷委員
 砂場委員が前に言われたサービスつき高齢者住宅について、私は1回調べたことがあるのですけれども、家賃は10万かもしれないが、サービスを受けるとプラスされていくというのがあって、実態は報告にある家賃ではないのです。それも住宅によって、やり方や集金の仕方も違うので、ぜひ私も調査していただきたいと思います。

◎浜田委員長
 要望でよろしいですね。

○市谷委員
 はい。

◎浜田委員長
 わかりました。
 ほかにはございませんね。
 生活環境部、その他ございませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、生活環境部は終了させていただきます。御苦労さまでございました。
(執行部退席)
 皆様にお諮り申し上げますが、閉会中の調査事項についてです。
 陳情の研究のための留保と決定したもの、それから本委員会所管にかかわる防災体制及び社会福祉施設、衛生環境施設の整備、病院事業、その他の主要事業につきましては、閉会中もこれを継続調査することとし、その旨、議長に申し出ることに御異議はございませんでしょうか。(「異議なし」と呼ぶ者あり)
 そのようにさせていただきます。
 なお、この議会の委員長報告の作成、内容については、委員長に一任……。

○山口委員
 いやいや、議案に関しては委員長でよいが、調査報告は違う。

◎浜田委員長
 調査報告の分ですね。

○山口委員
 国、県の補助金か、あるいは税の優遇措置によりながら、たび重なる訴訟も含めて問題がある福祉法人がある中で、今回またさらに2件に及ぶ不祥事が生じていると。私どもは監査の充実を求めてきたにもかかわらず、また出ていると。したがって、監査のあり方を徹底的に見直して対応しなければならないという形で委員全体がまとまったので報告しますと、こういう文言を、あなた方は頭がいいですから考えてもらったほうがいいのではないかと思います。

◎浜田委員長
 わかりました。では、整理させていただきます。議案に対しての報告については、オーケーですね。調査活動の報告についての予定は……。

○山口委員
 もういい。

◎浜田委員長
 とりあえずネット中継は終了させていただきます。
 次回の常任委員会は、4月19日午前10時から開催の予定でございますので、このことを御承知ください。
 それでお残りいただきましたのは、調査活動報告の案を皆さんのお手元に配っておりますけれども、これにプラスにして先ほど山口委員から御指摘がありました2件の不祥事について、きちっとその中でうたっていくと。

○砂場副委員長
 案をめくってもらって3ページ目ですけれども、要は一新できてよかったねということですけれども、今日の報告が出て、やっぱりそれではだめだと。再度そこは今、山口委員のおっしゃったことで書き直して、21日の頭につくってもう1回見ていただくようにして、22日に報告という形でさせていただこうかと思いますけれども、どうですか。

◎浜田委員長
 そうですね。

○山口委員
 そういう文言も入れてもらって。

○砂場副委員長
 はい、書き直させてもらいます。

○山口委員
 要点はそういうことだね。

○砂場副委員長
 わかりました。

◎浜田委員長
 おっしゃったとおりの内容をつけ加えさせていただきます。

○森委員
 つけ加えるのはいいと思うのですけれども、今回の2件は、みのり、あるいはあすなろの関係で体制を良くしたがために発覚したということですので、その体制をまだまだ良くせよというのですか。それとも、ほかにも可能性があるので、その体制でたくさん調べろということをいうのかと思うのですが、私は体制を良くしたがために、この2件が見つかっていったと思っていて、まだ可能性はあるから頑張れということでいいのではないかと思うのです。まだ、今以上に体制をよくさせろと要求することなら、もう1回議論をしていかないといけないと思います。

◎浜田委員長
 進化した体制。


○森委員
 公認会計士を最初から連れて行かなければ発見はあり得なかったと思うので。ですから、体制をよくした成果だと思うのですね、この2件は。

○山口委員
 まあ、それはそうだろうと思いますけれども。

○市谷委員
 きょうの話を聞いて、非常に注意監視は足りないと思いましたよ。確かに、こういう体制をとったから見えてきたという面もあると思いますけれども、非常に性善説に立っていて、もう少し警戒心を持ってというか、きちんとした姿勢で臨むという意識は持ってもらわないといけないと思いました。表現は両方ありだとは思いますが。

○山口委員
 だから、そういう意味を含めて、案を進めていただきたい。

◎浜田委員長
 皆様の思いがとてもよくわかりましたので…。

○山口委員
 両方あわせなくてもいいのではないか。補助事業もあるし、優遇税制もあるし。

○砂場副委員長
 今回の問題になるのは、もともとあの話が出たとき、わかっていたところがあるわけで、実はおかしいなと思っていて、今回こういう問題が出てきたことで、やっぱりやらなければいけないという意識改革が少しだけ進んだと。では、この2つはこのままなのかということです。

○森委員
 いや、まだそれぐらい出てくると思いますよ。

○横山委員
 公認会計士を入れるのが望ましいというのがあって、そういう形になって出てきた。

○山口委員
 もともと公認会計士を入れること自体がノーマルな状態ではないから。

◎浜田委員長
 本当はね。


○小谷委員
 その辺はここでもめたってどうしようもない。

◎浜田委員長
 はい、わかりました。お任せいただいて原案をつくって、皆様のところへお配りするということでよろしいでしょうか。(「はい」と呼ぶ者あり)
 次に、みのり福祉会の問題です。質問状を出しましたが、残念ながら委員会で出すことはできなかったので、私信として出させていただき、回答が来ましたので、それを皆さんにお配り申し上げました。委員会として、今後の対応について何か御意見がある方は。簡単に書かれた回答でありましたが。

○森委員
 常任委員会としても後をおさめていかなければならない。

○山口委員
 だから、それを委員会で確認したと。

◎浜田委員長
 それで、しかもその問題については係争中で裁判中でございますので、そっちの成り行きも見なければならないという問題もありますが、ほかには御意見ございませんか。

○砂場副委員長
 やっぱりここまで話が食い違ってくるわけですから、我々が委員会の最後のけじめとして再度の参考人招致をやらないと。

○山口委員
 それだったら、さらなる委員会でしてもらって、さらなる対応を検討していただくということでいいではないか。

○市谷委員
 タイミング逸したと思いますよ。もうこのこと自体が係争中になっているので。

○砂場副委員長
 金を返す返さないの係争は民事なので、百条委員会で主張というのはできる。刑事訴追ができる場合、そっちから拒否できない。

○森委員
 百条委員会で呼ぶということか。それは無理でしょう。

○山口委員
 いやいや、そういうことは別にして経過だけいえばいい。報告をこういう形で回答を求めたと。

○森委員
 それは私信で出しているのでできないでしょう。

○砂場副委員長
 いや、森委員、私信だろうと何だろうと、委員長の名前で出したのだから、それは地方自治法に基づく調査権に基づいたものではないというだけであって、委員会の委員長名で出した文書に対しては真摯に回答しなければならないし、そのことに対する証拠能力については支持される。

○森委員
 いやいや、委員会としてそういう合意があってないと。

○砂場副委員長
 合意を取ったではないですか。

◎浜田委員長
 皆さんが合意の上で出させていただきましたが、調べた結果、委員会に調査権がありませんので、公文書としては出すわけにはいかないということで出させていただきました。

○山口委員
 公文書でない。

◎浜田委員長
 公文書でないという意味です。それで私信として出させていただきましたが。

○市谷委員
 こういう回答があったから、けしからんとかいうことはみんな一緒ですね。

○山口委員
 いや、だからこういう形で求めた事実だけを言えばいい。

○市谷委員
 別に見逃すわけではないけれども、今やってもタイミングを逸したと思いますので。

◎浜田委員長
 皆さんの総意といたしましては今後の問題でございますが……。

○山口委員
 それは報告するだけでいい。

◎浜田委員長
 そういうことにして、今後の委員会活動については、今後注視していくということでよろしいでしょうか。

○山口委員
 では、そういうことで。

◎浜田委員長
 はい、わかりました。

○小谷委員
 だから委員長報告すれば、今度は執行部がきちんとせざるを得ないことになる。

◎浜田委員長
 それでは、そのようにさせていただきます。
 委員会の組み直しについては、議会改革のほうでされるそうですので。どう検討されるかわかりませんけれども、大変忙しい委員会でしたので、そのように一応、議長には言っております。
 では、以上をもちまして福祉生活病院常任委員会を終了させていただきます。

午後3時10分 閉会

 

 

Copyright(C) 2006~ 鳥取県(Tottori Prefectural Government) All Rights Reserved. 法人番号 7000020310000