1 調査日時・箇所・内容
8月9日(火)
○洞爺湖有珠山ジオパーク推進協議会(北海道壮瞥町)
ジオパーク認定後の洞爺湖有珠山ジオパーク推進協議会の取組みについて
8月10日(水)
○洞爺湖ビジターセンター・火山科学館(北海道洞爺湖町)
洞爺湖有珠山ジオパークの拠点施設及びジオパーク認定後の取組みについて ○苫小牧港管理組合(北海道苫小牧市)
リサイクルポート等の取組みについて
8月11日(木)
○滋賀県立大学(滋賀県)
大学と研究機関の統合について
2 調査委員
- 藤縄委員長、福田副委員長、国岡委員、稲田委員、興治委員
前田委員、藤井委員、銀杏委員
3 随行者
- 議事調査課
主幹 上月 光則
副主幹 五百川 和久
4 調査報告
今回は、北海道で当常任委員会所管の行政課題に関して、ジオパーク認定後の洞爺湖有珠山ジオパーク推進協議会の取組み、洞爺湖有珠山ジオパークの拠点施設及びジオパーク認定後の取組み、リサイクルポート等の取組み、滋賀県で大学と研究機関の統合について調査を行うとともに、活発な意見交換を行った。
まず、ジオパーク認定後の洞爺湖有珠山ジオパーク推進協議会の取組みについて、北海道壮瞥町の「洞爺湖有珠山ジオパーク推進協議会」を調査した。
洞爺湖有珠山ジオパーク推進協議会は、ジオパーク認定後にマップやルートガイドを作成するだけでなく、地域資源の再確認やジオパークを知るきっかけづくりのために小学生や教員向けのジオツアーが開催されていた。それ以外にも観光客誘致のために、札幌や首都圏での公開講座の開催や各種イベントでのジオパークのPRなど、ジオパークの認知度を上げるための施策を展開していた。
また、第2回日本ジオパーク全国大会の開催を控え、広報活動による機運の醸成と関係自治体等との連携を強めながら、地域の良さや魅力を伝えるための取組を行っていた。
ジオパークの認知度を上げるための各種取組みや関係自治体等との連携の取組みは、山陰海岸ジオパークの推進に大いに参考になった。
次に、「洞爺湖町」は、洞爺湖有珠山ジオパークの拠点施設及びジオパーク認定後の取組みを調査した。
洞爺湖町の火山科学館では、映像や実物展示、噴火体感室等によって噴火の様子を体験出来る施設であり、その周辺には火山により被害を受けた公営住宅等の遺構が保存されており、その一体が見て触ることができる体験型の小さなパビリオンのようであった。
周辺住民は、古くから自然との共生を宿命として生活されており、ジオパークの推進に向けて、地域資源を活用した観光客誘致やそれによる経済効果の生み出そうとする洞爺湖町の取組みは大いに参考になった。
次に、リサイクルポート等の取組みについて、「苫小牧港管理組合」を調査した。苫小牧港は、北海道の海の玄関口として位置づけられており、昭和38年に西港が掘込式の港湾として整備され、昭和55年に東港が整備された。
平成14年にリサイクルポートの指定を受けた後、新たにリサイクル関連の港湾施設整備は行ってはいないものの、指定だけに甘んじず、それを生かす官民の情報交換やビジネスマッチングを行いリサイクル品の取扱が増加していた。
今後、本県境港のリサイクルポートとしてのあり方を検討していく上で、苫小牧港管理組合の取組みは大いに参考になった。
次に、大学と研究機関の統合について「滋賀県立大学」を調査した。
滋賀県立大学は、キャンパスは琵琶湖、テキストは人間をモットーに滋賀の豊かな自然の中で、環境と人間をキーワードとした教育研究を推進しており、公立大学として地域に奉仕し貢献することを重要な使命とし、教育と研究及び地域貢献を3本柱として積極的に取組んでおられた。
また平成18年には滋賀総合研究所の機能をベースとした新たな組織となる地域づくり調査研究センターを設置され、地域社会の形成に必要な調査研究を行うとともに、将来の方向性を提言する機能を充実され、県立大学の地域貢献活動を一層活発に展開されていた。
滋賀県立大学の取組みは、来年度の鳥取環境大学の公立化に向けた検討を行う上で大いに参考になった。
県外調査を通じて、各委員から様々な発言、提言、提案がなされるなど充実したものとなり、大変有意義であった。今回調査したこれらの施策、取組については、今後の委員会活動の参考としていきたい。