平成25年度議事録

平成25年9月12日会議録

 開催概要、資料はこちらです。
出席者
(8名)
委員長
副委員長
委員
興治 英夫
内田 隆嗣
砂場 隆浩
市谷 知子
浜崎 晋一
前田 八壽彦
小谷 茂
銀杏 泰利
欠席者
(なし)

 
 

説明のために出席した者
 岡村商工労働部長、西山農林水産部長外次長、課長、室長

職務のために出席した事務局職員
 上野課長佐、田中課長補佐、前田係長

1 開会 午前10時

2 休憩 午後12時8分、午後1時49分

3 再開 午後12時59分、午後1時54分

4 閉会 午後4時7分

5 司会 興治委員長

6 会議録署名委員 小谷委員 砂場委員

7 付議案件及びその結果
   別紙日程表及び下記会議概要のとおり

 

会議の概要

                                午前10時00分 開会

◎興治委員長
 皆さん、おはようございます。ただいまから農林水産商工常任委員会を開会いたします。
 本日の日程は、お手元に配付しております日程表のとおりでありますので、この順序に従って議事を進めさせていただきます。
 なお、今回は、執行部の入れかえを行うこととし、最初に、商工労働部、企業局、労働委員会について、次に、農林水産部について行います。
 初めに、会議録署名委員を指名いたします。
 本日の署名委員は、小谷委員と砂場委員にお願いいたします。
 まず、商工労働部の付議案の予備調査を行います。
 質疑については、説明終了後に一括して行っていただきます。
 また、報告第7号、長期継続契約の締結状況については、お手元の議案説明資料35ページのとおりであり、特に説明は要しないものとします。
 まず、岡村商工労働部長に総括説明を求めます。

●岡村商工労働部長
 まず、新委員長を初め新しく委員になられました3名の方々には、よろしくお願いいたします。商工労働部一丸となって、経済の再生、それから成長に向けて努力したいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 それでは、9月定例会に提案しております商工労働部所管の議案につきまして御説明いたします。
 お手元にあります議案説明資料の1ページをごらんください。議案第1号は、平成25年度鳥取県一般会計補正予算に関するもので、当部関係では4億5,744万円余の増額をお願いしております。このたびの補正予算のポイントといたしましては、有効求人倍率の改善など、県の経済は回復の兆しは見えるものの、やはり依然として経済が低迷していることから、県経済に新たな活力を生むため戦略的な企業誘致、中小企業の競争力強化、さらには、将来を見据えた物づくり人材の育成強化に取り組むこととしております。
 まず、企業誘致についてでありますが、今後成長が見込まれ、長期的な企業活動が期待できる企業等を積極的に誘致し、安定した雇用の確保を図るために、開発から完成まで相当の期間を要するセットメーカーに対する助成を充実し、議案第10号として、鳥取県企業立地等事業助成条例の一部改正を行うことしております。あわせまして、市町村の工業団地の再整備を促進し、県経済に波及効果の高い企業誘致に集中的に取り組むため、平成28年度までの時限措置としまして、市町村が行う団地の再整備に係る補助制度について、市町村の財政状況や中山間地への立地状況等を勘案し、補助率などを見直すこととしております。
 次に、中小企業の競争力強化としましては、県版の経営革新計画に取り組む企業に対しましても法承認の計画と同様の融資制度を設け、新たに設けるとともに、県の経済成長戦略に定める戦略的推進分野に関するものについては、借り入れに係る利子補助を行うこととしております。
 最後に、物づくり人材の育成強化については、高度専門人材やグローバル人材の育成及び新たなイノベーション創出を担う人材の育成に産学官一体となって取り組むこととしております。このほか、25年度末に指定管理者による管理期間が満了するとっとりバイオフロンティアの次期管理を見直すこととし、議案第11号として、バイオフロンティアの設置及び管理に関する条例の一部改正を行うとともに、管理上委託費の債務負担行為をお願いしております。
 報告事項といたしまして、鳥取県産業技術センターの業務の実績に係る評価等がございます。詳細につきましては、担当課長及び室長が説明いたします。よろしく御審議のほどをお願い申し上げます。

◎興治委員長
 続いて、議案第1号、第10号、第11号及び報告第4号について、担当室長から説明を求めます。
 なお、既に政務調査会で説明を受けたものもありますので、執行部の説明は要領よく簡潔にお願いします。

●小濱商工政策課長
 それでは、引き続きまして、議案説明資料2ページをお願いいたします。商工政策課の分といたしまして、食の安全・安心プロジェクト推進事業ということで1,000万円の増額をお願いするものでございます。
 この事業内容につきましては、そこに書いてございますとおり、食品衛生の関係でいろいろ各種認証を取得される企業に対して、助成制度あるいは、その助成に至るまでの相談窓口等を設置しておる事業でございますけれども、2の2番目の丸のところに書いてございますけれども、予算枠5,000万円ということで、現在、当初4,000万円をお認めいただいておりますけれども、現在9月現在で交付決定をしたのが2,000万円程度ございます。それで、いろいろPR等をいたしました結果、今後追加が見込まれるということで、4,000万円ではちょっと枠が足りなくなる見込みが出てまいりましたので、今回1,000万円積み増しをさせていただきまして、今後、PRを一層充実するとともに、そういう認証を取得される企業の支援を行ってまいりたいというところでございます。
 なお、この認証の取得で大体1年ぐらい事業期間がかかりますので、25ページのところに債務負担行為をあわせてお願いしておりますので、後ほどごらんいただきたいと思います。

●池田立地戦略課長
 3ページをお願いいたします。企業立地事業補助金の制度改正でございます。これまでも企業立地補助金につきましては、改正を重ねまして6月でも改正いたしたところでございますが、このたびは、特に本県経済に与える影響が大きいセットメーカーの立地につきまして改正を行いたいと考えております。セットメーカーと申しますのは、自社で企画開発、組み立て、完成を行う事業者でございまして、このセットメーカーの立地がございますと、成長産業を支える息の長いロングレンジの企業活動が期待できるといったことだけにとどまらず、部外発注等で特に県内中小企業へのすそ野の広がりが見込まれるといったことがございます。
 制度の概要につきましては、下のほうに掲げておりますが、現在の製造業というところに特定製造業というものを設けまして、これを今後、市場の拡大が見込まれ、開発から完成までに相当の期間を要するセットメーカー、これを特定製造業ということといたしまして、こちらの立地が見込まれる場合、補助率を現在の自然科学研究所の率に相当いたします30%まで引き上げさせていただくということとともに、情報通信関連雇用事業の補助金、こちらのほうで専用通信回線料等を対象にしておりますが、こちらの対象にさせていただくといったような改正を行いたいとに考えております。
 引き続きまして、4ページでございます。企業投資促進のための工業団地再整備事業補助金の制度改正でございます。こちらにつきましては、分譲が進んでわずかとなった市町村の工業団地の再整備の促進であるとか、オーダーメード貸し工場等、いろいろと柔軟な団地整備等に係る部分、こういったところを促進ということであるとか、また、県内への経済波及効果の高い企業の誘致を促進する、こういったようなことで、この工業団地再整備事業補助金の上限を引き上げるといったこととともに、一定の市町村の財政状況であるとか中山間地への立地状況等を勘案いたしまして、補助率等を柔軟に見直させていただきたいということでございます。
 事業内容につきましては、まず、上限を引き上げる対象といたしましては、地域産業活性化基本計画の集積業種、こちらに該当する企業が立地する場合に補助の上限額を、現行10億円なのですが、ここを20億円まで引き上げさせていただくということでございます。それと補助率につきましては、基本的にはこれは1対1の折半の制度でございます。ですが、県内経済に波及効果が高いと知事が認める場合に限りましては、以下の表にありますような要件を組み合わせまして補助率を柔軟に対応させていただくということでございます。
 具体的には、現行は10億円でございますが、実は4月までは6億円、ここが上限でございました。4月に10億円まで引き上げさせていただいております。このもとの6億円、根っこの部分は1対1ということにさせていただきまして、それを上回る部分につきましては、まずは財政力ということで、財政力指数が0.5未満の市町村につきましては、ここに該当する場合につきましては6億円を超える場合に3分の2で、さらにこれを満たした上で、従業員1人当たりの市町村別製造品出荷額の過去5年平均が県平均を下回る市町村または中山間地域の区域に合致する市町村、いずれかに合致した場合は、6億円を超える部分につきまして4分の3、さらに全てを該当する場合につきましては6億円を超える部分について5分の4と、こういったようなスライドした制度をこのたび創設させていきたいということでございます。
 なお、今回の見直しにつきましては、地域産業活性化基本計画の時限措置であります平成28年度末までということにさせていただきたいと考えております。
 引き続きまして、5ページでございます。企業立地に向けた情報ハイウェイアクセスポイント整備事業でございまして、860万円余をお願いしております。三洋電機の工場跡地の件につきましては、これまで、御承知のとおり、3月7日に可決いただきました旧鳥取高等農業学校玄関の建物の存置を求める決議、こちらを踏まえまして、旧鳥取高等農業学校の校舎を存置したままでの売却交渉というものを三洋電機並びに鳥取市に対して働きかけておりましたところ、そういった方向でこれまで三洋電機と鳥取市で売却交渉が進んでおりましたが、7月29日に鳥取市議会でその補正予算が可決されました。現在のところ、鳥取市議会では仮契約の締結を三洋電機と8月23日に結んでおりまして、順調にいきますと、あす財産取得の議決というものが可決されるということになれば、晴れて鳥取市の所有となるということでございます。
 このたびの事業につきましては、鳥取市が建物ごと購入いたしました鳥取高等農業学校校舎につきまして、今後、企業誘致ということで、いわゆる情報インフラを活用した人材育成が可能な、例えばデータセンターと、こういったところを想定いたしまして県が先頭に立って鳥取市と一緒になりまして誘致を進めていくということでございまして、最低限の情報インフラを整備するということで、情報ハイウェイのアクセスポイントをこちらに設置するといったようなことを考えております。このたびの事業費につきましては、この高等農業学校校舎の建物を基本的には固定資産税評価額相当でございますが、程度で購入するということ及び情報ハイウェイ延伸のための機器整備、こういったものを盛り込まさせていただきまして860万円余ということでございます。
 引き続きまして、26ページをお願いいたします。鳥取県企業立地等事業助成条例の一部改正でございます。
 これは、先ほど説明いたしました企業立地事業補助金に係ります一部改正でございまして、中・長期的に市場の拡大が見込まれ、開発から完成までに相当の期間を要する機器等の製造業に属する事業であって、知事が要綱で定めるもの、これにつきまして30%まで引き上げるということと、情報通信関連雇用事業の補助の対象にさせていただくということでございます。

●森本経済産業総室産業振興室長
 それでは、資料の6ページにお戻りください。バックアップ型トライアル発注事業ということでございまして、100万円の補正をお願いしております。
 この事業につきましては、事業の目的のところに書いてありますけれども、県内の中小企業が製造している新商品につきまして、県が優先的に随意契約で買うということによりまして、その実績をつくるというための事業でございます。登録してから2年間は優先的に随意契約で買わせていただくというものでございますけれども、今年度の執行状況がかなり当初予算ではきつくなってきたということでございまして、100万円をお願いしているというところでございます。
 続きまして、7ページをお願いいたします。とっとりバイオフロンティア管理運営委託費でございます。
 これは債務負担行為でございまして、指定管理施設でございますバイオフロンティアの指定管理の期間が今年度末で切れます。26年度以降の指定管理につきましても継続して行うために債務負担行為を設定しようとするものでございます。基本的には、全庁的な指定管理制度あるいは債務負担行為の設定のやり方と同様に設定しようというものでございまして、幾つか変更点がございますけれども、1つは、主な事業内容の(3)番でございます。指定期間でございますが、これまで3年でございましたが、全庁的に全ての指定管理施設が5年間と現在なっておりますので、それに合わせて5年間ということにしております。ただ、バイオフロンティアの事業内容につきましては、いまだ完全に立ち上がっているとは言いがたい部分もございますので、3年後にこの債務負担の内容を見直すと、管理運営体制等を見直すということにしております。
 あと、大きく変わったところは、(6)番のぽつのところに書いてございますけれども、指定管理施設にこれまで同じバイオフロンティアの施設として位置づけておりましたけれども、指定管理施設に入っておりませんでした動物飼育施設というのがございますが、それをこのたびバイオフロンティアの管理運営委託の中で一体として追加するということにしておりますし、機器、施設スタッフ1名増員するということでございまして、債務負担行為の限度額につきましては、単年度の限度額を見ますと、(6)番の囲みの中に書いておりますけれども、およそ4,000万円増加するということになっております。ふえる理由は、今お話をしたとおりでございます。今後、指定管理者選定スケジュールに基づきまして、債務負担行為設定後は、このスケジュールに基づきまして適宜議会に報告をしながら指定を進めていくということになります。
 続きまして、8ページをお願いいたします。経営革新企業ステップアップ設備投資支援事業ということでございます。これは最初に岡村商工労働部長が概略を御説明申し上げましたけれども、経営革新の仕組みには2種類ございまして、国の法律に基づく法承認という仕組みと、あと、県版というのがございまして、法承認のほうは比較的新しいことにチャレンジをするのですけれども、そのチャレンジをした場合の基準が少し高いというものでございまして、逆に、県版のほうはもう少しそれを広く捉えられるようにしているというところでございます。それぞれに、例えば試作品を開発するとか販路を開拓するような補助金を設けておりますけれども、設備投資につきましては、これまで法承認しか制度がございませんでしたが、県版経営革新のほうでもその資金の貸し付けの対象を広げようというものでございます。あわせまして、県の経済再生成長戦略で定める戦略的推進分野に係る事業につきましては、事業者への利子補助を新設するということにしております。
 続きまして、9ページでございます。鳥取県産業技術センター運営費補助金ということでございますが、これは7月の常任委員会で御報告申し上げましたけれども、米子にございます産業技術センターの施設が大雨によって土地ののり面が崩壊したということでございまして、その災害復旧のための事業でございます。産業技術センターにつきましては、運営費交付金ということで一定額をお渡ししておりますけれども、500万円以上のものについては別途、県で補助金として出すというルールになっておりますので、それに基づきまして補助金という形で災害復旧費を出すものでございます。
 続きまして、23ページをお願いいたします。今お話ししました産業技術センターの災害復旧費につきましては、今年度で完了しませんので、繰越明許費ということでお願いをしております。
 続きまして、24ページをお願いします。1つは、先ほど御説明しましたとっとりバイオフロンティアの指定管理に係る債務負担行為でございますし、もう一つは、これも先ほど申し上げました経営革新の利子補助に係る債務負担行為でございます。
 続きまして、31ページをお願いいたします。これも先ほどお話ししましたけれども、とっとりバイオフロンティアの指定管理の条例でございますけれども、これまでの期間が3年だったものを5年に延長するというものでございます。
 続きまして、33ページをお願いいたします。これは、地方独立行政法人鳥取県産業技術センターの業務の実績に関する評価でございます。地方独法につきましては、交付金という形で渡し切りのお金を交付しておりますけれども、それに対応して業績を評価するという仕組みを設けておりますけれども、業績の評価、昨年度の業務実績につきまして、評価委員会を開催いたしましてその評価を定めたものでございます。全体評価を見ていただくと、5段階のうち4ということになりまして、まあまあだということでございます。
 評価委員会の主な意見は、そこの下に書いてございますけれども、総じてよくやっているだろうという評価委員の御意見をいただいております。ただ、若干、例えば、ぽつの3つ目にございますけれども、数値目標があるわけでございますけれども、その数値目標に拘泥しなくてもいいのではないかという御意見でありますとか、ぽつの4にございますように、売れるものを開発するような視点でぜひ研究を進めてほしいというような御意見をいただいております。4.18という数字ですけれども、昨年度は3.93で、同じく四捨五入して4ということにしておりますが、同じ昨年度の表でありますけれども、今申し上げましたような御意見もありまして、若干上向いているということでございます。詳細の評価の内容につきましては、別添でおつけしておりますので、また時間のあるときにお読みいただければと思います。

●吉川経済産業総室通商物流室長
 それでは、10ページをお願いいたします。海外における販路拡大拠点支援事業で400万円の補正をお願いをするものでございます。
 この事業は、先駆的に海外進出を果たした県内企業が中心となって、海外における県産品の販路拡大拠点の整備とか県産品の輸出手続支援あるいは県産品の海外共同販売事業、この開催を行うものでございます。
 2番のところの表の中ほどでございますけれども、今回、県内企業等の海外展開支援をやっていただくというような主体が急速に多様化をしておりまして、これらの背景を受けまして補助対象事業者を、従前の県内企業等を、県内企業等の海外展開支援を行う意思と能力がある県内事業者へ変更して規定を明確にさせていただきたいというふうに考えております。
 それとあわせまして、3番目の県産品海外共同販売支援事業でございますけれども、海外で販売事業を行う場合に販売行事のPR経費とか、それから行事に係る航空運賃、このあたりも補助対象としていただければ、なかなか今、足り苦しいというそういう御意見をいただきまして、これらを新たに補助対象に含めることとして、補助率は2分の1で据え置きをするものの、補助限度額を100万円から200万円に引き上げさせていただきたいというものでございます。

●小林雇用人材総室労働政策室長
 資料は11ページをお願いいたします。鳥取県戦略産業雇用創造プロジェクト事業費について3億1,700万円余をお願いしております。
 この事業につきましては、7月の常任委員会で採択について報告をさせていただきました。これは、本年4月に策定いたしました鳥取県経済再生成長戦略においても掲げております物づくり基盤産業の再生戦略、こちらに取り組むために補助率8割という国の補助事業を活用しまして企業の人材育成を支援しようとするものです。
 事業の概要ですが、このたびの人材育成は、今までやっていた学卒者や離職者を中心としていた人材育成と違って、企業に在職中の方を中心としております。人材育成は単なる技術習得のみにとどまらず、企業が新たな事業に向かうための企画立案から技術開発、そして製品設計ですとか製造、販売までを担える総合的な人材の育成強化を図るために、集合研修のみならず、専門家が1社1社に対して企業に入り込んで課題抽出から人材育成まで、こちらを一貫して支援することにより新産業の創生や海外展開に資するような人材を育成して、主要製造業の再生と1,000人の雇用創造を実現しようとするものです。
 この事業は、中ほどの表に記載していますとおり、業種を指定しておりまして、3年間で実施する事業です。これで国に採択されておりまして、3年間の事業総額は約19億7,000万円を予定しております。
 個別の事業につきましては、おはぐりいただきまして、12ページに記載しております。この中で、いろいろ事業を並べておりますけれども、上から4番目の産業人材育成拠点整備事業、これは今年度名前を変えましたけれども、産業人材育成センターで最新の3Dプリンターの導入を計画しておりますし、また、下から2番目の産業人材育成センターについては、今回のプロジェクトで人数が増員となりますので、センターの施設整備として、仮設校舎を整備してすることとしております。こちらはリースに係る債務負担行為を24ページでもあわせてお願いをしております。そのほかにも、今回のプロジェクトに参加する企業に対しまして、金融機関の融資事業、こちらは、表の一番下ですけれども、利子補給の制度もあわせてお願いしております。

●小林雇用人材総室就業支援室長
 そういたしますと、資料の13ページをお願いいたします。緊急雇用創出事業臨時特例基金の返還でございまして、500万円余の補正をお願いしております。
 事業の目的・概要のところをごらんいただきたいと思います。国の復興予算による交付金で基金造成をいたしました震災等緊急雇用対応事業でございますが、被災求職者または平成23年3月11日以降に離職した失業者を対象に平成25年度末までで実施しているところでございますが、7月に国から基金の残額の返還について対応の要請がございまして、執行残額を国に返還するものでございます。
 おはぐりいただきまして、14ページをお願いいたします。緊急雇用創出事業でございまして、7,800万円余の補正、それから1億6,100万円余の債務負担行為の設定をお願いしております。
 2の主な事業内容のところをごらんいただきたいと思います。(1)の重点分野雇用創出事業でございますが、この事業につきましては、介護、医療、農業、環境、エネルギーといった重点分野での雇用創出を行っているものでございまして、平成24年度の決算額の確定によりまして生じた基金の残額をこのたび増額補正をお願いするものでございます。それから(2)の起業支援型地域雇用創造事業でございますが、この事業につきましては、起業後10年以内の企業に地域雇用創造事業を委託して実施しているものでございまして、7月末時点の事業計画未済額、これを26年度にわたって有効活用できるように債務負担行為を設定させていただくものと、あわせまして、このたび市町村事業への既配分額のうち執行が見込まれない約1億円、これを県事業へ配分するというものでございます。
 続きまして、15ページでございますが、今御説明したところでございまして、(1)の重点分野雇用創出事業、これにつきましては、ここに掲げてある事業に配分、それから執行させていただくものでございます。それから(3)の起業支援型地域雇用創造事業につきましては、予備枠として執行させていただくものでございまして、おはぐりいただきまして、16ページをお願いいたします。重点分野職場体験型雇用事業でございます。この事業につきましては、失業者の職場体験を県内企業に委託して実施するというものでございまして、補正額4,000万円をお願いしております。対象事業分野、そこに記載しております環境、医療、農林水産、環境、エネルギーといった分野でございまして、3カ月から6カ月以内の期間で25人分の雇用創出を行うものでございます。
 24ページの債務負担行為の調書でございますが、一番下の欄に、平成25年度緊急雇用創出事業費ということで上げさせていただいております。これにつきましては、先ほど14ページで御説明させていただいたものでございます。

◎興治委員長
 それでは、ただいままでの説明について質疑等はありませんか。

○銀杏委員
 5ページのアクセスポイントの整備ですけれども、建物の耐震工事や補強とかそういうのは必要はないのかどうか、お聞かせください。
 あと、10ページの販路拡大拠点支援事業の一番下のところに「尖閣問題などにより特に中国向け輸出が難しかったが」というふうに書いてあるのですが、何か非常に好転が見られるといった表現になっているのですが、具体的に少し説明いただけたらと思います。

◎興治委員長
 では、2点です。

●池田立地戦略課長
 それでは、5ページの質問についてお答えいたします。
 基本的に、建物を使おうと思えば一定の耐震工事等が必要にはなってくるだろうと思います。ただ、ここは企業への誘致ということで、買っていただく企業への売却を予定しておりますので、基本的には、その企業のニーズに応じた耐震工事を企業で行っていただいた折には、一定の企業立地補助金で支援するといったようなことは考えております。

●吉川経済産業総室通商物流室長
 これは、主に昨年、特に超円高も進んだということで環境が非常に悪かったというところがありますけれども、その円高が是正されてきた、そして例えば中国でも、そういうアンテナショップのようなものをやってみたいというような具体的な話とかが出てきたというところを少し書かせていただいています。例えば境港のコンテナの取扱数も、中国向けが昨年の1月から6月までの昨年対比で3割伸びており、一部では、やはり対中国という部分でも輸出入が回復している兆しはあると考えております。

○銀杏委員
 最初の分ですけれども、立地する企業さんに買っていただくというお話でしたですよね。となると、その企業さんは、この校舎を存続させて使うといった、そうした協定を売却のときにはきちんと結んでやるのだということなのでしょうか。
 もう1点、販路拡大につきましてですけれども、尖閣問題等が状況がよくなったというわけではなく、為替の関係だという答弁だったようですけれども、そういうことで、書いてあることが尖閣問題の状況がよくなったように読めるものですからちょっと聞いたのですが、確認を求めます。

●池田立地戦略課長
 基本的には、あの建物を存続して利活用いただける企業に現在複数当たらせていただいておりますので、当然立地いただく場合には一定の約束といいますか、そういうお話をさせていただくことといたしたいと考えております。

●吉川経済産業総室通商物流室長
 このことにつきましては、御指摘のとおりでございます。この状況につきましては、当初予算当初の昨年の状況が非常に悪かったということがございまして、日本製品の非買といいますか、購買しない運動とか、そういうところを指して申し上げているということで御理解をいただきたいと思います。

◎興治委員長
 そのほかございますか。

○市谷委員
 済みません、先ほどの鳥取農高の跡地の建物のことなのですけれども、私も今のやりとりを聞いていて、県が取得してそのまま保存するものだと認識をしていたのですけれども、そうでなくてちょっとびっくりしました。つまり、いろいろ今、どこか出てこられた企業さんとの関係では条件をつけるという話でしたけれども、結局、買っては、またその企業さんがもし撤退ということになれば、同じことを繰り返すことになってしまうのではないかと思うのです。それだと、なかなか先々まできちんと保存するということの確かな保証にはならないと思いまして、県として所有し続けるということにはならなかったのか、確認をしたいのですが。

●池田立地戦略課長
 もともと3月7日の決議を踏まえて三洋電機、鳥取市等と交渉を行っていく際に、基本的には、あの土地全体を企業誘致を行うという強いお考えが市にもございましたので、あの建物を残したままで三洋電機と交渉に当たっていただくという際には、当然企業誘致をしていくということを県でやっていくという前提のもとで交渉に入っていただけたということもございます。ですので、ある意味、ただ、残したものについては、今申し上げたような一定の公的な機能を付与して、企業で、例えばあの建物を使った研修機能であるとか人材活用であるとか、そういうものにも幅広く使っていただくような形をいただけるような企業に特に当たっているということで、基本的には、残していただくという前提のもとでの企業誘致を進めようと考えております。

○市谷委員
 それで、企業誘致も必要な部分というのはあるのかもしれないのですけれども、私は、この建物というのは文化的な財産として見ているのです。だから例えば同窓会の方なども、そういうものとして、やはり貴重な価値のあるものとして存続を求めておられると思うのです。今ここでやりとりしても十分なやりとりになりませんけれども、一定の条件のもとで取得ということに至ったという経緯については、今、御説明いただいたとおりだと思います。活用するというか、財産的な価値を認めて存続という、その存続の趣旨がちょっと思っていたものと違いますし、恐らく同窓会の皆さんとも違うのではないかという感じはしていて、同窓会の方もどのように思っておられるかと思いますが、そのあたりはわかるでしょうか。

●岡村商工労働部長
 ちょっと正確な答弁なのですけれども、もう少し踏み込んで言わせてもらうと、基本的に企業とは、あの建物を存続して耐震改修をして人材育成等に活用するということを条件でもちろん交渉を進めています。それに当たっては、人材育成に関しては、実は鳥取大学とも協議していまして、鳥取大学の工学部あるいは工学系大学院にも、あそこに入っていただいて社会人教育なども行っていただくというようなことを既に鳥大工学部でも話を始めています。そういう形であそこに入居いただくと、鳥取大学工学部あるいは工学系の大学院ですね。そこで新しい人材育成の拠点にしていこうと。そのためには、アクセスポイントを引いて、全国の文科省のネットワークの中に入って人材育成が進める環境を整えようという話も進めています。
 その話を当然承知いただいている企業さんと今、交渉をしていまして、その企業も、例えば鳥取大学と一緒になって新しい人材育成のプログラムを考えていこうというような協議もやっておりますので、あの建物は、もう一度人材育成の施設として、あの価値を損なわないような形で耐震改修をして活用させていただくということを前提に今、協議を進めていますので、同窓会に関しましても、当然理解はいただいて協力いただけるものと考えております。

○市谷委員
 今の説明で意味はわかりました。

◎興治委員長
 まだありますか。

○市谷委員
 まだほかにいいですか。

◎興治委員長
 どうぞ。

○市谷委員
 そうしましたら、3ページに戻りまして、企業立地の関係ですけれども、これはセットメーカーを誘致するということで来ているのですけれども、県内業者への仕事の発注ということを見込んで要は補助金の補助率を上げるということになるわけですけれども、県内業者に仕事が発注されなければ補助率を上げる意味が生きてこないと思うのですけれども、県内業者にセットメーカーが発注するという誘致の際の条件をどのようにつけるのか、そこをちょっと確認したいのと、あと、補助率を上げるだけではなくて、情報通信関連雇用事業補助金、これの対象にもするということになると、補助金の上限が総額で幾らになるのか確認をさせてください。
 続けて、4ページも同じく企業立地に関係あるのですけれども、この補助金の対象として、県内経済に波及効果が大きいと知事が認める場合に限りというので事業内容の(2)にありますけれども、これはどういうことを指すのか、どういう条件をつけるのか確認させてください。

◎興治委員長
 以上ですか。

○市谷委員
 とりあえず。

●池田立地戦略課長
 県内事業者への発注等につきましては、先ほど説明いたしました26ページの企業立地助成事業の助成条例で「知事が要綱で定めるもの」というところがございます。ある意味、要綱の中で県内に経済波及効果が高いといったような形の定めをいたしたいと考えております。今、新聞等で報道された企業等で関していえば、例えば鋳物であるとか、アルミの加工であるとかメッキであるとか金型であるとか、そういったような、ある意味、県内で発注ができるような企業に、当然発注いただけるような形にしていただきたいということを強く今、交渉をしているところでございますので、そういう方向でやらせていただきたいと考えています。
 それと、情報通信関連雇用事業補助金につきましては、基本的には専用通信回線料のところが大きいのですけれども、上限でいうと、年2,000万円、5年間これをいたしますので、最大で1億円、それから借室料支援につきましては年1,200万円ですので、5年間でいきますと6,000万円ですか、ということになります。ただ、一部、企業立地補助金の本体とかぶる部分については、どちらか有利なほうを使っていただくということになります。
 それと、4ページの「県内経済に波及効果が高いと知事が認める場合に限り」、ここは、まさに今の3ページのところにございますような、言ってみればセットメーカーでいわゆる県内に開発から完成までに相当するような期間を要するセットメーカー、要は3ページで申し上げているような企業が立地するということを基本的には考えております。

○市谷委員
 済みません、それで、今、新聞で報道されているという話がありましたけれども、倉吉の分が具体的には対象になるのではないかと思うのです。つまりあそこの工業団地をこの4ページのほうのものでかさ上げして支援をし、さらに来る企業については、3ページのもので補助金を充てていくという格好になるということでいいのでしょうか。

●池田立地戦略課長
 基本的には、倉吉の灘手の団地を整備することと、今、オーダーメード貸し工場ということを考えておりますので、建物をつくる、そういったところを市のほうでやられると、中に入れる設備関係については企業でやられるということでございます。

○砂場委員
 セットメーカーを3割にするというのは、確かにセットメーカーの性質からいえば、製品を開発してから売り上げが立つまでの、よくベンチャー企業で言われるデスバレーの期間が非常に長いのです。そうすると、この手の企業というのは、確かに企業が成立をして売り上げが立てば利潤は高いのだけれども、非常にリスクの多い企業が多いのです。投資顧問会社の人間に聞くと、投資する場合でも、何社かパッケージして投資をしないといけないぐらいの慎重な扱いをしているのだと。
 今、セットメーカーの誘致というのは、もう地方自治体のはやりではあるけれども、ほとんどのところが、結局は、よほどの企業の製品開発能力だとか企業の安定性だとかを見なければ、もうとんでもない企業で、誘致したのはいいけれども、潰れてしまうような事例が出るので、往々にして大企業の子会社ばかりを引っ張ってきてやってしまって、本来の意味の地域の企業の育成とかなんとかになっていないのではないかという意見を、ちょっとこのことで交換して聞いたのです。そうすると、商工労働部がしっかりと今度連れてくるセットメーカーが本当にちゃんと成り立つ、資金的にもしっかりした基盤があるとかという形にしなければいけない。ところが、資金的にしっかり基盤があるとなると、担保引きに走ってしまって大企業になってしまうと。こういうことになるので、やはり企業を見る目というのが大事で、果たして鳥取県の皆さんたちにそれを担保するだけのものがあるのだろうかと。コンサルはどうかという方法もあるでしょうけれども、何かここら辺をきちっと考えておかないと、いいように使われてしまって、失敗したけれども、ここにいますよという形にならないかと心配をしているのですけれども、大丈夫ですか。

●岡村商工労働部長
 この企業には私も2回、3回行きまして、現場をつぶさに見ました。製造部長さんの話も聞かせていただいて、物のつくり方、考え方、この会社は今度100年目なのですね。中小企業から上がって、こつこついろいろな技術のブレークスルーを生み出しながらマーケットを広げておられると、基本的には堅実な経営で、無借金経営もされていると。技術力に関しましては、正直申し上げまして、鳥取県がまだ触れられないような技術を既にお持ちです。医療機器という特殊性もあるのですけれども、ただ単にすそ野が広がるという単純なものではなくて、例えばメッキにしてもアルミにしても鍛造にしても鋳造にしてもすそ野は広げるとおっしゃっていただいているのですけれども、我々のレベルを上げていかないと、仕事がとれません。
 今回の立地に関しましても、例えば10年から15年の契約をしたいと、協定を結びたいということもおっしゃっていますので、その点では鳥取県の将来に対して非常にプラスのある、効果のある企業だと認識しております。当然その点は、市長あるいは知事も含めて、向こうの社長とも面談をした上で確認していただいており、そういう形で決定していきたいと考えております。企業もそういう意味で、鳥取の周辺だとか周辺の企業はどんな企業があるのかというのをきちんと調査されていますので、我々も、そういう情報提供もしっかりやっていきたいと考えております。

○砂場委員
 わかりました。こういう企業の場合は、特に特許権訴訟一発で会社がおかしくなってしまったりするケースも多々ありますので、そこら辺は、果敢かつ慎重にと矛盾した言い方をしますけれども、やっていきたいと思います。県内に誘致した企業の中で、給料が払えなくなった企業とかいうのも現実にありますから、そういう意味では慎重な対応をお願いしたいと思います。

○市谷委員
 済みません、次、7ページのバイオフロンティアの指定管理についてです。今回新たに鳥取大学の既存動物実験施設の一部を指定管理にかけるということなのですけれども、基本的に指定管理者制度というのは、県有施設について県の権限で指定管理を行うというのが原則なのですが、鳥取大学の施設を県が委託を受けてさらに指定管理に出すというのは二重の委託になって、こういうことが法制度上できるものなのかなと。何か本来これはやってはいけないことではないかと思うのです。
 県有施設だから県の権限で指定管理というのは理屈としてわかるのですけれども、非常にその辺で大学から受けて二重に委託をするというのが、管理が大丈夫だろうか、法的にできるのかという点を確認したいのと、あと、動物実験の施設ですので、これまでにもこのバイオフロンティア施設については、非常に特殊な専門性が管理上要るということで、専門的なこともたしか指定管理の要綱の中に入っていると思うのですけれども、加えて、動物実験の施設ということになってくると、より一層そういう専門性が求められてくると思うのです。単なる産業面だけで施設の管理を見てはいけないと思うのですけれども、動物実験施設ということについての管理のありようをどのように考えておられるのでしょうか。

●森本経済産業総室産業振興室長
 済みません、私の説明が悪かったと思いますが、鳥取大学の既存施設の一部は、これは県が借り上げてバイオフロンティアの施設の一部として運用するということでございますので、これは県の施設ということになって、公の施設でございます。ですから法制度上、何の問題もなく県が指定管理できるということでございます。
 あと、動物実験のことにつきましては、当然動物実験というのは非常に難しいやり方ですけれども、実はこれは日本の国が国際条約に基づいて、ちょっと今、名前が出てこないのですけれども、動物実験に関する法律があるのです。その法律に基づいて、専門家の意見を聞きながら動物実験を強化するという仕組みになっています。それは大学内部でやるのではなくて、外部の有識者を交えて、その一つ一つの実験について、動物実験を許可するか許可しないかということを確認しながら動物実験をしているという施設でございまして、非常に高度な当然動物実験の施設になりますので、そのあたりはきちんと法律に基づいた形でやっております。

○市谷委員
 鳥大から借り上げというのは、借り上げたことは県の施設としてということで認めれるわけですか。(「はい」と呼ぶ者あり)ちょっと疑問なのですけれども。
 では、動物実験ということで専門性が求められるということで、さらなる指定管理についての条件というのは、上乗せ的に何かつけたりというのはされるのですかね。

●森本経済産業総室産業振興室長
 失礼しました。既に既存の施設のほうにも動物飼育の部屋がございまして、そちらのほうと同じ仕組みで、それは今も動物実験についてやっていますし、その実験の許可も施設の管理の中でやっていただいているということでございます。ですから誤解の部分も、実質的には今、実際もうバイオフロンティアの施設として運用しておりますので、それがあくまで継続されるということになります。

○市谷委員
 そうすると、一定の安全性については担保されており、施設がふえても人員的な体制も今のままで大丈夫だということですか。
 では、続けて聞いていいでしょうか。

◎興治委員長
 はい。

○市谷委員
 最後にしますけれども、8ページの県版の経営革新計画に対する融資と利子補助なのですけれども、(2)のイのところに「当該資金を借り入れ、未納の延滞金がないこと」と書いてあります。なかなか県版の経営革新計画を受ける企業さんというのは体力的に非常に厳しくて、もしかしたら資金的にも未納があったりとかということがあるではないかと思うのです。それで、この未納の延滞金がないことというのは、新たに借りる資金のことなのか、多分今までの分だと思いますけれども、これだと借りれなくなってしまうのではないかということを心配するのでしょうけれども、どうでしょうか。

●森本経済産業総室産業振興室長
 イに書いてありますとおり、当該資金というのは、新たにつくる資金のことでございますが、それに対する延滞金がないということで、それがないと利子補給もできません。

◎興治委員長
 それ以外にございませんか。

○砂場委員
 11ページなのですけれども、今回の超モノづくり人材の指定業種が電子・電気製造業というふうな形になっていて、素形材、ICT等々になっているのですけれども、今回日立と、それから東芝の株主総会のときに出ていた事業計画を見ると、チップですとか、そういう電子の素材、そういうものから医療機器とかいう形のものへの大きな転換を両方の会社がやっていて、ほかの企業も見ると、素材型から日本経済が転換しようとする中で、あえて今回またこういうところに県費を投入してやっても、日本の経済の流れと違っていると、せっかく人材、人を育てても、そこで働くところがないというような形にならないのかと心配をしていて、やはりこういうのは経済の動きの的確に流れを見て先々となると、本当にこれでいいのかなと思うのですけれども、そこら辺の分析をどうされているのかが1点目。
 もう1点は、ちょっと気になったのは、言葉遣いの中で「県内で安定的で良質な1,000人」と言うけれども、人間には「良質」などという言葉は普通は使いませんよね。優秀な方々とは言うけれども、「良質」は物ですよね。特に雇用のところで、今、僕はすごく気になっているのは、例えば派遣労働者の人たちは物件費に計上されたりしていて、働く人たちに対する対応が物ではないのですよね。人間なので、そこら辺の言葉などに言うのが姿勢があらわれるということもよく言われるので、ここら辺はやはりちょっと慎重に、そこで働いている人の立場に立って、上から目線ではなくて、県はみんなを支えていくのだ、県民の働いていくのを支えていくのだというのかわかるような表記をしなければいけないし、それが根本的なところになければいけないと思うので、物ではない、良質な車だとか良質な素材をつくるのではないと、やはり優秀な方々の暮らしを支えつつ働く場所を守っていくという姿勢がわかるような形にしなければいけないと思うので、小さなことかもしれないのですけれども、できれば皆さんにそういうところも配慮していただきたいと思うのですが、まずそこのところをお願いします。

●岡村商工労働部長
 後半の「良質」は、確かに我々は「良質な雇用」というときは使います。「良質な人材」という表現はちょっとよくないと思いますので、そこは検討します。雇用という場合は、人を指していませんので、雇用の形態の場合は「良質」というのは、例えば正規であったりとか常用という形で使っておりますので、そのあたりの使い方については配慮はしていきたいと思います。
 それと素材に関しては、素形材とは違うと思います。素形材は鍛造、鋳造という基本的な物づくりで、日立金属さん、実は今回も日立フェライト電子さんなどもこの中に入ります。彼らも今、今までの磁性材料を、例えばまさに医療ですとか、新しい分野に変えていこうとかということは検討を始めてくれています。そういうものを鳥取でぜひやってほしいということを今回リクエストしていまして、日立金属あるいは日立フェライト電子も含めて素材系の開発型の人材も含めてこの中でトライしていこうと考えておりますので、新しい分野を見越しての人材育成のテーマを掲げたいと思っております。

○砂場委員
 では、よろしくお願いします。
 あと2点、これは要望ですので……(「砂場委員、先ほどの11ページの関連でいいですか」と呼ぶ者あり)

○内田(隆)副委員長
 済みません、失礼します。私の理解が拙いというよりも、ちょっと言葉が難し過ぎてよくわからないというところのまず点なのですけれども、それを置いておいて、次の12ページに予算のフレームワークが示されています。実際に人材育成にかかわる費用というのは、ハンズオン方式というものの詳細が書いてあると思うのですけれども、これが2番目の4,292万円と、その下の高度ICT人材育成事業の660万円、ニーズに合わせたものづくり等人材基礎研修事業が918万円、人材育成に関しては多分今期はこれだけの計上で、全部合わせても6,000万円超くらいになると思うのです。
 では、何をしていくのだろうと思って見ていくと、例えば3Dプリンターに1億円かけて、イノベーション・テクノロジーセンターの事業に8,000万円かけてという、いわゆるハードを整備していくのだろうと見てとれるのですが、こちらの説明だと、人材育成をします、ソフト事業をしますということなので、ちょっとわかりづらいのです。もちろん3Dプリンターなどを入れてどんどん人材育成をしていって、かつ素形材の技術開発をしていくというようなことになるのではないかとは思いながら見ておるのですけれども、もうちょっとわかりやすく、3億5,000万円ぐらいかける事業ですので、説明していただけるとありがたいと思いますので、よろしくお願いします。

●小林雇用人材総室労働政策室長
 ちょっと事業が多かったものですから、すごいざっくりと書いてしまいまして申しわけありません。実はこの事業は、厚生労働省に採択されているのですけれども、ハード整備はできない、物品として購入することはできない事業です。それで、これは半分以上は人件費に充てなさいという指定のついている事業です。
 それで、今おっしゃっていただいた事業もですけれども、上にイノベーション・テクノロジーセンター設置事業とありますけれども、ここの中に13人の専門家、これは講師もできるような専門家を配置します。この方たちが現場に出て課題抽出をして研修を組み立てて、実際その研修の講師もしていかれる、こういうものも入っておりまして、それが7,800万円入っておりますし、それから先ほどの産業人材育成拠点、3Dプリンターをおっしゃいましたけれども、これは産業人材育成センターをこちらから委託として研修を出していく、この経費も1億円の中に含まれております。これが大半になります。そのような形で、大きいところの7,800万円ですとか1億円、この中はほとんどが研修にかかわる経費となっておりますので、ちょっと書き方が悪くて申しわけありませんでしたが、内容としては、そういうことになります。

○内田(隆)副委員長
 それでは、今の発言を踏まえた上でですけれども、非常にいいと思うのです。要は、研修するための箱を整えて、その上で研修をされる講師の先生の費用も捻出して、いわゆる学校というか、研修する良質な人材をつくっていく、箱物を整備していくという考えというのはいいと思うのです。その後は、川下の部分の部分で日立さんとかがいろいろ入っておられるのだろうけれども、では、具体的に1,000人をどうやってつくるっていくのだという落とし込みというのがやはり見てみたいと思います。これは単年度事業ではないですから、次年度以降の予算としてそういうのが明確に出てくるのだろうなと期待しておりますので、よろしくお願いします。そのあたりを注意していただいて、3億円を使って1,000人をつくりますと言ったからには、やはり1,000人を期待しますので、それが例えば3億円使って100人の実質雇用をしたほうがよかったみたいな話にはならないようにしていただきたいと思います。よろしくお願いします。

●岡村商工労働部長
 3年間、2年半積み上げると、たまたま1,000人ちょっとということで、実は個別の企業を百何十社当たりまして、この3年間の計画を聞きながらどういう人材育成のニーズがあるかというのを事前に把握させてもらいました。それを積み上げて年度ごとの積み上げを足していくと、たしか1,000人ちょっと超えたのですけれども、切りがいいところで1,000人とさせていただいているということです。単年度ごとに我々も成果を厚労省に評価されますので、実績が上がっていないと次に行けないというルールになっていますので、真剣に取り組みたいと思っています。

○砂場委員
 ちょっと要望を2点ほどお願いしたいと思います。
 海外への展開、日本の人口が減っていく中で、海外に販路を求めるのはいいことだと思うのです。ただ、BSIのジャパンオフィスですとかGFSIのジャパンオフィスを行って話を聞いてくると、物すごく認証が最低の納入条件にやっているところが非常に多く外国の場合はなっていますので、今回そういう意味で増額補正もしていただきましたので、今のところ、ここのところの連携をしっかりととっていっていただいて、片一方、片一方がやるのではなくて、しっかり認証をやって海外に展開をしていく。海外展開をしようとするところには認証を取っていただくような連携をしっかりとっていただけたら、両方の事業が相まって相乗効果を生むのではないかと思いますので、連携をしっかりとってください。お願いをしたいと思います。
 もう1点は、8ページですけれども、今回、投資支援事業をされることは、利子補給等々はいいと思うのですけれども、これはここ以外のこともたくさんあるので一回岡村商工労働部長のほうで検討していただきたいのは、こういうものを考えるときに、信用保証協会が保証するというのがほとんど条件になっていて、制度そのものは、非常に利子補給だ何だかんだで資金需要を賄うにはプラスなのだけれども、信用保証を必ずつけなければいけないから、担保があっても信用保証協会をつけることで利息が高くなってしまうというケースが間々あるというのを聞いています。長期的でいいと思うのですけれども、いろいろな調整が必要ですから、しっかりそこの部分も、今回これで私は賛成いたしますが、そういう意味で少し長期的なスパンで信用保証協会も含めた形で本当の実際の資金需要を賄う方法はどうなのかということを、ちょっと皆さんでお考えいただけたらありがたいという点をお願いしておきたいと思います。

◎興治委員長
 これはどなたが回答されますか。

●網濱経済産業総室長
 制度融資のお話ですけれども、制度融資は小規模な経営基盤の弱い皆さんをターゲットとして設定しているということでありまして、それで信用保証協会の保証をつけていただいていると。企業立地促進資金とか一部例外はございますけれども、大体はそういう枠組みにしております。それで信用保証というのは、加入者がお金を保証料を払えば保証してもらえるというわけではなくて、もちろんそれも必要なのですけれども、裏づけとして信用保険制度というのが国の胴元がついておりますから、信用保証料を頂戴して、それを保証協会は胴元の信用保険料として納めるというところで、信用保険制度全体が動けるような仕組みになっております。ただ、県としても、それを全く市場の価格どおりにするということでは利用者負担が大きくなりますので、そこは資金種別に応じて相当程度の保証料補助というのを当初予算でお願いして認めていただいております。ですから、そのあたりの負担軽減率というのは、2分の1から4分の3でしたか、その程度の負担軽減をさせていただいているということでございます。

○砂場委員
 その問題意識が多分違うと思うのですよ。基本的に銀行というのは、手前のところでリスクをとって、それで商売して金を返してもうけるというのが基本的な産業のあり方なのに、小さいところに至っては、信用保証協会が入って自分たちでリスクを負うこともなくて金融機関は今やっているというような状況が一方の経済状態の中であるわけです。そして実際には担保があったり、それから1個1個の企業の企業状態をきちっと見ながら融資をしていかなければいけないのに、とりあえず一律に制度融資の場合には、信用保証協会から信用保証を取りつけてくださいという形でやっているやり方そのものが問題意識として考えてみたらどうですか。
 そしてこの制度融資をやる以上は、やはり企業、企業によって丁寧な対応をしていかなければいけないし、場合によっては、制度融資がせっかく制度があるのに、しかも利子補給等々があるのに、信用保証協会の利率が乗ることで、実際の市場価格、市場の利率よりも高くなっているケースが多々あるわけですよ。企業の社長さんたちだったら、制度融資使いますかと直接話したら、抵当権、抵当がある場合はよほど安い、高いから制度融資は使わない、信用保証協会があるからという声はいっぱいあるから、それを聞いているから言っているわけであって、制度説明などというそんな話はわかっているわけです。
 そういうことではなくて、お願いをしたいのは、そういう実態も含めて企業の話も聞いて、もう一回本当にどういう制度がいいのかということについて、聞いてほしいというお願いをしたわけです。

○内田(隆)副委員長
 いや、これは本当にそうで、例えば融資を受けるに当たって、2本に分けてくださいとかとよく言われるのです。僕も経験がありますけれども、信用保証協会が乗っかるのだけれども、半分はプロパーで来ないと保証を出しませんよと言われます。だから2,000万円をプロパーでもらったら、もうあと2,000万円は保証協会が、結局4,000万円を借りるのだけれども、半分しか無理だというケースというのがかなりあるというのです。実際私も経験しているから間違いないのですけれども、その中で、片方にしか制度融資は、プロパーではないほうにしか保証協会つきしか使えないとか、本当に狭間で、何でこちらができてこちらができないのだろうみたいな実体験が非常に多いと思うので、それを砂場委員が言われたように、ニーズを酌み取っていただいて組み立てていただけると非常にありがたいと思います。

●岡村商工労働部長
 企業支援ネットワークもやりながら、やはりそういう課題の問題意識を私も持っていまして、小規模の企業のみならず、例えばベンチャー企業に対しても、技術的に評価があるにもかかわらず融資が発動されない。これはファンドだろうと。ファンドといっても、そんなにたくさん出してくれる仕組みはないのです。では、どうなるのといったときに、しようがないのではないかという話になってしまうこともあります。そういうのを見ていると非常に歯がゆい思いを私もしておりまして、もう一歩踏み込まなければいけないという認識はあります。
 それと、市中金融機関のみならず、政府系、日本公庫ですとかも含めて同じテーブルでやはりそろそろ議論をしていかないと、本当に救えないものが出てくるかなという危機感は持っていますので、少し時間がかかると思いますけれども、そういうまずコミュニケーションの場をしっかりつくって醸成しながら、新しい制度がつくれるのであれば検討はしていきたいと思っています。

○前田委員
 それに関連して聞きますけれども、日銀が一段の金融緩和をして実体経済に影響し出して景気が回復傾向にあると言い出したのだけれども、地方は全く動いていません。動いているのは公共投資部門だけです。それで今の発言は、私、前回のここにいた委員のときにずっと言っていたのだけれども、要は、僕がずっと言っているのは保証協会です。保証してもらえるかどうかです、企業が存続できるかどうか。だって、中小基金も倒産が怖いからしないのですよ。だから僕は一回保証協会の査定率を見たら、100%なのです、みんなはねつけるのだから100%になるのです。だから、県が直貸しをやめたから、みんな保証つきの銀行融資になっているのです。そこらあたりはどうですか、中小企業、零細企業は困っています。岡村商工労働部長、どうですか。

●岡村商工労働部長
 保証協会と、それから金融機関と両方あるかなと、いろいろと課題はですね。実は保証の枠があるにもかかわらず、金融機関がその融資をしないというケースもあります。逆に、金融機関が融資するのだけれども、保証協会が保証しないというケースも当然あります。全てが保証協会とは思いませんけれども、ただ、本当に我々もこの企業をどうにかしたいと思う企業が目の前にいても、今のフレームだと限界があるのは事実です。私の目ききが正しいかどうかわかりませんけれども、可能性があるというところに出してあげたい、例えば、そこのサービスでも何でもいいのです、技術でもいいのです、それが評価できたら、それを担保にして資金が発動できないかとかということを、この前も財務局が来られたり、金融庁の方が来られたりしますので、言っています。ただ、言っても、なかなかそんな制度ができるとは思えないので、何らかの形で模索してみたいなとは思っています。例えばですけれども、これは個人的な意見ですよ。昔……。

○前田委員
 個人的ではいけない、オフィシャルに。

●岡村商工労働部長
 昔、確かに直貸しをやっていました。それから高度化資金という中小公庫の資金もありました。ああいうものをうまくもっと流動性を高めて、高度化資金というのは非常に流動性が余りないのです。県がチェックしなければいけないとかなんとかで、県の業務もスタッフも結構抱えなければいけませんので、流動性を高めながら、県のある程度の意思で発動できるような資金というのができないものかということは考えています。ただ、まだ制度設計ができていません。

○前田委員
 そこなのですよ。地元の企業に言わせると、決算で赤字が出ると、手のひらを変えたように地元の金融機関は一切金を貸さないのですよ。だから中小企業は本当に困っていますよ。だから私がずっと言っていた動産融資でも制度を一回つくって、やってみたけれども、全然地元の金融機関は聞く耳を持たなかった。県は制度融資をつくったのですよ、動産融資を担保にして借りれないかと。だけれども、金融機関は、集まってもらって説明したけれども、全く聞かなかった。今、中小企業で担保に入っていない会社はありはしませんよ、担保がなかったら貸せないではないですか。そこを、僕は今回の予算を見て、実体経済がよくなったと言いながら、みんな今回の要求は体力のある会社ですよ。今、困っているというところをきつく岡村商工労働部長に言いたい。

●岡村商工労働部長
 恐らくそこのやはり目ききだと思うのですね。目ききの機能を我々もしっかりできるようにならなければいけない、そういう組織をつくるのか、第三者機関とやるのかとか、そういう仕組みを検討する必要があると思っています。そういう方向に向けて、この補正では間に合いませんけれども、近い当初とか、もう少し時間をいただければと思います。

○前田委員
 期待しています。当初予算で私は、またきっちりやりますから。
 それと、鳥取県産業振興センターについて聞きたいのです。予算を物すごく計上されて、実施機関は全て鳥取県産業振興センターなのですよ、僕はここに非常に疑問に持っている。(「技術センター」と呼ぶ者あり)産業振興センター、ここにある……(「産業技術センター」と呼ぶ者あり)産技センターか、全部出しているのは……(「技術です」と呼ぶ者あり)技術か……(「技術だけです」と呼ぶ者あり)
 それで、何が言いたいかというと、33ページですよ、産業技術センター、津ノ井の右側のほうだろう。左側か……(「向かって左」と呼ぶ者あり)これは左のほうね。
 それで、この5段階評価の通信簿がある。何が言いたいかというと、34ページです。これもいいのだ。要は、僕が言いたいのは、たくさん県が県費を出して、その事業効果というものを厳密に僕は判定すべきだと思っている。これは地方の人ではだめだ、経産省の外郭団であるとかコンサルであるとか、そういう高度な専門技術を有した人が判断しなければ、この33ページの5段階評価の4だ、10段階評価の8だと僕は信用しません。どうですか。

◎興治委員長
 岡村商工労働部長お願いします。

○前田委員
 いやいや、岡村商工労働部長ばかりではかわいそうなので。

●森本経済産業総室産業振興室長
 技術を評価するという点では、まさにそういうことだろうと思いますけれども、産業技術センターの機能として、当然技術を開発するというのもありますけれども、それを県内企業に還元して県内企業をレベルアップするという機能も大切な機能でございます。そのあたりは、メンバーを見ていただくと、下の3人は地元の方でございますけれども、2番目の方は、これは中央の方、本当の技術の専門家でございますし、一番上の鳥大の先生は鳥大の先生ということで、これも技術の評価ができるということでございまして、バランスはとらなければいけないと思っております。一応バランスはとったつもりで、この委員が選定されているということでございます。委員がおっしゃるとおり、技術がよくないとそれが還元できないというのも当然でございますから、その部分の評価というのも当然させていただいているつもりでございます。

○前田委員
 私はちょっと納得できない。ここは、厳密にやはり客観的な判定ができるコンサルでもいいから外部に出すべきです。県内の人を入れてはだめです。鳥取大学の顧問、稲田本店、気高、安田と、地元ではないですか。手前みそになりますと、皆さん方の根回しがきくのと違うのか。

●岡村商工労働部長
 産業をやはり県内企業に還元するというところで、この下の3名の方も結構客観的に評価できる方で、中では結構けんけんがくがくやっています。この委員というのは知事が任命した評価委員ですので、この委員を支えるのが我々の仕事です。実際の会議では、評価委員の中では産技センターと結構厳しいやりとりをされています。その中でも愛情を持って評価していただいているのが今回の結果になっていますけれども、愛情です。それは産技センターも産技センターで、やはりこの4年間、3年間は非常に努力をしているのも事実です。中小企業あるいは県民への説明責任というのを果たすために、変わったというところが評価されて今回高い点になっています。ただ、これで終わりではなくて、次のステップにどう行くのだというところがまた来ます。そのときには今のままではだめだということをちゃんと委員も見ていますので、この委員の任期はあと1年ございますので、途中でかえることはできませんけれども、そのあたりのところをきちんと評価いただいているメンバーだと認識しております。

○前田委員
 岡村商工労働部長に説明されると、全て納得してしまいそうだけれども……。

●岡村商工労働部長
 うそをついていないです。

○前田委員
 本当かな。
 11ページ、横文字が多過ぎるのだ、僕は古いやつでございまして、それでまず、この下のテクノロジー・イノベーション、ハンズオン型オーダーメード、下のこの図面、イノベーション・テクノロジー・プログラム、リエゾン・プログラム、マイクロモビリティ、これを日本語で全部説明して。まず、この展開イメージを日本語で説明してください。

●小林雇用人材総室労働政策室長
 この展開イメージを全て日本語でということなのですけれども、この図を説明すればということですか。

○前田委員
 いや、だって、この展開イメージが予算書になっているのでしょ。まず、このイメージが、英語が多くて僕には入らないのですよ、わからない。

●小林雇用人材総室労働政策室長
 そう思いまして、先ほどの説明は片仮名言葉を使わずに、全て日本語で説明をさせていただいたつもりだったのですが。

○前田委員
 この図面をちょっと説明してください。

●小林雇用人材総室労働政策室長
 この図でいきますと、まず、今、指定産業としております電子デバイスですとか素形材、こちらのほうを、左下のほうにありますけれども、コンソーシアムというこの事業に参加していただくという意思表示をしていただきまして、そこの中から……(「用語を説明して」と呼ぶ者あり)用語で……。

○前田委員
 いや、コンソーシアムを日本語に直して説明してくださいと言ったのです。

●小林雇用人材総室労働政策室長
 コンソーシアムというのは研究会です。それからイノベーションは革新です。テクノロジーは技術、こんな感じでいいのでしょうか。

○前田委員
 そういう感じ。古いやつだとお笑いでしょうが。

●小林雇用人材総室労働政策室長
 ハンズオン型というのは、寄り添ってとか、その企業と一緒になってというような意味、その企業の中に入り込んで一緒に、この中でのハンズオン型というのは、企業の中に入り込んで一緒にやっていくというイメージをハンズオン型ということで使っています。それからリエゾンでしたか。

○前田委員
 リエゾン・プログラム。

●小林雇用人材総室労働政策室長
 リエゾンは、つないでいくという意味です。

○前田委員
 つないでいく。

●小林雇用人材総室労働政策室長
 はい。

●岡村商工労働部長
 大学がよく使っています。

◎興治委員長
 何ですか。

●岡村商工労働部長
 大学です。リエゾンという言葉を文科省がよく使っています。

◎興治委員長
 何と何をつなぐか、イメージが湧くように説明をお願いします。

●小林雇用人材総室労働政策室長
 つないでいきますのは、今ここの四角で事業企画だとか開発だとか生産という、ここの間と研修をつないでいくのもありますし、企業と企業の技術をつないでいくという意味でもありますし、いろいろな意味でつないでいくというのは、「リエゾン」という言葉をこの中では使っております。

○前田委員
 右側をちょっと説明してください。ここですよね。イノベーション型製造人材というのは。

●小林雇用人材総室労働政策室長
 マイクロモビリティですか。

○前田委員
 はい。

●小林雇用人材総室労働政策室長
 マイクロモビリティは、超小型移動体といいますか、小型移動体で、ナノオプトがつくった「ユニモ」みたいな、ああいうのもマイクロもビリィの一つです。

◎興治委員長
 AM型、ロジステックス。

●小林雇用人材総室労働政策室長
 AM型素形材といいますのは、積層型でつくっていくような……(「積層」と呼ぶ者あり)積み重ねてつくっていくような、3Dプリンターがちょうどつくるようなイメージの積層型という積み重ねていく、そのようにして材料をつくっていくのがAM型素形材。それからロジステックスは物流です。

○前田委員
 EMSは。

●小林雇用人材総室労働政策室長
 日本型EMS、これは小さく書いてあるのですが、EMSは略なのですけれども、ほかのメーカーから受注した電子機器の受託生産を専門に行う企業のことをEM型という会社になります。

●岡村商工労働部長
 これは企業用語です。

○前田委員
 大体わかりましたけれども、では、果たしてこのイメージに合うような鳥取県内に企業があるのでしょうか。

●小林雇用人材総室労働政策室長
 今あるか、こういう方面に向かっていこうとする企業を応援していくための人材育成をしていくという意味です。

○前田委員
 いや、だからそういう実力のある、これは中小零細企業では無理ですよ、そんな企業はあるのですかと聞いているのです。

●小林雇用人材総室長
 最初に岡村商工労働部長が1,000人の雇用の話をさせていただきましたけれども、100社以上その話を聞いているのですけれども、大体電気・電子の関係で70、素形材で30は大体見えるのですけれども、目標としましては、さらに50社ぐらい積み上げて150社ぐらいの支援をしてきた。ただ、最初に取りかかるのは30社ぐらいから始めると思います。その企業さんの中には、当然高い技術をお持ちの、もう既に向かっていこうとされている電気・電子で100人以上の企業さんたちが、まずいらっしゃいます。その後で50人以上の企業さんたちもいらっしゃる。技術の点では、まだニーズが少なくても高い技術をお持ちの企業さんもございます。そういったところが全部この中に入ってきます。
 素形材につきましては、もう既にオンリーワンの技術を持って、例えば自動車関係の部品をつくっておられたり、それから大きな水車をつくっておられたり、余り企業名を言うと差しさわりがあるので企業名は言えませんけれども、そういった企業さんが鳥取にも倉吉にも米子にもございます。そういったところには、まずもう既にこの話をしておりまして、前向きに取り組んでいただくようなことを聞いております。

○前田委員
 余り長くなると嫌われるから言いたくないけれども、7ページですよ。7ページは不思議なのだ。これは鳥取大学のものを借り上げして、それで指定管理にする。では、中にいらっしゃる人は、鳥取県人、大学の人、ここのセンターの産業機構の人、それはどうなのですか。

●森本経済産業総室産業振興室長
 動物飼育施設を使っているのは、県内のベンチャー企業でございます。

○前田委員
 ベンチャーに入居させて貸しておるということか。

●森本経済産業総室産業振興室長
 鳥取県産業振興機構が今現在は指定管理の施設ではないので、鳥取県産業振興機構は鳥大からそこの場所を借り上げて、それをベンチャー企業に動物の飼育の設備を貸しているということになります。

○前田委員
 何で鳥取大学は無償で貸してくれないの、何で県が借りて、また大学に金を払うのですか。地域の大学でしょ、それぐらいしてくれたっていいのではないですか。

●森本経済産業総室産業振興室長
 鳥取版フロンティアは、もともとこれは国、国庫で全部、当時6階建てだったと思いますけれども、6階建ての建物を建てていただく予定でした。そこの中に動物飼育施設も入る予定だったのですけれども、実は当時の政権の事業棚卸で建物に対しては助成しないという仕組みになってしまって、県費でつくることになったものですから施設を縮小したのです。そこで予定されていた動物飼育施設は行き場所がなくなって、鳥大にお願いをして隣接する建物の一部をお貸しいただいたという経緯がございます。ですから、もともとここはバイオフロンティアが育てていくベンチャー企業が入る想定でつくった施設でございます。そんな経緯があって県が県費をここに返して管理するということになります。

○前田委員
 もうやめようか。(「関連」と呼ぶ者あり)

◎興治委員長
 では、先に行きますね。

○浜崎委員
 あのバイオフロンティアですけれども、今、副議長がちょっと言ったのですけれども、私は実はこの間行ったのです。質問の関係もあって行かせていただいて……。

◎興治委員長
 マイクのスイッチを入れてください。

○浜崎委員
 済みません。失礼しました。この間産業振興機構に行かせていただいたのですが、それで鳥大というような流れの中で、そしてまた、ベンチャー企業があるということでした。それと、染色体工学、先ほどマウスの話とかいろいろありましたけれども、指定管理者ということで県費をこの5年間でまた5億7,700万円と大きな金額を使うので、ただ、これも任せてしまうという状況があるのです。県がつかんでおられるバイオフロンティアの今の現状というか、進捗状況、なかなか企業秘密であったり、非常に繊細な部分があるので、簡単に先ほどの企業の話とはまたちょっと違うところがあるとは思うのですが、もうとにかくこういった枠の中で指定機関でやってしまえばいいのだという考えではないと思いますので、そこのところを、今つかんでおられる範囲で聞かせていただけたらと思います
 やはりこのバイオ関連産業というのは非常に大きな可能性を持っているということであります。京大の教授がiPSでノーベル賞もとった、それと鳥大の何と教授か、有名な教授がおられて、バイオフロンティアの中にしっかり染色体工学、マウスのいわゆる可能性ということで非常にやっておられる。それも当然、関連企業、ベンチャー企業、その辺も入ってということで、県は産業振興機構に委託ということにはなるのだけれども、県の担当者も専門の方が中へ入らせていろいろと連携をとられているというようなことをやっておられると聞いているのだけれども、その辺のところを森本経済産業振興室長、わかる範囲でよろしいので、現状をお願いします。

●森本経済産業総室産業振興室長
 専門的な研究のお話をちょっとするのは、なかなか私にとっては荷が重いのですけれども、客観的なお話をしますけれども、このバイオフロンティアは部屋が幾つかございまして、実は部屋はほぼ埋まっております。それは、ベンチャー企業なりが入っておられて、例えば研究室でありますとか、あるいは動物の飼育の小さい部屋もあるのですけれども、その小さい部屋のほうもほぼもう埋まって、3階建てのほうの施設はほぼ満室状態になっているということでございます。
 あと、ベンチャー企業は、当初バイオフロンティアができたときには、1社、クロモセンターというのがあったのですけれども、現在、バイオフロンティアができてからもう1社ふえて、ベンチャー企業は2社になってございます。これは7月の常任委員会で報告したのですけれども、文部科学省から地域イノベーションの関係で、また今後5年間の研究費が出ることになりまして、さらに研究が進んでいく中で、その文科省に提出した資料で、鳥取大学と関係機関が合意した計画なのですけれども、今後さらに3社ベンチャー企業を立ち上げていこうという計画にしておりまして、外形的なことしかちょっとお話しできないのですけれども、バイオベンチャー企業が少しずつ立ち上がってきているという状況にあるということは、とりあえず外形的にお話をしたいと思います。

○浜崎委員
 何で改めて聞いたかというと、行かせていただいて、私も素人なのですが、現場を見ていて、非常に見えにくい。また、外部の人間が入り込みにくいという部分があるのだけれども、停滞している状況があるということで、非常に見えにくいところがあるし、繊細な部分だし、今おっしゃったように企業秘密ということもあるのだけれども、何か非常に停滞しているなという感じが私は感じられたのです。
 でも、医農連携であるとかいろいろな可能性が、これは以前から岡村商工労働部長もおっしゃっていたと思うけれども、そのあたりを本当に大事にしていってほしいし、ただ単に産業振興機構、あとは鳥大さんと、それからクロモセンターとおっしゃったけれども、そういった企業との連携でというだけではなく、本来の目的というものをしっかりと県も踏まえていただきたい。やはり絶えず情報はもらって、また、県の立場で何ができるかということでいっていただかないと、何かちょっともう人ごとみたいな感じで、鳥大の医学部のところにあるけれども……(「ちょっと手短に」と呼ぶ者あり)済みません、終わります。そういうようなことで、ちょっと岡村商工労働部長からお願いしたいと思います。

●岡村商工労働部長
 手短に。ここまで来るのに恐らく8年ぐらいかかっています。かれこれ10年ぐらいかかってやっと次のステップが見えてきて、バイオフロンティアの中に入っているベンチャー、クロモさんにしても、新しいベンチャーにしてもいろんな要素が生まれてきています。今回の文科省のプロジェクトで、創薬に焦点を絞ろうと、創薬ベンチャーですね、という動きが出てきていますので、ある程度ターゲットを絞って事業化をしていこうということで進めてまいりますので、県としても、しっかりとバックアップすると同時に、戦略については県でもしっかり練っていきたいと思っております。

○浜崎委員
 よろしくお願いします。
 委員長、一回この議会中に委員会でそこを視察することを提案します。

◎興治委員長
 議会中にバイオフロンティア関連施設の視察ということについて検討していきたいと思います。(「行きましょう」と呼ぶ者あり)

○前田委員
 最後、僕はやはり市谷委員と一緒で、旧高のこれは県が持つものだと思っていたのだけれども、岡村商工労働部長、所有権を渡して保存というような義務づけはできるのですか。

●岡村商工労働部長
 議会の決議は、この施設を使っていただけるよう企業に働きかけることというのが決議の中で明記されていましたので、私はそれを忠実に履行していたつもりです。その過程で同窓会とも何度か話をしましたし、当然そういう信頼の置けるところに当たっていきます。そこは県で抱えるよりも効果的な企業を必ず呼んで、ここで新しい事業展開ができるような仕掛けに持っていきたいと考えております。

○前田委員
 では、保存するという担保はとれるということですね。

●岡村商工労働部長
 おっしゃるとおりです。

○前田委員
 最後にお願い、お願いというか、今度、条例の改正は全文を参考で配って、スポット的だったら流れがわからないのである。今度、条例改正等は全て全文を出してください。改正したところを赤で入れてください。これは対比を出されても、部分的にすぽんと見せられてもわからないです。よろしくお願いします。

◎興治委員長
 今おっしゃるのは、全文全てということですね。

○前田委員
 全文を全員に、当然改正文を赤で拾って。これは部分的でわからない。

◎興治委員長
 補足資料みたいな形で議案説明資料とは別に出してもらったらいいのではないかと思いますので、その点、御検討をお願いしたいと思います。
 御苦労さまでした。
 では次に、企業局の付議案の予備調査を行います。
 質疑については、説明終了後に一括して行っていただきます。
 また、議案第24号、平成24年度鳥取県営電気事業会計及び鳥取県営埋立事業会計未処分利益剰余金の処分並びに平成24年度鳥取県営企業決算の認定については、決算審査特別委員会で審査を行いますので、省略します。
 まず、山田企業局長に総括説明を求めます。

●山田企業局長
 改めまして、よろしくお願いいたします。企業局でございます。
 企業局は、かねてより再生可能エネルギーの導入について促進しておりまして、このたび鳥取空港におきまして太陽光発電施設を設置したいということでございます。その費用といたしまして、今年度407万円余の調査費でお願いするものでございます。さらに、債務負担行為もお願いしております。
 詳細につきましては、担当課長から説明申し上げたいと思います。
 もう一つ、報告事項が1件ございますので、よろしくお願いしたいと思います。

◎興治委員長
 続いて、議案第2号について、担当課長から説明を求めます。

●亀井企業局経営企画課長
 そういたしますと、企業局の議案説明資料の3ページをおはぐりいただきたいと思います。再生可能エネルギー発電施設導入促進事業でございます。補正額として407万円余、債務負担行為として10億9,700万円余をお願いするものでございます。
 事業目的、概要でございますが、とっとりグリーンウェイブの一環といたしまして、鳥取空港の敷地内に太陽光発電発電施設を設置し、再生可能エネルギーの導入拡大を図り、本県の電力自給率向上、二酸化炭素排出量の削減に寄与しようというものでございます。
 事業の内容でございますが、2番をごらんいただきたいと思います。場所は、鳥取市湖山町西、鳥取空港敷地内、ちょうど鳥取空港ターミナルの西側でございます。そこに約9,000枚のパネルを設置をすることを考えております。最大出力は2,000キロワット、年間可能販売電力量は約2,200キロワットアワーということで、一般家庭にいたしますと630戸分に相当するものでございます。事業費は、今年度、それから来年度合わせまして11億1,000万円余という事業費でございます。3番に債務負担行為の額あるいは年度ごとの事業の内容、細かい事業費を掲げております。また、4番に事業スケジュールを掲げておりまして、今年度は測量設計、工事契約まで、来年度に工事施工に入りまして、再来年の1月に運転開始を予定しております。
 あと、次の4ページから6ページまでの財務諸表については、ここは説明を省略させていただきます。
 7ページに債務負担行為、26年度に10億9,700万円の支出を予定しておりますので、ごらんいただきたいと思います。
 議案に1点、ちょっと訂正をさせていただきたいと思います。議案第24号、きょうは説明しませんが、訂正がございますので、お願いいたします。
 9ページでございますが、3)の埋立事業の(3)の損益計算の一番下の9番でございます。今の記載では「当年度未処理欠損金((9)-(8))」となっておりますが、正しくはここは「当年度未処分利益剰余金((7)+(8))」でございますので、訂正のほど、よろしくお願いいたします。

◎興治委員長
 再度、未処分利益供与金ですか……(「剰余金」と呼ぶ者あり)剰余金。
 それでは、ただいままでの説明について質疑等はございますか。

○前田委員
 農林になったらもうしゃべりませんから、ちょっと言わせてください。
 7ページ、地方債ですね、この地方債の種類を償還期間と金利とちょっと教えて

●亀井企業局経営企画課長
 これは公営企業債でございまして、利率が1.1%、17年の償還ということでございます。

○前田委員
 10億円、これは何年で償還できますか、太陽光発電の売電価格30何円だったかな。

●亀井企業局経営企画課長
 今現在の事業費で勘案いたしまして、18年程度と想定をしております。

○前田委員
 そしたら、11億円を返すのに17年かかって返していくのね、毎年11億円を17年で割るのだな。それで、利益は単年度でいくらあるのか。だから17年を10億円だから6,000万円ずつ企業債に返していくわけね、3年据え置きの14年ぐらいで返すのだろうけれども、そのあたりの損得勘定というのが僕は知りたいのですよ。

●亀井企業局経営企画課長
 年間の販売収入につきましては、約8,200万円相当を予定しておりまして、今の計算では20年間で約1億6,000万円の収益を予定をしております。

○前田委員
 わかった、収入は8,200万円で、返すのは6,000万円ぐらいと、その差額はずっといけば10億円……(「1億6,000万円」と呼ぶ者あり)1億6,000万円もうかるよということか。(「はい」と呼ぶ者あり)了解しました。

◎興治委員長
 その他ございませんか。

○銀杏委員
 太陽光発電の分です。2,000キロワットということなので、これそのものについてはいいと思うのですが、ちょっと今の実情を少し教えてほしいのです。各所で、やはりソーラー発電以外でもいろいろな大規模な再生エネルギーの発電が計画されては、なかなか送電線が遠いということとか、さらには、送電線の容量がいっぱいで、発電されてもとても受け取れないという中国電力さんの話もあったりして、事業が頓挫していることも少し耳にしているのですけれども、そのあたりの中国電力さんの受け取りの状況を御存じだったら教えてほしいのです。企業局は、発電事業、電気事業を持っておられますから、ほかでも風力も含めましてできるところはやればいいと思うのですが、そうしたことがネックになっているようなことがないのかということを聞きたいと思います。

●三柳企業局工務課長
 今、系統連系のお話で、中国電力の送電線になかなかつなげれない、容量不足でつなげれないということがございます。企業局の場合も、この前も賀祥発電所とか太陽光発電でも西部事務所がやっておりまして、今回、鳥取空港という格好になりますけれども、今回の鳥取空港に関しましては、中国電力と協議しまして2,000キロワット接続可能というような格好で回答を得たところでございます。ただ、おっしゃられますように、かなり電気の使用量が少ないような山間地とかということであれば、なかなか接続できない状況がまだありますので、そういう地域では接続が難しいというのはまだ現状で残っています。
 ただ、逆潮流と言うのですけれども、接続して上の高圧から特別高圧に上がるようなところで逆潮流が発生するところは、もう全部だめだということで今までありましたけれども、そのあたりの緩和の動きもありますので、多少は接続ができるような格好にはなろうかと思います。絶対量が全部つなげるかとかというようなところは、また個々の検討になりますので、そういうのがすぐに解消できるようなことはちょっと難しいところもあろうかと思いますけれども、そういう動きがありますので、御報告させていただきます。

○内田(隆)副委員長
 済みません、政調会では前田委員が確認されましたけれども、改めて委員会の場で確認したいのです。太陽光パネルについては、国産を買われますか、中国産を買われますか。

●山田企業局長
 政調政審でもお答えしましたけれども、努めて国産に努めていきたいということしか今の段階では、やはり調達公告になりますので、調達条件とか、その辺を踏まえてちょっと検討してみたいと思っています。きょうの新聞にも出ていましたけれども、中国がダンピングしていますので、かなり日本に流れてくると新聞には書いてありましたけれども、そのあたりを踏まえて検討してみたいと思います。

○内田(隆)副委員長
 歯切れが悪いです。物品調達ですから、ぜひとも努力してください。お願いします。

○前田委員
 いいものを適切な価格で、悪いものを安くではないのです。

◎興治委員長
 その他はありませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、次に、報告事項に入ります。
 なお、質疑については、各部局ごとの説明終了後に一括して行っていただきます。
 議題1、鳥取県の経済雇用情勢について、小濱商工政策課長の説明を求めます。

●小濱商工政策課長
 それでは、常任委員会資料、商工労働部の1ページをごらんいただきたいと思います。よろしいでしょうか。この経済情勢の報告につきましては、昨年度のこの委員会で、各定例会の冒頭の予備調査のときにこういうものを報告してくださいというリクエストに基づいて、一定の書式のもとに県の統計課の数字ですとか、あるいはその他の調査機関の数字を商工労働部で取りまとめて書いてございます。先ほど議案審議の中で、中小企業は厳しいという前田委員とか数名の方の意見を伺いました。あえて、実態と違うというお叱りを受けるかもしれませんけれども、これは一応数字の統計データすので、報告をさせていただきたいと思います。
 1ページの頭なのですけれども、県経済の動向としまして、これは5月、6月、7月の指標をもとに、あえて読み上げませんけれども、弱いけれども、持ち直している動きが出るというのが、これは統計課の分析でございます。
 その指標を幾つか申し上げますと、需要面では、6月のところで△だったのが若干プラスに転じたということで、6月がプラスの3.1ということでございます。
 産業面で、下に1、2、3、4、5、6月の鉱工業のインディックスをつけておりますけれども、6月は△の14.4と、ちょっと数字がこれまではプラスだったものが落ちております。これは経済情勢というよりは、県内のほうで、固有名詞はあえて申し上げませんけれども、大手の企業さんが、ラインの点検ですとか、そういうことで生産を一部休んだ、あるいは食品製造業者の方が、一時的に原材料が調達できなくてちょっと生産をとめたというそういう特殊要因でございますので、構造的なものではないということで考えております。
 3番目、雇用面、これが一番よく取り上げられますけれども、有効求人倍率につきましては、数字はずっと7月に向けて上がってきておりますけれども、上の記述に書いてございますように、良質な雇用というのが先ほどありましたけれども、そういうものが少なくて、やはりパート等の数が多いので、一応数字は上がっていますけれども、中身はそういう厳しい状況があるということでございます。
 めくっていただきまして、地区別の有効求人倍率ということで、やはり東部のほうはまだ上がってきていないというのがございますし、それから企業倒産の状況につきましては、7月は3件で少なかったということ、それから5の設備投資の動向でございますけれども、1つちょっと誤植がございまして、申しわけございません。下から3行目、センテンスの一番最後のところなのですけれども、「事業所は26%と上昇する見通しである」という記述でございますけれども、これは反対の「減少する見通しである」ということで、申しわけありません、訂正をお願いいたします。
 ただ、ポイント数は落ちましたけれども、これは、下の日本銀行の分析ですとか鳥取財務事務所の分析にもそういうことがあるのですけれども、国の経済対策の関係があるのかどうか、ちょっとこれがそこまで細かいところはわかりませんけれども、若干設備投資の意欲は上向いてきたということで、これが上がってくれば生産拡大に将来つながっていくのではないかということで、見通せるという状況でございます。

◎興治委員長
 議題2、株式会社ケイズのICT実証実験施設「(仮称)R&Dセンター」建設に伴う協定書調印式の開催について、池田立地戦略課長の説明を求めます。

●池田立地戦略課長
 3ページをお願いいたします。このたび株式会社ケイズが、ICT技術を活用いたしました地域課題解決支援に係る研究開発の実証実験施設となりますR&Dセンター、こちらを建設を行うのに伴いまして、これを支援いたします鳥取県米子市との間で協定書の調印を行いました。
 企業の概要につきましては、記載のとおりでございまして、このたびの投資計画の概要でございますが、米子市の両三柳、現在のケイズの本社の隣接地でございます。こちらに株式会社ケイズの持ちますICT技術を高齢者介護などの地域課題分野と組み合わせ、新たな製品やシステム開発を行うための実証実験施設を建設するというものでございます。雇用計画につきましては、約40名を予定しておりまして、初年度は8名ということでございます。ここに記載しておりませんですが、投資額につきましては約4億5,000万円、業務開始につきましては平成26年の10月を予定しております。
 施設のR&Dセンターの概要につきましては、1つは、実証施設といたしまして、ICT技術を活用した新たなシステム製品を開発するためのサンプルデータを収集するために、多目的スマートハウスなどの実証フィールドをつくられるということ、それと、それらのデータを活用いたしました研究開発施設で試作を行うマザー工場をつくるといったようなことでございます。
 調印式につきましては、9月2日に米子市役所におきまして、ケイズの松本代表取締役、野坂市長、平井知事の間で執り行われました。

◎興治委員長
 議題3、「第4回北東アジア産業技術フォーラム」等への参加について、木村商工労働部参事の説明を求めます。

●木村商工労働部参事
 4ページをお願いします。第4回北東アジア産業技術フォーラム等への参加についてです。先週、江原道、吉林省、として鳥取県の3地域間の産業技術交流を目的として、江原道春州で第4回北東アジア産業技術フォーラムが開催され、参加してきました。また、同じく江原道の原州市で開催された第8回江原医療機器展示会にも参加しましたので、報告します。
 1番目の第4回北東アジア産業技術フォーラムについてですが、先週9月4日に開催され、約100名の参加がありました。江原道は、キム・サンピョ経済副知事、江原テクノパーク院長を初め関係機関から多数の参加がありました。吉林省は、科学技術庁リ・ジェンファ院長を団長として6名の参加がありました。我々鳥取県は、網濱経済産業総室長を団長として、産業振興機構の金田理事長、そして民間企業2社を含む7名で参加しました。
 この北東アジア産業技術フォーラムというのは、2006年に第11回北東アジア国際交流・協力地方政府サミットで今後の産業技術分野の交流が重要であるという確認から、2008年に第1回のフォーラムが同じく春州市で開催されたものです。そこでは、産業技術交流協力協定を3地域の部局長級によって締結されています。今回は一巡して第4回ということになりました。
 4回目の内容ですけれども、基調演説ということで、3地域の産業振興施策についての説明と、技術発表として、機能性食品と医療機器分野、2分野に絞って技術発表を行いました。今回の特徴は、今まで大学や研究機関のみの発表でしたけれども、企業間連携を進めようということで、企業の発表もありました。鳥取県からは、氷温研究所が氷温技術と氷温食品について、株式会社A&Mさんが小型チューブポンプについて発表を行いました。
 フォーラムの第2日目は、視察ということで、医療機器産業の発展が目覚ましい原州市で行われた原州医療機器総合支援センターの開所式への参加と、第8回江原医療機器展示会の視察を行いました。この原州医療機器総合支援センターというのは、韓国医療機器産業発展の中心的な役割を担う施設として原州市にこのたび整備されたものです。インキュベーション機能とか貸し工場、各種試験機器などを有しており、この施設を運営する原州医療機器テクノバレーが応需企業に限らず、韓国全域の医療機器産業への支援を行い、創業からマーケットへの支援を行っていくという総合的な拠点になっています。
 施設概要は、ここに書いてあるとおりで、約50億円をかけて建設されたものです。今、運営いたします原州医療機器テクノバレーということを説明しましたが、このテクノバレーは1998年に延世大学の教授の提案で設立された原州市出身の財団法人です。原州市の医療機器産業の発展とともに組織も拡大して、現在は約50名の体制で支援を行っているところです。
 続いて、次の5ページをお願いします。2番目の江原機器展示会についてですが、この展示会は今回で8回目で、原州医療機器総合支援センターの開所にあわせて同施設の展示会場で行われました。鳥取県企業も参加しましたので、報告します。
 開催期間は、9月5日から7日の3日間です。出展企業は、全体で83機関、韓国企業は原州企業とソウル企業を合わせて50数社、日本からは福島県と鳥取県が参加しました。鳥取県の参加機関の出展内容は、ここに書いてあるとおりです。企業名も、ここに記しているとおりです。出展とあわせて産業技術センターの機能紹介も行いました。さらに、鳥取県の企業紹介ということで、韓国語と英語版のガイドブックも配布して連携を深めようという試みもしました。出展された企業の声としては、商談が決まりそうなところもあったので、いい機会になりましたということと、韓国は日本と違って医療機器に参入しやすい雰囲気があったという声もありました。
 最後に、医療機器テクノバレーの院長とも、簡単ですが、意見交換ができました。意見交換を踏まえて、日本の優秀な部材というのは、今現在の製品にはなかなか価格的には用いるのは難しいけれども、今後の韓国の戦略としては、高度な機械を開発することになるので、日本部材の共同研究と共同開発を進めていったらどうだという提案がありました。提案を踏まえて、今後は、産業技術センターとか産業支援機関と協議しながら県内企業の支援を進めていきたいと思っております。

◎興治委員長
 議題4、GTI北東アジア地方協力委員会(LCC)第1回会議への参加について、吉川通商物流室長の説明を求めます。

●吉川経済産業総室通商物流室長
 それでは、6ページをお願いいたします。GTI北東アジア地方協力委員会第1回会議に参加をいたしました。これは、先月の常任委員会でも御報告いたしましたけれども、北東アジア地方政府間の地域経済協力の強化を目的としたプラットホームでございまして、今回8月30日に長春市で開催をされ、本県は副知事を代表に正式会員として参加をしたところでございます。
 出席者は、ペーパーにあるとおりでございますけれども、中国は吉林省、それから韓国は江原道と、それから釜山市、浦項市、それからモンゴルは東部の3県の代表が出席しました。また、ロシアは沿海地方、日本は鳥取県と、新潟県がオブザーバーということで参加をしております。あと、民間企業ということで、中国と韓国の船の運航会社とか物流の関係団体等が参加をいたしました。
 今回の会議の主題は、地方政府間の協力と、それからユーラシア海陸複合一貫輸送航路、これを整備しようということを主題としたフォーラムでございました。第1部で副知事級の発言がありまして、吉林省の副省長から、中・露・日・韓の海陸連携輸送の安定的運営が必要である、あるいは中・蒙鉄道建設の加速化が必要であるということで、地方政府、中央政府を含めて連携の強化が必要と、それから該当地域の経済協力の強化が必要であるということで、そういう市場環境とか法制環境をつくる必要があるというようなことが強調されました。
 本県の林副知事は、本県がGTI地域と日本を結ぶ唯一の定期フェリー航路を有していることを紹介しまして、GTI地域と日本をつなぐゲートウェイの役割を担っていきたいということを強調いたしました。韓国・江原道は、ザルビノ-琿春間の通関手続の簡素化とかについて提起をされましたし、ロシア・沿海地方は、中露間の琿春-マハリノの鉄道が8月の2日に再開されたという紹介等もされました。モンゴルの東部の3県につきましては、中蒙間の鉄道及び道路整備の促進によって地下資源や観光振興などへの期待が述べられました。
 会議の総括でございますけれども、実際にこの場で語られたことにつきましては、参加地方政府は、北東アジア海陸複合一貫輸送の必要性について、その重要性について認識を一致し、それからその円滑化のためには、中央政府の支援や法的環境の整備等も必要であって、関係国が海陸一貫輸送に係る協定を結ぶことも検討する必要があるのではないかというようなことで総括をされ、10月の末に、今予定をされていますけれども、モンゴルのウランバートルでGTIの諮問会議、諮問委員会が開かれますので、そこで地方協力委員会としての意見として提案をされる、そして協議をするということでございました。
 本県のGTI地方協力委員会に対する今後の取り組みでございます。7ページの下のほうでございますけれども、GTI地方協力委員会が拘束力のないパートナーシップネットワークであるということで、鳥取県としても、GTI地域の情報収集、現場把握、人的ネットワークの構築などを通じて北東アジアゲートウェイとしての地位を高めていくということで、引き続き正式会員として参加をしたいと思っております。また、今回の会議内容でわかりましたけれども、海陸複合一貫輸送網の確立というようなことについても価値観を共有できるということで、GTI事務局から、いわゆる次期開催の打診がございまして、鳥取県としましては、来年の開催を受諾する方向で関係者等との協議に入りたいと考えております。
 8ページと9ページにGTIに関する経緯とか概要とかを書いておりますので、参考にごらんいただきたいと思います。

◎興治委員長
 議題5、「とっとり就職フェア2013・8月」の実施について、小林就業支援室長の説明を求めます。

●小林雇用人材総室就業支援室長
 そういたしますと、資料の10ページをごらんいただきたいと思います。とっとり就職フェア2013・8月につきましては、平成26年3月の大学卒業予定者等を対象にいたしまして、県内し3会場で8月22日、23日、27日と実施をいたしました。参加人数は、3カ所合計で418人、それから企業数は181社となっております。また、これにあわせて企業のプレゼンテーション等も実施いたしました。今後の予定としましては、2月に開催をするという予定でございます。
 11ページの参考をごらんいただければと思います。現在、この就職フェアに関連してでございますが、まず、国の広報活動につきましては、現在の12月1日から開始というのが3月1日以降に、それから採用選考活動につきましては、現在の4月1日から8月1日以降に後づらしするという方向で進んでおります。また、経団連の会長さんの発言にもございますように、今御説明した国の方針に沿って変更されるという点と、あと、ぽつの2つ目に書いておりますが、現在の規定ワードの「倫理憲章」ということで、関連企業等に拘束力のあるものでございますが、それが「指針」ということで紳士協定に変更するという方向で検討されています。また、この適用につきましては、現在の大学2年生からの適用ということで検討がされているという状況でございます。
 それで、2番目の実施のところを見ていただければと思いますが、まず、現行の列を見ていただければと思います。これにつきましては、現在、大学3年生の状況でございますが、大学3年の12月1日からの企業からの情報提供等を受けまして、その後、12月から3月までガイダンスを開催するというのが現状でございます。また、4年生、来年になりますが、4月1日の選考活動、面接等の選考活動以降に就職フェア、相談会、そして10月1日の正式内定後に、フェア、相談会等を行って、4月1日の正式採用という流れが現状でございます。
 右側の変更後、これが現在、大学2年生の状況になりますが、先ほどの企業からの情報提供が27年の3月からにずれ込みます。また、4月1日の面接等実質的な選考活動が27年の8月ということでずれ込みまして、こういった状況を踏まえまして、先ほど御説明したガイダンス、それから就職フェア等の実施時期を今後見直していきたいというところでございます。

◎興治委員長
 それでは、まだ質疑はやっていないのですけれども、昼休憩に少数会派の方の打ち合わせがあるそうですので、一旦ここで切らせてもらっていいですか。(「はい」と呼ぶ者あり)
 では、以上で午前は終了して、休憩をしたいと思います。
 午後の開会は1時からとさせていただきます。

                                午後0時08分 休憩
                                午後0時59分 再開

◎興治委員長
 それでは再開をいたします。
 ただいままでの報告に関する説明について、質疑等はありませんか。

○市谷委員
 済みません、6ページのGTIの関係なのですけれども、鳥取県からは、林副知事が定期フェリー航路を有していることを紹介してという話で、一定の話をされたということなのですけれども、それについての各関係者の反応といいますか、意見がどういうものがあったか教えてください。
 それと、7ページの最後に、今オブザーバー参加なのだけれども、これは正式に参加をしていくという意味で言われたのではないかと思うのですけれども、前回も確認したかもしれませんが、オブザーバーの場合と実際に参加していくということになると、どう変わるのかというのを確認させてください。

●吉川経済産業総室通商物流室長
 反応でございますけれども、その場で具体的に議論をしたという形ではありませんでしたけれども、その後で、副知事級が集まっていろいろ懇談とかをされた中では、やはり鳥取の可能性とか、それから期待というものについていろいろと御発言があって、一定の評価がされていたということを聞いております。
 また、正式会員とオブザーバーの件なのですけれども、基本的に鳥取県は、正式参加をする正式会員として参加をしているということで参加をしています。ただ、オブザーバーというのは、新潟県がオブザーバーという形でございまして、基本的にやはり正式会員になることによって地方協力委員会の中できちんと意見を述べられて、そういう発言の場を与えられて、実際にそこの主要な部分を占めることができるということです。オブザーバーには、発言の機会が与えられても、少し第2部というような形で、代表者のところでは発言の機会がなかなか与えられないという形です。

○市谷委員
 この会議に参加することによっての鳥取県のメリットというのが、いま一つ見えないということで、この間もそういう話をさせていただきました。今のお話でも可能性の期待は語られるというのは、それはどこの国の関係者でもそういうこともあるかもしれませんけれども、何かその辺の議論が本当に深まりを持って行われるのかというところが非常に不安といいますか、どうなのだろうかというのを感じるのですけれども、もう少しそのあたりの、これをどんどん推進したらいいと思っているわけでもないのですけれども、かかわる以上、本当に期待がされるのかというのが、今の話ではちょっと見えにくいと思うのですが、いかがでしょうか。

●吉川経済産業総室通商物流室長
 7ページの下にも少し書いておりますけれども、鳥取県とか境港の立地からいきますと、やはり物流とかが日本海側に移ってくるというところで、鳥取県とかの発展というのはこれから可能性を秘めてくる。そうすると、日本海を挟んだ北東アジア、海を隔てた対岸諸国のほうとのつながりというのを持っていくということは、非常にそちらの経済発展を取り込む上でも必要だと。そういう中で、この会議全体が国を越えた海と、それから陸の複合輸送というところを、例えば国境を越えるときの通関の簡素化とか手続とか、いろいろな特例を設けるとかという、そういう方向に向かっております。
 そういう中で、GTIのエリアと日本を航路で結んで、将来的にいわゆるGTIの受け口になっていくというところでは、同じように新潟県さんも参加をされているのですけれども、正直言いまして、中国とかでは新潟県さんのほうが今やはり知名度が高いです。そういう中で、鳥取県もこういう航路があるということで認識を新たにしていただいて、それで、やはり境港も可能性があるという雰囲気になってきていますので、鳥取県としましては、玄関口というところになっていく上で、やはり内外に北東アジアとの役割を果たしていくのだという部分で、問題解決とか、それからPRになると思っております。

○内田(隆)副委員長
 済みません、同じようなところで7ページ目の最後に、次回のLCC、地方協力委員会の開催を鳥取県が求められて、受託する方向で検討に入っているというところですけれども、せっかく開催するのであれば、方向性を示した上で積極的にアピールすべきだと思うのですよ。スケジュール感と、一体何を発信していくのだというのがあれば、お答えください。

●吉川経済産業総室通商物流室長
 スケジュールとしましては、来年の8月とか9月とか、いわゆる秋前が目途になると思います。と申しますのが、GTIの一番の議決機関である諮問委員会というのは秋に開かれますので、そのときまでに開いて地方協力委員会のメンバーのいろいろな意見をそこに一緒に協議をするように持っていくというところがあります。スケジュール感はそれです。
 それで内容としましては、先ほど申し上げましたとおり、複合一貫輸送とか、それから日本とのつながりといえば、やはり観光という部分もありますので、そういう部分とかも取り上げながら、内外、例えば日本でも鳥取県だけではなくて、国の機関とか、それから同じように日本海側で対岸諸国を見ている県とか、それから研究機関とか民間の方とかにも声とかをかけながらやっていきたいと思っています。

◎興治委員長
 その他ございませんか。

○銀杏委員
 今のところと、それから北東アジア産業技術フォーラムの両方なのですけれども、報告なのでしようがないとは思うのですが、聞いていて、単にこういうことがありましたということだけで、狙いについてにも触れられていませんし、このような成果があったとかということもありませんでしたし、何か全然、かゆいところをかいてという感じで、もう少し狙いとかをしっかり言っていただかないと、そういうことがあったのですねということなのです。
 GTI地方協力委員会における今後の本県の取り組みについてでも、結論としては、北東アジアゲートウェイとしての地位を高めていきたいというのが目的だということしか書いていないわけで、具体的に次のページの地図を見ましても、いつもこういうのが載るのですけれども、この地図を見たってさっぱりわからないわけです。なぜ吉林さんは一生懸命なのかとか、では、モンゴルはこれに参加することによって今後鉄道はどのように延びていくのかとか、もう本当はもう一本、北京か、あちらのほうに鉄道を延ばそうとしているわけです。その計画があって進んでいるわけです。
 だから、結局、これに何がメリットがあるのですといったことを今少しだけ説明がありましたけれども、るる書いてあるのですけれども、でも予算をつけているわけですから、こういう報告だけだったら何か予算をつける意味がないと思うわけです。鳥取県にとってどのようなメリットがあって、目標があって、今どこまで成果が上がっているのかと、今後どういう展望なのだと説明してもらわないとわからないわけで、そのあたりを今後各部お願いしたいのですが。

●木村商工労働部参事
 北東アジア産業技術フォーラムについては、このフォーラムの目的自体が、3地域の産業振興施策をそれぞれがより知ることによって交流を深めましょうというのが大きな目的で、それを一巡にして、それぞれの施策について知り合うと、そこでやっている技術開発についても紹介して知りましょうということでやってきました。今回一巡して4回目なので、もっと成果を出そうということで企業参加を求めて企業の発表を行って、少しずつ工夫をして連携を深めたいということでやっています。

○銀杏委員
 ですから、今のも交流を深めるのだというのが目標ではなくて、ここから商売を成立させて鳥取県の産業を強くしていきたいとか、そういうところに狙いがあるのだったらいいと思いますよ。

●岡村商工労働部長
 この産業技術フォーラムは本来部長級の会議なのです。今回私が行けなかったのですけれども、基本的に江原道とは医療機器分野でのいわゆる受発注取引まで成功させたいということで、今回展示会にも参加したりして、向こうは医療機器関係をかなり国策でやってきていますので、そこにデバイスとか部材とかを供給できるような鳥取県にとってメリットがあるような環境をつくっていきたいという狙いを1つは持っています。
 吉林省に関しましては、実は吉林省は中国の自動車産業の集積拠点になっていまして、日本よりもドイツ車のほうが強いのですけれども、自動車関係の集積があって、なおかつ長春市は中国の中でもエネルギー特区という形で経済政策で特区指定を持っています。そこの中で実験フィールドがあったりしまして、そこに例えばいろいろとまだビジネスチャンスがあるかなと。自動車関連になりますけれども、あるいはセンサー関係とか、いろいろな技術、EVの関係とかをやっていますので、そういうところに本県の企業が例えばキャッチアップして仕事がとれないかとか、そういうことも狙っていきたいとは思っています。
 その辺のレベルは、部長レベルの協議で話はしておりますので、鳥取県の場合はそうなのですけれども、開催地域がそれぞれテーマを設定しながらということでやっていますので、次回、吉林省はどういうテーマを設定するのかというのは、お互いすり合わせをしながら決めていくという形をとっていますということで、鳥取県としては、それなりの県内の集積とか企業にメリットがあるような戦略を持って参加したいと思っています。

○銀杏委員
 わかりました。
 それで、毎回、毎回報告があるたびにこうやって質問を誰からともなく出てくるということ自体が全然進歩がないわけで、説明の仕方が悪いということです。聞けば出てくるわけですから、もう少し何か、人ごとみたいという感じでもないのだけれども、何となくこんなことがありましたというぐらいの内容でしかないので、非常に不満足だったものですから聞いたのです。

●岡村商工労働部長
 わかりました。その点については、ちょっとこれは過去の経緯も含めて説明させていただくようにします。失礼しました。

◎興治委員長
 その他ございますか。

○砂場委員
 2点。1点目は、3ページですけれども、これは協定書を調印した報告なのですけれども、協定書の内容というのはどういうことなのでしょうか、ケイズとはどういう約束をして、それで支援する鳥取県、米子市はどういうことをやっていくのか、それが協定書だと思うのだけれども、協定書自体は書いていなのだけれども、どういうことですか、協定書の中身を教えてください。

●池田立地戦略課長
 協定書の中身でございますが、基本的には、会社の立地について、行政側で増設事業が支障なく円滑に行われるよう協力するといったようなこと、それから一方、企業側については、従業員の採用に当たっては、地元の在住者の積極的な採用であるとか、または増設に係って公害の発生であるとか周辺環境の保全に努めることであるとか、そういったような内容を協定の中で書き込んだ上で、支援を企業立地補助金であるとか、そういった形で支援するといったような、そういったような内容を協定書に盛り込んでおります。基本的に、これまでの全て立地事業についても同様の協定内容となっております。

○砂場委員
 やはり協定書を調印したという報告であれば、肝心なのは協定書なのですから、そういうところも今後は入れてください。お願いします。
 次、もう1点は、10ページ、11ページのとっとり就職フェアなのですけれども、4年生向けが来年の、これでいくと2月に予定をされているのですけれども、実際4月1日の前の2月というのは時間が近接し過ぎていないのかなと。10月1日に正式内定が出て、ばあっと内定が出ると、そのときに内定をとれなかったお子さんたちが一番不安だし、親御さんも不安で、そういう人たちをフォローするのに、やはりその間があるのではないかと。そこで、逆に言うと、企業側も正式内定をとれなかったら、そのお子さんたちの中にも地元で働く意欲のある方がいるのであれば、早目にアクセスをかけて、地元でどうですかと声かけが必要なのではないかと。2月の半ばに設定してしまうと、企業側にしても働くほうにしても、なかなか時間がたち過ぎではないかと不安に思うのですけれども、この2月という設定でいいのかどうか、お考えをお聞かせください。

●小林雇用人材総室就業支援室長
 この2月の就職フェア等につきましては、ちょっとそこに記載していますように、4月の就職向けに家族で相談というところを踏まえて開かせていただいているというのが現状でございます。今、御指摘のあった点につきましては、確かに10月以降、2月までの間があいておりますので、現在、これから検討する中で、いただいた御意見も踏まえて検討させていただければと思っております。

◎興治委員長
 そのほかございませんね。
 それでは次に、企業局に移ります。
 議題6、「FAZ倉庫太陽光発電所」の運転開始記念式の開催について、亀井経営企画課長の説明を求めます。

●亀井企業局経営企画課長
 そういたしますと、企業局の資料の1ページをおはぐりいただきたいと思います。「FAZ倉庫太陽光発電所」の運転開始記念式の開催についての御報告でございます。
 とっとりグリーンウェイブの取り組みの1つといたしまして、竹内工業団地の中にございますFAZ倉庫の屋根で、ことしの2月から建設を進めておりましたFAZ倉庫太陽光発電所が10月初めに完成する見通しとなりました。運転開始に当たりまして、地元の方々を初め発電所建設に関係いただきました皆様をお招きして、10月5日に運転開始記念式を計画をしております。
 式の概要でございますが、1番に掲げております。日時は10月5日の土曜日でございますが、10時から10時40分まで、場所は夢みなとタワーの中で予定をしております。
 内容でございますが、運転開始記念式、そしてその後に、発電所の見学をしていただこうと思っております。現在、詳細を調整しておりまして、別途御案内させていただきたいと思いますし、当委員会の委員の皆様にも別途御案内をさせていただきたいと思っております。
 発電所の概要でございますが、ここに簡単に明記をさせていただいております。最大出力500キロワット、年間発生電力量が574メガワットアワーということで、一般家庭に相当する160戸分の年間消費電力量に相当するものでございます。年間売電収入が約2,300万円、総事業費は約2億円ということでございます。2番に完成にイメージの写真をつけております。ここに太陽光パネル2,528枚を敷設しているところでございます。企業局における今後の取り組みを3番、そして裏面に、これまでの企業局の既設発電所の一覧表を掲げておりますので、ごらんいただきたいと思います。

◎興治委員長
 では、ただいまの説明についての質疑はございますか。ございませんか。
 では、質疑は終結します。
 次に、その他です。執行部、委員の方が何かございますか。

○内田(隆)副委員長
 産業振興機構と商工会議所に別々に創業助成制度というのがあると思うのですよ。これは国のお金なのか、県のお金なのかで全然違うのですけれども、創業したい人というのは、経営者は1人なので、これは商工会議所に行くと、県の委託分は扱っていただけるのですけれども、例えば国からの来る経産省絡みの創業補助金だと、うちの分野ではないのでと指導に遠慮されることがあるのです。
 これは逆のバージョンもあって、産業振興機構に行くと、いわゆる県版経営革新はうちのテリトリーではないので違いますと言われてしまう。これはしようがないのですけれども、できたらワンストップのサービスがあって、今度は認定支援機関という制度ができているので、認定支援機関とも絡まないといけなくて、これが金融機関である場合と、税理士、いわゆる士業である場合とあるのですが、このあたりの連携をうまく進めないと、特に国のものですよね、すごく非常にとりやすい、ペーパーを出すだけでいいはずなのに、とれにくくなっているというのがあるので、この辺は整理をしてあげるといいのではないかと思いますが、いかがでしょうか。

◎興治委員長
 答弁は要りますか。

○内田(隆)副委員長
 はい。

●網濱経済産業総室長
 いい御指摘を頂戴しましたので、関係機関と情報共有して円滑なサービスができるように鋭意努めたいと思います。

○内田(隆)副委員長
 また、こうしましたという返事を下さい。

◎興治委員長
 その他ございませんか。
●太田市場開拓課長
 失礼します。市場開拓課でございます。本日、追加で資料のほうを配付させていただきました。ほかでもございません、東京アンテナショップのあり方についてでございます。ちょっと資料の作成等がおくれまして、当日配付になりましたことをおわび申し上げます。
 内容につきまして御説明させていただきます。
 現在の東京アンテナショップでございますが、県がスペースを賃借、借り上げまして、民間事業者に運営を委託してございます。その賃借契約及び運営委託契約が今年度末で満了となりますので、その後についてこれまで御審議等をいただいてきたところでございます。
 1番のアンテナショップの概要でございます。首都圏において、鳥取県の特産品、食材、県の魅力、こういったものを情報発信をし、消費者のニーズの収集、フィードバックすることで県産品の商品力や販売力の向上をさせる、また、東京にいながら鳥取を感じられる場所ということで設置をさせていただいております。場所は新橋、1階の物販は長生堂さんというところ、2階は、ホテルセントパレス倉吉さんというところに委託をさせていただいておりますが、いずれも同一代表者ということでございます。
 現在の状況等ということでございます。これは、一応6月の常任委員会でも同様の内容を説明してございますが、改めまして少し説明させていただきます。
 1階につきましては、客層がだんだんに広がりまして、23年度、24年度と1億円以上を売り上げる堅調な運営を行っております。2階も、設立当初は毎月六、七百万円を売り上げておりましたけれども、その後、売り上げが低下しているという状況でございます。高い定額負担金、それから配送費用等、こういったものを補うために提供料理の価格を高目に設定するとかというようなことをやっておりますが、なかなか高級感が不足するとか、そういう実態がございました。そのため2月に安価なメニュー等を導入し、リニューアルをしたところではございますが、売り上げの上昇には寄与していないという状況でございます。
 (2)番のアンテナ機能でございます。アンテナ機能につきましては一定の成果を上げてきております。そこに24年度末の状況を記してございますが、68業者、132の商品を首都圏企業に紹介、採用された、あるいは県内の475商品をチャレンジ商品として試験販売をしている、テレビや雑誌で取り上げられたのが606件、こういったような一定の成果を上げてきているというところでございます。アンテナ機能につきましても一部課題がございまして、物販部門の取り扱い商品が若干知名度の高い商品に偏りがちであったり、1階の売り場が通路も狭くて商品がぎっしり、余裕のない店舗の運営になっているというところでございます。
 3番に現在の県の財政負担を書いてございます。県が、この場所としまして年間4,000万円で場所を借り上げてございます。受託事業者は光熱水費等の自己負担をするほか、県に負担金を年間約2,000万円納付しております。といったことでございますので、差し引き運営経費に係る財政負担は年2,000万円程度ということでございます。こういった状況と、あと、今後の方向性につきまして6月の常任委員会で報告をさせていただきまして、7月に総務教育常任委員会、8月に農林水産商工常任委員会に他県のアンテナショップも含めて御視察をいただいたところでございます。
 そういった中で、もう少し広い場所を探してみてもいいのではないかという御示唆をいただきました。そこで、東京本部を中心にいたしまして移転先を集中的に調査検討してまいりましたけれども、十分な収穫が見込める場所に適切な規模、家賃の物件を見出すことができなかったというが現状でございます。現在のアンテナショップの近く、新橋の駅前のあたりにちょっといい感じではないかと思うような場所もあったのでございますけれども、スペースが広過ぎまして年間の家賃がかなり高額になるということもございまして、ちょっとなかなかそこに今は移れないのではないかというような状況でございます。
 裏をお願いいたします。こういう状況を踏まえまして、今後の方針でございますが、現有物販店舗については固定客もついておりますし、今回は賃借契約を更新しまして現在地で営業を続けていきたい。ただ、御指摘にもございましたように、引き続き移転先の調査検討は今後も継続させていただきたいと思っております。先ほど少し申し上げましたとおり、課題となる部分もございますので、より効果的なプラザ運営のために、以下のスキームで運営業務の受託事業所を公募したいと考えてございます。
 スキームの内容につきまして、そこに書いてございますが、現在1階は物販店舗、2階は飲食店舗としております。6月の常任委員会に御相談差し上げたときには、この案のところが案1と案2で、片方は飲食、片方は飲食に限らず物販店舗の拡充等でどうだろうかというような案1、案2というような形で示させていただきましたが、その後、議会の皆さんと意見交換をさせていただく中で、そこについては、提案者の企画を待てばよいのではないかというような御示唆がございましたので、案といたしまして、1階は物販店舗、2階は(1)の本格的な飲食店舗でもよいし、(2)の物販等を拡充するような案でもよいというような形で、少し柔軟性を持たせた形で公募をかけたいというぐあいに思っております。
 見直しの趣旨を書いてございますが、2階を(1)の飲食店舗として運営する場合については、価格面等でより利用しやすい店とするなど、運営事業者の主体的な経営努力が引き出せる仕組みを整えたいというものでございますし、(2)の物販等の面積を拡充するという案を採用いただく場合には、取り扱い商品の幅を広げつつ、余裕ある陳列を行うというような、運営事業者に高級感のある演出とか魅力ある店づくりに向けた創意工夫を促すことができるのではないかと考えてございます。
 運営事業者の負担金につきまして、現在、1階の物販は売り上げに応じてパーセンテージを変えてございます。2階につきましては、定額で家賃そのものを運営事業者に御負担いただいているということでございます。見直しの案といたしましては、1階、2階とも売り上げの6%といたしまして、収益に直結しない委託業務、県刊行の情報発信であるとか首都圏情報の県内伝達を十分に行った場合には、インセンティブとして1%引き下げるというようなことを考えております。
 スケジュール的なことでございますが、一応9月の末に不動産の賃借契約の更新であるとか、現在の運営事業者に対して新しいスキームへの公募をかけるので、今のままで単純な更新はいたしませんということを通知したいと思っておりまして、10月から新しい運営事業者の選定に入りまして、12月に決定、店舗借り上げの債務負担でありますとか整備費助成の予算の審議を12月の議会でお願いしたいと思っております。ただ、ここにつきましては、所管が東京本部になってございますので、総務教育の常任委員会での審議ということになろうかと思います。そうやって運営事業者を決定した後、1月から3月まで準備を整えまして、4月からは新体制での運営を開始したいというようなことを想定しております。

◎興治委員長
 ただいまのアンテナショップに関する報告がございました。
 このたび当委員会の委員となられた皆さんは、これまでの経過について御承知ないかとは思います。従前からこのアンテナショップの今後のあり方については、委員会で報告を受けて審議をしていたところです。その中で、8月の頭に東京のほうに出かけまして、本県のアンテナショップ、また、他県のアンテナショップ数カ所を視察をしました。その中で、委員会としては、大まかに2つ程度の意見が出ておりまして、今の店舗が手狭ですので、移転を検討せよということがありました。それに基づいて、執行部でも移転先を調査をしてこられたということであります。
 それとあと、現在の店舗につきましては、1階、2階に関して、御説明が今ありましたように、2つの案が提案されていたのですけれども、どうするのか、受託事業者にならんとする者の提案を受ければいいのではないかというような意見が大勢を占めまして、こういうような形での提案になっているということです。所管は総務教育常任委員会になっておりますが、市場開拓課が絡んでおりますので、当委員会としても審査をしてきたということであります。
 では、御意見をどうぞ。

○前田委員
 平成20年の設置のときに当委員会にいたので、いきさつは全部知っております。あのときに、どこかの町長になっている責任者が、この場所が一番いいと言ったのです。忘れません。私たちは、あの階段はなぜだと、なぜここを選んだといって再三言った。自信を持って、ここはいいのですと説明されたのです。だけれども、きょうの説明を聞くと、なぜ移転しければならないのかというのがぴんとこない。それで、私たちが言ってもいけないけれども、まず長生堂とセントパレスの意見を聞きたい。入っておられる人は、どう思っておられるのですか。

●太田市場開拓課長
 この場所について移転を検討するということ、実はですね、6月の常任委員会の折には、私ども執行部といたしましては、現有地での運営を検討いたしておりまして、ただ、今申し上げたような運営上の課題が出ておりましたので、そこを少し改善するような新しいスキームというものを提案したいということを御相談させていただきました。それで、先ほど申し上げましたけれども、総務教育の常任委員会、あるいは農林水産商工の常任委員会のほうで現地視察等いただきまして、その視察の後の意見交換などで、場所といいますよりは少し狭い……(「少しではない、狭いでしょうが」と呼ぶ者あり)狭いという御指摘がございまして、委員の皆様のほうからもほかの場所も探してみてはどうかという御提案がございましたものですから、一生懸命この1月少しかけまして、東京本部を中心に探させていただいたということでございます。
 運営事業者でございます長生堂さん、あるいはホテルセントパレスさんからどうだということがございました。私自身、直接にそういう聞き方をしたことはございませんが、長生堂さん、特に物販のほうにつきましては、店舗運営のやり方等工夫されておりまして、今、それでも1億円の売り上げを上げておられるというような状況でございますので、その場所等につきましては、場所という点では特にはと思いますが、ただ、先ほど言われたような、人目につきにくいとか、らせん階段があるとか、そういったところの隘路はお感じになっていらっしゃると思います。2階につきましては、店舗面積の少なさとか、運営のやりにくさとか、そういったことでやはり余りいい立地ではないかなということはお感じになっていらっしゃるのではないかとも思っております。

○前田委員
 太田市場開拓課長、主役は、入っとられる人の意見だよ。県会議員でないのよ。(「そうだ」と呼ぶ者あり)長生堂とセントパレスの意見をなぜ聞かないのです。要は生の声を聞きたいのですよ、長生堂とセントパレスはどこが困っているのか。本当にその困っとる意見が納得できたら、では移転しようと、こういうことになるので、手続が間違っていますよ。(「常任委員会が間違ってるから」と呼ぶ者あり)

●太田市場開拓課長
 直接にその、ストレートに聞いたことはないということではございますが、その運営上の隘路等についてはいろいろと御相談を……(発言する者あり)御相談をさせていただいているということでございます。もちろん……(「聞いていないわ」「聞き取り聞いている、歯切れが悪いですよ」と呼ぶ者あり)聞いております。(「聞いているでしょう、ちゃんと答えてください」と呼ぶ者あり)

○前田委員
 長生堂とセントパレスの関係者を参考人招致してください。聞きたいでしょう。だって移転するのにすごい金を使うのあれば、それぐらいしなければだめです。
 それともう一つ、ここを決めるときに、僕、全部歩いてみましたよ、島根県、北海道。狭いんです、狭かったのですよ。だからだめだって私言ったわけです。日本橋に島根県のアンテナショップがありますよ、広いですよ。家賃が8,000万です。ここは4,000万でしょう。8,000万のほうが値打ちありますよ、日本橋の三越の前ですよ。隣に居酒屋つくって、初めから提案しとるのですよ。ここがいい、ここがいいの一点張りだったんだから。(「あのときはな」と呼ぶ者あり)だから私は今、何で悪いのか、この関係者の方の意見をじかに聞いてみたい。それから判断する。
 もう一つ、私の持論は、前から言っている。1県だけでは無理だから、例えば岡山と組まないかとか、本当は島根が場所もいいし、ちょうどいいんだけれども、とても他県と共同というのはないわ、僕も聞きに行ったから。だけれども、岡山が今後するのだったら、2県でしたほうが品ぞろえがあるし、両方の特産物で出したほうがよい。1県よりも2県のほうがいいと思う。

◎興治委員長
 ちょっと待ってください。今、参考人招致の提案がありましたので、ちょっと皆さんの御意見をお聞きしたいと思います。

○前田委員
 いやあ、副委員長が聞いとるというから。

○内田(隆)副委員長
 聞いています。歯切れが悪いです。

◎興治委員長
 いやいや、それで、とりあえず参考人招致することについて、私もいいのではないかと思うのですが、皆さん、御意見ございませんか。どうですか。よろしいですか。
 では、そういう方向で。では……。

○内田(隆)副委員長
 意見です。公の場での発言ができるかどうかです。クローズの公聴会として、委員会として、公の場で招致するのがいいのか、委員会としてクローズにしてある程度話をしてもらうかというのに分かれると思います。

○前田委員
 いや、それはさっと決めればいいのです。非公開にするのか公開にするのか、今決めればいい話です。

◎興治委員長
 そうですね。

○銀杏委員
 もしやるのでしたら非公開でないといけない。特に補助金とか出してやってもらってるわけではなくて、商売上、契約してやってるわけですから、向こうにしても別段来る必要もないわけですし、聞かれたって答える必要だってないのです。

○小谷委員
 今の発言は、我々が初めて入ってきて、本当にそういうような状況が生じたのか、あるいは仮に店舗を新しいところにして、広いところにしたらどうなるのか。今8,000万という話も出たし、あるいはもうちょっと高くなるか安くなるかは別として、本当にそういったことを望んでおられるか、まず聞かないといけない。仮にここの委員会、委員全員の一致でしたなんて、そんなばかげた話はない。委員会が決めるべきことではないわ。執行部も、最終的にはどこを探してどういうような予算で、どんな契約がっていうことになるのでしょう。それで県もいくら金使ってもいいんですかという話だ。ルールがちょっとおかしい。総務教育常任委員会がどう言ったか知らないけれども。私は意見です。

◎興治委員長
 それでは、明らかにできることとできないこととあるのではないかということで、秘密会にしてやるような案件ではないかという話もありますし、副委員長から答弁の歯切れが悪いと。もう少しきちんとした答弁ができるのではないかという指摘もありますので、まず答弁をもらって、その上でもう一度皆さんの御意見を聞きたいと思います。

●三木市場開拓局長
 補足します。
 済みません、セントパレスさんといいますか、長生堂さんとは年数回、例えば予算のときとかそういうとこでも意見を聞いております。先ほどらせん階段の話がありました。やはりらせん階段については2階に上がると、特に女性から、込んでいたらちょっと桎梏かなというような話もあって、予算をつけたりいろいろ改善はしております。ただ、あそこが狭いとか広いとかいう議論になると、こういう27坪、上が25坪ですか、それを前提に、物販をお願いします、24坪を前提に飲食をお願いしますと。これで工房をして、それにやりたいという事業者の意向があったので、そこについては狭いと感じられとるのかもしれませんが、そこについて余り議論はしていないというような状況でございます。工房の前提がこういう条件でどうでしょうかということでもともと入ってこられたという経緯もございますので、使いやすいという面ではいろいろ御注文を受けておりますけれども、そういう経緯がございますので、その広い狭いというところはないと思っています。

○内田(隆)副委員長
 今回の案件は、新たにこの次の委託年度として5年間なりの指定管理先としてどうするかっていう話の中で出てきた話でしょう。だから、公募の要件を決めるに当たって、今後どうしていくかっていう議論の中でそういう話が出てきたと私は認識しております。それに当たって、公募に再応募するかどうかっていうのも含めて、ヒアリングをしているのではないですか。ある程度ヒアリングをかけて、どういう状況でっていうところもあったように聞いておりますので、そのあたりを丁寧に説明していただけませんか。

◎興治委員長
 今、副委員長の提案は、今後の公募要件を決めるに当たって、再応募のためのヒアリングをこの事業者から聞いているのではないかということで、そのことについての丁寧な説明をしてほしいということです。よろしいですか。

●太田市場開拓課長
 公募といいますか、スキームの見直しをかけるということになりますと、当然、現在の事業者が自動的に更新されるということにはなりませんので、現在の事業者の皆さんともお話をさせてもらっております。その中では、ちょっと申し上げにくいところもあるのですが、物販店舗としては、それはまだ意欲もあるのですが、2階の飲食店舗についてはなかなか意欲が上がらないということでございます。それはやはり店舗運営をこの5年間されてきて、あの場所でこの形態でやることが是か非かというのを御判断された結果だろうと私は思っております。

○内田(隆)副委員長
 続けます。その結果、家賃のシステムを見直すっていう議論になったわけですよね。今まで1,000万からの定額家賃を2階に払っているのだけれども、売り上げが3,300万から400万かしかない中で、1,000万っていう家賃はどうなのかっていう議論をした後に、では6%から8%の間でみたいな、大体そういうふうに収れんされてきたわけです。だから、条件としては、もうちょっと歯切れがいい答弁してもいいと思います。だからこそ、前回のメンバーで新しい、見た結果、違うとこを探す、9月に更新をしてしまうと、更新が迫ってるのですね。9月末までに結論を出さないといけないと。もちろん新しい委員さんがいらっしゃるので、地域が同じではないっていう前提できちんと説明をしていただかないと、それは納得がいかない委員さんも多いと思いますので、そのあたりの見直しの計画等も含めて説明してください。

○前田委員
 委員長、別途、勉強会をしてください。

◎興治委員長
 勉強会ですね。

○前田委員
 勉強会をするのだったら、まず今までの経過を教えてください。また別途市場開拓局だけを呼んで勉強会をしてください。

◎興治委員長
 今、別途勉強会をして、もう少し認識を深め、今後の方向性について探りたいということであると思いますので、別途勉強会をするということで御異議ございませんか。よろしいですか。

○銀杏委員
 特に常任委員会としては結論を出さなくても大丈夫。何か総務教育の常任委員会のほうが、決定すればいいということで、こちらとしては特にどうこう結論を出す必要もないような話のような気もします。

◎興治委員長
 総務教育委員会が、この委託の契約の議決でしたかね、というのはないし、あと、指名業者選定、決定などの議決はあちらでしますので、ここにはそういう議決権がありません。その上で、今回新しく参加された委員の方もいらっしゃいますので、もう少し内容について深めたいということについては妥当性があると思いますので、それやったほうがいいのではないかなと思います。ただ、その日程があるかどうかという問題は確かにあって、議事整理日があるのですけれども、そこらは決算委員会の関係の分科会ないし委員会等がかなり入っていますんで、先ほど前田委員のほうからバイオフロンティアの調査行ったらどうかっていう話もありましたが、わずか1日しかあいていないのです。そういうこともありますので、ちょっと日程的にどの程度確保できるかということについては、私に御一任をいただけたらと思いますが、いかがでしょうか。

○市谷委員
 いいんですけれども、運営事業者の選定は、所管の委員会ではあるけれども、全体でそれは確認しますよね。指定業者については。議決事項ですか。

◎興治委員長
 もちろん本会議で。

○市谷委員
 議決事項ですよね。

○銀杏委員
 今は、議決事項ではない。

○市谷委員
 ではないのですか。ああそうか。議決事項でなければ関係ないのではないか。

◎興治委員長
 ちょっと待ってください。その議決事項は何になるのですかね。

●太田市場開拓課長
 アンテナショップに係ります議決事項といたしましては、予算の関係でございます。

◎興治委員長
 はい、わかりました。

○小谷委員
 私の意見ですけれども、委員長、副委員長と、総務教育常任委員会の委員長と打ち合わせをしてみてください。向こうではどのようなな意見が出ているのか。ちょっと今の説明ではわからなかった。私には把握できない。だからどんな意見だったかということを調整してみてください、人数、あるいは……。

◎興治委員長
 わかりました。そしたら前田委員のほうから勉強会の提案がございましたので、その実施について前向きに検討するという方向の中で、総務教育常任委員会の動向等も入手をして、最終的には皆さんの御意見も伺いながら勉強会を行うかどうかは決定したいと思いますが、よろしいですか、これで。

○前田委員
 何だかよくわからないな。そういうことでお願いします。

○前田委員
 議決案件は総務教育、予算で。なぜ報告するのか。

●三木市場開拓局長
 市場開拓という感じで。

○前田委員
 だったら、当事者でしょう。当事者ではないわけですか。はっきりしてください。当事者でないというだったら総務教育の委員会に僕は伝えないけんだし、うちの会派の中で。あなたが当事者ですって言えばここで議論しなきゃいかいけないし、はっきりしてくださいよ。

●三木市場開拓局長
 東京本部、実は3月まではアンテナショップは市場開拓の所管でございました。現場は現場でやれということで東京本部に全て所管がえをしたという形になりますけれども、販路開拓とか商品のこととか、そういうことは当然市場開拓かかわってくるなということで、市場開拓もあわせて併用で所管しておると。責任者といえば責任者でございます。

○内田(隆)副委員長
 休憩してちゃんと答えたほうがいいのではないですか。

○前田委員
 だったら言えるのですね。

●三木市場開拓局長
 言えるということです。

○前田委員
 言えるということですね、はい。
 それと、一言言っておきます。らせん階段が前提条件だから、それは意見がないっておかしいです。あのらせん階段がおかしいんだから。意見だよ、あなたの感覚は。言っておきますよ。

●三木市場開拓局長
 済みません、適切に申し上げるのも。

◎興治委員長
 答弁されます。

●三木市場開拓局長
 2階に運営されていますセントパレスさんかららせん階段が改善をしてほしいという意見は伺っております。そのために予算をことしつけておりまして、改修の経費もつけておるところでございます。改修というかな、撤去ではなくて、もっと使いやすいような形にしようということですね。

◎興治委員長
 それでは、前田委員、勉強会をするという方向でスケジュール調整したいと思いますので、そのように皆さんも御承知おきください。
 それ以外にございますか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 ありませんね。
 それでは、その他ございませんね。(「なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、意見が尽きたようですので、以上で商工労働部、企業局、労働委員会による調査を終了いたします。
 では、執行部の皆さん、御退席ください。
(執行部退席)

                                午後1時49分 休憩
                                午後1時54分 再開

◎興治委員長
 それでは、再開いたします。
 引き続き農林水産部の議案の予備調査を行います。質疑については説明終了後に一括して行っていただきます。
 まず、西山農林水産部長に総括説明を求めます。

●西山農林水産部長
 農林水産部でございます。引き続きよろしくお願いをいたします。
 農林水産部所管の事業につきまして、その概要を御説明をさせていただきます。第1号議案、平成25年度鳥取県一般会計補正予算でございます。予算の資料の1ページをごらんをいただきたいと思いますけれども、今回の主な事業、一般事業をかいつまんで御説明いたしますと、表の上から2つ目、県産牛肉付加価値アップ事業、これは6月議会でも議論になりましたドライエージングの熟成庫導入をして、新たな産物にしていこうという事業。また、子牛価格が高くなっておりまして、和牛の飼育経費を圧迫をしております。これに対する支援を緊急に行おうとするもの、また、緑の産業再生プロジェクト基金の返還金でございますけれども、これは御承知のとおり復興庁・財務省の方針を受けまして、農林水産省から知事に対して早期の返還を要請をされたものでございます。また、そのほか災害に強い森林づくりということで、間伐材の流出が今回の豪雨の災害の中でも散見をされたとことから、検証をしていこうというもの、それから、内水面のギンザケの稚魚の生産量をふやすための支援対策ということをしていこうとしております。また、公共事業では、6月から9月にかけましての豪雨災害の復旧に向けまして、早期に進めていくということで公共災害を今回補正をさせていただいております。合わせまして、単県でしっかり守る農業基盤交付金のほうで国事業等の制度にならないものについても復旧を急ごうと考えております。
 また、予算関係以外では、土地改良事業の特別徴収金の条例の一部改正について引用する土地改良法施行令の根拠条項の改正がございましたので、それに追随するもの、それから損害賠償に係る和解及び損害賠償額の決定についてでございますけれども、これは森林・林業振興局の職員が運転する軽乗用車が相手方の軽乗用車に接触をいたしまして、1割の過失割合を負担する事故が発生をしております。改めましておわびを申し上げたいと思います。詳細につきましては担当課長から説明をいたします。御審議のほどよろしくお願いを申し上げます。

◎興治委員長
 続いて、議案第1号及び報告第2号について担当課長から説明を求めます。
 なお、既に政務調査会で説明を受けておりますので、説明は要領よく簡潔にお願いします。

●伊藤農林水産部次長
 そういたしますと、2ページをお願いいたします。鳥取県農業活力増進検討事業でございます。100万円をお願いするものでございます。概要でございますけれども、国におきましてはことしの11月をめどに農林水産業・地域の活力創造プランを策定するということをされております。本県におきましても活力増進プラン、仮称ではございますけれども、これを策定しようということでございまして、この策定に当たりまして、県内の農業の現状あるいは優良事例等を調査した上で、今後の展開方向を検討しようということで、研究会を立ち上げたいと考えております。
 事業の内容でございますけれども、研究会構成は国、県、市町村、あと大学の先生と学識経験者を踏まえまして構成しようと思っております。その方々で集落、先進農家等を対象に、現地の聞き取り、あるいは意見交換を通じまして現状を分析していこうと思っております。さらには県外の先進事例も踏まえて県内の農業の現状と今後の展開というものを検討してまいりたいと思っております。これらの検討結果を踏まえてプランの作成に取りかかっていきたいと考えております。

●小松畜産課長
 畜産課からは3本提出させていただいております。3ページをごらんいただきたいと思います。県産牛肉付加価値アップ事業ということで、先般の6月の県議会でも話題になりました肉の熟成ということで、ドライエージングという技術がございます。これにつきまして、熟成庫、冷蔵庫になりますが、これを導入するという事業と、それからこの熟成技術ではカビが生えてまいります。どうしてもカビを除去しなくてはいけないということで、その歩どまりが悪いという欠点がございます。これを何とか解消したいということで、県内の技術でその解消技術が1つございまして、豚で証明はされておりますけれども、牛肉で何とかならないかということで、業者、畜産試験場、家畜保健所の技術も使いながら新しい技術の開発をしていきたいということで、2本立てで事業を組んでおるところでございます。丸1年の事業期間を想定しておりますけれども、最初の今年度につきましては、商工労働部の緊急雇用創出事業を使いまして事業を進めていきたいと思っております。技術的には4回ほど繰り返してこの熟成技術を確立していきたいと考えておるところでございます。
 4ページをごらんいただきたいと思います。和牛肥育経営安定緊急対策事業ということでございます。餌の高騰、それから素畜費の高騰ということで、特に和牛の肥育農家が苦しんでおられます。和牛肥育の場合、素畜生産費の約6割が素畜費をとっておりますけれども、ほかの交雑種とか、それから乳用種につきましては素畜費が3割、4割程度で済んでおるところですけれども、この和牛肉は和牛の子牛が近年高騰しておりまして、50万円台をつけるような牛も出てきております。販売としては100万円いけばいいところですけれども、素畜費が上がっているということで、何とかここのところを和牛飼育の経営の悪化を何とかとめたいということで、今苦しい中、これを乗り切っていただくために予算を組んだところでございます。期間は半年ではございますけれども、この1頭当たり6,000円の単価で助成をしていきたいと考えております。運賃と、それから飼料の手数料ということがその内容になっております。
 次に、5ページをごらんいただきたいと思います。公共牧場機能向上事業ということでございますが、御案内のように、県内5カ所の公共育成牧場で乳牛の育成、ここで交配をして妊娠をさせたものを農家に返していくという事業を行っておりますが、昨年で事業で年間1,000頭の牛を預託する整備ができました。夏場は放牧をしておりますけれども、冬場はやはり雪が降ったりすることもありまして、牛舎の中で飼います。この牛舎の中でコンクリート打ちをしたところで牛を飼いますと、どうしても寒さがこたえます。それを何とか緩和したいということで、ベッドといいましょうか、布団がわりにおが粉を使っておるのですが、近年このおが粉が高騰してきておりますし、1,000頭規模になったことでこのおが粉の調達が苦しくなったということでございます。何とか自前でおが粉がつくれることはできないかということで、今回予算を計上させていただいておりますす。年間約3,000万のおが粉の費用がかかるところを、この機械を導入することによって3分の1あるいは4分の1の費用で済むということで、牧場経営の安定につなげていきたいと考えております。

●俵農地・水保全課長
 それでは、6ページをお願いいたします。しっかり守る農林基盤交付金でございます。3,000万円の増額補正をお願いするものでございます。この交付金は市町村が国の補助事業要件に満たない小規模な農林業生産基盤の整備・補修を行う場合に、それに要する経費の一部を助成するものでございます。今年度は非常に災害が多く、速やかに災害復旧を行う必要があるわけですけれども、この前の激甚災害の指定を受けました6月8日から8月9日の豪雨に係る農林災害については、国の補償措置が適用されない小規模な農地復旧等を早急に進めるために、この交付金を2,000万円予備費で増額をしております。これで市町村を既に支援をすることとしております。それ以降、9月の4日にも大雨が降りましたけれども、これから9月の台風シーズン、それから秋雨前線豪雨でまた災害が予想されますので、速やかに復旧をするために今回増額をお願いするものでございます。
 続きまして、7ページですけれども、これは公共事業の農業農村整備事業でございます。7,000万円の増額をお願いをするものでございます。事業内容ですけれども、今、大山山麓等で県営の畑地帯総合整備事業となっておりますけれども、ことしの春先も非常に雨が少なくて干ばつだったのですけれども、去年も高温・干ばつを受けまして、農家の方から畑地かんがいの整備要望が高まってきております。これを受けまして、今回給水栓や末端散水施設等の追加整備を行おうとするものでございます。
 続きまして、8ページをお願いをいたします。農地防災事業でございます。債務負担行為の限度額を6,440万円の増額と、それから県営特定農業用管水路等特別対策事業ということして909万円の増額をお願いするものでございます。事業内容でございますけれども、現在鳥取市の福部地区におきまして、畑地かんがいの管水路の補修を行っております。今回、国の認証増に以下認められましたので、整備の促進を図ろうとするものでございます。
 県営地域ため池総合整備事業でございますけれども、鳥取県の場合、冬場には土の土工事が適さないということで、以前ため池の工事に当たっては債務負担行為をお願いをいたしまして、この間2月から12月の工期でもって、夏場に土仕事ができるような工程で工事を発注しております。今年度、5地区の債務負担行為をお願いをしているのですけれども、そのうち1地区、倉吉市の天神野地区にあります釜ヶ谷ため池で、昨年詳細設計を行ったところ、地震時に安定度が低いと、もたないということがわかりましたので、断面を拡大をしなければいけないということです。これに伴いまして、現在予定をしております土取り場だけでは、必要土量が確保できないということで、少し遠くから土を運ぶ必要が生じたということで工事費がふえております。その関係で、債務負担の限度額を6,440万円増額をお願いしたいと思いますし、あわせて工事内容がふえたということで、工期的に26年度の完成が難しくなりましたので、1年期間を延長させてもらって、27年度までの事業期間で工事をしていきたいと考えております。
 続きまして、9ページですけれども、耕地災害復旧事業でございます。これは今年度4月15日、それと8月の1日、8月5日に大雨が降りまして、災害が受けておりますので、農地、それから農業用施設の災害を速やかに行うために事業費の増額をお願いするものでございます。この耕地事業の関係につきましては、19ページに飛んでいただきたいと思いますけれども、19ページから21ページに公共事業の予算の総括表を載せておりますので、ごらんいただきたいと思います。
 22ページには農地・水保全課関係の今回補正をお願いします公共事業の着工地区の概要を載せておりますので、また後でごらんいただきたいと思います。
 続きまして、33ページをお願いをいたします。債務負担行為などの調書が載っておりますけれども、これは先ほど御説明いたしましたけれども、天神野地区のため池工事で債務負担の限度額を6,440万円増額と、それから事業期間につきまして27年度までの延長をお願いをするものでございます。
 続きまして、34ページをお願いをいたします。国営土地改良事業特別徴収金徴収条例の一部改正についてです。これにつきましては、ことしの6月28日で既に専決処分をしております。この条例は、国営土地改良事業の施工区域に土地を工事完了が8年以内に農地転用を行った場合に、県が投資した事業費相当額について返還を求める条例でございます。今回この条例の中で引用しております土地改良法施行令の関係条項に改正がありましたので、それに合わせて条例を改正しようとするものでございます。

●佐古農林総合研究所企画総務課参事
 資料10ページでありますけれども、これは中小家畜試験場が使用しておりました窒素を分析するための蒸留水をつくる装置が、これが経年劣化をしてふぐあいを頻繁に起こすようになったということで、この更新のために経費をお願いするものです。

●大北林政企画課長兼全国植樹祭課長
 資料の11ページをお願いいたします。鳥取県森林整備担い手育成基金造成事業でございます。4,800万円をお願いするものでございます。概要でございますが、株式会社鳥取林業サービスが平成24年度末で解散しまして、出資金が各出資団体に返還されることになりました。県分の出資金につきましては、引き続き林業事業体の育成のために、県が運用いたします森林整備担い手育成基金へ積み立てることとしたいというため、予算措置をお願いするものでございます。事業内容としましては、今回の積立額は県の出資額と同額の4,800万円でございます。
 今回解散いたします株式会社鳥取林業サービスの概要でございますが、平成6年に資本金1億2,000万、出資率としましては、県40%、千代川流域の市町村40%、森林組合等20%いうことでございます。主な事業内容としましては、高性能林業機械の貸し付け、林業技能者の養成、施業受託・請負等でございます。解散の理由につきましては、千代川流域におきまして、森林組合等林業事業体では、高性能林業機械などの整備が進んだということやら、技術者の育成も進み、低コスト林業を推進する体制が整ってきたということから、一定の役割が達成されたという判断でございます。3月31日をもって臨時総会の特別議決によりまして会社は解散ということで、4月4日に解散登記を行っており、現在、清算手続を進めているところでございます。
 今後の清算の流れといたしましては、高性能林業機械の処分に係ります補助金返還後の残余財産の確定、税務申告の実施、それと残余財産の配分方針の決定、出資金の返還、それと決算総会を開催いたしまして、決算報告の承認を経て決算結了という次第でございます。
 (3)番といたしまして、今回積み立てを行う森林整備担い手育成基金の概要でございます。基金の設立目的でございますが、森林整備の担い手の育成を図るということでございまして、24年度末の基金残高は約13億5,000万円でございます。24年度末の基金の運用益は2,100万余でございます。基金の活用状況でございますが、果実運用型基金といたしまして運用し、下記の3事業のとおり担い手対策や林業労働などに関する事業を展開していくところでございます。

●村上県産材・林産振興課長
 続きまして、資料12ページでございます。鳥取暮らし農林水産就業サポート事業のうち、木材産業雇用支援事業でございます。今回2,496万7,000円の補正をお願いするものでございます。この事業は製材や製材品の営業等を行う人材を確保するために、県内の木材産業に就業する新規雇用者へのOJT研修の経費を支援するものでございます。6月補正以降に11名の増に対応したいということでございます。これによりまして、平成24年度からの継続雇用18名、それから25年度からの新規雇用40名の雇用を支援したいと考えております。これにつきましては33ページに債務負担もお願いをしております。この表の一番下、補正額となっておりますけれども、これ補正後の額ということです。訂正をさせていただきます。この補正後の額ということで7,932万円を限度として25年度に交付決定をした額から引いたものを今回、債務負担行為としてお願いするものでございます。
 続きまして、資料13ページにお戻りください。続きまして、鳥取県緑の産業再生プロジェクト基金の返還金でございます。このたび15億9,200万をお願いするものでございます。この緑の産業再生プロジェクト基金につきましては、下の経緯に書いてございますように、東日本大震災の復興に必要な木材を安定供給するということで、全国的に取り組んでいるものでございまして、鳥取県には41億円の配分を受けて事業を行っていたものでございます。このたび直接被災地に木材を供給する取り組みに限定した上で、執行済みと認められたものを除き返還するよう要請があり、これに基づきまして今回返還するものでございます。執行済みと認められたものというのは、中段、事業内容のところに書いてございます。既に交付決定済みのもの、それから契約済みのもの、それから事業の実施について議会で議決をされているものという、これらを除いたものが今回の返還の対象となりますので、26年度の事業に計画をしていた今回の15億9,200万が返還の対象になるということでございます。
 続きまして、資料14ページをお願いします。鳥取県緑の産業再生プロジェクト事業、これは本体事業でございます。この事業は木材乾燥機を導入する事業者に対して、導入経費を支援しているものでございまして、今年度は共同利用ということに対して県費で上乗せをしております。今回、先ほど説明をしましたように、緑のプロジェクトの返還に伴って、前倒しで事業を行いたいという計画変更がございまして、その1期分についてこの共同利用に対する県費上乗せを増額するものでございます。
 続きまして、15ページをお願いいたします。林道施設災害復旧事業でございます。7月15日の豪雨で被害を受けた県管理道施設の復旧、それから市町村が管理する林道施設の復旧に要する経費の一部を補助するものでございます。事業内容につきましては、中ほどに書いてございますように、県営林道の災害復旧の部分と、それから市町村管理道の災害復旧を行うもの等で、合計1億9,160万円をお願いするものでございます。
 資料19ページ以降にその公共事業、今回の災害復旧についての内容についてまとめております。それから、23ページにつきましては、その地区の概要をまとめております。

●伊藤森林づくり推進課長
 16ページをお願いいたします。とっとりグリーンウェイブ推進事業のとうほくとっとり・森の里親プロジェクトでございます。この事業は、東北3県から提供を受けた種子を県民の参加を得ながら県内で育成して苗木とし、緑の大使と一緒に里帰りさせ、津波被害を受けた海岸防災林等の再生等を支援し、とっとりグリーンウェイブの拡大を図ろうというものでございます。これは当初予算でお認めいただいているものでございますが、このたびの補正予算では、昨年11月、東北3県から提供を受けました種子の里帰りスケジュールを変更し、育成期間を再来年の春まで延長し、大きな苗としてお返ししたい。あるいは今年11月にも新たに種子の提供をいただけることとなりましたので、平成28年の春に里帰るスケジュールとして苗木を育てていきたいと考え、それに要する経費を平成26年度以降3カ年で526万5,000円の予算として債務負担でお願いするものでございます。
 17ページをお願いいたします。災害に強い森林づくり対策事業でございます。平成25年7月15日の南部町、江府町での豪雨災害においては、渓流からの土砂の流出とともに流木が発生いたしました。その中には立木のほかに間伐木も見られたので、流木による被害状況や流木の種類を調査し、周辺森林における間伐木の現況や、最近の間伐施行地における間伐木の処理状況調査と合わせて、災害に強い森づくりに役立てていこうというものでございます。それに要する経費300万円の補正をお願いするものでございます。
 そして、資料の最後のページ、36ページをお願いいたします。報告第2号でございます。交通事故に伴います損害賠償に係る和解及び損害賠償額の決定について御報告を申し上げます。概要でございますけれども、和解の相手方は鳥取市在住の個人の方でございます。和解の要旨でございます。県側の過失割合1割、県は損害賠償額といたしまして3,423円を支払うものでございます。事故の概要でございます。本年の4月10日、鳥取市青葉町3丁目の発生の事故でございます。事故の状況でございますが、森づくり推進課の職員が植樹イベントの開催準備のため、軽自動車を運転して片側2車線道路の中央側車線を走行中、合図がなく外側車線から中央車線に車線変更してきた相手側車両と接触し、これにより相手方車両を破損したものでございます。このような事故を起こしまして、おわびを申し上げたいと思います。この職員につきましては、イベント準備への動員等が重なった時期でもあり、さまざまな状況を想定しての運転の必要性を伝えたところでございます。また、他の職員に対しましては、朝礼、終礼等の時間を得て交通安全には細心の注意を払うよう指示いたしました。これからも引き続き交通安全の事故ゼロに向かって頑張ってまいりたいと思います。大変申しわけございませんでした。

●岸本水産課長
 それでは、18ページをお願いいたします。内水面ギンザケ稚魚育成支援事業でございます。日本におきまして、大手水産企業グループがギンザケ養殖の取り組みを進めておるところでございます。その大手企業グループと連携をいたしまして、ギンザケの稚魚育成に取り組んでます県内の内水面養殖業者が整備いたします稚魚育成池の整備に対しまして支援をしようというものでございます。
 今回の支援の内容でございますけれども、稚魚育成池6基の整備ということでございまして、総事業費463万7,000円に対しまして、3分の1の補助をしようということでございます。これまでの取り組み状況、改善点につきまして、下のほうに書いておりますけれども、平成23年の東日本大震災によりまして、宮城県の施設の壊滅的な被害を受けた大手水産企業グループが、その再開を目指しまして、美保湾での実証試験を実施をしております。この春が2年目の水揚げということで、471トンの水揚げをしたところでございます。その23年度の際には、平成23年度大震災被災水産業関連施設移転支援事業ということで、補正をお認めいただきまして、この大手企業グループと、また内水面の事業者に対しまして支援を行ったところでございます。2つ目の丸にありますように、この2年間の試験結果から、美保湾でのギンザケ、水が暖かいということもございまして、東北より暖かいということで成長が早いということがわかりました。また、美保湾が入り組んだ湾ではございません。波が結構高いということもございまして、肉質が大変いいということもわかりまして、この水産企業グループでは2,000トンの成魚生産目標の達成に向けて、段階的に施設整備を行っていこうと検討を進めているところでございます。
 ただ、一番下に書いていますように、これをクリアするためには稚魚生産量の不足というのが大きな課題となっております。現在では目標300トンに対しまして100トンが限界という状況でございまして、さらなる内水面の施設整備が必要という状況でございます。そういった中での今回の支援を行おうというものでございます。

◎興治委員長
 それでは、ただいままでの説明について質疑ございますか。

○市谷委員
 済みません、まず2ページの農林水産業地域の活力プランを策定していくことについて、国の計画プランが前提になっているということなのですので、その資料をまずいただきたいということと、それから今、国ではTPPへの参加を進めているということで、その生産がそもそも失われるということを前提にしながらこのプランを立てるということになるのかどうか、それとも全くそれとは関係なしにこのプランをつくろうとしているのかどうかを教えていただきたいです。
 あわせて、国はその担い手への農地集約っていうことを掲げていますけれども、私はその大規模な担い手だけではなく多様な担い手がいなければ、特に中山間地の多い鳥取県などでは実現不可能だと思うのですけれども、そのあたりは鳥取県のプランとしてはどのように考えているのかということをお聞きしたいと思います。

●伊藤農林水産部次長
 3点あったと思います。農林水産業の地域への活力創造プラン、これはまだ策定されてませんので、11月をめどということでありますので、資料は私どもの手元にはないということでありますので御理解いただきたいと思います。
 TPPに絡めてどうなのかということであります。大前提としては、今はTPPの動きとして5品目でありますけれども、それを守っていこうという形でのスタンスでの取り組みをされておりますので、私どもとしては現状のベースで分析をしていきたいと考えております。
 3点目で、担い手のほうの集約ということがございました。これは鳥取県でも担い手の集約は進めてきているところではありますけれども、それとここの中ではそれも必要なところではあるのですけれども、1点ここの中でケーススタディーとしてやっていきたいというものは中山間地帯でどういった取り組みができるのかということを考えていきたいと思っています。いろいろ平たん地での梨とか、例えばスイカとかいったようなものもあるのですけれども、プラスアルファ中山間での動き、これは鳥取県にとっては非常に大事なところでありますから、そこの部分のケーススタディーをしていこうと思っております。その中で大事なのは、集約するのも当然必要な部分はあるのですけれども、そうではなくて、いろんな方々がその地域の農業を発展させていこうという取り組みができないかということを考えています。例えば今、東部ではアスパラと白ネギをつくって、産地として確立していこうかという動きがあります。そういった動きで何がでは必要なのか、どういった部分が足らないのか、自分たちはどのように持っていこうとされているのか、そういうようなところを非常に聞いて、具体のケーススタディーをしてみたい。その中で、足らざるところを支援するのにはどのような政策が必要なのか、そういったところを研究していきたいと思っています。それをベースに小さいところの分野なのですけれども、そういったケーススタディーを踏まえて県で横展開できる、そういったプランをつくっていきたいと思っています。ですから、若干国のほうのプランとは異質になるかもしれません。

○市谷委員
 わかりました。今言われたように、鳥取の地域に合ったやはりプランであってほしいと思いますし、今お答えいただいた方向性というのは私は違和感なく受けとめさせていただきました。ただ、そのTPPの話は、なかなかこれは今後どうなるかわかりませんし、本来であれば地域農業が失われるTPP参加はあるべきではないと思いますけれども、またその動向を見ながらこのプランについてもあり方の検討が必要ではないかと思いました。
 続けていいですか。

◎興治委員長
 はい、どうぞ。

○市谷委員
 いいですか、済みません。
 次に6ページのしっかり守る農林基盤交付金で、これは災害対応としても今回増額補正になっていてよかったと私は思っています。ただ、しかしですね、ちょっといろいろ現地の話なども聞きますと、南部町では、農地でいえば143カ所の被害が起きておりまして、激甚災害に指定できそうなのが39、つまり国が国庫補助の制度を認容するためには一定規模以上のものではないと、どうしても対象にならないということがあって、要するに143のうちの39しか国庫補助の対象にならないだろうということがどうも南部町ではあるようです。つまり、いわゆる40万円以下の小規模のものが地方で何とかしなければいけないということでこのしっかり守る交付金が生きてくるということになって、非常に増額をされたっていうのはよかったと思っています。
 ただ、恐らくこのしっかり守る交付金っていうのは、市町村の財政部分をこれ支えていくことになると思いますので、実際に私が心配しているのは、農家の皆さんの負担がどうなるかということなのです。それで、できれば直接農家の皆さんへの支援というものをもう一歩踏み込んで県にもしていただきたいと。つまり、これを機に農業をやめようかという方が出てしまってはいけないと思うので、農家への直接支援を検討していただけないかということです。その答弁いただきたいのと、実際にこの激甚災指定があったとしても農家負担が何%あるのか。それからこのしっかり交付金を活用したとしても農家負担がどれぐらいあるのか、これは市町村によって違うと思うんですけれども、そのあたりの数字も改めて明らかにしていただきたいと思います。

●俵農地・水保全課長
 まず、先ほど言われた、確かに対応を39カ所ですか、というのは国の補助事業の上ではそういう数だと思いますけれども、私も9月の初めに南部町さん、それから江府町さんに行ってきて状況を聞いてまいりました。そうしますと、大体今回の復旧は4パターンあると。まず1つは国庫補助による場合と、それから2つ目は、市町村の補助を受けて農家の方が直される場合、それから3番目は、非常に少額なんで、もうこれは市町村の補助もなしで本当に自前で直せるパターン、それからあと4番目は、復旧もされないというパターンがあるとお聞きしました。
 それで、今回南部町さん、それから江府町さんの例ですけれども、県もしっかり交付金で充てるということで、江府町さんについては、従来は市町村が3分の1で、農家が3分の2の負担だったのですけれども、今回の災害については、市町村は3分の2に助成をされて、農家負担は3分の1に軽減をしておられます。それから南部町さんにつきましては、85%を町が負担をすると、農家負担は15%にするということを決めておられまして、非常に今回のうちのしっかり交付金が増額補正されたことによって、格差の軽減にもつなげていただいております。それは非常に喜んでいるところでございます。
 あと、農家の負担ですけれども、激甚法で国庫補助に当たる場合は、計算はしていないのでわかりませんけれども、おおむね10%ぐらいではないのかと思います。あと、40万円以下のものについては、先ほど言いましたように、国庫補助については10%ですけれども、これ計算しないとちょっとわかりませんけれども、多くて10%という感じです。もう少し軽くなるかもしれません。それから、40万円以下の災害については、先ほど言いましたように、南部町さんの場合でいくと、農家負担が15%になっております。
 あと、県が直接という話がありましたけれども、農地災害については、やはり市町村が事業主体でやっていただいております。やはり農家の方と調整が出てきますし、それからやはり地域の実情をよく知っておられる方がいいのではないかということで、大体の農地災害については市町村が事業主体でやっておりますので、県が直接支援ということではなくて、やはり市町村が支援をされるものについて、県がその一部を助成をしていく、今のやり方でいきたいと考えております。

○市谷委員
 それで、私といたしまして、間接的にそうやって市町村を支えることによって、農家の負担が少なくなってるっていうことも理解はするのです。ただ、すべからく大体国の制度も含めて、農家負担は当然といいますか、自分が持っている農地であり施設だからということで大体対応されるわけですけれども、その農業そのものの位置づけが、特にこういう災害が起きたときに、やはり農業が続けられるようにするということは、単に農家だけの話ではないと思っていまして、やはり農業の公益性に着目して、直接そこに行政なりが支援をして農業が続けられるようにするといういう支援のやり方をぜひ私はやっていただきたいということを議場でも要望したいと思っています。そういう制度も今後構築していただきたいと思っています。きょうは要望で終わりますけれども、きょう御説明していただいた趣旨は理解しながら、さらに要望したいと思います。
 続けてよろしいですか。

◎興治委員長
 どうぞ。

○市谷委員
 いいですか、済みません、では全部、済みません。
 そうしましたら、12ページの木材の関係の補助ですけれども、新たに11名の新規雇用が生まれるということで、本当これはいいことだと思いますが、これはどこの事業者さんがこれを受けられるのか、ちょっと予定を教えてください。
 14ページの鳥取県木材協同組合連合会が今回追加で機材を購入されるのですけれども、この役員の方、会長さんの名前を教えていただけたらと思います。

○前田委員
 何だい、私か。

○市谷委員
 これは意味があるのです。

●村上県産材・林産振興課長
 まず、12ページでございます。木材産業雇用支援事業、11名の内訳ということでございますけれども、これは製材所関係、それから新製材等をつくっているような加工メーカー、それから家具をつくっていらっしゃる家具屋さんといいますか、家具工場といいますか、そういったところ10で11名という内訳になっております。
 14ページの鳥取県緑の産業再生プロジェクト事業の鳥取県木材協同組合連合会の会長様は、前田八壽彦委員でございます。

○市谷委員
 委員長にお願いがあるのですけれども、過去にこういう議員が絡んでる団体が予算を受けるという場合には、その関係議員の方は予算の採決の際に欠席していただくということが、過去、県議会の中ではあったように私は聞いておりまして、そういうことをぜひ検討していただきたいと思います。ただ、これ県議会全体のことにかかわるかもしれませんけれども……(発言する者あり)経過はあるのですけれども、この団体のね、提案です。

○前田委員
 これは私の団体になっていますけれども、新たに乾燥機を利用するのは、私が理事長ではない協同組合を設立するようにしております。これは今の契約を出して、最終的には別途の協同組合をつくるようにしようと思います。ですから、私の債務は消えますので、別途、協同組合をつくります。別途の協同組合の補助になります。以上です。採決の日までに新たな協同組合が決まるので、審議は要りません。

○市谷委員
 そうであるならば、この予算説明が違うということになってきますので、そのあたり正確に説明していただいて、その上でどうするかというのは決めるべきだと思います。

◎興治委員長
 ちょっと待ってください。前田委員から提案があったのですけれども、そのあたりの詳細な説明を、ではお願いします。
 どうぞ。

●村上県産材・林産振興課長
 ただいまのところでございますけれども、事業主体につきましては現在の予算説明書には鳥取県木材協同組合連合会ということで上げさせておいていただいております。実際この事業主体ということで行っていくかどうかということは、現在事業、今回1機ということで増額なのですけれども、それ以外にも当初のもので予定をしているということがございますので、そちらで実際に木材協同組合連合会さんというところが中心になった形で共同利用を進められるのか、別個の組織を立ち上げられて共同利用という形にされるのかというのは、今現在、検討中でございます。それで、現段階ではこの事業主体というのはこの予算説明書のとおりだと考えておりますけれども、今後そこのところが変わっていく可能性というのはございます。いずれにしてもその製材所等の皆様が共同で個別で乾燥機を入れるっていうのはなかなか難しいので、共同でやっていこうという取り組みについてはベースになる部分というのは変わっておりませんので、そこのところをどういう木材協同組合連合会さんというところを母体としてやるのか、それとも自分たちでまた別のものをつくってやるというのかというのを今、協議中だと認識しております。

○市谷委員
 そうしましたら、予算の採決の段階でどういう段階、どういう状況かっていうのをまた教えてください。

◎興治委員長
 それでは、市谷委員から今、提案がありましたけれども、過去の事例等調査をした上で、また皆さんにもお諮りしながら、市谷委員の御意見については御検討させていただきたいと思います。
 その他ございますか。

○銀杏委員
 どうしようかと思ったですけれども、協同組合連合会さんでは、これを持たれてどこを貸し出すような格好をされるのですか。どのようにされるのですか。自前で製材所を持っておられるわけではないと思うのです。

●村上県産材・林産振興課長
 それにつきましては、今、委員おっしゃいましたように、協同組合連合会さんでということではなくて、今の計画でいきますと、協同組合連合会さんがそれぞれに貸し出しをされて、その会員の中で複数で共同利用するというようなことを現時点では考えていらっしゃるというところでございます。

◎興治委員長
 いいですか。その他ございますか。ありませんか。(「なし」と呼ぶ者あり)
 それでは、次に報告事項に入ります。
 なお、質疑については説明終了後に一括して行っていただきます。
 議題7、9月3日からの大雨による農林業の被害状況について、伊藤農林水産部次長兼農政課長の説明を求めます。

●伊藤農林水産部次長
 そういたしますと、資料の1ページをお願いいたします。9月3日からの大雨によります被害の状況でございます。県全域で被害が発生しておりまして、9月の10日現在でありますけれども、1億600余というところの被害が出ておるところでございます。被害の内容でございますが、農作物の被害といたしまして、日吉津村あるいは米子市等でブロッコリー、ソバの冠水によりまして苗が枯れたというところがございます。さらに農業関係の施設以外といたしまして、鳥取市とか南部町等で水田の畦畔の崩れ、あるいは水路、農道ののり面の崩れといったところで49カ所ございますけれども、現段階で9,750万という被害でございます。また、林業関係でございますけれども、南部町、日南町で林道ののり面の崩れということで794万円ということでございます。まだ一部調査が進んでないところがございますので、早期調査を進めたいと思っておりますし、復旧についても早急の復旧に努めてまいりたいと思っております。

◎興治委員長
 議題8、鳥取二十世紀梨記念館の指定管理候補者の選定について、村尾生産振興課長の説明を求めます。

●村尾生産振興課長
 2ページをお願いいたします。鳥取二十世紀梨記念館の指定管理候補者の選定について御報告いたします。9月3日に農林水産部指定管理候補者審査会を開催いたしまして、鳥取二十世紀梨記念館の指定管理候補者を指定手続条例に基づきまして審査・選定いたしました。この審査会の結果を踏まえて、県として候補者を決定した上で、11月議会に付議する予定としております。その際に詳細に御説明いたしますので、今回は経過と結果について御報告したいと思います。
 指定管理候補者といたしまして、一般財団法人鳥取県観光事業団を選定いたしました。指定期間といたしましては平成26年4月1日から5年間ということで、委託料の額としましては5年間で5億3,100万円、県の債務負担行為額5億3,114万円でございまして、その範囲内ということでございます。選定理由としましては、7月11日から8月26日まで公募いたしまして、結果として1団体から応募があったということで、委員会で総合的に審査いたしまして、サービス向上面なり観光、果樹振興、あるいはこれまでの実績、経営基盤の安定性等々から観光事業団が適当であると認めたものであります。
 審査委員は記載の7名の方でありまして、3ページでございますけれども、選定基準といたしまして、大きく4項目で選定いたしました。1番目が施設の平等な利用を確保するのに十分であるかどうか。施設の設置目的の理解ですとか希望理由、運営方針等について審査いただきまして、ここで適不適と判定をまずいたしました。ここで適と判定されたものについて2、3、4、合計100点の採点を行っております。施設の効用を最大限に発揮させるものであるかどうか、観光振興なり果樹振興等々への事業の中身を審査いたしました。それから、管理に係る経費の効率化が図られるものであるかどうかということで、収支計画等、見積もり内容等を審査いただきました。4番目といたしまして、管理を行うために必要な人員なり財政基盤を有しているかということで、そこの審査項目の6項目について審査いただきましたけれども、特に(6)であります当該施設の管理運営状況の実績評価というところで、梨記念館におきましても、現在、観光事業団が運営しているわけですけれども、半券を一部紛失したという実態がございまして、その辺について減点評価がどうかということも審査内容に加えて審査いただきました。結果としまして、それぞれの項目ごとに記載してございますけれども、合計74.8点ということで、先ほどの運営状況の実績評価についても一部減点部分の評価もありまして、マイナス0.8点ということでの結果でございます。

◎興治委員長
 議題9、農林水産部の試験研究に係る外部評価の実施結果について、佐古農林総合研究所企画総務課参事の説明を求めます。

●佐古農林総合研究所企画総務課参事
 4ページでありますけれども、外部評価ということで、農林水産の7つの試験場の試験課題について客観的に評価していくというものであります。そのためにここにあります11名の方の評価委員で検討していただいております。なお、この外部評価にかける前には生産者や生産団体からあらかじめ要望課題を受けて、それをまとめて方向性を示したものについて試験設計が計画されます。されたものについて、さらに各試験場のほうで関係者の代表の方が集まっていただいて、試験の内容について検討をされます。その検討したものについて今度は農林総合研究所で全体で産学官を含めた技術会議というものを行った上で、試験課題がそこで設定されます。最終的にこの外部評価にかけるということで、直接ダイレクトにこの外部評価というのがあるわけではありません。
 今回は、毎年2回、ここにあります事前と中間の評価というのが1回と、後半にあります事後の試験が完了したものについての評価ということで、年2回ありますけれども、今回事前の評価と中間の評価というのが課題数が多かったということで2回行ったということであります。評価の方法ですけれども、5段階評価をしておりまして、ここで評価項目には(1)から(5)まで上げてありますけれども、評価の配点というのは事前評価の15点満点を3つの項目に分けて、ですから、評価項目の(1)、(2)の試験の目的が適合しているかどうかということで5段階の評価、それと(3)の計画が適当かどうかということで5段階の評価はしていただいて、(4)、(5)の試験の結果の効果が期待できるかということで5段階評価ということで15点満点という評価を受けております。
 結果でありますけれども、今回、事前という、試験をやる前に行う評価、今回26課題ありましたけれども、12点以上で試験をそのまま実施していいという課題は7課題で、みんなある程度修正してやるべきだというのが19課題ということでありました。中間評価というのは試験をして2年経過して3年目に当たるときに評価をするものですけれども、それについては9課題ありましたけれども、6課題についてはそのまま継続、3課題については少し内容を見直して継続という結果でありました。ということで、単にこの評点はそうですけれども、委員の中からはいろんなコメントをいただいておりまして、具体的にそのコメントについては別紙の5ページ以降に上げてあります。二重丸ではなく丸については、このコメントに基づいて試験の設計なりを見直していくということをしております。一番上の水田転換畑の課題がありますけれども、委員からは前向きな意見のほかに、耕作放棄地でやる場合には水田転換畑の土壌の物理的な問題以外には地理的問題も大きいので、そういう視点で重点的にやったほうがいいということで農業試験場では課題の内容を見直していくというようなスタイルで行っております。

◎興治委員長
 議題10、一定額以上の工事または製造の請負契約の報告について、村上県産材・林産振興課長の説明を求めます。

●村上県産材・林産振興課長
 そうしますと、資料15ページをお願いいたします。一定額以上の工事の請負契約の報告でございます。この工事は三朝町において行っております林道若桜・江府線開設工事、助谷工区でございます。発注区間の終点付近で岩が発生したため、今回変更契約を行ったものでございます。256万余の増額と、9月10日までの工期延期を行いまして、工事は完成したことを報告させていただきます。

◎興治委員長
 議題11、第64回全国植樹祭開催記念植樹の実施について及び議題12、ナラ枯れ被害の発生について、伊藤森林づくり推進課長の説明を求めます。

●伊藤森林づくり推進課長
 16ページでございます。第64回全国植樹祭開催記念植樹の実施について御報告申し上げます。とっとりグリーンウェイブの県民に広げる取り組みといたしまして、全国植樹祭での天皇皇后両陛下お手植え樹種の記念植樹に参加する小・中学校を募集しましたところ、県内で68校の応募がございました。9月の3日から5日にかけて配布させていただきましたが、植えつけ時期等考慮いたしまして、現在、配布等は鉢でさせていただきました。適当な時期に、具体的には11月から3月ごろと考えてございますが、記念植樹等を行ってもらえばと思っておるところでございます。
 加えまして、17ページでございます。ナラ枯れ被害の発生について御報告申し上げます。県内のナラ枯れ被害の発生につきましては、平成14年ごろ鳥取市で最初に被害が確認され、平成17年ごろから被害拡大を広げてまいりました。平成21年の8月でございますが、大山町の羽田井で飛び石的に枯損被害が発生したため、ミズナラで有名な大山を守るためにも大山町や地元自治会、鳥取管理所、森林管理署、県が被害対策協議会をつくって、原因となっているカシノナガキクイムシの生息密度をモニタリングしつつ対策に当たり、23年と24年は被害をなくすことに成功しております。ところが、先月、8月30日でございますが、大山町大山の下山キャンプ場内でミズナラの枯損が確認されました。このため、9月の5日から6日にかけて下山キャンプ場周辺のミズナラ林等で調査を行い、24本の被害を確認したところでございます。今後は所在地の管理者である環境省と鳥取森林管理署が被害木を伐採、搬出し、焼却または破砕する。根株は掘削またはトラップ設置によってカシノナガキクイムシの駆除を行ってまいります。加えて関係機関が大山寺周辺におけるカシノナガキクイムシの生息密度を観察するモニタリング調査を行って、被害の拡大防止に努めてまいります。
 なお、一昨日、そして昨日でございますが、大山町の赤松及び米子市祇園町の民有林で被害発生情報が入ってございます。本日、周辺木を含めての確認調査に入ったところでございますが、被害が確認された場合には、同様の対応をとっていく考えでございます。

◎興治委員長
 議題13、第14回日韓水産セミナーについて、岸本水産課長の説明を求めます。

●岸本水産課長
 それでは、18ページをお願いいたします。第14回日韓水産セミナーについてでございます。鳥取県と韓国江原道の水産分野におけます交流と協力を推進するということを目的にいたしまして、毎年日韓水産セミナーを開催をしております。今年度は韓国江原道で開催をされまして、本県から行政関係者、学識経験者、または水産業関係者が出席をいたしました。平成9年からスタートしております。当初は行政関係者だけでスタートしたのですけれども、幅広い交流をということで大学の研究者、また水産業の関係者も現在は参加するようにしております。今年度で14回目の開催でございました。8月28日に江原道平昌郡で開催をいたしまして、鳥取県からは西山部長、また私も含めまして11名が出席をいたしました。また、江原道からは李東喆環東海本部長、朴正浩漁業支援課長ほか8名、合計10名が出席をされました。米印で書いていますけれども、傍聴席を設けられてまして、江原道の漁業関係者、また行政関係者等、約100名が参加をしております。
 発表の内容、発表者につきましては、そこに(1)から(8)でございますが、この発表をもとに意見交換を行いました。(1)のところでちょっと修正をお願いしたいんですけれども、漁村観光の活性化事例事例、ちょっとダブって書いていますけれども、1つ余分でございますので消してください。江原道と鳥取県と順番に発表いたしまして、それぞれの意見交換をしたというものでございます。全てを詳細に説明するというのも、時間的なこともあるのですけれども、例えば(3)番、ハタハタ資源管理のための種苗生産技術の開発及び生産・放流という江原道の海洋深層水水産資源センターの研究士から報告があったわけですけれども、実は鳥取県のハタハタの産卵場ですけれども、韓国の東海岸、ちょうど江原道あたりに産卵場があるというふうなことがわかっておりまして、実は江原道では、ちょうど2006年からですけれども、産卵場の造成と、また漁獲制限をしてハタハタをふやすという取り組みをされております。過去の日韓水産セミナーにおきまして、そういった意見交換もいたしまして、鳥取県でも同じ水産資源ということですので取り組みをするべきということが鳥取からの内部でも話題になりまして、昨年の9月からは、沖合底びき網でハタハタを漁獲する際にも漁網の編み目の大きさを大きくして、小さいハタハタはとらないようにという取り組みが鳥取県でもスタートしたところでございます。
 それで、さらに江原道の今回の発表は、種苗生産技術を開発してハタハタの種苗生産をして放流をしましたという、そういう報告がございまして、こういったことも鳥取県の沖合底びきの漁業者にもしっかり伝えていこうと考えておるところでございます。
 そのほか、漁村の高齢化、また人口減少という鳥取県と同じような悩みを抱えている漁村がありますけれども、その漁村を活性化するといったような取り組みが、(1)とか(5)も同様のものですが、成功事例として報告があったものでございます。参考にしたいと考えております。
 一番下に、来年度のセミナーことについても確認をしたのですが、来年は鳥取県で10月ごろ開催しましょうということで確認をいたしました。その内容につきましては(1)から(4)をということをテーマにしましょうということでございますが、(1)の共通資源のところで、ハタハタを今までテーマにしておったのですが、イカもテーマにしましょうということが江原道側から提案がございまして、それはとてもいいことですということで、イカもテーマにすることといたしました。鳥取県でも1年を通じてイカが漁獲されます。季節によって水揚げされるイカの種類は変わってきますけれども、1年間を通じてイカは水揚げされますし、ことしの当初予算でお認めいただいていますけれども、活イカブランド出荷システム実証試験ということで、栽培漁業センターと水産試験場のほうで活イカを水揚げから、また産地に届けるまでの、生きたまま届ける方法についての実証試験を行っているということもございます。江原道の方に聞いてみますと、韓国でも活イカは大変人気があって、その活イカの研究もしているというふうな話も聞きましたので、来年もまた有意義な意見交換ができるのではないかと考えているところでございます。
 いずれにいたしましても、江原道と鳥取県の水産振興につながるよう、今後も交流を続けていきたいと考えております。

◎興治委員長
 それでは、ただいままでの説明についての質疑をお願いします。

○小谷委員
 4ページです。1点目は、評価委員が11名おられますが、全て出席されたのかどうか。次は、多岐にわたるこの試験研究の評価点をつけられたのはこの方々かお聞きします。

●佐古農林総合研究所企画総務課参事
 今回11名のうちに1名の稲作農家の方がちょっと体調不良で欠席ということで、延べでは10名でした。2回やっておりますけれども、そのうちの9名ずつで、1回目は野菜農家の方、忙しい時期だということありましたし、2回目の8月は梨農家の方がちょっと忙しいということもありまして、9名の委員で検討しております。
 あと、評点はそれぞれの方が一人ずつつけていただいております。

○小谷委員
 これは多岐にわたる試験研究だと思います。それなりに相当広い、この方々に失礼な物の話になるかもしれないけれども、本当に事務局方々、農林総合研究所の方々が説明はされたでしょうけれども、本当にそれなりの評価できる人だったのか。私は全てこの5項目、林業は自分でやったわけではない、請負事業で植林から伐採、間伐はやっていますけれども、ほかのことはほぼやっていますけれども、到底至難のわざだと私は思っています。どんな思いでつけられたか。ただ言いたいのは、これが本当に実績に、農家に役立つような試験結果の点数と二重丸、丸印であるかどうかいかがわしいと私は思うところです。隠れみのになってやっておられて、総合研究所がなければならないですよっていうような形なのか、あるいは、本会議で質問しますから余りにも詳しいことは言いませんけれども、主管課と各試験場、5つありますけれども、物の考え方が乖離していますよ、。三角形の関係では総合試験場、各試験場、主管課でしょう、これがうまく回っていってませんよ。そのあたりのところを総合研究所の所長はどう考えておられるのか答えてください。

○前田委員
 関連で、一緒に答えてください。
 この間の本会議で、私、知事と農林水産部長と議論したのだけれども、やっぱり小谷委員と一緒ですよ、ギャップがある。まさか農林総合研究所はホッチキスでないでしょうね。各試験場が出てきたのパチンとホッチキスして、あと評価に出すと。評価委員会に出すだけではないでしょうね。目的は、所長、農家への普及ですよ。この研究所の成果をいかに現場に普及するかということだと思うけれども、今の形態であれば乖離している。おたくは、所長は研究所の研究をまとめるだけです。乖離していますよ、各試験場、各現場はよくやっているのですよ。僕は所長の役割は果たしていないと思う。一緒にお答えください。

●下中農林総合研究所長
 本会議ということも含めてそちらの議論ということはぜひよろしくお願いしたいと思いますが、今出てきたところでお答えすると2点ございまして、多岐にわたってこの方々の、外部委員の評価が本当の実績であるかという御議論がございました。その前提として、佐古農林総合研究所企画総務課参事も御説明しましたけれども、これは最終の一般の県民の方の御意見でございまして、その前に試験場と生産者の方々が十分に議論をして、これが大事だ、これは必要ないという議論を踏まえて、試験場そのものが試験研究を構築をして、その上に農林水産部の本課を交えた議論をしていただいて、承認をいただいたのが最終の議論、この外部評価ということです。本当の実績というその議論は差しおいて、十分に議論した最終の一般県民の方の御意見ということで理解をしております。

◎興治委員長
 まだ答えていないのがありました。

●下中農林総合研究所長
 ギャップがあるということで、ちょっとこれは御意見として本会議を含めてということでお願いします。
 前田委員さんの普及と最終的に普及に関して試験場のデータが、あるいは状況が現場の農家の軒先に返るということでございます。それを踏まえて申し上げると、平成20年度に専門技術員を研究所の中核に置きまして、当然専技さんは試験場も行きますし、それから研究所の大栄町に来て調整をしながら、単なる畜産なら畜産、野菜なら野菜、果樹なら果樹ということではなくて、畜産農家も水稲を持っておられます。野菜をつくっていらっしゃる。トータルとして経営ということを踏まえて、結果として技術を、最新の情報を農家にお返しするという工夫を進めているところでございます。

◎興治委員長
 よろしいですか。

○内田(隆)副委員長
 関連というよりも。済みません、失礼します。発言許していただきましてありがとうございます。
 この委員会は本会議が優先するっていうことはないのです。だから、もちろん委員会中心のはずですから、本会議でやりますということはいけません。きちんと答えてください。聞かれるほうはいいのですけれども、聞かれたことには答えてもらわないといけません。

◎興治委員長
 それでは、主管課と試験場の考え方が乖離しているそのギャップの問題ですね、その点について、では、答弁を求めます。

●下中農林総合研究所長
 大変失礼しました。私の意見も少し申し上げさせていただきます。
 ギャップがあるということの御議論なのですが、先ほど申し上げたように、研究所ということで、例えば畜産試験場を研究所の範囲でということで閉じ込めているつもりは毛頭ございません。ぜひ畜産試験場も本課の畜産課と連携し、十分に必要な事業成長の施策、行政上の要望を踏まえて持ち帰っていただいて、それを具現化する、あるいは試験課題の中に持ち込む、こういうことでございます。ホッチキスという表現もありましたけれども、それは私としては責任持って5つの試験場の試験研究、最終的には農家の方々の利便性、利益の所得の向上を目指している気持ちでございます。

○小谷委員
 ここの評価点について、先ほど所長が言われたように、本課の意見も事前に聞きながら会議してと言われたけれども、点数については修正などしていないでしょう、委員さんがやられたことでしょう。意見として出たのも、ここに書いてあるのは委員さんでしょう。どこにそれが本課の意思が入ってきてるかどうか、はっきり言って全然これではわからない。どのあたりを修正されたのか。本課も交えてやったって言うけれども、この評価委員会の中で本課の意見はどこで出てくるのですか。この評価委員の皆さんの意見がここに載っているのでしょう、各何十ある。試験が悪いとは私は言ってませんよ、間違いなく。評価点は評価委員さんが9名とか、1名欠席だったとか、2回やったとか言われましたが、それは結構です、忙しい人もあるし来れない人もあると思います。だけれども、例えばETをつくる、受精卵だろうが何だろうが、仮に畜産農家の方は知っておられると思いますけれども、これはいい研究だって言われるのはちょっとこのメンバーの方に失礼だけれども、余りにも専門的になり過ぎています。私だってこの間、北海道に行ったとき全農のET総合研究所も行きました。そのような問題でもいろいろあるのに、これは早い話がゲノムの世界の話でしょう。議論するのは、なぜやるかという基本的な事例を話せば。だから、これは隠れみのであって、農林総合研究所さんがこの点数で二重丸、丸だと。かなり締めは全然ありませんし、私が評価員でもここは悪い、これはだめだと下せる、評価ができる、だめのほうです、いいほうは丸ができるかもしれませんけれども、できるはずないと思います。これは隠れみのでこういう評価であります。ぜひ皆さん農林総合研究所があったほうがいいです。こんな立派な成績も出していますと言いたいだけの資料ではないですかって言いたい。

○内田(隆)副委員長
 そうだ、先ほどの答弁はそうだった。

◎興治委員長
 それでは、さきほどの説明の中で本課も交えて議論も出て、外部評価にという話がありました。その辺のところの詳しい説明も含めて農林水産部長の答弁を求めます。

●西山農林水産部長
 先ほどバツがついていないという話がございましたけれども、これまでついたことがございまして、試験が実施できなかったということが昨年はございました。この委員会の結果は非常に強くて、そういうルールになっています。予算要求を認めないと、ここでバツがつくと予算要求を認めないというルールになってまして、再度時期を置いて必要な見直しなり仕切り直しをしていくという強い権限をここに与えております。
 所長が申し上げましたように、最終的にこの場としては県民の目線での最終的な御意見をいただくと。それまでの仕上げに、それまでに至るまでに原課と打ち合わせをして、私も実際入って全部の課題を聞く機会に一生懸命参加をしておりますし、それから、生産者団体、生産者と意見交換、それから鳥取大学との、あるいは環境大学との試験研究の割り振り、そういうふうなものを何段階も経て、最終的にここに出てきているという形になります。いえば軌道修正がその間で図られていって、だんだんよくなっていくっていうのはそういう仕組みになっております。
 ここの場だけで全てができ上がっているということではなくて、それまでに至る手順を踏んでここに上がっていってるということを理解いただきたいと思いますし、それから、もう一つは、試験研究機関のあり方というのは6月に議論がございまして、その後も検討させていただいております。これは来年度に向けて形を整理をしていきたいと考えております。また、ここの場所は先ほどの審査会については水産も一緒にやっております。水産の分野も、水産の2つの研究所についてもここの研究所があわせて同じ目線で同じルールでやっていくと、そういう農林水全体の試験研究調整、評価、非常にこれ小谷委員がおっしゃるように素人は難しいというのが確かだと思います。なかなか従前そういう評価していく仕組みがなかったものをつくり上げて、それを年々改善をしながら今運用をしているということで御理解をいただきたいと思います。

○小谷委員
 私も西山農林水産部長が言われたように理解はします。間違いなく、理解できるところもある。しかしながら、乖離しているところもあるし、ましてや各生産者に、いろいろな部門の生産者に反映されていない。早く技術がおりてこないと、時間がとまっているという状況をまた把握していますので、その辺も踏まえながら再度研究機関等々が、あるいは主管課と直接話し合って、かなり今総合研究所所長が言われたけれども、主管課の意見が入ってるとは思えない場面もあるので、その辺のところはやはりいろいろな生産者、畜産農家だろうが水稲農家だろうが、果樹農家、園芸農家、全ての方に技術が早く普及できるような体制をとってもらわないといけないということで私が申し上げてることですので、ぜひ、その辺のところをもう一度再度見直していただきたいのが私の意見ですので、やるやらないはまた知事等々の議論の中でできると思いますので、持ち越しにしておきます。

◎興治委員長
 その他ございますか。

○銀杏委員
 1ページで、農林業の被害状況についての報告がありました。予算でも林道施設災害復旧事業というのが出てきておりますけれども、林道についてはわかったのですが、鳥取方式の作業道とか、ああいったものの被害はやはりなかなか把握は難しいのでしょうか。被害があった場合にこれを直すための何らかの支援というのは声が上がってきていないのかお伺いしたのです。

●村上県産材・林産振興課長
 作業道につきましては、今回の中には含まれておりませんけれども、前回の7月の分等には含まれております。それで、把握につきましては、やはり森林組合の皆様だとか森林所有者の方という皆さんが把握していただいたものが基本的に町を通じて県に上がってくるというような仕組みになっております。それに対する対応ですけれども、昨年度は鳥取県の場合に大きな作業道の被害というのはなかったのですけれども、国の制度、造林事業の中で一定の補助ができるような仕組みが昨年度からできておりまして、今年度以降につきまして今年度のその被害についてはそちらの事業を活用して作業道のほうの復旧のほうも行っていただけるというような体制が整っております。

○銀杏委員
 では、それはこれからまた11月とかの議会で出てくるっていうことなんでしょうか。予算ですね。

●村上県産材・林産振興課長
 それにつきましては、造林事業ということで一括してもう予算はお認めいただいておりますので、その造林事業の予算の範囲の中でメニューということで対応していくことになります。特段今後補正とかということは、もしその額がふえていくということになればまた違いますけれども、ないというところでございます。

○砂場委員
 2ページの指定管理者制度です。指定管理者制度のよさというのは複数の応募があってそれが競合する、その中でいいほうを選んでいくというのが制度本来のあり方のはずです。今回の場合は指定管理者が1つしかなくて、そこにやる。それは前のとこだったということになると、指定管理者制度の本来の理念からは離れてしまうのではないかと思います。そうすると、例えば公募をかけるときのやり方が複数の者が応募ができるだけの、検討できる期間が十分にあったのか。1カ月で本当によかったのか。それから、指定管理者を募集するときは広くいろんな方々に声が届いていたのか等々というところがあると思うのです。この観光事業が悪いといってるわけではないのだけれども、この応募の仕方には問題があるのではないかと思うのですけれども、そのあたりについてはどういう評価をされているかを聞かせてください。

○内田(隆)副委員長
 関連です。私もここが気になったので、まず、2点、私も簡単に聞きます。3ページの審査結果の4で、選定基準3の8.7点、50点以下なのです。何でかと思うと、委託料が債務負担行為の額が5億3,114万円に対して5億3,100万円、ほとんど100、99%ぐらいの、入札を仮に考えたときに予定価格どおりの受注というようなことになれば、それは低いと思います。だから、ここの積算をどういう感じでしたのかというところも含めて、非常に何かもったいない指定管理の選定だということを感じました。私は、どういう基準で選定されたのか資料として募集要項を見せてほしかったと思ったのですけれども、指定管理を導入するに当たって求められたことは、より安いコストでより安いサービスをだったということだと思うのです。その点を勘案すると、これが本当に委託料が、財政効果がどれぐらいあったのだろうかというのを示していただきたい。どれぐらいあったのですか。

●村尾生産振興課長
 2つ御質問いただきました。まず、複数の応募があるのが本来の趣旨なのに1社しかなかったということで、この公募につきましては日本海新聞のお知らせの欄に梨記念館のこういうのを指定管理者の募集を始めましたということの記事を出したり、ホームページ等で広く募集をかけて、結果として1団体の応募であったという結論であります。期間につきましても45日ということで、なるべく長くとるようにと配慮をいたしましたけれども、結果として1団体であったということでございます。どういうやり方でどこまで声をかけたらいいのかというのは、新聞広告なりホームページは従来どの施設もそういうルールでやっておりまして、それによって呼びかけた結果ということで御理解いただきたいと思います。
 8.7点、選定基準が3で債務負担行為の額にかなり近いような委託料であるということでありました。これにつきましても、観光事業団の応募書類の中でいろんな部分に係る経費がございまして、それらも含めて結果としてこの委託料の額になったわけですけれども、募集要項につきましてはまた後でお届けしたいと思いますけれども、この委託料に係る財政効果がどのぐらいあったのかということにつきましては、具体のそういう試算をやっておりませんので、申しわけございません。

○内田(隆)副委員長
 財政効果がどれぐらいあるかという試算をしないというのはどういうことですか。官でやった場合、例えば7億円かかりますと、でも、民間に出したら5億円で済みましたっていうのが以前の指定管理募集には必ず出てましたよね。試算をしていないというのはどういうことですか。(発言する者あり)直営との差です。

●村尾生産振興課長
 この債務負担行為を設定するに当たっても財政課等の査定を受けております。基本的には5年前に県直営から指定管理に移ったわけですけれども、その時点で、ちょっとここに具体の数字は持ち合わせておりませんけれども、県直でやった場合と、いわゆる指定管理に出して委託料をつけた場合との精査というのはその段階で1回なされてはいると思います。今回につきましては、今回も債務負担につきましては財政課と協議を行いまして、結果として過去5年間の委託料よりも1,000万円増額になっております。それは中身としては、いわゆるフルーツパーラーといいますか、前のショップの部分を直営でやるということになりまして、地元でパートさんを8名雇用されて、その部分がやはりふえたということで、財政当局とも協議しながらこの5億3,000万円余という価格を設定しております。

○内田(隆)副委員長
 失礼します。物品調達の入札を単価の単価見積もりということではありません。あくまでも指定管理制度の発注なのですよ。指定管理者の選定なのです。指定管理者選定基準にはどういうことを求められるかというと、繰り返しになりますけれども、安いコストでよいサービスができるというのが最初の導入の政策目的だったように考えます。ということは、検証もしなければいけないということですよ。5年間委託したときにどれくらいの効果があって、どれくらいよかったのか。だから今回も直営ではなくて指定管理でしますということになるのではないですか。そう考えたときに、財政当局と話をしていますっていうのは積算をしていないということではないですか。この積算単価っていうのはどうやって求めるのですか。役務費が幾ら、管理費が幾ら、人件費が幾ら、維持管理費が幾ら、こういうのはどうやって求めたのですか。

●村尾生産振興課長
 それぞれの細かい経費等々につきまして過去の実績なり踏まえて積み上げた結果がこの金額になるということです。

○内田(隆)副委員長
 よろしいですか、そうすると公平な募集ができないですよね。過去の実績を積み上げたら、それは過去やっていたところがいいに決まっているではないですか、情報もあるしわかるから。そうではなくて、予定価格を積み上げていかないと公募にならないでしょう。西山農林水産部長答えてください。

●西山農林水産部長
 おっしゃる意味はよくわかります。まずは債務負担行為の設定をするときの考え方がどうかというところがまず前提になっていると思います。これは説明の仕方がわかりにくかったとは思いますけれども、一番ベースになっているところは、やはり県直のときの実績をベースにして、それの県職員の単価をそれぞれの、いわば役割に応じた人役に落として、落とし直して単価を民間の単価のほうに当てはめたと、そういう形を積算をして当初の指定管理のときの債務負担の予算設定ができているはずです。その中でほかの指定管理施設等と合わせて、この単価は何を共通して使うとか、ほかの施設もあります。そういうものと単価をどういう単価で標準的に共通して使うとか、そういう調整は財政的にはあったのだろうと思います。それをベースにして最初の指定管理の積算ができていると。それがその上限として設定をされて予算措置がされたと。それに対して前回は3社ですか、応募があって、その中で、いえば運営経費に関しての部分、それからここであります1番、2番、4番の審査項目の選定基準に係る部分、それがトータルとして評価をされたと。その結果で第1回目の管理者が決まったということだと思います。その中で委託料については計算式をつくっています。金額が予算額に対してどれだけ下回ると何点とか、そういう計算式ができております。それを適用してここで反映をさせているというやり方です。計算式はたしか前回と変わっていないと思います。(「変わっていないです」と呼ぶ者あり)変わっていないですね、委託料を何ぼでしますっていう分を点数に換算する計算式は前回と変わっていないと思います。
 今回については第1期の指定管理の実績を踏まえて、さっき村尾生産振興課長が言いましたように、部分的に業務内容が変わったところを加味して再設定がされて、来年度以降の債務負担行為を設定していただいたということだと思います。いずれにしても、複数者がやっぱり出てこないとそのような競争になっていきにくいということだと思います。

○砂場委員
 さっきの答弁を聞いて、全然納得できなかったのですけれども、村尾生産振興課長、あれだけ大きな施設で、しかも審査項目にはどんなサービスしますと、どんな取り組みをしますとプランニングやるのが45日でできると本当に思っていますか。あんな大きな施設を45日間で現状を調べて分析をして、新たなプランニングをして、それをプレゼンテーションの形にまとめて持ってくる時間ができる。それを十分に長い時間をとったって判断できることがわからない。これは大きなプレゼンテーションと同じです。それを民間企業で聞いてるわけ、県の話というのは出てきても1カ月とか2カ月ぐらいで立てられるわけがない。本当にこれが採算に合うのか合わないのか自分で考えてみて、手を挙げると、もう話が決まっているのでしょう、毎回毎回、県は本当に公募する気などないのでしょうという話を僕はいっぱい聞いたからきょう質問したのです。指定管理者のあり方っていうのはいいものが安くできないと指定管理者ではないわけです。債務負担行為の予算書見ればわかるわけだ。そしたら、その時点でほとんど張りついているということは、もう公募するほうだって価格競争する気がないからほとんど同じ額で出してきます。団体だったら一番上のところで競争がなければいくと。もう一回聞きます。45日間であれだけ大きな施設の過去の状況だとかそんなものきちっと調べて採算になるかどうかの分析をして、しかも今やっているとこに勝つような新しいアイデアを盛り込んで、それをプレゼンテーションや文章の形までするのが本当に45日間でできて、これを長くとりましたって断言できますか。僕は、いっぱいその指定管理者をやりたいんだけれども県のやり方では絶対間に合わないからやり方変えてほしいっていう民間の企業の社長さんから話を聞いたから、きょうそういう質問をしたのです。これが長く使ったって、新聞に書かれたからってわかりません。いろいろなところから新聞では見てるわけではないし、後々からどうですかと話を聞いて検討を始めるわけです。そうであるなら45日間で45日間検討できるわけではないわけですよ。そしたら、もういつ指定管理がわかるのだったら、半年前からかければいいではないです。だから、何か仕事が、県の仕事というのは言いわけづくりですよね。公募してるけれども指定管理に出す側も決まっていて、やってるところは今までのものを改善点もわかってるわけだからそこだけ直せば45日で十分長いとは思うけれども、新しい人が入ってきてください、そこで競争原理入れましょうっていうんだったら45日で本当に足りるのかっていうことです。僕は足りないということを聞いてるから、実際検討した会社が幾つかあってそう聞いたので、聞いてるのです。45日では本当に足りると思いますか、もう一回答弁してください。

●村尾生産振興課長
 確かにかなり大きな施設でありまして、内容も多岐にわたりますので、どのぐらいのスタッフを要してやるかにもよるでしょうけれども、ある程度スタッフがいないとなかなかあれに耐え得るようなものは難しいという面もあるのではないかと思います。この指定管理の募集期間につきましては、以前は1カ月ということもあったわけですけれども、やはり短いということで1.5カ月からというふうなことに変わりまして、ひとまず今回45日という形になったわけです。やはりそれなりの実力があるところでないとなかなかその期間でまとめるのは難しいのかと。
 ちなみに7月19日に現地説明会をということでお知らせしまして、観光事業団が1社あったわけですけれども、それ以降も御希望の方は現地説明しますよということでやったわけですけれども結果としてどこからも内容の質問はなく、45日たって募集を締め切ったという実態でございます。

○砂場委員
 繰り返しますけれども、自分がやると考えてみてください。村尾生産振興課長が会社の企業の社長さんで、あれだけの施設で初めてやる。過去の実績があればいいですよ。しかもプレゼンテーションをやって指定管理というのはいろいろ新しいアイデアを出してください。そしたら、類似設備も調べなきゃいけない、考えなきゃいけないっていうことをやったときに、30日を45日に延ばしたからってその話も聞いている。そしたら、結局は文句が出たからちょっと繕っただけでしょうってかなり辛辣な話を聞いたのです。本来やるのだったらもうわかってるわけ、5年後にもう一回やるのだったら。だから、もう今回のことはもうこれでもいいけれども、これからやるときは本当に指定管理者で安くていいものやるのだったらアイデアを煮詰めたりする時間があるのだったら半年ぐらいの時間をとってあげればいいではないですか。仕事を前倒しでやればいいでしょう。そうしないと、ずっと同じことで1社がやっていて、何回やったって問い合わせがないに決まっていますよ。それだけ大量なものを調べなきゃいけなくて、しかも新しいもので今までやってた経験もないところは経験ところに勝つ提案をしなきゃいけないのだから。そうしたら、せめて十分な時間をとってあげるぐらいのことをやったらどうですか。今のやり方がもちろん進化していかなければいけないのだから、過去のことはいいけれども、これはせめて半年なりもっと長い時間をとって、いろんなところにお声かけをしていいものを提案を受ける。そうすることが、また仮に同じ観光事業団が受けるとしても十分考える時間があればもっといいものができるではないですか。指定管理を受けた以上はその出したものに従ってやるわけですから、そのものがいいものなったほうがいいわけです。いいものをつくるためには時間があるのは当たり前だと僕は思うわけです。ですから今みたいなことはやめて少しお考えをいただきたいと思います。どうですか。

●西山農林水産部長
 意欲のあるところというのは、ことし指定管理にこの施設が出るということは5年前にわかるということがありまして、準備は、する時間がないというのはそれはちょっと違う面もあるのではないかなというふうに思います。準備時間はある。ただ、その様式とかそういう形を加味してもというところの期間というのは長いほどがいいというのは確かに思います。次ありますので、大きいのは2年後でしょうか、花回廊が2年後になってまいりますけれども、まださらに大きい施設でありますので、スケジュールの置き方というのを十分配慮ができるようにしていきたいと思います。

○内田(隆)副委員長
 最後に。

◎興治委員長
 今の件です。

○内田(隆)副委員長
 今の件です。
 済みません。短くしますので失礼します。
 結局これで本当に財政効果もあって、ここに委託することが間違いないのですという答弁の説明を自信を持って西山部長にしていただきたいのです。11月議会に改めて上程されるっていうことですので、これくらいの財政効果があって、この減点も、ここ減点の0.8点です、こういうミスがあったけれどもこのように改善するっていうことがありましたというようなところも含めてお願いしたい。今のずっと答弁だと、聞いてるとかわいそうですよ。観光事業団とか逆に言えば、間違いないのだというところまでおっしゃっていただけないか。せっかく選定審査委員でも出てらっしゃるのだから、それぐらいしてあげないといけないのではないでしょうか。よろしくお願いします。

●西山農林水産部長
 おっしゃるとおり、そのあたりの質問もなかったものですから答える場がなかったところもあるのですけれども、実績のこの5年間の、いえば取り組みの状況の報告をこの委員会で伺いました。また、今後取り組むという計画も当然プレゼンを受けたわけでして、施設の管理というのでしょうか、施設を使った催し物であったり梨の観光、それから生産振興というだけにかかわらず、県内地域に出ていって小学校などでいろいろな出前の講座をたくさん繰り返しておられます。皆さんそういう点を御存じないところがあると思うのですけれども、私もその回数とか非常に丁寧に県内回っておられるという実態もわかりまして、真摯に対応してこられたということは、私が代表して言うべきものではないかもしれませんけれども、各委員さんの評価の中にはそういうものもあったと感じました。

○市谷委員
 済みません。ちょっとこの指定管理者制度そのものが、やはりこういう矛盾を生んでいると思うのです。もともと直営で、しかもこれ学習機能としての記念館だったわけで、それを公募ということにしてしまったこと事態がそもそもどうだったかって問われますし、安ければいいっていうものではなしに、安くてよりよい効果をってそんなことって本当は望まれた業者も大変な話だと思うのです。それで、そもそもこの施設が目的どおりにやっぱり有効に力を発揮できるようなやり方がとられるかどうかと。ただ、安ければいいという問題ではないし、その経費面だけで言われるのはいかがなものかなと思いました。だからこのように総合的に評価していますし、私もこれ大切な記念館だと思っていますので、その経費的な効果だけで見るとかいうことではあってはいけないし、そもそも雇用されている方たちの雇用のことがあって、5年間ということに、3年、5年って延ばしてきてるわけですから、もう少し県有施設であるっていう性質を見て総合的に判断されるべきだと思います。今いろいろ意見聞いていて思いました。

◎興治委員長
 その他ございますか。

○浜崎委員
 そもそも入館者数ってどれぐらいですか。

●村尾生産振興課長
 ほぼ10万人ラインでございます。

○浜崎委員
 それは例年の経年の比較でいうとどんな感じですか。

●村尾生産振興課長
 ここ四、五年の推移を見ておりますと、徐々に上向いておりまして、このクラスの集客施設で10万人というのはかなり頑張っていると思っております。

○浜崎委員
 今、西山部長からも梨記念館ならではのそういった地域の皆さんを巻き込んだ活動というようなことで、梨ということと観光ということと両方あると思うのですけれども、中部にあるということからすれば、一つ提案ですけれども、もちろんそういった部分は、このたびの選定基準の中でも2番でしっかりと生産振興が所管課ということで、観光事業団におっしゃってると思うのですが、先ほども委員の方からもお話がありました。しっかりとこの施設価値というものを大いにつなげていくということからすれば私も大賛成なのですが、中部の観光の中での位置づけ、もちろん生産振興という考え方もあるのでしょうが、そういった部分をその辺が梨記念館の位置づけという部分もしっかりと踏まえて連携をとっていく。例えば白壁土蔵群があって、農業という観点からの梨の振興ということももちろんあるけれども、せっかくこれだけのものが大きな施設で、相乗効果というものもしっかりとやっていくということがまた改めてこの指定管理者ということでの題材ということになると思いますので、ぜひお願いしたい。

●西山農林水産部長
 委員の中にも花屋別館の藤井専務さんが入っていただいて、地域の観光とのタイアップを意識をして取り組んでほしいと、そういう取り組みを求められておりました。県側もサポートする部分というのがあります。施設もやや古くなってきておるような部分もございますし、そのあたり点検しながら応援をしていきたいと思いますし、そういう視点を生産振興とあわせてバランスよく持って地域に愛されるように応援をしていきたいと思います。

◎興治委員長
 そのほかございませんね。(「はい」と呼ぶ者あり)
 では、報告に対する質疑は終わります。
 次に、その他です。執行部委員のほうで何かございますか。

○市谷委員
 済みません。福祉の常任委員会では報告があったようなのですけれども、社会福祉法人やずですね、これは山根英明さん、前うちの県議会議員が運営に携わっていたわけで、非常にこれ遺憾なのですけれども、今回いろいろ不適切な事態があったということが発覚をしております。それで、この福祉法人が運営しているというか、建てた小規模多機能事業所に、緑プロジェクトの予算が使われていたのですけれども、どうもその福祉の予算とも二重に使って建てられているということで、そのあたりの認識もこちらの県の農林水産部の関係の認識とも違っていたりとか、それから、ちょっとわかりませんけれども、この補助金というのが備品等は購入してはならないということなのですけれども、購入されていたと。これが福祉保健部の予算なのか農林水産部の予算なのかよくわかりませんけれども、そういうような報告が上がっていまして、ちょっとこの辺のことについて説明をしていただきたいということが一つ。まず、ちょっと説明をしていただきたいです。

●村上県産材・林産振興課長
 ただいま御質問にありました社会福祉法人やずが平成21年度の緑プロ事業で行った事業についての概要についての説明をということでございましたので、説明をさせていただきます。
 この事業は緑プロ事業の中で公共木造施設を建設する事業でございます。平成21年から23年の緑プロ事業の中でそういったメニューがございました。その対象は医療施設、それから社会福祉関連施設整備、それから学校関連施設整備ということで幾つかあるのですけれども、こういったものの公共的な施設ということで行ったものでございます。この社会福祉法人やずにつきましては、この緑プロの事業を行う際に今の緑プロと同じように地域協議会というところで実施計画を立てて実施を行うものですから、この平成21年度につきましても地域協議会を設立しまして、その地域協議会の中で幾つかの施設を採択をされて行ったところでございます。
 平成21年度でいいますと、社会福祉法人やずのほかに8つの施設をこの時点で採択をしており、その8つのうちの1つが社会福祉法人やずでございました。社会福祉法人やずの事業費は、最終的には2億3,231万3,000円ということでございます。補助金は1億5,000万円ということでございます。この補助金の考え方でございますけれども、これが現在の緑プロの公共木造につきましては、またその後いろいろ補助の考え方が変わって、今は2分の1ということになっておるのですけれども、当時は2分の1ということではなくて定額でございました。
 当時のその補助金の算出はどういうことかといいますと、工事費分として床面積に対しまして平米13.5万円、それから木材費ということで地域材、県産材ですね、県産材の利用に対して立米5万円ということで算出をしております。そういうことでやずの場合でいきますと、延べ床面積は990平米、それから県産材の使用料は345立米ということで、先ほどの単価を掛けまして1億5,000万円という補助金を算出しているところでございます。補助金の算出はこういった単価で用いて行っていくわけですけれども、では、対象は何だということでございますけれども、対象は緑プロ事業の場合、建物の建設費というものが対象になっております。この建設費の中に建物と一体的に整備する配線だとか配管だとか空調だとかというような建物と一体に整備するものも含まれるわけですけれども、基本的には建物の建設費というところが対象になってございます。そういう意味でいきますと、その建物以外のものというものは今回の緑プロの対象外、もともと対象外ということになってございます。事業内容としてはひとまずここまでです。

○市谷委員
 きょうはもう時間が余りないので、まだ言われる委員もあるかもしれませんけれども、その補助金の執行や監査について、福祉保健部との予算との関係でどうだったのか、それから、これは協議会でということもありましたけれども、ちょっと地元の八頭町なりがどういう関与があったのかとか、ちょっとわかりませんので、その点について私ちょっと一回関係する方々の説明を聞かせていただきたいと思っているのです。そういう場をぜひ設けていただきたい。できれば山根元議員さんにも来ていただいたりしてきちんと説明をしていただきたい。それで、福祉保健部では、担当課から改善措置命令が出てて、11月5日までに回答をということで法人には投げかけられているようですので、そういう日程も見ながらぜひちょっと関係者の方の御意見を聞きたいと思っています。

◎興治委員長
 わかりました。また後で皆さんに今の点については諮りたいと思います。
 今、執行部に対して質問したいことあれば。

○砂場委員
 今聞いてて、お聞きしたいのは、平成23年の3月11日に実績報告書が生活環境部と農林水産部に出ていますね。福祉保健部に出てるほうの実績報告書によると、介護基盤緊急整備事業として2億6,250万円が支出をされていると明記されているにもかかわらず、農林水産部に出てるときよりにはこの事業の計上がなく、その部分を含めた8,231万3,000円分が自己資金として報告をされている。そうすると、福祉保健部に出された実績報告書と農林水産部に出された実績報告書が違う。どちらかがうそだということになります。このことについて、どういう確認をなされたのだろうか。
 今言われたように、本来この事業は木材について出されるものであって、備品等には使用できないので、備品等に使用できないのではないかというのを今福祉保健部のほうが疑問を呈して調査をするし、改善命令の中で本当に大丈夫でしたかっていうことを確認を作業求めています。この点についても実際はこの1億5,000万円については農林水産部経由で出てる補助金なので、そこについてはきちっと調べなければいけないと思うわけです。それをどうされてたのか。
 そして、これは僕はこの補助金についてはまさに農林水産部が補助金を出したところできちっと確認作業をしたのか、それが適正だったのかの監督はもちろん林野庁所管ではあるけれども、皆さん方がお持ちのはずなのに、それが何で福祉保健部では報告があったのにきょうは報告がないのか。要するに、農林水産部と他の部の連携が悪いのではないかという議論をこの委員会で何回もしてきたけれども、同じで、本来であれば自分の所管のとこの補助金の不正が指摘されるのであれば、真っ先にきょう報告すべきでなかったかと思うのですけれども、なぜ報告がなかったのかを明確にお答えください。

●村上県産材・林産振興課長
 この補助事業についての実績報告等についてはどのようにやっていたのかということ、まずその点についてでございます。この事業は八頭町経由の間接補助事業でございまして、県は八頭町を通して社会福祉法人やずに補助金を交付しておりました。その関係上、その八頭町と県とでいろいろ事業実施前から、それから事業実施完了後につきましてもやりとりをしていたわけですけれども、その際に八頭町を通じて今回の事業というのは他の補助金は使っていないということについては県も確認をしておりました。その時点で福祉保健部の補助金というのがこちらの施設に充当するという確認は、活用しないということになっていたので、福祉保健部とはすり合わせというのは特段行っておりません。町でそこは行われているという認識でございました。それで、実績報告につきましても、そういうことで当然他の補助金というのはゼロということで上がってきておりますので、農林水産部としましては、その1億5,000万円というものが適正に活用されているか、使用されているかという視点での補助金の調査をさせていただいたというところでございます。
 それで、今回報告についてのお話でございますけれども、今回その改善措置命令につきましては、福祉保健部からの指摘にもございますように、施設整備補助金の補助対象外経費への充当ということで、福祉の鳥取県介護基盤緊急整備事業、こちらの事業が本来充当してはならない備品購入費に当たっているということを踏まえて、幾つかの点についての改善措置命令を出されたと伺っておりまして、先ほど言いましたように、緑の産業再生プロジェクト事業そのものは適正に執行されていると県としては考えておりますので、今回報告に至らなかったということでございます。

○砂場委員
 今回の問題は2つあって、町経由だとは言っているけれども、実際に補助金の申請が出たのは平成20年12月の25日と同年の12月の18日に出ていて、同じ施設について補助金を出していたわけですよ。そうすると、同じ施設について複数の補助金が出る可能性があるのであれば、ひとつそこで言われたときに、町ではなくてそういうものであるのだったらやはりお互いにチェックをするようなシステムはなかったということを県は反省をして、連携をとりましょうという答弁をされると思ったのだけれども、町が悪いとしか言われないから、町に任せています。それだったらこれからも同じことが繰り返されます。だから、過去にあったことはしようがないのだけれども、それを踏まえてどうするかということが一つ。
 それと、やはりこの問題については、緑プロというのはやはり鳥取県でいろいろ大事なことのいろんな議論をしながらやってくるものにかかわって不正だという指摘を別の部がしたけれども、それは1億5,000万円についての立米のところの確認をしたからあとは知りませんよ。では、そこの部分の補助金は間違ってなくても、少なくとも実績の報告書とは部と差異が出てて、どちらが正しいかというと、間違いなく福祉保健部に聞くと、2,600万円払っていますって言ってるわけだから、きちんと別の部が払ったって確認されたの記載されてなかったら報告書に間違いがあったわけでしょう。そのことについては報告すべきではないかと思うわけです。そういう判断そのものがおかしいのではないかと思うのですけれども、再度答弁ください。

●村上県産材・林産振興課長
 最初の部分につきましては非常に説明不足で申しわけございません。今回のこういった案件がございまして、そのときには、先ほど言いましたように、他の補助金は使っていないということで特段横の連携というものはその後してなかったのですけれども、こういった案件がございまして、今も現にそういった社会福祉施設関係という施設も実際に動いている事業もございますので、そういった関係につきましては、その福祉保健部のほうとも今回そういう視点から補助金が二重に支払われ、今回二重に支払われているわけではないのですけれども、そういった案件がないのか、それから、許認可等で何か問題はあるものはないのかというような点検につきましては早速しておりますので、今後このようなことはないのかなというふうに思っております。そういった対策についてはもう既に行っております。
 その報告につきましては、確かに委員おっしゃいますように、そういう部分について何らかの報告をすべきではなかったのかという御指摘でございます。そういった点、少し配慮が足りなかったのかなというふうに反省をしております。申しわけございませんでした。

○市谷委員
 結論はでていませんが、皆さんを呼んでそれぞれ同じ場所でお話聞きたいのです。要は違う報告が上げられてたそれは何なのかと。何でそんな報告が上がってたのかというのは非常に問題があって、その原因を私たちは明らかにしないと、今度からなぜそうなったのか報告を上げてもらいますからっていうことだけでは私はいけないと思うのです。しかも県議会として責任がある。これ県議会議員が絡んでいるわけです。ですから、そのあたりがなぜそのようにゆがめられたのかということの解明をしないといけないと、そういう責任が私たち議会にはあると考えます。繰り返しになりますけれども、農林水産部の、またそれから町の担当者、それで、大体町長がこの福祉法人の役員なのですよね、歴代八頭町の。和田さんや平木さんです。それで、町の報告が県に来てるのがちょっと正確ではなかったというお話がありますので、これはどうしてそういうことになったのかと。町の関係者、それから福祉保健部、合わせて一同、山根さんも含めてお話聞きたい。

◎興治委員長
 ちょっと待ってくださいね。市谷委員は関係者は呼んでほしいということであります。そのことでは皆さんに御意見をお聞きします。執行部に対してもし質問することがあれば今。(「なし」と呼ぶ者あり)ないですか、皆さんさっき手挙げられた。(発言する者あり)いいですか。
 では、関係者呼ぶ件について……(発言する者あり)市谷委員提案の件は執行部が帰られてからまた皆さんの御意見をお聞きしたいと思います。それでよろしいですね。
 その他はございませんね。
 それでは、意見が尽きたようですので、以上で予備調査を終了いたします。
 それでは、委員の皆さんにはこの場にお残りをいただいて、執行部の皆さんは退席をしていただいて結構です。
(執行部退席)

○小谷委員
 今、常任委員会が終わりました。今回は仕方なかったけれども、今後は両部局に関係するものはいいけれども、別々には分かれて審査するから完全入替制にしてほしい。

○内田(隆)副委員長
 終わったら帰っていいんですか。

○小谷委員
 委員長もこちらはもう退席してもらってもよかったという議題だったでしょう。今の農林水産部の議題については。本当は商工労働部はいなくてもいい。

◎興治委員長
 わかりました。
 皆さん大体同様の意見ですか。
 そうしたら……。

○小谷委員
 委員長同士で諮ってください。福祉生活病院常任委員会はそうだったし、事務局に聞いたらここは前からの慣例だって言うし。

◎興治委員長
 わかりました。ちょっと他の委員会の状況を私も把握しておりませんので、ちょっとそれを把握した上で皆さんの意向も踏まえて。

○小谷委員
 もう通してください、委員長としては。

◎興治委員長
 はい、意向も踏まえて方向づけしますので。

○砂場委員
 だから、市場開拓みたいに両方に関わる話なので。

○前田委員
 そのときにね。

○砂場委員
 そのときにね、そうしたら。

○前田委員
 入替制というのは私と委員長は一緒にいたが、完全入替です。

○小谷委員
 この間から委員長になったのだから、きょうはまあいいではないですか。

◎興治委員長
 実績はきょうからですので。

○小谷委員
 変えるって言っているから、反省してると言っているから。

◎興治委員長
 そうしたら、進めてよろしいですか。先ほどの市谷委員の御提案で社会福祉法人やずについて緑の産業再生プロジェクトの事業に当たって、不適切な会計処理があったのではないかという点について、常任委員会として関係者を呼んで話を聞くという御提案なのですけれども、そのことについての御意見ありますか。

○小谷委員
 これは、農林水産商工常任委員会だけでなくして、福祉生活病院常任委員会と連携をとりながらやったほうが私はいいと思います。2回もあっちこっちで呼んだでもいけない。よく委員長同士で、副委員長も含めて検討されて、やるならやる。向こうもどう思ってるかわかりません。ここはそういう意見があったということで、委員長同士が副委員長を含めて検討してみてください。

◎興治委員長
 わかりました。福祉の常任委員会とですね。

○小谷委員
 両方でやったって。

◎興治委員長
 その他皆さん御意見ございませんか。

○内田(隆)副委員長
 提案があったバイオフロンティアですが、どうします、行きましょうよ。

◎興治委員長
 いや、ちょっとそれは待ってください。今のやずの件はそうすると、福祉の常任委員会の委員長、副委員長、我が正副で協議をして方向づけをさせていただくということでよろしいですね。(「はい」と呼ぶ者あり)
 では、そのようにさせていただきます。
 ちょっとまだ幾つかありますので、もう少し待ってください。
 まず、江原道議会との友好交流事業についてです。江原道議会との友好交流事業については、前回8月の常任委員会で派遣議員の選出及び意見交換のテーマについて、いずれも委員長、前任の委員長でしたけれども、御一任をいただいております。派遣議員につきましては、内田副委員長とさせていただきますので御承知ください。また、意見交換のテーマにつきましては、江原道における医療機器開発の現状についての意見交換としたいと思いますので御承知ください。
 次、よろしいですか。前田委員より御提案がありました米子のバイオフロンティアの調査。(発言する者あり)米子の。(発言する者あり)医学部のですよ。それで、去年でしたか、決算の分科会で市谷委員も行っておられて、小谷委員も行っておられるのですよ。浜崎委員は代表質問の準備のためにこの間行かれたのですよね。話を聞いてみると、教養部分は見せてもらえるのだけれども、細かな企業秘密にかかわるようなところは全く見せてもらえないということで、行っても余り明確なことがわからないのではないかというのがお話なのですけれども、いかがしますか。やめます。やめますね。

○前田委員
 パンフレットぐらいでお願いします。

◎興治委員長
 パンフレットね。では、パンフレットと資料を取り寄せて皆さんに配付をお願いしたいと思います。今の件は以上にしておきます。
 次、アンテナショップの勉強会の件ですけれども、これはやるということでよろしいですか。(「やりましょう」と呼ぶ者あり)
 では、日にち等については私と副委員長に御一任していただけますか。(「はい」と呼ぶ者あり)あと、誰を呼ぶかと。執行部ですけれどもね、誰を呼ぶかということも含めて御一任ください。
 それでは、以上をもちまして農林商工常任委員会を閉会いたします。御苦労さまでした。

                                午後4時07分 閉会

 

 

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